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1949/12/09 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 通商産業委員会経済安定委員会連合審査会 第2号
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1949/12/09 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 通商産業委員会経済安定委員会連合審査会 第2号

#1
第007回国会 通商産業委員会経済安定委員会連合審査会 第2号
昭和二十四年十二月九日(金曜日)
    午後一時四十九分開議
 出席委員
  通商産業委員会
   委員長代理 理事 小金 義照君
   理事 神田  博君 理事 村上  勇君
   理事 今澄  勇君
      阿左美廣治君    門脇勝太郎君
      小西 英雄君    多武良哲三君
      伊藤 憲一君    風早八十二君
  経済安定委員会
   理事 永井 英修君 理事 南  好雄君
   理事 森   曉君 理事 笹山茂太郎君
   理事 米原  昶君 理事 金光 義邦君
      井手 光治君    福井  勇君
      細田 榮藏君    森山 欽司君
      田中不破三君    岡田 春夫君
 出席政府委員
        通商産業政務次
        官       宮幡  靖君
        資源庁長官  進藤武左エ門君
        経済安定政務次
        官       西村 久之君
        (動力局長)
        経済安定事務官 増岡 尚士君
        物価政務次官  坂田 英一君
        (物価庁第三部
        長)
        経済安定事務官 川上 為治君
 委員外の出席者
        通商産業事務官 武内 征平君
        経済安定事務官 中川 哲郎君
        通商産業委員会
        專門員     谷崎  明君
        通商産業委員会
        專門員     大石 主計君
        通商産業委員会
        專門員     越田 清七君
        経済安定委員会
        專門員     菅田清治郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 電力行政に関する件
    ―――――――――――――
#2
○小金委員長代理 これより通商産業委員会、経済安定委員会連合審査会を開会いたします。前会に引続き、私が委員長の職務を行います。ただいまより電力行政に関する件を議題として、質疑を継続いたします。風早八十二君。
#3
○風早委員 電力の値上げの問題、消費者にとりましては、重大な問題でありまして、産業の面でも、また一般の電燈の消費者についても、非常な利害関係の大きな問題でありますので、この際どうしても、この料金の値上げということが必要であるか、またこれが行われた場合に、どの程度に妥当であるかということについては、いろいろ問題があると思うのであります。まずこの値上げの理由か、大体日発の赤字の穴埋めだというような話を聞いておりますが、それはその通りでありますかどうですか。その赤字というのが、どういうところから来ておるか、その点を簡單に御説明願いたいと思います。
#4
○武内説明員 物価庁がお答えするのが適当と思いますが、一応私からお答え申し上げます。今回、すでに御承知のように、今年の四月から電力料金の値上げということを物価庁、安本、電力局が一緒になりましてやつたのでありますが、御承知のようにまず第一には、現行料金には人件費といたしまして、五千三百に対する九〇%しか織り込んでいない。しかるに電産賃金が七千百円ということは、すでに御承知のように拂われておるということ、それから補修費等におきましても、終戦後におきましては、水力の増強が行われなかつた。従つて戦災をこうむりました火力発電の補修を急ぐというようなことが、急務とされたのでありますが、そのために必要なる補修費というものも、必ずしも現在の料金では十分に行つていない。それから二十四年度、本年度におきましては、さらに電力の供給を多くするために、昨年に比べまして、一層多く火力用石炭をプラスして、そうして供給を増すというような理由からいたしまして、どうしても現在の料金ではできない。申さば赤字補填という意味よりは、さような意味からいたしまして、電力料金の値上げが、必要であるということに相なつております。
#5
○風早委員 今人件費の話が出ましたが、これは実は昨年の七月の物価改訂のときに、総括原価三百八十億円でありますか、それに見合う收入の確保というような理由で、料金が三倍程度値上げになつたわけであります。今度のこの値上げにおきまして、その関係はどうなつておりますか。総括原価の内容をお示し願いたいと思います。
#6
○武内説明員 物価庁から出されました現行料金に対しまする一・三二二倍という中には、基本の賃金に危険地手当等を加えまして、大体七千百円――少し足りませんけれども、七千百円に該当する賃金を織り込んであつたわけであります。今回の料金の改訂におきましては、多少料改訂の方向が違いまして、総原価から言つて開いたというやり方ではありませんけれども、実質上この三割二分二厘増という物価庁案が、取入れられておりますので、大体料金といたしましては、七千百円というものは見られておるというような実情であります。
#7
○風早委員 今総括原価の全体の内訳を伺つておるわけでありますけれども、特に人件費の問題につきまして、今七千百円と出ておりますが、これは六千三百円ベースに対して、七千百円ベースというふうな意味に、解してよろしゆうございますか。
#8
○進藤政府委員 お答えいたします。ただいま現行料金におきましては、先に電力局長からお答えいたしましたように、五千三百五十八円の一割引、つまり電産賃金で申しますと、五千三百円ベースが入つておりますが、現在実際行われておりますのは、七千百円であります。これは基準外が入つて、九千円近く行われておりますが、七千百円ベース、つまり五千三百円ベースが、七千百円ベースで拂われておる、こういうことであります。
#9
○風早委員 そうしますと、今度料金の値上げというものによつて、補填しようというのは、それは新しくその給與の改訂を中でやつて行こう、というような御趣旨ではないわけですか。つまり今まで五千三百円ベースで給料をもらつたのが、事実上七千百円ベースに勘定がなつておるから、それで赤字が出た、こういう意味でありますか。
#10
○進藤政府委員 さようでございます。
#11
○風早委員 そうしますと、現在は七千百円ベースで支拂われておる。このことだけは一応はつきりして来たと思うのでありますが、この新しい料金の値上げによりまして――その給與の面で、さらに今いろいろな要求も出ておりますが、給與の改訂をやつて行かれる。そういうようなことは、今のところどういうふうに考えておりますか、その点を伺いたい。
#12
○進藤政府委員 ただいまのところ、七千百円ベースを変更するということは考えておりません。
#13
○風早委員 それからもう一つ、火力用の石炭を足して、供給を増して行くというお話でありましたが、実は御承知と思いますが、日本炭鉱労働組合方面からも、この石炭の方面での電力供給の問題につきましては、非常にその不足なり、あるいはまた値段の問題なりにおきまして、問題が残つて来ております。今のままで行きましても、中小の炭鉱は非常な苦境に落ち込んでおる。それに向つて、今度は割当の制限だけでなく、さらに料金の値上げをやるということになりますと、ますます苦境に落ち込む炭鉱業者も多くなるわけでありまして、これについてはどういうふうな手当を考えておいでになりますか。大体炭労側の資料によりますれば、今度は、第三・四半期の実際の必要量に対しましても、割当は三割減である、こういうことも言われておりますが、その結果として起る炭鉱業者への影響、ひいては炭鉱の労働者諸君に対するいろいろな結果が起こると思いますが、その影響に対しては、どういうふうに考えておられますか。
#14
○進藤政府委員 お答えいたします。御承知のように、炭鉱に対する電力の割当は、九月十五日の統制撤廃以前は、実は所要量だけ割当てるということでありまして、ほかの産業その他には超過料金がありましたが、炭鉱に対しましては、制限は事実上はなかつたわけであります。これは全般的な電力不足の地域でありますから、所要量と申しましても、電源のいかんによりましては制限いたしましたが、しかし石炭の生産目標に対しましては、別に制限がなかつたわけであります。石炭行政の転換に伴いまして、鉄、肥料等の主要産業と同じ扱いに、九月十五日以後いたしたわけでありますが、第三・四半期におきましては、九州におきましても、北海道におきましても、その扱いをいたしますと、急に減るということで、実際問題といたしまして、相当調整をいたしながら、漸減的に減して参つておるわけであります。割当は、第三・四半期以後相当減つておりますが、実際といたしましては、電源の状況もよろしくありましたし、また炭鉱の状況等を勘案いたしまして、現地の石炭局長なり、通産局長と相談の上、漸滅の方針をとつておるわけであります。第四、四半期の割当に対しましては、鉄、肥料などの主要産業と同じ扱いにはいたしております。しかし従来から見ますと、割当量が減つておることは、今お話の通りでございます。そこで今度の料金改訂が、各産業に影がありますというのは、割当量と申しますよりも、料金の値上げの影響でございまして、つまりアロケーシヨンの線をどこに引くかということであります。ことに火力発電量は、今の火力の設備で行きますと、今度の第四・四半期で百六十二万トンまではたけるわけでありますが、普通料金といたしましては、初めの予想ですと、相当低い線でありましたが、その各産業に及ぼす影響を考慮いたしまして、いろいろ折衝いたしまして、九十万トンにふやした。九十万トンまでは普通料金で行く。それ以上が超過料金と申しますか、火力料金に入るわけであります。でありますから、発電力量は、百六十万トンの石炭量まではたけるわけでありますので、実際の影響は、コストの値上がりの影響の方が、制限よりも多い影響がある、こういうふうに考えております。
 そこで中小炭鉱の現在の経営の状態はどうか、これに対して、非常に影響があるじやないかということでございますが、これもわれわれ非常に、配炭淡公団廃止以後、符に金融面その他で心配いたしておるところなのでありますが、電力の方は、今申し上げましたように、いろいろ手配いたしまして、これは石炭だけの問題じやありませんが、アロケーシヨンのベースを上げるということを、一応やつたわけであります。今後は各産業ごとに、各企業ごとに、経営の実態その他をよく考えまして、将来の見通しをつけまして、中小炭鉱に対しましては、融資方面でできるだけ御協力しようということで、今手配を進めておるわけであります。
 以上お答え申し上げます。
#15
○風早委員 料金の問題であるだけに、特に中小その他資力の乏しい炭鉱につきましては、非常に致命的であると思います。百六十万トンのうち九十万トンということになりますと、残り七十二万トンでありますが、それだけについては、やはり超過料金ということになりますと、非常にそれは負担が過重すると思います。これに対して融資の道を講じておると言われるのでありますが、具体的にはどういう融資の道を御考慮でありますか、その点伺つておきたいと思います。
#16
○進藤政府委員 これは、実は今融資の面について、安本その他と話合いをしておるわけでございますが、結局コンマーシャル・べースによりまして、個々の企業ごとにできるだけ幅を見ながら、融資をして行くという、金融業者との話合いでもつて固めて行きたい、こういう考えでおります。
#17
○風早委員 賃金の遅欠配に対しまして、大体今政府は、政府資金見返り融資という道を開いておるわけで、業者側では、相当これを実際的に使つておるようでありますが、もちろんこれは、労働組合なんかに対しては、ないしよにしておるというような向きもありますけれども、大体政府資金見返り融資という道が、開かれておりますが、そういつたような形が、やはりこの場合にも適用される可能性があるかどうか、そういう点はいかがですか。
#18
○進藤政府委員 お尋ねいたしますが、見返り資金の使途を、そつちへ流用できるか、こういうお話でございますか。
#19
○風早委員 いや、見返り資金だけに限らないのでありますが、政府が支拂うべくして、政府支拂いの遅延をやつております。それをまた口実にして賃金の遅欠配をやつておる。この賃金の支拂いに対しましては、最優先の債権として、これを確保しなければならない。そういう意味を含めて――政府支拂い遅延に対しましては、その場合には政府資金の見返り融資というものを、相当多額にやつておるわけであります。またこれを各経営者は、実際に運用しておるわけであります。これは、大蔵当局がおられますれば、すぐ御承知のことだろうと思いますが、そうしたような道が、この場合においても考慮されて、しかるべきであろうと考えるのでありますが、そういうお考えはおありにならないかということを、聞いたわけであります。御存じなければ、それをぜひひとつ研究していただきたい。そういう道が、政府支拂い遅延の場合にはあります。こういう場合には、やはりそれに劣らない重大な問題であります。一私会社の赤字の穴埋めをやるために、こういつた料金の値上げを、次から次へとやつて行くということは、非常に産業に対して、多きな打撃であるのでありますから、これを救済するための一つの措置として、そういうことも今まであるわけでありますから、この場合にもそれが適用されないかどうかという問題であります。
#20
○進藤政府委員 お答えいたします。所管が違いますから、はつきり申し上げかねますが、今度コンマーシヤル・ベースで融資いたしますのは、運転資金として融資するということで、進んでおりますが、それをどう使うかということは、企業の判断じやないかと思います。
#21
○風早委員 そういたしますと、その点はぜひ速急に御研究の上、できるだけ、融資の道を具体的にお示しを願いたいと思います。日本炭鉱労働組合連合会の名義で、いろいろ国会方面にも声明などが来ておるのでありますが、それによりますと、今政府が手持の莫大なる貯炭をダンピングしておる、これはぜひやめてもらいたい。そうしてこの中から二百万トンを日発に放出してもらいたい。そうすれば五億五千万キロワツトアワーの確保ができて、すべての産業の復興も、これによつて非常に促進を可能ならしめるであろう、こういうような積極的な主張もあるのであります。これに対しては、当局としてはどういうふうにお考えでありますか。
#22
○進藤政府委員 政府手持と申しますのは、配炭公団手持の貯炭だと思いますが、これは当初四百八十万ンの貯炭があるということになつております。いろいろ現場調査をいたしまして、四百四、五十万トン程度の貯炭があります。これに対しましては来年の三月三十一日までに、すつかり処理しろという、その筋からの御通牒もございますのと、もう一つは具体的に処理方針もきまりまして、今配炭公団の手持貯炭の処理委員会で、この処理方針については決定して、大蔵省で管理しながら、手配しておるわけでありますが、大体申し上げると、そのうち約二百万トンは、進駐軍の関係、あるいは一官公庁用というふうな、政府所要炭として処理することになり、国有鉄道もそれに入つておりますが、大体二百万トンくらいは、これで処理できる手配ができております。
 それから今お話のように、日発の方に二百万トン出したらいいではないか、こういうお話でありますが、日本発送電に対しましても、数量は違いますが、この間二十一万四千トンだけは代金先拂いと申しますか、値上げがまだ済んでおりませんので、先拂いの形で渡しまして、すでにその手配はできております。それから御承知のように火力発電所の所要炭は、一つの規格を必要とするわけでありまして、政府筋で使つた鉄道用炭その他は、大体六千カロリー、あるいは少いものでも五千五百カロリーくらいの、いい石炭を二百万トンくらい出しまして、あと手持の石炭は相当質が悪いものでありますから、日本発送電に対しては五千カロリーを土台として出したわけであります。しかし発送電の火力に使う炭というものは、大体五千五、六百カロリー、特別の発電所を除きまして、六千五百カロリーが設計の基準になつておるわけでありますが、これを五千カロリーくらいのものを使つてもらいたいということで、一応話をつけましたが、実は各発電所におきましては、そういう悪い石炭では困るという話もありましたが、一応これで片がつきました。配炭公団にある石炭の質は、相当悪いものがございますので、今後できるだけ配炭公団の石炭も、日発に入るものはやりたいと思いますが、しかし一定の規格を保ち得ないものは、実は火力の方では使えないことになつておる点もございますし、また現に二十一万四千トンだけは、日発にまわしておりますので、そういう手配もとるように、委員会の方にも進言いたしたいと思います。
#23
○風早委員 この問題はやはり一つにはせつかくの良質炭が、いろんな方面に、ダンピングされておる。こういつたような事実の目撃にもからんでおるのでありまして、この点は政府におかれましても、やはり六千五百カロリー以上の良質炭は、日発方面にまわす、そうしでこれの代金の徴収は先拂いということになりますと、まず中小はもちろんのこと、今すでに赤字で困つている日発としても、その点はやはり適当な方法がありはしないかと思いますが、その弁済があるいは五年とか、六年とかという長期一定の方法で、支拂うというような形は、当然出て来ないと思いますが、そういつたようなことで、具体的に政府の方策をお示しを願いたいと思います。何かそういう代金の弁済の点でも、考えておいでになりますならば、伺つておきたいと思います。
#24
○進藤政府委員 お答えいたします。先ほど申し上げたように、配炭公団の手持貯炭の整理につきましては、委員会でやつておりますので、今お話の点等は、私から委員会に伝えまして、御趣旨のほどをできるだけ実現いたしたいと思います。ここで腹案があるかと申されましても、今お答えはできません。御了承を願います。
#25
○風早委員 先ほどそのままに行き過ぎてしまつたのでありますが、総括原価の内容を詳細にお示しを願いたいと思います。これは今お答えできなければ、今後の機会でもよろしいから、資料としてお出し願いたいと思います。それからつけ加えて申しますが、これは種別が違いますから、わけて言いますけれども、需用種別の原価の内容、それから現存の実際の需用種別の料金の内訳、そういつたようなものもあわせて御提出を願いたいと思います。これは昨年の物価改訂のときには、われわれ手元にいただいているわけでありますが、今回におきましても、そういつたようなものがおありになると思いますから、この御提出もあわせてお願いいたします。
#26
○川上政府委員 原価につきましては、今詳細な資料を持つて来ておりませんので、あとで詳細な資料をお届けしたいと思います。収入につきましては、昨日もお話申し上げましたように、一、三三倍にしまして、五百三十六億円の收入がありまして、それは二百二十五億キロワツト・アワーを出すという計算でやつております。従つてこれは基本のベースでやつているわけでありますが、超過料金を徴収する火力の方をよけいたけばたくほど、それ以上に收入がふえて来ることになるわけであります。
#27
○風早委員 その点だけについては、昨日も伺つたわけでありますが、総括原価をもつと詳細にお話になりまして、実際にどこの面で赤字が出ているか、また赤字が出ていることが、はたしてどうであるか、そういう点を十分に検討された上で、政府はこの料金値上げを認可されると思いますが、そういう点がだれにもわかるように、表にしてはつきりと、お示しを願いたいと思います。これは今お持ちでなければ、あとでけつこうであります。
 次に伺いたいのは、この料金の値上げによりまして、日発の今後の経営には、多かれ少なかれ変更が行われると思います。今まで料金が安いからというので、修繕もサボつたり、また電気をとめてみたりするというので、非常な迷惑を各方面に及ぼしておる。こういつたようなことが、今後どういうように改善せられて行くのか。政府は値上げというものを認可される以上は、やつぱり今後当然この新しい料金値上げによる収益の運営というものにつきまして、一定のお考えがあると思うのでありますが、それについてはどういうお考えでありますか。
#28
○進藤政府委員 これは今度の値上げは、日発ばかりではありませんので、電気企業全体に及ぼす影響でありますが、ただいま日発のお話がありましたから、お答えいたしたいと思います。今案は運転資金におきましても、先ほど申し上げましたように、人件費等も実際料金に含んであるよりも、高いものが拂われているというふうなことでございますから、これが値上げになりまして初めて人件費がそれでとれるわけで、そのほか修繕費は、実はまだ基本の問題がございまして、償却におきましては、現在の帳簿価格で計上いたしておりますので、今後完全にこれが再生産価格として、料金になるかどうかというのは、今後まだ検討の余地があると思いますが、今修繕に対しましても、なかなか運転資金を縛ることが困難でありますが、値上げによりまして相当修繕費等の調達も楽になる。なお固定資産と申しますか、長期資金の調達でありますが、今は御承知のように配当もできず、それから復金の融資もなくなりまして、また市中の銀行等におきましても、長期資金調達に関しましては、なかなかむずかしい実情にございますので、ここで今度の値上げによりまして、経営のつじつまが合いますと、あるいは増資も可能になりますから、増資が可能になりますと、従つて社債の発行限度も拡張されるというふうなことで、長期資金の調達も可能になりますからして、設備の改善でありますとか、あるいは将来の建設に対しましても、力になると思います。もちろん金額が相当大きなものでありますから、自己資金の調達だけで、今後の建設ができるとは、決して申し上げられませんが、そういう方向にも相当影響があると考えます。なお修繕費等につきましては、今申し上げましたように、今までよりも相当楽になりますので、サービスの改善等に対しましては、これは御迷惑をかけないように、ぜひやつてもらわなくちやなりませんし、またこの値上げがそういう方向にも役に立つと考えます。
#29
○風早委員 大臣にお伺いしたいのでありまして、これはまた最初委員長にお断りしておきましたように、ちよつと外出しますので問題だけ申し上げます。今政府から、日発の経営の今後の問題については、一応お話があつたのでありますが、これはよく承つておきまして、やはり政府として責任を持つて、その監督に当られんことを希望しておきますが、大体今度の料金値上げの問題というのは、それだけ切離された問題ではなく、今の電力事業経営の、今後の改善という問題だけでもなく、もつと広く電力事業の再編成、こういう問題につながつておる。昨日来各委員からいろいろ御発言もありました分断の問題に、これがつながつておるというよりも、それの前提になつておるというように、大体了解しておるわけでありますが、そうなりますと、今後の日本の産業の構造の上にも、またそれの発展の上にも、非常な変化が起つて来やしないか、こういう今後の電力事業の再編成ということに関連しまして、政府はどういうふうに日本の産業構造というものを、今後見通しておられるか、こういう点についての御構想を――構想というよりも責任のある見通しを示していただきたいと考えます。これは今お見受けするところ、宮幡政務次官も来ておられるようでありますから、ひとつ伺いたいと思います。
#30
○宮幡政府委員 せつかく御熱心な委員会をお開きくだすつておりますのに、他の会議のために遅れて参りましたことを、まず皆様におわびを申し上げます。ただいま風早委員からお尋ねのことでありますが、これは事まことに重大なことであります。御意見といたしましては、電力料金の値上げは、單に料金という一つの面からでなくて、電力事業の分断ということと、相関的な問題ではなかろうか、こういう御意見であります。この点につきましては、各委員からもお尋ねがあつたという状況で、昨日のことは存じておりませんが、御承知のように、ただいま電力再編成審議会というものがつくられまして、せつかく通産省の諮問機関といたしまして、電力事業再編成の問題を、検討中でございますが、これはただいまの電力料金値上げと、ただちに因果関係を持つているものとは考えてはおりませんけれども、その審議会の審議と、あるいは今度の料金改訂というような、地域差等の関係から勘案いたしまして、これと一致するというような意見は絶対に出ない、かように申し上げる筋合いではなかろうかと思うのであります。事は御指摘のように、日本の産業に及ぼしまする影響、あるいは国民生活に及ぼしまする影響が、きわめて大きいのでございますから、ただいまかりそめな議論は差控えたいと思いますが、根本的方針といたしましては、ただいま御検討を願つております、あるいは本委員会の御審議の目的になつております電力料金値上げと、電力事業再編成とは、ただちに関連がないということだけは、御承知おきを願いたいと思うのでありまして、要は審議会の方の審議も、非常に急いで進められておりますので、その結論を得まして考えたい、かように存じております。
#31
○風早委員 それは大概そういうふうにお答えになると思います。しかしそうなりますと審議会というものが終つて、その案を出さなければ、政府は何も案がないというようなふうに聞えるのでありまして、それではあまりおかしいと思うのです。特に宮幡政務次官のごときは、私もよく平素から知合いの中でもあり、大体その実力はわれわれは高く評価して伺つているわけでありますが、あなたの高邁なる御構想でもけつこうですから、今政府としてはこう考えているのだ。こういう点をやつぱり言つていただかないと、われわれ審議会の案を出すまでは、つんぼさじきであるということでは、この問題をともども、検討して行く余地がないわけでありますが、どうでありますか。
#32
○宮幡政府委員 仲よしの風早委員からの、まことにどうも親しみ深いお尋ねで、何と申しますか、さすがの宮幡も答弁に苦しむわけであります。しかしながら内容といたしましては、いろいろ御想像あるいは御懸念等をお持ちになつておることは、いなみがたい事実だと存じますが、必ずしも審議会の答申をまるのみにするわけでもなかろうと思いますから、何か第一次の案を持つておるだろう、この御意見に対しても、私決して反対の意味を申し上げるものではありませんが、現在におきましては、少くとも再編成の審議会を編成しろという、司令部からの御意向によつてつくられました以上、審議会の一つの答申案が、確定しない事前におきまして、通産省はかく考えておるとか、あるいは個人宮幡といたしまして、かような構想を持つておるとかいうことは、お茶のみ話ということならば、お互いに談論風発の間に出るかもしれませんけれども、いやしくも国会の御審議の過程におきまして、さようなことがもしあつたといたしましても、申し上ぐべきでないと存じます。現在通産省としましては、民間からの各種の陳情をことごとく聞いておるという状況、たとえて申すならば電産労組の方からは、日発を解体することはいけないというような意味のお話もあるし、これは七つが適当だ、あるいは九つでなければいけない、あるいはまた十一ぐらいにするのがよかろうというように、今申し上げましても四つぐらいの種類がありますので、そのいずれが適当であるとか、不適当であるとかいうことは、ただいまは審議会の答申によりまして、最後の決定をいたす段階にありまして、通産省独自として格別な案は持つておらないことを、御了承いただきたいのであります。特に仲よしの風早さんから親しく話をしろということでありますが、不幸にいたしまして、電気のことは宮幡ことごとくしろうとでありまして、何も知りませんので、試案等の持合せがないことを、特に風早さんのお許しをいたきたいと思うのでございます。
#33
○風早委員 それではその点は了承いたしまして、安本長官並びに通産大臣に対する質問を保留いたしまして、私はこれで打切ります。
#34
○小金委員長代理 次は村上勇君。
#35
○村上(勇)委員 今回の電気料金の改訂計画に対しまして、相当の地域差料金が決定されるようでありますが、これは石炭関係の企業は、九州で電力に依存する企業は電力の安いところでという、現在の企業分布を再編成するという根本的な問題を、内蔵しておると思うのであります。このような産業構造を、根本的に変革するという問題は、電気料金問題のみを切離して決定する前に、総合的に計画的に考えるべきであると思うのでありますが、あえて電気料金問題を、この際断行する理由を、具体的に説明していただきたいのであります。
 またきのうの通産大臣の御意見によりますと、電力條件の悪い場所に、化学工業とかその他の産業を起すということは、企業者に先見の明がないのではないかというようなお言葉があつたように思いますが、現在の企業の分布は、戦時中の産業動員計画によつてできたものでありまして、これを企業経営者の責任にのみ帰することは、私は妥当でないと思うのであります。従いまして今次の料金改訂を断行したために、民間の化学工業とか、その他の産業等で著しい打撃を受けた企業に対しまして、政府は何らか経済的に救済する措置を講ずる意思がありますかどうか。現在の物価体系をそのままにして、マル公の改訂も何もしないで、電気料金のみを値上げするということは、少しむりではないか、企業努力によるコストの引下げも、大体私どもとしては限度に来ておるのではないかと思つておりますが、補給金につきましても、あまり期待ができない今日、各企業者は商売にならなければ、やめるというような態度ではないかと思うのでありますが、この点責任ある御説明を願いたいと思います。
#36
○宮幡政府委員 ただいま村上委員の御意見は、ことごとくごもつとと存じます。昨日留守を、いたしまして、大臣のお供をいたして当委員会に出席できませんでした関係上、まだ速記も拜見しておりませんから、大臣がただいま御指摘のように、もし電気事情の悪い地域に事業をしたことは、企業家の責任である。むしろその見通しのないことは、やむを得ないというような発言があつたといたしますならば、これは前後の関連の事情がわかりませんけれども、一応その言葉だけとしましては、非常に責任回避のように思いますので、通産省といたしましては、将来ことごとく研究の上、さような結果にならないように、ひとつ努力させていただきたいと考えます。
 電力料金の値上げにつきましては、方法とか率ということにつきましてただいま議論が沸騰しておるようなわけでありますけれども、電力料金を値上げしなければならなかつたということだけは、これは既定の事実だと思います。すでに内々巷間に伝つておりましたように、現在の電気料金の中には、賃金の七千百円ベースも織り込まれておらない。また火力発電所の石炭にいたしましても、昨年の三百六十五万トンのペースそのままで、今年の四百七十万トンと申しますか、そのベースの所要石炭量も繰込まれておらない。そのほか修繕費が、数字が間違うかもしれませんが、百三十四、五億円の修繕費がいるわけでありますが、これもたしか九十五億しか繰込まれておらない。これが現行の料金でありまして、料金を値上げしなければならぬということが、必至の態勢になつたことは、これは村上委員も御承知をいただけると存じます。最初は一・五九倍程度の値上げがあるであろうというようなことで、その次には一・三二二倍くらいの値上げになるであろうということが伝わりまして、今度の案となつて参りましたこの方法につきまして、いろいろ御議論のあることはごもつともであります。電力料金は上げなければならないものであつたということだけは、ぜひ御肯定をいただきたいと思うのであります。産業に対しまする影響の甚大な点、ことに九州地区の現在電源に乏して、比較的産業が振つておると申しましようか、そういう施設のあります地区に対する電力の供給につきましては、あとからまた安本側なり、あるいは私どもの方の資源庁の方から、技術的な、また事務的な御答弁をいたさせます。たとえて申しますならば、硫安のような九州地区に重点がおかれております工業に対しまする電力の供給につきましては、安本にお願いいたしまして、特に割当の点において十分考慮していただく。今度は割当量の範囲内の電力消費でありますと、従来の関係よりも比較的低廉な電力の供給を受けられる。かような状況にもならております。割当を拡大していただき、また肥料のごとく現在まだ補給金のついておりますものにつきましては、補給金の操作におきまして、これらの受くべき打撃を相当緩和いたすことも可能ではなかろうか、かように思つておりますので、御意見を十分に取入れまして、その運用の面におきまして、十分な考慮をして、いやしくもこのことによつて産業を閉鎖せしめ、崩壊せしめるというような甚大の打撃を與えないように、ぜひ努力させていただきたいと考えております。なおこまかいことは事務当局からお答えすることにいたします。
#37
○川上政府委員 民間の一般の企業に対しまする影響につきましては、まず補給金のついておる物資で、一番問になつておりますのは、硫安、それから石灰窒素、それからソーダ関係、そうしたものが一番関係が深いのでありまするが、これにつきましては、先ほど政務次官からお話がありましたように、大体第四・四年期の補給金の中で操作をいたしまして、価格に極力影響のないように、今のところいろいろやつております。大体それで九十万トンの石炭のべースにしまして、肥料の方あるいはソーダ、石灰窒素、そうした方面になるべくよけいに割当をするということでありますれば、ほとんど第四・四半期の補給金の中で、操作ができるのじやないかというふうに考えております。それからその他の産業で非常に問題になりますのは、たとえばカーバイト工業、それから電気線、それからアルミナ、そういうような方面が相当影響があるわけなんですが、そういうようなものに対しましては、特にその地域におきまして、最もその地域差のひどい地方におきましては、極力割当をふやしてもらうというようなやり方で、調整したいと考えております。それでもなお十分でないというような場合におきましては、その地区に対しまする特別な料金制度、あるいは期間常時電力の復活というようなことにつきましても、今後向うといろいろ折衝いたしたいと考えております。
#38
○村上(勇)委員 先ほどの宮幡政務次官のお話の中に、電気料金の値上げは必至ではないかという点は、私も同感であります。電気料金の全般的のものは、もう少し上つてまださしつかえないと思いますが、特に地域差のはなはだしい九州のごときは、その九州の産業が石炭、鉄鋼において全国の五〇%、化学肥料におきましては二五%を占めておりますが、その重要生産が、もしも新聞で伝えられておるように、現在の実績の七割が基準料金による割当で、三割が火力料金だとしますと、昨年同期の実績によりますと、石炭は一割、硫安は二割、石炭窒素は三割の製品原価の値上りとなるのであります。それに無制限供給の原則になつているそうでありますが、九州の電気事情はますますそれによつて悪化する。そうなりますと、生産が低下するとともに、企業者の損害も大きくなるし、国家的にもまた大きな打撃があると思うのであります。九州のことばかり申すようでありますが、九州の電力が量が足りないことは、言うまでもないのでありますが、質も悪い。しかるに極度に少い絶対量の中で、供給力を増加することを先にやらないで、無制限供給方式をこのたびはとることになつているそうでありますが、供給力を増加しないで、無制限供給方式をとることになりますと、一層九州の電力を悪質化するわけであります。この原則的な矛盾を、どういうように御解決なさるつもりか、お伺いしたいのであります。
#39
○増岡政府委員 特に九州のお話がありましたが、九州におきましてはお話のように非常に需給のバランスが悪いので、また特にほんとうに九州だけの独立採算ということで、火力石炭だけを基本料金に入れるということになりますと、割当は非常に減るということに相なるのでありますが、その点については昨日も申し上げましたが、地帯間の割当の産業ごとの圧縮率というものを――産業内の各企業の圧縮率というものを、大体同じようにするというような考え方で、割当をやつて行きいというふうに考えております。ただ九州の場合は融通の関係も、一定の限度がありますし、お話のように野放しに供給をするということでは、非常に不安定な電力になるということも、われわれは心配いたしているのでありますが、そこが標準料金でやるか、あるいは超過料金でやるかというところの境で、あまり割当を高くいたしますと、パンクするおそれが非常にありますし、割当を低くしますと、産業に非常に悪影響を與えて減産をするという関係になりますので、その辺のところを、どの程度にあんばいするかが、問題になつて来るわけであります。この点はただに九州だけの問題でなく、全国的に標準料金による割当量を、どの程度にするかということが、現在の供給力の状況から見まして、非常に問題の点でありますが、非常に安全率をとれば、すでに話もありましたように、石炭を三十万トンくらい入れたようなベースで、標準料金により割当をすれば、需給の関係は、おそらく安定をするということになりましようけれども、それでは産業に対する影響が、はなはだしい減産の傾向をもたらすということになりますので、われわれといたしましては、目下のところ九十万トン程度のものを入れて、割当をするということで、ただいま作業をしております。その計算によりますと、まだ各産業別の割当は、作業が完了しておりませんけれども、きわめて大ざつぱな見当では、大口産業については、標準料金による割当量を昨年の同期くらい、すなわち二十三年度の第四・四半期の割当程度のものは、割当できるのではないかと考えております。そういたしますと、それから出た分だけを、超過料金で拂うということに相なりますと、幾らか三十万トンのときよりは、各産業に対する影響が少くなる。また当初百六十二万トンの石炭を入れて、計画をしたのから比べれば、ならしにして大口産業では、八%くらいのものでありますけれども、大体一〇%足らずのところを、ならしてみれば、超過料金で行つてもらうということになりまして、各産業に対する影響も、これならばそうはなはだしくないのではないかというふうに考えております。しかしながら地区的な問題、あるいは産業別の問題になりますと、この平均だけでは、なかなか解決できない問題もありますから、この大見当をもう少し具体的に分解をしてみまして、はなはだしい不合理のあるものについては、割当の実際について、調節を加えるということをしたならば、さらにその影響を少くすることができるというふうに考えまして、目下地域別、産業別の割当計画を、急いで立案しておるところであります。
#40
○村上(勇)委員 絶対量が不足する九州の電力の需給関係は、今日まで強権的な統制力と申しますか、たとえば電熱器を法律によつて禁止するとかいうことで、需用者の自制力と相まつて、かろうじて維持して来たのであります。これをもし無制限供給の方式に置きかえて、経済的な負担力だけで押えようということでは、九州の電力需給関係を維持することはできないと思います。少くとも需用者に現在程度の供給力を確保するという約束は、それだけではできないと思います。きのう武内電力局長のお話の中に、割合に繁観的なお話があつたようでありますが、すなわち電燈需用者は火力料金による経済負担が重くなるから使わないだろうというようなお言葉があつたように記憶しておりますが、九州の電燈需用者は、ネオン・サインはいけないとか、電熱器は禁止するとか、あるいはまた毎日のような停電の苦痛を味わつておるのでありますから、政府がもしも無制限に使用を認めることになりますと、今度は反動的にその使用量は急激に増加して、これが生産面にまで食い込むことは必須の問題と思うのであります。その場合の需給関係の混乱は、どうして調整するかということを、私ども非常に心配しておるものであります。特に電燈あるいは小口動力需用に対する制限方法をどういうふうにするかということを、非常にわれわれは心配しておるのでありますが、今の増岡動力局長のお話によると、いろいろのことを述べられましたけれども、よほど注意しませんと、私は混乱を招く元になると思います。それから供給力の増加は、増岡動力局長は九州、中国間の融通で、保証されるというお言葉がありましたが、独立採算制の完全実行の原則のもとで、これを保証してもらう方法はどうするか、ただ中国、九州の当事者の話合いだけでは、私は可能性は薄いと思います。供給力を確保するためには、電気事業者側が少くとも基準料金制による割当量を、必ず供給する責任を明確にしなければならないと思うのでありますが、さらに無制限供給を原則として、特別の火力料金をとる以上は、緊急停電、サイクル降下に対しましても、電気事業者が責任を負うという責任制を明確にされて、政府がこれを監督すべきものと思うのでありますが、この点に関して政府の御説明を願いたいと思います。
#41
○武内政府委員 村上委員のただいま御指摘になりましたことはまことにごもつともでありますが、今回の制度によりまして、従来の調整規則の割当以上は使つてはいけないという制度は、全面的にかわるのでございますけれども、われわれといたしましてはこの渇水期を迎え、しかも石炭料金を抑うことによつて、需給調整が完全にできるとは思つておりません。従つて需給調整規則の形としては、多少変かもしれませんけれども、需給状況の逼迫した場合を除いて、電力量の使用を制限せずというりもりで、従つて現在九州においては、たしか電熱器の使用は通商局長の指令で禁止いたしておりますが、そういう関係は従来通りにいたしたいと考えております。もちろん需給の逼迫をしない場合は別でありますけれども、こういうことはただいまのところ、われわれとしては懸念をされますので、さような取扱いをいたしたいと考えております。
#42
○村上(勇)委員 もう一つ、供給力を増加する方法として、自家用発電を返還して、業者に自家発を積極的に活用せしめることが、絶対に必要であると思いますが、そのことについては、昨日通重大臣が言明したように、電気事業統一にあたつで吸収した自家発を、この際急速に業者に返還する方法を、ぜひ実行する必要があるというお言葉がありましたが、政府関係機関においては、その法的準備等も、今日整うておるかどうか伺いたい。
#43
○進藤政府委員 昨日大臣から、電力国家管理によつて、自家用発電力を日本発送電なり、配電会社に出資させたものは、原料用として電気が前に使われておつたものは、もどすような方向に行くのだというお話がありましたが、これと並行して、やはりこれは電力国家管理の変更でございますから、事務当局としては、その法律をどうするか、電力管理法をどうするかという問題と、関連する問題と考えております。従つてできるならば、今度の電気事業再編成審議会で、この問題は当然取上げられて、審議されるものと思いますので、そういう点については、それとの関連をぜひ持たせたい。しかしわれわれとして、今出資された発電所は、どういう状況になつておるか、またそれは公共事業として、一般供給との関連は、どうなつておるかという点については調査を進めております。
#44
○村上(勇)委員 絶対量が極度に少い九州あるいは東北、四国、中国、北海道等におきまして、今回の改正によると、オフ・ピーク電力、すなわち深夜などのピーク時以外の、電力を活用する必要があるにかかわらず、そのオフ・ピークに対する料金の割引がないように聞いておりますが、そうでありますか。
#45
○川上政府委員 今度の改訂におきましても、オフ・ピークの割引料金はやはり考えております。ただ従来よりも若干高くなつております。
#46
○村上(勇)委員 私は電力の不足しておる地域におきましては、少くとも深夜間の作業に力を入れさす、そのためにはその奨励方法として、どうしてもオフ・ピーク電力に対して、相当な割引をして行くということが、第一だろうと思うのであります。申すまでもなく九州はいわゆる流れ込み式とでもいうのですか、水路式の発電所が多いために、夜間にむだになる、その水によつて起きる電力を、有効に使う必要があろうと思うのであります。その意味におきましても、そのオフ・ピーク料金の割引は、絶対に必要だろうと思いますが、ただいま川上第三部長のお話に、これを考慮しているということを聞きまして、この点は私も納得することができるのであります。申すまでもなく、九州は火力自家用を含んで、認可出力が九十万キロ、水力は五十五万キロでありまして、この不足を償うため、中国より受電の電力が常時必要なのであります。従つて、火力発電のほとんど全部が、常時電力と認められなくてはならないのでありますが、九州のこの特異性からいえば、この常時電力である火力から、超過料金としての火力料金をとることは矛盾していないか。このことは利用者の最低所要量から、超過料金をとることになるのでありますが、これは矛盾していないかどうか、お伺いしたい。
#47
○川上政府委員 今度の超過料金の問題につきましては、その地域におきまして、一定の割当以上使いましたならば、超過料金をとりまして、そして二面その地域の配電会社、あるいは発電所が極力自家経営ができるような立場に、だんだん持つて行くというような建前になつておりますのと、超過料金をとりますれば、いきおい需用者の方におきましても、極力電力を節約すると同時に、会社の経営の方におきましては、だんだんそつちの方はよくなつて行くというような狙いもありまして、九州だけ特別な扱いはいたしてないのですが、ただ九州におきましては、今おつしやいましたように、火力発電の数量が大きくて、相当問題であると思いますので、先ほどもいろいろ申しましたように、割当の融通とかいう点におきまして、調整すると同時に、また火力料金につきましても、他の地区よりも相当低めにきめられておるわけであります。
#48
○村上(勇)委員 それからもう一つ、料金問題につきまして、不時の出水のために、非常に水力電気の発電力が増した場合、こういう場合には当然火力料金の計算はしないものと思いますが、これについても、なおまた高圧動力に対する割引を、この表によりますと明示していないようでありますが、これはどういうふうになつておりますか。私どもとしては、特別高圧などは非常にロスが少いのですから、相当割引ができると思うのですけれども、この点をひとつ伺いたい。
#49
○川上政府委員 一定の計画以上に出水がありまして、電力が豊富に出るというような場合におきまする余剰電力につきましては、特別に割引をいたしまして出すということになつておりますし、また今申し上げました特別高圧の問題等につきましては力率、負荷率等におきまして、そつちの割引の方で十分調整するようなことになつております。
#50
○村上(勇)委員 昨日の説明と、また今日の動力局長の御説明によりますと、日発は今次料金改訂によつて、百三十億くらいの増収になり、これで石炭を買う、その石炭は九十万トンくらい、これをマッチさせるということを聞きましたが、増収分は九州の石炭を買い、火力の供給力増加のために、第一次的に使うのであると思いますが、その点に関しましてお伺いしたいと思います。
#51
○川上政府委員 昨日、日発配電会社、合せまして、今度の料金の値上げの計画で行きますと、百三十億くらい増収になるということを申し上げたのは、これは火力におきまして石炭が二十三年度におきましては、三百七十万トン使う計画でありましたが、今度は四百六十五万トン使うという計画になつておりますけれども、今の九十万トンとその百三十億増収という問題は、少し問題が違うと思うのです。御質問の御内容がよくわかりませんが……。
#52
○村上(勇)委員 大体説明を承りましたが、まだ通産大臣にお伺いしたいことがありますので、私の質問は留保させていただきます。ただ私はこの際特に今回の電気料金の改正計画のような、直接的に需用者たる国民一般の利害に甚大な影響のある問題を、ただ私どもが新聞だけで見て、そしてすでに数日中には、これを実行するのじやないかというようなことは、実に遺憾に思う次第であります。特に九州の電力需給関係は、産業面といわず、あるいは民政といわず、私は今年の夏九州地区の国政調査に参りましたが、九州地区では一馬力のアイス・キャンデーの電力さえ、なかなか思うように割当ができない。何千何方という人口の中に、一馬力の電力さえ思うにまかせない状態であるのであります。こういう電力需給の苦境に立つておるにもかかわらず、この上地域差料金が、他の地区よりも高額なものになりますれば、産業が崩壊するばかりでなく、九州の民政は絶対に安定しないと思うのであります。この際私はこれが打開のために、今日全国軍一化されておる時代に、九州の水力電源開発について、いかなる御計画を持つておられるかということを、特に進藤長官から御説明をいただきたいのであります。
#53
○進藤政府委員 ただいま村上さんからお話の通り、九州と北海道は、全国の地区の中で、電力の需給が一番逼迫したところでございますから、従来も九州に対しましては、全体から見まして電力増額に対しましては、非常な力を盡しておるわけでございますが、従来は主として火力発電所の戦災復旧と申しましようか、あるいは戦争中酷使された発電所の復旧に、全力を盡しまして、ほほ本年で一段落と考えております。それと並行いたしまして、火力発電所の積極的な増強に着手いたしまして、すでに港第二発電所、あるいは築上火力の再開というような、積極的な増加策を講じておりますし、なお中国方面から入つて参ります電力は、六十サイクルでございますが、北九州並びに東北方面は、五十サイクルでございますから、これをできるだけ早く六十サイクルにしまして、ことに北九州は六十サイクルに早くいたしまして、中国からの受入れ態勢を整えるということで、これもすでに通産省の省議も決定いたしまして、ごく近く六十サイクルにするように手配をいたしております。
 なお水力発電所も、実は九州におきましては、水力発電所の地点は割合に少いのでございますが、しかしできる、だけ早く開発しなければいけないというので、九州に数箇地点発電所の建設を、本年から着手するように手配いたしております。なお工期は四、五年かかると思いますが、南九州にあります上権葉の貯水池嘆これは九州の方では一番大きな貯水池になる可能性がありますから、これと火力発電所の結びつきをしましで、先ほどお話のありましたように、水路式の発電所で利用率が非常に悪い、深夜流さなければならないというものに対しましては、上権葉と火力発電所の運用によりまして、これをできるだけ常時化して、九州の需給状況に寄與したいと考えております。なお日本発送電だけでありませんで、九州に対しましては、自家発の建設を、資金の見通しのついたものには、できるだけやつていただくことにいたしまして、すでに日本窒素並びに旭電化に対しましては、自家発を許可いたしまして、工業に着手いたしております。結論を申し上げますと、九州の電源増強に対しましては、中国から持つて来る方法、それから火力の増強、水力発電所の建設、自家発電の拡充というような、あらゆる手を請しまして、今手配を進めつつありますから、御了承願いたいと思います。
#54
○小金委員長代理 次は福井勇君。
#55
○福井委員 昨日小金委員から質問いたしましたときに、保留の分がありましたので、あらためてお尋ねすることにいたします。
 鉄鋼業は今回の料金改訂のため、たとえば八幡製鉄所のごときは、月額四千六百万円、釜石は八百万円の負担加重になるのであります一生商者価格は現行料金を基として決定せられておりますが、この善後策はいかにいたしますか。
#56
○川上政府委員 鉄鋼業につきましては、近いうちに値段の改訂をいたすことになつておりますが、その際におきましては、大体三割二分二厘程度の引上げは、その中に見込んでおります。それ以上のものにつきましては、なおいろいろ調べまして。補給金で調整できるかどうかということを、検討いたしたいと考えております。
#57
○福井委員 その次は炭鉱の自家発電の補償は、昨年六月改訂料金に織り込まれておりますために、新料金実施までの期間は、当然補償をするべきではないか。なお配炭公団の解散は、受入れ石炭の価格変動による金額の差があるだけで、これがため補償打切りの理由にならぬのではないかと思うのであります。なお支拂い時期は、今の答弁では遅過ぎるきらいがありますが、戸の補償金の支拂い遅延は、関連産業に対して、非常に能率を遅らさせるし、結局、関連産業の電力料金下柳いによる送電停止などのことが起つて来るような矛盾を、どういうふうにいたしますか。
#58
○川上政府委員 炭鉱自家発電の補償については、昨日も申し上げましたが、総額六億程度、今度の料金改訂の中に織り込んでおるわけでありまして、昨日は早急に、三億程度は出したいということを申し上げましたが、来年の三月といわず、なるべく早くできる限り補償できるように、さしたいと考えております。
#59
○福井委員 なお続けてお尋ねします。炭鉱への電力割当に際しまして、自家発電のアウトプットは、部分的に考慮するとのことでありましたが、補償打切りの関係もあり、できるだけ理解あるとりはからいを希望いたします。少くとも半額以下にとめてもらいたいと思いますが、この点いかがでございますか。
#60
○増岡政府委員 炭鉱に対する事業量からの割当に際して、自家発電の量をどれだけに見るかということでありますが、大体今度の料金制度においては、自家発電をしても、あるいは火力を買つても、大体同じようなことになると、非常に能率のいい自家発電であれば、火力料金で拂うよりも、よほど割がいいというような料金制度にもなつておりますし、そういうふうにいたしましたことは、炭鉱といわず、どこの自家発電でも、できるだけ稼働をしてもらいまして、全国的に供給力を増加するということを、一つのねらいといたしておりますので、今後自家発電を持つておる産業に対する割当は、大体自家発電は、すべて稼働されるものだという想定のもとに、その不足分についてだけ、電力を割当てるという考え方で進みたいと思つております。ただ従来火力発電は、そういう建前で全部稼働されておるわけでもございませんから、一時にそういうようなやり方をすることも、非常に急激な変化になりますので、大体現在のところは、今動いておる火力発電、自家発電を基礎にして、順次そういう方向に向つて、自家発電が稼働できるように、それをベースに入れて、足りない分だけ事業量から供給するという考え方で、割当をして行きたいというふうに考えております。
#61
○福井委員 従来のように、消費規正に関する規定がありませんために、料金を顧みずに濫費するものが出て来るおそれがあります。その影響を受けまして、重要な輸出産業などに、必要電力がまわらぬような結果になりはしませんが、その点をお尋ねします。
#62
○増岡政府委員 なるほど料金だけで消費の規正をするということは、非常にむつかしい点もあるのでありますが、今度の制度におきましても、別に料金を出したからといつて、どれだけでも使つていいということではなくて、やはり電力の需給の状況から考えますと、できるだけ消費を節約してもらいたいというふうな宣伝等もやりつつ、料金を拂えば、最低限度のものは使えるという考え方で使つてもらう。それでなお需給の関係が、非常に逼迫した場合においては、先ほども電力局長から、お話がありましたように、電力需給調整規則を、従来とは違つた意味でありますが、活用をいたしまして、所要な点については改正をいたしますが、やはり非常に使い過ぎのものについては、禁止の措置をとるとか、あるいは非常に需要の集まる時期については、お互いに制限の措置をとる。従つてピークにおいては、キロワツトの制限というようなことも、考えなければならぬと思いますが、そういうようなことも合わせて、全然野放しという考え方は、しばらくの間はどうしてもとられない、ある程度の制根措置を、随時やつて行くという建前にいたしまして、必要な向きに対する電力量の確保ということを、やつて行くつもりでおります。
#63
○福井委員 その次は、先ほどの村上君の質問と、多少似ておる点もあるのですが、似て非なる点もありますので、お尋ねしておきたいと思います。異常豊水のときは、それだけ火力を節減するように、相当技術的に考えておりますか。あるいは異常豊水のために、基準料金の配電量がそれだけふえるかどうか。もつともこの点は異常豊水のときは、送電線などの関連があつて、そう簡單に技術的に、全国一口には答えられないかもしれませんが、概略的にお答え願います。
#64
○武内説明員 異常豊水の場合におきましては、追加割当ということはいたしませんで、切符を発行せずに、業者と配電会社との間の話合いによりまして供給する、こういうことになつております。従いまして異常豊水の場合には、余剰電力として取扱う、こういうふうに考えております。
#65
○福井委員 その次に移ります。料金の改訂のために、日発は従来の赤字を解消しまして、一挙に独立採算制を確保することができますが、その反面消費産業の側は、電力料金高騰のために、健全な経営が不可能となつて参りましよう。この調整を一般的にどういうふうな考えでもつて、対処せられるつもりでありましようか。
#66
○川上政府委員 今度の料金改訂におきまして、従来の赤字を全部解消するということにはなつておりません。ある程度は解消できるのでありますが、なお相当の借入金を持つておりまして、その利子も相当額に達しておりまして、それが今度の料金改訂の中にも、含まれておるわけでありまして、全部が解消されるというようなことになつていないのであります。
#67
○福井委員 化学肥料は、生産計画と同時に、生産者価格を指定せられておりますが、今次の料金改訂の結果、原価が著しく高騰いたしますために、その対策として、基準割当量をふやすか、補給金を支給するか、生産減退のまま放置するか、そのお尋ねをきのういたしましたのに対して、大臣は補給金を支給すると答ええられております。しからば料金差によりまする資金全額を、補給金として支給するか、あるいはその一部分か、部分的としますれば、その範囲はどの程度でありましようか。また補給金の財源は、どこからひねり出して来られましようか。お尋ねします。
#68
○川上政府委員 化学肥料に対しまする第四・四半期の補給金は、電力料金を三割二分程度、これは全国平均して、引上げるという計算のもとでやつておりまして、それ以外に化学肥料全体としての補給金のある程度のやり繰りが、つくような建前になつておりますので、この程度引上げましても、割当の方を十分に調整いたしますれば、補給金の内部で收まるのじやないかというふうに、私どもの方としては考えております。
#69
○福井委員 では最後に、自家発電につきまして、今後は非常に許可を多くするというお話が、先ほどからありましたので、非常に喜んでおります。なおこの手続につきまして、先ほど申しました日窒とか、旭というような大会社であるならば、この書類の作成その他技術的な点においても、簡單でありますが、たとえばヘツドが六フイートから十フイートというようなヘツドで、しかも農村で二十キロあるいは五十キロというような小單位のものが、今後たくさん出るのではないかと想像いたします。その場合にお百姓さんの方面から、もう何十回、何百回、何千回というように足を運ばなければ、許可ができないようなことがないように、そういう点を簡單にやつていただきたいと思うのであります。これは机上のことでなく、私は電気技術者でありますために、実に難澁をきわめた経験を持つておりますので、農村などの自家発電が、今後非常に多いと思いますから、ぜひともその点をイージーに行くように、これは御答弁を願わなくてもよろしゆうございますが、希望いたしておきます。
#70
○小金委員長代理 次は今澄勇君。
#71
○今澄委員 大体昨日から小金委員、村上委員、共産党の風早委員、あるいは福井委員等、私の質問応答を含めて結論は、各産業ともどうもこれではやつて行けない、これは政党政派を超越しての大体の意見でございました。それから地域的に見ても、今日の村上委員の九州においても、昨日の私の質問の中国においても、あるいは小西委員の四国においても、北海道においても、これまたまことにこのままではどうしようもないという質疑応答であつたことは、ここに私が述べるまでもなく、速記録に示す通りであります。そこで私は本日二点を動議として提出し、この動議が、正式の委員会であるので採択されればよし、採択されなければ、さらに質疑を続行したい、かように思います。質疑は、あと五、六点残つておりますが、私は通産委員会が、常にいろいろ勉強するけれども、その結果何らこれを行政府に対して、実行せしめ得ないのは、実に龍頭蛇尾で、質問応答だけで、そのままになり終るからであると思うのであります。
 私の動議の第一点は、本地域差を非常に広げたこの電力料金の値上げは、本日の閣議において午前中いまだにきまらず、いまもなお激論が闘わされている。この現実に徴しても、時期非常に尚早である。用意なく、しかも質疑応答に見られるように、矛盾に満ちたものである。この電力料金の値上げは、ともかく各界の権威者、需用家、あるいは国会代表等を入れた一つの審議機関をして、納得のできるものができるまで、一応この値上げを延期するということを、動議として皆さんにお諮りを願いたい。これが第一点。
 第二点は、この電力料金の問題については、ここに通産委員会というものがあるにもかかわらず、この委員会に諮ることが今までなかつた。財政法によつて国会に諮ることができないとはいいながら、少くとも通産委員会の所管の、このような重大な問題について、これが委員会に諮られなかつたということは、まことに遺憾のきわみであつて、これまた各委員が口をきわめて質問したところであり、政党政派を超越している問題である。よつて私は今後かかる経済界に、重大なる影響を與える料金の値上げその他のことについては、通産委員会へ、いち早く政府は諮られたいということを、政府に申し入れる。
 この二つを私の動議として、皆さんに御採択を願いたい。もし各委員が吐いた言葉が、人の受売りや信念のない言葉ではなくて、みずからの発意のもとに、ほんとうに日本の電力事情を考えながら、述べられた発言であるならば、速記録を顧みて、私は御賛同があるものと思います。委員長においておとりはからいを願いたい。
#72
○小金委員長代理 ちよつと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#73
○小金委員長代理 それでは速記を始めてください。
 ただいま今澄委員から二つの動議を提出されました。その動議の内容はまことにごもつともでありまして、それを検討いたしますと、今回の電力料金の値上げは、いろいろな意味におきまして、相当な不備がある。これをこの際ただちに実行することは産業上、国民生活上、非常な支障を来すおそれがある。今までの各委員の質問なり意見が、それに一致しておると認める。従つてこの際電力料金の今回の値上げは、これを延期してもらいたい。これが第一点。第二点はこういうような重大な問題を、委員会に諮らずに、政府だけで原案をつくつて突如として発表する。それが新聞に出てから初めて議員が知るというようなことは、政府の非常な失態であるように認める。今後かかる問題につきましては、通商産業委員会なり、あるいは経済安定委員会といつたような常設の委員会があるのでありますから、これらに必ず政府としては諮つていただきたい。これもまた今までの発言された議員のすべての意向であり、また発言のない議員諸君もまつたく同感だと認める。こういう御趣旨でありますので、その二つの点につきまして、委員長において、経済安定委員会及び通商産業委員会の各委員の意思は、全部それだと認めますが、それに御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○小金委員長代理 御異議なしと認めます。よつて委員長は今申し上げました二点を、政府に嚴重に通告いたすことにいたします。右お諮りいたしますが、いかがでありますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○小金委員長代理 異議なしと認めます。よつてそのように委員長においてとりはからいます。
#76
○今澄委員 動議の御採択を願つてまことにありがとうございました。
 それでは私は、次の問題の四・四半期の電力の割当について、少しばかり質問をして同僚議員にかわりたいと思います。御説明によりますと、六十二万トンの火力を九十万トンベースに上げて、そうして基本電力の割当をなさるということでございましたが、いわゆる九十万トン石炭べースによる標準割当量を、地区別にもし聞くことができるならば、お聞かせを願いたいと思います。
#77
○増岡政府委員 九十万トンの石炭を入れた場合の需給計画については、先ほども村上委員の御質問の際に申し述べましたように、実はここに来るまで、係の者と一緒にやつておつたのでありまして、まだ確定のところまで行つておりません。それで地区的にどういうふうな供給力にするかということでありますが、大体の考え方は、これも先ほど申しましたが、年間四百六十五万トンベースの第四・四中期のベースである百六十二万トンから六十二万トンを入れた場合と、九十万トンを入れた場合に、各地区の圧縮率は大体同じようにするという建前で、割当をいたしたいというふうに考えております。
#78
○今澄委員 各地区の圧縮率を同じものにして割当をするということは、今われわれは電力料金の引上げ、地域差等の問題についての通告を政府に委員会としてするととになりましたが、非常に大きな矛盾を生ずるので、この際それらの点については、十分お考えを願いたいのですが、もう一点、それでは今度の割当の中の小口電力と大口電力で、大体今政府でやつている北海道地区、九州地区、中国地区、四国地区といつたような割当の標準から行つて、大体北海道とそれから九州と中国と四国の小口電力の割当と、大口電力の割当の総量を、今あなたのところで見込みでも、決定した数字でもよろしゆうございますが、決定してなければどの程度の数字になるかということを、この際お示しを願いたいと思います。大口と小口です。
#79
○増岡政府委員 地区別には、ただいま申し上げましたようにまだ決定をいたしておりませんが、大口電力については、全国の割当としては二十四億六千三百万キロワット・アワーというのが一応出ております。これを各産業別に開いて、さらに各地区別に開くわけでありますが、まだ各産業別あるいは斉地区別のは持つておりません。それが九十万トンのときでなくて六十二万トンのときの数字は、大口としては総計で二十三億五千二百万キロワット・アワーになつております。それがどういう地区別になつておるかと申しますと、今お尋ねの北海道は一億一千三百万、それから九州は四億二千三百万、四国は九千二百万、それから中国が一億四千八御方、中国を除いた本州が、十五億七千五百万という割当になつております。これが先ほど申しましたように六十二万二千トンのベースでありますが、これが九十万トンになりましたときは、大口で大体一億余りのものがふえますので、これが各地区別にくつついて行くという形になるわけであります。
#80
○今澄委員 同僚議員も質問があろうと思います。時間がしありませんので、私はこれで打切りますが、私は今の通産、安本両委員会の意思をいれて、政府がこの電力料金の値上げを延期し、民主的な方法によつて改めるということならば、それで何も申しません。われわれのこの通達をいれないで、諸般の情勢から政府は強引にこれを押し通すということであるならば、私は今言つた九十万トンに上げたところのベースの余剰電力は、特に地域差において非常な不利をこうむつておるところの中国であるとか、九州等へこれを振りまわして、それらの割当を増加しなければならぬと思います。きのうの私の質問については、そういつた問題について善処するというようなお話でありましたが、それらのことをひとつ十分お考え願いたい。
 それからもう一つは、今のこの決議については、ここに安本の政務次官はおられぬので答弁できるかどうかわかりませんが、今のわれわれの意思をいれて尊重するかどうかということであります。きようのこの安本、通産両委員会の決定について、政府はそれを尊重する意思ありやいなやということを、御出席の政府委員で代表して、ひとつ御答弁を願いたい。もし御出席の政町委員で答弁ができない。それを答弁させるべき責任者も、この委員会へよう呼ばないということであれば、政府はこれらの電力の値上げその他の問題について、まことに熱意なきものと認め、これを国民に公表するということで、私は了承したいと思う。
#81
○宮幡政府委員 たいへん今澄委員から痛烈な御要求をいただいたわけであります。大臣も御出席申し上げなければならないこと、もとよりでありますが、今日ただいま、先ほども御指摘のありましたように、電気料金の問題その他重要な閣議が、続けられておりますので、御無礼させていただいておるわけであります。それでただいま今澄委員からお申入れの二件につきまして、政府を代表しての答弁はどうだというような御意向でありますが、私の立場におきまして、政府全般を代表してお答え申し上げることはお許しをいただきたい。かように思いますので、通商産業省としての立場を申し上げたいと思うのであります。
 お申入れの第一点につきましては、そのお申入れにつきまして、十分の考慮を抑うべきは当然だと思いますが、これに対しましてただいまのところ決定的なお答えを申し上ぐべきでない、かように考えておるのであります。
 第二点におきましては、国会の権威を尊重しな過ぎるのではないかというお説でありましたが、私どももやはり国会議員の一人といたしまして、御意見の点については多分に同感の節を含んでおるのであります。今回の電力料金の値上げにつきましては、すでに村上委員の御質問に対してお答え申し上げた通り、あるいは一・五九倍になるであろうとか、丁三二倍になるであろうとかいうような問題に関連いたしまして、通商産業委員会におきましては、第五国会終了後これらの問題を継続審議の議題として、これは委員部の方をお取調べくださればわかりますが、少くとも五、六回の委員会を開きまして、その都度政府と関係筋との交渉の過程は御報告申し上げ、御検討をお願いして参つたのであります。もとよりそれが国会の審議権を最大限度において尊重したものとは、私どもは押売りいたすものではありませんけれども、さような過程において、諸種の事情が重なつて、今日の段階に至つたことは、私どもよりも今澄委員の方が、むしろ内容を十分御承知のはずだと存じます。そういう意味で、この点はことごとく国会の権威を尊重し、国会において、すべてのことがなされるようになることが望ましいことは、異論ございません。さように御了承を願います。
#82
○坂田政府委員 今宮幡政務次官から政府を代表してお話になつたわけでありますが、私どもも同様に考えておるのであります。ただこの電気料金の問題は、昨日も通商大臣から申し上げました通り、どうしても速急にこれを実行しなければならぬ段階に立ち至つておりますので、ただいまいろいろ申されました点につきましては、われわれも十分考慮いたして参りたいとは存ずるのでありますが、速急に実施しなければならない段階に立ち至つております点だけは、御了承を願いたいと存じます。
#83
○今澄委員 お二人の政務次官の答弁で、非常に不満足な答弁でありましたが、私の質問を大体打切ります。ただ一点見のがしのできないことは、宮幡政務次官は、この電力料金の問題については、今まで委員会にもいろいろあつておつたという話でありますが、私の言うのは、このような地域差をつけた電力料金の案が、二日の日本経済新聞に詳細に載つておつたにもかかわらず、この委員会を開いたのは一体いつであるか、しかも一体いつ政府が申し出たのであるかということを、私は強硬に今の通達の中に入れたつもりでありまして、世に耳をおおうて鈴を盗むという言葉がありますが、今の宮幡政務次官のお言葉はまさにその通りであるということを申し上げて、私の質問を終ります。
#84
○小金委員長代理 次は多武良哲三君。
#85
○多武良委員 昨日通産大臣並びに安本政務次官に大きな御質問をいたしましたので、今日はこまかい点になると思いますが、簡軍にお尋ねをいたします。
 電気料金が高くなつたために電力の盗用が増加するという心配は、従来でもそうであつたのでありますが、さらに心配がふえる。これを防ぐために計量器を使つて、従量電燈あるいは従量電力に、ほとんど全部の需用を切りかえるべきだと思いますが、この点いかにお考えになりますか。
#86
○武内説明員 盗用につきましては、従来もその防止をやつて来たのでありまするが、かようになりまして、一層盗用が収入に及ぼす影響は大きいのであります。また一面におきましては、定額と従量との料金の差等もありまして、すみやかにメーターをつけて、そういうアンバランスをなくするという傾向に、需用者の面からもなつて来ると思います。われわれといたしましては、資金等の関係もございますけれども、すみやかに配電会社をして計量器取付けるように、促進いたしたいと考えております。
#87
○多武良委員 この積算電力計はすでに一昨年閣議の決定で、各メーカーでたくさんつくつている。しかも滞貨がたくさんあるわけでありますが、この電力料金値上げの場合に、積算電力計を電力消費の合理化のために使うように、織り込み済みになつているか。もし織り込み済みになつていないとしたら、政府は積算電力計をどういうふうにして、使おうと考えているか。これを御答弁願いたいと思います。
#88
○川上政府委員 計量器を相当程度ふやすという経費を、今度の電力料金の中に織り込んでおるかという御質問でありますが、相当程度織り込んであるりもりでございます。
#89
○多武良委員 ところが承るところによりますと、配電会社では、定額制の方が、收入が余計になるという意味合いで、なるべく積算電力計は使わないように、考えているということも承つておりますが、これに対して政府は、どういうふうに考えますか。
#90
○進藤政府委員 そういうことは、実は聞いておらぬのでありますが、電力の需給が今アンバランスでありますから、これの秩序をつける上からいいましても、それから今電力局長からお答えしましたように、電力がただでなくなるということを、防止する上から行きましても、どうしてもメーター化しなければいけませんので、もしお話のような点があるとしますと、われわれの方で、よく経営者と話をいたしまして、そういうことのないようにいたしたいと思います。
#91
○多武良委員 なお積算電力計を買うために、見返り資金が相当出るようなことも承つておりますが、もし詳細おわかりでしたら承じたいと思います。
#92
○武内説明員 三相のメーター買入れのために、大体六億という金を、ただいま配電会社が見返り資金申請中でありますが、まだ許可になつておりません。
#93
○多武良委員 もう一つ農村の電化であります。農村問題解決のために、電化するということが、一つの問題でありますが、電力料金があまりに高い。たとえば農繁期と言いますか、収穫期に脱穀に使う場合に、定額制で三日使つても四日使つても、二箇月分はとりあえずとられる。そのために一回に費す電力料金が七十円ぐらいするよまで言われているのですが、この料金改訂にあたりまして、こういう点もひとつ考慮に入れて、御改訂になる御意思があるかどうか。これも伺いたいと思います。
#94
○武内説明員 今回は電力料金の方面からは、脱穀用の電力等については、臨時使用という制度ができまして、それで供給することになりますが、お示しの数日しか使わないにもかかわらず、二箇月分の料金をとられるというのは、これは供給規定の関係もありますが、そういう不合理がありますれば、ちようど料金の構成が科学的になつて来る、こういうときでありますから、供給規定の面からも、是正をして行きたいと考えます。
#95
○多武良委員 最後に先ほど来同僚議員から繰返し御質問があつたのでありますが、結局火力料金を抑えば幾らでもかつてほうだいに使える。こういうことになつて、どうしても電力が家庭あるいは小口電力需用者の方にまわると思います。武内電力局長は、そういう渇水期の場合には電力需給調整規則は適用しないが、それと同じような方法で、何とか制約して行く、こういうような御答弁がありましたが、そうすると、やはり渇水期には従来通りの方針でお進みになるのか、もし多少でも小口とか、あるいは家庭にまわされるとすれば、それだけ重要な大口権業では、どうしても電力が足らなくなる、こういうことになりますが、これをどういうふうに調整されるか、もう少し具体的に御説明願いたいと思います。
#96
○武内説明員 今回の制度によりますと、火力料金は火力の原価よりは、多少高めになつておると思います。というのはなるべくむだに使わないで、節約してくれという趣旨でございまして、火力料金を支拂えば、幾ら使つてもよろしいという趣旨ではないのでありまして、なるべくこの制度によつて、おのずから経済原則に従つて需給を調節するというのが、趣旨のように考えられております。もしこの制度によりまして、需給が逼迫した場合は、どうするかというお話でありますが、この需給の逼迫した場合におきましての制限規定は、やはり電力需給調整規則の中に置きます。従いまして従来の制度とは違いますけれども、今回の制度によつて、なおかつそういう状況が出ました場合においては、従来と同じような法規的の措置を講ずる、こういうことに御了解いただきたいと思います。
#97
○多武良委員 そうすると、料金だけ高くなつて、電力は従来と同じようにしかもらえぬ、こういうことになりますか。
#98
○武内説明員 先ほどもお話がありましたように、大体四・四半期に例をとりますと、石炭は九十万トンという計画に一応なつておりますが、この九十万トンに対しまして、火力設備というものは何がしか余つておる。従いまして火力料金によつて供給する余力がございます。従いましてこの供給によつてアツパー・リミツトまで会社は石炭をたくことによつてペイいたします。従いまして供給力が増し得るというようなことになつております。しかしながら火力料金というものが、比較的高うございますから、そこで幾らでも需用者はこれを使うということにはならぬと思いますが、もし必要であるとすれば火力料金を拂つても利用しなければならぬという場合においては、供給力を増すことができる。また火力をたく場合において、料金がさようにきまつておりますから、むしろ電気事業家におきましては、この供給につきまして、最高限まで能力を出すということについての、多少奨励の意味もあるというふうに考えております。
#99
○小金委員長代理 次は伊藤憲一君。
#100
○伊藤(憲)委員 昨日福井委員から専門家としての質疑があつたのでありますが、私はしろうとでありまして、よくわからないのであります。政府から出した資料については、理解しがたい点があるのであります。質問に入る前に、司令部提示案による電気料金の地域別値上り調べ、この一つだけでけつこうですから、御説明願いたい。
 北海道という欄に基本料金一五〇、電力料金一二一合計一四〇とあるが、これはどういう計算でそうなるのですか、ちよつとわれわれしろうとにはわかりかねますが……。
#101
○川上政府委員 今お話のありましたのは、北海道の小口需用電力五十キロワツト未満について――今度の電力料金の中には、基本料金と電力料金と二つになつておりますが、北海道におきましては従来よりも基本料金においては一五〇%上る。電力料金におきましては一二一%上る。合計いたしまして一四〇%上るということになるわけでありまして、その内容のこまかい計算は、料金に当てはめてみないと、説明をちよつといたしかねますので、あとでまた資料なりをお出しいたします。
#102
○伊藤(憲)委員 今の点、一五〇と一二一で合計一四〇という点はわからないのです。あとでけつこうですから、お調べ願つて理解する資料として、お出し願いたいと思います。
 次に今度の料金の値上りが、いろいろな点で行われるのでありますけれども、第一番にこれは小口従量、小口電力、大口電力というふうに、一率ではないと考えるのであります。従いまして現行の料金と値上りした後の料金を対比して、一つずつについてお示し願いたい。たとえば都会における労働者の家庭では、電気は四十ワツトのたまを一つ使つている。それにラジオを使つている場合の現行料金及びそれが改正された後の冬の料金、こういうふうにお願いしたいのであります。
#103
○川上政府委員 今度の料金の値上りを、大体定額の電燈とか、あるいは大口の電燈とか、あるいは小口電力料金、大口電力料金というふうにわけて、どれくらい現在よりも上るかということを指数で申し上げますと、これは全国平均でありますが、定額電燈につきましては、大体現行の二倍程度。それから大口電燈につきましては大体一・二五倍。それから小口電力におきましては一・三五倍、すなわち三割五分。それから大口電力につきましては、やはり大体三割五分程度ということになりまして、平均におきまして、全部割当をしたと仮定いたしますれば、三割二分二厘くらい上るというようなことになるわけであります。
 そこで電燈につきまして例を申し上げますと、関東におきましては、四十ワツト二燈をつけておるところは、現行料金は一月に七十二円でありまするが、これが今度の改訂料金におきましては、百二十八円ということになつております。これは定額料金につきましては、夏場は全国一率でありますので、すべて百二十八円ということになるわけでありますが、冬につきましては、各地域におきまして三〇%増しとか、二〇%増しということになりますので、これよりも多くなるわけであります。
#104
○伊藤(憲)委員 そうしますと、定額というのは、大体労働者とか、あるいは農民が使うのが多いのですが、これが大体二倍になりまして、大口電燈の場合は二割五分しかしらぬ。それから小口電力の方は一・三五で、大口も同様になつておりますが、この大口は三千キロワツト以上と以下とに区別されておるのじやないですか。三千キロワツト以上と以下の比率について伺いたい。
#105
○川上政府委員 大口電力につきまして、五十キロワツト以下につきましては、大体一・四倍程度、それ以上につきましては一・三五倍程度という計算に一応なつております。それから定額料金の方が、大口の料金よりも倍率が非常に高いというのは、従来小口につきましては、大口よりも割高になつておりまして、今回も小口の方を大体割高にしておるわけであります。
#106
○伊藤(憲)委員 先ほど風早委員から総括原価についての質問があつたのでありますが、私もこの際需用種別原価と、その使用量及び料金、これについて金額でなくてけつこうでありますが、今のような段階において、定額が総括原価について占める割合、それから大口電力、小口電力がどれだけの電気をおのおの使い、どれだけの電気代を負担しておるかということをお伺いいたしたい。
#107
○川上政府委員 今お尋ねの点については、相当こまかく詳細に資料を出して、御説明申し上げたいと思います。
#108
○伊藤(憲)委員 昨二十三年度と、大体においてかわつておらないかおるかをお伺いいたしたい。風早委員のさつき申し上げましたように、二十三年度の資料をわれわれは持つております。それと比率が、かわつていないかどうかをお伺いいたしたい。
#109
○川上政府委員 その点につきましては、若干かわつておりますけれども、そんなにかわつていない率に大体考えております。
#110
○伊藤(憲)委員 二十三年度におきましては、この需用種別原価がこういうことになつております。原価の固定費運転費においても、大口の場合では大体三〇%、両方合せて二七・五%負担しておる。小口の場合は四三%を負担しておるのであります。ところ、か実際に電力を使用しておるのはどうかというと、原価において四三%負担しておる小口需用者は一九%しか電気量を使つておりません。ところが大口の方は約五〇%使用しておるのであります。そうしておいて一九%しか使つておらない小口すなわち労働者であるとか、農民は三割五分の電気料金を負担しておる。ところが大口の場合は五〇%使つておりながら、電気料金の負担においては二五%にしかなつておらない。こういう数字が出ておるのでありますが、それと大した差がないというのでありましようか。
#111
○川上政府委員 今正確なパーセントの資料を持つて来ておりませんが、あまり大差なくつけて行くつもりで、今度やつたのであります。
#112
○伊藤(憲)委員 そうしますと、これは非常な大衆の負担になると思うのでありますが、ことに先ほど川上さんの御答弁によりますと、従来から小口の方が多かつたのを、そのままそういう比率できめたということになると多くなるのでありますが、さらにこの値上げに伴いまして、電気供給規定に関する件があります。これで送電停止の考えがあるのでありますか。すなわち請求されてから十五日の間に支抑えば一割安くなります。十五日を越えて一箇月たつと、送電停止をすることが、電気会社でできるのでありますが、こういう規定――今日中小企業におきましては、売掛金が回牧できない、これが非常な悩みになつておることは、安本の御当局はよく御承知だと思う。またこれは先般第六国会におきまして、政府支拂いの遅延に対する法的措置も、講ぜられたことによりましても、業者や労働者は非常にこういう点で困つておる。一方においては、自分の働いたことに対しては收入がないのに、これが遅れた場合には送電をただちに停止する。ことに労働者の場合には遅配が起つておりまして、ここに資料を持つておりますが、大体本年度の六月現在の遅配が、労働省の統計で三千百件に上り、十月末ではたしか三千七百件にも上つておる。こういうように労働者の賃金は遅れておる。そして業者は、売掛金が未回収なのに、送電をただもに停止されることになつておるのでありますが、こういう規定をも、そのまま政府当局としてはお許しになるつもりかどうかをお伺いいたしたい。あるいはこの売掛金や賃金の遅配については、別途な措置を講ずるかどうか。
#113
○川上政府委員 料金改訂の規則の改正につきなしては、今いろいろ研究をやつておりまして、料金の値上げの公布と同時に、これも出したいと思つております。大体従来とその点につきましては、同じように考えてやつておりますけれども、これは極力電力会社の経営状態をよくして、電力量を落さないようにしようという考えでやつておりますので、大体従来と同じような規定は残したいという考えでやつております。
#114
○伊藤(憲)委員 値上げに付属してそういうことが起るのでありますが、さらに送電を中止されました場合、料金を支抑つて再接続する場合に、手数料がとられるのでありますが、この手数料等においても、五百キロワット以下のものは百円、従つて四十ワット一燈しかとつてないような労働者に対しても百円、ところが五百キロワット以上は全部五百円、つまり三井、三菱、日本鋼管のようなものでも五百円で、労働者のような百二十八円の料金が佛い得ないような今日の遅配の状態、失業の状態の場合において百円、これは十割であります。一方においては百六十万とか、二百万とか電気料を滞納した場合には、五百円しかとらない。こういう点についてお伺いしたいのです。ことに五百キロ未満については、こういう手数料をやめさせる意思がないかどうかお伺いいたしたい。
#115
○川上政府委員 第一の問題につきましては、現在まだいろいろ研究しておりまして、五百キロ未満につきまして全然かえるか、あるいはもつと額を少くするかという点につきましては、まだはつきりきまつておりません。
#116
○伊藤(憲)委員 さらにこれに付属しまして、電気需用供託金という制度が、今度設けられるでしようか。
#117
○川上政府委員 今度の改訂におきましては、供託金制度はやめることにしてあります。
#118
○伊藤(憲)委員 先ほども動議が成立しましたように、この問題につきましては民自党から共産党に至るまで、全部が反対しているような気運の中で、こういうことが行われるのですが、実は私どもが最も関心を持つておりますのは、やはり電気事業の再編成の問題であります。先ほど風早委員の質問に対しましても、また昨日のどなたかの質問に対しましても、大臣並びに政務次官から御回答がないのでありますが、政府といたしまして、しからば分割の意図があるかないかということをお伺いしたい。
#119
○西村(久)政府委員 現在のところは、分割するという意思はないのでありまするけれども、実情は皆さん方の御承知の通りの関係が、春先から進んで参つておりますので、またそういう情勢に向うことは、あり得ると御了承おきを願いたいのであります。政府としては、つとめて分割することには、同意いたさない考えを持つております。
#120
○伊藤(憲)委員 そうしますと、私ども心配いたしますのは、実はこれは方々で、今までも一昨年来論じられたことでもありますし、昨日の朝日新聞には、電力再編成について松永構想という記事も出ておりまして、ことに七つに分割するということが大詰めになつて来た。松永さんは大体その再編成審議会の委員長をやつておられるが、この人の談としてではありませんけれども、新聞に、分割してこれを完全な民間企業にし、それからさらに新しく生れる電気会社に外資を入れる。経営者には現在の人より、もつと有能な人を入れる。こういうことが論じられておるのであります。従つて私たちはただに電気料金が上つて、国民の、ことに労働者とか農民であるとか、小口需用者の負担になるという問題のみでなしに、電気事業という国家の基本的な商業が民間に移り、さらに外資が導入せられるという点について、私どもは心配しているのであります。従いまして、政府としては、こういう点をも考慮して、今面の値上げの処置に――政府というよりは、これはむしろ通産大臣でありますけれども、当つておられるかどうかをお伺いしたいのであります。
#121
○進藤政府委員 今度の料金改訂は、現在九つの配電会社がございまして、九つの配電会社の地域を基準として、地域的に差をつけさせた原価計算をやつておりますが、それから先、企業形態はどうなるか、あるいは電気行政はどうなるかということは、先般来大臣並びに政務次官から御説明申し上げましたように、今電気事業再編成審議会で、検討いたしております、そうして成案を得たら、国会でこれを御審議願う手配をいたしておりますので、将来どうなるかということは、今のところ申し上げられないのであります。
#122
○伊藤(憲)委員 そうしますと、私どもはふしぎでならないのは、分割する意図はないけれども、別な関係からあるかもしれないというお話ですが、現在日本発送電は、全国的な一つの統一された会社になつておる。それなのに地域的な電気料が設定せられるのでありますが、こういうのはどういう根拠から、そういうことがなされるのでしようか。これをお伺いしたいと思います。ちよつと理解に苦しむのですが……。
#123
○川上政府委員 今度の電気料金の改訂につきましては、分割を前提とするかどうかという問題でありまよるが、分割の問題につきましては、先ほど資源庁長官からお話がありましたようなことでありますけれども、この料金の設定につきましては一石炭の価格の問題とか、そういう点などをいろいろ考慮しまして、そして地域的にもある程度の差を設けてあるということも、この地域差の中に相当入つておると、われわれの方では考えております。
#124
○伊藤(憲)委員 しからば、かりにそれを認めたといたしまして、こういう日本の産業全体に影響を及ぼすような、こういう地域差をつけた電気料金が行われまして、一体どの程度まで――どのくらいの年限、こういうことが行われ得るかということについて、見通しがおありでしようか。私どもが考えまして、どうも五年も十年もこういうふうな状態で続けて行くということは、考えられないのですけれども、それはどういう点かお伺いしたいのです。
#125
○川上政府委員 この料金の地域差の問題につきまして、どういうようなことになりますか、その点は私どもの方としましても、はつきりした見通しを持つておりませんし、また考えも持つておりません。ただ日発につきましては、御承知の通り解体するというような方針であるように聞いておりますので、そういう点も今だんだんこの地域差を大きくしておるというようなふうに、われわれの方では考えておるわけであります。
#126
○伊藤(憲)委員 もう一点お伺いしたいのですが、まあ政府としては分割を欲していないが、しかし分割をされる可能性がある。分割するようなことが生れて来る可能性がおるとしまして、仮定の上に立つては返事ができないということになるかもしれませんが、実際上は分割される場合が起り得たとして、そうしますと、当然これは需要供給の関係から、高い料金に統一されることが経済的な原則だと思うのです。これを分割するかしないかは別として、そういうことをも勘案して、今回の値上げをお考えになつたかどうかをお伺いしたい。
#127
○川上政府委員 そういうところまでは考えておりません。
#128
○伊藤(憲)委員 先ほど風早委員の質問だつたと思うのでありますが、今回の値上げの根拠につきまして、人件費が五千三百円ベースが九〇%なのが予算に組まれるとして、実際には七千百円ベースで逆になつておるというのが一つと、それに加えまして、戦災火力発電所の補修費を、今度の値七げに見込んでおるというのでありますが、一体電気料金の値上げによつて、こういう、会社が戦災を受けたものをも、国民が負担してやらなくてはならないのでようか。それはどういう根拠から、そういうことが行われるか、お伺いしたい。
#129
○川上政府委員 戰災の補修につきましては、一般修繕費といたしまして、ある程度認めておるわけでありますが、その金額につきましては、全部を一年において補修するというような建前には、なつていないのでありまして、漸次補修して行くというような考え方になつておりますが、やはりこの料金の中に、そういうものを繰入れてやりませんと、ほかの方から出すべき経費も出て参りませんので、一応この中に入れてやつておるわけであります。
#130
○伊藤(憲)委員 では最後に、私はこれでいいと思つたのですが、これも先ほど多武良委員に対しての、川上政府委員の御返答だつたと思うのですが、計量器のことを今度の値上げに見込んでおるというお話でありますが、これと並行するように、今度電算の組合では、電気安全法、それから政府の第七国会提出案によりますと、安定法となつていたように記憶するのでありますが、これによりますと、電気装置というものは、全部需用者の負担にするようなことが内容になつております。さらに奇怪なことは、電気保安検査官というようなものを置きまして、まるきりわれわれは電気を使つておることによつて、監獄に入つて監視を受けておるような状態を現出するのでありますが、こういう法律案を政府としてお出しになるつもりがあるのでしようか。
#131
○武内説明員 御承知のように、従来屋内配線につきましても、電気需用者の方の責任ということになつております。ところがこの点は、消防庁あたりからもお話がありまして、日本は木造建築が多くて、漏電その他の関係があつて、火災が非常に多い。従つて屋内配線につきましては、各需用者の責任ということに切りかえまして、その屋内の配線の検査その他につきましては、一定の方法をもつて需用者が年に二回なり、二回なり検査を受けるといつたような方向にした方が、火災が少くなるであろうというような構想のもとに、消防庁その他とただいまお話をしつつありまして、考えをまとめつつあるところであります。
#132
○伊藤(憲)委員 私どもは、木造家屋に伴う電気による危険についての負担を、国民として責任を負うということについては、やぶさかでないと思うのです。しかし電気料金の値上げ、ことに労働者諸君、農民というような小口需用者に対しては、実際上は倍になる。一・三二二倍と言つておりますけれども、実際には小口需用者にとつては二倍になる。しかもこれに対しまて、手数料というようなものをつけ加えると、さらに厖大になつて来る。その上に今度は電気装置を自己で負担するということになりますと、これはたいへんな負担になるのでありまして、この点については、現存の状態ではどういうふうになつておるか、お伺いいたしたい。
#133
○武内説明員 屋内配線の負担は、現在でもたしか需用者の負担になつておると思いますが、今回の安全法の趣旨といたしますところは、年に一回なり二回なり、一定の手数料を拂つて検査を受けていただく。ただ検査を受ける度数、方法等につきましては、あるいは人口の非常に稠密な所とか、その他距離的な関係等もありまして、その辺につきましては、まだ決定いたしておりませんけれども、漏電による火事を防ぐために、検査を受けていただきたい。こういう趣旨でございます。
#134
○伊藤(憲)委員 私どもの聞いておるのでは、保安検査官の命ずる改修義務というのがありまして、保安検査官に認定された不良個所は、需用者がとりかえなければならぬというような内容の法案と、漏れ承つておるのでございますけれども、そういう事実はないのでございますか。
#135
○武内説明員 従いまして、現在も需用者といたしましては、屋内配線は自己負担でありますから、もしそのままに放置しておけば、火事が起る。漏電が起るというおそれのあるところは、これは自己の負担において改修していただくというふうに、あるいはなると思います。
#136
○伊藤(憲)委員 終りです。
#137
○小金委員長代理 それでは、次は小西英雄君。
#138
○小西(英)委員 昨日より二日間にわたり、通産、安本両委員会において、いろいろ議題となり、また痛烈ないろいろの質疑が行われたのでありますが、それを集約いたしますならば、電出丸料金の値上げについては、全体の委員が決して反対でないということが、明らかになりておるのであります。但し、その痛烈な批判の一端は、現在行われんとするところの地域差が、あまりにも納得の行かないところの地域差であるということに、結論は来たのであります。この通産、安本両審査会において、われわれがいろいろ質問いたし、また政府当局からの答弁によつても、明らかなごとく、政府は必ずしも自信を持つて、この改訂をしていないというように、われわれは見受けるのであります。また動議が今澄君から出されましたが、これを見送つて、このまま料金を決定いたした場合には、われわれ国会議員、またこの通産、安本両委員会においては、まつたく責任がないということに、相なると思うのであります。何となれば、行政府においてすでに原案を持つて、もはや実施のまぎわに、ほんのおざなり的にここに出されたように、われわれは見うけるので、先ほど安本次官が言われたことく、現在の政府の腹としては、その分割をしたくないというふうな御意思も承つておるのでありますが、集中排除法案によつて、分割は必至であります。この必至の前提において、すでにこれを決定的な段階に置いた前夜において、この改訂をなされるということは、平地に波瀾を巻き起す状態になるのではないかと考えると同時に、かつて総動員法か何かによつて、日本のあらゆる電力が政府の管轄下に置かれて、戰時戰力増強に寄與するところの、多くの電源を開発いたしております。その内容を見ますならば、現在水力における一六%を開発いたして、現在最も地域差が高くつけられております九州、四国、中国、北海道地点においては、わずか全体の水力開発の二八%でありまして、その潜在電力ともいうべき残存の五十五万一千三百四十キロなるものが、最も料金の安くなつておる東北、あるいは本州中央部に国家の力において開発なされた。残存設備のあるところのものが、非常に安く電力を利用できるというがごとき、矛盾のはなはだしい点があるのであります。私はここで再確認いたしたいことは、この不均衡な地域差をつけた責任は、まつたく行政府になるのであつて、われわれ国会には責任がないと考えるのでありますが、この点について明確なる御所見を承りたいのであります。
#139
○小金委員長代理 お答えありません。
#140
○小西(英)委員 政府はお答えができぬのが、ほんとうだと思うのであります。何となれば、九州地区において、日発が一つになつて以来、開発の状態は、現在火力をたくために非常に損をする九州、中国、あるいは四国等においての火力発電所は、戦時中に約五〇%内外できたのであります。かつては石炭の方が安かつたときを考えますならば、現在石炭が高くなつたときに、石炭をたく地区のものが、これほど高い地域差をつけられて、現在あらゆる産業は、もうちよつとということろで、採算赤字となつており、電力の料金の高くなるために、もしこれらの地帯の産業が、あるいは瀕死の状態に、あるいは崩壊するおそれなしとしないときに、かようなことを突如としてわれわれの目の前に、きまる前夜に出されても、われわれまつたく処置ない状態にあります。われわれはこの際かような重要問題は、もつと事前に時間をもつて、いろいろ審議いたしたかつたのでありますが、それもでき得ない。雨量の点におきますならば、われわれ四国、和歌山の一部、あるいは新潟県、この三地帯は雨量が世界で最大であるのに、日発が当時中央集権的に近い所ばかりの水力電気を開発いたした結果、四国に住むわれわれ多くの島民は、非常に損をしております。この四国の現在の包蔵開発電力量は、百万キロに上ると予想されておりますが、現在でも開発の結果、一キロ一円四、五十銭で電気ができる状態にあるものが、約二十四、五万キロあるのであります。われわれはあ地域差、あるいは先ほど来申し上げました一部偏見したところの、本州中部、あるいは東北地帯の開発が多かつたことを考えて、この次の料金改訂のときには、十分に納得し得る状態にこれを直してほしいということを、この委員会を通じて切望いたしておきます。またもつと具体的に言うならば、集中排除法案によつて、分割される前において、その審議会も、もはや原案をつくつたまま、ここで今度のように時間なしに持ち込んで、それをあちらの命令であるとか、あるいは何かの命令であるかのごとく国会を侮辱した態度でなく、その分割の原案ができましたならば、もつと早い機会に十分審議の時間を置いていただかんことを切望して、私の質問を終ります。
#141
○米原委員 最後になりまして、同僚議員からほとんど質問も出講しまして、私の申すことはほとんどありませんから、五分ほどちよつとお尋ねいたします。化学肥料のことですが、政府の側の答弁で、大体割当を増加することと、補給金で何とかやれるだろうというような答弁があつたのでありますけれども、たとえば本日の産業経済新聞を見ますと、硫安復興会の要請として、関係各省に提出したという記事が出ております。それを見ると、計画によれば第四・四半期の電力割当は、化学肥料部門四億三千万キロワット・アワー、硫安部門二億六千万キロワット・アワーとなつておるが、この割当量では硫安生産は、せいぜい十九万トン程度で、計画二十五万六千トンに対して、約七万トンの生産不足となる。従つて二十五万トンの計画の達成のためには、電力超過料金は七億四千万円に上り、いかに操業度の向上、原單位の引下げに努力しても、現在のマル公では採算割れとなる。従つて合理的な電力割当及び電力使用量全量を、基準料金でまかなえるように善後措置を講ずべきである。こういう記事が出ておりますが、こういうことは事実なのですか。この問題が、先ほどのお話で解決するかどうかということを、説明していただきたいと思います。
#142
○増岡政府委員 化学肥料の電力の割当第一試案といいますか、石炭を六十二万二千トンつけた場合の量が、今お読み上げになりました数字だと思いますが、それによりますと、もとより割当量だけで、生殖計画を達成することは、むずかしいというふうに考えますが、化学肥料のごときものについては、割当において特殊の措置をとることが、適当であるというふうに考えますので、たまたま六十二万二千トンの計画を、第一次的につくつてみましたけれども、ただいままた石炭を九十万トン入れる計画をつくつておりますので、その際にできるだけ化学肥料につけるということにいたしまして、なお生産原価の上る分については、補給金で行くという、いろいろな点をかみ合せまして、大体生産計画を達成できるように、割当と補給金とで合わして寄せて行こうというふうに考えております。まだその結果は、二十五万九千トンという計画が達成できるかどうかというところまで、詰めてはおりませんけれども、あまりかけ離れないところで、やつて行きたいというふうに考えております。
 なお割当電力ばかりでやるということでなくて、やはり合理化その他によつて、多少超過電力も使つてもらう、なお余剰水力については、当然肥料工業というようなものに、行くわけでありますから、この分については、標準料金よりも、ずつと離れておるということになりますので、この数字以外に、多少特殊の余剰電力が行くわけでありますから、その分が相当安い値段で行けますので、それとかみ合せて、また高い電力は少しは消化できるというような計算をいたしますると、あまり大きな減産というようなことは、出ないというふうに考えております。
#143
○米原委員 その点は一応わかりましたが、石炭の問題に関連して、大体今度の基準料金を算定した基礎、これをどういうところから出しておられるか、聞きたい。
#144
○川上政府委員 基準料金につきましては一割当を全部基準料金にまわしましたときに、要するにその超過料金を全然とらないというわけで、割当を全部いたしましたときに、昨日もお話出し上げたように、五百六十五億円程度の收入があるわけでありまして、その五百六十五億円というものが、大体三割二分二厘程度の料金の引上げということになるわけであります。その内容につきましては、人件費あるいは石炭費、修繕費、すべてこまかくこれがいくらということになつておりまして、それから積み重ねたものが五百六十五億円、それは料金にしますと、現在の三割二分二厘程度に上ることになるわけでありまして、もしそれ以上の収入を得ようということでありますれば、超過料金の方に石炭をまわしまして、電力量を増しますと、それだけ收入がふえる結果になるわけであります。
#145
○米原委員 そこでこの点を聞きたい。大体それだと、年間水力をどのくらい、それから火力――石炭をどのくらい見込んで、この基準料金になるのですか。
#146
○川上政府委員 それは昨日もちよつと申し上げましたが、年間二百二十五億キロワット・アワーの電力量を出す。そのうち火力、石炭は一六%程度、従つて石炭の量にしますれば四百六十五万トン程度たくということに、一応なつております。
#147
○米原委員 年間に石炭四百六十五万トンですね。そうしますと、たとえば第四・四中期が基準料金の分として九十万トンやつと、それを四倍しましても三百六十万トン、四百六十五万トンという数字にはとうていならない。ことに渇水期の第四・四年期が九十万トンというのは、変ではないですか。むしろ石炭の割当を二百万トンぐらい見込んだならば、計算が合うことになる。
#148
○川上政府委員 第四・四中期につきましては、私の方としましては、百六十二万トン程度割当の方へまわせば、先ほど申しました年間の四百六十五万トンに相当するわけでありますが、そうしますと第四・四中期に相当の赤字が出るわけでありまして、その赤字は来年の四月以降の黒字でカバーする。そうしますと、年間四百六十五万トンたけば、とんとんで行けるということになるわけでありますが、第四・四半期は早急に極力赤字を消してもらいたいという、各方面の御意見もありまして、そういうわけで九十万トン程度を割当の方へまわして、残りを超過料金の方へまわす。第四・四半期自体においてはマイナスをそんなに出さぬという計画に立つて、今の九十万トンをたくということにしたわけであります。
#149
○米原委員 時間がないので、最後の一点だけ申し上げます。今度の料金値上げの問題が、実際上は電力の分断の前提になつておるのではないかということは、何回もこの委員会で繰返されたわけであります。政府としては、そういう意思はないという返事をされたことも、あつたわけであります。しかし昨日の通産大臣のお話では、これは料金の値上げの理由として、安い電力の所に安い事業が起つて行く、従つてコストが安くなる。そういう形に行くのがきわめて自然である。そういう見地から、料金の値上げを説明されておるわけであります。そういう考え方から見ると、これはやつぱり分断の考え方と、事実上一致しておると思うのであります。明らかにその考え方で行けば、分断を前提としておるものだということも、言えるわけだと思うのでります。しかし分断の問題は、先ほど説明がありましたから、これ以上言いませんが、ただ料金値上げの結果、先ほど小西委員からも、非常に痛烈に、その面を追究されたわけであります、が、どういう結果になるかということです。この料金値上げは、おそらく分断を予想していることでありましようが、たとえば倉敷紡績というような工場が、岡山県ではだめだから、静岡県に移転しなければならない、こういう動きさえ起つておるわけであります。この料金値上げの結果が、先ほど伊藤君からもお話がありましたように、大企業はもちろん、勤労大衆、中小企業に破滅的な影響を九州、四国、中国、北海道において、與えることになるのであります。この点が最も全員の、深刻に心配しておるところだと思うのであります。そういう点で、安本当局として、そういう作業は非常によくやられるのでありますが、この料金値上げの結果、一体採算の立たない企業が、どのくらいできるか、そうして商業の地域的な配置が、どういうふうにかわつて行くかというような点について、大体の見通しというものが立つておられるかどうか。今すぐ全体にこれを説明することはむずかしいでしようが、できたらそういう資料を――この料金値上げの結果、日本の産業構想にどういう変化を與えるか、帝業の分布状態にどういう影響を與えるか、これは一番重大な問題だと思うのであります。電気の分断にいても、その点が一番問題になると思う。そういう点について、一体安本に大体の見通しが立つておるのかどうか、その点を御説明願いだい。これで終ります。
#150
○増岡政府委員 まだこまかい作業はやつておりません。大きなものについて、先ほど申しましたように肥料なり、そのほかの電気を原料とするものについては、大体どういう影響があるかということを考えて、その影響を考えつつ割当の方で、調整をして行くという考え方でやつておりますが、こまかいものについては、まだどれだけの影響があるかというふうなことは、考えておりません。まだ作業ができておりません。ただ御承知のように、産業の種類によりましては、原料として電力を使うものもありますが、大体動力として使うものにつきましては、動力費の割合というものは、それほど生産費の中に大きく占めておらぬという関係、あるいは料金の値上げにつきましても、これは先ほどの質疑応答の中にも、あつたのでありますが、平均して考えますれば三割二分、あるいは当初物価庁、われわれも参画して考えたのでは、四割六分程度のものは、これはやむを得ないのではないか。それが大体特殊のものを除いては、吸収されるという見込みで、四割六分なり三割二分の値上げ案を出したわけでありますが、その値上げが平均であれば、現在の状況においては、きわめて困難でありますけれども、相当部分が吸収される。特に動力として電気を使つているものについては、吸収されるという見込みを持つておりましたが、その当時の考え方では、地域差の程度では、現在の示されておる案よりも軽かつたということのために、相当その影響が少かつたのであります。ただ今度示された案は、今御議論になつておりますように、地域差の程度が相当従来考えておつたものよりも、激しいということのために、予想しておつた程度よりも、地域的に影響が非常に出て来た。全体としては主割二分程度ならば我慢をしてもらうとしても、地域的に問題が出て来たという点で、そこにいろいろむずかしい問題があることを予想しておるのでありますが、その点は実は地域的にどういう割当をし、その産業はどれだけの電力が割当てられて、超過料としては、どれだけ食えるであろうかというようなことを計算してみませんと、具体的な影響ということも出ませんので、現在一つの作業といたしましては、大体先ほど申しましたような九十万トン入れた案をつくつて、それによつて一応割当をしてみて、さらに地域的に検討した結果、非常にアンバランスのあるものについては、具体的に割当の調整をして行くという考え方で、できるだけ地域差による影響を激しく出さないような考え方で、進んで行きたいというふうに思つております。ただ電力料金の改訂を、最初に考えましたときにも、従来の地域差、すなわち大口産業について言えば、上下二割程度の差ということは、石炭の統制がはずれまして、非常に石炭の産地と消費地とにおいては、違つて来ておるという関係とにらみ合せますると、少し小さ過ぎるので、もう少し地域差をつける方が、適当ではないかというふうに、考えておつたのであります。もとより現状におきましては、ある程度石炭がプールされ、あるいは電力がプールされるということの建前で、工場ができておりますので、この際一単に地域差をはなはだしくつけるということは、不適当でありましようけれども、石炭の統制の解除ということと、にらみ合せますると、石炭はプールをせずに、電力だけがいつまでもプールをしているということになりますと、今度は電力を生産しておる地域の方面から、非常な文句が起きる。先ほどもお話がありましたように、従来も新潟なり、高知県あたりが、プールをしておるということのために、非常に文句があるのでありまして、そういう点もある程度考えて、石炭とにらみ合せたような地域差を考えることが、適当であろうというふうに考えておるので、従来通りの地域差ということは、いずれにしてもある程度改訂を要する問題であつたろうと思います。ただ今度の案は、その程度が予想よりも、少しひどいというような結果に相なるので、その点は先ほど申しましたような割当の調整で、できるだけこれを直して行くというようなことで、産業に対する影響を、できるだけ少くして行くという考え方で、作業をいたしております。
#151
○米原委員 その点についても、具体的な資料をできるだけ早く出していただくように、お願いいたします。先ほど風早君が言いましたが、総括原価につきまして、できるだけ急速に、資料を出していただきたいと思います。兵権党としましては、先ほど小西君からお話がありましたが、値上げそのものに絶対反対であります。総括原価というものは、昨年の調べで見ましても、非常にそこ問題があるのでありまして、大体それと同じものだとすれば、地域的な問題ばかりでなしに、値上げそのものに、もつと慎重な考慮を必要とする。ことに電力値上げは、国民経済に非常に影響を與える点から、われわれととしては、現在のようなことなら、値上げそのものに反対するということで、私の質問は打切りたいと思います。
#152
○小金委員長代理 以上で通告のありました質疑は、一応終了いたしました。
 この際お諮りいたします。通商産業委員会、経済安定委員会の連合審査会は、本日をもつて打切りたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#153
○小金委員長代理 御異議なしと認めます。本連合審査会は、本日をもつて打切ることにいたします。
 なお、先ほど動議と申しますか、提案と申しますか、今澄委員から発言がありました。その要点を二つ書きまして、これから政府に申し入れることにいたします。これだけ御報告申し上げておきます。
 本日はこれをもつて、散会いたします。
    午後五時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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