くにさくロゴ
1976/02/05 第80回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第080回国会 予算委員会 第1号
姉妹サイト
 
1976/02/05 第80回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第080回国会 予算委員会 第1号

#1
第080回国会 予算委員会 第1号
本国会召集日(昭和五十一年十二月三十日)(木
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
とおりである。
   委員長 坪川 信三君
      足立 篤郎君    伊東 正義君
     稻村佐近四郎君    大村 襄治君
      奥野 誠亮君    金子 一平君
      川崎 秀二君    木野 晴夫君
      栗原 祐幸君    笹山茂太郎君
      始関 伊平君    澁谷 直藏君
      白浜 仁吉君    瀬戸山三男君
      田中 正巳君    田中 六助君
      渡海元三郎君    根本龍太郎君
      藤井 勝志君    古井 喜實君
      細田 吉藏君    松澤 雄藏君
      松野 頼三君    森山 欽司君
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      井上 普方君    石野 久男君
      上原 康助君    大出  俊君
      小林  進君    佐野 憲治君
      多賀谷真稔君    楢崎弥之助君
      藤田 高敏君    武藤 山治君
      浅井 美幸君    近江巳記夫君
      坂井 弘一君    広沢 直樹君
      二見 伸明君    矢野 絢也君
      大内 啓伍君    河村  勝君
      竹本 孫一君    寺前  巖君
      不破 哲三君    大原 一三君
      田川 誠一君
―――――――――――――――――――――
昭和五十二年二月五日(土曜日)
    午後五時三十四分開議
 出席委員
   委員長 坪川 信三君
   理事 大村 襄治君 理事 栗原 祐幸君
   理事 澁谷 直藏君 理事 田中 正巳君
   理事 細田 吉藏君 理事 安宅 常彦君
   理事 楢崎弥之助君 理事 近江巳記夫君
   理事 竹本 孫一君
      足立 篤郎君    伊東 正義君
      稻葉  修君    越智 通雄君
      奥野 誠亮君    金子 一平君
      川崎 秀二君    笹山茂太郎君
      始関 伊平君    白浜 仁吉君
      瀬戸山三男君    高村 坂彦君
      渡海元三郎君    根本龍太郎君
      古井 喜實君    松澤 雄藏君
      松野 頼三君    森  喜朗君
      森山 欽司君    上原 康助君
      大出  俊君    小林  進君
      佐野 憲治君    藤田 高敏君
      武藤 山治君    坂井 弘一君
      鈴切 康雄君    広沢 直樹君
      二見 伸明君    大内 啓伍君
      寺前  巖君    松本 善明君
      大原 一三君    田川 誠一君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        法 務 大 臣 福田  一君
        外 務 大 臣 鳩山威一郎君
        大 蔵 大 臣 坊  秀男君
        文 部 大 臣 海部 俊樹君
        厚 生 大 臣 渡辺美智雄君
        農 林 大 臣 鈴木 善幸君
        通商産業大 臣 田中 龍夫君
        運 輸 大 臣 田村  元君
       郵 政 大 臣 小宮山重四郎君
        労 働 大 臣 石田 博英君
        建 設 大 臣 長谷川四郎君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長
        北海道開発庁長
        官       小川 平二君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      園田  直君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)      藤田 正明君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      西村 英一君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 三原 朝雄君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      倉成  正君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      宇野 宗佑君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 石原慎太郎君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 田澤 吉郎君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 真田 秀夫君
        経済企画庁調整
        局長      宮崎  勇君
        大蔵省主計局長 吉瀬 維哉君
        大蔵省主税局長 大倉 眞隆君
        大蔵省理財局長 岩瀬 義郎君
 委員外の出席者
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月十一日
 辞任         補欠選任
  河村  勝君     吉田 之久君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田 之久君     河村  勝君
同月十七日
 辞任         補欠選任
  河村  勝君     吉田 之久君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田 之久君     河村  勝君
同月二十日
 辞任         補欠選任
  田中 六助君     稻葉  修君
同月二十五日
 辞任         補欠選任
  広沢 直樹君     山田 太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  山田 太郎君     広沢 直樹君
同月二十八日
 辞任         補欠選任
  河村  勝君     吉田 之久君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田 之久君     河村  勝君
二月一日
 辞任         補欠選任
  渡海元三郎君     越智 通雄君
同月五日
 辞任         補欠選任
 稻村佐近四郎君     渡海元三郎君
  木野 晴夫君     森  喜朗君
  藤井 勝志君     高村 坂彦君
  浅井 美幸君     鈴切 康雄君
  不破 哲三君     松本 善明君同日
 辞任         補欠選任
  高村 坂彦君     藤井 勝志君
  渡海元三郎君    稻村佐近四郎君
  森  喜朗君     木野 晴夫君
  鈴切 康雄君     浅井 美幸君
    ―――――――――――――
二月五日
      大村 襄治君    栗原 祐幸君
      澁谷 直藏君    田中 正巳君
      細田 吉藏君    安宅 常彦君
      楢崎弥之助君    近江巳記夫君
      竹本 孫一君
が理事に当選した。
    ―――――――――――――
二月三日
 昭和五十一年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和五十一年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和五十一年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)
 昭和五十二年度一般会計予算
 昭和五十二年度特別会計予算
 昭和五十二年度政府関係機関予算
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 公聴会開会承認要求に関する件
 昭和五十二年度一般会計予算
 昭和五十二年度特別会計予算
 昭和五十二年度政府関係機関予算
 昭和五十一年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和五十一年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和五十一年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)
     ――――◇―――――
#2
○坪川委員長 これより会議を開きます。
 さきの国会におきまして、はからずも予算委員長に選任されまして、本日までごあいさつの機会を得ませんでしたが、本日、最初の会議でございますので、この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 再度の予算委員長就任でありますが、まことに光栄に存ずるとともに、その職責の重大さを痛感する次第でございます。何分にも微力、その器ではございませんが、誠心誠意円満なる委員会運営に努力して、もって国政の審議に遺憾なきを期してまいる所存でございます。
 何とぞ、練達堪能なる委員各位の御協力、御鞭撻を賜りますよう切にお願い申し上げて、就任のごあいさつといたします。(拍手)
     ――――◇―――――
#3
○坪川委員長 これより理事の互選を行います。
 理事の員数は、議院運営委員会の決定の基準に従いまして、その数を九名とし、先例によりまして委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○坪川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 それでは、
      大村 襄治君    栗原 祐幸君
      澁谷 直藏君    田中 正巳君
      細田 吉藏君    安宅 常彦君
      楢崎弥之助君    近江巳記夫君
      竹本 孫一君
以上の諸君を理事 に指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○坪川委員長 昭和五十二年度一般会計予算、昭和五十二年度特別会計予算、昭和五十二年度政府関係機関予算並びに昭和五十一年度一般会計補正予算(第1号)、昭和五十一年度特別会計補正予算(特第1号)、昭和五十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上各件を一括して議題とし、審査に入ります。
 まず、各件の趣旨について政府の説明を求めます。大蔵大臣坊秀男君。
    ―――――――――――――
 昭和五十二年度一般会計予算
 昭和五十二年度特別会計予算
 昭和五十二年度政府関係機関予算
 昭和五十一年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和五十一年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和五十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)
    〔本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
#6
○坊国務大臣 昭和五十二年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その概要を御説明いたします。
 昭和五十二年度予算につきましては、財政の健全化に努めるとともに、景気の着実な回復と国民生活の安定を図るという二つの課題を達成することを主眼として編成し、予算及び財政投融資計画を通じ、その規模については、財政体質の改善を図り、かつ、景気の着実な回復に資するような適度な水準を確保することといたしております。
 このため、財源の重点的かつ効率的な配分に努めることとし、景気回復をより一層確実なものとするため公共事業費について拡充を図るとともに、その他の経費については、全体的には極力節減に努めつつ、真に国民生活の安定と福祉の充実のため必要な経費についてはできるだけの配慮を払うことといたしました。この結果、一般会計予算の規模は二十八兆五千百四十三億円となり、前年度当初予算に比べ一七・四%増となっております。
 また、財政投融資計画につきましても、厳しい原資の制約のもとにおいて重点的な資金配分を行うこととし、前年度当初計画額に対し一八・一%増の十二兆五千三百八十二億円にいたしております。
 これら一般会計予算及び財政投融資計画の伸び率並びに中央、地方を通ずる政府資本支出の伸び率は、いずれも政府の経済見通しによる国民総生産の伸び率を上回るものとなっております。
 次に、公債につきましては、景気の着実な回復等のために財政が果たすべき役割りに顧み、五十一年度に引き続き多額の公債の発行を行わざるを得ない状況にありますが、財政の節度を堅持するため、公債依存度を前年度当初予算における二九・九%から二九・七%に引き下げ、発行総額は八兆四千八百億円といたしております。このうち、四兆四千三百億円は財政法第四条第一項ただし書きの規定に基づく公債の発行によることとし、残余の四兆五百億円については、別途御審議をお願いいたします昭和五十二年度の公債の発行の特例に関する法律案に基づく公債の発行を予定いたしております。
 また、政府保証債の発行額は、九千七百億円といたしております。
 まず、一般会計を中心に、概要について申し述べます。
 歳入予算の内訳は、租税及び印紙収入十八兆二千四百億円、税外収入一兆七千二百四十四億円、公債金八兆四千八百億円及び前年度剰余金受入六百九十九億円となっております。
 歳入予算のうち、租税及び印紙収入について申し述べます。昭和五十二年度の税制改正におきましては、最近の社会経済情勢に顧みて、所得税について負担の軽減を行う一方、税負担の公平を一層推進する見地から引き続き租税特別措置の整理合理化を進めるとともに、現行税制の仕組みの中で当面の経済運営の方向と矛盾しない範囲において、増収措置を講ずることといたしております。
 まず、所得税につきましては、中小所得者の負担軽減を図るため、各種の人的控除の引き上げを行うことといたしております。この結果、課税最低限は、夫婦子二人の給与所得者の場合、昭和五十一年分の百八十三万円から昭和五十二年分は二百一万五千円と一〇・一%引き上げられることとなります。
 次に、租税特別措置につきましては、利子・配当課税等の特例の見直しを行うとともに、企業関係の特別措置について、前年度に引き続き整理合理化を推進するほか、交際費課税についてもその強化を図ることといたしております。また、最近における財政経済情勢に顧み、印紙税及び登録免許税につきまして定額税率の引き上げ等を行うことといたしております。
 以上の税制改正による増減収を調整した昭和五十二年度における減収額は一千八百五十億円となる見込みでありまして、これを税制改正前の収入見込み額十八兆四千二百五十億円から差し引いた十八兆二千四百億円を昭和五十二年度の租税及び印紙収入予算といたしております。これは前年度当初予算額に対し二兆七千二百十億円の増加となっております。
 税外収入については、一兆七千二百四十四億円を計上いたしております。これは昭和五十一年度当初予算に対し二千五百十五億円の増加となっております。
 次に、歳出の主な経費につきまして、順次、御説明いたします。
 社会保障関係費といたしましては、前年度当初予算に対し八千五百四億円、一七・七%増の五兆六千五百八十一億円を計上し、真に必要な福祉施策について重点的にその充実を図ることといたしております。
 すなわち、社会的、経済的に弱い立場にある人人の生活の安定に資するため、生活扶助基準について一二・八%の引き上げを行うほか、厚生年金、拠出制国民年金及び福祉年金の年金額の引き上げ等を行うことといたしております。
 また、救急医療体制の体系的整備を図るため予算を大幅に増額するほか、新たに、一歳半児健診制度を創設する等、きめ細かな配慮を行っております。そのほか、社会福祉施設について、入所者及び職員の処遇改善、施設の整備拡充を行う等、各般の施策を積極的に推進する一方、社会保険料及び受益者負担の適正化等、制度の合理化に努めることといたしております。
 さらに、最近の雇用情勢に対処するため、雇用安定資金の創設等雇用調整対策を拡充することといたしておりますほか、中高年齢者を中心とする職業転換対策等につきましても、その充実に配意いたしております。
 文教及び科学振興費といたしましては、前年度当初予算に対し四千五億円、一三・二%増の三兆四千二百九十七億円を計上しております。
 文教につきましては、公立文教施設の整備を促進することとし、前年度新設された公立高等学校新増設建物整備事業につきましても事業量の大幅な拡大を図ることといたしております。さらに、大学入試制度改善のための施策を推進するとともに、私立学校に対する助成や育英事業の充実、就学困難な児童生徒に対する援助の充実強化等、各般の施策を講じております。
 科学技術の振興につきましては、原子力の安全確保対策の充実、核融合研究、宇宙開発の推進等、時代の要請に即応した諸施策を講ずることといたしております。
 以上のほか、社会教育、体育、芸術文化の振興等の施策につきましても十分配意いたしております。
 国債費につきましては、一般会計の負担に属する国債の償還及び利子の支払い等に要する財源を国債整理基金特別会計へ繰り入れるため、二兆三千四百八十七億円を計上いたしております。
 恩給関係費につきましては、恩給年額の引き上げ、公務扶助料の引き上げ等の改善措置を講ずることとし、一兆一千三百三十二億円を計上いたしております。
 次に、地方財政対策といたしましては、地方交付税交付金について、国税三税の三二%相当額に昭和五十年度決算に係る精算分等を加算した金額四兆六千二百二十一億円を計上するほか、臨時地方特例交付金一千五百五十七億円及び資金運用部資金からの借入金九千四百億円の特例措置を講ずること等により、地方団体へ交付すべき地方交付税交付金の総額として五兆七千五十五億円を確保することといたしております。なお、総額四千二百二十五億円の臨時地方特例交付金を、地方交付税交付金の総額の確保に資するため、昭和五十五年度から昭和六十二年度までの各年度において、一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計へ計画的に繰り入れることといたしております。
 また、地方債の消化の円滑化を図るため、政府資金比率を高めるとともに、義務教育施設等については、原則として全額を政府資金で引き受けることとする等きめ細かな配慮を払っております。
 以上の措置により、五十二年度の地方財政の運営に支障が生じないよう配意したところでありますが、この際、私は、地方公共団体に対し、国と同一の基調により一般行政経費等の抑制と財源の重点的かつ効率的な配分を行い、節度ある財政運営を図るよう要請するものであります。
 防衛関係費につきましては、自衛隊の維持運営、基地周辺整備事業等に必要な経費として総額一兆六千九百六億円を計上いたしております。
 公共事業等につきましては、一般会計及び財政投融資計画を通じ、その拡充に努めております。
 すなわち、一般会計の公共事業関係費につきましては、景気の着実な回復に資するとともに国民生活充実の基盤となる社会資本の整備の要請にこたえるため、前年度当初予算に比べて二一・四%増の四兆二千八百十億円を計上いたしております。これにより、住宅、下水道環境衛生等施設のほか、治山治水等め国土保全施設、農業基盤、道路等の整備を進めることといたしております。また、財政投融資計画におきましても、重点的な資金配分を行うよう配意いたしております。
 なお、治山、治水及び漁港の三事業につきまして、それぞれ昭和五十二年度を初年度とする長期計画を策定することといたしております。
 経済協力につきましては、国際経済環境の新しい展開に即応しつつ、引き続きその充実を図ることとし、技術協力、無償資金協力等の拡充に配意いたしております。
 中小企業対策につきましては、特に、小企業経営改善資金融資制度の拡充等小規模事業対策の推進及び中小企業信用保険公庫に対する出資の増額等信用補完制度の充実に重点的に配意するとともに、政府系中小企業金融三機関及び中小企業振興事業団の融資規模の拡大等、各般にわたる施策を推進することといたしております。
 農林漁業関係予算におきましては、国民食糧の安定供給の確保、自給力の向上のための諸施策に主眼を置き、農業生産基盤の整備、麦、大豆、飼料作物等の生産振興、農業の担い手、後継者の育成確保、農山漁村における生活環境の整備、農林水産物の価格安定と流通改善対策、二百海里経済水域対策等、各般にわたる施策を推進することといたしております。
 また、食糧管理費につきましては、引き続き、米麦の管理に伴う損失の補てん及び過年度における政府保有過剰米の処分に伴う損失の計画的な補てんのため、食糧管理特別会計に所要の繰り入れを行うとともだ、米から他作物への転換を推進するため、水田総合利用対節を拡充することとし、これらに要する経費として総額八千二百八十八億円を計上いたしております。
 次に、以上の説明と重なるところもありますが、資源エネルギー対策、物価対策等について申し述べます。
 まず、国際的な資源エネルギー問題の動向等に顧み、石油資源の開発、石油備蓄の推進、新エネルギー技術研究開発の推進等を図ることといたしております。
 また、物価の安定を図るため、低生産性部門の生産性向上、流通対策、労働力の流動化促進、競争条件の整備等の施策を実施することといたしており、特に、生鮮食料品を初めとする生活必需物資等の安定的供給等に係る経費については、引き続ききめ細かい配慮を払っております。
 次に、国鉄運賃等の公共料金等につきましては、受益者負担の原則に立ってその適正化を図ることとし、引き続き事業経営等の健全化を進めることといたしております。
 日本国有鉄道の財政再建問題につきましては、諸般の情勢により収支均衡の年限を延期せざるを得ない事態となりましたが、日本国有鉄道が財政再建の軌道を逆行するようなことがあってはならないと考え、必要最小限度の運賃改定を行うこととするとともに、これと並行して、助成措置の拡充を図ることといたしております。
 公害防止及び環境保全対策につきましては、引き続き、下水道環境衛生等施設の整備、大気汚染、水質汚濁等に対する対策、自然環境の保護等、各般にわたる施策の推進に努めることといたしております。
 以上、主として一般会計について申し述べましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、一般会計に準じ、資金の重点的配分と経費の効率的使用に努め、事業の適切な運営を図ることといたしております。
 なお、貴金属特別会計は、これを廃止し、その権利義務を一般会計に引き継ぐことといたしております。
 財政投融資計画につきましては、以上それぞれ関係する項目において説明したところでありますが、その資金の配分に当たり、住宅、中小企業金融等国民生活の向上と福祉の充実に資する分野に重点を置くほか、地方財政の状況にかんがみ、地方債に充てる政府資金及び公営企業金融公庫資金の確保に努めることといたしております。
 その原資といたしましては、産業投資特別会計六百八十一億円、資金運用部資金十一兆一千六百三十八億円及び簡保資金一兆三千三百億円を計上するほか、政府保証債及び政府保証借入金九千七百六十三億円を予定しております。
 次に、今回提出いたしました昭和五十一年度補正予算について申し上げます。
 今回の補正予算におきましては、歳出の追加は特に緊要なものに限ることとし、一般会計においては、景気の着実な回復及び災実復旧等のための公共事業関係費の追加二千六百三十八億円、冷害等による農業共済再保険金の支払い財源の不足の補てん等のための農業保険費の追加五百三十一億円、人事院勧告の実施に伴う国家公務員等の給与改定のための追加四百二十七億円、義務教育費国庫負担金等の義務的経費の追加二百七十九億円、国債整理基金特別会計への繰り入れ二千百七十七億円、その他五十九億円、合計六千百十一億円の歳出追加を行うことといたしております。他方、既定経費の節減九百六十九億円、公共事業等予備費の減額百五十億円及び一般予備費の減額一千四百五十億円、合計二千五百六十九億円の修正減少を行うことといたしておりますので、この補正による歳出総額の増加は三千五百四十二億円となっております。
 歳入については、前年度剰余金受入二千五百四十二億円を計上いたしますとともに、財政法第四条第一項ただし書の規定に基づく公債二千億円の増発を行うことといたしておりますが、他方、昭和五十一年度の公債の発行の特例に関する法律に基づく公債を一千億円減額することといたしておりますので、この補正による歳入総額の増加は、三千五百四十二億円となっております。
 以上の結果、昭和五十一年度一般会計補正後予算の総額は、歳入歳出とも二十四兆六千五百二億円となります。
 次に、特別会計予算におきましては、以上の一般会計予算補正等に関連して、農業共済再保険特別会計、治水特別会計等九特別会計について、所要の補正を行うこととしております。
 また、政府関係機関予算におきましては、日本国有鉄道及び日本電信電話公社について、運賃、料金改定の実施期日の遅延による減収及び削減が予定されていた工事経費の一部回復等に伴う所要の補正を行うことといたしております。
 なお、財政投融資計画につきましては、今回の補正予算において、特定土地改良工事特別会計、日本国有鉄道及び日本電信電話公社に対し総額一千二百六十四億円の追加を行うことといたしております。
 以上、昭和五十二年度予算及び昭和五十一年度補正予算につきまして、その概要を御説明いたしましたが、なお詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきたいと存じます。(拍手)
#7
○坪川委員長 これにて大蔵大臣の説明は終わりました。
 大蔵大臣以外の大臣は御退席を願っても結構でございます。
 引き続き、政府の補足説明を順次許します。吉瀬主計局長。
#8
○吉瀬政府委員 昭和五十二年度予算の概要につきましては、ただいま大蔵大臣から御説明いたしましたとおりでありますが、なお、若干の点につきまして、補足説明いたします。
 まず、財政の規模について御説明いたします。
 昭和五十二年度一般会計予算の総額は、歳入歳出とも二十八兆五千百四十三億円であって、五十一年度当初予算に対し一七・四%の増加となっております。
 昭和五十二年度予算の規模は、財政体質の改善を図りつつ景気の着実な回復に資するよう適度なものとなっております。
 ちなみに昭和五十二年度の経済見通しによれば、国民経済計算上の中央、地方を含めた政府資本支出の伸び率は一五・九%となっており、国民総生産の伸び率一三・七%を上回るものとなっております。
 次に、歳入について御説明いたします。
 まず、税外収入は、一兆七千二百四十四億円でありますが、その内訳は、専売納付金五千四百九十億円、官業益金及び官業収入二十八億円、政府資産整理収入千三百六十九億円並びに雑収入一兆三百五十七億円となっております。なお、政府資産整理収入には、貴金属特別会計の廃止に伴う整理収入見込み額九百九十八億円が含まれております。
 前年度剰余金受入れ六百九十九億円は、昭和五十年度の繰り越し歳出財源控除後の新規発生剰余金三千二百四十一億円から、昭和五十一年度補正予算に計上された二千五百四十二億円を差し引いた残額でありまして、地方交付税交付金に五百九十六億円、交通安全対策特別交付金に百億円、空港整備事業費等に三億円が充てられることとなっております。
 なお、大蔵省証券及び一時借入金の最高額につきましては、国庫の資金繰りを考慮し、予算総則において二兆九千億円と定めております。
 次に、歳出について、社会保障関係から御説明いたします。
 社会的、経済的に弱い立場にある人々に対する施策として、生活扶助基準を一二・八%に引き上げる等生活保護の改善を図るとともに、社会福祉施設入所者の生活費の引き上げ、失業対策事業就労者の賃金日額の引き上げ、心身障害者対策の充実、世帯更生貸付補助金及び母子福祉貸付金の大幅増額、原爆被爆者に対する特別手当月額の引き上げ等の措置を講ずることといたしております。
 医療制度につきましては、一歳半児健診制度を新たに設けるほか、救急医療体制の体系的整備を図るため、休日夜間急患センターの大幅拡充、二次救急医療機関及び救命救急センターの新規整備等を行うこととして、大幅に予算を増額するとともに、高度不採算医療を行う公的医療機関に対する助成を充実することといたしております。
 医療保険につきましては、国民健康保険に対する助成を大幅に強化することとしており、市町村及び国民健康保険組合の財政の健全化を図るため臨時財政調整交付金等を増額することとしております。また、政府管掌健康保険につきましては、傷病手当金の支給期間の延長を行う一方、標準報酬、患者一部負担金等について所要の改定を行うこととし、制度の合理化を図ることといたしております。
 厚生年金及び拠出制国民年金につきましては、物価スライドを実施して給付水準を九・四%引き上げることとしており、また福祉年金につきましては、老齢福祉年金の支給月額を一万三千五百円から一万五千円に引き上げる等の措置を講じております。
 雇用対策につきましては、最近の雇用情勢に対処するため、雇用安定資金を創設し、雇用安定のための事業の拡充を図ることといたしております。また、中高年齢者を中心とする職業転換対策等につきましても、手当額の引き上げを行う等その充実に配意いたしております。
 次に、文教及び科学振興について御説明いたします。
 まず、公立文教施設の整備につきましては、児童生徒急増市町村における公立小、中学校校舎の新増築等に重点を置いて事業量を拡大するほか、高等学校生徒急増問題に対処するため前年度に新設された公立高等学校新増設建物整備事業に対する補助を大幅に増額する等、施策の充実を図ることとし、前年度当初予算に対し二〇・四%増の三千二百十三億円を計上いたしております。
 私学の助成につきましては、私立大学等経常費補助金を前年度当初予算に対し二四・四%増の一千六百五億円といたしておりますほか、都道府県による高等学校以下の私立学校に対する経常費助成を促進させるための私立高等学校等経常費助成費補助金についても前年度予算に対し六六・七%増の三百億円を計上いたしております。
 育英事業につきましては、育英資金の貸与月額及び貸付対象人員の増を図る等、その充実を図ることといたしております。
 また、大学入学者選抜方法の改善を図るため、五十四年度入学者の選抜から国立大学共通第一次試験を実施することを目途に、昭和五十二年度には大学入試センター(仮称)の設置等を進めることといたしております。
 さらに科学技術の振興につきましては、時代の要請に即応した諸施策を講ずることとし、四十八億円を計上いたしております。
 国債費二兆三千四百八十七億円の内訳は、国債及び借入金償還費三千六百八十三億円、国債利子等一兆九千三百十六億円、及び国債事務取扱費四百八十八億円であります。
 恩給につきましては、恩給年額を平均七%引き上げるとともに、改定の実施時期を一カ月繰り上げ、五十二年六月からといたしております。このほか、公務扶助料の最低保障額を引き上げるとともに、傷病恩給の改善、旧軍人等の加算恩給の減算率の緩和等の措置を講じ、五十二年十月から実施することといたしております。
 公共事業関係費につきましては、前年度当初予算に対して二一・四%増の四兆二千八百十億円を計上しており、その内訳は、一般公共事業関係費が二〇・七%増の三兆八千五百五十三億円、災害復旧等事業費が二八・〇%増の四千二百五十七億円となっております。
 まず、住宅、下水道環境衛生等施設につきましては、住宅対策について前年度当初予算に対し二〇・五%増の四千三百七十五億円を計上するとともに、下水道、公園、廃棄物処理施設等の整備について三三・二%増の四千九百四十九億円を計上いたしております。
 また、治山治水等の国土保全事業、農業基盤整備事業等につきましても重点を置くこととし、治山治水事業について前年度当初予算に対し二二・五%増の六千六百六十五億円、農業基盤整備について二二・四%増の五千三百五十四億円を計上いたしております。このほか、道路整備、沿岸漁場整備等につきましても配慮しているところであります。
 なお、治水及び治山につきましては、昭和五十二年度を初年度とする総投資規模がそれぞれ七兆六千三百億円及び一兆二千億円の第五次五カ年計画を策定することとしており、また漁港整備につきましては、昭和五十二年度を初年度とする総投資規模一兆四千五百億円の第六次六カ年計画を策定することといたしております。
 経済協力費につきましては、二千百九億円を計上いたしておりますが、このうち主なものは、国際協力事業団に対する交付金及び出資金三百六十二億円、海外経済協力基金出資金七百六十億円、各種国際機関に対する分担金、拠出金等四百七十七億円並びに経済開発等援助費百八十億円であります。このほか、食糧増産のための援助を新たに行うことといたしております。
 中小企業対策費につきましては、前年度当初予算に対し一六・四%増の一千七百二十九億円を計上いたしております。
 まず、小規模事業に対する対策といたしまして、小企業経営改善資金融資制度につき、貸付対象の拡大を図るとともに融資規模及び貸付条件の拡充、改善を行うこととし、融資の原資に充てるための国民金融公庫に対する貸付金二百二十五億円を計上するほか、小規模事業対策費として二百二十六億円を計上いたしております。
 このほか中小企業信用保険公庫及び中小企業振興事業団に対する出資を大幅に拡充し、中小企業者に対する信用補完を拡充するとともに、中小企業の近代化、高度化を促進することといたしております。
 次に、農林漁業関係につきましては、農業基盤整備費五千三百五十四億円を初めとし、農業団地育成事業費八百七十七億円、麦、大豆、飼料作物等生産振興対策費三百十五億円、農業の担い手、後継者対策七十一億円、農産物備蓄対策費三十一億円、生鮮食料品流通等対策費四百四十九億円、林業振興費三百二十四億円、水産業振興費三百二十八億円等を計上いたしております。
 なお、二百海里経済水域問題に対処し、わが国水産業の振興と水産物の安定供給の確保を図るため、新漁場開発調査事業の拡充、沿岸漁業及び栽培漁業の振興、漁港の整備等の諸施策を講ずることとしており、二百海里水域対策関係経費は全体として、前年度当初予算に対し二七・九%増の一千二百九十一億円となっております。
 食糧管理費につきましては、食糧管理特別会計調整勘定へ六千九百七十億円繰り入れるほか、水田総合利用対策費九百八十二億円等を計上いたしております。
 日本国有鉄道につきましては、経営改善措置を推進するほか、国鉄財政の再建が逆行することのないよう、必要最小限度の運賃改定として、九月から名目一九%の改定を実施することを予定するとともに、国の助成措置の大幅な拡充を図ることとし、前年度当初予算に対し二四・〇%増の四千四百五十七億円を計上することといたしております。
 次に、昭和五十一年度補正予算について御説明いたします。
 まず、一般会計予算の歳出の補正について御説明いたします。
 公共事業関係費の追加二千六百三十八億円の内訳は、一般公共事業関係費一千七百三十六億円、災害復旧等事業費九百二億円となっております。
 一般公共事業関係費につきましては、再度の災害を防止するため治山治水等の国土保全事業に五百九十億円を追加するとともに、道路整備事業費五百三億円、下水道事業費等の生活環境施設整備費百八十三億円、農業基盤整備費二百九億円、日本住宅公団補給金二百三十六億円等をそれぞれ計上することといたしております。
 災害復旧等事業費につきましては、昭和五十一年における災害による公共土木施設等の被害額は例年になく大きく、八千五百億円程度となっておりますが、災害の早期復旧を図るため、復旧進度を高めることとして、所要額を計上し、遺憾なきを期しております。
 農業保険費につきましては、農業共済再保険特別会計に再保険金支払い財源不足見込み額を繰り入れる等のため五百三十一億円を追加計上いたしております。
 給与改定につきましては、人事院勧告の実施に伴う国家公務員等の給与改定のため四百二十七億円を追加計上いたしております。
 義務的経費の追加二百七十九億円のうち主なものは、義務教育費国庫負担金百三十一億円、国民健康保険助成費九十七億円、老人医療費十九億円、生活保護費十二億円であります。
 国債整理基金特別会計への繰り入れ二千百七十七億円は、財政法第六条に基づく昭和五十年度の決算上の剰余金等を繰り入れるものであります。
 その他の経費につきましては、国立学校特別会計への繰り入れ二十八億円、国立病院特別会計への繰り入れ十四億円、及び糖価安定事業団交付金十八億円を計上いたしております。
 歳出の修正減少額二千五百六十九億円の内訳は、既定経費の節減九百六十九億円、公共事業等予備費の減額百五十億円及び一般予備費の減額一千四百五十億円であります。
 次に、歳入の補正について御説明いたします。
 前年度剰余金受入二千五百四十二億円は、昭和五十年度の新規剰余金のうち、揮発油税及び石油ガス税精算額に相当する額と、財政法第六条の純剰余金との合計額を計上したものであります。
 公債金につきましては、すでに大蔵大臣から申し上げましたとおり、財政法第四条第一項ただし書きの規定に基づく公債を二千億円増額するとともに、昭和五十一年度の公債の発行の特例に関する法律に基づく公債を一千億円減額することといたしておりますので、五十一年度の公債発行予定額は、財政法第四条に基づく公債三兆七千二百五十億円、特例公債三兆六千五百億円、合計七兆三千七百五十億円となっております。
 特別会計予算につきましては、一般会計補正予算における公共事業関係費、農業保険費等の追加等に関連して、農業共済再保険特別会計等九特別会計について所要の補正を行うことといたしております。
 政府関係機関予算につきましては、日本国有鉄道及び日本電信電話公社につきまして、運賃、料金改定の実施時期遅延による減収等に伴う所要の補正を行うことといたしております。
 以上をもちまして、所管する事項についての補足説明を終わらせていただきます。
#9
○坪川委員長 次に、大倉主税局長。
#10
○大倉政府委員 昭和五十二年度予算のうち、租税及び印紙収入につきまして御説明いたします。
 昭和五十二年度の一般会計歳入予算のうち、租税及び印紙収入の額は十八兆二千四百億円でありまして、昭和五十一年度の予算額十五兆五千百九十億円に対し二兆七千二百十億円の増加となっております。
 この租税及び印紙収入予算額は、現行法による収入見込み額十八兆四千二百五十億円から昭和五十二年度の税制改正による減収見込み額一千八百五十億円を差し引いたものであります。
 なお、この一般会計租税及び印紙収入予算額に、交付税及び譲与税配付金特別会計の歳入となります諸税三千二百六十七億円、石炭及び石油対策特別会計の歳入となります原重油関税一千八百三十五億円及び電源開発促進対策特別会計の歳入となります電源開発促進税三百三十二億円を加えました昭和五十二年度における国の租税及び印紙収入予算の総額は十八兆七千八百三十四億円となっております。
 以上が、昭和五十二年度の租税及び印紙収入予算の規模でありますが、次にその内容につきまして御説明申し上げることといたします。
 まず、昭和五十二年度の収入見込み額の基礎となっております現行法による収入見込み額十八兆四千二百五十億円の見積もりについて御説明いたします。この額は、政府の昭和五十二年度経済見通しによる経済指標を基礎とし、最近までの課税実績、収入状況等を勘案して見積もったものでございます。
 わが国経済は、昭和五十一年度においては、ほぼ政府の当初見通しどおりの成長を達成するものと見込まれ、昭和五十二年度においては、年度を通じて安定的な拡大過程をたどるものと予測されております。税収も昭和五十一年度予算額に対して所得税、法人税を中心に相応の増収が見込まれます。すなわち、所得税において一兆二千五百五十億円、法人税において一兆一千七百八十億円、その他の税目において四千七百三十億円、合計二兆九千六十億円の増収額を現行法のもとにおいて見込んでいる次第であります。
 次に、昭和五十二年度の税制改正につきまして、その具体的な内容を御説明いたします。
 第一は、所得税の減税であります。
 所得税につきましては、中小所得者の所得税負担を軽減するため、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除を各三万円引き上げることといたしております。また、障害者控除、老年者控除等を各三万円引き上げるとともに、年齢七十歳以上の配偶者につきまして、老人扶養控除と同様、一般の配偶者控除にかえて三十五万円の控除を認める制度を創設する等の措置を講ずることといたしております。
 以上の改正による減収額は、初年度三千五百三十億円、平年度三千百六十億円と見込んでおります。
 第二は、租税特別措置の整理合理化であります。
 まず、利子配当課税等の適正化を図るため、利子配当所得の源泉分離選択税率を三〇%から三五%に引き上げるとともに利子配当所得に対する源泉徴収税率を一五%に軽減する特例を廃止し、二〇%の本則税率を適用する等の措置を講ずることとしており、これによる増収額を、初年度四百五十億円、平年度一千七百五十億円と見込んでおります。
 次に、その他の租税特別措置につきましては、その適用期限が到来するものを中心として、前年度に引き続き縮減合理化を図るとともに、交際費課税を強化することとしており、これらによる増収額を初年度七十億円、平年度五百九十億円と見込んでおります。
 第三は、印紙税及び登録免許税の税率の引き上げであります。
 印紙税につきましては、定額税率五十円を百円に引き上げるとともにその他の定額税率をこれに準じて引き上げるほか、階級定額税率につき最高価格帯の見直しを中心とした税率の調整合理化を行うことといたしております。また、登録免許税につきましても、定額税率を三倍、更正の登記、登記の抹消等については二倍に引き上げるほか、定率課税のうち、所有権の移転に関する仮登記等の税率の引き上げを図ることといたしております。
 以上の改正による増収額は、初年度九百五十億円、平年度一千百十億円と見込んでおります。
 このほか、金融保険業の貸倒引当金につきましては、現行千分の八を千分の五に引き下げることといたしており、これによる増収額を初年度二百十億円、平年度五百二十億円と見込むとともに中小企業対策、農林漁業対策その他に資するため所要の措置を講ずることといたしております。
 次に、昭和五十二年度の国税収入全体の構成を専売納付金も含めてみますと、所得税収入の割合は三八%、法人税収入の割合は三〇・一%となるものと見込まれます。また、直接税の割合は七〇%、間接税等の割合は三〇%になるものと見込まれます。
 以上述べました昭和五十二年度の租税及び印紙収入予算額を基礎として国民所得に対する租税負担率を推計してみますと、国税におきましては一一・七%になるものと見込まれます。また、国税、地方税を合わせた負担率は、地方税の収入見込額が確定しておりませんので一応の推算でございますが、一八・二%程度になるものと思われます。
 以上をもちまして、租税及び印紙収入につきましての補足説明を終わらせていただきます。
#11
○坪川委員長 次に、岩瀬理財局長。
#12
○岩瀬政府委員 昭和五十二年度の財政投融資計画及び財政資金対民間収支見込み並びに昭和五十一年度の財政投融資計画の追加について補足説明を申し上げます。
 昭和五十二年度の財政投融資計画の策定に当たりましては、その規模を経済の動向に即した適度なものとするとともに、住宅、中小企業金融等国民生活の向上と福祉の充実に資する分野に対し重点的に資金を配分するほか、昭和五十二年度における地方財政の状況にかんがみ、地方債に充てる資金の確保について配意いたしました。
 この結果、昭和五十二年度財政投融資計画の規模は十二兆五千三百八十二億円となっております。これを前年度当初計画に比較いたしますと、一兆九千百九十二億円の増加であり、その伸び率は一八・一%であります。
 まず、運用について御説明申し上げます。
 各機関に対する運用につきましては、財政投融資資金計画に掲げてございますが、ここでは概略を使途別分類表によって御説明申し上げます。
 使途別分類のうち、(1)住宅、(2)生活環境整備、(3)厚生福祉、(4)文教、(5)中小企業及び(6)農林漁業は国民生活に最も密接に関係する分野でありますが、これらに対する財政投融資計画額は八兆五千三百五十三億円でありまして、財政投融資計画総額に占める割合は六八・一%となっております。このうち、住宅関係につきましては、現下の住宅事情にかんがみ、住宅金融公庫の個人住宅貸付について貸付戸数を増加する等特段の配慮を払うことといたしております。また、生活環境整備につきましては、上下水道等の生活環境施設の整備、公害対策等を中心にその充実に努めております。さらに、中小企業対策につきまして、中小企業金融の円滑化を図るため、政府系中小企業金融三機関等の貸付規模を拡大するとともに、国民金融公庫の小企業経営改善資金融資制度の拡充を図ることといたしております。農林漁業につきましても、その経営構造の改善、生産基盤の整備等を推進するため、農林漁業金融の拡充を図るほか、国有林野事業等を推進することといたしております。
 次に、(7)国土保全・災害復旧、(8)道路、(9)運輸通信及び(10)地域開発につきましては、社会資本の整備拡充を図るため、日本道路公団、日本国有鉄道、日本鉄道建設公団等の事業を推進することとし、二兆六千七百二十八億円の財政投融資を予定いたしております。
 さらに、(11)基幹産業及び(12)貿易・経済協力につきましては、資源エネルギー対策を引き続き推進するとともに、外国との経済交流を促進することとし、それぞれ三千四百七十一億円及び九千八百三十億円の財政投融資を予定いたしております。
 次に、原資について御説明申し上げます。
 資金運用部資金は、前年度計画額に対し一兆五千四百十九億円増の十一兆一千六百三十八億円を計上いたしております。その内訳といたしましては、郵便貯金六兆二千億円、厚生年金二兆八千億円、その他二兆一千六百三十八億円をそれぞれ計上いたしております。
 簡保資金につきましては、前年度計画額に対し一千七百十億円増の一兆三千三百億円を計上いたしております。
 また、政府保証債、政府保証借入金につきましては、前年度計画額に対し二千八十七億円増の九千七百六十三億円を予定いたしております。
 産業投資特別会計につきましては、前年度計画額に対し二十四億円減の六百八十一億円を計上いたしております。
 これらの資金を合計いたしますと、十三兆五千三百八十二億円となりますが、このうち、十二兆五千三百八十二億円を昭和五十二年度財政投融資計画の原資に、また、一兆円を一般会計において新たに発行される昭和五十二年度の国債の引き受けに充てることといたしております。
 なお、以上のほか、地方財政の円滑な運営に資するため、資金運用部資金による交付税及び譲与税配付金特別会計に対する貸し付け九千四百億円を予定いたしております。
 次に、財政資金対民間収支見込みについて、御説明申し上げます。
 昭和五十二年度の財政資金対民間収支見込みは、提案されております予算を前提として推計いたしますと、四千六十億円の散布超過と見込まれます。
 すなわち、一般会計におきましては、前年度剰余金を使用することにより、七百億円の散布超過、食糧管理特別会計におきましては、食糧証券の発行残高増加により三千百七十億円の散布超過、外国為替資金におきましては、昭和五十二年度の国際収支の動向等からみて三千百六十億円の散布超過がそれぞれ見込まれます。その他、特別会計等の収支で二千九百七十億円の引き揚げ超過が見込まれますので、これらの要因を合わせまして、財政資金対民間収支全体といたしましては、四千六十億円の散布超過と見込まれます。
 昭和五十一年度財政投融資計画につきましては、景気の着実な回復に資する等のため、すでに、昨年十一月及び十二月に、昭和五十一年度一般会計予算総則第十一条第二項及び特別会計予算総則第十六条第二項の弾力条項を発動して、政府系中小企業金融三機関、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、日本住宅公団、日本道路公団、地方公共団体等に対し、総額六千四百三十九億円の追加を行いましたが、さらに、今回の予算補正において、昭和五十一年度特別会計予算総則第十六条第一項に掲げる資金運用部資金及び簡保資金の長期運用予定額並びに昭和五十一年度一般会計予算総則第十一条第一項に掲げる政府保証の限度額を補正し、特定土地改良工事特別会計、日本国有鉄道及び日本電信電話公社に対し総額一千二百六十四億円の追加を行うこととしております。この結果、昭和五十一年度財政投融資計画の追加の総額は七千七百三億円となり、これを当初計画十兆六千百九十億円に加えた追加後の計画額は十一兆三千八百九十三億円となります。
 今回の追加の原資につきましては、資金運用部資金五百六十四億円、簡保資金二百億円及び政府保証債五百億円を予定しております。
 以上のほか、昭和五十一年度の国債の発行額が一千億円増加することにかんがみ、今回の補正予算において、昭和五十一年度特別会計予算総則第十六条第一項に掲げる資金運用部資金の長期運用予定額を補正し、一般会計において新たに発行される昭和五十一年度の国債に対する運用を百三十八億円増加し、一兆百三十八億円とすることとしております。
 以上をもちまして、昭和五十二年度の財政投融資計画及び財政資金対民間収支見込み並びに昭和五十一年度の財政投融資計画の追加についての補足説明を終わります。
#13
○坪川委員長 次に、宮崎経済企画庁調整局長。
#14
○宮崎政府委員 予算の参考として、お手元にお配りしてあります「昭和五十二年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」について、その概要を御説明いたします。
 まず、昭和五十一年度の経済について見ますと、景気は昨年一−三月に急速な伸びを示した後、同年夏以降回復のテンポが緩慢化しております。そのため、政府は、同年十一月に公共事業等の執行促進等七項目の措置を決定し、さらに、公共事業等の追加等を内容とする昭和五十一年度補正予算を提出することといたしました。
 昭和五十一年度の実質成長率は、ほぼ政府の当初見通しどおり五・七%程度となるものと見込まれます。また、消費者物価については、年度中上昇率は八・六%程度、昭和四十五年基準指数で八%程度と安定化の方向にあり、卸売物価の年度中上昇率は五・一%程度となるものと見込まれます。国際収支面では、経常収支で二十一億ドル程度の黒字となるものと見込まれます。
 このように、わが国経済は、石油危機以降三年間にわたったいわゆる調整過程を経て、同様の困難を経験いたしました先進諸国の中にあっては、比較的順調な推移を見せているものと申せましょう。
 しかしながら、経済の実体は、なお、業種、地域による景気回復のばらつき、雇用面の回復のおくれ等の問題が残されており、物価についても安定化しつつあるとはいえその上昇率はなお高く、また、財政面では、多額の公債に依存している状況にあります。さらに、最近における石油価格の引き上げ等、わが国をめぐる国際的な経済環境には、なお厳しいものがあります。
 こうした内外情勢のもとに、昭和五十二年度においては、適切かつ機動的な政策運用により、物価の一層の安定化を図りつつ、経済に活力を与え、経済の先行きに対する信頼を呼び戻すことにより景気の回復を一層着実かつ持続的なものとする必要があると考えております。また、わが国経済が抱えている中長期的課題に対応するため、引き続き施策を推進していくことも必要であります。
 すなわち、昭和五十二年度の経済運営においては、第一に、均衡のとれた需要の拡大を通じて景気の回復をさらに着実かつ持続的なものとし、雇用の安定を図ること、第二に、物価の安定化の傾向を一層確実なものとすること、第三に、昭和五十年代前期経済計画の線に沿って中長期的な諸問題に対応することを重点としてまいることとしております。
 また、このような経済運営に当たっては、厳しい国際的経済環境にかんがみ、自由貿易、拡大均衡の精神を踏まえ、国際協調の一層の充実に努め、貿易の拡大、経済協力の推進等を通じて世界経済全体の発展と調和のとれた経済の成長を目指すこととしております。
 このような経済運営のもとで、昭和五十二年度のわが国経済の見通しは、おおむね次のとおりとなり、経済活動は、年度を通じて安定的な拡大過程をたどるものと見られます。
 個人消費支出、民間住宅投資、企業設備投資は、それぞれ前年度比一三・七%増、一六・五%増、一二・二%増が見込まれ、政府の財貨サービス購入は、前年度比一三・一%程度の増加になるものと見込まれます。
 このような需要の伸びに伴い、鉱工業生産は前年度比九・二%程度の伸びとなり、また、現在改善がおくれている雇用面でも、完全失業者は、やや減少して百万人程度となり、就業者は、景気回復に伴い前年度比〇・七%程度増加するものと見込まれます。
 物価については、おおむね落ちついた動きを示し、卸売物価は、年度中上昇率五・四%程度、消費者物価は同じく七・七%程度の上昇になると見込まれます。
 国際収支については、輸出の伸びが鈍化する反面、輸入は引き続き増加し、経常収支は七億ドル程度の赤字に転じるものと見込まれます。
 この結果、昭和五十二年度の国民総生産は、百九十二兆八千五百億円前後になり、名目成長率は一三・七%前後、実質成長率は六・七%前後になるものと見込まれます。
 このような経済運営を通じて、わが国経済を昭和五十年代前期経済計画で想定した長期安定成長路線に定着させるための素地が確立され、また、世界経済を順調な成長軌道に乗せていく上でも、わが国経済が貢献することとなるものと考えます。
 以上、「昭和五十二年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」につきまして御説明申し上げた次第であります。
#15
○坪川委員長 以上をもちまして補足説明は終わりました。
    ――――――――――――−
#16
○坪川委員長 この際、公聴会の件についてお諮りいたします。
 昭和五十二年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○坪川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、公聴会の開会に関する諸般の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○坪川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
     ――――◇――――−
#19
○坪川委員長 この際、御報告いたします。
 去る第七十八回国会において本委員会が偽証の疑いで告発を行った小佐野賢治君に関し、検察当局から、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反により公訴提起を行った旨の処分通知書が参りましたので、御報告いたします。
 なお、通知書を会議録に掲載いたします。
#20
○坪川委員長 次回は、来る七日午前十時より委員会を開会し、総括質疑を行います。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後六時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト