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1947/09/22 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第16号
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1947/09/22 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第16号

#1
第001回国会 農林委員会 第16号
  付託事件
○農地調整法の改正に關する陳情(第
 一號)
○物價是正及び肥料、作業衣、ゴム底
 足袋配給に關する陳情(第十號)
○農業保險法の改正に關する陳情(第
 十三號)
○農業復興運動に關する陳情(第十四
 號)
○水利組合費賦課に關する陳情(第二
 十二號)
○食料品配給公團法案(内閣送付)
○油糧配給公團法案(内閣送付)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第四十六號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第五十一號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第五十九號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第六十一號)
○薪炭生産のあい路打開に關する陳情
 (第六十二號)
○茶業振興に関する陳情(第六十三
 號)
○農業用電力料金の引下げ及び換地處
 分經費の全額國庫助成等に關する陳
 情(第六十七號)
○東北及び新潟地方の特殊事情に立脚
 せる食糧供出對策改善に關する陳情
 (第六十八號)
○農林省所管の治山治水事業の一部移
 管反對に關する陳情(第七十號)
○農地委員會の經費を全額國庫負擔と
 することに關する陳情(第七十三
 號)
○林道飯田、赤石線開設に關する請願
 (第十七號)
○主食需給計畫の根本的改革に關する
 陳情(第七十四號)
○養蠶協同組合法の制定に關する陳情
 (第七十六號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第七十七號)
○農業會の農業技術者給與を國庫負擔
 とすることに關する陳情(第八十
 號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第八十四號)
○愛知縣豐川沿岸農業水利事業經費を
 國庫負擔とすることに關する陳情
 (第八十九號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第九十一號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第九十七號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第百二號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第百五號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第百九號)
○蠶繭の増産に關する陳情(第百十五
 號)
○養蠶協同組合法の制定に關する陳情
 (第百十六號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第百十九號)
○飼料配給公團法案(内閣送付)
○農業協同組合法案(内閣送付)
○農業協同組合法案の制定に伴う農業
 團體の整備等に關する法律案(内閣
 送付)
○函館營林局の管轄區域變更に關する
 請願(第五十四號)
○藥用人蓼試驗場設置に關する請願
 (第六十六號)
○米價改訂に關する陳情(第百二十八
 號)
○民間林野制度の確立に關する陳情
 (第百三十號)
○養蠶協同組合法の制定に關する陳情
 (第百三十一號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第百三十三號)
○開拓者資金融通に關する陳情(第百
 三十八號)
○米穀供出に對する報奬制度の廢止竝
 びに肥料の配給に關する陳情(第百
 四十九號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第百五十號)
○遲配主食の價格に關する陳情(第百
 五十二號)
○岩手縣下の三農業用水改良事業を國
 營とすることに關する請願(第八十
 八號)
○福島縣安達郡大山村内の開墾事業を
 中止することに關する請願(第九十
 五號)
○北海道てん菜糖業の保護政策確立に
 關する請願(第百二號)
○薪炭の價格に關する陳情(第百六十
 二號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第百六十三號)
○食料品配給公團法に關する陳情(第
 百七十六號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第百八十七號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第百八十八號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第百九十二號)
○市營競馬の施行に關する陳情(第二
 百二號)
○北海道開拓事業に關する陳情(第二
 百七號)
○岩手山ろく國營開發事業に關する陳
 情(第二百九號)
○農作物の「營養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第二百十三號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第二百二十號)
○未墾地の開拓事業に關する陳情(第
 二百二十二號)
○群馬縣古馬牧村外三ヶ村のかん漑用
 水路に關する請願(第百二十一號)
○蒜山演習地の返還竝びに開拓計畫變
 更に關する請願(第百三十五號)
○食糧配給確保に關する陳情(第二百
 二十六號)
○林業振開對策に關する陳情(第二百
 二十七號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第二百二十八號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第二百三十一號)
○水利組合法の改正及び水利事業費國
 庫補助に關する陳情(第二百三十二
 號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第二百三十五
 號)
○米麥需給計畫の根本方針に關する陳
 情(第二百三十六號)
○農業保險法制定に關する陳情(第二
 百四十四號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第二百四十五號)
○岩手山ろく國營開發事業に關する陳
 情(第二百四十八號)
○薪炭需給調節特別會計法を改正する
 法律案(内閣送付)
○未利用地耕作利用臨時措置法案(内
 閣送付)
○青果物の統制撤廢に關する請願(第
 百七十六號)
○開拓對策に關する請願(第百七十七
 號)
○舊軍馬補充部十勝支部用地内山林拂
 下げに關する請願(第百八十三號)
○十勝種馬育成所用地開放に關する請
 願(第百八十五號)
○昭和二十二年度産米價格竝びに供出
 に關する陳情(第二百六十二號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第二百六十七
 號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第二百六十八號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第二百七十一
 號)
○自作農創設特別措置法及び同法附属
 法規の一部を改正することに關する
 陳情(第二百八十號)
○勤勞大衆の食糧危機突破對策に關す
 る陳情(第二百八十二號)
○日本競馬會に關する陳情(第二百八
 十三號)
○農村指導農場開設に關する陳情(第
 二百九十四號)
○昭和二十二年度産米價格竝びに供出
 に關する陳情(第二百九十五號)
○農作物の「榮養週期栽培法」の普及
 實施に關する陳情(第二百九十九
 號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第三百號)
○農地開發營團の行う農地開發事業を
 政府において引き繼いだ場合の措置
 に關する法律案(内閣提出)
○臨時農業生産調整法案(内閣送付)
○重要肥料統制法等を廢止する法律案
 (内閣送付)
○小阪部川貯水池改良事業を國營とす
 ることに關する請願(第二百七號)
○旭川合同用水工事促進等に關する請
 願(第二百九號)
○農地改革促進に關する請願(第二百
 十三號)
○東京都内の食糧配給に關する陳情
 (第三百七號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第三百十三號)
○種卵及びひなの價格撤廢竝びに養鶏
 用飼料増配に關する陳情(第三百十
 八號)
○農業會の農業技術者給與國庫補助に
 關する陳情(第三百十九號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年九月二十二日(月曜日)
   午後一時三十三分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○農地開發營團の行う農地開發事業を
 政府において引繼いだ場合の措置に
 關する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) これより開會いたします。本日の議題は農地開發營團の行う農地開發事業を政府において引き繼いだ場合の措置に關する法律案を議題にいたします。先ず政府當局から提案理由の御説明を伺います。
#3
○政府委員(井上良次君) 大臣が見えまして提案理由の御説明を申上げる筈でございましたが、關係當局の方へ參つておりますので、私が代つて御説明を申上げます。
 農地開發營團の行う農地開發事業を政府において引き繼いだ場合の措置に關する法律案につきまして提案理由の大體を御説明申上げたいと存じます。農地開發營團は昭和十六年當時における主要食糧農産物の需給状況に鑑みまして、食糧需給の強化を圖るため大規模な農地の造成及び改正良事業を計畫的に遂行いたす目的を以ちまして、農地開發法に基いて設立され、資本金三千萬圓、内政府出資千五百萬圓の國家代行機關であります。設立以來六ヶ年間における事業の實績を申上げますと、先ず農地開發法による事業につきましては、農地造成事業が、地區數二百四十七地區、造成面積田畑合計一萬七百八十六町歩、農業水利改良事業が、地區數二十四地區、受益總面積十五萬八千町歩になつております。次に緊急開拓事業につきましては、昭和二十年度から本年七月までの實績について見ますと、受託地區數五百四十五、造成豫定田畑面積は十三萬四千町歩で、造成した面積は、田畑合計二萬八千町歩に達するのでありまして、緊急開拓事業においてこの營團の占める地位は、まことに重要なものがあるのであります。緊急開拓事業は、發足以來すでに二ヶ年を經、相當の成績を收めて參つたのでありますが、今日國土資源の合理的開發の立場に立ちまして、眞に恒久的な政策として開発事業を見るときは、大規模な開拓事業は、その性質上やはり政府の責任において實施するの體制を徹底せしめることが妥當であると考えるのであります。他方におきまして、「營團」という特殊法人は、逐次解散されまして、公團その他の形式に移行している現状でありますが、農地開發營團も亦、關係方面の示唆もあり、こうした一般方針に則りまして、これを閉鎖機関に指定いたすことにいたしたのであります。ここにおきまして、この營團の施行して參りました農地開發事業及び緊急開拓事業は、悉くこれを政府において引き繼いで行うことにいたしたわけであります。
 御承知のように、政府の行う開拓事業に要する土地等の取得及び處分に關しましては、自作農創設特別措置法及び自作農創設特別措置特別會計法があるのであります。從いまして、今囘營團から引き繼ぐ土地物件は、あたかもこの措置法によつて買收したと同一の取扱いをするのが至當であると思うのであります。次に農業水利改良事業につきましては、農地開拓法の中に受益者負擔の制度がありますので、政府引き繼ぎ後におきましても、同様の制度を認める必要があると考えたので、營團の事業引繼ぎに伴いまして、以上の二點について規定を設ける必要を認めたのであります。
 以上が本法案を提出した理由の大要でありますが、何卒愼重御審議の上、速かに御可決あらんことを切望する次第であります。尚詳細な點は事務當局から説明をさせます。
#4
○政府委員(伊藤佐君) 提案の理由は只今政務次官から御説明申上げた通りでありますが、一應私からそれを補足いたしまして御説明申上げます。
 今囘農地開發營團が九月二日附を以ちまして閉鎖機關に指定をいたされましたのであります。提案理由の中にも述べてございます通り、大體この營團というような方式は、これは次々に解體を命ぜられて參つたのでございまして、最近まで殘つておりましたのは、農地開發營團と、それから高速度交通營團、これは現在まだ殘つておると承知いたしておりますが、その二つくらいで、あとのいわゆる營團という名稱のものは、すべて解消を命ぜられたのでございます。それで農林省といたしましては、營團は假に大方針の下に解散せざるを得ないという状況に立ち至りましても、そのやつております事業は、これは誰かが引繼いで行かなければ非常な支障を來しますので、公團方式にいたしましてやりたいということで最初關係方面と折衝いたしておりましたが、公團ということでなくて、國みずからが引受けてやつて參る。これは現在の營團のやつております事業は、本來國がやります事業を委託をいたしまして、營團が國の代行をしてやつておるというような形になつておりまするので、それが解消すれば國が引繼ぐというのが、これは形の上から行きまして當然かと思うのでございますが、そういつた意味からいたしまして、公團方式でなくて國みずからが責任を持つてやつて行く。こういうことに相成りまして、營團の仕事を農林省におきまして引繼いでやつて行くということに相成つたのでございます。
 それで、全國で現在營團がやつておりまする地區は、五百三十數地區にわたつております。これに從事しておりまするところの營團の職員は、約三千三百人おります。國が引繼ぎました場合におきまして、この人間とそれから事業とを同時に引繼ぐわけでございます。それと營團が現在事業上必要ないろいろ手持資材等を持つておりますので、そういつたようなものは當然國が引繼いで事業をやつて參ります上に必要でございますので、そういうものも引繼いで參る。ただ、今營團が附帶的な事業といたしてやつておりまする、例えば製粉事業でありまするとか、或いは製鹽事業、こういうふうなものを少しやつておりますが、こういつたようなものは國が引繼いで參るのは適當でないと考えられまするので、これらはいずれも關係の開拓者の團體というふうな所が引繼ぎましてやつて參ります。國は農地の造成に關しまするところの事業竝びに土地改良に關しまするところの事業、それに附帶して直接必要な資材、建物等を國が引繼いでやつて參る、かような考え方で進んでおります。これらの事業引繼ぎに要しまするところの豫算的措置は、現在關係各省と折衡をいたしておるわけであります。引繼ぎの時期といたしましては、大體十月の初めを目途といたしましてやつておるのでございまするが、現在のいろいろな交渉關係からいたしまして、多少は遅れるかも知れませんが、我々といたしましては、できるだけそれを十月一日を目途といたしまして引繼ぎ關係に努力をいたしておるような次第であります。大體營團の引繼ぎに關しまする状況を補足して申上げました次第であります。
#5
○委員長(楠見義男君) それではこれから質疑に入ります。
#6
○羽生三七君 ちよつと伺いますが、國がこれを引繼いだ場合の名稱とか、或いはもう少し具體的な問題、それから今議會に開拓法が出るか出ないか。それらの點も伺いたいと思います。
#7
○政府委員(井上良次君) 國が農地開發營團を引繼いだ場合に、どういう名稱でこの事業をやろうとするかという御質問でございますが、この場合は開拓局の機構を擴充いたしまして、開拓局で、この事業を政府直轄事業としてやるのでありまして、別に特殊な名稱を用いて特殊な團體等においてやるのではない。開拓局の事業を、部局を擴充いたしまして、その中でこれを政府直轄であるというのです。
 それからその次に開拓法は出るかという御質問でございますが、いろいろ折衡いたしておりますけれども、まだ成案を得るに至つておりませんので、恐らく今議會には提出困難ではないかと思つております。
#8
○島村軍次君 開拓事業が食糧増産に極めて重要な問題であることは、今更申上げるまでもないことでありますが、既往における實績から申しますとインフレの進行と共に、必ずしも豫定通りに事業が參つておりません。こういう場合において丁度開食事業は、列車に替えれば、急行列車が走つておるようなものではないかと思います。然るにこれが閉鎖機關になりまして、その結果從業員は勿論のこと、事業上に及ぼす影響は非常に私は重大な問題があると思うのであります。現に私の縣の開發營團でやつておる仕事について考えて見ましても、相當動揺の色がありますし、何とか引繼いで貰えるんだろうが、手につかん、尚決算をして行かなければならんので、その方へ氣を取られて仕事の方がお留守になつておるというような嫌いがないではないと思うのでありますが、これらに對して政府はどういうふうな考を以て、勿論その筋の指令とは申しまするものの、これらに對する事前の措置というふうにとられるか。或いは又今後は本當に地方々々に應じて、その事業の進行状況に應じて、措置すべきであつたと思うのでありますが、私の考えを卒直に申上げますと大凡閉鎖機關に指定される前におきましては、政府において御準備があつたことだと思うのであります。その御準備の點から考えますと重點的に、いわゆる極めて緊急を要する問題、土地については集中して事業をやる。そうしてお話申上げましたように、少し事業が休止されるというような土地に對して……而もそれが緊急を要するというような土地に對しては、他の方からも人を増してでもやるというのが當然じやないかと思うのでありますが、これらに對しては私は極めて不十分ではないかということを私の縣の實績から見て考えざるを得ないのであります。そういう點に對して政府の所見を一應伺つておきたいのであります。尚豫算的措置という問題については目下關係方面とも折衡中だということでありますが、只今の提案の説明によつて見ますると、例えば資材の引取り、それから權利義務關係が、營團でやつた場合と比較しましては相當厖大な徑費を要することだと思うのであります。そういう問題は、閉鎖機關であり、それを引繼ぐと同時に、從前の開發營團でやつた場合に比較して徑費が果してどういうふうな膨張率を示すものが。勿論これはインフレの問題に関係なくして、現在の營團でやつておる總徑費、それに對して引繼いだ場合にはどういうふうになるのかというふうな問題について一應承つて見たいと思うのであります。
 尚開拓局の擴充の問題が御話に出たようでありますが、時事通信の傳えるところによりますと、すでに機構の問題については内容が出ておるようであります。これは先般の勞働省の設置の場合に參議院で議論になりまして、結局修正になりました。局の設置ではありませんが、その内容についての問題だと思うのでありますが、これらに對しては國會に對しての措置をどういうふうにお考えになつておりますか。機構改革の場合における法律上の措置についてどう考えておられるか、この點も併せて承つて見たいと思います。
 更に工事の進行に對しては、第一段に申上げたのでありますが、丁度私の縣の實例をここに御紹介を申上げ、且それの具體的事費についてのお尋ねも併せて申して見たいと思うのであります。
 例へば兒島灣の干拓事業は、すでに大部分の仕事を了しまして、もう潮留め工事をやれば、本年の秋からは麥の作付が一部分できる。他の開墾事業と違いまして、干拓でありまして、勿論用水路の問題はありましても、麥の作付ができるということになり、而も數千町歩の干拓地ができるので、これは他の開墾事業よりは増産上非常に有効であります。肥料を要しない。然るに本年度の豫算が約二千萬圓であつたのでありますが、すでに九月までの出來高が三十萬圓を要しておる。ところが政府では豫算がないというために、本年の當初において配付といいますか、承認をした豫算が、大體二千萬圓になつておるようであります。そこでこの範圍外には出ることはできないというので、仕事は三千萬圓の仕事をやつておるが、事實は二千萬圓しか支拂つていない。後は後分的には請負工事でやり、或いは部分的には直營工事でやつてております。實際地元と營團との間の関係が非常にスムースには參つておらん、これが現状だと思います。勿論今後の措置についてはお考になつておることだとは思いますけれども、私が急行列車の例を採りましたのは、それなのでありまして、役所の仕事がとかく法規の上に立脚して、現業というものとの間にぴつたり來ない。殊にこれらの干拓事業のごときは、別途の措置を講じてすでにもう麥の作付でもできるというようなものに對しては、他の措置を止めてでも豫算を配付する。豫算を廻して行くということが、我々は當然じやないかと思う。そういう點に對しては、地元の方でも何囘本省と打合せても、勿論何とかしなければならんというお考えになつておるようであるが、それが役所の事業の一つの弊害として、なかなか進行しない。これが現在の姿ではないかと思うのであります。こういう問題に對しましては、いろいろ國營或いは國管の問題が出ておりまするが、ややもすると必要な措置を食糧増産の如き重要なものであつて、戰爭をやつておる場合に應急的の措置を講じなければ、戰爭が敗けるというような情勢になつたものと、私は同一に解釋すべきものであると思います。勿論會計法があり、それぞれの手續がありましようとも、これらに對しては、直ちに手を打たなければならんと思いますが、具體的な問題で、而も局部的な問題でありますが、この問題は全國に通じた大きな問題と思うのでありまして、兒島干拓地における現實の措置を單に追加豫算を計上した上でやるのだというような通り一遍の御答辯でなくして、もつと突き進んで具體的にどういうお考をお持ちになつておりますか、一應一つ承つて見たいと思います。
#9
○政府委員(井上良次君) 詳細な點は開拓局長から御答辯をいたしますが、第一に開發營團の解散をされるということが豫測されておるのに、これに對して政府はどういう一體處置をとつて來たかというお話でございますが、この營團が閉鎖機關として指定をされるという豫測がつきましたので、政府の方におきましては直ちにこれに代るべき公團によつてこの事業を繼承してやらせようという計費を一應立てて見たのであります。
 ところが公團による事業繼承というものが、開發營團の事業とあまり差支ないような印象が響き來ましたものか、この公團による繼承事業の形態はいけない。政府直轄でやれとこういうことになりましたから急に模様替をいたしまして、政府で一切の事業を引繼ぐということになりました。この引繼ぎに關連をしてとかく從業員が残務整理、或いは又は新しい事業形態への引繼ぎ、又移行等に關連して當面の開墾事業というようなものが非常に混乱をして來ることになりはせんか。殊に緊急開發についてはその點がどうか、こういうお尋でありますが、これらの點に對しましては、當然この開發營團自身の清算をやらなければならん關係がありますから、これらに必要な有能な方はその方に殘るでありましようが、大體全體は全部政府事業に引繼ぐ、こういうことになつておりますし、又その間において緊急開發事業を停頓をさせ、或いは混亂をさせるというようなことのないように十分開發營團とよく協議懇談をいたしましてそれぞれ現場に對しまして不安動搖のないような處置を講じたつもりであります。
 その次にこの營團がいよいよ閉鎖機關になつて、この事業を政府が引繼ぐということになると、營團の厖大な資材、或いは資産等を政府が引繼ぐ、或いはそれを行う場合にこれらの豫算關係、收支關係というものはどうなるかというお尋でございまするが、これらにつきましては大體現在營團がやつておりますところの事業形態をその儘引繼ぐものでありますから、從つて政府が引繼いだということで特別に、厖大な豫算が編成され、又實施されるということにはならんのでありますので、別に開發營團の豫算と、政府が引繼いだ場合とには變更がないと、こういうことを御了承願いたいと思います。
 それからこの開發營團を閉鎖して、その一切の事業を政府が繼承するということになる場合の機構改革に伴う處置は一體法律でやるべきじやないか。或いは又は他に何か考えておるかというようなお尋のように伺つたのでありますが、この場合は一應機構の改革でございますから、政令によつてこれは御承認を得たい、こういう積りでおるのであります。
 最後に兒島灣の干拓事業に關連する事業の經過について詳細な又實地に即した御意見がございましたが、御意見の點は十分私共も當然の御意見と考えまして、緊急にこれに對する對策をいろいろ考えておりましたが、何分にも今申します通り營團自體が閉鎖機關になりますし、その關係で一方に使つておる金をここに一度に注ぎ込む、又政府の金を以て俄かにこれに注ぎ込むというようなことも、實際上不可能な現状になりまして、この事業が未完成な状態にありますことは、最初は事業完成の豫算にちやんと組まれておりましたけれども、非常な工事費の値上りと言いますか。或いは原料材料の暴騰に伴いまして、豫定通りの經費を以て工事の完成を見ることができ得なかつたことは誠に殘念なことであります。併しこれをこのまま放つて置くことは、お説の通りの結果になりますから、至急に政府はこれに對する善後措置として今囘皆さんに御審議を願います追加豫算の中に、この工事に關連する一部を含んでありますので、これが通過いたしますれば、直ちに政府はそれの完成に全力を擧げたいと思います。尚又、今後政府が直轄することに全體の開拓事業がなりますので、特に緊急を要し、且又、即時農作物が直ちに收穫できるというような地域に重點を置きまして、そういう點はお説のように十分按排いたしまして、そういう片ちんばにならんように、中途半端にならんような注意をいたしてやるつもりであります。その他の點につきましては、局長から一つお答いたさせます。
#10
○政府委員(伊藤佐君) 只今政務次官からお述になりました點で要點は盡きておると思いますが、少し補足して申上げます。この開發營團の解散に伴つて、政府としてはどういう處置をとるか。支障のないように事業が行くかどうかという點でございますが、この問題につきましては、開發營團が閉鎖になりましたのは九月二日でありますが、今後できるだけ政府が早い機會に引繼ぎます。それ迄の間は閉鎖機關でありますところの農地開發營團の指定事業として從來通り仕事がやれますように指定してございます。それで政府が引繼ぎます迄の間は營團で從來通りやつて貰いまして、それから政府が直ちに引繼いでそれを續けて參る。こういう仕組みになつております。兎角こういつた營團でありますとか或いは會社が解散を命ぜられる。或いは閉鎖を命ぜられるという際には、非常に事務が澁滯したり何かすることがあるのでございますが、その點につきましては、そういうふうな樣子が大體分りましたときに、營團或いは府縣等關係方面に全部これは通知を出しまして、國が引繼いで參るのでありまするが、それにつきましては從前通りの人間を使つて行くのであるから、不安動搖のないようにというような通牒、或いは會合等をたびたび開きまして、その趣旨は十分に徹底いたして參つた積りでございます。尚いろいろ手續上この清算關係、或は引繼に伴いまして、いろいろ書類の作成等で、可なりそういつたような方面に手を取られる。或は時間を取られるという關係は、これは止むを得ませんのでありまするけれども、同時に本體の方の仕事は支障なく行くようにということで、營團、府縣當局等と相談いたしまして、現在極力やつております。それから經費の點につきましては、これは人件費、事業費とも營團のやつておりましたよりも國が引繼いで、そのために増すというふうなことはございません。ただ事業費が嵩みます。これは資材或は勞賃等の騰貴によりますところの事業費の増大、これは止むを得ませんが、それを除きますれば、別に國が引繼いだために特に費用が増すということはございません。それから兒島灣の點につきましては、これは我々の方といたしましても、もう一息のところでございますので、何とかして早く完成をさして食糧増産の實を擧げたいというふうに考えておりまして、只今政務次官から述べられましたような、最近の機會におきまして何とか事業を繼續して行けるような豫算的の措置を講じたい。かように考えております。
#11
○島村軍次君 大體の説明は了承いたしたのでありますが、即に兒島灣開墾におきましては一千萬圓の仕事が未拂になつておるという關係になるのであります。工事の出來高を檢査しても、檢査によつてすでにこういう情勢になつておるのであります。至急に措置をするということに對しては御尤もだとは思いまするけれども、諄いようでありますが、こういう點に對する措置が不十分でありまして、そのためにその國に對する非難、すべての行政に影響することが非常に多いのであります。私の申上げるのは、インフレ増進によつて總體が足りないということは分りますが、併し緊急の措置を以て未拂分は勿論のこと、今後の事業を繼續でありません。もうすでに走つておる列車でありますから、もう毎日の支拂の差支えるということになるのであります。こういう問題に對しては一片の何とか至急に措置するということでなくして、何等かの方法をやるように、至急に講じていただくことを重ねて御希望申上けたいと思います。
 それから第二條の水利に伴う事業に對する費用分擔の問題は、從前の農地開發法にありました程度のものでありますか。費用負擔の割合については、どういうふうな考をお持ちになつておりますか。それから内部の機構につきまして、開發營團は從來の仕事の内容から見まするというと、中樞機關だけが働いて、そうして現地の機關が非常に缺けておつた。頭だけで手足がないのでちつとも仕事が捗どらんという非難が、今日までの營團の實績であつたと思います。府縣の農地部でやられるようになりますか。或いは又只今申上げたように、その儘引繼いだだけでは私は不十分なんだ。地元の關係なり、むしろ現地の方面に對して擴充の必要があるのではなかろうかと思う。それらの機構の點について、併せて御説明を願いたい。
#12
○政府委員(伊藤佐君) 最初にお尋のございました費用の負擔の割合でございますが、これは從前と同じでございまして、只今お手許に「農地開發營團の行う農地開發事業を政府において引き繼いだ場合における措置に關する法律の政令事項」という一枚刷を差上げてありますが、これの最初の第二條第一項関係、これに「百分の四十に相當する額を超えてはならない」とございますが、從前と同じ割合で参るのであります。それから營團には、從來中樞機關が非常に強力であつたが、手足が十分でなかつたではないかというお話につきましては、そういつたような嫌いは確かにあつたように私共考えております。それで今度農地開發營團の事業を政府が引繼ぎました場合に、現場機構をできるだけ擴充いたしたいと考えております。それは現在營團が各府縣に營團支部というものを持つております。それから全國六ヶ所のブロツク的な區域に、地方の事務所を持つております。それで從來この二つの機構の中に相當多数の人間が居つたわけでございますが、今度政府が引繼ぎました場合におきましては、これらの中からできるだけ現場の方へ人を廻しまして、そうして現場の事務所を擴充して、實際の事業をやつて行く上に、支障のないようにいたしたいと、かように考えております。
#13
○岡村文四郎君 營團の事業はもともと非常に困難な事業であつて、營團そのものも非常に苦勞をされておつたわけでありますが、それで二十年頃から、所によりますと休止の止むなきになつたような場所もあつたようでありますが、今度方法が變つて行われて、閉鎖機關になつたのを幸いに、これはもう營團の後始末はうまくできるということになりはせんか。こういう感じがするということは、收支のバランスがどうなつておるか我々は知らんから、そこで如何程黒になろうと赤になろうと、全部政府でお引受になつて政府が始末をされることになるのだろうと思うのでありますが、そこで現在のバランスはどうなつておるか。これで三千三百人という人を擁してやつております關係で、なかなか簡單には行かんと思いまするが、今後も開拓事業は非常に困難であつて、例えば北海道のような場所では今できておりまする多数の開墾などの開拓者はもう殆ど瀕死の状態で、事業の繼續は不可能ではないかと私は考えております。これは今までのような助成の方法ではできないことであつて、政府がなんぼ要つてもやるつもりならば、これは別でありますが、そういうわけにも豫算の關係で行かんと思います。一體政府でこれを引受けて、そうして營團であつても株式會社とは違いますが、やはり事業者は收支のバランスを睨んでやらなければなりませんし、政府の助成が決まつておりますればやたらに經費をかけて参られないことが惱みの種になつておるわけであります、今後の事業に對しまして、相當金額を決めないでおやりになる意思があるかどうか。
 それから次は費用の負擔は從前通り百分の四十というお話でありますが、例えば開拓地にして、それを農地法によります價格で賣り渡す時分に、一體どうなるか。そうすると負擔をする部面はどういう割合になつて來るか、四十で足りるのかということをお尋したいと思います。
#14
○政府委員(伊藤佐君) 只今の營團バランスでございますが、實は現在各營團地區につきまして詳細な取調をやつております。大雜把な大體の見當はついて、今關係方面とも折衝いたしておりますが、九月十五日現在を以ちまして詳細な財産調べをやつておりますので、これが纏まつて参りまして、はつきりした詳細なものが判明したしました後で、改めてこれは的確な折衝をいたすということにいたしております。
 それから資産の評價方法や何か、現在いろいろな見方がございまして、帳簿價格によりますとか、或いは公定價格によると、こういうふうなことで非常に違つて参ります。この邊のところは大藏省等とも折衝をいたしまして、決して政府は不當の金を出すわけではございませんが、營團に對して不當な損失はかけないという、そういつた建前で大藏省とも話をしておるわけでございます。
 それから今後豫算の點は段々費用がかかつて來るが、どういうふうにするつもりかというお話でございますが、今後工事費用は段々嵩んで來るとは考えますが、やはり一定の基準を設けまして、その基準に當て嵌まるものをやつて参るということに相成つております。
 それから開拓全體の問題といたしましては、現在までに入植をすでに了しましたものにつきましては、何とかしてこれは立つて行くようにいたしたい。將來の問題、新しい地區の問題につきましては十分精細な調査をいたしまして、はつきりした見込のあるものについてやつて参りたい。こういうふうにいたしたいと考えます。
 それから受益者の負擔の問題でございますが、これは現實に要りました工費の百分の四十ということになりますので、途中で工費が上つて参りますに從いまして、絶對額は、受益者の負擔も上つて参る。こういうふうに考えております。
#15
○北村一男君 只今やりかけて中止状態に相成つておる中途半端の開發は、繼續してなさるつもりでありますかどうか。それからこれは、私は土木の方に少し關係を持つておりますので、實際問題でありまするが、なかなか開發營團では今までは金の拂いが惡うございました。それで感情問題などになつて、途中で工事が停頓状態になつておるというようなものが、相當あると思いまするが、今後はこういうのに對して國家でおやりになる場合においては、金の支拂方法について開發營團でやつておるときと違つて、便宜をお圖りになる方法がありまするかどうか。
 それから先刻島村委員がちよつとお尋になりましたが、この機構の改革は新聞紙の傳えるところによりますれば、開拓局が外局となつて昇格する。これは或る程政令で從來のやり方ならばできると思いまするが、勞働省設置の場合における決算委員として私席を置いておりましたので、あの場合の經緯に鑑みまして、機構を變えられるということでなしに、大きくされるというような意味合に新聞が傳えておりまするから、政令でもできるのだということは、從來のお考ではないかと思います。私は政務次官の一應の御答辯に拘わらず、これはやはり法律で決めるという線にお沿いになつた方がいい。かように考えまするが、御所見を重ねて承りたいと思います。
#16
○政府委員(井上良次君) 第一の、現在までやつて來た開發營團の事業中に、中途半端のもので放任をして置いてある事業がある。これをどういう處置をする積りだというお尋のように伺つたのでありまするが、中途半端で開發營團が事業を進めずに、そのまま中止したというようなことは、あまり私の方には具體的に分つておりませんが、ただその一部を縣營でやらしましたり、或いは又農業會でやらしたり、或いは又引揚者團體等に小さいものはやらしております關係上、これらのものが先に申しましたいろいろな經費の暴騰の關係から、遂に事業を中止しなければならんというような状態に至つた地區ができていないかと想像されるのであります。これらの點につきましては、十分よく調査をいたしまして、折角計畫した仕事でありますから、金融の新しい見透しなり、又その關係團體ともよく打合せをいたしまして、そういうことのないように指導して行きたいと考えておる次第であります。
 尚開發營團がいろいろ計畫を進める場合に、營團の金の支拂いが非常に惡い。このために工事の運營上、非常な支障を來し、又關係者にもいろいろ迷惑を掛ける。これを政府が引繼いだ場合には、果してそういうことのないように、十分やれる見込があるか。こういうような御質問のように伺つたのでありますが、開發營團が今御指摘のような事態に陥りました所以は、當初豫算をこの開發計畫について組んでありまして、その豫算を輕率に一營團の獨斷で以て變更して思い切り、工事を勝手に進めることのでき得ないいろいろな事情があり、又その營團から更正その他の要請が政府にありましても、政府もこれを關係當局の許可を得なければならん。又關係各省の了解を得なければならん。そうして豫算しして出すものは、豫算案として出さなければならん。こういうような手續を踏まなければならん關係で、止むを得ない結果起りましたことでありまして、諸物價が暴騰しなければこんな事態には立到らなかつたのでありますが、そういう結果になつたことは、誠に遺憾に存じておる次第でありまするので、將來の事業計畫に對しましては、そういうことを十分織り込みまして、再び關係者やら事業振興に支障のないように、迷惑の掛からんようにやつて参りたい積りでおるのであります。尚この機構、計畫に關する御意見、御尤もな點がございます。政府といたしましても、できることならば、國會の笠議を經る法律案によつて、措置をしたいと考えましたが、なに分にも最前島村さんからも御質問がございました通り、緊急開拓事業その他急を要することをやつておりました關係上、又關係方面からも至急に引繼げと、こういう急激な要請もございますので、皆さんの御了解を得まして、これを政令において措置をしたいと、いわゆる時間的に急ぐという關係がございまして、この點どうぞ御了承頂きたいと思います。
#17
○岡村文四郎君 もう一つ、これは次官にお伺いしたいと思いますが、農林省でおやりになる、お考になることでは、今のところないと思いますが、實は私は最近非常に心境の變化と言いますか、全國的のように見られる水害のために、非常に氣持が變つて參つているのであります。そこで緊急開拓事業を行なつて、この重要なことのためにやつて貰つておつたのでありますが、戰爭が始まつて、治水工事が殆ど中止の止むなきに至つてからの水害に對する壊わした土地は復舊をいたしておりませんから、なんぼとは申上げられませんが、私の考えでは、開拓したより以上の荒廢地ができておると思つております。そこでこれでは駄目なんで、片一方に開いて行つたり或いはいろんな事業を興して土地を助けて行つても、一方で荒廢に歸したのでは、國家から見てこれでは相成らん。そこで開拓營團の後始末は、これはしなければならんし、やりかけた仕事は當然やらなければならんのでありましようが、まだ内務省にあると思いまするが、農林省としてもお考えになり、國として殆どこういう事業を變えて、そうして治水治山に振り向けなければならんことが、現下の日本の状態ではあるまいか。私北海道、東北その他の水害地を見て參りまして、實に見た人は見ぬ人以上に驚かざるを得ないような状態になつております。あれを見ると、どうも今までのような在り方をそのまましておつたのでは、とても立つて行かない。治水もなかなか二年や三年では片がつかんので、大體十年計畫、或いは十五年計畫で尚治水の完璧は期せられないような大工事ばかりでありますが、開拓は先ず二にお考えになつて、治水を一に考えてやるべき一體現在ではあるまいか。ということを考えておるわけでありますが、次官はどういうお考えを持つておられまするか、一應承りたいと思います。
#18
○政府委員(井上良次君) 非常に重要な御意見でございますが、開拓地を大きな國費を投じて、多數の人を動員してやつたにしても、折角治山治水の國土計畫が完成してないために荒廢地がそのために水害の結果を起す。これでは結局差引あまり利益にならないという、その基本的な御質問のように伺いますが、全くその通りでありまして、勿論その開拓事業それ自體については、治山治水の諸條件をよく考慮して、ここを開拓しても、治山治水の上に影響ないという大體の見透しがつきませんと、開拓地として許可はしないのでありますが、今日東北一圓、關東一圓にわたる未曾有の大水害というものは、過去數年に互りますところの、戰爭時代の濫代の結果でありまして、大體今林野局で調査をいたしておりますいろいろな資料に基きますというと、一年間山を伐ります石數というものは、大體二億石伐れば丁度いいと、だからその分だけを大體植林をして行くという計畫を立てて行きますならば、毎年二億石伐れるという形になつております。ところが戰爭當時は、多い年では、四億から四億五千石も伐つております。而もその植林が少しもされてない。造林がされてないというようなことから、伐りつ放しの状態になつている。更に現在の事情から申上げましても、大體今申します通り、一年間二億石伐れるだけ木は大きくなつて參りますが、樹齢が二億石という大體限界點を示しておりますが、從つて二億石だけ伐つて行けば問題ない、ところが現在のこの木材、薪炭の需要状況はどうなつておりますかと言いますと、二億石の伐採適量に對して、二億七千石を伐つております。即ち用材が約一億、それから薪炭林が一億七千石というのが大體の最近の状況であります。從つて七千だけ赤字が、山の木の伐る適量から申しますと、七千だけまだ赤字であります。併し今日の燃料その他の關係から、止むを得ず政府は非常手段を以て新炭材を伐つておりますが、これは電力、ガス等の燃料の供給が確保されて參りますと、そんなに伐らなくてもよくなつて參りますが、又逆に申しますと、電力を豐富に供給するためには、山を確保しなければならんといす、こういう關係がありまして、そういう關係で、政府といたしましては、今御意見の通りに、どうしてもこの山を守らなければ、毎年かくの如き大きな被害ができますのでは、國自身がもう成り立たんということさえ言える程、莫大な費用を費しますので、そこでこの造林計畫をどうすると、植林計畫をどうするかという問題については、根本的に考えます。そういう點においても考えております。大體現在植林をしなければならん山は二百七十二萬町歩ございます。この二百七十二萬町歩に對して、苗木が不足をしている關係で、一度にこれを計畫的に植えるというわけには參りませんので、先ず種苗圃を確保して、年間約三億萬本の苗木を育てます。大體一町歩に三千本ぐらい移植をしなければなりません。そうして一町歩の移植費用というものは、今日大體一萬圓という見當であります。ところが苗木が不足するし、勞力が不足するし、勞力がありましても、加配米が不足するというようなことから、なかなか計畫通り參りませんので、差當り本年度においては、今申しました二百七十二萬町歩の土地に對して、約四十七萬町歩を植える計畫町歩づつ植えて行こうという積りで計畫をしております。そのためには、根本的には種苗圃を作つて、苗木を育てる。そうして民有、官有を問わず、非常な造林をやらなければならん。こういう積りでおります。
#19
○理事(木下源吾君) どうですか、もう御質疑はありませんか。
#20
○島村軍次君 今日はもうこの程度で打切られたいと思います。
#21
○理事(木下源吾君) 今委員長が來るまで何かありませんか。では僕からお伺いします。これは閉鎖期間はどのくらいの豫定か。それから今後どのくらい開墾の豫定か。そういうことに對してはまだ何か、見透しがあるかないか。
#22
○政府委員(伊藤佐君) 閉鎖期間の見込の問題でありますが、これは普通は閉鎖期間は三ケ月というふうになつております。それからあとは、まあ純然たる清算に入るというのが普通でございます。この九月二日に閉鎖されましたのでございますが、我々十月一日を目途としてやつております。
#23
○政府委員(伊藤佐君) 多少延びましても、三ケ月には無論ならない間の引繼ぎます。それから今後の開墾計畫でございますが、現在の一應の開墾の計畫といたしましては、北海道内地を合せまして百五十五萬町歩の計畫でありますが、極く最近の事情等からいたしまして、大體勞力の面、或いは資材の面、或いはその他治山治水の面、こういうふうなものもございまして、これは相當に最近の事情に基きましての再檢討を要すると考えております。
#24
○木下源吾君 この今の營團が今までやつたことを調査するということを言われておりますが、この調査するのにはどういう機關がやつておりますか。ただ農林省から調査をやつておるのでありますか。それが決まつておるかどうか。調査機關があつたならばお話を承りたいと思ます。
#25
○政府委員(伊藤佐君) 營團の、今資産、それから事業を調査いたしておりますが、これは府縣とそれから農地事務局、この兩者が主になつて調査をいたしております。
#26
○木下源吾君 この調査に對して民間のものを入れて調査をするというような考はありませんですか。
#27
○政府委員(伊藤佐君) これは非常に時期的に急ぐ關係がございますのと、それから可なり專門的な調査を必要といたしますので、一方營團におきまして、資産、それからでき方の調査をいたしております。同時にこれにつきましていちいち詳細に府縣の人々及び農地事務局の人が當つておるわけです。いずれもそれぞれの專門家を以て組織しております。
#28
○羽生三七君 この程度でどうですか。
#29
○委員長(楠見義男君) 私からちよつとお伺いしたいのですが、この豫算的措置についての先程の御説明がございましたが、大體引繼によつて政府としてはどのくらいの豫算を計上することになるのですか。その點を先ず伺いたいのです。
#30
○政府委員(伊藤佐君) その點は大藏省局と折衝中でございますが、そのいろいろ見方がございますると點と、それからもう一つは、先程申上げました九月十五日現在で詳細にでき方或いは資産というものの調べをしておりまするので、それの調査の結課を待ちまして具體的に詳細な資料ができ上るわけになつております。現在のところは大藏省を先ず今までに分つております資料でやつておりまするが、いろいろな見方がありまして、例へば帳簿價額で買うというような見方とそれを現在の公定價格で買うということになりますと、相當に開きができるということになると思います。要は營團にも非常な損失は掛けない。同時に又儲けさせるということもさせない。こういうふうな方針で大藏省の方と話合をしております。
#31
○委員長(楠見義男君) その點御趣旨はよく分るのでありますが、結局これが国が引繼くということになると、豫算的措置を講じられなければ皆引繼げない。而もその豫算はまだ提案されておらないし、假に提案されても、會期の最後までには、或いは延長という問題が起るかどうか知りませんが、そうなつて來ると、豫算は成立しない、而も一方施行の期日は政令で決まるということになり、特に先程の御説明でも、十月一日を目途としてこれを引繼くということなつておつて、豫算としては二十日頃でなければ成立せんということになると、どうも法律ができても、事實問題として引繼は事實上不可能じやないかということが一つ、もう一つは引繼の時期がはつきりしないと、國としては、例えば職員を引繼いだ場合に俸給豫算を組むというようなことがあります場合に、その經費をどれだけ組むかということも見當がつかないのじやないか、こういう點で實はお伺いしたのであります。その點は一つお伺いしたいのと、序でありますからもう少しお伺い申上げておきたいのでありますが、今申しましたことは、先程の島村委員から御質問になつたことについての補足的の質問であります。
 その次に岡村委員からの御質問に對する補足的の質問でありますが、國が引繼ぐ場合に、只今の御説明のように、九月十五日現在のところで正確な調査をしておられる。これも御趣意はよく分りますが、その前に大體どの程度のバランスという本當の大雜把なバランスぐらいはこの委員會としても知つておらなければならんのじやないかというように思いますので、極く大雜把なところでよいのでありますが、勿論それも時價と帳簿價額によつて違うと思いますが、それをどういうふうに見た場合にはどうというような、大雜把なところを伺いたい。
 その次には北村さんからの御質問に關連しての補足的質問でありますが、資金關係について、これは國がやる場合に、從來の營團よりは良くなるということは、從來の役所仕事で行きますと、なかなかむずかしいのでありますが、その場合に資金としては、或いは工事をやる場合に前渡資金の途が開かれたように伺つておるのでありますが、そういうような資金融通の面においていろいろ事務を圓滑にして行く場合の措置が講じられておつたかどうか。それが一つと、それから緊急開拓事業について、國の事業を開拓營團に委託しておつたのでありますが、それが營團がなくなる。併し國の事業だけでなくて、やはりうまく又手つ取り早く行くという場合に、民間の機關に對して委託するような場合も起つて來ると思いますが、委託事業ということをどう考えておられるかという點が一つと、最後に政令の問題で島村さんと北村さんの御質問に對する補足的質問でありますが、政務次官のおつしやつた御趣旨もよく分りますが、併し急いでおられますけれども、最初に申上げたように、豫算自體が一ケ月先きでないと成立しないということでありますから、而も施行の時期が政令に決つておるということで、どうも御答辯の御趣旨では、各委員もはつきり了得せられたようには思えないのであります。これは私實は新聞では見ておりませんが、開拓局が機構擴充になるというのが新聞でどう報道されておるか知りませんけれども、外局になるのか、内局の儘でおるのかということで、非常に違つて來ると思うのでありますが、こういうことは内局であれば、これは飽くまで從來の通り行政内部で大臣の補佐機關として、ただその仕事が人員が殖えるというだけでありますが、若し外局ということになつて來れば、これはやはり法律でやつた方が筋ではないか。これは勞働省設置の經緯から見てもその方がよくはないかと思いますが、機構擴充、人員増加ということが考えられておる場合に、それは内局の儘で考えておられるのが、或いは外局として考えておられるのか、以上の點補足的に伺つたわけでありますが、御答辯願いたいと思います。
#32
○政府委員(井上良次君) 誠に大切な御質問でありまして……。
#33
○島村軍次君 質問の要旨はお話にならずに、すぐ御答辯を頂きたいと思います。
#34
○政府委員(井上良次君) 第一に豫算關係とこの法律案との關係の問題なでございますが第一、豫算につきましては、今囘の追加豫算に引繼に要する經費については計上してないのであります。これは實際上時間的に間に合わん關係がありましたので、豫備金支出をいたして頂きまして、この年度だけはやりたいと、こういう積りで計畫をいたしております。それから開發營團の事業を引繼いだ場合に、開拓局は農林省の内局として、局それ自身を擴充してやる積りか、外局としてやる積りか、こういうお話でありますが、これは當然内局というわけには參りませんので、これだけ大きな事業をやろうとする場合は、外局にいたしまして、當然この事業を中心にして特別會計制度を新しく設けてやることになつて來るのではないか。こういう積りであるので、その他は局長からお答いたします。
#35
○政府委員(伊藤佐君) 豫算の點で、今政務次官から述べられました點を補保して申上げます。今囘の追加豫算は、この營團の閉鎖の問題が起ります前に、事務的に締切りをして、關係方面に特別會計と一般會計予算ともに説明に入つておりまして、それで時期的に間に合わなかつたのであります。而も一方開拓事業をできるだけ早い機會に、至急國に引繼ぐということを要請されておりまするので、止むを得ず豫備金支出によつて事業を引繼いで參りたいと、かような方向で今進んでおるのであります。從いまして先程委員長からの御質問の、これが遅れるから、後が結局遅れるのじやないかという點は、これが今のような措置を講ぜられますれば、後のものも一連で參る。かように考えております。大體營團のバランスを知らして貰いたいというお話、誠に御尤もでございますので、大要の點は刷物にいたしまして差上げることにしたらどうかと思います。それから資金の前渡その他の措置をとつて事業が圓滑に行くようにできるかどうかという問題は、資金前渡は現在第一四半期から事業資金の各四半期毎の六〇%、六割を前渡しをすることに大藏省と話をしまして實行いたしております。當初の中は事務的の色々の移り變りの事情がございまして、文字通りの資金前渡には行かなかつたのでございますが、第四半期からは、大體その期が始まりまして間もなく行くようなことにいたしております。ただこういう土木事業をやつて行きますには、どうしても或程度の準備金とでも申しますか。金を握つておりませんと、國の豫算が資金前渡と申しましても、事實上はやはり一ケ月やそこらはどうしても手續上遲れますが、從つてその間は勞務者に勞務費を拂つたり資材を買つたりする必要がありますので、その點につきましては國が今後引受けてやつて參ります際に、そういうような資材方面や何かの手當ができるような金を豫め手持ちして參るというふうなことで、現在關係方面と、大藏省方面と相談をいたしております。民間への委託の問題でありますが、これは國が直營をやつて參りますにつきましては、これはあくまで直營の建前を以てやりますが、その中でも一部の工事を下請させるというようなことは、これは今後もやつて參る積りでございます。
#36
○委員長(楠見義男君) その場合にお伺いしたいのですが、豫備金支出で金額はどの程度豫定されておるのですか。ということは、これで十月一日から引繼ぐという前提で豫備金によつて行くのか。
#37
○政府委員(伊藤佐君) そうです。
#38
○委員長(楠見義男君) その金額は……。
#39
○政府委員(伊藤佐君) 現在の我々の方の見込では、約三億見當であります。
#40
○委員長(楠見義男君) それは三億ということは、人件費と施設費ですか。
#41
○政府委員(伊藤佐君) それは主に資材の買上代金、それから工事のすでに終りました造成農地、或いはまだ未完成の農地の買上代金、それからいろいろな事務所その他の建物、敷地等の買上代金、こういうようなものが主なものであります。
#42
○委員長(楠見義男君) そうすると、人件費は營團から引繼ぐのですか、どうなるのですか。
#43
○政府委員(伊藤佐君) 人件費は、これは十月大體一日からの分を豫想しておりまするが、場合によりますと、多少手續的に遲れることもありますので、その場合には現在の閉鎖機關の營團の方で出し得るような措置を講じて、とにかく人の月給は出せる、こういうふうな建前でやつております。具體的に申しますと、國が引繼ぐのは十月假に十五日になりますれば、十五日以降の月給を、人件費を出す。それまでの分は閉鎖機關の營團で出して貰う。そういう行き方をしております。
#44
○委員長(楠見義男君) いや私の伺いますのは、今仰しやつた場合に豫備金支出の中に人件費を見ておらんということならば、假に十月十五日においてであろうと、二十日においてであろうと、引繼いだ後の營團の三千何百人の職員の人件費は、既定經費でやり繰りして、その足らん分を更に本年度の追加豫算でお出しになるのか、或いは豫備金の中に新たに又その人件費というものを御計上になるのか、その點が聽きたいのです。
#45
○政府委員(伊藤佐君) 分りました。只今の點は營團の人件費は、これは國からの委託事業費の中の代行手數料というのがあります。それで賄つておりますので、現在の事業費の中にこれは入つて參ると思います。新しく別途の豫備金支出その他の手續が要らないわけであります。
#46
○島村軍次君 それでちよつと疑問ができたのですが、私もそれを聽きたかつたのでありますが、そうなりますと、結局三億圓というものが増額、國に移管と同時に資材の購入のために増額して來る。勿論收入もある程度まで來るのでしようが、本年度は、差當りは營團でやつておれば國庫の金は要らないが、國へ移管した途端に國庫の金が餘計に要るということが豫想されるのじやないかと思います。さつきの御答辯と違うようですが、その點はどうなんですか。
#47
○政府委員(伊藤佐君) 私が先程申しましたのは、つまり國が從來國營でやる結果、非常に人件費も厖大になるし、或いはやり方がてきぱき行かんために事業費も増すのじやないか。こういうふうに私は受取りましたので……。
#48
○島村軍次君 現實の問題においてどうなるかということを聽きたいのです。
#49
○政府委員(伊藤佐君) 問題といたしましては、營團が今手持を出しております資材、それから建物等は、これは買いますので、その分の國庫の支出は殖えるは殖えると思いますが、併し同時にこれらの資材や、建物は別といたしまして、資材は次々に使つて參るものでございますから、結局初めに金を出してもそれは後でなし崩しに使つて行く。こういう關係で純然たる増額には必ずしもならんと思います。
#50
○島村軍次君 それは頗るおかしな答辯であつて、私の質問が惡かつたのかも知れませんが、事業そのものとしては、増額は營團のやつた場合よりはそう掛けん積りだと仰しやつても、事實において本年度に金を要するし、それから尚且ある資材というものは、勿論機械類は次々に使つて行けるでしようが、消耗的のものもありましようし、況んや人件費、それに伴なういろいろな事務的の費用、或いは營農の一部分に屬するようなものも加わつて來るんじやないでしようか。そういうふうなバランスが大體營團でやつた場合にどう、國庫でやつた場合はどう、これを本年度について考えればどうというふうなことで、若し數字的に後からでも書面で、九月の十五日現在の基礎的な調べと合せて、大體の數字を概算でもいいと思いますが、お示しを願えれば、この審議に非常に參考になるのじやないかと思います。
#51
○政府委員(伊藤佐君) 只今の點ちよつと私の御説明も足りなかつたかと思いますけれども、少し行き違いの點があるのじやないかと思いますが、第一點は、人件費でございますが、これは營團の場合と國の場合と變りはございません。と申しますのは、營團がやりまする場合には、これは事業費の中に含めて現在代行料というものでやつております。その人間を引繼ぎまして、代行料で賄つておりますものを國がそのままやつて行きますので、これは増減はございません。それから資材等のことでありますが、これは機械類の外にセメントとか鐵材とかいうような消耗品がありますが、これは國で事業をやります場合におきましても、營團でやります場合におきましても、いずれも逐次使つて行くものでありまして、この分は今幾らかの金を出して營團から買いましても、直ぐに事業の方へ使うのでありますから、いわば國でやりましても金を出さなくちやならんものであります。建物につきましては、純然たる本年度限りの増にはなると思います。
#52
○岡村文四郎君 この開拓法案を詳しくよく頭に納得する程見ておりませんのでわかりませんが、これはどうなりますか、國が引受けて處置をしなかつたらどうなりますか。
#53
○政府委員(井上良次君) 最前御説明を申上げました通り、これは閉鎖機關として指定されましたので、當然その事業は、これに代わるものを作るか、さもなければ國がこれを引受けてやるか、こういうことになつておるのでありまして、最初申しました通り、できれば民間の事業として公團式でやりたいと考えましたけれども、その方はいかん、こういうことになつて、政府の責任においてやれという關係方面の御指示がありましたので、止むなく政府がこの事業を引受けなければならんことになつたのでありますから御了承願いたいと思います。
#54
○岡村文四郎君 跡始末ができますと、現在の事業のやりかけ以外にはやらないで、開發營團のやつておつた仕事の始末がつき次第、他の方面の實際に我が國に必要なことに向けて行くことが我々の責任だと思います。そこで若しやるなれば水害地に向けてばかり開拓をする必要があります。そこでできれば向うの機械を借りてやつて貰うことも必要だと思います。これは新たに開くということでなしに、若し計畫されるならば、水害地ばかりに持つて行つてやるということにして貰わなければならん。若し氣長に放つておいてやつたのでは、水害地は復舊が遅れると思います。そこでそれを止めるか、やつて貰うか、どつちかにして貰いたいと思います。これだけはつきり申上げて置きます。
#55
○政府委員(井上良次君) この事業の將來の計畫につきましては、どうしても國營事業として今後やるのでありますから、これらの事業の今後の新しき計畫につきましては、必要な豫算その他が國會に提案されまして、皆さんの御審議を仰ぐことになります。從つて皆さんの御審議によつて御決定を願いたいと思いますが、政府といたしましては今御指摘の當面の水害地の復舊事業に對しては、何を措いても復舊をいたしまして、水害以前の良田に還るように全力を擧げなければならんと考えております。これは勿論のことであります。
#56
○委員長(楠見義男君) それでは本日はこの程度で散會いたしたいと思います。尚散會後御懇談申上げたいことがございますので、ちよつとお殘り願います。これで散會いたします。
   午後三時九分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           木下 源吾君
   委員
           羽生 三七君
           北村 一男君
           平沼彌太郎君
           岩木 哲夫君
           小杉 繁安君
           佐々木鹿藏君
           竹中 七郎君
           石川 準吉君
           岡村文四郎君
           島村 軍次君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           山崎  恒君
           廣瀬與兵衞君
  政府委員
   農林政務次官  井上 良次君
   農林事務官
   (開拓局長)  伊藤  佐君
ソース: 国立国会図書館
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