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1976/05/10 第80回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第080回国会 本会議 第24号
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1976/05/10 第80回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第080回国会 本会議 第24号

#1
第080回国会 本会議 第24号
昭和五十二年五月十日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十九号
  昭和五十二年五月十日
    午後二時開議
 第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣接す
    る大陸棚(だな)の北部の境界画定に関
    する協定及び日本国と大韓民国との間の
    両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の
    共同開発に関する協定の締結について承
    認を求めるの件
 第二 中小企業の事業活動の機会の確保のため
    の大企業者の事業活動の調整に関する法
    律案(内閣提出)
 第三 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する
    特別措置法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 永年在職の議員小平忠君に対し、院議をもつて
  功労を表彰することとし、表彰文は議長に一
  任するの件(議長発議)
 議員請暇の件
 日程第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣
  接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関
  する協定及び日本国と大韓民国との間の両国
  に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発
  に関する協定の締結について承認を求めるの
  件
 日程第二 中小企業の事業活動の機会の確保の
  ための大企業者の事業活動の調整に関する法
  律案(内閣提出)
 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律
  の一部を改正する法律案(内閣提出)
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
  ては十五分質疑答弁討論その他については十
  分とするの動議(安倍晋太郎君外二十四名提
  出)
 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案(木原実君
  外五名提出)
  質疑終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
   出)
    午後七時十七分開議
#2
○議長(保利茂君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 永年在職議員の表彰の件
#3
○議長(保利茂君) お諮りいたします。
 本院議員として在職二十五年に達せられました小平忠君に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。(拍手)表彰文は議長に一任せられたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 表彰文を朗読いたします。
 議員小平忠君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のだめに尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもつてこれを表彰する
    〔拍手〕
 この贈呈方は議長において取り計らいます。
    ―――――――――――――
#5
○議長(保利茂君) この際、小平忠君から発言を求められております。これを許します。小平忠君。
    〔小平忠君登壇〕
#6
○小平忠君 このたび、私が衆議院の院議をもって永年在職議員として御丁重な表彰を賜りました。まことに身に余る光栄で、感激、これに過ぐるものはございません。(拍手)
 これひとえに諸先輩、同僚諸賢の並み並みならぬ御指導、御鞭撻のたまものであり、とりわけ長年にわたる郷土北海道、選挙区各位の心温かい御支援、御厚情によるものであり、この機会に改めて衷心より厚くお礼を申し上げます。(拍手)
 思えば、私が本院に初めて議席を得ましたのは、昭和二十四年一月の戦後間もない混乱のさなかであり、民心は動揺し、国民生活は貧困のきわみでありました。
 私は、農民運動に身を投じ、戦後の復興は、まず食糧の増産による国民食糧の安定供給と、虐げられてきた農民を初め、勤労者の生活安定向上に全力を注ぎ、戦後の混乱と廃墟の中から一日も早く立ち上がり、平和日本の建設に邁進することがわれわれに課せられた責務であると確信し、若輩にして浅学非才の身も省みず、政治の道に志を立てたのであります。(拍手)
 自来、戦後の復興と新生日本の建設、民主政治の確立に微力をささげてまいりました。幸い、戦後四半世紀余にして、わが民族のすぐれた能力とたゆまない努力により、いまや世界有数の経済大国にまで発展し、国際社会に重要な地位を占めるに至りましたことは、まことに欣快にたえないところであります。(拍手)
 しかしながら、ドルショック、石油危機、さらには最近における二百海里問題など、世界政治経済の激変と緊迫化は、私ども年来主張してまいりましたように、経済政策はもとより、日本政治、外交のあり方そのものを一大改革しなければならない事態に立ち至っておるのであります。
 このような現状に思いをいたすとき、われわれ国政に携わる者に与えられている至上の課題は、世界政治の流れ、国際経済構造の変化を厳しく認識し、互いの主義主張を持ちながらも互譲の精神にのっとり、国家百年の大計を展望した、国民から理解、納得される具体的政策の実現に努めることが重要だと確信するものであります。(拍手)
 ここに、私は、今日の感激を肝に銘じ、日本国憲法の志向する高邁な理想と、議会人として果たすべき役割りに改めて思いをいたし、微力ながら日本の繁栄と国民福祉の増進に渾身の努力をいたす所存でございます。
 以上、所信の一端を申し上げ、感謝のごあいさつといたします。(拍手)
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#7
○議長(保利茂君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
 佐野進君から、海外旅行のため、五月十八日から二十七日まで十日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
     ――――◇―――――
 日程第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との問の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件
#9
○議長(保利茂君) 日程第一、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長竹内黎一君。
    ―――――――――――――
 日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔竹内黎一君登壇〕
#10
○竹内黎一君 ただいま議題となりました案件につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 政府は、大韓民国政府との間で、両国に隣接する大陸だなの北部の境界の画定及び同大陸だな南部における資源の開発に関し、昭和四十五年以来交渉を行ってまいりましたが、合意が成立いたしましたので、昭和四十九年一月三十日ソウルにおいて、この協定に署名を行いました。
 北部の境界策定協定は、両国に隣接する大陸だなの北部における日本国に属する大陸だなと大韓民国に属する大陸だなとの境界線を定めております。
 南部の共同開発に関する協定は、両国に隣接する大陸だなの南部の一定区域を両国の共同開発区域とし、両国の開発権者が同区域において、石油、天然ガス資源を共同して探査し、採掘することとしており、これら開発権者は、石油資源の分配及び費用の分担、操業管理者の指定、漁業上の利益との調整等の事業契約を締結することになっております。また、共同開発区域における石油資源の開発活動に関連して、海洋汚染の防止、賠償請求の訴え及び損害賠償の責任等について定めております。
 本件は、第七十二回国会に提出されましたが、審査未了となり、次いで第七十五回国会に提出され、第七十六回国会、第七十七回国会、第七十八回国会において継続して審査を行いましたが、審査未了となり、今国会に提出されたものであります。
 本国会におきましては、三月二十五日外務委員会に付託され、三月三十日鳩山外務大臣から提案理由の説明を聞き、質疑を行い、また、四月二十三日参考人から意見を聴取し、二十六日には農林水産委員会と、二十七日には公害対策並びに環境保全特別委員会と連合審査会を開会するなど、熱心な審査が行われました。
 この間、経済水域二百海里と大陸だなの自然の延長との関係、本協定と中国との関係、大陸だな開発と漁業との関係、北部境界線と竹島との関係、領海拡大に伴う共同開発区域との重複問題などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知を願います。
 かくて、四月二十七日採決を行いました結果、本件は承認すべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#11
○議長(保利茂君) 質疑の通告があります。順次これを許します。土井たか子君。
    〔土井たか子君登壇〕
#12
○土井たか子君 私は、日本社会党を代表し、日韓大陸棚協定について、以下七点にわたって質問をいたします。
 その一、いまや世界の海洋秩序というものは大幅に変わり、わが国も、領海十二海里、漁業水域二百海里を設定したのであります。このことは、日韓大陸棚協定が署名された昭和四十九年一月三十日当時とはまるで状況が一変したことであり、わが党として、この状況下であらゆる角度から本協定の疑問を解明するため、十名を超える質問者をすでに通告し、その質問を用意していたのであります。
 しかるに、本協定の自然承認をもくろむ親韓派議員の手によって、四月二十七日、強行採決が行われました。しかもそれは、四月八日、外務委員会理事会の話し合いも無視した自由民主党の暴走に対して、外務委員長は委員会でも平身低頭、今後は理事会の話し合いに基づき、各党の合意を図り、公正なる委員会運営に努力するとの陳謝をされたやさきのことでもございます。
 総理、あなたも日ごろは協調をモットーとし、話し合いと秩序による議会運営をすると公約されていたはずでございます。しかし、このやり方を見れば、あなたがいかに強権を発動して公約をほごにし、強引に何でもやるというタカ派の体質をお持ちになられているかということを如実に物語っているのではありませんか。(拍手)
 保革接近の折にこのような不法不当な暴挙を行うということは、今後話し合いの慣行を御破算にざれたと見るべきなのかどうか。これは民主的な議会運営がわが国において認められるかどうかの重大な問題でありますから、しかと、一国の総理、さらに自由民主党の総裁としての御見解を伺わせていただきます。(拍手)
 その二、二十七日の強行採決後、是が非でも本協定を自然承認に持ち込もうとする親韓派の議員の動向に対して二十八日の本会議通過が見送られるとなるや、韓国政府は、第七鉱区の単独開発に着手するとか、日韓漁業協定の廃棄通告、二百海里漁業専管水域の設定、さらに駐日韓国大使の本国召還、対日輸入規制などの常軌を逸した恫喝を加えてきているのであります。
 それのみか、日韓癒着の実態について質問した野党の議員に対して、暴力団顔負けのいやがらせの電話などがかけられるに至っては、言語道断と言うのほかはありません。(拍手、発言する者あり)このような卑劣な干渉と恫喝に屈服して審議権を放棄し、本協定を批准するがごときは、国会の名誉にかけて断じて了承できないところであります。(拍手)この国会審議に圧力を加えんとする韓国の恫喝に対して、一体総理はいかが対処されようとなさるのか、お伺いをいたします。(拍手)
 その三、近いうちに経済水域二百海里が世界の大勢となり、その地下にも主権的権利が及ぶこととなろうと言われております。本協定に定める共同開発区域の海図を一目見れば、国民はどう思うでありましょう。鹿児島県、熊本県、長崎県のつい沖合いではありませんか。二百海里時代に、どのようにこれを素朴な国民に説明されるのでありますか。
 このようなとき、政府の言うように、本協定を批准しないで待てば待つほど不利になるというのは間違いで、経済水域二百海里になれば、待てば待つほど新しい権利の主張ができるということではございませんか。
 自然延長論は世界の大勢であります。しかし、大陸だなの境界画定に、自然延長論を根拠として相手国の領海に入ってまで大陸だなが及んだ協定など、全世界に例がございません。また、外務省は、国際司法裁判所の北海大陸だな事件を持ち出し、その判決は自然延長で境界を画定していると称しているのでありますが、判決は、隣接する両国間の大陸だなの分界を扱っているのであり、相対する両国の境界を扱ったのではございません。判決自体がこの二つの場合の相違を特に繰り返して強調しているのであります。このことを外務省は百も承知しておりながら、国民を惑わすような説明を白昼平然と述べられる意図は那辺にあるのでございましょうか。
 現在、世界には二十四の大陸棚境界画定条約がございますが、一体自然延長論で境界画定がなされた例を挙げていただきたいと存じます。外務大臣、いかがでございますか。
 その四、東シナ海における大陸だな資源の問題は、日本国、中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国の国家間で話し合わなければならないものであります。日韓間でこのような協定を結ぶに際して、中華人民共和国及び朝鮮民主主義人民共和国から抗議が幾たびも来ております。政府はこの抗議を無視し、中国側の国際法上の権利の侵害にならぬよう十分配慮しているとの主張を中国側に押しつけてまいりました。この主張は、大陸だな設定について中間線論を強要しているのでありますが、この論が中国に対して通るのであれば、韓国にもこの主張を貫き通すべきであると言えましょう。外務大臣、どうでございましょうか。
 また、このような取り扱いの結果、中国との友好関係、特に日中平和友好条約に支障を来すと思われますが、どのように見ておられるのか、総理、責任ある御見解を述べられたいと存じます。(拍手)
 その五、政府は、海底石油開発に伴う事故などは世界できわめてまれである、かの北海油田のごときは世界の科学の粋を集めて、事故など起こる可能性はないと豪語されておりました。しかし、四月二十四日夜、ノルウェー沖、北海油田で原油噴出事故が起こりました。木協定の共同開発区域は、アジ、サバ、イカの産卵地であり、世界の漁場から締め出された漁民にとってはかけがえのない漁場であります。万が一事故が起きた場合、その油を速やかに排除する手だてはあるのでしょうか。昭和四十九年十二月の水島事故では、結局ひしゃくでくみ取る人海戦術しかなかったではございませんか。一たん事故が起これば、海流の関係上、魚介類を死滅させてしまうことも考えなければなりません。そうなれば、単に補償金を支払って済むことではございません。政府は、その予防策を講じていると言われるが、具体的にはどのような策を考えておられるのでございましょうか。
 さらに、農林大臣、あなたは沿岸漁民が反対をする限り、このような共同開発はすべきでないというお考えがおありになるかどうか、お聞かせください。
 その六、ここで事実上開発が進められ、生産プラットホームが設置されたとき、その安全維持をどのような方法で行おうとされるのか。自衛隊法がそこに及ぶのか、また反対に、韓国も自動的に韓国の自衛権がここに及ぶのかどうか。
 さらに、もう一つ、わが国の二百海里内に、日米韓の共同防衛区域が論理上生ずることになると思うのでありますが、この点はいかがでございますか、外務大臣。
 さて、最後の第七、協定を締結するに当たっては、その協定を遵守するための国内の体制が必要であります。本協定を具体的に動かす国内法は、まだ提案の趣旨説明もなされておらず、制定の見通しは絶無でございます。従来、政府の方針は、国内法を整備した上条約の承認を国会に求めるというのが慣例であり、かつ、当然のことでなくてはなりません。二国間協定においてはなおさらであります。
 外務大臣、あなたはあえてこの慣例を覆そうというおつもりなのでありますか。国内体制なき本協定の批准を、一体何のために急がれるのでありますか。
 主な点だけで以上のとおりでありますが、さて福田総理、あなたは本日、ロンドンの首脳会談から帰国されたその足で、ここに五十年の長い将来にわたる重要な政治決断について見解を示されるわけであります。この答弁がありきたりの官僚の作文の棒読みであってはならない。激動する国際情勢に正しく対処し、真に国会と国民を納得せしめるものでなくてはならない。私は、この点をはっきり指摘して、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#13
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 今回の外務委員会の決定は、これはいわゆる強行採決である、自由民主党総裁としてどういうふうに考えるかというお話でございますが、この採決は、私への報告によりますれば、合法的に行われておる、国会法に違反するところはない、しかもわが自由民主党一党だけではない、かように理解をしておるのでありまして、私の理解するところにおきましては、これは強行採決ではありません。(拍手)
 私はかねて申し上げておるのでありますが、国会の運営は私が申し上げておるどおり、「協調と連帯」、この精神でやっていっていただくべきものである、かように考えるのであります。私は、国会でありまするから議論があるということはよく承知しております。しかし、この議論の始末というものは、これは秩序正しくやっていただく、そしてどこまでも「協調と連帯」という姿勢を崩さないでやってもらいたい、さように期待をいたしておるわけであります。私は自由民主党の総裁といたしまして、この「協調と連帯」の姿勢は、これは今後とも崩すことはないということをはっきり申し上げます。(拍手)
 次に、保利議長のあっせん案が示されてからのことでございまするけれども、韓国から恫喝、また、いやがらせ、こういうものが来ておる、それをどういうふうに思うか、どういうふうに対処するかというお話でございますが、これは、この協定はもうすでに三年以上前に署名をされておるわけであります。韓国側も、まあとにかくわが日本側におきましてその批准が行われておらぬということにつきましては、いろいろ意見もあり、また、不満足の点もあろうと思うのです。しかし、これは韓国側が私どもに対しまして恫喝を与えておる、そういうような受け取りはいたしておりません。韓国側の立場の表明である、かように考えております。
 また、土井さんは、この協定を成立させると、これは日中平和友好条約に影響ありはしないか、こういうお話でございますが、この協定は、日韓両国間のみの関係のある大陸だなについての協定でございます。そのことはよく中国側にも話をしてあります。今後とも中国側で意見がありますればぜひ承りたいし、また、日中間の大陸だなの境界線の話し合い、これもいたしたい、さように考えております。日中平和友好条約を阻害するということは、これは考えられません。
 それから、竹島につきまして、これは韓国が二百海里を主張しておる、どうすると、こういうお話でございますが、そういう情報のあることは聞いております。しかし、まだ正式な話としては聞いておりません。しかし、韓国におきまして、これは正式に二百海里を適用するということになりますれば、当然わが国といたしましても、二百海里の適用をいたす、かようにお考え願います。
 また、条約と同時に国内法が必要になるのじゃあるまいか、そういうお話でありまするが、これはもうすでに提出をしておるのです。速やかに御審議あらんことを切に希望申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
#14
○国務大臣(鳩山威一郎君) お答え申し上げます。
 土井先生は、相対する国の間の境界画定で自然の延長が採用されたケースがあるか、こういうお尋ねでございます。二十四のケース中にあるかということでございますが、これにつきましては、一九七二年に署名されましたチモール沖の大陸棚に関する豪州とインドネシア間の協定がございます。この協定上の境界線は、中間線よりもインドネシア側に寄って決められておるわけでございます。
 それから、韓中中間線を採用しているから中国の権利を侵害していないというのであれば、韓国に対しても中間線を主張できたのではないか、こういうお尋ねでございますけれども、この問題は、日本側が主張しておりますのは、日韓双方が一つの大陸だなの上に乗っておるということで主張をしておるわけであります。それに対しまして韓国側は、日本の大陸だなというものは沖繩海溝で切れている、こういう前提に立って主張をしておるわけでありまして、したがいまして、これを自然の延長論と、こう呼んでおるわけでございます。
 そういう意味で、韓国と中国の間は一つの大陸だなに乗っておる、したがいまして、中間線が当然だと、こういう論拠でございますので、御理解を賜りたいわけでございます。
 現状では韓国側の自然延長論が優勢になっておるというのは、これは事実でございますが、これらの日韓双方の法的立場をたな上げにいたしまして共同開発をしよう、これが趣旨でございます。
 それから、しからば、この日韓大陸棚協定が日中の平和友好条約の締結に支障にならないかというお話でございますが、この点につきましては、もう繰り返し中国に対しまして、わが国の立場につきまして御説明をいたしております。そして、この大陸棚協定というものがわが国の資源の開発のために必要だということで、中国の立場を損なわないように慎重に配慮をしておることは、重ね重ね御説明をしてあるところでございます。
 同時に、日中間の大陸だな境界画定交渉につきましては、いつでもわが国は応じます。こういうことを申し上げておるわけでございまして、したがいまして、われわれといたしましては、この協定が日中の友好を傷つけることのないように、私どもといたしましても最大の努力をいたす所存でございます。
 それから、外務省が出しました大陸棚の批准促進のためのPR文書につきましてお触れになりました。
 北海の事故がありましたことは、私どもも想定をいたさなかったことは事実でございます。あのような流出事故が起こるということは大変残念でありますが、海洋におきまして原油の掘削作業が行われますときは、鉱山保安法に基づきまして噴出防止装置を義務づけております。また、この噴出防止装置というもの、これが協定によりましてもこれを設置をすることを義務づけておる、こういうようなことで、協定上は最大の考慮をいたしておりますが、万一、そのような事故が起こりましたとき、これはもう万全の、できる限りの措置をとらなければならない、このように考えております。
 それから、竹島付近につきまして、第八鉱区を設定する、あるいは竹島を基礎に二百海里を宣言をするというようなことを韓国側は言っておるのではないか、このような御質問でありますけれども、いろいろ新聞報道によりまして、そのようなことは、韓国の世論としてそういう話が出ていることは私どもも承知をいたしておりますけれども、日韓の漁業協定は、相互にこれは円滑な漁業関係を維持しておりますので、韓国が漁業水域を設定するというようなことは、検討はされておりますけれども、まだそれに踏み切るというところまでは行ってないと私どもは理解をいたしております。しかし、先方が二百海里、これに踏み切るというようなこと、また竹島を基準にそのようなことが出ました場合におきましては、当然、竹島はわが国の固有領土でございますから、わが国といたしましても、この基本的な立場を堅持をいたすことについて変わりはないわけでございます。
 それから、共同開発地域だから共同して防衛するのではないか、このようなことでありますけれども、これは本協定は共同に開発をしようというだけの協定でございます。防衛の観点は防衛の観点として独自の問題でございますが、日韓それぞれ国内法に基づきまして、また国際的に許された枠組みの中で処理をいたすべきことでありまして、防衛につきまして、共同の防衛をするというようなことは全く考えておらないということを申し述べさしていただきます。
 国内法との関係をお尋ねになりました。しかし、この協定は、協定を結んでその協定に基づきまして国内法を整備する、そういう関係にありますので、したがいまして、一般に多数国間条約に加盟いたす場合に、まず国内法を整備して、そして国際条約に加盟をいたす、こういうものとは性質が違うものでございますので、御了承をいただきたいと思います。
 以上、お答えを申し上げました。(拍手)
    〔国務大臣長谷川四郎君登壇〕
#15
○国務大臣(長谷川四郎君) お答え申し上げます。
 日韓大陸棚協定の対象となっておる海域は、わが国漁業者がみずから開発をし、着実な漁業成績を上げておるわが国でも最も優良な漁場であります。本協定におきましては、海洋の汚染の防止、また除去に関することについての規定をいたし、漁業に影響を及ぼさないように十分な配慮をしておるつもりでございます。
 なお、不幸にして事故が発生した場合があるとするならば、救済措置につきましても、本協定に裁判管轄の特例を設けたほか、日韓両国の開発権者が連帯し無過失責任を負うこととされておるところでございます。
 また、御指摘のありました点につきましては、特に注意をして行うつもりでございます。(拍手)
    〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
#16
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
 私に対しましての御質問は、不幸万一にでも損害を与えました場合におきましては、日韓両国の開発権者が無過失連帯賠償責任を負うことになっておる次第でございます。
 なお、日本側の開発権者を許可する際に当たりましては、経済的基礎も審査の対象となっておりまして、賠償のための資金があるかどうかということも事前に十分に審査をいたしますので、損害を受けました漁民が補償されないというような事態は起こり得ない、かように存じておる次第でございます。(拍手)
#17
○議長(保利茂君) 渡部一郎君。
    〔渡部一郎君登壇〕
#18
○渡部一郎君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました日韓大陸棚関係二協定を承認するの件に関し、重大な疑義を表明するとともに、若干の質問を行うものでございます。
 まず、外務委員会の審議に際し、自民党側委員による議事運営がしばしば適正を欠いたことは、野党側の抗議をしばしば招き、これはきわめて遺憾であります。国家の基本にかかわる重要な案件が当該委員会で十分な審議もなされず、また多くの疑問点に対する納得できる政府の説明もなされないまま、出席、質疑を通告している野党側委員の出席を待つことなく、自民党側委員による一方的な質疑の打ち切り、採決の強行という暴挙を行うに至ったこと自体、きわめて遺憾な事態であります。
 かかる暴挙は、総理の主張されておられる「協調と連帯」とは全く矛盾するものであると同時に、日韓問題に対するとかくの国民的不信をさらに拡大するものであると言わなければならないのであります。
 私は、まず第一に、自民党総裁として、総理に、これに対する明確な反省と弁明を承りたいのであります。
 まず、本案件は、提出の手続からしてきわめて不適切なものであります。本案件審議に当たって、性格の全く異なっております二つの協定を一案件として提出したこと自体、条約に対する立法府の審査権を侵すものとして、安保条約の審議の華やかなりし昭和三十年代より指摘され続けてきたものであります。すなわち、こうした手続が乱用されるならば、何十、何百もある条約を全部一つの案件にまとめて提出して、議会の審査を大幅に省略して、通過させることが可能だからであります。再々私は外務委員会において指摘し、今後こうした提出は避けるべきであると主張をいたし、当局も、避ける旨約束をされたのでありますが、改めて総理にこの点を確認しておきたいのであります。
 本案件の中の一つの協定、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定については、重大な欠陥があります。日韓間の長年の懸案である竹島及びその領域の所属が未定のまま除外されているということであります。こうしたままで両国のいわゆる北部境界画定とみなすこと自体が、羊頭狗肉と言われても仕方のないものであり、将来にさらに大きな紛争を両国間に残すものでありまして、この点について政府の御見解を承りたいのであります。
 次に、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定についてであります。
 政府は、わが国の領海十二海里実施に伴って、本協定の共同開発区域にわが国領海が含まれるという重大な事態が発生した問題に対し、国際法的に効力を疑問視される口上書をもって協定の実質的修正を行ったと主張いたしているのでありますが、これはきわめて疑義の多いものであります。しかも、将来に危険な前例となるおそれもあるものだと言わなければなりません。といいますのは、日韓両国間において、双方が確定された意思に基づいて協定内容が変更されているという明確な証拠が存在するのかどうか、これを明らかにしていただかなければならないからであります。
 また、両国間においては、従来しばしばこうした政府間取り決めの不愉快なる無視が行われた先例があるところから見れば、このような措置では与党議員の諸君でも十分であるとは言い切れないものと思うのであります。政府はどう保証するつもりであるか、明らかにせられたいのであります。
 また、協定が領海十二海里実施によって実質的に変更されたにもかかわらず、本協定に関係する国内法、すなわち日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の実施に伴う石油及び可燃性天然ガス資源の開発に関する特別措置法案の条文が、従来のものと何ら変わっていないというのはおかしなことなのであります。条約と国内法は、これは相連関し、相互に琴瑟なものでなければならないのでありますが、政府は、この際、関係国内法を訂正し、改めて国会に提出し直すべきであると思うが、どうでありましょうか、御見解を示していただきたい。
 中華人民共和国政府は、去る四月二十二日、本協定に対し、中国の主権を侵害するものである旨の抗議を再び政府に行っております。中国側の正式な了解を得る努力を怠ったまま協定を発効させることは、日中関係に悪影響を及ぼし、将来国際紛争の原因となるおそれのあるものであります。特に、資源、エネルギーの観点からのみこれを述べたといたしましても、日中間においては日韓間と同じように大陸だな問題が将来の問題として残されております。そして、その海底資源は日韓間のそれとは比較にならぬ莫大なものであると言われているものであります。したがって、なぜ政府は、こうした配慮もなく、関係国との話し合いというものを不十分なまま本協定の成立を急がれるのか、この理由を説明されなければならぬと思うのであります。
 本協定の共同開発区域は、日韓中間線のわが国内側の方に設定されております。政府は、協定交渉の過程では、確かに等距離中間線論を主張しておる、しかし、結局は日本の内側にすべて含まれるような共同開発区域に同意しなければならなかった。この点につきましては、外務委員会において飯田忠雄議員と私が指摘し、それに対する政府統一見解におきましても認められたとおり、わが国の正当な権益の実質的な放棄であります。改めてこの点に対する政府側の見解を示していただきたい。
 まことにこのとおりきずが多いのであります。
 政府の説明によれば、海洋法会議においては韓国側が今度とりました立場の大陸だな自然延長論がきわめて優勢であるということでありますが、イギリスとノルウェーとの間の大陸だな画定については、大陸だな自然延長論ではなく、むしろ政府が当初とられました等距離中間線論で合意されているのであります。こうした前例があるにもかかわらず、なぜわが国側がこうした努力を積み重ねなかったのか、どうしてそれだけできなかったのか、説明をされたいのであります。
 また、今度は逆に、政府側の立場から論議を進めてみますと、政府の説明のとおりでありますと、本協定は日本側にとってきわめて有利であり、韓国側にとってきわめて不利だという議論になっているわけであります。もし海洋法会議の結論が、政府の説明どおり韓国側にとられたいわゆる大陸だな自然延長論の勝利となって、日本側の主張した等距離中間線論の敗北となったならば、近き将来韓国側は本協定というものに対しては逆に鋭い不満を示し、将来日韓間の紛争の原因となりかねないのではないかと私は思うのであります。であるからして、むしろ海洋法会議の結論を待たずこうした法案を強行するということは、政府・与党側が当初主張した論点とは全く逆に、むしろ日韓間の紛争の種となりかねない行動ではないかと思うのでありますが、この点をいかがお考えですか。
 海底よりの鉱物資源の探査及び開発を実際に行う場合には、海底から海上に届く堅固な構築物をつくる必要があることは言うまでもないのでありますが、北海油田において例があったのでございますが、第三国から、そのような構築物について、国際航行上の障害となるとか、あるいは安全保障上の問題等を理由として撤去を要求され、国際紛争の要因となった実例があるのでありますが、わが国政府としては、共同開発区域の法的地位はいかなるものになるかを明確にする必要があるのであります。また、同開発区域に対して第三国からの武力攻撃が生じた場合、日米安保条約第五条でいう日本の施政権下への武力攻撃となるのかどうか、また、第六条の極東条項でいう安保条約発動による米軍出動対象となり得るのかどうか、また、自衛隊、韓国軍との間の共同防衛区域というようなものを考えておられるのかどうか、まことに困難な問題でありますが、政府側の見解を示していただかなければならないのであります。
 共同開発区域の水域は、黒潮と対馬海流の双方にかかわるところであります。もし石油流出事故が起こるならば、日本の沿岸漁業に重大な被害を招来し、大きな国際問題になることは必然であると言わなければなりません。この可能性は、北海油田エコフィスク地区の例を見るまでもなく、十分に考えられるものであり、単に賠償金を払えば済むという問題ではないのであります。石油流出事故というのは絶対にあり得ないなどということは、常識から言っても、科学的な常識から見れば絶対にあり得ないのであります。もし石油事故がないというのだったら、それは石油が出なかった場合であると言わざるを得ないのであります。しかも、ここで問題なのは、韓国側には公害防止の国内関係法規を欠いておるということが、連合審査会の席上、わが党古寺宏議員の質問で明らかにされましたけれども、一体これに対してどう考えておられるのか、石油流出対策とともに政府の考えをお伺いしたいのであります。
 さらに、本協定での共同開発区域の資源埋蔵量は、そう多くなく、七億トン程度ではないかという説もございますが、もしそうならば、わが国消費量の二年分程度との説があり、採算的に合うかどうか、疑問の余地があるのであります。政府は、同地区の資源埋蔵量をどのくらいであるとの見通しをとられているのか、科学的根拠はあるのかどうか、明らかにされたい。
 また、外務委員会における参考人のお話にもありましたように、多く見込めない場合は、かえって将来のために、開発を急がず、貯留すべきであるという、肯緊に値する議論もあるのであり、政府はこうした点もきわめて不十分な御意見しかないようでありますので、重ねて伺うものでございます。
 また、共同開発に当たって石油公団の出す拠出金に関するルールがあいまいであると言わざるを得ないのでありますが、開発資金に関するルールをお示しをいただきたい。韓国側には開発資金のめどがはっきりしているのかどうか、場合によっては日本側が韓国側に貸し付ける形で行うようなことも想像されるのでありますが、その点どうか、お示しをいただきたい。
 また、もし今国会で承認されなければ、韓国側は一方的に開発を強行するとか、報復手段として漁業専管水域二百海里設定を行うとか伝えられているわけでありますが、政府側の見通し、また、韓国側に対する措置、どう対処なさるのかもお示しをいただきたいのであります。
 政府は、今国会で承認されなければ国際信義にもとると言われております。しかし、その発想は、国権の最高機関であるところの国会の審議権並びに意思決定に対する重大かつ不当な干渉と言わざるを得ないのであります。
 確かに本協定は、署名されてから実に三年半を経過し、国会におきましても通算六会期を経ているのでありますが、このことは本協定がいかに問題多きものであるかという証拠であります。しかも、審議の過程を振り返りましても、私がいままでるる申し上げたたくさんの疑問が本質的にはほとんど解明されていないというところにその原因があることを、政府側は深刻に反省をなされるべきでございましょう。
 従来、政府が結ばれた条約あるいは協定等で、国会の審議が留保されているものは多数あるわけであります。また、政府自体も、明治時代にみずから加盟した条約を今日まで国会への提出を控えておられる例があることを、私は十分承知をいたしております。そうした措置があるということは、国益の上からいって当然のことでございます。
 本協定に限って承認を急がなければならない、おくれているから急がなければならぬという理由はなく、むしろ、国家百年の大計からいけば、私が申し上げましたような数々の疑問に対して十分の審議を尽くされることがわが国の将来のために必要なのであります。わずか五分、十分の追加質問等の質疑をもって本院を通過せしめるならば、国会の権威をさらに落とすものと言って差し支えはないのであります。
 私達本協定の慎重かつ十分な審議を要望しつつも、それを損ない続けた政府・自民党の恣意的な審議態度というものに対し、この際猛反省をお促しすることにいたしまして、私の質問とさせていただきます。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#19
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 今回の自由民主党並びに政府の協定審議の取り扱い、取り運び、これは私の申しておるところの「連帯と協調」の精神に反するのではないか、そのような御質問でありまするけれども、外務委員会における審査の経過は、私は、国会法に準拠して行われたものであり、適法である、かように理解をいたしておるのであります。いわゆる強行採決論なるものを言う人がありますけれども、さようなものとは理解いたしておりません。
 しかし、私は、国会の運営につきましては、かねがね申し上げておりまするとおりに話し合いをよくする、その話し合いの結果、話し合いがつかないという際には、またその際の妥当な、国会法にのっとった措置をとるべきだ、こういうふうに考えておるのでありまして、「協調と連帯」の考え方、これにつきましては、私はいささかも崩すところはございません。(拍手、発言する者あり)
 また、渡部さんは竹島の問題に触れられましたが、今回のこの協定につきましては、竹島がわが国の固有の領土であるという基本的立場をいささかも阻害するものではない、このように御理解を願いたいのであります。
 また、渡部さんは、本協定が成立することになると日中平和友好条約の成立を妨げるおそれはないか、こういうお話でございますが、先ほど土井さんにもお答えしたとおりでございます。この協定は、日韓両国のみに関係のある区域について締結しておるわけでありまして、この協定の結果、二国以外の国の利益を害しないようにということにつきましては、細心の注意を払ってきておるのであります。また、中国側に対しましてもその説明を十分いたしておるところでございます。
 なお、今後、日中間におきましてこの境界線の画定問題、これを話し合ってみたい、かように考えておるのであります。
 次に、共同開発区域の法的立場、またその日米安保条約との関係、これらにつきましては、外務大臣よりお答え申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
#20
○国務大臣(鳩山威一郎君) この協定は北部の部分と南部の部分とあるわけでございますが、この北部につきまして欠陥がある、こういうお話でございますが、いまこの北部につきましては、渡部議員よく御承知のとおりでございまして、座標三十五というところでとどまっておるわけでございますが、この辺から水深が非常に深まっておるわけで、海底鉱物資源の開発の現実的な可能性から言いまして、この辺でとどめるべきであるということであります。
 そして、この中間線を引きます場合に、竹島を基点として使用しなかったという点につきましてお触れになったと思うのでありますが、このような、竹島のような絶海の岩礁を基点に含めるということは、国際的にもこれは決まってないわけであります。したがいまして、これに関係なく線を引いた、こういうことでございまして、もとより竹島の帰属、これはわが国の固有の領土であるという考え方は一切変わっておりません。
 それから、共同開発につきまして、領海が十二海里に広がった場合に、この領海に含まれる部分がある、この点について、口上書で協定を実質的に変更することはおかしいではないか、こういう御説でございますけれども、これもたびたび御説明をいたしましたとおりでありまして、領海が拡張されて、そして国際法上領海になりますと、これは当然大陸だなではなくなる、これは当然の解釈でありまして、その点につきまして、念のために日韓両国で確認をし合った、これが口上書であります。したがいまして、国際法の構成の上から言いましてこれは当然のことであります。したがいまして、将来にわたりましてこの点につきましては問題が起こらないというふうにお考えをいただきたいと思います。
 なお、関連の国内法が直してないではないか、こういうお話でありますが、この関連国内法であります特別措置法につきましては、本協定を実施するための措置法でありますので、訂正を必要としない、このように考えておるところでございます。
 それから、中国の関係につきましては、総理からお答えになりましたが、中国につきましてこの中間線を引くのであれば、また将来、海洋法で経済水域の問題が出てくれば、将来はわが国にとってももっと有利になるであろう、こういうお考え、御主張でありますが、この大陸だなの考え方と経済水域の考え方は別個の考え方で出ておりますので、したがいまして、大陸だなとしてはやはり隣接国の間で協議をして決めざるを得ない問題である。したがいまして、共同開発をすることによって開発ができるのであります。
 それから、もし自然延長論が優勢であれば韓国に不利である、韓国側の不満が激発するではないか、こういうお話でございますが、御承知のように韓国側も本協定の早期発効を強く期待をいたしておるところでございます。協定が速やかに批准されます限り、御指摘のような事態は起こらない。このように考えております。
 なおまた、原油の流出事故に対します措置は整っておるかというお話でございますが、この共同開発協定及び交換公文によりまして手当てをいたしておりまして、事故及び漁業被害の心配に対しましては、万全の備えをしておるところでございます。北海油田の事故を他山の石といたしまして、最大限の配慮をいたしたい、このように考えております。
 それから、先ほど総理からお話のございました共同開発区域の法的な性格は一体何であるか、こういうお話でございます。また、第三国から武力攻撃があった場合はどうなんだ、安保条約上どうであるか、このようなお話でございますが、この共同開発区域の法律的な立場は、これは国際法上の大陸だなであるということ、そして日韓の双方が、天然資源の開発のため主権的権利を有すると考えておる区域である、また、双方の主張を害することなく、共同開発を行うことを協定で定めた、このような性格でございます。したがいまして、安保条約との関係で、第五条の「日本国の施政の下にある領域」、これには当たらないというふうに考えます。
 また、安保条約の第六条の適用は、御承知のように事前協議によりまして日本政府が承諾をすることが前提であります。承諾がなければ、当然、米軍は戦闘作戦行動のために出ることはできない地域である、そのように解釈しておるところでございます。
 また、この共同開発区域におきます探査、採掘活動の安全の確保につきましては、これは一般国際法の枠組みの中で、それぞれの国が独自で対処をするべきものであるということでありまして、日韓両国が共同して防衛をするというようなことではないのでございます。
 また、韓国側の企業が開発資金のことはどうなんだ。開発資金につきましては、通産大臣からお答えを申し上げますが、韓国側の問題といたしまして私どもが得ておる情報によりますと、いわゆるメジャーの一〇〇%子会社につきましても、またKOAMという企業がありますが、これにつきましても何ら問題はない、こう考えておるところでございます。
 それから、韓国が単独開発を強行するとか漁業水域の設定を行おうというようなことは、新聞報道で知っておるところでありますけれども、現実にそのような行動に出るというようなことは承知をいたしておらないところでございまして、日韓間の漁業協定は円滑に執行をされておりますので、現状におきましてそのようなことは起こらないというふうに考えております。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
#21
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
 国内法との関連の問題は、外務大臣からすでにお答えを申し上げましたので省きますが、この油田の流出の問題につきましての御心配の点でございます。
 ちなみに申し上げますと、新潟沖の日本海周辺の油田のごときは、昭和三十四年以降、百本の掘削をいたしておりまするが、いまだ一件の事故もございません。原油の掘削作業を行いますためには、先ほど外務大臣がお答えいたしましたように、鉱山保安法に基づきまする噴出防止装置等を義務づけておりますので、事故の生じないように十二分の規制をいたしまして、万全を期しておる次第でございます。
 なお、この油田の埋蔵量が約七億トンと聞くがというお話でございまするが、一九六八年に行われましたエカフェの調査に基づきましても、この九州、沖繩方面におきまする西側の海域におきましては、少なくとも七億トンというものが可採鉱量として埋蔵されておる、かような次第でございます。
 なおまた、七億トン程度では経済性がないのではないか、いまだ探査も行われておらない現状で厳密の採算性の問題を計算することは不可能でございまするが、しかしながら、先ほど申しました新潟沖の阿賀沖油田等の場合におきましては一千万トンの鉱量でございまするが、約三百億円と言われておりまするけれども、十分に採算がとれておるような状態でございます。
 さらに次は、このいまの七億トンの油田につきまして、これをただいますぐ掘ることもないではないかというような御意見もございましたが、わが国の石油資源というものを考えまする場合におきましては、ぜひともわが国の周辺の大陸だなから産出原油を確保いたすということは国策上きわめて重大な問題でございます。探鉱に着手いたしましてから生産開始まで、順調にまいりましても約十カ年近い日時を要する事業でございまして、今後のエネルギーの事情を考えました場合には、一日も速やかにこれが着手をいたしたい、かように存じております。
 さらにまた、資金の問題につきまして、韓国側に資金を貸し付けるということではないかという御質問でございましたが、昭和五十年の六月の石油開発公団法の改正によりまして、外国の政府機関等に対しまして石油開発公団が直接に貸し付けを行うことはできることとは相なっておりまするが、しかしながら、原油の供給の見返りといたしましての資金供給をどう行うものであるかという点でございますが、この場合、わが国へ石油を供給することが相手方への貸し付けの前提であるが、韓国が日本へ石油を供給することは考えられないところから、石油開発公団が韓国の政府機関等へ資金を貸し付けることは全く考えておりません。
 なおまた、石油開発公団が韓国側企業に貸し付けを行うことはではないことに相なっております。
 大体、以上をもちましてお答えといたします。(拍手)
#22
○議長(保利茂君) 渡辺朗君。
    〔議長退席、副議長着席〕
    〔渡辺朗君登壇〕
#23
○渡辺朗君 私は、民社党を代表して、ただいま議題となっております日韓大陸棚協定について、総理大臣並びに関係各大臣に質問をいたしたいと存じます。
 総理は、先進国首脳会議から本日帰国されました。その首脳会議の重要議題の一つがエネルギー問題であったように、今日、世界各国は真剣にエネルギー対策に取り組んでいるところであります。わが国の場合、この問題の国際環境はにわかに深刻なものとなってまいりました。特に資源小国であり、しかも石油の大消費国であるわが国の前途を考えるときに、予見されるエネルギー危機を回避して、どのように将来の活路を切り開いていくのか、この問題は党派を超えていま政治家に問われている最大の課題と言っても過言ではございません。(拍手)
 本協定は、そのような資源有限時代の厳しい国際環境の中で論議されているものと私は考えます。
 いま、国民の気持ちの中には、一方において、日本周辺の大陸だなの石油資源に対する大きな期待感があります。それと同時に、他方においては、開発の方式が韓国との二国間共同開発、このような国際的にも先例のない方法であることから、どのような運営が行われるのか、疑心暗鬼が生じてくるのも事実であります。
 それゆえに私どもは、委員会において協定の十分な審議を尽くすことはもちろん、協定の運用を規定しております特別措置法の内容についても、同時、並行的に検討を行うべきことを強く主張してまいりました。国民の納得のいくような国内体制をつくり、いささかも疑念を残すものであってはならないからでございます。
 しかるに、四月二十七日であります。本協定の審議は一方的に打ち切られました。わが党の討論の申し込みも受けつけずに採決を強行したことは、私はまことにこれは暴挙と言わざるを得ないと思います。その点、「連帯と協調」を指針として国会運営に当たるとしておられた福田内閣に対し、私は、この反省を強く求めるものでございます。(拍手)
 本日、補足質問の機会を得ました。改めて幾つかの問題点につき質問を行いたいと存じますが、総理並びに関係各大臣の誠意ある御答弁を私は期待するものであります。
 私は、四つの点について御質問を申し上げます。
 第一に、私は、わが国周辺の大陸だな資源開発に対する政府の取り組み方について、特にその基本姿勢をお尋ねしたいと存じます。
 政府は、エネルギー資源の三〇%を自主開発することを目標にしております。そうであるならば、そのためには、なすべきことを今日までにすでにしておかなければならなかったものと考えます。当然わが国周辺の大陸だなに対して政府が責任を持って本格的な調査、探査、探鉱を行っていてしかるべきであります。これがなされておらないで、民間企業任せが今日までの状況でございました。本協定の土台になっておりますエカフェ調査にいたしましても、一九六八年の調査でございますし、同時に、百五十キロメーターメッシュというきわめて目の粗いものでございました。
 私は、ここで技術的な細かさを要望しているのではございません。採算に乗るか否かというような企業ベースの観点やあるいは他国、あなた任せの資源対策であってはならないことを指摘したいのでございます。資源開発について政府が今後積極的に取り組んでいき、先見性を持って対処していかなければ、すべてが後手後手になる、このことは、すでに七三年のオイルショックが私どもに教訓として残しているところであります。
 また、大陸だな資源開発は、関係国の利害衝突を生じやすいものであることは、つとに予想されるところでございます。したがって、その処理方法いかんでは、相互に国民感情を刺激し、ナショナリズムの対立を誘発するおそれがございます。それだけに、政府は、常に国民に対して開発の基本方針を明示すること、そして国民的なコンセンサスを得る努力が必要であります。同時に、関係諸国に対するきめ細かな外交的配慮がなされておらなければならないと存じます。
 私は、この際、政府が海底資源開発あるいは大陸だな資源についての総合的な方針を確立すること、それは経済水域の設定をも含む施策を講ずべきものであると存じておりますが、総理並びに関係大臣の御所見をお伺いしたいと存じます。
 第二に、私は、いわゆる国益、これをいかにして保障するかという点について質問をさしていただきたいと存じます。
 本協定並びに特別措置法を見る限り、国民の資金を使いながら、開発の推進を図る、その利益を国民に果たして還元できるシステムができているのでありましょうか。残念ながらできていないと言わざるを得ません。
 海底油田の開発は巨額な資金が必要とされます。またリスクも大きい。したがって、その資金の適正な運用を図るべきは当然であります。それと同時に、利益を国と国民のために提供する措置がしっかりと講じられていなければなりません。
 特別措置法案によれば、特定の企業が特定鉱業権者として採掘を行い、資源を取得する権利を持つことになっているのであります。しかし、これは石油及び天然ガスが生産が行われる段階においては、少なくとも政府が関与し、コントロールすることが必要であると私は思います。欧州北海油田の場合、生産が開始されたそのときにおいては、英国、ノルウェーの例のごとく、国営会社あるいは公社を設立しているのであります。そして、これが国民への利益還元を行っているのであります。
 本来、国民的共有の財産である資源、それを国民が享受できるようにすることが国益というものであると私は存じます。そのための開発体制の整備を公的機関が行うべきであります。したがって、わが国においては特定企業、メジャーに生産物の処理、配分を任せるのではなくして、特殊法人あるいは公社といった形態のものをつくるべきではないでしょうか。
 過日、この点につきまして外務委員会においてわが党の提案をいたしました。これに対しまして、通産大臣、覚えていらっしゃると思います。通産大臣並びに石油開発公団総裁は、これに対して積極的に賛同の意思の表明がされました。ここにその点を再度確認させていただきたいと思います。さらに、この問題につきましては総理の決意のほど、これをお聞かせいただきたいと存じます。
 第三に、汚染事故の防止とその対策についてであります。
 本協定の付属交換公文には、事故防止のための細目が規定されています。しかし、それで果たして十分でありましょうか。本協定が調印されてからすでに三年有半の歳月を経ております。その間、サンタバーバラ沖の事故、今回の北海汚染事故、これが発生をいたしました。それらを他山の石として、万全の上にも万全を期すべく、私は、その三年間の進歩を遂げた最新の防止技術あるいは装置、これらを導入していくことが必要であると考えます。
 また、汚染等の事故が万一起こったとき、これに対処して政府の責任を明らかにしておくことが必要であります。なぜならば、日韓双方の連帯責任、無過失賠償責任はうたってはございます。しかしながら、それはあくまでも企業ベースの責任の範囲でございます。万一、企業の負担能力を超えた事故、こういったものが起こった場合に、どのように対処すべきなのか。こういった点については、早急に両国の政府間で協議し、取り決めをつくっておく必要があると私は信じます。
 また、関連して、海洋汚染の防止を双方が国内法として立法化をすること、これをも両国間で協議すべきだと考えますが、いかがでございましょうか。総理並びに関係大臣にお伺いをいたします。
 最後に、中国を初め他の近隣諸国との間に、将来紛争の種を残すことのないよう、どのような外交的措置をとっていかれる所存か、お聞かせを願いたいのでございます。
 たとえば、すでに中華人民共和国からは抗議の意思表示があったのでありますが、それを放置したままにしておくことは、将来において禍根を残すことになる点を、私は深く憂慮するものであります。
 政府は、この際、積極的に話し合いの道を開き、大陸だなの境界等、双方の懸案事項について協議を開始すべき段階であると考えておりますが、そのために、今国会中にも再度の日本政府としての申し入れをする用意があるかどうか、総理並びに外相の所信のほどをお尋ねするものであります。
 以上の諸点について、明確な御答弁をお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#24
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 渡辺さんは、わが国にとりまして、資源エネルギーが非常に緊要な問題である、したがって、そういう観点から、わが国の近海において石油資源が開発できるというようなことがありますれば、それに対しまして最大の努力をしなければならぬという旨を力説されましたが、私も、その点は全く同感でございます。
 そういうことを考える場合におきまして、日韓大陸だな、これは私どもは、非常に重大な関心を持たなければならぬ問題と、かように考えておるわけであります。
 ただ、この日韓大陸だなは、韓国並びに日本双方に、その境界線につきまして意見の相違があるわけなんであります。この相違の点を相争っておったのでは、なかなかこれは決着に至らない。そこで、共同開発構想というものを持ち出して、そして資源小国、そしてまた、これからの展望から見ますると、わが国とすると、本当に少しでも多くの資源をわが国またはその近傍に持たなければならぬ立場を持つものでありまして、その立場をぜひ貫きたいという一念から、この協定は出ておるというふうに御理解願いたいのであります。
 そういう考え方でありまするけれども、この大陸だなに存在する資源そのものは、これはお話のとおり、国民資源である。その資源は、国民にひとしく利益、恩典を与えるものでなければならない。それは私は、もうそのとおりに考えるわけでありまして、これを開発するに当たりましてその開発権者、これはあるいは民間というようなことがあるかもしれませんけれども、十分にその趣旨に沿うように指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
 なおまた渡辺さんは、海洋汚染や漁業被害問題について、政府は予防措置や万一の事故の手当てなどについて配慮しなければならぬというようなお話でございまするが、当然のことでございます。協定では、海洋汚染の防止及び除去のため、両国がとるべき措置につきまして交換公文が交わされておるのでありまして、この交換公文はただいま御指摘の点に備えておるつもりでございます。
 また、万一の事故につき企業では責任がとり切れない、企業の力を超える損害の発注というようなこともあり得やしないか、そういうような場合におきましては一体どうするんだというお話でございまするが、日韓共同委員会という構想が協定発効後に発出するわけであります。その委員会において協議すべき問題である、かように考えております。
 また、本協定、これの成立の結果、第三国との関係は悪化しやしないかという御懸念でございます。いま特に中国を名指しでお話しでございまするけれども、中国につきましては深甚の配慮をいたしておるわけでありまして、今回御審議いただいておるこの協定、その対象大陸だなの地域は日韓両国のみに関する部分でありまして、日中大陸だなの境界画定につきましては今後日中間で話し合いを始めたい、その申し入れをいたしたい、さように考えている次第でございます。(拍手)
    〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
#25
○国務大臣(鳩山威一郎君) 渡辺先生の資源外交につきましての基本姿勢と申しますか、お尋ねがあったわけでございます。外交的な措置が後手後手になっておるではないかというようなお話があったわけでございます。
 この点につきまして、これからの大陸だなの開発というものはどうしても外交的な折衝を必要とするということになろうと思いますので、この点につきましては、今後とも鋭意努力をいたしたい、このように考えておる次第でございます。
 それから、中国との関係をお述べになりましたわけでありますが、この国会中にぜひもう一度中国との了解を求めるように努力を払え、こういう御趣旨と思いますが、その御趣旨に沿いまして最善の努力をいたしたい、このように考えるところでございます。(拍手)
    〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
#26
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
 大陸だなの賦存いたしまする資源は国民共通の資産であって、その開発に伴う利益は国民全体に還元せらるべきものであるという御高見に対しましては、全く同感でございます。特に石油資源のありませんわが国といたしましては、最も安定的な石油、天然ガスの供給源でございますので、政府といたしましても、積極的にその開発を推進してまいらなくては相ならぬ。
 具体的には、石油開発公団からの投融資を行う際に、これらの資金でございまするが、探鉱中の分につきましては開発公団の資金をもちまして、そうして日本企業の負担額の七割を投融資することによって助成をいたし、また、開発が成功いたしました暁におきましては、日本開発銀行の融資によりましてこれらを運営をしてまいる、かような姿においてこれが進められてまいるのでございまするが、この国民の共通の財産とも申すべき貴重なこれが還元される仕組みになっておりますることは、日韓大陸だなにつきましても、このような投融資を行うことによりまして開発の助成を行う可能性があるわけでございます。
 なおまた、御指摘のように、これを公的機関で行ってはどうだという御意見でございまするが、生産開始後のイギリスあるいはノルウェーの体制に関連をいたしましての先生の御意見かとも存じまするが、全く傾聴に値しまするものがございますので、今後十分にこれらの問題につきまして検討してまいりたい、かように存じております。(拍手)
#27
○副議長(三宅正一君) 寺前巖君。
    〔寺前巖君登壇〕
#28
○寺前巖君 私は、日本共産党・革新共同を代表し、いわゆる日韓大陸棚協定に関し、主な点にしぼって質問をいたします。
 政府は、この協定の審議に当たって、資源エネルギー問題の解決はわが国にとってきわめて重要であると強調してきました。わが国が自主的、民主的なエネルギー政策のもとでエネルギー資源の開発を積極的に進めるのは当然であります。しかし、石油の開発について言えば、今日その成功率はきわめて低く、巨額の投資が必要となっています。それだけに国民の合意を得ることは必要欠くべからざるものであります。
 ところが、去る四月二十七日の衆議院外務委員会において、自民党の諸君は、民社党の同席を得て、わが党には今国会この議題について一度も質疑をさせなかったばかりか、総理質問や国民に対する中央、地方の公聴会をも行わさせずに審議を打ち切り、採決を強行したのであります。
 この暴挙は、議会制民主主義のじゅうりんというにとどまらず、国民に説明のつかない反民族的、反国民的協定の疑惑の隠蔽以外の何物でもないのであります。(拍手)
 大体、韓国政府は、今国会で本協定が承認されなければ単独開発に着手するなど、脅迫的言動を行ってきておるのであります。政府は、この件に関する韓国の内政干渉的態度をどのように考えているのか。また、協定の自然成立をねらった会期の延長は断じて容認しがたいものでありますが、これらの件について、総理、また自民党の総裁としての見解を伺いたいと思うのであります。
 第二に、本協定の疑惑に満ちた利権絡みの背景についてであります。
 本協定の共同開発区域は、もともとわが国の主権的権利とも言うべき範囲であります。ところが、一九六九年のエカフェ報告と前後する時期に、アメリカ系メジャーが、東シナ海周辺の鉱業権獲得に駆け回り、そして、わが国の設定鉱区に重複的に韓国の大陸だなと称してその権利を韓国政府に求め、この地域を問題にし、そしていま、あたかも主権的権利問題をたな上げにする顔をして、両国の利益を図っていくように見せかけているのであります。
 日本政府自身も、一九七二年四月までは、国際司法裁判所へ提訴してでもこの地域の主権的権利を守ろうとして、韓国へも提起してきていたのであります。ところが、提訴決意後約四カ月の第六回日韓定期閣僚会議では突如として共同開発へと急転したのであります。との間の事情について韓国ロビイスト、日韓協力委員会常任理事の矢次一夫氏は、新聞や雑誌で、当時の金山、後宮新旧駐韓大使とともに、韓国の金総理に共同開発でやろうと提起し、金総理の合意を得たと説明しております。
 総理、日韓協力委員会がアメリカ系メジャーの策動と呼応して、一九七〇年前後から取り組んできた共同開発構想の実現に向けてわが国政府がこの地域の主権的権利を主張していたそのときに、わが国駐韓大使が韓国政府にこのように働きかけていたという驚くべき事実をどう考えますか。
 また、何ら共同開発をする必要もなければ、筋合いもないこの地域を、開発担当大臣である田中通産大臣、あなたは当時日韓協力委員会の事務総長でありましたが、なぜ日韓共同開発を促進をしなければならなかったのか、しかと説明を願いたいのであります。
 第三は、先ほど来述べてきています主権的権利の放棄の問題であります。
 現行大陸棚条約では、相対する国の大陸だなの境界画定は合意もしくは中間線等距離の原則によるとされており、現に世界の二十四に及ぶ大陸棚境界画定協定もすべてその原則を基本としております。それはいまや国際的合意ともなっているのであります。
 ところが、今日わが国政府は、日韓の中間線からわが国九州の南西に広がる日本の領海十二海里と接したこの区域について、現行大陸棚条約によっても日本の主権的権利下にあることを一向に強調しようとしていません。
 外務大臣、世界のどこに相対する国の大陸だなの境界を一国の主権的権利とも言うべき範囲に深く入り込んで、中間線等距離の原則以外で決めた国がありますか。御説明をいただきたい。
 また、政府は、この件に関する法的立場をたな上げにしたと言っておりますが、それはわが国の主権的権利が及ぶ区域ではあるが韓国側が妥協しないのでやむを得ず譲歩したということではないのですか。何がたな上げですか。総理の納得のいく答弁を求めます。
 また、韓国は、地質学者の間においても異論の多い沖繩海溝の存在を理由とした自然延長論を盾に、九州の間近までを韓国の大陸だなであると主張しております。しかし、この主張は、国際司法裁判所でも強調された公平の原則には全く合致しないものであります。この点についても外務大臣の見解を伺いたいのであります。
 さらに、いまや世界の大勢となっている二百海里排他的経済水域から見れば、この協定は日本の国益にとって決定的な損失を与えるものであります。この決定を待たずして本協定の締結を急ぐことは、この地域の権益を五十年という長き将来に向かって事前に権利を放棄することにほかならず、世界の笑い物になるとさえ言わざるを得ないのであります。総理の明確なる見解を求めます。
 第四は、十分な環境保全対策がなされないままに海底油田開発を促進していいのかという問題であります。
 改良に改良を重ねてきた北海油田の最近の大事故を見るとき、技術過信はきわめて危険であります。万一この共同開発区域でこのような事故が起これば、黒潮の分岐点でもあり、東シナ海はもちろん、日本海や太平洋沿岸にも被害が広がり、わが国の漁業にきわめて広範囲にわたって壊滅的な打撃を与えるのであります。それだけに、開発は慎重に慎重を重ねるのが当然であります。
 ところが、外務省発行の。パンフレットには、「共同開発区域ではこのような事故が起る可能性はありません。」と断定しているのであります。
 総理並びに外務大臣、この非科学的な認識で、海洋汚染することなく開発できると考えているのですか。
 さらに、韓国においてはわが国の海洋汚染防止法に相当する法律がなく、協定調印後も整備が進んでいません。また、韓国の法令は、韓国政府と開発権者の契約をもって法令とするなど、公害規制の面でもきわめて立ちおくれが目立つのであります。
 協定第十九条は、いずれかの国の開発権者が操業管理者となって開発するとき、その操業管理者の国の法律を適用するとしていることから見ても、この問題はきわめて重大であります。また、わが国においても直接海底油田開発に対応する法制度はまだ整備されていません。
 総理並びに環境庁長官、このような状態で事故の防止や対策が十分とられ、漁場や産卵場などが保全し得るとお考えになるのか、納得のいく説明を求めるのであります。
 第五は、この開発計画が国益にかなうものではないという点であります。
 政府は、わが国独自の石油確保の目的で石油開発公団をつくり、石油開発事業に対して出資や融資を行ってきました。ところが、石油が出ず、会社がだめになれば、出資はもちろん、融資分も返済しなくてもよいという、いわゆる成功払い方式をとっております。このため、いままでに融資した総額千四百三十五億円についても、すでにその約一割、百三十六億円がむだになっているのであります。この額は今後ますますふえていくでしょう。
 ととろで、本協定によって予定されている共同開発事業は、まさにメジャー支配のもとに進められるものであります。韓国側開発はすべてメジャーの手であり、わが国側もまた各社ともメジャーと半々の共同事業となっているのであります。わが国が莫大な投資を行い、成功したとしても、石油は実際には全体の四分の三がメジャーの手に渡ってしまうのであります。
 通産大臣、この地域の開発計画の内容と投資予定額、石油開発公団による融資の見込み額、さらには石油の採取予想量など、正確に事業の全容を国民の前に明確にお示しになるべきであります。
 さらに、本協定に基づく特別措置法案では、鉱区税を大幅に引き下げ、探査権設定登録は現行の八分の一に、採掘権設定登録は現行の二分の一にするなど、至れり尽くせりのものとなっております。なぜこのようにこの開発に限って特別の優遇措置をとるのか、これらの点について通産大臣の所見を伺います。
 以上、質問しましたように、この協定は多くの問題と疑惑が解明されないままになっています。そうして、ろくろく国会審議もせず、わが国の主権と国益を著しく害する協定の批准をいま進めようとしているのであります。
 私は、このような反民族的、反国民的協定には、断固反対することを表明して、補充質問を終わるのであります。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#29
○内閣総理大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。
 韓国は、本協定の審議に対して内政干渉しているのじゃないか、そういうようなお尋ねでございますが、ともかく、この協定は、締結されてから三年以上になるわけです。韓国の方ではもう早く批准を了しておりまするにかかわらず、わが方におきましては、まだ批准が終わっておらぬという状態でありますので、韓国側が不満を表明するのは、私は当然だと思う。それは内政干渉というふうに受け取る必要はない、かように考えております。
 また、政府は、協定の自然成立を図るために、会期延長を考えているのじゃないかというお話でございますが、そのような考え方はだれも持っておりません。
 また、政府は、主権に関する法的立場をたな上げすると言っておるが、その意味は、わが国の主権は及ぶのであるけれども、韓国が妥協しないものだから、やむを得ないで譲歩するという意味かというようなお話でありまするけれども、さようなことではないのであります。この共同開発方式、これは、だれが考えてもこの方式以外にはちょっと考えられない。日韓両国双方、どっちが譲歩した、どっちが勝った、そういうような性格のものではございません。
 また、わが国の在韓国大使が、何かこの協定作成の間に動き回ったというようなお話をされましたが、私は、その事実につきましては承知しておりませんけれども、しかし、だれが考えても、この問題は大陸だなの境界について、両国において争いがあるわけなんです。そういう状態をほうっておいたら、この大事な大陸だなの開発ができない。これはもう共同開発以外には手はないのでありまして、どなたがどういう動きをしたか存じませんけれども、その大陸だな共同開発構想、これを持ち出したという動きでありますれば、それは私は正しい動きからであった、かように理解をいたしております。
 また、この大陸だな問題と経済水域問題、この関係についてお尋ねでございまするけれども、これは別個のものというふうに考えておるのであります。したがって、一方が決まれば他方が自動的に決まるというような関係ではございません。本協定は、将来のわが国経済水域設定をみずから制約するものではございませんです。
 それから、この環境の問題について心配だ、こういうお話でございまするけれども、これは日韓両国が相協力をいたしまして海洋汚染の防止、除去などについて努める、こういうことで交換公文を交わしておるのであります。この交換公文を根拠といたしまして、さような問題には有効に対処してまいるという考えでございます。
 また、外務省発行のパンフレットによれば、共同開発区域では事故が起こる可能性がないと断言しておるが、これはどういうふうな見解かというお話でございますが、これは外務大臣よりお答え申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
#30
○国務大臣(鳩山威一郎君) 全世界で、大陸だな境界の画定協定につきまして自然延長の考えを採用しておるケースがあるかという、これは先ほどもお答え申し上げたのでありますけれども、一九七二年のチモール沖の大陸棚協定、豪州とインドネシア間の境界線が中間線よりもインドネシア側寄りに決められておるということを申し上げたのであります。
 この本件は、共同開発地域を決めたのでありまして、決してこの大陸だなの境界を決めたのではないのであります。北の方の協定は大陸だなの境界線を決めたのでありますけれども、南の方は境界を決めたのではなくして、共同開発をしようという区域を決めた、このように御理解をいただきたいわけでございます。
 それから、この外務省のパンフレットにつきましてまたお触れになったわけでございます。北海におきます汚染事故、流出事故が起こったことは、これは考えられなかった事故が起こったわけでございますから、事故が全く起こらないというようなことは、もちろん神様でなければ言えないことであります。しかし、私どもがパンフレットで申し述べたこと、このサンタバーバラで起こったような事故は、これはまれなケースでありまして、このような事故が起こることはないだろう、これを強く書きましたので、これはそのように御承知おきいただきたいわけでございます。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
#31
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
 日韓大陸棚協定は、政府の判断のもとに調印いたしたものでございます。また、本協定は、わが国の主権的権利を放棄したものでは断じてございません。
 なお、その間に日韓協力委員会等々の民間の親睦団体が介在して云々というようなことは、断じてかようなことはございません。
 なおまた、開発に伴いましていろいろと危険のあること、かようなことがぜひともあってはならないことでありまして、あくまでも万全を期してその安全を確保すべきことは当然でございます。
 なおまた、これらの投融資の資金計画を具体的に示すようにというお話でございまするが、投資予定額あるいはまた石油開発公団等の融資見込み額あるいは石油の採取見込み量等の事業計画の全容は、御案内のとおりに、現在の段階ではまだ探鉱活動が行われておりません。どれほど資金を要しまするか、いまだ試算をすることは不可能な段階でございまして、共同開発地域で採取される石油の量も、探鉱活動が行われましてだんだんとこれが実施に移りまする段階におきまして、これらの諸点が逐次明らかになることと存じます。
 なおまた、鉱区税の優遇という問題でございまするが、本件は鉱区税の特例を設けてございまするけれども、まず第一に、この大陸だなの両国が定めました鉱区を、鉱区の価値の低い部分がございましてもこれを一括して取得いたすような状態であり、開発権者の税負担が、通常の鉱業法に基づきます大陸だな開発に比べまするとはるかに大きいものでございます。第二には、日韓両国の共同開発でございまするが、生産されました天然資源の半分しか日本側の開発権者が取得できないという特性にかんがみまして、特に優遇いたしておるような状態でございます。
 大体、以上お答えをいたします。(拍手)
    〔国務大臣石原慎太郎君登壇〕
#32
○国務大臣(石原慎太郎君) 現況下、海底油田の開発が環境保全対策に問題があるのではないかという御質問でございますが、基本的な線については総理から答弁がございましたが、具体的に補足させていただきます。
 日韓両国の交換公文の中に汚染防止の要綱として三つの点がございます。第一は噴出防止装置等に対するもの、第二は油の排出に対するもの、第三は廃棄物の排出に対するものでございます。
 第一の噴出防止装置等に対します規制は、鉱山保安法を適用するわけでございますが、これは国際レベルをかなり上回る厳しいものが日本にすでにございます。
 第二、第三の油の排出、廃棄物の排出に対しましては、これは国際レベルと同じものがございます。海洋汚染防止法を適用するわけでございますが、このような措置によりまして、制度面で防止は十分に果たせると思います。
 なお、協定の二十条に基づきまして、この防止法の規制度に両国間に差がありましたならば、より適正な方に歩み寄るということが妥当だと心得ます。
 環境庁としましては、油の流出等の事故によりまして海洋汚染が生じないように、何と申しましても汚染防止制度の厳正な運用、そして施設の技術的な徹底したチェックが肝要だと存ずる次第でございます。(拍手)
#33
○副議長(三宅正一君) 伊藤公介君。
    〔副議長退席、議長着席〕
    〔伊藤公介君登壇〕
#34
○伊藤公介君 私は、新自由クラブを代表して、ただいま議題となりました日韓大陸棚条約に関して、総理並びに関係各大臣に質問をいたします。
 調印以来三年、国会に提案をされること七たび、継続審査、廃案、再提出を繰り返してきたまさにいわくつきの日韓大陸棚条約が、去る四月二十七日夜半において、われわれ新自由クラブはもちろん、その他各党の質問がほとんど済んでいない状況の中で、突然にして外務委員会で政府・自民党の手によって強行採決をされたのであります。私は、きわめてこの事態は遺憾であり、激しい憤りを感じざるを得ません。(拍手)
 二十七日、民社党を除く四野党の外務委員会の理事並びに国対の委員長が、今後の外務委員会の運営をどうするか、こういって知恵をしぼって、慎重に私どもが検討をしていたときに、突如外務委員会再開の院内放送があってからわずか三分足らずの間に強行採決がされたのであります。
 国会は、言うまでもなく国民を代表する国権の最高議決機関であります。われわれ新自由クラブは、どんな場合にも審議を拒否しない、われわれは審議に応じてその真相を明らかにし、開かれた国民の皆様方に質疑を通して理解をいただきたいと主張をしてまいりました。しかし、国会の運営は、質疑に応じると同時に、このたびのような強行採決をされないという与野党双方のルールを守る国会運営がなければ、多くの国民の信頼にこたえる議会運営はできないと思うのであります。
 私ども外務委員会におきましては、もう各党の代表の外務委員会の委員が、御承知のとおり、連日夜の十時あるいは十一時まで、きわめて異例な形で行われてきた外務委員会にもかかわらず、わが新自由クラブは参加をしてきたではありませんか。外務委員長、あなたはだれよりも、外務委員長あなた自身が承知のはずであります。あなたは与野党の伯仲をしているこの現状を認識をしておらず、したがって、何が何でも数で押し通せるという、まさに自民党のかつての面影は過ぎ去ったと言わなければならない今日、大きな反省を促さなければならないと思うのであります。
 民主政治というものは、一党の主張がいつもまかり通っていくのではない。私どもは、それぞれの政党がむしろお互いに相手の立場にじっと耳を傾けるという委員会の運営を行わなければならない、この上に立って、委員長の采配を振るわなければならないと私は思うのであります。外務委員会を正常な形に戻し、直ちにこの日韓大陸棚条約を再び正常な衆議院の外務委員会において、質疑を、採決を再び外務委員会に戻すことを私は心から強く感じるのであります。
 しかし、議長裁定がありました。私は、これ以上申し上げるつもりはありません。しかし、議長裁定を各党が受け入れたいま、私は、このことについてこれ以上その主張を続けるつもりはありませんけれども、私が断じて許すことができないと考えるのは、委員長が、物理的に出席が不可能な状態で、意図的に採決を強行したという事実であります。
 さて、総理、このような委員会の運営は、単に外務委員長一人の責任ではなく、かかる暴挙を指導した自民党総裁として、その責任もまことにもって重大であり、この責任を一体どう感じていられるのか、お伺いをしたいのであります。
 次に、経済水域との関係について質問をいたします。
 国連海洋法会議においては、二百海里経済水域の設定ということで、ほぼ国際的なコンセンサスが得られている今日であります。新海洋法が成立をすれば、共同開発区域は、わが国の経済水域にすべて含まれることになります。政府は、経済水域より大陸だなの自然延長論が優勢であり、おくれればおくれるほどわが国にとって不利になると答弁をしてまいりました。
 外務委員会における参考人の松井芳郎名古屋大学の教授でありますけれども、「この協定がおくれれば、海洋法会議での動向から見て日本の立場が不利になるというのは当たらない。むしろ経済水域が確立をすれば、開発区域は当然日本に属するようになり、批准を急ぐのは、国益を譲り渡したと後世の国民から批判される」と主張したのを初め、参考人はほとんど同様の主張をしたのであります。自民党が推薦をした山本草二東北大の教授ですら「現在の段階では協定の共同開発方式を最善としながらも、先に行くほど不利になるとの積極的な判断は持っていない」、こう述べているのであります。
 そもそも、大陸だなの自然延長論は、大陸だなの自然延長が漁業専管水域を越えても、そこに他国の漁業専管水域あるいは経済水域がなく、すべて公海の場合にのみ主張ができるのであって、他国の経済水域のもとに大陸だながあるような場合、この自然延長論はむしろ世界の大勢とはなり得ないというのがわれわれの判断であります。
 日ソ間に例をとってみれば、ソ連はいま、二百海里漁業専管水域にすでに主権的な権利が及ぶと言っています。それでは、ソ連の二百海里漁業専管水域の中にわが国の大陸だながあるからといって、ソ連の二百海里経済水域のわが国の大陸だな開発が一体できるでしょうか。総理、あなたの見解をお伺いをしたいと思います。
 最後に、政府は再三にわたり、中国に対して本件協定に関するわが国の考え方を説明をしてきたけれども、そのまま何の答えもないと言い続けてまいりました。しかし、このところ中国側からは、「中国の主権を侵犯するものである」と、重ねて抗議がされているのであります。今後、日本と中国との間の海底に眠る百二十八億四千万バレルとも言われる、地球において最後にして最大の油田の開発こそ、わが国の将来にとってきわめて重大な問題であります。
 一日も早く日中平和友好条約を締結して、東シナ海の海底油田開発にこそわが国の運命を託し、中国との話し合いを速やかに開始することが国益に沿うものであると私は思いますが、総理の所見を伺いたいと思います。
 福田総理、この条約は、いまから五十年間拘束をするものであります。私はいま三十五歳です。私が八十五歳のときまでこの条約に拘束をされるのであります。そのとき、福田総理、あなたは百二十一歳であります。
 今後、海洋の秩序は大幅に変わろうとしております。私は、この問題について、より慎重な取り扱いをすることがわれわれの後世に対する責任であるとかたく信ずるものであります。
 以上、私は、本協定の批准について、政府はその手続を直ちに中止し、改めて隣接諸国間で話し合いを持つべきであるという意見を表明をいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#35
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 外務委員会の運営が妥当でないとのお話でございますが、私が報告を受けておりますところによりますると、議事は国会法に従いまして適正に行われた、かようなことでございます。
 私は、国会の運営については、話し合い、つまり「連帯と協調」ということを強調しておりますが、今後ともこの考え方でやってまいりたい、かように考えます。
 それから、海洋法会議における大陸だなの範囲論、その傾向はどうかというようなことを中心にしてお話がありましたが、これは、最近は自然延長論が有力のように聞いております。しかし、結果がどういうふうになりますか、これはまだ予断は許しません。
 日本といたしましては、いずれにいたしましても、まず第一に、とにかく中間線原則を主張する方針でございますが、しかし、どういう主張が採用になろうが、実際にそれをある海域において適用するという段階になりますると、これはどうしても隣接諸国の話し合いがうまくつかなければ動き得るものじゃございません。話し合いということが非常に大事である。
 また、そういう意味におきまして、日韓大陸棚条約につきましては、日韓間で主張は基本的には違ったのです。違いますが、その間ひとつ共同開発方式をとろうということにいたしておることはしばしば申し上げておるとおりでございます。
 また、これに関連いたしまして、日中関係を阻害することはないかというようなお話でございまするけれども、これもしばしば申し上げておりまするとおり、この大陸だなの範囲は、これは日韓間だけの関係のある部面に限定してあるわけであります。中国の大陸だなに関係をしない、こういうことにつきまして細心の注意を払っておるわけであります。
 なお、日中間につきましては、その大陸だなの境界をどうするかという境界交渉、これに移ることが妥当である、さように考えております。(拍手)
    〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
#36
○国務大臣(鳩山威一郎君) 総理からほとんどお答えになりましたので、私からつけ加えることはないのでありますけれども、改訂単一草案におきまして、経済水域が設けられました場合と、それから大陸だなとの関係、これは何ら決められておらないのでございます。また、発生的に言いますと、大陸だな理論の方が先行しておりまして、大陸だなのない地域がこの経済水域という権利を主張し出した、こういうことから申し上げますと、どうしても大陸だな理論の方が強い、こういうふうに私どもは解釈しておるのでございます。
 そういう意味で、今後とも両者の調整がつきませんと、ただいま総理がおっしゃいましたように、結局のところ隣接国で相談をしていかなければ開発ができない、これが現実の姿であるということを申し上げて、お答えにかえさせていただきます。(拍手)
#37
○議長(保利茂君) これにて質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#38
○議長(保利茂君) 討論の通告があります。順次これを許します。河上民雄君。
    〔河上民雄君登壇〕
#39
○河上民雄君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております日韓大陸棚協定に対し心から反対し、憂慮を込めて反対討論を行うものであります。(拍手)
 本協定は、その内容を検討し、その政治的背景を見るとき、これほど愚かで危険な協定は少ないと断ぜざるを得ません。(拍手)
 この協定は、五十年の有効期限を有し、二十一世紀にわたることを考えるとき、われわれは、われわれの子孫に対し深く責任を感じなければなりません。
 政府はしきりと、本協定を数年間も放置しておくことは国際信義上問題があると力説してまいりました。しかし、国会は、この三年の間、三回の継続審議、二回の審議未了、すなわち廃案という処置をとってきたのであり、これは国会法にのっとり、本協定を承認しないという意思を間接的に表明したものであります。(拍手)この国会の立場を不作法にも批判するがごときは、三権分立のたてまえから、われわれ議会人は許すことはできないのであります。
 本国会におきましても、従来からの問題に加えて新たな事実が幾つか明らかになっております。十二海里領海法の提出に伴い、この協定に規定された共同開発区域がわが国の領海を侵害することが明らかとなり、いわゆる瑕疵ある協定であることが明白となったにもかかわらず、政府・自民党はこれをほおかぶりして、法的効力のない口上書の交換をもって押し切り、しかも、質疑者が数多く残っているにもかかわらず、四月二十七日、ついに審議打ち切り、強行採決という暴挙を行ったことは、まことに言語道断であります。(拍手)
 この暴挙は、本協定の自然成立をもくろんだものであり、単に自民党内閣最後のあがきを示すだけでなく、韓国側の圧力によってこの協定の承認を急ぐところに、日韓両国にある腐敗の深さを感ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 政府は、本協定の批准がおくれるならば韓国の共同開発区域における独自の開発が一方的に始まるとのおどしを繰り返しておりますが、長い将来にわたるわが国の主権と国益をわれわれは譲り渡す一わけにはまいらないのであります。
 いまやわが国も、領海十二海里、漁業水域二百海里の設定に踏み切り、世界の海洋秩序はいまや大きく変わりつつあるのであります。
 政府は、韓国の大陸だな自然延長論が世界的に見て優勢であり、日本の中間線論は少数であって、待てば待つほど不利になると報告しておりますが、しかし、二国間で大陸だなの境界を画定した条約は、先ほど来繰り返されましたように、いまや二十四にも上り、それらはすべて公平の原則に基づく等距離中間線を原則としております。少なくとも大陸だなの自然延長論で境界を画定した例は世界にはありません。
 そもそも共同開発などという発想は、現存いたします官僚機構から生まれるものでなく、自民党の岸信介氏とそのブレーンが考えついたものであることは、最近の新聞紙上で岸氏らがみずから語ったことで明らかであります。(拍手)われわれは、本協定が、日韓癒着の構造汚職の新たなる出発点となることを恐れるものであります。(拍手)
 このような政治的背景から生まれた発想を正当化するために、外務省は、わが国の主権的権利を持つ経済水域二百海里の中にすっぽり入るいわゆる共同開発区域に、韓国の主権が当然に及ぶとするがごとき発言をいたしておりますが、これは今後の海洋法会議その他の外交交渉におけるわが国の立場を弱め、まさに国益を損なうものと言わねばなりません。
 また中国は、本協定が調印された直後から、本協定は絶対に容認できないと声明を繰り返しておりますが、政府は、この抗議を正式なものと認めず、これを無視しておりますが、いかなる根拠に基づくものでありましょうか。「中国の国際法上の権利の侵害には、十分な配慮を行っている」と、一方的にわが国の立場を押しつける態度でありますが、このことは中国との友好関係に重大な支障を来すものであります。東シナ海における海底開発の問題は、関係各国、つまり日本、韓国だけでなく、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国とも十分に話し合いをし、合意の上に出発すべきものであると私は信ずるものであります。(拍手)
 さらに、本協定における共同開発区域は、イカ、サバ、アジ等の産卵地で、古くからわが国の有力なる漁場として知られ、二百海里時代に入るとともに、近海漁業の重要性が増大している今日、この海域に石油ガス公害、海底自然の破壊が生ずれば、黒潮と対馬海流の分岐点でもあることを思いますときに、漁業の立場からも、この協定の取り扱いにはもっと慎重でなければならないと信じます。
 先日、世界の最高技術を誇る北海油田のノルウェー沖において原油流出事故が起こったことは、重大なる警告を意味するものであります。
 本協定には、開発に伴う膨大な資金の流れ、その海域における国際紛争の生じた場合の問題など、なお国民の知りたいこと、聞かねばならぬことが数多く残されておりながら、強行採決によってその道を閉ざしてしまうことは、事実上、国会の責任を放棄したに等しいものであります。(拍手)
 なぜ急ぐのか、残り少ない自民党政権が続いている間にあわてて開発を急がなければならない理由でもあるのか、大きな疑惑を深めずにいられないのであります。(拍手)
 本協定が調印されたのは、朴大統領緊急措置第一号が吹き荒れている一九七四年一月のことでありました。そのとき、民主救国の叫びを上げて緊急措置適用第一号となった韓国の張俊河氏は、その著書「石枕」の中で「再び愚かな祖先とならないために」という言葉を残しておりますが、われわれもまた将来の日本国民に対して、愚かな祖先とならぬようにしなければなりません。(拍手)
 以上、言葉は尽くしませんけれども、私は、自民党の諸君におかれても、この協定に良心的に反対せられんことを特に切望いたしまして、私の討論を終わりたいと思います。(拍手)
#40
○議長(保利茂君) 中村正雄君。
    〔中村正雄君登壇〕
#41
○中村正雄君 民社党を代表し、ただいま議題となっております日韓大陸棚に関する協定について、賛成の討論を行います。(拍手、発言する者あり)
 討論に先立って、先日の外務委員会における自民党の委員並びに委員長に対して猛省を促したい点がございます。
 その第一は、わが党の渡辺委員より正規の手続により質疑の通告が出され、かつ、理事会においてこれが確認されていたにもかかわらず、委員会開会直後、一方的に自民党委員より質疑打ち切りの動議が提出された暴挙であります。(発言する者、離席する者あり)
 第二は、質疑打ち切りの動議が成立した直後、直ちに討論の通告を連呼したにもかかわらず、委員長はこれを無視し、討論の通告なしと記載した、あらかじめ用意した原稿をわずか数秒で棒読みして、本案の成立を宣言し、委員会に出席いたしておるわが党委員に賛否の表明を行う機会を奪った理不尽な運営であります。
 しかしながら、国家は自民党のものではありません。あくまで国民的利益の確保を図ることが私ども政治家の責務であることを信じております。このような観点から、わが国のエネルギー問題を考え、本協定について賛否を決めるべきであるとすることがわが民社党の基本的な方針であります。(拍手)
 慢性的なエネルギー危機の到来を予見する者がほとんどであり、石油不足時代の到来までに時間的余裕のないことが警告されております。もし何らの対応策も考慮せず、現状のままで時日の経過を許すならば、エネルギーの供給不足からやがて世界の経済は、成長段階から一転して衰退の道へと転落することは必至と言えましょう。(拍手)
 特に資源小国、石油消費国であるわが国の前途は、きわめて深刻であります。予見され得るエネルギー危機を回避し、将来への活路を切り開き、わが国の存立をいかに求むべきか、この課題は、党派を超え、政治家に問われております最大の課題であるのみならず、その責務はきわめて重かつ大であります。(発言する者、離席する者多し)
 総合的なエネルギー対策の……
#42
○議長(保利茂君) 静粛に願います。――静粛に願います。
#43
○中村正雄君(続) 取り組みの中で、四面を海に囲まれているわが国にとって、大陸だなの石油、天然ガスの開発は、将来にわたり重要な意義を有するものであることは申すまでもありません。
 ただいま国会の承認を求められております日韓両国に隣接する……(発言する者多し)
#44
○議長(保利茂君) 静粛に願います。
#45
○中村正雄君(続) 大陸だなの南部開発協定の対象となっておる区域は(発言する者多し)エカフェを初めとする各種調査により、石油埋蔵量もきわめて有望な地域であることが推定されており、わが国至近距離における海底油田の開発は緊急の課題であることが多くの識者によって指摘されるところであります。
 大陸だな資源の開発では、とかく関係国の利害が競合しがちであり、最近のエーゲ海をめぐるギリシャ、トルコ間の紛争事例でも明らかなところであります。
 本協定は、開発権をめぐる日韓両国間の法理上の対立をたな上げし、両国の開発権者が共同開発に当たることは、エネルギー危機の到来が予測される今日……(発言する者多し)
#46
○議長(保利茂君) 静粛に願います。
#47
○中村正雄君(続) 有効かつ実際的な解決法と言わなければなりません。
 第二点は、国際信義の問題であります。(発言する者多し)
#48
○議長(保利茂君) 静粛に願います。
#49
○中村正雄君(続) 二国間の条約で、条約締結後三カ年の長い間これが国会においてたなざらしされた例は過去にありません。
#50
○議長(保利茂君) 自席にお帰りください。自席にお帰りください。
#51
○中村正雄君(続)…… (発言する者多し)締結し、……国会で党内の意見がまとまらないため、このような事態に至った責任を政府は深く感ずべきであります。
 世界の中に生きるわが国、世界に依存して繁栄を続けなければならない日本にとって、外交の基本は国際信義を重んずることを第一としなければなりません。遅きには失しておりますが、今国会でこの案件は決着をつけなければならないと考えます。(拍手)
 本協定の実施に当たり、多くの留意されなければならない問題があります。ことに、真に国益として国民に還元すべきものとするための措置を講じなければなりません。そのためには、わが党が指摘したごとく、石油開発を単なる……(発言する者多し)
#52
○議長(保利茂君) 静粛に願います。
#53
○中村正雄君(続) あるいはメジャーに任せることなく、英国あるいはノルウェーの例のごとく、国策会社あるいは特殊法人をつくるべきであります。
 同時に、これから述べます諸点について、政府は具体的な方策を緊急に講ずべきことを強く要望いたします。
 その第一は、中華人民共和国を初め近隣諸国に対し、十分な説明を行い、いやしくも将来において紛争の禍根を残さないよう、万全の方途を講ずべきことであります。
 第二は、サンタバーバラ沖あるいは最近の北海油田の大事故にかんがみ、海洋汚染や事故の防止のため、最大限の努力を行い、このような汚染防止を条件として開発を進めるものとする。万一、事故及び汚染の発生があったときには、厳重な対応策を用意するとともに、漁業等の被害補償の義務づけを明確にすることであります。
 第三は、石油開発権者の責任と義務、あるいは租税、関税問題等、具体的な協定の運用は国内法にゆだねられております関係上、これらの措置法については、慎重な審議の上、再検討を望みます。
 以上の要望を加えて、わが党は本協定を承認する立場を明らかにするものであります。
 以上で討論を終わります。(拍手)
#54
○議長(保利茂君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#55
○議長(保利茂君) 採決いたします。
 本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#56
○議長(保利茂君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第二 中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律案(内閣提出)
#57
○議長(保利茂君) 日程第二、中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。商工委員長野呂恭一君。
    ―――――――――――――
 中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔野呂恭一君登壇〕
#58
○野呂恭一君 ただいま議題となりました中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 御承知のとおり、昭和四十八年の石油ショック以来、従来から中小企業が大部分を占めている分野に大企業が進出し、紛争が発生する事例がふえてまいっております。本案は、このような事態に対処して、中小企業の事業活動の機会を適正に確保するため必要な調整を行う等の措置を講じようとするものでありまして、その主な内容は、
 第一に、中小企業団体は、中小企業の経営の安定に悪影響を及ぼすおそれのある大企業者の進出計画について、主務大臣に対し、事前調査及び調整の申し出ができること、
 第二に、主務大臣は、調整の申し出を受けて、中小企業の事業活動の機会を確保するため、中小企業調整審議会の意見を聞いて、大企業者に対し、当該事業の開始時期の繰り下げ、規模の縮小等の勧告をすることができること、
 第三に、主務大臣は、大企業者による進出計画の既成事実化を防ぐため必要があると認めるときは、一時停止勧告をすることができること、
 なお、調整勧告及び一時停止勧告に大企業者が従わなかったときは、その旨を公表することができること等であります。
 本案は、四月十九日当委員会に付託され、同日田中通商産業大臣から提案理由の説明を聴取して以来、参考人を招致する等、慎重に審査を重ね、四月二十八日質疑を終了いたしましたところ、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの共同提案に係る調整命令の規定及び命令違反に対する罰則の新設等を内容とする修正案が提出され、採決の結果、本案は全会一致をもって修正議決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対し、附帯決議が付せられましたことを申し添え、以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#59
○議長(保利茂君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#60
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
#61
○瓦力君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#62
○議長(保利茂君) 瓦力君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
#64
○議長(保利茂君) 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。社会労働委員長橋本龍太郎君。
    ―――――――――――――
 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔橋本龍太郎君登壇〕
#65
○橋本龍太郎君 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、原子爆弾被爆者の福祉の向上を図ろうとするものでありまして、その内容は、
 第一に、認定被爆者に対する特別手当の額について、現に当該認定に係る負傷または疾病の状態にある者に支給する特別手当の額を、月額二万七千円から三万円に引き上げ、当該状態にない者に支給する特別手当の額を、月額一万三千五百円から一万五千円に引き上げること、
 第二に、健康管理手当の額を、月額一万三千五百円から一万五千円に引き上げること、
 第三に、保健手当の額を、月額六千八百円から七千五百円に引き上げることであります。
 本案は、去る三月十五日に内閣修正により、特別手当等の額の引き上げの実施時期が二カ月繰り上げられ、昭和五十二年八月一日から施行されることとされたものであり、四月十二日本委員会に付託となり、本日の委員会において質疑を終了し、採決の結果、原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#66
○議長(保利茂君) 採決いたします。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
 発言時間に関する動議
#68
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議が提出されました。
 本動議は記名投票をもって採決いたします。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんととを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#69
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#70
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開通。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#71
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#72
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百二
  可とする者(白票)      二百三十七
    〔拍手〕
  否とする者(青票)       百六十五
    〔拍手〕
#73
○議長(保利茂君) 右の結果、本日の議事における発言時間は、趣旨弁明については十五分、質疑、答弁、討論その他については十分とするに決しました。
    ―――――――――――――
 安倍晋太郎君外二十四名提出発言時間制限の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石川 要三君
      石田 博英君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻葉  修君    稻村佐近四郎君
      稲村 利幸君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大坪健一郎君    大西 正男君
      大野  明君    大平 正芳君
      大村 襄治君    奥田 敬和君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 道彦君    海部 俊樹君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      川崎 秀二君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村武千代君    岸  信介君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      坂田 道太君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 宜伸君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      高鳥  修君    竹下  登君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    津島 雄二君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      坪川 信三君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    友納 武人君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      灘尾 弘吉君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      萩原 幸雄君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    服部 安司君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原 健三郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田治一郎君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    三池  信君
      三木 武夫君    三原 朝雄君
      三塚  博君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上  勇君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山口シヅエ君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
      鳩山 邦夫君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      木島喜兵衞君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      斉藤 正男君    沢田  広君
      柴田 健治君    渋沢 利久君
      島本 虎三君    嶋崎  譲君
      清水  勇君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田畑政一郎君
      多賀谷真稔君    高沢 寅男君
      竹内  猛君    武部  文君
      楯 兼次郎君    土井たか子君
      中村 重光君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      芳賀  貢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    美濃 政市君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    村山 富市君
      森井 忠良君    八百板 正君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横路 孝弘君    横山 利秋君
      吉原 米治君    米田 東吾君
      渡部 行雄君    渡辺 三郎君
      渡辺 芳男君    浅井 美幸君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      石田幸四郎君    市川 雄一君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      草野  威君    古寺  宏君
      斎藤  実君    坂井 弘一君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    田中 昭二君
      竹内 勝彦君    武田 一夫君
      谷口 是巨君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      長谷雄幸久君    林  孝矩君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      伏屋 修治君    二見 伸明君
      古川 雅司君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    荒木  宏君
      浦井  洋君    工藤  晃君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      田中美智子君    津川 武一君
      寺前  巖君    東中 光雄君
      不破 哲三君    正森 成二君
      松本 善明君    三谷 秀治君
      安田 純治君
    ―――――――――――――
#74
○議長(保利茂君) 木原実君外五名から、内閣委員長正示啓次郎君解任決議案が提出されました。
 本決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略して、議事日程に追加するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
    ―――――――――――――
 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案(木原実
  君外五名提出)
#76
○議長(保利茂君) 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案を議題といたします。
 提出者の趣旨弁明を許します。木原実君。
    ―――――――――――――
 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔木原実君登壇〕
#77
○木原実君 私は、日本社会党を代表し、内閣委員長正示啓次郎君の解任決議案を提案をいたします。(拍手)
 まず、その本文並びにその理由を朗読をいたします。
    内閣委員長正示啓次郎君解任決議案
  本院は、内閣委員長正示啓次郎君を解任する。
  右決議する。
    〔拍手〕
      理 由
  内閣委員長正示啓次郎君は、厳正公平であるべき委員長の職責に違反し、政府与党の意のままに一方的に内閣委員長職権によって開会した同委員会において、いまだ審議を終了していない「沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案」に対する修正案の強行採決を行った。
  かかる暴挙は、委員長としてあるまじき行為であるのみならず、国会の権威を傷つけ、議会制民主主義を根本から踏みにじるものであり、
 その責任は極めて重大である。
  従って今後、本国会の重要法案を審議する内閣委員会の委員長として、その職務を遂行するには不適当であると判断する。
  これが、本決議案を提出する理由である。
 以上が、決議案の本文並びに理由であります。
 私は、さらに、本決議案を提案するに至った経過並びに理由について申し述べたいと存じます。
 諸君、御存じのように、来る五月十五日は、沖繩県が本土に復帰して満五周年を迎える日であります。
 沖繩が本土に復帰するに当なって、「沖繩を温かく迎えよう」というスローガンを全国に張りめぐらしたのは、ほかならぬ政府・与党であります。(拍手)復帰後五年が経過をいたしました。沖繩は、果たして皆さんの手によって温かく迎えられたでしょうか。それが問題であります。
 沖繩の現状は、相次ぐ本土資本の進出によって、企業の系列化、土地の買い占め、公害の増大、そして脆弱な経済体質の上に、いまや不況とインフレの波が押し寄せ、県民は全国一の物価高と失業の脅威にさらされているのであります。
 しかも、沖繩県民にとって諸悪の根源であると言われる軍事基地は、日本全土の米軍基地の過半数がこの狭い島に集中し、沖繩県民はいまなお基地支配の影に生活を営むという現状にあります。
 「沖繩が本土に復帰すれば、米軍の基地は本土並みに縮小されていく」と返還当時繰り返し強調されましたのは当時の佐藤総理でありました。しかし、この五年間、沖繩の基地はどれほど整備縮小されたでしょうか。ベトナム戦争が終息をし、アジアのデタントが進行する中でも、なぜか沖繩の米軍基地の機能は強化され、韓国からの米軍撤退の動きと相まって、その基地活動は日増しに激しくなっているという状況であります。最近では理不尽な戦車道の敷設などを行い、核兵器や生物兵器配置の疑惑さえ指摘されているという状況であります。
 かつて沖繩返還当時、時の県知事屋良朝苗氏は、「われわれは日本の平和憲法のもとに帰るのである、われわれは再び石にはなりたくない、極東のかなめの石などというものにはなりたくない」と強調をいたしました。しかし一沖繩の現状は依然として基地の重圧のもとにあえぎ、安保体制の重荷を一身に背負っているのであります。
 さらに、沖繩にはあの戦争の傷跡がいまなお深刻な影を落としております。特に、今国会の焦点となりました地籍の問題もその重要な取り残された問題の一つであります。沖繩は激しい戦火にさらされ、米軍占領のもとでほしいままに土地は取り上げられ、地形は変形し、今日なお境界や地籍の不明確な地域が数多く残されておるのであります。憲法に保障された私有権にかかわる基本的な権利がいまだ回復されていないというのは、恐るべきことであると言わなければなりません。
 政府は、この国会にいわゆる基地確保のための特別措置法案を提出いたしましたが、その内容は、軍事基地内の地籍を定め、その永久使用と、使用に応じない地権者には、地籍が明確になるのにあわせて土地収用法を適用するという内容を含むものでありました。これは恐るべき措置であり、考え方であります。基地の確保をすべてに優先し、基地外の地籍は捨てて顧みないということであります。
 政府は、これまでも公用地等暫定使用法によって基地用地の強制使用を行ってきたのでありますけれども、この暫定法自体が憲法違反の疑いがあり、現に違憲訴訟の対象となっている法律であります。この法律案がさきの沖繩国会で審議された際にも、鋭くその問題点が指摘をされ、政府は暫定法の定める五年以内に地籍の明確化を行うと繰り返しこの壇上において約束してきたところであります。
 しかし、この五年間、沖繩県当局を初め関係地主は懸命の努力を行って地籍の明確化の作業を行ってきましたけれども、地籍の原簿や公図は戦火で失われ、地形の変化は著しく、米軍から返還された基地跡地も地籍不明確のままその使用もかなわないという実情にあります。
 私たちは、そのため、社会、公明、共産三党による地籍明確化法案をこの国会に提出し、国の責任において速やかに地籍の明確化を行うべきであるという制度の確立を目指したのであります。
 わが内閣委員会は、これらの法案を扱う中で現地調査を行い、地籍明確化作業の苦心をつぶさに見ることができたのであります。
 その結果、内閣委員会は、基地の永久確保を優先させるのではなく、緊急なのは、この五年間、政府が顧みることのなかったすべての不明確な地籍を、この際、国の責任と負担において明確にすることであるという認識を持つに至りました。このことは与党の自由民主党を含めて、少なくとも理事会は全会派が一致して、地籍明確化優先のために、この際全力を尽くそうということになりました。
 このことは、当然のこととはいえ、内閣委員会は使命感に燃え、すばらしい一歩を踏み出すことができるという希望に燃えておったのであります。わが正示啓次郎君は、みずからその先頭に立つと言い、落ち目の自民党の中にもこれはまれに見る識見の持ち主がいるものだと、ひそかに考えたほどであります。
 内閣委員会が地籍明確化を優先して制度化しようと決意したときに、政府案はすでに廃案の運命にありました。われわれは、野党三党提案の明確化法案を基礎に、新たな法案の作成のために真剣な努力を払いました。向こう五カ年の間に計画を立てて地籍の明確化の作業を進めること、地権者の地籍を確認するために調整会議を設置すること、国の責任を明らかにするために実施主体を国の行政機関とし、地籍決定の裁定を行うこと、つぶれ地等の補償、跡地の利用計画など、制度の充実のために努力を続けたのであります。
 去る六日、正示委員長は、その作業の結果を内閣委員会理事会に示しました。それは野党三党案に比べれば、まことに不十分なものではありましたが、一歩の前進であると認められたのであります。そのままであれば、内閣委員会もその使命の一端を果たすことができ、正示啓次郎君は、今日今夜、解任決議案などというまことに不名誉な決議を行われないで済んだはずであります。
 しかるに、正示君は、地籍明確化のための修正案の中に、事もあろうに、現行の公用地等暫定使用法の五年間延長を附則としてつけ加えることを提案したのであります。この暫定使用法は、法の明文によっても、立法の趣旨からしましても、延長の絶対に行えない法律であり、この法のもとに不当な基地用地が取得されておるのであります。私たちは、この水と油のものを一緒にして、実質的には基地の永久取得を招く措置に強く反対し、その切り離しを要求したのであります。
 しかるに、正示君は、五月九日に至り、暫定使用法の延長を含む修正案を用意し、あらかじめ採決を予定しつつ、職権をもって委員会を開催するに至りました。このやり方は、厳正公平であるべき委員長の職責に背き、九仭の功を一簣に欠くという恥ずべき委員会運営であると言わなければなりません。
 正示啓次郎君は、古く明治の終わりのころ和歌山県に生まれ、学業を終えて大蔵省に入り、その俊足をうたわれたということであります。
 それにしては大蔵省というところは、総理大臣福田赳夫君と言い、先ほどの鳩山外務大臣と言い、どうしてこうも不敏な人材を抱えたのかと、改めて驚かざるを得ないのであります。(拍手)かつて、「法学士国を誤る」という言葉がありました。いまや、大蔵省のOBは国を破るという時代を迎えたのではないかと憂えるものであります。
 正示君の沖繩地籍法確立のために燃やしたあの情熱は、一過性の思いつきであったのか、それとも一場の春の夢であったのかと言わざるを得ないのであります。(拍手)
 正示君は、温厚にして篤実な人柄であります。政界を隠退でもすれば、人々は彼の徳をたたえ、やはり政治をやめてよかったなあと、拍手をもって迎えられるに違いないほどの人材であります。私はその人柄を認めつつ、正示君のために、この解任決議案の成立に先立って速やかに委員長の座を去り、相ともに沖繩の建設のためにまっしぐらに邁進する道を選ばれんことを望みたいのであります。
 以上、私は正示君の功罪を皆さん方の前に提示し、過般の委員会運営に当たる不当なやり方を糾弾をし、速やかに解任決議案が皆さん方の賛同を得て成立をするようにお願いをし、提案理由の説明を終わりたいと存じます。(拍手)
    ―――――――――――――
#78
○議長(保利茂君) 質疑の通告があります。順次これを許します。野坂浩賢君。
    〔野坂浩賢君登壇〕
#79
○野坂浩賢君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題になりました内閣委員長正示啓次郎君に対する解任決議案に対して若干の質問を行い、委員長の暴挙及びその本質を皆さんの前に明らかにしたいと思うのであります。(拍手)
 沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律五年間延長を本質的なねらいとするところの、沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法案の強行採決を行ったことは、きわめて重大と言わなければならぬのであります。
 私は振り返ってみて、沖繩が復帰してから満五年間を迎えるのであります。私は提案者に対して、沖繩の現状は一体どのようになっておるのか、このことについてまず伺いたいと思うのであります。
 私も、去る四月の十二日、復帰五年を迎えた沖繩を同僚の諸君とともに訪ねたのであります。そして沖繩の現状は、農業県であると言われながら消費県に転落をし、中小企業は本土企業の進出によって自由社会における倒産の自由だけが許されておるという現状をこの目ではっきりと見てまいったのであります。(拍手)
 農家の諸君たちに今後の沖繩の進展と発展はどのようにすべきかということをいろいろ討論をする中で、多くの農民は基地を指さしてこう言うのであります。あの基地が返還をされたならば二万町歩も二万五千町歩もわれわれは耕して、真に沖繩県民が安定をした生活を迎えることができるということを涙ながらに訴えておるその現状をわれわれ政治家はどうとらえるべきであるかということを、心真に迫って考えさせられたのであります。(拍手)
 この五年間にわたって政府はどのような施策をしてきたのか、沖繩県民にどのようにこたえてきたのかということを私は提案者に聞きたいと思うのであります。
 第二番目に私は聞きたい。今回のこの公用地法、政府・自民党は基地確保新法案の強行採決を当時企図しておったのでありますけれども、沖繩県民を先頭にして多くの日本の国民の諸君たちの激しい抵抗に遭って、ついに修正案を提出をせざるを得なかった。そしてまた、その本質的なものは、この公用地法五年間延長にその本質を見ることができるのであります。沖繩県民の中で一体何を望んでおるのか、国民の声を政治に反映をするということは、自民党の諸君も民社党の諸君も新自由クラブの諸君も同じことであろうかと思うのであります。
 いま、沖繩県民の諸君たちがその希望を結集をして、いわゆる反戦地主会というものが結成されておることは、皆さんのよく御承知のとおりであります。五百人もの反戦地主会があらゆる妨害にもめげないで今日も真の平和を求めて闘っておる現状は、沖繩県民の真の姿を明らかにしておるものと思うのであります。
 それにもかかわらず、沖繩県民の三十年にも及んできたこの怨念を無残にも踏みにじった自民党及び民社党あるいはまた新自由クラブのその行為は、許さるべきではないと思うのであります。(拍手)
 委員長の職責は、常に公平であり、公正でなければなりません。自民党の思惑どおり職権をもって開会を行う、このような姿は、委員長の職責を忘れ、放棄したものと言えると思うのであります。正示委員長はみずからその非を悟り、真に委員長辞職をすると思いきや、いまもなお便六としてその職にしがみついておる姿は、笑うべきか怒るべきか、私はその良識を疑うものであります。
 この正示委員長の姿勢と態度をどのように提案者は考えるのか、そしてその本質は一体どこにあるというのか、私は提案者に聞きたいと思うのであります。(拍手)
 沖繩県民の声を、真の願いを、いかにしてわれわれは実現すべきでありましょうか。今日なお地籍も不明であり、憲法に定めてある私有地のその権利はいまだ不明瞭であるということは、皆さん方のよく承知されるところであります。真に調査をし、そして戦後処理を文字どおり終わって県民の皆さん方の持ち分がそれぞれ明らかになること、これが沖繩県民の願いであるということは議論をまたないところでございます。
 私どもは、いまこのような状態の中で、ニクソン・佐藤会談による基地つき、核つき、自由使用というような姿を再び残してはならないと思うのであります。今日、この自由使用、永久使用という姿を自民党が沖繩県民の願いを踏みにじってやるような暴挙を、断じて国民の名において許すことはでき得ないのであります。
 このような点について、提案者はどのように考えておるのか。私は、この際、県民の願い、国民の願いをこの議場を通じて国民の前に明らかにしていただくように心からお願いをして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔木原実君登壇〕
#80
○木原実君 質問者にお答えをいたしたいと思います。
 ただいま私の趣旨説明に対しましてまことに適切な質問をいただきました。野坂浩賢君は、鳥取県にこの人ありと言われまして、沖繩の実情につきましても、みずからの体験を踏まえながら大変に実情を掌握をし、文字どおり沖繩県民の心にこたえよう、これはわが社会党の基本的な理念でありますけれども、よく党の意向を代表し、研さんを積まれ、沖繩を訪れては、あしたには農民の諸君と語り、夕べには不況と倒産にあおられておる中小企業の皆さんと語って、よくこの実情を本議場の中から質問という形で披瀝をしていただきまして、心から感銘をいたしておるところであります。(拍手)
 何よりも本院の基本的な使命、われわれがいまやらなければならないということは、野坂君の御質問の中にもありましたように、沖繩県民の願いと心にわれわれが党派を超えてどれだけの答えを出すことができるか、こういうことにしぼられておるわけであります。
 復帰五年、ただいま野坂君からは、沖繩の農民諸君に対して政府がいかなる対策を立ててきたかという御質問がございました。私は、不幸にして席が違いまして、政府の席にいないことがまことに残念であります。野党でございますから、批判という立場を持つのは当然でありますけれども、それにいたしましても、この席に列しておる諸君が沖繩の農業に対してとってまいりました施策というのは、つづめて言えばゼロに等しい、こう申し上げても過言ではないのであります。(拍手)
 今日、沖繩の伝統的なパイン栽培、御案内のように伝統的な農民の仕事として営々として栽培をされてきたものでありますけれども、それは相次ぐいわば商品農業生産としての農業の争いの中で、置き去られていくという状態にあります。パイン生産に携わる農民諸君は、機会あるごとに政府に陳情をし、政府の施策の変更を求めて活動してきたところであります。わが党選出の上原議員は、その先頭に立って農業政策の、少なくとも沖繩農民の心にこたえる農政の転換を求めてまいったわけでありますけれども、どういうわけか政府の施策の中にはこれという見るべきものがないわけであります。そのために、いまやパイン農業は衰退の危機の状態にあるという姿であります。
 あるいはまた、われわれは建設的な方向として、沖繩に本土に向けての素材の生産、その経営の拡大に必要な資金の補給、生産の指導、流通関係の改善、こういうものを政府に求めておるわけでありますけれども、これまた、どういうわけか政府の施策は沖繩には及ばないわけであります。沖繩に身も心も通わないというのが今日の政府の姿であります。まことに遺憾と言わなければなりません。
 私たちは、あの限られた島の中にあって、乏しい水を分かち合い、農民の皆さんが営々としてこの島に生きるために苦心をしている姿を見るにつけても、せめて内閣を交代をして、私どもが農政を担当をして、沖繩の心にこたえることを一日も速やかに、そのために沖繩の諸君とともにがんばっていきたいと考えておるところであります。(拍手)
 私はまた、ただいま不信任の決議案を提出いたしました正示啓次郎君の委員長としての姿勢、その本質はどうか、こういう御質問に対してお答えをしなければならないのはまことに心の痛むところであります。
 私どもは、やはり委員会を同じくし、厳正中立であるべき委員長の姿を期待をして、今日まで私は理事として委員長を多少助けてきたつもりであります。それにもかかわらず、彼も政治家として一片の良心がありますから、地籍の明確化については何とかこれを確立をしようと多少前向きになったという努力を認めなければなりません。しかしながら、残念ながら自由民主党という党籍を離れたわけではございませんので、土壇場まで参りますと、沖繩の心を忘れ、沖繩の現状を無視し、みずからの委員長という席の中での限界の中に哀れにも埋没をしていったというのがその姿であります。今日、政治の諸悪の根源は、どういうかげんか、やはり政府・与党の中にあるとわれわれは指摘をせざるを得ません。いわばその落ち目の中の自民党の選出の委員長として彼は努力はしたけれども、最後の一線を越えることができなかった。まことに残念と言わざるを得ないところであります。
 多くの御質問をいただきました。答弁漏れがあっては困りますので、もう少し申し上げますけれども、最後に御指摘のございましたように、佐藤・ニクソン会談の、沖繩を基地つき、核つきの島に再び置いておいてはいけない、あのような国際間の取り決めが今日の沖繩を苦しめている根源ではないかという御質問がございました。私どももその憂えをともにするものであります。
 繰り返しますように、返還後五年、どなたも沖繩においでになりましたら、何よりも真っ先にぶつかるのは、相も変わらぬあの膨大な基地群の存在であります。そして、この基地には、本院の予算委員会におきまして上原康助議員が厳しく指摘をいたしましたように、今日なお核の存在を容易に指摘できるという痕跡が至るところにあるわけであります。私どもはさきの内閣委員会の視察におきまして嘉手納の基地に参りました。ここには核兵器を使う以外には用のない部隊が存在をしておるわけであります。それにもかかわらず、政府は繰り返し、沖繩には核がございません、アメリカに聞きましたけれども、ないと言っております。こう言うのですね。これは子供の使いのようなものですね。私どもは、残念ながら、沖繩に核の存在を否定をする根拠というものがないことを今日まことに憂えとも不安ともするところであります。
 私どもは、さらに一層沖繩の現状についてその姿をきわめ、少なくとも、野坂君御指摘のように、核や、あるいはまたいわゆる基地つきのままに沖繩が経過することのないように最大の努力を払ってまいりたい、そのように考えておるところであります。
 多くの問題につきまして御指摘をいただきましたけれども、不敏にして、以上御答弁を申し上げまして、野坂君の御質問のお答えといたします。(拍手)
#81
○議長(保利茂君) 島田琢郎君。
    〔島田琢郎君登壇〕
#82
○島田琢郎君 私は、ただいまの提案に対し、若干の質問を行うものであります。
 まず第一に、その理由に、内閣委員長正示啓次郎君の、委員長として厳正公平であるべき職責に違反したとあるが、これをもう少し具体的に当時の状況を再現していただきたいと思うのであります。何となれば、今回政府から提案をされております沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案の修正案の強行採決は何としても容認できるものではありませんし、いわんや、現地の沖繩県民にとっては、いまやこの政府・自民党の暴挙に対して、県民挙げて反対の意向を明らかにしているからであります。
 ただいま野坂浩賢君の質問に対して、提案者の木原実議員から、きわめて端的に今日の置かれている沖繩の現状について触れたのでありますが、私は、きわめて重要な時期にありますだけに、この点について重ねて、この五年間に沖繩県民が期待をし、そして失望をし、今日の状況に追いやられている現況をもう一度国民の皆さんとともに振り返ってみなければならぬと思います。
 きわめて鋭角的な政治目標として沖繩の本土復帰を目指して闘い抜かれ、そして実現した七二年返還以降、先ほど指摘のあったとおり、間もなく満五年が経過するのであります。しかしながら、今日において沖繩のすべてを略奪し抜いた米軍基地は依然としてそのままの姿で残っており、核と戦争の危機をはらんだ不安な日常が沖繩の全島を覆い尽くしているのであります。
 七二年返還により、本土の在日米軍基地同様に日米安保条約第六条や地位協定第二条の適用によって、日本政府から米国政府に提供するものといった、法的性格の上辺だけは統一のものになったと言われています。しかしながら、返還が事実上四次防計画の作成過程と同時進行の形で沖繩を日本独占資本主義の対外膨張の南進基地化すべく推し進められ、何よりもインドシナ革命の勝利とアメリカ帝国主義の敗北を打ち出され、アジア人をしてアジア人と戦わしめるニクソン・ドクトリンの転換の一環としての米帝から日帝への施政権の返還であったことは、反戦復帰をこそ切望した沖繩県民に対して、日本政府が米軍基地の継続使用をほとんどそのままの状態で認めたことに歴然とあらわれているのであります。
 この法的には米軍に提供されることになった軍用地、つまり基地を返還の時点で空白が生じないようにアメリカに便宜を図った政府・自民党は、さらに米軍から肩がわり的に返還基地を自衛隊が使用できるようにするため、五年間の時限立法で沖繩県における公用地等の暫定使用に関する法律を強制制定し、自衛隊の強制配備の道を切り開いたのであります。
 アメリカという異民族支配からの祖国復帰という、感情的に高揚するナショナリズムを利用しつつ、本土矛盾の押しつけによる沖繩切り捨て政策を隠蔽して、本土並み返還の美名を宣布した七二年返還とは一体何であったのでありましょうか。この五年間できわめて明確になったことといえば、差別による同化政策以外の何物でもなかったということであります。
 日米安保体制の堅持とそのための米軍基地の固定化、そして自衛隊の強制配備といった沖繩基地をめぐる状況の新たな展開は、独占化し帝国主義化している日米両国の資本と権力の相互補強という形で、基地沖繩の屈辱と不安な日常を県民に対して恒久的に強要していくだけで、施政権の返還は文字どおり空文化し、政治、経済、社会、教育上のあらゆる分野で沖繩をいやおうなしの復帰体制に追い込み、本土との一体化を至上命令とした政府がやったことはたった一つ、日本資本主義のひずみを本土よりも沖繩により多くしわ寄せし、そうすることによって差別と同化の国内植民地化を貫徹したことでしかありませんでした。
 そして、より深刻な事態は、沖繩県民が暴圧的な米軍の専制支配に抗して築き上げ、そして身につけてきたたけだけしいまでの直接民主主義的な思考と強烈な行動力に裏打ちされた主体的な抵抗体が、反戦復帰が日々幻滅と映る中で挫折を強いられている危機に見舞われていることであります。
 沖繩返還と言われ、復帰と言われ、奪還とまで言われた実体が「なぜ運動の主体の挫折までをも引き起こす状況に立ち至ったのか、提案者はこの辺のところをぜひこの機会に明らかにしてほしいのであります。(拍手)
 さらに、沖繩問題の根本は、提案者が詳しく述べておりますように、まさに諸悪の根源は、言うまでもなく沖繩に依然基地が存在することであります。朝鮮半島に標的を据えた在沖米軍の、前線基地としての沖繩基地の機能強化や自衛隊の強制配備が完了しつつある中で生じた問題が、基地確保新法による基地収奪への新たな策動であるとすれば、この法律は許すわけにはまいらぬということに相なるわけでありますが、これをなぜ正示啓次郎委員長が強行採決に踏み切ったか、この辺について提案者なりの判断があると思いますので、この機会に明らかにしていただきたいと思います。(拍手)
 なお、前段で申し上げましたように、沖繩は県民を挙げて、この政府提案の沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案に対して反対を表明しています。去る昨年の十月十六日に、沖繩県の知事が代表で、この法案の制定に反対する要請が行われていますが、この機会に改めて政府・自民党の諸君に沖繩の心を理解してもらうためにも、ぜひこの反対要請の全文を読み上げて、これに対する提案者の意見と考え方を聞いておきたいと思います。
  沖繩県民は、悲惨な戦争、これに続く長期の米軍事支配の苛酷な体験と、更に狭隘な県主に存在する広大な米軍基地によって県民福祉が大きく阻害されてきました。そのため、県民は一切の基地の存在に反対し、その整理縮小、撤去を強く要求し、基地のない平和な生活を希求し続けてきたのであります。
きわめて重要な考え方であります。
  しかるに、政府はこのような県民の要求を無視して「沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律」が来年五月十四日で失効することに伴い、新たに「沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法」を今臨時国会において制定しようとしております。
  御承知のように、現行のいわゆる公用地暫定使用法は、米軍が不法・不当に接収し、使用してきた沖繩における米軍基地を憲法その他の国内法令に照らして、何ら是正することなく、五年の長期に亘って継続使用を図ったのもであります。この法律は、当時の琉球政府を始め、多くの国民が違憲性の強いものとして、反対したにもかかわらず、これを無視して強行採決されたものであります。現に一部土地所有者から違憲訴訟が提起され、係争中であることも事実であります。
  ところで、政府が今臨時国会において制定しようとしている法律案の中には、地籍の明確化のための所要規定も定めているが、これは米軍用地及び自衛隊用地内に限定され、しかも、地籍が確定されるまでの間、必要によっては無期限に、この法律によって米軍用地及び自衛隊用地をそのまま継続使用することができることになっております。
  これは、現行の公用地暫定使用法よりも一層私権を侵害する違憲性の強いものであるといわざるを得ません。
  県民が要求している地籍の明確化は、国策による戦争の結果、混乱した地籍を基地の内外を問わず、一体として国の責任において早急に整備し、その有効利用が図られるよう措置することであります。
#83
○議長(保利茂君) 島田君――島田君、島田君、制限の時間になりましたから、結論をしてください。
○島田琢郎君(続)
  しかるに、この県民の要求が基地の継続使用を容易ならしめる手段として意図的に利用されることは、極めて遺憾であります。
  よって、本県は、この法律の制定には反対でありますので、なにとぞ本要請の趣旨を御理解のうえ、特段の御配慮をお願い致します。
とあります。
#84
○議長(保利茂君) 島田君、結論をしてください。
#85
○島田琢郎君(続) 政府・自民党の諸君は、この県民の願いを一体何と心得ているのか。この際、この県民の心を心として、国民の皆さんとともに、沖繩の県民の皆さんが味わってきたこの苦渋と苦難の歴史を再び繰り返すことのないように、本法案を通じて国民的な課題として解決することを切に望むの余り、提案者に重ねて以上の点を質問する次第であります。
 以上をもって私の質問を終わります。(拍手)
    〔木原実君登壇〕
#86
○木原実君 島田琢郎君にお答えをいたします。
  島田君は、制限をされました時間いっぱいを大変有効に使われまして、熱情あふるる質問を展開されました、私の提案をいたしました趣旨説明の中で十分に触れることのできなかったところを、質問という形で鋭くえぐられたわけであります。
 島田君は、北海道五区の選出だと承知をいたしております。御自分は北の寒冷の地に生まれながら、なおかつ憂国の至情から、わが沖繩の問題についてもきわめて血の通い合った、心の通い合った識見を披瀝されまして、これは、さすがに北海道にその人あり、あるいはまた、いまや農林水産委員会の理事としてこの人ありと言われる人材であるということで、まことに敬服をいたしたところであります。
 どうぞひとつ与党の諸君も、こういう島田君のような理事が農水の中でもなおかつ沖繩の現状について心を痛めておるわけでありますから、相ともに問題の解決のために力を尽くされるように、これは私から答弁に先立ちましてお願いを申し上げたいところであります。(拍手)
 島田君の御質問の第一点は、私の提案をいたしましたことに関連をして、内閣委員長正示啓次郎君の委員会運営の不当性についてここで再現せよ、こういうことでございました。まことにこれは語るも涙の物語であります。御本人も輝かしい政治経歴を持つ委員長でありますけれども、残念ながら、ここでそのすべてを再現するということになりますと、私は、本人はこれは委員長の辞職だけではとどまらないのではないか、このことを心配をするわけであります。
 先ほども私は提案理由の説明の中で申し上げましたように、彼は、確かに、沖繩の地籍の明確化については、野党三党の提起をしておる問題こそ、これこそ正しい沖繩の今日の問題にこたえる……(発言する者多し)
 よく聞きなさい。私は質問に答えて沖繩の持っておる問題について国民の前に明らかにしようとしているのです。私は政府がこの席から明らかにすることのできないことを質問に答えてやっているわけです。(発言する者多し)議長、静めてください、やかましいですから。議長、抑えてください。何ですか。静粛にひとつお願いをいたします。喧騒の中では答弁ができません。(発言する者多し)
#87
○議長(保利茂君) 静粛に願います。――静粛に願います。
#88
○木原実君(続) 私は、与党の皆さんに申し上げたいのです。(「八百長だ」と呼ぶ者あり)私は、ここで、皆さんの御指摘のように、八百長の答弁をしているわけではありません。この深夜の中で野党の質問に答えて、少しでも沖繩の問題について共通の認識を持ちたい、そのことでやっておるわけであります。(拍手)何ですか。お互いに沖繩の問題については、党派を超えて沖繩の建設をやろうではありませんかと言っているのです。
 正示委員長は、皆さんの正示委員長は、沖繩の地籍明確化については情熱を燃やしておるのです。その心を皆さんも体してもらいたい。私は、正示委員長の委員会運営の誤りは、地籍の明確化のために情熱を燃やしながら、その最後のところに、島田君も御指摘になりましたような公用地等の暫定使用法を不当にも五年間の延長、絶対に法の趣旨から言っても延長のあり得ない法律を、五年間という規定を十年に読みかえる――学校の子供じゃあるまいし、五年間と書いてある法律の明文を十年に読みかえるというのですから、文字を読みかえて法律が改正をされ、新しい法律ができるというなら、これほど議会を侮辱したことはないじゃありませんか。立法者がみずからの立場というものを汚すことこれにまさることはないと私どもは改めて弾劾せざるを得ないわけなんです。基地の問題は、暫定使用法とは何ぞやと、私どもはそうなれば改めて問わざるを得なかったわけであります。
 暫定使用法の問題につきましては、あの沖繩国会の当時、わが党の大出俊君を初め、沖繩問題にタッチをした委員の面々が口を酸っぱくしてその不当性について、問題点について、この壇上からも、予算委員会の中でも追跡をしたのですね。そのときに政府自身が、五年間に問題を解決しますと言い切ったのです。これはそういう問題つきの、期限つきなんです。そしてこの五年間に、しからば何をやってきたのかと言ってわれわれが問題を問うのは、まさに沖繩県民の心を代表している問題の提起だと心得てもらいたいのです。
 私たちは、ただこの壇上でいたずらに口舌を弄しているだけではないのです。(「向こうに答弁しろ」と呼ぶ者あり)皆さんが騒ぐからそっちに行くのだ。では、こっちを向いてやります。
 島田君のように、北海道選出の議員がこれほど沖繩の問題について心を痛めているのですから、私どもは、今度の正示委員長の委員会運営の不当性は、もう改めて指摘をするまでもない基本的な矛盾をはらんでいるのです。水を油と言い、白を黒と言い、それで議会が通るわけのものではございません。この提案に反対をする者こそ、今日正義の道を歩く、議会制民主主義の真っすぐな道を歩く態度だと言わなければなりません。(拍手)いささかもごまかしは許されないのであります。
 私どもは、そのような形において島田君の御質問につきましてお答えをいたしますけれども、このような目的のためには手段を選ばないという道は、少なくとも議会運営の中からは追放したい、そのことを私は提案者として確約いたしたいと考えるわけであります。
 第二番目には、米軍基地の実態についてどうかという御質問がありました。安保体制のもとでの米軍基地の実態について、これまた島田君は大変御勉強なさっておりまして、久しく内閣委員会にいる私どもよりも実は詳しいのにひそかに敬服をしたところであります。
 御指摘のように、沖繩の基地、米軍基地、それに加えて御案内のように自衛隊の進駐がありました。沖繩の人たちは何よりも平和憲法のもとに帰るんだ、このことを唯一の頼りにして、唯一の願いにしてあの復帰を迎えたのです。温かく沖繩を迎えましょうと、こう言った自由民主党は、温かい手を差し伸べるということは、沖繩の人たちが基地を何とかしてもらいたいという切実な願いにこたえる何かがなければならぬというわけです。私どもは、米軍基地の問題を、沖繩の基地の問題を避けて沖繩の問題を語ることはできないわけであります。しかも、最近におきましては、米軍基地当局は、沖繩本島においてあの戦車道の不当な敷設というような問題を引き起こしました。あたかも主権のない占領時代と同じようなやり方で御案内のように戦車道の敷設を行うなど、目に余るものが多過ぎるわけです。
 しかも、そればかりではありません。いまや朝鮮半島の問題をめぐってさまざまな軍事的な緊張の問題が新たに提起をされようといたしております。沖繩に存在をするアメリカの軍隊は、言うまでもなく、いわゆるアメリカと韓国、そしてアメリカと日本、アメリカ、韓国、日本を結ぶこの三角形の一種の軍事同盟のかなめになっているわけです。言うまでもなく、前線基地は攻撃の基地であり、最も被害を受けるところの基地であるということは言うまでもございません。
#89
○議長(保利茂君) 木原君――木原君、制限の時間です。(発言する者多し)
#90
○木原実君(続) このような実情を考えるときに、私は速やかに沖繩基地の縮小、撤去、その問題について、皆さんとともにその道を開くために最大の努力を払わなければならないと考えるところであります。
 また、第三番目には、島田君御指摘がございましたように、今度の特別措置法につきまして、沖繩県知事の談話を御朗読になりました。
#91
○議長(保利茂君) 木原君、制限の時間です。終わってください。(発言する者多し)
#92
○木原実君(続) 簡潔に御答弁をいたします。――簡潔に御答弁をいたします。
 知事の談話を読み上げました。この言葉の中に、今度の措置法案に対するきわめて端的な鋭い考え方が示されていると思うのです。言うまでもなく、政府がこの国会に提出をしてまいりましたいわゆる基地確保法案、恐るべきことには、基地内の問題については……
#93
○議長(保利茂君) 木原君――木原君、制限の時間を超えております。終わってください。(発言する者多し)
#94
○木原実君(続) 議長のお言葉がございましたので、間もなく終わりますけれども、いずれにいたしましても、基地の中の問題については地籍を明確にしてやる、そのかわり基地の永久使用を行う、これに反対する部分については土地収用法をかけるというのです。これは。これほど恐るべき発想に基づく法案の提出はないと思うのです。そういう考え方の中に、今日の政府の沖繩に対する心を知ることができる。まことに惜しむべきことだと思うのです。
 私どもは、このようなやり方に反対をし、そうではなくて、地籍の明確化こそ優先さすべきだ、基地は速やかに撤去さるべきだという主張をもって一貫をしてきたわけです。どうぞ、ひとつおくみ取りをいただきまして、今後とも御協力のほどをお願いをいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議
#95
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#96
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#97
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#98
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#99
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百二十五
  可とする者(白票)      二百四十八
  否とする者(青票)       百七十七
    〔拍手〕
#100
○議長(保利茂君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 安倍晋太郎君外二十四名提出発言質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石川 要三君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村武千代君    北川 石松君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    高村 坂彦君
      國場 幸昌君    近藤 鉄雄君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      坂田 道太君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 宜伸君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      津島 雄二君    塚田  徹君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      坪川 信三君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    友納 武人君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島源太郎君    中島  衛君
      中曽根康弘君    中西 啓介君
      中野 四郎君    中村喜四郎君
      中村 弘海君    中村  直君
      中村  靖君    中山 利生君
      中山 正暉君    灘尾 弘吉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田  毅君
      野中 英二君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      服部 安司君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    林  大幹君
      林  義郎君    原 健三郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前田治一郎君    増岡 博之君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    三池  信君
      三木 武夫君    三原 朝雄君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水平 豊彦君    湊  徹郎君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上  勇君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田 欽二君
      森山 欽司君    保岡 興治君
      山口シヅエ君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
      甘利  正君    大原 一三君
      加地  和君    川合  武君
      菊池福治郎君    工藤  晃君
      小林 正巳君    刀祢館正也君
      中川 秀直君    永原  稔君
      西岡 武夫君    山口 敏夫君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉千代世君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    中村 重光君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    芳賀  貢君
      馬場猪太郎君    馬場  昇君
      長谷川正三君    原   茂君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    美濃 政市君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    村山 富市君
      森井 忠良君    八百板 正君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横路 孝弘君    横山 利秋君
      吉原 米治君    米田 東吾君
      渡部 行雄君    渡辺 三郎君
      渡辺 芳男君    浅井 美幸君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      石田幸四郎君    市川 雄一君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      草野  威君    古寺  宏君
      斎藤  実君    坂井 弘一君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    田中 昭二君
      竹内 勝彦君    武田 一夫君
      谷口 是巨君    玉城 栄一君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      西中  清君    長谷雄幸久君
      林  孝矩君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    広沢 直樹君
      伏木 和雄君    伏屋 修治君
      二見 伸明君    古川 雅司君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      宮地 正介君    矢野 絢也君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    柴田 睦夫君
      瀬崎 博義君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
    ―――――――――――――

#101
○議長(保利茂君) 本日は時間の関係上この程度にとどめ、明十一日午前零時四十分より本会議を開き、本日の議事を継続することといたします。
 本日は、これにて延会いたします。
    午後十一時三十七分延会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        外 務 大 臣 鳩山威一郎君
        厚 生 大 臣 渡辺美智雄君
        通商産業大臣  田中 龍夫君
        農林大臣臨時代
        理
        国 務 大 臣 長谷川四郎君
        国 務 大 臣 石原慎太郎君
 出席政府委員
        外務省アジア局
        長       中江 要介君
        資源エネルギー
        庁石油部長   古田 徳昌君
ソース: 国立国会図書館
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