くにさくロゴ
1976/02/22 第80回国会 参議院 参議院会議録情報 第080回国会 建設委員会 第3号
姉妹サイト
 
1976/02/22 第80回国会 参議院

参議院会議録情報 第080回国会 建設委員会 第3号

#1
第080回国会 建設委員会 第3号
昭和五十二年二月二十二日(火曜日)
   午後零時十二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         小谷  守君
    理 事
                石破 二朗君
                古賀雷四郎君
                土屋 義彦君
                赤桐  操君
    委 員
                遠藤  要君
                園田 清充君
                寺下 岩蔵君
                中村 禎二君
                堀内 俊夫君
                望月 邦夫君
                栗原 俊夫君
                沢田 政治君
                二宮 文造君
                矢原 秀男君
                上田耕一郎君
                三治 重信君
   国務大臣
       建 設 大 臣  長谷川四郎君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)      小川 平二君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  田澤 吉郎君
   政府委員
       北海道開発庁総
       務監理官     黒田  晃君
       国土政務次官   佐藤 守良君
       国土庁長官官房
       長        河野 正三君
       国土庁長官官房
       会計課長     松本  弘君
       国土庁計画・調
       整局長      下河辺 淳君
       国土庁土地局長  松本 作衛君
       国土庁水資源局
       長        飯塚 敏夫君
       国土庁大都市圏
       整備局長     国塚 武平君
       国土庁地方振興
       局長       土屋 佳照君
       建設政務次官   小沢 一郎君
       建設大臣官房長  粟屋 敏信君
       建設大臣官房会
       計課長      伊藤 晴朗君
       建設省計画局長  大富  宏君
       建設省都市局長  中村  清君
       建設省河川局長  栂野 康行君
       建設省道路局長  浅井新一郎君
       建設省住宅局長  山岡 一男君
   説明員
       自治省税務局固
       定資産税課長   栗田 幸雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        森  一衞君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (建設行政、国土行政及び北海道総合開発の基
 本施策に関する件)
○昭和五十年度における道路整備費の財源の特例
 等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小谷守君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題といたします。
 まず、建設大臣から建設行政の基本施策について所信を聴取いたします。長谷川建設大臣。
#3
○国務大臣(長谷川四郎君) 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べたいと存じます。
 建設行政の課題は、充実した国民生活を実現するための基盤として、豊かで住みよい国土を建設することにあります。このため、国民の要望を的確に反映しつつ、長期的視点に立った国土建設の諸施策を計画的かつ着実に推進してまいりたいと存じます。
 また、御承知のとおり、わが国の経済情勢は依然として緩やかな景気回復傾向にとどまっております。このような情勢の中で、昭和五十二年度の予算編成においては、景気の着実な回復を図り、安定成長路線への円滑な移行を達成するため、公共事業関係費の充実を見たところであります。建設省といたしましては、予算成立の暁には、公共事業の適正かつ円滑な執行を図り、所期の目的を達成するよう努める所存であります。
 以下、当面の諸施策について申し述べます。
 第一に、住宅、宅地対策についてであります。
 住宅対策につきましては、すべての国民がその家族構成、居住地域等に応じて良好な水準の住宅を確保できるようにすることを長期目標として、特に住宅の規模の拡大、立地の改善等、住宅の質の向上に重点を置くとともに、住宅金融公庫の個人住宅融資の拡大を図ることといたしております。
 宅地対策につきましては、良好な宅地の一層の供給を図るため、公的宅地開発を推進するとともに、優良な民間宅地開発に対する融資措置の拡充等を図ってまいることとし、あわせて関連公共公益施設の整備について配慮してまいりたいと存じます。
 第二に、国土の保全と水資源の開発についてであります。
 わが国の国土は、これまでの相当の公共投資にもかかわらず、台風十七号による災害に見られまするように、まだ災害にきわめて弱い体質を持っており、他方、近い将来深刻な水不足問題の到来が予想されるのであります。
 このため、来年度より、投資規模七兆六千三百億円をもって第五次治水事業五カ年計画を発足させ、特に、被災河川の治水対策、中小河川及び都市河川の整備、砂防事業等の災害対策を促進するとともに、多目的ダム、河口ぜき等の建設を推進して水資源の開発を進めてまいることといたしております。
 第三に、都市対策についてであります。
 安全で快適な生活環境を確保し、魅力ある都市づくりを進めるため、下水道、公園、街路等の生活環境施設の整備を推進するとともに、土地区画整理事業、市街地再開発事業等による良好な市街地の計画的整備を図ってまいりたいと存じます。
 また、都市防災対策につきましては、その総合的な推進を図ることとし、特に東京江東地区の再開発を促進するほか、既存の百貨店、地下街等、特殊建築物の防災対策の重要性及びこれについてのさきの国会での審議経過にかんがみ、今国会に所要の法律案を提案いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
 第四に、道路の整備についてであります。
 道路は、国民の日常生活にきわめて関係の深い重要な社会資本であり、その整備は地方の振興等国土の均衡ある発展を図る上できわめて重要であります。このため、良好な環境の保全と交通安全の確保に十分配慮しつつ、幹線道路から日常生活の基盤となる市町村道に至るまでの道路網を体系的に整備するとともに、道路管理の強化を図ってまいりたいと存じます。
 最後に、建設業の振興等についてであります。
 建設業につきましては、その体質改善を図るため、建設工事施工体制の合理化、経営基盤の強化等の建設業振興施策を総合的に推進してまいるとともに、中小建設業者の受注機会の確保には特に配慮をしてまいりたいと存じます。
 なお、不動産業につきましては、消費者利益の保護、不動産流通の円滑化等を図ってまいりたいと存じます。
 また、開発途上国における経済社会開発に対して積極的に協力していくとともに、建設業の海外活動を促進してまいりたいと存じます。
 以上、諸般の施策について所信を述べましたが、いずれも国民生活を支える重要な施策でありますので、その積極的推進に努め、国民の期待にこたえる所存であります。
 何とぞよろしくお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。
#4
○委員長(小谷守君) 次に、国土庁長官から国土行政の基本施策について所信を聴取いたします。田澤国土庁長官。
#5
○国務大臣(田澤吉郎君) 国土行政の当面する課題と、それに対する基本的な考え方について私の所信を申し述べたいと存じます。
 わが国におきましては、御承知のように世界的な資源、エネルギーの制約、食糧需給の逼迫に加え、狭い国土、水資源の不足等の内外の厳しい条件のもとで、今後なお増加する国民が長期にわたり、安定した潤いのある生活を享受し得るよう国土の均衡ある発展を図ってまいらなければなりません。
 私は、このような見地から、国土庁に課せられた責務の重大さに深く思いをいたし、全力を挙げて国土行政に取り組んでまいる決意でありますので、よろしく御指導、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 以下、当面の諸施策について所信を申し述べたいと存じます。
 第一は、第三次全国総合開発計画の策定と国土利用の総合調整の推進であります。
 第三次全国総合開発計画は、前に申し述べましたような課題にこたえて、健康で文化的な人間居住の総合的環境を計画的に整備することを基本的目標として、今後の国土政策の指針を示すために、本年秋を目途に策定する予定であります。その策定に当たっては、地方公共団体の意向をも十分に反映させてまいる考えであります。
 さらに、国土利用計画については全国計画を基本としつつ都道府県計画の策定の促進を図るとともに、国土利用の総合調整を積極的に行ってまいりたいと考えております。
 第二は、総合的土地対策の推進であります。
 最近の地価は安定的に推移しておりますが、この傾向を引き続き維持しつつ、土地利用の適正化を進め、あわせて宅地供給の促進を図ることが必要であります。このため、現行の土地政策の基本的枠組みを堅持しつつ、土地利用基本計画の見直しを行うとともに、土地利用転換の適切な誘導、遊休土地の利用促進、地価公示及び国土調査の充実を図る等、総合的土地対策を推進してまいる所存であります。
 第三は、水資源対策の推進であります。
 将来の水需要は、なお引き続き増大するものと予想されますので、限られた水資源の計画的かつ効率的な活用を図ることが重要な課題であります。このため、全国の各地域について長期的、総合的な水需給計画を昭和五十二年度末を目途に策定してまいりたいと考えております。
 また、逼迫する水需給に対処するため、水資源開発事業の一層の促進を図ることはもとより、水源地域対策特別措置法の運用により地域整備を進めるとともに、水没関係者の生活再建対策を積極的に推進してまいる所存であります。
 第四は、大都市圏整備の推進であります。
 大都市地域における過密の弊害を除去し、圏域全体の均衡ある発展を図るためには、人口、産業の集中を抑制するとともに、過度に集積した諸機能の適正な分散配置、都市環境の改善、整備を進めることが重要な課題であります。
 このため、昨年十一月、首都圏整備の基本となる第三次首都圏基本計画を策定したところでありますが、今後引き続き近畿圏及び中部圏についても新しい整備計画を策定し、その整備を推進したいと存じます。
 また、筑波研究学園都市の建設につきましては、昭和五十四年度概成の方針のもとに、研究学園都市としてふさわしい整備を進めてまいりたいと存じます。
 第五は、地方振興の推進であります。
 国土の均衡ある発展を図るためには、大都市地域の過密対策と並んで地方の振興整備を進めていくことがきわめて重要であります。
 このため、人口の地方への定住構想の具体化について鋭意検討を進めているほか、ブロックごとに地方開発促進計画を策定するとともに、その実施の推進に努力してまいります。
 さらに、地方都市、農山漁村等の整備を総合的かつ計画的に推進し、活力に満ち、確固たる基盤に立った地域の形成に努力してまいりたいと考えております。
 これらの施策とともに、過疎地域、山村、豪雪地帯、離島、特殊土壌地帯等については、引き続き諸施策を充実し、地域格差の是正と住民福祉の向上を図ってまいる所存であります。
 最後に災害対策についてであります。
 災害から国土と国民を守り、安心して生活できる社会を実現することは、国の基本的な責務であります。
 この観点から、関係省庁との緊密な協力のもとに、風水害対策、地震対策等各般にわたる災害対策を所要の機構の整備を行いつつ積極的に推進してまいる所存であります。以上、国土行政についての私の所信を申し述べましたが、いずれもわが国の将来にわたる安定的発展に重大なかかわりのある問題でありますので、誠心誠意、課題の解決に当たり、国民の期待にこたえる所存であります。
 よろしくお願い申し上げます。
#6
○委員長(小谷守君) 次に、北海道開発庁長官から北海道総合開発の基本施策について所信を聴取いたします。小川北海道開発庁長官。
#7
○国務大臣(小川平二君) 北海道総合開発の基本施策に関する所信を表明いたします。
 第八十回国会における委員会審議をお願いするに当たりまして、昭和五十二年度の北海道開発行政の推進方針について私の所信を申し述べたいと存じます。
 北海道の総合開発につきましては、政府は、昭和四十六年度以降第三期北海道総合開発計画に基づき、各般にわたる施策を積極的に推進してきたところであります。
 今日、我が国が土地、水等の国土資源、食糧、エネルギー等の基礎資源の制約の中にあって、経済社会の長期安定的発展を図るには、全国土の望ましい利用と人口の分散定住構想の具体化が不可欠となっておりますが、国土の五分の一を占め、すぐれた発展可能性を有する北海道の総合開発は、ここで改めて重要な国家的課題であると考えます。
 このような情勢の中で、今後北海道の総合開発を適切に進めていくには新しい北海道総合開発計画を策定する必要があると考え、昭和五十三年度発足を目途に、現在その策定作業を進めているところであります。
 昭和五十二年度は、この新計画へ移行する橋渡しの年でありますので、最近の経済社会情勢に適切に対応し得るよう第三期計画の幅広い運用を図るとともに、地域の特性を生かした安定感のある地域環境の創出や、わが国経済社会の将来にかかわる長期発展基盤の涵養などの基本的な長期課題に対応しつつ、新しい計画に円滑に移行し得るよう施策の総合的推進に努めてまいる所存であります。
 明年度北海道開発予算につきましては、対前年度比一八%増しの四千三百八十六億円を計上し、景気の着実な回復に資するとともに、北海道の特性に応じた事業、地域住民の生活向上に関連する施策等、その内容の充実に特段の考慮を払っているところであります。
 昭和五十二年度の北海道総合開発に関する重要施策のうち、建設関係分の主要施策について申し上げます。
 まず、治水事業につきましては、昭和五十年の六号台風によって激甚な災害を受けた石狩川水系、災害多発地域の中小河川等を重点的に整備するほか、河川環境整備事業を促進することといたしております。また、今後の水需要の増大や洪水調節に対処いたしまするため、多目的ダム建設の促進を図ることとしております。
 次に、道路整備につきましては、地域住民の生活に密着する市町村道の整備、冬期の除排雪、交通安全施設の整備等の事業を重点的に促進するとともに、都市周辺において交通混雑の激しい路線のバイパスの建設を進めることとしております。
 また、生活環境の整備につきましては、北方風土にふさわしい魅力ある環境の創出を目途に、都市公園、下水道事業の大幅な促進を図るとともに、公営住宅の住戸規模の拡大、既設住宅の改善など住宅の質の向上に努めることとしております。
 以上、北海道総合開発行政に関し、所信の一端を申し述べましたが、今後とも北海道総合開発の推進に全力を傾注する所存でありますので、各位の一層の御協力と御支援をお願い申し上げます。
#8
○委員長(小谷守君) 以上で所信聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(小谷守君) 昭和五十年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、趣旨説明を聴取いたします。長谷川建設大臣。
#10
○国務大臣(長谷川四郎君) ただいま議題となりました昭和五十年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 今国会に提出された補正予算におきましては、景気の着実な回復に資するため、約五百三億円の道路整備事業費の追加が計上されておりますが、この財源につきましては、現下の厳しい財政事情等にかんがみ、できる限り揮発油税等のいわゆる道路の特定財源を充てることが必要であると考えられます。
 ところで、道路整備費の財源につきましては、道路整備緊急措置法の規定により、揮発油税等の収入額の決算額がその予算額を上回ったときは、当該上回った額に相当する額を決算調整額として翌々年度の道路整備費の財源に充てることとなっておりますが、昭和五十年度におきましては約三百七十四億円という多額の決算調整額が生じております。
 このため、昨年度の補正予算におきましてとられた措置と同様に、本来昭和五十二年度の財源に充てられることとなるこの決算調整額を昭和五十一年度の財源に充てることにより、今回追加された道路整備事業費の財源を確保することとし、道路整備緊急措置法第三条の適用について特例を設けることとした次第であります。
 したがいまして、法律案の要旨といたしましては、昭和五十年度の揮発油税等の決算調整額を昭和五十一年度の道路整備費の財源に充てることとし、これに伴い、この決算調整額を昭和五十二年度の道路整備費の財源には充てないこととしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。
#11
○委員長(小谷守君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#12
○赤桐操君 五十年度に引き続いて、五十一年度におきましても前年度の揮発油税等の決算調整額を流用するということになりまするので、本来投入されるはずの五十二年度の道路予算に対しては、そのしわ寄せが生ずるということになるのではないかと思うのです。特定財源収入は大体一〇%前後の伸びを示してはおりますが、国費分の約二〇%が他目的に流用されているという状況にもあるし、一般財源の収入は非常に厳しくなってきておる。こういう状況下におきまして、調整額投入分の突埋めを将来どういうふうに考えておられるのか、この点をひとつまず伺いたいと思います。
#13
○国務大臣(長谷川四郎君) 地方の道路特定財源は長期的に見て次第に充実してきておりますが、昭和五十一年度税制改正に際しても、市町村の財源強化と地方道路財源の充実が図られたと思うのでありまして、地方道の整備を促進するために一層の財源の充実が必要であるかどうかにつきましては、現在税制調査会において五十年代前半における税制のあり方についての検討の一環として審議が進められておるのでございまして、建設省としてもその経過を見守りつつ、新しい五カ年計画の策定に際して検討してまいりたいと考えております。
#14
○赤桐操君 補正予算につきましては、景気刺激策としていろいろ編成されておりますが、その中の道路事業費の一部といたしまして本案の決算調整額三百七十四億円を投入するということになっておりますけれども、道路事業等については、土地の買収あるいは補償等々が非常にかさむ、こういうことで、いわゆる需要喚起の効果について最近疑問視されてきておる、こういうように思うのでありますが、この点についていかがですか。
#15
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘の御心配はあろうかと思いますが、道路事業につきましては用地費の比率は大体二十数%、今回の補正に関しまして見ましても二一%ということで、街路事業を加えますと二八%ぐらいになりますが、大体一般の公共事業とほぼ似たような形の用地費率になっておりますし、それから用地費の支出が直ちに消費に回らないということでございますが、これもある調査によりますと、七五%程度はすぐ消費支出に回るというような事情もございまして、その辺は景気刺激効果は相当あろうかと思います。
 それから道路事業に関する需要創出効果でございますが、これは計算によりますと、大体投資額の二倍ぐらいの創出効果があるというような計算が出ておりますし、十分景気刺激対策にはなるということも考えられます。また、雇用効果等もかんがみますと、その辺は、道路事業の実施は、そういう趣旨で全国的に景気刺激の大きな効果が期待できるのではないかというふうに考えております。
#16
○赤桐操君 経済効果と同時に、大変不況下で中小企業者があえいでおるという事実がございますね。問題は、こういう層にその効果が波及するのかしないのかということを私たちは実に重視するわけです。それで、地方の中小企業建設業者等にその受注の機会を与えるということについては、これは大変大きな意味を持つわけなんですが、一体道路事業の発注等に当たりまして、特に今回はそういうことを配慮すべきだと思うんだけれども、行政指導上そういうことを具体的に指導してきたのか、あるいはこれから指導する気があるのか、そういう点についてひとつ御説明願いたいと思います。
#17
○政府委員(浅井新一郎君) 道路事業に関する中小建設業者の受注機会につきましては、従来から何回も次官通達その他で指導してまいってきておりまして、そういう姿勢で私どもやっておりますし、今回の補正につきましても市町村道事業等、中小向きの事業もかなり含まれておりますので、十分そういう意味の受注機会はあるものというふうに考えております。
#18
○赤桐操君 ひとつ行政指導上、特にそういう点は今回配慮していくべきだと思いますので、お願いをしておきたいと思います。
 次に、地方道の問題に入りたいと思うのでありますが、道路整備の現状を見まして、特にいろいろ建設省からあるいは関係の団体から報告が出ておりますが、そういうものを分析してまいりまして一番目につくのは地方道の整備が非常におくれているということでございます。まあ日常生活のいわゆる生活基盤とも言うべき市町村の道路、特に全体で九十万キロの長きに及んでおりますが、改良率が二一%、舗装率が二六%ということになっているようであります。さらに、その内容を見てみまするというと、二車線以上のものについては、改良されているものについては全体の一〇%に満たないと、こういうように報告が出ております。あるいはまた、二十数万キロに及ぶものが自動車交通が不能になっていると、こういう状況だとされておりますね。
 そこで、ひとつ伺いたいと思いますのは、この舗装率に示されている整備状況、まあこれが一般国道と都道府県道に比較して非常に落ち込んでいるわけでありますが、さらに加えて地域別に見てみまするというと、全国平均に満たないもの、二六%に満たないもの、これが道県等で見まするというと、北海道、青森以下十六県に及んでおります。で、北海道、東北、裏日本等には特にこの傾向が集中をしてあらわれている。なぜこんなにまで市町村道の整備がおくれ、そしてこれらの地域に集中的に顕著なおくれが目立っているのか、この点についてひとつ御説明を願いたいと思います。
#19
○政府委員(浅井新一郎君) 先生御指摘のとおり、改良率、舗装率というような統計で見ますと、確かに市町村道の整備はおくれておるわけでございます。それからさらに、御指摘のように地域的な格差がやはり相当見られるという実態でございます。たとえば日本海側という御指摘もございましたが、日本海側各県の都道府県道、市町村道の整備の状況で見てみますと、改良率では都道府県道で日本海側が五六%、市町村道が二三%であるのに対しまして、関東、東海地域では七二%と二八%というぐあいに、かなり差があるというようなことでございます。こういった地域によってのおくれ、それから市町村道全体としてのおくれ、これはまあいろいろ理由があるわけでございますが、地域的な格差につきましては、地域の自然的な条件、あるいは経済的な条件、社会的な条件というようなことで、人口が比較的張りつくところではそれだけ道路に対する需要も高いわけでございまして、従来そういうものを中心に整備が進められてきて、まだそういういわゆる人口の過疎の地域には道路整備が及んでいないという今日の実態がそのまま出ておることというふうに考えられます。
 それから市町村道全体が非常におくれているということにつきましては、これはまあいろいろ従来市町村道の整備を進めてまいってきたわけでございますが、やはりこれまで過去二十年、道路整備が本格化してから二十年の歴史があるわけでございますが、その間はモータリゼーションを追いかけてやはり幹線道路、最も需要の高い幹線道路の整備を一生懸命やってきて、まだ市町村道の整備まで手が及んでないというような状況で、しかもこの石油ショック以後道路予算が非常に抑えられているというような事情もございまして、ここで市町村道を延ばそうという時期に道路事業費全体が抑えられたというような事情がございまして、伸び率等から見ますと、かなり市町村道に対しては一般道路事業よりも大幅に伸ばしてきておるわけでございますが、まだもとの整備事業費そのものが枠が小さいということから、全体としてまだまだ市町村道整備がその緒についていないというような実態でございます。
#20
○赤桐操君 いまのは過疎地域の状況だと思うのですが、たとえば首都圏、大阪圏、あるいは臨海地域ですね、人口集中地帯、こういうところはパーセンテージで見るというと非常によく改良あるいは舗装両面とも平均を上回っているということなんですね。そこで、私はちょっと疑問があるんですがね、この数字には。どだい、こういうところには、たとえば東京周辺の各県を見ましても、この十年ないし十五年くらいの間には大変な団地ができておりますね。この団地は、いわゆる最近に行っているならば、新都市開発法に基づくところの指導で行われているわけですね。これはかなり厳しい指導で行われていますから、そうすると、生活道路は最低六メータ以上でなければこれは許可にならない。これは完全舗装で完全につくり上げられた道路になるわけですね。そうでないというと、採納されないということで、きわめてこれは厳しい指導の中で行われてきています。そういう形の中で各市町村はでき上がった道路を採納しているはずであります。これがほとんどこの中に入っていると思うのですね。そうすると、これは受益者負担、入居者負担の中で行われているものだと思うのです。だから、これは国なり地方自治体なりとの関係だけで行なわれたものではなくて、実を言えば国民が自分の金で道路をこしらえて提供すると、こういうものがかなりこの中に含まれていると思う。そういう関係から見て、相当の比率を高めているように私は思うけれども、この点についての割合はどのくらいに見ておられますか。
#21
○政府委員(浅井新一郎君) 先生御指摘の点は、恐らく舗装の非常に質が悪いということから、まあそれのあとの手当て等について相当市町村等がめんどうを見ているというようなことを含めてのお話だと思いますが、確かに地方道のたとえば舗装の中身等を見ますと、簡易舗装と高級舗装といろいろまざっておりまして、かなりの部分が簡易舗装になっておるわけでございまして、全国的な比率で見ますと、都道府県道の舗装率で見ますと、全体のうち高級舗装が――都道府県全体の舗装率が七三%でございますが、そのうち高級舗装が半分の三七%、簡易舗装が約半分の三六%というような数字になっておりまして、そういうふうに非常に十分でない舗装がかなり含まれておるという実態は仰せのとおりでございます。
#22
○赤桐操君 いや、私の質問したのはそうではなくて、山陰やあるいは過疎地帯ですね、こういうところと人口の過密地域、これとを比較するというと、首都圏や大阪圏等々を見るというと、かなり工業地帯やその周辺の人口集中地域について市町村道が高率を示しているではないか、改良あるいは舗装の率が大変よくできているのではないか、平均が二六%とするならば、一方は三〇%から三七、八%くらいにいっているところもあるのじゃないかと。それは数字で見ればかなりの数字になっているけれども、内容を見てみるというと、市町村あるいは国が補助をして行った結果できている道路ではなくて、そうじゃなくて、そこの入居した人たちがみずからの負担でつくり上げた結果のものではないのかと、こういうことを言っているんですよ。それは市町村が、いま大変地方自治体はやかましく造成を指導しておりますね、当然そこには中途半端な造成、団地造成というものはできないことになっている。したがって、団地造成ができ上がって提供されるときには完全なものがもうできてくるわけですね。そのときに地方自治体はその道路を採納することになるうと思うのですね。そういう完全なものができ上がって採納されたものがこのパーセンテージにたくさん入っているでしょう。こういう意味なんです。だから、言ってみれば、これは業者負担だとか事業主体負担だということであなた方の方は主張をし考えておられるかもしれぬけれども、そうではなくて、そこに住む人が現実に金を出しているんです、これは。そういう負担なんです、これね。そのことをいま私は指摘をし、それが相当のものを含めているのではないだろうかと、それについてはどの程度の御認識を持っておられますかと、こういう質問をしておるわけです。
#23
○政府委員(浅井新一郎君) ちょっと御質問の趣旨を誤解いたしまして失礼しました。
 先生御指摘の道路は大体団地内の道路が中心だと思いますが、私申し上げました統計上の数字は、これはいわゆる道路法で決められました市町村道以上の道路についての統計上の数字でございまして、この中には団地内のいわゆるああいう区画道路というようなものは含まれておりません。そういう意味で、そういう道路法上の道路だけに考えてみますと、先ほど言いましたような過疎地域といわゆる過密地域とで整備率の差がああいう数字で出ておるわけでございますが、これはもちろん一般の負担ということじゃなくて、補助事業あるいは単独事業というような形で、国の予算あるいはその地方の地方費を合わせまして、長年にわたってつくってきた結果の数字がこういうふうに出てきておるわけでございます。このほかにいわゆる団地内の住居居住者の方々がいろいろ負担して、家賃にはね返ってできておるような道路もございます。舗装された道路もたくさんあるわけで、造成地域内の道路もあるわけでございますが、これは統計上には入っておりませんで、一応これを除きましても、いま言ったような数字の差があるということでございます。
#24
○赤桐操君 そうすると、そういう一般の団地の道路等は入らないと、こういうふうに理解していいんですか、入っているように私は実は理解していたんですが。
#25
○政府委員(浅井新一郎君) 団地と言いましても、相当大きな団地になりまして、その周辺をぐるっと回るようなメインの道路、あるいは団地の中、相当大きな団地の真ん中に一本通すような道路につきましては、これは市町村道なんかに指定されておるケースもあるわけでございますが、大部分の団地、中規模以下の団地になりますと、団地の中の道路はすべて道路法外の道路ということになっております。
#26
○赤桐操君 次に、東京湾岸道路に関係した問題についてちょっとお尋ねしたいと思います。
 過日、私も実は成田の現地の視察に参りまして、空港公団の大塚総裁にお会いいたしました。その際に、大塚総裁によれば、湾岸道路の完成によって成田空港との関連交通アクセスのネックについてはすべて解消されると、こういう実は話が出ておるわけであります。したがって、空港が十一月に福田総理の大号令によって開港されるということになれば、あとは心配がございませんと、こういうような言い方であったわけであります。
 そこで、私はひとつ伺いたいと思いますが、いわば成田空港の足づくりとしていま考えられておりまする東京湾岸道路の建設、この建設状況と今後の供用開始までの予定、さらに道路建設に当たっての今日問題になっておりますものがあるならば具体的にひとつお示しを願いたいと思います。
#27
○国務大臣(長谷川四郎君) 道路建設に対して今後の姿勢といたしましては、まず環境を第一条件に考えなけりゃならぬということは当然なことだと思うんであります。したがって、住民生活にいかに影響があるか、なるべく土地の住民に影響のないような方途を施してその実行に当たらなければならぬ、こういうような考え方をもって進めております。したがいまして、ただいまのお話のあった湾岸道路につきましても、これを進めるに当たりましては、あらゆる国の諸計画、またこれに対する、計画に対する調整とともに関係地方団体あるいは地元住民、この方々の御理解を何とかして得なきゃならぬというようなことで最善を尽くしておるというふうに私は感じておりますが、特に東京湾の湾岸道路につきましても、京葉間の道路交通、新東京国際空港をつくる目的から考えましても、これらにつきましては十分配慮をしてつくらなけりゃならぬ。こういうようなことで、急がせてはおりますけれども、その点につきましては十分に配慮をしておる考え方でございます。今後とも工事内容、環境に与える影響等、その対策につきましては地元住民に対する十分な理解を得てこの推進を図ってまいりたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
#28
○政府委員(浅井新一郎君) ちょっと補足して説明させていただきますが、御質問の空港関連道路ということで従来私ども整備しておりますのは、すでに終わったルートとしまして、東関東自動車道・鹿島線、それから宮野木町からは京葉道路、それから首都高速の七号線という形で一応ルートとしてつながっておるわけでございますが、御承知のように空港関連交通が現在の交通量に加わりますと、かなり交通状況は心配されるわけでございまして、これにかわる代替ルートとして、現在の国道十四号線につなげて東京湾岸道路を東京の大井埠頭まで早くつなぐということで、東京都心部と空港間の交通を円滑に確保したいということでいろいろ整備を進めておるわけでございますが、湾岸道路は、そういう意味からいいまして、ただいま大臣が申し上げましたように、非常に空港関連それから現状の交通状況を緩和するために絶対必要な路線でございまして、鋭意その完成を急いでおるわけでございますが、当面は四車線で現在の千葉県の花輪から江戸川、荒川を渡りまして東京の夢の島までつなぐという仕事を急いでおりまして、これは五十二年度末には、首都高速あるいは一般道路というような形で四車線だけは一応つながる予定でございます。
 そういうような状況で進められておりまして、この間いろいろ湾岸道路の整備に関連して地元との接触があるわけでございますが、その整備に当たりましては、事業の内容とか工事の実施法、環境に与える影響その他の対策等をあらかじめ関係自治体を通じまして地元住民に説明を申し上げまして工事に着手するよう努力しておるわけでございますが、まあ若干問題がないわけではございませんで、五十一年七月から千葉県習志野市及び船橋市において関係住民の説明会を開催いたしました。これまで関連の団地、町内会等に対しまして説明会を開催、あるいはパンフレットを配付する等のことによって計画の内容を理解していただく、建設を急ぐことを一応御理解いただいた上で工事を進めるよう指導しておる次第でございます。
#29
○赤桐操君 大臣にひとつ伺っておきたいと思うんですが、まあいろいろ問題があるんですよ、率直に申し上げて。簡単な問題じゃないと思うんです。この問題があるんですが、まあ少なくとも空港総裁によれば、これらの問題はすべて解消をして十一月には開港の準備に入る、これと並行して一切の交通問題については東関道から湾岸道路を使用するので、これも建設省の方でおやりになっておりますので心配ありません、さらにまた、その他の諸問題についても大体問題はないと。一番大きな問題は鉄塔の問題だけでございますが、この鉄塔も一部の者が反対しているだけでありますから、これを取り除けば空港は開港できます、そうすると何ももう問題はないということになるんですね。そこで私は伺っているわけなんです。本当に十一月に空港開港と同時に、いろいろ人員等の交通量等も調べておりますが、その数字も大変なものになるんですね、開港されますと。時間がないから省略いたします。果たしてこれだけのものをさばき切れるんだろうか、こういうことになるんですが、特にこの湾岸道路がまだ開通に至っていないんですけれども、それまでの間に開通するんですか、しないんですか、こういうことなんです。
#30
○国務大臣(長谷川四郎君) 何とか間に合わせたいというような考え方を持って意を用いているところでございますけれども、先ほども申し上げましたようにこの環境問題したがって高度成長時代から安定成長時代に移行をしてきて、高度成長時代ですと、少しは何があってもどんどんやれた時代も、仕事ができた、着工ができた時代もありましたけれども、いまは何といってもその住民の意思、そして環境に万全を期す、いろいろな条件等がございまして、これらの問題もあわせて早急に何とかやっていかなければならぬということで、まあきめ細かい対策に応じているということだけは事実でございます。希望といたしましては、何としても開港までにはこの通過をさせたい。またそのほかに、これだけで事足れりという問題ではないものですから、外環線を置く、こういうものではなくて、あの中、この中、東京都の中とか、あるいはこれを通らないでほかに道を整備しなければならぬだろうとかというようなこともいろいろあわせて考えておりまして、とりあえずこの湾岸道路だけはその開港までには開通をさせていきたい、こういうふうな考え方で進めております。
#31
○赤桐操君 それでは、時間がないようでありますから、最後に一つだけお伺いしておきたいと思います。
 具体的に申し上げますと、船橋市の若松町及び習志野市の谷津干がたの例等で明らかなんでありますが、地元住民としては、大臣のいまのお話によれば、十分に地元の住民の理解を得ながら、その上で問題を起こさないでやると、こういうことを冒頭言っておられたわけですけれども、実際にはこれと相反する結果が生まれているのですね。現地の状態の様子を聞いてみますというと、工事を開始する二日前に形式的な説明会を開いていますね。それで後すぐにもう工事に強行突破で入った、こういうように私たちは実は聞いておるわけです。したがって、そういうような状況の中で大変トラブルが起きておりまして、地元住民は行政不服審査請求を提出をしている。近くひとつ工事差しとめの訴訟に出る、こういうところまで来ております。それで、これに結集してきている団体が八団体もあるわけですね。また、浦安、行徳等の地方自治体の方でも大変これは迷惑だということでもって、これに対する不服を申し述べていると、こういう状況なんですね。自治体を初めといたしまして、少なくとも各団体が八団体もこうしてみんな反対に立ち上がっておるということは、ただではないと思うのですね。こういう状況の中でも、なおかつ大臣はそういう考えをお持ちになっておられるのですか。いま御答弁のような考えでおられるのでしょうか。
#32
○国務大臣(長谷川四郎君) これは、私どもの方は期限が開港までという期限だから実力でもこれをやるという考え方で申し上げておるのではなくて、なるべく土地の住民との話し合いを早目に進めてまいりたい、こういうようなことでいろいろ聴聞会といいましょうか、地元住民の声を聞く会とかいろいろなことを進めてはおるのでございます。なお一層その点につきましては注意を申し上げて、そしてその軌道に乗るような方法をとらせていただきたいと存じます。
#33
○赤桐操君 それでは、引き続いて若干これとの関連を伺っておきたいと思うんですが、この湾岸道路というのはこれから大変大きな問題を残しておると思うのでありますけれども、特に自然環境を守る団体等が真剣に実はいま訴えている問題があります。いま具体的に申し上げましたが、谷津地域の干がたの保存の問題であるとか、いわゆる自然保護の関係から見まして、大変実は公害防止対策、環境対策、こういう面から非常に考えなきゃならぬ点があるんですが、これらに対してはどのような配慮を持っておられますか。
#34
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、湾岸道路、あれだけ重交通が予想される道路でございますので、環境対策には十分配慮しておるつもりでございます。また、環境への影響というふうなものも事前にかなり突っ込んで調査をいたしております。
 環境対策上の配慮といたしましては、団地等の位置を考えまして、団地からの距離、御指摘の若松団地につきましても百メートルぐらいの距離をとっておりまして、その間に十分な環境防音築堤とか、あるいは環境施設帯というようなものを設けまして、環境への悪影響がないように、また環境基準が守れるように設計上十分配慮しておるわけでございます。
 干がたの御指摘がございましたが、これも野鳥を守る会等からの強い陳情がございます。これにつきましても、あの干がたの水面をなるべく縮めないように構造物で渡って、しかも干がたへの水の流入に阻害がないように十分なスパンの橋をかけると、こういうような配慮もいたしますし、また干がたに対しては、何か車のヘッドライトが野鳥に対して非常に悪い影響を与えるというような御意見もございますので、その辺は遮光板あるいは遮光のための植樹というようなものも十分考えてまいりたいということで、そういうような諸対策をいろいろ御説明申し上げた上で、御理解を得てひとつなるべく早くこれらの道路をつくってまいりたいというふうに考えているわけでございます。
#35
○赤桐操君 それじゃ時間がありませんので、もう終わりにしたいと思いますが、いまの干がたの対策の問題や、あるいはまた湾岸道路のこれからの進めていく場合の状況、環境に対するところのいろんな影響の問題こうしたものについては、道路公団の予定としてはこの四月に各種の対策を示す、こういうことになっているそうですが、ちょっと私は遅いように思う。速やかにこれはひとつ具体策を明示してもらうように私はこれで要求をしておきたいと思います。
 以上で終わります。
#36
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、なるべく早く環境対策を地元の方々にお示しするように指導してまいりたいというふうに考えております。
#37
○委員長(小谷守君) 暫時休憩いたします。
   午後一時十一分休憩
     ―――――・―――――
   午後五時二分開会
#38
○委員長(小谷守君) ただいまから委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#39
○二宮文造君 提案されております昭和五十年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律の一部改正案、これにつ察て質問をしたいわけでありますが、きわめて短時間でございますし、要点だけお伺いして、また別途、その基本的な問題については別の日を選んで質疑を続けたいと思うんですが、まず揮発油税等の特定財源が道路整備費に充当されておるのは御承知のとおり。この件について、国鉄を含む交通体系のための財源に考え直したらどうだという意見も出ておりますし、あるいはそのもとが石油、そういうものに関連するんですから、いま当面の課題になっております石油備蓄の財源にも充当すべきではないかと、関係方面からこういうふうな批判、意見が出ておりますけれども、この財源に頼っている建設省としては、これに対してどういう基本的な考えを今後持っていかれるのか、これをまず最初にお伺いしたい。
#40
○政府委員(浅井新一郎君) 御説明いたします。
 先生御指摘のように、そういう石油備蓄財源にどうかという話も私どもの耳に入っておりますし、まあそれに対してわれわれもいろいろ検討いたしております。御承知のように、道路の整備水準は欧米諸国に比べましても、なべてまだ二分の一という水準でございまして、特に道路整備が進んでいると言われて――ここ二十年間の整備でかなりよくなったと言われておりますが、問題として、地方部で特にその整備がおくれているというようなことや、あるいは道路の質的な面でかなりなおくれが見られる。それから国道、都道府県道にしましても自動車の通れない区間が五千キロもあると、それからまあ国府県道の中で、バスとかトラックとか、そういうものがすれ違えない区間が全体の半分を占めているというような、いわゆる道路整備のナショナルミニマムと申しますか、そういうようなものがまだ達成されていないような状況でございまして、確かに道路整備はここ二十年間、ガソリン税、道路特定財源に頼って急速に伸びてきてはおりますが、まだそういう状況で、道路整備はまだ整備の途次にあると言って差し支えないかと思います。今後ますます質的な面でのおくれ、特にこれまでの整備は車を通すべきスペースだけをなるべくふやしていこうというような姿勢でやってきたために、歩道、自転車道というようなものの整備がかなりおくれておるわけでございます。
 そういうような質的な面をこれから取り返そうという時期に差しかかっておるわけでございまして、やはり相当な巨額のものが今後要るわけでございます。現在第八次の五カ年計画策定の作業をいたしておりますが、それでもやはり財源的にはかなり不足する、いまの特定財源を全部投入しましても不足するというような状況でございまして、したがいまして、道路の特定財源を総合交通体系の視点から国鉄等に回すということは、現状ではとても無理なわけでございまして、そのほかまた石油備蓄に回すというような問題もありますが、これはこれでまた石油課税の中のほとんどまだ、ガソリンの石油に占めるシェアというのは大体一二、三%のところでございますが、その一二、三%のシェアのガソリンに七十数%の税金がかけられておるわけでございまして、石油製品全体への課税ということもあるいは考えられるのではないか、そんなようなこともありまして、道路財源をそちらへ回すという余裕は、道路整備の現状からいってまあないというような判断をいたしております。
#41
○二宮文造君 大臣はどうですか、大分風当たりが強くなってきますが。
#42
○国務大臣(長谷川四郎君) ただいま局長からのお話がございましたように、いずれにしてもまだ五千キロも全然残っているというようなことと、自動車の交換ができないような地方道もたくさんあるというようなこと、そういう点から考えでいって、道路というものが国民生活といかに密着しているかという点、こういうような点から考えていっても、その生産活動を支える基本的な施設であろうという認識に立っております。したがって、まあ御指摘の点は御無理じゃないだろうか。この際、何とか道路網というものは少なくとももう一段の強化をしていくということがまず優先するであろうというように感じております。
#43
○二宮文造君 せっかく努力してもらいたいと思うんですが、さて次に、昨年度の五百三十四億円に続きまして、御承知のように今年度もまた三百七十四億円という決算調整額を、いわゆる先食いをするわけです。こうした措置を一体いつまで続けていかれるお考えなのか、これをお伺いしたい。
#44
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、二年続けて同じような措置を講じておるわけでございますが、昨年度は五百三十四億ばかりの四十九年度の決算調整額を五十年度で使っております。引き続き三百七十四億の決算調整額をこの補正で使うという形になっておるわけでございますが、これは今回の措置をとった理由は、補正予算の必要性が生じたという事情がございますが、そのほかに国の財政が著しく困難な状況にあるというようなこと、それから五十年度の決算調整額が比較的多額に上ったという、この三点かと思いますが、それじゃこの決算調整額がこのように毎年こういうふうに狂いが生じるのかということにつきましては、実は石油ショック後、ガソリン消費量の伸びにつきましては、かなりその見込みが立たなかったというような状況もございまして、抑えぎみに一応推計いたしておりましたものが、四十九年以降案外その回復が早かったというような事情もございまして、この二カ年間は比較的多額な金が出たわけでございますが、最近のいろいろの毎月の調査によりますと、五十一年度における決算調整額は、ほぼ大体推計どおりに推移しておりまして、ガソリン販売実績状況から見て、この二年間のような多額には上らないというふうに考えておりますので、一応今回、引き続き来年も再来年もというような形にはならないのではないかというふうに考えております。
#45
○二宮文造君 今回の補正予算における道路整備事業としては、どういう事業を重点的に採択するお考えなのか。また、問題になりますのは、地方公共団体のいわゆる裏負担、非常に財政が窮屈な事情でございますけれども、地方公共団体の財源の確保、この辺はどうなっておるか、心配ないのか。この二点について答弁をいただきたい。
#46
○政府委員(浅井新一郎君) お答えいたします。
 今回の補正予算案は、大体、災害、治山治水事業等に関連する事業と、民生安定並びに交通安全を確保するため緊急に施行を要するものを重点に編成いたしております。全体の国費五百三億のうち、一般国道の直轄が約百三十九億、全体の二八%でございますが、それから一般国道の補助に五十四億、約一〇%、都道府県道関係で八十九億、約一七%、市町村道で三十二億、六%、街路事業に百三十九億、二六%というような使い方を予定しておりますが、特に市町村道整備につきましては災害関連雇用対策等の観点を重点にいたしまして、昭和五十一年度当初予算におけるよりも、シェアにしまして約一・三%大きくいたしておるわけでございます。一般道路の補正後の対前年伸び率が一・一七であるのに対しまして、市町村道は一・二七というふうに比較的大きな数字になっております。
 それから地方公共団体の裏負担の財源確保はどうかということでございますが、今回の補正の地方の裏負担分につきましては一〇〇%起債が認められておりまして、これで一応対処できるというふうに考えております。
#47
○二宮文造君 先ほど局長の方からくしくもお話が出たんですが、昭和五十年代の前期経済計画、いわゆる新経済計画によりますと、五十一年から五十五年度までの五年間の道路投資額十九兆五千億でしたか、予想されておりますが、先ほどお話しになった第八次道路整備五カ年計画、これもよりより検討中と伺っておりますが、この第八次の五カ年計画の場合の総事業費の規模というものは一体どうお考えになりますか。
#48
○政府委員(浅井新一郎君) 先生御指摘のように、第七次の五カ年計画は十九兆五千億ということでございます。これの達成率が、大体今回の五十二年度の額を入れまして約八〇%の達成率になるわけでございますが、これは高度成長時代にスタートした五カ年計画でございまして、石油ショックで一応の天井にぶつかりまして、こういう形で、従来の五カ年計画とは違って非常に低い達成率に終わったわけでございます。道路整備については転換期を迎えているというふうに言われておりまして、これからの道路整備のあり方につきましては、やはり安定成長経済の中で着実に道路整備を進めていくために相当規模の投資が必要ではありますが、特にまた質的な面での改善ということを考えますと、ネットワークの整備とあわせて質的な改善面に相当な金がかかるということでございまして、そういう視点から、どのくらいの規模で道路のこれからの整備計画を考えていくか。第八次道路整備五カ年計画につきましては現在鋭意作業中でございまして、その中でいま言いました質の改善、ネットワークの整備、それから多様化する道路に対する需要を踏まえまして、適正な規模の計画に積み上げていきたいというふうに考えておるわけでございまして、その規模につきましては作業中でございまして、いまどのぐらいということはちょっと申し上げかねる段階でございます。
#49
○二宮文造君 まだ計画が策定中ということで、その時点で数字を聞き出すということはちょっと無理なようですから、これはそのまま承っておきます。
 さて、今国会でも当面の景気回復のため、その施策として、公共投資なのか減税なのかということで大きく主張が分かれておりますけれども、従来道路投資というもの、これがいまも問題になっておりますように財政政策面からの要請と、こういうもので景気の調整手段として道路投資が行われる。その結果、本来着実な道路投資というのは別に要望されているわけですね。それとの間に、相互に、そういう社会的な要請に対立すると、景気調整の手段として用いられるがゆえに、本来の道路投資と、そういう考え方としばしば対立するんではないかと、こういう指摘をされる面もあるんですが、この点はどうですか。
#50
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のとおり、道路事業は確かに長期的計画に従って着実に拡大していくということが必要だろうと思います。しかしながら、現実の問題としては、短期的な景気調整の観点から、やはり一時的に弾力的な執行を図らざるを得ないというような場合がございます。しかし、これは矛盾と言えば矛盾でございますけれども、やはり長期的には、このような場合におきましても目標達成を、長期的に達成できるようにやはり努力していかなければならないというふうに考えるわけでございまして、一時的な波はありましても、長期の目標としては計画どおり遂行できるような見きわめをしながら進めていくということが必要ではないかというふうに考えております。
#51
○二宮文造君 それで、もっと具体的にお伺いしたいんですが、いわゆる景気回復の面から、公共投資かあるいは減税かという議論の一環としてなお説明をいただきたいんですが、道路整備事業の場合、用地費とか補償費この比率は現在どうなっておりましょう。総事業費に対して補償とか用地とかの比率はどうなっておりましょう。
#52
○政府委員(浅井新一郎君) 御説明いたします。
 用地費の補償費率でございますが、道路事業全体といたしましては、五十一年度予算当初の事業について見ますと約二八%でございます。街路事業を除きますとこれが二一%に下がるわけでございます。それから今回の補正分について計算してみますと、道路事業全体で約二三%でございます。街路事業を除きますと一三%ということで、比較的低い数字になっております。
#53
○二宮文造君 ただ問題は、一般に道路と言いましても、街路事業とそれから街路を除く道路事業と、こう分けてみまして、私驚いたんですが、街路事業の場合は用地費とか補償費が六〇%、八〇%という実績があるんですね。きょうもまあ調べてきたんですが、たとえば三十九年から五十四年度の事業年度にわたっておりますこの第二京浜、これは国道十五号線ですが、これは用地並びに補償費の率が六三%ですね。それから四十年度から五十四年度にかけてやられております日光街道、この場合は八一%、もう本当に事業費というのはわずかですね。それから環状七号線、四十二年度から五十六年度とこう策定されておりますが、この場合が五九%。ですから、しばしば問題になりますように、まあ総理は、この景気回復は公共投資によるほかはない、減税してもそれが多分に貯蓄の方に回されて、第一義的な効果が出てこないような心配が出てくる、したがって公共投資という説をがんとして持たれておりますけれども、われわれがまた指摘しております、公共投資の場合は、こういう道路の場合を見ても用地費だとかあるいは補償費に相当の部分が食われて、それがいわゆる貯金に回ってしまうから、案外景気回復の面から公共投資に期待する面というのは削減されるんじゃないか、こういう考え方が出てまいりますけれども、この点はあわせて重ねて御答弁をいただきたい。
#54
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、街路事業で今回の補正分だけについて用地費率を出してみますと、大体六〇%ぐらいになります。先生御指摘のような事情はあろうかと思います。しかし、都市部で道路事業をやるとなると、どうしてもそのくらいの補償費を含めて用地費がかかるわけでございますが、まあこれは確かにそのまま、たんすなり預金に入ってしまうということですと景気刺激効果はないわけでございますけれども、街路事業の場合は一たん用地費で払われたものが、やはり家をその新しい街路の家並みに沿って建て直すというようなことに使われるというようなことで、比較的消費の方に回っていくということもございます。
 それから午前中にもちょっと御説明申し上げましたように、われわれの調査によりますと、用地・補償費の行方がまあ必ずしも貯金に回るということでなくて、その七五%ぐらいは消費の方に回るというような調査もございます。そんなようなことを考えますと、比較的こういう問題は、用地費だから景気刺激効果が全然ないというようなことではないのではないかというふうに考えます。
 それから、街路事業の六〇%の用地費、補償費比率でございますが、これは街路事業としてはその下にやはり下水道なんかを入れたりなんかすることがございます。下水道の用地費率ということになりますと、一三%というような数字が出ておりますけれども、これはむしろ街路事業の中にやっぱり用地費がおんぶされているという面もあるわけでございまして、一概にその用地費率が高いということで、そのままの数字で比較するわけにはいかない面もあるんではないかというふうに考えております。
#55
○二宮文造君 局長さん、いまおっしゃった用地費の七五%が消費に回るなんていうような、こういう御意見はちょっといただけませんね。これは何か数字の見間違い、あるいはまた説明のし違いじゃないかと私は思うんですが……。
 そこで、もう時間もございません。あと一つちょっと細かな問題なんですが、実は四十年からの道路事業に占める用地・補償費の比率というリストをつくっていただきました。それで、四十年からずっと実績とか、あるいは四十九年からの当初予算の割合とかいうものをずっと年次別にいただいておりますが、この表の中で特に気がつきますのは、五十一年補正、この場合総事業の二一%が街路事業、それから七九%が街路を徐く道路事業、こうなっております。特にこの街路を除く道路事業の欄をずっと見ていきますと、それまでは二三%だとか、まあ低い方ですね。街路事業の方は六〇%とか四〇%とか六五%という数字が並んでおりますが、街路を除く道路事業の方は二三%とか二二%、一九%、いわゆる用地費、補償費ですね。こういう率がずっと並んできているんですが、特に五十一年補正の場合はがたっと下がって、用地費、補償費が総事業費の一三%と、こういう極端に低い用地費あるいは補償費がここに表として挙がっているわけですが、これは特段の配慮があって、そういう地価の安いいわゆる地方の小都市、農村、そういう部面に予算の配分をしたという努力の足跡、それをこの一三%の中に理解してよろしゅうございましょうか。
#56
○政府委員(浅井新一郎君) これは先ほどちょっと御説明いたしましたように、今回の補正予算の使い道といたしまして、比較的雇用の問題等を考えまして、やはり全国津々浦々にそういう景気刺激効果を期待するという意味から、市町村道等府県道も含めまして比較的用地費の安いところの事業が大幅に入っているというようなことから、こういうような結果が出たものというふうに理解しております。
#57
○二宮文造君 私、そのほか総合的な交通計画とか、それからいまの答弁に関連をしまして東北の雪害の対策あるいは冷害対策、そういうものとしての道路事業、その中における何といいますか、土工というんでしょうか、そこで働く方々の賃金が余りにも低過ぎるんじゃないか、したがって、やっぱり危険度を持ちながら大都市の方に出かせぎに出てこられるというような賃金の問題とか、あるいは都市交通の問題とか若干用意をいたしたんですが、これはまた後ほどの大臣の所信に対する質疑のときに譲らしていただいて、本日はここで終わりにいたしておきたい、こう思います。
#58
○上田耕一郎君 昭和五十年度の道路整備財源の特例等に関する一部改正の法律案について、時間の許す範囲内で若干の質問をしたいと思います。
 昭和二十九年の第一次道路整備五カ年計画が発足して以来、わが国の道路投資というのは非常に膨大なものになり、非常に急速に拡大してきたと思います。この莫大な投資、この二十年間を振り返ってみますと、資本主義国の中でも異常というぐらい大きなものだったと思います。たとえば、最近はちょっと減っておりますけれども、昭和四十七年二兆六千億円の道路投資で、これは西ドイツ、イギリス、イタリア三国の道路投資額に匹敵する、三国分を日本だけで投資しているということで、その結果、高速道路そのほか確かに日本の自動車道路というのはこの二十年間にかなり延長されてき、整備されてきたことは事実ですけれども一、いまこの二十年を振り返って、いまの現状を見ますと、やっぱりわが国のこういう道路行政、道路建設の計画は大きな曲がり角になってきており、根本的な見直しが必要になっているのではないかと思うのです。ところが、建設省の資料その他を読んでみますと、確かに道路は延びてきたけれども、まだまだヨーロッパ諸国と比べるとまだ半分ぐらいだと、自動車ももっとふえざるを得ないという判断ですね。これが一番の基本にあるように思えてならないんですけれども、そこの考え方、方向ですね、これが道路行政や道路財政の問題を討議する上で一番大きな問題になっていると私は思うんです。
 そこで、まず冒頭建設大臣に、日本の自動車はもっとふえざるを得ないだろうし、自動車道路ももっともっと急速にふやさざるを得ないと思っているかどうか、そこら辺の判断についてお伺いしたい。
#59
○国務大臣(長谷川四郎君) これはどうも好むと好まざるにかかわらず、時代の要求と言おうか、かつ、こんなに車なんて要らないじゃないかと思うようなところに行きましても、なかなか車を買ってくれないと家にとどまらないとか、車がなければ家にいないでよそへ行ってしまうぞというようなこと。また、必要以上にも要求が多いことになっているだろうと思うんです。したがって、私は、車は大体もう、まだ少し伸びるだろうけれども、そうこれから先のことは、いままでのような伸び率とは違うだろうけれども、まだ車は伸びるだろうというように考えます。
#60
○上田耕一郎君 この昭和四十七年の新国土建設長期構想試案ですね、これを読みますと、昭和六十年に四千二百五十万台の自動車保有台数の予想が書いてある。現在まあ三千万台を超えているわけですが、これはその後の石油ショックによる低成長時代等々によって、いま見直しているということですけれども、昭和六十年には自動車保有台数、いまのところどのぐらいと建設省は考えているのですか。
#61
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、現在現行の第七次整備五カ年計画の前提となっております四十七年度につきましては、国土建設長期構想試案でございますが、これでは御指摘のように六十年度に四千二百五十万台というような推計をいたしておりまして、走行台キロにして六千三百三十四億台キロというようなことを考えて第七次五カ年計画をつくったわけでございますが、これは高度成長時代の推計でございまして、その後石油ショックでかなり見直しをしなければならぬという事態になりました。そういうことから、今度の第八次五カ年計画の作業に絡みましていろいろと推計いたしておるわけでございますが、一つの指標としまして、五十年代前期経済計画では、五十五年に三千三百万台ないし三千五百万台というふうに推計いたしております。四十九年度の一・二倍ないし一・三倍に相当するわけでございますが、私どもいろいろ作業中のことではっきりした数字はございませんが、四千二百五十万台という推計はちょっと現時点では大き過ぎるのではないかということで、この作業のある段階では三千九百万台という推計もいたしております。しかし、これはまだ見直しの最中でございまして、まあどのくらいになるか、現在第三次全国総合開発計画のフレームの作業等も踏まえまして、将来需要として検討中のところでございます。
#62
○上田耕一郎君 昭和六十年三千九百万台、大体一世帯当たり一台という数字がいま出されて、これは私はやっぱり大変なことだと思うのです。昭和四十六年の環境庁が出した公害白書がありますが、昭和四十六年の数字で、日本における平地面積当たりの自動車の保有台数、これは一九六一年にフランスを追い越し、六四年にイギリスを追い越し、六五年に西ドイツを追い越した。六九年には平地面積当たりの保有台数はアメリカの八倍になったと、そう書いてあります。近年わが国の状態は、平地においては百メートル四方に一台以上の自動車が走り回る勘定になる。このときの自動車は約千六百万台、いま三千万台を超えているから約二倍ですね。そうすると、日本の平地、つまり人間の住めるところでは百メートル四方で二台以上の自動車が走り回っているという状況で、ヨーロッパのフランス、イギリス、西ドイツなんかよりもはるかに多い自動車台数になっているわけです。これがこの公害白書にも問題になり、いま大きな社会問題になっている自動車公害ですね、これの大きな原因になっていることも御承知のとおりです。ところで、これはいわゆる公害――騒音だとか、排気ガスだとか、振動だとかいうだけじゃなくて、人間の命にもかかわっておりますが、大臣、戦後交通事故でどのくらい日本人がいままで死んでいるか、大体のところ御存じですか。
#63
○国務大臣(長谷川四郎君) 最近に至りましては年間一万人ばかしがお亡くなりになっているというお話を承って、総計何ぼという計算はしたことはございません。
#64
○上田耕一郎君 道路局長、御存じですか。
#65
○政府委員(浅井新一郎君) 何年からの数……、戦後のトータルはちょっと数字を承知しておりませんが、四十六年に一万七千人ぐらいの交通事故死者数でございまして、これがピークでございまして、それ以後逐次下がってまいりまして、五十
 一年度ようやく一万人を切ったというような形になっております。トータルの数字は承知しておりません。
#66
○上田耕一郎君 昭和二十一年から昭和五十年まで、警察庁の調査で、これは二十四時間以内の死亡で二十九万九千百四十四人、約三十万人死んでいます。それから厚生省の調査だと、二十四時間を超えた死亡者ですが、三十四万三千百九十四人、三十四万人以上死んでいるんですね。たとえば、宇都宮市の人口が約三十三万八千人ですから、宇都宮市の人口、一つ市がなくなっちゃうぐらい死んでいる。東京都の中で言いますと、江東区だとか、中野区だとか、豊島区だとか、三十万人ちょっと超える区の人口が死んでいるというぐらいの被害が出ました。負傷者は警察庁の調査によりますと千九十六万六千六百五十五人、つまり一千百万人の負傷者で、人口十人に一人が自動車で負傷しているという大変な数字になっているわけです。こういう数字を見ておりますと、四千二百五十万台を少し減らして三千九百万台にするという見通しも、これはこういう数字に対して若干最近減っているからというので安心し過ぎている態度ではないかと思うのですね。われわれはこういう数字、三十四万人の日本人が自動車事故で死んでいると、十人に一人が負傷しているという事実に対して、まだまだ自動車ふえるだろうと、だから自動車道路もふやさなければならぬということでいいのかどうか、これを本気でやっぱり考えなければならない時点に来ていると思うのです。
 ところが、そういうところが国民的課題になっているにもかかわらず、今度の予算を見ましても、この法案を見てみましても、やっぱりどんどんどんどん道路投資ばかり進んでいくと。建設省は道路省とも言われるぐらい、六〇年代ほとんど建設省関係の投資総額の約六割は道路投資だったわけで、最近少し減っておりますが、なぜこういうふうになってくるのかといいますと、車と道路の悪循環ですね、雪だるま式に車がふえると道路を延ばすと、自動車道路がふえるとまた車がふえるという悪循環がとめどもなく進んでいる。この悪循環を支える財政的なシステムがあるわけで、この財政的システム、これが道路の特定財源方式という日本特有の方式であります。
 この道路の特定財源方式というのは二つの制度から成っております。一つは、昭和二十九年に臨時措置法が成立されて以来、いわゆるガソリン税、こういうもの全額を道路の特定財源にしてくるという方式であります。昭和五十一年度で見まして、この燃料税は道路財源の約九〇%を占めております。五十二年度で八九%占めている。これに例の自動車重量税、これ、国分の八〇%がやはり事実上道路のための特定財源になっておりますが、これを加えるともう一〇〇%超えるということになっております。五十一年度はこの二つ合わせて一〇〇%より以上に一千億円以上余る、五十二年度も約一千億円近く余るという状況になっているわけです。非常にやはり異常な状況だと思うんですね。とにかく自動車が走る、それから税金が、もう全部道路投資につぎ込む、つぎ込んでもつぎ込んでももう余るぐらいの状況になってきている。道路だからつくらなきゃならぬという財政システムがこのガソリン税、石油税などによる特定財源方式、これが第一です。二番目は、昭和二十七年来の有料道路制度であります。この二つが、こういう道路と自動車の雪だるま的悪循環の拡大をやっぱり支えてきた財政的なシステムで、この問題をわれわれは今日の自動車公害、道路公害の余りに激しさ、余りにこの激しい放置できない状況から見て、この財政システムそのものにも手をつけ、見直さなければならない時点に来ていると思います。
 きょうはもう時間がありませんので、私はこの二番目の有料道路問題、その中のまたもう一つ有料道路制度に絡まる問題で、いま有料道路から多くの被害を受けている住民、さらには財政需要あるいは税金の減収その他で大きな被害を受けている自治体が取り上げております有料道路に対する固定資産税の課税問題、これにしぼって若干の質問をしたいと思います。この問題は、昨年この建設委員会でも取り上げられましたが、あの時点よりさらに問題点が進んでいると思いますので、お伺いしたいと思います。
 第一は、例の昭和四十七年に決まりました料金プール制の問題であります。全国市長会その他はこの料金プール制の発足によって、例の地方税法三百四十八条の公共の用に関する道路という点に多くの問題が生まれてきた、もうすでに固定資産税非課税の根拠なしという主張を行っており、運動も繰り広げておりますが、これについて、まず自治省側の見解をお伺いしたいと思います。
#67
○説明員(栗田幸雄君) 日本道路公団等の有料道路につきまして、いま御指摘のように四十七年からプール制が採用になりました。道路公団等の道路につきましては、従来と違いまして、路線ごとに見ますと、その路線の償還期間が終了した後においても無料で開放しない、一定の計画全体が終了するまではその路線ごとの償還が終わっても開放しない、有料で料金を徴収するという制度に変わったわけでございますが、固定資産税ないしは固定資産税に類する税金の面から見ますと、そういった変化はやはり従来固定資産税を非課税にしておりました有料道路とかなり性格が違ったものになってきているのではないだろうか、そういう意味で一般の国道、地方道とは根本的に差が出てきたのではなかろうかというぐあいに考えております。
#68
○上田耕一郎君 建設省側の見解をお伺いしたいと思います。
#69
○政府委員(浅井新一郎君) 高速道路は、御承知のように、一般国道と同様に本来一般税収で整備するのがたてまえであるわけでございますが、高速道路の建設には相当巨額な金がかかるということで、諸外国ではこれはもう御承知のように多くの高速道路が税金でつくられているという、で、無料の高速道路が相当あるわけでございます。日本の場合にはそういうことから税金の金はほとんど使わないで、むしろ早急にその整備を図る必要があるということから、その資金の財源調達の手段として有料制を採用してきたものでありまして、これはあくまでも一般道路としての本質が変わるわけじゃなくて、財源調達の手段としてやったものでありまして、建設費等の償還後は、すべてこれは当然無料開放されるということでやられておるわけでございます。
 一方、昭和四十七年十月に高速道路の建設が各地で進みまして、ネットワークとしての整備に入る必要からプール採算制が導入されまして、これは個別採算制のもとでは事業採択の時期がずれてまいりますので、たとえば東名高速道路等、名神高速道路、初期につくったものはキロ当たりの料金として、たとえば百円ぐらいで済むものが、最近つくった高速道路では六百円とか七百円とかという非常に料金の格差ができるわけでございます。そうしますと、その利用状況にも当然はね返ってまいりまして、高速道路が全国の均衡ある国土利用を図るという趣旨から、網として機能するためにこういうネットワークの整備を急いでいるわけでございます。そういう中で、こういう区間ごとに非常にアンバランスな料金が生じるということはおかしな話でございまして、高速国道網として……
#70
○上田耕一郎君 簡潔にお願いします、プール制や何かの理由は皆さん知っているから。
#71
○政府委員(浅井新一郎君) 一貫性、一体制が失われるということで、採算性の悪い地方部の大部分の路線が建設不可能になるのをプール制によって救っていくということでございまして、このプール制はこのような不合理を回避して全路線を一体として建設、償還するものでありまして、高速国道の公共性に何ら左右されるものではないという見解から、まあこのプール制でも公共道路としての本質が変わるものではないという考え方を持っております。
#72
○上田耕一郎君 もう広く報道されておりますように、またいまお伺いしましたように、自治省側と建設省側と全く見解が対立しておりまして、自治省側は全国市長会の主張は大体根拠があると言われているわけです。
 ひとつ建設省にお伺いしますけれども、このプール制のときの審議会の答申ですね、これを見ますと、法定予定路線七千六百キロ、これ全部プール組み入れ認めてよいと考えられると言っているんですよね。いま施行路線四千八百十六キロですけども、わが党の神谷議員の質問に対して建設省は、四千八百十六キロに関しては昭和八十二年に償還されるという答弁を去年しているわけです。七千六百キロこれを全部プール制に組み入れるんだとしますと、一体七千六百キロが全部償還される、つまり無料になる時期ですね、これは一体いつごろとお考えですか。
#73
○政府委員(浅井新一郎君) この料金部会の答申にもございますように、プール制をとった際の料金の考え方は一応……
#74
○上田耕一郎君 簡潔に言ってください、いつごろかと。
#75
○政府委員(浅井新一郎君) 大体供用後三十年ということでございますが、供用時点が区間別に逐次完成していきますので、その際に起算日、起算年次というものを一応想定しておりますので、起算年次から約三十年という考え方で料金を決めております。したがいまして、まあこれはざっとした感じで申し上げますと、最終の路線ができ上がって十数年たったところで大体全部償還するという計算になっております。これは料金設定をそういうふうにするということで、料金が逐次物価等の関係から上げなきゃならぬ場合には上げて、三十年間にペイするという形で料金を設定した場合の一応償還の期限ということでございます。
#76
○上田耕一郎君 時間の節約で少し進みますけれども、私のいただいた資料によりますと、大体道路建設七千六百キロは一応七十三年から七十四年に完成するだろうというのですね。そうすると、いまの答弁で十数年と言いますとやっぱり昭和九十年近いですね。そうすると、昭和九十年近い――いただいた資料では八十七年から八十八年ぐらいではないかというのですけれども、大体これ延びるとして昭和九十年ですよ。いま五十二年ですから、あと四十年近くもずうっとこれ有料化で払っていかなきゃならぬということで、もう名神高速なんかはただになった部分だって一度あったんですね。この前の答弁では十八年でただになる最初の計算だったと。それがとにかく今後まだ四十年近く有料化しなきゃならぬということになりますと、私はやはり全国市長会の主張、それから自治省側の見解が十分根拠を持てると。無料にするんだから公共道路だという言い分は、少なくともあと四十年近く通らぬということになると思うので、この点、押し問答していてもしようがありませんが、この問題一つ指摘しておきたいと思います。
 次に、このプール制の問題の次にいわゆる全国市長会がもう一つ課税理由の一つに挙げているのは、地方自治体の非常に大きな財政負担増の問題と、それから税金の減収問題であります。私、全国市長会の主張をちょっと紹介いたしますと、財政負担ですね、これは公害対策とか救急業務、環境整備、これは回答のあった八十五市で、五十一年度で一市平均一億一千万円かかる、五年間で六億二千八百万円かかるという数字です。もしこの通過している市、百五十七市に当てはめて計算しますと、今後五年間に何と千七百八十七億円、特別の財政需要がかかるであろう、昭和五十四年度では約二百十九億円、二百億円も金がかかるだろうという結果が出ております。それから減収分ですね。もし固定資産税、都市計画税など取れたらという数字について申しますと、百五十七市で、固定資産税約四十三億円、都市計画税約三億円で合計四十六億円、四十六億円の減収があるという数字が出ております。非常にやっぱり膨大な負担がかかっているんですけれども、建設省側はそんなに負担がかからないはずだというように主張しているようですが、どのようにこの数字を判断しておりますか。
#77
○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、市長会で積算した通過都市百五十七市の財政負担は千八百億ぐらいになるというような数字が出ておりますが、その中身についてはわれわれまだ十分承知しておりません。ただ、一方私どもの具体的な実積調査で調べたものがございますが、これは二百八十三都市で調査した四十一年から四十九年までの九年間の高速道路に関連する財政需要と目されるものを集計いたしますと、六十三億という数字が出ております。こういうような調査ですからある程度誤差が生まれるのはいろいろ考えられるわけでございますが、この中身については私どもも今後調査検討を加えたいと思っております。しかし、この過去九年間に六十三億しかかかってないものが今後五年間に千八百億もかかるという数字の食い違いは、私どもとしてはどうしても理解できないものですから、この千八百億の中身については十分調査してみたいと思っておるわけでございますが、高速道路に直接起因する関連公共の範疇を超えるようなものもあるいは含まれているのじゃないかというような気がいたします。ですから、高速道路に関連するのはどこまでかということでございますが、高速道路が通ったことによって車がふえたと、そのふえた車が町のあっちこっちにいろいろもう公害を起こすというようなことで、それまでを全部含めますとかなりな額になるかと思いますが、その辺はよく調査してみたいと思っております。
#78
○上田耕一郎君 いまの二百四十万円というのは、大体市長会の調査の四十六分の一なんです。ぼくも非常に不思議に思って資料をいただいたんです。とんでもない調査です。この百五十五の市町のアンケートと言いますけれども、実際には聞き取り調査を十六しかやってない、十六市町村。しかもその中で仙台市が入っている。仙台市は二十一億円かかっている。これは余り大きいから、これは特別だというので外したんですよ。それで割ったんですよ。しかも、割って、ぼくらの計算で千五百万円なんですね。建設省のお役人の方の説明によっても、どうしてこの二百四十万円というとんでもない数字が出たか全くわからない。いただいたメモ――本当のメモ程度のもので、これはもう本当に局長がわからぬと、いま。わからぬはずですよ。それを二百八十三市町村のかかった財政需要だと振り回している。ところが、この二百四十万円というのは全くでたらめな調査です。そういう点で、私はもう一度この調査を本気でし直すことを強く要求したいと思います。
 それで、実際にこれ非常にかかっていることは、たとえば東京都の問題をとってみましても、東京都も中央高速道路に関して八王子、三鷹、府中、調布、日野、国立、これが通過関係がある。東名高速道路、町田。関越自動車道路、清瀬。奥多摩有料道路、奥多摩、檜原があるのですが、これについて東京都が昨年調査した数字で見ますと、固定資産税の減収額がこれで約四億円、これだけかかっている。私、国立に住んでおりますので、国立についても調べてみました。減収以外に財政需要がどのぐらいに、たとえば国立でかかっているかと申しますと、国立は二・一キロ道路が通っていて、料金所が一カ所、インターチェンジ等がありますが、環境対策費だけで中学に緩衝地帯をつくったために七千五百六十二万円かかっている、消防救急事業で五百五十五万円かかっている、八千百万円も一年間にやはりかかっているという数字が実際に私調べて出てまいりました。で、東京都のこの調査は固定資産税の減収ですけれども、あと環境その他に関する費用を入れますと、恐らく実態を調べれば物すごいものになるので、一市町村当たり二百四十万円という、そんな話に絶対全くならぬです、消防救急事業だけで国立は五百五十五万円なんですから。この点をやはり固定資産税課税にすぐいかなくても何とかやはりしなければならぬという点がどうしても出てくると思うのです。で、神谷質問に対して去年福田自治大臣は、法律論がどうなるかは別として、納付金を公団から出す形にしてもいいだろうし、これは一遍研究しなければならぬ、建設省とも話して、建設省ともよく相談しろということを公団に言っているということを自治大臣は返事している。私はもう時間も参りますので述べることできませんけれども、まず第一に、自治省と建設省との間でこのプール制実施にかかわる判断の問題ですね、固定資産税の課税根拠、これがあるという、ないという、この食い違いを責任を持って、福田内閣なんですから、やはり統一した見解を至急出していただきたい。私は全国市長会の要求どおり固定資産税課税を必要とすると思う。
 二番目には、こういう財政需要、猛烈な財政需要に対して何らかの手を打たなければならぬ。かつての福田自治大臣は納付金という形を言っておりますけれども、公団としても、建設省としても、自治省としても、この納付金問題についても考える必要があるのではないかということでございます。この点について建設大臣の考えをお伺いしたいと思います。
#79
○国務大臣(長谷川四郎君) ただいまのお話はよくわかりましたけれども、この幹線道路ができたので、利益の方は少しも計算されておらない。一方、損はいった、これだけかかっただけはわかるけれども、それはわかりました。利益が、どのくらいの利益があったかということが出てこなければやっぱりそれは計算が立たないと私は思います。ですから、私もここへ――建設省に来るまではいろいろこういうことを心配しておりました。けれども、何といってもこの道路そのものをつくる理念というものが、ペイするときになれば、これは国民のものに、国のものになっているんだ、もう取らないんだ、国鉄やなんかと違って、料金を取るのが目的で、利潤を目的でつくられているんでないという考え方が根本にあることも考えてもらわなきゃならぬと、こう思うのです。いまのお話のようないろいろな被害があった、公害のためにこうなったという話はよくわかりました。よくわかりましたけれども、それに対してやっぱりそれだけのものをかけてやるのには――私のところに一番陳情が来るのは何だというと、一番道路が来るんですよ。ずいぶん道路が――要らない要らないという人もたくさんあるが、ずいぶん道路って来るもんやなあと私がこの間もひとり言を言ったわけですからね。一番来るのが道路ですよ。何とかしてくださいよ、道路を一日も早くやってくれという、そうして高速道路を早くやってくれと言う。あなた方高速道路やってくれと言われてみたって、自分の利益の方は言わないで、これでこうだと言って、後になってまた、でき上がってくると、そう言うんじゃこっちは困るんだと話もしてみましたが、いずれにしてもよく話はわかりましたから、よくうちの方でも十分に検討をいたしてみましょう。
#80
○上田耕一郎君 ペイしているというのは、よく出てくるのは栗東町の例ですけれども、あれは非常な特別の例外です。それから道路をつくってくれという陳情も来ると、これは生活道路、地方道路を特にふやさなきゃならぬ。しかし、高速道路の被害から全国で非常に住民運動が起きてまして、ある研究所の調べによりますと二百件を超えております、道路反対問題ですね。恐らく農村を含めますと三百件以上の住民運動が起きていると思うんですね。そういう点で私は、きょう時間がありませんので、もうこれでやめますけれども、道路行政、道路建設の問題でやはり本格的に検討する曲がり角に来ている。そういう意味で、特にこの道路特定財源の方式の問題、これも検討すべき国民的課題に直面していると思います。
 共産党は、そういう見地でこの法案に反対することを表明いたしまして、質問を終わらせていただきます。
#81
○三治重信君 大分時間が過ぎましたので、ほんのちょっとだけはしょって述べます。
 先日、参議院の災害対策特別委員会で、豪雪地帯の雪の防除関係でちょっと視察に行ってきました。したがって、災害の方で質問すべきことだろうと思うのですが、ちょうど財源特例で繰り入れて、そしてやるので……。現地では、ことしの雪が三十八年の豪雪以来のやつで、しかも三十八年のときと積雪量はそんなに違わないかもしれぬけれども、ことしは、のべつ幕なしに雪が降っているために何回も雪の除雪をしなくちゃならぬ。そのために三十八年の豪雪と同じ降雪量でも三倍も四倍も除雪費がかかるのだ。この道路費の除雪費並びにあとこれだけ除雪に対していろいろ除雪費がかかると、道路の雪がなくなった後の道路の補修費にまた従来よりも三倍も四倍もかかるのだ、何とかこの財源をひとつよろしくお願いしますということがありましたので、災害対策でやるべきことかもしれませんけれども、せっかく道路の財源をここへ繰り入れてやる……。このときには恐らくこんなに雪害があるとは思わぬでやったのでしょうが、これに対して、雪害の対策費はこの予算の中でまたあとやり繰りというのですか、執行上地方除雪費の財源になるような予算の内容が若干あるのですか、それをお聞きしたい。
#82
○政府委員(浅井新一郎君) 御承知のように、非常な豪雪で各地で除雪費が不足しておるわけでございます。これに対応する予算といたしましては、道路関係では積寒事業の除雪事業ということで各道府県に補助いたしております。それから市町村関係では機械の購入費なんかに補助をいたしておりますが、この補正予算の中身といたしましても、積寒事業として国費三億三千五百万円を計上いたしておりまして、これは一応主としてなだれ等の危険に対処するための防雪事業、並びに路盤が凍結融解して被害を受けることを防止するための凍雪害防止事業を当初予定して組んでおります。しかし、補正予算成立後も既定予算とあわせまして、これからの雪の降り方、それから現状での除雪費の不足状況、そういうものを勘案しまして、必要な場合にはこれをできるだけ流用するような措置も含めまして検討して対処してまいりたいというふうに考えております。
#83
○三治重信君 大臣、五十一年度は予算をこれで使っちゃうわけですね。それから予備費も、きょうの補正予算から見ると、みんな追加補正予算で入れちゃっているわけですね。しかし、まだ集計中でございましょうから、この除雪関係やあとの道路補修には――あるいは道路補修になると五十二年度の予算でやりくりつくかもわかりませんが、現地では非常に緊急に先食いして、道路交通をとめるわけにはいかぬからということで、どんどん借金してでも、ほかの経費をストップしてでも使っちゃっているんです。聞くと、大体その四倍ぐらい使っている。富山、加賀石川なんかでも四倍ぐらい使っている。したがって、その効果は何かというと、実際に三十八年度のときには非常に消費者物価が上がったと、しかし、今度は除雪を非常に精力的になっているために物資の流通部面がよくて、物価への影響、豪雪のために野菜やその他消費生活物資が上がるということはないんだと、これだけでも大変な民心定定になっているんだと、こういうことを県、市町村ともにやってきたと。われわれは、この県や何かが予定していた視察のところでも、大体一時間を県は予定していた、豪雪のために一時間予定してバスで行くのでも大体二時間半、大体二倍半ぐらい実際よけいかかったわけですね。いかに交通難になっているか、除雪でも大変な苦労をしているかということだと思うんですが、どうかひとつ、この豪雪対策は三十八年と五十二年の初めですか、これはたまにしかこういう大きなやつがないわけなんですが、本年の道路予算の施行上ですね、いろいろ計画があるんだろうけれども、こういう第一線のやっている人たちか――この予算で効果的なひとつ配分をぜひ自治省と考えてやっていただきたいと思うんですが、御意見いかがですか。
#84
○国務大臣(長谷川四郎君) よくお話はわかります。したがってお話は、聞いてみたところ、省の方のお話を聞いたらば五十一年より一・二倍、いま、本年は大体二倍に出すことになっていると言われておりますけれども、いろいろだだいまのお話のように大変だと、豪雪の場所へ行ってみなければ、そこまで実際知った人でなきゃわからぬという、確かにそのとおりだと思いますので、これから各省とも関係がありますので、またがっておりますから、十分検討を加えてみたいと存じます。
#85
○三治重信君 それからもう一つ、このガソリン税のことです。このガソリン税の――目的税で使っているわけですが、これは地方の負担分、いわゆる地方財政の中にはこのガソリン税というものは一銭も入れていないわけですか。
#86
○政府委員(浅井新一郎君) 地方財源の中にはガソリン税の譲与税ということで一部回っております。それから五十一年度からの措置としまして、その譲与税の約二〇%がさらに市町村の財源、道路財源というふうに回っております。
#87
○三治重信君 先ほど上田さんのお話にもあったように、このガソリン税というのは非常に目的税の、当初より以上に税の効果が上がっているだろうと思うんですがね。やはり見ていても、地方のこれからやっていく場合に、中央道や大きな大プロジェクトの道路よりか、先ほどからお話しのように、県、市町村道、こういうふうな舗装とか、こっちへいく場合には地方の財源をよほど考えていかぬと、これはふえるけれどもなかなかうまいところいかぬじゃないかと思うんです。そういう意味において、私はそういう大きなプロジェクトにやるよりか、先ほどおっしゃったように、地方の県道や市町村道を重点的にやるということならばそれに見合った地方財源を――それは、おれのところのガソリン税はおれのところだから、みんな国の補助金が主だということでなくして、やはりそこに両方とも地方道がいけるようなバランスをとったガソリン税の財源分配をぜひやってもらいたいと思うんですが、私は実態はそこがいいとか悪いとかいうことよりか、そういう問題を考慮してやっていただきたいと特に要望いたしまして、きょうは非常に疲れていますからこれでやめさしていただきますけれども、それをひとつよろしくお願いします。
#88
○委員長(小谷守君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(小谷守君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。−別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(小谷守君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。
 昭和五十年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(小谷守君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 長谷川建設大臣。
#92
○国務大臣(長谷川四郎君) 一言ごあいさつを申し上げます。
 本案の御審議をお願いいたしましたところ、本委員会におかれましては熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいる所存でございます。
 ここに本案の審議が終わるに際しまして、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表しましてごあいさつといたします。ありがとうございました。
#93
○委員長(小谷守君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(小谷守君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十二分散会
    ―――――――――――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト