くにさくロゴ
1974/07/03 第75回国会 参議院 参議院会議録情報 第075回国会 農林水産委員会 第20号
姉妹サイト
 
1974/07/03 第75回国会 参議院

参議院会議録情報 第075回国会 農林水産委員会 第20号

#1
第075回国会 農林水産委員会 第20号
昭和五十年七月三日(木曜日)
   午前十一時十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月二日
    辞任         補欠選任
     斎藤 十朗君     青井 政美君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり
    委員長         佐藤  隆君
    理 事
                小林 国司君
                高橋雄之助君
                川村 清一君
                神沢  浄君
                原田  立君
    委 員
                青井 政美君
                岩上 妙子君
                大島 友治君
               久次米健太郎君
                鈴木 省吾君
                温水 三郎君
                初村滝一郎君
                平泉  渉君
                山内 一郎君
                栗原 俊夫君
                志苫  裕君
                鶴園 哲夫君
                小笠原貞子君
                向井 長年君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       農 林 大 臣  安倍晋太郎君
   政府委員
       農林省農林経済
       局長       岡安  誠君
       食糧庁次長    下浦 静平君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹中  譲君
   説明員
       労働省婦人少年
       局婦人労働課長  赤松 良子君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員
 共済組合からの年金の額の改定に関する法律等
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○農林水産政策に関する調査
 (領海十二海里の早期宣言に関する決議の件)
 (農産物価格政策に関する決議の件)
 (昭和五十年産米価格に関する決議の件)
○農林年金制度に必要な国庫及び県費補助予算の
 確保に関する請願(第二四号)(第二五号)
 (第七一号)
○食管制度の堅持等に関する請願(第二五一号)
○競走馬(サラブレッド)の繁殖管理費用並びに
 買いもどし資金等に対する政府事業資金の融資
 に関する請願(第二九〇号)
○山村振興法の有効期限延長等に関する請願(第
 三〇二号)(第三四三号)
○飲用生牛乳の消費拡大に関する請願(第三〇三
 号)(第三四四号)
○畜産農家の経営安定に関する請願(第三〇四
 号)(第三四五号)
○土地改良事業における農民負担の軽減等に関す
 る請願(第三二五号)
○繭糸価格安定法に基づく基準糸価の引上げ等に
 関する請願(第二三三三号)(第三三〇五号)
○畜産物政策価格の引上げ等に関する請願(第二
 三三四号)(第三二九八号)
○蚕糸業の発展と養蚕農民の経営安定に関する請
 願(第二四五七号)
○畜産物価格安定対策等に関する請願(第二四八
 七号)
○松くい虫駆除対策強化に関する請願(第二四八
 八号)
○昭和五十年度加工原料乳保証価格等畜産物価格
 引上げに関する請願(第二五七〇号)(第二五
 七一号)(第二九二二号)(第三〇六五号)
○温水みかん生産農家の経営安定対策に関する請
 願(第二七五五号)
○生乳価格の値上げが販売価格に波及しないため
 の財政措置等に関する請願(第二九一一号)
○い業振興法(仮称)の立法化に関する請願(第
 三〇七三号)
○国民食糧の安定的供給確保等のための総合的対
 策確立に関する請願(第三〇七四号)
○農林年金制度改善に関する請願(第三二九六
 号)(第三三七二号)(第三五〇六号)(第三
 五八三号)(第三五九六号)(第三六一五号)
 (第三六二五号)(第五一二六号)(第五六七
 四号)
○食糧の国内自給体制確立等に関する請願(第三
 二九七号)(第三三七三号)(第三五〇七号)
 (第三五七〇号)(第三五九五号)(第三六一
 六号)(第三六二四号)(第三六三一号)(第
 三六四四号)(第三六五六号)(第三六八二
 号)(第三七四八号)(第三九〇六号)(第三
 九八三号)
○食糧国内自給体制の確立等に関する請願(第三
 五〇八号)(第三六一七号)(第三六五七号)
 (第三六六六号)(第三六七七号)(第三九七
 四号)(第三九七九号)
○養蚕農家の経営安定に関する請願(第三五八八
 号)
○沿岸漁場の整備開発に関する請願(第三五八九
 号)
○草地造成の拡充等畜産農家の経営安定に関する
 請願(第三五九〇号)
○水産業の振興と漁業従事者の生活安定に関する
 請願(第三六〇九号)
○農業振興に関する請願(第三六四一号)
○畜産経営安定対策に関する請願(第三八四四
 号)
○農業基盤整備事業推進に関する請願(第四三九
 五号)
○常陸太田市葵国際カントリークラブゴルフ場建
 設反対に関する請願(第五一二五号)
○農業用資材の引下げ等に関する請願(第六〇二
 八号)
○降ひよう被害対策に関する請願(第七五六一
 号)
○昭和五十年産米価等に関する請願(第七五六二
 号)
○米穀政策の確立に関する請願(第七七〇八号)
○継続審査要求に関する件
○農産物価格安定法の一部を改正する法律案(神
 沢浄君外三名発議)
○砂糖の価格安定等に関する法律及び甘味資源特
 別措置法の一部を改正する法律案(神沢浄君外
 三名発議)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(佐藤隆君) ただいまから、農林水産委員会を開会いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 昨二日、斎藤十朗君が委員を辞任され、その補欠として青井政美君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(佐藤隆君) 昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○川村清一君 時間がきわめて短いものですから、私の質問はよけいな説明等は極力避けまして、そのものずばりで、質問は骨子だけ申し上げますから、御答弁もあまり時間をとらないで、誠意をもって大事なことだけきちっとお答えをいただきたいと思います。
 質問の第一は、御承知のように、昨年五月二十一日参議院農林水産委員会で附帯決議をいたしましたが、その附帯決議の中で「制度の改善については、年金受給者の意向を反映するため必要な指導を行うよう努めること。」、こういう一項があるわけでございます。この附帯決議がなされてから一年を経過しておりますが、この間、いかなる行政措置をなされたか、それをお聞きしたい。
 言うまでもなく、この趣旨は二十年以上を組合員として既保険期間を持つ者が組合員をやめた、いわゆる退職したことによって組合員の資格を喪失すると同時に、共済組合の制度改善や経営の合理化等に対する発言権を失ってしまうものであります。しかしながら、考えてみると、本当に年金制度の矛盾やあるいは不満や、そういうものに対して切実に具体的に制度の仕組みとか、そういうものに対して何とかこうしてもらいたい、というなような要求を持つ者、これは退職されて、いわゆる保険を受ける、被保険者でなく、保険を受ける資格を持ったそういう時代になって初めて、切実にそういう問題を持ってくるわけであります。ところが、組合員の資格を喪失いたしましてから、その組合の機関に対して、そういうことを発言する機会がなくなるわけであります。現在この組合も大きくなりまして、受給権者は五万人、組合員は四十三万、こうなっております。五万人の受給権者がおるわけでありますから、その組織というものも、しっかりした組織になっておるわけであります。その組織の中に入っていって、いろいろやはり発言をしたりする資格がない。私は、本当にこの制度そのものの矛盾とか、要求とか、こういうものを持っている人こそ、何らかの形においてそういう機関の中に入って発言し、その意向を反映させる、こういうことがきわめて大事でないかと思うわけであります。そういう趣旨で、昨年附帯決議をなされておるのです。どういうことをなされたか、また、今後どうしようと考えられておられるか、ひとつお答えいただきたいと思います。
#5
○国務大臣(安倍晋太郎君) 年金受給者の意向反映を、年金行政の上にさせなければならないという附帯決議がありますが、これに対しまして、政府としてどういうことをしておるかというお尋ねでございますが、御存じのように、農林年金受給者の集まりとして、現在三十八都道府県に農林年金受給者連盟が組織をされまして、四十五年には全国組織として農林年金受給者全国連盟が設立されておるわけでございます。この連盟の会合には、農林年金当局も出席し、制度に関する説明等を行うと同時に、制度改正等について、年金受給者の意見の聴取に努めておるわけであります。また、連盟の会合につきましては、本制度より、財団法人農林年金福祉団が、会議開催費の一部助成を行って、その育成に努めることといたしたわけであります。さらに、四十九年度には、遺族年金受給者の実態調査を実施し、その際、あわせて遺族年金受益者の意向を聴取いたしわけでありますが、五十年度におきましては、退職年金受給者を対象として、同様な調査をすることといたしております。
 以上のような、いろいろな機会を通じまして、年金受給者の意向の把握と、制度改善への反映に努めるよう、農林年金当局の指導に努めておるわけでございます。
#6
○川村清一君 私の申し上げておりますことは、受給権者が五万人もいるわけです。それから被保険者が四十三万人もいるわけです。その四十三万人をもって組織されておる一つの機関がありますね。そこで、現在の制度の改善であるとか、あるいは福祉事業の問題であるとか、いろいろ議論するわけですね、その中に受給権者、いわゆる、もう組合員ではないんです。この資格を喪失した者をその中に入れて、これらの人々の声をその機関の中に反映させて、それによって今後の制度の運営なり、あるいは福祉事業の推進なり、こういうことをやっていただきたいということを言っているわけです。もう一度お答えください。
#7
○政府委員(岡安誠君) いまの先生の御質問は、この農林年金制度の運営につきましての最高機関は、組合会議というのがございまして、組合員である団体の職員――職員といいますか、組合員のいろんな層の代表を集めまして構成されているわけでございますが、その中に、すでに農林年金である対象団体をやめた人、いわゆる年金の受給者の代表を入れたらどうかという御質問だと思いますけれども、これはやはりなかなか制度的にはむずかしい面があるというふうに思っております。やはりこれは相互組織の団体でございまして、おのおの金をかけて、で、金の支給を受ける、その受給者というのは、いわばその団体の目的をすでにもう達成といいますか、その目的の恩恵を受けている者でございます。だから、それをその会そのものの運営に正式に参加させるということは、これはほかの共済制度でも例がございませんし、正式にはちょっと問題があるというように考えておりますけれども、しかし、御指摘のとおり、先ほど大臣からもお答えいたしましたけれども、受給権者といいますか、金を受ける者は、やはり制度改正には非常に影響をこうむりますし、したがって、関心もあるわけでございますので、それらの方々の意向を、十分にこれを吸収いたしまして、反映をするということは、先ほども申しましたような、各種の組織を通じましてやっておりますし、今後もやっていきたいというふうに考えているわけでございます。
#8
○川村清一君 そういうようなことで、今後ますます推進していっていただきたいと思います。
 それからもう一点、この共済組合がいろんな福祉事業をやっておりますね、それで、その福祉事業を利用するその対象は、現在の組合員でございますね。私は、組合員でない、いわゆる受給権者、こういう方々も、せっかくのこの福祉事業というものを十分に利用できる、いわゆる利用の対象にしてもらいたいと言うのです。これは実は、昨年本委員会において、足鹿委員が質問をされておるわけであります。そのときに、政府は、今後、検討課題として十分検討する旨答弁しておられますが、その後どういうような考え方で進められておるか、それをお伺いいたしたい。
#9
○政府委員(岡安誠君) 農林年金が実施いたしております福祉事業、いろいろございますけれども、まず、休養施設その他の設置、運営についての利用、これにつきましては、すでに脱会をいたしまして年金の給付を受けている方々につきましても、これは組合員と同様な利益が享受できるように、そういうようにすでにいたしております。料金の点におきましても、優遇をいたしておりますし、また利用の機関等につきましても、組合員同様に扱うということにいたしております。
 ただ、福祉事業の中には、貸付等がございます。これは、現在給付に充当するために積み立てております金を、一時的に運用をするということで、還元貸付をやっておりますが、この対象には、現在すでに脱会をいたしまして、給付を受けている方々には貸付をしないということにいたしております。と申しますのは、やはり給付を受けている方々は、この共済制度の設立、運用の目的そのものの果実を享受しているわけでございます。一方、現在、組合員である方々は、やめるまでは掛金をかける一方で、何も果実を享受できないということから、還元貸付という制度が生まれたというふうに私ども考えておりますし、ほかの共済制度もそのように運営をいたしておるわけでございます。したがって、この貸付について、脱会した方々にまで対象を広げるということは、ほかの共済制度ともよく調整をしなければならない問題であるというふうに考えております。また、技術的な問題といたしましても、すでに脱会された方々に対して金を貸し付けるということになりますと、その貸付の手続とか、担保の保全とか、いろいろ問題が出てくるわけでございます。もちろん私どもは、そういう点、困難な問題はございますけれども、ほかの共済制度との絡みもございますので、関係省庁とも相談をいたしまして、今後研究は進めてまいりたいと、かように考えております。
#10
○川村清一君 いろいろ議論したいところでございますが、時間がございませんので、それは省略いたしますが、私の言っていることはこれは非常に大事なことなんですよ。お互い、あなた方だって役人をやめられて、そうして国家公務員としての恩給、年金の受給者になられて、やっぱりいろいろ問題が出てくるわけですよ。そこで、理屈はわかるんです。せっかく組合がいろいろな福祉事業をやっておる、この福祉事業を、やっぱりやめられた方も――それは、金の貸付なんかは、ちょっと問題があろうかとも存じますが、それだけが福祉事業でなくて、その他の福祉事業もあるわけですから、それは十分現在の組合員と同様の、それが利用できるような、そういうことを、やめられたいまの受給権者に与えられることは、きわめて至当なことでないかと私は思いますので、十分今後とも御配慮いただきたいと思います。
 次にお尋ねしたいことは、この農林漁業団体職員共済組合の資格というものは、法第十四条に定められておりますね。それから組合はどういう福祉事業をやるかということは第五十三条に掲げられておるわけでございますね。それで、この第五十三条の事業をいろいろやるわけでありますが、この事業をその農協とかそういう団体が本来的にはやるべきでありますけれども、これを五十三条の二によって、これを、その事業を「農業協同組合連合会その他の農林大臣の指定する者に委託することができる。」と、こういう規定がございまして、この規定に基づいて昭和四十九年三月二十九日農林省指令四十九農経A第四百九十号によって、農林大臣倉石忠雄さんは、その委託した福祉事業というものを――ずっとここに載っているわけであります。で、私の言いたいことは、この福祉事業をやっておる職員、この職員は農業団体がやるべき仕事を委託されたその仕事に従事している職員です。でありますから、私は、この事業団に、福祉事業団に働いている職員は、当然法第十四条に基づく組合員と同等の資格を持つものであると、こう言っても差し支えないのではないかと私は思うわけであります。そこで言いたいことは、こういう福祉事業団に働いておる方は、現在はこの共済組合に入っているのではなくして、厚生年金の方に入っているわけですね。で、私はそこにやはり矛盾がある。こういう福祉事業団に働いている職員も、当然この農林漁業団体職員組合の組合員の資格ある者として、この共済組合に加入する資格を与えることが当然でないかと思うんでありますが、これはいかがですか。非常に大事なことですから、これ大臣御答弁いただきたい。
#11
○国務大臣(安倍晋太郎君) 農林年金の第十四条第一項に規定をしておる農林漁業団体等に使用される者ということにつきましては、農林漁業団体と雇用関係にある者というふうに解されるわけでございます。ところが、いまお話しの農林年金福祉団は、農林大臣の指定によりまして他の社団法人と並んで農林年金から委託を受け、農林年金の所有する宿泊施設等の経営の業務を行っておるわけでございますが、農林年金福祉団の職員は、農林大臣の指定を受けた他の社団法人の職員と同様に、農林年金と雇用関係にないわけでございますので、本条に規定をしておる農林漁業団体等に使用される者には該当はしない。したがって、農林年金の組合員資格を有してはいないというふうに解釈をいたしておるわけでございます。
#12
○川村清一君 じゃあ、大臣のまあ法解釈から言えばそういうことになりますが、きわめて政治的な配慮がない御答弁だと私は思うのですよ、大臣。私は当然この年金がやるところの事業、このものを委託を受けてやっておる、そういう福祉事業団で働いておる職員というものは、この年金の事業のために働いておるんですよ。ですから、私は当然この年金の組合員にすべきである。大臣のただいまのお答えは第十四条に掲げるところの組合員にはなれない。資格がないと、こういう御答弁です。第十四条に基づく解釈から言って、組合員の資格がないものとするならば、実際の現実の問題とこの法律とが一体になっておらない。それなら当然私は、第十四条を改定すべきである、かように考えるが、いかがですか。大体大臣は、私の言っていることが間違いだとお考えになりますか。農業団体がやるべき仕事、その仕事を委託を受けてやっている、そういう福祉事業団に働いている職員、その職員はこの年金の事業のために一生懸命がんばって働いて、この事業の強力な円満な遂行のために努力しておる。当然この人たちはこの組合員になるべきである。また現実の問題としてなりたいと願っておる。ところが第十四条に阻まれてなれないとするならば、当然第十四条を改定すべきではないかと私は思う。いかがですか。
#13
○国務大臣(安倍晋太郎君) まあ私も、いまの川村さんの御議論はもっともだと思うのですよ。ただ、法律的な解釈からすると、十四条を適用して入れるということは、法律解釈をすれば困難である。ところが、いまおっしゃいましたように、福祉団というのは、農林年金そのものに一番近いわけです。一番近いものでありますから、これは第一条の団体の中へ入れるということにつきましては、これは法律的に十分可能性があるわけでございます。したがって、私も確かにおっしゃるように、この福祉団につきましては、これは農林年金に入れるという方向でいくべきじゃないかと。そうすると、一条の適用ということにすればいいじゃないかと思うわけでありますが、いま全国の農協中央会におきましても、この問題については検討をしておるというふうに聞いておるわけでございますので、団体の内部の意見調整を待って、政府としてはその態度を決めたい。そうした場合は、一条の適用対象の団体と、そいうことにしたらいいんじゃないかと考えております。
#14
○川村清一君 非常に前向きな姿勢の御答弁でございますので、私は満足いたしました。余り法律、法律でいくと、世の中はさっぱりおもしろみというものがなくなるわけです。やはりお互い政治家でございますから、政治的にものを判断して御答弁を願いたい。けっこうでございます。ぜひその実現のために御努力願います。
 それから、時間がないので、私、現在年金を受給されておるそういう方々にかわって、ずうっと問題を三つ、四つ並べますから、それでポイントだけぱっぱっとお答えを願いたい。
 第一点は、今回も行われておりますし、従来も数次にわたって既裁定年金の改定が行われてきておるわけです。これはまことに結構なことなんでありますけれども、退職年次を異にする年金額の格差というものは縮まらないで一層拡大の傾向に放置されておるわけであります。これは年金というものが、やはり社会保障制度に基づく一つの制度であるものとするならば、やはりこのやめられたときに、その人が維持しておった社会的生活水準、この生活水準というものが二十年たっても維持されるような、こういう年金でなければ、これはりっぱな年金だとは思えない。いろいろ理由はあることは承知しておりますがね、相当の、たとえば局長さん、あなたはいま相当の官僚としては最高の地位にあって、相当高い生活水準にあると思う。やめられた、二十年たった、そのときの生活水準というものは現在よりもずうっと下であるとするならば、これは満足すべき制度ではないわけだ。この生活がやはり維持されるような年金の仕組みにならなければ、いわゆる既裁定年金の改定は行われても、それを目指してやってもらいたいというのが私の希望であります。また、これは年金受給者のみんなの私は願いだと思う。かわって申し上げたのでお答えを願いたい。
 それから旧法と新法のこの扱い、これもいろいろやっていただいております。今回も多少取り入れられたことは認める。しかしながら、これとても旧法該当者にとっては大変な不満があるわけであります。この解消のためにもっともっと努力してもらいたいというのが一つ。
 さらに申し上げたいのは、遺族年金――受給者が亡くなったから、その家庭の生計費というものが半減するというものではないと私は思う。したがって福祉先進国では、老齢年金に対する遺族給付の割合は非常に高い率を適用しております。遺族の生活を保障しておりますスウェーデンはどうか、アメリカはどうか、スイスはどうか、ユーゴスラビアはどうか、こういう福祉先進国の資料は持っておりますが申し上げません。せめて先進国に近づくような努力をすべきではないでしょうか。現行五〇%というものを引き上げるべく検討して、少なくとも八〇%ぐらいの線までは上げるべきではないかと思うが、お考えはいかがでございますか。
 次に、老齢年金に対する課税の問題でございます。公的年金制度は福祉国家における社会保障の大きな柱の一つであることは言うまでもございません。したがいまして、先進諸国におきましては老齢年金は非課税である。それが当然のことと考えられておるわけでございます。わが国はどうか、老齢年金は、これは課税の対象になる、遺族年金と障害年金は非課税でございますが。私は、社会保障審議会において検討されておる点からいっても年金は非課税であるべきである。政府のお考えを問いたい。もしもこれができないといたしましても、ぜひとも来年のこの年金等におきましては……。現在、租税特別措置法によって老齢者年金は特別控除、六十五歳以上の年齢等、控除限度額が七十八万円、こういうことになっておりますが、六十五歳以上のこの年齢制限というものを撤廃し、七十八万円をせめて百万円までは引き上げるべきではないかと思うが、きょう本来ならば大蔵省主税局の方に来ていただいて、大蔵省の見解を問いたいと思いましたが、こういう機会の委員会でございますのでそれができません。農林大臣のお考えを聞いておきたいと思います。
 そして最後に年金のスライドでございますが、前回の委員会において鶴園委員が問題にされまして、いろいろ論議されましたが、これもだんだん上がってきました。そして今度は八月になりましたが、八月になってもこれは十六ヵ月おくれておる。一年四ヵ月おくれておる。公務員はその年の四月であります。公務員並みにいかないと、これはなかなかむずかしいでしょう、年金ですから。むずかしいとしても、せめて一年おくれの四月にすべきではないでしょうか。公務員はことしの四月からで、老齢年金受給者、この方も来年の四月に、八月でなくて四月にはスライドされるべきである、これは当然の措置であると思いますが。私の時間が過ぎましたので、質問だけ申し上げましたが、答弁をきちっとひとついただきたいと思います。
#15
○政府委員(岡安誠君) まず御質問の第一点の既裁定年金の改善の問題でございます。これはまあ毎年のように国会にお願いをいたしまして、既裁定年金の改善をいたしております。大体私どもは国家公務員のベースアップに準じましてこれを引き上げてきたわけでございますし、特に昨年度と今年度におきましては、いわゆる積み残し分につきましてもこれを是正をするということで、すでに年金受給をされている方々の給付につきましても、おくれをとらないように改善をすでに進めているわけでございますし、今後もその点は十分配慮してまいりたいというふうに考えております。
 それから第二番目の新法、旧法の格差の是正の問題でございますけれども、なかなか一挙に新法と旧法の格差をなくすということは、共済制度共通の問題でもございますのでむずかしいと思っております。ただ私どもはやはり格差は漸次これを解消する方向で努力しなければならないというふうに考えておりまして、数次の法律改正の都度、できるだけの格差是正に努めてきたところでございます。今後ともその方向で努力をしてまいるつもりでございます。
 それから三番目の遺族年金につきまして、まあ現在は大体五〇%ということになっております。御指摘のとおり外国では五〇%でないというようなこともございます。ただ、これはやはり共済制度の問題であるということだけではなくて、たとえば遺族に五〇%以上の給付をするような場合には、ほかに所得がある場合にどうするかとか、年齢によって格差をつけるべきであるとか、いろいろなお検討を要する問題がございます。私どもはこれも関係省庁とよく十分連絡を密にいたしまして、できるだけ早い機会に改善をされるように努力はいたしたいというふうに思っております。
 それから老齢年金の受給者に対する課税の問題でございます。まあ先生御指摘のとおり、現在老齢者年金特別控除という制度が租税特別措置法でございまして、今年は七十八万円ということになっております。これは昨年が六十万円のところが七十八万円ということで充実をいたしております。これを百万円にしたらどうかというお話でございますが、現在老齢年金をもらっている方々にはこの特別控除のほかに、たとえば給与所得控除とか、社会保険控除、老齢者控除、配偶者控除、基礎控除等がございまして、これら合計をいたしますと二百万円を超える金額が控除の対象になります。したがって、老齢年金だけをもらっている方々を想定いたしますと、二百万円までは課税の対象にならないというふうな制度になっております。もちろんほかに所得があれば別でございますけれども。もちろん御指摘のとおり今後のやはり物価その他所得の向上等を考え合わせまして、大蔵省とも相談をいたしまして、老齢者優遇措置につきましては今後とも研究はいたしてまいりたいというふうに思っております。
 最後に、年金のスライドの問題でございまして、現在、国家公務員等の給与のアップに対して一年四ヵ月おくれていると、御指摘のとおりでございます。ただこれは年々一ヵ月ずつでございますけれども繰り上げをいたしております。これを一挙に四月というお話でございますけれども、これはまあ財政の問題その他相当大きな問題がございます。ただやはりなるべくおくれをとらないように改善をすべきであるということは、私どもも承知いたしておりますので、十分先生の御意見等も体しまして今後とも努力はしてまいりたい、かように考えております。
#16
○国務大臣(安倍晋太郎君) 農林年金制度につきましては、毎年の国会の御審議もいただき、さらに国会での御決議等もございまして、これを尊重しながら改善に努めておるわけでございますが、現在国家公務員共済あるいは厚生年金につきまして、それぞれ制度改正の検討が進められておりますので、農林省としてもこれらの検討状況を踏まえて関係各省とも十分協議し、農林年金がその本来の目的である農林漁業団体の職員の福利厚生を図り、これら団体の事業の円滑な運営に資するよう制度改正問題に取り組んでまいりたい。いまのお話、御指摘をいただきましたいろいろの問題についても、これを制度改正の中に組み入れなければならない点も含まれておるというふうに思うわけでございまして、これらの点につきましてもひとつ積極的に熱意を持って取り組んでまいりたいと考えております。
#17
○原田立君 いまはまた御決意があったわけでありますが、農林大臣にお伺いしたいんでありますが、社会福祉の重要性についてはいまさら申し上げる必要はございませんが、特にわが国においては高度経済成長の時代から安定成長の時代に移り、福祉社会の充実、とりわけ老後の生活保障の充実と社会保障政策の強化が要求されるところでありますが、このような社会情勢の中にあって、いわゆる年金時代の到来と言われているにもかかわらず、今回改正案が出された農林年金制度は、他の公的年金制度と比べて早急に改善を要する問題が特に多いと思うのであります。具体的な問題を問う前に、このように立ちおくれている農林年金制度をより充実し、農林事業者の期待にこたえ得るものにすべきだと、こう思うんでありますが、この年金制度に取り組む基本的姿勢、これについて大臣にお伺いします。
#18
○国務大臣(安倍晋太郎君) 先ほどもお答えをいたしましたが、農林年金制度につきましては、他の共済制度におくれをとることなく、その所期の目的を達成するようその内容の改善、充実には努力し、毎年その改正等も行ってきておるわけでございまして、現在国家公務員共済、厚生年金につきまして、それぞれ制度改正の検討が進められておる段階でございますので、農林省としてもこれらの検討状況も踏まえて関係各省とも十分協議して、農林年金の本来の目的が達成されるように、今後とも制度改正問題には取り組んでまいりたい、こういうふうな基本的な考え方を持っております。
#19
○原田立君 五十年度予算の結果から見ると、予算額の増額はあるものの、給付に要する費用の定率補助は現行の一八%に据え置かれ、また財源調整費補助についても前年度並みとなっております。農林年金の場合は定期給与、財政基礎の弱さなどの各点からも、特に国庫補助率の引き上げが絶対に必要であると思うんであります。定率補助については、現行一八%を厚生年金と同一の二〇%に、また財源調整費補助についても、地方公務員給与との格差是正を図る上からも、現行の一・七七%を三%相当額に引き上げるべきであろうと思うのであります。この引き上げの要求は前々からのものであり、昨年の委員会でも附帯決議にたしか加えられた重要な問題であろうと思うんであります。今回の改正でこれらの点をどのように検討されたか、またどうして盛り込めなかったのか、明確にお答えいただきたい。
#20
○国務大臣(安倍晋太郎君) 国庫補助率及び財源調整費補助の引き上げにつきましては、五十年度の予算編成の際におきまして検討を行ったわけでございますが、次期財源率再計算の機会に農林年金財政を全体的に見直すことといたしておるわけでございます。その際に他の年金財政の諸問題ともあわせて総合的に検討するということで実は見送ったわけでございまして、国庫補助の問題につきましては、今後掛金率のあり方、財政方式の検討等とともに慎重に今後検討してまいりたいというふうに考えております。
#21
○原田立君 そこで、先ほど冒頭にお伺いしたように、いわゆる内容の充実を図りなさいと。農林大臣は、図ると、こう答弁しておきながら、現在点になるとその点が、言うだけであって実際に成果があらわれてない、具体的にあらわれてきてない。この点を非常に残念に思うんです。去年附帯決議にもあったと同様、またことしも附帯決議がつきますけれども、もっとより充実させるべく努力する、その御決意はいかがですか。
#22
○国務大臣(安倍晋太郎君) これは来年度、再計算の時期になっておりますので、そういうことを踏まえて見送ったわけでございますので、十分いまの御趣旨に従って来年度においては充実をしていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
#23
○原田立君 農林年金の財政については、社会保障制度審議会の答申でも、昨年は、「元来財政基盤に問題があるうえに、今回のような大幅な改正措置や今後における通算年金の拡大等を併せ考えると、将来の財源について確たる見通しを立て、これに応ずる計画を策定することが必要不可欠である。」と、このように指摘しておりますが、またことしの答申では、「これまで本審議会が繰り返し述べて来たところにより承知されたい。」と、財政の健全化及び組合員掛金の負担軽減を指摘しております。この答申をどう受けとめ、対策を講ずるつもりでおるのか。同時に、この答申を受けての国庫補助の引き上げの見通しについてお伺いしたい。
#24
○政府委員(岡安誠君) 確かに農林年金の制度につきましては、ほかの共済制度と比べまして、整理資源率等が非常に大きいという関係から、掛金率も第二番目ぐらいに高いというような問題、これが社会保障制度審議会その他でもって毎年指摘をされているところでございます。
 私どもこれの対処方針といたしましては、先ほど大臣がお答えいたしましたとおり、ことしの三月末時点で再計算をいたす、財源率の再計算をいたすということにいたしておりまして、現在その作業をいたしておるわけでございます。その結果を見まして、私どもは財政方式の再検討、国庫補助率のあり方等を含めまして総合的に検討をいたしたいというふうに考えている次第でございます。
#25
○原田立君 さきの国庫補助率の引き上げとあわせて公的財政援助の要望についての見通しはどうか。この点も前国会の附帯決議の一項目でありますが、今回の改正案作成の段階でも検討されていると聞いておりますが、どのような検討内容であったのか、また、その結果をお伺いしたい。
#26
○政府委員(岡安誠君) 農林年金制度に公的財政援助の導入という問題は、たとえば私学共済で行われておりますように都道府県補助の導入とか、それから他の私学振興財団というようなものからの援助とかいうようなことが、検討さるべきであるという附帯決議があったわけでございます。私どもも、今回の法律改正に当たりましては、まず都道府県補助の導入を図ったらどうかという立場から、関係省でございます自治省と連絡をいたし、十分協議をし折衝もいたしたわけでございます。
 ところが、自治省の考え方としましては、現在、都道府県では、私学以外の共済組合には全く補助金を出していないと。したがって、農林年金の方にも助成を出すことにいたしますと、ほかの団体に影響するところが多いので、早急にはなかなか踏み切れないというのが第一点と、それから、昨今非常な財政が困難を来たしておりますので、新しく財政負担を伴うような約束はできないというような二点に要約をされました意見が出ました。そこで、強力な折衝をしましたけれども、時間の関係もあり、今回は見送りということにいたしたわけでございます。先ほど申し上げましたとおり、今後財源率の再計算等をいたしました場合には、国の補助金とあわせまして公的助成の導入につきましても十分あわせて検討はいたしてまいりたいというふうに考えております。
#27
○原田立君 まあその問題については、これから質問しようと思っておったところでありますが、私学共済でも都道府県から予算の範囲内において組合の業務に要する経費について補助することができると、こうある。だから、ぜひとも同じような立場に立って働いている方々でありますので、いろんな困難な面がおありだろうと思うけれども、ひとつ頭の切りかえを図って、そういう私学共済でももらえるような、同じような扱いをぜひともしてあげるように、再度お伺いしたい。
#28
○政府委員(岡安誠君) 国会の法案審議の際にもいろいろ御意見も承りましたし、また附帯決議にも書かれている事項でございますので、私ども今後ともせっかく努力をしてまいりたい、かように考えております。
#29
○原田立君 今日インフレの進行、経済不況の中にあって 改定時期がいつになるかは年金受給者にとっては大きな問題であります。昨年は改定時期を一ヵ月繰り上げ九月に実施し、ことしはさらに一ヵ月前進の八月実施を見たことは評価できる面でありますが、しかし、積み残し分の六・八%は、五十一年一月から実施するという点は理解できない。増額改定の実施時期と同時に行われるべきものであろうと思うのであります。同時スタートをすべきであろうと思うんでありますが、もしできないのであれば、その理由、またやるとすればその今後の計画、それらの点についてお答え願いたい。
#30
○政府委員(岡安誠君) 今回の改正に当たりましては、まず既裁定年金の改定の時期につきましては、昨年も一ヵ月繰り上げましたけれども、さらに今回一ヵ月繰り上げるということに決めたわけでございますが、積み残し分につきましても同様な時期にやるということももちろん検討はいたしたわけでございます。ただ、これはもっぱら財政の問題等がございまして、残念ながら既裁定年金の繰り上げを優先をさせまして、積み残し分につきましてはことしの一月からということにいたしたわけでございます。まあ今後でございますけれども、積み残し分につきましては、これは二ヵ年間で完了をいたしますので、この問題は今回でこれで終了ということになるわけでございます。既裁定年金の改定時期につきましては、まあいままで一ヵ月づつ繰り上げてまいりました。もう財政の問題もございますが、今後ともこれらの点につきましては前向きの方向で対処をいたしたいというふうに考えております。
#31
○原田立君 農林漁業団体組合員の給与法の最低保障額は、新法施行後の新法年金について適用されるものであり、旧法の年金については、恩給制度に準じた絶対保障額のみが適用されることになり、年金者の給付事由の発生時期によって、その最低保障額に格差が生じることになり、不均衡な扱いとなるのであります。やはりこのような発生時期の差によって格差が生ずることは決して好ましいことではないと思うんであります。何らかの格差是正の対策を講ずるべきであろうと思うんでありますが、その対策をお伺いしたい。
#32
○政府委員(岡安誠君) 確かに御指摘の最低保障額の適用のほかにも、新法、旧法の間には格差がございます。私どもも従来からこの格差の是正には努めてまいっておりますけれども、これはほかの共済制度と共通の問題でございます。農林年金だけが先行するということもなかなか困難な問題でもございますので、私どもも、今後とも格差是正の方向に向かって努力はいたしますが、関係各省とも十分連絡をいたしまして、全体的に格差が是正されるようにという方向で努力をしてまいりたいと考えております。
#33
○原田立君 農林年金福祉施設の従業員の年金加入問題についてお伺いします。
 現在、この福祉施設は全国に十四ヵ所、従業員数は四百五十名働いておりますが、福祉事業は、農林年金法に基づいて事業が行われているにもかかわらず、農林年金組合員資格が与えられておらず、他制度である厚生年金の被保険者の取り扱いとなっておりますが、これでは本部職員と対比した場合、不利益の扱いを受けることになるのではないかと思うのでありますが、どのようにお考えですか。また、福祉施設の従業員側からの加入要望があれば、農林年金の組合員にするのかどうか、この点をお伺いしたい。
#34
○国務大臣(安倍晋太郎君) この問題につきましては、先ほど川村委員にもお答えをいたしたわけでございますが、農林年金福祉団、農林年金というのは一番近い関係にあるわけですし、場合によっては同じ職場で働いておると、そして一方では農林年金に入っておる、一方では入っておらないというふうな点もあるわけでございまして、まあそういうふうなことは十分やはり判断をして、そしてできるだけ福祉団につきましても農林年金に加入をできるような道を講ずるべきじゃないだろうかと私も実は思ったわけでございます。現在、全国農協中央会において、これらの問題については検討をして意見の調整をしておるという段階でございますので、この意見の調整が終わった段階におきましては、政府としてもこれは前向きに取り組んで、積極的に福祉団が農林年金に入れるように道を講じてまいりたい。まあこれまでも毎年毎年新しい団体が入っておるわけでございますから、当然福祉団も入れる、また、入れなきゃならないのじゃないかと、私はそういうふうに考えて努力をしたいと思うわけであります。
#35
○原田立君 最後に、制度改善の具体例として、厚生年金の加入者が農林年金に移って一年未満の場合、その組合員が不時の事故等で死亡した場合では、遺族年金の給付は受けられない。確かにこのような件は少ない例かもしれませんが、現行の規定では事実でございます。また、傷害年金も同様であります。やはりこのような片手落ちな制度は改正する必要があるのではないか。また、現行の遺族年金では、たとえば退職金の給付額の五〇%でありますが、一番困るのは遺族の方々であることを思うと、もう少し給付額の引き上げを考えてほしいと思うのであります。これが社会保障の趣旨であり、ILOでもこの点の引き上げを主張していると聞くのでありますが、この点、どのようにお考えか、御答弁をいただきたい。
#36
○政府委員(岡安誠君) 確かに、御指摘のとおり、組合員が勤続年数一年未満の場合、特に職務外の事由によって死亡した場合、これは遺族年金が支給されないということになっております。職務上の場合には当然これは支給はされますけれども、職務外の場合が非常に問題になっております。それからまた、御指摘の、遺族年金について五〇%というような制約もございます。これらは農林年金だけの問題ではないんで、共済組合制度一般に通ずる問題でもございます。しかし、御指摘のとおり、私どもとしまして早急にこれは何らか対処しなければならないというふうに考えておりますので、関係省庁とも連絡を密にいたしまして、できるだけ早く改善をされるような方向で努力をいたしたいというふうに思っております。
#37
○小笠原貞子君 まず第一に、男女間の賃金格差の問題についてお伺いしたいと思います。
 賃金そのものについては、勤続年数だとか、職種だとか、また学歴というようなことでいろいろ差が生じられるということも考えられるわけですけれども、その影響がない初任給というものにこの格差があるというのは少し問題ではないか。短大卒以外は平均千円ないし二千円の格差が出ています。単協と農業共済その他、農業団体だけが高卒と大卒それぞれについて男女同一賃金になっています。しかし、そのほかについては、いま言ったような格差がある。しかもこれらの実態は、全国連、単協、農業共済などについて見ますと、本法の最低、そして最高というその幅は、実に四万四千三百円というような格差がここに出ているわけで、大変このことは問題になる。特に婦人の立場から、方々にあるけれども、ここにもまたこういう問題が起きているということについて、農林省としてはこの問題をどう考えて、どう調査されたり、どう対策を立てられたか。また労働省としてもこの問題について、どういう考え方で取り組まれてきたかという問題について、まずお伺いしたと思います。
#38
○政府委員(岡安誠君) いまの男女間の賃金格差の問題でございますけれども、農林漁業団体の場合につきまして、農林年金が調査をいたしたわけでございますが、男女間で実質賃金に格差は確かにございますけれども、ほかの産業に比べて特に格差が大きいというふうにはあらわれていなかったのでございます。
 なお、同一の職務内容で、勤務年数も同じであるというような場合には、私どもも、男女間の賃金は同一である、男女の賃金は同一であるべきであるというふうに考えております。この点について、全国連の例を申し上げれば、男女間の初任給の水準、それから勤務五年後の基本給の水準につきましては格差がないというような調査が出ております。
#39
○説明員(赤松良子君) 労働省の方から一般論としてお答えさせていただきますが、現在わが国において男女間の賃金の平均につきまして、かなり格差が大きいということは、これは事実でございます。
  〔委員長退席、理事高橋雄之助君着席〕
ただ、この場合、日本の賃金の決め方がいろいろ学歴だとか、勤続年数だとか、能率、経験、職能と、いろんな要因で決まるということになっておりまして、それらの差異に基づいて生じているものがかなり多いわけでございます。一方、労働基準法の四条では、女子であるということだけを理由にして賃金に差を設けた場合は、これは違反として取り締まるということになっておりますので、この点については、はっきりと法律で取り締まるというわけでございますので、労働省といたしましては、労働基準法の四条の違反の場合は、これははっきりとした違反として取り締まっていく。しかし、それ以外の要素で決まることについては、これは非常に多いわけでございますから、これを法律の規制ということはなかなかできかねるわけでございますが、そういう格差を生ずるいろんなほかの要因もなくしていくということは、これはできるわけでございますので、たとえば熟練度であるとか、いろいろな賃金の高い職種につけていくというようなことは、啓発指導あるいは、そういう基盤を醸成するということに努めるということで、両面から努力をしていく、こういう態度で臨んでいるわけでございます。
#40
○小笠原貞子君 男女間格差というのは、ほかにもあるから別にここだけの問題ではないというような発言、ちょっと考えてもらいたいですね。ほかがあるからいいというんじゃなくて、ほかが間違っているんだから、少なくともここからでも直していこうというぐらいの姿勢で取り組んでいただかなければならないと思います。たとえば、先ほどおっしゃった全国連というようなところのあるところを見れば、確かにそれは差がないということは言えるけれども、各団体に差というものが出ているわけです。各団体間の賃金格差というものがあって、その上になお差別されているということを考えると、また、この農林漁業団体の中の女子労働者の賃金水準そのもの、男子も含めて賃金水準そのものというものも決して高くはない。むしろ一番低いというような中ですから、全体に比べて低い中で、団体間格差がまたそこに押しつけられて、その中でまた女子は差別されているんだということの認識というものをしっかり持っていただかなければ、ほかがそうなっているから大したことないみたいな考え方でおっしゃったのも、大変私はもう残念なんです。国際婦人年で、三木さんはお金をかけて新聞で大宣伝していらっしゃるけれども、一人一人の答弁聞いてみると、全然そんなことは関係なしと。労働省なんかも、一生懸命婦人の立場でなんということをやってらっしゃっても、一つ一つの場で、もう少ししっかり考えてもらいたいと思うんですけれども、やっぱりちょっと認識が私は、まずいなと思うんです。やっぱり男性社会の発言かなと思って、残念に思います。
#41
○政府委員(岡安誠君) 私、ちょっと言葉が足りなくて申しわけないと思っておりますが、調査の結果がどうかというところで、そうお答えしたわけでございます。また私どもも調査の内容、もちろん必ずしも十分な内容を備えているわけではございませんけれども、性別が違うというゆえの格差があるというふうに私ども必ずしも考えておりません。先ほども、労働省の方からお答えがあったと思いますけれども、いろいろな理由によりまして現在格差が生じている。特に農林漁業団体がよけい格差があるという状態ではないというふうに現状をお答えいたしたわけでございます。先ほど申し上げましたように、全国連におきましては、少なくとも初任給、それから勤務年数五年という状態では、格差がないということを御報告申し上げましたのは、そういうような考え方で農林漁業団体も対処いたしておりますし、私どももそういう方向で今後も農林漁業団体は指導してまいるということをつけ加えればよかったと思いますけれども、落ちましたので、つけ加えさせていただきたいと思います。
#42
○小笠原貞子君 きょうは大変、十分なんて制限があって、ちょっとここのところでひとつ言っておきたいんですけれども、やっぱり初任給でしょう。初任給のところで、たとえば全国連とおっしゃっていますけれども、高校卒で見ると、初任給は男子が五万七千円、女子は四万三千円。初任給で、それだけの差というものが出ているということは、女子はそれだけの能力がないという問題から、高校卒の初任給というものもこれだけ――大卒の場合は同じですけどね。というふうなことになっているということを私は考えてもらいたいと、そう思ったわけなんです。ここで論争している時間もありませんから、私の考えていることも御理解いただけると思いますので、そういう点でいろいろ御指導なり措置もとっていただきたいと、そう思うわけです。
 次に第二番目の問題として、定年制の問題なんです。
  〔理事高橋雄之助君退席、委員長着席〕
この定年制の問題も、全体の労働者の場合で言えば、いろいろな数字が出ております。労働省の方で雇用管理に関する調査というようなものもなされておりますので、その差というのもはっきり出てくると思いますが、時間がありませんので、私が、農林漁業団体の状態での定年差というものを見ますと、男子の平均定年年齢五七・三歳に対して、女子は五六歳と、約一・三歳ということになっております。で、これもほかにもあることだし、この差も大したことはないとおっしゃりたいような顔をしていらっしゃいますけれども、やっぱり本質的な問題として、私はことしは考えてもらいたいと、そう思うわけなんですね。一般的にそういう問題はあたりまえだとして、何にも手を打っていらっしゃらないだろうと思うのですけれども、ちょっと考えていろいろやっていただきたいことがあるわけです。
 具体的にその中で問題になることだと思いますけれども、単協なんかで、就業規則の中で女子定年制を規定しているとか、それからまた、採用時に誓約書で結婚退職をとっていたと、これは徳島農協県連の場合ですけれども。また福島農協県連にもそういうことがございましたし、また北海道で聞きましたら、雄武の農協というところでもそういうのを、女子に若年定年といいますか、差別定年というようなものが出されていたわけです。こういうのも、就業規則など表面上の形であらわれる場合は、まだこれわかってくるわけですけれども、採用時の誓約書というような形で強制されるというような場合には、まさに表面化しないで、一方的に泣き寝入りさせられるというような問題になってくる。こういうような状態もほかの職場でもあろうと思いますけれども、労働省としてはこの点どういうふうに見ていらっしゃるか。そしてどういうふうに指導をしていこうとしていらっしゃるか。
 また、農林省としても、就業規則に載せたり、誓約書で差別をさせられたりというような問題、先ほどから言ってたように、国際婦人年の中でやっぱりこの問題もひとつ見直していただきたいと思うわけなんですけれども、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
#43
○説明員(赤松良子君) 定年制につきましては、従来から労働省の考え方というのははっきりさせておりまして、合理的な理由もなしに男女の定年の間に差を設けるということは、これはいけないということであると考えております。したがいましてはっきりとそれが出てまいりました場合には、行政指導の対象に全体としてすることはもちろん、個別的にもした例もございますし、それについては考え方ははっきりといたしておりますので、疑問の余地はないと思います。そしてこれが就業規則のようにはっきりしてなくて、慣行とかでまあ隠れている場合にも、それが実質上差別に当たるというような場合には、紙に書いてあろうがなかろうが同じことだというふうに考えております。
#44
○国務大臣(安倍晋太郎君) 定年制につきましては、農林年金当局の調査によると約三分の二がこれを採用しておるわけでありますが、このうちの男女間に差をつけている団体もいまお話しのように相当あるんじゃないかと。しかし、その数はつかんでおらないわけでございます。とにかく性別に着目をして男女間で定年制に差を設けるというようなことは、男女の法のもとの平等をうたった憲法の趣旨等にも反し、是正されるべきであろうと思います。ちょうどことしは国際婦人年でございますから、こうした男女間の差を設けておる団体等につきましても、調査をして、そしてこれを是正するような方向で、ことしを期してさらに指導したいと考えます。
#45
○小笠原貞子君 ことしだけが婦人年でございませんで、ずっとこの問題後引いてまいりますので……。いま具体的に御調査もなさり、指導もされるという御答弁でございましたので、引き続いてそのときそのときでまた監視させていただいて、実行をしていただきたいと、そう思うわけでございます。
 それじゃ三番目の問題として、農林年金の内容についてお伺いしたいと思うんですけれども、昭和五十年度は年金の再計算を行う予定となって、すでに不足責任準備金が約七千五百億に達していると、こういうふうに言われております。昭和四十八年に農林省で試算をされたそのときの掛金率現行の千分の九十六から千分の百十八・七九ですか、というようになろうとしているということも伺いました。これについて現在当局はどういうふうな考えを持っていらっしゃるのでしょうか、まずその点お伺いしたいと思います。
 それから掛金率が変更になるということがあったとしても、これが組合員の負担増という形で高く掛金掛けられるというふうなことで負担をふやされるということは大変問題ではないかと。もう大変最低といってもいいような状況にあるこの年金制度の中で、またこれがさらに劣悪なものに抑えられていくというふうに考えざるを得ないと思うわけなんです。やっぱりこれは国庫補助というものをもうちょっとふやして差し支えないんじゃないか。ふやそうと思えばふやせるんではないか。定率補助が現行一八%ということになっておりますけれども、厚生年金は二〇%という数字からも、これはやっぱり二〇%というふうに厚生年金並みにしていただくということに御配慮いただきたい。こういうような問題は、四十九年の改正の際の委員会附帯決議にも盛られておりますし、ぜひその点も考慮して、組合員の掛金の負担につながるというような点は極力避けて御検討いただきたい、これについてのお考えをお伺いしたいと思います。
#46
○政府委員(岡安誠君) 御指摘のとおり、四十九年度末におきます、これは推定でございますけれども、不足責任準備金は約七千五百億ということになろうかと思っております。これらの状況のもとで前回の再計算と同じような方式で仮に再計算をしたならばということで推算をいたしますと、大体数理的保険料と整理資源率を合わせました財源率におきまして、前回は約千分の百二十五であったものが、恐らく四十九年度改正までを含めた段階では、千分の百五十ぐらいになるのではないかというふうに考えております。そこでそのままにいたしますと、御承知のとおり掛金率が上がるということになりますので、私どもは、今回の財源率計算の結果が出ました段階で、財政方式をどうするか、それからまた、掛金率をなるべく上げない方向のために、国庫補助その他をどうするかというような総合的な検討を加えまして、なるべく組合員の掛金率が大幅に上がることのないように何か工夫をしてみたいというように考えております。
#47
○小笠原貞子君 最後に、それでは退職年金の在職支給という問題についてちょっとお伺いしたいと思うわけです。厚生年金の老齢年金に相当する農林年金の退職年金というものは、勤続している間はその受給資格、期間を満たしていても支給されないということになっておりますね。労働条件が先ほどから何度も言いましたように劣悪で、低給与水準で、他の職域への転職もむずかしいというような中で、年金支給の必要性がきわめて高い。そして受給資格者の切実な要求ということにこれが大きく取り上げられているわけです。こうした農林漁業団体の特殊的な条件というものもここで考えていただいた場合、在職支給を検討してもいいはずではないか。これについて政府のお考えというものをお伺いさせていただきたいと思うわけです。
 それから年金とちょっとはずれますけれども、大臣いらっしゃるのでちょっとお伺いしたんですけれども、稲作転換後の対策として、飼料用作物とそれから大豆、小麦というものには奨励金を引き続いてつけるというふうなことですけれども、そのあとの分には打ち切りというようなことが考えられているというようなことも伺うわけですけれども、そうすると、せっかく稲作転換でお米を余らせないというようなことも考えている農民にとって、またお米だけ必要なんじゃなくて、いろいろな種類の農産物というものを多面的につくっていくというようなことから考えても、麦や大豆、飼料だけの奨励金で、あとのものにはそれを出さないということになれば、これはやっていっても価格的には賄えないということになって、やっぱり水田にどうしても戻っていくというようなことになるんではないかと。その辺のところ、三品目だけというふうなことに何としてもお考えになるのかというようなことですね。特に北海道の場合、三品目以外の転作というのは五二・五%というようなことにもなっているわけで、そのほかのものについての奨励金というようなものも引き続いて考えていただきたいと思うことと、それから基盤整備の問題でも通年施行ということが何としてもいつも言われていることなので、これについて寒冷地というような立場から考えて、ぜひ通年施行ということも考えていただきたいということを最後につけ加えて終わらしていただきたいと思います。
#48
○政府委員(岡安誠君) それでは、年金の御質問についてお答えをいたしますが、いまお話しの農林年金の加入者がそれをやめまして、在職のままほかの農林漁業団体に勤める、その場合にはおっしゃるとおり年金は支給されません。と申しますのは、農林年金はやっぱり特定の職域を対象としました職域年金でございますので、その職域からはずれれば別ですけれども、その職域にとどまっている場合には支給をしないというのが、これまた共済制度一般の共通の制度になっているわけです。ただ御指摘のとおり農林漁業団体の職員の方々は、やはり特定の農林漁業団体をやめましても、同じようにやはり農林漁業団体に勤めるというケースが非常にあり得るし、また現在もあるわけでございます。私どもこれはぜひこれは前向きに検討したいと思っております。
 ただ、問題点だけ多少申し上げますと、一定の団体に十年以上勤めまして退職をしてほかの団体に行く、それで年金を支給しろということになりますと、現在の農林年金の支給が五十五歳ということになっておりますけれども、これをもう少し引き上げたらどうかと、やはり同じ職域でも十分働けるというような定年制延長の問題もございますけれども、それと絡めまして支給開始年齢の引き上げ、という問題も当然あわせて検討しなければならないんではないかというようなこと。それからまた、そういうことをいたしますと先ほど申し上げましたように財源率が非常に上がります、それをどうするか、財源率が上がってもなおかつそういうことを実施すべきであるかどうかというような問題。それから、ほかの厚生年金等では、これは職域年金ではございませんので、ほかの職業につきました場合には在職支給という制度がございますが、その場合にはやはり年齢によりましていろいろ格差を設けております。また所得等によりましても格差を設けております。そういうような制度を導入したらいいかどうか、いろいろ検討すべき点があるわけでございます。しかしまあ、御指摘のとおり、私どもも特に農林年金の場合には早急に検討すべき事柄であろうというふうに考えておりますので、なるべく早い機会に結論を得たいというふうに思っております。
#49
○国務大臣(安倍晋太郎君) 本法案とは関係ないわけですが、いま稲作転換対策についての御質問がございましたのでお答えをいたしますが、五十年に稲作転換対策は一応打ち切りということにはなっておるわけですが、現在の米の過剰という状態から、やはり何らかの形で転換対策を続けていかなければならないのではないかというふうに基本的には考えておるわけで、どういう形で転換対策を進めるかにつきましては、現在具体的にこれを煮詰めておる段階でございまして、まあその対象をいままでのような形にはなかなか困難な面もあると思いますが、その対象を、飼料作物、大豆、あるいは野菜、一部の麦、まあそういうふうなことにするか、それ以上拡大をしていくか、いま現在具体的に各方面の意見も聞いて煮詰めておる段階でございます。
 それから通年施行につきましても、これは北海道、東北、各方面から非常に強い要望があるわけで、これも生産調整を行うための事業として組み入れたわけでありますが、まあ非常に各地の要望も強いということも今後もひとつ十分配慮した上でその対策を決めなきゃならないと、こういうことで目下その最後の詰めを急いでおる段階でございます。
#50
○委員長(佐藤隆君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより本案の討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#52
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより本案の採決を行います。昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#53
○委員長(佐藤隆君) 総員挙手と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 ただいま可決されました昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案が先ほどの理事会においてまとまっておりますので、便宜私から提案いたします。
 案文を朗読いたします。
  昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、農林漁業団体職員の待遇改善の指導に努め、本年金制度については、組合員の特殊性に対応し、健全な年金財政の確立を図り、国家公務員共済等他制度との均衡を考慮しつつ給付の充実等が促進されるよう、左記事項につきすみやかに検討を加え、その達成を期すべきである。
        記
 一、本制度の財政基盤が弱い現状にかんがみ、給付に要する費用に対する国の補助率を百分の二十以上に引上げ、財源調整費補助を増額するよう努めること。
 二、本制度と類似する私学共済の例に準じて、掛金に対する都道府県補助その他の公的な財政援助措置の実現を期すること。
 三、財源率再計算に当つては、現行掛金率が他制度に比して高水準である現状にかんがみ、年金財政の健全性を考慮しつつ財政方式について検討を加えること。
 四、掛金の負担割合については、組合員の負担軽減を図る方向で検討すること。
 五、旧法年金については、新法年金との格差を解消するため、最低保障額について新法水準を考慮する等、その給付改善に一層努力すること。
 六、既裁定年金の改定については、公務員給与の引上げに対応した自動スライド制を導入すること。
 七、本制度の改善整備については、年金受給者の意向の反映に努めるよう指導すること。
  右決議する。
 以上であります。
 それでは、本附帯決議案の採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#54
○委員長(佐藤隆君) 総員挙手と認めます。よって、本附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、安倍農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。安倍農林大臣。
#55
○国務大臣(安倍晋太郎君) ただいまの附帯決議につきましては、決議の御趣旨を尊重いたしまして、十分検討の上、善処するよう努めてまいりたいと存じます。
#56
○委員長(佐藤隆君) なお、本案の審査報告書の作成は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 速記ちょっととめてください。
  〔速記中止〕
#58
○委員長(佐藤隆君) 速記起こしてください。
    ―――――――――――――
#59
○委員長(佐藤隆君) 農林水産政策に関する調査を議題といたします。
 昭和五十年産米価に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、先ほどの理事会において協議いたしました結果、当委員会として決議を行う必要があるということに意見が一致いたしました。
 案文がまとまっておりますので、便宜私から提案いたします。
 案文を朗読いたします。
  昭和五十年産米価に関する決議(案)
 世界の食糧事情の不安定化に対処して、わが国の食糧自給度を維持向上することはいまやわが農政最大の課題である。稲作は農業生産の三分の一、農業所得の四割近くを占める最も普遍的な作物であり、その生産者価格の水準いかんは農業者の営農意欲及び農業生産全体に与える影響が大きい。
 よって、政府は、昭和五十年産生産者価格の決定に当っては、この趣旨に即し、生産費及び所得補償方式に基づいて算定し、最近の賃金及び生産資材の価格の動向を十分反映させて適正な引上げを図るべきである。
 また、消費者価格については、食糧管理法の規定の趣旨に基づき、消費者家計の安定を考慮して対処すべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 それでは、これより採決を行います。昭和五十年産米価に関する決議案に賛成の方挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#60
○委員長(佐藤隆君) 総員挙手と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたします。
 ただいまの決議に対し、安倍農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。安倍農林大臣。
#61
○国務大臣(安倍晋太郎君) ただいまの本委員会の御決議の趣旨につきましては、米価審議会の意見も十分聞いて、対処してまいりたいと思います。
    ―――――――――――――
#62
○委員長(佐藤隆君) 神沢君から発言を求められておりますので、これを許します。神沢君。
#63
○神沢浄君 私はこの際、自由民主党、日本社会党、日本共産党、民社党及び第二院クラブの共同による、次の決議案を提案をいたします。案文を朗読いたします。
領海十二海里の早期宣言に関する決議(案)
 領海に関する世界の大勢及びわが国水産業をめぐる諸動向にかんがみ、政府は、沿岸漁民の保護と国民食糧と.しての水産資源の確保を図るため、すみやかに領海十二海里を宣言するよう措置すべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 次に、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党及び第二院クラブの共同による次の決議案を提案をいたします。
 案文を朗読いたします。
 農産物価格政策に関する決議(案)
 世界の食糧需給の不安定化に対処してわが国の食糧自給度を維持向上し、農業の安定的な発展と農業者の所得を確保するうえに果たす農産物価格政策の役割はきわめて大きい。しかるに、現行価格支持制度は、相互の斉合性に欠けること等を始め、再生産確保のため必ずしも実情に沿わない面もある。
 よって、政府は、食糧自給度の向上と農業の近代化を一そう推進するため、各種農産物の価格政策について検討を加え、再生産を確保できる適正な価格水準の形成につき十分配慮すべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 これら二つの決議案につき、委員各位の御賛同をお願いをいたします。
#64
○委員長(佐藤隆君) ただいまの神沢君提出の決議案の採決を行います。
 二決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#65
○委員長(佐藤隆君) 総員挙手と認めます。よって、二決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、安倍農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。安倍農林大臣。
#66
○国務大臣(安倍晋太郎君) ただいまの御決議につきましては、海洋法の諸問題との関連、外国船舶のわが国周辺の国際海峡通行問題等、諸般の問題をわが国全体の立場から総合的に判断しなければなりませんが、この御決議の次第もあり、さらに慎重に検討してまいりたいと存じます。
 農産物価格政策に関する決議に対しての所信表明を行います。
 ただいまの御決議の趣旨につきましては、御趣旨を尊重いたしまして、今後検討してまいりたいと存じます。
    ―――――――――――――
#67
○委員長(佐藤隆君) これより請願の審査を行います。
 第二四号農林年金制度に必要な国庫及び県費補助予算の確保に関する請願外六十八件を議題といたします。
 本委員会に付託されております六十九件の請願につきましては、ただいま理事会におきまして協議いたしました結果、第三〇三号飲用生牛乳の消費拡大に関する請願外十三件は、議院の会議に付することを要するものにして、内閣に送付するを要するものとし、第二四号農林年金制度に必要な国庫及び県費補助予算の確保に関する請願外五十四件は保留とすることに意見の一致を見ました。
 つきましては、右のとおり決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#70
○委員長(佐藤隆君) 継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。
 農産物価格安定法の一部を改正する法律案及び砂糖の価格安定等に関する法律及び甘味資源特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、両法律案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#73
○委員長(佐藤隆君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産政策に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#76
○委員長(佐藤隆君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○委員長(佐藤隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト