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1975/05/11 第77回国会 参議院 参議院会議録情報 第077回国会 建設委員会 第5号
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1975/05/11 第77回国会 参議院

参議院会議録情報 第077回国会 建設委員会 第5号

#1
第077回国会 建設委員会 第5号
昭和五十一年五月十一日(火曜日)
   午前十時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     三治 重信君     中村 利次君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         中村 波男君
    理 事
                坂野 重信君
                増田  盛君
    委 員
                遠藤  要君
                上條 勝久君
                古賀雷四郎君
                中村 禎二君
                望月 邦夫君
                山内 一郎君
                小谷  守君
                松本 英一君
                矢原 秀男君
                春日 正一君
   国務大臣
       建 設 大 臣  竹下  登君
   政府委員
       建設大臣官房長  高橋 弘篤君
       建設大臣官房会
       計課長      伊藤 晴朗君
       建設省計画局長  大塩洋一郎君
       建設省都市局長  吉田 泰夫君
       建設省河川局長  増岡 康治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村田 育二君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       西垣  昭君
       大蔵省理財局特
       別財産課長    松岡  宏君
       農林省構造改善
       局農地業務課長  佐藤 太洋君
       自治省財政局交
       付税課長     豊住 章三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一
 部を改正する法律案(内閣提出)
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (建設行政及び国土行政の基本施策並びに建設
 省及び国土庁関係予算に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(中村波男君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○小谷守君 第一次都市公園等整備五カ年計画が実施されて四年を経過したわけでありますが、満足すべき実績が得られたかどうか。また、この四年間の実績の反省の上に立って第二次五カ年計画をお示しになったと思うのでありますが、問題点はどこにあるか、どのように反省をしておいでになるか、こういう点をまずお聞かせ願いたいと思います。
#4
○国務大臣(竹下登君) 過去の反省に基づきます今次の作成の基礎につきましては、都市局長からお答えを申し上げます。
#5
○政府委員(吉田泰夫君) 第一次五カ年計画は四十七年から五十一年までということになっておりまして、期間的にはなお一年残っておりましたが、最近の情勢、なかんずく用地費並びに施設工事費の大幅な単価アップ等がありまして、事業費で見込んだ事業量、つまり公園の面積というものが対応しなくなってきております。そういうところの反省に立って、四年を終えたところで第二次の五カ年計画に切りかえようということにいたしたいと存じている次第であります。
 第一次五カ年計画の達成率は、四年間で事業費――金目では約七一%でございますので、平均的に伸びていく五カ年計画の四年終了時点の数字としてはほぼ計画どおりいっているわけでございますが、その経費を使って実際に開設された公園の面積というものを見てみますと、五三%程度にとどまっているわけであります。この間の格差は、ここ四年間のはなはだしい地価の高騰及び労務費を含めました建設単価の異常な上昇というものでありまして、ために、事業費の割りに事業量そのものは伸び悩んだというのが実態でございます。
 したがいまして、問題の最大の点は、先ほど申しましたように、公園を開設するに必要な単位面積当たりの単価というものが実勢と大きくかけ離れてしまっていたということが考えられます。もちろん毎年度の予算は実績単価に基づいてそれぞれ積算しておりますから、地方公共団体における超過負担といった問題が生じているわけではありませんが、逆に実勢単価で昔の低い単価による積算の事業費を消化していけば事業量としてはかなりダウンしてしまうということでありますので、今回中途改定いたしまして、新たなる単価のもとに今後五カ年で相当大幅な公園の整備を図ろうということにいたした次第であります。
#6
○小谷守君 この第一次五カ年計画はいろいろと建設省の御苦労があったと思うのでありますけれども、しかし、事業の実施状況は満足すべき状況ではないと思います。そこで、第一次の実施状況から見て第二次五カ年計画を推定いたしますというと、安易な実施体制で臨むならばとうてい計画達成は困難であろう。特に事業費の財政的措置、事業量の消化について至難なものかあるのではなかろうか。第一次五カ年計画の一万六千五百ヘクタールの整備目標に対して、第二次計画では一万四千四百ヘクタール、二千百ヘクタールの面積の後退となっておるばかりでなく、計画の内容においても、最も必要で、あらゆる面で公共団体の要請の強い住区基幹公園、都市基幹公園の整備に対してウエートが第一次よりも軽視されておるのではなかろうか、こういう疑念を数字的な面から指摘できるのではなかろうかと思います。第一次五カ年計画では、住区基幹公園に対して国庫補助対象事業で四五%、第二次計画では三四・五%であります。都市基幹公園については、第一次計画で三八・六%であったのが、第二次計画では三二・四%と事業費で後退をしておる。このことは特に両公園が都市地域、特に市街化区域内に整備されるものであり、地価の高い現状にかんがみまするというと、事業量においては著しく第二次計画が後退する内容と言わざるを得ません。他面、大規模公園に対しては、第一次か一〇・三%であったものを、第二次計画では二八・八%に高めておりますが、このような内容から見て、都市公園の整備に対して行政サイドが国民の要望するものにこたえておらない、こたえようとするものになっていないと言えるのではなかろうか。こういう指摘に対して、これは大臣からお考えを承りたいと思います。
#7
○国務大臣(竹下登君) まず、小谷先生に基本的な考え方についてお答えをいたします。
 従来高度経済成長の際には、各種長期計画というものが、よしんば三年でまた新たなる新規五カ年計画、道路とか河川なんかそういうふうなやり方でやってきたわけであります。したがいまして、私事にわたって失礼でありますが、たまたま昭和四十九年の終わりには、私が田中内閣の内閣官房長官をしておりました際、結論は総辞職をいたしたのでありますが、総辞職をいたさないという前提において、いま残っております総理大臣の施政方針演説の原稿をつくりました。そのときにいろいろ議論しましたのが、なかんずく公園とか下水とか、そうした暮らし中心の公共事業につきまして、少なくとも五十年いっぱいを経済見通しの見直し期間として、五十一年度を初年度として各種長期計画を立案したらいいではないか、こういう考え方でいろいろ議論をいたしたのであります。
 ところが、今度も結論から申しますと、道路とかあるいは河川とか、そういう大物は今度のあれに間に合わなかった。一線にそろえるということにはどうしても経済社会情勢がそれを許す情勢になかったわけでございますけれども、より経済見通しそのものについて、やっぱり五十年と五十一年と二カ年かけてやらないと本当の見直しというものはできないではないか、こういう財政当局等の意見がございまして、その施政方針演説はやらないことにしたわけです。結論はほかのもやらなかったわけでございますけれども、内閣が倒れてしまいましたので。しかしながら、その後私も建設大臣になりましてから、その後の経過をフォローしてみますと、それでもなお少なくとも公園についてはまだ一年の残りがあるけれども、これを契機として、初年度として、新五カ年計画に取り組もうではないか。そういうことは私は一つの政治姿勢として、政府全体がこうした暮らしを中心とする公共事業の推進にある程度の計画性を持たしていくという考え方のあらわれではないかというふうに、私も実は過去を振り返って自分なりにそういう評価をいたしたわけであります。
 しかしながら、これはどの計画にいたしましても、率直に言って、いわゆる事業費ベースでは消化しながら、ああいう狂乱物価等々の影響によりまして、事業量においてはことごとく当初の目標をはるかに下回っておることは先生御指摘のとおりであります。したがって、今度の物の考え方は、少なくとも実現可能の、言ってみれば自信があるとでも申しますか、実現可能の数字でもって、また減速経済になりますならば、もとより多少の物価の上昇は考えられますものの、少なくとも実現可能の事業量というものを念頭に置いてこの計画を立てようではないかというのが基礎にあるわけであります。
 いまの要望の強い問題と大規模公園の問題等につきましては、具体的に都市局長からお答えを申し上げます。
#8
○政府委員(吉田泰夫君) 第一次計画と今回の第二次計画案を比較いたしますと、住区基幹公園は前回全体のシェアが四〇%であったものが、第二次では三七%になっておりますが、これは従来住区基幹公園の中に含めておりました緑道というものを別に取り出した、その取り出した分が三%ありまして、これを加えると全体のシェア四〇%は変えていないわけであります。同様に都市基幹公園、これは住区基幹公園よりさらに大きな規模の公園でありますが、これも全体に対する割合は前回と同様二四%ということにいたしております。確かに大規模公園は国営公園等も含めまして、その割合を前回より高めておりますが、やはり広域的な大規模な多様なレクリエーションを求める声もあるわけでございまして、身近な公園も従来どおり強調すると同時に、大規模な広域的公園にも力を入れるということでございまして、やはり各種の公園を一定の割合で取りまぜて実行していくということが各層にわたる幅広い需要にこたえるゆえんではないかと、このように考えております。
#9
○小谷守君 大臣の率直な御見解を承りましたが、私は建設省に限らぬと思いますが、特に建設省の場合、五カ年計画がはんらんしておると思うのです。そうして一つの計画が終わりますと、それについて成果はどうであったか、欠陥はどうであったか、なかなかこれは計画どおりうまくいくとは思いません。しかし、その際には、一つの計画が終わった場合には成果と欠陥を国民の前にはっきりさせて、そうしてその欠陥に対してはどういう手だてを講ずるかという点を率直に国民の前にやっぱり出すべきだと。そういうことをあいまいにしたまま次々計画を乱発して、そうして国民に幻想だけを与える、こういう政治はまずいと思う。これは都市公園だけに限りません。住宅の問題にしてもいささか計画の乱発だと、そうしてそれに対する反省がないという点をこの機会にひとつ指摘をしておきたいと思います。御反省を願いたいと思います。
 さて、第一次計画が、いろいろと御苦労はあったと思いますが、満足すべき状態でない。その欠陥の一番大きな原因は用地問題ではなかろうか、こう思われます。都市公園の整備に当たって最大の課題は用地の確保である。国土庁は五十年度の地価公示では地価の鎮静化という言い方をしておりますが、すでに高い地価でありますから、都市公園として必要な都市地域にあって一定のまとまった土地の取得は容易ではない、きわめて困難である。しかも一定の時期に一定規模を確保することは至難であるというのが現状の姿ではなかろうか。このために計画的な、しかも積極的な用地確保をするにはどのような手だてを講ずべきであるか、これについて基本的なお考えを承りたいと思います。
#10
○政府委員(吉田泰夫君) 大都市地域におきましては、おっしゃるとおり地価自体も高い上にまとまった用地の取得は非常に困難であります。幸いに駐留軍の基地跡地が返還される等のことが関東周辺にも数多く行われつつありますから、こういったまとまった跡地の一部を公園に使えるということであれば、これは相当規模のものが活用できることになりますし、その他工場などで都心部から外に出ていく、移転するというものもありまして、この方は民有地でありますから買収を要しますが、それにしてもある程度まとまった土地が市街地の密集地帯で手に入れられるというようなことがございます。その他、町の中では小さな規模の空き地といえどもきめ細かく拾って公園化していくというような配慮、あるいは土地区画整理なり再開発事業といった面開発事業とあわせまして公園用地を生み出しつつ、これを取得していくというようないろいろな施策を付合して講ずることがなければ、大都市地域の公園の大幅な拡大ということは考えにくいのではないかと考えております。
#11
○小谷守君 特に自治体との関係ですね。地方財政の非常に窮迫した現状におきまして、三分の一という低い水準の国庫補助率でこれ計画うまくいきますか。大きなネックはここにあるんじゃないですか。この補助率について改定をされる用意がありますかどうか。
 それから四十七年度に発足した第一次計画では、人口一人当たり都市公園面積は約二・八平方メートル、五カ年計画の最終年度には人口一人当たり四・二平方メートルにするという計画目標であった。しかし、まだ一年残っておりますけれども、そうしてこの今回の改正を見るに至ったわけでありますが、この第二次五カ年計画の計画案によりますというと、昭和五十年度末推計は人口一人当たり三・四平方メートルとされておる。第一次五カ年計画の期間のうち四カ年間の実績値というものは、一人当たり〇・六%引き上げるに伴って七千ヘクタールの整備面積を確保したという結果になると思う。残り一年の期間はあるにしましても、当初の整備面積一万六千五百ヘクタールとは余りにも低い水準である。パーセントにして四二%、こういう状況でありますが、こういう結果に終わったことについて先ほども大臣から御反省の弁はありましたが、用地取得についての努力が十分伴っていなかったんじゃないか。都市公園の整備については、用地の確保が担保されれば事業の八〇%は実施されたといってもよろしいと思うのでありますが、焦眉の急務は用地問題である。これからいろんな点について用地問題について伺いますが、まずこの自治体に対する補助率、これは現状のままでいいのかどうか、どういう努力をされておるか、今日の地方財政の逼迫の状況にかんがみて大臣はどのようにお考えになっておりましょうか。
#12
○国務大臣(竹下登君) この国庫補助率を改定する考え方でございますが、私がこの計画策定時は建設大臣でなかったにいたしましても、大蔵省との予算折衝の段階で補助率アップを要求したという事実はございます。そこで、いまのお話のごとく、まさに私は補助率アップというものが必要であると思いつつも、限られた国費財源の範囲内で多くの公園整備の要請にこたえていくということと、言ってみればまあ兼ね合いの問題になるわけであります。
 したがって、過去のいろいろな補助率アップの経過を見ますと、概して補助率というものをいじくるときには、他の公共事業の補助率と一斉にこれが扱われるということが好ましいという財政当局的発想があるわけであります。しかしながら、国民のニーズにこたえて、たとえば下水道等におきましては、ある程度の事業費が見込まれた段階でこれをスポットいたしまして、他の公共事業との関係なく補助率で勝負をしたことが過去においてもあるわけであります。したがって、私はこの事業費がある程度の段階に来た場合には、その年の対財政当局に対する予算折衝の姿勢としては、当然のこと、公園用地のみを抜き出して補助率で勝負をするということはあってしかるべきであると思っておりますので、引き続き検討をさしていただきたい。今年度の予算のときには、言ってみれば要求をしたものの合意を見なかったわけでございますから、合意を見てしまえば政府全体の責任においてその中で消化いたしますというお答えしかないわけでございますものの、そういう姿勢で財政当局との折衝を行った経緯にかんがみ、これは私は事業費と兼ね合いで、引き続きそういう方向で検討を加えていかなければならぬと思っておるところであります。
 いま一つは、公共事業全体の中で用地費の占める比率というものが、今度は急場の場合のいわゆる景気浮揚の即効性とはいささか相反するではないかと、こういう議論が現実問題としてはあるわけであります。私は、公共事業費の中身を大別すれば、用地費と、そうして労務費と、そして資材費であるといった場合に、この用地比率が高ければ高いほど景気浮揚の即効性――貯蓄性へ指向いたしますだけに少ないと、こういう議論が全体の議論としてはあるわけであります。しかし、それは道路の場合であれ、あるいは他の公共事業であれ、少なくとも公園については、いま小谷委員御指摘のとおり用地取得そのものが八〇%、あるいはそれ以上の公園そのものが完成するということに相なる性格のものでありますだけに、全く景気浮揚の即効性という他の公共事業における用地取得の考え方とは、全くそういう考え方を持たないで用地取得に努力をしなければならないと。言ってみれば、都道府県とも相談をいたしまして、用地そのものに対し個々の公務員が町を歩きながらもその用地を目ざとく探していくというふうな姿勢が必要ではないかと、このように考える次第であります。
#13
○小谷守君 これは、補助率のアップについては大臣のお言葉のとおり、ひとつぜひ御努力願いたいと思います。
 次に、用地確保の手近な問題としては国有地、公有地の積極的な活用の問題があると思うんです。局長からもお答えがありましたが、このことはすでに国有財産法二十二条の規定によって、普通財産については都市公園用地として使用する場合は無償貸し付けの道が開かれておる。現在では都市公園面積の約二三%は国有地であると言われておりますが、これをさらに活用することが必要であり、さらには現在は行政財産である国有地についても、米軍返還基地、筑波研究学園都市移転機関等の移転跡地についても積極的に公園化を行うべきだと思います。
 大蔵省おいでになってますか。これについての大蔵省側のひとつ御見解を承りたいと思います。
#14
○説明員(松岡宏君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、米軍基地の返還跡地あるいは筑波研究学園都市への移転の跡地、こういったものは国有地といたしましてはいわば大口の土地でございまして、しかも東京都あるいは首都圏近郊といった過密の地域にまとまって広大な土地が返還される、あるいは利用できる状態になる、こういう性格のものでございます。したがいまして、これを管理いたします大蔵省といたしましても、もろもろの土地に対する需要を十分検討いたしまして、跡地としての最有効の活用を図ってまいりたい、こういう考え方でいるわけでございます。単に都市公園ということだけではございません。ありとあらゆる需要が殺到してきているわけでございますが、一般的に目下の急務である土地問題あるいは都市問題、こういったむずかしい問題の解決に資する方法で大口の国有地の活用を図ってまいりたい、こういう姿勢でいるわけでございます。
#15
○小谷守君 東京教育大学など国立の大学、研究機関が筑波研究学園都市に移転した後の跡地問題について東京都を初め関係区市住民の間で非常に問題になっておる。かなりの期待と関心が寄せられておることは御承知のとおりであります。この研究学園都市に移転が予定されておるのは一大学、十六研究機関である。文京、目黒、杉並、世田谷などの十四区と六市の三十六ヵ所、総面積は約百四十七ヘクタールと言われておる。これらの国有地はいずれも市街化区域の中にありまして都市公園、緑地としては最適な土地である。普通なら地方公共団体に無償貸し付けされてしかるべき条件を持っておるのではなかろうか、その現状分析を都市局長はどのようにお持ちになっておるか。
#16
○政府委員(吉田泰夫君) おっしゃるとおり、筑波の研究学園都市に移る予定の各種研究機関は都内の要所に相当の面積のまとまりをもって存立しているものが多いわけでありまして、これにつきましては、公園だけの目から見ればのどから手が出るほどほしいということになります。しかし、それだけに限られた非常に貴重な空地でありますので、他にも住宅その他小中学校等、地元としてもあるいは国家的にも利用したいという他の目的のものもかなりあるものと考えられます。私どもは建設省内でこういった移転跡地の建設省としての目から見た跡地利用計画、払い下げ計画というものを検討いたしまして、その結果を大蔵省等に意見として述べ、実現方を期している。そういう体制をとっておりますが、各種要望が競合している中でも、特に周辺土地利用の状況とか、その付近に公園等の緑地が少ないとか、都市防災対策上もオープンスペースがぜひ要る、地元も非常に望んでいるというような場所も多いわけでありまして、こういうところにつきましては、他のいろいろな利用目的もあろうけれども、少なくともその一部は公園用地として確保いたしたいというつもりでおります。
#17
○小谷守君 もう一つ具体的な問題に、米軍返還跡地の利用に関する問題があります。
 東京近郊の練馬区、埼玉県朝霞市等にまたがる米軍キャンプ朝霞の利用面積は二百八十一ヘクタール、この利用をめぐる問題であります。去る一月に、土地の所有者である大蔵省が地元公共団体、各省庁、日本住宅公団などの争奪戦の展開にピリオドを打つべく、三分割方式、払い下げ有償化という新しい国有財産処理基準案を示したと言われておりますが、これに対して自治体は全面的に反対ということのようである。その三分割基準案なるものの内容と作成理由を明確にされたい。国有財産法二十二条の公園、緑地にする場合には無償貸し付けかできるという規定、及び国有財産特別措置法第二条の人口急増地域の小中学校建設には無償貸し付けできるという規定、この立法趣旨を踏まえて御答弁を願いたい、大蔵省の方から。
#18
○説明員(松岡宏君) キャンプ朝霞の跡地は、御指摘のとおり二百八十一ヘクタールございます。昭和四十八年の六月から返還が始まりまして、四十九年、五十年、逐次部分的な返還がなされ、なお未返還の部分もございますが、近い将来返ってくる予定のものも含めて、ただいま申し上げました面積が活用できることになるわけでございます。これに対しまして関係各方面から利用要望が殺到いたしまして、とても利用できる土地の面積では収容し切れない巨大な需要に達したわけでございます。このキャンプ朝霞に限りませず、大口の米軍基地の返還跡地につきましても同じような事情がございまして、それぞれ三倍から五倍に上る需要が殺到してひしめき合い、担当の大蔵省といたしまして調整をつけようといたしましても何とも収拾がつかない状態でございます。一方、跡地の利用は一刻も早く具体化、現実化いたしまして、その有効な活用を図りたい、こういう立場にあるわけでございます。
 そこで、本年の初めに大蔵省といたしましては、いわば関係者全員が譲り合いの精神のもとに現実的な解決を図る、こういう意味でいわゆる三分割方式なるものを打ち出したわけでございます。すなわち、一つの跡地が十万平米、十ヘクタール以上の大口のものに限りまして、その跡地の面積を原則として三等分いたします。第一の部分を地元地方公共団体に活用していただく、第二の部分を国、政府関係機関で活用する、最後の三分の一は当面留保地といたしまして、五年ないし十年は凍結いたしまして、将来また新たな観点から関係者全員でその活用方法について協議しょう、こういう性質のものでございます。このように三分割いたしまして処理の促進を図るという基本方針につきましては、現在国有財産中央審議会の返還財産処理小委員会というところで鋭意検討をしていただいている次第でございまして、この方針につきましては、近い将来国有財産中央審議会から大蔵省へ答申をいただき、決定したい、こういう腹構えでおります。
 具体的にキャンプ朝霞につきましては、この大方針が決まった段階で具体的な処理が可能となるわけでございますけれども、しかしながら、日時を急ぐ都合もございますので、いわば基本原則の審議と並行いたしまして、具体的な跡地の処分についての実務者レベルでの検討も現在進めているわけでございます。埼玉県の地元関係三市及び東京都の練馬区と、こういったところといろいろ具体的な張りつけ案を検討いたしておりまして、埼玉県の三市の場合は、それぞれ公園という具体的な御要望も織り込まれた形で、この三分割案を前提とした張りつけ案が現在煮詰まりつつある状況でございます。
 そこで、ただいまお尋ねの公園にする場合、無償貸し付けできるという法律上の規定がある点との関連でございますけれども、国有財産法第二十二条あるいは国有財産特別措置法第二条にございます、それぞれ無償貸し付けできるという規定につきましては、これは法文も、することができると書いてあるところからも明らかなように、優遇措置の最高限度を規定したものでございます。これに対しまして、跡地が発生するために、それまでそこにあった施設が別の場所へ移転するという形によって移転経費がかかったものにつきましては、跡地の処分も原則として有償であるということが昭和四十七年の国有財産中央審議会の答申に基づいて政府の内部通達でルール化されておりまして、キャンプ朝霞の場合もまさに移転経費を要した結果返還が実現したわけでございますから、公園に活用していただく場合の優遇措置を量局限度まで適用するということはできないと、こういう取り扱いになっております。具体的にはキャンプ朝霞の場合でございますと、公園として利用していただく面積の半分を時価で買い取っていただきまして、残りの半分につきまして優遇措置を適用する。優遇措置というのは無償貸し付けでございます。
 この関係は公園と同様に、小中学校の敷地につきましても同じような取り扱いになるわけでございまして、およそ優遇措置として無償貸し付けができるものにつきましては、半分が時価、半分が無償貸し付け、こういう扱いに統一いたしました。これはよその米軍基地の跡地につきましても同じような取り扱いで各地元地方公共団体間の負担の公平を図ってまいりたい、こういう考えで進めているわけでございます。
#19
○小谷守君 次に、用地の問題でありますが、河川敷、国有海浜地域については、その立地条件等から都市公園という手段よりも、国民ひとしく活動の場を備えた広域な緑地として活用することが必要であろう。今回の改正案では、淀川の河川敷を利用した淀川河川公園が国営公園として大規模公園化が図られ、現在事業を実施中で、一部オープンされて利用されておるわけでありますが、このことは河川改修の面から河道整備事業と一体的に整備されなければならぬと思います。特に問題は、河川という機能の第一義である洪水の問題を忘却するようなことがあってはならぬわけでありますか、あくまでも河川敷は洪水路としての危険度を考えて、その上での対応に配慮をすることが必要であろうと思います。この点について河川局長のお考えをひとつ承りたいと思います。
#20
○政府委員(増岡康治君) まさしく先生のおっしゃるとおりでございまして、河川はいわゆる一般の市民の自由使用をされるべきものでございますけれども、その以前にまず防災というものが生命財産に直接関係するわけでございまして、これが第一義的には治水でございます。それからその次に、また大いに水を利用するという利水の問題がございまして、こういうものがある程度進んでおる川につきまして、いわゆる水と緑のオープンスペースというものが非常に貴重なものになってまいりました都市区間につきましては、いわゆる環境整備事業ということで、河川局におきましても河道整備というものをやっておりまして、これはある程度のいわゆる治水上にもプラスになるという一つの目的があるわけでございまして、いわゆる河道を整正いたしましたその結果として高水敷が利用されるならば、これはまことにいいことでございまして、都市局と御相談の上、いわゆる河道整備にあわせまして、この都市の利用あるいは公園化というものを進めておるわけでございまして、先生のおっしゃるとおりでございます。
#21
○小谷守君 淀川では、昭和三十九年から従来の百分の一確率の洪水から二百分の一確率洪水に高める流量改定をやった。また、河道計画の検討が行われて、その計画によって、従来年に数回も冠水していた高水敷が二、三年に一回の冠水頻度に減少するというような考えから、その高水敷を公園化して利用する計画のもとに四十七年から実際の事業に着手されたと承っております。しかし、災害の危険がないわけではない。多摩川災害もそのようなよい例ではなかろうか。確率云々もさることながら、多摩川の洪水というものは一つの教訓ではなかろうかと思います。したがって、どの河川でも事業化できるというものではないと思いますか、この五カ年計画期間において、どのような河川の高水敷について公園化を図ろうと考えておられるか、また洪水危険度に対処して、治水上から見た都市河川の整備体制はどのような進捗を示しておるか、都市局長と河川局長両方からひとつ承りたいと思います。
#22
○政府委員(吉田泰夫君) 前回の五カ年計画でも相当の河川敷を利用しまして公園の整備を行ったわけでございますか、都市内河川敷は非常に得がたい、しかも便利な場所にあって市民の利用にも供しやすい地理的な条件にもあることから、河道整備等と相まちまして、その高水敷等を利用した公園を今後とも努めてまいりたいと考えております。
 具体的には、毎年度の地方公共団体からの個所を明らかにしての要望、これをとりまして漸次着工していくわけでありますので、五カ年計画全体で河川敷をどのぐらい予定しているかということは一概に申せませんが、前回の五カ年計画以上に私どもは河川敷を当てにしたいと考えておるわけであります。
#23
○政府委員(増岡康治君) 河川敷の利用は、先ほども申し上げましたように、まず一つには治水上あるいは利水上支障がないという場合と、二番目には河川の自由使用を妨げない場合、あるいは三つ目には河川及びその付近の環境を損なわない。こういう三つの大きなたてまえで河川敷地が占用されるわけでございまして、そういう立場から河川の敷地の利用を考えましたときには、やはり大河川の相当整備が進んだ川にのみしか適用できないと思っておりまして、現在までの河川敷の公園化というものはやはり直轄河川に大半が占められております。
 ただいま先生がおっしゃいましたように多摩川の例もございますが、やはりそれがまず第一に、そういう治水上の問題としての河道整備を行う、低水護岸を行う、従来よりは貯水能力がよくなるという、治水の効果があるというのがまず第一の採択基準になっておりまして、したがって、その公園をつくる場合でも、十分治水上のマイナスがないようにしようということで都市局と相はかりまして、第二次五カ年計画には、いろいろと御相談した結果は、約千ヘクタール程度は利用できるのではなかろうかという数字がいま出ておるわけでございます。
#24
○小谷守君 昭和四十年の十二月に建設事務次官通達によって、河川敷地は原則としてその占用は認めるべきではないが、「社会経済上必要やむを得ず許可する場合」には云々ということで、公園、緑地及び広場、一般公衆の用に供する運動場、児童生徒等が利用する運動場で学校教育法に規定する学校が設置し、管理するもの、採草放牧地その他これに類するもの、その他営利を目的としないもので、その占用の方法が河川管理に寄与するものについては許可するが、その他のものについては占用許可をしないものとするという基本方針を決められた。このような方針に沿って、特に都市河川については河川敷地内の公園的な利用形態が多くとられてきておる。
 一面、ゴルフ場として占用許可されておる場合もきわめて多い。このゴルフ場に対する多摩川等の開放計画について現在どのように対処しておられるのか、また河川敷地に対する開放計画の実施状況はどうなっておるか、具体的に河川局長から御説明を願いたいと思います。
#25
○政府委員(増岡康治君) 本件に関しましては、かつて先生の方から御質問があった経緯がございまして、建設省といたしましては、亀岡大臣当時にこれを真剣に考えまして、いわゆる河川敷地開放四カ年計画というものを立てたわけでございます。これが特に問題になりましたのは多摩川でございまして、この四カ年計画を実施することになりまして、これは四十九年から五十二年の四カ年間でこの計画を実施しようということになっております。
 開放計画のゴルフ場の面積は四十一ヘクタールでございますが、現在まですでに開放いたしました面積は約十ヘクタールでございまして、引き続きこの四カ年計画に基づきまして計画どおり開放させるつもりでございます。その他、荒川、江戸川等もいろいろ都市区間がございますけれども、いわゆる準開放という形で逐次その方向に向かって実施しておるわけでございます。
#26
○小谷守君 これは四十八年の十一月にこの問題について私質問をしまして、当時の亀岡建設大臣から誠意のある御答弁をちょうだいして、その後の推移を見ておったわけでありますが、河川局の方では大変御苦労だったと思います。ただ私、新幹線であそこを頻繁に往復するわけでありますが、あの鉄橋から見た限りでは一向に開放の様子がない。依然としてかたいかきねをつくって一般の人は近づけぬ、特定の者がゴルフを楽しんでおる。いま河川局長からは非常に進んでおるという御答弁でありましたが、私も左岸右岸、全領域を見て回ったわけじゃありませんから、ただ鉄橋の上からべつ見する限りでは一向にはかどってない、こういうもどかしさを感じますが、もう少し具体的に御説明願えませんか。
#27
○政府委員(増岡康治君) この開放計画は非常に苦労したわけでございまして、三つのゴルフ場がございますが、一つは裁判になるというような問題まで引き起こしたわけでございます。しかしながら、私どもはこの基本的な考え方に基づいて計画的に進んでおることは間違いないんでございます。ただ、その利用をどういたすかという問題は、これはいろいろの考え方がございます。そういう意味で、昨年九月に発足いたしました河川環境管理財団というものまでつくりまして、この跡地利用を考えよう、あるいはまた、これを都民の立場、市民の立場、川崎市の立場、いろいろございます、こういう方々の御意見も聞こうということで、いま現場ではいろいろ折衝を進めておる、勉強をしておるわけでございます。若干時間かかりますけれども、こういう研究機関もできましたし、それから市民の声を聞く、代表者の意見を聞く場もありますし、もう少しお待ちいただきたいというわけでございまして、着々と計画どおり私どもは進めておるという気持ちでございますが、開放されたからすぐ運動場になったとか、公園になったとかという前に、やはり開放する一つのものが先行いたしまして、後から順次追っておりますので、もう少しお待ち願いたいと思っております。
#28
○小谷守君 これはどうですか。あるプロ球団がわがもの顔に練習球場だということであそこに腰を据えておるというふうに仄聞しておりますが、これなんか開放計画の中に入っておりますか。
#29
○政府委員(増岡康治君) 私企業が占用しております運動場というものがございます。これにつきましては昨年の四月から、一週間のうち三日間は一般の市民に使用させる措置をいたしました。逐次――本当を言えば地方公共団体等へ私企業のも移管をするいま啓蒙運動を実はやっておりまして、そのワンステップといたしまして、一週間のうち三日なら三日は一般市民が使うんだ、こういうことはすでに一年前からやっておるわけでございまして、順次段階を置いてやっておるわけでございます。
#30
○小谷守君 しつこいようですが、一週間に三日間、結構です。その中には日曜日が入っておりますか、日曜、祭日。それを中心にせぬことには市民は――そんなのんきなことをやって実際の効果ないじゃありませんか。
#31
○政府委員(増岡康治君) 私企業がたくさんございますので、すべてがそうとは申し上げられませんが、開放日は日曜日、水曜日、金曜日というのが大体の一つの標準になっております。
#32
○小谷守君 これは御苦労は多いと思いますけれども、ひとつぜひ関係の自治体とも開放後の利用計画を詰めていただいて、そして進めていただきたいと思います。御要望しておきます。
 次に、公害防止、都市防災のための公園整備について伺いたいのでありますが、昭和三十年代以降の高度経済成長に伴って、その地域性の有利性もありまして、太平洋ベルト地帯あるいは瀬戸内海臨海地帯に連檐する各都市におきましては、社会資本整備の立ちおくれと人口、産業の過度集中を招来することになりまして、しかも公害集積地帯とまで酷評される都市形成が行われてきたわけでありますが、四十六年以来、千葉県市原市及び四日市市を手始めに公害を防止するための緩衝緑地の整備が実施に移されて、現在ではコンビナート地帯の災害、公害防止のための緩衝緑地が公害防止計画に沿って実施されてきておりますが、都市計画並びに都市形成の貧困から発生した後追い行政というふうにも言われておる。特に工業地域と住居地域等との接点には公害防止、災害防止、環境保全の視点から緩衝緑地を設置することが望ましいわけでありまして、従来の公害防止事業団による緩衝緑地事業は、その規模、位置等については十分なものとは言えません。環境保全の立場からより積極的に緑地造成に取り組まなければならないという考えでありますが、都市計画行政を所掌する建設大臣としては、これにどのようなお考えで臨もうとしておられるのか、まずひとつ承りたいと思います。
#33
○政府委員(吉田泰夫君) 都市は非常に過密化しております。危険物がはんらんしておるし、建物は可燃性の材料で密集しているということでございますので、一朝事あるときに非常な火災を中心とした災害が危惧されているわけであります。そういうことで、少なくとも大都市地域においては、各都市ごとに地域防災計画あるいはその中でも緊急な防災対策事業計画というものを立てなければならないわけでありますが、その場合一番重要なのは、当面とりあえず人命の安全を図るために、避難する広域避難地、あるいはその中継基地としての中規模の避難地、あるいは避難地に至る避難路、それと、いまおっしゃいました石油コンビナート地帯その他の工場地帯と一般市街地を遮断するあるいは緩衝する緑地等のオープンスペース、こういったものの複合が何よりも大切ではないかと思っております。
 都市公園事業の中でも従来公害防止の緩衝緑地の制度がございまして予算を伸ばしてまいりましたが、前国会に石油コンビナート等災害防止法が成立いたしましたので、石油コンビナート地帯と一般市街地を遮断する災害防止上の緩衝緑地というものも、従来の公害防止の緩衝緑地とあわせまして都市公園の中にも取り込んで補助対象として今後大幅に推進したいと考えております。新しい五カ年計画でも緩衝緑地の予算は他の種類の公園よりも大幅に伸ばしましたし、こういったことを通じまして都市防災に都市公園をフルに活用してまいりたいと思っております。
#34
○国務大臣(竹下登君) いま都市局長から申し述べましたが、私のこの短い体験からいたしましても、たとえば高速自動車道に対するいろいろな住民の方の危惧の念とでも申しましょうか、あるいはまた住宅団地ができることに対するいろいろな住民の方の臨接する工場地帯との危惧の念とでも申しましょうか、そういうことが一つ一つ解決していくに当たりましては、それのほとんどが緩衝緑地を多くして差し上げるとか、そこへ公園の機能を持たせ、もとより避難場所としての機能を持つわけでございますから、そういうことがあらゆるトラブルを解消していくために一番役に立っておるという私は実績からも考えまして、そうした方向で物事を進めさしていただきたいと、このように思っております。
#35
○小谷守君 私どもは大体気がかりな点について指摘をして御答弁をいただいたわけでありますが、くどいようでありますけれども、大臣、この用地問題について一番心配が残ると思います。補助率の問題で先ほどお伺いしましたが、この都市公園の整備を進めるためには国庫補助制度の拡充強化を図ることが何としてもこれは必要である。現在の補助率は、都市公園法施行令十四条で、新設または改築に要する施設費二分の一、用地費三分の一と規定しており、今回の改正案の国営公園のうち、国の大規模公園については施設費が三分の二、用地費二分の一と予定されておりますが、また国庫補助対象事業の総事業に対する割合は、昭和五十年度は四〇%で、本年度も同様と言われておる。このような国庫補助率並びに補助対象事業の割合は、都市施設である街路、下水道整備事業に比較してきわめて低い補助率であります。都市公園整備が最も要請される大都市、中都市の市街化区域内において、高池価のところに現在の地方財政をもって地方公共団体が多額の費用を捻出することはきわめて至難なことであります。公園整備の必要性を認識しながらも、事業を著しく制約することにならざるを得ないというのが実態ではないでしょうか。低補助率、低対象率をもって地方公共団体の固有事務という範疇に考える公園整備をして、口先で緊急にして強力に推進すると申しましても実行は困難と言わざるを得ない。特に用地費に対しては補助率アップが何としても必要である。国庫補助対象事業の拡充強化が何よりも重要であると思う。さらに地方交付税の基準財政需要額の算定についても十分な配慮が必要である。
 このような措置の改善が図られてこそ都市公園整備が諸外国に肩を並べる水準に達することになるであろうし、公害や災害の防除に貢献し、レクリエーション需要に対応するのでありまして、整備拡充が推進できる可能性を持つかどうかは、これにかかっておる。財政的措置の裏づけを欠くような五カ年計画であってはならない。特に都市の過密過大と、経済活動の高度化並びに公害、災害の発生の危険度の増大は著しいわけであります。大震災、大火災等に対応する脆弱な都市構造は、一朝にして多くの人命を失う危険をはらんでおるわけであります。大地震に対する基本的対策は、建築物の耐震、不燃化を直接に考えるとしましても、爆発、火災に対応するためには、都市公園等のオープンスペースの確保が何としても効果的であることは過去の事例が、過去の経験が実証しておるところであります。
 そこで、くどいようでありますけれども、この財源問題についてもう一度大臣の御決意を承って、私の質問を終わりたいと思います。
#36
○国務大臣(竹下登君) ただいまのいわゆる地震等に対する対策といたしましても一構造物の不燃化はもとより必要とするものの、いろいろな過去の実績からいたしましても、いわゆる退避する場所、すなわち緑地、公園等々がその機能を果たしてきたということが何にもまさるものであったということは、先生の御意見のとおりであると私も思います。先ほども申し述べましたが、公園というものは、言ってみれば用地を取得をしたことによって八〇%のもうすでに成果を上げたと、こういう断定ができるほどのものでありますだけに、何とかこの用地確保のための補助率アップというものをしたい。そうして私が来る前でございましたが、かなり強烈に前大臣、また役所が一体となって、財政当局とも交渉をしたようであります。私も補助率といえば全体的なあらゆる公共事業に対しての補助率の見直しを行うときに行うということを一般的には言っておりますものの、事この公園の問題につきまして、なかんずく用地の問題につきましては、その事業費等のぐあいを勘案をいたしまして早急に勝負――勝負という言葉は、政府部内でお互い勝負するのはおかしいのでありますけれども、それが実現のために努力をしなければならぬ、これが私に課せられたある意味においては新しい予算編成の際等においては最重要な使命ではなかろうかというふうな認識に立っておる次第であります。
#37
○委員長(中村波男君) 速記をとめてください。
  〔速記中止〕
#38
○委員長(中村波男君) 速記を起こして下さい。
#39
○増田盛君 都市公園法並びに整備緊急措置法に関しまして、若干の点で御質問申し上げますが、事柄の性質上、すでに前の小谷議員の質問の中と内容が重複する点もあると思いますから、また若干の重複はやむを得ないと思うのでございますが、そういう点では、お答えになる場合には簡潔に要点だけひとつお答え願いたいと思います。念を押しましてさらにお聞きする点もございますので、お含みの上にお答え願いたいと思います。
 まず第一は、先ほども触れておられましたけれども、出発点でありますところの問題すなわち現行の第一次都市公園等整備五カ年計画を一年間繰り上げられるわけであります。これは恐らくいろいろ予算上の制約その他統一方針がございまして、しっぽと先の方を合わせるというような便宜的な手段もあろうと思いますけれども、公式的にはその理由です。どうして改定しなければいかぬかというその理由、それをはっきりお示しを願いたいと思います。これは大臣にひとつお願いいたします。
#40
○国務大臣(竹下登君) 都市公園の整備に対する新たなる社会的要請とでも申しましょうか、一つには、生活環境の一層の改善、特に児童の交通事故防止、コミュニティスポーツの振興、都市緑化対策の推進等のための公園、緑地の整備を促進すること。それから二番目には、先ほど来議論しておりました公害、災害の防除を図るため、公害防止計画に基づく緩衝緑地の整備を促進することともに、新たにコンビナート地帯等の防災緩衝緑地の整備を推進するほか、大震火災等における避難地としての公園、避難路としての緑道を緊急に整備すること。三番目には、増大する広域的レクリエーション需要に対処するため、国営公園、レクリエーション都市広域公園等の大規模公園の整備を強力に推進すること。この三つが主として近時とみに指摘をされておるところであります。こうした社会的要請に対処して都市公園の整備を緊急かつ計画的に行いますためには、現行五カ年計画の計画内容では社会的ニーズというものに追いつくことができなくなった、だから新たなものをつくっていこう、こういうことであります。
 それと、先ほど申し上げましたとおり、従来高度経済成長下にあっては各種公共事業を五カ年計画も三年で切って、また新たなる五カ年計画を立てていくと。それは財政需要もそれに対する背景が整っておったと。だから、これからは財政需要がそういうふうな整い方をしないにもかかわらず、これだけは一年ちょん切ってもでも社会的ニーズに対応していこうという政治姿勢のあらわれの一つであると、このように御理解をいただければ幸いであります。
#41
○増田盛君 そこで、今回の第二次整備五カ年計画についてでありますが、先ほども触れられましたけれども、もう一度実施目標と事業量の具体的な内容に関しまして明確に御説明願いたい。特にその場合に第一次五カ年計画との相違点、ただいま大臣から理由として三つの点を挙げられましたけれども、そういう点も含めまして、とらえまして、第一次五カ年計画とどこが違うのかという点を具体的にひとつ御説明願いたい。
#42
○政府委員(吉田泰夫君) 第二次五カ年計画の目標は、現在都市計画区域内人口一人当たり三・四平方メートルの公園面積を五カ年間で一万四千四百ヘクタールふやしまして、一人当たりに換算して四・五平方メートルまで高めようというものであります。このために地方公共団体の行う単独事業も含めまして総額一兆六千五百億円、うち予備費一千百億円という投資計画のもとにこれを推進しようというのが第二次五カ年計画の内容であります。
 前回の第一次計画との主要な相違点は、まず新たに国営公園を法律に基づく制度的なものとして取り込んだこと、それから防災のための緩衝緑地を昨年のコンビナート防災法に基づいて新たに項目として追加したこと、それから緑道というものを、従来もやっておりましたが、独立した項目に打ち出したこと等でございますが、中でも補助対象の割合、これが従来平均して四〇%でありましたものを四八%弱まで高めまして、地方負担の軽減を図っておるところが特色かと考えます。
#43
○増田盛君 大体わかりましたけれども、やはり幾ら聞きましても全体的に補助率が非常に低過ぎる。他のいろいろな事例がございます。それらの場合におきましては、大体建設省でおやりになっているのは、その他の事業、下水道の事業もございますし、いろいろございますけれども、三分の二以下というのはもうほとんどないのですね。ところが、この場合におきましては、それから大分隔たっておるわけでありまして、非常に低過ぎる。先ほどからもこれに関して御指摘がございました。そこで、低いんでありますけれども、なお財源に関しましてはいろいろ現状におきましても、現状といいますか、ただいま改定された内容におきましても問題だろうと思うわけであります。したがって、将来はいろいろ改善を図られるだろうと思いますけれども、第二次五カ年計画の実施、ただいまの御説明のようにいろいろな点で改定されております。その財源の見通しに関してもう一度はっきり御説明願いたい。特にこの際に、あわせまして地方負担、大変窮迫した事情にあります地方負担に関しましてどのようにお考えになっておるのか、この点を明確に御説明願いたい。
#44
○政府委員(吉田泰夫君) 第二次の五カ年計画は、予備費一千百億円を除きますと一兆五千四百億円という規模でありますが、そのうち補助対象の事業を七千三百四十六億円といたしまして、この割合が先ほど申し上げましたように約四八%に当たっております。これは従来八千億円の五カ年計画のうちの四〇%しか補助対象にしていなかったのに比べれば、ある程度地方負担を配慮して国の肩入れを強化したということが言えるのではないかと思います。
 なお、補助裏につきまして、あるいは地方単独事業分の地方費につきましては地方債で相当見ることになっておりまして、これも従前は都市計画事業債という大きな枠の中で充当率三〇%程度の低いものでございましたが、最近に至りまして都市公園の特別の項目を立て、市町村については七五%、都道府県についても七〇%の充当率という地方債計画となっております。その他地方交付税あるいは都市施設に充てられるべき都市計画税というようなものがございまして、また、公害防止のためあるいは災害防止のための緩衝緑地につきましては一部企業負担も取りますほか、公害防止事業団が担当する場合の公害防止事業団に対する財投資金の手当てもあるわけでございます。
#45
○増田盛君 大体はわかりましたけれども、どうも何度聞きましてもその点が不安な点でございますので、もう一度くどいようでございますけれども、この補助の問題に関しまして、つまり今回改正いたしまして補助対象率は、大体対象率といいますか対象の範囲が四〇%から四八でありますか、これに拡大したということと、それから補助率の点を施設の方が二分の一で用地はたしか三分の一でございますね。この数字をかみしめてみますと、どうも私は低いのが大きな原因になりまして、この事業の前途に対していろいろ制約を加えるんじゃないかというふうに不安要因に思われてならないのでありますが、将来これはどうされるのか、本年度の予算はそれで仕方ありませんけれども、将来少し先の方を見通しされましてどのように措置されるのか、これは大臣からひとつ御決意を承りたいと思います。
#46
○国務大臣(竹下登君) 先ほど小谷委員にもお答えをいたしたところでありますが、率直な感じといたしまして、確かに用地取得そのものが公園事業完成の八〇%の役割りを果たすものであると、私もそのような認識の上に立っております。ところが、その用地そのものが三分の一の補助率であります。これに対しては横並びでいろんなことが考えられて、たとえば義務教育諸学校の用地取得に関する補助率とか、そういうものがもとより参考になるもの、基準としてひとつ参考にしなきゃならぬものであるとは私も思います。しかし、事の緊急性からこうして一年繰り上げて新しく五ヵ年計画をつくって国民のニーズに応じなければならないという限りにおいては、私は補助率は必ず勝負しなきゃならぬ時期があると思うんであります。ただ、これがいわゆる総体の五カ年計画の中で、言ってみれば補助率が上がればそれだけ事業量が減っていくんじゃないかという兼ね合いの問題があるわけでありますので、その辺、時と所を得て、部内で十分協議をした上で私は財政当局と、そうしてまた今度こうして御審議いただいておる国会における意見を最高の私のいわばプレッシャーグループとでも申しますか、応援団というふうな理解の仕方をさしていただいて努力をしてみたいと、このように思っておるわけであります。
 これは先ほどお答えするのがいかがかと思いましたが、ひとつちなみに、この間も実は河川管理財団の皆さんといろいろ協議しまして、たとえば、これは全くたとえばの話でございますが、いま税金として、利用税等として強制することはできないにしても、私もゴルフをやる一員でございますが、そういう緑の中の恩恵に浴する者が善意の発想の中で、このグリーンフィーの上に幾らかずつプラスして、これを河川管理財団の方で扱って、あるいは受けざらをどこにするかというのはいろいろな議論がございますが、そういうことも財政の一助にできるんではないかというような議論もつい先日いたしまして、きょう河川局長が、ここへ来るときに、まだ数が全部調べられておりませんが、きょうそういう答弁をなさいませんようにという話でございましたけれども、そういうことも考えたりしていろいろ工夫をしてみなきゃならぬと素直に私もそう思っております。その事業費との兼ね合いというものについて、経済社会計画の概案の中に占めるこのシェアというものは、また公園事業というのは百兆円の中で見れば非常に少ないわけでございますので、私は工夫していけば、いわゆる何でもかんでも特別扱いという言葉は差し控えなければなりませんけれども、国民のニーズにこたえ得るまたわれわれも工夫をしていかなきゃならぬし、そういう構えでこの国会の御発言等を私どもの背景に感じながら、いつの日かこれは勝負しなきゃならぬというふうに私も考えておるところでございます。
#47
○増田盛君 ぜひひとつ御研究願いたいと思います。
 それから都市公園の用地の確保、これが最大の問題になろうかと思うんでありますけれども先ほどいろいろ考えられる対象地のうちでも河川敷に関しましては小谷委員から詳しく質疑がございました。
  〔委員長退席、理事坂野重信君着席〕
 そこで、さらにそれに関連してお尋ねしたいのでありますけれども、河川敷は大変問題になっております。これが非常に有望な対象でありますことはもちろんでございますが、そのほかに国有地、公有地がいろいろあるわけでありますが、たとえば東京なんかに即してもう少し具体的に国有地、公有地、こういうところをやりたいんだと、そういうふうに活用のひとつお考えがございましたならば具体的にお示し願いたいと思います。
#48
○政府委員(吉田泰夫君) 前回の五カ年計画でも国有地を約千ヘクタールほど活用しておりますし、今回の五カ年計画におきましても国有地としてその程度は確保したいと予定しているわけです。東京あたりは一番公園の需要が高く、一人当たりの面積も少ないということから、今後公園の大幅な整備が必要な地域でありますけれども、一方地価も高いし、なかなか場所が見つからないということでありまして、しかし、買収する気になれば工場跡地等のかなりまとまった土地が江東地区を初め都内相当ございます。東京都でもかなり熱心にそういった跡地に先行的な投資をいたしまして、まず用地を確保しておくというようなことを行っておりますし、あるいは大規模な再開発事業などの準備のためにも、そういったまとまって移転する跡地を都市開発資金等を活用していち早く買収しておくというようなことをやっております。
  〔理事坂野重信君退席、委員長着席〕
 その他、これも先ほど来お話の出ました基地の跡地であるとか、研究学園部市への移転跡地であるとか、土地そのものはあると思いますが、必ずしも地元公共団体が希望するようなすべて無償貸し付けを受けられるかという問題もありますので、個々の場所につきましては、私どもも公共団体側の要望を代弁して、そういう国有財産管理当局にも強く申し入れ、どうしても必要な場所については公園として活用できるような努力をいたしたいと思っております。
#49
○増田盛君 大体わかりましたけれども、それに関連してもう一つ私有地ですね、民有地。これは民有地に対しては考え方としてはどうなんですか。もう最初から高くて手に負えないから、余り考えないという、用地の対象から外すというとあれですけれども、かっこうは入れたことにしておきまして、実際は考えていないということでございますか、それとも民有地でも何かの方法で考えるというお考えですか、その点をはっきり……。
#50
○政府委員(吉田泰夫君) やはり何と申しましても必要な公園面積の大部分は買収する計画でありまして、すべてを買収しないで済むように国有地等もできるだけ活用したいという気持ちではありますが、その割合は買収面積に比べればその一部にすぎないということで、大部分は買収いたします。しかも都市内にもあるいは市街地内にも小規模といえども公園はある程度必要ですから、そういうところは相当地価が高くてもあえて買収をしたい、考慮もしていくという計画であります。
#51
○増田盛君 大体わかりましたが、それで今度の新しい五カ年計画、第二次五カ年計画におきます全国的なカバーをしてみて、地域別にどのように整備されていくのか。とりあえずのものもあると思いますけれども、少し先の方まで五ケ年計画全体といたしまして御説明願いたい。
#52
○政府委員(吉田泰夫君) 公園は、全国的にどういった場所においても各種の大小取りまぜた公園が必要だと思いますけれども、たとえば大都市地域とその他の地域に分けて考えますと、大都市地域では、まず何といってもオープンスペースを確保して生活環境を改善するということと、大震火災等における避難路、避難地としての公園というものかどうしても緊急ではないかと、さらに大部市地域の中でも比較的外縁部の新しく市街地として発展するような場所では、区画整理事業等と相まちまして、住区基幹的な公園を整備していくということになろうかと思います。
 一方、地方都市あるいはその周辺部を考えますと、これは今後の日本の大部市圏の過密を抑えるために、非常に地方都市で人口を受け入れなければならないという大きな使命を持っておりまして、その地方都市の魅力の一つとして、土地も水も空気も豊かであるというところが一番根本でありますから、大都市よりも現状においても都市公園は多いわけですが、さらにこれを広げまして、環境も格段によくしていくという必要があろうと思います。同時に、そういった地方都市は周辺の農村部の中心都市として広域的な生活圏の核を形づくるわけでありますから、そういう広域的な利用にも供せられる公園もぜひとも必要であろう。もちろん地方部におきましてもコンビナート等もありますから、公害あるいは災害対策上の緩衝緑地も必要であろうと思います。また、大きな意味での数府県にまたがるような大規模な利用に供するため、今回お願いいたしております国営公園や広域レクリエーション都市といったものもブロックごとに適切に配置していくということにいたしたいと考えております。
#53
○増田盛君 次に、最後でございますけれども、大震災の場合であります。少し小康を得ておりますけれども、どうも近いうちに大きいやつか来るらしいという、予測とも何ともつかぬような話でございまして、先般は当委員会も江東方面の視察をしたわけでありますけれども、大変アイデアとしてはいろいろお考えになっておるようでありますけれども、一体急に来る震災に間に合うのかということであります。どうも大震災、そして大火災が発生する、そういう場合に避難地を確保するという意味からも都市公園の整備か必要でございますけれども、アイデアたけか――ないよりはましでございますけれども、いろいろ出ておりますけれども、実行方面が大変おくれておりまして、結局何にも手かつかないままに大惨事が発生するというような懸念を深くして私どもは帰ってきたわけでありますけれども、そういう大震火災時におきます避難地を確保するという点から、都市公園の整備に関しまして、その方針等お聞かせ願いたいと思います。
#54
○政府委員(吉田泰夫君) 公園の基本的な使命は生活環境の改善ということかと思いますけれども、特に大部市地域、密集市街地におきましては、大災害の際のとにかく人命を守るという避難地としての役割りが非常に大きくクローズアップされなければなりません。現在、たとえば東京都におきましては江東地区が最も危険な場所であるとの構想のもとに六カ所の防災拠点をつくる。その手法は主として市街地再開発事業の手法をとりますが、その事業によって高層のビルで囲みました中に大きな広場をとりまして、これを平素は公園として活用できるようにしておく。公園の一種でありますから部市公園の予算も投入できるというようなやり方をやっております。そういうふうに周りを不燃建築物で囲みますと、比較的小さな規模の公園でも熱を遮断できるわけですが、規模さえ大きく確保できるならば、広場そのもの、公園そのものが避難地にもなり得るわけでありまして、そういう場所としては、密集市街地内ではやはり工場等の移転跡地、あるいはその他の各種施設で郊外あるいは地方部へ出ていく事業所の跡地というようなものをいち早く確保していくということがぜひとも必要であろうと思います。その他避難路としても緑道、これは公園の一種でありますが、こういったものが必要であります。これは街路事業費としても避難路の整備は努力しなければなりませんが、公園の方でも平素は緑豊かな歩行者専用道路、いざとなれば避難路というような形で整備を進める必要があると思います。
 三大都市地域は特に危険だということで、中央防災会議におきましても緊急に防災対策の事業計画を立てるようにいたしておりまして、過日来、大地震が警告されて、現在は一応静まっておりますが、川崎、横浜地区などにおきましても、地元公共団体は真剣に防災遮断帯としての公園及び広域避難地としての公園の計画を具体的に立てて建設省に持ち寄って来ておられます。こういった要望には最優先にこたえて市民の不安を一掃したい。ただ、一掃するといいましても、なかなか地域も広うございますので、どうしても最も危険そうな場所から手がけていかなければなりませんが、完全に完成しないでも、事業途中においてもそれなりの効果を発揮するというような段階的な整備のやり方などもあわせまして、今後大災害対策の中に公園事業を大幅に取り入れていくつもりであります。
#55
○委員長(中村波男君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時四十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時四分開会
#56
○委員長(中村波男君) ただいまから委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#57
○上條勝久君 午前中の小谷、増田両委員の御質問に関連をいたしまして、一言だけ要望と申しますか、私の考えを申し上げておきたいと思います。
 首都の市街地における政府関係教育研究機関等の適地移転についてお話がありましたが、このことは昭和三十八年の閣議了解並びに昭和四十五年の筑波学園都市建設法、この二つで、それぞれ方針が決められ、また実際に建設が始められたと思うんでありますが、この目的は、この東京都の市街地の中にある政府関係の教育研究機関等で適当な環境のいいところへ移転しても差し支えないというものであれば、これを教育研究にふさわしい環境の適地に、それにふさわしい都市建設をして、そこへ移転をする。そのことによって市街地における人口の緩和を図ってまいる。過密東京の対策の一環に資するということが私は閣議了解の、本文にはどう書いてあるか知りませんが、政治的な判断はそこにあったと了解をいたしておる一人でございます。
 そのことはいま申し上げました筑波学園都市建設法の第一条の目的の中にも明らかになっておるわけでありまして、いまもし、大蔵省から午前中にお話がありましたが、そういうことで現在ある、移転前にあった施設以上に人の集まり出入りがあるというようなことになりますると、これは私は全く何のために移転をしたかわからないという結果にも相なるわけでありまして、どこまでもやはり強い政治的判断で、その跡地は午前中にもお話がありましたように、なるたけ公園、緑地等の用途に強い姿勢でこれを転用してまいるということが私はこの本旨に沿うゆえんではないかというふうに確信をいたしておりますので、ぜひひとつ建設大臣、非常にまあ実力ある大臣でもいらっしゃるわけでありますから、どうかひとつ事務的な判断じゃなくて、当時の事情あるいは学園都市建設法等の立法の趣旨等を十分御勘案いただきまして、財政当局に対して強い姿勢でひとつそれを含めて公園全体の事業の促進に資していただきますように、重ねて大事なことでありますからこの機会にお願いを申し上げておきたい、かように存じます。よろしくお願いいたします。
#58
○国務大臣(竹下登君) 私も恐らく閣議の口頭了解かなんかであろうかと思います、昭和三十七、八年でありますか。したがって、その内容を定かにはいたしておりませんが、この他のいわゆる米軍の返還用地とかそうしたものと趣を異にして、筑波学園をつくるために疎開をした跡地については、その筑波学園へ疎開するものが実存しておるとき以上に過密状態からして生活環境が悪化するようなことがあってはならぬ、これは私もそのとおりだと思うんであります。したがって、跡地利用会議を今日開いておりますが、われわれがそれが利用に際して最も強力に意見を申し述べる背景にそのことはなるであろうと私も理解をいたしますので、御趣旨に沿って努力をいたしたいと、このように思います。
#59
○上條勝久君 ありがとうございました。
#60
○矢原秀男君 都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一部を改正する法律案に対して質疑を重ねたいと思います。
 午前中も先輩委員から質問等がございまして、重複する点があろうかと思いますが、極力避けていくつもりでございますが、重複した場合には簡単で結構でございますから御答弁をお願いしたいと思います。
 まず最初に、この法律案について基本的なことを若干お伺いしたいと思います。申すまでもなく、潤いのある都市環境を創造するということ、これはまあ都市公園、緑道の果たす役割りというものは非常に大きいと思います。その効果は都市生活環境、公害、災害の防止、レクリエーション需要の樹立、人間性の回復などはかり知れないものがあろうかと思います。そこで、まずこの都市公園、そうして緑の道、すなわち緑道の整備促進についての大臣の基本的な御決意というものを伺っておきたいと思います。
#61
○国務大臣(竹下登君) 矢原委員にお答えをいたします。
 この都市公園、緑道の整備促進についての建設大臣としての決意は、まさに矢原委員がその必要性をお説きになったそのまんまの言葉でもって私はその決意としたら一番適切であると、まあ率直に思うわけであります。午前中にも申し上げましたが、こうした社会的ニーズの多様化あるいは変化に対応いたしまして、このような五カ年計画をまあ最終年度を待たずして新たに踏み切ったと、こういう減速経済下にあって、そうしたことは私は政府としての姿勢の一つではなかろうかと、このように思います。
 適当な機会でございますから、実はこれは私なりに考えてみまして、五カ年計画というような長期計画の策定の方法には大体三つあると思われるわけであります。すなわち、基本的な計画法とかいう法律がございまして、そして継続的に五年ごとにその計画を新たに設定していくという考え方、それからいま一つは、まさに御審議いただいております法律がそうなっておりますごとく、緊急措置法として社会的ニーズに対応していくという五カ年計画のあり方、それからいま一つは、あるいは海岸でございますとか、あるいは直接関係のない計画でございますが、第四次防衛計画とか、そういうふうに国防会議等の議を経て閣議決定をしていくという三つがあろうかと思うんであります。私はこの法律を拝見さしていただいたときに、むしろ恒久法があって、そしてその社会的ニーズの中で五カ年計画が継続的に設定せられていって、しかもその中に補助対象の拡大とかいうようなものはその都度の法律改正でやればいいわけでございますから、そういうことがむしろ私は望ましい法律体系ではないかということを実はその五カ年計画全部についておさらいをしましたときに感じたのであります。その考え方も、私は一つのそういう考え方になっておりませんでした、この法律は緊急措置法になっておりましたけれども。まあ本日のいろいろな御議論を聞いたり、いまの矢原委員のお話からいたしましても、あるべき法律の体系の姿としては本来はそういうものであってもいいんじゃないか、こういう感すら感じておりますので、これはまことに脱線いたしましたが、参考のために所見の一端として述べさしていただいた次第であります。
#62
○矢原秀男君 大臣の基本的な考え方を伺いまして非常に意を強くしているわけでございますが、具体的な質問に入る前に一点伺いますが、これ局長で結構でございますが、四十七年の四月に当委員会において四項目にわたる都市公園等整備緊急措置法案に対する附帯決議がなされたことは御承知でございます。この点だけに限って御質問するわけでございますが、この四項目にわたる四十七年四月の附帯決議ですね、これについて概略的な報告をお願いしたいわけでございますが、時間の点もございますので、パーセンテージで、四十七年四月のこの問題については大体何パーセントぐらいできたんだと、一〇〇%なら一〇〇%でもよろしいですが、簡単にお答えをお願いしたいと思います。
#63
○政府委員(吉田泰夫君) 四点というのは、国有地の活用を図る等、用地の取得に特段の措置を講ずること、それから都市内の河川敷地の占用区画更新に当たって、優先的に公園、緑地等として一般公衆の利用に供するよう努めること、それから補助対象範囲の拡大、補助率及び起債充当率の引き上げ、それからレクリエーション都市において、認可会社の構成について相当の企業等の参加を求めるとともに、その出資比率の均衡を図るよう指導することという四点でありまして、それぞれに私どもかなりの程度実現してきていると思いますので、まあパーセントと言われましても、自画自賛になりますが、七、八〇%は達成したんではないかと考えております。
#64
○矢原秀男君 公園等の整備の現状でございますが、大略で結構でございますから、整備の個所数、それと面積を大まかで結構でございますから、種別的に伺いたいと思います。
#65
○政府委員(吉田泰夫君) 五十年三月末の現在で、全国で一万八千カ所、三万ヘクタールございまして、これは一人当たり三・二平方メートルに当たります。一番多いのは、数としては児童公園、近隣公園、地区公園等を含む住区基幹公園でありまして、一万七千カ所、面積で七千七百ヘクタール、都市基幹公園が八百七十四で、一万一千三百ヘクタール等々となっております。
#66
○矢原秀男君 都市公園の整備目標についてでございますが、いま御報告もいただいたわけでございますけれども、都市公園法施行令の第一条では、住民一人当たりの都市公園の敷地面積の標準を六平方メートルと定めておられます。現状は、いま御報告もいただいたわけでございますけれども、はるかに及ばない、こういうことでございますか、大体いつごろをめどにこれを達成されるのか、こういう点でございますけれども、ひとつ。
#67
○政府委員(吉田泰夫君) 現時点で推定いたしますと、一人当たり三・四平方メートルになっているわけでございまして、今度の五カ年計画で昭和五十五年度末には満額達成すれば四・五平方メートルまでいく。施行令に書かれました六平方メートルというのは、さらに一・五平方メートルふやさなければなりませんか、私ども建設省の中で長期構想というのを持っておりまして、これは現在経済情勢の変化に伴って見直し作業中ですから、恐らくは現行長期構想はスローダウンせざるを得ないと思いますけれども、それを考えましても、六平米という標準程度であれば昭和六十年を待たずに五十年代には達成できるものと考えております。
#68
○矢原秀男君 都市公園の整備の現状については、私の調査でなく建設省自体の調査から見ても、六平方メートル以上と一人当たり定めていらっしゃいますが、四十七年から五十一年度の五カ年計画を策定されましたときに、五カ年計画の最終の五十一年度末までには一人当たりの面積を約四・二平方メートルの水準を確保すると、こういうことになったわけでございますが、いま御報告を受けておりますと、三・四でございますね。こういうふうにずれがありながら、今度は、昭和六十年度においては一人当たり九平方メートルの公園を確保すると、こういうように建設省では非常に前向きで、私も結構だと思うんですけれども、やはり五カ年計画が常にずれておるというようなことでは非常に不安を感じるわけでございますが、こういう点もう一度、これは私が厳しいデータを持ってやるんではなしに、建設省が過去のいろんなデータの中で、できるであろうということを設定をされて国民に公表されていらっしゃるわけですから、私はずれがないものであろうと非常に期待をするんですけれども、いままでもできていないのに、またまた六十年度においては非常にこういうふうに目標が高くなっている。ですからもう一度、できるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#69
○政府委員(吉田泰夫君) 六十年におおむね九平米まで持っていきたいというのは、九平米というのは欧米諸都市の約半分ということでございます。せめてそこのところまで持っていきたいというのが、昭和四十年代につくられました建設省独自の長期構想の目標であったわけです。当時は高度成長もいたしておりましたし、公園にも非常に大きな伸びが期待できるんではないかという希望的観測も含めて非常に大きな目標数値をとったわけですが、さて五十一年から五十三年までのこの第二次の五カ年計画が現実にセットされてみますと、五十五年でようやく四・五平米ということでありますので、六十年には先ほど申し上げましたように六平米は超すと思いますけれども、九平米という数字にはとうてい到達できない。それに到達するにはさらにまだ数年を要するんではないかと考えております。経済の鈍化と用地費、工事費の大幅なアップが予期せざる事態となりましたので、ひとり公園に限らず、あらゆる公共投資がどうしても従来の計画よりは下回る。しかしながら、その中で公共投資配分のウェートを高めて、何とか国民の生活基盤というものはおくれながらも、著しくおくれをとらないように努力していきたいと考えます。
#70
○矢原秀男君 私は、いろんな問題点諸外国といろいろ比較をしますときに、先進的な豊かな資源の国であるとか、大きな土地を抱えておるところとか、そういうふうなところとは常に比較はしたくないわけでございますが、やはり欧米と比較をする場合には、日本と同じような面積の国土、そういうようなことをいつも焦点に合わせるわけでございます。そうすると、イギリスやイタリア、ドイツ、まあこういうふうなことになるわけですけれども、イギリスのロンドンにしても二十二・八平米でございますから、これは相当努力をしても間に合いませんが、イタリアの場合には十一・四、それの半分としても五平米少しになるわけでございますので、こういうふうな諸外国から見ましてももう少しやはり力を入れていかなくちゃいけないと、こういう検討課題があろうかと思いますが、イタリアのいま申し上げたローマの場合がそういうふうなことでございますけれども、局長に、西欧諸国の大体どの国、どの都市を目標にしてやろうとしているのか。私、現実的な問題の論点から話を進めておりますので、絶えずどこの国、どの都市、国内であればどの町、こういう比較、相対をしながらいまから話を進めていきたいとも思っておりますが、いま申し上げておりますロンドンやローマ、こういうふうなところと比べて大体どういうふうに具体的にやっていこうとされているのか、もう一度お願いしたいと思います。
#71
○政府委員(吉田泰夫君) まあいろいろ条件も違いますし、同じ日本の中でも都市によって違うわけで、私どももその全体の平均的な数字で申し上げているわけでございますが、おっしゃるように欧米では二十平方メートル程度の国が、都市が多いわけです。ローマなどは十一平米ぐらいですから、私どものいわゆる長期構想九平米と大差ないわけですけれども、一方、同様な国で、ロンドンなど二十平米を超えるようなところもあるということになっております。私どもは当面都市公園法施行令にある一人当たり六平米を中間目標とし、さらに欧米各都市の平均の半分、九平米というものをその次の長期目標とし、さらに究極的には、日本の住宅事情、都市形成もおいおいには完全に欧米のような立体化された高層都市になることも考えざるを得ませんので、そういった場合にどうしても公園がより一層必要になるという点を考えれば、最終目標としては、できれば二十平米、つまり欧米並みぐらいには持っていきたい。まあこれには相当期間がかかりますが、努力目標としてはやはりその程度の高さを望んでいきたいと思っております。
#72
○矢原秀男君 この点、大臣にお伺いしておきたいと思いますが、五十五年度が六平米を目標とされており、六十年度は九平米と、まあこういうふうに言われているんですが、非常に目標という言葉が出されておりますので、この目標が実現できるのか、あくまで目標としてこの実現の可能性を求めていくのか、そういうふうな点、大臣に明確に御答弁をお願いしたいと思います。
#73
○国務大臣(竹下登君) 矢原委員の御質問でございますが、明確に答えろと、こういう前提であります。まあ率直に言って非常に明確に答えにくい問題であります。まことに残念なことであります。で、この百兆円のいわゆる概案というものが、私は、秋に設定されると言われております三全総の中で大きく変化があるということは私も期待するわけにはまいらないと思うわけであります。したがって、その時点に立って、この長期目標でおよその、昭和六十年、あるいは六平米はたとえば昭和五十八年までにできますとか、そういうことがまあ言える状態には三全総の確定を見ないと言い得ない課題であります。ただ、いま都市局長も申しておりましたように、この法律自身に標準を定めておる、こうした法律は比較的まれでございます。したがって、私はそこに設定された当時からの政府の政治姿勢というものが明記されておったと思うんでありますけれども、これは高ねの花とは申しませんけれども、達成可能な目標であるということを申し上げる状態に残念ながらないということを素直に申し上げなければならぬではないかと、このように思っております。
#74
○矢原秀男君 本当に大臣の実情を踏まえた率直な御答弁でございまして、本当に私も聞きながら、いろいろの数字的な目標達成についてはありますけれども現況の事情、非常に大変だということがよくわかります。ひとつしっかりがんばっていただきたいと思います。
 引き続いて、都道府県の大都市別都市公園整備の概況を全国的にいま私データを見ておりまして感じますんですが、全国平均の三・二平方メートルを下回っている都道府県か二十六県、局長、あるわけでございます。で、特に低い一平方メートル台のところを拾ってみますと、埼玉県、東京都、神奈川県、静岡県、滋賀県、沖繩と、六都県あるわけなんでございますが、こういうところについて第二次五カ年計画及び五十一年度の予算ではどのように配慮をされていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#75
○政府委員(吉田泰夫君) いま御指摘になりましたような、全国平均に比べても著しく低い水準にある都道府県につきましては、やはりおくれている分をできるだけ早く取り戻せるように私どもも考えているわけであります。五ヵ年計画の個々の個所づけは毎年度行うわけでありますが、一般的な考え方としては、五ヵ年計画の中においても、また五十一年度予算の配分においても、その現在の水準の低さというものも十分考慮に入れて平均に近づけていくという方向を目指したいと考えております。
#76
○矢原秀男君 いま申し上げた府県以外も非常に全般的に少ないわけですから、そういう点配慮していただきたいと思います。
 それから現在都市公園の総事業費に対する国費の割合というものは、いろいろと午前中も質疑が交わされましたが、大体一八%なんですね。で、残りの大部分が地方の負担になっているわけでございます。これは他の都市施設でも、街路や下水道に比較して国費の比率が低いということはすでにデータには明らかに出ております。こういうようなことが都市公園整備をおくらしている原因になっていると言っても過言ではないと思うわけでございますが、具体的なことを申し上げたいと思いますが、昨年の九月、大阪府の茨木市議会が建設大臣あてに出した「公園整備事業についての陳情書」でございますけれども、一つは、都市計画公園における管理棟、地下通路に対しても補助対象としてほしい。第二点目は、児童公園の用地費に対する補助対象を拡大してほしい。第三点は、都市計画公園の用地費に対する補助率を二分の一にしてほしい。第四点は、都市計画公園の施設費に対する補助率を三分の二にすること。その次は、都市計画公園の施設費に対する補助の基準を見直し、超過負担をなくしてほしい。こういうふうに要望をしておるわけでございます。
 これらの要望については、茨木のみならず、すべての地方公共団体の切なる声なき声の要望であろうと思いますけれども、予算編成並びに第二次五カ年計画策定の過程でどう配慮されていらっしゃるのか、また、こうした地方公共団体の要望を大蔵省並びに自治省はどのように受けとめていらっしゃるのか、あわせて伺いたいと思います。午前中も御質問等がございましたが、改めてお伺いをしたいと思います。
#77
○政府委員(吉田泰夫君) 第一点の管理棟、地下通路に対しても補助対象にしてもらいたいという点につきましては、管理棟は公園の効用を直接発揮するそういった性格のものでないところから、従来は補助対象にしておりません。五十一年度予算でも同様でありますが、非常に要望は強うございます。ある程度以上の規模の公園になれば管理棟というのは管理上ぜひとも必要なものでもありますし、私どももこういった要望につきましては今後の機会に十分検討いたしたいと思います。なお、地下通路と申しましてもいろいろ形態があると思います。一概に申せませんが、中身の内容によりましては現在でも補助対象となし得るものもございます。具体的な設計等を見て判断することにいたしたいと思います。
 児童公園の用地費に対する補助対象面積を拡大することにつきましては、現在原則として一定面積で用地費については補助対象を打ち切っております。これは公園全体の補助対象割合の問題もあり、児童公園という一番小さな規模の公園のことでありますから、用地費について歯どめなしにすべてを補助対象にするというのもいかがかという観点からとられてきている問題でございまして、第二次五カ年計画におきましても、その考えは原則としては変えられないものと考えます。
 次に、公園の用地費に対する補助率を引き上げることにつきましては、けさほど来大臣も申されたとおりでありまして、私どもも用地費の三分の一というのはいかにも低いと思いますが、全体の公園事業をまだまだ大きく伸ばしていわば一人前の規模に持っていくこととの兼ね合いの問題があるものですから、私ども全面的に用地費を引き上げるということはなかなかむずかしいし、考えなきゃならぬことではないだろうか。しかし、市街地の中で防災対策上重要な公園が多々あるわけでございますが、こういった人命にかかわるような問題、そういう効用を持つ公園というようなものに仮に限るならば、これは相当の迫力をもって要求できるのではないかという気持ちを事務的には考えております。
 それから公園の施設費に対する補助率は現在二分の一ですが、これを三分の二に上げるということにつきましては、やはり用地費の補助率というものがまずもって先決であろうと思いますので、まだ現段階、この小さい規模の計画の段階では考えにくいであろうと思います。また、都市計画公園の施設費に対する補助基準の見直しということにつきましても、別に標準単価システムをとっているわけではありませんが、およその施設の水準というものを考えて、標準的な水準以上のものをどうしてもつくりたいという場合には、そこまでの補助対象はできないということを従来やっているわけでありまして、これはいわゆる超過負担の問題とは別でありますので、これもおっしゃる内容によるんですけれども、もし相当高度な高級なものを使ってそれを全部補助対象にしろと言われましても、やはり全国的なバランスもあり困難ではないか、こう考えます。
#78
○説明員(西垣昭君) いま都市局長からお答え申し上げたようなことでございますけれども、あえてつけ加えますと、私どもも地方財政が非常に苦しい現状でございますので、国費率を少しでも上げてほしいという地方の要望についてよく存じておりますけれども、国の財政も非常に苦しい状態でございます。それと、まだまだ整備水準を上げなくちゃならないという意味で事業量をふやしていくという要請も非常に強いということを考えますと、国費率を上げていくということにつきましては慎重に臨まなくちゃならないというふうに考えております。
#79
○説明員(豊住章三君) 公園事業につきまして、他の公共事業に比べまして地方負担がかなり多いわけでございますか、この点につきましてはやはり補助対象あるいは補助率、そういった問題との関連もあるわけでございますが、自治省としましては、昨年も用地あるいは建物等につきまして補助率を上げていただくように要請はしているわけでございます。なお、それらの措置と関連いたしまして、自治省ベースでは起債、交付税等あわせまして適切な財源措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
#80
○矢原秀男君 都市公園施行令の第十四条では、管理棟、そしてまた、いま私が申し上げておりましたが、交通禍を避けるために公園に入るための地下通路については補助の対象には実際なっておりません。
 そこで、提案をするわけでございますが、現在、将来についても、政令の改正をこの点については行う用意があるのかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
#81
○政府委員(吉田泰夫君) 都市公園の施設についての補助対象は相当範囲のものかすでに含まれておりますが、その考え方としましては、公園の機能を発揮するために直接必要な基幹的なもの、こういう考え方でおるわけです。そういう意味では、管理事務所は必ずしも公園の効用発揮に直結するというものでないところから従来補助対象にしておりませんが、先ほど申し上げましたように大変御要望も強いし、恐らく四ヘクタール程度の地区公園以上の規模のものになれば現実問題としては必ず管理事務所が必要だということでもありますから、そういった強い要望も踏まえて、今後補助対象とすることができないかどうか十分検討いたしたいと思います。もし、補助対象にするという場合には、政令改正を行うということになります。
 また、地下通路につきましては、どのような地下通路かにもよるわけでありまして、たとえば一つの公園が街路で分断されておって、それを一体として往来できるためには、道路のしに跨道橋方式でつくるか、地下で結ぶか、跨道橋で結べるところはその方が経費も節約できるわけですけれども、いろいろな事情でそれもできないというような場合、やむを得ず地下でつなぐという場合には、現行政令でも公園施設として解釈し得ると思います。すべてが補助対象になるとはなかなか言えませんが、個々の具体的事例を見れば補助対象になし得るものと、なし得ないものの区別がつくと考えております。
#82
○矢原秀男君 ぜひお願いしたいことは、私も市会や県会におりまして交通関係を研究させていただいておりましたか、警察関係といろいろと打ち合わせをしておりましても、学校における事故よりもおうちに帰ってから遊んでいる子供さん、お年寄りも一部入りますけれども、非常に交通事故か多いわけです。では、交通事故を防止するためにはどうしたらいいかということになると、いま地方自治体では公園をつくらなくちゃいけない。ところが、公園と道路が途中を全部分断しておりますので、その公園も実際はいま現状を申し述べていただいたように十分ありません。どうしても道路で遊んでいく、ボールが飛んでいく、そのボールを追っかけていく、車がそこへ通ってくる、こういうふうなことで、おうちに帰ってからの事故というものが非常に多い。こういうことで、たまたま公園ができる、子供さんが集まっていく、そこを分断するのはやはり卓でございます。だから、車の総量制限とか、そうしていろいろな規制を加えればいいけれども、現状ではなかなかできていない、こういう法制の中で。公園はできるけれども、子供さんの交通禍に対する親の悩み、こういうことがございますので、いま局長が御検討をしていただくと、こういう前向きの発言をされていらっしゃいますので、この点についてはどうかよく検討していただいて善処していただきたいと思います。
 次に移りますが、都市公園整備に対する国民の強い要望を踏まえて、その一般財源を確保するためには都市計画区域内における国有農地の払い下げ代金相当額を優先的に都市公園整備財源に充当することを検討すべきだ、こういう意見もあるわけでございますか、この点について建設大臣の御所見を伺いたいと思います。あわせて農林省としてもどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#83
○国務大臣(竹下登君) ただいまの御質問にお答えいたします前に、先ほど都市局長、それから大蔵、自治両省からの御答弁がありました中の関連性として、部市局長が申しました、いわゆる用地費に対する補助率の問題、もとよりこれは要望の多い事業量そのものとの問題の兼ね合いであるということは午前中からも再三申し上げておりましたが、特にこの防災関係という言葉をあえて使いましたのは、私もこの昼の時間にちょっと協議した考え方の中で、災害基本法というものが、国土庁所管でございますが、法律がありまして、その中に防災会議という総理大臣を議長とする会議かあります。それが防災計画を策定して、その中に含められる地域というようなものをある程度今後検討の課題にしてみたならば、ちょうど午前中のときにも申し述べましたが、いわゆる義務教育諸学校の用地費に対する補助率が、人口急増地帯とそうでないところと違うように、そうした考え方もこれから検討していく一つの課題ではないか、こういう趣旨でいま答弁をいたしましたことをつけ加えさしていただいておきます。
 そして、ただいまの御意見でございますが、それは確かに一つの御見識であると私も考えております。ただ問題は、ことしの予算全体を見ましても、およそ税収――税及び印紙収入でございますか、大ざっぱに言って十五兆五千億程度、そうして公債が七兆二千五百億でありますか、そうすると、これも大ざっぱな話でございますか、その他の収入とすれば日銀納付金から始まりまして国有地の払い下げ、もとより国有農地の払い下げ等か一般財源として一兆五千億程度が見込まれておるわけであります。したかいまして、他に存在する目的税というような形でもって国有農地の払い下げ代金を、特定の目標に使用するあたかも目的税収入と同じようにこれを考えることについては、収入、歳入全般の中において私は幾らか無理があるような気がいたすわけであります。やはりそうしたことにつきましては、この一般財源からの投入を年年大幅に伸ばしておりますし、また地方債の拡充等と相まって第二次五カ年計画を進めていくということでありますので、私は、そうしたものまでいわゆる目的税的にとらまえて使ってもいいではないかという御意見が、一般財源等を伸ばし得る大きな世論の背景する一つの意見としてわれわれは予算折衝の際に活用さしていただきたい。それそのものを目的税として使うことに対しては、私は財政法上もかなり議論のあるところだと思いますので、むしろそうした御見識を背景にこれから事業推進に当たってのわれわれの構えの背景に大いにそうした意見を活用さしていただきたい、このように考える次第であります。
#84
○説明員(佐藤太洋君) ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、農林省といたしましては、これは国有農地の売り払い代金につきましては自作農創設特別措置特別会計法という法律があります。この規定によりますと、売り払い収入は同会計の歳入として計上しまして、改めて新しく農地等を買う場合の買収代金等に充てることになっております。また、取得原価を超えて売り払いがなされました場合には、同法の定める算式によりまして一般会計に繰り入れることになっておりますので、特定財源的な目的で利用することは困難であると考えております。
#85
○矢原秀男君 自治省にお伺いしますけれども、時間ございませんのでちょっと早く言いますけれども、一つは公園の経常経費、それから投資的な経費について現在地方交付税ではどういうふうになっているのか。
 第二点は、基準財政需要額の算定において、投資的経費の算定に際して、縁故債を含む地方債の元利償還分の七〇%程度を計上すべきではないかと思いますけれども、この点はどうなのか。
 第三点は、基準財政需要額の算定において、都道府県営都市公園事業に要する経費を算入するほか、大規模公園の整備については特別交付税を配分するようにすべきであろうかと思いますけれども、これらの点についてはどうかをお伺いしたいと思います。
#86
○説明員(豊住章三君) まず、第一点の需要額の算定でございますが、市町村に公園費という費目を設けまして、一応標準団体が人口十万というふうに想定しております。そういう前提で、経常経費につきましては公園の維持管理、その他事業費等、人件費等も含めまして計上しているわけでございますが、金額にいたしますと全国ベースで約百十五億でございます。それから投資的経費につきましては、今年度は交付税法の一部改正をいたしまして、公共事業等につきまして九五%を起債で措置すると、したがいまして、残りの五%を交付税で措置するということであります。交付税上の措置は金額にしまして投資的経費で五百十八億でございます。
 なお、起債につきましては、昨年度は一般単独事業としての枠を設けておったわけでございますか、昨年度が百六十五億に対しまして、今年度は一般公共事業債におきまして充当率が昨年までは県、大都市につきましては七〇%、その他の一般市町村につきましては七五%であったわけでございますが、今年度はいずれも九五%の充当ということで、それが大体四百四十三億を予定しております。
 なお、この点につきまして元利償還を交付税で見るべきではないかという議論でございますが、一応投資的経費につきましては、先ほど申し上げましたように単位費用並びに投資補正等で通常ベースの投資的経費は措置しているつもりでございますが、やはり都市計画税といった特定財源もございますので、現在の段階におきましてはその元利償還を交付税では見ていなかったわけでございます。ただ、今年度は交付税の一部を起債に振りかえた関係もございますので、今回の措置につきましては将来、これは今年度限りでございますが、約八〇%程度を交付税の需要でその元利償還を見ていきたいというふうに考えております。
 次に、大きな公園等につきまして特交等で措置する考えがあるかということでございますが、やはりこの公園整備事業につきましてはあくまでも普通交付税としての需要で見るべき性格だと思います。特別交付税というのは、災害その他通常の交付税算定で予想できないものにつきまして特別交付税という制度があるわけでございますが、むしろわれわれとしましては、やはり起債、普通交付税等の措置で財源措置をするのが適切ではないかというように考えております。
#87
○矢原秀男君 質問原稿をいまつくっているのですけれども、午前中の質問を極力外さなくちゃいけないというようなことで、いま、前後しますけれども、公園の維持管理費については地方交付税の積算基礎に加えられておりますけれども、不十分であることは承知だと思います。こういうことが今後も増大は予想されるわけでございますけれども、地方交付税の改善、これは充実していただかなくちゃいけないわけでございますが、いま入園料をやはり徴収されていらっしゃるところがあるわけなんですね。この入園料を徴収する地方公共団体がふえている傾向にあるわけでございますけれども、これが入園料を徴収している都市公園の割合、それからまた国として地方公共団体の入園料の徴収に対してどういうふうな指導方針を持っていらっしゃるのか、まずこの二点をお伺いしておきます。
#88
○政府委員(吉田泰夫君) 入園料を徴収している都市公園は全国でも五十カ所程度でありまして、全国の公園の個所数から見れば一%にも満たない〇・数%という程度のものであります。もちろん入園料ではなくて、公園の中にいろいろな公園施設ができておりますが、そういうものを使用するこういう使用料というものはかなり取られているわけでございます。私どもとしては、古くからのいわゆる名園と言われるような高度な維持管理を要するような公園とか、その他著しく維持管理費がかさむような公園、あるいは公園を荒れさせないためにも若干の入園料という形のものを取ってその景観を保全したいというような特に必要のある公園、こういうものは一般市民の利用を妨げない範囲で入園料を取ることもやむを得ないんではないか。しかし、そういった特別の事情がない一般の公園につきましては、できるだけ入園料を徴収しないことが望ましいという指導をしておるわけでございます。
#89
○矢原秀男君 いま国営公園の維持管理等の現状についてはどうなっておりますか。
 それから国営公園に対する入園料の徴収の基準ですね。こういうふうなことか明確になる必要があると思いますけれども、この点についてお伺いしておきたいと思います。
#90
○政府委員(吉田泰夫君) 現在、国営公園で完成または一部概成して供用を開始している公園は三カ所ありまして、武蔵丘陵森林公園、奈良県の飛鳥歴史公園、それから淀川の河川公園であります。いずれも所用の維持管理費を計上いたしまして地方建設局、事実上は地方建設局の事務所等で管理しているわけでありますが、さらにその実務は、公園緑地管理財団あるいは河川環境管理財団等に実務を委託しているという状況でございます。
 現在の国営公園の入園料につきましては、現行都市公園法では国営公園が都市公園に含まれておりませんために、建設省令をもって管理規則を定め、その管理規則に基づいた建設省告示をもって武蔵丘陵森林公園の入園料を定めております。
#91
○矢原秀男君 第一次五カ年計画策定の基礎的な調査に当たっておられました都市公園問題研究会、これの「都市と公園緑地」と題する報告書によりますと、今後五カ年間に二万二千八百ヘクタールの国有地が、また三千三百ヘクタールの河川敷、そして千二百ヘクタールの米軍接収地、それぞれ公園用地に転用が可能である旨が記載されております。これは午前中にも質疑がございまして重複しますので、突っ込んでもう聞きませんけれども、第一次五カ年計画中にどの程度の国有地が公園化に活用されましたか、お伺いします。
#92
○政府委員(吉田泰夫君) 四十七年度から五十年度までの四カ年間に、河川敷等も含めて国有地約千七百ヘクタールが活用されたものと試算しております。
#93
○矢原秀男君 では、いま申し上げましたこの報告書の数字からいきますと、非常にまだ少ないわけでございますね。この点についても、調査報告等が、やはりきちっと一〇〇%でなくても、それ相当に進んでいくことを要請いたします。
 国有農地の公園化の実績はどうなっているでしょうか。
#94
○説明員(佐藤太洋君) 私の方の国有農地につきましては、国有農地等の売払いに関する特別措置法制定が四十六年になされましたが、それ以降四十九年度末までに公園用地として売り払ったものは六十二件、約十七ヘクタールでございます。
#95
○矢原秀男君 私がいま申し上げておりますのは、午前中も質問ございましたけれども、公園用地の確保をどうするかということが、これはもうすべてがいろいろと頭を悩ましていることでございます。この問題について、「国土の利用目的に応じた区分ごとの規模の目標」というものが最近発表されました。このことについてまず御質問したいわけでございますが、四十七年に、農用地、それから森林、原野、道路、住宅等々、こういうふうに分かれているわけでございますが、公園用地が明確に出ておらないわけでございます。まあ「その他」の二百八十二万ヘクタールの中に公園用地、こういうようなことが含まれていると思うんでございますが、昭和四十七年度には「その他」の中にどれだけの公園用地としての目標が掲げられていたのか、そうしてこれによると、やはり昭和六十年も二百八十二万ヘクタールというのが「その他」の項目で、全然ふえてないわけなんです。そういう中で第二次の五カ年計画の公園法というものが改正されようとしている。
 こういうふうな問題を見ておりますと、公園の基幹公園、大規模公園、こういうふうなことでいろんな五カ年計画、そういうふうなことが設定されておるんですけれども、これは国土利用計画、五十一年の四月、まあこういう生々しい計画の中に、公園法をわれわれはきょう審議しているけれども、公園用地の取得についてのものが明確に示されていない。公園を一生懸命やっているけれども、国土の利用目的に応じた区分の規模の目標については明確化されてない。まあこういうふうなことで私は非常に矛盾点を感ずるわけでございますが、いやそうじゃないんだと、建設省としてはこういうふうにきちっとした、国土利用のヘクタールの数量はきちっとこういうふうにわきまえて入っているんだということになれば、それ明確にしてもらわぬことには、これいまここで公園法を一生懸命やったって、建設省と、そうして国土利用のこういうふうな全然かみ合わない。またまた目標が十分達成できない問題点が出てくるわけですけれども、数字をちょっと挙げてみてください。
#96
○政府委員(吉田泰夫君) 昭和五十年度末三万二千ヘクタールの公園があるわけでありまして、この五カ年計画完成後の五十五年度末には約四万六千ヘクタール余りになる。これが一人当たりにして、そのときの都市計画区域人口で割りますと四・五平米になるという数字であります。まあ国土利用計画ではさらに五年後の六十年の数字を掲げようとしているわけでありまして、私どもは五十六年度以降五カ年間の計画においてまた一ふんばりして大きく伸ばしたいという希望、意思を持っているわけでありますが、これが実際には固まりませんので、私どもだけで考えた精いっぱいの数字をはめ込むわけにもいきませんし、さりとて非常に厳しい数字ではめ込まれて、十年先まで抑え込まれてもたまらないわけでありますので、六十年の数字というものがなかなか的確に出ないということが一つございます。
 それと、まあ道路など非常に大きな面積を占めているものは特記されておりますが、大部分の公共施設はその大きな土地利用の区分けの中では一々書き込めないものですから、「その他」項目の中に入れて処理しているということでありますので、私どもも大きな数字で特記されるならば望ましいんですけれども、小さい数字で特記されるのは困るわけでして、やはり全体の中で個々のたとえば公園の五カ年計画、さらに次の五カ年計画の努力を積み重ねていくということで実現していきたい。国土利用計画のその数字によって規制されるようなことにはならないと考えております。
#97
○矢原秀男君 局長ね、まあ日本の昭和六十年度の経済計画とか、そうして環境保全とか、そういう調和の中で、国土利用のいわゆる憲法とも言われるようなものが配分化されたわけなんですね。私が心配しておりますのは、四十七年度の公園の用地と目されるものが七千四百ヘクタールと推定をしているわけでございますが、「その他」の項目に入った国土利用目的の面積、それが昭和六十年度になっても二百八十二というこの数字は、四十七年度と全然変わってないんです。そういう中で、いまこの四万六千ヘクタールと言われたのは、これは五十五年でした、六十年でした……。
#98
○政府委員(吉田泰夫君) 四十七年に七千ヘクタールという数字は何か違うと思います。恐らく二万三千ヘクタールぐらいはあったと思います。それから三万二千ヘクタールというのが五十年度末、四万六千三百ヘクタールというのが五十五年度末でございます。
#99
○矢原秀男君 建設大臣ね、国土審議会においては七千四百ヘクタールしか四十七年度はございませんでしたと、まあ推定だろうと思うんですね。で、どの項目に、「国土の利用目的に応じた区分ごとの規模の目標」の中のどこに公園用地は入ってるんだと言えば、「その他」の条項の中に含まれておりますと、こういうわけなんですね。昭和六十年度には、じゃ公園法が一部改正されて、いまも局長言われたように、五ヵ年計画でも四万六千平米、こういうふうにふえてくるんだから、じゃ六十年度と四十七年度が面積一緒じゃ困るんじゃないか、じゃ、どこから取るんだと、こういうふうなことでも明確な答弁がなかったんですけれども、せっかく都市公園法ができるわけですから、これ、大臣、やはり国土利用目的というものの配分がすべてのベースに従ってきちんと枠組みをされるわけでございますので、これ、いま都市局長おっしゃっていますけれども、私、数字的に全然合いませんから、せっかく各党が全部できょうは都市公園を上げようと、こう言っているのに、国土審議会で新聞発表になっているそういうふうな国土の利用目的と、私たちがいまやっている都市公園法のこれだけの計画、五カ年にやらなくちゃいけない、どこへ枠をはめていくのか、数字的に合わないわけなんですね。大臣、この点についてやはり早く折衝されて、私たちに、五カ年計画では、これだけの用地分というのは国土利用目的の区分の規模の目標のペースから見れば、ここにこれだけ位するんだと、そういうことはぴちっと決めてもらわないと、せっかくきょう一生懸命先議やから早くとやっても、それにこれ土地の利用のこれは、目標に全然合わないなという懸念があるわけですよ。そういう点について、実力大臣でございますので、こういう点はこうなっているんだと、そういう点ちょっと納得いくように話をしていただかないと心配でしょうがないわけなんです。これなんですわ。これ、持っていらっしゃると思うのですけれども……。(資料を示す)
#100
○国務大臣(竹下登君) ただいまの矢原委員の御質問でございますが、いま手元に、いわゆる「その他」について、公園ふえるものもあれば減るものもありましょう。しかし、その減っていくものの例示をする準備をいたしておりませんので、可能な限りただいまから調査をいたしまして、めどは本日の本委員会終了までに、たとえ例示程度にいたしましても整理をさせてお答えをさしていただくことで御了解をいただきたいと思います。
#101
○矢原秀男君 いま大臣の御答弁いただきまして了解をいたしました。その点よろしくお願いします。
 それで、もう一つ用地問題で、これは大臣にお願いをした方がいいかと思うのですけれども、御質問いたします。これは遊休地の問題でございますけれども、公園用地のいわゆる種類を見ておりますと、大規模公園というものが今度は大きくクローズアップされるわけでございますが、これと遊休地の問題というものがどうしても関連してくるんではないかなと、こう思うわけでございます。で、これについてはいま二十六万七千ヘクタール、こういうふうにある、こういうふうに言われているわけでございますが、こういう未利用地といいますか、遊休土地といいますか、こういうふうな問題点について、財界の幹部の中でもいま話をしておりますのは、新聞等で見ておりますと、江戸会長でございますか、江戸英雄さん、三井不動産の会長、不動産協会の理事長ですね。これは、ああしたことを業界から言うべきではない、世間から袋だたきに遭うのも当然だと、企業の土地を買い上げる要望は虫がよ過ぎるのではないかと批判をされている。それから土光経団連の会長も、国への土地買い上げ要請というのは理屈が通らない、私の考えていることも、高いものを買って、それが安くなって困っているから国にめんどうを見てもらうと、こういう議論は成り立たないと。私は、土地買い上げを政府に要望する、こういうようなことについては、つもりはないと。こういうように非常に言われております。
 国民の中においても、遊休地を政府が買い上げる場合において、買い占めで地価高騰の元凶になったそういう企業にいまさら国民の金を使うとは何事だと、こういう国民感情もございますし、四十八年の物価、地価狂乱時における企業が過剰流動性を背景に土地を買いあさった、こういう記憶も新しいことでございますので、投機的な目的で土地を購入しておく企業が多かったと。それが不況になって土地保有に伴う金利負担が重い、経営圧迫している、土地を手放したい、買い手がない、こういうふうなことで、遊休地というものが私は国民が納得される評価の中でということになればこれは当然でございますけれども、大規模公園というものが非常に巨大なヘクタールというものを有している、これがクローズアップされてきた、こういう兼ね合いなんですね。ああこういうふうに公園法というものが今度は改正されるぞ、多くの土地が必要になる、じゃ企業の中から買おうというふうなことで、枠決めもせずに、歯どめもせずに、遊休地と銘を打ってもし利用されていくということになれば、これはやはり国民の不信というものが私は増大するんではないか、こういう懸念を持っているわけでございます。そういう点について大臣の御答弁をお伺いしたいと思います。
#102
○国務大臣(竹下登君) いわゆる遊休地の国への買い上げ要請と、こういうのが実際問題として正式な形で建設省なり国土庁なりあるいは大蔵省なりへ陳情とか請願とかいう形において出ておるという段階ではありません。が、たまたまいろいろ研究される中にそういうものが意見としてあったものが新聞紙上等でスクープされて、社会的な世論、反響を呼んだことは私もよく承知しておるところであります。したがって、いま国土庁を中心といたしまして、国土庁のむしろ具体的に言えば土地局とでも申しましょうか、中心といたしまして、土地問題について議論ができるようなひとつたたき台をつくってみたらどうだと、こういうことを就任以来金丸国土庁長官と合意をいたしまして、私どもの方の計画局とそして国土庁の土地局とで鋭意検討というよりも、勉強をさしておるということは事実であります。
 仮にもし、まだたたき台もできた段階でございませんけれども、地方公共団体なりがそこの地域に存在するいわゆる遊休地というものについて利用計画というものを定め、その利用計画というものが国民の最も納得する価格であり、そしてその価格でもよろしゅうございます、協力さしてくださいと、買ってくださいというような情勢の中で初めて私は実現が可能になってくる課題であって、持ちあぐんだ土地をとにかくリスクを分散する意味において国で買って、利用計画等をあなたの方でつくって、適当に使って、ただわれわれの金利負担にあえぐその金利負担を軽減してくださいとか、あるいは銀行がこれに対してはかなりの融資をしておりますから、担保そのものを補完するとかいうような物の考え方でこれを進めるわけにはこれは断じてまいらないという基本線は崩しておりませんけれども、誤解を受けてもなりませんので、だから、いまきわめて目の粗いお話をしましたけれども、とにかく国民の皆様方なりあるいは国会の皆さん方に御批判を受けるに当っては、そのたたき台もある程度整備をしたものでいろいろな御意見をちょうだいするようなものをつくろうということで勉強しておる最中でありまして、伝え聞かれるような、いわばまだ国民感情の中では、善玉と悪玉とを区別しますならば、不動産業というものは悪玉という印象は決してぬぐい――一人一人さんか、全員さんがそうだと申すわけじゃございませんけれども、決して印象としては悪玉の範疇を出ていないという現状におきまして、伝え聞かれるような姿勢でこれに取り組む考え方はございません。
#103
○矢原秀男君 次に、社会福祉と都市公園の整備について伺いたいと思います。
 住民が憩いながらまた散策をしていく、そういう場としての公園というものは非常に住民としても喜びを感じているわけでございますが、住民に対する社会福祉対象の一環として、お年寄りや現実に身体障害者の方への配慮というものが、現在の公園の大多数にやはり配慮が足りないのではないか、こういうふうに感じるわけでございます。で、お年寄りの施設利用調査によりますと、老人が行くような雰囲気の場ではない、行ってもおもしろくない、行きたいとは思わないなどと答えられている老人が多くございます。また、公園の入り口には段差があったり、車の進入防止のためのさくで車いすでは入れない、こういうところが多いわけでございますが、このような事態に対して建設省はいかように対処されていくのか。西欧諸国等々考えておりましても非常に差がございますので、この点、局長どうでございましょうか。
#104
○政府委員(吉田泰夫君) 公園は本来一般に広く利用されなければなりませんので、御老人や身体障害者の方でも部市公園内で自然に親しみ楽しまれる、快適な利用をされるというように公園が整備されていることが望ましいわけであります。そのために、まあ従来の公園につきましては、欧米の公園のようにそういった配慮は十分であったとは申せなかったものですから、近年に至りまして、私どももそういう観点から公園の施設の整備に取り組もうということにいたしました。今後、新しく公園を新設したり、あるいは既存の公園を若干改築したりする機会をとらえまして、そういった足の不自由な方などでも、たとえば階段のわきにはゆるやかな斜路をとるとか、そういった段差をなくすこと、あるいは身体障害者用の便所とか水飲み場をつくる、あるいは手すりを置くというようなことを心がけるようにいたしております。実例としてもかなりの個所でいろいろなそういった施設が整備されつつありますが、まだ全体の公園から見て徴々たるものでございますので、そういう方向で今後とも一層の努力を払いたいと思います。
#105
○矢原秀男君 この点について大臣にお伺いしたいと思いますが、いま申し上げましたように、西欧諸国では車いすでもスロープ方式で、通路それからトイレなども配慮されておりますし、また日本においても一部の地方公共団体では、身体障害者、それに配慮された施設、または特別の公園ですね、視力障害者等の方々のためにいろいろ配慮された公園等が設けられておりますが、現在では、この施設を備える、こういうふうな整備状況については国庫補助の特例はございません。そうして事業主体である地方公共団体の財源負担になっております。こういうことを勘案しておりますと、それらの施設に対してやはり国庫補助の特例というものが将来、すぐ実施されなくても、検討をされるべきではないかというふうに感じるわけでございますが、大臣、その点はいかようにお考えでございましょうか。
#106
○国務大臣(竹下登君) 素朴な表現でもって申しますならば、検討すべき課題であると思います。ただ、それをいわゆる一般財源に求めるのか、あるいはさらにばくちの益金と言っては失礼でございますが、競輪、自転車振興会でございますとか、あるいは赤い羽根とか、まあいろいろなそういうところに特別な財源措置としてこれを求めるのか、そういうことも含めて総合的に検討さしていただきます。
#107
○矢原秀男君 これは午前中も非常に論議が交わされたわけでございますが、大事でございますので私も質問したいと思います。
 ちょうどイタリアでは死者が千人にも達している、こういうようなことがイタリアの北部で六日に発生した大地震で推定されております。十万人の家屋を失ったとも伝えられておりますし、負傷者も数千人と言われております。こういうことで、建設省も公園のあり方に対しては、火災や地震などの災害のとき避難地としての役割りを果たすと、こういうことは午前中にも質問される方も、御答弁も、本当にその点に集約をされたわけでございますが、都市防災対策の一環として、大震災時におけるそういう避難地としてこの五カ年計画の中でそれらの候補に当たるものは、進捗状況としてはこの程度なんだというふうな目標なり数字的な明示がございましたらお伺いをしていきたいと思います。
#108
○政府委員(吉田泰夫君) 今回の五カ年計画改定の大きな理由の一つに都市防災、防災のための緩衝緑地とか緑道、あるいは市街地内の比較的広い避難地に使える公園等、これにウエートを置かなきゃならぬということがございます。こういった公園はそれぞれの住区基幹公園、都市基幹公園、緩衝緑地、緑道等のそれぞれの項目の中に入っておりますために、町の中にある公園は、大なり小なり防災上役立たないというものもございませんわけですけれども、そういったことから、五カ年計画の中でそういう角度で取り上げたものがどのぐらいの量になるかということはまだ全体として私どもつかんでおりませんが、今後の毎年度の予算を実現していく段階で、防災上役立つ公園というものには最重点に予算を配分したいと考えます。
#109
○矢原秀男君 この問題については、学説の中でも川崎の直下型地震説であるとか、大地震の六十八年周期説、また東京都を初め南関東地域での大地震、こういう危機意識が非常に高まっておるわけでございます。そういうことでございますので、緊急時の広域的な避難、こういうふうなことで都市公園のこの存在というものが生命を守るためにも非常に大事だと思います。この点について重ねて大臣の御見解お伺いしたいと思います。
#110
○国務大臣(竹下登君) まさに御説のとおりであります。したがって、私も矢原さんの意見を聞きながら、先ほどお答え申し上げておりました、いわゆる災害基本法に基づく防災会議において設定される防災計画の中でこれを一これは国土庁でございますが、わが省の公園計画とすり合わせを行ってみれば、ある程度具体的な数字をとらまえて目標を立て得ることができるではなかろうかと、こういう感じも率直にいたしましたので、今後省内におきまして十分国土庁とも連絡の上検討させていただきとうございます。
#111
○矢原秀男君 じゃ、時間も参りましたので最後に質問いたしますけれども、公害防止――都市防災、これ、いま申し上げたんですが、今度は公害防止のための公園整備というのが大きな課題になっているわけでございます。で、午前中はやはり小谷委員からも質問がございましたが、私、具体的な例を申し上げたいと思います。と申し上げますのは、緩衝緑地の実施状況というものは多くあるわけでございますが、私の兵庫県においては赤穂で行われておるわけでございます。そういう石油のコンビナートとか、こういうふうないろんな工場立地のところ、それは用地がございますから建設省で掲げていらっしゃるそういう公害の、たとえば緩衝幅員が百メーターとか、これはいいと思うんですね。しかし、私がおります公害の町でございます尼崎の場合ですね、関電であるとか神戸製鋼であるとか一流企業、中流企業がずらっとこう並んで、公害の発生源のそういうふうな地域の場合には、こういう緩衝緑地帯の建設省で予定をされている幅員が百メーター、そういうふうなところはないわけなんです。狭いところへ皆無計画にそういうぐあっと建てたわけですから。住宅もある、いろんなところで、いろいろと市や県や国でもそういうふうな計画等が今後立案されているようでございますが、現実の問題といたしまして、尼崎のそういう公害発生源の地区と言えば大浜地区になりますけれども、それから一連のところの住宅との、そういう間接なところに対する公害防止のこういうふうな緩衝緑地というものはどういうふうにすべきなんであるか、こういう点、局長どうでございますか。
#112
○政府委員(吉田泰夫君) 公害防止の公害と言いましてもいろいろあります。大気汚染などを考えれば相当の深さがなければなりませんし、振動とか騒音ということになればさほどの幅も要らないというようなことで、一応私ども標準的には百メートル以上ぐらいある相当の効果のあるものを採択しようと考えておりますが、絶対の基準というわけでもありませんので、個々の場所につきまして十分実情を調べさしていただいて判断さしていただきたいと思います。
#113
○矢原秀男君 ここでは、私、県会時代から提案しておったんですけれども、非常に運河が多いわけです、尼崎は。地盤沈下のためには運河をそのまま残していく。ところが、運河としての、船の運航としてのそういうふうな工場地帯と住宅地とは、そこには運河があるけれども、すでに船で運搬する機能というものはなくなったんです。ですから、その運河のせめて半分でも緑地帯にしたらどうだというふうに提案しているけれども、なかなか国の方では許可が出ないからむずかしいというのが県の考え方です。で、いわゆる運河を水の調節のために、干満潮の調節のために残しているんだということですけれども、非常に幅もありますし、こういうのは地元の要望があるわけですから積極的に緑地帯にしていく、こういうふうなことは可能なんでございますけれども、国がなかなか現地調査もしてくれない、許可も与えてくれない、こういうことですから、私が言いたいのは、机のしでいろんなプランをつくっても、公害のためにいろんな住民が長い歴史の中で戦後三十一年間非常に苦労しているんです。しかし、法律はどんなにつくられても目に見えたような救済措置が全然なされない。そうして地方自治体と住民と国というものがすべてがみんな考え方が分離している。こういうことで、ぜひやはり公害の町尼崎のそういう一部分だけでもできなかったら、よそのいろんなところがいい名文句を羅列をされてもなかなかやはり国のやり方について信ずるわけにいかぬわけです、長い歴史の中で。
 そういうことで、私は公害防止のための緑地帯であるとか、こういうふうなことが言われておられるわけでございますが、そういう点よく検討していただきたいことが一つと、尼崎は結局日本でも過密では三番目の町だと言われているんです。緑が街路に何もないんです。ところが、建設省の公園のいろんな御説明がぴしっと文書になっておりますけれども、街路に緑を植えていかなくちゃいけないという緑地帯を設定しようという大きなプランがすでに四十年来から明確に国民に示されているんです。国から一度尼崎やなんかに、南部地帯やなんか――尼崎を南、中、北とやったときに、南なんか本当に街路がない。そういうことでございますから、国からもっと街路にお金を取ったらいいじゃないかとか、そういうことをせめて建設省からでも私はこれは言ってもらわないと、住民が常に公害、大気汚染の中で苦しんでいるという、これは地域的な問題いま具体的に申し上げたんですけれども、大臣、実際そうなんですよ。もうこれは大きな問題もあれですけれども、小さな問題、いま具体例で出しましたけれども、ぜひこのことについては、御答弁は結構でございますので、建設省で御検討いただいて、やはり住みよい環境というものを、公園も必要でございますけれども、道路のそばにある街路関係においても緑地帯は極力つくっていくんだと、こういう二本立てをきちっとやっぱり実現のためにやり通していただきたいと思います。では、以上でございます。
#114
○国務大臣(竹下登君) 先ほどこの委員会が終わるまでに例示として、二百八十二万ヘクタールの中における将来公園、緑地等を拡大するに当たって例示的なものということで、ただいま報告がありましたが、きわめてまだ目の粗い答えでありますが、それに値するものとしての一番大きなものは基地、米軍基地であります。それから海浜がやはり公園的な形に変化していくだろうというのがございます。その他鉄道、軌道等がほかへ転換されていくであろうというような問題でありますとかいろいろございますが、それらについて具体性をもって、きょう、いまお答えをするまでに至らなかった。きわめて例示的に、常識的に考えて米軍基地というのはよくわかるんでございますが、海浜というものについては私も頭の中できちんと整理できる例示ではございませんけれども、一応例示として挙げることができるんではないか、こういうふうに言われておるわけであります。
 それから最後の御要望に対しまては、午前中にもちょっと申しましたが、予見される公害、これに対してはかなり住民のお方の御要望に対して緑地帯等、緩衝緑地をつくることによって自動車公害からその住宅地帯を守りますとか、あるいは予見される、ここに工場が誘致されるというものに対して守りますとか、そういうことはわりにスムーズに進みますし、また非常に御協力も得やすいんであります。で、既存の、いわゆる長年の累積の中に出た公害というものにさいなまされる地域を新しく都市計画街路あるいは緩衝緑地等々によっていい生活環境をつくっていくということも、これはもちろん力を注がなければならないところでございます。
 具体的な例示されました点につきましては、これはこうした場所でございますだけに、時を得まして矢原委員の方へ責任者が御説明に参ることといたします。
#115
○矢原秀男君 大臣ありがとうございました。
 もう一つ。いまお話がありました米軍基地等、二番目には海浜、それから三番目には鉄道、軌道ですね。こういうところの含まれた用地であって、それが公園化をされる可能性はこういうところへ食い込んでいくんだという解釈ですね。
#116
○国務大臣(竹下登君) これはやっぱり時間がございませんでしたので、一例示にすぎないと、そういう……。
#117
○矢原秀男君 じゃ、あとちょっと煮詰めて……。
#118
○国務大臣(竹下登君) ここへ食い込む可能性を持っておる例示にすぎませんので、煮詰めたものでいずれかの機会に報告をさしていただきます。
#119
○矢原秀男君 大事なことですので、この点よろしくお願いします。
 これで終わります。
#120
○春日正一君 初めに、簡単にこの改正法案の条文についてお聞きしますが、十二条の二で「都市公園の設置及び管理に要する費用は、この法律及び他の法律に特別の定めがある場合を除き、地方公共団体の設置に係る都市公園にあっては当該地方公共団体の、国の設置に係る都市公園にあっては国の負担とする。」ということで、負担の原則をはっきり出しているわけですが、第十二条の今度は三でもって「国の設置に係る都市公園で第二条第一項第二号イに該当するものの設置及び管理に要する費用については、当該都市公園の存する都道府県が、政令で定めるところにより、その一部を負担する。」、こういうふうになっているわけなんですが、こういうふうに決めた理由、それから「政令で定めるところにより、」となっているんですけれども、一体どれだけ負担させるのか、そこのところを説明してほしいんです。
#121
○政府委員(吉田泰夫君) 政令で定める負担割合は、整備費につきましては都道府県が三分の一負担する、維持管理費については二分の一負担するということにしておりまして、このような率を定めました根拠は、国営公園とはいえ、もう一種類の閣議決定を経て国家的記念事業等として行う公園とは違い、数府県にわたるような広域利用には供されるものの、明らかに地元の府県に所在する意味合いから公園設置による利益も大きいということで、建設費については地方負担を三分の一とし、維持管理費については国と地方が折半ということにいたしました。これは国が直轄で整備管理している一般国道あるいは一級河川等の例にも大体匹敵している数字であると考えます。
#122
○春日正一君 第十二条の四で「前条の規定により都道府県の負担する費用のうち、その設置及び管理で当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該設置及び管理による受益の限度において、当該市町村に対し、その設置及び管理に要する費用の一部を負担させることができる。」と、こういうふうになっているんですけれども、「受益の限度」というものは一体どこからはかってくるのか、また「一部」というのは一体どの程度の金になるのか、その辺も説明しておいてほしいんですが。
#123
○国務大臣(竹下登君) これは後ほど都市局長が御説明申し上げますが、まあ負担金につきましては、従来から長い歴史的な経過もありまして、いろいろな議論がございますことは春日さんも御承知のとおりであります。道路が、大体ほかの事業とパラレルにしながらも、道路につきましてはガソリン税といういわゆる目的財源を持っておるということで三分の一を四分の一に緊急措置法の中で道路法そのものを改正していまやっておるわけであります。さてそうなりますと、それなら受益というものはどういうものかと、こういう議論になりますと、場合によっては、まさにその直轄国道一つ考えてみましても、その地方のいわば美田をつぶし、そして余り人家等もないところを次の都市と都市を結ぶために通過しておって、住民そのものに実際問題としての利益というものはないじゃないかと、こういう議論も確かに存在するわけであります。むしろそういう問題こそ本当に受益する地区だけが負担して、単なる通過地区などというものは損害をもらってしかるべきものじゃないかとか、こういういろいろな議論があるわけであります。河川の問題にしてもそうであります。それを受益する者は、あるいはその都道府県ではなくして、下流の都道府県が本来受益するものではないか。そうしたこの各種負担金につきましては、確かに受益というものに対する理論的概念というものも明治の時代とは違ってきておると私は思うんであります。さはさりながらこの長い歴史的過程の中でできたものをそう早急にこれを変えていくというようなこともなかなかむずかしいということで、私なりにいろんな問題点を承知しつつも、いまこの負担区分について手をつけていくという勇気を持ち合わせていないというのが実態であります。
#124
○政府委員(吉田泰夫君) 分担金の御質問についてお答えいたします。
 第一義的には地元の、つまり国営公園が所在する都道府県が裏負担をするわけでございますが、さらにその都道府県の負担分の一部を管内の市町村に分担させることができる根拠規定を置いたものでございまして、実際にはその国営公園が所在する市町村というものが、非常に所在しているだけに明らかでありますので、分担金の対象になることが多いんではないかと考えられます。所存しないで隣接しているような市町村につきましては、その隣接の度合い、実際の利用圏を想定した場合の利用圏内人口とか、通常の交通機関によってその国営公園に到達できる時間といったようなものがいろいろ要素としては考えられますが、一概になかなか言えないわけでございます。結局この条文を実際に使う場合には、法律では「市町村の意見を聴いた上、当該都道府県の議会の議決を経て」定めるということになっておりますが、恐らく実際上は関係公共団体相寄って協議して、話し合いが煮詰まったところで負担割合が定まっていくと、こういうことになると思います。
#125
○春日正一君 これはかなりあいまいなというか、実際問題で押したり押されたりというようなことの中で決まってくるというような性質のものだというように理解していいわけですね。
#126
○政府委員(吉田泰夫君) 力関係で決まるというようなことではなくて、明らかに受益があればある程度の負担はするであろうと、しかし、お互いの話し合いということになりますと、なかなか相当いろいろなデータから受益があると思われる市町村であっても、所在市町村でない限り、そんなに多く負担することは期待できないかもしれません。この規定は、広域利用に供するというたてまえから隣接府県にも負担させることができ、また市町村にも分担させることができるという規定を根拠として置いたものでございまして、実際にどの程度活用されるか。たとえば現在、この法律以前でございますが、事実上事業を始めようとしております福岡県福岡市にある海の中道海浜公園などは福岡市という指定都市に所在するものですから、恐らく福岡県と福岡市が地方負担分を半々に持つということにし、福岡県及び福岡市以外の隣接市町村には恐らく負担はさせないと私ども見ておりますが、そういう大きな都市、大きな府県に所在する場合には、あえて隣接の弱小の県あるいは市町村まで、多少の受益があるからといって、負担を期待しないということも優に考えられると思います。
#127
○春日正一君 ここのところは実際の運用の上でいろいろ問題が出てくるのじゃないかというふうに思います。
 それともう一つ、この負担金のさっき言った十二条の三の場合でしたね、「政令で定める」と言って、国が三分の二、地方が三分の一というように言われたんですけれども、やはり午前中の質疑にもあったし、私も後から問題にしようと思っておりますけれども、この辺かなり早いテンポで広げていかないと、相当おくれておるし、地方自治体の財政状況なんかから見ても、やはり負担というものはかなり重荷になってきている。実際私これ聞いてみたんです。これでどうなんだって聞いたら、東京都の公園課、大阪府あたりでも、負担がもう少し少なくなればありがたいんだがということを言っているんですね。だから、それは国としても財政状態苦しいからという問題もあるだろうと思うけれども、しかし、午前中に大臣も言われたように、今後この種の負担をもっと軽減すると、先ほど道路の例で言われましたけれども、道路は四分の一の負担だと、そういうような方向で軽減するような努力が望ましいと思うのですけれども、その点どうですか。
#128
○政府委員(吉田泰夫君) この国営公園は、国有地、これを核にしまして、若干形を整える意味で、周辺の民有地の買収も伴うことはあり得ますけれども、そういった場所で実施するつもりでありますから、広大な面積のわりには用地費自体は余りかからない。施設費は、三百ヘクタール以上もあるような広大な面積をシラミつぶしに巨大な施設をつくっていけば幾らお金があっても足りませんが、もともとがこういった大公園になればできるだけ自然を生かしつつ拠点拠点に人工的な施設を配置する。あとは自然の海浜地なり森林地なりそういったものを楽しむということになりますので、しかもそれを長期にわたって逐次整備していけば足りるわけでありますから、総体事業費が非常にかかるとしても、毎年の額がさほどのものにならないような手だても考えられます。なお、この種の国営公園は、当面は一つの地方建設局の管内に一カ所程度を予定しておるわけでございまして、しかもその設置については都道府県の同意を要するという制度にしております。私どもは同意というよりもむしろ希望に応じてそういった適地があれば採択していこうという気持ちでありますので、一般の補助公園、これに比べればかなりな高率の国の費用が出ることでもあり、現在のところはこれ以上経費負担率を高めるということは考えられないんではないかと思っております。
#129
○春日正一君 本論に入りますけれども、午前中の質疑で、第一次の五カ年計画の結果というようなものについては局長の方からも話がありましたから、私は質問という形じゃなくて、それを受けて話を進めたいと思うんですけれども、第一次の五カ年計画、四年度終わって、四十六年度末で一人当たり二・八平米であったものを、五十一年度末で四・二平米にすることを目指してきて、その達成率が四年目で、事業費で約七〇%、それから事業量で約五二%ですか、大体そういうことになっておるのですけれども、これが事業費では五年間使うとほぼ近いものになって、しかも事業量では非常におくれているということは、結局物価とか工事費、土地の値段というようなものが上がって、そのためには予定した金だけは使ったけれども、予定した仕事はできなかったということなんで、このことは将来にわたって当然あり得ることだと思うんです。
 いまは地価は鎮静していますし、それから物価も二、三年前よりは落ちついておるんですけれども、それでは今後物価の大きな値上がりがないかと言えば、だれもないとは言い切れない。むしろエコノミストなんかは景気が回復してくると締めなきゃならぬような事態がすぐ出るんじゃないかというようなふうに言っておるということを考えますと、やはりこういう五カ年計画というようなものは金額で幾らという計算よりも、事業の実態でもってどれだけやるということにして、それに見合うようなやっぱり予算をつけていくというようにしなければ、何か非常に大きな幻想を持たせて、実際にはいつでもうまくいかなんだじゃないかということになるわけですけれども、これは今後の五カ年計画をやっていく上での予算のつけ方の問題にもなるわけですけれども、その点、大臣どうお考えですか。
#130
○国務大臣(竹下登君) 春日委員にお答えいたしますが、実はこの各種五カ年計画がいわゆる事業費ベースとそれから事業量ベースというところでいつも矛盾を感じております私も一員であります。で、高度経済成長であったときには、仮にもしいわゆる予測以上に自然増収がございますとかいうようなことでいち早く改定を行う、事業費ベースで三年間のところでいち早く改定を行って、また新しい五カ年計画の中で事業量ベースでこれを吸収していけば、まだまだまあその国民の皆様方に対してお示しした目標が現実課題としてある程度達成し得たということになるわけであります。ところが、今年度にこの最終年度等を迎えました――これはまあ最終年度じゃございませんけれども、もろもろの計画を見ますと、確かに事業費ベースではまあ一〇〇%、あるいは一〇四%とかやりながら、事業量ベースではことごとくがその国民の皆様方にお示し申し上げた目標に到達していないというのが実態であります。で、たとえばこれが今度は予算と多少違ってまいります景気自身によって、自己の意欲によってそのかなりのものが達成される住宅等になりますと、今度はこれはその戸数ベースでこれを見ていきます。ところが、これは戸数ベースで目標が達成しなかったと。ところが、それを見ますと、予算ベース以外の民需の方はむしろそれを上回っておるとかいうような、やっぱり総合計画の中にはかなりの当初の考え方よりも達成目標に到達しない問題がたくさんあるんであります。
 そこで、すべてをこの事業量ベースでメンションをいたしまして、それに対して予算が後から伴っていくという形をとればいいではないかと、こういう議論がまた私もあり得る議論としては十分承知しております。ただ、今日やはり減速経済になりますと、その社会経済の今後の見通しの中に、およそ公共事業の位置づけをいかほどに持っていくかと、概案によれば百兆円に持っていこうと、こういうわけなんです。そうすると、その百兆円の中でやはり各種五カ年計画というものを割っていかざるを得ないと。そうしますと、やはり一応実行可能であって、しかもその見通しの中で消化し得るという確信の上に立って提示するものは勢い事業費ベースにならざるを得ないと。しかもその事業費ベースでいつ見るかといいますと、大体五十年の事業費ベースで見ているわけです。そうなりますと、やはりこれはいま地価は安定しておるとはいえ、今後とも物価上昇というものが、よしんば経済成長全体を仮に六%前後に見ましても、まあ一けたという目標は達成したものの、あるいはそれがなかなか消費者物価にしても、あるいは建築資材、労務費等にしても、まあ年間幾ばくか上昇してくるというのは、これは当初の予測に立ち得ることなんですね。まあそういう問題がありますだけに、考え方としては十分理解できる問題でございますが、いわゆる事業量ベースだけで五カ年計画を論じていくわけにはいかない。基本的にはやっぱり将来の長期経済見通しの中で事業費の中へ割りつけて、そこで事業量というものが出てくると。こういうことにならざるを得ないというのは、私は御指摘いただいた点からしても、われわれ為政者としてあるいは行政府として、済んだ後ではいつでもある種の空疎感とでも申しますか、そういうことを感じて今日に至っておるというふうに御理解をいただきたいと思うんであります。
  〔委員長退席、理事増田盛君着席〕
#131
○春日正一君 そうすると、まあこれは大変遺憾なことなんだけれども、五十年ベースで今後五カ年間の金額も組み、そうして公園の新しくふやす面積も予定しておるということになりますと、当然これは物価が上がりますし、いまだって上がっているんですから、だからそういうことになると、これはもう初めから出された四・五ですか、五十五年で、一人当たりの平米は。それはもう実現できなくなると、幾らか欠けるもんだという一つのもう予測の上に立って私どもは議論しなきゃならぬということになるようになる気がするんですがね。この点は非常にまずいんじゃないか。私も調べてみて、古いというか、田中さんのときにつくった経済社会基本計画、あれで見ても、五十二年までに一人当たり四・七平米にするという計画になっているんですね。ところが、それがいまできずに五十五年までで四・五平米だと。だから五十五年になっても、しかもまあ経済基本計画で立てられた目標より下がっているというんですから、これは明らかに後退ですわね、計画の。しかもその後退した計画すら、金は使うにしても、実際面積としてはそれだけできぬというようなことになると、これは公園計画というものが非常に何か頼りないといいますか、五十五年には四・五できますよという話ならわかるんだけれども、四・五と決めてありますけれども、そこまでいくかどうかわかりませんよと、物価の動向で。というようなことになってくると、私ども計画を議論しとっても非常に頼りない気がする。だから、そういう意味では、やはり立てられた五十五年に四・五にするというなら、必ず四・五にしますという姿勢で取り組まなきゃならぬのじゃないか。それが計画というものじゃないのかと思うんですけれども、その辺の考え方、どういうふうに考えておりますか。
#132
○国務大臣(竹下登君) これは昭和五十年度に、公園は四カ年にいたしましても、他の事業において長期計画、すなわち五カ年計画が、いわば金目では一〇〇%で、仕事目でははるかにそれを下回っておるという御批判は、すべてのこの長期計画の中で御批判を甘んじて受けなければならぬ実態であります。率直に言ってそのとおりでありますから、粉飾決算するわけにもまいりませんし、そこでいまの概案とはいえ、いわゆる今度の公共事業の投資規模百兆円に抑えて云々というこの概案というものが、三全総が出て私は大きく変化するとは思いません。が、しかし、この概案は一定の今後の経済成長のそれに伴う物価動向等を勘案した上で立てたものでありますので、このニクソンの新経済政策による過剰流動性の投入とか、あるいはまた、まさに石油ショックによる経済的な混乱と言われた狂乱物価とかというような問題を前提に考え、そういう要素がないという確信のもとに、減速経済下に対して、なだらかな経済成長の中で物価の動向を見てみた場合、私は今度の目標というものが、一応われわれとして精いっぱいの努力をすればいわゆる実現可能のものであるというふうな理解の仕方で取り組まなければならぬというふうに思っておる次第であります。
#133
○春日正一君 そうすると、五年間の物価の予想し得る値上がりというようなものは、一応その金額の中には組んであるわけですか。
#134
○国務大臣(竹下登君) 非常にそこのところがむずかしい議論でございまして、確かに建設省の仕事をやっておりますと、私もほめられたことが一つある。何をほめられたかというと、超過負担が比較的少ない、こういうことなんです。それはなぜかというと、百メートルつけるところをスライドしまして、物価が上がった場合は、一割上がればそれを九十メートルに切ってしまう。だから、比較的他の省庁の仕事よりも超過負担が少ないと、これはほめられたというよりもそういう批判があるわけなんですね。したがって、われわれの場合は仕事の実績の中において出てくるわけでございますから、実勢単価というものを絶えず事業量に当てはめた場合に、幾らかの狂いか生じてくるということはあり得る場合があります。そこで、従来は高度経済成長でありましたから今日と様子が違いますけれども、予備費というようなものを特に組み込んでおるというのは、予備費というのは、まさに予見しがたき――おかしいのです、一方で、なだらかな経済成長の中でおよそこれぐらいの物価というものを考えながらと言いながら、予見せざるものとして予備費というものが計上されておるわけでありますが、従来は、私の記憶では昭和四十六年でありましたが、いわゆる沖繩返還に伴いますときに拡充整備計画の予備費というものを使いまして沖繩の復帰に備えたわけなんです。元来予備費というのは使わないままに来ておるのでありますか、しかし、私はこういう問題を考えたときにこそ、予備費というもの等の運用というものが将来考え得るという前提の上に立てば、極端な狂乱物価というような状態がない場合、実現可能な目標としていろいろ言われるのであります。今度住宅なんか前の五カ年計画よりも数も落ちているんじゃないかと。いや、しかし数は落ちておりますが、達成した数よりも少しふえて、言ってみれば実現可能ということで、めどを置いたのです、まあこういう議論をしておるのでありますが、私はこういう減速経済下に入って、実現可能という意味において、やはり堂々たる目標として掲げて、そうして先生か先ほど言われた、頼りないじゃないかと、言ってみれば画餅に帰しないように、絵にかいたもちにならないような努力を積み重ねていく。具体的な運用の方法としては、予備費の運用等もあり得るというふうに御理解を賜りたいわけであります。
#135
○春日正一君 それじゃ、それ以上あれしませんけれども、計画された量は必ず実現するように努力してほしいと思うのです。
 それから、もう一つ問題は、この公園の数字を見てみますと、全国平均が一人当たり三・二平米。ところが、六大都市の平均を見ますと、これは昭和四十九年度の数字ですけれども、二・三平米ということで六大都市が少ないのですね。東京都二十三区の場合は、五十年四月の数字で一人当たり一・九平米というような状態になっている。これは重大な問題だと思うのです。まさに六大都市とか東京都二十三区というようなところこそ公共のスペース、つまり公園、緑地の最も必要なところですわ。そこで、最も公園、緑地が少ない、公園が少ないということになると、これはほうっておけない問題じゃないかというふうに思うのですけれども、一体こういう大都市がなぜこういうふうにおくれたのか、その原因はどういうふうに考えておりますか。建設省としては。
#136
○政府委員(吉田泰夫君) やはり一番基本的なのは人口が流入して非常にふえた。したがって、人口で割りますので、少々公園をふやしましても、一人当たりにすればほとんど響かないというようなことがいままで続いてきたのではないかと考えます。そのほかにも用地そのものも非常に高値でありますし、かっこうな用地も見出しがたいというような要素もこれに加わっておるということではないかと思います。
#137
○春日正一君 「都市公園等整備五箇年計画」というこれの中でもそういうふうに言っていますわ。都市公園の整備が立ちおくれた主な原因として、「高度経済成長の過程を通じて、わが国の資源配分が産業部門ないしは産業基盤整備に優先的に行なわれたことのほかに」として、直接原因として「都市公園の絶対量が少なかったうえに、近年都市化が急速に進行した」と、かなり早い勢いで人口が集中したために、公園のふえるのがそれで割られれば平均としてはふえてこない。そういう状態があるということと、それから「官民を通じて都市公園に対する認識が低かったこと」、「これと関連して、都市公園整備に関する充分な財源的裏付けのある計画がなかったこと」、「地価の高騰が用地費の割合の高い都市公園整備事業を圧迫したこと」というようなことが挙げられておるわけですけれども、そこで、これを急速にやはり高めていく必要があると思うんですわ。
 これは東京の場合でも、相当いっぱいになっているところで、いま言ったように全国平均の半分ちょっとぐらいなところで置いてあるというような状態というのは自然でもないし、特に災害が起こるとか、いろいろなことを考えてみますと、こういう人口の密集地域における都市公園のおくれというものは相当努力してやっていかなきゃならないというように思います。一般的な問題とすれば、そのためにはやはり土地の入手というような点か非常に困難なわけであり、相当金もかかるわけですから、やはりそういう意味で国としても補助率を上げるとかあるいは補助対象率を広げるというような形でこれを促進する必要があると思うんです。大体私調べてみてそう思うんですけれども、第一次の場合でも全体事業費八千億と、その中で一般公共事業費、これは補助のつくものが三千二百億、それから地方単独事業費というのが四千八百億で、むしろ補助のつかぬ方が多いんですね。だから、そういうふうな状態で、特に大都市で、地価の高いところで公園を広げようというようなことになれば、どうしてもその面からも制約されてくるということになる。これも補助対象率というものをもっと広げて、全部一〇〇%一度にというわけにはいかぬまでも、これを広げて、補助金をつけて、一つしかできないところを二つつくらせるというようなふうにする必要もあるでしょうし、補助率も上げて、やはりその面からも地方が持っておる原資でもってより多くの公園ができるというようにしていくことが国として責任上必要なんじゃないか。都市に集中したというのは、地方都市の責任で集中したわけでなくて、国策で集中したわけですからね、人口が。だから、その矛盾を解決をしてやるというためには当然国がもっと真剣に考えなければならぬのじゃないかというふうに思うんですけれども、その点、大臣どうお考えですか。
#138
○国務大臣(竹下登君) 午前中来申し上げておりますように、私は、補助対象部分あるいは補助率によって地方負担の軽減を図るというその原則は私も決して否定するものではありません。それにはいろいろ工夫を要するところであります。ただ、要望する事業量とそして全体計画の中の予算とが、補助率を上げた場合にはそれだけ事業量が減っていくというような兼ね合いの問題がありますので、これについては今後の、そうして大切な課題として今後とも十分に検討をさしていただきます。これはもう先ほどにも御答弁申し上げたとおりであります。
 ただ、私もいろいろなことを考えてみまして、いわゆる西欧先進都市におきましては、言ってみれば住宅というものは高層住宅であって、公園というものの中に初めて自分の憩いの場とか緑とかを求めておったと。従来日本人の生活様式の中には自分の家に庭があると、それが一応伝統的な歴史的な家庭の中にはそういうものであったから、公園というものに対する利用の、公園を利用して憩いの場とするという環境が不足しておったので、そういうニーズというものがやはり他の国よりもおくれて出てきたと私は思うんであります。
 そこで、たとえば起債だけで補助なしでやるとかいうふうな問題も、考えてみれば、かつて義務教育というものが別に起債というものやら補助金というようなものがあったわけでもなく、いわば義務教育とはその市町村の責任において行うものであるという観点になされたものが、だんだん社会環境の変化、人口の流動性等からきてそれに起債措置がつき、そして補助金というものがつくようになって、今日の言ってみれば充実した形になるに至ったと。これと私は同じような形で、公園というものが、あたかも義務教育諸学校が国民の義務において設置されると同じような形で今後伸びていくべきものではないか。また、その可能性があるべきものであるだけに、そういう方向で模索して検討を続け、たゆまざる前進を続けなければならぬと、このように考えております。
#139
○春日正一君 私、いま補助率を上げてほしい、あるいは対象率を広げてほしいということは、さっき大臣言いましたけれども、補助率を上げて、そのかわりに対象率が狭くなったということではまずいというんですがね。私はもちろんそういうふうには考えてないんですよ。補助率も上げ、対象率も広げてという意味は、公園の予算をもっと取ってほしいということなんですよ、ざっくばらんに言えば。つまり、公園というものが非常に立ちおくれてきているわけですから、いまも大臣も言われたように、日本人の公園に対する軽視というような考えもあったし、それから急速な都市への集中と環境の変化というようなものがあって、先ほど言いましたように、東京都のような一番人口の密集しているところで、しかも二十三区で一人当たり一・九平米というんでしょう。こういう状況になっているんだから、そこをやっぱり急速に解消していかなきゃならない。全国平均三・二にするんだって相当な努力が要るわけですから、そういう意味でやはり公園の予算というものをもっとよけいふやす努力をしてほしいと、そういうお考えかおありかどうかと、この点をお聞きしているんです。
#140
○国務大臣(竹下登君) これは私も、将来、近い将来とでも申しましょうか、秋に決定されるであろう三全総の中で、公共事業の予測される投資総額というものの中で余りにも飛び離れたことを私が主張しても、それはなかなか通り得ないことだとは思うのであります。むしろこの減速経済下に――高度経済成長下でありましたならば、いわば予算のときの勝負で、重点施策というものがその都度都度の予算の中の勝負で決まるという傾向が強かったと。今度は長期見通しの中でその位置づけが決まるということについて、私も来年、再来年、とにかく倍々にふやしていきますというような景気のいいことを言える客観情勢にはないということを十分承知いたしておりますものの、いま春日先生おっしゃった、いわゆる大都市住民のニーズにこたえるための私なりの努力、あるいは建設省全体としての努力、これは続けていかなきゃならぬ、このように思っております。
#141
○春日正一君 ぜひその努力はうんと強めてほしいと思うんです。
 そこで、その次の問題、具体的な問題に入りますけれども、午前中にも同僚委員の質問の中で、大都市で急速に公園をふやしていくということになれば、河川敷の利用、それから米軍基地の払い下げというか返還の跡地ですね、これの利用ということが非常に大きなウエートを占めてくるだろうということを言われたんですけれども、その点について私具体的な形でもう少しお聞きしたいと思うんですけれども、この「河川敷地占用許可準則」というものによりますと、ここでこういうふうになっているんですね。第九というところで「公園、緑地等が不足している都市内の河川又はその近傍に存する河川の敷地で、一般公衆の自由なる利用を増進するため必要があると認められるものについては、公園、緑地及び広場並びに一般公衆の用に供する運動場のためにする占用に限って許可するものとする。」というふうに、都市における河川敷地の占用の特例というもの、「限って許可するものとする。」というようになっておるんですけれども、現在での建設省としての大部市近傍における河川敷の利用については、どういうふうに原則を持って臨んでおるんですか。
#142
○政府委員(増岡康治君) まず、一般的の河川敷地占用許可の基本方針というのがございます。それは先ほど小谷委員にお答えしたとおりでございまして、もともと河川敷地というものは公共用物である、そして一般公衆の自由な使用に供せられるべきものであるというたてまえでございまして、したがって、原則といたしましては、その占用というものはどれもこれも認めるわけにはいかない。ただ、例外的に社会経済上必要やむを得ない場合に限って許可するんだと。したがって、これには準則をつくろうということで、その準則の中心になりますのは、治水及び利水上の支障を生じない場合、二番目が河川の自由使用を妨げない場合、三番目が河川及びその付近の環境を損なわない場合。こういうことでございまして、こういうものが一つの条件になりまして、必要やむを得ない場合に限って許可するということになっておりまして、かつその地域における土地利用の実態を勘案いたしまして、公共性の高いものから優先させるということになっております。
 そこで、いま先生がおっしゃいました、特に都市内の河川については、公園、緑地等が不足しておるから、原則として公園、緑地、広場及び運動場に限って占用させる方向で持っていこう、そして従来のまた占用しておりますものの中で、逐次この準則に合うように持っていこうというのが基本的姿勢でございます。その姿勢の中に、先ほど申し上げましたように、多摩川だとか荒川だとか江戸川等につきましては、特に四カ年計画をもちましてこれに対処する方針をつくったわけでございます。多摩川につきましてはもう四十一ヘクタールのゴルフ場を開放するんだと、これが一つの大きな柱になっております。それから荒川、江戸川については、まずそういう占用しておるものに対しましては、ゴルフ場等もパブリック化を図るのがいまの実態に合わすケースであろう。まだ未利用の用地がございます。いま申し上げました川の中でまだ利用していないところは河川環境管理財団等で十分調査研究して、やはりこの準則に合うような適正な指導を行っていこう、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
 それで、すべてが、川々が一つずつ違っておりますので、同じ都市内の河川といっても、多摩川は多摩川らしく対応し、荒川は荒川らしく対応しよう、そういうことでいままでやってきておるわけでございまして、いわゆる多摩川はゴルフ場の廃止、都市内については廃止と。荒川につきましては、先ほど申し上げましたように、まずパブリック化を図っていく。その中でいわゆる私有地といいますか、企業が持っておる私有地はだんだんこれも一週間のうち三日は一般が使うんだ、こういうような時代を追って即応していこうというのが基本方針でございます。
#143
○春日正一君 多摩川の方はあれを、ゴルフ場をなくすいつごろなくなりますか。
#144
○政府委員(増岡康治君) 五十二年。四カ年計画でございますので五十二年になります。
#145
○春日正一君 荒川の方の問題ですけれども、パブリック化というふうに言われた。これは結局あれでしょう、ゴルフ場の料金を安くして、だれでも気軽に入れるようにするという、そういう意味でしょう。
#146
○政府委員(増岡康治君) はい。
#147
○春日正一君 ところが、それだと、この地図をごらんになっていただくと非常にはっきりするんですけれども、これがゴルフ場ですね、それでここにある橋が鹿浜橋です。私はこの地域はかなり知っていますけれども、工場が前にあったり、それから人家も小さいのが密集して非常に緑地の少ないところですね。だから、ここでは小学校とか中学校が運動場が狭くて、百メーターの競技やるのに真っすぐ百メーターとれないで、運動場の四角なところをはすに百メートルと。だから、丸くしてマラソンみたいな長距離のを走ると目が回ってしまうと言われるぐらい狭いところなんですね。だから、むしろあそこでは学校のPTAの人たちは、学校の二階から堤防に橋かけて、これで休憩時間なんかは河川敷に行って遊べるようにしてほしいというような要望まで出しておる、そういう地形なところですわ。そういうところで、こういう広い地域をゴルフ場が占用して、それで料金を取って少数の人が遊んでおる。私はゴルフというのをやったことないけれども、見ておる感じでは、ゴルフというものは幾ら料金安くしても一度に何千人と入るというわけにはいかぬようですね。大ぜい入る場合は、球をぽーんと打ったらどこへぶつかるかわからぬから。やはりあの広いところを幾組かの人々がのんびり歩くということがゴルフなんで、料金安くしたって、安くすれば金のない人もたまには行けるというだけのことで、この広い敷地をそういう状況のもとで有効に利用するということにはならぬわけですわ。
 だから、その辺はぜひ考えていただかぬと、どういう事情があってそういうふうに当面パブリック化というようなことになったか知りませんけれども、あそこの住民の要望というものは非常に強いんですね。だから、PTAとかそれから学校の教職員組合とか、それからあそこのスポーツのサークルとかいろいろな人たちが集まって、何とかあそこを一般に使える公共的な運動場とかそういうものにしてほしいということで運動をしておるわけですけれども、それをパブリック化して料金安くするからいいじゃないかというようなことで――営利企業ですわ、これは。そういうものにいつまでも使わしておくということは、やはり政策上から見ても好ましいことでもないし、やはり国のそういう政策について住民から疑いを持たれるようなことにもなるんじゃないかというふうに思うんですけれども、なぜ開放できないんですか、あそこを。
#148
○政府委員(増岡康治君) 先生のおっしゃいますのは、いわゆる都民ゴルフ場といって昔からあるわけでございまして、昭和三十年ごろからあるわけです。これは足立区から出された申請を許可したということでございまして、ゴルフ場でいけば最も低廉なところだと私ども考えておりました。現在も、来年の三月三十一日までの占用許可が出ておるわけでございますが、いずれにいたしましても、これは足立区が占用許可を受けておるわけでございまして、将来これをどうかするという問題につきましては、私どもは足立区の区長さんから出ておるわけです。地域住民の長としての足立区長から出ておるわけでございますか、そういう申請のいろんな変更したいということがあれば十分検討いたしたい。そういう立場でございます。
#149
○春日正一君 そうしますと、こういうことですか。大田区の場合ですね、多摩川の東京寄りの方、あそこもゴルフ場があったわけですけれども、あれは一九六〇年安保闘争のときからです、私が口火を切ったんだから。まあ開放運動が始まって十年がかりで区役所も区長も、それからあそこの連合町内会も労働組合も全部ほとんど本当に超党派で全区民の要望があって、それでゴルフ場をやめて大田区に占用許可を出すということで開放されて、いま野球場ずいぶんたくさんできたし、遊び場もできて、きのうあたりも私は朝来るときに見たら、川崎側のゴルフ場にはだれもいないけれども、こっち側の運動場の方は小学校の先生やなんかが子供を連れてきて、あそこで運動させているというような利用があるわけですね。そうすると、いま局長の言われるのでいうと、足立区がそういう東京観光にゴルフ場として使わせるようにということで願ってきたから建設省は許可しておるんで、だから足立区の方からあれはやめてくれ、運動場にしたいからと言ってくれば建設省としては許可されるということですか。
#150
○政府委員(増岡康治君) そのとおりでございます。多摩川の話が出ましたけれども、これは御承知のように川崎パブリックだとか多摩川ゴルフクラブだとか東急ゴルフ場、いわゆる私企業と言われていますが、今回の場合は足立区というその点をわれわれは配慮しているわけでございまして、足立区みずからがそういうような申し出がございましたら、また新しい立場で考えるのにひとつもやぶさかでないし、そういう態度でおるわけでございます。現在おるわけでございます。
#151
○春日正一君 それはそれで、足立区の方をそうさせればいいということですから、そういうことにして話は進めますけれども、いまさしあたっての問題として、たとえばゴルフ場へおりていくところの道には手すりがあって年寄りでもおりて行けるけれども、そうでない方の、河川敷をおりていく方の道路には手すりがないんで、年寄りなんかが上がりおりに非常に困る。そんなようなのを区の方から建設省の方にそういう設置をしたいということを願って出れば考慮されるということですか。
#152
○政府委員(増岡康治君) 堤外側、いわゆる川の堤防の外側に階段がある、それに手すりが要るかどうかという問題、これは急な場合は私ども河川管理上も要るわけです。のりが急な場合は要ります。そういう立場と、もう一つは先ほどからお話が出ておりまする、川というものは自由使用、一般公衆のものであるというたてまえから、非常に散歩道に必要なところに使われておるという実態がありますれば、私どもはそういうものは申し出があれば許可をする、そういう立場でございます。
#153
○春日正一君 では、その問題はあとは区の方の問題として進めるとして、その次に米軍基地の跡地の問題ですけれども、基地の跡地を公園化するということが、特に大都市における公園整備の非常に有力な手段になっているわけですけれども、新しい五カ年計画ではこの基地をどのぐらい公園にするというように見込んでおいでですか。
#154
○政府委員(吉田泰夫君) 第二次五カ年計画におきましても相当量の国有地、河川敷等を活用することを考えておりますが、基地の跡地について具体的にどれだけを予定するかという段階には至っておりません。もちろん現在すでに工事中の場所はそのとおり継続いたします。
#155
○春日正一君 そうすると基地は、建設省としては、基地の跡地というのは都市公園をつくる上において非常に有力な対象にしておる、しかし、それじゃどれだけやろうということを数量的に見積もって計画するということにはなっていない、こういうことですか。
#156
○政府委員(吉田泰夫君) そういうことです。
#157
○春日正一君 これは本当は見込んで建設省としてやってほしいし、そうしなければ恐らく建設省の期待に外れる結果になりはせぬかというふうに恐れるわけです。
 それで、これは大蔵省の方、見えておりますか。二月に国有財産審議会で返還財産処理小委員会に大蔵省が提示したというふうに言われている三分割方式というんですね、これは一体どういうものだか簡単に説明してくれませんか。
#158
○説明員(松岡宏君) お尋ねのいわゆる三分割方式でございますけれども、これは米軍基地の跡地が次々に返還になってまいります情勢の中におきまして、その有効活用についての事務処理を促進するために、関係者間における利用要望の調整の手法といたしまして、ことしに入りまして大蔵省が発案したものでございます。大口の返還基地、すなわち一つの跡地で十ヘクタール以上のものを対象といたしまして、面積を原則として三等分いたします。最初の三分の一を地元地方公共団体、これは都道府県及び市町村になりますが、地方公共団体に活用していただく。次の三分の一を国及び政府関係機関その他全国的規模で活動している特殊法人等で活用する。最後に残りました三分の一は、これは当面留保地といたしまして五年ないし十年間は現状のまま凍結し、将来関係者間でまた相談し合って活用を決めていく、こういう考え方でございます。
 これは首都圏近郊におきます返還基地というものに対する非常に強い需要が関係各方面から殺到いたしまして、需要の規模は跡地の規模の三倍から五倍、こういうことでございまして、関係者間の調整かなかなかつかず、特にこの関係者間で譲り合うという気持ちで話を進めませんと現実的な解決が困難である、こういう情勢に際会いたしまして、現実的な調整の手法ということで打ち出したものでございます。
#159
○春日正一君 それからついでに基地の払い下げの値段の問題ですね。今度米軍基地が移転する、その移転のための費用が要る。それを負担させるために基地の跡地の使用について一律にとにかく金を取るということをお決めになったようですけれども、そこのところをちょっと説明してくれませんか。
#160
○説明員(松岡宏君) 基地に限りませず、およそ国有地を処分する場合には財政法九条の原則がございまして、適正な対価を徴収する、これが大原則でございます。したかいまして、一般的に申しますれば、すべて国有地を処分する場合の対価は時価であると、適正な時価であると、こういうことになるわけでございますが、公共性の高い目的のために転用する場合につきましては、国有財産法によりまして、たどえば公園の場合、無償貸し付けすることかできる、あるいは国有財産特別措置法に基づきまして、児童生徒急増地域の小中学校に使う場合は無償貸し付けすることができる、こういうふうないろいろな優遇措置が定められているわけでございます。さらに大蔵省の国有地処分のルールといたしまして、その国有地を活用するについて、それまでそこの上に乗っていた施設が別の場所へ移転して経費がかかっているという関係のものにつきましては、これはまあ原則として二分の一は時価で処分いたしまして、残りの二分の一について法律上許される優遇措置を適用すると、こういうふうな取り扱いで来ているわけでございます。この取り扱いは昭和四十七年に内部の通達が出て以来、そういう形でやってきているものでございます。
 ところで、大口の返還基地でございますが、これは大部分のものが米軍の基地の整理縮小計画に基づいて不用のものが返還になるわけでございまして、その過程におきましては
  〔理事増田盛君退席、委員長着席〕
米軍基地の移転の経費かみんなかかっているわけでございます。そうなりますと、これの扱いとしまして、国有財産法上の優遇措置を適用する場合、半分の面積は時価で処分し、残りの半分の面積について優遇措置を適用すると、こういう扱いになります。具体的に公園の場合は半分時価、半分無償貸し付け、児童生徒急増地域の小中学校の場合は半分時価、半分無償貸し付け、高等学校ということで活用していただく場合は半分時価、残り半分については五〇%の割引き売却、こういうことになりますので、高等学校用地は都合四分の三の時価で買い取ってもらうと、こういうふうな扱いになっているわけでございまして、最近三分割方式を打ち出したことによって大口返還基地の跡地の処分が急速に進展し始めましたものですから、値段の問題も具体的な問題として日程に上ってきたということでいろいろ取りざたされておりますが、この値段の取り扱いの基準は、実は昭和四十七年の内部通達以来定められていたものでございまして、ここで事新しく打ち出されたという性質のものではございません。
#161
○春日正一君 それで、いま言った三分割方式というものですね、これはまだ決まってはいないんですね。そうすると、いつ決まるのか、決まる前はどうするのか、その辺聞かしてほしいんですがね。
#162
○説明員(松岡宏君) おっしゃいますように、現在国有財産中央審議会に諮問中の大蔵省の提案でございます。去る二月六日に中央審議会の中に設けられております返還財産処理小委員会にお諮りいたしまして御審議いただきました結果、小委員各位の十分な理解を得たわけでございます。なお、小委員会の検討を重ねまして、近い将来中央審議会から大蔵大臣あての答申をもらいまして、その結果この三分割の原則論が決定すると、こういう運びにいたしたいと思っております。
 この原則論の審議の過程におきまして、モデルケースということで、二、三の具体的な跡地につきましても三分割方式を前提とした場合の具体的な処理がどんな姿になるであろうかというふうなことも同時並行的に検討いたしております。これは原則論の議論が単なる机上の空論として空転しないように、具体的な検討も織りまぜながら考えるということと同時に、特に処分を急ぎます具体的な二、三の跡地につきまして、原則論が決まった後早期に具体的な処理を実現するために、時間をむだにしないと、こういうことで、すでに具体的な検討も並行的に進めていると、こういう事態でございます。
#163
○春日正一君 グラントハイツの例で言うと、百八十三万平米、このうち国が約三〇%ですね、これは住宅公団が使いました。それから地元が七〇%で、公園、学校というようなことで、これは処分済みになっておるわけですね。
 それから王子の野戦病院の跡、これは五月の六日に開園式があって、公園としては面積六万四千平米、これは北区立の中央公園ということで、全面積十二万三千のうち、公園がそれだけで無償貸与、それから福祉関係が五万平米、道路が九千平米というような形で、まとめて公共の用に供されている。それがどんなにこの区民が喜んでおるかということは、新聞に出ていますけれども、王子本町三丁目の町会長という人は、「明治時代、農民がただ同然で国に譲った広大な土地が、区民の手にやっと返ってきた。われわれ区民の庭として、植木一本も大事にしたい。隣接の区の住民にも、災害時の避難場所として利用してもらえたら。八年前の騒ぎもあったが、こういう形になり、本当にありがたい」と言って喜んでいる。こういうふうな形の利用が本来跡地の利用としてはあるべき姿だと思うんです。
 そこで、三分割についてですね、いま大蔵省の方の説明を聞きますと、なかなか需要が殺到して、役所も使いたい、それから自治体も使いたい、それから民間でもほしいというようなことが来てなかなかまとまらぬから、とりあえず三分割して、三分の一は自治体だと、三分の一は国が使うと、あとの三分の一は保留しておいて、おいおい話がついたら使うというようなふうに言うけれども、こういう機械的な三分割というようなことが、これは大臣にひとつお聞きしたいんですけれども、どこでもここでも機械的に日本国じゅう当てはめるというようなことが、果たして国土計画なり、特に都市計画という面から見て妥当なものかどうか。基地というものがいま残っておるということは不幸な事態だったけれども、とにかく無計画な都市開発がずっとやられてきてですね、再開発もやらなければならないいろいろな問題が出ているときに、とにかくまとまって残された一つの空地ですね、そういう非常に貴重な土地だと思うんですよ。そういうものをですよ、一つの都市計画に基づいて、ここは何に使う、ここはどう使うというようにして位置づけて全体として生かしていくということかですね、都市政策しどうしても必要なことなんで、それを国、自治体、それからあととっておくというような形で機械的に三分割されて そうしてその場限りのようなことで利用されてしまったら、せっかくの空地がまた殺されてしまうことになるんじゃないですか。
 私は以前淵野辺の基地の問題をこの委員会で問題にしたことがありますけれども、町の重要部分が基地でどんと占拠されているというようなときにですね、これが開放されたとしたら、やはり淵野辺の町をこれからどうするかという大きな見地から計画も立て、公園もつくる、商店街もつくる、何もつくるというような計画を立てて、それに基づいてそこを開発していくと。都市の重要な一部を、しかも都市改造の一つの重要な新しい要素として生かしていかなきゃならぬ。とすれば、それをまとまったところで、まとまったままで都市計画の見地から利用計画を立てるということか必要だし、そういう場合に国や自治体やあるいは私企業のいろいろか、これをこう使いたいという意見があるなら、それは国や自治体や住民というものが時間をかけてもよく話し合って調整して、都市全体の中でこの空地を有効に生かしていくというような方向に努力をすべきであって、いま大蔵省の言っているように、もっぱら国有地の処分という便宜の見地からだけで三分割して、そして、とりあえずというような利用の仕方というものは、これは都市政策というものを考える上から見れば、後に非常に悔いを残すまずい行き方じゃないか。少なくとも建設関係を担当する大臣として、そういうものが機械的に適用されていくというようなことで、この貴重な空間が細切れにされるというようなことを容認できるのかどうか、その辺の考え方をお聞きしたいんですが。
#164
○国務大臣(竹下登君) これは、いま御意見がございましたが、行政ベースで考えてみますときに、国有財産を管理しておるのはこれは当然大蔵省であります。したがって、その国の行政機構の中で責任を持ってこれか処分の方針を打ち出すというのは、これは大蔵省であるというふうに私は思うんであります。そこで、その大蔵省におかれてそういう行政行為を行う際に、いわゆる最高の権威者を選ばれて国有財産審議会というものができておるわけであります。したがって、国有財産審議会、なかんずく小委員会までつくって御検討いただいておるものが、言ってみれば銭金のつじつまがどう合うからというだけで御審議になろうとは私もちろん思わないわけであります。わが省といたしましては、当然のこととしてこれは都市の再開発等に役立たしてもらいたい、こういう意思が強く働くのもこれまた当然のことであります。
 そこで、わが方といたしましては、工場移転跡地等利用協議会というのが、これは私の省内における、そういう法律に基づくものではございませんが、協議会ができておりますので、ここでいろいろ議論をしたものが審議会の中で生かしていただくように極力努めなければならぬ、こういうことであるわけであります。したがって、私も内閣一体の責任において考えますときに、これかいま春日さん御指摘になりましたように、いわば細切れ利用されようとか、そういうことではなしに、仮にもし、いま三分割案というのは、われわれとしては正式にここでお答えいたしますならば、そういう案があるということは承知いたして、聞かされておりますと言うにとどまるわけであります、私自身がその審議をする立場にあるわけでもございませんから。しかし、私どもは、そういう審議会等に対して私どもの考え方を十分伝えてまいりますならば、いまの社会公共性の必要の中で私は妥当な結論が出てくるものであるということを心から期待をしておるところでありますので、まあ幾らか春日さんから見れば、竹下登にしてはいささか行政サイドに立ち過ぎたような答弁、こういうふうに受け取られるかもしれませんが、私の整理した言葉の中にも私なりの、いわゆる建設省なりの物の考え方を審議会の中で生かしていただけるだけのまた確信も持ってこれの折衝に当たらなければならぬ、このように考えておるわけであります。
#165
○春日正一君 まあ本当にそのとおりですわ。私はもう少し大臣、こう強いことを言ってくれると思っておったんですがね。しかし、後で私具体例出しますけれどもね、本当に細切れにされちゃうんですよ。だから、この点は建設省として、やはりこの貴重な空間ですわ、残っておるところ。これを本当にそこの都市づくりの重要なファクターとして生かしていくという立場から、単に大蔵省が基地移転するのに金がかかるから、その金を生み出すためにはというようなことで金を取るとか、あるいはいまも言ったような、三分割というような安意な考え方を機械的に適用すると、どこにでも。というようなことを許すというようなことは、してもらいたくないと思います。必ずこれ問題起こりますよ。住民か承知しませんわ、そんなことをしたら。
 そこで、もう一つの問題ですけれどもね、この払い下げといいますか対価の問題ですね。これはまあ四十七年ですかに決めて、それでやっておりますというんですけれどもね。しかし、アメリカ軍のこの基地が移転するのに金かかるから、だからその金を生み出すためにはそうしなきゃならぬというような論は私は成り立たぬと思うんですよ、論は。というのは、アメリカに基地を貸したり、アメリカが関東計画によって横田に基地を集中したりというようなことは高度に日本の国策に関する問題ですわ。たとえば大和の基地というものが返還されると、そしてこれを利用するというときに、そのアメリカの基地に使う金が要るからといって、これ総計を聞いてみますと、このくらいかかるんだそうですね。四十六年から五十年度までの移転経費九百七億、五十一年度の予算として三百五十六億、それに国庫債務負担行為が百十二億、合計とにかく千三百七十五億円とかいうような金が基地の移転に伴って要るということなんですけれども、やはり住民の立場からしてみれば、戦争中非常に安い価格で、これはまあ国防上という理由で無条件で取り上げられた、しかもその後基地によるいろいろな被害というものを長い年月受けて、それに耐え忍んできた住民ですわ。そしてそういうものをそのままにしておいて、今度は基地が返ってきたからそれを有効に使いたいといったら、移転のために要する費用か千数百億円かかると、だからその分を埋めるために有償で買ってくれろというようなことは、これは大蔵省の帳面づらだけ合うかもしれないけれども、しかし、そこに住んでいる住民や関係者としては納得できないと思うんですよ。高度に国策的なことで、日本の国の政府としてアメリカと相談して金を出しましょうということにしたんだから。それを、何でその基地の所在地の住民が一義的に負担をしょわされなきゃならぬのか。それ、理屈説明できないでしょう。
#166
○説明員(松岡宏君) 先ほど私の説明の冒頭に申し上げましたように、国有地の処分につきましては適正な対価を徴収するというのが財政法の大原則でございます。特に米軍基地という問題につきましては、これは基地の所在する市町村、基地が所在しない市町村との公平の問題ということがございます。したがいまして、今回御説明しております公園にする場合、半分が時価で、残り半分が無償貸し付けという基準によりましても、培地の存在しない、あるいは国有地の存在しない市町村との対比でいえば、これはやはり優遇措置が半分適用されているわけでございまして、特に義務教育諸学校等のように緊急に設置を要する施設の問題になりますと、国有地のない市町村においては、これは民有地を買収してでも何とか準備をしなければならないと、これはもう全額時価であることは言うまでもないところですが、幸か不幸か基地がそこに存在したということでまとまった土地がすっぽりと直ちに利用可能であり、小中学校であれば半分の値段で活用できるということは、これは基地の所在する市町村にとって、それなりのメリットを与えたということにもなるわけです。これを全額無償ということでは余りにも市町村相互間のバランスに欠けるということもございますので、基地に限らず、およそ国有財産全体を通じてのルールとして、このような形でやらしていただいているわけでございます。
#167
○春日正一君 それは国の財産だから国で処分するという大蔵省流の考え方なんで、大体さっきも言ったように、戦時中あるいは戦後、安い土地でとにかく国が必要だからということで土地を取り上げられて、だから初めっから基地があったわけじゃないんだから、取り上げられて、そうしてそこに基地があるために都市計画もろくにつくれないような不便な状態にしてきておるし、あるいはそこの住民というのは基地に伴ういろいろな被害というものに耐えてきておるんだから、だから大体そこにある土地というのは、そこの住民の昔からのものなんで、それが国のために使われておって、今度返ってくるということなんだから、当然住民という立場からそれは考えるべきものなんで、それをいまの時点で、今度は移転するから、金がかかるから、だから地元に負担させるというような理屈にはならぬだろうと。国でアメリカと相談して、関東計画を立てて横田に集中するというなら国の予算で出したらいいんで、何も培地のあるところの住民に金を出させる必要ないでしょう。そうして国有財産、もちろん有償で払い下げるということになっておるけれども、しかし、けさも冒頭でも話のあったように、国有財産法の二十二条ですか、それで公園とか学校とかそういうものに対しては無償で貸与または譲渡もできるということになっておるわけです。そうしてそういう条項こそ、いま地方財政も非常に困難しておって、しかも部市公園をつくらなければならぬというようなときに、最も国家的な見地から使わなければならぬ条項でしょう。それを狭めていく方向になっているわけだから、だから逆行だと言うんです。後でもう一度私返りますけれども、それに。
 だから、そういうことで、たとえば自民党の県知事が青森県を含めて、知事があれになっていますけれども、「渉外関係主要都道県知事連絡協議会
 昭和五十一年二月 米軍提供施設返還後の国有財産の処分に関する緊急要望書」というようなものを出して意見を述べていますけれども、その中で「基地返還跡地の国有財産の処分に関し格別の措置を配慮されるよう強く要望いたしました。大蔵事務当局の姿勢は、米軍施設返還跡地国有財産の処分を基地問題の一環として理解することに欠け、従来の基地返還跡地処分に関する地元地方公共団体の期待を大きくくつがえすものであり、今後の基地行政に多大の影響を与えることも予想されます。」ということで、さっき言った三分割方式が出てきたときでしょう、その二月というのは、反対の意見書出して。そうして「四十八年七月二十七日の国有財産法および国有財産特別措置法の一部改正の際、返還財産と地域住民をめぐるこれまでの経緯を配慮し、第一義的には、地元民の利便に供する姿勢が民主政治の理にかなった措置であるとして、「米軍提供財産の返還後の処理については、国民の福祉に役立つ公用、公共用に優先的にあてることを原則として、できるだけ、住民の意思を反映させ、地域の再開発、住民福祉の向上等に資するよう配慮すること」とする附帯決議に示された立法府の意向」ということで、国会で附帯決議ついているんですね、そうせいという。そういうものに反するじゃないかというふうに言っておる。だから、そういう経緯があっていままで来ておるものを、ここへ来て急に三分割というようなものを出してきて、しかも四十七年からですか、金はきちんと取りますぞというような方向でやってくるということでは、いま出ておるような都市公園を拡充していこうというようなこの政策一つとってみても、その方向に逆行するものじゃないのか。
 建設大臣は大分遠慮しておいでのようだから、私、大蔵省に強く言いますけれども、大蔵省のその金の都合から言えばそうだろうけれども、しかし、それは道理に合わぬことだし、国策全体から見ればやはりこれは逆行的なものじゃないのか。そこらの辺を大蔵省としては何とか考えられぬものか。
#168
○説明員(松岡宏君) ただいま引用されました衆議院大蔵委員会での昭和四十八年六月二十二日の附帯決議でございますが、「国民の福祉に役立つ公用・公共用に優先的にあてることを原則とし」と、こういうふうなくだりがございます。公用、公共用の用途に国有地を充てる、特に返還の米軍基地を充てるという大目的を現実的に実現するためにも、地元の地方公共団体あるいは国、政府関係機関、それぞれが最も緊要と考える需要をお互いに調整し合って、現実的な処理を図っていかなければならないわけでございまして、ただいま提案いたしております三分割の具体的な中身といたしまして、公用とか公共用でないようなものがこの方式によって忍び込んでくるというようなことは一切ございません。まさにこの方向を実現するための手法であるということでございます。
 それから先ほど建設大臣の方に御質問ございました点でございますが、三分割をやれば細切れになってしまう、こういうことでございますけれども、三つに分けるというのは、利用の主体という観点に立って区分しているわけでございまして、利用の目的あるいは用途ということでは、これは関係者間が総合的立場から長期的見地に立って十分相談をいたすということでございます。たとえば公園一つとりましても、国営のものもございますれば県立のものも市立のものもございます。三分割をすれば中身が細切れになってしまうということではございません。利用の主体はそういうことで調整するが、中身としては長期的観点に立って十分検討する、こういう話し合いの場は今後とも残されているわけでございます。御了承いただきたいと思います。
#169
○春日正一君 それじゃ具体的に聞きますがね。東大和の跡地の問題、この利用について三分割方式は適用するつもりなんですか。
#170
○説明員(松岡宏君) 適用する方向で現在具体的な検討も進めているところでございます。
#171
○春日正一君 そうすると、この三分割方式によると、どういう利用になるんですか。
#172
○説明員(松岡宏君) 三分割の大原則がまだ正式に決定したものではございませんが、この東大和の米軍基地跡地につきましては、いわばモデルケースということですでに具体的な検討を進めておりまして、大蔵省といたしましては、去る一月の二十日に大蔵省のたたき台とでも言うべき案を東京都に示しまして、東京都が現在地元の東大和市と協議中でございます。
 一言具体的に申し上げますと、地元の通勤輸送対策に資するために西武鉄道株式会社、これの拝島線の車両増強のための基地といたしまして一部を活用するということがございますが、この場合、西武鉄道の通勤輸送対策は地元の利用なりや国の利用なりやというところが問題でございます。これにつきましてはいわば双方の利用である。こういう観点で、基地跡地の三十四万三千平米から四万三千平米をこの関係として、まあいわば先取りのように除きまして、残り三十万平米につきまして三分の一ずつ、十万平米を地元で御利用いただく、十万平米を国の関係機関で利用する、そして十万平米を留保地として残すと、こういうふうなたたき台を地元に示して検討中でございます。東京都が現在東大和市と協議中の東京都の案も、承るところによれば、西武鉄道についてはこのような形、それから国のシェアということでは、警視庁の教養訓練施設ということで十万平米を予定いたしておりました。このような形で東京都と地元東大和市との間での折衝が現在続いていると、こういう状態でございます。
#173
○春日正一君 そうすると、あれですか、いま、これは私の聞き違いかどうか、西武の車両基地というのはそれとして除いて、あとを、残りを三分の一ずつに分けると、こういうことですか。
#174
○説明員(松岡宏君) はい。
#175
○春日正一君 それが、地元が三分の一、その二分の一は移転跡地として有償で譲渡すると。そうすると、これは相当な金になりますね、東大和市としての負担は、大して大きな市じゃありませんから。それから国の方は三分の一で、警察機動隊の訓練場に使うと……。
#176
○説明員(松岡宏君) 警視庁のでございます。
#177
○春日正一君 警視庁ですね、警視庁の機動隊の訓練場に使うと。残りの三分の一は保留すると……。
#178
○説明員(松岡宏君) 機動隊じゃございません。警視庁の……。
#179
○春日正一君 警視庁の訓練基地――これは機動隊と書いてあるけれども、いいでしょう。どっちでもいいです。
 地元では二十七年来一日も早い返還ということで、平和的、公共的利用ということを求めてやってきて、そしていまでは市、それから市会、市民挙げて市民大会まで開いて決議もしておりますし、市議会でも決議もしておるし、全面返還で平和な町づくりをということを願ってきたわけで、それなりの計画も持っておったわけですね。ところが、三分割方式の適用ということでそれが大きく崩されてきておる。これを見ますと、こういうことになっているんですわ。東大和市がつくった第二次案では公園、緑地十八・七ヘクタール、それから住宅は抜いて、勤労福祉会館〇・三、老人授産場等〇・四、重症身障児施設六ヘクタール、それから高等学校等四・九ヘクタール、道路・駅前広場三・七ヘクタール、そういうのを見ておった。ところが、ことしの二月に国の計画、あなた方の方からの申し入れで東京都が出してきた案だと、公園、緑地が五ヘクタールに減ってしまっている。そしてあと住宅が二・六と新しく入って、勤労福祉会館〇・三、それから老人授産場等〇・四、それから重症心身障害児施設五・五、高等学校等三・三と、道路・駅前広場二・九と、多少出入りがあるけれどもこう削られて、一番削られているのは公園、緑地の十八・七というのが五・〇というように十三・七ヘクタール削られちゃっているわけですわ。五ヘクタールの小さなものになっている。それがさらに二月十六日に出てきた東京都の案だと、四・五ヘクタールにまた削られてきている。そうして、結局それじゃそこの土地がどこへいくかというと、警視庁の職員教養研修施設ということになっている、正確には。これが十ヘクタールですわ。そして車両施設四・三と。そして第二次案ではこれが、警視庁の研修施設が九・四とちょっと減って、車両施設は四・三と。これで三十四・三ヘクタールということになっているんですね。
 そうすると、あなたは別に東大和市の公共の施設に影響ないみたいなことを言うけれども、公園、緑地十八ヘクタールというものが四・五ヘクタールに削られちまって、これで影響ないと言えるのか。ほとんど四分の一ぐらいに削られているわけでしょう、公園の面積が。そうしてそれに警視庁の研修所がかわりにできると。公園と警視庁の研修所――これは機動隊だって言われてますかね、そういうものとじゃえらい違うわけだ。それからまた、西武の車両施設なんてこれは何だと。あなたは、これは国に属する公共か、住民に属する公共かなんて言うけれども、これは私企業でしょう。営利事業でしょう。西武の仕事ですよ。公共じゃないですよ、これは。だからそこらが問題なんだ。公共だって言って、電車の置き場を公共施設でございますなんて、公園なんかと同じに扱われてたまるものじゃない。
#180
○説明員(松岡宏君) 地元住民の方々の通勤輸送対策ということで、西武鉄道の車両を、従来六両編成だったのを十両編成にしたわけです。そうなりますと、車両の置場というものに所要の土地が出てまいりますので、そういうことで、運輸省としても、この西武の需要は何とか国家的見地からも実現したいと、こういう強い要望がございます。ただ、三分割を言う場合の国のシェアということで言うと、これは全国的規模で物を考えてのシェアでございますので、多少そこは地元の面も濃いということで地元と国とで半々に分担するという意味で、まず計算上は先取りしたわけでございますが、それにしましても、残った三十万平米を十万平米ずつ分けて、地元に十万平米をお使いいただくと、こういうことでございますから、公園についてのただいま面積を提示された御質問でございますが、地元で御利用いただくのが十万平米であれば、いろいろな地元の需要もございましょうから、公園として活用できる部分もおのずからそれはそれで制限されるということには相なろうかと思います。
 なお、警視庁の教養訓練施設につきましても、これは主としてグラウンドでありますが、土曜、日曜は地元の市民に開放する、月曜から金曜までをこの所要の国の機関としての目的に活用すると、こういうことで話し合いはついているわけでございます。御了承いただきたいと存じます。
#181
○春日正一君 いまの車両の問題ですね、西武の。それはみんなが乗るんだから公共機関だと言うけれども、あれは私企業で営利事業なんですよ。金もうけなんですよ。だからああいうものまで、みんなが使うから公共だって言えば、食料品産業だってみんなが食べるんだから公共だということになるし、公共でないものなんて、資本主義の社会だからと言ったって成り立っちゃいきませんよ。だから、そういうことじゃなくて、経営の形態から見れば明らかに私企業でしょう。
 そうしてこれは参議院の七十一国会での四十八年七月の大蔵委員会では、「政府は、地域の再開発、住民福祉の向上等に資するため、公用・公共用地の確保について十分配慮するとともに、私企業等に対する処分については、一層厳正を期すべきである。」といって、私企業に対してこういうものを払い下げるというようなことはもっともっと厳重にチェックしなきゃならぬということを決議しているわけですわ。ところが、ここで一番先に出てくるのは西武の車両だと。運輸省の都合だと。ところが、地域の住民に言わせれば、地元で何と言っておるかといえば、西武は拝島線沿線にたくさんの地所を持っておると、自分の土地は全然手をつけようとしないで、それで単線の複線化計画さえ何ら具体化もしてないと、そういうものに貴重な国有地を優先的に使わせるなんてもってのほかだと言って地元は批判しておるんですわ。だからそこらの辺か、三分割だなんて言って、国でございますと言って、運輸省が推薦しているからと言って西武鉄道を入れてくるなんてもってのほかだ。だから、そこらに問題があるんですわ。
 だから、私はもうこれ以上あなたを責めたってしょうがないから責めないけれども、しかし結論としては、どうですか大臣、いま東大和では、さっき言いましたように、二十七年以来返還を望んできて、それで市民大会も開いたりいろいろして、それで政府にも陳情もし運動もしてきて、今度返ってきたということで、駅前広場を中心にして公園もつくりいろいろ社会施設もつくるということで、先ほど私ちょっと読んだように具体的な計画を持っておる。それで東大和の市というものは基地にゆがめられておったものが正常な形に直っていくわけだし、この機会に本当に一つの地方都市として体をなすものにしていく絶好なチャンスなわけですわ。そういうときに、いま言ったように三分割でございますというような形で三十四万のうち四万は西武にやっちまうと。あと十万ずつ使って十万はとっておくというような便宜的な形で分断してしまうということは、東大和の市をつくっていくという上でもやはり今後悔いを残すようなことになるわけだ。
 だから、私は大臣にお願いしたいのは、東大和市は市長さんを初め市議会もこの東京都の計画には反対だと言って、あくまで全面的に基地の跡地を町づくりのために使わしてほしいということで運動しておりますよ。だから、当然大臣のところにもあるいは陳情にも行かれると思いますけれども、そういう点を十分東大和市の実情というようなのを知っておられて、そして機械的に三分割だというような扱いでなくて、本当に都市計画から見て合理的なその土地の使い方というようなものができるように大蔵省とも折衝して、そしてこの土地を生かすようにひとつ力を出してほしいと思うんですけれども、いかがですか。
#182
○国務大臣(竹下登君) 基本的にまずやっぱり何と申しましょうか、跡地、国有財産審議会においていま検討をされて、そして日ならずしてと申しますか、月ならずして結論が出る、その結論の出る前に私がとかくの論評をするわけにいかぬと、こう思うんですよね。それで、その結論が出てオーソライズされてくる、そうすれば当然のこととしてこれは市の方が東京都の方といろいろその中で自分の御要望が生かされるような協議をされることでありましょう。それに対して指導助言というと口はばったい言い方でございますが、そういうことをするのはいささかも私どもはちゅうちょ逡巡する何物もありません。それと同時に、これが三分割であれ、その言葉は別といたしまして、そういう国有財産払い下げの基本方針がオーソライズされた後、だからといって、この三分の一分のいわば保留地とでも申しましょうか、そうしたものが将来の都市改造の中で無計画のままでやたらと利用されるものではない。当然そこには総合性のあったこの町づくりの基盤に立って、どういう機関ができますかこれは私もいまわかりません、どういう協議会ができますのかそれはわかりませんか、総合的な計画の中にあって新しい都市の改造、都市開発というものができていくわけでありましょうから、それに対して強力な指導助言を何らちゅうちょ逡巡するものではない。ただ、私どもやはり政府として、私は従来からもそうした問題、審議会というオーソライズされる機関がオーソライズしない前にとかくの論評をすることは本来は避けるべきことである、こう思いますが、精神としては私が申し上げたとおりであります。
#183
○春日正一君 まあ大臣の言うことはわかるんだけれども、私、不安になるのは、三分割されるというその枠の中で、十万平米の中でどうするか、こうするかといじるのと、三十万平米の中でどうするか、こうするかといじるのでは、大分スケールにおいても質においても都市計画の内容が変わってくると思うんですよ。だから、いま東京都でやっているのは、その三分割された十万平米の中でこれどうしようかといっていじっているから、地元ではとてもそれじゃ受け切れぬといって反対しているわけですね。それで、あと十万平米残ると、これどうするかという問題もあるわけですけれども、そういうことですからね、だからあくまで建設省としてはやっぱり東大和市――具体的にこの例で言えば東大和市というものの町づくりを合理的にできるようにするということが、これは建設省の立場だろうと思うんですよ。だから、そういう立場からこの跡地の利用をどうするかということを考えて口も聞いていただきたい。
 そこで、私に言わせれば、決まる前だからさっさとやっちまった方がいいじゃないかと、こういう考えもあるんですがね。決まらぬうちにやっちまったらどうだと。しかし大臣は、決まる前にかれこれ言うのはと言われますから、それはそれとして、決まったにしても、さっき来私言っていますけれども、こんなことを画一的に全部三分割でございますというようなことを日本国じゅうやられた日には、これは非常に多くの矛盾が出てきますわ。やはりそういうものの処理というものは、地元の実情、歴史的な経過、みんな違うわけですから、そういうものに即してどうするかということを国と都道府県、あるいは市町村と地元の住民と一緒になって意見も出し、検討もして決めていくというのか町づくりのこれは原則だし、またそれから外れりゃ矛盾が出てくるわけですから、だからそこらの辺は、そういうものが仮に国有財産審でそう扱いが決まったとしても、建設省として都市計画をつくっていくという面から見れば、やはり部市計画のオーソドックスな方向でそれができるように大蔵省とも話をつけ、そしてそれが実現されていく努力をしてもらわなきゃならないんじゃないか。決まりました、その枠の中でやりますということではなくて、建設省としては、やはりいい町をつくっていく、そのためにこの土地をどう利用するか、そういうためには、そういうことで決まったにしても、原則はそうにしても、ここは具体的な経過があるからこうしてくれというような形で町づくりを助けていくような、それが建設省というお役所でしょう。それやってほしいと思うんですわ。これ三分割で決まっちゃったから、あとはもうしようがない、あきらめろというんじゃなくて、そういうふうに決まった中でも、機械的にそうやるんじゃなくて、自治体の要望も入れて町づくりをやっていくというようにしてほしいと思うんですがね。非常にくどいようですけれども、後で必ずそれはいろいろ問題、矛盾が起こってきますよ。どうですか。
#184
○国務大臣(竹下登君) 建設省本来の私の行政事務の思想、精神の上に立っては、私はこの三分割とかいうことは別として、これは特別会計独立の原則であるとか、あるいはこの市の主張が社会、公共全体の中でどういう位置づけになるとかそういう問題は別といたしまして、総合的な東大和市の新都市開発というものに対して当然強い関、心を持ち、これに対して求められれば助言指導をするにやぶさかでないと、こういうことは私もお約束して結構であるというふうに思っております。
#185
○春日正一君 じゃ、終わります。
    ―――――――――――――
#186
○委員長(中村波男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、三治重信君が委員を辞任され、その補欠として中村利次君が委員に選任されました。
    ―――――――――――――
#187
○委員長(中村波男君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#188
○委員長(中村波男君) 速記を起こして。
 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#189
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述へ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#190
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。
 都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#191
○委員長(中村波男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#192
○小谷守君 私は、ただいま可決されました都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一部を改正する法律案に対して、自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
   都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行にあたり、次の事項について万全の措置を講ずべきである。
 一、公園・縁地の整備の緊急性にかんがみ、事業量の拡大を図るとともに、地方公共団体の財政負担を軽減するため、起債充当率の引上げ、補助対象範囲の拡大、補助率の引上げ等に努めること。
 一、公園・緑地の用地取得にあたっては、積極的に国・公有地の活用を図ることとし、とくに、返還基地、筑波研究学問都市移転機関の跡地・河川敷等をできるだけ公園等の用地に充てること。
 一、公団・緑地の整備にあたっては、都市における公害及び防災対策の緊急性にかんがみ、とくに緩衝緑地・避難緑地等の整備に配慮すること。
  右決議する。
 以上であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#193
○委員長(中村波男君) ただいま小谷君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決をいたします。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#194
○委員長(中村波男君) 全会一致と認めます。よって、小谷君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、竹下建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。竹下建設大臣。
#195
○国務大臣(竹下登君) 本法案の御審議をお願いして以来、本委員会におかれましては熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されたことを深く感謝申し上げます。
 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を体し、都市公園整備の緊要度について十分配慮しながら、今後の運用に万全を期して努力する所存でございます。
 どうもありがとうございました。
#196
○委員長(中村波男君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#197
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#198
○委員長(中村波男君) 次に、建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、建設行政及び国土行政の基本施策並びに建設省及び国土庁関係予算について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#199
○松本英一君 私は、過日本委員会で行われました竹下建設大臣の所信表明に関連いたしまして、当面する諸問題について質問をいたします。
 その第一は、景気対策と公共事業についてであります。竹下建設大臣は所信の中で、「昭和五十一年度予算の編成においては、」「公共事業費の充実を見たところでありますが、景気の回復を図るため、事業の円滑な執行について特に配慮してまいりたいと存じます。」と述べられておりますが、
  〔委員長退席、理事増田盛君着席〕
果たして五十一年度予算で公共事業費の充実を見たのでありましょうか。なるほど一般会計予算で公共事業費として三兆五千二百七十二億円が計上されており、この金額は対前年当初比で二一%の増加でありますが、補正後の金額三兆三千百三十六億円に比較してわずか六%の増加にすぎません。大臣、最近の労務費や資材費の値上がり、たとえば福岡県において八職種の労務単価は、特殊作業員、普通作業員、軽作業員、とび工、石工、特殊運転手、一般運転手、型枠の八職種の労務単価は五十年度単価の五十一年度では一三・一%であります。また、資材の鋼矢板を例にとりますれば、五十年度の、昨年の四月単価とことし四月の単価は一七・一%になっております。これらのことを考えれば、工事量は実質的に減少するのではないかと考えられますが、何を根拠に公共事業費の充実を見たと述べられておるのか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#200
○国務大臣(竹下登君) 松本委員は、表現が適当でなかったらお許しいただくといたしまして、いわば公共事業実施に関しては学識経験者でございます。したがいまして、私は素人でございますので、いささか答弁に確度を欠いた場合には事務当局から補足さすことをお許しいただきたいと思います。
 ただいま御指摘のとおり、二一%であるけれども、補正後から見れば、そして物価上昇等を考慮に入れたならば、実際問題として景気浮揚の即効性というものに公共事業そのものがその役割りを果たし得ないではないか、こういう御質問の由に受け取ります。確かに値上がりからいたしまして実質的に事業費の減少というものが考えられますけれども、政府経済見通しによります卸売物価等の上昇見込みをも参考にいたしまして五十一年度の実質事業量を推定いたしますと、景気対策、いわゆる第四次景気対策として組まれました補正予算というものとを含めて、私はけさほどもいわゆる月例経済報告を承りますと、確かに前年同月比、先生の特殊な御調査の中で一三・一七%、一七・一%というものでございましたけれども、総じて私は、事業量におしなべて大体補正後における事業量というものは今年度の予算と経済見通しの中で確保できるものではなかろうか、大体それに匹敵する仕事はできるんではなかろうかと、こういうふうに考えておるわけであります。したがいまして、これが非常に機動的に計画的に円滑な執行に努めましたならば、労務費、資材費、そうする直接的景気浮揚のほかに、また間接的に諸産業の生産活動を刺激いたしまして、結局はこれがやはり景気浮揚のために組まれた第四次不況対策の一環としての補正予算に引き続いて、この民需を喚起していく一つのてこにはなり得るではないかというふうに考えておるところであります。
#201
○松本英一君 御答弁のとおり、五十一年度予算の公共事業費の伸びは低いものでありますが、景気対策として公共事業費か大きな柱になっております。公共工事の早期発注による景気の回復か緊急の課題となっておりますが、最近になって、従来政府がとってまいりました上半期発注率七〇%確保の線が微妙になってきております。すなわち大蔵当局は、景気回復の兆しがあらわれてきたとの理由をもって、予算の執行を景気刺激型から中立型に転換し、公共事業の上半期発注率を平年並みの六〇%程度に抑える方針を固められたと報ぜられておりますが、この点、公共事業の施行を担当する建設省はどのようなお考えをお持ちになり、また上半期の発注率をどの程度まで可能と予測されているのか、御所見を伺いたいと思います。
#202
○国務大臣(竹下登君) お説のとおり、公共事業の雇用効果について、雇用拡大の効果がありますほか、間接的需要においても雇用情勢を改善していくことに大きな役割りを果たしますだけに、私は直接予算編成の際には国務大臣たる地位にありませんでしたものの、政府一体の責任の中におきまして、これが景気浮揚の柱として取り上げられておるだけに、就任以来私なりに、予算が通過、成立するまでの間、あるいは責任ある経済対策閣僚協議会を開くまで確たる数字を申すわけにはいきませんけれども、従来景気浮揚のときに打ち立てられたおおむねのこの数字というものを目標にして諸準備を整えてまいりたい、こういうことを常々主張をいたしておったわけであります。それに対してまた政府部内でも何らの抵抗もなかったということもこれは事実であります。したがって、今日いまいろいろ協議を続けておりますが、いずれにしてもある程度の数字というものを提示する時期というものはあろうかと思うんであります。新聞紙上等にいわば景気というものがやや底離れをしてきた、そういう底離れをしてきた場合におきまして、浮揚してきたとは言っておりませんか、まあ底離れをしてきたというようなことを言っておりますこの際に、この物価問題に対してある種のインフレマインドとでも申しましょうか、心理的影響が与えられることは極力避けるべきだというのか財政当局の考え方の中に私はあろうかと思うんであります。
  〔理事増田盛君退席、委員長着席〕
 折々私的にはいろいろ話し合いをしておりますし、建設省部内の財政担当と大蔵サイド、経済企画庁サイドとの接触も今日行われておりますけれども、伝えられるように、平年ベースといたしまして、大体六二、三%というのが平年ベースでございますものの、いま何といいますか、今日まで事前後方協議というようなことまで先生方にある種の激励をいただく中に諸準備を行わせていただいた今日、率直に言って、いまブレーキかかかるような状態になっていないというのがわが省の状態でありますので、これをニュートラル、いわば自然体とかいう言葉を使っておりますけれども、自然体という形においても、私は結果としては、早期発注というものが結果として実現し得たということは十分確信を持っておりますし、また諸般の経済上の推移を見ながら、確度の高い目標というものをいつかは設定して発表しなきゃならぬ。いまのところはニュートラルな形でしばらく情勢を見るということも、財政運営全体の立場から言えばやむを得ないことではなかろうかと、こういうふうに考えておるところであります。
#203
○松本英一君 依然として失業者が百万人の大台を超えております。なお雇用不安が存在しております今日、最も雇用効果の大きい公共事業の早期発注の方針をいま直ちに転換させる必要があるか疑問であります。建設大臣は閣議においてそれを折に触れ発言をされておるようにいま御説明がありましたが、今後もそのことにつきましては、閣議でこの問題についての主張をしていただきたいことをさらに重ねてお願いを申し上げておきます。
 なお、最近発表されました公共工事前払い金、保証会社の五十年度の取扱い高でも、再度にわたる不況対策、大型補正の実施にもかかわらず、地方公共団体の財政難による地方工事の大幅な落ち込みが響いて、件数では対年度比の〇・二%の減、請負金額わずか一・三%の増にとどまっておることが明らかになっております。大臣、これは昭和四十九年の十月の十七日付地方自治法施行令改正によりまして、国並みの四〇%の前払い金か、国の並みになるように地方公共団体が三〇%から四〇%に上がった事実を考えてみますと、これは公共工事が景気対策の前面に押し出されながら、実質的にはほとんど増加ではありません。最近の資材や労務費の値上がりを見込めば、むしろ工事量としては減少の傾向を続けております現状で、公共事業の早期発注をぜひお願いをし、不況に悩む建設業界にとっては死活の問題であります。現時点で、上半期七〇%発注の線を確保し、下半期には、その当否は別として、本年度予算に初めて計上された一千五百億円の公共事業等予備費を積極的に活用し、公共事業の実質的な工事量の拡大を図るべきと考えますが、建設省の御所見をお伺いいたします。
#204
○国務大臣(竹下登君) 公共事業の早期発注に対する私に対して御鞭撻と受け取れる御質問がまず最初にありました。私といたしましても、事態の推移、いままあ慎重にこう間合いをとっておるつもりであります。こういう問題につきましては、いわゆる国民全体に与える心理的影響の中で、急速度にたとえば株価に影響をもたらしたり、あるいは物価に短期的であれ影響をもたらしたりという配慮も財政当局なり政府全体の政治姿勢の中ではやらざるを得ないことであると私も思いますので、いまいつの日私なりに、政府全体の姿勢の中で公共事業の早期発注を声高らかに唱えるかということについては、確かにいま間合いを見ておるという、私なりにそういう心境がいたしておるわけであります。しかし、私もこの公共事業担当の最高責任者としての地位をはからずもいただきましただけに、これに対しては十分御期待に沿うよう努力いたしますとともに、そういうことでなしに、もう私が絶えず主張しております、いわゆる積雪寒冷地域等に対するところのこの早期発注という理屈は、これはいつの世でも言えるわけでありますので、十分御趣旨を体して対応してまいりたいというふうに思うわけであります。
 さらに、先生御指摘のとおり、物価上昇の場合、言ってみれば千五百億円の色づき予備費も物価上昇の中へ吸収されてしまうんじゃないかという議論も確かにございます。これは経済の短期的見通しの中でどういうふうに理解すべきかは別問題といたしまして、私も色づき――まあ色づき予備費というのは私が表現した言葉でありまして余り適当な言葉ではございませんけれども、予算委員会の議論の中でも、こういうものがあるならば、考え方の一つとしては、私はむしろ公共事業費の中へぶち込んでおいて、そしてその四・数%を執行を停止しておけば済むことではないかという考えが私にもありました。それからいま一つは、それほど緊急なものであるならば、たとえ臨時国会を召集して、半日、半日でも通していただける性格のものであるという意味において、これが予備費としてこの予算書の中に計上されておるということに私もいろいろな疑問も感じてみました。
 しかしながら、予見しがたいものに支出される予備費というものがいわば自己抑制を図っておるというような理屈で御理解をいただいたわけでありますが、さて、これを使うということの時期、あるいはそれをいつ決めるべきかということになりますと、まさに予備費というものの性格からして予見しがたいということであり、そして経済状況の推移を見なければ決められないことでございますので、私一人で決める性格のものではございませんけれども、おのずからこの公共事業執行の責任者という立場になりました場合、なかんずく業界等の実態を私なりに直接間接に聞かされておりますがゆえに、これを早期にいわば執行凍結解除のような形の方向が望ましいということを私なりには感じておりますことを素直に申し上げてお答えといたします。
#205
○松本英一君 竹下大臣は、事業費の配分に当たって、従来の大都市偏重を改めて、できるだけ地方に重点を置き、地域的な格差がないように配慮する意向であるやにお聞きいたしておりますが、それであるならば、問題となりますのは、地方の公共団体が財政難を理由に、国の補助対象事業を含めて公共事業を極力圧縮しようとしていることであります。公共事業における補助事業の割合が増加しておる今日、地方公共団体の協力がなければ事業の円滑な執行は不可能であります。地方公共団体の財源対策を含めてどのような対策を講じておられるか、本省の御報告を願いたいと思います。
#206
○国務大臣(竹下登君) いま具体的な問題につきまして、それじゃ官房長から地方財政の裏打ち等について御説明申し上げます。
#207
○政府委員(高橋弘篤君) 先生のおっしゃるとおり、公共事業をやります場合に地方公共団体の協力が必要でございます。その場合一番問題は地方の財源問題でございます。昭和五十年度におきましてもいろんな措置をすでに講じてきてまいっております。しかし、五十年度の当初はいまの税収の不足その他いろんな事情からしまして、当初予算の組み方が骨格というようなものであったわけでございます。五十一年度は私どもも最初からこれは骨格予算じゃなしに、実のある予算を組みたいということで指導してまいっております。自治省もそういうふうに指導してきております。具体的には措置といたしまして、五十年度におきましては、地方交付税の不足に対しまして国の資金運用部資金から低利でこれを貸し付けるとか、また臨時地方特例交付金を交付するとか、財源の不足対策の起債を認めるとか、またその起債についてのいろんな利子補給その他も考えるとかいうふうな措置を考えるとともに、また地方債につきましての従来充当率が二〇%か四〇%ぐらいだったわけでございます。これを九五%に引き上げると。特に道路につきましては、臨時に市町村の道路整備二千億を認めるというようなもの、それから道路関係の地方税は御承知のように、たとえば地方道路譲与税二五%引き上げた。その他いろんな財源措置を図っております。
 いろいろそういう措置を講じましたので、五十一年度の各県の予算の計上状況は、昨年は相当骨格予算で、さっき申し上げたように非常に低い当初予算の計上でございましたけれども、五十一年度はわずか五、六県が昨年の予算よりも少なくなっております。大部分のところは相当上回った予算計上になっている次第でございます。今後も関係の方面とよく連絡とりながら地方財源措置についていろいろ努力してまいりたいと思います。
#208
○松本英一君 公共事業の円滑な執行に当たって、十分な資材対策の実施が不可欠であります。まず、最近の主要建設資材の価格の動向について御説明を願いたい。また、公共事業の発注官庁として建設省はどのような資材対策を実施しておられるかについても説明を願いたい。五十一年度の建設資材の需要見通しはどのようになっておりますか。通産省は、新年度から主要建設資材について需要予測を公表して資材の安定供給を図る一方、必要に応じ生産調整を指導するやに伝えておられます。もしこれが悪用されますと、資材の高値安定のおそれもありますが、この点、通産省とどのように御協議をなさっておられますか。鉄綱あるいはセメント、生コン等についてのそれらの御協議について御報告をいただきたいと思います。
#209
○政府委員(大塩洋一郎君) まず最初に、主要建設資材の価格の動きにつきまして申し上げますと、四十九年の二月をピークといたしまして、その後総需要抑制等の浸透によりまして五十年の十一月まで大体続落の傾向を続けてまいりました。この五十年の十一月というのが底と言うことができると思います。その間にありまして、資材のメーカーサイドは、需要が不振である、あるいは石油の価格等が原因でコストアップによって経営が苦しいというようなことで五十年の秋、ちょうど底になりましたころから不況カルテル等による生産調整を実施したのでございまして、鋼棒、セメント、生コン等について、それぞれ五十年の九月、五十年の十一月、五十一年の一月と相次いで実施されたのでありますが、その結果、需給関係はやや引き締まってまいりまして、その後セメント、鋼棒等の輸出の面におきましても回復が見られまして、資材全般としましての市況は、五十年の十一月の底と先ほど申し上げましたその底から反騰に転じて、五十一年の三月現在、現時点からいうと二カ月前の最新の資料で申しますと、五十年の十一月の底から見ますと、大体五・九%回復したにとどまっております。一二・数%落ち込んだその底から見れば、それだけ回復しておりますけれども、なおその程度の回復を示したということでございまして、まあこの値動きは、われわれとしましてはやや安定的な動きというふうに解釈しておるわけでございます。
 それから資材対策につきましての建設省の基本的な姿勢につきまして申し上げますと、建設省の所管しております建設産業は、セメントにしろ骨材、木材、あるいは鉄鋼にいたしましても最大のユーザーでございまして、セメント、骨材は大体一〇〇%、木材七五%、鉄鋼五割といった最大のユーザーになっております。したがいまして、この資材対策につきまして安定化を図っていくということは非常に大きな課題と考えておりまして、建設資材の需給の安定のためには、やはり年間を通じましてその総需要の予測ということを確実にこれを行うということが、把握するということが必要でありまして、これによって業界を指導してまいりたい。
 そこで、五十年度に比較的精度の高い原単位調査というものを行いました。それに基づきまして、五十一年度からは、よみ精度を高めた需要の予測を行いたいと考えておるのであります。それから次には、建設資材の実勢を把握いたしまして、これを迅速に公共工事の発注の単価に反映させることが必要でございます。それをいたしますために、五十年の七月からは毎月の地域別、品目別の価格動向調査というものを実施しておる次第でございます。三番目に、やはり安定化を図りますためには、できるだけスポット買いというような形でなくて、長期的な安定的な取り引きを推進することが必要でありまして、特に中小企業に対しましては、共同購入によってその促進を図ってまいりたい。さらにまた、最後に資材メーカーによる不正なカルテルを防止いたしますために、通産省、公取あるいは関係業界と常時密接な連絡をとりながらその調整を図ってまいりたい。これがその基本的な資材対策の姿勢でございます。
 次に、最後の五十一年度の需要見通しについて申し上げますと、五十一年度の予測といたしましては、まずセメント六千七百万トン、それで大体伸び率が五・三%、骨材が四億九千三百二十万立米、五・四%増でございます。それから生コン一億三千九百八十万立米、六%の増、それから鋼材二千七百十万トンでございまして、五・一%増というような状況にございます。
#210
○松本英一君 次に、中小建設業者の受注確保について質問をいたします。竹下大臣は所信の中で、事業の執行に当たっては、中小建設業者の受注機会の確保に十分意を用いると述べられておられますが、これらの受注確保については、仮谷前建設大臣が非常に努力され、分割発注の推進、ランク制における優良中小建設業者の優遇措置、共同企業体制度の活用、事業協同組合の活用等について、最近再度次官通達等を出され、積極的に指導されたことに敬意を表するものでありますが、実際には中小業者の受注機会が多い地方公共団体の工事発注が、財政難を受けて大幅に減少していることなどによって、その実効が上がっていないばかりか、むしろ建設省直轄工事による等級別、いわゆるランクによると、Aランク三億円以上、Bランク一億二千万から三億、Cランク三千万から一億二千万、Dランク一千万から三千万というふうにランクづけられておりますが、これらの中でAランクの業者が七千八百万の工事をとっておるという事実は、場所あるいはだれそれということは申しません。これはCランクに値する工事でありますが、そういう直近上下とはいえ、AランクがCランクに出てくることについての実情をよく御承知いただきたいと思います。これらの事実をどれだけ正確に承知されておるか。さらにこれまで出された中小業者の受注確保に関する通達等をどの程度実行しているか、調査されたことがありますか。早急に実情調査の上、徹底化について再度御指示をしていただきたいと思いますが、当局の御決意のほどをお伺いいたします。
#211
○国務大臣(竹下登君) 次官通達を出しまして、また再度いよいよ本番が始まりますので次官通達を出して、さらに徹底を期したいというのが私の決意であるには変わりないわけであります。で、私自身も最近いろいろなお方からいろいろな話を聞くわけでありますが、経済見通しと月例経済報告等から見ますと、最近いわゆる中小分野の信用保証会社の契約高から見た場合に、ある程度受注額が伸びておるというようなまあ趨勢としてこれを見出すことができるわけであります。
 それから、ところによっては、これは私に対して多少おだてかもしれませんが、建設省は姿勢としては分割発注であるとか、あるいは上のランクがいやしくも下へおりてはならないと、下が上に上がるようにしろというようなことを、それなりにその趣旨が徹底しておる感がございますと。しかしながら、あなたは公共事業の、言ってみれば、それぞれの所管は違うにしても、総括的な責任者として、もっと他のところに対しても、たとえば労働者の雇用促進事業団等に対しても分割発注の方針をお伝えになったらいいじゃないですかと、こういうような御議論もいただいたわけであります。したがって、つい先日でございましたが、労働省からも、金額を決めた上でひとつ分離発注にさしていただくようにいたしますので、具体的には建設省の方がおなれになっておるから、また相談いたしたいと思いますという趣旨のことを労働大臣からも私にお話がありましたので、喜んでおるわけであります。しかし、それらの実態をすべて私が詳しく承知しておるわけでもございませんし、具体的な問題につきましては官房長からお答えをさせることをお許しいただきたいと思います。
#212
○政府委員(高橋弘篤君) 先生から御指摘があり、また大臣からお答え申し上げたとおり、いろんな点についてわれわれやっておるつもりでございます。その内容につきましては、確かに内容もいろいろございます。また、調査の仕方もむずかしいものもあります。統計とか調査になじまないものもあるわけでございます。しかしながら、全般的には中小企業の契約率、その全体の動きというのを私ども把握しているつもりでございます。たとえば建設省直轄事業の場合におきましての中小の契約率は、金額で四十七年か三丁二%、四十八年三二・五%、四十九年が三七・七%でございました。五十年におきましては、計画は四〇・五%であったわけですけれども、実際、実績は四四・四%というふうに相当、順次でございますが、徹底していただけると思います。
 それから、いまの五十年度は全体わかりませんで、上半期の分だけでございます。
 それから、たとえば先生のおっしゃいました直轄事業につきましてのABの業者以外のCDE、いわゆる中小ですね。これを見ますと、件数にしまして、四十九年の第三・四半期まで、五十年の第三・四半期まで比較しますと、四十九年が八〇・七%、八六・六%、金額にしましても同じく四九・六%から五八・五%ということで、相当実績が上がってきておると思うわけでございますが、五十一年度の予算が成立いたしましたので、この事業施行に当たりましても、再度その受注機会の確保につきまして十分に指導を徹底することにいたしたいと思います。
#213
○松本英一君 中小建設業者の受注確保政策の一環として、本省は、この四月から地方建設局の工事事務所が発注する公共工事の契約限度額を、大幅か小幅か知りませんが、引き上げたと言われていますが、引き上げの内容を土木、建築に分けて説明をされたいし、また、これによる工事事務所限りで発注できる契約高は直轄事業の何割程度になるかを説明願いたいと思います。
#214
○政府委員(高橋弘篤君) ことしの四月から御指摘の工事事務所の契約権限を引き上げたわけでございます。いま土木、営繕と御指摘がございましたので、土木工事につきましてはいままで三千万円を五千万に、それから営繕工事につきましては一千万円を千五百万円に引き上げた次第でございます。
 御質問のこの契約高の合計額のシェアということでございましたけれども、これはいま資料がございませんが、この件数について申し上げますと、土木工事にかかる工事だとか調査だとか測量、こういうもの、土木工事につきましては従来の比率からいきますと八四・一%、これか今度は九〇・七%ということに件数でなります。営繕工事につきましては四八・七%が五八・九%ということになるわけでございます。
#215
○松本英一君 昨年の七月に発足を見ました建設業振興基金は、建設業の近代化、合理化を促進し、その体質の改善強化に資するため、債務の保証、共同事業に対する助成、中小建設業の経営指導等を行うことになっておりますが、現状では実績についてどのようになっておるのか、御説明を願いたいと思います。また、基金が中小建設業の協業化についてどの程度の役割りを果たしているか、御説明を願いたいと思います。五十一年度予算では基金会計について見るべきものはありませんが、基金の五十一年度の業務計画及び今後の基金に対する指導方針を明らかにしていただきたいと思います。
#216
○政府委員(大塩洋一郎君) 昨年七月基金が設立以来、まだ日は浅いのでございますが、いままでの実績といたしましては、ただいま御質問のありました債務保証額につきましては十三億四千六百五十万円でありました。また、共同施設等の助成対象額約五千三百万円でございました。それから融資のあっせん額は四十一億七千万円となっております。これらはいずれも不況下にありまして共同施設等の意欲か多少いま減退している時期でもあり、また基金が発足後間もないというようなことがありまして、当初予想よりも大きく下回った実績だというふうにわれわれは思いますが、これらの実績をさらに周知によって拡大する所存でございます。そのほか、建設業の構造基本調査等の調査を実施したり、あるいは経営指導のためのいろんな小冊子を発行する等の活動費約三千万円、これらか実績でございます。
 次に協業化についての基金の役割りと申しますか、効果といたしましては、一つは、七月に発足しますと同時に、建設業関係の協同組合の全国連合会が設立されました。また、この基金の設立以後、協同組合活動の活発な動きが随所で見られ、件数もふえてまいりました。これは基金の設立によって中小の建設業の共同事業化が触発されたというようなそういう効果を持つものというふうにわれわれは考えておる次才でございます。
 また、基金が債務保証を行いました共同事業の例といたしましては、発足後日も浅いので例も少ないのでございますが、協同組合の協同研修施設の設置であるとか、パネルコンクリート板の建設であるとか、あるいは建設業団体の共同訓練所の建設であるとか、これらの施設を軸に協同組合の活動が活発に行われるのに役立っているというふうに考えている次第でございます。
 次に、五十一年度の業務計画の概要でございますが、五十一年度といたしましては、債務保証といたしまして三百億円の枠を用意いたします。それから共同施設の設置に対する助成対象額として二十五億円を予定いたしております。それから調査指導業務費といたしまして五千万円を考えておりまして、なお調査項目といたしましては、いま考えておりますのは、中小建設業の業種別、規模別の経営の実態を調査いたしまして、これらの従業員の数であるとか、借入金がどれぐらいあるとか、あるいは機械化率がどれぐらいかというようなことを調査いたしまして経営指導に当たりたいというふうな考え方を持っておりまして、この基金を軸にいたしまして、今後、当初の目的でありますところの特に中小企業の近代化、合理化のために、この基金を軸にして、労働者の直用化の促進であるとか、あるいは経営指導業務、あるいは共同事業の推進というような諸般の面につきまして充実してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
#217
○松本英一君 次に、建設工事の請負契約の適正化についてお尋ねをいたします。竹下大臣は「建設工事請負契約の適正化、建設業振興基金の積極的活用、建設労働対策の強化等、建設業の振興に関する施策を強力に推進してまいりたい」と述べられておりますが、特に各項目において、建設工事請負契約の適正化等、具体的にどのような措置をとられようとされるのか、御説明を願いたいと思います。
#218
○政府委員(大塩洋一郎君) 建設工事の請負契約の適正化の具体的な中身といたしましては、建設業の体質を改善いたしますために、建設業法の適切な運用によっていわゆる重層下請を極力是正改善する、重層下請をなくするというふうな方向をとりたいということが一点でございます。それからまた、下請契約におきます元請の契約管理責任を明確化するということが一つの大きな課題と考えております。そのために標準下請の契約約款の改正によりまして請負契約の適正化を努めてまいりたい、これが建設工事の請負契約の適正化の中身でございます。
 それからもう一つは、建設業の振興基金の活用によりまして、ただいま申し上げました債務保証、あるいは融資あっせん、あるいは経営改善指導等を行いまして、企業の合理化、経営の合理化、あるいは労働環境の改善を図りますとともに、事業協同組合等の協業化、共同化を図ってまいりたい。
 第三番目には、いま一番重要な問題とされております建設労働力の問題でありまして、建設労働力の確保、なかんずく最近若年層あるいは技能層の問題が顕著になっております。その確保及び定着化を推進いたしますとともに、労働福祉の向上に資するための労働条件の改善とか、あるいは職業訓練の充実、直用・常用化の推進等につきまして、これは建設省だけではなくて労働省その他の諸官庁と力を合わせまして対策を図ってまいりたい。こういう事柄を内容としておる次第でございます。
#219
○松本英一君 長期に及びます経済不況を反映して、公共事業についても採算性を無視した受注が非常に多くございます。このまま放置すれば請負契約の適正な履行が確保されなくなるおそれが発生しております。そこで、建設省は、竹下大臣の意向を受けて、官房長通達により、四月一日から直轄工事について低入札価格調査制度を採用することにされておりますが、この制度の目的につきましては承知をいたしておりますが、運用、対象等について具体的な説明をしていただきたいと思います。なお、特に予算決算及び会計令第八十五条の基準との関係はどのように理解すればいいか、御説明を願いたいと思います。
#220
○政府委員(高橋弘篤君) これが会計法の二十九条の六に基づいてできたものであることはもう御承知のとおりでございます。もう時間の関係で詳しくは申し上げません。御指摘のいまの政令の八十五条の基準でございます。御承知のように、八十四条には具体的に、この適用のあるものが一千万以上のものということになっているわけですが、その場合におきまして、各省各庁の長、建設省の場合には建設大臣が基準をつくると。それは、この目的である契約の内容に適合した履行がなされないこととなるおそれがあると認められる場合の基準でございます。その基準を今回定めたのでございます。その基準は具体的には、たとえば、土木工事に例をとりますと、入札価格が予定価格の設定に当たって作成する設計積算書の中の直接工事費の額よりも低い場合、以下である場合ということになっておるわけでございます。大体これは通常の土木工事の場合には平均およそ七〇%から八〇%ぐらいということでございます。そういう基準以下の場合には契約担当官等がこれを調査して、そうしてそういうおそれがあるという場合におきましては、御承知の契約審査委員に三人おりまして、これに意見を聞いた上で、それを落札しない、契約しないということがいいと、妥当であるという場合におきましては、そのものを落札をしないで次の順位者を落札者とするという内容になっておるわけでございます。
#221
○松本英一君 それでは、この昭和四十九年度、五十年度――五十年度の入札価格の動向について、予定価格と入札価格との関連についてその実情を調査されておられるのか。おられるならば御報告を願いたいし、採算性を無視した低価格落札については建設業法を積極的に活用し、強力な指導を行うべきだと考えておりますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#222
○国務大臣(竹下登君) いわゆるダンピングと表現をさしていただきましょう。いま先ほど官房長が御説明申し上げております問題につきましても、私なりに地方議会の経験を持っておって、いわば地方議会にはこのローアーリミットというものが存在しておって、国の工事にはローアーリミットというものが法制上存在していないということに対する矛盾を折々話をいたしておったわけであります。それが必ずしもむしろ――とはいえ、まだ実際問題としては地方のローアーリミットよりも低いことになるわけでございますものの、政治の姿勢として私はそうしたものが必要ではないかと、こういうふうに考えたわけであります。と同時に、私なりにおかげさまで御協力いただきまして九八・二%という五十年度予算の消化を行ったわけでありますが、その中で、特に不用額というものの中に、いわゆるこの落札価格と敷札との差額というものが不用額の中へあらわれてくるわけであります。それを大変心配しておりましたら、意外とそれが少なかったものでございますから、それに対しては私なりに喜んでおります。ただ、全体をフォローするということも、短期間のまた大臣という立場でなかなかできなかったので、いろんな御質問を想定しながらこの営繕工事だけで見てみますと、私が見たところ若干このダンピングというか、そういう傾向にあるかなあと思われるものはほんの一、二件にすぎなかったんではないかと、こういう感じがしまして、わが省はそれなりに努力をしてくれておるという認識をいたしたところでありまして、詳しくは官房長からお答え申し上げます。
#223
○政府委員(高橋弘篤君) 直轄工事につきましては具体的に問題になったものがございませんので、これの調査の詳細のものはいたしておりません。通常の落札は大体御承知のように一回で落札するのがございません。何度もの入札がありまして、そして落札するものが通例でございます。したがって、落札価格は大体予定価格に非常に近くなっておるものでございます。これを土木につきまして関東地建の本局の契約について見ますと、五十年度の上期の実態は大体大部分のものが予定価格の九五%以上で落札されているということになっているわけでございます。
#224
○松本英一君 いま大臣から御答弁がありました中に敷札のことがありましたが、この入札に関しましての問題点はこれからの研究をなさるようでございますが、低入札価格につきましては、今度は逆にダンピングでなくて、その敷札そのものを上に置いていくのをこれをわれわれでは通称馬乗りと言っております。一番最低の札、そして二番、三番、四番、これがだめで五番目に敷札を置いていくのを馬乗りと言います。これから調査される上ではそういうこともよく御研究をなさっていただけるかどうか、御説明を願いたいと思います。
#225
○国務大臣(竹下登君) 先生、ちょっと私先ほど御答弁申し上げましたことで記憶がもし間違っておるといけないと思いまして、会計課長等に問い合わしてみましたが、たしかそういう意味における不用額が立ったのは九千六百万円、全体でなお一億を下回っておったと思いますので、それが私が安心したという一つの要因であります。
 それからいま一つの問題は、中で少しなるほど無理したかなあと思われるのは、決算の上ではわが省に出ない、ほかから委託を受けた工事の中でそういうのが二件ほどありましたが、これは決算の上では出る問題でございませんけれども、委託を受けておったことは事実でございますので、素直にそのことを御報告申し上げておきます。いまの問題につきましては、私、大変素人でございますので、担当からお答えをさしていただきます。
#226
○政府委員(高橋弘篤君) 先ほど申し上げましたように、いま具体的に問題になっておりませんので捜査結果持っておりませんけれども、十分先生の御意見も参考にしながら実態把握に努めてまいりたいと思っております。
#227
○松本英一君 最低入札価格でなくて、四番目や五番目のところに敷札を持ってくるのを馬乗りと言うんです。それを気をつけていただきたいということが本省の方にお願いでありますし、いま官房長から御答弁のありましたように、建設省では九州地建に限ってはそういうダンピングの例はそうないと私も承知をいたしておりますが、大臣のお隣の山口県では過日、一億一千八百万の工事を八千七百万で落札しておる事例がある町村で起こっておりますし、そういうこともよく念頭に置かれて今後の方針を立てていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#228
○国務大臣(竹下登君) これが、私もこうした問題につきまして、私の身近なところでも、これはまさに町村工事でございましたけれども、一つ私に直訴と申しますか、そういうお話があった例がこの一カ月前にございました。で、わりあいに建設省並びにその関連のところではある種の秩序が守られながら、そうでないところでこのダンピングが行われておる傾向がありはしないかと。これはやっぱり先生御指摘のとおり、われわれ指導官庁として少しく目を光らしていなければならぬ、そういうふうに実感として私も持っているところであります。
#229
○松本英一君 建設業法が改正され、施行されて四年になりますが、その大きな柱である下請業者保護の規定は十分に機能していないと言われております。下請契約のモデルとなる標準約款作成の作業を急がなければならないと考えますが、建設省においては、この問題に関する御所見を伺いたいし、現在、中央建設業審議会の企業合理化小委員会で標準約款づくりが進められていると聞きますが、いつごろを目途に作業が進められているか、また、その内容はどのようなものであるか、骨子を御説明願いたいと思います。
#230
○政府委員(大塩洋一郎君) 現在の標準下請契約約款は昭和二十五年の九月に決定されまして以来ほとんど中身は、一度改正がありましたけれども、主要な部分はほとんど手直しなされずに今日に至っておるような次第でございまして、建設工事におきましては特に文書によらない契約が一部に見られます。往々に見られます。また、契約内容におきましても元請、下請間の片務性と申しますか、そういう力関係というものがありまして、契約上あるいは施工上の紛争が多いのが実態でございます。こうしたことから改正作業が急がれておりまして、昭和四十八年の六月以降、中央建設業審議会の法制小委員会、それの専門部会におきまして鋭意検討を続けているところでございます。その大体の審議のめどはことしの秋ごろ、あるいは本年度中には結論が出ると思いますが、その結論を待ちまして、この審議会は独立の官庁でございますからこれは勧告権を持っております。そこで、関係団体への勧告が行われるという予定でおります。
 その骨子でございますが、まず第一点は、工期につきまして工程表がない。工期はありましても工程表がないので、下にずれ落ちてきますと、当然それが無理な時間内に仕事をやろうというようなことが生じやすいというような点が指摘されております、工期について。それから請負代金につきまして、労賃を毎月定期的に支払うべしと、こういった規定が欠けておるというような点で、請負代金について。それから損害負担契約につきまして、不可抗力等によって生じた場合の損害負担につきましての明定がないというようなところが契約内容の問題点であります。この契約内容を明確化するという点が第一点であります。
 それから第二点は、請負契約の代金の支払いの適正化ということでございまして、出来高払いあるいは前払い金を受けたときには下請にその相応分を回すように、できるだけ回すようにというようなことを内容とするような支払い関係の適正化をやりたい。
 第三番目は、元請の、下請の末端まで、下請の契約管理の責任を徹底するという点でございます。第一次下請までは大体わかってますけれども、数次下請になると末端はわからないというようなことが往々にして見られますので、末端まで把握するというふうなことを中心として下請契約約款の改正を審議中であります。それが骨子でございます。
#231
○松本英一君 請負契約の適正化の前提として、五十一年度から公共工事労務費の単価をより実態に即したものにするために、労務費調査の方法に若干の改善が行われたと聞いておりますが、その内容につき具体的に説明していただきたいと思います。この場合、春闘による賃上げ結果を下半期発注の積算単価に反映できるよう必要な措置を講ずべきであると考えますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
 さらに、この三月二日から直轄工事について騒音振動対策技術指針が適用されることになりますが、これに伴って騒音振動対策費が適正に積算されなければなりません。このような公害対策費や安全対策費の積算の適正化について、どのような方針をお持ちになるのか。
 持ち時間でございますので、これをもって質問を終了いたしますけれども、遅くまで御協力いただきました同僚委員に深く感謝申し上げて、私の質問を終わります。
#232
○国務大臣(竹下登君) ただいまの御質問に対しましては計画局長からお答えさすことにいたしますが、特に当面問題になります春闘による賃上げ結果を下半期発注の積算単価に反映させるためには、六月に第一回の調査を実施いたしまして、その結果によって下半期の労務費単価を見直すという方針を決めておりますので、これだけは私から答えさしていただく次第であります。
 なお、この単価積算の適正化の問題についてただいまお答えをいたしますが、その前にただ一つ、私ども従来ともいわゆる超過負担が出ないように、あるいはまた、業界の皆様方に適正な、国全体から言えばまさに主幹産業の地位に完全についた建設業界でございますので、これが健全なる発展を図るために従来ともいわゆる実勢単価ということに意を注いでおります。これが言ってみれば先生方の御鞭撻によってできたスライド制等における問題でもなかろうかと。そういう姿勢は、私も来てみて建設省という役所は貫いておるなということを感じましたので、私の素直な感じを申し上げると同時に、局長からその具体的なことについて簡単にお答えをさしていただきます。
#233
○政府委員(大塩洋一郎君) まず私から公共事業の労務費の調査の中身の改定につきまして御説明いたします。
 昭和四十五年からこの調査を行っておるわけでございますが、調査の仕方を一部改正いたしました。その中身は、従来、農林、運輸、建設の三省が所管している工事についてこの調査を行ってきたわけでございますが、いわゆる三省の調査と言っておりますが、三省以外の省庁、たとえば郵政、文部、厚生、電電等もこういったものを使っておりますので、より精度を高めますためには、この三省はどちらかと言えばおおむね土木型の仕事が多い官庁でございますから、これらの三省以外の省庁を加えることによりまして、ややいままで不足がちであった建築関係の職種のサンプルをふやす、そして適正な労務単価を決定する、こういうことといたしたわけでございます。
 それから次にまた工事が複雑化、多様化いたしますと、従来三十九種類の職種について実施してきましたその三十九種類を、五十一年度からは新たに十一職種を加えて合計五十種にいたしました。追加することにしたことが次の点でございます。
 それからもう一つは、従来は年一回、大体十月ごろ行っておりました。これは十五万人を対象とするような膨大な調査でございますので非常にむずかしかったわけでございますが、年二回やるということにいたしまして、そのために三省で決めておりました調査の様式、これを簡略化することが必要である、迅速化を図るために様式を簡略化、合理化しようということで改定を行った次第でございます。
 あとの騒音振動対策等につきましては官房長からお答え申し上げます。
#234
○政府委員(高橋弘篤君) 公害対策また安全対策の積算の問題でございます。
 安全対策につきましては、御案内のとおり、すでに土木工事の安全施行技術指針というものがございまして、これに準拠して行われておるわけでございまして、これらにつきましては順次実態調査を行ってきております。そうしてどの工事にも共通して使用される費用につきましては一括の率、その他につきましては、たとえば酸欠の問題、予防の問題、ダンプ輸送の事故防止だとか、その他の費用につきましては積み上げの計算をして、そうしてできる限り適正な費用を積算に反映させるようにいたしております。
 それから公害対策でございますが、今回騒音振動対策技術指針というものをつくりまして、これを実施いたしまして、そうしてそういう公害対策の強化を図りまして、十分ひとつ適切な費用を積算してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#235
○委員長(中村波男君) 本件に対する質疑は本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時五十分散会
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ソース: 国立国会図書館
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