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1975/03/05 第77回国会 参議院 参議院会議録情報 第077回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
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1975/03/05 第77回国会 参議院

参議院会議録情報 第077回国会 交通安全対策特別委員会 第3号

#1
第077回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
昭和五十一年三月五日(金曜日)
   午後一時一分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 一月二十六日
    辞任         補欠選任
     岩本 政一君     二木 謙吾君
     山崎 竜男君     橋本 繁蔵君
 一月三十日
    辞任         補欠選任
     青木 薪次君     松本 英一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         野口 忠夫君
    理 事
                岡本  悟君
                福岡日出麿君
                浜本 万三君
                栗林 卓司君
    委 員
                加藤 武徳君
                黒住 忠行君
                山東 昭子君
                土屋 義彦君
                中村 太郎君
                橋本 繁蔵君
                森  勝治君
                太田 淳夫君
                河田 賢治君
                安武 洋子君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  木村 睦男君
       建 設 大 臣  竹下  登君
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)       植木 光教君
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    福田  一君
   政府委員
       内閣総理大臣官  室城 庸之君
       房交通安全対策
       室長
       警察庁交通局長  勝田 俊男君
       運輸大臣官房審
       議官       中村 四郎君
       建設省道路局長  井上  孝君
       建設省道路局次
       長        中村  清君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        池部 幸雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○交通安全対策樹立に関する調査
 (交通安全対策の基本方針に関する件)
 (昭和五十一年度における陸上交通安全対策関
 係予算に関する件)
 (昭和五十一年度における交通警察の運営に関
 する件)
 (昭和五十一年度における海上交通及び航空交
 通安全対策関係予算に関する件)
 (昭和五十一年度における道路の交通安全対策
 関係予算に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(野口忠夫君) ただいまから交通安全対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る一月二十六日、岩本政一君及び山崎竜男君が委員を辞任され、その補欠として、二木謙吾君及び橋本繁蔵君が委員に選任されました。
 また、一月三十日、青木薪次君が委員を辞任され、その補欠として松本英一君が委員に選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(野口忠夫君) それでは交通安全対策樹立に関する調査を議題といたします。
 交通安全対策の基本方針について関係大臣から所信を聴取いたします。福田国家公安委員長。
#4
○国務大臣(福田一君) 本委員会の開催に当たり、一言ごあいさつ申し上げるとともに、所信の一端を申し述べて一層の御指導を賜りたいと存じます。
 委員各位には、平素から交通問題について多大の御尽力をいただいておりまして、まことに感謝にたえません。
 御承知のように、わが国の交通事故は、関係機関を初め国民各層の方々の懸命な努力により、昨年で五年連続減少という画期的な成果をおさめ、特に死者数においては、昭和三十四年以来十六年ぶりに一万一千人を下回ることができたのであります。
 しかしながら、年間の交通事故による死傷者数は、いまなお六十三万人を超え、国民生活に重大な脅威を与えており、特に昨年は、子供の犠牲者が増加傾向にあるなど、憂慮すべき数多くの問題も出てきているのであります。また、都市を中心とした交通渋滞や排出ガス、騒音等による生活環境の悪化も深刻な問題であります。
 警察といたしましては、歩行者や自転車利用者の保護を最重点に、交通事故の減少傾向を長期的に定着させ、少なくとも五年後には、年間の死者数をピーク時の半分以下に抑えることと公害のない住みよい生活環境の確保を図るという二つの長期目標を設定しているのであります。
 本年は、この長期目標達成のため、第二次交通安全施設整備五カ年計画を発足することとし、これを軸として、都市総合交通規制の推進、交通安全施設の計画的整備、交通指導取り締まりの活発化、運転者を初め広く国民一般に対する交通安全教育の充実等、総合的な交通安全対策を推進する所存であります。
 また、昨年いろいろ御審議していただいて発足を見ました自動車安全運転センターにつきましては、本年一月からすでにサービス義務を開始しておりますが、警察業務ともども運転者に対する利便の増進と交通事故防止に大いに貢献させるべく、適切な指導・育成に努めてまいる所存であります。
 委員各位の一層の御高示と御鞭撻を賜りますようお願いいたしまして、私のあいさつといたします。
#5
○委員長(野口忠夫君) 木村運輸大臣。
#6
○国務大臣(木村睦男君) 運輸大臣といたしまして、交通安全対策について所信を申し述べます。
 運輸行政を預かる責任者としましては、交通安全の確保こそあらゆる運輸サービスの基本として最重点を置いて取り組んでいかなければならない課題であると考えております。
 特に、人命の尊重が何ものにも優先するとの認識のもとに、交通従事者の自覚と知識、技能の向上、安全管理体制の充実、交通環境の整備、交通関係法令の整備等の施策を長期的視野に立って総合的に推進していく必要があります。
 私は、就任以来このことを深く肝に銘じ、機会あるごとに事業者から現場の第一線に携わる人々に至るまで、およそ交通に関係のあるすべての人々に事故の絶滅を呼びかけてまいりました。幸いにして、昨年は大量の人身事故を伴ういわゆる大事故の発生は見られず、また、交通事故の死傷者数も減少傾向を維持しております。このことは、関係者の一団となった努力のたまものと考えております。
 今後とも関係の皆様の御協力を得て、陸、海、空のすべての分野において、交通安全の確保のための諸施策を強力かつ効果的に推進し、事故を一層減少させるよう努めてまいる決意でございます。
 さらに、現在、交通安全対策基本法に基づき、昭和五十一年度を初年度とする第二次交通安全基本計画の策定が関係省庁の協力のもとに進められております。運輸省といたしましても、以上申し述べました考え方を基本として、積極的にその策定に取り組んでいるところであります。
 次に、具体的な施策について述べてまいります。
 まず、海上交通の安全の確保につきましては、航路、港湾、航路標識、航行管制情報システム等、海上交通環境の整備を推進するとともに、タンカーの防火構造等船舶の構造、設備の基準の改正、船員の資質の向上、水先制度の充実等、船舶の構造、設備及び運航面における安全性の向上に配慮するほか、海上交通関係法令の見直し及び航法の指導、取り締まりの強化等、海上交通ルールの周知徹底を図り、事故の防止に努めていくことといたしております。
 特に、東京湾における一昨年十一月のタンカーの衝突事故、昨年六月の座礁事故等を教訓として、ふくそう海域における危険物積載船舶等の安全対策を強化する目的で、これらの海域における強制水先制度の計画的な導入を図るほか、海上交通安全法の必要な見直しに関して海上安全船員教育審議会に諮問するなど、現在具体的な施策の実施を急いでいるところであります。
 また、昭和四十九年から新たに実施した小型船舶に対する船舶検査に関し、適用が当分の間除外されていた小型漁船についても早期に検査を実施するための準備を進めております。
 なお、不幸にして事故が発生した場合の応急体制につきましては、巡視船艇、航空機、通信施設等の増強による救助体制の充実を図るとともに、海上における危険物の流出、火災等による被害を防止するため海洋汚染防止法の改正案を提出いたしております。
 次に、陸上交通のうち鉄道交通の安全確保につきましては、自動信号化、CTC化、継電連動化等保安施設の整備、車両の不燃化等による地下鉄道等の火災対策の推進、鉄道従事者の資質の向上、運転管理体制の充実等を従来に引き続いて推進していくこととしております。
 また、踏切道につきましては、今後とも立体交差化、構造改良及び踏切保安設備の整備を引き続き進めていくため、現行の整備期間を延伸する踏切道改良促進法の改正案を提出いたしております。
 自動車交通につきましては、自動車運送事業者の安全管理の徹底、車両の安全規制の強化、検査要員の増員、検査コースの増設等、検査体制の充実を図るほか、自動車事故対策センターによる交通遺児に対する貸し付けの拡充等被害者救済対策を推進していくこととしております。
 次に、航空交通の安全確保につきましては、航空保安施設、航空管制施設、空港施設等の整備、拡充及び航空気象業務の充実を強力に推進するとともに、航空機乗員及び航空保安要員の養成体制の充実等を図ることとしております。
 また、航空会社に対しましては、機材の点検整備の強化、運航乗務員の資質の向上、運航管理体制の充実を強力に指導し、安全の確保を図ることとしております。
 最後に、運輸省が所管いたしております気象業務につきましては、気象の的確な予報や情報の提供が交通安全に深い関係がありますことに留意し、気象観測の充実、迅速、的確な情報の伝達などに努めていくこととしております。
 以上、交通安全対策につきまして、私の所信の
 一端を述べてまいりました。昭和五十一年度は、先ほど述べました第二次交通安全基本計画を初めといたしまして、第五次港湾整備五カ年計画、第三次空港整備五カ年計画などの長期計画の初年度に当たるわけでございます。この機会に、私も意を新たにして交通安全行政の重要性を深く認識し、一層の努力を傾けてまいりたいと存じます。何とぞ委員各位の御指導、御鞭撻を心よりお願い申し上げます。
#7
○委員長(野口忠夫君) 竹下建設大臣。
#8
○国務大臣(竹下登君) 仮谷前建設大臣の補充人事といたしまして建設大臣を拝命をいたしました竹下登であります。まずごあいさつを申し上げます。
 交通安全対策に関する諸施策について御審議をお願いするに当たり、一言所信を申し述べたいと存じます。
 御承知のとおり、わが国の経済、社会の発展に伴う自動車輸送需要の増加と多様化に対処するため、政府としては昭和四十八年度を初年度とする第七次道路整備五カ年計画を作成し、これに基づき道路事業の推進を図っている次第であります。
 しかしながら、このような自動車輸送の増加は、反面交通事故の多発をもたらし、昭和四十五年には交通事故による死者数が約一万七千人の多きに達しております。その後は、関係者の懸命の努力により、死傷者は漸次減少の傾向にありますが、昨年一年間で、なお一万人余の死者と約六十二万人の負傷者の発生を見るといういまだ憂慮すべき状況にあります。
 このような事態に対処するため、昭和五十一年度は、より一層強力に交通安全対策の推進を図ってまいる所存であります。
 まず、道路の新設または改築に当たりましては、交通安全対策基本法の精神にのっとり、交通安全施設の完備した道路を整備することとしております。
 次に、既存の道路につきましては、昭和四十一年度以後交通安全施設等整備事業計画により、総合的かつ計画的に交通安全施設の整備拡充を図ってまいりましたが、引き続き昭和五十一年度を初年度とする第二次交通安全施設等整備事業五カ年計画を作成し、昭和五十一年度はその新しい計画のもとに交通安全施設の整備を進めてまいりたいと考えております。特に道路交通上弱い立場にある歩行者、自転車利用者を交通事故から守るための施設の整備に重点を置くこととしております。
 また、既存道路における危険個所の解消を図るべく道路防災事業を強力に推進してまいることとしております。
 さらに、踏切道における交通事故の防止と交通の円滑化を図るため、引き続き昭和五十一年度以降の五カ年間に改良すべき踏切道を指定して日本国有鉄道、地方鉄道等における踏切道の立体交差化等の事業を推進することとしております。
 最後に、道路管理体制を強化して道路交通の安全の確保と交通の円滑化を図ることとしております。特に大型車両による交通事故の発生を防止するため、道路法に基づき、これら大型車両の通行に対する指導、取り締りを強化し、その秩序正しい通行を確保するとともに、道路交通に関する情報の収集及び提供について、体制の強化拡充を推進することとしております。
 なお、交通事故防止及び児童、青少年の心身の健全な発達に資するため、昭和四十七年度を初年度とする現行の都市公園等整備五カ年計画を改定して、新たに昭和五十一年度を初年度とする都市公園等整備五カ年計画を作成し、その初年度として都市における国民の日常生活に密着した児童公園等の基幹公園及び緑道の緊急かつ計画的な整備の推進を図ることとしております。
 以上、交通安全に関する諸施策について所信の一端を申し述べましたが、交通事故防止のため今後一層徹底した総合的な交通安全施策を強力に推進していく決意であります。よろしくお願い申し上げます。
#9
○委員長(野口忠夫君) 総理府総務長官の所信につきましては、後刻聴取することにいたします。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(野口忠夫君) 次に、昭和五十一年度における陸上交通安全対策関係予算について説明を求めます。室城交通安全対策室長。
#11
○政府委員(室城庸之君) 昭和五十一年度の陸上交通安全対策関係予算につきまして、お手元に配付してございます予算調書によりまして関係各省庁の分を一括して御説明申し上げます。
 昭和五十一年度の予算は五千四百十八億四百万円でありまして、昭和五十年度の予算額四千四百七十四億七千八百万円に比べまして二一・一%の増加となっております。これは、昭和五十年度の予算が対前年度比四・五%の伸びにすぎなかったことに比べましても、また昭和五十一年度一般会計予算の伸び率一四・一%に比べましても、かなり高くなっているところであります。
 各項目ごとに御説明いたしますと、まず一ページの1道路交通環境の整備につきましては、四千五百七十九億九百万円、対前年度比一九・七%増を計上しております。
 (1)の交通安全施設等の整備は、本国会に御審議をお願いいたしております交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部改正に基づき、昭和五十一年度より発足が予定されている第二次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画に基づくものでございまして、六百三十四億八千二百万円、対前年度比二六・六%増となっております。
 その内訳は、マルアの交通管制システムの整備(警察庁分)が百十億二千七百万円、対前年度比一五%増となっております。これは交通管制センターの新設、信号機の新設その他道路標識等の交通安全施設等の整備に要する費用について補助するための経費でございます。また、マルイの特定交通安全施設等の整備一建設省分一は五百二十四億五千五百万円、対前年度比二九・三%増となっております。緊急に交通安全を確保する必要がある道路の区間において、歩道、自転車道、立体横断施設、道路照明等の交通安全施設等の整備に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (2)の改築事業による交通安全対策事業一建設省分一は二千二百三十六億九千三百万円、対前年度比二六・七%増となっております。現道拡幅による歩道等の交通安全施設の設置、現道に歩道等の設置が困難な区間における小規模バイパスの建設等に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (3)の道路防災対策事業(建設省分)は四百三十四億六百万円、対前年度比一一・二%増となっております。落石・なだれ等を防止するための道路施設の整備、路肩整備、交通危険個所の局部的改良等に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (4)の踏切道の立体交差化等(運輸省、建設省分)は、本国会に踏切道改良促進法の一部改正について御審議をお願いいたしておりますが、この踏切道改良促進法に基づくもので、五百二十六億八百万円、対前年度比一五・八%増となっております。
 その内訳は、マルアの踏切保安施設の整備に要する費用について補助するための経費二億六千二百万円、二ページに移りまして、マルイの踏切の立体交差、鉄道高架等に要する費用について負担し、または補助するための経費五百二十三億四千六百万円でございます。
 (5)の交通安全対策特別交付金(自治省分)は四百九十八億三千七百万円で、前年度とほぼ同額となっております。交通反則金の収入額に相当する金額を地方公共団体が行う交通安全施設の設置に要する費用に充てるため、地方公共団体に交付するものでございます。
 (6)の基幹公園の整備(建設省分)は、昭和五十一年度より発足が予定されている第二次都市公園等整備五カ年計画に基づくものでございます。二百四十一億一千万円、対前年度比一二・九%の増となっております。この経費は、路上における遊びや運動による交通事故を防止し、児童及び青少年の遊び場を確保するための児童公園等の住区基幹公園及び総合公園等の都市基幹公園の整備に要する費用について補助するための経費でございます。
 (7)の緑道の整備(建設省分)は新規項目でございます。前項と同じく第二次都市公園等整備五カ年計画に基づくものでございまして、二億九千三百万円となっております。これは、路上における事故を防止し、市街地における都市生活の安全性及び快適性の確保を図るための緑道の整備に要する費用について補助するための経費でございます。
 (8)の居住環境整備事業等(建設省分)は九千九百万円となっております。幹線街路に囲まれた居住地区内における交通事故を防止し、居住環境の改善を図るため、補助幹線街路、区画街路歩行者専用道を総合的に整備する費用について補助するための経費でございます。
 (9)の校庭開放事業(文部省分)は三億八千百万円となっております。市街地における子供の遊び場確保のための措置の一環として市町村が校庭を開放するために要する費用について補助するための経費でございます。
 2の交通安全思想の普及につきましては、九千五百万円、対前年度比四・四%増となっております。
 その内訳は、(1)の総理府分のダンプカー事業者に対する交通安全指導のための経費八百万円、三ページに移りまして、(2)の警察庁分の交通安全に関する広報事業等の委託費二千百万円、(3)の文部省分の交通安全教育研究等の委託費五百万円及び(4)の厚生省分の母親クラブの活動に要する費用について補助するための経費六千百万円であります。
 3の安全運転の確保につきましては、二百三十八億二千八百万円、対前年度比二四・七%増となっております。
 (1)の運転者管理センターの運営(警察庁分)は、四億八千三百万円で、電子計算組織による同センターの運営経費でございます。
 (2)の交通取り締まりの用車両等の整備(警察庁分)は、八億二千百万円で、交通取り締まり用パトカー・二輪車等の整備に要する経費でございます。
 (3)の交通取り締まり体制の充実強化(警察庁分)は十億四百万円、対前年度比一〇・八%増となっております。ひき逃げ事件その他重要交通事故事件の捜査活動の強化、違法駐車の取り締まり強化等に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (4)の交通事件裁判処理体制の整備(裁判所分)は、前年度より若干減少しておりますが、交通事件裁判処理体制の充実を図るための増員経費等八千四百万円となっております。
 (5)の交通事件処理体制の整備(法務省分)は九億三千八百万円、対前年度比五・二%増となっております。捜査公判等検察活動経費、その他各種検察充実強化の経費でございます。
 (6)の自動車事故防止対策等(運輸省、沖繩開発庁分)は一億七千七百万円で、前年度とほぼ同額となっております。自動車運送事業者、鉄軌道事業者等の監査、指導経費でございます。
 四ページに移りまして、(7)の自動車検査登録業務の処理体制の整備一運輸省分一は二百三億五百万円、対前年度比三〇・三%増となっております。検査施設の増設、検査登録要員の増員等自動車検査登録業務の処理体制整備に要する経費でございます。
 (8)の自動車運転者労務改善対策(労働省分)は一千六百万円で、自動車運転者の労務管理の改革を促進するための経費でございます。
 (9)の安全運転センターの設立(警察庁分)は、五十年度、設立のための出資金五千万円を計上しておりましたが、五十一年度は計上しておりません。
 4の被害者の救済につきましては、五百九十三億九千百万円、対前年度比三一・六%増と、かなり大幅な増額になっております。
 (1)の救急業務施設の整備(自治省分)は八千五百万円、対前年度比一六・四%増となっております。救急活動の迅速化を図るため、救急指令装置の整備に要する費用について補助するための経典でございます。
 (2)の救急医療施設の整備等(厚生省分)は十四億三千五百万円、対前年度比五八・二%増と大幅な増額となっております。新たに重症救急患者の総合的な救命医療を担当する救命救急センターを設置するための経費及び救急医療施設医師の研修等に要する経費でございます。
 (3)のむち打ち症対策(労働省分)は六百万円で、むち打ち症の委託調査研究経費でございます。
 (4)の通勤災害保護制度の実施(労働省分)五百三十六億七千四百万円、対前年度比三二%増と大幅な増額となっておりますが、被災労働者及びその遺族の保護を図るための経費でございます。
 (5)の交通事故相談活動の強化(総理府分)は一億七千三百万円、対前年度比一一・六%の増となっております。この経費は、既設の交通事故相談所の充実を図るほか、支所を増設する費用について補助するための経費でございます。
 五ページに移りまして、(6)の法律扶助事業の強化(法務省分)は、前年度と同額の七千二百万円で、法律扶助協会が行う貧困者の交通事故に対する法律扶助事業に要する費用について補助するための経費でございます。
 (7)の自動車損害賠償責任再保険特別会計による補助等(運輸省分)は三十九億四千六百万円、対前年度比二一・四%増となっております。その内訳は、マルアの自動車事故対策センターの助成費二十八億五千百万円及びマルイの交通事故相談業務、救急医療施設の整備等に要する費用について補助するための経費十億九千五百万円でございます。
 5のその他は、調査研究費でございますが、五億八千百万円、対前年度比一〇・九%増となっております。
 その内訳は、(1)の通産省分の自動車安全強化対策費百万円、(2)の運輸省分の自動車事故防止に関する研究開発費七千五百万円、(3)の建設省分の道路交通安全対策に関する調査研究費四億三千四百万円、(4)の総理府分の交通安全調査研究費等七千百万円でございます。
 以上、昭和五十一年度の陸上交通安全対策関係予算について御説明いたしました。
    ―――――――――――――
#12
○委員長(野口忠夫君) この際、総理府総務長官から所信を聴取いたします。植木総理府総務長官。
#13
○国務大臣(植木光教君) 初めに、衆議院の本会議に出席をいたしておりましたので、当委員会におくれて参りましたことをおわび申し上げます。
 今国会における交通安全対策特別委員会の審議が開始されるに当たり、交通安全対策に関する所信を申し述べます。
 交通事故による犠牲者は、昭和四十五年をピークとして以来毎年減少を続けており、昨年の交通事故による死者数は対前年比で五・六%減少し、一万七百九十二名となりました。しかし、都道府県の中には、交通事故の死者数が前年を上回ったところもあり、また交通上弱い立場にある子供や老人に多数の犠牲者を出していることは、まことに憂慮すべきことであります。
 また、五年間にわたり交通事故が減少し続けているとはいえ、なお年間六十三万人を超える死傷者が発生していることは国民生活にとって大きな不安であり、重大な社会問題であります。
 政府としては、悲惨な交通事故を大幅に減少させるという強い決意のもとに、各般にわたる交通安全対策を強力に推進し、当面、年間の交通事故死者数を、ピークでありました昭和四十五年時の半数以下にとどめることを目標にしているところであります。
 幸いにして、昭和五十一年度は第二次交通安全基本計画及び第二次交通安全施設等整備五カ年計画の初年度に当たりますので、昭和四十六年度から昭和五十年度までの第一次五カ年計画の成果を踏まえ、交通安全施設等の整備を初め、民間交通安全運動、交通安全教育の充実を図ること等を重点として、今後の交通情勢に適合した総合的な交通安全対策を強力に推進する所存であります。
 このような施策の実現を図るため、昭和五十一年度の予算編成に際しましては、関係省庁の陸上交通安全対策関係の予算の調整を行い、その結果、総額五千四百十八億円を計上いたしました。
 特に、交通安全施設の整備、踏切道の立体交差化等、道路交通環境の整備には四千五百七十九億円を当てることになっておりまするほか、交通安全思想の普及、安全運転の確保、被害者の救済等各般にわたり、きめ細かく予算が計上されることとなっております。
 なお、総理府所管の予算といたしましては、民間における交通安全活動の推進及び交通事故被害者の救済を重点施策といたしております。民間における交通安全活動につきましては、交通安全母親活動を推進するための委託事業を拡大することとしましたほか、ダンプカー協会に対する助成の充実を図ったところであります。
 また、被害者救済対策としては、都道府県の交通事故相談所の増設などを図っております。
 以上、交通安全対策に関する所信を申し述べましたが、委員の皆様方の一層の御指導、御鞭撻をお願いいたします。
    ―――――――――――――
#14
○委員長(野口忠夫君) 次に、昭和五十一年度における交通警察の運営について説明を求めます。
 勝田交通局長。
#15
○政府委員(勝田俊男君) 昨年の交通事故の概況及び本年の交通警察の運営施策について、お手元に配布してあります資料によりまして、要点を御説明申し上げます。
 昨年じゅうの交通事故は、発生件数、死者数、負傷者数とも減少し、発生件数は六年連続減少、死者数及び負傷者数は五年連続減少となりました。特に、交通事故死者については、前年の大幅減を受けてきわめて厳しい条件下にありましたが、前年に比べて六百四十人、五・六%減少し、昭和三十四年以来十六年ぶりに一万一千人を下回ることができたのであります。
 このような成果を上げ得ました要因には、交通安全施設の整備、国民の交通安全意識の向上等種々あると思われますが、関係行政機関、団体を初め国民各層の方々の長年にわたる総合的な交通安全対策が実を結びつつあることを示しているものと考えております。
 しかしながら、いまなお交通事故による死傷者は、六十三万人を超えており、また内容的に見ましても解決すべき問題が残っているのであります。
 その一つは、交通事故全体の中で、歩行者、自転車利用者の占める割合が依然として高いことであります。死者の中で、歩行者は昨年はマイナス九・九%と相当の減少を示めしたものの、なお全死者の中に占める比率は三四・六%を占め、自転車利用者の一一・二%と合わせて四六・二%にもなり、欧米各国の歩行者の割合がイギリスを除いて二〇%前後と低いのに比べて問題であります。
 次は、都道府県間や都市間といった地域間の事故率の格差が大きいことであります。たとえば、昨年中の人口十万人当たりの死者数は、都道府県では、一番少ない東京都の三・三人に対し、一番多い茨城県は十九人であり、都市について見ると、同様に兵庫県宝塚市の丁三人に対し、愛媛県今治市の二十五・二人となっており、地域間のこのように大きな格差を解消していくことが今後の重要な課題であります。
 また、年齢別では、全般的に減少しておる中で十二歳以下の子供特に六歳以下の幼児の犠牲者の増加が目立っているのも問題であります。
 これらの問題のほか、都市部を中心として自動車排出ガス、騒音等による生活環境の悪化、交通渋滞の激化等の問題も生じているのであります。
 このような情勢下において、警察といたしましては、二つの長期目標を掲げ、この目標の達成に向かって諸施策を結集してまいりたいと考えております。
 その一つは、歩行者、自転車利用者の保護を重点に、交通事故の減少傾向を長期的に定着させ、特に交通事故による死者については、五年後には、過去の最高であった昭和四十五年の死者数を半減させることであり、いま一つは、交通公害防止、交通渋滞緩和対策を自動車交通が過密化している都市を中心に推進し、安全で住みよい生活環境の確保に資することであります。
 本年においては、この長期目標達成の第一歩として、死亡事故減少傾向の定着化と都市における住みよい生活環境の確保を重点目標に掲げ、関係機関との緊密な連絡協調のもとに、都市総合交通規制の推進、交通安全施設の計画的整備、効果的な交通指導取り締まりの推進、交通安全教育の推進等のほか、本年から業務を開始しております自動車安全運転センターの活動をも含めた運転者対策の強化等、総合的な道路交通対策を展開してまいる所存であります。
 以下、これらの対策の主な点について申し上げたいと思います。
 第一に、都市総合交通規制の推進についてでありますが、御承知のように、一昨年来人口十万以上の都市を中心に進めてまいりまして、都市部における交通事故の減少と生活環境の改善にかなりの成果をおさめつつありますので本年も引き続き重点施策として推進することとしております。
 その際には、歩行者、自転車利用者の安全を確保する観点から、学校周辺、住宅地、商店街等については、歩行者用道路の設定、一方通行等の規制を組み合わせた生活ゾーン対策に特に重点を指向したいと考えております。また、バスの優先通行を確保するための交通規制や駐車禁止規制を強化することにより、都市の自動車交通量の抑制を図っていくこととしており、特に大都市については、昨年から進めている自動車交通総量削減対策を関係機関の施策との連携を保ちながら引き続き推進してまいりたいと考えております。
 第二に、交通安全施設の計画的整備についてでありますが、交通安全施設の整備は事故防止にきわめて有効なものであり、すでに述べました長期目標を達成するための中軸となる施策であります。このような観点から、来年度から交通安全施設整備の新五カ年計画を発足させることとしておりますが、この計画においては、都道府県公安委員会の行う事業費規模を現行計画の約二・二倍に拡大することとしており、信号機約三万七千基を新設し、交通管制センターを二十八都市に新設し、バス感知信号機、盲人用信号機等の新規事業を導入することなどを主たる内容としております。
 また、新計画の運用に当たっては、府県間、都市間の施設整備の格差の是正に配意することとしており、新計画に基づいて本年から計画的整備を進め、目標達成に努力してまいりたいと考えております。
 第三に、交通安全教育の推進についてでありますが、昨年の事故発生状況から見ますと、幼児の死亡事故と子供の自転車事故が増加の傾向にあります。このため、本年は母親に対する安全教育と子供に対する自転車の正しい乗り方の教育をさらに充実、普及させていく必要があり、関係機関と協力しながらこれらの交通安全教育を推進していきたいと考えております。なお、座席ベルトの着用につきましては、各種講習会、交通安全運動、日常の街頭活動を通じて、その着用の指導を強化していくことといたしております。
 以上、本年推進しようとする施策のうちの主なものでありますが、その他の施策につきましては、お手元に配付の資料により御理解をくださいました上、よろしく御指導いただきたいと存じます。
#16
○中村太郎君 議事進行。
 せっかく局長、それだけのりっぱな御説明をいただくならば、この資料ではなくて、いまあなたがお読みになった資料を出してもらえれば大変ありがたいし、その方が親切だと思いますので、委員長、そのように今後資料の出し方については御注文を申し上げておきます。
#17
○委員長(野口忠夫君) ただいまの御注文、もっともだと思うのですがね。十分ひとつ……。勝田さん、こういうこと、御経験が多いんだと思うのですがな。ひとつ……。
#18
○政府委員(勝田俊男君) 資料を提出するよういたします。
#19
○委員長(野口忠夫君) それではそのようにお願
 いいたします。
 次に、昭和五十一年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について説明を求めます。中村審議官。
#20
○政府委員(中村四郎君) 昭和五十一年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について御説明申し上げます。
 お手元に、縦長の用紙で、右上端に「運輸省」と書いてある資料をお配りしてありますので、これに沿って御説明申し上げます。
 まず、海上交通安全対策関係予算でございますが、港湾関係で一部未定のものを除きまして、合計三百二十二億九千四百万円を計上してございます。これは、前年度と比較いたしまして四十六億三千百万円、一六・七%の増加となっております。
 その内訳を御説明申し上げますと、まず1の交通環境の整備といたしまして百六十億三千七百万円、対前年度比二二・六%増となっております。
 内容としましては、まず(1)の港湾等の整備として百四億八千二百万円を計上しております。その内訳は、1の航路の整備として、東京湾口、瀬戸内海関門航路ほか六航路の航路整備のために九十七億二千万円、2の避難港の整備として、三港の整備のために七億六千二百万円がございます。そのほか、3の防波堤、泊地の整備等といたしまして、一般港湾における防波堤、泊地の整備のほか危険物取扱施設の整備などを行うための経費がございますが、現在、実施計画を作成中でございますので、金額は未定といたしております。
 以上は昭和五十一年度を初年度として新たに策定いたします第五次港湾整備五カ年計画の第一年度分のものでございます。
 それから、(2)の航路標識の整備といたしまして、燈台等の光波標識、デッカ等の電波標識などの新設、改良を行うための経費五十五億五千五百万円がございます。この中には、船舶の動向を把握いたしまして、その管制、情報提供等を行います海上交通情報機構の整備のための経費が含まれております。
 次に、2の船舶の安全性の確保といたしまして一億三千七百万円を計上してございます。
 内容といたしましては、(1)の船舶の安全基準の整備等としまして、条約など国際的な動向に対応して船舶の安全基準を整備する等のための経費千七百万円がございます。
 それから、(2)の船舶検査の充実といたしまして一億二千万円を計上してございますが、その内訳は、当省が直接船舶の検査を行いますための経費八千万円及び小型船舶の検査を実施するため一昨年度設立された日本小型船舶検査機構に対します出資などのための経費四千万円でございます。
 次に、3の安全運航の確保といたしまして八十七億三千二百万円を計上してございます。
 内容といたしましては、(1)の海上交通関係法令の周知徹底などとしまして、関係法令の円滑な実施のために関係者に対する法令内容の周知等を行うための経費一億三百万円がございます。
 次に、(2)の海上交通に関する情報の充実といたしまして、海図等の刊行等の水路業務及び海洋気象情報の提供等の海洋気象業務の充実のための経費十一億四千万円がございます。
 二ページ目に移りまして、(3)の運航管理の適正化等としまして、旅客航路事業者の監査、船員労務監査及び船員災害防止指導のための経費二千三百万円がございます。
 (4)の船員の資質の向上といたしまして七十四億六千四百万円を計上してございます。その内訳は、まず1の船員養成機関の充実としまして、航海訓練所における訓練、海員学校、海技大学校における教育等の充実のために七十三億三千八百万円、2の海技従事者国家試験の実施としまして、船舶職員として船舶に乗り組むべき者の資格試験を実施するために一億二千六百万円がございます。
 以上のほか、(5)のその他といたしまして、水先人試験の実施等のための経費二百万円がございます。
 次に、4の警備救難体制の整備といたしまして七十三億六千四百万円、対前年度比二一・一%増となっております。
 内容としては、(1)の巡視船艇及び航空機の整備強化として、巡視船艇の代替建造等を行うとともに、航空機及び航空基地の整備を行うための経費六十二億二千八百万円がございます。(2)の海難救助・海上防災体制の整備としまして、救難・防災体制及び海上保安通信体制の充実強化を図るための経費十一億三千六百万円がございますが、この中には海上災害防止センター(仮称)に対します出資金二億円が含まれております。
 最後に、5の海難防止に関する研究開発といたしまして、備考欄にございますとおりの研究を実施するための経費二千四百万円を計上してございます。
 以上が海上交通安全対策関係の経費でございます。
 次にページを繰っていただきまして、航空交通安全対策関係予算でございますが、合計八百六十二億三千万円を計上いたしてございます。これは前年度と比べまして百五十一億七千五百万円、二一・四%の増加となっております。航空の安全の確保につきましては、昭和五十一年度を初年度として、新たに策定いたします第三次空港整備五カ年計画を中心にして所要の安全施設等の充実強化に努めていくこととしております。
 以下、内訳を御説明申し上げます。
 まず、1の交通環境の整備としまして八百億六千二百万円、対前年度比二一・三%増となっております。
 内容としては、(1)の空港の整備・維持運営として、滑走路などの空港施設及びILSなどの空港用航空保安施設の整備及び維持運営のための経費六百二十八億二千七百万円がございます。
 (2)の航空路の整備・維持運営といたしまして、航空路監視レーダー、管制情報処理システムなどの管制施設、VOR/DMEなどの航空保安無線施設等の整備、維持運営のための経費百七十二億三千五百万円でございます。
 次に、2の航空機の安全性の確保といたしまして、航空機の型式証明検査、耐空証明検査などを行うための経費四千八百万円を計上してございます。
 3の安全運航の確保といたしまして六十億三千百万円、対前年度比二二・八%増となっております。
 内容としては、まず(1)の航空保安施設の検査としまして、航空保安施設の運用状況について飛行検査機による検査等を行うための経費十二億五千四百万円がございます。それから、(2)の航空気象業務の整備といたしまして、航空気象官署の整備等のための経費五億七千七百万円がございます。
 次に、(3)の航空従事者の資質の向上といたしまして四十二億円を計上してございます。
 その内訳は、1の航空従事者養成機関の充実として、航空大学校、航空保安大学校における教育等の充実のために四十一億六千五百万円、2の航空従事者技能証明等の実施としまして、航空従事者技能証明及び航空交通管制官の資格試験実施のために三千五百万円がございます。
 最後に、4の航空事故防止に関する研究開発といたしまして、備考欄にございますとおりの諸研究を実施するための経費八千九百万円を計上してございます。
 以上が航空交通安全対策関係予算でございます。
 簡単でございますが、海上交通及び航空交通安全対策関係予算の説明を終わらせていただきます。
#21
○委員長(野口忠夫君) 次に、昭和五十一年度における道路交通安全対策関係予算について説明を求めます。井上道路局長。
#22
○政府委員(井上孝君) 建設省道路局長でございます。
 お手元に「交通安全施策について、建設省」という。パンフレットをお配りしてございます。これに従いまして御説明を申し上げます。このパンフレットの中には道路局所管以外のものも含まれておりますが、便宜、私から御説明申し上げます。
 まず第一ページでございますが、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づく事業でございます。昭和四十一年度以降二次にわたる三カ年計画及び四十六年度を初年度とする第一次五カ年計画によりまして事業の推進を図ってまいりました。その結果、交通事故による死傷者数は、四十六年以降毎年減少するという実績をみることができたのであります。しかしながら、昭和五十年においても、なお、交通事故による死者は一万人余、負傷者は約六十二万人に達しております。このような現状にかんがみまして、今後とも交通事故の一層の減少を図り、その傾向を定着させるため、昭和五十一年度を初年度とする第二次五カ年計画を策定し、引き続き事業の強力な推進を図ることといたしております。
 第二次五カ年計画におきましては、二ページに表がございますが、道路管理者分の特定交通安全施設等整備事業として総額五千七百億円を計上いたしました。歩道及び自転車道の整備延長の大幅な拡大、利用しやすい立体横断施設の整備、身体障害者等の利用に配慮した交通安全施設の整備、また、自転車駐車場を新規事業として加えるなど、交通上弱い立場にある歩行者、自転車利用者こういった方々の安全確保を中心に事業の推進を図るほか、新たに路肩の改良等を実施することといたしております。
 昭和五十一年度は、二ページ及び三ページにわたって書いてございますが、この五カ年計画の初年度といたしまして特定交通安全施設等整備事業費七百二十三億円を計上いたしております。これは対前年度比三〇%の増であります。
 このほかに、恐縮ですが、一ページの下の方に書いてございますが、現道に歩道を設置することが困難な区間における小規模バイパスの建設、現道拡幅などの一般の道路改築事業によりまして、五十一年度は対前年度比二九%増の約二千八百九十億円を予定をいたしております。
 次に、四ページに入りまして、大規模自転車道の整備事業でありますが、これは、交通の安全確保とあわせて国民の心身の健全な発展に資するため、道路事業の一環として、昭和四十八年度から大規模自転車道の整備に着手したものであります。
 昭和五十一年度におきましては、継続の三十九路線のほか、新たに四路線を追加いたしまして、事業費約六十億円、対前年度比四〇%増の事業費をもちまして整備を進めていく方針でございます。
 五ページに道路防災対策事業のことが書いてございます。
 昭和四十三年の飛騨川バス転落事故以来、重点的に道路防災事業を実施してきておりまして、昭和四十六年度調査によって判明しました特に緊急に整備を必要とする個所につきましては、昭和四十八年度末におおむね整備を完了しておりますが、四十八年度に再度見直しを行いまして、逐次、危険個所の整備を図っているところでございます。昭和五十一年度におきましては、一般道路で約六百十三億円、有料道路で約三十億円を計上いたしております。
 次に、踏切道の立体交差化事業であります。六ページの表にございますように、これまでの施策によって踏切道は漸次減少してきております。しかし、昭和四十九年度末現在、なお全国に四万九千カ所余りの踏切道があり、踏切事故も昨年三月の西鉄事故、重軽傷者四十三名、同じく昨年四月の近鉄事故、重軽傷者七十名などが発生しているのであります。これらの状況にかんがみまして、踏切道改良促進法を改正して、引き続き昭和五十一年度以降五カ年間において改良すべき踏切道を指定することといたしたいと考えております。
 昭和五十一年度におきましては、七ページの下に書いてございますように、事業費約七百七十億円をもちまして、単独立体交差化事業四百八カ所、連続立体交差化事業七十カ所を実施することにいたしております。
 次に、八ページ、九ページに都市公園整備事業のことが書いてございます。児童や青少年の遊び場を確保し、路上における遊びや運動による事故の防止を図るため、昭和五十一年度には約六百億円の事業費をもって、住区基幹公園、都市基幹公園及び緑道一千九百六十八カ所の整備を実施することといたしております。
 次に、十ページに、居住環境整備事業等について書いてございます。本事業は、居住地区内における交通事故を防止し、居住環境の改善を図るため、補助幹線街路、区画街路、歩行者専用道等を総合的に整備する事業でありまして、昭和五十年度から国が助成する方途を講じております。
 昭和五十一年度には、事業費約二億一千万円をもちまして、新規二カ所を含め五カ所の事業を実施するほか、七カ所について調査を実施することにいたしております。
 次に、十二ページに、駐車場整備事業であります。都市における安全かつ適正な自動車交通機能の確保と都市機能の維持を図るために、路上における駐車規制の強化と相まちまして駐車場の整備促進が不可欠でございます。
 このため、都市計画で駐車場整備地区を定めるなど、駐車場の計画的な整備を図っているところでありますが、都市計画駐車場につきましては、昭和四十八年度から道路管理者である地方公共団体が道路の附属物として整備する駐車場に対しまして、道路整備特別会計から無利子の資金を融資する方途を講じております。この事業費といたしまして、昭和五十一年度は十四億円を見込んでおります。
 次に、十四ページに、高速自動車国道における救急対策について書いてございます。高速自動車国道につきましては、日本道路公団が一定の区間につきまして基地を設置して自主救急を実施するほか、それ以外の区間につきましては、救急業務を実施いたします市町村に対して財政援助を行うという施策を講じておりますが、昭和五十一年度におきましては、これらの施策に必要な経費として十二億二千三百万円を見込んでおります。
 次に、道路交通の安全に関する調査研究でございますが、交通事故及び道路災害の発生を防止するため、交通安全施設整備に関連する調査研究を実施いたしておりますが、昭和五十一年度におきましては、十五ページに書いてございますように、四億三千四百万円をもって調査研究を実施する予定でございます。
 十六ページに道路の管理について述べております。道路交通の安全を確保するため、不法占用物件の排除、地下埋設物に対する監査の強化を重点的に行う考えであります。特に上下水道管、電力管等の道路の掘り返しを極力少くするために、共同溝の整備を促進する考えであります。このため、昭和五十一年度においては事業費八十七億七千万円を計上いたしております。
 次に、十八ページに大型車両等による事故防止対策について記述してございます。昭和五十一年度におきましても、関係機関と緊密な連絡をとりつつ、車両制限令違反車両の指導、取り締まりを強化してまいる方針であります。
 十九ページに道路交通情報の充実について述べております。道路の状況、交通規制等の道路交通情報を迅速、的確に収集し提供することは、道路交通の安全確保にとってきわめて重要であることは申すまでもございません。
 建設省といたしましては、昭和四十五年に設立されました日本道路交通情報センターを中心といたしまして、道路交通情報の収集、提供体制を一層充実してまいる所存でございます。
 二十一ページに、最後でございますが、建設業者に対する交通安全についての指導のことが書いてございます。交通事故を発生させた建設業者に対する指導監督、あるいは市街地で建設工事を施行する際の公衆災害防止対策など、これまで実施してまいりました諸施策を今後とも強力に進めてまいる方針でございます。
 以上、大変取り急ぎ御説明申し上げましたが、昭和五十一年度の建設省の交通安全施策についての説明を終わらせていただきます。
#23
○委員長(野口忠夫君) 先ほど御忠告、御要望がありました資料につきましては、月曜日に差し上げることにいたしますので、御了解願います。
 以上をもちまして関係大臣の所信の聴取及び関係省庁の説明聴取を終わります。
 関係大臣の所信及び関係各省庁の予算等の説明に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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