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#1
第075回国会 大蔵委員会 第19号
昭和五十年六月十七日(火曜日)
   午前十時十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十七日
    辞任         補欠選任
     渡辺  武君     上田耕一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         桧垣徳太郎君
    理 事
                河本嘉久蔵君
                山崎 五郎君
                辻  一彦君
                鈴木 一弘君
                栗林 卓司君
    委 員
                青木 一男君
                土屋 義彦君
                中西 一郎君
                藤川 一秋君
                細川 護熙君
                柳田桃太郎君
                吉田  実君
                大塚  喬君
                寺田 熊雄君
                野々山一三君
                藤田  進君
                吉田忠三郎君
                矢追 秀彦君
                近藤 忠孝君
                野末 陳平君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  大平 正芳君
   政府委員
       大蔵政務次官   梶木 又三君
       大蔵大臣官房日
       本専売公社監理
       官        西沢 公慶君
       大蔵大臣官房審
       議官       後藤 達太君
       大蔵省主税局長  中橋敬次郎君
       大蔵省関税局長  吉田冨士雄君
       国税庁間税部長  星野 孝俊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉本 金馬君
   説明員
       農林大臣官房審
       議官       二瓶  博君
       日本専売公社副
       総裁       泉 美之松君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○酒税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○製造たばこ定価法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○派遣委員の報告
    ―――――――――――――
#2
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告いたします。
 本日、渡辺武君が委員を辞任され、その補欠として上田耕一郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(桧垣徳太郎君) 酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 この際、派遣委員の報告を聴取いたします。
 まず、第一班の報告をお願いいたします。辻君。
#4
○辻一彦君 第一班の御報告を申し上げます。
 第一班は、酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案の審査に資するため、去る六月十二、十三の両日、委員長、吉田(実)委員、鳩山委員、大塚委員、矢追委員及び私の六名で京都、大阪に参り、大倉酒造伏見工場、麒麟麦酒京都工場、サントリー山崎工場及び専売公社高槻工場を視察し、また京都府酒造組合連合会、京都府小売酒販組合連合会及び大阪たばこ商業組合連合会の各代表よりそれぞれ業界の実情を聴取し意見を交換いたしました。
 以上、御報告申し上げます。
#5
○委員長(桧垣徳太郎君) 次に、第二班の報告をお願いいたします。河本君。
#6
○河本嘉久蔵君 第二班の派遣報告を申し上げます。
 第二班は、第一班と同じく両法案の審査に資するため、鈴木理事、栗林理事、藤川委員、寺田委員、近藤委員、野末委員、それに私の七名で、去る六月十二、十三の両日、浜松に参り、浜松酒造及び専売公社浜松工場を視察しました。また静岡県酒造組合、静岡県小売酒販組合連合会及び東海たばこ販売協同組合連合会の各代表より、それぞれ業界の実情を聴取し、意見の交換を行ってまいりました。
 以上、御報告申し上げます。
#7
○委員長(桧垣徳太郎君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○大塚喬君 きょうは酒税法の一部改正の問題について、主として日本酒の問題について質問をいたしたいと思います。その前に、金融上の問題で大変緊急を要すると思われる問題が一、二点ございますので、ごく短時間ひとつ大蔵大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 先日、不況対策が重ねて発表になり、公定歩合も第二次引き下げという事態を迎えて景気の回復策を進めておられるわけでありますが、なかなか思うに任せないというのが現状であろうと思います。私はこの問題について腑に落ちないところがございますので、若干大蔵大臣にお尋ねをいたしたいと思いますが、金融が、そういう政府の措置によって若干景気の刺激策というようなこともあって緩められる。問題は、公定歩合の引き下げ、それだけでは何かやっぱりきわめて不十分なものがあるという感じをいたすわけでございます。
 その一つは、やっぱり貸出金利の問題がいままでそれぞれの院でこの問題の論議の際に一言も触れられておりませんでした。この貸出金利の問題をやはり考えなければ、いま政府が打っておるいろいろの手というのも末端においては効果を上げ得ないようなそういう感じを強くするものでございますが、貸出金利の引き下げの問題で、大蔵大臣、現在どのようなお考えをお持ちでございますか、ひとつ聞かせていただきたいと思います。
#9
○国務大臣(大平正芳君) 公定歩合が四月以降二回にわたって引き下げが行われたことは御指摘のとおりでございます。わが国の場合、公定歩合というのは一つの象徴的な意味を持っておりますが、別途資金の量的規制というものを窓口規制の形においてやっておりまするので、公定歩合が名実ともに金利政策を左右するものとは評価すべきではないと考えております。しかしながら、少なくとも公定歩合が若干下がったということにつきましては、それなりのメリットが金利政策に反映されなきゃならぬことは当然だと思っておりまして、金融機関はこれに応じまして短期貸し出しのプライムレートをこれに追随して引き下げることになっております。当面はその効果の浸透を見守ってまいりたいと考えております。それから長期資金の方は、金融市場で決定されるものでございまして、今後の長期資金の需給関係に応じて決まってまいるものと考えております。これが直ちにどういう時期に、どの程度になるかという展望をいま私も明らかにすることはできませんけれども、漸次公定歩合の引き下げというものが、貸し出しについて早期に浸透してまいるということを期待をいたしておるところでございます。
#10
○大塚喬君 大臣の答弁をお聞きしますと、何かずいぶん冷たい、人ごとのような、そういう感じを受けるわけですが、率直に言って、大臣は金を借りて利子を払ったという経験ございますか。ひとつそこのところをお聞かせいただきたいと思います。
#11
○国務大臣(大平正芳君) そういう経験もございます。
#12
○大塚喬君 あるんですか。
#13
○国務大臣(大平正芳君) ございます。
#14
○大塚喬君 ございます――。
 実は、これは大変お恥しいことですが、私も最近借金をして、その利子の支払いというものがどんなに重たいものか、利子を払うのが精いっぱいで、元本の方には手が回りかねるというのが現状でございます。
 景気回復策というようなことで公定歩合の引き下げをしたと。で、貸出金利の問題が、いま大臣の答弁をお聞きしますというと、何か人ごとのような、引き下げというような問題で、当然の権限をお持ちになる大蔵大臣が、きわめて消極的なそういう印象を受けるわけでございますが、これらの問題を金利調整審議会等に諮って、現状の妥当な金利引き下げというような問題について、大臣としては早急にそういう措置をとるお考えはございませんか、いかがでございましょうか。
#15
○政府委員(後藤達太君) 先生御指摘の貸出金利の方につきましては、これは臨時金利調整法によります規定は非常に高いところになっておりまして、これは金利を弾力化して動かすというたてまえから、もう十数年来市中で自主的にきめるというたてまえをとってまいってきております。で、大臣が先ほどお答えになりましたように、市中のプライムレートにつきまして各行が公定歩合に追随をして今度下げるという方針をそれぞれ決定をいたしました。そういうことで、自主的に下げていくというふうに金利の仕組みがこのところなっておるわけでございます。したがいまして、役所なり、あるいは日本銀行におきまして法的に金利の最高限度を下げるという、まあ統制的なことはやらないようにする、自主的に市中で下げていく、そうしてそれによって公定歩合に追随をしていく、こういうたてまえをとっておるのであります。
#16
○大塚喬君 まあ、この点、時間もなくなるもんですから、心配していますが、貸出準備率も依然として変わっておらないようでありますが、やっぱりいまの時期で、こういうものが相当多額に日本銀行に吸い上げられて、御用金のような形で残されておる。結局コストがアップして利用者、国民には結局回り回ってそのツケが出てくるような結果になると思うわけですが、この貸出準備率の問題についてはどのようにお考えでございましょうか。
#17
○政府委員(後藤達太君) 貸出準備率につきましては、先生御指摘のような、そのコスト効果という観点も確かにあるのでございますが、これは政策的には主として金融の量的調整を図る手段でございまして、つまりそういう流動性を日本銀行に吸い上げることによりまして、市中の貸し出しの総量を調整していく、こういう機能を果たすことを主たる目的としておるものでございまして、先ほど大臣がお答えになりましたように、もっぱら量的調整というのが一つの重要なポイントになっていくということでございますので、そういう観点から準備率をどうするかということでございますが、先生御案内のように、日本の準備率はただいま高いところになりましても要求払い預金で四%程度でございます。定期預金の場合は二%強ぐらい、これは先進諸国の率に比べますと、非常に低い水準でございます。これは預金準備率の制度が発足しまして、日本の場合にはまだ諸外国に比べればそう長くない、そう時間がたっていないというところからこういう水準でございます。したがいまして、まだその量的調整機能もいまの水準で果たして十分かどうかということも考えなければならないところでございまして、そういうような諸般の情勢から、今回金利政策の発動の際には据え置かれたものと存じております。
#18
○大塚喬君 この預金準備率の問題はあらためてひとつ時間をとってあれしたいと思います。
 もう一つだけ。最近金融機関の中で、たとえばこれはもう本当にごく最近の、まる四十時間とはたたないようなそういう短い前に起きた事件であります。近く退職をされる大蔵省の某高官も関係しておるんだが、預金を、まあそれも十億、二十億というような、そういう単位の金ではありません。そういうことで、その導入預金の問題が起こされておることを耳にいたしました。もう千億単位の金であります。それからまた、大蔵省銀行局長から話があったと思うんだがということで、その融資を求める、そういう話が金融機関の中にしばしば起きておると、こういうことを耳にいたしておりますが、現状は大蔵省としてどういうふうに把握をされ、これに対してどういう対策をとっておられるのか、これはきわめて金額が大きいために、場合によっては金融機関の命取りになるようなことも、それに関連して不良貸し付けというようなことが起こりかねない、現実に起こりつつあるということも耳にいたしておりますが、そこらのその内容をひとつ、実態を明らかにしていただきたいと思います。
#19
○政府委員(後藤達太君) 先生御指摘のような具体的なケースを私どもも若干耳にいたしております。
 いま御指摘の点は二点あったかと存じますが、第一点は、導入預金の誘いかけというようなことで、非常に多額の金の話が持ち込まれておる。それからもう一つは、融資に関連をして、当省の幹部の名前を使っていろいろ金融機関に話がある。この二つの点の御指摘かと存じますが、いずれもそのようなケースを私どもも耳にいたしました。ただそれは、どういうことになったかと申し上げますと、最初の導入預金的なケースにつきましては、幸い実はその金額が大変大きな金額の話でございまして、ちょっと専門家が聞けば、これはまともな話じゃないなということがすぐわかるようなことでございまして、別段その話だけで被害はないというように私ども承知をいたしております。ただし、そういうことがありましたときに、当該金融機関の方から直ちに私どもの方へ、こういうことがありましたよと、こういう連絡をいただいております。
 それから、後者の件につきましては、これはどうも最近電話などが発達をしておるものでございますから、電話などを使いまして、そういう話が金融機関の方へいったことがあるようでございます。そういう点につきましては、これも特にいままでのところ実害があったケースはございませんのですけれども、いずれにしましても、先生御指摘のように、こういうことで金融機関なり、あるいは善良な預金者とか融資先とかいうのが被害を受けるようなことがあってはならないものでございますから、金融機関の方にはいろいろな機会にこの具体的な防止の方法などにつきまして話をいたしております。
 それから、やや具体的に申し上げますれば、たとえば電話などでそういう話があったときには、直ちに大蔵省の方へ向こうから電話をかけ直していただきまして、そうすると真偽はすぐはっきりするわけでございます。そういうような防止の措置も考えておるところでございます。で、今後こういう手口というのは、いろいろ手がだんだん込んでまいるかと思いますので、よく注意をいたしまして、金融機関の方にも変なものにひっかからないように注意をしてまいりたいと思います。
#20
○大塚喬君 実は、一昨日の夜、あるところに八千億の金があって、そのうち五千億は都市銀行一行、地方銀行一行に預金が決まっている、あと三千億あるんだけれども、銀行局長もまあ関係をしておるんだと、こういうことで、その年利四分五厘、それからその貸し付けの際に、裏金というのか何か、ともかく一二・七%をひとつ出してほしいと、こういうことで、現職の大蔵省の銀行局長という高官の名前を使って、そういうことが公然と行われておるというところに、私は、現状の金融界の不安、混乱、こういうものが示されておるものと思いますし、大蔵省、大蔵大臣としても、こういう問題はやっぱりいまのままで、このままで放置をしてよろしいということにはならない。地方の弱小金融機関などでは、これはもうわらでもすがりつきたいというような、こういう立場にあるものもあろうと思うものですから、その点について大臣からひとつそういうことについての、まあ万々関係しておることはあるまいと私も思いますけれども、ひとつはっきりした考えをお聞かせいただき、今後の対策をどうするのか、お聞かせをいただきたいと思います。大臣からひとつ……。
#21
○国務大臣(大平正芳君) そういう根拠のない話に血迷うというようなことがあっちゃ大変でございます。われわれの役所はもとよりでございますけれども、金融機関に対しまして、常に預金者保護、金融秩序を守っていかなければならぬ責任はあるわけでございますので、常に緊張した態度でそういった問題に対しましては迷わされることのないように指導してまいらなければいかぬと思います。ただ役所の外、金融機関の外におきましていろいろなことが行われることは、私どもそれを一々調べて防止するという手だてを持っていないのであります。人間というのは大変不合理な動物でございまして、そんな迷信とかなんというのがはやるんですね。合理性がないんだけれどもつい迷うというところがあるわけでございまして、そういうようなのが後を絶たない、いつの時代も後を絶たないわけなんでございますが、ただ注意すべきことは、そういったことに役所とか金融機関が公の責任を持っておる以上、迷わされないという手だてを十分講じておかなければならない。人間の本性はなかなか変わるわけじゃございませんから、そういうことは気をつけて行政に当たってまいりたいと思います。
#22
○大塚喬君 大変後起こす影響が大きくなる問題だと思いますので、今後万々そういうことで不祥事態が起きないようにひとつ厳重な指導をお願いいたしたいと思います。
 いよいよそれじゃ質問に入りますが、普通、日本酒、日本酒と、こう言われておりますが、大変私は現在勉強して疑問に――日本酒というのは一体何なんだろうと、こういう疑問を強く持ってまいりました。ひとつその方の監督官庁である大蔵省として、日本酒とは一体何だ、どういうものだ、こういうことをひとつ教えていただきたいと思います。
#23
○政府委員(中橋敬次郎君) 日本酒といいますのは何であるかというのは、非常にむずかしい問題だと思っております。ただ従来からやはり、今日言っておりますところの清酒といいますものが、従来の醸造方法をもとにいたしましてかなり長い間愛好をされてまいっておりまするから、私どもが今日酒税法上言っております清酒と言いますものが、大体おっしゃるような日本酒に当たるものではないかと思っておりますけれども、私どもの申します清酒のほかにも、やはり古来から、しょうちゅうでございますとか、いろんな酒がございまするから、それも広い意味では日本酒の中に入るということにもなろうかと思いますけれども、今日の一般的な常識から申せば、日本酒は、私どもの申し上げる清酒に当たるものではないかというふうに考えております。
#24
○大塚喬君 いまの答弁ですが、酒税法の規定はどうなっておりますか。そこのところで私は疑問が依然として残っておるもんですから。
#25
○政府委員(中橋敬次郎君) ただいま日本酒ということについての御質問でございましたから、日本酒というものについての定義は実は酒税法上ございません。酒税法上の定義で申しますと、実は先ほど申しました代表的な日本酒というものの一つであります清酒でございますとか、清酒に非常に香味、色沢その他の性状が似ておりますところの合成清酒でございますとか、あるいはしょうちゅうでございますとか、みりんでありますとか、そういうような種類のお酒というものの定義がそれぞれ酒税法に載っておるわけでございます。
#26
○大塚喬君 その清酒と合成清酒の違いというものを明らかにしていただきたいと思います。
#27
○政府委員(中橋敬次郎君) 清酒と申しますのは、大体従来からの醸造方法を基本にいたしておりますすなわち、米、米こうじ、水を用いまして、これを発酵させてこしたものであります。これが大体原則的な清酒でございまして、そのほかに、戦争中ぐらいからいろいろアルコール添加の方法というのが進歩してまいりました。したがって、そういうものについて酒税法あるいはそれに基づきます政令で添加し得るものというのが規定してございます。たとえば水あめでございますとかブドウ糖であるとか、そういったものを添加し得るということでございまするけれども、これもある一定の重量制限というのが実はございまして、いわば米からでき上がっておりますところのアルコールを主体にいたしましたものがいわゆる清酒でございます。
 それから、これも戦争中から出てまいりましたものですが、当時の原料米の不足に対処いたしまして、米からでき上がりましたところのアルコールというものを極端に少なくしまして、その他の穀類、でん粉質から生じましたところのアルコールを主体にいたしまして、そうしてそれにいろいろなまた酒税法上、あるいはそれに基づきましたところの政令上許されましたものを添加いたしまして、そうして香味、色沢、性状が清酒に似ておるものということで合成清酒というものがございます。ただその清酒と合成清酒の分界というのは非常にむずかしゅうございますので、合成清酒につきましては、それに用いましたところの米の重量というものを、合成清酒に当たりますものの重量の五%以下にするということで分けております。
 簡単に申せば、清酒はやはり米からできましたアルコールを主体にいたしたものでございますし、合成清酒は米からできましたアルコールというものの分量が非常に少なくて、しかし香味、色沢、性状が清酒に似ておるものということで今日の酒税法はでき上がっております。
#28
○大塚喬君 私が、この酒の調査を始めて一番最初にぶつかった疑問は、いわゆる現在認められております三倍増醸酒、これと合成清酒というものがきわめてあいまいなものであり、消費者である国民がこれによって日本酒あるいは清酒というものを事実を誤認して買わされておる、こういう憤りを持ったものですから――はっきりしたわけですが、アルコール添加清酒、こういうものは現実にこれは合成清酒じゃないですか。そういうものを大蔵省がいまの酒税法の範囲内で認めるということについて私はこれは不都合であり不適当だ、こういう感じを持つんですが、この三倍増醸酒について、いまのいわゆる原料や何か調達が自由にできるこの世の中でこの問題をどういうふうにお考えでございましょう。
#29
○政府委員(中橋敬次郎君) まず、最初お尋ねの消費者が非常に紛らわしいということでございますけれども、先ほど申しましたような酒税法上の定義によりますところの清酒であるとか合成清酒であるとかいうものにつきましては、それぞれ表示規定がございまするから、表示によってその分界は消費者にも明らかになるようにいたしております。
 それから、消費者というものも最近非常にそう誤認を受けるというほど酒についての認識がないわけでございませんで、かなり味というものについてもだんだん上等なものに移ってまいっておるということがあると思いまするので、御承知のように、いわゆる合成清酒の製成量あるいは消費量といいますものは最近非常に落ちてきております。そういうことから言いますれば、最近やはり消費者は、分界というのはちゃんと認識しておるんだろうというふうに思っております。
 それから、清酒の中で、いまおっしゃいました三倍増醸酒が合成清酒に類するものではないかというお話でございますけれども、この点につきましては、酒税法上先ほど申しましたようにあいまいなものでございませんで、いわゆる添加物の重量というものについて、はっきりと清酒におきましては いわゆる添加物の重量は米の重量を超えないということに限定をいたしておりますし、合成清酒の方につきましては、米の重量は合成清酒の重量の五%を超えることができないということで、むしろこれは米の部分というのを制限をいたしております。かなりその間においての差というものがあるわけでございまするから、だんだん先ほど申しましたように、いわゆる合成清酒についての嗜好が離れてきたんではないかというふうに思っております。
 それから三倍増醸酒でございますけれども、これはもちろん戦争中にいろいろ技術陣が研究をいたして始めたものでございまするが、やはりもう三十何年間やってまいりまして非常に技術も進歩をいたしております。それからまた、三倍増醸酒だけをとってみましても、米からできましたアルコールといいますのは、その三倍増醸酒の中のアルコールの中の三分の一はもちろん占めておるわけでございます。それから戦争中あるいは戦争直後においては、三倍増醸酒だけでもって消費者もそれをたしなまなければならないという原料事情でございましたけれども、だんだん原料米が手に入るようになってきましたにつれまして、三倍増醸酒でない、私どもは普通、醸造酒と言っておりますけれども、もっと米からできておりますところのアルコール分の多い清酒というものと混和をすることによりまして、今日のような一般の口に合いますような清酒ができ上がってきております。従来、もちろん戦前は、おっしゃいますように、こういったものがなくて、本当に米からできたアルコールだけの清酒を私どもみんな飲んでおったわけでございます。そのときには、やはり醸造技術上から言いますとかなりむずかしい、いわば酒が腐るというような事態があって、私ども小さいときにお酒屋さんがつぶれたという話をよく聞いておりましたけれども、今日そういうことはまず技術的にないということは、一つはこういうアルコール添加の技術が進歩してきた結果だと思っております。
 それから、価格の点でございますけれども、今日でもお米からだけの清酒といいますのは、やはりどうしても原料高でございます。そこにアルコールを添加することによりましてコストの低減が図られておりまするから、消費者から言いましても、いわばより安い清酒が手に入りやすいというようなことになっております。
#30
○大塚喬君 主税局長のおっしゃることは、理屈としてはそのとおりだと思うんです。問題は、清酒と合成清酒という問題は、いまあなたがおっしゃっていることは、それはきわめて独断的な論理であろうと思います。清酒ということと、社会一般的に判断される言葉遣い、これは合成清酒ということになれば、清酒というものは、いまあなたがおっしゃったように、純然たる米、米こうじ及び水を原料として発酵せしめたもの、伝統的な清酒、本物の清酒ということ、私は社会一般的な言葉遣いから言えばこれが清酒であり、アルコール添加のものは、これは量の多少に違いがあるにしても、合成清酒じゃないですか。いかがでしょう。
#31
○政府委員(中橋敬次郎君) 酒税法上の合成清酒と申しますのは、極端に米の部分が非常に少ないという制限を加えております。したがいまして、大塚委員のように、今日言っております本格的な醸造清酒と言われておりますように、昔のような米だけからつくったアルコールで成り立っておる清酒を清酒とすべきでないかという御意見も、もちろん私は成り立ち得ると思います。しかし、もう三十何年間やってまいりましたこの清酒でございまするから、それをあえて米だけからでき上がっておる、アルコールから成り立っておるものだけを清酒と言うべきではないかという御意見にはにわかに賛同しがたいのでございます。
#32
○大塚喬君 いまの問題は後ほど表示の問題に関連をしてひとつもう少し論議を深めたいと思います。
 清酒の等級の問題で、二級酒、一級酒、特級酒とこうありますが、主税局長、二級酒はまずいものですか。品質が劣るものですか。この点についてその等級の中身と申しますか、そこのところをひとつ教えていただきたいと思います。
#33
○政府委員(中橋敬次郎君) 清酒の特級、一級、二級といいますのは、私は、味そのものから申しまして、もちろん酒税法上いろいろ、味が優良である、佳良であるというような、なかなか常識的には判断できないような区分を設けておりますけれども、それはひっきょう醸造家の自発的な選択による制度にいたしております。したがいまして、今日、二級酒というままで非常に味のいいものもございますし、またそれが各地で愛好されておることも事実でございます。
#34
○大塚喬君 いまおっしゃったことで、そうだとすれば、特級、一級、二級という区別は何のためにこれは設けておるものですか。
#35
○政府委員(中橋敬次郎君) 特級、一級、二級と申しますのは、やはり消費者の愛好度に応じまして高く売れる酒と、そう高く売れない酒がございます。そういういわば消費者の買い得る価格に応じまして、私どもは、従来からとっております担税力というもので、やはり税負担もそれ相応の重さを持ってもらわなければなりません。したがいまして、特級は一級よりも重く、一級は二級よりも重い酒税の負担を今日やってもらっておるわけでございます。そこで、かなり高く売れる酒は特級という級別を持ち、またそれにふさわしいブランドとして宣伝をし、高く売るわけでございますから、税金を高く負担してもらうということでございますので、私どもは、特級、一級の制度と申しますのは、消費者の愛好度と、それからそれに応じました小売価格と、それに対応した税金を取る手段だと思っております。
#36
○大塚喬君 特級、一級、二級というのは、これは税金を取る手段で区別した、これだけですね。そういうことを主にして特級、一級、二級を区別したんだと、こういうことですね。
#37
○政府委員(中橋敬次郎君) 特級、一級は、それぞれ、それ相応の値段で売れるわけでございまするから、それに売れる小売価格に対応した税金を負担してもらうという制度として設けたものでございます。
#38
○大塚喬君 そうしますと、いまの級別制度というものは実態とは違って、からくりで、それはその税という問題、担税という問題から消費者を欺瞞して、という言葉ではちょっと語弊があろうと思いますけれども、まあ味なら味というようなこと、名前、銘柄なら銘柄というようなことを表に出して、税を納めてもらうために不必要な高いものを買ってもらって、そうしてその中から税金を負担してもらうものだ、こういう理解をしてよろしゅうございますか。
#39
○政府委員(中橋敬次郎君) 今日の級別課税制度と言いますのは、平たく申せば、私は概括的な従価税制度に非常に似通った従量税制度だと思っております。本来でございますれば、特級が、たとえば一・八リットルで千五百円とか二千円とかいう価格で売れますならば、それに対応した従価税でございますならば、それ相応の税負担が行われるわけでございます。あるいは一級についても同じようなことが言えるわけでございます。しかし、そういう個別の価格に対応した従価税制度というものは、なかなかまだなれていない時代からとっておりましたから、いわば当時のマル公制度とも相絡みながらそういう価格を想定して、従価税制度に非常に似通って、しかも、それを従量税的に概括的に取るということで導入したのが、私は今日の級別課税制度だと思っております。したがって、もちろん税金が価格を上げておるという要素もございましょうけれども、税金が果たしておりまするのは、むしろ二級酒よりも高い一級酒の消費者価格、一級酒よりも高い特級酒の消費者価格それに対応した税負担を消費者にしてもらおうというのが今日の級別課税制度でございます。
#40
○大塚喬君 そこのところをひとつはっきりさせてもらいたいんですが、そうすると、いまの特級、一級、二級という級別制度というのは、税負担をしてもらうために、味には直接関係ないんだけれども、現行の制度を設けておるんだと、結果として、国税庁、これは国ですね、それからその特級、一級を出しておる大手のメーカーがほくそ笑んでもうかるようなこういう仕組みだと、こういうふうに率直に理解をしてよろしゅうございますね。
#41
○政府委員(中橋敬次郎君) 私は、消費者というのは、かなり今日は、嗜好品でございまするから、それぞれの舌でもって判断をいたしておると思っております。したがって、高いから売れる、税金が重いから売れるというものではございませんで、やはりいいお酒である、買えるお酒であるというからこそ、それぞれ、その値段をもちながらも売れておるんだと思っております。したがって、大塚委員のいまの御指摘はむしろ逆でございまして、高い価格をあえて払いながら、いいからそれに応じて買うというのが消費者の態度ではなかろうかと思います。
#42
○大塚喬君 局長の言うことと、私の言うことはその裏と腹の関係ですが、実際に本当にそれだけの原価がかかり、その質も違う、まあこういうことならばともかく、いろいろな添加物が入って味つけがされておる。そしてその宣伝をされる。こういうことの中で、結果としてその売れる銘柄、売れない銘柄、大分消費者はそれほど愚かじゃないというようなお話がございましたけれども、現実にはそういうもので――これは表示の問題にも関連してくるわけてすが――ひっかかって、高い税金を払って高い価格の特級酒を飲んでおる。こういうことで、結果として一人喜んでおるのは国税庁だ、結果論としてはやっぱりそういうことになる。それからその特級を売り出した大手のメーカーだけがもうかっておる、こういうことになろうと思うわけなんてす。で、まあそこの論議をやっていると先へ進みませんから、後でまた表示の問題に関連してひとつそこのところは重ねてただしたいと思います。
 現在の清酒の流通について、小売業者や卸売業者に対してメーカーからどういう形でその品の売り渡しが行われておりますか、現状をお聞かせいただきたい。これはそれぞれの価格等も含めてお聞かせいただきたいと思います。
#43
○政府委員(星野孝俊君) まず清酒の流通の経路でございますが、流通の経路は、まあ一般的に申し上げまして生産者から卸へ渡り、それから卸から小売、小売から末端の消費者に販売する、こういう形になっておるわけでございます。
 なお、価格の点について申し上げますと、これは、価格は必ずしも統一された価格ではございませんので、代表的な価格について例を挙げて申し上げますと、たとえば清酒の特級で申し上げますと、末端価格千五百七十円物についての生産者、卸、小売についてそれぞれ申し上げますと、生産者が税込みで卸に販売いたします価格が千百四十八円でございます。そしてその場合卸マージンが、これも代表的なケースでございますが百二十二円、卸売業者が小売に販売いたします価格が千二百七十円、小売のマージンが三百円、で、千五百七十円で消費者に売る。ただいまのは清酒の特級の千五百七十円物についての実情でございます。
 それから、清酒一級について申し上げますと、これは千百八十円という末端価格のものについて申し上げますと、生産者の税込み販売価格が八百五十八円、卸マージンが九十三円、したがって卸売業者の小売への販売価格が九百五十一円、小売マージンが二百二十九円、末端小売価格が千百八十円になっておるわけでございます。
 次に、清酒二級について申し上げますと、これも代表的なものとして九百三十円物について申し上げますと、製造者の税込み販売価格が六百四十九円、卸マージンが八十五円、それから卸売業者の販売価格が七百三十四円、小売マージンが百九十六円、末端小売価格が九百三十円、このような形になっているわけでございます。
#44
○大塚喬君 いまの特級酒のこれは生産者価格ということになりますか、酒税と生産者原価を含めたもの、それぞれ特級で一千百四十八円、一級で八百五十八円、それから二級酒で六百四十九円。このうちで特級酒、それぞれ一級、二級と、酒税はどれだけ入っております。
#45
○政府委員(星野孝俊君) 清酒特級の場合の酒税額が五百十三円七十二銭、それから清酒一級の場合が三百十三円七十四銭、清酒二級が百五十四円四十四銭でございます。
#46
○大塚喬君 そうすると、このうちで今度は生産者原価というものが出てくるわけですが、残りの分で。その生産者原価の製造原価、販売管理費それから容器代というのは一体どういう内訳になっておりましょう。
#47
○政府委員(星野孝俊君) ただいま代表的なケースについて申し上げたわけでございますが……
#48
○大塚喬君 いまの代表的なもので結構。
#49
○政府委員(星野孝俊君) 清酒の原価につきましては、これは個々の企業によって異なっておりまして、またその製造原価というものは、企業にとっては非常に大きな企業秘密ということになっておりますので、これを発表する、御説明申し上げるということはひとつ御勘弁いただきたいと思うわけでございます。
#50
○大塚喬君 そういうことで逃げられたんでは審議になりません。私がいまから問題にしたいことは、この流通の中で現在きわめて前時代的なそういう慣習が行われておるわけですよね。そこのところをはっきりしなければ、どうしていま業界でいろいろの古いしきたりのものが残っておるのかちょっと解明ができませんので、企業の秘密というようなことでここの場を過ごされたのでは、これは審議になりません。委員長、ひとついまの問題をもう少しはっきりさせていただくように、誠意ある答弁を出していただくようにお願いいたします。企業の秘密というようなことで生産者価格の内訳をはっきりさせないなんていうことじゃ、これは審議になりませんよ。
#51
○政府委員(星野孝俊君) 大変に恐縮でございますけれども、やはり私どもとしましても、職掌上の限界というものがございますので、それを発表いたしますということになりますと、やはり今後の業界に与える影響あるいは酒類行政に及ぼす影響、そういういろんなことが考えられるわけでございますので、その点まことに残念でございますが、ひとつ発表は御勘弁願いたいと思います。
#52
○大塚喬君 そういうことでは審議にならないと言っているんです。いま私が解明したいと思うことは、その添付サービスの問題が依然としていま行われておるわけです。その添付サービスというものの価格構成の内幕と申しますか、そういうものと、一体そういうものがどこから出ておるのか、ひとつはっきりさせたいと、私はそういう願いを持っておるもんですからお尋ねしておるわけですが、現状その流通過程の中で二本つき、三本つきというようなことがずうっと、これ引き続いて行われておりますね、御存じですか。
#53
○政府委員(星野孝俊君) 景品つき販売あるいは二本つき販売、三本つき販売というふうなものにつきましては、いろいろ私どももうわさは聞いております。ただ実際問題として、その実態を把握するということは、なかなか個々の業者の秘密事項でございますので、私どもの調査をもってしてもなかなか実態が把握できないというふうな実情でございますが、そういうものがあるということは私どもも聞いております。
#54
○寺田熊雄君 関連。
 大塚委員の原価に対する質問は、特定の企業の特定の銘柄の酒の原価についての質問じゃないわけですね。一般的に言って、標準的な酒で、どの程度原価がかかっているかということについて、大蔵当局がどの程度把握しているかということでしょう。何もあなた方は、国会の審議について、特定の会社の企業秘密をことさらに擁護する必要はないでしょう。どういう法令上の根拠であなたは答弁を拒否なさるのか明らかにしてください。それでなきゃ、われわれ質問できませんよ。
#55
○政府委員(星野孝俊君) 現在の業界におきましては、御承知のように、かなり経営者の規模も相違がございまして、大手の企業、それから非常に小さい、たとえば二百キロリットル以下の生産の業者というふうなことで、しかも、その間にかなり激しい競争が行われておりますので、企業間では必ずしも一本統一的な原価というものがあるわけではございませんで、かなり企業間の原価差があるようでございます。そしてまた、現実に市場に出回っておりますものの価格につきましても、かなりばらつきもあるようでございまして、そういうことでございまして、個々の企業の原価と平均原価というものと、必ずしも余り密接な関係がないと、こういうことでございますので、ひとつその平均的な原価につきましても、この際発表することを差し控えさしていただきたいと思います。
#56
○寺田熊雄君 そうすると、あなたとしてはあれですか、平均的な原価が把握できないと言うんですか。つまり、一番最低のコストで生産している銘柄の酒の原価と、それから非常に高いコストで生産している銘柄の酒の原価と、その間の差が非常に大きいから、平均的なものを捕捉できないというのは、論理的におかしいでしょう。だから、何だったら、最低のものはこの程度であると、最高のものはこの程度であると、したがって、中間的なものはこのぐらいだと、大蔵当局は、国税当局はそれを把握しているという答弁はできるでしょう。
 また、あなたはいまの私の、どういう法令上の根拠で答弁を拒否するのか、その法令上の根拠を明らかにしておられないですね。田中金脈の場合は、所得税法の特に特別の規定をあなた方は金科玉条にして盾になさったけれども、この場合はどういうことですか、これを明らかにしていただかないと、われわれは質問できませんよ。
#57
○政府委員(星野孝俊君) 清酒の業界につきましては三千以上の業者があるわけでございまして、私どもとしては、それの総平均の原価というものは現在とっておりません。
#58
○寺田熊雄君 あなた方がとっていらっしゃる分だけでも明らかにしてください。何にも知らないということないでしょう。
#59
○政府委員(星野孝俊君) 個々の企業につきましては、たとえば必要に応じて説明を聴取することがございますが、個々の企業の原価につきましては、これは企業の秘密でございますので、お許しを願いたいと思います。
#60
○寺田熊雄君 A酒造でもいいですよ、それを秘密なら。B酒造でもよろしい。あなた方が把握していらっしゃるのをおっしゃってください。これは委員長、はっきりしていただかなければ質問できませんよ。国会の審議をそんなことで……。
#61
○政府委員(星野孝俊君) 名前を明らかにいたしませんで、A企業B企業というふうに出せと、こういうお話でございますが、やはりこれも実体の企業の原価でございますので、やはり原価というものは企業秘密ということになっておりますので、その点はひとつお許しをいただきたいと思います。
#62
○寺田熊雄君 法令上の根拠はどこにあるんです。
#63
○政府委員(星野孝俊君) 私どもはやはり公務員でございまして、公務員として職務に携わっているわけでございますので、会社の秘密に属することを公務の関係上承知するというケースも間々あるわけでございますが、やはり公務員としての守秘義務がございますので、会社の機密に関することは外部には公表しない、こういう義務を負っております。
#64
○寺田熊雄君 どの会社の秘密です。一般的な秘密なんかあり得ないじゃないですか。どの会社の秘密です。そんな誠意のない答弁じゃ応じられませんよ。秘密というものは、何らか特定のものでしょう。一般的な秘密なんてありません。
#65
○政府委員(星野孝俊君) 税務統計等でもって公表を許されているものは、これはもちろん当然公開しなければならぬわけでございますが、現在原価についての資料は公開を許されておりませんので、私どもとしてはひとつその点はお許しをいただきたいと思います。
#66
○寺田熊雄君 そんなことありません。たばこについてだって、ある程度抽象的な原価というものは発表しているでしょう。なぜ酒についてできないんです。
#67
○委員長(桧垣徳太郎君) 暫時休憩をいたします。
   午前十一時十八分休憩
     ―――――・―――――
   午後零時六分開会
#68
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。
 先刻の大塚委員及び寺田委員から御要求の資料につきましては、理事会を開きまして協議の結果、大蔵省国税庁において調製し得る資料に基づきまして、当委員会の審議の使用に足りるものを本日中に提出をするということに協議決定いたしました。当局側においてもそのように努力する旨の発言がございましたので、御了承をいただきます。
 大塚君の質疑を続けます。
#69
○大塚喬君 ただいま委員長の計らいを私も了承して、質問を続行いたしたいと思います。
 ただ、この際申し上げておきたいことは、前回も私は、国会の審議に参加をされる場合にまじめに参加をしていただきたい、こういうお願いを申し上げたつもりでございます。企業の秘密というようなことでその場だけを糊塗して過ぎる、こういうことはひとつ厳に慎んでほしい、重ねて要望を申し上げたいと思います。そして、私が意図しておりますことは、酒の原価公開ということと、酒税というものがきわめて重い税金を消費者が負担をしておる、この問題について、税金を取る立場からすれば、明示をさせてほしいという、こういうねらいがございますので、さらにあわせて、お役所と政治家の間で囲いの中の経営を続けて、いまの社会の中できわめて立ちおくれを来しております酒の流通機構の問題についても一言申し上げたいと思って質問を始めたわけですが、その糸口のところでいまひっかかっておるものですから、この問題についてはまた重ねて質問を続行させていただいて、次の質問に移りたいと思います。
 次に、たる買いの問題でありますが、私が調査いたしましたところ、現在清酒の出荷量について、銘柄について申し上げますと、月桂冠、白雪、白鶴、日本盛、大関、黄桜というようなことで、それぞれのメーカーがはっきりいたしました。一つお聞きをしたいのですが、そのうちの、これは企業の秘密ということにならないと思って質問をするわけですが、日本一の出荷量を誇っております大倉酒造――月桂冠ですね、これの売っておる量、出荷量というのは四十九年度数量は何石、そして一・八リットル当たり何本でございましょう。何キロリットルでも結構です。
#70
○政府委員(星野孝俊君) 四十九年度の大倉酒造――月桂冠の移出高でございますが、これは十一万九千六百キロリットルとなっております。
#71
○大塚喬君 そうしますと、ちょっとあれですが、一升びんに、一・八リットル当たりで何本になりますか。
#72
○委員長(桧垣徳太郎君) ちょっと間税部長に注意をします。もう少し大きい声で答弁をしてください。
#73
○政府委員(星野孝俊君) ただいま計算しておりますので、すぐお答えいたします。
#74
○大塚喬君 そのうちで自家製は何キロリットルになりましょう。
#75
○政府委員(星野孝俊君) 四十八年度の数字でございますが、自製酒割合が二五・一%になっております。
#76
○大塚喬君 ちょっと私の質問もあれだったんですが、四十九年度の出荷量が十一万九千六百キロリットルということで、そのパーセントが二五・一%、これはパーセントは全然、四十八年度、四十九年度は変わっておりませんか。いかがでしょう。
#77
○政府委員(星野孝俊君) ただいま、四十九年度の数字を持ち合わせておりませんので、四十八年度の数字を申し上げたわけでございますが、四十九年度の数字は、調査して、後ほどお答え申し上げます。
#78
○大塚喬君 そうしますと、話をもう一度逆に戻して、四十八年度の出荷量はどれだけでしょう。
#79
○政府委員(星野孝俊君) 十二万六千六百二十四キロリットルでございます。
  〔委員長退席、理事山崎五郎君着席〕
#80
○大塚喬君 そうしますと、あとの七四・九%というのが、これがたる買いということになるわけですね。
#81
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のとおりでございます。
#82
○大塚喬君 そうしますと、この酒の売り出す場合には、全部月桂冠ということで売り出しておるのだろうと思うわけですが、消費者はその伏見の白雪、それて、実際につくっておるのは全国――実は、この間行ったときに、三百余社からたる買いをしておるというお話を承りました。北海道あるいは九州の方でつくったお酒も、全部、月桂冠、こういう問題で、消費者は率直に言って、伏見の酒、月桂冠ということで、伏見でできたお酒、いい酒だということで買っておる、これが現状だと思うんですが、そういう問題について、多年、大蔵省国税庁としては、別に何らの指導、こういうことについては不審に思ったりなんかして指導されてきたことはなかったんですか。
#83
○政府委員(星野孝俊君) ただいまのおけ売り、おけ買いの問題でございますけれども、これは実は、先生御承知のとおりに、昭和四十三酒造年度まで原料米が統制されておったわけでございます。さらに、四十四年度から四十八酒造年度までの間は、いわゆる生産数量規制、こういうことを実施しておったわけでございまして、したがいまして、個々の企業におきます清酒の製成数量、これか規制されておったわけでございます。したがいまして、この企業の製成数量と販売数量とが必ずしもなかなかこれが実情が一致しないと、こういうふうな状況にありまして、その企業の販売したいという数量と、それから企業の生産する数量とのこのギャップを埋め合わせるために、こういうおけ売り、おけ買いというものが沿革的に発生してきたわけでございます。したがって現在では、もう相当の長期間を経過しておりまして、この取引形態自身が一つの、業界にとってはまあいわば必要不可欠な取引形態と、こういうふうな形で定着しているわけでございます。ただ問題は、しからばそういうおけ買い酒をまぜてブレンドして、たとえば月桂冠なら月桂冠というブランドで売るというのは不適当ではないかと、こういう御意見かと思いますけれども、
  〔理事山崎五郎君退席、委員長着席〕
おけ買い酒につきましては、最近におきましては、おけ取引の系列化とか、あるいは注文生産、そういうふうなものによりまして、実はおけ買い業者の側からおけ売り業者のつくる酒につきまして、その品質等の指示や、あるいは技術者を派遣して技術指導をするというふうなことを現在やっておるわけでございまして、したがいまして、おけ売り業者の工場でつくられる酒も、その相手先のおけ買い業者の工場で生産する清酒と同様の品質のものが製造されていると、こういうふうな状態になっているわけでございます。またおけ買い業者が自己の銘柄でこれを売る場合には、通常の場合に、おけ買い業者の自製酒と、それからおけ売り業者から買った酒、こういうものを何度もブレンドしまして、そして自己の商品としてふさわしいものと、こういうものにブレンドしまして販売しておるわけでございます。
#84
○大塚喬君 大倉酒造の販売の内容を調べてみますと、特級酒と一級酒だけですね。それで、全国三百余社でおけ買いをしておる。いまブレンドということで、大変そこが隠れみのになるという感じをしたわけなんですが、全国三百余社でつくったものが月桂冠という名前をつけるというと、全部特級、一級になって、二級は一本もない。技術指導したんだと、こういうことですが、果たして本当なのかなという疑問をぬぐい切れません。その疑問を一応さておくにいたしましても、月桂冠にしてもそうだとすれば、たとえば伏見でつくったお酒、四国でつくったお酒、たとえば北陸でつくったお酒と、こういうことで私は大蔵省が一体消費者の立場に立って、こういうことをいままで何十年ということで黙認をしてきたことに、余りにも税金だけ取ればいいんだということで疑問を持つわけですが、この酒の表示にも関連する問題ですが、同じ月桂冠でも、たとえばその醸造地の地名を明記する、こういうことが必要じゃないかという気がするんですが、全部ブレンドするということになれば、その伏見、全部あれは集めておるんてすか。そこのところをひとつ――全部、いま十二万四千六百キロリットル売っておるんだと、こういうことですが、伏見のあの大倉酒造に全部集めてブレンドして月桂冠ということで売り出しておるわけなんですか、いかがでしょう。そこのところは。
#85
○政府委員(星野孝俊君) 月桂冠の工場に全部集荷してブレンドしておるわけでございます。
#86
○大塚喬君 後でそれは品質表示のところでひとつまたやることにして、販売免許のことについて一言お尋ねをしたいんですが、この販売免許というのはどういう理由でいまこの制度が現存されておりますか、理由を明示していただきたいと思います。
#87
○政府委員(中橋敬次郎君) 販売免許は昭和十三年にでき上がったわけでございますけれども、当時支那事変の関係もございまして、酒税の増税もございました。かなり小売価格の中に占めますところの酒税のウエートというものは高くなってまいりました。その酒税を保全するためには、やはり前回の当委員会においても御議論がございましたけれども、販売業者の経営ということが、ひいては製造業者の経営、酒税の保全ということにも非常に密接な関係がございまするので、そのときから販売免許制度をとることによりまして酒税の保全を図っておるわけでございます。
#88
○大塚喬君 酒税の保全ということはいままでの議事録をずっと繰り返して見ますと、すべて酒税保全ということで答弁がされて、そこのところを逃げておられるようですが、率直に言っていまの生産量というのは割り当て制じゃないんですか、メーカーごとに。
#89
○政府委員(中橋敬次郎君) 酒の原料米が非常に窮屈なときには全部原料米割り当て制度がございましたから、それによって酒の製造もおのずから制約があったわけでございます。ところがだんだん原料米の確保というのが容易になってまいりましたから、今日ではすべて自由でございます。
#90
○大塚喬君 自由で生産できるということですが、税金の取り方は、これは出荷の際に税金取るんでしょう。流通段階で野放しにして税金が取れないということで、一体いまの説明で国民を納得させる自信がございますか。
#91
○政府委員(中橋敬次郎君) それは先ほども御説明いたしましたように、酒税というのはメーカーが出荷量に応じて納めるわけでございまするけれども、現金取引でないのがこの業界の常でございまするから、常に売り掛けの状態で酒税というのは転嫁されていくわけでございます。そうしますと、卸、小売業界が消費者に販売をいたしまして、そこで初めて現金というのが収受され、その現金が小売屋から卸屋、卸屋から製造者へとだんだん還流して参るわけでございます。その場合に、流通業界におきましての非常な需給の均衡を失するということによりまして、販売業界においての混乱ということが経営の不振ということを招来し得る恐れがあるわけでございます。そういう場合に、やはり売り掛けの確保というのはなかなかむずかしくなりますから、だんだんさかのぼりましてメーカーの売り掛けの確保がむずかしくなるという場合には、酒税の納付が非常に困難になるということになるわけでございまして、そういう意味におきまして酒税保全ということから販売免許制度が設けられたわけであります。
#92
○大塚喬君 ずいぶん決まり切った答弁をいただいて、この問題はとてもそんなことではおさまりつく問題でありませんので、後でまた申し上げたいと思いますが、国税庁に大ぜい働いていらっしゃる方がおりますね。国税庁の職員の定数現在何名でしょう。そしてそのうち間税関係は何人でしょう。比率はどのくらいになってますか。
#93
○政府委員(星野孝俊君) 国税庁全体の職員数は約五万でございますけれども、そのうち酒税関係の仕事に従事しておる職員は二千百二十四名の定員になっております。
#94
○大塚喬君 そんな数字じゃないはずですが、絶対に間違いありませんか、いまのような答弁。私は先ほどまじめに国会の審議に参加をいただきたいと、こういうことを申し上げているんですが、そんな数字で間違いありませんか。
#95
○政府委員(星野孝俊君) 国税庁の酒税関係、これは間税のうちのまた酒税でございますけれども、酒税関係の定員は国税庁で二十一名、それから国税局で百四十四名、税務署で千九百五十九名、合計二千百二十四名でございます。
#96
○大塚喬君 いまの数字ですね。いまの数字は一応そのままにしておいて、間税関係の人数はどのくらいになりますか。
#97
○政府委員(星野孝俊君) 間税関係全体の定員を申し上げますと国税庁で四十二名……
#98
○大塚喬君 総数で結構。
#99
○政府委員(星野孝俊君) 総数で申し上げますと四千八百三十一名でございます。
#100
○大塚喬君 どうも私が調査した数字とけたが違うんですが、いまの答弁の根処のあれは何か資料がございますか。
#101
○政府委員(星野孝俊君) 資料ございますので、お求めに応じまして御提出いたします。
#102
○大塚喬君 じゃ、いまの問題は後ほどひとつ資料として提出をいただきたいと思います。
 現在の酒税の捕捉率と申しますか、これについて酒税、それから所得税、法人税、それから上位五つの税率について捕捉率をひとつ明らかにしてほしいと思います。
#103
○政府委員(中橋敬次郎君) いま大塚委員の捕捉率とおっしゃいますのは本来納めなければならない税金と、現に納めておる税金の割合という意味でお尋ねと思いますが、たとえば所得税につきまして巷間いろいろ言われております。しかし私どもといたしますれば十分の努力を払いながら把握をいたしておるつもりでございます。間々申告所得税につきまして後から調べましたりしましたとき、あるいは法人税につきまして後から調査をいたしまして更正決定をいたす例はございまするけれども、今日の税務の現況から申しますればかなりそれは徹底しておると思います。それに比べまして酒税でございますけれども、酒税で仮に抜けておるというのはいわゆる密造でございますけれども、今日はほとんど密造というのがございません。あるいはときどき新聞紙上に出ておりますような輸入酒類の脱税というものがございますけれども、そういうものもごく微々たるものでございまするから、私どもの感じから申せばほぼ酒税につきましては完全に近い把握をやっておるというふうに考えております。
#104
○大塚喬君 私がお尋ねしているのは酒税は確かにもう完全捕捉と申しますか、ほとんど一〇〇%に近い捕捉を上げておると思うんです。で、その他の税のあれも一緒にあわせてお聞きしたいと思ったわけなんですが、それはいかがですか。
#105
○政府委員(中橋敬次郎君) 先ほども御説明しましたようにいわゆる直接税――所得税、法人税につきましての把握は私どもも努力をしながらもなお足りないところもあると思います。たとえば五十年度の税収見込みでございますが、源泉所得税については私どももほとんど完全に把握をいたしておると思いますし、申告所得税につきましても事後調査によりまして追加的に納めていただく税金というのはそんなに大きな数字ではないと思います。それから法人税につきましても、いわゆる更正決定といたしましては五十年度に千三百億円ぐらい歳入を予定いたしておりますから、まずそのぐらいのものを事後的に調査をし、事後的に納めていただいておるという見当であろうと思っております。
#106
○大塚喬君 まあその酒が完全に捕捉されておられるという自信に満ちた答弁をいただいたわけですが、これと小売免許との関係を私ちょっとお尋ねしたいわけですけれども、いま酒税の関係職員が二千百四十二名、そうするとこの酒の免許やなんかの業務もこの二千百四十二名でやっておるんですか。間税部長のいわゆる指揮範囲内というか、所属のセクションには全部で二千百四十二名、一切合財でこれだけでございますか。
#107
○政府委員(星野孝俊君) そのとおりでございます。
#108
○大塚喬君 その酒の業界と政治との関係についてお聞かせいただきたいんですが、酒関係のいわゆる業界がございますね。それから政治関係の団体がありますね。それの構成の実態、それからその財政規模、こういうふうなものをひとつお尋ねしたいわけですが、小売業界の組織というのは現状どうなっておりますか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
#109
○政府委員(星野孝俊君) 現在小売関係では、組織としましては小売酒販組合の中央会がございます。これは酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律、この法律に基づいて設立されている団体でございまして、それぞれ傘下の組合員から組合費を集めまして一定の事業を実施しているわけでございます。
#110
○大塚喬君 その組合費の徴収はどうなっておりますか。
#111
○政府委員(星野孝俊君) 賦課金の総額が、四十九年四月から五十年三月期でございますが、三千八百七万円になっております。
#112
○大塚喬君 これと別個に何々政治連盟というような組織はありませんか。
#113
○政府委員(星野孝俊君) ただいま申し上げましたのは、これは酒団法に基づく組合でございまして、これ以外に小売酒販事業に携わっております個々の小売業者の方々の有志が集まって設立している政治団体がございます。これは全国小売酒販政治連盟という団体でございます。
#114
○大塚喬君 実はいろいろうわさを聞くものですから、それのいわゆる組合費――組合費というか、その有志のこれは自治省なりに届けておってこの膨大な政治資金が動いて政治を動かしておるといううわさを耳にするわけですけれども、その内容をひとつお聞かせいただきたいんです。これはどのくらいのお金を集めて、どんなところに、これは自治省に届けておるわけですから、当然明らかになっておると思うんですが、その内容をひとつ聞かしてください。
#115
○政府委員(星野孝俊君) 酒販組合の方、全国小売酒販組合中央会の方は、これは酒団法に基づく団体でございますので、私ども監督権もあるわけでございますが、ただいま申し上げました全国小売酒販政治連盟というのは、これは任意の政治団体でございまして、私どもとしては直接関係のない団体でございますんで、これについては私どもは具体的な詳細は一切承知しておりません。
#116
○大塚喬君 そういうふうに逃げる口実はあるかと思うんですが、やっぱり酒という問題だけは、ほかの業界と違って大蔵省と特別の関係があるもんですから、これは後ほどひとつ自治省に参加を願って後日ひとついまの問題について解明を図りたいと思いますので、委員長においてもひとつぜひ明らかにしていただくための御便宜をいただきますようにお願いをいたします。
 それで、酒の販売免許について現在国税庁長官通達というものが四十年八月四日に出されて、これは現在まだ生きておる通達でございますか。
#117
○政府委員(星野孝俊君) ただいまの御質問の通達は、現在それにのっとって施行されております。
#118
○大塚喬君 その免許の要件というものが幾つか項目があるようですけれども、申請人の人的要件、これをひとつ教えてください。
#119
○政府委員(星野孝俊君) 申請人の人的要件としては、たとえば申請者の経験年数とか、あるいは所要資金とか信用力とか、そういうものが規定されているわけでございますが、これを具体的に申し上げますと、酒類業の経営者としての経験がたとえば三年以上ある者とか酒類業の従業員としての経験が五年以上ある者あるいは調味食品等の販売業の経営者としての経験が五年以上である者あるいは酒類業団体の役員または酒類業界の精通者とか、こういうふうないろいろな条件がついているわけでございます。
#120
○大塚喬君 その人的な要件のうちの一番初めの問題ですが、三年、五年ということですね、これはどういう理由でそういう要件が必要になっておるんですか。
#121
○政府委員(星野孝俊君) やはり酒は重要な財政物資でございますので、酒税が安全に確保されることが必要なわけでございます。したがいまして、そういう目的で酒類の販売業についても免許制度をとっているわけでございますが、やはり酒類の小売業者が途中で経営に破綻を来したり倒産したりするというふうなことになりますと、酒税の保全に重大な支障を来すわけでございます。そのため免許の可否に当たりましては、経営の基礎が十分であるかどうかとか、あるいは酒類の小売業の経営能力を持っているかどうか、そういうふうな点について検討をする必要があるわけであります。この点につきましては、実際には免許権者であります税務署長が判断することになっているわけでございますけれども、この判断の一助としまして通達で例示をしておるわけでございます。この例示は、やはり酒類が嗜好品でありまして、他の商品に比較して品質管理がなかなかむずかしいとか、あるいは酒類販売業者には、酒類の仕入れ販売等について記張義務が課せられているというふうな、同じ小売業の中でもやはり酒の小売業については特殊な面もございますので、こういう点を考慮しまして、やはり過去の経験からしまして、この程度の経験年数を持っていることが妥当であろうと、こういうふうにしておるわけでございます。しかし、この例示はあくまで目安でございまして、これを画一的に適用する、こういう趣旨のものではございません。実情に応じて弾力的に運用すると、こういうふうに考えております。
#122
○大塚喬君 いまの答弁は全くなっておらない答弁じゃないですか。結びつきますか、酒税保全ということと、いまの酒関係あるいは調味関係に五年以上、役員三年以上とかという答弁の内容が、酒税保全ということとどこで結びつくんです。一体そういう理由で納得させられる答弁だと思っていますか。
#123
○政府委員(星野孝俊君) 先ほど申し上げましたとおりに、やはり酒は重要な財政物資でございますので、やはりその酒を扱う方に相当なやはり個人的な信用とか、そういうものが必要になるわけでございまして、やはりある程度酒を扱った経験がございませんと、いろいろ、たとえば記帳の問題とか、あるいは酒の品質管理の問題とか、そういうような面で問題があろうということで、従来からこういうことで経験的な問題としてこういう基準を適用しておるわけでございます。
#124
○大塚喬君 ずいぶん間税部長ともあろう方がどうも理屈にならないことを繰り返しおっしゃっておると思うんですよ。品質管理って、酒の品質管理で何がそういう五年以上の経験を必要とするんです。これは話が違うんじゃないですか。この五年以上の経験というのは、昔、たる買いで酒を混合をしてブレンドして売ったときの、そういうときの条件、そのためにはやっぱり酒の扱いを何年か経験者ということが必要になったんで、いま現在この基準がいまの間税部長の答弁で、だれもここにおる方、結びついてそのとおりでございますという納得させる答弁じゃこれは全然ありませんよ。そういうことをここで平気でおっしゃって、国会の審議がまじめにできるかどうかということになったら、私は間税部長の答弁というのは全くなっていないと思いますよ。これは大ぜいの前で悪口を言って申しわけないが、遺憾ながらこの人的要件の中で五年以上の経験者ということの理由にはならないと思う。いまはみんなびん詰めなんです。で、これは日光に当てたり暖かいところに置いたら味が変わるなんということはもう子供でも知っている。それを五年以上の経験が必要だということの説明には、いまの間税部長の答弁じゃ全然これはだれだって、はあそうですかということで引き下がる答弁じゃありませんよ。どうしてこのような人的な制限がいまおっしゃったことで説明されるんですか。
#125
○政府委員(星野孝俊君) 先ほどから申し上げておりますように、やはり酒という重要物資を扱うわけでございますので、やはり一般の場合と違いまして、たとえば仕入れ、販売等についても、必ずきちんと記帳しなければならないというふうなこともございますし、それから先ほど御指摘もございましたが、やはり酒は嗜好品でございまして、いろいろ多種多様でございますので、その辺の酒の特性の問題、あるいはまた品質管理の問題、そういう問題もやはり経験を積んでおる必要があると、これはやはり過去の経験からして、そういう長い間の酒の行政の歴史からして、こういうふうに定められてきたものでございますが、これは先ほども申し上げましたとおりに、絶対的な基準ではございませんで、これは一つの目安と、こういうことになっておりまして、なお必ずしもこの年数に合わなくとも実情に応じて対処すると、こういうふうなことになっておるわけでございます。
#126
○大塚喬君 記帳ができる人、これはまあ大体高校出た人だったら記帳できますわね。それからその品質管理ということなんですが、全部いまのあれはもうレッテルに一応その銘柄なり書いてある。一升びんをこう栓を抜いて売ったりするなんということがあるんですか。いまはもう全部びん売りか、かん売りか、そういうもので、この人的要件というのはどうもいまの説明では、子供だましというか、まるっきり違うことを一生懸命説明していると、こういうことだと思いますよ。
 それから販売見込み数量年間六キロリットル以上というような、こういう基準は一体何をもとにしてこのような基準を決めたんですか。客観的なその基準の決めた理由は何ですか。
#127
○政府委員(星野孝俊君) やはり基本的には酒類販売業者の経営の安定ということが基本的な考え方にもあるわけでございまして、やはり小売業者が非常にたとえば特定のところに集中して競争する、そうしますと、全体として一人当たりの販売数量が非常に少なくなる、こういうふうなことになりますと、経営そのものが非常に不安定になるわけでございます。そこで、従来、過去においてこの基準を定めます際に、実は実態調査をいたしまして、おおむね大体過去の基準でありますと、二十四キロリッターぐらい売れれば小売業者としてやっていけるであろうということで、過去の基準には実際二十四キロリッターという基準を定めたこともあるわけでございます。しかし、その後、酒の販売量が非常に最近になりまして増加しまして、それで三十八年のこの基準を改定する際に、さらにまた実態調査をしたわけでございますが、その実態調査をしますと、大体既存の酒屋さんの販売数量、これが大体三十六キロを若干上回っておる、四十キロ前後の数字になったわけでございます。しかし、そこで、四十キロという話も内部的にはあったようでございますが、やはり今後やっぱり消費者の酒に対する需要、そういうものがふえるであろうと、したがって、なるべく消費者の利便を図る必要がある、買いやすくしてやる必要があると、こういうふうなことから、全体の販売量の伸びが約当時五割伸びておりましたので、二十四キロというのを三十六キロと、こういうふうに改定しまして、この三十六キロ程度であればおおむね従来の経営程度は維持できるであろうと、こういうことで三十六キロと改定したと、このように承知しております。
#128
○大塚喬君 資本金の制限はどうなんですか。
#129
○政府委員(星野孝俊君) これも、たびたび申し上げるようで失礼でありますけれども、やはり酒税を扱う小売業者でございますので、やはりこの小売業者そのものが余り信用がないということになって、たとえば経営上破綻を来すというふうなことになりますと、やはり酒税の確保上非常に問題を残すわけでございますので、そうした点からやはり酒税を安全に確保できる、そういうふうな信用力のある、資力のあるものに免許を出す、こういうことで一定の資本制限をしておるわけでございます。
#130
○大塚喬君 酒税保全ということからいえばあなたのおっしゃっていること、ごもっともということで私もうなずきますが、三十万ないし六十万という具体的な金額を決めた基準というのは一体何ですかとお尋ねしているんですよ。
#131
○政府委員(中橋敬次郎君) 先ほど来お尋ねの、たとえば年間の販売数量の具体的な量、あるいはいまお尋ねの資本金の具体的な金額というのは、おっしゃいますようにいろいろ見方があると思います。ただ要は、やはり小売店ならばその経営が安定的に運営されることによりまして、酒税を保全したいというのがこの免許制度のねらいでございまするから、従来の経験から、あるいはその販売地域の状況から、この程度の自己資本があればまず経営としては安泰であろう。あるいはこのくらいの販売数量を売れるところであれば小売店としての経営が安泰であろうというようなところから決めた数字でございます。もちろん、それは絶対的なものではございませんけれども相対的に、あるいは過去の経験から生み出したものでございます。
#132
○大塚喬君 場所的な要件ですがね。これはどういうことでこういう場所的な基準を決めておられるんですか。何を、客観的な基礎は何ですか、これを決めた。
#133
○政府委員(星野孝俊君) 場所的な基準という御質問でございますが、距離基準と、このように解釈してよろしゅうございますか。
#134
○大塚喬君 はい、距離基準。
#135
○政府委員(星野孝俊君) 先ほどから申し上げておりますように、やはり酒は重要な財政物資でございまして、酒税の保全に支障を来さないということが一つ非常に大きな眼目になっておるわけでございまして、そういう目的のために酒の販売免許制度があるわけでございます。そこで、もし仮にこの距離基準を全然つくらないということになりますと、たとえば現在販売数量とか、あるいは資力とか、そういうことで販売免許を出してまいりますと、たとえば特定の地域に十軒の免許を出すだけの余地があると、こういうふうにした場合に、その十軒の免許を出して、それが特定地域に全部集中してしまったということになりますと、どうしてもその地域において乱売合戦といいますか、そういうふうな弊害も出てくる可能性があるわけでございます。
 それからまた一方、酒は非常に、何といいますか、荷がさといいますか、かさばるものでございますので、消費者サイドの側から言いましても、一般的に消費者の方々はなるべく近いところから酒をとりたいと、こういう御要望もあるようでございます。したがいまして、もし特定の地域に全部集中してしまうということになると、今度はそれ以外の地域の方は非常に酒屋さんから遠くなって不便になると、こういうようなこともございますので、全体としていまの言ったような消費者サービスと、それからもう一つはやはり基本的には乱売、それによる酒税の確保の混乱を防ぐと、こういう趣旨から距離制限を設けているものでございます。
#136
○大塚喬君 あなたの答弁、局長の答弁というのは酒税保全ということを最上のにしきの御旗にしてやっておりますけれども、先ごろ薬店の距離制限の撤廃という問題がありましたね。憲法遠反だということで制限撤廃になった。酒税保全ということはそれよりも優先するんですか。
#137
○政府委員(中橋敬次郎君) この点につきましては、前回当委員会においてお答えをしましたが、私どももあの判決について勉強いたしておりますけれども、薬局の距離制限といいますのは、やはりある程度の距離、間隔を置きまして薬局を設けることによりまして、薬局自体の経営を安定ならしめようという趣旨に出たもののようでございます。しかしそこで、経営が不安定になって、そうしてそのために不良な医薬品を売るというような事態が起こって、それがまたさらにひいては国民の保健衛生上ゆゆしい事態になるというようなことから、この距離制限というのを設けておるような論旨でございます。それに対して判決は、なるほど経営の不安定ということが起こるかもしれないけれども、それが直ちに不良薬品を販売すると、したがって、それが国民の保健衛生に影響を大きく持つという、そこのところの論理は必ずしも連ならないのではないかということで……
#138
○大塚喬君 そうだよ、そのとおりだ。
#139
○政府委員(中橋敬次郎君) 判決ができ上がっておるわけでございます。お酒の小売店の方は、毎々申し上げておりますように、経営の不安定といいますのは、すなわちこれは売り掛けの確保ということになりますから、酒税の保全ということに非常に重大な支障を来すということでございます。すべてこれは経済的な金銭上の問題として相連なっておる論理でございます。その点は薬局の距離制限が経営の不安定から、それから不良薬品の販売というところにいきました論理とはいささか違っておると私どもは考えております。
#140
○大塚喬君 大変なことをお聞きしたわけですが、論理は違うということですが、酒税法、これはまあ法律ですね、酒税法の中で、その酒税保全というのは一つの行政的な措置でしょう。それをこの憲法に優先するということを――一生懸命局長首振っているけれども……、その理屈が酒税保全ということで憲法をこう犯してもいい、こういう論理の飛躍というのは、そういうことは大蔵省の役人ならできるんですか。
#141
○政府委員(中橋敬次郎君) 免許につきまして酒税保全という要件が書いてございまするのは、酒税法上の規定でございます。その酒税保全上の要請から免許の制限がついておりますことは、私どもは憲法に反しないということを申し上げておるのでございまして、決して憲法に優先して酒税法があるということを申し上げておるわけではございません。
#142
○大塚喬君 その制限が、薬というのは、これはもう命にかかわる人の健康の問題ですね。酒というのは、私は一応嗜好品だというふうに受け取めでおるわけです。で、酒税保全ということをにしきの御旗にして、薬店の距離制限というものが廃止になると、こういうことの論理を酒の上では常々とまかり通る、今後もそれが正しいんだといういまの説明では私は納得できません。なぜ酒だけがそういう制限を許されるのか、これは一局長個人のそういう見解の表明だけで決まりつく問題じゃないと思いますよ。
#143
○政府委員(中橋敬次郎君) もちろんあらゆる法律は憲法に合致しておるかしていないかという審査は裁判所で受けることは私から申し上げるまでもありません。私が申し上げておりますのは、薬局につきまして経営が不安定になって、仮に乱売という事態が生じましたときに、いままでの距離制限の論理といいまするのは、そこで不良薬品を売るということが起こり得るから、それが国民の保健衛生に影響するということでございました。それは今度、今回の最高裁の判決では、そこの論理は連ならないのではないかということでございます。経営が不安定になって乱売をするといたしましても、不良薬品を売るということにはならないんではないかというのが、どうも判決の論旨のようでございます。
 そこで、酒につきまして私が申し上げておりますのは、経営が不安定になって乱売をすれば、そこで売り掛けの回収が非常にむずかしくなるでしょうということを毎々申し上げております。その売り掛けの回収が非常にむずかしくなるということが、だんだんさかのぼってまいりまして、メーカーの売り掛けの回収が非常にむずかしくなる。したがって、そのメーカーの酒税の納付が非常に困難になる。全部お酒の関係につきましては経済上の問題、売り掛けの回収ということが非常に大きな要素になっておりますから、そこのところは同じ経営の不安定ということから発しましても、薬局の不良薬品の販売ということとは質的に違うということを申し上げておるんでございまして、もちろんその私の解釈が裁判所の審査を受けるということは当然でございます。
#144
○大塚喬君 いまの論理は、突き詰めて言えば、憲法に定められておることが、その不良薬品を売るということと経営を守るということの違いはあるんですけれども、経営を守るということも、酒税保全のためならば憲法に違反してもいいということの論理になるんじゃないですか。
#145
○政府委員(中橋敬次郎君) 憲法の条項は営業の自由ということでございます。それは公共の福祉を確保するためにはまたある程度の制限を受けてもいたしかたがないというのも憲法の条項でございます。そこで、公共の福祉上営業の自由を制限する度合いが正しいのかどうかという問題を裁判所は法令審査をいたしたわけでございます。そこで、先ほど来るる申し上げておりますように、薬局につきましては、そこはそういう理由からでは営業の自由を制限するということは違憲であるという判断を下されたようでございますし、私がいままで申し上げておる酒類の販売業者の免許制度につきましては、そこで違憲とせられた理由とはかなり違ったものがあるではないかというふうに解釈しておるわけでございます。またそれについて裁判所がどういうふうに言われるか、これは私は何とも申し上げられません。しかし、私どもが解釈いたしております限りにおいては、お酒の販売業に対する免許制度は、憲法の営業自由を公共の福祉上制限しておるということに反しないと思っております。
#146
○大塚喬君 そこのところは、ひとつこれは論議が堂々めぐりになってしまうんで、私はどうも距離の制限というのは、いま酒税保全ということで局長が説明されたことでは国民は納得しない、局長の答弁は牽強付会という、そういう感じを私は受けます。これはそこのところの論議は、また重ねて後でやることにいたしまして、その他の需給調整上の要件、このA地区については三百世帯以上とかという基準は一体何に基づいてこのような基準をきめられておるんですか。こういうことまで設けることが、営業の自由ということを侵すことになるんじゃないかなあという私は疑いを持つわけですが、このようなA地区、B地区、C地区について世帯数ですね、このような制限を設けた客観的な根拠は何ですか、一体。
#147
○政府委員(中橋敬次郎君) これも先ほど申しましたように、販売数量とか、資本金とかいうことと同じ考えでございます。やはり酒税の保全、毎々申して恐縮でございますけれども、酒税の保全を図りますためには需給の均衡ということがまず大事でございます。そうしますと、小売り店が大体お酒を売ります販売地域というのを想定をいたしまして、そこにおいては余り不当な過当な競争が起こらないようにいたしまして、ここで乱売が生じないようにしなければなりません。そういう意味におきましては、やはり予想される小売店が受け持つお得意さんの数が、まずこのぐらいの程度あれば、ほぼそのマージンを確保することによりまして、小売店の存立が安定するであろうというようなところから、大都会あるいは中都会、地方というようなことで、それぞれ対象とされるようなお得意さんの数というものを世帯数で分けておるわけでございます。
 もちろん、これも毎々申し上げておりますように、絶対的に何百世帯なければならないということではございませんけれども、これもやはり過去のいろいろな経験、経緯ということからそういった世帯数をきめておるのでございます。
#148
○大塚喬君 いまのようなことですね。
 私の申し上げているその腹というのは、趣旨というのは、消費者という立場をどうやって守るか、消費者の立場、消費者サイドの立場で意見を申し上げておるわけなんです。
 で、その他の要件というのもありますね、それは一体どういう内容か、ひとつはっきり教えてください。
#149
○政府委員(中橋敬次郎君) たとえば小売店が料理店を兼営しておるというような場合が想定されるわけでございます。そういう場合には小売店が自分の経営しておる料理店に酒を売るという形になりますけれども、勢いそうした場合には予想されるような値段をかなり割り込みまして売るというような場合がございます。そういった場合は、私どもとしますれば、小売店の免許申請が出ました場合には、同じ経営内容のもとにおいて行われております料理店との分界をはっきりしてもらいたいというような条件をつけることはございます。そういったことは、その他の要件の一つの例でございます。
#150
○大塚喬君 例だけでなしに、その他の要件というのは、きわめてこれは大きな問題があると思うので、ひとつ内容を全部明らかにしていただきたい。
#151
○政府委員(星野孝俊君) その他の要件には二つございまして、一つの場合は、先ほど局長の御答弁しましたように、酒場あるいは旅館、料飲店等酒類を取り扱う接客業者の場合、この場合には当分の間免許をしないこととして取り扱う、ただし国税局長において免許を与えることがやむを得ないと認めた場合は除くと、こういうことになっております。
 それからもう一つの場合は、設立の趣旨から見て、販売先が原則としてその構成員に特定されているような法人または団体である場合、その場合には原則としてやはり免許を当分の間付与しない、ただし、その近辺に小売業者がなく、消費者が酒類の購入に不便を来すような場合、そういうふうないろいろの特殊な事情のある場合にはこの限りでない、こういうふうになっているわけでございます。
#152
○大塚喬君 いまのあれは、特にあとの方で述べていただいたもの、あとの方の、局長が申された酒場とか、旅館とか、料理屋とかというのは、これは一応うなずげるところもあろうと思うのです。で、そのあとで部長が答弁された内容は、酒税保全と、いままでの答弁と、こう逆じゃないですか。酒税保全ということを至上命令にしてこうやっておる、それが酒税が保全されれば、そういうことについてどうしてそのような制限が出てくるのですか。
#153
○政府委員(中橋敬次郎君) 酒税保全上酒類の需給の均衡を得るためにということで先ほど来いろいろ距離制限をいたしましたり、対象世帯数の制限を設けたりいたすわけでございます。そこでは酒の小売店の数をやはりある程度は限らなければならないという要請が出てくるわけでございます。その限られた小売店というのは、やはり今度は消費者の側から見れば、ある程度の間隔をもって、需要に対応しましてバランスよく配置されるのが望ましいわけでございます。そうしますときに、仮にそういうふうな配置を頭に置きながらできましたお酒屋さんが、ある一部の人だけにしか売らないと、一般の人には売らないというようなことになりますれば、せっかくある程度の距離を置き、あるいはある程度の世帯を対象にしながら設けました小売店というものも、一般の人が利用できないという、意味がなくなるわけでございます。そういう意味におきまして、なるべくは一般の人に使ってもらう、そういう小売店を数少ない中でも設けたいというのがこの趣旨でございます。
#154
○大塚喬君 大蔵省の、そういう国税庁の立場というのは、きわめて国民不在の酒の行政ということをあからさまにしておるものだと思う。で、お役所が一生懸命囲いの中へ酒のそういう業界というものを閉じ込めて、酒税保全ということをにしきの御旗にしてこう高く掲げて、消費者の問題は何ら考慮されない、私は率直に言って、いままでの答弁の中でそういう感じを強くいたしておるものであります。で、たとえば個人的な制限の問題、距離的な制限の問題、それからいまお話ありましたその他の要件というようなことで一生懸命こう温存する。ほかの業界はどんどんどんどん合理化し近代化して、そういうことによって消費者の利益というものが幾らでも高まるような形になっておるものを、大蔵省が古い形の流通機構を温存し、そしてそれらの利益だけをもう守るんだと、そうしてその上で酒税保全ということを確保するんだと、一切合財酒税保全という名目でもう表をつくろって、そうしてやっておるんだと、こういうことで主税局長、今後、これから先いまのような機構がこのまま幾ら大蔵省ががんばっても、国民の合意の中で存続できるとお考えですか、こういうものが。
#155
○政府委員(中橋敬次郎君) まず、基本的には酒税というものがかなり高いのではないかというお考えがあると思います。私ども、酒税といいますのはやはりある程度の高さがあると思います。それが国の財政を支えております。そういう高い酒税を担いながら消費者に飲んでいただかなければならないお酒でございまするから、そこでいままで御批判がございました酒類の保全上という問題が出てくるわけでございます。そこでまた、免許制度ということである程度の販売業につきましての制約というのがやむを得ないことになりますけれども、その結果、それでは非常にお酒の小売屋が他の品目の販売店に比べて少な過ぎるかというふうに考えてみますと、私は、たとえばいまはたばこは二十万軒ぐらいございます、お酒は十四万軒ぐらいございますけれども、そのほかの米とか野菜とかお菓子とかいうものの販売店の数と比べてみますと決して少なくない、むしろ多い方でございます。ある一地域につきましてもっと、たとえば新開地等で、ここに免許をほしいというようなことで、その要請が満たされない例はございますけれども、全国的に見ますれば、私は、酒の販売店といいますのは、こういう高い税金を負担するものを販売する、しかも、それを免許制度ということで制約をしておる業界としますれば、かなりそういった面についての配慮も十分やってきたつもりでございます。ただ問題は、やはり個別的な地域について見ますれば、もう少しここに設けたらどうかというようなところはございましょう。私どももそれについては十分今後もそういうことを勉強をしながら、消費者の必要性と、それから酒税の保全ということの調整を図っていかなければならないというふうに考えております。
#156
○委員長(桧垣徳太郎君) 午前の質疑はこの程度とし 午後二時十分まで休憩いたします。
   午後一時十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時二十五分開会
#157
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。
 酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
#158
○大塚喬君 先ほどから酒の免許制度について質問をいたしてきたわけでありますが、質問がすべて酒税保全ということで答弁をされて、そこへいつでも逃げ込んで、どうも納得できる答弁が受けられないわけで、大変残念に思っております。
 御承知のように酒の問題は、製造から販売の全過程にわたって免許制度がとられておる。特にその卸売、小売のところで私は問題があると、こういうことで質問をしてきたわけですが、いままで質問をしてきたところを振り返ってみますというと、資本状況等の経営基準、それから店舗間の距離制限の問題、それから需給調整上の要件として免許後の販売見込み数量、きわめてこういうことで厳しい条件をつけられておると私は理解をいたしたわけでございます。その中で、一体消費者の立場というのを大蔵省は本気になって考えて守っておるのかどうかということになると、まるっきり私はそういうことは無関心で、すべて酒税保全ということで逃げてしまって、そういうことについては何ら考慮を払っておらない。いままで答弁いただいたことでかえって疑惑を深くするようなことが多くなるにしても、何ら納得いただく、国民に説得力のあるそういう答弁をいただけないことを大変残念に思います。
 それで、御承知のように、いまの世の中というのは自由競争で、合理化、近代化をどんな業界でもやっておらない業界は一つもないと思います。
   〔委員長退席、理事山崎五郎君着席〕
酒の業界だけは依然として大蔵省の囲いの中でそういうことが守られておる。したがって、近代化、合理化ということが妨げられておる。そのしわ寄せは消費者が受けておると、こう考えるわけでございます。それはいまの免許制度のあり方、その運用のあり方について反省をいただかなければ、そういうことは改善できないものと私は理解をするわけでございますが、この免許制度のあり方について大蔵大臣にお尋ねをいたしますが、いまの実情に合わせて考えていただいて、この再検討を要する、そういう必要をお考えございませんですか、免許制度について。特に先ほどからの国税庁長官通達を基礎にして運営をされておりますこの内容について検討する、そういう必要はございませんか。
#159
○国務大臣(大平正芳君) 酒類行政というのも、大塚先生御指摘のように確かに産業政策の一つでございまして、製造に携る者、販売に携る方々、消費者の関係各般を見ながら鋭意これに当たらなければならぬことは御指摘のとおりでございます。私どもも産業政策の立場から技術の改良、経営の近代化、コストの低減、そういったことに対しましてはそれなりの努力をやってまいっておる次第でございます。今後もそれを続けてまいらなければなりません。しかしこれは、酒類産業がそれだけでございますれば免許産業にする必要はないわけでございます。そしてまた大蔵省の管轄になる必要はないわけでございます。厚生省がやりますか、通産省がやりますか、そういう仕事であろうと思うのであります。これが免許産業になり、大蔵省の管轄に置かれておるというのは、あなたがいま御指摘のように、これは一つの酒税という一兆円に上る国税をこの産業を通じて調達をする、そしてその三二%は地方の財源に充てられるということになっておるわけでございまして、大蔵省は酒税の保全に熱心でないと、これは責任を果たしておると言えないと思うのでございまして、せっかくのお話でございますが、酒税の保全にも熱心にやれ、同時に消費者の保護、その他、産業の体質の改善その他についても最善を尽くすようにという御指摘のように私は大塚先生の御指摘を受け取りたいと存ずるのでございます。
 しからば、大蔵省の握っておりまする免許制度というものはいまのままでいいかという問題でございます。いま、製造ばかりでなく販売の段階にまで、しかも、卸から小売の段階にまで及んでおるわけでございまして、こういう広範な権力の掌握がそのために不可欠なものかどうかということは、確かに批判の余地がある問題だろうと思うのでありまして、またその免許制度の運営、運用自体もいろいろ御指摘、御批判があるわけでございます。そういった点につきましては、私どもも終始謙虚に批判を耳にしながら、十分これにこたえていかなければいかぬと思っておるわけでございますが、ただいま大蔵省といたしましてこの免許制度なるものを変えるという意思は持っていないわけでございまして、運用上いろいろ改善を加えるべきものは改善を加えていかなければならぬと思っておりますけれども、免許制度の根幹につきまして、これを改めていくということまでは、いま大蔵省としては実は考えておりません。
#160
○大塚喬君 私は、その酒の行政に限って国民不在の行政ということが酒税保全という名前のもとに許されるものではないと、こういう立場なんです。
 それで、あと問題はたくさんあるわけですが、特にいまの問題に関連をして原価の公開の問題、それから非常にたくさんの税金を酒税法というのはちょうだいするような仕組みになっております、酒にしても、ビールにしても、ウィスキーにしても。国民から納得して税金を取り立てるというのは、ごまかして、だましてその税金を取り立てるというのでなくして、一体そういうものがどれだけ自分が消費をしたために税金を納めておるんだと、こういうことを関連をさせて明らかにしたい。それには、先ほど質問いたしました基礎の資料がどうしてもほしいものですから、その問題の質問はひとつ次回に譲らせていただきたいと思います。
 それから、特に酒類保存のための添加物を許可する規則がございますね。この問題もやっぱり国民の健康、保健管理という問題から重要な問題でありますので、ひとつ委員長にお願いをしたいんですが、次回には厚生省関係の方の御出席をぜひお願いしてこの問題についてただしたいと思いますので、お計らいをいただきますように。
 それからもう一つは、公取の関係で、いわゆる表示の問題これを一つやりたいと思うものですから、公取関係の方の御出席をひとつお願いしたい。
 それからもう一つは、いわゆる業界と政治のかかわり合いということで、政治資金の問題をひとつ明らかにしたいと思うものですから、自治省のこの方の関係の方の出席もお願いしたい。そこで、いろいろ国民から疑惑を持たれておる問題について解明をいたしたいと思いますので、どうぞ御便宜をいただきますようにお願いを申し上げます。
 あと若干質問の時間があるようですけれども、そういうことを含めて次回にひとつただしたいと思うものですから、本日の私の質問は以上で打ち切りたいと思います。
#161
○矢追秀彦君 私は、初めにビールの値上げの問題について、いろいろいままでも議論をされてきたと思いますが、お伺いをいたします。
 まず、アサヒビールとサッポロビールがすでに値上げをされておりますが、その理由についてどのように把握をされておりますか。
#162
○政府委員(星野孝俊君) 先生御承知のように、アサヒビールは去る三月七日、それからサッポロビールは去る四月四日に価格の改定を行ったわけでございまして、実はアサヒビール、サッポロビールとも、一昨年の十月に価格改定を行って今日に至っているわけであります。その間におきまして、御承知のような石油ショックによります諸物価の高騰というのがございまして、そのために原材料等が非常に高騰いたしまして、また人件費等もかなりアップされた、こういうふうな事情がありまして、昨年に入りまして非常にビール各社の原価事情が悪化してまいったわけでございます。そこで、そうした事態に対処いたしまして、国税庁といたしましてはやはり物価問題が非常に厳しい折でもございましたので、できるだけの企業努力を要請をいたしたわけでございます。そういう要請に対しまして、朝日、サッポロ両社とも、それぞれにおいて企業の合理化、経費の節減等の努力をいたしたわけでございますが、やはりコストアップ要因を吸収し切るというところまでまいりませんで、非常に経営が悪化してまいった、こういうことでございまして、そうした原価事情による経営の不振、それを打開するために今回価格の改定を行ったと、このように承知しているわけでございます。
#163
○矢追秀彦君 いまいろいろ実情を言われましたけれども、この二社の値上げは今回の酒税法改正とは全然関係ないわけですね。
#164
○政府委員(星野孝俊君) これはコストアップ要因による価格の改定でございまして、今回の酒税法の改正案による価格の改定――増税と言いますか、そういうものとは直接関係がございません。
   〔理事山崎五郎君退席、委員長着席〕
#165
○矢追秀彦君 今回、仮に、改正案が通過をいたしまして、上がった場合に、この二社以外は恐らく上げなきゃならない、上げてくるんではないかと思われますが、その辺との関連はどうなりますか。
#166
○政府委員(星野孝俊君) 他の二社、麒麟麦酒とサントリービールのお話だと思いますが、現在御承知のようにキリンビールもサントリービールも価格の改定をいたしておりません。もちろん、先ほど申し上げたような事情によるコストアップ要因は両社ともあるわけでございまして、そういう意味においては、原価事情はかなり悪化しておると こういうふうに私どもも聞いておるわけでございますが、両社とも現在のところがんばれるだけがんばるということで対処しておる段階でございます。
#167
○矢追秀彦君 昭和四十三年の法律改正のときも、やはり酒税法の改正の前に上げられておりますね、ビールが。今度も二つは先に上げて、これが変わった後、恐らくまた後上げてくると思うのですね。だからそのコストアップで上げるということが仮にわかったとしても、それはいいとしますよ、仮にやむを得ないとしても。この酒税法の改正というのがいつもあるたびごとにその前後で何か行われるわけですね。大体そういう経緯になっておるわけですよ。この辺が私は非常に問題ではないかと。じゃ、オイルショックで上がったときは、コストで、この前はいまおっしゃったように四十八年の十月でしょう、それ以後ですねオイルショック、いま言われましたけれども。オイルショックで上がったらもっと早く上げていいわけでしょう、去年の夏ぐらいに。それをいま上げるというのはやっぱりこの法律改正と無関係とは私は言えないと。前後になるにせよ、やっぱりこれが絡んでいると。その辺は政府としてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
#168
○政府委員(星野孝俊君) 最初のお話の、増税のときに必ず価格の改定が行われるというお話のお答えになるかどうかわかりませんけれども、実は一昨年は増税は行われていないわけでございまして、それにもかかわらず、やはりコストアップ要因がございましたので、価格改定を行っておるわけでございます。
 それからもう一つの御質問の、オイルショックが原因でコストアップになって価格を改定するならすぐ上げればよいではなかったかと、こういう御質問でございますが、私どもとしては、先ほども申し上げましたとおりに、やはりビールの価格が上がりますということは消費者にも相当影響いたしますので、できるだけやはり企業の努力でもってそれは回避してほしいと、できるだけ、たとえば合理化とか経費の節減とか、そういうもので切り抜けれるだけ切り抜けてほしいと、そして最悪の場合でも最小限消費者の納得の得られるようなそういう合理性のある価格の改定にとどめてほしいと、こういうことを常日ごろから考えておりますので、そうした姿勢でビール会社に要請をしたわけでございます。そういう関係がありまして、本来ならばあるいはオイルショックの直後に価格の改定をすれば一番よかったのかもしれませんが、それが今日まで延引したと、こういうことでございます。
#169
○矢追秀彦君 それだけ政府が国民のことを考えて、まあオイルショックがあって業界の方は困っているのに抑えに抑えてきたというなら、いままでぎりぎりになったわけでしょう、いまのお話そのまま受けますと。ぎりぎりになって、もうこれ以上やったら赤字に転落をしてしまうと、だから三月と四月に値上げを、やむを得ないから上がったんだろうと、こういうことですね。そうすると、そこまで政府は一生懸命指導して考えておられるなら、このいま大変な時期にこの酒税何も上げなくてもいいじゃないですか。この改正を後に回したっていいじゃないか、そういう理屈が出てくるのですけれども、その点いかがですか。税収の点は問題、それは歳入欠陥もありますから、いろいろあると思いますよ。しかしまあ一千億ぐらいのものですから、どっかから取ってくる可能性は私はゼロではないと思うのですけれども、この点いかがですか。ビールは別として酒税全体……。
#170
○政府委員(中橋敬次郎君) 今回御提案申し上げております酒税法の改正で、五十年度千七十億円の増収を図っておるわけでございます。お話のように、四十九年度に税収が不足をいたしまして、その影響が五十年度にあるであろうということは想像にかたくないわけでございますけれども、千億の増収額がそういう四十九年度の税の不足額、あるいはそれによりますところの五十年度の予想される税の収入金額に比べて非常にウエートが小さいのではないかということでございましょうけれども、ウエートは小そうございましても、やはりますますその千億の重みというのは、四十九年度の税収不足が明らかになりました今日においては、五十年度の予算をつくりましたとき以上に実は重くわれわれは感じるわけでございます。一日も早くこれが成立をいたしまして、少しでも五十年度における税収の状況がよくなりますように期待をいたすわけでございます。
#171
○矢追秀彦君 いや、私聞いているのは、そういうことになれば、それはもう一千億は大事になるんだということはわかるのですけれども、先ほどの御答弁だと、とにかくオイルショックで本当は上げなくちゃいかぬけれども、これはもうできるだけ抑えて、延ばしに延ばしてきたんだと。ということは、ぎりぎりまできたから上がったということでしょう。酒税とは関係ないとおっしゃっているわけでしょう。もしそこまで政府が努力をして業界にも無理を強いてやっているなら、今度は国民の立場からいって、何もいまこれ、もうちょっとこのままにしておいてもらって、国民だって困っているんですから。要するに私が言いたいのは、この値上げは、この法律と関係があると、こう言いたいわけですよ、すべて。一応自由価格だ、何だか関係のないように言われますけれども、やっぱり政府がこの酒税法というのを法改正を出してこなければ、このアサヒとサッポロですか、値上げは私はなかったと思うんですけれども、それは四十七年度なかったけれども、今度は四十八年十月上げたではないかと言われますけれども、それはたまたまそうであって、四十三年のときはすでに上げているわけですからね、前に。私はこの問題で、これは四十三年のときには予算委員会の分科会の経企庁のときに、列車食堂におけるビールの問題で、百七十五円を百八十円になっているということで質問をして、あのときはたしか書きかえをやったんですよ。百八十円を全部百七十五円に戻してもらったんです。そういうことがあったんです。その前に結局、そのときも酒税法が出ているわけです。その前に上げているわけなんですよね。そういう意味で、私はこの法律改正が結局値上げにつながってきておると、こういう点で言っておるわけなんですよ。
#172
○国務大臣(大平正芳君) 参議院の本会議におきましても、予算委員会におきましても、お答え申し上げましたように、今回の酒税法の改正は、一つにはこれ四十三年以来従量税が大部分でございますので、その後諸物価が上がったわけでございますけれども、この税負担はそのまま据え置かれたわけでございますので、他の税負担との間のバランスが失われてきたから、これを是正さして、調整さしていただこうと、そういう趣旨のことを申し上げたわけでございます。つまりこのままほうっておきますと、いわば酒税に対する見えざる減税が行われるということになるわけでございますので、これを調整さしていただくということでございまして、全然、オイルショックを浴びていろいろな原価要素が上がったことと、今回の税法の改正とは関係がないわけなんでございます。何か時期的にビールが値上げがあったりいたしましたので、そういう御懸念を生んでおるようでございますけれども、そういうことは全然ないと私は確信をいたしております。
#173
○矢追秀彦君 先ほどお酒の原価公表の問題が出ましたけれども、ビールについてもこれはやっていただけますか、その辺はいかがですか。
#174
○政府委員(星野孝俊君) 御承知のように、ビールにつきましては、清酒製造業者の場合と違いまして、四社しかないわけでございます。したがいまして、もちろん個別に各企業の原価を明らかにするということは、先ほどから申し上げておりますとおりに、同一企業の実態の秘密を明らかにするということは、これは会社の最大の企業秘密でございますのでそれはお許しいただきたいと思うんですが、仮に名前を出さなくとも、四社ですので並べてみるとすぐ大体これはどこだということで見当がつくわけでございます。そういう事情でございますので、ひとつその点は何とぞお許しを願いたいと思います。
#175
○矢追秀彦君 名前を出すとまずいのであれば、平均してはできないですか。何が何%、何が何%、こういう価格、それぐらいはできるでしょう。どうですか。
#176
○政府委員(星野孝俊君) ビール四社の場合に、平均原価というのが果してどういう意味があるかということなんですが、やはり何と申しますか、やはり平均原価を出しましても、大体四社でございますから、非常にその辺がどうも数字的にぐあいが悪いということがございます。ひとつ、ただビール四社の場合には、現実には有価証券報告書が出ておりますので、有価証券報告書を御検討いただければ原価事情等もある程度わかるようになっておりますので、できましたならばそちらの有価証券報告書の方でお許しを願いたいと思うわけでございます。
#177
○矢追秀彦君 私言っているのは、各社別の原価も無理でしょうし、やっぱりいろんな技術もありますから、そういった点はなかなかむずかしいと思うんです。だけど、大体ホップの値段だってそう違わないと思いますがね。平均そう差はないんじゃないですか。アサヒビールの使っているホップとサッポロの使っているホップは相当の格差があるのかどうか。私はそんなにないと思うわけです。もちろん国内のをどれだけ使うか、輸入をどれだけ使うか、ある程度あると思いますけれども、そう上下ないと思うんです。麦についてもそうないと思うんです。その点はいかがですか。そういった点も知りたいわけですから言っているわけです。
#178
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のように、ホップあるいは麦の値段、そういうようなものについては余り大きな違いはないようでございます。
#179
○矢追秀彦君 そうなると、製造工程というのもそう変わらぬでしょう、ビールのつくり方というのは。どうですか。大体いまもう全部流れ作業で大量生産でだあっとでき上がってきているわけですね。だからそう四社とも、片方の会社は非常にスピードが遅くて製造が遅い、だから、たとえば原価が高くついておる、片方は人間がたくさんいるために人件費が非常に上がっておって相当ある会社と比べれば違うと、そういう点が私は余りないように思うんですけれどもね、私、ビールの工場に行って見た限りにおいては。そうなりますと、大体の平均の人件費で幾ら、ホップで幾ら、あるいは麦が幾ら、あといわゆる技術といいますか、そういった問題、あるいは酵母がどういうふうにつくられているか、その辺はちょっと差があると思うんですけれども、そういう点はひとつ、いわゆるそれがぼくは企業秘密だと思うんですよ。ほかは企業秘密にならぬと思うんです。だからその辺はそういう、この会社独特の味を出すための何らかの技術というふうな形にはめ込めば、私は原価の公表というより、価格形成されておるためどういう方程式なんかと、私はできると思うんですけれどもね。それが科学的じゃないかと思うんですけれどもね。これはいかがですか。
#180
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のように、確かに製造原価の面では余り違わないようでございます。ただ再々申し上げていることでございますが、ビール産業というのは相当大きな装置産業でございますので、やはりスケールメリットということが非常に大きく影響するわけでございます。したがって、製造原価そのものは変わらなくても、たとえば一本当たりの人件費とか、それから販売管理費、そういったものになると、やはり一本当たり相当大きく変わってくる、そういう実情にあるわけでございます。
 なお、先ほど申し上げましたとおりに、有価証券報告書が出ておりますので、有価証券報告書に記載されている範囲内であれば、私どもの方で資料をまとめて御参考になるような資料ができますかどうか、その辺を検討してみたいと思っております。
#181
○鈴木一弘君 関連。いまのビールの原価の問題がございましたけれども、やはりいろいろ管理費の中にも、あるいは広告宣伝費とかいろいろなものがあると思いますね。そういう点もある程度ははっきりわかるんだろうと思うのですよ、出てくるんじゃないかと思うのです、原価の中に占める広告宣伝費とか、そういったことは私は出てくるだろうと思いますし、いまの十分検討してみますという答えじゃ不満なので、やはりきちんとして、先ほどの酒と同じように、ある程度わかっているかもしれませんが、A、B、Cでも結構ですけれども出してもらえないか、これはひとつ要求をしたいのですが。
#182
○政府委員(星野孝俊君) 先ほどから申し上げておりますように、有価証券報告書がございますので、ただ、この有価証券報告書についてはその企業全体としてのデータではございますけれども、データになっておりますけれども、そのデータに基づきまして資料を作成したいと思います。
#183
○矢追秀彦君 ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 次に、酒類については自由価格であるということでよろしいのですか。
#184
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のとおりでございます。
#185
○矢追秀彦君 いわゆる酒団法――酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律、これの第八十六条では酒類の「基準販売価格」というのがありますけれども、この法律といいますか、この制度は現在廃止されておるということでありますが、この点はどうですか。
#186
○政府委員(中橋敬次郎君) いわゆる酒団法は現在生きておりまして、その中の八十六条の規定そのものは有効でございます。ただ、その規定を運用いたしまして、そこに言っております「基準販売価格」というのを実際に働かせましたのは昭和三十五年から三十八年まででございまして、現在基準販売価格制度そのものは動いておりません。
#187
○矢追秀彦君 いまその基準販売価格というのは、要するに現在ではないわけですね、全然。
 ちょっとここでお伺いしたいのですが、実はビール券とお酒の券でございますけれども、このビール券の裏に「標準小売価格」という言葉が使われているわけです、これたしかゼロックスでお渡ししてあると思うんですけれども。それからお酒の方もやはり「清酒一級券」という、これの方の裏は「標準小売価格」になっているのです。それからこのサッポロビール、それからアサヒビールという御贈答券の裏は標準的な小売価格に基づいて発行されたと、こうなっているわけです。いま自由価格だと言われましたけれども、で、基準価格もないわけですね、それにこの標準小売価格という言葉が使われている、これはいいのですか悪いのですか、どうですか。
#188
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のように、現在基準価格そのものは法律の制度としてはそういうものがございますが、実行上は基準価格はないわけでございます。ただ、実際にビールの業界においては、やはりメーカーが価格を決めます際に、何といいますか、メーカーとしての末端希望価格というようなものを実は発表しておるわけでございます。今回の三月七日のアサヒビールあるいは四月のサッポロビールの価格改定の際にも、やはりそういう末端希望価格を出しておるわけでございまして、そうしたものが、現在で言いますと、たとえばキリンビールでありますと百六十円、それからアサヒ、サッポロにつきましては今回改定しまして百八十円ということになっておりますが、こういう末端希望価格というものが事実上基準的な価格になって取引がされておるわけでございまして、そういう意味で、これ標準的な小売価格、このように申しているんだと、このように私ども認識しております。
#189
○矢追秀彦君 いや、そういう解釈じゃなくて、標準小売価格ということは、こういうことはあるんですか、ないんですかと聞いているわけですよ。要するにいいのか悪いのか、いまそういうことではないかという想像ではなくて、法律的に言ってこれがいいのか悪いのかということです。
#190
○政府委員(星野孝俊君) 法律的には標準小売価格というものはございません。
#191
○矢追秀彦君 ということは、だから私は、そのビール券の方が不思議なことに、ビール券といわゆる清酒一級券、要するにこれは何でも好きなもの買えるわけですね、こいつは。アサヒでもサッポロでもキリンでも買えるんです、この券は。こっちはサッポロ三本と、アサヒが三本と、これは一級のお酒だったら何でも買えるわけですね。その方は標準小売価格になっている。というのは、これ出したところは全国酒販協同組合連合会が出しているわけです。こっちの方はサッポロビール株式会社になっているわけですね。ここの方がちょっとそういう法律が詳しいのか何か知りませんけれども、「標準的な小売価格」と書いてるわけです。こっちの方は「標準小売価格」と書いてるわけです。こういうことがやっぱり私、法律上はない言葉が、たとえ一般用語として通るのかどうか知りませんけれども、これはきちんとこの券は「商品切手発行税の対象になっておりますので、」とここにもきちんと書いてありますので、やはり政府といいますか、地方自治体ですか、監督下にあるものですから、そういう、いわゆる法律にないような用語がこんなところへ入ってきて、これお金と一緒なんですから、いいのかどうか、いまそういうことはありませんと言われたということはよくないということだと思うんですよね。これをどうされるのか、こういうままでいいのか、その点、いままでこういう点気をついておられたのかどうか、その点も含めてお伺いしたいと思います。
#192
○政府委員(星野孝俊君) これは別に法律に基づく用語ではございませんので、標準的な価格と業界で言い古されておれば、言いならわされておりますならば、それを使うことは何ら差し支えないとは思います。しかし、御懸念のような点もございますので、なお検討さしていただきたいと思います。
#193
○矢追秀彦君 これはいままで余り気づいておられなかったということですね。
#194
○政府委員(星野孝俊君) ビール券そのものは私も承知しておりましたけれども、御指摘のような細かい表現の点につきましては、実を言いますと、私ども気がつきませんで、大変失礼いたしました。
#195
○矢追秀彦君 やっぱりこれお金と一緒ですからね。ひとつよく見ていただきたいと思います。
 それから、ここに書いてありますけれども、「価格変動のあった場合は、お引換時の価格で精算させていただきます。」と書いてあるわけです。これはまあお酒の方も同じなんですが、こういうように、これは私の手元にあるのは四十九年の二月発行と、それから四十九年の五月、お酒が五月です、一級酒が。それからもう一つは四十八年の十一月と、四十八年の十一月というのは、これ、もう上がったすぐ後だと思いますけれども、こういう価格が不安定であるというより、値上げを見越してこういうふうなことをここに書いていくことはいいのかどうか。だから、ほかの商品券なんかとこれ全然違った性格に私なってきていると思うんですね。百貨店の場合の商品券であれば、たとえば一万円の商品券があれば自由なものが買える。あるいは洋服の仕立て券でも大体何万となってますね。それに応じてたとえ価格が下がっても、そこである程度選べますしね、物はどれでもいいわけですから、これだけはきまっちゃってるわけでしょう。こっちはビールは選べますけれども、何といいますか、自分が買うお金で買ったときの値段よりも上がった場合、これまた持っていって足さなくちゃいかぬということになってるわけですけれども、これもある程度の私規制が必要じゃないかと思うのですね。というのは、契約の上からいえば構わぬと思うのですよ。それは裏にちゃんと書いてあるの読んでたじゃないかと、私は、これ買ったときは百六十円で買ったのを百八十円になった、二十円足すとは何だと、これけんかしてもだめなんですよ。それはわかるんですよ。ただそういうふうなことは、だからある程度一年間ぐらい、昔は期限もついてた時代もあったと思うのですけれども、ある程度期限を切った方が消費者の立場からいうといいんじゃないか、しかも、いまビール券は出すのを控えていると、こういうことが新聞報道で言われてますよね。というのは、これ大びん三本でしょう、だから今度は上がっちゃうと、三本になると六百円を突破しますから、非課税との問題が出てきますので出してないんじゃないかと、そういうふうな議論もありますので、このビール券のこの表示と、それからこういうビール券を今後どういうふうにしていくのか、もちろん便利でありますから、消費者としてはこれは私は反対じゃありません。ただ運用の仕方と、こういった記載の問題について検討していただく必要はないのかどうか、その点含めましてお答えいただきたいと思います。
#196
○政府委員(中橋敬次郎君) ただいまお話しのビール券なり清酒券といいますのは、いわゆる物品切手でございます。したがいまして、主として贈答用に使われますけれども、贈り主の方で一本百六十円のお金を払いましてビール一本の物品切手を買ってだれかに贈与するという場合に、受け取った方でそれを後日百六十円のビールが値上がりした後で参りまして、必ず一本のビールをその券引きかえに供与するという制度もできるわけでございますが、おっしゃいますように、そういう制度をとりましたときには、ある短い期限を付しまして、それ以後はその券でもっては一本のビールは渡せないというようなことをやったことがございます。それはかえって実は消費者に非常に不便をかけまして、むしろ値段の変動がありました場合には追加的に二十円なら二十円を足していただくことによって、大体百六十円の代価はすでに支払われておるのでございますから、百八十円のビールを渡すというシステムに変えましたのが、実は今日の事情でございます。したがいまして、そんなに価格改定がしょっちゅうあるということがいかぬとおっしゃれば、それも一つの御意見でございますけれども、やはりある程度長期的にもその物品切手が有効であるということを前提にいたしますれば、価格変動ということも予想せざるを得ませんし、そういうことのためには、やはり追加的にお金を納めてもらって、そして物品切手の本来の目的を果すということがむしろ便宜ではないかというふうに考えます。
 それから六百円の件につきましては、まさに御指摘のように物品切手に伴いますところの印紙税の問題等が起こらないように、やはりそういった配慮がまた行われておるようでございます。
#197
○矢追秀彦君 まあビールの場合は、その値段がある程度いまばらつきがあるわけですが、お酒の場合余りばらつきがないと思うんですが、その点はいかがですか。特級、一級ですね。
#198
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のように、確かに清酒の価格につきましては余りばらつきがない。それは事実でございまして、これ何分にも統制時代が非常に長かったということが一つ影響しておるかと思います。それから原料、それから製法等に余り大差がないというふうな、そういう事情、まあそういういろいろな事情がありまして、従来なかなか価格帯が広がらなかったと、こういう状況で推移してきたわけでございますが、最近になりまして、何分にも業者数も多いですし、かつ価格競争も相当、競争自体も相当業界の中でも激しいものでありますから、価格帯が徐々にではありますが、最近広がりつつあるような状況でございます。
#199
○矢追秀彦君 そのばらつきが出てくるとは言われていますが、やっぱり大体決まってきておると、いま言われたように標準、さっきの基準価格もないわけですから、ばらつきは多いのは当然なんですが、いま言われたいままでの統制の名残があると、こう言われますが、どの辺までばらついておれば、いわゆる自由価格と言えるのか、もし全部統一だったら、何か独禁法違反みたいな感じもないでもないわけです。国税庁が指導してやってんのか、あるいは組合の方で話し合いをされて決められておるのか、その辺はわかりませんけれども、一つでも、十のうち一つか二つさえ違っておればそれでいいのか、その辺はどうなんですか。
#200
○政府委員(星野孝俊君) たとえば実際の例について申し上げますと、これは清酒の二級でございますけれども、現在千円前後から六百円前後までの間に価格がばらついておるわけでございます。その中で一番多いのが二級酒で末端小売希望価格でございますが、これが九百三十円というのが大体七割ぐらいを占めております。それから九百二十円というランクが、これが一〇%程度占めております。それから九百十円という末端小売希望価格のものが約一五%占めております。それ以外に先ほど申し上げました価格帯の間に、ばらばらと散らばっているわけでございまして、まあ大体こういう状況であれば、やはり価格が自由化、かなり全体としては自由化し、価格帯も広がってきていると、こういうふうに言えるのではないかと思います。なお、今後ともこの傾向はさらに進むのではないかと、このように思っております。
#201
○矢追秀彦君 ということは、七割値段が同じであった場合は、これはもう自由価格と、こういうふうなことは果して言えるのかどうか、ちょっと私余り議論として聞いておらぬですがね、七割といったら大分多いのと違いますか。たとえば半分とか、私もその辺ちょっと専門家でないんでよくわからないですがね、独禁法等との関係からどうなりますか、いわゆるシェアがどれぐらいを占めておったら、いわゆる話し合いによって値段を決めたり統一価格になっている、自由価格でないということが言えるのか。じゃ一級と特級どうなんですか、もし挙げられたらおっしゃっていただきたい。
#202
○政府委員(星野孝俊君) 同様のことを一級について申し上げますと、大体千五百円から八百円ぐらいまでの間の価格帯に広がっております。そのうちで多いのが千百八十円という末端希望価格のものが約九割、それから千百五十円という希望価格のものが約七%、それから千百六十円という価格帯のものが約三%、こういうふうになりまして、それ以外にも一%程度ずつばらばらと広がっておるわけでございます。同様のことを特級について申し上げますと、特級では最高千七百円程度から最低千円程度までに広がっているようでございまして、そのうち最も多いのが末端小売希望価格が千五百七十円のものが約八八%、それから千六百二十円のものが約五%、それから千五百円から千四百円の間のものが約三%程度に広がっております。
#203
○矢追秀彦君 いや、後でお伺いした、その何%までなら自由価格、いま言われたのはこれ九割、一級酒なんかはもう九割統一価格でしょう、同一価格ですよね。これは自由と言えるでしょうか。やっぱり話し合いで決められたか、政府が指導したのか、どっちかになるんじゃないでしょうか。しかも細かいですね、数字が。千二百円という割り切れる数字ならまだいいですけど、千百八十円なんて非常に細かいわけですね。この点いかがですか。それで九割も千百八十円とぱしっと決まっているわけですから。
#204
○政府委員(星野孝俊君) 先ほど来申し上げておりますように、大変長い間統制価格時代になじんでおったというふうな事情もありまして、先生の御指摘のように価格帯必ずしも十分に広がってないじゃないか、私どももそう思うわけでございます。決してこの展開状況が十分だとは思っておりませんけれども、私の方としてはやはり価格はできるだけ展開されることが望ましいと、こういうふうに考えておりますので、やはりそうした方向で対処したいと思っております。したがいまして、これは当然のことではございますが、大蔵省がこの価格の決定あるいは価格の統一というふうなものについて何か介入しておるとか指導しておるとかいうふうなことは全くございません。
#205
○矢追秀彦君 大蔵省が指導してなければ、その製造メーカーないしあるいは小売販売の組合で話し合いをしているわけですか。ある日突然千百八十円というのが各メーカー全部つくというのは、やっぱりこれは話し合いしているとしか考えられないんですけど、その点と独禁法との関係どうなりますか。
#206
○政府委員(星野孝俊君) 実は価格問題について業者間で談合を行うということは、これは独禁法で禁止されていることでございます。したがいまして、私どもといたしましても、常日ごろからそういうことのないように企業に対しまして強く指導しております。もちろん業界でそういう談合を行っているという事実はないと思っております。
#207
○鈴木一弘君 先ほどのビール券と清酒一級券のことでちょっと関連して伺いたいんですけど、とにかく日を限って云々は困るということでああいうふうになったという答弁でございました。私は例を引いてお伺いしたいんですけど、値上げになる前にビールびんで入っているのを買ってきた場合、そのときには後から飲むときに差額を納めるということはありませんね、これは。ところが、そのときに券で大量に買った場合、大量でなくても買った場合、少しでもいいです、買った場合には、いよいよ現物にかえるときは差額を払わなきゃならぬ、これはおかしいんじゃないですか、その矛盾はすごく。現物で買うならば問題がない。券で買うんなら後で追加しなきゃならない、値上げになる前に。現物で買った場合はいいんでしょう。日本酒を買った場合でも値上げ前なら現物で買うんなら安いまま買って持っていけるわけですね。券で買ったときは今度品物にかえるとき追加しなきゃならぬ、どう考えても矛盾がありませんか、そこに。
#208
○政府委員(中橋敬次郎君) いま問題になっていますのは消費者価格でございますから、小売店から消費者が買うときの価格でございます。したがいまして、値上げになっていない前に買いますればもちろん、たとえばビール一本百六十円で手に入るわけでございますが、そのときに一枚一本百六十円の券を買ったといたしますと、まだ現物は買ってないわけでございます。小売店としますれば恐らくその金高は預かり金と申しましょうか、そういうような処理でもって行われまして、現物たるビールの一本は小売店の在庫の中に依然としてあるわけでございます。したがって、まだ販売は行われていないわけでございますから、その券を後日持ってこられてビールびんが一本小売店から出ましたときにそこで販売が行われるということになりますので、やはり値上げ後でございますれば、たとえば一本百六十円プラス二十円の代価としてビール一本が販売されると、こういうことにならざるを得ないのでございます。
#209
○矢追秀彦君 そうすると、先ほど券は商品切手発行税の対象になるものだ、切手だと言われましたけれども、いまの問題が起こった場合、いわゆる一般論的にはどうなっているんですか、ほかのものですね。特殊例でしょう、これだけは。どうですか、ほかの商品切手と比べて。その、どう言いますかね、消費者が損をするというのは、これだけ損をするみたいで、ほかは何か損をしないような気もするんです。というのは、全部がぱっと上がるわけじゃないんですからね、ほかのものはある程度上がるかもしれませんけれどもね。何かこれだけこう、いま言ったような例と考えた場合、どうなりますか。
#210
○政府委員(中橋敬次郎君) ちょっと類推できませんけれども、たとえばワイシャツにつきまして物品切手がございます。そういう場合に、ワイシャツ一着の物品切手でございますけれども、しかも、それについてそんなに価格の改定はございませんけれども、仕立て賃がかなり上がったという場合には、相当年月をたってその物品切手を持ってまいりましてワイシャツを仕立てるというようなときには、やはり追加的な料金を取られると思います。それとちょっとサービス料金と物品の代価とは少し違いますけれども、やはり同じく代価でございますから、そういう追加的な金高の授受というのも行われておるんではないかというふうに考えます。
#211
○矢追秀彦君 だがね、ワイシャツとか洋服の仕立て券の場合は期限がちゃんと大体あるんですよ。これはないんですよ。だからいま言ったような問題が起こるわけですよ。その辺で、だからこれは一体何物なのかということがぼくはさっきの話聞いていまして、わからなくなったんですけれども、これはもちろんお金ではない、ビールなんだけれどもビールでないわけでしょう、現実には。要するに、値上げになったら二十円ないし三十円は損しなければならぬものですから、仮の契約みたいなものになりますか。だから、この性格というものをもう少しはっきりすべきではないかと思うんですけれども、その点重ねてお伺いしておきます。
#212
○政府委員(中橋敬次郎君) ビール一本のもちろん物品切手でございますからビール一本ということでございますけれども、その付款としましてやはり百六十円のビールということを、先ほど御指摘のような標準的かつ何月何日現在における標準的な小売価格ということであらわしておるわけでございますから、その後において価格改定が行われれば、やはり追加的な代金の授受というのを必要としておる、そういう物品切手だと思います。
#213
○矢追秀彦君 それでは、余りあと時間もありませんので、次に、清酒製造業界は長い間大変な、何といいますか食糧難時代から始まったわけでして、四十四年から一種の不況カルテルのようなものがスタートをいたしまして、これについて、大体どういうふうなことをやられて、どういうふうなことになったのでこれをやめられたのか、そして完全な自由競争時代に入ったのか、その辺の経緯をお話し願いたいと思います。
#214
○政府委員(星野孝俊君) このいわゆる不況カルテル、構造改善事業、これは四十四年から実は開始したわけでございますが、そのときに、この構造改善事業は五年で終わるんだという期限が実は切られておったわけでございまして、その間鋭意たとえば企業合同とか、あるいは系列おけとか、あるいは提携おけとか、あるいは集約制度とか、そういういろいろな合理化の対策をやったわけでございまして、そしてその間に、それに対応しまして、五年間のいわば過渡期を、ひとつ自由化の段階へ渡るというその一つの過渡的な手段として、その間において生産カルテルが認められておったわけでございます。しかし、今日になりまして、当初予定しました計画期間も過ぎましたので、一応これをもって第二次構造改善事業というものは終止符を打つ、それと同時にカルテルの方も昨年をもって終了したと、こういうことでございます。
#215
○矢追秀彦君 ということは、特に零細の企業の経営もことしは心配ないというふうに判断をされたのかどうか。先ほど、法律が五年だからやめたというふうに言われますけれども、もし必要であれば延長ということも考えられたわけでありますので、その点、いわゆる零細のメーカーですね、これに対して、もう力がついたという判断でされたのか。その辺はいかがですか。
#216
○政府委員(星野孝俊君) これはやはり当初の約束事でございますので、五年の期限をもって実施する、こういうことで始めた事業でありますから、やはり五年を終了した時点で一応の終止符を打たざるを得ないということでございます。
 ただし、しからば、じゃ、五年たった今日においてすべてのそういう零細性とか、そういう業界に内在する構造問題が解決しているのかという話になりますと、これは現段階におきましてもなおかなり問題を持っておると、こういう状況でございます。
#217
○矢追秀彦君 いまのお話だと、問題を持っておるにもかかわらず約束だからやめたんだと、こう言われているわけですね。そういうやり方は非常にもう冷たいやり方じゃないですか。約束だからやめたんだと、ただ。やはり、ある程度五年間で効果が出たと。問題はあるけれどもこの際やめる。ただしそれにかわるべき何か施策をするとしてやめなければ、やっぱり零細の方はかわいそうじゃないですか。その点はいかがですか。いかにもお役所的発想法だと思うんですけれども。
#218
○政府委員(星野孝俊君) 御指摘のような点がございますので、現在は、カルテルは五年をもって終了いたしましたけれども、構造改善事業の方につきましては、関係筋とも協議いたしまして、とりあえず一年延期いたしまして、その間においてひとつ今後の対策を検討すると、こういう段取りになっておるわけでございます。
#219
○矢追秀彦君 その具体的な対策を示していただきたいんですが。
#220
○政府委員(星野孝俊君) 御指摘のように非常に清酒業界には零細業者が多いわけでございまして、これを改善するために、先ほどいろいろ申し上げました企業合同とか集約化あるいは協業化等いろんなことをやってまいったわけでございますが、今日なおやはり経営規模が非常に小さいというふうな構造的に問題のある業者がかなり残っておりますし、またそうした業者につきましては、利潤も低い、採算もなかなかとりにくいと、こういうふうな状況でございます。そこで現在私どもとしては次のようなことを考えておる次第でございます。
 一つには、先ほど申し上げました構造改善事業をまず一年間延期してもらうということ、これが一つでございます。
 それからもう一つは、現在中小企業近代化促進法の改正案が提出されておりますけれども、これに盛り込まれているような関連業種、たとえば販売力のある酒類販売業者との事業提携というふうな、そういうふうな形の協業化による構造改善事業を推進したらどうかというふうな点が一つ。
 それからさらには小規模業者の体質を強化するために小規模業者同士が集まりまして協同組合あるいは協業組合に組織化をする、そういうふうにして団結を強化することによって、それと同時にこれに対するこういう組合、協業組合あるいは協同組合を組織しますと、各種の金融上の優遇措置等もございますので、そうした措置を積極的に活用できるような体制に持っていくということも考えておるわけでございます。さらにまた、これは本年から実施しておる事業でございますけれども、現在中小メーカーの金融がかなり苦しくなっておるという実情にございますので、本年限りにおきまして約九十三億円の枠でもってこういう零細業者に対しまして短期の特別融資を行って金融措置を講ずるというふうなこともやっておるわけでございます。
 それからまた、現在日本酒造組合中央会で信用保証事業を実施しておりますけれども、本年度におきましては国からさらに補助金を追加していただきまして、信用保証の限度額の引き上げを図っております。
 それからさらには、本年度から中小企業近代化資金等助成法に基づく特定の設備に対する無利子の融資対象を広げてもらっております。これは従来は百五十キロ以上の製成をする業者だけが対象になっておったんでございますけれども、これをそれより下の業者であっても無利子の融資を受けれるようにする。それからさらに、融資を受ける設備の範囲を広げる、こういうふうな措置を講じておるわけでございまして、こうしたいろいろな措置を講じまして、やはり自由化の中でありましても、中小業者が努力すればそこでやっていけるというふうな環境の整備を図るように努力しているわけでございます。
#221
○矢追秀彦君 最後に、最近のおけ売りの問題ですね、これがだんだん多くなっておるわけでして、全体の三分の一以上あると言われておりますけれども、結局これが中小メーカーの従属化あるいは経営権の収奪ということになるわけでして、いま言われたいろんな環境づくり、あるいは協業化をやっても、この問題をうまく解決しないとやっぱりある程度、何といいますか、大企業に従属をしてしまうというような形になっていくんじゃないかと思うんです。その点の歯どめといいますか、そういうことがないようになる自信はおありですか、その点をお伺いしたいと思います。
#222
○政府委員(星野孝俊君) 私どもとしては、この中小おけ業者の対策としては、実は縦の関係と横の関係と両方あると思うんでございまして、ただ系列おけとか、提携おけというふうな関係の合理化になりますと、これは縦の関係でございます。しかし、縦の関係だけを図ってまいりますと、御心配のような隷属化という心配もございますので、私どもとしてはそうした縦の関係の強化によるおけ買い業者からのおけ売り業者への協力、そういうものを要請すると同時に、やはり横の関係でおけ売り業者同士がタイアップすると、そういうことによって団結することによって力を強化する。たとえば協同組合とか、協業組合とか、そういうふうなことによってできるだけいわゆる隷属化ではなしに、おけ売り業者がおけ売り業者としての力を持つようなそういうふうな方向で対策を検討してもらいたい、このように考えておるわけでございます。
#223
○矢追秀彦君 時間が参りましたので、最後に大臣、質問通告してありませんけれども、米の問題ですね、酒米。生産者米価との関連で酒米についてはどうお考えになっておりますか。要するに清酒の約七割はお米の値段が関係している、これが上げられて非常に困るというふうな声もあるわけですけれども、ことしの生産者米価、消費者米価のあり方、いろいろ報道されておりますけれども、これに関連をいたしまして、酒米の値段についてはどういう方針で臨まれるのか、その点をお伺いします。
#224
○国務大臣(大平正芳君) ことしの米価の問題でございますけれども、来月の適当な時期に農林省の方において米価審議会をお開きになって御審議をいただくということになるわけでございまして いまどういう諮問をいたしますか、農林当局で御検討のことと思いまして、私のところへ具体的な御相談まだ受けておりませんので、この段階でお答え申し上げる用意がないわけでございます。ただ、酒米につきましてはこれは自由価格になっておると承知しております。
#225
○近藤忠孝君 前回の六月五日に酒販免許の問題でお伺いしましたが、まだ幾つか残された問題がありますので引き続きお伺いしたいと思います。
 前回、現在酒販免許申請している件数ですね、店の件数、そのうち未処理件数は何件か、これをお伺いしたんですが、そのとき答弁いただいた数字は古い数字で、四十八年の段階でございます。私がこの間指摘した問題、大阪その他の大型店舗に対する酒販免許の問題は、昨年から起きている問題でありますので、少なくとも四十九年度末の数字として、現在申請件数、未処理件数をお答えいただきたいと思います。
 それからもう一つ、特に大型店舗――百貨店等ですが、これにつきましては、四十九年度末と、さらに本年一月から五月までの申請件数、そしてその未処理件数、これを御答弁いただきたいと思います。
#226
○政府委員(星野孝俊君) この前は件数がまだまとまっておりませんでしたのでお答えできませんでしたけれども、今回、これはまだ正確な数字ではございません、概数でございますが、一応取りまとめましたのでお答え申し上げます。
 まず、四十九年度について申し上げますと、まず全体件数から申し上げますと、申請件数が四千二百八十三件でございます。そのうち免許が二千七百五十九件、拒否並びに取り下げ返戻になっているものが千四百二十六件、未処理が八百六十六件、こうなっております。
 そのうちスーパーでございますが、スーパーは申請が八十件、免許が四十一件、それから拒否並びに取り下げ返戻が五十三件、未処理が百二十件。スーパーだけでよろしゅうございましょうか。
#227
○近藤忠孝君 百貨店。
#228
○政府委員(星野孝俊君) それから百貨店について申し上げますと、百貨店では申請が三十二件、免許が二十九件、拒否取り下げ返戻が六件、未処理が五件でございます。
 それから第二番目の御質問の、五十年の数字でございますが、これは現在のところ一月から三月までしか数字が取れておりませんので、それで御了承願いたいと思うのでございますが、合計で、総件数で六百二十八件の申請がございまして、免許が三百十三件、それから拒否取り下げ返戻が二百九十件でございます。
 それからスーパーでございますが、申請が十九件、免許が六件、拒否取り下げ返戻が二十五件。百貨店か申請が二件で、免許が二件でございます。
 以上でございます。
#229
○近藤忠孝君 それでは四十九年、また五十年度、それぞれについてお伺いしたいんですが、特にスーパー、百貨店について、全国小売販売組合などが免許付与に反対したものが大分あったと思うんです。その具体的に反対のあった件数、そして反対のあった中で、特に免許を下付したと、これがどれくらいか、これも御答弁いただきたいと思います。
#230
○政府委員(星野孝俊君) その数字は私ども把握しておりません。
#231
○近藤忠孝君 把握してないというのは全然調べてないのか、もともと調べる気がないのか、また調べているけれどもつかめないのか、その点どうなんですか。
#232
○政府委員(星野孝俊君) いろいろ反対がありますと、反対が、税務署の段階までの反対、税務署の段階で反対しておるものもございますし、あるいは私どものところへいろいろ陳情者が直接参るようなケースもございますので、そういう意味で、ある程度は把握しておるわけでございますが、全体の正確な数字がわからないという意味で把握しておらないわけでございます。
#233
○近藤忠孝君 そうしますと、いま、ここではわからないけれども、帰って調べれば、あさってぐらいまでにはわかるということでしょうか。
#234
○政府委員(星野孝俊君) いま、ここで即答するのもいかがかと思いますが、事務的には、全国のそういう数字を全部把握するということは非常に困難なようでございます。
#235
○近藤忠孝君 ただ、これ、先ほど問題になりました国税庁長官の通達によりますと、これは国税局長の扱う問題ですね、大型店舗、百貨店、となりますと、税務署じゃないんですよね、税務署ならば、全国の税務署をこれ集めなきゃ大変だということになりますけれども、国税局長の段階であれば、これは比較的速やかにつかみ得るし、また、当然反対があったのはそこへ行ってるんですから、国税局長の段階に反対が行ってるんですから、それがいまあなたの方でわからないということは、これはむしろ職務怠慢じゃないでしょうか。
#236
○政府委員(星野孝俊君) いろいろ現地では声があるようでございまして、確かに百貨店等は、これは国税局長の方が処理する、こういうことになっておるわけでございますが、スーパー等については税務署長が免許をすると、こういうことになっておりまして、そういう関係がございまして、いろいろ反対の声があちこちで上がっておるということも聞いておりますが、その程度の問題もございますので、そういうものを全部突っくるめて把握するということになると、ちょっとむずかしいんではないか、こういうふうに存ずるわけでございます。
#237
○近藤忠孝君 百貨店だけが国税局長で、スーパーは違うという、こういう御答弁ですが、果たしてそうでしょうか。
#238
○政府委員(星野孝俊君) 通達によりますと、百貨店並びに百貨店に準ずるもの、これは国税局長が判断することになっておるわけでございますが、一般のスーパー等は税務署長等が判断することになっておるわけでございます。したがって、直ちにその国税局長の分だけでは全体が把握できないと、こういう状況になるわけでございます。
#239
○近藤忠孝君 それじゃ、国税局長の段階で把握しているものは、これは調べればすぐわかりますから、これはすぐ出してもらえますか。
#240
○政府委員(星野孝俊君) その辺の反対の状況の問題、強さといったような問題もございますし、その反対の態様の問題もございますけれども、ただいまの御質問の点、できるだけ調べてみまして、当たってみたいと思っております。
#241
○近藤忠孝君 当たった結果どうなるのかわかりませんけれども、しかし、これは反対があったということは、それだけいままでの小売業者に影響があるから反対しているわけですよ、全然影響がなけりゃ反対するはずないんですね、これは前回も質問しましたとおり、現在も相当飽和状況にきている。そこへ大型店舗、百貨店ができれば、これは大きな影響があるということで反対が出ていると思うんです。ですから、大体どの程度の割合で反対が出ているのか、そのこと自身、これは国会の審議上大きな問題ですし、また、反対があったうち、どの程度のものが免許が下付されているのか、これもまた大きな問題だと思います。そういう点でお伺いしているので、これは単に検討するだけじゃなくて、これはぜひ出していただきたいと思いますが、いかがですか。
#242
○政府委員(星野孝俊君) 御期待に沿うように調査したいと思います。
#243
○近藤忠孝君 そこで、スーパーと百貨店の違いの問題ですが、たとえばこれも前回問題になりましたダイエーとか、あるいはジャスコ、こういう大型店舗がずいぶんできています。特にこれ、新幹線が行ったり、あるいは四国への大きな橋ができる、そういうところでどんどんできていく状況がありますね、となりますと、特に、売場面積から見ましても百貨店とほとんど変わりはないんですが、この区別の基準はどうなっているんでしょうか、先ほどの答弁では、百貨店とスーパーは違うという、こういう答弁があったんですが、いかがですか。
#244
○政府委員(星野孝俊君) 百貨店に準ずるものとしては、旧百貨店法に定める百貨店ということになりまして、売場面積が三千平米以上のものと認識しております。
#245
○近藤忠孝君 そうなりますと、一口にスーパーと言われておりましても、百貨店と同じように見られるものはたくさんあるというぐあいに理解してよろしいと思いますね。
 そこで、これはもしきょうお答えいただけなければ次回でも結構ですが、こういう大型店舗、百貨店に対して反対があったうち、やはり免許になった例が相当数あると思うんです。これは次回にその数をお答えいただきたいと思いますが、反対があったにもかかわらず、しかし、なお免許をした、この場合の理由、これも明らかにしていただきましょうか。
#246
○政府委員(星野孝俊君) 御質問のように、周辺の小売業者あるいは小売組合から反対があった場合でも免許を出しているケースがあるわけでございますけれども、それの具体的な態様といいますと、なかなか、これ、どういう理由で出したかということになりますと、いまにわかにちょっとこの席ではお答え申し上げることは困難かと思います。
#247
○近藤忠孝君 恐らく理由としますと、これももう前々の答弁から問題になっておりますとおり、たとえば酒税の保全上差し支えないとか、あるいは需給調整上問題がないとか、こういう判断されたんだと思うんですね。しかし現に反対があり、そして具体的に反対があるにはそれだけ実態があるはずなんですが、そういう実態の上でなおかつそのように判断される、たとえば需給調整上問題がないという、こういう判断されるには、それだけの具体的な理由がやっぱりあったと思うんです。それについて、できればこれは具体的な例を示して、百貨店でもずいぶん、先ほどの話ですと、免許二件もありますし、スーパーであれば、ことしになってからも六件もあるわけです。相当な数でいま全国じゅうにこの種の免許がおりていると思うんですが、しかしそんな具体的な例としては数も多いわけじゃありませんから、たとえば本年に入ってから問題になった例ですね、それでも結構ですし、ともかくも反対があった場合に、これこれの理由で免許を下付した、そういうことも御説明いただきたいと思いますが、いかがですか。
#248
○政府委員(星野孝俊君) 反対があったにもかかわらず免許を出したケースというのはこれもいろいろ実は態様がありまして、必ずしも最終的に全部、反対があったにもかかわらず、なおかつ押し切って出してしまったというのでなしに、当初反対がありましたけれども、その後いろいろ話し合いをいたしまして、周辺の小売業者の同意を得て、同意といいますか、同意ではございませんが、そういう合意を得まして、それで免許に至ったというケースもかなりあるわけでございます。
 で、御質問の、反対があっても、なおかつ免許を出したケース、その具体的な理由ですね、この辺のところにつきましてはできるだけ調べてみたいと思っております。
#249
○近藤忠孝君 それらの問題の前提になると思いますが、免許の付与要件、これも午前中から大塚委員の質問で問題になっておりましたけれども、人的要件、それから場所的要件、問題ありましたが、これは一般の場合と百貨店の場合とでは、これは基準が違いますね。どの点が違うのか、御説明いただきたいと思います。
#250
○政府委員(星野孝俊君) 百貨店等の場合は、やはり小売――その影響の及ぼすところか非常に広いわけでございますので、税務署長限りではこれはなかなか判断できないということで、国税局長の段階で処置することになっておりまして、しかも、申請販売場の小売販売地域全体を、広くその間の需給状況を検討して、その辺の必要性を勘案する。普通の免許を出すよりも、もっと広範囲の立場で判断して免許を出しておる、こういうふうになっております。
#251
○近藤忠孝君 もう少し具体的に聞きますと、たとえば先ほど問題になった人的要件、これは一般小売店とは変わりないわけですね。変わるのは販売場の場所的要件が違うんだろうと思うんです。もう一つは、酒類の需給調整上の要件、これが違うのかどうか、この点、御答弁いただきたいと思います。
#252
○政府委員(星野孝俊君) 一つの問題としては需給調整上の要件というのは、先ほど申し上げましたとおりに、普通の小売屋さんでありますと、近くの世帯数が何ぼであるかとか、そういうことを判断するわけでありますが、百貨店の場合には非常に広範囲のお客さんを相手にしますから、そういう需給調整上の要件という、三百世帯とか、二百五十世帯、そういうものは判定の基準になりません。
 それからもう一つは、距離基準が一般の小売店の場合には たとえば百メートルというふうな基準がございますが、百貨店の場合には必ずしもこれにはこだわらない、こういうことになっておるわけでございます。
#253
○近藤忠孝君 そうしますと、答弁の限りでは一般の基準よりも緩められるのですか、このように理解できるのですが、そうでしょうか。問題は、本当にこの免許制度の趣旨からいけば、酒税の保全とか需給調整上の問題とか、免許の趣旨からいけば、逆にこういうものに対する基準は厳しくしなければいけないと思うのですが、実際この大型店舗、百貨店等については基準は一般よりも緩いのかきついのか、どちらなんですか。
#254
○政府委員(星野孝俊君) 百貨店の場合に一般の免許基準より緩いかきついかという御質問が実は非常にむずかしい御質問でございまして、ケース・バイ・ケースで判断するしかないと思うのでございまして、そういうことでありますからこそ、実は国税局長がひとつ判断しなさい、こういうふうなことになっておるわけでございますので――御答弁になるかどうかわかりませんが、ケース・バイ・ケースによって検討する、こういうことになっております。
#255
○近藤忠孝君 答弁になっていないのですが、しかし時間の関係で、次の問題がありますから、これは先ほどの幾つかの質問を次回までに御答弁いただいて、その上でまたこの問題については次回にさらに質問していきたいと思います。
 そこで次に、ブドウ酒の問題についてお伺いしますが、農林省来ておられますね。
 まず、農林省にお伺いしたいのですが、ブドウ栽培農家数の過去五年間の推移がどうなっておるか、さらにブドウ収穫量がどうなっておるか、五年間にさかのぼって御答弁いただきたいと思います。
#256
○説明員(二瓶博君) まずブドウ栽培の農家数でございますが、この農家数につきましては農林業センサスというもので把握をいたしております。これは五年ごとに調査をいたしておりますので、その数字を申し上げます。
 昭和四十五年が全国で八万三千三百八十八戸でございます。五十年のはまだ集計中でございまして、公表いたしてございません。
 それから収穫量でございますが、四十五年が二十三万四千二百トン、四十六年が二十四万二千四百トン、四十七年が二十六万八千七百トン、四十八年が二十七万一千トン、四十九年が二十九万四千九百トン、以上でございます。
#257
○近藤忠孝君 いまの御答弁からいってもわかるとおり、収穫量の推移は年々ふえておるわけです。これはたとえば農林省が果樹農業振興特別措置法等によって一定の振興のための力を尽くしてきたと思うのですが、そうであるかどうか、さらに今後の方針等についてもお伺いしたいと思います。
#258
○説明員(二瓶博君) ただいま先生からお話ございましたように、果樹農業振興特別措置法、まあ通称果振法という法律がございまして、この法律に基づきまして、果樹農業振興基本方針というものを打ち立ててございます。これには植栽の目標なり需要の見通しというものを果実の種類別に打ち立ててございまして、当然、これにはブドウが当然対象に入っております。それでこれにおきましては大体四十七年から五十六年が目標年次ということにいたしてございまして、その際のブドウの生産量は四十八万六千トンということでございます。現在、したがいまして、その果振法の途中年次にあるわけでございますが、ブドウにつきましては、植栽の方もこの基本方針に沿って順調にその線で進んでおる、こういう状況でございます。
#259
○近藤忠孝君 いまブドウについては順調に進んでいるというのは、ほかの果樹に比べて特にそう言えるのかどうか、その場合にワインとの関係があるのかどうか、この点はいかがでしょうか。
#260
○説明員(二瓶博君) 順調に進んでおるということを申し上げたわけでございますが、よその果実との関連でということにおいては、この計画に対してまず順調だと、ただ、よその果実の方の面につきましては、たとえばリンゴとか、あるいはカキ、こういうものが植栽の目標に対しまして非常に植栽がスローテンポでございます。逆に、梅とか、あるいは桜桃とか、こういうものは相当の伸び率でもって植栽が進んでおるというようなことがございますので、そういうものとの対比におきましても、まあブドウは進んでおるというふうに申し上げたわけでございます。
#261
○近藤忠孝君 ワインに関しては。
#262
○説明員(二瓶博君) それから、ワインの問題でございますが、実はこのブドウの栽培につきましては、わが国では大体生食向け、これを軸にいたしまして、ブドウの場合あるいはブドウ以外でも大体そういうのが果物では多うございますが、ブドウの場合にも生食向けを頭に置きまして栽培をしておるというのが実態でございます。もちろん、最近ワインブーム等もございまして、その面の醸造原料用としての需要もございます。そういうことで、この面も伸びてございますが、全体の生産量に比較いたしますというと、大体年によって違いますが、五%ないし七%、この程度が醸造原料向けに生産量の中から仕向けられておるという、こういう状況でございます。
#263
○近藤忠孝君 この点に関して国税庁にお伺いしますが、この国産ワインの製成数量と国内消費量ですね、これも五年間どうなっておるか御答弁いただきたいと思います。
#264
○政府委員(星野孝俊君) 製成数量の方でございますが、四十九年度の数字はただいま手元にまだまとまっておりませんので、四十八年からさかのぼって五年間申し上げます。四十四年度の製成数量は二千百三十八キロリットルでございます。それから四十五年が、九千六百六十三キロリットル、それから四十六年が一万五千九百七十六キロリットル、四十七年が一万八千五キロリットル、四十八年が一万四千九十キロリットル、こういう形になっております。
 なお、その消費量の方でございますが、実はこの消費量については一応の数字はあるんでございますが、この数字は必ずしも一〇〇%正確な報告が提出されておりませんので、数字が非常に不正確でございますので、できましたらば御遠慮申し上げたいと思います。
#265
○近藤忠孝君 次は、関税局にお伺いしますが、ワイン及びワイン原料の輸入数量ですが、これはどうなっているか、これも五年程度の間で結構ですが、いかがでしょうか。
#266
○政府委員(吉田冨士雄君) 四十五年から五年間、四十九年まで申し上げたいと思いますが、四十五年が千二百十一キロリッター、それから四十六年が千五百五十八キロリッター、四十七年が三千三百二十九キロリッター、四十八年が一万六千四百四十九キロリッター、四十九年が三万六千六百六十二キロリッター、こういうことでございます。
#267
○近藤忠孝君 その関税はどんなものでしょうか。
#268
○政府委員(吉田冨士雄君) 関税率のお尋ねと思いますが……。
#269
○近藤忠孝君 はい、そうです。
#270
○政府委員(吉田冨士雄君) 関税率は基本税率が四百円、リッター当たりでございます。それに対しまして暫定、これは四十七年から新しく暫定で百五十リットル超の容器に入っているいわゆるバルクワインと申しますか、原料ワインでございますが、これが二百円リッター当たりになりまして、四十七年十一月二十二日から例の物価対策その他によりましてさらにこれが二割カットいたしましてリッター百六十円になって現在に至っております、これが暫定税率でございます。さらに四十八年からこれに対しまして特恵税率が適用されまして、リッター当たり八十円ということになっております。ちょうど百六十円の半分でございます。これがバルクワインでございまして、いわゆるびんに入っております割合に高級なワイン、びん詰めのワインは基本税率だけでございまして、これは四十七年まではリッター当たり四百円の基本税率でございましたが、四十七年十一月二十二日からそれもやはり二割カットがございまして、三百二十円リッター当たりということになって現在に至っております。
#271
○近藤忠孝君 これはあとでお伺いすることにも関係するんですが、この関税率が低いという、こういう感じはしませんですか。
#272
○政府委員(吉田冨士雄君) 私ども必ずしもそう考えておりませんですが、これは非常に沿革がございまして、実は昔はお酒全体が五〇%の従価税率でございました。それを従量税率に直しまして、先ほど申しましたようにブドウ酒については基本税リッター当たり四百円になったわけでございますが、先ほど申しましたように物価対策その他の面から、リッター当たり二百円ということに原料ワインをいたしまして、できるだけ原料については関税を低くしようという方針でやっているわけでございます。
 問題は特恵でございまして、特恵関税はその百六十円のさらに半分でございますが、これは御案内のようにワインだけじゃございませんでして、いろいろ発展途上国の製品につきましては、たとえば繊維関係におきましても、いつか先生のお話しになりました木材関係の製品におきましても、雑貨類におきましても特恵を与えておりまして、その一環としてわれわれ認識しておりまして、さほど安いものでないと考えており、通常のほかの方とバランスのとれた税率じゃないかと考えております。
#273
○近藤忠孝君 原料について関税を低くしようという、こういう御答弁ですが、国内産との関係で考慮されたことはありますか。
#274
○政府委員(吉田冨士雄君) 当然関税率をきめますときには、国内産との関係、それらにつきましても、関係の所管官庁ともいろいろ御相談いたしまして、さらに関税率審議会にも諮りまして客観的な判断をいたしております。
#275
○近藤忠孝君 また農林省にお伺いしますが、国内産のうち特に山梨県の甲州ブドウですね、これについて農林省としてはどういう評価を下されているか、いかがですか。
#276
○説明員(二瓶博君) 山梨県におきましては、五千百五十ヘクタールほどブドウを栽培いたしております。その中で、ただいま先生からお話のございました甲州種、これが七百四十三ヘクタールというウエートを占めておる、こういう状況でございます。で、問題は、この甲州種でございますが、従来は生食用というようなことで、この甲州種につきましても栽培されてきたわけでございます。現在もまた相当この生食用にも出荷されているわけでございます。ただ、近年この生食用といたしましては、いろいろな新しい品種の中で、たとえば巨峰というような大粒種も、大きな粒の品種なども大分普及されてまいっております。したがいまして、生食用ということで栽培いたします際にも、余りこれを新植をどんどんふやしていくということはいかがなものであろうかという感じがいたしております。他面、またこの甲州種につきましては、ワイン原料といたしましても、白ワインとして上質の部類に属するというようなことで、また長期貯蔵にも適するというようなこともございまして、そういうことでこの甲州種につきましては、ブドウの中では醸造仕向けが非常にウエートの高いものでございます。年によりまして多少のずれがございますけれども、三割から五割、場合によっては半分ぐらいまで、去年の場合は大体半分は醸造用に向けられてございます。
 やはりそういう状態でございまして、ただ問題は、やはりこのワインの方につきましても、いろいろ消費者の嗜好の多様化という問題もございますし、他面また外国産のワインというものも相当出回っておるという状況もございます。したがいまして、この甲州種の醸造用の仕向けというものにつきましても、どんどんこれから向けていけるかという問題につきましては、やはりこういうものもよほど慎重にやっていかなければならぬのじゃないかというようなことで、これは山梨県当局の方とも十分連絡をとりながら、生食向け、あるいは醸造向け、両面をにらみまして、やはり余りどんどんふやせばいいということだけでは、なかなか簡単にはいかないのではないかという感じを持っているわけでございます。
#277
○近藤忠孝君 国税庁にお伺いしますけれども、いまの答弁のとおり、醸造向けとして一定の評価を受けているようですね。現にメーカーの方でもそう評価しまして、かなりこれをつくれということで進めてきた、こういったことがあったように聞いておりますけれども、その点どうでしょうか。またこの甲州種についても、国税庁としての評価、ワインの原料としてこれはどうか、御答弁をいただきます。
#278
○政府委員(星野孝俊君) 国産のブドウの問題でございますけれども、私どもとしては、これはまあメーカーと、それから農家の方々の直接的な取引でございますから、直接私どもがどうこうと言う立場ではございませんが、やはりできることならば、現地、国内にもブドウの生産があるわけでございますから、その辺のところ、価格面、生産面、両方の面から調整方をはかっていただきまして、ひとつ国内産のブドウを使って十分に国際競争力に耐えるような、そういうふうな形に持っていっていただければ、大変結構だと思っております。
#279
○近藤忠孝君 私がお伺いしたのは、いままでメーカーの方にかなりそういった点で農家の方につくれということで進めてきたという、そういう面がありはしないかという面が一つと、それからもう一つは、いまのは希望的観測を言ったわけですけれども、国税庁としてはその面をどう考えておるのか、この二点についてお伺いしたいんです。
#280
○政府委員(星野孝俊君) 従来から、ワインの生産者の方から現地の農家の方々に対してまあ契約栽培といいますか、そういうことを奨励してきたいきさつはあるようでございます。ただ問題は、現在の生産数量といいますか、そういう面積といいますか、そういうものが現在日本のブドウが生食用とそれからワイン用と両方が競合しておるというふうなことがありまして、特に生食用の方の需要が非常に旺盛な場合には、ワイン用の原料がなかなか安定的に手に入らない。特に量の問題でも手に入らないし、そういうことになりますと価格も非常につり上がってしまうということで、なかなか国内産だけで賄うということが現実の問題として非常にむずかしいように聞いておるわけでございます。しかし、方向としてはできるだけ国内産のブドウを生産者が使う、そういうことによって現地のブドウ生産者の経営も安定させると。ただし、これについてはやはり問題は数量の確保の問題と、それから価格の問題がございますので、やはり数量が絶対的に足らなくなればどうしても輸入せざるを得ませんし、それから価格がやはり外国産のものに比べて法外に高いというふうなことになれば、やはり企業でございますから、どうしてもそれは安いものの方へ手を伸ばすと、外国から輸入すると、こういうことに当然の勢いとしてなりかねませんので、この辺のところにつきましては、また関係方画の御指導をお願いしたい、このように考えておるわけでございます。
#281
○近藤忠孝君 このワインが伸びてきたのは、先ほども御答弁がありましたけれども、四十六年、四十七年ごろからだと思うんですね。これはかなり業界なりの苦労なり努力があったと思うんですが、そしてそれはまた望ましいことだと思いますね。ところが、四十七年ごろからまたワインの輸入の方も急速に伸びてきておる。たとえば輸入の面で見てみますと、四十七年は四十六年の二・一五倍、四十八年は四十七年の五・一九倍、四十九年は四十八年の二・二四倍と、まあ大変な伸びなわけです。となりますと、せっかく国内の農家の皆さんと、それからメーカーとが努力して一定の伸びを示した、そこに対してこれだけ輸入がまた入ってきて、このことが国内メーカー、特に農家の皆さんに打撃を与えやしないかと。この点についてはどう理解されていますか。
#282
○政府委員(星野孝俊君) 現在ワインそのものにつきましては、輸入が自由化されているわけでございますので、私どもとして特にこれを法的に何とか規制するということは、これはもう非常に事実上むずかしい問題だと、このように思っておるわけでございます。
#283
○近藤忠孝君 まあ先回って答弁してもらったわけですけれども、その前の段階として、国内のメーカーの努力ですね、あるいは農家の皆さんですね、一生懸命やってきて一定のブームが出てきたと。そこへ外国からずっといま言ったようにたくさん入ってきたことが影響がありやしないかどうか。特に輸入の問題ではまた関税局長お伺いしますけれども、国内のブドウ酒を保護する、あるいは育成するという、こういった面から見てどうなのか、どう理解されているのか、この理解をお聞きしたんです。
#284
○政府委員(星野孝俊君) まあもちろん一番望ましいのは、国内産のブドウを使って国産のワインができる、それで生産も伸び消費も伸びと、こういう形になることが一番望ましいことであるかもしれません。しかし、現実の問題として、まあワインに対する需要というのは最近、御指摘のように、急激にふえてきているわけですね。したがって、そうした急激なワインに対する需要の増加に対しまして、国内産のワインだけでは現実問題として需要に応じ切れない、こういう状況が前提としてあるわけでございますから、そうした前提を踏まえますときに、それでもなおかつ輸入を抑える。結局、飲んではいかぬということになるわけですから そういうことはちょっと私どもの行政の範囲内では、これはできない、大変むずかしいんではないかと、こういうふうに考えております。
#285
○近藤忠孝君 関税局長にお伺いしますけれども、山梨県議会並びに山梨県果実農業協同組合連合会から陳情か請願かわかりませんが、いま言った輸入の原料やブドウ酒がふえている、特に甲州種のワインの原料が影響を受ける、その点でたとえば、一つは、いまも御答弁いただいたような輸入規制の問題とか、あるいはワイン加工施設を設けるとか、その他、たとえば原料産地名とか、その明記、そういった幾つかの請願がいっておりませんか。
#286
○政府委員(吉田冨士雄君) 書類としては事務当局の方へまだ来てないようでございますが、私もそういう話をよく伺っておりますし、また現実、果実の方の農業協同組合の連合会の方に、ときどき私もいろいろお話をしに、輸入関係でいたしまして、いろいろ懇談もしております。その際にもそういう御希望がございます。しかしまた、客観的な外国関係のこともよく御理解をいただいておりまして、そこはやはり、お互いに、ブドウのメーカーの方とブドウ酒のメーカーとの話し合いではないかというお話も伺っております。
#287
○近藤忠孝君 その一つとして、これは冒頭にお伺いした――関税率が安いことか、具体的にいま、せっかくここまで来た国内産に対する影響を持っているんじゃないかということをお伺いしたんですが、そういった問題は特に言われていないんでしょうか。
#288
○政府委員(吉田冨士雄君) もちろんその問題も、お話の一環として入っておりますが、基本的にはやはり、ブドウ酒のメーカーの方も、それからブドウのメーカーの方も、ブドウの消費は、ブドウ酒の消費はこれからかなり、五年なり十年なり伸ばしてみるとかなり大きく伸びるんじゃないかという認識を持っておられまして、片一方でブドウメーカーの方としても、先ほど農林省の方からお話のように、現在は五%ないし七%ぐらいしか加工用ブドウ酒の方に回せない、これを一体どうするのか。作付反別をどんどんふやすといたしましても おのずからやはり限界がある。そうすれば、やはり、将来を見ましたならば、原料のブドウ酒で輸入するか、あるいは加工の、たとえば干しブドウであるとか、濃縮果汁であるとか、そういう加工、こちらで加工するブドウ酒原料として輸入するかというようなことを、両方の方がやはり真剣に考えておりまして、先々やはりブドウ酒の消費量が非常に大きくなる、しかも、国内のブドウ酒の耕作面積はおのずから限定があるという前提でいろいろ御議論いただいておりまして、そこにはやはりある程度国産のブドウを使うといたしましても、やはり輸入ブドウ酒も必要じゃないか。足らなくなってからじゃ、なかなかやはり買い付けもむずかしいので、徐々にやっぱり買い付けていって、まず国産のブドウでブドウ酒ができる、その足らない部分はやはりどうしてもブドウを輸入で、ブドウ酒を輸入した方がいいというような御議論がかなり強いようでございました。
#289
○近藤忠孝君 私が指摘したいのは、国内産を優先して、いわばその補助として輸入するというような問題じゃなくして、現実に先ほど言ったような傾向から見ますと、逆になってしまうのじゃないか。そのときに、その傾向が始まってしまった場合には甲州種はもう維持できなくなってくるんじゃないか、こういった心配がありやしないかということで質問したわけなんですが、そういう点いかがですか。
#290
○政府委員(吉田冨士雄君) 確かに輸入自由化しておりますので、片方で非常にブドウ自体の生産が落ちた場合には、非常に危機感をブドウ酒メーカーの方は持っておられまして、一時的には本来あるべき輸入量よりも多く輸入して、在庫に非常に困るということもあるわけでございます。しかし、それは非常に大きな反省になりまして、これからできるだけやはり計画的な輸入をしたい。しかも、第一前提としてはブドウのメーカーの方とやはり長期的な契約と申しますか、栽培の一応のある年限のやっぱり見通しを立てまして、それを超えた部分はやはり補助的に輸入するというやり方でないと、かえって輸入ブドウ酒でストックで困ってしまうという状態もあったわけでございまして、これについては、やはりかなりの反省を行っておられるようであります。
#291
○近藤忠孝君 じゃ、ワインの問題はその程度にしまして、次は洋酒の問題ですが、これは前回の質問でも指摘したんですが、たとえばダイエーがスコッチウイスキーを、これは目玉商品として、普通三千五百円程度で売られるものが、バーゲンセールで二千二百五十円、しかも、そういう安いという広告まで出ていると、こういった点を指摘したわけであります。どうしてこんなに安く売れるのかということです。そのからくりがどうなっているのか、これはなかなかわからないと言われているわけなんですが、この点、国税庁としてはどうつかんでおられるのか。いかがですか。
#292
○政府委員(星野孝俊君) 問題は、外国から輸入されるスコッチもの、これが価格が大変スーパー等で安く売られるという、その辺の原因が何かということでございますけれども、これは一例をとって申し上げますと、たとえば輸入ウィスキーのスタンダードもの、ジョニ赤とかホワイトホース等でございますが、現在これはデパート等では三千五百円程度で売られておるわけでございますね。ところが、これが、先ほど、先般も資料でお示しがありましたとおりに、スーパーではかなり目玉商品として売られておる、その辺の格差がどういうことになっておるかというお話でございますが、いまのホワイトホースそれからジョニ赤等のスタンダードものについて仮定を置いて計算いたしますと、大体輸入業者の入手価格がCIF価格で四百五十円前後ではなかろうか、こういうふうに言われておるわけでございますが、これに関税が二百九十八円、それから酒の税金が千百二十二円と、それに取引関係の諸経費をこれをどの程度見込むかというのはなかなかむずかしいわけでございますが、これも仮定の計算でお許しをいただきたいと思うんですが、これが二百五十円と仮にこの程度を見込みますと、大体二千百円程度の価格になるかと思います。それで、その場合の流通マージン率が大体小売価格に対して三九%ぐらいになる、つまり三千五百円で売られる場合はですね、そういうふうに計算がされるわけでございますが、このマージン率でございますが、これは実は国産の同じクラスのもののマージン率に比べるとかなり高いと、こう言われておるわけでございます。そして、この高いマージンを切って売っておるのではないか、こういうふうに言われておるわけでございますが、この輸入ウィスキーのマージンの場合には、国産のウイスキーのマージンのと違いまして、いわゆる卸、小売のマージンのほかに、国産ウイスキーの場合ではメーカーが取得するところの利潤、これに相当するものが実は輸入業者の販売経費それからマージン、そういう形で実はこの中に入っているわけでございまして、したがって、国産のいわゆるマージンと、それからスコッチもののマージンというのはそこが少し違うわけです。メーカー分がそこに片方は入っておりまして片方は入っておりませんから、そういう関係でそこにマージン率がかなり大きく開きが出てくる。このマージンの中でいろいろ商品全体を販売するわけでございますから、その中でいろいろ調整して、そうした格安物がときどき出てくるのではなかろうか。もちろん全部これを安くしてしまいますと、全く利益か飛んでしまうわけでございますから、結局そういうものはある程度スポット的にそういう安い物が出ると、こういうことなのではなかろうか、こんなふうに考えております。
#293
○近藤忠孝君 いまの説明ですと、洋酒の場合には二千百円と三千五百円の差は結局マージンの問題だと。ですから、この点が何とか解決がつけばずっと安くなるという、そういったことに聞こえてきますけれども、そう理解してよろしいのですか。
#294
○政府委員(星野孝俊君) それはその辺が解決すれば安くなるという御質問の趣旨がややわかりにくいのでございますが、問題は、これは自由価格でございますから、この辺でどの程度のマージンを取れば経営をやっていけるかというもっぱらその辺の問題でございますので、私どもどこをどうしたらいいかというそういうお答えはちょっといたしかねるのでございますので、その点はひとつ御了承願います。
#295
○近藤忠孝君 洋酒の問題については一応問題点だけで、次に日本酒の同じような問題ですが、日本酒の場合には少し事情が違うのじゃないかと思うのです。ちょっとこれをごらんいただきたいのですが、いま安い酒としてよく出回っている雷王という酒ですね。これ、二級酒普通九百三十円で売るところが、百八十円値引きになって七百五十円、卸と小売のマージンを抜きますと六百円もしくは六百円を割る値段でメーカーは売っているのじゃないか。それからさらにそこにもありますけれども、宣伝その他あるいは配達もしない、包装紙にも包まない。さらに小売のマージンなどもかなり下げるとか、あるいは卸を下げるとか、そういった点のそれぞれの身を削るような方法で下げているという実情じゃないかと思うのです。その実態を見てみますと、結局一番メーカーのところ、特に中小メーカーのところでかなりの無理をして売っているのじゃなかろうかと思います。この雷王の場合には採算合っているかどうかまだわかりませんけれども、あるいは利潤が出ているかもしれませんけれども、こういう状況ですと、実際もうぎりぎりのところ、全く利潤もないところで売らざるを得ないのではないかという気もしますし、あるいはこういう形じゃなくてリベートの形でずいぶん出血もしているということも聞いておりますけれども、その辺は国税庁としてはどう理解をされておりますか。
#296
○政府委員(星野孝俊君) 問題は、こういう格安の酒がたくさん仮に出回る。それに引きずられて一般の零細な酒屋さんが経営に非常に困る。これと対抗するためにやはりリベートを出したり何かしなくちゃいかぬ。これをどう考えるかと、こういう御質問の趣旨かと思いますが、基本的には私どもは酒の価格は自由価格でございますから、これは行政がそれに介入して価格をいじるというふうなことは考えておらないわけでございます。ただ、極端な乱売等がございまして、そうしてそれによってその地域全体の市場が非常に混乱する、そしてそのために、その結果酒税の確保そのものも非常に危うくなってきた、そういうふうな異常な事態でありますればこれは特別でございますけれども、それ以外の場合は、片ややはりそうした価格で売ることによって経営を維持している業者の方もあるわけでございますし、また片やそういう安い酒をほしいという消費者の需要もあるわけでございますので、そうしたものに直接行政が介入していくということは余り適当なことではない。やはりこれは全体としては自由価格がたてまえでございますから、基本的にはやはり自由競争、この中でやっていただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#297
○近藤忠孝君 私は自由競争とか、また安く売ることについて特に反対もしませんし、むしろそれは結構なことだと思うんです。ただ、傾向を見てみますと、特に大メーカーがそういうことをやっているんじゃなくて、なかなかレッテルでは売れないメーカーが、本当に最後の手段としてやっている、そういう事態だと思うんです。となりますと、現時点ではまだどうかわかりませんけれども、これがこのまま進んでまいりますと、それこそ乱売状況になる。そして酒税確保の問題にまで響いてくるという、そういう一つの兆しではないかどうか、そういう兆しとして理解しているかどうかですね、この点が私の質問の趣旨なんですが、いかがですか。
#298
○政府委員(星野孝俊君) 私、この雷王のケースが具体的にどういう形でやられているのか余り詳細には承知しておらないわけでございますけれども、やはりたとえば包装を省略するとか、いろいろ中間的な経費を省略するとか、そういう形でできるだけ安くすると、こういうふうにしているんだろうと思うのでございまして、したがって、こういう種類の酒が必ずしも原価を割っているという状態ではないのではないかと、これはこれなりにやはり経営として成り立っているのではないか。そういうふうに考えておりますので、現在の段階で直ちにこうしたものが出たからといって、全体として酒税の確保に困難を来す、業界が混乱してしまうというふうに直ちには結びつかないと、このように認識しております。
#299
○近藤忠孝君 最後に、私が指摘したのは、その例がいま言ったような出血であるという指摘ではなくて、その場合には採算が合ってやっておるようです。ただ問題なのは、そのように堂々とビラを出してかなり広範囲にできる場合と、そうでなくてそれができないでやっている場合――むしろその方が大変だと思うのです。また、その方がたくさん、特に弱小メーカーの場合にそういう事例が多いんじゃないかと思うのですが、そういう実態を国税庁として把握しているかどうかですね。そういう事態を未然に防止していく体制があるかどうか、それが私の質問の趣旨なんですが、それについて御答弁をいただきたいと思います。
#300
○政府委員(星野孝俊君) 先ほどから申し上げておりますように、やはり価格そのものは自由価格がたてまえでございますから、価格に介入するということは私適当でないと思うのです。しからば、零細業者対策はどうしたらいいかということでございますが、これは先ほど来お答え申し上げておりますように、やはり全体としての零細業者が企業努力をできるだけの環境を整備してやると申しますか、たとえば各種の政府機関による低利の資金の融資ができるようにしてやるとか、あるいはそういう小規模の業者が集まって協業化するとか、あるいは協同組合をつくる、そういうことによって体質を強化する。あるいはまた、たとえば最近東京周辺で出ておりますけれども、辛口酒という統一銘柄で出ている酒がございますが、これは規模の小さい酒屋さんが何軒か集まりまして同じ銘柄で売っておるわけですが、規格を統一しましてそれで、辛口という銘柄で新しい分野を開拓している。そういうふうな企業努力、それで、そうした企業努力をまた行政で可能な限り環境づくりという意味でバックアップする、そういうことによって業者に体力をつける。そこで価格そのものは自由価格でございますが、そうした現在において厳しい経済競争に耐えられるだけの体質づくりをするような形で業界も努力すべきであるし、私どももそういう面で配慮するべきではないか、このように考えておるわけでございます。
#301
○近藤忠孝君 終わります。
#302
○栗林卓司君 主として清酒の問題を頭に置きながらお伺いしたいと思います。
 酒税を取る立場から言いますと、酒のどの種類が売れても直接かかわりはないかと思いますが、産業政策という面を入れて考えますと、どの種類がどれぐらい売れるかということが一つ意味を持ってくると思うのです。そこで種類を清酒とビールとウイスキー、そのほかもありますが、大きく清酒、ビール、ウイスキーとくくってみて、この種類がどのような割合で売れていくのが一番望ましいとお考えになっておりますか。あるいはそういった考えは特にお持ちになっておりませんか。まずこの点を伺います。
#303
○政府委員(中橋敬次郎君) 確かに酒税はいまおっしゃったような種類の酒類を中心といたしまして、それぞれ負担をしてもらっておるわけでございます。その中でやはり私どもが注意をしなきゃなりませんのは、それぞれがいろいろな業態の納税義務者によってまずは納められておるということでございます。したがいまして、清酒は三千軒余りのおおむね小さな規模の業者でございますし、ビールは四つの比較的大きなメーカーでそれが生産され納税されておるということでございます。ウイスキーについても大きなものから中、小に至るまでに分布いたしておりますから、そういうことの観点から判断をいたさなきゃなりませんが、またもう一つ消費者のサイドから申しますと、だんだん嗜好の変遷ということがございまして、清酒、ビール、ウイスキー、それぞれが競争をしながら今日のような消費態様になってきておりますので、一概に私どもの考えが支配するわけにもまいりません。そこで御質問の点については非常にむずかしいとお答えせざるを得ませんけれども、やはりその量的な変遷とにらみ合わせながら酒税の高さ、これの相対的なバランスというものは常々考えていかなければならないというふうに思っております。
#304
○栗林卓司君 さしあたって今回御提案の税制改正について、片方の総額として幾ら税収を上げようかという議論を置いておいて、産業政策という面から見た場合にどういう配慮を具体的に織り込まれましたか。あるいはそれを特に今回は意識しないでこれらの提案の内容をお決めになったか、この点はいかがですか。
#305
○政府委員(中橋敬次郎君) その点に関しまして今回の増税案においては、この四十三年以来の消費の伸びの中でかなり堅調であるものは、やはり今回の増税でも十分その後に上がってまいりました小売価格の中で吸収と申しますか、耐えられるのであろうという判断をいたしたわけでございます。本来でございますれば、なおもう少しきめ細かく清酒、ウイスキー、ビール等につきまして差異をつけるという案もあり得るわけでございますけれども、今回はむしろそういった種類の差というものについては余り判断を加えずに、むしろ一律に二二%程度というものを原則に置いたわけでございます。そこで四十三年以後の消費の態様から見まして全然増税をしないもの、ゼロというものをまた一方に置いたわけであります。それからもう一つ、その中間的には、清酒一級をやはり三千何軒の清酒メーカーが、従来は二級をもっぱら売っておりましたものが、最近の消費傾向から一級酒にかなり移っておりまするので、そういうものについては一五%程度、一般の増税率よりは低いものを設定したわけであります。そういった三段の配慮を加えながら今回の増税案を御提案いたしております。
#306
○栗林卓司君 一級、二級の問題は後続けて伺いたいと思いますが、その前に清酒をこうくるんで考えてみたときに、昭和四十九年度の予算を組むときの基礎になりました清酒の課税対象としてのキロリットルというのは、約百七十三万キロリットル、これは四十八年度の実績百七十七万キロリットルに比べてそう著しくおかしな数字だとは思いません。四十九年度、いま申し上げたように、百七十三万とはじいたわけですが、五十年度の予算では、百五十九万、おおむね一割ぐらい低く見積もっておいでになるわけです。これ、なぜそう低く見積もるに至ったかということと、これが需要の実態というものをもし反映しているとしたら、増税というのは普通の商売の常識ではなかなか考えられないのではないか。にもかかわらず一律二二%程度、一級を配慮しながら一五%程度ということをした問題を、産業政策という面で見たらどういうことになりますでしょうか。
#307
○政府委員(中橋敬次郎君) いまお話のように、清酒全体として数量的に見ますれば、確かに四十八年、四十九年、当初予算はほぼ横ばいの数字を見たわけでございます。それから五十年度の予算の見通しを立てましたときには、四十九年度においての大体上半期までの状態がわかっておりまして、そこでは、やはり二級が非常に前年に比べまして状況が思わしくないということがございました。特級、一級はそれほどでございませんでした。五十年にはほぼその横ばいぐらいの程度の消費は期待できるだろうという判断をいたしたものでございまするから、清酒全体で百五十八万七千キロリットルという数字になったわけでございます。
 そこで、今回の増税でございますけれども、特級につきまして二二%、一級について一五%程度の増税でございまして、これは毎々御説明いたしておりますように、清酒を含めましての酒類消費資金、家計において消費しておりますそのものの伸び、あるいはそれを支えておりますところの賃金の伸び、そういったものを勘案いたしまして、この程度の増税あるいはそれに伴いますところの価格の上昇は、家計で十分耐えられるだろうというような判断をいたしたわけでございます。
#308
○栗林卓司君 いや、耐えられるだろうという御判断が基礎として誤っておいでになりませんかということも質問の中に入っておりまして、四十九年の場合は予算に見積もったのは百七十三万三千キロリットル、四十九年実績見込みが百五十九万八千キロリットル。実は四十九年だけで予算に見積もった量と実績見込みの幅で一割ぐらい減ってしまっておる。この差がなぜ出たのかということと、これが出たということを踏まえて考えると、なおかつ増税して――消費者の問題は一応この際おくとして産業政策の面で問題が起きませんか。種類ということである程度のバランスが必要なんだと考えた場合に、一律的な増税案で問題がございませんかという質問です。
#309
○政府委員(中橋敬次郎君) 今回の増税によりますところの価格の上昇が消費にどの程度影響するかという判断だと思います。それで私どもは特級についての二二%の増税、一級についての一五%の増税でありますれば、消費資金の状況から見まして、消費の態様はそんなに変わりないだろうというふうに見たわけでございます。
#310
○栗林卓司君 重ねて伺うようですが、なぜしからば四十九年度の予算見積もりと、実績見込みに一割近い違いが出たのでしょうか。
#311
○政府委員(中橋敬次郎君) この一割ぐらいの違いの中で一番やはり大きいのは二級でございまして、特級につきましては大体当初予算に見ましたものをそのままほとんど四十九年度の実績見込みとして計上をいたしております。それから一級につきましては、約三万キロリットルぐらい減少するということで見込みますから、一番大きな違いといいますのは、やはり約八万キロリットル落ちる、大体四十九年度の上半期の実績から判断をいたしまして落ちてまいるというふうに予想しました清酒二級が、いまお話しのような四十九年実績見込みにおきますところの清酒の課税移出数量の減少の主たる原因でございます。したがいまして、そこのところは今回は増税をゼロにいたしまして、一級につきましては若干そういう弱含みもございましたから一般率の二二%を下回った一五%の増税にとどめたわけであります。
#312
○栗林卓司君 そこでくどいようですけれども、二級は確かに減少ぎみになってきている。一級はというんですが、一級は今度一五%増税なさるわけです。これが一級について需要を冷やすような効果が出てまいりませんか。
#313
○政府委員(中橋敬次郎君) 今回の増税によりまして、そのままがそのものだけで小売り価格が上昇をいたしますのは清酒一級につきましては四%でごさします。したがいまして、四十三年来据え置いてまいりました税率と、それからその間におきますところの諸物価の上昇、賃金の上昇から見まして、四%程度の清酒一級の価格の上昇というのは消費には影響がないというふうに判断したわけでございます。
#314
○栗林卓司君 一級の方は消費に大きな影響はあるまいということをひとつ踏まえながら、大変ひがんだ立場でお伺いするようですが、キロリットル当たりの従量税を見ますと、一級と二級比べてみると、昭和三十四年の一級はキロリットル当たり二十七万一千六百円、二級は十一万三千六百円、三十四年が強いて基準になると申しませんが、三十七年に大幅な減税をしておりますから、その意味で減税前という意味で三十四年をとって考えますと、一級と二級で、三十七年の大幅減税率というのは一級の場合の方が非常に大幅でございました。三十四年に比べて二級の方はそんなに減税にならなかった。そのまま二級は今回の御提案も含めて税額は変わってきてないわけです。一級はどうかといいますと、三十七年に大幅減税をして、四十三年、そして今回御提案の五十年とじりじり引き上げながら、一級と二級の従量税額の相対的な関係を見ますと、今回の御提案でほぼ大幅減税前の三十四年の割合に戻った勘定になります。この間で移出数量をながめてみますと、三十七年は需要の大半は二級でした。三十七年の大幅減税以降、それだけが理由とは申しませんが、需要は大きく一級へ移行して、今日は一級の方がはるかに多い。税額は一級の方が多いわけです。
 そこで、結果論からお伺いする形かもしれませんが、三十七年以降の酒税の扱いというのは、日本酒の一級、二級について見ると、一級の需要を伸ばすように戦略的に使ったのか、結果論として使ったと言われても仕方がないことになるのか、その結果として一級の需要がふえてシフトしていくわけですから、高い税額を負担するような需要構造に変わってきた。片方で言うと、二級酒を相対的に高くしたわけですから、二級酒を粗末にしながら一級酒にシフトをして、酒税の国民の負担割合を高めてきた、こうも言えなくはございませんか。
#315
○政府委員(中橋敬次郎君) 確かに三十七年の大幅な減税におきましては、いわゆる高級酒、特にいま御指摘のような清酒の特級、一級と二級との格差というものが税金で、改正前に比べまして接近をしたことは事実でございます。その際は、実はその税率の基本になりました戦後早々の税率の格差、これは当時非常に少ない原料米の総量の中で特級、一級、二級という差別を設けておりました関係上、やはりかなり特級、一級については重い税負担を強いたわけでございます。それを昭和二十九年、それからその後におきますところの改正でもって経緯がありまして、三十七年におきましてこれをかなり是正した、是正する意図があってやったということは、私はやはり振り返って見ますとそういうことだったと思います。
 ただそのときにも、むしろ一級と二級の格差を縮めることによりまして、重い税金を負担してもらって酒税をふやすというよりは、過去におきますところのそういった清酒の生産総量が非常に窮屈であったときの税率構造というのを、三十七年に至ってやっと修正をしたという方が強かったと思います。それからその後におきましては、むしろ所得の上昇が非常に進んでまいりまして、だんだん高級酒に嗜好がシフトをしてまいりました。特にこれは清酒だけでございません、ウイスキーについてもまたそういうふうな状態が見られるわけであります。清酒のことで申せば、御指摘のように二級の量というのがだんだん減ってまいりました、逐年これは対前年比ほとんど減少をいたしております。それに引きかえまして、清酒一級というのは二級からのシフトがありましたのでしょう、かなり毎年前年に比べて伸びてまいりました。そういう結果が、今日の清酒の消費構造になったということは事実だと思います。
#316
○栗林卓司君 そこで、一級の比率がふえてきたということなんですが、酒税ということで見ますと、どれがどうふえようとも総枠が確保できればと、冒頭にお伺いしました。中の種類で見ていくということになると、これまでの三十七年以降のたとえば一級、二級の税の扱いにしても、需要構造にある変化を与えたんではあるまいか、結果論から言えばそういった面なきにしもあらずだということを――伺いたいのは、大蔵省の中でこういう産業政策的な面で見る責任部署はどこでございますか。
#317
○政府委員(中橋敬次郎君) 酒類業界につきましては、製販各層について第一次的にいろいろなことの企画、立案をする責めは国税庁でございます。
#318
○栗林卓司君 そうしますと、国税庁にお伺いしますのは、この種類で見た場合に、現在の清酒なりビールなりウイスキーなりというものの需要の振り分け合いというものをどのようにごらんになりますか。というのは、清酒はこれから伸ばしていこうということで政策を考えていかれるのか、横ばいなのか、減らすのか、あるいは成り行き任せなのか、その辺のところはひとつきちんとしていないと、どういった政策をもって、たとえば清酒の問題を産業政策として取り組んでいくかということも出ないように思いますが、国税庁としてはどのように現在御判断になっておりますか。
#319
○政府委員(星野孝俊君) 種類別にどうあるべきかということでございますけれども、基本的に申し上げますと、酒類は嗜好品でございますから、消費者の要求といいますか要望といいますか、そういうものを無視して一方的に行政の力で、たとえば特定の酒類を伸ばして特定の酒類を抑えるというふうなことは、これは適当ではないと思うのでございまして、やはり全体としてはそのときどきで消費者の嗜好も移り変わってまいりますから、その嗜好に合った酒類が伸びていく、こういうことであろうかと思います。ただしかし、現実問題として、現在の酒類の消費状況を見ますと、ウイスキー、ビール等の伸びに比べまして清酒が落ち込みが激しいことは、これは計数的にも紛れもない事実でございまして、そうした、清酒業界は、清酒はこれは日本古来の酒でございますので、いわば国民酒でございます。ビール、ウイスキー等は外国から入った酒でございますけれども、清酒は日本の古来からある酒でございますので、やはりそうした日本固有の酒、そういうものは、やはりこれを成り行きに任せて滅ぼしてしまうということは、非常に残念なことであるわけでありまして、そうした意味におきまして、やはり日本古来の清酒というものが、今後におきましても国民の間に十分好まれていくように、消費されていくような、そういうふうな形が望ましいのではないかと、このように考えておるわけでございます。
#320
○栗林卓司君 消費者の間に好まれていくようにするのが望ましいということを、数ある官庁の中で責任を持って監督し、計画し、実行していく責任部署が国税庁と伺いましたからお伺いをしているわけなんです。どういう手段でなさっていかれますか。
 ついでに伺いますのは、清酒の需要が減ってきたことは紛れもない事実である、古来の清酒がなくなってしまうのは残念であるというときに、税というのは中立的なんでしょうか、それとも政策的に活用すべきものなんでしょうか、あわせて伺います。
#321
○政府委員(中橋敬次郎君) 清酒全体から申せば、先ほども栗林委員がおっしゃいましたように、そんなに落ちてはいないのでございます。たまたま四十九年というような年をおとりになりますから、先ほど御説明したような事由で対前年比落ちておりますけれども、たとえば四十年から清酒全体の課税数量を見てみますと、対前年比で落ちておりますのは、四十二年の九九・一%、四十六年の九九・二%、そういうことで四十八年まではずっと推移をいたしておりまして、それ以外の年は一一三%、一〇五%とかいうふうに、かなり伸びております。落ちたのも、先ほど言いましたように九九%でございますから、漸増しておることは確かなんでございます。ただほかの、たとえばビールとか、あるいはウイスキーの伸びに比べれば落ちておるということでございまして、やはり恒常的には清酒に対する嗜好というものもそんなに落ちてはいない、こう思っております。ただ消費者の、これは嗜好の問題でございまするから、そういう方は、いろいろ最近の嗜好に合わせたようなことを清酒業界でもいろいろ努力をしておるようでございます。一番国税庁としましても考えなければなりませんのは、やはり何といいましても、長年の間、統制になれてきました業界でございまするから、味の方もどうも均一化してきたような弊が考えられるわけでございます。清酒業界においてもそういう点を最近かなりの企業で反省をせられまして、味の、たとえば転換と申しますか、製法の転換と申しますか、たとえば糖分をできるだけ加えないようにしよう、先ほど申しましたような、米からできておるアルコールを主なものにしよう、あるいは従来のような、戦前のような全く本格的醸造と称せられるような清酒をつくろうというような努力がなされておりますし、また消費者に届ける態様といたしましても、長い間のああいったびんの形態というものを、最近の食生活に合わせたようなものにしようというような努力もなされております。そういった努力を国税庁としましてもできるだけ応援をすることによりまして、新しい食生活、嗜好生活に合ったような清酒をだんだん世の中に出していく、その一つにしましては、先ほど来御指摘のございましたように、価格ももっと展開をしてまいりましょう、そういうようなことでもって、新しい分野がますます開けるというようなことに、できるだけわれわれも協力してまいりたいと思うわけでございます。
 そこで、税率をそれでは意図的に清酒に、今日、あるいはビールとか、ウイスキーというものとの格差におきまして、従来以上に清酒に有利にする必要があるのかということになりますれば、先ほど申しましたように、まだまだ私は清酒の将来というものについても、従来のある中期的な消費の状況から見まして、その必要はないというふうに考えております。ただ問題は、三千何百軒という、非常に規模の違った形態でございまするから、その中での生産性の向上ということを、一体どういうふうにやっていったらいいのか、しかもその中では、やはりブランドというものに対する消費者の嗜好というものがございますから、そういうものをどういうふうに結びつけていったらいいのか、今朝来もいろいろ御議論がございましたおけ売りの業態というものが、果たして清酒業界からなくなった方がいいのか、むしろそういうものを活用することによって、清酒の分野をもう少し広げていった方がいいのかというのも、実は私は基本的に大問題だと思っております。決して、三千の業者が自分のブランドでもって、自分の地場で売るのだけが、清酒がなお発展する道であるとも思っておりません。こういった面についても、今後とも国税庁と一緒に研究してまいりたいと思っております。
#322
○栗林卓司君 おけの問題また改めて伺いたいと思うんですが、その二級酒が元気がなくなっちゃったということを気にしているのも、実はおけの問題がその裏側にあるんです。ですから、その一級、二級をお伺いしながら、需要構造が変わってしまったということと、消費者の側から見ると、かつての二級の位置をいまや一級が占めてるんですから、これは大衆酒になってしまいました、一五%上げるんですかという問題が一面でありますということなんですが、そうやってお伺いしていく前に、ちょっと、数字のことなんで重ねてお伺いいたします。
 将来需要がどうなるかというのは、いただいた資料でわれわれ判断するしかございません。そこで清酒の需要全体としては見通しが明るいと御判断でございますが、手元の資料でいきますと、四十九年の実績見込みが百五十九万八千キロリットル、五十年度の予算計上分が百五十八万七千キロリットル、減ってるわけです。減ってる以上は、減ってると見据えながら考えていかざるを得ないんですが、この間の事情で、補足される点がございますか。
#323
○政府委員(中橋敬次郎君) その百五十九万あるいは百五十八万キロリットルというのは、先ほど来御説明いたしましたように、主として二級の減退が影響をしていると思っております。それは今回の増税案の作成においては配慮したつもりでございます。
 それからもう一つ、さっき御指摘のように、二級対一級の問題でございますと、非常に一級が従来の二級的地位を占めたということは事実でございますが、それはむしろ企業側サイドで申せば、かなり、従来の二級だけしかつくっていなかった多くのメーカーが一級に移っていった、またそれでもって売れておるということでございまして、これが仮におけ売りをいたしましても、やはり一級としてのその報酬というのは、おけ売り企業にも入るわけでございますから、あながち私は、二級が減って一級がふえたということが、零細なる清酒メーカーにとって非常に不利であるかということについても、実は一概にはそう言えないんじゃないかというふうに考えております。
#324
○栗林卓司君 おけの問題について、これは改めて伺いますが、いま局長が言われたようなことが相成り立つためには、おけを引き取ってくれないで、向こうはもう系列のおけになっちまった、じゃ、改めてびんで売るよと言ったときに、販売力が確保されて残っているかどうかが致命的な部分だと、それが担保されていなかったら、これはもうどうにもこうにもならないわけで、その意味で構造改善事業、先ほど来の御説明ですが、販売問題どうするかが実は核心ではなかったのかと思いますので、これは改めて次回にお伺いいたしますけれども、その国税庁に、清酒古来の問題で一つ伺いますのは、なくなったらさびしい限りだという意味で、使っている材料の面で、米は高うございますし、ウイスキーにしても、ビールにしても、きょう現在は相対的に安い、しかも、将来どんな価格の動きを示すかはわからないとしても、中期的にその相対関係は開くことはあっても、そう縮まることはあるまいと考えていったときに、この差をどう産業政策に織り込まれますか、時間ですから、この点だけお答えを求めておきたいと思います。
#325
○政府委員(星野孝俊君) 御指摘のように、清酒の主原料は米でございまして、原料米の、清酒の原料の中に占めるウエートがかなり高いことは御指摘のとおりでございます。したがいまして、そういう面につきまして、従来から政府におきましても、原料米の価格につきましてできるだけ配慮をお願いしてきたところでございます。
 今後のことにつきましては、まあ財政事情等の問題もございますので、その辺の事情も十分慎重に考慮しまして、今後原料米に対する助成、これにつきまして関係当局の御検討をお願いしてまいると、このように考えております。
#326
○野末陳平君 間接税、いろいろこう見てみましたらば、酒やビールは中でもかなり税金が高いような、税率が高いという感じがしまして、まあこれは事実だと思うんですが、さっきからのお話ですと、酒やビールは嗜好品だということで、ぜいたく品ならば、宝石とか毛皮とか、そういうぜいたく品なら高くてもしょうがない。ところが現実には、率で言えば、宝石や毛皮よりももっと酒やビールの方が高いし、一体これはどうしてだろうかと考えたがよくわからなかったのですが、酒やビールというのはなぜこんなに税金が高いんでしょうか、理由があったらちょっと教えていただきたいと思います。
#327
○政府委員(中橋敬次郎君) いま酒やビールとおっしゃいましたが、酒やたばこでございまして、酒もたばこも実は他の物品の負担率に比べますれば非常に高いことは御指摘のとおりでございます。これはやはり一つは、沿革と申しましょうか、酒やたばこの消費といいますものが、余りどんどん消費を将励すべきものではないというような判断が、酒やたばこが初めて導入をされましたとき以来あったと思います。それに伴いまして、やはりそれをある条件のもとに特権的に製造できるような地位のある者について負担を求めましたり、あるいはそれの消費をいたす者についてかなりの負担をするということがわが国の歴史でもございましたし、これは外国におきましても同じような経緯を経てきておると思います。
 確かに毛皮とか宝石の小売り価格の中に占めますところの税負担と、酒やたばこの税負担といいますものを比べれば、なお酒やたばこの税負担の方が高いわけでございますけれども、やはりそこには嗜好品であり、また国としましても、それによって多くの税収を得るほどどんどん売れるということも完全には期待をできない。やはりある程度の節約も望ましいということもございまして、今日のような負担率になってきているという経緯がございます。
#328
○野末陳平君 そうしますと、消費をどんどん奨励するというのは余りよくない、節約ができれば望ましいというようなことを含めて税金が結果的に高くなっているということになりますと、この負担の重さというか、税金の高さは、余り酒を飲み過ぎてはいけないという、抑えなさいというような、そういう抑制するような効果をもこの税制で期待していると、ねらっているということに解釈していいですか。
#329
○政府委員(中橋敬次郎君) そういう抑制的な効果を直接にねらっておりませんけれども、やはりそういう自制できればできるような嗜好品でございますから、そういう消費をやり得る人については他の物品の消費をやる人たちに比べれば重い負担にも耐えてもらっていいんではないか。しかも、それがあわせまして、そんなにひどい消費を抑制するというような効果も持っておるということから、今日の酒税というもの、あるいはたばこの税金というものが今日のような高さを許容されておる事態であるというふうに考えております。
#330
○野末陳平君 ぼくは酒を飲まないんでよくわからないんですがね。そうしますと、アルコール分の強い酒はやっぱり飲み過ぎない方がいい、自制できればした方がいいと思うんですけれども、ビールなんか何か大したことないんでしょう。そうすると、ビールなどに関しては、少なくともビールに関しては、いまの局長の説は全然適用できないわけで――そうですね。ヒールは別に節約する必要もないし、また自制しなきゃならぬでもないし、消費奨励してもいいわけで、ちょっとその酒とビールでいまの説でいきますと、ほとんど似たように高い税負担がかかっているというのがうなずけないんですが、その点はどうですか。
#331
○政府委員(中橋敬次郎君) その点はたばこにもございまして、たとえばフィルターを使っておるたばこ、あるいは非常にマイルドなたばこといいますのは、質的には私は健康という面からだけ申せばそんなにそういうもののついていないたばこよりはいい方であると思いますけれども、やはり値段というものも考えなければならないと思います。高級なたばこを消費し得る人と低級なたばこしか消費できない人との税負担のバランスという面も考えなければならないと思います。
 お酒について申しましても、アルコール度数に非常に強く着目をいたしまして、そういうことでの課税方法も成り立ち得ると思います。現にわが国におきましてもかなりそういった配慮もやっておりますけれども、ビールにつきましては、むしろビールという酒を消費しておりますそういう、いわば消費生活の裏にひそみますところの担税力という点について、ビールについての課税がかなり重いというのはわが国の現状でございます。
 これは確かに当委員会においてもお尋ねがあったと思いますけれども、外国のビールの担っております酒税と、わが国のビールが担っておるそれとはかなり差がございます。それは一つには、ビールの消費というもののわが国のそういった嗜好品に対する生活が、まだまだ外国のそれとは違っておるのが原因ではないかというように思います。外国においてのビールはいわばソフトドリンクにかなり近いような消費のされ方をしておりますし、また一般の人の評価もそのようでございます。朝からビールを飲んでも、そんなに社会的に問題にもなりませんけれども どうもわが国ではまだまだお昼にビールを飲むということでも、何かコーヒーを飲むのと大分違ったような感じがございます。
 それから、そういうものに投じられる消費資金という観点から申しましても、それは税金をかなり高くしていることは事実でございますけれども、ある程度高い代金を払ってビールを飲むという、そこにやはりひそむところの担税力から考えますれば、わが国としてはまあ四〇%足らずのビールの税負担というものは、過去の歴史も大いに影響はいたしておりますけれども、今日のそういった社会生活から見まして、そのくらいの負担はがまんしてもらわなければならないのじゃないかというふうに考えております。
#332
○野末陳平君 まあ、これでもっていろいろこんにゃく問答をやってもしょうがないと思いますけれども、いずれにしても嗜好品でありながらぜいたく品よりももっと重い、税金が高いというのは変だとは思いますけれども、いま局長いろいろ説明してくれましたから、まあわかったことにします。
 そういたしますと、この間と同じで、いまはっきり担税力という言葉が出ましたから、あえてそれだったらぼくも納得できるのですが、前回もお聞きしたとおり、二級酒やしょうちゅうは大衆の飲みもので、ビールはやや上等な飲みものになってというような、そういうちょっと常識では納得できないような話になってきますと首をかしげます。でも担税力があるんだということに着目していることは、いまの言葉でわかりました。
 そこで改めてお伺いしたいのです。というのは、日本語というのは非常にあいまいで、たとえば国民がと、こう言っても、何が国民か全くわからないような、言う人はそれぞれ意味を自分で勝手につけて国民という言葉をうまく使っている。同じように、大衆という言葉を使ってもそうだと思うのですね。大衆課税と一口によく聞くわけですね、そういう言葉を。そうすると、税の上で大衆課税と言った場合に、この大衆というのを非常にあいまいなままにしておきますと、一つ一つ品物を、これには税をかけるべきだ、いやこっちはそれほどかけてはいかぬと、こう判断を違えた場合、大衆というのがはっきりしないと、結果的には不公平な結果になると思うんですね。そこで、主税局がお考えになっている大衆課税などという場合の、この大衆というのは、どういう層を大体規定しているかと、そこのところをもうちっと教えていただかないと、今後、特に来年、いろいろまた新税、増税というのが出てきますが、そのときに大衆課税などという言葉で、これ一体、そうするといかにも反対しなきゃならぬような、大衆が税金をかけられるのはもういけないと、そういうのも乱暴ですよ。しかし、かといって、大衆からどんどん取った方が税収は確保できるしというのも、これまた乱暴でしょうけれども、いずれにしても、大衆の定義をひとつここでお願いします。
#333
○政府委員(中橋敬次郎君) 税金は国民の中で、特に所得のある方、あるいは有業者の中の相当程度の方に負担をいろんな形でしてもらっておるわけでございます。そういう意味では私は、大部分の税金というのは、いまおっしゃいますような大衆の負担に待っておると言って過言ではないかと思いますけれども、私どもは実は大衆課税という言葉を口にしたことはございません。課税を受ける人、あるいは課税を受けた物品を、消費する人が相当の幅になるというときに、それは大衆課税であるということで反論をなさる方が、むしろそういった大衆という言葉をお使いになるわけでございます。私どもといたしますれば、たとえば源泉所得税でもかなりの数の人に負担をしてもらっておりますから、それもそういう意味では大衆課税でございましょうし、酒税でも酒の愛好家というのは、多数の国民でございまするから、そういう意味では大衆課税という中に入るかもしれません。私どもは、今回酒税の増税案でお願いをいたしておりまするのは、いわば非常に広く負担をしてもらっております酒税の中で、まあ消費の態様、あるいはその伸びというようなことから見まして、従来の増税の際に、いわゆる高級酒というような範疇に入れられてきたようなもの、あるいは下級酒という範疇に入らなかったようなもの、そういうものをほぼ頭に置きながら、お願いをしておるわけでございます。そういう意味におきましては、いつもボーダーラインになっておりますのはビールでございましたけれども、やはり二十九年におきます高級酒という中にはビールは入っております。あるいは、三十三年の下級酒の減税については、ビールは入っておりませんでした。それからまた、四十三年の高級酒の増税については、ビールは入っておりました。そういった事態は、わが国の今日におきますところの社会生活でも、そんなに変わっていないのじゃないかというような判断をいたしたわけでございます。しかし、高級酒であるか、下級酒であるか、一般酒であるか大衆酒であるかというような判断は、やはり消費の生活レベル、所得水準が変わってまいりますれば、もちろん移行するものと思っております。したがいまして私どもは、税金の問題を考えます場合には、そういう一義的な割り切り方ではなかなかむずかしいので、やはりそういう税金が一体所得なり財産にどういうふうに帰着をしていくのであるかと、どういうふうに負担をされていくのであろうかと、またそれは、家計費にどういうふうな影響を与えるのであろうかというような判断をいろいろな角度からしなければならないというように思っております。
#334
○野末陳平君 大衆課税という言葉は、主に野党なり、マスコミが使う言葉で、確かにおっしゃるとおりでしたが、しかし前回は、局長の方から大衆という言葉を使われたわけで、それでお聞きをしたのです。二級酒やしょうちゅうは大衆の負担になるからということでしたので、そちらでも大衆という言葉を使いましたので、どういう内容かということでお聞きしたのです。
 そこで、そうなりますと今度は、いまの負担の問題とか、消費の態様とか、いろいろのことが出てきましたけれども、そこでぼくは考えるのですが、たとえば来年検討項目に入っておりました幾つかの新税、あるいは増税のテーマですけれども、法人関係のものは別といたしまして、広告税も法人に関係しますね、ギャンブル課税、これはどういう層を考えているのでしょうか。ギャンブル課税の場合、ぼくらはここでもって、もうちょっと積極的に考えるのが当然だということを質問しましたらば、どちらかというと消極的だったわけですね、そちらは。結局のみ屋がはびこるからどうもというようなことで消極的だったのですけれども、今度の検討項目の中に入っておりましたから、このギャンブルに参加する連中は、これはいわば大衆だというようなことで言われるわけですが、この人たちの負担能力、これを酒と比べてどうなんでしょう。ぼくは酒に、酒税を上げて、こちらに負担かけるよりも、ギャンブルのファンに負担かけた方が公平だと、そういうふうに考えているのですが、いかがでしょうか。
#335
○政府委員(中橋敬次郎君) もちろん私どものところで今回のいろいろな歳入問題に端を発しまして、選択的に増収を図る道がないかということで、検討をし始めたまだ当初でございます。したがって、いまおっしゃいました税目、あるいは税の方向について成案を得た、あるいはそれの実現が見通しがついたというわけではございません。その中の一つとして、もちろんギャンブルに対する課税も従来からいろいろ御議論のございました経緯もあって、今回検討をし始めるということを申し上げたのでございますが、あのときにお答えしました難点は、私は、やはり今日といえども消えていないと思います。それから酒についてこれだけの負担をしてもらっているのだから、ギャンブルについてもなお負担すべきであるというお考えも十分わかるわけでございますが、ギャンブルにつきましての一つの問題は、みんなが出し合ったお金の中から、いわば二五%というものは経費とか、その他に取られてしまいまして、あと七五%というものを当たった人で分けるということでございますから、あるいは当たらなかった人は一〇〇%失っているということにもなるわけでございます。そういうことを考えれば、一体どういうような課税というのが、仮に課税をするとしても、可能なのかどうかということは今後の研究でございますけれども、一体いまの二五%の高さがいいのか悪いのか、あるいはそれを高めましたときに、一体いまルートに乗っておりますところの七五%のものがやはりのみ屋というもので非常に混乱をし始めるのじゃないかというようなことも今後の大きな研究対象でございます。そういった点も合わせながら、また他のいろいろ申し上げました研究課題ともども勉強しなければならないと考えております。
#336
○野末陳平君 いまのお話を聞いておりますと、ぼくは来年の税収確保ということが大事だと、もちろん今年のこれも大事ですが、考えておりますのであえてお聞きするのですが、何か局長、ギャンブルファンに対してすごく理解があり過ぎるというか、甘いと思うので、当たらなかった人のことまで考えたりするのはぼくはおかしいと思うのですよ。いままでぼくもこれ何年も税制の話をここでお聞きしましたが、一貫性が常にないので不思議でしょうがないのですが、もう少し詳しく教えてくれませんか。検討する、検討しようと思い始めた動機は大体金になりそうだということだと思うのですがね。しかも、伸びる一方ですから、ギャンブルの収入は。ただ検討の方向ですが、成案は得ていないと、しかし、どのような方向でこのギャンブル税をまとめようか、あるいはこれはネックがあって無理かということを、どの程度いまのところいっているのでしょうか、全然白紙で検討しているはずはないので、その方向だけでも教えていただければ、ぼくはこれは非常にやるべきだと思っておるわけで、そのやり方についてのいろいろなことを考えているわけですから、ですからここで、もうちょっと詳しくお聞きしたいのですが。いまの局長がお答えになったギャンブル税実施に至るいろいろの問題は、ちょっと現実の問題からずれるような気もしているのです。
#337
○政府委員(中橋敬次郎君) すべてこの間申し上げた検討項目は、実はこれからかなり時間をかけて勉強しなければならない問題ばかりでございます。しかも、しばしばお尋ねにお答えしましたように、それぞれが非常にむずかしい問題点をはらんでおることも事実でございます。ギャンブル課税の問題にしましても、仮に課税をいたしますとした場合でも、その部分を、いわば当たり券を手に入れた人のところに負担をしてもらうのか、あるいは、主催者と申しますか、そういった団体の収入金に負担をしてもらうのか。あるいはまた、一部公共的な用途として使っております団体の金ができ上がっておりますが、そういうところに負担をしてもらうのか。それぞれ利害得失がいろいろ錯綜をいたしております。したがって、簡単にギャンブル課税収入が多いだろうというふうに言われましても、私は、それぞれやはりいろんなまたむずかしい問題が発生してくるのじゃないかというふうに思っております。そういう点を今後いろいろ検討をし始めようという段階であります。
#338
○野末陳平君 主催者の収入に負担をさせようとするとまたいろいろむずかしい問題が出ると思うのですね。それから、当たり券とか、あるいはさっき言った二五%というそれをもう少し上げようとなると、今度は、いわゆる大衆というか、ギャンブルファンというものが、反対と言えば変ですけれども、文句を言うだろう。それもわかるのです。ただ一つ、私が前から気になっているのは、どうものみ屋のことを言うのですが、これは、ギャンブルでどもやろうと言ったときに、いままで、いつかもちょっとかけ声がありました。今度も新聞などに出た。この段階でのみ屋を取り締まっている警察の方が何か言っているわけですか。それとも、つまりギャンブル税なんかできるとのみ屋がふえると、警察の方が事実心配しているのですか。それともそちらがかってにいまのところ心配なさっているのか。その辺はどうなんですか。
#339
○政府委員(中橋敬次郎君) そういう点もこれから具体的に検討します際には、それぞれの関係者の御意見を聞かなければならないというふうに思っております。
#340
○野末陳平君 全く国会というのは、ぼくは本当に意味がないような気がしてくるのですよ。なぜというと、いま、来年のことはこういう機会によく教えてほしいわけですよ。ところが、税調と大蔵省がとにかく決めてきて、この法案になったのがやっとぼくらの目に触れる、ということになりますと、ぼくらはそれに対していろんなことを質問したりなんかはしますね。結局これは、自己満足というか、慰めみたいなもので、意見なんか全然反映しないというか、でき上がったものに対して何か文句を言ったり批判をするので終わっちゃう。それより、それをつくるまでに、もうちょっと意見を一ぱい言う場をつくってほしいと、こう思っているわけですな。税調なんかに対しては、そういうことを言ったら、それはなかなかいいというようなことも言われましたから、いまそのギャンブル税をやるやらないは別ですよ。これはもうちょっと検討――これからそういう問題も検討してと、みんなそういうふうに逃げられちゃうと、これは何を聞いても結局はむだで、法案として出てきたときに改めて聞く。そのときはそちらはみんないろんなことを言って、なるべく決めたとおりに成立させようとするし、何か、やっていてどうもむだみたいな気がしてしょうがないのですよ。もう少し教えてもらいたいですね。のみ屋の点も、警察の方も心配しないで、局長なり大蔵省がかってに、ふえそうだと、こうなったわけですか。だって、いまのところ、主催者の収入に負担させるか、当たり券に負担するか、いろんな方法があるということを検討しているのに、もうすでに、ギャンブル税をやったらのみ屋がふえるって、どうしてそんなことが言えますか。この間ぼくがお聞きしたときには、法律でのみ屋は禁止されている、法律に禁止されているこののみ屋をふやすような方向ではちょっとむずかしいというようなことをお答えになったのだから。そうでしょう。それは警察の意見かとぼくは思った。警察が、いやのみ屋はむずかしい、そんなことをされたら困るよなんということで、大蔵省がびびっているのかと思ったら、どうもそうでもない。じゃ、ギャンブル税をかけたらのみ屋がふえるという、絶対ふえるのだと自信をもって言える根拠がどういうところにありますか。
#341
○国務大臣(大平正芳君) 国会の論議は現実の行政の運営、それからその後野末さんがおっしゃるように、いろいろ税調の審議を経まして国会に御審議を願うまでに固まってまいる中に、国会の論議というものはいろいろな形で生かされておると思うのです。むなしく感じられているようでございますけれども、決してそんなものではないと思います。私ども行政府におる者は、この国会で論議されたことというのは、いろいろな形で、毎年の予算の編成その他に、税制の審議には、税制の改革には大変大きく影響力を持っておるのだということをまずもって申し上げておきます。
 それから第二の来年の税制についての検討でございますが、来年どんなことを検討するのだということでございましたので、主税局長といたしましては、こんなことをひとついまから検討してみようかということを申し上げたわけでございまして、ここであなた方との間で、それをテーマにいたしまして自信をもってやりとりするだけの用意がまだないわけなんでございます。この間は一応そういう見当をつけてやってみましょうということを政府として身構えた矢先でございまして、まだここでそれを御議論を願うほどまで熟した段階ではないのでございまして、ただ、いままでの経験から申しまして、ギャンブル税の増徴にはこういうようなことが心配があるのじゃなかろうかというようなことを一応申し上げたわけでございまして、これとても十分吟味せにゃならぬことでございます。いま申し上げておりますのは、一応検討のアイテムはこのアイテムで取りかかってみようと思いますということだけを申し上げたということでございますので、いずれまたにぎやかな御議論をお願いせにゃならぬ段階が来ようと思いますので、きょうはそのあたりでひとつ御了承を願いたいと思います。
#342
○野末陳平君 まあ、にぎやかな議論は、来年の国会になっちゃって、そのときはさっき言ったように法案になって出てくるかもしれないから、なるべくこういう機会に事前ににぎやかにやりたいと思っているんですよ。ですけれども、時間もないですから、私が言いたいのは、お酒は、結局税が上がった、値が上がったと言っても、だからといってすぱっとこうやめるというほど強い意思を働かせることができないようなそういうものであるし、それから収入が高収入のある人も、まあ普通中どころの人も、それから低収入の人も、ほとんど痛さが極端に違うわけだし、そんなことで何となく弱みにつけ込むような課税のような気もしたり、いろいろ疑問を持っているわけです。そこへいくとギャンブルなんていうのは、要するにこれはいやだったらやめるということもできるもので、ちょっとその辺大分違いますから、同じ大衆が参加しているものでも、お酒よりも、つまり嗜好品よりも、ギャンブルという金もうけに関係している方が、ぼくは税収を図るのに対象にするのがいいのじゃないかと思っているわけなんですよ。だから、本当を言うと何でも反対で……、ぼくみたいに、ばかですよ、ギャンブル税やったらどうだと言っているのは、ほとんどいないと思うのですよ。そんなこと言えば、ギャンブルファンから憎まれるというか、批判されるのはあたりまえなんですよ。だけれども、やはりここまで税収の問題が深刻になってきたときに、やはり考えるべきものは考えなければいけないと、そういうことでむしろ勧めているわけじゃないんですが、積極的に検討したらどうかと思っているんですよ。酒はだめですよ、というつもりなんですよ。だから、だからですよ、せめてギャンブルは話し相手になってもらわないと困るんですがね。いずれにしても、時間も来ましたけれども、こちらの意見をただ言って、そちらで検討しますというよりも、そちらもまだはっきりした段階でなくても、むしろやっぱりはっきりした段階でないからこそ、そちらの意見を聞いても、それによって揚げ足取ったりすることはないと思うんですよ。いろいろの意見を交換する場としてぼくはこういう場があると思っているもので、まあギャンブル税の話も質問に入れたんですけれども、まあ時間もありません。この次はにぎやかなのができるように早く考えてくださいよ。
#343
○委員長(桧垣徳太郎君) 本日の質疑はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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