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1975/05/24 第77回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第077回国会 科学技術振興対策特別委員会 第9号
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1975/05/24 第77回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第077回国会 科学技術振興対策特別委員会 第9号

#1
第077回国会 科学技術振興対策特別委員会 第9号
昭和五十一年五月二十四日(月曜日)
    午後一時四分開議
 出席委員
   委員長 中村 重光君
   理事小宮山重四郎君 理事 田川 誠一君
   理事 中村 弘海君 理事 前田 正男君
   理事 宮崎 茂一君 理事 石野 久男君
   理事 八木  昇君 理事 瀬崎 博義君
      愛野興一郎君    加藤 紘一君
      片岡 清一君    木野 晴夫君
      竹中 修一君    葉梨 信行君
      森山 欽司君    上坂  昇君
      近江巳記夫君    北側 義一君
      小宮 武喜君
 出席政府委員
        科学技術庁長官
        官房長     小山  実君
        科学技術庁原子
        力局長     山野 正登君
 委員外の出席者
        商工委員会調査
        室長      藤沼 六郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十四日
 辞任         補欠選任
  稲村 利幸君     愛野興一郎君
  梶山 静六君     片岡 清一君
  藤波 孝生君     葉梨 信行君
  渡辺 紘三君     加藤 紘一君
  堂森 芳夫君     上坂  昇君
同日
 辞任         補欠選任
  愛野興一郎君     稲村 利幸君
  加藤 紘一君     渡辺 紘三君
  片岡 清一君     梶山 静六君
  葉梨 信行君     藤波 孝生君
  上坂  昇君     堂森 芳夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 請願
  一 北海道における国立試験研究機関の暖房
    費等増額に関する請願(小平忠君紹介)
    (第五八四二号)
  二 同(多田光雄君紹介)(第五八四三号)
  三 同(箕輪登君紹介)(第五八四四号)
     ――――◇―――――
#2
○中村委員長 これより会議を開きます。
 まず、請願の審査に入ります。
 今国会、本委員会に付託になりました請願は、請願日程第一の「北海道における国立試験研究機関の暖房費等増額に関する請願」外同趣旨請願二件、合計三件であります。
 本日の請願日程全部を一括して議題といたします。
 すでに理事会でその取り扱いについて協議いたしたのでありますが、各請願の趣旨につきましては、すでに配付されております文書表によって御承知のことと存じますので、紹介議員の趣旨説明を省略し、直ちに採否の決定をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 お諮りいたします。各請願は、いずれも採択の上内閣に送付するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、ただいま議決いたしました各請願の報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#6
○中村委員長 次に、閉会中審査申し出に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、閉会中もなお科学技術振興対策に関する件について調査を行うため、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 次に、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案につき議長に対し閉会中審査の申し出をするかどうかの取り扱いについてでありますが、これについて各党より発言の申し出がありますので、順次これを許します。中村弘海君。
#8
○中村(弘)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案について、議長に対して閉会中審査の申し出を行うことについて賛成の意見を明らかにいたしたいと思います。
 日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案は、現行の同法附則第二条において「この法律は、昭和五十一年三月三十一日までに廃止するものとする。」とされておりますのを、昭和六十一年三月三十一日までと改めようとする内容のものであります。
 わが国の原子力船開発は、昭和三十八年日本原子力船開発事業団法制定以来、第一船「むつ」の開発を中心として進められておりますが、一昨四十九年、出力上昇試験の際発生した放射線漏れのため、現在一時中断のやむなきに至っております。わが党としては、このような事態に対しては、きわめて遺憾であり、一日も早く原子力船開発を軌道に乗せる必要があると考えるものであります。
 特に、原子力船は、将来の海運界の主役ともなるべきものであり、世界有数の海運国、造船国たるわが国としては、この分野で他の先進諸国におくれをとることがないよう、長期的、計画的にその推進を図る必要があることを考えますと、一段とこの感を強くいたすものであります。
 現在の法律の附則第二条に規定されている期日は、昭和四十六年の改正により従来の期日を延長したものでありますが、その後予期しなかった事態が発生したことを考慮し、また、今後の原子力船開発を着実に進めるためには、このたび期日を改めることが必要かつ適切な措置と考えるものであります。
 政府においても、同法案の早期成立を図るため、今国会再開早々の一月に改正法案を提出しておりますし、国会としても早急にこの法律案に対する意見を明確にすべきであったと考えられます。しかしながら、諸般の事情から、同法案が本委員会に付託されたのは、去る五月六日であり、本委員会としても十分審議を尽くしたものとは申し得ないことも事実であります。
 したがって、わが党としては、この案件について閉会中も引き続き審査を進め、できるだけ早い機会に成立を図ることが必要であると考えるのであります。
 以上の理由から、本案について議長に対し閉会中審査の申し出を行うことを強く要望いたしまして、私の発言を終わります。(拍手)
#9
○中村委員長 次に、石野久男君。
#10
○石野委員 私は社会党を代表しまして、日本原子力船開発事業団法の改正法案の継続審議について反対をする理由を申し上げます。
 原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案に私どもは反対し、その継続審議に反対する理由は、原子力船開発事業団法附則第二条は、法の廃止にかかわる規定であります。附則第二条によると、「この法律は、昭和五十一年三月三十一日までに廃止するものとする。」とされているのであります。また、明記されている昭和五十一年三月三十一日は、すでに過ぎ去った過去の日であることも事実であります。同時にまた、この期日、三月三十一日までに、本法の効力を持続させるための期日変更の法的行為、すなわち立法府の議決が行われないまま今日に及んでいることも事実であります。
 これらの事実を立法者は率直に認めなくてはなりません。この事実のもとでは、法律は廃止され、その効力は失われているものと認めなくてはならぬのであります。日本原子力船開発事業団法は、法律として効力を失っているのであります。したがって、この法律の改正法案は自然消滅しているのであります。日本社会党は、本法案に対してこのような見解であります。したがって、自然消滅している改正法案の継続審議などというものは考えられないことであり、またあり得ようはずのものではありませんから、反対いたします。
 日本社会党は、日本原子力船開発事業団法については以上のような見解をとっておりますが、形式的にも原子力船開発事業団は現実に人を擁し、原子力船の維持管理の責任を持たされている事実を無視できませんから、これに対処するため、政府は速やかにこれらのものに対する経過措置をとるべきであることを指摘し、また原子力利用の基礎研究を強化することの必要を指摘いたします。わが党はそういう行為に対しては積極的に協力を惜しまないものであります。
 この機会に、事業団法附則二条に文章化されている「三月三十一日までに廃止するものとする。」という用語の解釈について、わが党の考え方の意見を申し述べておくことが必要であると思います。
 第一に、本法附則第二条は、立法者が明記しているように、法の廃止を前提として期日を記しているのであって、恒久法ではないことが明らかであります。
 第二に、昭和五十一年三月三十一日という限定した期日は、法の効力ときわめて密接にかかわり合っております。これを無視したり軽視することはできません。換言すれば五十一年三月三十一日以後は法律の効力を期待できないということであります。法の形態からいっても、法の内容からしても、この期日以後に法の効力を期待するためには、それに必要な立法行為でなくてはならないということであります。具体的に言えば、期日を変更して延長することを本院が決議することであります。この場合、この法律を廃止する法を決議することは何の関係がないのであります。政府や自民党の、廃止法が成立しない限りこの法律そのものは存続し、法の効力が維持されるという主張はこじつけた解釈であります。法学者の一部にもそのような解釈をする者があるようですが、それには賛成できません。その根因は、この法文の中にある「ものとする」という用語の解釈にかかわっていると思います。
 「ものとする」という用語の解説についてはいろいろな説があります。代表的な意見の一つとして、林修三氏の「法令用語の常識」に書かれておるところによりますと、「ものとする」あるいは「するものとする」はどういう場合に用いられるか。この用語は法令の上では相当頻繁に出てくる言葉ではあるが、その用法は必ずしも一様ではない。しかし、事柄は「しなければならない」、「する」というような用語であらわすのを適切とするに近いが、さりとてこれらの用語を使うと感じ、ニュアンスが少しどぎつく出る、もう少し緩和した表現を用いる方が適当であると考えられるような場合にこの用語を用いられることが多いと言ってよい、こういうふうに言っております。
 佐藤氏の場合は、その「法制執務提要」にこのように書いてあります。「ものとする」、この表現は「しなければならない」という義務づけの意味がないわけではなく、場合によってはこれと同義語として使用されることもあり得るが、一般には一種の含みを持たせつつ原則なり方針なりを示すという気持ちが強い場合に多く用いられると記されております。
 いずれの場合も、「しなければならない」ではどぎつく出過ぎるとか、一種の含みを持たせながら「しなければならない」というのに近い原則なり方針なりを示しているというのですから、立法者はそのために対処しなければならないという配慮が含まれているのであります。こういうふうに解釈するのが正しいと思います。
 だから立法者は、附則第二条を読んでなすべきことは、廃止法を立法することではない。法の効力を期待するならば延期法案を成立させることが必要であります。「ものとする」という用語は、昭和五十一年三月三十一日という期日を示しながらも、立法者にそのことをなすべき余裕を残してあるものとわれわれは考えております。廃止法が決議されないと法律が残るというのはこじつけであって、立法者の期待にこたえることではないと思うのであります。私は本事業団法附則第二条に規定されている「三月三十一日までに廃止するものとする。」とある用語解釈については、立法府において明確な統一見解を確立することが必要であることの注意を喚起しておきます。
 われわれは、この法案については、もう廃止されたものということでありますが、いまのような自民党の意見があるということによって、このことを特に強く注意を喚起いたしまして、私は、将来委員長においてもそのことに対処されるよう要望して、継続審議に反対する理由といたします。(拍手)
#11
○中村委員長 次に、瀬崎博義君。
#12
○瀬崎委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、政府提出の日本原子力船開発事業団法一部改正案の継続審議の扱いに反対の意見を述べます。
 欠陥原子力船「むつ」の放射線漏れ事故は、事故から今日に至るまでの論議の中で、日本原子力船開発事業団の欠陥性に起因する必然的なものであったことがいまや明白になっております。
 すなわち、原子力船開発事業団は、三菱原子力工業や石川島播磨重工など独占企業の混成部隊にすぎず、科学技術庁や運輸省の指揮体制もばらばらというきわめて無責任なものだったのです。政府が設置した「むつ」放射線漏れ問題調査委員会ですら、原子力船事業団の欠陥性については多々指摘をしております。
 本来、政府は、原子力船の研究開発の体制について抜本的に改革しなければならないのであります。しかるに政府は、これらをほとんど放置したままで、単純に期間のみを十年延長する改正案を国会に提出してまいりました。したがってわが党は、専門家や国民の声を全く無視し、正すべきことを全く正していない原子力船開発事業団法一部改正案の継続審議の扱いに反対し、廃案にすべきことを強く主張するものであります。
#13
○中村委員長 次に、近江巳記夫君。
#14
○近江委員 日本原子力船開発事業団法は時限立法であり、附則二条に「この法律は、昭和五十一年三月三十一日までに廃止するものとする。」とある。われわれは本法律は明らかに去る四月一日以降失効したものと考えます。よって、政府の解釈には強い疑義を持つものであります。
 原子力船「むつ」は、昭和四十九年九月一日、放射線漏れを起こし、母港に帰れないまま五十日間太平洋上を漂流するという事故を起こしたわけですが、その原因は全くの偶然ではなく、起こるべくして起こったことがその後の調査結果で明らかになっているのであります。
 先日の当委員会に参考人として出席した山川新二郎長崎造船大学教授も、原子炉を陸上実験でテストしないまま船に積み込むというずさんさでは安全性は保証できない。舶用実験は必ず陸上で行うのが常識だと述べ、メーカー主導の原子力船開発事業団の無責任体制を批判している。
 また、放射線漏れ事故の原因調査に当たった政府の「むつ」放射線漏れ問題調査委員会、いわゆる大山委員会は、翌五十年五月「放射線漏れに関連して表面化した諸問題は、たまたま原子力第一船開発の推進に伴い露呈したわが国の原子力開発体制の欠陥そのものとして、率直な反省が必要である。」とし、原子力船開発の大前提として、原子力行政の根本的見直しの必要性を指摘している。
 原子力行政の根本的見直しを図るものとして、政府は、五十年三月、内閣総理大臣の私的懇談会として原子力行政懇談会を設置した。
 同懇談会は、同年末、中間報告という形で、安全審査の一本化、原子力安全委員会の設置などを報告したが、今後どのように改革を進めるつもりなのか、政府はいまだに明確な方針を打ち出していない。きわめて無責任な態度である。
 また、政府は、現在の軽水炉は実用炉であると称し、開発優先の姿勢を改めず、日本における軽水炉の利用率は、一九七〇年から一九七五年までの間に、七八・九%、六九・一%、五九・二%、五二・四%、四六・六%、三四・一%と、年々低落傾向にあり、ただしこれは日本だけの問題ではないのであって、アメリカの規制委員会のあるメンバーは、「われわれがいまやっていることは、AECが一九六〇年代にやらなければならなかったことのしりぬぐいだ。何年も以前にやるべきだった安全試験をいまやっている」と証言している。また、アメリカのゼネラル・エレクトリック社の高級技術幹部は、原子炉が人類を脅かすことの憂慮から会社を辞任し、反原発運動に参加している。また、アメリカ連邦原発安全点検担当官の専門家も同じく原発の危険性を告発して辞職している。
 アメリカ直輸入と言っても過言でない原発を設置しているわが国にとって、現在の開発優先の原発開発が国民の信頼を得られないのはきわめて当然である。したがって、原子力行政の根本的な改革、見直しが実施されない限り、われわれとしては、原子力の平和利用という美名に隠れた現在の安易な原子力船開発に対し、賛成の意を表するわけにはいかないのであります。
 以上、理由を申し述べまして、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案を継続審議することに対して反対を申し述べ、私の意見を終わります。(拍手)
#15
○中村委員長 次に、小宮武喜君。
#16
○小宮委員 ただいま議題となりました日本原子力船開発事業団法の一部改正案について、わが民社党の意見を申し上げます。
 わが党は、党の基本方針として、原子力の開発、原子力の平和利用を推進する立場に立っております。したがいまして、日本原子力船開発事業団法の一部改正案については閉会中も継続審議すべきであると考えます。
 以上、わが党の意見を簡単に表明いたします。(拍手)
#17
○中村委員長 以上で各党の発言は終わりました。
 本案について閉会中審査の申し出をするか否かの取り扱いにつきましては、賛否の両論がありますので、この際やむを得ずこれを起立採決によって決します。
 お諮りいたします。
 日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案について、議長に対し閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#18
○中村委員長 起立多数。よって、本案は議長に対し閉会中審査の申し出をすることに決定いたしました。
 引き続きお諮りいたします。
 閉会中審査のため、委員会において参考人より意見を聴取する必要が生じましたときは、人選その他所要の手続等につきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中審査において実地調査の必要がある場合には委員派遣を行うこととし、派遣委員の選定、派遣地及び期間並びに議長に対する承認申請の手続等につきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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