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#1
第075回国会 法務委員会 第4号
昭和五十年三月十三日(木曜日)
   午後三時四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十七日
    辞任         補欠選任
     安永 英雄君     秋山 長造君
 二月二十八日
    辞任         補欠選任
     秋山 長造君     安永 英雄君
 三月五日
    辞任         補欠選任
     岩上 妙子君     竹内 藤男君
 三月十日
    辞任          森中 守義君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         多田 省吾君
    理 事
                高橋 邦雄君
                永野 嚴雄君
                佐々木静子君
                白木義一郎君
    委 員
                柴立 芳文君
                町村 金五君
                矢田部 理君
                安永 英雄君
                橋本  敦君
       発  議  者  佐々木静子君
       発  議  者  安永 英雄君
   国務大臣
       法 務 大 臣  稻葉  修君
   政府委員
       法務大臣官房長  香川 保一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        二見 次夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○最高裁判所裁判官任命諮問委員会設置法案(佐
 々木静子君外一名発議)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(多田省吾君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。稻葉法務大臣。
#3
○国務大臣(稻葉修君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
 この法律案は、裁判所における事件の適正迅速な処理を図る等のため、裁判所の職員の員数を増加しようとするものでありまして、以下簡単にその要点を申し上げます。
 第一点は、裁判官の員数の増加であります。これは、簡易裁判所における道路交通法違反事件の適正迅速な処理を図るため、簡易裁判所判事の員数を三人増加しようとするものであります。
 第二点は、裁判官以外の裁判所の職員の員数の増加であります。これは、地方裁判所における特殊損害賠償事件等、家庭裁判所における家事調停事件並びに簡易裁判所における民事調停事件及び道路交通法違反事件の適正、迅速な処理を図る等のため、裁判所事務官について、事務の簡素化・能率化に伴う四十八人の減員を差し引いて、なお二十三人その員数を増加しようとするものであります。
 以上が裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の趣旨であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますよう、お願いいたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(多田省吾君) 次に、最高裁判所裁判官任命諮問委員会設置法案を議題といたします。
 発議者佐々木静子君から説明を聴取いたします。佐々木君。(拍手)
#5
○佐々木静子君 最高裁判所裁判官任命諮問委員会設置法案について、その趣旨を御説明いたします。
 最高裁判所裁判官の選任が慎重かつ適正に行われなければならないことは、最高裁判所が終審としての違憲審査権、規則制定権、最高の司法行政権を有する司法裁判所として、憲法によって国民から負託された使命を遂行し、司法権の独立と裁判の公正を保持し、基本的人権を保障すべき責務を全うするために、当然の事理として要請されるところであります。また、最高裁判所裁判官の選任が、公正・適正に行われたことを、国民が十分に理解し、納得するのでなければ、最高裁判所は、国民の信頼を得て、その権威を保持していくことを期待することはできないのであります。
 しかるに、現行法上、最高裁判所長官の指名及び最高裁判所判事の任命は、内閣の専権であり、全く自由にその選任権を行使することができ、それが適正に行われることを制度的に保障すべき何ものもないのであります。そして、国民はその選任が公正・適正に行われたことを知る道を全く閉ざされているのであります。これは明らかに法の不備であり、重大な欠陥であると考えるのであります。
 よって、この法の不備、欠陥を是正し、最高裁判所裁判官の選任人事が慎重かつ適正に行われることを保障するため、最高裁判所裁判官任命諮問委員会の設置は緊急の重要事であると信ずるのであります。
 なお、昭和二十二年に、裁判官任命諮問委員会が設置されたことがありますが、その委員会の構成及び運営は政令にゆだねられていたため、その成果は期待にこたえるものがなく、翌二十三年に同委員会は廃止されるに至ったのであります。そもそも政令は、国会の審議を経ないで自由に改廃できるものであり、最高裁判所裁判官の指名及び任命という重大な問題に関して、すべて政令にゆだねてはその民主的手続を維持確保することが困難であります。したがって、諮問委員会の設置はもちろん、その構成と運営についても法律をもって定めておく必要があると考えるのであります。
 以上の理由により、本法律案を提出するに至った次第でありますが、その内容は次のとおりであります。
 第一は、内閣に、最高裁判所裁判官任命諮問委員会を置き、委員会は、内閣の諮問に応じ、最高裁判所の裁判官の候補者を選考し、答申することといたしました。
 第二は、委員会の構成は、衆参両院議長、最高裁判所長官、検事総長、日本弁護士連合会の会長、最高裁判所が指名する裁判官六名、日本弁護士連合会が指名する弁護士六名、最高裁判所長官が指名する学識経験者二名、日本弁護士連合会の会長が指名する学識経験者二名、合計二十一名をもって組織することといたしました。
 第三は、委員会は、最高裁判所長官の候補者に係る諮問については、二名以内の候補者の氏名を挙げ、最高裁判所判事の候補者に係る諮問については、任命予定者数の二倍以内の数の候補者の氏名を挙げて答申することとし、委員会は、答申後速やかに、その候補者の氏名及び候補者として適当と認めた理由を公表することといたしました。
 第四は、裁判所法の一部を改正し、最高裁判所裁判官の指名または任命を行うにつき、内閣に諮問を義務づけることといたしました。
 右のほか、委員会の運営及び施行関係などについて、所要の規定を設けました。
 以上が、最高裁判所裁判官任命諮問委員会設置法案の趣旨であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださるようお願いいたします。
#6
○委員長(多田省吾君) 以上で趣旨説明の聴取を終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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