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1976/05/12 第80回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第080回国会 商工委員会 第21号
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1976/05/12 第80回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第080回国会 商工委員会 第21号

#1
第080回国会 商工委員会 第21号
昭和五十二年五月十二日(木曜日)
    午前十時四十三分開議
 出席委員
   委員長 野呂 恭一君
   理事 中島源太郎君 理事 橋口  隆君
   理事 武藤 嘉文君 理事 山崎  拓君
   理事 上坂  昇君 理事 佐野  進君
   理事 松本 忠助君
      青木 正久君    石川 要三君
      鹿野 道彦君    粕谷  茂君
      藏内 修治君    佐々木義武君
      島村 宜伸君    田中 正巳君
      辻  英雄君    中西 啓介君
      楢橋  進君    西銘 順治君
      萩原 幸雄君    林  義郎君
      渡辺 秀央君    加藤 清二君
      後藤  茂君    清水  勇君
      武部  文君    中村 重光君
      渡辺 三郎君    長田 武士君
      玉城 栄一君    春田 重昭君
      宮田 早苗君    工藤  晃君
      安田 純治君    大成 正雄君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  田中 龍夫君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      園田  直君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      藤田 正明君
 出席政府委員
        内閣審議官   大橋 宗夫君
        総理府総務副長
        官       村田敬次郎君
        公正取引委員会
        委員長     澤田  悌君
        公正取引委員会
        事務局長    後藤 英輔君
        公正取引委員会
        事務局官房審議
        官       水口  昭君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 吉野 秀雄君
        公正取引委員会
        事務局取引部長 長谷川 古君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 野上 正人君
        行政管理庁行政
        管理局長    辻  敬一君
        通商産業大臣官
        房審議官    栗原 昭平君
        通商産業省産業
        政策局長    濃野  滋君
 委員外の出席者
        商工委員会調査
        室長      藤沼 六郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十二日
 辞任         補欠選任
  前田治一郎君     石川 要三君
  西中  清君     春田 重昭君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 要三君     前田治一郎君
  春田 重昭君     西中  清君
    ―――――――――――――
五月十二日
 伝統的工芸品産業の振興に関する法律の一部を
 改正する法律案(松本忠助君外三名提出、衆法
 第四二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
五月十二日
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法
 律の一部を改正する法律案(多賀谷真稔君外八
 名提出、衆法第二八号)
は委員会の許可を得て撤回された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法
 律の一部を改正する法律案(多賀谷真稔君外八
 名提出、衆法第二八号)の撤回に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出第七二
 号)
     ――――◇―――――
#2
○野呂委員長 これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 多賀谷真稔君外八名提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案は、昨十一日、提出者全員から撤回の請求がありました。
 本案は、すでに本委員会の議題となっておりますので、これを撤回するには委員会の許可を要することになっております。
 よって、本案の撤回を許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○野呂委員長 御異議なしと認め、撤回を許可することに決しました。
     ――――◇―――――
#4
○野呂委員長 内閣提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林義郎君。
#5
○林(義)委員 いまの委員長のお話でございますと野党の御提案は下げられたというお話でありますが、実は、きょう私は野党の方にお尋ねをしたい、また御意見を伺いたいと思っておりました。本当は国会でいろいろ議論をした方がこの独占禁止政策というのはいいと思っておったのです。そういうふうな機会がなくなりましたのは非常に残念でございますが、これは今後またこの商工委員会を通じまして私はいろいろ議論をしていかなければならない大問題だと思うのです。
 したがいまして、この法案の審議にかかわらず、日本の経済体制、自由経済体制の中におけるところの競争対策の取り上げ方というものは当委員会として十分に議論していかなければならない大問題だろうと私は思いますので、質問の方に移らせていただきますが、非常に残念だという言葉だけ私は申し上げておきたいと思います。
 第一に、この前質問いたしまして残った問題がありますが、時間もきょうは余りありませんようですから非常に簡潔に私は申し上げますから、政府当局の方も、ずばりそのもののお答えをいただきたいと思いますが、課徴金の問題でございます。課徴金を取る場合には、当該違反行為の実行期間にかかわる課徴金を国庫に納付することを命じなければならないというふうな規定になっております。
 ところで、この実行期間というところの定義でございますけれども、独占禁止法の体系によりますと、普通に違反事実があると疑いをかけられた、公正取引委員会が調査に入る、そして審判手続にかける、審判に応諾をして勧告、審決が出る、あるいは審判が決まる、それで違反行為をした者が控訴をしなければ、あるいは東京高裁に持っていかなければそこで確定をする、こういうことになるわけであります。
 ところが、東京高裁なり最高裁まで私は絶対に間違っていないということで争うということになりますと、実は、法形式論としては、その裁判が確定するまではこの違法行為というものは続いているというふうに考えるのが現在の独禁法のたてまえだろうと私は思うのですが、そうしますと、裁判が非常に長くなるということになりますと実行期間が非常に長くなるという場合がありますので、実行期間を短くしようということを何か考えておかないといかぬのではないかと思うのです。
 そこで、私は具体的に申し上げたいのですけれども、独禁法の中には、違反行為がなくなったと認められたときにはそういった形の審決をするというふうになっております。したがいまして、普通の場合でしたら、よく新聞広告で、事業者団体あるいは当該行為をしたところの会社との連名でもって、今回公正取引委員会の指示によりこうした協定は破棄いたしましたからというふうなことが出ておりますが、そういったことでなくて、違反行為をした、ところがみずからの意思によって新しい価格を決定したり、いままでの行為はないとは考えているけれども念のためわれわれは新しい価格決定をこういうふうな形でやるという形にして、疑いのある、また問題となるところの期間の終結を一方的に宣言する、そういった形によって実行期間の問題がそこで終結するという形を公正取引委員会の審決等によって確認する、その上で、既往の違反事件になりますから、この既往の違反事件について課徴金を幾ら取る、または審決でもって違反行為であったかどうかということを確認するという手続を公正取引委員会がとるという形にすれば、実は、裁判が非常に長引いて実行期間が長くなって思いもかけなかった課徴金を取られるというような問題はなくなるのではないかと私は思うのです。
 実は、なぜ私がこういうことを申し上げるかといいますと、法律で争う権利というのは国民にすべて認められているわけであります。この認められておるところの権利を、課徴金をたくさん取るぞ、裁判を長引かせることによって課徴金が非常にたくさん積まれることになるぞというふうなことになりますと、経済的な利益を考えて裁判を受ける権利を実質的に制約されるということになりましたならば、これは憲法上の問題としても非常に問題があるのではないかと私は考えておりますので、いま私が申し上げたようなことが一体やれるのかどうか、この辺について公正取引委員会の方から御答弁ください。
#6
○水口政府委員 お答え申し上げます。
 カルテルの実行期間の終期の問題でございますが、この問題についてはいろいろむずかしい問題も仰せのようにございます。一般的に申し上げますと、カルテルに対する排除措置の審決が出されて、それで事業者の方が当該排除措置を実行に移すという場合には、その実行に移された日が終期であると見られるわけでございます。これがごく一般的な場合でございます。
 ところが、いま先生がお話しになりましたように、相手の事業者側が非常にがんばって訴訟まで持ち込むといった場合にどういうことになるかということでございますが、それでまず訴訟に持ち込んだ場合に、違反行為がないのであれば、これは幾ら長くなっても課徴金がかからないということは自明のことでございます。
 そこで、違反行為があった場合に、何年もたって判決が出て、長期間にわたって実行期間としての多額の課徴金を取られることは酷ではないかという御趣旨かと思いますが、理屈から申し上げますと、実際に違反行為をしておって、それでがんばっておって期間が長くなっても、これはやむを得ないというのが一般論でございます。しかしながら、確かに仰せのようなこともよくわかります。現在のような経済情勢でたとえカルテル行為があったとしても、それによって取り決められた価格が五年も十年もそのまま続くということはちょっと常識では考えられないと思います。
 そこで、違反行為があったかなかったかについては争いながらも、ある時点において価格の変動等があって、それがカルテルによるものではなくて、事業者の間の自由な競争に基づいて決められた価格であるということが認められる場合には、当然そこで実行期間が終わったと考えるべきケースもあるのではないか、こういうふうに考えます。
#7
○林(義)委員 公正取引委員会がそういった判断をされるわけですから、やはりはっきりした期間を何らかの形ですることが必要ではないか。裁判を受ける権利を害されないということから考えて、その点の配慮をいろいろな形でしていくことが適当ではないかと私は思います。
 第二の問題に移ります。第十八条の二というところで同調的値上げという問題があります。この問題については先般の参考人の意見陳述の中でも大変に問題にされたところでございますが、相当たくさんのところから資料を取ったり何かするし、資料の取り方も漠然とこの法律に書いてございますから、やはり公正取引委員会が具体的に基準をつくってやるのが適当ではないか。この基準というものはケース・バイ・ケースで積み上げてつくるよりしようがないだろうと私は思います。
 たとえば、現在新聞なんかでも拝見しておりますと、鉄鋼が自動車会社と価格交渉をするということになっておりますが、鉄の方から代表が一人出て、自動車会社の方も代表が出て薄板の交渉をといったことがあります。それから造船も、最近は余りありませんけれども、造船用の厚板をばらばらに買ったりするのでは大変であるということで、統一的な建て値価格というようなものを造船の代表と鉄の代表と出てやるというのが実は慣行になっているわけであります。
 そういった慣行というのは、日本でも春闘というのがありまして、これも本当ならば労働組合が一つ一つ会社と交渉するのがたてまえなんでしょうけれども、春闘相場というような形で大体決まってしまって、ほかはそれに右へならえというような形になっておりますから、そういったいろいろな一つ一つのことをやりますと、あそこから買ったならばどうだとか、ここからどのくらい買ったとかなんとかということになれば大変なトラブルであるから、そういったトラブルを避けるために団体交渉的なことをやるのは慣行として認められていい話ではないかと私は思うのです。そういったようなことであるとか、たとえばナフサを使っているところの石油価格というものは、中間製品がたくさんありますけれども、今度使うところの末端は、それこそプラスチックのメーカーであるとか繊維の小さな業者とかいろいろとありますから、そういった建て値的なものは一応統一して決めておいた方が経済の実体に合うだろうと思うのです。
 そういったものを一概にはずせというのはなかなか言えないかもしれませんけれども、やはりそういったものは一遍話を聞いて、わかったならばそのことについてはもう聞かないとかというような形のルールを公正取引委員会が積極的につくっていくべきだろうと思うのです。そうでないと、この問題に関するところの疑心暗鬼は非常にたくさんある。特に、私は、公正取引委員会の委員長を前にして申しわけないと思うのですけれども、いままでの公正取引委員会の事務的なやり方については実は大変に心配をしている。いままでのようなことでめちゃくちゃなことをされたんじゃどうにもならないぞという心配が非常にあるわけですから、そういった具体的にはっきりわかっているようなものについては、もう改めてそんなことを聞くのではないのですが、こういうふうな基準をつくっていくべきじゃないだろうか。
 申し上げますならば、値上げの理由というものが客観的に明らかなような場合で、いままでの慣例、商慣習その他からもう決まっているようなものについては改めて報告をとることもないというふうに私は思うわけでありますけれども、こういうふうなことはどういうふうにお考えになりますか。
 もう一つ私は申し上げておきますけれども、たとえば銅であるとか亜鉛であるとかというものは国際的な建て値が、相場が決まっておりまして、その相場に対してプラス幾ら幾らというような形で値段が決められるわけであります。そういったようなこともやはり非鉄金属業界では商慣習になっておる。鉄を使うところの造船メーカーとかなんとかもそういったようなものが基準になっていますから、そういったようなことをはっきりと取り入れて、余り形式的な判断でなくて、実体的に公正取引委員会がこれはどうもおかしいということをよく調べるという形での基準をおつくりになったらどうかと私は思いますが、この辺はいかがでしょうか。
#8
○澤田政府委員 いろいろ重要なお尋ねでございますが、まず、価格の同調的な引き上げに関しまする報告の徴収は具体的にどんなような方針でやるかという点につきまして申し上げたいと思います。
 価格の同調的引き上げは形式的な基準によりまして判定されるもので、相互の意思疎通があるような疑いを前提としたものではございません。また、形式的に第十八条の二の要件に該当するからといって、値上げの理由が客観的に明白な場合にまで値上げ理由の報告を求める必要はないものと考えるわけでございます。
 それから、値上げの理由の報告といたしましては、ケースに応じた値下げの理由を説明するに足りる資料の提出を求めることとなるのでありますが、現在のところ、大体次のような事項について報告を求めることとなろうと考えております。
 一つは、価格引き上げの状況についてでありますが、建て値その他標準的な価格による引き上げ前の価格、それから引き上げた価格、さらに平均的な引き上げ率などであります。
 それから、もう一つは価格引き上げの理由でございますが、理由の説明及び参考資料が必要でございます。参考資料といたしましては、たとえばその理由が費用の上昇にあるときはその費用の額の推移、それから原材料費の上昇の場合には、主要な原材料の種類別の購入価格の推移、労務費の上昇の場合には従業員一人当たりの賃金の額の推移等が必要となろうと考えるわけでございます。
 そして、先ほども御質問にございましたように、値上げの理由が客観的に明白な場合、これはいまも申し上げましたように取る必要はないと考えますけれども、それは一体具体的にはどういう場合かということも考えておかなければなりません。それで、たとえば消費税の引き上げに伴って、これに見合います価格引き上げが行われた場合等が考えられるわけでございますか、しかし、これは一般的には実際にこのような場合に当たるかどうかということはケース・バイ・ケースで考えていかざるを得ない、かように考えるわけでございます。
 それから、もう一つ、いろいろな基礎物資の価格の動きに応じた問題についてもお尋ねでございましたが、こういうものについて報告徴取の対象となるかどうかというようなことにつきましては、これもやはりケース・バイ・ケースで判断すべきものであると考えますが、したがって一律にどうということを申し上げられないのでありますが、御意見の点は十分参考といたしまして実際の運用に当たってまいりたい、かように考えるわけでございます。
#9
○林(義)委員 独占禁止法というのはアメリカの法律を範としてつくられたものでありますし、法的な考え方といたしましても、いろいろなそういったアメリカ的な考え方でやらなければならない。そういたしますと、やはり判例法的な形で積み上げをしていくというのがたてまえだろうと私は思うのです。そういう意味で、公正取引委員会か独占禁止法を運用するに当たってはやはりケース・バイ・ケースということはありますが、日本語ではケース・バイ・ケースでありますけれども、いわゆる判例的にこういったものがわかっているものまでやることはないというようなルールづくりを公正取引委員会は、積極的にしていくべきではないかと私は思うのです。
 いまの委員長の御答弁は、値上げの理由が客観的に明白な場合というようなことについては十分わかっているからというふうなことでありますが、それが公正取引委員会の内部において全然わからないということではなくて、積極的に公正取引委員会がそれはケース・バイ・ケースで判断するところのルールづくりをしていかれてやっていくことが本当のいい意味での運用になるのではないかと私は思っておるわけでございますから、その点をぜひ公正取引委員会委員長お考えになっていただいて独禁法の運用をやっていただきたい。これをお願いをしておきますが、御答弁をいただけますか。
#10
○澤田政府委員 ごもっともな御指摘でございまして、具体的な問題は個々の非常に特徴を持った問題でございますのでケース・バイ・ケースと申し上げましたが、報告徴取の基準につきましては、適切な運用の積み重ねをいたしまして、そしてなるべく明らかな基準というものができ上がるように努力をしてまいりたいと考えております。
#11
○林(義)委員 八条の四の関係で、「独占的状態」に関する「措置」について申し上げますが、この問題は非常にむずかしい問題が実はたくさんまだ残されていると私は思うのです。
 先般も当委員会でビールなりウイスキーの例を引きまして御質問申し上げました。それで、公正取引委員会から資料を出していただきましたが、しかし、残念ながら、私は、あの資料を見ましても、一体何が該当するのか何が該当しないのかということが、はっきりとした論理的な積み重ねというものはできないと思うのです。あの資料からでは、一定の事業分野というようなこと、あるいは一定の商品というような範囲、あるいはどの範囲においてやるんだというようなことはとてもじゃないが読み取れないと私は思うのです。したがって、またそういったようなことでこの市場構造というものの概念が決まっているんだろうと私は思うのです。
 そこで、そういった問題もありますから、私はこれはもうあえて質問をいたしませんが、しかし、その点について一つだけ公正取引委員会の方に確認をしておきたいのですが、そういったガイドラインをつくられて九業種というものが出ています。ところが、全然何もなかったようなところへ来ていきなりぽかっとすぐに強制調査をされるとかなんとかということになりますと、これまた大変なことになるわけでありますから、一応ガイドラインで事業分野というものは恐らく示されるでありましょうから、一遍示した事業分野があって、それで公正取引委員会の中の経済部がいろいろ調査を始めますが、そうしたしでこれはまたいろいろとやっていくというふうなステップを踏んでいただきたいと私は思うのです。そうしないといたずらに公正取引委員会に対する不信感を招くことになると私は思うのです。その点が第一点です。
 それから、第二番目の問題ですけれども、この中に利益率が著しく高い場合にはいかぬというふうに書いてあるのです。自由主義体制というのは本当は利潤動機で動くわけでありますから、利潤は高く取っても、資本主義社会だったら、自由主義社会であったならばそれはいいことだと私は思うのです。それがもしも高いところがあれば、その事業に対して入っていき、入っていくことによって、競争によってその利潤率がだんだん下がっていくというのが自由主義体制の基本原則だろうと私は思うのです。
 そういった基本原則ですから、利潤率が五割を超えたならばもういきなりすぐにぱぱっとこれは悪だということを言っておられるというふうに聞きますけれども、そうじゃないと私は思う。やはり、利潤率が非常に高いところが、いろいろな広告費であるとか、社会的レベルから見ていろいろな悪をもたらしているというような弊害の事由があったときにこそ初めて独占的状態として弊害ありと判断をしなければならないのであって、簡単に五〇%高いから云々というようなことはどうだろうかと私は思うのです。この利潤率というような問題は、どちらかというといまの考え方からすれば新規参入の問題と非常に密接な関連がある。新規参入を抑えながら同時に高い利潤率を持っているということが非常におかしいということでありまして、だれでもその事業に対して入っていける。その事業の中では競争ですから、特にまた現在は非常に景気の悪いときであるから、そうすると一般的な利益率というものは非常に低い。たまたまその会社だけ何らかの理由で努力したからというので、五〇%、去年と同じくらいの利益率を出しましょうという話になったときには、それをひっかけるというのは経済の実態に合わないだろうと私は思うのです。そういうようなことを考えてやっていただくこと、これが第二番目の問題です。
 それから、第三番目の問題として申し上げますのは、この前の参考人の話の中でもありましたが、たとえばブリキに対する利潤率というものはどう考えるのか。これは仮定の仮定を置いてやらなければならない。フィルムに対する利潤率をどう考えるのか。フィルムでも、小西六にいたしましても、富士フィルムにいたしましても、それぞれ写真機部門を持っているわけであります。写真機部門の利潤率とフィルム部門の利益率なんというものは、これはなかなかそう簡単にはじき出せるものじゃない。いろいろな仮説等を置いてやらなければならないと思うのです。
 それから、第四番目の問題は、聞くところによりますと、政令で、製造業におけるところの一般的な利潤率に対して著しく高いというふうにしておられる。ところが、果たしてそれがいいのかどうか。
 それから、もう一つは、自己資本利益率というものを言っておられますけれども、この前の参考人の意見にもありましたが、自己資本利益率がいいのか、あるいは売上高利益率がいいのか、総資本利益率がいいのかというところも実は非常に問題があるところだと私は思うのです。これはなぜかというと、自己資本利益率を使っておりますのはアメリカの学者がやっておるわけです。アメリカは自己資本でもって設備投資云々というものが大体決められるという形です。日本では残念ながらそういった慣習になっていないというところからすれば、日本では、自己資本利益率を見るだけではなくて、売上高利益率なり総資本利益率なりを見るというようなことも十分に検討してやらなければならない問題だと思いますし、この中には政令で書いているということですから、政府の方には大変なエコノミストもおられるわけですので、そういった方々の議論を十分に参考にして、本当にいいものをつくっていただきたいと思うのです。
 この問題と、むしろもう一つ考えていかなければなりませんのは、一般管理費及び販売費というようなことが書いてある。これは利益率が高いか一般管理費、販売費が著しく高いというふうに書いてありますが、ここにイ、ロと書いてありますのは、利益率が高いときに、この一般管理費なり販売費という形でその利益率が逃げていくのではないかということを抑える趣旨だろうと思うのです。
 と同時に、販売費という形で一番典型的に見られますのは広告費であります。広告費というものをどう考えるかというのも、これまた経済学的には大変にむずかしい議論がありまして、広告というのは一般消費者のためになるのだから何ぼやってもいいのだとか、いやそうじゃなくて、広告を積み重ねるからその分だけコストが上がってよろしくないという議論がある。これはアメリカなんかでも、カルドアであるとか、いろいろな方がずいぶん議論したところでありますし、日本の経営学とか商品学とかというところでもずいぶん議論のあるところであります。そういったところのものをやるわけですから、経済学の学者の意見も十分に聞かれると同時に、もう一つはやはり経済の実態に合うようにやっていただかねばならないと私は思う。
 たとえて申し上げますならば、広告費が日本で金額として一番高いのは松下電器産業である。それから、これはパーセンテージで書いてありますが、パーセンテージで言いますと何が高いと思いますか。サロンパスをつくっているところの久光製薬というのが広告費の支出率が一番高い。ところが、そんなものと比較してそれじゃどうだこうだと言ったところで経済の実態に合わない。むしろ薬品業界においては非常に広告宣伝費がかさむ、あるいは家電業界においては非常にかさむのが経済の実態でしょうから、そうした実態をよく判断しながらこの運営をやっていただかなければならない問題だと私は思うのです。形式的にその五〇%を超えたから一つでもどうだとか何だとかという話でなくて、その業界におけるところの商慣習、あるいはいろいろな販売をするところの諸行為、そういったものについてどういうふうな判断をするかということを判断しながらこの独占的状態というものを判断すべきがたてまえではないだろうかと私は思うのです。
 それから、もう一つの問題は、この前参考人の中からも御意見がありましたが、労働組合の方々から、労働組合の意見を十分に聞いて、労働組合が反対したときには営業の一部譲渡はやめてくれ、そんな改正をしてくれというような御意見すらあったのです。それからもう一つは株主権の問題もありました。株主権に対する不当な侵害の問題がどうだということもありました。
 だから、そういったようなことは、確かに法律的には営業の一部譲渡を命ずると書いてありますが、いろいろな御意見のあるところでこういった条文をつくったわけでありますから、そういった意見は十分に入れてやっていただくことが法の運用のためにはいいし、また、本当の意味でのいい競争政策の貫徹のためには必要なことではないだろうか、いたずらな紛争を巻き起こすような運用をしていただきたくない、そういうふうに私は考えておりますが、公正取引委員会の方で、あるいは政府の方で、いまの私が挙げました五点ばかりの点について、担当は違うのかもしれませんが、それぞれのところからお答えをいただきたい。
#12
○水口政府委員 政令等についての御質問もありましたので、これについては総理府の方からお答えがあろうかと思います。
 まず、一番最初の事業分野等について、この前公取事務局の試案を提出いたしましたが、あの別表一にいわゆる九業種というのが書いてございます。正式にはこれがそのまま別表一になるのかどうかということはまだわかりませんが、仮にそういったものが明らかになった場合に、それ以外の業種についてそれが「独占的状態」に該当するということで急に措置を命ぜられることがあるかないかということでございますが、理論的にはいろいろな考え方があろうかと思いますが、やはり、公正取引委員会がそういうガイドライン的なものを発表しているわけでございますから、そこにないものについて急にそういったような営業の一部譲渡等を命ずるというふうなことは非常におかしいといいますか、常識で考えてもおかしな話でございますから、そういうことはあり得ないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、「独占的状態」の定義規定に関連いたしまして、二条七項の三号でございますが、この標準的な利益率を著しく超えておるということにつきまして、私はこの前五〇%ということをお答え申し上げたわけですが、その趣旨は、五〇%というのはあくまで単なる目安でございまして、何か目安がないと物は考えにくいということで申し上げたにすぎません。実際にはやはりケース・バイ・ケースでよく実情を勘案して、何が著しく超える率であるかということを考えるべきだと思います。
 それから、なお、この三号にはイ、ロとございまして、イのところで利益率のことが書いてあるわけでございますが、その柱書きのところで「相当の期間」ということが書いてございます。相当の期間というのは、これは利益率にもかかっておるわけでございまして、その利益率を見る場合には短期間で見るのではなくて、相当長期にわたってそういう状態が継続しておるのかどうかということを見て判断するわけでございます。
 この二条七項三号の利益率の問題であるとか、それからそのほか販売費、一般管理費の問題についていろいろ御指摘がありましたが、ごもっともな御指摘でございますので、運用に当たりましては十分その点を配意いたしたいと思っております。
#13
○大橋政府委員 政令でどういうものを定めるかという点につきましては、一応、ただいまのところ、業種については先ほど先生が御指摘になりましたような製造業というような広い範囲、それから利益率につきましては自己資本利益率を原則として考えるということにはなっておりますけれども、法律が成立いたしまして公布になりましてから施行までの間に政令につきましての準備期間がございますので、この間につきましては、先生の御指摘も御趣旨に沿いまして十分に各省との調整に当たってまいりたい、こういうふうに考えております。
#14
○林(義)委員 独禁法の運用というのは、特にこの「独占的状態」というのは、世界的にもきわめてまれな形での寡占対策をやるわけであります。学問的にもまだ進んでいないところがたくさんある。また、アメリカでもいろいろ議論のあるところであります。そういったようなことでもありますし、日本の学者の中においてもいろいろ議論のあるところであります。そういったものをあえて決めるわけですから、やはり、そういった学者の意見や経済実体の問題を十分に入れて運用をやっていただきたい。とにもかくにもいっちゃったからしようがないのだということではなくて、そういった形の本当にいい意味での物の考え方、進んだ経済学の考え方も取り入れてやっていただくことを私は心から切望しておきます。
 それから、時間が余りないようでございますから次に移らせていただきますけれども、これは総務長官にお尋ねしますけれども、この問題を議論するに当たりまして、独占禁止法の問題をやるときに常に議論になりますのは公取の第四権的な機能であります。公正取引委員会は準司法機関と言っておられるわけでありますが、私は、今回の独占的状態のような問題は明らかな行政的な裁量によって行われるところの処分だろうと思うのです。たくさんの、九つも十もあるような実態をいろいろ判断しなければならない。しかも、著しく価格が高いとか、著しく需給に影響する、これはたしか新自由クラブの方からの御質問もあったのだろうと思いますけれども、「著しく」なんというのは裁判所の判断する問題ではないのです。これはまさに行政庁が判断をする問題だと思うのですね。
 そういう意味で、これは行政権に基づくところのいろいろな判断だろうと思いますけれども、実は、公正取引委員会は準司法機関という形で独立の権限を持っておる。ところが、独立の権限を持って、それがどこかに訴追をされるということだったらいいのですが、残念ながら公正取引委員会は五年間は身分保障がぴしゃっとしておる。私は、民主主義のルールというものはやったことに対して責任を持つという体制でなければならないと思うのです。たとえば独占的状態についていま澤田委員長が判断されたことが国会においても非難され、国民的にも合意が得られないというようなときには、たとえば内閣がやったときには内閣に対して不信任案をつきつける。不信任案が通ったならば内閣はやめなければならないし、または解散をする。こらいった形で民意を問うという形になる。裁判所におきましても、最高裁判所の裁判官の国民審査というのがありまして、非常に形式だとは言われるけれども、やはり国民の投票にまつということになっている。ところが、公正取引委員会はそういった形の考え方が非常にはっきりしない。
 特に法律に書いてありますのは、内閣総理大臣の所轄に属するのが公正取引委員会だと書いてある。所轄というのは、当該官庁の独立性が強くて、主任の大臣との関係が最も薄いものにつき、行政機構の配分方法としては一応その大臣のもとに属するという程度の意味をあらわすという言葉で所轄という言葉は用いられておる。これは政府が出しておるところの解釈でありますが、そういった解釈であるけれども、やはりこれだけ非常にむずかしい問題であり、しかも国会でも非常に問題になり、新聞その他でも大変に問題になるような問題であり、参考人の意見を聞きましてもこの独占的状態は大問題だというような話でありますから、そういった問題を処理したときに間違いかあったならば、だれかがそれに対してノーと言うことを考えておかなければならない。そういった意味で、国会の下の機関という形にするのか、あるいは完全なる行政機関の中の一部にするのかということを考えていかなければならない。私は、これは行政組織のたてまえの問題としてあると思うのです。政府の方でも今度は行政機構改革云々というような話でありますから、この問題はこれからの問題としてぜひ考えていただきたい。これはアメリカの行政委員会をまねてつくった機構であります。占領政策の遺物としてできたものである。そうした点はやはりいつかの機会には直していかなければならないという点が河検討すべき問題だろうと思うのです。
 それから、第二の問題として、これからの減速経済の中において運用する場合にこの競争政策をどう導入していくかということは非常にむずかしい問題であるけれども、自由体制を守るためにはぜひともやっていかなければならない一つの大きな政策だと思うのです。単に公正取引委員会というところの一部の機構でなくて、政府全体が取り組むべき問題ではないかというふうに私は考えるわけでありまして、そうした意味で公正取引委員会を除いたところの一般の行政機関は、たとえば経済企画庁が総合計画の立案をするのでありますけれども、その中で競争政策というものを一体どう考えるか。通産省、農林省、厚生省、運輸省と各省ありますけれども、各省の中でのそういった競争政策の運用というものはやはり考えていかれなければならない。それはたとえば酒の話になりましたら、大蔵省は酒をできるだけカルテルをつくってやれなどということではいかぬのでありまして、この自由主義体制をとっていくためには、やはり各省の力によって競争体制というものができるような仕組みを考えていくべきだろうと私は思うのです。そういったようなことは今回の法律を党内でいろいろ議論をしたときにもありました。私は、これはこれはこれからの課題としてやっていかなければならないと思いますので、この辺についての総務長官の御答弁を求めます。
 それから、もう一つ申し上げておきますけれども、最初に私が申しましたように、独占禁止法を今回こういうふうな形でやりますが、これは日本の風土との問題がある。最初に申し上げましたように、中小企業の床屋の人が休日に休もうなどということをやったならば公正取引委員会にひっかかって不当な取引制限だなどという形は、日本の風土には少なくとも合わないわけであります。先ほど申しました鉄鋼と自動車の間の話し合いをするということも、日本に春闘運動というものがある以上は、これも日本的な風上のたてまえで出てきているものだと私は思うのです。そういった日本の風土のたてまえがありますから、単にアメリカをそのまま面輸入したところの独禁法というものはやはり考え直していかなければならない点が一つあると思います。
 それから、もう一つ私は申し上げますけれども、法律の立場を離れて日本で一番独占的な企業というものは何かといえば、政府が関与している公社公団というか、要するに国鉄あるいは電電云云というような政府がやっているところの機関の問題だと思うのです。これらにつきまして、それをすぐに分割してしまえなどということは私は申しませんが、競争政策の観点からすれば、やはり、こうした国鉄なり電電なりその他の機関が非常に効率よくやるということだと思うのです。なぜ競争政策をとらなければならないかといえば、それは効率のいい経営をやり、効率のいい運用をやるからということでありますから、そうした効率性ということをやはり考えていかなければならない。効率性をやるために、場合によったら一部のものは外して競争に任せるというような政策もとっていかなければならないと思いますし、特に、政府の方では、この前の国鉄の違法なスト権ストなどというものがありまして以降やっておられますのは、公共企業体の関係を抜本的に見直すということを考えている。その考え方の中に、競争政策の考え方、今回とった独占的状態に対するところの問題と同じような考え方を入れていくべきだろうと私は思うのです。少なくともそういった考え方を入れて、これからの公共企業体はどうあるべきかということを議論していただかなければならないと思うのです。
 経済学的にはX非効率性というものがあるのです。新しい学問でありまして、そういったものがあるのです。それは経済の効率性というものを考えていかなければならない。単に民間のビッグビジネスだけではなくて、パブリックなビッグビジネスの問題についてやはり思いをいたしていかなければならない問題だろうと私は思います。そういった意味で、これは政府の方にもお願いをしたいのでありますけれども、国会でもぜひやっていただかなければならない問題だと私は思うのです。
 これは最後に委員長にお願いをしたいのですけれども、最初に申しましたように、いまお話をして野党の諸君も大体うなずいておられたようでありますけれども、当委員会で競争政策というものを取り上げていただくということが必要なことだと思うのです。そういった意味で、先ほど申しましたように、今回の法律につきましても、「独占的状態」その他の問題についてはいろいろとまだまだ議論をしなければならない点がある。競争政策というものをうまくやっていくためには、政府に任しておいたからもうそれで知らないということでなくて、当委員会においてもそういった議論を活発にしていかなければならない。私は、本当ならば特別委員会あたりをつくっていただいてやった方がいいと思いますけれども、少なくともそういった議論を積み重ねをしていくことが必要だと思いますし、当委員会にそういった競争に関する小委員会でもつくっていただいて、そこで少し具体的に掘り下げて与野党を通じて議論をしていただくことが本当にいい実りある競争政策なり独占禁止政策の遂行になるだろうと私は思うのです。
 総務長官からのお答えと、それからあとは公正取引委員会の委員長から御答弁をいただいて、最後に商工委員長から御答弁いただきたいと思います。
#15
○藤田国務大臣 ただいま林先生から大変貴重な御意見をお伺いいたしたと思います。
 第一問の公正取引委員会の性格といいますか、これはそういうものであっていいのだろうか、「独占的状態」というふうなことで分割とか一部営業譲渡がもし行われるなら大変なことなのだ、それが現在のような公正取引委員会の性格でいいのかというふうな御質問であろうかと思いますが、公正取引委員会がただ単にアメリカの物まねとかということではなくて、政治的な影響を排除し、時の好況とか不況とかということも関係なく経済的なルールのもとに自由競争を活発化していこう、自由主義経済を今後とも維持、促進していこう、圧力、影響を受けないもとにそれに専念していこうという形でございますので、準司法的な性格を持っているわけでありますが、しかし、人によってそれが偏りはしないかという御懸念もあろうかと思うのです。
 そういう意味合いにおきまして、委員会は五人で組まれておりまして、この審決は三人の賛成を要するというふうになっておるわけでございます。この五人の合議制ということが非常に大きな特徴であろうかと思います。これで中庸、中立を得ていこうという考え方があると思います。
 それから、第二番目に、経済企画庁その他それぞれの役所が競争政策の推進を当然考えなければならぬじゃないか、ただ単に公正取引委員会がそれをにらんでいるからいいとかいう問題ではあるまいとおっしゃいましたが、それはまさにそのとおりでございまして、公正取引委員会が四十条の強制調査に踏み切るというようなことにならないように、こういう独禁法が改正強化されることによって、各主務官庁はその管轄下における各ビッグビジネスに対していろいろと指導をしていかなければならぬと思います。これはおっしゃるとおりでございまして、公正取引委員会が存在するがゆえにそういうふうなビッグビジネスの行儀がよくなるというだけのものではないと思うのです。各官庁がそれぞれ行儀をよくするようにその企業を指導していくのは当然のことだと思います。
 第三点は、日本の風土によって云々という、たとえばパブリックなビッグビジネスに対してどういうことだというふうなお話がございましたが、これはおっしゃるとおりでございますが、公共性のあるもの、そしてまた日本の古来からの――古来と言ってもそれほど古いことではございませんが、明治以降専売だとかいうことで三公社五現業なるものができ上がってきているわけでございますけれども、確かにおっしゃるように公共性が強いがゆえにモノポライズがあって非効率になっておるということは事実だと私は思います。あらゆる面からこの効率性を取り戻していかなければならぬ、そのためにはある程度の政治の決断も必要ではないかという事態にもうすでに立ち至っている、かようにも思う次第でございまして、先生の御高見はよく承りましたので、その趣旨は生かしていきたいと思います。
#16
○澤田政府委員 ただいま総務長官からお答えしたとおりでございますが、公正取引委員会の業務運営のあり方あるいは減速経済下における独禁政策のあり方、また、独禁法とわが国の風土との調和の問題等、いずれも重要な問題でございますが、御意見の御趣旨に従って努力をしてまいりたいと考えております。
#17
○野呂委員長 林委員の御指摘の点につきましては、理事会にお諮りを申し上げて、御趣旨に沿い得るよう今後運営に努力をいたしたいと存じます。
 中村重光君。
#18
○中村(重)委員 総理の出席要求をしておりましたが、きょうは総理が来なくて官房長官が出席をするということですが、基本的な問題は官房長官が出席をしてからお尋ねをすることにいたします。
 今日まで同僚委員が質問を続けてまいりましたが、その点について必ずしも政府の答弁が一貫していない、質問者によって答弁が食い違っているという点が若干ありますので、その点をただしてみたいと思うのです。
 七条の改正なんですが、私どもは第七条第二項を削除の修正を行う方針です。現行法第七条の規定は、修正することによってこれまでの公取の解釈をいささかも損なうものではないというように考えているわけですが、この点に対しての総務長官と公取委員長のお答えを伺ってみたいと思います。
#19
○藤田国務大臣 七条の二を削除いたしましても七条は現行法のまま残っておるわけでございますから、これは何ら制約を与えるものではございません。従来の七条の解釈を変更することは一切ない、かように考えております。
#20
○澤田政府委員 ただいまの総務長官のお答えどおりでありますが、現行七条の解釈、運用に関しましては、今後とも従来と少しも変わりないと考えておる次第でございます。
#21
○中村(重)委員 ただいま明確な答弁がなされたように考えられるのですが、これまでの解釈は、公取委員長は、七条により違反行為によって生じた影響を排除する措置を命ずることができるとしていたと思うのですが、そのとおり理解をしてよろしいですか。
#22
○澤田政府委員 そのとおりでございます。
#23
○中村(重)委員 その現行法七条の排除措置については、第七十五回国会において私どもは五党修正を――いわゆる全会一致をもって、影響排除、原状回復命令を行うことができるというようなことの重要な修正を行い、これに対してはずいぶん折衝を各党間に行いましたから、そこで自民党もそれに応じていわゆる五党修正という形になったわけですか、これを特に削除しなければならなかった理由は何なのか。
#24
○大橋政府委員 ただいまの七条の、五党修正案を削除しなければならない理由でございますが、これはまさに原状回復命令ができるという解釈だといたしますと、独占禁止法の考え方というものは、カルテルによる拘束を排除いたしました後は事業者の自主的な創意ある活動を期待するということでございますので、その分野についてまで公正取引委員会が具体的な内容まで決定して命令するということは適当でない、こういう考え方によるものでございます。
#25
○中村(重)委員 ところが、現行法第七条の排除措置については、これまでの運用なんですが、公取の審決において、事件の必要に対応し、その内容が工夫され、違反行為によって生じた影響を排除するための措置と考えられるものも命令してきたと思うのですが、公取委員長、その点は間違いないでしょう。
#26
○澤田政府委員 従来、七条におきましていろいろな命令を出しておりますが、これはいずれも違反行為の排除及びその排除を実効あらしめるための措置として行われたものと考えておりまして、影響の排除というふうな考え方ではないと理解をいたしておるわけでございます。
#27
○中村(重)委員 それはいままでの解釈です。私の先ほどの、従来の解釈というものをいささかも損なうものではないと理解してよろしいかということに対してはそのとおりだとお答えになったのです。そこで、これまでの運用というのは、ただいま私が指摘をいたしましたように、違反行為によって生じた影響を排除するための措置と考えられるものも命令をしてきたというように思うのですが、これは従来公取が運用してきたことを委員長は十分理解してのいまのお答えになっているのですか。
#28
○澤田政府委員 たとえば七条で価格の再交渉命令というようなものも排除命令と同時に出しております。こういうものは考え方によってはあるいは影響に関する措置ではないかという見方もあろうかと思いますけれども、私どもは、これはやはり違反行為の排除と一体の命令であるというふうに理解をしておるのでございます。
#29
○中村(重)委員 公取委員長の見解と同時に総務長官の考え方もお聞かせいただきたいのですが、いわゆる違法カルテルをやって、そして価格を不当に引き上げたという場合、これに対してカルテルは違法であるということで排除命令をすることができるか、ところが、価格をもとの状態に戻すことができないということになってくると、これはカルテルのやり得だということになってくる。これでは消費者はやはり納得できないということになるのであって、価格というものはもとの価格に引き戻していくということが当然常識でなければならない。それでないと企業はいささかも痛みを感じないということになってくると思うのですが、そうあるべきではないでしょうか。総務長官、どうお考えになりますか。
#30
○藤田国務大臣 この七条は、違反カルテルの排除を主体とした七条でございますから、その影響の排除というものは従たるものだと思うのです。
 第七条の二の方は影響の排除ということが主たるものであったと思いますが、これはなくなるそうでございますが、そこで、第七条だけで影響の排除は全然できないのかというと、そうではないと思います。ただ、価格介入といいますか、原状回復といいますか、それを公取が命ずるということにつきましては、これは違反カルテルの結束を解除させるということが主目的でございますから、その原状のもとの、あるいは三カ月前、四カ月前、半年前の価格にどうしても引き戻せというふうな命令はいかがかと考えております。
#31
○中村(重)委員 だから、七条の二を加えて、そして事業者にこの程度の価格にいたしますといったような、改善というのか何というのか、そういうものを出させて、それは審議会の答弁を聞きますと、満足できないものであれば十分指導をし、そして七条の二の効果を十分半かすようにしたいという意味の答弁がなされていたわけですね。ところが、第七条の二があるということは、いまもお答えがあったわけですけれども、従来公取がやってまいりました影響排除といったことに手心か加えられていく、そして事業者中心という形にこの七条か運用をされることになってくるとこれは大きな後退になるということで、七条の二はやはり邪魔なんだという考え方の上に立って、七条の二を削除するという修正を加えようというのが私どもの考え方であるわけです。
 だから、従来の解釈のとおりおやりになるのかということをまずただしておく必要がありましたから、それを確認の意味でただしてまいりましたし、また、私が申し上げましたように、違法カルテルによってカルテルのやり得というようなことでありましては排除命令が出ても企業者は少しも痛みを感じないということになってくるので、そういう不当な行為によって価格を引き上げて、それによって不当な利益を得たという場合は今度は課徴金といった形が当然発動されてくることになるわけですけれども、それだけではなくて、従来、七条の運用という、いわゆる影響排除という点を創意工夫してやってきたわけですから、それは従来のとおりこれを強力に推進していくということでなければならないというように私は考えるわけでございます。
 この点に対しては総理府審議官並びに公取審議官の答弁というものに一貫性がない、質問者によって若干食い違っているという面もあるわけなので、ここで確認をするためにお尋ねをしたわけでありますから、私が申し上げたような趣旨で今後とも強力に従来の解釈を生かし、いわゆるカルテルのやり得ということがないように推進をしていくという姿勢をもって対処していかれる御意思なのかどうかということを改めて公取委員長にお尋ねをしてこの点に対する質問は終わりますが、いかがですか。
#32
○澤田政府委員 七条につきましては、先ほど申し上げましたように、従来の規定そのままに残るわけでございますから、従来公取が解釈し、運用いたしておりました方針を今後も厳正に進めて運用してまいりたいと考えておる次第でございます。
#33
○中村(重)委員 次に、主務大臣に対する通知並びに意見を述べる機会を与えることについてお尋ねをします。
 四十五条の二で主務大臣に意見を述べさせることになるわけですが、この点は、率直に申し上げて、七十五回国会で五党一致でもって衆議院を通過した内容からいたしますと大きな後退であるというように私は理解をしているわけです。私どもはこれを修正するということに全力を傾けましたけれども、政府・与党といたしましてはこのような歯どめをするということがみそであると、私どもは端的にそのような受けとめ方をしているわけですが、なぜにこのような歯どめをしなければならないのか、改めて総務長官のこの点に対するお答えを伺ってみたいと思うのです。
#34
○藤田国務大臣 先生も御承知のように独占的状態というものは、これはもちろん弊害を伴っているわけでありますが、長年相当の期間において徐々に積み重ねられるものだと思うのです。そこで、これを独占禁止法によって構造分割とか一部営業譲渡とかいうことをすることは最悪なる状況でございまして、その前に自主的に直すとか、主務官庁の指導によってそういうふうな弊害が矯正されるとか、そしてまた健全な競争がその分野において回復していくことが望ましいわけでございますから、そういう意味において、いよいよ強制調査に踏み切ったという時点において一度主務官庁の方に通知をしておくということも大切なことではなかろうかと思う次第でございます。
 それらによって公正取引委員会の権限や独立性が侵されるものでは決してないわけでありますから、一応の通知ということは必要な措置ではなかろうかと思っておりますので、決して後退とは考えておりません。
#35
○中村(重)委員 公取の独立性が侵されるものではないというのは、それはあなたがそうお考えになっていらっしゃるのですね。公正競争ということをあなたが強調なさるならば、こういう歯どめをしたこと自体に問題があるわけだ。それから、通産省の今日までの姿勢ということをお考えになってみられたらいかがですか。少なくとも通産省は企業寄りであったことに間違いない。通産省のこの企業寄りの姿勢というものはなかなか改まらない。だから、独禁法の改正に当たっても一番強く抵抗したのが通産大臣ではありませんか。何と弁解をしようとも、この点は否定することはできないというように私は思うのです。
 それから、この点は総務長官が同僚佐野委員の質問に対してお答えになっているところですが、主務省は専門的知識と陣容がある、公取の陣容は六十人であり、主務大臣の意見を聞かなければ間違いを起こすという答弁をしておられますが、私は、このような総務長官の発言は全く看過し得ない、きわめて不穏当な内容であるというふうに考える。いまあなたは公取の独立した権限を侵すものではないとお答えになりましたが、このような答弁自体の中に、この規定に対して政府が意図しているものを暴露しているというように私は考えるわけですが、この点はどうお考えになりますか。
#36
○藤田国務大臣 政府の意図するものを暴露しているとおっしゃいますが、別段の意図はございませんので暴露するものは何もないと思うのでありますけれども、ただ、いま御指摘のように、調査をやる人員が六十名ぐらいでございます。公取の人員は全国で四百名からおりますが、それに専門にかかるのは六十人ぐらいである。ですから、なかなか手が回りかねるということも確かでございます。今後、人員の補強その他を考えなきゃならぬとは思いますけれども、しかし現有勢力はそういうことでございます。
 そこらにおきまして、主務官庁が豊富な資料なり豊富な知識を持っていることもこれまた確かなことでございますので、これに通知をし、それらの資料なり知識を公取の方で得られるということは必要なことではなかろうか、かように申し上げた次第でございます。
#37
○中村(重)委員 公取の職務の性格からして、制度的に政府の手助けを受けるというようなこと、さらに政府との一体化を図るといったことは公取の独自性の維持ということが困難になるというように私は思うのです。ましてや、あなたが同僚委員の質問に対してお答えになったように、公取の陣容というものは全く弱いんだ、主務省が非常に陣容がある、しかも専門的な知識があるんだということだと、それを裏返すと、公取は専門的知識というものは持っていないということになるわけです。このことは、総務長官の発言は公正取引委員会の職務遂行能力に対する不信感、疑念を表明したものだということになる。これでは主務大臣の意見に拘束されることを期待しておるというように受け取られるではありませんか。だから、このような不穏当な発言というものは当然取り消されるべきものであると私は考える。
 ましてや、公正取引委員長がこのような総務長官の発言に対して、あたかもこれを肯定するようなことを後藤委員の質問に対して言われている。工務大臣の意見というものを尊重し、これを配慮してまいりますと言われている。少なくとも自信と確信を持って独占状態ありと見てこれの調査に着手していき、あなたの部下が本当に相当な期間をかけて精力を傾けてそれに対処していこうとすることに対して、総務長官の発言を肯定するということはあなたの部下に対する侮辱だということを申し上げても差し支えないと私は思う。そういうことではあなたの部下は、公取の職員は、自信と確信を持って対処していくということになり得ないというように考える。
 だから、総務長官は、私が指摘をいたしましたような不穏当な発言は当然取り消さるべきであると思うのですが、そういう御意思があるかどうかということと、それから公取委員長は、このような総務長官の発言に対しで改めてどうお考えになるのか、みずからの部下に対して信頼を持っていらっしゃるか、また、専門的な知識と識見を持っているとあなたはお考えになっていらっしゃるのかどうか、それぞれお答えいただきたいと思います。
#38
○藤田国務大臣 独占禁止法の改定によりまして公正取引委員会の方が新たに非常に忙しいことになっていくであろうと、かように思っておる次第であります。従来はそういうことで調査の陣容というものはまだ六十何名、七十名足らずであったかと思いますが、そういうことでありますので、今後は充実していくといたしましても、長年の間蓄積されております主務官庁の知識なり豊富な資料というものをやはり活用されていかれるのもしかるべきではなかろうかということを申し上げた次第でございまして、公正取引委員会のいまの調査活動をいたしております六十人、七十人の人が無能力であるとか、勉強不足であるとか、そういうことを申し上げたわけでは決してございませんので、誤解のないようにお願いを申し上げます。
#39
○澤田政府委員 企業に独占的弊害がある、それについて営業の譲渡を命ずる必要があるかどうかというような問題について検討を始めることは非常に重大な問題でございます。したがいまして、これを立件調査するという段階におきまして主務大臣に通知をして、意見があればこれを聞く、参考にするということはあっても差し支えないものと考えます。決定はもちろん最終的には総合的に独自に公正取引委員会がいたすのでございまして、決して職権の独立性を侵されるものでもない、参考に各方面の意見を十分聞くということであろうと存じます。
 したがいまして、そういう考え方は、私が信頼する部下の能力なり努力なりに対していささかも疑念を持つというようなことではないのでありまして、御理解を願いたいと存ずるわけでございます。
#40
○中村(重)委員 総務長官、あなたは、私が指摘をしたように主務大臣の意見を聞かねば間違いを起こすと言っているじゃありませんか。これは不穏当でないとお考えになりますか。間違いを起こすとは何ですか。間違いを起こすから主務大臣の意見を聞きなさい、それでは公取に対する不信感ではありませんか。疑念ではありませんか。
 それから公取委員長は、意見を聞くのは差し支えないとおっしゃる。あなたは、意見を聞き、これを尊重し、そして配慮してまいりますと言っている。少なくともあなたの部下は相当な期間をかけて独占状態について調査をし、これは排除の方向に向かっていかなければならぬと自信を持って対処するのですよ。それに対して、あなたは、これを尊重し配慮いたしますと言っている。これは方向転換をするということにつながる。
 そして、それが、総務長官が主務大臣の意見を聞かなければ間違いを起こすというふうに言ったことと関連をしたあなた方二人の態度ではありませんか。そういったような考え方をもって、公取の独立した権限を侵すものではないんだ、最終決定は公取がやるんだと言っても、それは形式にすぎない。あなた方お二人の考え方から言うならば、実質的な決定権は田中通産大臣にあるんだということにもなりかねない。たてまえは別として、いままでのあなた方の答弁から受ける私どもの印象はただいま私が申し上げたとおりになると思う。私が指摘をいたしましたことは当然議事録に載っているわけです。真剣に私はメモをしておる。これでも不穏当ではないとおっしゃいますか。
#41
○藤田国務大臣 間違いを起こすともしも私が申し上げておりましたら、それは取り消させていただきます。
    〔委員長退席、山崎(拓)委員長代理着席〕
 私は、四十条、四十六条の強制調査処分を行うわけでございますから、大変重要な行為に移る、その時点において間違いがないように慎重にやらねばならぬ、だから豊富なる知識、資料を持っておる主務官庁に一応の連絡もし、というふうなことを通知するということを申し上げたと思うのでございます。そうでなければ、通知をしなければ間違いが起こるとか、主務大臣の意見を聞かなければ間違いが起こるというふうなことを私が申し上げたとすれば、これは取り消させていただきます。あくまでも公正取引委員長の権限のあるところでございますから、通知にしろ意見にしろ、それを聞いた上で公正取引委員会が自主的に判断されることでございますから、もし万一私が間違いが起こるというようなことを言いましたら、それは取り消させていただきます。
#42
○中村(重)委員 田中通産大臣、あなたに対しても、通産省に対しても、従来の姿勢という面から私は指摘をしてまいりました。公取から通知を受け、意見を述べるという場合に、あなたは公取の独立性というような面からどのような態度をもってこれに対処しようとお考えになりますか。
#43
○田中国務大臣 お答えいたします。
 私の考え方でございまするが、四十五条の二項の問題についての先生の御質問と、さらに後退的な規定であるというふうな御意見もございました。公取の現在の組織は確かに内閣とは独立の職権を持っておりますけれども、国民経済、国家経済を伸ばしていこうという本質的な気持ちにおきましては全く私どもと同様であって、私どもの行いまする経済政策がえてして企業の独占的な弊害をもたらすようなことがあったと仮定するならば、それはむしろその非違を国家的な意味においてただすという意味で独立的な権限が与えられておる。しかしながら、国民経済、国家経済をよかれと念願をいたしておりまするその気持ちはわれわれと全く同じものである、こういうふうに私は考えておるのでございます。
 そういう限りにおきまして、われわれの行いまする経済政策があるいは独占的な弊害をもたらすような、不公正な結果をもたらすようなことがないように、また、それに対しましての意見を求められれば、われわれといたしましてはわが方の政策なり考え方を十分に申し上げる、同時に、また、公取は独自の権限と職権をもって判断をせられ、そして対処されるべきことは当然だろう、かように私は考えるのでございまして、私の方の通産行政も、あるいはまた公取の独禁の見解も思うところは一つ、国家経済、国民経済の発展伸長であり、よかれと思うことの両々相まっての機構である、かように私は考えております。
#44
○中村(重)委員 独占状態の排除というのは、いまあなたがお答えになった公正競争を促進すること、国民経済、国民の利益を守るという点からしてきわめて重要であるし、ある意味においては資本主義経済を健全に運営するということにも実はつながってくるというように思われるのです。この企業分割、営業権の一部譲渡は歯どめが無数にかかって、営業権の一部譲渡なんということはなかなか行い得ないというような印象を私どもは質疑応答の中で受けているわけです。
 ましてや、独占状態の最たるものであるというふうに考えられている麒麟麦酒の場合におきましても、あるいはピアノの場合におきましても、新日本製鉄なんかの場合におきましても、当然これらが対象になるであろうというように考えられるんだけれども、現状において一社もないというような答弁をされた。ですから、公取が主務大臣に独占状態の排除について通知をしたり意見を求めるといったような場合はよくよくのことだろうと思うが、それに対して通産大臣が、せっかく腰を上げようとするのをこの規定を利用して上げさせないで抑えつけてしまうようなことがあってはならないと私は思うのです。だから、あなたが公正競争、国民経済の健全化と言ったようなことが通産大臣として意見を述べる場合の重点でなければならないというように私は考えます。
 この点に対して、私か申し上げたような姿勢で対処するかどうか、改めてお聞かせをいただきたい。
#45
○田中国務大臣 お答えいたします。
 その点は全く先生の仰せられるとおりでありまして、通商産業行政といえども思うところはただ一つ、国家の繁栄であり、国民経済の伸長であり、自由経済を守っていき一まず取引の公正であり、同時に、また、そこには一定の限界のあることを私ども通産政策を行います者といたしましてはみずから戒めてまいってもおりますし、また、その弊害に対します独立的な権限を持った公正取引委員会の存在理由というものもそこにあることを十分に認識の上で、御意見を聴取されますれば所見も申し上げ、あるいはまたその御判断にゆだねておる次第でございまして、どうぞその点は御懸念のないようにお願いいたしたいと存じます。
#46
○中村(重)委員 少なくとも公取を励ますくらいの態度で対処されることを私は強く求めておきます。
 官房長官がお見えになりましたけれども、いま質問しておる点について若干考え方を伺っておきたいことがあるのですが、この主務大臣に対する通知ですね。それから、意見を主務大臣が述べるといったような内容については、秘密扱いにしてこれを公表しないというお答えであったわけですが、いままでの公取がカルテル行為等に対して対処してきたことからいたしまして、この点だけをなぜに秘密にしなければならないのか。この独占状態といったようなことについて、国民をつんぼさじきに置いてはいけないと私は思う。少なくともこれから先公取が対処していかなければならないことは、国民に知らしめること、そして国民の意見を吸い上げていくこと、そして国民全体のものとして公正競争を促し、国民経済の健全な発展を図っていくことでなければならないと思う。
 そういう点からいたしますと、独占状態があり、こういう形によって主務大臣に通知をしたり、あるいは主務大臣が意見を述べたりといったようなことを、それを国民に知らしめるということを特に秘密にしなければならぬという理由はないと私は思う。むしろ知ってもらうことの方が正しい経済の運営につながっていくんだというように思うのでございますが、この点についての総務長官と公取委員長の御見解はいかがですか。
#47
○大橋政府委員 事務的な点だけ御説明させていただきます。
 一般的に、行政機関相互の、非公式でもございませんけれども未成熟な段階での意見交換というものは公表される慣行はないわけでございます。
#48
○藤田国務大臣 先ほど来たびたび先生に申し上げておりますように、行政機関同士がそのような資料あるいは豊富なる知識をいわば借用するといいますか、そういうふうなことですから特に公表することはない、かように考えておる次第でございます。
#49
○中村(重)委員 行政機関相互間の問題だと言われるが、これはそういうものじゃないですよ。これは法律にそのようなことが規定されるわけです。国民にとっては重大な関係があるのです。それを法律にはっきり明記して、それに基づいて通知をしたり意見を述べる機会を与えるというようなことをおやりになる。それを単に何か行政機関同士の秘密事項みたいなことで処理するということは適当ではありません。せっかく公取がやろうとすることに対して、通産大臣が非常に良心的に今後対処しようという姿勢をお示しになったことに対して、私はまたそれを信頼しない言葉のようにもなりますけれども、田中さんがおかわりになってまた別の通産大臣が御就任になるということだってあるわけですが、それによってまた通産省の事務当局にも影響が出てくるわけなんです。せっかく腰を上げようというのを抑えた、しかし、それは行政機関相互のことであるからというのでこれを全く知らしめない、つんぼさじきに置くというような形になってくると、国民経済の発展なり国民の利益を阻害するということにつながる。そういうことは許されてはならぬと私は思う。
 中小企業等のカルテルについて、どのような態度で公取は対処しておりますか。実際は四十条あるいは四十三条によって調査等をおやりになる。やってみなければわからないけれども、公取が立入調査なんかをやるということは、行く前に公開をしておるじゃありませんか。そして立ち入りをされると、今度はそうした中小企業というものは違法行為をやったということで批判を受けるが、しかし、やった結果は何にもなかったということだってある。しかし、一面から見るならば、そのことが企業の人たちの緊張を促していく、営業姿勢を直していくということにもつながってくるであろう。一概に発表することを私は否定をしようとは考えません。ならば、こうした独占状態の問題に対しても、特にこれを秘密扱いにしなければならぬという理由はない。少なくとも、強い者は守り、弱い中小企業等に対しては厳しい態度をもって臨むという姿勢は改める必要があると考える。
 この点に対して総務長官と公取委員長の考え方を改めてお聞かせいただきたい。
#50
○藤田国務大臣 特に、強い者は守って弱い者には強く当たるということは毛頭考えておりませんで、たびたび申し上げているような通知なり意見を述べるということでございますから、これによって公正取引委員会が束縛を受けるものではないわけでございますから特に公表する必要もない、こういうことを申し上げておる次第でございまして、絶対秘密にしなければいかぬというふうな筋合いのものでもないと思います。それはおっしゃるとおりでございます。
#51
○澤田政府委員 通知あるいはそれに対する意見の交換というようなことは、先ほども答弁がございましたように行政官庁間の行為でございますが、一般論で申しますれば、それを一々公表するというようなものではないと考えるのでありますが、いまも総務長官から話がありましたように、それでは逆に言って絶対に出せないものかということになりますと、これはまた場合によってはあるいは必要なことも起こり得るか――これは現段階で予想はできませんけれども、それで、先ほど御指摘のカルテル等の臨検、立ち入り検査の問題でございますけれども、これも積極的に公表いたしておるわけではございませんで、報道機関の取材に応じて知らせるという程度にとどめておるわけでございますので、行政官庁間のやりとりの問題と一概に比較もできないのではないかと考えておる次第でございます。
#52
○中村(重)委員 公取委員長、なかなか歯切れが悪い。時間の関係もありますから余り多くを申し上げませんけれども、公取の存在はいかに重要であるかを考え、国民の期待にこたえるということで対処してもらいたいということを申し上げておきます。
 官房長官の時間の関係もございましょうから、担当の省の大臣に対する質問をしばらくおきまして官房長官の見解をただしてみたいと思うのですが、私は本日総理の出席を求めました。独占体制の排除の問題、独占政策の重要性ということはいまさら私から申し上げるまでもございません。したがって、今次国会における最重要法案であるという受けとめ方を私どもはいたしております。七十五回国会におきましては三木総理大臣が出席をいたしました。少なくとも福田首相は進んで出席をするということでなければならなかったと思う。この点に対しては与党の理事諸君もその必要性はお認めになっておった。したがって、与党の理事諸君も総理の出席を相当強く求めてくれたであろうと私は思うのでございますが、出席をされませんでした。
 官房長官が代理で御出席になったわけでございますが、総理が出席をされなかった点について、官房長官からこの際明らかにしてもらいたい。
#53
○園田国務大臣 重大な問題で、特に日本国家における経済の転換期を期する重要法案の審議でありますから、総理が出て御意見を承り、決意を表明するのが当然であることはおっしゃるとおりでございますが、ヨーロッパから帰りまして公務多端でありますし、世界じゅうの国々の新聞記者の方がおいでになったり、それから特にきょうは世界各国に在住しておられる日系の方々の会合等もありますので、やむを得ず、役不足でありますが私が名代で出てまいりました。
 そのかわりに、御意見は十分承りまして、これは的確に総理にお伝えをする所存でありますから平にお許しを願いたいと思います。
#54
○中村(重)委員 第七十五回国会で独禁法の改正が論議されてから二年を経過したわけでございます。御承知のとおり、七十五回国会では五党一致の修正で衆議院を通過しながら、参議院では一回の審査も行われないまま廃案になったわけでございます。私は、この責任はすべて政府・自民党が負うべきものであると考える。
 実は、私どももこの五党一致の修正を成功させるためにはずいぶん苦労しました。努力もしました。また、与党の出先の理事の中にも、戦前の財閥が解体されて、そして今日日本経済は競争状態が生まれて発展をしてきている、しかしまた企業集団というような昔の財閥と変わらないようなものが出てきて日本経済の発展の阻害要因にもなっているという、私どもの考え方と同じような考え方を持つ与党の理事も一部にはおりました。そうした与野党一致の努力によって、私どもも譲るべきところは譲り、そして大きな前進という形で、全会一致という、重要法案といたしましては本当に大きな評価をしなければならないような形で衆議院を通過をいたしました。だが、参議院では長官も御承知のような形で一回も審議も行われないまま廃案になった。しかし、結果はそうなったわけでありますが、議会制民主主義を尊重する立場からいたしましても、五党修正でもって衆議院を通過したと同様な案が今次国会において遅まきながら提案されるべきであったと私は考える。だが、非常に後退をした案が出てまいりましたが、これとても参議院で果たして成立するのであろうかというように危ぶまれる点もなきにしもあらずであります。
 自民党の山中調査会長は熱心にこの委員会に出席をされて、そして今回修正案もまとめてまいりましたからこの成立を期待しておられるであろうと私は思っているわけであります。ところが、質問することはまことに結構でありますけれども、与党の諸君はいままでどの法案に対しても質問もしないのにかかわらず、入れかわり立ちかわりこの独禁法の改正については質問をされます。そして、しかも、独占状態というものがつかまえられぬのか、なぜにこの改正を急がなければならないのかといったような意見すら出ているのでございます。参議院においては、ある委員は三時間も四時間も質問をする構えであるということも聞かされております。
 したがって、私は、きょうは総理に、自民党総裁と総理の立場から、責任を持って今国会において成立させる、七十五回国会のようなことを二度とやらないというようなはっきりした姿勢を伺うつもりでありましたが、官房長官でありますから、総理の代理でもございますから、この際自信を持って責任を持って今次国会において成立させる御意思であるかどうかを明確にしていただきたいと思う。
#55
○園田国務大臣 本法律案の今日までの経緯、審議の状態等は私もよく存じております。今国会において総理がしばしばあらゆる場所で言っておりますとおり、この必要性にかんがみ、与野党の合意を得て今度の国会でぜひ成立をさせたいというわけで、党では山中会長を中心にして精細に勉強し、しかも与野党の合意を得るよう格段の努力をしていただいております。
 与党の方でいろいろ質問が出るようでありますけれども、その質問も合意の上でこれを必ず成立させたいという努力だと考えておりますが、参議院に参りましても、総理としても、総裁としても、責任を持って今国会で成立させるようこの上とも全幅の努力をする決意でおるわけでございます。
#56
○中村(重)委員 七十五回国会は申し上げたようなことでありますが、当然同様の案でもって今回も提案されるべきであったと私は思うのです。私どもも五党修正で通過をした点を尊重いたしまして、一言一句もこれを改めないで自民党に共同提案を求めましたが成功いたしませんでしたから、したがって私どもは野党五党でもって提案をしたわけでありますが、なぜに後退をした案を出さなければならなかったのか、改めてその点に対してお答えを伺ってみたいと思います。
#57
○園田国務大臣 今度の国会でのこの法律案に対する各党の態度は、すでに御承知のとおりにいろいろ経緯はありましたけれども、この大事な事期にこの法律案を成立させることが大事だということから、それぞれ自分の信念を少しずつ譲り合ってもらって、山中調査会長の努力によって合意を得ているわけでありまして、そういうわけで、この前の五党修正から後退したか前進したかわかりませんけれども、内容が変わったということは、少なくとも成立させるために最上の案をつくろうということでこのようになったと心得ております。
#58
○中村(重)委員 申し上げたように、野党五党はいろいろ意見もあります。もっと強化したいという考え方もありますけれども、議会制民主主義を尊重するという立場から七十五回国会の案のとおりに提案をしたわけです。したがって、野党五党については、この改正法案を前回同様の案で提案をしていただきますと、これを阻む何物もありません。
 したがって、自民党の党内事情あるいは財界の圧力というものもあったでありましょうが、そういうことによって後退をさせたということになるならば、政府・自民党は議会制民主主義を尊重するということについてどうお考えになっておるのか。財界や自民党の党内の異論と五党共同修正という点の重みというものをどうお考えになっているのか。議会制民主主義の尊重よりも、あるいは五党共同修正という合意よりも財界や自民党の異なった意見というものに重みを持たせて、異った後退した案を出したということになりますが、それで政府・自民党は当然だというふうにお考えになるのですか。
#59
○園田国務大臣 第一の財界の圧力という話でありますが、所管大臣の総務長官、通産大臣及び党の山中調査会等も、財界に対して、今日企業あるいは自由主義経済の新しいルールをつくらなければならぬという説得をしたという話は聞いておりますが、財界から圧力を受けたという話は全然承っておりません。
 党内における事情は、これは皆さん方もよく御承知のとおりでありまして、この独占禁止法成立に対して、果たしてこれがいいか悪いかということを真剣に考え研究した結果の異論があったわけでありまして、そのためにこの前の国会は五党修正をやりながら通らなかった。しかし、現実は何にしてもこの独占禁止法案を通されることが先決だということで今日のような経緯になったわけでございます。
#60
○中村(重)委員 この前通らなかった参議院では一回だに審査をやらないで、どこに行ったのか知りませんが、参議院の商工委員長は姿を見せなかった。委員長がいなければ委員会は開けないといったようなことだってあったと私は聞いているのであります。議論をして問題点が浮き彫りにされて通らなかったというならいざ知らず、審査もやらないで、自民党の党内事情によってこれを葬り去ったということは否定することのできない事実なんです。私は、残念ながらいまの官房長官の答弁はまともな答弁として受け取ることはできないのです。それは、真剣であったから、よく事情を知っているからであります。
 そこで、時間の関係もありますから次にお尋ねいたしますが、通産大臣に実は質問をしたかったのですが、参議院の方へおいでになりましたから、それぞれ官房長官からも総務長官からもお答えをいただきたいのですが、これまでの通産省の産業政策は、行政指導を中心として独禁政策に優先をしてきたわけです。当時の高橋公取委員長は、法に基づかない行政指導というものに強い抵抗を持って、この委員会においても相当強い調子で発言をされたこともあります。
 そこで、これからは行政指導との関係についてどう対処しようとお考えになっていらっしゃるのか、この点をひとつお聞かせをいただきたいと思う。
#61
○藤田国務大臣 独禁政策の方が行政指導よりも優先することは当然のことでございまして、縦の糸、横の糸というふうな考え方もございますけれども、独禁政策がその法律として優先することは当然でありますが、その優先するうちにおける行政指導も、これまた認められているところでございます。
 ですから、そのどちらが優先するかというと、その点ははっきり申し上げて御答弁にいたしたいと思います。
#62
○中村(重)委員 今回課徴金制度が新設をされることになっているわけですが、これは違法行為による不当利得の徴収であって、本来消費者に還元さるべきものであるというふうに思うのです。
    〔山崎(拓)委員長代理退席、委員長着席〕
 したがって、還元を制度的に検討する必要があるというように思うのですが、この点は私は官房長官から一つの基本的な考え方としてお答えをいただきたいのですが、いかがですか。
#63
○園田国務大臣 ただいまの中村委員の御発言のように、課徴金は消費者に還元すべきであるという御意見は政府の懇談会の中でもそういう意見が出ました。しかし、その課徴金というものが消費者にどうつながっていくか、還元するにはどうやるかといういろいろな問題等もありまして、いまのところは、これに関連して御指摘のようなことを基本的には考えなければなりませんけれども、制度化することはなかなか困難でございますので、そこまではまだ至っておりません。
#64
○中村(重)委員 しかし、官房長官、常識的に考えて、違法カルテルをやり、そうした違法行為によって不当利得をやって、そういう不当利得をやった企業から課徴金を徴収するわけですから、これは消費者が犠牲になっているのですよ。だから、当然これは消費者に還元していくということを考えなければならぬ。そうなってくると、これは制度的でなければできないことであろうと思うのですが、制度的にはまだ考えていないのだけれども基本的には私の主張と同じようなことでございますから、今後どういう態度でこの点を生かすように取り組んでまいられますか。
#65
○園田国務大臣 いまの問題はいろいろな問題とも関連をいたしますのでここで即答はできかねますけれども、御意見の趣旨は理解できまするし、ごもっともであると思いますので、十分検討することにさせていただきたいと思います。
#66
○中村(重)委員 それから、消費者の損害賠償請求がなかなかむずかしい。行えない。したがって、この制度の改正を図ってそうした消費者の損害賠償請求というものが行われるようにしなければならないと思うのですが、この点に対しての考え方はいかがでしょうか。これは公取委員長も答えてください。
#67
○藤田国務大臣 おっしゃいますように、損害賠償請求はできることになっておりますから、現在でもできるわけでございます。ただ、もう少し手続、制度を簡略にいたしませんと、これはできるということになっておるだけでなかなか現実に行いがたい点がございますので、研究に値するかと思います。
#68
○澤田政府委員 御趣旨はよくわかるのでありますが、ただいまも総務長官から話がありましたように、非常にいろいろな角度から検討しなければならぬ問題でございまして、今後十分検討してまいる必要のある問題だと存じております。
#69
○中村(重)委員 これは議論をしたいのですけれども、時間がありませんから省略します。
 それから、公取の機構、人員の強化についての見解を総務長官から伺いたいのですが、先ほど独禁法の運用の問題について御指摘になります前に、公取の陣容は六十人くらいしかいないということで、公取は独占状態の調査なんというようなことはできないのだというような印象を私どもが受けるような答弁すら出てまいりました。これは議論をしたところでございますが、まず、そういう点もあり、それから課徴金制度の新設など、独禁法の強化改正によって公取は相当な人員が必要になってくるというように思うのですが、いままでも公取の陣容というものは非常に弱い。これほど重要な役割りをやっている公正取引委員会の委員、陣容は、総務長官が公取の陣容はそういうことに携わる者は六十人くらいしかいないのだと言ったようなことを、残念ながらその数においては肯定をしなければならぬということなのでして、これでは国民の期待、国民経済の発展、国民の利益を守るということになり得ない。したがって、今度八名増員なさいましたが、実質六名ですね。こういうことではお話にならないじゃありませんか。
 きょうは行管からもお見えでございますから、それぞれ基本的な点について伺いましょう。総務長官からは、公取の機構、人員の強化についてどうお考えになるかという点をお答えいただきましょうし、それから行管からは、この公取の職務の特殊性という点から考えて、総定員法によるところの抑制措置というようなものは公取に関する限りは特別に対処していかなければならないというように考えるわけでございますから、その点に対してもお答えをいただきたいというように思います。
#70
○藤田国務大臣 先ほど六十名と申し上げましたのは総員を申し上げたわけではないのでございますから、その点は御了解願いたいと思います。
 総員は四百名からおりますから……(中村(重)委員、「三百九十九人ということはわかっているのでございます。」と呼ぶ)はい、そのとおりでございます。
 そこで、おっしゃいましたように、今度の改正によりまして相当仕事の量もボリュームもふえてきますから、陣容の強化は当然のことだと思っております。本年度はおっしゃいましたように六名の人員増ということでございますが、来年からは仕事と見合いまして相当な陣容の増加をいたさなければならぬ、特に調査、審査の部門の陣容を強化しなければならぬ、かように考えております。
#71
○辻政府委員 公正取引委員会の人員につきましてはかねてからいろいろな機会に御指摘をいただいているところでございまして、私どもといたしましても従来からできる限り配慮してまいった次第でございます。その結果、人員も逐次強化されてまいりまして、たとえば昭和四十年度末で申しますと定員が二百七十七名でございましたが、五十二年度末には四百五名になる予定でございます。この間百二十八人、四六%強の増員ということになっているわけでございます。
 それから、今回の独禁法改正に伴います業務量増に関しましては、すでに昭和五十年度におきまして、改正法案の成立を見込みまして、審査部について考査室をつくるということと、それから人員につきましても、課徴金賦課業務の要員といたしまして十人の増員を認めているわけでございます。これは改正が成立した場合には直らに実行に移すわけでございます。また、五十二年度につきましては、先ほども御指摘がございましたが、審査体制強化ということで八人の増員を認めている次第でございます。
 したがいまして、これらの増員措置によりまして、今回の法改正に伴う業務量増に対応できると考えているところでございますが、今後とも改正法の運用の実態等につきまして十分注意を払いながら適切な配慮を払ってまいりたい、かように考えている次第でございます。
#72
○中村(重)委員 アメリカの反トラストに従事する者は二千二百八十名ですが、日本の公取は残念ながら三百九十九人で、ほとんど調査をしないで、書類調査といったことでもって立入検査なんかもやらざるを得ぬ。そのためにいろいろなトラブルもできる。また、実際は思うようにいかないということが現実であるわけです。
 公取は非常に重要な役割りを果たさなければならない機関であるということは私が何回も申し上げたとおりでありますが、当の責任者である公取委員長はこの陣容に対してどうお考えになるか、増員について強く政府に求めていくという考え方であるかどうか、その点いかがですか。
#73
○澤田政府委員 従来も少しずつではありますが充実を重ねてきたのでありますが、なお、今回のような重要な改正が行われました以上、さらに充実する必要があると認められますので、今後も強力に人員の要請をしてまいるつもりでございます。
#74
○中村(重)委員 今度お尋ねするのは官房長官ですから、官房長官からお答えください。
 この公取委を政府から独立させるためには、同時にメンバーを、役人の古手と言ったら怒られるわけですが、卒業生を各省から持ってきて公取のメンバーとして、私どもも同意を求められるという形になっているわけですね。そして公取委の職務遂行のためには、専門的な知識と商い見識を持った人を公取委のメンバーとして求めていくということでなければならぬ。そのためには公取のプロパーの、長年公取の業務に従事してこられた職員を登用していく。専門的な知識と高い見識という点については、よそからかき集めてくるようなことよりもそういうことの方がはるかに高いと私は考えるが、こういう点について、この公取委のメンバーについて今後再検討を加えていく必要があると考えますが、官房長官、いかがでございましょうか。
#75
○園田国務大臣 まず、第一に、公取の体制、人事でございますが、いま与野党を通じて行政改革、人員の縮小を強く要求せられておるところでありますけれども、公取委員会の特殊性と、今度の法律案ができると審査して課徴金を取るという新たな仕事がふえるわけでありますから、委員長とも御相談をして所要のことを考えたいと考えております。
 人事のことについては、いまおっしゃった御意見のように、いわゆる関係のない人が天下り式に来て公取を牛耳るというようなことのないように、プロパーの人事ということもこの際検討しなければならないのではないかということを私も考えておったところでございます。そういうことも考慮して今後の人事等は相談をしたいと考えております。
#76
○中村(重)委員 十八条の二の解釈と今後の運用の問題について官房長官にお尋ねをいたしますが、十八条の二の「価格の同調的引上げ」の規定とそれから四十四条の追加規定は、現行四十条の一般調査権及び四十三条の公表規定を実質的に制約することになるのではないかという懸念から政府の見解をただしてきましたが、政府の否定的な答弁もありますけれども、多少の疑念はやはりあるわけであります。
 そこで、四十条の一般調査権と四十三条の公表規定を制限しない、あるいは排除するものではないということを改めて明確にされる必要があると思いますが、この点に対するお答えをいただきたい。
 それから、四十四条の国会に対する年次報告に示す概要については、単なる形式ではなくて、少なくともその理由の実体が判別し得るような内容でなければならないと思うわけでございますが、この点に対しての考え方はどうなのか、まず、この二点についてお答えをいただきます。
#77
○園田国務大臣 いま中村委員が仰せられましたとおりに、四十条及び四十三条の規定による公正取引委員会の権限を制限または排除するものではございません。この点をはっきりさせておきます。
 第二問については、公取委員長から御答弁を願います。
#78
○澤田政府委員 四十四条で報告いたします概要についてでございますが、国会に対する年次報告におきましては、もちろん形式的な値上げの状況のみではなくて、その値上げの理由についても、その実体がわかりますような程度のものを当然報告に盛られるべきものと考えております。
#79
○中村(重)委員 それから、必要に応じて四十三条による公表はすべきであるというふうに思うのですが、この点はいかがでございますか。
#80
○澤田政府委員 独占禁止法政策遂行上必要がある場合には公表し得るものと考えております。
#81
○中村(重)委員 官房長官の時間もございましょうし、私の割り当て時間も参りましたので、最後の質問を官房長官にいたしまして、あと二、三総務長官、公取委員長にお尋ねいたします。
 冒頭に申し上げたように、今回の改正はきわめて不十分な面があるというふうに私は思います。前進した点もあることを否定するものではございませんが、公取の独立性をさらに強化して、そして国民経済の発展のためには、国民の利益を守るためには、続いて完全な十分な内容にするための法改正が必要であるというふうに考えますが、政府といたしましてはそういう方向で今後対処するお考え方なのかどうか、伺ってみたいと思います。
#82
○園田国務大臣 先ほども申し上げましたが、世界経済の転換期で、日本経済がここで転換をしなければ日本の平和と繁栄は求められないという段階に来ているときに、企業についても、自由企業の中において新しく繁栄をし、地域社会に奉仕をする企業でなければ繁盛しないという新しいルールをつくる必要から出てきたのが今度の独占禁止法であると思いますので、これが成立を願った以上は、これの運用に一層の努力を傾け、さらにこれを社会の要求に応じて逐次対応する処置を講じなければならぬと考えております。
#83
○中村(重)委員 それでは、総務長官と公取委員長に一、二点お尋ねをいたしまして終わります。
 審判及び訴訟の手続に制約が加えられているわけですが、この公取に新たに加えられた規定によって審判の権限が弱められたり、手続が遅延しないように配慮しなければならないというように思うわけですが、五十三条の二の二で、被審人等が委員会で陳述の機会が与えられることになったわけですが、それはそれなりに必要であるというように私は思います。ただ、この規定によって審判の遅延にならないように運用されなければならないというように思うわけでございますが、この点に対して、実際の運用に当たる公取委員長のお答えだけで結構でございますが、この陳述を与える機会というものは何回もあってはならないのですから、これは一回なら一回に限るということにしなければならないというように思いますが、いかがであるか、伺いたい。
 余りこれが長くなりますと課徴金自体が取れないという形にもなりかねないし、それからインフレは高進してくる、したがって課徴金を出しても痛みを感じない、こういう形になってまいりますから、この点に対しての公取のお考え方を伺っておきます。
#84
○澤田政府委員 委員会審判に関しますることにつきまして考えますと、審判官が行っております審判というのは一連の手続でございますので、これに途中で委員会審判が入るというよらなことは審判の円滑な運用に支障を来すおそれがございますので、原則としては、審判官による審判が大体終結に近づいたというようなときに、これを御指摘のように一回に限るかどうかという点は今後の研究問題ではございますが、そういう審判官による審判の最終段階において、委員会審判において意見を聞く機会を設けることが妥当であろうと考えておるのでありまして、その詳細の手続につきましては審査審判規定によって定めたいと考えておる次第でございます。
#85
○中村(重)委員 私どもは、一部修正を行いまして今度の改正案を成立させるという態度を決めているところでございますが、要は、どんなにりっぱな法律をつくりましても、その運用が、いま申し上げたように、本当に公取の独立性というものを生かした、国民経済の発展と国民の利益を守っていくものでなければならぬと私は思うのです。産業政策は産業政策、独禁政策は独禁政策とばらばらではないことは私も承知をいたしております。独禁政策も産業政策の一部であるということも言えないこともありません。しかし、いまも申し上げたように、あくまでも独禁政策の強力な推進によって初めてこの独禁法の精神が生かされるということになると私は確信をいたします。したがって、それぞれお答えになりましたように、私どもが後退ということを指摘いたしましたことに対して、後退ではない前進なんだと、言葉は違いますが公取を激励鞭撻し、これに協力をするという姿勢をお示しになりましたが、その答弁のとおり、あるいはそれ以上に国会あるいは国民から評価をされますように対処してもらいたいということを強く求めておきたいと思います。
 官房長官から独禁政策の強化ということについてお答えをいただきましたが、ただいま私が申し上げましたことに対して改めてお答えをいただき、また、法の運用に当たる公取委員長からお答えをいただきまして私の質問を終わりたいと思います。
#86
○園田国務大臣 一日も早い本法律案の成立をお願いすると同時に、この法律がなければならぬ必然性を十分認識し、いまの御意見を十分胸に入れてこれの運用をし、あるいは成果が上がるように決意を固めていく所存でございます。
#87
○澤田政府委員 法案成立の七は、非常に重大な改正でございますので、従来にも増して厳正にこの運用に努力してまいりたいと考えております。
#88
○野呂委員長 山崎拓君。
#89
○山崎(拓)委員 最後の質問になりましたが、内閣官房長官に一、二点伺っておきたいと思います。
 石油ショック後、減速経済という新しい経済環境に対応いたしましてこの独禁法改正が行われようといたしておるわけでございますが、この独禁法改正がかえって自由経済の活力をそぐのではないかという疑問が各方面より呈せられているわけでございますが、この点を十分払拭いたしまして本独禁法の改正が行われるように要望する観点から御質問申し上げる次第でございます。
 独禁法改正の骨子の中で特に議論を呼んでおります点は、一点は企業分割規定でございますが、企業分割のごとき構造規制は産業政策の分野に属するものであり、産業政策は本来内閣の責任において行うべきものでありますから、したがいまして、今回の独禁法改正が、内閣から独立した権限を有する公正取引委員会が産業政策へ介入することとならないのかという疑問があるわけでございますので、この点を明確にしていただきたいと思います。
 この規定の中で、審判を開始する以前の主務官庁への通知あるいは協議という規定が盛られておるわけでございますが、この点、運用に十分御配慮をいただきまして、産業政策の責任者でございます主務官庁の意見あるいは対策が十分くみ取られ、活用せられますように、この問題に対する内閣の明確な御見解をこの際伺っておきたいと思います。
#90
○園田国務大臣 第一の御心配でございますが、この独占的状態に対する措置の規定は、単にその企業のシェフが大きいからというものではなくて、相当の期間にわたって弊害が発生していることを要件としてやることになっておりますので、現実の効果は弊害発生を防止するというところにあるものと解釈をいたしております。
 なお、産業政策との関係でございますが、いまおっしゃいましたとおりに、主務官庁との連絡調整は十分規定にございますし、また、これは他に手段がない場合の最後の規定がこの規定でございますから、それまでにわたっても、その後においても、いま仰せられたような趣旨を考えながら主務大臣は運用するように十分注意をしていきたいと考えます。
#91
○山崎(拓)委員 もう一点だけ伺っておきますが、もう一つの議論を呼んでおる今回の改正点でございますが、それは同調的値上げに対する報告徴収の規定でございます。
 この規定が発動されます際に、最終的には原価公表につながるのではないか、そのことは自由経済の否定につながるのではないかという議論がございます。また、貿易立国であり、国際競争を旨とする日本の経済体制にとりまして大変な問題を生ずるのではないかという観点から、本規定はむしろ削除すべきではないかという意見もございます。しかし、この時点でございますのでそれはおくといたしまして、今後、この報告徴収にかかわる調査の公取の調査権の発動等につきましては、そのようなことにつながらないように運用に十分配慮をしてもらうべきだと存ずるわけでございますが、内閣としての御意見を伺っておきたいと思います。
#92
○園田国務大臣 事業者の秘密は公表しないということがこの法律にも規定されておりますし、公正取引委員会の方でも十分理解されておりますからそういう懸念はないと思いますけれども、そういうことのないように十分注意をいたしたいと思います。
 以上二点のことで私の方からもお願いいたしますことは、これは企業の手足を縛る一つの法律ではなくて、新しく転換する経済の中で企業が本当に繁栄していくのにはという、新しいルールをつくるという意味でぜひ御協力を願いたいとお願いをいたします。
#93
○山崎(拓)委員 終わります。
#94
○野呂委員長 午後四時から委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。
    午後零時五十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後五時三十七分開議
#95
○野呂委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 内閣提出の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する質疑は終了いたしました。
 本案に対し、武藤喜文君外四名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び新自由クラブの五派共同提案に係る修正案が提出されております。
 この際、修正案について提出者より趣旨の説明を求めます。武藤嘉文君。
    ―――――――――――――
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#96
○武藤(嘉)委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提案者を代表して提案の趣旨を御説明申し上げます。
 修正案はお手元に配付されているとおりでございますが、主な修正点は、不当な取引制限によって生じた影響を排除するためにとることとなる具体的措置の内容の届け出及び当該具体的措置の実施状況の報告に関する規定を削除することであります。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#97
○野呂委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#98
○野呂委員長 これより本案並びにこれに対する修正案について討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 まず、武藤嘉文君外四名提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#99
○野呂委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。
 次に、ただいま議決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。
 修正部分を除く原案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#100
○野呂委員長 起立総員。よって、本案は武藤嘉文君外四名提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
#101
○野呂委員長 次に、本法律案に対し、武藤嘉文君外四名より、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び新自由クラブ五派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 まず、提案者より趣旨の説明を求めます。佐野進君。
#102
○佐野(進)委員 ただいま提案いたしました附帯決議案につきまして、提案者を代表して、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行にあたり、一般消費者の利益を確保するとともに、企業の活力を高め、国民経済の民主的で健全な発達を図るため、公正かつ自由な競争を促進することが重要であることにかんがみ、独占禁止法の積極的運用を図り、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一、経済政策の中における独禁政策と産業政策の位置づけを明確にし、これらの関連に十分配慮しつつ、独占禁止法の運用を図ること。
 二、不当な取引制限に該当する違反行為の排除にあたつては、適切な措置命令によりその実効を期すること。
 三、納付された課徴金については、消費者等に還元する方法について検討すること。
 四、中小企業協同組合のカルテルについては、実情に応じてとり扱うよう十分に配慮すること。
 五、独占的状態の定義における事業分野等については関係者の意見を十分聴取し、早急にガイドラインを作成し公表すること。
 六、公正取引委員会は、独占的状態の排除に際しては、関連する労働組合の意見を十分尊重すること。
 七、第八条の四の規定の運用にあたり、特に経済部の調査権の行使については、自由経済体制の下での正当な企業活動を萎縮させることにならないよう十分慎重を期すること。
 八、価格の同調的引上げに関する報告の徴収にあたつては、正当な企業活動を阻害することがないよう十分配慮するとともに、年次報告においては引上げ理由を明示し、必要に応じて一般的な調査及び公表の制度を活用すること。
 九、寡占産業の実態を明確につかみ、その国民経済的位置づけを明らかにすること。
 十、審判及び訴訟手続に関する新たな規定の運用にあたつては、審判手続等の進行に支障を来すことがないよう配慮すること。
 十一、企業の集団化等によって生ずる株式の相互持合い、系列融資、人的結合等についてその実態を把握し、必要な措置を検討すること。
 十二、公正取引委員会の機構の拡充及び定員の増加について速やかに必要な措置を講ずること。
以上であります。
 附帯決議案の各項目の内容につきましては、審査の過程及び案文によりまして御理解いただけるものと存じますので、詳細の説明は省略させていただきます。
 委員各位の御賛同をお願いいたします。
以上であります。
#103
○野呂委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#104
○野呂委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、附帯決議について、政府から発言を求められておりますので、これを許します。藤田総理府総務長官。
#105
○藤田国務大臣 ただいまの御決議につきましては、御趣旨に沿って善処してまいりたいと存じます。
 ありがとりございました。
#106
○野呂委員長 お諮りいたします。
 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#107
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#108
○野呂委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時四十四分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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