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1976/03/18 第80回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第080回国会 本会議 第13号
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1976/03/18 第80回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第080回国会 本会議 第13号

#1
第080回国会 本会議 第13号
昭和五十二年三月十八日(金曜日)
    ―――――――――――――
  昭和五十二年三月十八日
    午後二時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 昭和五十二年度一般会計予算
 昭和五十二年度特別会計予算
 昭和五十二年度政府関係機関予算
 原子力委員会委員任命につき同意を求めるの件
 土地鑑定委員会委員任命につき同意を求めるの
  件
 中央更生保護審査会委員任命につき同意を求め
  るの件
 日本銀行政策委員会委員任命につき同意を求め
  るの件
 運輸審議会委員任命につき同意を求めるの件
 鉄道建設審議会委員任命につき同意を求めるの
  件
    午後六時三十四分開議
#2
○議長(保利茂君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○瓦力君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、昭和五十二年度一般会計予算、昭和五十二年度特別会計予算、昭和五十二年度政府関係機関予算、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(保利茂君) 瓦力君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 昭和五十二年度一般会計予算
 昭和五十二年度特別会計予算
 昭和五十二年度政府関係機関予算
#6
○議長(保利茂君) 昭和五十二年度一般会計予算、昭和五十二年度特別会計予算、昭和五十二年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。予算委員長坪川信三君。
    ―――――――――――――
 昭和五十二年度一般会計予算及び同報告書
 昭和五十二年度特別会計予算及び同報告書
 昭和五十二年度政府関係機関予算及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔坪川信三君登壇〕
#7
○坪川信三君 ただいま議題となりました昭和五十二年度一般会計予算外二件につきまして、予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 この予算三件は、去る二月三日に予算委員会に付託され、同月五日政府から提案理由の説明があり、同月七日より質疑に入り、公聴会、分科会を合わせて二十九日間審議を行い、本十八日討論、採決をいたしたものであります。
 まず、予算の規模等について申し上げます。
 一般会計予算の総額は、歳入歳出とも二十八兆五千百四十三億円でありまして、五十一年度当初予算に比べ、一七・四%の増加となっております。歳入のうち、公債金収入は八兆四千八百億円であり、歳入総額の二九・七%を占めており、その中で、いわゆる特例公債は四兆五百億円であります。
 特別会計の数は、五十一年度より一つ少ない四十であり、このうち、黄金属特別会計は、五十二年度末までに廃止されることになっております。
 また、政府関係機関の数は、五十一年度と同様十五であります。
 なお、財政投融資計画の規模は、十二兆五千三百八十二億円であり、五十一年度当初計画に比較して、一八・一%の増加となっております。
 次に、質疑について申し上げます。
 質疑は、国政の全般にわたって行われたのでありますが、そのうち、主な事項について申し上げます。
 第一に、五十二年度総予算の性格についてであります。
 政府の説明によると、本予算は、財政の健全化と景気の着実な回復を図ることを主眼として編成されているとのことでありますが、まず、財政の健全化の問題について、「政府は、五十二年度の公債依存率を五十一年度よりわずかではあるが下げたと言っているが、公債の発行額は、建設公債、特例公債ともに、五十一年度より増加し、国債費も大幅にふえており、五十二年度の財政状態は、前年度よりも一段と悪化していると思われるが、その原因は何か」との趣旨の質疑がありました。
 これに対して、政府から、「財政は、現在非常な状態にあり、これは、石油ショック以来、税収入が全体として落ち込み、他方、公共事業の拡大、公共料金の抑制など歳出面に圧力がかかり、いわば、三年間のしわ寄せが財政に来ているからである」旨の答弁がありました。
 また、景気の回復について、「政府は、わが国の経済は、長い不況からの回復過程にあり、現在あるのは不況の後遺症であると言うが、不況から脱出し切れずにいると見る方が正確なのではないか。五十二年度は、景気浮揚のために公共事業に重点を置いたと言うが、公共事業費の伸び率は、実質的に見て五十一年度よりも低いではないか。また、公共事業は、素材関係や土木建設関係は潤うにしても、第三次産業部門には直接の影響がなく、少なくとも五十一年度の実績から見て、公共事業優先の景気対策は効き目がないと思われるが、公共事業一点張りで果たして景気の浮揚が図れるか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対して、政府から、「景気は、昨年の夏以来、いわゆる中だるみの状態にあり、景気の回復策としては、需要創出の点から見ても、雇用増進の点から見ても、公共事業が最も効果的であり、これを中心として、機動的、弾力的に財政運営を行えば、五十二年度の六・七パーセントの経済成長は実現できると考える」旨の答弁がありました。
 なお、景気の回復を図るための減税論に関しましては、後で申し述べます。
 第二に、国会の予算修正権についてであります。
 「憲法の規定する財政に関する国会中心主義の立場に立つとき、国会の予算修正権には限界がないものと考えるが、政府の解釈はどうか」との趣旨の質疑に対し、政府から、「国会の予算議決権には修正権が含まれていることは明瞭であるが、修正が可能な範囲については、内閣の持つ提案権を損なわない限度と考えており、具体的には、項の新設は無理であろうとの解釈をとっている」旨の答弁がありました。
 野党各党は、これに納得されず、再度にわたって政府の統一見解を求めたところ、検討の結論として、「国会の予算修正については、それがどの範囲で行い得るかは内閣の予算提案権と国会の審議権の調整の問題であり、憲法の規定から見て、国会の予算修正は、内閣の予算提案権を損なわない範囲内において可能と考えられる」との統一見解が示され、特に、「必ずしも歳出予算の項の新設にとらわれない」旨の説明が付言されました。
 この見解に対して、「項の新設を伴う修正が、必ずしも提案権の侵害にならないとすれば、侵害になる場合と侵害にならない場合があることになるが、この判断はだれがするのか。国会のみが判断できるのではないか」との質疑があり、政府から、「その判断をする第三者機関がないので、国会と内閣とが良識ある協調によって決めることを憲法は期待しているものと考える。内閣に提案権がある以上、国会のみの判断で提案権を損なうような修正ができるとは、憲法は読めない」との答弁があり、さらに、「そのような修正が、もし国会で行われた場合には、どうするのか」との質疑に対しては、「政治問題として、重大な措置をとらなければならないと考える」との答弁がありました。
 また、「与野党の合意に基づき、国会が政府に対し、修正点を明示した場合は、どう対処するか」との質疑に対して、「国家国民のためになる提案であれば、政府みずから進んで修正するにやぶさかではない」旨の答弁がありました。
 第三に、領海十二海里問題についてであります。
 「政府は、従来領海問題については、海洋法会議の結論を待つという態度をとってきたが、今般これを根本的に変更し、領海を三海里から十二海里に拡張することにしたのは何ゆえか。その際、いわゆる国際海峡については、海洋法会議の決定を見るまで現状のままとするというが、これは、主権の及ぶ範囲をみずから制限することであり、世界に類例を見ない措置であるが、あえてこのようなことをする理由は何か。また、もし、核積載艦の通航問題から公海部分を残すのであるとすれば、非核三原則をなし崩しにするものではないか」との質疑が行われました。
 これに対し、政府から、「領海問題は、海洋法会議で論議されているが、いつ結論が出るか予測できないこと、漁業専管水域二百海里の時代が現実に到来したこと、さらに、外国漁船の無秩序な操業による漁具等の被害から沿岸漁民を保護する必要があることから、領海を十二海里に拡張することにした。津軽、宗谷、対馬等、国際航行に利用されている海峡については、資源小国であるわが国がこれまでマラッカ海峡等の自由な通航を主張していることにかんがみ、海洋法会議の決着がつくまで現状を変更しない方が、国益に合うものである。したがって、本措置と非核三原則とは関係がなく、わが国の権限の及ぶ範囲については非核三原則を厳守することにいささかの変わりもない」旨の答弁がありました。
 第四に、地方財政対策についてであります。
 「地方財政は、五十、五十一年度と二年も続いて大きな財源不足が出ており、さらに、五十二年度もそれが見込まれるにもかかわらず、地方行財政制度の改正も交付税率の引き上げも行わないのは、地方交付税法違反ではないか。また、五十三年度も当然財源不足になると思われるが、五十二年度と同じ方法で措置するのか」との質疑に対し、政府から、「地方財政の現状は、まさしく地方交付税法第六条の三の第二項に該当する事態であるので、これに対処すべく検討したが、交付税率の引き上げは、国と地方の財源配分を長期にわたって固定することになり、今日のような経済の転換期には適当でないと判断して、今回の措置をとった。これは、交付税特別会計の借入金のうち、四千二百二十五億円を五十五年度以降償還する際、必ず臨時地方特例交付金で措置することをあらかじめ法律に明記しておくものであり、この意味で制度の改正であって、交付税法に違反するものではない。今回の措置は、五十二年度限りであり、五十三年度については、今後の経済動向を見きわめた上、地方財政の運営に支障が生じないような措置をとる」旨の答弁がありました。
 第五に、減税問題についてであります。
 質疑の当初より各野党はそれぞれの立場から一兆円減税を強く要求し、この問題は、今回の予算審査の焦点となったのでありまして、以下これについて申し上げます。
 まず、減税論の根拠についてでありますが、大別して次の四点に分けられるのであります。
 すなわち、その第一は、景気浮揚策としての減税論でありまして、「景気を浮揚するには、公共投資だけではなく、個人消費支出の拡大のため、大幅な減税を行う必要がある。政府は、減税をしても貯蓄性向が高いので、波及効果が少ないと言うが、貯蓄をする余裕のない階層を重点に減税すれば、その分は確実に消費に回る。また、減税による消費の増加は、地域的に偏らず、第三次産業に直接影響するので、雇用の機会を増進し、企業の投資意欲を刺激する効果が大きい」との意見であります。
 その第二は、不公正是正の見地からの減税論でありまして、「現在の税制は、大企業、高額所得者を優遇し、他方、中小企業や低所得層に対しては厳格な態度で臨んでおり、公平な制度とは言えない。この不公平を改めるために、一兆円減税を行うべきである」との意見であります。
 その第三は、国民の実質所得の目減り対策としての減税論でありまして、「消費者物価の上昇が続いているのに、五十一年は減税が全く行われず、国民の生活水準はきわめて低下している。これに対し、昭和五十二年度に予定されている減税は三千五百億円にすぎず、物価調整の意味合いから、一兆円の減税を行うべきである」との意見であります。
 その第四は、国際的な観点から見ての減税論でありまして、「世界景気の上昇を図るために、わが国がアメリカ及び西ドイツとともに牽引車的な役割りを果たすことが期待されており、また、わが国の輸出増大に対するEC諸国やアメリカの非難に対処するためにも、国内需要を喚起して貿易不均衡の是正に努力する必要がある。それには、減税政策を採用する方が国際的理解を受けやすく、特に、近く予定されている日米首脳会談並びに主要先進国首脳会議に備える上からも得策であろう」との意見であります。
 次に、減税の財源につきましては、利子・配当所得分離課税の廃止、交際費課税の強化、金融機関の貸し倒れ引当金の縮小、土地含み資産の再評価課税等のほか、予備費の削減などが挙げられました。
 次に、減税の方式としては、税額控除方式や戻し税方式が主張されたのであります。
 以上のような意見に基づく野党の質疑に対して、政府から、「五十二年度の予算編成に当たって、苦しい財源の中で景気刺激を図らねばならず、公共事業の方が減税よりも経済効果が大きいので公共事業を選択したが、野党五党の党首と会談した際、こぞって減税を要望されたので、この点を考慮し、中小所得者の負担の軽減を図るために三千五百億円の減税を行うことにした。現在の税制が不公平であるというが、租税特別措置法は、少額貯蓄の優遇、住宅建設の助長など国民生活に大いに寄与している。利子・配当所得分離課税を一挙に廃止して総合課税に移行することは、経済秩序を乱すおそれがある。土地の再評価は、いずれは行うことになると思うが、現実の利益は生じていないので、直ちに課税することには問題がある。所得減税の財源として法人税の増徴を見込むことは、法人の投資意欲を阻害し、また、法人の支出を削減することとなり、景気対策としての効果は減殺される。わが国の経済運営は、諸外国から高い評価を受けており、ただ、輸出が時期的、地域的に集中したことがあったため批判を受けたが、今後もさらに、秩序のある輸出を行うよう、政府としては指導に努めたい」との趣旨の答弁がありました。
 本問題につきましては、三月二日の理事会において、野党から五党一致の減税案が提示され、与党の速やかな誠意ある回答が求められましたので、連日協議を重ねました結果、十日の理事会で、「追加減税のため、政府は予算の修正を行うべきである」旨の与野党の合意を見るに至ったのであります。
 よって、同日の委員会において、委員長から、福田内閣総理大臣に対し、政府は修正を行う意思があるかどうか尋ねましたところ、総理大臣より、「与野党折衝の結果、一、三千億円の追加減税を行う、二、年金、恩給等の改善時期の二カ月繰り上げ等を実施することとし、このため、政府において予算修正を行う等の合意がなされたが、政府としては、その合意内容を尊重して対処する」旨の答弁がありました。
 次いで、十五日に政府がら、一般会計予算及び特別会計予算について修正の申し出があり、同日の本会議で承諾され、翌十六日の委員会において大蔵大臣から説明を聴取いたしました。
 修正の内容は、一般会計歳出予算において、各種年金、恩給等の改善実施時期の二カ月繰り上げのための所要額五百七十億円、生活保護費等に関する措置のための所要額六十四億円、合計六百三十四億円を修正増加し、その財源に充てるため、予備費六百二十四億円を修正減少することとし、これらの措置に関連して、厚生保険特別会計等四特別会計について所要の修正を行ったものであります。
 以上、申し述べましたもののほか、日中平和友好条約締結の見通し、行政改革と各種審議会及び特殊法人の整理、国債管理政策の確立、公定歩合の引き下げと預貯金金利等金融問題、独占禁止法改正の見通し、事業分野調整、官公需の確保、倒産防止等中小企業対策、原子力発電所の安全確保、核燃料再処理計画、新エネルギー技術の開発等総合エネルギー政策、LNG輸入の問題、農業基盤整備事業の促進、日ソ漁業交渉の問題、大学入学試験制度の改善、学校間の格差の是正、高校生急増対策等教育問題、健康保険法の改正と医療保険制度の抜本的改革並びに救急医療対策、国民年金未加入者の対策等年金制度の改善、空き家、保有遊休土地等住宅公団に関する諸問題、その他住宅対策、在韓米軍削減及び米軍使用基地問題、金大中拉致事件、ソウルの地下鉄問題、新韓碍子問題等日韓両国の諸問題、その他、国政の各般の事項にわたって、きわめて熱心に質疑が行われました。
 また、三月五日には、多数をもって福田法務大臣戒告決議を行いました。
 これらの詳細につきましては、会議録により御承知を願いたいと存じます。
 本日、質疑終了後、予算三件を一括討論に付しましたところ、自由民主党は賛成、日本社会党は反対、公明党・国民会議は反対、民社党は賛成、日本共産党・革新共同は反対、新自由クラブは賛成の討論があり、次いで、採決の結果、昭和五十二年度予算三件は、多数をもっていずれも可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(保利茂君) 三件につき討論の通告があります。順次これを許します。武藤山治君。
    〔武藤山治君登壇〕
#9
○武藤山治君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました政府提出の昭和五十二年度一般会計予算、同特別会計予算及び同政府関係機関予算に対し、反対の意思を表明し、討論を行うものであります。(拍手)
 今国会における予算審議の大きな特徴であり、かつ成果は、三千億円の所得税減税の追加と一般会計の六百三十四億円の増加修正であります。それは、一兆円減税要求に含まれた意義、国会審議のあり方及び予算編成の問題など、多くの点で将来に及ぼす影響はきわめて重大なものがあります。
 今回の予算修正による措置で、われわれの要求が十分達成されたとは言えません。しかし、その実現に向かって第一歩を踏み出したことは事実であり、減税規模は三千億円の上積みにとどまったが、減税方式としての税額控除の採用、さらに社会保障関係では、年金、手当の改善時期を二カ月繰り上げ、対象者は一千七百万人、措置費も一千億円を確保できたのであります。
 だが、それにも増して意義あることは、自民党政府と官僚とによる予算編成のいわゆる聖域に、国民の声を正しく反映させるべく踏み込んだ政治的意義は、予算編成の民主化にとって不可欠な布石と言っても過言ではありません。(拍手)
 五野党共同の要求は、すなわち国民の過半数の要求であり、それを具体化できないとなれば、国会審議の不毛性にとどまらず、さらに進んでは国会不信を醸成しかねないのであります。良識の府たる国会が、今回それだけでも回避し得たことは、同僚諸君の良識によるもので、深い敬意を表するとともに高く評価するものであります。(拍手)
 とはいえ、政府提出の昭和五十二年度予算は、われわれの要求する予算とはほど遠い内容で、修正後においてもなお多くの欠陥を持つのであります。
 そこで、政府予算に対して賛成できない具体的理由を申し述べたいのであります。
 まず、予算編成の目標についてであります。
 政府は、当初、五十二年度予算を財政再建と景気浮揚を目標に編成する意図を有しておりましたが、実際には、財政健全化の方針は大きく後退をしてしまったのであります。五十一、五十二年度に引き続き、歳入の三割を国債に依存する借金財政は三年目を迎えてしまいました。これから脱却する目途を全くわれわれに示しておりません。昨年政府が提示した財政収支試算では、五十二年度予算の税収は二十兆円、国債は七兆五千億円でありましたが、編成された予算では、税収は十八兆七千九百億円、国債は八兆四千八百億円と、大きな狂いを生じているのであります。財政収支試算では、五十五年度予算にいわゆる特例国債を発行しないとしておりますが、この目標達成の不可能なことは、抜本的税制改革を放置していることからも明らかであります。(拍手)五十三年度の税収を、本年より二四ないし二七%の伸び率で、本年より五兆円増加を見込んだ試算には、信頼性が全く持てません。
 また、財政再建を放棄して、最重点課題とされた景気の回復も、個人消費は停滞し、民間設備投資も過剰設備に先行き不安が重なって、政府の見通しのような動きにはございません。しかも、輸出の増大も数量規制、円安批判となって、景気先導の役割りを期待できない状況になりつつあります。公共投資が土地買収費に二〇%も充てなければならないことを考慮すれば、政府が予期する景気刺激的効果も少なく、財政インフレに加担するだけに終わりかねない予算であります。
 福田総理は、総理の座につくまで四年間の長い期間があったわけであります。したがって、福田さんの抱負経綸は、われわれがなるほどと感心するような抱負経綸を持っていてしかるべきだと私は推察をしておりました。しかるに、昭和五十二年度予算の中にその片りんすらも見ることができないことは、まことに残念であります。(拍手)
 次に、予算の具体的内容について見ると、第一に、借金財政がますます深刻化し、国債の負担が将来の財政に重くのしかかってくることであります。
 国債費は二兆三千億円を超えて、構成比率も八%を超えております。この重荷は、財政収支試算の改定版によって見ると、五十四年度、五十五年度の国債費はそれぞれ三兆九千七百億円、四兆七千五百億円に達し、昭和五十五年度には歳出の一〇%を超える事態を招くことになりました。しかも、国債収入の七〇%相当額が国債費というゆゆしい局面に立ち至るのであります。国債残高は五十四兆七千億円と、国民一人当たり五十万円の借金を背負い、財政負担の増加と財政硬直化は一層深刻になります。また、国債管理政策の確立されていない現在、国債の増発はイコール、インフレの激化という道をたどる危険があります。福田内閣は真剣にこの問題に取り組んでいると言えるでしょうか。政府の姿勢はまことに怠慢と断ぜざるを得ません。(拍手)
 第二には、税制改正の問題です。
 利子・配当の分離課税の税率を見ても、昨年秋に大蔵省は四〇%への引き上げ構想を発表した。しかるに、金融界を初めとした財界の圧力で三五%に抑え、なおかつ昭和五十五年まで固定化する政府方針をとったのであります。これを見ても明らかなように、資産所得者、大企業に対する課税の強化は、福田内閣のもとでは高ねの花と言うべきでありましょう。(拍手)発想の転換は少しも見られません。
 今後の租税政策が増税方向をたどるのは当然でありますが、勤労国民に対しては生活防衛を基本にした物価調整減税の実施と不公平税制是正による財源確保とを一体にして財政危機に対処すべきでありますが、福田内閣は、相も変わらず、取りやすいところから税を取るという発想は全く変わっていないのであります。大企業、資産家優遇の姿勢を貫いている五十二年度予算は、福田さんが総理に就任をした、上州任侠の精神でいくか、強きをくじき弱きを助くるという任侠の精神のかけらもないと言わざるを得ません。(拍手)
 第三には、高負担低福祉の予算となっていることであります。
 年金の引き上げが物価調整程度に抑え込まれる一方、中小零細企業の労働者を対象とする政府管掌健康保険法を改悪し、ボーナスに対する二%の特別保険料の新設、これによる一千六百億円もの増収を図り、年金、福祉手当受給者、障害児者などは、低成長イコール低福祉政策によって、生活水準の維持が不可能な状態に追い込まれつつあります。
 さらに、国鉄の運賃法定制度の緩和、再値上げが公共料金や諸物価値上げの口火となり、物価上昇に拍車をかける要因となることは避けることができません。中小零細企業の倒産は増加する一方であり、失業者は百三十万人に達しようとしております。二百海里経済水域の設定による漁場の制約は、農漁民の生活権を脅かしており、経済危機のしわ寄せは、これらの層に集中していると言っても過言でありません。
 しかるに、政府の五十二年度予算は、その対策は果たして完璧であろうか、従来と同様、依然として糊塗策の域を出ていないというのが五十二年度予算の姿であります。
 第四には、地方財政危機の問題です。
 地方の財源不足は二兆七百億円に及び、地方交付税の規定を遵守するならば、当然地方交付税率の引き上げ措置が講ぜらるべきであります。地方に借金政策を押しつけ、地方自治体いじめの政策を依然行っております。地方財政の強化なくして福祉の充実は成り立たないことは、周知のとおりであります。しかも、政府の公共事業拡大にしても、地方の単独事業量を保障しないのでは、効果はあらわれないのであります。国の財政危機を理由にした地方財政の放置は、結果はみずからにはね返ってくることを知るべきであります。(拍手)
 第五には、反動的経費の計上であります。
 文教予算圧縮の中で教員の主任手当が盛り込まれ、防衛費は、兵器の新型化、国産化を重点に、兵器の研究、開発、専用通信回線の建設など、ポスト四次防計画の初年度とし、総じて後方支援体制強化に莫大な予算計上がなされていることであります。わが国の唯一の安全と平和の道は、積極中立政策以外にないことは、日本の自然条件、国内の経済体質、財政危機、今日の世界経済の動向を見ても明らかであります。
 また、国民の血税である政府資金を不明朗な日韓経済協力に費消し、その結果は南北朝鮮民族の自主的、平和的統一を阻害することとなり、断じて許されないものであります。(拍手)
 以上に見たように、政府の予算は、その前提としての日本経済の現状及び経済転換期における予算の機能について、基本的に誤った認識に立脚したものであると断ぜざるを得ません。
 今日の経済危機は、景気の中だるみ現象といった循環的性格のものではなく、資本主義の構造的なものであり、したがって、高度成長期に形成された各種の構造的要因を改革しない限り、インフレと不況の同時克服は断じてできないのであります。(拍手)それは、独占支配に対する規制の強化であり、生活関連社会資本投資の拡充、農林漁業の再建、資源エネルギーの多消費型産業構造の変革、輸出偏重から内需拡大による景気対策への転換、貿易構造の変革であり、不公平税制の是正と地方財政の強化等々であります。資本主義世界経済の同時的不況という一般的傾向に見られるように、貿易依存率の高い日本経済は、国内的要因だけでなく、対外的要請でも最終需要の拡大を考慮せざるを得ない状況に立ち至っておるのであります。
 したがって、経済改革は、中期的展望のもとに実施する必要が迫られており、予算はそのための主要なてことされなくてはなりません。
 かかる観点に立てば、昭和五十二年度予算の課題は、当面の緊急課題として、インフレと不況から国民生活を防衛し、雇用の安定を図り、同時に、国民生活優先の経済を確立するための国民生活防衛、制度改革への予算とすべきであります。(拍手)なっておらぬところに問題があるのであります。それは従来の制度を全面的に再検討することであり、制度改革に着手する初年度でなければなりません。
 最後に強調したいのは、今日の経済危機は社会の各分野に格差と不公平の拡大をもたらしており、その実態を直視すれば、総理が事あるごとに主張される「今年は経済の年」といった経済主義的対応では問題の解決とはなり得ないのであります。まさに、現代こそ政治の季節を迎えており、日本の社会変革の時代なのであります。政治の責務はきわめて重大でありますが、政府にはその認識が欠けており、意欲も見られないのであります。(拍手)
 五十二年度予算の使命は、制度改革の将来展望を示し得るものでなくてはなりません。政府の五十二年度予算には、この世の中の不透明を解明することもできず、五年後、十年後に国民に希望と誇りを持つような芽生えさえも示していないと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 私は、今日の福田総理の出現に国民が期待をかけているにもかかわらず、従来同様な総花的な予算を編成し、あっちの省にもこっちの省にも重点なき片目の予算編成をしたと断ぜざるを得ません。隣の県の出身である福田総理に私はこよなく期待をかけておる一人でありますが、総理大臣の反省を求め、同時に、蛮勇をふるって今日の日本の変革の時代に処してもらわんと心から期待を申し上げて、反対の討論を終わります。(拍手)
#10
○議長(保利茂君) 細田吉藏君。
    〔細田吉藏君登壇〕
#11
○細田吉藏君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和五十二年度予算三案について、政府原案に賛成の討論を行わんとするものであります。(拍手)
 まず、五十二年度の予算の規模でありますが、歳出の合計は、一般会計が二十八兆五千億円、特別会計が五十六兆三千億円、政府関係機関が十六兆五千億円でありまして、これを合計いたしますと、実に百一兆四千億円になるのであります。重複分の三十九兆円余を差し引きましても、純計が約六十二兆円という膨大な額になっておるのであります。これを五十二年度の国民総生産百九十二兆円余に比べましても、実に三分の一に近い規模であります。
 言うまでもなく、予算は国のすべての政策の集中的表現でありますが、ただいま申し上げました規模の大きさから見ましても、国民生活にとっていかに大きなウエートを持っているか、その重要性ははかり知れないものがあります。
 今日、国民の最大の関心事は景気の回復と閥物価、インフレに対する警戒であり、これにこたえるためには一日も速やかに本予算の成立を図ることが何にも増して重要なこと、言うまでもありません。(拍手)
 私は、予算に対する賛成理由を述べまする前に、本年の予算委員会の審議を顧みて強く感ずるところがありまするので、若干の意見を述べてみたいと思います。
 本年の予算審議は、いわゆる与野党伯仲下においてきわめて特徴的であり、ある意味では画期的とも言い得るものであると思います。
 第一に、従来、ややともいたしますると、政府・与党は、予算が国会に提出されてある期間を経過すれば、そのままの形で成立するという安易感があり、その反面、野党は、往々にして、予算の通過が何らかの理由でおくれれば、それが抵抗の印として手柄になるというような状況が繰り返されていたように思うのであります。しかしながら、本年は事態が一変いたしまして、政府・与党も野党の意見に耳を傾ける柔軟な姿勢となり、反面、野党もきわめて建設的な考え方に立ち、一日でも速やかに予算を成立せしめなければならぬという点においては、少なくともたてまえとしては、ほぼ完全な与野党のコンセンサスが得られましたことは、きわめて喜ばしいことであります。(拍手)
 第二に、予算の修正権の問題についてであります。
 過去におきましても、予算修正権についてはしばしば論議が行われたことはありますが、本年は従来よりさらに一歩を進め、本質的な、しかも現実的な議論が行われ、与野党、政府の協力によって、一応現時点におけるかなりな程度に明確で、妥当な結論が出されましたことは、まことに画期的なことと言わなければなりません。
 特に、予算の修正問題に関連し、いわゆる一兆円減税問題について、与野党間の合意が成立し、政府がそれを受けて予算の修正を行ったことは、「連帯と協調」を掲げる福田内閣の姿勢をあらわすものであり、今後の国会運営の上からも大きな前進であったと思うのであります。(拍手)
 また、修正論議に関連して、政府にのみ予算提案権が与えられておるのでありまするが、その政府に予算提案権を認める一つの大きな理由になっておりまする予算の総合性、整合性が要求されること、したがって、また、予算の修正がきわめて複雑かつ困難であることも、今回明らかになったことの一つでございまして、大きな収穫であったと考えます。
 第三に、予算委員会が、予算に関連して国政全般にわたる審議を行う総合委員会的な性格を持つことは当然でありますが、従来、往々にして、本体の予算や財政を離れて、あるいは防衛や、あるいは法務や他の委員会の分野についての議論がむしろ主体となるというようなこともありましたが、今回は、本体の予算、財政問題を中心とした、真に予算委員会らしい予算審議が行われましたことは、まことに喜ばしいことでありました。
 さて、次に、私が本予算に賛成する理由について、簡単に申し述べたいと思います。
 賛成理由の第一は、国民の立場に立つ政府の姿勢があらわれている点であります。
 社会保障については、厳しい財源の中において歳出総額の約二〇%を占め、前年度の比率を上回り、また、対前年伸び率においても二一%と、全体の伸び率一七・四%をはるかに上回っております。
 公共事業費の中では、住宅建設、上下水道など生活環境の改善が特別に配意されております。
 さらに、厳しい財政下の今日、野党の要求も入れて、所得税、住民税合わせて七千三百億円を超える減税を行うこととしたことも、「協調と連帯」を標榜する福田内閣の姿勢のあらわれであります。(拍手)
 予算賛成の第二の理由は、公共事業の拡大であります。
 景気の浮揚を求める国民の要請にこたえて、対前年度二一・四%の大幅な伸びとなっており、景気回復、雇用の促進に大きな役割りを果たすことと信じます。
 昨年十一月の七項目の景気対策や、二月に成立を見た五十一年度補正予算の公共事業費と相まって、大きな需要創出効果が期待されるところであります。
 賛成の第三の理由は、地方財政に対する対策であります。
 地方財政は、種々の理由に基づき、困難の度を加えてきておりますが、地方財政の財源が確保され、地方財政が健全でなければ国民の生活は破綻し、また、景気浮揚策としてせっかくとられる公共事業投資も、地方の裏負担がこれにこたえなければ、絵にかいたもちになるのであります。このような見地から、赤字見込み二兆七百億円余に対し特段の措置がとられ、手厚く国の助成が行われております。
 賛成の第四の理由は、予算が全体として均衡がとれているという点であります。
 まず、農林漁業関係におきましては、食糧の安定供給の確保、自給力の向上のための諸施策に主眼を置いた各般の措置が講ぜられております。
 さらに、中小企業対策では、小企業経営改善資金の融資規模の拡大、貸付限度額の引き上げ、また、医療関係では、休日夜間急患センターの拡充など救急医療体制の整備、雇用対策では、雇用安定資金の創設などに見られるごとく、内政の各般についてきめ細かい配慮が行われ、全体としてきわめてバランスのとれた予算となっております。
 最後に、私は、今後の問題について政府に一言いたしたいと思います。
 振り返りますれば、戦後わが国の予算規模が一般会計について一兆円を超えましたのは二十年前の昭和三十一年度でありました。十兆円を超えましたのは五年前の昭和四十七年度、二十兆円を超えましたのは二年前の昭和五十年度でありました。本年は、前に述べました二十八兆五千億円余に達しております。
 一面から言いますると、これはわが国の発展を示してはおりまするけれども、反面には、余りに高度な膨張ぶりでありまして、警戒すべき点が多々あることは否めない事実でございます。普通国債の残高が三十一兆円余りという現状と、昭和五十五年度における国債残高が五十五兆円という中期財政見通しを見まするときに、わが国財政がこのままで推移することは許されないのではないかと思うのであります。
 五十二年度予算は、福田内閣成立早々、時間的余裕もなく、しかも、不況からの脱出という緊急課題を背負って編成されたものでありますが、今後はじっくりと腰を据えて、行政、財政、税制の見直しと刷新に勇気をもって果断に対処されることを強く要望かつ期待しまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#12
○議長(保利茂君) 中川嘉美君。
    〔中川嘉美君登壇〕
#13
○中川嘉美君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました昭和五十二年度予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。(拍手)
 五十二年度予算の課題は、政府みずからも標榜するように、物価安定を配慮しつつ、景気の着実な回復を図り、また、財政の再建の道を開くことであることは、多くを論ずるまでもありません。
 ところが、政府予算案は、これらの重要課題に十分こたえず、これまでの政府・自民党の経済政策並びにその運用の失敗に何ら反省するところなく、場当たり的な対応しかしていないと言うべきであります。
 すなわち、景気対策も不十分である上、現行の不公平な税制を温存したまま借金財政を拡大し、また、国鉄運賃など公共料金の値上げを画策し、しかも、社会保障関係費を後退させるなど、政府の掲げた目標とはほど遠く、国民生活に犠牲を押しつけた、高負担低福祉予算と断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 われわれは、与野党合意に基づいて、当初の政府案が修正され、税額控除方式による三千億円の減税上積み、生活保障受給者に対する年金、手当等の五十二年度引き上げ分の二カ月繰り上げ支給が実施されることになったことは、五野党が一致して要求したいわゆる一兆円減税には満たないものの、もちろんこれを評価するものであります。しかし、それは来年度予算の国民生活軽視の性格を変えるほどのものにはなっていないのであります。
 以下、五十二年度予算案に反対する主な理由を申し上げます。
 第一は、景気対策がはなはだ不十分であるということであります。
 当面する経済情勢は、経済指標で見られるとおり、きわめて深刻であります。とりわけ、個人消費の停滞は、政府が五十一年度予算において所得税減税を見送り、社会保険料の引き上げや一連の公共料金値上げを強行したことによるものであると言わなければなりません。したがって、本来ならば、政府はあくまでも不況と物価高で打撃をこうむっている大多数の国民の生活を守り、あわせて個人消費需要を高め、景気回復を図るために、五野党が一致して要求したいわゆる一兆円減税を断行すべきであったのであります。
 五十二年度予算案による政府の景気対策は、依然として公共投資に偏り、また、その公共投資も道路整備費が三分の一を占めるなど、産業基盤整備に重点が置かれ、産業間、業種間の需要格差を拡大し、ボトルネック・インフレの危険をはらみ、また、景気に対し幅広い波及効果を持つものではありません。しかも、公共事業の裏負担を強いられる地方自治体への財政対策は、借金押しつけ政策になっているのであります。
 地方財政は、五十年度以来三年連続して二兆円以上の巨額な赤字を生じており、また、五十年度決算では、全都道府県と市町村の四五・三%に当たる千四百八十四団体が赤字に転落しているのであります。こういう状況のもとでは、政府が公共事業を拡大しても、結局は、地方自治体の単独事業を減少させ、景気回復の効果も思うように進まないと言わなければなりません。
 第二は、政府は、五十二年度予算の課題として財政再建を掲げながら、逆に借金財政を拡大したことであります。
 財政の再建を図るためには、まず課税に対する国民の不公平感を取り除くことが重要であります。高度経済成長に戻ることができない今日、現行の不公平税制を徹底して是正し、歳入を確保するとともに、歳出のむだを省くこと以外に道はないのであります。にもかかわらず、政府の税制改正では、不公平税制の改革がきわめて不徹底であります。また、行政改革や政策目的を達した補助金の整理にも熱意を欠いているのであります。
 このように、財政再建のための具体策を講じないまま、本年度を大幅に上回る赤字国債を発行することを、とうてい認めることはできないのであります。
 この際、政府は、大企業ほど優遇されている租税特別措置の改廃や交際費課税の強化の徹底、受け取り配当の益金不算入制度の廃止、退職給与引当金の縮小、利子・配当所得の総合課税の実施、会社臨時特別税の復活、給与所得控除の上限の復活など、不公平税制の改革を徹底して行うべきであります。
 第三は、政府予算案は、不況と物価高で苦境に追いやられている国民生活に一層犠牲を押しつけようとしていることであります。
 今日の国民生活は、長期不況で失業、倒産、賃金の抑制という犠牲を負わされ、一方では物価高を押しつけられているのであります。こうした状況下において、特に老人、身障者、母子家庭、生活保護世帯など、社会保障受給者、中小企業、昨年の冷害で被害を受けた農業者などの生活は極度に圧迫され、破壊寸前にあると言わなければなりません。
 しかしながら、一般会計予算案に占める社会保障関係費は二〇%を大幅に下回り、一七%台へ落ち込み、大きく後退しているのであります。
 与野党合意によって決まった年金、手当等の五十二年度引き上げ分の二カ月繰り上げ支給が実施されることになったことで、それがわずかながらも社会保障受給者の生活費の補てんになるとしても、もともと給付水準の低さの問題は依然として残されているのであります。われわれは、生活できる年金制度の実現を目指し、制度の抜本改正を強く主張せずにはいられないのであります。
 また、医療給付の給付内容の改善に努力をしないまま、政府が予定している医療費の患者負担の増大やボーナスに対する社会保険料の徴収は、社会的に弱い立場の人ほど生活の上に多くの負担を強いることになります。われわれは、国民生活に大きな犠牲を押しつけるこうした措置を絶対に認めることはできません。
 国民が最も要求している物価の安定についても、政府予算案は前向きに取り組んでいないのであります。
 政府は、本年度当初の物価上昇見通しを改定し、八・二%に引き上げたものの、その達成が不可能であることは決定的になっております。来年度は七・七%の物価上昇を見込んでおりますが、それ自体が高い水準であります。すでに値上げが決まっている電話料金に加えて、国鉄運賃、国立大学入学金、タクシー、消費者米価、麦価などの値上げが予定され、また、さきに指摘した医療費の初診料、入院費の引き上げ、社会保険料の値上げなどが物価上昇を主導し、企業の製品価格の値上げ攻勢と相まって、政府の物価見通しの達成は困難であると言わなければなりません。
 さらに、巨額な赤字国債による財政インフレも予想され、特に財政再建をあいまいにしたまま国鉄運賃の値上げを予定し、しかも、運賃値上げの法定主義緩和を図ろうとする政府の態度には、断固反対するものであります。
 農林関係予算についても、農家の経営、生活等を守るにはほど遠いのであります。農産物価格補償政策一つをとっても、他産業従事者の労働報酬より著しく低い水準のままで放置しております。これでは農家の経営及び生活を守り、農業再建と食糧自給率向上もあり得ないと言わなければなりません。
 中小企業予算についても、多くの中小企業が長期不況で破産の危機に直面している中で、その対策はきわめて消極的であります。景気対策が不十分であることとあわせ、中小企業と大企業の分野調整問題において業種指定を見送ろうとしていることや、下請代金支払い遅延の防止等の強化に積極的に取り組まないようでは、中小企業者の経営と生活を守ることにはならないのであります。
 第四は、文教政策、エネルギー対策が不十分なことであります。
 文教予算について言えば、国民の教育費負担軽減につながる私学助成、高校新増設や人口急増地域での学校不足解消に対し、積極的な措置を欠いているのであります。また、教育の管理強化を意図する主任手当を予算化する一方で、教育の質的内容を高めるためとする政府の教職員増員計画をおくらせていることは、矛盾もはなはだしいのであります。
 エネルギー対策については、資源エネルギーの安定的供給を確保するために、石油のメジャー依存の供給体制を改め、石炭対策の強化を含め、総合エネルギー政策の確立のための抜本策を講じていないのであります。一方で、原子力施設の安全確保にも十分な取り組みをしないまま、原子力開発を急ごうとしているのであります。
 反対理由の第五は、政府予算案は、ポスト四次防の基盤防衛力構想の実現を目指して、防衛関係予算を本年度よりも千七百八十二億円も増額し、一兆六千九百六億円も計上していることであります。
 これは、量より質へと防衛力、装備力の増強を図るものであり、平和憲法に逆行するとともに、厳しい財政事情のもとで生活関連予算を圧迫するものと断ぜざるを得ないのであります。したがって、国民生活防衛の立場からも、かかる防衛費の大幅削減を強く要求するものであります。
 以上、五十二年度予算三案に反対する主な理由を述べ、反対の討論を終わります。(拍手)
#14
○議長(保利茂君) 西村章三君。
    〔西村章三君登壇〕
#15
○西村章三君 私は、民社党を代表し、ただいま議題となっております昭和五十二年度予算三案に対し、一括して賛成の討論を行うものであります。(拍手)
 本来、野党の立場をもって政府提出の予算案に対し賛成するということは、きわめて異例のことであります。しかるに、今回、わが民社党は、政府予算案に対し、あえて賛成する態度を決定いたしました。結党以来十八年、わが党が賛成討論を行いますのも、今回の私が全く初めてのことであります。(拍手)
 しからば、何がゆえに、野党たるわが民社党が、ここに政府提出の予算案に賛成をいたすのか。その最大の理由は、昭和三十一年以来、実に二十二年目にして、民社党初め野党各党の一致した一兆円減税要求により、本格的、かつ国民生活上重大な予算修正を、政府・自民党をして行わしめたからであります。(拍手)このことは、戦後の議会制民主主義政治史上画期的な出来事であると断言をしてはばかりません。
 特に、今回の予算修正は、便法として政府修正にはなっておりますが、これまでの経過から照らして、これは明らかに与野党共同による国会修正であります。事実上の国会修正を行った以上、野党もその責任を負うのが当然の義務であると言わなければなりません。(拍手)
 すなわち、わが国の議会制民主主義が、いまや全く新しい歴史的段階を迎え、それを端的に示すものは、言うまでもなく、衆参両院における与野党伯仲状態の出現であります。いまや、自民党一党による専制支配の時代は終わりを告げ、それに対応して、野党の担う責務もここに大きな転換を要請されてまいりました。
 もはや、この状況のもとにおきましては、野党といえども、従来のように、単に反対党として終始することができなくなったのであります。与野党勢力の伯仲は、当然の結果として、好むと好まざるとにかかわらず、野党もまた政治運営の責務の一端を担うことが要求されるに立ち至ったのであります。(拍手)
 言うまでもなく、わが党はかねてより議会制民主主義の大義にのっとり、国家国民の利害の上に立ち、政府の施策に対しては、可能な限り是々非々の立場を堅持してまいりました。それは、野党であるからといって、常に反対の態度のみを貫くことは、国家と国民のためにならないと考えたからであります。(拍手)
 そして、自民党の一党支配体制が崩壊の過程に入ったこの時期にこそ、わが党としては、さらに進んで、与野党合意による新しい政治運営確立のために、積極的な役割りを果たそうとするものであります。(拍手)所得税の一兆円減税問題にわが党が強く取り組んだのも、実にかかる認識に立つものであることは申すまでもありません。
 確かに、野党の一部には、今回の予算修正は、二十八兆円の予算の中でわずか一%強の修正を行っただけにすぎないではないかという、みずからのこれまでの行為を過小評価する意見があることは、十分に承知をしております。しかし、そのわずか一%強の予算修正さえも、この二十数年間、政府をして行わしめたことがあったでありましょうか。ただの一度もなかったのであります。
 今回の予算修正の持つ意義は、決してそのような量の問題ではなく、先に申し述べたごとく、新しい歴史的政治状況、すなわち、与野党伯仲下において、これまでの行政府優位から、立法府、国会優位への重大な質的変化を遂げた一つのあらわれであることを強く認識すべきであります。(拍手)
 以上の立場から、この際、改めて民社党の一兆円減税問題に取り組んできた姿勢を明らかにし、その決着の評価を行うことが、本予算案に賛成するわが党の責務であると考えます。
 いまさら申し上げるまでもなく、民社党は、昨年の通常国会におきましても、所得税の一兆円減税を主張し、その後、総選挙を通じて、補正予算で五千億円の減税を行うように訴えてきたのであります。しかし、政府・自民党はこの要求をことごとく無視し、結果的には現状のごとき深刻な景気の停滞を招いたのであります。
 経済政策の要諦は、その内容とタイミングであります。昨年にそのタイミングを失したことはまことに残念なことであり、政府の責任は厳しく追及をされなければなりません。
 この経過を踏まえ、今国会におきましても民社党がなおかつ一兆円減税の実現を強く政府に迫った理由は、次の四点にあります。
 第一は、低迷する経済を浮揚させることであります。
 第二は、不況下の物価上昇に苦しむ国民生活をいささかでも救済することであります。
 第三は、同じく停滞する国際経済において、日本経済の牽引車的な役割りを一層強めることであります。
 第四に、不公正税制の改革を推進することであります。もちろん、これらは相互に関連していることは申すまでもありません。
 特に、わが国経済の実態が、政府の楽観的見通しにもかかわらず、昨年半ばから完全に失速状態に陥り、雇用面を見ても、企業経営を見ましても、ますます深刻化していることであります。いまやこの問題は、単に経済問題のみならず、社会問題にもなりかねない状況にあることは、政府といえども認めざるを得なくなっているのでありまして この状態を早期に打開するためにも、わが党は一兆円減税の実現を強く要求してきたのであります。
 このわが党の主張に対し、当初福田総理のとられた態度は、まことに遺憾千万と言わざるを得ないものでありました。いたずらに自説にのみ拘泥し、その一枚看板として高らかに掲げられた「協調と連帯」の行動原理をみずからじゅうりんをし、何とかほおかぶりで素通りしようとした態度は、新しい政治状況に対する福田首相の時代認識の欠如を示すものであり、新段階を迎えた議会制民主主義のもとにおける政党政治の運営に対し、旧態依然、何らの抱負もないことを暴露したものと言うべきであります。(拍手)
 時代と政治はいまや大きく変化を遂げんとしつつあります。福田首相にして、もし日本国総理大臣としての敬虔なる責任感がおありであれば、わが党初め野党の一兆円減税要求に対し、速やかに、かつ、虚心に対処せられることこそ、それにこたえられるゆえんであったのであります。したがいまして、せっかくの「協調と連帯」も、福田内閣の野党と国民の世論に対する屈服という形としてしかなされなかったのは、まことに皮肉としか申し上げようがございません。
 この機会に、福田総理のモットーたる「協調と連帯」に対し、重ねて反省を促したいのであります。
 さて、減税問題については、三月九日まで幾多の交渉、変遷がありましたが、結局、野党減税案の大筋である税額控除方式並びに社会保障受給者などへの措置が講じられ、額についても総計八千億円に達したことは、大きな前進だと確信をいたします。
 ところで、こうした成果に対し、まことに残念なことには、野党の一部にも、なおこれまでの惰性から抜け切れず、予算委員会が逆転委員会である事実に目をつぶり、みずから要求して修正せしめた予算案に反対しようとしていることは、きわめて不可解なことだと言わざるを得ないのであります。(拍手)たとえて言えば、木の幹と枝とが一体であることを忘れて、幹を切り倒して枝だけを生かせと言うものであって、それは世間に通用のしない、成り立たない、矛盾そのものであります。(拍手、発言する者多し)これが少なくとも許されてきたのは、自民党絶対多数下の政治のもとだけであり、いまや、与野党伯仲下のもとにおいては、自分たちの要求はするがその責任はとらないという態度は、絶対に許されないことを銘記すべきであります。(拍手、発言する者、離席する者あり)
 もし仮にわが党や新自由クラブがこの段階で野党修正を含めた政府予算案に反対するならば、まず逆転委員会である予算委員会においてみずからが要求しかち取った予算の修正それ自体をも葬り去ることになり、これほどの自己矛盾というものが一体どこにあるでありましょうか。(拍手)もし政府案の中に別の面で反対すべき部分があるならば、その部分については、法案審議の過程でその項目を凍結させることも十分に可能であることを考えますときに、減税に賛成するために本来反対すべき他の予算項目を認めなければならなくなるといった議論は、理論的にも実際的にもきわめておかしな主張であることは明瞭であります。(拍手)
 わが党は、これまで、いまの予算案には多くの欠陥があり、中でも、国鉄運賃、健保料金の値上げを財源としている点など、是正すべき問題が残されていることはたびたび指摘をしてまいりました。したがって、個々の法案についても、今後わが党の自主性を堅持しながら、是々非々の立場で取り組むことをこの際明らかにしておきたいと存じます。(発言する者あり)
 しかし、みずから要求をして受け入れられた修正案を含む政府予算案については、この際、信念を持って堂々と賛成をすることが、名実ともに責任野党としての当然の立場であると強く確信をいたします。(拍手)また、この態度は必ずや広く国民の理解が得られるものと信じて疑いません。
 最後に、今回の予算修正に密接に絡み合い、今後に残された課題について申し上げます。
 それは、不公正税制の改革の推進、行政改革の断行並びに景気回復の動向であります。
 わが党は、政府・自民党がこれら懸案の事項にいかに取り組もうとするのか、今後監視の目を一層強めるとともに、わが党自身も真剣にこれと取り組み、政府に具体的提言を行ってまいりたいと存じております。
 また、景気回復を早めるためにも、この予算の早期成立を図り、直ちに諸施策が実行できるよう万全の体制を確立されるよう、ここに政府に対し強く要望をいたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#16
○議長(保利茂君) 寺前巖君。
    〔寺前巖君登壇〕
#17
○寺前巖君 私は、日本共産党・革新共同を代表し、政府提出に係る昭和五十二年度予算三案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
 今日、長期にわたる深刻な不況とインフレーションのもとで、国民の生活は、勤労者の実質所得減に見られるように後退を余儀なくされております。一部の産業や巨大企業はともかく、中小企業は構造的不況に脅かされ、月々千数百件に及ぶ戦後最高の倒産、実数では数百万に及ぶ失業者を生じているのであります。減反政策に農地を奪われ、貧しい農業政策のもとで苦しんでいる農民や、汚染と破壊、さらには二百海里専管水域の波で漁場を追われた漁民たち、そしてわが国土は、大企業のまき散らす公害で汚され、開発の名によって破壊され、災害の危機にさらされております。まさに国民の生活と経営の破壊、国土の荒廃がはかり知れぬ速さで進んでいるのであります。
 さればこそ、国民は、昭和五十二年度予算において、国民生活の防衛と財政経済の国民本位への根本的転換を強く求めてきたのであります。一兆円減税を初め、地方財政対策、社会保障対策の強化、国鉄再建と運賃値上げ中止を求める国民世論のかつてない盛り上がりも、その端的なあらわれであります。
 院内外の闘いによって、一兆円減税の課題は、国会での各党の意見となり、その要求によって、ついに当初の三千五百三十億円のミニ減税に加えて、さらに約三千億円の追加減税修正を政府として出さざるを得なくさせました。この運動は、国の予算に直接国民の要求を盛り込ませたもので、当然のこととはいえ、国権の最高機関である国会が、国民の意思を尊重して予算を変えさせていったと言えるきわめて重要な姿であったと言えます。
 私は、ここで改めて福田内閣の政治姿勢について申し上げないわけにはまいりません。
 明治憲法を体した教育勅語を礼賛するような発言をしたり、国会の本来の権限である議案の修正権の侵害とも言える見解を述べたり、国民的要求の減税追加実施をあくまでも阻もうとしましたその態度、また、今国会の重要課題の一つであるロッキード事件の解明や、新たな疑惑を呼んでいる日韓癒着問題の真相究明についても、いわゆる中間報告で幕引きを図ったり、福田法務大臣のロッキード事件灰色高官名公表反対発言が端的に示しているように、院議や五党党首の合意を踏みにじり、国会の国政調査権に挑戦するような言動を許してきたのであります。この誤りに政府は、国会の指摘で部分的には訂正せざるを得なくなりました。
 さらに加えて言うならば、米軍基地の重圧に苦しんでいる沖繩県民の声に背を向け、県民から取り上げた基地用地を永久に確保するための新土地強奪法の成立を図っているのであります。かかる国民無視、対米従属の姿勢は、断じて許すことができないものであります。
 このように、折に触れては国民に背を向け、国会に挑戦する姿勢は、福田総理の言う「協調と連帯」がいかにごまかしのものであったかということを雄弁に物語っているのであります。本予算案は、福田内閣のそうした反国民的な姿勢が背景となってつくられていることを、ここに強く指摘せざるを得ません。
 以下、私は、政府提出の予算三案に反対する理由を端的に申し述べます。
 まず第一の理由は、政府主導で物価引き上げを進め、国民の負担を増大させていることであります。
 この予算のどこに物価抑制の努力の跡が見えるでしょうか。世論調査を引くまでもなく、国民の関心事の最たるものの一つとなっている物価問題に対して、余りにも無神経だと言わざるを得ません。果てしないインフレ、物価高が、国民生活と福祉を、そして国と地方の財政を大きくむしばんでいるのであります。
 昨年の国鉄運賃五割引き上げが、いかに国民生活を直撃するものであったかということは、新幹線利用客の激減を見ても明らかであります。しかるに、今度もまた一九%といわれる大幅な引き上げ、これが実施されれば、昨年十一月まで五千五百十円であった新幹線東京−大阪間の片道料金は、現在でも八千三百円となってきているものを、さらに九月一日には九千九百円と大幅にはね上げるのであります。さらに政府がいつでも値上げできるように法律ができ上がれば、果てしない上昇へと続いていくことは明白です。
 被保険者本人の初診時一部負担の三・五倍引き上げ、入院時一部負担一カ月間一日分六十円を二百円へ引き上げ、ボーナスからの特別保険料の徴収などをたくらむ健康保険の改悪は、病人を病院から遠ざけ、国民の負担を強めるきわめて冷たい仕打ちと言わざるを得ません。
 さらに、国立大学授業料等の引き上げも予定され、学問への道をも狭めているのであります。
 このような国民生活に深くかかわる公共料金値上げを中止し、値上げの原因を取り除くべきであります。
 また、予算審議の中で明らかにされたように、液化天然ガス、LNG価格の操作など、大企業による物価の引き上げは厳しく抑えるべきであります。この際、五党で一致した独占禁止法の成立こそ図るべきではないでしょうか。
 第二に、公共事業の中身が依然として産業基盤重点とされ、生活基盤整備を促進させるには不十分なものとなっている問題であります。
 景気対策を口実に、一般会計では対前年度比二一・四%増と大幅に枠をふやしていますが、一般公共事業費の実に三二・九%が道路に回され、しかも、その道路の内訳では事業費のうち七〇%に当たる一兆四千五百億円が高速道路や本四架橋三ルートの建設に充てられ、国民の生活に直結する地方道路には全体の一五%、わずか三千億円しか予定していないのであります。
 このような産業基盤重点のやり方を切りかえ、生活道路や住宅、下水道など、国民生活と結びついた公共事業へ大幅に振り向けるべきであります。
 私は、何も公共事業がいかぬと言っているのではありません。国民のための投資をうんとふやすこと、さらに地方での公共事業の実施主体である地方自治体に対する援助を強めて、実際に事業が促進できるようにさせることであります。これは中小企業への仕事をふやして、国民本位で景気の回復を図ることにもなるのであります。あわせて、中小企業分野確保法の制定を図らなければならないと思います。
 また、農業基盤や漁場の整備、石炭産業の復興、そして中小企業の振興など、わが国産業のつり合いのとれた国土づくりを進めることもますます重要となってきております。
 第三に、税制、財政の中に根深く温存されている大企業のための仕組みに手を触れていないことであります。
 今年度の減税見送りに続く五十二年度当初のミニ減税は、さきに述べたように一兆円減税に向けての追加修正を国民と国会の力で実現させましたが、不公平税制の是正にはほど遠く、まだまだ不十分なものと言わざるを得ません。ところが、年間約三兆円、新日鉄一社をとっただけでも二百二十億円と言われる大企業、大資産家への特権的減免税は依然として継承され、今回の租税特別措置の見直し等による大企業からの増収は、初年度わずか七百三十億円にすぎないのであります。
 さらに、大企業への直接の補助金は、外航船舶利子補給金九十二億円、YX開発補助金十億円などを計上するほか、五年間で一兆五千億円を上回る石油のいわゆる九十日備蓄のための費用や、主として大企業中心の輸出振興と対外進出を援助するボンド保険などの施策を取り込み、ますます大企業のために役立つ予算としているのであります。
 また、ファントム戦闘機十二機の追加発注や艦対艦ミサイル積載艦の新規発注など、不要不急の最たるものであり、ひいては大企業向けの需要の喚起となる軍事費を一兆六千九百六億円も組んでいるのであります。よく戦闘機一機分の予算があればなどと言われますが、以上のような大企業のための支出や軍事費など不要不急の経費を大幅に節減し、生活できる年金の実現、生活保護費の引き上げなど、年金、社会保障の改善、救急医療など医療保障の充実、失業給付の賃金の八〇%への引き上げ、失対就労制限の撤廃、季節労働者へ失業給付の従来どおりの九十日分支給など、雇用失業対策の充実に振り向けるべきであります。
 第四に、この予算が赤字国債四兆五百億円を含む八兆四千八百億円の長期国債の発行を予定して、インフレと財政破綻を一層強めるものとなっていることであります。
 大企業のためのふんだんな公共事業費や、大企業援助のための支出など、放漫な財政運営の財源を国債に求める政府の無責任な態度は、きわめて重大なものであります。このため、長期国債の累積発行残高は三十兆円を超え、年間予算をはるかに上回るものとなるのであります。五十二年度二兆三千四百八十六億円に上る元利償還のための国債費は、すでに予算総額の八・二%にまで及んでおり、これが硬直化要因として財政の危機を一層深刻にし、インフレを促進し、さらには将来の長きにわたって国民への重税となって降りかかることは明らかであります。
 財政の健全化を図るためにも、国民への負担を軽減するためにも、インフレを抑えるためにも、財源は、安易に国債に求めることを可能な限り避け、まずは大企業、大資産家への実質上の補助金となっている特権的減免税の洗い直しを初め、不要不急の経費の節減にこそ求めるべきであります。
 以上、指摘しましたように、本予算案は、従来の大企業本位、対米従属、依存の政策を踏襲し、財政経済を破綻に導いた責任に反省を加えないばかりか、国民への負担を一層強めるものであって、断じて容認できないものであります。
 わが党がさきの党首会談で政府に申し入れたように、国民生活防衛を最優先とし、大企業本位の税制、財政の仕組みの転換を図ることこそが、わが国の深刻な経済危機を打開し、経済再建への道を切り開く唯一の道であるということを重ねて強く主張し、私の反対討論を終わるものであります。(拍手)
#18
○議長(保利茂君) 山口敏夫君。
    〔山口敏夫君登壇〕
#19
○山口敏夫君 私は、新自由クラブを代表して、昭和五十二年度一般会計、特別会計、政府関係機関の三予算に対し、賛成の態度を表明するものであります。(拍手)
 その主な理由は次の三点であります。
 まず第一に、不十分ながらも減税額を上積みし、政府修正が実現したことであります。
 われわれ新自由クラブは、去る二月四日、総理大臣の施政方針演説に対する河野代表の代表質問を通じて、不況克服、景気浮揚を最重点の政策目標とし、予算審議に臨むことを明らかにしてまいりました。
 すなわち、政府案では今日のこの深刻な不況を脱するには不十分であると判断し、個人消費を活発にし、浮揚効果を高め、あわせて不況下の国民生活を守るために一兆円減税を主張し、それに全力を注いでまいったのであります。その結果、私どもの懸命な努力と野党各党のかつてない結束により、政府案の修正という画期的な成果をおさめたのであります。
 もちろん、減税額については、われわれの主張に十分こたえるものではなく、景気浮揚策としても決して満足できるものではありません。しかし、当初、政府案よりも強い景気浮揚策を主張してきた私どもの方向に半歩前進した修正であることは、認めるにやぶさかではありません。
 さて、考えてみますれば、今回の予算修正は、実に歴史的な意味を持つものと言わざるを得ません。これはまさしく自民党の独断的政治運営の時代に終わりを告げることであり、また、与野党伯仲時代の幕あけでもございます。
 第二の賛成の理由は次のとおりであります。
 私どもは、本日の予算委員会の締めくくり質問を通じて、いわゆる健保、国鉄の二つの値上げ法案について、政府答弁は、今後譲歩の余地があるものと受け取っております。これら予算関連法案についての疑問点、不満足な点は、これからの審議を通じて、政府に厳しく発想の転換を迫っていく考えであります。
 また、国鉄、健保の重大な財政問題について、いまのところ、政府の姿勢の中には、赤字を埋めるという決意はあっても、赤字を出さないという決意を感じ取ることはできません。このように抜本策を講ずることなく、いたずらに安易な値上げに走る政府の姿勢は、もとよりわれわれの容認できるところではありません。国鉄、健保の両改正案に修正を迫るとともに、積極的、具体的な再建計画についても政府の姿勢をただしていくつもりでございます。
 第三に、新自由クラブは、かねてから不況克服のため、また国民生活に支障を来さないため、一日も早くよりましな予算を成立させるべきだと主張してまいりました。このこともまた、不満足ながらも賛成に踏み切った理由であります。
 さて、今国会におきまして、予算審議を通じ、私どもは多くの制度上、慣行上の矛盾に直面しました。予算と予算関連法案の問題、提案権と修正権の問題などはその代表的なものであります。
 これらの矛盾は、いままで自民党絶対多数下で、いわば陰に隠れて目立たなかったわけであります。しかし、与野党伯仲下で国会が名実ともに充実した審議の場となるに及んで、初めて無視し得ない大きな障害として表面化してきたわけであります。
 これらの手続上の不合理や矛盾は、もちろん実情に応じて一つ一つ是正していかねばなりません。問題化している予算と予算関連法案との関係についても、手続上生じた不合理であります。予算関連法案を予算に先立って審議、採決するか、あるいは並行審議することによって解決できる問題であります。新自由クラブは、矛盾や不合理に真正面から取り組み、実りの多い実質的な審議ができるよう、今後とも国会運営の改善に努めていく決意であります。先刻の予算委員会におきましても、予算編成過程に実際的な形で国会の意思を盛り込むというわれわれの主張に総理は深い理解を示されました。国会の情勢はすでに急変しております。政府・自民党も国会の協力を得るため一層の努力をしていただくとともに、野党も強い責任感を持って審議、採決に臨まなければならないことを痛感しておるのであります。また、国会運営だけでなく、健保、国鉄あるいは不公平税制を初め、いまこそ行財政を総点検し、大胆な改革に乗り出すときであります。さもなければ、政府も国会も次第に国民の信頼を失っていくでありましょう。来るべき五十三年度を目指して、制度上の問題点を是正し、大胆な行財政改革の展望を開いた上で予算審議に臨めるよう、強く訴えまして、私の賛成討論といたします。(拍手)
#20
○議長(保利茂君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#21
○議長(保利茂君) 昭和五十二年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#22
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#23
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#24
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#25
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百九十二
  可とする者(白票)      二百九十九
    〔拍手〕
  否とする者(青票)       百九十三
    〔拍手〕
#26
○議長(保利茂君) 右の結果、昭和五十二年度一般会計予算外二件は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
 昭和五十二年度一般会計予算外二件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石川 要三君
      石田 博英君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川崎 秀二君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村 武雄君
      木村武千代君    木村 俊夫君
      岸  信介君    北川 石松君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂善太郎君
      小坂徳三郎君    小島 静馬君
      小宮山重四郎君    後藤田正晴君
      河本 敏夫君    高村 坂彦君
      國場 幸昌君    近藤 鉄雄君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 守良君
      佐野 嘉吉君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    塩崎  潤君
      塩谷 一夫君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 宜伸君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      高鳥  修君    竹内 黎一君
      竹下  登君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      津島 雄二君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    坪川 信三君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      友納 武人君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      永田 亮一君    灘尾 弘吉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      萩原 幸雄君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    服部 安司君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原 健三郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤尾 正行君
      藤田 義光君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  中君
      古屋  亨君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田治一郎君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    松野 頼三君
      三池  信君    三木 武夫君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上  勇君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山口シヅエ君
      山崎  拓君    山崎武三郎君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君    青山  丘君
      稲富 稜人君    受田 新吉君
      大内 啓伍君    春日 一幸君
      河村  勝君    神田  厚君
      小平  忠君    小宮 武喜君
      佐々木良作君    曾禰  益君
      高橋 高望君    竹本 孫一君
      玉置 一徳君    塚本 三郎君
      中井  洽君    中野 寛成君
      永末 英一君    西田 八郎君
      西村 章三君    宮田 早苗君
      山本悌二郎君    吉田 之久君
      和田 耕作君    渡辺 武三君
      渡辺  朗君    甘利  正君
      伊藤 公介君    大成 正雄君
      大原 一三君    加地  和君
      川合  武君    菊池福治郎君
      工藤  晃君    小林 正巳君
      河野 洋平君    田川 誠一君
      中馬 弘毅君    中川 秀直君
      永原  稔君    西岡 武夫君
      山口 敏夫君    依田  実君
      田中 角榮君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部 昭吾君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      石橋 政嗣君    板川 正吾君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    岡田 春夫君
      加藤 清二君    加藤 万吉君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      坂本 恭一君    沢田  広君
      柴田 健治君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      下平 正一君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田邊  誠君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    高田 富之君
      竹内  猛君    武部  文君
      只松 祐治君    楯 兼次郎君
      千葉千代世君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    中村 重光君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    芳賀  貢君
      馬場猪太郎君    馬場  昇君
      長谷川正三君    原   茂君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      藤田 高敏君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    松沢 俊昭君
      三宅 正一君    美濃 政市君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    村山 富市君
      森井 忠良君    矢山 有作君
      安井 吉典君    山口 鶴男君
      山田 耻目君    山田 芳治君
      山花 貞夫君    山本 政弘君
      湯山  勇君    横路 孝弘君
      横山 利秋君    米田 東吾君
      渡部 行雄君    渡辺 三郎君
      渡辺 芳男君    浅井 美幸君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      石田幸四郎君    市川 雄一君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      草野  威君    古寺  宏君
      権藤 恒夫君    斎藤  実君
      坂井 弘一君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    竹入 義勝君
      竹内 勝彦君    武田 一夫君
      谷口 是巨君    玉城 栄一君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      西中  清君    野村 光雄君
      長谷雄幸久君    林  孝矩君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      伏屋 修治君    二見 伸明君
      古川 雅司君    正木 良明君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      宮地 正介君    矢野 絢也君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    小林 政子君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      瀬長亀次郎君    田中美智子君
      寺前  巖君    東中 光雄君
      不破 哲三君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
     ――――◇―――――
 原子力委員会委員任命につき同意を求めるの件
 土地鑑定委員会委員任命につき同意を求めるの件
 中央更生保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 日本銀行政策委員会委員任命につき同意を求めるの件
 運輸審議会委員任命につき同意を求めるの件
 鉄道建設審議会委員任命につき同意を求めるの件
#27
○議長(保利茂君) お諮りいたします。
 内閣から、
 原子力委員会委員に新關欽哉君及び宮島龍興君を、
 土地鑑定委員会委員に曽田忠君を、
 中央更生保護審査会委員に笠松章君を、
 日本銀行政策委員会委員に梶浦英夫君を、
 運輸審議会委員に内藤良平君を、
 鉄道建設審議会委員に佐々木敬一君、竹田弘太郎君、真藤恒君、藤本一郎君、森本修君、松沢卓二君、角本良平君及び片岡文重君を
任命したいので、それぞれ本院の同意を得たいとの申し出があります。
 まず、原子力委員会委員、土地鑑定委員会委員、日本銀行政策委員会委員及び鉄道建設審議会委員の任命について、申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#28
○議長(保利茂君) 起立多数。よって、いずれも同意を与えるに決しました。
 次に、中央更生保護審査会委員及び運輸審議会委員の任命について、申し出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも同意を与えるに決しました。
     ――――◇―――――
#30
○議長(保利茂君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後八時四十四分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        法 務 大 臣 福田  一君
        外 務 大 臣 鳩山威一郎君
        大 蔵 大 臣 坊  秀男君
        文 部 大 臣 海部 俊樹君
        厚 生 大 臣 渡辺美智雄君
        農 林 大 臣 鈴木 善幸君
        通商産業大臣  田中 龍夫君
        運 輸 大 臣 田村  元君
       郵 政 大 臣 小宮山重四郎君
        労 働 大 臣 石田 博英君
        建 設 大 臣 長谷川四郎君
        自 治 大 臣 小川 平二君
        国 務 大 臣 石原慎太郎君
        国 務 大 臣 宇野 宗佑君
        国 務 大 臣 倉成  正君
        国 務 大 臣 園田  直君
        国 務 大 臣 田澤 吉郎君
        国 務 大 臣 西村 英一君
        国 務 大 臣 藤田 正明君
        国 務 大 臣 三原 朝雄君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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