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#1
第075回国会 決算委員会 第7号
昭和五十年三月十四日(金曜日)
   午後二時五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月四日
  委員須原昭二君は逝去された。
 三月五日
    辞任         補欠選任
                矢田部 理君
     岩間 正男君     上田耕一郎君
 三月六日
    辞任         補欠選任
     上田耕一郎君     須藤 五郎君
  三月八日
    辞任         補欠選任
     青井 政美君     長田 裕二君
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     長田 裕二君     青井 政美君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     須藤 五郎君     加藤  進君
     野末 陳平君     喜屋武眞榮君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         前川  旦君
    理 事
                今泉 正二君
                遠藤  要君
                園田 清充君
                小谷  守君
                峯山 昭範君
                橋本  敦君
    委 員
                青井 政美君
                岩男 頴一君
                河本嘉久蔵君
                世耕 政隆君
                永野 嚴雄君
                温水 三郎君
                松岡 克由君
                望月 邦夫君
               茜ケ久保重光君
                案納  勝君
                久保  亘君
                小山 一平君
                佐々木静子君
                矢田部 理君
                田代富士男君
                二宮 文造君
                加藤  進君
                田渕 哲也君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (行政管理庁長
       官)       松澤 雄藏君
   政府委員
       内閣官房副長官  海部 俊樹君
       人事院事務総局
       任用局長     小野 武朗君
       人事院事務総局
       職員局長     中村  博君
       内閣総理大臣官
       房管理室長    島村 史郎君
       行政管理庁長官
       官房審議官    川島 鉄男君
       行政管理庁長官
       官房会計課長   關  言行君
       行政管理庁行政
       管理局長     小田村四郎君
       行政管理庁行政
       監察局長     大田 宗利君
       防衛施設庁総務
       部長       安斉 正邦君
       大蔵省主計局次
       長        田中  敬君
       農林大臣官房長 大河原太一郎君
       通商産業大臣官
       房審議官     宮本 四郎君
       郵政大臣官房首
       席監察官     永末  浩君
       自治大臣官房審
       議官       山下  稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 忠雄君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   高橋 保司君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算、昭和四
 十七年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十七年
 度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十七
 年度政府関係機関決算書(第七十二回国会内閣
 提出)
○昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第七十二回国会内閣提出)
○昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第七十二回国会内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(前川旦君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言申し上げます。
 本委員会委員須原昭二君は、去る三月四日、急性肺炎のため逝去されました。まことに哀悼痛惜にたえません。
 同君は本委員会の同僚委員として一緒に国政に尽くしてまいりましたが、ここに皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表しまして、御冥福をお祈りいたしたいと思います。
 どうか出席者全員の御起立をお願いいたします。
 黙祷。
  〔総員起立、黙祷〕
#3
○委員長(前川旦君) どうもありがとうございました。御着席ください。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(前川旦君) 委員の異動について御報告いたします。
 去る三月五日、岩間正男君が委員を辞任され、その補欠として上田耕一郎君が、また、ただいま御報告のとおり、須原昭二君の補欠として矢田部理君が、三月六日、上田耕一郎君が委員を辞任され、その補欠として須藤五郎君が、昨十三日、須藤五郎君及び野末陳平君が委員を辞任され、その補欠として加藤進君及び喜屋武眞榮君がそれぞれ選任されました。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(前川旦君) 昭和四十七年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、総理府のうち行政管理庁の決算について審査を行います。
 この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(前川旦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、皆様に申し上げます。
 普通でございますと、ここから政府に対し、質疑を順次行っているわけでございますが、きょうは御承知のとおり、本院改革構想の一つである自由討議で本審査を進めてみるということで各党の意見が一致いたしております。
 そのやり方等については理事会で何回か話し合いをいたしましたが、河野議長が提唱された後の本院第一番目の実施でございますので、方法についてもいろいろの問題もありました。ともかくやってみよう、テストを兼ねて実行してみよう、そしてその結果を反省すべきものは反省してよきものをつくる土台にしようではないかと、各党とも十分議論を尽くしまして開会にこぎつけたわけでございます。委員長としましても、ここに各党の御配慮に対し深く感謝申し上げる次第でございます。
 さて、方法等につきましては、すでに委員の皆様にお知らせしてありますが、二、三の点について重ねて申し上げますと、本日の場合は委員同士が主で政府側は従というやり方でございます。大いに委員間で討議をやっていただき、必要に応じて当局側にも反論の機会を与えるということでやりますので、そのつもりでやっていただきたいと思います。
 また議員の方々の発言時間も、できれば自由にとも理事会で出ましたが、この点も第一回目ですので、一人五分程度の発言とし、再び反論等がある場合はこれをまたやっていただく、そこらあたりは委員長が必要に応じて措置していくようにということでございます。私、大変未熟で能力もございませんが、理事並びに委員の皆様のお力をかりて、うまくやっていくよう努力いたします。どうか御協力をお願い申し上げます。
 なおテーマを二つ設けて、その時間区分は一応九十分、六十分と分けておりますが、これらも一応の目途であって、これらについても臨機応変にやっていくことになっております。活発な討議をお願いいたします。
 前置きが長くなりましたが、ともかく力まずに、お互い楽な気持ちでやることにいたしまして、まずは最初に、松澤長官から天下り、公団等の整理統廃合及び補助金行政についての現状と考え方をまず承ることからスタートしたいと思います。松澤行政管理庁長官。
#7
○国務大臣(松澤雄藏君) 公団、公庫など、いわゆる特殊法人の整理統合について申し上げます。
 これら特殊法人は、現在、総数百十二で、その内訳は、公社三、公団十五、事業団二十、(「読まないで、書いたものを読まないで」と呼ぶ者あり)公庫十、特殊銀行または金庫が四、営団が一、特殊会社十二、その他四十七となっております。
 これら特殊法人はいずれも、各種の行政需要のうち、国が直接事業を実施するよりも別個の法人として設立し、国の厳重な監督のもとに事業を遂行する方がより効率的に国民の需要にこたえ得ると考え、設けられたものであります。
 しかしながら、政府としましては、行政簡素化の見地から特殊法人数の増加、機構の膨張などを厳に抑制するとともに、その整理統合を推進してきたところであります。
 すなわち、行政改革の一環として、設立目的を達した法人及び社会情勢の変化等に伴い存続の必要性が乏しくなった法人などの整理統合を積極的に行うとともに、毎年度の予算編成に際し新たな行政需要に即応して特殊法人の新設が必要とされる場合には、スクラップ・アンド・ビルドの原則のもとに、極力、既設の特殊法人の統合、再編成によって対処することとし、その総数の増加を厳に抑制してきたところであります。
 ちなみに、昭和四十三年度から五十年度までの間における特殊法人の新設、改廃状況は、新設に係るものが、沖繩の本土復帰に伴うもの二法人、新設予定のものが一法人を含めて十七法人に対し、廃止した法人は十七法人であり、法人の総数は横ばいに推移しております。
 今後におきましても、従前と同様、厳正な態度をもってこの問題に対処してまいる所存であります。
 次に、補助金行政について行政管理庁の立場から申し上げますと、従来から補助金等の整理統合を中心として監察を実施しております。
 昭和四十九年度の補助金等は一般会計だけでも約六兆円に及んでおり、財政の中に占める割合がきわめて高いものとなっております。
 行政管理庁においては、一般に行政の実施状況を監察するに当たって、常に補助金等の効率的な執行に留意しているところでありますが、特に、昭和四十一年度の零細補助金に関する行政監察及び昭和四十二年度の補助金行政監察においては、社会情勢の変化、補助効果等の観点から、補助金などの廃止、統合を中心として監察を実施し、その合理化を図り、補助金行政の改善を推進してまいりました。
 さらに、最近、財政硬直化が大きな問題となり、その打開が緊急の課題となっておりますので、昭和五十年度に補助金などの全般にわたって監察を実施し、国費の効率的使用を図りたい考えでおります。
#8
○委員長(前川旦君) 海部内閣官房副長官。
#9
○政府委員(海部俊樹君) 特殊法人の役員の選考についての政府の方針を御説明申し上げます。
 政府は、昭和四十年五月十四日の閣議において、特殊法人の役員の選考について、次のような方針を決めております。
  適任者を広く各界有識者から人選することを原則とし、
  一、公務員出身から選考する場合は、広く各省庁から適任者を選考すること。
  二、公団、公庫等相互間のたらい回し的異動は極力これを避けること。
  三、高齢者の起用は、努めて避けること。
  四、役員の在職期間は、同一ポストについて、おおむね八年を限度とすること。
 以上であります。
 さらに、昭和四十二年二月七日の閣議において、「広く人材を登用するため、公社、公団等特殊法人の役員の任命については、事前に内閣官房長官と協議すること。」とし、その実行に努めてきたところであります。
 以上であります。
#10
○委員長(前川旦君) 説明は終わりました。
 それではトップバッターとして、小谷君、いかがですか。
#11
○小谷守君 いま国民のひんしゅくの焦点になっておる高級官僚の天下り問題、これについて概括的な意見をまず申し上げてみたいと思いますが、天下りの態様としては二通りあると思うんですが、いま副長官が言われました公団、公庫、特殊法人に向けての天下り、それから営利企業に向けての天下り、二つあると思いますが、特にひんしゅくにたえない点は、営利企業に対する天下りであります。国家公務員法百三条には、一応の規制をしておりますけれども、これは現状すべてしり抜けではないか、こう思われてなりません。
 建設省関係は監督下にある土建業界にどんどん天下って行く。大蔵省は金融関係、通産は鉱工業関係、防衛庁関係では制服がどんどん軍需産業に天下っていく、これはいわゆる行政と企業との癒着の腐った接着剤になって綱紀を乱しておる、こういう状態であると思います。特に看過できないのは、先般新聞に大きく報道されておりました建設省関係の高級公務員が土建会社に天下って、そしてそれが持参金つきの不正な入札が行われておる、もってのほかのことだと思うんです。あるいはまた防衛庁関係におきましても制服の高級幹部を受け入れる企業を点検してみると、大体天下りの数と防衛庁が発注する発注量とはくしくも正比例をしておる、こういうふうなことが言われておる。私どもは、後刻まとめの段階で意見を申し上げたいと思いますが、この状態は放置できない、これを規制を強化していくところの手だてを急がなくてはならぬ、このように考えます。
 具体的な事柄につきましては時間がありませんから避けますが、さらに公団、公庫、特殊法人に向けての天下りは、各省とも高級官僚の特権のような姿になってきておる。そうして在職していた機関を上回るような高禄をむさぼっている。これはいずれも税金であり財投です。そうして二重三重の退職金をむさぼっておる。特に看過いたしがたい点は、一年半や二年で飛び歩く、二回も三回も飛び歩く、いわゆる渡り鳥式の天下りであります。六年間に三回も退職金を、しかも高額な退職金を受け取ったという事例も少なくない、このように仄聞をいたしております。こういう点についても姿勢を改めて、規制を求めなくてはならぬと思います。
 以上、概括的に今日のいわゆる天下り人事なるものの概論を申し上げましたが、海部副長官、せっかくおいででありますから、私がいま申し上げたことについて反論があれば、どうぞひとつ遠慮せずにやってもらいたい。
#12
○政府委員(海部俊樹君) 反論というものはございませんが、御指摘のようなことを十分尊重して、また閣議決定の精神も生かして、特殊法人の役員任免については、現在いろんな角度からこれを厳正に実行するように努力をしておる最中でありますから、反論は申し上げません。
#13
○委員長(前川旦君) 皆さんに申し上げますが、発言の御意思のある方は挙手で意思表示をしていただきますように。
#14
○今泉正二君 ただいま小谷先生からのお話を待つまでもなく、皆さん座っておられます各委員の方はみんな同じような気持ちでいられると思いまして、これは政党政派でなくして、やっぱり一人の日本人として私どもも痛痒が感じていることにつきましてフリートーキングで話し合いたい。
 私どももいろいろ調べましたら、結局人事院で、前についておりました職業の、仕事の結局二年間は、離職前五年間に在職していた国の機関と密接な会社に就職してはいけないということが二項、三項に書いてありますけれども、この基準が少し甘いような気がするのと、いまの御指摘にもありましたように、副総裁から総裁へポストがかわっただけで、金額を出してはあれですけれども、三千七百万円、ポストがかわったというだけでそれが入った方もあるそうで、五年五カ月の在職で二千数百万円、それから三千百五十万円と、これ金額ばかり並べるようですが、移って損した方がほとんどないようなことになっている。(笑声)損した人の話を探せば、これまた変わっておもしろいのですが、そういう方が余りないんですね。全部がもうかったわけじゃないんですが、一人一人の心構えによって、各人各様の心構えによって天下りは必ずしも悪いものではないと、五十代ぐらいになりますと、私、子供がおりませんから、人の受け売りのようですが、お子さんのいる方は、大学へ進学するくらいの年かっこうで、ちょうど勤めているところが首になると、そうなると、金の話で恐縮ですが、金がかかるときに職がなくなる。そうすると何か経験を生かして、いい条件で迎え入れるところがあればそこへ行くという面も、これまた見逃せないところでございます。
 ですから、私どもはそういうことを考えながらも、業界とのつながりなど、それから役員になれば人事院の枠にはまりますけれども、嘱託なら大目に見られるとか、いろんな抜け道があるような気がいたしますので、そういう人事院の許可制度の問題について、これから十分検討していただければ幾らか違うんじゃないか。したがって、一概に天下り全部アウトということじゃなくて、天下りの姿勢と本人の了見と、それから機構の不備な点と、こういうものが重なって、こういうことがフリートーキングの議題になるようなことにまで発展したと思いますので、私どもはそういう点をひとつ関係官庁でよく善処していただければ、一概に悪い、悪いと言ってないので、これは悪いと、これはよかったということは、ちょっと歯医者さんの問題のような気がいたしますけれども、全部がその枠へはめて見るというのは、日が強いときはサングラスをかけるときもありますけれども、そうでなく、私は御検討いただきたいと思います。
#15
○茜ケ久保重光君 いま問題になっていることは、今泉議員もおっしゃったように、だれもが痛感している。痛感しているが、しかし実際はできない、こういう問題だろうと思うんです。私は公団、公社、これらのことについていろいろと検討したのでありますが、いま行政管理庁がおっしゃったように、百十二の公団、公社等がありますね。その中で四十六は行政管理庁の調査の対象となり得る法人、後の六十八は、これは全然行政管理庁の調査の範囲にない公社、公団。いわゆるそれぞれの所管の省庁が管理している。したがって厳正な調査をしたり、監督する立場にある行政管理庁が枠外になっていると、これはまことにけしからぬと思うんです。松澤長官はまさに野人でありまして、いままでの大臣と違った味が持っているわけなんです。あなたに期待するところが非常に大きいのじゃないかな。あなたの行政管理庁長官時代にそれらをぜひやってもらいたいと思うんです。したがって、いまあなたのおっしゃったように、百十二なんて、べらぼうなそういうものがある。そしてかなり予算を食って、しかもそのうちの半分は、みな各省庁の古手官僚の数なんだな。あなたも非常に遺憾だと言っている。そこでぼくは端的に、これに対する松澤長官の答弁ではなくて、あなたの所見がはっきり言ってもらいたい。長官という立場からでなくて、野人松澤雄藏として、(笑声)こういうでたらめなことを見て、あなたどう思うか、率直に所見をまず簡単に一言ってもらいたい。
#16
○国務大臣(松澤雄藏君) ただいま私に対して所見が述べてくれというふうなお話でございますが、私も行政管理庁には率直に申し上げまして、昭和三十五年の七月ごろから約半年以上政務次官をやったことがございます。そのようなことから考えてみますと、いま茜ケ久保さんが言われるようなやはり感じが必ずしもしないというわけじゃないのです。することはするというようなことも言わざるを得ないというような気持ちがしますが、しかし実際問題としてみますと、私の方の業務というような方面から考えてみると、なかなか思うようにいかないということもあり得ると思うのです。ですから率直に申し上げまして、皆さんの御希望のとおりにばかりいっているとは必ずしも考えられませんけれども、一応私の方で現在やっておることは、一応は希望のとおりにいっているのではないかというふうな気持ちがしております。まあこの程度にして、御勘弁を願いたいと思います。
#17
○茜ケ久保重光君 いま管理庁長官からお話もあったのでありますが、与党の先生方、あなた方もおそらくいろいろあると思うのです。ひとつ与党の議員も、こうすべきだという意見があると思うのですよ。それをひとつ言ってください。
#18
○園田清充君 いま松澤長官に対しての質問がございましたから関連いたしますが、私はやっぱり、三木内閣で最も大臣らしい大臣のポストを得ているのは松澤長官だと思うのです。といいますのは、松澤長官の性格、経歴を私は過去を見てみますと、これは官僚としての経験がない、率直に申し上げて。それだけに私は正しい姿であなたものを見られる。そういう意味からするなら、三木さんが任命された内閣の中で最も光った存在だと、こういう気が私はしているわけです。
 そこで、いろいろ問題はあろうかと思います。さっき小谷先生から御指摘があったように、官僚の天下りについてのいろいろな御批判、同時に今泉さんからお話があったように、メリット・デメリットの問題、それぞれあると思いますが、ただ一概に悪いということできめつけられないと思います。私は、日本のやはり社会制度の中に大きな原因があるような気がします。それは私どもくらいの年輩で戦前の教育を受けた者、戦後の大学のあり方その他を考えてみたって、これは全然違います。たとえば役人になろうと思うなら、これは東大、東大法科というのが常識です。役人でなくてほかに職を求めるとすると、たとえば議長も御出席でございますけれども、マスコミに入ろうとすると早稲田の政経、あるいは法曹界を求めるなら中央の法科、あるいは経済界なら慶応の経済というように、それぞれ求める学校によって違ったものです。
 ところが戦後社会の中で一番経験が豊かと言うと、申し上げることに問題があろうかと思いますけれども、役人さんというのは、経験豊かな社会の中で自分の職業をある限度において終わる。そうすると年齢的な問題からしても、やはりいまの経済社会の中で、有為な人材としてこれを使っていこうということが当然生まれてくる。だから求めることと社会から求められることの二つの問題があると思います。そういう中で、さっきお話があったように、人事院のチェックの問題がございます。これが万全だとは申し上げません。しかし、そういう点を考え合わせると、根が深いだけに、やはり社会制度の問題から掘り起こしてこの問題を見つめてやっていかなければ――ただここに出ている現実の事象だけでは問題は片づかない。それは国家、国益のためから考えても問題があろうという気がいたしますが、これはいまおっしゃったようなことに、与党のおまえらはどう考えるかということですから、私なりの意見を申し上げておきたいと思います。
#19
○峯山昭範君 先ほどから意見が出ておりますけれども、これは二つあると思うんです。一つは天下りの問題、それから先ほど茜ケ久保先生から提案があったのは、公社、公団の整理統合の問題です。したがって私は、きょうは時間がございませんので、初めの天下りの問題について申し上げたいと思うんですけども、先ほど御指摘がございましたように、やっぱり天下りというのは、先ほど小谷先生が全部で二点申し上げた。この二点ともう一つ、私は、自治省から各都道府県に派遣されていますね、これもやっぱり天下りになるんじゃないか、こういうぐあいに考えます。
 そこで、きょうはその初めの第一点、第二点の問題、先ほど指摘ございましたが、初めに営利企業への天下りの問題、これを私は、私たちの一つの大きな合意した事項として取り上げていくべきじゃないか、こう考えています。といいますのは、先ほど自民党さんの発言も大体同じ趣旨だと私は思うんです。それは先ほど話がございましたように、いわゆる国公法の百三条の人事院のいわゆる縛りが非常に弱い。この問題、提案がございました。これはもう現実にそうでございまして、たとえばことしの昭和五十年度の天下り白書が、きのうの話によりますと今月中に出るらしいんですが、その中のたとえば具体的に申し上げますと、特に海上保安庁で天下った人がいるわけです、これは第五管区の本部長さん。ところが、この人がやっぱりこの間問題になっております五洋建設の埋め立ての問題でいわゆるもみ消しに回ったなんという具体的な事実が出てきているわけですね。そういうようなことがありますから、その営利企業への天下りという問題は、これは臨時行政調査会いわゆる臨調答申の中で言っておりますように、これは絶対何といいますか、臨調答申によりますと、二年間は事由のいかんを問わず転出できないとはっきりしているわけですね。こういうふうにやっぱりきつく縛るべきじゃないかというのがまず第一点であります。
 それから、いま園田先生から話がございましたけれども、最近の天下りの内容を見てみますと、非常に若い人が天下りをしておる。三十代、四十代、五十代というよりも、四十代。五十代になるまでの人が非常に多いわけですね。これはやっぱりちょっと公務員のですね、いわゆる国民の大事な税金で養成したいわゆる行政経験豊かな人材を若い年で転職させるということについては大きな問題があると思うんです。ですから、私はこういうふうな意味からぜひとも臨調答申の線まで厳しくすべきじゃないかというのがまず第一の問題です。
 それからもう一点は、公社、公団あるいは特殊法人への天下りの問題ですね。これは、一つは先ほど話がございましたように、一つは法的な縛りが全然ないということです。ですから、私はこれはやっぱり、先ほど副長官がおっしゃいましたけれども、法的な縛りを何らかの形でやるべきじゃないか。実は昭和四十四、五年ごろ、特殊法人の役員の給与等の基準に関する法律というのが議員立法で提出されようとしたことがあります。ですから、こういうふうないわゆる一つの縛りをしたらいいんじゃないか。といいますのは、先ほどの退職金の問題ですね、次から次行きますからこれはちょっと困りますので、そういうふうな縛りをやっぱり設けた方がいいんじゃないか。といいますのは、たとえば現在の法律でいきますと一カ月の給与の百分の四十五ですね、一カ月で。ですから、たとえば総裁を一年間やりますと、大体まあ三百五十万円から四百万円くらいは退職金もらえる。ところが実際に一般の職員は高校卒業しても勤続三十年ぐらいしてやっと三百五十万円。こういうふうな意味から考えますと、やっぱりこういうふうな一つの規制を設けるべきじゃないか、そうして法律を議員立法でやるべきじゃないかというのが私の現在の考えです。
#20
○加藤進君 私も天下り人事の問題について発言したいと思います。先ほどもある議員から一概に悪いとは言えないという声もありました。またメリットもあるし、デメリットもあるという意見もございました。そこで私たちは天下り人事の問題についてもう少し厳格にその内容を決めておかないと議論にならないのじゃないかと思うのです。というのは、私たちがこの問題を問題とするのは、役人が老後の生活保障のために私企業に就職するということを一概にすべて禁止しようなどというような考えは毛頭ないということが一つでございます。
 それから、役人の方といっても、高級な官僚についてだけわれわれは問題にする。こういう問題点をはっきりしておかなくてはならぬと考えております。高級官僚がその仕事を通じて直接関係しておるような企業に対して天下りするということはこれは禁止しなくてはならぬ。これが私は問題の提起だと考えています。なぜこの問題が重大な問題であるかと言えば、これはデメリットが数々あるというばかりでなしに、国民がそのためにどのような大きな被害を受けつつあるかという点でやはり問題にすべきだと考えております。これは今国会におきまして衆議院、参議院ともともに、私たち共産党が大きな問題を提起しましたあの五十一年度自動車排気ガスの規制問題、この問題に関連してこのことがきわめて大きく世論に出されました。御承知のように、排気ガス規制の問題について、これをできるだけ引き延ばして五十一年度以降に延ばす、内容を緩和する、まあこういうことが業界とまた関係の官庁の役人の諸君が一体となってこのような工作を進めたという動かしがたい事実が国会において明らかになりました。中央公害審議会の大気部会あるいは自動車公害専門委員会、この審議内容は国民にとっては全く極秘な問題であります。公害病患者の諸君に至ってもこれは極秘であります。ところが、これが業界の代表が相次いでこの審議の場に出入りして審議内容をキャッチする。キャッチした内容を情報として業界に広げていく。こうして中央公害審議会関係の委員に対しても政府、役人と一体となって根回し工作をやるということまで暴露されました。
 こういう点で私は特に具体的に問題を提起したいと思うのでございますけれども、日本自動車工業会事務局技術部長さんの青木道一という方がいらっしゃいます。この方は昭和四十七年通産省から天下った人であります。彼は中央公害審議会の大気部会、さらに自動車公害専門委員会に出入りし、そうして審議内容を逐一業界に報告しております。またこの仕事を彼に指示したのはだれかといえば、自動車工業会の専務理事の中村俊夫氏であることも明確になっております。では中村俊夫氏とはどなたかといえば、彼は通産省で自動車課長、そうして通商局次長という重責を歴任した人であります。そうしてその方も昭和四十七年に自動車工業会に天下ったわけであります。で、この中村氏が元通産官僚であるという地位を利用された。その利用して行われたことは、排気ガス規制の審議に介入して業界と通産省との間のパイプ役を現実に果たしてきたということは偽りない事実になってきております。これは資料もございますけれども、わが党の調査によりますと、この中村氏は昨年の八月二十日の自工会の五十一年度排気ガス規制に関する懇談会に次のような発言をしております。中公審の大気部会で、自動車公害専門委員会の各委員に対して事前に十分に根回しをしておくように、通産省の森口機械情報産業局長から再三にわたって要請を受けたということであります。それで早急に手分けして根回しをいたしました。これが懇談会における発言の内容です。
#21
○委員長(前川旦君) 加藤君、簡潔に願います。
#22
○加藤進君 はい、こういう状況が高級官僚と関係業界の天下りを通じて現に起っておる状態でございまして、一体こういう状態が――今日国家公務員法が存在し、人事院規則が存在して、人事院が十分なチェックを行っておるはずでもある。また、公団、公社に至りましては、閣議で再三に決定がなされておるという状態であるにかかわらず、どうして規制できないのか。これが私たちは今日の重大な問題だと考えております。こういう問題が起こった結果、被害を受けたのは国民であります。国民はこのために重大な自動車公害の規制に対してこれが緩められ、さらにこれが延期されるというような事態になったという点であります。
 したがって、私は時間もございませんから、最後に若干の意見と提案を申し述べたいと思いますけれども、とりあえず今日の法規のもとでやり得ることがやられていないという点であります。政府、官庁は臨時行政調査会の答申に対して、十分にこれは尊重しておるとは言えない。閣議決定についてもこれを厳守しておるという状態ではないということは明らかでございます。この答申の尊重と閣議決定を厳守するということを、行政の上においてさらに明確にしていかなくてはならぬという問題が第一点だと思います。
 第二点は、人事院は国家公務員法に基づいて厳重な審査を行うべきであるけれども、その審査は全くしり抜けと言ってもいい現状であるという点であります。この点につきましても、人事院に対して重大なやっぱり注意を喚起しなくてはならぬと思います。
 さらにもう一方問題がございますのは、これを行政官庁だけに任しておいてはならぬという問題だと思います。国権の最高機関である国会がこの問題に対して、国会の審議を通じて指摘する程度では、これは足らない。こういう点で私はあえて党を代表して申し上げたいのは、天下り人事についてこれを監視して、これに対する十分な調査を行うことができるような権限を持った民主的な調査委員会を国会の中に設けて、国会みずからがこの問題についてのチェックを行わなければ、このような事態の一歩前進はあり得ないのではないか。こういう点を最後に申し添えまして発言を終わります。
#23
○委員長(前川旦君) もっと御意見ありますか。
#24
○松岡克由君 あります。
 いま意見伺ってますと、加藤先生の場合は党の意見として、絶対に高級官僚の天下りはいかぬと最初おっしゃった。最後には規制さえ持てば、弊害が、デメリットさえなければいいだろうという口調に変わってきていられるように感じました。ということは、別に何も悪いということでもなく、そうよくなればいいという意見ですから結構です。
 それから、峯山先生のを伺っておりますと、やはり同じように規制を強くしろと。ということは、天下りの弊害がいけないのであって、ちゃんといけば別にそれほど悪いことではないというふうに、暗に私は理解した。
 茜ケ久保先生の方の意見をちょっと一言聞かしてくれませんか。先生そこまでいかなかったわけですが、絶対にいかぬと……(「問題が違う」と呼び、その他発言する者あり)はいはい、いや、いま言います。続けさしてください。
 で、私、思うに、天下りという言葉における一般感情、私ども一般から選ばれてきた人間にとっては、非常にやっぱりいい言葉ではないし、非常に反発を感じます。しかし、やっぱりこの意見を聞いている中に、メリットもあるし、規制さえすれば、ある程度よくなるならば――現に続いてきているということは、それだけのメリットがあり、よさがあるから続いてきているんだという言い方が当然できるわけですから、私はその方法さえ厳しく、弊害のないように持っていけばいいのではないかという意見なんでございます。ただそれには私は政府サイドが余りにも天下りという言葉そのものを――私はこの言葉も余り好きじゃないんですよ。人材登用という言葉もありますし、いろいろある。放っておいたことがいかぬと思うんです。天下りをやっているのは政府であって、いかにもその天下りというのは政府と離れられないものであると思わしておいたやつら、本当にいいと思うなら、言い分があるならば、どんどん私はPRしてしかるべしなんであって、そういったものに対する疑惑を持った、事実、疑惑ばかりじゃなく事実がありますね。事実以外にも天下りという言葉だけでも私は疑惑を持つようなところへ追い込んだ責任はわれわれ与党にあるんじゃないかと、まして政府首脳にあるのじゃないかということを痛感いたします。
 以上です。
#25
○小山一平君 いや、私は官僚退職者の再就職が全くいけないなどというやぼは考えておりませんけれども、しかし、今日の実態はこの高級官僚の天下りが、ある面では行政を私物化したり、企業に癒着をして不当な利便や利益を与えたり、それによって国に大きな損害を与えているというようなことが非常に深刻である、こういうふうに思うんです。それからまた重大なのは、せっかく行政管理庁が監査をして勧告をしても、これがさっぱり尊重されないで全く無視されているという事実です。
 私はこの例を林野庁について皆さんに申し上げてみたいと思うんですけれども、御承知のように森林開発公団というのがあります。これは昭和四十二年八月に行管から廃止勧告を受けているはずです。この理事長は松岡さんですけれども、水産庁の長官から八郎潟新農村建設事業団理事長を経て、この公団の理事長になった。まあ世で言う渡り鳥とでも言うんでしょうか。現在月給が七十万円だそうで、結構な御身分でございますが、ところが四十二年に廃止勧告を受けながら四十二年の事業量が七十億であったのに四十八年は百七十七億にこれが拡大をして、そしてこの事業資金がこれはすべて国家資金で国の事業を請け負っている。まさに屋上屋のこれ無用の長物であるにもかかわらず、行管の勧告にもかかわらず、これがこうしてどんどん拡大を図っている。これは私は高級官僚の再就職の場をその権限を利用してやっているんじゃないか。こんなふうに思われてならないんです。
 それから、これまた行管からも指摘を受けている点なんですけれども、企業にたくさん天下っています。新しい資料ないんですが、古いこれは林野庁から出た四十六年の資料によると、この天下りの出先の営林署長以上の幹部職員が五百八十五人外郭団体あるいは企業に行っているんですけれども、これが私はこの林野王国と言われるような、あるいはまた林野庁ファミリーとでも言うような大きな力をつくり出している。そして昨年の行管の指摘にもございますけれども、この林野庁の払い下げの木材あるいは立ち木、これを本来役所の払い下げは一般競争入札で行われるのがこれ筋道です。ごく特殊なものに限って随意契約。ところが、何とこの林野庁あるいは営林局の払い下げの実態を数字で見ると、四十八年立ち木販売において九百三十七万立米の払い下げをしているのに、一般競争入札に付したものはわずかに二百十三万立米、随意契約が七百十六万立米で七六%、しかもその値段は極端に安い。たとえば一立米一般競争入札で出したのが一万八千二百八十一円、随契ではこれが何と六千五百五十三円、こういうとてつもない安い値で、しかも特定の企業に入札もせずに随契で売っている。素材なんかも同様ですけれども、この素材でさえも五〇%を随契で売っているんです。しかもその値段が一般競争入札の場合には一立米三万七千三百八十七円なのに随契では一立米が二万七千三百六十七円、こうやって企業に特別の利益を与えている。
 私はまさにこの二つの例を見ても、これも行管が指摘をして改善を図りなさい、こういう勧告をしています。ところが、行管が勧告をしても林野庁は全然尊重せずに、廃止を勧告されても十年近くたってもそのまま残して事業を拡大して天下りの官僚の数を増加をしていますね。
#26
○委員長(前川旦君) 簡潔にどうぞ。
#27
○小山一平君 こういうことで私はどうしてもこの天下りという問題はかなり積極的にチェックしなくちゃならないし、せっかくの勧告をする行管がその勧告を無視されてまかり通るなどというこんなことがあっちゃならぬと思うんです。ですから少なくとも行管の勧告はいずれの官庁においても尊重をしていくということが厳然と行われなければ、いまいろいろ言われているような改善はとうていこれはできるものじゃないと、こう思うんです。
#28
○委員長(前川旦君) ちょっと田渕君、先ほどあなた手を挙げておられたのに私はうっかりしまして失礼しました。田渕君どうぞ。
#29
○田渕哲也君 行管の問題は後でまた議題があるわけですけれども、この天下りということは、私は官公庁と民間との人事交流という面から考えるならば、一概に否定すべきものではないと思いますけれども、ただ天下りという言葉は、私は官界と民間との対等の立場における人事交流というイメージじゃないと思うんです。やっぱり上の権力で民間に人を押しつける、あるいは民間も押しつけられたら受けざるを得ない、そのかわりに何かコネによるメリットを求めていく、こういうものが一般に天下りと言われておるわけですね。だから先ほど高級官僚に限るということも言われましたけれども、そういう考え方からするとやっぱりこれは高級官僚が主たる対象になってくるだろうという気がいたします。そしてその場合の弊害はいろいろ言われておるから簡単に言いますけれども、民間の場合はやっぱり癒着の問題が出てきます。政府、行政機関と民間会社との癒着の問題が出てきます。それから特殊法人におるり場合はやはり特殊法人の独自性が阻害される。あるいは職員の士気に影響する。あるいは高級官僚の勇退先として温存をそれぞれの各省庁がはかるものだからいろいろ勧告が出てもなかなか特殊法人の整理が進まない。さらには天下りをする特別な高級官僚のみが非常に他の人に比べて優遇される、退職金その他で優遇される、こういう弊害があると思うんです。
 問題はこの弊害を除去するための方策ということですが、先ほどからも一部論議が出ておりますように、私はやっぱり国家公務員法の百三条のこの規制を改正してもっと強化するか、あるいはこれに伴う人事院規則そのものを見直すか、さらにはその運用をもっと厳しくするとか、これは大体自民党さんからもいまちょっと意見があったし、野党各党が言っておりますから、これは国会で合意すればある程度のとこができるのではなかろうか、こういう気がいたします。
 それからもう一つの場合は、官公庁の姿勢です。建設業のいわゆる持参金付き天下りの問題、あるいは国鉄においては国鉄の受注をする、いわゆる入札参加資格審査申請書には、国鉄退職者名簿欄というのがあるわけです。そこには国鉄から天下りをした人の名前を書いて出さなければいかないようになっている。そこに名前を入れないとこれは初めからオミットされて入札に参加資格が与えられない。こんなことが現実に行われておるわけですね。これは建設省や国鉄だけではないと思います。これを一ぺん各省庁全部チェックする必要があるのではないか、こういう気がいたします。こういうことを厳重にやれば、民間も天下りで人をもらう場合に、そういうコネを利用するメリットということじゃなくて、その人の持っておるいままでの見識とか経験とか、知識とか能力とか、そういうものでそういう人を入れる、こういうふうに転換していかなければいかないと思うんです。
 それから特殊法人の場合の弊害は、先ほど言いましたように、士気の問題、独自性の問題、これは臨調の答申で五〇%という線が出されておるわけです。現在は八〇%だと、役人の中の天下りが。だからこれはやっぱり臨調の答申を厳正に実施していく必要があるのではないか。
 それからもう一つは、退職金が私は高過ぎると思うんです。月額の百分の四十五に均分した月数を掛けるなんて、こんなべらぼうな退職金規定がはたして許されていいものかどうか。確かに四十五年の閣議了解で百分の六十五から百分の四十五に下げられてはおりますけれども、それでもまだ高過ぎるという気がいたします。
 それから最後にもう一点私が主張したいことは、やはり公務員の定年制ということについて考えるべきではないかと思うんです。現在は定年制がないから肩たたきということでいわゆる勧奨制度というのがあるわけですけれども、こういうやり方は非常に不明朗だと思うんですね。それが一方では老齢者がやめないで、財政の硬直化につながる問題があるし、一方では、いつ肩たたきをやられるか、肩たたきをやられたらやめなければならない、こういうことで本当に腰を落ちつけて仕事ができるのだろうか。だからきちっと定年制を設けて、定年までは安心して働ける。もちろんそれまででも民間に行ったほうがいいと自分で判断される人は行く機会を与えなきゃならないと思いますけれども、この定年制をきっちり実施して、だれそれ同期の者が次官になったらそれと同期に入った者がやめなければならぬというような、こんなことはやっぱりやめなければならない。こういう気がいたしますが、こういう点について御討議、御検討をお願いしたいと思います。
#30
○喜屋武眞榮君 私も皆さんに問題を提示してそして御意見をお聞きいたしたいこう願っております。
 世の中で一番大事な問題は私は人事の問題である、ところでまた世の中で一番困難な問題も人事の問題であると思います。その大事にして困難な問題をどのように適正に配置するかあるいは再登用するかということが非常に大事なことであるとこう常日ごろ思っておるものであります。
 そこで先ほど来いろいろ出ましたが、私も最近ちょいちょい耳にすることがきょうも出ましたが、渡り鳥人事とかあるいはたらい回しとか天下りとかあるいは公団との癒着、官僚との癒着とかそういうことが最近頻々に聞かれます。そういうことを歯どめするために、先ほど官房副長官から「公団公庫等役員の選考について」という実に名文句を語み上げてもらったわけですが、この名文句が果たして具体的に実践されておるかどうかというところに問題がある。それ、どうしてもこの精神を生かしていく、具体性をさらに整備して適正に行わなければ、幾ら美辞麗句を並べても、これは空文にしかすぎない、こう思うわけなんです。そこで私この条文をいま目を通しながら実際は一体どうなっておるのか、こういう点、二、三の資料と結びつけてどうしても合点がいかない点がございます。
 それは、最近三カ年における「省庁別特殊法人役員就任状況調」というこの一覧表が出ております。それによりますと、とにかくこの数字が非常にアンバランスで、その順位を申しますと、大蔵省が第一位、農林省が第二位、通産省が第三位、運輸省が第四位と、こういう順序で、しかも数字的には非常に飛び抜けておるのですね。今度はもう一つの資料によりますと、「最近五か年間の営利企業への就職承認の省庁別一覧」表、この数字もまた実にアンバランスであります。それも順序を申し上げますと、大蔵省、通産省、農林省、建設省、こういうふうに飛び抜けております。さらにもう一つ資料を分析しますと、「最近五か年間の営利企業への就職承認の業種別一覧」、この表を見ますというと、これも数字の上でも飛び抜けたアンバランスがある。ところが順位をここにまとめますと、これも大蔵、通産、農林、建設、こういう順序であらわれておるわけなんです。
 そうすると私が不思議に思いますことは、大蔵省、農林省、通産省、運輸省にはこの選考規定による適格者が大ぜいいらっしゃるという意味なのだろうか、それともまた人事が最も困難でむずかしい大事な問題だというにもかかわらず、そこに情実とかあるいはいろいろな条件がまつわってこのような結果になったのであるか、私はその点非常に疑問を持っておるものであります。そういう意味で問題を提起をし、そして皆さんの率直な御意見もお聞かせ願いたい、こういうわけなんです。
#31
○委員長(前川旦君) ずいぶん具体的な問題がいろいろ出ていると思います。天下りは、先ほどいろんな御意見もありましたけれども、ずいぶん具体的な問題が出ています。与党の方御意見ありましたら。
#32
○遠藤要君 私はきょうこの席にいて高級官僚という人たちもたくさんおいでになるので誤解されては困ると思うんですが、いままでのいろいろお話を聞いていると、何か高級官僚けしからぬとは言っておりませんけれども、そういうふうな感じです。私は高級官僚になるということに対してのその人その人の苦労、勉強、そして能力、そういうふうな点が高級官僚としてなったと、こう思うんです。そういうふうな人が、しかし最後にやはり行政を若返らせなければならぬということで、先ほどどなたかのお話で肩をたたかれるか腹をさすられるかわかりませんけれども、自分で好んで必ずしも希望していくというわけでもない。それがけしからぬということで、まじめにやっている人もその中にたまには悪いことをした人も一緒にけしからぬということで、法律的にいろいろの面で規制していくということは、私は子供のけんかによその子供だけをしかりつけて自分の方の子供には全然かまわぬ、むしろ私は、役所自体がそういうふうなことのないようにもっとやはり注意すべきだ、こういうふうな点で私は行くべきではないか。そうでないと、役人は何ぶん偉くならない方が最終的まで自分の生活に不安がない、偉くなったらとんでもないことになる。そういうふうな、疑念を持つ人もあるんじゃないか、そういうふうな点が私としては心配する一人であります。そういうふうな点で、私はその人を、役人、高級官僚ということになると能力といい、企画力すべてよそより秀でている。そういうものをやはり私は五十歳、五十二、三歳でそれじゃおまえはもうやめろ、あと再就職はするなということになったら一体社会的にどうなるか、これではお互いに努力ということが私はなくなってしまう。そういうふうな点で、私はむしろやはりわれわれも監督のできる役所自体をもっとやはり厳しくしていく、そういうふうな姿勢をとるべきではないかと、こう私は思うんです。
#33
○田代富士男君 いまいろいろ御意見が出ておりますが、特殊法人が百十人、いまお話がありました。天下りが悪いということですが、それもそうですが、私は特殊法人の創設の意義、この特殊法人の創設の意義に反している。という理由は、御承知のとおりにこの特殊法人は、行政機関で行う不適当な仕事あるいは業務の能率運営を図る意味から民間人を起用した方がよろしい、端的に申し上げるならば、非官僚化というのが特殊法人の創設の意義であります。ところが現実にはいまお話がありますとおりに、大蔵省、通産省、農林省、運輸省、建設省のこういう関係から半数前後の人たちが天下りをしている。こういう特殊法人創設の意義に反している。こういう点を私は申し述べたい。
 この意義の問題から進んでいくならば、解決しなくちゃならない面があると思います。しかし現実に、特殊法人は存続しております。これをどうするかという問題は、いまさきも話が出ていたかと思いますが、臨調答申にもありますとおりに、これを特殊法人を整理する。四十二年の十二月に第一次整理にかかりまして今日まで来ておりますが、整理されたのは数カ所です。愛知用水公団を初め数カ所です。こういう点を臨調答申の答申を尊重して整理をする、また民間に移管できるものであるならば民間に移管する、これが第二点。
 第三点は、業務上で複合している、競合しているそういう特殊法人であるならば、これは統合、簡素化する。これを積極的にやっていかなくてはならない。
 第四点は、いま天下りの問題が渡り鳥とかいろいろ言われております。これは人のことを渡り鳥と言ったらこれはまずいと思いますが、そういうようなことに対して、悪いものは悪いとはっきりしていかなくちゃならない。そういう意味から、国家公務員法などを法規で歯どめできるような方法を考えていく、また、人事院の機能を強化していく、こういうことを考えていかなくてはならないと思います。
 第五番目には、こういう特殊法人に対する天下りを規制いたしますと、今度は民間の企業に対する天下りに圧力がかかっていくと思います。さすれば、いま一番焦点になっております政界と企業との癒着、特に天下り先の大企業との癒着ということがいま政治不信の一番の主とするものであります。
 そういう意味から考えまして、私は、いま申し上げました諸点を考えまして、四十四年に衆議院の決算委員会におきましても超党派でこういう特殊法人の給与等の基準に関する法律をつくろうじゃないか。退職金の問題、給料の問題、それから人事、それから給与等、その特殊法人から内閣へ、内閣から国会へ報告することを義務づけようという、そういうことが論議されました。
 だから、私は提案でありますが、幸い参議院始まって以来こういうフリートーキングということは初めてでございますから、いまこれだけの問題でありますから、参議院の決算委員会におきましてこの問題を特殊法人の給与等の基準等すべてを含んだ問題を超党派でこれを考えていくという、そして一つのものをつくり上げていくように私は提案したいと思います。
 私の意見は以上であります。
#34
○青井政美君 先ほど来関係の皆さんからいろいろ御意見が出されているわけでございますが、天下りの人事の問題も、先ほど田代先生からお話がございましたように、必要があってできた、できた中に悪いのがあるから全部だめだ、アウトだということでは、日本の政治も行政もうまくまいらぬと私は思います。したがいまして、役人の中に私が承知いたしております者でも非常に不都合したという者も承知いたしております。しかし、またそれが非常に大きな行政効果を上げ、あるいは間接的な仕事としての効果を上げてきたという事例もあります。端的に申し上げますならば、出す方の側から申し上げますならば、やはりより停滞するならば――行政全体の年齢層の問題があると思いますが、公務員全体の士気に私は影響すると思いますし、ある一面肩たたきが行われるかもわかりませんが、そういうことによっても、やはり行政効果の上がるという間接的な効果も私は否定できないと思います。また、渡り鳥その他いろいろな方法において行われたという内容の中にも、非常に効果的にその成果が目的達成するためにでき上がったというふうな経過の段階もございます。
 ただ、全般的に言えますことは、確かに決めた基準をきちんと守らないというところにある意味においては行政管理庁の力が足りぬといいますか、あるいは人事院の力が足りぬといいますか、それぞれやはりそういうマイナス面、デメリットを心配して、それぞれ決議をせられ、先輩の方々等からもやはりこのような問題が行われているが、形式になってしまっておったという面がないとは言えぬのじゃないか。この問題はやはりそのような問題を考えていくべきじゃないかというふうに思うのでございますし、また、高級官僚だけが対象か、一般の問題が対象か、やはり世の中の移り変わりの仕事の中には、受け入れするという側が営利法人でございますならばメリットがなければ恐らく受け入れせぬと思います。私自身が考えてもそう考えられます。が、しかし、仕事の関係の中で、だれも知らないところへ一人が飛び込んでやっていけるという人が五十歳前後という年齢に達したときに果たしてやれるかどうかということになれば、持ちつ持たれつという考え方がだれかお世話する姿の中で出てくる。私はそういう姿の中で特別にまずかった問題だけが例になる、そういう形のものではあってはならないと思いますが、さりとて、いままでやったことがすべて皆よろしい、そういう考え方で私は申し上げておりません。そういう意味ではなくて、やはり受け入れする側も出す側もすべて責任を持つ社会的な秩序の中でやれるようなものを考えていけば私はこの問題はもう少しうまくまいるのじゃないか。端的に申し上げますならば、先ほどもお話がありましたように、行政管理庁そのものの指摘されたものはすべからくすべての人が尊重する、約束事は守るという考え方の前提に立つようなやはり人事管理の運営がなされなければならないのじゃないかと思います。
 また、私企業におきましてもすべての人間がすべての年齢に達するまでおるのではございません。大企業といい、中小企業といい、それぞれ企業が一〇〇%の能力を発揮するためには部分的にはやはり外野に出てお骨折りを願う、あるいはまた都合によればやめてもらう、これは日進月歩の世の中ではすべてのものがそういうことでなくてはならない。国家公務員にもやはりそういう厳しさというものもあってよいし、また、それだからといって就職の機会がこれとこれとこれとに限定されるということになりますならば、やはり憲法の問題にも抵触するということに発表しかねないのじゃないかということが考えられるわけでございまして、私どもの気持ちもやはり――今回このようなことが問題になったこと、また私ども自身が五、六年以前に渡り鳥その他等マスコミにおいて議論せられましたのがいまだに問題として残されておる、非常に人事の問題の厳しさとむずかしさがやはり今日この話題になり、このフリートーキングでの議題になったと思うのでございます。
#35
○峯山昭範君 私は先ほどから遠藤先生並びに青井先生の御意見に全く反対なんです。といいますのは、これは一つは両先生、臨調の答申というのが出ておりますね、これ一体どうお考えなのかということです。といいますのは、臨調の答申では、特定営利企業と行政機関との間に特殊の関係を生じやすく、公務員の公務の公正を阻害するおそれがあるから、要するに天下りの問題については強力に規制を加えなければいかぬということが一つと、それからもう一つは、長期的には公務員が再就職するのではなくて定年までおるべきだと、定年まで、これはぼくの意見じゃないです、臨調の意見なんです。定年までおるべきなんだと、そういうふうな体制を確立するというのが先なんだというのが臨調の意見なんです。それを、要するに一部に悪い人がおるから全部悪くないのだというのも私の意見じゃない。全般的にこの特定営利企業と行政機関との間に癒着が生じておるというのはこれは私が言っておるのじゃなくて臨調の答申としてきちっと出ているわけです。だからこの二つのことをちゃんとするために、まずはここに臨調の答申の中の、先ほども人事院の締めくくりの一つのところで、二年間はいかなる理由を問わず転出できないこととせよというのが臨調の答申です。政府は臨調答申を尊重すると言っておるわけです。ところが、この規定を百三条の三項で緩めているわけです。だから、要するにもうしり抜けなんです。ですから、そこのところはこれは皆さん方から御意見がありましたように、きちっとした方がいいのじゃないか。そのあとは一定の期間縛るのはやむを得ないというのが臨調の意見でもありますし、ぜひともこの問題については御認識いただいて、先ほども御提案がございましたように、この問題をできるだけ将来とも検討してもらいたいと私は思います。
#36
○委員長(前川旦君) 政府側も発言意思があれば発言を許しますから、政府側も必要とあれば意思表示をしてください。
#37
○案納勝君 いま青井先生のお話や遠藤先生のお話を聞きました。そこで、青井先生の言われた、少数の者が間違いがあり、誤りがあるので、大多数をそういう目で見ては困ると。私は、先ほど峯山先生が言われた臨調の答申の内容には触れませんが、いま問題になっているのは、少数の人がそういった行為があるからでなくして、大部分の人がそういう状態にあるからこそ国民の批判を受けているのではないですか。たとえば三つ問題を先ほど冒頭申されましたが、天下りの問題です。これは特殊法人に対する天下りです。同じように、臨時行政調査会では公団、公社に対する改革の意見、官庁との人事交流、創設時を除いて原則的には行わない、広く人材を求めるために官庁の都合本位による役員人事はやめて、役員はできるだけ部外者から採用する、そして本省からの登用は役員の半数以下とする、こういう答申が出されております。
 ところが、現実に、いま私が調べました建設省関係の特殊法人の中で、役員に民間から登用されている人は一人もいないんです。たとえば首都高速道路公団の場合、役員が十一名、内部登用はゼロ、民間登用もゼロで、天下り人事が十一なんです。日本道路公団は役員が十二名、内部登用が二名だけ、民間登用はゼロで天下りが十なんです。以下、水資源開発、阪神高速道路公団、日本住宅公団、合わせて役員は六十三名、そのうち内部登用は四名で、民間登用はゼロで、天下り人事が五十七、その他が二なんです。まさにこれはいま言った建設省関係の特殊法人だけ言っているんじじゃないです。全部引き直して百十三ありますが、ほとんど同じような傾向なんです。
 大体私の調べたやつでも、この法人の中で八〇%は天下り人事なんです。こういうのがノーマルな状態だとはだれも国民は認めない。そして、しかも相当高額な賃金をもらっている。いま総裁は八十万ですね。まあ、渡り鳥人事の関係もありますが、たとえば日本道路公団総裁のAさん、特に名前は挙げません、この方が建設省を退職された場合の退職金は、四十二年十一月に退職をされて一千八十万四千五百円。年金は現在年間百六十五万一千八百五円もらっている。退職金は一千万円以上もらって、年金は依然として――まあ、国民年金と比較したら問題になりませんね。そして役員に就任をされて、これは二年間で退職をされている。そのときの退職金は六百四十四万円、そして新たに総裁に就任された。現在就任をされているんです。満二期――閣議の公団人事口頭了解にあるように、二期勤めて八年勤めたと推定しますと、三千四百五十六万円退職金をもらう。先ほども指摘をされました。ところが公務員、同じように建設省で民間の営利企業に持参金つきということで疑惑を持たれている中部地方建設局用地部長の現在の給料での退職金を一般公務員の増しの、プラスの退職金計算をしますと二百三十五万四千円ぐらいしかもらえないんです。まず役所をやめるときに高額の退職金をもらい、年金を引き続いてもらいながら、二年勤めた公団の役員で一千万円以上の退職金をもらい、引き続いて役員につくと三千五百万からの退職金をもらうんです。しかも、これらつくられた公団の――民間登用もなく、ほとんど八〇%以上が天下り人事として高級官僚の人が座っているわけです。建設省関係でこの五年間五十九名異動しました。私の調べで五十九名異動された中で、そのうちの十四名はそれこそ渡り鳥人事なんです。
#38
○委員長(前川旦君) 案納君、簡潔に願います。
#39
○案納勝君 そういう状態を、先生ね、一部の人の誤りや一部の行き過ぎがあって、それでそのことを批判することによって全体を見ちゃならないと、私は逆だと言うんですよ。
 また同じように渡り鳥人事じゃなくて、疑惑の持参金つきにしても同じですね。これは総理府や建設省の労働組合が発表したやつの中でも、全く入札の金額、要するに入札予定の金額と工事落札の金額が全く同じだと、こういうことは私は何と言われても否定できない疑惑だと思いますね。
 もう一点だけ申し上げますが、人事院がことし四十八年に二十四名にわたる承認をしました、天下りの。それで建設省関係ですが、同じように関東の河川部長が中国土木に天下りをしたと、天下りといいますか、再就職をした。中国土木に河川部長が下がった。就職をしてから昨年の十二月まで十四億六千八百三十九万円の工事が行われた。それだけじゃありません。いままでの四十五年、四十六年、四十七年、それぞれ多いときは八億、少ないときは四億の工事が行われた。
#40
○委員長(前川旦君) 案納君、簡潔にお願いします。
#41
○案納勝君 はい。こういった点は私は、単に疑惑だけでは解決しない、本質的にいまの人事院、国家公務員、あるいは退職金、給与問題についての規制というのはいまの政府じゃ私はできないと思う。閣議了解事項をやったってこういう状態です。やっぱり与党先生方の皆さん方の御協力を得て、この国会の場でこれらの問題のチェックができるという法規制を私はやるべきだと思いますね。そういう点について特段の御審議をいただきたいと思います。
#42
○今泉正二君 ちょっといま関連をさしていただきます。
 先ほどは田代先生、ただいまは案納先生から特殊法人のお話が出まして、確かに案納先生おっしゃったように、私どもで調べましても、民間人や何か登用している例は特殊法人、少ないんですが、私は偶然民間人を登用しているところだけ調べてきちゃったんですがね、(笑声)少ないんですけれども、中小企業金融公庫とか日本貿易振興会とか――ジェトロなどはまああるという方の側でございます、民間人の登用が。それでいまおっしゃったように、八年間、二期を勤めた方というのは少いんです。みんな、二、三年、長い人で五、六年で行っちゃっているわけです。これは御指摘のとおりです。
 それから私、これは自分の意見で恐縮ですが、偉いところのポジションはみんなこういうよそから来た方がとっちゃうということになりますと、内部で働いている人の不満というものがありまして、少なくとも相当の偉いところはともかくとしても、まあここで働いているとおれは部長ぐらいになれるんじゃないかという希望を持っているあたりは、絶対そこら辺までは侵食しないように、下る場合でも下り方をかげんして下降していただかないと困るなと。(笑声)そうすると上役に対する不満というものは、まあみんな官僚で頭のいい方ですから、きょうは偶然三月の十四日で松の廊下で刃傷した日ですけれども、上役に不満があるからといって刃物を振り回すような人はありませんけれども、(笑声)そういううっせきしたものがやっぱり何か仕事の上でスムーズに行かない面というのが必ず出てきて、私は「泣きと笑いの哲学」という本を昔読んだことがありますが、人間が一番喜ぶのは葬式だと言うんです。その通る出世街道では、あいつさえ死んだらおれが課長から部長になれる。だから、君どうしたい、元気かいと言われたとき、ああ、丈夫でやっているよと言うとがっかりするというんですよ。(笑声)どこか悪いよと言うと、ああ長いことねえからもうじきおれも……。(笑声)そういうような、どうも情ない話ですけれども、部長から下というと、まあ部長の方に申しわけないけれども、希望を持って働いている方たちのコースをさえぎるような天下りというものは、まあ高い次元の話でなくなりますけれども、私特に必要だと思っています。うちのお父さん、もうじき課長になれるとか、そういう方たちの希望というものが大多数、富士山のすそ野にあるということを、方々からいらした方々の官僚の方々は特に考えていただきたいし、また一般の有識者、それから内部の方も出世できるという姿勢も片方でお持ちいただいて、特殊法人の問題もまた検討していただきたいと私は思います。
#43
○遠藤要君 さっきの二人の、ぼくと青井さんとに対する反論だけ……。
#44
○委員長(前川旦君) 少し話を前へ進めていただきたいというふうに思いますね。
#45
○園田清充君 ちょっと誤解があるとこれは私は困ると思うので、これだけは……。というのは、おっしゃったように、私どももこれはやはり政府と一体の中で責任を持った姿の中で行政をやっていく立場にあるわけです。
 そこで、いろいろなお話がございました中で、たとえば入札制度の問題についてお話があったんです。私どもが役所側をいろいろ調べたところでは、確かに物価狂乱時代の中においては、偶然の一致を来たさなければならないような現象があったと思います。というのは、入札をやって一回で落札に至らない。だから二回、三回とやって、落札しない。その間、いろいろな資材など物がどんどんどんどん上がっていく。そういう関係で、では話し合いだと。まあ話し合いといいますか、見積もりを合わせるというような形がとられて、そこでやむなくいまのようなことも、一致した点も幾らかあるようでございます。それが全部だと私は申し上げません。ところが、それが全部だということになると、これは非常に誤解を受けるような気がしますから、この点だけ私は役所にかわって釈明させていただきます。
#46
○久保亘君 私は、特殊法人の問題については、考え方の基本というのを、特殊法人のために天下りして来たその役人が必要であるのか、役人の天下り先を確保するために特殊法人があるのか、その辺のところを実態に即してきちんとしなければいかぬという気持ちがいたします。
 ここで一つの例を挙げますと、本州四国連絡橋公団というのがありますが、これは四十五年七月にできましてからずっと、かなりな職員と役人で運営されていますけれども、四十八年度の事業決算書を見ますと、特に事業費の部分などでは、当年度執行されず翌年に繰り越される分が莫大な額になっておりまして、この公団で完全に執行されるのは人件費だけと言ってもいいんじゃないか。全体では三百二十億以上の予算を持ちながら、執行されましたのは百六十一億円であとは翌年度繰り越しと不用額。半分しか使っておらない。その半分のうち、また人件費の占める部分が非常に多い。
 これらのことは、特殊法人について毎年きちんと見直しをして、その公団の必要性、法人の必要性によって整理をしたりあるいは縮小したりするということがやられていない、こういうことではなかろうかと思うんです。で、先ほども御意見ありましたように、特殊法人の役員のあり方などについて、また法人そのもののあり方などについて、一定のルールをきちんときめて規制を強化をしていくということが大変必要だろうと考えております。
 それからもう一つ、先ほどから問題になっておりました意見を聞きながら思うんですが、私たちがいま官僚の天下りを問題にするのは、行政と企業の反社会的な癒着を切るということが目的で、そしてその行政と企業の反社会的な癒着の媒体となってこの高級官僚の天下りが使われているとするならば、それに必要な規制を加えなければならぬということなんです。そのことをきちんとしてかからないと、個人の問題でこれを矮小化するということは非常に根本的な誤りがあるだろう、こういうふうに考えております。特に、企業に癒着したのではないかと思われるのでは、通産省が石油企業に天下らせている人たちが五十人以上もある。電力にも同じようにたくさんあります。こういう問題は、政府の許認可権とかあるいは特に料金の認可権とかこういう問題とからみながら、かなりその重要な役割りを、意識するとしないとにかかわらずその媒体は果たしている。そのことは私たちはやっぱり問題としなければならぬと思います。
 もう一つは、役人の天下りと同時に今度はこの企業と行政の癒着ということに役割りを果たしているものに、企業側からの、これは何と言うんですか天上がりと言うんですか天上りと言うんですか、そういうものがずいぶんたくさんありまして、これは四十九年に非常勤国家公務員とされて、日給二千六百円を支払われることになったようであります。しかし、日給二千六百円というのは、二十五日計算ですから、六万五千円しかないんです。で、この人たちは本体は企業側から給料をもらう。企業の身分を保障されながら各省の重要なところに座っている。これは何を目的としているか。そのことも考えていくならば、この天上りと天下りと両面から私たちは企業と行政の反社会的、反国民的な癒着を切るという立場で必要な手段を考え出すということをやらなければいけないと思っております。そのためにはさっき言われたように、行政監察権の問題もありますし、また国家公務員法百三条の三項をもう一遍見直すという問題もあると思います。特にこの行政監察権が行政管理庁の一局の――でしかないということは非常に私は問題だと思っております。だから自分とこよりも政府間の権限において上に位するものを監督、監察するということは非常にむずかしいのじゃないか。だからそういう意味では行政監察権というのがもっと独立した強い権限を持ったものとしてこれらの点に機能し得るようにするということを考えなければいけない。
 特殊法人の役員のあり方については、これは法的な必要な規制が必要であろう、こう考えております。
 またもう一つは、この役人の問題だけを問題にしているんじゃなくて、私たちは役人から国会議員になる人たちが役人をやめたあと選挙があるまで特殊法人や公益法人をとまり木としてここで収入を得ながら、しかもこの全国的な組織を選挙運動の地盤として使っている、こういうことも政治家そのものにそういうようなことがあれば官僚に対して文句が言えないわれわれの立場があると思います。そういう意味では政治家を目指す官僚のそういう公益法人や特殊法人を自分たちの一時のとまり木として収入源にし、選挙の地盤にするというやり方を全面的に禁止をするということもやらなければならない、このように考えております。
#47
○委員長(前川旦君) こちら側の意見の結論、一番最後に皆さん言われることは、何らかの規制をしなきゃいけない、法的な規制か国家のチェックか。これに対して皆さん方はいまのところ的確な答弁がありませんね。これについてどなたか御意見ありますか。
#48
○永野嚴雄君 いまの規制をする必要があるかないかという問題につきましては、さっきもお話が出ましたが、それと並行しまして規制をされるのならば、合理的な定年制の新設運用の問題と、それから規制したことによって被害という言葉はおかしいが、行動というか、生計の立て方について甚大な影響をこうむる人に対してどういう処分を、というか、代案を考えてあげるかということはぜひ必要だと思うんです。日本の行政官僚というのはくそみそに言われておりますが、少なくとも自由世界の評判では、日本の官僚組織というのはわりあいと有効に動いておるということが国際的な評価と私らは理解しております。それの基づく一つの理由は、優秀な人が比較的入ってきているということのほかに、やっぱり新陳代謝、トップマネージメントのほうの新陳代謝血比較的スムーズに行われている、したがって世界及び国内の情勢の変化に対応する頭というんですか、柔軟な頭で対処しておるということも私は一つの原因であると思うわけです。それを封じてしまうわけじゃないんでしょうが、それに対するいま言ったメリットの面を無視すること、これは国家的にむずかしいというか、非常に慎重を要すると思います。
 それからいい機会ですから私自身の経験を述べさしていただきますと、私は広島の県政をあずかる前に小さい民間の会社におったんです。いわゆる天下りじゃないんです。スカウトですかな。小さい会社ですが、通産省から役人に来ていただいて一緒に仕事をしていただいておったんです。確かに組織づくりがうまいですし、二十年前ですから非常に月給が安かった。マネージメントを相当すれば、安い月給に耐える訓練ができておったということもあって、私自身公平に見て会社のために非常に役に立ったと思っています。知事を預かっている間に、私の県は中央官庁から直接部長クラスを比較的たくさん迎えたほうかと思います。これは一つは、原爆で中堅になるべき人が一緒にまとめて亡くなってしまったという特殊原因があったのです。要するに広島――私は広島だったのですが、広島だけのことしか知らない、中央あるいはほかの地方の経験を知った人が部長会議に入ってきてもらったということは、非常に私の場合では役に立ったと思っております。積極的な面も大いにあるのだということを一言言っておきたかったわけです。ただ、その弊害があるからそれを規制しなければいかぬということを頭から反対しているわけじゃこれは毛頭ないのでつけ加えさしていただきます。
#49
○望月邦夫君 私実は役人しておりまして、いまの話聞いておりまして針のむしろに座ったような感じで聞いておったのです。しかし私いまの議論を聞いておりまして、少し実態というものについて把握していただきたい。単に新聞に、建設省の入札価格が合っているとか、そういったことにつきましてもいろいろと検討していただけば、そうむちゃなことじゃないわけです。それからまた現在公務員の人員の削減が行われておりますので、したがって、ある程度その人員削減に応じてやめていかなければいけない。そうなりますと、そのやめていくに際しまして恩給という制度がございますけれども、全然老後に対する――老後というと語弊がありますけれども、それを受け入れる社会体制がない。さっきちょっと峯山先生がお触れになりましたけれども、そのような社会的な問題もあわせて、そうしてそれと同時に規制ということでないと、一方的に単に悪いのだ悪いのだというだけで済ましていくということになりますと、実際問題として行政官庁に勤めておる方が働く意欲をなくすると申しますか、そういったこともございます。そうしてまた案納先生が、道路公団とか水資源公団等には建設省の連中が多いのじゃないか――これはいまの会社のあれが終身雇用制度になっておるものですから、その公団をつくって人を来てほしいといったときに、それじゃ、その会社の恩給、年金を引き継ぐかというふうな問題が解決されていない限り出てこない。そうしてまた技術者につきましては、実際道路河川の技術者というのは建設省に集中している、こういうふうな問題から派生してくるわけでございまして、私は全部がいいんだとは申し上げませんけれども、規制されるならばその裏にやはり公務員全体の制度というものにつきましても慎重な御配慮がしてほしいということを一言申し上げる次第でございます。
#50
○二宮文造君 先ほど特殊法人の問題が議論になりましたけれども、私たしかあれ四十四年じゃなかったかと思うのですが、管理庁の中の行政監理委員会、あそこが特殊法人に対して答申を出したと思うのです。いまこの四十九年八月一日現在の特殊法人の一覧表を見ますと、当時廃止または統合の答申のあったものが相変わらず名を連ねている。たとえば記憶を思い出しながら申し上げてみますと、公団の中で首都高速道路公団だとか、阪神高速道路公団、これは道路公団とたとえ首都とか阪神とかいう違いはあっても、道路公団に統合できるのじゃないかという答申だったと思うのです。それからまた年金福祉事業団とか、それから公庫の中の医療金融公庫あるいは環境衛生金融公庫、これらは原資も競合するし、これらもひとつ統合したらどうだと、こういうような答申であった。また特殊会社のほうで東北開発株式会社は、これは年々膨大な赤字を出し、これは意味ないじゃないか、廃止しろと、こういう答申が出た。さらにまたその他の中では日本学校給食会あるいは高圧ガス保安協会、さらには日本消防検定協会会、こういうものについては意義ないじゃないか、せっかく行政監理委員会でこういう答申をした。しかしそれがそのまま今日も無視されてしまっている。大体行政管理庁が行政運営全般にわたって内部的な監察をする、チェックをする、これはまことにけっこうなんですが、せっかくの管理庁の御苦労が現在の政府の機構の中には生かされていない。しかも縦割り行政でもって各省庁がなわ張りを確保する。これが天下りにつながってくるわけですが、こういうふうなせっかく答申も出し、方向性を持ち、しかも四年も五年もすでに六年もたったと思いますが、いまだに管理庁としてはあるいは政府としてはそれに手をつけない。こういう姿勢にやはり天下り云々に関連してくるような問題が一つ出てくるのじゃないか。
 それからもう一つは、ですからこの問題についてはひとつ管理庁としてもせっかく監理委員会が答申したのですから――これは勧告じゃありません、現在では答申しかできませんからそういうかっこうになっておりますが、勧告のような受け取り方をし、総理が指揮監督権を発動してチェックしていく、整理していく、こういうやはり行政、政府の姿勢というものが必要ではないか。でなければ特殊法人の問題は解決しない。
 あわせていまの天下りの問題ですが、よく言われることは、日本の国は役人天国だとか官僚日本だとかということでよく日本の官僚制度というのが代名されますし、これはいい面から言いますと先ほどどなたかからも話がありましたように、優秀な方がいていわゆる日本の行政が官僚機構によって支えられている、こういう積極的ないい面もありましょう。また反面に、先ほど来問題になっている利権につながって、そして国民のひんしゅくを買う、こういうふうな問題が出、それがいわば悪い意味で見た官僚機構というものが役人天国ないしは天下りと、こう対句になるのではないか、こう思うわけです。
 それで、いろいろいままで皆さん御意見がありましたが、問題はいまの公務員制度の中に私は問題があるのじゃないか。峯山委員も、国家公務員の皆さんが定年まで勤務すべきではないか、こういうようなことを臨調が答申している、これをぜひ実現すべきではないかという提案もありましたけれども、いまの官僚機構、いわゆる国家公務員の昇進のあり方というものについては国民は納得しておりません。要するに入り口によって終着駅が決まってしまう、こういうふうな特進組というのでしょうか、それが学閥だとかあるいは閨閥だとかあるいは派閥だとか、そういうものにつながって官僚機構が動かされていく。したがって、これも昔聞いた話ですが、ある官庁でお役人の試験をやった。一番成績の悪かったのが次官だった。その次悪かったのが局長だった。若手の方が、給料の安い方がよっぽど試験の際にはいい点をとった。要するにいまの官僚機構というのが、悪い意味で言うとところてん主義になっているのじゃないか。したがって、そこに若い人は若い人でもう昇進の見込みのない、いわゆる何年組というものに入らないような人、その人たちは途中で転身を図るでしょう。しかし、これは案外いままで問題になっておりません。世間で問題になったのは、先ほどから皆さん指摘されたように高級公務員の問題です。したがって、これは後の生活をどうするだとか手当てをどうするだとかという御意見もありましたけれども、やはり人事院の公務員法の規定のように、二年間はチェックすると、顧問だとか嘱託だとかそういうことは許さない、こういうふうな方式を立てて、一方では行政改革――行政改革といいますか、無用な特殊法人を整理する、一方では、公務員制度を根本的に改めて、業績表彰制度といいますか、それを取り入れて、特進組とか何とかいうふうなそういう差別をなくする、こういうふうにして行政成績が上がるように、あるいはまた内部での仕事が行き詰まらない、青天井に開いている、こういうふうな公務員制度というものをこの際考えるべきではないか。したがって私は、特に行政管理庁に、せっかく監理委員会が答申をしながらじんぜん日を重ねているというやり方ですね、これもこの際やはり考える必要があるのではないか、こう思います。
#51
○橋本敦君 天下り問題でだいぶ議論が煮詰まってきているのですが、私は少し観点を変えまして、補助金行政の問題について意見を述べさしていただきたいと思います。
 これは先生方も大体御存じのように、いまの補助金行政というのは、大体これまでの高度成長の国家財政の中心的仕組みに応じて産業開発、大企業関係に非常に多く出されていました。たとえば造船企業に対する利子補給金だけでも、昭和四十四年から四十八年まで総額五十億円出ているわけです。ところが一方、今日の厳しい国民生活の中で、国民の生活基盤――教育、福祉という面については非常に少ないという問題がある。これが依然として指摘をされているわけです。
 特に私がきょうここで問題にして御意見を賜りたいと思うことは、通産省関係で技術開発研究費関係の補助金が大企業関係に非常に多いということですね。たとえば電子計算機開発促進費を昭和五十年度の予算で見ますと、百二十四億七千五百万円計上されている。昨年は百五十二億二千五百万円。これが富士通信、芝浦電気、三菱電機、日立製作所、こういった大企業がつくる研究分野、これが組織をされてそこへ出される。もう一つ、重要技術研究開発補助金というのがあるのですが、これが合理化促進法に基づいて例年出されておりまして、昨年四十九年では四十二億四千万円、これがまた川崎重工、三菱金属あるいは大阪瓦斯、新日本製鉄、日立造船、神戸製鋼、こういった大企業に研究開発補助金として出されている、こういうかっこうになっております。で、この問題については、これまで補助金制度の改善ということでいろいろな答申もあったわけですが、一つは、閣議了解、閣議決定の中で、資本力、研究資金力がある、自立ができる企業にはなるべくこういった補助金は出さないようにしようという申し合わせがある。それがあるにもかかわらずだれが見てもはっきりしているような、こういう大資本、大企業に依然として多額の研究開発補助金が出されている、これがまず第一の問題であるわけです。
 しかも先ほどから問題になっている天下り人事を決算委員会調査室の方で調査をしていただいた資料を見ると、やっぱり通産、大蔵が民間企業も含めて天下り人事が一番多い部類に入っておる。そういたしますと、天下り人事とも関連をして、補助金行政がそういう人事の癒着の中で閣議了解を無視して大企業に出されているのではないかという問題が一つあると思います。とりわけ私が通産関係の研究補助費で問題だと思うのは、大型工業技術研究開発費というのがありまして、これは四十七年度で三十九億であったものが、昨年の四十九年度では六十五億二千八百万円に上がってくる。これがなぜ問題かといいますと、この補助金は、補助金適正化法の適用が第二条で外されてしまいまして、補助金適正化法による十四条の実績報告の義務がない。あるいは二十三条で決められた各省庁の立入検査権がない。こういうことが特別の補助金として大型工業技術研究開発費が工業技術院の委託研究ということで六十五億円も出されたわけですね。で、通産省の重要技術研究開発費でも会計検査院の注意事項として指摘されているもののほとんどが多額の研究開発補助金の出し過ぎだということになるんですが、この大型工業技術研究開発費、工業技術院から委託されてこれをやりますと、いま言ったように国の監督はまるまる及ばないということになる。これは非常に問題だと言わなきゃならぬ。
 しかもこれがどういう企業に出されているかということを聞きましても、かつてこれは公表したことがないんだという通産省のお話で、まあフリートーキングをきちっと事実に基づいて成功させるためにぜひ出しなさいということで初めてもらったんですが、これを見ますと、何とこれまた石川島播磨、川重、三菱、トヨタ、こういった大企業に出されている。これ通産省発表するのは初めてだと言うんです。こういうことでは、先ほど行管庁長官が補助金行政についても十分の監察を行ってきたし、行いたいというお話がありましたが、こういう問題については適正化法が排除されてしまいますと、行管庁の監察も十分できないままに出されるという大問題が起こってくるわけですね。果たしてこれまで出してきた多額の研究補助金が国民の税金を使って国民福祉に適合するような科学技術の発達に即応するテーマに、しかも実績は出されてきたかという問題になりますと、それは十分に実績報告が国会になされていないということでうやむやになっておる。こういう非常に重要な問題が補助金行政の特に技術開発を中心とする通産関係に多いということを、私は一つ思うんですね。だから、この適正化法を排除してまで補助金を出すということは、この際行政監察の立場から言っても改めるべきではないかと私は思うんですが、行管庁あたりどういう御意見か、これも明確にしていただきたいわけですね。
 とりわけことしの予算でも高校増設の補助金が削られるとか、あるいは学童保育の予算が厚生省が要求したんだけれども必らず削られるとか、いろいろ国民生活上の問題がある。これとの対比においても補助金行政は全面的に改める、再検討し直すということがいま大事ではないか。私はこんなふうに思う。
#52
○河本嘉久蔵君 先生方の特殊法人天下り論、非常に貴重な御意見を拝聴しました。いま世界的に非常な転換期にあると言われてますが、民間だけが転換しようとしてもがいておるという状況では困る。先ほど特殊法人の目的、田代先生のお話がございましたが、目的に対してどれだけの貢献をしておるかといういわゆるメリットですね。それに対してデメリットがどれだけあるということで、メリットは往々にして発見しにくい、デメリットだけが目につくという状況でございますが、一歩進める意味で、やはり規制を強化して国民の信頼にこたえるべきであるというふうに感ずるわけであります。人材登用という意味におきましてはなるほどりっぱな方がおられますし、大いに働いていただかなきゃならぬ。しかし概念的に職員の上へ、目の前へ天下りで来るから、一般の人々に夢と希望をなくするというのが現実ではないかというふうに私は考えます。
 官僚日本のお話も出ましたが、官僚日本もまさに転換期にあるというふうに感じますので、先ほど峯山先生、田代先生の私はお話に同調しておったのでありますが、よく姿勢を正して何らかの裏づけのある規制強化を図るべきであるという考えです。そうして、やはり官僚のいいところ、メリットもひとつ見失わないように、デメリットとメリットの比較検討、まあデメリットばかりが耳ざわりに聞こえておりましたが、メリットも多分にあると思いますので、このデメリットにおきましては裏づけのある規制を強化してやるべきだと、そうして国民の信を取り返すべきだというふうに感じます。
#53
○国務大臣(松澤雄藏君) 先ほど委員長から、御発言があればというふうな御意見がありましたから、一言だけ述べさしていただきたいと思いますが、先ほど二宮さんの方から、たしか四十二、三年ごろにやったんであろうと思われる東北開発会社を中心とするというふうな意味の御発言があったようであります。この御発言に対しましては、その会社会社によって、まあもちろん利益を上げていかなければならぬのですが、率直に言って利益を上げると今度はこれを別のところにこう譲ってやって、また利益の出ないところのものをこう持ってきてそして取り扱って進んでいくんだというふうな会社もあるわけです。まあ東北開発会社なんかはその一例にすぎませんけれども、要はこういうような問題についてすでに四十二、三年ごろにいまのお話のように私の方で調べた結果があるようですから、御発言をさしていただきたいとかように思いますが、いかがでしょう、一応いま持ってきておるようですから。
#54
○委員長(前川旦君) 簡潔にお願いします。前へ出て、マイクを使ってください。
#55
○政府委員(小田村四郎君) 四十二年の行政監理委員会の御指摘でございますが、これは政府といたしましては、行政改革本部におきましていろいろ検討をいたしまして、その結果全部で二十三法人の御指摘があったわけでございますが、そのうちの七法人につきましては廃止あるいは統合等の措置をとっております。で、未措置のものが十六法人まだ残っております。これは、各省問でいろいろ検討いたしました結果、まだ存続することの方が適当であると、こういう一応の結論になっておるわけでございますけれども、なお各種の御意見がございますので、今後とも検討を続けてまいりたい、かように考えております。(「それだけ……」「何出るかと思った」と呼ぶ者あり)
#56
○佐々木静子君 いまのお話を伺いまして、まあもう少し、これだけ私ども熱を入れてお話しているんですから、せめてもう少しましなお話をしていただけるんじゃないかと、大変失礼ながら残念に思ったわけでございます。で、実は橋本先生からも補助金についての非常にいいお話がありましたので、この補助金適正化法の立法趣旨を非常に逸脱して行政が行なわれているということで、実は時間がありましたら私この問題をまたやらしていただきたいと思ったんですが、きょうはもう時間がございませんし、まあちょうどこれだけみんなが一生懸命やっておりますのに、大変失礼ながら木で鼻をくくったような御答弁の――御答弁じゃありませんけれども、もうちょっと実のあるお話を聞きたかったということを、大変残念に思うわけでございます。
 が、先ほど来私、たとえば遠藤先生、あるいはいまはもういらっしゃいませんが永野先生のお話を伺っていまして、どうも高級役人あるいはまあそれに準ずる方のことに焦点が当たっておる。これがまあ非常におかしいんじゃないか。優秀とか優秀でないとかということは、これは高級になる者が優秀か。そんなことは問題じゃなくって、公務員という者は、国民全部に奉仕するかどうかによってその人が公務員としてりっぱにやっているかどうかということになるんであって、そこら辺の観点が大変にずれているんじゃないか、だからなかなかかみ合わ いんじゃないかということを大変に残念に思ったわけでございます。それで、もちろん高級の、一番トップの方の天下りというものがいろいろな意味で権力と企業の癒着ということで国に害悪を流すということは無論でございますけれども、私この間ちょっとこの委員会で国鉄のことを質問さしていただいたんですが、たとえば新幹線の保線の関係を見ましても、国鉄関係の大手四社がもう全部押さえているわけでございますね、ほかはだれもはいれない。しかもその大手四社の社長はみんな国鉄のかなりの幹部の方である。そして、経歴を言っていますと時間がありませんから申し上げませんが、ほかの人はもう入ってこれないようになっている。そして、この間もちょっと申し上げましたが、たとえば新幹線の道床更換の作業一つするにしても、国鉄からは一メートルについて三万円というふうにもう大手四社で協定ができているから決まっていて、それを値切るわけにいかぬ、値切るというよりも、もう仲間内で決めてあるわけですね。そしてそれを下請する業者は一メートルについて五千円でその仕事をやってる。つまり二万五千円というものが一メートルについて浮いてしまっているわけですね。もう大手四社が協定しているものですから、下請をそれより高く値上げすることはもう協定で四社が押さえているからできないわけで、その利ざや一メートルについて二万五千円というものが保線の会社に入るわけでございますけれども、それは結局だれがそのことで苦しむかというと、それは国鉄料金に加算されているわけですから国民大衆が苦しむわけですので、やはり焦点は国民に合わさなければならないということを私つくづく思うわけで、国民を踏みにじって、その高級官僚であるかあるいはそれに準ずる官僚であるかがふところを肥やすということ、そのことよりも、国民がそのために苦しめられるということをもっと考えないといけないんじゃないかと思いました。
 特に今度は東京から博多まで、たとえば新幹線の例を挙げますと、今度はその新幹線の保線作業をやるのに、これは前にもこの委員会で申し上げたのでそれにちょっと続いて申し上げますと、たとえばマルタイ作業というのを、これはどうしてもやらないと新幹線は動かないわけですけれども、それをやる会社は一つしかないわけです。一社だけで、ほかの会社ははいれないようになっている。そしてこれは日本機械保線株式会社というのがやっておりまして、そこの社長がやはり国鉄の中央の局長がなっておって、そしてその会社の役員を見ますと、十五名ですか、全員国鉄の幹部なんです。ですから、天下るも何も、国鉄の方だけで全部占めておる。まあそういうことで、そういうふうなものの利益が全部国鉄料金に加算されて、結局はそのために国民が困っている。そういうふうなことを考えますと、これは厳重に、企業と――これはまあ国鉄の場合は公社ですけれども、しかし公社といっても全くこれは国家公務員に準ずるものだと思いますので、そういうふうな国の機関とそれから業者との癒着というものが、これが国民をどんなに苦しめているかと、やはり焦点は国民に合わしてやっていただかなくっちゃならない。そういう点できょうのいろいろと議論を聞かしていただいたんでございますけれども、そこら辺でもう少し角度を変えて、国民にとって温かみのある行政というものを特に行管に望みたいと思うわけでございます。
#57
○岩男頴一君 私は、卵が先か鶏が先かと思うんですけれども、余りにもたくさん特殊法人の公社、公団、事業団ができているということです。で、これはもうつくっちゃうと、さあ廃止統合といったって、中に職員がたくさんいますから、したがってこれをすぐ廃止するとかまたは民間にするったってなかなかできるものじゃないと思うんです。どうしたってこれは、憲法で保障されている勤労の権利とか職業選択の自由とかがございますからできませんが、したがってそこで考えなくちゃならないのは、せっかくつくったものが当初つくった目的のとおりに動いて、そして国民のためになっておるかどうかという問題を私は練り直す必要があると思うんです。
 まあ一例、名前を挙げて悪いんですけれども、たとえば雇用促進事業団ですね、これはまず大企業は別としまして、中小企業あるいは零細企業に従事する従業員の雇用促進を図ろうということで、まず従業員宿舎というふうなものを手始めにやったわけですけれども、ほとんど入る人がいない。そこでこれをつくった地方公共団体がまことにこれは困るんです。したがって、これは何とかほかのものに名目を変えんならぬから、したがって学校の寄宿舎になったり、あるいはそこの地方公共団体でそれを借りて、借りた金を払って、そうして行管の目を恐れながらそれをやって、そうしてまあ勤労ホームにしたり、保養センターにしたりしているということ。これはまた大企業はつくれますけれども中小企業はつくれませんから、したがって健康保険組合でつくります保養所というものをかわって国が雇用促進事業団にやらせようということで、勤労者レクリエーションセンターをつくりますが、これがまたなかなか思うとおりの中小企業に従事する勤労者というのはほとんど利用しない。したがってホテルとか何とか名前変えちゃってやっておるというかっこうです。で、またなかなか、つくるときの初めの名前と違うじゃないか、目的と違うじゃないかということで、そこの観光業者と ラブルを非常に起こしておるというふうな問題が各地で起こっておりますが、ただ、先ほど申し上げましたように、せっかくつくったんですから、この職員を――これをアウトにして全部おはこにすることはできませんから、いまここいらでいま少しその本来の目的に使えるように、たとえば宿泊料を何とかもう少し国でカバーするとか、何かいろいろあると思いますけれども、またその中の運営の意欲もありましょうけれども、いずれにしましてもほんとうに中小企業に従事する勤労者が使えるようなことにしなけりゃ私は何にもならないと思うんです。そういう面でひとつ行管も洗い直していただくし、われわれも検討しまして、真にその機能の働くようなかっこうに、真に勤労者に、ほんとうに中小企業、零細企業に勤める勤労者の雇用をよくし、そしてまた疲れをいやすという、そしてあすからまたがんばっていく、そういうようなものの目的に沿うようにぼくは洗い直す必要があるんじゃなかろうかと思いますので、これは田代先生もおっしゃいましたけれども、統合整理の問題、それから積極的に統合廃止をしなくて、これを本来の目的に返すというような方向の努力をするような、何かそれなりも含めた何かのものをつくるべきであろうと、私はそう思いますけれども、一言。
#58
○矢田部理君 私は、先ほど小谷先生からも指摘がありました、防衛庁と軍需産業の関係について若干問題点を提起しておきたいと思うわけでありますけれども、先ほどからお話がありましたように、他の省庁の場合には一応人事院が関与するたてまえになっています。密接関連企業に出向いていく場合には人事院の承認を得なきゃならぬ、しかもその内容については年に一度政府ないしは国会に人事院は報告をせなきゃならぬ、こういうチェックする機構になっているわけでありますけれども、防衛庁はこの枠から実は外されているんですね。言ってみれば部内審査だけでどんどん転出ができる。で、その部内審査の規定、まあ基本は自衛隊法でありますけれども、その自衛隊法に基づいて総理府令というのがある。これは、密接関連企業に出向いていく場合でも、役員として出向いていく場合にのみ部内で審査をやっている。役員として行かない限りは一切野放しというのがこの実態――法制上のたてまえに実はなっているわけですね。その結果、自衛隊ができた最初のころは若干名の人たちが役員として転出をしましたけれども、いまではほとんど大部分の人が嘱託、顧問という形で、全くフリーパスで軍需産業に転出をしているという特徴的な傾向が実はあるわけです。で、軍需産業の問題については、これは私から言うまでもなく、非常に特定企業だけが防衛庁関係の仕事をしているわけですね。大手十社だけ――三菱重工などを中心とする大手十社だけで実に六割方の契約高を持っているわけだし、しかもその契約の仕方も八割以上が先ほどから話題になりました随意契約でやられているわけです。そういうことを考えてみますと、この軍需産業と防衛庁の結びつきというのは、単に天下りというだけではなしに、非常に重大な問題を含んでいるんじゃないかという感じがいたします。
 そこで、一つだけ例を挙げてみたいと思うんでありますが、いま三菱重工と三菱電機だけで防衛庁の総契約高は、これは調達実施本部の計算でありますが、約三千億に上りますけれども、その三分の一をこの三菱だけで持っています。その三菱の中で、昭和三十七年ごろ間借りをして出発した小さな会社があります。三菱プレシジョンという会社です。これは三菱四社とアメリカ系の資本が合弁してつくった会社です。これが四十八年になりますと、急速に大手企業の仲間入りをした。四十八年の契約実績は二十七億を超えるわけです。年商六十億の会社で、実に半分近い契約高を防衛庁関係に頼っているわけであります。この人事の構成を見てみますと、最近軍事専門の雑誌で、比較的好意的に防衛庁関係の企業の紹介をしているわけでありますが、その紹介――幹部社員と言われる人たち十四名のうち実に五名が防衛庁の幹部自衛官なんですね。若干の例を引いてみますと、たとえば防衛庁の調達実施本部副本部長をやっておられた方が社長付で役員待遇を受け、この人をキャップにいたしまして、たとえば調達実施本部の契約課長をやってきた人が営業課長になる。あるいは資材計画部長をやっていた人が補給整備部長になる。いままで調達をする方の側の人が今度は一斉に調達される方の側に回っている。こういう人事的なつながりも含めて、急速に三菱プレシジョンという会社が十五社のランクに上ってくるという状況を見てみますと、これは単に天下りとか定年後の退職ということだけではとらえきれない問題点を含んでいるんじゃないかという感じがいたします。ちょうど一九六一年だったと思いますけれども、アイゼンハワーが大統領の地位を去るに当たって、アメリカの産軍複合の実態について重大な警告を発してやめられた有名な話がありますけれども、それと同じような実態が、この人の動きを通じ、防衛庁と軍需産業との間にますます深まってきている傾向をわれわれは無視できないんじゃないかという感じがしてなりません。
#59
○委員長(前川旦君) 矢田部君、簡潔にお願いします。
#60
○矢田部理君 最後に、そこで提言を申し上げたいんでありますけれども、防衛庁は特定軍需産業に大部分の仕事を、航空機の製造その他を含めて与えているわけですね。それだけに、他の省庁よりもより厳しく規制をすべきではないか。むしろ幹部自衛官については防衛産業に転出することを許さないぐらいの厳しい規制をしてかかるべきだと、それがいまでは他の省庁よりもはるかに緩い規制、ほとんどがしり抜けで野放しで行っているという状況を問題提起として出しておきたいと思うわけです。
#61
○委員長(前川旦君) これで全員皆さんがそれぞれ発言をなされました。そこで、どうしてもこれを言っておかなきゃいかぬということをまだ持っていらっしゃる方もおいでると思いますから、全体で十分くらい以内でほんの一言――もし御希望があればほんの一言伺っておきたいと思います。
#62
○田代富士男君 進行のあれで行政監察はこのあとになると思っておりましたから、それも含んでいたということですが、行政監察について私は一言とおっしゃるが四点。
 一つは、行政監察の機能の問題ですが、この内容はお役所に対するお目付役的な立場でありますが、この監察の内容というものは決算的内容を含んでいる。この問題は、国会、政府、会計検査院も参考にすべきであるけれども、いま一生懸命やっていらっしゃるかと思いますが、余り実績が見られない。これ一点。
 第二点は、行管は行政官庁が会計検査院から指摘を受ける以前に行政運営改善すべきたてまえであるにもかかわらず、行管と会計検査院との間の業務上の連携というものが密でない。検査院の仕事は現在、全体の七%ぐらいしか進んでない、それを補佐するのが行管の仕事じゃないかと思うのです。そういう点の連携が密でない。
 三番目は、行管の勧告というものは立法上の参考事項を含む場合もありまして、国会にも正式に報告すべきものでありますし、行政監察といえども、事柄の性格上、内閣のトップマネジメントの一環でなくちゃならないわけなんです。そういう意味から、もっとこれは閣議ベースで慎重に扱うべきであるという点が第三点。
 第四点は、行管として勧告のしっ放、あるいは現業官庁の報告を徴するだけでそれでよしとするということでなくして、勧告内容の実施状況がどうなっているのかという追及的な掌握をしていくべきである。
 この四点、本来であるならば、長官も見えておりますから、これに対する御所見を伺いたいと思いますが、時間があれば簡単に、四点でございます。以上でございます。
#63
○橋本敦君 補助金行政の問題で私が提起したんですが、先ほど言った、行管の方の適正な行政監察が大企業に対する研究開発を中心としての補助金行政についてなし得るのかなし得ないのか。その点で、特に適正化法の適用除外がある問題は行管としても大事だということを指摘したんですが、これについての御意見をいただいてないので、時間があれば一言お願いしたいということです。
#64
○久保亘君 先ほどから意見が出ておりますが、行政監察の意見が出されたにもかかわらず、これが各省において無視されてきているという問題を踏まえて、現在の行政監察制度というものが権限上どういう点にその欠陥があるのか、改革するとすれば、行政監察権をどうしなければならないのか、この点について、実際にこれを執行している行政管理庁の立場から、ぜひ積極的な意見を提出していただきたい。
 もう一つは、特殊法人について役員がやたらと多くなっております。ひどいところは役員四名で職員九名、役員七名に職員十三名などというような特殊法人もあります。で、国鉄などは四十三万の職員に対して二十三名の役員です。ところが、公団などは比較的、職員数に比べて有給常勤の役員が多過ぎる。しかし、私どもが地方議会で体験をいたしましたところでは、これらの公団などにいろいろなことで用件があって参りますと、常勤の役員に会えることはほとんどない、いても一人か二人しかいない。ところが、名目上は常勤ということになって、高額の給料が支払われている。だから、特殊法人の役員の数の適正な状態というものについて、一つ一つの特殊法人について行管としてずひ意見を出していただきたい。
#65
○田渕哲也君 いまの関連で一言だけ言っておきたいと思います。行管の答申や勧告がほとんど実施されていないというのは、これはどういうところに原因があるか。私は基本的にはやはりなれ合いではなかろうかという気がするわけです。同じ内閣の部内ではお互いの立場というものがよく理解でき過ぎる。大体、行政というものは、内閣というものは、あるいは官公庁というものは親方日の丸である、それから営利団体ではない、しかも独占である。こういうところは自己監察だけで十分だろうかという気がするわけです。だから私は、行管の機関というものはやっぱり内閣から独立さして一これは憲法との関係も出てくるわけですけれども、アメリカでは会計検査院が国会に付属しておる。だから、行政権より独立さしたものでそういうものが必要なのではないかという気がするわけですけれども、あわせて御意見があればお伺いしたいと思います。
#66
○園田清充君 時間もないようでございますから、私も簡単に一つ申し上げますけれども、いろいろなきょうは貴重な御意見を聞かしていただいたと思います。恐らく松澤長官も私はかってないほど大臣に御就任以来、よしにつけあしきにつけいろいろな意見をお聞きになったと思いますが、私ども与党の立場からいたしますと、皆さん方にもひとつ御理解いただきたいと思いますのは、たとえば予算の編成時において、皆さん御承知のとおり、かなりのその何かたくさん役所から法人の新設の要求が出てまいります。しかし、その点においてやはり松澤長官だからこそ私は蛮勇をふるってあれだけ蹴られたと思うんです。そして、法人の設立をお認めにならなかった。同時にさっき岩男先生から御指摘があったように、統廃合の問題についての意見、これは私ども全く同意見のものがたくさんございます。たとえば、御指摘になりました学校給食会の問題、これは当時期限一年ということで、私どもにも了解を得られたのがこういう形になって、これは申しわけないということを率直に申し上げなければならないと思います。
 で、こうしたたくさんの問題もございますが、いま御指摘があったように、いま要約いたしますと、創立の日に帰れ、同時に統廃合を進めろということ、同時に天下りの人事によっていろいろな疑惑を生ずるようなことの一掃の方法を考えろ、同時にまたこの原点に、人事院の規制をどうするのかということについても、私は研究の必要があるんじゃないかというふうなこと、その点私どもとしても検討しなければならない点でございますので、これがひとつ、さっきから私は松澤さん松澤さんって、松澤の子分みたいに聞こえるけれども、ひとつ松澤長官、私どもも種々鞭撻をいたしまして、御期待にこたえるような方向での答えを出すようなひとつ努力をさしていただきたいと、こう思いますので、私どもの方からたびたび申し上げることも、皆様方の御意見も、きめられた時間の中で非常に不満足なフリートーキングだったと思いますけれども、聞かしていただいたことは、ひとつ今後十分に研究し、努力をさせていただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。
#67
○委員長(前川旦君) 松澤行政管理庁長官、皆さんから非常にああいう要望、真剣な要望が出ております。どうか真剣に最後にあなたの真意のあるところお答え――お答えというのじゃないな御意見をひとつお聞きしたいと思います。
#68
○国務大臣(松澤雄藏君) 率直に申し上げまして、本日のようなこのような会合でこのような御意見等を承ったのは私たちは初めてだと申し上げても支障がないと思います。特に先ほどは佐々木さんからおしかりを受けたような状態までになりましたですが、あの問題はお話を申し上げますと非常にきつくございますけれども、何分四十二年の話でございますので、簡単にだけを申し上げただろうと思います。いずれにいたしましてもただいまの御意見等を私は私なりに極力真剣になって皆様方の御意見というものを尊重しながらまともな立場に立って検討を加えていきたい。かように考えておりますので、今後とも真剣にやっていって、そして皆さま方の御意見というものをよりよく取り上げることのできるような方式にしていきたいものだと、かように願っておるような次第でございますので、以上だけを簡単に申し上げますけれども、どうか皆様方も一層の御配慮のほどをお願いいたしたいと思います。
#69
○委員長(前川旦君) 最後に小谷理事から締めくくっていただきたいと思います。
#70
○小谷守君 きょうは短い時間でありましたけれども、天下り問題、行政監察のあり方の問題、それから補助金のあり方の問題、こういう点につきまして全員から御意見が出ました。御意見を拝聴しておって、私どもは、これは必ず一定の公約数が得られるものだ、このように確信を深めました。そこで御意見の中で今泉委員、加藤委員、田代委員、それから案納委員からそれぞれまとめ方についての御提起が出ております。これらを踏まえて後日理事会で慎重にこれを取り上げて一定の成果を得たい、そして理事会で成案を得ましたものを重ねて全体の討議に付したい、こういう取りまとめで委員長としては運んでいただきたい。このように考えますので、御賛成を得たいと思います。
#71
○委員長(前川旦君) ただいまの締めくくりの御提案よろしゆうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○委員長(前川旦君) それでは、そのように取り計らいたいと思います。
 以上をもちまして第一回目の自由討議を終わるわけでございますが、本日ただいままで行ってまいりましたこれらのフリートーキングの経過と欠陥等については委員の皆々様にもいろいろ感じられた面がおありであろうと思います。理事会におきまして後日反省会を開きまして内容、運営方法、その他気のついたことを改めて勉強し直すことになっておりますので、委員の皆様方でこうされたいという御希望がございましたら所属会派の理事までお申し出いただければ幸いでございます。
 本日は大変御苦労様でした。行政管理庁の審査につきましては一応保留とし、これにて散会いたします。
   午後四時二十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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