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1947/10/07 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第23号
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1947/10/07 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第23号

#1
第001回国会 農林委員会 第23号
  付託事件
○農地調整法の改正に関する陳情(第
 一号)
○物價是正及び肥料、作業衣、ゴム底
 足袋配給に関する陳情(第十号)
○農業保險法の改正に関する陳情(第
 十三号)
○農業復興運動に関する陳情(第十四
 号)
○水利組合費賦課に関する陳情(第二
 十二号)
○食料品配給公團法案(内閣送付)
○油糧配給公團法案(内閣送付)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第四十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第六十一号)
○薪炭生産のあい路打開に関する陳情
 (第六十二号)
○茶業振興に関する陳情(第六十三
 号)
○農業用電力料金の引下げ及び換地処
 分経費の全額國庫助成等に関する陳
 情(第六十七号)
○東北及び新潟地方の特殊事情に立脚
 せる食糧供出対策改善に関する陳情
 (第六十八号)
○農業省所管の治山治木事業の一部移
 管反対に関する陳情(第七十号)
○農地委員会の経費を全額國庫負担と
 することに関する陳情(第七十三
 号)
○林道飯田、赤石線開設に関する請願
 (第十七号)
○主食需給計画の根本的改革に関する
 陳情(第七十四号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第七十七号)
○農業会の農業技術者給與を國庫負担
 とすることに関する陳情(第八十
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第八十四号)
○愛知縣豊川沿岸農業水利事業経費を
 國庫負担とすることに関する陳情
 (第八十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百九号)
○蚕繭の増産に関する陳情(第百十五
 号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百十九号)
○飼料配給公團法案(内閣送付)
○農業協同組合法案(内閣送付)
○農業協同組合法の制定に伴う農業團
 体の整備等に関する法律案(内閣送
 付)
○函館営林局の管轄区域変更に関する
 請願(第五十四号)
○藥用人参試驗場設置に関する請願
 (第六十六号)
○米價改訂に関する陳情(第百二十八
 号)
○民有林野制度の確立に関する陳情
 (第百三十号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百三十一号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百三十三号)
○開拓者資金融通に関する陳情(第百
 三十八号)
○米穀供出に対する報奬制度の廃止並
 びに肥料の配給に関する陳情(第百
 四十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五十号)
○遅配主食の價格に関する陳情(第百
 五十二号)
○岩手縣下の三農業用水改良事業を國
 営とすることに関する請願(第八十
 八号)
○福島縣安達郡大山村内の開墾事業を
 中止することに関する請願(第九十
 五号)
○北海道てん菜糖業の保護政策確立に
 関する請願(第百二号)
○薪炭の價格に関する陳情(第百六十
 二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百六十三号)
○食料品配給公團法に関する陳情(第
 百七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百八十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百八十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百九十二号)
○市営競馬の施行に関する陳情(第二
 百二号)
○北海道開拓事業に関する陳情(第二
 七号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百九号)
○農作物「栄養週期栽培法」の普及実
 施に関する陳情(第二百十三号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十号)
○未墾地の開拓事業に関する陳情(第
 八百二十二号)
○群馬縣古馬牧村外三ケ村のかん漑用
 水路に関する請願(第百二十一号)
○蒜山演習地の返還並びに開拓計画変
 更に関する請願(第百三十五号)
○食糧配給確保に関する陳情(第二百
 二十六号)
○林業振興対策に関する陳情(第二百
 二十七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百三十一号)
○水利組合法の改正及び水利事業費國
 庫補助に関する陳情(第二百三十二
 号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百三十五
 号)
○米麥需給計画の根本方針に関する陳
 情(第二百三十六号)
○農業保險法制定に関する陳情(第二
 百四十四号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百四十五号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百四十八号)
○薪炭需給調節特別会計法を改正する
 法律案(内閣送付)
○未利用地耕作利用臨時措置法案(内
 閣送付)
○青果物の統制撤廃に関する請願(第
 百七十六号)
○開拓対策に関する請願(第百七十七
 号)
○旧軍馬補充部十勝支部用地内山林拂
 下げに関する請願(第百八十三号)
○十勝種馬育成所用地開放に関する請
 願(第百八十五号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百六十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百六十七
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百六十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百七十一
 号)
○自作農創設特別措置法及び同法附属
 法規の一部を改正することに関する
 陳情(第二百八十号)
○勤労大衆の食糧危機突破対策に関す
 る陳情(第二百八十二号)
○日本競馬会に関する陳情(第二百八
 十三号)
○農村指導農場開設に関する陳情(第
 二百九十四号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百九十五号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百九十九
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百号)
○農地開発営團の行う農地開発事業を
 政府において引き継いだ場合の措置
 に関する法律案(内閣提出)
○臨時農業生産調整法案(内閣送付)
○重要肥料統制法等を廃止する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○小阪部川貯水池改良事業を國営とす
 ることに関する請願(第二百七号)
○旭川合同用水工事促進等に関する請
 願(第二百九号)
○農地改革促進に関する請願(第二百
 十三号)
○東京都内の食糧配給に関する陳情
 (第三百七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十三号)
○種卵及びひなの價格撤廃並びに養鷄
 用飼料増配に関する陳情(第三百十
 八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百二十五号)
○開拓融資金増額に関する陳情(第三
 百三十号)
○農地法による山林開墾行過是正に関
 する陳情(第三百三十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第三百三十五
 号)
○千葉縣長生郡茂原乾繭所の設備を縣
 蚕糸業会に還元することに関する陳
 情(第三百三十七号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百四十二号)
○三方原揚水事業に関する陳情(第三
 百四十五号)
○富士山ろく開発農業用水事業促進に
 関する陳情(第三百四十九号)
○こうじ類の一般製造に関する請願
 (第二百四十六号)
○茨城縣下北浦干拓事業促進に関する
 請願(第二百四十八号)
○茨城縣下のかん害対策助成に関する
 請願(第二百七十六号)
○大池用水幹線改良に関する請願(第
 二百九十号)
○主食配給に関する陳情(第三百六十
 号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百七十八号)
○農地調整法並びに自作農創設特別措
 置法の改正に関する陳情(第三百八
 十号)
○奈良縣下のかん害対策に関する陳情
 (第三百八十七号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百九十号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百九十二号)
○農業共済保險法案中の農家負担等に
 関する陳情(第三百九十三号)
○食糧緊急対策に関する陳情(第三百
 九十九号)
○養蚕協同組合独立強化に関する陳情
 (第四百号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月七日(火曜日)
   午前十時三十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○農業協同組合法案
○農業協同組合法の制定に伴う農業團
 体の整理等に関する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) それでは只今より委員会を開会いたします。大藏大臣に今日御出席をお願いしておりまして、只今閣議をやつておられますが、呼びに行つておりますので、來られるまで、大藏省の銀行局長がお見えになつておりますから、銀行局長に御質問のある方はやつて頂きます。尚予て申上げましたように、大体本日で協同組合に対しまする質疑は一應予備審査としては終了いたしたいと思いますので、そのお積りでどうぞ御質疑をやつて頂きます。
#3
○松村眞一郎君 私共農業協同組合の組織されます團体の前途を考えますと、どういたしましても金融問題ということに重点を置いて進まなければならんと思うのであります。從來政府の方針としましては、都道府縣に農工銀行というものがあつて、その府縣に適切なる金融をいたしておつたのであります。且それは農工銀行でありますから、主として工よりも農に重点を置いておつた。ところがその後勧業銀行の方では不動産金融というところに重点を置きました結果、その後段々農工銀行を勧業銀行に合併してしまつた。今日は地方自治團体ということについて非常に重点を置くようになつておりますから、金融の面におきましても、或程度地方自治團体を根拠とした構成というものを大藏省としてもお考にならなければならんのじやないかと思います。何でも総て統一するという從來のやり方、戰時中には特にそういう傾があつたのでありまして、三井銀行、三菱銀行とかいうようなものを対象にして帝國銀行ができたりしておるような傾向であります。一般金融についてもそういう合同の措置をとられたのでありますが、今後はそういうことは許されない。特に独占禁止法の方面から申しても分課しなければならないという場合に、地方の自治体を根拠として考えるという地方的の分課の面が一つあります。それから企業というものを理解のある立場から金融するというのが非常にいいのじやないかと思います。元來農工銀行のできたのも、そういう趣旨なのでありまして、それが不動産金融に移つてしまうということは実は設立の当初の目的とは離れて來ておるのでないかと思います。殊に興業銀行は業を興すのでありますから、主として工業、インダストリーであると思います。その方に重点を置いている。鉱工業そういうところに金融をする。併しながらどうしても金融をいたす場合には事業に理解がないといい金融はできませんから興業銀行がハサミ金山に融通して貸付金が固定した例もあり、北海道拓殖銀行でも、或いは樺太の漁業権に融通をして貸付金が固定して自分でバツクになつて経営しなければならないようなことも生じた。日本興業銀行も企業に対して金融したけれども金融した貸付金が焦げついてしまつて銀行の職員がその会社の役員になつて経営しておる。金融をやつて跡始末を自分でやらなければならんということで、幾ら事業に理解があつても到頭事業の方に捲き込まれてしまうという事例があるくらいで、況や事業に理解のない一般的の漠然たる金融関係を対象にしての銀行業というものは非常にむずかしいのじやないかと思います。殊に経済界が非常に複雜になつてくると、農本位に金融を考えることが必要であろうと思います。そのような意味におきまして農業というものを目標にした理解ある金融業者の存立が非常に必要だと思います。そうしてそれをどうかして或いは日本銀行なり中央において各事業についての金融が偏しないような工合にいろいろ考えて行くということはこれは必要だと思いますけれども、或程度において分課された金融を業者は要望しておる。私共農林行政に携つておりました経驗から申しますと、昔から林業は林業で森林の金融を要望しておる。水産は水産で水産の金融を要望しておる、農林中央金庫ができましたときに、水産中央金庫が産業組合をバツクにしたところの農林の中央金庫ができるならば、水産中央金庫も拵らえてよいじやないか、漁業組合をバツクにして………、それがその金融の方で中央農林金庫は水産も漁業も併せて金融することにしておりますけれども、どうしてもこれはエキスパートが要るのじやないかと思うのであります。嘗ては勧業銀行などに水産金融を求めに行つた場合に、水産金融をどういう程度に融通すべきかということを勧業銀行で調査しておるのがありますが、それを見ますというと、如何に水産金融の申込があつたときに断るかというような資料になつておる。非常にむずかしいというようなことを書いてある。組合では金融する積りはないのであつて、断る積りの調査をしておるような感じを私はいたしたのであります。この農業金融についても私はそうだと思います。そういうわけでありますから、從來中央金庫が農業專門に力を盡しておつたのでありますから、今後の金融と雖も、商業金融は商業者だけの問題でありますから、特別に考えてもよいかと思いますが、併し一方において商工の組合をバツクにしたところの金融機関もできておるようなわけでありますから、私はやはり農業に理解ある金融ということに頭を別に置かれて、それぞれ專門の人に金融をさせる。そうしてそれがあまり偏しないように、あまり見地に囚われないようにという中央の全体に対するいろいろな統制的と申しますか、調和を取るというような又協議会とかいうようなものが私は必要だと思います。あまり自分のことばかり考えないことが必要だと思いますけれども、複雜なる世の中に対してそれぞれの專門の知識を持つて初めて金融が迅速にできるのであつて、金融を望んで來ても、向うから事業計画を取つて一々考えてやるというようなことでも、どうしても迅速に行かないと思います。平素から理解がないといけないと思います。そういう意味の、事業を目標とした金融についてどのくらい今大藏省としては銀行なり、大藏省の方面において考えておるか、又考えなければならないと私は思いますが、どんなような傾向になつておりますか、將來どういうようなお見透しであるかというような事務的の見地からのお考を承りたい。
#4
○政府委員(愛知揆一君) 只今のお話は非常に廣汎に亘つておりますので、一つずつ簡單に事務当局としての所見を申上げたいと思います。先ず第一に勧業銀行、それから農工銀行のお話があつたわけでありまして、從來の如く都道府縣と地域的の標準においての金融を考えるようにというお話が第一点かと思うのでありますが、これは私共も方針においては賛成と申しますよりも、そういふ積りで漸次考えて行きたいと思つておる次第であります。例えば一例を申上げますと、極く最近の水害の対策でございますが、これなどは國家の財政で負担すべきものもまだ正確には決つておりませんし、又地方の縣会等におきましても、はつきりした見込もまだついておらん面がございますが、それ等の場合におきましては一刻を爭いますもので、大体関東地方の各縣におきましても、実は私共もそれぞれ分担して出掛けまして、自治的に地方銀行でその地方の復興のために考えて頂くということで、地方銀行は勿論でありまするし、その地方に支店を出しておりまするいわゆる支店銀行と共同の融資計画を立てて貰いまして、地方的の利益を第一に考える。併しながら御案内の如く、地方的と申しましても資金の集積がしかく思つた程には行つておりませんので、資金の足りません場合は、これは日本銀行等が應援をするということにいたしまして、それぞれ埼玉縣、群馬縣、栃木縣、茨城縣といつたようなところで、そういう方向で進んでおるようなわけであります。尚又農業会系統におきましても、いろいろ農機具、肥料その他の当面の必要の資金もあるわけでございます。これらにつきましても、農林中金は積極的にこれを見て、資金の足りないところは補つて、そうして更に足らん場合は日本銀行がこれを應援しようというような取決めで進んでおるのでございます。これは單なる一例に過ぎませんけれども、先ず地方的なものにつきましては地方の金融機関を動員してやる。そうして資金の不足その他全体の力で應援しなければならんことは、中央において斡旋と應援をする。こういう建前で進んでおるわけであります。それから第二に事業に理解のある金融をやつて欲しいというお説でございますが、これ又私共としては、その根本については何ら異存のないどころか、むしろ積極的にそういう方向で進みたいと思つておるわけでございます。ただ農業については農業中心の金融機関、水産については水産の機関、それから別の例でございますが、最近は教育のための教育金庫というものも話に出ておりますようなわけでございますが、これがあまりに業態別に非常に細分されますというと、もう申上げるまでもないのでございますが、この金融は大体におきまして非常に多くの預貯金者を中心にして、それから吸い上げたところの資金を蓄積いたしまして、所要の面の金融を図るということになつております関係上、若し非常に業態が一つのものに偏しまするというと、例えば資金の需要が殺到いたします時には、需要の面だけが殺到いたしまして、さような場合には蓄積の方が又止つてしまうという点が或いはあるかとも思われますので、この点につきましては、大体現在の私共の考え方は、関係方面との連絡は十分取りつつあるのでございますが、非常に分課いたしましたそれぞれの業種の專門の金融機関につきましては、まだ関係方面とも十分話が纏つていないような状態でございます。從いましてそう分課的に非常に細分された特殊の金融機関ということになりまするというと、聊か疑問かと思います点を率直に申上げたいと思うのであります。主としてこれは資金の吸收が果してあまり分課いたしました場合に、思うように行くかどうかということがその一つの理由として挙げられるのじやなかろうかと考えるのであります。今お話にもございましたように、一面において金融が偏しないようにということも十分考慮し、又事業に理解のあるような業種別の金融ということになりますと、その間のところで、なかなかむずかしい問題があるものと思われますので、この点につきましては、第一に申上げましたような、地域的の関係とは多少色合は違つて考えなければならんのじやなかろうかというふうに考えるわけでございます。それから現在当面の農業金融の問題に関しましては、この委員会にも付託されておりますように、農業協同組合を中心としまして、協同組合信用機構というものが所期通りに発展して行くように、この点については十分の支援をいたしたいと思つておるわけでありますが、尚又大きな眼で見ますというと、直接農林金融ということには関係は或いは薄いかとも思うのでありますが、御承知の如く、どうしても当面の事態においては、殆ど必要止むを得ないという國家的の立場で、必要な資金につきましては復興金融金庫においても十分考慮しつつあるような状況でございまして、これは主として水産の金融等につきましては、肥料と合せまして相当の融資も行なつておるような状況でございます。又今後におきましてもいわゆる重点的な事業につきましては、而も資金の面からなかなかやり繰りがつかんということは、復興金融金庫を中心に考えて参りたいというふうに考えております。尤もその場合においては先程申しましたように、私どもの考え方としては、できるだけ復興金融金庫の直接貸しということは成るべく避けまして、先ず第一次的には、この一般の金融機関から貸出しを求める。そうしてそれに対して必要に應じて復金の保証を附けるという考え方で参りたいと考えておるわけでございます。
 それから最後に、將來の金融機構の体制の問題でありますが、これは御承知の如く、経済力集中排除法がやはり原則的に金融機関にも適用されるということになつておりまする関係と、それから從前から屡屡問題になつております特殊銀行を、今後どういうふうに持つて行くかということと合せまして、現在関係方面のいろいろ指示を仰ぎ、又研究も続けておるのでございますが、それらに対しましては後刻大臣から御答弁があるかと存じます。
#5
○松村眞一郎君 私が今申しました点は、ともかく経済單位をやはり考えなければなりませんから、あまり細分すれば金融業者としても困ると思います。それは当然のことであつて、纏つた金融にならなければ私はいかんと思います。ただ遺憾に感ずることは、この委員会でも初め聽いたのでありますが、農業動産信用法というものができて、農業の動産を担保とするという途が開かれておるのに、事実行われていないということは、結局農業金融に理解がないからじやないかと思います。大臣もよく御経驗があると思いますが、活きた金融をするためには、担保が固定しておつては甚だ業者が困る。フローティング・チヤーヂ、フローティング・モルゲーヂ、工業財團、漁業財團、そういう動いておるものを目標にしておるから、どうしても業界に理解がないといけないというふうに考える要点であります。大臣もおいでになりましたが、産業別の金融について御考慮を願いたいということを政府委員に伺つております。大臣もそういう点については御考慮がありますか、伺いたいと思います。
#6
○國務大臣(栗栖赳夫君) お答えいたします。産業別の金融機関を作るということのお尋ねでございますが、これは業種について理解を深める。こういうことの上においては、一面において非常に長所があるのでありますが、それと同時に、短所といたしましては、非常に金融機関の業域が狭くなつて、そうして金融機関というものは、御承知のように一方で信用を取つて相手に信用を授ける。信用を取る形式では債券の発行もありますけれども、多くは預金の吸收であります。そうして信用け授ける方は手形の割引とか、その他の貸出しの面におきまして、業種の関係が非常に專門的なものについて密接になるという点については、業種別の金融機関というものが考えられるのであります。併しながら業域が日本のような現状におきましては非常に狭くなりまして、そうして收支の償なうとかいうような点において非常に危險性を増すわけであります。それから又預金を取る上におきましても、資金を集める面におきましても、そういう一方の業種に対してのみ貸出しをするということになりますと、なかなか預金その他の資金が集まらん点があるのであります。例えば先年船舶金融の專門の金融機関を作る。或いは最近は鉄道とかその他の交通の專門の金融機関を作る。こういうような問題が出たのでありますけれども、併しながらこれはどうもそういうような点において、うまく成功をしなかつたのであります。併しもつと眼を大きく見ますと、一般の金融機関と特別の金融機関、特殊の目的を持つた金融機関というようなことは、或意味においては、これは日本の現在では非常に必要なのであります。現在ではいわゆる特殊金融機関と一般の金融機関とに分れまして、特殊金融機関の面において、或いは農業、或いは工業、或いはこの不動産とか、そういうような特殊の金融を扱わしておることになつているのであります。現状はまあそういうような関係でございますが、今後の問題といたしましても、やはり日本の金融機関の発達の過程、及び産業の將來を盛り立つて行くという必要から見ますというと、一般の商業銀行的な金融機関の外に、更に特殊の金融機関、或いは農業方面の金融機関、或いは工業その他の産業方面の金融機関、更に又一般の中小工業とか、或いは庶民の金融機関というような種類のものが特殊のものとして必要じやないか。かような考えておるのでありまして、そこで金融機関の再建整備その他が進みますれば、いずれそういう方向に更に檢討を加えまして定めて行きたいと、かような考えておる次第であります。
#7
○板野勝次君 大藏大臣に大体三つの点について質問したいのですが、第一の点は今度の農業協同組合を積極的に助成して参ります上からも、適正利率による長期と短期の農業資金の貸付というものは、是非必要な條件の一つになつて参ると思うのであります。從つて農業資金の低利融資に対する藏相の見解を承わりたい。第二点は先月の新聞紙上であつたと思うのですが、土地使用税が創設されるかも知れない。而も土地使用税の構想としては、税率が田畑に重くて、宅地に軽くするような構想で今檢討中だということなんですが、すでに農民は乙種事業所得税の重圧に苦しんでいる際に、更に土地使用税が創設されるというのでは、農民の現在の状態に鑑みましても、著しく農業経営の困難な状態を助成すると思われるので、若しこれが創設されるとしますならば、農民にとりましては一大脅威になると思うのであります。こういう点が若しデマであるならば、勿論この際そのことを言明して頂きたいし、若しその意思があるならば、できるだけその如く徴税の面から見ても末だ曾てないような重税を課せないようにして頂きたいと思うのですが、その点に対する見解をお伺いしたいのと、第三には先日米價の問題を繞りまして、平野農林大臣は千八百円ベースを、必ずしも米價設定の際に千八百円ベースから算出するということは考えないし、又千八百円ベースを必ずしも固持しようとは片山首相も考えていない。こういう答弁があつたのですが、本日の新聞を見ますると、昨日の参議院の財政金融委員会で、大藏大臣は千八百円ベースはあくまで堅持するのだという答弁があつたように紙上に発表されておるのですが、片山首相と平野農林大臣の見解の対するに、藏相の千八百円ベース堅持という説は、閣内不一致を意味するのではないかと思うのです。從つてそこから片山内閣の政策破綻が窮われるのですが、その点に対する藏相の見解を承わりたい。
#8
○國務大臣(栗栖赳夫君) お答えいたします。第一点でありますが、農業金融の振興と疏通を図るということは、現在國家として非常に必要であることは、申すまでもないと思うのであります。これはこのことは長期的な、そうして大口な金融と小口の金融というものに分けて考える必要があると思うのであります。で大口、或いは長期的な金融ということになりましては、只今は不動産金融の特設機関として、勧業銀行がこれに当つておりますと同時に、この農林中央金庫が非常に大きな働きをいたしまして、これに当つておるわけであります。それからこの小口、或いは地元の金融というような関係では、地方銀行あたりもいたしておりますけれども、その他に農業会もいたしておつたわけであります。で今後の問題といたしましては、この農林中金、勧業銀行は特設の機関としまして、殊に農林中金というものに対しては大口、或いは長期的な農業金融の元締め的な仕事をお願いするという点において非常に大きな存在だと考えておるのであります。これを中心にいろいろこの農業金融の大口、或いは長期的なものの促進、或いは疏通ということを図りたいと考えるのであります。勧業銀行におきましても、勿論不動産金融としての働きをいたしますので、こういう方面にも大いに働いて貰わなければならん。こう考えておるわけであります。農業会につきましては今回只今御審議を願いますところによりまして解散になりますが、これに代りまして協同組合ができるわけであります。この協同組合は地元、或いは小口の農業金融として極めて重大な役割を果すことに相成りますので、私どもといたしましては、これを完全に、健全に育成し、育つて行くという点において非常な関心を持つておる次第でございます。これにつきましてはいろいろ資金的、その他の必要に應じては指導もいたしまして、そうして十分の発達を遂げさせるようにいたしたいと、かように考える次第であります。そうして先程農業動産信用法の話もありましたけれども、この種の信用、この種の制度を利用して担保を附けるということ、或いは小口地元金融としましては、人柄などを中心として最も活きた金融をするということも必要であろうと思いますので、そういう点についても協同組合のその方面の働きというものについて多大の希望を持つております。又この指導をよろしいようにしたいと、こう考えまして、農林当局ともいろいろ打合せて今後の点を考えておるような次第でございます。
 それから第二の点の土地使用税の問題でありますが、これはただ新聞に傳えるところでありまして、私共は一切関知しておらんところであるのであります。私自身は今こういうものについて纏つた考えを持つておらんような次第でございます。
 それから三番目の米價に関する問題で、農林大臣の答弁があつたということでありますが、それは私はどういう関連で話されたか存じませんが、昨日は給與予算編成の点においてこの千八百円ベースを基とし、それを維持して立てるかという話がありまして、これを立てておるということを申したのであります。総理も申しておられるように、やはり千八百円ベースはこれを盛り立つて行く。併し針付はしないということを言つておられると思うのであります。それと全く問題意なことを言つたのでありまして、さよう御了承を願いたいと思うのであります。
#9
○板野勝次君 只今第一の農業資金の問題ですが、これは司令部の農地解放に伴う覚書の中にも、明かに長期短期の資金について要請されておる点で、只今の藏相の答弁では、果して農業協同組合が創立されて行つて、農業資金がどの程度まで不安なく借りられるのかというような点が明かにされていないので、できればこの機会にそういう具体的な計画が今一つ進んで示されたいと思うのですが、それが一つと、それから第二番目の土地使用税の創設については、新聞が傳えるだけで今自分では関心を持つていないと、こういうお話でありますが、今はないが、予算の編成の過程において関心を持つて來るといつたような場合に、藏相としてあくまで使用税というものの創設はしないという方針であるかどうか。この点を一つこの機会に承つて置きたいと思います。
#10
○國務大臣(栗栖赳夫君) 農業金融の疏通ということは、私も長いこと金融の畑におりまして非常に考えたのでありまして、協同組合は資金的関係をどういうようにして疏通して行くかということでありますが、協同組合におきまして、一つは預金の受入れということについて十分のお骨折を願い、貯蓄の増強ということがインフレーシヨンの抑止、更に又この農業資金その他の資金への緊要なる事業資金への供給の元をするという点において非常に必要であるのでありまして、預金の受入れということも非常に御願いして置きたいと存じておるのであります。それと同時にその集つた資金を適正に農業金融、或いはその他の方に振り向けて運用して行く。それが若し過ちがありますと、結局信用が欠如し、破綻をするということではこの金融の面において困るわけでありますから、十分その辺を連絡をとつてこの指導の下に育成して行きたいと思うのでありますが、尚資金的金係においては只今農林中金というものとの関係その他を考慮いたしておりまして、これは農林中金などが特別な機関として更に大きな働きを示すための整備というようなことの必要に迫られておりますので、それに一貫をいたしまして具体的な連絡をつけたいと考えておる次第であります。農林中金におきましては、更に日本銀行との関連を附けるのでありまして、そこで資金的に、必要なる預金引出し等の資金は、又貨出し資金も必要のものにつきましては、間違いのないようにやつて行けると、こう考えておる次第でございます。協同組合の金融というものは、いわゆる地元或いは小口の金融が主であろうと、こう考えるのでありまして、そこでどうしても大口その他は農林中金その他のものにも相当の依存をして行かなければならんと、かように考える次第でございます。ところで土地使用税でありますが、私共仮定を設けてお答をするということは非常にまずいことで、追加予算を一般に編成をいたしておりますから、その際にいろいろ申上げたいと思うのでありますが、只今のところそういうようなものを我々全然考慮しておらんのでありまして、あの記事の如きは新聞に傳えるところで、私共は全然関知しないと申したのでございます。何も考えておらん次第でございますので、その辺で御了承を願いたいと思つております。
#11
○板野勝次君 関知していない。兎に角そういう意見は持つておられないというわけですか。
#12
○國務大臣(栗栖赳夫君) そんな意見も持つておりませんし、実は研究もいたしたこともないのでございます。
#13
○板野勝次君 それからもう一つ、どうも小口、大口の金融の問題について不安があるのですが、現在の貯金の受入れ、貯蓄の増強等の問題についても、農村にそれ程期待できにくいのではないか。それから現在のいろいろな金融の実情から見て、特にその農業協同組合への金融助成というものを私はもつと突つ込んで、突き進んでの答弁が伺いたかつたのですが、あの期待ができなかつたことを甚だ遺憾に思うのですが、現状から見れば、どうしてもこの金融は、大きな金融は勿論國営に移して行くという方向に進まないと、この金融がうまく行かないと思うのですが、その点に対する見解だけを承りましたら私の質問は終ります。
#14
○國務大臣(栗栖赳夫君) 今お尋の初めの部分にも私の説明を附加えて置きたいと思うのであります。この金融機関でありますが、金融機関はやはり先程も申しましたように、預金の受入れ、その他資金の受入れということをすると同時に、貨出しをするという両面を扱うのがこれが本來の建前であり、本來の姿であるのでございます。そこでこの協同組合というようなものを育成するにつきましては、やはりその両面をよく調子を取つてやらすように、本当に育成して行きたいと思うのであります。唯貨出しの……借入れのために、仮にも借入れのために農業協同組合を作つてそこでするというようなことでなしに、やはり無駄な資金は預け入れる。併し必要な資金は引出し、或いは借入れをする。そういうような両面を使うということであくまで行かなければいかんのだと、こう考える次第でございまして、説明を附加えて置きます、それから尚金融銀行の國営というお話がございましたが、これは銀行の國営というようなことについては長所、短所がいろいろあるのでございます。私、只今日本の金融機関の現状及び將來新しい日本の経済再建への資金必要を充たす上におきましては、さようなことを考えておらないのでございます。
#15
○島村軍次君 協同組合の設立が農村金融の今後の飛躍的場面に重大なる役割をすべきことは先程來お話のあつた通りであると思うのでありますが、この際大藏当局に対して、この農林金融の重要性の点から二三伺つてみたいと思うのであります。戰時中におきまして非常に金融の強化を図られたのでありますが、その間に処して農業会の携りましたその実績というものは、私はむしろ大藏当局の考えておられる以上に、戰爭中は勿論のこと、戰後において、若し農業会の担当した部面が不安定であつたとするならば、これは農村の経済の破壞を來しておつたのではなかろうかとさえ考えておるのでありますが、その後における農村金融に対する措置は、勿論金融措置令等の関係がありますから、政府としては余程こんな部面において押えられた点もよく承知いたすのでありますが、農林金融については零細なる資金を集めて、そうして農村に必要なる再建の事業を行うための農村金融が主眼でなければならん。即ち自主的にこれを還元して行くという原則から、事業部面においても、それを有効適切に使つて行くということでなければならんと思うのでありまして、只今大藏大臣の御説明を承つても、その根本原則には問違いのないことだと思うのでありまするが、ややもするとその点に対して認識の足らない点が非常に多かつたのではなかろうかと、かように考えるのであります。今後ますます細分化されんといたしまする農村において、支も今日の日銀の発行高によりますと、一千五百億を突破いたしておるのでありまするが、いわゆる新円は新聞紙上の発表の通りに、昨年の五月現在において日銀の発表によりますと、五割程度が農村へ集中されたと言われたものが、現在ではうんとそれが減りまして、恐らく二割前後のものが留まつておつて、他はいわゆる闇ブローカー、或いは流通過程を通じた配給部面において集中されておるということが現状ではなかろうかと思うのであります。即ち農村の今後の金融部面は、協同組合のできるということによつて、非常に混乱を來すと同時に、更にこの資金が農村部面の資金運用というものに、非常に梗塞を來すという憂いが多分にあることを、私は非常に憂うるのであります。そういう見地におきまして、例えば只今の銀行局長からのお話もちよつとあつたのでありますが、水害の問題、或いは関西に起りました災害、震災等の應急措置に対する面は勿論のこと、更に今後再建のために必要ないわゆる農村工業部面に対する金融に対しては、相当多量に、而も簡易な手続によつて流通をするということを、この際特にお考を願いたいと思うのであります。その一例といたしましては、酪農事業の如きは、食糧の問題と併せて、國民の栄養の点から、この際早急にこれを擴充して行かなければならん。こういう場合に対する日銀なり、大藏当局の考え方が、他の部面と比較しましては、どうも不足ではないかということの疑いを持つのであります。そういう部面に対する大藏大臣の率直なる御意見を承りたいと思うのであります。大藏大臣は興業銀行やなんかへおいでになりまして、農村金融に対しては相当の御理解もお持ちになつておりまするが、この際更に協同組合の発足と同時に、農村金融に対して將來積極的な措置を講ぜられることを、十分御留意願いたいという希望を附しまして、それに対する御意見を承つて見たいと思うのであります。
 尚第二には、農村金融が特殊な金融機関と一般金融機関と分かれることも、只今お説の通りでございますが、特に今度の協同組合法で一番問題になりました点は、縣段階における兼営の問題であると思うのであります。從來農業会の扱つておりました当時におきましては、資金還元の原則に從い、自主的に経営をやつて行くという点から考えまして、相当これは有効に使用せられ、且その圓滑を期しておつたのでありますが、今回の兼営、併せ行うことを得ずという規定によりまするために、先程御説明のありましたように、大口の一部分を縣の段階においてこれを消化し、且事業の運営を図つて行くという点から行きますというと、單位團体において総合経營をやり、兼營をやつて行く場合においてということを認めておいて、而もこの縣段階において、これを分離するということに対する意見は、農林当局の御説明は一應承つたのでありますが、大藏省としては、これに対する見解をどう考えておられますか。一應この点も伺つておきたいと思うのであります。率直に申上げますというと、我々多少の経驗を持つておる者から考えますというと、一般金融機関というものは、勿論これは信用の問題でありますから、直ちにそれがその資金運用に対して、資金の融通に対しては、相当の調査を要することは勿論でありますが、理解が少いということと、大藏当局それ自身は、從來は非常に農村金融に対してはむしろ継子扱いにされたという幾多の実例があるのであります。これに対しては、私は今現在の当局に対して、かれこれ申上げるわけではありませんが、今後これに対して將來どういう方針を以て臨まれるか。こういう点も併せて伺つて見たいと思うのであります。尚こういう金融の非常に梗塞した時におきましては、國家としてやらんならん仕事は沢山あるし、且産業の復興の点から、復興金庫というものをお作りになつて、これに重点的に復興金庫をして行わしめるということに対しては、これは大いに賛意を表するところでありますがです。ところが、それだけでは極めて不十分である。なかなか直ぐ、ずつと早い措置を講ずることが困難であります。そういう場合において、地方の金融機関、殊に農村における開拓事業等の如きは長期でありますが、勧銀或いは地方銀行等で融通を受けるということも一つの方法であると同時に、縣段階において、今度生まれるべき、信用事業を営む協同組合の連合会が、これらに対して融通をして、それに対して政府は保証をするの途を講ぜられることは私は事業の振興、食糧増産の上に極めて必要なことであると思うのであります。現在では開拓法というものがありまして、政府自身で資金を出されるということになつておりますが、私はこれを一歩を進めて、むしろ一般金融の点から、特に協同組合において開拓の仕事をやらせると同時に、開拓に対する資金の融通をやる。それに対しては政府は保証をするというような途を講ずることが必要ではないかと思うのでありますが、これに対する御所見を承つて見たいと思うのであります。以上であります。
#16
○國務大臣(栗栖赳夫君) お尋に対してお答えします。一番最初にお話になりました農業会その他が戰時中にいろいろ働きをしたという点でありますが、それに対して補償打切りその他によりましてこの損失も出て來たわけでありますが、殊に農業会が小口の預金、一般民衆の預金というものを取扱いました関係もございまして、農業会であるならば、縣單位であろうと、それから單位農業会であろうとを問はず、政府では新勘定に属する預金は一切保証をするということにいたしまして、そうして損失のないように信用の維持に努めた次第であります。それから農業会が解散されまして協同組合ができるということになります。この移り変りにおいて農業資金、農業方面に振り向けられるべき資金が、或いは闇とかその他の方面に流れ、農業資金が不十分になりはせんか。こういうお尋があつたのであります。この移り変りにつきましては、先般も日銀当局及び農林中央金庫当局ともしばしば会合いたしまして、そうして更に農林省当局と大藏省でも会合をいたしまして、遺漏ないようなことを期しておるのであります。実は農業会の預金はそのまま協同組合の方へ移ることも極力指導をいたしたいと考えております。尚農林中金の方へも営業を讓り受けることができることになつておりますので、必要に應じてはその方面にも預金を引受けることにいたしまして、農業方面に振り向けられるべき資金は成るべく農業の方に止めて置きたい。こういうようにいたしたいと思つております。これは相当の指導もいたしたいと考えておる次第であります。
 それから農業金融の重大なことでありますが、これは只今お話になりましたことと全く私は同感でありまして、殊に今後の日本の経済というものがいろいろ工業方面、食糧その他については、相当或いは大きな点を農業に依存する必要もございますので、農業の改善或いは農地の開拓、こういうような方面につきましては、資金の需要を円滑にして行きたい。かように考えて農業金融の疏通ということは、單に協同組合方面に対して指導を盡すのみならず、農林中央金庫その他の方も機構を整備擴大いたしまして、十分にその辺は果したいと考えておる次第であります。尚この單位協同組合におきましては信用事業について兼業を認め、連合会におきましては信用事業を認めない。この理由ということでありますが、これも單位農業会といたしましては、本当に一般民衆、それから地元の窓口事務でございまして、却て信用事務とその他の経済事務というものを一緒にいたす方が便宜であり、若し分けたりなんだりすれば、徒に機構を作つて、そうして費用は嵩み益がない。かように考えておりますので、兼業を認めておる次第であります。連合会になりますと相当大きな信用事業にもなりますし、これはむしろ他の経済事業を一緒に営みますと、却て一方に集中をして、そうして全力を挙げて信用事務を扱うというような趣意にも反することになります。こうなりますとむしろ分離して、分離はいたしますけれども、事実的な関係におきましては双方密接なる関係の下に、信用事業は信用事業を專門として運営されるということが最も今必要でありまして、農業金融を疏通する所以であろうと考えて、かような方針をとつた次第であります。
 それから大藏省におきましては、從來農業金融機関その他を継子扱いにするというようなお話があつたのであります。私はまあ今もお話がありましたように、長年金融の畠に望ちまして、殊に農林中央金庫とは密接な関係の下に今日まで仕事をいたして來た関係もありますし、農林中央金庫の日本の金融機関として必要なことは十分承知をしておる次第であります。又協同組合というものは、この地元或いは小口、一般民衆に対する農業金融の扱い口として非常に必要だということも考えておりますので、決して大臣といたしまして、継子扱いをするというようなことは毛頭ないということをここで御理解ができると思う次第でございます。
 それから土地の開拓その他の費用を民営でいたします場合に、その資金を調達する。その場合に政府が保証したらどうかというお話であります。この政府が保証するということも考えられますけれども、この際政府保証というものはあまり多くやらんという建前にもなつておりますので、これは只今のところ制度は開けておりませんけれども、必要に應じては、この復興金融金庫の保証というようなものの活用も考えられると思うのであります。又公共團体で開拓をなさる場合におきましては、預金部資金の開放、即ち地方で貯蓄増強のために集められた郵便貯金なり、結集した預金部の資金は、やはり相当程度地方に還流するという意味において、預金部資金を使うというようなことも考えられると思う次第でございます。
#17
○石川準吉君 農林金融を中心にしまして二、三お尋ね申上げたいと思います。この信用事業につきましては申すまでもなく、預ける方面に対しても非常なる安心感を與えなければなりませんし、又資金の融通を受けるものに対しても非常に信用を持つていなければならんと思うのであります。從いまして今回農業協同組合の行いまするところの信用事業につきましても、この両方面の安心感というものが確立されておらなければ、本当の運営ができない、かように考えるのであります。殊に農業協同組合に與えまする信用事業は、零細なるところの農民の資金を集中いたしまして、これを有効な農業事業の推進に使おうというのが根本でありますからして、若しも組合当事者が運用を誤りまして、例えば大切なるところの資金を回收不能な方面に貸付けたり、或いは全然農業方面と関係のないところに貸付けたり、社債券を買つたりするというようなことがありますれば、結局その農村におきまする信用を壊す。これがただ一村の信用失墜に止まらないで、やがてそれが全般の経済に及ぼすという結果になろうと思います。協同組合は自由主義によつて立てられておるのでありますが、これは非常に結構なことでありますけれども、併しながら若しも信用事業のような外の経済方面に非常に大なる影響を及ぼすものにつきましては、或程度の制限というものはどうしても加えなければならんとこう思うのであります。一般の銀行におきましても、株式会社法によつて運営されておりますが、併しながら別に銀行法という実体法があるのであります。又信託事業においても同様であります。從來の農業経営におきましても、産業組合法或いは農業法におきましても、この農業信用に関する或程度の実体法があつたわけであります。而してそれに対して資金運用の制限、例えば拂戻準備金の問題であるとか、或いは貸付の最高限度の問題であるとか、或いは余裕金の運用の問題であるとかいうような、非常に細かい点になりまするが、かような点につきましても或る程度の制限があつたわけであります。然るに今回の協同組合等におきましては、組織が主でありまして、かような制限が殆んどない。果してこれで以て農村の將來の金融が円滑につくかどうかという点につきましては、非常に危惧を持つておるのであります。これらに対しまして今直ぐというわけには行かないでしようが、できるだけ最近の機会におきまして、さような農林金融の將來の円滑化を図るために、何らかの実態的な制限を加えることができるかどうか、或いは別に單行法で以て何らかの統制をとるような御用意があるかどうか。その点を一点お伺いしたいと思うのであります。
 それから、それに関連いたしまして、若し政府におきまして監督或いは取締をやることが非常に、仮にむずかしいといたしまするならば、どうしてもこれは自治監査的な方面をおやりにならなければならんと思うのであります。現在農業團体監査連合会というものが、皆さん御承知の通りあるのでありますが、これは政府の補助團体でもあり、又各農業会を会員といたしまするところの團体であります。ところが現状におきまして、この監査連合会は今の経費或いは今の組織を以てするならば、十年に一遍くらいしか單位組合の監査ができないというような非常に貧弱な存在になるわけであります。併しながら先程申上げたように、今後の農村金融の円滑化を図るためには、政府の施策と相共に、かような自治監査というようなものを十分やつて行かなければならない。そういうような意味合からいたしまして、自治監査に対しまして、連合会に対しまして現在の補助金を更に増額しますと同時に、この陣容を変え、又組織をも変えて非常に鞏固なる一つの團体といたしまして、少くも二年に一遍とかいうような監査をやれるような組織とする必要があると思いますが、これらに対する御意見はどうでありましよう。
 それから第三番の点につきましては、先程農業会から農業協同組合に移り変わる際におきましてのいろいろな施策につきましては、大藏大臣の御答弁がありましたのでよくわかりましたが、ところが現在の農林金融の中核をなしておりますものは、何といつても農林中央金庫だと思います。ところがこの軸でありますところの農林中央金庫の將來性というものがはつきりわかつておらん。從いましてデマでありますけれども、中央金庫は解体するのだ。從つて農林金融も駄目になるというようなデマさえ地方に飛んでおるということを聞いておるのでありまするからして、今後の移り変りを堅実に持つて行くためには、やはりその軸をなしておりますところの中央金庫の在り方というものにつきましても、はつきりした政府の態度を示して頂きたい。かように考えるのであります。
 それから序にお伺いするのでありますが、それはまあお願いでもありますけれども、先程島村委員からちよつと触れたと思いますが、從來農村に対しまして、政府から出しました補助金というものは数十億に上る多額なものであつたと思います。併しながら最近の國家財政の見地からいたしまして、段段補助金制度というものは少くなつて行く傾向にあるのは御承知の通りであります。併しながら日本の農村の経営を本当に振興するためには、相当な多額の金が要るのでありまして、若しも補助金が少くなるとすれば、この農林金融というものがその補助金の代理をなして、そうして農村の必要な金というものは、農林中央金庫に集中されましたところのものが全國的にあてがわれ、又縣においては縣、村においては村というような、その範囲内においていわゆる農村の資金というものがこれに代らなければならんと思うのであります。併しながらそうなりますと、そこには相当な危險性を伴うというような意味合からいたしまして、やはりこれに対しましては、或程度の國家の保証というような制度が今後確立されなければならん。本当に補助金も駄目である。それから金融も非常に不円滑であるということになると、農村の振興は期して待つことができない。かような意味合からいたしまして、補助金の少くなつたのを補い、農林金融に対しまして國家が何らかのバツクをなして頂く。いわゆる保証の制度を立てるということも考えなければならんと考えるのでありますが、これらの点に対しましてどういうような御見解を持つておられるか伺いたいと思います。
#18
○國務大臣(栗栖赳夫君) 只今石川議員の御質問に対してお答をいたします。石川議員は農業金融にも関係しておいでになりますので、私、かれこれ申すまでもないこととも思うのでありますが、銀行、信託会社或いはその他の金融機関については、それぞれ基本法がありまして、從來は非常な監督或いは監査等をやつて來たのであります。今後これをどうするかということは、又別な機会に申上げて見たいと思うのでありますが、ところがこの協同組合におきましては、そういうような規定がない。これを如何にするかというお尋ねであります。これに対してお答を第一にしたいと思うのであります。
 御意見の通り、やはり自主的な協同組合というものができるわけでありますが、それについては政府は、先程來しばしば申上げましたように、資金の受入と貸出業務、この両方面につきましても指導をいたしまして、そうして過ちのないように、而も農業金融について必要なる資金の供給、資金の吸上げ等をも十分さすようにいたしたいと考えるのであります。預金の受入その他につきましても、從來國民貯蓄の増強運動なぞの場合にも、農業会が非常な担当をして頂いておるのでありますが、今後は協同組合によつて、その方面を是非担当して頂きたい。それについても、その指導も十分いたしたい。こう考えております。それから尚貸出業務につきましても、不健全なる方面に資金を融通して、それがためにそこに大きな穴が明く。それは結局預金者が大きな迷惑をすることになる。こういうお話は誠に尤もでありまして、貸出方面につきましても、從來と行き方は若干違うと思いますけれども、自主的に、民主的にそれに対して政府の指導という面から十分過ちのないように持つて行きたいと思うのであります。最近発行いたしました國債につきましても、農業会の方において相当の金額を引受けて貰つておるのでありますが、今後につきましても、協同組合の方でも、やはり指導の下にそういうような國債なぞについても引受けて貰うというようなこともいたして貰いたいと考えるのであります。
 それからそういうような日々の事務についての指導をいたすと同時に、監査であります。金融機関の監査制度ということは、一般の問題としても現在非常に欠くるところがあると思うのであります。戰爭前におきましては、相当金融機関自体及び大藏省その他の監督官廳が十分の監査をいたすことになつておつたのでありますが、戰爭中人手がない。その他の関係でこの金融機関の監査ということについては非常に欠けるところがあるのであります。そこで政府としましては、日銀を通じ或いは間接に或いは直接に金融機関に対する監査制度というものを非常に行なつて行きたい。殊に金融機関自体がみずからも監査するということをもやつて行きたい。戰前に復すると同時に、それ以上のことをもいたして行きたいと考えるのであります。一般金融機関に対してそういうような考を持つておりまして、協同組合に対してもやはり自主的の監査をする。更に必要な應じては從來の機構を整備改善しまして、監査の機構をも作りたい。かように考えておる次第であります。政府の指導の下に自主的にやつて行きたいと、こう考える次第であります。そうしてこういうような措置をとるためには、或いは必要があれば立法にも訴え、そうして或いは立法の必要のない場合には適当な特別の措置によつてやりたいと、こう考えておる次第でございます。今後もこの庶民機関、國民に一番先に接するこの小規模の機関として信用業務を営む者が或いは他にもできる者があるのではないかと考えるのであります。こういうようなものができますれば、更に協同組合その他も併せ考え、一般の銀行信託等の金融機関も併せ考えまして、適当なる措置を購じたい。かように考えておる次第であります。政府は信用業務の発達及び健全なる発達ということについて、十分の指導をいたして行きたいと、かように考えておる次第でございます。
 それから農林中央金庫の問題でありますが、これは先程來しばしば申上げましたように現在農林中央金庫はこの補償打切りその他によつて整備をいたすことになつておるのであります。併し農林中央金庫が多年培われたその経驗と知識というものは、非常に大事であり、尚農業金融の中心として、將來にも非常に働いて頂かなければならないと考えておるのでありまして、整備と同時に必要があれば更に擴大をして大いにやつて行きたいと私は考えておる次第であります。
 それからこの農業方面或いは農業及び農地その他の関係において、政府は從來補助金を相当に出しておつた。今後は補助金が少くなるであらう。その場合には金融が変るだろう。こういうお話でありますが、戰時中はこの補助金その他が少くなつた。殊に終戰以來この困難なる財政を切り盛りするために相当減少しておるのであります。政府としても或いは公共事業費とか、或いは開拓の費用とかその他について、必要があれば財政の許す限りにおいてはいろいろな資金をも出したいと考えておるのであります。尚金融の面においてもこれを大いにやつて頂くということは全く同感でありまして、そこで農林中央金庫その他或いは必要に應じては先程來申上げましたように、制度を多少改め、復金の信用その他をもこれに添加して疏通を図りたいと考える次第でございます。簡單でございますが。
#19
○石川準吉君 お話で先ず分りましたのですが、農業團体の監査連合会の問題につきまして從來今の補助金というものは昔決めた補助金の額とあまり違つていないために非常に諸所に支障を來しておると思いますが、これはただ金融だけの問題でなく事業一般の監査をやつておる團体でありますので、更にこれを強化いたしまして、今後できまするところの農業協同組合の事業の運営を図るということは極めて大切だと思いますが、これに対しまして農政局長の御意見を伺いたい。
#20
○政府委員(山添利作君) 監査が必要だということにつきましては、只今大藏大臣がお述になりました通り私共そのように考えております。成る程只今あります自治團体の監査の連合会、こに対する補助金は一般の補助金が非常に圧縮されておる。圧縮をされておるというよりも、いろいろな物價の値上り等に対して、それに及ばないという状況にありますのに対して、監査連合会の如き特別の收入の途もございません者につきましては特別な窮屈を感じておるわけであります。今後におきましても、この金融を中心としての協同組合の監査事業につきましては、固より大切でありますので、監査機能を強化をする。それについて監査連合会の形をいかにして行くかということにつきましては、又新しい情勢に即して十分考えたい。研究をいたしたい。かように考えておる次第であります。
#21
○岡村文四郎君 大藏省の大臣、又局長からいろいろの負債金融についてお話を承りましたが、私が今非常に心配をいたしておりますことは、御承知のように十数年前は、日本の農村の負債に対して、議会でも機会ある度毎に問題になり、あらゆる方面が心配をして参りました。負債整理組合を組織し、あらゆる方面でどうにか負債がなくなりかけておる時期であります。そこで外部では非常に農村に潤沢な金があるようなことを言つておられる向きもあるのでありますが、実態は全般違つておりまして、やがて農村恐慌が來るということを言つておりますが、現に私は來ておると考えております。そこでこの際農業会が解体して新しく協同組合が発足をいたすのでありますが、今後におきまする農村の金融は相当多額のものがなければ、現在の農村は救い得られないと、心配をいたしております。そこで市町村の農業協同組合も大いに全力を挙げて貯金の吸收もしなければならぬ時にありますが、とてもそういう金では間に合わんと考えております。そこで大藏当局で、あらゆる部面に金融が必要であり、殆ど農業、工業、商業一般というふうに分れて、金融がなされてありますが、農村金融に対しましては、特殊な低利の金融をして貰うのでなければ駄目ではあるまいか。今までは、預金も、資金その他も低利でありましたし、又いろいろな事業の補助金もあつて、大分助かつて参りましたが、今後は補助金もありません。そこで自己の賄い得る範囲でやることには、全力を挙げてもそれでは間に合わんので、必ず中央金庫を通しての融通を受けなければならぬのでありますが、是非、生産をいたしますその生産費に足りる價格でさえも調えることができない。業を行います百姓のためには格段の低利の金を、全部とは申上げませんが、相当多額にお出し願うお心構えがなければ、今後の農村は救われぬと考えております。そこで大藏大臣はいかようにお考えになつておられるか伺いたい。
 次はまだ実施はいたしておりませんが、今度できまする協同組合の末端の市町村の組合が貯金を盛んに吸收をいたしましても、その吸收いたしました分の三分の一ぐらいしか協同組合自体は使うことができない。一應は系統機関に預け入れをしなければならぬというふうの基準を設けてお決めになりはせんかという心配があります。又そういうことをいたしては困る。大変だと考えておりますが、その御意見はどうでありますか。
 それから大藏大臣も銀行局長も非常に農村の金融には御理解もあり、あらゆる方面に御心配を願つておるようなお話で、我々はお話に対しましては満腔の感謝をするわけであります。ところがお話になつておりまする部面と、実際にやることになりかけておる部面とは、食い違いがあります。それは実態を御承知にならんからかようなことになるのだろうと考えますが、都道府縣の連合会が金融事業を併せ行うことができなくなつておるのであります。これは先程もありました他の質問に対しても、大臣は他種の事業を行なつておる團体は離してやることが妥当である。そうすることがいいということで、そういう方針で決めておるというお話でありますが、これを二元にいたしますと、同じ構成分子でできておりまする連合会でも、必ずそうなることは火を睹るよりも明かであります。これは中央金庫にいたしましても金融業ではありませんので、農村に対しまする金融をする以上は、別途の考で、他の一般の金融業とは異なる考をして行つて貰わなければ困りますし、左様な積りで行つておると存じまするが、場合によりますと、金貸業の積りになつていることが沢山ありまして、我々は道憾としてそれを考えているわけであります。今後はそういうものでなくて、金貸業でなくて農村の金融のために、重要な存在であるということを、常に念頭においてやつて貰うことをお願いしたいと考えておりまするが、そこで都道府縣でも分野が分れて参りますると、どうも金庫でさえもそうだから、必ずそうなることがはつきりいたしております。昔、日本の産業組合というものは、金融事業が始りでできたのでありまするが、その後他の事業は随時行われることになつているのでありまして、金融についてはよく分つておりまするが、別になつておつたものを、それでは駄目だというので、一緒になつたことが現在であります。そこで、これを又別にされましたので、これは止むを得んことでありますから、今それをどうこうとは申しませんが、よく農村の金融事業を御存じになつておらんということが言うるのであります。そこでこれは、一層その辺を重要にお考になつて貰いませんと、よく知つておると云つても、かようでは非常に困ると思います。その点は私は、知つておられるといわれましても知らんのだと、こう否定をしたいのであります。
 その次は中央金庫のことでありますが、中央金庫が現在のような姿では、今後参ります農村に対しまする金融は不完全だと考えております。そこで、農村の金融機関を如何に見るかの問題でありますが、金融措置令に嵌めて、一種の枠に入れたことが、銀行業務と同じような見方のために入つておると思いますが、それでは非常に將來が不安でありまして、中央金庫が農村の零細な貯金の吸收をし、実に貧困な農村を養う特殊の金庫であるという観念が十分に働いた上で活用されますようなお考を願いませんと、今の中央金庫の姿、日本銀行の姿では、將來の農村の金融に対しては、非常な不安を持つております。その点十分御考慮になり、どうお考になつているかを、特にお願いしたいと思います。
#22
○國務大臣(栗栖赳夫君) お答えいたします。この低利貸出の問題でありますが、これは、私申上げるまでもないことでありまするが、一般の商業貸金というものは姑く措きまして、工業貸金と農業貸金というものの貸出について比較いたしまして、いずれも長期貸金を必要とする場合が多いのでありますが、その長期貸金におきましても、農業貸金の方は可なり工業貸金よりも長期であり、而も利子が低くなるというのが大体の筋道であります。これは、丁度勧業銀行法と興業銀行法を比較して見るとはつきりするのでありまして、この貸出も勧業銀行は長期であり、そうして興業銀行よりも更に長期の場合が多いのであります。尚貸金の徴収の面において低利にするためには、勧業銀行は、いわゆる割増附の債劵発行という特典を持つており、そうして貸金のコストを下げるというようになつておるのであります。農業金融というものが、一般に長期性、及び低利の貸出を必要とするということはお説の通りであります。それで今後もその方針をとるわけでありまするが、これにつきましては、先ず今回は、協同組合におきましては、自主的にこの結成をされるということになりまするので、その貸金コストを下げるという必要から経営の健全化、合理化ということを先ずはかつて頂かなければならんと思うのであります。それから更に貸金を、これは必要な場合には、自己貸金の足らん場合には、農林中金への連絡が必要となつて來るのであります。農林中金がそのために必要であるならば、日銀貸金への連絡ということになるのであります。後にも申しますが、農林中金は、これは一種の特殊法人であります。営利機関でない。コーペラティヴ・バンクであるのであります。組合金融機関であるのでありますから、そこで営利性と離れているわけであります。而も今後も債劵発行その他の特典をも與えて、貸金コストを切り下げ、そうして十分できるだけ低利貸出をしたいと思うのであります。日銀より農林中金の資金貸出についても、さように考えたいと思うのであります。預金部その他の資金を直接使うという途は、今後はないであろうと思うのであります。この方面の低利資金ということは多くの場合において期待をできない。そのためには別途の只今申しましたような方法でやつて行くということでなければならないと思うのであります。そういう点を考えたいと思うのであります。
 それから資金が集つて三分の一くらいしか資金が使えないというようなお話がありましたが、それは何かの誤傳から出発したのじやないかと思います。今度の協同組合につきましては、私は十分必要な資金は預蓄の増強という面で大いに集めて貰う。そして集められた資金は必要に應じてはどんどん貸出して貰いたいと思うのであります。更に資金が足らなければ農林中金を経ての資金というものも考えられるのであります。ただその貸出につきましては、先程も申しましたように又石川委員からもお尋がありましたように、矢張り信用業務でありますから、健全なる貸出をするということが必要であり、日本の現下の経済再建に必要なる方面に健全なる貸出をなさるならば、一つ十分使えるということをお考え願いたいのであります。それが健全とか、必要なる方面ということの目安につきましては、すべての金融機関を通じて、いろいろ指導をいたしております。その指導の線に沿うて善処したいと思うのであります。
 それからこの農業金融の隅々まであまり知らんのだろうというお話がありましたが、私も多少の経驗は持ち、又接触も持つているのであります。そうしてこの連合会が單位組合と違つて、信用業務を專らするという点について、いろいろのお話がありましたが、私の多年金融方面に携つているところによりますと、既に連合会というような大きな金融機関、中位の金融機関になりますと、これを眞に十分発達させて、そうしてそれを以て農村金融の中核体として、そうして十分の働きをさすという將來への点を考えますというと、やはりこの兼営主義よりも分営主義で行かないと、これはいかんと思うのであります。私はいろいろな金融機関についていろいろな経驗を持つておりますけれども、兼営ではどうも十分疏通が行かなくなるのであります。現状におきましてはいろいろな事情もありましようけれども、それは須らくいろいろな事情というものを考えると同時に、更に将來への本当の農業金融の健全なる発達ということを考えるならば、矢張り連合会においてはこの分営主義ということを貫いて行くように政府は指導したいと、これは強き決心を持つている次第であります。
 それからこの農林中金が先程も申述べましたように、これは組合金融機関でありまして、他の金融機関とは違つて非常に特色があるのであります。こういうコーペラティヴ・バンキング・ビジネスをいたしておりますものにつきましては、その性能のよい所も欠点もあります。よい所を十分考えておるのであります。よい所を発達さすためには、我々はこれを特殊金融機関の一部分に入れまして、そうして特殊金融機関としてその長所を十分発達さして、行きたいというように、整備強化して行こうと、こう考えておる次第であります。他の営利を主とした銀行、つまり株式組織の銀行、信託会社と決して同一に考えておらんことは、ここで一つお断りして置きたい。御了承願います。
#23
○島村軍次君 ちよつと先程の貯金の問題に関連して……。大体御説明を承わりましたが、協同組合法ができましても、金融の貯金の問題は、法律上の改正もありませんし、これに対して農林中央金庫、これに対しては片手落の感じがあると思うのでありますが、大藏大臣は近き將來に、これに対する改正の御意見があるかどうかということを併せてお伺いいたします。
#24
○國務大臣(栗栖赳夫君) 勿論これは一貫した関係を持つておりますので、先程もちよつと申上げましたけれども、近く特殊銀行、特殊金融機関と一緒に改正を考えたいと思うのであります。そうしてそれによつてこの農業協同組合との関係も、もつとはつきりいたしたいと考えておる次第でございます。
#25
○藤野繁雄君 私は協同組合法案についてお尋ねしたいと思うのであります。法律の第二十七條には、出資口数の減少を認めるように書いてあるのでありますが、從來の産業組合法を見ましても、こういうふうなことが書いてないのであります。私の過去の体驗からいたしますというと、出資口数の減少を認めるということは、將來における農業協同組合の経営に大なる支障を來すと考えるのであります。然るにも拘わらず、法律で減少を認めた理由は何処にあるか。これをお尋ねしたいと思うのであります。
 それから法律の第四十六條でありますが、組合の経営の基礎となるところのものは、普通決議によらずして、特別決議によらなくちやできないのであります。而して組合経営の主になるところのものは役員であるのであります。役員の如何によつて組合は振興もし、然らざることもあるのであります。してみまするというと、役員の改選というものは、特別決議によらなくちやできないと信ずるのであります。又過去のこの関係の法律は、特別決議によつていものであります。然るにも拘わらず、今回役員の改選を特別決議によらないようにしたところの理由は何処にあるか。
 次は農民の意義であるのでありますが、農民がみずから乳牛又は種牡牛を飼養して、乳牛から搾乳をし、これに加工するために加工場を設置し、その製品を販賣し、又は種牡牛により種附業を行う場合は、これはどういうふうに見るか。又農民が生産物を共同して出荷し、これが單價を共同計算等の方法によつて行うところの業務、こういうふうな場合においてはどう考えるか、農民が開拓又は土地改良の目的のために共同して測量し、又は農機具等の共同購入等の方法による業務を営む場合、こういうふうな場合は、耕作又は養畜に附随する業務とみなすかどうか。若し附随する業務とみなしたならば、これらの業務に直接携つておるところの者は当然農民と解釈して差支ないのであるかどうか、これをお伺いいたします。
 我が國現在の状況から申しますというと、農業の生産力を増進いたしまして、食糧の確保をはかることより急務なるものはないと思うのであります。この目的のために作られたのが協同組合であるのであります。果して然りといたしましたならば、農業協同組合が生産力を増加するために、政府は如何なる援助の方法を考えておられるか。これに対する具体的の方法をお示しをお願いしたして思うのであります。若し万一農業協同組合の事業の発達を阻害するようなことがあつたらば、政府は断乎としてこれを排撃、排除する方法もとらなくてはいけないのであります。私の見るところにおいては、現在石炭に対してはあらゆる増産方法を講じておられるように見るのでありますが、それよりも大事な食糧増産、その他に今後努力しようとする農業協同組合に対し、石炭に対すると劣らざる熱を以て、農業協同組合を奬励せられる意思があるか。又そのために一大國民運動を起されるところの意思があるかどうかお尋ねしたいと思うのであります。
#26
○政府委員(山添利作君) 第二十七條の、組合員に対する出資口数の減少を規定することは不適当ではないかという意味のお尋ねであります。成る程出資口数の減少ということは、組合規定の上から見て好ましいことではなかろうと思います。併しながら大体この法律全体の精神が御承知の如く自由主義を以て一貫いたしておるのでありまして、組合の加入も自由でありますと共に、その脱退も又自由にいたしている。かような関係から組合員自身の都合によりまして場合によつてはその人の希望により出資の減少もあり得る。こういうことを規定いたしたのであります。要するにこれは全般的な組合員の出資口数の減少ではございませんが、個々の組合員の事情によるところの自由を認めたというのであります。
 それから第四十六條に特別決議が書かれてございますが、この中に役員の改選を特別決議としなかつた理由という御質問でありますが、特別決議にいたしますれば、役員の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上を以て決する。こういうことになつておるのであります。本來役員の選任又何らかの事由によるところの改選ということは非常に大切なことでございます。從つて又それに慎重を期するということは当然でございます。本來この法律に新しい制度として、役員のリコール制を認めたということも、組合を民主的に運営するという意味合でありまして、若し五分の一以上の組合員の申出によつて改選を行うということであれば、そこに総会を開いて、もう一度選挙をやる。即ち信任投票を求める。こういうことになるわけであります。從つて役員なる者は、これは組合員大多数の支持がなければ固よりその事業の執行にも十全を期することが出來ないのでありまして、そういう意味合におきましては、苟くもそういうふうに組合員の相当部分の中から、なにか信任されていないというような場合におきましては、これはやはり信任投票を求める。改選をするということが必要であり、それは又通常の手続でもよいかと思つておるのであります。
 それから又農家の範囲について、いろいろ例をお挙げになりました。お挙げになりましたのを伺つておりますると、私の受けました感じといたしましては、いずれも農業のカテゴリーの中に入り、又農家と見なしてよいと思います。その事業に携つております人、伺いますところによりますと、その使用人のような印象を受けましたが、そういう人はそういう人で又農業に從事する者という資格において組合員となることができるのであります。
 それからこの食糧増産、農業生産の発展に関連して、この協同組合が非常に大きな使命を持つ。その故に協同組合を政府は非常に援助するかどうかという意味の御尋ねでございますが、これは申すまでもなくこの協同組合の運動を通じて農業の生産力を高めて行きたい。食糧問題の解決、又將來いろいろ予想されるところの日本農業に対する海外の影響、又國内的ないろいろな経済の変遷、これらに対應するところの農業の安定を図り、その生産力を昂揚して行く。これを協同組合の大きな使命として考えておることにつきましては、ひとり政府と言わず、日本農村に大きく漲つているところの意見であり、又希望であると思つておるのであります。かような任務を持ちます組合でありますが故に、新しく立法せられた意味もこの一般の氣運、又時勢の要求というところに出発をいたしておるのでありますから、この協同組合運動の展開につきましては政府といたしましても、又各農業関係の方々におきましても、十分なる活動と、又爲し得る限りの施設をいたしたいと考えておるのであります。とにかく物資の配給等についていろいろ阻碍をする原因というようなものがあるといたしますれば、これは排除いたして参る。現にそういうふうに支障のないようなことに、個々の事柄について解決を図つているのでありますが、進んで大きくこの協同組合運動を展開するということにつきましては、政府といたしまして非常な力を入れたいというふうに思つているのであります。若し協同組合に対する援助という意味が、協同組合の行う事業そのものということでございますれば、現在及び今後における方向といたしましては、農業政策の上に必要なる事業項目に対して必要なる國家施設をやつていくということを考えているのであります。或特定の組合を特別にどうするとか、こういういわゆる補助金的形というものは、現在の國家財政、又考え方としては特別なことは考えていないのでありまして、協同組合を中心として農業政策を推進して行く。そういう意味において各般の事柄がこの組合を中心にして是正されて行く。こういうふうに考えているのであります。
#27
○藤野繁雄君 今の農民の意義でありますが、附随する業務を行うという場合に、その業務に從つておるところの技術員なり、その他の使用人という者は農民と解釈してよいかどうかというこの点を更にお伺いいたします。
#28
○政府委員(山添利作君) 固より法律の解釈におきましては、これに附随する業務というものは、耕作、養畜、又は養蚕の業務の中に、附随する業務というものは含まれているわけであります。併し附随する業務というものをどこまで入れて解釈するかということは、具体的な事例に当つて見ないと一般的にはお答え申上げにくいのであります。
#29
○廣瀬與兵衞君 ちよつと農政局長にお尋ねしたいのですが、農業会が解体になつて、開発事業の処置についてお伺いしたいのですが、現に國の委託を得て実施しつつある開発事業はどういうふうに処置されますか。國が全部を引繼ぐか。或いは引繼ぐ場合には関係職員は当然國が引繼ぐか。もう一つは農業協同組合及び連合会が引繼ぐ場合はこれは認めるかどうか。農業協同組合に積極的に引繼がしめるように勧奬するかどうか。二番目には農業協同組合に新規に委託するかどうか。つまり二十三年度に……。新規委託しない場合は、農業会の委託事業担当職員は國で引繼ぐかどうか。三番目には開拓事業專任職員、國庫補助職員でありますが、これはどういうふうに処置されるか。この三つの点をお伺いしたいのです。
#30
○政府委員(山添利作君) 開拓事業の主体につきましては、御承知のように開発営團の分につきましては政府が引繼ぐわけでございまするが、その他に政府の直接の事業を、しかく廣範囲に拡げて行くということは、実際的ではありません。大体開発営團の方を政府が引繼ぐ、又大規模のものを國営の直営事業として行なう以外は大体現状によるものと考えておるのであります。現に農業会が行なつておるものにつきましては、これは協同組合の連合会ができまして、そこで引繼いでやれるということであればその儘やつて貰うことが一番望ましい。それができなければ府縣等に肩代りをするということになろうと思います。それから新しく委託をするかどうか。これはその協同組合が、性格から見ますると、今までの府縣農業会のような形で開拓事業をやつて行くということにつきましては、今までよりは相当困難性があるのじやないかというふうに思つております。と申しますのは何と申しましても、これは或特別の地元に関係のある仕事であつたり、或いは特定の人に関係のある仕事であつたりするような場合におきまして、固より開拓事業は農業一般の利益に関することでもあるわけでありまするけれども、この非常に自由主義に改組せられたる協同組合の連合会におきましては、やはり或地方にかたまつたような仕事に大きな力を注ぐということについては、組合の運営上今まで程にはうまく行かんのじやないか。固よりそれは連合会において開拓事業をやつて惡いという意味ではございません。新しくやつて行くということについては、組合自体の上からもそうは行かんのじやないか。かように考えておるのであります。そこでこれから委託事業といたしましては、むしろ公共團体等が受け持つ部分が多くなるのではないか。さればといつて協同組合の連合会に新たに委託をするしないという方針は何らとつておりません。若し適当なる事業であり、十分やつて貰えるということであれば、協同組合にやつて貰うということも適当な方法の一つには考えておるわけであります。それから担任の職員についての問題でございますが、これは現在何ら新しい措置をとることは考えておりませんのであります。大体引繼いて行くというふうに思つております。
#31
○廣瀬與兵衞君 その月給は何処で拂いますか、何処で雇うのですか。
#32
○政府委員(山添利作君) これは事業を承繼する所で人もまた承繼する。こういう関係になると思います。
#33
○廣瀬與兵衞君 現在事業をやつておるのを協同組合で引受ける場合には、何処で事業を繼承しますか。
#34
○政府委員(山添利作君) 協同組合において引受けないということでございますれば、これは府縣に肩替りをする。府縣もまずいということであれば、國で特別に引繼ぐということになりましようけれども、凡そこれは府縣なら府縣ということで片が附くというふうに思つております。
#35
○廣瀬與兵衞君 第十二條に「農業協同組合の組合員たる資格を有する者は、左に揚げる者で定款で定めるものとする。」こう書いてありますが、「一、農民、二、前号に揚げる者の外、農業協同組合の地区内に住所を有する者で当該組合の施設を利用することを相当とするもの」、この他に何か定款で定めるのでございますか。これを定款で何か敷衍して書くのでございますか。
#36
○政府委員(山添利作君) これを敷衍するのではございませんので、その内容を明確にする。從つて具体的に云えば制限的になるわけであります。
#37
○高橋啓君 ちよつと委員長に伺います。実はこの前農林大臣に質問しましたところ、農林大臣はその事項については相談して後から答弁するということで、その返事によつて私の方では、この九條の問題ですが、他の法律との関係、それからいろいろな生産計画の関係、いろいろ他との関連を持つた事項が沢山あるのですが、予備審査を済ますとしますと、これは質疑應答が済んだものとして、直ぐ討論に入るという扱い方をなさるのでしようか。
#38
○委員長(楠見義男君) その問題は必ずしもそうは考えておらないのであります。今仰しやつた問題は一々筆記をしてあるのですが、八月の二十八日にあなたが質問されたことで、農林大臣が、山村の農民は当然副業はやつておるから、農業と認めることは自然だと思う。ただ從來の取扱機関との調整又考慮については別途十分檢討したい。又必要があれば特別の措置を講じたいと思う。この問題でございましよう。
#39
○高橋啓君 その返事によつて、大体その運営によつてどうにかなるというなら質問は控えたいと思います。
#40
○委員長(楠見義男君) 実は委員長としても、この問題は重要だと思いまして、特にマークをしておるのですが、農林大臣が別途十分に檢討したいし、又必要があれば特別の措置を講じたいと思うということせ仰しやつたが、その内容はどういうことを考えておられるのか、ということを質問の最後の総括りには是非して頂くという、こういう積りでありますから、御期待に副うようにいたしたいと思つております。
#41
○高橋啓君 どうぞお願いいたします。
#42
○廣瀬與兵衞君 農業協同組合ができまして、各町村にできます。それから縣に連合会ができて、國に連合会ができるようなことになつておりますが、この國の連合会には各町村から縣を経ず直接入れますか入れませんか。農政局長にお伺いします。
#43
○政府委員(山添利作君) それは法律上には何ら制限はございません。事実はそういうことはなかろうと思います。
#44
○委員長(楠見義男君) それでは本日はこれで散会いたします。
   午後零時三十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長
           楠見 義男君
   理事
           木下 源吾君
           高橋  啓君
   委員
           太田 敏兄君
           門田 定藏君
           羽生 三七君
           柴田 政次君
           西山 龜七君
           平沼彌太郎君
           木檜三四郎君
           小杉 繁安君
           佐々木鹿藏君
           石川 準吉君
           宇都宮 登君
           岡村文四郎君
           河井 彌八君
           島村 軍次君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           廣瀬與兵衞君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 栗栖 赳夫君
  政府委員
   大藏事務官
   (銀行局長)  愛知 揆一君
   農林政務次官  井上 良次君
   農林事務官
   (農政局長)  山添 利作君
ソース: 国立国会図書館
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