くにさくロゴ
1947/10/04 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第22号
姉妹サイト
 
1947/10/04 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第22号

#1
第001回国会 農林委員会 第22号
  付託事件
○農地調整法の改正に関する陳情(第
 一号)
○物價是正及び肥料、作業衣、ゴム底
 足袋配給に関する陳情(第十号)
○農業保險法の改正に関する陳情(第
 十三号)
○農業復興運動に関する陳情(第十四
 号)
○水利組合費賦課に関する陳情(第二
 十二号)
○食料品配給公團法案(内閣送付)
○油糧配給公團法案(内閣送付)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第四十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第六十一号)
○薪炭生産のあい路打開に関する陳情
 (第六十二号)
○茶業振興に関する陳情(第六十三
 号)
○農業用電力料金の引下げ及び換地処
 分経費の全額國庫助成等に関する陳
 情(第六十七号)
○東北及び新潟地方の特殊事情に立脚
 せる食糧供出対策改善に関する陳情
 (第六十八号)
○農林省所管の治山治水事業の一部移
 管反対に関する陳情(第七十号)
○農地委員会の経費を全額國庫負担と
 するとこに関する陳情(第七十三
 号)
○林道飯田、赤石線開設に関する請願
 (第十七号)
○主食需給計画の根本的改革に関する
 陳情(第七十四号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第七十七号)
○農業会の農業技術者給與を國庫負担
 とすることに関する陳情(第八十
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第八十四号)
○愛知縣豊川沿岸農業水利事業経費を
 國庫負担とすることに関する陳情
 (第八十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百九号)
○蚕繭の増産に関する陳情(第百十五
 号)
○養蚕協同組合法の制定に關する陳情
 (第百十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百十九号)
○飼料配給公團法案(内閣送付)
○農業協同組合法案(内閣送付)
○農業協同組合法の制定に伴う農業團
 体の整備等に関する法律案(内閣送
 付)
○函館営林局の管轄区域変更に関する
 請願(第五十四号)
○藥用人参試驗場設置に関する請願
 (第六十六号)
○米價改訂に関する陳情(第百二十八
 号)
○民有林野制度の確立に関する陳情
 (第百三十号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百三十一号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百三十三号)
○開拓者資金融道に関する陳情(第百
 三十八号)
○米穀供出に対する報奬制度の廃止並
 びに肥料の配給に関する陳情(第百
 四十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五十号)
○遲配主食の價格に関する陳情(第百
 五十二号)
○岩手縣下の三農業用水改良事業を國
 営とすることに関する請願(第八十
 八号)
○福島縣安達郡大山村内の開墾事業を
 中止することに関する請願(第九十
 五号)
○北海道てん菜糖業の保護政策確立に
 関する請願(第百二号)
○薪炭の價格に関する陳情(第百六十
 二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百六十三号)
○食料品配給公團法に関する陳情(第
 百七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百八十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百八十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百九十二号)
○市営競馬の施行に関する陳情(第二
 百二号)
○北海道開拓事業に関する陳情(第二
 百七号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百九号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百十三号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十号)
○未墾地の開拓事業に関する陳情(第
 二百二十二号)
○群馬縣古馬牧村外三ヶ村のかん漑用
 水路に関する請願(第百二十一号)
○蒜山演習地の返還並びに開拓計画変
 更に関する請願(第百三十五号)
○食糧配給確保に関する陳情(第二百
 二十六号)
○林業振興対策に関する陳情(第二百
 二十七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百三十一号)
○水利組合法の改正及び水利事業費國
 庫補助に関する陳情(第二百三十二
 号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百三十五
 号)
○米麦需給計画の根本方針に関する陳
 情(第二百三十六号)
○農業保險法制定に関する陳情(第二
 百四十四号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百四十五号)
○岩見山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百四十八号)
○薪炭需給調節特別会計法を改正する
 法律案(内閣送付)
○未利用地耕作利用臨時措置法案(内
 閣送付)
○青果物の統制撤廃に関する請願(第
 百七十六号)
○開拓対策に関する請願(第百七十七
 号)
○旧軍馬補充部十勝支部用地内山林拂
 下げに関する請願(第百八十三号)
○十勝種馬育成所用地開放に関する請
 願(第百八十五号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百六十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百六十七
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百六十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百七十一
 号)
○自作農創設特別措置法及び同法附属
 法規の一部を改正することに関する
 陳情(第二百八十号)
○勤勞大衆の食糧危機突破対策に関す
 る陳情(第二百八十二号)
○日本競馬会に関する陳情(第二百八
 十三号)
○農村指導農場開設に関する陳情(第
 第二百九十四号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百九十五号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百九十九
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百号)
○農地開発営團の行う農地開発事業を
 政府において引き継いだ場合の措置
 に関する法律案(内閣提出)
○臨時農業生産調整法律案(内閣送
 付)
○重要肥料統制法等を廃止する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○小阪部川貯水地改良事業を國営とす
 ることに関する請願(第二百七号)
○旭川合同用水工事促進等に関する請
 願(第二百九号)
○農地改革促進に関する請願(第二百
 十三号)
○東京都内の食糧配給に関する陳情
 (第三百七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十三号)
○種卵及びひなの價格撤廃並びに養鶏
 用飼料増配に関する陳情(第三百十
 八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百二十五号)
○開拓融資金増額に関する陳情(第三
 百三十号)
○農地法による山林開墾行過是正に関
 する陳情(第三百三十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第三百三十五
 号)
○千葉縣長生郡茂原乾繭所の設備を縣
 蚕糸業に還元することに関する陳情
 (第三百三十七号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百四十二号)
○三方原揚水事業に関する陳情(第三
 百四十五号)
○富士山ろく開発農業用水事業促進に
 関する陳情(第三百四十九号)
○こうじ類の一般製造に関する請願
 (第二百四十六号)
○茨城縣下北浦干拓事業促進に関する
 請願(第二百四十八号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月四日(土曜日)
   午前十時三十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○薪炭需給調節特別会計法を改正する
 法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) これより委員会を開会いたします。本日は薪炭需給調整特別会計法を改正する法律案と、農業協同組合法案を議題にする積りでおりましたところが、大藏大臣がGHQの方に行つておられまするし、政務次官が今代りに閣議に出ておられるそうでありまして、從つて政府委員から提案理由を伺うわけでありまするが同時に協同組合法で留保になつておりました大藏大臣に対する質問は、大藏大臣が御出席になられるまで引続いて延ばすことにいたしたいと思いますから、さよう御了承願いたいと思います。この法案は大藏省提案になつておりますけれども、実質は薪炭の内容については農林省の林野局が主として取扱つておられますので、本日は主計局の河野次長、それから林野局の安孫子林政部長の御出席を得ておりますからそれらの方法に質疑をいたしたいと思います。先ず河野政府委員からこの法案の提案理由を伺うことにいたします。
#3
○政府委員(河野一之君) 薪炭需給調節特別会計法を改正する法律案について御説明申上げます。
 國の行う薪炭の需給調節のための必要な資金の調達につきましては、現行の薪炭需給調節特別会計法の第三條の規定によりまして、五億千百万円を限度として借入金をすることができることになつておりまして、又年度内に支拂い上一時現金に不足を生じましたときには、当該年度に償還する一時借入金をすることができることと相成つておるのでありますが、更に薪炭の買入れ資金の調達につきまして証券を発行し得る途を拓きまして、この会計の運営を一層円滑にいたしたいと存じまして、所要の改正を行おうとするものでございます。
 即ち薪炭の買入代金の財源に充てるために、一年内に償還する証券を、又薪炭の買入代金の支拂い上一時現金に不足を生じましたときは、当該年度内に償還する証券を発行し得ることといたしまして、尚借入金、一時借入金及び証券の借換のためにも、証券を発行したり、或いは借入金をすることができる途を拓く次第であります。而もその証券、借入金、及び一時借入金の最高額は、通じて三十億円ということに定めたといふのでございます。
 尚この際財政法及び改正会計法の施行等に伴う所要の改正をも併せて行うことを適当と認め、所要の措置を講じた次第であります。
 以上の理由によりましてこの法律案を提出いたしました次第であります。何率御審議の上速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
#4
○委員長(楠見義男君) それではこれから質疑をいたしたいと思います。
#5
○羽生三七君 私たちの分らんことがこの法案に大分あるのでありますがそれより前に現在の薪炭の大体需給の現状というものをお話願えると非常に有難いと思いますがどうですか。
#6
○委員長(楠見義男君) ちよつとその前におはかりして御了承を得て置きたいのですが、この前にもそういうことがございましたが、林政部長は実は政府委員になつておりませんので、説明員としてこの説明をして頂き、又質疑に答えて頂くというふうにしたいと思いますので、その点を一つ予め御了承願いたいと思います。
#7
○説明員(安孫子藤吉君) 薪炭の需給状況、尚又特に最近の状況について多少御説明申上げたいと思います。これはお手許に配付いたしました最近における薪炭需給を今後の見透しという資料がございますが、これに基いてお聽き取りを願います。
 先ず昨年度の薪炭の需給の状況を申上げますと、この表にございますように、供出の実績につきましては、木炭は、計画実績の比が五八%、普通薪の比が三七%という状況でございます。尚配給の実績は、同様に木炭におきましては計画に対しまして実績が五二%普通薪におきましは二八%という状況に相つております。配給のうち各部門がございますが、そのうち家庭配給の実績はどうかということを見まするとこれは木炭におきましては計画に対しまして実績が五九%、普通薪におきましては計画に対しまして実績が二八%という状況に相成つております。仮にこれを具体的に東京都の場合について申上げますれば昨年は標準一世帶当りこれは五人を標準といたしております。これに対しまして木炭が三俵、薪が十二束、加工炭が約三包という配給実績を挙げたのでありまして、これを木炭に換算いたしますると、七・四俵に相成ります。昨年の東京に対する年間計画量の七四%の配給実績を挙げておるということでございます。これは昨年度の話でございますが、本年度におきまして大体薪炭の供出計画を、木炭につきましては百八十万一千トン、普通薪につきましては四千二百五十九万五千屑積石という計画を立て、配給計画も略々これと同様の数字にいたしておるのであります。本年の第一四半期の供出の実績を見ますると、木炭は二十八万六千トン、普通薪が四百六十七万屑積石でありまして、計画に対しまする比率は木炭が七七%、薪が五〇%でございまして、昨年の同期と比較いたしますると、木炭が一一九%、普通薪が一一五%、昨年よりも一、二割方同期に比較いたしましていい成績を挙げておるのであります。このいい成績の原因は勿論農山村におきまする労務者数の増加もございまするが、主としましては昨年度は実はなかつた食糧加配が昨年の末から実行されたのでありまして、尤も今年になりまして加配量を多少最盛期には減らされたのでありまするが、兎に角食糧加配があつたことが一つの増産の大きな原因になつておると存ずるのであります。尚又昨年の各山増産運動によりまして増産されたものが、今年の四月以降政府に対して供出されて來たということも一つの原因であろうと思います。第二四半期の生産の供出状況の集計は全部まだ纒まつておりませんが、状況から申しますると、この各縣におきまする食糧加配の継続も木炭の生産縣におきまする食糧不足のために、現物化が相当困難になつて参りまして、その外いろいろの理由によりまして、横流れの傾向が相当顯著になつておりまして、第一四半期のような成績を挙げることは、第二四半期においては困難ではなかろうかとかように考えられるのであります。
 尚消費縣におきまする本年度上半期の入荷実績でございますが、これは木炭におきましては、約十六万トン、普通薪におきましては約二百二十二万七千屑積石でございまして、年間の移入計画に対しまする比率は、木炭につきましては五二%、普通薪におきましては四八%であります。昨年度の上半期の実績に比較いたしますと、ここに書いてありますようなパーセントになるのであります。東京に対しまする配給状況は、上半期分としましては、標準一世帶当り木炭一俵と薪八束、加工炭一袋程度の配給をいたしたのでありますが、これは年度当初の配給計画に比較いたしますると、木炭換算にいたしまして約一俵程度の配給不足になつておるような次第であります。
 次に消費縣の入荷状況は、今後の見透しといたしましては相当惡いのであります。これは東北並びに関東の大水害による影響が非常に関係いたしておるのでありまして、木炭の生産縣は殆どやられておる。尚又交通が相当逼迫しておる。奥地の林道、搬出路等が殆ど決壊をしておる。差当りのストツクを運び出すことがなかなか困難であること、又今後生産される向きについて相当の方策を講じなければ生産がなかなか挙がつて來ないだろうという見透しが非常に濃厚になつておるのであります。
 六の後段の方にちよつと書いてございますが、東京都を例に取りますと、恐らく今のままで参りますならば、十二月までに、本年度中に、木炭がまあ半俵も配れぬ、或いは普通薪は二束なにがし程度しか確保できないだろうというような、相当窮迫した見透しになつておるわけでございます。私共といたしましては、本年度中に少くとも一世帶当り木炭一俵、薪五束程度の配給を確保したい、これに関するいろいろな方策を各関係方面と折衝いたして、実施することに努力いたしておるような次第であります。
 大体昨年から本年にかけましての、尚又昨年の需給の概要は以上の通りでございます。
#8
○羽生三七君 続いてちよつとお伺いいたしますが、こういう計画は、大体生産の実績に基いてこの程度しか計画が立てられないということでありますか。それとも仮に一世帶当りの人口を五人程度として、今の程度の電力の供給量で燃料を補給して行く場合に、この程度で大体各家庭が済むということでありますか。生産の実情から言つてもこの程度でなければならんというのでありますか。その点はどうですか。
#9
○説明員(安孫子藤吉君) 大体需要の面につきましては、六大消費地を例に取りますと、下半期におきまして、薪炭、加工炭、電氣、ガス合せまして、木炭換算にして大体九俵を目標としております。
#10
○羽生三七君 それは一戸ですか、一人ですか。
#11
○説明員(安孫子藤吉君) 標準一世帶当り九俵であります。それでこの標準量は、御承知のように、年間所要量十六俵というものを基礎にいたしまして算定いたしておるのでありまして、まずこの程度の確保を図るならば、合理的に使用いたしますれば、まずまずやつて行けるという数字を基礎にいたしまして、これに供出量その他の状況等を睨み合せまして、綜合的にこの燃料を確保いたしたいと、かように考えておる数字でございます。
#12
○羽生三七君 若し電力の冬季の渇水期における供給の削減で非常に大影響を來すというような場合には、実際どういうことになるのでありますか、その辺の見通しをちよつと伺います。
#13
○説明員(安孫子藤吉君) この点は、安定本部におきまして、電力並びにガスの方面とも十分なる折衝をいたしまして、綜合配給計画を立てておるのでありまするが、仮に東京都に例を取つて見ますると、木炭換算九俵の中、電氣、ガスで木炭換算三・四俵は現状におきまして確保できると、こういう計画になつております。從つてその残り五・六俵を薪炭、加工炭で賄つて参るという、電力並びにガスの方の現在の状況も睨み合せまして消費基準を立てておるような次第であります。この電力、ガスにつきましては、東京、神奈川、愛知等各縣各々状況が違いますので、その状況に應じて標準を立てておるような次第であります。
#14
○島村軍次君 ついでに、供給確保対策というのがここに書いてありますが、これに対するもう少し詳細なる御説明を願いたいと思います。それから木炭の價格の改訂に関する大体の説明それからここには木炭の供給確保の対策だけでありますが、増産対策に対して政府ではどういうお考えをお持ちになつておられるか、一應その点を伺いたいと思います。
#15
○説明員(安孫子藤吉君) それでは先程の資料に基きまして、供給確保対策の考え方を一應御説明申上げたいと存じます。
 第一に、何と申しましても、製炭者に対しましては、食糧の加配が重要な問題でございまするので、この主食加配を、食糧の窮迫期におきまして木炭一俵当り一合二勺に下げておつたのでありますが、これを一俵当り一合七勺ということに復元をして、これを十月から実施して、特に又生産縣に対しましては、現物の特定指示を行いまして確実な現物化を図りたいということで大体各方面と話も付いておるのでございまして、早速実行に移りたいと思つております。これは相当木炭供給確保について大きな役割を演ずると思います。尚又塩、酒、煙草、繊維製品、地下足袋等を供出にリンクいたしまして報奬物資として放出する予定でございます。これらも関係方面と具体的に大体話しの付いているものでございます。次に生産者價格と消費者價格との問題でございますが、到るところで薪炭の供出についてのやかましい議論になつております。全國のプール計算をやつております建前から申しまするならば、この差額はどうしても避くべからざるものでございまするが、特に薪炭のように輸送費に相当かかる物については、この値開きが非常に目についてはきますが、これを理窟の上で押し通して参りまするならば、誰しも一應納得の行けるものだと存じております。併しながらこの値開きが非常に大きいということで供出が阻碍されておりますことも事実でありまするので、なんとかこの点について方策を立てたいとかように存じまして、生産縣に対しましては、希望するところは縣内各段階地域別の政府買上をして、その差額を縮減したいと、かように思つております。これは別途資料がございますので、その際に小し詳しく申し上げたいと存じます。
 その次には國有林の官行薪炭並びに立木処分による製薪炭の増産と消費都市向の輸送増強についてであります。薪炭生産につきましては民炭が大きな役割を占めるのでありますけれども本年の緊急状態を救いますためには、國有林において造つております薪炭、及び國有林から立木処分によつて出て参りまする薪炭、こういうものを極力消費都市向に増送することによりまして國有林の使命も果たし、又都市におきまする燃料の危機を救いたいということで、この方向を探つて努力して参りたいと存じておる次第であります。
 その次は只今御審議を願つておりまする法案に関係いたすことでありまして、これは現在屡々聞き、又特に強い要求が出ておるのでありまするが、支拂の惡いという点でございます。これは要するに資金繰りが非常に窮屈でありまするために、どうしても支拂が遅れ勝ちであるということが供出に非常に大きな惡い影響を與えておりますので、御審議を願いまして、特別会計法の改正によりまして、この問題を解決いたしたいというように存じておる次第でございます。次になんと申しましても、輸送その他の関係からいたしまして、薪炭のみに頼ることもいろいろとむつかしい点がございますので、加工炭の増産を図りまして、主としてこれを消費都市へ集中しようと、かように考えておる次第でございます。
 尚又薪炭の輸送力と滯貨の一掃というようなことについて、運輸当局と折衝いたしまして、緊急措置を講じたいと、かように存じておるわけであります。現在の滯貨の状況は概要七に掲上して置きましたが、木炭におきまして十三万一千トン、普通薪におきまして二百一万二千石ということに相成つております。尚又こうした施策に併行いたしまして、横流れの防止とその取締の強化はどうしてもやつて参らなければならんとかように存じております。以上が大体供給の確保対策の概要でございます。
 五六枚めくつて頂きますと、薪炭生産者價格、消費者價格較差縮減案という資料がございます。
 これは先程申上げましたように、この生産者價格と消費者價格との差額縮減が只今可能であろうと考えられるのでありまして、この方向で進めたいと思つておる内容でございます。この價格差は、なんと申しましても根本的に解決いたしまするとすれば、價格差補給金を出す以外に根本的に解決策はないと存じます。然らば只今この薪炭につきまして價格差補給金を出し得る状況かどうかと申しますと、これは先ず殆んど不可能に近い程困難な問題であろうと存じます。又別の方法といたしましては、生産地におきまする値開きを避けるために、産地におきまして差を減らして、そのマイナスになる分を消費都市における消費者にかぶせて行くということが一つ考えられるのでございます。そういたしますと、産地におきましては、例えば十円の價格差を縮めたといたしましても、数量の関係からいたしまして、大都市における消費者にこれをかぶせる場合には、これが三十円とか四十円、五十円とかいう大きい数字をかぶせて参らなければならんと存じます。そういたしますと、只今の物價体系の基準になつておりまする根本に大分問題が触れて参りまするので、急速な解決はなかなか困難であろうという考えを持つております。ここに半年ぐらいの時間的余裕を持つてやりまするならば格別でございますが、今目の前の薪炭の危機に対應するためには、そうした方向では解決もむづかしかろうと存じまして、大体窮余の策といたしましてかような案を作つておるのでございます。御承知だと思いまするが、この資料によりまして一應御説明を申上げますと、木炭におきましては生産者の價格が五十三円で、政府の賣渡しが七十八円二十銭でございます。その差額が二十五円二十銭でございます。消費價格は八十三円七十銭、この價格差が五円五十銭、價格差の合計が三十円七十銭でございます。薪炭は生産者價格が六円五十銭、政府賣渡價格が十三円七十銭、この差額が七円二十錢、消費者價格が十五円七十銭で、差額が二円でございまして、差額の合計が九円二十銭木炭におきまして、生産者價格五十三円について三十円の差額、薪については六円五十銭のものについて九円二十銭の差額、こういう実状なのであります。この差額は一体なんであるかとこう申しますと、二に掲げて置きましたような縣内の輸送代行経費及び中継輸送及び船賃、鉄道賃、それから赤字償却、赤字の償却と申しまするのは、昨年に特別報奬金を出したのでありますが、それのことであります。それから増産及び特別搬出費その他ということで、この差額が出ておるのであります。これをパーセントで取つて見ますと、縣内輸送代行経費が大体木炭につきましては五三・二パーセント、薪につきましては七二・九パーセントという大きな割合を占めておるのであります。
 それで次に三でありますが、縣内輸送代行費は、山元集荷地点で政府が買上げまして、これを最寄り駅、港頭、又は消費地へ運ぶまでの輸送経費であります。これが大きな割合を占めておりまするので、政府の買上げ地点を最寄駅、港頭又は大消費地の着渡しなどにいたしますれば、この買入れの價格は、現在の生産者價格に輸送経費を加算いたしますと、この差が縮まつて参るのであります、それで先程申上げましたような各種の方策も考えて見たのでありまするが、差当りはこれでやるより外ないということで、この案を考えたのであります。大体この場合には、政府の買上げ地点を、鉄道駅又は港頭、或いは縣内の大消費地域で殆ど他町村から移入を仰ぐものについては、トラツク又は馬車つきの地点、若干他町村からの移入を仰ぐ地域についてはトラツク又は馬車つき地点、自給自足以上の町村については、その指定集荷場所という四段階に價格を決めたいかように存じておるわけであります。
#16
○羽生三七君 説明の途中ですが、二の「其の他」というのは主として何ですか。
#17
○説明員(安孫子藤吉君) この木炭について三円四十五銭でございますが、この中の二円五六十銭までは配給団体の引取賃等が主になつております。消費地に着きましてからの引取り賃等であります。その残りは政府の事務費と人件費になつております。
 それで資料の五でございますが政府が四の1、要するに、鉄道駅又は港頭主として移出駅なる場合、この場合にはその縣におきまする輸送代行経費を全部的に加算した値段で買入れる。それからこの四段階の一番最後の自給自足以上の町村、生産町村でありますが、この場合には輸送代行経費は全く加算しないでこれを買入れる。それから2と3の場合は適宜実情に即した輸送代行経費を割引加算して買入れる、こういう考えをいたしております。
 次に六でありますが、政府は五の買入價格に輸送代行経費以外の政府経費を加算いたしまして、政府の賣渡價格を定めるものであります。
 次に消費者價格は、政府が輸送代行経費を節減しただけ低目となり、それだけ生産者價格との較差が縮減せられることになる。まあこういう方向で参りたいと存ずるのであります。併しこれは全國一律に参らないと存じます。各都道府縣のいろいろの実情もございますので、これは知事において、縣内の状況その他を考慮して、このやり方で行つた方がいいという結論の出ました場合には、こちらに申請して貰つて、それでこれをやつて行くと、こういうやり方で進めて貰いたいと存じている次第であります。
 尚先程、供出方針の外に、増産方策はどうだというお尋ねがございましたのでありますが、増産につきましては目下一番困難いたしておりますることは、原木資金の手当の問題でございます。この点は、日本銀行或いは大藏省その他関係方面と折衝いたしまして、円滑に原木供出が、買入れができますように、金融的な処置をとりたいと努力しておる次第であります。
#18
○島村軍次君 只今の御説明の内、供給確保対策の内で、塩、酒、煙草、繊維製品、地下足袋等の報奬物資に対する実際の内容は、どういう数量、及びその單位に対する一俵幾らということが分れば、御説明願いたいと思います。
 それからその次に、薪炭の價格に対する御説明がありましたが、これは新物價体系を基準とした價格の改定後における價格でありますか。尚ここに表に示してあるのは、いつから実施する予定であるか。それから尚山元の買入れというものを、第四項に示すように各段に分けてやるというような御説明であつたのでありますが、これの実施期についてはどういう予定でありますか。
 それから序でに、大藏省の方へお伺いいたしたいと思いますが、証券の発行は法文の中に現れておるのかも知れませんが、引受はどういうふうな予定でありますか。
 以上数点についてお伺いいたしたい。
#19
○説明員(安孫子藤吉君) 報奬物資は主食は別といたしまして、塩、酒等を申上げますと、木炭を仮に例に取つて申上げますと、塩は五十俵について二百グラム、酒は同じく五十俵について三合、煙草五十俵につきまして十五本、作業手袋も五十俵について一反、作業衣作業袴は三百俵について一着、大体その外薪或いは加工炭等についてもございますが大体そういうような状況になつております。それからちよつと聞き洩らしたのでありますが、次の御質問は……。
#20
○島村軍次君 價格の点に対する…。
#21
○説明員(安孫子藤吉君) これは改定價格でございますので、新物價体系の基礎になつております價格であります。
#22
○島村軍次君 実施の時期は……。
#23
○説明員(安孫子藤吉君) それからこの実施は、只今物價廳に案が廻つておりますので、早速やりたい。ここ数日中に実施することになつているということであります。
#24
○政府委員(河野一之君) この証券の引受の問題でございますが、從來この会計は資金の点において相当行き詰つておりまして、特に据置運轉資本というものが一千万円という非常に少額なものでありますので、大部分借入金で賄つておつたわけであります。大体日本銀行から借入れいたしましたことが多かつたと存じますが、一般資金の関係上それもなかなか円滑にいかない点もありましたので、今囘新炭証券というものを発行することにした次第であります。これにつきましてはできるだけ一般市中の金融機関に消化させたい。引受けをさせたいという趣旨で考えている次第であります。
#25
○板野勝次君 今の價格の点で参考までに伺つておきたいのですが、從來の價格と、それから基準年度から、これは大体どのくらい上つた計算になるのてありますか。
#26
○説明員(安孫子藤吉君) 基準年度に比較いたしまして四十数倍になつておると承知いたしておりますが、間違つておりましたらば計算してあとで訂正いたしたいと思います。
#27
○板野勝次君 それを明らかにしてもらいたいと思います。
#28
○島村軍次君 何割上つたということこれはどうですか。
#29
○委員長(楠見義男君) ちよつとお諮りしますが、只今の計算をしている間に実は四五日前に電氣委員会で政府の総合的な燃料対策即ち電氣、ガス、木炭、薪、こういうものについての総合燃料対策について経済安定本部から説明を伺つたのであります。その際にこの委員会は別に委員会を開いておりましたので、專門調査員の安樂城君に出て頂きまして、その結果についてこの委員会で適当の機会に報告して頂くつもりでおつたのであります。丁度薪炭関係の問題になつているので、御参考までにその経過を御報告したいと思います。
#30
○專門調査員(安樂城敏男君) 九月二十九日の一時半から開かれた電氣委員で傍聽いたしましたことを極く簡單に御報告申上げたいと思います。
 九月の二十二日に、本年の十一月から來年の三月までの冬季渇水時におきまする総合燃料対策に対しまして、参議院から内閣に説明を要求してあつたそうであります。これに対しまして政府の各関係当局から説明があつたのであります。
 それでまず第一に経済安定本部の生活物資局長から説明がありまして、この冬におきまして、全國を八ブロツクに区別しまして、各地帶の実情に即應した方法によつて、この冬の燃料の確保を図ることに努力したい。これを東京都について例を取つて見ますならば本年十月から明年の三月までの間に、木炭、薪、煉炭、豆炭等の助工炭、電熱、ガス等を以ちまして総合的にこれを木炭に換算いたしまして、大体五人ぐらいの世滯を標準にして、一世滯当り九俵を供給する計画でありまして、これは昨年の正式ルートによります供給実績に比べまして、約三十%の増加である。そうして大体その種類別燃料の供給は地域によりましていろいろな差はありますが、大体の標準を申しますならば、木炭に換算いたしまして、木炭そのもので一・四俵、薪で一・二俵、煉炭、豆炭等の加工炭で三俵、ガスで〇・六俵電熱で二・八俵というものを供給したい。
 これによりまして大体必要なものは木炭が三千三百四十六万俵、薪が一億三千万束余、豆炭が千七百万包、電熱が七億キロワツト時、ガスが五千三百万立方米に達する。その割当方針としましては、電熱は定額制の世滯に対しては全然使用させない。又ガスはフル・タイムの地滯においてはその他の燃料は極力配給しないというような方法によりまして、総合的にこれだけの燃料を確保したいというような説明がございました。
 続いて経済安定本部の電力課長からこの期間におきます電力の供給事情の説明がございました。それによりますと、水力電氣は大体平年並みとして、火力電氣は十四万トンの石炭が配炭せられるもという予想から申しまして、今年の十一月から來年の三月までの電力の供給を見ますると、十一月が水力において二十三億一千万キロワツト時火力で一億三千万キロワツト時、合計二十四億四千四百万、十二月が合計して約二十四億キロワツト時余、一月が二十三億キロワツト時、二月が二十一億キロワツト時、三月が二十四億キロワツト時余でありまして、これらの数字は大体昨年に較べて大差がないようであります。ところがこのうち家庭の電熱に廻すものは昨年に較べて約九%の減少になるそうであります。
 続いて石炭廳の瓦斯課長からの説明がありまして、十月以降のガスに対する配炭計画がまだ未決定でありますので、從つてガスの供給についても確定はいたしておりませんが、大体石炭が三千万トン採堀せられまして、その中から百二十六万トンの石炭がガス用として配炭せられますならば、一世帶が一ケ月、フル・タイムの地帶において約三十立方米、その他の地帶で約四・三立方米でありまして、平均九立方米が供給せられる見込であるという説明でありました。
 それから薪炭につきましては、先程農林省の林政部長から説明があつたような次第の説明がございました。
 薪炭の輸送に関しまして運輸省の配車課長からの説明によりますと、水害のために輸送計画を全面的に変えなくてはならん事情に餘儀なくせられておりますので、まだ輸送計画がはつきりいたしておりませんが、併し輸送事情が非常に逼迫いたしておりますので、予定の燃料を輸送いたしますることは非常に困難である。極力これの実現を計るといたしますならば、他の重要物資について相当な犠牲を拂わなくてはならんだろうというような見透しの説明がございました。
 以上の説明の後に質疑が行なわれたのでありますが、このうち特に燃料に関する意見といたしましては、その一つは、薪炭林の濫伐は水害の因となることが非常に憂えられるから、薪炭林等につきましては治山治水の方からして、十分計画的にやつて貰いたい。今一つは山元の輸送が非常に窮屈になつておるから山元の輸送に非常に努力をして貰いたい。その次は煉炭、豆炭の供給に相当な期待が寄せられておるようであるが煉炭、豆炭の品質が非常に惡いから、これらのものの品質の改善につきまして十分努力をして貰いたい。今一つは木炭の價格が電氣の價格に比べて非常に高い而も電氣は木炭に比べて使い易いのである。かような事情において電氣を規正して、木炭を使わせようというようなことは、これは無理を強いるものと思われるから、それについて十分な調整を図る必要があると思う。今一つは燃料を通帳制としてこれらの割当が実行されるように取計つてはどうであるか。今一つはガソリンを輸入いたしまして、このガソリンを交通用の燃料に廻して交通用に使つておりまするガス炭を家庭用に廻すようにしたらどうかというような意見がありました。大体極めて簡單でありまするが、その時の模様を申上げますると、こんな事情であります。
#31
○西山龜七君 私どもは薪炭の生産の價格のことについてお尋ねしたいと思いますが、生産者が自分の責任を以ちまして四の場所に自分が持ち込んだ場合には、縣内の輸送代行経費というものは、実質的に要らんことになりますが、これに対してどういう処置を取りますか。もう一つは生産者の買上げ價格と、消費價格の中にも政府が取るものは赤字の償却だけでありますか。その他に所得となるものはあるのでありますか、その点……。
 それからもう一つは先程ちよつと説明がありましたが、よく聞えませんでしたからその他の経費について、木炭と薪炭につきましてもう一應詳細にお尋ねしたい。
#32
○説明員(安孫子藤吉君) 自給自足以上の町村についての指定集荷場所へ輸送代行した場合には、一定の場所に集荷いたさせまするならば、そこまでの経費は或程度見なくちやいかんと思つております。
#33
○西山龜七君 それは生産者が持つて來れば十三円なんぼというものは要らないのじやないですか。
#34
○説明員(安孫子藤吉君) 資料の四の場合でございましようか。
#35
○西山龜七君 四つの場合の所に持つて來れば、この縣内輸送代行経費というものは要らないわけですか。
#36
○説明員(安孫子藤吉君) そういうことになります。
#37
○西山龜七君 そうしますと、生産者ならば、それに加えたものに買い上げて貰うことができるのですか。
#38
○説明員(安孫子藤吉君) そういうことになります。要するにこの運賃を加えたもので、例えば現在は生産者格價が五十三円である。駅まで持つて参りますと、その平均運賃は、仮に十円だといたしますならば、十円加算され六十三円で政府が買う。こういうことになるわけであります。
#39
○西山龜七君 そうしますと、この輸送総てを生産者がやりますれば、その縣内代行経費というものは、やはり生産者の所得になるのですね。
#40
○説明員(安孫子藤吉君) その通りでございます。
#41
○西山龜七君 分りました。
#42
○説明員(安孫子藤吉君) 尚続いてお尋ねのその他の経費でございますが、これは先程申上げましたように、この中木炭について約三円四十五銭ありまするが、二円四、五十銭のものは都市等におきまする引取賃、こういう経費でございます。その残りは大体政府諸機関の経費となつております。
#43
○藤野繁雄君 最近における薪炭の需給状況と今後の見透しによつて見ますというと、計画と実績とに非常に差があるのでありますが、この差があるところの理由、即ち計画通りに品物が出ないところの根本の理由はどこにあるか。もしその原因が分つたといたしましたならば、それに対して政府は如何なる対策を取ろうとお考えになつておるのであるか、その対策。二番目には現在の薪炭代金が未拂いの金額があつたならば、その金額は幾らであるか。その金額は又いつ支拂われるところの御予定であるかどうか。
 それから十八條の「必要な事項は、政令でこれを定める。」とこう書いてあるのでありますが、必要な事項というものはどういうふうな事項を政令で定められるのであるか。
 第十條で、農林大臣は毎会計年度、この会計の歳入歳出予定計画書を作つて大藏大臣に出さなくちやできないというのでありますが、現在における歳入歳出の予定計画はどういうふうになつておるのであるか。又次には、この法律が國会を通過したならば、次のような書類を國会に提出せなくちやできないというようなことに十二條でなつておるのでありますが、この國会には十二條の書類はいつ出されるのであるか、その見透しをお尋ねしたいと思うのであります。
#44
○説明員(安孫子藤吉君) この薪炭需給の計画と実践の食い違いについて、原因は何であるかというお尋ねでございます。計画通りに実績がなかなか挙つて参りません主なる原因は、一つはやはり食糧の問題でございます。又その外原木手当の問題であります。或いは政府買入れにつきましての政府の買入代金の支拂の遅いこと、又先程御説明申上げました買入價格と賣渡價格との價格差の大きい点又輸送が非常に逼迫しておること、こうした諸原因が競合いたしまして、計画通りに実績が挙つておらないのであります。從つて対策といたしましてもこの点について集中いたしまして、食糧を不渡りにならないように確保して参る。或いは資金の充実を図りまして支拂を敏速にする。價格差をできるだけ縮めて参る。かような施策を講じまして、計画の遂行に当りたいと、かように存じておる次第であります。
#45
○政府委員(河野一之君) この法律にあります十八條の必要な事項は、政令で定めるということであります。これは手続的の規定でありまして、例えば歳入歳出の予定計算書を何時々々までに大藏大臣に出せとか、或いは決定計算書即ち決算は何時々々までに出せというような規定であります一時借入金をするにはどういうふうにするとか、或いは支出報告書は何時々々までに出せというような單なる技術的な問題であります。それから十條の規定で、この会計の歳入歳出予定計算書、及び國庫債務負担行爲要求書を作製して、これを大藏大臣に送付しなければならないこれは從來の会計法、薪炭需給特別会計法の全部を改正いたしました結果こういうふうになつたのでありまして、從來の法律にもこういう規定がございましたのでありますが、財政法で國庫債務の負担行爲というものについての大藏大臣に送付というような規定を置きました関係上、それを調和をとりまして、單なる、單にと申しますか、或る意味の技術的改正でございます。これにつきましては、これは大体本予算に対して適用ある規定でありますが、今度の現在関係方面と折衝いたしております追加予算があるのでありまするがこの会計につきましてもこういうふうな樣式で、今の本國会に提出することに相成ると存じております。それから十二條の規定でございますが、こういう國会に提出する場合の損益計算書、即ち第二号以下のこういつたものにつきましては、これは大体本予算を提出する際にこういうような書類を一緒に添付して提出することに相成ると思つております。一般会計におきましては財政法におきまして二十三年度から大体適用するようになつておりますのでそれと歩調を合せまして、この次の二十三年度の本予算の際にはこういつたような書類を一緒に添付いたして提出したいと考えておる次第であります。
#46
○説明員(安孫子藤吉君) 先程の未拂金額でございまするが、本日現在で二千八百万円ございます。併し木炭事務所から本省へ要求途中のものがこれに加わります。で手続は御承知のように木炭事務所が本省に要求いたしまして本省から日銀に拂いまして、それを又現地に現金として送られるのでありましてこの手続期間が大体平均三週間前後をかけております。從つてこの途中に要求として出ておりますのが只今までの経驗から申しますと概ね一億円前後のものがあろうと推定いたします。
 これも生産者の側から見まするならば未拂になつている数字でございます。この点は前渡金等の資金が充実いたしまするならば、前渡金等の措置によりまして、解決して参りたいとかように考えている次第であります。
#47
○門田定藏君 從來薪炭の配給は全國的に時機を失くしておるのであります。今年は東北の水害のため普通の年よりむづかしいのではないかと、こう考えております。これに対しまして今から時機を失せぬように、この東北の水害に対する手当がして貰いたいと思うのですが、これに対する政府の目算はどうでありますか。昨年と比較して到底この水害のために普通な配給ができないと思うのですが、政府のこれに対する対策を伺いたいと思います。
#48
○説明員(安孫子藤吉君) お尋ねの点御尤もでございまして、私どもも非常にこの点を憂慮いたしておりまして、水害直後直ちに関係方面と折衝いたしまして、目下その対策の実施方について努力をいたしておるのでありますが差当り北海道物の緊急輸送をやりたいというようなことが一つの大きな問題でございます。勿論これを実行いたしますについては、北海道の鉄道輸送の増強、並びに梱包資材と申しますか、包装資材の充実ということを早急に手当しなければならんかと存じております。尚お又福島、岩手等の大生産地のストツクを、鉄道が暫く見込が立ちませんので、これを海上輸送によつて緊派輸送するというような措置もとつて参りたいと存じております。その他各鉄道線路毎に具体的な計画を立てまして、緊急措置を講じたいということで輸送当局並びに関係方面と折衝いたしまして先ず大凡その見込を立てておる次第でございます。尚おその他炭窯の崩壊搬出路の崩壊こういうようなものに対しては急速に何かしらの手を打たなければならんのではないか。場合によりましては相当な予算的な措置も講じなければならんのではないかということで、只今その方面と色々折衝いたしておるような次第でございます。時機を失しないで、この冬季の薪炭についてできるだけの機宜の措置を講じたいと思つて努力いたして参りたいと思つております。
#49
○佐々木鹿藏君 自家製炭は如何なる方法を以て許すのか。この自家製炭をやらんとする者は例えばその團体が自動車を有する。その自動車の燃料にする場合の製炭を許す方法を承りたい。それから二は、輸送について、この概要に示された二の外にはやらない方針かどうか。例えば日通が解休した場合、一駅一店主義で行かないという場合に、各所に運送店ができると思いますが、その場合にもこの指定した以外はできないか。第三は、政府の決めた價格では出ないのではないか。この原因は種々あると思うけれども、政府の考えておられる見返り物資等と、その他炭燒業者が他の仕事に出た場合待遇等の相違があるが故に、この價格では出ないのではないかと考えられますので、この三点についてお答え願いたい。
#50
○説明員(安孫子藤吉君) 自家製炭につきましては、大口消費等について相当これを確保する必要上から、從來認められております関係上、その枠内におきまして、重点的な用途について自家製炭は考えて参りたいと存じます。從つて輸送機関等については考えられると存じます。尤もこの自家製炭につきましては、全面的な観点から申しますると、色々惡影響もございますのでこの点については十分愼重に考えて今後進めて参りたい、かように存じております。
 それから運送の指定でございまするが、日通の一駅一店主義の独占的な形態が若し仮になくなつたといたしますと、その際にはやはり私どもの方といたしましても、これに囚われることなく、状況に應じて輸送の指定を考えて参りたいと思つております。
 それから價格の点でございまするがこれは地域ごとにいろいろの御意見もあると存じますが、私どもといたしましては、差当りのところは、概ねこの價格で何とか他の物資等を考えまするならば、供出のルートに乘つて貰える價格ではなかろうか、こういうふうに考えております。
#51
○佐々木鹿藏君 そういたしますと、自家製炭の場合は輸送の面については許すという方針ですか。
#52
○説明員(安孫子藤吉君) 大体さように考えております。
#53
○佐々木鹿藏君 許可は縣知事に委せますか。
#54
○説明員(安孫子藤吉君) 知事です。
#55
○佐々木鹿藏君 分りました。
#56
○北村一男君 この薪炭の特別会計で仕事を政府がやつて行く場合には、財政法の第三條に從うべきものでないかと思いまするが、それはどういうふうにお考えでありますか。若しもこれによるとしたならば、その價格などは「法律又は國会の議決に基いて定めなければならない」ということに相成つておりますが、その点についてどういう措置をお採りになるか。
 但しこの三條の施行が附則によりまして政令で定めるということになつておりまするが、政令でその日が指定されましたかどうでありますか、そういう点について伺いたいと思います。
#57
○政府委員(河野一之君) 財政法第三條の施行政令は、各種の関係上まだ施行されておりませんのでございます。この財政法第三條の解釈の問題でございますが、「國が國権に基いて收納する課徴金及び法律上又は事実上國の独占に属する事業における専賣價格若しくは事業料金」こうございまして、現在考えておりますのは、煙草或いは塩の如き専賣品、それから鉄道或いは通信の如き事実上政府の独占に属しておるものの事業料金、こういうふうに考えておりまして、薪炭の如きは政府が全部を専賣にしておるのではございませんし、需給調節の都合上、相当部分を國が賣買しておる、こういつたものについては、財政法第三條の適用、即ちその價格について法律又は國会の議決を要するというふうには、只今のところ考えてない次第でございます。
#58
○岡村文四郎君 いろいろ御質問もあり、お答えもありまして、大体様子は分つたのでありますが、御承知のように、製炭の隘路ともいうべき、代金の支拂が非常に不円滑で、農林省もお困りになり、生産者も困り、中間の團体も困つたわけなのでありますが、今度は大分資金面を強化されて、借入金、証券の発行で、最高三十億までできるということでありますが、先程、先に金を送つて準備をするというようなお話もありましたが、今の事態が非常に惡いのでして、今までのようなことを繰返そうとは考えられませんが、一年以内に証券を発行して金の準備をするというようなことについては、よほどの御注意を願わないと、相も変らんことを繰返すのじやないかと、実は心配いたすのであります。そこで、現に食糧関係で支拂先行をやるということで政府が額を示しておるその金が來ません。それは金融のことで、簡單に來ぬのでありますから、今の状況を十分に認識されて、万全の策を講じてもらいませんと、遠隔の地などは、到底今考えておるようなことではならんと思います。これは大藏省も十分御承知でありますが、よく引受銀行にも交渉されて御準備がありませんと、又相も変らんようなことを繰返すのではないかと心配されますので、この点は十分御準備願いたいと思います。
 それから前に特別会計でやつておりましたようなことはもうなかろうと思いますが、大分それには地方でも懲りておるようでありますから、例えば今後も、途中で價格が上つて、その價格が遡及をしなければならないこともないとも限りませんが、若し今後そういうことがあつても、それを消費者に負担をさせて、そうして非常に産生者から妙な目で見られ、生産者價格から見ると法外に高いのじやないか、いつたいどうしたのだというようなことになりますと、これは当然そうなるべきであつても、非常に感心せぬことで、やはり品物の隘路の一つになりますからそういうことは十分御準備を願つて、十分にがい経驗をなめて御研究されておるようでありますから、今度は万全に期してそういうことのないように、一つ御注意願いたいと思います。これはお答え願わないでも、ただお願いだけしておきます。
#59
○委員長(楠見義男君) それでは先程板野さんから御質問のありました点、物價廳の方でないとよく数字がはつきり分らんそうでありますから、それを至急に調べて貰つて午後の委員会で御報告願いたいと思つておりますから、午前はこの程度で休憩いたしまして、午後は一時から開きたいと思います。休憩いたします。
   午前十一時四十七分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時四十一分開会
#60
○委員長(楠見義男君) それでは休憩前に引続いて会議を開きます。質疑を継続いたします。午前に板野委員から御質問のありました木炭の現在の價格が前年度に較べて何倍になつておるかという問題について、物價廳の富谷事務官の説明があります。
#61
○説明員(富谷彰介君) 薪炭の統制額はバリテイ計算法というのによつて計算いたしておるわけであります。基準年次には一九三四年から三六年、昭和九年から十一年の三ケ年をとりまして、その時におきまする岐阜縣の木炭の雜であります。その雜の生産者の平均價格をとりました。その平均價格は山林要覧その他を参照いたしました結果、十五キロ俵一俵で一円三銭で、この原價を構成しておりますいろいろな要素に分析いたして計算いたしたのであります。それを構成しております要素と申しますのは第一は原木、立木の代、第二に労賃、第三がその他、これは炭俵の代でありますとか、炭燒窯を築くところの土管であるとか、そういつたようなものであります。第一の原木が一円三銭の中の三十銭を占めております。それから勞賃はその中六十五銭を占めております。その他の費用が八銭を占めております合計で一円三銭であります。この値上りはどういうふうに見たかと申しますと第一の原木は、木材のマル公と同様に木材の場合の素材、丸太でありますが、丸太の値上り率と同一の値上りを見たのであります。これが五九・二倍であります。第二の労賃が五〇・五倍であります。これはどういう計算かと申しますと、当時昭和九年から十一年の一日の平均労賃が男女平均こみの九十五銭現在の労賃が、四十八円、これも四十八円というベースも木材の原價計算をやる際に採用したのであります。その他の値上りが四〇・七倍、これは昭和九年から十一年と現在の新價格体系施行後の一般物價の値上りを大体四〇・七倍と見込んであるのであります。そうしてこれらの要素にかけて計算しますと五十四円となるわけであります。計算上は五十四円となつたのでありますがG・H・Qの方の査定によりまして五十三円と決定されたのであります。今のが木炭でありますが、次に薪を申上げます。薪は雜木の一束十キロ当りでありますが、一束が、今と同様な方法によりますと、基準年次價格が一束十三銭六厘、その中、原木が四銭一厘、それから勞賃が八銭九厘、その他が六厘、合計しまして十三銭六厘であります、この値上り率も、原木は先程の木材と同様の五九・二倍の値上り、それから勞賃は木炭の場合とちよつと違いまして値上り率が低くなりまして四八・九倍、これは製造工程におきまして薪の方が木炭よりも容易いという意味におきまして、基準年次においては一日九十銭、現在は四十四円、その他の値上りが三六・七倍、これも木炭の場合と異りまして所要資材の性質が違いますので、三六・七倍の値上り、合計しまして六円九十銭になりますが同じくG・H・Qの査定によりまして六円五十銭にいたしました。以上によつて生産者の價格を決定したわけであります。で、以上によつて決まりました生産者價格で政府が買上げまして、所要の経費を加算して配給業者の賣渡すわけでありますが、中間経費は各項目例えば鉄道運賃、庫倉料、それから政府の代行機関でありまする農業会の手数料、或いは政府のその他の諸経費こういうものをすべて一項目毎に計算いたしました結果、大炭一俵につき二十五円二十銭、薪一束につき七円二十銭という数字を出したわけであります。これによりまして政府が生産者から買上げたものを配給業者に賣渡す。配給業者はこれにマージンを加算いたしまして、消費者に販賣いたすわけであります。これで終ります。
#62
○委員長(楠見義男君) 今の配給價格は最終價格でいくらになつておるかということは分りませんか。
#63
○説明員(富谷彰介君) ちよつとお待ち下さい。
#64
○委員外議員(一松政二君) これは何ですか、最後の表に四月から三月までの計画の数字が出ておるわけでありまするが、ここに三十億円の計算を取つたときに、八月の十二億三千万円を標準に取つておるようでありますが、この十二億三千万円というのは計画の数字でありますか。実際の数字でありますか。それから実際の数字でないとするならば、実際の数字がどこまで分つておるものかということが、第一、おれからこの実際の数字に基いてそれが現在消費地に幾ら廻つておるのか、或は輸送の途中に幾らあるのか、山元に幾らあるのか、その点についてまず御説明を願いたいと思います。
#65
○説明員(安孫子藤吉君) この表は計画数字であります。それから滞貨の状況は、資料の最初のものにありまするように、山元滞貨は木炭が六万七千トン、中間として三万六千トン、駅とか港に二万八千トン、合計十三万一千トン。普通薪は山元が百三万五千石、中間が五十七万六千石、駅頭が四十万一千石、合計二百一万二千石の滞貨があります。都市に現在どれ位あるかは調べまして御答弁したいと思います。
#66
○委員外議員(一松政二君) 今伺つた現在というのはいつですか。
#67
○説明員(安孫子藤吉君) 十月一日現在と御承知願います。
#68
○委員外議員(一松政二君) すると、この十一月及び十二月、一月、二月位なところがこの冬季の間の生産数量と予想されるのでありますが、然らばこの十一月十二月及び一月、二月というのはこれは今後生産しようという数量でありますか。その点を飼いたい。
#69
○説明員(安孫子藤吉君) 生産しようとする数字であります。
#70
○委員外議員(一松政二君) 然らば今駅頭に四十万俵、或いは山元にははつきり今記憶しておりませんが、相当の数量の滞貨がある。そうしてそれの輸送の見込は、私は答弁をまだ頂かないのでありまするが、ただ如何なる輸送計画を以てし、どういう妙策を以つてしようと思つても、これは私は輸送をし切れないと考えておるのであります。輸送し切れないということが私の前提でありまするから、私はその輸送し切れない部分を見込んで、それだけの数量は生産を止めて、そうして輸送の見込が立つて始めて改つて生産をすべきであつて、生産は三産の計画輸送は輸送の計画というようにばらばらになることは甚だ禁物と思うのであります。凡そ民間で何でも仕所を計画する場合には、総て最も隘路になるところを標準に置いて、物を計画するのであります。無駄がその間にあるということは、これは國家がやろうとも、社会がやろうとも、如何なる当局がやつても、これは結局各人の負担に決まつておるのでありますから、いやしくも三十億円の金を使つてそうしてかくのごとき計画を実行に移すという場合には、極力無駄を省かなければならないのであります。一文と雖も國民の負担を増すということについては、細心の注意を拂わなければならんのであります。而も不幸にして九月中の水害によりまして約一ヶ月間この輸送の部面について非常な、特に薪炭の生産地の方面において、計画の違いが起つておると私は思うのであります。而も囘復の状態はまだ平時には復していないのでありますから、その止つた部分だけはこれは先ずこの冬季間にこれを囘復するということは到底及びもつかんことであつて、その分だけは少くも輸送は見込みなし、尚今後もその影響するところは、更に今後の数量をずつと下廻つて來ることであろうと予想されるのでありますから、その分の生産者にもそういうことを考慮に入れずして継続する場合においては、これは空しく又來年度に持越しになる。それが持越しになつて完全に又輸送されれば結構でありますけれども、木材についてもすでに全國的に言えば二千万石の滞貨があり、百年或いは百五十年で始めて臣大な材木になるものが、駅頭は勿論のこと、昨年度において造林したものが空しく山元に積まれて、そうして雪を二度かぶれば特殊の原木以外のものは殆ど用をなさなくなる。これを当事者は頃常に心配しておるのでありまするけれども、殆ど緊急輸送対策を講じておるようでありますけれども、生憎そこに水害を來たし、殆ど今年度も見込みなさそうに憂慮されておるのであります。そこへ持つて來て、又この木炭もその轍を踏むようになるのであると信じますから、その見込額を一体どういうところに押えておるのか。そうしし又そういうことをやるという。即ち生産の調節であります。詰り計画は計画であるけれども、そこに非常な狂いが來たから、その狂いに対して直ぐに即應して計画を修正するという用意を如何ようにしておるのか。或いは採らんとするのか。先ずその点について伺いたいのであります。
#71
○説明員(安孫子藤吉君) 当初この木炭及び薪の輸送については、計画を立てまして、大体輸送当局とも協議の上可能数字を挙げておつたのでありまするが、昨今の経済情勢から申しましていろいろ臨時的な問題が出て來て、狂いが來るのであります。又今囘の水害のために相当狂いが來ておるのでありまして、この事態に対処いたしまして私共は緊急輸送対策を只今立てて、関係方面と当つておるのであります。その状況を一應申上げますと、北海道の釧路港集積のための鉄道輸送の増強、これは或る程度話がついておるのであります。又岩手、福島、茨城縣からは特に京浜の冬季燃料のために、海運の手によつて輸送を増強することも考えております。又福島縣の会津方面から東武線を経由して臨時貸物列車を出すというようなことも考えております。又京浜の近縣の生産地例えて申しますと、栃木、山梨、茨城、福島等からのトラツク輸送等も考えておるのであります。状況によりましては、秋田、山形等から酒田或いは、船川港に集積して、海上輸送も考えなければならんのじやないか。まあこういうあらゆる線を動員いたしまして、本計画の遂行に当つておるのでありまして、困難なことではありまするけれども、これがやはり冬季におきまする大都市消費地の燃料確保上絶対に必要なことであるという考え方の下に、進めておるような次第であります。
 お話の御一点の、輸送が相当緊迫して來ておるのであるから、生産計画に対して調整を取るべき必要があるのじやなかろうか、その点についてどういうことを考えておるかという御質問の要点だと存じますが、実は私共はむしろ現在の滯貨はこれは何としても緊急輸送いたしまして、その後続が果して、生産されるかどうかという点についてむしろ心配をいたしておるのでありまして、生産の補足と申しまするかそうした方面にいろいろな考慮をめぐらしておるのでありまして、生産を調節するということにいつては薪炭については考えておりません。
 御参考までに木材の方について申上げますると、北海道の木材につきましては、滯貨の状況その他十分知悉しておりまするので、來年度の北海道におきまする木材の生産計画は多少調節をいたしたい、かように存じております。
#72
○委員外議員(一松政二君) 意見の相違になるかも知れませんが、今の生産は、先ず生産ができないかも知れんから、計画通りにやる。計画通りにやるということであれば、その輸送に対する責任を十分持たねばならん。けれども、これは從來の例に徹しまして、幾ら政府委員に責任を持つて貰つてみても、事実やれないので、結局それは國民の手に入らぬことになつてしまつておるのであります。消費地には一俵の炭もなくて山元に滯貨しておるということは、戰時中以來それの解決した年は今まで一度もないのであります。私が特に遺憾に思うのは、水害の起つたのは九月中旬であります。普通の薪炭というものを、從來の観念から考えますると、すでに冬のものは夏用意するのが当り前なんであります。冬になつて、而も我が國の冬は秋になつていろいろの收穫物が穫れる。殊に北海道の如きは九月中に冬季の石炭を配給して置かなければ、十月以降は家庭用の石炭さえがこれは輸送はできないというのが、北海道における実情であります、で、内地におきましても、十月以降になりますると、いわゆる收穫期に入るのでありまして、これの輸送が毎年急がれておるのでありますから、到底從來の経驗によつてできないものが今年いかに逆立ちになつて督励するとか或いは文書で以て、やれ電報で催促しても、実物は動かんのであります。いわんや北海道におきまして港頭に石炭は一つも出ていない。私は留萌で石炭を積む船が來ておつたから見たところが、駅頭には少しの貯炭もなく、又貨車も入つて來る形勢もない。而して船は皆滯船をして岸壁に着いておる。而も小樽においては百何十万円或いは九月に七百万円とか滯船料を拂つたという話であります。而も石炭は來ないのであります。いかに農林当局が運輸省に頼み或いは運営会に物を言いましても、運営会は運営会で働いておつてさうして運営会の役員又は從業員は、いくら滯船しようが計画の通りにただ配般しておるだけであります。そこには何らの機動性がないのであります。何百万円の滯船料を拂つても、自分の懷ろは一つも痛まないのであります。なんともないのであります。これを業者に委して置きまするならば、いわゆる船の運航ということにつきましては、三十分間、一時間にいくらという滯船料になるのでありまして、頗る神経を悩まして配船を計画するのであります。そういう状態を以てし、且つ今の損害を受けた鉄道当局に対して緊急輸送を依頼しておる、或いは運営会にこういうことを依頼しておるということのみを以てしては、私はこの計画の遂行は絶対に不可能であると信ずるものであります。でありまするから、私はこの計画に基いて三十億円の特別会計を設置するということそれ自身がすでにその計画に無理があるのでありますから、その三十億円も私は必ず相当な損失を蒙つて來るであろうと信ずるものであります。輸送ができなくてそうして運搬の途中で包裝が崩れる、或いは山において折角一應は包裝したけれども、雪の下積になり、その他で空しく滯貨して、今日まで保ち得ない。そういうものに対して政府はこの三十億円を要求する場合に、そういうものを全然見込んでおるのか見込んでいないのか。それから更に前の会計において損失は果してあつたのかないのか、あつたとすれば、いくらある予想であるか、今度のことに対してはそういうことは絶対にない、この場合に補償し得るか補償し得ないか、その点について伺いたのであります。
#73
○説明員(安孫子藤吉君) お答があと先きになりまするが、現在の会計の損失の問題でございまするが、これはなんと申しますか、特別会計は赤字を出さない、赤字を出しましても一般会計からの繰入れはやらんというような方針になつておりますので、これを消費者價格等に轉嫁いたしております関係上損失はございません。一時的の損失が出る場合はありまするけれども、会計全体といたしましては、これをカバーして行くという建て方を取つております。今度の三十億円の増額は現在の薪炭を裏付といたしました資金でございまして、これを運用する場合にも現在の会計と同樣の建て方においてやつて参る予定でございます。
#74
○委員外議員(一松政二君) 今の政府委員のお話を承りますというと、損失があつた場合には、これは皆消費者に轉嫁してしまうということに結局盡きるのであります。これ程樂な会計はないのであります。そういう建前のこの特別会計に対しては、私は甚だこれは遺憾なことであると信ずるのでありまして、少くとも若しそれを消費者に轉嫁するならば、或る期間を限つて、そうしてその期間内における業務上から起つて來たところの損失或いは見込違い計画違いによる損失を私は十分明かにして、それを次の……どうしてもそのときの消費者に掛けるわけにいかないと思います。必ずその次の價格に盛り込んで行くのであろうと思うのであります。從つてその損失というものをはつきり私は國民に知らす義務があると思うのであります。この点に対して当局の御答弁を伺いたいのであります。
#75
○説明員(安孫子藤吉君) この点はお説の通りでございまして、その特別会計の損失或いは次の機会にこれを價格の上で、消費者に轉嫁することの内容につきましては、明瞭にしなければならんとかように存じております。
#76
○委員外議員(一松政二君) 重ねて…それでは今囘この三十億円にこれを増すという以前の推定損失額はおよそどのくらいになつておるのでありますか。若しまだ分らなければいつ発表して頂けるか、その点を伺いたいのであります。
#77
○説明員(安孫子藤吉君) 昭和二十一年度末におきまして大体一億四千二百万円の赤字を見ておると一應推定いたしております。
#78
○委員外議員(一松政二君) その一億何千万円はおよそ……これは私が前のことに関係しておりませんので、その基本数字を存じないから伺うのでありますが、これはいくばくの金額を運用し、いくばくの数量を取扱つた上において、いつからいつまでの間にそれだけの損失が起つたのでありますか、その点を伺いたいのです。
#79
○説明員(安孫子藤吉君) 一億四千二百万円の赤字は、昭和十五年度からの損失累計でございます。昭和十五年度及び昭和十七年、それから昭和十九年度におきまして委節價格というものを加算いたしました。これは一種の特別價格でございます。これによる損失、並びに昭和二十一年度におきまして價格改訂が遅れましたために、或る一定期間前に出した人が非常に不定な状態にあつた。早く供出したに拘わらず安い價格であつた。遅れた者が得をしたというような関係が出て生産意欲昂揚のために甚だ困つた問題がありましたので、その際に早期供出荷奨励金という形において、その生産者に還元いたした。この損失等を合計いたしたものが只今申上げた数字であります。
#80
○委員外議員(一松政二君) 今当局のお話を承りますというと、この期間における、今年度における計画は、計画通り生産を遂行し、計画通り輸送する。むしろこれを強行するという御説明でありまするけれども、これは殆んど何も、これができると確信を持つておる委員の方も私はいないであろうと信ずるのであります。從つてこれから起つて來るところの損失も私は少なくないと思う。その少なくない損失を次の機会においてこれを調整して行く。統制経済が永久に続く場合には無論そういうことは考えてもよい。併しながら統制経済は止むを得ざる今日の建前であつて、所詮は自由経済に移るための一時的過度の便法で、止むを得ずやつておるのであるということは、安本長官が衆議院で説明したところでもはつきりしておるのであります。必ずそれの損失の持つて行く場所が私はなくなると思う。そういう時が、それが來年度に來るか再來年に來るか、私はそれを今申上げておるのではありませんけれども、必ずそういう時機がある。そういう時機にその損失をどうしてやるか、結局は一般財政に繰込むより外はないという御答弁になるかとは思いますけれども、その点を今日明らかにいたして置きたいと考えるのであります。その点の御所見が承りたいのであります。
#81
○説明員(安孫子藤吉君) 統制経済が廃止された場合に、この特別会計の赤字を如何に処理するかという問題は、その時の財政その他の状況から決定されるべき問題でありまして、只今から予測することは甚だ困難と存じまするが、先ず常識的に考えますならば、どうしても赤字が出たという結果になりますれば、一般会計等の繰入れ、或いはその方への轉嫁によつて解決するより外に途はなかろうと、かように一應考えられます。
#82
○委員外議員(一松政二君) 甚だ私だけが質問を重ねて、他の委員の方に御迷惑だと思いますので、私はこれを以て一應私の質問を終りたいと考えますが故に、更に立つたわけであります。私は今の計画は非常に無理がある。そうして今日それが実行ができないという考えでありまするからして、これは私の意見でありますが、この三十億円の予算は金額が厖大に過ぎる。必ずこれは実行できないのであつて、そうして途中における損失も非常に多いのでありまするから、私はこれを或る程度削減した金額が実行に移す上において最も必要でないかと信ずる者であります。その創減額ははつきりと私が掴むわけではありませんが、少くとも六掛けか七掛けの程度以上に……これは私の勘であります。一々数字に現わすことはこれはできないのでありますから、今の計画を全般的に國内の事情に稽えてこの金額は厖大に過ぎる。私はこれは六掛けか、少なくとも七掛けで事足りるのではないかということを信ずる者でありまして、これは私の意見でありまして、皆様の御参考のために私の意見だけを申上げて私の質問を終る次第であります。
#83
○説明員(安孫子藤吉君) これは計画と実績との関係から参りまする、いろいろの御意見を承りまして、私ども非常に從來の経驗から申しまして恥ずる次第でありますが、今後できるだけ努力して参りたいと考えるのであります。ただこの三十億円は最高限度を決めたものでございまして、この範囲内において薪炭の裏付けによつて発行されるような形に相成りまするので、今後の薪炭の生産確保の観点からいたしまして、三十億円最高という点を了承願いたいとかように考えます。
#84
○岡村文四郎君 木炭の價格のことなんでありますが、物價廳の説明を伺いますると、パリテイということから起つて参りますると、余り安い價格ではない理窟になつておりますが、今の價格として供出生産せられる價格ではないと思います。そこで、それならばどうするかということは非常に困難が伴ないますが、今の價格では生産が十分にできない、できてもこれは実際に場所によつて滯貨になり、場所によつて滯貨にならんのに、その滯貨を見て生産が挙つておらんということは言い得ないと思います。生産するにはこの價格でもう少し何らか考えなければ生産はできないじやないかということを伺います。
 それからその次は輸送の関係があつて、港に船を持つて参りましても、そこまで出る部面が非常に窮屈になつておりますが、これは一つトラツクでも動員して、ここに考えておられます輸送経費では到底出ないと思いますが、それこそ非常措置で、何らかの方法によつて出す方法を講じて貰う方がよいのじやないか。そこで包装その他についてのことでありますが、それは場所によつては仕方がないから裸でもよいと思いますから、その点もお考えになり、裸で持つて來ることは困難でありますから、裸のものは地場で出し、そうでないものを船積みで持つて來るような御手配を願つたらどうかと思いますが、この点は如何でございましようか。
#85
○説明員(安孫子藤吉君) 港頭までの出荷等につきましては、御意見の点誠に御尤もでありまして、私共も経費は、勿論無駄な金を使う考えはございませんが、普通の只今まで計上されておるような運賃で引合わないところは、勿論それ以上の経費を出しまして動かすことに重点を置いてやつて行く積りでおります。そうした非常措置を講じて行きたいという考えであります。
 それからこれは物價廳の方からお述べになる点かも知れませんが、こんな價格で生産ができるかという御意見でございまするが、價格が上りまして、これに伴つてやはり原木の問題が絡んで参つてこの方の値段は相当上つております関係上、いわゆる惡循環で今後生産が相当困難になつて來ると私共考えております。この点については價格の問題で考えますか。その他の面で考えまするか、何かしら適当な措置を関係方面と交渉いたしまして、生産の補足に惡い影響のないように処置して参りたいと、かように考えております。
#86
○石川準吉君 この配付されました資料を見ますと、供給確保対策の主なる問題で塩、酒、煙草、繊維製品、地下足袋等を出すと書いてありますが、これらのいろいろなものは、例えば今問題になつております生産調整の問題、或いは供出の報奬として非常に沢山の報奬物資が出るようでありますが、十月から実施することになつておる関係からいたしまして、このいろいろな諸物資というものは、確実に当局で把握するかどうかという点をお伺いしたい。それからこの薪炭林の濫伐が今囘の東北の水害或いは関東の水害に非常に影響をしたというようなことを聞いておりますが、木炭或いは薪炭の増産を図るためには、どうしても更により以上の立木を伐らなければならんが、これが可能であるかどうか。第三番目は加工炭の増産でありますが、加工炭の現状はどうなつておるか。第四番目としまして山元、中間駅に十三万一千トンの木炭があるのでありますが、これはすべて政府手持の木炭ですか。それとも今日本で生産されておる十月一日現在の木炭であるか。その点をお伺いしたいと思います。
#87
○説明員(安孫子藤吉君) この特配物資の関係は、安本が中心になりまして、私共と或いはこの関係の商工省なり或いは大藏省と話合を進めましたものでありまして、問題のないものと御了解願いたいと思います。それから薪炭の増産につきまして、今後も現在程度の薪炭生産が原木の関係から可能であるかどうかという御質問がございますが、これは非常に当局といたしましては悩んでおる問題でございます。便利な里山は非常に痛めつけられておりまして、今後里山のみを以てして現在のような薪炭生産の持続を図ることは相当困難な状況に立ち至つております。これは林相の関係のみならずいろいろな保安上の関係からもさように考えられるのであります。從つて今後は相当奧地に重点を置いて、勿論今までも奧地に重点を置かなかつた訳ではございませんが、更に奧地に重点を置いて、生産の増強と申しますか、保持を図つて参らなければならん。かように存じております。加工炭の問題は能力は非常にあるのでございまするが、要するに無煙炭の配当が今まで四月、五月六月各々三万トン前後の配当であつたのであります。これが石炭廳との話合によりまして、四万トン程度の配炭が可能である可能であると申しますか、無理に出して貰うのでありまするが、この無煙炭の割当量を從來よりも余計出して貰うということで、それを全國にばら撒かないで主として、大都市において確保いたしまして大都市に放出して行くという建て方で進んで参りたいとかように存じておる次第であります。最後の関係は、これは政府のものと、それからまだ買上げてないものと両方含んでおります。
#88
○石川準吉君 お話によつて大体分りましたが、この報奬物資は先程申上げたように各方面で取り合いになつておる物資でありますし、ただ話だけでは非常にまずいのでありまして、矢張り確実にできれば製炭場まで現物が行つておるというぐらいの準備を以てお進み願いたいと思います。それから立木の伐採につきましては、この水害と非常に関係があると思いますが、薪炭の原木だけでありません。これは建築材の立木もありますが、林野当局におきましては、この際これらの伐採と並行いたしまして、植林、それからいわゆる砂防という方につきましても、十分留意してやつて頂きたいという希望を申上げて置きます。
#89
○宇都宮登君 今年度の計画の中で、官行製炭と民行製炭との比率はどのくらいになつておりますか。今一つは、現在の生産状況から見て、原木の價格及び林業労務の賃金が非常に安いために、將來このままでは生産量は続いて行けないと思います。もう一つ、政府の計画になつておることで、完全にこれは間違いないだろうと想像するのは五億一千百万円の今度の借入金の計画であります。これは完全です。併し生産計画においては昨年度、一昨年度におきましても、皆計画の何十パーセント、大方半分くらいしか成績を挙げておりません。この状態でありますと、都市の住民は余程困つておる。ただ政府の作文的計画数字のみ見て、実際には非常に難儀しておる。衣食に次ぐ生活必需品の薪炭が、いつも政府の計画し、発表された五〇%以内で收まるということは、消費都市の國民の生活には大きな脅威を持ち、或いは政府の信頼を益々薄めて來ると思います。もう一つ、先程申上げました原木の價格、或いは労務賃金が、実際の現行労務賃金との見積り差が大きいために、生産には大きな支障を來し、同時に山林労務者の現在考えておりまする生産價格と販賣價格との價格差が余り大きいのであります。これは林産物の中で恐らく最高でしよう。これが精神的に、思想的に生産業者に大きな反響を與えておるようであります。五億一千百万円の借入をし政府がそれだけこのものに全力を注ぐという意思があるならば特別会計を止めて一般会計によつて、そうしてこの輸送、配給手数というものを、全部國庫で負担されたらどうですか。然らば配給を受ける者と生産者との勘定も非常によくなる。或いは何れにしても國庫が支弁すべきものならばその差を全部國庫で負担して行くということが、生産者としても非常によくなり、配給を受ける者も將來において余程よく廻つて來るのじやないか。この点そういう用意が政府におありになるかどうか、一應お尋ねして置きます。
#90
○説明員(安孫子藤吉君) 第一点の官行製炭と民炭との比率は全体の五%が官行製炭でございます。全量から申しますと、官行製炭は非常に微々たることを申上げて置きます。原木並びに労務賃金の関係からいたしまして、漸次薪炭生産が採算割れの苦しい状態になるであろうということについては、私共もさように見ております。これにつきましてどういう方法を以て対処して参りますか、いろいろ研究をいたしておる最中でございます。尚價格差の問題を解決いたしますために、この中間経費の相当部分を一般会計で持つべしという御議論は御尤もでございまして、さような処置ができまするならば甚だ結構だと私共も考え、関係方面とも当つたのでございまするが、目下の財政状態からいたしまして、こうした措置は到底取り得ないような状況でございまするので、非常に姑息な手段ではありまするが、別途の方策を取つて参りたい、かように考えておる次第であります。
#91
○委員長(楠見義男君) この法案は予備審査でありますができるだけ質疑を遂げておきたいと考えておりますので若しありましたら続いてお願いいたしたいと思います。
#92
○羽生三七君 ちよつと伺いますが、林道もやはり同じ管轄ですか、全然違いますか。
#93
○説明員(安孫子藤吉君) 部が違います。
#94
○羽生三七君 先程からお話がありましたが、原木が段々山奧へ入つて行きますので、今後私は搬出に非常に骨が折れると思います。今まで手近いところから伐つて取つておつたので、ますます奧へ入るだけ費用もかさばるし、又同時に出廻り状態も惡いということになりますので、部は違うかも知れませんが、林道の新設等についても十分の御配慮を希望するわけであります。
 それから大体私は、運輸の場合でもそうでありますが、特に山元からトラツクまでの搬出過程に非常に隘路があると思うのでありますが、いつでも問題になるのは食糧であります。これは加配米を打切らないようにあくまで継続されることを希望します。
 もう一つ、地下足袋であります。加配米と地下足袋が順調に行きまして、林道の開鑿も併せ進んで行くならば、相当程度トラツクの動き得るところまでの搬出は可能であると思います。この点について、加配米を廃止しないように、又地下足袋等も同時に併せて配給されることを希望しておきます。
#95
○委員長(楠見義男君) それでは一應この程度で本日は散会いたしたいと思いますが……。
#96
○委員長(楠見義男君) それでは散会いたします。
   午後二時三十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   委員
           太田 敏兄君
           門田 定藏君
           田中 利勝君
           羽生 三七君
           北村 一男君
           西山 龜七君
           木檜三四郎君
           小杉 繁安君
           佐々木鹿藏君
           石川 準吉君
           宇都宮 登君
           岡村文四郎君
           島村 軍次君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           廣瀬與兵衞君
  委員外議員
   商業委員長   一松 政二君
  政府委員
   大藏事務官
   (主計局次長) 河野 一之君
  説明員
   農林事務官
   (林野局林政部
   長)      安孫子藤吉君
   総理廳事務官
   (物價廳第四部
   特産課長)   富谷 彰介君
  専門調査員
           安樂城敏男君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト