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1975/08/11 第77回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第077回国会 内閣委員会 第14号
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1975/08/11 第77回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第077回国会 内閣委員会 第14号

#1
第077回国会 内閣委員会 第14号
昭和五十一年八月十一日(水曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 木野 晴夫君
   理事 竹中 修一君 理事 藤尾 正行君
   理事 大出  俊君 理事 中路 雅弘君
      上村千一郎君    大野  明君
      中村 弘海君    松永  光君
      吉永 治市君    石橋 政嗣君
      勝間田清一君    山本 政弘君
      和田 貞夫君    鈴切 康雄君
      受田 新吉君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      植木 光教君
 委員外の出席者
        人事院総裁   藤井 貞夫君
        人事院事務総局
        給与局長    茨木  廣君
        人事院事務総局
        職員局長    中村  博君
        内閣総理大臣官
        房人事課長   角田 達郎君
        内閣総理大臣官
        房管理室長   藤井 良二君
        内閣総理大臣官
        房総務審議官  島村 史郎君
        総理府人事局長 秋富 公正君
        総理府統計局長 川村 皓章君
        行政管理庁長官
        官房審議官   川島 鉄男君
        行政管理庁行政
        管理局長    辻  敬一君
        大蔵省主計局次
        長       松下 康雄君
        自治省行政局公
        務員部長    植弘 親民君
        自治省財政局財
        政課長     石原 信雄君
        内閣委員会調査
        室長      長倉 司郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
八月十一日
 辞任         補欠選任
  大石 千八君     中村 弘海君
 小宮山重四郎君     上村千一郎君
  三塚  博君     大野  明君
  箕輪  登君     松永  光君
同日
 辞任         補欠選任
  上村千一郎君    小宮山重四郎君
  大野  明君     三塚  博君
  中村 弘海君     大石 千八君
  松永  光君     箕輪  登君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公務員の給与に関する件(人事院勧告に関する
 問題)
     ――――◇―――――
#2
○木野委員長代理 これより会議を開きます。
 公務員の給与に関する件について調査を進めます。
 まず、昨十日の一般職の職員の給与等の改定に関する勧告につきまして、人事院から説明を聴取いたします。藤井人事院総裁。
#3
○藤井(貞)説明員 昨日付をもちまして、国会及び内閣に対しまして、一般職公務員の給与の勧告をいたしたのでございます。本日は、早速当委員会におきまして、この趣旨、内容の説明をいたす機会を与えていただきましたことを、心から感謝を申し上げたいと存じます。
 勧告の内容につきまして、私から概略の御説明を申し上げたいと思います。
 本年の官民給与の較差は、金額にいたしまして平均一万一千十四円、パーセントにいたしまして六・九四ということに相なったのでございます。この内訳は、支払い済みのいわゆる四月現在の本較差、これに当たるものが五・六四%、金額にいたしまして八千九百四十六円。それから遡及改定分、四月時点においてはまだ支払っておりませんですが、その後妥結をして遡及改定をするということが明確に相なっておりますものの分が一・三%、二千六十八円ということでございまして、合計六・九四、平均一万一千十四円ということに相なった次第でございます。したがいまして、この較差を埋めるための改定を行うことが必要であるというふうに認めた次第でございます。
 この較差六・九四%は、本年度の仲裁裁定の定昇込みの八・八%、あるいは本年春闘の経過について労働省から発表のありました八・八%というものに比較をいたしますと、やや高目という感じがいたします。ただ、これは御承知でありますように、労働省の発表いたしまする春闘の結果と申すのは、その中のウエートを占めるものが製造業が非常に多いわけでございます。製造業が約八
〇%を占めるということに相なっております。製造業につきましては、いろいろ景気の動向、不況の影響等を非常に受けやすい職種でございますので、そういうようなことに相なったものかと推定をせられるのであります。人事院の調査は、製造業だけではなくて、いわゆる悉皆調査的な考え方をもちまして実施をいたします。その結果、第三次産業その他につきましてもこれが反映をしてまいるわけでございますが、第三次産業その他の部門におきましては、製造業よりやや高目に相なっておりまして、これが九・二%程度に相なったのではないかというふうに推測されるわけでございます。こういうことが溶け込みまして、調査の結果、六・九四%という数字に相なったものであるというふうに推定をいたしておるのであります。しかし、全体といたしましては、民間の状況を反映をいたしまして、幅といたしましては、いままでに非常に例の少ない低額の勧告ということに相なっております。
 そこで、その配分に関しましても、民間の配分傾向等に留意しながらやってまいることにいたしましたが、俸給表に重点を置きながら、その他の諸手当についても改善を加える必要があると認めております。
 俸給表の改善につきましては、本年の初任給の状況なり、それから職務の階層別給与の上昇傾向等にかんがみまして、特別に上薄下厚とか上厚下薄というようなことでなく、ほぼ同率的な改善措置ということに重点が置かれております。
 ただし、いろいろ御意見も承り、また組合の諸君からもいろいろ御要望の強い中位等級につきましては、全体として非常に窮屈な幅の中ではございますけれども、できる限りの配慮をいたしまして、いままでともすれば初任給等が非常に上がり方が著しかったために、そのあおりを受けてどうも十分の改善がおくれがちでございました中位等級についての改善については、特に配慮を加えたつもりでございます。
 初任給につきましては、一般の景況を反映をいたしまして、大学卒で現行七万七千三百円を八万二千五百円、六・七%のアップ、高校卒は六万六千円の現行に対して七万三百円で六・五%のアップということに相なります。
 職種別に見た改善といたしましては、人材確保法との関連がございますので、著しい逆転また不均衡というものについて配慮いたしまするために、大学それから高専の先生につきまして改善を加えることに特別の配慮をいたしましたほか、税務職員、公安職員、それと看護婦さんについても配慮を加えております。
 なお、指定職の俸給表につきましては、御承知のように、昨年民間の賃金カットその他がございまして、本省の課長さんクラスについていわゆる管理職手当、これをカットいたしました。それに右へならえをいたします趣旨で、指定職については管理職手当がございませんので、俸給表自体について配慮を加えなければならぬということでかなりの抑え込みをやったわけでございます。課長さんの管理職のカットは一年間の期限を切っておりましたので、この四月からそれは旧に復しております。そういうこともございまして、本年の指定職の俸給表につきましては、去年の抑え込みの分等を若干加味をいたしまして、その回復等を図る措置を講じております。本年、二年ぶりに民間の重役の給与の調査を行いましたが、これは、われわれといたしましては、案外に引き上げ率が高いというような状況があることもございまして、それらの点を総合的に配慮いたしながら措置をいたそうと考えておる次第でございます。
 それから俸給表に並びまして、諸手当につきましてもなるべく世帯中心的な手当というものに配慮を加えながら、前に申し上げました中位等級について、俸給表とあわせて改善措置が手厚く及ぶような配慮を加えたいというふうに考えた次第でございます。
 第一は扶養手当でございます。扶養手当につきましては、配偶者について現在六千円を千円アップいたしまして七千円といたします。それから子供を中心とする扶養親族のうちの二人でございますが、これは二千円を二千二百円にする。それから三人目以降につきましては、従来いろいろ当委員会でも御指摘がございましたが、四百円ということでずっと据え置きをしてまいっておったのでございます。ところが、本年の場合もこの分もかなり上がっておりますし、実態を見ますと、子供さんはだんだん少なくなっておりますけれども、親御さんがこれに該当する場合がかなり多くなってきております。そういうことも配慮いたしまして四百円を千円にアップをいたしたいと考えておる次第でございます。
 第二に通勤手当でございます。これは、民間の支給状況なり昨年の私鉄運賃の改定がございましたので、それらにつれて最高支給限度額その他の、要するにカバー率が大分落ちてまいっております。そこで、これに対処いたしまして運賃相当額の全額支給の限度額を現在の一万円を二千五百円引き上げて一万二千五百円ということにすることを中心に措置を講じたいということでございます。なお、自転車等の交通用具使用者の場合についても所要の改善措置を講ずる所存でございます。
 第三は借家借間の居住者に対する住居手当でございます。これにつきましては、現在基礎控除額五千円ということに相なっておりますが、この基礎控除額は据え置きをいたしまして、それを超える分の現行六千円分を千円アップいたしまして七千円に、さらにその差額が七千円を超える場合におきましてはその超える額の二分の一の額を支給をいたしますが、その額を現行三千円を三千五百円ということにいたしまして、最高支給限度額を現行の九千円から一万五百円に引き上げをいたしたいと考えておる次第でございます。
 それから第四は、医療職俸給表の適用を受けます、いわゆるお医者さんを中心とする初任給調整手当の額でございますが、これは一種から五種ございますけれども、例を引きますと、その中で一番高い一種分、現行十四万円でありますものを一万円引き上げて十五万円にいたしたい。それとともに、いわゆる医系教官、病院のお医者さん以外のいわゆる医系教官と言われる方々に対しまして、これも均衡上制度を新設して今日に至っておりますが、これについても現行の三万円を二千五百円程度引き上げることにいたしたいということでございます。
 第五は宿日直手当でございまして、これは本年も調査をいたしました。その結果、細かいことは省略をいたしますが、普通の宿日直につきまして、現行一回千三百円でありますものを千六百円ということにいたしたいということでございます。
 それからポイントの三つ目でございますが、これは種々当委員会においても御論議をいただきました、期末勤勉手当の問題でございます。これにつきましては、民間の実態を調査をいたしましたところ、四・九五カ月分という数字が出てまいりました。これについては、私からもいろいろ申し上げましたように、大変苦慮をいたしました。また従来のいろんないきさつがございます。こういう点を総合勘案をいたしまして、できるだけの措置をいたしたいという努力をいたしたつもりでございますが、遺憾ながら四・九五というものが出てまいりましたので、この点はやはり引き下げざるを得ないという結論に達しました。ただし、四・九五につきましては、これは差し引きをいたす場合で引き下げでございますので、この分は二けたは四捨五入をいたしまして五カ月といたしまして、〇・二カ月を減額するということにいたしまして、これを、期末手当につきましては十二月分から〇・一、勤勉手当については六月分から〇・一と、それぞれ措置をいたすことにいたしました。ただ、これと同時に、六月の勤勉手当につきましてはすでに支給を完了をいたしまして職員の手に渡っておるという事情もございます。そういう点を配慮をいたしまして、本年六月の勤勉手当については、すでに支給されております同手当の額を下回らないように経過措置を講ずることにいたした次第でございます。それから、これは事務的な問題でございますけれども、勤勉手当の勤務期間に応ずる支給割合につきまして、制度運用上の実情にかんがみて合理化を図ることにいたしております。
 以上が給与の問題を中心とする勧告の内容の概略でございます。
 最後に、例の週休二日制に関連しての問題でございますが、本年においても引き続いて民間における勤務時間、年間休日数及び週休制度の実態について調査をいたしました。その結果、微増ではございますけれども、週休二日制を何らかの形で実施している事業所の割合は昨年と比べましても一・五%増加して六八・九%ということでございますし、また、これに伴って年間の休日数も徐々にふえておりまして、平均八十六日ということに相なっておることが明らかとなりました。
 二日制の問題については当委員会でも種々御論議をいただきましたが、テストを本年からやろうではないかということで政府にもお願いを申し上げておったのでございますが、非常に困難な諸般の事情がございます中を大変御配慮をいただきまして、その結果、テストは十月から実施に移そうということに相なったことは御承知のとおりであります。したがいまして、人事院といたしましては、そのテストの実施の状況と問題点の把握に努めまするとともに、今後も民間の普及状況等十分に見まして、関係諸機関と緊密な連係のもとに、さらに所要の検討を進めるということで、真剣に本格的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 ただ、今後本格実施をどうするか、その他の点につきましては、いまの時点ではまだ申し上げる時期には至っておりません。もっぱらテストの実施状況なり問題点の把握ということの上に立って今後のことを検討してまいりたい、かように考えておりますので、その点を御指摘申し上げた次第でございます。
 以上、ごく簡略で失礼でございましたが、今回の勧告の内容について概略の説明をいたした次第でございます。
#4
○木野委員長代理 これにて説明を終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○木野委員長代理 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
#6
○大出委員 大変一般的不況という経済事情の中でおまとめになった勧告でございまして、そういう意味では、人事院の皆さん並びに集計その他に当たられております総理府の皆さん方に、御苦労さんでございましたという意味での御慰労を申し上げたいわけでありますが、大きな問題が幾つもございまして、順次承ってまいりたいのであります。
 実は、きのうの閣議で当委員会にかかわる問題が三つほどございまして、一つは現在の天皇の在位五十周年ということでの記念祝典をおやりになるということのようであります。これも総務長官所管でございますから、旧来いろいろやりとりもございましたわけでありまして、少し承っておきたいのであります。
 もう一つ、いま総裁が説明をしておられましたが、一番最後にございました週休二日制の試行という問題を、これまたこの委員会で私も何遍か質問を続けましたが、ようやく総務長官の大変な御尽力もありまして人事院の一月の申し出について実行に移すことになったわけであります。
 あわせて、この閣議決定の中身からいたしますと、昭和五十二年度を含めまして五十二年度以降の定員管理につきましてきのう閣議決定をされているわけであります。これは行政管理庁所管でございましょうが、これを生のままやられますと試行ができなくなる部門もございます。これは先般私の質問に答えた藤井人事院総裁の御発言に、また総務長官自身の御発言に触れるのでありますが、試行はやっていくんだけれども、定員事情その他でできないことになったときにはストップすることもあり得るという条件がついているんだというわけでございました。これは、たとえば病院関係その他厚生省関係なんか特にございますけれども、先般もここで私が救護施設問題で質問をいたしましたが、ずいぶんむちゃくちゃな実は定員配置でありますから、一つ間違うとえらいことになる、試行どころではなくなるという気もいたします。そういう意味で、これもきょうは承っておきたいのであります。
 そこで、賃金は主には違いないのでありますが、賃金の方がいわば一合戦終わった後の後処理みたいな感じもいたしますから、冒頭に在位五十周年をめぐる祝典に関しまして、二、三承りたいのであります。
 これは総務長官、三木総理と総務長官とお二人で相談をされて最終的にお決めになったということでございますか。
#7
○植木国務大臣 御承知のとおり、本年の十二月二十五日で天皇陛下が御在位満五十年を迎えられるわけでございまして、昨年来これを慶祝いたしますために祝典を挙行するということについて検討してきたわけでございます。この祝典の挙行の日をいつにするかということは非常に重要な問題でございますので、したがいまして、いろいろ私どものところで検討を続けてまいりまして、そして先般七月の閣議におきまして、ことしの秋の適切な日にということで了解を得まして、そしてさらに検討を続けてまいったわけでございます。
 総理と私と二人で決定をしたということではございませんで、何日かのいろいろ考えられる限りの日にちを検討いたしまして、その中からこの十一月の十日という日が、ちょうど昭和三年の即位の大礼が行われた日でございますので、この日にすることが最も適切であろうということで了解を得まして、閣議の決定へ持ち込んだということでございます。
#8
○大出委員 目につく限りの新聞に書かれております天皇在位五十年祝典、これはいろんな書き方がございまして、ほとんど中身が違うのでありますが、総理が総務長官に最終的に十一月十日ということを言うて、総務長官との間で十一月十日ということをおおむねお決めになって閣議に諮ったと、こうなっているわけですね。そこで先ほど二人でお決めになったのかと聞いたわけです。
 というのは、私持っております新聞記事の一つには、総選挙日程を避けるということで三木首相と植木総務長官が協議して決めたものだと、こう言うのです。で、閣議で正式決定をする、こうなっているのですね、まず。総選挙日程を避けるというこの中に、三木首相は河野参議院議長らの感触であるとか、この間衆議院も議運をやりましたが、野党各党の動きなどから次期臨時国会では値上げ法案の成立はむずかしい、そこで財政特例法案だけの成立を図りたい、その上で解散に持ち込みたいという見通しを総理が大変に強めて、総務長官に連絡をとって、首相の政局見通しが基礎になった期日決定となったと、こういうふうに書いてあるわけですよ。これは共同通信さんの記事だと思うのですね、神奈川新聞ですから。ほかにもいろんな新聞の取り上げ方がありますけれども、私も二、三聞いてみましたが、どうもこういうことのように受け取れますので、そこのところを、いまロッキード問題がございましていろいろな動きになっておりますが、十一月十日に天皇在位五十周年祝典をおやりになるとすれば、各省を集めて準備委員会も必要になりましょうし、相当な期間がかかる。総選挙日程は避けるという前提だというわけでありますから、そうすると、十一月十日というのは総選挙日程に入らないわけになる。このときに総選挙だなんて、私は植木何がしでございますなんて言うわけにはいかないんですから、これは。そうでしょう。何か全国的にやっているときに選挙だといって騒いでいるわけにもいかぬでしょう、これは。そうすると、この十一月十日の前には総選挙が終わってしまっているということになるのか。この中身で言えばそういうことになるんですね。そうでなければ十一月十日過ぎて、その直後かどうか知りませんが選挙をやるとか、間延びのした話だけれども、そんなことだってあり得るかもしらぬということになる。そうすると、ちょっと気になることが幾つも出てくるわけでございましてね。そこいらのところは一体、総理がここへ出てきていないから総理に聞けないので、この記事によれば、総理の方が政治日程というものを組み立ててみた上で、それを基礎にして総務長官にどうであろうかという話をしたんでしょう。こういう中身になっているんですね。だから私は、それを総理とあなたでお決めになったのかと聞いているんで、そこのところをちょっと聞いておきたいのです。
#9
○植木国務大臣 いろいろ新聞等におきまして解説なり論評なりがございますけれども、この点についてはまあいろいろそれぞれの立場で想像なども加えてお書きになっている点もあろうかと存ずるのでありますが、それは私の方から申し上げる筋合いのものではございませんので、それはそれといたしまして、この御在位五十年の記念祝典の挙行日十一月十日というものは、もっぱら祝典の意義を考慮して定められたものでございまして、今後の政治日程との関連について配慮したものではございません。したがって、ただいま大出委員から御指摘がありましたように、総理がこの日にやるべきである、政治日程はこれこれであるというようなことは一切私は聞いておらないのでございまして、したがいまして、この祝典をいつ挙行するのがふさわしいかということについて検討をしました結果をもちまして、総理に純粋にこの祝典の意義というものの立場に立っての判断をしていただき、そして閣議決定となったのでございますので、政治日程とは一切関係がなしに決められたということは、これはもう真実でございますから、その点御理解をいただきたいと思います。
#10
○大出委員 しからば、候補に挙げた日というのはどういう日があったわけでございますか。いろいろ検討されて、たとえば十一月十日というのは、昭和三年に京都御所の紫宸殿で行われた天皇陛下の即位の礼の日に当たるというわけですね。そのほかにもいろいろ記念すべき日に当たる日にちというものがあったようでありますが、おまけに総務長官は外国をお歩きになって、幾つかの国々のこの種の、皇室に似たところの祝典などをお調べになったというわけですね。そういうことになりますと、一体どういう日にちが候補の日となっておったのか、そこら御検討の様子をちょっと聞かせてください。
#11
○植木国務大臣 天皇が、旧皇室典範では践祚の日、現在の皇室典範では即位の日に当たりますのは、御承知のように十二月二十五日でございます。これはやはり一つの祝典を行うには最もふさわしいと申しますか、そういう日でございます。ただこの十二月二十五日につきましては、年末を控えておりますことと、それから大正天皇が崩御せられた日にも当たる、いわば御命日に当たるというような点もございます。したがいまして、この日につきましては一つの問題がございました。それからその他、たとえば十一月三日の文化の日はどうであろうかというようないろいろ案がございましたけれども、十一月十日という日はまさに即位の大礼の行われた日でございますので、適切な日であるというふうに判断をしたわけでございます。
 諸外国の例でございますけれども、本年行われましたベルギーのボードウィン国王の祝典は、これは即位をせられた日を中心といたしまして何カ月かにわたっていろいろな行事が行われた。明年行われますエリザベス女王の即位の二十五年祝典は本来でありますと二月なのでございますけれども、これは天候が非常に厳しいときであるということで、よい季節ということで六月を予定をしておられるというようなことでございまして、必ずしも即位のその日そのものでなくてもよかろう。ただしかし、その祝典とする日にふさわしい日ということになれば、十一月十日が最も適切であるという判断をしたわけであります。
#12
○大出委員 政治日程と絡まぬというのですがね、三木さんは。ロッキード問題の話は、私もロッキード特別委員だから向こうでやればいいのだけれども、日程と絡むからちょっと触れるのだけれども、たとえば児玉氏のルートなんというのは九月いっぱいなんてなことを検察当局は言っているわけですね。稻葉法務大臣もつい最近になってから児玉ルートだけ後へ残そうというニュアンスなんですね。そうすると、徹底解明をやって臨時国会という段取りになるのだとすれば、これはロッキードの関係から言えばあっさり一カ月政治日程が延びるのですね。今月いっぱいなんて言っておったのだけれども、九月という日程はロッキードの問題で言えば児玉ルートが延びていくという日程になるわけでありますから、大きな壁にぶつかっているからそうするというわけですから、そうすると、本当に解明をしてからということになるとすれば、これは臨時国会十月にかからぬとも限らない。そうすると、選挙というのは十一月になることだって、いまの政治情勢からすると、全くないとは言えない。ところが、この中身をいろいろな新聞記事で読んでみますというと、十一月十日が選挙にぶつかっちゃ困るということなんですな。そうでしょう。そうすると、国内挙げてこれだけの騒ぎになっているいまの時期に、十一月十日を片っ方の見通しのつかぬままにお決めになるということが私は解せない。つまり、臨時国会を開く日取りも野党との間の議院運営委員会をやっておって、衆議院の側は次回は八月の二十四日になっているのですよ。そうでしょう。そうすると、八月の二十四日までいってみなければ、国会は与党だけで成り立っているのじゃないのですから、臨時国会を開く日程についての見通しも、アウトラインもできないですよ。そうでしょう。そこで二転、三転ずるのだが、臨時国会は幾らおくれても、徹底解明で、解明をしてからやるのだと総理は最初は言っていたわけだ。ところが途中から、この間中曾根さんの問題等に触れた質問を関連質問でいたしましたときに、ちょうど田中氏逮捕の晩の三木派の方々、中曾根派の方々の集まりのときに政治日程が話し合われたがごとく稻葉法務大臣は話をされた。このときに、私が質問をしたときに何と言うかと思ったら、十日くらいでめどをつけたいと言うのです。どんなに遅くたって八月中には決着をつけると言ったわけです。その前に三木さんは、八月の十五日までくらいかかればと言った。それが急に変わって九月いっぱいくらい延ばすという話が出てきた。だから、全く臨時国会を開くという意味の政治日程の見当が与野党ともにつかない。自民党の皆さんに聞いてみたって、さっぱりわからぬとおっしゃっている。にもかかわらず、おしまいの方を十一月十日とほんと決めて、ここは選挙日程に入っちゃ困るのだという決め方なんですね、総選挙日程は避けるというのですから。もちろんそれはそうでしょう。在位五十周年記念祝典をやっているというのに、これは一日で終わりはせぬのでしょうから、前後いろいろな催しがあるのですから。そのときに、前に持っていってぎゃあぎゃあそこらじゅうでしゃべっていたのでは妙なことになるでしょう。そこのところが解せないのです。だから、何か別に意図があるのならこれは話は別だ。よくおやりになるので、ニクソンさん御健在のアメリカに天皇訪米のときに、私はここで宇佐美宮内庁長官をお呼びしていろいろ話をしたことがありますが、あの天皇訪米も大変どうも政治的に利用される日になるから、そういうことはまことに宮内庁にとって迷惑だといって、宇佐美さんが色をなして私の質問に答えた。取りやめになりましたがね。何かどうも十一月十日というのは、わざわざ政治日程と全く切り離してなんというようなことを言うけれども、十一月の十日という日にちは切り離しようがない日にちなんですね、どっちから言ったって。そんなに簡単に九月あるいは八月の末に臨時国会を開くと言ったって、野党はうんと言いはしないでしょう。ふざけなさんなという話になるでしょう。一つ間違えば、そんなことを言うのなら不信任案ぐらい出すなどという騒ぎになる。そうすると、ここで十一月十日と決めた、果たしてこれはまともにやれるのかという問題だってある。もうこの日まで三木さんがやっているかどうかという問題だってあるいはあるかもしれない。植木さんが総務長官をおやりになっているかどうかわからぬことだってある。先のことはわからぬでしょう、一寸先はやみだというんだから。そうすると、どうもここのところが解せないのです。だから私は納得しかねるものだから、せっかくの五十周年祝典をおやりになるというならそれなりの考え方があったっていいんじゃないかという気がするもんですから、それで一つは大きな危惧も持ちますから、あるいは何か釈然とせぬものもありますから、そこでもう一遍くどいようですけれども、一体この十一月十日――理屈は、さっき私が読み上げたとおりなんだから、ついているのです。だが、さっきのお話に、二月は悪い季節だから六月に延ばすという国だってある。政争を離れた時期に考えることだってできる。五十年たっているわけですから。あえてここで決めたというのがわからぬ。しかも、いまの時期に、きのうの閣議で決めたというのがわからぬ。二十四日までいって臨時国会その他の日程が議運で話し合われる、先の見通しをお立てになる、そこで決めたっておかしくはない。なぜですか。わからぬので、もう一遍聞いてみたい。
#13
○植木国務大臣 いろいろいま政治的な意図なり、あるいはまた、その日程に絡んでの決定の仕方ではないかというような御疑問を交えたお話でございますけれども、今年中が御即位五十年でございますので、したがって今年中に行うという一つの時間的な制約があるわけでございます。それからもう一つは、この祝典を行いますのにつきまして、式典とともにいろいろな行事等も考えられておりますので、したがって、どうしてもその準備が必要でございます。実は三カ月間はどうしても準備が必要でございますので、八月十日の閣議において決定をしなければならないという時間的なそういう問題もございまして、したがって、昨日、十一月十日という閣議決定に至ったのでございます。選挙について、あるいはまたその他の、これから国会が開かれます国会運営等について、私も政治家でございますからいろいろ考える点はございましたけれども、それはそれ、これはこれというふうに、もっぱら祝典の意義を考えて、政治日程というものとは切り離してやるべきであるという考えでございましたし、総理もそういう考えでございましたので、この日に決定をしたのでございます。決して他意があるわけでもありませんし、政治的意図が入っているものではございませんので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
#14
○大出委員 いますでに選挙前ですからね。そうでしょう。政治日程を与野党が論議などをしていく、あるいはロッキード委員会等でいろいろやっていく中で、じゃ国会をいつ開くんだと言ったら八月二十五日だと。そんなことを言ったって、まだ解明も何もしていないじゃないか、決着がついてないのに何でそんなことを言うんだと言ったときに、財特法なりあるいは値上げ二法なり通すとなれば最低限度五十日くらいは要ります――九月を三十日間と見ると、五十日ならば十月二十日くらいまでいくのですよ。そうでしょう。九月一日から開いたら十月二十日までいかなければ五十日ない。八月二十五日に開いたら、これは十月十五日まではかかるわけですね、五十日の国会ならば。財特だけ通して値上げ二法をあきらめるとしても、九月いっぱいくらい見なければならぬわけですね。そういう議論をするときに、後ろの方に十一月十日というのがありまして、このときに選挙でございますと言っているわけにはまいらぬ、だから国会を何としても八月二十五日くらいに開いていただかないと、国会で案件が何がしか議論をされて、さて選挙の日程というものを考えると、この辺に国会を持ってこないと十一月十日天皇の祝典の日にマイクロホンになってしまうということもございますからというようなこと、このことを種にして、後から議運なんかに持ち出されたり私どもの場面で言われたりしたんじゃ、これはまことに迷惑だ。しかし、あなた方は先に決めたんだから、本来なら政治日程が決まって――国民的なとおっしゃるんなら、野党も国民を代表しているわけですから、そうでしょう。政府が勝手にやればいいというものじゃないでしょう。そうならば、このむずかしい時期なんだから、政治日程というものもほほ話し合われて、その上で、野党の諸君にも御協力を願いたい、実は本年中に五十周年をやらなければならぬのだからという、普通に言えばそれが筋でしょう。それをほんと決めて、後ろの方に歯どめをこしらえておいて、この幕の中に入ってくれなければここにぶつかるのですという言い方をされたんじゃ、天皇の五十周年をダシに使って何ということをするかと言わざるを得なくなっちゃうのです。そうでしょう。そうかといって、野党といえども、選挙の前に天皇の五十周年をけしからぬと言ってここで大騒ぎするというわけにもいかぬということになって、それでおさまるんだろうなんて考えているんじゃ、これはえらいことになる。だから、こういう決め方をされれば、野党は相談を受けたわけじゃないんだから、議運で政治日程を話す中で出てきたんじゃないんだから、総理と総務長官でぽんと決めて、閣議に持ってきてぱんと決めたということというのはどうも私は不納得なんですよ。
 それはいまの陛下が五十年御在位になったということでありまして、何かその意味の記念のお祝いをやるというのは、常識的に考えれば意味のあることでございましょう。だが、われわれのように、戦中派という言葉がよく使われますけれども、赤紙召集で高崎の連隊にほうり込まれて、苦労して豊橋の予備士官学校を卒業してやってきた人間にしますと、この五十年というのはそう簡単に喜べない性格を意外にたくさんのわれわれの仲間というのは持ち合っているわけですよ。だから、どうもあんまり五十周年祝典などといってお祝いめいた騒ぎを、果たしてひっかかるところなしにやれるかという一なぜならば、一緒に豊橋の予備士官学校を卒業したたくさんの仲間が死んでいるのですから。死んだ人間は物を言いませんけれども……。いまの陛下もその五十年の間にずいぶん御苦労されたことも私は認めるのだけれども、激動の五十年でしたから。だがしかし、素直に喜べない気持ちが私どもにあるわけですね。したがいまして、どうもすっきりせぬ形というのはおもしろくないものですから、それで実は持ち出したわけですけれども、まあ結果的に先の方を一つ押えた政治日程を後から皆さんが持ち出す感じがいたしますけれども、総務長官がとりあえずそうでないと言うから承っておきます。
 そこで、どういうお祝いをおやりになろうという構想でございますか。そして期間的にはいつごろからそういう――これは政府がおやりになろうというのですから、根拠は政府決定で政府が主催をすると、こういうわけですか。そこらをだんだん聞かしていただきたいのです。国内で一体、地方自治体などを含めましてどういう規模でどういうことをどのくらいの期間にわたっておやりになろうと考えておいでになりますか。これは始まるのはいつごろからなんですか。いきなり十一月十日ほんというのじゃないのでしょう。何か前のお祝いみたいなものがずっとあって、そういう一つの流れの中で、武道館で、天皇御家族がおいでになって、総理以下がおいでになったりいろいろな方がおいでになっておやりになる、これが中心的な式典なんでしょうね。その前後というのはどのくらいの期間どういうことをお考えになるわけですか。
#15
○植木国務大臣 昨日閣議で決定をいたしましたのは十一月十日に祝典を挙げる、これは式典でございますけれども、ただいまのところ日本武道館を予定しているわけでございます。これに伴いまして、いろいろな事業であるとか行事が行われるわけでありますが、政府といたしましては、現在までのところ百円記念貨幣を発行いたしますとか、あるいは記念郵便切手、記念たばこ、国鉄の急行券、入場券の記念切符あるいは公文書館におきまして公文書展を行うというようなことを決めているのでございます。その他はまだこれからいろいろ各省庁が協議をいたしまして決めるわけでございますが、何日ごろから始まって何日ごろまでに終わるのかという御質問でございますけれども、十一月十日が式典の日であり、そして昨日決めましたその郵便切手でありますとか、たばこでありますとかというようなのは十一月十日に発行するようにしよう、あるいは百円の記念貨幣につきましては、いまから製造いたしますのには大分時間がかかりますので、十二月二十五日に発行しようというようなことを決めているというようなことでございまして、したがいまして、政府が行います行事というものが何日から何日までというようなことではございませんで、式典を挙行するということが一番大きな行事でございますし、それに伴っていろいろな、ただいま申し上げましたような記念の事業が行われるということになるわけでございます。したがって、もう一度申し上げますけれども、十一月十日に式典を行うことを決めたわけでございます。それが何日から始まって何日に終わるということではありませんで、十一月十日というのが一つの大きな式典の日になると、こういうことであります。
#16
○大出委員 これはちょっと違うのではないですか。これを見ると、もう東京国立博物館では十月二十六日から十一月二十一日という想定で王朝美術名品展なんというのを始めるでしょう。ここに書いてありますよ。東京国立博物館は十月の二十六日から始めるのですね。その前に方々にビラを張ったりなんかして、これは天皇の在位五十周年記念祝典に向けてということで、奈良の正倉院から太刀だとか刀剣だとか持ってくるわけでしょう。それで東京の国立博物館に並べるわけでしょう。そして天皇在位五十周年祝典の記念行事だと公開をする、これは奈良の国立博物館以外で公開したことがないものであると言って、電車の中なんかにいっぱい並べてやるわけでしょう。二十六日からというならば、十月二十六日からですから十月の初めごろにはもう方々に宣伝しなければ見に行かないでしょう。そうでしょう。そうすると、これは選挙日程に関係ないと言ったって、政治日程に関係ないと言ったって、仮に九月一日に臨時国会開いたって、普通考えれば一カ月じゃ終わらぬでしょう。財特だって一カ月ぐらいかかるでしょう。十月に入っちゃうじゃないですか。仮に九月冒頭解散でもしようというのならまた別だけれども……。そうすると、まともに国会やっていくつもりなら、十月に入ったという時期に仮に解散してみたって、解散してすぐ告示できないですから、十月の中旬ぐらいに告示することになると、二十日間の選挙なんだから、そうすると、この選挙期間の前後というのは、片っ方じゃマイクでしゃべっている、片っ方じゃ天皇在位五十周年記念祝典に向けてなんて言って、東京の国立博物館に行こうとかなんとか言っている。正倉院御物なんかの写真を入れちゃって、そこらにみんな張ってある。そのほかにも、天皇陛下が日ごろ御研究に精をお出しになっている生物の標本を集めた展覧会なんというのも、これは時期は早いですから、そういうものも方々で行われる。また約百ヘクタールの広さを持つ公園プランで、明治百年記念の際の明治の森にちなんだ昭和の森プランなんというのが方々に宣伝されたりするでしょう。つまり確かにメダルだなんというのは少しおくれるのかもしらぬ、記念切手なんというのはもう少し早いようだけれども。それが、この日程で見ればずっともう十月の初めごろから――あるいはもっと前になるかもしれない、もっと前になるといったって遅くはならない、そういう形式、ムード、雰囲気というものがずっとできていって、その中心が十一月の十日なんでしょう。そうでしょう。そうだとすると、どうもこれは私どもから見ると解せぬのですよ。まともに国会をやろうとしているわけですからね。しかも先が決まっている解散、総選挙なんですからね。ここにロッキードの問題があるわけですから、何となく世の中がおかしいわけだから。そうすると、この辺で天皇の在位五十周年五十周年というかっこうで、いろいろな町のそっちの方の団体も動くかもしれない。あちこちあちこちいろいろなことで騒ぎになっている。そこへ解散だとか、野党は値上げ二法に真っ向から反対だから通らないとか、だから解散で総選挙だなんて、片っ方では天皇在位五十周年だとかなんとか言っている。まことにもってこれはどうも私はおかしな気分ですね。そうでしょう。では十一月十日の先に行ったらどうなのかと言ったら、いまのお話を聞いてみると、そこから先に十二月にわたって、やれ記念切手だとか、やれメダルだとか、やれ何だとかいって、いっぱいまだやるというのでしょう。そうすると、一つ間違って十一月十日を過ぎて、もっと先の方に政治日程が行くということだってあり得るかもしらぬけれども、その場合だって、まさに天皇在位五十周年記念祝典の一生懸命ムードを盛り上げる、いろいろなことをやっているさなかでしょう。
 どうも私は、それははっきり皆さんがいまお考えになっている日程が、八月の二十五日に野党が何を言ったって、、とにかく国会を開くのだ、そして財特だけ何とかまとめて通しちゃったら、いきなり解散をぶってという意図があれば、これはまた別だ。しかし素直に考えれば、これはそうなるでしょう。どうもすっきりせぬですな。もうちょっと詳しく話していただけませんか、何事をやるのか。これだって明確に日にちがあるじゃないですか、十月になれば記念行事が始まっちゃうでしょう。
#17
○植木国務大臣 私のところへただいままで参っております各省庁におけるこの五十年慶祝行事関係でございますが、先ほど申し上げましたとおりのものでございまして、したがって、いまお話しになりました展示会が先ほど公文書館で行うというのは一つ申し上げましたけれども、他の諸官庁でいろいろ考えておられることはあるいはいろいろあろうかと存じますけれども、私どものところにはまだそれは参っておりません、いま読み上げられましたようなことにつきましては。これからいろいろ省庁におきまして、これにちなんでこういうことをやろう、あるいはやりたいというような意向が出てくるということは十分考えられるところでございますけれども、たとえばいま公文書館で行います公文書展を一つとって考えてみましても、秋に行います公文書展――春、秋とやっておりますけれども、それの展示会を特にこの機会に天皇御在位にちなんだ公文書展にしよう、こういうようなことでございまして、政治日程あるいはいま申されました選挙等というものとは関係なくこれは行い得るものでございますし、私どもとしては、先ほど申しましたように、政治日程というものは一切考えないでこの行事を進めてまいりたいというのが本当の私どもの心情でございますので、ひとつその点御理解をいただきたいと思います。
#18
○大出委員 きのうお決めになったばかりですから、私ども深く検討いたしているわけじゃありませんし、ただ新聞報道を見まして、皆さんが勝手にお決めになったことで、政府主催でおやりになるわけでしょうから、その時期の判断からすると妙なことになるという気がするものですから、その真意をただしてみたというわけでありまして、改めてこれはひとつ検討してみたいと思っておるわけでありますが、時間の関係もございます。とりあえず真意を承ったというわけであります。
 行政管理庁にかかわる定数問題はどうせこれからの質問の過程で週休二日制問題が出てまいりますから、そこで行政管理庁の方に少し御答弁をいただこう、こう存じます。
 賃金にかかわります問題の中で、幾つもありますけれども、法案を作成されて、これからお出しになって国会審議という場面が必ず来るんでございましょうから、そういう意味で時間をかける論議はそちらの方に譲りたいと思っておりますが、とりあえず総務長官に、この勧告を受けてこれからどういうふうにお運びになる日程なのか、そこを少し承っておきたいのです。法案はいつごろまでに、特別職、自衛隊を含めましてでき上がるという想定をお持ちなのか、承っておきたいのであります。
#19
○植木国務大臣 昨日人事院から勧告がございましたので、早速給与関係閣僚会議を開催をしたのでございますけれども、財源を初めとする諸般の事情をもう少し検討する必要があるということで、昨日は結論を得るに至らなかったのでございます。しかし、私はいつも申し上げておりますように、人事院勧告というものは、できるだけ速やかに取り扱いの方針を決定をして公務員の方々に早期に支給ができるようにということを心がけているのでございまして、誠意をもって本問題に取り組んでまいりたいと存じます。
 いまのところ、次の閣僚会議がまだ未決定でございますけれども、できるだけ早く開かれ、政府取り扱い方針が決まりましたならば、法案の作成に精力的に当たりたい。御承知のように、五法案、特別職を含めましての法案をつくるわけでございますので日時を要するわけでございますが、できるだけ早く取り扱い方針が決まり、かつ法案が提出できるようにということを考えているところでございます。
 なお、国会がいつ開かれるか、会期がどうなるかという点にづきましては未確定でございますので、その点については、私どもとしては、次の国会でできるだけ早い機会にこの法案が提出され、また御審議を仰ぐという方向で努力をいたしていく所存であります。
#20
○大出委員 幾つかの要素がある気がするのでありますが、一つは財政特例法が通らなければ実施ができないという大蔵省側の条件があるような気がする。これは念のために聞いておきましょうか。大蔵省の方お見えになっておりますね。新聞報道によりますと、財特法の成立が前提だと、こう言う。なれば、国会が開かれる、何日かして解散、つまり冒頭解散に類することになるとすると、国会が開かれて何日か過ぎたが、なかなか財特法の成立の見通しが立たない。そこから先は植木さんの党の方に関係がありますけれども、どうもいまの人心一新論云々というものをめぐりまして剣が峰に立ったということになった場合に、解散だなんてことだってあり得ないわけではない。あるいは野党が不信任を出したことがきっかけになるということだってあり得ないわけではない。そういうことになると、これは財特法が成立をする以前かもしれぬ、などという問題が絡みますね。
 そこで、ずばり聞いておきますが、大蔵省は財特法が成立をしない、こうであれば勧告実施はできない、こういう考え方をお持ちですか。
#21
○松下説明員 今回の人事院勧告に対しましてこれをどう受けとめてまいるかということは、昨日の給与閣僚会議のお話を受けまして、これから相談、検討してまいることでございますけれども、ただいま御質問の財特法でございますが、この財特法によりまして、本年度の歳入予算のうちで三兆七千五百億円というものがこの法案を実は裏づけとして公債を発行するということになっているわけでございます。したがいまして、私ども財政の立場で申しますと、この法案の成立の見通しが立たず、したがいまして、年度内にこの三兆七千五百億円の歳入が果たして確保できるものかどうかということにつきまして確たる見通しを持てない間におきましては、やはり年度中を通じますところの歳出予算の執行全般につきまして非常にむずかしい問題を生ずる心配がございますので、これを実行しないと決めるのかというお尋ねでございますけれども、これにつきましての取り扱いを決められないような状態に置かれるのではなかろうか、こういうふうに考えております。
#22
○大出委員 同じじゃないですか。これに対する取り扱いを決められないと言うなら、決めないのだから、決まらないのだから実施できないということになるでしょう。実施しないのかと言われると、そうではないけれども、取り扱いを決められないと言うのだから、決められなければ実施できないのだから同じことじゃないですか。だから端的に答えてください。こういうことでしょう。財特法対象の公債発行というのは三兆七千五百億ですね。これが予算の裏づけになっておる。そこで、予算そのものからいくと五%給与予算は組まれていますね。それから三千億の予備費がございますね。いつか私が承ったときに、この中の三%くらいは給与財源として扱い得るようなことを答えた方がおりましたが、そうなると、地方公務員も一緒ですけれども、地方財政計画その他見まして大体五%に三%、八%くらいは想定しておられるように見受けるわけですよ。だからその限りで言うなら、今度の勧告というのはそれとの見合いでやれぬわけはない、補正は要らないというように私は思う。したがって、数字の計算上新規財源が仮に七百億なら七百億要ると言うなら、それは予備費から支出ができるとすれば、予算のつじつまから言えば補正をしなくたってできる、こう私は思うのですけれども、その辺の数字のつじつまというのは今回の勧告を裏づける意味で一体どういうことになるかというのをひとつお聞かせいただいて、だがしかし、赤字国債三兆七千五百億、財特法が成立しないとすれば裏づけ財源がない、計算上はそうなるが裏づけ財源がない、ないから取り扱いが決められない、こういう筋書きなら筋書きで、整理してひとつお話を願えませんですか。どのくらいの金がかかって、新規財源が五%あるわけですから、どういうことになって、予備費支出はできるのかどうか、補正が要るのか要らないのか、そこらを触れまして、その上でさっきの話になるのだと思うのですが、いかがでございますか。
#23
○松下説明員 今回の勧告の実施に必要な金額は、ただいまのところまだ概算でございますので今後精査してまいりますと数字に多少の変動があるかと存じますが、国家公務員について申し上げますと、一般会計におきまして二千七百七十億円が改善に必要な金額と計算をいたしております。その中で、ただいま御質問にございました五%の給与改善費としまして歳出予算に計上してございますものが二千百九十億ございます。したがいまして、一般会計では差し引き五百八十億円の財源がなお不足するという姿でございます。このほかに特別会計におきましても、給与改定所要額が六百二十億円、それに対する五%の給与改善費予算計上額が四百六十億円、差し引きの所要額が百六十億円でございますが、一般会計と特別会計との間に重複がございますので、これを差し引きました純計で申し上げますと、しりの差し引き所要額は七百億円になるわけでございます。
 そこで、御質問の予備費の中に幾ら見てあるのかという点につきましては、本来予備費でございますので予見しがたい経費の不足に充てるために過去何年かの予備費の計上額なり使用の実績なりを見まして全体で幾らというふうに計上いたしております。本年度予算で申し上げますと約二十四兆の予算の中で一・二%程度に当たります三千億円の予備費を計上いたしております。それは別に積算の内訳があってそういうものにいたしたわけではございませんけれども、予備費の三千億円に対しまして一般会計の所要額は五百八十億円に上がっておるということでございます。過去の経緯で申し上げますと、昭和四十三年には給与改定を予備費で実施した例がございます。そのほかの年はおおむね予算の補正を行っているのが通例でございます。
 そういう状況でございまして、ただいま申し上げましたのは歳出の面での財源見通しでございますが、一方歳入の面では、先生の御指摘のように、なおいまだ特例公債法案によって収入を図るべきところの三兆七千五百億円と申しますものはその確保について見通しが立てがたいという状況でございますので、私どもそういう状態を前提といたしまして、なお政治日程等については私どもも判断いたすことができませんけれども、検討してまいりますが、ただいまの私の感じでは、これだけの大きな歳入が確保できるかどうかわからないという段階で、新しい歳出につきましてそれを受けとめるという決定をいたすことは、財政当局の立場といたしましてはなかなかむずかしいのではなかろうかと存じております。
#24
○大出委員 一般会計、特別会計重複分等を差し引いて計算をして新規財源七百億を必要とする、そこまではいいわけですね。となると、これは予備費三千億の中から予見せざる支出として出すことは数字上はできる。だがしかし、その大きな財源の裏づけになる三兆七千五百億の財政特例法の成立の見通しが立っていない、立っていないのにこれだけ大きな新規財源を決めるというのは困難である、こういうことですね、いまのお話というのは。そういうふうに見ていいわけですな、皆さんのお考えは。いかがでございますか。
#25
○松下説明員 ただいまの時点での私の職務上の考え方といいますのは、御指摘のとおりでございます。
#26
○大出委員 そう言うのだろうと思って聞いておるのですが、そこで自治省にあわせて、来ていただきましたから、承っておきたいのですけれども、計算上は地方公務員の皆さんの場合でも財源的に新しい措置が必要かどうかという問題があるわけですけれども、今度の勧告を受けましてその必要はないのではないかという気がするのですが、地方公務員に関しまして自治省の方はいかがですか。
#27
○石原説明員 今回の人事院勧告に準じて地方公務員について給与改定を実施した場合の所要額は五千百億円でございます。これに対して義務教育費国庫負担金等の特定財源が約一千億計上されておりますので、ネットの財源所要額としては四千百億円と見積もっております。これに対しまして、地方財政計画上給与改定を想定して五%の財源留保を行っております。これが三千二百億円。したがって給与改定の所要額だけで申し上げますと、四千百億円に対して三千二百億円の財源を留保しておりますから、九百億円が不足するという計算になります。
 なお、この給与改定の財源措置とは別に、年度間の予見できない財政支出に充てる趣旨で三千億円の財源留保を行っております。この三千億円につきましては災害その他の財政支出に充てるということを予定いたしておるわけであります。したがって、この給与関係以外の留保財源と今回の給与改定との関連をどうするかということでございますが、最終的には、災害その他どうしても流用しなければいけないものとの関連でその扱いを決めていかなければいけないのではないかと思います。
#28
○大出委員 ちょっと一番最後のところがはっきりしないのだけれども、予見し得ざる支出引き当ての三千億もあるということで、確かに災害多発年度、そうでない年、いろいろございます。災害は確か暦年で計算していますからね。だからそういうかかわりはありましょうが、数字上は実施できるということになるわけですか。もう一遍そこのところを答えてください。
#29
○石原説明員 計算上は給与財源として不足するのは約九百億円でございまして、それに対して別途三千億円の財源の留保を行っておるということでございますから、三千億円がどのようなことに最終的に振り分けられるかということとの関連で判断しなければいけないのではないかと思います。この時点で直ちにそれでできるかどうかということを、年度途中でございますから判断しかねるのでございますが、例年の経験値からすれば新たな財源措置は必要ないではないかという考え方であります。
#30
○大出委員 そうすると、地方公務員の関係の方も、自治省のいまのお答えで言えば、財源的には三千億引き当てで、もちろんこれは災害その他ありますけれども、例年の例からいけば計算上は新規財源必要とせずやっていけるということなんですね。大蔵省の側も、計算上はやっていけることになる、新規財源七百億は三千億で見られると言う。ただその裏づけ、歳入面での三兆七千五百億の公債発行のもとになる財特法の成立の見通しが立たなければ決められない、こういうことになったわけですね。
 お忙しいところ自治省に急速来ていただきましたので、もう一点だけ承っておきたいのですが、地方人事委員会をお呼びになったのは七月二日でございましたかな。人事院の角野次長が何かとんでもないことを言ったわけですけれども。共同通信の記事に載って全国へ流れたものだから、大騒ぎを起こされて迷惑したのですよ。あなたはあなたなりで平気な顔をしていつもおっしゃるけれども。
 ところで、ことしまたラスパイレスがどっち向いたとかちょうちんとか言って少し引っ張るのですか。地方人事委員会は少し低い勧告を出せとかやるの、あなたの方は。いかがでございますか。
#31
○植弘説明員 地方公務員の給与改定についていろいろと御心配をかけておりまして……。
 昨年は御承知のように、八月十五日に人事委員長会議を開きまして、人事院勧告を受けての地方公務員の給与関係はどうすべきであろうかというのを篤と御懇談申し上げたわけであります。そのときにも十分私どもも、給与改定に当たっての、ないしは現在の給与制度の運用等の適正化についての意見交換も行って、活発な御意見をいただきました。ことしも人事院勧告が出ました直後に人事委員長会議を開こうかとも思いましたが、二日の日に御指摘のように事務局長会議を開きまして非常に細部にわたってまでも懇談を行っておりますので、特に委員長さん方までおいでいただくこともないんではないか、ただ昨年来引き続いてお願いしております給与適正化については、私どもとしては各地方団体にお願いしておるところでございますから、人事委員会においてもその立場立場における機能を十分に発揮していただきたいということは、委員長さん方にもよくお伝え願いたいということを局長会議で申し上げたのでありまして、局長会議の際に角野次長にいろいろと御指導賜ったわけであります。それが何か大分問題にされたようでありますが、私ども次長の話はなかなかいいお話であると思っておるのですが、どうも先生には……。非常に申しわけなく思っています。
#32
○大出委員 どうもこれは先手を打たれた感じですね。そういうふうに言われちゃうと、どうもちょっと……。これ以上角野さんを引き合いに出すわけにいかぬですな。角野さんが丸くなっては困っちゃうのでその辺にしておきますが、しかし昨年地方自治体ごとにあれだけの大騒ぎをやったわけですからね。私もその後いろいろ調べてみましたが、余り大きな騒ぎを起こさぬような、自治体における労使間の問題等相互納得のいくような形でひとつ進めていただきたいものだと思っておるのです。具体的な例が出てさましたら、また改めてこの先に予定している委員会で申しますが、去年の先例がありますから、ひとつそこのところを、たくさんのトラブルが後へ残っていかぬように十分これは御配慮願いたいと思っておるわけであります。
#33
○植弘説明員 実はラスパイレスを申し上げますと、先生にいろいろと御批判賜るわけでありますが、昨年の四月一日現在を見ましてもまだそれほど改善されておりません。もちろんそれほど適正化の結果は出てないので、ことしの四月一日を見ますとどれだけか改善の跡が見えると思いますが、結果的に申し上げますと、二千六百町村のうち五二%以上が一〇〇を超えちゃっています。そういう事態がありますと、やはりどうしても昨年来お願いしています適正化は、地方団体はしっかりやってもらわなければ困ります。もちろん昨年もいろいろと各地で問題がありましたが、そういうものを乗り越えて、労使が十分の理解の上に適正化への努力をしていただけるものと私は期待しているところでございます。
#34
○大出委員 いまおっしゃる自治省の数字ですな、それからことしのラスパイレス、もうおとりになったのですか。そこらを含めて一遍資料をいただけぬですか。去年のやつは検討してみましたけれども、その後のやつを少し出していただいて、改めてこの後どうせ法案が出てくるわけですから議論しなければなりませんので、一遍検討させていただきたいのですけれども、いかがでございますか。
#35
○植弘説明員 資料はお出しするのにやぶさかではございませんが、まだことし四月一日現在は作業中でございまして、九月はちょっと無理じゃないかと思います。できるだけ早い機会にまた御連絡したいと思いますが、毎年やはり十一月ごろまでかかりますので、ちょっと無理じゃないかと思いますが、できるだけ早い機会にそういう機会はつくっていただきたいと思います。
#36
○大出委員 きょうは急に御出席いただきましたから、おたくの方と余り長い議論をする気はないので、具体的な問題が出てまいりましたら、改めてひとつ御出席いただきたいと思います。おおむねわかりましたから、大変御足労をおかけいたしましたが、お礼を申し上げて終わりたいと思います。
 ところで、総務長官に承りたいのですが、以上のような周辺の状況なわけでございまして、財特法の成立の見通しが立たなければ決められない。これは給与関係閣僚協議会を何遍かお開きになる御予定のようでありますけれども、その一番根底にあるものはいまの大蔵省答弁になっていくんだ。担当の大臣である植木さんとして、ここらのところはどういうふうにお考えでございますか。
#37
○植木国務大臣 先ほど大蔵省の方から御答弁がございましたが、この人事院勧告を尊重するという基本的なたてまえに立って私どもは早期決定に努力したいと考えているのでございますけれども、歳入の確保の面からの制約があるというお話が昨日の給与関係閣僚協議会においても財政当局の方からございました。私どもといたしましては、公務員制度を適正に運営していくために、この勧告はできるだけ尊重をし、早く法案を提出いたしたいと存じております。財政当局も歳入確保の面からの制約の問題についていろいろ御検討になっているわけでございますので、その検討が早く終わりますように私どもとしては強く望んでいるというのが現在の心境でございます。
#38
○大出委員 そうすると、こういうことになるわけですな。皆さんの方は例年のことですからね。自衛隊関係の給与がどうなるか、特別職がどうなるかあるいは裁判官その他がどうなるかというようなもの、これは人事局長さんのところですか、秋富さんのところあたりで裁判官その他おやりになったりするんでしょうけれども、特に問題がないとすれば、懸案は幾つかございますけれども、例年とそう変わった筋立てではないんだと思うんですね。そうすると、臨時国会がいつ開かれるかという確たるものはありませんけれども、きのうの夕刊あたりに出ている政府の総理を中心にする物の考え方もあるわけでありますから、そうすると、そこに合わせて法案をつくって提出するという作業は遅滞なく進めてもらわなければいかぬわけで、これが一つ。あわせて、いま大蔵省がつけておられる条件、財特法成立が前提だという言い方、これを政治的にどういうふうに解決をしていくかという問題。それからもう一つあるのだけれども、予算上資金上十六条の関係もあって、公労協関係の三公社五現業の側、特に国鉄、電電公社になるのだと思うけれども、これはまだ未払いですか。これとの関係は、労働省を呼んでおりませんけれども、一体どういうふうに見なければならぬことになりますか。どこからでもいいですから答えてください。――どうもぐあいが悪いようですから、総務長官、一説には、三公五現の中の国鉄、電電公社、片や運賃の値上げ、片や電信電話料金の値上げ、この法案がさきの国会で通っていない、したがって、その限り差額支出が行われていない。これは国会の承認を得るわけですから、資金上予算上の関係ございますから。そうすると、そちらの方が実施されていないというのに公務員の給与だけ、人事院勧告を尊重するとは言いながら、実施ができるのかという問題点がもう一つ私の耳に入っているわけであります。
 つまり、もっと端的に言えば、次の国会が開かれて、さっき私は植木さんに天皇在位五十周年の十一月十日問題で承ったわけでありますが、三木さんの頭の中に、衆参両院議長の意向などもあって、臨時国会を開いても値上げ二法まではちょっとこれは手がつかぬであろうということで、財政特例法だけで逃げるということになると、財特は通ったが値上げ二法は通らぬことになる。そうすると、値上げ二法が処理できなければ国鉄、電電公社に関しては財源がないことになる、あるいはそのことを理由に支出をいたしかねるという結果が出る可能性も強い。これはまあ運輸大臣なら運輸大臣が一札書いて、大蔵省から金を借りているわけですからね。そうでしょう、九月以降の給与という問題が、払える、払えないという騒ぎになっているわけですから。そうすると、値上げ二法が通らないとなると、国鉄、電電関係の職員には仲裁裁定に基づく給与が払えないという片一方にもう一つの問題がある。その場合に、公務員だけ払うことができるかという問題がある。給与関係閣僚会議等をお開きになるわけだから、あるいはお開きになったわけだから、そこのところは一体植木さん、どういう関係になりますか。この際あわせて聞いておきたい。
#39
○植木国務大臣 昨日の給与関係閣僚会議におきましては、ただいまお話しのような論議は全然ありませんでした。これはいつ国会が開かれ、どういうふうになりますかということは未確定でございますけれども、政府といたしましては、財政特例法案及び国鉄及び電電に関する二法案というものはぜひ上げていただきたいということにはいささかも変わりはないのでございまして、私の知っております限り、これを切り離してとか何かというようなことについてはいまのところ論議の対象になっておりませんで、むしろこの三法案を何とか御審議、成立をいただきたいというのが政府の態度でございます。
#40
○大出委員 それじゃ長官に念を押しておきたいのですが、いま出てきている話の筋からすれば、財政特例法だけが条件になっているわけですね。地方公務員の方々の方は財源はあると言う、まあこれはおたくの所管じゃありませんが。ただ地方公務員と国家公務員の見合いがありますからね。こちらの方は財源措置はできるとおっしゃっている。計算上は三千億あるわけですから。それから皆さんの方も、国家公務員の方も計算上は成り立つわけです。ただ財特法が通らなければ裏づけがないので決定いたしかねる、こういうわけで実施しないというのじゃない。そうだとすると、いまこの席でのやりとりからすれば、財特法が通るということになれば一切そういうトラブルはない、支出ができる、片がつくということで、総理府の方は法案準備をして次の国会へ出すというふうにこれから進める、こう受け取っておいてよろしゅうございますか。
#41
○植木国務大臣 財政特例法につきましても、いまのところ政府としてはぜひ通していただきたいという一念ばかりでございます。したがって、財政運営に不可欠な法案の審議の模様がどうなるかということについて財政当局がいろいろ心配をしているということは、これはもう十分御理解いただけると思うのでございます。私どもとしては、人事院勧告を尊重するというたてまえは持っておりますし、そして熱意は持っておりますし、誠意をもってこれに当たることも昨日の私の談話で発表したとおりでございます。したがって、裏づけになります財源が確保せられるように私どももともに努力をいたしてまいりたいと存じます。
 なお、この法案の作成でございますけれども、これは御承知のとおり、取り扱い方針が決定いたしましてから作業に入るわけでございますが、昨年はいろいろ私も督励をいたしまして、いつもよりも少しでございましたけれども、早く作成をするというようなことにもなりました。やはり全体としての方針が決まりません限り、この作業に入るということはたてまえ上なかなかむずかしい状況でございます。その点は御理解いただきたいと存じますが、方針が決まりましたならばできるだけ早く法案を提案ができるように努力をしてまいりますし、また督励もしてまいりたいと考えておるところでございます。
#42
○大出委員 大体問題点がそこにございますから、はっきりすればいいわけでありまして、国会がどう開かれて、冒頭解散であるとかないとかその動き方によっても変わってまいりますけれども、つまり総理府側としては旧来の経験もあるわけでありますから、臨時国会に向けて万般の御準備をいただく、給与担当大臣としては財源問題その他いろいろあるけれども、それを解決する努力をあわせて一緒にして、人事院勧告尊重のたてまえで一日も早く支給ができるようにしたい、こういうことですね。よろしゅうございますね、それで。
#43
○植木国務大臣 そのようなことでございます。
#44
○大出委員 そう受け取りまして、この問題は私どもも努力をしたいと思います。
 そこで人事院に承りたいのでありますが、実は再三念を押したのですが、この勧告は特別給、期末勤勉を〇・一ずつお切りになったわけですね。マイナス勧告、その限りは。昭和二十三年に時の総司令部が行政調査部をつくらせまして、宮沢俊義さんが当時行政調査部長で、公務員部会ができて人事院ができることになった。それで初代人事院総裁は浅井清にするなんていう原案が出てきまして、日本に法律は数あるけれども、そういう初代人事院総裁は浅井清なんというのはないというので、日本側が異議を申し立てて直してもらって、いまの公務員法ができて人事院ができた。以来今日まで、実はそのときに私は官公労事務局長でございましたから、妙な因縁で、人事院ができるときからおつき合いをして今日に至ったわけですよ。滝本給与局長、慶徳次長という時代です。しばらくして、いまのおたくの事務総長尾崎さんが研究課長で入っておいでになるという時期でございました。実施課長は悪名高き藤巻直君なんという人がいましてね。そういう時代です。六千三百円ベースの勧告。総司令部にキレン労働課長等がおった時代であります。ブレイン・フーバー氏などの時代であります。あるいは七千八百七十七円勧告なんという時代がありました。だからずい分長い人事院の成立より今日に至る過程を知っております。先般の委員会で、二十七年以降の期末手当の人事院の調査、官民比較の結果それをどのように処理してきたかということを延々と挙げて質問をしたわけでありますが、ずっと端数は切りっぱなしにしてまいりまして、それを集計すると一・一カ月分になる。だから今日年間五・二カ月分の公務員の特別給、期末勤勉手当、これは本来もう一カ月ふえてなければならぬ筋合いだということを申し上げたわけであります。長い人事院の歴史の中で一遍も期末手当を切り下げたことがない、この長い間には景気の好不況もあった、だから藤井総裁が初めて切り下げた総裁だということにならぬでいただきたいと申し上げておいたんですが、ついに藤井さん、切り下げ総裁になったわけでありまして、総裁の顔を見ると、あの総裁がおれたちの期末勤勉手当を切ったやつだ、こういうことにこれから将来なる。これはまさに重大な十字架を負ったことになると私は思っているんですよ。なぜ切らざるを得なかったのか。私は、いま一つ例を挙げたように、本当ならば、端数を切らなければ一・一カ月分ふえているはずだ、五・二カ月が六・三カ月になっているはずだ、こう申し上げているんですよ。もう一つは、官民比較の面で、公務員の特別給、期末勤勉の基礎になっておりますのは三者ベースだ。前から申し上げておるとおりでありまして、俸給月額であれ扶養手当であれ調整手当というのが計算の基礎になっているんだ。だが、民間の計算の基礎になっているものはそうではなくて、この三者ベースなる三つの要素に通勤手当三千七百八十円であるとか、あるいは住居手当九百九十二円であるとか、いろいろなものが入っている。つまり、分母が違うということですね。だから、ここらを考えれば、しかも、さきの総裁の口ぐせになっておったのは、民間の方の特別給がいい場合になぜこれを切り捨てるかという質問に対して、公務員は法定主義でございます。法律で決まっておりますから、民間がたまたま低くなった、マイナスの較差が出たという場合であっても、法定主義だから直ちに手直しをするわけにはまいらない、そういう意味で、民間が高い場合には端数を切ってきているんだという、そういう私に対する答弁が七、八回議事録に残っています。それを今回初めて、官民比較をやって民間が落ち込んだというふうなことでいきなり切るなどということは筋が通らぬではないか、こう申し上げたら総裁は、いまの時点で人事院が期末手当を切り下げようとしているなどと考えられることはまことに心外だ、もし官民比較で民間が落ち込んだという場合には、改めていまの御指摘の長い間切ってきたとか、あるいは三者ベースとそうでない所定内給与という形の分母の相違というふうなものを問題にしたい、こういうふうにお答えになったわけですね。つまり、官民比較で民間が落ち込んだ、そうであっても、歴史的に切ったことはないのだから、マイナスしたことはないのだから、改めていま二つの要素というものを問題にする、こういうふうに答えた総裁なんですから、それにもかかわらず〇・二切ったわけですから、前の答弁に基礎を置きまして、一体なぜ切ったんだ、ひとつ納得のいくように御説明いただきたい。
#45
○藤井(貞)説明員 いま御指摘になりましたように、特別給については過去に切り下げたということはございません。したがって、まことに異例の措置でありまして、私自身といたしましてもこの点については大変苦慮をいたしたということは、先刻も申し上げたとおりであります。先般の委員会で大出委員からも御指摘がございましたが、私としても人間ですから、この部屋に入るごとに、また地方の公務員の皆さんにお会いするごとに、あるいは三公社五現業がどうなるか知りませんけれども、それらの関係にお会いするごとに、あれがおれたちの特別給を切った男だと言われるのはまことにこれ情けない話でありまして、好きこのんでやるということをいたしたわけではむろんございません。この決定をいたしますまでには、諸般の情勢をにらみ合わせながら、言葉は若干大げさになりますけれども、やはり夜も寝ないようなことで大変苦慮いたしたことは事実でございます。ただ、人事院のこの性格なり機能なりというものを考えますと、やはり民間との較差、民間との均衡というものを基本理念としてやってまいっておりますし、それだけに、その機能については一般の国民からも、いろいろの立場はございますけれども、それなりの理解は得ている、それがやはりわれわれ人事院の一つのたてまえではなかろうか。それが、ある場合には公務員にだけ都合のいいような措置をし、また、そうでない場合に不利な取り扱いをするということになりますれば、一般の国民並びに公務員の各位からも信頼を得るわけにはまいらない、そういう性格に深く思いをひそめまして、私、心情的に申しても、公務員の皆さん方、関係者の方々には大変申しわけないという気持ちでいっぱいでございますが、こういう措置に踏み切らざるを得なかったということでございます。
 大出委員は専門家ですから御承知のとおりであり、私ももういろいろここでいたけだかに議論をするというつもりはございません。ございませんですが、過去に二けたについて切ってまいったことについては、前総裁の累次にわたる答えがございました。また、切ってきたことは事実でございます。したがって、それを切らなければこういう金額がたまっておるではないかということも、これは私、そのとおりだと思います。ただ、率としてそのまま、一カ月なら一カ月が残っておるかと言いますと、これは専門家ですから比喩的におっしゃったのだと思いますけれども、毎年調査をしたその結果で措置をいたしておることでございますので、その点は公務員諸君もおわかりをいただけるのではないかと思います。今回の場合にはいまの諸事情がございますので、それらの点を深く意にとめまして、差し引く月数の問題について、そんなものはあたりまえじゃないかという御批判もあるかもしれませんけれども、とにかく今回は二けたのものについて切り上げをやって五カ月ということにして、なるべく大きな負担をかけないようにという配慮をいたしたつもりでございます。
 それともう一つは、期末勤勉の割りふりの問題でいろいろ従来からも論議がございましたので、今回は期末と勤勉をそれぞれ平等に〇・一ずつ削減をしていくということにいたしますとともに、六月の勤勉手当については、すでにふところにも入っておることでございますので、その分をはき出せというのはいかにも酷であるという考え方に立ちまして、その分については、既支給分については保障する経過措置を講ずる、大変配慮としては物足りないことではあろうという御議論は重々私も承知いたしておりますが、しかし、いまの人事院のあり方、機能、将来の見通しその他も十分勘案をいたしまして、それなりに組合の方々とも以心伝心的な数々の折衝はいたし、御理解をいただけるということは立場上申されませんですが、それなりの説明は尽くしてきたつもりでございます。心情的に言って、私自身としてまことに忍びざるものがございましたけれども、こういうことでやむを得なかったというところのいきさつをひとつ御了解を賜るという以外にはございません。
#46
○大出委員 わかり過ぎておりますが、やはり言うだけのことは私も言ってまいりましたから、出た結果について、けんか過ぎての棒ちぎりなんという話もありまして、言ったってしょうがないじゃないかというような話もあるけれども、先々のことがございますから、やはりきちっとお答えおきをいただきたいと思って聞いたわけでありまして、わからぬわけではないのであります。だから、私もずいぶん苦心をした聞き方をしてきたつもりなんですよ。実は六・五%割りなさんな、公労協が八・八なんだから、二・三%の定昇を引けば六・五になるのだからということを言い続けたわけなんですがね。その気持ちの中には、あるいはこの五月賃金台帳に載ったものの数、つまり追跡調査の仕方、いろいろなことを考えまして七ぐらいまでの数字を出すべきじゃないかという言い方だってなくはないけれども、何はともあれ期末勤勉、これを切らぬでもらいたいという気持ちが強かったものですから、こちらの方に重点を置いてきたのでありますけれども、結果的に残念だという気がいたします。景気回復をすればもとへ戻るわけでありますから、本年切らなければ来年民間の景気回復をすれば切らずに持ち越したかもしらぬという気が私はするわけでありますけれども、結果論でございましょう。言うだけのことは申し上げておきたいと思うわけであります。
 ただ一つ心配は、これはかつて仲裁委員会、公労委がこの期末特別給についての組合の提訴に基づきまして、この期末勤勉というのは人事院の所管だからといって返しちゃったことがあるわけですね。だから公労協関係、公労委関係の方も三公五現の方も、この特別給というのはたてまえが人事院勧告に右へならえということになっているわけですよ。だからここで皆さんの方が切るとすぐ三公五現の方も右へならえ、またそちらの方で問題が起こってくるわけですね。ここにも問題がある。あるいは特別職の方々にだってはね返る。国会議員だってその例外ではない。国会議員の歳費等に関する法律で明確に特別職と見合いになっていますからね。これは非常に範囲が広いです。そういう意味で人事院が今回勧告をする特別給の態度いかんでは全部に響く、そういうことを私は非常に危惧もしたわけでありますが、やむを得ぬ結果が出ているわけでありまして、実は私は法案が出てくるころに修正案を出そうかという相談をしているわけでありまして、〇・二ふやせという修正案を出そう、この場面で改めて議論をしよう、こう思っているわけでありますけれども、これは先々こういう例が間々起こることについては防がなければならぬという気がするわけであります。
 そこで、念を押しておきますけれども、今度の切り方は、十二月分というのは期末手当が二・一、勤勉手当が〇・六でございますから合計二・七カ月、ここで期末をマイナス〇・一、つまり〇・一落とすわけですね。そうすると、やがて参ります年末手当というのは期末勤勉合わせて二・七が二・六になる、こういう筋書きですな。そう理解していいですね。それから夏の六月、期末が一・四で勤勉が〇・六ですから二カ月でございますけれども、ここでマイナス〇・一、こういうかっこうになる。三月の期末の〇・五というのはそのまま、こういうことである。そして今回の経過措置として、つまり六月期の二カ月分については旧ベースで払ってしまっているということですね。だからそれを戻入措置云々ということはしないというわけですね、払っちゃったのですから。しかし、本来なら差額が出るわけですね、新ベースになりますから。この差額は支払わないというわけですね。だからその差額分が幾らに当たるかと思って計算をしたらおおむね〇・〇六ぐらいですから、そういう意味で経過措置を含めれば、本年は〇・二――〇・一ずつ落とすということなんだが、実質的には〇・一四くらいの落ち込みになる、というふうに計算上はなるのだが、その辺の理解が正しいのかどうか、給与局長さんからでもお答えをいただきたいのです。
#47
○茨木説明員 今回の俸給表のそれぞれの号俸の改善の率が若干相違いたしますので、各人について若干の相違はございますけれども、大半のところはいまおっしゃられたとおりでございます。
#48
○大出委員 本年は〇・二落とす勧告はしたけれども、経過措置で〇・〇六救っておこう、六月分は追及をしないということにして。したがって、差額の分だけは払わないという形にして〇・二というのを――もちろん職種はいろいろございますから多少の出入りはありましょうけれども、本年は〇・一四ぐらいの落ちになる、来年は〇・二の落ちになる、こういうことですな。しかし来年は来年でまた勧告をするわけでありますからね。そういう結果だと給与局長がお認めになりましたから、その点は改めてひとつ法案等をお出しになったときに、さっき申し上げましたように、時間的な問題もありますけれども、許せば修正案等を出したいという気が強いわけでありますから、そこで議論をしたいと思っているわけであります。
 それともう一つ、これは総裁もさっきのお言葉にありましたから念のために触れておきますが、民調の一番最後のところで特別給が出てくるわけでありますが、細かい資料をもらっておりませんからわかりませんが、人事院の方の算定によれば民間が四・九五カ月分であったというわけですね。つまり公務員の五・二カ月に対して民間が四・九五カ月分であったというわけですね。五・二ヵ月から四・九五カ月分を引きますと〇・二五という数字が出てまいります。これが民間が落ちた、つまり公務員の方が〇・二五カ月分多くなっちゃった。ここで〇・二五なんだけれども、この五は、旧来民間が高く出たやつを長年切ってきたんだから、まさかこれを四捨五入で〇・三という都合のいいようなわけにはいかない。それこそ公務員諸君怒っちゃいますからね。旧来上がるときのやつを切ってきたんだから下げるときのやつもこれは切らざるを得ぬというので、〇・二五の五を切って〇・二落とすということにした、こういうわけですな。はっきりしてください。いかがでございますか。
#49
○茨木説明員 民間の昨年から今年への減り方の問題でございますが、昨年は五・二八ございましたわけでございますので、〇・三三が今年は落ちている数字でございます。そのうち〇・〇八は切り捨てまして五・二になっていますものですから、現在の公務員の数字と民間の四・九五との差が〇・二五になるということで、それから端数の処理の考え方はいま御指摘のとおり、従来上げるときに切ってまいりましたので、今度は逆に下げる分の二けた目を切らしていただく、こういうようなかっこうでございます。
#50
○大出委員 まあ苦心の跡が見えないわけではないので余り追い打ちをかけても仕方がないのでありますけれども、そこで、本較差五・六四%、遡及改定分一・三〇%、計六・九四%、金額にして一万一千十四円というのが実は官民較差だというわけですね。これはいろいろ新聞に書いてありますから多く言うことはないのですが、まあ一言だけ触れさせていただければ、これは高いじゃないかという言い方があるのですね。公労協なんかもございますしするので、高いじゃないか――ただ、例年私も言っておりますように、製造業を中心にぽんと物を出してそこで勝負をする、これはおかしくないか、第三次産業だっていっぱいあるんだから、あるいは金融機関等だってあるんだから、何でそこまで全部遡及調査をしないのかという言い方をさんざんしてきました。つまりウエートの相違があると思うのですね。労働省の春闘特別調査なんというものは製造業中心になっている。ところが人事院の場合には占める比率が違う、調査事業所のうちで。そこにやはり全体のものが出てくるという認識になる。官民比較という方式をとる限りは、当然その結果は、製造業が落ち込んでいてもそのほかが落ち込んでいなければ上がるのはあたりまえであります。昨年に比べてもっとよけい追跡調査部門を広げろということを先般私も何遍か申してまいりましたが、そういう努力も一面あったようにちらっと見受けられるようでございますけれども、これまた細かい資料等いただいて調べてみたいのでありますが、六・九四になったということに対して高いという言い方は、調査対象、とり方、官民比較という旧来からの人事院の方式、その前提から言えば当然こういう調査の結果なんだから間違いない数字が出てきたんだというふうに受け取っておきたいのですけれども、いかがでございますか。あなたはいつかのように逆較差論争じゃないけれども、去年公務員の方が少しよけい人事院は出さしたじゃないか、それで公労協の方が仲裁委員会にねじ込んで、ことしは理屈抜きで一%積めとかなんとか騒ぎが起こりますからね、だから念を押しておきたいのですけれども、よろしゅうございますか。いかがでございますか。
#51
○茨木説明員 これは報告の二枚目のところに、いわゆる積み残しのものにつきまして「定期昇給分を含め平均九・二%を引き上げる遡及改定が実施されていることが明らかとなった。」というところに姿が出ておるわけでございますが、これは私の方が百人以上の事業所の正確な圧縮断面と申しますか、統計学上の圧縮断面をつかまえてきておるわけでございますから、私の方が、やはりことしの四月期におきます民間の給与全体の姿といたしましては正しいものというように考えております。労働省さんの方は四月時点の春闘時期に改定されましたもので、かつ大規模なものということで、従来の産業数、特殊な構成になっておるわけでございますから、そういうものをつかまえていらっしゃいますから、おのずから立場が違うわけでございまして、ことしのような状況の場合には私の方が高くあらわれたという感じでございましょうし、年によって違う問題だというふうに考えております。
#52
○大出委員 理由説明が明確につくというわけですね。議論はまた法案等に出てきた時期にいたします。できるだけ人事院の考え方だけまとまった形で承っておきたいのであります。
 それから配分でございますけれども、俸給表、これは初任給ですが、公労協ながめておりますと大体四千六百円くらいに見ましたので、前回の質問で四千円をどれだけ出るのかという話を私したのでありますけれども、初任給のとり方いかんではあと寝ますから、そこらのところもありますから気をつけた質問をしておったわけでありますけれども、高卒で六万六千円を七万三百円にした。四千三百円上がった勘定ですね。六・五%ぐらいになるのでしょう。この四千三百円なんですけれども、公労協は四千六百円なんで、何か異な数字な感じがするのですけれども、何か理由があるのですか。六百円を真ん中で割ったら三百円だから三百円ぐらいにしたとでもいうのですか。初任給論争は長年して、人事院敗れたりになっているのですから、私の方が勝ったわけですからね。いかがでございますか。
#53
○茨木説明員 報告書の別表第二にお示しいたしております初任給七万三十三円、これは民間におきます男女ウエートの加重をいたしました上の金額がお示してあるわけでございます。それに公務員ウエートの男女構成が、公務員の場合には男の方の比率が多くなりますので、そのような操作を行い、かつ、試験採用の方については期間短縮というような次期昇給期の調整等もやっておりますので、そのような操作を加えました上の数字でございます。それがちょうど七万三百円と出たわけでございまして、簡単に二で割ったわけではございません。
#54
○大出委員 それで、この上下配分等含めましてですが、私は前に世帯構成等考えまして、子供さんが一人できる三十五歳前後のところ、これは五等級の七ぐらいになるわけでありますが、ここらの数字を取り上げまして考えるべきだと言ったのです。五等級七という引き上げ率に見受けられるわけでありますが、つまりこの辺に重点を置いたと、こういう見方でよろしいわけでございますか。まあ七等級の五というのは二十七歳、結婚適齢期などと言われるところでありますけれども、ここが六・九のようでありますが、大体配分の重点をその辺に置いたという物の見方でいいのかどうかということですね。
 それから初任給との比率を大体二ぐらいのところへ――三十五歳、五等級七号ぐらいのところと八の三ぐらいのところの比率を大体二ぐらいのところに置いておいてくれ、こういう話を私はしておいたわけでありますが、これは一・九九ぐらいになっているのじゃないかと思うのでありますが、ここらの比率はどういうことになるのか、簡単で結構でございますからお答えいただきたい。
#55
○茨木説明員 ただいま御指摘の七の五の辺、この辺もやはり行(一)で申し上げますと七%台の改善にいたしてございます。それから後で御指摘の五の七の辺もやはり七%程度の引き上げということでございます。行政職(一)の俸給表全体といたしまして五等級のところが平均的に七%台、その次が六等級、七等級が六・九、六・九ということで、五、六、七、ここのところに重点を置くようなつもりで案をつくらせていただいております。
 そこで、その結果を織り込みますと、ただいま御指摘の初任給と三十五歳五等級の七号との関係でございますが、お挙げになりましたような一・九九六でございましょうか、大体二倍というところになる姿を確保いたしたつもりでございます。組合の要望からいたしますと、この点は百円積みということになっておるというような格好になっております。
#56
○大出委員 なるほどね。
 ここで一つ承っておきたいのですが、大学、高校の教官だとか――大学、高専の教官の逆転防止という問題も前に人確法との関係等でいろいろ出てきましたが、人確法は別な法律で継続審議になっているわけですね。教職特別手当その他いろいろなことになっておるわけでありますが、これは、片方はすでに勧告をしているからという前提でこの際いじっておく、こういう考え方なんですか。
 それからあわせて、看護婦あるいは警察官、刑務官、税務職員等に対しても、旧来からいろいろ、先生だけが人確じゃないじゃないか、おれたちどうしてくれるんだという意見もありましたね。そこらも考えた、こういう意味でございますか。
 それから指定職の八・八というのは、さっきちょっと総裁が言っておられましたが、切ったものを復元をしてならした。だから、上厚下薄という意味ではないという答弁になるのですか。ここらのところもちょっと簡単に触れて、時間がございませんから簡単で結構ですから、お答えおきいただきたい。
#57
○茨木説明員 教員の関係でございますが、昨年も若干逆転の防止という意味で改善をいたしましたけれども、もともといま継続審議になっております二%の分を除きましても、従来の教職調整額が四%、従来の義務教育等教員特別手当の四%分、この二つだけをとりましても実はまだ逆転の状況が残っておるわけでございまして、その点を今度回復している程度ではないかと思う程度でございます。まだ今度新たにやります二%を含めますと、また相当あちこち逆転のところがこれでも残されておるという姿でございます。そんなことでこれは七・五、六%程度の平均アップ率にしてございます。
 それから警察、刑務官とか税務職員、看護婦等の関係でございますが、これは多少ずつ従来も扱ってまいりましたが、公安と税務はもともと先進と申しますか、水準差を持っております俸給表のグループであったわけでございます。それでございますので、教員の方が仲間入りをしてきたんだという考え方をやはりある程度とっていただかぬとおさまりが悪いもんだということで関係者にお話し申し上げておりますけれども、なかなか御納得いただけないということで苦慮をいたしておるわけでございます。ここのところは心持ちやはり手当てをしてまいるということで、税務等についても別途大蔵委員会等でも附帯決議等で改善をしろという申し出がございましたし、私どもも呼ばれた経緯もございます。そういうようなところもいろいろ配慮いたしまして七%台のところに乗る程度の改善をわれわれの俸給表にはしておるわけでございます。
 指定職の問題でございますが、これは昨年度特別調整額を四月から本年の三月まで一年間一割抑制をいたしました、カットいたしました際に、指定職については特別調整額が別途ございませんので、俸給表上抑制措置を講ずるということで一番上のところで一万五千円、それから中間の局長クラスのところで一万円、それから入り口の辺のところで五千円というような大体全額をカットしたものを俸給表案としてお示しをした経緯がございます。そこで今回は、現在の指定職の俸給表の全額にそれぞれ昨年抑えました金額を全部もとに戻して乗せまして、それに行政職一等級の平均アップ率でございます六・七%を乗じていくというような姿で連動的に改善した案をお示しをいたしておるわけでございます。
#58
○大出委員 時間がありませんからあと省略をいたしますが、扶養手当の問題もこれはいろいろ論争ございましたが、まあまあ配偶者六千円を七千円に引き上げていただきました。二人まで、三人目以降、母子家庭、いろいろございますが、原資が限られておりますから、ある意味ではやむを得ぬかもしらぬという気がいたします。以下省略させていただきまして、改めてひとつ議論をしたいと思います。
 最後に週休二日制なんですが、人事院の今度のいただいた限りの資料によれば、引き続き調査をなさったわけですね。そして週所定勤務時間の平均、これも大分詰まっている感じなんですね。平均四十二・三時間、年間休日数の平均が八十六日、何らかの形で週休二日制を実施している事業所の割合が六八・九%、昨年比で一・五ふえているというわけですね。
 そこで、一つ私心配がありますので行政管理庁に承りたいのです。閣議決定をなさったようでありまして、これは読んだ限りではよくわからぬのですけれども、三・二%目途の減、一年に〇・九%ずっというのでしょうけれども、これは考え方の基礎は一体どこにあるのですか。
#59
○辻説明員 昨日閣議決定を見ました五十二年度以降におきます定員管理の問題につきまして御説明を申し上げます。
 私どもといたしましては、社会経済情勢などにかんがみまして、五十二年度以降におきましても行政コスト節減に資する見地から引き続き極力定員の増加を抑制し、厳正な定員管理を行っていくべきものであるというふうに考えているわけでございます。一方におきまして、いわゆる第三次の定員管理計画によりますと五十二年度の定員削減数が五十一年度の約半分に減少するというような問題もあるわけでございます。また定員管理は、申し上げるまでもないことでございますけれども、本来できる限り長期的、計画的に実施すべきものでございますので、この際五十二年度を初年度といたします新しい四年間の定員管理計画を策定することにいたしたわけでございます。
 新しい定員管理計画の内容はただいまお話もございましたが、これまでの計画の実績でございますとかあるいは各省庁の定員事情などを総合的に勘案いたしまして四年間で三・二%、したがいまして各年は〇・八%ということにいたしたわけでございます。
#60
○大出委員 実はこの定員管理にかかわる定員削減問題、各省ごとにいろいろな事情がありましてね。かつて三%をお決めになった時代がありまして、古屋さんが所管しておいでになった時代ですけれども、佐藤総理のころでございましたが、ずいぶんいろいろなリアクションが方々にありましてね。気象庁なんかはとんでもない服務表を持ってきて、とても勤務にならぬ。人事院の方にもお見えいただいてこの席で私細かく詰めたことがありました。そうしたら人事院びっくりして調べに飛んで帰られた。そうしたらあわてて組合側に出した案を引っ込めて、申しわけないということで気象庁が出し直したわけですね。いろいろなことがありました。ローカル飛行場などというのは小さな飛行機が飛び上がっても、管制に携わる人がいない。三%削減のときにみんな切っちゃったから、だから風向が変わったってどうなったって連絡のしようもない。危険この上ないという状況が出てきたり、ずいぶんいろんなことがございました。だからこれは改めて実はじっくり承らなければいかぬという問題が、いま新聞に書かれているものなどを見ただけでもあるのですが、ここで一々やっていた日にはとても時間がないのですよ。だからこれは一遍説明を承りたいのですがね。この委員会は所管の委員会でございまして、ぼかぼか、ぼかぼか皆さんの方で勝手に新聞発表しておやりになるけれども、かつて皆さんの方から実は詳しいお話を聞いたことがない、それじゃ困るのです。勧告なんかについても、私の質問で松澤行管庁長官が天然ガス、プロパンガスの事故問題その他を含めて全国的に調査をすると約束をされてやっておられるわけですけれども、私の方から何か申し上げなければ皆さんの方からさっぱりお話しいただけぬということで、なかなかどうも納得しかねることがよくある。今回も片一方で週休二日制の試行という問題を苦心して進めてきたわけですからね。しかも植木総務長官の決定に当たってのお答えは、やってみて定員関係でできなくなったらストップすることもあるという条件がついているというようなことを言っているわけでしょう。そうすると、これは一つ間違うと試行問題と絡んでくる分野だってある。国立病院なんかも、新設をされるところなども、まともに切られていきますとこれはかぶってくるのですね。この間私ちょっと農林の穀物検査その他いろいろ触れたことがありますけれども、心配な面もたくさん出てくるわけであります。新聞を見ると、心配をしている省庁はそれなりの行管に対する反発もしているわけですね。
 そういう点で私はこの際承っておきたいのは、生で引き揚げてしまう――これは削減というのはどうするかというので、基本は皆さんがおやりになった時代の前、みんな変わってしまっていますからね、その打ち出したときに私は細かく聞いたんだけれども、切ろうというだけじゃないんだと言うわけですね。定数枠は行管が持っていると言うんだ。定数を持っていて、必要なところに配分をするというたてまえなんですね。原則はそうだ。そうだとすると、現業関係などで、週休二日制試行をやるということを決めたんだから、困難なところはそれなりの定員管理をしながらやれるようにしていく必要があるという気もする。そこで行管に、片一方で決めている週休二日制試行との関係などはお考えになったのかということです。
 それからあわせて、一月に意見をお出しになった人事院は、一体こういうことで週休二日制の試行というのに支障があるのかないのか。また、所管の総理府総務長官植木さんは閣議で片一方でこれを決めておられて、これからやっていく試行その他にどういう影響が出てくるのか。そこらのところをそれぞれお答えいただきたいのですがね。いかがでございますか。
#61
○辻説明員 定員削減につきまして行政運営の実態に応じて実施すべきであるということは、御指摘をまつまでもなく当然のことでございます。先ほど申し上げました削減目標の三・二%あるいは各年〇・八%と申しましても、一律に出すわけではございません。これから各省別に削減の目標をつくるわけでございますが、その際に各省庁の定員事情等、実情を十分考慮して考えてまいりたいと思っているわけでございます。
 それから週休二日制との関係でございますけれども、ただいま政府が準備いたしておりますのは週休二日制の試行でございますので、その試行という事柄の性質上、定員、予算の範囲内で行うことになっているというふうに了解いたしております。
#62
○中村説明員 確かに御指摘の点は重大な問題でございます。しかし先ほどもお話がございましたように、四年間で三・二%というかっこうでございますが、実は、私どもも当初から先生にも申し上げてございますように、交代制窓口の点が大変本来的に問題がある。それは三〇%でございます。あとの七〇%は一般の事務職員、こういう構造になってございますので、いま行管から御説明ございましたその実際の中身がどういうふうになりますか、その点のぐあいによりまして影響度は大変違うと思います。私ども、基本線としましては、予算、定員を前提といたしておるわけでございます。御承知のように政府で御決定いただきましたので、これから各省と具体的な案についての詰めをいたすわけでございます。そういうようなことで、総体の影響がいかがあるか、その影響を受けた各省におかれてどのような実行案をつくっていただけるのか、これは先生も御承知のようにいろいろ工夫なさることだと思います。私どもとしましては、その具体案の作成状況を協議を通じて十分知らしていただきますとともに、でき得れば、各省が国民的な一つの要請である定員削減というものも一方に踏まえながら、同時に、職員の勤務条件は大変なことでございますから、その点を調和的に考えて、また人員の適正配置その他いろいろあるわけでございますので、十分な工夫をなすって、できるだけこのテストの実効が上がりますように御配慮いただくということを念願いたしておるわけでございまして、ただいまはそれが具体的にどのような形で出るかを息をひそめて注視いたしておる、こういう段階でございます。
#63
○大出委員 これは行政管理庁さんにお願いしておきたいのですけれども、閣議なんかでもそうですし、まあ事務当局相互の、植木さんが大変御苦労なさっている過程で、私も実は国家公務員関係の職場やその他いろいろと聞いてみたのですよ。いろいろなことをその当時やっておられたのですよ。それで、これは一つ間違うと、ここに幾つか例がありますが、ここで言っていると長くなりますからやめますけれども、皆さんの方がこの試行その他をめぐったって、行管、いい顔をしないのです。これは法務省なんかもそうなんだが、ここでも例を挙げましたが、そんなことをすれば国がつぶれるぐらいな話をする人も当時いたのだから。労働省が賛成しないなんてばかなことがあるかと私は思って大分話してみたこともある。そうしたら、年次休暇を使って妙なことをやっている実態なども聞きましたが、だから、さらにいまお話しのようにいろいろ苦労してということなんだけれども、せっかく始めたのを、そっちの方からどうも試行をやったがうまくないなんてことが出てきたのでは困るので、だから改めて実態に即して聞きますから、皆さんの方もそこは気をつけていただきたいのですよ。せっかく決めてやっていこうというのに、片一方で定員をしぼられてくる。各省庁見ていると、弱いところにみんなしわが寄ってしまうのです。そうすると、そこはますます苦しくなるということになる。必ずしも公平じゃないのですね、事の性格上。どうしても一つの官庁内で、じゃどこを出すかというと、納得しないけれども省内でぎりぎりやられて、しようがないからおれのところがかぶっちゃったということになってしまう。だから官庁関係だって気象庁なんて弱いものだから、本当に往生して泣き込まれたことがある。長い質問をしたことがありますけれどもね。だからそういうところを、やはり試行基準をつくって初めて始めることになったんだから、話し合いすることになっているのだから、そこらにひっかからぬように、これは念のために申し上げておきますけれども、人事院の皆さんの方もぜひお気をつけいただきたいし、総理府の皆さんの方もそこのところはお考えいただきたいし、行管の方々の方もそこはお考えいただきたいし、そこのところはやれるようにやはり仕組んでいただきたいのですよ。いかがですか。大筋で物を言いますが、念を押しておきたいのですがね。
#64
○辻説明員 私どもといたしましても、先ほど申し上げましたように実情に応じました定員管理に努力しているところでございますが、ただいま御指摘がございましたので、今後とも一層行政運営の実態に応じた定員管理をすることにいたしてまいりたい、かように考えております。
#65
○大出委員 また改めていまの問題も取り上げさせていただきたいと思っておりますが、ひとつ総務長官、最後にぜひ、いろいろな要素があるのは私もよくわかっておりますけれども、何とか勧告が出た以上は、皆さんがこういう苦しい経済事情の中でございますから、大きな期待感を持っているわけでありますので――妙なことにこの完全実施を早くやれと、こう言いにくいので困っちゃうんですね。期末手当、これは〇・二も引っ張られちゃっていて、それまで認めて完全実施しろなんて、これは私の方も言えないんですね。だから〇・二のところは落ちた分だけはたな上げにしておいて、それでこれは完全実施をやっていただいて、落ちた分は落ちたので後からこれは入れろと改めて言いますから。ということで、これはひとつ植木さん、早急に遅滞なくこの法案を提出できる御準備をいただいて、国会の方がどうも妙なぐあいでございまして、それは植木さんは閣内の一員でございますから、三木さんが総理なんでございますけれども、あっちに行ったりこっちに行ったりいろいろなことになっているものですから、冒頭解散だなんということになると給与どころじゃないなんということになりかねないこと、だってあるので、間髪を入れず処理をしなければならぬこともありますから、そこらも含めてひとつ御準備をお願いを申し上げたいのですが、最後にそれだけ承っておきたいのですが、いかがですか。
#66
○植木国務大臣 誠意をもって取り組みたいと思います。
#67
○大出委員 どうも長くなりました。
#68
○木野委員長代理 午後二時より委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。
    午後零時五十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時一分開議
#69
○竹中委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 公務員の給与に関する件について調査を続行いたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中路雅弘君。
#70
○中路委員 昨日いただいたわけなんで、まだ詳細には検討しておりませんが、これまでのいろいろ御質問してきた問題と関連して、最初に給与勧告の問題で簡単に御質問したいと思います。
 額で六・九四%、一万一千十四円ということで、委員会の審議の中ではベースアップ率が定昇別で六・五%前後というような予想でお話もされていたわけですが、それから比べればやや上回る程度の額が出てきている。職員団体の皆さんが歯どめの目標として七%、一万一千円ということで要求をされていましたのから見ますと、片方の一万一千円は超えているわけで、昨日も説明された方が片方に目玉が入ったのだから、両目は入ることはないのだからというお話がありましたけれども、予想よりやや上回る程度の結果が出ているわけです。これは先ほど説明にございましたからもう一度質問することは避けますけれども、しかし、全体としていまの春闘そのものが非常に低い額でこの二年終わっているわけですし、逆に生活実態やあるいは物価上昇等を考えてみた場合に、むしろ実質賃金の低下という状態になっているのじゃないか、十分確保されていない面があると私は思うのですね。
 参考資料をいただいたのですが、一番最後の十七表を見ますと、総理府統計局の家計調査に基づく消費支出(全世帯)で見れば、たとえば全国のが五十年四月を一〇〇としますと、五十一年四月は一一二・六で一二・六%上昇しているわけですね。それから、物価の消費者物価指数でとってみますと全国で九・三%ですか、東京で一〇%上昇していますから、このような指標から見ましても物価上昇率も下回っているということが言えるわけですし、しかも期末手当、勤勉手当を〇・二引き下げられたわけですから、この〇・二の引き下げられた分を月平均で換算してみますと、単純に計算してみますと、賃金引き下げが一・七%ぐらいに相当しますから、これをそのまま入れれば事実上の月平均の増加額五%強にしかすぎないということにもなると私は思うのですが、この点で勧告が四十九万の国家公務員対象の皆さんだけではなくして、これに準じた、さらに地方公務員の皆さんやあるいは中小企業、未組織で働く皆さんにも影響を与える問題ですから、いまの生活実態あるいは物価上昇から見て不満なものだ、きわめて不十分なものだと言えるのではないかと私は思います。
 先ほど若干説明もありましたけれども一言お聞きしておきますと、最初委員会でお話しされたよりも少し上回った程度に出てきた要因で、先ほど製造業中心で春闘相場はやられていたという関係のお話もありましたが、これを見ますと、昨年度のベースアップの後のいわゆる積み残し分の問題も予想よりもわりあい多く出てきたのじゃないかというふうにも思うのです。この六・九四%がやや予想よりも上回って出てきた問題についてと、それからやはりこの物価上昇率から見ても下回っているわけですから、公務員のは少し高いのじゃないかというような論評を新聞で書いたのもありますけれども、私は決してこれは十分ではない、いまの公務員の生活実態や物価上昇から言ってもこれでも非常に不満足なものであるというふうに言えると思うのですが、六・九四%、一万一千十四円というのをお出しになったところで、ここまで作業されたわけですから、総裁の概括的な御意見を最初に承っておきたいと思うのです。
#71
○藤井(貞)説明員 いろいろ生活実態あるいは物価の上昇というようなことについても御指摘がございましたが、われわれといたしましても、毎年の作業をやります際にはそれらの諸資料を十分収集し、これに検討を加えつつ重要な参考資料として作業を続けておるのでございます。私たちの作業は官民較差というものを調べてこれを埋めるというたてまえに立っておるわけでありますが、物価その他の問題というのはやはり民間の給与が決定される段階でいろいろ配慮される面が多いことば事実であります。景気の動向その他もございますから、物価の上昇がその年によって全部が全部吸収されるということが完全に保証されておるとは言えない場合もございます。しかし一面において、サラリーマンの給与というものが全部消費支出に回っていくというそういう階層もありますけれども、それは個々の問題でありまして、全体としては全部が全部消費に回っていくというものでもないという面もございます。それらがすべて民間の場合には給与決定に団交その他を通じて溶け込んだ形でここへあらわれている。これをわれわれの方では正確に把握をいたしまして較差を出すという、非常に精密な作業をやっておることは御承知のとおりであります。
 ことしの場合、午前中にもお話を申し上げましたように、春闘の初期の段階におきます相場というものは製造業が中心でございまして、これは約八〇%くらいを占めておったと思うのでありますが、そういうことで後から見れば比較的低位の数字が出てきた。製造業というのは景気の動向に一番敏感に影響される業種でございますので、そういう数字が出てきたと思います。ただ人事院の調べは、そういうものも含めましてあらゆる産業、規模別の段階はございますけれども、製造業を含めた悉皆調査というような目的で、そういう結果が出るような統計のとり方でやっておりますために、その後の第三次産業その他の数字というものが製造業よりは若干高目に出てきた。九・二%程度というふうな計算がございますけれども、そういうものを総合的に計算いたしまして格差を出しました結果が六・九四ということに相なってまいったのでございますが、私たちといたしましては、これはまずまず妥当な結果ではないかというふうに見ておるのでございます。公務員だけ大変高い数字が出るわけでもございません。官民の較差でもって精細な調べでやってまいるわけでございますので、そういう意味から申せば、定昇の問題等を総合して勘案をしてみましても、この数字自体はほほ妥当なところではないかというふうに考えております。
#72
○中路委員 ことしの春闘全体が非常に低い水準でここ二年来抑えられたという、官民比較ということがありますから、最終的には関係の職員団体も一つの目安を出して皆さんと交渉された。それから見れば、ほぼそれに近い数値は出ているわけですから、一時金の引き下げを除けば、一日も早くこれを実施したいという要望がいま強いのじゃないかと私は思います。一時金の問題は後でもう少しお聞きします。
 配分の点で資料を見ますと、ほほ同率に近い改善の引き上げですが、私たちが繰り返しこの委員会でも主張してきました、いわゆる中だるみの問題といいますか、最近は前だるみということも出ていますが、このあたりの改善がどういうふうに行われたのか、数字でも若干わかりますけれども、一応御説明を願いたい。
 もう一つは、指定職です。八・八%になっていまして、御説明も切ったものを復元したとありますが、私は、生活給を中心にして重視をして考えていくとすれば、これはやはり結果として相当上厚になっていっているというふうに思うのです。たとえば本省の局長クラスで見ますと、四万五千円上がって五十五万五千円、事務次官で五万八千円で七十一万八千円、またこういう人たちには総体的に相当大きな引き上げですし、勤勉手当もないわけですから、〇・二%の削減も影響しないという問題ですから、実質相当な引き上げになるわけですね。こういう点は、生活給を中心に考えていくということになれば、できるだけこれらの財源を下へ回せということは当然のことだと思うのですが、この指定職が相当高く引き上げられているという問題。
 それから、時間もあれなのでまとめてこの配分の関係でお聞きしますが、もう一つは職種別で、税務、公安、医療もそうですか、こういう関係がずっと引き上げになっているのですが、たしか職員組合の要求の中で行(二)あるいは海事、こういうところの引き上げについてずっと要望されてきたと思うのですが、今度はこの部面は見当たらないのですが、このあたりどのようにお考えになり、また取り扱われたのか。まとめてでいいですが、いまの点簡潔にお答えを願いたい。
#73
○茨木説明員 まず配分の関係でございますが、重点を俸給表に置くということは御要望でもございましたのでそのように考えました。
 それから上下配分の関係でございますが、行(一)の例で申し上げます。と申しますのは、行(一)俸給表が基礎になってほかの俸給表の行(二)関係は大体考えてまいりますので、そういう点から申し上げますと、ことしの民間の配分傾向等も全般的に下から上まで同率的な見方、やや係長クラス辺のところに重点があるというのがことしの特色でございます。そういう点も配慮いたしまして五等級のところに最も力を入れ、その次が六等級、七等級という辺に力を入れるというような姿勢で俸給表案をつくってございます。率で申し上げますと、一等級のところが六・七、二等級が六・八、三等級が六・八、四等級も六・八、こういうふうに二、三、四が同じ、五等級が七%ということで、ここが高くなるわけです。六等級、七等級がそれぞれ六・九、六・九ということで、五等級に次ぐ金額を持ってきております。それから八等級が六・七ということで、ことしの民間の初任給等についての従来の姿勢を正しておるというような姿を反映した金額にしてございます。大体そんなところで俸給表の配分をしたわけでございます。この点が関係組合等からの御要望のございました初任給と三十五歳のところ、五等級七号俸程度のところでございますが、大体二倍程度確保できるようにという御要望でございましたが、ここも御要望の数字に百円プラスということになって、率にいたしましても大体二倍になんなんとする率にしてございます。大体そういうようなところで、いろいろ各方面のことを配慮いたしまして案をつくった次第でございます。
 それから、次は指定職の問題についてでございますが、これはいまの御質問の中にもございましたように、昨年御案内のように特別調整額のカットをやりました際に、指定職の俸給表につきましては上の方で一万五千円、中間で一万円、それから一番入り口の一号俸のところで五千円というものをカットいたしました俸給表案を提示いたしまして、そのとおり御決定されておるわけでございます。そこで、ことしはその金額を一応復元いたしました。と申しますのは、特別調整額の方のカットは四月から復元いたしておりますので、その点を復元して、そして先ほどの行政職(一)俸給表の一等級のアップ率であります六・七%を乗じたものが案として提示してある数字でございます。
 これは原資の点でよく御了解をいただいておかなければいかぬのは、行政職俸給表の一等級以下は、八等給までの間で官民比較の数字の分配になりますけれども、指定職の方は別枠でございます。もともと民間との関係でも別途役員調査をいたしまして、というのはこれは何年かに一遍で、一昨年実施いたしたわけでございますが、ことしまたやってございます。それらの数字も横にらみしながら案を提示申し上げておるわけでございます。そういう面から見ますと、この二年間で民間の方は約二割上がっております。昨年こちらの方の改善額が数%でございましたから、その残りを本当に民間と合わせていくということであればできるわけでございますけれども、まだこういう時節でございますので、また期末の方の問題もございますので、上の方で約三万円くらいそれから引き下げた額が今度提案された案になっておるわけでございます。ですからカット分は復元したことにはなりますけれども、民間と比べますとなお三万円余御遠慮いただいておるという数字になっております。やはりそれぞれ民間対応で、同期生等のクラス会でもありますと役人の方々はどうも肩身狭い思いをしておるというのが実情でございまして、その辺は本当はやはりあるべき姿で処遇するのが正しいのでございますけれども、こういう世の中でございますので引き続き御遠慮いただく、こういう姿でございますので御了解を得たいと思います。
 それから行(二)、海事等につきましては、行(一)は官民較差から見ますというと、この別表第一のところに示してありますので逆算いただければわかるわけでございますが、行(二)の方がより改善をしております関係上、行(一)の方の較差よりも少なくしか出ないというような姿になっておりますけれども、改善案ではやはり引き続き行(一)を基準にしながら改善を加えておるということで、大体同率改善ということをいたしてございます。特にいろいろ御要望のございます技能職員の中堅層、二等級の中位号俸付近、三等級の前半号俸付近、それから労務職員の主力層でございます四等級及び五等級の中位号俸付近というようなところは、号俸別に検討いただきますというと、改善率をやはりややよくした改善にいたしてございます。
 それから海事の関係でございますが、これは(一)、(二)とも多少海運界の方の数字も横にらみしながらこの水準差を、行政(一)俸給表ないし行政(二)俸給表に対してそれをつけて俸給表をつくっておるというのが経緯でございます。御質問のございました海事の(二)につきましてはやはり現在の水準差を維持するということで、先ほど御説明いたしました行(一)との関係でいろいろ配慮をいたしまして改正したこの行政職(二)俸給表を基準にして、それに対する従来の水準差率というものを維持するということで海事(二)俸給表もつくってございます。
#74
○中路委員 指定職の関係、いまお話にありましたことしやられた民間の役員の調査、二年間で二割ですか、非常に高い結果が出ているわけですが、いつもいただいていないのですが、民間の管理職、役員調査の結果の資料というのを一度出していただけませんか、いかがですか。
#75
○茨木説明員 これはなかなか相手の方も出したがらないものでございますから、通信調査でその取り扱いには注意を要するということでいただいているものの集計でございます。これはこの前も何かそういう取り扱いをいただいたかと思いますが、委員会内部の関係者の間だけのこととしてお取り扱いいただけるということでございますれば、法案提出までの間にそういう取り扱いをしたらいかがかと思いますけれども……。
#76
○中路委員 委員長にいまの点、ひとつ御相談していただきたいと思います。
#77
○竹中委員長代理 後でまた理事会でよく相談いたします。
#78
○中路委員 要請しておきます。
 それから、先ほどからも論議になっていますし、前回からも問題にしてきました期末勤勉手当の一時金の問題ですが、文字どおり人事院の歴史では初めての一時金の削減ということになったわけですが、私も繰り返し主張しておりますように、減額というのはいままで一度もなかったわけですし、人事院の発足以来初めてですね。やはり職員の生活にいろいろ影響、変化を及ぼすような減額、こういった問題は従来もなかったわけですし、慎重にやっていかなければならない。確かにその都度決着をつけてきたと言っても、これも委員会でたびたび問題になっておりますように、いままでに切り捨てたものを累計すればやはり一カ月になるということもあるわけですし、私は前回から主張したのは、景気の動向もありますからここで一年間は状況を見て、この問題に対処をされるのが一番いいのではないかという意見も述べてきたわけです。総裁も、減額が出てきたからといって、すぐそのままそれを当てはめてやっていくということは決して考えていない、いろいろこれをめぐる諸条件だとかそういうものを総合的に判断して決めたい、心情的には引き下げるというようなことはやりたくないのだという意味の答弁もされていたわけですが、結果として〇・二カ月の初めての減額措置というのをとられたわけです。この点で私は、一年間状況を見て、いろいろ景気動向を見て、慎重にこの問題に対処するということがやはり最も適切な方法ではないかといまも考えているわけです。
 この減額措置をとられた問題について、総裁から一言お考えをお聞きしたいと思いますし、この問題は、もし法案として提起された場合には、私どももやはりこの部門については修正について検討せざるを得ないだろうというふうにいま考えていますけれども、総裁の御見解をきょうお聞きしておきたいと思うのです。
#79
○藤井(貞)説明員 特別給の問題に関しましては、従来の委員会その他におきましてもいろいろ御意見を承っております。また、これに対して人事院当局の考え方というものも累次申し上げてきたところでございます。午前中も他の委員の御質問に対してお答えをいたしたとおりでございまして、私といたしましては、それこそ心情的にはやりたくないというのが偽らざる気持ちでございます。
 ただ、人事院の使命なり今後のあり方、姿勢というものを考えます場合におきましては、上げるときは上げるけれども、下げるべきときにはそれは下げないんだというようなそういうたてまえになりますことも、これは長い目で見た場合に問題があるということで、この問題に決着をつけざるを得なかったという非常に苦しい立場も御了解を賜りたいと思うわけでございます。
 いまお話しになりましたように、今度は下がっておるけれども、来年どうなるかわからぬから、少なくとも下げる問題についてはもう一年様子を見たらどうかという、そういうお立場もないではございませんが、しかし、われわれいままで一貫してやってまいりましたのは、官民給与を毎年調査し、比較の上で措置を講じてきたというたてまえがございます。これをやりませんと、なぜであるかという国民感情の問題もまた出ることでございますので、その点はあえて踏み切らざるを得なかったということでございます。
 ただ、これをめぐる諸般の問題があることは事実でございます。端数のカットの問題であるとか、あるいは何カ月分というものの基礎になる給与のとり方の問題であるとか、いろいろな点を無視できないという実情がございますので、私といたしましてはそれらの点を十分勘案した上で、〇・二を出す算定の方法なり、あるいはその〇・二を配分する配分のやり方なり、あるいは六月につきましては、すでに支給を終わっておるという現実を踏まえまして、この支給額については実績を確保するという経過措置をとるなりというようなことで、当方といたしましては、できる限りの配慮をいたしたつもりでございます。無論、これについてはいろいろ御評価もございましょう。不満であるというそういう職員側の声も耳にしないわけではありません。しかし、それらの点をあえて踏まえましてこの措置をやり、ひとつごしんぼうをいただくより仕方がない。来年以降につきましては、もちろんまた実態調査をやってまいりますので、その結果によりまして所要の改善措置を講ずるということはやぶさかではないということを考えておるわけでございます。各種の問題があったことは事実でございますけれども、それこそ大変つらいところを踏み切らざるを得なかったという衷情についてだけはおくみ取りをいただきたいと考えておるのでございます。
#80
○中路委員 午前中も社会党の大出委員から、この問題については修正についても検討するというお話もありましたけれども、私どもこの勧告の中で不満な点もあります。一時金の減額についてだけは不満だけれども、早期にというわけにいかない問題だと思いますので、改めてまた検討させていただきたいと思います。
 一つお聞きしておきますが、本年六月末の勤勉手当について既支給額を下回らないように措置するというのがありますが、これは実額としてどうなってくるのか、一言ちょっと簡単に御説明いただきたいと思うのです。
#81
○茨木説明員 六月分は、旧ベースで出ておりますものと新ベースで出ますものとの差額分だけが今度の減額の対象になるということに結果的には相なるわけでございます。数字的に申し上げますと、それぞれの俸給表号俸のどの辺に位置するかによって各人別若干相違はございますが、全体的に見ました場合には〇・〇六月分に相当する分が大体すでに渡してあります部分に入っていく部分であるというふうに考えております。逆に言えば、新ベースで出ます分が〇・〇四ヵ月分程度ということでございます。
#82
○中路委員 そうしますと、〇・二なわけですが、実質は、この十二月の〇・一を入れますと〇・一四ぐらいになるということですね。そういうことですか。
#83
○茨木説明員 そのようになります。
 それから関連いたしまして、先ほどちょっと逆算的になりますと五%云々と言われましたけれども、私どもは、一応勤勉も入れました十七ヵ月分で割り返しましての感じでございますが、大体〇・一カ月分が〇・五%程度の対応ではないかというような気持ちがいたしております。したがって、いまのような措置をお許しいただければ、年間として見ますと大体六・三%程度のあれに相なるわけではないかというように考えております。また期末勤勉といたしましても、昨年の額から見ますと約三%ないし四%、いまの経過措置を含めますと四%台の増になるわけでございまして、先般民間が夏期に前年と比較しまして三%増というのが新聞に出ておったと思いますが、それから見ましてもやむを得ない措置じゃなかろうかというように考えております。
#84
○中路委員 次に進みますが、昨日この勧告が出された際に総務長官の談話が出ていますが、この中で「厳しい財政事情にあり、本年度の財政運営に不可欠の特例公債法も未成立という困難な状況にあるので、財源をはじめ諸般の事情を慎重に検討する必要がありますが、私としてはできるだけ早い機会に給与改定が実施されるよう誠意をもって対処してまいる所存であります。」という談話が出されています。いま読みましたこの談話の趣旨というのは、これは財政特例法と絡めてお話しになっているわけですが、たとえば特例法が成立しなければこの取り扱いは決められないというふうに言っておられるのか。「私としてはできるだけ早い機会に給与改定が実施されるよう誠意をもって対処してまいる所存であります。」ここのところをもう少し具体的に、いま特例法との関連では総務長官としてこの扱いについてどのようなお考えなのか、お聞きしておきたいと思います。
#85
○植木国務大臣 けさほどもお答えを申し上げたのでございますけれども、公務員制度を適正に運営していくためには人事院の勧告を尊重するというたてまえを通さなければならないと存じます。ただ、談話の中で申し上げておりますように、財源について、いわばこの勧告を尊重いたします裏づけというものについての問題があるということが昨日の給与関係閣僚会議でも討議の中心になったのでございます。したがいまして、財源の検討というものが財政当局によって行われるわけでございますので、歳入の確保の面からの制約というものについて、一つには見通しがついた段階でこの勧告を受けて政府の方針を決めるという考え方もございますし、さらにまた、特例公債法というのがどうしても不可欠であるということであって、裏づけとしての財源がないということになりますならば、いわゆる財政特例法、特例公債法の早期の成立に対しまして、私どもも懸命の努力をしなければならないわけでございます。
 いずれにしましても、財政当局によりましてこの裏づけとなる財源というものが確保されるという見通しがつきませんと、これを尊重していくということはなかなか大変なことになってまいるのでございます。私としては、いつも申し上げておりますように、早期に法案を提出させていただき、また早期に公務員に給与を支給するということについては誠意をもって対処していくという姿勢を持っております。したがいまして、この点についての財政当局の検討及び閣僚協議会での協議というものにもうしばらく時間をかしていただきたい、こういうことでございます。
#86
○中路委員 もう少しお聞きしますけれども、歳入の確保の制約があるのだというお話ですね。その際に、一般的にこの財源の確保の見通しが一応つけば法案の作業はすぐ進められるということなのか、直接特例法に関連してこの成立の見通しがなければその作業に入ることができないのか、あるいは臨時国会が開かれるという見通しがつけば法案の作業に入れるのか。制約といってもいろいろ考えられますね。また財政特例法と直接絡めなくても、財源の一応の見通しがつけば、そういう意味でここで「慎重に」ということを言っておられるのか、あるいは極端に言えば特例法が成立しなければ、その裏づけがなければこれはもうできないのだという意味で言っておられるのか、そのあたりはどういうお考えですか。
#87
○植木国務大臣 いずれにしても、国会が開かれまして、その会期というものが、御審議をいただくだけの期間というものが確保されない限り新しい給与法の成立はあり得ないわけでございますが、先ほど問題として二点あると申し上げて御説明いたしましたように、裏打ちとなる財源というものが、財政当局によってよかろうという見通しがつけば給与法というものの提案をさせていただける段階になるのか――その前に給与関係閣僚会議における決定が必要でございますけれども、それともこの特例公債法というものが財政運営に不可欠であってしかも未成立である場合には裏づけの財源というものはどうしようもないのだ、こういうことが起こるということも考えられるのでございます。したがって、その二つの点について財政当局ですでにいろいろ検討も始めておられるわけでございますから、それとの方向を待ちながら私どもとしては給与関係閣僚会議において取り扱い方針を決める、こういうことになるわけでございます。その点、できるだけ早い機会にという気持ちは持っているわけでありますが、財源にかかわることでございますから、私としては誠意をもってこれに取り組んでいきますけれども、いまの問題はやはり重要な要素を持っているということを申さざるを得ないのであります。
#88
○中路委員 この問題を特に財政特例法の国会通過と引きかえにするような扱い、これはもう絶対にそういう扱いにしないで、できるだけ早くこの財源の見通しを立てていただいて法案の作業を進めていただきたいということを特に要望しておきたいと思うのです。
 午前中も数字を若干御報告になりましたけれども、一言確かめる意味で、これは数字上の観点からだけでいいんですが、大蔵省の方にお聞きしておきたいのです。
 この勧告に基づいての一般会計等における必要な財源、それの一応数字上の扱いですね、補正の要因にならないと思いますけれども、その点について、数字の上でひとつ簡単な御説明だけお聞きしておきたいと思います。
#89
○松下説明員 今回の人事院勧告を実施いたすとします場合の所要額は、国家公務員につきましては一般会計におきまして二千七百七十億円でございます。これに対しまして、すでに予算上五%の給与改善費が計上いたしてございますけれども、その額は二千百九十億でございます。したがいまして、一般会計では差し引き五百八十億の追加財源が必要でございます。特別会計におきましては、給与改定所要費六百二十億に対しまして、すでに五%措置してあります分が四百六十億でございまして、差し引きは百六十億でございます。ただ、この二つの間には若干の重複がございますので、重複を差し引きますと、純計の追加所要額は七百億円という計算をいたしております。
#90
○中路委員 もう一点だけお聞きしておきますが、いま新規の必要額は約七百億円だというお話ですね。先ほどもありましたけれども、一応予算の上で予備費というのが三千億円あるわけです。公共予備費というのはまた別に、ことしは千五百億ですかありますね。数字の上では補正がなくてもその三千億の中で処理はできるということは言えるんじゃないかと思うのですが、その点だけもう一点お尋ねいたします。
#91
○松下説明員 何分にも年度が始まりましてからまだ四カ月強を経過いたしたばかりでございまして、どの程度の追加財政需要がこの予備費に対してあらわれてくるかという点は不確定でございます。例年、大きな項目といたしまして屡災害復旧のための経費あるいは義務的な経費の清算不足に対処するための経費といったようなものがこの予備費から支出されることが多いわけでございますけれども、本年、まだそこらの需要がどのくらいに相なるかという点は見当がついてはおりません。
 ただ現在までのところ、現実に支出されました予備費の額はそれほど大きな額には達しておらないのでございます。不確定の要因は残っておりますけれども、一方で三千億円の予備費があり、それに対して給与改善の所要額は一般会計におきましては五百八十億円であるという理解を持っておるわけでございます。
#92
○中路委員 一応大蔵省には数字のことだけお聞きしておいて、あと、給与関係の閣僚の中での論議になると思いますので……。
 それから先へ進めますが、もう一点、これは勧告の問題じゃなくて、昨日の閣議で決定されました第四次の国家公務員の定員削減計画の問題ですが、私はこれに関連して先月の七月二十九日に気象庁の問題で質問した際に、終わりにこの定員の問題について質問しました。定員の一律削減というのは、気象庁だけじゃなくて、ほかの省庁でも非常にいま矛盾をたくさん抱えている。もう一度検討し直す必要があるのではないかということをお話ししまして、「総定員法が施行されてから、五十万六千名余りの枠で、いま言いました定員の枠を決めてやってきたわけですけれども、すでに五十年度からこういうやり方で数字的にも矛盾が出てきている。学校や病院関係の職員がいま増加してきていますから、五十一年度末、さらに来年度になりますと、実際にはこの総定員法に定められた定員を事実オーバーせざるを得ないという状態になってきておるわけですから、いずれにしても、この定員の枠をどうしていくのか。あるいは学校や病院関係の職員を総定員法の枠から外すかと新聞にも出ていますけれども、」その総定員法そのものをいま抜本的に検討する事態になっているのではないかというような趣旨のいろいろ御質問をした際に、当時――当時というのは七月二十九日ですから、まだわずかしかたっていないですね。「私ども実は御指摘のようにいま一つの大きな問題でございまして、現在部内で検討しておる状況でございます。まだいまの段階としまして具体的にどうこうと申し上げる段階には至っておりませんので、この点はひとつ御了承いただきたい」、こういうのが七月二十九日に答弁されているのですね。「まだいまの段階としまして具体的にどうこうと申し上げる段階には至っておりませんので、」御了解くださいと言って、わずか十日ぐらいしかたっていない。そして閣議で第四次の五十二年度からの削減計画を発表される。これは国会でやはり私たちがこの問題、非常にいま重要な問題になっているということで御質問をしている中で、具体的な検討をされるだけでなくて、もうその十日後には閣議決定されるという問題ですね。この点については行政管理庁がその当時すでにいろいろお考えを持っておられてまとめられたと私は思うのですが、閣議決定をする数日前の国会での審議においても、まだそういう段階でないというような、こういう不誠実な答弁をされている。
 私はまずこの点について、行管の皆さんにどういう――閣議決定される重要な問題ですね、しかも五十一年繰り上げというか、事実上いままでのが変更されるわけですね。この問題について最初に一言お考えを、事情が、経過がどうだったのかお伺いしておきたいと思います。
#93
○辻説明員 従来のいわゆる第三次の定員管理計画をどうするかにつきましては、いろいろ御指摘もございましたし、従前から私ども検討していたところでございます。私も、当委員会におきます御質疑につきましても、そういう現在の定員管理計画の見直しと申しますか、そういうものを含めまして今後検討するという趣旨の御答弁を申し上げた記憶もあるわけでございますが、一方、五十二年度以降の定員管理の計画でございますので、五十二年度の予算要求の提出前にある程度の時期的な余裕も置きまして決める必要があるわけでございます。
 昨日閣議決定を見ましたのは、いわば総論的な部分でございまして、これから各省庁の実情を十分考慮した上で省庁別の削減目標を定めるわけでございます。これに若干の日数もかかります。そういうものを見込みまして昨日総論の閣議決定をいたした次第でございます。
#94
○中路委員 第三次の計画というのは五十年から五十二年までですね。今度の第四次計画というのは、事実上これを途中でやめられたわけですね、五十二年を初年度にするわけですから。こういう中にも、いままでの、前回の閣議決定を修正せざるを得なくなっているわけですからね。この閣議決定の終わりにも、上記に伴い、これまでの四十九年度、それから昭和五十年度以降の定員管理計画の実施については昭和五十一年度限り廃止するということで、途中でやめざるを得ない、新しい計画に立て直さなければいけないという矛盾がここにも出てきているわけなんですね。私が前回指摘しましたように、病院、学校など新規の行政需要の増員という、その確保のために、いままで、四十三年以来ずっと三次の削減もそういう関係でやってこられた。しかし、実際はどんどんふえてきていますから、増加がこの減少を食いつぶして、このままでは、総定員法のいまの枠では規制ができない。そういうような矛盾にぶつかって、この四次のこういう計画を事実上立てざるを得なかった。だから、いままでのように総定員法で全体の枠で規制して行政需要に再配分するということで十年間近くやってこられた定員管理のいままでのあり方、この問題にいま根本的な検討をしないと、矛盾があるから、また第四次計画だ、前が〇・六%だったが、今度は〇・八になりますね、五十二年の新しい計画ですと。こういう形で修正、手直しをしていくというやり方では、一層いまの矛盾は解決できぬだけではなくて、各省庁の間でも、私はこれはまた改めて別の機会にやりますが、矛盾が大きくなってきている。だからこの際、この前私も指摘しましたように、この定員のあり方について抜本的な検討を始めるべきではないかということを提起をしているわけです。昨日閣議決定をされた問題ですから、この問題にいま直接どうという意見を私は言いませんけれども、やはりこの際、行政管理庁としてこれまで十年近くやってこられた定員管理のあり方についても抜本的な検討を始めなければいけないのじゃないかというふうに考えるのですが、この点はいかがですか。
#95
○辻説明員 定員管理のあり方につきましてはいろいろ御意見なり御論議があることは承知をいたしておるわけでございます。私どもの立場といたしましては、総体の定員の増加を抑制しながら、行政需要の消長に応じまして機動的、弾力的と申しますか、定員の再配置を図っていく、そうして行政の合理化に資する、そういう基本的な考え方については引き続き維持をいたしてまいりたいと思っている次第でございますが、なお具体的に総定員法の取り扱いをどうするか等につきましては、今後の新規の増員需要がどのくらいになるかということとも関係する問題でございますので、今後諸般の事情を勘案しながら総合的に検討してまいりたい、かように考えているところでございます。
#96
○中路委員 今後総合的に検討されるというお話ですので、私どもこの定員の問題についていろいろ検討もいましているのですが、やはりここで抜本的な再検討が必要になってきているのではないか。最初はこの三・二%も、報道によりますと三・六%の案を考えておられた、それがいろいろ幾つかの省庁でも、運輸だとか農林だとかの反対もあって、〇・九を〇・八に直されたということが報道されておりますが、こういう中にもいまの矛盾の問題が出てきていると思うのですね。改めてこの問題はまた論議をさしていただきたいというふうに思います。
 時間も約束がありますので、私はもう少し時間を若干いただいて、別の問題ですが、最後に御質問したいのは、これは当委員会で私も何回か取り上げてきた問題でありますので、この際御質問したいのですが、総理府の統計局の女子職員の頸肩腕症候群の公務災害認定の申請に関する問題ですが、これは最初に申請者が出てから七年間懸案になっていた問題ですね。先日、八月六日に、この申請者で昨年出された以外の人たちですか、三十名について、申請者に一括して公務外という認定をされまして、一般の新聞でも大きく報道された問題ですね。新聞もありますけれども、私はこの問題を当委員会でも何回か取り上げてきた。そういう関係からも、ぜひこの点については、今度の処置が非常に不当だということについて二、三意見を述べたいと思うのですが、先週の土曜日ですか、総務長官はおいでにならなかったので、皆川副長官に私たちのとりあえずの意見はお話しに行ったわけですが、一つはこの七年間という長い懸案の問題で当委員会でも取り上げられましたけれども、特に参議院の内閣委員会で、御存じのように、あす十二日にこの申請者やあるいは当該の職員団体の代表を参考人として呼んで、いろいろ事情も聞いて国会の場で審議をしよう。非常に重要な職員の健康に関する問題ですから、しかも長い間のいろいろ懸案の問題なんですね。初めて国会で参考人も呼んで当事者の事情も、意見も十分よく聞いてというやさきに、こういう決定をされるということは、私は行政監察から言っても総理府や人事院ということになってくれば、これはやはり国会が一番チェックできる場所ですから、そこで審議をやろうという際に、一方的に――皆さんの方の主張もいままであったわけですね。しかし関係者の皆さんのいろいろ意見があった。ここで何か管理室ですか、厚生管理室が「経過のあらまし」という文書を出しておられますが、申請者の協力が得られなかったとかいろいろ理由が書かれています。これについて申請者の側も言い分があるわけですね。だから委員会で十分論議をしてみようというときに、今度は皆さんの意見を一方的に述べて、そして公務外という認定の通知をその直前に出されるということは、やはり国会の審査に対する、ある意味で妨害といいますか、こういうのはもう日にちもあすやるということに決まっていたわけですから、それの審議も十分踏まえてやはり検討していく、慎重に対処していくということが私は行政のある姿ではないかと思うのですが、最初に、これは実施権者の名前ですから三木総理の名前が出ておりますけれども、こういう突然といいますか、七年間の懸案になっていた――私、行きましたら、いや、日に夜を継いで急いでやっと結論が出た――七年間日に夜を継いでやっていたのではないですよ、実際は。いろいろ両方に言い分があるにしても、相当期間おっぽられたときもあったわけです。そして、初めて当事者も参考人に呼んで国会の審議がというその直前になって、一括公務外という認定をされる。これはどういう意図からやられたのですか。経過なんですか。
#97
○植木国務大臣 ただいまの統計局の一般事務職員から申請が出されておりましたこの頸肩腕障害の公務災害認定の問題でございますが、これは本委員会におきましても何度か私も御説明をいたしました。そしてまた同時に、管理者であります統計局長あるいは人事課長等々から経過についても十分事情を聴取いたしまして、私は、非常に長い年月にわたって解決を見ないというこの問題は、やはり申請者にとってもいろいろ問題もありましょうし、また行政の怠慢ということを言われてもこれは問題であるということで、早急に、また公正に判断をするようにということで督励をしてきたところでございます。いまもお話しございましたように、申請者の協力が得られないということが最大の理由であるということはあえてやはり申し上げなければならないような事情なのでございまして、何とか御協力を得るように努力をしてきた。そしてその努力を重ねて、そして認定に必要な資料を得る、客観的な判断が下せるように鋭意努力するということで、この一年数カ月懸命に当局としても努力を重ねてきたわけでございます。いま参議院で、あるいは当委員会でもそうでございますけれども、いろいろ参考人審査などをしたいというような御意向があったときにこういう認定をしたのはきわめて不都合であるという御意見でございましたが、私としましては、速やかにこの問題の解決をすべきであるという観点で督励をしてきたことでもございますし、また、去る五月十八日には参議院の内閣委員会におきまして、災害補償法一部改正法案審議の際の附帯決議の中で、やはりこの種の公務災害認定というものは早急にすべきであるということを要請をされておりましたので、公正な判断が出た段階においてそれぞれの当事者に対しまして通知をしたという実情でございまして、特別他意があったわけではございません。
#98
○中路委員 あす参議院でも参考人を呼んで審査も行われますので、私はきょうこの問題で時間をかけるつもりないのですが、一点だけ伺います。
 昨日実は統計局へもう一度行きました。局長はちょうどどこかへお出かけで会わなかったのですが、私は「経過」を見ても、皆さんが認定の中で一番大きな根拠にされている職場診断ですね、どういう診断がやられたのかということを昨日関係者に一応お聞きしました。そのことできようは二、三御質問しておきたいのですが、その前に、これは参議院で論議になると思いますけれども、急いで出したと長官はおっしゃいますけれども、この三木総理の名前で出された「通知書」、これは文書の体をなしていないのですね。理由が全く書かれていない、結論だけですね。あなたの申し出による災害は公務と因果関係が認められないから公務上の災害でないと認定したので通知します、これは結論ですよ。結論を通知するだけ。私、きょう持ってきていませんけれども、ほかのこういう公務上公務外の認定書を見ますと、みんな理由が書いてあります。そして、ここに書かれているような結論が通知には書かれてあるのです。これは人事院規則からいっても当然です。実施権者はそういう五つの項目を書かなければならないということがあるでしょう。これは結論だけ書いて理由が書いてない。そして、これに不服があれば人事院規則に基づいて不服申し立ての手続をとってくださいと書いてある。理由が書かれてなかったら、どういうことで不服だという申し立てもできないじゃないですか。こういう規則にも全くないような文書を出して、それでこれが却下の理由だ、これでは始まらないですよ。
 それで、新聞の報道によりますと、私も聞きましたが、当日「女の闘い」と朝日新聞に大きく出ていましたけれども、関係者が座り込みまでやられて、やっと後で口頭でいつか理由は説明しましょうというようなお話をされているということを聞きましたけれども、この通知書自身は全く、いわゆる三木総理の名前で出される通知書としては理由も何も書かれていない通知書ですよ。これに理由はどうじてないのですか、結論だけの通知書が出ているのですか。
#99
○角田説明員 お答えいたします。
 公務外の認定の理由でございますが、私ども認定書の作成に当たりまして、認定の理由として最低限必要なものはどういうものであるか、これはいろいろ研究したわけでございますが、公務と相当因果関係をもって発生したものではない、こういう理由が最低限必要である、そういう判断でこの認定書をつくったわけでございます。
 それから、個々人に対します公務外という認定を下した理由でございますが、これは相当個人個人にとりまして内容が違っておりますし、それから中身も書類で書いたままでは、非常に医学的な専門的な用語も使っておりますので、そのままでは書いた物をお渡ししても御理解にならないということで、補足的な理由の説明につきましては別途所属の上司から説明するということで処置してまいってきたわけでございます。
#100
○中路委員 そんなことは勝手にできないでしょう。だって、人事院規則一六−〇の二十三条の二項ですか、これに理由を記載する、明示するという関係で、それに基づいた基準通達が出ていますね。「災害補償制度の運用について」、その第七の二項の中で、五つのことを明示しなければならないということが出ていますね。実施機関の名前、そして、公務上の災害または通勤による災害でないと認定した理由を明確に明示しなければならないというのが明記されているじゃないですか。だから、私が人事院の方にお聞きしても、これはこのままでは理由にならない、補足されなければならない、つけ加えなければならない――人事院の方も私がちょっと聞いたときにはそういうお話もされているのですよ。後で担当の課長か何かが口頭で説明する、そんなことは、この人事院規則でも定められているその文書の中に理由を明示しなければならない、それとは別のことでしょう。どうしてこういうちゃんと決められたとおりの理由をつけた、明示をした文書で通知をされないのですか。職場の担当者が後で口頭説明するなんてことはそれは全然別の問題でしょう。理由にならないですよ。
#101
○角田説明員 私どもといたしましては、公務と相当因果関係をもって発生したものではないという理由でもって、これが最低限人事院規則の要件を満たしておる、こういうふうに考えて通知したものでございます。
#102
○中路委員 私はきょうこのことについては、あした参考人も呼ばれていますから参議院でいずれ問題になると思いますが、全くこの文書は規則からいっても認定の文書じゃないですよ。だから突き返す――机の上に置いていっただけだと皆さんは言っておられますけれども、関係者が返す、返上するというのは当然じゃないですか。不服の申し立てのしようもないですよ。理由が書かれてあって、きょう私持ってくればよかったのですが、ほかの省庁の認定書をいろいろ見てきました。皆相当詳しい認定理由が書かれてあります。それで結論的に、だから公務外の場合は因果関係がないんだという結論が書かれている文書ですよ。こんな認定の文書を私は初めて見ました。こういうことをやっていたんでは実際にはだめですよ。不服の申し立てのしようもないというのは当然なんですよ、理由が書かれていないのだから。
 このことは別にいたしまして、もう時間も来ていますから私はきょう一つだけ伺いますが、きのう現場へもう一度お伺いしたときに、この「経過」の中で、いろいろ書かれてありますけれども、昨年五月にやられた職場診断ということを一つの大きな根拠にされているわけなんで、どういう職場診断をやられたのかということをお聞きしました。室長もおられなくて、局長もおられなかったので詳しくはお聞きはできませんでしたけれども、時間も限られていますから私の方からお話ししますけれども、労働衛生学的実態調査というのですね、職場診断を去年の五月二十六日から一カ月ですか、六月三十日まで実態調査をやられたわけですが、この実態調査はどういう調査をやられたのかということを簡潔にお聞きしたいと思います。
#103
○川村説明員 お答えをいたします。
 先生御指摘の職場診断でございますが、具体的には五種類の作業につきまして、各一週間ずつ作業の実態を再現をいたしまして行いました。その五種類というのは、先生御存じのように家計調査の部分で昔やっていた横割り方式のやり方、これはたとえば内検であれば内検ばかり、符号つけであれば符号づけばかりというやり方、この種類。それから第二の種類は家計調査の最近のやり方、これはすなわち縦割り方式というので、内検もやれば符号づけもするという作業態様でございます。それから三番目は、家計調査の中で電子計算機から具体的にはじき出されてくるエラーリストの審査を個別の調査票と照らし合わせる仕事。それから第四番目は、四十年の国勢調査の内容検査とマークづけ作業の問題、それから第五種類は五十年の国勢調査の内容検査とマークづけ作業、この五種類の作業についてそれぞれ一週間行ったわけでございまして、それが先ほど先生御指摘の五月から六月にかけてということでございます。本来は長ければ長いほどこのデータば正確になるわけでございまして、むしろそのときの専門家の御意見は、多少長くお願いできないかという申し出もございましたが、私どもとしては現実の作業をとめてやらなければならぬ問題と、それからおのずから予算的な制約もございまして、そろぞれ専門家が最低と認める期間、すなわち勤労者の一つの労働のサイクルは通常一週間ということで、一週間を最低やってくださいということで、一週間ずつ労働衛生の立場からそれぞれの仕事における疲労の状況等を調査したものでございます。
 それで、この目的は、統計局の作業の中で一般的に頸肩腕障害が発生する可能性があるかどうかを判断する資料として十分役立つという観点でこれを行ったものでございます。そのほかは、今後も統計局の作業でこういう障害のある者が出ないという客観的な資料も得たいという目的も当時先生に申し上げてありましたが、今度の認定に絡んでは、その可能性があるかどうかということを判定する労働衛生学的な基礎資料でございました。
 そこで、公務上外の認定につきましては、これらの資料とともにそれぞれ個々人の業務であるとかあるいは身体的な条件であるとか、疾病等に関する資料を総合的に判断をして行ったものでございます。
#104
○中路委員 いまお話にあった職場診断の結果というか、まとめられた報告はいただけますか。
#105
○川村説明員 これは適当な機会に関係者には知らせるつもりでございます。
#106
○中路委員 いや、関係者じゃなくて、ここに出していただけますか、私たちの方に。
#107
○川村説明員 特に先生がその問題について関係者の方から御入手できるような便は図りたいと思っております。
#108
○中路委員 ちょっとややこしい御答弁なんですが、直接いまの診断をやられたですね。これは予算も使ってやられたのですよ。そうでしょう。全く秘密のことじゃないですね。国防上なんかの秘密のことじゃないですね。国の予算を使われてやられたわけですね。だから、この診断の経過だとか結果について、あるいはこの結果を診断をした医療機関名、医師名を含めて報告をしていただけますか。
#109
○川村説明員 先ほど申し上げたのは公表と言いましたので、一般の統計を出してどなたでも使っていただくという種類の公表と多少違う意味で、第三者の関係のない方にまで一々申し上げてもということでありまして、現在この職場診断の資料が今回の認定にも使われて、多少個人の問題にも絡んだ問題があるといけませんのでいままで公表を避けておりましたが、適当な時期に、御関心をお持ちの方といいますか、その方には何らかの提供する手段を講じたい、こう申し上げているわけでございます。
#110
○中路委員 いや、関心を持っておるじゃなくて、この委員会でも参議院の委員会でも取り上げられましたし、両院の委員会で取り上げられている問題ですから、この委員会に資料として出していただけますか。
#111
○川村説明員 この認定の根本理由の説明が各人に対して終わったような時期に、こちらにもお渡しを申し上げたいと思います。
#112
○中路委員 これはぜひ出していただきたいのですが、私きのう聞きましたら、いまお話しのように、これは外でやられたのですね。きのうお聞きしましたら、西大久保の新宿太陽ビルの六階を借り切って四十六名の職員の皆さんについてやった、健康体の人が行って一週間でやったというお話なんです。どうして一週間でやったのかと言ったら、いまもちょっとお話がありましたけれども、予算上の制約があった。医者の方からは長くやってくれというお話があったけれども、予算上の制約もあるし、そう長期にとられたら日常の業務にも差し支えがあるというお話も出ていたのです。しかし、これは単に職場の改善の資料じゃないですね。それだけじゃないですね。いまのこの認定の問題に関連した一つの重要な資料として使われているわけですね。しかも、この認定を申請している人たちは、数年あるいは十数年にわたる職場でのいろいろな疲労の蓄積、こういう中で出てきた問題なんですね。これを一週間か何かの短時間で再現するというようなことは素人が考えてもとうてい無理なんです。だから、皆さんの指定した医者さえもっと長くやってくれと言うこともあった。しかし、それはこれを実施する国の予算の関係だとかあるいは職場の条件で一週間ということでやったんだということを、私にもきのう関係者の皆さんは説明していました。これが本当に公正な科学的な根拠だということで、それをもとにして、いや、職場でそのぐらいやっても大丈夫なんだ、それは何か公務外で起きたのだというような結論を出される。しかも、いろいろ事情があるでしょうけれども、申請者本人はこれには何もタッチしていない。あるいは本人が行っている主治医もこの結果については何の検討もされていないというのですね。そういう形でこれを一番大きい根拠にして今度の認定を出されるというのは全く公正を欠くし、また医学的、科学的でもないというふうに私は思うのですね。こういう調査の仕方というのは、実際に検討に値するような対象にならないですね。公務外か何かの結論を出すための、もう形だけ職場診断をやりましたということでしょう。本当に医学的に科学的にそのことを再現してやるとすれば、やはりそれだけの態勢もとり、予算も取ってやらなければ、それは本人だって関係者だって納得しませんし、本当にそういう結論を出したのだということにならないでしょう。私は、こういうでたらめなやり方で結論を出されるということは大きい問題だと思うのですね。しかも、キーパンチャーではなくて、一般の女子職員の中で初めて多数の申請者が出たという問題ですね。この結論はほかにも非常に大きな影響を与える問題だと思う。しかも、私もきのうだけじゃなくてその前にも職場にお伺いしましたが、きのうも聞きましたけれども、同じような症状で、申請はしていないけれどもいままで罹病して医者にかかったというのが、皆さんの職場に申請者を含めて百名前後はいるわけです。現実に百名からの同じ症状の人間が出てきている。そして休憩時間の問題にしてもあるいは肩たたきの器械にしても、きのう見てきましたけれども、その後職場で幾つかの改善をいろいろやられている。そのこと自身は、職場にそういう症状を持った人間が百名から出てきている、だから休憩時間もいままでの三十分を合計して五十分にするとか、そういうふうに改善せざるを得ない中に、やはり職場にそういうものが発生する条件があるんだということを事実上認めざるを得ないような状態がこの数年続いてきたのですよ。しかも、それを医学的にももっとはっきりさして結論を出そうという問題になった。その審査を一週間ほどどこかの外のビルを借りて、当時の四十年の時代を再現するんだということで、どんなやり方をされたのだか知らないけれどもやって、それで結論を出す、これは全く不当な問題で、とうていこういう結論は当事者が受け入れられるものでないと私は思うのです。しかし、いまその結果どういう診断をやられたのかということについては出していただくということなんで、その上で改めてこの問題は十分論議を、審議をしてみたいというふうに考えるのですが、きのう行って、職制の方は、名前は言いませんよ、職制の方も、全員が認定外になってびっくりしちゃったとみんな言っていますよ、驚いたと。皆さんの職場にいる職制の人たちが。私がちょっと結果をどう思いますかと言ったら、全員がまさか認定外になるとはこれはもうびっくりしちゃった――そういう状態に職場があって、皆さんと職場で働いている職員の間の本当の意味での円満な、また明るい職場環境がこのやり方でできるか、私はとうてい思わないのですね。この点は十分やはり私は検討してみる必要がある。この間七年間の経過、もちろん皆さんの方にも言い分はあるでしょう。そして当事者の間にもいろいろそれについて意見があった。その問題が、きのう私は行ってみて、こういう職員に対する姿勢、やり方が日常的にやられていれば、これはもう問題がこじれていくのは当然だという感じを私は深くしました。この面は改めてまた論議をしますけれども、きょう簡潔に私はきのう現地へ行った話もしましたけれども、長官の方でももう一度この問題、関係者からも事情も聞き、私はいま診断の問題でお話ししましたけれども、検討していただけませんか、いかがですか。
#113
○植木国務大臣 これは先ほど私申し上げましたように、長年にわたって問題になっておるものでありまして、いろいろな言い分はありましょうとも、早急に公正な判断を下すべきであるということで督励をしてまいったわけでございます。そして、御承知のとおり職場診断ということもやりますとともに、申請をしておられる個々人の業務あるいは身体的条件あるいは疾病等に関する資料というようなものを総合的に判断をしてこういう結論が出たという報告を受けたのでございまして、個々人によりましてそれぞれ認定されなかった理由については私も見ておりますけれども、それぞれ個々人によっていろいろ条件が違うわけでございます。その違う中から公務外であるという認定が専門家の手によってなされたのでございますので、私といたしましては、その専門的な判断というものを受け入れるというのが当然であろうと思うのでございます。個々の方々に対して十分な説明が行われるようにしなければなりませんし、その理由について不服な場合には人事院への提訴を行うという道も開けているわけでございます。ただいまのところこれを再考し、撤回をするという考え方は持っておりません。
#114
○中路委員 これで終わりますが、皆さんの「経過のあらまし」の文章の中でも、この問題は比較的新しい疾病なんだ、専門家の間でもまだいろいろ意見が分かれているんだ、一般事務の発症ということが皆さんの文章でも書かれているような問題なんですね。また、こういう新しい公務災害と言われる問題については、こういう問題も十分検討していかなければいけないことは行管の方からも勧告も出ておる問題。それだけに私はこういう問題を扱う場合には十分医学的にも耐えられ、科学的にも、また本人も納得できるような公正な審査が必要だ。それにしては、いまお話ししましたように、皆さんが根拠にしている職場診断のやり方にしても、余りにもその点で科学的あるいは公正を欠くやり方じゃないか、強くこういう意見を持っておるわけですが、改めてまたこの問題は、あす参議院でも論議もありますし、引き続いて取り上げていきたいと思いますが、きょうはいままでも私も取り上げてきた関係で、この認定について強く抗議をしまして、一応発言を終わりたいと思います。
#115
○竹中委員長代理 鈴切康雄君。
#116
○鈴切委員 過日勧告が出される前に、八月の十一日に内閣委員会を開く、それに対して勧告を間に合わすようにという私どもの国会のいろいろの要請もありまして、そういう意味において、人事院としては昨日勧告を急いで出されたということについて評価することについてはやぶさかではございません。
 今度の勧告を見てみますと、私どもは当初、六・五という線から上になるか下になるかということの論議があり、まあ下になることはないだろう、こういうふうな気持ちでおりましたところが、これが六・九四という予想を上回る結果が出たということでございますが、これは一面見ると、いままで公務員給与が安かったということにもなるかと思いますけれども、この六・九四上がることによって公務員の平均給与、すなわち賃金ベース、これはどういうふうになるでしょうか。
#117
○茨木説明員 行政(一)、(二)の比較給与で申し上げますと、要するに通勤手当その他扶養手当とか、そういう諸手当の入りましたもので十六万九千五百六十六円という推計をいたしてございます。
#118
○鈴切委員 今回の六・九四の配分率及び金額はどのように配分をされたか、その点についてちょっと御説明願いたいのです。
#119
○茨木説明員 俸給表の改定に九千五百二十七円で六・〇一、それから諸手当改善に九百五十五円で〇・六〇、それからはね返り等ということで五百三十二円、〇・三三、合計で一万一千十四円、六・九四、こういうことに相なるわけでございます。
 その中の諸手当改善関係の内訳を申し上げますと、扶養手当が七百五十一円、〇・四七、住宅手当が五十二円、〇・〇三、通勤手当が百五十二円、
〇・一〇、そういうことで、計で先ほど申し上げました九百五十五円、〇・六〇、こういうことになります。
 それからはね返り等の内訳でございますが、これは俸給の調整額というのがございます。これに五十五円、それから調整手当等、筑波等も入るわけでございます。これに三百七十九円、それから特殊勤務手当、これに十円、それから寒冷地手当等でございますが、これが八十八円で計五百三十二円、こういうことになります。
#120
○鈴切委員 宿日直手当とか医師の調整手当とかそういうのはいまお話ありましたですか、あるいは住居手当というのは。
#121
○茨木説明員 住居手当は諸手当の内訳として五十二円と申し上げたわけでございます。それから宿日直は較差外でございますので、外でございます。それから医師の初任給調整手当、これは行政(一)、(二)で較差を出しておりますので、医者の関係でございますのでこれまた別枠でございます。
#122
○鈴切委員 人生の中でかなりいろいろの過渡期というのがあろうかと思います。公務員が独身であったときから世帯を持つというような場合につきまして、それは一つは二十七歳が世帯構成年齢と言われておりますけれども、それは行(一)の七等級五号ではないかというように言われておりますけれども、人事院では何等級何号で押さえられているか、また改善の割合はどれくらいになっておりましょうか。
#123
○茨木説明員 二人世帯のところは二十七歳で大体押さえておりますが、七等級の五号俸ということでございます。ここのところの俸給表の引き上げは七・〇ということで、平均よりも金額を積み上げてございます。勧告後の月額ということになりますと九万七千九百円ということになります。それからその上でございますと三人世帯になるわけでございますが、三十五、六歳のところでございますが、三十五歳ということでございますと五等級の七号俸ということでございます。ここのところも七%の引き上げにいたしてございます。勧告後の月額でまいりますと十四万三百円ということに相になります。
#124
○鈴切委員 四人世帯ですね、子供が二人できたということでありますと四人世帯になりますが、この辺の処遇改善と、いまあなたがおっしゃった人事院としては何歳で押さえられておって何等級何号であるかということについてはどうなんでしょうか。
#125
○茨木説明員 組合等から要望がありました過程で私どもも注意をして見ておったところが四等級の十一号俸でございますが、四十四歳あたりのところを一応四人世帯の標準的なものということで押さえてございます。ここのところが、四等級になっておりますが、六・八%の引き上げになってございます。勧告後の月額で十九万九百円ということに相なります。
 それぞれについてなお注釈を加えますと、それぞれ二人世帯、三人世帯、四人世帯でございますから、扶養家族を有するというので扶養手当の方でも今回改善を加えておりますので、それらを込みにいたして申し上げますと、先ほどの七等級五号俸の方で十万四千九百円、それから三人世帯の三十五歳のところの五等級七号俸で十四万九千五百円、それから四人世帯の四等級十一号俸の方で二十万二千三百円というような数字に今度の勧告内容によって相なるはずでございます。
#126
○鈴切委員 公務員の人員配分ですか、配布といいますか、それについては五等級、六等級が非常に数が多いようですけれども、五等級、六等級は大体公務員数の何%ぐらいに当たり、何名ぐらいでしょうか。
#127
○茨木説明員 行政職(一)俸給表で申し上げますと、五等級のところが八万四百四十一人おりますが、三二・八%になります。それからその次のところが六等級ということになりますが、これが五万四千二百二十一人ということで二二%に該当いたします。
#128
○鈴切委員 そうしますと、五等級、六等級、これで過半数以上になるわけですね。そういうことであるとするならば、この年代層が、またこの号俸給が、言うならば非常に多くの数を占めているわけでありますし、こういうところにやはり厚い配慮が必要ではないかと私は思うのですけれども、その点について十分検討されて配慮されたということになりましょうか。
#129
○茨木説明員 原資の許す限りできるだけ配慮をしたつもりでございます。行政職(一)の俸給表で申し上げますと、いまの一番人数の多い五等級のところが七%の平均アップ率でございまして、一番高いわけでございます。その次が六等級と七等級で、これが六・九%と六・九%でございます。これがその次のグループでございます。それからその次が四等級の六・八、こういうことになりますので、五等級、六等級の辺に一番力を入れて俸給表上は配分をしたわけでございます。
 なお、俸給表上だけではなかなか改善し切れませんので、扶養手当の方で、配偶者、一人目、二人目というようなところにそれぞれ金額を千円、二百円、二百円と積み増すとともに、長い間据え置いてまいりました第三子以降の者につきましても四百円というものを改正いたしまして六百円プラスいたしまして千円にするという思い切った措置をそこで講ずるということにいたしまして、ことしの物価との関係とアップ率との関係というようなことも考えながら配慮をしてまいった勧告案になっているはずでございます。
#130
○鈴切委員 いま御説明を承りますと、五等級、六等級についてはかなりのいろいろ配慮をされた。工夫された跡が見えるわけでありますけれども、期末手当のことなんですが、これにつきましては、過日も人事院総裁は、大変に心情的なこともこれあり、そういう意味から言うならば十分に考慮するということで、人事院総裁がそうおっしゃったことだから減額にはまさかなるまいというような期待もあったわけでありますけれども、この期待を裏切って減額ということになったわけであります。そのいきさつと、それからもう一つは、これについていわゆる心情的にということでありますので、さらにそういう点における配慮された部分があったと私思いますけれども、その点についてひとつ御説明願いたいと思います。
#131
○藤井(貞)説明員 この点につきましては、従来からいろいろ御指摘をいただいておりますし、また、われわれといたしましても周辺をめぐるいろいろの問題点等も申し上げてまいっておったわけでございます。この特別給の切り下げの問題というのは、午前中も話が出ておりましたが、いわばいままで初めての異例の措置でございます。したがいまして、私といたしましては、できる限りそういうような結果にならないようにということを心から念じておったのでございます。しかしながら、出てまいる資料というものにつきましては、二けた以下というようなことであれば、従来の切り下げのときにこれをはしょったというようなこともございますので、これを無視してやっていくということは当然できたことと思うのでありますが、しかし、その点、小数一位というようなことに相なってまいりますと、どうもこれは無視できないような数字ではなかろうか。人事院の立場なり機能なり、また世間のこれに対する批判なりというようなものから考えてまいりますと、やはり信頼性というものは全般的に確保してまいらなければ、今後人事院の立場もないというような点も配慮いたしまして、いわば涙をふるってと申しますか、心情的につらいところでありますけれども、こういう措置を講ぜざるを得なかったということでございます。
 ただ、いままでも申し上げてきておりますように、ずっと長い間小数二位以下につきましてはこれをカットしてまいったということは事実でございます。また、民間の実情等の中には、何カ月分と言います場合に、その基礎として、公務員の場合の、要するに三者給、本俸、扶養手当、調整手当だけではなくて、その他の手当も加算されている向きもございます。全部が全部でございませんけれども、そういうところもあることも事実でございます。したがって、そういうような点は、われわれといたしまして、この措置を最終的に決める際に総合的に判断をする資料として考えなければならぬという立場をとったわけでございます。
 その観点からいたしまして、まず第一には、今度調査の結果出てまいりましたのは、民間の賞与いわゆる特別給に当たるものは四・九五ということに相なるわけでございましたが、この点は、むしろこれを切り上げまして五カ月ということにして、現行の五・二から五カ月を引いて、〇・二は差し引かせてもらわざるを得ないということにいたしましたことが第一点。
 第二点といたしましては、期末勤勉の配分関係におきまして、従来勤勉手当の比率が全体の中で多過ぎるのではないだろうか、成績率というようなことを勘案することも大事でございますけれども、その比率はもう少し少なくてもいいのではないかというような意見がございます。そこで、今度の措置を講じます際にもそういう点勘案をいたしまして、これを均等に分ける、期末の方が総額としてはむろん格段に高いわけでございましたけれども、これの割り当てをいたします際には、十二月の期末から〇・一、六月の勤勉手当から〇・一、それぞれ均等に差し引くという措置を講じました。
 第三の点といたしましては、六月分につきましては、今度の措置を講じますと、すでに支給をいたしました分を吐き出していただかなければならぬ、形式的にやりますとそういう事情が出てまいりますので、その点はいかにも酷であるという感じがいたします。そこで、すでに支給いたしたものについてはその額は保証するという経過措置は講じてまいりたい、一部においての批判は承知の上でそういう措置をあえて講ずることにいたしたということでございまして、見方によってはささやかな配慮にすぎないではないかという御批判もあろうかと思いますけれども、私といたしましては万般の事情を考慮して精いっぱいの努力をしたつもりでございまして、その衷情、心情につきましては御高配を賜りたいということでございます。
#132
○鈴切委員 人事院総裁は、公務員の心情がわかるから、こういうお話でございましたけれども、今度は人事院総裁の心情を察してくれということになったのです。
 実際、異例の措置として今度減額ということになったわけでありますけれども、当初この内閣委員会で論議されているときには、集計の段階でこの数字はあらかじめ出ておったのではないか、その数字が出ておったのに対して人事院総裁が何らかの心情的な配慮をするというようなお話があったので、これの減額措置というものはなくなるのではないか、ことしだけはそういうことにならないのではないかというふうに多くの公務員は期待をしておったわけでありますけれども、最終的にこれが減額ということになったということについては、人事院の中においてもこの問題についてはかなりウエートを持って論議をされ、そしてこの最終的な結論というものについてはかなり問題があった、そういうようにとってよろしゅうございましょうか。その経過をちょっと……。
#133
○藤井(貞)説明員 何分にも、いま申し上げましたように減額措置といういわば異例の措置でございます。経済発展の結果ずっと上昇してまいりましたそういう傾向の中において、不況の影響を受けてこういう数字が出てまいって減額の措置をとらざるを得ないという異例の事態が起きてまいったのであります。したがいまして、これについてどういうことの決断を下すかということは大変な問題でございました。はっきり申しまして、この間の当委員会においては、まだ最終的な数字は出ておりませんでした。これははっきり申し上げられると思います。ただ、民間の各種の統計、調査資料というものが出ておりますので、それからの傾向というものをいろいろ推測をいたしますと大変な心配があったことは事実でございます。そういうことで、問題点として、そういう不幸なことはなるべく避けたいんだけれども、結果の出方次第によってはどうも無視できない事態が生ずるかもしれないということの憂慮を表明しつつあったということが実情でございます。したがいまして、この問題の処理に当たりましては、非常に長い論議と、いろいろ詳細な資料の点検をいたしました。各人事官においても、この問題については本当に真剣に取り組んで、それこそ何回、何時間となくかけて最終的な結論をお願いした、最終的に決定をしていただいたということが実情でございます。
    〔竹中委員長代理退席、木野委員長代理着席〕
#134
○鈴切委員 総務長官、この財源の問題ですけれども、公務員の方々には四月にさかのぼって早期に支給をしてあげるということが必要ではないかと思うわけでありますけれども、この財源についてはどういうふうな見通しがございましょうか。
#135
○植木国務大臣 鈴切委員すでに御承知のことと存じますが、本年度予算には従来どおり五%の給与改善費が計上されております。勧告の実施に伴う追加財源の所要見込み額は約七百億円程度であるということでございます。
 そこで、昨日勧告を受けまして、直ちに給与関係閣僚会議を開いたのでございますけれども、予算上にはそういう改善費の計上がありますし、また予備費も計上されているわけでございますけれども、この予算と一体不可決であります特例公債法が未成立の状況にあって、政府として直ちにこれを受け入れるということは結論が出せないというのが昨日の会議でございました。
 私どもといたしましては、人事院の勧告を尊重するというたてまえをあくまでも貫きたいと存じておりますので、この財源について財政当局が早急に検討をすることを強く要請をいたしておりますし、現に財政当局としてはその努力をしておられるという状況でございます。
 そこで、その裏づけとなります財源が確保されるという見通しがつきませんと、政府としても取り扱い方針が決定できません。その見通しがつくように早急に財政当局に検討をしてほしい。さらに、もし特例公債法がどうしても通らなければ、これが裏づけとしての財源としてないということでありますならば、私どもも全力を挙げてこの成立のために努力をしなければならない、そういうような状況に置かれているのでございます。ただ、昨日勧告が行われたばかりでございますので、現在のところいま直ちに財源はここにあるということを財政当局も申せないというような状況でございますので、しばらく時間がかかることと存じます。
#136
○鈴切委員 財政特例法が一つは大きなかぎだというふうにおっしゃっておりますけれども、政局は非常に不安定だという要素が多分にあるわけですね。今後政局の行方はわからないにしても、たとえば抜き打ち解散なんてぽんと出された場合、財政特例法なんかもぽんと飛んでしまうというようなかっこうになりますね。そういう場合にはかなりおくれてしまうかっこうにもなると思うのですけれども、そういうふうにあらゆる角度から御検討されておられるのかどうか。そしてまた完全実施については、これはもう完全実施をするということで一応給与閣僚協議会ですか、そこで合意がなされておられるのか、その点についてはどうなんでしょうか。
#137
○植木国務大臣 先ほど申し上げましたように、昨日勧告を受けて直ちに開かれた会議でございますから、これを完全実施するという結論を出すに至らなかったわけでございまして、財源の問題でいろいろ論議が行われたという状況なのでございます。
 御指摘のように、国会がいつ開かれるのか、会期はどれぐらいになるのか、その状況はどうなのかということは私どもとしても見当がつきませんし、また、これは国会で御運営になることでございますので、私どもとしてとやかく申し上げる筋合いのことでもないかもしれませんが、しかし、私がこの人事院勧告による給与問題に関して申し上げますならば、次回に開かれます臨時国会において提案を申し上げて、そしてこれは成立させていただき、早期支給を行いたい、この誠意は十分持っているのでございます。そういうことで努力させていただきたいと思います。
#138
○鈴切委員 給与担当大臣といたしまして人事院勧告を尊重するという立場ですから、きのう出たからまだ実際には内容的にもどういうふうに支給するのかについても細かく煮詰めていないとおっしゃっていますが、給与担当大臣としては完全実施を目指してやっていきたいという御決意であるかどうか、その点まずあなたのお気持ちはどうなんでしょうか。
#139
○植木国務大臣 完全実施というのがやはり政府としてあるべき姿勢であると確信をいたしております。
#140
○鈴切委員 週休二日制の件ですけれども、試行計画の実施については、政府の具体策はどういうふうになっておりましょうか。いつやられるのでしょうか。実はその前に人事院の方にちょっとお聞き申し上げますけれども、四十八年の人事院勧告ですか、勧告までいってなかったかもわかりませんけれども、五十年を目途としなさいというふうにありましたし、五十年には五十一年の初期から具体化せよ、そのように言っておりますけれども、延々として今日まで来ているわけですね。それに対して人事院としては、出された立場からこの問題をどのようにとらえておられましょうか。
#141
○藤井(貞)説明員 去年の報告で、週休二日制については天下の情勢がかくかくになっておるから、五十一年の初期からそのテストをやってもらいたいということを申し上げたわけでございます。それをやりますためには、法制的な措置とその他の準備、段取りが必要になってまいります。そういうことで、関係の規則の制定、また各省庁との打ち合わせ等を精力的に進めました結果、本年の初期にその体制を一応整備をしたという段階でございます。
 そこで、総理府人事局を中心といたしまして大変な御努力をいただきました。この問題については、時節柄いろいろな批判なり政治判断というものがあることも事実でございます。そういうことからいろいろ御苦心をいただいたのでありますが、結果的には、先般最終的に方針をお決めいただきまして、この十月から試行に踏み切るという御決定をいただいたのであります。それなりに、われわれといたしましては、多少時間的な経過はございましたけれども、その御努力に対しては大変多といたしておるという状況でございます。
 そこで、今後の段取りでございますが、これは各省で大体のテストの計画の実施案の素案は一応できておるわけでございますが、これを正式に煮詰めた段階で人事院と協議をしていただく。協議をして、正式に決まったものに基づいて実施に移してまいるという段取りになります。そこで、いま協議の段取りを事務的に整備をいたしておる段階でございます。八月は予算編成、資料の整備その他で各省庁大変忙しいということもございますけれども、並行いたしましてこれらの準備を終えまして、できるならば九月の初めごろを目途として、協議の具体的な進行を図ってまいりたい。そういたしませんと、各省庁ともそれぞれ初めてやることでございますし、下部機構、地方機関への趣旨の徹底その他についてもかなり時間のかかることでございますので、基準案に基づく各省の試行計画につきましては、大体九月の初旬を目途といたしましていま準備を鋭意進めておる段階でございます。
#142
○鈴切委員 試行計画の中で、これから週休二日制として採用に踏み切るについてはどういう点が一番問題があるか、そういうふうなチェックポイントというものを定められて、いろいろ今後試行計画の中において判断されると思うのですが、それはどういう点を主としておやりになっているのでしょうか。
#143
○中村説明員 協議をいただきます主な点は、まず一つは、先般人事院から申し上げましたあの基準適合性の問題でございます。その大枠の中で、どういうふうな官署、職種を対象となさってどの程度おやりになるか、それからまた期間がどの程度どの官署、どの職種について行われるものか、そういった点、いわば基準適合性を中心といたしました。
 それと同時に、あの書簡でも申し上げておりますように、今後の職員の勤務条件の改善の基礎資料とするという精神がございますので、そういった点でも、各省からお出しいただく詳細な実施計画に即していろいろな点を知らせていただこうかと、かように考えてございます。
#144
○鈴切委員 総務長官、最後に、今回の人事院の調査を見ますと、昨年より一・五%増の六八・九%が大体週休二日制に踏み切っているという現状ですね。そうなりますと、国際的にもすでに週休二日制というのは定着しているわけです。そういう点については、日本の場合においては大変に後進性を問われるゆえんではないかと思いますけれども、政府が試行計画において、公務能率が落ちた場合は中止をするとか、あるいは中断をするという条件をつけているようでありますけれども、もう私は少し前向きにこういう問題は取り上げて、試行計画をやる以上は、やはりやめるやめるということを、条件ばかり加えなくて、もう実施するという方向で一応試行計画をやってみたいというお考えであるかどうか、その点についてお伺いをいたします。
#145
○植木国務大臣 先ほど人事院の総裁がお話しになりましたように、関係閣僚懇談会におきまして、十月から試行を開始するということを目途とするということを決定をしたわけでございます。いま準備を進めておりまして、ただいまお話ありましたように、試行の具体的な方法は各省庁と人事院との間でいろいろ協議をせられると思いますが、政府としましても、関係省庁連絡会議を通じまして、できるだけの調整を図ってまいりたいと存じております。そして、これによりまして、週休二日制に関するもろもろの問題点を明らかにいたしたいと考えているのでございまして、このテストを終わりました後、その試行の結果の問題点等踏まえまして、私どもとしては次の段階にどう対処するかということを協議をすることにいたしております。
 民間の普及状況につきましては、いまお話しのとおりでございます。ただ、完全週休二日制というのは必ずしも行われていないところがございますし、それから社会経済情勢もいろいろ勘案をしなければならないと存じます。あるいは国民世論の動向も見きわめなければならないと存じます。
 いずれにいたしましても、この一年間、問題点を明らかにしますための試行をひとつ各省庁でやることによって、次の段階を考えさせていただきたいと思うのでございます。
#146
○鈴切委員 以上をもって終わります。
#147
○木野委員長代理 受田新吉君。
#148
○受田委員 植木先生、あなたはきのうの閣議で、天皇在位五十年記念式典行事についての御了承を得られた。私もこの委員会で何回も、毎回この問題を取り上げて大臣の真意をお伺いしたのですが、一応十一月十日という決定を見て、大体予測した日をお決めいただいたようです。筋として通ると思います。
 そこで、この日をどういう形式をもってお祝いするか、つまり、この日はお祝い日として休日にするのかどうか。先般も私ここで指摘しました。皇太子明仁親王は、その結婚の式を行われる日を休日という法律をもって国民がお祝いしたわけです。昭和三十四年三月十七日、法律第十六号でございました。私もそのときの賛成議員の一人でございまするから、よく記憶しております。自民党の福田赳夫君が幹事長時代でございました。そして、その附則の第二項に、この法律に規定する日は、国民の祝日の法律に規定する休日と同じものであるという趣旨の規定があるわけです。私は、皇太子御夫妻の結婚された日を祝福する意味で休日とされたという法律の精神から言うならば、憲法第一条の象徴天皇、その天皇そのものが歴史上いまだかつてない、今後もないであろうほどの長期御在位をされておるというこのことについては、その長寿をお祝い申し上げ、長い間の御苦労を謝し、また今後日本国国民の繁栄を祈るという意味で、皇太子御夫妻の結婚式の日を休日とした趣旨と同様の趣旨をもって当日を国民の祝日に相当する休日――十一月十日は祝日に当たっていない日でございますし、日曜日でもないということで、この日は水曜日ですね、この日を、いま私が申し上げたような皇太子御夫妻の御結婚式の日に準じた休日の扱いにされるのかどうか、この点を明確にしていただきたいと思います。
#149
○植木国務大臣 天皇陛下御在位五十年の記念式典を十一月十日に昨日決定したわけでございまして、直ちに関係省庁の準備連絡協議会をつくりまして、この場におきまして当日の式典の内容、運営等について協議を始めたところでございます。式典は厳粛な中にも国民の心からのお祝いの気持ちがにじみ出るようなものにいたしたいというふうに考えております。
 そこで、その日は休日とするかということでございますが、ただいまお話がございましたように、これを国民祝日法と同様の休日とするためには特別立法が必要でございまして、御指摘の皇太子殿下の御成婚の日が休日となりましたのは議員立法によるものでございました。なお、明治百年及び沖縄復帰の両記念式典当日は半休とするということになったわけでございます。こういう過去の例を参考にいたしまして、ただいま申し上げました準備連絡協議会の中でいろいろ検討いたしたいと存じているのでございますが、ただいまのところ、私どもといたしましては、人事院でありますとかあるいは自治省、文部省等の意見を聞きながら、当日、業務に支障がない限り休日、職務専念の義務を免除し、また同時に、民間におきましてもこれに準じた扱いをしていただくというのが一つの方法ではなかろうかというふうに考えているのでございますが、いずれにいたしましてもまだ検討中でございます。国民こぞってお祝いをしていただくということが私どもの念願でございますから、したがって先例を参考にいたしまして、鋭意協議を進めてまいりたいと思います。
 なお、この式典の内容及び運営の方法、さらにただいまの問題等につきましてはできるだけ今月中に決定をいたしたいというふうに考えているのでございます。
#150
○受田委員 憲法第一条は日本国統合の象徴、天皇の地位が明記されてある。その天皇陛下の在位五十年、空前絶後の大変おめでたい意味がある。つまり天皇御一家にとってだけでなくして、憲法第一条を尊奉ずる国民としての共通のものがあると思うのです。したがって、いま大臣もそういう、私が提案したようなかっこうのお祝い日にしたい御意思があるようにも承ったし、そういう方向へ努力していくことも含めて今月中に答えを出したいという趣旨のようでした。私は、こういうものは、今月中ということについても一応のめどをつける必要があることは、前々から申し上げたとおり、比較的時間的ゆとりをもってやるべきである。
 私、先回提案したことがあります。敬老の日、これはお年寄りの長寿を祝い、多年の社会への貢献を感謝する意味の敬老の日です。九月十五日、国民の祝日。この日あたりからお年寄りの会で、陛下が御長寿されておられる、そして在位五十年に及ばれた、われわれの祖国日本の、憲法の第一条にある日本国統合の象徴、この御長寿をお互い祝福し、またわれわれもお互い健康に気をつけて長生きしようじゃないかと、民間行事の敬老の、老人クラブなどじゃなしに、諸行事の中に一緒に陛下の長寿をあるいは在位五十年をお祝いしてあげるというようなそういう風潮を民間行事で育てる指導をする必要があると思う。それは別に気づきとして教えるのでありますから、強制ではなくして示唆を与えるだけ。お年寄りはその点においては皆さん喜んで陛下の在位五十年を自己の長寿とあわせて祝福してくれるはずです。それは憲法を尊奉ずる国民としては当然の帰趨であります。そこで、今月中にそうした民間行事の中へも織り込ませるとならば、敬老の日の行事などはそのスタートとして非常に適切だと思うのです。御意見を伺いたい。
#151
○植木国務大臣 十一月十日の祝典すなわち式典について先ほど申し上げたわけでございますが、この在位五十年の記念の事業あるいは行事等につきましては、政府、各省庁からどういうものが適切であるかというようなことについて意見を伺っておりまして、昨日は御承知のとおり、たとえば百円の硬貸を発行いたしますとか、記念切手を発行いたしますとか、あるいは記念たばこ、あるいは入場券、急行券の国鉄の切符を発行するとか、あるいは総理府所管の公文書館におきまして公文書展を開くとかというような点については一応了承をせられたところでございます。ただ、まだ各省でもいろいろな検討をしておられるという段階でありまして、これは八月中ということにはならないとも思います。必ずしもそういうふうに時間的な制約はございませんから、いろいろな適切な事業なり行事なりというものがございましたならば政府はこれを行うということになろうかと思うのであります。
 なお、民間でございますけれども、これは先日、七月に、秋の適切な日にこの祝典を行いたいという閣議の了解を得ました際にも申し上げたところでございますけれども、国民が本当にこぞってお祝いをしてくださるということを政府は期待をいたしているのでございます。仰せのとおり強制や押しつけということではなしに、自然な姿で巻き起こってくることを期待をいたしております。
 こうして十一月十日という祝典の日が決定をいたしましたし、ただいま申し上げましたように、政府の行う行事なり事業なりが次々に発表されてまいりますと、それに伴いまして国民の各層からあるいは団体等からも祝意を表するためのいろいろな企画なり計画なりというようなものが出てくるということを私どもは期待をしているのでございまして、国民挙げての祝典にいたしたいと存じております。
#152
○受田委員 あなたは外国旅行をされて、こうした諸国の王室の行事などを勉強をして帰られた。どうですか、諸外国ではこうした、いろいろの性格のものがあると思うのですが、長期在位の祝福をされるような王室の行事などは休日として扱っておるかどうか、そこを調べられたかどうかです。
#153
○植木国務大臣 私が参りましたのは、今年行われましたベルギーのボードウィン国王の祝典の調査及び明年行われます予定のイギリスのエリザベス女王の祝典の調査でございますが、これは、わりあい長い期間にわたりましていろんな行事が行われたということはこの間の委員会で御説明申し上げたとおりでございます。祝典当日は休日にしてお祝いをしたというのがこのベルギーの状況であり、また明年もそういうことをイギリスでは予定されているというふうに伺ってまいりました。
#154
○受田委員 その点、こういうことは、前のとき議員提案であったわけです。あなたのところの当時の福田幹事長があなたの方の責任者であられたわけです。そういうことはお互いの中で、これは反対される立場の方があればやむを得ないから、残った大半の人がやる、こういうふうに憲法第一条の精神を生かしていくという精神で、別に政治的意味はないわけなんですから、ひとつそういう方向でもっていくべきであると私は思います。
 もう一つ、私、時間を四十分と約束しておるから、非常に短い間にひとつ大臣、あなたにどうしてもお聞きしたい、ほかの人の答弁は要らぬことがあるわけです。
 総理府総務長官は、一般職、特別職の俸給を決めるときの担当国務大臣でございますね。これは間違いございませんか。
#155
○植木国務大臣 そのとおりでございます。
#156
○受田委員 そうしますと、ここで問題が一つあるのですが、特別職の俸給の対象になる人の任命権は実はあなたの所管以外のところが持っている。これに対して、その任命と給与とを十分調整するような努力をあなたがなさらなければならぬ。
 この前ちょっとお尋ねしたわけでございますが、特別職の職種の中にある常勤の委員、それから常勤ということは書いてないが特別職の法律の第四条に書いてある、つまり他でごっそりかせいでおる人が任命された場合に、その出た日だけ、――いま二万六千円ですか、今度二万九千円ですか、幾らになるのかちょっと、金額だけでいいです。
#157
○秋富説明員 現在は二万八千五百円でございます。
#158
○受田委員 二万八千五百円だけもらう、こういう職種の方があるわけです。
 ところが、その任命をされるのは、たとえば行政管理委員会の委員は内閣総理大臣が任命されるけれども担当は行管長官が担当になっておる。国家公安委員会は国家公安委員会の委員長の大臣が担当することになっている。しかし俸給を決める担当国務大臣はあなたです。だから任命をする方が、常勤的性格を持っておりながら日額で支払いするような者を任命する。あなたの方はそれに対して、日額しか払わないというわけにはいかぬ、本当は常勤なら常勤のものを払いたい、払うべきであるということについて、任命する側と給与を支払う側とが話をするのかせぬのか。あなたはいままで行管長官あるいは国家公安委員長たる国務大臣から給与について相談を受けたことがあるかないか、思い出をよみがえらせてお答えを願いたいのです。
#159
○秋富説明員 特別職の委員につきましては、先生御承知のように衆参両院の同意を必要といたしておりますので、その同意をいただきました上で総理大臣が任命いたしております。それはそれぞれの所管省庁からのあれに基づきまして総理府の人事課長の方が立案いたしまして、総理の御決裁をいただいておる次第でございます。人事局はタッチいたしておりません。
#160
○受田委員 そうすると、特別職の俸給は総理府がやり、そして任命はタッチしていない、その間に全然連絡がないというのですか。こういう人を任命するというようなことを、つまり俸給表の対象になる者の任命とか特別職の公務員の給与法の第四条の対象になる人を任命するときは、相談も何もあったものじゃない、勝手に向こうが任命するわけですか。
#161
○秋富説明員 特別職の給与に関する法律に基づきましてそれぞれの職名につきまして指定はすでにございますので、具体的な人事につきましては人事局といたしましてはタッチいたしておりません。
#162
○受田委員 総務長官の御所管の法律の対象になる人を、この法律の第四条に規定する人間を任命して、つまり常勤の給与をもらうのと事実上非常勤の給与をもらうのとが、すぐ法律の適用で区別できるわけです。そういうものが全然相談がない。負担においても常勤ばかり入れれば一千何百万円か違うわけですね。国費の上でも大変違う。その法律の番人には相談なしに、どんどん向こうは任命するのですか。つまり給与上の負担が、一千万円から二千万円の間、それだけ常勤的な者ばかり入れれば負担がふえるのだ。非常勤の者を任命してくれれば非常に楽なんです。
 この点、いま皆さんのところで、これは私が何回か指摘してどうも釈然とせぬのですが、国家公安委員会に田実渉さんという人がいます。これは三菱銀行の会長さんで、その方でごっそり銭をもらわれるから、こちらでは出た日に二万八千五百円しかもらえない、一年に五十日前後しかもらえぬから百万円ばかりしかもらえない。一方の皆さんは一千万円を超えるほどもらうが、ここは百万円で済む、非常に安上がりで済む。そういうときには特別職の俸給の番人であるあなた方も助かるわけだ。そういうものが全然連絡もない。常勤か非常勤か、とにかく特別職給与法の第四条適用者でこういう者を任命したという連絡もない。向こうが勝手に任命しておいて、支払いはあなたの方でやれというわけだ。行政監理委員会だって、大槻文平さんと宮崎さんはそれぞれ三菱鉱業セメントの社長であり旭化成の社長である。この方も二万八千五百円ほど払えばいい人です。そうして任務は常勤の任務を持っておる。無定量の、無制限の責任があるわけだ。それで待遇は二万八千五百円を出た日だけしかもらえない。これは何かどうも私はそこに釈然としないものを感ずるのです。つまり特別職の担当国務大臣が知らぬ間に常勤的性格のものと非常勤の性格、率直に言うたら常勤的性格と非常勤と二つに分けられますが、一方は日額だから。しかし実質的には、事実上と言ってもいいほど日額支給者は常勤的性格ですよ。あとは三菱の方の重役の方の仕事がほとんどですから、あっちを抜きにしてこっちの常勤の仕事はできないのに、こっちは常勤という責任をかけておる。これは非常に矛盾があるのです。兼職の法規もあるからこれはそれで許されると言えば、そういう兼職の了承をとったと言えばそれでいいようなものですが、どうもこれは勤務上釈然とせぬ問題があるのです。これは釈然としますかね。
 これは人事院の立場から見ると奇妙な制度が特別職にあると総裁もお考えになられると思うのです。つまり、給与というものは勤務に対しての正当な報酬なんですからね。その勤務ができない者を常勤と見るのはおかしいじゃないですか。人事院の側から見た場合、性格的に事実上非常勤のような者が常勤として無定量の任務を持つということについて、一般の立場からの意見を承りたいのです。一般職と特別職が違うからといっても、しかしこれはやはり公務性から言ったらね。
 それから人事院が判断する常勤というのはどういうものを常勤というのかということをあわせて、人事院の一般職の原則をちょっと聞いておきましょう。
#163
○藤井(貞)説明員 私の立場として公式に御答弁をすべき事項でありますかどうか疑問でございますけれども、せっかくのお尋ねでありますから、感想めいたことになって恐縮でございますがお聞き取りを願いたいと思います。
 一般的に申しまして、やはり常勤か非常勤かということは、その勤務の実態に応じてはっきりさせるのが筋合いだと思います。要するに、常勤としながらもその実態は本当の常勤的でない、ないにかかわらずそれを常勤取り扱いにすることは一種の擬制じゃないか。したがって非常勤との間に問題点が生ずるということになると思いますので――これは一般論です。一般論ですが、その点は明確にした方がベターであるというふうに思います。その点は一般職の関係でははっきりいたしておりまして、常勤といえば勤務時間その他について週所定の時間は決まっております。そういうものが常勤と言われておるものでございますので、それらの点につきましてはやはり明確にしていくということがたてまえ論であり、それが明確になればおのずから給与の関係も割り切れてくるのじゃないかという感じがいたします。
#164
○受田委員 一般職の側から見られたお答えです。非常にすかっとしているのです。これも、特別職にも特別職のある程度の特色は認めなければならぬが、しかしどうも無定量の常勤の、限りない責任がある。
 外国に行っておっても、国家公安委員、行政監理委員はもう全責任があると言いながら、事実外国に行ったら責任は果たせませんよ。私、藤井丙午さんと海外旅行がたまたま一緒になったことがある。ところが、あのときに国家公安委員会が、何か赤軍事件というようなものが起こったといって電話で聞かれて、うんそうせいと言って、旅館のゆかたがけでうんうんということを言うたら、これは責任果たせませんよ。だからその点は、ちゃんと給与として支払うことに対しての勤務の形態というものもきちっと一応特別職としてやっておくべきであって、そういう実にあいまいもこたる規定が設けられておるというのがどうも私は釈然としない。それが、国家公安委員の中にちゃんとあたりまえの特別職の俸給表でもらっている勤務の人がおる、それからいまのように日給だけもらう人がおる。どうもそこらがばらばらな、統制がとれておらぬのだ。行政監理委員会の委員も同様です。そして勤務は常勤で無定量で、どのようなときでも一年じゅう重い勤務がある。三菱銀行の頭取にそういうことをかけておる。そうして月給は、出た日だけ払いよる。これはなかなか問題があると思いますが、御検討していただくということでありますから、きょうは時間がもう十分しかないものだから、もう一つ次へ移ります。
 総理府、私、さっき人事課長とそれから――秋富先生は両方やられたから、あなたが御在任中、この関係きちっとしましょうや。これは人事課長のやることは総務長官の仕事でないということになってくるのです、さっきからのお話では。少なくともこの給与に関する問題だけは官房長官の指揮監督を受けるとかということでなくて、総務長官が、その問題はあなたの下に、人事局長の下に人事課長があってしかるべきですよ。予算を握っておらぬから力がないんじゃなくして、幾らでも法律を改正すれば力がつくのです、力が。これは総理府設置法を改正しましょうや。各省の人事に対しても連絡調整の重い使命が果たされるように、人事局長の地位を明確にするように、植木先生あなた御自身が人事課長と同じ屋根の下に、あっちの端の角の方に人事課長の部屋があるのです。こっちの方に局長の部屋がある。そういうのがまるで背中――君は君、われはわれ、されど仲よきと言っておる。あれは佐藤前総理の言葉よ。ナスビとキュウリを並べて仲よきという武者小路実篤の絵もある。そういうことでされど仲よきにしても、人事行政の一貫した使命を果たすのには、もっと人事局長の権限がすかっとして、人事課長との関係ももっと適正にやれるように、同じ総理府のそばにある役所として明確にしてもらいたい。長官それをひとつ、あなた御自身がやっておられて、それから局長も局長の任務を果たされながら、各省に対しておれはもっとにらみがきかしたいのじゃがのうと思われることがしばしばであろうと思います。かつて人事課長時代には、おれは人事局長――あのときは人事局はまだできていなかったかね、だが、いまにして思えば、おれは人事課長をひとつ支配してみたいという気持ちがあるでしょう。
 つまり、これは機構上の問題として、どうも総理府がもっと一貫した人事行政の作業をするのに非常に厄介な存在があると思うのです。法律の改正にやぶさかでないです。御答弁。
#165
○植木国務大臣 人事課長は官房参事官でありますとともに総理府の人事課長でございますから、したがいまして、人事局長及び人事局、人事課長、人事課、この間にいろんなあつれきがあるというような事情はいままでございません。
 それから、両方が担当いたしておりますのはそれぞれ違うわけでございまして、仰せのとおり、いろいろな特別職の人選等につきましては、それぞれの省庁がおやりになりますものを人事課のところでまとめるというような役割りをいたしておりますし、それぞれの特別職の職に応じましての給与は人事局長がつくっているわけでございます。
 そこで、いま非常に重大な御発言がございまして、人事局の下に人事課を置けということでございますが、これは尊敬する受田先生の御説でございますけれども、いま直ちにそういたしますということは言いかねる問題でございます。
 なお、先ほど来、総務長官は他の省庁の行う特別職について何らタッチしないであろうというお話でございましたが、国会の同意人事につきましては、各省庁が原案をつくりまして国会に御審議を仰ぎまして、そして国会で同意をせられました段階で私も決裁をいたしまして総理が正式に任命をせられる、そういう手順になっているのでございます。実態的に申しまして、その段階でもちろん私がこの人事はというようなことについて意見をはさんだり何かするというようなことはできない状況でございますけれども、先ほど来お話しになっておりますいろいろな常勤と非常勤委員の問題につきましては、いろいろ各委員会に経緯があろうと思いますが、御指摘のことはごもっともと思われますので、この点につきましては検討をしてみたいと存じます。
#166
○受田委員 今度の勧告を実現するために予算がどれだけ要るということでしたか。追加七百億……。
#167
○植木国務大臣 国家公務員の場合、七百億です。
#168
○受田委員 その財源を賄うのに、財政特例法の法律の制定が前提ですかどうですか。
#169
○植木国務大臣 昨日勧告が行われたばかりでございまして、その直後に開かれました閣僚会議におきましては、この財政特例法や未成立であるという現状は財政上きわめて困難な状況であるという説明がございました。いま私どもとしては、できるだけ早く取り扱いの方針を決定してもらいたいという意向を示しておりますので、大蔵省におきまして裏づけとなる財源を検討中でございまして、そういう検討の中でその財源が生まれてくるのか、それともこの財政特例法が成立しなかったならば裏打ちの財源は出せないのかということについてはまだ結論が出ていない状況でございますので、ただいま財政当局の方で検討をしているというのが実情でございます。
#170
○受田委員 財政特例法の成立を見なければだめなのか、あるいは成立しなくても済むか、それすらもまだわかってない。私は、ある程度、もう今度は六%か七%という勧告があるということであれば、その財源が七百億か八百億とかいう、精いっぱいその程度となれば、その財源はどうするかぐらいのことは政府間では一応めどがついておると思ったのですが、財政特例法の成立を見なければこの財源が賄えないということになるならば、この法律が通らない限りはこの法案の実施ができないということになるのです。そうですね、その場合は。どうですか。
#171
○植木国務大臣 予算上は五%が組まれておりまして、そしてさらに七百億が必要だということであります。これは予算上の問題でございますから、したがって、今回の人事院勧告実施のための裏づけ財源としましては、やはりその五%分も含めまして考えなければならないというのが財政当局の見方でございます。したがいまして、ただいまお答えを申し上げたわけでございますけれども、きのう勧告を受けたばかりでございますので、いまのところ私の方には財政当局の意向はまだ示されていないという状況であります。
#172
○受田委員 だから次の国会で、財政特例法は通らない、しかしこちらの方は給与法で全会一致で通ったというときに、支払いができないというような――総選挙でもやったらね、また、年末までの総選挙の後の国会でそれをまたやり直していくということになるならば、結局、この人事院勧告に伴う法案は国会で通ったが支払いはできないということがあり得るですね。そうじゃないですか。
#173
○植木国務大臣 財源が財政特例法が成立しない限り裏打ちされないということになりますならば、仰せのとおりのことになります。
#174
○受田委員 非常に重大な事態があり得るということです。
 私は、もう一つ、人事院総裁、この間国会でお互いが審議して、そしてそれがまだたな上げになっているのに第三次教員の人材確保法案に伴う改善措置があるのです、四%プラス二%というやつが。これがたなざらしになっているのに対して、今度のこのあなたの方から出た勧告の中に出ておる大学、高等専門学校の教員、こういう先生方とのバランス措置が出ておる。これはこの間たな上げ、つまりたなざらしになっている法案はどういう計算になるのか。これがこの次の国会でも通らなかったという場合には、今度のせっかく出されたこの勧告案の中の大学、高専の先生たちの給与改善の部分とのバランスがまた新しく問題になるわけですが、これは一体どうなるんですか。
#175
○茨木説明員 先ほども同じ質問がございましてお答え申し上げたわけですが、一つは、義務教育等特別手当の最高額の問題がございます。これは継続審議になっておりますので、さらにその上に勧告をするということは今回差し控えました。それから、高専、大学の給与の関係の際に、いま出ております六%の場合も横にらみはいたしましたけれども、同時に教職調整額、それから現行の四%の義務教員等特別手当の額、それぞれのラインのところを同時に検討を加えまして、そして、大体今度の措置のところでは、できるだけ教職調整額の部分及び四%の現行の制度のものはできるだけ逆転のところを解消したいというつもりでやってございますが、若干やはりそのラインでもなおまだ逆転のところが残っているんじゃないかと思いますが、今度の問題は、六%を含めますとまだ相当逆転のところが残っておるという姿でございます。
#176
○受田委員 非常に問題がそういうように残ってきておるわけなんです。
 それで、最後に一点だけ行管問題。きのうの閣議で昭和五十二年度以降の定員管理についての決定を見たわけです。一応拝見しました。長い間、第一次、第二次、第三次と計画を実行してこられたわけなんです。そして、総定員法ができて以来、われわれ国会では一々の審査をしないでお任せをしてきた。それだけに、油断をしていると、かつて各省別に定員一名が増員しても法律改正を必要とした時代のような質疑応答をしないで、ちょこちょこっとごまかす危険があると思っておったんですが、今度の削減措置の中で、国立病院の方からも、人命を預かる大事な職種に対して同じような条件でやるのはどうかという問題がいろいろと出ておる。それから行政(一)、行政(二)の職種の人たちが、お医者さんや看護婦さんを削減しなくても、そういう人たちを削減するとやはり人命を守るための体系が崩れるという要望も出ておるわけです。そういうものに対して当局はどういうふうにしておるか。
 それからもう一つ、国立大学の付属病院、これは一方で教官という、お医者さんが先生にもなっておる関係で、そこでわりあいゆとりがあるようなかっこうになっているが、一般の国立病院は、そういう教官の先生がおらぬ関係で定員が厳しくなっている。これは、事実問題として国立大学付属病院の大学の先生、医者、看護婦等はゆとりがあるが、一般の国立病院は厳しいという差も私は見られると思うのです。そういう問題について、行管は、しかしそれを一様に大所高所から判断した結論を出さなければいかぬお役所でありますだけに、明確なお答えを得られると思います。御答弁を願います。
#177
○辻説明員 昨日、五十二年度以降の定員管理計画を閣議決定いたしたわけでございますが、その定員削減の率は四年間で三・二%、各年〇・八%ということになっているわけでございます。ただ、これは各省一律にその率で削減いたすわけではございませんで、今後各省庁の定員事情等を勘案をいたしまして、各省別に削減目標を定めるわけでございます。ただいま御指摘のございました厚生省の病院関係につきましても、実情を勘案いたしまして、厚生省当局と協議の上適正な削減目標を定めたいと考えておるわけでございます。
 それから、もう一点御指摘のございました文部省の国立大学付属病院との均衡の問題でございますが、御承知のように国立大学の付属病院には、医療の仕事のほか、その性格上、教育研究面の仕事もあるわけでございます。したがいまして、そういうものを加味いたしまして厚生省の国立病院と比較をいたしますのはなかなかむずかしいわけでございますが、私ども必ずしも厚生省の国立病院の方がそういう実情を勘案した上で不利になっているとも考えていないわけでございますが、ただいまの御指摘もございましたので、両者間の均衡には今後とも十分配慮してまいりたいと考えております。
#178
○受田委員 これは具体的にはまた今後討議する機会がたびたびあるので、基本的な問題だけもう一つ触れておきます。
 行政機構の簡素化、いまのは定員の問題ですけれども、これは機構の問題です。削減と同時に機構を、各省庁がまた再び局の新設その他をどんどんやろうとしておるこの風潮の中に、行管は行政機構を本当にすかっとしたものにするために、いたずらに局をふやしたり課をふやしたりということよりも、定員削減計画がある以上は、そういうものについても今後毅然たる態度を持って機構をきちっとまとめて、拡大をしない、そしてむしろ機構は縮小して人的資源を確保する方に力点を置くとかいう方針を持っておるのかどうか、お答えを願いたい。
#179
○辻説明員 ただいま行政組織につきまして御指摘、御激励をいただいたわけでございますが、私どもといたしましても、行政機構の膨張は極力これを抑制するという考えのもとに今後とも仕事に当たってまいりたいと思っております。
#180
○受田委員 質問を終わります。
#181
○木野委員長代理 本日は、これにて散会いたします。
    午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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