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1976/03/31 第80回国会 参議院 参議院会議録情報 第080回国会 逓信委員会 第6号
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1976/03/31 第80回国会 参議院

参議院会議録情報 第080回国会 逓信委員会 第6号

#1
第080回国会 逓信委員会 第6号
昭和五十二年三月三十一日(木曜日)
   午後四時二十七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     遠藤  要君     川野辺 静君
     堀内 俊夫君     郡  祐一君
     片山 甚市君     森  勝治君
     塩出 啓典君     山田 徹一君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     原 文兵衛君     林  ゆう君
     森中 守義君     赤桐  操君
     山田 徹一君     塩出 啓典君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         神沢  浄君
    理 事
                長田 裕二君
                棚辺 四郎君
                最上  進君
                案納  勝君
    委 員
                川野辺 静君
               久次米健太郎君
                郡  祐一君
                迫水 久常君
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                林  ゆう君
                赤桐  操君
               茜ケ久保重光君
                森  勝治君
                塩出 啓典君
                藤原 房雄君
                山中 郁子君
                木島 則夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣 小宮山重四郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  佐藤 昭一君
       郵政省電波監理  石川 晃夫君
       局長
   事務局側
       常任委員会専門  栗生澤喜典君
       員
   参考人
       日本放送協会会
       長        坂本 朝一君
       日本放送協会副
       会長       藤島 克己君
       日本放送協会専
       務理事      沢村 吉克君
       日本放送協会専
       務理事      山本  博君
       日本放送協会専
       務理事      川原 正人君
       日本放送協会専
       務理事      堀 四志男君
       日本放送協会専
       務理事      中塚 昌胤君
       日本放送協会理
       事        橋本 忠正君
       日本放送協会理
       事        反町 正喜君
       日本放送協会経
       理局長      堀場 仁徳君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認
 を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(神沢浄君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 遠藤要君、堀内俊夫君及び片山甚市君が委員を辞任され、その補欠として川野辺静君、郡祐一君及び森勝治君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(神沢浄君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○塩出啓典君 それでは、先ほど委員長からお話がありましたように、非常に時間的にも制限がありますので、質問も簡潔にやりますので答弁の方もいままでの論議を踏まえて簡潔にひとつお願いしたいと思います。
 まず最初に、五十一年度の受信契約の普及開拓が目標七十万件に対して五十万件と減っております。特にカラー契約が四十万件の減少となっておるわけでありますが、この理由はどのように考えておりますか。
#5
○参考人(中塚昌胤君) お答えいたします。
 五十一年度当初、契約総数で七十万、カラー契約で百二十五万、これの増加をするという目標で五十一年度予算を編成し、それで営業活動を開始いたしました。
 御承知のように、五十一年度予算は四月、五月は暫定予算でございまして、現実に料金の改定を実施いたしましたのは六月以降でございます。六月以降、この新しい料金で収納、契約、これの活動を開始したわけでございますが、私どもは、まず何よりも現在契約をしていただいている方々から確実に新しい受信料額で収納をする、支払っていただく、これを確保することに全力を挙げた次第でございます。そのために上半期、九月末終わりました時点で契約の伸び方というのは非常に悪うございました。約二万八千件の契約の増加しかございませんでした。
 そこで、十月以降、下半期におきまして、何とかこれの回復をしなければならないというので、この契約数の増加に営業の全力を傾けた次第でございます。その結果、十月以降、各月とも前年同月を上回る契約の伸びを実現することができたわけでございますけれども、十二月段階で予算を編成いたしますときに、この状況で推移いたしましても七十万はとても実現はむずかしい。そこで年度末の増加を幾らにするかということを種々検討いたしまして、五十万は何とかやり得るであろうということで、年度末の増加総数で五十万、カラーで百万というふうに見込みまして、それで五十二年度予算の編成をしたという次第でございます。
#6
○塩出啓典君 答弁は要点だけで結構ですから、簡単にお願いします。
 それで五十二年度七十万件という目標は十分可能であると。われわれは五十一年度はできなかったわけですから、五十二年度もちょっと困難ではないかと思ったわけでありますが、それは心配ないと、こういうお考えですね。
#7
○参考人(中塚昌胤君) ぜがひでもこれは私ども実現しなければならない、またその強い覚悟をいたしておる次第でございます。
#8
○塩出啓典君 それで郵政大臣の意見書の中に、第四項目でございますが、いわゆる近年収納不能額が非常に増加をしておると。だから、これは非常に重大問題である。「受信料の確実、かつ、円滑な収納を確保するため、効果的な方策を講じるべきである。」と、こういう郵政大臣の意見書であります。
 私の聞いているところでは、いわゆる欠損償却率というものが四十三年は〇・七六%、それが四十七年一・三、四十八年二・〇三、四十九年二・三%、このように年々増加をしておるわけでありますが、こういう増加の理由は何にあるのか、それが一つ。NHKはどのように認識をしていらっしゃるのか。また、この郵政大臣の意見書の第四項目の実施に当たっては具体的にどういう処置を講ずるのか、この二点についてお尋ねします。
#9
○参考人(中塚昌胤君) この収納不可能な受信料額というのが年々ふえている、これは結局滞納契約者が年々増加しているということでございます。で、その数は五十一年九月末で約六十五万ございます。その中で約七割が常時不在と申しますか、いつ伺ってもいつもいらっしゃらない、そういう方が約七割の四十四万。でNHKの番組なりあるいは経営姿勢なり、そういうものに対して非常に強い御批判を持っておられる、そのために払わないという方が約十二万七千人。あと八万ほどが騒音による障害であるとか、あるいは一般の受信障害、そういうものを理由に払われないという方でございます。
 で、私どもは、いまの社会生活の実態から見まして、常時不在という家庭が徐々にふえているという現実はわかるわけでございますけれども、それに対応する私どもの体制と申しますか、業務のやり方、これをやはりそれに応じたやり方をしていく必要がある。そのために夜間あるいは休日、そういう在宅率の多いときに訪問をするということをさらに強化してまいりたい、このように思っております。それからNHKの番組なりあるいは経営姿勢というものについて御批判をお持ちの方に対しましては、私ども誠意を持ってこれに対応して、NHKの存在の必要性なりあるいはNHKの使命、業務の実態というものを十分御理解かつ御了解いただくという、そういう活動を進めたい、強化をいたしたい、このように考えております。
#10
○塩出啓典君 これは会長にお尋ねしますが、いろいろ今日まで、いま言われたようなことは実際毎年の委員会で論議をされながら現実はやっぱりふえてきておるわけですね。したがって、NHKの会長として、会長がかわられたからといって経営方針が変わるものじゃないと思うのですけれどもね。そういう方法論は別としても、ともかくこの郵政大臣の意見書の第四項目に当たって、特に会長としてこういう精神でいきたい、ずばり一言何か言う言葉はありませんか。
#11
○参考人(坂本朝一君) いま具体的な方法論その他につきましては担当専務がお答えしたとおりでございますけれども、やはり前提となりますのは、われわれの姿勢、経営姿勢、そういうものが開かれたNHKという名にふさわしい実体を伴う、そういうことに努力することによって視聴者の支持を得るということにつながるんではないかと思いますので、そういう点について格段の努力と具体的な方策の推進に当たりたいというふうに思っている次第でございます。
#12
○塩出啓典君 それから五十一年度は、御存じのように、値上げが予定より二カ月おくれ、また先ほど申しましたように契約の開拓普及がおくれ、そのために収入減を生じ、それに従って五十一年から五十三年度の事業支出もかなり最初の計画より減少をしておるわけでありますが、難視聴対策がそのためにおろそかになっていることはないのかどうか、その点どうでしょうか。
#13
○参考人(山本博君) 御指摘がありましたとおり、収入の面においてはいろいろな不足を生ずる見込みでございます。したがいまして建設計画もそれなりに今後二年間に約二十五億ほどの減ということを予算上、計画上見込んでおります。しかし、減にいたします内容は、NHKの基本的な仕事である難視聴、その他重要な問題については変動をさしておりません。
#14
○塩出啓典君 それでは、まず難視聴対策の問題で、民間放送のいわゆるカバレージの上昇という問題についてお尋ねしますが、御存じのように、テレビの難視聴対策調査会の報告書によれば、民放には必ずしも難視聴対策の法律的な義務はないわけでありますが、しかし、当然、これは義務はあるわけですけれどもね。この民間放送の難視聴対策というものについては、郵政大臣としては、どういう見解を持っておるのか、ちょっと抽象的な質問かもしれませんが。
#15
○国務大臣(小宮山重四郎君) 民放といえども、放送法の第一章というのは守らなけりゃいけない。特に第一条の「放送が国民に最大限に普及されて、」という条項がございます。そういう意味でも、民放は努力しなければならないのであろうと私は信じております。
 難視聴については、郵政省内にテレビジョン放送難視聴対策調査会というものをつくりまして、その答申を得ましてミニサテ局などができました。また、特に事務次官を長としまして委員会をつくって鋭意やっております。また、再免許のときには、特に民放についてはそういう勧告もいたしております。
 しかし、私は、もっと積極的に難視聴を解消すべきであろう、民放にも考えていただきたい。財政的にはNHKも大変苦しい時代へ入ってまいりましたけれども、たとえばの例を申し上げますと、東京民放四社でも、純利益を見ますと百八十五億ぐらいの純利益を生んでおります。そういう意味でも、私は、苦しいところはございますけれども、それはそれとしまして、民放各社がやはり難視聴の積極的な解決策に出るような方法を、新しいシステムをいま考えておりますので、いましばらく猶予をいただきたいと思います。
    ―――――――――――――
#16
○委員長(神沢浄君) 質疑の中途でございますが、委員の異動について御報告をいたします。
 森中守義君が委員を辞任され、その補欠として赤桐操君が選任されました。
    ―――――――――――――
#17
○塩出啓典君 民間放送のいわゆる併設率でございますが、NHKの中継局があるのに比べて、民間放送はどの程度あるか、こういう資料をいただいたわけでありますが、かなり差があるわけであります。もちろん民間放送のこういう難視対策にはおのずからNHKに比べれば限界はあるとは思うんですけれども、もうちょっとやはり努力をすべきではないか、そういう感じがするんでありますが、その点は郵政大臣は満足していますか。
#18
○国務大臣(小宮山重四郎君) 個所数から言いますと、半分以下になるわけです。大変、私も、その点については先生と同意見で、もっと積極的に民放に働きかけて難視聴を解消するように努力いたしたいと思います。しかし、それはミニサテだけではございませんけれども、いろいろな局、民放全体とそれからNHKが共同して今後とも進めていく方法を、やっぱり民放とNHKあるいは郵政省も入って話し合い新しい方式なども考えるべきだろうと思っておりますので、先ほど申し上げましたのは、そういう一つの共同してその情報が最大限に普及されるように、今後とも努力することを特に私は民放にも望んでおる次第であります。
#19
○塩出啓典君 これはどうでしょうか、あんまり細かいことは省略いたしますが、民間放送にNHKと同じだけやれと言うことは現実の問題として無理な点もあるんじゃないかと思うので、そこにおのずから限界があると思うんですけどね、しかし、民間放送としては、やっぱり少なくともこの程度までは努力すべきである、こういう一つの目標が必要なんじゃないだろうか。現実に民間放送を見てみますと、非常にそういうのに努力しているところと努力していないところが私はあるように思うんですけれども、そういう民間放送の難視聴対策の一つの目安、少なくともこの程度まではやってもらいたいという、そういうものがないのかどうか、また、そういうものを考える必要はないのかどうか、その点どうでしょうか。
#20
○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。
 ただいま先生から御指摘のように、一つの目安というものをつくってはどうかということが、やはり先般つくりました調査会の中でも指摘されているわけでございます。ただ、その点が非常に実際実行する段階においてはむずかしい問題もございますが、やはりわれわれといたしましては、民放の立場という面から見ましてもさらに努力していただきたい。その努力していただける方法というものをまたわれわれも考えていかないといけないのではなかろうか、かように考えておりますが、ただいま大臣からも御答弁ありましたように、その問題について、事務当局としましても、その実施方について検討を進めているところでございます。
#21
○塩出啓典君 その点は、ひとつ郵政省としても積極的に御努力をいただいて、細かい点についてはまた次回に質問をしたいと思います。
 そこで、現在、NHKは難視聴対策として中継局あるいは共聴施設あるいはまた最近はミニサテライト、こういうようなのをいろいろ開発をされているようでありますが、いわゆる共聴施設でございますが、共聴施設は、いままで私たち聞いている範囲では、いわゆる幹線部分までは全部NHKが負担をする、その幹線からそれぞれの受信者のところまでの線路を個人が負担をする、このように聞いておるわけでありますが、その点で現在は間違いないのかどうか。それと、最近NHKがやっている場合、個人負担が最高と最低、平均、大体どの程度でできておるのか、この点を伺いたいと思いますが。
#22
○参考人(沢村吉克君) いまの御質問の各個人の負担と申しましょうか、加入者の負担の部分、先生のおっしゃいました幹線から家庭まで引き込む設備料。そのほかに、私どもはNHKの総合、教育を分配するための受信機なり増幅器なりを用意いたしておるわけでございますけれども、地元の方にいたしますと、できるだけその県内の民間放送の方も一緒に流してほしいという御希望がございます。そうしますと、その民間放送を受信いたします受信アンテナなり受信機の部分をNHKが負担するわけにもまいりませんので、これは地元の受信者の団体と申しましょうか、組合と申しましょうか、そういうところで御負担をいただいております。したがいまして、いまお話しのような引き込み線だけではございませんで、民間放送の受信のための付加設備というものがあるというのが一点でございます。
 もう一つ、どの程度の負担金額になるかと言いますと、五十年度あるいは五十一年度の平均の負担金額と申しますのは一万五千円から二万円弱というようなところがほぼ平均かと思います。多いところでは四万円くらい一世帯当たり御負担になったところもあろうかと思います。その辺は、いま申しました民間放送の受信をいたしますのに、NHKの方はかなり僻地まで置局が進んでおりますけれども、民間放送がまだ置局されてない、非常に受けにくい地区に共同受信をいたしますと、その受信設備代がかなり高くなるというようなこともございまして、それだけの差が出てくるわけでございます。
#23
○塩出啓典君 そうしますと、いま平均一万五千円から二万円というのはNHKの分だけに関する負担であると、そういうことなんですね。
#24
○参考人(沢村吉克君) NHKに関する分だけじゃございませんで――NHKに関するだけでございましたら幹線から各家庭まで引き込む引き込み線の代だけで済むわけでございます。これはわずかでございます。
 一般に民間放送をお受けになるための受信設備料――やはりその家庭からかなり離れました山の上で、NHKにしましても民間放送にしましても受信をいたしまして、それをラインで分配するわけですけれども、NHKの方は山でも比較的低いところで、つまり目的部落に近いところで受信ができるわけですが、先ほど申しましたような置局条件が違っておりますために、民間放送さんの電波をキャッチいたしますのに、数キロ離れたところまで、あるいは何百メーター高いところまで上がらなければ受からない、そのための設備費がかなりかかる、そういうことでございます。
#25
○塩出啓典君 大体わかりましたんですが、そこで、先般、私たちの党の島根県本部が島根県下にわたっていろいろアンケート調査をいたしました。御存じのように、島根県は非常に山の多い、過疎地の多いところでございますので、そういう点からラジオやテレビの受信状況、そういうものをアンケート調査をしたわけであります。
 その中で、島根県の六日市町、これは山口県との御存じのように県境でございますが、そこの蔵木という部落におきましては、共聴施設を建設するために昨年の夏ごろNHKが調査に来たわけですが、そのときに一戸当たりの費用が五万円かかると。それで同じ町村でほかにサテライト局ができて負担ゼロのところもありますし、その反対側の山口県の方は共聴でも、これは錦町でございますか、二万円でできると。それに対して五万円もかかるのは非常にけしからぬと非常に住民の人が怒りまして、現在、受信料不払い運動をやっておるわけなんですが、こういう事実をNHKは御存じであるのかどうか。なぜ五万円になるのか、その点はどうでしょうか。
#26
○参考人(沢村吉克君) 先生おっしゃるような事実はございます。で御指摘の六日市町につきましては、NHKの方はここに小さな中継放送局を持っております。その中継放送局の電波がすぐその近辺の山にさえぎられまして、おっしゃったような部落について受信が困難だ、ついては共同受信を期待するというお話でございました。
 ところが、民間放送の方は、この六日市町の方にまだ置局ができておりません。もう一つ、私どもの六日市町の局の親になります柿木の置局すらできてないわけでございます。民間放送の方を受けようといたしますと、浜田の電波を受けることを考えざるを得ないんじゃなかろうか。そうしますと、受信いたしますのにNHKの受信点からさらに三、四キロ離れたところまで行ってキャッチをいたします。それからラインで引いてこなきゃならぬということが予想されるわけでございます。その調査の結果、概算いたしますと、その地域の世帯数でこれを案分すれば五万円相当ぐらいになるんじゃなかろうかということを申し上げた次第でございます。
 なお、もう一つの山口県側の方は、比較的容易にNHK、民放合わせて一つの受信点で受かるような条件のいい場所でございまして、平均的な二万円程度の御負担で民間放送も受けられるようになったということでございます。
#27
○塩出啓典君 そういう点、確かにNHKは電波を近くから取ればいいわけで、民間放送はずっと遠方から取らなくちゃいけない、そういう意味で民間放送の共聴施設を加えるとすればお金がかかることはよくわかります。ただ、そういう点、全然現地の人はそうとは考えてないわけですね。
 私どもに来た報告では、当局では大変高圧的であったと。これは私は現地に立ち会ったわけではございませんが、しかし、何はともあれ、そういう不払いが続いておるということは、私はNHKとしても説明不十分であり、実はNHKだけならこれだけできるんだ、だから場合によってはNHKだけでやってくれという場合もあるかもしれませんし、そういう点を十分ひとつ配慮をしていただきたい、このことを要望いたします。
 それともう一つ、NHKだけだったら、いまさっきは非常に安い値段だったとおっしゃったんですが、大体、どの程度でいけるんでしょうか、NHKの第一、第二、総合と教育だけであれば、平均して。
#28
○参考人(沢村吉克君) 先生の御指摘の、NHKの対応は少し不親切じゃないかという点につきましては、そんなことのないように努力をいたしたいと思います。
 いまのNHKだけの場合は引き込み線だけでございますので、これは引き込み線の距離にもよりますけれども、数千円で十分できようかと思います。
#29
○塩出啓典君 数千円ですか。
#30
○参考人(沢村吉克君) はい。
#31
○塩出啓典君 今後、難視聴対策をどう進めていくか、これはNHKもいろいろ予算を組んで検討はされていると思います。ただ、先ほど申しましたように、民間放送にもある種の限界はある。またNHKも最近の収入の伸び、あるいはまた白黒からカラー化への速度の停滞、そういう点から当然財政的にもますます厳しい状態に置かれておるわけでありまして、現在のような方法だけではおのずからそこに難視聴対策というものには限界があるんではないか。この点については、いまNHKとしては何か考えているのかどうか、要望なり、そういうものがございますか。
#32
○参考人(坂本朝一君) 当然、技術的な面と経営効率の面と両方からいって、先生御指摘の問題に逢着するわけでございます。私どもの長期計画の中で対策を実施しておるわけでございますけれども、最終的には、全国難視を解決する方途として、いわゆる放送衛星の利用というようなことがある時点では当然考えられなければならないんではないかというふうには思っておる次第でございます。
#33
○塩出啓典君 これは郵政大臣にお尋ねしたいと思うんでありますが、現在、私の調査では、いわゆるこういう共聴施設の建設に対して全国の都道府県で――これは市町村段階はよくわからないわけでありますが、昭和四十七年度に二十五都道府県で二億六千万円、四十八年度に二十四都道府県で三億円の難視聴対策の助成を行っております。で、この問題になりました島根県も、一世帯当たり県が一万円、町がやはり一万円、そういうものを負担をしておるわけであります。
 実は、島根県知事から郵政大臣に、これは前の村上郵政大臣のときでございますが、昨年の一月十三日に、やはりこのようないわゆる共聴施設、難視聴対策というものについて、いまさらテレビの必要性というものがどれほどであるかということは言うまでもないと思うんでありますが、それを自治体がやっている場合に、それに対する助成と申しますか、まあ地方交付税の算定の中に入れるとか、そういうような処置を講じてもらいたい、こういう要望が出ておるわけであります。
 私たちも、そういう辺地に住むのが悪いというわけにはいかないわけでありまして、国民にとって大事な森林資源を守るためにそういう山村にとどまらなければならない人もいるわけでありまして、そういう人は、先ほどのお話のように、五万も、あるいは今後はどんどんまたふえてくると思うんでありますが、そういうものを負担しなければ、都会の人にとっては最低限度の情報源であるテレビも見れない、こういうことは私は過疎対策の上からも問題ではないか。そういうわけで、これは今後の方向としてやっぱり国の助成ということを私は考えるべきではないかという、そういう考えなんでありますが、その点の御見解を承ります。
#34
○政府委員(石川晃夫君) ただいま先生から御質問の件につきましては、確かに難視聴の問題で各地方から陳情がございます。ただいまのような地方公共団体が難視聴解消のために補助を行っておる、御指摘のように各都道府県で行っておることは事実でございます。これにつきまして地域住民の環境整備という一つの県なり地方公共団体の施策としてこのような問題に、何といいますか、補助金を出していただくということは非常に結構でございます。われわれとしてもその点については賛意を表するわけでございますが、ただ国の施策としてやるということについては、やはり放送というもののたてまえからいかがなものかということでございますので、国の資金の放送への導入ということにつきましては慎重に検討したいと考えております。
 ただ、われわれといたしましても、だからといって、辺地において放送が見れなくてもいいということではございませんので、再免許の時点なんかにおきましては、各放送会社に対しまして全部今後三年間の計画などを出させましてチェックいたしまして、そしてまた同じ地域のほかの放送局との並びと申しますか、そういうものの建設計画、こういうものと比較しながらアドバイスを与えておるというのが実態でございまして、この問題につきましてもわれわれも真剣に考えておりますので、今後とも強力に推進していきたい、かように考えております。
#35
○塩出啓典君 いまのお話では、免許のときに民間放送にお願いをすると。けれども、そこにはおのずから限度があるわけでありまして、私は、これは昭和四十五年にできました過疎地域対策緊急措置法という法律がありますが、この法律を読んでみますと、交通施設、通信施設の整備を図る、そういうのに国が総合的な施策をつくる、あるいは文化に関する施設の整備、医療の確保、こういうことはあるわけですね。私は、当然、こういう中に、通信も大事ですけれども、やはりテレビや放送を受けるということは、これはそれに準じて大事ではないか。だから、この難視聴対策に国が助成をしてもこれは決しておかしいものではないわけでありまして、この法律の趣旨から言っても放送というものは文化に関する施設、あるいは大きくは通信施設にも匹敵するものでありまして、そういう意味で私は郵政省として考慮すべきではないか。ただNHKや民間放送のみにこの難視聴対策を任せておくにしては、もうある程度限界がだんだん近づいてきておるんではないか。こういう点で検討する用意があるのかどうか、これは郵政大臣に伺います。
#36
○国務大臣(小宮山重四郎君) この問題については、先ほど電波監理局長の方から話がございましたように、いろいろな問題を含んでおるようでございますから、自治省の方としてはまだこの問題については取り上げてないようでございますので、私の方としては、自治省とも話し合ってどのように取り扱うか、今後とも処理を考えていきたいと思っております。
#37
○塩出啓典君 まあ郵政大臣、前向きに取り組むということでございますので、ひとつ御検討をお願いしたいと思います。
 それで、この際、もう一つ追加してお伺いしておきたいわけでありますが、いわゆるビル難視の問題ですね、これがだんだんふえてきておるわけでありまして、何年か前には、どうしてもビルによる難視に対しては、現在のような個人と個人の話し合いでは非常に長引くし、何らかの新しい制度が必要ではないか、こういう意見がずっと出ていたわけであります。しかも最近はこうどんどんたくさんビルが建ってまいりますと、果たしてどのビルで見えないのかわからないじゃないか、したがって一定の高さ以上のビルには何らかの負担のお金を出してもらって全体で解決をしていく、こういうようなことが当委員会においても大分論議をされ、郵政省もそれに取り組んでおったように私記憶しているんでありますが、しかし、それが何となく余り前へ進んでないような気がするわけでありますが、この問題については、郵政省として、いまのままでいくのか、あるいは新たなる制度なりを考えているのか、その点を伺っておきます。
#38
○政府委員(石川晃夫君) 都市の受信障害の問題でございますが、これは御案内のように、実はこれに対する調査会をつくりまして、そこから報告書をいただきまして、現在、その報告書につきまして省内にそれの対策を行う委員会をつくって検討しているところでございます。
 しかしながら、この検討の段階におきまして、われわれも逐次手を打っていかないといけないだろうということでいろいろ手を打ったわけでございますが、その中で、たとえば昨年の十一月におきます再免許におきましても、大臣の方からそういう都市の難視聴についても十分その解消に協力するようにというようなことも申しましたし、また、実際上の手段としては、従来使っておりました有線にかわるべき無線、いわゆる電波を使って何か都市の受信障害を解消する方法はないだろうかということで検討を進めておりましたところ、ようやくそれも目鼻がつきましたので、それの法制化に着手しようということで技術的な解決方法も見つかったわけでございます。さらに、この調査会の報告書で指摘されておりますいわゆる基金制度でございますが、その基金によって都市の受信障害を解決しよう、これは一つ法制化の問題がございまして、問題の中では一番むずかしいものに属する方だと思いますが、これにつきましても局内でその実現方について検討を進めているところでございます。ただし、これは非常にむずかしい問題だと思いますが、現実にその検討を進めているというところでございます。このようにしていろいろな方策を現在考え、なるべく早く実施に移したいということで作業を進めております。
#39
○塩出啓典君 郵政大臣、やっぱり私はこのお金をだれが出すかということが一番大きな問題じゃないかと思うんですね、技術的な面ではある程度解決されたようでございますが。したがって検討はされているようでありますが、何か余りにも検討が長過ぎるんじゃないかという、そういう印象がするわけであります。この問題につきましても非常に大事な問題であり、現在そういう制度が確立されていないためにいろんなトラブルでその解決にかなりの時間が使われておるわけですから、その費用負担の原則についても郵政省としてひとつ速やかに検討してもらいたい。これは郵政大臣に要望いたしますが、その点どうでしょうか。
#40
○国務大臣(小宮山重四郎君) 都市の難視聴の問題については、やはり原因者に対して費用負担、かつそのほか民放、NHKを含めて今後ともどうするか。これは先生のおっしゃった島根県の奥地のような問題も含めて、やはりNHKと民放の協力体制をどういうような原則でやるかというようなことも詰めていかなければならない。これはまあ先生のおっしゃる費用の負担の問題もございます、はっきり言えば。そういうようなことを今後とも積極的にやっていきたい。そういうようなことでいま省内で鋭意やっておりますし、SHFもでき上がりましたので、このことも実用化に移していきたいということでいまやっておるところですから、いましばらくお待ちいただきたいと思っております。
#41
○塩出啓典君 積極的ということは、いままでのように余り長い時間かからないように、結果を見守っていきたいと思います。
 それから次に、ラジオの難聴の問題でありますが、これも先ほど申しました島根県下におけるいわゆる難視聴対策会議のアンケート調査のときに出てきた問題であります。これは島根県の日原町にある共存病院で、ここは百二十人ぐらいの寝たきり老人の方がそこにずっといるわけでありますが、結核療養中の患者の皆さんであります。したがってラジオが唯一の楽しみであるが、ともかく混信が非常にひどい、これを何とか解消してもらいたい。こういう病床にいるお年寄りからの切実な要望であります。これは病院の事務長さんの方からそういう声があったわけであります。
 確かに、私は広島に住んでおりますが、広島にしても、あるいは特に山陰地方にいたしましても、車でずうっと回っておるときに、特に夜間などは車のスイッチを入れますと、なかなか日本の放送が聞こえないわけですね、韓国の放送などがどんどん入ってくる。これは一体どういうことなのか、これはいつ解消するのか、この点はどうなんでしょうか。
#42
○政府委員(石川晃夫君) 先生から御指摘ございましたように、確かに、現在、わが国におきますラジオ放送の約六割は夜間において混信を起こしております、これが実態でございます。で特に西の方と申しますか、山陽、山陰それから九州、四国、このあたりの混信はひどいようでございます。昭和五十二年三月現在で、四百九十一局のうちの約六〇%、こういうのが外国の混信を受けておるという実情でございます。
 実は、そのような混信につきまして、一昨年、ジュネーブで国際会議が行われまして、これには第一地域、いわゆるヨーロッパ、アフリカ、それから第三地域、アジア、オセアニア、これらの国国が参加いたしまして、この中波のラジオの周波数の割り当ての問題が検討された次第でございます。この会議におきまして得ました成果は、今後、ラジオの周波数の割り当ては、従来のように国あるいは地方によって周波数の割り当て間隔を変えるというのではなくて、世界的に九キロヘルツ置きにしようではないか。ただ、この際、南北アメリカ、第二地域が参加しておりませんでしたので、それは除いてございます。第一地域、第三地域では九キロヘルツ置きの間隔に周波数を割り当てしよう、こういうことと、それからやはり混信がひどいので、ひとつ、ローパワーチャンネルと称しておりますが、電力の小さな周波数を決定して、その周波数を使っている限りにおいては、よそからの混信はないというぐらいの小電力でやる、こういうような結果が出てまいりました。
 そういうような会議の結果が出てまいりましたが、これの実施が来年の十一月の二十三日からでございます。そういたしますと、九キロヘルツ間隔にいたしますと、同じ周波数になりますので、従来起きておりましたビート混信というものが減ってまいります。そういうことでメリットがございますが、いま申しましたように、来年の十一月の二十三日からこれが実施されるわけでございます。それまでの間はそれぞれの国も現在の周波数でやっておりますので、それまではちょっと現在の混信状態が改良されるということはむずかしいと思います。しかしながら来年の十一月の二十三日になりますと、新しいルールに入りますので混信はぐっと減ってくると思います。ただ、その後建設される局がどういう形で建設され、どういう形で電波が出されるかということによって、あるいはその後さらにまた中波の混信がふえてくるかもわかりませんが、来年の十一月の成果と申しますか状況を見まして、われわれまた新しい混信対策を考えていきたい、かように考えております。
    ―――――――――――――
#43
○委員長(神沢浄君) 質疑の中途でございますが、委員の異動について御報告をいたします。
 原文兵衛君が委員を辞任され、その補欠として林ゆう君が選任されました。
    ―――――――――――――
#44
○塩出啓典君 そうしますと、いま韓国の放送と混信しますね、これは別に国際的な約束違反ではないんですね。現在は、どの国がどういう電波を出そうが、どういう周波数の波をどういう大きさで出そうがこれは自由であって、ようやくいまさっき申されましたスイス・ジュネーブにおける長・中波放送に関する地域主管庁会議が行われて、そしてお互いに混信しないように周波数の割り当てを検討していこうと、こういうふうになってきたわけですね。
#45
○政府委員(石川晃夫君) 全く自由というわけではございませんでして、やはりその放送をするときにはジュネーブの国際電気通信連合に登録するという形にはなっているわけでございます。したがいまして登録されたものはその権利を持って電波が出せるということでございますが、混信につきましては、たとえば指向性をつければこちらへ向かってくる電波の電力が減るとか、そういう方法がございますので、国際間での混信はやはり国際間でそういうことについての相談は従来ともあったわけでございます。それが今度の会議ではっきり決定した、こういうことでございます。
#46
○塩出啓典君 そうすると来年の十一月二十三日、グリニッジ標準時零時〇一分からこれが実施されると聞いているわけでありますが、それがくれば大体そういう混信はなくなる、いま六〇%あるとおっしゃっていましたけれども、それはなくなると判断してよろしいのですか。
#47
○政府委員(石川晃夫君) 完全になくなるとは申し上げられないと思います。しかしながら、従来起きておりましたビート混信はほとんどなくなるというふうに考えております。
#48
○塩出啓典君 現在でも、たとえば電波に指向性をつけるとか、そういう意味で各国は努力すればできるわけでありますが、今日まで日本政府はそういう混信を防ぐために、あるいは韓国なり、あるいは北朝鮮は国交はございませんけれども、この会議には入っておるわけでしょう。そういうようなルートを通して積極的に努力はしてきているのかどうか、その点はどうなんですか、向こうの返答はどうなんですか。
#49
○政府委員(石川晃夫君) 個々のケースについては、私、現在手元に資料がございませんので申し上げられないわけでございますが、この混信問題につきましてはジュネーブの連合を通しまして、従来から非常に大きな障害を受けた場合には申し入れをしていたわけでございます。それについての効果というのはこれは実はなかなか上がりませんし、また向こうから妨害を受けると同時に、こちらも妨害を与えている場合がありますので、従来は、余り両国ともお互いに強くは言ってなかったというのが現状でございます。
#50
○塩出啓典君 日本の電波が非常に弱いわけでしょう、日本の中波の電波にしても、はるかに向こうは強いですよ。もちろんこちらから害を与えておればこっちも改めなくちゃいけないですけれどもね。もっとそういう点については、私は郵政大臣にお尋ねしたいんですけれども、担当者任せじゃなしに、やっぱりラジオというのもこれは実際に車を運転している人にとっては大事な通信でございますので、そういうものが混信することは非常に困るわけで、その努力については、政府としても、ただ来年の十一月二十三日を待つまでもなしに、寝たきり老人の声もあるわけですから、今日までの経過を調べて、さらに努力すべき余地があれば努力をしてもらいたい、このことをお願いしたいわけであります。
#51
○国務大臣(小宮山重四郎君) 郵政大臣として、韓国、中国、ソビエトそれぞれの担当責任者に文書をもってお願いいたしたいと思います。しかし、その混信のために国際会議があったのでございます。国際会議についても強く日本からも申し入れているところでございますので、努力はいたします。先生の御趣旨でございますので、御趣旨に従って今後とも努力することを申し上げておきます。
#52
○塩出啓典君 いろいろモスクワオリンピック放送の問題もありますが、これは時間もございませんので、また次にそういう機会がございますので、そのときにお尋ねしたいと思います。
 ただ一点だけ、これは衆議院の委員会でも問題になったわけでありますが、いわゆるNHKと民間放送との二本立てという体制、これは世界でも比類のない制度と言われておるわけでありますが、しかし、最近の事業収入の状況を見ましても、昭和四十年においてはNHKに対して民間放送が一・八倍の収入でありましたが、昭和五十年には四・四倍、このようにNHKに対して民間放送の方がはるかに伸びが激しい。それだけ民間放送が力を持ってきておる。これはやはり二本立てというわが国固有の放送制度の根幹に影響する問題ではないだろうか、このように私たちも心配をしております。
 でNHKの財政基盤が民放に比してしっかりしているときには、そこにおのずからNHKの果たす役割りもはっきりしておりまして、そういうトラブルもなかったわけでありますが、民間放送の財政基盤がより強化になってまいりますと、NHKの存在理由というものが場合によってはだんだんなくなっていくのではないか。今回のNETのこのオリンピック放送に対するあり方も、これは一つには、やはり私はNHKに対する挑戦のような、そういう気がするわけであります。そういう中で、NHKの存在理由というものをどこに求めていくのか、そこに国民のコンセンサスが得られるような、そういうものがなければならないと思うわけでありますが、NHKのどこに特色を持っていくのか。これについての会長の御所見また郵政大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
#53
○参考人(坂本朝一君) 先生御指摘の財政的な問題についての経過、それは歴史的な展開の中で、おっしゃるとおりかと思いますけれども、しかし、私は、やはりNHKが直接受信者の受信料によって賄われておるということ、そこに大きな意義があるというふうに確信いたしております。そのために、われわれは、先ほども申し上げましたように、開かれたNHKという中で受信者の意向、それを直接吸収することによってその期待にこたえるという、そこにいまNHKとしての公共的使命があるのではないか。それを果たすということにおいて存在理由なるものはりっぱに成り立つのではないかと思いますので、算術的数字的な問題もさることながら、そういう根本的な理念の上に立って努力したいというふうに思っております。
 ただ、オリンピックの問題につきましては、いろいろ御心配をおかけして申しわけないと思いますけれども、私は、やはり受信者の皆様方に理由のあるところの理由を御説明して、御納得いただく点は御納得いただくということにあろうかと思います。その点御理解賜りたいと思う次第でございます。
#54
○国務大臣(小宮山重四郎君) オリンピックの問題はまだ出てきたばかりで、これからだろうと思います。しかし、先生のおっしゃいますように、やはりNHKの本来の目的というものをもう少しNHK自身がわきまえていただきたい。特に民放が力が強くなったとおっしゃいます、そういう意味での競争体制の中に入ることも事実だろうと思います。私、そういう意味でもNHKというものが今回の予算審議の中で一番強く求められる問題であろう。私は、今後とも世界に類例のないこのNHKシステムというものをやはり維持し、かつ健全に発展さしていくべきだということで、今後ともNHKが国民のための放送局であることを心から願っておるものでございます。
#55
○塩出啓典君 NHKの社長が、新聞で私は拝見したのですけれども、NHKに一矢を報いた、非常に気持ちがいいと、こういうことが新聞に載っておりました。私は、実際そういう発言があったのかどうかは知りませんけれども、先ほど郵政大臣が言われたように、そこにNHKと民間放送というものは、視聴率にしてもいろんな点でやはり競争というものはなければならないと思うのですけれどもね。しかし、そういう中にまたNHKが巻き込まれてしまってもこれはいけないわけでありまして、そのあたり、やはり民間放送に対してNHKというのはおのずから別なものがなければならないんじゃないか、このようなわれわれ素人としての感じですけれどもね。
 したがって、率直に言って今回こういうことがあったことについて、NHKの会長としてもいろいろ反省はされていると思うのですけれどもね、NHKのあり方として。率直に言ってどういう点を反省をされたのか、今後こういう点はやはり改めていきたいと思っているのか、その点だけ承って質問を終わりたいと思います。
#56
○参考人(坂本朝一君) 私といたしましては、今度のことについて、やはり対外的な問題でございますので、NHKと民放と一本になってモントリオール方式でやろうというコンセンサスが残念ながら得られなかったという点、その点は、たとえば私どもの努力が足りないとすれば大いに反省したいと思います。
 ただ、しかし、民間放送とNHKとの二本立てという中には、当然、番組においての競合と申しますか競争と申しますか、そういうことがいい意味で視聴者のためになるということであるべきだというふうに思っておりますので、今回のことをまた一つの契機として協会の使命達成のためになお一層前向きの努力を傾けたいと思う次第でございます。
#57
○案納勝君 私は、いまから、最後になりましたが、NHKの今日提案をされている五十二年度予算の承認について幾つか質問をいたしますが、時間の関係もありますから、オリンピック放送の問題あるいは院としての修正権にわたる放送法上の問題あるいはその他幾つかについては後日に譲らせていただきます。いまから質問をする諸点については、どうかひとつ簡潔に答弁をいただきますようお願いしたいと思います。
 まず第一にお尋ねをするのは、いままで同僚議員も質問をしてきましたが、NHKの経営の姿勢の問題、一点だけ明らかにしていただきたいと思います。
 御存じのように、昨年の受信料値上げをめぐっての激しい厳しい論議が行われました。あるいは小野さんの辞任をめぐって、あるいは坂本会長の就任、そして小野さんの顧問問題など、この一年間についてはNHKに対する国民の関心の深さ、大きさということを如実に明らかにしてきたと思うんです。これらの一連の経過の上で、NHKの社会的な使命、いまも出されましたが、公共放送としての国民が委託をしている機能、役割りといいますか、公的権力から独立をして言論、表現、さらには編集の自由を守っていく、そして真実の報道を貫き通していく、これを守っていくNHKのあり方に深くかかわってきた問題だと思うんです。私は、それだけに、坂本会長が今度就任をされて約半年になりますが、そういう立場で国民の期待にこたえて、ある意味では極端な言い方をすると、NHKの出直しという立場にあると思う。そういう立場を厳しく認識をされておると思います。
 私も、五十年度、五十一年度、この承認を求める案件の際に、繰り返しNHKの問題、要するに姿勢の問題やあり方の問題、このことについて申し上げてきました。いま繰り返そうと思いません。私は、いま申し上げたような立場に立って、国民が求めている、国民とともにNHKの理事者、全職員一体になってそれにこたえていくというそういう立場、真に国民の基盤に立つ言論機関としての自主性、自律性、こういうものを貫いていくことを今後も見詰めていきたいと思うんです。
 ここで、坂本会長にお聞きしたいのは、この一連のこれらの経過を踏まえて、国民の批判にこたえ、国民の期待にこたえていく坂本会長としての決意を私は国民の前に明らかにすべきではないだろうか、こう思います。すなわち、私は、NHKの理事者はこの公共放送を預かって、国民から委託をされておる、その際に、どんなことをしても守っていかなくちゃならないものがあると思う。権力から、あるいは問題がさまざまな方面からかかるでしょう。しかしながら、首を賭してでも、あるいは自分の今日の職を賭してでも守っていかなくてはならない理事者としてのものがあるはずです。そういう点について、この際国民の前に明らかにする、あるいは極端な言い方をすれば、出直しという立場に立って、坂本会長の御意見を承りたい、こう思います。
#58
○参考人(坂本朝一君) いま先生から大変厳しい御指摘をいただいたわけでございますけれども、私は当然だと思っております。その御期待に沿うために、私を初めとするNHKの全理事者、全職員が事に当たらなければいけないというふうに確信いたしております。
 守るべきものと言えば、言うまでもなく放送法に示されております第一条、第三条並びに協会の業務であります第七条という三つの項目に集約されるかと思いますけれども、それはそれといたしまして、具体的にやはり視聴者の皆様方とのつながりにあるものは番組であろうかと思います。それで、私は、就任以来、受信料の不払いの問題であるとか、いろいろな経営上の問題がありますけれども、何をおいても番組が視聴者に支持されるということが大前提でなければならない、そこから物事が発足すべきであろう、いかなる御批判にこたえるにいたしましても、番組の中でそのあかしを立てなければならないのではないかということで、まず第一に、私は、番組の充実ということをうたい続けて今日に至っております。そのために、具体的な施策といたしましては、これは一放送総局の職員だけでなしに、協会全職員の問題としてこの番組の問題を受けとめようではないかということで、近く全職員にも番組についての意見その他を呼びかけたいという実は準備をいたしております。
 それから、もう一つの問題としては、何といっても受信料制度を守るということから言えば、受信者の方の公平の負担ということについて受信料の未納、未収、滞納の問題をどうしても解決しなければならないのではないか。これもただ口頭禅で解決しなければならないと言っていたのでは前に進みませんので、この問題についてやはり営業総局を中心とする一つのプロジェクトチームをつくって、具体的な施策に向かって検討を始めよう、こういうことでございます。
 なお、この二つのテーマをひっ提げまして、私自身も、ただ単に理事会の中での会長という位置づけでなしに、職員との対話と申しますか、そういうことをもう少し積極的に考えるべきではないかと思いまして、とりあえず来週から全局長を中心とする対話を持つ、そういう場を私を中心にやろう、こういう決意で実は準備を進めておる次第でございます。
 その他、経営の問題にかかわります問題としては、たとえば副次収入の問題をどうするかとか、いろいろと問題はございます。しかし、それはそれとして、いま申し上げました番組の充実、それと営業活動の活発化と申しますか、その二つの点にしぼって視聴者の皆様方の御期待に沿うための渾身の努力をしたい、そのためにはNHKの中における理事者並びに職員全体が一体感を持って事に当たらなければいけないというふうに考えておる次第でございます。
#59
○案納勝君 会長の答弁なんですが、私はいずれにしてもこれをこれ以上質問を続けようと思いませんが、ただ一つ、いま言われる番組の問題で、放送法の一条の精神に沿って、あるいは受信料制度を守る問題も、今日問題になっているように無理解者がだんだんふえてくるとか、あるいは欠損の取り扱いが二%に上ってくるとかというようなこれらの問題も、一つはNHKが本当に国民の側に立って、これらの言論や表現の自由を守っていくということが貫かれて、国民は一緒に歩こうと、こういうことになるわけです。私は、その点についてひとつ十分に、理事者の皆さんがNHKの理事者として、NHKが国民の委託を受けてこの公共放送を守っていくという立場での使命感といいますか、守るべきものをしっかり踏まえて、今後進めてもらいたい。私もNHKの予算やその他について審議をする場はこの場しかありません、十分に見守っていきたいと思います。
 そこで具体的に二、三私は実は関連をしてお聞きをしておきたいことがあります。
 一つは、私が五十一年の受信料値上げの際にも、相当厳しく御質問いたしましたが、関連をするわけでありまするが、新聞や週刊誌等で、今回の五十二年度予算案の国会提出を議題にした自民党の通信部会あるいは総務会、あるいは三月十日の衆議院の逓信委員会でも、これは自民党の稲村先生、赤旗の記事をもとにしたNHKの灰色高官のニュースは大変苦しい思いをした、こうまあ大変ひやかされて、自民党の通信部会のNHKに対する「見返りをくれぬNHKへの自民党的〃査問〃」などといった記事が出されております。
 私は批判があるのはそれなりにあると思います、それぞれの場で。しかし、先ほどから言うように、この前も申し上げましたように、できるだけ権力というものに気をつけて、権力に近いところほど気をつけていかなくちゃならない。また権力に最も遠く、国民の側に立っているのがNHKだ。こういう面を考えた場合に、昨年から今年へかけてのロッキード事件の報道やその他を見て、これらの問題を私は理解するときに、これまた揺り戻しではないのか、例によって。こういうふうに感ぜざるを得ないのです。私はNHKに対して、これらについて直接的なあるいは間接的なそういう政治権力――政治権力として自民党を指すのは内閣を構成している権力である、こういうことで私は申し上げているのですが、このような事実があったかどうか、まずお伺いします。
#60
○参考人(堀四志男君) お答えいたします。
 週刊新潮の記事のもとになる自民党の通信部会は秘密会でございますので私から特に申し上げる筋のものではございませんが、少なくとも記事の基調をなしているような印象は私個人として受けませんでした。この点はっきりお答えしておきます。なお報道姿勢についてのそういうものは、私も感じもいたしませんでしたので、あわせて申し上げておきたいと思います。
#61
○案納勝君 それじゃもう一回。二月七日の朝のNHKニュースが日韓政財界の癒着ぶりを明らかにしました李在鉉さんの発言を報道した。このニュースを報道された当日にこれは森先生からも質問されたんですが、早速、存日韓国大使館の李公使がニュースセンターの佐野編集長を訪れて遺憾である抗議の旨の申し入れがされたわけです、事実について。さらに三月三日の衆議院逓信委員会の席上明らかにされていますが、この後二月七日「ニュースセンター9時」で李在鉉氏へのフイルムインタビューを放送すると、電話による大使館からの抗議が繰り返されたと聞いています。そして二月八日の閣議の席上でもNHKの日韓報道が問題になったと聞いています。
 ここでお尋ねするのは、大臣は重要な閣僚のメンバーでありますから、果たしてそういう事実があったのか、NHKはこれに対してどのような対処をされたのか、この辺についてお伺いします。
#62
○国務大臣(小宮山重四郎君) いまの御質問の日韓のこと、またNHKのことが問題になったことはございません。
#63
○参考人(坂本朝一君) 具体的な韓国大使来訪等につきましては担当専務からお答え申し上げますけれども、私自身、そのことについてどこからもどういう形でも、何と申しますか、圧力を受けたというような事実はございません。
#64
○案納勝君 昨年のロッキード報道に対するさまざまな介入、これに類するさまざまな報道等もありまして、私はNHK予算を審議をする場合に、いまも大臣からそういう事実はないということでありますからよしといたしますが、国会承認とこれらの報道の自由というものが仮にもそれらが取引されるようなことはあってはならないと思います。その辺はそれこそ守るべきものとして、お互いにこれは同僚議員の皆さんも御一緒でありますから、なかんずく公正なそして公共放送のいまきわめて重要な時期にあるNHKの将来のことを考えながらも、これらについては自戒をしていかなくちゃならぬ、こう思っております。NHK側も今後これらの問題に対してきちっとした姿勢をとっていただくよう特に要望しておきたいと思います。
 そこで、私は、姿勢問題については時間もありませんからこの程度にいたしまして、郵政大臣にお尋ねをいたします。
 郵政大臣は大変若さを持っておられる大臣であります。私どもとよく討論ができる、こういうふうに期待をいたしております。そこで郵政大臣が今回のNHKの予算に対する意見書として長文の意見書が出されております。中には積極的な姿勢が見られる、こういう評価ができる点もある。反面、きわめて私は問題を持っていると理解します。
 そこで大臣にお尋ねしますが、第一に、大臣は今後どのような姿勢でNHKに当たろうとしているのか、これは、大臣、大変重要な問題を含んでいる。この間からのこの委員会での質疑の内容、やりとりを聞いていて、私もその辺を明確にしてもらいたいと、こう思っているんですが、三月三日の衆議院逓信委員会の議事録があります。この中に原田委員の質問に答えて、先ほど出ましたが、NHKと民放との共存の問題について答弁がある。この答弁の中にいわゆるNHKは国営放送だ、民放との共存は十分だと答弁している。私はこれは言葉のミスならばミスですが、国会の議事録に明確に残っている答弁です。NHKはどこが国営放送なのか、放送法というのは国営放送に関する法律なのか、この辺についてどう考えておられるのか。そしていまこの出された長文の意見書というのは、どのような姿勢で出されて、今後NHKに対してどのような姿勢で当たろうとしているのか、実はここあたり大変気になります。大臣の御答弁をいただきたい。
#65
○国務大臣(小宮山重四郎君) 三月三日の衆議院の逓信委員会の原田委員への答弁で「いわゆる国営放送」と申しましたのは大変俗な言い方で、国民から受信料をいただいているNHKであるという意味では、国民によって負託されたNHKであるという意味で、適当な言葉がございませんので、「いわゆる」という言葉を上につけておるのであります。で、私は、日本の放送システムというのは民放とやはり共存していかなきゃいけない、そういう考え方。
 もう一つの御質問の、私の「おおむね適当と認め」た意見書でございますけれど、これは大変私自身も悩みました。ずっと歴代のを見ておりますと「おおむね適当」で、大して意見がついておりませんけれど、私自身、NHKの今後の運営等を見ますと、大変先生のおっしゃいます国家権力とか、いろいろの問題に苦慮している。今後とも経営が健全でなければ、放送法第一条、第三条の原則、特に憲法とも言えます放送法第一章全部の問題について堅持できない。先ほど権力、権力と先生おっしゃいますけれど、権力という問題は、この中で不偏不党であるということ、少なくともそういう政府権力という意味ではないと私は感じておりますけれど、そういう意味でも今後そういう健全な経営ということを考えていきますと、大変危惧の念にたえないということで、長期的展望という問題を特にとらえた。私は、経営の面から言っても経営が健全でなければいけない、そういう意味でのNHKでありたい。最初の話のいわゆる国営放送、国からうんと支援を受けるような形になってはいけない。いわゆるよき伝統を持ったNHKがもっと健全に発展していただきたいという意味で、願いを込めて私はこの意見書をつけたわけであります。
#66
○案納勝君 大臣、今日の放送法が生まれてきた経過、あるいは歴史的にNHKが置かれてきた経過の中で、世界に冠たるわが国のNHK、それは何かというと、受信料制度によって独立をしている、自主的に自立をしている。そうして、そのことによって国民の言論や編集やあるいは表現の自由を守り通していくというところに実はNHKの生命があるということであります。
 ところが、国営放送ということになると、金出すだけじゃないんです。要するに政府これを干渉するという十四年の法律もあったわけです。戦争中の、ここに先輩もおられます、報道管制の時代もある。多くの各国の中で国営放送があります。しかし、それらと比較して、わが国のNHKというものが守らなきゃならぬところは、世界に冠たるというここのところを守っていこうじゃないかということが、実は今日まで、あるいは去年の料金値上げ等の問題をめぐって、料金値上げだけじゃないんだ、体質の問題にかかわるんだということで多くの国民から批判もあり、あるいはこれにこたえてNHKがいま、極端な言い方をすると小野さんの問題も飛び出してきて再出発しようとしている。私はね、大臣、ここのところを所管大臣としてはひとつ十分に理解をした上で対処をしてもらいたいんであります。国の政治も多様化し、連合政権時代とこう言われている。きわめてむずかしい時期なんですが、私はその点について特に大臣にお願いをしておきたい。これ以上私は大臣に、時間もありませんが、そのことだけをひとつはっきり申し上げておきたい。
 次いで、大臣及び郵政省に。大臣意見書の第四項、これは塩出さんもいま言われましたが、「近年収納不能額が急激に増加しつつあることは、収入の確保及び負担の公平の観点から重大な問題であると考える。
 協会は、受信料の確実、かつ、円滑な収納を確保するため、効果的な方策を講じるべきである。」私はこれ言われているそのとおりだと思います。ただし、大臣が意見書としてこれを出すに当たって――私も注意深くいままでの討論、質疑を聞いていたんです、各同僚委員の。これまで何人か質問された。しかし大臣の答弁は実は中身がない。私は大臣がこれを出したということならば、大臣としてこれについてかようかくかくと、これらの問題の解決の方策について具体性を持った意見があるはずだ。この点を私はひとつ聞かしてもらいたいんです。単に何もなくて言葉だけでこういうふうに長文の、しかも異例のことを書かれたわけではない。だから、これの具体的な考え方をひとつ明らかにしていただきたい、こう思います。
 ついでに、さらに第三項で、協会は、極力受信者の負担増を来さないよう努力をするとともに云々とあって「長期的展望に立った経営の在り方」この長期展望についても、大臣の答弁をいままで聞いていますと、何でも長期展望、長期展望と言うだけなんですよ。
 これはまあ私は後ほど申し上げようと思っていましたが、大臣が指摘をされているように、テレビの普及率及び契約はほぼ限界に来ている。これはもういまからどんなにふやそうといったって、それは核家族化されて世帯がふえていっても限度があります。それで、したがって年間三%ぐらいしか伸びはない。それは先ほども塩出同僚議員が言ったように、民放の場合は商業放送ですから、それは番組等を通じて、それで言われるところにどんどん伸びていく。これと比較をすると、営利を目的としない公共放送であるNHKは、そうなりますと今後伸びていくとしても三%か二%台しか伸びない、そういうのはもう見通しが立つのです。あわせて、支出は一二%、ことしは一二・何ぼですね。これは去年の審議の際に、森中委員が小野さんに、ことし二二%と言うけれども来年以降どうなんだと、こう聞いたところが、昨年の場合は、いままで赤字が続いてきたので更新をしなくちゃならない設備その他をそのまま据え置いてきた、そこで初年度については一三%程度の要するに支出増が必要なんだと、二年目から一二%程度になるでしょう、こう答弁をしている。いずれにしても一二%台の支出というのが出されている。これをそれじゃ経営の効率化を図りなさい、どうしなさいと言っても、物価が八%以上、政府の見通しすらいま崩れようとしている。そういう公共料金の値上げその他の経済変動の中で考えた場合、この一二%を効率化によって下げていくのは限度があります。さらには難視聴解消はNHKの使命的なもの。あわせて、じゃ副次的な財源はと、こう言ったら、NHKは公共放送であって商業放送でないんですから放送法の中で制限をされる。こうなってくると、じゃ長期展望というのは何なのか。
 確かにいま二%に上るところの欠損金、無理解者、それはあります、営業努力として。あるけれども、それで解決するような将来のNHKの見通しというものではないはずだ。これらの問題について、大臣は、たとえば新たな課金対象などのものを考えて長期展望というのを考えているのか。そういうものについての課題を提起をする考えがあるのか。そのことを含めて、たとえば先日も森同僚議員から出された放送法の改正まで来年中に出すなら出すというところの腹を決めて出されているのか。だとするならば、私は、ここの委員会の同僚議員の皆さん、与野党の先生皆さんで、この委員会としても小委員会か何かをつくってそして真剣にこれらの問題について検討をしなくてはならぬと、こういうふうに考える。したがって、ここで私は大臣に聞きたいのは、単に物を書いて出せばそれでいいというんじゃなくして、もっと具体的な中身のものを持って大臣は書かれたと思う。私はいままで注意深く今日まで聞いてきましたが、何にもありません。ここでひとつ大臣あるいは郵政省の具体的な見解を聞かせていただきたい。
#67
○国務大臣(小宮山重四郎君) 最初に、受信料の問題について触れておきますが、当初、このNHKの予算案を提出され、すぐ放送法第三十七条第二項の規定によって意見を付してくれ、そんなに早くできません、時間をいただきたい、ということで私は予算案を見ました。先生の御指摘のように受信料の未払いが大変増加している。NHKの生きる道というのは、まず受信料の未払いを少なくする。いかに収入をふやすかという問題については大変大きな問題であろうと。もう一つ第三項に書きました「長期的展望」という問題について、五十三年までしかNHKは当委員会にも私にも収支決算の予想を示しておりません。そいうことから考えますと、どうしてもNHKというものの受信料というものをふやす、未払いの人を少なくしていくというのは、NHKに課せられる努力、あるいは会長以下本気になって受信料をまず多くの方々から徴収する努力、しかし、それには体質改善が第一どうしても必要である。
 それから長期的展望ということについては、実を言いますと、私なりに意見を持っております。五十四年、五十五年というものを私なりに計算して座標グラフの延長から見ていきますと、五十五年には五百五十億ぐらいの赤字が出るはずであります。少なくとも支出はふえてまいりまして収入は大変少なくなります。五十四年には二百四十億近い赤字が出てくるはずであります。では五十四年にもう一度値上げをお願いする、それは何を意味するかということになりますと、私は受信料の未払いの増加につながるのではないか。私は当委員会でも申し上げたのでありますけれど、いわゆるNHKの理事者の方々がやはり集金をされている方々と汗水たらして労使ともに真剣になって今後のNHKの方向というものを考えてきていただきたい。
 まあNHKのことについては、郵政大臣は意見を予算案について述べるだけで、今後NHKがどうあるべきかということはNHK自身が決めることであります。ですから、私は軽々にここで放送法云々というような、改正というようなことについては触れたくはございません。私はそういう意味でもぜひNHKが健全な発展――NHKというものを見ていると、少なくとも日本の民主主義の発展の中で大きな力を与えて、NHKにもっともっとりっぱなNHKになっていただくという考え方でこの意見書を書いたわけであります。
 実を申しますと、悩みました。これは本当を言って書かない方がよかったんではないかという、多分このNHK部内でも相当議論があったというふうに聞いております。しかし、私自身、NHKを愛する者の一人として、将来の展望というものがなされない意見書というものは付すべきでない。ですから、「おおむね適当」という言葉も私はつけたくなかった、そのぐらいの気概でこの意見書を付したわけであります。細かい長期的展望ということ、これは私の考え方は昭和六十年ぐらいを展望して逆算して、いまNHKは何をすべきか、何をNHKはやるべきかということを、ぜひ会長初め職員全体の方、また私自身もそのことに立って一緒になって考えるべきだという考え方で、この意見書を書いたつもりであります。
#68
○案納勝君 まあ、よくわからないのですね、これ以上やるとだんだんね。これはいずれにしても、大臣、政治家としてひとつ自由にお互いに意見を述べ合って、これらの問題を解決をしていくという前向きの展望を見つけるためのその場をまたつくってもらいたいと思います。これらについてはいまの大臣の意見は本当にはよくわからぬ。もう一歩進んでというのは、これはやりようによりますと時間がかかりますから、次へいきます。
 NHKは、これは坂本さんに聞くんですが、この中身を受けて、どのようにいまこれを受けとめられておりますか。
 私が一番冒頭に大臣にお聞きをいたしました国営放送というものについて、大臣の受け方はどうだという実はそこあたりに、これはNHKの自主性や自律性が私は問われているような気がしています。財政の先行きの不安の中に言外にうかがわれる、これは大臣が言っているというわけじゃないんですよ、言論や放送の管理強化による合理化というものが放送の創造性あるいは活力というものを結果的に弱めていく結果にならないか。言論、表現の自由の場を奪うということに結果的にそういう方向になりはしないのか。木島先生がこの間言われましたが、いま一番大事なのは、業務の切り捨てや人減らしということや法律じゃなくて、どうやって国民と一緒に国民が期待をしている番組、そういう活力のあるもの、そして未来を見詰めていけるようなものをNHKがつくり上げていくことができるかということが私はいま一番大事だと思う。そういう面から見て、これをどう受けとめておられるのか、まずお伺いいたしたい。
#69
○参考人(坂本朝一君) 私は、大臣の意見書につきましては、やはり素直にこの意見書の示しておる点について理解して経営に努力すべきだというふうに思っておりますから、これが権力の圧力であるとか、あるいはNHKに対する介入だというふうに、大臣自身もおっしゃっておりませんし、私自身もそういう受けとめ方をすべきじゃないというふうに考えております。また、この当委員会においていろいろと御意見を賜りますことも、私としては責任者でございますから十分参考にして経営に役立てていくべきだというふうに思っておりますし、どなたの御発言であっても、それはそれなりに正しく受けとめるというつもりでおります。
 特に、長期展望に立った経営のあり方につきましては、私自身も非常に悩むところでございまして、御承知のように、なかなか現況の中で長期の展望を立てるということは至難の点もございますけれども、しかし、これは経営者としてやらなければいけないことであろうというふうに考えておりますので、当委員会で御承認をいただきました暁には、早速、私としては、部内にも部外者の基本問題についての検討の先生方を若干御委嘱していろいろと御意見を拝聴しながら、その展望をつくっていきたいというふうに考えておる次第でございます。
#70
○案納勝君 今後のNHKの努力を一応見守るとしまして、そこで、私は、大臣あるいは郵政当局に重ねてお尋ねします。
 郵政大臣はいま答弁をされましたが、大変積極的な意味を持っておられる。それじゃいまNHKが経営的に財政的に先行ききわめて不安、こういう問題で確かに先ほど私が指摘をしましたように、これをカバーをしていくには新規視聴者の開拓あるいは今日滞納の原因となっている諸原因を解消していく、こういう営業面の活動、こういうものが中心になっていくでしょう。しかしながら、このほかに行政機関として果たさなくてはならないことが十分にされているのか。大臣はこれだけのことを言っている。それじゃ郵政の行政機関としてはそれだけのことをやってきていると言えるのか、きわめて疑問に思うのです。
 第一は、国際放送。国際放送については命令をする、命令をしたことに対する経費の負担を国は出す、こうなっている。本年度は増額をされて五億五千四百万円、こうなりました。確かに負担分は二〇.三%になっています。それじゃお尋ねをしますが、これは毎回――今回も衆議院の附帯決議が出されている、論議をされています。ここに郵政省の実施命令についてという内容がある。この命令というのは、この金の関係、負担の経費の関係と相関連をして質問をするのですが、その性格はどんなものなのか、この点が第一点。
 第二点は、放送の番組、国際放送に関して人の配置、波、地域、こういった放送に伴う、国際放送をやっていることについて命令文の物差しというのはどういうものなのか、はっきりしてもらいたい。五億五千四百万円の中でこれは国際放送は命令どおり果たして独立してやれるのか。
 ところが、これは三点目であります、そしてこの言葉の中にある第二項目には「放送法第九条の二の規定による国際放送と一体として行い、」とある。一体としてやれということはどういうことなのか。全くその責任がどこにあるのか不明確であります。私は、この命令と交付金関係について、命令を出すからにはそれが独立してやれるという責任の分担がはっきりできるという、そういうものによって命令が出され、それに伴う経費が負担をされる、こういうのがあるべきではないでしょうか。
#71
○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。
 まず性格の点でございますが、これはもうすでに御案内のように、NHKが現在行っております国際放送の中には、NHK自体がみずから行うものと、放送法三十三条によります郵政大臣が命令するものと、この二つでございます。この五億五千四百万という金額につきましては、これは政府命令分の予算措置でございますが、現在、国会で御審議をお願いしているわけでございます。で、それを受けまして、放送法の三十五条でございますが、この命令は、やはり国会で通った予算によって命令を出せということになっておりますので、命令分というのは、別にまた国会の予算が成立しましたときに、その命令を決定するわけでございます。で、この命令の中には放送法にありますように、放送区域とか放送事項その他必要な事項を指定して命令を行うということになっておりまして、その放送区域、いわゆる対象地域などはこの命令の中に記載してございます。
 それから、その次に独立してやれるかどうかということでございますが、これはこの国際放送というものの効率化ということを考えましたので、命令におきましては、先ほど先生御指摘のように、この番組の編集及び放送の中に、NHKが自主的に行う国際放送と一体して行った方がいいだろうと、結局放送効果の向上をねらっているわけでございますが、そういうことで一体として現在行っておりますので、あるいは先生の御指摘のような御疑問もあるかとも思いますが、われわれといたしましては、やはり別々に行うということよりも、NHKと一体になって行った方がいいのではなかろうか。ただし、この番組、放送事項につきましては、この命令分につきましては時事の問題それから国策問題、国際問題に関する政府の見解、こういうことをこの命令分の中で報道並びに解説を行うように命令いたしております。以上でございます。
#72
○案納勝君 あのね、そんなことを聞こうと思ってないんですよ。命令をする、それは国の予算の決定の範囲内で、これはまあ法律的にそうなっています。命令をするならば、そして命令をしてその費用を出す、その経費を負担をすると。その命令した分は、独立してでもやれるという、十分にその費用は捻出できるということが伴わなければならぬはずであります。ところが、あなたたちが命令しているこの内容について、放送区域やあるいは電波の数にしても、いまNHKは三つぐらいの波を使っている。これ一波しかない、おたくの命令で。そういうことで政府が考えている国際放送というものの経費の負担、命令というもの、果たしてそれだけ独立してでもやれるというような、そういうものがなくては、私は命令であり命令に伴う経費の負担にならないと言うのです。
 だから、ここで私ははっきりしてもらいたいんですが、その責任の問題、いまどんぶり勘定になっているわけですよ。こんな無責任なやり方はない。したがって、私は、ここでは郵政省が当然もっとこれについて、命令出すなら命令出すにふさわしい内容というものを明らかにしてもらいたい。命令出した以上、その持ち分、それに伴う内容の機能、役割り、こういうものを次回の委員会には明確にして、命令の部分はかくかくしかじかだと、こういうことをやってもらいたい。このことだけは明確にして――十分な措置がとられていない、そういう面について明らかに指摘をしておきたいと思います。
 第二点に入ります。これは受信料免除に対する措置であります。このものも十分に郵政省側が行政官庁、要するに行政機構として、私は、今日まで長い間、これらについて論議がされてきた。確かに法律的に放送法やあるいはそれに伴う免除規定等についての措置、多分にNHK側に責任があります。歴史的な沿革もあります。そのことをいまさらちょうちょうと申し上げる気はありません。しかし、ここにNHKは委員会の議を経まして、各省に出して、免除相当額についての各省の言う要望を出しています、負担について。私はこの免除の負担の問題について、直ちに全額国庫からとか、それぞれのやり方がありますから――しかし、社会保障制度、社会保障というのは国が責任を持って行わなくてはならない内容だと、そういう面から見て、逓信委員会等の附帯決議を受けて、各省に対して要求をした結果、各省からのとりまとめた意見としての内容が送られてきています。――社会福祉、教育、矯正保護、職業訓練等は基本的に国の責任とは言え、まだ施策、内容とも不十分であります。地方公共団体、公共機関等、関係機関の応分の援助にまつところが多い。その点現行受信料免除は制度的にも、またNHKの事業からいっても有意義なので、ぜひ存続していただきたい。
 きょう、私は関係省庁を呼びませんでした、わかっているから。この間も呼んだ。
 二点目は、もし放送普及や福祉施策など、現状から免除の制度的役割りを果たしたというなら、まず免除を廃止すべきではないか。免除規定はそのままにして、NHKだけかっこういいかっこうをして――これは私のつけ加えです。免除規定はそのままにして各省が金を出すのはおかしい。今回の国庫負担がNHKの財政負担に起因するなら、電波行政の一環として郵政省が窓口になって措置すべきである。郵政省はこれらについての附帯決議の実行について窓口になって、国の負担あるいは免除措置の廃止等の問題をめぐって――これ誤解されては困るのですよ。たとえば施設については、免除を廃止すれば、施設はそれぞれ国の施設であります、その施設によってテレビの受信料は支払うことができる。国が直接援助をしなくてはならない社会的弱者、これらについては直接国が負担をする。施設については地方自治体やその他もあります。しかし、これらの取り扱いについては私はここでとかく言うつもりはありませんが、言いかえるならば、国を初めとする公的な機関がこれらの受信料について、社会福祉の施設について、社会的弱者について負担をして社会福祉を充実をさしていく、こういうことにならなくてはならないはずであり、要するに国民の視聴者の負担においてこれを行うというのは私は誤りだと思う。
 ところが、確かに国鉄の運賃もあります、あるいはその他の公共団体の割引もあると、こういう言葉もはね返ってきています。国有鉄道やあるいは郵便やさまざまな公共機関がありますが、それらはそれぞれ国の政策の入った行政機関であります、あるいは公の機関であります。ところが、NHKの場合は国民の受信料によって成り立っているのです。そのことを考えるがゆえに、免除相当額についての取り扱いについて私ども指摘をしてきたのであります。これは相当額に上ります。約三年、中期で百五十億に上るのであります。百五十億というのは、昨年の資金審議の際、受信料の値上げの際に、二カ月間暫定予算を組みました。それが百十二億、それを上回るのです。
 いままで何を一体郵政省はやってきたのか、どれだけの努力をしてきたのか、そういう努力を他に転嫁をして――確かにNHKがいいかっこうばかりしているところだってありますが、再検討しますと、免除規定は、こう言いながらいままで出てこない。それだけの財政危機に対する私は取り組みの姿勢について疑問を持たざるを得ないのであります。しかしながら、こういうものを放置をしていて、大変ごりっぱな私は意見書というのはないもんじゃないだろうか、こういうふうに思うんです。省、行政機関としてはしかるべきことはした上で、私は、NHKに対して明快な、大臣が先ほどから言われているような問題の提起をやるというのがしかるべきだと思う。この点について電波局長はどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
#73
○政府委員(石川晃夫君) この免除の問題につきましては、ただいま先生から御指摘ございましたような経緯がございます。郵政省といたしましては、こういう免除を受けている各省に対しましてそれぞれ免除についての御意見を聞いたわけでございますが、先ほど先生からお話がございましたように、各省とも従来のやり方を続けてほしいという返事がきております。一方、NHKはNHKで、やはりそういうところと接触いたしておりますが、やはり同じような返事がきているようでございます。
 したがいまして、現在におきます各省の姿勢と申しますか、それはそういうかっこうできておりますが、この制度は、御案内のように、大正十五年にNHKができましてからずっと続いてきた制度でございます。したがいまして各省から言ってきておりますのも、こういう制度は長く続いてきた制度で非常にいい制度だから続けてほしいというのが各省の意見でございますが、しかし、われわれといたしましても、先ほど御指摘ございましたように、また大臣からのお話もありますように、やはりNHKの経営という問題からもう一度ここで見直すべきではないかということは言っております。したがいましてNHKの方の担当の方ともこの問題について検討をしようということになっておりまして、この内容については早々に打ち合わせて検討に進むということになっております。
#74
○案納勝君 それじゃ速やかに検討した結果を委員会に報告をしてもらいたいと思うんです。まだありますが、時間がありませんから急ぎます。
 次に、私は、先ほど収支の構造について申し上げましたが、その構造についての対策として、要するに今日の財政見通しを立てるについての対策として、財政の安定化のためには営業面の立て直しがありましょう、そして一定の効率化を図ることもありましょう。あわせて受信料の回収をしていくという意味では、その滞納の原因となっている航空騒音障害対策、先ほど出されましたビルの陰になって起こってくる受信障害対策、あるいは辺地における対策、こういうものがあります。そのほかに、言われるところの論議をされてきました常時不在対策やあるいは無理解者対策というのがあるととは当然なんです。私は無理解者対策や常時不在対策はいまここでは触れません、すでに同僚委員が指摘をされている。行政の責任としてやらなくてはならない航空騒音障害対策、ビルの陰による受信障害対策というのは、私は、大変行政機関の取り扱い、行政指導というものに相またなくちゃなりません、これについてきわめて実は多くの意見を持っているのであります。
 そこで、私はお尋ねをしますが、環境基準が四十八年十二月に設定をされた、これによって航空障害についての問題が出されています。私は、いま今日、航空騒音障害についての対策については免除基準の見直しというのがどうしても必要ではないのか、こういうふうに考えます。これについて見解を求めたい。
 あわせてビル陰の、先ほど塩出同僚委員から質問がありました受信障害者の対策について、先ほど大臣やあるいは担当局長から説明ありましたが、これらについてすでに審議会に四十八年の六月にかかって、二年して審議会の結論が出され、答申が出された。いままた二年して実態調査をやっているやのような報告が実はこの間も出た。一体何をやっているんだろうかと、こういう感じを受けざるを得ない。大変重要な問題であり緊急な問題でもあるんです、新宿あるいは池袋の辺、問題がたくさん出ています。で、これらの対策が全く本当は直ちにやらなくちゃならないのが、いまごろになってまた二年間かかって調査をするなんて、きわめて実は不信感を持たざるを得ない。
 そこで、そうしていても始まりませんからお尋ねしますが、SHF帯の利用による都市難視対策について五十一年の一月、去年の一月二十二日、NHK東京実験局に予備免許を与えて二月十日から約半年間の期間にわたって実験を開始する。そこで、この実験ではSHFを都市難視解消に利用する場合の技術的諸問題の資料を得る、こういうふうに言われています。で先ほどでもすでに技術的な面についてはもうめどが立った、こういう話とあわせて審議会等の結論も出たようでありますが、このSHF帯の利用による都市難視対策について、この免許の方針、さらには受信機対策をどう進められているのか、民放側の意向はどういう意向があるのか。今日進んでいる状況について、それから見通しについてひとつ明らかにしていただきたい。
#75
○政府委員(石川晃夫君) ただいま御質問のSHF帯を使います都市の受信障害解消の問題でございますが、このSHF帯の周波数を使いまして都市の受信障害を解消しようというような考え方、とにかく放送に使おうというような考え方は以前から電波技術審議会において検討されていた問題でございます。で、その問題を解決いたしまして、そうして現在、昨年の一月からNHKの方でSHF帯を使いまして、受信障害をどのように解消できるかという実験を行いました。半年の間実験を行いましたが、その後、やはりいろいろ受信設備あるいは送信設備の改善と申しますか、そういうような点などを検討いたしました結果、ほぼわれわれの期待しているような状態で実験が終わったわけでございます。この結果が実は電波技術審議会からも答申をいただきまして、本日、電波監理審議会にその内容を御説明申し上げたところでございます。
 今後といたしましては、このSHF帯を使っての免許方針を策定するわけでございますが、電波監理審議会では、この省令の改正などがございますので、聴聞などを開きまして、そして省令の改正を行いまして、大臣の諮問にこたえて答申をいただくわけでございまして、それを受けましてわれわれが実行段階にかかるという段取りになっております。
 なお、御質問のございました民放あるいはそのメーカー、そういうところでの受け取り方でございますが、これにつきましてもかねてからこの実験中におきましても、このような内容のものについてはそれぞれ意思の疎通を行っておりますので、協力を得ながらやっているというところでございます。
#76
○案納勝君 答弁漏れているよ、航空障害の問題。
#77
○政府委員(石川晃夫君) 航空障害の問題、航空騒音につきましては、これの減免は現在基地周辺でも行われております。NHKがこの航空障害のために減免になっております分を防衛施設庁の方から補てんされておりますので、NHKの収入といたしましては減収になっていないということでございますが、ただ、この基準につきましては、実態につきまして、NHKと防衛施設庁との間で、その騒音の程度とか、そういうものを勘案しながら決定いたしております。
 なお、防衛施設庁の方での環境基準の制定による、何といいますか、騒音の度合いというものと、現在までにNHKの方で考えておりました基準とはやや違っておるところがございますので、この辺は調整を行っているというふうに聞いております。
#78
○案納勝君 大臣ね、先ほどから免除基準等について私も大変言いにくいことを言いました。御案内のように郵政省の認可を得て行うわけですね、認可をするのは郵政省なんです。中身について、それだけのことについて意見が出されるわけです。私は、これについての基準について早急に、従来からの経過もありますから、しかも窓口は郵政省以外にない、措置をとっていただきたいと思います。
 あわせて例のSHF帯の利用について、これはいま言われたように、すでに相当準備が進んでいると思います。これは早急に実現をして――。
 あわせて先ほど出されましたように、基金制度の確立というのがある。この中には私は精神的には、あるいは実体的にも原因者負担というのが貫かれていると思います。しかし、その中にやっぱり居住者の負担というのが相当部分入っている、きわめてこの辺については危惧の念を持つんです。やはり原因者負担を貫いていくという立場を実はとってもらいたい。これらについての基金制度の確立というものも、早晩、早急に具体化をされていくと思います。この辺は要望をしておきたいと思います。よろしゅうございましょうか。
#79
○国務大臣(小宮山重四郎君) 先生の御趣旨は私の方も認識しているつもりであります。難視聴のSHF帯の問題についてはまだいろいろ民放とも話をしなければいけません。ミニサテについては合意を得ております。そういうようなことで、一日も早く新しいシステムをつくらなきゃいけないということでございまして、そういうような努力をいたしますので、よろしく御指導願います。
#80
○案納勝君 これはNHKにお尋ねします。
 NHKの受信対策として、一つは都市難視対策について調査指導世帯数二十九万世帯を対象にしている、もう一つは新幹線受信障害対策として四万六千世帯、九億九千九百万円予算化されておる。私はこれは原因者負担という原則で取り組んでおられると思うんです。九億九千九百万というこれらの金がどういう形に使われるのか。国鉄の新幹線の障害は国鉄、国から利子補給を初めとするその他の措置がとられておる国鉄の責任である。こういった問題について九億九千万円組まれている、中身はどういうようになっているか、聞かしてください。
#81
○参考人(中塚昌胤君) 先生御指摘のこの約九億九千万円の障害対策の費用でございますが、これは全部新幹線の対策に充てられているというわけではございません。建造物障害の対策、これは五十二年度におきましては約二十九万世帯につきましてこういう建造物障害を受けておりますところにつきまして調査をし、また受信の指導をする、そういう対策費と、それから約二十一万五千件にわたります訪問サービスをいたします費用、それから年間約四千回ほどの巡回サービスをいたします費用、そういうもの、それとこの新幹線の対策の費用、それを全部合算したものが九億九千万でございまして、この中で新幹線の障害対策に充てます費用は約一億八千万円でございます。
 で、これは五十一年度は約五億五千七百万円新幹線の対策に充てました。五十二年度は約一億八千万でございます。これはこういうふうに五十二年度が五十一年度に比べまして減っております。それはこの新幹線の障害対策につきまして国鉄とそれから私どもNHKの方と両方でこの対策をやっております。従来、東海道新幹線ができました三十九年当初は、NHKが全額の五〇%を負担してスタートしたわけでございますけれども、国鉄の方でも原因者負担ということについてだんだん理解もしていただきまして、五十一年、昨年の十二月以降の分につきましては国鉄が九五%負担する、NHKは五%負担するということにこの負担率がずっと下がってまいりました。そのためにこの対策に充てます経費も今年度に比べて五十二年度は減ると。で対策をいたします世帯数は、五十一年度は約四万九千世帯、五十二年度は四万六千世帯、まあ三千世帯ほど減っておりますけれども、主な原因はその費用分担の割合が変わったということでございまして、五%NHKが負担をするということでございます。
#82
○案納勝君 時間がありませんので、答弁も簡単にひとつお願いします。
 まだ多く残っていますが、いまSHFの問題をお聞きしましたが、あわせてミニサテの実用化に伴ってかなり難視聴が解消をされていくという実績を見ております。しかしながら、閉鎖的な地域を中心にされているだけに機能上の問題もあるでしょうが、今後の活用地域についてはどの程度期待がされるのか。もっと広げて、たとえばNHKの辺地共聴施設の更改期が来ます、これらについて地域へのミニサテの活用というのも考えていいのではないか、こういうふうに考えますが、したがってあわせて御答弁を願います、簡単に。
 さらに、民放連の小林会長が、ミニサテの促進には、NHKとの共同建設に加えて、検査手数料の関係などの軽減を要望していますが、その対策はどうですか。
 以上、ひとつ簡単に答えてください。
#83
○政府委員(石川晃夫君) 御質問のこのミニサテでございますが、ミニサテは昨年の三月から実用化をいたしております。ことしの一月末現在の置局数でございますが、NHKの方といたしましては総合、教育両方おのおの九十四局、それから民放の方は二百二十七局、合計四百十五局という数ができ上がっております。今後このミニサテの設置が予想される地域でございますが、全国で七百ないし八百地区というふうに考えております。このミニサテは、現在の各中継局あるいは微小電力局に比べて技術基準を緩和してございますので、そういう意味でもこのミニサテの設置が相当普及されるのではなかろうかというふうに考えております。また、ぜひこういうものを大いに利用していただきたいというふうに考えております。
 それから、民放連からの手数料等の軽減について要望がございました。このミニサテを利用するために手数料を軽減してくれないかという要望でございますが、ただいま申しましたように、ミニサテ自体が従来の中継局に比べて相当安価にできる。従来八百万円ほどかかっていたものが三百万円ほどでできるということでございますので、かなり経費の負担の軽減の効果を上げたというふうには考えておりますが、さらに手数料の減額とかいうような話がございますが、われわれとしては、手数料の減額もさることながら、型式検定制度というものを導入すれば、やはり経費が軽減されるであろうということも考えております。手数料につきましては、これは政令で決められておりますので、なかなかやはり手続上めんどうなこともございますので、われわれはなるべく手のつけやすいものから手をつけていきたい、かように考えております。
#84
○案納勝君 時間がありませんから、この関係の続きは次の決算の際にさしていただきます。
 飛びまして、経営の効率化について、NHKの会長その他関係者の方に。
 会長は、衆議院での審議の際に、経営の効率化について、五百人、五十億の節減を考えていると明らかにされております。いまNHKが求められているのは、業務の切り捨てや人減らし、先ほど申し上げました、こういうことではない、公共放送としての経営の基本姿勢が全職員一体となって理解をされ、意欲を持ってはつらつと国民に最もいい、あるいは国民の要望にこたえていく番組を提供して、そういう環境をつくり上げていく、私はこのことにある、何か算術的に幾ら減らせばどうなるのだという問題ではないと思う。
 そこで、これらの問題については、会長の口からぽんと飛び出すだけに、それは現場で一生懸命にその使命感を持って働いている人たちに対しては大変私は問題を提起すると思う。労働組合がありますから、十分全体が一致をしてNHKの将来の展望をつくり上げるという意味でも、私は、十分な協議や誠意ある態度をもってこれらについて相互信頼が打ち立てられるような方法をとられるべきだと思う。私は労働組合その他について無視して進める気はないと思いますけれども、この辺についてひとつ明確にお答えをいただきたい。
#85
○参考人(川原正人君) 御指摘のとおり、現在、協会の使命といたしましては、理事者も職員も一体となって国民の期待にこたえていくことだと思います。同時に、私どもといたしましては、経営の効率化を図っていくことも協会としてのこれは任務だと考えております。もちろん、その場合に、労働組合の意見を無視したり、そうして経営が一方的にこれを強行するようなことは考えておりません。とりわけ職員の労働条件にかかわるような問題につきましては、組合の意見をよく聞き十分に相談をして、実行に移してまいりたいと考えております。
#86
○案納勝君 もう一点。毎年の予算審議の中で、職員の処遇改善あるいは出演者等の処遇改善を含めて附帯決議がなされています。三月二十四日のこの委員会等でも森同僚議員から質問をいたしております。他の同種産業に比べて賃金が低い、こういう答弁がなされている。私も、ここへ時間があれば、たとえばマスコミ関係あるいは民放関係一つずつ個別賃金を比較してもいいんですが、時間がありません。そこで、これらについて私はその改善に全力をもってやっぱり取り組んでもらいたい。そのことが先ほどから言う問題、NHK自体に、お互いにそれぞれの連帯と相互信頼を打ち立てて、国民の期待にこたえる道筋だと思う。それだけ同種企業、同種産業との格差があるとするなら、この辺について、今後の課題でありますが、誠意をもって対処をしてもらいたい、かように思いますが、いかがですか。
#87
○参考人(川原正人君) 確かに、いま大変業績を上げ、利潤を上げております民間の同種企業と比較した場合に、若干の差があることは事実でございます。私どもとしましても、職員の士気を高めて、気持ちよく仕事をしていくためには、待遇をそれなりに改善していかなければならないと考えております。私どもの置かれました経営の状況なり財政状況なりも十分考えまして、できるだけの努力をしていきたい、かように考えております。
#88
○案納勝君 最後に、それでは沖繩問題についてお尋ねをいたします。
 沖繩について、今回、受信料が引き上げになりました。もう中身について一々質問はしませんが、私は沖繩の歴史的な経過や、今日の受信料契約そして収納状態を考えた場合に、まず受信料制度というものを沖繩に定着をさせる、そのことがひいてはNHKのあり方に結びついているだけに一番いま肝心なことではないのか。確かに人を派遣をしている、いろいろ手を尽くしているという話を聞きました。しかし、六〇%しか契約ができていない沖繩の収納率、あるいは契約についても大変問題の多いところであります。ところが、今度、五〇%の率で引き上げられる、しかも特別措置法が存在しておる中での引き上げであります。私は大変それは問題だと理解をしております。
 なかんずく、昨年、委員会でこの三年間の中期経営計画を審議をした際に、沖繩については受信料は三年間については現行金額のまま据え置くということを実は公約をされているんです、昨年。これが確かに暫定予算の百十二億の収入欠陥に伴う中期計画についての補正について今回提案されたのなら私はまだわかる。ところが、全然そういうものにならない、約束を去年やったばかりの、この中期計画の中にある沖繩は据え置きますと約束をしながら、ことしになって値上げをします、そういう出し方というものは私はきわめて実は不思議でならない。まさにペテンにかけられた、全くどこを信頼していいかわからない。中期計画とは何だったのか、こういうふうに言わざるを得ない。この辺はどうですか。
#89
○参考人(山本博君) ただいま御指摘になりましたところを伺いまして、私の方が当初立てました計画の末尾に、この三カ年間の財政の見通しについてという一表がございます。で、いまお話がございましたように、三カ年間は上げないというようなことは一切書いてございません。これは本文の中には沖繩のことは一切触れてございません。
 と申しますのは、一つは、いまお話がありました特別措置法の行方が実はその時点ではっきりいたしておりませんでした。で特別措置法は時限立法がほとんどでございますので、廃止になりますとNHKの沖繩における受信料は本土と同じになる、これは当然でございます。それが五十二年の五月に参りますので、当初の中期計画の中で沖繩のことにどの程度触れていいのか、ほっといても特別措置法がなくなれば料金は同じになる、そういうことがまだ未決の状態でございましたので、この点についてはいろいろ考えましたけれども、当初の計画の中では沖繩については触れないようにいたしておきました。
 もう一つは、ここにいま御指摘になりましたのは、これは財政見通しでございまして、五十一年度に本土の料金を上げていただくことを前提にいだしまして三カ年間の見通しを立てたものでございます。その際に、沖繩については値上げをいたしますということで財政見通しを立てますと、これは明年度の受信料の沖繩についての引き上げを国会が先にお認めになっていただくことを前提にしてしか実はこれはつくれないんです。したがいまして、ここのところは、計算の基礎としては、この時点においては沖繩はゼロにして、受信料については触れないで財政見通しを立てる。もし沖繩について何がしかの値上げを明年度いたしますということで計算いたしますと、これは国会がそういうことを前提にして受信料の値上げを認めていただいたというようなことになりますので、これは私の方としてはとてもそういう財政見通しは立てられない。したがって、この時点においては沖繩に触れないで、沖繩は上げないという仮の前提を置いて財政見通しを立てればこうなるということに取り扱ったわけでございますが、正直に申し上げて、御指摘を受けまして、本文の方で沖繩の受信料については将来再検討するというような一文があれば、これは確かに妥当ではなかったか。やや、そこいらのところにおいては少し足らないところがあったんではないかというふうに反省いたしております。
#90
○案納勝君 時間ありませんから、大臣、特別措置法の「当分の間」という規定、他の規定は五年の期間はあるけれども、これは政令で期間が定められる。NHKについては、「当分の間」ということの判断は郵政省であり、政府なんだ、NHKの自主決定権というのはないわけです。これは確かに立法府の責任でもあるわけです。私たちの、つくったときの。問題ありますが、これはこれとして、また改めてお尋ねするとしても、いまの山本さんの答弁は全く苦しい答弁ですよ。
 何といったって、私どもが審議したのは五十一年から五十三年の中期計画に基づいた値上げなんです。そしてはっきりこの計画の中に、算定期間は五十一年−五十三年の三年期間としますと、こう書いてある。そして沖繩について、書いてないなら別ですよ、なお沖繩地区においては受信料の月額については期間内は上げませんと、こう書いてある。こんなものを出してきて、これに基づいて私たち審議したんです、三年の期間。いま何と言われようと、これは全くいまの山本さんの答弁というのはこれは大変矛盾をした私は答弁だと思うんです、苦しい答弁だと思う。これらについてはきわめて私も不満です。沖繩の特殊事情その他の問題について、法律的な特別措置法の問題点についてはこれは問題点として、省も十分考えてもらわなければいかぬし、私ども論議をしますが、しかしながら、いまの出されてきたところのこの出し方については私は大変問題があると思う。
 しかし、これは時間がありませんので、きょうのところはこれで終わりますが、今後の取り扱いとしては、この問題については十分慎重に取り扱いをしてもらいたい。このことを要望して、私の質問を終わります。
#91
○委員長(神沢浄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(神沢浄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。(「なし」と呼ぶ者あり)別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#93
○委員長(神沢浄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を問題に供します。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(神沢浄君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 案納君から発言を求められておりますので、これを許します。案納君。
#95
○案納勝君 私は、ただいま承認されました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党及び第二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
   放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)
  政府ならびに日本放送協会は、次の各項の実施につとめるべきである。
 一 放送による表現の自由を確保し、放送の不偏不党を堅持すること。
 一 経営委員会が、協会の最高意思決定機関として十分機能するよう、その構成について、慎重に配慮すること。
 一 協会は、極力、業務の効率化を推進して経営の健全化をはかるとともに、国民の意向を事業運営に反映するため不断の努力を傾注すること。
 一 難視聴対策については、ミニサテの活用、SHF帯の利用等による効果的施策をいっそう推進するとともに、抜本的解決策を速やかに具体化すること。
 一 放送の普及の現状、協会の財政事情等にかんがみ、受信料の免除措置について、抜本的検討を加えること。
 一 協会は、受信料制度に対する国民の理解と協力をうるよういっそう努めるとともに、国民の生活態様に即した営業活動を積極的に行って受信契約および受信料収納の確保に万全を期すること。
 一 協会は、沖繩県の区域における受信料の改定について、県民の理解が得られるよう努めること。
 一 協会は、協会の業務に従事する者の待遇改善に配意すること。
  右決議する。 以上でありますが、この決議案は先日来の委員会における審議の経過を踏まえて作成したものであります。したがいまして、その趣旨につきましては改めて説明するまでもないと存じますので、省略さしていただきます。
 何とぞ御賛同いただきますようお願いいたします。
#96
○委員長(神沢浄君) ただいま案納君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#97
○委員長(神沢浄君) 全会一致と認めます。よって、案納君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、小宮山郵政大臣並びに坂本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小宮山郵政大臣。
#98
○国務大臣(小宮山重四郎君) 本件に関しましては、慎重な御審議の上、ただいま御承認をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。
 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしまして、今後、放送行政を進めるに当たり、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#99
○委員長(神沢浄君) 坂本日本放送協会会長。
#100
○参考人(坂本朝一君) 日本放送協会昭和五十二年度の予算、事業計画、資金計画につきまして、ただいま全会一致をもって御承認いただきましてまことにありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
 なお、この予算の執行に当たりましては、この予算に付せられました郵政大臣の意見書の趣旨を十分に体しますとともに、御審議中に賜りました幾多貴重な御意見につきまして、これを念頭に置いて業務の執行に当たりたいと思います。
 また、ただいまいただきました附帯決議につきまして、日本放送協会に関する部分につきましては、いずれも経営の根幹をなすものと存じますので、これを十分に遵守いたしまして執行の万全を期したいと思っております。
 どうもありがとうございました。
#101
○委員長(神沢浄君) なお、審議報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#102
○委員長(神沢浄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時散会
ソース: 国立国会図書館
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