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#1
第075回国会 建設委員会 第16号
昭和五十年七月一日(火曜日)
   午前十時十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月二十七日
    辞任         補欠選任
     上條 勝久君     河本嘉久蔵君
 七月一日
    辞任         補欠選任
     河本嘉久蔵君     福井  勇君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         中村 波男君
    理 事
                上田  稔君
                大森 久司君
                増田  盛君
                沢田 政治君
    委 員
                遠藤  要君
                古賀雷四郎君
                坂野 重信君
                寺下 岩蔵君
                中村 禎二君
                福井  勇君
                望月 邦夫君
                小野  明君
                小谷  守君
                松本 英一君
                三治 重信君
   国務大臣
       建 設 大 臣  仮谷 忠男君
   政府委員
       国土庁計画・調
       整局長      下河辺 淳君
       建設大臣官房長  高橋 弘篤君
       建設省計画局長  大塩洋一郎君
       建設省都市局長  吉田 泰夫君
       建設省住宅局長  山岡 一男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村田 育二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○都市再開発法の一部を改正する法律案(第七十
 二回国会内閣提出、第七十五回国会衆議院送
 付)
○大都市地域における住宅地等の供給の促進に関
 する特別措置法案(第七十二回国会内閣提出、
 第七十五回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(中村波男君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 都市再開発法の一部を改正する法律案及び大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案を一括議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○沢田政治君 前回の委員会でも私は二時間にわたって大都市法並びに都市再開発法の骨格の質問を大体終了しておるわけでありますが、特に審議の過程でそれぞれの委員からも出されましたように、従来の権利変換方式が今度新しくというか、これはかつてもっと古い時代にはあったわけでありますが、一回やめた全面買収方式をまた新たに導入してまいったわけであります。そこで、全面買収方式は、防災地帯等においては非常に何といいますか、促進するという意味で、早期にそれを着手して、早期に深い目的に向かって目的を達するという一つの利点があると同時に、まあ私の感じとしては、どうしても個々の権利者の権利というものを詳細に納得させられない、ある場合には非常に強権的になると、こういうような弊害もあるような印象を受けるわけですね。これはやり方いかんですが、法律が悪いわけじゃない。もし行政のやり方いかんによっては、そういう弊害も結果的にはないとは限らない。こういう懸念も一部の委員から吐露されておるし、私自身もそう考えるわけです。
 そこで、全面買収方式の方がこれは非常にやりやすい、早く解決しやすい、こういう利点のみを頼ってこれを強権的にやるのかやらないのか、非常に抽象的な質問だが、その点に答えてほしいと思うのです。
#4
○政府委員(吉田泰夫君) 法律上もまた運用上も第二種再開発事業と第一種再開発事業は実質的には、あるいは言いかえれば結果的には権利者の保護についてほとんど変わらないと考えております。しかしながら、法文上は確かに第二種は買収方式であり、第一種は権利変換方式でありまして、非常に違うように見えます。まあ実質的に同じと申しましたのは、買収方式といっても地区内に残りたいという人は、土地所有者、借地権者、借家権者を問わず、その希望により必ず残さなければならないということになっておりますし、そういうものは管理処分計画で明確に定められる。一方、第一種は権利変換方式ですから全部残らなければならないかというと、いや、この機会にもう転出したいということであれば、そういう希望を申し出ることにより地区外に転出もできると、そういう意味で違いはないと申し上げているわけでございます。
 ただ、どこが違うかと言いますと、一番違うのは、権利変換計画が地区内の全権利者について一括して従前の権利を評価し、個人別に評価し、また各人ごとの新しい移り住み先をどのビルのどのむね、その評価額幾らというところまで決めまして、これが何十人あろうと何百人あろうと全部一つの時期に一つの権利変換計画で決めなければならない。法律によればその権利変換計画が定まってからでなければ工事にかかれないということであります。これに比べれば、第二種は個別の買収方式で処理できるわけでございますし、もちろん入居を希望される方のためには管理処分計画をまず定めて、それからでなければ買収契約はできないのでございますけれども、この管理処分計画は権利変換計画と似ているところが多いのですが、一番違うのは、まず地区外転出者には関係がないこと、それから従前の土地の評価については、概算額は見積額として書きますけれども、これは確定した額ではなくて、確定額は個別の協議によって決めるということでございますので、そういう点でも簡単に決められるという利点があります。もっとも、何といっても形式上収用事業ということになっておりますから、法制局審議においても十分審議した上、第二種再開発事業はまず公的主体に限る、それから事業の施行要件としても、第一種に比べてさらに非常に重加された、公共性が高い、緊急性が高い、しかも大規模であるという非常に厳しい要件をつけられました。したがいまして、その要件に該当しなければ幾ら第二種の方が手っ取り早いといっても第二種はやるわけにいきませんし、同じく要件に該当しましても、住民の側で第一種の方がはるかに望ましいという強い強い声があれば、これは恐らく事業の計画を決定する事前の段階でそういった折衝があるわけでございますが、こういった場合に第一種でやろうということになると思います。
 ただ、私どもは、事業が早くめどがつきどんどん進められていくということは、施行者にとってもメリットでありますけれども、たくさんの空地を抱えだんだん町全体がさびれていく、治安上問題だというような地区の場合を考えれば、なおさら地区内に残留される方のためにも一日も早く事業が次々と進められるということの方がこれまたメリットがあるのではないか。全体の話し合いを権利変換計画で一挙に片づけるためには、大部分の方の同意があっても、なお一押しして残る方のお話し合いをつけなければなりませんので、その間いたずらに事業もおくれるし、残られる方々の生活再建もおくれる。その間にもし事故でもあれば、災害でもあれば大変なことになるということですから、私は制度の趣旨が徹底されれば、第二種の要件に該当するところは地区内権利者も第二種を希望されるようになるのではないか、こう考えております。決してこの第二種の促進効果のみをよりどころに、何が何でも第二種でやるというような運用はさせないつもりでございます。
#5
○沢田政治君 私も決して第二種の全面買収方式、こういう方法を頭から否定するものじゃないのです、これは。現に江東地区のあの防災上の見地から早く促進しなくちゃならぬと、こういう場所においては、これは全部の住民じゃないわけですが、ほとんどの住民が、もうこうなったならば、事人命の問題だし、町の将来の運命も定かでないと、こういう不安の中で営業上もいかぬし、やっぱり環境上もよくないし、早くやってもらいたいと、こういう意欲が出てくるのはこれはいいことだと思うんです。そういう意味では、第二種の打ち出したタイミングといいますか必要性というものはまさにある、これは否定しません。ただその反面に、防災上の見地じゃなく、こうした方が商売にいいとか、こういう方がもっともうかるだろうとか、もっと交通渋滞がなくなるだろうとか――まあ交通まで入らぬけれども、単に市街地の再改造ですね、こういうところで、やはり地権者、それぞれの権利者が準備組合までは設けたけれども、これはどうもということで係争中のものがあるわけだね。まだ争いのさなかにあるところがあるわけです。ところが、賛成派の方は、そんなこと言っているなら、今度都市再開発法ができたならば、今度は全面買収方式でいくぞと、こういうことで非常に争っておる例があるわけですね。ますます感情が激化しておると、こういう例もたくさんあると思うんです。
 でありますから、私はやはり全面買収方式は、これは権利変換でも収用ができますが、これはそこまで強行すれば……。しかし、この第二種の方はやっぱり防災的見地からなら、これは収用したとしても国民の信を得られると思うし、非難が出てこないと思うんですね。だから、全面買収方式はどういう地点においても、どういう条件においてもこれをやるということじゃないでしょう。でありますから、その厳格な条件というものをここで明確にしてもらいたいと思うんですね。それをお答えになったならば、私はこういうケースがどうなりますかということを具体的な例証として聞きたいと思いますが、どうですか、その条件は何ですか、第二種の全面買収の。どういう地点でどういう条件でやるのか、この点を明確にしてもらいたいと思うんです。都市再開発の基本計画とかなんとかという、そういう私はもう深いところまで入った次元のもっと高いところを言っているんじゃないのです。
#6
○政府委員(吉田泰夫君) 第二種市街地再開発事業は、まず法定要件に該当しなければなりませんので、法律で非常に厳重な要件があります。まず面積要件としては三ヘクタール以上、これはかなり大規模なものでございます。従来は江東地区等を除いて非常に三ヘクタール以上というようなものはケースが少ない。大体一ヘクタール前後というものが圧倒的に多いわけでございます。
 次に、立地的な要件として、おおむね二つの要件がありまして、一つは防災拠点とか大きな駅前広場とか、その他重要な公共施設の整備を伴い、それと一体的に都市の再開発をすべきだと、その方が合理的だという地区、この中に含まれる公共施設の緊急性及び公共性に半ば支えられ、それに関連して一体的な付近一帯を市街地再開発するという、都市の改造という公共性に半ば支えられた、そういった要件です。
 それからもう一つは、現在の建築物の建ち方が道路に接続しなければならぬという建築基準法の規定に適合していないとか、防火地域や準防火地域であるにもかかわらず、防火上最小限度の構造にもなっていないとか、あるいは建蔽率が用途地域等に適合していない、こういった建物がそれぞれ四分の三以上ある、あるいはどれかに該当するものが十分の九以上あるというようなものを政令で定めることを、予定しておりまして、こういったきわめて劣悪な、かつ防災上も危険な状態にある――これは恐らく住宅を主とした市街地になると思います。そういった場合、いずれも三ヘクタールの面積要件がかかっておりまして、こういう場所でなければ第二種事業はできない、しかも公的機関でなければできない、こういうことになっております。
 私どもも、運用としてその要件に適合しなければならないことはもちろんのこと、先ほど申しましたように、同じやるなら第一種でやってもらいたいという声が強いようであれば、それだけ第一種でやりましても、たとえ権利者が多く、地区が広くても、第一種でやってもらいたいということであればその方が話が早いわけですから、急ぐという意味からも、住民の意向に即する意味からも、そういう場所なら第一種でやった方が適当なわけです。しかし、普通は権利者も多ければ、なかなか細かい利害関係の調整に意外に時間をとるわけですから、大筋においてよかろうということでも、詳細な権利変換計画に話を持っていくということが過去の経験から大変だと思いますから、そういう要件に該当するところ、これは防災拠点が当面考えられるわけですけれども、その他でも法律の要件に該当するところはそれと同様の必要性がありますので、こういったところは、住民と、よく意向は打診しますけれども、恐らくは第二種としてやった方がむしろ住民の方にもいいんではないか、こういう気持ちでおるわけでございます。
#7
○沢田政治君 それで、具体的な例を聞きますが、実は私もここの地区を見たことがないんです。建蔽率違反とか、そういうものの狭小住宅が密集しておるのかどうかも定かでないので、これを該当さすべきじゃないとか、さすべきだと、こういう前提とした意見は出せないことはやむを得ないと思うのですが、私まあ陳情を受けているわけですが、新宿区の――皆さんの方には、私はこういう質問をしますと、地区がわからぬもので、あらかじめ調べておいてほしいと、こういう要請をして、建設省の方でもそれぞれ都の方にも手を回してお調べになっていただいておると思いますが、新宿区の西新宿六丁目の南地区市街地再開発計画事業ですね。これは都の方で再開発事業として審議会が大体認めたようですが、しかし、依然として反対の方々がおるわけですね。ところが、従来の反対というのは借家権者とかそういう者の反対が多いわけで、建物を持っている人とか地上権者にないんですね。ところが、ここのケースは地上権者に多いわけですね。土地を持っている人ですね。というのは、新宿における市街地再開発というものは、一体土地を持って零細な商売をやっている方々に対してどういう裨益をしたかということを見ているわけですよ。
 なるほど参加組合が入ってりっぱな豪壮なビルディングが建ったけれども、ビルディングは繁盛するんだけれども、商売の方は全然だめだと、こういうことで、つまり新宿かいわいで行っておる市街地再開発というのは民間デベロッパーのための利益にはなっているけれども、地域住民――長年住んできた住民のためにはならぬという一つの例証を見ているわけですね。だから、地上権者がこれ反対しておると思うのですね。まあ江戸川橋のように、非常に三方一両損じゃなく、三方全部もうかってないところもありますね。ああいうところは私は否定しません。したがって、この地区はまだ施行組合も発足しておりません。準備組合も四分五裂のような状態になっているわけですね。したがって、これはもう一挙に公的な機関の手をかりて強制収用でもしていくというようなことをほのめかして攻め道具にしている可能性があるわけですね。
 私は一方的に聞いているわけだから、両方から聞いていないからわかりませんが、ぼくはこういう地区も、よしこれは手助けしてやろうということで、ともかく開発が先だと、こういうことじゃ地権者とかそれぞれの権利者の声というものは圧殺されるし、私どもの本法案に対する懸念というのはまさに的中してくるわけだが、こういう地区がどうなるんですか、これは。
#8
○政府委員(吉田泰夫君) 御指摘の場所は西新宿六丁目と申しまして、新宿副都心に隣接する場所でございます。これにつきましては、すでに現行法、つまり第一種でございますが、現行法による都市計画決定済みの地域でございまして、組合設立を図るべく全員に呼びかけて話し合いが進められている、なお一部の反対があるという現状でございます。この地区は、たとえば面積も二・四ヘクタールですから、先ほど申した三ヘクタールにも該当しませんし、それから多少関連して街路は拡幅するんですけれども、これも別途事業として、街路事業として行うわけで再開発事業で拡幅するわけではない。こういうことでございまして、実質的な要件もまだ審査していませんが、恐らく再開発の要件には該当しないのではないか。まあ少なくとも規模だけから見ましても該当しないわけでございますので、この地区を改正法ができたからといって第二種にするということは法律上できないわけでございます。
#9
○沢田政治君 その答弁を聞いて、私もできるならば地区の住民の方々が話し合って、極端に自分の権利だけが制限されないように、やはり組合施行として実現することは、都市の環境を少しでもよくするという見地からいくならば私はいいことだと思うんで、それはそういうような解決を期待したいわけですが、いまの答弁のように面積の関係からいってもこれは該当しない、将来これは防災上とかいろいろな面で重要な問題がまた新たに惹起してくれば別として、現時点で判断する限りにおいてはやはり該当しないじゃないかという答弁で私も満足しますけれども、しかし、そのために組合施行の方も大いに紛争が激化して、競り合いなんという大それたことは考えておりません。これは権利を円満に変換できるように解決がつくならば、少しでも都市機能が従来の既成市街地よりはよくなることは事実ですから、権利の何というか度合いによって解決される方が望ましいだろう、こういうように考えるわけです。その問題はそれで打ち切りましょう。
 そこで、異口同音に皆さんが懸念されておるのは、どうも建設省の出してくるいろいろな手法というのは後追いじゃないか、都市機能がにっちもさっちもいかなくなった、車の洪水だし、既成市街地はスラム街化しているし、防災上も問題があるということで、次々別々の手法を出してくる、かてて加えて住宅難だということで大都市法もここへ出ておるわけですが、こういうことじゃいかぬじゃないかという懸念が表明されました。そういう懸念は役所の皆さんの方にもあると思います。特に私は問題なのは都市機能を回復させなくちゃならぬ、防災もやはり措置しなくちゃならぬと、こういう意味はどういう立場に立っても同じだと思うんです。ただ、都市機能を回復させ、いまよりも向上させたがために、人口がさらに呼び水になるということでは後追いのための後追い、また先越しされ、後追いと、こういう一つの悪循環の繰り返しじゃないかという懸念もあるわけですね、抽象的に言うと。
 したがって、たとえば江東地区でも全面買収方式でやるわけですが、どうですか、あの全面買収方式で、もしあそこの防災地区が工事が完成した場合ば人口がふえるでしょう、該地区に、当然ふえますわな。処分床が出てくるんだから、保留床が出てくるんだからふえることになるでしょう。これは大都市法においても同じですよ。宅地を開発していくんだから、促進地域なんか指定して、二年とか五年とかといって指定していくんだからふえることになるでしょう、これは。どういう結果になるでしょうか、現象として。もっと高い方は別だよ。現象としてどうなるかということです。
#10
○政府委員(吉田泰夫君) 江東地区は改正法が通れば第二種の要件に、規模も非常に大きいし、防災拠点ですから最も適合すると思います。もっともこの間御視察いただいた白髪東地区などはすでに現行法で長い間権利変換ということで話し合いが進んで、あと一歩ですから、いまから第二種に切りかえるという必要もないということで、東京都でも地区権利者でも改正法成立いかんを問わず第一種でいこうということでございますが、いずれにしてもあの地区は人口は多少ふえることになります。と申しますのは、三分の二ぐらいが空き地になっているわけでして、本来はあれがふさがっておれば相当人口がもともとはあったわけです。従前の人口と比べて余り著しくふえるということは好ましくないと思いますけれども、現時点は残っている家はもう非常に少ないわけでして、二千何百人かということでございます。
 しかし、これも東京都、地区住民いろいろ話し合いをしまして、当初は一万人以上にしようというのを切り詰めまして今は八千人ぐらいの計画にしております。あの地区のあの広さから見れば八千人ぐらいというのはそう多い数ではなくて、現在二千人が少な過ぎる、そういう意味からふえるように見えますが、これはあの地区全体の良好な市街地環境という意味でも十分納得されるふえ方じゃなかろうか。江東地区に限らず他の地区でも相当工場地を先買いしたりしておりますから、現在人口に比べれば少しずつふえるところが多いと思います。また、場所によりましては、地元の方自体あるいは区自体がある程度ふやしたいというところもありまして、これはやっぱりその地区としての重要な拠点のような場所もありますから、そういう場合にその区域内全体をふやすという意味ではないんですけれども、その地点だけは少し拠点的に整備したいという、あわせて周辺住民の便益にも供したい、こういうことがありますから、そういうことも一概に否定もし切れない。
 ただ、江東地区は全体としての人口はふやさないということを東京都も考えておられまして、したがって、防災拠点で新しくふえる保留床等の処分に当たりましても、なるべく江東地区内の希望者を募るというようなかっこうで事実上転がしというようなことを考えておられるようであります。再開発拠点が転がし方式を活用すれば二重に生かして働きますから非常に結構なことじゃないかと思います。また、大都市法も人口がふえますけれども、これはすべて住宅でございまして、げたばき住宅式の店舗、若干はその地区住民のためにつくりますけれども、これはまあ新しく人口を呼び込むというようなそういう意味の業務施設とは私ども思っておりませんので、確かに住宅ができれば結果的にその入居者という形ではふえるのですけれども、積極的な人口誘引のための施設を呼び込むものではない。こういう意味で、これはやっぱり緊迫した住宅問題に対処するために必要最小限度やらなければならない私の責務じゃないか、こう考えておる次第でございます。
    ―――――――――――――
#11
○委員長(中村波男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、河本嘉久蔵君が委員を辞任され、その補欠として福井勇君が選任されました。
    ―――――――――――――
#12
○沢田政治君 この前、江東地区の白鬚付近ですか、視察の際に、権利者代表者の一人が、局長も出ておったんでわかっておると思いますが、われわれのいま置かれておる産業というか家業が、これは町工場の方だったと思いますが、該地区にはとうてい残られない、だからよそにどうしても移転せざるを得ないと、これはそういう意味で、おって協力するのじゃなくて、出ていくことによって協力したい。その際に問題になるのは、ここを売って出るんだけれども、自分だけ出るわけには
 いかぬ、やはり従業員の生活権もかかっておる。したがって、どうしてもどっかに工場敷地を見つけなくちゃならぬ、従業員の住宅も見つけなくちゃならぬということになると、やはりそこは売り手市場と買い手市場の関係で、果たして売っていったもので買えるかどうかという保障がない、そうなった場合には出て協力しようと思って自分が犠牲になるということはこれは耐えられぬ。自分一人ならいいけれども、やはり工場従業員の生活権にもかかわる問題だ。そういうことだから、やはりそこまで協力をわれわれに建設省が願うのであるならば、また施行主体が願うのであるならば、やはり土地のあっせんとか税法上の何かの措置があってしかるべきじゃないか、こういう非常に現実的な問題提起があったと思うんですね。だから、われわれは法律をつくる際に、後は後で考えるということじゃなく、そういうことも予期しながらやっぱり住民を納得させるということが当然私は正しい行き方だと思うのですね。局長、どうですか、こういうことに対してどういうお答えになられますか、そういう方々に対して。
#13
○政府委員(吉田泰夫君) 東京都でも大変心配されまして具体的に土地をあっせんされているようでございます。ただ、業務の内容等から御希望の立地条件がかなり制約されるようでございまして、そういう意味で価格と立地条件、二つながら話の折り合うというところがいまだに見つかっていない、決してあっせんしていないわけではないわけでございます。これは今後ともそういう土地を東京都でも積極的に見つけてあっせんするというような解決に向かう必要がありますし、またその節要望のありました税法上の特別措置につきましても、今後極力これを実現するように持っていきたい。現在では代替地を売られた方に減税措置はございませんので、そういったことを言っておられたようでございますから、これはなかなか実際にはどこまでを対象にするかというような問題もあり、困難な面もありますけれども、必要性もありますので、私どもそういった方向で努力したいと思っている次第でございます。
#14
○沢田政治君 これもやはり白鬚橋付近の防災地区の再開発事業の概略を見てきたわけですが、全部一本にはなっておりませんが、それぞれ業種別といいますか、協議会ができていますね、住民の組織の。それで、多少の試行錯誤があったようですが、比較的都との関係においては順調に進みつつあるわけですね。でありますから、いままでは住民パワーということになると、何でもかんでも反対されて権利だけ主張するという印象を持つ方もあると思いますが、ああいうようにある程度行政とやっぱりタイアップしていろいろな相談なり意見を出し合うという、比較的従来考えられなかった住民との接触というものもあるわけですね。そういう意味で、どうして今度のこの法案の中に住民との話し合いをするという決定手続ですね、協議手続、こういうものを織り込まなかったか。やっぱりそういうものを一項法律に加えることによって、そこから住民パワーが出てきて問題が困難になる、こういうことを避けたのかどうか。どうですか、局長、この点は。
#15
○政府委員(吉田泰夫君) 法律ではそういう対策協議会のような規定はないんですけれども、組合施行であればもちろん権利者自体が組合を結成する、そして組合の議決機関その他を経まして次々と手続を進めていくということですから、これはまさに住民参加そのものでございます。公共団体施行の場合は、これにかえまして、代表者を選出していただいて、これを法律による市街地再開発審査会の委員になっていただく、これに学識経験者を交えて審査会を構成して、そこに重要事項を議決を得て進めていく、こういうことでございまして、その意味では、この市街地再調発事業というものは一般の買収事業などに比べてはるかに事業の進行そのものに法律上住民参加が制度化されていると思います。ああいった形の対策協議会というものは、いま言った組合の組織の規定、権限の規定、あるいは公共団体施行の場合の市街地再開発審査会の組織の規定、権限の規定、こういったものとは違いまして、実際には事実上はあれほどではないにしても、似たようなものがつくられ、あるいは結成してもらって、そういう場を通じてまとまった話をしているところがもうほとんどでありますけれども、かといって、法定すると言いましても、なかなか組合自体あるいは再開発審査会自体の権限と非常に似たようなことになってしまって書けないというようなことがあります。これはやはり法定外の事実上の行為として私どもも指導し、推奨し、また事実そういうものがなければ実際には多数の人と話を決めていくわけにもいかないわけですし、まあそういう運用の形で励行してもらうということが一番ふさわしいのではないか、こう考えるわけでございます。
#16
○沢田政治君 これは組合施行になるか、これは第二種でもできるわけですが、特に防災の見地ばかりじゃなく、特に下町に多いわけですが、都市の機能というものは全く麻痺しておる零細な中小企業が密集した地区があるわけですね。ちょっと軽トラックではもう入れないような地区がたくさんあると思うんですね。これは商売上もまずいし、それから都市機能としても非常に狭小住宅、あるいは住工が一体になって環境上も悪い、こういう地区とか、そういうものをやっぱり優先的にやっていく。これは防災が一番先ですが、それとやっぱり都市機能を回復さしていく、こういう一つの――これからじっくり考えようじゃなく、いま法律ができただけだから、今後計画的に何年度はどこをやるのだと、やっぱり五カ年計画ぐらい立てて、東京都なら東京都の機能というものをこういうふうに向上さしていくんだと、こういうような基本計画までいかぬけれどもやっぱり年次計画ぐらい立てなければ、なわをなってから今度はどろぼうの方を考えようということじゃ、これはちょっとまずいと思うような気がするんだな、私は素人だけれども。これはなわの方なんですよね。そういうものを十カ年とかなんとかということはできないと思うのだけれども、場当たり場当たりで予算を取ってから考えるんじゃなく、やっぱりここは将来こうしたいというような展望を五年ぐらい前から住民に明らかにして、時間を置いて賛意を得る、こういうようなことが必要じゃないかと思うのだけれども、いかがですか。
#17
○政府委員(吉田泰夫君) おっしゃるとおりでございます。私どももいままでそういう点がなかなか十分でございませんでしたが、反省している次第でございます。というのは、話し合いの機運が盛り上がるまでにも相当時間がかかるし、盛り上がってからでも具体的な話が煮詰まっていくのにまた時間がかかる、工事にはどうしたって必要な期間がかかるということで、この三つの準備期間からを加えれば、どんな小さいものでも相当年数もう初めから要するわけでございます。そういったことですから、少なくともいま言われたような当面の計画を立てまして、まあこれも地区内権利者との意向の調整がありますから、押しつけるような計画という感じではなく、少なくともここは防災上非常に危険であるし再開発の必要があると思いますよという、せめてそういった選定基準のようなものでもつくっておく。選定基準に適合するものは大都市などではたくさんあると思いますが、そういったところの地区住民にも一般的に周知させておく。そのうちから、中でも急ぐようなところを取り上げて地区の方にも話しかけていくというような、まあそういった意味の弱いものではありますけれども背景にマスタープランを持っておく。多数の候補地を抱えつつ話し合いを進めていくということにしませんと、一つのところの話し合いに没頭しておったのでは、それだけで時間がかかって次の地区に一向に進まないということになります。いままでの姿がそうでございました。したがって、個所が非常に限られてしまっておりますが、やはり必要なところは必要なわけですから、また必要であれば地区住民の方も理解いただけるはずなんですから、そういう意味で、おっしゃるような内容の、まあ少なくとも再開発を必要とするような場所の基準、それを当てはめたらこういうところになるというぐらいのことは、今後のあり方として公共団体に強く指導したいと考えておるところでございます。
#18
○沢田政治君 やはり選定基準等を設けて、あらかじめ前広に、やっぱりここは開発したらいかがですかと、こういう基準になって、該当させたいと思うと、こういうことを前広に実施することによってやっぱり住民から理解を得られるし、住民間で、やはりやった方がいいのかどうかという一つの問題意識が出てくると思うんですね。これは至るところにありますね。たとえば同じ小岩と新小岩でも、新小岩の方はある程度市街地が非常に整然としてきていますね。ところが、かつては小岩の方がいんしんをきわめて、繁盛して、新小岩の方は全く下町の下町であったわけだが、地位が逆転しているわけですね。どうも小岩の方がそれに対して――町並みもきれいになるし、ショッピングも非常に快適なんで、非常に商業地も新小岩の方が発展してくる。こういうことで、住民が、やはり小岩の方もこれは開発してもらわなくちゃいかぬ、こういう意識が出てくるわけだから、何も市街地再開発についてはアレルギーを持っている人ばかりじゃないんですよね。すぐローラーで押したように強行してやろうということじゃないから、この方がいかがですかと、こういう選定でおたくの方は該当しますと、こういうことぐらいやって実効を上げるようにすべきだと思うんですね。そういう面で、ある程度の利点があるんですよ、これは。認めますよ、再開発については、都市計画法より。だけれども、総合的な都市計画がないんで、開発開発でちょぼちょぼやって、部分的な改良ばかりしていくとか、それから借家権者の同意がないというのはなかなか難点で、それとまた人口のかえって呼び水になるんじゃないか、こういう懸念があるんでこれは賛成できないわけですが、利点があることは私どももこれは認めるにやぶさかじゃないわけですね。
 次に、大都市法ですが、私ずっと法案を読んでおらなかったので、これは特別立法で時限法かと思ったら恒久法ですね。もちろん大都市圏における住宅不足とか、こういうものはよくわかりますよね。わかりますが、何でも三大都市とか大都市じゃなく、やっぱりこれだけある程度利点を持った法律であるならば、何も大都市のみに限らずに、やはり地方都市でも非常に都市機能が麻痺しているところが多いんですよ、これは特に空襲なんか受けなかったところは。まあそういうことだし、これは同じなんですよね。やはり三大都市における都市事情をミニ化しただけなんですよね。問題の深刻性は同じなんですよ、これはね。でありますから、いま急にというわけじゃないが、やはりこの大都市圏ということじゃないですが、恒久立法ですからね、時限立法なら別として。恒久立法だから、これを将来はやっぱりもっと多くの中核都市にも拡大するような方向というものは必ずしもこれは悪いことじゃない。やっぱりその方がいいじゃないかと、こういうように私考えるわけだが、いかがですか。
#19
○政府委員(吉田泰夫君) この法律は、運用につきましては民意を反映していこうということですから、そういう運用を考える限り非常に優遇の法律になっていると私どもは考えます。ただ、法律の体裁としては、促進区域という規定、それからその中で行われる特定土地区画整理事業の中でも、集合農地区などのように、住民、権利者が多分希望するであろう制度もありますが、逆に、義務教育施設用地、またはその代替地を一部とるというような権利者にとって必ずしも喜ばないかもしれないような制度もあえて取り入れております。これは当面は、少なくとも三大都市圏のように際立って住宅宅地不足も激しい、あるいは学校用地の取得も非常に困難だという地域に、どこかで線を切るとすれば三大都市地域ではなかろうかということで設けた制度でございますが、御指摘のように時限立法ではなくて恒久立法でありまして、今後こういう方向で大都市地域の住宅供給を進めようという意味でございます。御指摘の御趣旨もよくわかりますし、私どもも今後の方向として、地方中核都市等でもこれに類似する住宅宅地問題が起こる――現に起こりつつありますし、将来はさらにそれが激化することも考えられますので、そうなればこの法律による促進区域の促進制度、それに対応するその促進の努力組みに応ずるための優遇措置、あるいは特例措置というものがかみ合わさって、まさにこの法律の制度がその他の地域にも適用して差し支えないという時期が来るのではないか、まあこういう気持ちで実はおるわけでございます。まあ将来の問題として御指摘がございましたので、私どもも今後の推移を見守りつつ真剣に検討したいと考えております。
#20
○沢田政治君 これ、やはり都市計画法に基づいて市街化区域として国が線引きさしたんだから、市街化区域はやはり乱開発を防ぐと、スプロールを防ぐと、秩序ある都市を形成するということですから、大と小の違いはないんですよね。でありますから、むしろぼくは、地方都市まで、市街化区域をつくったところまで全部これは適用さした場合は、たとえば生産緑地でも三〇%どうとかこうとかと議論したわけだが、もっとゆとりある、やはり地方には地方にふさわしい都市計画をさしていく、また都市開発をさしていく、宅地化をさしていくということで、非常に厚みと深さと広さを加えた一つの法律になるんじゃないかと思うんですよね、画一的じゃなくですね。そういう意味じゃ、これを弾力的に利用した場合には非常にいい手法じゃないかと私は考えるので――これは答弁要りません。将来の問題としてこれは考慮してほしいと思うんです。
 次に、国土庁にお伺いしますが、建設省の方は要りません、何か建設省の方は実施官庁でありますから。今度は計画官庁ということになるかどうかわかりませんが、まあ実施官庁というような気魄でがんばっておられるようですから、それなりの意欲は私も認めますが、これは実施官庁の関係かも――善意に解釈すればね。やっぱりいま起きておる事象に対してこれに対処しなくちゃならぬということになるから、どうしても後追い行政の感がやっぱり出てくると思いますね。まあ一連のこの法律を見てもほとんど後追いですわね。私はここでこれを論難したり責める気持ちはありません。しかし、将来もそういうことであってはいかぬと思いますね。でありますから、国土庁の役割りというものは非常に重要になると思います。そういう意味で、過般国土庁が発表した国土白書なるものは、これはいろいろな評価もあるでしょうが、かなり従来の白書と違って日本の国土の状況というものをある程度大胆にやっぱり現出してみせた、明示してみせた。しかし、それもいろいろな細かい点で意地悪く言うと、どうしてこうなったのかという反省ですね、こういうものがないとかどうとかいうマスコミの評価もありますが、しかし、従来のパターンをよほど変えたと思うんですね、これは。たとえば土地投機に走った当時の状況が、日本の国土がどういう掌握をされたかということをある程度摘出したものとして私はそれなりの評価をしたいと思うんです。そういう意味で、それに引き続いてやっぱり勇気をもってありのままの状況というものを国民に示すべきだと思うんですね。その中からやっぱり議論も出てくるだろうし、最終的にはコンセンサスも得られるだろうと、こういうように私は考えるわけです。
 そこで、三全総を今年中に審議して一応決定すると、こういう段取りになっておることが一つと、それと国土利用計画法に基づく全国計画ですね、これもつくるということも聞いておるし、これはもう二十五年ですか、二〇〇〇年計画ですか、二〇〇〇年なんてもう二十五年先のことを考えられるのかどうか。これはまあそういうこともいいことでしょうね。しかし、そういうたとえば三全総におけるいろいろ議論を詰めておると思いますが、どういう項目をその中に織り込むかということですね。従来のようにもう開発は美なりということじゃこれはいかぬと思いますね。これはもう理解と認識は一致しておると思うんです。国土の立地条件からいっても、生活環境からいっても一、資源の問題からいっても、交通の問題からいっても、人口の偏在の問題からいっても、これは大胆にやっぱり提言をしていく必要があると思うんですね。だから、どういう角度とどういう角度とどういう角度から三全総というものを明確にしていくのか。中身に入った議論は私はしようと思いませんが、二〇〇〇年計画の具体的なプログラムですね、メニューだけでもいいですね、その味までは要らぬからね。こういうものとこういうものをやっぱりやるんだということを、この際に三計画ごとにどういう考えを持っているのか、また作業が現段階どこまで来ておるのか、この点を明らかにしてもらいたいと思うんですね。
#21
○政府委員(下河辺淳君) いま御指摘いただきましたように、国土庁といたしましては、国土利用計画白書をつくりました後、第三次全国総合開発計画と国土利用計画の全国計画との作業に入っております。第三次全国総合開発計画につきましては、国土総合開発法に基づきまして作成するものでございますけれども、昭和四十四年に第二次全国総合開発計画を閣議決定しておりますが、この第二次全国総合開発計画につきましては、やはり高度成長下におきましてつくられているという点、その他その後の国土の情勢等から判断いたしまして、かなり思い切った総点検をする必要があるということで総点検作業を進めておりまして、総点検作業についてはできるだけ早い機会に終わりたいということで作業を進めております。
 この計画自身は、中身といたしましては、やはり三十七万平方キロという限られた国土の中で人口増加がまだ当分進むという条件、つまり現在一億一千万人を超えましたが、二〇〇〇年近くではやはり一億数千万まで人口が増加することが避けがたい情勢にあるということを前提といたしまして、しかも現状におきましては三大都市に非常にたくさんの人口が集中しているだけではなくて、今後の自然増加が三大都市圏で非常に大きいということを前提といたしまして、昭和六十年についてどのような形で三十七万平方キロに日本の人口が定住したらよろしいかということについて、かなり思い切って提案をさせていただきたいということを目標に作業をしております。中身といたしましては、国土総合開発法の中で、土地であるとか、水であるとか、交通であるとか、住宅であるという施設別の計画を立てることになりますが、それらはそれぞれ各省庁において計画を立てられておりますので、各省庁の計画をよくお聞きして十分調整のとれたものとして第三次全国総合開発計画にのせたいというふうに考えておるわけでございます。
 国土利用計画の方は、実は第三次全国総合開発計画の策定を待たずに早く全国計画を作成したいというふうに事務的には考えておりまして、国土利用計画につきましては、国土利用計画法を策定いただきましたときの国会からの御指示もございまして、この開発計画にとらわれずに、三十七万平方キロの国土をどのように利用したらよろしいかということについて、ある一つの目標を示すようにという御指示をいただいておりますので、第三次全国総合開発計画の基礎的なものにもなるという考え方から、全国計画については年内にできれば策定したいということで、実はきょう午後このための審議会を開きましていよいよ本格的に作業に入りたいというふうに考えておりますが、この国土利用計画の全国計画につきましては、この中身は、この法律に示されております国土利用に関する基本理念が第二条でうたわれておりまして、この第二条というものをどこまで国土に具体的なものとして表現できるかということが作業の目標になっておるわけでございまして、三十七万平方キロの中で特に議論になっておりますのは、農林地というものをどれだけ確保しておくべきであるかということは、食糧の問題あるいは自然環境の問題等からきわめて重要な課題に一方ではなっておりますし、もう一方では、やはり人口増加を反映してどうしても都市化がかなり急激に進むことは、経済成長が仮に落ちたとしても相当の勢いで進むということを前提にせざるを得ないだろうというふうに考えておりますので、都市化に対応する国土の利用がどのような形で進むことがよろしいかということがかなり大きな議論になりまして、いま申しました農林地の保全ということと確保ということ、それに対して都市化が進むということを国土の中でどう調整してまいるかということが恐らく審議会の席上でも中心的な課題になるだろうということで、そのための調査を現在しておる状況でございます。
#22
○沢田政治君 たとえば項目の中に、エネルギーと交通問題、これはばらばらな問題じゃないね、これは関連する問題ですよね。たとえばわが国のエネルギーが、主人公に、原子力に力を入れておるわけですが、なれるかどうかというのもまだ未知数ですね、これは至るところで世界的な規模で問題を起こしていますから。やはり当面頼らなければならぬのは石油、液体燃料ですね。これがエネルギーの中心となることはこれは事実だと思うのですね。その際に交通問題も議論されると思うのだが、いまの輸送効率からいったらすごく輸送効率が低いのですね、時速十五キロぐらいで走っているのだから。もうある場合には十分の一の効率で――果たしてこういう車社会というのはいいのかどうか、車が悪いのじゃなく。そういう面もやっぱり大胆に細かくえぐり出してほしいし、この宅地と農地の問題も、これは、ミクロ的な問題ですが、非常にぶつかり合うわけですね。果たして今日の食糧というものはドルさえあったら買えるのかどうか。やっぱり資源ナショナリズムがエネルギーだけのときはいいけれども、もしこれが戦略的に食糧で使われた場合は、これは大変なことだと思うのですよ、これは。食糧というのは単なる食糧の問題じゃなく、民族の自立の問題にかかわる重大な問題だと思うのですね。そういう面も高い次元からやっぱり摘出して国民の前に明らかにしていくということは、ぼくは、野党、与党という立場じゃなく、幾らけんかしてもこれは日本国土に住まなくちゃならぬのだから、お互いに共存しなくちゃならぬのだから、方法論が違っても、そういう問題については国土庁が、計画・調整局がやると思うのだが、やっぱりそれこそ官僚の頭をしぼって明確にこのテーマを出して論議させ、将来の日本のあるべき姿というものを明確にさせてほしいものだと、こういうように考えますが、その際にやっぱり水の問題も入るでしょう、当然ね、どうですか。水の問題、これも放置できない問題ですよ。
#23
○政府委員(下河辺淳君) 国土の問題を考えます際に、国の立場といたしましては、いま先生から御指摘いただいた食糧とエネルギーの国民レベルでの確保ということがきわめて重要でありますが、御指摘いただきましたように、実は国土と最も密接に関連のあるものは水であるというふうに考えておりまして、水というものが単に利用されるという側面だけではなくて、やはり国土を維持するためのものでもあるわけでございますし、国土保全の一因もなすわけでございますので、水についてもかなり総合的に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。特に現在首都圏といいますか、利根水系あるいは淀川水系あるいは筑後水系というふうな、下流部に大都市を持った流域についての水の問題というものはかなり緊急に検討を要するということで、国土庁といたしましては計画・調整局でも検討しておりますが、水資源局がございまして、水資源局の中で、特に利根水系の基本計画についてはできるだけ早い機会にある結論を得たいという作業をしております。
#24
○沢田政治君 最後に、大臣にお伺いするわけですが、私もこの委員会で七代ぐらいの大臣といろいろ審議をさしていただいたわけでありますが、特に大臣が非常に前向きに、逃げの答弁じゃなく、前向きに答弁されておるし、問題に前向きにぶつかっておるということについて、私はどの人がよかった悪かったということは私の口から言いませんが、非常に真剣な方であるということを私も深い感銘を受けたわけです。それと同時に、やっぱり建設行政に対しては非常に国民から、たとえば再開発の問題にしても、大都市の問題にしても、道路にしても、宅地公団の問題にしても、一部の利権者の利益になるんじゃないかとか、これは心ない方々がそう思っておるのか、全部がそう思っているのか私はわかりませんが、そういう疑惑があることも事実なんですよね。そこで、この法案と関連が全然ないとは言えないが、余り直接ないわけですが、やっぱり建設行政は実施官庁であるだけに、物を計画するところじゃない、実施したり工事させる官庁であるだけに、身辺とか、国民に対する疑惑というものを持たしちゃいかぬと思いますよ、綱紀の面において。
 そこで、私はあえてお伺いするわけですが、私も取り上げようと思っておったわけでありますが、まだ一回もこの委員会で取り上げたことはありませんが、信濃川の河川敷の問題ですね。これは解除をするということは建設省の専決事項なわけで、そのとおりで結構だと思いますが、しかし、当時買った値段よりも百倍にもなっておると、一部の者が大もうけすると、これは政界につながっておるというようにいろいろマスコミ等でも報道されておるわけですが、願わくは、他の人なら私はどうでもいいんですが、仮谷建設大臣は、特に個人的なことを言って恐縮ですが、田中さんと非常に近しい人であると、こういうことは衆目、みんな知っておるわけですね。でありますから、私はやっぱり惜しい人物だし、尊敬する人物だから、あなたの手でやっちゃあいかぬじゃないかと、やっぱりそうであったかと、だからこの建設行政というのはみんな田中派が入って、これを握って放さぬのだなんて、口さがない人々の予想が的中したということはしちゃいかぬと思うんで、やっぱりあなたの手でなしちゃいかぬと。三木総理の指示とかで相談しながらどうとかこうとかという答弁もしておるようですが、どうですか、これはやっぱりあなたがやったらまずいじゃないかとぼくは思うんだけど。非常に建設行政については前向きの答弁ですよ、だからきょうも一問もしません、あなたには。あなたがどう答えるだろうかということは私は知っておるんでね。それだけ信頼しておるんで、あえて私は取ってひっつけたような質問をしなかったわけですよ。答えなければ答えなくていいけれども、心境なぞをお述べ願えるならばまた幸いだと思うんです。
#25
○国務大臣(仮谷忠男君) 私、大臣就任以来、この委員会でもいろいろと御質疑を法案の面でいただきました。各委員さんの大変御熱心な質疑、しかも参考にもなりますし、また御好意のあるいろいろ御配慮もいただいて本当に感謝をいたしております。私も官僚出でこんな仕事をしておるわけじゃありません。土民出で今日までたたき上げてまいった男でありまして、庶民感情は一応心得ておるつもりであります。だから、そういう観点に立って建設行政は行ってもらいたいということを役所の人々にもいつも要請をしております。特に委員会でいろいろな問題が出、批判があり、御注意があった場合には、その都度、その趣旨を十分にみんなに徹底をしてもらって、一生懸命に努力をいたしておるつもりであります。宅開公団法にいたしましても、今回の都市再開発にしまして、も、あるいは大都市地域における特別措置法にいたしましても、法案審議に当たってはいろいろの御意見、御批判のあったことも十分承知をいたしておりますから、ただ、この場限りの答弁で逃れたらいいという考え方でなしに、一たん法案が成立し、いわゆる実行していくためには、それを本当に誠意を持って期待にこたえるように最善の努力をいたしていくことが私どもの役目だと思っておりますから、そういう形で今後一生懸命に努力をいたしてまいりたいと思っております。しかもお説のように実施官庁でありますから、建設省は特にいろいろな疑惑を持って過去にも見られてまいりましたし、そういった面が、これが政治の姿勢と申しますか、行政の姿勢と申しますか、一番大切なことであって、このことについては最大限の留意を払い、そして努力をせなきゃならぬ問題であることは申し上げておるとおりであります。お説の御趣旨のとおりでありまして、そういうことを今後十分に留意してまいりたいと思っております。
 それから具体的なお話のありました信濃川河川敷の問題でありますが、私も建設大臣になりましてから、この問題もいろいろと委員会での御質問をいただき、御批判も受けて事情は十分承知をいたしておるわけであります。内容のことについては申し上げませんけれども、この問題については世間にも非常に強い批判がありますし、三木総理大臣も、世間のそうした批判にこたえて、この処置は誤らないようにせなけりゃならぬということを言っておりますし、そのことについては建設大臣にも十分に信用するとまで御発言をなさっております。こういうことで行政管理庁の方からもいま調査が行われておる段階でありますから、率直に申し上げまして、私どもこの廃川敷の問題にいたしましては、本当の意味の、単に形式的な言葉でなしの慎重を期さなければならぬと思います。その慎重を期するということは、形式的な意味でなしに、むしろ世間の心にも納得してもらえると、そういう何らかの形で問題の処理に当たってまいらなきゃならぬというふうに思っておりますし、その意味においては、私は当事者にも遠慮なしに私の考え方を申し上げたいと、そう思っております。ただ、これが私の大臣の任期がいつまで続くか知りません。私ができるかできぬかは別問題にして、少なくとも建設省、建設大臣の姿勢としてはそういう考え方で臨むべきであると、こういう考え方で今後も十分に留意をしてまいりたいと存じております。お答えになったかどうか知りませんけれども、よろしく。
#26
○委員長(中村波男君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認めます。
 これより都市再開発法の一部を改正する法律案の討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べをお願いします。
#28
○沢田政治君 私は、日本社会党を代表して、都市再開発法の一部を改正する法律案について反対の討論をするものであります。
 反対理由の第一は、都市再開発の整備目標が不明確であり、また、各都市における再開発基本計画の策定が法文上に盛り込まれなかったことであります。
 市街地再開発事業は、街路、公園、下水道等、局部的な点や線の都市改造事業と異なり、その区域のみの整備にとどまらず、その区域の核として、都市全体へ波及させ、発展させることが必要であります。
 再開発事業は、現在は再開発利益の大きい商業施設に集中しておりますが、価値の増進が目的ではなく、住民の生活環境の改善が前面に出されるべきだと痛感するのであります。
 そして、一区域のみの短期採算型の再開発事業にとどまることなく、その都市の将来ビジョンを確立して、それを具体化する再開発事業が次々に繰り返されていく長期的な取り組みの体制の確立が必要と考えるのであります。
 都市計画中央審議会の報告書の中にも、都市再開発基本計画の確立、都市環境の整備基準の策定の必要性が訴えられているのでありますが、これらが盛り込まれなかったことは今後も無秩序な単発的な市街地再開発が続くものと懸念されるのであります。
 第二は、第二種市街地再開発事業の管理処分計画の持つ危険性についてであります。
 都市における土地建物等に係る権利関係は複雑に入り組んでおり、これに対処するには権利変換方式が合理的とされてきましたが、今回の第二種事業は施行者の買収方式により従前の権利関係をすべて消滅させることとしております。この場合、関係権利者は区域外への転出が原則となり、零細な土地、家屋の所有者、借家人、同居人等は、結局追放されるものと危惧されるのであります。
 第三は、市街地再開発促進区域及び個人施行者制度の持つ問題点についてであります。
 まず、促進区域に指定された場合、宅地等の所有者は五年以内に再開発事業等に取りかかる義務が課せられており、その後は市町村等がみずから実施できることにしておりますが、これは地元住民に対する大きな圧力であり、いわば覇権の制度化であると思うのであります。この点については私も再三再四委員会の中で強調したゆえんもそこにあるのであります。
 また、個人施行者の制度は、知事の認可があれば都市計画決定は特に必要がないとしており、営利本位の町づくりとなる危険性が考えられるのであります。
 第四は、借家権者等に対する措置が不十分なことであります。
 借家権者の保護を図る必要性は制度発足の当初から強調されているのでありますが、今回もまたこの点がうやむやになされておるのであります。明確になされていないのであります。
 諸物価高騰の中で借家人の新家賃が高くなることは必然であり、その他の零細権利者も、生活権、営業権まで脅かされることが予想され、追い出し事業となりかねないと懸念されるのであります。これらの者に対する実情にかなった助成措置を法定し、制度化することが必要であります。
 第五は、特別立法の必要性についてであります。
 過般視察をいたしました白鬚地区のような大規模再開発は、総合的な行政力、巨大な資金力が不可欠であり、一般法としての都市再開発法では限界に直面することは明らかであります。
 したがって、防災等の特別の目的を持った大規模再開発につきましては、その事業の行政上の位置づけと関係省庁の責任を明確にし、国の技術、資金面での特別な助成措置を定める特別立法が必要であると考えるのであります。この点についても政府は早急に結論を出し、実情に合った適切な措置を制度化すべきであります。
 以上の諸点を理由として、私の本法案に対する反対討論といたします。
#29
○中村禎二君 私は、自由民主党を代表して、都市再開発法の一部を改正する法律案について賛成の討論を行うものであります。
 人口、産業の都市への集中は世界的な傾向でありますが特にわが国の場合、戦後の高度経済成長のもとでその現象は著しいものがあり、欧米諸国には例のない早さと広がりで無秩序な都市化が進行しているのであります。
 このため生活環境の悪化を初め、震災、火災の危険、住宅難、通勤難、緑と水の不足などいわゆる都市問題が発生し、ますます深刻化しつつあるのであります。
 特に、大都市における都市中心部は過密状態と化し、都市環境の悪化と都市機能の停滞が著しく、健全な近代都市としての更新は国民的課題となっているのであります。
 このような事態に対処して、秩序ある都市の発展を期するためには、都市の現状と将来の見通しに基づいて、土地の合理的な高度利用の推進こそ早急に必要であると考えるのであります。
 かかる見地から見てまいりますと、本法案は市街地の再開発の一層の推進を図るため、土地の所有者等による計画的な再開発の実施を促進するための市街地再開発促進区域及び個人施行者の制度を新設すること、公益性が高く、かつ大規模な市街地再開発事業を早急に実施するための買収方式による第二種市街地再開発事業の制度を新設すること、また、関係権利者に対する金融、税制等の助成内容を拡充することなどの措置を講じようとしており、まことに時代の要請にかなった適切なものと思うのであります。
 私は、本法案の措置により、市街地の計画的な再開発が大きく進展し、良好な都市環境の整備、都市防災基盤の確立、市街地内の住宅供給の促進などが円滑に実現することを心から期待し、本法案に対する賛成の討論といたします。
#30
○三治重信君 民社党を代表して、ただいま議題となりました都市再開発法の一部を改正する法律案について賛成の討論をいたします。
 第一に、わが国の都市は、本来住宅が木造を主としていると同時に、都市計画のプランが非常におくれているために都市構造上著しい欠陥があります。すなわち、都市機能として公園、緑地、街路等のオープンスペースがきわめて少ないこと、無秩序に街路、住宅がつくられることによる環境の悪化、災害の危険の増大等、都市問題がますます深刻化しております。また、都市化の進展に伴い、中高層の耐火建築物を建設し、職住接近を図ることが必要であります。かかる必要性を満たす一助として既成市街地の再開発を推進するものであることであります。
 第二に、市街地再開発事業を推進しやすくする手法として、用地買収方式による第二種市街地再開発事業の新設及び市街地再開発促進区域の制度を設けること等により早期施行ができること、その他個人施行者の制度の新設、再開発した建築物について、保留床の取得等について住宅金融公庫の融資対象の範囲に入れ融資の道を開いたこと、固定資産税の軽減を図ること等の改善が行われていることであります。
 要するに、既成市街地の再開発は、言うはやすく行うはむずかしいことであります。利害関係が複雑に絡み合っているものを一たんほぐして、新しい権利関係をスムーズに設けることが望ましいめであります。このような見地に立って若干の希望を添えておきます。
 本事業の着手から完成まで長年月を要する性質のものでありますが、できる限り短年月に済ますためには、本事業の規模を余り大きくしないことが必要かと思います。その反面、当該都市全体の都市計画、すなわちマスタープランを明確にし、その一環として部分部分逐次実行できるよう推進することであります。
 いま一つ注意を要することは、市街化区域内における土地の細分化の問題であります。土地の細分化は生活環境の悪化に直接つながります。人口の都市集中とインフレが相乗して土地価格の暴騰をもたらし、勤労者、庶民のマイホームの取得は夢となってまいりました。それには土地の所有権と使用権、用益権の分離によりまして、借地等で家屋の賃貸借や分譲が得られることが必要と思います。
 政府は、都市の再開発は、都市の立体化に努め、職住接近を図って、都市の機能を向上せしめることを特に要望して終わります。
#31
○委員長(中村波男君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。
 都市再開発法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#33
○委員長(中村波男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#34
○遠藤要君 私は、ただいま可決されました都市再開発法の一部を改正する法律案に対して、自由民主党、日本社会党、民社党の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
   都市再開発法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、都市の整備に関する基本方針に基づいて、計画的に再開発を実施するため、都市再開発の基本計画を作成するよう指導するとともに、市街地再開発事業を必要とする地区の具体的な選定基準を早急に作成すること。
 二、防災拠点の整備その他の都市防災上必要な市街地再開発事業を重点的に実施するものとし、その事業促進のため、防災機能強化、公共施設整備等に対する国の補助の増額、必要な起債の確保等に努めること。
 三、市街地再開発事業の実施にあたつては、借家権者その他の零細権利者の生活の安定が図られるよう必要な助成その他の措置を講ずるとともに、地区外に転出する者の生活再建のための各種の措置もあわせて講ずること。
 四、個人施行者による市街地再開発事業については、その事業計画の認可等にあたり、その公共的な目的が十分確保されるよう指導すること。
 五、都市における住宅難の解決に資するため、住宅不足の著しい地域における市街地再開発事業を積極的に推進するとともに、第二種市街地再開発事業については保留床を公的住宅等に優先的に配分するよう指導すること。
  右決議する。
 以上であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#35
○委員長(中村波男君) 遠藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#36
○委員長(中村波男君) 全会一致と認めます。よって、遠藤君提出の附帯決議案ば全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案の討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。
 大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#38
○委員長(中村波男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#39
○古賀雷四郎君 私は、ただいま可決されました大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案に対し、自由民主党、日本社会党、民社党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
   大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、宅地開発協議会の運営にあたつては、関係市町村の長の意向を尊重するよう配慮するとともに関係行政機関等は協議事項をできるかぎり遵守するよう努めること。
 二、土地区画整理促進区域及び住宅街区整備促進区域に関する都市計画の決定にあたつては、事前に関係権利者の意向を十分に把握するように努めるとともに、市町村等による特定土地区画整理事業及び住宅街区整備事業の施行にあたつては、関係権利者の意向を尊重して行うよう指導すること。
 三、特定土地区画整理事業及び住宅街区整備事業の施行にあたつては、優良農地の保全に努める等都市農業との調整に十分配慮すること。
 四、低額所得者に対する住宅を確保するため、本法による公営住宅等用地の制度の積極的な活用に努めるとともに、住宅街区整備事業による共同住宅等ができるだけ公的住宅に供せられるよう配慮すること。
 五、特定土地区画整理事業及び住宅街区整備事業により建設される共同住宅等については、その建設後の安定した住宅経営が図られるよう必要な助成、経営の指導等の措置を講ずること。
  右決議する。
 以上であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#40
○委員長(中村波男君) 古賀君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#41
○委員長(中村波男君) 全会一致と認めます。よって、古賀君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの両案の決議に対し、仮谷建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。仮谷建設大臣。
#42
○国務大臣(仮谷忠男君) 都市再開発法の一部を改正する法律案及び大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案の御審議をお願いいたしまして以来、委員各位におかれては熱心な御討議をいただき、しかも本日は諸般の事情に優先して御決議をいただきましたことはまことに感謝にたえません。審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を体しまして努力いたしますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に尊重し、今後の運用に万全を期して努力をする所存であります。
 ここに、法案の審議を終わるに際しまして、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し心から感謝の意を表し、ごあいさつといたします。どうもありがとうございました。(拍手)
#43
○委員長(中村波男君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(中村波男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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