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#1
第075回国会 逓信委員会 第12号
昭和五十年六月二十六日(木曜日)
   午前十時十六分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         竹田 現照君
    理 事
                長田 裕二君
                川野辺 静君
                西村 尚治君
               茜ケ久保重光君
    委 員
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                迫水 久常君
                新谷寅三郎君
                棚辺 四郎君
                宮田  輝君
                案納  勝君
                竹田 四郎君
                森  勝治君
                藤原 房雄君
                矢原 秀男君
                山中 郁子君
                木島 則夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  村上  勇君
   政府委員
       経済企画庁長官
       官房参事官    仲田 嘉夫君
       郵政大臣官房長  高仲  優君
       郵政大臣官房首
       席監察官     永末  浩君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   佐野 芳男君
       郵政省郵務局長  石井多加三君
       郵政省人事局長  神山 文男君
       郵政省経理局長  廣瀬  弘君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       佐藤  徹君
       大蔵省関税局輸
       入課長      小田 和美君
       郵政大臣官房資
       材部長      中市 彩也君
       郵政大臣官房建
       築部長      武田 礼仁君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(竹田現照君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 郵便法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○山中郁子君 郵便法の改正、郵便料金の引き上げの質疑に当たりまして、私は、初めに、郵政当局並びに政府各機関の皆さんに申し上げたいことがございます。
 それはこの審議が始まりましてから、すでに多くの時間が費やされておりますけれども、その中で一貫して感じることは、郵便料金引き上げという国民生活に重大な影響をもたらすものを真剣に各党の委員の方たちが論議をされていることに対して、郵政省並びに政府機関の方もそれぞれ御苦労をしていらっしゃるということはわかります。しかし、問題は、その御苦労の仕方が、いかにして質問をかわして、そして何とかして郵便料を引き上げたい、こういう御苦労であって、本当に国民の暮らし、そういう中から生まれてくる切実な声をどのように郵政行政の中に、この郵便料金の中に生かそうかという、そういう苦労でないということがはっきりとわかります。過日も、たしか社会党の委員の方が質問なすったときに、委員長から御注意もあったと思いますけれども、言い逃れをするためのいろいろな言いわけやあるいは論を張るのではなくて、本当に国民の声を聞いて、そしてこの郵便料の問題がどうあるべきなのかということを真剣に考える、そういう立場でこれからの質疑についても当たっていただかなければ困る、その点を私は初めに厳重に申し上げたいと思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#4
○国務大臣(村上勇君) 国会の審議はあくまでも慎重でなければならないことは、もう言うをまたないのでありますが、特に郵便法の今回の値上げにつきまして御審議をいただいておるこの法案に対しましては、私どもとしては、それはいろいろ見方もございましょうけれども、あくまでも熱心に、しかも慎重に審議をしてまいっておるつもりでございます。もし、ただいま御意見のようなところがありますならば、一層これから注意いたしまして、十分御趣旨に沿ってまいりたいと、かように考えます。
#5
○山中郁子君 いろいろ言い方はありますがというその言い方が問題なんです。その言い方が弁解や言い逃れではなく、本当のところで郵便料金の問題を真剣に考える、そういう立場での審議に対する態度を堅持していただかなければなりません。
 それで、私は、きょうの質疑に当たりまして、もちろん公共料金全般の問題あるいは独立採算制の問題、受益者負担の問題、郵政事業、郵便料金の今後の展望の問題、その他の基本的な課題についてもお尋ねをいたします。しかしこれは後ほどに譲りまして、初めに当面する郵政行政の中で、郵便事業の中での具体的な幾つかの問題点について取り上げてみたいと思います。
 そのまず前段といたしまして、いま郵便料金を引き上げるということについて、物価を上げるものではないかという国民の声が大きくなっていて、この委員会でもあるいは昨日の物特との連合審査でも集中的な課題になっております。そのたびに政府、とりわけ経企庁長官などが強調されることは、公共料金はもっと上げなければならないものはたくさんあるけれども、抑えました抑えました、電信電話料金も抑えた、国鉄も抑えた、それで郵便だけをという、そういう言い方をされていました。
 まず、私は、公共料金論議の問題と切り離して、最近の電電公社の電信電話料金引き上げに対する態度について、ただしておきたいというふうに思います。
 御承知だと思いますけれども、つい最近の新聞に電話の基本料五割増し、度数料は十円、電報は現行の二倍と、こういうふうに電電公社の、聞くところによると遠藤総務理事だそうですけれども、記者会見をして発表している。これは私は電電公社の姿勢としても、そしてこれの監督官庁である郵政省としても、重大な国民に対する背信行為をしていると言わなければならないと思います。
 具体的に申し上げますと、ごく最近の例をとってみましても、五月二十九日に、公社の米澤総裁が金沢で記者会見をして、赤字宣伝をしています。六月三日の新聞にも、積滞が百万を割っているので、住宅電話がふえ経営が苦しい、したがって値上げの増収を待つしかないという趣旨のことを思わせる発言をして、それが報道されております。六月十五日の新聞にも赤字宣伝が報道されている。そしていま申し上げましたように六月二十四日には、遠藤総務理事が記者会見をして、そのようなことを発表しています。
 これは、一体、どういうことですか。逓信委員会の議論の中にも、私も何回もこの問題は取り上げました。後ほど少し詳しく申し上げますけれども、こういういま電電公社が盛んに赤字宣伝をしている、宣伝だけではありません、現実にこれこれこれだけの料金を上げる、こういうことまで責任者が記者会見をして発表している。この問題についての郵政大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#6
○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。
 電信電話料金を改定するかどうかにつきましては、現在のところ、電電公社からまだ何らの要請も受けておりません。そのような要請があった場合には、国の財政政策、電電公社の経営の状況及びそのあり方等を十分考慮しながら、慎重に検討していきたいと考えてはおりますけれども、いまだに何らの要請がないところでありますので、御了承願います。
#7
○山中郁子君 言いわけや言い逃れをしないでほしいということを申し上げました。そして大臣もそのようにはしないということを初めにお約束をしてくだすったはずです。
 こうした新聞報道について、それではどのように考えられるのですか。こういうことを電電公社がぼんぼん打ち上げている。それに対して郵政大臣として何らかの指導的な役割りを果たさないでよろしいんですか。ただ黙って向こうから言ってくるのを待ちましょう、こういうことなんですか、そういう無責任な態度なんですか。
#8
○国務大臣(村上勇君) いま郵政当局として、どうしろとか、こうしてほしいとかいうことを注文するときじゃないんじゃないかと、こう思って実は見逃しております。
 私も、その新聞に出ているというようなことは承知はしておりますけれども、それは公式な記者会見で公式な発表かどうか、そういう点についても……
#9
○山中郁子君 公式ですよ。
#10
○国務大臣(村上勇君) 私は別に承知しておりませんから、とにかく一応公式に話のあった場合に、郵政省の態度を決めていきたいと、こう思っております。
#11
○山中郁子君 じゃ、もちろん大臣は新聞にそうしたことが報道されているのは存じていらっしゃるということですね、それでそれを見逃していらっしゃると、こういうお話でございました。
 で、思い出していただきたいんですけれども、三月十八日の逓信委員会で、私が電電公社に対し、やはり電電公社の秋草副総裁が値上げについての記者会見をして発表したと、この問題を取り上げました。そのとき大臣はどういう答弁をなすったか覚えていらっしゃいますか。
#12
○国務大臣(村上勇君) どうも記憶にありません。
#13
○山中郁子君 大臣はこういうふうに言っていらっしゃるんです。
 秋草副総裁がどういうことを言われたのか、私はいま承るのが初めてですがと、そうして五十年度は公共料金を電電公社が凍結してほしいということだけははっきりしていて、五十一年度どうするかとか、先のことについては何にも触れていないと、何かの間違いじゃないかと思いますと、こう言っていらっしゃるんですね。
 また、今度も、何かの間違いじゃないかと思っていらっしゃるんですか。
#14
○国務大臣(村上勇君) 新聞に出ておること、それが私はこの委員会とか何とかというような場合に、どういう形で新聞に出ているかということについてもはっきり承知しておりませんし、また、そういうような正式に要請がなくても、新聞にこういうふうに発表したいと思いますとか何とかというようなことが私のもとにその相談があれば、その際には、三月何日かのあれと同じような態度で臨むつもりですけれども、何にも知らないのでありますから、私としてはこういう答弁をするしか仕方ない、こう思っております。
#15
○山中郁子君 何にも知らないんじゃなくて、新聞に書かれてあるのを御存じだとおっしゃったじゃないですか。
 それで、そのときの同じ逓信委員会で、米澤総裁が、秋草副総裁のその発表は、公社として事前に承知をしておいたものではないし、何ら報告もされていないから、個人的な見解だ、こういう趣旨のことを述べておられます。それで、公社としては七月の時点で公社の案を決めたい、こう言っています。
 これは逓信委員会で総裁が言われたことなんですよ、電電公社の総裁が。それにもかかわらず、もう五月の時点から、ずっとこういうふうにしてキャンペーンを張って具体的に値上げ案まで発表している。これは私は国会の審議を無視するものであるし、自分自身の発言を無視するものであるし、ないがしろにするものであるし、そしてまた何よりもいまこの物価問題で本当に大きな関心を持ち、苦しんでいる国民感情を逆なでするものだ、そういうふうに言わざるを得ないと思います。その点についての大臣のお考えと、それからこうしたことを慎むように電電公社に指導すべきだと考えますけれども、そういうおつもりがあるかどうかお伺いします。
#16
○国務大臣(村上勇君) 私、新聞記事に責任を持って……
#17
○山中郁子君 記事じゃない、事実なんです、そういう事実。
#18
○国務大臣(村上勇君) 電電公社に注意するとかしないとかいうことを、ここでお返事申し上げることはどうかと思いますが、少なくとも良識的にはこういうことは行き過ぎじゃないかというようなことについての意見は申し述べるつもりでございます。
#19
○山中郁子君 良識的な問題、一般的な問題としてお話をなさることも結構です。しかし、現にこのように各新聞に報道されているんですから、それがどうかわからないとおっしゃるなら確かめてください、電電公社に。そうして事実そうであるならば、あるに決まっています、あるならば、やはりそのような立場で指導なさる、こういうことをお約束いただきたいと思います。
#20
○政府委員(佐野芳男君) いま山中先生の御指摘の事実ですが、ここに六月二十四日付の報道資料がありますが、やっぱり企業体の経営者の責任として、公社の現状はどうなっているかということを報道機関に発表されることは結構だと思います。けさ、立ち会いした担当者を呼びまして事情を大体伺ったんですけれども、現状を発表することは当然ですけれども、その際に、やはり記者の方からいろんな質問が出ることも当然予見されることだと思います。
 それから、どういう約束事があったかなかったか、その辺は私事実はわかりませんけれども、私たち自身、郵政当局といいますか、私たち自身は私たち自身で今後の公社のあり方というものの考えを持っておりますし、目下はまあ公共料金抑制の時代ですけれども、いずれそういう時代になれば、先ほど大臣からも申し上げましたように、申請があるわけですから、その時点で十分審査をしたい、こういうふうに考えておりますので、しかも、先生先ほどからおっしゃっているように、郵便法の大事な審議のさなかに国民にショックを、あるいは物議を醸すような態度、そういうものは今後慎んでもらいたいということを厳重に申し述べておきました。今後、そういうことのないように十分指導してまいりたいと思います。
#21
○山中郁子君 大臣、それはよろしいですね。
#22
○国務大臣(村上勇君) はい。
#23
○山中郁子君 では、次の問題に移ります。
 これは爆弾じゃないんですけれども、小銃の問題です。こういうことがあったようなんですね。三年半ぐらい前の話なんですけれども、杉並郵便局で、外国郵便小包が届けられて、これを取りに来た外国人が小包に入っていた銃を――銃が入っていたんですね、そしてそれを取り出してその場で組み立てて、これからベトナムへ行くんだと言ってその銃を振りかざして、それはどういうつもりでやったのかわかりませんよ、だけど、そこで窓口や小包の係の労働者に銃口を向けて撃つまねをしていったということがありました。
 こういうことは郵政省でもちろん把握をされていらっしゃると思いますけれども、どういうことだったのか、その経過をまずお聞きしたいと思います。
#24
○政府委員(石井多加三君) ただいまのお尋ねでございますが、四十六年の十月ごろと、まあ正確な日時もわかりませんが、都内のある郵便局の窓口で、受取人である外国人に外国から来ました小包を交付いたしました際、たまたまその小包の包装が破損しておりましたので、その外人が内容品を確認するために小包の中の銃らしきものを取り出して、冗談に撃つまねをしたということがあったようでございます。
 しかし、これはそういうことがあったようでございますと申し上げますのは、たくさんの局員が皆確認したことではございませんで、たまたまただ一人の職員の、しかもその日時等もはっきりいたしませんが、おぼろげな記憶によるものでございまして、私の方でもそれ以上遺憾ながらそのときの事実確認を含めてはっきりいたしておりません。それが実際の状況でございます。
#25
○山中郁子君 そうしますと、その問題についてその後どのような処理をされて、どのような手だてをとられましたか、具体的に。
#26
○政府委員(石井多加三君) 一般的に外国から小包が毎日たくさん到着いたしますが、そういう小包の取り扱いにつきましては、郵便局の中でも全国で十三の郵便局にはいわゆる通関局と申しまして東京国際郵便局外十三局に税関の職員が駐在しておるわけでございます。そういう局を通関局と呼んでおるわけですが、その局で税関の輸入検査にまず供するわけでございます。税関で輸入許可となった郵便物のみが検査済みのものとして通関局に回されてくることになっておるわけでございますので、その通関局では検査済みの郵便物はすべて配達をすべき担当の郵便局に送付する、それからそこで受取人に配達、交付するということになっているわけでございます。
 ただいまお尋ねの郵便物も、いま申し上げたような過程を経ましてその配達局に到着したものと思われるわけでございますが、一般的に申し上げまして郵便局側におきまして一つ一つの小包、外国から来ました小包を郵便局側において輸入許可があったかどうかというような判断はいたしておらぬわけでございます。これはもうすべて税関にお任せしているわけでございます。
 いまお尋ねの件は、私の方でもつい最近まで全く初耳でございまして、そういったことに関知していなかったんでございます。したがって、特にわれわれの方から税関当局に申し入れもいたしておらぬのが実情でございます。
#27
○山中郁子君 事実にもかなりの違いがあります。
 私は、これは杉並郵便局でこのことがあったときに、少なくとも数名の労働者に銃口を向けて、そしてまあそれはわからないですよね、何だか、相手がとにかく外国人でしょ、言葉は通じないし。日本人同士なら、ふざけているのかおもちやなのかなんというふうなことがわかるかもしれないけれども、外国人じゃそういうこともわからない。それでびっくりして小包の方に逃げ込んだ労働者もいたという、そういうとにかく恐怖感を与えられているわけですね。
 その受取人はそのまま帰ったらしいですけれども、私がお伺いしたいのは、いま私の方でこの問題についてお尋ねしたのでお調べになって最近わかったと、こういうことですか。
#28
○政府委員(永末浩君) 先日、先生から御指摘がございましたので、大変なことだというようなことで杉並局に行きまして、管理者あるいは取扱当務者――その当時のでございますが、極力調べたわけでございます。
 ほとんどが証拠もございませんし、また記憶もないというようなことでございまして、先ほど郵務局長が答弁いたしましたように、たった一人の人がこういうことがあったんじゃないかというような記憶があったというのが事実でございます。
#29
○山中郁子君 一人というのは、いま杉並局にいる方のうち一人がという意味でしょう、きっと。かわっていますでしょ。当時は、少なくとも数名の人たちがそれに遭遇しているという事実があります。私は、現実にそれは銃口を向けられた労働者から直接聞いたんですけれども。
#30
○政府委員(永末浩君) 一人の人というのは、現在杉並局に勤務している人でございます。
#31
○山中郁子君 だから、インチキ言っちゃいけないって言うんですよ、郵務局長、上人しかそう知らなかったと、こう言うけれども、そうじゃないんです。何人かの人たちに影響を与えている事件だったんです。現在、その経験者が一人しか杉並局にいないから一人の人しか話を聞かなかったと、こういうことでしょう。そういうことははっきりしてください。
 で、申し上げますけれども、数名の人たちがその場にいました。それで窓口やあるいは小包の受け持ちの職員が銃口を向けられたという事実があります。
 それではお尋ねしますけれども、ごく最近になって私がそちらにお尋ねをしたために調べられたということで、監察官もいま言われたように、これは大変重大な問題だということで調べたという、こういうお話でした。それで、問題は、こういうものが私たちのいまの日本の法律のもとで郵便でぱあっとアメリカなり何なりから来て、それがさっとそのまま合法的に日本の国内へ入っていくということは、ちょっと身の毛のよだつ話ですよね。
 で、もう一つ、杉並郵便局でやはりその時期とわりあい近いときに、同じように――これは拳銃だという話でしたけれども、拳銃だったようたということで、これは局側がわかって税関の方へ返したという措置があったということを聞いておりますが、その辺についてはお調べになった際おわかりになりましたか。
#32
○政府委員(永末浩君) 一般的に申しまして、通関検査、税関の方を通った郵便物につきましては、配達局ではそのまま配達することになるわけでございます。
 ただ、銃砲等あるいは刀剣類、こういったものは国内法では所持を禁止されているものでございます。したがいまして配達の段階あるいは交付の段階において、そういった拳銃、刀剣類がございました際には、受取人が許可証を持っている場合を除きましては、通関局に返し税関の方に返すという手続を踏むわけでございます。
#33
○山中郁子君 じゃ、いま私がお尋ねしましたもう一件、杉並郵便局にあったということについては御存じないわけですか。
#34
○政府委員(永末浩君) 存じておりません。
#35
○山中郁子君 あわせてお尋ねしますけれども、そういうことがあるわけですね。つまり輸入が禁止されているもの、こういうものが小包なんかで入ってくる。その場合に、税関関係は後でお伺いしますけれども、入ってくるはずがないんだけれども、郵便局のほうに入ってきてしまう、こういうことが起こった場合にはどういう処理をするようになっているのか。そしてそういうことを全然それでは把握をしていらっしゃらないということになるのかどうか。
 つまり、銃砲刀剣類なんかが送られてきたときに、ここでチェックをしますね。そうすると、それで返しても、どういう処理をとったとしても、郵便局までそういうものが届いちゃった場合に、そういう物件についてちゃんとしたデータなり記録なりを取っていらっしゃらないのかどうか、そのことをお尋ねしたい。
#36
○政府委員(石井多加三君) ただいまのお尋ねでございますが、郵便局でたまたま、先ほどのライフルの件は、その小包の包装が破れておりましたので、そういったことがたまたまわかったわけで、外国でありましょうが国内でありましょうが、およそ郵便局で内部の検査をするということは一切いたしておりません。それができるのは税関でやるだけでございます。
#37
○山中郁子君 小包について、あけてみることあるでしょう。
#38
○政府委員(永末浩君) たてまえでございますが、たてまえといたしましては、小包の中に郵便の禁制品が入っている、あるいは入っているという疑いがある場合には、差出人を郵便局に呼びまして開披するということはございますけれども、事実問題としてはそういうことはほとんどいたしておりません。
#39
○山中郁子君 一つは、杉並郵便局でこの事件とわりあい近い時期にですね、そういう問題があったということについては、お調べをいただきたいというふうに思います。
 それと、実際問題としてあり得ないと思うんですけれども、こういうことが実際に杉並、同じ局舎ですね、杉並郵便局という一つの局ですね、その局にわりあい時期が近づいて二回も起こっているということは、これはかなり全国的に、単純な類推をすれば、結構こういうことというのはあるんじゃないかというふうに思われるのですけれども、こういう点についての労働者、職員の扱いの問題だとか、あるいはどのように処理をすべきかというふうな問題だとか、ということについての郵政省の考え方、いま現実に指導されていることがあればお伺いをしたいと思います。
#40
○政府委員(永末浩君) おっしゃったようなことがございますならば、非常に重大な問題でございますので、当然、郵便局から監察局あるいは郵政局へ報告がいくようになっているわけでございますが、本件につきましては、所轄します関東監察局にも全く連絡がなかったというようなことでございます。こういった点が全国至るところに起こっているとは私ども思っていないわけでございます。
#41
○山中郁子君 おっしゃったことがありますればとおっしゃるけれども、いまこういうことがあったということはお認めになっているわけでしょう、お調べになってわかったわけでしょう。仮定の問題じゃなくて現実にいま出てきているわけでしょう、そのことについての御返事をお伺いしているわけです。
#42
○政府委員(永末浩君) 申し上げましたように、この拳銃が本当の拳銃であったのか、あるいは何かおもちゃであったのか、そういった点当務者につきましてずいぶんと調べたわけでございますが、何分四年ほど前のことで、ほとんどの人が知らなかったと、で一人の人が申しますのには、まあ冗談でやったというようなことを言っているわけでございます。
#43
○山中郁子君 私は、たまたま起こった事件を取り上げて言っているというふうにおとりになったら、これは大間違いなんですよね。いまも監察官おっしゃったけれども、おもちゃであるか本物であるかわからない、こうおっしゃるんでしょう。だったら本物であるかもしれないじゃないの。本物の銃が外国から小包で送られてきて、郵便局へ届いて、郵便局からそれが配達をされる、こういうことが実際にあったんですよ。
 どうも受けとめ方がずいぶんピントがずれていると思うんですけれども、私は改めてお伺いしますけれども、日本では、それではそういう銃ですね、銃は自由に持ち歩いていいんですか、そういう法律になっているんですか、そのように郵政省は考えていらっしゃるんですか。
#44
○政府委員(永末浩君) 特別に許可をもらっている以外は、所持を禁止されているわけでございます。したがいまして、まあこれは推量でございますけれども、そのときに銃が本当にはっきりとしたというならば、当然、その局におきましては受取人が許可証を持っているかどうかを調べまして、持っていなければ通関局に還付しているだろうと思うわけでございます。
#45
○山中郁子君 現実にこういう問題があったんだから、どういう処置をとりますかということをお伺いしているんです。
 これは、たまたまその人がそこであけて見せたから、労働者がそれがわかったわけでしょう。だから、いまおっしゃるように、わからないでそのまま配達されていることがいっぱいあるかもしれませんね、それは仮定の問題だからわからないですよ。で、おもちゃか本物かわからない、本物だったら一体どういうことになるのか、そのことについてどういう立場で防ぐかということについて真剣な処理をされていないということですか。
#46
○政府委員(永末浩君) 調べましたのでは、その当務者は冗談でというようなことを言っているわけでございますが、本当にそれが拳銃でおどされたとするならば、非常に重要な問題でございます。したがいまして、私どもといたしましては、すぐに監察に報告するなり、あるいはまあおどし方の次第にもよろうかと思うわけでございますが、その拳銃は許可証を持っていなければやはり交付しないということになるわけでございます。
#47
○山中郁子君 それで、これは兵器図鑑ですけどね、こういう銃なんですね。これは米軍のM1ライフルという銃なんですけれども、これだと言うことじゃありませんよ、それはつまりちゃんと厳密に専門家が見たわけじゃありませんけどね。でも、ちょうどこういう銃であったというのがその労働者の証言です。ですから、一つは、冗談でなければっていうふうにおっしゃるけれども、労働者がそこでおどかされたということだけ私は言っているんじゃないんです。こういうものが、結局一つは、そういう場でふざけた行為をとるなり、また何かどういうつもりでやったか知りませんけれども、労働者は恐怖感を覚えざるを得ないですよね、しかも言葉がわかんない外国人ならね。だけれども、それだけじゃなくて、それが日本に持ち込まれているということです、現実にですね。で、もしそれが本物であったら、そしてそこのところが本当に許可証なり何なりがあっていったのでなければ、これは不法に持ち込まれるという結果になりますでしょう。そういうことが現実にあるという問題について、どのような処理をとるのかということをお尋ねしているわけです。
 で後であわせて伺いますけれども、大蔵省の関係の方にお尋ねしたいんですが、こういうことが、なぜ郵便局へそうした物が来るのかということがどうも解せないし、それからもう一つは、郵便局へ来てからまた送り返したというふうなことが同じ杉並郵便局であったそうですけれども、その辺はどういう経緯になっているんですか。
#48
○説明員(小田和美君) お答え申し上げます。
 税関におきまして、結局、その小包の内容をどういうふうにしてチェックするかという問題になろうかと思いますけれども、ただ、先ほど郵政当局の方から御説明がございましたように、外国から郵便物が入ってまいりますと、小包でございますが、すべてが税関の方に提示されまして、税関の方で税の賦課決定を行っておるというのが扱いになっております。
 その場合に、どういう扱いをしますかをやや具体的に申し上げますと、大まかに言って三つに区分して処理いたしております。
 一つは、まあ私ども流し処理と略称しておりますが、非課税の物、課税にならないものでございます。それからまた、他法令、各種の取り締まり法令にひっかからない物、こういったような物は別に問題がございませんので、そういう小包については直ちに郵便局を通しまして本人の方に渡すという扱いが一つございます。
 それから第二番目の物は、直ちに課税をする扱いの物がございます。これは課税価格が小さいもの、比較的小さい、十万円以下と言っておりますが、課税価格十万以下の小さいもの、そしてまた他法令、取り締まり法の適用のない物、こういう物は直ちに課税をする扱いをいたしまして、税関当局で必要な検査をいたしまして課税価格を決定いたしまして、そうして課税通知書を本人あてに送ります。と同時に、小包は郵便局を通じて郵便局までいくわけでございます。そうして受取人が印紙税の形で納付をすると同時に小包を引き取る、こういうかっこうのものが一つございます。
 それから三番目の物は、直ちに課税するのではなくて、物は税関当局に保留しておくというものがございます。これがいま御指摘の銃砲等がこれに属するわけでございますが、この場合には、物は税関当局に保留しておきまして、本人にはこういうものが到着しましたと案内をいたします。到着通知書と言っておりますが、それを出して、必要な書類を提出してくださいと、こうやります。その場合に、必要な書類としては、課税価格の十万円を超えるような物の場合にはインボイスを提出させるとか、それから銃砲等のような場合には許可証があるかどうか、そういう許可証をもらってこいということでその提出をさせる。そうしてそういう書類と現物を対査、確認いたしまして間違いないということになりますと、その現品はやはり郵便局を通じて本人に送付するということをいたしております。
 そういうやり方でやっておりますが、実際のチェックの仕方でございますけれども、われわれとしてはできる限りチェックをやっておるんでございますが、そのやり方をやや具体的に申し上げますと、必ず外国から来る小包には税関告知書というものがついてまいります。これは万国郵便条約によりましてそういうものは添付することになっておりまして、これはこういうものがこれだけ入っているというのが一応ついてまいりますので、その記載内容に基づきまして、大体、小包の大きさであるとか重さであるとか形であるとかというものから判断して、一応は検査をいたします。しかしながら、これでどうもおかしい、これにはどうも禁制品が入っているかもしれないとか、こういったたぐいのものにつきましては、実際開披――開いて内容の点検、検査をいたしておる。その場合、すべてというわけにはまいりませんけれども、できるだけ効率的に検査をするというやり方を実はいたしておるわけでございます。
#49
○山中郁子君 そうすると、すべてのものじゃないから、やはりそういうふうにして漏れて入ってくるということが実際にあり得るということですか、税関でも。
#50
○説明員(小田和美君) 私どもとしては、そういうことがないよう万全を期しておりますけれども、やはりすべてを検査するということは、これは何も外国郵便物だけでなくて、外国から入ってくる輸入貨物全般について言えることでありますが、できるだけ開披――開いて検査をしますけれども、やはりできない場合がございますので、絶対にないということは、これはなかなか申し上げかねるわけでございますけれども、できるだけ機械なども若干用いまして効率的に重点的に検査をするということに努めておるわけでございます。
#51
○山中郁子君 そうしますと郵便局へそれが来る場合には、銃砲刀剣類所持等取締法というのの三条の二項に、国や地方公共団体が必要な購入をする場合とか幾つかの例外がありますけれども、それ以外の場合には輸入してはならない、こうなっておりますね。ですから、輸入してはならないはずのものです。
 それがいま大蔵省のお話によりますと、あり得る。そういうことが小包で――小包だけではないにしても、小包の場合を考えてみても郵便局を通じて配達されることがあり得るということなので、これは大変重要な問題だというふうに思います。これは絶滅をする、そういうことで大蔵省としてはおやりになるというふうに承ってよろしいわけですか。
#52
○説明員(小田和美君) 絶滅するという考え方で、できるだけ効率的な検査をやりたい。そのためには、いま金属探知機というようなものも各局に配置いたしまして、できるだけ機械化、機械力によってやるということも考えておりますし、さらにまた探知機だけじゃなくて、もっと広げてもっと性能のいい機械を開発して効率的に摘発していくということも鋭意研究いたしております。
#53
○山中郁子君 絶滅をしていただかなければならないというふうに思います。
 で、この問題は、郵政労働者がそのような危険にさらされる可能性がある、現実にそれが杉並郵便局で起こったわけですよね。それとやはり不法なそうした銃器類が国の中に持ち込まれるという、そういう可能性をいま現実の姿としては残しているという実態は否定できないと思います、否定されていらっしゃらないわけだから。それが一つの例として、そのような形で持ち込まれたということがあります。
 で、そうしますと、そのときの労働者の話によりますと、必要な――税関が合法的に持ち込んでいいものであるというふうに認定をした場合に、何らかの書類ですね、受取証みたいなものにかわるものですね、これを本人に交付するわけでしょう、そしてそれを持って取りに行く、こういう形で与えられるけれども、そういうふうなものではなかったという記憶がある、そんなものを持ってきたという記憶はないと、こういうお話もありました。ただし、これは人間の記憶の問題ですから、私はそれ以上は何とも言えませんけれども、実際問題としてこの問題はそういう背景を持っているわけです。
 で、御承知と思いますけれども、これは郵政大臣にもお尋ねをしたいんですが、国会が昨年ですね、暴力反対の決議を衆議院で行ったということがあります。で、これはもうよく政府としても肝に銘じて取り組んでおられることだというふうに思います。いま暴力団が不法拳銃や何かを所持して、そしてそれがもとで多くの犯罪が起こっているということも社会的な重大な問題になっています。暴力団だけではありません、そのほかいろいろな全般的な問題になっているこういう事態のもとで、郵便局が外国からの小包を扱う、そういう場でこうした可能性があって、現実にそれが起こってきているということは、これは大変大きな重大な問題として受けとめていただかなければならないというふうに思います。労働者に対する扱い方の処理の指導だとか、あるいは労働者だけではありません、郵政省の担当の部門でこうした問題について未然に防ぐということについての施策がはっきりされていないということは先ほどお話伺いましたけれども、直ちにそうした意味での方針とそして指導、そうしたものを確立すべきであるというふうに思いますけれども、その辺のお考えをお伺いしたいと思います。
#54
○政府委員(高仲優君) 外国来小包の在中品に無制限に各種のものが入ってくるおそれがあるのではないかというお尋ねと理解いたしますが、連合小包約定あるいは二国間小包約定におきましても、小包の禁制品というものは決めてございます。連合小包約定におきましても、一般的禁制品のほか、各国が禁制品としたものというものは、相手国が禁制品としたものについては郵便局の窓口で受け付けないという約束になっておりまして、当事国すべての間にその禁制品のリストは交換いたしております。また輸入に条件を要するもの、たとえばライセンスが要るもの等については、必要な書類等につきましてもこれは相手国とすべて交換いたしております。
 したがいまして、先ほど大蔵省の方から答えがありましたように、まず第一に相手国の窓口で、日本国ではこれこれはこういう条件が要る、これは禁制品であるということがわかってそこでスクリーンする、その上に今度は小包自体には――これは税関の方の必要からでございますが、これも約定上税関告知書をつけて、その税関告知書には品名、数量、値段等すべて必要記載事項を書くことに相なっております。したがいまして、相手が悪意で、たとえばこれは私いま禁制品リストを所持しておりませんけれども、拳銃というのは特定のところしか輸入できないはずですが、それを偽って書籍だと、たとえばですね、いうようにして入れてくる、相手が悪意の場合にはこれはスクリーンのしようがないわけでございますが、はっきり善意で出てくるものについては、まず第一段階の相手国の窓口でチェックできるようなシステムをつくってございます。そういう意味で、先生が言われますように、何でも無制限に入ってくるという体制にはなっておりません。また、そうした、品物を偽って入ってきたものであっても、これは先ほど説明がございましたように、抜き検査でございますけれども、ある程度怪しいというものはチェックする、いわば二重のチェックのシステムをつくっておるというのが実情でございます。
#55
○山中郁子君 私は、無制限にそういうものがどんどん小包として郵便局を通して入ってきて、ばらまかれているんじゃないかと一度も申し上げていないんですよ、官房長、よく聞いていてくださいよ。
 先ほど大蔵省のお話から聞いても、そういう可能性が残されているということは絶対にありませんということは大蔵省だって断言できないんですよ、そうでしょう。そして、その結果として杉並郵便局にこういうことがあったではないか、これもおたくの方は認められているわけ。そして監察官もこれは重大な問題だということで早速調べましたと、こう言われているわけです。ですから、私は無制限にそういうものが入ってばらまかれているなんていうふうには言っていません。すりかえないでいただきたいと思うんです。そういうことがたった一回であったっで、郵便局を通して小包として送られて国内に持ち込まれちゃならないんでしょう、例外ならしようがないって考えていらっしゃるんですか。
#56
○政府委員(高仲優君) 決してそのように考えているのではございませんので、ただ私が申し上げましたのは、連合小包約定等において、相手国にもすべて日本国における輸入についての条件等については通報いたしております。したがいまして差出人が虚偽の記載をするという悪意の場合は、これはそれ自体非常に重大な問題でございますけれども、善意で、紛来といいますか、善意で間違ったものがこちらに、日本国では禁止しているものが入ってくるということはないような一応のシステムは考えておるということを申し上げた次第でごさいます、
#57
○山中郁子君 大臣にお伺いしたいんですけれども、事態は把握なさったと思います。それで、理屈はともかくですけれども、まず国として国会で暴力反対の決議をしている、ごく最近の事態としても。で、いまいろいろな暴力が大きな問題になってきている。そういうときに、その明らかに原因をつくるこうした銃砲類が郵政省の郵便機能を通じて取り込まれるというような事態は絶対になくしていかなければならない。税関の問題はもちろん別問題として、絶滅をしてもらわなければいけないということで先ほど申し上げましたけれども、郵政省としても直ちにこうした問題についての職員への周知あるいは税関への要求ですね、税関の方で通ってきちゃったから郵便局へ来たわけでしょう。だから、そうしたことについて郵政省の段階でも断固としてこうしたことを防いでいくという決意でもって直ちに処理をなさる必要があるというふうに考えますけれども、その辺の御所見をお伺いいたします。
  〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕
#58
○国務大臣(村上勇君) たとえ一回でも一度でもそういうことはあってならないと思いますが、万一間違ってそういうような不正なことがありました際には、これを発見し次第直ちに適当な措置をとり、厳重に今後こういうことのないようにそれぞれに通達し、また協議して対策を講ずる必要があろうと思います。
#59
○山中郁子君 ありました際じゃないんです、もうあったんです。そのあったということの中身についていろいろわからない点があるけれども、もしかしたら本物かもしれない、もしかしたら不法に持ち込まれたかもしれないということは認めていらっしゃるわけですよ、郵政省は。そして、その場合に、労働者に銃口を向けて、ふざけてやったのかまじめであったのか別として、そういう事実があったことを認めていらっしゃるんだから、そしてそのことが明らかになったんだから、直ちに職員に対する周知あるいは税関への要求、そういうものをしてください、こういうことをいま私申し上げているんです。
#60
○政府委員(石井多加三君) ただいまは外国から来ました小包の問題でのお話でございますが、わが国の中におきましても、先生御案内のとおり、郵便法の第十四条におきまして、いわゆる郵便の禁制品というものが規定されております。爆発性のものであるとかあるいは毒薬であるとか、いろいろな日本の独自の規定でございますけれども、また、その最後のところに「法令に基き移動又は頒布を禁止された物」というものは郵便として扱ってはならないということになっておるわけでありまして、こうした趣旨に沿って国内の平素の郵便の取り扱いについては、こういったことはどこの郵便局にもごらんのとおり掲示いたしておりますが、こういったものを扱いますと郵便法の第八十一条の規定によりまして罰則もちゃんと規定してあるわけでございます。そうしたことに違反しないようにという掲示をいたしておりますとともに、そういったものが見つかりました場合の措置も郵便局には平素から指導いたしておるわけであります。
 ただいまの外国から来ましたライフルのようなものというその物が、果たして、わが国の法令に基づいて移動または頒布を禁止されておるかどうか、そこのところはちょっと私もつまびらかにいたしませんけれども、そういったものが仮に見つかりました場合には私の方の職員からすぐ監察の方に連絡をいたしまして、監察の方から税関の方に連絡をしてもらうというふうなこともひとつ今後十分指導してまいりたいと思います。
#61
○山中郁子君 申し上げましたように、職員に対する周知とか税関への要求とか、そうしたことについて必要な措置を、未然に防ぐという意味でそういう強い決意を持って必要な措置を行うということをお約束いただけるわけですね。大臣、お答えいただきたいと思います。
#62
○国務大臣(村上勇君) もとより、こういう不正行為につきましては、これは非常に後の問題が重大でありますので、十二分の措置をとってまいりたいと思います。
#63
○山中郁子君 次の問題に移ります。
 いま、この問題で、私は、労働者の安全とかあるいは国民の安全ですね、そうした点で重視をしているからこそ申し上げたわけです。
 それで、郵政省は、この郵便料金引き上げに際しても、口を開けば労働者、職員の待遇改善の問題だとか、あるいは国民へのサービスの問題だとか、そういうことは重大な問題、重要な問題として真剣に取り組んでいると、こういうふうにおっしゃっています。実際にやはりそうなってないということはいろいろな問題でもって明らかにされていて、すでに多くの委員の方たちがいろいろなケースを取り上げて審議をなさっていらっしゃいました。
 で、私は、いま全国的な問題になっている光化学スモッグの問題について、郵政省の職員に対する健康を守るという観点からの立場、どういう努力をされていらっしゃるのか、そうした問題についてお伺いをしたいというふうに思います。
 郵政事業は、値上げの理由としても、盛んに人手に頼るから、人手人手ということを言われます。で、その人手という意味は、人間が直接持って届けなければいけない、こういうことが理由になっているわけです。したがって外勤の職員が非常に多いということにもなると思いますけれども、いま光化学スモッグが大変問題になりまして、政府としての重要な課題にもなっているはずですけれども、そういう外勤職員の多い郵政事業、その中で光化学スモッグによる被害やそれから障害が深刻な問題になっているはずだと思いますけれども、どういう実情にあるというふうに把握をしていらっしゃるか、そうしてどういう対策を立てていらっしゃるか。具体的に、たとえば四十九年度の被害者は延べ何人だというふうなことについての御報告を初めにお伺いしたいというふうに思います。
  〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕
#64
○政府委員(神山文男君) 光化学スモッグの発生状況でございますが、昭和四十九年度におきまして東京、関東、東海、近畿、中国、四国の六郵政局管内で発生しておりまして、延べ二百八十八回注意報等が発令されております。それで職員の被害でございますが、延べ九百七十五人の職員がこの四十九年度一年間に被害を受けております。そのうち、東京都区内は六十八人ということでございます。
 それから、本年度に入りまして、六月二十日現在でございますが、東京、関東、東海、近畿、中国の五郵政局管内で延べ六十二回の発令がありまして、延べ二百九十六人の職員が被害を受けたという報告を受けております。
 で、被害の内容といたしましては、まあ目がチカチカするとかあるいはのどがヒリヒリするというような訴えでございまして、まあいずれも幸いにして軽度のものでございまして、薬でうがいをしてもらったり、薬で洗眼をするというようなことで短時間で回復をいたしておるという、そういう実態でございます。
#65
○山中郁子君 そうしますと、そうした光化学スモッグによる被害ですね、そうした場合に、いま具体的に何か洗眼とかなんとかおっしゃってましたけれども、総合的な対策ですか、こういう場合にはどうする、こういう場合にはどうするという、当然そうしたあれを持っていらっしゃると思うんですけれども、どういうものがおありですか。
#66
○政府委員(神山文男君) 対策といたしましては、この注意報の発令状況というようなものの情報の伝達ですが、これをまず速やかに入手するということでございまして、そしてそれを職員に周知するということがまず対策の第一段として重要であろうということで、地方公共団体との連絡を密にいたしまして、現在のところ、一部の郵便局でございますが、警報等の同時通信受信装置というものも地方公共団体と相談の上配置していただくというようなことをしまして、情報伝達のルートの確立を図っております。そしてそういう同時通信受信装置を備えた局に連絡があれば、そのブロックの郵便局にその郵便局から直ちに電話等で連絡をしていく、こういうことにいたしております。
 それから、ただいま、たとえば東京で例を申し上げますと、管内の郵便局をあらかじめ四グループに分けまして、警報等が発令になりますと、東京都からただいま申し上げた同時通信受信装置というものにより、その中心局である東京中郵とか新宿とか立川とか八王子とか、そういう局がございますが、そこに通報され、これをその郵便局から各グループの局に電話で速報する。で速報を受けた郵便局では直ちに局内に周知すると同時に、通用門等に警報発令中というような掲示も掲出して、一般の住民の方々にも知っていただけるように配慮しているところであります。
 それから、その被害の防止策でございますが、大気汚染地域内の集配郵便局にはうがい器とかあるいは洗眼器を配備いたしまして、有害物質を早急に取り除くというような指導をいたしております。それから、そういう大気汚染地域内の外務職員全員に対しまして角膜保護のため点眼薬というものを配付いたしておりまして、出発前には点眼してもらうということにしているとか、まあ集配に出かける際も常時それを携行してもらって緊急事態に備えてもらうということをいたしております。それから外務作業途中で被害を受けて、作業遂行に支障があるというようなときは管理者にすぐ電話等で連絡をしてもらって、その指示を受けさせるということにしております。管理者は電話連絡があったときは自覚症状等を聞いて、帰局したらすぐうがい、洗眼とかしていただきまして、必要な場合は医師の受診等の指示をするということにいたしております。
 そのほか、公害健康被害補償法という四十八年法律第百十一号がございますが、指定地域内の郵便局職員に対しましては、肺機能検査を主とする臨時の健康診断というものを実施いたしております。疾病の早期発見、早期治療を図るというようなことをいたしております。
 以上、大体、そういうことを対策としてとっております。
#67
○山中郁子君 ついでにお伺いしますけれども、ただいま言われた、とにかくそういう対策だと、こういうことは何か省内に通達か何かで出していらっしゃるんですか。
#68
○政府委員(神山文男君) 私名で通達を出しております。
#69
○山中郁子君 一つは、その通達がいつ出ているものかということと、それを後で私もいただきたいということですけれども。
#70
○政府委員(神山文男君) 後ほど先生に提出いたしたいと思います。
#71
○山中郁子君 いつ出ているんですか。
#72
○政府委員(神山文男君) まず、昭和四十六年六月七日に大気汚染による公害疾病対策ということで出しております。それから何回か出しておりまして、昭和四十六年の十一月九日に衛生器具等の活用について出しております。それから昭和四十七年の四月十九日にさらに出しております。
#73
○委員長(竹田現照君) その資料は後で提出よろしいですね。
#74
○政府委員(神山文男君) はい。
#75
○山中郁子君 先ほど、昨年、東京で六十八人というお話があったんですけれどもね、どう考えてもこんなもんじゃないというふうに思いますが、一体、どういう把握のされ方をしているのか、東京の場合外勤職員が何人いるのか、数をお知らせいただきたいと思います。
#76
○政府委員(神山文男君) 昭和四十九年でございますが、先ほど申し上げたように関東、東海それから近畿、中国、四国、そういったところに地域的に分かれておりまして、先ほど都区内と申し上げましたが、東京都全体にしますと四十九年度に百二人になっております。
#77
○山中郁子君 二十三区が六十八人ということですね。
#78
○政府委員(神山文男君) はい、都区内が六十八人です。
#79
○山中郁子君 郵政の幹部の方は車でいつも走っているからわからないのかどうかよく私はわかりませんけれども、普通私たち東京で生活してて、通勤で朝と夜、夕方歩くだけでも何かしらの被害というものは受けているものなんですよね、そのくらいもう頻発しているわけでしょう。それにもかかわらず、都区内で、まあ外勤労働者が何人いるかあわせてお伺いしたいんですけれども、まあ東京全体でも結構です、その中でたったの六十八人とか、全体でも百数名とかというようなことはあり得ないと思うんですけれども、どういう把握のされ方をしているんですか。
#80
○政府委員(神山文男君) 各郵便局におきましては、その職員が被害を受けたというときは、その被害状況を聞いて記録しておくということにしておりまして、その記録によって取りまとめをして報告を受けております。
#81
○山中郁子君 被害を受けたというのは、労働者、職員の申し出だけなわけですか、そしてどういう被害を受けた場合に申し出をさせているんですか。
#82
○政府委員(神山文男君) これは主として外務員に多いわけでございまして、やはり職員に訴えをしていただかないとなかなかわかりにくいという面がありまして、職員から被害状況を聞いて記録するということにいたしております。
 そういう被害があれば、その日のうちに郵政局にすぐ報告してもらうということにしておりまして、それから各月ごとにまたまとめまして今度は文書に――ただいまの毎日のやつは電話で連絡してもらい、月ごとに文書によって郵政局に報告してもらうということにいたしておる次第でございます。
#83
○山中郁子君 お役所仕事もいいところだというふうに思うんですよ。二十三区として六十八人、六十八人という、延べですよ、これ、しかも一年間に六十八人しか被害を把握してない。二十三区て外野職員は何人いるのですか、さっきからお尋ねしていますけれども。
#84
○政府委員(石井多加三君) 二十三区の郵便だけの外務員の数をいま正確なものを持っておりませんが、大体、七千人と申し上げてよろしいかと思います。
#85
○山中郁子君 七千人も毎日毎日外へ出て働いている、そうした外勤職員の中で延べで六十八人しか被害を受けていないということはあり得ないです、これはどなたでもわかると思います。
 要するに、郵政省が本当に職員の健康を守るという上で考えているならば、まず郵政省の省の方から、局の方からそういう被害を受けたことがあるかないかアンケートなり何なりをとるとか、そういうことをやらなけりゃならないでしょう。それは光化学スモッグというのは、直ちに命にかかわるようなそういう被害状況を生み出す場合だけではありません。だから目が痛いとか気分が悪いとか、これは光化学にやられたなと思ったってその場で直ちに申し出をするとかという、そういうふうな仕組みになってないでしょう、現実に。なってないからこそこの数しか出てこないのですよ。よっぽど支障が起きた場合、そういうことが出てくるかもしれないけれども。だから郵政省の方として、職員の健康ということを考えるならば、常時、どういうふうな事態になって、そしてどの程度の人がその被害を受けているか、こういう調査をする姿勢というのが一つもないということは大問題だというふうに思いますけれども、そういう考え方は全然ないんですか。
#86
○政府委員(神山文男君) ただいま申し上げましたように、被害が発生すれば毎日その局から郵政局へ電話で速報してもらうということに、これは体制としてそういうことをとってもらっております。だから郵政局では、毎日、東京でどこかの局で被害があれば、その日のうちに把握できるということになっておるわけでございまして、それは電話でございますが、あと、毎月、一ヵ月分をまとめて今度は文書で報告していただくということにいたしておるわけでございまして、情報の収集の体制としては、私どもとしては十分な配意をいたしておるつもりでございますが、万一何か被害を受けられた職員のそういう報告が漏れているということがあれば、それはそういうことのないようにさらに注意していかなければいけませんが、現在のところ、われわれとしては、十分実情の報告は受けているという認識でおるわけでございます。
 それで先ほど、全国で四十九年度九百七十五人、それから東京で百二人、都区内で六十八人でございますが、そういう数字を申し上げましたが、同時に、私の方で環境庁から四十九年度の一般住民の被害状況も承っておるわけでありますが、一般住民で東京が二千七百十一人ということでございまして、それに対して職員の百二人というのは考えてみればそう少ない数ではないというふうにも考えられまして、それだけわれわれとしても十分な対策を今後さらにとっていかなければいかぬというふうに考えている次第でございます。
#87
○山中郁子君 たびたび申し上げますけれども、私は初めにお役所の答弁じゃなくて、本当に事態を解決するという立場でもって考えてくださいということは申し上げたはずです。
 いま申し上げているのは、一般の住民との比較なんかおっしゃっていますけれども、一般の人はうちの中にいるんですよ、郵政省の外勤職員は外を走っているわけでしょう、歩いているわけでしょう、だから光化学スモッグの被害を受ける確率だってずっと高いんです。そういう人たちの汗水たらした労働に支えられて郵政事業はあるわけでしょう。逆に、その困難の中で、人手が不足だ不足だと言って人手に頼らなくちゃいけないから、赤字だから値上げをします、こういうことを郵便料金の引き上げの大きな理由として繰り返し繰り返し郵政省は言われているわけですね。労働者の健康を守って、そして国民へのサービスを維持して郵政事業を健全にするということを本当に皆さんが考えていらっしゃるのだったら、この光化学スモッグ対策というものは重要な一つの課題だというふうに思いますけれども、それでは、この光化学に対してこの問題の解決を図る、根絶させるそういう立場、外勤職員を多数抱えて、そして国民へのサービスのそれが基調になっている大事な郵政事業の根幹ですね、この部分での重大な障害がある光化学スモッグ対策について、郵政省は、環境庁並びに関係各省に一度でも何か申し入れをしたり、要望したりしたことがありますか。
#88
○政府委員(神山文男君) 先生おっしゃいますように、郵便の集配は職員が外へ出て働くということで、光化学スモッグの問題は非常に私ども重大な問題であるというふうに受けとめておりまして、先ほどの情報伝達のルール等も下部に本当に何度も徹底をさせまして、それから洗眼あるいはうがい、そういう対策等についてもやっておるわけでありまして、大気汚染という問題を含めまして、光化学スモッグの問題は非常に大切でございまして、こういう状態のないことをわれわれとしても期待しているわけでありますが、関係省庁についてはこういう問題について絶えず接触をいたしまして、いろいろ資料等もいただきますし、絶えず綿密な連絡をとりまして、関係省庁においてもいろいろ努力はされているということを承っておりますが、私どもとしては、一刻も早くそういう成果が十分に発揮されるように願っている次第でございます。
#89
○山中郁子君 光化学スモッグが発生したときに、外勤職員を退避させるとかそういう措置はとっていらっしゃらないんですか。
#90
○政府委員(神山文男君) 非常に被害が多発するというような状態があれば、そのときにおいて管理者においていろいろな措置をとるということが過去にございました。それで、たとえば職員を緊急に屋内に退避させるとか、それから屋外作業を屋内作業に切りかえたとか、そういう事例はございます。
#91
○山中郁子君 そうしますと必要なときには退避させるということをやっていらっしゃるというわけですけれども、そうしたことによる損失労働時間なんかが、たとえば四十九年度でどのくらいになっているかというふうなことは把握をされておられますか。
#92
○政府委員(神山文男君) 先ほど申し上げましたように、四十九年度あるいは今年度に入ってからの被害は、目がチカチカする、あるいはのどがヒリヒリするというようなものでございまして、うがいや洗眼等によって短時間のうちに解決しているということで、別段、労働力の損失という面ではあらわれてきてない、結果的にそういうふうにただいま判断いたしております。
#93
○山中郁子君 それでは、労働時間が損失してないということは、退避などの処置をとったことがないということになりますね、どうなんですか。
#94
○政府委員(神山文男君) たしか、これはただいま報告申し上げた年度より前だと思いましたが、光化学スモッグが世に騒がれ出した時点で、一部の局――ほんのわずかの局でございましたが、そういうことがあったという報告を受けておりますが、最近は、そういう報告はなく、先ほど申し上げたようなごく軽い被害であるということで、それほど労働力の損失はないというふうに聞いております。
#95
○山中郁子君 だんだんお話を聞くと一層明らかになるんですけれども、一つは、当然、退避などが必要な事態は起こっているわけでしょう、現実にいろいろ。新聞なんかでもいろいろ問題になっていますね。そういうことに対する指導なり周知なりがされていないということが一つあると思います。
 それからもう一つは、こういう職員の健康にかかわる問題で損失される労働時間なんかについても一つの把握もされていない。よく郵政省はストライキなんかがありますと、滞貨物数なんか挙げて損失だということで発表しますよね。そうして労働者のストライキをあたかも不当なもののようにするそういう宣伝は一生懸命やられますけれども、本当にこういう職員の健康を守る、それと同時に国民のサービスも守るという、そういう立場からの把握が一向にされていないということはやはり基本的な姿勢をあらわすものだというふうに言わざるを得ないというふうに思います。
 私は、先ほど、環境庁その他に郵政省は何らかの要請なり申し入れなりをしたのかというふうに伺いましたけれども、局長の御答弁は的が外れていたので私は改めてお伺いしますけれども、それは資料や何かはもらいにいらっしゃるでしょう、そうしたようなおつき合いはおありになるでしょう、だけど、郵政省として、国民へのサービスとそれから職員の健康を守る、それがやはり外勤労働者の郵政事業を支えているそこの柱の部分で起こる問題だから、郵政省のそういう独自的な立場として、光化学スモッグの絶滅のためにやってくれということを、そういう立場から環境庁なり何なりに申し入れをなさったことがあるかと、こういうふうにお伺いしているわけです。
#96
○政府委員(神山文男君) これは再三申し上げましたが、多数の外務職員を抱えておりまして影響するところも大きい問題でありますので、従来からも環境庁を含めまして関係の向きといろいろ話を申し上げ、うちの実態も申し上げ、また御意見等も伺いながら連絡は密にしてまいっておるということでございます。
#97
○山中郁子君 大臣にお伺いいたします。
 一つは、先ほどのような形で、職員からきょうは被害があったということで申告を受けるというふうな形で、積極的な把握をされていない。これは私は直ちに郵政省としては積極的な把握をする。つまり出たときに少しでも目が痛いと思った人がいるかどうか、そういうことを積極的に把握をするという姿勢がどうしても必要で、そうして光化学スモッグが外勤労働者にどういうふうな影響を現実に与えているのかというデータはもっとちゃんと郵政省は持っていなきゃいけないはずです。それが一つです。
 そういうことをすぐおやりいただきたいということと、それから、いま申し上げましたから繰り返しませんけれども、郵政省の独自的な立場として環境庁に光化学スモッグの絶滅、そうした問題の申し入れなり要望なりを直ちにしていただきたい、するべきではないか、こういうふうに考えておりますけれども、大臣にお考えをお伺いしたい。
#98
○国務大臣(村上勇君) 何としても職員の健康管理ということは最も大事なことであります。いわんやこういう光化学スモッグというようなことによって健康を害するということは重大であります。
 そこで、私、先ほどの人事局長の答弁に補足するところは、外務作業の途上におきましても、被害を受けあるいは作業遂行に支障がある場合には、管理者に電話で連絡して指示を受けさせることとしており、管理者は、電話連絡があった際は、自覚症状を聞き、状況に応じ、帰局、待機、うがい、洗眼、点眼等を含む医師への受診等の指示をすることといたしております。というようなことをしておりますので、それだから後はどうというんではなくて、そういう応急措置も、外勤中に起きた場合にはそういうこともしておりますし、とにかくほかのことはともかくも職員の健康保持のためにはやはり十分万全を期してまいりたい、かように思っております。
#99
○山中郁子君 私は具体的にちょっとお尋ねしているんで、具体的にそのことについてもお答えをいただきたい。いまのお答えはそれはそれでわかります。
 ですから、郵政省として、光化学スモッグなんかが出た場合に、外勤労働者の大体それじゃ何%の人たちが何らかの――多少はありますよ、その症状の多少はあるけれども、どのくらいの人が被害を実際受けるのかというふうなことの調査とか、実際にそれはたくさんあるはずです、そういう調査をきちんと積極的にやるということと、環境庁に郵政省独自の立場でそうしたことの根絶のための申し入れをしてください、するべきではないか、このことを申し上げているので具体的にもお答えをいただきたい。
#100
○国務大臣(村上勇君) 先生御指摘の点につきましては、これは積極的にこれを進めてまいりたいと思っております。
#101
○山中郁子君 次の問題に移ります。同じく職員の健康の問題に関してです。
 私は逓信委員会でも再三電電公社の職業病の問題について取り上げました。予算委員会の分科会では逓信病院の職業病の問題についても取り上げました。それで、きょうは、郵政省の職業病の問題について、部分的ではありますけれども、若干郵政省の見解を承りたいというふうに思います。
 で、いま全国的な状況ですけれども、郵政省の中でも例外でなく、そしてとりわけ現場の労働者が多いという関係から、頸肩腕症候群を初めとする職業病が多発しているという現状がありますが、こうした業務上認定の問題の手続や認定に至るまでのやり方としては郵政省はどういう方法をとっていらっしゃるか、初めに、そう詳しくはなくて結構ですけれども、総合的にわかるように御説明いただきたいと思います。
#102
○政府委員(神山文男君) 職業病というお話でございますが、これを公務上の傷病と認定するか公務外と認定するかという問題と存じますので、その公務上外の認定の取り扱いについて申し上げます。
 職員から申請がありました場合は、その事案を十分検討して判断をするということでございます。所属長を通じて判定機関――これは郵便局の場合は郵政局、地方の簡易保険局あるいは貯金局の場合は本省の簡易保険局、貯金局ということでございますが、そこで判定をいたすということにいたしております。
#103
○山中郁子君 総合的な問題についての論議はたくさんあるんですけれども、きょうは、その中の個別の問題にしぼって解明を図りたいと思います。
 それで、とりわけ頸肩腕症候群が問題になっておりますけれども、頸肩腕についての職員の申し立て書ですね、これはどういう内容になっておりますか。
#104
○政府委員(神山文男君) 職員から症状についてなるべく詳しく述べていただきたいということで職員の申し立て書というものを一応制定しまして、いろいろの項目につきまして記入していただくというやり方をとっております。
#105
○山中郁子君 その中身ですね、どういう申し立てを必要としているのかについてお答えいただきたいと思います。
#106
○政府委員(神山文男君) 概括的に申し上げますと、自覚症状の発現時期、あるいはその具体的な状況及びその後の病状の推移、それから従事していた業務の内容あるいは発病してからの治療状況あるいはそういう症状の既往歴――以前にあったかどうか、あるいは普段から手や指を使うような何か仕事以外のことをやっておられたかどうか、というようなことにつきまして職員から申し立てていただくということにいたしております。
#107
○山中郁子君 それでは、たとえばいま現在申し立てがどのくらい来ているのか、で認定されているのが何人になって、過去に認定されたのがそのうち何件あるのか、そういう数字についてお尋ねいたしたい。
#108
○政府委員(神山文男君) ただいまの先生のお話、病気ということでございますが、実は……
#109
○山中郁子君 頸肩腕だけでいいですよ。
#110
○政府委員(神山文男君) 頸肩腕症候群だけについて申し上げますと、六月二十一日現在で、いままで当省で公務上と認定したもの八十六件、それから公務外と判定したもの十四件、それから現在検討中のものが七十八件でございまして、総計百七十八件ということになっております。
#111
○山中郁子君 先ほど局長が言われました申し立て書ですね、これは私郵政省の方からいただきましたところ、実に十三項目にわたって書くようになってるんです。複雑な申し立て書です。
 それで、一つの例を申し上げますと、これは(資料を示す)中野郵便局の保険課の水沢達子さんという方が局長に出した申請書です。ごらんください。こういう、ちょっと遠くて見えないかな、細いけいでびっしり書いてあって、これ何枚ありましょうね――十一ページですよ、それこそ詳細にありとあらゆることを書かせているんですね。それで、この人はこの申し立て書を、申請書を、これでき上がるまでに一年かかった。つまり書いて持っていくでしょう、だめだって言うんです。そしてこれが足りないとかあれが足りない、こういうことも書け、ああいうことも書け、そしてこの膨大な申請書を書かされるのに一年かかったそうです。
 私は、郵政省が職業病――職業の上で起こってくる病気を防ぐということよりも、いかにして職業病として認めさせないか、もう門前で、玄関口でシャットアウトする、こういうことをやられているとしか理解のしょうがないんです。この膨大な申請書を職員に書かせて、そして何回となくけちをつけて書き直させて、実際に一年間かからなきゃ申請書さえ書けない、そういういま実態にあるのが郵政省の職業病に対する考え方であるし、現実のやり方なんです。この問題、どうお考えになりますか。
#112
○政府委員(神山文男君) 公務災害は実は一年間に九千八百件ばかりあるわけでございますけれども、ほとんどは簡単に判定ができるという状態で、そのうちの九千四百件ぐらいはもう一ヵ月以内に認定しているという状態でございますけれども、この頸肩腕症候群は、これは先生も十分御承知のように、新しいというか、病気で、またその症状あるいはその発病の経緯等をなかなか医学的にも解明できてないということで、この頸肩腕症候群の公務上外の判定ということについては非常にむずかしい問題がありまして、しかも当省におきましては、この判定する側としてはいろいろやっぱり細かい点まで聞いてみないと公務との因果関係というものもなかなか把握できないということで、いろいろの点について本人からのお話を聞くということでまいったわけでありまして、それで所属局においてもこの頸肩腕症候群についての経験というものも不足しておりまして、お互いになかなかこう意思の疎通がうまくいかないという面はあったかと思います。
 それで、われわれとしてもだんだんこういう事例もふえてまいりまして、この審査についても審査に当たる者もだんだんとなれてまいると同時に、過去の実例というものも判断の基礎にできる。その実例が豊富になればなるほど速やかな判定ができるというようなことで、われわれとしても、今後、この申し立て書の中でどういうふうに合理化する部面があるかというようなことについてもよく検討はしてまいりたいと思いますが、事例によりましては細かいことまで聞かないとなかなかわかりにくいという点がございまして、過去にそういう例があったというお話でございますが、今後は、そういうことのなるべくないようにわれわれとしても経験を踏まえつつ勉強をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
#113
○山中郁子君 単純に検討するということだけじゃ済まされないです。
 申し上げましょうか、いっぱいありますよ。だけれども時間が足りなくなるからそれは一々申し上げられないのが残念ですけれども、「業務内容」というところに、ここの一つの事例だけを申し上げますと、「書留郵便物に受領証を貼りつけ、区毎に分け、物数を合せて決められた時間迄に交付する。戻ってきた受領証を原符に貼る。その他外国郵便物の押印、普通郵便物の区分、郵袋をしばる、ヒモに鉛を通す等を手すき時間にする。」たとえばね。それから「職場環境」のところでは、この方は葛生にいたことがあるのですが、「葛生町は石灰採掘の会社、工場が多いため市外通話が多く、特に午後八時以後の割引市外通話が多くなるのに、夜勤一名、宿直二名という少人数になり、」いろいろな込みようがひどくなる、まあこういうことをいっぱい書かせているんです。こんなこと郵政省ならわかることでしょう、どういう仕事をしているのかなんていうことは。これを全部こういうふうにびっしり書かせているんですよ、びっしりですよ、このけい紙に。こういうこと必要あるんですか、申し立て書に。
#114
○政府委員(神山文男君) 先ほど申し上げましたように、頸肩腕症候群は何といっても新しい病気でございまして、仕事との因果関係というものを判定する場合に、できるだけ詳細な本人のお話ということを聞かないとなかなか判定ができないという問題がありまして、そういうことになったと存じております。
 ただ、これも申し上げましたように、だんだん過去の判定の事例等も豊富になってまいりますと、そういうことを踏まえまして、初期の時代ほど詳しい資料をいただかなくても判定ができる部面があるかもしれないという面で、私先ほど検討したいということを申し上げましたが、判定する立場の者等の意見も十分聞いて、それと過去の判定の事例等も見まして、それで今後もっと合理化できる分野はないかという点については検討してまいりたいと思っております。
#115
○山中郁子君 郵政省のこの問題に対する考え方と取り組みは率直に言って非常におくれています。これは私は一般的な批判で言っているんじゃないんですよ。これは電電公社の場合にも幾つか取り上げましたけれども、たとえば電電公社はどういう申し立てをしているかということを御存じですか。どういう申し立て書で扱っているかということを、申請書です。まあ電電公社のことを知らなくてもいいですけれども、知っていればちょっと言ってください。
#116
○政府委員(神山文男君) 事務的には調べていると思いますが、私ちょっとその資料を持ってまいっておりませんものですから、わかりません。
#117
○山中郁子君 たとえば電電公社のことを申し上げますと、どこの職場のどういう局のだれだれである、申請日が何年何月何日で、そしてこういうことで業務上認定を申請しますと、これだけですよ。それだけでいいの。当然なんですよ。
 そして審査に入れば、もちろん検査だとか診断書だとか、いろいろあります。この問題については私はまた電電公社をいつも責めているんですけれども、その審査の仕方が労働者の本当の健康を守るという立場ではないではないかということで追及していますけれども、まずその入口で、こんな膨大な――病人でしょう、申請するからには病人ですよね。病人に神経を使わせて、いやな思いもさせて、あれも足りないこれも足りないで一年間かからなけりゃつくれないような申し立て書を書かせるということ自体、もう言語道断だというふうに思いますけれども、これはもう直ちに改めていただかなくちゃいけない。これは一般的に常識から言っても、ほかの企業とか電電公社の事例を調べられてもいいですし、ほかのところをお調べになればすぐわかります。こんな非常識な申し立て書をやらせているところはありませんよ。
 新しい病気だ、新しい病気だと言われるけれども、それは審査の中で――おたくの方で審査するわけでしょう、これは少なくとも申請なんですよ。本当の入口、本当の入口に立つことさえシャットアウトするという、こういう考え方以外の何ものでもないというふうに言わなければならないと思います。直ちにこの申し立てについては簡素化して、そして労働者が申請だけでもすぐにできると、こういう措置をとらなければならないはずだと思いますけれども、その点についての御見解をお伺いいたします。
#118
○政府委員(神山文男君) 昨年までは頸肩腕症候群の認定は省としてもそう事例が多くなく、人事院と協議をして判定をしてきたという経緯がございます。それで人事院と相談申し上げる際にも、できるだけ詳しいお話を申し上げないと細かい点がわからないということで、私ども、できるだけ作業にしても細かい作業の状態というものを話をしていただく、書類にしていただくということをやってまいったわけであります。
 ただ、だんだんそういう判定の事例も多くなりますと、先ほど申し上げましたように判定する方もいろいろ勉強していくということになりますと、こういう申し立て書がもっと合理化する部面もあり得るんじゃないかということで、よくその辺を現実の判定の事例等を踏まえて検討してまいりたいと、こういうふうに考えます。
#119
○山中郁子君 大臣にお尋ねしますけれども、いま私が申し上げましたことは、局長もお答えになっているように事実です。これは間違いありません。
 職業病の認定をする――労働者の健康ですね、少なくともそれが業務上の疾病だという問題を労働者が申し立てるのに、一年間もかかって書かなければ書けないような申請書、そういう申請の仕方をいま郵政省はさせているわけです。これはどう考えても間違っているというふうに思いますし、直ちに、局長は合理化をするという言い方をしていらっしゃいますから、それは合理化という言葉ででも結構です、要は、労働者がそういう職業病の認定の申請をしたいと思ったらすぐにできると、そのように改めていかなければ本当に労働者の健康を守るということにならない。このことについての大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#120
○政府委員(神山文男君) ちょっとその前に、ただいま先生のお話の一年かかって書き上げたというお話、実は、私初めて承るわけでございますが、それは例外の場合じゃないかと思う次第で、大半の場合は、先ほど頸肩腕症候群以外のような場合は一カ月以内に判定している例が多いというふうに申し上げましたが、その場合については、もっとわれわれとしても調べないとなかなか申し上げかねますが、一年というのは、何かちょっと、どういう問題があったのか、まあ異常な感じがいたします。
#121
○山中郁子君 私は全部が一年かかっていると言ってないんです、こういう例があると申し上げているんです。これが一年が半年だって問題だし、一カ月だって問題です。申請書を一枚書くのに一カ月かかるなんというようなばかな話ないでしょう、一週間かかるというばかな話だってないですよ。さらさらとこうやって一枚書けばいいんです。現にそのように電電公社でも何でもやっているんですよ。だから郵政省のやり方はおくれていると。そのおくれている中身というのは、いかにして申請者を少なく抑えるかという、これ以外にないではないかということを申し上げているんです。
 ですから、先ほどの質問は私は繰り返しませんけれども、大臣の御答弁をお願いいたします。
#122
○国務大臣(村上勇君) 私も、医者でもなければ、また、こういう新しい病気に対する経験もありませんが、申し込みはなるたけ簡単にいけるようにした方がいいと思います。
 ただ、しかし、診断上必要な前歴とかあるいは歩いた経過、そういうようなことは、医者として、これがどういうような病気であるということを断定し診断を下す上に必要であろうと思いますので、その点については、私は、十分詳細にお調べになるということは差し支えないと、こう思っておりますが、とにかく余り度を超すことは好ましくないですけれども、医者が必要に応じて調べることについては、私としては素人で何ともここでどうしろ、こうした方がいいということは申し上げられません。
#123
○山中郁子君 ですから、判定の問題と申請の問題は中身が違うんです。これを私はなぜ問題にしているかというと、もう繰り返して言っていますけれども、申請の段階でこういうふうに複雑にやりにくくしているということは、労働者の健康を守るんじゃなくて、職業病として申請させないための関門をつくっているという、こういうことにすぎないではないかと言っているんです。
 で、判定の問題だってたくさん問題ありますよ、これからその問題にいきますけれども、まず入口のところでこういう考え方では困るんだということを申し上げておきますので、職員の申し立て書の具体的ないまの問題、それから実際にこのような形で行われている実態、こういうものは合理化し、いま大臣言われたように、なるべく簡素にして、そして多くの職員に負担をかけないで正当な申請ができるような、そういう措置を直ちにとることをお約束いただけたものと思いますけれども、ようございますか。
#124
○政府委員(神山文男君) 電電公社の例もお話がありましたが、電電公社のやり方、ただいま私熟知しておりません。ただ、申し立てのとき簡単にすれば、今度は判定の際に詳しいお話を承るということがやはり必要になるんじゃないかと。それをどの時点で詳しいお話を聞くかという問題はあろうかと思うわけです。その辺、また公社のやり方等もよく調べまして、合理的な面があれば参考にして検討してまいりたいと思います。
#125
○山中郁子君 やっぱり私はもう一度はっきりさせなきゃいけないというふうに思っています。もうわかったでしょう、実際こういうやり方をしているんですよ。そういうことをやめるべきだと私言ってるの。
 というのはね、労働者が職業病の認定を申請しますと、そのときに実際に一年もかかって書かなければ書けないようなやり方をさせて、全部が全部そうだとは言いません、それが一カ月であろうと一週間であろうと、そんなような申請をさせるということは、まず郵政省が一人でも少ない申請に抑えようとしていることになるんではないかと、こういうことを申し上げているんです。だからそうではなくて、そういうことはしないようにしますということなのかどうかということをはっきりしていただきたいと思います。
#126
○政府委員(神山文男君) 決して私ども公務上の疾病というものを少なくしたいという気持ちは持っておりません。ただ、問題は、公務上の疾病となれば、相当それだけの処遇というものをせねばいかぬということになりますと、その判定についてはなるべく業務上の因果関係というものを明らかにしていかなければいけないということでございまして、そういう必要書類ということで書いていただいているわけでありますが、先ほど申し上げましたように、判定する方もだんだん過去の事例がふえるに従ってなれてくる、勉強もしたがってしてくるということで、その申し立て書なり、そういう症状等の本人からの申告というものについて、中身についてもっと合理化できるものがあれば、われわれとしては十分検討して簡素化を図っていきたいというふうに考えております。
#127
○山中郁子君 大臣にお伺いします。
 人事局長はああいうふうに何回も言っています、あればあればと言っているんです。あれば合理化すると言っているのと、やはりそういう実態ではまずいから、大臣がさっき言われたように、簡素化をすると、そういうことで努力をする、検討をするということと違うんですよ、すごく違うんですよ。あればじゃないの。こんなにあるじゃないかということを私が事例を挙げて言っているにもかかわらず、あれば合理化を検討しますというふうに言っているのは、本当に労働者の健康を守る気があるんですか、人事局長は。ないですよ。大臣、その辺についてはっきりさせてください――大臣に伺っています。
#128
○国務大臣(村上勇君) だれも病気でない者が病人だといって申請する者はないと思います。それから、その人が病気でないのに病人だというような申請をすれば、それはもう素人でもわかることで判定できることです。ですから、実際にその病気にかかったその人が申し入れする場合には、これは私は簡単に、そんなにややこしい書類でなくてもいいと、こう思います。
 ただし、今度は医者が診断を下す場合には、これは医者として必要なだけのことを詳細に調べることは、これをわれわれがどうこうということは言えないと思います。でありますから、それは医者の診断上必要である部分については私どもは素直にこれについていくべきであろうと、こう考えております。
#129
○山中郁子君 ぜひそのように処理をしていただきたいと思います。
 それで次に、今度は申請した後の問題です。
 私は、先ほど、ほかの場合のことを考えてみてごらんなさいというふうに申し上げましたけれども、申請後の問題も含めて、全般的に職業病の問題というのはいろいろ問題があって、公共企業体なり、それから一般民間でも企業側がなかなか容易にそれを認めようとしない、なるべくなら業務外として認定しようというさまざまなやり方をしているということは、いろんなところで、もう国会でも幾つかのところで問題になってきています。そういう意味で私はまず認定までの期間ですね、期間が郵政省の場合に大変長くかかっているというケースが多いんです。この辺についての事態を明らかにしていただきたいというふうに思います。
 それで具体的な一つの例を申し上げますが、渋谷区の恵比寿郵便局に勝亦美代子さん、この方は勝亦というのは旧姓ですけれども、この方の申し立て書は実際に当該の郵便局長が一年間握りつぶしていたんですね。そしてもう本人もどうしようもなくなって実際にはもう退職をされたという事件がありました。この経過について明らかにしていただきたいと思います。
#130
○政府委員(神山文男君) ただいまの勝亦さんとおっしゃる方の例でございますが、渋谷の恵比寿の局員をされておりました。四十八年五月に手紙で局長に対して頸肩腕症候群による公務災害としての認定をしてほしいという申し入れをいたしております。当該局長はこれは恐らくまだ頸肩腕症候群というようなものも余り詳しくなかったのではないかと思いますが、業務との関連という点についても思い当たるようなあれがないということで申請をしないでいたという報告を聞いております。で四十九年の一月に、改めて当人から認定の申し入れがありまして、それで同年五月に東京郵政局に申請を行ったというふうに聞いております。
 東京郵政局では、やはりこの頸肩腕症候群の業務上外の認定がなかなかむずかしいもので本省に上申してまいりました。これは四十九年の十一月二日でございますが、昨年の十一月二日に本省に上申してまいっておりまして、本省におきまして、現在、鋭意検討しておりますが、なるべく速やかに適当な結論を出したいというふうに考えております。
#131
○山中郁子君 実際、だから局長が握りつぶしていたんでしょう。それで単にいま局長が言われたようなことじゃないんですよ。――局長って、さっき言ったのは恵比寿の郵便局長のことですよ。そうじゃなくて仮病だとか田舎へ帰れば治るんだとかそういうことを言って、結局、本人が追い込まれる、そういう事態をつくり出しているんです。
 こういうことは、私は、たまたまこれだけあった例を申し上げているんじゃないんです。これは電電公社でもたくさんあります、どこでもたくさんあるんです。いずれにしても健康管理という観点から、職員の健康を守るという立場に本当に郵政省が立っているならば、少なくともこういう事態はあり得ないわけですね。これはもうとにかく一切こういうことはないようにということをはっきりさせなければいけないというふうに思うのですけれども、それと非常に認定までの期間がかかっているんですね。
 具体的に申し上げますと、東京簡易保険局の篠原君子さんという方が四十七年の三月十日に申請をしてまだ認定されていないんだそうですけれども、四十七年三月十日といったら、もう三年以上たっていますね。これは一体どういうことになっているのですか。
#132
○政府委員(神山文男君) 東京簡保の篠原さんの件、調べてみましたところ、この方の病気につきましては、御当人の従事した業務との因果関係ということを見てみますと、何か上肢を継続的に使用するようなキーパンチャー等と違いまして、一般の通常の机上の仕事をされていたということで、したがって業務上の仕事が重過ぎる、手に負担がかかり過ぎるかどうかというような点で、その仕事との因果関係が不明確であったというようなことが一つの長引いた理由であるということと、それからもう一つ、その方の症状が非常に長期間にわたって一進一退を繰り返すというような状態でありまして、通常、頸肩腕症候群というのは、その原因となるような仕事をやめますと、数カ月で症状が消えるというのが一般的な例だということでございまして、そういった非常に症状が長期間で一進一退を繰り返すというようなことで、作業との関連性というものが非常に不明確だ、非常にむずかしいということで、人事院とも相当協議してまいって、その間非常に時間がかかったわけでありまするが、本年から郵政省としてもいろいろ過去の事例等がわかってまいっておりますので、なるべく早く、近く結論を出したいということで努力いたしております。
#133
○山中郁子君 民間の場合には労働省の管轄になるわけですけれども、認定の期間の基準がどのくらいになっているか御存じですか。
#134
○政府委員(神山文男君) 私、民間の例についてはただいま承知しておりません。
#135
○山中郁子君 扱っていらっしゃるところが国の指導ですよ、労働省の指導ですよ。そうしたことも何にも研究なさらないでいるということは私は大変不勉強だというふうに思います。そのことはそのこととしておきますけれども、申し上げればこれは二カ月ですよ、いま、平均、認定までの期間。それが国の指導の基準になっているんです。二カ月、申請から二カ月で、これだんだんだんだん短縮されてきているんです。
 そうしなければ、病人を認定して、治療するなり療養するなりしても、そういう生活をしていく上で重要な問題でしょう。三年も置いておいて、その原因と結果のあれが不明確だ何だということで、三年も認定をしないということはあり得ないと思うんです、理由になりません。どんな理由を言ってもこれは理由になりません、病気だからね、そうでしょう。どうしてこういうことがまかり通っているんですか。篠原さんの例だけじゃありませんよ、いっぱい事例ありますよ。
#136
○政府委員(神山文男君) 先ほども申し上げましたように、頸肩腕症候群の認定は当初非常に例も少なく、仕事との因果関係という点の認定について非常に手間取ったのは事実でございます。それから、われわれとしては、この認定に当たっては人事院とも十分協議をして、その御判断も仰ぎながらやってまいったわけでありますが、だんだんこういう事例も多くなりまして、最近においては相当スピードアップされていると私は考えております。
 この方の例は、四十七年度で受け付け件数十四件ありましたが、そのうち公務上として十二件認定しておりまして、残り一件は公務外という認定をいたして、このただいまのお話しの件たった一つが残ったということで、その理由は、先ほど申し上げたように、その方のやっている仕事が普通の机の上の仕事であり、キーパンチャーとかそういう腕等に非常に負担のかかる仕事でもない、それから症状も非常に長期にわたって、なかなか一進一退を繰り返して治らぬというようなことで、仕事との因果関係というものがなかなか判断しにくいということで長引いたというふうに承知いたしております。ただ、早急に結論を出したいというふうに考えております。
#137
○山中郁子君 局長、同じこと繰り返していただかなくていいです、本当に。それで最初に申し上げたように、言いわけや何かはいいですから、中身の問題を答えてください。いまの場合だったら最後に早急に認定するということを言ってくださればいいんです。
 それで、ほかに、これは本当の例外だというふうにおっしゃいましたけれども、たとえば四十九年二月の申請、四十九年一月二十九日、四十九年三月十六日、四十九年三月二十日、四十九年五月一日、こんなのいっぱいあるんです、まだ認定出てないんです、一年以上たっています。先ほど申し上げましたでしょう、民間の場合に労働省の指導で基準で二ヵ月ということが出されていますけれども、少なくとも一年以上ざらにかかっている、ひどい場合は三年もかかっている、こういういまの郵政省の認定の期間をどのくらいまで当面の問題として短縮する目標を持っていらっしゃるか、そのことについてお伺いしたいと思います。
#138
○政府委員(神山文男君) ただいま申し上げたように、四十七年度の受け付けで残っているものが一件ということを申し上げましたが、その後、さらに受け付け件数はふえてまいりまして、しかし、先生おっしゃるように、早急にやはり認定しなければいけない。いかにむずかしい問題だからといって、そう何年も長引くというようなことはいけないということで、ことしからまたいろいろこの体制もこちらも充実するようにいたしまして、早急にやっていくようにいま努力いたしておるところでございます。
#139
○山中郁子君 じゃ、民間二カ月なんということも一つの大きな指標として、短縮のために早急に検討し努力をすると、こういうふうに理解をしてよろしければ次へ進みたいと思いますけれども、よろしくないんですか。
#140
○政府委員(神山文男君) 頸肩腕症候群は非常にむずかしいわけでございまして、九千八百件のうち九千四百件までは一カ月以内に認定しているということを先ほど申し上げまして、繰り返して申しわけありませんけれども、できるだけ早急にやりたいというわれわれの気持ちは十分あるわけでございまして、まあこの頸肩腕症候群についても早急に認定できるようなやり方あるいは体制等も十分検討いたしまして、努力いたしてまいりたいと考えております。
#141
○山中郁子君 この問題の最後に大臣にお尋ねいたしますが、いま私は二つの問題ですね、光化学スモッグ、それから頸肩腕症候群の問題を取り上げました。そのほかにたくさんあります、それはよく御承知だと思います。それで、その二つの問題を通しても、郵政省が一生懸命労働者の健康だとか安全を守ると、そういうことは国民のサービスと切り離せない問題なんだということは、国会で幾ら口で言ったって、実態はこうじゃないかということを認識していただかなくちゃいけないわけです。
 こういう事態を踏まえて、本当に口でいままで何回も言っていらっしったことを実際に郵政省として直ちに努力をして改善をすると、こういう決意をお伺いをしておきたいと思います。
#142
○国務大臣(村上勇君) 事は健康の管理の問題ですから非常に大事なことですから、十二分に前向きで考慮したいと、かように思っておる次第であります。
#143
○山中郁子君 それでは次の問題に移ります。
 郵政省の政治姿勢ということにも関連するというふうに思いますけれども、郵政大臣にお尋ねしますが、新菱冷熱という会社を知っておられると思いますけれども、どういう関係にあるか、お知らせいただきたいと思います。
#144
○国務大臣(村上勇君) 新菱冷熱というのは、いまから二十年ぐらい前から知っておりますけれども、別に、現在、どういう関係と言われても、社長の加賀美という人とは約二十年ぐらいのおつき合いであります。
#145
○山中郁子君 二十年前知っているというのはどういう知り方なのかということと、それだけだとおっしゃるけれども、御長男がここの常務をしていらっしゃるんじゃないんですか。
#146
○国務大臣(村上勇君) 十数年前、十二、三年前ですか、頼まれて当初常務であったようですけれども、いまはもう重役として、社外重役的なもので残っておるかもしれませんけれども、もうやめるようなことを言っておりました。
#147
○山中郁子君 これからおやめになるのかどうかはわかりませんけれども、紳士録にはちゃんと新菱冷熱工業常務となって書かれてあります。
 ところで、郵政省では、請負のいろいろな部門がありますけれども、管工事部門ですね、管工事部門の関係では、新菱冷熱はどのランクになっていますか、請負の。
#148
○国務大臣(村上勇君) 郵政省またはその他の省でもそうですが、新菱冷熱の事業上の問題については私は全く関知していないことでありますから、建築部長なり、あるいは十分お答えができる人に答えてもらいます。
#149
○説明員(武田礼仁君) Aランクでございます。
#150
○山中郁子君 Aランクというのは、一番高い請負額の工事に参加できるという、こういう資格を持っているということになりますか。
#151
○説明員(武田礼仁君) そのとおりでございます。
#152
○山中郁子君 そうしますと、二点についてお尋ねしたいんですけれども、四十九年度の新菱冷熱の請負金額と、それから郵政省の管工事部門でのランクづけをするとどのくらいになるのか、新菱冷熱の請負額がですね、この二点についてお尋ねしたい。
#153
○説明員(武田礼仁君) 四十九年度の新菱冷熱の請け負っております工事金額はほぼ八億でございます。
 それから、ただいまAランクと申し上げましたが、これは郵政省での登録がAランクであるということでありますし、それから常識的に、建築屋の常識として考えても、新菱冷熱というのは管工事で一級の業者でございます。
#154
○山中郁子君 管工事部門での新菱冷熱の請負のランクはどうなっておりますか、郵政省の方で。
#155
○説明員(武田礼仁君) さっきお答えいたしましたAランクでございます。
#156
○山中郁子君 何番目ぐらいですか。管工事部門の中で、Aランクで実際に八億円ぐらいの請負を取っているわけでしょう、四十九年ですか。それは管工事部門の中で、郵政省の中で何番目ですか。
#157
○説明員(武田礼仁君) 何番目ということが意味があるのかどうかわかりませんが、かなり上の方ですね。四番が五番よりちょっといいとか、五番より六番が悪いとか、そういうことはございません。Aランクで、しかも実質的にもAランクの性格を持っている会社であるというふうに理解しております。
#158
○山中郁子君 一番多いんじゃないですか、管工事部門の中で新菱冷熱か、請負額。――いいとか悪いとかということを言っておるんじゃないんですけど。
#159
○説明員(武田礼仁君) 四十何年度かで一番多かったことがございます。四十九年度は一番多いかもしれません、管工事の中で。
#160
○山中郁子君 それ聞いているんです。
 で、大臣にお尋ねしたいんですけれども、この新菱冷熱からは、一陽会ですか、大臣が所属していらっしゃる、そこへ政治献金がありますよね。どのくらい、たとえば四十九年上半期ではありましたか。
#161
○国務大臣(村上勇君) 私ははっきり覚えませんが、お盆と正月に私どものグループの政策研究会に百万か二百万じゃないでしょうか。それはちゃんと受け取り出したあれになっておりますから、届け出しておるので、自治省を調べればちゃんとわかります。
#162
○山中郁子君 そんなものじゃないはずなんですけれども、それはよろしいです。
 いずれにしましても、私がいまこういうことで申し上げたいと思いますのは、管工事部門で新菱冷熱が最も高い請負金額、四十九年度で最高だっていうわけでしょう、一番だっていうわけでしょう。それは建築部長は新菱冷熱がA級の会社だから当然だみたいなことを、私は伺いもしないけれど、おっしゃってましたけれども、実際問題として大臣が個人的に二十年前から直接いろいろつながりがあって、ずっとやってらっしゃると、そして政治献金もそういうことで受けていると、そしてしかも御長男がここの常務に就任をされていらっしゃるという、こういうふうな関係がやはり国民にとってみれば非常に一つの不透明なもの、政治献金の問題、政治のあり方、そういうものとして不透明な問題として印象づけられるし、問題として残るということの一つであるということは間違いないんです。
 で、先回の委員会で公明党の矢原委員が簡保の保養センターの問題ですか、それの建設の問題でも指摘をされておりましたけれども、私は、こういう点については郵政省はやはり姿勢を正す、自粛をする、そういう意味でのきちんとした姿勢が確立される必要があるというふうに考えておりますけれども、お考えを伺いたいと思います。
#163
○国務大臣(村上勇君) これはもうどういうふうにお調べいただいても結構ですが、私は、新菱冷熱が四十九年受注高が非常に多かったということでありますが、これは四十九年に多かろうが四十八年に多かったか知りませんが、私は新菱冷熱の会社のために郵政省に働きかけたり、あるいは電電公社に働きかけたりして、そういう管工事等を運動してやったと、また頼んでやった事実は全くございません。
 少なくとも、これはまあ個人的なことを申して失礼でありますが、建設大臣やりましたけれども、当時村上建設という私も社長をやって、その後弟に社長を渡したんですが、その会社の職員――重役でなくて職員も建設省の廊下に来てはいかぬというほど厳しくやりました。そのために、三十四−五年のあの二カ年の村上建設という会社の請負高を調べてくださればわかりますが、そういうふうにして、とうとう、そのことばかりが原因ではありませんけれども、六十五、六年の歴史のある、おやじの代からのこの全国の第十二位のランクにおりました村上建設を七、八年前につぶしてしまった、それぐらい厳しくやってきております。
 この間の簡保の問題も、私の選挙区ではありますけれども、全く私とは関係のないところでありますし、それから建設工業というものがやっておるということも知らない――私の承知してるんじゃ大分の佐藤組というのが工事をやってるということを承知しております――そういうことも知らない。
 まあ本当に失礼な言い方でありますが、加賀美君とは二十年前は親しかったけれども、なかなか業者というものはその用がなくなればまあ電話もかかってこない、一年に一回か二回ぐらい電話でも来ますか、ほとんどここ何年という間会ったこともないというような関係であります。少なくとも、まあどういうようなことでお調べになったか知りませんが、もしもそういう八億とかなんとかいうこの郵政省の工事の中に私が連動して取ったものが一つでもありましたら、私はどういうような責任でもとるつもりでございますので、どうぞひとつ……。
#164
○山中郁子君 田中金脈問題があれだけ大きな問題になったということの背景と、それから、私は郵政大臣にだけ申し上げてるわけじゃないんです、郵政省としてその問題をきちんとしなければ、それこそいま政治献金やあるいはそうした金脈問題が大きな問題になっているときに、この値上げの問題も含めて国民の納得は得られないと、こういうことを申し上げてるわけです。
 それから、この政治姿勢の問題で、こうした政治献金や何かの結びつきの問題とあわせていつも大きな問題になるのが天下り問題です。
 それで、これは古くて新しい問題なんですけれども、いわゆる天下り白書というのですか、政府の報告書によりますと、郵政省でも他の省庁と同じように営利企業に天下りしているということはあります。それで、その中身は放送企業とか建設業者とか郵便物の委託業者などがその天下り先になっているのですけれども、この中で郵便物運送委託法に基づく受託業者ですね、この部分についてひとつお伺いをしていきたいと思うんです。
 ここ最近五年間の受託業者上位十社を調べてみますと、常に一位にランクされていて、そして他社と比べて格段に高い委託金を受けているのが郵便逓送株式会社、日逓ですね、があります。現在、全国で自動車関係で委託業者は何社ぐらいありますか。
#165
○政府委員(石井多加三君) 委託と申しましても広くございまして、御存じのとおり郵便の輸送関係を委託しておるものは、航空機あるいは国鉄、自動車いろいろございまするので、いまその全体の会社の数につきましてはちょっとここで集計してみなければなりませんが、ただいまお尋ねの日本郵便逓送を含めました自動車運送に関する会社だけでございますと七十八社でございます。
#166
○山中郁子君 この自動車輸送の部門で日逓のシェアは何%ぐらいになりますか。
#167
○政府委員(石井多加三君) 日本郵便逓送株式会社はただいま申し上げました自動車輸送の中では一番大きなシェアを占めておりまして、全体の七五%を占めておるわけでございます。
#168
○山中郁子君 七十八社あるうち、一つの会社が七〇%のシェアを占めているというのは、これはもう大変な独占的な状態だというふうに思います。
 それで、この日逓に郵政省がやはり幹部が天下りをしているというふうな関係が生まれてきていますので、私はやはりこれは郵政省の政治姿勢の問題として御一考いただかなくちゃいけない問題だというふうに考えておりますけれども、日逓の役員何人のうち郵政省出身者は何人おられるわけでしょうか。
#169
○政府委員(石井多加三君) 日逓の会社の幹部といいますと、役員とか本社の部課長とか支店長というようなものが一応考えられますが、こういった幹部の数が四十四名おりますが、その中で郵政省の出身者は七名でございます。
 ただ、先ほどちょっとお尋ねのございました、この会社が独占的な状態であるということにつきましては多少歴史的な経過もございまして、実は、元来、郵便の輸送というものを委託しておりましたのは戦前は全国で百数十社あったわけでございます。御案内のとおり戦争中に燃料のああいった統制時代、各全国に小さな業者がそれぞれの県庁等に燃料の問題とか車両の確保とかいろいろなことで折衝するということが非常にむずかしい時代、しかし郵便輸送はこれは続けなければならぬというようなことで、そういった各社、当時の百数十社が集まりまして、したがいまして全国津津浦々にありました会社がほとんど入ったわけでございますが、それが集まってできた会社でございます。したがいまして、その残っておるのは当時の合併に必ずしも参加しなかった業者でございまして、その歴史的な背景も一応踏まえていただきたいと思います。
 それから、この会社に行きました職員は、この会社自体は御案内のとおり郵便の輸送あるいは集配というようなことがもっぱら事業でございまして、これはもう郵便事業のまさに全体の中の一環を占める重要な部門でございまして、郵便事業についての知識も当然必要でございます。ただ郵便を運ぶ自動車を運転すればいいということではございませんので、いろいろのそういった郵便事業、郵政事業の内部についての知識も非常に必要でございまするし、向こうからもそういった経験を求められまして向こうから請われて行っておるというのが実態でございます。
#170
○山中郁子君 部課長のうち七名だというふうにおっしゃっていましたけれども、役員数は十二名なんですよね、会社の役員数は。そのうち半分が郵政出身者で占められているというふうに私は伺っておりますけれども、それは間違いありませんか。
#171
○政府委員(石井多加三君) 私、最初申し上げましたのは、幹部というのはどういうとらえ方をしますか、幹部ということになりますともちろん役員は当然ですが、地方の支店長クラスそれから本社の部課長は幹部と見て、それが四十四名おります、その中で七名と申し上げたわけです。
 役員ということだけで考えますると、現在、十二名たしかおりましたが、そのうちの六名、おっしゃるとおりでございます。
#172
○山中郁子君 それで七十八社あるうち七〇%日逓がシェアを占めているということは、実際には、どういう契約の仕方をされているわけですか。競争入札なり何なりというやり方がたてまえですけれども、実情は随意契約になっているというふうに伺っていますけれども、どういう仕組みになっているのか、ちょっと簡単にお知らせいただきたい。
#173
○政府委員(石井多加三君) この運送契約の基本になっております料金の払い方、これは実は郵政大臣ではございませんで運輸大臣が決定するわけでございますが、要するに、一社、たとえば一トンの車なら一トンの車が一日幾らということが基本料金でございます。それが一日一キロ走ると幾らという加算料金が入ります。そういったものがございまして、その料金というものはもう運輸省の認可で全国一律でございます。
 したがいまして、ただいま御指摘のように、競争入札というのは確かに一般の契約の原則だとは思いますけれども、競争ということは、要するに値段の競争をしてより安くやるということが目的でございますけれども、この郵便運送事業につきましては運輸省はそういう形態をとらないで運輸省の認可、要するに運輸大臣が認めた料金が確定額でございます。その料金で決めることしかございませんので競争の余地がない。したがってその料金でやる業者としてどこが一番適格であるかという、問題は、その業者の能力といったようなことによって最もふさわしい、われわれの安心して任せられる業者を選ぶ。これは日本郵便逓送会社に限らず、現在、いろいろな民間会社
  〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕
あるいは航空会社、国鉄等にも、そういう形で運送委託をやっているわけでございます。
#174
○山中郁子君 私は日逓がその仕事を請け負っていることが悪いとか何とかということをいま申し上げようとしているわけではないんです。日逓の問題については私も多少は存じております。
 それで、問題は、そういうふうな形で国民から見れば競争入札でなくて、そして一つのこういう日逓という会社か七〇%も――ほかにもたくさんありますね、会社があるにもかかわらず七〇%もシェアを占めている、それに何かあるんじゃないかということになりますでしょう、一般的には。普通は常識的に競争入札でやるんだろうというふうに思いますよね。その日逓に郵政省から役員の半分を占める十二人のうち六人も郵政省の幹部が天下りをしているというこのつながりですね。このつながりがやはり一般的に天下りとして指摘をされることであるし、そうしてその業者との関係の結びつきですね、これが疑惑の目でも見られるというそういう事態を生み出しているというふうに思います。
 もう一つの面は、日逓自体にも先ほどお話がありましたように四十数名の役員、幹部がいると、その下にはたくさんの職員が働いておられるわけです。だれしも人間定年になってこれからどうしようかということはみんな心配の種ですよね、悩みの種ですよね。日逓の方たちだって昇進をして役員になっていくというそういうことの道が郵政省の幹部が天下ることによって、具体的な数字で申し上げれば、役員ということを考えてみれば半分になっているわけです、半分ふさがれてしまっているわけですよ、郵政省の天下りによって。そういう事態というのは私はやはり一考すべきことではないかというふうに考えます。
 二つの側面です。長い間そこの会社で働いてきて昇進の道を閉ざされてしまうというそういう人たちが片方にいる、片方で郵政省の幹部が天下りしていく。そしてそこに競争入札でなくて随意契約の形で七〇%ものシェアが与えられてくる。こういう関係というものは果たして正常な関係としてこのまま容認していっていいのかどうか、そのように考えていらっしゃるのかどうか。やはり何らかの自粛的な姿勢が郵政省の中になければならないというふうに私は考えておりますけれども、大臣はどうお考えになりますか。
#175
○政府委員(石井多加三君) ただいまお話しの中の前段の料金の決め方が随意契約であるから問題であるという御指摘のように伺いましたけれども、これはもう運輸省の決定しておるところでございますけれども、私たちとしては、運輸省がいろんなデータに基づきましてこの料金が適切であるということ、またそういうような料金によって決められたもので、現在、郵便物運送委託法の第四条におきましてそういう場合は随意契約によるということがございまするので、この点は、私、後段にお話しになったことと直接関係なく、いまの料金が適切である、そういう決め方が適切であると考えておるわけでございます。
 それからなお、後の方の問題は、確かに御指摘のようなお話は私もそれなりにわかるわけでございますけれども、
  〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕
先ほど申し上げましたように、この会社の仕事はまさに郵便事業と密接不可分のまさに郵便の知識が大変必要な事業でございまして、われわれの方から売り込むとか何とかいうことでなくて、向こうの方からこういう人がほしいと、非常に会社にとっても大切な仕事をやってもらうのに非常にいい人がおるからひとつ世話をしてほしいというふうなことで、むしろ求められて行っておるわけでございまして、これは私の方の中でもだれでもいいというわけではございません、やはり選ばれた人が向こうの方へ参っておるわけでございます。向こうの会社へ行きましてからも決してただ遊んで無能でどうこうというような批判もなく、非常に優秀なりっぱな仕事をしておる人たちだと思いまするし、それからわれわれの公務員の場合は、御案内のとおり退職前の地位と営利企業との関係につきましては、国家公務員法の規定がございまして、その精神に基づきまして、われわれは再就職の場合も人事院の承認を得て措置しておるということも、あわせて御了解を賜りたいと思います。
#176
○山中郁子君 法律的に違法でないということであっても、問題は、結局、そういうふうな日逓が七〇%もの仕事をやっているということ自体は、他の業者、七十八社いるわけでしょう、その他の業者とかそれから国民の目から見れば、やはり何かつながりがあっておかしな話だと思わざるを得ないということをいま申し上げているわけなんです。
 そうしますと、競争入札、競争契約をしているところはあるんですか、いま実際に、
#177
○政府委員(石井多加三君) 郵便物運送委託法の第三条の条文には競争入札ということがございまするし、これは一般の会計法、財政法等の考え方と共通でございます。
 ただ、いま申し上げましたように、郵便の輸送ということに関しましては、たとえば自動車輸送の場合あるいは航空輸送の場合、それぞれそういった別の決められ方をしておりまして、個々の、たとえば航空運賃の場合でも日本航空と全日空あるいは東亜国内航空というようなところと三社に競争入札させて安いところをとるというような形をとっておりません。これは運輸省のそういう方針、それにはそれなりの意味があると思うのでございますが、それに従ってやっておる。現在の郵便物運送委託は、そういう会社の選び方の問題があると思いますけれども、適正な値段ということで契約をしておる。問題は、そういう能力のある適切な会社とやっておるかどうかという問題になろうかと思います。
#178
○山中郁子君 結局、競争契約をしているところはないんでしょう。日逓だけに郵政省が指名している、こういうことですね、実態は。そこの日逓に役員のうち半分も郵政省の官僚が天下りをしている、この結びつきを言っているんです。それじゃ日逓と同じように他の業者にもそういうふうな機会を与えることができるのかどうか、そのことの問題と、それから会社の役員のうち半分も郵政省の古手の官僚が行くみたいなそういう形にならないように、これは郵政省が自粛をする考え方を持てば、人事院が認めようが認めまいがそういうことで確立していく問題なんです。それが積極的に政治姿勢を正すという、そういうことではないかということを私は申し上げているわけです。
 そうした点についてのお考えを郵政大臣からお伺いしたい、改善をなさるおつもりがあるかどうか。
#179
○国務大臣(村上勇君) 退職した職員が民間企業からの要請と本人の希望によって民間企業に就職することにつきましては、退職した職員の知識や経験が広く活用されることでもあり、特段の問題はないと私は思います。しかも、こっちから、先生は天下りと申しましたけれども、天下りでなくて、会社側からの要請によってぜひお願いしたいということで、それではということで行っておる、私はかように思います。そういう行き方でありますので、特段のまず心配はないと思います。
 それから本人の退職前の地位と営利企業との関係におきましては、さっきお話がありましたように、国家公務員法によって定めておる精神にもとることのないように人事院の承認も得ておりますので、この点もひとつ格別の弊害がないもの、こう思っております。しかも、その運賃を決める一番大事なことは郵政省でなくて運輸省で決めておるようでありますから、郵政省で運賃を高くしてやろうとかなんとかいうようなことはできるはずのものでもありません。
#180
○山中郁子君 来てほしいということがあるのは、郵政省の幹部に来てもらえば郵政省の仕事が取れるからですよ。そんなね、どこだって――私、電電公社に十八年いましたからいやというほど裏の裏まで知っていますけれどもね、みんなそういうことをして実際に下請企業へ行くわけですよ。そしてかつての地位、そういうもので仕事を取る、こういうことで役所とつながりができているんです。だから問題になっているのでしょう。それが政治姿勢の問題で、天下りの問題です。
 ですから、いま大臣の答弁を伺うと、天下りは結構だ、このままどんどんやっていきます、郵政省としてはそれに対して何ら自粛とかあるいはえりを正すという姿勢は持ち合わせていません、こういうふうな御答弁だという以外に伺いようがないんですけれども、そういうことなんですか。
#181
○国務大臣(村上勇君) どうも山中先生悪い方にばっかりとって……
#182
○山中郁子君 いいえ、事実を申し上げているんです、私よく知っているんです。
#183
○国務大臣(村上勇君) あなたのようなお考えの力もありましょう、しかし、相手が、これが土建会社へ行ったとかいうのならばどうもおかしいじゃないかということも言えるかもしれません。しかし郵便配達会社ですね、そこへ多年経験と知識を持っておる郵政省の要するに退職した、もうどこからあれしても差し支えがない人がそこへ呼ばれても、これはやはり私は一向差し支えがないし、その方がむしろ未経験な者を引っ張ってくるのと違いますので、必要に応じて要請することでありますから、私の考え方は――先生の考えは、先生のは少ししんにゅうをかけた考え方で、しりをちょっとしゃくっておりますわ(笑声)。直線的に直球を投げていただければと、こう思います。
#184
○山中郁子君 何をしゃくっているのかよく私はわからないんですけれども、実際問題として天下りが問題になっているのはそういうことなんだということを私は申し上げているんです。それで郵政省からおえら方が来れば郵政省に顔がきくから仕事も取れるし、こういうつながりになってきているわけです。ただ、率直な話、郵政省と日逓との関係というのは、そう全体の天下りの問題の中から見れば大問題だというふうなことじゃないかもしれません。いま大臣が言われたようなそういう関係とか一般にある程度わかるという面も含まれているかもしれません。ただ、私は基本姿勢としてお伺いしているんです、これは例にとったわけです。
 実際に、そういうやり方でもって日逓が随意契約で郵政省から指名でもってみんな仕事をもらっているんですよ。七十八社の受託業者がいるのに、そのうち七〇%のシェアをたった一つの会社が取っているわけでしょう。そしてその会社には、役員のうちの半分は郵政省の古手の官僚がみんな行っている、こういう実態がある。これが政界とそれと天下りとの関係ですね。これでいま国民の中から批判もあるし、疑惑もある。そういう問題についてはやはり国民の批判を受けないようなちゃんとした姿勢、透明な政治姿勢を確立しなければならないでしょうと、こういうことを申し上げているわけです。よろしいですか。
#185
○国務大臣(村上勇君) それはすべて人にあります。人です。そういう疑いがあるような人を送るようではこれはいけませんし、それからまた、そういうような人は送るべきでないと思います。どこにおろうが、どういう立場であろうとも、それはその人の本当の人間性というものが高く評価されるのでありまして、郵政省からそういうところへ行く人たちは皆りっぱな、どこへ出してもそういうことのない、不安のない人が行ってると、私はこう承知しております。
#186
○山中郁子君 郵便料金の値上げの問題で郵政事業が国民の皆さんから大きな注視を浴びる、そういう事態のもとにありまして、私は、いま二つの問題を指摘いたしましたけれども、郵政省の政治姿勢をきちんと確立をして、えりを正して、国民へのサービスとそれから郵政事業の進め方、この点をはっきりさせていただきたい、そういうことを申し上げます。
#187
○委員長(竹田現照君) 午前の質疑はこの程度とし、午後二時まで休憩いたします。
   午後零時五十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時三分開会
#188
○委員長(竹田現照君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 午前中に引き続き、郵便法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#189
○山中郁子君 午前中にも申し上げましたように、郵政省の政治姿勢という問題が非常に国民から注視をされているし、正していかなきゃいけないということは大臣もお約束をなさったわけですけれども、その問題とも若干関連をいたしまして、私はいま問題になっております中小企業の危機の問題、そして政府がこの中小企業の危機を打開するために、中小企業を守るために、官公需をめぐる中小企業対策を強化するという、こういう方針をとっておられますが、その問題についての郵政省の姿勢と、それから現状についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 中小企業はいま戦後最大と言われる不況とインフレ、そしてまた大企業の無制限な進出、そうしたもので大変深刻な危機の状況に陥っていますけれども、昨年の八月九日の閣議で「中小企業者に関する国等の契約の方針」というものを決定しています。この問題を郵政省としてはどのように受けとめられ、そしてどのような具体的な方策を立てておられるか、初めにお伺いいたします。
#190
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま先生御指摘のように、中小企業者に対する官公需確保対策ということにつきましては「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」、それから毎年度閣議決定されます「中小企業者に関する国等の契約の方針」これにのっとりまして分割発注をいたしますなど、中小企業者の受注機会の増大に努めておる次第でございます。
 これは郵政事業の場合は本省のみではございませんで、地方機関、たくさんございますが、こういった地方機関に対しましても、これらの法律並びに閣議の方針の趣旨に沿って極力中小企業者の受注機会の確保に努めるように努力するよう通達をいたしております。さらに去る五月におきましては、現在の経済情勢にかんがみまして、地元中小建設業者に特段の配慮をするように地方機関を指導した次第でございます。また今後におきましても、地方機関等を対象にいたしまして、これまで以上にきめ細かい指導をいたしまして、中小企業者の受注の機会の増大に努めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#191
○山中郁子君 郵政省に関係の深い織物だとか外衣、上着ですね、そうしたものも特定品目に指定されているわけですけれども、実際問題として、それではこうした閣議決定に基づいて、たとえば次官通達などを出されていらっしゃるかどうか。そしていまこのように努力をしているというお話がありましたけれども、どういう品物、そうたくさん挙げていただかなくて結構ですけれども、郵政省としてかなりたくさん発注する品物ですね、被服なんかはそのうちの一つだと思いますけれども、そうしたものがどの程度中小業者の方に実効として上がって受注がされているか、その辺についてお伺いしたい。
#192
○説明員(中市彩也君) ただいま郵政省の物品の中小企業向けの発注率はどのくらいかという御質問がございましたが、その前に全体の数字を申し上げたいと思うのでございますけれども、先ほど経理局長は官公需担当官として総まとめの立場から説明があったわけですが、私どもは、資材とほかにも建築その他一般会計にもございますが、資材部の関係だけを申し上げますと、四十五年から四十九年までの全体の中小企業向けの率を申し上げますと、三二・五%、三三・一%、三三・五%、三九・一%、四〇・七%というふうに逐年向上、増大の一途をたどっております。もちろん、これはわれわれが努力をしたからということではなくて、経済情勢その他もありましょうから手前みそなことは申し上げませんけれども、ささやかながら努力もしております。さらにこの四〇・七%は本省の資材分だけでございまして、地方郵政の分も本省の分も全部加えますと五一%となっております。地方分におきましてはいろいろ私どもも会議等で注意を喚起しておりまして、某郵政局の場合には九三・一%まで中小企業に向けて発注している事例もございます。なお、ちなみに地方平均は七三・八%でございます。
 次に、具体的にしからばどういう策を講じているかということでございますが、年度の当初におきまして、先生おっしゃいました中小企業官公需特定品目につきまして発注計画をつくって、いつでも情報を提供できる体制というものをつくっております。
 それから、これは一般的な話になりますが、指名競争に当たりましては、受注能力のある限りできるだけ中小企業に発注をする、指名をする、随契につきましても極力措置するように配慮しているということなどでございます。
 それから、お話がありました品目のうち被服でございますが、これは残念ながら制服類は一八%で非常に低率でございます。それから繊維製品につきましてはこれは六〇%、こういうふうになっております。その他各品目ごとにございますけれども、ただいま手元に資料がございませんのでお許し願いたいんでございますが、被服につきまして非常に率が少ないじゃないかというお話でございますが、そのとおりでございまして、これは使用目的からいたしまして特別な規格を決めて、品質を統一して、大量かつ短期間に調達する必要がございます。
 大量、短期間と申しますのは、具体例を申しますと、一例でございますが、冬服の場合は三・五ヵ月の間に十万着というようなことでございます。それで大量発注しておりますのは郵政省だけではございませんで、他の公共企業体あるいは官庁の方式にならいまして、私ども現行の調製の仕方は、制服の場合ですと、五つのメーカー、これは大企業でございますけれども、五大メーカーとそれから二十二の、これは完全に中小企業でございますが、二十二の縫製業者のこのパイプ役といたしまして商社がこの間をつないでいるということでございまして、その商社が郵政省との契約に当たっております。そういう実態になっております。それで、この商社は実はメーカーが委任をするという形でございまして、私どもの方で契約の相手方を選ぶわけにいかないという事情もございます。そういうことでございまして、これも、間に入っております商社はパイプ役と申しましたが、もっと正確に申し上げますと、原反のあっせんでありますとか、あるいは納品が完成するまでの間の中間の作業の監督、指導、それから計画的な推進、あるいは場合によっては、これは想像でございますけれども、資金繰りの相談等にも応ずるというような役割りを果たしておるのでございますが、そこでこれを全部中小企業に発注するとなりますと、この商社の役割りか消えまして、この部分も郵政省がかぶるようになるのではなかろうかと思いますが、それはさておきまして……
#193
○山中郁子君 簡単でいいですよ。
#194
○説明員(中市彩也君) はい。実務能力とか品質の統一、それから契約の履行等にいろいろ問題があるんじゃなかろうかと、実は率直に申しますと多少不安でございます。
 たとえば縫製業者が、最終段階に至っては私ども検査いたしますが、全部不合格であったという場合には、これは中小企業の業者に非常な不測の損害を与える結果になりかねない、そういう事態を防止しなければいけない。それから原反の統一性の確保ということもございます。ございますので、そういう点すべて安心できる状態というものを予見できるような体制づくりができましてから実は踏み切りたいと思うのでございますが、そこでドラスチックに一挙に中小企業に発注ということは非常にむずかしい事情がございます。しかし、いま先生おっしゃいましたような法律の精神、閣議決定の精神、当然、私ども御趣旨にのっとりまして鋭意努力をいたしたいと思っておりますけれども、検討をすべき問題もございますので、暫時御猶予をお願いしたい、こういうことでございます。
#195
○山中郁子君 問題は、中小企業の危機の問題、とりわけいま繊維業界、織物業界が大変切実な状態に陥っていると、したがって織物、被服なども指定品目になっているという、そういう実態があると思います。それで、当然のことながらこの閣議決定の趣旨を体して郵政省として取り組むならば、被服問題についても、当然のことながら中小企業への発注ということが具体的に考えられていなければならないはずだというふうに思います。いまの、資材部長さんですか、お話を伺いますと、いろいろ理由はおっしゃっているけれども、私はそれは全然理由にならないというふうに思います。
 なぜならば、中小企業に頼むといろいろ不安があると、こういうふうに言われていますけれども、大企業だっていっぱい不安があります。これは私は電電公社で資材関係の仕事を何年もしておりましたのでよくわかっております。被服関係も扱いました。幾らだっていろんな問題が出てきます。中小企業に持っていけばそういう問題が出てくるということではありません。それから規格や原反の統一なんということをおっしゃっていますけれども、この閣議決定の中に可能な限り分割発注を行うように努めるとか、あるいはそうした立場で要するに中小企業に受注をふやせということを言っているんですね。ですから、そういう理屈ではなくて本当に郵政省として真剣に中小企業への受注をふやすということの具体的な方策を立てなければいけない、こういう時期だと思います。それで、猶予をいただきたいとか、いろいろ慎重に検討しなきゃならないと、こう言われていますけれども、なぜこういう閣議決定がされているのかということをよく考えていただきたいんです。
 つまり、ほっておくと中小業者はどんどんどんどん倒産していくわけですよね、現実に倒産しています。それでその危機を救うために政府がそうした方針を出しているわけでしょう。私はその方針だってまだまだ不十分だというふうに思っておりますけれども、とにかく一生懸命時間かけて検討しているうちにそうした業者はどんどんつぶれていくんですよね。ですから、これが出された本当の目的ですね、そうしたものをきちんと正しく受けとめるならば、当然のことながら直ちに中小企業への発注をふやすという観点で、具体的にそれじゃいつごろまでにどのくらいふやすという目安で検討していると、こういうことを伺わなければならないと、こういうふうに思っております。
#196
○説明員(中市彩也君) 私どもは、いま、具体的にはとりあえず可能な、たとえばネクタイでありますとか、洋服まで至らないものでわりと危険の少ない――危険の少ないという言い方は正しくございませんけれども、私ども購入する立場から安心して買えるような品物をとりあえず逐次増大していきまして、それから先ほどるる申し上げましたけれども、その方針、精神に沿って、先生のおっしゃったような分割受注等その他いろんな手だてを講じまして、可能な限り受注の増大に努めたいと、こう思っております。
#197
○山中郁子君 たとえば秋葉原の電器店なんかのところへ行きますといろんな電器製品ありますけれども、いま一般的に言われているように電球なんかは中小企業の製品の方がよっぽどもつんですね。大企業のはばかばか切れる、これは切れるようにつくってあるんじゃないかとさえ一般的に言われているぐらいですけれど。ですから郵政省が何か見込みでもって中小企業製品が不安なんだというふうに考えていらっしゃるというその根拠を伺いたいと思います。
#198
○説明員(中市彩也君) 実は、余り申し上げたくなかったんですが、本年度に入りましてから、非常に長年出入りしている業者でございますけれども、これは被服ではございませんが、発注した数量の七割、八割が使いものにならないというような事態が相次いで四件も発生しまして、非常に私どもうろたえて善後策を講じているのでございますけれども、長年やっておりましても、私どもの品物は特注品でございまして、思わざる不良品となって提供される場合もございまして、業者の場合も中小企業が圧倒的に多うございますから、余り損害を与えたくない、むしろ育成奨励の方向でいかなければならないと思いますので、そういう事例等もございますので、できるだけ私どもとしては、予算の適正な執行ということもございますし、またかたがた貸与される職員についての定期の更改ということもございますから、そういう利用の面ということも考えながら、できるだけ中小企業への発注を増大する方向について努力をしたいと、いまの段階ではそれ以上のことは申し上げられませんけれども――。
#199
○山中郁子君 部分的な問題や一時的な問題をとらえておっしゃるのは、それは言い逃れというものなんですよね。
 だから、実際問題として、いまおっしゃったように、たとえば制服の場合には一八%しか出していないというふうなお話でした。こうした被服類をそれではいつごろまでの時期に検討されて、どのくらいまでに拡大をしていきたいと、こういう目安をやはり出さなければ、私は、郵政省としてこの閣議決定をまじめに受けとめて実際にその目的とする中小企業の育成というところに郵政省としての責任を持った対処の仕方をしているということは言えない、こういうことを申し上げているんで、しかるべき責任のある方からお考えを伺いたいというふうに思います。大臣から御答弁いただいても結構です。
#200
○国務大臣(村上勇君) 閣議決定を云々するまでもなく、今日のこういう経済情勢のもとにおきましては、できる限り中小企業に対して育成策をとるということはきわめて大事なことであります。したがって、少なくとも中小企業にその受注が詰まりますと、自然に大企業の方へ回っていくことでありますから、中小企業を主体にしても差し支えないと思いますが、しかし、いま資材部長の答弁にありましたように、何かそこで非常に問題点になるような失態でもあったということになれば、これを私はたとえどういう失態があろうとも構わないからやれとは言いませんけれども、少なくとも、いまの現下の経済状態から考えまして、どこまでも中小企業に受注をふやしていくということは、これは為政者として心がけるべきものだと、かように思っております。
#201
○山中郁子君 では簡単に、いま伺わなくても結構ですから、いつごろまでを目途にどのくらいの目標でもって拡大をしていくという方針を立てていただくこと、そしてそれを御報告いただくことをお約束願いたいと思います。
#202
○説明員(中市彩也君) いつごろまでということはいまの段階では申し上げられませんけれども、できるだけ早い機会に先生のところへ報告にまいりたいと思います。
#203
○山中郁子君 拡大の目標もね。
#204
○説明員(中市彩也君) はい。
#205
○山中郁子君 では、次の問題に移ります。
 逓信病院の診療単価の問題について御質問をいたします。
 これは郵便行政が赤字だということで値上げをしなくちゃいかぬということになっていますけれども、その赤字の部門に逓信病院の赤字がかぶさってきていると、つまり逓信病院で出る赤字が郵便料金でつぎ込まれて、そして郵便料金全体の赤字の一つの要因になっている、それで料金が引き上げられなければいけない、こういうふうな問題があります。これは衆議院の逓信委員会で共産党の平田議員が質問をもうすでにしておりますので、郵政省の方たちはよく御存じだというふうに思いますけれども、まず、逓信病院ないしは付随する診療機関を含めてで結構ですけれども、いわゆる職域病院並びに診療施設での四十九年、五十年のそれぞれの収入支出、まあ当然赤字が出ているわけですけれども、どのくらいの赤字になって、それが郵便事業部門でどのようにかぶさってきているのか、その点について初めにお伺いしたい。
#206
○政府委員(神山文男君) 昭和五十年度予算の医療収支で申し上げますと、医療施設費で百三十七億円でございます。病院等の収入が二十八億円で、収支差額が百九億円のマイナスということになっております。総額で五十年度予算で以上のようになっております。
#207
○山中郁子君 この郵便の負担ですね、それから保険、貯金のそれぞれの分野別の負担はどうなっていますか。
#208
○政府委員(廣瀬弘君) 四十九年度と五十年度に分けまして申し上げますが、四十九年度におきます事業別分担でございます。郵便事業が六十億円、それから貯金事業が三十億円、保険事業が二十億円、電気通信事業が九億円でございます。
 それから五十年度につきましては、郵便事業が七十億円、貯金事業三十五億円、保険事業二十四億円、電気通信事業八億円と、こういう形になっております。
#209
○山中郁子君 基本的な問題として、こうした赤字が郵便事業の財政、つまりはがきとか手紙の料金収入から賄われているということになりますね。これはどう考えても不合理だというふうに思うんですけれども、職員の健康という観点からの経費は、これは当然国が持つなり、しかるべき負担をするということであって、利用者の手紙やはがきのそうした代金からここに赤字のお金がつぎ込まれるということは考えられないやり方になっていると思うんですけれども、基本的にこういうあり方はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
#210
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま申しましたのは医療関係経費の事業別分担でございまして、赤字の額ではございませんので、先生御承知のことだと思いますけれども、御了承願いたいと思います。
 それから、医療関係経費の負担分について、この企業会計の上でどのように考えるかという御質問かと思いますが、私ども、これは繰り返し申し上げるようでございますけれども、郵政事業の非常に大きなウエートを占めておりますのは人件費でございます。しかも人に伴う経費ということになりますと、職員の保健関係というようなことにつきましてもやはり事業の上で最も必要な経費であろうと思っております。そういう意味で、人に伴う経費のやはり非常に大きな要素であると、こう考えておりまして、やはり事業を営む上においてこういった経費は必要経費である、こういうふうに考えまして、全体の経理の中でこれを考えていくのが正しいあり方であろうと、こう考えておる次第でございます。
#211
○山中郁子君 それでは、これも衆議院での質問をした後で、そちらで検討なさるというお約束になっていたことだというふうに思いますけれども、通常では一点診療単価十円ですね、それがいま逓信病院は一点六円になっているわけなんです。この点について、ほかの同種の職域病院での診療単価との比較と、それからその点のついて検討しますという、そういうお話でございましたけれども、どのように検討されたかということをお伺いしたいと思います。
#212
○政府委員(神山文男君) お話しのとおり、一点単価は他の公社等の病院に比べまして一円ないし二円ぐらい安くなっております。
 ただ、衆議院でも申し上げましたが、料金算定の基礎となる診療点数の算定方法が必ずしも同一でないという面がありまして、総体的な診療料金体系全体から見ないと正確な比較はできないわけでございまして、たとえば薬剤料等の算出の仕方が公社等と逓信病院の場合は違っておりまして、そういう面から、まあこれはケース・バイ・ケースで計算してみないと正確な比較はできないと思いますが、必ずしも非常に均衡を欠くようなことにはなっていないのではないかというふうに考えておる次第であります。
 ただ、病院収入の改善を図るため、一点当たりの単価を改定するということについても検討は続けてまいっておりまして、昨年も、実は、現在一点当たり単価六円でございますが、五円を六円に引き上げる措置をとったわけであります。
 ただ、現在の共済組合の経理状況から見まして、単価を引き上げますと、掛金率の引き上げによる人件費増、これが結局共済組合の負担金としてはね返ってくるというようなこと、それから職員の医療費負担増ももちろんあるわけでございまして、いろいろ影響するところもありますので、そういう点も勘案しながら単価の問題については慎重に取り組んでまいりたい。もちろん、そういう他の公社等の一点当たりの単価との差ということも十分われわれ心得ておりますので、いろいろの問題を踏まえながら検討してまいりたいと、こういうことを申し上げたわけでありまして、その考えにいまも変わりはないわけでございます。
#213
○山中郁子君 国鉄、印刷、造幣、全林野などはみんな一点十円ですね、国の単価です。それから電電の場合は八円になっています。
 それでひとつお伺いしたいのですけれども、診療報酬単価というものはいまかなり重要な問題になって、政治的な問題になっています。現在では国が一点十円として決めている、そしてそれを国の機関である郵政省で六円、十円と六円というのはかなりな差ですよね、というところに置いておく。国の基準を郵政省みずからが引き下げているという問題はどのように考えていらっしゃるかということが一つ。
 それから、私は、これでもって職員の負担がふえるとか、そんなのはばかみたいな話で違います。実際問題、私どもが言っているのは、そういう負担を職員にさせない、そういう方途は幾らもあります。そうしたものが医療費問題の全体の中で解決をされていかなくちゃいけない、そういうことはあります。ただ、いま郵便料金の値上げの根拠になっている赤字の中に、国の単価よりも逓信病院が半分近く、六〇%まで引き下げている、その分から生み出されている部分で食い込まれているという、こういうことは利用者にとってやはりどうしても納得のいかない問題だというふうに考えますけれども、これは当然じゃないですか。
#214
○政府委員(神山文男君) 先ほど経理局長からお話し申し上げたように、郵政事業は非常に人力に依存するところが大きいわけでございまして、それだけに職員の健康あるいは病気の予防あるいは発病した職員についての治療、そういった面の重要性というものが非常に高いわけでございます。これは病気で休む職員の数も、結局職員の数が多いわけでございますから、非常に膨大なものになる、これをやはり予防していくということ、あるいは早期に治療するということがひいては事業のために大きな影響を及ぼしていくということでございまして、そういう大きな問題でございますだけに、そういう職員の健康管理あるいは予防、治療に対する相当の経費をつぎ込むことになりますが、これはやはり事業のために必要な経費ではないかとわれわれは考えるわけでございまして、そういう面からこの医療施設を運営しておるわけでございます。
 それで、あと一点単価の問題でございますが、お話しのように健康保険法の定める単価は一点当たり十円でございます。それで逓信病院は健康保険法上の指定医療機関とはなっておりませんわけでございまして、これは郵政省と郵政省共済組合との間に診療契約を締結するわけです。そうして適用される法律は国家公務員共済組合法になっておりまして、この五十五条の規定によりまして、健康保険法上の単価の範囲内で別段の定めをすればそれによるという規定になっておりまして、現在、一点当たり六円ということになっているわけでございますが、これは長年の逓信病院に関する歴史的な経過を踏まえたものになっております。しかし、今後とも、この単価改定については、先ほどのいろいろな影響を考えながら、慎重に対処してまいりたいと考えております。
#215
○山中郁子君 職員の負担がふえるみたいなことで、何かごまかざれようとしているのですけれどもね、実際問題として、組合員の掛金は何も関係なく決められているわけでしょう。郵政省の分担金も決められて、そうして共済組合としてそこに財源が出てくる、そういう問題があるわけでしょう。だから、そういう限りでは関係ないんですよね。
 いま人事局長のお話を聞いていると、何か六円単価でよろしいのだと、郵政省には特別な事情があるから六円単価でいいのだと、これからもそれでやるんだと、こういうお話にしか聞こえないんです。慎重に検討するとおっしゃっても、この前衆議院で検討しますということで、どうなったのですかと言っても一向に検討された御様子はないし、じゃやはりそういうことで郵政省は六円でよろしいと、国の単価が十円であって、ほかの鉄道病院その他も十円になっているけれども、逓信病院の場合は六円でよろしいのだと、こういうお考えは変わらないということですか、その辺ちょっとはっきりさせていただきたいと思います。
#216
○政府委員(神山文男君) 私の説明が不十分でありますればおわびいたしますが、先ほど申し上げたのは、一点当たり単価六円になっておりますが、薬剤料、そういうものの方の計算の仕方がよそと違っておりまして、総体的に見ると八円――ほかのところは八円とか七円というところもございます。まあ一、二円の差はあるわけでございますけれども、診療料金体系総体の面から見ますと、必ずしもそれほどほかの職域病院との間に不均衡を来していないと私どもは考えているわけでありますが、しかし、今後この一点当たり単価六円でもういいのだというふうに考えているわけではございません。それで昨年も一円上げて六円にしたということを申し上げたわけでございまして、今後とも、共済組合の経理状況等も慎重に考慮いたしまして、検討してまいりたい、こういうふうに申し上げる次第でございます。
#217
○山中郁子君 薬の問題をよくおっしゃっているのですけれども、これはさっぱりわからないのでね。そうすると逓信病院は何か特別ほかと比べて薬をいっぱい何か出すのですか、それとも特別な薬を使っているのですか、どういう意味ですか。薬の問題があるので六円だけれどもほかと同じくらいだといえば、十円と同じだというわけでしょう、それはどういう意味ですか。
#218
○政府委員(神山文男君) この薬剤料の徴収でありますが、よその病院は必ずしも十割を取らない、七割とか八割というところもあるようでございまして、逓信病院の場合は薬剤料については十割の徴収をしているというようなことで、総体的に見ますと、料金全体として見ますと、それほどの不均衡はないんじゃないかというふうに考えている次第であります。
#219
○山中郁子君 じゃ診療単価の問題じゃないですね、要するに。診療単価はあくまでも六円と十円の開きがあると、こういうことですよね。
 ですから、私は、これ以上この問題に時間をかけませんけれども、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、郵政関係の職員の健康を守るということは、もう朝から申し上げていますように、大変に重要な問題であると、それとはまた違う問題でしょう、国の基準を国の機関である郵政省がみずから引き下げておく、しかも社会的に大きな問題になっている診療単価です。ですから、この点については十分に検討を早急に続けられる必要があるというふうに思います。
 なぜかというと、たとえば私のところにも日患同盟の方たちなんかも何回もお見えになって言っていらっしゃるんですけれども、大変不満を持っています。苦しい経済状況の中で病気で苦労していらっしゃる一般の利用者がその分を手紙やはがきの郵便料金の中で賄わなきゃいけない。それで赤字だから値上げしてくれと、こういうふうな話になってくるわけでしょう。ですから、とってもそれは納得ができない、こういうことはもう当然のことだというふうに思います。大きな見地から、基本的な見地からやはり早急に検討をしていただかなければならないというふうに思います。よろしいですね、大臣、それは。
 次の問題に移ります。
 先日、札幌で公聴会が開かれました。で、障害者の方たちのためのボランティア活動をしていらっしゃる小林静江さんという方の公述が大変、私ども委員もそうでしたけれども、傍聴に見えた方や郵政省の方たちも感銘をお受けになったはずです。で、ひとつ私はぜひこのことはそのときにも大臣に直接聞いていただきたかったというふうに発言いたしましたが、大臣はそれをお聞きになりましたか、どのようなものとしてお感じになりましたか。
#220
○国務大臣(村上勇君) 早速翌朝拝聴いたしまして、まことに感銘深いものがありました。
#221
○山中郁子君 その中に、小林さんという方は、もう本当に先が限られている、もうあと何年しか生きられないということが限られているようなそうした重症心身障害者の方たちが生きているうちにいろいろな本も読みたいし、そうした生きていることの喜びを味わってもらうために、自分の私財をなげうってそうした活動をしていらしたわけです。これから何か御自分のうちを売って、そうしてもうとにかく本格的に火つけ役になろうというふうに覚悟していると、決意をしているというふうにおっしゃっていました。これはもう各委員の方たちが何回もおっしゃっていることですから、私は中身自体についてとやかく申し上げませんけれども、いずれにしても、そうした一人の国民が私財をなげうってまでそうしたところで何とか重症心身障害者の方の生きがいを保障してあげたいというふうに取り組んでいらっしゃる。
 そのことに照らしてみても、郵政省が英断をもってこの要求されている重症心身障害者の少なくとも図書の問題だとか、そうした限られた部分から、第一歩からでも結構ですから、具体的に実現していく方向でいま努力をしている、ないしはもうすぐそういうことならすると、その辺のことははっきりした御見解を承っておきたいというふうに思います。
#222
○政府委員(石井多加三君) ただいまのお話のことは、昨日でございましたか、御質問ございまして、私たちもこの方のお話は前々からお伺いをしておりまして、大臣も、前にも東京においでになったときに、竹田委員長の御紹介で、院のこの中でお会いになったこともございます。私もあのときのお話は改めて大臣にお伝えいたしましたので、大臣もよく御承知でございます。
 あのときに御本人からいろいろお話がございましたように、本来、国がやらなければならないような問題も含めて、御本人が個人の資産をなげうっておやりになっているということにつきましては、私たちもまことに敬意を表し、頭の下がる思いでございます。
 あの方の御提案になりました御趣旨は、自分のところの私的なそういう文庫の貸し出しあるいは図書の返納といったようなそういう自分のところの料金問題という、小包の料金を免除してほしいという問題よりも、むしろ国の図書館あるいは地方の都道府県等の図書館等の同じような制度が現在普及していないから、そういったものも含めてもっと大きな目でひとつ全体の補助をすべきではないかと、郵政省もその一翼を担うべきであるという御趣旨だと思います。私も、その点につきましては同感でございます。
 ただ、先日もここで御質問がございましたように、そういった制度は、私の方の郵政省は、どちらかと言いますとお手伝いをするという立場だと思います。やはり国全体あるいは文部、厚生等の大きな政策の中で、あるいは身障者に対する保護の問題あるいは図書館の今後の充実の問題といったようなことがあると思いまするので、あの際もお答えしましたように、郵政省としてもそういった省と協力いたしまして、お手伝い、御協力申し上げる面があれば御協力申し上げたいということでございます。まあ郵便料金は最初から無料にすれば問題はないじゃないかというふうなことも言われるかもしれませんけれども、御案内のとおり、こういった問題はやはり郵政省だけで片づける問題ではなく、われわれとしてはあくまでお手伝いをという立場が本来の姿であろうと思います。
 なお、あのとき外国等の例もございまして、外国の図書館では郵便料金が無料で扱われておるというようなお話もございましたけれども、確かにこれはその図書の回覧を受けておられる方から見ますと無料になっておるようでございます。ただ、これはそのような図書施設が外国の場合は充実しているところが多いと見えまして、図書館の方でそういった経費を一切負担しておるという形をとっておるということも承知しておるわけでございまして、それやこれやのことも考えあわせまして、今後、よその省ともよく連絡をとりながら取り組んでまいりたいと思うわけでございます。
#223
○山中郁子君 お手伝いをするという大変消極的な姿勢なんですね。で、私は、だからもう幾ら感銘受けたって言ったって、受けてないじゃないかというふうなことを申し上げたいわけなんです。
 つまり、それだったら郵政省が火つけ役になって、この問題をそれじゃどうしようかと、解決するために、そうした要求を実現していくためにですね、郵政省が火つけ役になって走り回ると、こういうことだって必要なんですよね。それを話が来なきゃ来るまで待ってて、来ればお手伝いできるものはお手伝いしますと、これはもう全然天と地の違いです。私はだから申し上げているんです、感銘を受けたとおっしゃるけれども、実際にはそれは何にも感銘を受けてないんじゃないかと疑わざるを得ないんです。大臣、どうですか。
#224
○国務大臣(村上勇君) あなたに見せようと思って取り上げているわけじゃないんで、あなたのいないところで一生懸命になって心配していると、どうぞひとつ御了解願いたいと思います。
#225
○山中郁子君 もうちょっと大きな声で言っていただかないと、よくわからないんですけれども、何か私に見せていただかなくたって結構です、でも、私にも見せていただかなきゃ困るんです、こういうことを私が申し上げているんですから。
 ですから、具体的に郵政省が火つけ役になって、関係各省庁との相談が必要ならば、そういう積極的な姿勢でやってください、こういうことを申し上げているんです。その点についての御見解を伺いたいと思います。
#226
○国務大臣(村上勇君) 十分各方面と連絡はとっております。とっておりますが、結論がどうなるかについては、いまなかなか私が私の考えどおりにいくとは思ってもおりませんし、また全然いかないとも悲観してもおりません、というような面で十分努力を続けております。
#227
○山中郁子君 具体的にやはり実現する、全体の問題から言えば、お金の問題をとってみても業務量の問題をとってみても、大きな全体の事業の中身から言えば、それほど大きな比重がかかる問題ではありません。これは大臣もよく御承知だと思います。ですから、何としてでも、少なくともそうした感銘を受けた、そうした人たちがやっぱり切望しているこういうことにこたえていこう、こういう根性を持って積極的にやっていただきたい、こういうことを申し上げておきます。
 で、もう一つ障害者の皆さんとの関係になるんですけれども、実は、私のところにもこういう陳情が来ているんですが、点字物ですね、ごらんになっていただければわかるように、とかくみんな分厚くなるんですよね、点字物というのは。そうしますと、いまの大きさですね、規格ですね、日本の規格の中に入らないケースがかなり出てきて、結局、これを折らなきゃならないということが出てくるんですね。点字物は折ってしまうとだめなんですよね、読めなくなるわけですから。そういうことで、とにかく点字物が規格の中に入って、そして無料でいかれるように、そうした改正を、改正というか扱い方の便宜を図ってもらいたいという、こうい切実な障害者の方からの要求があります。
 それで万国郵便条約ですと、大きさとか幅とか厚さというものがこういう点字物が入るようなその仕組みになっているんですね。だけど日本の場合にはそれがもっと小さくなっているもんですから、適用がきかなくなっている、こういう事態があるんです。これを最低万国郵便条約の基準にまで引き上げて、そして実際上点字物がそうした郵送の対象になることができるように取り計らってもらいたい、こういう切実な要望がありますけれども、その辺についての解決の方法をどのように考えていらっしゃるか、それをお伺いしたい。
#228
○政府委員(石井多加三君) ただいまのお尋ねは、私たちの方へもそういった御要望が参っていることは承知いたしております。現在の通常郵便物の大きさにつきましては、これは郵便法で規定がございまして、縦、横といろんなそういう規格のリミットが定められております。ただいまの先生のお話しのとおり、この通常郵便物の大きさを現在より大きくするということにつきましては、ただいま御指摘の盲人用の点字物の規格としてちょっと大き目のもの、国際規格と申しますか、については確かに適切な指摘でございますけれども、これは別途また郵便局の局員が郵便物を作業いたします際に外国並みの大きさにするということにつきましてはまたいろいろ問題もございます。労働条件の問題もございまするので、私たちは、この規格をそういうことのためにすぐ変えるということにつきましてはきわめて慎重に考えたいと思うわけでございます。
 私の方で伺っておりますところによりますと、たしかそういう方々がいま利用されておりまするのは、通常郵便物としての規格外でありますために小包にして出しておられる。もちろんかなりの量の大きさでございますからかなり料金もいただいていると思いますけれども、小包郵便物の料金、これは昨年の十月改定させていただいたわけでございます。この料金を改定いたします機会に、そういった特殊な盲人用の点字を小包で出されるのは大してたくさんケースがあるとは思いませんけれども、通常郵便の規格からは外れますけれども小包の規格としてはもちろん中へ入るわけでございますが、そういう場合の料金の決め方をいろいろ工夫してみまして、少しでもそういった趣旨で出されておる特殊な郵便についての配慮をしたいというふうに考えておる次第でございます。
#229
○山中郁子君 よくおわかりだと思いますけれども、小包で送るのと郵便で送るのとではまた手間が違います。そういう意味で切実な要求になっておりますので、いろいろ細かい点に入ればむずかしい問題出てくるかもしれませんけれども、まさに障害者の方たちのそうした郵便に頼るというその郵便の重要性、そこのところは十分踏まえた上でこの要求が実現していくような工夫を積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。その点はよろしいですね。
 それでは、次の問題に入ります。
 以上、具体的な問題について幾つか指摘もし、また郵政省の考え方も伺い、改善の方策などについても約束をしていただいてまいりました。私は、これから以降、初めに申し上げましたように、この郵便料金引き上げの問題に絡む物価問題の中での課題やあるいは郵便料は受益者負担で独立採算であると、そうした根拠、それらの基本的な問題に移っていきたいというふうに思います。
 初めにお伺いしたいんですけれども、郵便が〇・二%の指数を上げるということだけである、あるいは家計の中で〇・一二%の支出にしかならないと、したがってそれほど大きな影響は与えないと、このようにおっしゃっていて、これはもう何回も何回も耳にたこができるほど伺ってきたわけなんですけれども、実際問題として、先日の札幌の公聴会でも、北海道新聞の販売局長が述べられておりましたが、たとえば一種、二種に直接関係しなくても三種問題で、新聞を過疎地においては定期購読、毎日の購読を郵送に頼っているというふうな事態があります。たとえば、そうした新聞を郵送に頼っている人々の場合にはどのくらいの実際の出費の増になるのか。それからまた、すべての通信とか人とのコミュニケーションを郵便に頼らざるを得ない重症心身障害者の方たちなんかの場合には、実際にはどのくらいの支出になるのか、その辺についての把握がありましたら教えていただきたいと思います。
#230
○政府委員(廣瀬弘君) ただいまのお尋ねでございますが、郵便料の家計に占める割合は御指摘のとおり〇・一二%でございますが、その根拠は総理府の家計調査報告によるものでございまして、その対象の世帯、八千世帯でございますけれども、これで見たわけでございますので、その中で、ただいま先生御指摘の過疎地の世帯だとかあるいは心身障害者の世帯がどのような比率になっておるかということは私ども把握いたしておりません。
#231
○山中郁子君 その辺のところは郵政省としても私は把握しておかなければいけないことだというふうに実は思うんですけれども、これだけ問題になっているんですから。ですから機械的に〇・二だと、こういう数字の出し方自体問題はありますけれども、いずれにしてもそういうことで突っぱねて物価に影響はないんだと、家計に影響はないんだということならば、こんなにたくさんの問題が起こるはずがないんです。
 先日の札幌での北海道新聞の販売局長のお話によりますと、北海道新聞の場合は朝夕刊合わせて九円だそうですね、それで月の負担が二百数十円、三百円近くになる。その場合に、もし郵政省が発表された審議会の答申どおりに三種が五倍になるとすれば千五百円、これはもう確実に購読者が減るというんですね。そしてこれはかつて値上がりしたときにも七万部の郵送部数があったけれども、それが五万部ぐらいに減りましたというお話がありました。お聞きになったと思います。もちろん、その背景には、そのほかの要因もあるということはつけ加えてはおられましたけれども、いずれにしてもそれが減紙に影響されてくる。つまり過疎地域に住んでいらして郵送でもって新聞を読んでいる人たちが、この郵送料の引き上げによって新聞が読めなくなる、新聞も読むわけにいかなくなる、こういう事態が現にいままでも起こっているし、今回の場合はもう確実に起こる可能性がある。
 つまり無理して取るということを維持したとしてもそれだけでもう千円を超える出費です、支出増です。〇・一二なんというものじゃないわけです。そういう事態が起こるということについては、どういうふうに受けとめていらっしゃるわけですか。
#232
○政府委員(石井多加三君) まず、最初の方の身障者の方の御家庭の中で郵便料がどういうウエートを持っているかにつきましては経理局長がお答えしたとおりでございまして、はっきりした数字を持っておりませんけれども、四十八年度の家計調査の結果を見てみますと、いわゆる収入の階級別の、何といいますか、いろんな家計消費指数の中に占める郵便料というものが各所得の階層別に出ておるようでございます。これを見てみますと、傾向としてでございますけれども、家計における郵便料の支出は、所得が低くなるに従ってやはり郵便料も低くなるという傾向がはっきり出ておるようでございます。そういうような意味におきまして、特に低所得の層に大きな影響を与えるものではないんではないかというふうにも考えるわけでございます。
 それから、後でお尋ねございました全国の日刊新聞、北海道では地元の新聞のお話が出ましたけれども、現在、日刊新聞の一日の発行部数は約三千九百八十五万部という数字が四十八年度の新聞年鑑に出ておりますが、この中で私たちの郵便によって三種として送っておりますものが一日およそ全国で六十五万部という数字に、この数字は必ずしも正確ではございませんが、大体まあこの前後の数字のように聞いております。したがいまして、こういった方々が今度の料金値上げによって三種の値上げがあのとおり行われました場合は、先ほどお話しになりましたような負担がふえるという問題があるわけでございます。
 私、実は、この新聞社のそういった経営の面の詳細については承知いたしておりませんけれども、まあ私たちがいつも感じますことは、現在、新聞料としてわれわれが払っております料金の中にはもちろん新聞の代金もございまするけれども、配達料というものも含んでわれわれは払っておるわけでございます。そういうようなことで新聞社から新聞のいわゆる販売手数料というものでございますか、これはそういった販売店に出しておる。その数字も私の方で一応ここにもらったものを持っておりますけれども、そういった額が現在の新聞料金に入っておるわけでございますから、その辺のところとの兼ね合いがどうなるのか。現在、郵送によっておるところは、そういう販売店の手数料も一切要らない――まあ一切と申しますと語弊があるかもしれませんが、そういった手数料的なものは要らないわけでございます。それらをあわせて考えて、果たして新聞料金の値上げということにすぐはね返るのかどうか、その辺のことも新聞社のあるいは個々の経営の状況によって違うのかもしれませんけれども、そういった数字をいただいた上でないと、今度の料金値上げがすぐ家庭の新聞代の値上げとなってはね返るのかどうか、そういうところを少し調べてみないとはっきりしたことが言えないんではないかというふうに考える次第でございます。
#233
○山中郁子君 そうじゃないんです。私は実態から見てくださいと申し上げているんです。それは購読料の中に配達料が入っているんだから、郵送料を別に取るのがいけないとかいけるとかいま言ってみても始まらないんです。
 だから、問題としては、実際問題として販売店が販売店の経費で郵送しているケースもありますよ、実際には。だけど、たとえば北海道新聞の場合にはそういうことで郵送料は購読者負担ということになっているわけですよね。ですから、そういう問題で実際に家計の支出がかさむ、過疎地域の人たちの場合だとかあるいは重症心身障害者の場合にこの郵便料の引き上げでまさにはね返ってくるわけですね。
 ですから、私は、郵便法第一条で言う「あまねく、公平に」という面と、それから三木内閣が盛んに言っている公正な政治、不公正をなくすと、こういうことですけれども、逆にこの問題をとってみますと、郵便料は〇・一二あるいは消費者物価指数へは〇・二%だとこういうふうに言って、大した問題じゃないから国民の皆さんに御理解いただけると思いますと、こういうふうに言って値上げを提起されていらっしゃるけれども、過疎地域に住んでいらっしゃる方だとか、あるいは重症心身障害者の方たちには大きな負担としてはね返ってくる、こういう中身を持っているんだということを認識をしていただかなきゃいけないというふうに思います。
 それで、その問題は、私どものところにもたくさんの陳情や請願が来ております。郵政省にもたくさん行っていてよく御存じのはずです。ですから、そもそもどうあるべきかなんてことをいま議論しているんじゃなくて、実態問題としてどれだけの負担を呼び起こすか、このことはたくさんの請願や陳情の中でももうこれ以上続けていくことができなくなる、購読は続けられないというふうなことはたくさん来ています。それはもう郵政省もよく御存じのとおりです。そこのところを踏まえて考えていただかなければ困るということを私は重ねて申し上げておきたいと思います。
 で、次に、まあ今回赤字だからどうしても値上げをするんだということで再三再四その理由が繰り返し述べられてきましたけれども、私がまず問題にしたいのは、それでは今回もしそういうことで郵便料金を値上げして、そして郵政事業はここ将来どのように安定することができるのか、そういう確信を持って郵政省が今回の郵便料の引き上げを何としてでも通してほしいとこう言っておられるのかどうか、この点について改めて正確なところを教えていただきたいと思います。そういうふうに断言できるのかどうか。
#234
○政府委員(石井多加三君) ただいま御指摘のとおり、今回値上げいたしましてもなお赤字が続くということにつきましてのお話でございます。確かに今回料金改正をお願いいたしましてなおまだ赤字が残るということにはなるわけでございますけれども、この改正が実施できますると将来の事業財政再建の大きな足がかりができるというふうに期待いたしておるわけでございます。
 なおまた、今後の郵便事業の長期の展望の中での収支の見込みというふうなこと、あるいはまたそれに対応しての事業の内容の取り組み方いろいろ変えていかなきゃならないような問題等、いろいろ今後社会経済の変動に即応するような料金体系その他の全般的な問題もいろいろ国会でも御議論を賜っておりますが、そういう長期的な視野に立って調査検討しなければならない問題もいろいろあることも事実でございます。郵政審議会の答申の中にも、今回の料金値上げはこれはまあ緊急の措置としてやむを得ないけれども、いま御指摘のような長期の展望の上に立って事業のあり方全般について調査検討すべき重要な時期に来ているから、誤りなき対応策を講ずる準備を早急に進めるようにということを提言されておるわけでございます。今後、部外の専門家等いろいろな方々にも知恵を拝借いたしまして、そういった点の検討を重ねてまいりたいと思います。
#235
○山中郁子君 将来の足がかりになるというふうに考えていますとおっしゃるけれどもね、それは主観的に郵務局長がそういうふうに考えていらっしゃるのかどうか知りませんけれども、具体的にどういう足がかりができるのですか。来年度は値上げをしなくてもいいわけですか、再来年度は値上げをしなくてもいいと、こういうことがお約束していただけるのですか。
#236
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま郵務局長から事業の将来展望に関する説明があったわけでございますが、これを経理的に見まして将来への足がかりというのを財政的に見ますと、御承知のように五十年度におきましては、年度当初予算におきまして六百一億の赤を持っております。しかしながら、この料金改正案をもしお認めいただけるならば、この五十年度後半におきまして千五百七十八億の増収が見込めるわけでございます。それを見込みましても六百一億の赤ではございます。しかしながら、五十一年度になりますとこれが三百六十億程度の赤になる、こういうことでございます。もちろんこれは人件費の想定一二.三%という上昇を見込んだものでございますけれども、いずれにいたしましても現在よりも来年度その料金改正が平年化することによってその収支状況は好転するということは言い得るかと思います。
 長い展望に立って今後どうするかということは、基本的に今後考えていかなければならない重大な課題ではございますけれども、このまま放置してまいりますと、先般来大臣から申し上げておりますように、非常に大きな約八千億に近いような赤字を生ずる、こういう状態になってから再建をするということではもはや手おくれになるおそれがあるという意味からも、この料金改正をぜひお願いしたいということを申し上げておるわけでございますが、いずれにいたしましてもこの料金改正によって赤字が縮小するということは財政基盤がより従来よりも好転する、基盤の確立に寄与する、こういうふう言い得るかと思います。そういう意味合いで、郵務局長が先ほど来申し上げました事業の展望並びにその財政の基盤の問題は、そのように私は理解しておる次第でございます。
#237
○山中郁子君 先日も、たしか案納委員が指摘されておられましたけれども、結局、いまのお話によるとね、まあこれで少し上げるから赤字の分が減りますよと、それだけの話でしょう、結局その場しのぎですね。で、そのことによってね、将来郵政事業をこう安定させて、将来とも値上げをしなくてもよろしいのだと、こういう確約はいただけないわけなんですよね。私はそのことを申し上げている。
 これは初めてこういう問題が論議されたわけじゃありませんでしょう。もう毎回毎回そのことは値上げのたびに論議されているわけですよね。で、何なのかといえば、そもそもがこの郵便料金が受益者負担で、独立採算でできるというものではないということはもう再三の議論の中で出てきました。ですから、どうしたってこういう問題が出てくるんですよ。だから、独立採算であるということを含めて、基本的に毎年毎年どうしたって値上げしなきゃならないんで値上げするつもりですよ、こういうことをおっしゃるなら別ですけれども、そうでないならば、基本的にどういうあり方を考えなきゃならぬのかということは、郵政省としてもはや真剣に具体的な方策さえ出ているという段階でなければならないというふうに思いますけれども、それらの問題、つまり料金問題、独立採算制問題、そうしたことに絡めて将来展望を、たとえば郵政省としてどのような機構を設置して検討しているか、あるいは郵政審議会に諮問をされているのかどうか、そういうことについてお伺いしたいと思います。
#238
○政府委員(廣瀬弘君) まず、いま先生御指摘の財政問題に限って一言申し上げておきたいと思いますが、過去、郵便事業は、戦後の異常な事態を除きまして、料金によって事業費を賄うという形を続けてまいりました。で、その料金改正をいたします場合も、三年ないし五年間その料金改正によって収支相償うという形をとってまいりましたので、本来的に絶えず郵便事業は赤字を必然的に毎年生ずるというような性格のものではないと思います。
 ただ、先生の御指摘の意味を私別の言い方をすれば、人件費が非常にウエートの高い企業でございますので、収支相償をするには、そのために経済が安定して、賃金も安定し、そして郵便物も平均的な伸びを示す、こういうような状態になったときには、確かに相当長期間にわたる展望を持ち、しかも安定した財政基盤が得られる、こういうふうに思うのでございまして、現在がただ大変厳しい環境でございますために、私どもが念願する三カ年なり五カ年なりの収支相償を考え得ない。したがって可能な限りの料金改正によって少しでもその財政基盤を確立することに寄与する、そういった体制をつくりたい、こういうことで計画をいたしておるわけでございます。
 したがいまして、現在の段階で、いつの時点でどのように収支が相償うか、あるいはどの段階で料金改正をさらにすべきかということはまだいまのところ私確たることを申し上げる時期ではない、こう考えておりますが、ただ四十九年、五十年度の赤字が出ておることは事実でございますので、これらを含めて五十一年度の予算編成の際には、もっと具体的に問題を掘り下げて将来のあり方等を念頭に置きながら、この財政的処理の問題について真剣に大蔵当局とも十分打ち合わせて詰めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#239
○山中郁子君 来年度はこのぐらいの赤字になる、それから次もこのぐらいの赤字になるということは郵政省として見込んでいらっしゃるわけですね。それでいてなおかつ収支相償、独立採算ということで考えたらやっぱり値上げしなきゃならないということになるわけでしょう、そしたら、その都度やっぱり値上げするんですか。そういうことによってしか郵便事業を経営していかない、もうそういう枠の中に郵政省自身が入っている、つまり独立採算制、収支相償の問題、そのことについて何ら疑問を持っていらっしゃらないんですか、そのことを私ひとつぜひともお伺いしたいんです。
 それと、経企庁と大蔵省の方々にそれぞれお伺いしたいんですけれども、郵政省はこのままいけば見込みとして来年度も赤字になる、再来年度も赤字になる、そして独立採算ということでいくならばどうしたって郵便料を上げるということ以外に方策がなくなる、そしたら毎年毎年料金は上げる、そういうことによってしか解決はしないんだ、このように経企庁、大蔵省それぞれお考えになっていらっしゃるのか、そのことについてお伺いしたいと思います。
#240
○政府委員(廣瀬弘君) 私ども郵便事業の立場から申し上げますと、私どもが収支相償と申し上げている意味合いは、事業の性格として長い目で見て郵便を利用する方々がその料金を負担すべきであるというそういう意味合いで申し上げておるわけでございまして、短期的に赤を生ずるという場合は過去にもあったわけでございますし、また、そういう事態は今後ともあり得るかと思います。しかしながら、公企業として長い目でながめてみれば、ゴーイングコンサーンと申しますか、長期的な企業としてのあり方を考えました場合には、やはり独立採算の原則を貫いていくという考え方を持ってまいりませんと矛盾が出るのではないかと考えるわけでございます。
 と申しますのは、これもたびたび大臣から申し上げておりますように、料金負担にいたしませんと、いずれにいたしましてもどこかから財源を持ってこなきやなりません。これは考え得るところは税金かと思いますけれども、そうなりますと郵便の利用度合いと異なった負担というものが考えられるわけでございまして、果たしてこれが社会的に見て公平であるかということになりますと大きな疑問を残すことになりはしないか、こういう次第もございまして、私ども、現行法のたてまえでございます独立採算制を今後とも堅持してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#241
○山中郁子君 経企庁と大蔵省に伺いたい。
#242
○政府委員(仲田嘉夫君) お答え申し上げます。
 私ども、郵便事業に限らず公共料金につきましては、独立採算、受益者負担をたてまえとしてやっていると思います。ただ、いま先生から御指摘ございましたように、ことしの郵便料金の値上げでは独立採算をとれないではないかというお話でございますが、まさにそのとおりでございますけれども、昨年の暮れ郵便料金の引き上げを決めました際には、郵便事業の現在の赤字が非常に大きいと、ただことしもまだ物価が非常に問題であるということから、値上げ幅を極力抑える、それから時期もできるだけずらすということで物価への影響を少なくしようということで努力したわけでございまして、私どもは物価の安定がともかく一日も早く達成されるということが一番重要なことだと思いますし、またそれが達成されれば、将来の公共料金の問題についても引き上げ幅といいますか、そういうものもできるだけ、できる限り少なくなるということも可能になると思いますので、そういう意味で御了承いただきたいというふうに思っています。
#243
○説明員(佐藤徹君) お答えいたします。
 私ども、郵政事業のあり方につきましては、先ほど来郵政省の方からお答えありましたように、その事業の性格、それから私どもの方の立場からいたしますと国全体として一般的な租税財源をどういうふうに配分していくかという観点から考えまして、現在の郵政事業のたてまえを貫くことが妥当ではないかというふうに考えております。
#244
○山中郁子君 物価を安定させるために郵便料金を上げないことが必要だということで議論されているんですから、ぜひともその物価の総元締めである経企庁の方にはそのように認識をしていただかなければならないというふうに思います。
 それで、いま独立採算、収支相償ということになってきているわけですけれども、その問題に入る前に、先ほどちょっとお答えがいただけなかったのですけれども、そういうあり方の問題についてたとえば郵政審議会に諮問をするとか、そういうことを考えていらっしゃるのかどうか、いままでどのように計らっていらしたのかお伺いしたいと思います。
#245
○政府委員(石井多加三君) 四十八年度に行われました郵政審議会の答申の際には、ちょっと先ほども触れましたように、二ヵ月半にわたりまして御審議いただきました際、郵便事業の経営を健全化する方策というような広い角度から郵便事業の今後のあり方等も含めて御審議願ったわけでございます。
 また四十九年度の答申の中にも、先ほどちょっと申し上げましたように、その答申の最後のところに「社会経済の変動に即応するよう料金体系その他全般的な問題について長期的な視野に立って調査検討すべき重要な時期に来ていると考えられるので、誤りなき対応策を講ずる準備を早急に進められる」よう、という指摘がされております。これは料金値上げは料金値上げとしてこの際急いでやるべきであるが、同時に、こういった角度で今後長期的に検討するような場をつくれと、それには郵政審議会のみならず、それ以外の専門家のお知恵も拝借して検討していかなければならないということで、現在、その準備を進めておるところでございます。
#246
○山中郁子君 独立採算の問題に入りますけれども、郵便法第一条に「この法律は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」となっております。こうした法律事項で決められる料金、公共料金ですね、これがほかにどういうものがあるか。そしてそれとこの郵便法第一条の違いがどこにあるのか、どこにあるというふうに考えていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
#247
○政府委員(高仲優君) 公共料金のうち法律をもって定められているものといたしましては、郵便料金以外に、国鉄運賃、電信電話料金、たばこの小売価格、郵便為替料、郵便振替料金等があると考えております。
 これらはいずれもきわめて公共性の高い事業であるところから料金が法定されていると考えております。
#248
○山中郁子君 どこに違いがあるかということについてのお答えがないんですけれども、なるべく安くというふうに入っているのは郵便料金だけでしょう。ほかになるべく安くというのは入ってますか。
#249
○政府委員(高仲優君) ほかにはそうした規定がないと理解をいたしております。
 なお、この点については、郵便事業は通信事業特別会計が昭和九年にできたわけでございますが、それ以降、ほぼ終戦に至りますまで、むしろ通信事業が収益的な事業であると考えられて、一般会計納付金あるいは臨時軍事費特別会計への納付金といったようなものが毎年続けられてきておったという経緯がございます。この郵便法第一条を決めるに当たっては、そうした事実も頭において規定をされたのではなかろうかと考えております。
#250
○山中郁子君 なるべく安くということが特別に入っているということは、郵便料金の公共性というのは同じ公共料金の中でも大変基本的なものだと、そういう認識の上から特別これにはなるべく安くと入っている、それ以外ありませんでしょう、考えようが。ほかには入ってないんですから。そうした場合に、公共料金の中で郵便料をなるべく安くするためには収支相償ではできなくて、そして国からの、一般会計からの繰り入れが必要なんだということは当然の問題として出てくると思うんです。
 なぜならば、公共料金が収支相償ということは、大臣もこの前の委員会でおっしゃったけれども、もうけちゃいけないと、こういうことだったわけでしょう。もうけちゃいけないのは郵便料だけじゃありませんよ、どの公共料金だってみんな同じです。その中でさらに特別に安くというふうに言っているのは、もうけちゃいけないということを言っているにすぎないんじゃないんですよ。もうけちゃいけないことは当然なんです、公共料金でもうけていいというのはないですからね。その中で特別に安くというのは、当然のことながら、郵便というものの機能と役割りと責務とそういうものに照らして、原価がとれなくたって、独立採算でなくたって、安くしなければいけないんだと、とにかく安くするということが主要な柱なんだということは、これはどう考えてもそういう中身以外にはとれないんですよ。その点についてはどうお考えになりますか。
#251
○政府委員(高仲優君) 郵便法第一条には、お示しのように、「なるべく安い料金」ということが明定されております。三条はまた一条が決まった後において決まった規定であるということもまさにおっしゃるとおり事実でございます。
 しかしながら、私ちょっと申し上げたいのは、郵便事業の経営につきましては、この準則は一条あるいは三条のほかに郵政事業特別会計法という法律がございます。この特別会計法におきましては、この郵政事業を企業的に経営し、その健全な発達に資するため、特別会計を設けるのだということが、まず、設置の理由にうたっておりますほか、たとえば、この会計において設備投資に必要なときは公債または借入金をこの会計の負担においてすることができる、財源が不足するときはこの会計の負担において借入金をすることができる、これはそれぞれ予算につながる規定。あるいは利益及び欠損の処理といたしまして、この会計において決算上利益が生じたときは積立金に積み立て、欠損が出たときはその積立金を取り崩す、あるいは純粋の欠損ばかりのときは繰越欠損として処理するといった規定がございます。
 この点を推測いたしますと、やはり特別会計法という一つの経営の準則の面におきましては、この仕事の最終損益の最終負担はやはりこの会計の中においてやるべきであるという趣旨が明白に通っておるのではないかと私は考えておる次第でございます。
#252
○山中郁子君 それじゃお尋ねしますけれども、これは私は代表質問のときにもそのことについて質問しましたけれども、的確な答弁は総理大臣からありませんでした。郵政大臣からもありませんでした。で、この郵便法が制定されたときの、当時は通信委員会と言っていたらしいんですけれども、委員会で政府委員がこのように言ってるんです。
 「独立採算制というような問題は時の政府の財政方針なのでありまして、郵便事業自体の本質を束縛するものではないと考えます。現にこの政府が独立採算制を主張しておりましても、われわれは郵便料金をなるべく低廉にやりたいというところから、今度提出します追加予算等においても、一般会計の繰入れ等も多分にあるのでございます。」こういうことをちゃんと言ってるんですね。
 そういうこととの関連はどうなんですか、考え方が変わったんですか。
#253
○政府委員(高仲優君) そうした問答がございますことは昨日私承ったのでございますが、私といたしましては、現在、法律で定められているその法の明文の規定というものは当然尊重しなければならないものと考えておりますし、そうした点から、たとえば郵政事業特別会計法を読んだとき、損益の最終帰属はこの会計にあるという線で考え方が貫かれているというふうに理解いたしますので、そのように申し上げた次第でございます。
#254
○山中郁子君 それでは、この当時の逓信大臣は三木さんでした。私は逓信委員会に三木さんがお見えになるときに改めてこの点についてはただしますけれども、時の政府の逓信大臣、三木逓信大臣のもとでの政府の見解が間違ってたということですか、これが違うということですか。
#255
○政府委員(高仲優君) 私は違うと申し上げているのではございませんので、ただ、現在の法律の文面を文理上解釈いたしました場合には、事務的に私が解釈いたします限りにおいては、損益の最終帰属はこの会計にあるというふうに理解せざるを得ない、これは郵政事業特別会計法の面から申し上げたわけでございます。
#256
○山中郁子君 だから、それじゃ間違っているということでしょう、官房長、そうでしょう。
 もう一度言いますよ。「時の政府の財政方針なのでありまして、郵便事業自体の本質を束縛するものではない」、独立採算制というものが郵便事業自体の本質と違うんだと、こういうことですよ、この文章は、日本語として読めば。そうだとすれば、あなたがいまおっしゃるように、法令的に見れば独立採算であるということが間違ってないと、そういうふうにおっしゃるならば、独立採算以外は考えられないんだということをおっしゃるならば、このときの政府の説明が間違っていたという以外にないんです。間違っていたとは言わないけれどもこうだということでは全然理屈が合わないです。これはどなただっておわかりになることです。
#257
○政府委員(高仲優君) 独立採算というものをきわめて厳格に各会計年度ごとに解釈いたすということになれば、これは私別にいま特別会計法を引用いたしましても、そういう趣旨で言ってるのではなくて、たとえばこの特別会計法の規定の中に、経費の財源に不足があるときはこの会計の負担において借入金をすることができる。つまり、ある年度においては赤字が出るということを妨げている謂ではない。しかしながら、この最終的な結論、長い目で見た場合においては、これは単年度ということじゃございません、長い目で見た場合においてはこの会計の責任においてすべて損益を賄わなければならないというふうに理解いたしておるということでございまして、まさにおっしゃるとおり、物価対策等の政策の面からいたしまして、単年度において欠損あるいは赤字が出るということを、これをも否定して私申し上げたつもりはございません。
#258
○山中郁子君 違うんです。ごまかしてはいけないのよ、官房長ね、ここには何も借り入れだとか、赤字があるのを認めるとか、そういうことを言っているのではないんです。独立採算というものが郵便事業自体の本質を束縛するものでないと言っているわけです。だから違うものとして言っているんです。その結果ですよ、一般会計からの繰り入れも多分にあると、こう言っているんです。
 そして現実に、一般会計から繰り入れてきたでしょう、郵便事業。昭和二十六年まで合計して百二十何億ですか、繰り入れてきてますよね、何も借りて返したわけじゃないですよね。そういうことが郵便法、肝心なこの郵便法ですよ、郵便法をつくるときの審議の中で政府が答弁しているにもかかわらず、いまになってそれが間違っているなら間違っているとおっしゃればいいんです。間違っていないなら一般会計からの繰り入れについて考えざるを得ないのだということを言わざるを得ないでしょう、はっきりしてください。
#259
○政府委員(高仲優君) 終戦後、しばらくの期間におきまして一般会計からの繰り入れがありましたことは仰せのとおりでございます。しかし、それはそれぞれ借り入れに関する法律、法律の規定によりましてそれをやったものと私は理解いたしております。そうした意味合いで、単に現在の法律のみからくる問題ではなくて、やはりそれは単独の法律をもってそれを決めたというふうに理解いたしております。
#260
○山中郁子君 それじゃ、当時においても法律がなければ一般会計からの繰り入ればないと、こういう御理解ですか。それは法律に違反するものだと、こういうことですか。
#261
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま官房長から申し上げましたとおり、一般会計から繰り入れる場合は、法律に基づいてやるというのが正しいあり方だと思います。
 それから、先ほど来独立採算につきまして、私直接その議事録につきましては細かい部分まで記憶をいたしておりませんけれども、その内容――独立採算につきまして、短期的に独立採算を考えるということはやはりこの解釈上いかがかと思われます。これは私も学者ではございませんので、その独立採算制をどのように解釈するかということについてはあるいはいろいろな説があるかもしれません。先ほど来、先生と官房長のお話を承っておりまして、独立採算、どちらもお二方の御議論を通じて言えることは、内容的には私違っていないのではないかというような感じがいたしております。そこの議事録に出ております独立採算は、たまたまその年についてお話しになっておるわけでございますし、官房長から申し上げておりますのは、非常に長期にわたって企業を考える場合の独立採算制というのを申し上げておるように感じるわけでございまして、これはどちらが間違っておるとか、どちらが正しいとかいうことよりも、その独立採算制の概念のとり方の差異ではなかろうかというふうに感ずる次第です。
#262
○山中郁子君 いま経理局長が言われた部分というのは、別な問題としてあります。だけれども、いま私が言っているのは、一般会計から繰り入れないのだ、繰り入れないという理由は郵便事業は独立採算だと、こういうことを理由にしておっしゃっているわけです。大蔵省もみんなそういうふうに言っているわけです。だけれども、郵便法をつくったときにはこういうふうに言っているじゃないかと、じゃこれが違っていたのですか、これが間違っているのですか。三木逓信大臣のもとで、通信委員会で政府が発言したことが間違っていたというふうに言うなら言ってください。
#263
○政府委員(廣瀬弘君) 一般会計から繰り入れます場合に、立法をすればこれは可能でございます。
#264
○山中郁子君 書いてあるわけです、一般会計から繰り入れる。
#265
○政府委員(廣瀬弘君) ただいまも可能でございます。
#266
○山中郁子君 それじゃ一般会計から繰り入れられるわけですね、繰り入れることが考えられるんですね、ここで言っているんですから、そういうふうに。一般会計からの繰り入れも考えられるとこう言っているんですから。それで、現実に繰り入れてきましたと、こう言っているわけですから。
#267
○政府委員(廣瀬弘君) 私が申し上げましたのは、法律的に立法上可能であるということを申し上げたわけでございます。
#268
○山中郁子君 ここでは立法上可能であるとかないとか言っているんじゃないんです。郵便事業について繰り入れるということを言っているんですよ。
 そうですかって、あなた、そちらの方がないからというので、私の方でコピーして差し上げたんですよ、見てくださいよ、これ。ないんですか。
#269
○政府委員(廣瀬弘君) いや、存じております。
#270
○山中郁子君 代表質問だって私言ったでしょう、そうですかじゃないでしょう、そういうふうに書いてあるでしょう。
#271
○政府委員(廣瀬弘君) そうです、と申し上げたわけです。
#272
○山中郁子君 それだったら、どういうことなんですか。言っているんですよ、独立採算制であるけれども郵便事業の本質を束縛するものではなくて一般会計から繰り入れますよということを言っているんですよ。それをいまになってどうして、どうしても一般会計から繰り入れられないから、赤字だから値上げしなきゃならぬと、こういうふうにおっしゃるんですか。
#273
○政府委員(廣瀬弘君) 繰り返しになりますけれども、私の説明が大変舌足らずであったかと思いますけれども、一般会計から繰り入れることは可能でございます。
 しかしながら、その当時の事態と現在の事態と違いまして、私ども、現在の郵政事業がおかれておる立場から申しまして、一般会計の繰り入れを考えていないというふうに考えておるわけでございます。
#274
○山中郁子君 それではお伺いしますけれども、だから郵便法第三条に書かれているし、だから一般会計から繰り入れられないんだというのじゃないんですね。将来、一般会計から繰り入れるという事態が生まれることもあり得るというわけですね。
#275
○政府委員(廣瀬弘君) これは大変むずかしい問題でございますけれども、これは将来どのような事態が出てくるかわかりませんが、法律論から申し上げますと、そういうことも可能であるということでございます。
#276
○山中郁子君 法律論じゃない、郵政省の見解。郵政省の見解として、いま一般会計から繰り入れないんだというのは、いまの実情だから繰り入れないのであって、将来、もし仮にこのときこの時点におけるような状況が生まれたら一般会計から繰り入れることも考えるんだ、そういう中身なんだということを郵政省が考えていらっしゃるわけですか。法律論を私は伺っているわけじゃないです。
#277
○政府委員(廣瀬弘君) まあ大変むずかしい御質問だと私は思うのでございますが、それは条件が設定された上で、これをどうするかということになるわけでございます。
 たとえば、戦後の非常に異常なインフレのもとで各企業が全部赤字を出しまして、そして郵政事業はもちろんでございますが、その他各会計がすべて赤になったときに料金をもって、この料金も何回も値上げしておるわけでございますけれども、それでもなお収支が償わないというような緊急事態の中で、ほかに方法はといえばやはり一般会計繰り入れによらざるを得なかった、そういう事態のもとで一般会計繰り入れの立法がなされたわけでございます。
 したがって、それ以後、そのような事態が出てきておりませんので、そういう事態が今後生ずるかどうかということになりますと、これはまた仮定の条件になろうかと思います。したがって、先生が法律論でなくて実際問題としてどうするのだと、こうおっしゃっているわけでございますけれども、これは条件がどのようになるかということが設定されませんと、そのときに財政措置をどのようにするかということはお答えいたしかねる次第でございます。
#278
○山中郁子君 違うんです。ここでは何もそのときの条件でやむを得ないから一般会計から繰り入れなければならぬのだ、こう言っているんじゃないんです。お読みになって、よく知っていらっしゃるというから、おわかりになっているはずだと思いますけれどもね。
 郵便事業自体の本質を束縛するものではないと、こう言っているんですよ。これは何を言っているかというと、郵便事業の本質というのはそもそもが赤字になるんだと、これ以外にないでしょう。独立採算というような問題は、それは郵便事業自体の本質を束縛するものじゃないと言っているんだから、どう文章を読んでみたって、これは赤字にならざるを得ないんだ、だから一般会計で繰り入れます。困難なときには一般会計の繰り入れをしますなんて、そんなことを言っていないんですよ。そこをはっきりさせてください。大臣でも結構です。
 それからもう一つ、この問題についての大蔵省の見解をお伺いしたいと思います。
#279
○政府委員(石井多加三君) あるいは私の答弁では御納得いただけぬかもしれませんが、先ほど経理局長が言いましたように、二十二年、三年のころは、これは郵便事業のみならず、どの事業も大変な時期でございまして、この法律案の資料のところにもついておりまするように、昭和十九年の四月当時の料金、一種が七銭、二種が三銭といったものを二十年の四月には十銭、五銭というふうに上げました。同じく二十一年の七月には三十銭、十五銭というふうに、この辺は三倍に上げております。なおまた二十二年四月にはこれをなお四倍に上げまして一円二十銭、五十銭と、あるいはまた二十三年にもまた五円、二円というふうに数倍の料金値上げを続けたわけでございます。
 なお、赤字でありましたために、そういったいまのような繰り入れが行われたわけでありまして、料金値上げをしないで、いきなりこれを一般会計から持っていくということは、われわれとしては避けるべきであろうと思うわけであります。
#280
○説明員(佐藤徹君) 昨日、物価との連合審査の際に、副総理からこの問題についてかなり詳細にお答えしたように思いますけれども、現行郵便法と直接関連を離れまして、そもそも郵便事業というものが絶対に一般会計からの繰り入れになじまないかどうかということでありますれば、それはそのようなことはないというふうに思います。
 ただ、いま郵政省の方からもお答えありましたように、やはり一般会計から金を入れるという場合には、実態論といたしまして、やはりそれだけの条件、これはそういう郵便事業の条件のみならず、国の財政全般のもろもろの条件もあると思いますが、そういったものを考え合わせまして、一般論として申し上げれば、絶対に未来永劫に一般会計の繰り入れというものは郵便事業についてはあり得ないということは言えないと思います。これはまあ実態論でございます。
 もう一つ、法律論でございますが、法律論として申し上げますと、特別会計の場合には、一般会計から繰り入れをいたします場合にはこれは必ず特別の立法をしてやっております。したがいまして、先ほどの議論はそういうことではっきりしていると思います。
#281
○山中郁子君 いまの大蔵省のお話と先ほどからの郵政省のお話とも若干違うのですね。どうもそこのところをはっきり郵政省はおっしゃらないのです、一つは。
 もう一つは、大蔵省の方のお話でも、これはまた私の質問とちょっと違うのですけれども、郵便法制定当時の通信委員会での政府委員の説明と、いま大蔵省の方が説明なすった中身は違います。これはおわかりだと思うんです。違うということは全然次元が違う問題だ。つまり可能であると、全然、絶対に一般会計から入れないんだということではない。大蔵省の方の説明は、いまそういうものでした。だけれども、この政府委員の説明は、そうではなくて、独立採算は束縛するものでないから、むしろ一般会計から入れるということもやっているんだし、考えているんだ、こういうことを言っているんですね。これはやはり全然違うんです。異質なものという意味じゃありませんよ、量的な意味で違いますね、そういうことをいま私は指摘をしたわけです。
 もう一度重ねて大蔵省の方にお伺いしますけれども、この通信委員会の発言、三木逓信大臣のもとでの政府委員の発言について、いまも変わらないのかどうか、お答えいただきたいと思います。
#282
○説明員(佐藤徹君) 一般論としては、変わっていないと思います。
#283
○山中郁子君 それでは、問題は、郵便事業自体の本質を束縛するものではないと考えるということでよろしいんですね。そして同時に、だから「われわれは郵便料金をなるべく低廉にやりたいというところから、」「一般会計の繰入れ等も多分にある」こう言っているんです。これはよろしいんですね、変わらないんですね。これは郵政大臣にもお伺いいたします。
#284
○説明員(佐藤徹君) お答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、一般的に郵政事業の本質というものについて考えれば、その点は郵便法制定当時と現在と変わっておらないと思います。
 ただ、先ほど申し上げましたように、やはり一般会計からの繰り入れというものを考えます場合には、事業の実態、それから一般財政のあり方、そういった点、諸般の要件を考えてなされるわけでございまして、現在の時点で、そのような状態があるとは私も考えておりません。
#285
○国務大臣(村上勇君) 昨日、私がお答えいたしましたが、一般会計から絶対に繰り入れがないということは言えないということを私は昨日お答えした、いまもそのとおりでございます。
#286
○山中郁子君 それでは、どういう事態、このときの事態といまの事態とどう違うのかということの問題の前に、これは特別な事態であるからこうしますと言っていないんだということを私はさっきから何回も言っていますでしょう。特別な事態だからこうしますと言っているんじゃないのに、そのときの事態といまの事態と違うということが論拠になるはずありませんでしょう、そこのところはどうなんですか。これは大蔵省からもお伺いいたします。
#287
○説明員(佐藤徹君) 速記録を見ます限り、おっしゃるように確かに特別の事態だからというふうには申しておりません。申しておりませんが、私ども、当時のことを、まあずいぶん昔の話でございますので完全にすべての記録を調べるということはできませんけれども、いろいろな面から当時の状況を調べてみますると、これも先ほど郵政省からお答えいたしましたように、戦後の異常な事態のもとにおきまして郵便料金もたびたび、しかもかなりの倍率で引き上げをした、それでもなおかつ各事業とも収支を償えないという、そういった異常な事態のもとにおいてなされたことでありまして、そのためにしたがいまして各年度において特別に立法措置を講じてやっております。やはり特別の措置であると、かように解釈いたします。
#288
○山中郁子君 記録による以外ないんですよ、そうでしょう。二十年も三十年も人間の記憶に頼って政治をするなどということはあり得ませんでしょう。そうしたらそれは記録による以外ないんです。
 その記録にそういうふうに書いてある、それをいまそのような形でごまかして、そして当時言ったことも間違いではない、間違いだとは言わない、しかも現実にいま実際問題としてはこういうことが行われていないのも当時の問題を詳しく調べてみなければわからない、これはもう言い逃れです。こんなひきょうなやり方はないというふうに思うんですよ。だから間違いなら間違いだとおっしゃればいいんです。当時の逓信大臣をしていらしたもとでの政府委員の言ったことは間違っていました、こういうことですよ、それ以外ないんですね。そういうことについての考え方というものは一層はっきりさせていただかなければ困ると思います。
 それともう一つは、私がどうしてこのことを言っているかといいますと、郵便事業というものは、そもそもそういう形で一般会計の繰り入れをまたなければならない本質的なものがあるんだ、それが先ほど申し上げましたように郵便法第一条のなるべく安くと、特別にほかの料金には書いてないことが書いてある、そこと結びつくんです、それ以外ないんです。そういうふうに結びつくからこそ一般会計の繰り入れもしなくちゃならぬ、こういうものとして郵便事業を国として把握してきたことは事実です。これはいまになって大蔵省なり郵政省なりがどういうふうに弁解しようとも、どういうこじつけをしようとも、現実にそうであったということは事実なんです。
 で大臣にお伺いします。私は大臣からいろいろと、一条と三条との関係でもって、高過ぎてもうけちゃいけないんだ、そして片方ではなるべく安くなくちゃいけないんだ、これはただ一つの点ですね、そのただ一つの点が郵便料金の決定なんだ、こういうふうに言われますけれども、実際問題として、公共料金は全部もうけてはいけないことははっきりしています。その上に、なるべく安くと郵便法に書いてあるということの論拠はどこにあるんです。
#289
○国務大臣(村上勇君) その椎熊政務次官があれした当時、二十一年の七月の三十銭から四倍の一円二十銭に二十二年の四月に値上げをしている。それから二十三年の七月に一円二十銭の封書が五円になっている。こういうように、ちょうど椎熊君が発言をした当時、値上げをしておりますが、しかし一般会計からはどういうふうにしたか私いま記憶しませんけれども、一般会計から繰り入れをするのだ、できるのだというようなことを言っていながら、ここで引き続き毎年毎年今日よりもなお大きく値上げをしているという、これは私としてはやはり郵便料金によってその収支のバランスをとってきたのだ、こう解釈をいたしております。
#290
○山中郁子君 なるべく安くと書いてあることは、公共料金はもうけるものではない、これははっきりしていますね。もうけるものでない上に、さらに郵便料金だけなるべく安くと書いてあるとすれば、収支とんとんよりも下の次元を考える、これ以外ないでしょう、どうなんですか。
#291
○国務大臣(村上勇君) それはもう解釈のあれで、なるべく安くということはどこを標準にしてなるべく安くと言うのか私わかりませんが、なるべく安いというのが何に比較して安いのかということが出てこないわけですね。当時の物価、ほかの物価、まあそば代とそれから切手の代価……
#292
○山中郁子君 もうそば代いいです、何回も聞きましたから。
#293
○国務大臣(村上勇君) そういうものをどう比較するか、何か比較しなけりゃ比較対照ができないということで、この当時でもこれはなるべく安くだろうと思います。
 そういうことで、私は、絶対に第一条ではもうけちゃならぬし、なるべく安くせいということは、これはもうお説のとおりで、そういうふうにしていかなきゃならないんですが、第三条を言うとしかられますけれども、しかし第三条に「その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」ということは、やはりなるべく安いが、しかし、といって損しちゃいかぬぞということを裏書きしているのじゃないかと、私はこう解釈するんですけれども、間違っておれば幾らでもひとつ教えてください。
#294
○山中郁子君 それは間違っていると思います。なぜならば、私は、大臣はそうはお思いになると思いますけれども、郵便法が入れなくてもいいような言葉を入れてみたり、ひょっとした間違いで思いつきで入っちゃったり、そういうものでないというふうにはお考えになっていますでしょう、いいかげんにつくられたものじゃありませんでしょう、私はそれを言っているんです。それで、その上に立ってつくられるこうしたものが、ほかの料金の決定の際には入ってないのが郵便法のところでだけ郵便料金をなるべく安くと書いてあるのはね、たまたまそのときつくった人の気分で入れたんじゃないでしょうと言うの。
 それはほかの公共料金の場合にも全部収支相償しなきゃならぬということが仮にあったとしても、もうけていいということはないはずです、国鉄にしても電電にしてもね。それであるにもかかわらず郵便料のときにだけなるべく安くと入っているのは、郵便事業というものがその公共性の中身からいって、きのうも連合審査で渡辺委員が公共性のかたまりだということを何回か申しましたけれども、まさに公共性のかたまりとして、収支相償ができなくても、度外視をしても、割ってもなるべく安く保障しなければいけないんだという、こういう中身が書いてある、そういう違いがある。だからこそ、先ほどから申し上げていますように、国会の審議でもこういうことがちゃんと言われているし、一般会計からも繰り入れます、そうして現実に繰り入れてもきたし、そういうふうにして現在まで考え方としてきたわけです。
 だから、私は、ここへきて収支相償だとか独立採算だとか、そういうことを盾にとって、どうしても赤字だから値上げしなきゃいかぬのだというふうに、こういうふうに言い張っている考え方これ自体が間違いだ、郵便法に照らしても間違いだし、そういう経過に照らしても間違いだと、こういうふうに言わざるを得ないということです、このことを申し上げているんです。どういう根拠でもってなるべく安くという問題が入っているというふうに思われるのですかということを伺っているんです。何となく入っちゃったというふうに思ってらっしゃるんですか。
#295
○国務大臣(村上勇君) なるべく安くということは、標準がなくて何よりも安いかということになるわけですね。当時のあらゆるものとの――比較するものがなくちゃならぬと思います。ただ安くといっても、これはそれじゃ損せいと書いてあれば別ですけれども、損せいとも書いてないんですな。
#296
○山中郁子君 書いてあるはずないじゃないですか、そんなこと。
#297
○国務大臣(村上勇君) とにかくなるべく安くということは、私は、これは本当の郵便事業というものはこういう公共性を持っておるから絶対にむだな経費をかけたりなんかしないで、本当の原価で奉仕するようにしろという意味じゃないんでしょうかね。
#298
○山中郁子君 原価でやると言うんだったら郵便事業だけでなくてみんなそうですよね、公共事業でもうけていいということになっていませんでしょう、同じなんです。同じだけれども、それらの問題の中で特にこうなっている理由は何かということは、私はもう先ほどから申し上げています。
 それでは伺いますけれども、これは昨日の連合審査で渡辺委員が質問をいたしまして、その辺は、大臣の方は何かちょっと勉強してくるとか研究してくるとかというお話でしたけれども、例として取り上げましたが、こうした高速道路に対する国の補てんだとか、あるいは過疎地域のバスに対する財政の援助だとか、そうしたものは行われているにもかかわらず、郵便料金の問題だけは独立採算でやれということになぜなるのです。
#299
○国務大臣(村上勇君) これはどうも私が答えるよりも大蔵省がやっているから……
#300
○山中郁子君 大蔵省からも伺いますけれどもね。
#301
○国務大臣(村上勇君) 大蔵省からお答えすると思いますが、これは私きのうもちょっとあれしましたが、とにかく高速道路というのは、大体、その資金はほとんど財政投融資です。そうして国が助成しているのはその利子補給を幾らかやっているだけであります。あとは国が投資しているのは原価を下げるために多少投資をするだけであります。そうして高速道路は五年か十年のうちにもしも元利、建設資金一切がペイしますと、そのまま国なり、あるいは地方自治体なりに無償で返してしまう、こういうのであります。
 郵便料金の場合は、これと全く違っておりまして、全部をただにするとかいうようなことは絶対にないんですから、どこまでも決めた料金は徹底的に料金どおりに徴収していただいておる。そういうところが高速道路なんかの場合とは全く違います。
 それから、いまのバスとかその他に対する助成、これはある団地ができて、その団地まで全く交通の便がない、鉄道も電車も何にもないという場合に、民間のバスが辛うじてそこへ−通勤するのに行くものがない、そういう際に採算がとれないからその団地にはもうバスも行かないというときに、そのバス事業者にいささかの助成を出して、そうしてその団地にいる人たちの足を確保するというようなことで、それも昨年あたりから運輸省で助成を始めたらしいんですけれども、そういうようなものでありまして、一般会計から高速道路なり何なりに援助しているということは私は寡聞にして承知しておりません。
#302
○山中郁子君 私は、一番最初に申し上げましたように、きのうそういうことを提起されて、大臣はいろいろ研究なすったわけですね。それはいかに郵便事業に一般会計から繰り入れなくていいかという理屈をつくるために勉強なすったんですよ、そうでしょう。
 だって考えてみてください。郵便事業がいま赤字だという原因は何だということについて言えば、おたくは人件費だ人件費だと、こう言うわけでしょうTそれでその人件費がなぜそうなるのか、どうして人が必要なのかとなれば過疎地域ですよ、まさにこのバスと一緒ですよ。過疎地域にまでもはがき一枚でも届けなければいけない、当然、採算がとれなくなる。したがって全体の中で見るとすれば、そういうふうにして赤字を克服していくために値上げをしなくちゃいけないのだと、こういうことを言っているんですよ。じゃ、なぜ過疎地域への、片方は車です、片方は人が行くんです、それによって生み出される赤字が片方ではこういうふうにして国から援助が出ているわけでしょう、どうして郵便事業に国から出さなくていいという論拠があるんですか、同じ問題じゃないですか。
#303
○国務大臣(村上勇君) 同じようで違っているところがあります。(笑声)
#304
○山中郁子君 どこが違う。
#305
○国務大臣(村上勇君) 過疎地帯だけでは、それは採算−仮に今度料金を値上げしていただいて二十円、五十円にしても、過疎地帯だけを配達しておるんでは赤字です。しかし、東京とかの大都市のようにじっとしておっても非常に収入の上がるところもあるし、それをバランスをとってそれでこの二十円、五十円ならばどうにか採算がとれる必要最小限度の料金である。しかも、その必要最小限度の五十円、二十円というものは決して第一条の「なるべく安い料金」ということに抵触しない、こういうような自信を持って実は御審議をいただいておる次第でございます。
#306
○山中郁子君 同じ問題でしょう。だって過疎地域で郵便の場合を言えば、過疎地域だというのは、そこはそれだけの地域ですよ、そこへ人が歩いていって配達するから赤字になるんだ、こう言っているわけでしょう。その部分に対して国が助成を出しているわけですよ、バスの場合には、路線バスの場合に。何で郵便には出さなくていいんだと、郵便の場合には。自治省でこういうことを出してちゃんと報告が出てますわ。二分の一とか、県が負担する二分の一は国が負担する、そういうことでちゃんと出ています。それなのに、どうして郵政省は同じ過疎地域を抱えて、そこへの配達業務が生み出す膨大な赤字については、せめてその中のこういう部分だけでも一般会計から繰り入れてくれと、こういう立場がとれないんですか。なるべく安くということもあります、いままでの経過もあります。どうして郵政省がそういう立場に立たないんですか、私はそれが不思議でしょうがない。
#307
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま大臣からお答えいたしましたことのあるいは繰り返しになるかもしれません。
 先ほど先生が例にお挙げになりました過疎地のバスなどの場合は、その地域に限って計算をいたしますと、明らかに先生御指摘のように赤が出るような企業だと思います。
#308
○山中郁子君 郵便だって同じじゃない。
#309
○政府委員(廣瀬弘君) しかしながら、郵便事業はそれと異なりまして、全国ネットワークというような事業でございます。したがいまして全体を通じて全国の流れを見た上で、事業の採算を考える必要のある事業だと思います。地域だけを限定すれば、先生おっしゃるように、そういう採算の合わない地域ございます。しかし、国全体で郵便事業がどのような採算状態になるかということが私どもにとって一番大きな問題だと思います。その意味において、大臣が先ほどから同じようで違うとおっしゃっておりますが、そういう意味に私どもは理解しておる次第でございます。
#310
○山中郁子君 高速道路の問題について、もう先ほど大臣いろいろおっしゃっていましたけれども、要は国がお金を出しているという事実なんですよ。いろいろありますわ、いろんなところにいろんな名目でもってお金を出しているんです。どうして郵便事業だけ独立採算で出さないと言い張っているのか、そこのところは全然矛盾しているじゃないか、こういうことを私一貫して申し上げている。大蔵省の考えをお伺いしたいと思います。
#311
○説明員(佐藤徹君) 先生が例に出されました高速道路と過疎バスの問題について、私どもの考え方を申し上げますと、高速道路につきましては、国の金が出ておる、出資と利子補給だろうと思いますが、これは道路特別会計からの出資金と利子補給でございます。道路特別会計の財源と申しますのは、御承知だと思いますけれども、そのほとんどがガソリン税から成っております。一部、一般財源が入っておりますけれども、これは特定財源になっておりませんが、自動車重量税というのが数年前にできまして、やはり自動車関係の人から納めていただいている税金があります。そういった税を財源にして道路特別会計がいろんな事業をやっておるわけでございますが、この一部として高速道路に対する助成をやっておる。これは郵便の場合のように一人一人の利用者から直接料金をいただくという形はとっておりませんけれども、自動車を使う国民の集団とそれから利用する集団という全体的な対応関係を考えて、ある意味の応益負担をお願いをしているという仕組みでございます。したがいまして、この出資なり利子補給を直ちに一般財源からの援助じゃないかというふうに考えるのはいささか問題があろうかと、こういうふうに思っております。
 それから次に、過疎バスの問題でございますが、これはなかなかむずかしい問題でございまして、先ほど来郵政大臣あるいは郵政省の方の方からお話がありましたように、過疎地域のバス、これは非常に局限された分野で事業を行っておるわけでございます。したがいまして料金を精いっぱい上げて、まあ都会のバスとほぼ同じ、あるいはそれ以上に高い料金にいたしましてもなおかつ路線の維持が困難だという場合に、事業者の立場からいたしますと路線を廃止したいと、こういうことになるわけでございますが、路線の廃止につきましては地域住民の福祉とかいろんな観点からいいまして、直ちに廃止することが国の施策に照らして正しくないという場合がございます。そういう場合に限定いたしまして、都道府県と国が折半をして運営費の一部を補助をして路線の維持継続を図っておるわけでございます。過疎バスであればどんな路線でも赤字であれば補助をしているというわけではございませんで、都道府県で綿密な路線維持計画というのを立てまして、しかも兼業部門で収益があるような場合にはいろんな条件をつけたりいたしまして、最小限路線の維持を図る上で必要な助成をしているわけです。そういった非常に局限された地域の営業という特殊性から見て助成をしておるわけでございますので、郵便の場合とは若干趣を異にするんではないかというふうに私ども考えております。
#312
○山中郁子君 いま主計官がいみじくもおっしゃいましたけれどもね、ちょっと考えてみてください。もしそれで路線バスを廃止しますと業者が言ってきたと、もうやめざるを得なくなったとしますね、そうすると、やめちゃったらどうなりますか。そこに住んでる人たち、足がなくなるわけでしょう、そういう事態が生まれたときには成り行きとしてどうなりますか。国とか地方公共団体がその責任においてそこに住んでる人々の足を確保するという、こういう方策をとらなければならなくなるわけでしょう。郵便事業というのはそもそも出発から、そういうところから出発してるんですよ。
 つまり、どんな遠くに住んでる人でも、過疎地域でも、郵便、通信が届くように、それを国が最初から保障をすると、こういう考え方から出発してるんですよ。だから過疎地域の問題もこの問題も同じなんです、実際問題として。いま過疎地域の路線バスが民営になっていて、それがつぶれそうになった、だから困るから国が金を出すんだという意味で言うならば、郵便というのはもともとそういうものとして生まれたんです、それで国民の通信を保障してきた、これははっきりしてますでしょう。だから当然そういう地域のものを含めての赤字が出てくる、これは当然のことだと、これが郵便法第一条になるべく安くと書かれている、その事実の問題でもあるし、その具体的な中身でもある。これはもう私は重ねて申し上げておきます。そこのところはよく考えてください。
 だからこそ、いま赤字だからという理由で値上げをすると、国の財政からはもらわないと、もらわないのがたてまえだと、そういうことを郵政省がかたくなに言い張る必要はどこにもないじゃないか、大蔵省だってそういうことについて考えていけば、当然、郵便事業というものはそういうものとして成り立ってきて、そういうことを目的としてつくられてきてるんですから、だから赤字になってあたりまえ、こういう問題があるんだということをよく考ていただきたいというふうに思います。
 それで、いろいろな財源の問題言ってらっしゃいましたけれどもね、どっちにしても税金で生み出される国の財源ですよ、そういうものから出されること、これは関係ありません。だから一つ一つの問題がどのようなルートを通って、どのようなチャンネルでもって助成されるということの違いはあっても、実際問題として国の責任においてお金を出さなくちゃならない、そういう意味から出してきている問題だ、これは何ら変わりがないんだということはお認めになるというふうに思います。
 ところで、そういうふうな事態のもとにあって郵便事業が赤字だ赤字だと、そういうことだからぜひとも値上げをしてもらわなきゃ困ると、こう言われておりますけれどもね、一体、私たち国民は郵便事業が収支こういう形になっておりまして、したがって赤字になっていますということを郵政省から知らせていただいているんでしょうか。そういうものを郵政省は国民がわかるように発表されていますか。郵便事業の収支状況です、したがってこれだけ赤字になってると。
#313
○政府委員(廣瀬弘君) 郵便事業の現在置かれている非常に苦しい状況というのは、事業局においていろいろな機会をとらえて周知するように努力しておることと思いますが、財政的に見まして、これは端的に予算の上にあらわれるわけでございます。したがいまして予算の審議の際に、その内容につきまして詳細に御検討を願っておるものということで、実は、それが国民に対するその内容の説明の機会であるというふうに私どもは考えております。
#314
○山中郁子君 郵便事業ですよ、郵便部門ですよ。それについての収支が国民にわかるようになっていますか、印刷して発表されているとか。
#315
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま私は郵政事業と申したかもしれませんが、その中には郵便事業は当然含まれておりまして、郵便費という形で予算の中にはあるわけでございません。
#316
○山中郁子君 じゃ郵便の会計は郵便費だけですか。
#317
○政府委員(廣瀬弘君) 郵便費のほかに間接費がございます。これは総掛かり費として出てまいりますけれども、これは総体的に各事業が分担すべき性格のものでございまして、それ自体としてはあらわれてまいりませんけれども、間接費総額として出てまいりますので、その上で見ていただく、こういうことになろうかと思います。
#318
○山中郁子君 見ていただくと言っても見てもわからないでしょう、わかりますか。総掛かり費と出ている部分で、郵便はこのぐらいだということを国民が見てわかりますか、わかるようになっていますか。
#319
○政府委員(廣瀬弘君) 確かに技術的に若干特別会計はやっかいなところがございまして、そのままでは読みにくい点がございます。そこで私どもこういう国会の審議の際にいろいろ申し上げておりまして、郵便事業がかくかくしかじかの収支になっておるという場合は、やはり間接費に当たります総掛かり費の郵便分担部分を含めまして御説明申し上げておるわけでございます。
 そこで、その内容等につきましては、別に私ども通信白書と申しておりますが「通信に関する現状報告」というものを毎年度出しておりまして、その実態も「郵便事業の収支状況」ということで国民の皆様におわかりいただけるように掲げておる次第でございます。
#320
○山中郁子君 通信白書の、多分これですね、四十九年度ですけれども、百十八ページの「郵便事業の収支状況」とこの表を指しておられますか、そうですか。
#321
○政府委員(廣瀬弘君) はい。
#322
○山中郁子君 そうしますと、これは「郵便業務収入」「その他雑収入」これだけですよ、収入は。そして支出は「人件費」「物件費」これだけ。これだけでもって郵便事業の収支を国民の前に明らかにしていると言えますか、言えないでしょう。全然これじゃわからないですよ、何だか。郵便業務だけ、片方は人件費と物件費だけ。
 それで、一体、どういう項目にどういうふうなものが使われて、そしてどういう項目でどういう収入があって、だからその結果一千四百億の赤字になっていますと、したがってこれは埋めなきゃいけないから値上げをしてくださいと少なくともおっしゃるならば、郵政省として国民にその中身を明らかにしなきゃならないでしょう。どの会計だってみんなそうなっていますよ。それは新聞で何も配らなくたっていいですよ。だけど、しかるべきところへ行って見ようと思えば見られると、こういうものでなければならないでしょう。それが郵便事業の収支というのはこれしかないんです、これしか公表されてない。こういうことで、その収支を明らかにして国民に赤字のためだから、だから値上げをしてくれということが言えますか、私はだれも納得しないというふうに思いますけれども。どうなんですか、そこら辺は。
#323
○政府委員(廣瀬弘君) 先ほど来申し上げておりますが、そこだけで御指摘になりますと確かに私どもこれだけで十分だと思いません。ただ、郵便事業の収支につきましては、国会の場において先生の御質問もございますし、いろいろといろんな角度で事業の問題をとらえていただいておるわけでございまして、その過程におきましてあらゆる資料を出しまして御説明申し上げておるわけでございます。それが私は国民に御説明する一つの手段ではなかろうかと考えております。
#324
○山中郁子君 少なくともほかの会計と同じように出なくちゃならないのです。郵政会計については出てますわね、それは。だけれど、それを郵政と保険と貯金に分けるわけでしょう、おたくの方は。分けて郵便部門はこういう赤字だということを割り出していらっしゃるわけね、だから郵便事業の会計をほかのもの並みにちゃんと出す必要があるんじゃないですか、国民が見ようと思えば努力をすれば見られるように。いま幾ら努力をしたって見られないですよ。私の方が要求をすると、そうすると一生懸命計算してこういうものを出していらした。こういうものがちゃんと国民の目に触れることができるようにきちんと報告をされなければならないんじゃないですか、その点はどうですか。
#325
○政府委員(廣瀬弘君) その場所を求めるということになりますと、どういう形がよろしいか、私もいまいい知恵が浮かばないのでございますけれども……
#326
○山中郁子君 いいえ、郵政会計へ発表するように、同じように発表すればよい。
#327
○政府委員(廣瀬弘君) ただ「通信に関する現状報告」というのは、これは通信という面でとらえておりまして、貯金、保険は貯蓄事業ということでございますので、この中に含まないというやり方でやっておりまして、そのために郵便事業に限定されております。
 それ以外の場所で、どのようにしてその事業の内容を明らかにしたらいいかということになりますと、これは各事業それぞれにいろいろなパンフレットとかあるいはリーフレットなどを使いまして周知はいたしておる次第でございます。
#328
○山中郁子君 そういうことを周知されてないですよ、どこにもないですよ、絶対ないですよ、私はそれを確言します、そうでしょう、ありますか。何か周知してますか、こういう中身を。これは私どもが要求して初めてそちらで計算して出していらしたことですよ。
#329
○政府委員(廣瀬弘君) 確かに先生御指摘のようなものにつきましては、郵政省としては発表いたしておりません。
#330
○山中郁子君 結局、郵政特会、簡保と貯金はそれぞれまた会計できているでしょう、郵便はそうでないんですよ。そうでなくて、私の方が何だと言って聞くと、おたくの方は何かどういうやり方で計算するのか知らないけれども、総掛かり費を何か案分比例で割ってみたり、何かややこしいことをやって一生懸命計算して、それでこれでございますといって出てくるわけでしょう。そういうことを国民が信用できますか。どうやって分けているんですか、共通部門、郵便と簡保と貯金と。
#331
○政府委員(廣瀬弘君) これはたびたび御説明申し上げているところでございますが、各事業に直接必要な経費につきましては、これは各事業それぞれ分計ができます。共通部門につきましては事業比と申しますか、結局、それは人員比になってまいりますが、人員比によって事業量比があらわされるということでございますので、主として人員比によって分担していくという形をとっております。それから建設費のように建物のような場合は、これは建設のスペースに応じた各事業分担ということで共通部門の分担をやっております。そのようにして郵便、貯金、保険それぞれの事業に共通費を分けておるというやり方でやっております。
#332
○山中郁子君 どんぶり勘定ですよね、いわば。結局、実際問題として郵便事業にかかる経費が人数割りになって正確なのかどうかということも、面積の比率をそうやって分けて正確なのかどうかも、これは郵政省としたって保証できませんでしょう、絶対にこれで正しいですと言えますか、分け方。結果として経費が出ますね、郵便事業は幾らかかったと、したがって幾ら赤字だと、こうおっしゃるわけだけれども、そのかかった最初のもとの数字というものは、郵政省としてこれは間違いなくこの金額が郵便事業でかかったものですということが確信を持って言えますか。
#333
○政府委員(廣瀬弘君) これは若干会計技術的な問題になりますので、一つ一つかかったものをその都度整理するというのは非常に大変な手間を要します。したがいまして、ある一定の基準をつくって、これをそれぞれの事業で分けていくというやり方をとらざるを得ないということでございます。したがいまして実態があるいは若干それと異なったものになるかもしれませんが、できるだけ現実に近い、可能な限り各事業が公平に分担できるようなやり方を考えて、それぞれそういう先ほど申しましたような分担方式をとっておる次第でございます。
#334
○山中郁子君 私は特定局の問題について、細かい数字でもって解明をしていって、その辺がいかにあいまいなものでできているかということを質問する予定でお願いもしておいたんですけれども、大変残念なことに、また申しわけないんですが、時間の関係でこれを省かざるを得ないんです。
 それで、特定局の問題、そうした局長の賃金、人件費ですね、そうしたことも含めての実に膨大な金額になるわけでしょう。で、そうしたものがどの部分が郵便の業務であって、そしてそれでもって幾ら郵便の事業の部門に入っているかということについての国民が納得できるそういう根拠というものがないということは、私はいまの経理局長のお話でわかったと思うんです。
 つまり、ないからいけないっていま言っているんじゃないんですよ、ないのがあたりまえなんです。あたりまえって言い方おかしいですけどね、できないんです、できないようになっているんです、そうでしょう。だってね、郵便局の問題考えてみますでしょう、そうすると、これもこの前赤桐委員が質問なすったんですけれどもね、郵便、保険、貯金とこういうふうにありますね、そうするとね、貯金のために、保険のために郵便局つくることありますか、ないでしょう、郵便のためにつくるんですよね。そして保険なり貯金がそこに乗るわけ。そうして実際に開拓をしていって収入を上げてくる、こういうことになるわけでしょう。だから郵便事業の持っている機能によって保険もまた貯金も成り立っているんですよね、そういう機能を郵便というのは持っているわけです。
 ですからね、その郵便事業に対していま言ったようなそれも不正確な根拠のない頭割りで総掛かり費や何かを案分してかぶせるということ自体が問題がある、私はこのように申し上げているんです。ですから、少なくともそのような共通経費ですね、こうしたものは一般会計から出すべきだと、こういうふうに思います。そうでなければ、わからない、あいまいなところの負担を郵便の利用者に押しつけられる、これは国民ですね、国民に押しつけられる、そういう結果を生み出しているんです。それを厳密に分けろと言ったって厳密に分けようないでしょう、確かに。だから、そういう部分については少なくとも国が経費を見るべきだ、こういうふうに考えますけれども、その点はどうですか。
#335
○政府委員(廣瀬弘君) 先ほど私申しましたのは、できるだけ実態に合うように努力するというふうに表現したと思うのでございますが、その分計の仕方が完全にその実態をあらわさない……
#336
○山中郁子君 あらわさないわね。
#337
○政府委員(廣瀬弘君) ということはあり得ると思うんです。
#338
○山中郁子君 必ずそうですよ、絶対にあらわすわけない。
#339
○政府委員(廣瀬弘君) しかしながら、それだからといってこの間接費は全部一般会計負担にすべきだというのは若干私ども理解できないところでございまして、郵政事業全体を、三事業ともそうでございますけれども、あるいは委託業務にしてもそうでございますけれども、これを営むためにはやはり必要な局長なり、あるいはその他の間接費なりはこれは欠くことのできない経費だと思います。したがいまして直接費だけで料金を算定するということではなくて、そういう間接費を含めてこれは料金として負担をしていただくという考え方が一般的な企業としてのあり方ではないかというふうに考える次第でございます。
#340
○委員長(竹田現照君) 時間が来ましたので締めてください、山中君。
#341
○山中郁子君 はい。そうしますと、郵政省で一般会計から人件費を持っているのは、郵政いま正確に何万いるのか私知りませんけれども、何人の人件費が一般会計から出されておりますか、郵便プロパーじゃなくていいけれども。
#342
○政府委員(廣瀬弘君) 郵政省全体で二千八百五十二人でございます。
#343
○山中郁子君 郵便関係だけで見ますとね、郵便プロパーの場合は全然人件費を見てない、そういう事態があります。それで、私は、幾ら何でも局長だとか、それから郵政局の管理部門ですね、そうした部分については国が経費を見て当然だと、こういうふうに考えています。それは先ほど申し上げました。それから部分的な問題、そういう意味でいままでも何回か申し上げましたから省略をしますけれども、ポストだとか郵便局だとかこういう基礎施設ですね、これはまさに公共施設ですよね、こういうものも当然国が一般会計として見るべきものである、それはもう国道や何かと同じようにですね。
 それからもう一つは、やはり三種、四種料金の問題があります。これは結局郵便法に明らかにうたわれていて、そのために政策料金として国の政策としてつくられている、それにもかかわらず、その部分での経費を一般の利用者にかぶせている、私はこんな不当なことはないと思うんです。国が政策としてつくっているものですから、だから当然これは国の経費で見るべきである、これは当然のことだというふうに思うんですよね。そういうことについてどうですか。
 しかも、全くけしからぬことには、かぶせられる方は一種、二種ですね、これは法律事項になっています。で、片方のかぶせる方は、国がかぶせる方は省令事項で勝手に決められるようになっている。この不合理はどういうふうに考えたらいいんですか。これは明らかに私は国が政策料金として決めているにもかかわらず、結局のところ、それを国民に、利用者に負担をさせる、そういうやり方で郵便事業が赤字を生み出している、こういうことになるというふうに言わざるを得ないと思います。
#344
○政府委員(廣瀬弘君) 先ほど私一般会計の総人員を申し上げましたが、これはもう先生すでに御承知のことでございまして、触れるまでもないと思いますが、これは全体の一般会計人員でございます。
 それからただいまの管理部門の経費あるいは建設部門の経費、こういったものにつきましても、やはり郵便事業が正常に運行されていくためにはどうしても必要な経費でございまして、これだけを抜き出して別に扱うということはなかなか考え方としても困難のように私どもは考えます。したがいまして総体の経費を償うという意味合いからも、固定資産に要する経費を含めてこれを料金に反映するということが正しいあり方ではなかろうかと私どもは考えておる次第でございます。
#345
○委員長(竹田現照君) もう時間ですよ。
#346
○山中郁子君 はい、まとめます。
 この省令事項の問題につきましても、先ほどから申し上げていますように、政策料金であるにもかかわらず、国の施策として行われている部分を利用者が負担している、こういうことは国がきちんと出すべきだ。また基礎施設についても同様、管理施設についても同様。そういう本当に理由があって国が一般会計から出すべきだというものについてきちんとしていけば、赤字を出さなくて済むんです。直接郵便の集配にかかるその経費を郵便事業の収入から得るということは数字的にもちゃんときちんと合うんです。ですから、私は、何にも根拠がなくて赤字になったら何でもかんでも一般会計から出しなさいと、こういうことを言っているわけじゃないんです。そのものの持っている本質、そうしたことを本当に正しい立場に立って考えて、それを国が見る、このことはもう独立採算のところでちゃんと申し上げました。必然性のある中身ですね、そういうもので対処をしていけば郵便事業は赤字にならなくて済むんです。
 そういうことを郵政省が本当に真剣にその立場に立って考える、こういう姿勢がない限りは、一番最初に郵政省にお尋ねしましたように、これから先郵便料金は赤字になるから次から次へ上げなきゃならない、こういう事態が生み出されてくることは必至なんですね。私は、だから長期的な展望を責任持ったものを考えるということを申し上げたのは、そうしたことを含めて、郵便事業というのはやはりどういうふうにあるべきなのか、なるべく安くというそういう立場でどのようにあるべきなのか、そのことを真剣に考えていただかなければならない、こういうことを重ねて強調いたします。
 それで、いま申し上げましたような中身の問題を含めて、今回のこの郵便料金は引き上げるべきではない。引き上げなくても十分やっていける、しかるべきものを国が負担をする、そういう正しい立場に立った施策を行うならば引き上げなくても済むんだ、こういう立場から郵便料金の引き上げには反対をする、こういう強い意思を表明いたしまして、私の質問を終わります。
#347
○木島則夫君 いままでの質疑を聞いておりまして私が感じましたことは、郵政省側になるべく安い料金で郵便サービスを提供するための努力や英知というものが見受けられないという、大変残念なことでありますけれど、こういった感じを受けております。そして郵政事業を守るという何かこう気概みたいなものがないんですね。この辺は私の主観的なとり方かもしれないけれど、残念なところでございます。
 そこで、お伺いしたいんでありますけれど、郵便事業の将来展望についてであります。今回提案されております郵便料金の値上げ幅は、一、二種が二倍ないし二・五倍、新聞雑誌などの第三種に至っては約五倍、郵便の創業以来とも言うべき大幅の値上げをすることにしておるわけであります。にもかかわらず、当五十年度はもとより五十一年度も赤字です。四十九年度からの累積赤字は二千数百億にも達するという大変お先真っ暗な話でありまして、このことの説明を受けてショックを受けたのは私一人じゃないと思う。で三木内閣の最大の政治課題として物価の鎮静が打ち出されている折から、民間企業にも例のない値上げをしても、今後二年間の収支均衡を図り得ないということは、これはもう大問題でございます。
 そこで最初に伺いたい。これも私、大臣、直球を投げますので、大臣もひとつ直球でお返しをいただきたいんです。郵政省は郵便事業の将来展望をどのように見ているかという点です。お願いいたします。
#348
○国務大臣(村上勇君) 郵便事業が将来どうあるべきかにつきましては、昨年暮れの郵政審議会の答申におきましても、「社会経済の変動に即応するよう料金体系その他全般的な問題について長期的な視野に立って調査検討すべき重要な時期に来ていると考えられるので、誤りなき対応策を講ずる準備を」進めるようにと指摘されているところでありまして、部外の専門家のお知恵をも拝借などして、検討を進めてまいりたいと考えております。
#349
○木島則夫君 とにかく郵便事業は容易でない環境に置かれているということは、大臣も御認識になったと思います。昨年六月に「郵便の将来展望に関する調査会」というものが設けられましたが、これを設けた理由、その目的、何をここで検討しているのか、現在どのように内容が進捗をしておりますか、これも簡潔にお答えください。
#350
○政府委員(石井多加三君) この展望に関する調査会は、四十八年の十二月の郵政審議会の答申の中で、郵便事業の将来のあるべき姿について長期的視野に立った検討をするような場をつくるようにということで、結局、考えておりますことは、郵便についてのその社会的の機能あるいは評価あるいは今後の社会的な諸条件の変化、影響についていろいろ調査研究をいたしまして、今後の社会の通信体系の中における郵便の位置づけ、また、そのあるべき姿についての総合的な考察をするということが目的でございます。
 この調査会での研究課題といたしましては、まず第一に、郵便の社会的機能に関する調査研究あるいは郵便事業にインパクトを及ぼす内外の諸条件に関する調査研究、郵便の将来ビジョンに関する調査といったようなことをやっておりまして、御指摘のとおり、昨年発足いたしまして以来、大体一年の審議を経過いたしまして、先般、中間報告的な、と申しましてもいままでの議論の集約でございますけれども、一応しておりますが、なお今後、もう一年くらいかけまして、いま申し上げましたような結論を得るためのいろいろの議論をしていただく。そういうことで東工大の林教授以下二十人ばかりの先生方にお集まりをいただきまして、毎月一回ないし二回の議論をしていただいておるというのが現状でございます。
#351
○木島則夫君 いま大変大事な点を御指摘になりましたね。通信体系の中での郵便事業の位置づけ、これは私非常に大事だと思うんです。私がこれからお尋ねをしたいこともまさにその点に触れるわけであります。
 で、この調査会が四十九年度の調査結果を報告しております。これはあくまで中間的なものだと私は思います。この中間的な報告に対して郵政省側はどんな受け取り方をされているか。もう一年間調査がきっとあるんだろうと思いますけれど、現在の中間的なものに対してどういう反応というか、受け取り方をなすっていらっしゃるか。
#352
○政府委員(石井多加三君) 先ほど申し上げましたような目的で発足いたしておりますが、最初の一年間におきましては主として基礎的な調査が行われておりまして、この最終的な目標に達するための議論はむしろこれからに残されておるというふうに考えております。調査報告の内容も私どもの方でも分析いたしておりますけれども、まあいままで言われておりまする電話の将来の発展との関連の問題、それらとの中におきまして郵便というものはやはりその記録性でございまするとか、同報性というような言葉を使っておりますが、電話と違って一度に一遍にたくさんの方面に出せるような特色があるとか、私たち従来そのような分析をしてなかったようないろんなことを議論していただいておりまして、私の方の課長クラスもこの議論に加わっておりましてわれわれも大変勉強をさしていただいておるわけでございます。
#353
○木島則夫君 さらに「郵便事業の健全な経営を維持する方策」に関する郵政審議会の答申の中でも、今後とるべき措置として、郵便のあるべぎ姿について早急に検討を進めるように提言をしているのも恐らくそれと同じことだろうと思うんですね。
 御承知のような電信電話事業というものは、いままで数度の長期拡充計画の推進によって今日電話は全国ダイヤル化が実現をされた。数年後には架設申し込みの積滞も解消することが見込まれております。放送事業の方もラジオは中波、FM放送、テレビはカラー放送にと、どんどん進んでますます多様化、高度化を進めていっている。交通関係においても新幹線は延長をされ、航空機もまたジェット化している。こういうことは私が一々申し上げるまでもないことであります。
 そこで、郵政大臣はわが国の通信行政をつかさどる最高の責任者であり、通信全体について国家的な見地に立って総合調整をしていかなければならないお立場にあるだろうと思うんですね。特に情報化が進展をする中で通信のあり方というものは大変重要になってきております。先ほどのお答えとあるいは重複をしたお答えになるかもしれませんけれど、もう一度大事ですから確認をさしていただく意味でお尋ねをしたいのは、今後、通信メディア全体の中で郵便にどのような役割りを果たさせようとするのか、その位置づけ、つまり郵便事業の健全化につながると郵政省の言う値上げの論議をするためにもこれが根本です。この認識を誤って持つと大変なことになる。しないでもいい機械化をしてみたり、しないでもいい人員を抱えてみたり、しないでもいい努力をするということになりますから、この位置づけというものをきちっとしていただかないと私は話が進んでいかないと思う。
 大体、いまごろになって、そう言っちゃ悪いけれども、あるべき姿はどんなものでしょうかと、このあなた情報化がここまで進んだ中でちょっと遅いんじゃないでしょうかね。大臣、どうですか。もう情報化はどんどんどんどん毎日毎日変化をしている。こういう中で、いいですか、郵政審議会もそう、調査研究のさっきの会もそう、郵便のあるべき本来の姿は何でしょうかっていまごろやって、その結論はまだ出ないというのはどうでしょうか。私はちょっと認識不足と思うんですけれど、全通信体系の中での郵便の役割り、そしていまそんなことを言っているようでは私はこの情報化の世の中に郵便事業が即応できないというふうに思うんですけれど、大臣はどんなふうな感触でいらっしゃいますか。
#354
○国務大臣(村上勇君) 情報化が進展する中で通信のあり方がきわめて重要になるということにつきましては御指摘のとおりであります。しかし、こうしたこの調査会を設けて集中研究いたしておりますのは今回が初めてであります。調査会設置の目的も御指摘のように郵便の役割り、位置づけを明らかにすることにもあります。このような点につきましては深く文化とか社会とかのあり方ともかかわり合いがあると考えられますので、コミュニケーション論の立場を初め、広く各界の学者などの参画を得て総合的基礎的立場から研究を始めたところであります。
#355
○木島則夫君 まだその各界の意見をお聞きになって、今後あるべき姿を模索をするというようなニュアンスに私はとらしていただいた。あるべき姿について現在まとまっていないならば、私は慎重に、しかもこれこそ早急にあるべき姿をきちっと提示なさらないで、いいですか、あるべき姿がないのに赤字だから上げましょうというのはこれは私はおかしいと思いますね。本質がそこになきゃだめですよ。本質がそこにない上にどんなに議論したって私はむだだと思う、はっきり申し上げて。ですから、そのことをまず第一点として指摘をしておきます。
 で、それは将来あるべき姿です。そして郵政審議会の答申の中でも、いいですか、「当面措置すべき事項」として、利用者に協力を求めるべき点についてはきちんと要求しなさいと言っていますね。そして行き過ぎたサービスなんかはする必要はないとは言っておりませんけれど、そういうニュアンスでもって答申をしている。こういうことは実行していますか、ちゃんと。
#356
○政府委員(石井多加三君) ただいまお話しのございました中で、ちょっと誤解を招くような私の方の発言があったので訂正さしていただきますが、この郵便に関するビジョンの研究会と申しまするものは、いまのここ二年、三年の収支がどうとか、事業のあり方がどうとかいう問題ではございません。もっと長期の、長い目で見た本当の長期展望、したがいまして、これがいますぐ財政でこういうやり方をやれば事業の赤字が解決するとか、そういった具体的な現実的な問題を離れて、もっと長い目で大きな展望をしてほしいということで、たとえば、ただいま申し上げました座談会の中には、いわゆる経営学者でありまするとか、そういった財政学者とか郵便事業の財政展望といったようなことにふさわしい人たちよりも、まあ未来学者でありまするとか電気通信関係のいろいろな権威でありまするとか、そういったような方々で議論をしていただいておるわけでございます。
 それからもう一つ、四十九年度の郵政審議会の答申の中で、ただいま先生がお触れになりましたような、これは収支計画をこういったような場当たり的な値上げではいかぬ、もっと展望を持った緊急な措置として、ここ数年の郵便事業の経営のあり方についてひとつ早急に検討をするように、ただし今度の料金は料金で改定すべきであるというような趣旨での答申がございまして、この二つの委員会は別の性格のものを持っております。
 先ほどお答えいたしました、できるだけ早い機会にそういう場を持ちたいと申し上げましたのは、その当面の財政ピンチを乗り切るための方策等の現実論を議論していただく場を早くつくりたいと申し上げたわけでございます。ただいまお尋ねのございましたこの、ビジョン討論会とわれわれ呼んでおるんでありますが、この座談会の方では、先ほど申し上げましたような長期の展望でございまするので、初めからこれはもう二年かかっても三年かかってもよろしいから、ひとつじっくり議論していただきたいということでお願いしておるわけでございます。
 それで、いまのお尋ねでございますけれども、まあ郵便のサービスの今後のあり方等、これはまさに現実論でございます。集配度数ももっと度数を減すこと、あるいは配達度数の一度化あるいは窓口取扱時間の短縮あるいは集合受け箱の設置といったようなことが答申をいただいております。これはもう現実の問題でございまするので、現在、すでに実施の段取りを考えながら検討を進めておりまするが、もう少しこれを実施するのに時間がかかるという段階でございます。
#357
○木島則夫君 こういうことはないと思いますけれど、明治時代の郵便事業の感覚ではとてもだめだと思いますね。郵便事業という枠の中だけで物を見ようとしてももうだめです。さっきから私がしつこいように言っておりますことは、通信全体の中での郵便事業は何かということを認識しないから、不必要なサービスを考えてみたり、しないでもいいことをしたりするんですね。新しい情報化時代の中では、もう捨てるものはきちっと捨てる、そして取るものはきちっと取る、守るものは守る、私はそういうクールな姿勢がないとだめだと思う。その辺の認識をもう一度持っていただきたいということなんです。
 たとえば郵便事業というものは迅速、確実、安全をモットーとして運営されてきたわけでございますけれど、ここ十年を振り返ってみると、四十
 一年の料金値上げに対するサービス改善施策の一つとして一、二種の航空機搭載の実施、また四十六年の料金値上げに際しては標準日数表を公表するなど、送達速度の向上安定化を推進しておりますけれど、残念ながらまだ遅配、欠配は解消されていない。こういった中で、四十三年以来、いわゆるビジネス郵便の創設さらに電子郵便の研究など、スピードに重点を置いたサービスにもうんと力を入れているというのが現状であります。
 そこで、今後の郵便サービスは、慢性的な遅配というものを抱えながら一方でスピードを競う新種のサービスを進めていくのか、それとも一定の日数以内に確実に配達をされるという確実、低廉化を指向していくのか、つまり郵便サービスのあり方についての基本的な方針なんです。これも言ってみれば郵便事業の基本認識とかかわり合いを持ってくるわけですね。それこそ不必要な迅速ばっかりが能じゃないと思います、私は。迅速、迅速と言っておきながら既定の日数に郵便がおくれたり遅配をするという一方、そういうことはそのままにしておいて、速い方がいいんだとかというようなことは私はおかしいと思う。だから速いものを要求するんならいまほかの通信手段もたくさんあるんですね。まだ電話は全部ついていないと言われればそれまでですけれど、これももうじき積滞がなくなるという状況ですから、さっき私が言ったように、郵便事業の中で何でもかんでも八方美人的に自分の中でやらなければならないという感覚はもういまの情報多様化の中では通じないんだというこのことのバックグラウンドに立っていま申し上げたわけです。いかがですか。
#358
○政府委員(石井多加三君) 今日までの郵便の歩みを振り返ってみますと、ただいまいろいろ御指摘を賜ったような面におきまして、私たちも安全、迅速、確実ということ、特に迅速につきましては、一、二種の航空搭載その他最大の努力をしてまいりまして、そういった面での歩みが今日まで続いておるとも言えるわけでございますけれども、まさにおっしゃいましたように深夜の航空便の廃止の問題もございますし、また先ほど答申の中で触れて私が申し上げましたような配達度数を減す問題あるいは窓口の取扱時間の短縮の問題あるいは取り集め便の限界の問題等々、いずれをとりましても、いままさに木島先生のおっしゃるような、ただ迅速であればいいという方向より、一歩まあ下がってと申しまするか、確実ということで、まさに郵便に対する一般の方々の御要望はそこにあるというふうにわれわれも考えております。いままでの行き方も必ずしも迅速至上主義ということでもございませんでしたが、一般にはあるいはそういうふうに見られております面もあったかと思いますけれども、われわれとしては、現在の郵便の実情を考え、今後のあり方を静かに考えてみますと、やはり安定したサービスを確保するということが一番大切なことであるということで、そのことに最大の努力を尽くしてまいりたいと思っております。
#359
○木島則夫君 郵務局長に伺います。
 私ね、いま郵務局長がおっしゃったこと、大変大事な点が含まれていますね。航空機の深夜便が削られたために迅速度を落としたということは、これは社会が航空機の騒音に対してチェックしたわけでしょう、つまり社会環境がそういうふうになってきているわけね。それから交通渋滞しかり、いろいろな問題がありますね、労働条件しかり。やっぱり郵便も社会環境の変化に即応していかなきゃならないという社会性がなきゃだめですね。違いましょうか、お答え要りません。私はもちろん間違ってないと思う、石井郵務局長もそういうお考えに。だとするならば、私は、やっぱり郵便という事業は時々刻々変化する社会、経済、政治、特に社会情勢に即応した柔軟なものでなければならないということをここで強調したいんですね。このことをしかと、しっかりとひとつわきまえておいていただきたいんでございます。
 で、私は最初に伺うことは、比較的基本的なビジョン的なことを提示をいたしますので、もし間違っていたら御指摘ください。
 郵便事業というものは国の独占事業とされて、民間事業の進出を排除しているわけです。したがって郵便法で、さっきから問題になっております「なるべく安い料金で、あまねく、公平に」サービスを提供すべきだとしているのも、こういった事情を反映したものであろうと思います。それはあくまで通信全体の中で郵便が何をしなければならないかをはっきり見定めた上でのことでなければならないという私は条件をつけます。
 今回の郵便料金の大幅な値上げの提案はこの指導的理念を全く無視したものであるというふうに私は思う、各委員とも、政策料金ないしは採算のとれない地域へのサービス提供に起因する赤字であるとか、いわゆる公共負担分は一般会計から繰り入れるべきだという主張に対し、郵政省は、私の主観的な感じ方かもしれないけれど、受益者負担のたてまえを固執していらっしゃるように思います。その理由の一つに、企業的経営意欲を阻害する点を挙げているようでありますけれど、私は公共性を維持しながら企業的妙味を発揮するためにはむしろ公社的な経営形態をとった方がいいんじゃないだろうか、あるいは極端かもしれないけれど、こんなふうに考えています。
 そこで、これはもうそちらからいろいろ資料を御提示いただくよりも、自分の目の前にあるんですから各国の郵便事業の公社化の趨勢というのは私が申し上げた方がいいと思う。イギリスでは一九六九年十月一日に発足、ポルトガル一九七〇年一月一日発足、ギリシャが一九七〇年五月一日に発足、アメリカが一九七一年七月一日発足、全部言っていると切りがありません。諸外国における郵政事業の公社化の趨勢というのは非常に高くなっているということですね。私はやっぱり公社化になぜなっていくのかというのはいろいろ理由があると思いますけれども、やはり一つのたどるべき形態じゃないかと思います。どうでしょうか、郵政省でもたしか五、六年というか数年前でございましたけれど、この三事業の公社化を打ち出しておりましたが、こういった施策というのはその後どうなっているのか、何か問題点があるんだろうか、その辺ひとつ聞かしていただきたい。
#360
○政府委員(高仲優君) 郵政事業の公社化につきましては、昭和四十三年十月に「郵政事業の経営形態を公社化することの是非について」ということで郵政審議会に諮問いたしまして、昭和四十四年十月に答申をいただいております。
 郵政省といたしましては、答申の趣旨を尊重いたしまして、公社化に関する諸問題について検討を加えてまいったのでございますが、さしむき現行経営形態のもとで措置可能なものについての実質的改善を図ることといたしまして、事業運営全般にわたって改善に努めておるところでございます。現在の段階におきましては、現行制度のもとでできるだけ経営の改善に努力するという考え方でまいりたいと考えておる次第でございます。
#361
○木島則夫君 電電公社がいわゆる公社形態をとった、その中で非常によくなった点を挙げております。
 政府から独立した企業体となったために全職員の意識が官僚的なものから企業的なものへと転換し、企業意欲が旺盛になりつつあること。政府の交代によって――ここのところはとっても大事だと思うんです、大臣、よく聞いてください。政府の交代によって経営責任者が更迭することがなくなり、経営政策の一貫性と継続性を保ち得ることができるようになったこと。もちろん公社になったことでマイナス点もございますよ、私はいまこれから論議しようと思うことだけを抽出したんです。
 大臣、大変素朴な質問をして恐縮でございますけれど、大臣は郵政事業に命をかけていると信じますけれど、間違っておりませんでしょうか。
#362
○国務大臣(村上勇君) 命をかけるということはどうかと思いますが、とにかく渾身の努力を続けてまいりたいと思っております。
#363
○木島則夫君 非常に妙味のあるお答えで、渾身の努力でございますか、渾身の努力、結構です、渾身の努力で結構です。
 ところが、公社形態になったときに、ここにもございますように、政府の交代によって経営責任者が更迭することがないということは、ある程度政策を一貫して相当の長期にわたって自分が責任を持ってやっていけるということですね。何も大臣がかわったら日本の郵政事業というものが変わっちゃうとは私は思いませんけれど、やっぱりずいぶん任期が短過ぎますね、大臣。渾身の力を込めるには任期が短いんじゃないですか。ここに並んでいらっしゃる局長さん、官房長、恐らくそんな長い年限いらっしゃらないと思う。ほかへ変われば変わるでそっちのことで一生懸命ですよ、違いますか。そういう中で、本当にいま大変危機的状況に置かれているこういった問題に渾身の努力が傾注されるか、別に揚げ足を取るわけではありませんけれど、その辺大臣いかがですか、こういうところにやっぱり非常に大きな欠陥があるんですよ。
#364
○国務大臣(村上勇君) 少なくともそういう努力の連続、私はいつまでどうしているか知りませんが、私がそういう気持ちで必ずおれば、後の人もそういう気持ちになっていく、そういう継続ができる郵政事業というものに渾身の力を続けていくと申しますか、あるいは郵政事業の明日のためにすべてをささげていくということにつながると思います。
#365
○木島則夫君 それが本当に積み重なって大きく堆積をしていけばいいと思いますけれど、何かこういうことを言うと失礼かもしれませんけれど、大臣がかわるごとに検討します、慎重に審議をいたしますと言っているそのことがどうも断続的にしか私には受けとれない。そうであってはいけないと思います。こういうことを論議しておりますと、もう時間がなくなりますから、何かお答えございますか。
#366
○国務大臣(村上勇君) いいえ、ありません。
#367
○木島則夫君 何かおっしゃりたいことがあったら、きょうは遠慮なくひとつ、こういう場ですからね、遠慮なくおっしゃっていただいていいと思いますね。私もむしろ大臣からお返しをいただいたそのことに対してまたディスカッションをする、それが大事だと思います。
 さて、少し具体的なことについてお伺いをしていきたいと思いますけれど、まあいま私が申し上げました今回の値上げ案は郵便料金全体で二倍、第三種郵便物に至っては五倍にも達するというような空前の大幅な値上げ案でありますけれど、これがそのまま実施されたとしても郵政事業の財政の健全化にはほど遠く、赤字の増大を減速させる程度の改善にしかすぎないというようなことでございます。郵便財政の再建問題は受益者負担の立場からは近い将来これまた再値上げということになる可能性が強いわけです。郵政審議会の答申においても料金体系そのほか全般的な問題について長期的な視野に立っての抜本的な検討の必要性を強く指摘しているわけでありまして、この際、これからの郵便事業のあるべき姿を確立した上で料金の改定を御提案になるべきではなかったのか、私はこの辺がどうしても釈然としない。展望はきちっとしたものがまだない、検討中。現実問題として赤字がどんどんどんどんかさんでくる、だからそこで料金改定というんじゃ、何かこれは本質を忘れたところでこう薬を張っているような感じを受けるんです、いかがですか。しつこいようですけど、この点、もう一回聞かしてください。
#368
○国務大臣(村上勇君) 一昨年ですか、四十八年秋の郵政審議会におきまして二カ月半にもわたって値上げにかわる抜本的な方策はないかということをあらゆる角度から論議をしていただいたのでありますが、どうも余りいい知恵がないと見えまして、その結果は結局皆さん方にいろいろ批判されておりますけれども、利用者の負担によって赤字を解消するほかはないという結論が出されたわけであります。郵便事業の財政はこのままでまいりますと破滅的状態になりますので、何としてもただいま御審議を願っている料金改正が実施できまするようにということで御提案いたしておる次第でございます。しかし、これが実施できましても赤字が何ぼか残ることになりますが、ただ、これを機会に、将来に向けて事業財政の再建の大きな足がかりができるものと期待いたしております。
 絶えず事業の内容を洗い直して経営の近代化を図っていくことが必要でありまして、昨年暮れの郵政審議会において「社会経済の変動に即応するよう料金体系その他全般的な問題について長期的な視野に立って調査検討すべき重要な時期に来ていると考えられるので、誤りなき対応策を講ずる準備を早急に進める」ようという指摘がされているところでありまして、部外の専門家のお知恵をかりるなどして検討を重ねてまいりたいと考えております。
#369
○木島則夫君 いま大臣のお話しの中に事業を洗い直すというお言葉がございました。当然ですね。これは洗い直していただかないと困ります。
 私は、洗い直す前に、各委員からいろいろの御指摘がございますね、そういう御指摘をむしろ郵政省の方では逆手にお取りになって、だから郵政事業というものは赤字なんですぞという枠を御自分たちの中におつくりになっているように私には思えてならない。そもそも郵政事業というものは赤字が宿命的なものなんですぞという枠を張られてしまって、何かそこからもう出ようとしない、それが郵政の私体質じゃないかと思いますね、逆に。だから、この際、事業の内容を洗い流す、洗い落とすのも結構ですけれど、そういう、何というのかなあ、郵政事業はもうしょせん赤字なんですぞというような、そういうこびりついた何か枠というものから抜け出ない限り、私は幾ら議論してもだめだというふうに感じるんです。私は郵政の問題については非常にこう何というか専門的な立場ではございません、あるいは感覚的なとらえ方で申し上げているかもしれませんが、そういうふうに受け取られても仕方がないという節もあるんじゃありませんか。もうしょせんは郵政事業というものは赤字になるんだぞというような枠をお張りになってしまっている、私は、そういうものが見えて仕方がない。後ほど、そういう枠をどうやって縮めていったらいいかという具体論を私は提示したい。
 まず、枠を御自分たちの中にお張りになっていないか、それが安全弁になってはいないかという、このことなんですよ。いかがですか。
#370
○国務大臣(村上勇君) 私は、ただ枠をはめて、その枠の中で苦しい呼吸をしていこうというような、そんな気持ちではございません。
 とにかく、一応、ここでこの料金改定を御審議願いましたら、これを一つのきっかけに、来年度はどうなっていくか、いま計算上から言えば来年の五十一年も相当な赤字になる、五十二年はなおさら赤字になるでしょう。しかし、そこでいろいろな知恵が出てくるんじゃないかと思います。まあ第一、物価の抑制ということが一番根本でありますけれども、しかし物価の抑制が万一できないときには、これは初めて私どもとすれば、どうしてもいけないというときのいろんな知恵が出てくるのじゃないかと、こう思っております。
 しかし、いまは必要最小限度のこの料金の改定にそのすべてをかけておりますので、これが解決しない限り、次の段階にいろいろ考え方がありましても、私どもの企業努力等についても十分私は全従業員と本当によく相談して、そうしてこういうふうにしていこうじゃないかということに取り組んで、必ずその実を上げてまいりたいと、かように思っております。
#371
○木島則夫君 少し具体的に伺います。
 郵便事業が危機的状況にあるということはもうここで指摘をされているとおりでございますが、郵便料金を値上げする前に、まず企業努力をしなければならない。これは再々郵政省側、大臣もおっしゃっているところです。郵政省が企業努力として具体的に何をそれじゃしてきたのか、また今後、どのような努力をしようとしているのか、この大綱について伺いたいんです。そんなに細かいことでなくて結構です。
#372
○政府委員(石井多加三君) 郵便事業の改善のための企業努力ということでございます。具体的なやはり話を申し上げるわけでございますが、昭和四十二年、三年のころからいわゆる郵便番号制ということを提唱申し上げましたのも、郵便番号を書いていただければ、それを自動的に読み取る区分機というようなものがわが国で初めて開発されまして、こういったものを取り入れることによりまして、国民の皆様の御協力を得ながら郵便の処理の迅速化を図り、省力化を図り、郵政省の中でのいままでの機械化としては、郵便事業としてはもう画期的なこういう機械を導入いたしましたことやら、あるいは郵便物の自動選別取りそろえ押印機というような内部作業の簡素化あるいは省力化に役立つような機械を開発いたしましたような、最近はまた、窓口の事務処理をオートメ化する機械を開発いたしましたり、このようないわゆる機械化というのがやはりいままで一番おくれておりましたので、この点にも大変力を入れました。
 それからまた、そのほか作業能率の向上のためのいろいろの作業のやり方の改編ということもございますが、しかし、そういったことを含めましても、郵便の外務の作業というものは、御案内のとおり、これはやはり一軒一軒配達して回らなきゃなりません。これは事業の宿命でございまして、この点はいかに機械化をいたそうといたしましても限界がございまするので、そういう意味では、従来の努力もこういった外務作業の面にはまだ及んでおりません。全般としては、局の中の作業の機械化、合理化というようなことがいままでやってこられたことでございます。外務作業につきましては、先ほど先生も御指摘になりましたような、むしろサービスのあり方として、今後多少のスピードダウンになっても先ほどの配達の一度化とか、あるいは窓口業務の問題等々、そういった面の合理化、効率化というようなことをやってまいりたいと考えておる次第でございます。
#373
○木島則夫君 郵政省としてもずいぶん御努力をなすっていることは私も認めます。しかし、とてもじゃないけれどこれでは追っつかないということ。
 で、私は、ここで労務関係のことについて少し伺いたいんです。従業員の方々が一生懸命おやりになっているということは私も認めておりますし、また、ほとんどが人手に頼らなければならないそういう分野での、何というか、努力に対しても私は本当に御苦労さまというふうに申し上げたい。
 そこで、いろいろ努力をされているといういまの郵務局長のお話でございますが、赤字の原因は幾つかあろうと思います。まず第一、職員のサボタージュによる郵便物の滞留があります。その滞留をはかすために多くの非常勤を雇わなければなりませんし、事業に対する不信から郵便物の減少も招くのではないかという、この辺は私も心配をしているところです。
 それから、定員のむだな配置がありゃしないだろうかということですね。せっかく機械を入れたって、その機械を本当にフル稼働させるような配置というものができなきゃならない、これは素人が考えてもそうだろうと思います。定員のむだな配置がありはしないか。聞くところによれば、特に大規模な郵便局にはかなりむだな定員配置があるようです。局によっては課や部署によってひどいアンバランスがあるようでして、これは職員の間でも強い不満があるようでございます。こういったことが職員の勤労意欲の減退にもつながっていると言えるわけですね。
 ですから、私は、ここでまず第一点に指摘をしたいことは、郵便物の波動性にも原因があろうと思いますけれど、まずこういった不均衡、不公平を是正すべきではないだろうか。私はどこの局でどういうふうな実態があるということをよく知っている。しかし、ここで一々固有名詞は出しません、大規模な局でというような表現をまずしておきます。いかがですか、この点、質問事項は出してあるはずです。
#374
○委員長(竹田現照君) どこが答えますか。
#375
○木島則夫君 別にむずかしい問題じゃないでしょう。質問事項を差し上げてありますよ。
#376
○政府委員(石井多加三君) 職員のサボによる郵便物の滞留問題は、これは確かにそういった局もあるということは私の方も承知いたしております。
 それから定員のむだな配置あるいは不均衡といったようなことにつきましては、私たちの方の定員の配置の公平といいますか、そういう面で絶えず配慮をいたしておりまして、私の方の考えでは、いわゆる大都市近郊等の発展地に対する手当てが若干おくれぎみである、後手に回りがちであるという点はごさいまするけれども、普通の状態におけるA、B、Cというふうな各局相互間におきまして定員の配置の不公平というふうな問題は、私たちの方では、ないというふうに考えておる次第でございます。
#377
○木島則夫君 いま私が申し上げたようなことを解消するためには、機構の大改革も必要だろうと思いますね。
 要するに、さっき言った枠というもの、私が申し上げたその枠というものにがんじがらめになっているんですよ、いま。そういうものをいじろうとすると、いろいろ抵抗がある。なるべくお役人の皆さんとしては抵抗がないそういうものをきっとお望みになるんだろうと思いますよ。ですから、機構の大改革も私は必要だろうと思うし、どの部署へ行っても仕事のできるように職員の訓練もすべきであると思うんです。何よりも波動性に対応できるような、そういう即応体制みたいなものがもっと柔軟にとられていいんじゃないでしょうか。この点をお聞きします。
#378
○委員長(竹田現照君) もう少してきぱきと答弁してください、ちゃんと出ているんだから、分担もわかっているんですから。
#379
○政府委員(神山文男君) 労働力の質を高めていく、あるいは労働力を十分に活用していくということは、確かに大切なことでありまして、私どもとしては、いろいろの点でかねてから努力をしてまいっております。
 まず、職員を採用するに当たって、郵政事業は国家公務員法が適用されまして、国家公務員法に基づく人事院の試験合格ということが前提になっておりまして、その合格者から採用する、あるいは人事院の試験合格者のいない地方につきましては郵政省独自の職員採用規程というものをつくりまして、試験を行って採用する。それから、採用いたしました職員につきましては訓練を施して、技能の向上あるいは心構えをしっかりと持っていただくというようなことで訓練をやる。
 その訓練の方法にはいろいろありますが、全国に十カ所あります研修所を通しての訓練、あるいは職場における訓練、そのほかいろいろの講習会とか、そういうものを通じまして職員の資質を高めていただくというようなことを配慮いたしております。そのほか職員が十分に働いていただくためには職場環境を整備するというようなことも考えていかなければいけない。明るい秩序ある職場環境づくりということも十分重要視いたしまして努力をしてまいっているところであります。
#380
○木島則夫君 いま職員訓練というお話が出たんで、ついでにお伺いをいたしますが、この職員訓練については、最近、後退をしていると聞いているんです。初等部後期訓練において授業妨害はもとより、集団による授業放棄ということがあったようです。前期訓練に組み込んだようでございますけれど、こういった職員を採用することに問題があるわけで、訓練そのものを廃止と同様にしてしまっては、これは全く企業経営を放棄したことになるわけです。条件つき雇用期間を延長をして、その間に職員に徹底した教育を行う、問題がある職員はこれは採用を取り消すとか、いろいろ方法があろうかと思います。民間では非常に厳しい訓練をしているわけですね。ですから、社員の資質向上に思い切った施策を講じているはずだと思いますけれど、どうもこの辺に郵政省は手抜かりがあるようだとも聞いている。なぜできないんでしょうかね、徹底して。どういうわけですか。
#381
○政府委員(神山文男君) ただいま先生から最近職員訓練が後退したという御指摘がありましたが、恐らく最近改正しようとしております初等部訓練、新規採用で入ってきたばかりの職員を研修所に集めまして郵政事業全般にわたる知識あるいは国家公務員としての心構え、こういうものを訓練する訓練のことと考えます。
 これは、従来、前期訓練と後期訓練というふうに分けて実施したわけです。ただ、このやり方は何年前でございましたか、数年来、そういうやり方できたんですが、それ以前は前期・後期を区別しないで一本でやってきたわけです、一回の訓練で。それを途中で前期・後期に分けた。それでこれは入ってきたばかりの職員ですから、郵政省の職場を余り知らないということで、それを一カ月ぐらいの訓練をするわけですが、一カ月まるまる研修所で訓練して職場にいくといろいろ戸惑いもあるだろうということで、一カ月の訓練を半分に分けまして、前期訓練をまずやって、それから一回職場に配属して仕事を何カ月か一年かやっていただいて、それからまた後期訓練をやる、こういうやり方に一時変えたわけです。
 が、そう変えますと、今度は一回の訓練の期間が非常に短くなりまして、そういう短所が出てまいりまして、せっかく教官と研修生との間が顔も覚え名前も覚えて非常に人間的な関係ができかけたときに別れてしまう、また帰ってくると教官はいなかったり、別の教官になったりして、まあ非常に訓練効果の点で疑問の点もあり、やはり以前のような一本の訓練にした方がいいんじゃないかと、ある程度一カ月くらいのまとまった期間研修所にいて、教官としょっちゅう顔を合わせていくのがかえって研修効果を発揮することになるんではないかというようなことで、まあ一本化を図るということでございまして、これは一回にしたから後退というんじゃなくて、期間が前期・後期と短い期間に分かれていたのを一本にするということでございますので、私どもは、かえってその方が研修効果が上がるんではないかというふうに考えて、そういうことをいま考えておるわけでございます。
#382
○木島則夫君 あちこちの大学で行われているようなことが、もし郵政省の中で行われていたとしたならば、これは私は大変な問題だと思いますので、その辺十分に私は心がけていただきたいということをただ申し上げているだけです。
 それから、さっき申し上げた職場でのサボタージュについて、管理者などが十分にチェックしているかどうか。どんな職場でも標準的作業量というものがあるはずですけれど、能力に応じた作業量以前の問題としまして、まず標準的な作業量をこなしているかどうか、こういうことは現場の管理者として私は当然やるべきだと思いますね。これが闘争時であるなしにかかわらず、なされなければ、何というんですか、やる気を持った人たちの士気まで低下をさしてしまう。そうすると、さっきから問題になっている赤字を本当に解消しようということにもつながっていかないというふうに思います。こういった面での、チェック体制と言うといやな言葉ですけれど、これをいい面で解釈をしていただきたい。
 何も、私は、こういうふうに申し上げているからといって、職員の方を罰則をもってどうのこうのということでは決してないんです。いま置かれている郵政事業が本当に前向きに赤字を解消し、明朗に一丸となる、さっき大臣がおっしゃった、そういう方向をたどるためにこそ必要ではないだろうか。どうですか、管理者というのはもっと毅然たる態度をとっていいんじゃないでしょうか。事なかれ主義とかまあまあ主義とか、何も職員の方をいじめようなんて言っているんじゃないんですよ、そうじゃなくって、やっぱり言うべきことはきちっとおっしゃる。そういう毅然たる態度がなさ過ぎるんじゃないだろうかということを申し上げているんです。つまり管理者能力の不足です。どうですか。
#383
○政府委員(神山文男君) 職場におけるサボタージュとそれに対する管理者についてのお話でございますが、正常な業務運行を確保して国民の期待にこたえにゃいかぬということは当然のわれわれの責務でございまして、職員が十分な環境のもとで能力を発揮してもらうということが大切なわけであります。職場におけるサボタージュ、いろいろ原因はあろうかと思いますが、こういうことを絶滅していくという努力をすることは当然のことであります。
 それで、そういうことの起こる原因の根絶、それから管理者の正しい指揮命令というものは部下に徹底していく、それで明るい環境のもとで上下一体となって、一致協力して仕事を遂行していくということがどうしても必要でありまして、管理者には十分そういうことをあらゆる機会を通じて徹底さしておるわけであります。しかし、間々、大多数の局では非常によくいっていると思いますが、ときにそういう現象も見られるということでございますが、われわれは今後ともただいま申し上げたような考えをもとにして努力をしていきたいと、こういうふうに考えております。
#384
○木島則夫君 給与制度にも問題があるんじゃないかと思うんですね。たとえば、まじめに働く職員に対して十分報いるための特別昇給制度についても、郵政省はこれは昭和三十六年に提案をしているんですけれど、まだ実施をしていない状況でございます。組合側としても積極的にこれを受け入れる用意を示しているところもありまして、具体的な改善意見を出しても、一年数カ月も放置しているというようなことも聞いている。そういうことでは職員の資質向上は望めないはずだと思うんですね。提案をして十四年も日の目を見ないというのはこれはどういうわけなんだろうかということです。しかも一般公務員やほかの公共企業体ではとっくに実施されている。ひとり郵政省だけが取り残されている、こういうことも聞いているわけであります。
 中身に問題があるとするならば、労使がそれこそ積極的にお話し合いをすればいいんだと思います。いずれにしても趣旨は悪くないはずでありますから、もっと自信を持ってこの問題に取り組むべきではないだろうか。
 一方では、違法ストに参加をした者などの処分による実損の回復問題もあるようでありますけれど、これを古いものから一律に回復するという考え方があるとすれば、これは私は間違っていると思う。ストに参加し処分を受けた者が生涯そのまま損失をこうむるということは、これはあってはいけないと思います。そういったことが間違いであったという気持ちを反省なされば、それはどんどんこの特別昇給制度の中で昇給の回復措置を考えてあげるべきだろうとも思います。
 さらに、この特別昇給制度が局長などの恣意的な裁量によって運用されてはなりませんから、その面についても十分にこれを配慮しなきゃいけない、これはもう当然なことです。したがって客観的な基準をつくって制度の精神を曲げてはならない。いずれにしましても、こういった趣旨を踏まえて早急に実施をする用意がおありになるかどうか、はっきりと示していただきたい。
#385
○政府委員(神山文男君) 特別昇給制度につきましては、実施要綱案というものをつくりまして、おっしゃるように三十六年の二月に組合に提案をいたしておるわけでありますが、いろいろ機が熟せず、いまだに合意を見ていないということであります。
 他公社や一般公務員には特別昇給制度というものが実現しているわけでありますが、この特別昇給制度はやはり給与制度でございまして、労使の団体交渉で協約を結んで実施するというたてまえになっておりますので、交渉が妥結しないと一方的には実施できないということでございまして、組合にもこの特別昇給制度の趣旨、内容というものは十分説明する努力をわれわれは続けているわけでありますが、今後とも、この趣旨に賛同していただいて早急に実施できるようにいたしたいというふうに考えておる次第であります。
 それから早給制度の中身でございますが、決して管理者が一方的にやるというような恣意的にやるという内容ではございませんで、いろいろ細かいやり方というものを省案の中には盛り込んで組合に提案しております。今後、それを煮詰めていきたいというふうに考えておる次第です。
#386
○木島則夫君 できるならば、そのめどを知らしていただきたい。やはりいい趣旨のものであるならば、これを実行しなきゃならない。提案してから十四年目の目を見ない、こういうことであっては提案した理由もないわけでしょう、いかがですか。
#387
○政府委員(神山文男君) 決して努力を放棄しているわけではなく、再三、組合にはいろいろ説明をし、実施の促進方を申し入れております。毎年のベースアップの団体交渉等の際にも必ずこれを申し入れるということをやってまいっておりまして、なるべく早い機会に実現いたしたいというふうにわれわれは考えておる次第です。
#388
○木島則夫君 大臣、いまの特別昇給制度というのは、やっぱり一生懸命やる職員、そういう人たちが報われるという、非常に単純に考えても私は趣旨としてこれはいいものだと思うんです。いまの御答弁だと、なるべく早く実現するように検討したい、ですか、というふうにおっしゃいましたけれど、この辺、大臣でしたら、もう少し何か前進的なお言葉がいただけるんじゃないでしょうか。
#389
○政府委員(神山文男君) 検討したいじゃなくて、努力をいたしたいと。というのは、これは団体交渉で合意をして協約を結ばないと実施できないという性質のものでございますので、相手方がおりますので、相手方の合意を取りつける努力をいたしたい、こういうことでございます。
#390
○木島則夫君 慎重は結構ですけれど、余り長く時間ばっかりかけているのはこれは能じゃないですよ、本当に。その辺は余り細かく言っているとこれは切りがございません。
 もう一つ、似たような問題として昇任それから昇級問題がございます。これもまじめに働かれる人たちが正しく評価されるものでなければならないということだけをここでは申し上げておきたいと思う。
 さっきから、私は、郵便事業が危機的状況にあるということです。郵便料金を値上げする前に、まず内部で企業努力をしなければならない、その具体的な問題として、いま幾つかを提示、提案をしているわけでありますけれど、さて、ここで特定郵便局の不合理な経営形態にも問題があるということを指摘をしたい。
 特定局長の定年は六十八歳ですね、一般管理者の定年は五十九歳と伺っています。全体として高齢のために俸給も高い、そのことが直ちにいけないとは言っておりませ、人件費の高騰にも拍車をかけているのが現状だと思うんです。
 また、特定郵便局舎のほとんどを局長が所有をしているため、局長の財産保全と地位確保に利用されている。多額な借金で局舎を建てても、国から支払われる局舎料によりまして十数年で元が取れると言われているんです。それ以後の局舎料はすべてこの所有者たる局長のものとなってしまう。局舎を所有しているために地位も確保される、転勤もない、また局長の家族、配偶者やその子弟などでございますけれど、こういった人を当該職員として雇用することにより、局長の一家が局舎料を含めて多額の収入を得ていて、結果として国営企業を私物化してしまう、そこに働く一般職員の士気にも影響を及ぼしている面があると思うんですね。
 この辺をやっぱり私ははっきりさせないと、にっちもさっちもいかないと思います。いかがですか、特定郵便局のこういう不合理な経営形態に抜本的にメスを入れるお考えはないですか。
#391
○政府委員(高仲優君) 特定局制度を全般的に改革したらどうかというお尋ねでございますが、特定局制度そのものにつきましては、昭和三十二年に特定郵便局制度調査会を設けまして、この調査会において特定局に関する各般の問題について慎重な審議が重ねられまして、昭和三十三年一月に答申をいただいた次第でございます。省といたしましては、基本的には、この答申の趣旨を踏まえ、この趣旨を十分に尊重をして、措置もし来たったところでございまして、特定局の現状を見ましても、地域社会に密着した郵政サービス等を提供し、国民に親しまれておるものと考えております。
 お示しの具体的な個別の問題につきましては、これは、当然、全体といたしまして効率的な運営を図っていかなければならない次第でございますので、それらの点についても十分検討をいたしていく所存でございます。
#392
○木島則夫君 特定局制度をやっぱり大幅に改革して近代化しないことには、私は経営の合理化、近代化は望めないと思うんです。郵政事業百年の大計に立つとするならば、特定局をまず国営化すべきだと思う。
 局長の地縁性、つまり、いま官房長がおっしゃった地元との親しみがあるとか、地元との縁故があって、その地域の中ではいろんな利便があるという意味のことを御答弁になりましたけれど、これを裏返しに言うと、手かせ足かせで、そういった固定化につながるということも言えるわけです。ですから、局長の地縁性が事業運営にプラスになると言ったのは、もう私は何か明治時代のことのように思いますね。いま利用者というものは、より便益性とよりよいサービスの提供を期待しているんじゃないだろうかというふうに考える。
 局舎を国営化するには、これはもう大変な費用がかかることは私も万々承知の上で申し上げているんですけれど、一方では、毎月莫大な局舎使用料を払っているわけです。何年かの計画でこれを漸次国営化をすれば、将来はそれがすべて国有財産となり、より効果的な運営ができるんじゃないだろうか。
 また、この局舎の私有による弊害というものは、局長の自由任用、世襲制という罪も犯していることになろうと思います。局舎が局長の私有であるがため、局長という職まで、本人の能力の有無にかかわらず、子々孫々というか子孫に代々受け継がれてしまう。現にこの制度をフルに利用して局舎を二つも三つも持って、親族が局長になっている例も少なくはございません。
 特定局を国有化し、小局には中堅幹部を配置するようにすれば、企業経営もより合理的になって、効率もよくなることははっきりしていると思うんです。さらに局舎を国有化することによって、局長の自由任用制度というものの廃止にまでつながるんじゃないだろうかと、こういう考え方は決して否定できないと思うんですけれど、具体的改善計画がいますぐないとするならば、少なくとも、さっきから言っている長期展望計画ぐらいは出すべきではないだろうかと考えております。
 さらには、公共性のために設置されている赤字運営を承知の局に対して、郵政省はどのような考えを持っているのか。聞くところによれば、こういった局が千局を超えているとも聞いているわけですね。その赤字は、その地域の一般利用者に負担をさせることにも無理がありますが、これはどういうところで負担をしようとしているのか、少し長くなりましたけど、お答えをいただきたいと思います。
#393
○説明員(武田礼仁君) 局舎料についてお答えいたしますと、局舎料を全国で平均いたしますと、局舎の大きさ百平米でございますけれども、その百平米の局舎に対して一カ月五万円の局舎料を払っております。この五万円、百平米ということは、3Kという住宅、アパートですか、その場合に五十平米ぐらいの面積を持っておりますが、3Kのアパートの場合に二万五千円、ですから五万円という局舎料は決して高くもなければまた安くもない、適正な値段であると私は考えております。
#394
○木島則夫君 特定局制度の問題。
#395
○政府委員(高仲優君) ただいまお話しが出ました、自由任用の問題に局舎問題がつながっている、これはいかがなものであるかという御質問のように承りましたが、自由任用制度そのものにつきましては、その地域における郵政事業の信望を担い得る人物を広く選考任用するということでございまして、先生おっしゃられました何か問題があるといたしますれば、むしろその運用の問題であろうかと思います。運用の問題につきましては、当然、われわれといたしましても十分の注意を払っていかなければならない問題だと考えております。
 局舎料につきましては、建築部長から話がございましたが、特定郵便局の局舎のあり方につきましては、先ほど申し上げました特定局制度調査会の答申におきましても、借り入れ局舎、国有局舎併用の方針ということをたてまえとしてとっておる次第でございまして、もちろん、これはなかなか十分だということには遠いかと思いますけれども、毎年、幾ばくかの特定郵便局舎を建設いたしておるところでございます。
#396
○政府委員(廣瀬弘君) ただいま赤字局についてお触れになりましたけれども、赤字局約千局という御指摘でございます。これは恐らく特定局のうちの最低人員配置局のような小規模の局を御指摘になったのではないかと思いますが、こういった局につきましては先生御指摘のように赤字でございますが、郵便事業は都市にももちろんたくさんの特定局がございます。そういう意味合いで、全国的に見て収支が相償うような、そういう形で運営をしてまいりたい、そうして地域社会に郵便、貯金、保険、三事業のサービスを提供してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#397
○政府委員(神山文男君) ただいま特定郵便局長の任用について、官房長から、その地域における郵政事業の信望を担い得る有能な人材を部内外を問わず採用すると申し上げましたが、そのとおりでございまして、まあ地域社会の信望を担い得るような人物、こういう者を任用するように心がけております。
 ところで、その結果、非常に部外任用が多いんじゃないかというお話でございましたが、ここ数年の任用数とそのうち部外者の任用数を比較してみますと、一割内外が部外者ということになっております。四十五年度が一二%ばかりございましたが、その後漸減しておりまして、四十八年度八・三%、四十九年度が九・一%というような数字になっております。
 われわれは、今後とも、特定郵便局長の任用に当たりましては、本人の適性、能力というものを十分検討いたしまして、適正な任用を行っていきたいと考えております。
#398
○木島則夫君 地域性なりその縁故関係なり、その地域の有望な能力をお持ちになった優秀な方をというお考えは私も結構だと思います。しかし、ともすれば一つの枠の中で人が採用をされ、仲よしクラブ的なものになってしまうと、この厳しい郵政事業が置かれている環境の中で本当に努力をしているんだろうかということにもつながってくると思います。その辺は十分にひとつ心していただきたいと思います。
 郵政事業が人力に依存する度合いが高いことは、これはもういろいろ言われているところでありますけれど、まだまだしかし考えてみると私は合理化なり機械化ができる部分がかなりあろうと思う。そこでお伺いをしたいんですけれど、合理化、機械化について郵政省の長期計画というものをお示しをいただきたい。
#399
○政府委員(石井多加三君) 郵便事業の機械化の問題でございますが、先ほどもちょっと触れましたように、郵便番号自動読取区分機あるいは郵便物自動選別取りそろえ押印機を中心にして現在まで進めまいりました。現在のところ、全国の主要な郵便局にはほぼ配備ができたものと考えております。
 なお、五十年度には、区分機の方はなお八台、選別機の方は六台というものを配備いたして充実してまいりたいと思います。この機械の配備はまだまだ進めたいんでございまするけれども、問題は、この機械の稼働状況等を考えますると、これ以上郵便物数の少ないところへ配備いたしますと機械の遊ぶ時間が多くなるというようなことも考え合わせまして、むしろこれから先は、機械を配備した局にその局のみの郵便じゃなくて、その周辺の引き受け郵便物も集合して処理するといったようなことによって機械化の効果を拡大するというようなことをこれから考えてまいりたい。また同時に、将来の郵便の取り扱い物数の増加というようなことも考えながら具体的にそのような作業機械の増備を検討してまいりたいと思います。
 それから、先ほどもちよりと触れましたような、従来まだ未着手の分野における新しい機械も次々と研究は進めておるわけでございまして、今後ともこういった面での配慮を進めてまいりたいと思うわけでございます。
#400
○木島則夫君 利用者サービスという観点からもこれは積極的に機械化を進めて、可能な限り安い料金で利用者にサービスを提供する、公共事業の使命もまさにここにあろうと思います。
 もちろん、お断りをしておきますけれど、機械化をすることによってそこに働く方々の人間性が失われるようなことがあってはなりませんし、職業病の発生も問題になっていると聞いておりますから、こういった点についても、ひとつ労使の間において十分にお話し合いをしていただきたい。これはお答えは要りません。
 で、要は、私がさっきから申し上げているように、この合理化、機械化といっても、この通信事業、通信体系の中での郵便事業の置かれている地位、役割り、責任というものをきちっと把握するところからすべてが発想され、スタートしなければならないということを根本に据えていただきたいということを、くどいようでありますけど、申し上げておきたいと思います。したがって機械化もこの基本認識を踏まえて行われなければむだな機械化になってしまう、このことをここでは申し上げておいて、次に入ります。
 これは値上げとは直接関係がない問題でありますけれど、往復はがきについて伺いたいんです。
 現在、往復はがきは、発売される段階で二つ折りになっております。出す方、つまり往信部の表の方を外側に、復信部の表は内側にして売っておりますのは、利用者がわかりやすいようにということと同時に、郵便局で取り扱うときに読み違いのないようにしてあるんだろうと思います。
 ところで、この往復はがきの使われ方を見ますと、活版印刷でタイプ印刷とかあるいはガリ版印刷のものがありますけれど、いずれにしてもほとんどのものが印刷屋さんに出されている、これが現状だと思います。そうしますと、私がこれからお伺いをする要点でございますが、ここで二つ折りにされているということが印刷屋さんの立場に立ちますと非常に問題になってくる。つまり二つ折りのものを広げても山の癖が取れません、したがって印刷がしにくい。そのためにその折ったところを広げて何日かはそのままに置いて山形をなくして、それからでなくては印刷ができないという、非常に細かいことですけれど、印刷をする側に立つとこれが大変な問題であるわけですね。ですから二つ折りにしないで、あらかじめ中央にミシンラインを入れるなどしておけば、利用者も投函するときはきちっと二つ折りにして、郵便局での機械処理がしやすいように御協力をするだろうと思います。往復はがきのお得意客である印刷屋さんのこれは強い要望なんです。
 料金値上げとは関係なく、利用者の側に立った往復はがきにすることを努力していただけないか。郵便番号の記入率九五%以上、これは皆さんが協力しているからできるわけですよ。この中には印刷業者の方もいるだろう、封筒などの紙製品業者などの方もいらっしゃるだろうと思います。とにかく民間の協力にこたえるものとして、これひとつ前向きに御検討いただけないですか。ですから全部二つ折りにしてはいかぬとは私は言いません。これを伸ばして売るものもあっていいんじゃないだろうか。いかがですか、この辺はひとつきょうはっきりお答えをいただきたい。
#401
○政府委員(石井多加三君) 往復はがきというものは、私たちは昔から折って売るものであるというふうに実は考えておったんでございますけれども、確かにいま先生のお話しのように、これを大量に出される方々、まあ特に私たちが実際に受け取るのを見てみましても、大概返信のところの方も印刷してあるのが多い、もうほとんどそうであると申してもいいかと思うんでございまして、手書きの往復はがきというのは余り私も体験的に受け取った例が少ないんでございます。そのようなことから、やはり印刷して出されるものが大半であるといたしますると、まさに先生のおっしゃることは、まあこれが私たちのささやかなサービスということでございますれば、ぜひ取り入れてまいりたいと思います。
 ただ、実際に全部折らないで売りますと、先生の御指摘のお話でもございますが、最近は機械にかかっておりまするので、利用者の方がきちっとわれわれの売っているのと同じように真ん中のところを折っていただきませんと、区分機のところでこれがひっかかって破れたりするようなこともございまするので、そういった点に利用者の方の御協力をいただくと、もちろん相当大量に印刷をされる方でございましょうから御協力も賜れるものと思いまするので、先生のおっしゃったように、従来どおりのものも欲しいという方もあると思いますから、両方を売るという方向で、私も実施の方向で検討をしてまいりたいと思います。
#402
○木島則夫君 ありがとうございました。非常に具体的なことがお答えとして出てまいりまして、ぜひひとつ、これはもうやっていただけるということだと思いますから、確認をさしていただきます。
 それから、普通はがきにしましても年賀はがきにしても、印刷の立場から言いますと、一枚ずつの印刷はこれは大変な手間暇がかかるわけですね。そこで何枚が適当かは私もわかりませんけれど、四枚なり八枚なり十六枚なりを一括して印刷をする、こういうふうにしていただくと、やはり印刷業者の方の立場に立つと非常にこれは効率的なわけですね、仕事がしやすい。これを一枚一枚切断をすることは現在の技術をもってすれば簡単です。そこで、印刷を合理的に、しかもできるだけ安くするために努力を重ねている印刷業者や関係者の立場も深く御理解をいただいて、四つないし六つ、八つ一緒に印刷をするというようなことはできませんか。
#403
○政府委員(石井多加三君) 確かに印刷をされるという立場から見ますと、裁断した一枚ずつのものを小さな印刷機械で印刷するというのは大変時間のかかる、手間暇のかかることだと思いまするので、そういった御要望もよくわかるような気がいたします。
 先生も御指摘のとおり、これは果たして四枚ぐらいの方がいいのか八枚ぐらいがよろしいのか、十六枚というようなこともあるのかもしれませんが、その辺のところが私たちもまだもう一つそういった方面の御要望のところがどの辺を希望しておられるのか、そういったようなことにつきましても十分調査してみたいと思います。調査いたしまして、一つのそこに何といいますか最大公約数みたいなものが出ましたら、それが何枚になりますか、いままでどおり一枚しか売らないということでなくて、利用者の、特にそういった方々の印刷しやすいようなことも考え合わせまして、何らかの措置をとりたい、さように考えております。
#404
○木島則夫君 四枚がいいか八枚がいいか十六枚がいいか、その適当な枚数がわかれば、これも実施の方向でいまいかれるということで大変結構だと思いますね。印刷業界というのは中小企業の方が非常に多いのですよ。ですから、こういう面へのサービスなり配慮をしてあげることがいわゆる中小企業の立場に立つ三木内閣としての私は協力度にもつながってくるという意味で、これもぜひひとつやっていただきたい。調査期間が余り長くなりますとしびれが切れますから、この辺もひとつわきまえていただきたいと思います。
 ところで、書き損じはがきの交換手数料についてお伺いをしたいのです。現在は、十円のはがきに対して一枚二円の手数料を支払いますと、書き損じはがきを新しいはがきに取りかえてくれるわけです。ところで、はがき二十円というもしも新しい法案が通ったとき、この書き損じ手数料はどうなるのか、十円が二十円になったから手数料も上がるのかということがすぐ頭にくる。
 私は、書き損じのはがきを交換するというのは、もうけ仕事ではないと思うのですね、これこそ本当のサービスだと思う。したがって、もしも、これは仮定の問題として料金が上がったならば手数料も上がるというのでは、これは私は本当のサービス精神に沿っていないのだろうという意味で、どうでしょうか、書き損じ手数料を、どんなことがあっても、これからどういう事態が起こっても、現在の二円に据え置くということ、これもきょうひとつはっきりお答えをいただけないでしょうか。
#405
○政府委員(石井多加三君) 書損はがきの交換に要する費用の考え方は、現在、二円になっておりますけれども、一つには、いまお触れになりましたが、はがきの調製の値段の問題とか、配給に要する経費とか、交換に伴う事務に要する経費といったようなものを考え合わせまして決めるべきものであろうと思います。
 このたび、この手数料をいかに決めるべきかは、もちろん郵便料金のあれが決まりました後での省令の問題でございますけれども、基本的には、こういう書き損じ、サービスということを仰せになりましたが、確かにそういう趣旨のものはございますけれども、同時に、やはりこういったはがきを大事にするといいますか、簡単に間違ったものをすぐ持ってくるというようなことにならないような節度ある利用、ということを私が申しますと少し言い過ぎるかもしれませんが、まあそういったようなことも考えて決めるべきものではないかと思うのでございます。このたびの料金値上げ全体が、もう申し上げるまでもなく、まさに郵便事業に所要な手数料、まあ手数、手間暇の値上げでもございまするので、私たちとしましては、一応、多少の値上げもやむを得ないかというふうにも考えるわけでございますけれども、確かに御要望の御趣旨もよく理解できまするので、今後、ただいま仰せになりましたようなことを考えまして、前向きに取り組んでまいりたい、さように考えます。
#406
○木島則夫君 これは実施してくださるというふうに私はとります。
 こういう書き損じをして二円手数料を出せば、新しいはがきにかえてくれるのだということは、余りPRをなさっていないと思いますね。ですから、これからやはりこういうことももっともっと私はPRをなすって、一般にああ書き損じをしてしまったから破ってすぐに紙くずかごにということは、これはもう資源愛護の意味からも私はつまらないことだと思うから、そういった点でひとつPRをなすっていただきたいと思います。
 さっき局長がちょっとお漏らしになった、書き損じ手数料を高く上げれば節度あることにつながるという意味は、余りお考えにならないでいただきたいのですよ。手数料を高く取られるから間違わないようにしようという、そういうことで抑制をするのはこれは間違いですからね、だれだって間違いたくて書く人はありませんからね、その辺はお答え要りません。もっとこういったことはPRをなすっていただきたいと思います。
 さて、郵便事業が置かれている現状について少しく、ほかの委員の方と重複をするかもしれませんけれども、やはり私の立場上いろいろ御指摘を申し上げたい点がございます。
 四十八年十二月の郵政審議会の答申による料金改定は、石油ショック後の狂乱物価という経済情勢の中で、国鉄料金と関連の深い小包料金だけが改定されている。そのほかの改定案は政府の公共料金の抑制政策に沿って改定を凍結した結果、今回、急に平均二倍という値上げ案が出てきたわけでありますけれども、これはもっと長期計画を立てて徐々に料金を改定し――だからといって安易に上げていいと言っているのじゃありませんよ。徐々に料金を改定し、不足分については一般会計から補てんをするという、こういうような私はなだらかなやはり政策をおとりになるべきではないのだろうか、といって私は料金改定をすぐさま認めるという立場に立って申し上げているのではない、この辺はいかがですか。
#407
○政府委員(石井多加三君) 郵便料金の値上げについての長期計画という考え方についてのお話でございます。
 確かに、いま日本のみならず各国とも郵便事業財政の赤字に悩んでおりまして、欧米諸国の郵便料金の改定のあり方を見てみますと、同じ五年なら五年あるいは十年なら十年の間に、わが国とは比較にならないほど回数を何回にも分けて値上げをしているということも承知をいたしております。ただ、欧米諸国の場合は、御案内のとおり国会の審議を経ないで決めるような形になっているところが大半でございまして、私たち料金の値上げの仕方として確かに御指摘のように何回にも分けて上げるというような、そのかわり上げ幅を少なくして、値上げによるショックを少なくするという考え方は、考え方としてはよく理解できるわけでございます。
 ただ、現実に、わが国におけるいろんな情勢を考えてみますと、そのような形にしにくい事情がありますし、また、そういうようなことから政府の特別の方針に従って四十九年度の値上げを見送ったようないきさつもございまするので、今回の値上げ幅は私たちもかなり大幅であるということは認めますけれども、今回の値上げにつきましては、いろいろのいままで一年半あるいは二年半も見送ってきた経過を考えていただきまして、御理解を得たいと思うわけでございます。
#408
○木島則夫君 ここでもたびたびお話に上ったと思いますけれど、たとえばアメリカでは政府の政策目的によって郵便公社に負担をかける――つまり採算のとれない地域へのサービスの提供であるとか政策料金による収入不足などを国庫から支出をするということを行っております。これが一九七三年度では事業経費の十数%に当たる約十四億ドルが繰り込まれている。もちろんこれは公社の経営が軌道に乗るまでの経過的な措置として行われているものであります。また、イギリスでは、わが国と同じく収支相償うということを原則とする料金決定がされておりまして、赤字の補てんは料金改定によってこれを措置するのが原則ではありますけれど、ここでも政府のインフレ政策から公共料金に対する政策的な抑制が行われたために、抑制によって生じた赤字というものを一般会計から補てんをしているわけです。
 こういった諸外国の案を検討をして、日本の実情に即した方法をもって抜本的な対策を早く講じる必要があると思うんですけれど、これもほかの委員が再々御質問をされておりますが、改めて一般会計からの補てんについて政府にその考えがあるかどうかということです。
#409
○政府委員(石井多加三君) 確かにアメリカにおきましては、定期刊行物について御指摘のように段階的な値上げをする、また一定期間後は定期刊行物についても収支均衡となるような料金とするよう、そういった方針がとられていることは承知いたしております。
 料金値上げのショックをやわらげる方法といたしましては、段階的な値上げをするということも一つの方法であるとは思いますけれども、このために生じた赤字を一般会計で補てんするということは、国民の税金をその種の郵便を利用する者に補助するということになりまするので、毎度申しておりまするように、負担の公平という点から、このような考え方をとることは適当でないというふうに考えておるわけでございます。
#410
○木島則夫君 ここでの論議を聞いておりますと、郵政省のお答えはそこから一歩も前進というか外に出ていない、これはどこまでいってもきっと平行線だろうと思います。
 したがって先へまいりますけれど、私は、こういう大幅な値上げがもし通ったとして、物価にはね返ることを強く心配をしています。物価安定を緊急課題だとされる現在、物価値上げムードに――ムードというよりも実質的にもそうだろうと思う。影響を与えるおそれが十分にある。
 確かに郵便というものは、特に私用の郵便は電話などほかの通信手段の飛躍的な発展によって、これは通信手段全体の中に占める割合は低下をしていることは事実です、そういう数字もあります。四十年度の郵便と電話の使用状況を調べてみると、四十年度を一〇〇とした場合に、四十八年度は郵便が二二九、電話が一九六となっていて、郵便の伸びが悪い。したがって、これがすなわち家計に占める郵便料の比重はわずかになっているという私は短絡にはならないと思います。
 戦前の安定した物価を語る際に、いまでも例に出るんですけれど、封書が三銭、はがきが一銭五厘という当時の郵便料金でございます。つまりこれは何を意味しているかというと、物価水準をはかる一つの価値基準なんですね、尺度なんです、これが。私はこのことを指摘をしたい。ですから、実質的に何%か、非常に低いパーセンテージしか実際の家計には影響しないというようなお話がさっきから出ているけれど、郵便というものの位置づけ、生活の中に占める伝統、そういうものを踏まえた上で、私はやっぱり、何というか、郵便は一つの物価基準を示す尺度になりはしないだろうか。そういう意味で、これが大幅に値上げをされたときにインフレマインドというか、書くたんびにはがきが上がった、ポストに投函をするたんびに上がった上がったという、そういう心理というものはこれは非常に悪影響を及ぼすと思いますね。もちろん、そういうこともお考えになった上でのことだろうと思いますけれど、その辺の事情を聞かしてください。経企庁の方にもできたら伺います。
#411
○政府委員(石井多加三君) ただいまのお話でございますが、確かに郵便の料金、たとえばはがきの料金というものは戦前戦後を通じまして一つの物価の指標といいますか、一つの基本的なものとして認められておるということは私もそのとおりだと思います。
 ただいま昭和十年ごろのお話、戦前のお話と現在との比較ということもございましたけれども、ちょうどここに明治三十年代の数字がございますが、当時、はがきが一銭五厘、手紙が三銭ということでございました。この料金はずっと長く続きまして、昭和の十年代もこれに続いたわけでございますけれども、その明治三十年代の似たような料金のものとしましては、そばが一銭八厘というのがございます。そういったものが今日の値段で二百円近い料金になっておるというようなことを考えますると、郵便の料金は決して伸び率から言いますと非常に低い線をいままで来ておるというふうに言えるのではないかと思います。なお、当時、明治三十年代のコーヒーといいますと非常にハイカラな飲み物だったかもしれませんが、当時二銭ということでございますが、いまはもう二百円程度だろうと思いますが、いろいろ値段の似たようなところで申しまして、あと二銭五厘のふろ代というのがありますが、これも明治三十年代の値段でございますけれども、今日のふろ代ということを考えますと、はがきの十円というのはやはりいかにも安いということになるんではないかと思うわけでございます。
#412
○政府委員(仲田嘉夫君) 先生が御指摘になりましたように、今回の郵便料金の値上げ幅が非常に大きいということで確かに心理的な面はあろうかと思いますが、実際の数字は先生も御承知のとおりで、物価には〇・二%ぐらいでございます、家計にも〇・一二%でございます。また、郵便料金は、ほかの公共料金に比べましてもそれが直接に波及してその他の物価の値上げの引き金になるという面も、心理的な面は別といたしまして、実際の面では少ないと思います。
 そういうことで、私どもは現在物価安定に一生懸命努力しておりますけれども、現在は比較的物価も鎮静化いたしておりますし、また国民のいわゆる消費性向その他も非常に堅実になっておりますので、こういう傾向を定着させるように物価対策を努力いたしまして、そういうような一般のインフレムードを起こすことのないように努力したいと考えます。
#413
○木島則夫君 さらに身障者などの経済的負担の能力の低い方たちへの影響は非常に大きいと思いますね。これはもう御自分みずから働くことのできない方たちには冷酷非常な値上げだろうと私は思う。
 現在、盲人用の点字送付というものは世界的に無料扱いになっていると聞いております。これは福祉政策的な観点からなされていると思うんでございますけれど、こういう考え方をさらに広げることはできませんか。これは再々公聴会などでもございましたし、北海道の公聴会では小林さんという方が非常に感動的な、実務的な、実際的なお話でもって委員の人たちにも感動を与えております。もちろん政府委員の方もお聞きになっているはずでございます。したがって盲人用の点字送付、これが無料ならば私はそういうものをもっともっと大きく広げること、根本的に言いますと、やっぱり所得保障という原則に立たなければいけないと思います。しかしそれが現実的にはまだまだ不十分であるということ、そこから政策的な料金というものが出てきているんだろうと思うし、さらにそれを広げること、これが大事だと思いますけれど、どうですか、はっきり言っていただきたい。もう少し技術的に許されれば広げるお考えはございませんか。
#414
○政府委員(石井多加三君) 盲人用の点字につきましては、世界共通の問題として無料でずっとやっていることももうすでに御指摘のとおりでございますけれども、また、その点字の規格の問題につきましては、先ほど山中委員からの御質問もございまして、いろいろ大きさの問題等についてはまたいろいろ配慮もしなければならぬと考えておるわけでございます。
 盲人の方々になぜこのような特別な配慮をしておるかということになりますけれども、やはり盲人の方の出される点字というものはちょっと普通の郵便とは意味が違うのではないか。盲人の方々は普通のはがきや手紙をお出しになる機会はほとんどございません、点字に頼られるということ、しかも点字は、いつも申しますとおり、重さも重い、大きなものでございますので、料金としましても大変たくさんの料金をいただかなければならないような特殊の事情がございます。一般の身障者の方が出される郵便につきましては、盲人の方ほどのそういった特色というか、そういったようなものはないわけでございます。普通の健康な方の出される郵便と郵便自体については何も変わりがないわけでございます。
 もちろん、こういった方々に対するいろんな社会福祉の政策はこれから充実していかなければならぬと思いまするけれども、郵便の領域においてなすべきことにはおのずから限界があるのではないか。今後の社会福祉でいろいろ弱者救済という問題が出てまいると思いますけれども、それをすべて郵便の料金の中で賄おうといたしますると、結局は、その負担は他の一般の通信の利用者の方方にいくわけでございますが、そういったことよりも、やはりいつも申しますとおり、こういった政策はそういった福祉行政を総括的に担当しておるところにおきまして国全体の立場の中でやるべきである。郵便の方にそういう金を投ずべきだと思えば、回していただくことは結構でございますけれども、その辺の価値判断を私たちがただ郵政事業の中だけで、そういった狭い範囲で考えるのはいかがであろうか。
 現在、盲人の点字が特別に扱われておりまするのは、これは非常にそういった特色のあるものであって、他の郵便とも明白に技術的にも区別できるし、郵便局でもこれは判然と区別できるわけでございますが、技術的なことを申しますと恐縮でございますが、普通の身障者の方がお出しになる普通の手紙、はがきとなりますると、一々それを出していただく際に身障者手帳とか何とかいったようなことを考えていただかなきゃならぬというような、提出をお願いしなきゃならぬということもありましょうし、また、そういう提出をしに郵便局までおいでになることができない方々に対する問題はどうするのかというようなことも出てまいると思いますので、技術的にも非常に困難な問題であり、そういうようなこともあって恐らく世界的にもこういった制度は盲人用点字についてだけ考えられておって、郵便の中で身障者一般に対する無料扱いとか料金の減額ということは行われていないのが実情でございます。
#415
○木島則夫君 出される郵便の形は同じでも、それを出す方の生活背景、やっぱりそういうところにさっきの印刷業者のお立場に立っての適当な措置と同じような措置が私はなされなければいけないと思いますね。
 どうですか、今回の大幅値上げ案の中で、身障者であるとか長期療養者あるいはお年寄りなどに対して、何か具体的な、こうしてあげたいなというような具体的な腹案でもあったらば、あるいはもう話は消えちまったけれども、値上げ案が検討されるプロセスの中で、もしそういうことが話に浮かんできたということでもいいですよ、聞かしてください。それが現在は具体的でなくなっちゃったというものであってもいいです、何かありましたか。
#416
○政府委員(石井多加三君) 私は、いまは申し上げませんでしたけれども、身障者の方々に対するそういった個々の通信に対する郵便の無料扱いとかといったようなことはできませんでしたけれども、身障者の方々がお互いに励まし合い慰め合うために出しておられる刊行物がございます。こういったものの扱いにつきましては、このたびの三種の料金が省令でどのように扱われるか、これからの問題でございますが、その際に特別の配慮をするということは今後の問題としてぜひ検討してまいりたいと考えておる次第でございます。
#417
○木島則夫君 私のところにも、それこそ全国各地と申し上げていいでしょうね、長期に療養生活を送っておられる方々から、郵便料金の大幅な値上げはぜひやめさしてほしいという、うそでも何でもありません、たくさんのおはがきやら手紙をちょうだいをしております。一生療養生活を続けていかなければならない子供さんを持った方々からの請願もございまして、なるほどなと目がしらを私も押さえたことがたびたびございます。日本患者同盟の調査によりますと、療養中の患者の約半数の四八%は三年以上の入院生活を経験し、生計費も一カ月一万円未満が三二%と、こういう数字が出ております。しかも生計費が全くなしという人さえ一三%もいるわけですね。こういった方たちは約三〇%が家族から生活費を受け、四人に一人は年金受給者という事実をみましても、療養生活を送っている方の生活の苦しさというものがよくわかるわけです。
 乏しい生計費の中から肉親であるとか知人に手紙を書き、会費を払いまして仲間の新聞を発行している、たとえばこれも私のところに陳情に見えた全患協の全患協ニュースの発送費、通信費の必要経費を見ましても、機関紙を五千部印刷をして、七百五十部だけ発送するのに、一ヵ月分が現行ならば五万二千八百円で済んだものが、値上がり後は八万六千七百三十円もかかる。さらにその封書やはがきによる通信費を含めますと、月間おのおの百件ずっとしましても年間で八十九万二千五百三十円――約九十万円ですね、現行料金よりも経費が余計にかかってくるという非常に大きな負担を抱えるわけであります。こういった費用はすべて入会をしている患者の方々から会費を集めて発行しているのでありますから、会費を高くしないと機関紙さえも発行できない、これは当然の理由です。私は社会の出来事を知るための新聞でさえも一部を何人かでいま回し読みをしているし、夕刊は高いから読まないというようにしている人さえ知っております。ましてや生活を切り詰めて療養をしている人に高い会費を支払わせるのは余りにも私は冷酷過ぎると思います。こう言うと非常に感情的、感覚的な言いようになって、あるいは申しわけないかと思いますけれど、これが実情でございます。
 大臣、これは大臣からひとつお答えをいただきたい。こういう方々の厳しい現実がある、そうしてこういう方々に値上げというものがどんなに大きな十字架になってかかっていくかという、この御認識の上に立って大臣はどういうふうにお考えになるか、これは大臣からひとつお言葉をいただきたいのですがね。
#418
○国務大臣(村上勇君) 御指摘の方々に対しては、私といたしましても、まことに心から御心情をお察しいたしている次第であります。しかし、これらの方々の適切な保護施策につきましては、やはり主管官庁が保護を要する方々の福祉の向上という総合的な観点から配慮されるのが適当ではないかと思っております。
#419
○木島則夫君 まあお答えとしてはちょっと私は不満――ちょっとどころか不満ですけれど、まあこれはこれで平行線をたどるということで仕方がないことでしょう。
 次に、第三種の問題に触れていきます。
 「政治、経済、文化その他公共的な事項を報道し、又は論議することを目的とし、あまねく発売されるものであること。」これが第三種郵便物認可の対象を規定したものです。郵便法第二十三条三項にございます。
 郵政大臣は、この三種が五倍の郵便料金値上げになった理由を、これは日本専門新聞協会に載っていた大臣の談話として私は拝見をしているのですけれど、昔は情報伝達が新聞雑誌に大きく依存していたことから郵送に頼る度合いが大きかったが、今日では情報メディアが多様化し、量的質的に充実して郵便依存度も低下し、第三種の意義についても大きな変化が生じた。このような事情から第三種の余りにも安きに失した料金を是正すると説明をされているようでございます。第三種には、社会、文化の啓発、向上という目的があり、またそのために低料金であったわけでございます。
 そこで、伺いたいんでありますけれど、郵政大臣は第三種の意義についても大きな変化が生じたと言われるが、現在の第三種についてどのような意義を認め、以前と比べてどのような意義が失われたとお思いでしょうか。これはあるいは質問通告が出ておりませんので、ほかの方にかわっていただいても結構でございます。
#420
○政府委員(石井多加三君) 第三種の意義についての大臣の申されたといういまのお話の内容は、私も大体同じ考え方を持っておるわけでございます。
 確かに、この制度ができましたのは明治五年でございまして、制度創設当時におきましては、情報伝達手段が新聞、雑誌等に非常に大きく依存しておりましたために、地方においてこういったものを入手したいという強い需要があり、また書店でありますとか販売所といったような販売体制も当時は十分でなく、交通も不便であったというようなことから、郵送に依存する度合いが非常に多かったということも当然でございます。したがいまして、こういった刊行物の郵送料を低料金といたしまして、文化の普及に寄与しようという制度の意義は重要なものがあったというふうに思うわけでございます。
 その後、わが国の国内の情勢も大変発展いたしまして、特に交通の発展あるいはラジオの出現とか社会的にもいろいろな変化が出てまいっておりますが、特に今日では、テレビとかラジオとか各種の情報のメディアが多様化いたしておりまして質的にも量的にも充実しておる、また書店とか販売所といったような流通機構も整備されてまいりまして、先ほどのお答えのときに幾つか申し上げましたように、全国の毎日の日刊紙の発行が三千九百万というような数字を申し上げましたが、その中で郵送に依存しているものはわずか六十五万といったようなわずかのものでございます。こういうような客観的な状況の変化は申し上げるまでもないことでございます。そういったようなことから、新聞、雑誌等を頒布する手段としての三種の制度の意義は薄れてきておる。
 元来、この三種の制度は、国の独占ではもちろんございませんし、他に幾らでも手段があるわけでございまして、現在、もちろんある地域においてはこれに依存しておられる地域があることはよくわかりますけれども、それはもう他の通信手段、他のいろんな方法で頒布できない、本当にわれわれの方が補助的な意味を持って郵送を申し上げておるというような、意味に少なくとも大きな変化が来ておるというふうに思うわけでございます。この点につきましてはあるいは御意見があろうかと思いますけれども、客観的な情勢の変化というようなことは十分認められるのではないかと思っておるわけでございます。
#421
○木島則夫君 一々そちらからの数字をいただきません。現在、三種の認可を受けている新聞は、私の調べですと一万三千九百六十五紙、年間を通じて約十三億通に達していると聞いております。
 こういう第三種の認可条件、「毎月一回以上号を逐って定期的に発行する」あるいは一回の発行部数が千部を超えるものという最低条件から、今回の値上げによる経費を試算をしてみますと、週刊紙の場合、月四回刊行として、現行六円で計算をいたしますと、一部二十四円の郵送費が改正によって九十六円も上がって百二十円、最低条件の千部発行ですと一ヵ月で九万六千円の負担増ということになりますね。つまり現在二万四千円のものが一挙に十二万になるということです。日刊紙の場合ですと、現行で百八十円だったものが九百円、一部で七百二十円の値上げで、千部のみの発行ですと七十二万円になりますか、一万部ですと七百二十万円という負担増になります。
 企業努力による経費の節約を図るにしましても、まるまる発行所の負担ということには諸物価の高騰が余りにもひどく、読者負担、つまり購読料値上げということが当然考えられるわけでございます。これは究極するところ、直接的な物価値上げに結びついて、弱い力のない発行所は廃刊をする、あるいは倒産をするというような最悪の事態に追い込まれていってしまうということになると、影響がないどころか、これはもう大変な影響があるというふうに私は思います。
 どうですか、発行所が廃刊をしたり倒産という最悪の事態さえ考えられるわけでございますが、そういったこともきちっと見通しているはずでございますが、いかがですか。
#422
○政府委員(石井多加三君) 新聞、雑誌のような定期刊行物は、先ほど触れましたように、郵政省の独占送達というものではなくて、書店もありまするし、スタンド、直接販売あるいは配達店への委託といったようないろいろな方法があるわけでございます。その中で、先ほど申し上げましたように、たとえば現に日刊紙のように全発行部数のわずか一・七%だけが郵送によっておるというふうな状況でございまして、ほとんどみずからの輸送手段を持っておるということでございます。
 確かに、いま御指摘のありましたように、そういったみずからの組織を持ってない小さなと言いますか、専門紙、業界紙といったようなところからは今度の値上げについての反対論が非常に強いことは私たちもよく承知いたしておりますけれども、こういったところの措置については、また何か別の方法で考えられるのではないか。確かにそういう同じ三種の発行者の中でも弱いところを絶えず頭に置かなければならぬことも事実でございますけれども、先ほど申し上げましたように、いまの四十九年度の千四百億の赤字の大体二五%まではこの第三種の赤字で占められるというようなことから見ますと、この際、私たちとしては、ぺイラインに乗るような料金を決して考えているわけではございませんが、少なくとも直接原価を賄う程度の料金にはしていただきたいというふうに考えておりまするし、審議会の答申もそういうふうなところをねらって御案内のようなかなりの大幅な値上げではございますが、答申をいただいておるということでございます。今後、これを受けまして、答申を尊重しながら、またいろいろな御意見を伺いながら、この問題には慎重に対処してまいりたいと思っております。
 なお、少しよけいなことになるかもしれませんが、私、先ほどちょっと数字を申し上げませんでしたが、大きな新聞等で、たとえば現在の中央紙で私たちが払っております料金は、一カ月大体定価で申しますと、千七百円というようなことになっておるようでございます。この中で販売手数料と申しますものは、先生の方がお詳しいかもしれませんが、大体私の方の調べますところによりますと、四〇%から六〇%ぐらいまでいっておるようでございます。つまり金に直しますと六百八十円から、ところによりますと千円近くまでがこの販売手数料ということになっておるわけでございまして、新聞料金の値上げの際には、よくそういった販売の配達料の値上がりということが理由にされておるようでございます。もし現在の郵送料金が、仮に中央紙を一部配達いたしますのには、現在八円をいただいておるわけでございまするので、八円を一ヵ月かげましても二百四十円でございます。むしろ郵送しておる地域については、新聞の経営に私余り立ち入ったことを申すのはいかがかと思いますけれども、計算上から見ますと、販売手数料を払っておるところと比べますと郵送の方が経営上はむしろ有利になっておるのではないかと思うわけでございまして、確かにこのたびの料金値上げはかなり大きゅうございまするから、答申案どおりの値上げになりますると、この点についても大分数字が変わってくるとは思いますけれども、それでも大体とんとんの数字にはなるんではないかというふうな計算も持っているわけでございます。
 また同じようなことで、たとえば週刊誌等の販売をやっておりますが、これも現在値段が百五十円というふうに大体がなっておりますけれども、この場合でも取次店の手数料あるいは小売店の手数料というものを合わせますと大体三一・五%というふうに聞いております。大体四十五円くらいがしたがって百五十円の週刊誌の場合にはそういう面に払われているわけでございます。
 そういったことを合わせますると、必ずしもこのたびの料金値上げが三種について答申案どおり行われましても、すぐこれを購読者に対する負担としてはね返すのは、私たちとしては、少し納得できない面もあると思うんでございます。この点については、いろいろ私の方の不勉強の点もあるかと思いますが、ひとつ意見として申し述べさせていただきます。
#423
○木島則夫君 郵政省が、四十九年十一月十四日、封書五十円、はがき三十円という値上げ案を諮問したのに対し、審議会が諮問案を骨子とする郵便料金の改定もやむを得ないとしながらも、物価問題に対する政府の配慮からはがきを二十円に抑えて、実施時期を十月の一日に延期したことは、やっぱり相当世論を気にしたし、遠慮があったと思うんです。
 封書もはがきもその送達原価に大きな差はないと言われ、イギリスやフランスが同額制であるのを初めとして、そのほかの国でもはがきの料金はおおむね封書の七、八割程度に定められておりますけれども、わが国では従来はがきは封書の二分の一という料金が定着をしております。これはどういうところからきているんでしょうか、簡単で結構です。
#424
○政府委員(石井多加三君) 御指摘のとおり、わが国におけるはがきの料金は、この制度ができましたのが明治六年でございますけれども、以来、昭和十七年の四月から二十年の三月まで、また二十二年の四月から二十六年の十月まで、そのある時期を除きますと、絶えずいま仰せの二対一ということになっておるわけでございます。
 このはがきの封書との比率が二対一の料金ということの理由は、ちょっと私の方もつまびらかにいたしませんけれども、これは近代郵便の創設者である前島先生あるいは杉浦先生等がヨーロッパに外遊されましたときに、向こうの郵便事情を見聞されまして、特に欧米諸国の中でも近代郵便の発祥地と言われているイギリスにおける料金がたまたま二対一というふうになっておったのが、そのままわが国に持ち込まれたというように聞いておりますが、肝心のイギリスの方は、その後コスト計算から見ましてこの二対一はおかしいということでずいぶん前にもう直しておりまして、先生御案内のとおり、イギリスにおきましては一種、二種同じ料金に現在なっておるわけでございます。
 わが国におきましては、そこまで原価の計算等をしてフォローしていく、そういう体制がとれずにまいっておりますけれども、なお、わが国におけるはがきが諸外国と比較にならないほどたくさん利用されている。一番多いドイツでさえ九%でございますが、わが国におきましては四五%近いものがはがきであるというような点が日本的な利用のされ方といいますか、そういったようなこともありまして、このはがきの値上げについてはいままできわめて慎重にやってきたと、コスト的には多少無理でも抑えられてきたということが実情だと思います。
#425
○木島則夫君 封書の二分の一がはがきという、この理由は私もよくわかりませんけれど、その中の理由の一つに、重量で何か価値基準を示した、つまり輸送機関が脆弱であったときには重さというものが非常に輸送機関に負担をかける、そういうときの遺物が残っているのではないかというふうにも私考えるんです。
 次に移ります。最近のように、金銭請求あるいは領収、ダイレクトメールなどの企業通信が低料金のはがきに移行する傾向が強まっている中で、料金がもしも改正されれば、ますますはがきへの移行が見られることだろうと思うんです。そしてそれが郵便財政を圧迫する大きな要因となり、再値上げへの動きにつながっていかないとも限らない。封書三銭、はがき一銭五厘といったころからずっと、つまり半分、わが国に伝統的に根づいた料金体系のはがきは封書の二分の一という考え方をもう一度ここで思い起こし、封書からはがきに移行することを防ぐ意味でも料金体系を根本的に考えたらいかがですか。もっとヨーロッパでは合理的に考えていますね。そんなに私は封書でもはがきでも手間はかからないと思うんですよね。ですから、この辺を、料金体系をもう少し考え直していただいたらいかがですか。安いはがきの方にどんどんどんどん移行していってしまうと、どうですか、ますます財政を圧迫するということにつながりませんか。
#426
○政府委員(石井多加三君) 現在、今度御提案申し上げておりまする五十円、二十円という比率は、確かにいままでの二対一というものから見ますと、例のないその間の比率が開いたわけでございます。そういうことによって特に一種から二種への移行がたくさん出るのではないかということにつきましては、確かにそういった考え方ができると思います。
 これは収入の推測、物数の予測でございまするので、私たちの計算が必ずしも的確かどうかわかりませんけれども、そういったことも考え合わせてなおこの収支のバランスをとろうということで、その間の移行をも現在計算済みでございますが、先生の仰せのように、逆に封書の五十円を四十円に落とすというお考えでございますと、これはちょっと今度の料金の中ですでにはがきの面で三十円の答申を二十円ということにしたために、事業の料金値上げにかかわらずなお赤字が残るというようなことになっておりまするのが――先生の御意見はあるいは四十円にすればもっと利用率がふえて掛け算をするともっと収入が上がるという御意見かもしれませんが、私たちとしては、そこまで大きな落ち込みはないものと考えておるわけでございます。
#427
○木島則夫君 具体的に伺います。
 三種については、これは大臣がお決めになる事項だと聞いております。とにかく現行据え置きが一番いいんです。が、どうしても上げなければならないのなら、郵政省も腹案を考えているんじゃないかと思うんです。まず第一ですね、十月の一日から料金値上げが実施された場合、第三種というのはいつごろまでに決めなけりゃならないものなんでしょうか、その辺ちょっと聞きたいんですが。
#428
○政府委員(石井多加三君) いつまでに決めなければならないという意味におきましては、絶対に十月一日ということではないかもしれませんが、技術的に申しましても、第一種、第二種の料金のみならず、御案内のとおり速達とか書留とかいろんな料金がございます。これらはやはり実施を十月一日ということで一斉にそろえませんと、料金間の問題もございましょうから、そういう意味でいきますと、やはり第三種の料金も十月一日ということに私たちはタイミングを合わせてそれまでに作業をしたい、そういうように考えております。
#429
○木島則夫君 非常に微妙ですからお答えになりにくいかと思います。値上げの幅は、これは五倍は論外ですね、これはもうしようがない、こんなのは。これはもう問題になりません。これは私が言っているんじゃない。私のところへいろいろの投書そのほか提案として来ている。そういうものを総合すると、どうしても上げる場合は二倍にしてほしいという、こういう声が非常に高いんです。私がこういうことを言い出すと、それじゃおまえの党は値上げを認めているのかと言われるとこれは困るんですけれど、そうじゃない。現実、私のところへ、どうしても上げるんならば二倍にしてほしいというのが圧倒的に多いんです。こういうふうな声は当然相当傾聴に値する声として受けとめられておりますか。
#430
○政府委員(石井多加三君) 三種の料金が審議会の答申の原案によりますると五倍というふうな面がございますために、いろいろあちこちから御要望が出ております。その中には先生のおっしゃったような御意見もございまするし、確かに値上げはやむを得ないけれども上げ幅をもう少し少なくしてほしいという、そういった声はたくさん聞いております。
 いま私たちの頭にどういう数字があるかということにつきましては、これはまだ全然決定いたしておりませんので、これからの問題としていろんな御意見を伺いながら慎重に決めてまいりたいと思っているわけでございます。
#431
○木島則夫君 まあこの辺は余りしつこく伺ってもお答えになりにくいと思います、当然だろうと思います。
 どうしても上げるんならば二倍、これは非常に多いんです。それから記者諸君なんかに言わせると二倍から三倍、その間を取ったあたりかななんという声もよく聞くんです。そういうことを私が申し上げて、あなた方のお敵色の反応を見ようとは思いませんけれど、とにかくこの辺は非常にむずかしい問題です。が、いろいろの与える影響を考慮なすって、これはもう本当に上げないでいただければ一番いいというそのことだけを申し上げておきます。
 さて、私は最後に非常に大事な問題を提起したいんです、きょうは。近い将来、必ずこの問題は日本でも起こってくるだろうと思う。それも郵便事業を危機に追い込むかもしれない非常に重要な問題でございます。
 世界的なインフレ傾向の中で、各国とも郵便料金は上昇しつつありますけれど、そのために最近各国共通の悩みとなりつつある問題にクリーム・スキミングというのがある。この事実をもちろん御存じでしょうね、クリーム・スキミング、いかがですか。
#432
○政府委員(石井多加三君) 私も、諸外国の郵便事情に必ずしも精通いたしておるわけではございませんが、アメリカとかあるいはイギリス等で、特にアメリカにおきましては若干の都市におきまして広告物、印刷物とか小包の送達等につきまして、そういったサービスを提供する民間の運送業者が郵政公社と競合して存在しておるということも伺っておりまするし、またイギリスにおきましては、何年前でございましたか、長期のストライキがありましたために、通信の独占、郵便の独占ということを国が一時的に放棄したと申し上げるとあれでございますが、いわゆる私設郵便局を承認したというようなことがございます。またフランスも、いつでしたか、かなり長期のストライキをやりまして、大変世界じゅうに問題を提起したようなこともございます。
 それぞれの国におきまして、詳しいことは知りませんけれども、そういったような、後で郵便に対する信頼が大変薄れ、言い方をかえれば、民間で自己防衛のようないろんなことが行われ、それが今日もまた相当後遺症になっておるというふうなことを話としては聞いております。
#433
○木島則夫君 クリーム・スキミングの本来の意味は、私もこれ少し調べてみたんですけれど、牛乳から栄養分の高いクリームを取り出すことを意味するんだそうですね。郵便に当てはめますと、収益率の高い部分は民間の業者に食われちまって、公益性が高くて収益率の低い部分だけがいわゆる郵便事業に残されることを言うんだそうです。
 郵便料金は全国均一料金制をとっておりますために、ある一部分、たとえば大都市の一定区域内に発着するものだけを考えてみますと、原価よりも高い料金を支払っているということにこれはなりますね。つまり、この国会があります千代田区で投函をし千代田区内に配達される郵便物は、千代田区から沖繩に出される手紙に比べればかなり低いコストで送られる。したがって送達原価よりもかなり高い料金を支払っているということになるわけです。で、こういう場合、政府独占である信書それ以外の郵便物については、そこに民間の配達業者が進出をする余地ができるわけで、いま郵務局長がおっしゃったように、アメリカやスウェーデンでは民間配達業がふえていると、これはふえる傾向にあるというふうに私は聞いている。
 郵便事業は独占企業と言われますが、何が独占に該当するんですか。
#434
○政府委員(石井多加三君) この問題につきましては、郵便法第五条に規定されておるわけでございますが、御案内のように、郵便業務の独占ということと信書送達の独占と二つあるわけでございます。
 郵便業務の独占ということでございますが、これは「郵便」という名称を使用して郵政省の行っておる郵便業務と同様の業務を行うことを禁じているものでございます。
 もう一つの信書の送達の独占についてでございますが、これは同法に言っておりまするように「何人も、他人の信書の送達を業としてはならない。」ということと、運送の営業者等が業とすると否とにかかわらず、「その運送方法により他人のために信書の送達をしてはならない。」という二点を含んでおるわけでございます。
 信書というものがどういうものかというようなことにもなるわけでございますが、特定の人に対する通信文を記載した文書というような言い方でございまして、これは封緘してあるとかないとかいうことを問わないで、こういったものの送達をよそでやることは禁じられておるわけでございます。したがいまして、物件の送達ということになりますと、これは信書でないということで、また自分の手紙をみずから送達することは、これが他人の信書でないという点で、また運送営業者など以外の者がたまたま他人の手紙を送達いたしたといたしましても、これは業としてやったものではないというふうなことで、これはそれぞれいま申し上げました独占の対象からは除外されるというふうに解釈いたしております。
#435
○木島則夫君 もう細かいことは抜きにしましょう、時間がございませんので。
 これから機械化が進むに従いまして、領収証とかそれから計算書であるとか何々通知書であるとか、こういうものが信書に当たるかどうか、これはまた議論の余地があろうかと思いますけれど、こういったものが非常にふえてくる。計算書――この信書以外の書類を一手に引き受けて、いわゆる配送する企業がさっきから言っている諸外国で問題になっているわけです。アメリカの場合に、公社のデータに基づけば、第一種市内郵便物は第一種郵便物の全体の三〇%を占め、総郵便物の四〇%は請求書、計算書、そしてそれらに類する取引関係の郵便物ということになっております。こういった郵便物が民間の配送業、つまりクリーム・スキマーを企業として成り立たせていると、こういうことになるわけです。
 政府独占の信書以外の郵便物について、そこに民間配送業者の入り込む余地というか、進出をしますと、大都市の一定区域内に発着するものを扱うわけで、つまり有利な部分、コストの安いものはその業者に食われて、採算上不利な部分、たとえば北海道から沖繩あてとか、あるいは山間部、辺地あてといったような部分だけが郵便に残されて、その結果、ますます料金値上げが加速をされるというような悪循環が起こらないとも限らない。そのことを私は申し上げている。料金が上がれば上がるほど、一定の近距離だけを扱う者にとっては利益が大きくなるわけで、民間配達業が生まれやすくなり、また企業も自分で配達をすることを始めないとも限らない。郵便として郵便局へ持っていくよりも、企業が自分から配送する方が安くできるんならば、必ず企業は宅配を行うようになると思いますね。現に、今回の値上げ案が出てから、ダイレクトメール業者の中には宅配のシステムづくりを始めたところもあるようでございます。
 そうなりますと、郵政省は、送達原価の高い、一通扱うごとにたとえば何円赤字というような、国鉄の赤字路線のようなことになると思われますが、こういったことはもう対策はお考えですか。これからやっぱり世の中どんどんどんどんさま変わりをしていって、これは外国で起こってるから日本は例外だなんていうことは言えないと思いますよ。私はどんどんどんどん出てくると思う。しかも、それが値上げというこういう事態をきっかけにして、やはり生まれるべき素地というものが出てきつつある。そういう認識と、将来、郵政省、あなた方はどういうふうな対策をお考えになっているか。おどかすわけじゃありませんけれど、やっぱり業者というのは抜け目がないですからね。
#436
○政府委員(石井多加三君) ただいま先生の御指摘の問題、有利な地域についてのクリーム・スキミングが起こるということは、私たち郵便事業に携わる者にとりまして最も恐れているところでございます。ただいま先生の御指摘のように、このような問題が起こりますことは、一つは、確かに料金の問題から発生することもよく理解できまするし、また、先ほど諸外国の例を申し上げましたが、郵便に対する信頼が極度に失われてしまうというふうな場合にも起こるわけだと思います。
  〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕
 私たちといたしましては、こういったことに対する対策としましては、そういったような面でのそういうことの起こらないような業務の正常運行を図る、あるいはまた郵便に対する信頼をそういうことによって高めていく、そういうこと以外にはいまのようなものを封ずる方策は持ち合わしておりません。
 ただいま御指摘のような東京都内で確かに私どもそういう広告を見ましたけれども、あるダイレクトメール業者かなんかが先生のおっしゃるようなものを始めるような広告を出したものを入手いたしまして、たまたまそういったものの情報を得ましたので、これは郵便法に触れる、触れないがかなり微妙な問題がございまするので、その業者を早速呼びまして、厳重に注意をいたしておいた次第でございます。
  〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕
しかし、そういったことの起こらないように、われわれの方の姿勢を正して、事業の運行に対する信頼を培っていく、信用を得られるように努力してまいるということが基本的な構えでなければならないと思っているわけでございます。
#437
○木島則夫君 わが国でもこのクリーム・スキマー、つまり民間配送業であるとか、たとえば電気、ガス、電話などの領収証を会社みずからが配る、企業がみずから配達をする、こういうおそれは、いま局長がおっしゃるまでもなく、これは十分に出てきつつある、また出てくると私は思いますね。
 それが証拠には、郵便物の地域交流の状況を、この四十九年度版の「通信に関する現状報告」というもので見ましても、これは十分に考えられるわけですよ。説明するまでもないと思いますが、念のためにちょっと触れます。郵便物は比較的近距離にあてられたものが多く、全部の郵便物の六〇%が引き受けられた都道府県内に配達され、しかもその三分の一は引き受けられた郵便局区内あてのものであるというこの事実ですね。さらに自府県割合を全体と比較をいたしますと、徐々にではありますけれど、増大をする傾向がありまして、郵便物は比較的近距離にあてられたものが多いと、ちゃんとデータで出ていますね、これも。
 また「郵便の利用動向」を見ると、「業務用として差し出される郵便物が全体の八〇%を占めている。」四十四年度には業務用が七〇%、私用が三〇%であったこと、四十四年から四十八年の間に増加した郵便物はほとんど業務用の通信であることを考えますと、この比率はさらに大きくなっていくんじゃないだろうかというふうに見られまして、一層私がさっきから指摘をしているこのクリーム・スキマー、いいところだけを、利益率の高いところだけを持っていってしまう民間の介在する余地が私は出てきつつある、そういうバックグラウンドが出てきているんだということを指摘をしたいわけでございます。
 さらに、その利用目的を見ますと、消息とか各種のあいさつ、いわゆる安否通信というものは一三%にすぎないんですね、これも。ダイレクトメールであるとか金銭関係がそれぞれ一九%、だから四〇%近いというようになっている現実を見ますと、私は料金の大幅の値上げというものは、ダイレクトメール、金銭関係の部分においてだけでもクリーム・スキマーの生まれる素地が十分にあると思うんです。
 こういった民間配送業の発生を未然に防ぎ、企業みずからが宅配を行わないようにするためには、やっぱり私は郵政事業が信頼されるということが大事だと思いますね。労使がきちっと節度を持って、いわゆる郵政事業の運営に当たっていくというその姿勢も大事、そういう状況がなければだめですね。やたらに遅配が起こったり約束をした日数内に到達をしなかったりというようなことであったらば、何だい国営の事業頼むに足らないということで、いっそほかに出てきたらいいなという、そういう気持ちを民間に起こさしたら、一般に起こさしたら大変だと思いますね。ですからさっき私が言ってるように、もう郵便の利用動向、そういう状況からもクリーム・スキマーの出てくる素地が十分にある。それを上塗りするような郵政事業、郵政省の姿勢というものがあるならば、これは大変なことになりますぞというふうに私は指摘を申し上げたい。
 世の中は本当に変わってますよ、本当に。その辺の認識がないと、私はとんだことになる。むしろそういうものが出てきて痛い目に遭った方がこの際いいんじゃないかというようなことを言う人さえいます。そのくらい郵政事業というものは私は社会の動きに即応できない。さっきから申し上げているように、非常に動脈硬化になってるんじゃないだろうか、その辺を本当に抜本的に体質を改め、姿勢を正していかない限り、私はここで百の議論をしたって始まらないと思う。
 いかがですか、いま私が申し上げたようなそういったことどもを踏まえましてね、大臣、郵政事業が置かれている状況、環境というものは大変な厳しい環境にあるんだということ、その中で行われる今回の値上げというものがこれはただならない値上げであるということ、そうしてそういう値上げにチャンスとばかり食いつく民間企業というものが虎視たんたんとねらっていること、そうしてもう一つは、いわゆる郵政省の将来展望もない、値上げをしても赤字がまだ続く、遅配はある、労使の関係が思うようにいかないというような、いろんな条件がそろっていたならば、どうなりますか、大臣、ここでおちおち値上げの論議なんかできないんじゃないですか。私はそういうことをひとつ御認識をいただいた上でね、もう一回検討し直していただきたいんですよね。これは大変大事な問題です。私も逓信委員会に籍を置き、日本の郵政事業というものが健全にそして円滑に運営をされることをこいねがう一人の立場としましてね、あるいは口が過ぎるかもしれませんけれど、さっきから言ってる郵政事業が置かれている環境は非常に厳しいんだと、その中で本当にみずからえりを正し、正すものは思い切って抜本的な改革をする、そうして将来展望、ビジョンをきちっとそこに示す、国民の皆さんに納得のいくような御説明がなければ、これはとうていわれわれは理解し得るところではない、このことを申し上げたい。いかがでしょうか。
 まあ多少駄弁に過ぎたかと思いますけれど、私の真意はおくみ取りいただけると思います。通り一遍の、それじゃ検討しましょうじゃなくて、私もここまで直球を投げてるんですからね、大臣、ひとつ率直に答えてくださいよ。それがやっぱり国民につながる郵政事業、郵便料金の問題を本当に審議をすることにつながるという意味でね、大臣のひとつ熱のある具体的なお答えをちょうだいをして私の質問を終わります。
#438
○国務大臣(村上勇君) 大変御鞭撻の豪球をいただきまして、感謝にたえません。
 少なくともこの郵政業務を預かる私といたしまして、また全郵政職員といたしましても、とにかく今回のこの法案の御審議に皆さん方の本当に熱誠あふれる御批判をいただきまして、感謝いたしております。少なくともこの法案が成立いたしましたならば、必ず全職員力を合わせて、この国の郵政業務を担当するわれわれといたしましては、必ず国民皆様の御期待に沿うように最善の方法をもって邁進いたす次第であります。
 どうもありがとうございました。
#439
○委員長(竹田現照君) 他に御発言もなければ、本案に対する本日の質疑はこの程度とし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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