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#1
第075回国会 公職選挙法改正に関する特別委員会 第5号
昭和五十年六月十八日(水曜日)
   午後五時十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     西村 尚治君     最上  進君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         中西 一郎君
    理 事
                剱木 亨弘君
                小林 国司君
                片山 甚市君
                峯山 昭範君
                内藤  功君
    委 員
                有田 一寿君
                高橋 邦雄君
                橘  直治君
                戸塚 進也君
                秦野  章君
                宮崎 正雄君
                最上  進君
                秋山 長造君
                戸田 菊雄君
                中村 波男君
                秦   豊君
                多田 省吾君
                橋本  敦君
                和田 春生君
       発  議  者  秦   豊君
       発  議  者  峯山 昭範君
       発  議  者  内藤  功君
   委員以外の議員
       発  議  者  岩間 正男君
   衆議院議員
       修正案提出者   小泉純一郎君
       修正案提出者   山田 芳治君
       修正案提出者   小沢 貞孝君
   国務大臣
       自 治 大 臣  福田  一君
   政府委員
       自治省行政局選
       挙部長      土屋 佳照君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○政治資金規正法の一部を改正する法律案(秦豊
 君外二名発議)
○政治資金規正法の一部を改正する法律案(峯山
 昭範君外一名発議)
○公職選挙法の一部を改正する法律案(第七十四
 回国会内藤功君外一名発議)
○政治資金規正法の一部を改正する法律案(岩間
 正男君外一名発議)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(中西一郎君) ただいまから公職選挙法改正に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、西村尚治君が委員を辞任され、その補欠として最上進君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(中西一郎君) 本委員会付託議案の審査日程等について理事会において協議いたしましたが、意見の一致を見るに至りませんでした。
 つきましては、会期が残り少ないこと等も考慮し、委員長としては、今後の本委員会の運営について次のとおり御提案するとともにお諮りいたします。
 まず、本委員会の定例日についてでございますが、本委員会の定例日は、水曜日及び金曜日とし、月曜日は予備日として小委員会または参考人の意見聴取等に当てることにいたしたいと存じます。
#4
○峯山昭範君 私はこの議事の運営並びに進行について一言申し上げたいと思います。
 私たちは公職選挙法の二法案がまいりましてから理事会におきまして話し合いを続けてまいりました。その話し合いも私たちは正常な運営また円満な運営でなければならないというのが私たちの基本的な考えであります。したがって、その努力をいままで続けてまいりましたけれども、いろんな問題がありまして、実はきょうは、ただいま委員長から話ございましたように、委員会の定例日並びに委員会の運営についてこれから採決を行おうと委員長はいたしております。私は委員会の運営等につきましてはこれはあくまでも話し合いで解決すべきものである、このことをずっと主張を続けてまいりました。したがいまして、私は委員会の運営につきまして本委員会で採決することに反対であります。したがいまして、この採決に対しましてわが党は棄権をいたします。
 以上であります。
  (「委員長」と呼ぶ者あり)
○委員長(中西一郎君)本提案に賛成の諸君の挙手を求めます。
  〔賛成者挙手〕
#5
○委員長(中西一郎君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(中西一郎君) 次に、本日の本委員会の運営についてでございますが、現在本委員会に付託されております閣法第六〇号外五法案全部について順次趣旨説明を聴取し、引き続いて政府提出の公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の両案について質疑に入りたいと存じます。
 以上の委員長提案に賛成の諸君の挙手を求めます。
  〔賛成者挙手〕
#7
○委員長(中西一郎君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたいました。
 公職選挙法の一部を改正する法律案(閣法第六〇号)及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(閣法第六一号)を一括して議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。自治大臣。
#8
○国務大臣(福田一君) ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、その提案理由と内容の概略を御説明申し上げます。
 この改正法案は、最近における選挙の実情にかんがみ、衆議院議員の総定数及び各選挙区において選挙すべき定数について是正を行うとともに、選挙の腐敗を防止し、及びその公正を確保する等のため、供託金の引き上げ、選挙公営の拡充、寄付、文書図画の掲示及び機関紙等の頒布の制限の強化並びに連座制の強化その他所要の改正を行おうとするものであります。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 その第一は、衆議院議員の総定数及びその各選挙区において選挙すべき議員の定数の是正であります。これにつきましては、昨年来国会において各党間で検討された結果、合意を見た線に沿って衆議院議員の総定数を十一の選挙区について二十人増加することとしております。
 第二に、供託金の額を実態に合わせて大幅に引き上げることとしております。
 第三は、選挙公営の拡充であります。すなわち、国会議員の選挙においては、公職の候補者は、その者に係る供託物が国庫に帰属することとならない場合に限り、政令で定めるところにより、政令で定める額の範囲内で、選挙運動用自動車を無料で使用すること及びポスターを無料で作成することができることとしました。また、衆議院議員の総選挙及び参議院議員の通常選挙においては、確認団体が、選手運動の期間中、政策の普及宣伝及び演説の告知のために行う広告は、一定の限度内で無料とし、これらに要する費用を国庫で負担することといたしました。
 第四としては、候補者の名前を書いた大きな立て札や看板などがはんらんし、批判を招いている実情にかんがみ、公職の候補者等の政治活動のために使用される公職の候補者等の氏名またはこれらの者の氏名が類推されるような事項を表示する文書図画及び後援団体の政治活動のために使用される当該後援団体の名称を表示する文書図画は、(一)政令で定める総数の範囲内で、政治活動のために使用する事務所ごとにその場所において通じて二を限り、掲示される立て札及び看板の類、(二)ポスターで、ベニヤ板等で裏打ちされていないもの、(三)演説会等の会場においてその開催中使用されるもの、(四)確認団体が使用することができるものを除いては、一切掲示できないことといたしました。
 なお、これに違反する文書図画があると認めるときは、都道府県及び市町村の選挙管理委員会は、これを撤去させることができることといたしました。
 第五に、選挙運動員の実費弁償、報酬の基準単価を実態に合わせて適時に合理化できるよう政令で定めることといたしました。
 第六は、公職の候補者等の寄付の禁止についてであります。すなわち、公職の候補者等が選挙区内にある者に対してする寄付は、政党その他の政治団体または親族に対してする場合及び公職の候補者等がもっぱら政治上の主義または施策を普及するために当該選挙区内で行う講習会等において必要やむを得ない実費の補償としてする場合を除き、全面的に禁止することとするとともに、この場合の講習会等には、参加者に対して供応接待が行われるようなものを含まない旨を明らかにいたしました。また、公職の候補者等がその役職員または構成員である会社その他の団体が、これらの氏名を表示しまたはこれらの者の氏名が類推されるような方法でする寄付についても、政党その他の政治団体に対してする場合を除き、一切禁止することといたしました。
 第七は、機関紙等の頒布の規制でありますが、選挙時に無償の政党機関紙等が大量に頒布され、選挙の公正が害されていると同時にビラ公害とも言われている現状にかんがみ、選挙に関する報道評論を掲載した機関紙誌の号外等は選挙期間中は頒布できないこととし、号外等以外の機関紙誌と機関紙誌以外の一般の新聞紙、雑誌についても、選挙に関する報道評論を掲載しているものは、選挙期間中は有償でなければ頒布できないこととしております。
 第八は、連座制の改正であります。現行の連座制では、刑事裁判で総括主宰者等の刑が確定した後、検察官による当選無効訴訟が提起され、その判決によって当選無効が決まる仕組みになっていますが、今回の改正では、総括主宰者等が刑に処せられた旨の通知を受けたときは、これらの者が総括主宰者等に該当しないことを理由とし、当選が無効とならないことの確認を求める訴訟をその当選人が提起しない限り、当選が無効となる制度に改めることとしております。
 その他、いわゆる解散電報等の禁止、罰則の強化等所要の規定の整備を図ることにしております。
 最後にこの法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとし、衆議院議員の定数に関する改正規定は、次の総選挙から施行するものといたしました。
 以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案の要旨であります。何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 続きまして、ただいま議題となりました政治資金規正法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由と内容の概略を御説明申し上げます。
 政治資金の規制につきましては、昭和四十二年の第五次選挙制度審議会の答申以来、各政党においてはもちろん、政府においても、検討に検討が重ねられてきたことは御承知のとおりであります。顧みますれば、政府も過去三回にわたって政治資金規正法の改正案を提案しましたし、各野党におかれてもそれぞれの立場に立って改正案の提案がされましたが、いずれも審議未了となっております。そして、またその後の国会審議においては、常に政治資金の規制の問題が論議の対象として取り上げられてきたと言っても過言ではありません。
 このような経緯にかんがみまして、政府といたしましては、最近における国民世論の動向と政党政治の現状とを考慮しつつ、現実に即した政治資金の授受の規制、政治資金の収支の公開の強化、個人の拠出する政治資金に対する課税上の優遇措置などを講ずることにより、政治活動の公明と公正を図るべく、ここに、この法律案を提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
 第一は、政治資金の寄付の制限についてであります。
 まず、寄付の量的制限につきましては、個人のする寄付にあっては、年間二千万円を超えてはならないこととし、会社、労働組合その他の団体のする寄付にあっては、それぞれの団体の規模に応じて制限を加えることといたしました。この場合、会社のする寄付については資本または出資の金額、労働組合等のする寄付については組合員等の数、その他の団体のする寄付については前年における経費の額を基準として、それぞれの団体の規模に応じ、一定の範囲内で、ある程度弾力的にその制限額を定めることといたしております。また、これらの制限額の範囲内において寄付をする場合には、政党及び政治資金団体に対する寄付については制限を設けないこととし、それ以外の政治団体または個人に対する寄付については、同一の者に対し、年間百五十万円を超えてはならないことといたしました。しかしながら、現在の選挙制度のもとにおいては、直ちにこれらの規制を行うことは必ずしも実情に即さないので、当分の間に限り、政党、政治資金団体及び公職の候補者は別として、それ以外の政治団体に対する寄付については、政党、政治資金団体及び公職の候補者に対する寄付の限度額の二分の一という別枠を設けるとともに、その範囲内においては、年間百五十万円を超えて政治活動に関する寄付をしてはならないことといたしました。
 次に寄付の質的制限につきましては、国または地方公共団体から補助金等の給付金の交付を受けているいわゆる特定会社その他の特定の法人のする寄付は、選挙に関すると否とを問わず、一定期間、これを禁止することといたしました。また、国または地方公共団体から資本金等の出資を受けている会社その他の法人のする寄付についても、選挙に関すると否とを問わず、これを禁止することといたしました。
 さらに、三事業年度以上引き続いて欠損を生じている会社のする寄付、匿名及び他人名義の寄付並びに外国人等のする寄付につきましても、選挙に関すると否とを問わず、これを禁止するとともに、寄付のあっせんにつきましては、寄付者に威迫を加えたり、寄付者の意思に反して賃金、下請代金等から天引きして寄付を集めることのないよう措置することといたしました。
 以上の政治活動に関する寄付の制限と関連して、その違反者に対する所要の罰則規定を設けることといたしております。
 第二は、政治資金の公開の強化についてであります。
 まず、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにするため、いわゆる法人会費等は、たとえ形式上は会費や党費であっても、これを寄付とみなして公開の対象とする措置を講ずることといたしました。
 次に、政党その他の政治団体の会計帳簿及び収支報告書に記載すべき内容等についても、改善、合理化を加え、政党及び政治資金団体にあっては年間一万円以上の寄付、その他の政治団体にあっては年間百万円を超える寄付は、すべて公開することとしたほか、機関紙誌の発行やその他の事業による収入も具体的に報告すべきこととし、政治資金の公開の趣旨を強化することといたしました。なお、この場合、政党及び政治資金団体の収支報告書には、当該団体の行う自主監査の意見を記載した書面を添付することといたしました。
 さらに、政治団体の届け出の方法等につきましても、改善、合理化を図ることとし、その届け出は自治大臣または都道府県選挙管理委員会に対して行うこととしたほか、政治団体の届け出があったときは、その内容を公表して、これを国民に周知することといたしております。
 第三は、個人の拠出する政治資金に係る課税上の優遇措置についてであります。
 政党その他の政治団体に対する政治活動に関する寄付の個人拠出を奨励するため、個人が政治活動に関する寄付をした場合においては、政治資金規正法または公職選挙法の規定による報告がされているもので一定の要件に該当するものは、その寄付金について課税上の優遇措置を講ずることといたしました。
 第四は、政党その他の政治団体の概念の明確化その他の措置についてであります。
 今回の改正によりまして、政治資金の寄付に関しましては一定の制限が加えられることとなり、かつ、政党本位の政治活動の推進を図るため、政党に対する寄付と政党以外の政治団体に対する寄付を区別して制限することとなりますので、政党と政党以外の政治団体との区別を明確に規定することといたしました。
 また、政党中心の資金調達を容易にするため、各政党について一の団体を限って政治資金団体を設けることを認め、これに対する政治資金の寄付については、政党と同様の取り扱いをすることといたしました。
 さらに、党費、会費及び政治活動に関する寄付等の概念についても、その内容を明確にして、規制の合理化を図ることといたしております。
 このほか、議会制民主政治のもとにおける政治資金のあり方につきましては、さらに検討を重ねることとし、この改正法の施行後五年を経過した場合においては、その施行状況を勘案し、政治資金の個人による拠出を一層強化するための方途及び会社、労働組合その他の団体の拠出する政治資金のあり方について、さらに検討を加える旨を明記することといたしております。
 以上が、この法律案の要旨であります。何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#9
○委員長(中西一郎君) 引き続いて、公職選挙法の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分について説明を聴取いたします。修正案提出者衆議院議員小泉純一郎君。
#10
○衆議院議員(小泉純一郎君) ただいま議題に供されました公職選挙法の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正のうち、衆議院議員の選挙区の分割につきまして趣旨並びにその内容の概要を御説明申し上げます。
 本年四月八日、政府は、衆議院議員の総定数及び各選挙区別定数の是正等を含め、公職選挙法の一部を改正する法律案を提出したのであります。
 この法律案によりますと、衆議院議員の定数の改正については、十一選挙区にわたって二十名の議員定数が増加することとなるのでありますが、このうち埼玉県第一区、千葉県第一区、東京都第七区、神奈川県第一区及び第三区、大阪府第三区の六選挙区については、その定数が六人ないし八人となることとなっているのであります。
 翻って、わが国の現行の衆議院議員の選挙区制度を見ますと、大正十四年の普通選挙実施以来、一選挙区につきその議員定数を最低三人、最高五人を配当するといういわゆる中選挙区制度を採用しているのであります。したがって、今回の定数是正に当たっても、昭和三十九年の法改正の例にならい、現行の中選挙区制のたてまえを維持し、六人区以上となる区は分割することが必要でありますが、この点につきましては、昨年来行われた各党間の話し合いでも合意を見ているところであります。また、この間の事情について政府にただしましたところ、政府の真意は、国会の審議の過程において十分検討の上、結論を出していただきたいとのことでありました。よって、選挙区の分割を行うこととした次第であります。
 選挙区の分割に当たっては、一、分割により設定される各選挙区の人口及び将
 来人口が、配分定数との関係においてなるべく
 均衡のとれたものとなるようにすること二、行政区域を尊重し、この区域を分割すること
 とならないようにすること三、分割後の選挙区の区域が、それぞれ地勢、交
 通、産業、行政的沿革等諸般の事情を考慮して
 合理的なものとなるよう定めること四、分割後の選挙区の区域が、それぞれいわゆる
 拠点を中心として地域的なまとまりを示すこと
 となる等社会的経済的観点からも地域的一体性
 を保持することとなるよう配慮すること
 これらの諸原則を基本とし、かつ、地域の特殊性を勘案して分割いたしたのであります。
 以下、各選挙区の分割について特に留意した事項について申し上げます。
 埼玉県第一区については、それぞれ議員定数三名の選挙区に分割することといたしておりますが、分割に当たっては、特に選挙区の形状、荒川による一部地域の分断という特殊な地理的事情、南北両地域の拠点を中心とする地域的一体性の事情と将来人口の推移による人口の均衡化に重点を置くとともに、道路交通の事情、行政的沿革等諸般の事情をも考慮して定めたのであります。
 千葉県第一区については、議員定数四名と三名の選挙区に分割することといたしておりますが、分割に当たっては、南北に長い選挙区の形状を考慮して特に人口の均衡化に重点を置き、南北両地域の交通の事情、社会的経済的一体性の事情をも考慮して定めたのであります。
 東京都第七区については、それぞれ議員定数四名の選挙区に分割することといたしておりますが、分割に当たっては、人口の均衡化を図るとともに、あわせて地勢、行政的沿革と交通の事情、社会的経済的な地域的一体性の事情等を考慮して定めたのであります。
 神奈川県第一区については、それぞれ議員定数四名の選挙区に分割することといたしておりますが、分割に当たっては、人口の均衡を図るとともに、あわせて行政的沿革、地勢等の事情と社会的経済的な一体性の事情をも考慮して定めたのであります。
 神奈川県第三区については、それぞれ議員定数三名の選挙区に分割することといたしておりますが、分割に当たっては、相模川がこの区域を縦断していて自然の大きな境界線をなしているという特殊な地理的事情に重点を置くとともに、行政的沿革、社会的経済的な一体性の事情をも考慮して定めたのであります。
 大阪府第三区については、議員定数四名と三名の選挙区に分割することといたしておりますが、分割に当たっては、人口の均衡を図るとともに、淀川がこの区域を縦断していて自然の大きな境界線をなしているという特殊な地理的事情、行政的沿革、社会的経済的一体性の事情を考慮して定めたのであります。
 なお、分割後の各選挙区の名称については、改正されない選挙区の名称については変更を加えないこととする方針に立ち、現行の各選挙区の編成順位に従い、それぞれその順位により名称を付することといたしたのであります。
 以上が衆議院における修正の概要であります。何とぞ御賛同下さいますようお願い申し上げます。
#11
○委員長(中西一郎君) 次に、同じく修正案提出者衆議院議員山田芳治君。
#12
○衆議院議員(山田芳治君) ただいま議題に供されました公職選挙法の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正のうち、選挙運動用の通常はがき及びビラ、機関紙誌の頒布、新聞による政策広告の公営等に関する事項につきまして趣旨並びにその内容の概要を御説明申し上げます。
 本年四月八日、政府は、衆議院議員の総定数及び各選挙区別定数の是正、供託金の引き上げ、選挙公営の拡充、寄付、文書図画の掲示及び機関紙誌等の頒布の制限の強化、連座制の強化等を行うため、公職選挙法の一部を改正する法律案を提出したのであります。これは、最近の選挙における実情にかんがみ、公正で金のかからない選挙を推進する見地からは一定の前進であると思います。しかしながら、この法案ではまだ不十分な点があり、また現在の実情に即しないと考えられる部分がありますので、これらの点について、公正で金のかからない選挙を実現するという趣旨の徹底を期することといたした次第であります。
 次にこの修正の内容について御説明いたします。
 第一に、選挙運動のビラの頒布に関する事項であります。
 現行法では、選挙運動のために使用する文書図画は、通常はがきのほかは頒布することができないこととされておりますが、候補者が行う選挙運動の手段を拡充し、有権者の選択の判断に資するため、使用できる通常はがきの枚数を増加するほか、国会議員の選挙に限り種類、枚数及び頒布方法等につき制限を加えた上で、選挙運動用のビラの頒布をすることができることといたしました。
 第二は、選挙公営の拡充に関する事項であります。
 政府案は、国会議員の選挙においては、選挙運動用自動車の使用及びポスターの作成を一定の限度内で無料でできることとしているほか、確認団体の新聞による政策広告も一定の限度内で無料としておりますが、国会議員と知事の選挙について公費負担による通常はがきの枚数を増加するとともに、国会議員の選挙について選挙運動用のビラを無料で作成することができることとし、公営のより一層の拡充を図ることといたしました。
 また、政府案では、確認団体の新聞による政策広告の回数について、所属候補者数に応じて差異を設けることとしておりましたが、これをいずれの確認団体も平等に四回とすることといたしました。
 第三は、公職の候補者等の寄付の禁止に関する事項であります。
 政府案では、公職の候補者等が選挙区内にある者に対してする寄付は、政党に対してする場合等特定の場合を除き、全面的に禁止することとしておりますが、寄付をする公職の候補者等についてのみ規制があり、寄付を受ける側についての規制がないので、何人も公職の候補者等に対して選挙区内にある者に対する寄付を勧誘してはならないし、また、親族を除いては寄付の要求をしてはならないものとすることといたしました。
 第四は、新聞紙の頒布の規制に関する事項であります。
 現行法では、選挙期間中に選挙に関する報道評論を掲載できる新聞紙は、当該選挙期日の公示または告示の日前一年以来引き続き発行するものであることが必要条件の一つとなっておりますが、新聞の実態によっては、このような制限を設けることが必ずしも適当でないと考えられるものもありますので、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙についてはこの条件を緩和することとし、六カ月以来引き続き発行するものであれば、いわゆる適格紙となり得るものといたしました。
 第五は、機関紙誌の頒布の制限に関する事項であります。
 政府案では、選挙に関する報道評論を掲載した確認団体の届け出機関紙誌の本紙の頒布については、選挙運動の期間中及び選挙の当日においては、定期購読者以外の者に対しては有償でする場合に限ることとしておりましたが、機関紙の性格、実情にかんがみ、本紙については、現行法どおり通常の方法で頒布できることとするとともに、通常の方法の定義を明らかにすることとして選挙の期日の公示または告示の日前六月以来平常行われていた方法で、その間に行われた臨時または特別の方法を含まないことといたしました。
 また、政党・政治団体の機関紙誌の号外等については、政府案では選挙に関する報道評論を掲載したものは選挙期間中その頒布を禁止することといたしておりますが、この改正規定の趣旨からすれば、当該選挙区の特定の候補者の氏名またはその氏名が類推されるような事項が記載されているものは、選挙に関する報道評論を掲載している号外等と同様に考えるべきものと思われますので、選挙期間中その頒布を禁止することといたしました。
 以上が衆議院における修正の概要であります。何とぞ御賛同下さいますようお願い申し上げます。
#13
○秋山長造君 委員長、ちょっと議事進行について一言。
 いま衆議院のお二方から修正内容についての御説明があったんですが、この内容が多岐にわたっておる、しかもそれぞれの問題が非常に重大な内容を含んだ修正でございます。したがいまして、これだけの修正について修正部分の説明の印刷物ぐらいは配ってくださらなければ、これはいま御説明されたことをただ耳でじっと聞いておって、それで全部頭にたたみ込める人は私はないんじゃないかと思うんですね。参議院へ回ってきてからもうすでに十日もたっているのにこれだけの印刷物を準備してないなんということははなはだ不満ですよ。審議をしていくのにこれ非常に困りますよ、質問するといってもね。これ一体どうなっているんですか、その点は。ちょっと私全然ないというのは……。
#14
○委員長(中西一郎君) ただいまの秋山委員のお尋ねでございます。委員部からもいま話がありましたんですが、後刻、はなはだ申しわけないんだけれども、後刻印刷もできるようでありますが、配付申し上げます。
 後刻お配りすることで御了解いただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(中西一郎君) 御異議ないと認めます。
    ―――――――――――――
#16
○委員長(中西一郎君) 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案(参第一八号)秦豊君外二名発議を議題とし、発議者秦豊君から説明を聴取いたします。秦豊君。
#17
○秦豊君 それでは社会党提案の政治資金規正法改正案、これの趣旨と具体的な幾つかのポイントにつきまして御説明を申し上げたいと思いますが、すでに去る六月九日の参議院本会議におきまして提案を終了いたしておりますので、本委員会におきましてはいわば総論的な部分はあえて割愛をし、具体的な幾つかの項目について各位に御説明を申し上げたいと存じます。
 まず、わが党提案の改正案最大の眼目は政治献金の制限についてであります。つまり会社等営利企業の法人団体は、わが党改正案によれば、一切政治献金はできないことにし、そのことによって金権政治あるいは政治腐敗の禍根を断ち切ることをもって最大の眼目といたしております。ただし、労働組合の政治的な寄付につきましては、会社等の寄付とは全くその内容と動機と次元が異なるものでありますから、これらの制限からはあえて除外をいたしております。つまり、会社は商法等で明らかなように、株式の金額あるいはその総額を設立の際の重要な要件としておりますように資金集団であります。営利事業を営むことが最高の目的であります。したがって、金の集団としての法人を一律に政治に参加させるということが今日のような金権政治の弊害の起因になっているという認識に立っております。しかるに労働組合の場合には、憲法二十八条によりまして労働者、つまり人の集団として特別に団結権、団体行動権等を保障され、その集団の力によってみずからの地位の向上を図ることを許されております。しかも憲法で保障されておりますこうした諸権利は、むしろ働く者が密接に政治に関与しなければ十分には達成できないものであります。したがって、営利目的の会社等の企業と労働組合とは政治に対するかかわり方、かかわる部面において本質的に違っていると言うべきでありましょう。また端的に申しまして、政治という行為は自然人たる人が行うものであり、この意味からしましても、人の集団である労働組合が政治に参加することはむしろ当然であり、このことがむしろ民主政治発展の大きな契機をなすものと考えます。
 次に、政治資金を、いわゆる透明度を高めるという問題についてであり、そのことによって有権者の信頼を回復するという問題でありますが、この面では政党及び協会その他の団体、つまり政党やいわゆる派閥の政治資金の明朗化、言われているガラス張り化には特に留意をいたしまして、報告の義務をことさら厳格にするための改正を行っております。たとえば、すべての収入支出について報告する義務があることを明記するとともに、寄付については年間一万円以上の寄付をした人は氏名、住所、職業、金額等を報告しなければなりません。さらにまた、政党の党費、いわゆる派閥の会費等につきましても明朗化のための報告義務を規定いたしております。もちろん本来的に申しまして、政党の党費と派閥の会費は性質は全く違っておりまして、同列に論ずべきではないとも言われますけれども、法律上の概念としては、党費と金費の区分は必ずしも明確ではなく、やむを得ず同列に置きまして、年間五十万円以上の党費、会費は寄付と同様に氏名、住所、職業、金額等を報告することを義務づけたわけであります。さらに、政党及び協会その他の団体は、当然これらのための帳簿を備えつけ、収支に関する必要な記載を行うことが義務でありまして、自治大臣、中央選挙管理会または当該選挙管理委員会が必要であると認めるときは報告を求め、あるいはまた資料の提出を求めることができることにいたしております。
 次の重点、つまり政府案に比して重点は罰則の強化についてであります。福田自治大臣御提案の政府案は、寄付の制限額を犯しまして、高額の寄付をいたしましてもわずかに罰金は二十万円という実効性、現実性のはなはだ乏しいものになっておりますけれども、わが社会党提案の改正案は、政治献金の制限に違反をした者は二百万円以下の罰金に処することにし、その他の罰金につきましても、たとえば本法二十二条の外国人または匿名寄付の受領禁止規定の違反につきましても、現行は五千円以上十万円以下の罰金と、こうなっておりますけれども、これを五万円以上百万円以下の罰金に処するといたしております。さらに、二十五条の虚偽の記入等のいわゆる報告違反につきましても、現行は五千円以上十万円以下の罰金となっておりますものを、五万円以上百万円以下の罰金に改めるなど、総じて十倍にこれを引き上げ、その実効性を一挙に強めた次第であります。
 以上、具体的なポイントに触れまして法案の概要を御説明申し上げたわけでありますが、議会政治の全体的な前進と浄化のために何とぞ各位の御賛同をお願い申し上げまして提案理由の説明を終わります。
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#18
○委員長(中西一郎君) 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案(参第二八号)、峯山昭範君外一名発議を議題とし、発議者から趣旨説明を聴取いたします。峯山昭範君。
#19
○峯山昭範君 私は公明党を代表して、ただいま議題となりました政治資金規正法の一部を改正する法律案の提案理由とその改正点の要旨について御説明申し上げます。
 現行の政治資金規正法のもとで会社その他の団体の政治活動に関する寄付が、政治の腐敗に結びついてきていることは国民の周知するところであります。
 わが党は従来から、政治の姿勢を正し、国民に信頼される政治を推進するため、政治資金の規制を強化することこそ、真っ先に実現すべきことを政党の責務であるとの観点から、政治資金規正法の改正を強く政府に要求してきたのであります。
 しかるに政府・自民党は、みずから求めた第五次選挙制度審議会の答申すら骨抜きにした政府案を提出して、みずから改正を阻止したのであります。
 特に最近の会社、団体等による政治献金は増加の一途をたどり、公開の原則を死文化した現行法の中で政治資金の透明度はますます悪化して、財界と政界の癒着に対する国民の不信感を高めております。
 したがって、会社その他の団体の政治活動に関する寄付を禁止し、あわせて政治資金公開の趣旨を徹底させることと、収入及び支出に関する報告等の合理化を図る必要があります。
 以上がこの法律案を提出する理由であります。
 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
 第一に、政治活動に関し寄付ができる者は、政党のほかは、個人に限るものといたしました。また、善意の自発的な個人献金を促進させる趣旨から、一件一万円以下の寄付については、匿名等による場合もこれを認めることといたしました。
 第二に、個人が政治活動に関してする寄付についても、一人年間百万円を限度としました。なお、党費または会費名儀で当該制限額を潜脱することを防ぐため、法人が納める党費または会費はその全額を寄付とみなすこととし、献金はできないようにしました。
 第三に、政党、協会その他の団体の収支に関する報告書は、その代表者等を届け出るに当たって、党則、規約等、その団体がいかなる団体であるかを示す文書を提出させ、これを告示することといたしました。
 第四に、政党、協会その他の団体の会計帳簿に記載すべき事項及び選挙管理委員会への収支に係る報告書に記載すべき事項は、すべての収入、支出にわたって行なうこととし、現行法では、協会その他の団体は寄付以外の収入は除外されている。また、寄付以外の収入は、その基因となった事実についても報告させることとしました。さらに当該報告書等には、会計帳簿等についての公認会計士の監査意見を記載した書面を添付させることといたしました。
 第五に、政党、協会その他の団体が引き続き二回、その収支に係る報告書の提出を怠ったときは、以後の寄付の収受、支出を禁ずることといたしました。
 第六に、選挙管理委員会に報告を要する寄付、支出等の一件金額の限度を、一万円を超える金額に引き上げることといたしました。
 その他、これらの改正に伴う所要の規定の整備をいたしました。
 以上が、この法律案を提案いたしました理由、及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
    ―――――――――――――
#20
○委員長(中西一郎君) 続いて、公職選挙法の一部を改正する法律案、第七十四回国会(参第五号)、内藤功君外一名発議、及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(参第二七号)、岩間正男君外一名発議を一括して議題とし、発議者から順次趣旨説明を聴取いたします。内藤功君。
#21
○内藤功君 私は日本共産党を代表して、わが党国会議員団提出による公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案の提案理由とその改正点の要旨について御説明申し上げます。
 初めに、公職選挙法の一部を改正する法律案について申し述べます。
 そもそも、選挙制度は議会制民主主義の根幹をなすものであり、主権者たる国民の意思をいかに正確に議席に反映させるかを保障するものでなくてはなりません。
 日本共産党は、公職選挙法第一条に明記されるごとく、「その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によって公明且つ適正に行われること」を実現するため、本改正案を提出した次第であります。
 昨年行われた参議院議員選挙や、本年の一斉地方選挙で国民の厳しい批判を受けた企業ぐるみ選挙は、選挙の公正を害し、腐敗させる選挙犯罪の最たるものであります。
 すでにわが党の調査や、内部告発で明らかにされたように、業務命令などで従業員を特定候補の後援会に加入させ、ノルマの割り当てまでして集票させる、あるいは中小零細の下請企業などにも、こうした理不尽な選挙活動を押しつけるなどの企業ぐるみ選挙の実態は、国民一人一人の自由な意思による投票を不可欠の基礎とする議会制民主主義を根底から脅かす悪質な社会的、集団的犯罪と言わざるを得ません。公職選挙法第一条の精神にも照らして、明白に違法性を持つ企業ぐるみ選挙は法的措置をもって禁止すべきであります。
 さらに、言うまでもなく買収、供応などの悪質選挙犯罪が選挙の公正を犯し、ひいては議会制民主主義の根幹を揺るがすものであること、したがってこうした悪質な選挙犯罪は断固として取り締まらなければならないことは自明の理であります。
 現行公職選挙法の連座制の適用は、裁判を意図的に長期化させることなどの事情も伴って現在までその実効はほとんど上がっておりません。
 選挙の公正を確保するためには、選挙を腐敗させている金権・企業ぐるみ選挙の根絶と、買収など悪質選挙犯罪者を厳しく処断する法改正が急務であります。
 これが公職選挙法の一部を改正する法律案の提案理由であります。
 次に、改正点の要旨を説明いたします。
 改正点の第一は、第二百二十四条の二として「(雇用、取引関係を利用して選挙運動をさせる等の罪)」を新設し、また現行二百二十一条第一項第二号の利害誘導罪の条文に「雇用、取引」の二語を加え、あらゆる形態の企業ぐるみ選挙の禁止とその罰則を設けた点であります。
 第二は、連座制の強化の問題であります。第二百五十一条の二第一項第二号の連座を受ける出納責任者の範囲について、法定選挙費用の四分の一以上支出した者を含むこととし、同項第三号、地域主宰者について二個以上に分けられた選挙区の地域のうち一または二以上の地域を主宰した者としてその適用対象範囲を広げ、同項第四号、連座の適用を受ける者として公職の候補者の父母、配偶者、子、兄弟姉妹のほかに候補者と同居している四親等内の親族を加え、父母、配偶者、子、兄弟姉妹については同居の要件を削除することとしております。
 また百日裁判の趣旨を生かすために、現行第二百十一条一項、二項を削除し、総括主宰者、出納責任者などの選挙犯罪による有罪判決が確定すれば、当選無効訴訟を行わなくとも当選人は失格することとし、その他連座制の適用により当選人が失格した場合、その当選人が任期内であるならば、いつでも次点者が繰り上げ当選することなどが改正点であります。
 第三は、買収など悪質選挙犯罪者について、初犯であっても公民権の停止を十年間とするよう第二百五十二条三項を改正し、悪質選挙犯罪の防止を目指した点であります。
 その他必要な法文上の整理を行うこととしております。
 以上が本改正案の要旨であります。
 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由と改正点の概略を説明申し上げます。
 今日、財界、大企業と一部政界の、政治献金を通じた癒着関係が、政治の腐敗をもたらす最大の根源であることは、すでに国民周知の事実であります。これは、政治が、大企業などの大口献金者の意思に左右されるためでありますが、その実例は、私鉄運賃値上げ、電力料金値上げの際の、これらの大企業からの、政治献金の急増ぶりなど枚挙にいとまがないほどであります。
 このような自民党を中心とする一部政界と財界、大企業の腐敗した癒着関係を断ち切ることなしに、国民本位の政治を実現する道はあり得ないのであります。
 また、労働組合の政治献金を認めることは、事実上、法律によって組合費からの特定政党への政治献金を合法化することに通ずるものであり、これは、憲法で保障された個人の思想、信条、政党支持の自由という基本的人権を侵害することにならざるを得ないのであります。
 日本共産党は、創立以来一貫して、財界や大企業から献金を受けたことのない政党であります。今日、政治腐敗の根源を断ち切るためには、会費、賛助費、資料頒布代など、さまざまな名目や口実によって企業、労組など団体献金の道を残そうとする一切の試みに反対し、政治献金は文字どおり個人に限る立場にきっぱりと立つ必要があると考えるものであります。
 さらに、国や公共企業体などと特別な利益関係を持つ会社などの役員については、個人としても政治献金を禁止するなど政治腐敗に結びつく原因を除去する必要があると考えるものであります。
 これが、本改正案を提案する理由であります。
 次に、改正点の要旨について御説明いたします。
 改正点の第一は、政治腐敗の根源とも言うべき会社、労働組合などすべての団体の政治献金を禁止し、政治活動に関する寄付は個人に限るとした点であります。また、賛助費、維持費、資料頒布代など、いかなる名称をもってするも、実質上の政治献金は寄付とみなし、脱法的献金を規制することとしております。
 第二は、従来、政党以外の協会その他の団体は寄付と支出だけ届け出ればよいとしていた規定を改正し、協会その他の団体にも政党と同じく一件一万円を超えるすべての収入と支出の会計帳簿記載と収支報告書の提出を義務づけたことであります。
 第三は、事実上の政治献金を会費という名目によって隠蔽してきた脱法行為を防止するため、年額三十万円を超える党費、会費については、その者の氏名、住所、職業、金額、寄付年月日の会計帳簿記載義務及び報告書による届け出義務を課することとしている点であります。
 第四は、国や公共企業体、地方公共団体などと特別な利益を伴う関係を持っている個人及び会社などの法人の役員は、個人としても政治献金の拠出を禁止し、政治腐敗の根源を完全に断ち切ることとしている点であります。
 第五は、企業、労組など団体の脱法的献金を規制するため、匿名の寄付禁止を、選挙に関する寄付から政治活動に関する寄付にまで広げた点でありますが、わが党案は、政府改正案のごとく政治活動に関する匿名寄付の全面禁止という非現実的立場をとらず、国民の自発的意思に基づき、個人的には何の見返りも期待しないまさに浄財とも言うべき少額の匿名寄付については、これを積極的に認める立場から、一件一万円以下の匿名寄付については、これを禁止規定から除外している点であります。
 その他罰則の整備など必要な改正を行うこととしております。
 以上が、日本共産党提出の公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案の提案趣旨及び改正の要旨であります。
 何とぞ、慎重審議の上、委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)
#22
○委員長(中西一郎君) 以上で趣旨説明聴取は終わりました。
#23
○委員長(中西一郎君) 引き続いて、公職選挙法の一部を改正する法律案(閣法第六〇号)及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(閣法第六一号)の両案を一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
#24
○戸塚進也君 私はトップバッターを承りまして、ただいま上程されました両法案につきまして、自治大臣初め政府関係者にお尋ねをいたすわけでございますが、きょうは何分にも時間が遅くなっておりまして、きょうは他党の先輩も質問に立たれるようであります。一時間の予定をいただいておりましたが、わが党理事さんから、謙譲の美徳を発揮せよということでございますから、御通告を申し上げました内容のうち約半分は次回に譲らしていただきまして、おおよそ三、四十分で質問を終わりたいと思いますので、何とぞ、大臣もそのつもりで議事進行に御協力をいただきたいと存じます。なお、ただいま秋山委員からもお話がありましたように、この両法案はまことに重要な法案であります。一つの法案でも二カ月、三カ月と慎重に審議をしたいというくらいの法案でありまして、両法案をごちゃごちゃにお尋ねいたしますと、私自身の頭の悪さからわからなくなってしまいますので、きょうは一問を除いて公職選挙法についてのみお尋ねをいたしたいと思います。
 最初に、両法案を通じまして自治大臣にお尋ねをいたすわけでございますが、今回御提案いただきまして、ただいま趣旨の御説明もいただいたわけでございますが、特に大臣の御心境として、今回のこの両法案を成立させたいと心から願っている最大の理由。そして衆議院の審議を通じて明らかにされたところの問題点並びにそうしたことを踏まえて今後この両法案についてどうした問題が課題として残されているか。さらに、本参議院の特別委員会の審議を通じまして、与野党が合意した内容であるということであるならば、さらにこの両法案について政府として修正に応じていく御用意があるかどうか。さらに、この両法案につきましては、これは全く一体のものであるというふうにお考えになっていらっしゃるのか、これはまた、もちろん内容は政治活動についての問題でありますけれども、やはり法律はそれぞれ意味が違うわけでございますから、必ずしも一体でないと考えていらっしゃるか。大臣は両法案について速やかな御採択をというお話でございましたから、これ以上お尋ねするのは酷かもしれませんが、もう審議日数はあと十七日しかないわけであります。この十七日の間にかりに本院で審議をいたしましたといたしました場合でも、かりにもしどちらかということになった場合には、大臣はもし甲乙をつけられるとしたならば、この両法案についてどちらを甲でどちらを乙と考えていらっしゃるか、お尋ねをいたします。
#25
○国務大臣(福田一君) お答えを申し上げます。
 今回この両法案を出しました意味は、最近において金のかかる選挙の実情にかんがみまして政党政治の現状に国民の世論が沸き上がってまいりました。また公正な選挙の実現と政治活動の公明や公正を図ろうとする趣旨から行おうとするものであります。その意味で相互に関連いたしております。相互に関連するものでございまして、両改正法案がともに行われることによって所期の目的を達するものであると考えている次第であります。したがって両法案ともぜひ可決成立させていただきたいと考えておる次第であります。
 なお、この法案について修正の問題を提案されたわけでございますが、私はこの法案を出しました趣旨につきましては、衆議院におきましても、参議院の本会議におきましても、皆さま方の御審議によって公正な修正内容が一致してでき上がるということであれば、これはもう修正に当然応じなければいけない。選挙というものはお互いに土俵づくりをするようなものでございますからして、そこで、自分はこういう土俵でなければいやだとか、自分はこうだとかというようなことで争っておったんではなかなかその土俵づくりができません。やはりしかし、最大の多数のお方が、まあいわゆる多数決の原則に従わないわけにはいきませんけれども、しかしお話があれば、そういうことで決まればこれは修正に応ずべきであると思っております。
 まあ最後に、あなたが一体のものかどうか、分けるとしたらどっちの方を重視するかということでございましたが、私は両法案とも一括して可決をしていただくというか、認めていただきたいというかたい決意で提案をいたしておるわけでございます。
#26
○戸塚進也君 おおよそ大臣の御心境はわかりましたが、先ほどお尋ねした中で、今後に残された課題、つまり三木総理も予算委員会等を通じて野党委員の質問に答えて、この法案は必ずしも一〇〇%ではない、しかし一歩一歩前進するということが、これがやはり総理の念願であり課題だと、願いだと、こういうふうにお話があった。そこで、総理のその一〇〇%ではない、七〇%はいいとしても、三〇%、四〇%足らないんだというその課題というものを大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるか。
#27
○国務大臣(福田一君) これは総理の考えておられる内容自体私がそんたくするわけでございますからして、必ずしも全部を申し上げるということはできないと思いますけれども、たとえば公選法の場合におきましても、総理は、できるならば個人献金に限りたいという一つの私は理想を持っておるんだと、しかし、現在の政治の実態から見て、にわかにこれを行うことはできないというのであれば、一応この程度のものにしておいて、五年後には見直しをするというこの法案になっておるわけでありまして、こういう点が一つはこの政治資金の問題について総理が言われておった大きな問題点ではなかろうかと思うんであります。
 それから、公選法の問題でございますが、これもまたこの定数是正の問題がございます。衆議院の定数是正は数というものを中心にしてやりましたが、この次にこういうようなやり方でできるかというと。もう入れる議席がないんでありますから、こういうやり方はできるわけではございません。一方総理が考えておった参議院の問題では、これはやはり参議院制度というものは、地方区と全国区というものが最初からございまして、そして地方区については、何と言いまするか、一種の地域を尊重するという意味も入っておると思うのでありますが、しかし、それならば人口の問題を全然考えないでいいかということになれば、それも考えたいというお気持ちがあると私は思うんでありますけれども、これらの問題については、まだ参議院の皆様の一致した意見が出ておりません。衆議院の定数是正は、御案内のごとく、五党一致で二十名増員ということが決まったわけでございますからして、これはもう当然認めなければならないという趣旨で提案をいたしておるのであります。また、全国区の場合におきましても、これを拘束式の比例代表制にするか、いわゆる非拘束のものにするかということについて、比例代表制の問題も考えたいという意向が、まあこれは自民党内に相当の――参議院にあったわけでありますが、これもまたまだ意見が一致しておりません。ましてこれが各党との間において意見が一致したということもないわけであります。したがって、これらの問題を考えてみますというと、これからもいろいろ――これは一部を述べたにとどまりますけれども、私は、選挙法というようなものは、たとえばことしでき上がって改正ができても、必要があれば私はまた来年やって決して悪いとは思っておりません。それは一歩一歩前進するというたてまえに立っていきませんというと、いままでは常に政治資金の問題にしても公選の問題にしても、議論ばっかりやっておりまして、十年一日のごとく議論をしておったということであって、さらに前進をしておらない。われわれから見ますというと、必ずしもこれが十分であると言い切れるかどうか、これはなかなか問題があります。しかし、これがまず第一歩であって、これからまずスタートをして、今後順次やはり実情に応じ、また理想に近づくように努力をしていくというのがわれわれの考えであり、総理のお考えであると考えておるわけであります。
#28
○戸塚進也君 それでは公選法についてお尋ねをいたします。
 総理は、六月十二日の参議院の予算委員会におきまして、できれば参議院選挙制度の是正も衆議院選挙制度と同時に今国会へ出したかったと、こういう御答弁をしていらっしゃるわけであります。そこで、その出したかったと言われておった総理の考えておられる、言うならば政府として提案を意図していた参議院の選挙制度というものはいかなるものであったか。また同時に、参議院の問題になっております地方区定数是正につきましては、次の選挙までに結論を出したいという総理の答弁がございます。これは非常に私ども関心を持っているわけでありますが、次の選挙までに結論を出したい、結論という意味は、これは現状のままということもこれも結論の中に含まれるのかどうか、明快に御答弁をいただきたいと思います。
#29
○国務大臣(福田一君) 総理が言っておられる意味でございますが、参議院の選挙制度については、全国区についても種々問題が指摘されておりますし、また地方区についても定数是正の問題がありますが、これらは相互に関連をする問題であるので、政府としては、まあ総理としては、基本的には全国区、地方区あわせて参議院の選挙制度のあり方を検討すべきであるという考え方に立って、今回の改正案を取りまとめます段階でいろいろ検討されたんでありますが、参議院の各党の間においてもまだ結論が出ず、また与党内部においてもいろいろ異なった意見があるということはあなたが御承知のとおりであります。言うまでもなく、事柄は非常に重要な問題でございますから、十分論議を尽くさなければならないのでありまして、議論を尽くさないままに取りまとめますことはかえってよくないと考えられまして、なお引き続いて検討することとして、改正案には盛り込まなかったのでございまして、したがって、政府案としてお示しできるものはまとまらなかったわけであります。しかし、重要な課題であり、結論をいつまでも延ばしておいてよいものではないので、総理も述べていられるように、慎重は期さなければならないが、次の参議院議員選挙までには結論を出したいと考えておられると思うのであります。しかし、これは結論を出すには皆さんの御意見を十分に取り入れて、できるならば一致するようにしていただきたいと思うんでありまして、これが、ただ一党だけが主張するとか、あるいはまた二党だけで話がついたとかということでやっていいかどうかということは、いわゆる土俵でございますから、問題が非常に多いと考えておるのでありますが、総理は決断として、現状のままでいいというような決断をされるとは私は考えておりません。参議院の地方区の定数是正の問題も、いまあなたがおっしゃった意味で、どういうことにするかということでございますが、先ほど申し上げたところで御理解をしていただきたいと思うのであります。
#30
○戸塚進也君 ただいまの大臣の御答弁は、現状のままというのが結論ということは考えられないと、こういうふうに解釈してよろしいですか。
#31
○国務大臣(福田一君) 総理が決断をする材料源として、もし皆さんが現状のままでいいという結論をお出しになれば総理は現状のままでいいという結論をお出しになると思うんでありますが、総理は皆さん方の御意見を十分にしんしゃくした上で、その上でこの決断を下されるであろうということを私は申し上げたわけでございます。
#32
○戸塚進也君 大臣、再来年はまた参議院の選挙がやってまいりますね。そこで、国会の審議はまあ通常国会、年に一回ずつでございます。すると再来年の選挙を前にした、直前にした国会で参議院の選挙制度をかちゃかちゃ動かすというのは、これはいろいろな面で問題があろうかと思うんですね。まあ私の個人見解。そうすると勢い次期の国会ということが非常にやはり私たちは関心が深くなるわけです。政府の御方針を承っておくわけでございますが、参議院全国区制度並びに地方区の定数是正等を含んだ公職選挙法の改正案、これを次の通常国会に政府としてまた前進した形で御提案をされるという御方針が現在あるのか、あるいは絶対与野党が全部で一致しなければ出さぬと言うのか、それとも一党ではなくても、まあ大体の数の政党が合意に達したならば、次の国会にも出しましょうという御方針なのか、この点を承りたいと思います。
#33
○国務大臣(福田一君) まあ御質問のように、次の参議院の選挙を考えたときに、来国会――今国会はもうこれは無理でございますが、来国会にどうするかということは、非常に大きなわれわれの関心事でもあります。できれば私は皆さんの合意が得られるならば、これは改正をしたいと思いますが、その場合、いまあなたの御質問にお答えするならば、各党が一致してこういうふうにしたいということであれば、必ず提案をいたします。多数の党が一致した場合にどうするかということは、そのときの案の内容について政府として、これがよろしいかどうかという判断をさしていただいた上で、提案することになると思うんでありまして、いまここでにわかにお答えすることは困難かと存じます。
#34
○戸塚進也君 大臣、先般統一地方選挙が行われたわけであります。そこで、この各地方議会において、その選挙を前にして定数是正が行われたことでありますが、これは選挙部長からも若干お答えいただきたいわけでございますが、その場合に、私が聞くところによりますと、必ずしも定員をふやしたばかりの地方議会はない。そうばかりではない。財政問題あるいは定数、人口の問題等を考えて、逆に大幅に減少させたというふうな議会もあるように聞いております。また、そうしたことに対して地域住民の世論というものが非常に賛意を示した。そればかりではない、住民運動として議会の定数を減らせというような運動すら最近は起こっているという状態であります。その中で、今回は衆議院の定数の増が盛り込まれているわけでございますが、もちろんこれは与野党一致ということで、わが党の先輩の方々も頭をしぼられた結果でございますからけちをつけたくはありません。しかし、そうした現在の世論を考えてみますと、国会ばかりがただ定数をそのたびごとにふやしていくと、こういう考え方に対しては、これは歳費の問題でもよく言われますが、国会議員の定数をふやすことばかりは賛成だが、減らすこととか、あるいは現状の定数の中で是正するということについては、なぜ国ではやらないんだと、むしろ国がそういうことを見本を示すべきではないかというような世論も一部にあるように私は思います。今回の定数増がお手盛りだと言われなけりゃいいと、私は思うわけでございますが、この辺について、今後のこうした国会議員の定数を考える場合に、大臣はどのようにお考えになるか、承っておきます。
#35
○国務大臣(福田一君) 大変正しい御意見をお述べになったと思うのでございまして、これは定数の問題を考えるときは、国政をどのような数にして、そうして選挙を行ったがいいかということは、これは私は当然考えていいんであって、増減の問題、すなわち減の問題も考えてしかるべきであると思うのでございます。
 それでは、この次にはどういうふうにして出すのかと言われると、そこはまあなかなか、いろいろそうは言っても、実を言うと増の希望の方が多いんでございまして、大体が、なかなか減の方の希望は少ない。たとえば、イギリスなどの場合にいたしましても、人口は減っても、やはり定数は減らさないというようなことをしておるところもありまして、これはまあ地域代表ということを考えるせいもありますけれども、必ずしも理論と言うか、筋論だけでは政治が動かない場合もある。そう言うと悪いけれども、衆愚政治になる可能性なしとはしません。しかし、そこいらは、余りひどいものであれば、私は、いやしくも政府を担当している限りは、これに毅然とした態度で臨んでやはり正しい姿にもっていくようにいたすべきものかと考えております。
#36
○政府委員(土屋佳照君) 実情でございますが、御承知のように、地方公共団体の議会の議員の総定数は、地方自治法で人口に応じて段階的に定められておるわけでございますから、人口が減少すれば自動的に減少するということになる、そういった仕組みになっておるわけでございます。さらに、その住民福祉の増進のために、いわば最少の経費で最大の効果を上げ得るということとともに、その組織及び運営の合理化に努めるといった見地から、条例で法定の総定数というものを減ずることができるようにされておるわけでございます。まあ、こういった法の趣旨に沿って、具体的に総定数を条例で減少させるかどうかということは、お示しのように、地方公共団体がそれぞれの団体の事情とか、あるいは住民の意向というものを考慮いたしまして、自主的に決定すべき問題だと思うのでございますが、実は市町村にわたるまで、最近の細かい実情がまだ数字として手元にございません。ただ、都道府県の議会の議員につきましては、総定数を減少いたしておりますのは岐阜県と愛知県と大阪府と兵庫県の四府県であるというふうに聞いております。
#37
○戸塚進也君 大臣からも先ほど少しお話があったわけですが、今回衆議院の定数を二十名ふやしますと、もう衆議院の本会議場は全く超満員で、これは事務局もいま二十人ふえたらどうしよう、通路を減らしてどうのこうのと。これ以上ふやしたら国会議事堂を改築しなきゃならない。改築ぐらいは簡単なことだとおっしゃるかもしれませんが、歴史的なこの国会議事堂を、定員をふやしたということによって、満ぱいになったからこれを今度は建てかえるんだと、これは私はよほどの決意と、よほどの検討が必要だと思うんです。今後もさらにこのようにして、人口がふえましたとか何か理由にして、どんどん増加させる方針であるのか、大臣としてその点についてしかと承っておきたいと思います。同時に、衆議院の場合、法に基づいて国勢調査の結果でいろいろ変えなければならぬことはわかります。しかし、これはやはり減少したところは厳正に減員なら減員する、ふえたところはふやす、こういうような方法ができるはずであります。そうしたことを考えて、今後はそうした人口のアンバランスを是正するというような調整配分をするといいますか、そういう考え方にして、これ以上どんどんどんどんどこまでふえるのかわからぬというような形は私は好ましくないと思うが、いかがですか。
#38
○国務大臣(福田一君) 衆議院の場合につきましては、お説のとおり、そういうことがございます。すなわち、何といいますか、構造的にもう不可能である。したがって、この次の衆議院の定数問題を論ずるときには、増減を考えないわけにはいかないんじゃないかというふうに考えております。その場合には、選挙区の区割りの変更も伴わなければいけないということになるかと思うのでありまして、まあいろいろ問題点がここに起きてくるかと思うのであります。いまあなたのおっしゃった意味を参議院の場合に当てはめるべきかどうかということについては、参議院の特殊性もございますからこの点はにわかにお答えはいたしかねるが、われわれとしては、とにかく人口を全然考えないでいいというものの考え方で、この定数といいますか、区割りといいますか、こういう問題を考えていいとは考えておりません。
#39
○戸塚進也君 衆議院の小選挙区制、これはまあいろいろ各党によって意見が非常に違うところであります。私は、個人の見解として、あくまで個人の見解として、将来のわが国の選挙制度の理想像というのは小選挙区制にあるんじゃないか。もちろん野党、少数党、そうした形の方々に不利にならないように、死票がないように比例代表等を考えることは当然のことであります。しかし、いますぐにこれをどうこうと言うわけじゃありませんが、大臣はこの大臣個人的な見解で結構でありますが、衆議院の小選挙区制についてどのようにお考えになっておられるか、特にわが国の選挙制度の将来の理想と考えておられるか、それだけ承っておきます。
#40
○国務大臣(福田一君) 私は、この金のかかる選挙とか、あるいはまあ何かいろいろの選挙の腐敗とかいうような問題が起きてきておる。それからまた党運営をいたしてみましても、非常に党内に派閥ができたりいたしまして、それが運営上非常に大きなマイナス面を来たしております。こういう点から言えば政党選挙、政党による選挙というのが一番私はいいんだと思うんでありますが、その場合においても、やはり理想としては一人の選挙区ということで処理をしていくのが、私は、政治において党内の対立等もないし、それからまたその地域の住民の意思が一番よく代表されるだろうと思うんです、そこで一番よけいを取った人が当選するということですから。私は、やはり小選挙区制というものが、理想としては小選挙区制をとることが好ましいと考えております。
#41
○戸塚進也君 では、参議院の問題についてお尋ねをしたいと思います。で、まあ私は最近一年、国会議員になりまして、参議院議員になって一年、言われることは衆議院の二軍だとか、第二衆議院だとか、はなはだしい方においては参議院なんかなくてもいいではないかというような言葉を聞いて、その当事者としてまことに嘆かわしく、本来そうあってはならぬ、参議院はそれはもう衆議院よりももっと大事なんだと、国民にも、はた衆議院議員の方々にも評価していただけるように努力をしなければならんというふうに思っているわけであります。そこで、両院はそれぞれ特徴がなければいけない、その衆議院なり参議院なりができたときのその法制定の当時の理想に返って、衆議院は衆議院のあり方、参議院は参議院のあり方というものがなくてはならんと私は思うわけであります。で、そういう意味で、きょうは内閣法制局等からこの参議院選挙制度ができたときのいきさつも伺いたいと思ったんですが、もうお帰りになってしまった。また、時間もありませんから、これは後日にいたします。
 きょう承っておきたいことは、参議院の場合に、地方区と全国区というこの二つの異なる選挙の方法から選ばれてきた議員で構成される、それも三年ごとに改選をする、六年間解散がない、こういう特徴があるわけであります。そこで私は考えますのに、参議院の地方区の選出の国会議員の性格、これはやはりアメリカ初め先進の自由主義諸国のいわゆる上院に匹敵いたしまして、いわゆる地域代表だと、人口が何百万人だからといって厳密にこうするのじゃなくて、やはり一つの地区を代表した地域代表である。そして全国区というものは、これはまたそれとは違った全国的な職能別とか、あるいはまた学識経験等を非常に豊富に持ったりっぱな人材であるとか、そうした方々をミックスすることによって参議院というものを衆議院とはまた違った形で、国政を誤らしめないように、国民の幸せのためにがんばれというのがこの参議院選挙制度のできたゆえんではなかろうかと私は考えておりますが、大臣の御見解を伺います。
#42
○国務大臣(福田一君) ごもっともな御意見だと私は考えております。実を言うと、いまの形から見ましても、実際衆議院で決まったことがそのまま参議院で決められなければならないというものではありません。しかし、実際は政党政治ということから見て、職能代表的な、いわゆる政党の行き過ぎをチェックするというような行為が行われておらないことも事実でございます。これはいろいろの理由があるのでありまして、選挙をやる場合において、やはりある政党に属していかなければいかないということであるとか、あるいはその他まあそれは言っていいかどうかわからぬが、派閥の関係があるとか、いろんなことがありますけれども、いずれにしても参議院が衆議院の行き過ぎをチェックする府としてつくられたいわゆる初心が果たして守られておるかといいますというと、私は守られておらないように感じて残念でなりません。そういうような方向に一歩一歩でも前進できれば幸いであると思っておるわけであります。
#43
○戸塚進也君 その守っていない参議院の利も一人でございますから、大いに反省もいたします。
 そこで、先進諸国の二院制度、これはあらかじめ資料を各委員の方に配付していただきましたから、もうこれは御説明は必要ありません。時間がありません。
 そこで、この中で、非常に私が申し上げたいことは、たとえばアメリカの上院等の場合は、一つの地域、たとえば一つの州というものから出た議員、これは一人だ。そしてその一人は人口がたとえば三千万人あるような州でも、人口がまあ何十万人という州がありますかどうかわかりませんが、その差はもう相当開いている。この開きだけ、ひとつ現実にそうなっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
#44
○委員長(中西一郎君) ちょっとお待ちください。いま資料を配付したとおっしゃいましたが、御発言があってから配付しろということでお待ちしておりましたんですが、いま御発言がありましたので委員部に配付させます。御了解いただきたい。
#45
○政府委員(土屋佳照君) ただいま資料が配付をされておりますが、この中にはいまお尋ねの数字が入っておりませんので、その分だけお答えいたします。
 いまお話しのように、選挙区につきましては一州一選挙区で、各州は面積の大小とか人口の多少にかかわらず、二名の議員を選出しておるわけでございますが、一九七〇年のセンサス人口によりますと、人口最低の州がアラスカ州で約三十万人、人口最高の州はカリフォルニア州で約千九百九十五万人でございまして、六十六倍ぐらいの開きがあるわけでございます。
#46
○戸塚進也君 次に、また配付していただきました資料に基づいて伺いますが、前回は国勢調査は四十五年でございましたか、四十五年の国勢調査を仮に基礎といたしました場合に、現行の地方区の定数配分を考えましたときに、単純にこれは、だから別にその議論かどうこうじゃないんですが、単純に人口バランスだけについて論ずるということになるならば、一体どういう結果が起こるか。そして四十九年は国勢調査がありませんから、これは非公式でございますが、その数字はまた、さらに入れかわって、四十五年当時と自治省の推定で入れかわっておるのか、この点だけ簡単に。
#47
○政府委員(土屋佳照君) 現在は四十五年の国調人口が基礎になっておるわけでございますが、したがいまして、四十九年のそういった基本的な資料となりますような人口というものはないわけでございますけれども、たとえばこの四十九年の三月三十一日現在の住民基本台帳人口というものによりまして、各選挙区ごとの状況を見てまいりますと、現在、四十五年国調では福岡が六人区でございまして埼玉が四人区になっておるわけでございますけれども、この六人区である福岡よりも、四人区である埼玉の方が人口が多くなっておる、これは五十年の国調人口がどういうことになるかわかりませんけれども、いま申し上げましたような住民基本台帳人口で見ますとそういう状況が残っております。もちろん同じ選挙区、何と申しますか四人区なら四人区内での順序の逆転ということもあるようでございますが、いまのような定数が違うところでの逆転というのはそういう状況が見られます。
#48
○戸塚進也君 委員長に伺いますが、十五分から始めて五十五分までよろしいですか。
#49
○委員長(中西一郎君) どうぞ。
#50
○戸塚進也君 それでは大臣に、これまた小選挙区制――衆議院と同じような理想論という形でございますから、いますぐどうこうではありませんが、お尋ねいたします。
 先ほどの地域代表という考え方をするならばこういう考え方もあるのじゃないか、つまり参議院の地方区制度を改正する場合に完全に一人一区制にする。複数区でたとえば現在二人ずつ、改正四人というところについては、私は静岡県でございますが静岡県なら長い、非常に大きいです。ですから東西に半分に割るとか、そういう形にしていくのも、この地域代表という形を見るならば、あるいは将来の選挙制度として理想ではないかと、またそういう考え方もあり得るのではないかと思いますが、大臣いかがでございましょう。
#51
○国務大臣(福田一君) いまあなたのおっしゃったように、一つの、アメリカの議会において見られるように、完全な地域代表一名によって県を代表するというような考え方も私は一つの考え方であると思っております。しかし、これはなかなかにわかにそれで完全にいいと、ここで私は申し上げるだけのまだ勇気がございません。今後また勉強さしていただきたいと思います。
#52
○戸塚進也君 参議院の全国区制度について、ずばり一言でお尋ねいたします。
 参議院全国区において、大臣が最も改善を急務として考えていらっしゃる点は何でありますか。そして、私の個人見解としては、全国区に政党本位の政治を、あるいは死に票をなくすとか、そういう形を考えてみますと、比例代表制の導入を図るべきではないか。これは拘束、非拘束その他のいろんな方法があると思いますが、ともかく比例代表をして、いまのような現実の欠陥というものを改めて、より多くの国民の意思が国会に反映できるような制度に改善すべきではないかと考えますが、この点についてお尋ねをいたします。
#53
○国務大臣(福田一君) 御質問は、主として比例代表制の問題について触れられたと思いますから、お答えをさしていただきますが、私は、全国区の場合においてこの比例代表制を取り入れるということは望ましい方法だと思っております。ただしかし、どういうやり方をするかということが、内容、方法が問題でありまして、拘束式比例代表制にするか、非拘束の場合にするか、あるいは両者の折衷案をとるか、いろいろあるようでございますが、そのいずれをとるかということについては、今後もひとつ大いに勉強をさせていただきたいと考えております。
#54
○戸塚進也君 大臣、急務は何でしょう。
#55
○国務大臣(福田一君) 利は、やはり参議院の場合においても、全国区の場合などは金がかかり過ぎるというような点が非常にある。まあ金権政治とかいろんなことを言われたりいたしますから、そういう意味から言えば、これなどもやはり政党の選挙にできれば一番望ましいのではないか。政党が全部経費は持ってやるんだという形ができれば一番望ましいと思います。地方区の場合においても、私は同じでございまして、やはり政党政治が徹底できれば一番望ましい姿であると思っております。
#56
○戸塚進也君 では最後に、ビラ規制につきまして重要な問題でございます、三点伺って終わりたいと思います。
 最初に伺いたいことは、ビラ規制を今回行った最大の理由、これをずばりお聞かせをいただきたいと思います。同時に、先般の参議院の予算委員会でも問題になったわけでありますが、このビラ規制がいやしくも憲法で保障された言論の自由とか、あるいは自由の抑圧、あるいはまた政治活動の自由というものを侵すということは断じてならない。仮にもしそういうことをするということであるならば、われわれ――われわれと言っちゃまことに先輩におこがましいが、私は自由民主党の議員でも反対です。そういうことが先般委員会で議論されて、統一見解というものが出されたわけでありますが、どうもまだ完全な理解がなされていないといいますか、皆さんの政府の説明が、そう言っちゃなんですが、ちょっとわかりにくい、私自身わからなかった点もあるのです。この際ひとつ全委員に明快になるように、今回のビラ規制というものが決して言論の自由の抑圧であったり、政治活動の自由を侵してはいない、こういうことを明快にしていただくとともに、先般の統一見解についてもう一度明快にしていただきたいと思います。
#57
○委員長(中西一郎君) ちょっとお待ちください。
 ただいま配付いたしましたのは、先ほど秋山長造委員から御発言のありました資料てございます。御説明いたしておきます。
#58
○国務大臣(福田一君) 私は、政治活動というものについても一定の法則があってしかるべきだと思っております。政治活動は何でも自由というわけにはまいりません。それが従来も公選法があり、政治資金規正法があったわけでございまして、その規制をできるだけ少なくして、できるだけ自由にするのがいいという考え方には原則として賛成でございます。ところが、御案内のようにビラ公害というような問題が起こりました。これはどうも機関紙の号外という形で、はがきなどでも二万何千枚という制限を受けておるわけですね。その制限を受けておるのに、機関紙号外の場合は何十万枚出しても、それだけ出したかどうかは別として、幾らでも出していいというような形が行われ、しかもその内容が非常に選挙に関したというか、個人の宣伝するための用に供されておった。そうすると、非常に不合理というか、世論から見てもそんなにやらぬでもいいじゃないかという意見もあり、また選挙の公正を期するという意味から言っても、どうもこれは好ましくない、こういう考え方を根幹にいたしまして規制をすることにいたしたわけでございます。
 その内容は、申し上げてみますというと、選挙に関する報道評論を掲載した政党機関紙の号外を選挙期間中に頒布することを禁止しておりますが、これは選挙期間中に選挙に関する報道評論を掲載した政党機関紙の号外が頻繁かつ大量に発行頒布され選挙の公正を害しているので、選挙の公正を確保するという見地から必要最小限の合理的な規制を設けたものであります。すなわち、一つは、選挙期間中以外のときは号外等を発行することは今回の改正案によって規制されておりません。また機関紙の本紙そのものは選挙期間中にも禁止はいたしておりません。
 二には、選挙期間中であっても選挙に関する報道評論を掲載していないものは禁止いたしません。これは例を後で示します。それから三に、また新たに政党の新聞による政策広告を公営で実施することとしておりまして、政策をもし知らせるというのであれば、今度は新聞に四回もちゃんと載せ、その経費も全部国で出すというふうにいたしまして、政策の徹底をするという意味では非常に至れり尽くせりとまで言えないかもしれませんけれども、特段の配慮をしたということだけはおわかりを願いたいと思うのであります。したがって、私たちは言論や政治活動の自由を抑圧するようなものではないと考えております。
 先日の参議院予算委員会で、選挙に関する報道評論の意義が論議されまして、それについて政府の統一見解を出したのでありますが、選挙に関する報道評論ということは従来から公職選挙法に規定されている用語であります。そういう用語が使われておるのです、現在でも。その意味は判例でもちゃんと明らかになっております。で、改正法案によってこの意味が異なってくるわけではございません。要するに、選挙に関する報道評論とは、その記事の内容、形式及び文意自体から公正、客観的に判断して選挙に関連していると認められる報道評論を言うものでありまして、これに当たるものとしては、たとえば今回の選挙における自民党の十大政策、これは自民党を例にとってはあれですが、〇〇党の十大政策、あるいは自民党候補者は次のような政策を掲げて奮闘していますといったように、特定の選挙や候補者の公約、政見であることが形式的に明らかである場合、これは選挙に関する報道と言わなければなりません。次に、今度こそ革新県政をみんなでつくろうとか、どの政党を選ぶか政策を見きわめる三つのポイントといったように、記事の内容自体から特定の選挙に関するものであることが明らかである場合が挙げられるわけであります。こういうのは選挙に関する報道評論ということに相なるわけであります。このような選挙に関する報道評論は法第百四十八条や第二百一条の十四の規制の対象となりますが、これに対して、選挙に関する報道評論に当たらない報道評論を掲載したいわゆる選挙に関する報道評論ですね、それに当たらない報道評論だけを掲載した政党機関紙は、それらの規制の対象とはならない、幾ら出しても結構でございます。したがって、改正法案においても号外の頒布が禁止されるわけではありません。選挙に関する報道評論に、じゃあどういうものが当たらないのかということになれば、地方の選挙において防衛、外交等、国政レベルの問題を、たとえば公明党の政策として掲載している場合、こういうのは当たらないわけでございます、地方の選挙において。
 それから、自由主義、民主主義という思想上の論争や、経済、福祉などについての従来からの政策を掲載している場合が、これもいわゆる選挙に関する報道評論ではございません。たとえば自由主義は絶対に守らなければいけない。諸君、自由主義を守りましょうという場合、これは報道評論、選挙に関するものと言えるかどうか、私は言えないという解釈をとっておるわけであります。総理や私が衆議院の公選特別委員会や参議院の予算委員会で、政策を掲載したビラは規制されないと述べたのは、このような趣旨のものは規制するものではございませんと、こう言ったのでありまして、選挙に関する報道評論、それがちゃんと明らかなものはこれはいけませんと。しかし、選挙に関しないものは幾らでも号外出していいのですよということを申し上げたわけでありまして、この点はひとつ御理解をしていただきたいと思うわけであります。
#59
○戸塚進也君 お約束の時間が参りましたので、二問をさらに一問に縮めて、答弁が満足ならこれで終わりたいと思います。
 ただいまの大臣のお話につきましては、なお私自身としても具体的な問題として十分解明しなければならない時間がないのが残念でありますが、また次回にお尋ねをいたしたいと思います。
 そこで、私は衆議院の段階で修正されましたところの問題の中で、法定ビラに証紙を貼付するということであります。これは大臣も選挙をおやりになって、間もなくまた選挙がくるとすれば、大臣御自身もお感じだと思いますけれども、衆議院でも最低六万、参議院の場合、われわれでも十数万、全国区の方は二十万、三十万ですか、そういうものに証紙を一々ぺたぺた張らなければならないなんていうことは、今回の選挙の本来改正の趣旨は、金のかからない選挙を実現しようじゃないかと、こういうことから言って、私は現実に自分が候補者になった場合に、十数万枚のものにぺたぺたと証紙を張るということを考えた場合、これはもう非常にむつかしい問題だ。よほど手足を持った方なら別でございますけれども、私のようなものは、とうていこれはもうせっかく法律で認めていただいても、選挙期間中に告示の日に証紙をもらって、そいつをぺたぺた張ってそれをやるのですから、大変なことだと思うのでありますが、こういうことは実際自治省で、たとえば一連番号といいますか、あるいはまたにせのできないような方法でもって所定の用紙を交付して、そうしてその金のかからない選挙、候補者の身にもなった選挙制度、こういうことをすべきじゃないかと思いますが、自治省はどうお考えでありましょうか。同時に「新聞折込み」等とあります。あとは「政令で定める」とありますけれども、一体新聞販売店というのは、これは自由な営業であります。したがって新聞折り込みをお願いした場合に、拒否されるということが当然あり得ると思うが、この点についてどうお考えになっていらっしゃるか。同時に拒否されても、これは法律違反だといって候補者側で裁判をするだなんていうことは言えないと思うが、この点はどうか。さらに折り込み料金については、販売店がこれは定める。つまり全国――北海道幾ら、九州幾らというふうになるのではないか。新聞店が私のところは一般の民間のチラシは一円でありますが、選挙のこれについてだけは三円と言われても文句は言われないのじゃないか、こういうふうないろいろ心配される問題点があるわけでございますが、この点についてひとつ御見解を伺いたいと思うわけであります。同時に、新聞折り込みのほか、「政令で定める方法」と、こうあります。この「政令で定める」というのは、これから自治省がお考えになるのでありましょうけれども、たとえば演説会場で配布するあるいは各種会合において配布する、郵送する、街頭配布する、宅配等が考えられるわけでございますが、これは大体いま私が申し上げたぐらいのものは認めていただけるのか。いや、とんでもない、このうちでこれくらいしか認めないんだというふうなお考えであるか。
 最後に、法定ビラでありますけれども、これは大きさの制限はあると伺っておりますが、その他の、たとえば紙質であるとか、あるいはまた色であるとか、そういったようなものはすべて自由ということになっているのか。そうなりますと、非常に大きな問題は、まあ室内用ポスターなんというのはないといって、ひどく今回の選挙でも、室内用といって、ちょっと間違って張ってあったら、お巡りさんが来てひっつかまっちゃった。こういうふうなことが私自身もありました。そういうことを考えてみると、紙質が自由で、何を書いてもいい、写真を張ってもいい、色刷りでもいい。そうなったら、そのビラに証紙をぺたっと張って、じゃあもらってきた人が玄関のところにでも張っておいた。これは室内用ポスターと言われるのか、言われないのか。そっとどっかたんすのすみでも隠しておかなければいけないものかどうか。ここらは非常に大事な問題だと思いますので、以上承りたいと思います。
#60
○政府委員(土屋佳照君) お示しのように、今回の修正で選挙運動用のビラというものが広げられた。これはいままで限られておりました選挙運動に非常に大きな変革だと言えるものだと思うのでございますが、ただ、それについては一応野放しということではなくて、公営もあるということからでしょうか、一応の枚数の制限があったということでございます。枚数が制限になっておりますために、一応無制限にならないように、公正を確保するという見地からは、何らかのオーバーしないような歯どめというものが必要になってくるということになってくるわけでございまして、その点について、これは修正されたものではございますけれども、具体的にどんな方法がいいか、私どもとしてもいろいろ検討はしたわけでございます。昔はガチャンと穴をあけてやるようなものもございました。しかし、最近ではそれはなかなか防止にならないということで、どこも使わないようになっておりまして、ほとんど証紙になっておるわけでございます。
 そこで、お尋ねの、証紙は大変であるということでございますが、たとえば私どもは、全国区で三十五万枚という場合に、これは一カ所でやられるわけでもないし、いろいろな何十かの府県で、持っていかれてお張りになるだろう。そういったこと等であれば、それほどのものではないのじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。しかしながら、御提案のような、自治省で何か番号刷り込み等の所定の用紙を無償で交付するという方法はどうであろうかというようなお話でございますが、いまの例で申しますと、たとえば三十五万枚と申しますと、新聞紙のような紙でもざっと七十メートルぐらいあるわけでございます。そういったものを百人ぐらいの候補者の方が立たれますと、相当なものになるわけでございますが、そういったものを刷り込んで大量に調達をして、交付する。それをどういうふうに扱っていくのだろうか、候補者の方々がどういうふうに扱われるのか、そういった点を考えますと、なかなか容易ではないように思いますし、また、その刷り込みということになりますと、単なるこの番号の刷り込みでございますから、率直に申しますと、そういう方がいられるかどうかわかりませんが、まねて幾らでも偽造ができるということもございます。そういった点では歯どめにならないというようなこともございまして、まああれこれ考えたのでございますけれども、ある程度証紙ということで歯どめをかけていく以外にはないのではなかろうかというふうに私ども判断したわけでございます。
 それから、新聞折り込みの方法によって頒布する場合は、結局、その販売業者との関係はどうかということでございますが、これはそれぞれの業者と契約をすることになるわけでございます。しかしながら、その場合に、必ずしも業者が必ず応ずるようにという法律上の義務は課してないわけでございまして、それぞれの契約に従ってやっていただくということになるわけでございます。したがって、じゃあ、うちは困るというようなことになったらどうなるかという御心配もあろうかと思うのでございますが、事柄がこういった重要なものでございますから、私どもとしてもその趣旨の徹底を図り、そういうことがないように、ぜひこれは優先してやってもらいたいというふうに努力をいたしたいと思うわけでございます。仮に拒否した場合は一体どうなるんだということでございますが、それはまさに契約にかかわる問題でございますから、いわばこの選挙の自由妨害罪といったようなことにはならないだろうというふうに考えるわけでございます。販売業者が業務に支障のない限り、必ずこれに応じてもらうようにするのが望ましいし、私どももその点については努力をいたしたいと思うわけでございます。
 それからなお、この大きさの制限については、御承知のようにございますが、後、色、紙質というようなものがどうなっておるかということでございます。これについては、法に特別規定もございませんので、そういった規定、規制はないということでございます。ただ、国庫で負担をする。要するに作成費について国が負担をする、国庫で負担するというような場合には、ぜいたくなものまで全部見るというわけにはまいりませんので、私どもが計算しておりますのは、紙質については一応中質紙、それから色につきましては黒一色刷りといったような考え方で単価をはじいて、その限度でお支払いをするというふうに考えておるわけでございます。
 それから、頒布の方法は政令でその他定めることになっておるわけであるが、どういう内容かということでいろいろお話があったわけでございます。たとえば、個人演説会場あたりでの配布ということは、これはひとつ考えられることだろうと思うのでございますが、それ以外に郵送とか、街頭配布とか、宅配とかいろいろお話がございました。しかし、ここらは非常に重要な問題でございますので、私どもも修正を受けていただいたわけでございますが、そこまで詰めたわけではございませんので、これを修正されましたところの御意見とか、その他各方面の御意見を聞いて、十分詰めた上で私ども政令をつくりたいと思っておりますので、にわかに結論的なことは申し上げかねる次第でございます。
#61
○戸塚進也君 大臣、お聞きのとおりです。私はもう時間がありませんから、これで終わりますが、大臣、やはりこのように法定ビラの問題につきましては、本来、これはやっぱり選挙をやりにくくするんじゃないか。候補者になった身にもなって考えていただくとか、あるいは実際的にやれる方法を考えていただくとか、あるいは場合によっちゃこれでひっくくられるかもしれないなんて思うような、そういうことにならない明快な形にしていただきたいとか、この法定ビラに関する問題は非常に大きなたくさん課題があると思うんです。私がいま御指摘したような点につきまして、大臣、気持ちをわかっていただいて、前向きにひとつ検討していただくという最後の御答弁をいただきたい。それでないと、寝れませんわ。大臣、最後にお願いします。
#62
○国務大臣(福田一君) 御趣旨に従って勉強をさせていただきます。
#63
○戸塚進也君 終わります。
#64
○片山甚市君 ただいま議題となりました公職選挙法、政治資金規正法に関する改正についての質疑を行いたいと思います。
 私は本会議で総理大臣に聞きましたから、きょうは自治大臣、政府委員に具体的なことで聞きたい。また別の日に総理に出てもらったりいろいろなことをして、高邁な話もしたいけれども、きょうはそのことを抜きにして聞きたいと思いますから、先ほどみたいな演説はやめてもらって、具体的にやってもらいたい。
 すなわち、第七次選挙制度審議会において東京、大阪、神奈川、宮城、岐阜に関する計十名の増員案が報告されておりますが、それを是正する、必要とした理由についてお聞きをしたい。
#65
○政府委員(土屋佳照君) ただいまお示しのように、いまの各選挙区について二名ずつ、合計十人をふやしたらどうかということが委員長報告としてされておるわけでございますが、そういった案がございます。この点につきましてはいろいろと議論をされまして、地方区の各選挙区において選出すべき議員の定数については、小委員会としては、小委員会で検討されたわけでございますが、参議院の場合は必ずしも厳密に人口に比例する必要はないと考えられること、各地方区がそれぞれに各地域を代表する性格を持つものであり、長年にわたって現行定数によって代表されてきたこと、各地方区の現行定数を減少することは事実上不可能であると思われること等から、減員を行うことなく、なるべく小範囲の修正によって選挙区別定数の不合理を是正するのが適当であるとされたこと、こういった結果から、ここの第一委員会という委員会で検討されましたが、そこの小委員会で先ほどお示しのございましたような案ができたというような経緯があるように聞いております。
#66
○片山甚市君 ただいま御説明がありましたが、政府としてはこの是正を必要とする理由、いま述べられたことについてどのように受け取られておるか。そのことは検討に値する同様な受けとめをしておるのか。いや、これは政府としては受け取れないですね。第七次の中間報告にありました十名をふやすという答申については、答申というか報告書については、同意をされるのか、これはどうなのでしょうか。
#67
○国務大臣(福田一君) この報告があったことは、私承知をいたしておりますが、しかし、この問題はそう報告があったからといって、にわかにこれを行うべきかどうかということについては、われわれとしてまだ十分今後検討をする必要がある。その検討するという意味は、先ほど戸塚先生にも申し上げておったわけでございますけれども、やはり各党でよく御審議を願い御協議を願って一致するような形になればもちろん意味がございますけれども、私自身がここで、これはいい案であるとか、あるいはこれは必らず参考にいたしますという発言は、従来の政府の態度からお考えを願いましてお許しを願いたいと思うのであります。
#68
○片山甚市君 そうすると、第七次選挙制度審議会の中間報告については、この価値について評価はしてない。それはもらったけども、ポケットの中に入れたか机の中へ入れたか知らぬけれども捨てておいた、顧みてない、こういうふうに御答弁があったことにしてよろしゅうございますか。
#69
○国務大臣(福田一君) この報告を価値がないと考えてはおりません。一つの参考資料として考えていいと思いますが、この報告に従うのだというような発言はこの際差し控えさしていただきたい。今後検討をさしていただくということだと思います。
#70
○片山甚市君 そこで、参議院の野党四党では、先日自民党に二十六名の増員案をもって、いわゆる今回の小委員会での審議をお願いしております。なかなか自民党の方は、これはやらさないという構えがありまして、審議になかなか応じてこなかった。ところが、今日の情勢で、きょうもお話を聞くと自民党の方も熱心に歩み寄るかのごときポーズをとったように思います。いや、私は本音であるかどうかについては、しかと確かめない。
 そこで、小委員会での審議がまとまれば、あなたの方だけなんです。あなたというのは、自治大臣じゃなくて自民党なんですが、自民党さえ、首をどういうふうに振るかわからぬけれども、ある程度納得するような顔をすれば、今国会でも改められると思うのでありますが、そのときには政府の方からは、小委員会がまとまれば、小委員会が、五党ですよ、自民党を含めてまとまれば、それは改めることについて、政府当局はやぶさかでないのかどうか。そうなっても、先ほどあなたの御意見によれば、全国区のこともこれあり、地方区の制度もあり、減らすことも大好きなので、ふやすばかしの話は能でないと言わぬばかりのことで戸塚先生とのやりとりがございました。お聞きをしておると、もう一つ言うと、小選挙区制が理想だともおっしゃっておりますから、これは大変なことになりましょうが、とにもかくにも、きちんと聞きたいのは、小委員会での審議の結果、野党四党のいま出しておる二十六名そのものになるかどうかわかりませんが、それらを中心に自民党との間にまとまれば、今国会でも、時間はございませんけれども、政府としてはそれを受け取る用意があるのかどうか、こういうことについて大臣の御答弁を願いたいと思います。
#71
○国務大臣(福田一君) 第七次のときには、先ほど申し上げたような報告がございましたが、第六次の審議会のときには、政党はふやさないで増減で処理した方がいいというこれは答申がございました。これはまあおわかりかと思いますが、いまの御質問は、小委員会で各党一致でまとまった場合には政府は修正に応ずるかという御質問と承ったのでありますが、小委員会というものが党を代表いたしておる場合は、私は当然考慮いたさなければならないと考えております。ただし、各党が完全に一致するということで、小委員会というものが各党を代表したものであるというはっきりしたところでないと言えませんが、私は小委員会の委員を無視するつもりも何もございませんけれども、これはやはり各党との間でぴしっとした取り決めができたということであれば考慮するに恐らくやぶさかでないと思います。ただ、自治大臣でございますから、これは総理がまた判断をする必要も場合によっては起きるかもしれませんが、私としては、そうはっきり決まればこれは考えなければならないと思います。
#72
○片山甚市君 衆議院では、いわゆる五党の一致したものについては、それは修正に応ずるというお話でございましたし、先日、私が総理に答弁を求めたときにも、それは議会がお決めになることです、とこうおっしゃっていました。私が申し上げるのは、特別委員会が設けた小委員会でございますから、そこで、特別委員会が否決をすれば別でありますが、今回の情勢の中では、小委員会がお決めになるということは、すなわち各党が合意をして決めるものだと思う。で、大臣は小委員会というものが、果たして党を代表するかどうかわからぬということになると、これまた後日私の方の小委員会でもめることになりますので、小委員会は各党が責任を持って出したのかどうかということに相なります。私はいままで各党が責任を持って代表が出ておると思っておりましたが、自由民主党の方ではどうなのか、こういうことをさらに疑念を深めるのでありますが、大臣はどうでございましょうか。
#73
○国務大臣(福田一君) 私は念を入れて申し上げたわけでございまして、小委員会が代表してないと思っておるわけではございません。小委員会で完全に一致したということであれば、これは各党がおそらく一致されたものと認めていいと思うのでございます。しかしその場合に、修正するしないは、皆さんの方から修正案をお出しになってそして認めるか認めないか、政府がこれに同意するかしないかという問題が起きるのではないかと思いますが、まあしかし、やり方としては、各党一致ということになれば、場合によってはわれわれの方で出すことも一つの方法であると思います。
#74
○片山甚市君 総理は衆議院において、先ほどもお話がありましたように、次の通常選挙までの間に定数是正の問題については結論を得たい、このような御答弁をされておりました。そうすると、いま、政府がそのようなことについて消極的なのかどうかになると、いまの御答弁を聞いておると、非常に消極的だと、自民党も消極的だ、こういうことになりますと、この法案の審議について非常にわれわれが元気を出して議論をしようという気が起こらなくなる。非常に残念でありますが、これから先の話はまだまだありますから、これで警告しておきます。
 とにかく、地方区の定数是正については、いろいろの方法があろうとも、人口のアンバランス、すなわち、逆転現象といわれるものを含めて前向きにとにかく検討し、人口比の問題も含めてこの国会で何としても是正方の方向を打ち立てたいと思っておるんですが、私たちは、いま自治大臣の言葉を聞いておると、なかなかむずかしそうであります。
 そこでもう一度繰り返しておきます。この地方区の定数の是正というものは、長年の間に議論をしてきたものであって、いまにわかに起こった問題ではない。こういうように理解をしておいてほしいんです。いま突然、野党の四党が二十六名案をつくったんではなくて、四十八名から十名程度までの間の案がそれぞれある中で、何としても自民党に妥協してもらう、近寄ってもらう、こういうことでありますから、このことについては念を押しておきます。きょうで終わるならば私はもう詰めますけれども、もう一度何としても詰めなきゃならぬ。私の方は小委員会を開いておりますから、小委員会の結論については特別委員会がきめるんでありますが、特別委員会の事情は、御承知のとおり野党多数であります。おわかりのとおりです、ここできめるとなれば。私が申し上げているのは、全会一致の小委員会でおきめになって、特別委員会ではそれはおきめになる。そうしたときに、本会議で自民党は否決をするのかと、こういうことに相なります。そのときには政府は受けて立ってそのことについて改正をする、こういうようなイニシアチブをとるのかと思っておりましたが、なかなかそのあたりがむずかしいそうでありますが、大臣、私がただいま申しましたように、小委員会で結論を得、特別委員会で議決をされることになりましたならば、それは尊重していただけるかどうか、それを前向きに進めてもらえるかどうか、これはもう一度お伺いしておきます。
#75
○国務大臣(福田一君) ただいまの御質問の御趣旨は、参議院の、国会の運営についての答弁を求められておるように承るわけでございますが、参議院には参議院の自主性といいますか、審議の方法があろうかと思います。それに自治大臣がお答えすることはいかがかと思いますので、差し控えさせていただきたいと思います。
#76
○片山甚市君 わかりました。政府の態度がよくわかりました。
 それでは次に、全国区制度についてでありますが、実は全国区制度こそ金がかかり過ぎると大臣もおっしゃいましたが、そういうわけで改めたいという方向は政府としては確認できますか。大臣は先ほど全国区制度というものは金がかかり過ぎる、そういうことが改正のいわゆる一つの問題であると、こう言われましたが、政府はそのように思っておられますか。
#77
○国務大臣(福田一君) 私が先ほども申し上げましたように、全国区については非常にまあ金がかかるということは事実でございますから、まあ金がかからないようにする方法があるかどうかということであります。しかし、これが比例代表制をとったらそれですぐにもう金がかからなくなるかどうかという問題も、これはまた考えてみなければならないわけでありまして、比例代表制というもの自体についてはわれわれも検討はいたしておりますが、今後どのようにこれについて結論を出すかということはやはり研究をさせていただきたいと思っております。
#78
○片山甚市君 全国区制度こそ金がかかり過ぎるということだけはわかっておるのですね。全国区制度というものは金がかかり過ぎる制度だということには御理解を得ておりますか。
#79
○国務大臣(福田一君) まあビラ一つを張るにしても全国に張るということになればおびただしい数になります――これは例でございますが、それからいろいろの選挙事務所をつくる場合でも地方区とは違った形になりますし、私は全国区という形自体が一つの非常に大きな金のかかる姿であると思っております。これをどう合理的にやっていくかということがこれからの課題であろうかと考えておるわけであります。
#80
○片山甚市君 それは改めたいとお考えだと理解をして次のことを質問します。そういうお金のかかる制度を改めたいと考えておるということでございますねと、こういうように、いかがですか。
#81
○国務大臣(福田一君) 私は、政府としてはそういう考えに、私としてはそういう考えになっておりますが、しかし、これも参議院の皆様方がよく御研究をいただいて、そうして一致した案ができれば非常に幸いだと思っております。
#82
○片山甚市君 いまのところ考えられる改正をする案というものにはどんなものがあるのか、部長の方から御答弁願います。
#83
○政府委員(土屋佳照君) 御承知のように、これは非常に重要な問題でございますので、私どもが事務的に考えるというよりも選挙制度審議会等の議を通じましていろいろと私ども勉強しておるわけでございますが、そういった審議会あたりで議論されたところから見ますと、まあ案といいますか、一つでは、審議会では御承知のように比例代表制の採用ということもいいのではないかということでございます。ただ、その場合でもいわゆる方式としてはいろいろ拘束名簿式の場合もございますし、非拘束名簿式の場合もございますし、また審議会の途中では、全国区というものをやめてブロック制にしたらどうかという意見もございましたし、いろいろな案があるわけでございまして、いま私どもがどういったものについてこれがいいといったような方向を持っておるわけでもございません。過去のいろいろな審議の結果等を見てさらに検討するということになろうかと存ずるわけでございます。
#84
○片山甚市君 そうすると、政府としてはいまのところ全国区制度についてどのような改正をしていいかということについてはまとまった意見がない。そこで各政党が持ち寄ってそれを改正するならばよし、そうでなければ今次の段階では格別の意見を持ち合わせない。全国区制度についていまどんな案があるかというのは、御承知のように拘束式比例代表制もありましょうし、非拘束制比例代表制もあるし、あるいは地域ブロック制もございましょうが、そういうことについてはいまのところない、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますね。
#85
○国務大臣(福田一君) ただいま御提示のあったようないろいろな案がございまして、そのうちのどれをとるかということについてはまだ案を持って、考えを定めておりません。
#86
○片山甚市君 そういたしますと、参議院の小委員会では地方区の定数についていま懸命な努力をしておる最中でありますので、海のものとも山のものともわからぬような全国区をひっつけたりしておくらせるようなことはないと思いますが、いかがでございましょう。あなたの方から、政府の方から問題を出すということはないでしょうか。
#87
○国務大臣(福田一君) われわれとしては、この参議院において特にわれわれは自民党内閣と言いますか、自民党でありますからして、やはり自民党の御意見というものを十分考えていただきたいと思うわけでございます。まあそういう意味で全会一致になればこれは自民党の意見が入れられたということになるのでありますから結構でございますが、衆議院の場合においてもわれわれがこれを採用いたしました、二十名増員を採用したのは五党一致ということでございましたから、これを認めたということでございます。したがって参議院の場合も同じようにわれわれは考えておるわけであります。
#88
○片山甚市君 そうすると本国会では無理にしても、その全国区制度の検討をお互いに続けて速やかに結論を出し、政府もそういうようなことについては協力をする用意がございますか、制度の改善について。
#89
○国務大臣(福田一君) いまの、地方区も入っているのですか。
#90
○片山甚市君 全国区です。
#91
○国務大臣(福田一君) われわれといたしましては、この参議院の問題については、地方区、全国区いずれも今後研究をいたすべき課題である、こういうふうに理解をいたしております。
#92
○片山甚市君 地方区と全国区あわしてみても、政府は熱心にわれわれがいままで言ってまいりました定数是正の問題に取り組む気構えがない。こういうことでは国民の一票の重さについての大きな批判があることについてこたえ切れない。先ほどのお話によると人口問題を加味して考えるとおっしゃっておりましたけれども、そういうことでは非常に遺憾だと思います。この問題が真剣に討議をされて小委員会を通じて反映をするように私たちは努力をしたいと、こう思います。
 そこで、次の問題に移ります。供託金の引き上げですが、供託金額を引き上げることもよろしいけれども、公営拡大を実施するために公職に立候補する者に対して一定の納付金制度を採用するのはどうか。これについての御所見を賜りたい。
#93
○政府委員(土屋佳照君) いまのお話しのございました公営納付金制度でございますが、これは昭和二十七年のこの公選法の改正前にはこういったものがあったわけでございます。供託金のほかに公営分担金という制度が衆議院議員、参議院議員及び都道府県知事の選挙についてとられておったわけでございますが、選挙の公営のたてまえから現在のようにいわば供託金制度というものに一本化されたものでございまして、本来供託金と納付金とは理論的にはこれは性格が異なるものだと思うのでございます。公営納付金制度は選挙公営、その他の制度上の諸問題との関連もございますので、それをどうするかと。その採否につきましては、われわれとしても過去の経緯等もかんがみまして、今後の公営のあり方ということも含めて十分検討しなきゃならぬ問題だと考えております。
#94
○片山甚市君 国民のお金を使い過ぎる、国費の乱費である、公営拡大というのは怠け者の政党をつくるという批判もありますから、十分にやはりみずから清潔に、しかもそれだけの気構えがあって国費を乱費しないような有識経験者も含めた志士が出るように、さらに一層の改善のことを要望しておきます。これは、いまあなたの方が検討すると言ったのですから。
  〔委員長退席、理事剱木亨弘君着席〕
 次に、選挙の公営拡大についてです。選挙用自動車についてでございますが、政令にゆだねられておりますが、最高一日五万円程度で他人の車を借りた場合請求により支払うことになるというが、それでよろしいか。
#95
○政府委員(土屋佳照君) ただいまの例で申しますと、自動車運送業者から借り上げて使うということになりますと、いろいろなその会社によって料金も違うと思いますが、私どもいろいろ調べた結果、通常五万円程度でいけるということでございますので、政令で定めるときは、そういった例については一日五万円を限度とするというふうに考えております。ただ形態が、先生も御承知のように全部そういう借り上げをする場合と、あるいは友だちが車を持って来て、そして貸すようにしてくれる場合とかいろいろ事例がございますので、政令の内容についてはさらにそういった点もよく詰めてみたいというふうに考えておるわけでございます。
#96
○片山甚市君 そうすると、これは政令は、法律が通ると役人というのは勝手に好きなように書くのですが、そのときにはわれわれはどういう関係に相なりますか。いまこの政令、これはよろしいんですよ。政令になると、あなたたちがもう議会に諮らずにどんどんやることができるようになるのでね、いまの話は。私が聞いておるのは、他人の車を借りた場合の請求によって払うのか、本人じゃなくて、そういうことでよろしいか。
#97
○政府委員(土屋佳照君) いまの業者の場合でもそうでございますが、本人に直接払わないで、その運送業者、あるいは借りたその人に払う、そういうことでございます。
#98
○片山甚市君 わかりました。借りた人に払う。
 次に、全国区の場合は三台の選挙用自動車が認められておりますが、三台分として一日十五万円、いわゆるお金の最高の話でございますから、この場合。最高十五万円、一台ずつ五万円ということですけれども、一括一個所に払うんでありませんから、そういうように考えてもよろしゅうございますか。
#99
○政府委員(土屋佳照君) それぞれの業者から請求をいただいて支払うということでございます。
#100
○片山甚市君 合計額はその枠内でございますね。
#101
○政府委員(土屋佳照君) 一台につき五万円ということで、その三倍ということになるわけでございます。
#102
○片山甚市君 それでは、三台使えるということについて間違いないと、これでよろしゅうございますね、全国区。
#103
○政府委員(土屋佳照君) そのとおりでございます。
#104
○片山甚市君 ポスターについてですが、地方区の場合、掲示場所が異なるし、張りかえをせなければなりませんが、それは枚数としてどのようになりますか。その場合の張りかえ用のポスターの一部負担については国が行うことになりましょうか。
#105
○政府委員(土屋佳照君) 人によっていろいろと違うわけでございますが、何回も張りかえになられる方もございますが、私どもとしては一回張りかえる、したがって二枚分というふうに考えておるわけでございます。
#106
○片山甚市君 一枚当たりの国庫負担額はどの程度見込まれておるんですか。
#107
○政府委員(土屋佳照君) 実は御承知のように非常に大量に刷る場合と少なく刷る場合とでは単価が非常に違うわけでございます。したがいまして、たとえば全国区の場合でございますと、十万枚ということでございますので、大体私どもとしては三十円程度でできるというふうに業者をずっと調べた結果考えておるわけでございます。ただ、地方区につきましては、いろいろと選挙区によって数が違ってまいります。しかしながら、全国区に比べてずっと単価が高くなってくるというようなことで、大体五十円見当ではじいておるわけでございますが、政令を定めるまでにはなお実態を十分つかんでみたいというふうに考えております。
#108
○片山甚市君 それでは、個人版のビラについてですが、これは一枚当たりどの程度の国庫負担をお考えなんでしょうか。
#109
○政府委員(土屋佳照君) 私どもが考えておりますのは、先ほども申し上げたわけでございますが、A4版で中質紙ということで考えておりますので、大体三円ぐらいでできるのではないかというふうに考えております。言い忘れましたが、黒白のいわゆる一色刷りということを考えております。
#110
○片山甚市君 先ほど戸塚さんの方からも話がございましたが、証紙の方式をとられたときには具体的に証紙を張るつもりでやられたのか、できるだけこの個人版を出さないために証紙を考えたのか、証紙を張るということになれば大変でありますから。それはあなたの方の与党が言うとるんだから間違いないです。だからそのことについて、証紙を張るということは大変だと、こういうようなことでありますから、この証紙をやめる方法について考えられませんか。証紙を張らなくても済むように参議院の審議を通じて知恵を出して考えることはできませんか。法律はいまつくりよるんですからね。衆議院できめたからって、参議院がきめたらいいんですから、そのあたりはいかがです。知恵出しますよ。
#111
○政府委員(土屋佳照君) これは御承知のように、国会で修正を受けたものでございますから、私どもはこれを案として出したわけではござません。したがいまして、修正をされたところの御意見等を伺いますと、やはりその数は制限していくんだということでございます。そういったことで公正を保っていくんだということになりますと、その枚数というものがはっきりわかるようにしなければならない。その点については、私どもも御相談があったときに、ほかにもいろいろな方法を考えたわけでございますけれども、なかなかこれといってうまい方法がなくって――そして現在ポスター等についての証紙の制度もございます。ああいった大きいものは考えておりませんが、簡便に張れるようなものをやればできるのではないかということでそこに落ちついたという次第でございます。
#112
○片山甚市君 そういたしますと、これは審議中の間に何としても証紙の問題は解決しないと、配布するまでに至らない、大変なことだというように、与党も野党も言っておるようでありますから、ひとつきょうはこの問題の御回答は、そちらの御回答は、あなたの方の修正をした人たちの意見を聞いてみるということですから、私の方も聞いてみますから、時間をかしてもらって、次の質問や意見のときに申し述べまして、選挙部長の方からそのようないい案があるならば採用したいと言えるようにしたいと思いますので、これは質問を留保しておきます。
 次に頒布の方法でございますが、政令によって行うということでございまして、先ほど戸塚さんの方からも新聞の折り込みの問題が言われましたけれども、政令を出す場合に、いわゆる各戸の配布の問題、いわゆる通常言いますところの郵便受けに入れるとか、あるいは集会等の方法について例示をしておりましたが、あのようなことはおおむね――戸別訪問と違いますよ。選挙部長はすぐにまあ悪いことをするんじゃろうと、こう思ってえらい顔をしておるけれども、そうじゃなくて、各戸頒布をする程度のことは政令段階では十分に配慮ができるのか、頭からだめだということで、何としても折り込みにするのだ、新聞配達の人たちに頼まなければならぬのだというふうにお考えなのか、具体的にお伺いします。
#113
○政府委員(土屋佳照君) この点につきましては、先ほどもお答えいたしましたが、新聞折り込みその他政令で定める方法以外ではだめだということになっておりますので、その中身については十分詰めなければならないと思っております。現実に多くのものを配っていくということでございますから、これがスムーズに配れるということを考えなければならない、同時にまた公正に配れるということも考えなければなりませんので、そういった観点から、結論を出しておりませんけれども、私どもできるだけ早くこれを詰めていきたいと思っております。
#114
○片山甚市君 そういたしますと、詰めるのはいいんですがね。役人というのは自分で詰めたら勝手に出すというくせがあるが、どこと相談をする――この修正案を出したところとよく相談をしてそのあたりの対立はないと、こういうように、できないことをせいとは言いませんよ。先ほど言うように、政令というものは一人歩きするんですよね、大臣、大変なんですよ。それが全部命取りになる。政令――法律論というのは大体大したことはないのですよ、法律をきめるときは。政令段階で規則とかそういうやつがもう命取り、こういうことになりまして、いままで、大変なことですから、それはこのことについては御相談があると、こういうように理解してよろしゅうございますか。
#115
○政府委員(土屋佳照君) 修正案を出されたところの御意見等を十分お聞きいたしまして、その他の方面の意見もお聞きいたしまして決定をしたいと思っております。
#116
○片山甚市君 それじゃ、きょうで終わることなし、また春の日の海のようにのたりのたりかなで、何回も聞かなければなりませんので、きょうは第一段としてそういうふうに聞いておきます。次のときまたもう一度聞いてみて、それは本音かどうかということを確かめることにいたします。きょうは部長にはこれくらい……。
 次に、政党の政策の新聞広告についてですが、スペースはどの程度をお考えですか。
#117
○政府委員(土屋佳照君) 通常の新聞の三段抜きということでございます。約三十八・五センチで、いわゆる三段の幅のものというふうに考えております。
#118
○片山甚市君 金額の負担というのはおおよそどのくらいになりますか。といいますのは、どうも今度公営で日本の国のお金をむだ遣いをしているんじゃないかと、今度の公営は、というお話がありますから。どのくらいのお金が要るんですか。
#119
○政府委員(土屋佳照君) ただいま申し上げましたような広告掲載料につきましては、記事下縦三段組みで横三十八・五センチでございますが、これが全国版の掲載をいたします場合の単価は大体四百五十万というふうに見ております。それで試算いたしますと、約四回でいたしますと、約九千万ということになるわけでございます。
#120
○片山甚市君 そうすると、内容についての規制はございませんか。たとえばその政党政策の新聞広告に、たとえばですが、政談演説会の告知まで入れて、その際弁士名を入れるというようなことがありましたらだめになりましょうか。
#121
○政府委員(土屋佳照君) これはまさに政策広告でございますから、選挙運動にわたるようなことはできないと。やはり政策とか、あるいは演説会の告知とかといった程度のことにしていただきたいというふうに考えております。
#122
○片山甚市君 そうすると、演説会の告知ということはよろしいが、そのときに弁士名を書けばということです、その後に。それはだめですか、候補者じゃないですよ。
#123
○政府委員(土屋佳照君) 失礼いたしました。政策広告でございますから、そういった告知はできるわけでございます。その中で何人か、まあ弁士がおられる中に、通常の人と同じようなかっこうで入っている程度はこれは問題ないと思いますが、その人だけ特に大書するというようなことになりますと、選挙運動と間違えられる、こういうことになるわけでございます。
#124
○片山甚市君 きょうはそれをそういうふうに聞いておいて、もう一遍勉強してきます。そういっても自分でやらなければなりませんで、いままでやった覚えがあるから大変です。
 次に、テレビの放送の拡大についてですが、せんだっての政治連盟の公明選挙連盟のことでございましたが、テレビのいわゆる媒体としての役割りというものは大変なものでございまして、全国区では三三%、地方区で三二%だと、こう聞いておるのです。いろいろとビラの問題も言っていますけれども、ビラの問題も大変な問題にしていますけれども、国民が茶の間で候補者やあるいは政党に接するのに最もよき媒体としての役割りを果たしておると、この場合になります、これはインチキでなければ、私は一応客観的につくられたものとして。そこで私は情報化社会におけるテレビは現代の情報媒体としては最も選挙に適したものだと思う。その機能を果たすために取りあえず衆議院で御答弁がありましたように、NHKの場合、どのように拡大をしていただき、民間の場合はどのように拡大をしていただくことにいわゆる政府はお考えになっておるのか、政見の放送の時間の増加、わかりますか、あなたの方は東京や大阪はUHFがあろうとも広域帯だから時間を若干延ばす程度であり、その他については回数について考えたいみたいようなことを言っていましたが、具体的に今日の段階で政令事項になるのでありますが、どのようにお考えになっておるか、お答えを願いたい。
#125
○政府委員(土屋佳照君) ただいまお示しのように、テレビというものは非常にりっぱな媒体だと思っております。そういった意味で、われわれ以前からこの点についてはいろいろ検討もしておったわけでございますけれども、いまもお話がございましたように、大電力圏におきましては非常に困難な問題がございます。そういったことで、お示しのように、そういった地域においては若干の放送時間の延長という方向で検討をして、それぞれのところと詰めをいたしておるところでございます。まあ一分以上は無理だというようなことでございました。しかし、それ以外の地域でどうするかということになりますと、これは大電力圏よりも比較的条件がよろしいわけでございます。しかしながら、それぞれ民放においてはそれぞれの各社というものが現実にあるわけでございますので、いろいろそういった方面と具体的に詰めていこうということで、現実に所管課を通じまして検討をしてもらっておるところでございまして、まだ結論は出ていないわけでございます。
#126
○片山甚市君 先ほど全国区の金がかかる話をしました。候補者が村々つじつじを回ると、いつまでかかるかわからないほどの広さがございます。
  〔理事剱木亨弘君退席、委員長着席〕
そこでテレビですと、大臣御承知のとおり、日本の国はいわゆる大変な媒体を持っておりますから、御家庭にこんにちはということで入り込んで、いやだったらスイッチを切ったらいいんで、公害になりません。紙ですとうずたかく積みますが、スイッチを切ればそれだけ電気代が安くつく。あんまり悪いやつは切れると、パチッと切れると。これでもうただということになる。紙なら廃品回収になって損する、国の資源が。そういう意味では、何としても通常選挙などといわれるような参議院の場合は、事前にチェックをすれば番組の編成も各民間のスポンサーにもお願いできるし、あるいはNHKにもお願いできるはずでありますから、特に参議院の場合は衆議院と違って計画的に選挙を行うんでありますから――そうですね。計画的に、参議院の地方区も全国区も計画的に行うんでありますから、そうすると、テレビの番組というか放送を使うということは、非常に大きな、しかもいわゆる公正なものだと思います。そういう意味で、選挙部長、いわゆる通常選挙に当たっては、番組編成について業者と、NHKなどによく話をして、拡大をしていくような努力をしてもらえるかどうか。拡大、いまよりも、そういうようなこと。これから三年後の話でしょう、先ほど戸塚さんの話によっても。いまから三年ほどたてば、参議院の選挙をやるんでしょう。それから四年たてば、今度は地方の首長とかやるんでしょう。そういうことにして、お金を使わなくてもできるんです、実際は。電波は発射しておるんですから。そういうようなことをいわゆるさらに努力をされるかどうか、通常選挙に当たって。衆議院の場合は抜き打ち解散ですから間に合いませんわな、確かに。しかし参議院の場合は、または地方議会の選挙の場合は事前にあるんだから、そのぐらいのことは公共性を持つ放送機関が協力してもいいと思います。協力してもらってもいいと思いますが、そういう価値はございませんか。
#127
○政府委員(土屋佳照君) 確かに、解散の場合と選挙期日がある程度予想されるというような場合とでは違うと思いますけれども、私ども、いま現在公営として行われておる政見放送につきましては、衆参とも合わせましてどういったやり方ができるかということについて、具体的に検討を進めておるということでございます。
#128
○片山甚市君 私の意見は参考になりませんか、漠然としておるから。
#129
○政府委員(土屋佳照君) いま申し上げましたとおり、衆議院の場合と違って、参議院の場合いつと日が決まってないわけでございますが、ある程度ここらではあるということは想像できますので、若干衆議院の場合よりは放送局としても番組編成上はあるいは楽な面もあろうかと思いますけれども、これはなかなか、御承知のように民放でございますと半年前からずっと契約があるとかどうとか、いろんな状況がございますので、私ども一概には申せませんが、おっしゃった意味はよくわかったつもりでございます。
#130
○片山甚市君 立会演説会のテレビ放送がわりに行われない、行われてもやめておるようでありますが、立会演説会というのは、他の党を比較したりしてすぐに見ることができて非常にいいと思うのですけれども、なぜこのことが継続的に行われないのですか。政府としてはこのようなことについて便宜を与え、発展さしていくような計画はないのですか。
#131
○政府委員(土屋佳照君) 御承知のように、立会演説会というのはかなり時間的にも長いわけでございますし、また各党それぞれ出てまいられますから、非常に公正ということも考えなければならない。公正の面から申しますと、たとえばある途中で何か問題が起こって、その後の人は放映ができなくなったというようなことになりますと、これはもう管理執行上の大きな問題になってくる、そういったこと等から放映にはなかなかなじみにくいというような点もあろうかと思いますし、また政見放送をやる傍らそこまでやるということになりますと、この前のNHKの話でも、この大電力圏で一日二二%も現在でも番組全体に占めておるといったようなことも言っておられました。そういったいろんな関連を考えなければなりませんので、非常に私ども素人ではわかりにくい技術的な問題がいっぱいあるようでございます。
 お説の意味はわかるわけでございますが、なお今後のやっぱり検討課題ということで、結論を早急に出すのはなかなか容易でないように考えておるわけでございます。
#132
○片山甚市君 これはテレビの問題、あるいは先ほどの証紙の問題、配布の問題、地方区の定数の問題などというものは、われわれにとってはこういうことが明確にならなければ、画竜点睛を欠くという昔のことわざのように大変なところが得られませんので、ひとつ、せっかく本国会で審議する最中に、大体おおむねこんな程度のことを考えるというように努力をしてもらいたい、こういうふうに要望を申し上げたい。
 次に、候補者の、候補の新聞広告ですが、各候補が地方区の場合は五回、全国区の場合は六回広告ができることになっています。全国区の場合は、新聞の発行本社ごとに一回に数えられております。たとえば朝日一紙に出すといたしますと、東京、名古屋、大阪、西日本ということで四回分を費やしてしまいます。全国をカバーするということになれば、結果的に六回ではなくて一・五回しか有権者の目に触れることはできません。また毎日も、東京、大阪、小倉、名古屋、あるいは読売の場合は、東京、大阪、西部あるいは中部読売と、こういうような形でそれぞれございますから、いまの六回というものは全国区の場合は適当ではないのじゃないか。若干これは考えてみる必要があるのじゃないか。私が全国区出身だからおまえは先ほどから言うておるのじゃないかと思われると、そうじゃなくて、金のかからぬ選挙ということになれば、そういう意味でいまの六回というのは他の、先ほど申しましたように、地方区の五回と比べてみると、皆に会うのが一・五回ですね、全国区の話。全国区ですから、六回というのは。新聞社は、朝日新聞だったら全国一つでないのです。そうですね。西日本、大阪、名古屋、東京という、本社がそれぞれ違ったら一回ずつになっておる。そうすると、カバーできないところが出てまいりますね、と思いますが、お金のこともございますから大変でございましょうが、そのあたりはいかがでしょう。是正というか、考えてみることはできませんでしょうか。
#133
○政府委員(土屋佳照君) 今回のこの政府案におきましては、いまお示しの新聞広告についての回数増ということはいたしませんでした。放映等につきましてもいろいろと改正がございましたので、今回はこれは触れてないわけでございます。
 ただ、いまお話がございましたように、全国紙であっても何ブロックかに分けておるといったような実情等は、実は私余り細かくは存じておりませんが、十分この実態を検討してみる必要があると思っております。
 その結果、それじゃどうすればいいかというようなことになりますと、これは私がここで一人で一概に決めるわけにもまいらないわけでございますので、いまのような実情等についても十分調査もいたしまして、検討さしていただきたいと存じ
#134
○片山甚市君 これは、全国区に関するお金をかからぬようにしようじゃないかということも一つの制度として、だから、余りむちゃなものを出したりなんかしなくてもいいんだと、こういうことになるようにしたいので、先ほどから申しますように、これは検討してもらいたい。これは私の方からもう一度どういうことになったかということを質問したいと思いますから、忙しいけれども、この法案が上がるまでの間にひとつせっかく御勉強願いたい。
 実は始まるときに、八時過ぎまたは八時半ごろまでにとおっしゃっておった。きょうの会議はいろいろと御無理を願っておりますから、私もできるだけ早く終わりたいと思うのですけれども、若干続けさしてもらいます。そうあと長くしません、きょうは。立て札あるいは看板、ポスターの規制についてですが、候補名や後援団体名を表示した文書図画の掲示が日常的に規制されますけれども、新聞や写真ニュースの掲示などは、それは問題がありませんか。今度の場合ですね、候補者名や後援団体の名前を書いた、表示をした文書図画のいわゆる掲示については、日常的に規制をされるように書かれておりますね。しかし、新聞や写真ニュースを掲示することについては問題がありませんね。――わかりませんか。
#135
○政府委員(土屋佳照君) 立て札、看板等については、一定のもの以外はできないということになっておりますが、掲示するものという意味ではポスターはこれは禁止をしていないということでございます。
 それから、いまの写真ニュースというのは、やっぱりポスターのたぐいだと思いますので、それはポスターと同じような考えに立ってよろしいかとも思います。もちろん、その中身が選挙運動とかどうとかいうことになりますと、別な規制がございます。
#136
○片山甚市君 それで、いまお聞きするのでありますが、新聞や写真ニュースの掲示というのは、ういうことについては、今回のポスターで裏打ちの問題が問題でありましたけれども、それだったら問題はありませんね、それ以外は。こういうことです、逆に言うと。よろしいか。意味がわかりにくうございますか。
#137
○政府委員(土屋佳照君) たとえばある政党がいろいろ宣伝される場合の掲示板があるとか、あるいは普通の家の壁を借りるとかということでございますれば、法に違反しない文書であれば、そういったポスターは張ることができるということでございます。
#138
○片山甚市君 それで、ポスターの規制ですけれども、スライドの上映などには、今度のポスター規制と関係ございませんね。屋内におけるいわゆるスライド。
#139
○政府委員(土屋佳照君) まあ今回のこの規制によりますと、ただいまお話のスライドとか、そういった映写というようなものは、これは一つの意味では文書図画になるだろうと思います。しかしながら、今度の改正の百四十二条のところで除いてあるところの三号、演説会とか、後援会とか、研修会といったようなところの集会の会場において使用するということは許されておりますので、そういう中でやる場合はよろしいということになろうかと思います。
#140
○片山甚市君 道端でスライドをするほど世の中は暗くはありませんので、御心配は要らぬと思います。
 次ですが、〇〇後援会会員証のような標識、表札、こんな小さなものがありますね。〇〇後援会会員証というのがありますね、これはだめですか。
#141
○政府委員(土屋佳照君) そのものによりますけれども、立て札、看板の類であれば、これは数の制限がございますが、ポスターというかっこうでございますとこれは制限がございませんので、紙であれば差し支えないということになります。
#142
○片山甚市君 この問題は、もう一度また私の方でせっかく勉強してお聞きをすることにします。
 次に、政党の演説会告知や政治スローガンなどのポスター、看板は、プラスチック、ベニヤ板等で裏打ちされておらなければ規制されないと思いますが、いかがですか。
#143
○政府委員(土屋佳照君) 政党のポスターということでございましたが、これは一応ここで禁止しておるものは後援団体のものでございますから、政党という場合は、特に特定の人だけを後援しておるということでない限りはこれは対象にならないので、それは差し支えないということになるかと思います。
#144
○片山甚市君 この場合、その政党の演説会で弁士名が普通の文字で一名書いてあるということになりますと、弁士片山甚市、こういうふうに書いたとすれば問題ございませんか。
#145
○政府委員(土屋佳照君) その態様によろうかと思いますけれども、まあ弁士として先ほど申しましたたくさんある中でちょっと出ておるぐらいはいいと思いますが、ある特定の人だけを大きくやるということになりますと、場合によってはこの百二十九条違反ということも起ころうかと思います。
#146
○片山甚市君 わかりました。それもまた勉強します。
 次に、地方区の看板、立て札の制限数は政令で決めるということになっておるのですが、いまの案はどの程度でございましょうか。地方区です。衆議院はわかっておるのです。
#147
○政府委員(土屋佳照君) 基礎数は大体衆議院と同じでございまして、十枚ということでございますけれども、衆議院の選挙区が一を超えるときは、一を増すごとに一カ所が加算されますから、二枚ずつふえるということでございます。したがって、三区ある場合はあと二区ございますから四枚ふえる、こういうことでございます。
#148
○片山甚市君 そうすると、基礎は十で、選挙区が一つふえるごとにマイナス一で掛ける数ですね。選挙区数からマイナス一の数を掛けたものが二ということでよろしゅうございますね。
 そうすると、全国区の看板、立て札については、衆議院では約百枚というように考えられると言っておられましたけれども、この根拠と、これからの考え方はいかがでしょうか。
#149
○政府委員(土屋佳照君) まだ政令できちんと定めたわけではございませんけれども、全国区の場合は、人によって異なるとは思いますけれども、一応各県に一つずつはそういった事務所というものがあるということになりまして――考えられる。そこで二枚ということになりますと、おおむね百枚という見当ではなかろうかという趣旨で申し上げたわけでございます。
#150
○片山甚市君 実は、肝心なところは全部政令でございまして、私たちがこういう法律を決めるときには、基礎的なことについて十分理解をしておかないと後で――と思いますから、細かいようでありますがお聞きをしておるので御勘弁賜りたいんです。法律を審議するといっても、こういうところが実際上いざとなれば、候補者についても選挙の自由を制限をしたりなんかということになりますので、ひとつ――各県一カ所と、こういうことを言われました。これもひとつ考えておきましょう。
 次に、法定選挙費用でございますが、法定選挙費用も政令で決めることになっておるのですが、非現実性、非現実的というと、法定選挙費用ではとうてい選挙ができないということをこういうところで公言をせざるを得ないほど常態でありますので、どの程度改めるのか、法定選挙費用。政令の段階になりますけれども、法定選挙費用で選挙報告をしておると言えば初めからうそだと、こういうように多くの人が言うておるわけです。こんなことから国会議員が始まったのでは、うそつきの集団になります。私は、おまえもそうだろうと言われたら、先ほどの戸塚さんじゃないけれども、申しわけございませんなどと言う。申しわけないと言うておいて、おい、正義の、憲法のと言っても始まりませんので、せめてこのあたりから憲法、法律を守る人間になるためにはどのくらいの守れるような法定選挙費用をお考えになっておるのか。それができなければ、いろいろ言いよるけれども、それはうそですよ。ちょっとお答え願いたい。
#151
○政府委員(土屋佳照君) 法定選挙費用というのも、これは選挙のやり方によっていろいろと違うわけでございましょうが、私どもとしては、なるべく控え目な選挙が行われるという前提でいろいろと計算をしておるわけでございまして、昨年の国会で約二倍ぐらい引き上げたわけでございますが、その後の物価の上昇等もございまして実情に合わないということで、今回またこれを改めたいと思っておるわけでございます。ただ、それにつきましては、御指摘もございましたが、わざわざ政令で定めることにしておるわけでございまして、こういったものはやはり適時に改めていくということが実情に合うという趣旨からそのようにいたしたわけでございます。
 そこで、今回どの程度になるかということでございますが、これもまだ正確な計算はできてないわけでございますけれども、たとえば労務者等に対する実費弁償とか報酬の基準額の引き上げ、その他宿泊料等も――茶菓料、いろいろと額を引き上げておるわけでございます。それ以外に、もちろん事務所の借り上げ費とかどうとか、いろいろなことを検討するわけでございまして、それを勘案いたしますと、大体四割程度引き上げになるんじゃないかと考えております。ただ、今度の個人ビラ等がまた追加されてまいりますと、修正で追加されてまいったわけでございますから、そういった費用等も積み上げてまた考えなければいけないということにもなろうかと思いますし、さらに精細に詰めなければならないと思いますが、まあ大体四割以上になるんじゃなかろうかということでございます。
 お説のように、法定費用の中でなかなかやりにくいということもございますけれども、私どもとしては大体質素な選挙ということを頭に置いて、最近の物価の上昇等を見て改定をしたいと思っておるわけでございます。
#152
○片山甚市君 そうすると、実費弁償や報酬の額の定めを政令にゆだねるとして、実情に沿って改めるとすれば、今日では自治省として、四割程度改善をするというようにいま説明をされたということでよろしゅうございますか。
#153
○政府委員(土屋佳照君) 大体四割以上になるのではなかろうか、というふうな大体の考え方でございます。
#154
○片山甚市君 それでは、これは全国区も地方区もそれぞれ同じでありますから、そういう理解をしておきます。そのどれも同じです。
 次に、寄付の禁止ですが、通常一般の社交の程度を超えなければ、単なる訓示規定で刑罰がない、この点の理解をどうすべきでございましょうか。これ、刑罰になっていませんで、訓示規定になっていますね。それを選挙部長の方、政府委員としてはどうお考えでしょうか。
#155
○政府委員(土屋佳照君) 御承知のように、現行法では選挙に関する寄付だけが禁止をされておるわけでございますが、それでは非常に問題が多いということで、今度は選挙に関すると否とにかかわらず、その寄付をすべて禁止をするということにいたしたわけでございます。しかしながら、現実の問題としては、なかなか通常、わが国の長い風習といたしまして、平素親交のある者の冠婚葬祭とか近所づき合いとかいったようなものに対して、香典を贈るとか、せんべつを贈るとかいったようなこともございます。そういったものについて、法としては一応禁止をしておるわけでございますけれども、しからばそれが守られなかった。たとえば簡単な例で申しますと、親戚以上に親しい人が死んだというような場合に、香典が出たと、それが見つかって、これが罰則をもって担保されるんだと、その結果、公民権まで停止されたと、こういうものはどう考えてもやっぱり可罰性という点で問題があろうということでございまして、やはり罰則をかけるときは、選挙に関してやった場合ということが理に合うんじゃないか、また全体の法体系の中からもそれが適当ではなかろうかと思うわけでございます。といって、従来とは違うわけでございまして、やはりこの選挙に関したものでなくても、これは寄付はいけないということは、一応法としてはたてまえがあるわけでございます。ただ、罰するときにそういう点で基準を置いておるということでございます。
#156
○片山甚市君 公職あるいはその候補者になる者に対して寄付をすることはなぜいけないのかということについて、国民へのPRをなされる意思はないか。すなわち、国民との間に、親しければ親しいほど喜びや悲しみをかみしめたい。しかし、そのことによって、大変なお金やいろいろなものが動いたりするという悪弊が政治家としてあるので、普通の個人ならそんな幾らしてもいいんだけれどもと、こういうような力説をしなければならない。これは私は、罰則を設けよと言ってない。刑罰を設けてないとするならば、いわゆる今度の法改正に伴っては、国民一人一人に、なぜ政治家に対する寄付を要求したり、あるいは政治家が寄付をしないで済むようにするのか、その趣旨が那辺にあるのか、どこにあるのかということを明らかにするようにしてもらいたいと思いますが、そんなことはそれぞれ勝手にやることだと思いますか。政府はこのぐらいのことぐらいは、ちょっとぐらいでも力を入れてみますか。というのは、寄付をしちゃいかぬという規定までつくってみた、いや、寄付を要求したらいかぬとまで言うたんだから、それは親しい者に対して焼香に行ったり、担いだり、骨拾いに行ったらだめだと言っておるんでないんですよ、お金を出すということの結果についての問題なんですよ、こういうことで宣伝をし、わかってもらうようなことについて、国民的な合意を得るようなことをせなければ、幾ら書いても罰則がないんだから、訓示規定だから、友達がやっておるんだから――みんな政治家というのは友達と競争関係でやっておる、本当は、大半が。死ぬほどの人というのは、あんた、降るほどおったら大変ですわな。親よりも大切な人がやね、百人も二百人も三百人もおったら大変です、本当に。兄弟よりもりっぱな人が千人もおったということはない。ところが、われわれがやっているのは千人も二千人も――−違うのです、しょっちゅうじゃ。あなたの方は知らぬでしょうがね。政治家というのは、しょっちゅう香典なりなんなり出している。それをしなければ政治家になれぬようになっておるのです。あいつはきたないやつや――それがどだい間違っておるのだということで、ひとつわれわれ自体が改めなければ、政治をきれいにしようなどとか、企業献金反対とか、企業ぐるみ反対とか、個人献金しようとか言ってみても、これはやはり木によりて魚を求めるがごとしで、言うだけのことになるので、政府としてはこれを決める以上、そのようなPRをなされる意思があるのかどうか、お聞きをいたします。
#157
○政府委員(土屋佳照君) 古来からの社会的慣習というものを禁止してしまうわけでございますから、いろいろと社会的に摩擦も起ころうかと存じます。いろいろとおっしゃいました趣旨に従って、私どもも同感でございますので、この法律の趣旨について十分PRをいたしたいというふうに考えております。
#158
○片山甚市君 時間をいただいて、まだやらなけりゃなりませんが、もうちょっとでやめます。ですから、ちょっとだけしんぼうしてください。
 政党その他の政治団体には寄付ができるが、政治資金規正法改正案が通った場合、政治団体として届け出ていないものに対してはどうなりましょうか。政党その他の政治団体には寄付ができますが、政治資金規正法改正案が通った場合、政治団体として届け出ていないものに対しては寄付をしてもいいのかどうか。
#159
○政府委員(土屋佳照君) いまのお話は、政治団体としての実体がありながらそういうものが届け出てないというようなものに対して寄付をするということでございましょうか。
#160
○片山甚市君 いや、あなたの方は、政党と政治団体と政治活動を行う団体がありましょう。あなたは勝手に決めておいて、決めようとしておいてそんなことを言ったら、わしに言うのはおかしいじゃないですか、法をつくろうという人が。答えてください。そんなものはだめなんですか。四分の一ありますわ、まるの。
#161
○政府委員(土屋佳照君) ちょっと政治資金規正法の方と勘違いいたしまして失礼いたしました。
 ここの寄付の方の政党その他の政治団体という場合は、これは政治資金規正法上の規定に従って届けたものというふうに考えられます。
#162
○片山甚市君 それで、政治団体として届けていないものに対して寄付をした場合は、よろしいか、もう一回言うと、政治団体として届けているものはいいんですね。政治団体として届けていないものがございましょう。それに対してはいかがでしょう。
#163
○政府委員(土屋佳照君) そういったものは、ここで当然のこととして許容されていない団体でございますから、態様によっては罰則の適用等があるわけでございます。
#164
○片山甚市君 それも、あとのいわゆる附則第十条に関する政治資金規正法等に伴う問題を含めたときにもう一度お聞きすることにいたしますから、きょうは私が不勉強でございますからこれは置いておきます。
 そこで、親族に許されるということになっておりますが、親族の範囲はどのように相なりますか、親族の範囲。
#165
○政府委員(土屋佳照君) これは民法上の親族と同じでございまして、六親等内の血族、配偶者及び三親等内の姻族ということに解釈をいたしております。
#166
○片山甚市君 政治資金規正法にも関連するのですが、現行公選法にもある百九十九条の「(特定の寄附の禁止)」で言う補助金などを受けている会社その他の法人のリストを公表しなければならないと思いますが、これからきちんとガラス張りにすると言っておるんですが、やっていただけますね。
#167
○政府委員(土屋佳照君) 国なり、あるいは地方公共団体等から補助金等を受けておるというものは、それぞれの分野によってもこれは非常にたくさんあるわけでございますし、その年々によって非常にまた変わるわけでございます。そういったものを全般的に私どもとして全部網羅をして公表できるというのは、技術的になかなか困難であるというふうに考えておる次第でございまして、それぞれのところがやっぱり法の趣旨に従って行動していただくということをお願いしたいと思っておるわけでございます。
#168
○片山甚市君 納得できません。なぜできないかということは、次の機会に聞くことにいたします。なぜならば、やはりこういうことは禁止されておるのですから、どこが禁止されておるかということがわからなければ、届け出てみてもどこがどうかわかりませんので、大体届け出るようになるんですから、大概のものが。ですから、私の方がどこの会社が補助金もらっておるのかわからぬような状態で、それで企業献金、あんたのところは全部なくすならいいけれども、残っておるような状態でありますから、大変であります。ですから私は、これはいま言われたように、なかなかむずかしいことはわかったが、このようにしたらむずかしくないという意見を述べて、具体的に言うて、それでもというなら、やはり隠そうと、これは黒い霧でもつくって隠そうとしておるというように責めますから、できたらどういう方法を地方自治体ごととかなんとかでするとかいうようにしてもらいたいと思いますが、次のときに言います。まだまだこれからあなたとお会いをする機会があります。
 最後に、戸塚先生に対する質問への答弁で、号外について、選挙に関する報道評論について、予算委員会での統一見解とは若干ニュアンスの違った御答弁をしていただきました。この点について、いわゆる答弁をしていただいたあの内容について、まとまった形で文書にしてくださると、次の質問が非常に楽になるのです。私、これでやめるのではないですからね。選挙に関する報道評論について、大臣がいろいろとお話しになられた。この間お話ししたよりも、若干言い方が具体的であったりいたします。ですから、きょう御答弁がございましたことについては、できましたら次回までに文書で、このようにお話ししましたということで言っていただくと、次御質問申し上げて御意見を申し上げるときにかみ合った話ができると、こう思いますので、お願いをいたしておきます。で、評論――いま御答弁があったことはよかったか悪かったかではなくて、やはりこの質疑を通じて新しい段階で特に気をつけてお話があったと思います。私の方から申し上げるのはこれでいいという意味ではありません。これをお願いをして、きょうはこれでとりあえず質問を残して、きょうお疲れのようでありますから、時間少し十五分ぐらい早うございますけれども、きょうは私の質問を一時終わらせていただき、次の機会に引き継がせていただきたい。委員長の御許可を得たいと思います。
#169
○委員長(中西一郎君) 他に御発言がなければ、本日の質疑はこの程度にとどめます。
 次回の本会議は六月二十日、金曜日、午前十時に開会をいたします。
 これにて散会いたします。
  午後八時十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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