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1976/04/16 第80回国会 参議院 参議院会議録情報 第080回国会 本会議 第9号
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1976/04/16 第80回国会 参議院

参議院会議録情報 第080回国会 本会議 第9号

#1
第080回国会 本会議 第9号
昭和五十二年四月十六日(土曜日)
   午後三時八分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
  昭和五十二年四月十六日
   午後二時開議
 第一 千九百七十一年七月二十四日にパリで改
  正された万国著作権条約及び関係諸議定書の
  締結について承認を求めるの件
 第三 子に対する扶養義務の準拠法に関する条
  約の締結について承認を求めるの件
 第三 税関における物品の評価に関する条約の
  改正の受諾について承認を求めるの件
 第四 がん原性物質及びがん原性因子による職
  業性障害の防止及び管理に関する条約(第百
  三十九号)の締結について承認を求めるの件
 第五 漁港法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第六 松くい虫防除特別措置法案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第七 社債発行限度暫定措置法案(内閣提出)
 第八 証人等の被害についての給付に関する法
  律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 第九 海上保安官に協力援助した者等の災害給
  付に関する法律の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第一〇 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一一 産炭地域における中小企業者について
  の中小企業信用保険に関する特別措置等に関
  する法律の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第一二 炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一三 輸出保険法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第一四 貴金属特別会計法を廃止する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第一五 アジア開発銀行への加盟に伴う措置に
  関する法律の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、故議員亘四郎君に対し弔詞贈呈の件
 一、故議員亘四郎君に対する追悼の辞
 一、昭和五十二年度一般会計予算
 一、昭和五十二年度特別会計予算
 一、昭和五十二年度政府関係機関予算
 一、日程第一より第一五まで
 一、国会議員互助年金法の一部を改正する法律
  案(衆議院提出)
 一、国会における各会派に対する立法事務費の
  交付に関する法律の一部を改正する法律案
  (衆議院提出)
 一、議院法制局法の一部を改正する法律案(衆
  議院提出)
     ―――――・―――――
#3
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。
 議員亘四郎君は、去る四日逝去せられました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
 同君に対しましては、すでに弔詞を贈呈いたしました。
 ここにその弔詞を朗読いたします。
   〔総員起立〕
 参議院は議員正三位勲一筆亘四郎君の長逝に対しつつしんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞 をささげます
     ―――――・―――――
#4
○議長(河野謙三君) 戸叶武君から発言を求められております。この際、発言を許します。戸叶武君。
   〔戸叶武君登壇、拍手〕
#5
○戸叶武君 本院議員亘四郎君は、去る四日、心筋梗塞のため急逝されました。つい先日までお元気で登院されており、全く予想だにいたさなかったことで、まことに哀惜にたえません。
 私は、皆様の御同意を得て、議員一同を代表し、謹んで追悼の言葉をささげたいと思います。
 亘四郎君は、明治三十二年十一月、新潟県三条市の素封家堤清七氏の四男として出生され、幼くして寺泊の回船問屋亘家の養子となり、三条中学時代は、あの小柄な体で相撲に、柔道に、向こうところ敵なく、きかん坊で、けんか四郎の勇名をとどろかせました。
 中学を終わるや否や、海外留学を志し、十七歳にして単身アメリカ東部のラットガース大学に入学、建築、数学を学ぶ傍ら、アメリカンフットボールのクラブに入って活躍し、また水泳の対校試合に優勝してメダルを獲得したこともありました。亘君が耳が不自由になったのは、フットボールの事故がもとであったということです。
 八年間の留学を終えて帰国するや、直ちに長兄堤清六氏を創始者とする日魯漁業に入社、サケ・マスの独航船に乗り組んで北洋の遠洋漁業に出かけました。
 あるとき、操業中に過って船と船との間に落ちたことがありますが、泳ぎが達者であったために、船底をくぐり抜けて九死に一生を得たとのことであります。
 昨今、ソ連の二百海里宣言によって日ソ間の漁業交渉はにわかに緊迫の度を加えておりますが、亘君は北洋漁業に関する権威者の一人で、北洋漁業の将来に深い憂いを抱いておられました。
 政治家としての亘君は、戦後、鳩山一郎先輩の政治見識に感銘して政界入りを決意し、昭和二十一年の総選挙以来、八期にわたって衆議院議員に当選されました。衆議院時代の亘君は、社会労働一本やりで進まれ、この間、厚生政務次官、社会保障制度審議会委員等を歴任し、社会福祉の向上のために心血を注ぎ、福祉の亘とまで言われました。
 亘君の十数年に及ぶこの代議士生活で特筆すべきことは、猟官運動を一切しなかったことであります。これは、亘君が青年時代にアメリカンデモクラシーの教養を身につけ、国会議員たるものは、第一に国民の代表者たるべき責任を果たすべきで、いたずらに大臣を望むべきでないとのかたい信念に基づいたものであります。
 昭和四十一年、郷里の新潟県政の混乱打開のために、県民に請われて新潟県知事選挙に出馬、当選され、自来二期にわたって県政を担われたが、知事時代の業績としては、道路行政、土地改革等数多く挙げられます。中でも肢体不自由児のためのコロニーの新設を初め、社会福祉の分野での功績は大きく、福祉の亘の面目を遺憾なく発揮されました。
 しかし、亘君は、自治体の長たるものは知事の座、権力の座に長くとどまるべきでないとの信念から、知事三選の声に応ぜず、知事の立候補をさらりと辞退し、昭和四十九年、本院議員に当選されて今日に及ばれたのであります。
 本院では、外務委員会と沖繩及び北方問題に関する特別委員会に属し、最近は、鬼頭判事補の弾劾裁判で第一代理裁判長として重責を果たされました。
 委員会における亘君の態度は、みずから進んで質問されるよりは、むしろ愛用の補聴器を前に置いて、同僚議員の論議に静かに耳を傾ける風でありました。しかし、委員会にはほとんど欠席されたことがなく、かつ最後まで退席されないそのお姿は、まことに感服に値するものがありました。
 亘君は、童顔童心の人で、郷里の生んだ良寛さんのような心の美しい人でした。この正義感の強い清潔な政治家は、学識経験者として参議院議員たる者はかくあれと身をもって範を示されたのです。
 また、亘君は、人々に対して情愛の深い人物で、特に一月前に、多くのきょうだいのうち、ただ一人健在であった故平塚常次郎氏の夫人、姉上のヨシさんが亡くなられたときは、大きなショックを受けた模様でした。
 公的責務である鬼頭裁判のため、最も畏敬した姉の葬式に参列できなかったことを、外務委員会並びに裁判官弾劾裁判員の同僚であった私に、死の五日前に繰り返して残念がっておられました。
 くしくも、姉上が亡くなったその命日の日に、一月おくれて他界されたことは、まことに不思議な因縁と言わねばなりません。
 亘君は、このお姉さんだけでなく、その伴侶たる静子夫人をも平常慈母観音とあがめ、夫婦仲のむつまじい点で天下一のフェミニストの実践者の範をたれました。
 謹んで私たちは亘君の霊の安らからんことを祈りますが、遺族の方にお願いしたいことは、後に残された慈母観音静子未亡人を大切に見守ってください。
 亘君よ、さようなら。あなたの刻んだ年輪の深さに加え、その一生は、まさしくいぶし銀のような貴重な生涯でした。これをもって追悼の言葉といたします。(拍手)
     ―――――・―――――
#6
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 昭和五十二年度一般会計予算
 昭和五十二年度特別会計予算
 昭和五十二年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長小川半次君。
   〔小川半次君登壇、相手〕
#8
○小川半次君 ただいま議題となりました昭和五十二年度予算三案につきまして、予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 五十二年度予算は、財政の健全化に努めるとともに、景気の着実な回復と国民生活の安定を図るという二つの課題を達成することを主眼として編成されておりますが、その詳細につきましては、すでに坊大蔵大臣の財政演説において説明されておりますので、これを省略させていただきます。
 これら予算三案は、去る二月三日国会に提出され、二月五日提案理由の説明を聴取し、三月十八日衆議院からの送付を待って、翌十九日審査に入りました。
 なお、すでに当本会議で説明がありましたとおり、衆議院審査段階において、与野党の合意に基づき所要の政府修正の行われたことを申し添えておきます。
 自来、本日まで委員会を開くこと十七回、その間、三月二十三日に札幌、大阪、福岡の三カ所で、当委員会としては初めての地方公聴会を開き、さらに教育、地方財政問題について集中審議を行ったほか、中央公聴会、分科会を開くなど、終始意欲的に審議を行ってまいりました。
 以下、委員会における主な質疑について、その要旨を申し上げます。
 まず、本委員会劈頭に行われることになった日米首脳会談のための総理訪米問題について、「目的はともあれ、この時期の総理訪米は、われわれにとって非常に不満である。その中心議題は何であるか。アメリカから輸入増の約束を強いられたり、過去の韓国条項に見られたような、安保条約上の荷物を背負ってくることはないか。核燃料再処理問題が会談の最重点問題と言うが、当方からこそ核軍縮を提起すべきではないか」等の質疑がありました。
 これに対し福田総理大臣より、「私の訪米日程については、予算審議の見通しを誤り、御迷惑をかけ、申しわけない。今回の首脳会談の目的は、両国とも新政権発足の機会に友好、協力を誓い合い、大統領の新政策決定前に日米間の調整を行うと同時に、世界的規模の問題を幅広く討議するものである」との答弁があり、帰国直後の委員会で、「日米会談は世界経済の問題、核時代の世界平和の問題等十分その成果を上げ、日米両国のため、世界のために有意義な会談であった。御心配のアメリカからの荷物は一つも持って帰らなかった。朝鮮半島に対する認識は従来と変わらないが、南北の対話がさらに進められるべきであるというのが日米双方の考え方である。米地上軍の韓国撤退については、朝鮮半島の平和を損なうことのないよう、削減という方法で現実的な処理をするとの意向であった。核兵器を廃絶したいとのカーター大統領の考え方については、私自身大統領以上の熱意を持っている。ただ、代替エネルギーとしての核の平和利用は、エネルギー基盤の脆弱なわが国としては不可欠の問題で、これが現在の米国の考え方により、不平等な形で阻害され、わが国益が損われかねないおそれもあるので、多くの時間をとり、強く指摘し、引き続き両国間で核燃料再処理問題を協議することとなった」旨の報告が行われました。
 次に、財政経済問題に関する質疑として、「五十一年後半からの景気停滞はますます悪化しているが、政府は今後の景気動向をどのように見ているか。輸出主導型の昨年の経済運営を国内需要拡大型に転換することによって、景気の回復と国際協調を図るとしているが、個人消費支出の伸び悩み、民間設備投資の低迷等から判断して、内需拡大型の景気回復はむずかしいのではないか。ひいては、五十二年度政府経済見通しの実質GNP六・七%の成長は困難じゃないか。また、五十一年度の消費者物価の上昇率は八%台に抑えると言っていたのに、三月の東京都区部の消費者物価の高騰から推計すると、全国指数は九・二%となり、政府の公約が守られなかった上に、政府主導による公共料金の値上げが原因となっていることで、総理の政治責任は免れない。こんな調子では総理の持論である一年物定期預金金利並みの物価安定はいつまで待っても実現しないのではないか」等の質疑がありました。
 これに対して、福田総理大臣並びに関係各大臣より、「昨年上半期の好調な成長から、後半緩慢な足取りに陥った日本経済も、景気回復の基調を崩してはおらず、今年に入って五十一年度予算補正の成立、景気対策四項目の実施、公定歩合の引き下げ等一連の対策がとられたことによって、一−三月はかなり高い成長に変わっている。さらに五十二年度予算は公共事業費を上期集中方式によって執行することにしており、これにより七兆円の契約が行われるので、景気回復の有力なてこになると確信しており、四月以降はかなり活発な経済活動が期待できる。内需拡大による景気回復策については、昨今の国際経済環境が輸出にそう大きく依存することは許されず、世界的な不況脱出のためにも、先進工業国の中で比較的安定している日本、アメリカ、西ドイツが協力して牽引車の役割りを果たす必要がある。内需拡大型の景気回復のためには政府投資の予算配分を九・九%と大幅に伸ばしており、経済成長率六・七%を大きく上回っている。また、個人消費支出も、物価は順次安定し、収入も伸びているので、名目一三%程度の伸びは可能である。設備投資は製造業では落ち込んでいるが、非製造業では伸びているし、さらに公害防止、省力化等の投資がなお盛んなので、前年度を上回る投資が行われると思う。景気回復最重点の経済運営によって、六・七%の成長は実現できると思う。しかし、万一どうしてもむずかしそうだという場合には、臨時応急的な措置をしてでもこの目標は達成させる決意である。物価問題に関しては、五十一年度間の物価上界率が政府見通しを上回ったことは残念であり、申しわけないと思っている。経済見通し作成の段階では、公共料金値上げの寄与率を二%程度と見ていたが、結果的には二・六%となった。ただし、目標値をオーバーした主な原因は、異常寒波により生鮮食料品が予想外に値上がりしたためである。しかし、ここ数年間の消費者物価の動向は、諸外国に比べ着実に鎮静化の方向に向かっていることを理解してほしい。定期預金金利並みの物価上昇の抑制は、海外からの輸入資源の値上がり、公共料金の調整的値上げの必要、物価の上昇に伴う賃上げ等々によって影響を受けるので、そう早期に定期預金金利以下の物価水準の実現はむずかしく、簡単に片づくとは思われない」旨答弁がありました。
 財政問題としては、政府が提唱する財政の健全化について、「今国会に政府が提出した財政収支試算では、租税弾性値を従来の実績一・二程度より非常に高い一・八で試算しているために、五十三から五十五年度までの各年度の税の増収額は五ないし六兆円と、五十二年度の増収額二兆五千億円の二倍以上であるが、この巨額な税収は国民の担税力から見て果たして実行可能か。さらに、この増税の前提として、世論の厳しい批判を浴びている不公平税制の是正を図るべきではないか」等の質疑がありました。
 これに対し、福田総理大臣並びに坊大蔵大臣より、「わが国の現在の政治運営の中では赤字財政が一番の難問で、こんな状態が長く続くと財政インフレを起こす危険がある。これを回避するため五十五年度には赤字国債から脱却を決意しており、税負担の増加は避けられない。しかも、毎年度の自然増収だけではおぼつかなく、新税を初め、既存税制の改革が必要となるが、今年秋を目途に新しい税体系をまとめて国会と国民に提示したい。なお、不公正税制の是正については、先般の一兆円減税の野党提唱とも絡んで、各党間の申し合わせ事項にもなっていることにかんがみ、この機会に徹底的な見直し是正を行う決意で、御趣旨が生かされるようにしてまいりたい」旨の答弁がありました。
 次に、領海十二海里、漁業水域二百海里問題について、「わが国のこれら海洋関係の決定がおくれたことがもろもろの問題を生み出し、日本の利益を損なう羽目になっているのではないか。また、これらの措置に伴い日ソ漁業交渉が暗礁に乗り上げ、北洋漁業は大打撃を受けているが、交渉の打開策と漁民の救済策をどのようにするつもりか」等の質疑がありました。
 これに対し、鳩山外務、鈴木農林の両大臣より、「わが国は世界有数の遠洋漁業国で、海洋の分割には基本的に反対であるが、最近、米国、カナダ、ソ連等が相次いで経済水域二百海里を設定したことに伴う対応措置であることを御理解願いたい。日ソ漁業交渉が行き詰まりに陥ったのは、ソ連が、日ソ漁業条約で北西太平洋全体が対象海域と決まっているのに、新たに設定した二百海里の外の公海部分に交渉を限ることを主張し、また、三月三日の鈴木・イシコフ交換書簡の合意事項に反する主張を行ったためである」との答弁がありました。
 締めくくり総括の冒頭、鳩山外務大臣から、「四月八日以来の鈴木・イシコフ会談は前後四回行われたが、最終的な合意に達せず、交渉を一時中断し、鈴木農林大臣は十七日帰国されることになりました。次回の会談は両国政府の話し合いで決定されますが、イシコフ大臣が四月中海外に出張するとのことで、五月上旬以降と思われます。今回の交渉において、わが方としては、ソ連の二百海里漁業水域設定という現実を踏まえつつ、北洋漁業におけるわが方の伝統的操業を維持すること及び今後の日ソ平和条約交渉における領土問題についての政府の立場に影響を与えないことの見地から交渉に当たり、漁業問題と領土問題は切り離して処理することに努めましたが、交渉は妥結に至りませんでした。政府としては、基本的国益を守るためやむを得ず交渉を一時中断することとなりました」との、日ソ漁業交渉中断の報告が行われました。
 日ソ漁業交渉のおくれに伴う漁業関係者救済対策として、「遠洋漁業者と沿岸及び近海漁業者の間で、漁場の混乱などが起きないよう指導している。また、漁民に対する救済対策は別途財政措置を講じてでも万遺憾なき対応策をとる」旨の答弁がありました。
 さらに、日ソ漁業交渉の一時中断に関連し、鳩山外務大臣より、「政府としては、北洋漁業関係者に対しては全国民的な課題として、その対策に万全を期する」こと、また、長谷川農林大臣臨時代理より、「三月中の出漁予定のニシン漁船、四月中に出漁予定の漁船が出漁できないことに対し、とりあえず出漁不能の状態のもとで必要となる資金について特別の緊急融資措置を講じ、水産加工業省に対しても、影響度合い、業態の性格に応じ所要の措置を検討する」旨の閣議了解事項が、締めくくり総括の冒頭、報告されました。
 質疑は、このほか、内政、外交にわたり広範多岐に行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて本日をもちまして質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して竹田委員が反対、自由民主党を代表して坂野委員が賛成、公明党を代表して桑名委員が反対、民社党を代表して三治委員が賛成、日本共産党を代表して内藤委員が反対の意見を、それぞれ述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、昭和五十二年度予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#9
○議長(河野謙三君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。戸田菊雄君。
   〔戸田菊雄君登壇、拍手〕
#10
○戸田菊雄君 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました昭和五十二年度予算三案に対し、反対の討論を行います。
 五十二年度予算は、福田内閣にとって初めての予算であり、また、福田内閣総理大臣個人にとっても、政権の座に座り、取り組んだ最初の予算であります。
 去る五年前、自民党総裁選に敗れたとき、再び日本が福田を必要とするときが来ると言い、日本経済の名医をもって自任するほどの矜持の高い福田総理の言辞からすれば、国民は、不況を解決し、国民生活を安定向上へ導くための施策を五十二年度予算に期待するのは当然のことでありましょう。しかし、本年度予算は、従来の惰性と欠陥の施策によって、国民福祉向上の阻害に満ちた予算であることを指摘せざるを得ないのであります。そればかりか、資源有限時代の到来を逆手にとり、逆に国民に、協調と連帯という美辞麗句によって耐乏と生活向上の抑制を強制しているのであります。
 最近発表された世論調査によれば、福田内閣の支持率は二八%と、歴代内閣始まって以来最低の数字を記録しております。しかも、福田総理得意の経済政策に期待するのはさらに少なく、二割にとどまっているのであります。福田総理に期待した国民が、その後の施策への失望ぶりを端的にあらわすものと言えましょう。
 資源有限時代の到来と低成長、そして高度成長に伴う数々の弊害はそのまま福田総理にはね返るものであります。助け合い、補い合いを軽視し、物さえあれば、金さえあれば、物、物、物、金、金、金との風潮をつくり上げたのは、ほかならぬ自民党政府であり、その中にあって一貫して歴代内閣の重要閣僚と与党の幹事長等中枢地位にあり、推進したのは、ほかならぬ福田総理大臣自身であったはずであります。しかも、協調と連帯を強調しながら、一方、その国会運営では、その言葉を弊履のごとく捨てているのが現実であります。
 衆議院での五十二年度予算審議に際し、国民福祉の観点から一兆円の減税をという国民の切実な要求に対し、総理は減税に強く反対をしたのであります。結果的に予算の一部修正に応じたものの、国会の予算修正にかたくなな態度を取り続け、暫定予算の編成に追い込まれたことは記憶に新たであります。
 また、多くの疑惑と問題点を内包する日韓大陸だな協定の撤回を求めるわれわれの主張を拒否し、衆議院外務委員会で強行審議を行っている現状が総理の言う協調と連帯の中身であるとすれば、総理の意図も那辺にあるかは容易に知られるのであります。
 言うまでもなく、現下の最大緊急課題は、速やかな不況の克服による雇用の改善と国民福祉の向上であります。五十年一月景気の底をついたとし、以後、着実な回復軌道を進んでいると強弁する政府の主張とはうらはらに、企業の倒産件数は月を追って増加し、本年三月、ついに千七百件の大台に達し、戦後最高を記録する等、実態経済は底割れの兆しさえ見せているのが現状であります。これに伴い、失業者も百万人を超えた高水準を維持し、加えて、九%と政府の物価公約を上回るインフレにより、勤労国民の生活は深刻な危機に追い込まれているのであります。
 かかるインフレの不況という経済危機を打開することこそ、昭和五十二年度予算に与えられた課題であります。それには、従来の大企業中心の財政運営から国民生活中心の財政運営に転換し、生活優先の財政支出構造を確立するとともに、国民生活防衛、社会的公正に立った予算こそが求められなければなりません。
 このためには、一、インフレの抑制と不況の克服、二、社会保障等国民福祉の推進、三、公平な税制の実現、四、地方財政の確立などの施策が講ぜられねばならなかったはずであります。しかるに、五十二年度予算に係る措置が講じられていないのであります。
 以下、本予算の内容に即し、反対の理由を申し述べます。
 まず第一は、今回の予算により不況を克服することは困難なことであります。
 政府は、景気回復の根拠として、財政支出、なかんづく公共事業費の増加とその上期集中執行を挙げております。いまから一年前、全く同様の主張が政府からなされました。しかし、現実はどうでしょうか。経済は五十一年度に入り、期を追うごとに成長速度を減速させ、五・七%の成長率も二月の大型補正予算によってようやく達成するか否かの瀬戸際に追い込まれているのが現状であります。
 公共事業の景気刺激効果は、政府が期待するほどのものではありません。しかも、政府の言う公共事業の上期集中方式は、下期に供給すべき財政支出が底をつくなど、景気回復の要因がはげ落ちる結果、経済は足踏み状態に陥らざるを得ないことは、五十一年度の例から明白であります。五十二年度経済成長率六・七%の達成は不可能であります。この結果生じる問題は、依然として続く企業倒産の増加と多数の失業者の滞留でありましょう。加えて、景気停滞を反映した輸出ドライブで発生をする集中豪雨的な輸出急増と世界からの批判など、五十一年度の再現であることは余りにも明白であることを指摘するものであります。
 反対の第二の理由は、高負担、低福祉の予算であり、国民生活防衛になっていないことであります。
 物価は政府見通しでも七%台の上昇にかかわらず、公共料金の受益者負担の原則、社会保険料の適正化の美名のもとに低福祉施策が推し進められているのであります。老後の生活保障の柱である各種年金の引き上げは物価調整程度に抑え込む一方、国民年金保険料の引き上げを初め、中小零細企業の労働者を対象とする政府管掌健康保険法を改悪し、ボーナスに対する二%の特別保険料の新設、患者一部負担金の大幅な引き上げ等により、一千六百億円の増収を図るものとなっています。また、従来推進してきた老人医療の無料化や福祉年金等の受給の福祉施策に対し、所得制限を強化し、七千人の切り捨てを図っているのであります。また、国鉄運賃については、九月からの二〇%近い引き上げを織り込んでいるほか、国会の権限を無視する国鉄運賃法定制度の緩和をもくろんでいるのであります。このような国民無視、国民生活不在の予算を認めることはできないのであります。
 反対の第三の理由は、税の不公正是正が手つかずに残されていることであります。
 五十二年度の税制改正の政府案では、利子所得の分離課税率の五%引き上げ、租税特別措置の一部廃止等の提案にとどまっております。しかし、東京都財源構想研究会が明らかにしたとおり、企業優遇税制及び利子・配当所得の課税の軽減額の総額は、四十九年度単年度だけで約二兆七千七百億円と、本年度所得減税所要額の約四倍にも達しているのであります。しかも、わが党が質疑の中で明らかにしたごとく、企業優遇税制の各種措置の大部分が大企業ほど有利になっており、中小企業に不利であること、また、金融機関の貸し倒れ引当金に代表されるように、経済の実態とかけ離れた各種優遇措置を講じ、大資本の利益を擁護していることであります。政策税制という名に隠れ、これほどの多額の特権的減税が許されてよいものでしょうか。まさに不公正税制の典型と言わざるを得ません。政府は、財政の健全化を図るべく、財政収支試算を発表し、昭和五十五年度に赤字国債からの脱却を表明しております。このためには、試算最終年度においてさえ六兆円を超える増収が必要であることは政府自身が認めたところであります。大増税は必至であります。かかる状況において、不公正税制の解消なくして国民に税の負担増を求めることなど、とうていあり得ませんし、国民のコンセンサスを得ることはできません。不公正税制についての是正策を講じない昭和五十二年度予算に反対するのは、けだし当然でありましょう。
 反対の第四の理由は、悪化している地方財政に抜本策を講じていないことであります。
 地方財政は、五十年度以来連続して二兆円以上の巨額な赤字を生じております。また、赤字団体数も四五%に当たる千四百八十四団体に達しています。五十二年度も地方の財源不足額は二兆七百億円に及んでおり、まさに地方財政は危機的状況にあると言えましょう。地方交付税法の規定を遵守すれば、当然地方交付税率の引き上げ措置が講じられねばならないはずであります。
 わが日本社会党は、地方財政危機を打開するため、三%の交付税率を引き上げることを要求しましたが、しかるに政府は、地方交付税法を無視し、交付税の引き上げを放置したばかりか、財源不足の半額を交付税の特例として措置する糊塗策にとどめ、残り半分を地方債という借金で処理することとし、地方自治体に借金財政を押しつけているのであります。政府は、口では、地方は国との車の両輪であると発言しながら、都合の悪いときには地方に借金政策を押しつけて、地方自治体いじめの政策を行っております。地方財政の強化なくして福祉の充実は成り立たないことは周知の事実であり、しかも、景気回復のための政府の公共投資拡大にしても、地方の単独事業を保障せずして十分な効果を果たさないことは昨年の例からも明らかであります。国の財政危機を理由に地方財政の放置は、結果はみずからにはね返ってくることを知るべきであります。
 反対の第五の理由は、解決を迫られている緊急問題に十分な対応が行われていないことであります。
 現在緊急な対策を講ずべき課題として、食糧の自給力向上のための農業問題及び二百海里対策に即応した漁業問題があります。
 まず、農業問題につきまして、三十六年度の農業基本法制定以来、政府・自民党の農政は一貫性を欠き、農民は朝令暮改的な便宜的場当たり施策に振り回されてきました。政府のネコの目のごとく変わる農政と、製造業賃金の半分以下という低所得抑制策に農民はうみ、疲れ、絶望いたしております。若人は農村を離れ、農村に残る人々も将来に大きな不安を抱いているのであります。かかる現状を打開し、農政の復興を図るには、低下している食糧自給率に歯どめをかけて、主要食糧自給率九〇%を目標に、農民が喜んで生産を促進するための農業政策へと抜本的な転換を図ることでなければなりません。このためには、米の減反政策を中止するとともに、食管制度を強化拡大し、主要農畜産物の価格には生産者所得補償方式を導入し、農業所得を確保することが何より重要であります。しかるに、五十二年度予算に係る措置が講じられてないのであります。依然として米の減反政策を強力に推進し、また、農産物生産振興のための各種奨励金も小幅なかさ上げにとどまっているのであります。これでは、農民に希望を与え、生産を拡大する意欲など生ずべくもありません。われわれは、政府に対し強く政策の転換を要求するものであります。
 漁業問題については、その緊急性は一層高まっているのであります。二百海里漁業水域時代を迎えて、わが国漁業は苦悩しております。北洋海域を中心に、アメリカ、カナダからの漁獲制限に加え、ソ連との漁業交渉の中断によって、北洋漁業に従事する漁民はもとより、その関係者の生活はまことに暗たんたるものがあります。今日までの政府の努力と、超党派的な強力な外交交渉の展開を多とはしながらも、次のことを指摘せざるを得ないわけであります。政府は、五十二年度予算に、従来の漁業政策の延長にある経費を除けば、漁業外交団の派遣など、わずか八億円で、漁民救済の新規施策の計上は、ほとんどゼロであります。昨年十二月のソ連の二百海里の設定宣言は、必然的に漁獲の圧縮、減船補償、離船船員の雇用問題など、漁業関係者への波及が十分に予想されたのであります。しかし、これらの実情を無視し、政府が予見し得る関係者への窮状を緩和する措置が何ら講じられない事実を見るとき、政府が日ソ漁業交渉を楽観視し、安易に取り組んできた印象をぬぐい切れません。そのような甘い態度が日ソ漁業交渉の中断という失敗を招いたのであります。政府の見通しの不明と、問題に対する認識の甘さは、当然責められねばなりません。われわれは、今回の漁業交渉及びその中断により生じた関係者の被害措置を、国の全責任により補償することを要求するとともに、速やかなソ連との漁業交渉再開への努力を強く政府に要望するものであります。
 最後に、われわれは、衆議院で合意を見た本予算の修正について申し上げます。
 今回の与野党合意による減税の上積み修正等については高く評価するものであります。従来の政府与党と官僚による予算編成に国民の声を正しく反映させた政治的意義は、まことに大きなものがあります。しかし残念ながら、今回の予算修正は、予算全体二十八兆円の中でわずか一%にすぎません。しかも、すでに述べたごとく、予算の基本的性格は、わが党が主張する国民福祉重視、国民生活防衛のための予算から依然として大きく隔たっており、国民に多くの不満を残しているのであります。
 以上述べました理由から、本予算に反対をするものであります。(拍手)
    ―――――――――――――
#11
○議長(河野謙三君) 園田清充君。
   〔園田清充君登壇、拍手〕
#12
○園田清充君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和五十二年度一般会計予算外二件に対し、賛成の討論を行うものであります。
 石油危機以降の資源有限時代の到来は、世界の平均成長率の約二倍の率で成長してまいりましたわが国経済の高度成長の条件を根底から覆し、いまやわが国の経済、社会、産業、文化等のあらゆる環境が厳しい転換期に直面をいたしております。その一つのあらわれが今日の長期にわたる景気不振であり、二百海里経済水域をめぐる海洋問題であり、また、国際環境は、これまでの自由貿易を一部では制約するような動きさえ出てまいりました。いまこそわれわれは、この厳しい事態の変化を冷静に見詰め、旧来の発想に基づく政治、政策、制度、機構から脱却して、新しい時代に適応した理念で、勇気を持って政策運営を図らなければなりません。
 わが国経済は、先進国の中にあっては順調に立ち直りを見せているものの、景気回復のテンポは昨年度以降中だるみを脱し切れず、完全失業者数は百万人を超え、稼働率も予測を下回り、倒産件数は増加し、消費者物価も目標値を上回る事態となっております。
 今日のわが国の課題は、このような石油危機後遺症として残された問題を速やかに解決して、経済に活力を与え、わが国経済を長期安定成長路線に定着させることが急務であります。
 五十二年度予算は、このような経済情勢を踏まえ、わが国経済のインフレなき発展と財政の健全化に対処すべく編成されたもので、以下数点につき、その賛成の理由と若干の意見を申し述べたいと存じます。
 第一は、現下の最優先政治課題である景気の浮揚から安定成長への着実な誘導と雇用不安の解消を図ろうとしていることであります。
 さきに触れましたように、わが国経済は、昨年夏以降は、輸出の鈍化、国鉄、電電公社の工事発注の削減、あるいは冷災害などの影響によりまして、個人消費や民間の設備投資がふるわず、景気は中だるみ状態で推移しております。このため、わが党政府は、昨年十一月、七項目の応急景気対策を実施するとともに、本年二月には、公共事業の拡大を中心とする補正予算の編成、さらにこの三月には、五十二年度公共事業の上半期七〇%の契約確保を中心とする景気対策を決定しております。このような景気対策は、今日の緩慢化した景気にそれなりの効果が期待できるのでありますが、これらはあくまで新年度予算成立までの補整的な措置にすぎず、本格的なてこ入れは、本予算の早期執行以外にはありません。
 景気対策は、財政と金融が両々相まってその効果を発揮するものでありますが、特に、国民総生産の二割強を占める財政の役割りは大きいものがあります。
 五十二年度の一般会計の予算規模は二十八兆五千百四十三億円で、特に景気対策の主役となる公共事業費は、前年度より二一・四%増の四兆二千八百億円計上されておりますほか、財政投融資においても、住宅、下水道、道路、鉄道等の建設整備の資金を大幅に伸ばしていることは需要喚起の効果が期待でき、また、国民生活充実の基盤となる社会資本の整備が図られるものとして評価すべきであります。
 この公共事業重視の景気回復予算に対し、減税を優先すべしとする意見がありますが、私は、雇用改善にも役立ち、資材等の需要創出効果が期待できる公共事業投資の方が、現下の景気対策として即効性があると思います。
 なお、この際、政府及び金融当局に要望いたしたいのは、今回の予算の執行で、停滞している景気の浮揚が期待できると思いますが、効果不十分のときは、新たな有効需要創出のための財政の補正、公定歩合の引き下げ等の金融対策を考慮されるとともに、地方自治体に対する補助金交付や地方債の許可等についても、地方自治体の事業促進が図られるよう措置願いたいと存じます。
 第二は、厳しい財政事情のもとで税負担の軽減が図られております。
 五十二年度の国債発行額は歳入の三割、八兆四千八百億円、国債の元利払いの国債費は二兆三千四百八十六億円であります。大蔵省の中期財政試算(ケースB)では、五十五年度末の国債残高は五十五兆円、国債償還費は四兆七千九百億円の巨額になると報ぜられております。今日のわが国の対国民所得租税負担率は、主要諸外国の三分の二、社会保険負担率は三分の一と、きわめて低く、一方、標準世帯における所帯の課税最低限は世界で最も高い方であります。
 このようなわが国の財政事情や租税負担の現況にあっても、わが党は、物価調整減税は行うべきであるという世論にこたえて、中小所得者の負担軽減を行うこととし、所得税三千五百億円、住民税八百億円、計四千三百億円の減税を予定をいたしておりました。この減税問題をめぐって与野党の話し合いが行われましたが、わが党は予算の早期成立が景気浮揚になるという柔軟な態度を示し、結局、三千億円の戻し税方式の追加減税が行われることになりました。私は、追加減税の効果を否定するものではありませんが、その財源対策が政府任せに終わり、いまだ措置が決まっていないことは納得のいかぬところであります。
 第三は、社会保障と国民生活を守る施策の充実が図られているという点であります。
 一般会計における社会保障費は、対前年度一八%アップの約五兆七千億円が計上され、さらに恩給関係費を加えますと総額六兆八千五百四十億円となり、予算規模の実に二四%を占め、福祉見直しの中で飛躍的に充実されております。
 これにより、年老いた方々や恵まれない人々のために、恩給、遺族年金、各種の年金等や生活保護費を経済、社会事情の変化に応じて引き上げ、改善されておりますほか、国民の生命と健康を守るために、特に新年度は緊急を要する救急医療体制の画期的整備と脳卒中半減計画を推進しようとしており、民生安定と国民福祉に並み並みならぬ配慮がうかがえます。
 与野党の合意により、追加減税と関連して、社会保障給付金の改善時期を二カ月繰り上げることになりましたが、野党の提示した当初案には、対象人員の多い恩給、年金の繰り上げ要求はなく、わが党の主張、主導により、これが日の目を見ることになりましたことを、この際明らかにいたしておきたいと存じます。
 最近、改めて福祉見直しが論議されるようになりました。福祉の充実は国民共通の願いであり、その量的拡大に反対すべき理由はないのでありますが、従来ややともすると、思いつき、人気取りのため飛びついた傾向なしとしません。国、地方の財政が苦しくなったから見直すのではなく、国民のための福祉はどうあるべきかという観点から、これまでの社会保障施策における給付、負担、支給条件など、制度的な不合理について見直し、公正な福祉の充実を図る必要があります。
 福祉にとって一番大切なものは、お互いが助け合うという心であると思います。今日、わが国は、金銭万能、エゴ、無関心、断絶の社会と言われ、日本人の心、美徳が損なわれております。二十年後には、人口の九割が都市に集中し、五人に一人は老人という壮年社会が到来すると言われております。これからは、同じ地域に住む者同士がお互いに協力し、いたわりの心で接しないと、幾ら福祉が進んでも、心の通わぬ空虚なものでは、活力ある福祉は生まれてまいりません。為政者は、単に行政面におけるサービスだけでなく、地域の連帯意識、相互扶助の精神にのっとった真の福祉の姿を真剣に模索すべきときではないかと思います。
 第四は、行財政の改革に取り組む総理の決意がうかがえることであります。
 社会、経済の著しい発展と変化に応じて、行政需要も複雑、多様化し、巨大化してまいりますので、行政改革は絶えず時代の変遷、国民の要望に対処して、簡素化、合理化し、国民負担の軽減を図ることが肝要であります。
 新年度は、一般行政経費を極力節減しておりますほか、昭和四十三年の佐藤元総理の一省庁一局削減以来、初めて各省庁の部局及び特殊法人の新設を一切行わないとする英断を、私は高く評価するものでございます。
 さらに、総理はこの姿勢を飛躍させ、この八月をめどに行政の抜本改革に取り組む旨発表いたしております。
 役所にとって最大の関心は、予算と定員であります。一たんつかんだ仕事を離さないのが役所の常と言われますように、この改革は、役所はもとより、与野党の政治家も、また強い抵抗が予想されますが、行財政の硬直化による当然増経費は、多様化した国民の願望にこたえられません。この際、不急不要の定員、機構、補助金、特殊法人の整理統合、合理化には、ひとつ蛮勇をふるってこの難題の改革に当たっていただきたいと思います。
 第五は、地方財政に対する国の手厚い配慮がなされていることであります。
 国と同様に、地方財政も、経済の不況で税収が伸び悩み、地方債への依存が高まるという厳しい財政事情にあります。すなわち、地方財政は三年連続二兆円を超える財源不況を生じております。
 五十二年度の地方財政対策は、二兆七百億円に上る不足財源を、国、地方が折半して負担することとし、一兆三百五十億円は地方交付税の増額により、残りは建設地方債の増発により措置することになりました。
 地方交付税の増額分の財源は、臨時地方特例交付金九百五十億円と、資金運用部借り入れ九千四百億円と相なっております。この借り入れについては、後年度、その償還額が多額に上ることを考慮して、四千二百二十五億円は、五十五年度から八年間に臨時地方特例交付金として交付税特別会計に繰り入れることといたしたほか、交付税率の三・六%に相当する五千百七十五億円は、今年度の国の負担としております。そのほか、建設地方債についても、政府資金の引き受け、利子補給等資金対策を講じて、その円滑な消化と金利負担の軽減が配慮されております。
 このような特例措置は従来例がなく、景気対策の着実な回復のため、地域住民の生活の基盤となる公共事業の推進及び社会福祉施策の充実を図ろうとするものでありまして、その実効が期待されます。
 なお、地方自治体においては、硬直化した地方財政の体質改善に配意するとともに、定員管理や給与水準の適正化のため、一段と努力されることを望むものであります。
 以上、新年度予算は、今日の経済、財政、社会情勢に適合した予算であり、その適時適切な執行と、金融政策の弾力的運営を行えば、景気の浮揚と雇用の安定に資することはもとより、わが国経済の安定成長路線への定着と国民生活の充実は確信できると思います。
 討論を終えるに際し、一言申し添えたいと存じます。
 国民期待の予算審議が本院で開始される時期を同じくして、あらかじめ設定されていた日米首脳会談出席のため、冒頭の総括質疑に総理不在という事態に際会いたしましたことは御承知のとおりであります。流動する国際政局の中で、新たに誕生した両国首脳が胸襟を開いて懸案事項を解決することは、国家的に意義深いことはもちろんでありますが、同時に、憲法に基づく本院の予算審議権を確保することも、二院制下の参議院としての使命であり、責務であります。
 野党の各位におかれては、このような複合する難題に理解を示され、異例とも言える、訪米直前、帰国直後の審議、あるいは不在中の空白を充足するため初の地方公聴会を開催するという形で御協力をいただきましたほか、日ソ漁業交渉のため主要閣僚を欠くという事態の中で、国民の納得のいく予算審議が何らの波乱もなくスムーズに運営できましたことは、野党の皆さんが公党としての自覚と使命に徹した理解と協力の態度には、予算案に対する賛否は別として、高く評価し、敬意を表するものでございます。(拍手)願わくは、予算委員会における今回の協調的な運営が、今後の予算委員会の運営のよき先例として定着するとともに、本院全体の議会運営のあるべきパターンとして確立されることを期待いたしまして、予算三案に対する私の賛成の討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(河野謙三君) 矢追秀彦君。
   〔矢追秀彦君登壇、拍手〕
#14
○矢追秀彦君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました昭和五十二年度予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 現下の経済環境は、景気中だるみ状態から景気底抜け状態に陥り、物価高と長期不況の慢性化、中小企業を中心とする企業倒産の激増、完全失業者の高水準の持続など、国民生活は未曾有の危機に見舞われております。
 わが党は、かかる現状を打開すべく、昨年十二月に、現在審議中の昭和五十二年度予算の編成に際し、政府に対し申し入れを行ってまいりました。
 申し入れの基本方針は、わが党がさきに示した福祉トータルプランにのっとり、第一に高度経済成長時代の経済財政制度の改革、第二にインフレ物価高の解消、第三に老人、身障者などの社会的に弱い立場の人々の救済、さらに、第四に中小企業対策など、四大項目を掲げ、それを軸とした具体的な政策目標を掲げて、政府にその実現を強く要求してまいったのであります。
 わが党は、わが国の経済社会を減速経済の枠組みに安定的に軟着陸させるためには、五十二年度はまさに正念場であるという認識から、福田内閣の協調と連帯が真に実行されることを期待して、要求をしてまいったのであります。
 しかし、政府は、野党側の要求を単に聞き置くだけにとどめ、国民的要求を組み入れないばかりか、経済財政の危機をもたらした自民党政府の高度経済政策の失敗をさらに上塗りする予算案を提出してきているのであります。その上、審議を通じて見ても、国会の予算修正権に対して、憲法で明定されている財政民主主義の精神を踏みにじり、国会の予算修正権を不当にも制限した政府見解をとり、無用の混乱と誤解を招来せしめ、国民的要求であった一兆円減税要求に対して回答を引き延ばし、やっと三千億円に値切って修正に応じるという結果でありました。さらに、灰色高官名公表に対する政府の態度などから、予算の成立が大幅におくれたことは政府の責任であります。
 以下、順次反対の理由を申し述べたいと思います。
 反対の第一は、五十二年度予算について財政再建のための方向づけができていない点であります。
 いまや、わが国の財政は、高度経済成長政策の失敗から、危機ラインの三〇%の国債依存、三十二兆円に及ぶ国債残高を抱え、危機状態にあることは周知のとおりであります。仮に政府の財政収支試算どおり五十五年度に赤字国債をゼロとしても、実に五十五兆円もの国債残高を抱えることになるほか、国民の税及び税外負担は著しく高くなってくるのであります。しかも、再建元年と言われる五十二年度予算において財政再建の方策は放置され、五十三年度に持ち越されたため、五十三年度からの国民負担増は必然的に急激に高くならざるを得ません。この結果、国民生活への影響は途方もなく大きく波及するのであります。
 かくして、政府の財政収支試算の性格は単なる試算かと尋ねると、単なる試算ではないと答え、単なる試算でないのなら歳出の改善合理化や税収の確保を具体的にどう改革するのかと問うと、まだ詰めていないと逃げるのであります。今後現状のパターンで財政が拡大していくと、五十五年度には少なくとも六兆円以上もの増収が不可欠となってまいります。
 わが党は、行財政の抜本的見通しを急ぐほか、減速経済下における国民福祉の充実を基本に、社会的不公正是正を軸とした根本的な税体系の検討を国会の場で十分議論し、国民の負託にこたえるべきであると考えておりました。しかし、政府答弁は具体性を欠き、全く議論すらできないありさまなのであります。これでは、政府は巨額の税収を一方的に国民大衆に押しつけることを考えているとしか断ぜざるを得ないのであります。一体、福田内閣の協調と連帯はどこで行われているのでありましょうか。だれのために実行されているのでありましょうか、疑わざるを得ないのであります。私は、こうした政府の姿勢は財源不足を理由に福祉の後退を図り、一方的に高負担を強めるものであるとして強く反対するものであります。
 反対の第二は、経済見通しが著しく整合性を欠いている点であります。
 わが党は、五十二年度実質七%強の経済成長を実現することとし、内需を重点に置いた均衡ある安定した経済成長の達成を可能にすることこそが、現在の厳しい実体経済の情勢と国民生活を救う最大にして最善の手だてであると基本的に考えております。しかるに政府は、五十一年度の経済見通しを実質五・六%成長とし、五十年代前期経済計画の成長率六%強よりも成長率の目標を低く設定し、その目標が辛くも達成されることをもって経済運営に楽観的評価をしているのであります。そこには、五十年度からのげたが三・三%も含まれていること、輸出の集中が唯一の成長要因であったことが忘れられ、需要の跛行性という政策不在と統計上の寄与という政策以外の要因が辛うじて成長を支えたのだという認識を全く欠いているばかりか、五十一年四月から五十二年三月までの成長率が二%台にしかならない経済の現実を無視しているのであります。いかに言葉を並べても、経済は回復しません。まさに経済は一年間停滞しているのであります。このような政府の認識で実体経済の苦しい現実がわかろうはずがありません。
 三月には物価は前年比九・二%の上昇となり、政府見通しの八・六%目標を大幅に上回ったほか、企業倒産は千七百件を超えて史上最悪の状況に陥り、失業者数は百十四万人と増加しているのであります。
 かかる中で政府は、相変わらず四月の月例経済報告において、景気は回復テンポを持ち直すという無神経きわまる経済認識を続けており、意識的に景気回復を宣伝しているとしか思えないのであります。これでは政策不在は必然的に生ずると言わざるを得ないのではないでしょうか。
 引き続く五十二年度経済見通しでは、総理自身、経済の条件が変わったのだと言いながら、冷え切っている民間設備投資に期待をかけ、これをてこに高度成長経済の再来を夢見ているほか、在庫の厳しい状況を無視して、在庫の良好な積み増しが行われると過剰期待しているのであります。
 また輸出については、対外向けに低い伸びに抑え、貿易収支において七億ドルの赤字をつくり出そうと意図しております。しかし、昨年度の輸出は七百億ドルを超え、政府当初見通し六百十七億ドル、改訂見通し六百六十七億ドルを大幅に上回っているほか、引き続き根強い増加傾向が見られるのであります。これでは、とうてい政府見通しを達成できないばかりか、五十二年度の輸出を五十一年度の輸出増加額の半分以下に抑え、その分を不振の内需で引き受けることが果たして可能であると考えているのでありましょうか。この点では通産省と経済企画庁の答弁は微妙な食い違いを露呈しており、政府見通しは対外向けのポーズそのものと言わざるを得ず、疑問が多いのであります。このような実体経済不在、国民不在の経済見通しに断じて賛成するわけにはいかないのであります。
 反対の第三は、きめ細かな行政の対応を欠いている点であります。
 その第一点として、中小企業対策を指摘したいのであります。わが党は、中小企業の仕事量を確保するため、中小企業向け官公需を大幅にふやすことを訴えてまいりました。政府は公共事業の前倒し執行によって景気回復を図ろうとしておりますが、企業数にして九九%を占める中小企業向けの官公需は平均三二・九%となっており、特に運輸省については二九・六%と平均を下回っております。このうち港湾工事においては、大手四社で契約全体の六〇%を占める状況となっているほか、北海道開発庁における設計契約についても、大手一社が八割も契約を独占しているのであります。政府は、中小企業向けの官公需に力を入れたと力説しておりますが、末端の実情は政府の説明とは著しく異なり、中小企業への契約は制限を受けているのであります。しかも、驚くべきことに、これらの企業と官庁との関係は天下りで結ばれ、自民党への政治献金が多額に上っているのであります。仕事がほしいという中小企業の叫びを放置し、きめ細かな対応を欠く公共企業予算を断じて認めるわけにはいかないのであります。
 第二に指摘したい点は、年金制度の抜本改革、社会保障政策の拡充が図られていない点であります。年金生活者、母子家庭などの生活を守るため、老齢福祉年金を初め、各種年金を引き上げるとともに、生活できる年金の実現を目指し、年金制度の抜本改革を図ること、生活扶助基準を引き上げること、国民の健康の維持増進と医療の生活保障の確立のため、供給体制、保険制度を整備すること、さらには、保険制度間の給付格差の是正、医療費の負担の軽減などのほか、難病医療、精神病医療など、公費負担の拡大強化、社会福祉施設の拡充整備など、わが党は総合的な社会福祉対策を強く要求してまいったのであります。しかるに政府は、福祉は今後より重要であると言いながらも、社会保障関係費を五十一年度の二〇%増から一七%増に抑えたほか、財政投融資計画における厚生福祉施設への配分については、二四・二%から五・九%へ大幅に減少させており、かわりに、公共事業の大型プロジェクトが増加されております。これでは国民福祉の安定確保はとうてい望めないものであり、政府が福祉に努力しているとはとうてい考えられないのであります。私は、このような福祉の後退予算に強く反対するものであります。
 第三の指摘は、地方財政対策がきわめて不十分なことであります。地方財政は五十年度以来連続三カ年二兆円を超す巨額の赤字を生じております。また、五十年度決算では、全都道府県と市町村の四五・三%、千四百八十四団体が赤字に転落しております。かかる状況のもとで政府が一方的に公共事業を拡大しても、結局五十一年度と同様、地方自治体の単独事業を減少させ、政府支出が伸び悩み、景気回復の効果も思うように進まなくなると言わなければなりません。基本的には、地方財政の危機を打開するため、国、地方を通じる行政事務財源の町配分を断行し、地方交付税率を引き上げるほか、超過負担の完全解消を実現するための公明党提出の超過負担解消法案を速やかに制定するとともに、地方債枠の拡大、地方債の消化を促進するため公営企業金融公庫業務を拡大充実することなど、地方の自主財源の拡大が急務であると言わざるを得ないのであります。しかし、五十二年度予算における政府の地方財政対策は、このような制度を改善することなく、従前の制度の土に国の行政や施策を地方に押しつけており、事業の末端での消化には注意を払わず、このため財政危機において国のコントロールはより強化されてきているのであります。これで果たして地方自治の趣旨を尊重していると言えるのでありましょうか。地方の行政需要の動きに対応していると言えるのでありましょうか。私は、地方財政の強化に対し何らの改善措置もなく、きめ細かな配慮を欠く予算に賛成するわけにはいかないのであります。
 最後に、二百海里関係予算措置の不足、エネルギー対策のおくれ、救急医療の不備、農業関係予算の不足、さらには教育関係経費の不備及び乱塾対策の手おくれなど、五十二年度予算には反対せざるを得ない諸問題が広範多岐にわたっていることを指摘し、以上、簡単ではありますが、これをもって私の反対討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#15
○議長(河野謙三君) 中沢伊登子君。
   〔中沢伊登子君登壇、拍手〕
#16
○中沢伊登子君 私は、民社党を代表して、ただいま上程されました昭和五十二年度予算三案に対し、次に示す理由により、賛成の討論を行います。(拍手)
 明年度予算は、現在のわが国経済の中だるみ不況から、いかにして安定成長軌道に誘導していくかということを最大のねらいにしておりました。すでに御承知のとおり、昨年の景気の成り行きは、年度中の成長率がわずか二・四%でございました。しかも、その中心は輸出であり、個人消費支出の低迷により、内需の不振は目を見張るものかありました。このままでは日本の経済は失速してしまう、何とかしてもらわなければという悲願か予算審議に寄せられていたことは、はだ身に感じていられたことだと思います。折しも与野党伯仲の政治状況の中での予算審議には、以上のような背景が醸し出す幾多の要求を政府・与党にいかに受け入れさすことができるかと、恐らく国民の大多数は、かたずをのんでこれを見守っていたに違いありません。私は、以上のような状況認識の上に立って討論を行います。
 まず、この予算案に賛成する第一の理由は、当初より最大の争点となりました一兆円減税問題が、さきの衆議院段階で与野党合意により決着を見るに至ったということに対する私どもの党としての責任の表明にほかなりません。
 すなわち、わが国の経済の景気を回復し、国民生活を救済するために必要最低限度の対策として、大幅減税が切望されておりました。つまり、現状をそのままにしておきますと、五十二年度も実質生活水準は五十年度とほとんど変わらなくなりますし、税金も四〇%以上増加し、生活が苦しくなります。また、政府の言うように、公共事業重点の景気回復策だけでは、業種が偏り、地域が偏在し、土地買収費に多く取られる欠点がございますが、減税は広く国民一般に恩恵を及ぼすことができる、などから減税が主張されてまいりました。しかし、当初政府は、この要求をかたくなに拒否し続けてまいりましたが、野党の強い共同要求に譲歩を示し、ついに三千億円の減税上積みと社会保障給付の二カ月繰り上げ実施の修正をもたらしました。そして、参議院予算委員会の審議の結果、本院におきましてもこれを是認することが至当であると判断したわけでございます。以上が賛成の第一の理由でございます。
 第二の理由は、今回の予算修正の持つ意義は、新しい政治状況をつくり出す端緒となったことでございます。
 与野党伯仲下の国会において、これまでの行財府優位から立法府優位の政治に質的変化を遂げつつあることへの象徴的あらわれであったと評価いたします。
 およそ議会制民主主義を確立しようと願うならば、ときに多少の不満は残ることがありましても、状況の許す可能な限り、国民の要求を現実に満たすための不断の努力を積み重ねるべきでございましょう。したがって、野党は単なる反対党のみであってはならないと思います。みずから求めて受け入れられた以上は、これを是認するのが筋というものであります。私が本案に賛成するのも、まさにこうした立場に立つからでございます。
 さてしからば、この予算案は全く問題がないかと申しますと、決してそうではありません。そこで、個々の予算関係法案の審議に当たりましては、私どもの自主性において事の是非を明らかにしてまいりたいと存じておる次第でございます。
 以上が本案に対する賛成の主たる理由でございますが、この際、私は以下四点にわたり重要な指摘をしておきたいと思います。
 第一は、早期予算成立が切望されているときに、減税問題の処理をめぐり、政府がいたずらに自説を固持したため、多くの時間のロスを生じ、暫定予算を組まざるを得なかった責任は重大です。四年続きの不況のもとに中小企業の倒産相次ぐ中で予算の一日も早い執行が待たれているはずでございます。もはや、予算には野党の指一本も触れさせないという一党支配の時代は終わったのです。もし、福田総理が予算委員会で、わが党の柄谷委員の質問に対する御答弁の中で、「今後政治の基調は、公開と参加、そして連帯責任が生まれ出るような相互協力関係に重きを置かざるを得ない時代になってきた」とのお考えが表明されましたが、これが本当であるならば、今回のような轍を再び繰り返さないよう重ねて反省を求むるものでございます。
 第二の指摘は、行財政の機構改革について、予算審議の過程を見る限りでは、この問題に取り組む十分な姿勢とは受け取れませんでした。福田総理は、しばしば委員会の過程の中で、八月までには具体案をまとめ、五十三年度予算編成で思い切った措置をとるとお約束になりました。しかし、これまでにも、歴代内閣のほとんどがその決意を示されましたが、ついに改革の実は上がりませんでした。今後、わが国の財政は低成長持続のもとで多くの増収は期待できませんし、加えて、赤字財政を早期に解消するためにも、思い切った行財政改革は避けて通ることのできない大きな政治課題です。したがって、これが実行は内閣の生命をかけて断行されない限り竜頭蛇尾に終わるでありましょう。この点について、福田内閣の姿勢にも有言不実行に終わる危惧を強く感じます。かりそめにもそうしたことのないよう、わが党は厳重に監視を続けるものでございます。
 第三に申し上げなければならないことは、今回も多額の公共事業費が計上されましたが、これを受けて立つ地方財源対策がついに、びほう策に終わってしまいました。これではせっかくの事業計画も実効が期せられないと思います。三割自治を解消するためにも、そして、まだ当分の間財源不足が見込まれている現在、今回とられた措置は今後に大きな禍根を残すでございましょう。ぜひとも抜本的な再検討を求めてやみません。
 最後に指摘しておかなければならないことは、一日も早く不況を克服し、経済の安定成長への条件とされる雇用安定並びに国民生活の向上を図るため、実質成長率七%を確保すること及び消費者物価上昇率を一年定期預金金利以下に抑制するために、諸制度の改革を強く推し進めるよう格段の御決意を切望いたします。みずから経済通を自認され、物価はお任せくださいと自信をお持ちの総理ですから、幾ら世界の経済との絡みがあるとは申しながら、国民はひたすら総理の手腕にかけておりますから、期待を裏切りませんよう、重ねて強く切望をいたします。
 なお、その他にも健康保険の特別保険料や国鉄運賃の法定主義緩和のあり方の問題、不公平税制の是正、そして特に最近の社会情勢にかんがみ、社会教育、精神教育に力点を置いた行財政等に対し、謙虚に私どもの主張に耳を傾けられるよう強く要望、付言いたしまして、私の討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#17
○議長(河野謙三君) 塚田大願君。
   〔塚田大願君登壇、拍手〕
#18
○塚田大願君 私は、日本共産党を代表して、昭和五十二年度予算三案に対し、反対の討論をいたします。
 今日、わが国は、長引くインフレと不況、日ソ漁業交渉や日米核燃料交渉の行き詰まり、政治の腐敗など、政治、経済、外交、文化のすべてにわたって深刻な危機に落ち込んでいます。国民が暮らしの安定と政治の革新を切実に求めていることは言うまでもありません。昨年末の総選挙で国民の厳しい審判を受けた自民党政府が、この要求に厳粛にこたえることは当然の義務と言わなければなりません。ところが、五十二年度予算案は、そのようなものではありませんでした。
 わが党は、予算委員会その他での審議を通じ、物価その他の生活問題や教育問題はもとより、日米、日ソ間の外交問題、日韓癒着、自衛隊のスパイ謀略組織など、国政の中心問題を取り上げまして政府に迫りましたが、その審議を通じて、今年度予算案と福田内閣の内外政策が国民の要求にはおよそ遠くかけ離れたものであり、今日の危機を打開するものではないことが一層明白になったと思うのであります。政府は、国民の強い要求と院内での野党一致した闘いに押されて、一兆円減税をしぶしぶ受け入れました。しかし、わが党は、国民の要求に背く予算原案そのものには賛成することはとうていできないのであります。
 反対の第一の理由は、この予算案がインフレと不況に苦しむ国民の幕らしと日本経済の危機を打開するものではなく、これを一層激しくするものであるところにあります。
 今日、国民が長期にわたる不況とインフレーションのもとで、生活水準の実質的な切り下げ、すでに三年続きの、しかもますます激しくなる中小企業の倒産、実数では三百万人から四百万人に上ると見られる失業者など、きわめて深刻な状態にあることは議論の余地がありません。また、国民のこの生活難こそ不況の克服を困難にしている重要な原因であることは、わが党が繰り返し指摘しているとおりであります。
 ところが、政府は、不況下に九%を超えるという異常な物価高に対し、物価は鎮静しているなどと開き直りながら、ことしも、国鉄運賃の法定制を緩和までして、公共料金の引き続く引き上げをしようとしております。
 さらに、政府は、物価より景気が第一だとして、高速自動車道路や本四架橋三ルートの同時着工など、大企業本位の景気対策をとり、物価押し上げの要因を積極的につくり出しています。この本四架橋が、鉄鋼約百三十二万トン、セメント約六百十二万トンなどを必要とする、鉄とセメントの巨大なかたまりとも言うべきものであり、その工事はもとより、材料の生産に至るまで、大企業に莫大な利益を保障するものであることはよく知られているところであります。
 わが党は、物価安定によって国民の購買力を高めることこそ最良の不況対策であるとの立場から、円高による為替差益を物価に生かすことを主張し、また、「減税も公共投資も」という立場から、特に投資の流れを住宅建設など、国民本位のものに変えることを主張し、実情調査に基づく詳細な事実資料を挙げて政府にただしました。しかし、政府の答弁は、この当然の主張に対して、まともにこたえるものではなかったのであります。
 反対の第二の理由は、この予算案が低福祉と高負担を国民に押しつけ、また、労働者、農漁民、中小企業の暮らしと経営、地方財政に大きな打撃を与えるものだからであります。
 政府は、健康保険の改悪を企て、中小企業労働者のボーナスからも二%の保険料を取り、初診時の一部負担を三・五倍に、入院時の一部負担を三・二倍にしようとしています。高齢者失業対策もきわめて冷淡であり、特に苦境にある中小企業には、ことしもまた予算額のわずか〇・六%を支出するにすぎません。まさに、勤労者見殺し政策と言わなければなりません。
 わが党は、労働者に対する仲裁裁定の完全実施、失業対策、漁業交渉の行き詰まりで大打撃を受けている漁民に対する補償、農村婦人や業者婦人の健康問題、中小企業に対する官公需の問題などを取り上げ、政府の政策の根本的な改善を求めましたが、政府の態度は、全体としては、きわめて冷淡であったと言わざるを得ないのであります。このような予算案にわが党が賛成できないのは当然のことであります。特に政府が、すでに三年連続して、二兆円を超える赤字に苦しむ地方自治体に対し、当然行うべき交付税率の引き上げも行わず、一層激しい借金財政を押しつけようとしていることは、言語道断と言わなければなりません。
 第三に、わが党は、今日の教育の危機を打開するために、細切れ、詰め込み教育と、それを強制している学習指導要領や五段階相対評価の根本的な是正を求め、また、一クラス四十人体制の早急な実現や、学歴社会の是正を政府に求めましたが、政府の姿勢は、子供たちや父母の今日の切実な要望とは、ほど遠いものであったと言わなければなりません。
 しかも総理は、教育基本法制定三十周年の今日もなお、わが国とアジア諸国の人民に大災害を与えた軍国主義と独裁政治の思想を教育の淵源としている教育勅語を賛美する態度をかたくなに変えようとしていないありさまであります。私は、このような政府のもとでは、わが国の未来を担う青少年の幸せはあり得ないことを、ここにはっきりと指摘するものであります。
 第四に、この予算案は、ポスト四次防の新装備を大幅に食む一兆七千億円の軍事費、YX開発費など、大企業への補助金、五カ年で一兆五千億円を上回る石油九十日備蓄費など、国民の血税を浪費するとともに、他方では、租税特別措置その他の大企業、大資産家に対する特権的減免税制度を温存するなど、相も変わらない大企業本位の仕組みを骨格としています。
 特に、大企業などへの特権的減免税は、年間三兆円、新日本製鉄一社だけとっても二百二十億円にも及び、かつて税制調査会が、現行特別措置のうち、最も弊害の大きいものと指摘した有価証券譲渡所得の非課税措置や、大企業の支払い配当軽課、受取配当益金不算入措置及び退職給与引当金などについて政府は手をつけようともしないのであります。
 政府は、赤字公債四兆五百億円を含む八兆四千八百億円の国債の増発を予定し、このため国債残高は、五十二年度三十一兆円、五十五年度五十五兆円という恐るべき状態が予想されております。このような事態が、とめどもないインフレと重税、一層深刻な財政破綻への道であることは明らかであります。しかも政府は、いまこの財政危機を口実にして、最悪の大衆課税である付加価値税を国民に押しつけようとしております。
 私は、わが党が繰り返し主張しているように、このような税、財政の仕組みを根本的に改めること、まず大企業、大資産家に対する特権的減免税を根本的に改廃し、大企業への補助金、軍事費、不用不急の支出の削減を行うこと以外には、今日の財政危機を打開する道はないことを重ねて指摘するものであります。
 第五に、わが党が質疑の中で明らかにしたように、政府は、さきの日米会談で、対潜能力の増大を初めとする自衛力の増強、朝鮮半島に緊急事態が発生した際の米軍の自由出撃などの荷物を負わされ、米・日・韓軍事同盟体制の危険な道に一層深く踏み込んでいます。
 また、核燃料再処理問題の交渉の行き詰まりは、アメリカのエネルギー支配に依存して高度成長政策を続けてきた歴代自民党政府の従属的エネルギー政策の危険性を一挙に表面化させています。
 さらに、日ソ漁業交渉の今日の行き詰まりが、ソ連政府の理不尽な方針とともに、サンフランシスコ条約第二条によって千島の領有を放棄し、その後も全千島列島の返還という正当な領土要求による合理的な解決の道をとらなかった日本政府の方針に原因のあることは明らかであります。
 これらのことは、今日の激動する国際関係のもとで、福田内閣が日本丸を安全に導く能力と政策のないことを明確に示すものであると考えるのであります。
 また、わが党は、日韓関係にまつわる政治腐敗、金大中事件にまつわる政府高官や自衛隊の謀略組織の疑惑などを取り上げ、その真相究明のために努力してきました。しかし、政府の答弁は、ただただ真相の隠蔽にきゅうきゅうとしたものでしかありませんでした。このような政府にロッキード事件の徹底的究明はもとより、日韓汚職の真相究明の意思も良心もあり得ないこと、国民の要求する清潔な政治を期待できないことは明らかであります。
 ことしは新憲法施行から三十年、サンフランシスコ条約と安保条約が発効してから二十五年に当たります。この間、政権を握り続けてきた自民党の政治がどのようなものであったかは、今日のわが国の内外にわたる深刻な危機が明白に示しています。
 私は、このような政治を根本的に転換する以外には、憲法の目指す国民主権と民主主義、平和の道はあり得ないことをここに改めて指摘して、私の討論を終わります。(拍手)
#19
○議長(河野謙三君) これにて討論は終局いたしました。
 これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#20
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#21
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#22
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百十八票
  白色票          百二十二票
  青色票           九十六票
 よって、三案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十二名
      安孫子藤吉君    井上 吉夫君
      伊藤 五郎君    岩動 道行君
      石破 二朗君    石本  茂君
      糸山英太郎君    稲嶺 一郎君
      今泉 正二君    上田  稔君
      上原 正吉君    植木 光教君
      江藤  智君    遠藤  要君
      小川 半次君    大島 友治君
      大鷹 淑子君    大谷藤之助君
      岡田  広君    岡本  悟君
      長田 裕二君    加藤 武徳君
      鹿島 俊雄君    片山 正英君
      金井 元彦君    上條 勝久君
      亀井 久興君    川野 辺静君
      河本嘉久蔵君    神田  博君
      木内 四郎君    木村 睦男君
      久次米健太郎君    久保田藤麿君
      楠  正俊君    熊谷太三郎君
      黒住 忠行君    剱木 亨弘君
      源田  実君    小林 国司君
      後藤 正夫君    郡  祐一君
      佐々木 満君    佐多 宗二君
      佐藤 信二君    斎藤栄三郎君
      斎藤 十朗君    坂野 重信君
      坂元 親男君    迫水 久常君
      山東 昭子君    志村 愛子君
      嶋崎  均君    新谷寅三郎君
      菅野 儀作君    鈴木 省吾君
      世耕 政隆君    園田 清充君
      高橋 邦雄君    高橋 誉冨君
      高橋雄之助君    橘直  治君
      玉置 和郎君    寺下 岩蔵君
      寺本 廣作君    戸塚 進也君
      徳永 正利君    内藤誉三郎君
      中西 一郎君    中村 太郎君
      中村 禎二君    中村 登美君
      中山 太郎君    永野 嚴雄君
      夏目 忠雄君    鍋島 直紹君
      西村 尚治君    橋本 繁蔵君
      秦野  章君    初村滝一郎君
      鳩山威一郎君    林  ゆう君
      林田悠紀夫君    原 文兵衛君
      桧垣徳太郎君    平井 卓志君
      福岡日出麿君    藤井 丙午君
      藤川 一秋君    藤田 正明君
      二木 謙吾君    細川 護煕君
      堀内 俊夫君    前田佳都男君
      増田  盛君    増原 恵吉君
      町村 金五君    宮崎 正雄君
      宮田  輝君    最上  進君
      望月 邦夫君    森下  泰君
      八木 一郎君    矢野  登君
      安井  謙君    安田 隆明君
      柳田桃太郎君    山崎 竜男君
      山本茂一郎君    山内 一郎君
      吉田  実君    吉武 恵市君
      柄谷 道一君    木島 則夫君
      栗林 卓司君    三治 重信君
      中沢伊登子君    中村 利次君
      藤井 恒男君    向井 長年君
      和田 春生君    有田 一寿君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      九十六名
      阿具根 登君    青木 薪次君
      赤桐  操君    茜ケ久保重光君
      案納  勝君    上田  哲君
      大塚  喬君    加瀬  完君
      粕谷 照美君    片岡 勝治君
      片山 甚市君    神沢  浄君
      久保  亘君    工藤 良平君
      小谷  守君    小柳  勇君
      小山 一平君    志苫  裕君
      杉山善太郎君    鈴木美枝子君
      鈴木  力君    瀬谷 英行君
      田中寿美子君    竹田 現照君
      竹田 四郎君    対馬 孝且君
      辻  一彦君    鶴園 哲夫君
      寺田 熊雄君    田  英夫君
      戸叶  武君    戸田 菊雄君
      野口 忠夫君    野田  哲君
      野々山一三君    秦   豊君
      浜本 万三君    福間 知之君
      藤田  進君    前川  旦君
      松本 英一君    村田 秀三君
      目黒今朝次郎君    森  勝治君
      矢田部 理君    安永 英雄君
      山崎  昇君    吉田忠三郎君
      和田 静夫君    阿部 憲一君
      相沢 武彦君    内田 善利君
      太田 淳夫君    柏原 ヤス君
      上林繁次郎君    黒柳  明君
      桑名 義治君    小平 芳平君
      塩出 啓典君    白木義一郎君
      鈴木 一弘君    田代富士男君
      多田 省吾君    中尾 辰義君
      二宮 文造君    原田  立君
      藤原 房雄君    峯山 昭範君
      宮崎 正義君    矢追 秀彦君
      矢原 秀男君    山田 徹一君
      岩間 正男君    上田耕一郎君
      加藤  進君    春日 正一君
      神谷信之助君    河田 賢治君
      沓脱タケ子君    小巻 敏雄君
      須藤 五郎君    立木  洋君
      塚田 大願君    内藤  功君
      野坂 參三君    橋本  敦君
      星野  力君    安武 洋子君
      山中 郁子君    渡辺  武君
      青島 幸男君    市川 房枝君
      喜屋武眞榮君    下村  泰君
      野末 陳平君    松岡 克由君
     ─────・─────
#23
○議長(河野謙三君) 日程第一 千九百七十一年七月二十四日にパリで改正された万国著作権条約及び関係諸議定書の締結について承認を求めるの件
 日程第二 子に対する扶養義務の準拠法に関する条約の締結について承認を求めるの件
 日程第三 税関における物品の評価に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件
 日程第四 がん原性物質及びがん原性因子による職業性障害の防止及び管理に関する条約(第百三十九号)の締結について承認を求めるの件
 以上四件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長寺木広作君。
   〔寺本広作君登壇、拍手〕
#24
○寺本広作君 ただいま議題となりました条約四件につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。
 まず、一九七一年にパリで改正された万国著作権条約及び関係諸議定番は、著作権を保護する条件として、納本等の方式に従うことを要求する国と無方式主義をとる国との間の橋渡しを行うことを目的として
   〔議長退席、副議長着席〕
一九五二年に作成された現行条約を改正し、翻訳権と複製権に関して、開発途上国のために特別の便宜を図る措置を講じたものであります。
 次に、子に対する扶養義務の準拠法に関する条約は、子に対する扶養義務に関し、原則として子の常居所地、すなわち、子が実際に居住している地の法律を適用することとして、国際私法につき各国に共通の規則を定めるものであります。
 次に、税関における物品の評価に関する条約の改正は、価額を課税標準として関税を課する場合の価額には運賃及び保険料が含まれるとする、いわゆるCIF評価方式をとっている現行条約を改正し、条約に新規に加入する国に限り、運賃及び保険料を価額から除くいわゆるFOB評価方式をとることを認めて、米加入国の加入を促進しようとするものであります。
 最後に、職業がん条約は、職業上がん原性物質及びがん原性因子にさらされる危険から労働者を保護するために必要な措置について定めたものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知を願います。
 去る十四日質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、一九七一年の改正万国著作権条約及び関係諸議定書、子に対する扶養義務の準拠法条約及び職業がん条約の三件はいずれも全会一致をもって、また、物品評価条約の改正は多数をもって、それぞれ承認すべきものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
#25
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 まず、千九百七十一年七月二十四日にパリで改正された万国著作権条約及び関係諸議定書の締結について承認を求めるの件、子に対する扶養義務の準拠法に関する条約の締結について承認を求めるの件、並びに、がん原性物質及びがん原性因子による職業性障害の防止及び管理に関する条約(第百三十九号)の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。
 三件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#26
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、三件は全会一致をもって承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#27
○副議長(前田佳都男君) 次に、税関における物品の評価に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件の採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#28
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本件は承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#29
○副議長(前田佳都男君) 日程第五 漁港法の一部を改正する法律案
 日程第六 松くい虫防除特別措置法案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長橘直治君。
   〔橘直治君登壇、拍手〕
#30
○橘直治君 御報告いたします。
 まず、漁港法改正案は、特定第三種漁港以外の第三種漁港の漁港修築事業に要する費用について、国の負担割合を引き上げようとするものであります。
 委員会におきましては、中小漁港の国庫補助率の引き上げ、地方港湾の漁港への指定がえ等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
    ―――――――――――――
 次に、松くい虫防除特別措置法案は、線虫類による松林の異常な被害の蔓延に対処して、これを緊急かつ計画的に駆除予防するため、農林大臣または都道府県知事は、森林病害虫等防除法に基づく命令防除にかえ、みずから航空機による薬剤の空中散布を行う特別防除の制度を設けようとするものでありまして、五年間の限時法であります。
 委員会におきましては、参考人の意見をも徴し、松枯れの原因、薬剤の空中散布が生活環境と自然環境及び農漁業等に及ぼす影響と対策、地域住民の意向の尊重、五年間で終息型にする方針の是非等について質疑が行われました。
 質疑を終局しましたところ、粕谷委員から、日本社会党、公明党、日本共産党及び第二院クラブ共同の修正案が提案され、別に討論もなく、採決の結果、粕谷委員提出の修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 また、本案に対し全会一致をもって六項目の附帯決議を行いました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#31
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 まず、漁港法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#32
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#33
○副議長(前田佳都男君) 次に、松くい虫防除特別措置法案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#34
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#35
○副議長(前田佳都男君) 日程第七 社債発行限度暫定措置法案(内閣提出)
 日程第八 証人等の被害についての給付に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 以上二案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長田代富士男君。
   〔田代富士男君登壇、拍手〕
#36
○田代富士男君 ただいま議題となりました二法律案について、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 まず、社債発行限度暫定措置法案は、最近の経済状況にかんがみ、株式会社の長期安定資金の調達を容易にする必要があるため、担保つき社債、転換社債及び外国で募集する社債に限り、当分の間、商法で定める制限を超えて募集できるものとするが、社債の総額は商法の定める限度の二倍を超えることができないものとするとともに、本法による担保つき社債の公募には企業内容の公示を義務づけ、社債権者の保護を図ることなどにより、社債の発行限度を拡大する暫定措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、提案の経緯と趣旨、企業の設備投資と資金需要の状況、社債発行枠使用状況等、社債発行の現状、企業における自己資本の充実、社債格づけの適正化及び社債権者保護の対策等について熱心な質疑が行われましたが、詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、証人等の被害についての給付に関する法律の一部を改正する法律案は、今国会に提出されました警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律案において傷病給付が新設されることになっていること等にかんがみ、証人等の被害についての給付制度においても、被害者に対する給付の充実を図るため、給付の種類として新たに傷病給付を設けるとともに、打切給付を廃止しようとするものであります。
 委員会においては、証人の安全確保のための方策、物的、精神的損害に対する給付の必要等、給付内容の充実、支給手続の整備などについて質疑がなされましたが、詳細は会議録により御承知願います。
 かくて、本案に対する質疑を終了し、平井委員より、本法の施行期日が昭和五十二年四月一日とあるのを、公布の日から施行し、昭和五十二年四月一日から適用するよう改める旨の修正案が提出され、修正理由説明の後、原案及び修正案について討論に入りましたところ、別に発言もなく、直ちに修正案並びに修正部分を除く原案についてそれぞれ採決を行い、いずれも全会一致をもって可決され、よって、本法律案は修正議決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
#37
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 まず、社債発行限度暫定措置法案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#38
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#39
○副議長(前田佳都男君) 次に、証人等の被害についての給付に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。本案を委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#40
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって委員長報告のとおり修正議決されました。
     ―――――・―――――
#41
○副議長(前田佳都男君) 日程第九、海上保安官に協力援助した者等の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長上林繁次郎君。
   〔上林繁次郎君登壇、拍手〕
#42
○上林繁次郎君 ただいま議題となりました海上保安官に協力援助した者等の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会における審査の経過及び結果について御報告申し上げます。
 本法律案の内容は、国家公務員について傷病補償年金制度が設けられることにかんがみ、海上保安官に協力援助した者等に対する災害給付におきましても、新たに傷病給付制度を設けようとするものであります。
 委員会におきましては、海難の発生状況、本法の適用状況、領海拡大等に対応した海上保安体制、海上交通の安全確保等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知願います。
 質疑を終わりましたところ、岡本委員より、本法律案の施行期日を公布の日とし、改正後の規定は本年四月一日にさかのぼって適用する旨の修正案が提出されました。
 別に討論もなく、修正案及び修正部分を除く原案を順次採決いたしました結果、本法律案は全会一致をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#43
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。本案を委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#44
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって、委員長報告のとおり修正議決されました。
     ―――――・―――――
#45
○副議長(前田佳都男君) 日程第一〇 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案
 日程第一一 産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第一二 炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案
 日程第一三 輸出保険法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上四案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長加藤武徳君。
   〔加藤武徳君登壇、拍手〕
#46
○加藤武徳君 ただいま議題となりました四法案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 まず、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案は、石炭対策の一層の推進を図るため、石炭鉱業合理化基本計画の目標年度を昭和五十六年度に変更し、石炭鉱業合理化事業団の業務を拡充し、あわせて、廃止事業者が放棄した鉱区等の活用の要件を緩和する等の措置を講ずるとともに、石炭鉱業経理規制臨時措置法及び石炭及び石油対策特別会計法が廃止するものとされる期限を昭和五十七年三月三十一日まで五年間延長しようとするものであります。
 次に、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案は、産炭地域における中小企業者の現状から見て、助成措置を引き続き実施する必要があるため、現行法が廃止するものとされる期限を五年間延長しようとするものであります。
 また、炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案は、石炭鉱業の現況から見て、今後とも合理化に伴う離職者の発生が予想されることから、炭鉱離職者に対して再就職に関する援護その他の措置を引き続き実施するため、現行法が廃止するものとされる期限を五年間延長しようとするものであります。
 以上の石炭関係三法案は、資源エネルギー対策小委員会において審議をいたし、石炭政策の見直し、新規炭鉱の開発、石炭のガス化・液化技術の開発、海外炭の開発輸入、炭鉱離職者の援護措置、保安体制の確保等、各般にわたって質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 委員会におきましては、竹田現照小委員長から、小委員会における審査経過の報告を受け、討論に入りましたが、別に発言もなく、採決の結果、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案は多数をもって、また、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案の二法案は全会一致をもって、それぞれ原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案に対しまして、竹田現照理事から、自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党及び民社党の五党共同提案により、二千万トン以上の生産体制の確立のための新規炭鉱の積極的開発、保安技術研究の充実強化及び石炭のガス化・液化等利用技術の積極的開発を内容とする附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、輸出保険法の一部を改正する法律案は、輸出保証の円滑化を図るため、輸出保証に伴う危険を担保する輸出保証保険制度を新設しようとするものであります。
 委員会におきましては、わが国経済協力の現況、プラント輸出の実態と景気浮揚効果、輸出保証の役割り等について熱心に質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲りたいと思います。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、竹田現照理事から、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案により、輸出保証保険制度の中小企業者への利用確保等を内容とする附帯決議案が提出され、多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
#47
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 まず石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#48
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#49
○副議長(前田佳都男君) 次に、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案、及び、炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#50
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、両案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#51
○副議長(前田佳都男君) 次に、輸出保険法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#52
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#53
○副議長(前田佳都男君) 日程第一四 貴金属特別会計法を廃止する法律案
 日程第一五 アジア開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長安田隆明君。
   〔安田隆明君登壇、拍手〕
#54
○安田隆明君 ただいま議題となりました両案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 貴金属特別会計法を廃止する法律案は、貴金属特別会計の現況にかんがみ、同会計を昭和五十三年三月三十一日までに廃止しようとするものであります。
 また、アジア開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案は、アジア開発銀行が増資することとなるのに伴い、わが国が追加出資するための措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両案を一括して質疑を行いましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論なく、両案を順次採決の結果、貴金属特別会計法を廃止する法律案は全会一致、アジア開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案は多数をもって、それぞれ原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、アジア開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、野々山委員より、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の各派共同提案による附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#55
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 まず、貴金属特別会計法を廃止する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#56
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#57
○副議長(前田佳都男君) 次に、アジア開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#58
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#59
○副議長(前田佳都男君) この際、日程に追加して、
 国会議員互助年金法の一部を改正する法律案
 国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部を改正する法律案
 議院法制局法の一部を改正する法律案
  (いずれも衆議院提出)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#60
○副議長(前田佳都男君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長鍋島直紹君。
   〔鍋島直紹君登壇、拍手〕
#61
○鍋島直紹君 ただいま議題となりました国会議員互助年金法の一部を改正する法律案外二件につきまして御報告申し上げます。
 まず、国会議員互助年金法の一部を改正する法律案は、昭和四十八年三月三十一日以前に退職した国会議員等に給する互助年金について、基礎歳費月額を五十二万円とする額に改定することとし、本年四月一日から適用することといたしております。
 本件は、委員会におきましては、審査の結果、多数をもって可決すべきものと決定いたしました。
 次に、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部を改正する法律案は、立法事務費の月額を四十万円に改定することとし、本年四月一日から適用することといたしております。
 次に、議院法制局法の一部を改正する法律案は、各議院の法制局に法制主幹を置くことといたしております。
 以上二件は、いずれも、委員会におきましては、審査の結果、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告を申し上げます。(拍手)
#62
○副議長(前田佳都男君) これより採決をいたします。
 まず、国会議員互助年金法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#63
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#64
○副議長(前田佳都男君) 次に、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#65
○副議長(前田佳都男君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#66
○副議長(前田佳都男君) 次に、議院法制局法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#67
○副議長(前田佳都男君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 本日は、これにて散会いたします。
  午後五時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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