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1975/03/31 第77回国会 参議院 参議院会議録情報 第077回国会 公害対策及び環境保全特別委員会 第3号
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1975/03/31 第77回国会 参議院

参議院会議録情報 第077回国会 公害対策及び環境保全特別委員会 第3号

#1
第077回国会 公害対策及び環境保全特別委員会 第3号
昭和五十一年三月三十一日(水曜日)
   午後三時十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     青木 一男君     山本茂一郎君
     宮田  輝君     高橋 邦雄君
     金井 元彦君     石本  茂君
     近藤 忠孝君     小巻 敏雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田  進君
    理 事
                原 文兵衛君
                森下  泰君
                矢田部 理君
                小平 芳平君
    委 員
                石本  茂君
                井上 吉夫君
                菅野 儀作君
                高橋 邦雄君
                藤井 丙午君
                山本茂一郎君
                山内 一郎君
                青木 薪次君
                粕谷 照美君
                鶴園 哲夫君
                内田 善利君
                沓脱タケ子君
                小巻 敏雄君
                三治 重信君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  小沢 辰男君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        金子 太郎君
       環境庁企画調整
       局長       柳瀬 孝吉君
       環境庁企画調整
       局環境保健部長  野津  聖君
       環境庁大気保全
       局長       橋本 道夫君
       通商産業大臣官
       房審議官     伊藤 和夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公害健康被害補償法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
  〔理事矢田部理君委員長席に着く〕
#2
○理事(矢田部理君) それではただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
 委員長には所用がございますので、委員長が出席されるまで委託を受けまして、私が委員長の職務を行います。
 最初に、委員の異動について御報告いたします。
 去る一月三十日、松本英一君が委員を辞任され、その補欠として青木薪次君が選任されました。また、本日、青木一男君、金井元彦君、宮田輝君、近藤忠孝君が委員を辞任され、その補欠として山本茂一郎君、石本茂君、高橋邦雄君、小巻敏雄君がそれぞれ選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○理事(矢田部理君) 公害健康被害補償法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。小沢環境庁長官。
#4
○国務大臣(小沢辰男君) ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 公害健康被害補償法は、相当範囲にわたる著しい大気の汚染または水質の汚濁の影響により健康が損なわれた人々に対して、その迅速かつ公正な保護を図るため、各種補償給付の支給等を実施することとしております。これらの実施に必要な費用のうち慢性気管支炎等の非特異的疾患に係るものにつきましては、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設等を設置する事業者から徴収する汚染負荷量賦課金を充てるほか、自動車に係る分として、昭和四十九年度及び昭和五十年度におきましては、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を充てることとされてまいりましたが、今回、昭和五十一年度及び昭和五十二年度の措置を定めるため、この法律案を提案した次第であります。
 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
 今回の法律案は、昭和五十一年度及び昭和五十二年度の二年度にわたる措置として、昭和四十九年度及び昭和五十年度に引き続き、大気の汚染の原因である物質を排出する自動車に係る費用に自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を充てることとし、政府は、その金額を公害健康被害補償協会に対して交付することとしたものであります。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに、御可決あらんことをお願い申し上げます。
#5
○理事(矢田部理君) 沓脱君から委員長の手元に修正案が提出されております。修正案の内容はお手元に配付のとおりでございます。
 この際、本修正案を議題といたします。
 沓脱君から趣旨説明を願います。
#6
○沓脱タケ子君 私は日本共産党を代表して、公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に対するわが党の修正案の提案理由とその概要の説明を行います。
 本改正案は、大気汚染による非特異的疾患に係る健康被害補償給付の支給等に必要な費用のうち、自動車負担分については、昭和四十九、五十年度に引き続き、五十一、五十二年度も自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する額を充てるというものであります。
 日本共産党は、この暫定措置を定めた第七十二国会での政府提出の改正案について、自動車重量税は、もともと自動車の所有者に賦課する大衆課税であり、それ自体にも反対であること、しかも、その収入見込み額の一部に相当する額を公害健康被害補償給付の支給等に充てるということは、汚染発生源である自動車を製造している企業を免罪し、その責任をユーザーに転嫁するものであること、さらに、一般財源たる自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する額を公害健康被害補償協会に交付するということは、一般会計から支出される国費による負担となり汚染原因者負担の原則にもとることなどの問題点を指摘し、それがたとえ二年間の暫定措置であるといえども認あるわけにはいかないと反対の態度を明らかにし、修正案を提出いたしました。
 当時の三木環境庁長官は、自動車に係る費用負担のあり方について今後二カ年の間に十分検討することを言明されました。しかしながら、今回政府が提出いたしました改正案は、二年前に提案された暫定措置と何ら異なるところがなく前回と同様の措置を今後二カ年間延長するというものであり、わが党は、前回同様これを認めるわけにはまいりません。
 そこで、わが党は、ここに再度、自動車の製造者の責任を明確にした、修正案を提出する次第であります。
 以下、修正案の概要を御説明いたします。
 その第一は、補償費の支給等に充てるための費用のうち、自動車負担分については、五十一、五十二年度の暫定措置として、輸入業者を含む自動車製造者から、毎月、自動車賦課金を徴収することといたしました。
 その第二に、自動車賦課金の額は、自動車の種別、総排気量、各汚染物質ごとの排出量等を勘案して政令で定める自動車の区別に従い、政令で定める一台当たりの賦課金額に、その月の出荷台数を乗じて得た額の合計額といたしました。
 以上、本委員会におきましては慎重に御審議され、速やかに可決されることをお願いいたしまして、日本共産党を代表しての政府提出改正案に対する修正案の提案理由説明と、政府原案に反対の意思を表明をいたしまして発言を終わります。
#7
○理事(矢田部理君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#8
○小平芳平君 私は公明党を代表して政府原案に反対の討論をいたします。
 今回の改正案が、原案が成立するときに、昭和四十九年五月二十九日、当委員会でも、果たしてこうした重量税の引き当てがいいかどうかということは十分議論されたわけであります。当時政府から出席をいたしておりました城戸局長も、「私ども重量税が一番いい方法であるというぐあいに考えておるわけではございません。」、また、結論として、「重量税の引き当てというのが一番現実的であるということで、二年間の暫定措置として今回改正案を提案している次第でございます。」と、このように答弁をしていることは御承知のとおりであります。そしてまた、当委員会としましては、この被害補償法の一部改正が可決された段階で五党一致して附帯決議をいたしております。その附帯決議の第二項目には、「公害健康被害補償制度の財源のあり方について、自動車製造業者から徴収する方法、石油に着目する方法等を含めて検討すること。」、このように附帯決議を付しておりますが、その後において政府がどのような検討をされたのか、そしてまた、ただ二年間暫定的に延長するということは怠慢ではないかということが反対の理由であります。
 同じく附帯決議の第三には、「自動車排出ガスによる健康被害に対する影響の重大性にかんがみ、排出ガスのいわゆる昭和五十一年規制、燃料の無鉛化計画の実施について十分努力すること。」等が附帯決議として決議されておりますが、このような点についても政府の対応が十分であったと考えられません。
 そしてまた、前回の討論と重複いたしますからきわめて簡単に申し上げますが、このような重量に応じて賦課されるということは、公害寄与度や公害防除努力が反映されておらないという点、この点については、当委員会の委員派遣の際、現地へ行きましたときにも、その自動車メーカーの従業員の方からも強い御意見がありましたが、こうした防除努力が反映されないというような現行制度、それを延長するということは反対であります。
 あるいはまた、汚染原因者負担の原則が明確でない等の点であります。
 そこで沓脱委員の修正案についてでありますが、果たしてその点、いますぐそういう方向に改正できるかどうかという点については、さらに検討する必要のある点が多々あるというふうに考えますので反対の態度を表明いたします。
 以上です。
#9
○森下泰君 私は自由民主党を代表いたしまして、本委員会に付託されました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に対し賛成であり、日本共産党提案の修正案には反対の討論をするものであります。
 公害健康被害補償制度は昭和四十九年九月から実施されてまいりました。この制度は公害による健康被害者の補償問題について、従来、訴訟等により民事的に処理されてきたものを、この公害健康被害補償法に基づいて民事責任を踏まえた公的な制度を通じて迅速かつ公正に保護しようとする世界的にも先覚的な制度であります。現在この制度による被認定者数は全国で約三万人となっており、この制度は公害による健康被害者の保護に大きな役割りを果たしてきているところであります。
 わが自由民主党も、党内の環境部会を初めとする関係部会におきまして、公害発生源からの汚染物質排出の防除はもとより、これら被認定患者の健康回復のためのあらゆる措置を日夜検討を重ねてまいりました。その結果、被害の損害を補償しようとする本制度の性格から、移動発生源である自動車においても汚染原因者負担の原則に基づいて負担させるべきであるとの結論に達しました。
 その過程においていろいろな方法も考えられましたが、
  一、自動車一台一台からその汚染寄与度に応じて負担を求めるのは技術的にも非常に困難であり、かつ、徴収コストの面から見ましても著しく不経済である。
  二、自動車燃料であるガソリンに着目しても、その蔵出し段階等で賦課する方法は転嫁の問題があるほか、当面は一般に単位走行当たり燃料を多く使用する低公害車の負担が重くなるといった矛盾がある。
  三、自動車メーカー等に負担を求める方法は、その相当部分が低公害車である新車の購入者のみに転嫁され、汚染寄与度の高い使用過程車――中古車を捕捉できない。
 以上の三点の事情から、本制度独自の費用徴収の制度を導入することは現状では困難であると判断をしたわけであります。
  〔理事矢田部理君退席、理事原文兵衛君着席〕
 したがって、次善の策として、既存の自動車関係税制を通じて負担を求めるには、自動車重量税が自動車保有に着目した国税としては唯一のものであります。また、この税目は、もともと自動車の走行が社会に多くの負担をもたらしていることへの対処を一つの理由として導入されたものであることから、当面この税収の一部を引き当てる措置を継続することが妥当であると考えられるわけであります。
 もっとも、この措置は現状ではやむを得ないとしても、負担が全国一律のものとなるなど、汚染者負担の原則においては十分な満足のいくものではない点は認められますが、今後のあり方については、公害費用負担のあり方全般との絡みや、自動車にかかわるもろもろの負担全体の関連で、引き続き検討を加えるべきものであると考えます。
 以上をもって公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に賛成の立場を明確にするとともに、政府におかれましても、今後とも汚染者負担の原則にのっとり、より国民的コンセンサスの得られるような負担方法を検討されることを希望して、賛成討論を終わります。
#10
○矢田部理君 私は、日本社会党を代表して原案に賛成、修正案に反対の立場で討論を行います。
 内容に入る前に、きょう理事会等でも問題になったわけでありますが、小沢環境庁長官が不当にも選管の審査に干渉をするような事態が起こりました。現職の大臣が、大変微妙な問題を抱えて審査をしている選挙管理委員会へ電話をすること自体問題でありますけれども、伝えられるところによりますれば、選挙無効にしないでくれという、内容にまで干渉するという、非常に責任問題にも及ぶ重要な言動をとられたということについて、きわめて遺憾であります。私どもはその責任を徹底的に追及しなければならないし、辞任もしくは罷免の問題まで発展をさせなければならないと考えているわけでありますが、きょうは緊急異常の事態のもとで開かれた委員会でありますので、その責任追及の問題は後日に留保をいたしまして、内容の討論を行いたいと思います。
 今回提案をされました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案については、第一に汚染の原因者負担の原則が確立されておりません。すでに指摘がありましたように、重量税の一部を引き当てるなどということでは、従来、本委員会等が審議をしてきた経過も踏まえられておりませんし、そういう点では、内容には非常に多くの問題がこの法案はあるということを指摘しておきたいと思います。私どもは移動発生源についても汚染原因者負担の原則を貫徹すべきだと考えておりますし、その点が第一であります。
 二番目は、本法案ではいまだに被害者の補償が不十分であります。平均賃金の八割を補償するというやり方では、深刻な健康被害等を十分に償うことができません。そういう点で、平均賃金の八割ではなしに、慰謝料等も含めて完全補償の制度を確立をすべきだと、この点でもきわめて本法案は不十分でありますし、同時に、転地療養者等のための施設の充実など、福祉の強化についても特段の注意を払う必要があるだろうというふうに考えています。
 三点目は、都市における複合汚染対策の問題であります。窒素酸化物、炭化水素、オキシダント、光化学スモッグ等の影響についても、その汚染の状況を早急に調査をし、地域指定を速やかに行うとともに、SOx等を含めて現に健康被害を受けている人たちが補償の対象にならないというような事態のないように十分に心してかかるべきだというふうに考えています。とりわけ東京四区、東京の中でも四区はいまだこの地域指定等も行われないため放置されているという事態を重視をして、今後の行政の運用に当たっては十分配慮をされるよう強く要望しておきたいと思います。
 次の問題点といたしましては、この補償法の全体的な拡大をやるべきだと考えています。拡大の一つは指定疾病の追加であります。大気汚染の影響による疾病について、目、鼻、咽喉等の被害についても指定を拡大追加すべきだと考えておりますし、同時に、騒音、振動等については除外をされておりますけれども、それによる被害についても健康被害だけではなく財産的な損害も含めて補償制度を拡充する必要があると考えております。これらの点でも本法案はきわめて不十分であります。
 さらにもう一つつけ加えなければならないわけでありますけれども、どんなに補償が確立をされても、それはあくまでも事後対策でありまして、発生源そのものに対する規制あるいはまた予防を強化をしていかなければ基本的な解決にはならないということを改めて銘記をしておくべき必要があるだろうと思いますし、同時に、一定の金額さえ払えば免責をされるのだというような過ちを犯してはならないというふうに私どもは考えています。その点についても特に私どもは強調しておきたいと考えています。
 以上、短時間でありますので十分ではありませんが、幾つかの問題点を指摘いたしました。そういう点で非常に内容的には問題が多いわけでありますし、基本の問題として移動発生源についても汚染の原因者負担の原則を
  〔理事原文兵衛君退席、委員長着席〕
早急にやっぱり確立するための努力を政府に要求しておきたいと思います。そういう問題点をはらみながらも、現実に健康被害を受けている被害者の立場を考慮いたしまして、内容的には問題だけれども、結論的には賛成という立場をとることになったことを申し上げておきたいと思います。
 最後に修正案についてでありますが、修正案はなるほど汚染の原因者負担の原則という立場から考えてみれば非常に重要な視点だろうというふうには考えますけれども、汚染原因者は自動車産業のみにとどまりません。そういう点で全体的に汚染原因者をもう少し詰める必要があるだろうというふうにも考えますし、そこに負担を課した場合にそれが後日価格に転嫁されないかという疑問もないわけではありません。いろいろ専門的、技術的な検討を経た上で私どもも汚染の原因者負担の原則を確立するために努力をしていきたいと考えるわけでありますが、いま申し上げたような点も含めて今後の検討課題として、さしあたりは反対の態度をとることになりました。
 以上であります。
#11
○三治重信君 ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案については賛成をいたします。日本共産党の修正案については反対をいたします。
 日本共産党の修正案につきましては、ただいま提案されたのでよく検討はできませんが、やはり自動車製造業者にこの負担を賦課しようとするのはやはり汚染者負担の原則に沿わないのじゃないか、また、ほかとの関連もあっていま少し検討を要する問題だと考えます。したがって、さしあたってまだ十分私どもの方としてこの審議ができませんので反対の態度をとらしていただきます。
 この大気汚染による健康被害を受けた人々に対する補償給付に必要な費用に充てるためのこの附則十九条の二が効力を失うのをさらに二年延長しようとするものでありますから、緊急やむを得ないものとして賛成をいたす次第であります。
 この汚染者負担の原則が非常にやかましく言われておりますけれども、自動車排気ガスによる健康被害については、まだ十分にその程度、その実態が解明されておらぬと判断するものであります。したがって、政府におきましては精力的にこの自動車排気ガスによる健康被害を実態調査をして、そしてこの地域指定、ことに第一種の地域におきましてその結論を急がれることが必要ではないかと思います。そして固定発生源につきましては、単位排出量当たりの賦課金額の割合が第一種地域におきまして指定地域九割、非指定地域一割の負担というふうに九対一になっております。ところが、この自動車の方の移動発生源は、まあ十分検討の結論が得られないということで、そういう地域による負担割合の差が全然なくして、いわゆる自動車重量税から、自動車重量税の収入の一部を、必要の金額である全体のこの負担の割合である二割分を補償しようと、こういうものでありますから、ちょっとやっつけ仕事の感がある。さらにこれを二年ということは、政府においても二年で結論を出そうという決意のあらわれだと思いますので、したがって特にそれまでにいままでのこの公害補償の理論とそして実際とをいま少し調和をといいますか、筋の立つものにしないといけないと、かように考えるものであります。
 そして、まあ蛇足かもわかりませんけれども、この汚染者負担の原則と公害による健康被害の補償とを余り直結的に結びつけないで、むしろやはり公害による健康被害の補償手段、この健康被害による人々の補償というものを、やはりもう少し無過失損害賠償理論によって十分して、その費用を各その発生産業、また事業者に負担をさせる、こういうことでやって、大気の固定発生源のように地域によって負担が余り違うということは、これはわりあいにまだ負担の金額が少いうちはいいかと思いますけれども、やはり相当こういう健康被害による無過失の補償を広げていきますと、その負担というものを余り汚染者負担にこだわって負担者を限定するということは、その相接の原因者だけが、原因者が特にこの費用の負担に耐えられないような事態も必ずこれから出てくるのではないか、かように考えている次第でございます。したがって、この費用の負担は、そういう大気汚染をする産業に幅広く、余り一律であるのと余り極端というものの調和をとった負担の方法を考えて結論を出していただきたいことを希望いたしまして私の討論といたします。
#12
○委員長(藤田進君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、沓脱君提出の修正案を問題に供します。沓脱君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#13
○委員長(藤田進君) 少数と認めます。よって、沓脱君提出の修正案は否決されました。
 公害健康被害補償法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#14
○委員長(藤田進君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(藤田進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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