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1975/03/02 第77回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第077回国会 物価問題等に関する特別委員会 第2号
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1975/03/02 第77回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第077回国会 物価問題等に関する特別委員会 第2号

#1
第077回国会 物価問題等に関する特別委員会 第2号
昭和五十一年三月二日(火曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 板川 正吾君
   理事 越智 通雄君 理事 大石 千八君
   理事 加藤 紘一君 理事 松浦 利尚君
   理事 山中 吾郎君 理事 小林 政子君
      松本 十郎君    三塚  博君
      山本 幸雄君    中村  茂君
      和田 貞夫君    有島 重武君
      石田幸四郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      福田 赳夫君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        委員長代理   橋本 徳男君
        公正取引委員会
        事務局長    熊田淳一郎君
        公正取引委員会
        事務局官房審議
        官       水口  昭君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 吉野 秀雄君
        公正取引委員会
        事務局取引部長 後藤 英輔君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 野上 正人君
        経済企画政務次
        官       林  義郎君
        経済企画庁長官
        官房長     辻  敬一君
        経済企画庁国民
        生活局長    藤井 直樹君
        経済企画庁物価
        局長      喜多村治雄君
 委員外の出席者
        物価問題等に関
        する特別委員会
        調査室長    芦田 茂男君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十三日
 辞任         補欠選任
  深谷 隆司君     安田 貴六君
  山崎  拓君     松本 十郎君
同月二十七日
 辞任        補欠選任
  愛野興一郎君     萩原 幸雄君
  羽生田 進君     大石 千八君
三月二日
 理事加藤六月君、竹内黎一君、橋口隆君及び山
 下元利君同日理事辞任につき、その補欠として
 加藤紘一君、高橋千寿君、大石千八君及び萩原
 幸雄君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
二月六日
 国民生活安定特別対策事務取扱費交付金の増額
 に関する請願(唐沢俊二郎君紹介)(第一三二
 号)
 同(小沢貞孝君紹介)(第一三三号)
 同(小川平二君紹介)(第一七一号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第一七二号)
 同(羽田孜君紹介)(第一七三号)
同月十二日
 国民生活安定特別対策事務取扱費交付金の増額
 に関する請願(中澤茂一君紹介)(第一九〇
 号)
 同(吉川久衛君紹介)(第二一四号)
同月十八日
 国民生活安定特別対策事務取扱費交付金の増額
 に関する請願(倉石忠雄君紹介)(第三九七
 号)
 同(下平正一君紹介)(第三九八号)
同月二十三日
 国民生活安定特別対策事務取扱費交付金の増額
 に関する請願(原茂君紹介)(第五七二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 物価問題等に関する件(物価対策及び国民生活
 行政等)
     ――――◇―――――
#2
○板川委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事加藤六月君、竹内黎一君、橋口隆君及び山下元利君から理事を辞任したいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○板川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○板川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 それでは、委員長は
      大石 千八君    加藤 紘一君
      高橋 千寿君    萩原 幸雄君
を理事に指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○板川委員長 物価問題等に関する件について調査を進めます。
 この際、福田経済企画庁長官から、物価対策及び国民生活行政について発言を求められておりますので、これを許します。福田経済企画庁長官。
#6
○福田(赳)国務大臣 大変常日ごろ皆さんにお世話になりましてありがとうございます。今国会におきましても、引き続いて御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。
 私は、この五十一年という年並びに五十一年度、これを通じまして、政治、経済、社会全般にわたって最大の政治課題は何であるかと申しますると、インフレを抑えながら不況からの脱出をいかに達成するか、こういうことと思うのです。石油シヨックによってわが国経済は大変な打撃を受けたわけでありますが、それからことしは三年目、また三年度目に当たるわけであります。
 第一年度目の課題でありましたインフレの克服、あのインフレの燃え上がる火の手を消しとめるこの作業は、まあ、大体順調に達成された。そして第二年度目である五十年度に入ったわけですが、五十年度におきましては、インフレの克服の基調をさらに一段と進めるということと、それから、とにかくインフレは火の手は消えたのでありまするので、経済活動を復元させる、この二つの課題がわれわれに課せられてきたところである、そういうふうに考えてまいりました。
 さて、五十年度はいま終わろうとしておるわけでありまするが、この年度を回顧してみますと、物価につきましては、これは私どもがかねて皆さんに申し上げておりました物価安定の基調、これは一段と進んできた、こういうふうに判断をいたしております。ことに昨年春の春闘、これが労使の御協力によりましてなだらかな決着になっておる、そういう背景のもとに、安定の基調はますますと進み、政策目標として消費者物価一けたということを言っておったわけでありまするが、これは申し上げるまでもありません、全国平均、全国基準において一けたということでありましたが、どうやらこれが達成されそうである。いま最後の努力をいたしておるところでございます。
 他方、経済活動はどうか、こう申しますと、これは私が昨年のいまごろ皆様に申し上げておったところに比べますると、かなりの立ち上がり、回復のおくれを来しておるのであります。その最大の原因は、とにかく世界経済が予想に非常に反しまして総落ち込みの状態である。アメリカ初め先進諸国ことごとくマイナス成長を記録した、こういう状態でございます。そういう中の日本経済でありますので、その影響を受けざるを得ない。さようなことから、わが国経済もなかなかはかばかしい立ち上がり、そういう状態にならない。しかし、そういう中でありましたけれども、わが国は、先進諸国こぞってマイナス成長というそういうさなかにおきまして、わずかである、二%強でありますけれども、プラス成長を記録するということになった。
 さて、そういう状態の中でわが国経済界がどういう状態にあるか、こういうことを観察してみますると、これはなかなか重苦しい空気でございます。つまり、戦後わが国におきましては一年ないし一年半ぐらい、場合によると二年になることもありましたが、そういう短期間の不況、それから、それが終わりますと今度は三年前後の好況と、この景気の循環を繰り返してまいったわけであります。ところが、今回はとにかく三年に不況が及ぼうとしておる。そういう中で二%というマクロ経済の上昇、微弱ながら上昇を見たわけであるものの、一つ一つの企業をとってみますると、あるいは終身雇用体制下の企業でありますので、人件費負担あるいは借入金依存体制のもとでの金利費の圧迫、そういうことがありまして、一つ一つの企業の内容というものは非常に悪化し、企業運営が苦しい状態に追い込まれておる、こういう状態において五十年度を終わろうとしておるという状態でございます。
 そういう状態を引き受けましていわゆる調整期間、第三年度目に入ろうとしておるわけでありますが、私は、五十一年度、調整期間三年度目の政策課題は何といたしましても、先ほど申し上げましたとおり、この年を、インフレを抑えながらどうしても経済の活力を取り戻すという年にしなければならない、かように考えておるのであります。
 物価の問題につきましては、これは消費者物価を動かす大きな要素は何といっても賃金、人件費、それから公共料金、この二つの問題があると思うのです。
 賃金問題につきましては、私はしばしば申し上げるとおり、これは介入をいたしませんが、これは労使の間で合理的な決着を見るであろう。その合理性に期待するほかはないと思います。
 それから公共料金、これは五十年度におきましても一けた物価、これの中で重要な要素を占めるわけであります。その公共料金の占める地位というものを、これを考えてみますると、大体五十年度は九・九%目標の中で二・七%ぐらいのウエートを占める、こういうような状態であったわけであります。五十一年度におきましては、この公共料金の消費者物価に対する影響度、これをさらに下げたいと思うのであります。
 公共料金につきましては、狂乱物価の際に、これは政府でできることであります、こういうたてまえから、強力にこれが抑制方針をとってきたわけであります。しかし、この抑制方針をそう長続きさせるわけにはいかない、そういうことから、五十年度、五十一年度、五十二年度、この三年にわたりまして、まあ、とにかく公共料金の新事情に即しての調整を行いたい、こういうふうに考えておるのであります。
 もとより、この事業執行官庁におきましては、これはもう、もっと性急な解決を希望しておるのです。しかし、私は、物価政策の立場を考えますと、そういう性急な解決はできない。まあ、これは三年ぐらいにならしてやりたい、こういうふうに考えまして、御承知のように、五十年度におきましては酒、たばこ、郵便料金、この問題を解決する、それから五十一年度におきましては国鉄、電電の一部を解決する、そして残ったところの大方の解決は五十二年度に待ちたい、こういう考え方をいたしておるわけでありまして、そのような体制のもとに、五十一年度におきましては消費者物価の上昇率を大方八%程度に抑えたい、まあ、努力をいたしますのでそれ以下になるかもしれませんけれども、とにかく八%程度を目標として最大の努力をいたしてみたい、かように考えておる次第でございます。
 一方、卸売物価はずっと五十年中はかなりの安定でございました。五十年をとってみますると、一%程度の上昇、ほとんど横ばいというところでございましたが、これから経済が活況を呈する、こういうようなことを考えまするときに、多少これはその水準よりは上がってくる、こういうふうに考えますが、しかし、卸売物価の上昇に対しましても、極力これが抑制の方針をとってまいりたい、さように考えておる次第でございます。
 他方、経済活動につきましては、私は、これは昨年と違いまして、かなり明るい展望を持っておるのです。昨年は、まあ、世界経済が総落ち込みだ、そういう環境の中での日本経済でありましたが、逆にことしは世界の先進諸国、まあ、くつわを並べてこれがプラス成長に転じようとしておるのでありまして、すでにアメリカにおきましてはその基調を固めておる、またドイツにおきましてもその基調が固まろうとしておる、その他の先進諸国におきましても大体この流れに追随する動きを示しておるのでありまして、そういう中におきましてわが国は輸出に大きな期待を持てる、こういうふうに考えておるのであります。
 しかし、輸出だけでわが国の経済が非常に活発な活動ができるかというと、なお心細い点もありますので、国内の施策、つまり財政措置について特段の配慮をしなければならぬと考えまして、ただいま国会において御審議を願っておる昭和五十一年度政府予算におきましては、特にその中の公共事業費につきましては、四十九年度、五十年度両年度にわたりまして厳しくこれが増額を抑制してまいりましたが、今回は住宅、上水道、下水道、あるいは道路でありますとか農山村の整備でありますとか、そういう各種の公共事業を拡大いたすことにいたしておるのであります。
 一方、消費はどうかということを展望してみますると、消費の沈滞、沈滞という声が非常に高うございますが、実際をよく調べてみますると、沈滞という言葉はいかがかと思う。まあ、伸び悩みということはあるいは申せるかもしれませんが、着実な増加を示しておるわけでありまして、五十年度、まだ全年度を経過しておりませんけれども、大体五%ぐらいの伸びが見られるのではあるまいか。その勢いというものを、これはまた五十一年度におきましても続いていくものと見て支障はないのじゃあるまいか、そういうふうに見ておるのであります。
 そういう状態であります中に、ただ一つ設備投資につきましては依然そう多くを期待することはできないのです。私どもは二%強程度のものしかこれを見ることができないのじゃないか、そういうふうに考えております。
 そういう中で、先ほど申し上げました輸出、これは実質七%増ということを見て差し支えない、こういうふうに考えております。また、政府の財貨サービスの需要、これも実質七%、こういうふうな見方をいたしておるわけでありますが、輸出と公共事業、この二つが牽引力となって日本経済は、まあ、三年ぶりに五十一年度は活況を呈し、五ないし六%の成長を実現し得る、こういうふうに考えておるわけであります。
 まあ、そういう状態になりますれば、当面問題でありまするところの雇用の問題等につきましても、かなりの改善が見られ、五十一年度終わるころになりますると、まずまず三年も引き続いた不況からの脱出ということが大方実現できるのではあるまいか、ぜひさようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
 ただ、そういう当面の問題も大事でありまするけれども、さらに私どもは、世界情勢が質的に非常に変わってきた、つまり資源無限時代から資源有限時代へと変わった、これに対するわが国の経済、社会の長期的、中期的あり方につきまして十分考えておく必要があるのではあるまいか、そういうふうに考えまして、暮れに、昭和五十年代前期五カ年計画というものを策定いたしたわけでありますが、これをさらに精細に検討いたしまして、それが概案という形で発表されておりますが、さらに決定版をこの春ごろまでには策定をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
 何せ非常に大事な時期であります。当面の問題もさることながら、長期的な問題を考えましても、非常にことしはその基礎固めをしなければならぬ、こういう年柄に当たりますので、精いっぱいの努力をいたしてまいりたい、さように考えております。何とぞ御協力のほどをお願い申し上げます。
#7
○板川委員長 次に、公正取引委員会の業務状況について、橋本公正取引委員会委員長代理から説明を聴取いたします。橋本公正取引委員会委員長代理。
#8
○橋本(徳)政府委員 高橋前委員長が辞任いたしまして、新委員長の発令がまだでございますので、私、かわりまして公正取引委員会の業務の概要につきまして御説明申し上げたいと思います。
 御承知のように、昨年のわが国経済は、物価につきましては一応落ちつきを見せました。総じて安定的に推移してまいったのでございますけれども、景気の回復は思わしくなく、長くかつ厳しい不況の年となりました。
 公正取引委員会といたしましては、公正かつ自由な競争を促進することによりまして、わが国経済が健全な発展をいたしますとともに、消費者の利益が保護されますよう、引き続いてカルテル、不公正な取引等を排除いたしまして、独占禁止政策の厳正な運営に最大限の努力を払ってまいりました。
 まず、昨年におきます独占禁止法の運用状況でございますけれども、五十年中に審査いたしました独占禁止法違反被疑事件は全部で百七十二件でございます。同年中に審査を終了いたしました事件は百六件でございまして、そのうち、法に基づきまして排除措置を勧告し、また審判開始決定をいたしたものは三十六件でございます。
 これら三十六件のうち、カルテル事件が二十四件を占めておりまして、主なものといたしましては、板ガラス業界、火薬業界におきます価格、数量等の協定事件がございましたほか、新しい問題といたしまして建築家の団体が報酬基準等を決定しておったような事件がございました。なお、一昨年来の傾向といたしまして、受注調整に関します事件が増加しておりまして、昨年はこのうち四件について勧告を行ってございます。
 このほか、最近目立っておりますものは、不公正な取引方法に関する事件が多くなっていることでございまして、三十六件のうちで五件ございまして、違法な再販売価格の指示とか競争品の取り扱い禁止等につきまして、極力その摘発に努めてまいりました。また、いわゆるマルチ商法が社会問題となっておりまして、このような不公正な販売方法につきましても、適切な排除措置を講じてまいりました。
 次に、許認可、届け出受理等に関する業務でございますけれども、まず、合併、営業譲り受けの点につきましては、昭和五十年中に、それぞれ九百九十六件、三百九十九件、合わせて千三百九十五件の届け出がございまして、一昨年より数といたしましては若干の増となっておりますけれども、数年前と比べますとむしろ減少しており、内容的に見ましても、ほとんどが中小企業の合併、営業譲り受けでございまして、特に問題となるようなものはございませんでした。なお、最近、企業間の業務提携が活発となっておりますので、昨年その実態調査に着手いたしました。
 次いで、事業者団体のことについてでございますが、事業者団体がカルテルの温床になりやすいところからいたしまして、そのあり方について基本的な検討を行いますとともに、事業者団体の成立等の届け出につきましても、これを督促いたしました結果、昭和五十年中には約四千件に上る届け出がなされてございます。
 また、国際契約等につきましては、昭和五十年中に五千三十八件の届け出がありまして、改良技術に関する制限条項、あるいは競争品の取り扱い制限条項等を含めまして三百三十四件について、これを是正するよう指導いたしました。
 独占禁止法の適用除外関係といたしましては、四十九年九月から再販指定品目の大幅な縮小が実施されておりますけれども、残された再販商品につきましても、弊害が生ずることのないよう、十分な指導、監督に努めておる次第でございます。
 不況カルテルの問題につきましては、一昨年末に認可いたしました繊維関係の二件については昨年の四月と五月に終了いたしましたけれども、御承知のように、需要の伸びが鈍くて景気の回復が思わしくなかったために、昨年の秋に小形棒鋼、セメント、ガラス長繊維につきまして申請がございまして、これらにつきまして、認可要件に照らして慎重に審査いたしまして、不況事態の克服に必要な限度を超えることがないよう、実施期間を短縮いたしまして認可してございます。
 なお、鉄鋼業界におきましては、不況下にもかかわらず、需給状況とは関係なく鋼材が同調的に値上げされましたことに対しまして、十分その事情を調査いたしまして、独占禁止法から見ました問題点を一般に明らかにした次第でございます。
 最後に、不当景品類及び不当表示防止法の運用状況について申し上げますと、五十年中に同法違反の疑いで取り上げました事件は千九百九十九件でございまして、このうち、排除命令を行いましたものは三十件、警告等により、是正されましたものは七百二十八件でございます。公正競争規約につきましては、新たに歯みがきの表示に関するものなど四件につきまして認定をし、五十年末現在におきます規約の総数は、全部で五十三件となってございます。
 また、都道府県の行いました違反事件の処理件数も五千件を超えておりまして、これは着実な歩みを見せており、今後とも都道府県との協力を一層推進してまいる所存でございます。
 何とぞよろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げる次第でございます。
#9
○板川委員長 次に、昭和五十一年度物価対策関係経費の概要について、喜多村物価局長から説明を聴取いたします。喜多村物価局長。
#10
○喜多村政府委員 昭和五十一年度物価対策関係経費の概要につきまして、お手元に差し上げております資料に基づきまして御説明申し上げます。
 ここに物価対策関係経費と申しますのは、すでに御高承でございますけれども、昭和五十一年度一般会計予算案及び特別会計予算案のうち、長期及び短期の物価上昇要因に対処いたしまして物価安定に資するということになる経費を取りまとめたものでございまして、例年本委員会で提出し、御説明を申し上げております項目整理等に従って計上いたしております。
 そこで、お手元の資料でございますが、まず、半截の総括表をごらんいただきます。
 この総括表の一番下の欄の合計欄にございますように、昭和五十一年度関係経費のトータルは二兆二千百八十三億三千八百万円でございまして、これは前年度、昭和五十年度当初予算一兆七千九百六十七億九千四百万円に対しまして、四千二百十五億四千四百万円、二三・五%の増と相なっております。
 上欄の内容の項目区分は、従前どおり七つの項目に区分しておりまして、それぞれの経費額、比較増減額、伸び率が示されてございます。
 項目別の概括は、もう一つの縦長の二枚つづりの表で御説明を申し上げます。
 この表をごらんいただく場合に、あらかじめ御了承いただきたいと思いますことは、この表の右欄に掲出しておりますのは、毎年のことながら主要経費の例示を示しておりまして、各分類項目の内容にどのような費目が含まれているか、あるいはどのくらいの規模の大きさであるかというようなことを、御説明に資するためのいわば凡例でございまして、その合計額が左欄に合致するというようなものでもございません。それからまた、注記いたしておりますように、括弧は昭和五十年度の当初予算額でございます。
 そこで、まず第一番目の「低生産性部門の生産性向上」でございます。
 この項目は、農林漁業、中小企業、サービス業など、いわゆる低生産性部門について、その生産性の向上と生産力の増強、それから供給量の増大、そういったものを通じまして物価の安定に資すると考えられる経費が取りまとめられておりまして、その総額は、そこにございますように、一兆四十億六百万円でございまして、五十年度の当初予算の八千二百七十八億八千四百万円に比べまして、千七百六十一億二千二百万円、これは総括表では。パーセンテージが出してありますが、二一・三%の増と相なっております。具体的な例示といたしましては、そこに並べ上げましたように、農林漁業関係では、たとえば農業構造改善対策費、野菜生産安定対策事業費、配合飼料価格安定対策事業費、海洋新漁場開発費などございますし、また中小企業対策関係では、たとえば小企業経営改善資金、中小企業近代化促進事業資金などの経費が挙げられてございます。
 2の「流通対策」でございますが、この項目におきましては、流通機構の合理化、近代化を通じまして、流通コストの節減に資すると考えられます経費が取りまとめられておりまして、その総額は四百五十三億二千万円で、五十年度の当初予算三百七十四億八千七百万円に比べまして、七十八億三千三百万円、二〇・九%の増と相なっております。具体的な例示といたしましては、生鮮食料品の流通対策のためのものとして、たとえば卸売市場施設整備費、野菜生産出荷安定資金造成事業費、野菜売買保管事業費、野菜高騰時対策実験特別事業費、野菜広域流通加工施設整備事業費、それから二ページの方にまいりまして、標準食肉売買店育成事業費、生鮮食料品流通情報サービス事業費、水産物調整保管事業費などの経費が計上されてございます。
 第三番目は「労働力の流動化促進」でございます。
 大臣からの先ほどのごあいさつの中にもございましたように、この項目におきましては、労働力の質を高め、または労働力の流動化を図ることによって価格に占めます賃金コストの上昇圧力を緩和することに資すると考えられる経費が取りまとめられておりまして、その総額は千六百四十四億二千万円で、五十年度当初予算千三百十四億六千八百万円に比べまして、三百二十九億五千二百万円、二五・一%の増と相なっております。具体的な例示としては、たとえば職業転換対策事業費、職業訓練費などがございます。
 第四番目は「競争条件の整備」でございますが、この項目におきましては、市場におきます競争条件を整備いたしまして、自由かつ公正な市場の機能を活用させるための施策を実施するための経費が取りまとめられておりまして、先ほど公取の方から御説明がございましたが、その項に挙げられておりますのは、総額十七億九千八百万円で、五十年度当初予算十五億六千万円に比べまして、二億三千八百万円、一五・三%の増となっておりまして、具体的な例示は、毎年のように公正取引委員会の経費がございます。
 第五番目は「生活必需物資等の安定的供給」でございます。
 この項目におきましては、生活必需物資、それから生活必需サービスと申しますか、たとえば鉄道輸送でありますとか上水道等のそういったサービスの安定した供給を確保することに資すると考えられます経費が取りまとめられてございます。その総額は五千三百三十二億九千七百万円でございまして、五十年度当初予算四千七十億八千三百万円に比べまして千二百六十二億一千四百万円、三一・〇%の増加となっております。具体的な例示といたしましては、飼料穀物備蓄対策費、大豆備蓄対策費、木材備蓄対策費、石油備蓄増強対策費、日本国有鉄道事業助成費、地方鉄道軌道整備補助、地下高速鉄道建設費補助、環境衛生設備整備費などの経費が挙がっております。
 第六番目は「住宅及び地価の安定」でございます。
 この項目におきましては、各般の住宅対策を推進いたしまして、または土地の有効利用を促進することによって、住宅対策及び地価の安定に資すると考えられます経費が取りまとめられております。その総額は四千六百五十一億七千六百万円で、五十年度当初予算三千八百五十九億七千百万円に比べまして、七百九十二億五百万円、二〇・五%の増加と相なっております。具体的な例示といたしましては、地価公示等経費、土地区画整理組合貸付金、新住宅供給システム開発費などが挙げられております。
 「その他」七番目でございますが、この項目におきましては、国民生活安定特別対策費、生活関連物資需給価格情報提供協力店システムの整備費等の経費のように、以上の1から6までの各項目に分類しにくいその他の経費が取りまとめられておりまして、その総額は四十三億二千百万円でございまして、五十年度当初予算五十三億四千百万円に比べまして、十億二千万円、一九・一%の減となっております。その減の事由の大部分は、国民生活安定特別対策費の減によるものでございます。
 以上が昭和五十一年度物価対策関係経費の概要でございます。
 大臣のごあいさつにもございましたように、最近の物価情勢は、基調としては比較的落ちついておりますけれども、CPIの全国値はなお対前年同月比で申しまして九%台というあたりを推移いたしております。今後さらに消費者物価の上昇率を鈍化させまして、安定的な物価へぬ着実に持っていきますためには、なお相当の努力が必要であるということでございまして、五十一年度の政府予算案におきましても、物価安定は重要な柱に相なっておりますし、先ほど来申し上げましたように、それぞれ関連経費において関係省庁におきまして種々の配意がなされておる次第でございます。
 以上をもちまして、昭和五十一年度の物価対策関連経費の説明を終わらせていただきます。よろしく御指導のほどをお願い申し上げます。
#11
○板川委員長 次に、昭和五十一年度消費者行政関係経費の概要について、藤井国民生活局長から説明を聴取いたします。藤井国民生活局長。
#12
○藤井(直)政府委員 昭和五十一年度の消費者行政関係経費の概要につきまして御説明申し上げます。
 お手元に二種類の資料が差し上げてございます。一つは横長のものでございまして、これは経費の内容を詳細に取りまとめたものでございます。それからもう一つ縦長で二ページの表がございますが、これは全体を主要な項目別に取りまとめたものと、それから二ページ目にそれを省庁別に組み直したものがございます。説明といたしましては、この総括表に基づいて内容の御説明を申し上げたいと思います。
 まず、五十一年度の消費者行政関係経費の総額でございますが、この一ページ目の一番下の左から二行目にございますが、百十三億七百八十九万八千円でございます。五十年度のこれに対応する予算は七十四億二千三百五十万二千円で、括孤書きは五十年度の当初予算でございます。この増減を対比いたしました結果がその横にございまして、全体として三十八億八千四百三十九万六千円の増加ということになっております。これを伸び率で見ましたのがこの欄外にございますが、対前年度比といたしまして一・五二、五二%の増、それから前年度の当初予算に対しましては四一%の増ということになっておりまして、かなり大幅な増加が今回におきましては見込まれておるわけでございます。
 項目別につきまして概要を申し述べたいと思いますが、最初にございますのは「危害の防止」関係でございます。全体として六十五億七千六百万円となっておりまして、前年度に対しまして三十一億五千四百万円の増加、表には載っておりませんが、伸び率は九二%ということになっております。この危害の防止の六十五億七千六百万円と申しますのは、全体の百十三億という合計額に対しまして五八%というウエートを占めるという状況でございます。御承知のとおり、消費者保護の課題といたしまして、消費者の生命や健康にかかわる安全性の確保というのは基本的な要請でございますことから、危害の防止関係の経費につきましては重点的な配慮がなされているということでございます。
 内容は、ここにありますように、五項目に分かれておりますが、食品・食品添加物関係、医薬品等の関係、家庭用品等の関係、化学物質、建築物ということになっておりますが、この食品関係におきましては、食品衛生の調査、指導、それから食品添加物の規制を引き続き行いますほか、新しく生鮮農産物の農薬に関しての安全使用が項目として取り上げられているわけでございます。家庭用品の関係におきましては、ガス器具の安全性の確保、それから自動車の安全性に関する試験施設の整備が中心でございます。そのほか、医薬品の安全性の調査とか、建築物の防災等につきまして所要の経費が計上されております。
 それから項目の2、3、4は「計量の適正化」「規格の適正化」「表示の適正化」ということで、それぞれ経費が計上されておりますが、内容といたしましては、規格の適正化の関係におきまして引き続きJIS、JASの制度を拡充するというほかに、新しく新住宅供給システムを開発するための経費が計上されているわけでございます。表示の適正化につきましては、不当表示の取り締まり、それから商品の比較選択を容易にするための単位価格の表示の制度、これを推進するための経費などが中心になっております。
 それから項目の5、6は「公正自由な競争の確保」「消費者金融、不動産取引等契約の適正化」ということでございまして、独禁法の施行費やそれから不動産取引や消費者金融の取り締まり、割賦販売の適正化のための経費などのほかに、新しく信用販売の実態調査の経費が計上されているわけでございます。
 項目の7、8は広い意味での「消費者啓発」に関する経費でございまして、内容といたしましては、消費者に対する各種の情報の提供やモニター制度を活用するというための経費を中心といたしまして計上されております。
 項目の9は「試験検査施設整備」でございますが、主として商品テストを行いますための機械の購入や試買検査のための経費でございます。市場から不良なまたは不当表示の商品を排除するということと同時に、省資源、省エネルギーの観点からも商品テストが実施されるようになってまいっている状況でございます。
 項目の10は「苦情処理体制整備」でございまして、消費者の苦情を適切かつ迅速に処理するというために必要な経費のほかに、消費者被害の救済に関する制度についての準備調査を前年度に引き続きまして実施するというための経費が計上されております。
 項目の11は「消費者組織育成」でございます。消費生活協同組合に対する貸付金、それから産地直結事業の育成というような経費が主な内容でございます。
 項目の12は「その他」ということで一括してございますが、主要なものは国民生活センターや地方消費者行政のための交付金や補助金でございますが、医療福祉機器を開発するための研究費が新しく計上されております。
 資料の二ページ目は、以上御説明申し上げました経費を省庁別に集計いたしたわけでございます。
 以上、簡単でございますが、五十一年度の消費者行政関係経費につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
#13
○板川委員長 以上で説明は終わりました。
 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
   午前十一時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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