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#1
第075回国会 外務委員会 第6号
昭和五十年三月十八日(火曜日)
   午前十時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月四日
    辞任         補欠選任
     野坂 参三君     加藤  進君
 三月六日
    辞任         補欠選任
     加藤  進君     野坂 参三君
 三月十日
    辞任         補欠選任
     亀井 久興君     亘  四郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         二木 謙吾君
    理 事
                稲嶺 一郎君
                秦野  章君
                戸叶  武君
    委 員
                伊藤 五郎君
                糸山英太郎君
                大鷹 淑子君
                増原 恵吉君
                亘  四郎君
                田中寿美子君
                田  英夫君
                羽生 三七君
                塩出 啓典君
                立木  洋君
                田渕 哲也君
   政府委員
       外務政務次官   羽田野忠文君
       外務省アジア局
       長        高島 益郎君
       外務省条約局外
       務参事官     伊達 宗起君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        服部比左治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国際電気通信条約及び関係議定書の締結につい
 て承認を求めるの件(内閣提出)
○日本国と中華人民共和国との間の海運協定の締
 結について承認を求めるの件(内閣提出、衆議
 院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(二木謙吾君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十日亀井久興君 が委員を辞任され、その補欠として亘四郎君 が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(二木謙吾君) 次に、国際電気通信条約及び関係議定書の締結について承認を求めるの件(本院先議)
 日本国と中華人民共和国との間の海運協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 以上二件を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。羽田野外務政務次官。
#4
○政府委員(羽田野忠文君) ただいま議題となりました国際電気通信条約及び関係議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 国際電気通信条約は、国際連合の専門機関の一つである国際電気通信連合の基本的文書でありまして、連合の機構、業務等について定めているほか、国際電気通信業務の運用に関する基本的事項について規定しており、通常五、六年ごとに開催される全権委員会議で旧条約にかわる新条約締結の形式で改正されることになっております。一昨年のスペインのマラガ=トレモリノスで開催された全権委員会議においては一九六五年のモントルー条約にかわる新条約が作成されましたが、新条約は、旧条約に対して主として技術的内容を持った若干の改正を行ったものであります。また、条約当事国間の紛争の解決を円滑にするため一九六五年の全権委員会議において条約とは別個に作成された紛争の義務的解決に関する選択追加議定書につきましても、条約の場合と同様に、一昨年の全権委員会議において新議定書締結の形式で改正が行われました。
 わが国は、古くより国際電気通信連合の主要メンバーとして連合の活動に積極的に参加しており、この条約及び関係議定書にも率先署名しましたが、国際電気通信の分野における国際協力及びわが国の電気通信業務の発展のため、この条約及び関係議定書の当事国となることは必要かつ有意義と考えられます。
 よって、ここに、この条約及び関係議定書の締結について御承認を求める次第であります。
 次に、日本国と中華人民共和国との間の海運協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。
 政府は、昭和四十七年九月の日中共同声明第九項において交渉を行うことを合意したわが国と中華人民共和国との間の海運協定を締結するため、昭和四十九年七月以来東京及び北京で交渉を行いました結果、同年十一月十三日に東京において、わが方東郷外務次官と先方韓念龍外交部副部長との間でこの協定の署名が行われた次第であります。
 この協定は、十二カ条から成り、船舶の開港への出入の権利、港に関する規則及び手続等、港における待遇、乗組員の出入国、海難救助等に関する事項につき相互に最恵国待遇を与えることとしているほか、船舶の国籍の認定、積量測度証書の互認等について定めております。
 この協定の締結により、昭和四十七年九月の国交正常化以前においても相当な実績を有していた両国間の海運関係は、より安定した基礎の上に一層促進されるものと期待されます。
 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
 以上二件につきましては、何とぞ御審議の上、速やかに御承認あらんことを希望いたします。
#5
○委員長(二木謙吾君) 続いて両件の補足説明を聴取いたします。伊達条約局参事官。
#6
○政府委員(伊達宗起君) ただいま提案理由の説明のございました二件の条約について補足説明させていただきます。
 まず国際電気通信条約でございますが、この条約は、従前から全権委員会議ごとに新しい条約を締結するという形をとってまいりましたが、今回御審議を願うこととなります一昨年のスペインのマラガ=トレモリノス全権委員会議におきまして締結されました新条約も、昭和四十年のモントルーにおいて開催された全権委員会議においてできました条約の改正という形をとっているものでございます。
 以下、その主な改正点につきまして御説明を申し上げます。
 第一点は、連合の構成員に関する改正でございますが、従来の準連合員制が廃止されまして、領域の集合が連合員から削除されましたことによりまして、連合の構成員は国である連合員に限定されることとなりました。
 第二点は、管理理事会に関する改正でございます。管理理事会の理事国の数は従来二十九でございましたが、前回のモントルー全権委員会議以後、連合員の数が増加いたしましたのに伴いまして、理事国の地理的配分の不均衡を是正いたしますため、今回三十六に理事国の数を増加いたしました。
 第三点は、連合の経費の滞納国に対して投票権を停止する旨の制裁措置を新たに設けたことでございます。これと同趣旨の措置は、国連及びその他の専門機関等にもすでに設けられておる規定でございますが、今回この連合の電気通信条約にも盛られることとなりました。
 第四点は、最近の宇宙技術の進展とともにこの技術を利用する各種の宇宙活動が盛んとなりましたことにかんがみまして、宇宙技術を使用する電気通信手段の調和ある発達のための努力を調整することを連合の目的の一つとして加えまして、また、対地静止衛星軌道の合理的使用についての原則的事項を新たに設けました。
 次に、紛争の義務的解決に関する選択追加議定書について申し上げます。仲裁に関する規定は条約中にもございますが、それによりますと仲裁人は両当事国によって選ばれることになっておりまして、一方の当事国が仲裁人を選びませんと仲裁手続が円滑に進行しない場合がございますが、この議定書では、いずれか一方の紛争当事国の請求がありました場合には、連合の事務総局長が仲裁人を選ぶことといたしまして、紛争の解決を円滑にする目的をもちまして、先回のモントルー全権委員会議で新設されたものでございます。この議定書につきましても、一昨年の全権委員会議におきまして条約の場合と同様に、新議定書として改正されたわけでございますが、実質的な改正というものはそこではほとんど行われておりませず、前回の紛争解決議定書と実質的には同様のものでございます。
 次に、日本国と中華人民共和国との間の海運協定の締結についてでございますが、昭和四十七年九月の日中共同声明第九項には、両国間の関係を一層発展させ、人的往来を拡大するため、各種の実務協定の締結を目的として、交渉を行うことに合意した旨規定されておりますが、この協定は、共同声明の同項を受けまして交渉が行われ、署名されるに至ったものでございまして、さきに締結されました貿易に関する協定及び航空運送協定に次いで日中両国間で署名されました第三番目の実務協定でございます。
 この協定の内容につきましては、ただいま政務次官より御説明申し上げたとおりでございますが、従来もっぱら民間取り決めによって行われてきました日中間の海運往来に政府間の取り決めによる安定した法的基礎が与えられることとなるものと考えられます。また、協定の実施に関連する問題について、日中双方間で協議を行うルートが確立されることとなりましたので、中国では海運業も政府の直接のコントロールのもとにあるだけに、日本側の民間業界が中国側と平等な話し合いを行い得るような基礎ができることとなる点でも有意義であると存じます。
 この協定の締結によりまして、日中両国間の海運関係、経済関係は、より着実な発展を遂げていくものと期待される次第でございます。
 以上をもちまして本条約二案件に対する補足説明を終わらせていただきます。
#7
○委員長(二木謙吾君) 以上をもって両件の説明は終わりました。
 質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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