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1976/02/24 第80回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第080回国会 逓信委員会 第2号
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1976/02/24 第80回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第080回国会 逓信委員会 第2号

#1
第080回国会 逓信委員会 第2号
昭和五十二年二月二十四日(木曜日)
    午前十時三十三分開議
 出席委員
   委員長 八百板 正君
   理事 稲村 利幸君 理事 加藤常太郎君
   理事 志賀  節君 理事 阿部未喜男君
   理事 久保  等君 理事 田中 昭二君
      伊藤宗一郎君    亀岡 高夫君
      丹羽喬四郎君    原田昇左右君
      堀之内久男君    本名  武君
      渡辺 秀央君    鈴木  強君
      野口 幸一君    古川 喜一君
      山花 貞夫君    大野  潔君
      竹内 勝彦君    鳥居 一雄君
      青山  丘君    藤原ひろ子君
      依田  実君
 出席国務大臣
       郵 政 大 臣 小宮山重四郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  綿貫 民輔君
        郵政大臣官房長 佐藤 昭一君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  松井 清武君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  佐野 芳男君
        郵政省郵務局長 廣瀬  弘君
        郵政省簡易保険
        局長      永末  浩君
        郵政省電波監理
        局長      石川 晃夫君
        郵政省人事局長 浅尾  宏君
        郵政省経理局長 高仲  優君
 委員外の出席者
        郵政省貯金局次
        長       小山 森也君
        日本電信電話公
        社総裁     秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社総務理事   山本 正司君
        日本電信電話公
        社総務理事   山本  孝君
        日本電信電話公
        社理事     川崎鋼次郎君
        日本電信電話公
        社理事     長田 武彦君
        日本電信電話公
        社職員局長   浅原 巌人君
        日本電信電話公
        社厚生局長   長谷川 実君
        日本電信電話公
        社営業局長   西井  昭君
        逓信委員会調査
        室長      佐々木久雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 逓信行政に関する件
     ――――◇―――――
#2
○八百板委員長 これより会議を開きます。
 逓信行政について調査を行います。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山花貞夫君。
#3
○山花委員 昨日、第八十回通常国会逓信委員会における郵政大臣の所信表明をいただきました。関連いたしまして、私から総括的な質問をさせていただきたいと思います。
 まず、冒頭大臣に一言お伺いしておきたいのですけれども、昨年十二月末に大臣に就任されて、「全力を挙げて若いエネルギーをこの郵政業務の中に吹き込んでいきたい」こういう決意の表明がございました。その後、福田内閣のもとにおけるいわゆる予算国会がスタートして今日に至っている。こういう現状の中で、特に福田内閣が連帯と協調を標榜しているということとの関連で、どうも郵政省の場合には従来から労使関係が最も問題であるとされていた。連帯と協調を総理大臣強調しておりますけれども、郵政大臣としては全力をもってこの郵政業務の中に飛び込んでいく、こういう決意は表明されましたけれども、今日まで業務を担当されてきた経過を踏まえまして、ひとつ改めて、冒頭の委員会でもありますので、決意のほどを表明していただきたいと思います。
#4
○小宮山国務大臣 いまの御質問でございますけれども、特に郵政業務というのは御承知のとおり人間でございます。どこの仕事でも人間でございますけれども、特に国民大衆との一番の接点である郵政業務でありますので、労使関係という問題はどうしても円滑に行われなければいけない。そういうことで、私は労使関係も円滑にいくような、かつそれが国民へのサービスに供することができるような姿勢で今後ともやっていきたい。それが福田総理の言う連帯と協調であろうと考えておりますので、今後ともよろしく御指導、またいろいろな御意見を伺わさせていただきたいと思っております。
#5
○山花委員 大臣の決意の表明を前提といたしまして、人事局長に若干関連してお伺いしておきたいと思うのですけれども、まず、質問の前提として、郵政事業における人件費と総定数がどうなっているかということについてお伺いしておきたいと思います。
#6
○浅尾政府委員 お答えいたします。
 郵政事業におきますところの歳出予算のうちの人件費の占める比率でございますが、五十一年度で申しますと、人件費が総歳出予算のうちの七九・五%という数字に相なっております。それから定員でございますが、定員は郵政事業特別会計三十一万六千人という数字でございます。
#7
○山花委員 あと人事局長に幾つかお伺いしたい点もあるわけですけれども、その前に大臣に念のためひとつお伺いしておきたいのですが、所表信明の中で、先ほどのお話にもありましたとおり、郵政事業の業務の特徴という観点から、労使関係については、労使間における信頼関係の樹立を基礎に、正常な労使関係の確立に努め、もって国民に信頼される郵政事業を育てていきたい、こういうようにおっしゃっておられるわけですが、大変重要な観点だと思います。正常な労使関係の確立に努める、一般的、抽象的にはこうした表現になると思いますけれども、大臣の心構え、姿勢としてどんな観点をお持ちなのかということをもう少し詳しく関連してお伺いしたいと思います。
#8
○小宮山国務大臣 労使関係にはまずいろいろな問題がある。人間的な問題あるいは経済的あるいは法律的等々ございます。しかし、昭和四十五年の十二月十四日の労使間の確認、いわゆる一二・一四確認の定着ということが一番重要で、この「基本的な考え方」という前文等を基本にして考えていくべきであろうと思います。具体的には、労使関係の改善のために各種の会議を徹底して、管理者の方も労使間の正常化に努めるような訓練をし、また組合の方にもいろいろな労使間の話し合いのルートを相当つける必要がございます。
 御承知のとおり、五十一年の末の労使関係の基本にかかわる団体交渉におきましては、本年六月を目途として下部における団体交渉のあり方等を検討するという合意を見ておりますので、現在その具体化を進めておりますけれども、私自身としては、先ほど言いましたように、何としても労使間が信頼関係に立ち得ることにしなければいけない。それは、人間としてやはりまず信頼関係に立つのだ、それから労使間というものを詰めていく、そういう考え方で今後とも行政に励みたいと考えております。
#9
○山花委員 ただいま大臣から、昨年暮れ一定の信頼関係回復のための基盤ができて話し合いを継続していらっしゃる、こういうお話がございましたけれども、昨日の所信表明の中におきましても、今期年末年始において近来になく順調な運行を郵便業務について確保することができた、こういうお話がございました。年末年始、国民の関心の的ともなることでありますが、まず年末年始の郵便物の結束率について、どのような状況であったかを御報告をいただきたいと思います。そうして、そういう状況になったのは、いま大臣がお話しになったような信頼関係回復のための一定の方向が打ち出された、労使関係にそうした空気が吹き込まれたということではないかと思うのでありますけれども、その点いかがなものか、お答えいただきたいと思います。
#10
○小宮山国務大臣 年賀はがきの元旦配達というのは、やはり郵政事業の中で大変大きな業務でございます。これは、やはり労使間が非常にうまくいかなければできない事項でございます。昨年の十二月十六日から組合の年末闘争が始まりまして、一時懸念をいたしましたけれども、幸いに非常に組合の御理解ある、また労使の努力によって年賀はがき郵便業務がスムーズにまいりました。その数字は、元旦に十九億通という非常に膨大な配達ができました。十二月三十一日正午までに配達郵便局に到達した年賀郵便物に対する配達率は、一〇〇%を超えた。これは本当に労使間の協調のたまものであろうと思っております。私はその御労苦に対して心から感謝するものであり、やはりこういう業務ができ上がるということについては、今後とも労使間の協調というものが十分行われて国民に奉仕する郵政省としての面目が立つのであって、今後ともぜひそういう仕事を、特に労使関係の問題については鋭意努力いたしたいと思います。
 いろいろな問題点、十九億通ですから、私も毎日のように投書等を読んでおります。こういうことが今後とも少しでも改善できるように、職員の指導に当たっていきたいと考えております。
#11
○山花委員 関連して人事局長にお伺いしておきたいと思うのですけれども、これまでのお話からも、従来の郵政省内部における荒廃した労使関係と言われておった状況を改善していかなければならない、こういう方向での、これは労使ともにの努力ということだと思いますけれども、一定の努力が前進しているというように承っています。その中で一つのきっかけとなりましたのは、昨年六月三日最高裁判所で出されました、一般に六・三判決と言われておりますけれども、労使の団体交渉に関する最高裁判所の判決、これが一つのきっかけとなって省の側の考え方も変わってきたのではないか、われわれはそう理解しているわけであります。六・三判決の内容は、要するに郵政省に対して、労働組合の団結権を尊重せよ、そして抑圧的な、権力的な労務政策を改めろ、こうした関係の中で労使関係に真の労使対等の原則を確立せよという、憲法二十八条の労働基本権尊重の精神にのっとって出されたものであるとわれわれは理解しております。この六・三判決に基づいて、先ほど大臣の答弁の中にも触れておりましたとおり、労使間で話が進んでいる状況ですから、私はこの内容について、中身についてきょう触れることはいたしません。
 ただ、関連して一つだけ確かめておきたいと思うのですけれども、去年の六月三日最高裁判所の判決が出た後の、五十一年八月十五日付の公企体レポート第一四六〇号におきまして、郵政省の人事局魚津審議官がこういうことをおっしゃっているわけであります。すなわち「基本的には、最高裁判決が出たことによって権限を委譲して団交事項を積極的に拡げていこうという考え方は今のところ持っていない。」こうしたことをおっしゃっているわけですけれども、こうした発言の中に、従来の郵政省の労務政策の問題点が浮き彫りにされているとわれわれは考えています。最高裁判所の判決が出たのでありますから、その判決の趣旨を尊重してこれからの労使関係を築き上げていこう、具体的な折衝ルールについては労使間の煮詰めが必要であると思いますけれども、基本的にはそうした姿勢でなければならないと思うのですが、この魚津審議官の、最高裁判決が出たけれどもそれはいわば知ったことではないというような発言、こういう体質が郵政省の中に残っているとするならば、いま進んでいる話し合いについても今後なお多くの問題点が出てくることを心配しなければならない、こういうことではないかと思います。
 まず、こうした魚津審議官の発言を御承知であるかどうか、これに対してどのようにお考えになっておるかということについてだけお伺いしておきたいと思います。
#12
○浅尾政府委員 お答えいたします。
 昨年の八月十五日の公企体レポートの一四六〇号に先生いま御指摘のございました記事が出たことを、私、承知いたしております。
 それで、その中身等につきましても、ここで議論するつもりはございませんが、いま郵政省の姿勢といたしまして、最高裁の六・三判決が出た、それを受けまして、われわれとしては郵便局段階での団体交渉については、やはり団体交渉していくという立場から労使で話し合いをしていかなければならぬ、こう思っておるわけです。その点につきましても六・三判決が出る以前、つまり四十五年十二月十四日でございますけれども、われわれ一二・一四と申しておりますが、その確認の中でも、郵便局段階での意思疎通、コミュニケーションというものをもっと深めていこう、さらにはその中から団体交渉事項等もどんどん広げていこう、こういう道筋で従来からきておったことは事実でございます。そういう経過の中に六・三判決が出たわけでございます。そういうことから申しますと、この六・三判決の意味というものは私たちは大きなものがあるのだ、このように理解をしております。
 そこで、今後私たちもそれを体しまして郵政事業にふさわしい団体交渉のあり方、こういうものを、いま先生御指摘ございましたように労使間で詰めていこうという姿勢で臨んでおりますので、冒頭申しました人事局審議官の、あるいは誤解を招くような記事があるやに先先御指摘ございましたけれども、郵政省の姿勢といたしましては、先ほどから私がるる申しておりますような基本的な姿勢でこれから労使で詰めていきたい、新しい郵政省にふさわしい団体交渉ルールというものを築き上げていきたい、こういう姿勢でおりますので御了承をお願いいたしたいと思います。
#13
○山花委員 大事な問題ですので一言だけ大臣に確認を求めておきたいと思うのですが、いまの人事局長の答弁については、大臣としてもいまの答弁のような内容で今後問題を考えていきたい、こういうようにお考えになっておる、こうお伺いしてよろしいでしょうか。
#14
○小宮山国務大臣 六月三日の都城郵便局に関する最高裁の判決は郵政省としては尊重して今後ともやっていきたいと考えております。
#15
○山花委員 実は私の手元に郵政民主化共闘会議というところがつくりました「郵便局は誰のもの」こういう表題での小冊子があるわけですが、ほかの三公社五現業では例を見ないような郵政民主化共闘会議、こういう組織が存在すること自体が従来の郵政省の労使関係を問題にしているということだと思いますけれども、こういうパンフについてごらんになったことがおありになるかどうか、その点ひとつお伺いしたいと思います。
#16
○小宮山国務大臣 いま予算委員会の前に見せていただいたというより、表紙だけ見たというのが本当でございます。私、なぜそういうものを私のところに早くいただけないものかとへ大変そういうことを望んでおります。
#17
○山花委員 こういうものはできるだけたくさん大臣にもごらんになっていただく必要があると思いますので、私どももその辺は今後どんどん読んでいただくというような手配をしたいと思います。
 この内容を見てみますと、まさに時代逆行の労使関係の実態というものがたくさん出てくるわけであります。たとえば「出勤途上、赤い羽根運動に協力して市長から赤い羽根をつけてもらったら「服務規程に反するからはずせ」といわれた。同組合員が市長に援助を求めるため市役所へいく許可を求めたところ、「勤務中だから休暇をとれ」といわれ、仕方なく二時間の休暇届を出して市長に実情を訴えた。」あるいは「出勤途上、定期入れを拾って交番に届けたため、定刻より五分遅れ、その理由を申告したが認められず、五分間の賃金を給料からカットされた。」あるいは「日赤の呼びかけに応じて全逓が献血車を呼んだが、郵便局長は構内駐車を認めず、近くの駐車場を借りて献血をした。このとき数人の組合員が勤務時間に数分遅れたが、これは全員、時間に応じて賃金を給料からカットされた。」まだたくさんありますけれども、この種の事例が出ているわけです。かつて当委員会におきまして同じような「郵政残酷物語」という一冊の書物について質疑がありました際に、郵政省の方の回答として、その内容についていろいろ弁解を含めたお答えがありました。こういう問題については、先ほど来労使関係正常化、信頼関係回復のために努力をされている、こういう決意のほどが表明されましたので、私たちとしてはそこに信頼と期待をかけるわけですけれども、この中にあるような現状が従来あったのではないか。きょうここで一つ一つについて調査の結果をお話ししてくださいというようなことは私は要求いたしませんけれども、こういうような問題があったのではないか。こういう問題について、職場のこうしたトラブルについて郵政省としては今後どのように改善を図っていこうとしているのかということについて、これは細かい内容もありますから人事局長の方にお答えいただきたいと思います。
#18
○浅尾政府委員 お答えいたします。
 いま先生御指摘の「郵便局は誰のもの」というパンフレットが出ておることは私も年末から承知をいたしております。またその内容につきましても当時読みました。
 そこで、いま先生から御指摘のございました内容でございますが、われわれといたしましても十分この反省をしなければならぬという点もあるわけでございます。しかし、言いわけをするつもりではございませんが、それらの中には、先ほど私が触れました一二・一四という確認をした時点以前のものもあるやに聞いておりますし、そういう点につきましてはもうすでに整理もし、またわれわれとしてもきちんとしておるということもございます。したがって、その事案の中にはそのときの背景なりあるいはいきさつ等を抜きにしてはなかなか理解できない点も一方あるわけでございます。それにいたしましても、やはりそういうことが職場内で起こるということ自体われわれとしては反省もし、また今後そういうことが再演されないように、私たちとしては郵便局管理といいますか郵便局の職場管理といいますか、そういう点につきまして今後さらに努力をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#19
○山花委員 いまの問題については昨年暮れの大綱妥結いたしました労使の話し合いでも一定の解決の方向を打ち出されておりますので、こうした状況については一日も早く改善していただきたいということを要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 安全問題について伺っておきたいと思うのですけれども、まず郵政事業における公務災害発生の状況と件数についてお伺いしたいと思います。
 データの関係から昭和五十年度、一体どのくらいになっているか、五十一年度もわかれば教えていただきたいと思いますけれども、そのデータについて五年前と比較してどうなっているかという問題ですけれども、この点について、もしございましたら公社の関係も含めて両方ともお伺いしたいと思います。
#20
○浅尾政府委員 まず郵政省の方からお答えを申し上げます。
 昭和五十年度におきます公務災害認定件数でございますが、これは総数で九千九百八十九件ということに相なっております。この数字は五年前、つまり昭和四十五年度の数字を申しますと七千九百八十四件ということに相なっております。したがいまして、この五年間に二千五件という数字が、残念ではございますけれども、増加をしておるという状況でございます。
#21
○山花委員 いま総件数だけお話しいただきましたけれども、内容について災害の種別にもしわかりましたら関連して御報告いただきたいと思います。
#22
○浅尾政府委員 内容別にお話しをいたします。まず最初に四十五年を申しまして、その同じ件数の五十年を言う、こういう順序でお話をしていきたいと思います。
 総計はいま申し上げたとおりでございます。災害による負傷でございます。この内容を申しますと、交通事故関係が四十五年には五千七百五件ということに相なっております。これが五十年度は六千三十件。それから犬による被害というのがございます。配達途上、犬にかまれる被害でございますが、これが四十五年が五百十件に対しまして五十年度が七百三十一件でございます。それから設備関係。郵便局内での設備の関係で負傷等が起こるという問題でございますが、四十五年が七十七件、五十年度が百十三件でございます。それからやけどと申しますか火傷といいますか、こういうものが四十五年度が四十五件、五十年度が三十九件でございます。それから風雪水害が四十五年が九件、五十年度が五件。それから機械類等による負傷でございますが、これが四十五年が百三十一件、昭和五十年が八十七件ということでございます。それからその他が千四百二件に対しまして昭和五十年が二千五百二十三件という状況に相なっておるわけでございます。
#23
○長谷川説明員 ただいまの先生の御質問に答えさせていただきます。
 昭和五十年度の電電公社の業務災害は合計で千百十二件ございます。その内訳は私ども交通によるものと作業事故によるものと分けておりますが、交通事故は四百四十一件。作業事故と申しますのは作業中に負傷したりしたものでございますが、あるいは執務中に廊下等で転んだものも含めまして六百七十一件。合計先ほども申し上げましたように千百十二件でございます。これを四十五年当時見てみますと、交通事故が八百七十三件、その他の事故が七百三十件、合計千六百三件ということでございまして、大体五年間で約三一%弱の減少を示しております。
 そのほかに頸肩腕症候群というのが電電公社の中にございまして、この数字とは別に計上してございます。といいますのは、災害の発生と認定時期が多少ずれておりますので、そういったことで別計上しているわけでありますが、五十年度には三百二十人件ございます。
 以上でございます。
#24
○山花委員 いまの各御答弁を比較してみますと、公社の方は四十五年度から約三一%公務災害が減っているけれども、郵政省の方はこの五年間に二千五件も増加している、こういう問題が出てまいりました。関連して、私は官公庁における公務災害発生件数を調べてみたわけですけれども、百件以上というところが八つほど調べの中で出てまいりました。郵政省の場合には、先ほどのお答えのとおり五十年度九千九百八十九件。以下多い順番に見てみますと、林野庁が三千百三十八件、法務省が七百一件、建設省が三百十六件、文部省が三百十二件、厚生省が二百三件、北海道開発庁が百七十件、運輸省が百四十件、以下百件以下ということの数字が調査の結果出てきたわけですけれども、百件以上というところで郵政省の九千九百八十九件というのは官公庁における公務災害発生件数のうちの六三・七%を占めている。私の調査に間違いがなければ、そうしたデータが出てくるわけであります。件数が多い、しかも年とともにふえている、この状況を郵政省としては一体どのようにとらえているのか、また公務災害の増加傾向の中身の特徴についてどのようにとらえておるのかということについて伺いたいと思います。
#25
○浅尾政府委員 いま御指摘ございましたように、郵政省の方の公務災害認定件数というものは、この五年間で二千件以上増加しておるわけでございますが、その増加した内容と申しますか増加した主なものでございますが、交通事故関係で三百二十五件、犬による被害というものが二百二十一件、それから先ほど私内訳のときに失念をいたしたわけでありますが、疾病関係が三百五十六件、こういう点での増加がございます。これはやはり郵便局職場の実態というものは外務作業が非常に多い、こういうことで最近の交通戦争等が最大の理由ではなかろうか、こんなぐあいに考えておる次第でございます。そこで、郵政省といたしましても人命尊重という立場から、こういう災害を可能な限り少くしてまいる努力というものをしなければならない、かように考えまして、職員がそういう災害にかからないようにいろいろな対策と申しますかそういうものを現在鋭意進めつつあるという現状でございます。
#26
○小宮山国務大臣 九千九百というのは三十一万人の中で大変高い数字である。それから六千人の交通事故というものを見ましても、これは大変なことだと思います。各種郵便局にも安全対策委員会のようなものをつくっておるようでございますが、私、これは根本的にもう少し考え直さなければ、三十人に一人の事故件数というのはちょっと多過ぎます。特に、交通事故の六千件というものも多過ぎるのではないかと思います。やはり、そういう安全対策なども徹底して、今後とも通達を出し、あるいは安全週間とかいろいろなことを省内で設けて、その対策を練りたいと考えております。
#27
○山花委員 とにかく官公庁の百件以上の件数のうちの六三・七%が郵政省であるということは、ゆゆしき事態ではないかと思います。大臣のいまの決意のほどをぜひその下部にまで徹底するということで御努力をお願いしたいと思います。いま申し上げた下部に徹底という点がどうも不足しているのではないか、こういうような事象にわれわれよくぶつかるわけであります。
 細かい具体例ということにはなりますけれども、昨年暮れ問題になったケースとして一例挙げますと、東京の調布の局の事件がありました。どういう事件かといいますと、バイクの利用の方法ということですけれども、赤バイクによる事故が全国的にふえている、こういう状況の中で管理、点検ということについて局のたてまえとしては、従来以上に厳しく行うということにはなっておるようです。ところが、この調布の局で起こった事件というのは、一たんもう廃車にしたバイク――廃車にした場合には三百円程度で払い下げればよろしいということのようですね。これを職員の間に競売にかけさせまして、職員の中で競売をして三千円から五千円、こういう幅で局の方が売却処分にした。ここまでならまだいいわけです。ところが、年末で忙しくなってきた、一遍廃車にして競売さして職員にやってしまったあの車、もう一遍使おうじゃないか、こういうことを局長が考えまして、一たん廃車にしてしまったそのバイク、競売で落とさしたバイクを一日八百円でもう一遍借り上げてそのバイクを配達業務に使わせていた、こういう事件がございました。耐用年数が過ぎたからということで一遍払い下げた、払い下げてしまえば整備などについては個人の責任ということでありますから、局の責任でやるのとは違って非常に不十分になってくるのは当然だと思います。それをもう一遍一日八百円で契約書を取り交わして局員から借り上げて、それを使って配達をさしている。こういうケースがございました。われわれは、この問題について、局長のところにも、おかしいではないか、こういう申し入れなどをして、その後やめたということは聞いておりますけれども、細かい問題ですから、いますぐおわかりにならなければ、後でお調べいただいて、こうした問題についての実情をお答えいただきたいと思うのですけれども、こういう事例があったことを把握しておられるかどうか、把握していなかったら後でお答えいただくとして、こんな事例を見てみますと、現場ではまだまだ安全問題についての対処の仕方が大変おくれているのではないか、こういう気がしてならないわけですけれども、その点についてひとつお返事をいただきたいと思います。
#28
○廣瀬政府委員 私、ただいまの先生御指摘の、調布の問題につきましては、存じておりませんので、よく実態を調査いたしまして、検討いたしたいと考えております。
#29
○山花委員 いまの問題は新聞にも報道されたケースですので、ぜひそうした問題については把握していただいて、適切な対処を希望したいと思います。
 全体として公務災害がふえているという内容について分析してみますと、交通事故がふえているということもあるわけですけれども、そのほか腰痛症あるいは貯金保険の関係では頸肩腕症候群がふえてきている。そしてさらに最近の若干の特徴として、神経性の疾患がふえているのではないか、こういうデータを見ての印象が強いわけですけれども、その点についてどうかということをお答えいただきたいと思います。同時に、その原因をどう見ているのか、対策についてどう考えているかということについても、できるだけ具体的にお答えいただきたいと思います。
#30
○浅尾政府委員 お答えいたします。
 いま先生御指摘ございました交通事故の問題これは郵便事業に多うございますが、郵便事業におきましては、交通事故と、それから腰痛という問題がございます。それから頸肩腕症候群につきましては、貯金保険以外の部門に比較いたしますと、貯金保険事業はなるほど多く発生をしておるということでございますが、貯金保険だけが顕著に多いかと申しますと、そんな状況でもないんじゃないだろうか、こんなぐあいに見ております。
 それから神経性の各種の疾患でございますが、これはいま私の方で詳細把握した資料を持ち合わせておりません。また神経性疾患というのをどの程度の範囲でどうとらえていくかという問題もあろうかと思いますけれども、要は、先生御指摘の、この種の疾病というものが最近出てきておるということは事実でございます。これもその原因等をどう見ておるかというお話でございますが、もちろん各種の機械などを郵便局の段階に入れております。そういうことから、機械の増加という面が一つ考えられようかと思いますけれども、また一方、近年社会的に言われておるようでございますが、運動不足だとかあるいは基礎体力が低下するためにそういうような疾患というものが出てくるんじゃないだろうかというような考え方も、私は一方にあるやに聞いておるわけでございます。
 そういう意味合いから、なおこの種の疾病というものに対する対策と申しますか、これをわれわれは力を入れていかなければいけない。その一環といたしまして、最近頸肩腕障害に対します健康診断を詳細にやるという仕組み、それから罹患した職員に対する治療の対策、それから予防措置、特に腰痛などの予防措置でございますが、そういう予防措置という三本の柱でそれらの疾病に対する対策というものをつくりまして、今後地方を指導しそれに乗って、この方針に従ってやらせていきたい、かように考えておるわけでございます。
#31
○山花委員 いまのお話の中で、どうも職員の体力不足、体力の問題もあるんではなかろうか、こういうお話ありましたけれども、こういう形で、職員のそれぞれの負担で問題解決しろというような発想は、私は間違っていると思います。いまの三本の柱ということで対策立てている、こういうふうにお話しになりましたけれども、実は問題は、そういう対策を立てておられたはずである。ところがどんどんとふえているではないかというところに問題があると言わなければならないわけです。したがって、従来のような対策の立て方では今後も増加基調というものは変わらないのではないかということを心配しなければならないと思います。今後、災害発生の予防策、疾病対策ということについては改めて腰を据えてひとつ新しく対策を打ち出していただかなければ、この状況ということを変えるということはできないのではないかというように思いますので、その点についてはそうした問題についての新しい計画などが考えられるのかどうか、こういう観点からひとつお答えいただきたいと思います。
 具体的には、じゃ今度五十二年度は、本年度は災害発生件数を半分にしようというようなスローガンを掲げて具体的に取り組む、こんなことがあってもよろしいんじゃないかと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
#32
○浅尾政府委員 お答えいたします。
 いま先生御指摘の、五十二年度は一挙に五〇%にこの種の疾病をとめるべく郵政省として取り組んでいくという意味での具体的な施策というものは、いま私持ち合わせておりませんけれども、いま先生いろいろと御指摘いただきましたように、やはりそういうものに対する予防施策といいますか、そういうものに対しては本当に腰を据えてかからなければならぬという気持ちでおることをお話しをさせていただきまして、御了解得たいと思います。
#33
○山花委員 いまのお話伺いましても、大臣の方からもこれは対策を立てなければならぬ、こういうお話先ほどございましたけれども、いま人事局長のお話伺っていますと、何かこう頼りないといいますか、じゃ一体ことしはこうするんだというところが打ち出されておらない気がいたします。
 関連して、こうした労務災害、公務災害については、事故の発生防止という面での一段の努力を要請すると同時に、こうした職業病あるいはその性格を持つ公務災害の被災者の回復、リハビリテーションなどについても一体どうするのかということが郵政省はどうもおくれているんじゃないか、こういう気がしてなりません。そのための施設があるのかないのか。あるいはなければ計画がどうなっているのかということについて人事局長にお答えをいただいた上で、大臣の御見解を伺いたいと思います。
#34
○浅尾政府委員 その種の疾病を回復させるためのリハビリテーションが必要だが、郵政省にはそういう施設があるのか、こういうお尋ねでございます。
 現在、郵政省にはリハビリテーションを専門的に行う病院という施設はございません。しかし全国十六ございます病院の中に、整形外科というものを設置しておる病院がございます。そういう病院にはこの機能回復のための、あるいは機能回復させる訓練のための必要な施設というものを置いておるという状況でございますが、先生おっしゃいますような、いわゆるリハビリテーションセンターを完備したものという点になりますと、現在は郵政省の中にはないわけでございます。
#35
○小宮山国務大臣 山花委員の目標設定、これは本当言うと、一挙になくなればよろしいのでございますけれども、少なくとも各局に目標設定はすべきであろうと私は思います。交通事故等が六千件、全体で疾病等がございますけれども、社会情勢の多様化、高度化ということで、アメリカなどでも筋肉労働から頭脳労働に移る、その頭脳労働に移ることで神経障害が相当出ているやに私も聞いております。そういう問題は社会問題として大変大きく取り扱われているようでありますけれども、私は、少なくとも各省、局で目標を設定すべきである。たとえば、建設場においてもやはりある程度の災害を防止するためにいろいろなたれ幕あるいは腕章等をつけておると同じように、私は各局にやはりそういうような一つの目標を設定して、そのような方向に向かっていくべきであろうと思います。施設等については内部でも少し検討せざるを得ないと思いますけれども、そういう目標設定において各職員が交通災害あるいは疾病に対して努力していくというようなことを、目標を掲げるような指導は今後ともやっていきたいと考えております。
#36
○山花委員 いまの大臣のお答えでも、まだまだどうもこれだけ災害が多発しているという状況の中で、もっと具体的なものをもっともっと出していただく必要があるのじゃなかろうかという点を痛感いたしますけれども、その点についてはいまの大臣の決意をぜひ実践していただくということに強い期待をかけて、次の質問に移りたいと思いますけれども、そこで、たとえばこうした形で災害が多発しているという問題と関連して、病気になった方、被災者の回復過程での現場の処遇が大変冷たいのではないか、こういう問題が幾つか私の手元に報告されているわけであります。
 これまたちょっと具体的な問題で言いますと、たとえば調布の郵便局の大渓さんという方ですけれども、脳血栓で右半分麻痺ということになりまして、逓信病院で治療を続けまして大体回復した。そうした中で、時期はちょっと前ですけれども、四十八年一月十一日に主治医の先生の方から診断書が出まして、従来の外勤の職務は無理かもしらぬ。しかし何らかの形で復職をさせて仕事につかせるということが本人にとっても必要である。身体障害者福祉の点から見ても、職域相互の応援を得てぜひとも復職を配慮されるようお願いする、こういう診断書が出まして、そうしてわれわれは復職させるべきだということをかなり要求したわけですけれども、なかなか局長さんは聞いてくれませんでした。最終的にはわれわれの要求に基づいて、長い間かかった後復職させたわけなんですが、その後の処遇について見てみますと、この主治医の方の診断書の内容からもはっきりしているとおり、もとの外勤の仕事は無理です、しかし字なんか書くのについては訓練してもうできるから内勤に、こういうことだったわけですけれども、実際上、身分はその後現在に至るまで、定数の関係があるようですけれども外勤ということにしておいてそのまま放置されている。しかも、これはまた後で身体障害者雇用促進との関係で時間があったらお伺いしたいと思うのですけれども、これはごく最近のことなんですが、ことしの一月二十九日、いまの方について局長の方から、身障者であることを理由にして、退職したらどうだというような働きかけが行われておる、こういうような事情を聞いておるわけですけれども、そういう事実について本省の方で把握しておるかどうか。把握していないとするならば、そんな問題について、要するに、病気にかかった人が職場に戻るという配慮については、どのように考えておるかということについてお答えしていただきたいと思います。
#37
○浅尾政府委員 いま先生御指摘の調布郵便局の外務職員の件につきましては、私、事実を承知いたしておりません。そこで、一般論でございますが、身障者あるいは病気回復期の職員につきましてはやはり職場復帰をさせる。そのことがまた病気をさらによくしていくということも事実あるわけでございます。そういう意味から職場復帰をさせ、仕事をさせる中から完全な人に少しでも近づけるべく、職場の長というものはやはりそういう配慮をしなければならぬのじゃないか、こう考えておりますが、ただ、その場合に、個々のいろいなケースがあろうかと思います。したがって、一般論としてはそういうことが言えようかと思いますけれども、具体的な個々のそれぞれの職員の病状なりあるいは回復の度合いなりということを勘案いたしますと、一それぞれの立場から判定をしていかなければならないのではなかろうか。しかし一般論といたしましては、仕事につかせるということから回復していくという部面が多うございますので、そのような配慮が必要じゃないだろうか、私はこういうふうに考えておる次第でございます。
#38
○山花委員 いま私が具体例として挙げた問題についての措置については御存じないということですから、また調査の結果、その措置の方法について改めてお伺いしたいと思いますが、こうした公務災害がふえているということの原因について、先ほど人事局長の方から、一つの問題としては機械の増加という問題もあるのではないか、こういう指摘がありました。まさに大変大事な指摘だと思います。機械化が進んでくる、合理化が進んでくる、もう一つの問題は定員の問題、能率アップの問題ということにも絡んでくると思いますけれども、そうした趨勢に対応してどうも公務災害がふえているのではないか、特に神経性の疾患、疾病がふえているのではないか、こういうように考えるわけですけれども、この点についていかがでしょうか。
#39
○浅尾政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、神経性の疾患ということになりますと、いろいろな学説と申しますか、考え方があるわけでございますが、やはり職場を合理化の一環として機械化をしていくという点からの発生というものも一部考えられるのじゃないだろうか、私はこう思いますが、それにいたしましても、そういう機械を使っていくという場合の身体的な予防といいますか、そういう配慮も一方で必要なのじゃないだろうか、私はかように考える次第でございます。
#40
○山花委員 関連した質問なわけですけれども、この点はひとつ大臣にお答えいただきたいと思うのです。
 いまの応答は若干かみ合わない部分もあるわけですけれども、問題の一つの原因として機械化が進んでいることとの関連については局長のお答えにもありました。機械化を進めていく、これはこれからも一つの趨勢としては出てくることだと思います。そうした機械化を進める、合理化を進めるというような問題についてはほかの労働条件の問題もたくさんありますけれども、やはり労働組合と十分話し合って進めていく、こういう基本的な立場で問題を考えなければならないのではなかろうか。また、機械を導入するということの関連から言いますと、合理化のシステムといいましょうか、機械そのものの性能との関係でどういうふうに合理化を進めるかというシステムの問題、同じような問題で言えば配達のシステムの問題、こういう問題についても労使が協議して進めていくという姿勢がどうしても必要になってくるのではなかろうかと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
#41
○小宮山国務大臣 合理化という問題は、時代の趨勢の中でどうとらえていくかというような問題もありますけれども、郵政省としては、合理化を進めていくには、計画策定をやる場合に事前に労使間の締結をして今後ともやっていきたい。
 いまの質問とはちょっと違いますが、先ほどの質問の中の事故等の問題、これは頭脳労働者と筋肉労働者の問題だというお話がありましたけれども、私はそういう問題をどう処理するかが重要な問題だと思うのです。たとえばいま各銀行間の中でいろいろなオンラインシステムが行われる。すると、そういうところでの神経障害が相当出るであろうというようなことも考えられます。そうすると、そういうような意味で今後そういう問題もただ単にそれを拒むのではなくて、たとえば郵政省の中では一番人力の要る集配の問題なども大変重要な問題であるけれども、合理化の問題を含めてやはりそういう問題も考えていかなければいけないと思っております。
 私、実を言いますと、いま九千九百という数字に大変ショックを受けているのです。この問題については、根本的に一挙になくなればそれが一番いいのですけれども、そう言っても、それじゃそう簡単に全部なくなるかと言うと、いままでの交通事故を見ても一万人以上の方が亡くなられている現状から見ましても、各局の環境を踏まえて各局で計画策定もしていただいて、本年度はこういう目的で私たちはやりますという方向を各局それぞれ挙げて、これを地方局でまとめて、本省でまとめるというシステムをとらなければいけない。ただ合理化については、私は事前協議の協約をやっていかなければいけないと思っております。
 それから集配の問題、これはどうしても人力が要る。しかし労働賃金が相当上がっていく。たとえばある統計によれば、昭和六十年ぐらいのところを見ますと、黙っていても平均就業年齢が四歳上がる。それによって、ベースアップではなくて上がるものについて三%の賃金上昇はある、そのほかにベースアップがあるのですから。郵政業務の中でそういうものも踏まえてどうやっていくのかという大変基本的な問題、これは昭和六十年代を考えていきますと、郵政業務は非常に重い荷物をしょっている。そういうものをいまから鋭意解決してひとつ新しいものをやっていく、そういうものと兼ね合わせてやはりいまのような問題を考えていく、それからもう一つ、それに派生する疾病等も考えていくという非常に大きな仕事でございます。そういう意味でも、労使間の協力なくしてはできないであろうと考えております。
#42
○山花委員 いまお話の冒頭に、事前に締結をしてというお話がありましたけれども、事前協議をしてその上で進めるように努力していきたい。細かい問題では安全衛生委員会とかあるいは部内の教育とかいろいろあると思いますけれども、基本的な問題ですね。とにかく事前協議を徹底させて、話し合って合意をして、そして対処していきたい、こういう大臣の決意があったと、こういうようにお伺いしてよろしいですね。
#43
○浅尾政府委員 ちょっといまの大臣の御発言に対しまして補足をさせていただきますが、いろいろな合理化を郵政省はいたします。この合理化それ自体の計画と申しますか、合理化をどう進めていくか、その合理化の推進ということにつきましては、いわゆる郵政省が省側の責任で計画を策定していくことでございますが、この計画を策定していくためにはやはり組合の十分な理解を得るということが必要なこと、これは当然なことでございます。そういう意味から、この合理化等の実施につきましては、労働組合との間で現在もその計画をどう進めていくかということについてのいわゆる事前協議協約というものを締結をいたしまして、そのルールに乗っかって現在も進めてきておるわけでございます。蛇足でございますが、最近簡易保険局でオンライン計画などの試行に入りましたけれども、それにつきましてもこの事前協議の協約に従いまして進めてきたというぐあいに御理解をいただきたいと思うわけでございます。
#44
○山花委員 いま補足されての御発言を伺いましたけれども、事前協議の協約にのっとって対処していきたいということですが、問題は、その協議の問題が形骸化してきていたのではないか、要するに形だけ話し合いがあれば後はどんどん実行していく、協議は続けながらやりたいことはどんどん省の側でやってしまう、こういう傾向がどうも従来強かったのではないか、こういうようにわれわれはとらえているわけですけれども、先ほどの大臣のお話といまの局長の話というのは、若干その点の問題についてニュアンスが違ったお答えになっているわけです。事前協議協約の実質を生かすように努力していきたい、こういう回答を人事局長の方からもいただきたいと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
#45
○浅尾政府委員 この合理化の計画を進めていきます場合の事前協議協約を形骸化しないようにやっていけ、こういう御指摘でございますが、これはもう当然のことでございますので、その趣旨に沿って進めてまいりたい、かように考えております。
#46
○小宮山国務大臣 山花委員にぜひ御理解いただきたいのですけれども、現時点の問題だけで考えておりますと大変な問題が出てくるであろうと私は思います。といいますのは、非常に多様化していく昭和六十年代の郵政業務というものを踏まえて、ぜひ労使間で協調してやっていかなければいけないということを私自身常に申し上げておるわけでございます。
#47
○山花委員 時間の関係がありますから、次の質問にいきたいと思うのですが、時間短縮の問題について伺っておきたいと思います。
 週休二日の問題、そして時間短縮の問題については大変大きな関心を寄せているところでありますけれども、週休二日問題についてはまたの機会にいたしまして、きょうは時短の関係だけにしぼってお伺いしておきたいと思うのですが、現在、たとえば週所定の労働時間は郵政省の場合にはどのくらいになっているかということについて、まずお伺いしておきたいと思います。
#48
○浅尾政府委員 週所定の労働時間は、郵政省の場合は四十四時間ということに相なっております。
#49
○山花委員 時短の問題はどうしても週休二日とかかわってくるところもありますけれども、職員の側、組合の側の要求がなかなか入れてもらえない、どうも郵政省の場合には対処の仕方がおくれているのではないか、こういうように受け取られているわけですけれども、今後の見通しあるいは計画、そういった点についてございましたら、ひとつお答えいただきたいと思います。
#50
○浅尾政府委員 勤務時間短縮の問題でございますが、郵政省といたしましても、勤務時間短縮あるいは週休二日制、この問題の社会的な趨勢と申しますか、これを実施していく、あるいは時間短縮をしていく企業が年々多くなっておることは承知をしております。それからまた勤務時間短縮ということも、職員の勤務条件の中でも非常に大きな問題だということ、これも私たち承知をしております。
 しかし、勤務時間短縮をいたそうということになりますと、省内的にもあるいはまた社会的な影響という点から考えましても、いろいろむずかしい問題があるように思います。たとえば、いまの郵政省のサービスをそのまま維持して勤務時間を短縮していくということに相なりますと、その分だけの業務が停滞してしまう、こういう結果を招来することは目に見えておるわけでございます。
 そこで、そういうことにならないようにではどうするかという問題になるわけですけれども、そのためにはやはりその失われた労働力をカバーする意味での新たな労働力、つまりわれわれは定員と申しておりますけれども、あるいは要員と申しておりますけれども、そういうものが一方必要になってくる、こういうことが一方に出てまいります。そういうことは、いまの客観的な情勢あるいは郵政省の財政の状態あるいは定員の状態というようなことから考えましても、早期に、あるいはまた全体的に勤務時間短縮に踏み切っていくということにつきましてはいろいろ問題がございまして、展望と申されましても、いま直ちにつくり上げるわけにはなかなかいかないということでございます。いま、かねてから組合との間にも、いわゆる勤務時間に関する専門委員会というものをつくっております。それで、郵政省の場合どのような方策でどうやっていくかというような点につきましていろいろ検討もし、あるいは問題点の解決というようなこともやっている、こういう段階でございます。また一方、他省の試行的なことと申しますか、一部試行をいたしまして、それの結果なりを見ながら、また専門委員会でどう解決をしていくかというようなことに今後も取り組んでまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#51
○山花委員 どうもお答えが頼りない気がしてならないわけですけれども、大臣にひとつ、決意ということでお伺いしておきたいと思うのです。
 先ほど、週所定労働時間四十四時間である、こういうお話がありました。もう最近では、大企業では三分の二の労働者が週四十時間制になっております。また労働者一人当たりの平均週所定時間、これはもうすべておしなべてということでありますけれども、これは四十二時間二十一分、これは大体われわれの把握しているところであります。要するに、四十四時間ですから平均よりも高いわけです。やはりこの問題については、サービス低下の問題とかあるいは社会的影響といったことで幾つかの問題点をいま話されましたけれども、根本的な問題としてはやはり定員の問題がかかっているのではないか。定員の問題が解決しなければ、幾ら方策を練ったとしても、結局そこにぶつかってしまうということではないかと思います。行政官庁と現業官庁との違いというようなことも関連してくるかもしれませんけれども、定員を出さないでおいて時短だけやれと言っても、これは無理な注文に決まっているということだと思います。そうした時短問題、労働条件の中で一番根本的な問題について標準以下の実態を改善していくためには定員問題に取り組んでいかなければならないと思うのですが、大臣はこの点どうお考えかということをお話しいただきたいと思います。
#52
○小宮山国務大臣 週休二日制が相当数普及しているということは大企業ではそうであると思います。しかし中小企業の中ではまだまだ週休二日制というものがなかなか実現できない。私は、国家公務員というのは国民の奉仕者でありますから、ある意味では、気持ちの上ではそういうふうにしたいと思うけれども、先憂後楽というような問題もありますし、それからもう一つは週休二日制をやるとか、労働時間を短縮するということは、人間だけの問題ではなくて、ひとつ合理化もからまないとそれはでき得ない問題であろうと思います。それは非常に機械化、私も東京郵便局を見ましたけれども、やはりまだまだ、工場で言いますと、いわゆる流れ作業が十分できていないように感じます。やはり合理化をすればそれなりの、いまの人員でローテーションをどう組めるかというような問題にもからむであろう。そういうような問題もからめて、それから集配の問題でも、やはりいろいろなアメリカのような方式をとればどういうふうな形になるか、そういうようないろいろなすべての関係を兼ね合わせて、やはり人員の配置だけではなくて、増員の問題だけではなくて、やはり合理化というような問題も含めて、社会情勢を考えてやるべきであろうと思います。週休二日制という問題は、当初のスタートというのはやはり非常に高度化された社会の中で、また高度化された、機械化された組織の中で週休二日制という問題を、時間短縮を隔週から始めて週休二日制に持っていくのが一番のルールになっておりました。ですからそういう問題も兼ね合わせて考えていかなければいけないのであって、いま山花先生のおっしゃる面も私わかるにはわかるのです。しかしそういう問題も兼ね合わせて考えていかなければ、なかなか労働時間の短縮というものはむずかしいのではないか。そういうことをやはり各郵政の中でも検討しているようでございますので、それを早く推進するように、今後とも努力いたしたいと思っております。
#53
○山花委員 根本的な問題について、いまの大臣のお話は、定数問題を避けて問題が解決できるのじゃなかろうか、こういうような趣旨にもとれるところがありまして、これは、きょうは時間の関係がありますから余り突っ込みませんけれども、大変重要な問題だと思います。
 またもう一つ。私はきょう週休二日問題を一応はずしまして曲伺いしたつもりですが、大臣の発言の中で、大企業はできるけれども中小企業はなかなかむずかしいというお話がありましたけれども、実際には、最近では小企業でも週休二日の制度が普及しておりまして、大体適用労働者は三分の一を超えているという現状もあります。その点はさておきまして、週休二日問題についてはいま労使で話し合っている部分もあるようですから、ただおくれているという点だけを指摘しておきたいと思うのです。
 時間短縮の問題については、四十四時間ですから、全体の平均よりも悪くなっている、立ちおくれている。こういう問題についても、いまの大臣のお話ですと、要するに合理化問題についてもうちょっとやってみなければそこには手をつけることができないのだ、こういうような趣旨にもとれないではありません。やはりそういうことでは問題はなかなか解決しないのじゃなかろうかというように考えざるを得ないのですけれども、いかがでしょうか。そっちが進まなければこっちは手をつけることはできない、こういうことなんでしょうか。
#54
○小宮山国務大臣 労働時間短縮というような問題は平面的になかなか物が考えられないということを申し上げたのであって、労働時間の短縮ということは、私自身、日本が世界のレベルから、先進国の中では大変おくれていることも承知しております。ですからそういう意味でも、ただ単に労働時間を短縮することによって仕事の問題が残るのでは困るのであって、そういうものを両方あわせませんと、労働時間の短縮という問題ができないのではないか。中小企業の週休二日制というような問題が行われている中には、やはりそれなりに合理化が行われ、近代化が行われている中でそういう形で行われているので、旧態依然とした生産過程ではなかなかそれはできない。ただそれは、はたがやっているからやっているということとは別であります。そういう企業もあります。しかし合理化というか、生産過程の中での合理化が行われて、これだけ短縮されたからやはり生産高が伸びるという関係の中で労働時間の短縮というものが行われているというふうに私は認識いたしております。
#55
○山花委員 この点についてもう少し議論すると時間のかかるところもありますので、一点だけこういうかっこうでお伺いしておきたいと思います。
 時間短縮の問題について、大臣としてもこれから、先ほど指摘したような問題点を踏まえて、解決のため、改善のために努力していく、こういうように伺ってよろしいかどうか。
 もう一つは、いま合理化問題とのからみでお話がありましたけれども、現実の業務遂行の中で、作業量に見合った要員は当然のこととして確保していく、そのための努力はする、こういうように伺ってよろしいですか。
#56
○小宮山国務大臣 そのように理解していただいて結構でございます。
#57
○山花委員 午前中時間でもありますので、もう一つだけ最後に伺っておきたいと思うのです。
 御承知のとおり、昨年のことですけれども、身体障害者雇用促進法が改正をされました。制定されて十五年経過したのだけれどもまだまだ雇用の現状は十分ではない、こういった観点から改正が行われたわけですけれども、郵政省、これは公社の場合にも一緒にお答えいただきたいと思うのですけれども、身障者の雇用率の問題ですが、現状はどうなっているのかということについてそれぞれお答えいただきたいと思います。
#58
○浅尾政府委員 身体障害者の雇用促進につきましては、先般身体障害者雇用促進法の改正によりまして、郵政省の場合は新たに一・八%の雇用率ということが要請されることに相なりました。そこで、郵政省が現在身障者を何人採用しておるかと申しますと、五十一年十月一日現在の状況で申しますと一・七七%ということになっておりまして、目標の一・八%にはわずか達していない状況でございます。そこで、われわれといたしましても全国にそれぞれ雇用の促進方を図りまして、この雇用率の達成に努力をしていきたい、かように考えておる次第でございます。
#59
○浅原説明員 お答えいたします。
 電電公社の場合も、昨年の法改正によりまして雇用率は一・八%に引き上げられました。五十一年十月一日現在の雇用率は一・七二%に相なっております。私どものところではすでに十年の歴史がございますけれども、十年前に特別の身体障害者の方々を雇用する場合にどういう考え方でいったらいいかというようなことを部外の経験者の方も入れました委員会をつくりまして答申をいただきまして、その後体制をつくりまして定着をしてきておりますので、いま申し上げましたように引き上げられました雇用率には達しておりませんが、今後関係当局の御指導も得つつ、計画的に早急にこの目標を達成するように努力したいと思っております。
#60
○山花委員 いまのそれぞれのお話、 いずれも一・八に達していない、こうお答えになったわけですが、きょうは細かい問題については後に回しまして、現状は御承知のとおり不況の中で身障者の皆さんの就職の窓口というものが閉ざされています。政府の五十二年度の経済見通しを見ましても、やはり百万以上の失業者群の存在ということが、前提になっている。いよいよ厳しくなっているという現状でありますので、まず官公庁の方からこうした問題については率先して解決をしていかなければ、この法の趣旨にも反していくということにもなると思います。この点については、ぜひ法定雇用率に達するように努力していただきたいということをお願いして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
#61
○小宮山国務大臣 身体障害者雇用促進法の目標の一・八というものについては、私も先生の御質問をお聞きいたしまして、やはり法律に定めてあることであります。また先生のおっしゃるように、このような不況のところでぜひ恵まれない方々に対して温かい手を差し伸べるように、鋭意努力し目標達成に持っていきたいと考えております。
#62
○八百板委員長 野口幸一君。
#63
○野口委員 昨日、大臣より通常国会逓信委員会における所信表明をお聞かせいただいたわけでありますが、その中で特に強調されておりますように「現下の変動する経済社会情勢に即応しつつ、その機能をより十分に果たすために、現時点において何をなすべきか、また、将来に向かっての課題は何であるかを絶えず考えながら、」と、こう強調をされておるところでありますので、その前向きに事を処せられようとしております大臣の姿勢を高く評価いたしますが、後ほどまとめてその所信をお述べいただきたいとは存じますけれども、郵政省の所掌に係る事項のうちおよそ二点について、やや詳細にわたって御質問を申し上げておきたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
 まず第一に、今日の郵便の需要の事情についてお聞きいたしたいと存じます。昭和五十一年の一月二十五日に料金の値上げが実施されましたが、値上げに伴うところの一時的な物数の需要の動向は、四十一年度の値上げの場合あるいはまた四十六年度の値上げの場合と違った傾向にあると思われますが、その状況についてしさいに御報告をいただきたいと思います。
 なお、業務用の需要あるいはまた個人という形の需要、その変動についてもお伺いをいたしたいと存じます。
#64
○廣瀬政府委員 四十一年度、四十六年度の値上げの影響でございますけれども、四十一年度におきましては小包郵便物は四月に行いました。通常郵便物は七月に行っております。改定前の四十年度の郵便物数の伸び率が五・七%ということでございましたのが、改定後の四十一年におきましては二・七%というふうに落ち込んでおります。それから四十六年度におきましては、小包郵便物が四月、それから通常郵便物は四十七年二月に料金改定をいたしたわけでございますが、改定前の四十五年度の郵便物数の伸び率五・九%に対しまして、四十六年度は四・一%、それから四十七年度がほぼ全年にわたって影響を受ける年でございますが、これが二・二%というふうに減少になっております。
 次に、今回の一月二十五日の改定でございますが、これは改定前の四十九年度の郵便物数の伸び率が六・五%ということで非常に高かったわけでございますが、五十年度は〇・五%ということになっております。五十一年度の四月から十一月までただいま把握いたしておりますが、約一〇%の減少というような形になっております。
 それからもう一つ、郵便の利用の実態でございますけれども、これは私どもでいろいろアンケート等によりまして調査をいたしたわけでございますけれども、平常時におきまして利用されております郵便物は、その約八〇%が業務用の郵便であり――これは差し出しの面でとらえておりますが、個人用の郵便物が残りの二〇%というふうに推定されておるわけでございます。したがって、現在の郵便の利用の動向は、業務用郵便の需要のあり方に大きく支配されているというのが実情でございます。
#65
○野口委員 いまの報告をもう少し詳しく聞きたいのですけれども、先ほど申し上げましたように値上げによって変動する部分というのは、いわゆる業務用需要の部分が多く打撃を与えられてへこむのか、あるいはまた個人の差し出しの場合の郵便物がへこんでいる傾向にあるのか、その差ですね、そのところをひとつ詳しく。
#66
○廣瀬政府委員 これは正確にはなかなか把握しにくいかと思いますけれども、私どもその需要の動向を見ておりますと、一番大きく落ち込んでおりますのは一種定形及び定形外の市内特別郵便、これが非常に大きなウエートで落ちております。これは三〇%を超えておるかと思います。市内特別郵便でそれだけの落ち込みがあるということは、ダイレクトメール等の需要が相当落ち込んでいるのではないかというふうな感じがいたします。
 それから、第一種と第二種とを比較いたしますと、二種はそれほど落ちていない。したがって、一種から二種への移行というようなものも傾向として見られるのではないか、そういったふうな判断を私いたしております。
#67
○野口委員 そこでお尋ねをいたしますが、省は今日まで郵便の需要の増加という問題について、具体的にPRと申しますか、需要をふやしていくということについてのPRといいますか、そういう施策を行ったことがあるかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
#68
○廣瀬政府委員 郵便事業の存立を図っていくためには、私ども需要の喚起ということについて重点的に考えておるわけでございますが、その際に、先ほど申しましたように、大口の郵便離れということにつきましても十分いろいろな面でPRをしておるわけでございます。これは各郵政局あるいは郵便局それぞれ独自の施策もあわせて行っております。また個人用の郵便物につきましても、たとえば年賀はがきとか暑中見舞いの差し出し勧奨あるいは入学、就職時期のお祝い等の手紙の差し出し勧奨、あるいは郵便というものの特性と申しますかそういった意味、電気通信では行えないような記録性とかあるいは現物性というような有利な点の宣伝というようなことにつきましてもただいまやっておるわけでございます。また、青少年に対しまして文通を通じまして情操の涵養に資するというようなことを目的といたしまして、たとえば郵便友の会の育成というようなこと、手紙、作文のコンクールあるいは年賀状、版画のコンクールというようないろいろな施策をやりながら、私ども全体として郵便の需要が確保されるようにPRに努力しているところでございます。
#69
○野口委員 羅列をされたようでありますけれども、どうも全体的に私どもが見ましてそれがしり切れトンボになっている、むしろ何か手広くやっているというだけで、実がない、深く浸透していない、こういう点を指摘をしたいと思うのであります。特に業務用に対するPRといいますか宣伝というものについては相当おやりのようでありますけれども、この業務用八〇%、個人用二〇%という分布率というものは当分変わらないだろうとは思いますけれども、特に施策の全般が業務用というものに主力を置いているようにうかがえるのでありますけれども、その点についてどう思っておられるでしょうか。
#70
○廣瀬政府委員 先ほど申しましたように、非常に大きなウエートを占めておりますので、業務用郵便についてもこれを無視するわけにはまいりませんけれども、郵便の本体でございます信書というようなものにつきまして、それが十分に利用されるということにつきましては私ども最も関心を持っておるところでございます。最近手紙を書かなくなったというようなことがよく言われるのでございますけれども、先ほど申しましたような郵便の特性と申しますか、そういうものを強調しながらさらにPRに努力していきたいと思っておりますし、そのPRの努力とともに、先ほども申しましたように、手紙が持つ意味、それから青少年に対する手紙の利用の勧奨と申しますか、いろいろな面についてさらにやっていかなければならないというふうに考えております。ただ、私ども現在やっておりますものが決して十分とは考えておりませんので、今後はさらに一層努力してまいりたいというふうに考えております。
#71
○野口委員 そのお考えでいいわけでありますけれども、たとえば郵政省が非常に自主的に調査なさった、いわゆる今日の郵便というものに対する国民の認識といいますか考え方というものが拾われているようであります。それをちょっと内容的に伺いたいのでありますけれども、たとえば、私が伺いますところによりますと、親しい人からの手紙は非常に楽しいというふうに答えた人というのが全回答者の九〇%以上を超えている、こういうようになっていますし、また手紙をもらった方が内容はつまらなくとも電話よりもといった――これは電通に関係あるのだけれども、手紙の方がうれしいんだ、こういう回答が寄せられているというような調査をなさっているようでありますけれども、それの調査の主要な点といいますか今後いわゆる個人的な郵便物をふやしていこう、また増加させていこうという施策にかかわる部分について、その傾向を二、三お示しをいただきたい。
#72
○廣瀬政府委員 私、いま先生御指摘の調査というのを具体的に存じておりませんけれども、一般的に申しまして、電気通信は御承知のように同時双方向性を持ちます非常に有効な手段である。しかしながら同時に、先ほど申しましたように現物性ということ、それからいま先生御指摘のような、心を伝えるというような意味での特性というものは郵便の持つ効用であろうかと思っております。したがいまして、将来とも電気通信と手紙、郵便というものはともに並んで伸びていかなければならない性格のものではないかというふうに考えておりますし、私どもも過去を見ておりましても、電気通信の伸びとともに郵便の方も伸びてきておるわけでございます。そういうような傾向からいたしましても、今後とも郵便の需要が確保されるように私ども自身も努力してまいりますし、そういった方向になっていくように期待もいたしておるわけでございます。
#73
○野口委員 いまの郵務局長の御答弁を聞いておりますと、どうも郵政省が独自で行われました調査そのものについてもう少し深く御検討をいただいておらぬような気がしてならないのですけれども、たとえばこういうことになってきているわけであります。親しい人からもらう手紙は楽しいものだ、こういうように全般的に答えた人が約九四%、つまらぬ内容ではあっても手紙でもらった方が楽しい、喜びを感じるというのが七三%、大切な用件はめんどうだけれども記録に残るから手紙にすべきであるというような御意見が七八%、それから、親しい人には特に用事がなくても折に触れて手紙を出すべきだと思うというのが七三%、こういう国民といいますか、一般の方々の郵便物に対する認識があるわけですね。それに対して、ところがそれではなぜ郵便物がもっと伸びないかということになってくるわけですが、そうしますと、文章を書くのが苦手だ、これが七五%、そして、字が下手だという人が七二%、こういうようになっておるわけです。こういう非常にユニークな調査をされたんですから、これをもっと利用をして、どこにこれからこういう一般郵便物をふやしていくという隘路を見い出していくかということを考えなければならぬと思うのですが、この点についてどうですか。
#74
○廣瀬政府委員 確かに先生御指摘のように、郵便の差し出しということを考えます場合に、郵便料金とともに郵便を作成するタイムコストというようなものもやはり問題になろうかと思いますし、それから、やはり郵便を書く、文字を書く、そういった問題についても問題が多々あろうかと思います。これはやはり青少年の時期からそういった問題について真剣に取り組むように私どもも願っておるところでございますし、たとえば郵便友の会その他の事柄につきましても文部省とよく話をしながらやっておるわけでございます。今後ともそういった一般的な文字を書くということの習慣、そういったものについても基本的に考えて推進していかなければならないというふうに考えておるところでございます。
#75
○野口委員 私は、実は手紙というものについて、たとえば郵政省自身が、業務用が八〇%、一般用が二〇%だということについて固定的な概念をお持ちになって、その部分については力を入れても収入そのものには余り影響がないのじゃないか、こういうような冷たい施策というのが随所に出てきているのではないか。ただ、いま郵務局長が郵便友の会云々ということで文部省とも相談をしてとかいろいろなことを言われますけれども、私の知る内容においては、単に通り一遍だけのことでありまして、事実手紙というものの持っているこの情緒的なものを郵政省自身ももっと積極的に出させていくようにしようじゃないかというような前向きの姿勢というのが見当たらないような気がしてなりません。
 たとえば、わが国の人口一億余りの者の中で五千万人の人が一年に三通よけい手紙を書いたらどのくらいの収入増になるかということを仮に概算してみますと、収入面ではわずか年間の総物数の一%がふえるにすぎないのであります。したがって、このことを強調するということについては、これは収入という立場から申し上げますと大したことにはならないかもわかりませんけれども、しかし、私は郵便というものの使命から考えまして、こういう点をもっと普及、増加させていく、そして国民に理解をさせていくという努力が将来の郵便事業というものを支えていくのに大きな貢献になるだろう。そういった意味ではぜびとも、いま申し上げました郵便そのものに対するPRを積極的にやっていただかなくちゃならぬと思うのですけれども、この点について特に文部省などと協力をしまして、小、中学生を対象とした手紙の書き方とかあるいは手紙の効用とかいうものについてもっと積極的に働きかける意思はないかどうか、その辺をちょっと伺いたいと思います。
#76
○廣瀬政府委員 私ども過去に新聞紙等を使いまして「手紙のある世界」というようなことで連載をいたしまして、手紙の効用等についてPRをいたしたことがございますけれども、今後ともそういった施策についてはなお検討してまいりたいと思いますし、基本的に、心を伝える郵便というもの、それを書くために文部省とも十分話し合って、今後青少年の層から郵便になじむような、そういった施策についてさらに先生御指摘のように推進してまいりたい、こう考えております。
#77
○野口委員 それで最後に、この問題について大臣に伺いますが、先ほども申し上げましたように、将来に向かっての課題は何であるかということについての模索をしておられる段階にありまして、非常に落ち込んでおりまする郵便というものの内容の中での特に私的な通信でありまするところの個人通信を高めていく方策について、大臣自身が具体的に何かお持ちでございましたら、ひとつぜひともこの際お聞かせをいただきたいと思います。
#78
○小宮山国務大臣 この問題については、今後の郵便のあり方ということで各界の方々を集めていま研究しております。第一回のリポートが出ておりますけれども、今後続けて、どうあるべきか――個人の郵便が二〇%である。いろいろな物の考え方がございまして、たとえば経営全体から考えていくと、個人の郵便の負担というようなこと、それから先生のおっしゃいますように増加させる、これは文字の書き方も含みますけれども、いろいろな問題があります。経営の問題から言うと、そういう人たちに負担をかけないというようなことを考えると、どういうふうにやっていったらいいのであろうか。これは本当のアイデアの一つでございますけれども、たとえば情報の重さという問題、私は情報は財産なりという考え方があるのでございますけれども、情報の重さで料金を決定したらどうだなんという説もあるのでございます。たとえばダイレクトメールの中で、デパートが出すダイレクトメールは営業につながるものであるから高いんだ。しかし、デパートが株主総会の場合に株主に対しての権利行使の投票券というものを出す場合には、これは安くなるべきであるというようないろいろな物の考え方がございます。そういうようなこともやはり一つ個人の郵便というものを普及する――実を言いますと、私自身も外国からの友達あるいは下宿したところのおばさんなどから一月に一回くらい手紙が参ります。しかしなかなか書くことがおっくうというか、そういうようなことでなかなか返事が出社ない。あるいは先生方もそうだろうと思いますけれども、選挙区から手紙が来る。それに対して自分でお書きになるのは大変な仕事量であります。
 そういうような問題も兼ね合わすと、いま先生の御質問を聞いていて、私自身、どういうふうな形で個人のメールを増加させた方がいいのだろうか、大変むずかしい御質問であります。今後ともそういうようなとともあわせ考え、かつ正しい書き方、たとえば外国でございますとスタイルがあってタイプライターがあってというようなことでございます。しかし日本ではそのタイプライター等々のことがなかなかで、先生御指摘の悪筆の問題、あるいは文章を書くのはおっくうだとかいろいろな問題があります。そういう問題も兼ねていますが、やはり友遠方より来たるというような手紙というのは心温まるものでございますし、郵便はそういう一つのコミュニケーションとしては非常に有効なことで、隣人何する者ぞというようなことでは困るのであって、そういうような意味でもやはり今後とも個人の郵便がもっともっと増加するような方策を考え、PRをし、やっていきたいと考えております。
#79
○野口委員 時間がありませんので、私この質問で終わります。一応終止符になりますけれども、いま大臣がお答えいただいたように、非常にむずかしいとおっしゃっておられるわけでありますけれども、視点を非常に広く持ってこの問題をとらえてもらいたいと思うのであります。これは単に郵政省という枠の中にあっていわゆる収支の問題だけを考えて物を考えるのじゃなくて、国民はいまいろいろな問題で機械化というものに惑わされてきて、人間というものを見直さなければならない、人間情緒の問題を少しく呼び起こさなければならない、こういう時代になりまして、郵政省自体もその中に飛び込んでいって、手紙を書く人と人との交流、こういう情緒的なものをもっとPRすることによって、郵政省自身の持っているイメージというものを高めるような方策、これをぜひとも呼び起こしていただきたい。こういうことが、私はいままで郵政省の持っている、端的に言うならば物を運んでいるだけの業務のようにとらえられがちな業態を、少しく文化的な、もっと高い場に引きずり出していく上にもぜひとも必要なのではないだろうか、そういった意味で、いまお答えいただいたので結構なんでありますけれども、所信表明の中にありましたように、ぜひとも積極的にイメージをアップさせるような立場に立って、手紙というものをもっと小さいときから書く、あるいはまたお互いに文通することによる人間情緒の高揚というようなことについても、少しく努力をいただきたいということを述べまして終わります。
#80
○小宮山国務大臣 年賀はがきが二十五億通でございまして、大変な量であります。先生方もお受け取りになって、自筆で書いたものには非常にハートを感じますし、どこにもかしこにも行っている印刷物にはなかなかハートを感じられないのだろうと思います。そういう意味でも郵政省だけではできない仕事でございますので、個人の郵便というものをもっと広めるように、先生の御趣旨を体して各省ともあるいは民間団体ともいろいろな催し物とかを通して大いに振興したいと考えております。
#81
○八百板委員長 本会議散会後委員会を再開することとし、暫時休憩いたします。
    午後零時三十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時十八分開議
#82
○阿部(未)委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 委員長が所用のため、委員長の指名により、私が委員長の職務を行います。
 逓信行政について質疑を続行いたします。野口幸一君。
#83
○野口委員 それでは、途中で本会議がありまして、何かそがれたような気がするのですけれども、続いてお聞きをいたしますので、よろしくお願いをいたします。
 まず、簡易生命保険のことについてお尋ねをいたしますが、その第一の点は、加入者の契約にかかわる苦情、募集から契約までに至るプロセス、その内容についての苦情の申し出が相当あると思われます。この苦情の申告の実情について、昭和四十五年度以降の実態、件数と内容、地方別、そして申告された苦情の処理の模様について御説明をいただきたいと思います。
#84
○永末政府委員 簡易保険にとりましては、保険を利用していただく方々、また利用されようとしている方々、お客さんでございますが、私たちお客さんの立場に立ちまして常に行動し、お客さんの身になって物事を考えるように心がけているつもりでございますけれども、遺憾ながら苦情申告後を絶たないのが現状でございます。
 いま件数を申し上げますと、実は四十五年からは持ってきていないわけでございます。四十八年からで申し上げます。四十八年度が、これは本省、郵政局、地方簡易保険局で受け付けた苦情でございますが、五千四百二十五件でございます。それから四十九年度が七千七十一件でございます。それから五十年度は九千百十九件となっておりまして、やや増加しているというのが現状でございます。
 それから内容でございますけれども、一番多いのが契約が解約になったとか失効になった、そういったときの還付金の支払いがおくれているというのが一番多うございます。それから保険金、倍額保険金、特約保険金の支払いが非常に遅いというような苦情申告でございます。それから告反、告知義務違反によって解除したことについての苦情申告でございます。それから解約、失効還付金が思ったよりも少な過ぎるというような苦情がございます。次に、保険金、倍額保険金または特約保険金を支払わなかったことについての苦情。それから、局員の取り扱いぶりが悪いとか、あるいは集金に来てくれないとか、募集員の説明と保険証書の内容が違っているというようなことが主なるものでございます。
#85
○野口委員 それでもう少しその内容を詳しく、資料をお持ちでないのかもわかりませんけれども、お聞きしたいと思うのです。
 いわゆる苦情が、いまお答えになりましたように四十八年度から見ましても非常に多くなってきているわけであります。四十八年度と五十年度と比べましても約倍に近い苦情が持ち込まれているという現状にあります。そこで、苦情の内容をちょっとお聞きいたしましたけれども、還付金の問題が主たるものだということでありますけれども、さらにもう少し、いわゆる郵便局の窓口へ直接来ている苦情がそのまま皆さんのところまで、簡易保険局長の耳まで達している実情であるかどうか、その点はどう思っておられますか。
#86
○永末政府委員 先ほど申し上げましたのは本省、地方郵政局、それから地方簡易保険局に上げられてきた苦情申告の件数でございます。郵便局におきましても苦情申告はあるわけでございますが、まあ応対ぶりが悪いとかいろいろあろうかと思います。これは現地限りで解決をしているわけでございまして、解決できなかったものにつきましては、先ほど申し上げました郵政局あるいは地方簡易保険局、本省に上がってきているというふうに思っております。
#87
○野口委員 非常に困るのですが、実は郵便局の窓口に苦情を申し出ている実態の内容をどうして簡易保険局でつかんでおられないのかということが私は不思議に思うのです。やはり公衆が窓口に来て言っている実情を本当に詳細に、しかも地方別にどういう傾向を示しているか、たとえば大阪ではどういうことが言われているとか、あるいは東北ではどういうことが言われているかということをぜひともつかんでもらわなければいかぬと思うのですね。ただ窓口なりあるいはまた当該局署において解決したからもうそれでいいんだということではなくて、これから募集施策を進めていく上においても、一体一般の利用者がどの視点で一番苦情を申し述べているか、この点はずっとつかんでもらわなければ困ると思うのですが、その点、そういう資料を今後集めていただく気はございませんか。
#88
○永末政府委員 郵便局におきます苦情も、大きなのは具体的なケースとして郵政局あるいは本省に上がってまいります。
 それから、一体どのくらいの件数があるかというのは、非常に申しわけないのですけれども、いま本省としてはつかんでおりません。郵政局ではつかんでいるというふうに思っております。
 それから苦情申告の模様でございますが、現場と本省との関係はそういうようなことになっているわけでございますが、その他私たちの事業がどういうふうに利用者の皆さん方に思われているのかというようなことにつきましては、市場調査というような形で、これは私どもの手ではなくして、ほかの機関に委託して客観的にとるような措置も講じている次第でございます。
#89
○野口委員 簡易保険局長自身がいま資料等もお持ちでないようですから、私の方からひとつ御提起を申し上げていかなければならぬのじゃないかと思うのですけれども、少なくともこれから簡易保険事業というものを、内容も充実させ、しかも国民の皆さんに御納得のいただける簡易保険として進めていく、こういう立場に考えますならば、現下国民の皆さんが持っておられます苦情を詳細に検討をして、しかもそれが地方別にどうなっているのか、たとえば大阪なら大阪あるいは東北なら東北、北海道なら北海道でどういう問題が起こっているということについてもお考えになることがぜひとも必要だと私は思うのですが、その点についてひとつ私とお約束という形の中で、そういう問題については一遍調べてみるということをお願いしたいと思いますが、その点、いかがですか。
#90
○永末政府委員 十分に、地方で発生しましたいろいろの問題、本省に吸い上げてみたいというふうに思っております。そして今後の施策の資料にいたしたいと思っております。
#91
○野口委員 お願いをいたします。いずれにいたしましても、前に向かってこれらの苦情を進んで聞こうという姿勢を示してもらわないと、特に簡易保険事業というものは国民と密接な関係のあるものであるだけに、そういう姿勢を示すことこそいろんな施策の前に必要なことだと思うのであります。サービスというものは常に前を向いて考えるべきものでありまして、出てきたものだけを後処理みたいな形でやっておる、出てきた苦情を後処理でやったらそれでいいんだということじゃなくて、なぜこういう苦情が出てくるかということを前もって考察をしまして、次の段階では出てこないように施策を講ずるというのがあらゆる事業においても肝心なんですが、特にこの保険事業においては必要だと思うのですが、その点いかがですか。
#92
○永末政府委員 先ほど申し上げました九千何件につきましては、その苦情の申告の内容、それぞれの機関の責任者が迅速に処理に努めているわけでございます。それと同時に、その原因等を十分に検討いたしまして業務の改善を図り、苦情再発の防止に努めたいと思っております。
#93
○野口委員 それでは、この苦情の出てきました問題を現在の法規に照らしてなりあるいはまた約款等に照らして処置をされるのでありますけれども、そういったものを今後未然に防いでいくという措置、いろんな申告に出てきたものを概括して考えてみたときに、たとえば還付金の問題にいろいろと問題があるとすれば、その問題が今後起こらないようにしていこうという今度は逆に未然の措置という形の中で、たとえば募集に際して詳細なる説明をさせるとかあるいはまた約款といいますか、契約者との約束をしていく条項にもう少し親切に書き加えていくとか、たとえばよく苦情の中にあるわけですが、募集者が言っていることと、実際その解約をしたときに返ってくる金が少ないとか多いとか、いろいろなトラブルがあるわけですね。そういったものを未然に防ぐという意味においてのいわゆるこの施策に対する指導、これを具体的にどういうものを出しておられますか。ひとつその点を伺いたいと思います。
#94
○永末政府委員 還付金とかあるいは保険金の支払いがおくれているという苦情でございますが、これは郵便局で即時に払うことができる場合もあります。できない場合もございます。できない場合につきましては、郵便局で受け付けましてから再び加入者の方に返る期間が大体一週間ぐらいかかるのじゃないかと思います。それがおくれるということでございますが、これは遅延の原因というのを詳細には調べておりません。内部処理といたしましては、できるだけ早く、先ほど申しましたように加入者の立場に立って処理するように指導しているわけでございますが、もう一つ制度の問題といたしましては、本年二月十四日から保険のオンラインを開始したわけでございます。五十五年度末までに普通局千局を東センター、それから西日本のセンター、これは東京と京都に置くわけでございますが、これをオンラインでつなぎますことによって、いままで即時払いができなかったものがほとんど即時払いができるようになるわけでございまして、この点の不満、苦情というのは十分に解消するんじゃないかというふうに思っておる次第でございます。
 それから募集の問題でございますが、簡易保険の場合にはやはり局員の方々が積極的にお客さんに勧めなければなかなか加入していただけないものでございます。したがいまして、募集に当たりましてはまず簡易保険という商品の真実性といいますか、どういった商品であるということをば十分にお客さんに説明しなくちゃいけないということから始まろうかと思うわけでございまして、そういった商品の内容を十分にお客さんに理解していただいて、お客さんからも納得していただいて加入をしていただく。このような点については十分に会議等を通じて指導しているつもりでございます。
#95
○野口委員 私が存じておりますことだけの範囲で考えますと、いま簡易保険局長がお答えになったいわゆる募集に際しての契約内容を熟知をさせるという、加入者に納得をしていただくというこの道筋が十分に行われていないと断定せざるを得ない部分がたくさんあるんですけれども、私は一つの例を挙げて申し上げてみたいと思うのでありますが、簡易保険局長は傷害保険つき養老保険、十年払い込み、五年据え置き、十五年満期という種類の保険がありますが、この掛金はどのようにして払い込まれるか御存じでございますか。
#96
○永末政府委員 十年払い込んで五年間据え置いて十五年満期のときに保険金を支払う。あるいはまた、その期間に保険事故が発生した場合には保険金を支払います。
 それから傷害特約つきという御質問でございますので、けがであるとかあるいは入院したというときにも保険事故が生じたとして特約保険金を支払うわけでございます。保険料の払い込み方法は月掛けでございます。それから前納の場合もございます。加入者の方々によっていろいろの方法があろうかと思っております。
#97
○野口委員 たまたまお忘れになったんだろうと思いますが、やはり答弁の中にも抜けておりました。いわゆる傷害特約の部分については十年を超えて十五年間払い込まなければならない。一般の払い込みは十年間払い込むんだけれども、あと五年間残りの傷害特約については全期間払わなければならない。それが実は行き渡っていないという状況があるのです。ひとつその点はどうか。
#98
○永末政府委員 ちょっと御説明が不十分でございました。普通の基本となる契約の保険料は十年払い込めば済むわけでございますが、特約の保険料につきましては十五年間支払うということになるわけでございます。
#99
○野口委員 そこで私どもつい最近まで現場におりましたのでよく存じておるのでありますけれども、最近の苦情の主たるものといいますか、傾向といたしまして、傷害特約あるいはまたいろんな特約に関する掛金が全期間にわたる、つまり一般の掛金の期間を上回って掛けて支払わなければならないということについて、私は加入の際にそんなことは聞かなかった。十年払い込み、五年据え置き、十五年満期というのは、十年間払い込むものだと思っていた。ところが十年が過ぎてもまだ掛金を取りに来るじゃないか、こういう苦情が多くなっているのでありますが、この実情を御存じですか。
#100
○永末政府委員 先ほどの御質問に対する私のお答え、説明不十分でございました。私たち四、五年前からいろいろと募集をするに際しての話法とかいうことについては指導し、また注意もしてきたつもりでございます。先ほども申しましたように保険料の払い込みの方法あるいは保険金がどういう場合に出るかというようなことにつきましてはお客さんに十分に説明し、納得のいくようにというようなことで指導しているつもりでございます。具体的にここ一二、四年行いましたところのそういった点に対する施策といたしましては、一番大切なことはまず局員が正確な業務知識を持つことだというふうに思うわけでございまして、その点につきましては新規採用の場合あるいは配置転換の場合あるいは保険の主任になった場合の訓練につきまして十分のことをやっているつもりでございます。またはそういった苦情が絶えませんので、五十一年度で五カ年計画で外務員の特別講習会というものをば始めました。五十一年度でこの五カ年計画の第三年次が終了することになっております。そのほか各種会議による指導はもちろんのことでございますが、そのほかにもこれからの簡保セールスマンのあり方、正しい募集の仕方等を指導しますために指導用の教材、「これからの簡保セールス」それから「セールスの基本」あるいはまた「簡保の商品案内」、こういったものをば全外務員に配付いたしました。また超過契約あるいはまた事故犯罪の防止、こういった点につきましても十分に注意指導通達を出しているわけでございます。
 ところで、先ほどおっしゃいました十年払い込み十五年払いの養老特約つきの問題、これは実は申しわけございませんが、そういったケースが続発しているということは、私遺憾ながら存じておりませんでした。
#101
○野口委員 まだ御存じでないようですから申し上げておきたいと思いますが、いわゆる十年払い込み、五年据え置き、十五年傷害特約つきというのが始まりまして実は十年目、つまりもう一般保険金の払い込みが完了して、十一年目から傷害分を払うことなんですね。これの時期にそろそろ当たるわけです。この保険が始まりましたときには、実はこの十年払い込み、五年据え置きというやつが非常に受けまして相当な募集額をされておるわけであります。お調べになったらわかると思いますが、この種の保険は全国で相当たくさんあると思う。ところが実はこの募集に際して、傷害特約の分は全期間払うんだよということについてはほとんど知らされていないという実情でございます。特にその当時、この問題については余り触れなくて、これは余りいいことじゃないから、十年払い込みというのをとにかく頭にやれ、十年払い込みで五年据え置いたら今度は十五年で満期になるぞ、そればかり言えというような指導があって、実はこの保険の傷害特約については余り触れるなという指導があったということを聞いておりますが、その点はいかがですか。
#102
○永末政府委員 十五年間傷害特約の保険料というのは支払わなくちゃならない、そういった指導は余りするなというようなことは、私全く聞いておりません。
#103
○野口委員 恐らくあなたも保険はずいぶん長いと思うのですけれども、実はそういう契約の募集を始める際に、いわゆる全期間払い込むんだという分はパンフレットでも非常に小さな字で最終的にちょっと書いてあるというのが実情なんですね。とにかくメリットとしては十年間払い込む、経済変動の激しいときだけれども金はとにかく十年間払い込めばいいんです、五年間据え置いて十五年で満期です、とにかく短い、このメリットが非常に受けたことも事実なんです。十年間ということに強さを置いて募集をしたために、実はその後の傷害特約の金を払い込むということについてはほとんど触れられていないという実情からこの種の苦情がたくさん出てきている傾向にあるわけなんですけれども、これはひとつ大特急で調べてもらわないとゆゆしき問題になりますし、昨今聞くところによりますと、新聞社の方もこの問題について取り上げるやに聞いておりまするから、ぜひともこういう関係について、いま現場でどういうような状態が起こっているかということについてお調べをいただきたい。と同時に、この保険の始まるときに実は傷害特約の掛金が全期にわたるということについて、ここを忘れずにつけ加えて言えよという指導は恐らくなかったと思うのでありますけれども、その後について、それを是正するような措置をとられたかどうか。それからまた先ほど申しました点についてもお答えをいただきたい。
#104
○永末政府委員 前から申し込みがありまして、保険証書を申し込み者の方に発送をいたします。そのときには「契約のしおり」というのを、これは約款をわかりやすく書いたものでございますが、加入者の方々に配付することにいたしております。その点については「契約のしおり」にも十分に書いてあるところでございます。
 それから最近、私たちが強力に指導しているわけでございますが、外務員の方それから申し込みをされる方々、言った、言わないというような争いも起こるわけでございます。したがいまして、最近、私たちは筆記話法というものを進めているわけでございます。これは具体的に書きなさい、書いて御説明をしなさい、そういった用紙もお配りしているわけでございます。その中には、たとえば十年払い込み、十五年満期の養老であるならば保険金は幾らでございます。保障期間は十五年、払い込みは十年、それでその中にも十一年目から特約分のみお払いをしていただきますということをはっきり書いております。そのほかに、病気で入院の場合には幾ら出ますあるいは入院中に手術をしたら幾ら出ますというような具体的なことにつきまして、お客さんにお勧めいたします際に、具体的に書いてお勧めするようにということを指導しているところでございます。
#105
○野口委員 いまおっしゃった指導なりあるいはまた。パンフレットをつくるというのは、つい最近されたのでしょう。つまりそういう苦情があるなしにかかわらず、そういう点にちょっと隘路があるということで改められたことは結構なんですけれども、実は保険というのは、御存じのようにずいぶん前からやってきているわけで、いわば十分でなかった期間の部分というのが今日苦情としてあらわれてきていると思うのですが、その点はどうですか。
#106
○永末政府委員 確かに、間違いとは申しませんけれども、説明不十分な点があったろうかと思うわけでございます。したがいまして、そういった苦情がたくさん出てきた場合には、その都度そういうことのないように対策を講じてきているところでございます。先ほど申しました筆記話法というのもその一つになろうかと思います。
#107
○野口委員 余りくどくどしく細かいことを言うのもどうかと思いますので、後でまた機会を得て申し上げることとして、ぜひともお願いをいたしておきたいことがございますので、お聞きをいただいて御答弁をいただきたいと思います。
 実はだれしもが商品を売るときにはその商品の特徴だとかいいところ、そういうところを主張をして、余りよくないところは隠したがるというのは、これは商売の常でありますけれども、たとえばいまの保険の例を言いますと、短期間に金の払い込みを了するというところにメリットがあるとするならば、そこのところにウエートをかけていく。だから十年払い込み、十五年満期というものに非常にウエートをかけて話をされるのだけれども、いわゆる全期間にわたって掛金の払い込み部分があるんだよという説明が、ややもすれば小さく書かれている、あるいはまた募集に当たっても説明が不十分だ、こういうきらいが十分あるんじゃないかというようなことを勘案いたしますと、今後保険契約の内容の説明をする。パンフレットの作成に当たりましては、ぜひとも加入者の側がそういう誤解を生じないように、きわめて親切に、そういう点については特にいわば郵政省から言うならばなるべく目をつぶりたいと思うかもわからないけれども、その点はひとつ詳しく書いていく方が、これが国民のための簡易保険のあり方だ、こういうふうに思うのですが、ぜひともそういうようにこのパンフレット等の作成については考えてもらいたい。
 と同時に、いま筆記話法なんというようなことをおっしゃいましたけれども、私はそれだけで十分だとは思わないので、さらにその契約者がそういうことについても納得をした、そういう特約事項についてはこういう形になるんだということを納得をしたという何らかの意思表示をきちっと認めさせる方法というものを、何か記名させるとか調印させるとかいうことを契約の際に行わしめるような、たとえば改善の方法というものが、考えられないかどうか、そういう点についてもひとつお答えをいただきたいと思います。
#108
○永末政府委員 おっしゃいますように、十分に保険の商品を理解していただかなくちゃならない、そして加入していただくというようなことでございますので、しおりあるいは。パンフレット等につきましても、いい点だけでは決してございません、いろいろと利用者の方々にいままでのケースとして誤解を与えたような点につきましては、十分に注意をしてつくっていきたいというふうに思っております。
 それから先ほど申しました「契約のしおり」でございますが、これは契約成立後にお客さんの方に届くわけでございます。ただいま考えておりますことは、保険の申し込みの際に、そういった「契約のしおり」に似たもの、たとえば約款をもう少し簡明に、そしてわかりやすく書いたものをお客さんに差し上げるというようなことを考えているわけでございます。お客さんにそれを十分に読んでいただきまして、それに不服であるあるいはしまったというようなことであったならば、一定の期間を定めまして、その保険の申し込みを撤回することができるというようなことをただいま考えているところでございます。
#109
○野口委員 それでは最後になりますが、もう余り申し上げないで、大臣からちょっとまとめてひとつお答えをいただきたいと思うのです。
 簡易保険という特殊な、というよりもむしろ国民の立場から考えて一番密着した保険というものは今後非常に進めていかなくてはならないことは、もう十分御存じのとおりでありますけれども、いま私と簡易保険局長との質疑のやりとりを聞いていただいておわかりだろうと思うのですけれども、最近保険の契約の内容にかかわる苦情、これが非常に多くなっている現状にあります。私が関知いたすところによりますと、いわば申告をしてきている苦情の内容についての処理も、そのことについては処理をされておるようですけれども、次に、いわゆる申告を未然に防止をしていこうという事前の策というものが積極的に行われているように思えないのであります。したがって、私は先ほども申し上げましたけれども、これらの問題について、大臣自身がこれから簡易保険というものを進めていく上に立って、どういう姿勢でこの問題を解決していこうと思っていらっしゃるのか、ひとつお聞きをしたい。
 と同時に、最後にもう一つだけですが、いずれにしましても、これらの問題は郵政事業全体の問題なんですけれども、人的資源というものを非常に高く駆使しなければならない事業の内容でありますだけに、特にこの保険の内容というのは、郵便もそうでありますけれども、保険事業、貯金事業における外務員のいわゆる資質の向上について、こういったものは特に考えてもらわないといけないのではないだろうかというように思います。
 それと同時に、また、今日の労使関係も含めて、郵政省がこれから人間関係というものをよりよくしていくための施策というものを大臣自身のお考えをお聞きをしたい。いわゆる官僚的なお答えではなくて、あなた自身がいま郵政大臣におなりになってお考えになる人間関係の改善なり、これからの施策の重点についてひとつお答えをいただきたいと思います。
#110
○小宮山国務大臣 いまの御質疑を聞いておりまして、一番重要なことは、やはり保険の商品についての十分な知識がなければいけない、少なくとも契約をする場合に十分契約者に対してその条項が伝わるような、また外務員がその内容についての熟知をしていかなければいけないということを痛感いたしました。今後ともそういう意味での趣旨徹底をやはりさせていくべきであろうと考えます。
 二番目は、いろいろな苦情について、やはり各郵政局あるいは簡易保険局等において、その苦情についての収集なりをしなければいけない、アンケートをとる、あるいはこれはできるかどうかしりませんけれども目安箱のようなものを置いて、そういう今後の郵政業務の向上を図るべきであろうと考えます。
 三番目の御質問の、今後の郵政業務の中で労使関係というものは――一番人力に頼るのが郵政業務でございます。そういう意味でも、郵政業務の中で一番ウエートが置かれなければいけない。それは先生もおっしゃいますように人間関係としてのやはり温かい労使関係がまず樹立され、信頼関係が樹立されることが必要であろうと思いますので、私もそういう意味では、先ほどから申し上げておりますように、積極的に労使関係が樹立されるような、信頼関係ができるような方向に努めていきたいと考えております。
#111
○野口委員 終わります。
#112
○阿部(未)委員長代理 鳥居一雄君。
#113
○鳥居委員 逓信省所管の大変幅広い分野でございますが、本日は、幾つか伺いながら大臣の御所見を伺いたいと思います。
 最初に、郵貯について伺いたいと思います。
 郵便貯金の位置づけ、これをはっきりさせたいために、幾つか基本的な数字をまず伺いますが、一番新しいデータで郵貯の残高、これはどうなっておりますか。
#114
○小山説明員 二月二十三日現在の残高は、二十九兆九千六百億円になっております。
#115
○鳥居委員 この一年間の伸び、これはどうでしょうか。
#116
○小山説明員 厳密に一年間ではございませんけれども、昨年の五十一年四月一日から二月二十三日までの累計といたしましては、五兆七千七十五億円になっております。
#117
○鳥居委員 そうすると、これは増加率ではどのくらいですか。
#118
○小山説明員 これはちょうど昨年の二月二十三日に比較いたしましての伸びでございますが、一一七・九%の伸びになっております。
#119
○鳥居委員 いまの郵貯の残高、この大きさを見てみますと、よく引き合いに出される数字でありますけれども、都銀の中のトップクラスの第一勧銀、これの四倍に相当する大きさである。また、世界第一と言われるバンク・オブ・アメリカ、この資金量のちょうど一・四倍に相当する大きさである、こういうことになってまいりますけれども、それでは現在のその口座の数はざっとどのくらいになっていますか。
#120
○小山説明員 新しい資料がまだ整っておりませんので、五十一年三月末現在の資料で申し上げます。
 通常郵便貯金というのは、これはいわゆる普通預金に該当するものでございますが、これの口座数が六千三百二十一万七千口座となっております。このほかに積立貯金、住宅積立貯金等がありますが、これが約九百七十万口座ございます。そのほかに、いわゆる定額貯金と申しまして、これは口座ではございませんでして、たとえ千円でございましてもあるいは一万円でありましても、預入していただくたびに一枚ずつの証書をお渡しいたしますが、この証書の枚数が一億五千六百九十万枚となっております。
 以上でございます。
#121
○鳥居委員 定額貯金について、これの利息はどのように計算され、現在どうなっていますか。
#122
○小山説明員 もう先生御案内と存じますけれども、定額貯金の利息のつけ方は、六カ月以内はこれは原則として払い戻しができないという形になっておりますが、その六カ月を超えますと半年ごとで複利計算をするという方式になっております。そのそれぞれに応じた形でもって利率が決まっておりますが、六カ月を超えて一年未満のもの、これが年五%でございます。それから一年を超えて一年六カ月未満のものが年五・五%になっております。次に一年六カ月以上で二年以内のものが六・二五%、次に二年を超えまして三年以内が六・七五%、三年を超えますものは年七%で、これ以上の利子はございません。
 以上のとおりでございます。
#123
○鳥居委員 もう少し数字を伺いたいと思います。
 個人の長期性預金の場合、一件当たりの預金高、これはどのくらいになっていますか。
#124
○小山説明員 これも五十一年三月末現在の計数でございますけれども、いま、定額貯金の一枚当たりの現在高でございますが、十二万六千四百七十一円となっております。
#125
○鳥居委員 都銀の場合御存じでしょうか。参考のために……。
#126
○小山説明員 都市銀行の場合は、やはり同じ時点でございますけれども、これは日本銀行の調査によりますと三十四万六千四百六十五円となっております。
#127
○鳥居委員 わかりました。そうすると、大変風当たりの強い郵貯なんですけれども、都銀の一件当たりの金額と比べて、まだまだささやかな庶民の金融であるということがこの数字からしのばれると私は思うのです。
 さらにまた、もうちょっとお尋ねをしたいと思います。
 この口数からいきますと大体二億二千万という口座がある、こう言われておるわけですけれども、一人一通帳、こういう通常貯金については先ほどの六千三百万口座、残りの一億五千七百万口座については、三百万円以内ならば一人で何枚でも持てるという定額貯金であるわけです。
 それで問題は、五十年度中に一人が三百万円の制限額をオーバーした、こういうことで郵政省が摘発をした、それは大体どのくらいございますか。
#128
○小山説明員 約でございますけれども、二万二千件の三百五十六億円となっております。
#129
○鳥居委員 実は公定歩合の引き下げ、この問題が出てくるときに、いつも郵貯の利息の問題が出てくるわけです。巷間いろいろ言われておりまして、私も、大臣のプライバシーに踏み入る問題でありますから恐縮でありますけれども、大臣のお身内に相互銀行の社長をおやりの方がいらっしゃるそうですけれども、いかがでしょう。
#130
○小宮山国務大臣 おります。
#131
○鳥居委員 公定歩合引き下げ、これの天敵のような立場が郵貯である、こう言われております。大臣に就任されましてから、日銀あるいは大蔵省あるいはお身内から、郵貯の利息について引き下げる圧力その他はございませんか。
#132
○小宮山国務大臣 そのようなことを言われた記憶もございませんし、また、そのようなことを言ってまいりますれば、私の権限を侵すことになりますから、そういうことについては大変な怒りを感じます。
#133
○鳥居委員 重ねてお尋ねいたしますが、この庶民金融、郵貯の利息、複利でありまして、位置づけは大変大きなものではありますけれども、一口当たり、これを比較しましても、いまの数字でおわかりのとおり十二万何がし。これは、その中に脱税と言われる三百万を超える隠したものがあったとしても、それはそれとして、私は守っていかなければならないものだと考えるわけです。今後、郵便貯金の金利引き下げ問題、これは断じて認めないというお考えに立てますか、いかがでしょう。
#134
○小宮山国務大臣 私はいままでそのようなことを考えたこともございません。郵便貯金法第十二条第二項の国民大衆の利用に供せられるものである、少額貯蓄であるということで、そういうことを念頭に置いて、今後とも第十二条二項の趣旨を踏まえて慎重に対処いたしたいと思っております。
#135
○鳥居委員 ところでこの三百万を超える、銀行のマル優を超えるものについて、名寄せの作業なんですけれども、現在どのような形で進められておりますでしょうか。
#136
○小山説明員 名寄せの実施状況でございますが、これは各地方貯金局に貯金の原簿がございますので、一定の時期に預金者別に名寄せをいたしまして、預入金額の合計額が三百万円を超えているという場合に、それを調査して、それを減額措置と申しまして三百万円以内に払い戻していただくようにそれぞれの預金者に通知をし、そのような措置をとるようにお願いいたしております。
#137
○鳥居委員 そうしますと、先ほど御説明をいただきました三百五十六億円という制限額をオーバーしたもの、これは発見した段階で契約をやめていただくということでありますから、この中には含まれていないということですね。
#138
○小山説明員 あるいは先生の御趣旨とちょっと違う返事になるかとも思いますけれども、名寄せの結果三百万円をオーバーしたもの、これを払い戻していただいたのが三百五十六億ということでございます。
#139
○鳥居委員 郵貯の位置づけというのは大変重みを増してくると思います。風当たりも強くなると思います。ですから、この名寄せの作業が完璧に行われるということが、三百万をオーバーしたものについては厳然とした立場をとれるということが、郵政当局にとってはこれからの郵貯を守る大事な立場だと考えるわけです。日銀あるいは大蔵省の圧力、これは現在のところ、私どもの推測によりますけれども無言の圧力であります。しかし、現在これだけの大きさを持つに至っている郵貯でありますから、少なくとも脱税と言われないような対応というのは明確にすべきだと思うのです。今後どうしますか。
#140
○小山説明員 先生おっしゃられるように郵便貯金の制度というのは、簡易で確実に利用できる貯蓄手段ということになっております。したがいまして郵便貯金としても、今度は貯蓄は小口、零細な個人貯蓄であるという趣旨にのっとりましてその利子が非課税になっているということでございまして、当然この非課税措置は、大口の資金とか営業性の資金というものを排除する意味でもつけられていると、二面性を持つわけでございますので、おっしゃるとおりにこれからも限度額をオーバーし、いわんや巷間伝わりますような利用のされ方ということについては、われわれ十分気をつけていかなければならない。また具体的な手段といたしましても、いままでやっております名寄せというものをさらに一層充実してやって、いわゆる郵貯に対する不信と言いますか、いろいろな疑いというようなものをみずからの手で晴らしていって、正しい郵便貯金としての行き方をしたいと思っております。
#141
○鳥居委員 この脱税を摘発するために国税庁の方から協力を要請されているはずでありますけれども、それに対してどのように対応されますか。
#142
○小山説明員 国税庁の方から直接にこういったものについてやってくれという要請はございません。私どもとして、この減額措置といいますか名寄せの措置を行っておりますのは、われわれ郵便貯金を扱う者が法律という一つの規則に決められているものを守るべきものであるとのそういったたてまえ、またそういった心がけといいますか、そういったものがありまして、当然自治的にそれは行うべきものであるという考えから行っているわけでございます。
#143
○鳥居委員 オンライン計画がありますけれども、その計画について概要を説明していただけませんか。
#144
○小山説明員 郵便貯金のオンライン計画につきましては、東京、大阪等の全国九カ所に計算センターを置きまして、昭和五十三年度から逐次全国的に広げていく予定でございます。この逐次広げていく経過期間でございますが、大体七年間にわたりまして行いまして、昭和六十年には全国的にオンラインのサービスというものを行いたい、こう思っております。
#145
○鳥居委員 オンライン化ができ上がりますと、名寄せの作業はずっと簡単になるだろうと思うのですね。ところで、いわゆるこの脱税というのは解消できますか。
#146
○小山説明員 オンライン化によりますと、先生おっしゃるとおりこの名寄せというものは非常に楽にはなります。ただ、オンライン化ということの機械処理だけで自動的にこれが全部できるわけではございませんでして、いろいろ中に入れますプログラムその他の限界がございまして、オンラインの機械にかければすべてこれが出てくるわけではなしに、やはり相当な人手を要するということになります。したがいまして、いろいろなその努力はいたしますけれども、機械的に一〇〇%すべて出てくるという形にはなっておりません。やはりそこには人力ないしはそれに対する意思としての強い努力がないとできないものと思っております。
#147
○鳥居委員 いずれにしても、この脱税の疑いがかかっている間は、これは大変な問題だと思うのです。これは根絶しなければならないことだと思います。大臣、いかがでしょうか。
#148
○小宮山国務大臣 最近、一部の新聞で郵貯の脱税問題が論じられております。そういう新聞紙上に載りますと、それがあたかも脱税の方法のように考えられますのは郵政省にとっては大変心外であり、いま先生がおっしゃいましたような名寄せというものを徹底して、そのようなことがないように今後とも十分督励していきたいと考えております。
#149
○鳥居委員 それでは、電波監理局長、見えておりますね。いらっしゃいますか。
#150
○阿部(未)委員長代理 はい。
#151
○鳥居委員 電波監理上の問題についてひとつお尋ねしたいと思います。
 これはアメリカの雑誌で「CB」、シチズンバンド、大変な雑誌が出ております。いま、昨年の夏から昨年末にかけまして大変なブームの、いわゆるCB産業とまで言われるような成長をした分野があります。電波監理局長、CBにつきましてひとつ御説明をいただけませんか。
#152
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。
 現在、ただいま先生から御指摘のように、このCBの問題が世間でいろいろ問題になってきておりますが、われわれ現在わが国における電波法の中では、これはいわゆる市民ラジオと称しておるものでございます。この市民ラジオの実態が日本とアメリカと違うためにいろいろ問題が起きているということも事実でございます。
 ただ、私たちこの市民バンドを設定する目的といたしまして、簡単に申しますと、手旗信号のかわりになるようなものを電波で送ろう、こういう目的でこの市民バンドという制度を電波法の中へ入れたわけでございます。したがいまして、私たちといたしましては、このCBを使うに当たりましてそのようなつもりで使っていただきたい、こういうことで指導いたしていることでございます。
#153
○鳥居委員 これはこういう背景がございまして、実は私どもの調べによりますと、日本製のいわゆるシチズンバンドのセットが、アメリカに対して大変な勢いで輸出をされている。アメリカ市場の九九%が日本製品だと言われております。ざっと、これまでに大変な輸出額に上っております。
 これはどういうことかと言いますと、ちょうどオイルショックが境目になりまして、オイルショック後アメリカ国内でも、それまで制限スピードのなかったハイウェーにおける交通規制、これが上限が決められまして、ちょうど日本の国内の道路事情と同じような形で制限されることになった。そうしたことから、レーダーによるスピード違反の取り締まり、そうしてそれを逃れるために――向こうの輸送力というのは大変なもので、十トン、二十トンというトラックが一昼夜ぶつ飛ばすような、そんな形になっていますから、スピード違反から逃れるためにお互い相互連絡をしようという、そういう形の中で需要が大変伸びた、そういうものです。
 それで、このシチズンバンドにつきましては、日本の国内でつくられたものが国内では許可にならない、そういう出力を持った大変なものでございます。アメリカのFCC、また日本の電波監理局、これで現在許している出力につきまして、日本ではどこまでを認め、アメリカではどこまでを認めていますか。どうでしょうか。
#154
○石川(晃)政府委員 わが国におきましては、現在市民バンドにおきます電力として認めておりますのは〇・一ワット及び〇・五ワットということでございます。ただし、この〇・五ワットというのは海上では伝搬距離が非常に長くなりますので、海上では使ってはいけないというふうに、海上では〇・五ワットを抑えております。
 それからアメリカでございますが、アメリカでは大体三ワットから五ワットという器械が多いようでございます。
#155
○鳥居委員 日本の国内では五十ミリワット以下であれば、使用を認める。アメリカでは大体四ワット以下でないと使用が認められない。しかし、四ワットと五十ミリワットというのは大変大きな性能の開きなんですけれども、通常の状態で交信ができる半径というのをどのぐらいと見ていらっしゃいますか。
#156
○石川(晃)政府委員 先ほど申し上げましたように、わが国の市民バンドと申しますのは手旗信号のかわりということでございますので、使う距離はぜいぜい二キロ前後ということで使っていただければいいのではないかということで電力を制限しているわけでございます。
#157
○鳥居委員 私の調べでは、四ワットというと十キロ近い行動半径の中にそれの使用が可能である。日本における五十ミリワット以下というのは大体二百メートル、いいところでもうちょっとというような感じの、トランシーバーのごく子供の使われているような、そんな形のものである、こんなような認識をしているわけですけれども。
 ところで、この輸出量についてそちらではつかまれていらっしゃいますか、五十年度、五十一年度。まあ五十一年度については単純計算、推定で結構なんですけれども、大体どのぐらい、どういう規模になっているか。
#158
○石川(晃)政府委員 この輸出用のトランシーバーを含めましてのトランシーバーの生産量でございますが、これにつきましては、実は電波監理局としては正確に把握いたしておりません。これは通産省の方で輸出の問題などについて、生産面については把握しておるわけでございますが、ただ私たちの方といたしましてもその関係のところからのいろいろな資料によりますと、大体年間五百万台という数の輸出用のトランシーバーがつくられているというふうに聞いております。
#159
○鳥居委員 結構です。でも、これは大事な、やはりどのくらいの大きさのものかということはつかんでおく必要があるものだと私は思うのです。正確に申しますと、これは通産省の貿易局輸出課の調べ、通商統計月報でありますけれども、CBトランシーバー、これの輸出実績は五十年度、五十年四月から五十一年三月まで五百六十七万六千台、輸出台数です。金額にしまして九百十四億一千三百万円に土っております。五十一年は、第四・四半期がまだございませんので単純計算しますと、台数にして一千七十二万二千台、金額にして千六百七十四億九千万、大変な金額であり台数に上っております。
 ところで、実はことしの一月一日からアメリカでの市場締め出しという大変なアクシデントが起こりましたけれども、これは御存じでしょうか。
#160
○石川(晃)政府委員 存じております。
 アメリカでは昨年規則を変えまして、従来よりもチャンネル数をふやしまして四十チャンネルまでふやすということのために混乱が起きているというふうに聞いております。
#161
○鳥居委員 このCB産業ですけれども、CBですからクレージービジネスなんて言われるほど大変な注目をされたものです。去年の八月ごろは四畳半一間で電気ごてでつくっている、そこへバイヤーが催促に来るというような形で大変あおられたという製造の経過なんかも実はございました。それで去年の九月から十一月にかけましてアメリカでのFCC、連邦通信委員会、これで需要が大変に伸びたために、二十三チャンネルを混信から守るためにはどうしても四十チャンネルにしなければならないだろうというので、需要にこたえて行政当局としては四十チャンネルにチャンネルを広げました。広げると同時に、広げたことによりまして、混信から守らなければならないということでまた大変大きな機器に対する規制を決定をいたしました。従来輸出ができた日本製品が市場の九九%まで占めている、ほとんどがもう日本製品です、それがことしの一月一日を期して四十チャンネルに広げると同時に輸出ができないという形に実は直面したわけです。去年からことしにかけまして、大体百社ぐらいあった中小のメーカーが現在ばたばた倒れました。大変な成長の企業ですから、見込み違いということもあったかもしれません。社内事情もあったとしても、そういう急変の中で生まれたそういう状況ですね。
 私が心配しているのは、そのことによって輸出ができなくなった製品が秋葉原を初めとするブラックマーケットにどっと流れているということなんです。この点についてつかんでいらっしゃいますか。
#162
○石川(晃)政府委員 ただいま先生から御指摘のように、そのような現象が起きているということも聞いております。
#163
○鳥居委員 去年の十月ごろから今日まで推定どのくらいの通信機、CBが国内マーケットに出ていると見ておられますか。電波監理上重大な問題です。四ワット程度の出力のものが国内で使われた場合には大変な混信ということになるわけで、その徴候がもうすでに見えておりますし、テレビセットの中のノイズがもうすでに指摘されている。御承知のとおりだと思うのですけれども、推定どのくらいが不法に使われているのか、この点についてつかんでいらっしゃる数字を教えていただきたいと思います。
#164
○石川(晃)政府委員 ただいま先生から御指摘の、どのくらいの数が市場に流れているかという点につきましては、実は私たちもつまびらかにはなっていないわけでございます。と申しますのは、実はこの種の製品が国内に流れても、それは実は使えない製品でございますので、そういうようなものを売っているという事実はわかりますが、どの程度の台数が売れているかということ、あるいは市場に出回っているか、この点についてはわれわれ把握する方法がないわけでございます。ただ昨年度、あるいは五十年度、五十一年度におきまして、国内におきまして六百件近くのそういう違法と申しますか、電波法違反の問題が起きているということから見ますと、さらにその裏にはそれ以上の機械が流れているだろうということは想像できるわけでございます。
#165
○鳥居委員 これは重大問題です。秋葉原に行きますと、赤いパテライトがぱっぱっぱっぱついて、そこに売っているのですよ。行けばだれにでも買える。製造は制限がありません。売買も現在制限がないんです。それを使用する段階で、使用した場合に電波法違反というだけのことですから、野放しと同じです。一たん使われますと、これは規制のしようがないです、動いちゃいますし。大体アンダー・ダッシュボード・タイプ、ダッシュボードの下に設置されまして、十キロ近く離れたところで、しかも無免許で使っているわけですから、この与える影響というのは大変な問題になってくるわけです。どう考えますか、電波監理局長。大臣にも伺います。
#166
○石川(晃)政府委員 確かに先生から御指摘のように、非常にこれは重要な問題でございますので、われわれといたしましてもまずそういう品物を国民の皆様といいますか、そういう方が使えないような形にしたいということでございますが、これはただいまお話しございましたように、確かにつくるということあるいは売るということ、この面についての規制をとる方法がないわけでございます。ただそれが実際に電波となって出た場合には、これは明らかに割り当ての周波数ではございませんので不法無線ということになるわけでございます。郵政省ことに電波監理局としましては、電波監視の面からこの面は取り締まっております。しかしそれにいたしましても電波監視の人数とかあるいは規模から見まして、なかなか全部を抑えるということは困難でございますが、この点につきまして、最近非常に混信の問題ということからいろいろな苦情が出てきております。ことに警察機関なども混信を受けるためにいろいろ仕事に障害があるということで、交通の取り締まりなどにもある程度妨害が出ている、こういうことで何とかならないかという話も私たちのところにございました。私たちといたしましては、つくっている側の通産省それから特に強い被害を受けております警察、こういうところと相談して、そういうような黙って売るというようなことではなくて、これは使えないのだということを何とか表示する方法はないだろうかということで、いま相談中でございます。したがいまして、まだ手ぬるいというおしかりも受けるかもわかりませんが、現在のところの法規でいきますとそれが限度でございますが、何とか効果の上がるようにしたい、かように考えております。
#167
○鳥居委員 大臣、このとおりです。何にもないのです。使われたらお手上げです。使われて動いているものを、これを摘発するというのは本当に至難なわざになってくるだろうと思います。ですからもう一歩手前の段階で、何とか工場から出るものについて規制をしていく。これは国内で使用する場合にはできないという形のチェックをする。国内で使う場合、ブラックマーケットに流れるという形ですからなかなか規制できないとしても、蔵出しの段階でそれを抑える、こんなような形で努力するしかもうこれは手がないだろうと思うのです。いかがでしょうか大臣、この問題について。
#168
○小宮山国務大臣 私は電波のことに余り詳しくないので、いまお話を聞いたり雑誌を見させていただいて、大変なことで、電波法第四条の違反ということだけでは抑えられない。物が売っておれば、これは使うのがあたりまえであろうと思う。そうなってまいりますと、やはり通産省、警察庁、郵政省が協力して製造業者と先ほど言った販売をしている方々に行政指導をすることと、私はその知識がございませんけれども、その機械の中に改良を加えてなければ売らないような強力な指導をする必要があるのではないか、私はそういうふうに感じております。今後ともこれについてどういうふうにしたらよろしいか。先生のおっしゃるようになまぬるいことが事実のようでございますから、もう少し各省と連絡をとって速急に手を打ちたいと考えております。
#169
○鳥居委員 この問題について電波監理局に対しまして私がさらに要望したいことは、いずれにしても使われている段階まで待つ、こういう姿勢が結局は後手後手に回っていることだと思うのです。もう明白な事実ですから、大体国内でどんなぐあいに流れているのか、早速調査すべきだと思うのですよ。いかがでしょうか。
#170
○石川(晃)政府委員 ただいま先生から御指摘のように、われわれといたしましてもその流れる経路は現在調べているところでございますが、まだ的確につかんでいないということでございます。流れる経路といたしまして、電子機械工業会とかラテ商組合とかこういうところがございますので、そういう筋へは、われわれかねがね、そういう問題があるので売らないように十分商店を指導してほしいということを言っておりますが、それも成果が上がっていないというのが実情でございますので、ただいま御指摘がありましたような点についてさらに調査を進めていきたいと考えております。
#171
○鳥居委員 さらに、テレビジョン放送の難視聴対策、これは大変大きな問題です。過疎地域と都市化の著しい地域における建築物による電波障害、原因によりて二色ありますけれども、原因者が明確になっている建築物による電波障害について少しお伺いしたいと思います。
 電波障害、これをどのようにつかんでいらっしゃいますか。
#172
○石川(晃)政府委員 電波障害とただいま御指摘ございましたのは、都市のいわゆる受信障害ということだと思います。私たち難視聴対策ということでは辺地と都市と二つに分けているわけでございますが、電波障害といいますのは大体都市のことと考えていいのじゃなかろうかと思います。
 これにつきましては、実は郵政省におきましても問題が起きてから内部に調査会を設置いたしました。これは四十八年六月に設置いたしまして五十年八月に報告書をいただいたのでございますが、テレビジョン放送難視聴対策調査会というものを設置いたしました。ここでその問題を検討していただいたわけですが、その中には、お話ございましたように、大都市の地域で多数の建物が複合して受信障害を起こすというようなこと、これは実は原因者を特定することが非常に困難である。大きな建物の直後と申しますか、すぐ後ろに受信障害が生ずる、これはその建物だということがはっきりわかるわけでございますが、複数の建物ということになりますとなかなか原因者の特定は困難でございます。そういうことが生じているという指摘がその調査会の報告書の中にございまして、また調査会の報告書にはこれに対処する方策といたしまして、原因者であると考えられる建築主などがそれぞれの費用を出指して基金をつくり、その基金をもとにして受信障害を制度的に解消すべきであるというようなことが提案されているわけでございます。
 郵政省といたしましても、それは非常に効果のある方策だとは存じますが、やはりその前に受信障害の実態を把握したいということで、実は本年度、それから明年度も予算を要求しておりますが、それによりまして都市の受信障害の実態を把握すべく現在調査中でございます。それを得まして、今度は関係方面と十分調整をとっていきたいと思っております。関係方面としましては、やはりそれぞれの地元と申しますか公共団体、それから建設省関係、そういうようなところもございます。そういうことで調査も、現在東京二十三区をやっておりますが、さらに今後とも、東京以外の都市の問題も含めまして、現在省内につくっております難視聴対策委員会というのがございますが、この委員会でその問題を検討してその解消を進めていきたい、かように考えております。
#173
○鳥居委員 そうすると、難視聴の実態を何とかとらえたいのですけれども、電界強度をはかって、それで電波障害を何とか立証したいといって大都市においてそういう調査をやった件数、あるいは郵政省に入らないのですか、NHKに電界強度測定のためにひとつこの地域をやってもらいたいという形でこの一年間に何件あったとか、そういう実態をとらえていませんか。これから予算を組んでやるのですか。
#174
○石川(晃)政府委員 これは五十一年度と五十二年度と二年間にわたってやろうということでございまして、現在東京につきましては三千カ所について実測を行ったということでございますが、さらに進めていきたい、かように考えております。
#175
○鳥居委員 いま電波障害、たとえば新宿副都心のSSKによる電波障害というのは非常に広範囲に広がっておるわけですね。そういう大型の電波障害、また一つのマンションができて十階建ての陰に隠れてしまう、この被害者というのはおよそ百五十世帯とかいう規模になるわけです。そういうのがいま至るところに出ているわけですよ。その解決の方法というのは、実際に全部ケース・バイ・ケースになっていますね。建築主に象徴されるその原因者、それから被害者、これは組合をつくるなり権利を要求します。それから放送法の中で「放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。」が明記されている立場の国と、公共の福祉を守るための地方自治体の役割り、こういう四者の関係者ですね。ケースによって全部違うわけです。しかもあちらにもこちらにも起こっておるわけです。この辺で電波障害に対しては、被害者に対して、被害者の権利を守る立場からこのような形で国は対応すべきじゃないか、あるいは原因者はこういう立場でその原因除去のために役割りを果たすべきじゃないか、そういう法的な解決が迫られているわけですよ。ちょっと対応が遅いのじゃないかと私は思うのですけれども、どうですか。
#176
○石川(晃)政府委員 この受信障害につきましては、私たちといたしましても、それぞれ地方の監理局へいろいろな相談が来るということで、そのようなトラブルに対する指導方針と申しますか、そういうものは流してあるわけでございます。原則といたしましては、その建築主いわゆる原因者と被害者との間で物事を解決するようにということではございますが、ただ問題が非常に多様でございまして、必ずしも一つの規律でそれを解決するということは困難でございます。そのために地方監理局に、相談があった場合には大体こうこうこういうような原則でやったらということは言ってございます。それを法律化するということは、いま申しましたようにこれは非常に現象が複雑でございますので、一律にはできかねると思います。
 ただ、一番むずかしいのがいわゆる反射障害と申しますか複合障害と申しますか、実は現在のわれわれの技術をもってしてもこれを完全に解決できるという方法は見当たらないと思います。これはやはり何とかして被害を少なくするという方向に進むより手がなかろう。ただ、建物の直後のような場合でございますと、これは有線化いたしますと解決いたすわけでございます。それにつきましても、方法といたしまして、有線で解決する方法と無線で解決する方法、この二つを考えてございます。ただ、無線で解決する方法につきましては、現在もう少し研究が残っておりますので、まだ実用の段階になっておりませんが、これは早急に実用の段階までこぎつけたいということでございます。有線をやりますと、これは即刻解決できると思います。したがいまして、それを法的にというのは、ちょっと私たちも考えておりませんし、また地元の方がその多様性に即応して解決していただいた方が、かえって円満な解決ができるのではなかろうかと思っております。最近これの趣旨が徹底いたしまして、大きな建物をつくるときには、ほとんどその問題をあらかじめ考慮していろいろな解決方法を図っているようでございます。最近の新聞によりますと、浜松町とかあるいは池袋、こういうところでも、地元住民と建設する以前にそういう話し合いが済んで、そして建設にかかっている、こういうふうに聞いております。
#177
○鳥居委員 それで、私人間の争いとして、電波障害問題をげたを預けてしまって、どうぞおやりくださいという形の電波監理行政というのはとんでもないことだと私は思うのです。テレビジョン放送難視聴対策調査会の五十年八月の調査会のレポートによりましても、国の責任を明確にしています。だから、実態がまずどうであるのかということを早くつかまなければならないのに、ことしと来年と二年がかりで予算を組んで、これから調べますというのでは、とてもではないですけれどもお話にならない。ですから、いま一つの指標として、NHKに第三者として加わってもらい、原因者と被害を受ける組合との間で調印をして、そうして、CATVあるいは無線によって共同アンテナを設置して難視聴を解決した、この件数を出してください。いまつかんでいるものは幾つありますか。
#178
○石川(晃)政府委員 ただいま御指摘の、NHKが第三者として住民と建築主の間へ入る、これは実際はNHKがほとんどこういう問題の解決にはかんでいるようでございます。ただ、その場合立ち会いというかっこうでやっているかどうか、これはいろいろケースがございますが、中野地区などでは、やはりNHKが全部調査いたしまして、しかも両者の解決のときには立ち会っているというふうになっているわけでございます。
 ただ、数につきましては、これは帰ってNHKに一度聞いてみないと数はつかめないかと思います。正直に申しまして、数はつかんでおりません。
#179
○鳥居委員 全部NHKがかんでいるのですよ。放送法によって難視聴を解決しなければならないという立場での協定ですから、NHKの承認を得なければならない形で、契約時に全部立ち会っています。ですから、一つの指標としては、そういう立場で、CATVにしろ、あるいは集合アンテナという形で無線で映像をきちんとできるような形にして解決したという形にしろ、これは維持管理から始まって、設置費からたいへんいろいろな問題があるのですね。だから、これはやはりある一つの物差しを用い、国の立場を明確にし、地方自治体の立場も明確にし、そしてこういう問題が起こったときにはこういうふうにしていくのだという一つの目安を持つべきときがもうすでに来ていると私は言いたいのです。大臣いかがでしょうか。
#180
○小宮山国務大臣 難視聴の問題は、大変重要な問題でございます。NHKが中に入って調査等をやられておるようでございますけれども、難視聴解消というのはもう一工夫要るような感じがいたします。かつ、積極的に難視聴解消の施策を早くとらなければいけないと私は思っておりますので、いま私自身もどのような方法がよろしいか、自分自身なりに考えております。
#181
○鳥居委員 ぜひ要望に沿って検討を進めていただきたいと思います。実態をまずなるべく早くつかんでいただきまして、私の方はこの数字をぜひ電波監理局長からいただきたいと思います。そして、この議論につきましては、後々に留保させていただきまして、再び論議させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 公社総裁に伺いたいと思います。どうも長いことお待たせいたしまして恐縮でございます。
 新年度に当たりまして、収支見通しはいかがでしょうか。
#182
○秋草説明員 今年度はまだ予算を消化中でございまして、今年度の見通しは、先般補正予算をつくっていただきまして、収支見通しとしましては、約二千二、三百億の赤字になるのではなかろうかと想定しております。
 来年度の予算の収支見込みは、約三千九百億ぐらいの黒字に転化する予定でございます。
#183
○鳥居委員 公衆電気通信法の一部を改正する法律案が国会を通ったわけですけれども、一連の値上げによって、利用者の需要の動向はどのようにつかまれていますか。
#184
○川崎説明員 料金改正の結果の利用者の動向ということでございますが、それは、料金の改正が昨年の十一月の十七日に実施されまして、それまでに、十一月中は、例の駆け込み申し込みと申しますか、それが毎月の例に比べまして五〇%程度ふえたのでございますが、十一月十七日を過ぎますと、逆に四五%減とかいうような状態になりまして、それを通年いたしますと、やはり景気の影響もございまして、またいまの御指摘の料金値上げの影響もございまして、若干落ちつきぎみでございます。しかしながら、まだ料金改正の影響が全般的にどの程度出たかということを総体的に把握するまでには至っていないわけでございます。
#185
○鳥居委員 値上げのときに、私たちの気持ちとして、寝たきり老人や身体障害者などの生活維持のために必要ないわゆる福祉電話、こういうものにつきまして、設置料あるいは通話料の減免、設置料の分割払いとかいうような形、これを公社の新しい事業として広げてほしい、こういう要望、気持ちがございます。これについて今後どのように取り組まれ、どういうふうに実現させるお考えであるか、総裁に伺いたいと思います。
#186
○西井説明員 お答えいたします。
 ただいま先生がおっしゃいましたとおり、先国会におきましていろんな御議論がございまして、公社側といたしましては、生活保護を受けておられる者、またそれに準ずる世帯の方で、老人とか母子家庭とか身体障害者の方に対しまして債券の減免をいたしますとともに、設備料の分割払いの施策を講ずることにいたしまして、昨年の十一月から実施をいたしておるところでございます。今後どうするかという問題でございますが、先国会でもございましたとおり、福祉型料金体系も含めまして、総裁の諮問機関でございますところで御審議をいただきまして、その結論を十分に踏まえまして今後の施策を考えてまいりたい、このように存じておる次第でございます。
#187
○鳥居委員 さらに五次五カ年計画、この次に六次五カ年計画が始まりますが、新総裁、この六次五カ年計画を踏まえ、将来の展望として、いまのこの五カ年計画の中で課題でありました積滞解消、これが解決できるわけです。その次にやってくる公社の事業、これは一体どういう形の新しい分野を切り開こうとされているのか、総裁のお考えを伺いたいと思います。
#188
○秋草説明員 電電公社は五回にわたる長期の五カ年計画を継続実施しまして、来年度の五十二年度をもちまして第五次五カ年計画が終了しようとしております。この間、終始一貫国民のための電話を守るために、また発展させるために尽くしてきまして、かつて申しました積滞の一掃という問題も、ほぼ今日の段階でも目的を遂行する曙光は十分見えてきております。
 そこで、第六次の五十三年度以降の長期五カ年計画も目下検討中でございますが、これにはいわゆる積滞問題はほとんどございませんが、しかし、日本国の静かなる成長、発展、あるいはまた国民の所得の向上というものは静かにまだ上がってくるならば、住宅電話に対しては、百世帯に対して七五%の電話が普及しておりまして、まだ二五%というものはついていないのでありまして、将来私どもは家のある限りすべて電話があるという時代は必ず来るのではなかろうか。それに加えまして、経済の発展とともにまた経済関係のいわゆる事務用の電話の発展もまだまだ希望を捨てる必要はありません。したがいまして、百五十万や二百万の需要というものは今後相当の長い間継続するという見通しを持っております。しかし、長い間国民の皆さんにおしかりを受け、またわれわれも苦労しました長期の積滞という問題はもう解決しておる。
 その後しからば何が新しい今度のテーマであるかと申しますれば、この間にまた私どもは技術革新に対しては不断の努力を休まず続けなければならぬと思っておりまして、日本の電信電話公社というものは日本のエレクトロニクスの基礎産業の中心でございますので、この技術開発は絶対怠ってはならないということで、これに基づいて新しいサービスあるいは国民の需要というものも当然賄えるものはたくさん出てくるのだと思っております。
 細かい点はまた担当の者からもお答え申し上げますが、大体大きな見通しはこんな程度でございます。
#189
○鳥居委員 それでは、大臣の所信表明、また総裁の事業概況説明に対する私の質疑をひとまず終わらせていただきたいと思います。
#190
○阿部(未)委員長代理 次回は、来る三月二日水曜日午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
   午後四時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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