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1975/05/20 第77回国会 参議院 参議院会議録情報 第077回国会 地方行政委員会 第9号
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1975/05/20 第77回国会 参議院

参議院会議録情報 第077回国会 地方行政委員会 第9号

#1
第077回国会 地方行政委員会 第9号
昭和五十一年五月二十日(木曜日)
   午前十時三十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     赤桐  操君     加瀬  完君
     山崎  昇君     栗原 俊夫君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     加瀬  完君     瀬谷 英行君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         上田  稔君
    理 事
                岩男 頴一君
                金井 元彦君
                小山 一平君
                神谷信之助君
    委 員
                安孫子藤吉君
                井上 吉夫君
                黒住 忠行君
                夏目 忠雄君
                原 文兵衛君
                安田 隆明君
                栗原 俊夫君
                野口 忠夫君
                和田 静夫君
                阿部 憲一君
                多田 省吾君
                市川 房枝君
   国務大臣
       自 治 大 臣  福田  一君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房審議官     伊藤 和夫君
       自治政務次官   奥田 敬和君
       自治省行政局長  林  忠雄君
       消防庁長官    松浦  功君
       消防庁次長    田中 和夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
   説明員
       通商産業省機械
       情報産業局自動
       車課長      中沢 忠義君
       資源エネルギー
       庁石油部流通課
       長        宇田川治宣君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○消防法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(上田稔君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月十九日、赤桐操君及び山崎昇君が委員を辞任され、その補欠として加瀬完君及び栗原俊夫君が選任されました。
 また、本日、加瀬完君が委員を辞任され、その補欠として瀬谷英行君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(上田稔君) 消防法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。福田自治大臣。
#4
○国務大臣(福田一君) ただいま議題となりました消防法の一部を改正する法律案の提出理由とその要旨について御説明申し上げます。
 最近における産業経済の発展及び科学技術の進歩に伴い、屋外タンク貯蔵所はますます大規模化してまいっておりますが、一昨年の岡山県倉敷市における重油流出事故に見られるように、一たん災害が発生した場合には、その地域社会に重大な影響を及ぼすことは御承知のとおりであります。
 こうした事態にかんがみ、今回、消防法を改正し、市町村長等の委託に基づいて屋外タンク貯蔵所が技術上の基準に適合するかどうかについて審査すること等を目的とする危険物保安技術協会を設置するほか、危険物施設の保安に関する検査その他の検査の充実を図る等、屋外タンク貯蔵所に関する規制の強化の措置を講じようとするものであります。
 これが、この法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、危険物の規制に関し、次の三点について、強化を図ろうとするものであります。
 第一点は、完成検査前の検査の新設であります。
 タンクを有する製造所、貯蔵所または取扱所のタンクに係る工事について、その工事の工程ごとに特定の事項につき完成検査前に検査を受けなければならないことにいたしました。
 第二点は、屋外タンク貯蔵所に係る保安に関する検査の新設であります。
 屋外タンク貯蔵所のうち大規模なものにあっては、定期に、さらに中規模以上のものにあっては、不等沈下等が生じた場合に、それぞれ保安に関する検査を受けなければならないことにいたしました。
 第三点は、危険物保安技術協会への委託であります。
 市町村長等は、中規模以上の屋外タンク貯蔵所について、設置の許可、完成検査前の検査または保安に関する検査を行う場合には、危険物保安技術協会に技術的審査を委託することができることといたしました。
 第二は、危険物保安技術協会の設立について所要の規定を設けようとするものであります。
 危険物保安技術協会は、全国知事会等の代表者及び危険物の保安について識見を有する者が発起人となり、自治大臣の認可を受けて一を限り設立されるものであり、市町村長等の委託を受けて屋外タンク貯蔵所に係る技術的審査に関する事務等を行うものであります。
 以上のほか、罰則の強化その他規定の整備を図ることとしております。
 以上が、消防法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#5
○委員長(上田稔君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○和田静夫君 まず冒頭、大臣に一、二お聞きをいたしますが、昨年十二月に公布された石油コンビナート等災害防止法は、公布の日から六カ月以内の政令で定める日に施行するということになっているわけです。タイムリミットはたしか六月十六日だと思います。いままで何回か、閣議決定すると予定をされた日が延び延びになっていると思われますが、いまの時点でいつごろ閣議決定をし、施行をする予定でいらっしゃるのか、まず伺いたいと思います。
#7
○国務大臣(福田一君) 大変同法の施行が延び延びになっておりますが、おわかりのように、この問題につきましてはいろいろこの施行に当たって検討すべき事項もあり、関係者との協議を進めてまいりましてようやく案がまとまりましたので、六月十六日が期限でございますけれども、六月初めに施行することができると考えておる次第であります。
#8
○和田静夫君 通産省、この石油コンビナート等災害防止法は、石油コンビナート地帯の災害防止に資するということで、国会としてもいろいろな事情がありましたが、それなりに相当努力を払って早期の成立を期した法案でありました。ところが、いま政府部内の打ち合わせが整わないということで施行がおくれてきていることは事実なんですね。これは何か通産省としては問題点があったのですか。
#9
○政府委員(伊藤和夫君) お答えいたします。
 施行がおくれているというお話でございますけれども、大臣から御答弁がありましたように、六月十六日以前に施行されるということで、決しておくらしていると、特に通産省がおくらしているというような事情はございません。大体私どもとの調整もほとんど終わりまして、いま最後の詰めというところに入っております。このように政省令施行のために日にちがかかりますのは、やはり先生御承知のように、法規制の内容が、レイアウト規制でありますとか、あるいは自衛防災組織とか、あるいは防災の本部の設置、あるいは緑地、それからさらにはコンビナート地区をどういうふうにしてやるか、そういうことになりますと、関係省庁だけでなくて、関係都道府県とか関係市町村とか、そういう協議先が非常に多いということでいままで時間がかかっているのだというふうに考えます。
#10
○和田静夫君 大臣、先ほど六月初旬と、こう言われたのですが、今月中ぐらいにはもう両省合意が成り立つということですか。
#11
○国務大臣(福田一君) 事務的には今月中に完全にでき上がると思います。閣議決定してすぐに施行をしたいと思います。
#12
○和田静夫君 ちょっと消防団員の問題で二、三説明を求めたいんですが、消防団員は四十九年現在で大体百十三万人ぐらいいると言われていますが、十年前に比べてみますと三十万人ぐらい減っているわけですね。さらにさかのぼりますと、その減少率は非常に著しいものがある。その原因としては、都市化の進行、農村における青年層の減少、あるいは常備消防力の普及など、いろいろの社会的、政策的要因が考えられるのでありますが、消防団というものに対する国の姿勢及びこの消防団員に対する国の処遇が不十分であったということを挙げざるを得ないと思うのです。もともと消防というものは、郷土愛に基づく住民の自発的な奉仕行為から出発したものでありますし、いま余り聞かれなくなりましたが、いわゆる義勇消防というものの精神は、たとえそれが近代化されても消防というものを考える上では忘れることができない要素だと、こう思います。最近、ボランティア活動というものが盛んになっています。その発生基盤その他が異るので、正確な言い方ではありませんが、義勇消防というのはこのボランティア活動と一脈通ずるものがあるのではなかろうか。農村など近代消防が活用されて、新しい地域はもちろん都市化をし、常備消防の進んだところでも、近隣共助の活動の一環として消防団は尊重されなければならないと私は思います。いままで消防の常備化に熱心の余り、消防団をおろそかにしてきたのはその意味ではないかと思うのですが、消防庁は、たとえば、私などのふるさとである加賀とびなど、まあ歴史的に非常に評価をされているそういう加賀とびなどに象徴される、古くから存在をしてきているものですね、そして現代においてもまた有意義な活動を続けている消防団の活動というものをどういうふうに評価をされているのか。ここはぜひ政務次官の方からひとつ御答弁願いたいと思います。
#13
○政府委員(奥田敬和君) いま和田先生御指摘のように、義勇消防の占めるそういった位置づけと申しますか、私は先生の御意見と全く同感でございます。こういったボランティア地域活動が大変郷土愛のそういった振興にもつながることでございますし、また火災ばかりではなくて、各種防災に果たす役割りを考えるときに、私たちは常置消防だけではとても果たし得ない大きな役割りを持っていると信じております。特にそういった意味から言いますと、義勇消防のそういった近代化あるいは待遇の改善といったことが当面の問題になってくるわけでございますし、御指摘のように年々義勇消防に従事される方が高齢化する、あるいは人が少なくなっていくというような悩みもございます。こういった現象を現実面でとらえまして、今後とも義勇消防のそういった待遇改善、処遇改善等に前向きに進んでまいりたい。そしてなおかつ、地域的に果たすその役割りの重大さを、消防庁としても国民間に浸透するように大いにこういった啓蒙をやっていきたいという考え方でおります。
#14
○和田静夫君 消防団員の処遇としては、報酬あるいは出勤手当、公務災害補償、賞じゅつ金、退職報償金などいろいろな制度、交付税などによっても財政的に裏づけられているわけですが、五十年度に比して五十一年度においてどのようにこれは改正をされましたか。
#15
○政府委員(松浦功君) 団員については、ただいま御指摘いただきましたように各種の処遇の問題があるわけですが、団員の報酬の引き上げにつきましては一一%アップ、それから出動手当につきましては一五%増し、それから公務災害補償基準の引き上げ、これもそうでございます。率にいたしまして一割余引き上げをいたしております。さらに今回、先般やっと関係省庁との間の話がつきましたが、賞じゅつ金につきましては、これまで一千万円が最高額でございましたのを、一千三百万円というふうに引き上げを行っております。また、退職報償金につきましては、最低で三割三分増し、最高の場合は五割増しという形で退職報償金の引き上げを行ったところでございます。
#16
○和田静夫君 これ消防団員の場合に報償、出勤手当の場合、条例に基づいて出ている関係でしょう、これは各事務所によって差があります。その実態はおわかりになりますか。
#17
○政府委員(田中和夫君) いま長官から御答弁申し上げましたのは交付税の措置でございますが、いま先生のおっしゃいますように、各団体ごとに条例で決めますので、その全体の実態というものは把握いたしておりません。
#18
○和田静夫君 これどうですか、一遍実態調査をおやりになって、まとまれば資料でいただけませんか。無理ですか。
#19
○政府委員(松浦功君) 御要望でございますので、一度照会をしてみたいと思いますが、ただ、この問題は余り私どもの方で実態調査をするということが、その条例を決めておられる各団体の意思に何かの影響を与えることになっては私はまずかろう。というのは、非常に高いところもあるわけでございます。そうなりますと、また給与の問題のような感覚で受け取られては困りますので、こちらの財源措置はこうでございます、交付税では基準をこう見ておりますよと、ひとつそれを頭に置いてやってくれといって地方団体にお任せをするというのが、本来の自治省のとるべき態度ではなかろうか、こう思っております。しかし、何かの消防統計をどうせとらなければならない機会もございますから、そういったときに重要な問題だけはひとつ取りまとめてみるように努めてみたい、このように思います。
#20
○和田静夫君 次官、先ほど答弁いただきましたが、やはり国において適切な指導をするということが非常にいま大切でしょう。同時に、消防団員の処遇で、たとえば殉職消防団員の遺族の年金の改善だとか、あるいは義勇消防団員の事故手当の改善だとか、あるいは退職に伴うところの措置、そういう退職金、一言でいえば退職金の改善措置などというものについても、先ほどの御答弁は、今後一層の恒常的な努力をする、こういうふうに受けとめておいてよろしいですか。
#21
○政府委員(奥田敬和君) いまほど長官から答えたように、今後ともそういった形においては前向きに取り組むということは、そうおとりになって結構でございます。ただ、私が申し上げるのは、こういった義勇消防団員の果たす役割り、こういったボランティアのそういった形だけに甘えていっていいものであろうか、やはりこういった退職金あるいは勤続の長い方に対して、いまのところ、先ほども答弁いたしましたように、団長としての勤続二十年以上の方に当たる退職金が今度改善されましたけれども、最高三十万といったような状態でございます。こういったことも踏まえて、今後公務災害あるいは殉職というような形になられた方に対しては、もちろん今後ともこういった形の犠牲に対してはもう最善の形でお報いしなければいかぬことはもちろんでございますけれども、こういった平素の処遇に関しましても、先生御指摘のように、決して現状で満足しているわけてはございませんので、前向きに――前向きといういいかげんなことじゃなくて、逐年改善の方向で処遇改善に積極的に取り組みたいという意思でございます。
#22
○和田静夫君 昭和四十九年のこの消防法の改正によって、既存の建物についても消防法の設備基準が適用されることになりました。百貨店、地下街などについて五十二年四月から、そしてその他の建物については五十四年の四月から施行される。これらの法律が施行されることによって既存の建物についても設備基準が適用されることになって、百貨店、地下街などについてはいま申しましたように五十二年の四月。そうすると、これらの法律が施行されることによって、現在関係建物の所有者は改造等に非常に多額の経費を要する、そういう意味での苦しみがある、こう言われております。資金手当てに困っているところが多い。低利の国庫資金的なものを出すなど、国としても考えなければならない問題がこの辺にはやっぱり介在をするのではないだろうか。その点についてはどのように配慮をされるおつもりですか。
#23
○政府委員(松浦功君) おおよそ推定でございますが、四十九年度の消防法の改正で三千億に近い資金が必要になろうかというふうに考えております。これにつきましては、従前から環境衛生金融公庫、医療金融公庫、中小企業金融公庫、国民金融公庫、こういったところから融資を実施をいたしておりますが、さらに四十九年度からは日本開発銀行の中に安全対策に要する融資という枠を設けまして、そこからも融資をいたすことにいたしております。五十一年度においても相当枠をふやしておりますので、いまのところこれらの資金について足りないという声は余り聞いておりませんが、もしそういう声がございますれば、当庁でそれぞれについて融資が円滑に得られるように御協力を申し上げていきたいというつもりでおります。
#24
○安田隆明君 先ほど和田委員からいろいろ御質問出ておりましたが、いまの問題に関連するもう一つ先の問題で一言ただしたいと思うのですが、それは義勇消防団の問題であります。われわれ加賀とびということで、長い伝説と歴史で今日その歴史をつづってきているわけでありますが、私はこの義勇消防団がその団の維持、それから施設の整備等に相当な負担がかかっていることはこれは消防庁も御存じだと思います。その財源というものをどこに依存しているのか、こうなりますれば、いろいろそれは自治団体の単独な援助もあります。しかし、その当該地域のいわゆる町内会、あるいは村、いわゆる区でありますが、そういうところに非常にこれ依存している。これはわれわれ実体をそこにおりまして知っておるわけでありますが、そこで義勇消防団のいわゆる団員の位置づけというものについていま和田先生質問があったわけでありますが、その財源の配慮をしてくれている、応援をしてくれているいわゆる町内会というものを、これは区長というところもありますし、町内会長というのもあるわけでありますが、きょうは林局長もお見えでございますが、一体地方自治の行政の接点におるところの町会長あるいは区長、これを法的にどのように位置づけることができるのであろうか。私たち非常に地方行政をやっておりまして、ここに先輩たくさんお見えでございますし、奥田次官も地方行政担当しておられたわけでありますが、たとえば長い間いわゆる区長会の会長あるいは町会長として大きな実績を持った者を、永年の実績により国家の褒章条例に基づく褒章の手続をわれわれがとろうとした場合に、これは自治省は受けられるでしょうか。なぜならば法律の根拠がない、私はそういう解釈でいままでおるわけです。だからして、いわゆる区長会長とかあるいは町内会長とか、義勇消防団に大変な応援をしておるところのこれらの人々、こういうものをどのように自治省は評価しておるのであろうか。もう児童委員とか民生委員とかたくさん地域にこういう人たちはおりますけれども、これはみんな法律の根拠を持っておる。ところが区長会長とかあるいは町会長とか部落会長とか、そういう行政の全く接点におる人が何ら法的な根拠がない。私はここはひとつ自治省は考えてみなくちゃならぬのじゃないか、こう思う。だから、どのように評価しておるか、同時にまた今後どういうことを考えておられるのか、この点について、これは政務次官にお聞きする前に、林局長ちょうどお見えでございますから、私は質問通告してありませんが、関連してまずひとつこれただしておきたいと思います。
#25
○政府委員(林忠雄君) 自治の本体といいますか、末端とは言っても、非常に一番基礎の重要な役割りを果たしております市町村自治において、先生いま御指摘のように町内会というものが果たしている機能というのは、これは大変重要なものであると私は思います。現実にこれがどういう形で機能しているかはまさに自治体によって千差万別ではございますけれども、やはりこれなくして本当の地に足のついた自治はあり得ないだろう、そういう意味で、そういうものに対する評価は決して不当に私の方は軽視しているつもりは毛頭ございません。しかし、どこまで法的根拠を持たすかということが実はこれは大問題でございまして、戦時中一時それは強い法的根拠を持ったことがあり、戦後一時そういうものに対してはむしろ禁止というようなかっこうでそういう活動が法的に認められないというか、いわばタブーのようなかっこうで扱われた時代もございました。最近に至りまして、その活動の重要性と申しますか、そういうところに着目し、これに法的根拠を与えるべきだという御説も実は大変ございます。われわれもその町内会、部落会を今後どう法的に扱っていくかということについて毎年のようにいろいろな議論があり、研究はされておるものでございますけれども、ただ、一概にすべて上から下まで全部法律の網をかぶせるというか、一応法的根拠を与えればやっぱり勢い一つの画一的なものになるのでございますけれども、果たしてそれがいいのか。純粋の自治の営みのうちにそういう法的な、言ってみればかた苦しいという拘束がなくて、その団体の自主的と申しますか、まさに実情に合った運営の仕方をする、そういう余地があった方がいいのかということが、これなかなか結論の出ない、議論の大変尽きない問題でございますので、私たちの方はそういう重要性に着目して、常にそれについての研究と申しますか、怠ってはまいりませんですけれども、いま直ちにこれに法的根拠を与えるべきかどうかということについては、まだむしろ結論を出さないでおるというか、ないしは法的な拘束がないことがかえって実情に合う活動ができる余地があるんじゃないかという気も多分にいたしておるのです。そのこと自体は、この機能は大したことがないからとか、軽視という意味から、そういう意味で消極的なものではございませんので、ある程度自由に実情に合った動きをする余地がそういうむしろ法的規制のない部面にかえってあり得る面もあるのじゃないか、そういう立場から考えております。したがって、いま先生のちょっと例に引かれました長年のそういう功労者を表彰すると申しますか、そういうことについては、法的根拠がないからだめだということでは私はやっぱりいけないのではないかと存じまして、そういう者に対する扱い方は当然論議があってしかるべきだし、しかるべき処遇を得てもらうという必要があるのではないかと考えております。
#26
○安田隆明君 政務次官にも、私、いまちょっと林局長の答弁は不満なんでありますが、これはやはり本当にこの設置に当たって努力しておる、もう努めておるこれらの人たちの位置づけというものはもう一遍考え直してもらいたい、こういうことを私は要望し、政務次官の考え等をひとつ述べてもらいたいと思います。
#27
○政府委員(奥田敬和君) いま安田先生御指摘になったように、確かに正式な機関ではなくても自治体を実は支えておるもの、そういった形になると、大変町内会活動の盛んな府県がたくさんございます。私もこういった自治省の次官を拝命して以来、正式には表彰規定がなかなかむずかしい形、しかし、いま今日、行政局長も答弁しましたけれども、地域のコミュニティー活動、それも自主性があり特徴のあるものに育てなきゃいかぬと思いますので、いまほど言いましたように、何でもかんでも法で、上意下達と申しますか、余り官製の形になっていくコミュニティー活動も好ましくないし、かといって、これを全然自治体の育成の中でほったらかしておいていいものかというと大変疑問がございます。したがって、先般来、たとえば話は違いますけれども、こういった財政危機の中で神戸の婦人会あたりが大変神戸市の市債消化にも努力したりしたケースもございます。これなんかも一つの地域団体が地方のそういった財政問題に取り組んだ例でございますけれども、あるいは岐阜県とか石川県といったような大変町内会活動、区長会活動の盛んな地域がございます。これらに対して表彰あるいは何か位置づけるものがなかろうかということを、いま実は局長は答弁いたしませんでしたけれども検討いたしておりますし、またそのことの顕彰と申しますか、こういった形を全国にPRもしたいと思いますし、こういった形についても、いま現実に具体的な、どうしたら自主性を損なわないでそういう目的を達成できるだろうかということを、目下前向きに検討いたしております。
#28
○安田隆明君 いま、和田委員から御質問ございまして、松浦長官お話しございましたが、法改正に伴ういわゆる企業サイドから見た資金調達計画、この問題でちょっと触れてみたいと思いますけれども、いわゆる消防法の改正。そして、今度先般の国会で改正しましたこれに対する所要資金が約三千億といまお話しありました。それから、今度の建築基準法の改正、これに伴うまた企業負担というものが出てくる。それから公害関係の立法、これに伴う企業サイドの負担。それから公衆衛生管理。労働安全衛生法ですか、こういうものに伴う企業負担等々、最近の事故発生その他から見まして大変な立法改正が行われていることは御承知のとおりでありますが、そこで私は、これはもう企業の立地の上から避けられない、当然これは求むべきことであるからそれはそれとしておいて、それに対応する資金の裏づけと申しますか、これが果たして消防庁が考えているような量と質が整っているであろうかどうか、こういうところを私はちょっと疑問に思って関連質問に立っておるわけでございます。
 たとえて申しまするというと公害関係、それとそれなら消防の関係と対比してみまして、人命の上に立ってこれを考えるならば、これいずれも同じ立法趣旨であろうとこう思うわけであります。ところが、公害関係につきましては、御承知のとおり中小企業金融公庫、中小向きにつきましては無利子の資金まで用意しておる。それから、事業団融資につきましてもこれも無利子である。それなのに、この消防関係というものはどうして七分二厘あるいは七分三厘といういわゆる一般金利のものでこれに対応しなくちゃならないのであろうか。私はその辺に疑問を持つ。それから税の問題をとらえてみましょう。税の問題につきましても、公害関係につきましては、きのうも調査室から資料をちょっともらったんですが、消防とそれから公害とのこのハンディは大変な差がある。私こういうことを考えてみるというと、これはいわゆる行政目的は同じじゃないかと思うのですよ、人命尊重の上に立ってこういうことをやるとなれば私はこれは同じであるべきはずである。
 さて、なぜ同じくなっていないのであろうか、こう考えてみると、そこにやはり私たちは何か問題があるんだという考え方が出るわけです。それは、役所の仕組みというものに関係するのではなかろうか。きょうは通産省先ほど来ておられたけれども、立地公害局。これはやっぱり通産省の中においては事業団を持っておる。中小企業金融公庫を持っておる。これは大蔵との共管の関係もありますけれども、これらの関係で、役所の仕組み、同じ役所の中にそういう金融機関を持っておる。だからして、このような無利子でいっちゃったり、税関係はこれはちょっと入れるにしても、こういう差というものが出ることは何かそこにもあるのじゃないかなと、私はこう思うのです。自治省は金融機関を持っていない。
 松浦長官は、先ほど量の問題につきましてお話しございましたが、だから結論を申しまするというと、私は同じ取り扱いをなすべきであるという私の主張を理解、これについてどうでしょうか、松浦長官から御意見を拝聴いたしたい。
#29
○政府委員(松浦功君) ただいま御指摘になられましたような一面私もあろうかと思います。ただ、基本的にやや違いますのは、公害というのはその設備等がないと直ちに住民に影響が及ぶ、そういう問題でございます。われわれの方で規制をいたしておりますものは、これをやらないと企業の設備そのものが事故が起きたときに吹っ飛んでしまう、そういう感覚でやや差がつけられているのではないかと私は思うのでございますけれども、しかし、いずれにいたしましても国民の財産、生命、これに影響が及ぶ問題であることは当然でございます。せっかくいただきました御指摘でございますので、今後できる限り公害融資に近づけるように努力をしていくという姿勢は当然とるべきであろうというふうに考えております。
#30
○安田隆明君 もう一つだけ。
#31
○委員長(上田稔君) 安田君、関連ですから短く。
#32
○安田隆明君 それじゃ済みませんが、政務次官いまお聞きのとおりでございまして、私、これ各省庁いろんな立場があるわけでありますが、だから結局求めるのはこれは自治省が求めるのであって、どうかひとつ政務次官会議などで政務次官の方から各省政務次官に、こういうことが非常に行き渡ってない、だから何とかこれに協力要請するようなことをひとつ計らっていただきたいという要望を申し上げて終わります。
#33
○和田静夫君 今回の消防法の改正は別途提案、すでに成立をいたしました海洋汚染防止法の改正法などとともに、昭和四十九年十二月の例の三菱石油水島製油所の重油の流出事故を契機にとられた災害防止対策、すなわち一連の各種行政措置や立法措置のいわば大きな締めくくりであります。そこで、まず屋外タンク貯蔵所の保安点検に関する四十九年十二月二十八日の消防庁次長示達、いわゆる緊急点検ですね、その結果については昨年二月二日に自治大臣から閣議に報告をされていますが、消防法改正等に対していろいろ物を考える場合に、この点検の結果というのは大変重要でありまするので、ここのところをちょっと報告をしていただきたいと思います。
#34
○政府委員(田中和夫君) 一万キロリッター以上のタンクの保安点検の結果がまとまっておりますが、検査対象の総数が二千六百九十七、一万キロリッター以上のタンクがございまして、その中で著しい不等沈下のあったタンクが百九基、そのうちでタンクの内部の開放検査を実施したものが九十九、残りまだ実施してないものが十基、それから、その百九基の中で基礎修正が必要だというふうに判定されましたものが十九基、その中でまだ基礎修正を行ってないというものが十四基というような結果になっております。
#35
○和田静夫君 そこで緊急点検について、昨年の五月の二十日の「屋外タンク貯蔵所の保安点検等に関する基準について」という消防庁予防課長の通達が出されている。いま言われました不等沈下の著しいタンクについては通達に示す基準にのっとった措置を講じた上でタンクを使用されたい、こういう指導がされているわけですが、その通達のポイントは何ですか。
#36
○政府委員(田中和夫君) 既設のタンクと建設中のタンクに分けまして、既設のタンクについての保安点検のやり方、あるいは基礎修正のやり方、あるいは建設中のタンクについてどういう試験を実施したらいいか、沈下の測定等についてどういうふうにやったらいいかというような、そのやり方を示したというのがその内容でございます。
#37
○和田静夫君 そこで全国消防長会は昭和五十年十月七日、当時の佐々木消防庁長官に対して、「屋外タンク貯蔵所の保安点検等に関する基準の運用について」は沈下値の測定方法あるいは解釈が不明確であるという指摘を前提にして、「細部基準を可及的速やかに示されたい」ということと、現地消防機関から問い合わせがあった場合には早急に指示をすることを要望していますね。どういう点がこれは問題になったのですか。細部基準を出されましたか。またどういう問い合わせがあって、どう答えられましたか。
#38
○政府委員(田中和夫君) いま先生御指摘のように、全国消防長会から、その通達の運用上必要と認められる細部の基準をなるべく早く示してほしいというような要望がございまして、それに対しまして、ことしの、本年早々に指示をいたしております。その内容は、たとえば不等沈下が二百分の一というその計測の仕方とか、あるいは厚みを測定する、側板とか底板の厚みを測定する、その厚みの測定の個所をどの辺をやったらいいかとか、あるいは真空試験というようなことを行うのだそうでありますが、その試験のやり方とか、そういう技術的な細部にわたるものでございます。
#39
○和田静夫君 私、どうも消防庁が通達などを出されるときに、この現場の消防機関の意見を事前によくくみ取られない面があるのではないだろうかということを思うのです。あの三石の重油流出事故についても、当時各地の水を張った試験の結果などを消防庁が十分把握をして、検査基準などに関して適切な措置を講じておったならばあるいは事故が未然に防がれたのではなかろうかという説もあった。で、基準を示した、しかし現地機関はそのとおりの運用になったのかならないのかはっきりしない。でき得なかったものがある。運用にとにかくとどまってしまった。そういう結果にどうしてなるんだろうか。現場の意見を積極的にくみ上げるという姿勢、これがもっと消防行政で大切にされなきゃならぬと思いますが、そうお考えになりませんか。
#40
○政府委員(松浦功君) 基本的な方向の問題でございますので私からお答えを申し上げますが、正直な話申し上げて、あるいはおしかりを受けるかもしれませんが、現在一番この種の能力を持っておると考えられまする東京消防庁、ここにおきましても、技術者の水準というものは、急に起こってまいりました行政でございますので、きわめて低いわけでございます。私どもも十分現場の意見を聞くということで、問題についてはいろいろ照会を求めますけれども、出てまいりましたものはまるでかけ違った数値が出てきたり、方向が出てきたりするわけでございます。たとえば一つの例を申し上げますと、タンクについてどのぐらいに一度検査をしたらいいだろうか、現場ではどう思うかということをお聞きすると、十年に一度でよろしい、あるいは五年に一度でなきゃいかぬ、あるいは毎年じゃなきゃいかぬ、もうぱらぱらの意見が出てまいります。と申しますのは、やはりこの種の問題につきましては、私どもが検査協会をつくりましても、衆議院でもいろいろ御指摘をいただいたのでございますが、優秀な技術者が集められるのか、金のわらじで一生懸命探しますと、こう申し上げているのが実情でございます。そこいらの状況を十分御理解をいただきますならば、現在の段階ではそういうかけ違った結果が出てくることも私はやむを得ないのではなかろうか、こういう気持ちでおります。将来にわたって私どもの消防庁及び、できまする協会の高技術水準というものを維持すると同時に、その技術水準というものがある程度各地方公共団体に広がっていく、こういう体制をとりますれば、ただいま先生から御指摘をいただきましたように、地方団体の意見が聞かれてないのではないかとか、あるいは地方団体が非常にたびたびの通達で混乱をしているではないかと、そういった問題は起きなくなるのではなかろうかというふうに考えます。現在の段階では、恐らく先生にお尋ねをいただいても、各地方公共団体自身がこの問題についてしんから自信を持った結論というものを持ち得るほどの技術水準にない、このことだけを申し上げて御了解をいただきたいと思います。それが決していいわけではございません。早く判断能力を持てるように私どもは技術者の養成をしていかなけりゃならぬ、こう考えておりますので、御了解をいただきたいと思います。
#41
○和田静夫君 次、昨年十二月十八日、三石のタンク事故について、事故原因調査委員会の調査報告がなされています。その中には、当時の事故状況などの報告も含まれていると思うんですが、今後の保安対策としてどういう事柄が必要なのか、そういう提言はありましたか。
#42
○政府委員(松浦功君) 十二月十八日の三菱の事故、それの原因調査委員会から消防庁に提出をされました報告書、要約いたしますと、四つの点に要約できるかと思います。
 一つは、タンクの基礎及び本体についての技術基準を強化しろ、基礎及び本体について。
 それから二番目には、防油提の基準を強化しろと、それに、あわせてその他流出防止に役立つ措置を講じろと。
 三番目は、非破壊検査の実施を義務づけること及び中立的な検査機関を設置しろと。
 四番目が、保安規制基準について根本的な検討を加えなさい。
 この四点に要約されるかと存じます。
#43
○和田静夫君 五十一年の一月十六日の「屋外タンク貯蔵所の規制に関する運用基準等について」というこの消防庁次長通達、通常暫定基準と言われているようでありますが、この内容と、さきの事故調査委員会の報告との関連といいますか、それはどういうものを取り入れているわけですか。
 それから、もう時間の関係もありますから……。
 通達の中には、行政指導にゆだねられる事項、政令改正を要する事項、省令改正を要する事項、いろいろの事項が含まれていますし、また、防油堤に関する部分のように、去る三月三十一日の省令、つまり危険物の規制に関する規則の改正が行われたものもあります。通達のうち、行政指導で済むものは何か、政令改正を要する事項は何か、省令改正を要する事項は何か、これははっきりいたしますか。
#44
○政府委員(松浦功君) 事故原因調査委員会から御指摘のありましたもののうち、タンクの基礎及び本体についての基準強化、それから防油堤の基準強化、その他流出防止措置を講ずること、それから保安規制基準について根本的検討を加える、この三つを踏まえて、先ほど御指摘がございましたような暫定基準というものを考えたわけでございます。残りますのが、四つのうち一つでございまして、それは非破壊検査の実施を義務づけること及び中立的検査機関を設置すること、これは今回の法律で御審議をお願いしておる、こういうふうに御理解をいただいて結構かと考えます。
 さらに、政省令の問題でございますが、暫定基準のうち、保安距離については政令の改正、それから保有空地については省令の改正、タンク本体及び基礎については政令及び省令で改正を行う予定でございまして、これらの改正時期に合わせて、施行通達をもって十分内容については細かい指導をいたしたい、このように考えます。
 なお、防油堤の基準は、先生から御指摘がございましたように、三月三十一日付の省令改正、四月一日から施行して、その運用についてはすでに通達をもって指導をいたしているところでございます。
#45
○和田静夫君 そこでこの暫定基準に関連して、他の、政省令の改正の必要があるものといま御答弁がありましたが、これは大体いつごろまでにやられるわけですか。
#46
○政府委員(松浦功君) 近々あらかたのものは整えるつもりでございます。近々といいますと、六月の初旬、大臣から御答弁のございました法施行の時期までには間に合わせたいと考えております。若干、一部残りますものがございますが、これも、タンクの基礎地盤の問題――タンクの本体と基礎の問題につきましてはまだいろいろ議論がございまして、検査を実施をいたしますのは、当協会ができまして、来年の一月を目途にいたしております。それまでにはきちっとしたものを出したい、こう考えております。
#47
○和田静夫君 暫定基準によりますと、この既存の防油堤の設置及び改造に関する事項はおおむね五年以内に行わなければならぬという経過措置があるんですが、この五年というのはどういう理由ですか。
#48
○政府委員(田中和夫君) この経過期間を置きましたのは、その間、防油堤を改造いたしますにしても、タンクから油を抜きましてそれが改造をしなきゃいかぬ、そうでないと油が入ったままで防油堤をつくるというようなことになりますと、その間に事故があったら大変だというようなことで、そういった操作、操業のやりくりをしながら防油堤の改造をやるというようなことがありますので、五年ぐらいの期間は必要ではないかということに考えたわけでございます。
#49
○和田静夫君 先ほども述べました四十九年の消防法の改正で、既存の特定建物についても所要の消防用施設を設置させるということにした際に、特定防火対象物のうち、百貨店、地下街等については五十二年の四月一日から、その他については五十四年の四月一日から施行することにしたわけですね。つまり、この費用とか工事とか、いろいろな関係でそれ相当の準備期間は必要ではあるが、緊急性の強いものはそうした中でもなるべく早く施行しようという考え方が出ているわけでしょう。そうすると、防油堤の経過期間五年というのは、三菱事故などの例を見ても、その被害の及ぶ範囲などから考えて大変私は長過ぎるのではないだろうかと思うんですがね。そうはお思いになりませんか。
#50
○政府委員(田中和夫君) 先ほどお話しのございました遡及適用の消防設備の問題は、新しくスプリンクラーその他を設置するというわけでございますが、この防油堤の問題は、現在すでに防油堤が一応のものはあるわけでございまして、それを新しい基準に照らして改造していくという性格のものでございます。たくさんあります中で、全部が五年いっぱいいっぱいの経過期間を使って改造すればいいというのでなしに、五年の間には全部を改造しなきゃいかぬということでございますので、それぐらいの期間は置いておきませんと、なかなか実効が期しがたいのではないかと。油が入ったままで防油堤を改造しなきゃいかぬと、改造している間に事故があった場合のこと等を考えますと、やはり少し問題ではないかということを考えまして五年にいたしたわけでございます。
#51
○和田静夫君 それじゃなるべく急がせるということが趣旨ですね。
 いま提出されている法案の骨子は、先ほど大臣提案がありましたが、第一は屋外タンクについて、従来行われている完成検査のほか、完成の前において、すなわち工事の途中の方が検査しやすい特定事項について完成前の検査を行うことと、それから第二は、屋外タンク貯蔵所に係る検査等を行う保安技術協会を設置することにあると考えますが、この協会設立認可の申請に関する規定、十六条の十七ですね、これはこの法律の公布の日から九カ月以内の政令で定める日に施行をするということになっているわけですね。まず、法律が近く成立すると考えまして、前提にしまして、この法律上は来年二月ごろまでには申請が出されることになりましょうか。それでいいですか。
#52
○政府委員(松浦功君) これは非常にいろいろの問題があるわけでございますが、先ほど和田先生にお答えを申し上げましたように、私どもは一月からもう協会の営業を開始させてやりたい。タンクの基準等の問題も現在着々学者先生等の御意見を承りながら進めておりますが、これもいますぐできるわけではございませんが、ともかく来年の一月までにはきちんとしたものを間に合わせて、その基準というものをもとにして、この法律を御成立させていただきますならば、当協会が現実に委託を受けて活動できるような状況に持っていきたい、こう考えております。急ぐことだからもっと早くというお説もあろうかと思いますが、職員自体を集めることにも非常に大変な問題がございます。そういった点を考慮いたしまして私どもは目標に一月ぐらいを定めておりますので、十月ぐらいには設立認可を自治大臣が行えるようにいたしたいということで、この法案を御許可いただきますならば手続を進めさせていただきたい、こう考えております。
#53
○和田静夫君 この協会の運営のさしあたっての運用資金なり所要の職員数あるいは役職員の給与体系、給与水準、これは自治大臣の設立認可の際に問題となるべき事項ですね。そうすると、ここのところはどういうふうにお考えなんですか。
#54
○政府委員(松浦功君) 資金の問題につきましては、これは後ほども恐らく和田先生から御指摘があるのではないかと思っておりますが、これは機関委任事務という形のものでございますので、地方団体に自己の財源を持ち出させることは絶対に避けたいというのが基本的な態度でございます。したがって、検査手数料というものを市町村が条例で定めて、その検査手数料の範囲内で当協会に受託手数料を払えば技術的に審査をしてもらえるという仕組みでまいりたいというふうに考えております。ただ、当初は初度調弁、そういったものに金がかかりますので、一時、銀行あるいは損保協会等から金を借り入れて、それを将来計画的に返還をしていくという方式をとりたいと考えております。
 職員といたしましては、当初は五十名ないし六十名ぐらいを予定をいたしておりますが、最終的には百人近いものに相なると私は考えております。これらの職員の採用につきましては、なかなか難点があろうかと思いますが、各地方公共団体あるいは国、こういったところの高度の技術を持った方を御割愛願うとか、いろいろの方法を考えていかなければならないと思います。
 なお、参考までに申し上げておきたいと思いますが、現在海事協会というものがありまして、船の検査について相当の高度の技術を持った職員が集まっておるようでございます。ただいま造船業界がこういう事情でございますので、まあ船とタンクというのは非常に似通ったところがございます、そういう方を応援させてもいいというお申し出もございます。それらの職員の中から、こういった公正中立な機関の職員として十分働き得るものがございますれば、こういったものも御協力をいただいていきたいというふうに考えております。
 なお、処遇の問題につきましては、私どももいろいろ考えなければならない問題があると思いますが、十分職員が意欲的になおかついろいろ問題を起こすことのないような待遇ということを考えて、これらを、協会が世間に対していろいろと批判を受けることのないように十分配慮してまいりたいということを考えております。
#55
○和田静夫君 一言で言ってみて、借金で発足するということにいまなりますね。そうしたことで責任ある検査体制が確立できると確信をされていますか。
#56
○政府委員(松浦功君) 打ち割った話でございますが、私ども実際に当協会が受託手数料としてどれだけの手数料を取れば運営できるのかということはきちっと積算をいたします。受託手数料が百八十万円、平均一件について必要であるということを考えれば、市町村のほうの手数料は二百万に定めていただく、これは打ち明けた話でございます。こういう積算をいたしますので、検査件数に狂いがない限りにおいては、算術的に答えは明確に出てくるわけでございます。そういう形で受託手数料以上に手数料を決めて、市町村の実際審査事務に要する経費もその中で賄っていただくという形で計算をしてまいります。したがって、私どもとしてはこれらの経理問題あるいは協会の財政基盤こういった問題については十分確信を持っております。また先生方から御批判をいただかないように運営していくように努力をいたしたいと考えております。
#57
○和田静夫君 そうしますと、受託料、手数料、それ、自治大臣がお決めになるということですね。だとすると、これは法律上の根拠規定はどういうことになるのですか。
#58
○政府委員(田中和夫君) いまの市町村の手数料の関係はこれは政令でございます。それからいまの受託料の関係は自治大臣の承認を受けるようにしたい、こう考えております。
#59
○和田静夫君 ちょっと例示的に何かいまお考えになっている事務を挙げて、そうしてこの受託料金の額、何か構想ありますか。
#60
○政府委員(松浦功君) たとえば一万キロのタンクの検査をしている――私どもいまおおむね中間の検査でございますが、これは百万程度ということを考えております。それに市町村の実態をよくお伺いをして、その上にどれだけ積むかという検討をすれば算術的にはきちんと計算が合う、こういうことになるわけでございます。
#61
○和田静夫君 ちょっと若干話がそれますがね。現在の消防設備士免状書きかえ手数料それから再交付手数料、これ幾らですか。
#62
○政府委員(松浦功君) 試験手数料は、甲種消防設備士で千五百円、それから乙種で千円、免状交付手数料が八百円、書きかえが二百円、再交付が四百円、こういうことになっております。
#63
○和田静夫君 そこで知事会の調査では、この間もお話が知事会からありましたが、実際の必要経費は、たとえば二百円に対して四百四十円それから四百円に対して七百五十円である、何とか改善をしてくれという要望が出ています。消防法施行令を改正するおつもりがありますか。
#64
○政府委員(松浦功君) 試験手数料は四十一年に定められたものでございます。交付手数料、書きかえ手数料等は四十九年に改定をいたしております。全般の経済情勢から見て、私どもは検討する余地が非常にある。むしろ、先生御指摘のように、前向きにもう少し引き上げるということを積極的に検討すべき時期に来ているだろうというふうに考えます。いまここでどうするということは申し上げませんが、ほかに、いま申し上げましたような市町村のタンクの検査手数料等も定める必要があるわけでございますので、それらの時期に全面的に消防関係の手数料を一度洗い直してみたいという気持でおりますので、いましばらく時間をおかしいただきたい、こう思います。
#65
○和田静夫君 改正法の十一条の二に、「政令で定める工事の工程ごとに、」ということがございますが、「政令で定める工事の工程」とはどういうことを予定されているわけですか。
#66
○政府委員(田中和夫君) 千キロリットル以上の屋外貯蔵タンクの本体検査前の基礎工事及びタンク本体に配管その他をいたします前のタンク本体工事の工程ということに考えております。
#67
○和田静夫君 この政正法十一条の三の規定によりますと、市町村長等は、政令で定める屋外タンク貯蔵所の設置について、当該施設の構造、設備に関する事項で政令で定めるものが技術上の基準に適合するかどうか、つまり設計段階での審査並びに完成検査前の検査について政令で定める特定事項が技術上の基準に適合するかどうかの審査をみずから行わずに危険物保安技術協会に委託できるとしていますね。そうすると、十一条のこの特定事項に係る政令とは、これは何を規定するのですか、また十一条の三、第一号の政令、これは二つ出てくるが、何を政令に書くのですか。また同条第二号の政令、これもまた二つ出てくるのですが、これも同様の質問。
#68
○政府委員(田中和夫君) 十一条の二の方は、先ほど申し上げましたように千キロリッター以上の屋外貯蔵タンクの基礎工事あるいは完成前の本体工事、十一条の三の方もタンクの基礎及びタンク本体構造に関する事項ということで現在考えております。
#69
○和田静夫君 市町村長等は協会に委託できるとありますね。「委託」という用語はどういう意味ですか。
#70
○政府委員(田中和夫君) 一種の請負契約だと思います、法律上は。
#71
○和田静夫君 自治法の百五十三条には「委任」という文言がありますね。また同法の二百五十二条には「委託」という文言がある。そうすると、委任といい委託といい、自治省関係者の解説によりますと、いずれも委任者、委託者が委任ないし委託した法律行為、またはこれに伴う事実行為についてその範囲でみずからの権限を失う場合に用いられているとされていましょう。そうすると、協会の受託事務は、事柄の性質は請負的――いま請負契約といわれた請負的なものですから、審査の依頼ぐらいの表現で済まされるのじゃないですか、これは。
#72
○政府委員(松浦功君) いろいろ「委任」「委託」という言葉のあやもあろうかと思いますが、最終的には法制局でこの表現でよかろうということになったわけでございますが、私どもの考え方としては、ごく常識的に言うと、「委任」という方はどちらかというと判断まで向こうにゆだねる、そういった意味合いを含んだものであって、「委託」という場合はどちらかというと事実行為をまとめてやってもらう、こういう感じのように私は受け取っておるわけでございます。たとえば、ある団体からある団体に道路工事の委託をする、こういうことがあるわけです。逆に言えば受託工事というわけでございます。それはもう設計書も何もかもでき上がっておって、それに基づいて常に工事をするというだけ、こういう形。私どもも、今回の協会に対する委託というのは、それぞれ法令で定められた検査を技術的にこういう結果であるということを求めるというだけであって、その求められた団体である協会がこういう結果でございますという結論を委託をした者にお返しをするわけです。それに基づいて果たして合格であるか合格でないかということは市町村長が別に決められる、こういう気持でおるわけでございます。そういう念願を含めて私は「委託」という言葉を使った、こういうふうに理解をいたしております。したがって全部市町村長のかわりをこれが行うのではないのであって、検査の事実上の内容というものを協会がかわってやって、その結果を市町村長に報告をする、それに要する経費について受託手数料をいただきますと、こういう仕組みというふうにお考えいただきたい。これは、言うならば請負契約ということに平ったく言えばなると、こういうことだろうと思っております。
#73
○和田静夫君 そうすると、たとえばもっとちょっと考えてみまして、協会が行う審査にはそれ相応の技術的能力が必要ですね。必要ではあるが、たとえば消防問題、大学の研究室が非常に充実をする、将来にわたって。そういう場合もあるでしょうし、あるいはその他の団体、あるいは現在存在しなくても、将来にわたっては、いま言ったような相応の技術的能力を持った会社が設立されないという保証もない。されるかもしれない。そこでそれらのものに、協会に依頼する、委託すると同様の、同種の審査を市町村長が依頼するということも、これは法律上は可能ですね。
#74
○政府委員(松浦功君) たとえば東京都、大阪、川崎というような団体が非常に高度の技術者を養成をして自分でやれるという場合には、何ら法的に委託をしなければならない義務が生ずるようにはなっておりません。また、ほかの団体ができて、そこの方が安いから委託をするということも法律的には禁止されておりません。ただその場合には、この保安協会という名前は使っちゃいけませんよと、これは法律に書いてあるわけです。それだけの違いであろうかと思います。ただ私どもとしては、各自治体にそれだけの能力を持った技術者が養成されることは大いに望んでおりますし、またそういう方向で努力をいたします。しかし、現実の個々の検査というものを各団体がやるということは、非常に財政的にも不経済になってくるわけなんです。同じ機械を幾つもよけい持たなきゃならぬ、こういうことにもなります。そういうことから、行政的には私どもは、当協会に非破壊検査なら非破壊検査の委託をしてもらうということが全面的、統一的な基準で当協会の技術者がながめられるという意味からもその方がよかろう。その協会から提出されました資料を、この数字自体はもうそれはインチキはないものという前提でございますけれども、果たしてそれで検査に合格させていいかどうかという判断、その判断を持った職員が各自治体に養成されるということが最も望ましい。というのは、本当に技術的な検査だけを協会がやります、それに基づいてのタンクの合格か不合格かという判断は行政機関がきちんとした行政能力を持って、技術能力を持ってやります、こういうことになるのが一番経済的であり合理的であろうかというふうに考えます。しかし先生おっしゃられたように、法律的には決して当協会に全部を任せなければならないというふうな仕組みはいたしておりません。将来、本当に地方団体が能率的にやれるような形になれば、この当協会というものの存在が無意味になるという場合も法律的にはあり得るというふうに考えております。
#75
○和田静夫君 きのう京都で七大都市市長会議が行われて、私もちょっと昨晩と、けさ一番で乗ってくるまでいろいろお聞きしてきましたが、きょう消防法の論議があるんだという話をしておったら、たとえば、いまお話があった川崎だとか横浜とか、おれのところは自分のところで審査する能力を持っている。そうすると、京都の市長はどうだ、あるいは神戸の市長どうだ、おれのところへ委託して、協会へ委託する必要ないじゃないかと、まあ、それは全く雑談の中に出ていた話でありますが、それも法律上は可能ですね。
#76
○政府委員(松浦功君) ある団体が、ある地方公共団体に委託する、これは契約関係が成立すれば当然に法律的に可能でございます。
#77
○和田静夫君 さきにちょっと触れましたように、自治法その他の法律には、自治体ないし首長及び行政機関の事務の委託や委任について規定したものがいろいろありますが、相手が民間団体等である場合には規定したものがないように思うのですね。で、民間団体といっても公益的なものもあるし、あるいは営利的なものもあると思いますが、規定がなくても事務の委託ができる場合はいろいろあります。そうすると、公益的事務でも私法上の契約になじむものなどがその例ですが、いま論議の対象となっている屋外タンク設置の審査に係る事務などのものもこの一例でしょう。しかしその反面、行政実例などでは、行政事務については委託できないという例もありますね。
 そこで行政局長、伺いたいんですが、自治体や首長の事務とされるものについて、どういうものが民間団体に委託できるのか。一般的な基準ございますか、これ。
#78
○政府委員(林忠雄君) これは自治体ないし自治体の付属法例に基づく基準というものではないのだと存じております。現在地方団体が事務、事業を民間に委託するというケースはこれ間々あるわけでございますけれども、その場合は、行政権限の行使というようなものを含んだものでなくて、技術上の、何と申しますか作業、そういったものを委託するということになる。行政権限の行使までも含んだ場合、これは「委任」と「委託」と二つの言葉がございますけれども、たとえば自治法の二百五十二条の十四に「事務の委託」という規定がございまして、ある地方公共団体が別の地方公共団体に事務を委託する、これの根拠がございますが、この場合は行政権限の行使そのものまで相手に移り、その場合の委託の効果というものが法律にはっきり書いてございますから、これはむしろ委任に近い感覚でその行政権限の行使までも全部含めて仕事の実施を頼む。ところが、民間に委託する場合はそうではございませんで、いまの消防の検査も同じでございますが、検査という実務をどこかへ頼みますけれども、その結果に基づいて合格であるか不合格であるかというのを判定するのは行政主体そのものが判定する。そういう意味で法律上の権限の移動は全然ございませんで、実際の実行行為だけを民間に頼む。このケースは非常にたくさんあると思いますし、これはどういうものを委託していいかいけないかという基準があるわけはございませんので、その実態に即して、地方団体自体がやるよりも能率が上がるとか、経費が安く上るとか、住民の福祉のためにいいとかいうものについて個々に判断して委託をされるものになると思います。
 そういうわけでございますので、いま委託の基準があるかという御質問に対しては、個々に定まった特定のものはない。しかしその中身は、物事の事実上の行為だけである。一応こう考えて大体構わないのではないかと考えております。
#79
○和田静夫君 たとえば、もっと具体的に言ってみてください。戸籍事務はどうですか。あるいは税務事務はどうなりますか。
#80
○政府委員(林忠雄君) 戸籍事務ですけれども、戸籍の証明とかそういったようなものは委託はできない。ところが、証明をするためのプリントをとるその印刷と申しますか、そういうものは実行行為ですから、仮に民間に請負契約をさしても構わないのじゃ、ないか。
 それからいま二番目におっしゃいましたのは税務ですか、これも賦課徴収とかあるいは滞納処分とかいう権限の行使は委託できないけれども、滞納処分に際して、そこにあるものを運ぶために民間の運輸会社に頼んで品物を持ってくるということは委託できる、こういうふうに考えざるを得ないと思います。
#81
○和田静夫君 ここのところはもう少し別の機会に……。
 かなり時間が制限されましたから、論議を一遍してみないといかぬと思っておったのですが、今度の国会を通じて行政局長といろいろやりとりする機会がなかったものですから、ちょっとだけでいいですが、団体別のラスパイレス指数ですね、これはことしはまだ全団体のものは出ていませんが、これはなぜですか。
#82
○政府委員(林忠雄君) 大体例年四月一日現在のラスパイレス指数を給与実態調査の形でいたしますので、これが大体出そろいますのは九月ぐらいだと思っております。
#83
○和田静夫君 昨年は一月末ごろに中間発表までおやりになって、ということがありましたね。ことしはラス指数はもう用済みだから出さないのだと、こういうことですか。
#84
○政府委員(林忠雄君) ちょっと記憶、忘れたのですが、昨年は、昨年の四月一日ぐらいの分をたしか少し発表がおくれてことしの一月になったのかと存じます。それでことしの四月一日の分は、実は昨年の給与の是正、各団体でいろいろ行われましたのが反映して出てまいりますのがことしの四月一日分のラスパイレスでございますが、これはわれわれがつかむことができるのは、全体として見る場合に九月の末だと思いますので、まあその時点で発表するかどうかという問題にぶつかるわけでございます。
#85
○和田静夫君 これは当然私衆参両院で求めまして、そして資料として提出を、前はいただいたわけですから、ことしもここで要求をしておけばまとまった時点ではいただけますか。
#86
○政府委員(林忠雄君) 現在給与行政の指導と申しますか、それぞれの団体が自分の給与を水準を判定するのにラスパイレスを使うという形でやっておりますので、ことしのものがまとまればこれは公にしないという理由は私はないと思っております。
#87
○和田静夫君 わかりました。まとまらないうちに少しずつぼつぼつともらいに行っても、すぐ出したっていいじゃないですか。いいでしょう、それはまたそこはいいことにしておいて。
#88
○政府委員(林忠雄君) 個別によく御相談さしていただきます。全体としてまとまるのは九月かあるいは十月だと思いますけれども、もちろんその過程において私の方にわかり得ることはいろいろあると思いますが、それについては、お問い合わせがあれば個別によく御相談さしていただきます。
#89
○和田静夫君 四十九年四月一日、五十年四月一日のこの全団体の平均ラス指数及び三月の人事委員会事務局長会議で御発言になった五十一年四月一日のラス指数の見通しですね、これはいまお教え願えますか。
#90
○政府委員(林忠雄君) そのときも私はたしか数字ではほとんど申し上げなくて、四十九年と五十年の間ではラス指数はほとんど相違がなかった。これは給与の是正が実際行われたのが五十年度でございますので、四十九と五十は余り差がない。ところが五十年度では、地方団体の相当の団体で給与の水準適正化の動きがございましたので、五十一年の四月一日には平均としてもそれは何がしか出るであろう、二ないし三ぐらいの変動があるだろうという程度のことは申し上げたと思いますが、現在つかまえているのはそれ以上のものはございません。
#91
○和田静夫君 平均的には二ないし三の変動はあるだろうという、そのときの御発言はそうなんです。それをまあここでいま追認されたというふうにとっておいていいですね。
#92
○政府委員(林忠雄君) これは非常に大ざっぱな推計でございます、全体の平均その他をとっておりませんのですから。格づけを一号下につける、あるいは定期昇給を十二カ月延伸するというと、通常の定期昇給の幅からしてラスに及ぼす影響が二ないし三である。そこでその程度だというのは、あるいは全団体を平均してみるとその程度の是正が行われたかという程度の非常に大ざっぱな推算でございますので、実際にはこの四月一日のをとってみない限り、果たしてそれが二を必ず上回るかということも言えないと思います。
#93
○和田静夫君 改正法第十六条の二十九では、役員の営利事業への就業禁止が規定をされています。ただし書きでは、自治大臣の承認を得ればこの限りではないとあるのですが、日本消防検定協会に関する現行の消防法の二十一条の三十では、非常勤役員についてのみ大臣の承認により営利事業への就任が認められている。どうして規定をこれは違えたわけですか。
#94
○政府委員(田中和夫君) 今回の改正法にありますただし書きは、このただし書きを適用いたしましても、兼職を認めましても、職務専念に支障がない、あるいは職務の中立、公正さを保つ上で支障がないというときにはいいのではないかということでこういう規定を置いたわけでございますが、最近設立されております特殊法人や認可法人は、一般的にこの規定と同様の規定を置くのが大体の例になっております。ただ、いまお話しのございました検定協会につきましては、これは昭和三十九年のことでございますが、その検定の内容が消火器等の業者の業績のいかんに非常に大きな影響がある、きわめて密接な影響があるというようなことで、非常勤の理事に限っては兼職の禁止を解くことがあるけれども、常勤についてはこういうただし書きの規定を置かなかった。やや厳しく検定協会の場合には規定されておるということでございます。
#95
○和田静夫君 改正法十六条の三十三では、役職員は、「罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。」と、職務執行の公正や秘密の保持などが要求されているわけです。検定協会の規定とこれ同様にすべきではないんですか。
#96
○政府委員(田中和夫君) いま申し上げましたように、最近同じような、下水道事業団とか、あるいは高圧ガスの保安協会とか、いろんな類似の機関があるわけでございますが、それらが大体これと同様の規定になっておりまして、法制局の段階でもこういうことでいいのではないかということであったわけでございます。検定協会の方は、先ほど申しましたように、昭和三十九年に設立されたわけでございますが、この規定よりは厳しくなっておりますことは御指摘のとおりでございます。
#97
○政府委員(松浦功君) ただいま次長から御説明申し上げたとおり、これが実情でございます。いわば例文という形で、他のものとの均衡をとって規定を入れたわけでございます。しかし、運用に当たりましては、私はもっと厳しく運用をしていきたいというふうに考えておりますので、御了解を賜りたいと思います。
#98
○和田静夫君 危険物規制の行政は、これは国の事務ですね。市町村長等に機関委任された事務だと説明がされているわけでありますが、今回の改正では、保安技術協会が市町村長等から委託を受けて行う事務ですね。これは市町村にそれを実施する能力が、先ほど来お話がありますように十分でない。あるいは各自治体にやらせたのでは事務を処理するに必要な経費が膨大になり、ロスが大きい、したがって協会にやらせた方がよい、まあいろいろ挙げて、協会設立の理由とされているわけですが、しかし、危険物規制行政というのは本来国の事務なのですから、市町村長等に行わせることが適切でないと主張をされ、それを理由とされるのならば、一遍当該部分の事務を国に引き上げて、国みずからが行うというような措置がとられるべきじゃないですか。
#99
○政府委員(松浦功君) 理論的には、まさに御指摘の考え方は一つの筋の通った考え方だと私も思います。ただ、実際問題として、国の機関というものを新たに設けて国の事務としてこれをやるということは、一つの方法であるにしても、やはり自治というものを、日ごろ和田先生からもいろいろ私どもは御教授を願っておりますように、できる限り市町村長あるいは都道府県知事の権限でやらせるということの方が、当該地域の実情をも十分理解しながらやるわけでございますから、より住民に近い行政ができるだろうという自治の基本観念から、こちらに吸い上げるということは、自治省当局の口からはなかなか言い出しにくいわけでございます。その辺のところを御理解をいただければ幸せだと思います。
#100
○和田静夫君 ここのところやっぱりどうしてもひっかかるので、常日ごろ自治の本旨については消防庁長官以下自治省官僚の皆さんのお書きになっていることを忠実に読んで、そのままのことを言っているだけでありまして、ところが委員会の論議になると、どうもそちらの方ですっと変わることがあるので困るのですが、新たに事務がふえるわけなんですね。したがって、だれかが処理しなければならないし、経費もそれだけかかる。国がやるか、自治体がやるか、特殊法人や民間諸団体に依頼するか、これはいろいろ方法はございます。しかし、国の委任事務は委任の性質から考えてそれを自治体にやってもらうことが適切でないというのなら、これは理屈の上ではやっぱりどうしても国に戻して、そうして処理するのが本筋ではないかということを、長官お見えになって、それから自治省お見えになって今度の法律の改正の趣旨の御説明を受けたときも私は直感的にそう思ったのですよ。国がやることになれば、予算も必要だし、人も整備しなければならない。いまそれがなかなかむずかしいという事情も、いま長官が言われたように、自治省消防庁の側から言うのはというお立場、それはわからないわけではないが、どうもそうなると便宜的な処理にわれわれはくみするということになるような気がするのです。市町村消防のたてまえというのは当然言われるとおりでありますが、もともと自治体でできないとか、あるいはできても膨大な費用がかかるというのであったなら、これは国の事務は国が処理するのがあたりまえではないかと考えざるを得ません。もう一遍。
#101
○政府委員(松浦功君) 全く論理的には先生の御指摘よくわかります。いままででも危険物行政、今度のような技術的に高度な水準を要するような事務以外は、これはもう市町村が全部やっているわけであります。それにちょっと高度になったからといって、それは国、消防庁がやります、残った軽度のものは地方団体がやります――これはちょっとなかなかさばきのむずかしい問題だと思う。先生に先ほどもお答え申し上げましたように、横浜や川崎が自発的な能力を持てばどんどん自分でやっていただいていいという法律のたてまえになっているわけでございますから、相当時間はかかると思いますが、末端の全国の市町村が全部その能力を持つ時期が来ますれば完全に市町村みずからが行うのであって、協会というものが、先ほど申し上げたようにあるいは無用の存在になるのかもしれないというふうに私もお答え申し上げているとおりでございます。したがって、経過的な問題とお取り上げをいただいて御理解をいただければそこはかとなく納得していただけるのではなかろうかと、こう思うのであります。
#102
○和田静夫君 つまりともあれ私は、協会が委託を受けた事務処理について適切な行為を怠ったとき、国は協会の監督不行き届きであったというような間接的な責任を負うのでなくて、直接責任を負う体制をとることが、すなわち国自身が事務処理に当たる体制をとることが責任ある行政体制であろうと言っているわけですが、この点は別に意見の相違はないわけで、経過的なことで若干相違がありますが、これは明確に記憶にとどめておいていただいて、将来のやはり指針にしていただかなければならないと思いますが、次官よろしいでしょうか。
#103
○政府委員(奥田敬和君) 先生のただいまの御意見、御指摘の点、そのとおりだと思います。自治省としてもそういうぐあいに承っておきます。
#104
○和田静夫君 最後ですが、屋外タンクの保安体制が法制上整備されてきました。消防法その他の行政関係法規を企業が十分守れば事故が起こらないと言いたいのですが、現実はそうはいかない。現在考えられる最高の技術によって審査が行われて、正規の許可を受けて屋外タンクの使用が開始されたが、不幸にして三石の事故のような重油の流出事故が起きたという場合がある。このような場合、加害者たる企業が被害者に対し民事上の賠償責任を負うべきなのか、賠償責任があるというのならその法的根拠というものはどうなるのか、その辺をちょっとお聞かせ願いたい。
#105
○政府委員(松浦功君) 当然のことでございますが、加害者が被害者に対して賠償責任があるということになると思います。その法的な根拠は民法ということになろうかと思います。
#106
○和田静夫君 これは法制局長官にでも来てもらっての話になるかと思いますが、この民法七百十七条、無過失賠償責任は「工作物ノ設置」「ニ瑕疵アルニ因リテ」云々と、こうあるわけですね。そうすると、この規定の適用は困難なんじゃないかというふうにふっと思うんですがね、どうですかこれは。
#107
○政府委員(松浦功君) 一般的な損害賠償、ぼくも法律は余り詳しくございません。一般的な損害賠償というかっこうで当然いけるというふうに理解をいたしております。
#108
○和田静夫君 私は企業が責任を負わなくてよいと言っているのでは決してありません。行政法規が精緻になって高度な技術が駆使されるようになると、どうしても、反面において企業の方もこれ以上責任はとれないと主張するようになる。そういうのがずっとたくさん出ますね。そこで、この際、政府の態度をいま申しましたような形で改めて確認をしておいた次第です。
#109
○委員長(上田稔君) 本案に対する午前中の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時十一分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十分開会
#110
○委員長(上田稔君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、消防法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#111
○阿部憲一君 さきの水島の重油流出事故を見るまでもなく、一たびああいった事故が起きますると、環境破壊など甚大な被害を及ぼす石油コンビナートの防災体制の整備を図るためには、昨年十二月に公布されました石油コンビナート等災害防止法の速やかな施行が望まれるわけでございますが、その見通しについては、先ほど大臣からも、来月の中旬に予定していると、こういうふうなお話ありましたが、これに関連した政省令その他の法執行のためには、準備はもうすっかり整っておりますか、お伺いします。
#112
○政府委員(松浦功君) 先ほど大臣から御答弁を申し上げました時期までにはきちっとできると確信をいたしております。
#113
○阿部憲一君 石油貯蔵タンクの事故防止のためには、やはり既存の石油タンクの保安検査を厳重に行っていくこと、これが最も肝要であると思いますが、今回のこの改正案にはその点はどのように反映されておりますか、御説明願います。
#114
○政府委員(松浦功君) 先ほどの和田委員の御質問にお答えを申し上げましたとおり、新設の検査、これは当然のことでございますが、既設のタンクにつきましても、大規模なもの、大体一万キロを考えておりますが、一万キロリットル以上のものについては定期的に検査を義務づける、それから千キロリットル以上ということで、中規模程度以上のものということになろうかと思いますが、こういったものについては、不等沈下等がございました場合には、その時期時期に保安検査を義務づけるという形で、既存のものについても十分保安という観点から法律的な規制をしてまいりたいと考えておるところでございます。
#115
○阿部憲一君 今回の法改正におきまして設立されまする危険物保安技術協会の業務内容並びに地方公共団体の長が行っておりまする危険物規制行政との関連はどうなっているか、御説明願いたいと思います。
 また、今後この両者の業務の円滑な執行が望まれるところでありますが、これに対する御配慮をどのようになさるか、お伺いします。
#116
○政府委員(松浦功君) これまで市町村において危険物行政を機関委任事務として御処理を願ってまいってきておるところでございます。それに今度新たにこの法律によって起こりまする事務が、市町村長の権限という形で機関委任をされるというのが法律的な関係であろうかと存じます。先ほども和田先生の御質問にございましたように、市町村長の機関委任事務としながらなおかつ各地方公共団体で処理ができないものは協会に委託をできるというような方式をとらずに、国がみずからやった方がいいではないかという御意見もございました。それも一つの考え方だと思いますけれども、やはりたてまえとしては、自治を尊重するということから、なるべく市町村長に権限をおろすということを前提に置いて、そのように配慮をいたしたわけでございます。
 最後にお尋ねがございました地方公共団体との間におけるいろいろの配慮、この点につきましては、それぞれ法律の中にも規定をいたしておりますが、少なくとも地方公共団体から委託を受けました場合に、地方公共団体が最終的な決定をするわけでございますので、それに間に合うように遅滞なく委託契約にかかわる審査を行わなければならないという規定を設けましたり、また具体的に危険物行政の迅速かつ円滑な遂行が図られるよう当然のこととして指導してまいりますが、さらに人的、技術的交流の面につきましても、法文の中に、「国及び地方公共団体は、協会の業務の円滑な運営が図られるように、適当と認める人的及び技術的援助について必要な配慮を加えるものとする。」という規定も設ける、こういった配慮をいたしまして、地方公共団体に機関委任をいたしましたこの事務が円滑に行われるよう配慮してまいりたい。
 なお、協会の設立に当たっては、知事会ほかそれぞれの団体の代表者が発起人となるという形で、地方公共団体が手を取り合った形で協会を設立していくという配慮もいたしておるところでございます。
#117
○阿部憲一君 この改正によりますと、危険物の保安技術協会の職員か屋外タンク貯蔵所の技術的な審査を行うことになっておりますが、このための専門的な知識、技術を持った有能な職員の確保については心配がありませんかどうかということ、並びにこの職員の給与と身分についてはどのように考えておられるか、お話し願います。
#118
○政府委員(松浦功君) この協会の運営が円滑にいくかどうかということは、非常に大きな分野が適切な職員が得られるかどうかというところにかかっております。その点を恐らく先生も御心配なされての御質問であろうかと思います。現在、石油タンクそのものの検査、技術的審査、こういったものを行っている技術者は、日本全国を探してもそう多くはございません。しかし、船舶、橋梁、こういった構造物の技術者でございますれば、一定の訓練あるいは一定の知識の修得を得れば、石油タンクの技術的審査も可能になろうかというふうに考えます。したがって、こういった基礎的な知識を十分お持ちの方々をできるだけ協会に御協力をいただくという形、なお研修、勉強をさせながら、この審査に当たってまいるということにしてまいりたいと思います。
 こういった職員をどこから持ってくるかということになりますと、各官庁あるいは地方公共団体あるいは民間企業、そういった中から、それだけの技術を持った人間を採用していかざるを得ないだろうというふうに考えております。非常にむずかしい仕事であろうと思いますけれども、私どもは全力を挙げて所期の目的を達成するという覚悟でおります。
 なお、船舶の検査について実績を持っております財団法人海事協会というものがございます。そこからも、現在の造船界の事情等を反映して、人手に余裕があるから、必要があれば御協力をしたいという申し出もございます。そういったものについても活用するということを配慮してまいったらいかがかというふうに思っておるわけでございます。
 なお最後にお尋ねの給与、身分等の問題につきまして、この種の団体がほかにもございます。それらとのバランスをとりながら、万遺漏なきを期し、妥当な水準の給与の支給を考えてまいりたいと思います。最終的には、これは当然給与規程でございますので、自治大臣の承認ということになろうかと思います。全般を勘案しながら、先生の御心配のないようにしてまいる覚悟でおります。
 身分につきましては、当然この協会の職員という形になります。ただ、官庁あるいは地方公共団体から高度の技術を持った方がこういう団体に参りますと、退職手当の問題その他いろいろ問題ございます。そういった点については、たとえば退職手当を例にとりますならば、その間が通算になるような規定を設けて、そういう給与面からくる不満で優秀な人材が集まらないというようなことがないように配慮してまいるつもりでおります。
#119
○阿部憲一君 いまの職員の問題ですけれども、いわゆる民間のいまの石油会社あるいはちょっとおっしゃられました海事協会の練達の士というようなものをこの協会に招く場合に、まるごと入れるということになりますと、いま長官言われたように、いろいろ経費の面も非常に高いし、また本人の希望するような給与も出せないというようなこともありますので、これはいわゆる嘱託といっちゃ何ですが、この件について委嘱して、身分はそのまま当該会社なりあるいは団体なりに置くというようなことはお考えになっておられませんか。
#120
○政府委員(松浦功君) やはりその辺のところになりますと、公正中立ということを保ちますためにも非常に問題があろうかと思います。したがって、一定のそれぞれ人事交流でございますから、話し合いはいたしますけれども、身分をそのまま残しておいて、石油会社の社員が協会の職員であったという形になってはこれはいかがかと思います。その辺のところは、先生の御心配を十分配慮しながら、とやかく言われることのないような工夫をする必要があろうかと思っております。その点は私どもも十分努力をさしていただきます。
#121
○阿部憲一君 私もこの水島へこの春地方行政委員会で派遣されて行きましたのですけれども、そのときの私の感じなどにおきましても、とかくいまの石油タンクの沈下というようなことについては、どっちかというと一般の人たち、ことに従業員の方々に対しての認識が非常に浅いというような感じがいたします。そのことが起きたために、むしろ水島だけでなくて、全国各地のこのようなタンクに対する認識というものを改めた、それでいわばあわててそれに対する対策を練った、いわゆる火事どろ式なことをやったというような印象が非常に深かったと思います。そこで、いまのようなその任務に当たる人たちというものがいままで非常に少なかった、ことに技術的に。そんな感じがいたしましたものですから、そのようないわば経験者、優秀な人を集めるということはこのような時世には非常にむずかしい。ことに民間の場合にはプロパーでそこへ入るということはなかなかむずかしい仕事じゃないかと思いましたものですから、給与面でもって何か便法はないものかと思って伺ったわけでございます。お考えはよくわかりましたので、この辺のところはひとつしっかりとした人的な確保をお願いしたいと思います。
 なお、もう一つ技術協会のことについてお伺いしますが、この危険物保安技術協会の経営的基盤を確保すること、これはもちろん最も重要だと思いまするが、資本金の調達はどのようになさいますか。それから、今度調査研究のための国からの補助についてはどのようにお考えか、お伺いします。
#122
○政府委員(松浦功君) 危険物保安技術協会については、資本という考え方はとらないつもりでございます。と申しますのは、仮に事務所を設けましても借り上げでやれますし、それから検査に出かけます場合においても、数億というような高価な機械が必要なわけではございません。そういう観点から、私どもは資本という観念なしに、ともかく当初は手数料が入らない、受託手数料が少ない面がありましょうから、一時借り入れという形で、将来それを年次的に返還をしていくという形を考えております。
 それじゃ、協会の財源は一体どうするのかということでございますが、これは先ほど和田委員の御質問にお答え申し上げましたように、受託手数料というものを市町村からちょうだいをいたします。その受託手数料を下回らない範囲で市町村がそれぞれの企業から今度は検査手数料を取るわけでございます。その受託手数料の決め方によって十分賄っていけるように積算をいたしたい、こう考えておるところでございます。
 最後にお尋ねの、試験研究等について国からの援助を受けるつもりはないかということでございますが、いずれにいたしましてもこれは企業の企業から生ずる災害、これから国民を守る、と同時に企業自身はそういう災害が起これば大変なことになるわけでございますから、やはり適正な検査を受けることが企業の将来のためでもある。ということになりますと、検査を受けることは企業も大きな受益を受けるわけでございますから手数料を当然支払っていただく。その手数料の額によって調整をしながら協会を運営していくということが最も妥当であろうと考えております。したがって、国に対して援助を求めるというようなことなしに、地方公共団体とこの協会との間で上手な円滑な、先ほど先生から御指摘のあったような円滑な運営ができるように私どもがやっていけるかと
 いうふうに考えておるところでございます。
#123
○阿部憲一君 東京消防庁のことでお伺いしますが、消防庁で昨年都内のガソリンスタンドの施設の立ち入り査察を行われましたけれども、その結果九割のガソリンスタンドには何らかの欠陥、不備があったと聞いております。調査の結果を掌握されておられたらお聞かせ願いたいと思います。
 さらに、このような調査の結果、今後の課題として問題はないかどうか。あわせてお考えを伺い
 たいと思います。
#124
○政府委員(田中和夫君) いま先生御指摘のよう
 に、東京消防庁が東京都内のガソリンスタンドの現状を査察をいたしたわけでございますが、その報告を受けております。
 その報告によりますと、昭和五十年中におきます給油取扱所、これは調査対象が四千三百二十九の対象給油取扱所を調査いたしました。その結果、何らかの不備、欠陥があったというものが三千九百四十七、まあ大多数の取扱所に何らかの不備、欠陥があったという結果になっております。
 内容的には、地盤とかあるいは排水溝、点検ボックス等に亀裂とか破損があったというようなものが千二百四十三とか、あるいは配管の連結部あるいはいろんな流量計配管の取りつけ部、そういったようなところに危険物の漏れがあったというようなものが三百七十八とか、まあ各般いろんな場所に何らかの欠陥があったものが総計三千九百四十七というような多数に上っているわけでございます。これははなはだ遺憾だと思うわけでございますが、現在は消防法に規定がございまして、ガソリンスタンドについても技術上の基準に合致するようにこれを維持していかなきゃならぬという消防法上の義務が課せられておるわけでございますけれども、その点検方法につきましては、現地のそれぞれの消防機関の指導を受けて業者の自主的な点検という形に現在ではなっておるわけでございます。
 しかし、こういうことではどうもいけませんので、さきの昨年末の国会で成立さしていただきました石油コンビナート等災害防止法の附則で消防法の一部を近く改正することにいたしておりまして、その中で自主保安点検というものを法律上その実施を義務づけよう、いままでは全くの指導による自主点検であったものを今度は法律上の義務まで高めよう、そして指導を強化しようという考えでおります。今後その法律の規制の実効が期せられるように十分努力いたしたいと考えております。
#125
○阿部憲一君 非常に遺憾なことだと思いますが、このようなガソリンスタンドの故障、不備というものは、これは東京だけでなくてほかの県も、全国的にといいましょうか、ことに大都市におきましては同じような結果が出ているのじゃないかと思いますが、この点いかがでございますか。
#126
○政府委員(田中和夫君) 現在全国的に調べたものはございませんけれども、こういう結果も東京都について出ておりますので、機会を見て調べてみたい、こう考えております。
#127
○阿部憲一君 放置できない問題だと思いますので、速やかにひとつ御調査願いたいと思います。そのうち特にこの油分離装置の破損が多かったとのことですが、この破損で、ガソリンなどが排水と一緒に下水道へ流れ込む、非常に危険なたれ流し状態になりますし、油分離装置の保安管理については厳しく義務づける必要があると思いますが、この点いかがですか。
#128
○政府委員(田中和夫君) 先ほど申し上げました法律上自主点検を義務づける、その義務づける中でそういった点についても十分点検するように指導いたしたいと、こう考えております。
#129
○阿部憲一君 調べて、義務づけていくことは必要だと思いますが、これは通産省の資源エネルギー課長あるいはまた石油流通課にお伺いしたいんですが、自動車のエンジンオイルは通常街頭のガソリンスタンドで交換が行われていますが、この廃油の処理についてはどのように行われておりますか。
#130
○説明員(宇田川治宣君) 資源エネルギー庁からお答えいたします。
 ただいま先生御指摘のとおり、ガソリンスタンドにおきまして車がいわゆるエンジンオイルのオイル交換を行うという場合には、ガソリンスタンドはその交換を済ました後の廃油を集めておきまして定期的に廃油の処理業者に回収を求める、あるいは協同組合がガソリンスタンドにできておりまして、その協同組合の共同事業というような形で廃油の回収処理を行うというような各種の方策をとりまして、廃棄物の処理に万全を期しているというのが実情でございます。
#131
○阿部憲一君 いまこの廃油の処理ですけれども、公害防止だとかあるいは資源確保の問題から言ってみましても、地域単位に一括して再生処理を行うという方法が望ましいと思いますが、このようなことについてのお考え、また対策などありませんか。
#132
○説明員(宇田川治宣君) 先生御指摘のように、ガソリンスタンドにおいて車から抽出されます交換オイルの廃油というものの処理はできるだけ地域的あるいは共同で回収を行い、あるいは重油等に再生するという方向で進むというのが御指摘のように非常に望ましいことだと思っております。廃棄物の処理及び清掃に関する法律ができました後で、先生の御指摘のような方向に従いまして、石油の精製元売りと言っておりますメーカーサイドと、それからガソリンスタンドの関係者、これは商業組合の関係者でございますが、そういう方々から、給油所、これはガソリンスタンドを給油所と言っておりますけれども、給油所環境対策推進協議会というものを昭和四十七年に設立をいたしまして、ガソリンスタンドにおきます交換オイルの処理というものに万全を期すような各種のやり方、技術的な問題の解決というようなことを検討してまいっております。
 また、この推進協議会というものの傘下と言いますか、各地方のブロックということで、通産局――地方に通商産業局という通産省の支店かございますが、その各通産局単位で各地域ごとに同じような推進協議会をつくりまして、各地域の実情にあわせて廃棄物、廃油の処理というものを万全を期すような方向で進めているということでございます。現在すでに協同組合の共同事業というような形で組合が共同処理場を持ちまして廃棄物の回収処理というものを行っている事例がございます。また、協同組合が一括して廃棄物の処理業者と共同して契約を結びまして回収処理に遺漏のないような形をとっているというようなところもございますが、まだ全国的に見ますと必ずしもそれが全部行き渡っているという状態でございませんので、今後ともそういうような方向で考えていきたいというふうに思っております。
 なお、再生という問題につきましても、処理業者及び共同事業という形で再生の方向を進めておりまして、発生してまいります廃油のうち、焼却処分をしてしまうというものが大体六割程度でございますが、残りの四割程度は重油その他に再生して利用するという状態になっております。
#133
○阿部憲一君 この問題で廃油業者がいろいろと自主的にあるいは組合の手でもって処理されておる、これは結構なことでございますし、そういう方向で進むべきだと思いますけれども、最近石油製品が非常に御承知のように上がっております。そのために、自家用のいわゆるドライバーと言いましょうか、オーナー、この中で、自分でオイルの交換を行うケースが非常にふえてきて、石油メーカーの中でも特に個人向けに売り出されているオイル、スーパーの店頭などでも販売されているようですが、これはどのような形態で販売されていますか。また、いまのお答えの処理方法の中にこれを含めるというようなこと、そのようなことについてお考えになっていますか。
#134
○説明員(宇田川治宣君) 現在共同で廃油の処理あるいは再生ということを進めておりますのは、主としてガソリンスタンドの業者というものが中心になって行っております。先生御指摘のように、ガソリンスタンドでエンジンオイルを販売する、同時に交換をするというようなこと以外に、いろんな方法でエンジンオイルが売り出されていることは御指摘のとおりでございます。網羅的でございませんかもしれませんが、一、二の例を申し上げますと、たとえば自動車の部品の販売というようなお店が、自動車の各種の部品とあわせてエンジンオイルをいわばかん詰めにいたしまして売っている、自動車部品コーナーというふうなものを設けまして売っているという例、あるいはスーパーマーケットの一部にそういう需要にこたえてかん入りのエンジンオイルを売っているという例もございます。また、ガソリンスタンドとは違いますが、いわゆる自動車の整備工場というようなところで、自動車の整備とあわせてエンジンオイルの交換を行うというような形で行われているというふうなものがございます。そういう整備工場の点は、それはそれなりの産業廃棄物としての処理が行われているんだろうと思いますけれども、自動車部品コーナーあるいはスーパーマーケットで一般の消費者の方がお買いになってお使いになる。その結果出てきた廃油というものは、これは全部ではないかもしれませんが、一般的にはいわゆる産業廃棄物ではなくて、一般の廃棄物というようなことになってしまうというふうに考えております。一般の廃棄物であれ、産業廃棄物であれ、そういう廃油を廃棄してしまう、ちゃんとした処理をしないということは好ましくないというふうに考えられますので、これはガソリンスタンドの業界が設置いたしました全国石油協会という協会がございます。その全国石油協会で、一般の自動車をお使いになっている方々に、廃油の処理というものはちゃんとした処理設備を持っているところでエンジンオイルの交換を行うようにということを、全国のガソリンスタンドの店頭にそういうポスターを張り出すというようなことを通じまして、一般のユーザーの方々の廃棄物の処理ということに対する自覚を高めまして、その処理がちゃんとした処理設備を持っているところでオイルの交換をし、処理が行われるようにということで呼びかけを行っているという状態でございます。
 なお、そういうスーパーあるいは部品コーナーで売っておりますかん詰めのエンジンオイルというものにつきましても、そのかんのラベルに、このオイルで交換されて出てまいります廃油というものは処理設備がちゃんと整っているところで処理をしてくださいというようなことを書き込むということを、関係の各企業に、これは行政指導という形で指導をし、要請をしてまいっております。逐次その点についても改善を図ってまいりたいというふうに考えております。
#135
○阿部憲一君 そのような対策を講じて、そのような考えでやっておられますけれども、その気持ちといいましょうか、方針はわからぬでもないのですけれども、これは恐らく個人で、自分でオイルを買った場合にはそのまま下水に流してしまう、どうしてもそんなふうに考えられます。それは非常に公徳心のある人とか公害に対する認識の深い特別な人は廃油として届け、あるいはガソリンスタンドに持って行くというようなことをやると思いますけれども、恐らくそれはそういうことはいまのドライバーの大部分の方々はそこまでいかないんじゃないか、このように危惧しているわけですけれども、そうかといって、これを仮にみんな正直に持って行っても、その廃油を持って来られた、また自分でオイルを売ったこともないのに廃油だけ持って来られた場合には、その販売店だってそんなもの黙って受け取るのはめんどうくさいから困りますということだと思いますし、ましてやこれ幾らかで買い取るということも考えられません。そうすると、結局好むと好まざるにかかわらずたれ流しになってしまう。こういうことを非常に恐れているわけですが、なおかつ自家用のオーナーが自分でエンジンオイルの交換が簡単にできるような交換器も市販されている。そうしますと、これは簡単に自分でもって古いオイルと新しいオイルと切りかえできる。こういうことも考えられますと、ますますこのような傾向が強くなってしまう。いまのようにポスターで宣伝するとかなんとか言ってもその効果は余りないんじゃないかと、こういう心配をしておりますが、そうすると、ますますこの傾向が深まっていくということに対して非常に遺憾なことだと思いまするが、これに対して何らかの取り締まり方法というか、たとえばこの器具を交換することに対してチェックするとかなんとかいうような方法はないものでしょうか。お考えになったことありませんか。
#136
○説明員(中沢忠義君) ただいま御質問の自動車のオイル自動交換器の問題は、比較的新しい販売品でございますので、現在のところいまだ詳細な統計なりデータというものはできておりませんけれども、私ども関係の団体等から実情調査いたしましたところによりますと、現状では大体月産八千台前後の生産かと思われます。その販売に当たりましては、製造器具のメーカーがこのパンフレットあるいは商品の取扱説明書の中におきまして、オイル交換の際に発生いたします廃油の処理につきましては、下水等に捨てることはしないで最寄りのスタンド等に持っていって処理するようにということを注意は行っております。しかし、もちろん先生の御指摘のように、一般のユーザーがすべてそのようにしっかりスタンド等に持ち込んでいるかどうかという点につきましては疑問なしとしないわけでございますので、私どもといたしましては、今後さらにその製品の生産者あるいは販売店等にユーザーに対する説明あるいは取り扱い方を十分パンフレット等で徹底するように指導いたしたいと思っておりますが、さらに問題が出てまいりますようであれば、そのエンジンオイルの交換装置等につきましての指導方針を関係部局と相談していきたいと、かように考えております。
#137
○阿部憲一君 このような傾向につきまして、長官にお伺いしたいと思いますけれども、これは廃油のたれ流しという公害の問題になりますけれども、ただ単に公害というだけではなくて、これやっぱり防災の点からもこういうことは考慮しなきゃならぬ問題じゃないかと思います。したがって、いま資源エネルギー庁の関係からもおっしゃったような方法、これは新しい問題であるから対策をこれからいわば確立したいというようなことでございますが、何といっても個人で買って、しかも入れかえの機械が簡単に手に入るといいますと、恐らく油を三割か四割安く手にすることができる。そうしますと、だれが考えても自分で簡単にオイルの入れかえができるならば、何も高い油を買ってやる必要ないということになりますと、恐らくますますモータリゼーションの進展とともにふえてくるのじゃないか、こういう傾向を恐れているわけでございます。そうかといって、いまのように交換器の販売を取り締まるということも、なかなかいまのような時代、経済事情のときに無理な話じゃないかと思います。そうすると、これに適切なる処置というものはなかなかむずかしいことでございますが、このガソリンスタンドから出てきた廃油のたれ流し、これはやはり消防庁の方で取り締まり十分可能だと思いまするからいいのですけれども、いまのような個人のたれ流しということは結局なかなかいい方法がない。結局野放しになりはしないか、こういうことを恐れるわけでございます。
 そこで、長官に特にお尋ねしたいのは、消防という立場に立って、この廃油処理問題、これに万全を期さなきゃならぬと思われまするけれども、この問題についての長官のお考えをお伺いしたいと思います。
#138
○政府委員(松浦功君) ごもっともな御指摘でございます。よく技術的にいろいろと御研究なさっておられる通産省とも御相談をしながら、御趣旨の方向に向かって少しでも前進できるように努力するという態度でこれからもやってまいりたいと思います。
#139
○阿部憲一君 昭和四十九年の消防法の改正によりまして、既存の百貨店、ホテル、それから複合用途ビルなどにつきましても消防用設備の設置がさかのぼって適用され、かつそれらの保守点検の義務が強化されましたが、これらの建築物は不特定多数の人々が出入りすることが多く、一たん火災が発生すれば多くの人命が失われるわけでございます。したがって、その後のこれについての防災体制、どのように整備されているか、お伺いします。
#140
○政府委員(田中和夫君) いま先生御指摘のように、来年の三月末までに雑居ビル、地下街等についてスプリンクラーその他の施設を備えつけさせなければならぬということで、一番その中で問題がございますのは雑居ビルでございますが、この雑居ビルのどういうものを対象として義務づけするかということについて、いろいろと現実に即して考えますと問題が多少ございましたので、そういった点について各県にこういうものを対象にしなさいというようなことについての指導を強化いたしましたり、あるいは先ほども御質問があったわけでございますが、開銀融資、その他民間の業者がいろいろ施設をします場合に要します経費についての財政処置、金融処置等について配慮をしてきておるわけでございます。現在そういったことで、来年の三月末、あと一年足らずでございますが、先般も担当者会議を開きまして、これについて趣旨の徹底をもう一段と図ってくれるようにということで指導を強化いたしております。引き続き五十四年のものもございますので、今後さらに、実情に応じていま申しました金融処置その他の面でも努力しながら強力な指導をしてまいりたいと、こう考えております。
#141
○阿部憲一君 もう一つ、最後に消防庁にお伺いして終わりといたしますが、この都市化の進展や生活様式の近代化に伴いまして、災害も複雑化、多様化して、それに対応するための総合的な防災体制の確立、これは当然望まれているわけでございますが、消防の方も平素からその充実強化を図ってこられました。昨年五月に、施設と人員整備の消防力の基準についての合理化が図られましたけれども、この常備化、広域化の促進は、その後どのように進んでいるかお伺いして、私の質問を終わります。
#142
○政府委員(田中和夫君) 現在、常備化、広域化、ここ七、八年来急速に進んでまいりまして、現在市町村数で約八〇%、人口で約九〇%の地域が常備消防化しております。
#143
○神谷信之助君 あとの予定が詰まっておりますから、ひとついままで議論になったところは少し飛ばしてやりますから、答弁の方もひとつ簡潔にしてください。
 最初に、七十六国会で成立したコンビナート防災法ですね、六月早々には施行するということですから、必要な政省令その他の規定整備をして、おくれないようにひとつやってもらうように念を押しておきたいと思います。
 そこで先ほどもちょっと話が出ましたが、不等沈下のタンクの点検ですね。先ほど御報告になりました、開放検査の未実施が十基ですか、それから基礎修正の未修正が十四基、これはまあ検査をして一年たっているんですが、危険だから開放検査なり、あるいは基礎修正をしなきゃいかぬということになったのが、いまなおまだ一年たっても残っているという状況ですね。この辺の理由なり、それからこれに対する措置、先ほども話が出ましたが、これは未実施なりあるいは未修正のところは、全部タンクの油を抜いてしまっておいて使用してないままにしておるわけだと思いますが、そうなっているのかどうか。この辺ちょっと確認をしておきたいと思います。
#144
○政府委員(田中和夫君) 先ほど申し上げました、開放検査をまだ実施していないタンクが幾つかあるわけでございますが、それらはちょうどガスとか電力の需要期とかち合ってどうしてもタンクをとめられない、あけることができないというような事情で開放検査がまだやられていないというものが、タンクのやりくりがつかないという状態のものが多いようでございまして、その企業全体として考えますと、その企業の中で幾つかはやって幾つかがまだしてないという状態のものばかりでございます。しかも、その実施してないものにつきましても本年度中には大体実施するという予定が組まれておりまして、その線で開放検査をするように今後指導してまいりたいと思います。
 それから基礎修正をやってないものにつきましては、これはいま御指摘のように、開放して現在は使っていないわけでございます。使っていないけれども、その大きなタンクを一体どういう工法で基礎修正したらいいか、基礎修正をしたためにかえってまたひずみが大きくなったり、後、支障があってもいけませんので、その工法その他について検討が続けられておりまして、その検討が終われば基礎修正に入るという状態で現在は使われていないという状態でございます。
#145
○神谷信之助君 いまのちょっと報告聞いてびっくりしたんですが、二百分の一以上の不等沈下で開放検査を必要とするという指摘をして一年たっても実際にはタンクに油が詰まったままで開放検査もできてない、そういうことになるんですね、開放検査の方はそうしますと、これは不等沈下によるいろんな事故が起こっていることから、緊急に実態調査をして点検をして、そうしてそういう危険なものについては早く直させる、検査をし直す、点検をする、こういう趣旨から言うとどうにもこれは合点がいかぬわけですね。しかも、一つの企業、工場全部がそうであるのじゃなしに、その中の恐らく一番大きくて残っているので、川崎の四基でしょう、これはゼネラル石油ですね。それとか、大阪では関電が一つと大阪瓦斯が二つですか、というような形ですからね。それぞれずっと開放検査やるというところは交代をするなり何なりさす、そういう厳しい指導をやらないとこれはなかなか進まぬということになってしまうんじゃないですか。企業の側の理由でそうして検査をおくらせるというようなことを許していたのでは、何のために一体検査し点検をしておるかわからぬ、こういうことになるんですよ。この辺どうですか。
#146
○政府委員(田中和夫君) 御指摘はごもっともでございますが、先ほど申しましたように、現地からの報告では、この六月中あるいは六月ないし七月中に開放検査を実施するという予定を企業の方が申しておりますのがこの十基の中の五基でございます。残りはこの十月とか、あるいは来年にかかる分もございますが、先ほど申し上げますように、七基の中の四基とかあるいは三基のうちの一基とかいうようなことで、特に、その企業の中で、ひずみ度といいますか、不等沈下度のひどい、これはちょっと問題かありそうだと――先ほど御説明申し上げましたように、開放検査をした結果は修正を要するというものが十四でございまして、不等沈下のあった百九基の中でそれ以外は基礎修正を必ずしも要しないというものもあるわけでございまして、特にその企業の中のタンクでひどいものを先に開放検査をやった、それほどでもないものはタンクのやりくりを早く済ませてなるべく早い時期に検査をしたいということでございますが、なお、御指摘の点もございますのでさらに急がせるように指導したい、こう考えております。
#147
○神谷信之助君 二百分の一以上のひずみで九十ですね。それ以外は十九、もっとひどいのが十九ですね。合計百九でしょう。残ったのが十基あるんですから、一割はまだ残っておるという状況ですからね。だから、比較的安全なものは後に回したという言い方はわかるんですが、この安全、不安全というのが大体なかなかはっきりしないんですね。
 これは後でも言いますが、日本触媒の姫路のタンクなんかは、竣工して一年もたっていない、検査済んで直後に事故起こしているわけですから。ですからいろんな問題があるわけですね。だからこれは早くやってもらうということを要求しておきたいと思います。
 さて、今回、特に三菱石油の重油流出事故に伴って、タンクに対する規制を強化するということで改正案が出されたわけですが、そこでこの法案で、検査ですが、大規模、中規模、それから定期検査の時期、これらを一応政令にゆだねられていますが、現在お考えになっているのは大体どういう内容ですか。
#148
○政府委員(田中和夫君) 御承知のように、昨年の五月に通達を出しまして、その指導として、外形から見る検査、外形から計測をして見る検査を年に一遍はやりなさいということで、これは自主検査という形になるわけでありますが、指導として行っております。さらに、今度、近く法律を改正いたしまして、先ほども御説明申し上げましかように、定期自主検査というものをある程度法律的に義務づける。法律的に義務づけるものを、これはタンクの大きさ等を勘案いたしまして、五年とかあるいは十年とかいうようなことで、タンクの大きさに応じて法律で義務づけられる開放検査をやらせようと、これは開放検査をやらせるというようなことにいたしたい、こう考えておりますが、さらに、いま御審議をいただいております消防法の一部改正で考えております定期検査、これは十年に一遍くらい、一万キロリッター以上ぐらいの大きなタンクについてはこれは定期検査を市町村長等がやるという、この三段構えで、大きい物、それから中くらいの物というふうに分けて、それから全くの自主検査、指導による自主検査、それから自主検査ではあるけれども内部を開放しての検査、それから法律に基づく市町村長等が行う定期検査と、こういう三段構えで考えております。
#149
○神谷信之助君 先ほど長官もおっしゃっていましたが、各現場の消防署の意見を聞くと、いろんな意見、ばらばらな返事が出てくるということだったわけです。で、私もいろいろ各地の消防署を聞いてみました、特にコンビナート地域の。そうしますと、確かに回答はばらばらです。これは、中に入れる物、危険物の内容とそれから規模、それから使用頻度ですね、出し入れが激しいか少ないかという問題もありますし、ですから、そういったことで、一概にはなかなか言えぬということなんですね、いろいろ考えてみますと。たとえば一万キロリットル――一万キロと五千キロとはたいして違わぬ、半径で二、三メートル程度の違いしかないと。だから、五千キロ以上はすべて、特に臨海のコンビナート地域に多いから、一万キロ以上じゃなしにやっぱり五千キロ以上にした方がいいのじゃないかという意見も出てきましたし、そういう意見とか、それからあるところではいわゆる三千キロ、それから五千キロという間の、かえって小さいタンクに危険物がわりあいよく入っておる。だから、これについての検査というやつも考える必要があるのじゃないかとか、いろんな意見が私は出ていると思うのですが、これは何ですか、先ほど一万キロ以上という形で五年ないし十年とかいうことなんですが、五年ないし十年というのは、内容物、危険物の内容によって五年にするとか十年にするとか七年にするとかというように、そういう決め方をなさるわけですか。その辺はいかがですか。
#150
○政府委員(田中和夫君) 確かに内容物によっても違ってくると思うのでありますが、いま、タンクのその検査におきましては、内容物によらないでタンクの大きさだけで考えております。
#151
○神谷信之助君 そうしますと、タンクの大きさだけで仮に十年に一回ということになりますと、これはちょっと、大体共通して現場、コンビナート地域の姿勢からいくとやっぱり問題があるように思いますね。だから、内容物によっては十年ぐらいでもいいものもある。しかし、安全度を考えればそれは十年よりも八年に一回ぐらいにした方がいい。それから、単に十年じゃなしに、最初は仮に七年なら七年にして、二回目のときにはもっと短縮をするというような方法をとるべきだという意見とか、それからタンク自身の耐用年数をどう見るか、これも内容物といまも言った使用頻度、これらによって大分違う。それから既設のものの場合は、今度地盤の問題なんか基準がずっと厳しくなりますが、いままでそれがなしにきてますから、そういう点では既設のものとこれからの基準に基づくやっとではまた違うだろう、こういういろんな意見がやっぱり出てきますがね。ですから、いずれにしてもわれわれこれを考える場合に、基準に重点を置かなければならぬのは、もし災害が起こったら大変なことになる。これはいままでの経験であるわけですから、そういうものを起こさせない、最も安全の確度の高い、そういう意味では厳しい政令の内容にする必要があるというふうに思うんです。そうしないと、先ほど三段階あって、外形からの検査、これは消防署がやるわけですね。それからもう一つは、企業自身が自主的に年に一回やる。しかし、この企業の自主的にやる検査が信頼できれば、いままでの事故の発生というものはまた変わってきていたろうというふうに思いますしね。いままでたとえば、話は違いますけれども、電気料金の改定でそのために必要な赤字のいろんな操作もやられているということもありますしね。また私どもが問題にしていた事柄は、例の自動車の欠陥車の問題なんかでも、本来は届け出をしてリターンをしなければならぬものをそのまま知らぬ顔をしている。国会でわれわれが問題にして初めてリターン制度をとるわけですからね。そういう問題から考えても、あるいは今日のコンビナートの非常に危険物の集積みたいになってきた原因が、企業の利潤追求第一主義で安全度に手抜きをしてきた、そういうことからも起こっておることははっきりしておるわけですから、だから、企業のそういう自主的な検査もちゃんと一年ごとにやらしているんだから、定期検査は五年ないし十年でよいという理屈は成り立たない、いままでの経験から言って。だから、この辺をひとつ十分検討してもらって、最も安全の確度を高める、そのためにはやっぱり検査期間を短くして、そして常に安全の確認を行うということをやらなければならぬというふうに思うのですが、この辺はそういう考えでひとつ政省令の制定の場合には御検討いただく必要があると思うのですが、見解を聞きたいと思います。
#152
○政府委員(松浦功君) 検査の期間をできるだけ短くするのがより安全であるということは、御指摘のとおり私どももよく理解ができるところでございますが、一体検査をする方の能力というものとのバランスも考えなければならないわけでございます。これからの石油需給計画等から言いまして、推定でございますが、衆議院でも先生方から御指摘をいただきましたが、一年に六百ぐらいの新設があるだろうと。そうすると、六百カ所の上に今度は保安検査、それからひずみが出てきたものの臨時検査、これだけをいたしました場合に、一体それだけできるかどうかという問題もございます。それからまた、自動車等の問題とは違いまして、タンク自身に問題があって自主検査でそれを放置しておくということは、問題が起きた場合に、住民も困りますけれども、会社自体がこれはどうなるかわからないことに、水島の事故から十分前例があるわけでございます。したがって、自主検査自身も相当効力があるということの理解を持って臨んでやることが必要ではなかろうかという気持ちも私ども持っております。いずれにいたしましても、この問題はこれからどういうタンクがつくられてくるかという問題にもかかると思います。そういった技術的な問題も十分慎重に検討しながら、先生がおっしゃられる趣旨が忘れ去られないように、私どもとしては十分検討をさしていただくということを申し上げてお許しをいただきたい、こう思うものでございます。
#153
○神谷信之助君 いま長官の答弁でも率直にありましたけれども、そういう意味では、後でもちょっと触れようと思いましたが、この機会に触れますが、先ほどの長官の答弁では、当初五、六十人ぐらいで、百人ぐらいまでには増員をしていきたい、そういう体制でやりたいということですね。これだけの体制で、先ほどおっしゃったように年に六百基ほどタンカーがふえていく、既存のやつもやらにゃいかぬ、実際問題として賄えるのかどうか、非常に心配をしているわけです。しかし、人数をふやしてみたって、実際のそういう技術能力を持った人が集まらないことにはこれはどうにもならぬわけですね。だからといって、人数が足せないから検査の回数は減らさざるを得ぬということで、もし事故を起こしたら、これは政治を預かる、また行政の責任を持っているわれわれ、また皆さん方にとっても大変な責任になるわけですね。だから大変これはむずかしい問題だと思うのですけれども、いま言いましたような安全の角度、石橋の上を渡るにしてもたたいて渡るぐらいの慎重な立場からやっぱり検討していただくというようにお願いしておきたいと思うのです。
 そこで、今度の政正で設計及び地盤、溶接等の各工程に対する完成前検査をやるということになった、これは私は一歩前進だというように思います。ただもう一つ、いろいろな関係で、先ほども長官から話がありました三菱石油の水島タンク事故原因調査の報告書、これを見ますと、タンク建設の請負形態及び工事経過がかなり複雑で、このため各会社の責任が不明確で、相互の連携体制というのがうまくとれていなかった、こういう点があるわけですね。ですから、地盤、それから溶接とかいうように、それぞれの工程ごとの完成前検査をやるとしても、それが複雑に組み合っているわけです。だから地盤は地盤でよかった、それからタンクの本体は本体でよかった、また溶接は溶接、部分としてはよかった、しかし、この三つがうまくぴちっとしていなかったところに今度の水島の問題が起こっているわけです。これの総合的な統一的な完成前の検査という、これに対する監督といいますか、検査というか、この辺の体制がちょっと不明確なわけですが、こういう点は一体どういうようにお考えですか。
#154
○政府委員(田中和夫君) いま御指摘の点は私どももそういうふうに考えておりまして、したがって、設計の段階でタンク本体、地盤ひっくるめて全体として一体安全な設計になっておるかということを審査いたします。それから完成検査前の検査で地盤、本体それぞれに検査をいたしますが、その上また水張り検査をやり、全体としての検査をやり、それが完成検査ということになりますわけで、やっぱり全体として一番問題がありますのは、御指摘のように本体と地盤との接点のところがどういうつながりになっておるかというところが問題であるわけでありますから、そういう問題意識を持って今度業務方法書といいますか、審査の方法についても、協会がつくりましたものはこれは自治大臣の方に承認を求めるというような手続になっておりますので、十分その辺を遺漏のないように審査が行われるように指導してまいりたい、こう考えております。
#155
○政府委員(松浦功君) ただいま次長からお答え申し上げたとおりでございますが、これは先生方にもはっきり御理解を賜っておきたいと思いますので申し上げておきますが、タンク自体の問題についてこれは最高の学者先生にお集まりをいただきましてもまだ若干解明できない部分が残っておるのでございます。したがって、私どもはそういう研究を学識経験者に御協力をいただいてもっと詰めるところを詰めるという態度を当然とるとともに、技術基準等については時々刻々必要があれば改めていくと、こういう形でございませんと、まだまだ問題が残り得ると思います。その辺のところを十分御承知おきをいただいて、またわれわれのしりをたたいていただきたいと、このように思っております。
#156
○神谷信之助君 いま長官おっしゃるように、大体技術革新の方はどんどん進んでいきまして、それの研究はどんどん進歩していますが、安全工学関係というのはそれに比べてうんと立ちおくれをしている。ですから、タンクだけでなしに、静電気の問題にしても、いろんなガス爆発の問題にしても、なかなか原因がつかみ切れない、したがって対処もできないというのがたくさん残されています。その辺はわれわれもよく知っているのですが、ところが今回はタンク本体を中心にした体制ですね、点検体制、安全体制を確立するということになっているんですが、しかし今日までのコンビナート事故をずっと見ますと、タンクによる事故だけではなしに、いろんな事故の原因があります。これについて事故の原因を大別してどのようにお考えか、それに対しての対策は今後どう考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
#157
○政府委員(松浦功君) 水島以後、コンビナート事故と称せられるものは私が就任してからももう四件くらいあったと思います。いずれも調べてみますと、タンクがどうだとか、地盤がどうだとかいう問題ではございません。コンビナートの地域の中で起きている事故ではございますが、全く単なる産業災害でございます。いわば取り扱い上の不注意というものがほとんどでございます。したがって、こういった問題については業界の方にも十分自覚を促すということが必要であろうかと思うのでございます。特に、それぞれの企業が独立をしておりまして企業機密というようなことから、非常に事故に似通った形のものが起きましてもそれが隠蔽されてしまって表へ出てこない、こういうことがあるわけでございます。それでは本当はいけないのでございまして、やはり事故になる前に起こりかけた事故にどういうものがあったかということを十分教訓として各社が知っておると、二度とそういう同じようなケアレスミスを繰り返さないという企業運営の態度が必要なはずなのでございます。事故が起こりまして損するのは、住民に影響がない限度においては、損するのは企業だけでございます。そういう観点からの企業に対する精神的なあるいは技術的な指導ということにも今後力を入れてまいりたいと考えております。少なくとも水島の事故の後に起きましたコンビナート地域の事故について私どもは基本的に問題があるとは思っておらないわけでございまして、むしろ企業側の気のゆるみあるいは不注意、そういったところに原因があるように見ております。
#158
○神谷信之助君 そこで、いまも長官おっしゃったように、操作上のミスから起こっている事故というのは非常に多いんですね。これも後でちょっと触れますが、同時に、何といいますか、いわゆる装置関係の事故、これはちょうど当委員会が先般徳山へ行きましたが、あれがそうですね、バルブが飛び出したんですから。あれも現地へ行って会社の方といろいろ聞いてみれば、二年に一回検査をするんだ、その検査直前に事故が発生したというのですね。それはまあ二年に一回検査をするというんですけれども、あのパイプの湾曲部のバルブですがね、それは中はちゃんと調べるのかと言ったら、そうじゃなしに、被覆で覆っているんですね。だから中はわからぬわけですよ。バルブが緩んでいるのかどうかというのはわからぬ。そうしてあれはとうとう発見をおくらせてバルブが爆発したと、こうなったんでしょう。だから、そういう点から言っても、装置関係についても、ああいう装置関係の事故は事故で洗い直してみて、そういう点での検査の仕様について指導する。あるいはこの協会は危険物の保全の保安協会ですから、タンクに対する検査だけじゃなしに、まあいまそれじゃなくても手狭ですから、そういう装置関係とかパイプライン、こういった問題についての検査まで将来は受託できるようにするという形でやるのか。これも現地の消防署だけですと、そこを通る化学製品のいかんによって、あるいは圧力のいかんによって、温度との関係でどうだとか、いろいろな関係で、このバルブ圧をどうするとかいろいろありますから、なかなかこれはいざやるというと大変なことになります。ですから、こういった問題までこの協会が将来は受託できるようにするのかどうか、この辺のお考えはいかがですか。
#159
○政府委員(松浦功君) ただいまの御指摘は検討に値する問題だというふうには存じますが、さしあたり当面、ともかくこれは法律に規定してあることでございますから、タンクの検査に限定をした形で出発をさしていただきたい。将来における検討問題としてひとつお残しをいただきたい、こういう気持ちであります。
#160
○神谷信之助君 まあ法律にはそう書いてありますからそうだとは思っているのですが、私は、だからいま言った装置関係、それからパイプラインとか、そういった問題についてまで将来はやっぱり広げていかないと、いますぐといってもタンクだけでも手に余るからということですからなかなか大変だろうと思うけれども、そうしないと、コンビナート地域の防災を完全にやっていくという点では不十分になるだろう、こういう点だけ指摘しておきたいと思います。
 次に、操作ミスの問題ですがね。まあ私どもの委員会が調査に、倉敷の三菱石油に行ったあくる日でしたか、すぐまた事故が起こった。これはサンプリングの作業中に起こった事故ですね。それ聞いてみますと、それをやっている労働者は下請の労働者である。あちこちそういうことで、コンビナートへ行って各企業に聞いてみますと、そういうサンプリング取ったり、抜き取りやったりするのに下請の労働者を使っているのが非常にやっぱり多いのですね。それであるいは、何と言いますか、パトロールも自分のところの社員もやるし、下請も採用しておる、こうなっておる。そうしますと、今度は作業をやる作業の仕様書が問題なんですね。作業の仕様書が正しいのかどうか。特にあれは静電気による事故ではないかというように言われているわけですが、タンクにガスを入れて一時間以後なら大丈夫だというのだけれども、実際は一時間半ほどあけてサンプリングしたと言っていますが、いずれにしても片一方に静電気が残っておったか、あるいはサンプリングする方に帯電しておったかという可能性があるわけです。だから作業仕様書というのが非常に大事で、しかも、それは三菱石油から下請会社に出す、この下請会社はその作業仕様書に基づいてその下請の労働者にやらすと、こうなるわけですね。それで聞きますと、その労働者ももう何年もやっているんですよ。何年もやっている。しかし、何年もやっているから今度は逆になれが出てきてミスが起こる、こういうことも出てくるわけであります。こうしますと、そういう事故を起こしたのは下請の会社であり、下請の労働者、それの不注意だということになるのか、あるいはそれを下請に移したとしても、それに対する教育訓練というのをうんと強化をして、責任を持って企業自身が、三菱石油なら三菱石油が責任を持って反復訓練をさすということをやっていなかったところに問題があるのか、この辺のところもずっと明らかにしていく必要があるのじゃないか。特にこういう作業上のミス、これが多いという点から言っても起こり得る可能性がありますね。それから、特に日本のコンビナートの場合は、過密していますからバルブがよけい集まっているわけですからね。それを間違えて作業ミスをするという場合もなきにしもあらずということになりますから、こういった点の対策ですね。これは、直接消防になるかどうかは別にいたしまして、しかし、この防災関係は、コンビナート防災はやらなければいかぬわけでしょうから、その辺についての指導というのは強化する必要があると思うのですが、どうですか。
#161
○政府委員(松浦功君) 御指摘のように、これは消防庁の仕事というわけにはまいらないと思います。
 ただ、私どもがそれらの事例から受け取れますことは、下請に任せるか任せないかはこれは企業の問題でございますけれども、重要な部分をいわゆる監督をしながら点検をするという態度をとらなければ事故が起こることは常にあり得るのじゃないか。その辺はやはり当該企業の責任としてきちんとやらなければいけないというふうに私どもは考えますし、またその方向で指導してまいりたいと考えております。
#162
○神谷信之助君 じゃいまの答弁で、ひとつ企業に対する指導――これはしかし、コンビナート防災計画で訓練もすることになっているわけですから、災害が起こってからどう消火作業をやるかということだけでなしに、そういう事故を起こさないための指導も当然やるのが私はあたりまえだと思いますから、その点はひとつ進めてもらいたい。
 それから次に、先ほどもちょっと言いました姫路の日本触媒の事故ですね。アクリル酸メチルが爆発をして、タンクが倒れそうになったわけですよ。現場の写真があって持っておったんですが、とにかく倒れかけたのですね。もうちょっとです。倒れたら大変な騒ぎ、大きい事故になる。倒れないままで十六時間爆発していたわけですね。それでも、倒れなかったからさらに一層大きな被害にならなかったわけですけれども。ところが、先ほどもちょっと言いましたように、これは十一月に着工して二月の六日に完成検査が済んで、その直後の三月九日に爆発が起こっているわけです。いろいろな理由はあるかもしれぬと思うのですが、ただ一つはっきりしていることは、タンクの中に入れる注入口が上についておったんですね。上から入れているわけです。それで静電気が発生をし、それが引き金か何かによって爆発をしたのではないかという話もある。その後、この日本触媒化学の関係では二つ三つ、新しくつくっておるのではなしに、いままで上から注入していたのを下から注入するというように改造し始めているようです。いままでの検査の基準で言えば注入口が上にあってもよかったという変化も出てきているんですね。この辺もひとつ、消防庁の方ですでに報告を受けられ、あるいは検討されている点があれば報告をしてもらいたいというふうに思うんですが。
#163
○政府委員(松浦功君) 姫路の日本触媒の事故の原因については、まだ明確な結論は出ておらないわけであります。ただいま先生がおっしゃられた、上についております注入口、これについての摩擦から起きる、流量から来る静電気という説もありますし、あるいは流量が多過ぎた、速過ぎた、そのために静電気が起きたんだという説もあれば、あるいは安定させて爆発を防ぐために窒素をいままで一部入れておったのを、それを入れないでやってみた、それが原因だという説、いろいろな説があるわけでございます。しかし、この辺についてはわれわれど素人がどうだこうだと言っても始まらないことでございますので、先生せっかくの御指摘でございますので、十分そこら辺のところはいま技術屋に検討をしてもらっておりまするけれども、なお学会の先生方の御意見も聞きながら、ただいま先生御指摘の、上につけるがいいか下につけるがいいかというようなことについても慎重にタンク検査の施行までには結論を得るように努力をいたしてみたいと思います。
#164
○神谷信之助君 これは先ほどの水島の爆発事故の報告の中にもありますように、「我国において石油貯蔵タンクの建設に関する自主的な技術基準が整備されておらず、安全に視点をおいた設計・施工基準の検討が極めて遅れている」ということが水島の報告書の中にも明記されているわけです。したがって、来年の一月ですか、の発足を目指してそういう関係の基準をつくっていくということですから、いま言ったような点というのは、しかも混合して入れるというのが多いわけですから、よけいいろいろの危険物の種類に応じていろんな基準を厳しくつくらないと、一般的基準だけではこれは済まないようなそういう状況ではないかと思います。
 そこで、学者先生方にいろんな意見も聞くということですが、先ほど言いましたように、残念ながらわが国の安全工学というのは技術革新に比べるとうんとおくれている、これはもうひとしく認めるところであります。そこで、それだけやっぱり必要な研究を、私は消防庁の消防研究所自身ももっと強化をしてやる必要があるのではないかというように思うのですが、ところが、この間消防研究所の人にいろいろ聞いてみましたが、化学火災関係ですね、いわゆる石油対策関係、ことしは六千八百万という予算ですね。あなた方の方は一体どれだけの予算要求をしたんだと率直に聞いてみたら、われわれの方としては五カ年計画で十億の要求だと言うたけれども、こんなものは大蔵省認めてもらうどころの騒ぎじゃないという話なんですね。今度協会は協会としてでき、それから協会自身もそういう一定の研究機関を持つのかどうか知りませんが、いずれにしてもこういう新しい安全工学関係の研究をもっと進めなきゃならね。そういう点ですから、私は、この辺もっと強化をしないとなかなか後追いばかりで事故を本当に未然に防ぐということにならない。この辺についての長官の考えを伺いたい。
#165
○政府委員(松浦功君) 相手方があることでございますので余りここで大ぶろしきを広げてしまうこともいかがかと思いますけれども、私は、少なくとも現在の消防行政というものをもっと高めるためには、優秀な技術者がもっと多数に確保されるということと、研究費というものが増大されるということが基本であると思っております。したがって、先生方の御支援をいただいて、明年度はでき得べくんば数倍の研究費にふくれ上がらせる、そして、しかも予算の時期においてこの項目とこの項目というような定め方をするのでなくて、研究費という形でどかんともらって、それを本当にそのときの時々刻々に必要な研究に回せる、こういう形のものにしていかなければいけないんじゃないかと思います。それは口幅ったいことを申し上げるつもりはございませんけれども、少なくとも姿勢としては、たとえば消防の補助金の一部が削られても研究費の方が大幅にふえる、そのぐらいのつもりで研究費の方にウエートをかけてまいりたいと思っております。
#166
○神谷信之助君 まあ誤解を与えるような意味もありますが、実は研究費の予算というのは私はもっと強化する必要があるという点では一致しますので、ともに努力していきたいと思うのです。
 そこで次は、協会の運営の問題ですが、こういう検定を行う職場に対してはいろんな誘惑、攻撃が来ます。今度対象になる企業というのは日本でも名うての企業ですから、どういう方法で検定に、検査に手心を加えてくれというようなことが起こるかもしれぬ。この辺ではひとつ、先ほどの答弁でも非常に厳正に厳しくやっていきたいという話が出ておりますが、しかし私は、たとえば四日市であった事件ですが、これは、四十九年の三月に、消防役員と企業代表でつくっている四日市コンビナート防災協会がある。ここで、これに対して消防署が、それに参加をする企業に対して南消防署新設に伴う備品あるいは広報車等千八百八十万円の寄付を要求すると。これは新聞がすっぱ抜いて大騒ぎになったためにそのままなくなったようですがね。それだから、あるいは去年のこの委員会での私の質問で、川崎の税関の支署長、課長とその川崎のコンビナート、石油企業の代表との東海村の原発の調査だって、視察はわずか一時間でやって、あとは大洗でドンチャン騒ぎをしたという問題、これは例年やっているんですね、調べてみると。こういう問題もあります。だから、そういうように特に石油関係企業というのはいろんなことをやってくると思うのです。こういうことを許したら何にもならぬだろう、こういうように思いますが、その辺についてひとつ長官、これは自治大臣が理事長の任免権を持っておりますし、役員はそうだし、同時に採用する職員についてもやはりそういう点での厳正な立場を堅持する必要がある、こういうことについての対策をお聞かせいただきたいと思います。
#167
○政府委員(松浦功君) まことに御指摘のとおりでございまして、この協会が存立をしていくために、絶対必要条件としては、高度の技術水準と、中立、公正性と、私はこの二つであろうかと思います。したがって、公正、中立を維持するためには自治大臣の厳重な監督がかかっておりまするとともに、従事する職員については刑法上の公務員とみなすという規定を設け、そしていやしくも批判を受けるようなことがないようにしていかなければいけないと思います。また、その一端として、これらの職員の処遇問題についても、誘惑に乗らないで済むような、ある程度確固たるものも考えてやらなければならないだろう。万般にわたってただいま御指摘をいただきました点、万遺漏のないように努力をしてまいることをお約束を申し上げます。
#168
○神谷信之助君 それでは、最後に二点ほど聞いておきたいんですが、一つは、先ほども長官言っておりましたが、このコンビナートの災害を予防するためにも、事故がどうして起こったか、そういった資料がもっと公開されなければならぬ。ところが、なかなか企業秘密というベールでこれが明らかにされない部分があるという点を指摘されておったわけですね。そこで、この協会が行った検査、この報告は、当然自主、公開、民主の、これは原子力委員会で打ち立てた原則ですが、こういう科学技術の発展を進めていく三つの原則ですね、これに基づいて検査の報告は公表される、当然だと思いますが、そういうふうになるのですか。
#169
○政府委員(松浦功君) 協会が公表するということは私はないと思います。そういう性格のものではないと思いますが、いやしくも受託手数料をちょうだいして検査の結果についてはきちんと市町村長のお手元に届くわけでございます。あと、それがどうなるかの問題は市町村の問題であろう、こういうふうに理解いたします。
#170
○神谷信之助君 それじゃ、市町村の問題だけれども、消防庁としては、それを実際扱うのは各市町村の消防当局ですね。これについては、その報告については公表原則だと、公開原則だという指導をされるつもりですか。それとも、企業の秘密ということであれば公開をしてはならないということになるのか、この辺の関係はどうですか。
#171
○政府委員(松浦功君) この問題は、法律的に申しますと機関委任事務でございますから、衆議院の方でも御議論がございましたが、地方公共団体の議会に公開をする、提出をする、こういうことは法律的には考えられないわけでございます。ただ、そうでなくて、実際に問題があるので、どういう形にどういう欠陥があるのかと、たとえば不合格になった場合、そういう質問があった場合に、こういう点とこういう点に欠陥がありますので不合格になりました、当然それは答弁として出てくると思うのです。私どもの方は、協会の出しました報告というものは、公開であるとか、企業の秘密であるから非公開であるとか、そういうどっちだというきめつけを何らする必要はないのであって、これは自然に議論の場に出るべきものもあれば、出るべきでないものもある、こういう態度で臨むべきではなかろうかと私どもは考えております。
#172
○神谷信之助君 それじゃ、市町村の方が協会からの報告書を受け取ったと、それに対してなぜ不合格かという点での理由の開示を求められる、あるいはなぜこれが合格をしたんだ、こういう点はどうなんだということについて、それはいわゆる守秘義務で公表することはできませんというようなことになるということは絶対にないということですか。これは必ずそういう問題、そういう要求があれば明らかにされるという性格のものだと。まあ先ほどの立場で、企業の秘密ということでベールを覆うところにコンビナート防災の前進の障害があるということは、長官自身もおっしゃっているんだから、そういう立場から言えば、これはどんどんとそういう請求があってどうなんだと聞かれれば知らせるとか、そしてそういうものが交流をされて、そしてより一層その基準が正確にされるというべきものだと思うんですが、この辺どうなんですか。
#173
○政府委員(松浦功君) 一般論として、タンク自身に企業の機密があればそれは問題だろうと思います。ただ、私ども検査するのは、非破壊検査をやったり、地盤がうちの言っているとおりにできているかどうか、そういう検査をするわけでございますから、その検査の内容自体というものには私は企業機密があるとは思っておりません。タンク自体が非常に特殊な構造になっておって、それが何かの専売特許のようになっているというようなものであると、それを検査員が見てきて、あそこはこういうふうにつくってあったからあれまねしたらいいやというようなことを漏らすということは、これはできないと思う。しかし少なくとも、鋼材の厚さが言われているとおりに何ミリの基準に合っているかどうか、あるいは溶接がうちが示している基準のとおりにできているかできていないか。これは企業の機密でも何でもない。企業の機密なら検査もできないわけなんです。そういうふうに御理解をいただいて結構だと思います。したがって、一発で決めつけてしまって、どこへでもどうでもできるんで、企業機密なんということは絶対言わぬなとおっしゃられても、具体的な事例になると困る事例もあろうかと思いますが、一般論として、検査に絡む事実関係の問題に企業機密というようなことは起こらないだろう。
 ただ御注意を申し上げておきたいことは、衆議院の方でも御指摘をいただいたのでございますが、議会の方から、検査結果の報告をもらっているだろう、もらっているものをまるまる出せと、こういう要求が法律的にできるかということになりますと、機関委任事務でございますから、これにはそういう要求権はありませんということを衆議院の方でもお答えをいたしました。ですから、私どもは出すなという態度をとるつもりはございませんが、積極的に全部公開だからいっぱい印刷してばらまけということを言うつもりもございません。その辺はケース・バイ・ケースということで御理解をいただいて、また問題が起きましたならば、そのときに十分先生方の御意見も伺って妥当な結論を出すということで臨ましていただきたい、こう思います。
#174
○神谷信之助君 いずれにしても、科学の進歩はこれからもさらに進歩していきますから、そのタンクの中に入れる物質によってタンクの構造、本体自身も変わっていく必要も出てくるわけですね。こういった問題が企業の秘密ということでシャットアウトされますと、これ自身がもう防御できなくなっていきますから、そういう点から考えましても十分やってもらわなきゃ、やっぱり公開を原則にして進めていかないと、防災対策というのは成り立たない、タンクだけじゃなしに。先ほども、将来は装置関係なんかを含めてこれらの問題がやれるようにしてもらいたいという話もありました。われわれ将来のことも考えて言っているんですが、そういう立場をひとつ貫いてもらいたいというようにこれは要求をしておきたいと思います。
 そこで最後に、政府官僚、高級官僚の天下りというのがよく問題になりますが、この協会が消防庁のそういう高級官僚の天下りのためのポストづくりだったということが言われないように、これはもう長官十分心得ておられると思いますが、この点もひとつ念を押して指摘をしておきたい、こういうように思います。
 以上で質問は終わります。
#175
○政府委員(松浦功君) なかなかこの種の役員の人選というのはむずかしい問題で、あるいは外からながめると先生がおっしゃられたような形に見える場合もあり得るかと思いますけれども、この協会が中立公正に運営されるということが絶対要件でございますから、決してその要件を欠かすことのないようにやるようにいたしたい、こう考えます。
#176
○委員長(上田稔君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#177
○委員長(上田稔君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより本案について討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに本案の採決に入ります。
 消防法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#178
○委員長(上田稔君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 岩男君から発言を求められておりますので、これを許します。岩男君。
#179
○岩男頴一君 私は、ただいま可決されました消防法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党及び第二院クラブの各派共同提案にかかわる附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   消防法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、最近における屋外タンク貯蔵所等の事故の実態にかんがみ、石油コンビナート等災害防止法をすみやかに施行し関係法令の適切な運用とあいまつて、防災体制の一層の強化、消防力の充実に努めるとともに、次の事項について特段の措置を講ずべきである。
 一、危険物保安技術協会の業務の執行にあたつては、地方公共団体の長が行う危険物規制行政の迅速かつ円滑な執行がはかられるよう配慮すること。
 二、屋外タンク貯蔵所の技術的審査の公正が期せられるようにするため、危険物保安技術協会の人員、特に、有能な検査員の確保に努めるとともに、協会に対し十分な監督を行うこと。
 三、危険物施設の許可等の手数料及び危険物保安技術協会の受託料の額の決定にあたつては、地方公共団体の新たな財政負担とならないようにすること。また、危険物保安技術協会の経営的基盤を確保するため、国は適切な配慮をすること。
 四、石油タンク等にかかる災害を防止するため、屋外タンク貯蔵所の基礎、タンク本体等に関する技術上の基準の整備をはかること。
 五、近時における災害の多様化、大規模化ならびに地震災害に対応する防災技術の高度化をはかるため、消防防災に関する研究を一段と強力に推進すること。
 右決議する。
#180
○委員長(上田稔君) ただいま岩男君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#181
○委員長(上田稔君) 全会一致と認めます。よって、岩男君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、奥田自治政務次官から発言を求められておりますの父この際、これを許します。奥田自治政務次官。
#182
○政府委員(奥田敬和君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重して善処してまいりたいと存じます。
#183
○委員長(上田稔君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#184
○委員長(上田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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