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1976/05/19 第80回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第080回国会 本会議 第28号
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1976/05/19 第80回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第080回国会 本会議 第28号

#1
第080回国会 本会議 第28号
昭和五十二年五月十九日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十三号
  昭和五十二年五月十九日
    午後一時開議
 第一 昭和五十年度一般会計予備
    費使用総調書及び各省各庁
    所管使用調書(その2)
    昭和五十年度特別会計予備
    費使用総調書及び各省各庁
    所管使用調書(その2)
    昭和五十年度特別会計予算
    総則第十一条に基づく経費
    増額総調書及び各省各庁所 (承諾を求
    管経費増額調書(その2) めるの件)
 第二 昭和五十一年度一般会計公
    共事業等予備費使用総調書
    及び各省各庁所管使用調書
    (その1)
    昭和五十一年度一般会計予
    備費使用総調書及び各省各
    庁所管使用調書(その1)
    昭和五十一年度特別会計予
    備費使用総調書及び各省各
    庁所管使用調書(その1)
    昭和五十一年度特別会計予
    算総則第十一条に基づく経  (承諾を
    費増額総調書及び各省各庁  求めるの
    所管経費増額調書(その1) 件)
 第三 昭和五十年度一般会計国庫債務負担行為
    総調書(その2)
 第四 昭和五十一年度一般会計国庫債務負担行
    為総調書(その1)
 第五 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正す
    る法律案(内閣提出、参議院送付)
 第六 農業者年金基金法の一部を改正する法律
    案(内閣提出)
 第七 昭和四十四年度以後における農林漁業団
    体職員共済組合からの年金の額の改定に
    関する法律等の一部を改正する法律案(
    内閣提出)
 第八 在外公館の名称及び位置並びに在外公館
    に勤務する外務公務員の給与に関する法
    律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程 昭和五十年度一般会計予備
 第一 費使用総調書及び各省各庁
    所管使用調書(その2)
    昭和五十年度特別会計予備
    費使用総調書及び各省各庁
    所官使用調書(その2)
    昭和五十年度特別会計予算
    総則第十一条に基づく経費
    増額総調書及び各省各庁所 (承諾を求
    管経費増額調書(その2) めるの件)
 日程 昭和五十一年度一般会計公
 第二 共事業等予備費使用総調書
    及び各省各庁所管使用調書
    (その1)
    昭和五十一年度一般会計予
    備費使用総調書及び各省各
    庁所管使用調書(その1)
    昭和五十一年度特別会計予
    備費使用総調書及び各省各
    庁所管使用調書(その1)
    昭和五十一年度特別会計予
    算総則第十一条に基づく経  (承諾を
    費増額総調書及び各省各庁  求めるの
    所管経費増額調書(その1) 件)
 日程第三 昭和五十年度一般会計国庫債務負担
  行為総調書(その2)
 日程第四 昭和五十一年度一般会計国庫債務負
  担行為総調書(その1)
 日程第五 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改
  正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 地方自治法の一部を改正する法律案(地方行政
  委員長提出)
 日程第六 農業者年金基金法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 日程第七 昭和四十四年度以後における農林漁
  業団体職員共済組合からの年金の額の改定に
  関する法律等の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
 日程第八 在外公館の名称及び位置並びに在外
  公館に勤務する外務公務員の給与に関する法
  律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関
  する法律の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
  の趣旨説明及び質疑
    午後一時七分開議
#2
○議長(保利茂君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程 昭和五十年度一般会計予備
 第一 費使用総調書及び各省各庁
    所管使用調書(その2)
    昭和五十年度特別会計予備
    費使用総調書及び各省各庁
    所管使用調書(その2)
    昭和五十年度特別会計予算
    総則第十一条に基づく経費
    増額総調書及び各省各庁所
    管経費増額調書(その2) (承諾を求
    昭和五十一年度一般会計公 めるの件)
 日程 共事業等予備費使用総調書
 第二 及び各省各庁所管使用調書
    (その1)
    昭和五十一年度一般会計予
    備費使用総調書及び各省各
    庁所管使用調書(その1)
    昭和五十一年度特別会計予
    備費使用総調書及び各省各
    庁所管使用調書(その1)
    昭和五十一年度特別会計予
    算総則第十一条に基づく経  (承諾を
    費増額総調書及び各省各庁  求めるの
    所管経費増額調書(その1) 件)
 日程第三 昭和五十年度一般会計国庫債務負担
  行為総調書(その2)
 日程第四 昭和五十一年度一般会計国庫債務負
  担行為総調書(その1)
#3
○議長(保利茂君) 日程第一、昭和五十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件(承諾を求めるの件)、日程第二、昭和五十一年度一般会計公共事業等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外三件(承諾を求めるの件)、日程第三、昭和五十年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その2)、日程第四、昭和五十一年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その1)、右九件を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。決算委員長芳賀貢君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔芳賀貢君登壇〕
#4
○芳賀貢君 ただいま議題となりました各件について、決算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、予備費等の各件について御説明をいたします。
 これらは、財政法の規定に基づき、国会の事後承諾を求めるため提出されたものであります。
 そのうち、昭和五十年度分は、昭和五十一年一月から三月までの間において使用が決定されたものでありまして、一般会計予備費は、国民年金国庫負担金の不足を補うために必要な経費等三十四件で、その金額は千五百七十九億円余であります。
 特別会計予備費は、労働保険特別会計雇用勘定における失業給付金の不足を補うために必要な経費等十一特別会計の十四件で、その金額は千五百七十四億円余であります。
 特別会計予算総則第十一条の規定に基づく経費増額は、労働保険特別会計徴収勘定における労働保険料の他勘定への繰り入れに必要な経費等七特別会計の八件で、その金額は千九百十九億円余であります。
 また、昭和五十一年度分は、昭和五十一年五月から十二月までの間において使用が決定されたものでありまして、一般会計公共事業等予備費は、河川等災害復旧事業等に必要な経費等三十二件で、その金額は千二百四十二億円余であります。
 一般会計予備費は、国内産糖製造事業等特別対策に必要な経費等二十八件で、その金額は百八十五億円余であります。
 特別会計予備費は、食糧管理特別会計国内米管理勘定における国内米の買い入れに必要な経費等三特別会計の八件で、その金額は千七百四十五億円余であります。
 特別会計予算総則第十一条の規定に基づく経費増額は、国債整理基金特別会計における短期証券償還に必要な経費等七特別会計の十七件で、その金額は六百九十五億円余であります。
 委員会におきましては、昨年十二月三十日に昭和五十年度一般会計予備費使用総調審及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件、本年二月二十五日に昭和五十一年度一般会計公共事業等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外三件の付託を受け、五月十六日大蔵大臣から説明を聴取した後、予備費の予算計上への増大と国会の財政処理権限との関係、公共事業等予備費の新設理由及びその使途などについて質疑が行われ、十七日に質疑を終了し、直ちに討論に入りましたところ、自由民主党を代表して森下元晴君は承諾に賛成、日本社会党を代表して原茂君は承諾に反対、公明党・国民会議を代表して春田重昭君は承諾に反対、日本共産党・革新共同を代表して安藤巖君は、昭和五十一年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)は承諾に賛成、その他の各件は承諾に反対の意見を述べられ、次いで、採決の結果、各件はいずれも多数をもって承諾を与えるべきものと議決いたしました。
 次に、国庫債務負担行為の両件について御説明いたします。
 両件は、財政法の規定に基づき、国会に報告されたもので、昭和五十年度分は、河川等災害復旧事業費補助等五件に二百七十九億円余の範囲内で債務を負担することといたしたものであり、昭和五十一年度分は、直轄道路災害復旧費に五億円余の範囲内で債務を負担することといたしたものであります。
 委員会におきましては、昨年十二月三十日に昭和五十年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その2)、本年二月二十五日に昭和五十一年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その1)の付託を受け、五月十六日大蔵大臣から説明を聴取、翌十七日に質疑を終了し、討論もなく、直ちに採決を行った結果、両件はいずれも全会一致をもって異議がないと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(保利茂君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一の三件を一括して採決いたします。
 三件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#6
○議長(保利茂君) 起立多数。よって、三件とも委員長報告のとおり承諾を与えるに決しました。
 次に、日程第二の四件中、昭和五十一年度一般会計公共事業等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和五十一年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)及び昭和五十一年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)の三件を一括して採決いたします。
 三件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#7
○議長(保利茂君) 起立多数。よって、三件とも委員長報告のとおり承諾を与えるに決しました。
 次に、日程第二のうち、昭和五十一年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)につき採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#8
○議長(保利茂君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承諾を与えるに決しました。
 次に、日程第三及び第四の両件を一括して採決いたします。
 両件の委員長の報告は、いずれも異議がないと決したものであります。両件は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、両件とも委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
#10
○瓦力君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、日程第五とともに、地方行政委員長提出、地方自治法の一部を改正する法律案を委員会の審査を省略して追加し、両案を一括議題となし、委員長の報告及び趣旨弁明を求め、その審議を進められんことを望みます。
#11
○議長(保利茂君) 瓦力君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
    ―――――――――――――
 日程第五 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 地方自治法の一部を改正する法律案(地方行政委員長提出)
#13
○議長(保利茂君) 日程第五、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案、地方自治法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告及び趣旨弁明を求めます。地方行政委員長地崎宇三郎君。
    ―――――――――――――
 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案及び同報告書
 地方自治法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔地崎宇三郎君登壇〕
#14
○地崎宇三郎君 ただいま議題となりました両法律案について申し上げます。
 初めに、内閣提出の銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における暴力団等による拳銃等の不法所持及び使用の実情にかんがみ、これらの拳銃等の供給源を封ずるため、銃砲に改造することができる模擬銃器の販売目的の所持を規制するとともに、拳銃等の輸入禁止違反及び所持禁止違反等に対する罰則を強化することといたしております。
 本案は、五月二日参議院より送付され、同日本委員会に付託となり、同十三日小川国務大臣から提案理由の説明を聴取した後、慎重に審査を行いました。
 五月十七日本案に対する質疑を終了いたしましたところ、日本社会党の提案により、総理府令の制定に当たっては、模擬銃器審議会を設け、その意見を聞かなければならないこととする内容の修正案が提出され、佐藤敬治君からその趣旨説明を聴取いたしました。
 次いで、採決を行いましたところ、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六党共同提案により、模擬銃器に係る総理府令制定に当たり専門的知識を有する者からの意見聴取、暴力団犯罪取り締まりの継続徹底、猟銃用火薬類不正流出防止の徹底を内容とする附帯決議を付することに決しました。
 次に、地方行政委員長提出の地方自治法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、各党の合意に基づき、本日成案を得、地方行政委員会の提出に係る法律案として提出されたものであります。
 御承知のように、東京都の議会議員の定数につきましては、昭和四十四年の地方自治法の改正により、道府県議会議員の定限百二十人に特別区の存する区域の人口を百五十万人で除して得た数を限度として、条例でこれを百三十人まで増加することができる特例措置が設けられており、現在、都議会議員の定数は、百二十五人となっております。
 今回、特別区の特殊性にかんがみ、この特例措置の百五十万人の人口基準を緩和して、東京都が条例で定数増加が図られる措置を講じようとするものであります。
 本案は、このような趣旨から、定数増加についての特例措置の人口基準を百万人に改めようとするものであります。
 以上が本案の提案の理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#15
○議長(保利茂君) これより採決に入ります。
 まず、日程第五につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#16
○議長(保利茂君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、地方自治法の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第六 農業者年金基金法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第七 昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
#18
○議長(保利茂君) 日程第六、農業者年金基金法の一部を改正する法律案、日程第七、昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。農林水産委員長金子岩三君。
    ―――――――――――――
 農業者年金基金法の一部を改正する法律案及び同報告書
 昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔金子岩三君登壇〕
#19
○金子岩三君 ただいま議題となりました両法案につきまして、農林水産委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 最初に、両案の内容について申し上げます。
 まず、農業者年金基金法の一部を改正する法律案は、昭和五十二年度における年金給付の額の自動的改定措置の実施時期を昭和五十三年一月から昭和五十二年七月に繰り上げようとするものであります。
 次に、昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案は、農林漁業団体職員共済組合による給付に関し、他の共済組合制度に準じて、既裁定年金の額の改定及び年金の最低保障額の引き上げ並びに標準給与の月額の上下限の引き上げ等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、両案を一括議題に供し、五月十一日政府から提案理由の説明を聴取し、五月十七日、十八日の両日にわたり慎重に審査を重ねました。
 かくて、五月十八日に質疑を終了し、直ちに採決いたしましたところ、両案とも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたした次第であります。
 なお、両案に対し、それぞれ附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#20
○議長(保利茂君) 両案を一括して採決いたします。
 両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第八 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
#22
○議長(保利茂君) 日程第八、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長正示啓次郎君。
    ―――――――――――――
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔正示啓次郎君登壇〕
#23
○正示啓次郎君 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案の主な内容は、
 第一に、アンゴラ及びセイシェルに大使館を、ペナンに総領事館を、エンカルナシオンに領事館をそれぞれ新設するとともに、これら在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めるほか、既設の在外公館について、国名、首都名の変更に伴う所要の改正を行うこと、
 第二に、子女教育手当の月額を一万二千円から一万八千円に引き上げるほか、在外公館に勤務する在外職員で館長代理となるべき特定の者に対し支給する住居手当の月額を調整することであります。
 本案は、二月八日本委員会に付託され、二月十八日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重に審査を行い、五月十八日質疑を終了いたしましたところ、塚田委員より、施行期日に関する修正案が提出され、討論もなく、採決の結果、全会一致をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#24
○議長(保利茂君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#26
○議長(保利茂君) 内閣提出、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。国務大臣宇野宗佑君。
    〔国務大臣宇野宗佑君登壇〕
#27
○国務大臣(宇野宗佑君) 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 昨年六月、わが国は、核兵器の不拡散に関する条約を批准いたしました。これにより、国際原子力機関との間に保障措置協定を締結し、同協定に基づき、保障措置を受け入れることとなっておりますが、このため、同協定につきまして、御承認をいただくべく今国会に提出しているところであります。
 本協定では、現在、わが国が受け入れております米国等五カ国との間の二国間原子力協力協定に基づく保障措置に比し、種々の合理化が図られており、わが国の原子力開発利用の促進に大きな寄与が期待されるところでありますが、本協定を実施するためには、立入検査に関する規定の整備等国際規制物資の使用に関し、所要の国内制度の整備を行う必要があります。
 一方、わが国エネルギーの安定的供給に重要な役割りを果たす原子力利用の円滑な推進を図るためには、天然ウランに乏しいわが国としては、貴重なウラン及びプルトニウムを有効に利用することが不可欠であります。
 このため、その平和利用及び安全の確保を図りつつ、核燃料物質の再処理を計画的に推進することにより、わが国における核燃料サイクルの確立を図ることが喫緊の政策的課題となっております。
 現在、再処理事業につきましては、動力炉・核燃料開発事業団及び認可を受けた場合の日本原子力研究所に限り、これを行うことができることとなっておりますが、前述のような情勢に対処し、再処理事業を行うことができる者の範囲を拡大するとともに、それに伴って再処理事業の規制の一層の充実強化を図る必要があります。
 以上が本法案を提出いたします理由であります。
 次に、本法案の内容を述べさせていただきます。
 第一は、保障措置協定の実施に伴う国際規制物資の使用の規制に係るものであります。
 わが国職員が立入検査を行う際、必要な試料を収去できることとするとともに、国際原子力機関の指定する者も、立入検査を行うことができることとするほか、国際規制物資を使用する者は、国際規制物資の適正な計量及び管理を確保するため、計量管理規定を定め、内閣総理大臣の認可を受けなければならないこととする等、国際規制物資の使用の規制に関し、関係規定の整備を行うことといたしております。
 第二は、再処理事業の規制に係るものであります。
 動力炉・核燃料開発事業団及び日本原子力研究所以外の者は、内閣総理大臣の指定を受けた場合には再処理の事業を行い得ることとすることにより、再処理事業を行うことができる者の範囲を拡大するとともに、再処理事業者は、再処理施設について内閣総理大臣の使用前検査及び定期検査を受けなければならないこととする等、再処理事業の規制に関し、関係規定の整備を行うことといたしております。
 以上が核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#28
○議長(保利茂君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。村山喜一君。
    〔村山喜一君登壇〕
#29
○村山喜一君 私は、ただいま趣旨説明のありました核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案について、日本社会党を代表して、総理及び関係大臣に所信をただしたいと思います。(拍手)
 この原子力規則法の改正案は、形の上では、NPT保障措置協定に関連して、国際規制物質の使用に関する規制を改正すること、再処理事業民営化のための規制の改正を行おうとするものでありますが、内容的には、わが国のエネルギー戦略、原子力開発利用計画の根幹に関する重大なものであります。
 総理にまずただしたい点は、第一に、政府はどのようなエネルギー戦略方針を持っているかということであります。
 無資源国である日本がどうやってエネルギーの安定を図るのか。それは、独立ではなく、依存戦略にならざるを得ないと思います。となれば、対外的に相互依存の安定性をどう実現しようとしているのか。石油も米国のメジャーに、濃縮ウランも米国に依存しておればよいという時代は過ぎ去ったのであります。ロンドンの先進国首脳会議、国際原子力機関のザルツブルク会議の中から総理が得られたものは何かを含めて、方針を明らかにされたいのであります。
 第二点は、カーター大統領の新原子力政策の背後には、フォード財団のマイター報告があることは周知のことであります。ノーベル賞を受けたハーバード大学のケネス・アローを初め二十一名の共同研究の集積があります。核不拡散のカーターの哲学があります。
 総理、あなたのブレーンにだれがおりますか。総理は、経済には強いかもしれないが、原子力に弱いことは、新聞が報道しているとおりであります。総理がみずから今日までの原子力政策を総点検して、反省の上に見直しをすべきではありませんか。
 第三点は、日本国はアメリカの核戦略体系の中に組み込まれ、原子力の平和利用についても、原料も技術もアメリカ一辺倒の発電システムになっております。日本にウランを供給するカナダもオーストラリアも、アメリカと完全に歩調をそろえて、核拡散防止の規制を強めようとしております。
 核燃料サイクルをめぐる困難な国際情勢の中で、政府の再処理プルトニウム利用の計画を実現させることができるのか。独自の技術もない日本国側がどうして相手側の譲歩を得られるのですか。
 宇野長官は、記者会見で、東海工場の運転開始を認めてもらうという陳情ではなく、もっと強い態度で臨むと述べておりますが、実現できる自信がありますか。
 第四点は、国民の多くは、原子力開発について、電力業界も、原子力メーカーも、政府をも信用をしておりません。信頼をされていないということは重大なことであります。
 環境アセスメント法案を提出できなかったのは、通産省が反対したからであり、その通産省と電力業界とは同じ穴のムジナだと見られております。事故があっても報告を怠り、虚偽報告がなされるなど、業界との癒着は目に余るものがあります。
 もうかればよろしい、安ければよい、アメリカの原子炉は完全なものだという神話を持ち込んだ結果、原電の操業率は五〇%を割り、最近の定期検査では全部故障という状態であります。
 これは、通産省だけではないのであります。「むつ」をめぐる問題では、原子力委員会も、科学技術庁も、運輸省も同罪でございます。日本の原子力が国民から信頼を失った最大の原因は、原子力基本法の自主、民主、公開の三原則を原子力委員会も、政府も、関係業界も実行しなかったことにあります。
 日本の軽水炉型発電施設は、安全の上から見て研究段階にしか達しておりません。この中で、なぜ政府はより危険な再処理を急ぐのか、未完成の核燃料再処理技術なのに民間に再処理を認めるのか、明らかにされたいのであります。(拍手)
 第五点は、再処理の問題は、主観的な意図は別に、客観的には、一トンの使用済み燃料から、核兵器に転用できる九キログラムのプルトニウムと〇・五立米の高レベル放射性廃棄物が出ることになります。
 わが国は、平和利用に徹する国是がとられているが、再処理に成功した場合には、潜在的な核兵器所有国になることを意味します。核兵器に転用しない歯どめをどう保障するのか、総理は内外に明らかにする責任があります。お答えを願います。
 総理、昨夜のNHKニュースで、米国の一大学生が二千ドルで広島型の二分の一の破壊力を持つ原爆を開発したことが明らかにされました。二キログラムのプルトニウムがあれば、簡単に製造されることが説明され、核のハイジャックの危機が再処理によって手に届くところにあることが明らかになりました。ハイジャックを防ごうとすれば、原子力基本法の自主、民主、公開の三原則を破らなければなりません。カーター大統領の主張していることを頭から否定してかかれなくなりました。
 私たちは、日本自身の核武装を完全に拒否してきたが、政府は、核武装をしたがっている他の国に対して、また核大国の限りなき核武装強化に対して、歯どめの具体的な施策をとってきたのであろうか。提案さえしていないのではないだろうか。外交政策にも取り上げてこなかった。核実験が行われるたびに形式的な抗議を繰り返してお茶を潤してきたのではないかと思います。総理の率直な反省の言葉はないのか、伺いたいのでございます。(拍手)
 宇野科学技術庁長官にお尋ねいたします。
 あなたは、五月十三日、記者団に対して、今週から東海村問題で対米交渉に入り決着をつける決意表明をされたようだが、ロンドン先進国首脳会議で決まったスタディグループ会議、引き続く多数国間会議と東海村再処理工場との関係は別個の問題だと見ているようでありますが、根は同じではないでしょうか。
 私たちは、再処理工場からの廃棄物は、現在、永久処分ができないことを知らされております。発生する核分裂生成物は八百年も人間が管理をしなければならない。廃棄物は人類の生活環境と全く関係のない場所に処分をすればよいと言われていますが、狭い日本のどこにその場所がありましようか。高レベル及びアルファ放射性廃棄物の処分は国際的な問題であり、まだ結論が出ていないのであります。それでもなぜ長官は再処理を急ぐのか、お答えを願います。
 政府は、今日まで英国に対して再処理の委託を行ってきたが、その実績はどのようになっているのか。現在、米国の三つの再処理工場も英国のウィンズケール工場も事故を起こして操業を中止しております。フランスのラアーグ工場だけが酸化ウラン燃料の再処理工場として昨年ホットテストに成功しただけであります。
 再処理工場の技術は、核爆弾のプルトニウム製造用はあっても、軽水炉用の核燃料サイクルへの適用にはまだ確立されていないのではありませんか。東海村に引き続いて、民間の再処理工場をつくろうとしておりますが、民間ベースの経営が果たして成り立つのでありましょうか。ハイレベルの放射性廃棄物のほかに出る大量の低レベル放射性廃液処理はどうなりますか。環境安全保障の問題は解決できるのか、答弁を願います。
 田中通産大臣にお尋ねします。
 政府は、原子力のエネルギーコストをどう分析をしているのでありますが。産出エネルギーの大きさを得るための投入エネルギーは幾らになるのか。放射性廃棄物の処理、保管に要するエネルギーは幾らか。プルトニウムを燃料として置きかえることができたときにはどうなるのか。計算をしたら、プラスのネットエネルギーを原子力発電所から得ることはできるのか。理工学や経済学の諸問題を生態学のレベルで統一的にとらえたらマイナスになることが、エネルギーコスト分析学者から指摘をされております。
 原発ブームが去ったアメリカでは、原子力エネルギー委員会も連邦エネルギー行政局も、クリーンエネルギーを重視しております。アメリカでは原子力以外のエネルギー研究開発費は年間二千億円、西ドイツは二百億円と言われております。これに対して日本では、年間一千億円を原発につぎ込みながら、サンシャイン計画にはわずか四十七億円しか投入をしておりません。政府は、未開発のエネルギー資源をどう開発をしようとするのか、あわせて通産大臣の見解を承りたいのでございます。
 第二に、五月七日、十七日の資源エネルギー庁の原子力発電所の定期検査の状況発表を見ると、六発電所の全部に故障が発見をされております。単なるトラブルではない、大きな事故に発展する危険性が出ているのであります。
 福島第一の一号機、敦賀、浜岡の三原子炉は原子炉内にある給水ノズルにひび割れが、そして福島、敦賀はさきに冷却水の再循環パイプのひび割れ、緊急冷却装置のひび割れが数カ所発見をされております。今回さらに、原電の優等生と言われた島根原発と福島一号機の戻りノズルのひび割れが発見をされたのであります。
 ひび割れから破断、そして冷却水が数秒間で皆無になり、緊急冷却装置が働かなくなったら、大事故を引き起こすことは言うまでもありません。その一歩手前で発見されたことを思うと背筋が寒くなります。
 エネルギー庁のこれに対する対策は、ひびの入ったステンレススチールを削り取って、普通の鉄にすぎないカーボンスチールむき出しで運転再開をしようとしております。蒸気発生器細管のピンホールも同じでありますが、同種の事故が次々に発生する場合は、通産大臣は技術顧問会にかけるだけでなく、原子力委員会と相談をしてその原因を究明をし、原子力委員会の原子炉の工学的安全性の審査にかけるべきだと思いますが、通産大臣の見解を承りたいのであります。
 給水ノズルにしても戻りノズルにしても、温度差があることも、そして絶えず動くことも、初めからわかっていることであります。原因不明のまま戻りノズルに栓をして、その分だけ制御棒駆動水を減少させて、ノンリターン方式に系統変更を行うことを原子力委員会安全専門審査会発電用事業炉部会は簡単に了承したようでありますが、制御機能の確認試験の結果によって了承したのか、お伺いしたいのであります。
 私は、これは原子炉本体の構造に関する問題であり、原子力委員会の安全審査の対象になるべきものと考えますが、原子力委員長の見解を承りたいのでございます。
 最後に、この法案は今国会では成立する見込みもなくなった現在、政府が撤回することを要求をいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#30
○内閣総理大臣(福田赳夫君) お答えいたします。
 政府のエネルギー戦略はどうかというお尋ねでございますが、いま、石油エネルギー時代でございます。戦略の最大のものは安定した石油の供給を確保することである、かように存じまして、そのような方向の外交を展開しているわけであります。同時に、いま石油の供給がアラビアに偏っておる、これを供給先を多角化する必要がある、さように考えまして、そのための努力をいたしております。
 また、わが国の近辺におきましてこの供給源を求めるということができればこんな幸せなことはない、さようなことから、日韓大陸棚協定の成立に情熱を燃やしておる、かような状態でございます。(拍手)
 しかし、石油エネルギーのこれから先を考えますと、そうたんたんたるものではない。これから先、有限な石油エネルギー、その供給はかなり窮屈になってくるということも考えなければならぬ。そういうことに対処いたしましては、どうしても二つのことを考えなければなりませんが、一つは、省エネルギー政策の推進であります。それからもう一つは、新エネルギーの開発である。
 新エネルギーといたしましては、太陽熱も、地熱もという話もある。新エネルギーではありませんけれども、石炭の開発も増強しなければならぬ。いろいろ問題はありまするけれども、本当に頼れるものは何かというと、私は核エネルギー以外にないと思うのであります。そういう意味におきまして、核エネルギー政策は大いにこれを推進いたしたい、かように考えるのであります。
 村山さんはそれじゃ核エネルギー政策は一体どうなっているんだ、これは総点検し、再出発をしなければならぬじゃないかというようなお話でございまするけれども、核問題につきましては、一つは安全性の問題があります。この問題につきましては、安全性の確保、これに努力をしているということは御承知のとおりでございます。それから、原子力施設の立地難という問題があるのです。この問題の打開もやっていかなければならぬ、これに努力しておることも御承知のとおりであります。
 また、アメリカの新原子力政策、これとの調和を図らなければならぬという問題もあることも、これは御承知のとおりでありますが、この問題につきましては、私は過日、ワシントンにおきましてカーター大統領と会談をし、わが国の立場の理解を求めました。また、ロンドンにおきましてカーター大統領と再び会談いたしまして、その理解を深めるというような努力をいたしたわけでありまして、恐らくよく大統領におきましても私の立場というものを理解してくれた、かように考えております。
 また、東海村の再処理工場運転開始について自信があるかというようなお話でございまするけれども、これは、私の最高のブレーンである宇野長官がしさいに点検をいたしております。この技術的な準備は間違いなく整えられます。ただ、これはアメリカの理解を求めるという問題があるのでありまして、この点につきましては、ただいま申し上げましたとおり、最大の努力をいたし、アメリカにおきましてもわが国の立場を理解した、かように考えております。
 なお、何ゆえにこの再処理を急ぐのかというようなお話でございますが、御承知のとおり、わが国にはウラン資源というものがない。このウランを大事に使わなければならぬ。また、プルトニウムができる、そのプルトニウムを大事にしなければならぬ。そういうようなことになりますると、使用済みのこれらの核燃料、これを大事に有効に使わなければならぬということは、これはもう当然のことなんです。資源小国であり、エネルギー源に乏しいわが国といたしますと、どうしても核に依存しなければならぬ。その際に、核原料であるところのウラン資源を持たないわが国とすると、それを有効に使用するということを考えざるを得ないじゃありませんか。そういう立場から、この再処理問題は、わが国のエネルギー政策の一環といたしまして欠くことのできない問題である、かような認識でございます。
 また、何ゆえにこの再処理の事業の運転を民間にやらせるのか、こういうお話でございますが、民間電力業界等におきまして、相当技術水準の高いものを持っております。この高い技術等を利用しないということはまた国家的な損失である、さように考えまして、指定認可制はとりまするけれども、とにかく民間のそれらの技術も活用をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
 なお、核開発をしていくとわが国が核兵器国になるんじゃないかというような疑問をお持ちのようでございまするけれども、いま核が平和的に利用されましても、それが核兵器化されないための歯どめ、これは国内的にも国際的にも相当のものができておるわけであります。また、今回も国内的措置を進めようとしておる。
 それはそれといたしまして、わが国はとにかく世界で初めての被爆国である。しかも、そういう立場に立ちまして非核三原則というものを持っておるわけであります。これは憲法にも似た国是である。そのわが日本が、持たんとすれば持ち得る立場に立ちながらも、核兵器国になるなどというようなことは、私は国民とともにこれを許さない、そういう見解でございます。
 また、そういう立場にある政府が、核廃絶に向かっていかなる努力をしているのかというようなお話でございますけれども、この核の廃絶というものは簡単にはいかぬ。これは段階を踏まなければならぬ問題である、こういうふうに思いますけれども、核を兵器化することを廃絶するということについて最大の主張をなし得るのはわが日本である、こういうふうに考えておるのであります。非核三原則を持っておる、また、核の洗礼を受けた国はわが国だけであるというような立場にあるわが日本だけが、核を廃絶すべしと言えるただ一つの国である、こういうふうに私は思うのであります。それを私は世界に向かって強調しているのです。過日、カーター大統領とも会談をしたその際にもそれを強調しております。しかし、廃絶と申しましてもそう簡単にいくわけにいきませんよ、皆さん。まず、現実的な段階ということを考えると、核兵器の実験を包括的に禁止するというようなところから始めなければならぬ、そういうふうに考え、カーター大統領との間におきましても、この運動を展開しようじゃないかということで合意をいたしたわけであります。
 なお、最後でありますが、何か二千ドルで核爆弾ができるのだ、こういうようなお話があるという話ですが、寡聞にして私はそれを承知しておりませんです。(拍手)
    〔国務大臣宇野宗佑君登壇〕
#31
○国務大臣(宇野宗佑君) 過般の七カ国首脳会談の結果として設けることが決定いたしましたいわゆる予備協議は、五月三十一日から二日間ワシントンで開かれます。その後からいよいよわれわれの日米原子力協定に基づく協議を進めたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
 そこで、再処理工場のホットランに対しましては、御指摘のとおり廃棄物が一番重大な問題であると心得ております。このことに関しましては、昭和四十四年でありますが、原子力委員会におきましてすでにその安全性を確認いたしております。もちろん高レベルの廃棄物に関しましては、現在はまだ技術を開発中でございますから、厳重に保管するということにいたしておりますが、低レベルに関しましては、事前にその安全性が確認された場合には、慎重に環境に対して放出することもでき得る、こういうふうに決定をいたしておる次第でございます。もちろん低レベルの廃棄物と申し上げましても、非常に慎重を要する問題であります。
 この間、この本会議場においてお答えいたしましたとおり、現在は二百海里以遠、五千メートルの水深のところをその場所として思っておりますが、いずれにいたしましても、保安規定がございますから、厳重に管理をし、なおかつ、保安規定に基づきまして、その監視を怠ってはならないと存ずるのであります。監視の結果を、これはまた原子力委員会において再評価をする、こういうふうになっております。
 続きまして、では、高レベルの廃棄物は今後どうするかという問題でございますが、これは御指摘がありましたとおりに、高レベルの廃液は固形化をしたい、固化をしたい、こういうふうに考えておりますし、また、工学的にその貯蔵をどうすればよいかという技術に関しましても、ただいま鋭意開発中でございます。それまでの期間は、そうしたものはいずれも再処理施設内において貯蔵する十分な能力を持っておりますので、御休心を賜りたいと存じます。
 しかしながら、いずれにいたしましても、原子力行政は開発と、そして安全が常に表裏一体でなければならない、こういうつもりで、こういう決意でわれわれは行政を推進いたしたいと存じます。
 その次に、原子力委員会が実施官庁にもっとアドバイスをすべきではないかということでございますが、すでに行政懇におきまして同等の意見を私たちはちょうだいいたしております。したがいまして、原子力委員会の中に、御承知のとおり、安全専門審査会があるわけでございますが、その審査会の中に商業用原子炉に関するところの特別の部会を設けております。この部会におきましては、詳細設計と、そして内閣総理大臣が許可いたしました基本設計との間に重大な問題があれば、事前に通産省にそのことに対する意見をわれわれは具申をいたしております。もちろん重大な故障、重大な事故、これらに関しましても当然具申をいたさなければならないような規定に相なっておりますので、そうしたことで、安全問題に関しましても、原子力委員会といたしましては通産省に今後も十二分に意見を開陳する所存でございます。(拍手)
    〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
#32
○国務大臣(田中龍夫君) 御質問にお答えいたします。
 ただいまの御質問の要旨が、先般来の原子力発電におきまする事故に関する安全性の問題と、これが発電のコストの問題でございます。
 御案内のとおりに、原子力発電の問題の遂行は、まずもって安全性ということが重大な問題でございます。かような次第で、この審査あるいはまた検査等を完全に充実いたしまして、国民の信頼度の向上ということが最も重要な問題でございます。かような次第で、品質管理体制の強化を図りまして、原子力発電所のトラブルの防止に最大に努める所存でございます。
 なおまた、先般来のいろいろの事故に関しまして、御質問のとおり、原子力委員会と十分相談をいたしまして、また、その責任者に対しまする処分等も厳重にこれを行った次第であります。
 なおまた、この発電コストの問題でございまするが、原子力発電のコストは、大体石油火力発電の約二分の一でございまして、今日稼働中の五基の分を考えましても、石油火力発電がキロワットアワー当たり八円のものが、大体四円というような状態であります。
 かような次第で、発電コストという点から申すならば、最も経済性の高いことは申すまでもございません。
 なおまた、総合エネルギー対策の上から申しましても、総理からも御答弁がございましたように、わが国のエネルギー事情の今後の非常な重大性にかんがみまして、特に原子力発電につきましては、これが遂行につきまして万全の体制と、同時にまた、今後の努力を必要とする次第であります。(拍手)
#33
○議長(保利茂君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#34
○議長(保利茂君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時二分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        外 務 大 臣 鳩山威一郎君
        大 蔵 大 臣 坊  秀男君
        通商産業大臣  田中 龍夫君
        農林大臣臨時代
        理
        国 務 大 臣 長谷川四郎君
        自 治 大 臣 小川 平二君
        国 務 大 臣 宇野 宗佑君
 出席政府委員
        科学技術庁原子
        力安全局長   伊原 義徳君
        資源エネルギー
        庁次長     大永 勇作君
ソース: 国立国会図書館
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