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#1
第075回国会 地方行政委員会 第2号
昭和五十年一月二十三日(木曜日)
   午前十時四十三分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         原 文兵衛君
    理 事
                金井 元彦君
                安田 隆明君
                野口 忠夫君
                和田 静夫君
                神谷信之助君
    委 員
                安孫子藤吉君
                井上 吉夫君
                夏目 忠雄君
                橋本 繁蔵君
                赤桐  操君
                小山 一平君
                阿部 憲一君
                上林繁次郎君
                市川 房枝君
                福間 知之君
   国務大臣
       自 治 大 臣  福田  一君
   政府委員
       消防庁長官   佐々木喜久治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
   説明員
       環境庁企画調整
       局環境保健部保
       健業務課長    竹中 浩治君
       環境庁水質保全
       局水質規制課長  清滝昌三郎君
       資源エネルギー
       庁石油部精製流
       通課長      松村 克之君
       運輸省港湾局管
       理課長      勝目久二郎君
       海上保安庁警備
       救難部救難課長  安芸 昭助君
       自治省行政局選
       挙部長      土屋 佳照君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (三菱石油株式会社水島製油所重油流出事故に
 関する件)
 (選挙に関する件)
○理事の辞任及び補欠選任の件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(原文兵衛君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方行政の改革に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○赤桐操君 水島の重油事故について、私も調査団に参加をいたしまして現地を見てまいったのであります。まことに大きな事故であり、また被害もたいへん甚大なものでございます。この事故をめぐっていま二つの措置が求められていると思うんです。
 そのまず第一は、この大きな被害にどう対処していくかということが、これは何といっても第一点の問題だろうと思います。その被害状況については、私どもの調査時点においてさえも三十数億円にのぼるものであり、漁業従事者をはじめといたしまして、被害関係者に対しては相当の手当てをしていかなければならない問題であると思うわけであります。国はすみやかに補償対策を講ずべきだと思いますが、これについてのお考えを伺いたいと思います。
#4
○国務大臣(福田一君) 水島に非常な災害を起こしたこの石油タンクの問題につきまして、まことにわれわれ残念に存じておる次第でございます。総括的に申し上げますならば、いま御質問がありましたように、これに対する対策ということと将来に対する問題と、こう分かれると思いますが、その被害に対しましては、私は、まず原因を起こした三菱石油というものに損害を負担させるということが正しいのではないかと、かように考えておる次第でございます。
#5
○赤桐操君 この問題については、すでに各委員の皆さんや、あるいはまた他の委員会等においても論議されてきているところでありますので、一応、そういうそれぞれの地元からの熱心な、また真剣な叫びに対して、適切なる指導を講ぜられるよう要望いたして終わりたいと思います。
 問題は二つ目の問題でありますが、このもう一つの大事な問題については、再びこのような事故を起こさないためにはどうすべきであるか、こういうことだろうと思うんです。それで、この水島を含めて、いわゆる石油コンビナートと称するものは全国で六十一カ所に及んでおる、こういうように聞いております。その大部分は、これはタンカーとの関係等からいたしまして、海面の埋め立て地に設置をされている。つまり、今回の三菱石油と同様の条件を持つコンビナートが各地にたくさんあるわけでございます。これは今回の事故と同じような危険を持つもので、その要因が全国にあるということでもあろうと思うわけでございます。したがって、いま必要なことば、まず事故原因を明確にして、今回の事故によって露呈された法規上あるいは行政指導上の不備を正して、二度とこのような事故を起こさない万全の体制を固めることではないかと思うわけであります。
 そこで私は、被害対策につきましては他の委員にお譲りすることにいたしまして、事故の再発防止という観点から、これから若干の御質問を申し上げてまいりたいと思います。
 消防庁の次長名で、昨年の十二月二十八日に、三つの内容を持つ通達が出されております。その第一は、大規模屋外タンク貯蔵所の重点的な保安点検の実施、二つ目は、緊急時の応急措置対策の確立、三つ目は、地域防災体制の推進の三項目にわたる総点検実施の通達であったと思います。これを受けてそれぞれの機関が動き出していると思うんでありますが、ここ一両日前にも名古屋の例が一部公表をされておることを知りました。各地で促進されていると思いますが、保安点検期間は本年の一月中であり、二月十五日必着で報告をせよ、こういう内容になっておりますのでかなり進捗をしていると思うんでありますが、中間報告でけっこうでありますから、ここでわかっている範囲で明らかにしていただきたいと思います。
#6
○国務大臣(福田一君) ごもっともな御質問でございまして、お説のような措置をとってまいったんでありますが、二月の十五日までには調査を完了しなければいけないということでいま鋭意調査をいたしております。ところが、名古屋その他において一部相当の、何というか、基盤の陥落があることが明らかになりましたので、実は昨日、私が消防庁に命令をいたし、さらに本日、文書をもって、そういう非常に損害といいますか、欠陥の多いものについては、油を抜いて至急に事故の起きないような措置をとれという通達を、きょうは文書で出さしておるような次第でございます。
 なお、ただいま御質問がありました、点検のわかっておる内容について説明をせよ、こういう御質問でございますので、これは事務のほうから説明をさせていただきたいと思います。
#7
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在、昨年暮れの通達によりまして、各消防機関が、特に地盤の不等沈下の状況、防油堀の亀裂等の有無の状況あるいはパイプ類からの油の漏洩というようなものについて緊急の点検を行なっておるところでございまして、この対象がおそらく二千基以上のタンクであろうというふうに考えておるのでありますけれども、まだ中間的な報告というものは、非常に断片的なものしか来ておりません。現在調査中でございますので、おそらく各消防機関からは、調査が終わった段階でまとめて報告をするということになっておると思いますが、名古屋等の事例から見ますと、先ほど御指摘ございましたような地盤沈下という問題のほかに、やはり防油堀等についても亀裂等を生じているものもあるというような報告もございますので、緊急に、特にこのタンクの地盤沈下の問題については、非常に問題が大きいというふうに考えられますので、特に地盤沈下の著しいものについては、油を抜いて、さらに精密な不等沈下の状況を調べろということを通達いたすつもりでございます。
#8
○赤桐操君 四十五年の四月に、西部石油の山口製油所の八万キロリットルのタンクの底板が二十四メーターにわたって亀裂を生じたと。これは水張りの試験中であったので大事には至らなかった。そのままで大体終わってしまったようでありますが、この場合にも、報ぜられるところによりまするというと、地盤は十センチ余り沈んでいたというように聞いておりますが、このことがまず一つの点であろうと思います。
 それから二つ目に、名古屋の今回の状況を聞きまするというと、四十一基の一万キロリットル以上のタンクを対象として調査をした結果、十七基が不等沈下をいたしておる、こういう状況で、しかも著しいものは三十六センチにも及んでいるということのようでございます。いま調査中で、まだ明らかにされないで、まとめて報告過程にあるものもあるであろうし、そうなってきまするというと、名古屋だけの問題ではなくて、この状態は全国のコンビナート地帯にもうすでに発生しているんじゃないだろうか、こういうように考えられるわけであります。水島の例で、一月十一日の政府の原因調査委員会の委員長の見解が明らかにされておりますが、これによりまするというと、原因は、地盤、基礎、設計、溶接工事など幾つかの要因の競合によるものと考えられる、こういうことが言われているように思います。
 で、要するに、水島の今回の問題についても、いま長官からお話がありましたとおり、地盤問題がやはり非常に大きな問題であろうと思うというように言われておるわけでありますが、私は地盤の沈下問題が、このいわゆる昭和四十五年以来出てきている現象を通じて共通した問題であるし、最大のやはりこれは原因の一つになっているのではないだろうか。もちろん、これがすべてではないと思います。こういうように実は思うわけでございます。
 そこで、このことについて、地盤沈下が今日大きな原因の一つだということについては、この段階では否定のできない事実になってきていると思いますが、この点いかがでしょうか。
#9
○政府委員(佐々木喜久治君) 今回の事故の原因につきましては、ただいま御指摘ございましたように、事故調査委員会によりまして鋭意その検討が進められているところでございますが、その検討項目といたしまして、ただいまお話がございましたように、全体の設計の問題、地盤の問題、溶接の問題、使用鋼材の問題、それから操作の問題、考えられる原因をいま全部掲げまして、そのそれぞれの項目についての検討を行なっているところでございます。まだ結論が出る段階ではございませんけれども、やはりいろいろな油の重量の関係とタンクの構造の関係から見まして、地盤沈下というものは、タンクの一部に他の部分よりも大きな力が加わるという意味において、その原因の一つのものに十分なり得るのではないかというようなことが考えられておるわけでございます。そういう意味におきまして、今回の緊急の総点検におきましても、地盤状況の調査ということに相当重点を置いた調査を行なわしておるということでございます。
#10
○赤桐操君 やはり地盤沈下が大きな原因の一つであると言われるわけでありますが、特に石油タンクのようなものの地盤沈下は、一般的に平らに沈下していく場合には問題ないと思いますが、やはりその場合の問題点は不等沈下だろうと思います。この不等沈下というものはどういう原因で発生するものであろうか、この点についておわかりだったら明らかにしていただきたいと思います。
#11
○政府委員(佐々木喜久治君) 技術関係につきましては、私もしろうとでございますので明確にお答えできるかどうかわかりませんけれども、やはり埋め立て地というものが、その埋め立てに使います土質によりまして相当な沈下量があるということは予想されるところでございます。そのために現在水張り検査等を行なっている過程におきまして、そうした不等沈下状況を調べながら、地盤の養生を行ないつつ水張り検査をやっているということでございますけれども、やはり使用開始後におきましても、沈下が起きるということは当然予想しなければならないわけでありますから、その点の地盤の沈下状況というものを調べながら、またその地盤の沈下量がどの程度になった場合にいろいろな危険な状態が発生をするか、こういう点はいま事故調査委員会のほうで御検討願っているところでございます。
#12
○赤桐操君 実は私も千葉県の出身でございまして、長く実は開発行政の中でいろいろ見たり、私自身も開発審議会委員の中の一人でもあって、いろいろ実は埋め立て問題についても見聞をしてきた経過がございます。しかし、申し上げておきますが、私はしろうとでありますからあまりよくわかりませんが、大体、海岸線の埋め立てというのには幾つかのみおがあるんですね、どだい。このみおというのが、最初は幅が狭いし浅いけれども、だんだんと沖に出るに従って深くなり、相当幅も広がってくるものなんですね。これが実は、非常に粒子がこまかくて埋め立てに最適の地域だといわれた千葉県の海岸においてもたくさんあるんです、このみおが。このみおというところが実は非常に一つの大きな不等沈下の原因になっていると言われていると私は聞いているわけです。それからまた、浅瀬と深いところとの関係から見ていって、急に深くなるところとまた浅くなるところとがあると思うんです。こういういわゆる斜面になったところは当然不等沈下の要因を起こすと、これは大体言われておるところでございます。あるいはまたもう非常にヘドロ地帯であって、どうにもこれはならぬというような地域において埋め立てすると、そこはまさしく不等なる状態における沈下状況をもたらす、こういう状況になっているようでございますね。これはただ、私の申し上げていることは、一応学者、一専門家なんかの意見等を参考にしながら申し上げているわけでありますが、要するに、そういうみおとかあるいは浅い深いというのは、海岸線の埋め立てである以上は当然出てくる基本的な問題だと思うんですね。だから、六十一カ所の全国のコンビナート地帯は、ほとんどが海岸線を埋め立てして、幅三千メー−ターから四千メーターの埋め立てを行なってそこに工業立地を行なっているわけですから、当然そういう経過が出てくると思うわけです。
 もっと具体的に申し上げまするというと、三メーター埋め立てしたところと十メーター埋め立てしたところ――みおの中か十メーターあったと仮定しますと、三メーターの沈降の速度の割合と十メーターの沈降の割合は、割合にすれば同じだというんです。しかし、量は違ってくるわけですね。一〇%の沈下があったとすれば、三メーターの埋め立てが一〇%であったらこれはわずかに三十センチでしょう。しかし、十メーターであれば一メーターになるわけですね。ちょうどその境目にタンクが乗ってれば、片方は三十センチしか沈まないけれども、片方は一メートルのダウンが行なわれる。こうなるというと、そこにタンクの底板に亀裂を生ずる大きな原因をつくるのではないかと、こういうように推定されるわけです。
 そうなってくると、これはいまのヘドロの軟弱地盤の問題等々もあわせてみまして、どこの海岸線でもこれはあるわけで、要するに、言ってみれば、不等沈下の要因というものは、海岸を埋め立てしてつくった造成地にはこれはつきものである。もっと突っ込んで申し上げれば、すでにこの要因は埋め立てのときに伏在した条件だったんではないか、こういうことが言えると思うんですね。この点についてはどのように判断されますか。
#13
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在のコンビナート地帯の多くのものが、ただいま御指摘のような、海岸地帯において、埋め立て地によって立地をしているということはもう御指摘のとおりでございます。ただいまのヘドロのような地盤におきましては、一般的にはサンドパイル方式によって地盤の造成が行なわれておるわけでございますけれども、はたしてこの方法で今後の地盤のいわば不等沈下というものがそれでいいのかどうかという点につきましては、やはりこうした問題が起きておりますだけに、相当検討が必要ではないだろうかというような感じがいたします。
 そういうことで、現在の私どもがお願いしております事故調査委員会におきましても、こうした基礎工事、地質関係の専門家も御参加願っておりますので、そうした地盤の問題につきましての問題が明らかになってまいりました時点におきまして、建設省あるいは運輸省の技術関係のほうとも十分協議をいたしまして、この対策について検討してまいりたいというふうに考えております。
#14
○赤桐操君 そうなってまいりまするというと、ここで一番大きな問題になるのは、この原因は埋め立てのときにもうすでにあったわけでありまして、そこで問題にしなければならないのは、一体この埋め立て造成というものの問題でありますが、これは運輸省の港湾関係にお伺いいたしたいと思いますけれども、来ていらっしゃいますか。
 埋め立ての場合には、施行者は使用目的を明確にして申請をして、その上に立って認可をなさると思うのですが、その点はいかがですか。
#15
○説明員(勝目久二郎君) 先生の御質問のとおり、埋め立ての免許の出願にあたりましては、土地の利用目的というものを申請の概要として提出をさせるということになっております。
#16
○赤桐操君 そういたしまするというと、埋め立て造成中ば、その目的に沿うた施行が行なわれているかどうかについて検査をなさるようなことはあるんでしょうか。
#17
○説明員(勝目久二郎君) 埋め立ての出願にあたりましては、その願書の記載事項といたしまして「設計ノ概要」というものを記載させるということになっております。その「設計ノ概要」におきましては、「埋立地の地盤の高さ」、それから「護岸、堤防、岸壁その他これらに類する工作物の種類及び構造」、それから「埋立てに関する工事の施行方法」というものが書類として提出されるわけでございます。
 で、最初に御質問にございましたように、これは公有の水面を陸地に転ずるということが埋め立てでございますので、積極的な土地利用がはかられるわけでございます。したがいまして、埋め立て地の用途というものに照らしまして、必要な護岸の構造であるとかあるいは地盤の高さになっておるかということが、埋め立て免許の審査に際して行なわれるチェックでございます。
#18
○赤桐操君 それは現場をごらんになるんですか、チェックするときは。
#19
○説明員(勝目久二郎君) これは免許権者、港湾区域の中の埋め立ての場合には港湾管理者でございますが、必要に応じて現場の調査をするということもあり得るというように考えております。
#20
○赤桐操君 多くの場合は書類審査で終わりになるんですか。
#21
○説明員(勝目久二郎君) これは一昨年の法律改正以後特に大きく変わりましたのは、免許基準が明定されております。で運用としては従来と変わったわけではございません。たとえば環境問題あるいは国土保全の問題もいろいろございます。そのようなことで、いわゆる埋め立ての免許というものにつきましての審査というものにつきまして、慎重を要求されるということが従来より比較いたしますとたいへんきびしくなったということもございますので、書類審査だけですべてをやっておるということではないというように考えております。
#22
○赤桐操君 それから、埋め立て完了後は、使用目的に合った埋め立てが終わったかどうかということですね、そういうようなことを検査されるかどうか。
#23
○説明員(勝目久二郎君) 埋め立てが完了いたしますと、「竣工認可」という手続がございます。この「竣工認可」という手続が終わりませんと、土地としての利用ができないということになっております。これは、工事が終わりましたということで「竣工認可」の申請がございますと、免許権者がおもむきまして、先ほど申し上げましたような、出願の際にこのような工事方法でやりますというようなことで免許を受けているわけでございますから、そのような免許内容に従って工事がなされて完了しておるかどうかということをチェックして、認可するかどうかをきめるということに相なっております。
#24
○赤桐操君 これは公有水面埋立法という法規に根拠を置いているわけですね。
#25
○説明員(勝目久二郎君) そのとおりでございます。
#26
○赤桐操君 そういたしますと、お伺いしたいと思うんですが、これは公有水面埋立法の四条の一項の二号に「其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト」ということが出ているわけですね。こういう条件の中で都道府県知事は、埋め立ての免許の出願に適したと判断して埋め立てを促進させるであろうし、その後の免許をする、こういうことになると思うんですけれども、いまのお話によりまするというと、四十八年以降ばかなり厳密なきびしい対策をとってきている、こう言われているわけでありますけれども、そうなると、たとえばたいへん大きな重量を持つタンクのようなものがこの埋め立てられた土地に設置された場合に問題を起こさないかどうかということについては当然この中で判断されているだろうと思うし、そうすれば、そういう事件というものは、大体港湾局のほうで管理されている範囲内でこれからはほとんど処理されていくように思いますが、その点はいかがですか。
#27
○説明員(勝目久二郎君) いまの御質問は二点あろうかと思います。
 一つは、四十八年の改正後特にいまの現行の免許基準というものを適用することになったのではないかというお話がまず一つあったかと思いますが、確かに免許基準として法律上明らかにいたしましたのは四十八年の改正の時点でございましたけれども、運用上は、従前からもこのようなことは免許の基準としては十分考えておったつもりでございます。
 それから第二点の問題でございますが、今後の埋め立ての免許行政の中でこのような事態について対処できるかどうかという点でございますけれども、埋め立て地の用途に対応した地盤が設計どおりつくればでき上がる、たとえばまあ工業用地であるとか住宅用地であるとかというように、埋め立て地の用途というものはもっぱら特定をしているわけでございますので、そういう意味では、でき上がります土地が全体としてはそのような用地に適するであろう、適する地盤等になるであろうということで免許をし、また竣工後もそういう免許の際の工事内容に従って工事がなされておるかどうかどいうことでチェックをするということでございますが、一応埋め立て免許行政のたてまえからいたしますと、そういうふうに土地が利用目的に合ったような使い方をされてもまず間違いはないのではないかというところでとどまるわけでございまして、個々の構築物の設置にあたりましての工事の問題等につきましては、公有水面埋立法の行政の範囲では若干無理があるのではないかというように考えております。
#28
○赤桐操君 そういたしますと、ここには、「都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願左ノ各号ニ適合スト認ムル場合ヲ除クノ外埋立ノ免許ヲ為スコトヲ得ズ」となっているんですね。これに対して、各都道府県知事に対して、港湾局のほうとしては行政指導をしておられますか、具体的に。かなりきびしい態度で臨むというように私はいま受けとめたんですけれども、したがって、相当これは姿勢としては真剣な姿勢で立っておられるように受けとめていますけれども、具体的に、各都道府県の知事はそういう意を体してこの埋め立てに対するところの免許行為というものを行なっておるかどうかということですね、この点について若干私は疑問があるんですが、いかがですか。
#29
○説明員(勝目久二郎君) 私どもの姿勢といたしましては、このように公有水面埋立法を改正をし、いろいろな社会的な要請に応ずるような運用をすべきであるという形を整えたわけでございまして、当然そのような改正の趣旨、それから具体的な運用につきましては、十分免許権者に伝え、趣旨を徹底するということで指導をいたしておりますし、今後ともそのようにいたしてまいりたいというように考えております。
#30
○赤桐操君 西部石油の一件、それから水島事件、引き続くところの、今回の総合点検の中で出てきたすでに名古屋の問題等をはじめといたしまして、一連のこれらの状態を見てみますというと、結局これは造成の過程で、いわゆる運輸省の港湾行政の範疇の中で、最も適切な、そしてきちっとした措置が講ぜられていたとすれば、いずれもこれは未然に防止することもできたんではないか、こういうように私は考えられるんです。それで、埋め立て行政についての根本的なこれは再検討を必要とする段階に来ているように思いますが、これらの点について何か感ずるところはございませんか。
#31
○説明員(勝目久二郎君) 今回の事故がはたしてどのような原因によったかということにつきましては、先ほど御答弁もございましたけれども、現在まだ調査中だということでございます。どのような調査結果が出るか予断を許さないわけでございますが、その調査結果を待ちまして、私どもが所管行政の中で反省すべき点があれば十分反省をして、将来の行政に生かしていきたいというように考えております。
#32
○赤桐操君 最後に一つちょっと申し添えておきたいと思うんですが、埋め立てをするということは、これはいまずっと私から申し上げてきているような経過を考えていただけば、原因はすでに埋め立ての段階に伏在しているわけですから、この地域はでき上がったけれども、この地域は石油タンクだとか大きな高炉を設置することについてはいろいろ検討の結果不適当である、こういう判断が出る場合だってあると思うんですね。あるいはまた、この地域は一応の許可はしたけれども、何年か置かなければ使用にはたえ得ないということだってあり得ると思うのですよ。それは埋め立てという範疇の中の私は問題点だと思うのですよ。たとえば私は長い間住宅建設の問題でやってきておりますけれども、たんぼを埋め立てして、そこにああいう軽い家を一軒建てるにしても、やはり少なくとも沈下を待って、圧密その他の一切の経過を見た上で心配ないという一定の期間を経た上でなければこれは建てられないものなんです、実際問題として。だから、本来ならば私は当然その埋め立ての段階の中であらゆる規制やそういうものが出てくるべきだと思うのです。そういう観点に立っていま御質問申し上げてきたわけですけれども、これは思い切ってやはり私は――公有水面埋立法というのは大正年間にできたものでありまして、若干の補正はされているようでありますが、たいへん古いものですね。内容を見ても何かかたかなの条文で埋められておるわけでありまして、大体現在の状態には適合しないものじゃないですかこれは、率直に申し上げて。これはやはり私は本格的に、新しい埋め立て行政という観点に立った関係法規の一つとして考えるべき問題だと思うんです。再検討をひとつ要望いたしたいと思います。
 運輸関係のほうはけっこうです。
 そこで不等沈下の問題で、もう一ぺんまたもとに戻りまして消防庁関係にお尋ねしたいと思いますが、危険物の規制に関する政令の十一条のあとを受けて規制に関する規則ができております。これを見まするというと、二十一条にいろいろ書いてありますが、要するに地震や風圧力にも耐え得るようなタンクでなけりゃならない。そのためには、当該タンクを特定の片寄った支柱にささえられたようなものではなくて、堅固な地盤または基礎の上に固定したものとしなければならぬというように出ているわけですね。これは御承知だろうと思うんです。そうなってまいりますというと、ここで一つ問題になるのは、この堅固な地盤ということなんですけれども、一体不等沈下をしていくような地盤というものは私は堅固な地盤ではないと思うんです。これは軟弱地盤という概念に入っておると思うのです。そういう点から見ると、これは私は非常に軟弱地盤に、結局最終的には消防庁は許可をしているわけでありますから、基本的に大きな責任を持たなきゃならぬと思いますが、そこで伺いたいと思うのは、不等沈下というものはどの程度から危険だと判断をされ、行政指導をしてこられたか、伺いたいと思います。
#33
○政府委員(佐々木喜久治君) タンクの工事にあたりまして、それに相当な重量の油類が貯蔵されるわけでありますから、建設直後におきまして地盤の沈下が生じますことはいままでの経験等から見てわかっておるわけであります。したがいまして、水張り検査ということで、油類よりも重い水をもって検査をしていく。その際に若干の地盤沈下というものが見られます場合、あるいは不等沈下が見られます場合に、必要な修正を行なって地盤の養生をはかっていく、こういうことをやっておるわけでございますが、一体不等沈下がどのくらいの量になった場合に危険な状態になるかという点につきましては、実はまだ明らかになっておりません。この点につきましては、今回の事故調査委員会におきましても、できる限りその基準的な数値というものを見つけ出していただきたいというふうに考えておるところでございまして、今回の経験から見まして、この不等沈下につきましては、もう少し私どもも詰めて考えていかなきゃならないというふうに思っております。
#34
○赤桐操君 この地盤沈下、特に不等沈下の状況いかんによっては、途中でこれは使用を停止するとか、移転させるとかということも当然これはあり得るものだと思うのです。そういうような性格のものだろうと思うのでありますが、消防庁が今日まで、もし――いままである法規の中であってもこうした危険物を取り扱う規制があるんですから、この中で本格的に取り組んでこられたとするならば、私は今日までの間に、かなりでき上がった地盤であっても、この埋め立てに対してはこの施設は適当であるかどうかということについては、すでにチェックができていたと私は思うんですね。根拠の法規はあったと思うんです。だから、これは私はしょせんそれをおやりにならなかったということについては大きな責任があるんじゃないかと思うんですけれども、この点についてどうお考えになっておられますか。
#35
○政府委員(佐々木喜久治君) 水島の事故のように、タンクの底が破れるというような事故につきまして、私どもも非常にうかつだったわけでございますけれども、これまでも経験のなかった事故でありますだけに、私どももやはり災害というものが非常に思いがけない、いまの時点で考えて非常に思いがけないことからも事故が生じておるということで、非常に防災体制について甘さがあったということを反省いたしております。
#36
○赤桐操君 要するに、私は消防庁としては、少なくとも、規制に関する法規があったけれども、これらに対するところの本格的な取り組みはなかった、こういう姿勢であったと思うんですね。もしそういうことであったとするならば、たとえば、公有水面の埋立法によって、港湾当局が港湾行政の非常に甘い、不十分な中で行なわれたものであったとしても、消防庁の消防行政の中で私は完全にこれはチェックできたはずだったと、こういうように思うのであります。この点は非常に遺憾だったと思うんです。
 それから、いままで大体地盤のでき上がってきた経過と、それから土地の、そこに今度設置される段階までの話だったんですが、一体名古屋の――これは新聞で見た内容でありますか、結果に対しまして、十センチか十五センチぐらいの角度で傾いている程度では問題にはならないと思っていたと、そういうことが企業の側の責任者から言われていることが載っております。
 それからまたさらに、そういう事実はいままで消防当局としては把握していなかったようでありますけれども、どだいこの地盤沈下という問題については、水準点の点検というものが常時地方自治体の手によって行なわれているはずなんですね、これは。そうだとしなければ全国でいまどのくらいの地盤沈下が行なわれているか、ふき上がっているかということについては出てこないわけなんですよ、建設省としても。だから、完全にこれは少なくともある程度の措置がとられてきているのが地方自治体の今日までの経過であったと思うのです。この水準点の定期検査とか、そういうものは行なわれていると思うのですが、どうも企業の中のその状態については、名古屋の状態、県の状態について見まするというと、わからなかった、総合検査をやって初めてわかったのだ、こういうことになっておるのですけれども、一体地盤の常時の検査というものについてはどのように指導をしてきておられたか、その点ちょっと伺いたいと思います。
#37
○政府委員(佐々木喜久治君) これまでの危険物の立ち入り検査等におきましては、やはり火災危険というものにどうしても重点が置かれておりましたために、油のパイプ類等からの漏洩といったような問題について重点が置かれておりましたために、そうした地盤関係の調査というものが消防機関によってはこれまで検査をされておらないというのが実態だったろうと思います。ただ、タンクが設置されますと、その設置以後一両年というものは、どうしても地盤沈下という問題が出てまいります。そういう意味におきまして、企業のほうが、事故の保安上地盤の状況を調査をして、そうした沈下の修正を行なうというような措置をとってきておるというのが実態であったわけでございます。ただ、これらが消防機関を通じての検査ということではなしに行なわれておったというところに、企業によってその保安体制に相当差があったというふうに考えることができるだろうと思います。
#38
○赤桐操君 大体、この自治体の立場に対してこれを求めても、知事は企業誘致の先頭に立って、一生懸命それぞれ各企業を誘致したと思うのですね、この埋め立て地に。そこの自治体消防に点検をさせるということになると思うので、非常に積極性がなかったと思うのです。ですから、企業にすべてをまかせっぱなしである、企業の中のことは治外法権だと、こういうような感さえ受けるのでありますけれども、そういう一つの現象が今回出てきていると思うのです。
 で、今後の問題になりますが、私はやはり地盤の問題については一番大事な問題だと思う。特に不等沈下等の状態については、これは大事故の発生の根源になってくると、これは学者、専門家も明らかにしているわけでありますから、そういうものに対しての万全のこれからの措置をとっていかなければならない。いままでできておるところが今日六十一ヵ所に及んでいるわけですから、そういうものに対するいま申し上げてきたような科学的な、きっちりとした専門的な、技術的な措置を講じながら地盤の調査をしていく、こういうことについておやりになる意思があるかどうか、伺っておきたいと思います。
#39
○政府委員(佐々木喜久治君) 消防機関は御承知のとおり市町村の機関でございますので、この危険物の規制につきましても、市町村がその立場において消防機関によって行なっているものでございます。したがいまして、現在、市町村の消防機関の内容によりまして、こうした危険物の検査についてある程度能力的な差もあるというふうに考えております。したがいまして、昭和五十年度の予算におきましては、技術水準のやや不足をする消防機関に対しまして、特にコンビナート地域の防災関係におきまして、技術援助のためのチームを編成をいたしまして、こうした危険防災関係全般についての技術援助チームを編成をして、市町村の要請によって派遣をするというような措置も講じることにいたしたいというふうに思っておるわけでありまして、これらの点につきましては、さらに事故調査委員会の結論を待ちまして、その調査の方向というものがはっきりいたした上で実施をしていきたいというふうに考えております。
#40
○赤桐操君 十二月の末に出された通達によって、いま各県がそれぞれ総点検に入っているようでございますが、千葉県の例で申し上げてみたいと思うんでありますけれども、千葉県の場合におきましては、消防法の規定する危険物、第四類屋外タンクの保有状況につきましては、市原地区と袖ヶ浦地区の二つにございますが、その総数は千三百四十七基にのぼっております。ここに貯蔵する量は実に二千五百十一万六千九百六キロリットルという膨大なものです。これはお伺いするというと、大体全国の保有量の約三分の二に匹敵するものだということであるわけであります。しかし、通達によって言いまするというと、一万キロリットル以上のものとなっているのですね。そうすると、百五十七基にしかならないのですよ、千葉県の例で申し上げますというと。百五十七基というものの内容に、じゃどれだけの油が含まれるかというと、これは一千五百七十四万九千キロリットルですね。したがって、あと残余の一千万キロリットルというものば調査の対象外に置かれるということになる。一千万キロリットルということになりますというと、どのくらいになりましょうかね、全国の状態と比較しまするというと。かなりの割合を占めるものになると思うんですよ。そうなってまいりまするというと、これは一万キロリットル以上のものだけを対象としている、一万キロリットル以下のものは対象にしてないということになると、これは実際問題としてたいへんな事態になるんじゃないか。一万キロリットル以内のものであっても、いま申し上げたような不等沈下の状態の中でかしいでいるものもあるように思いまするし、現実に当該会社が苦労しながらやっているそういう現状もあるようでありますから、これは私はそう一万キロリットル以上のものだけを検査すればこと足りるということにならぬように思う。いま千葉県の状態はそうですが、一万キロリットル以上のタンクを対象とすると全国では何基になるのか、何万キロリットルとなるのか、御答弁をいただきたいと思います。
#41
○政府委員(佐々木喜久治君) 一万キロリッター以上のタンクの正確な数字はわかっておりませんけれども、大体二千基をこえるというふうに考えております。また、これの貯蔵量につきましては、これもまだ私ども正確な数字をつかんでおりません。
#42
○赤桐操君 そうしますと、これは一万キロリットル以下のものであっても不等沈下の状態に置かれて、タンクがかなり――名古屋の場合だと三十六センチというのもあるそうでありますが、あるいは全国の六十一カ所にはこの程度のものはたくさんあるかもしれない。千葉県でもそういうのがあるかもしれない。そこに不慮の地震でも発生したときにはばさりとそこが割れる、こういうことが想定されるわけですが、これが四つ五つぶちこわれただけでも、いまの水島の油の量をはるかにこえるものになるのですよ。そうなってまいりますというと、地震で、あるいはその他の災害なんかで、一万キロリットル以下はたいしたことないと思って消防庁のほうは見過ごされると思うんですけれども、そこに大きなまた盲点が出てくるのではないか、こういうように私は思うんです。この点についてはどうお考えになりますか。
#43
○政府委員(佐々木喜久治君) 一月中に点検を行なうようにということを通達いたしましたのは、御指摘のように一万キロリットル以上のタンクで、特に高張力鋼の使用されているタンクということで指示をしたわけでありますが、もちろん、この点検にあたって、一万キロリッター以下のものがまず安全だというような考え方をとったわけではございませんで、大きな事故につながるものを短期間のうちに点検をするという場合には、やはり重点的な点検が必要であろうということで実施をしたものでございます。私どもは、さらにこの事故調査委員会の結論によりまして、新年度早々からでもこのタンクにつきましては明確な基準のもとにさらに点検は続けていくべきものだというふうに考えておりますので、その際には、こうしたタンクの容量ということではなしに、できる限りタンクすべてにわたって点検をしていきたいというふうに考えております。
#44
○赤桐操君 これはやはり総点検ということでやるべきだと思うので、この点ひとつ私からも要望しておきたいと思います。
 それから、時間の関係がありますので少し急ぎたいと思いますが、いろいろあるんですがね、千葉県でも化学工場の爆発事件がありまして、私も実は立ち会ったことがあるんですが、消防署の皆さんが参りまするのは、はるかにその問題が去ってから行かれるという例がしばしばだったと思います。それで、たとえば一つの工場で爆発して、その中にそういう機関の者が入ろうと思っても会社はなかなかこれを入れない、こういう事実がやはり各会社にそれぞれあると思うんです、企業の側には。それからまた同時に、それだけで会社で処理できるものなら話はわかるんですが、それは当然処理できるものではない。それで、しかも機関の人が入ろうとも、入ってみたところでわからないんですね、率直に申し上げて。会社の人のほうがわかるんです。会社の人のほうがわかるのだけれども、その会社の人も、たとえばアメリカと提携して行なってきた機密に関するそういう運営について問題になってくると、これはわからない。だから解決ができないというのが実際なんですね。そういう意味で一番問題になるのは、これからの保安体制その他を、点検体制をどう確立していくか、研修される職員の皆さん方の大きなこれからの努力が必要になると思うのでありますけれども、そういう点について、たとえば人員であるとか能力の問題等が非常に私たちとしては心配になるのですが、この点について消防庁としてはどんなふうに考えられますか。
#45
○政府委員(佐々木喜久治君) 一昨年の夏以降に石油コンビナート地帯で相次いで爆発事故というものが発生をいたしまして、非常に問題であったことは御指摘のとおりでございます。この際に非常に目立っておりましたことば、今回の事故の例でもそうでありますけれども、企業側から消防機関への通報のおくれというものが非常に顕著に見られたのであります。そういう点で、災害発生時においての通報のおくれ、したがって、消防機関の災害発生を覚知する時間のズレが相当目立っておりましたので、さらに各消防機関に通知をいたしまして、地域の防災会議等におきまして、そうした企業の保安体制との間で十分な協議をしていくようにという連絡をいたしたわけでありますけれども、やはり依然として最近の事故の例の場合におきましてもこの通報のおくれということが見られるということは、まことに残念であります。この点につきましては、さらに企業側のほうとの連絡というものを十分とらせるようにしていきたいというふうに考えているわけであります。
 それからさらに、事故が発生いたしました企業の内部の問題につきましては、この点は地域の地域防災計画等におきましても、そうした連絡を通じまして、できる限り消防機関がそれぞれの企業の事業所内部の状況を明確に把握しておくようにということを通達いたしておりますけれども、また、災害時におきましては、企業側からも必要な案内をさせるような措置も講じるようにしてもらいたいということもやっておりますので、そうした体制というものはだんだんとられてきているというふうに考えておるところでございます。さらにまた、特に最近の重化学工業の面におきましては、いろいろな施設がやはり御指摘のようにありますわけで、それに対応するところの消防職員の科学的知識という点につきましては、私どもも非常に重要な問題でございますので、消防学校あるいは消防大学校における研修を通じましてそうした科学知識の向上につとめますとともに、職員の採用にあたりましても、こうした理科系の学卒者というものをできるだけ採用して、基礎的知識のある者を消防職員として採用するということに努力をさせているところで、ございます。一部地域におきましては、相当数のこうした技術職員を擁している消防機関もございますけれども、やはりまだ全体的に見ますというと、その面の職員の充足という点がまだ不十分であるというふうに私ども感じております。そういう意味で、この職員の採用の問題と、さらに研修の問題ということにつきましては極力努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#46
○赤桐操君 さらにまた、いろいろ自治省の問題を見るというと、合理化の問題なんかもあるし、あるいはまた措置するための、汚染防除の資機材の備えつけの問題等々もございます。さらにまた、垂直階段がいいのか、らせん階段がいいのかという問題もあるようであります。これらについても、いずれそれぞれの専門委員会の中で結論は出されると思いますけれども、いずれにしても、いろいろ検討してみるというと、これは非常に現行消防法というものは穴だらけじゃないかというように私は感ずるわけです。現在の消防法をもってしては、今日これだけの巨大化し、そして全国にもたいへんな数にのぼっているこういう化学産業を押えていくということについては不可能ではないかと、このように思うんです。そこで、消防法の抜本的な改正について今国会でやる意思があるかどうか、この点について伺いたいと思います。
#47
○政府委員(佐々木喜久治君) 昨年消防法の改正をお願いいたしまして、いわゆる特定防火対象物等に対する消防設備の規制の強化をお願いしたわけでありますが、やはりこの消防法の中では、そうした、いわゆる特定防火対象物の規制面というものは一応実質が備わってきたということが言えると思いますけれども、やはり御指摘のように、現在の消防法の中で、危険物関係に対する規制面におきましては、最近の科学技術の進歩、あるいは施設の大量化、大規模化、これに対応する規制というものが、十分このいまの危険物の規制の面において対応できているかどうかという点につきましては、私どもも十分にこれは検討をしていかなければならないというふうに考えております。ただ、現行法令の立てかたから申しますと、直接に消防法の改正という形になるのか、危険物の規制に関する政令の改正で行なえるのか、この辺は、この事故調査委員会の結論を待ちまして、法律、政令、あるいは省令というものの規定の内容を洗い直してみまして、消防法の改正まで及ぶということでありますれば、できる限り必要な改正を行なうということにいたしたいというふうに思っておりますけれども、まず現在の段階におきましては、おそらく政令及び省令の改正をもって対応できるのではないだろうかというような感じがいたしております。
#48
○赤桐操君 この消防法のいまの抜本的改正をひとつ私は望んでおきますが、次に、防災体制全体について簡単にひとつ伺っておきたいと思います。
 災害対策基本法を受けまして、総理府が中央防災会議を国土庁に事務局を置いて設置しているわけでありますが、各県は、これによって各県段階の防災会議を設定しております。その中で、それぞれ実はこのコンビナート対策が一応うたわれてはいるんですけれども、今日のような状態を想定したものではなかったと思うんですね。そして防災体制全体から見るというと、この製油所の設置については通産省の関係、保安の関係は消防庁、それから海上汚染の問題は海上保安庁、水質汚濁については環境庁、漁業対策については水産庁、その前に前段で私が申し上げた土地造成については運輸省、こうなっておりまして、全体から見ていって、一朝有事の際にはどこに責任があって、どこが指揮をとってどうするかということについては残念ながらないんですね。こういう状態でありまして、非常に当面いたしておりまするこの防災体制というものは、これはまことに憂慮にたえない実情にある。この状態について、一体消防庁、自治省としては、これらの総合的な関連を持つ体制を、早急に機能の一元化なり、そういうものをする対策をとれるのかどうか、とる意思があるかどうか、こういうことについてひとつ伺いたいと思うんです。
#49
○国務大臣(福田一君) ごもっともな御要望だと思うのでございまして、ただいま調査をいたしておる段階でありますが、その調査等を踏まえまして、そして区々に分かれておって防災その他の対策が十分に行なわれない、あるいはまた事が起きたときに緊急に対処できないようなことでは、これは行政的に非常な不備であると考えます。したがいまして、そういう二面を考えて措置をとるように関係省庁との間に連絡をし、また体制を整えたい、かように考えておるところでございます。
#50
○赤桐操君 それでは最後に一点だけ、ひとつ大臣に伺いたいと思いますが、要するに私は、法規は一通りあるけれども、どの法規も帯に短し、たすきに長い、こういう状態でさっぱり話にならないと、こういう状況のように思うのであります。総合して申し上げれば、これはやはり埋め立て行政、通産行政、防災行政、事故処理行政、それぞれが別々のかっこうで動いてきたわけでありまして、非常にまたこれは不徹底なものであった。しかし、今日における全国六十一ヵ所に及んでいるこのコンビナートの状態等を見るというと、こういうことではとうていこれはもう今後管轄し、処理をしていくことは不可能であるというように私は思う。したがって、将来、コンビナート法等の設定、単独立法で総合的な一元化したものを持つ必要があるのではないか、これらの行政機関を一つに統合して機能的に統轄をしていくようなそういう体制をつくる必要があるのではないか、そのための裏づけとなる、たとえばコンビナート法みたいなものを立法化すべきであると思うけれども、大臣のひとつ見解を伺いたいと思います。
#51
○国務大臣(福田一君) 先ほども申し上げたところでございますが、設備の面においても、あるいはまたこの被害を防ぐために、あるいは起きたときに緊急に対処するために、いろんな面において、いまの法律では、またいまの行政関係では十分でない面があるように私も考えております。したがって、お説を踏まえて今後勉強をさしていただきたいと考えております。
#52
○赤桐操君 私の質問を終わります。
#53
○夏目忠雄君 発言の機会が非常に少ないものですから、水島問題の前に、ちょっと委員長さん並びに理事の皆さん方にお願いがございます。
 それはいままでの委員会の運営のしかたが、とかくお役人さんを集めまして一問一答の形式でおやりになる。これもそれなりに意味がないとは私は言いません。人間のことでございますので、判断のミスもあるでしょうし、手落ちもあるでしょうし、そこをいろいろ話し合って自後の対策を完全に持っていこうということで、意味がないとは決して申しませんけれども、しかし、私ども地方行政委員会で扱う一番大きな眼目ば、やはり地方自治体の健全育成だろうと思う。この大問題に対しまして、これは機会があったら自治省の方に書類でひとつお願いしたいと思うんですが、いままでずいぶんだくさんの調査会なりもしくは委員会がございまして、答申がたくさん出ていると思う。そのような答申がほとんど形になってあらわれてこないだろうと私は推測しているんですが、それらの経過を一度お伺いしたいと思いますが、それは別の機会に譲るといたしまして、結局簡単に申し上げますと、今度の地方――何というんですか、あの運輸省や厚生省から出ているお役人さん、地方事務官の問題一つとりましても、ほとんど片がつかぬ、何年議論しておっても片がつかぬという状況だとすれば、お役人さん相手に一問一答するのは適当のところにとどめまして、幸い、この地方行政委員会の皆さん方は、私を除きましては良識の皆さんがおそろいでございます。のみならず、問題の性質上、意見の食い違いというものはあるでしょうけれども、それほどあるとは思わない。問題の煮詰め方いかんによっては、与野党が一致する点が幾つか出てくるだろうと思う。それを参議院に本来与えられた立法機能を十分に生かしまして、頭からぴしゃっと立法でやっちゃわなきゃ、とてもじゃありませんが、各省のお役人さんを――この前和田さんか、私は超過負担の問題て聞いておりましたが、各省のお役人さんを幾ら引っ張り込んで質問されたって片がつかぬ、私はこう思うんであります。幸い、河野参議院議長さんは自由討議制というものを各委員会でひとつ十分導入してくれというような御意向のようでございますので、ぜひこの地方行政委員会では、ひとつ率先されましてそういった方向に向かって、与野党で十分な話し合いをして、まとまる点があったら、場合によっては問答無用でも私はけっこうじゃないかと思う。ひとつそういう点、自由討議制の導入をぜひ委員長さん並びに理事の皆さん方に御検討のほどを最初にお願い申し上げる次第でございます。
#54
○委員長(原文兵衛君) 十分検討していきたいと思います。
#55
○夏目忠雄君 それでは本来の質問に入りまするが、まず最初に、変なこと聞くようですが、水島へ参りまして、あそこの消防長さんというんですか、消防本部長さん、あの方は消防のほうの中では、何と言ったらいいかな、きわめて優秀な部類に入るのか、いや、あの程度の人なら消防の本部長としてば珍しくないというほうに入るのか、もしくは、いやあれはもう手こずって弱っているんだというほうに入るのか、大体変なことをお聞きするようですが、先ほど聞かれた消防陣容の問題にも関連いたしまするのでお聞きしたいと思うんです。
#56
○政府委員(佐々木喜久治君) 倉敷市の消防長のことであろうと存じますが、きわめて優秀な消防長であるというふうに考えております。ああいう人材が非常にどこの市町村においても同じように任命されているということが私ども非常に望ましいというふうに考えております。
#57
○夏目忠雄君 それを聞いて実は非常に不安に思うわけであります。実は私もそういう、いまおっしゃったように感じてきたのですが、それほど、あれだけの人はなかなか消防の陣営の中で少ないだろうと思う。端的に言えば、それだけの貧弱な陣容で、そして先ほど言われたように、この石油タンクの問題を全部消防法の中に取り込んで、それに必要な基準をつくり、保安点検をやっていくということは、荷が勝ち過ぎているのじゃないか。これば私一人のあれじゃなくて、きのう偶然に国家公務員の相当の人と実は雑談をしておったときに、あす水島問題があってという話をしたところが、地方行政委員会でなぜ石油の問題をやるのだと言うから、いや、消防法の中にタンクというのが書いてある。そうか、それは知らなかった、消防というのは火事を消すのが本職だと思っておったか、そこまでやるのか、と言って――これは事実の話で、きのうの話で、国家公務員の相当な方であります。それほどの方かやはり――でありまするから、なかなかこれは現在の消防長さんの手に負えにくい問題だとは思いまするが、いずれにいたしましても、現在の法規上そうなっているということになりますれば、二、三質問をいたしたいと存ずるわけであります。
 先ほど自治省の方が、これは思いがけない事故だというふうに言われておった。ところが、初めの新聞では全部思いがけないということをどなたも言われておった。しかしながら、日本石油学会誌の三月号に、「石油工場における安全」ということで田尻さんという方が安全についてある論文を出しております。この方は皮肉にも三菱石油の方なのてあります。この方かその中で――一ぱい書いてありまするが、要するに、わが国のタンクが年々巨大化している。アメリカなどはそれほどではないのだが、日本だけが非常に巨大化している。これが現実の地震の際にいかなる影響を受けるかということは明確にされていない。特に問題になっておりまする高張力鋼の応用は、「わが国のほうが欧米に比して著しく進んではいるが、これの使用中の経時的な強度についてはまだ残された問題が多い。現実にLPGタンクに使用されている高張力鋼の、とくに溶接部の事故はまだ起こっているようである。」と書いてある。
 ですから、このタンクの溶接部門については、事故としてはある程度の歴史が私はあるのだろうと思う。そこまで消防庁の方があれしておやりになるということは、自体、御無理のようでございまするが、現在、タンクの構造につきまして消防庁としてのオーソライズされた規格、基準というものがおありなのでしょうか、お聞きしたいと思います。
#58
○政府委員(佐々木喜久治君) タンクの構造、規格等につきましては、危険物の規制に関する政令に根拠を置きまして、その危険物の規制政令等におきまして必要な基準を定めております。
#59
○夏目忠雄君 現実問題としては、各企業がタンクを建設するときにあたって設計仕様を持っておいでになる。その場合に、各会社ごとにタンクの設計仕様はそれぞれ違っておる。そういった場合に、どういう計算でオーケーをお出しになるのですか。
#60
○政府委員(佐々木喜久治君) タンクの設置の許可にあたりましては、屋外タンクの位置、構造及び設備内容につきまして、先ほどの危険物の規制に関する規則におきまして、保安距離でありますとか、あるいは保安空地、あるいはタンクの構造として使用鋼材の内容でありますとか、あるいは耐震性、耐風性、いろいろな面の規制がございます。その基準に合致しておりますれば設置許可をするということになっております。
#61
○夏目忠雄君 たいへん失礼な聞き方で、おこらんでいただきたいのですが、そういうものを持ってきたときに、これははたして、まだちょっと早過ぎて危険じゃないか、待ってくれとか、こうじゃないかという自信のある判断ができるだけの陣容をおそろえになっているわけですか。
#62
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在、コンビナート地帯がございます消防本部におきましては、大部分相当な技術の陣容を持っておるわけでありますが、やはり中には、市町村のいろいろな都合なりあるいは人の採用の条件等から見まして、そうした十分な技術的な職員を持つことができないでおる市町村もございます。その場合におきましては、府県の消防担当課あるいはその内容によりましては消防庁のほうにもその内容についての相談がございますので、必要に応じて技術的な援助を府県なり国のほうから与えるというような措置をとっております。
#63
○夏目忠雄君 まあ府県のほうでもちょっと持ち扱いかねて消防庁へ持ってきたといたしまして、その消防庁のほうで判断される陣容の方の、大体学問的な経歴をどの程度持った方がおやりになっているか、お聞きしたいと思います。
#64
○政府委員(佐々木喜久治君) 危険物につきましては、現在消防庁では予防課というところで所管をいたしております。予防課長は、東京工業大学を出ました技術系の職員でございます。さらに、課長補佐には、人事院の上級職のこうした理科系の職種の採用試験に合格した者を充てております。
#65
○夏目忠雄君 いわゆるそちらの方面というか、学問の方面で大学の教授クラスの人たちというものはおらないわけですか。
#66
○政府委員(佐々木喜久治君) 大学の教授クラスということになりますと、具体的にはそうした資格検査がその就任の段階でなければ審査にはならないと思いますので、具体的にその教授クラスになるのかならないのかよくわかりませんけれども、各種の、各省間のいろいろな委員会等におきましても専門的な委員として出席をいたしておりますし、十分な学識があるものというふうに私どもは考えております。
#67
○夏目忠雄君 ひとつ、これは全部の非常に大切な問題ですから、既存の調査団にこういうような人たちをしょっちゅう動員できるようにして、知恵を借りるということもきわめて大切なことじゃないかと思います。ぜひそんなふうにお願いしたいと思うのであります。
 そこで、タンクの問題でございまするが、私もちょっといろいろ聞いたんでありまするが、初期のタンクというのは、やっぱり天井と側板との間があいておって、小型の初期のタンクはあいておって、そのあきぐあいで地盤沈下のものは目で見るだけで毎日毎日わかるというふうになっておったのが、現在は天井をすっかりドーム式にしてしまって、地盤汚下がほとんど何か別の方法をもってやらなければわからないというふうになってきている。それからいろんな変遷があって現在の巨大タンクになったのでありまするが、その変遷の一番大きな動因になっておるのは、やはりお聞きしてみますると、コストプッシュなんですね。コストをやっぱり効率的に使おうというのでだんだんああいうものになってきた。で、大型タンクにつきましては、先ほど申し上げました「石油工場における安全」においても非常に疑問に書いてあります。私はやはり大型タンクをある程度ここら辺で最大限のところをきめちゃう。できたやつは入れる油の量をある程度で押えるというようなことが実際措置として必要なんじゃないか、こういうふうに思います。いかがでしょうか。
#68
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在の油タンクの最大のものは、たしか十六万キロリッターのものが最大のタンクであろうと思いますが、やはりこれらの巨大なタンクが、現在の使用鋼材あるいはその構造等から見て、将来とも十分に安全が確保されるかどうかという点につきまして、いま事故調査委員会の検討の結果を十分踏まえまして考えていきたいというふうに思っているわけでございます。いまの段階では、はたしてこうしたタンクが直ちに危険であるかどうかという点につきまして、私どもも十分確信を持っておりませんので、なおできるだけ早い機会に事故調査委員会の報告を得まして検討したいというふうに思います。
#69
○夏目忠雄君 ぜひひとつ御検討を願いたいと思うのであります。
 その次に、今度はタンクの建設中でございます。設計、構造はよろしいとして、建設中に消防庁のほうは水張り検査をおやりになっておられるわけですが、水張り検査の実態をお聞きいたしますると、大体一月ないし二月かかって水張り検査を一回おやりになって、それでまあ異常がなければよかろうということになるようでありまするが、水張り検査というようなものは、それほど――私、考えますると、先ほど申しました地盤の不等沈下にいたしましても、相当の年月があって初めて出てくるのではないか。それを一月か二月の水張り検査で万事オーケーを出すには、水張り検査というものにはおのずから限界があるのじゃないか、こういうふうに考えますが、どんなものでしょうか。
#70
○政府委員(佐々木喜久治君) 御指摘のように、いまタンクの完成検査は、水張り検査というものが中心になりまして許可をいたしておるわけでありますが、御指摘のように、この水張り検査は、大体一月から長いので三月かけて水張りを行なっております。この水張り検査は、水が油よりも比重が重いということで、油類を入れるタンクにやや重い水を入れて検査をするということでいわば安全を見定めておこうということでございますけれども、確かに御指摘のように、地盤沈下というような問題になりますと、一月ないし三月では十分な基盤の状況の変化をつかみ得るという状況にはなかなかならないであろうということが考えられますので、やはり自後における追跡的な調査が必要ではないかというふうに私どもも考えております。
#71
○夏目忠雄君 そこで、その水張り検査を補うというか、もっと完全にさせるために、先ほども出ました溶接部分等に対してエックス線の調査とか超音波の探傷といったようなことを補充的におやりになるお力がおありでしょうか。
#72
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在タンクの工事の過程におきまして、いわゆるいま御指摘のような非破壊検査というものの実施を行なわせておるわけであります。これはやはり注文主、企業側といたしましても、工事を請け負わせたものが自分の予定どおりの、設計どおりの仕事ができたかどうかということを検査をするためにも必要でございますので、非破壊検査を実施いたしておりますけれども、ただ、その非破壊検査にあたりまして消防機関がタッチしておらないというところから、消防機関として十分な確認ができておらないというところにやはり問題があると思います。
#73
○夏目忠雄君 まあ現在消防の手でおやりになるというのは私もちょっと御無理のような気がいたしますので、ただ、それらの作業日誌等は十分消防のほうで把握されることをひとつ希望するわけでございます。
 次に、このタンクが乗っている地盤の問題でございますが、先ほどだいぶありましたので省略いたしまするが、ただ一つだけお聞きしたいのは、現在地盤の沈下調査は、義務化は、義務づけというのは何かできておるのでしょうか。
#74
○政府委員(佐々木喜久治君) 地盤沈下につきましては、必ずそうした調査を行なえということはいま義務づけをいたしておりません。ただ、企業として、自分の安全性を確保するために、タンクの設置者が企業として行なっておるというだけでございますが、今後は、今回の経験から見まして、やはり消防機関も随時行なうということを考えてまいらなきゃならないというふうに思っております。
#75
○夏目忠雄君 次に、防油堤についてお聞きしたいと思うんてすが、今度私も調査団に――調査団のことばどうでもいいですが、こちらのほうの公式の報告がここにございますが、消防庁で出されてきょう配ったやつのこの漏洩状況でございまするが、これは私のしろうと考えなんですが、現場を見ての感じがこれとちょっと違うんであります。これを見ますると、タンクの四万四千キロリッターのうちの二万八千、約半分が「防油堤内にとどまり、他の油が防油堤外に流出し、」と書いてある。それから、ちょっと二、三行飛ばしまして、ラダーがこわれた。そのために「防油堤を破損し、破損箇所から堤外に油が溢流した。」と書いてある。現地へ私は参りまして、あの防油堤の中からこの防油堤を見たんでありまするが、防油堤の重油のよごれというものは、大体三分の一ぐらい下までが油のあとがあって、それから上はしぶきのあとでありまして、ここまでたまっておった形跡は私には見つからなかった。ですから、何といいまするか、流出、溢流というようなことではないんで、あれだけの大きなラダーのコンクリートもろとも、もちろん下が十分洗われておったからには違いありませんが、三十メートルから向こうへすっ飛ばしたんですから、いわゆる噴出という状況じゃなかったろうかと私は想像するわけです。そういたしますると、いまの防油堤ですか、いまの防油堤というものはちょっと高さも足りないし、ことによれば強度も足りないんじゃないかという感じがいたしますが、この防油堤についてのいまの私の考えにつきまして、ひとつお考えをお聞きしたいと思います。
#76
○政府委員(佐々木喜久治君) 今回の油漏れにあたりましては、ただいま御指摘のように、独立階段の基礎が吹き飛ばされまして、その基礎によって防油堤が幅約七メーターにわたって破損をしたわけであります。ただ、油の噴出の当初におきましては、噴出の力が非常に強かったために、最初の噴出にあたりましては、防油堤を越えて次の防油堤のほうまで油がふき込んでおります。そして次第に力が弱って、次に道路のほうにふいて、さらに最終的には防油堤の中に噴出をしたと、こういうことでございます。したがいまして、防油堤の全体の高さまで油がたまったわけではございませんで、たまる過程においてこの防油堤のさけ目からどんどん流出もしておったと、こういうことでございますので、防油堤の全体の高さまでは油よごれは見られないという状況になっております。
 この防油堤につきましては、独立階段が吹き飛ぶというような非常に異常な事故がありましたために、防油堤自体の破損という問題を招いたのでありますけれども、それでなくても、ある程度の油は防油堤外に出ておったということも見られるわけでございますので、この防油堤につきましては、もう少しタンク本体から距離を離して防油堤を設置すべきではなかったかということも、ひとつ考えられるわけであります。そういたしますと、あるいはこの独立階段の基礎によって防油堤自体も破損されることはなかったのではないか。こういうこともひとつ検討の対象になるわけでありますが、ただ一面、この防油堤につきましては、油が発火した場合にどういうことになるかといいますと、防油堤がタンク本体から離れておって、防油堤の面積が広がりますと、火災発生時におきましてはこれが非常なマイナス面になってまいりまして、油面が多いということは火災面積がそれだけ広がってまいります関係で、火災の面から見ますと、防油堤面積というものはできるだけ狭いほうが適当だ。非常に相反する条件を二つ満たさなければならない、こういうことになりますので、この防油堤につきましては私どもいまいろいろ検討いたしておりますけれども、やはり防油堤につきまして、二重の防油堤方式というものを考えまして、一つは、現在の防油堤というものは火災というものを中心に検討を加えて、さらにもう一つの防油堤につきましては、油流出という問題について検討していくということで、防油堤につきましては検討を加える必要があるであろうというふうに思っておるわけでございます。
#77
○夏目忠雄君 よくわかりました。
 次に、今度の事故で、やはり当事者はもちろん善意であったのでありますが、結果的にはやっぱりバルブの操作が私はちょっとぐあいの悪かった点があったんだろうと思います。まあ、それは別といたしまして、それらのところや、それから事故が起きたときの初動などを見てみますると、やはり防災訓練が、パトロールの回数だとかいろいろなことを見ますると、企業内の自衛防災訓練がきわめて欠除しておった、こういうふうに感じられるのであります。ほかのほうの石油工場等も私もお聞きいたしますと、やはりそういう感は免れません。で、やはりこの企業内の自衛防災を強力に指導することが、消防庁といたしましても一番効果のある、またやらなければならないことだと思うのでありますが、どんなものでしょうか。
#78
○政府委員(佐々木喜久治君) 御指摘のとおり、この従業員のバルブ操作にもあるいは若干の問題があったのではないかというようなことも、いま検討をしている段階でございます。ただ、いずれにしましても、今回の事故を見ますというと、保安要員というものが油流出に非常に気を取られて、必要な消防機関なりあるいは海上保安庁等への連絡というものもほとんどなかったというようなことで、そうした事故発生時における保安要員のそれに対応する動作というものが非常に欠けておったという点は御指摘のとおりでございまして、やはり一昨年の事故以来、保安体制というものの整備の一つとして、最も大きい柱として、従業員のこうした保安についての教育あるいは作業手順といったようなものの周知徹底をはかってもらいたいということを要請をいたしておるわけでありますけれども、やはりこうした保安要員の人的な充足の面と同時に、教育訓練等につきましてもさらに指導の徹底をはかってまいりたいというふうに考えております。
#79
○夏目忠雄君 次に、行きまして、非常に油の回収が原始的でありまして、ほとほとあきれたというので――まあいろいろお聞きしてみますると、それよりほかに方法がないらしいのでありまするが、油の回収船なり、オイルフェンスをもうちょっと高くするなり、中和剤なり吸着材なり、こういったようなもののもう少し開発といいますか、より効果的に専門的に研究する機関というものはどうなんでしょうか。
#80
○説明員(安芸昭助君) この油防除技術の開発につきましては、主体は現在運輸省で行なわれておりまして、先生の質問に対するお答えは、運輸省官房のほうが筋だとは思いますが、かわりまして私がお答え申し上げます。
 油回収装置につきましては、運輸省におきまして、大型回収船の建造について、来年度はその調査を行なうことにしております。また回収機能、器具のほうにつきましても、新技術開発につきまして現在取り組んでいるところでございます。
 オイルフェンスにつきましても、運輸省におきまして、昨年七月、海洋汚染防止法の一部が改正になりまして、このオイルフェンス等を関係者に保有さす義務化をしたわけでございますが、その際に基準を定めまして、従来のオイルフェンスよりは効果的なものを基準に定めてございますが、このオイルフェンスはいろいろのタイプがございまして、そういうことで現在オイルフェンスの標準化について調査を進めているところでございます。
 油除去剤につきましては、新潟港で起こりましたジュリアナ号の事故を契機としまして、この低毒化の基準を検討を進めておりますが、これは関係各省庁間で検討を行ないまして、昭和四十八年の二月にこの基準を制定したわけでございます。実質的には、この基準作成にあたりましては水産関係の学者先生が主体となったわけでございますが、現在この基準に合致したものが六十数品目ございまして、こういう品目につきまして、現在、再度この見直しをやっておるところでございます。
 なお、こういった油処理技術の開発につきまして、民間におきましても、日本海難防止協会等が専門家を集めた委員会を設けまして、調査研究を進めておる段階でございます。そうして運輸省、海上保安庁は、これに対しまして積極的な援助と指導を行なっているところでございます。
 以上でございます。
#81
○夏目忠雄君 そこで、そのオイルフェンスなんですが、新聞などの報道によりますると、当時あそこへ、五千メーター分のオイルフェンスが水島に行っておった。そのうち現実に使用されたオイルフェンスはどのくらいか。またそのオイルフェンスを実際張った時間は十八日の何時か、十九日の何時かということがおわかりでしたらお聞きしたい。
#82
○説明員(安芸昭助君) お答えいたします。
 水島港には、当時一万五千メーターのオイルフェンスがございました。オイルフェンスの展張を始めたのは、通報を受けましたのが午後九時四十八分でございますが、それから一応関係企業にこの連絡をいたしまして、さっそく対策を講ずるようにと、これは昨年の十月にもこういった防除訓練もやっておりまして、通報体制もでき、ておりますが、そこで、作業船六隻と巡視艇によりまして、午後の十時から展張を開始しております。それで、次の日までに九カ所五千百二十メーター、港内では展張を行なっております。
#83
○夏目忠雄君 大体お聞きいたしましたが、最後に大臣にお願いしたいのですが、いろいろの問題がございまするが、結局は三菱石油の賠償能力が問題になると思います。もちろんこれは大きな問題で、一がいにお答えもできないし、たいへんな問題だったと思いますのでお聞きはいたしませんが、しかし、十二月の末に一時金として約十何億ですか、年末資金としてお払いになった。あれ自体は非常に好感を私は持ったわけでございまするが、やはり賠償額というものは、相当決定までには向こうへいきまするので、一月末とか二月末とかいうことで、概算払いをやはりある程度のものはおやりになったほうが、現地のあれには効果的だと思うので、そういうようなふうに指導をされる御意思をひとつお聞きいたしまして、ぜひそんなふうにと、こう思います。
#84
○国務大臣(福田一君) ごもっともな御要望でございまして、われわれといたしましても、いま現地へ対策本部をつくりまして、各府県の関係者とよく連絡をして、必要がある場合には、すぐ三菱から出させるかどうかは別としても、仕事をやる上その他の面で支障のないように措置をとらせております。原則といたしましては、やはり相当程度かかると思っても、私はやはり三菱に将来は締めくくりをさせなければならないんじゃないかと、かように考えておるわけであります。
#85
○夏目忠雄君 ありがとうございました。
#86
○委員長(原文兵衛君) 本件に対する午前中の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三十五分開会
#87
○委員長(原文兵衛君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、地方行政の改革に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#88
○和田静夫君 午前中赤桐委員から質問がありましたので、重複を避けまして簡単に数点にわたってだけ伺いますが、通産省の公害防止指導課長の話によりますと、タンクはどんな圧力にも耐えるように設計をまずすると、万一タンクから漏れても、全量をためられるような形で周囲を防御帯で取り囲む、これが破れても広がらないようにオイルフェンスを用意する、こういう三重の安全装置を講じてあるにもかかわらず今回のような水島の事故が起きた、これは非常に驚きであるということを述べているのでありますが、現在の科学やその大もとでの法制ではこの種の事故が防げないというのであるならば、大型の貯油場の設置というのは根本的な安全対策が確立されるまでは見合わされるべきである、こういうふうに考えますが、消防庁長官どうですか。
#89
○政府委員(佐々木喜久治君) 今回のタンクの漏出事故につきましては、まだその原因を明確にするまでには至っておらないわけであります。したがいまして、この原因が明確になりました上で、非常に巨大なタンクが今後安全性を確保することが非常に困難だということの結論が得られますれば、そういう措置をとる必要があるというふうに考えますけれども、現在段階におきましては、まだこの巨大タンクの建造をやめさせるというところまで私ども結論を出すことは困難でございます。
#90
○和田静夫君 石油の備蓄をふやしていこうと、これが現在政府が検討している事項でありますが、今後そういうような要請に基づいて大型の貯油が続々と建設される可能性がもしあるとするならば、今回の事故というのは、石油の貯蔵方法について根本的に考え直す必要があるということを示した警鐘であったということが言えるでしょう。そういう意味で事態を深刻に受けとめるべきだと私は思うのですが、大臣の所見を承ります。
#91
○国務大臣(福田一君) お説のとおり、今後の安全対策を十分に考えて、適当なやはり措置を考えなければならないと、かように考えております。
#92
○和田静夫君 いま大臣答弁にありましたように、適当な措置を考えなければならないというそのお考え方の一つに、先ほど私が消防庁長官に質問をしましたような形での措置というものは当然日程にのぼるべきだと、こう考えるのですが、いかがですか。
#93
○政府委員(佐々木喜久治君) 今回の事故は、やはり石油タンクの安全という問題について再点検が必要であるということに私どもも痛感をしておるところでございます。ただ、これらの原因についてそうした安全対策というものがとり得るものであるのかないのか、この辺は、この原因調査の委員会におきまして十分御審議をお願いをして、早急に結論を得た上で、私どもとしましては判断をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#94
○和田静夫君 けさほども、四年前に起こった小野田市の西部石油山口製油所の八万トンタンクの亀裂事故の問題に赤桐委員触れられましたけれども、事故の内容を昨年の十二月の二十一日、小野田市消防本部が明らかにするまで消防庁は御存じなかった、そういうふうに理解をしておいてよろしいですか、あの事件。
#95
○政府委員(佐々木喜久治君) 昭和四十五年の四月に、小野田市の西部石油のタンクにおきまして、同じようにタンクの底が破損をするという事故がございました。この事故タンクは、完成検査前に、渇水対策のために工業用水の貯蔵用タンクとして使用していたものでございますが、これが破損をしたということでございます。その使用内容から見ますと、ちょうど水張り試験をやっておりましたときと同じような状況でございますが、いわば水張り試験の実施中に不等沈下というものが当然生じてまいりますので、そうした不等沈下を修正しながらタンクを安定した状態に持っていくということがこの水張り検査であるわけでありますけれども、その当時におきましては、この事故が特別な原因によるものではなくて、通常の水張り試験中に起きた事故ということと考えまして処理されたわけでございます。現時点に返って考えてみますというと、やはりこの西部石油の事故につきましては、根本的な調査究明が必要ではなかったかというふうに考えておるわけでございます。ただ、今回の事故調査委員会におきましては、この西部石油の事故につきましてもあわせて調査検討を行なうということにいたしております。この比較試験も行ないながら、この事故原因につきましては明確にしていきたいというふうに考えております。
#96
○和田静夫君 そのタンクの設置は千代田化工が請負って石川島播磨重工が製作をしたものだと言われていますが、同社の請負ないし製作にかかるタンクというのは、現在全国にどのぐらいあるんですか。
#97
○政府委員(佐々木喜久治君) 西部石油のタンクは、千代田化工の設計でトーヨーカネツがたしか行なったというふうに聞いております。この各会社ごとのタンクの工事量というものにつきましては私どもつまびらかにいたしておりません。
#98
○和田静夫君 大型の石油の貯蔵場のように、事故が発生すればその影響する範囲が非常に広範である、しかも人命等にかかわる、また業務生産等にかかわる。深刻なこういう影響を及ぼす施設については、地方まかせでなくて、国自体でもっと情報収集に努力をしながら、具体的な対策あるいは災害防止活動について積極的にできるような措置というものを考えるべきじゃないかと思うんですが、その点はどういうふうにお考えになっていますか。
#99
○政府委員(佐々木喜久治君) 各種の災害、火災のみならずいろいろな災害について、私どものほうで各消防機関から、火災であれば、一定の規模以上のものあるいは特異な原因によるもの等につきましてはそれぞれ報告を求めるようにいたしております。
 私どもも、こうした各消防機関からの報告につきまして、それぞれの事件ごとにその内容を検討し、分析をし、それからいろいろな教訓をつかみとるという努力をしてきておるわけでありますけれども、特にこうした大きな災害の場合におきましては、私どもも積極的にこの地方の消防機関と協力をしながら、その原因の究明その他対策の樹立等について努力をしていきたいというふうに考えております。
#100
○和田静夫君 大臣に伺いますが、消防法上の危険物行政というのは、国の機関委任事務だとされているわけです。機関委任事務は本来国の事務である。国は、金は出さない、口は出す、しかし責任は持たないというのでは困るわけですが、機関委任事務と一口に言っても、国と地方とのかかわり方は、事務の性質によっていろいろな形態が考えられます。で、消防法上の危険物行政については、市町村消防のたてまえを尊重しながら、国自身としてもっと責任を持つ体制が、今度の事故などを見て非常に必要だというふうに考えるんですが、大臣、いかがですか。
#101
○国務大臣(福田一君) ただいま御質問のあったのは、ごもっともなことであると考えております。
#102
○和田静夫君 昭和四十八年十二月十三日に消防審議会から出された「石油コンビナート地帯等の防災対策に関する意見」ですね、この実施の状況、今後の問題点を示してもらいたいと思います。
#103
○政府委員(佐々木喜久治君) 石油コンビナートにつきましては、一昨年夏ごろから、爆発事故を中心にしました事故が頻発をいたしまして、消防審議会といたしましても、それに対応する対策というものについて審議会より意見書が出されまして、それに基づきまして対応策をそれぞれ通達いたしたわけでございます。
 この対策につきましては、一方におきましてはその災害の対象というものを、どうしてもそれまでの事故等から見まして、火災、爆発といった災害の種類に重点が置かれたということもございまして、そうした対策に伴う防災会議等における地域の計画なりあるいは防災資機材の備蓄関係というものは、どうしても陸上中心の火災対策ということに重点が置かれたわけでございます。
 今回の事故の場合に、油流出という、陸の上から海の上に非常に大きい災害をもたらすような原因の災害になったわけでございまして、この点につきましては、やはりコンビナート地帯におきましては、確かに消防機関としましては、この陸上の消防ということになるわけでありますけれども、やはり海上との間の連係動作というものにもっと重点を置く必要があったのではないだろうか。
 そういう意味におきましては、いま防災資機材の備蓄関係につきましても、消防用、いわゆる火災対策用の資機材にどうしても重点が置かれて、そしてまた消防の性格からいいまして、私どもが補助金を出しております防災資機材も、陸上部門にやや重点が置かれた形になっておりますが、やはり海上部門との連係動作、それから海上における防災資機材というものについても、関係省庁との間に連絡を十分とりながら、両面にわたる対策というものについてもう少し目を向けていかなければならなかったというふうに反省をいたしているわけでございます。
#104
○和田静夫君 けさ来、社会党としていろいろの質疑を行なってまいりましたが、私は、消防庁はじめ政府のこの問題に対する取り組み方というのは、従来から非常に不十分だったという印象を持たざるを得ません。こういう事故を起こさないよう、あるいはタンクの耐震性というようなものについてもあらためて根本的に検討をされることを期待をいたしておきたいと思います。
 たいへん恐縮ですが、ちょっと緊急な問題で二、三の質問をいたします。
 大臣ですね選挙の投票用紙の様式というのは、選挙法四十五条によって選挙管理委員会が定めることになっているのであります。どのような用紙を用いるか、あるいはどのような内容を定めるかは、具体的な基準はこの現行法上はないと思いますが、少なくとも、候補者にとって不公平のないように十分配慮される必要は、これはあると思うんですが、大臣いかがですか。
#105
○国務大臣(福田一君) お説のとおりだと思います。
#106
○和田静夫君 実は御存じのとおり、山梨県で一月七日以来知事選挙が全くの保革一、一という戦いで進んでおります。現職であった方のシンボルマークは緑なんです、緑一色。大臣もその方を応援に行かれたと思うんですが、私のほうはダイダイ色一色ということで、まあ二つの色で山梨県は埋まっているというのが率直なところなんですが、ところが不在投票に行ってみましたところが、投票用紙が緑になっているのであります。いわゆる特定候補のシンボルマークの色と同じような形になっている。最近、棄権防止という形でもって選挙管理委員会が全有権者に渡したところの棄権防止用のマッチの箱が全部緑になっているのであります。これは、先ほど私が冒頭質問をし、かつ大臣がお認めになったことと、公職選挙法第一条の「公明且つ適正」な措置というものにどうも県の選管が挑戦をしたようなかっこうになっているのですが、これはいかがなものですかね。どういうふうに考えたらよろしいのですかね。
#107
○説明員(土屋佳照君) 私も、もとより現物は見たわけではございませんけれども、県のほうに照会いたしましたところでは、投票用紙の色は薄いウグイス色だということでございます。そして山梨県では、もちろん選管が毎回きめておるわけでございますが、選挙のたびに毎回色を変える慣習になっておるというようなことでございました。また、その選管の説明では、この投票用紙の色をきめてから、緑山会と申しますか、当該候補者を推薦しておる団体でございますが、そこの緑山会のシンボルカラーというものがきまったと、こういうようなことを言っておりまして、他意はなかったんだというようなことでございます。
 事実はそういうことでございますが、系統的にはこの緑山会のシンボルカラーである緑の系統の――まあウグイス色といってもそういった系統の色ではございますけれども、直ちにまあそれが法律的に問題があるとば言えないし、またそれが有権者の投票意識にどういった影響を与えるのか、そこらは私も何とも申し上げにくいわけでございますけれども、ただ、有権者の間でそういったような話が、意見があったというようなこととか、何らかの疑問を持たれるといったようなことが出ること自体、決してよいことではないと存じますので、私ども一般的には、いわゆるシンボルカラーとまぎらわしい色を使うことは避けるべきだというふうに考えておるわけでございます。御承知のように、シンボルマークについてはいろいろ法律上の規制もございますが、最近シンボルカラーといったものも非常にはやってきております。そういったことで、私ども一般的な啓発用のポスターあたりでも、非常に気をつけて実は色を使うようにしておる次第でございまして、いま申し上げましたようにまぎらわしいようなことは避けるということについては今後とも注意をしていきたいというふうに考えております。
#108
○和田静夫君 自治大臣なり、中央選挙管理会、都道府県の選挙管理委員会及び市町村の選挙管理委員会は、選挙が公明且つ適正に行なわれるように選挙人に周知させなければならない、と公職選挙法はなっているわけですが、これは公職選挙法六条の規定にまつまでもないことでありまして、選挙人に対してそのような任務を負った選管か――あるいはいまので選管のほうが先につくっていたんだと言われるんですが、逆の意味では、それを知悉する立場にあった人が継続的に現職から候補者になる場合にそれとよく似通ったところのシンボルカラーを使う、こういうような形でありまして、選挙人や候補者から疑いを持たれるような行動というのは、いま言われたとおり、あくまでも慎しむべきである。選挙法では、これはあまり詳細な点にわたって規定をしていません。だからといって不公正な措置が許されてよいということではもちろんないわけでありますし、もっともっと慣習法的なものが尊重される、そういうことも徹底をすべき筋合いのものでしょう。したがって、大臣、これは自治省として県選管に、いま選挙部長の答弁もありましたが、その答弁の趣旨に基づいて是正を望むべきだと思いますが、いかがでしょう。
#109
○国務大臣(福田一君) 私も選挙部長が言うておったように、選管がきめたあとでシンボルマークの色がそれに同系統のような色になったということを聞いておるわけです。あなたのおっしゃるのは、それを知悉できる立場の者がそれを利用したということになると少し不公正になるのじゃないか、こういうお話だと思うのであります。私は将来の問題――これをここでいいとか悪いとかということに決断を下すにはいささか私はちゅうちょせざるを得ない。で、将来の問題としてこういうことはないようにしなければいかぬというおことばでございますれば、それは十分にそのように今後処置をいたしたいとかように考えます。
#110
○委員長(原文兵衛君) ちょっと早いのですが、和田委員の質問がこれで終わりましたので、続いてお願いします。
#111
○阿部憲一君 それでは、むしろ私は大臣には結論的にひとつ御意見を、対策を承りたいと思ったのですけれども、逆になりましてちょっとちぐはぐだと思いますけれども、特にお伺いしたいと思いますのは、いままでの論議にもありましたように、今回の水島の事故というのは事故対策が非常におくれた。その原因として、やはり行政の面においてばらばらと申しましょうか、非常に連絡不統一の面もあったのじゃないか、こういうふうに思われますので、先ほど赤桐委員の御質問の中にもあったと思いますが、やっぱりこれを一元化した防災対策の機構というものをつくるべきじゃないか、こう思うわけでございますけれども、大臣に、統一機構をつくるということに対してのお考えをお持ちでしたらお伺いしたいと思います。
#112
○国務大臣(福田一君) 先ほども同趣旨の御質問がございましてお答えをいたしたところでございますが、御要望としては私よく趣旨はわかるわけであります。が、それぞれの地域地域で、これからそういう問題が起きたときに、たとえば消防関係は何をするとか、あるいは運輸関係は何をするとかというように、仕事の分野というものをはっきりさせておきまして、それから事が起きたときにどう通報するかとか、そういうことを全部一応きめておいて、その土地土地に応じたようなものをつくるのも一つの考えではないかと私は考えておるわけであります。それをするのについて法律が要るということであれば、これはもちろん考えなければいけませんが、同じ基地にいたしましても大小いろいろございますし、それに対応する措置は、何といってもその現場が中心になるわけでございます、そういう事故が起きたときの。という意味で、御趣旨を体してひとつ十分に勉強をさしていただきたいと思います。
 適当な時期にまた、こういうことにいたしますということもお答えができるかと思いますが、いま調査をしておる段階でもございますので、ただ、いろいろあると思いますけれども、現実に相当陥落があったなどというのは、これはもうほうっておけませんから、先ほどもちょっとお答えいたしましたけれども、きょうは文書――きのうは口頭で言うたのでありますけれども、きょうは文書で各基地へ通知を、自治大臣として消防庁の立場で通告をいたして、こういうことがないように今後一生懸命努力をさしていただきたいと、かように考えておるわけでございます。
#113
○阿部憲一君 いまの自治大臣のお考えもよくわかりますが、現在の状況から一歩進めて、連絡を密にしてそういった緊急事態に対処させようということでございますが、ただ残念なことには、今度の事件に限らず、いままでも、単に油だけじゃなく、ほかの事件におきましても、とかく連絡が悪かったというような面が多々ありました。そういうことから関連しまして、単に油事故というだけでなくて、防災対策なんかについて、緊急を要する場合にはもっと機敏な対策を、各出先機関が連絡し合って至急な対策を講ずべきだと。そうすればそれに対する損害も軽くて済む、こういうふうに思いますので、一元化した機構ということを申し上げたわけでございます。現に私も、後刻御質問申し上げたいと思いまするが、三菱から消防庁への連絡、これも確かにおそかったように承っておりますが、消防庁と、それから今度はさらに海上保安庁、それから隣接の各県といいますか、特に香川県あたりへの連絡なんかにもちょっとまずい点があったようにも聞いておりますので、そんなことに関連して、私、特にそういった必要があるんじゃないかと思いましたのでお伺いしたわけでございます。
 それからもう一つ大臣にお伺いしておきたいのは、今度のこのような事故の再発を防止するために考えられることは、やっぱり先ほどのいろいろな質問の中にありましたけれども、企業の姿勢と申しましょうか、いわゆる利潤優先といいましょうか、工業優先といいましょうか、そういった考え方から、とかく安全とか、防災とかということに対しての顧慮が欠けております。ですから、このような企業の側の姿勢、これはぜひこの際正す方法を、行政指導と申しましょうか、ひとつ徹底させてほしいということと、もう一つは、今度は行政側である地方団体あるいは行政機関のほうにおきましても、現在のいわゆる防災体制というものをもっと根本的に強化すべきものじゃないか、こういうふうにも考えられるのですが、これについての大臣の御意見、簡単にひとつ。
#114
○国務大臣(福田一君) おっしゃるとおり、この問題につきましては、これは業界自体というか、その会社自体がもっと考えなきゃいかぬ。やはり土地をむやみにうまく効率的に――ことばをかえて言うと効率的に利用することによって、災害が起きたときに非常なことが起きるというようなこともあり、また、もう少しそういう防衛施設をつくっておけばそれができないで済むというような観点から考えさせなければならない。これはもう私はたいへんな問題であって、これを契機にひとつ考えなければならぬと思っております。今後いろいろの問題、予想せざるような問題をこの際ひとついろいろ考えて研究してみる必要があるのじゃないか。
 今度の石油タンクの流出がこんなことになるということは、実はあまり最初予定しておらなかった。少なくとも堤防内でとめられるくらいの感じでおったのが海に流れ出たということによってたいへんな事故を起こしておったという、これらは先見性がなかったといっておしかりを受ければもうおっしゃるとおりなんでありますが、もっとやはり行政は先見性を持たにゃならぬということを、つくづくこの事故を因としてわれわれも深く反省しなきゃいかぬ、こう考えておるところでございまして、御趣旨に沿って処置をいたしたい。
 また、それぞれの地方がいささか企業を誘致することに急であったり、いろいろのその関係、個人関係等々があって、そういうような関係がずさんなことにおちいる可能性なしともしません。これらの点もひとつやはり地方自治体に十分注意を喚起して、こういうことが将来起きないように、石油だけの問題このタンクだけの問題ではありません。いろいろな問題をやはりこの際もう一ぺん自分の地元で見直してみてはどうか。たとえば、青木湖の問題などがあって、ああいう事故が起きたなんというのは、もう少し考えれば、雪のときはもう少し考えにゃいかぬということが当然私はあってしかるべきじゃないかと思うのですね。そういう点がそれぞれのところところによりまして、やはりもう少し勉強せにゃいかぬじゃないかということを実は深く感じておるような次第でございます。
#115
○阿部憲一君 もう一つだけお伺いしますが、青木湖の問題まで関連さしてお答え願ったのは感謝しますが、やっぱりこういった災難に対する対処のしかたというのは、もちろん青木湖の場合もそうでございますけれども、企業側に一番の原因がありますので、この姿勢を正すということが一番根本だと思います。しかし、その企業をリードしていく上におきまして、行政機関としてはもっと対処すべき完全な姿勢に変えるべきじゃないか、このように思っておりますので、大臣、よくお願いしたいと思います。
 それから今度の石油コンビナートの事故でございますが、この石油コンビナートをこれからつくると。つくることは非常に公害問題その他でこれからまたむずかしいと思いますけれども、しかし、今後もどうせ、いまの日本の経済発展のためにはつくっていかなければならぬとも思いますので、そういった場合に、今度のようなことがないように、それこそこれは建設省等々、各省にわたった問題にもなりましょうけれども、相当慎重にこの建設にあたっては留意していただきたいということ、これはまあ将来の問題でございますが、現在ある五十数カ所のコンビナートにつきましても、先ほど来総点検をなさっていることは聞きましたけれども、承っておりまするが、結論がいつ出るかわかりませんが、しかし、これも私に言わせれば、非常に何といいましょうか、応急な処置だけであって、根本的な対策とはならぬと思います。大体形から見ましても、でかい一万トン以上のタンクだけで、あと、五千トンのタンクは見なくてもいいというわけじゃないでしょうけれども、今度はそれは対象になっておりません。そういうことでなくて、いまの危険のあるタンクについてはやはりすべて総点検をする、こういうような姿勢でもってひとつ点検していただいて、いまのうちに事前に対処していただきたい、このように思うわけでございますが、それに関連しまして、なお消防法――現在の消防法等その他関連したこの安全施設に対処する法律でございますね、これも、法律というか、命令もありましょうし、省令もありましょうけれども、そういうことにつきましても遺憾なきようにひとつ整備していただきたい、こう思うわけでございまして、大臣のお考えを承りまして、私、質問を終わらせていただきます。
#116
○国務大臣(福田一君) お説のとおりでございまして、これからつくるものにつきましては、もうそういうことのないように、十分土木工学的な面から考えて、技術的な面から考えて、特に石油化学というものの持っておる特異性、装置産業であるだけに、部分々々に少しでも欠陥が出ますというといろいろな弊害を起こす可能性もありますから、こういう点も十分今後業界に注意をさせて処置をいたしたいと思います。そういう意味からいいますと、石油の備蓄などもすることが今後行なわれると思いますが、こういうときにどういう方法をとるかということは、これをいい教訓として十分私は考えさせていただきたい、かように考えております。
#117
○委員長(原文兵衛君) 速記とめて。
  〔速記中止〕
#118
○委員長(原文兵衛君) 速記起こして。
#119
○阿部憲一君 消防庁にお伺いしますけれども、先ほど来いろいろお話がございましたので、重複して恐縮なんですが、今度の重油事故の原因は何か、ごく簡単に一言お答え願いたいと思います。
#120
○政府委員(佐々木喜久治君) 今回の事故の原因につきましては、私どももその内容について相当根本から調査をしてみる必要があるだろうというふうに考えております。やはりあの埋め立て地域についてああいうタンクを設置するにあたって、設計全体として問題はなかったのかどうかという大きい問題から、さらに、基礎工事の問題それから溶接工事の問題、その溶接とからんで、使用鋼材が高張力鋼というものを使用しておるわけでありますけれども、そうした鋼材がはたして適当であったのかどうかというような問題、それから、その後の維持管理について問題がなかったのかどうか、それから、事故発生時における操作において問題がなかったのか、こういういろいろ原因と考えられる事項をそれぞれの項目にわたって十分点検をいたしまして、その結論を出していきたいというふうに考えております。
#121
○阿部憲一君 まあその原因をはっきりさした上でまたあらためてお知らせ願いたいと思いますが、表面に出たことだけについてちょっと二、三お伺いしたいと思いますが、例の事故発生現場におきまして、タンクを三菱側がどのような監視体制を行なっていたかということでございます。要するに、当直なりあるいは昼夜の巡視とかというようなことについて、簡単に当時の体制をお伺いしたいと思います。
#122
○政府委員(佐々木喜久治君) タンクにつきましての保安体制ということにつきまして、いま具体的に現地におきましてその当日の作業の実施状況を調べておりますけれども、その内容といたしましては、一つば計器の操作の面からタンクを見ておるという部門と、それから構内を常時パトロールすると、石油の漏れの場合には視覚あるいは嗅覚による監視ということもひとつ大きい監視体制として必要な事項でございます。そういうパトロールということも実施をしておったわけであります。ただ、保安に当たる人員が数名程度のものでございました関係で、結局事故を発見したあと、その事後操作だけにとらわれて、他の方面の通報等が非常におくれてしまうというような問題がございまして、やはり保安体制の面において手薄なところがあったのではないかという点が一つ問題があるだろうと思います。
 それから、計器類につきましては、タンクの油のいわば収容状況というものが常時把握できる状態ではなかった。一定の時間ごとにタンクの容量を検査をするという程度の計器でありたということで、計器面におきましても、保安体制面から見るというと、計器操作あるいは計器設備の面から見てやや手薄であったのではなかっただろうかというふうに感じております。
#123
○阿部憲一君 この油漏れの一番最初の防波堤の役割りをする、取り巻いている防油堤でございますけれども、これは防油堤の中で一体どのくらいの量の重油がたまることができるわけですか。
#124
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在防油堤の設置基準は、一個のタンクを取り巻く防油堤の場合には、そのタンクの容量の五〇%の量の油を収容できるという基準であります。それから、数個のタンクを取り巻く防油堤の場合には、最大のタンクの容量の二分の一プラス他のタンクの容量の十分の一を収容することができる、こういう防油堤の設置基準になってございます。それで、水島のこの事故の現場における防油堤は、六個のタンクを取り巻く防油堤が設置をされておりまして、それで、最大のタンクであります事故のありました四万八千キロリッターのタンクでございますが、これと、他の五つのタンクの十分の一づつということになりますので、ちょうどこの場合の防油堤は、この四万八千キロリッターのタンクが全部漏れましても、この防油堤の中では全量収容できるだけの能力はあったわけでございます。
#125
○阿部憲一君 そうすると、静かに漏れていた場合には外に出なくても済んだということでございますね。
#126
○政府委員(佐々木喜久治君) 防油堤があの独立階段の基礎で破壊されないで、静かに油が漏れたという場合には、あそこで全量収容できた防油堤でこざいました。
#127
○阿部憲一君 そうすると、構内にも漏れないでいったということで、非常に事故が軽く済んだのですけれども、これが、何といいましょうか、防油堤をオーバーフローしてあふれ出てしまった。この原因には、そうすると非常な噴出の力が、初めは漏れていたのが非常に強くなって、その噴出力でもってオーバーフローしちゃったとか、あるいははしごが倒れてそれをこわしたというようなことも聞いておりますけれども、その辺、どちらがおもな原因でしょうか。
#128
○政府委員(佐々木喜久治君) 最初の事故の段階におきましては、油はどちらかといいますと上にふき上げておりました関係で、防油堤の中にとどまっておったわけでございます。三十分ぐらいたってから、上の屋根が破損すると同時に大きな底板の亀裂が起こりまして、そこで大量に油が噴出をした。この噴出いたしました油は、ただいま御指摘の独立階段の基礎を吹き飛ばしまして出たくらいでありますから、非常に噴出の力が強くて、最初の噴出の状況は、隣の防油堤にまで入ってしまうくらい飛んで行ったわけであります。それから次第に力が弱って、道路上に出、さらに防油堤の中でおさまるという噴出の状況であったわけでございますが、この噴出だけでございましたならば、おそらく油の、いわば防油堤外に出た量というものはそれほど多くはなかったろうというふうに考えますけれども、この噴出の油で独立階段の基礎が吹き飛ばされて、それによって防油堤が破壊をされた。そのために、防油堤では、いわば容量から見ますというと約六割ぐらいの油しか収容できなくて、あとの油が全部切れ目から流れてしまった。これが非常に量としては大きかったのではないだろうかというような感じがいたしております。
#129
○阿部憲一君 そうすると、約四万五千トン全量と計算しましても、二万トンあまりが防油堤からはみ出した数量になると思いますが、その点いかがですか、数量的には。
#130
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在、油の量につきましてはいろいろ計算をいたしておりますけれども、油が出ました時点におきましての油の量は、温度が八十度をややこえておった温度でございますので、四万四千七百キロリッターでございます。これを十五度に換算いたしますと四万二千八百八十八キロリッター、これがタンクからの全流出量でございます。これに対しまして、防油堤内にとどまった量が約二万八千キロリッターでございますが、十五度換算での油の流出量というのは約一万五千キロリッターぐらいあったのではないかというふうに考えております。
#131
○阿部憲一君 その際、構内に出た油がさらに防潮堤から外へ、海上へ出たわけですけれども、このとき防潮堤のとびらがさびてしまらなかったというようなことを承ったのですが、消防庁では聞いておりましょうか。
#132
○政府委員(佐々木喜久治君) 油が海上に流れ出ます経路は、一つは、一方の道路から岸壁の上から流れております。それから岸壁に隣接する部分につきましては、波よけのパラペットがございますけれども、その部分につきましては排水口から流れておるという状況でございます。この排水口が十分にしまらなかったという点も一つこれは大きい原因でございまして、最終的には土のうでふさいだわけでございますけれども、それまで相当量の油が排水口から流れたということのようでございます。
#133
○阿部憲一君 続いて連絡のことをお伺いしたいのですが、初めにこの事故の発生にあたりましては、先ほどからもよく言われましたように、初動体制に問題がある、このようなことで、地元でもそれを強く批判しているわけでございますが、三菱石油が油漏れを発見してから四十三分もたってから消防署に連絡をしている。初めの四十三分の空白時間は重大な問題を含んでいると考えられますが、なぜこんなに連絡がおくれたのか、もし御存じでしたらお知らせ願いたいと思います。
#134
○政府委員(佐々木喜久治君) 保安要員がパトロール中に油の事故を発見いたしましたのが八時四十分ごろでございます。これに対しまして、消防機関に連絡がございましたのが、九時十三分に消防機関としてはこれを覚知いたしておりますが、その段階におきましては救急車の要請でございます。それで、救急車が工場に参りまして油漏れの事故であるということがわかりまして、救急車から報告がありましたのが九時三十四分というふうに、ほとんどもう一時間近くたっておったというようなことでございます。これがまた同時に、海上保安庁のほうにも約一時間ぐらいおくれの通報というようなことになっておりまして、初動体制は、確かに関係機関が行動するにしては非常に時間的なズレが大きかったということが言えると思いますが、やはり保安要員がこの油漏れを発見をして、全員が何とか油をとめたいということで対策にかかりきりになってしまって、結局通報することを忘れておったというのが事実だろうと思います。
#135
○阿部憲一君 保安要員のミスも考えられますけれども、なおこの日はちょうど三菱系の会社で消防署の幹部と忘年会をやっていた、そんなようなことが通報のおくれた原因じゃないかというようなことが、いやなことですけれども私の耳に入りましたので、その点長官御承知ですか。
#136
○政府委員(佐々木喜久治君) 私どもその事実は承知いたしておりません。ただ、消防機関の幹部としましても、いついかなることがあっても、第一線の消防隊が出動できる体制というものは常時整えられておりますし、それからまた会社側といたしましても、保安要員は常に置いておくというのがたてまえでありますから、そういうことで、事故時点における会社側の保安要員というものがやや人的に不足であったという面と、やはり常時の消防機関あるいは海上保安機関等に対する通報ということについて、もう少し訓練なり教育が徹底しておればよかったなというふうな感じでございます。
#137
○阿部憲一君 タンクの構造ですけれども、何か底のほうは九ミリの薄い鉄板であると聞いておりますが、それが結局は不等沈下でもって亀裂を生ずる原因になったといいますが、この九ミリというのは、私どもが考えましても、ちょっと五万トンのタンクにしちゃ薄過ぎるというふうに思いますけれども、このようなことはやはり基準をお変えなさるお考えはございませんか。
 なお、時間の節約上、ついでにお伺いをしますが、今度こういう事故を起こしたタンクは相当新しいもの、おととしあたりできたものだと聞いておりますが、新しいタンクがこんな亀裂を生じてしまうのに、古い、十年以上もたったものは何でもないというのは、ちょっと私しろうとでもおかしく思いますが、その辺についても長官のお考えを伺いたいと思います。
#138
○政府委員(佐々木喜久治君) この辺は専門の技術的な調査検討によって結論が得られることだろうと思いますが、このタンクは側板が高張力鋼でございまして、下のほうの板は二十七ミリでございまして、底板のうちでも側板にすぐ接続する部分は高張力鋼の十二ミリの鋼板でございます。これはいずれも、基準からいいますと私どもの安全基準を上回ったものでございますが、やはりもし溶接というところに問題があるとすれば、溶接によってその溶接の火をかぶった部分が一部劣化現象が起きて、いわば十二ミリの鋼板が十二ミリの強さを持たなかったというようなことも一つの原因ではなかろうかということも、原因調査の中でいま検討しておるところでございます。こういうことで、そうした溶接による鋼材の劣化といいましょうか、こういうものがやはり原因として有力なものだということになりますれば、当然これは基準を変えていかなければならないというふうに考えております。
#139
○阿部憲一君 原因が詳細にわかりました暁において、タンクの構造あるいはまたもちろん基本的な地盤沈下の――不等沈下ですか、の問題なんかもあわせてお考えくだすって、こういう事故の、少なくともタンクの構造上の事故が起こらないように対策を立てていただきたい、こうお願いする次第でございます。
 次に、海上保安庁にちょっとお伺いをいたしますが、海上保安庁への連絡がおそかったのだ、いや、要するに海上保安庁としての出足がおそかったのだという非難がありますが、一体連絡を受けたのはいつなんですか。
#140
○説明員(安芸昭助君) 連絡を受けましたのは、事故発生当日の午後九時三十八分でございます。
#141
○阿部憲一君 そうすると、事故発生後約一時間くらいたってからですか。やはりすぐ――保安庁と工場との間というのは、目と鼻の先と言っちゃ何だけれども、近いのですから、歩いていったって一時間で連絡がつくと思います。ちょっとその辺のところ――もちろんまだ発見された人の判断が甘かったというか、大きな事故を想定しなかったからかとも思いますが、非常に遺憾だと思いますが、特にこれはあれですかしら、何か報告のおくれたというようなことに対して、何らか証明とか何とかいうのをお取りになったのですか、保安庁。
#142
○説明員(安芸昭助君) 特に証明等は取ってございませんが、工場の担当者が海面に流出するのを発見したのは、やはり事故発生から相当おくれたと聞いております。
#143
○阿部憲一君 保安庁がまずおそらく現場へ行って、これはたいへんだということですぐ海上のオイルフェンスを展張されたと思いまするけれども、そのときあれでしょうか、どのぐらいの量が出ていたかというようなことは報告を受けておりませんか。
#144
○説明員(安芸昭助君) 最初の報告では、海上に油が流出しました、たいへんなことになりますという報告でございます。そこで、海上保安庁側としても、相当の量の油が流れたという判断のもとに対策を立てました。
#145
○阿部憲一君 そうすると、これは非常に事故が重大であるということをお感じなさったのは、報告受けてからまだずっと先のことでございますね。
#146
○説明員(安芸昭助君) はい。
#147
○阿部憲一君 これは海上保安庁としてちょっと私ミスじゃなかったかと思う点、これは私は聞いただけですから何ですけれども、当時、航路を閉鎖しなかったですよね、湾内。あれはどういうわけだったんですか。やはり当然のこととして、油が流出していれば、オイルフェンスはもちろんのこと、港湾の閉鎖は当然行なうべきだったと思いまするけれども、何かその部分だけ閉鎖しないであけておいた、いわゆる船舶の航行を許していたと、このように聞いておりますが、その辺、そのとおりでございますか。
#148
○説明員(安芸昭助君) 事故発生当時、一応オイルフェンスは、川鉄の切り込み水域に油が出ましたので、そこのオイルフェンス展張を始めたわけでございますが、中に八隻の小型鋼船が停泊しておりまして、相当温度の高い油が海面に流れたということ、それから、まだその時分、火災が発生するかどうかわからないということで、まずこの小型鋼船八隻は巡視船が起こしまして、一つ一つ出したのが十時から十時四十五分までに出しております。それから停泊中の四隻につきましては、事故が起こりましても陸上から避難ができるということで、オイルフェンスをどんどん張っていたわけでございますが、航路につきましては、一応流出が拡散して、C重油はもう火災の心配がない。それから、その後いろいろと取りざたされておりますが、湾口にオイルフェンスをなぜ張らなかったかというようないろいろ問題がございますが、現在のオイルフェンスは、非常に破断力も弱いものでございますし、あそこの潮は引き潮で、ちょうどこの事故が起こったときは引き潮の最中でございます。そういったことで、千四百メーターのところを張りますと、かえってオイルフェンスが切れるとかあるいは油が逃げるということで、部分的に張ったわけでございまして、港内の航路を通航するには特にこの作業には支障がなかったということで、港内は禁止しておりませんが、川鉄のこの切り込み港内は禁止しております。
#149
○阿部憲一君 香川県側の資料によりますと、十九日――翌日ですか、午前一時十五分に高松海上保安部から事故発生の連絡があって、漁協等に、漁業組合等に注意を喚起する情報が入っておりさす。そのあと七時十分に、これは朝になってからですが、岡山県の水産課長から、香川県にも影響があると思う旨連絡がありました。ところが、八時五十五分になって、高松海上保安部から、上空偵察の結果、現時点では香川県への影響はない横様と連絡が香川県に入っておりますが、この連絡によって、注意を喚起しておったものをくつがえす結果となっております。したがって、香川県側でオイルフェンスを出しておったのをわざわざ水島方面に移動した事実もあり、海上保安部の状況判断の重大なミスではないかと思われますが、これはお聞きになっておりますか。それともまた、こういうことに対してどういうふうにお思いになりますか。
#150
○説明員(安芸昭助君) そういう情報は聞いておりません。私のほうでつかんでおる情報では、十九日の一時ごろ、香川県と県漁連に対して水島石油での流出油を通報しておりますが、これは高松海上保安部がしております。高松海上保安部は、水島から十八日の二十二時十分に連絡を受けております。そうして十九日の午前二時に、県農林水産課長の補佐と漁連の長町参事が保安部に来まして、そこで、当時の流出状況を説明しまして、十分香川県海域にも流入が予想されるので、対応策をとるように要請しました。そうして十九日の十六時に、海上保安庁が主体になっております香川県地区の多量流出油事故対策協議会というものを招集しまして、いろいろの対策の会議をやっております。そういう事実はありません。
#151
○阿部憲一君 そうすると、水島方面へオイルフェンスを持っていったということはないのですね、事実としては。
#152
○説明員(安芸昭助君) そのオイルフェンスの件は聞いておりません。水島地区には、先ほど、午前中に御答弁したように、一万五千メーターあったわけでございます。
#153
○阿部憲一君 あと、消防庁にちょっと一、二お伺いしたいんてすが、これは高松――香川側の声なんですけれども、小さな企業、いわゆるクリーニング屋などのような、あるいはまた町工場なんかが川を汚染しますとすぐ罰金を取られる。ところが、今回の三菱のように、瀬戸内海じゅうをよごしてしまうようなことがあって、一体罰金が取られるのでしょうか、こういうことを聞かれたんですけれども、私は実は非常に知識が少ないものですから、返事のしょうがなかったんで、それは取られるだろうよという返事をしたわけですけれども、長官、何かいいお答えございますか。
#154
○政府委員(佐々木喜久治君) 水質汚濁の問題、海洋汚染の問題につきましては、その関係は環境庁のほうでございまして、私ども、そうした罰則問題についてはどうも詳しいことを存じません。
#155
○阿部憲一君 そうすると、失火などについての罰則、火事そのものには非常に詳しく御対策を練っておられますけれども、そういったよごしたという問題についてはやはりあくまで環境庁のほうの所管で、じゃ、私と同じ程度の返事ですか。――わかりました。
 いままでいろいろとお伺いしましたけれども、まだ肝心なほんとうの原因がはっきりしておりませんので、私どもあらためて実際の原因というものを承った上でもって、またこの対策について、当局の適切なる対応策を講じていただきたいと思いますが、何と申しましても、非常にいろいろな事故が起こっておりますし、ことに石油関係の事故は、場所は違いますけれども、マラッカ海峡あたりでも起きたというようなことで、毎年、年中行事みたいになっております。したがって、石油の取り扱いということは非常にむずかしいんですが、私一口で申し上げまして、石油のおそろしさというものに対して、どうも認識が、企業もそうでございますけれども、行政方面においても薄いというような感じがいたしておりまするし、今度の事故なんかにつきましても、現場にいたわけじゃございませんけれども、何かこうたいしたことばない、石油漏れというものはたいしたもんじゃないというような認識がおありになるのじゃないか、そのようなことを感じまして、これからさらに防災のうちで最も大切な対石油災害というものに対しての対策をきびしく講じていただきたい、そのお願いをしまして私は質問を終わらせていただきます。
#156
○神谷信之助君 通産省関係を含めて聞きたいというように思っておったんですが、まだ来てませんから、その関係はあとに延ばしてやりたいと思います。したがって、いまも話ありましたが、最初に事故発生のおくれの問題ですが――通報のおくれの問題。三菱のほうが最初に救急車をよこせと、あれはどういう理由だったのですか。
#157
○政府委員(佐々木喜久治君) 事情を聞いてみますと、最初に油漏れを発見をいたしまして、その油の隣接タンクへの移送などの応急措置をとっておりましたところに、事故発生後大体三十分ぐらいたったところで、タンクの屋根部分が下のほうに崩壊をするような状態になりました。破れて落ちております。これと同時ごろに、さらにタンクの底板の破れ目が大きくなりまして、油が非常な勢いで噴出をしたというわけであります。この油が、ちょうど脱硫装置から直接入りますタンクでありますだけに、中の油の温度が八十度以上であったわけで、そのためにこうした突然大きい噴出がありました関係で、作業員のうちだれかがこの油をかぶってけがをしたのではないか、こういうことから救急車の要請があったということのようでございます。
#158
○神谷信之助君 現実にまだ事故は起こってなくて、そういう労災事故が起こる可能性があるということで通報したということですか。
#159
○政府委員(佐々木喜久治君) この際に事故が起こりそうかという、起こりそうだということでなくて、だれかがやられたろうという判断で救急車の要請があったようでございます。
#160
○神谷信之助君 まあ八十度からの熱を持った油が噴出をしだしたわけでありますから、当然、なんですか、そういう状況自身は、これは企業のほうから、そういう状態について消防署のほうに報告する義務はないのですか。
#161
○政府委員(佐々木喜久治君) 最初に保安要員がパトロール中に油漏れを発見したわけでありますけれども、その発見をした油の漏れの状況から見まして、その段階において通報すべき義務があるというふうに考えております。
#162
○神谷信之助君 それについては、通報義務についておくれたことについて、現在の消防法のなにでは、罰則その他についてどうなっているんですか。
#163
○政府委員(佐々木喜久治君) 通報につきましては、現在虚偽の通報については罰則がございますけれども、通報のおくれということにつきましては現在罰則の規定はございません。
#164
○神谷信之助君 どうもそれが一つ、これからのこういう企業、コンビナート地域における化学的なこういう災害についての重要な盲点になっていると思う、一つは。
 それから第二点は、いまもありましたが、海上保安庁のほうから香川県のほうに連絡をした――水産課長あるいは課長補佐ですか、午前一時ごろだった、そういう状況ですが、その前に向こうの瀬戸内を航行しているフェリーが徹夜で動いていましたね。それで香川県側の漁民がちょうどたまたま水島に来て、油漏れの事故が発生をしているという状態を見て、そうして海上保安庁に尋ねたら、いやだいじょうぶだと、そっちまでは行かぬ、心配いらぬということで引き上げた。ところが、朝起きて見たらこっちへ来よると、あるいは来ているという状態になって、言うなれば海上保安庁がちゃんとそのとき言うてくれれば準備もできたのに、こんなひどいことにならなかったのにひどいじゃないかと、そういう怒りが非常にあの当時大きく高まっていて、したがって、そのあとの油の回収作業その他も、五日ほどは、もうわれわれば知らぬという、そういう状態さえ起こるという事態が発生していますが、この点はどのようにお考えになりますか。
#165
○説明員(安芸昭助君) そういう状況報告は聞いておりません。最初の処置としましては、先ほど阿部先生に御報告したとおりでございます。
#166
○神谷信之助君 ではその辺は、都合の悪いところは状況を報告されていないわけですね。現地ではそうなんです。はっきりしているんです。ですから三菱のほうも、年末の補償問題についても、香川県漁連の要求についてはまず第一義的に考えざるを得ない状況になってきているし、現に三菱石油の代表二名は常駐をして、その現地の漁民の感情なり何なりについても誠意をもって応ぜざるを得ないという状況が起こっているんですよ。現地の海上保安部のほうは、そういう都合の悪い情報は、報告は全部とめて一おるということですか。そういうことになりますね。
#167
○説明員(安芸昭助君) そういう都合の悪い報告をとめておるということはないと信じております。
#168
○神谷信之助君 これはまたあとで事実に基づいて追及しますが、だから、そういう状態になっておるから、三菱石油のほうでも特別の措置を考えなければならぬという状態が当時年末から起こっているんです。事実、五日間ほどはもう香川の漁民の人たちは、ばかにしておると、ちゃんと聞いたときに言ってくれればちゃんとできたじゃないか、こういう不信と怒りというものが非常に強いということをはっきりしておきます。
 それから、次はオイルフェンスの展張ですが、切り込み港のところでフェンスを張るということでやりだしたわけですが、この三菱石油が当時持っておったフェンスが、五百メートルのやっと二百メートルの二本のようだったですが、そうですか。
#169
○説明員(安芸昭助君) ちょっとそこの各企業の持っておる数は十分つかんでおりませんが、最初に川鉄の切り込み口が長さが八百メートルでございます。それは九時五十分に一応海上保安部側から、当時水島の港湾災害対策協議会の会長会社である日本鉱業水島製油所に対しまして、加盟企業に全部連絡をすることを伝達しまして、作業船、オイルフェンス等、資機材の緊急出動を要請したわけです、それによりまして、作業船六隻でその八百メーターの切り込み口を、午後の十時から十九日の午前零時二十分までの間に展張を完了しております。
#170
○神谷信之助君 いまおっしゃったように、港口が約八百メートルですね。実際には、だから三菱石油が持っておったのは二百メートル、五百メートルであります。だいぶたわみますから、したがって約二百メートルの口が締まらない、あいたままの状態になっていた。そこからずっと油がすき間から出だしている、そういう状態が起こりまして、それでその他の企業の持っているオイルフェンスを動員をして、それを張り始めたのが午後の十一時過ぎ、しかし、これは二百メートルほどの外壁のところにもう一つ張りましたね。同時に他の企業のほうは、自分たちの岸壁のほうの接岸のところとか、それから取水口のところとかいう形で七ヵ所ぐらいですか、張ると。だから全体として、今度は切り込み口だけじゃなしに、もうその当時は油はずっと水島湾の湾に出てきています。湾口のところで全部を総動員してとめるということじゃなしに、それぞれが自分とこの企業の被害は少なくするということになってくる。しかも、翌日の朝から西風に変わってきましたから、流れてきた油が東岸のほうに寄ってくる。ですから東岸の企業は、自分ところを守るために自分ところの・オイルフェンスを使う。オイルフェンスがそれぞれ置いてあっても、全体として湾の外に出さないために海上保安部がちゃんと指導、指揮をして、そして湾口封鎖をするというような措置というのはとられなかったことば事実なんですが、この点はどうなんですか。
#171
○説明員(安芸昭助君) 先ほどの最初のオイルフェンスは、口は八百メーターですが、張った距離は、オイルフェンスの長さは九百メーターございます。そこで、その間にも相当量出ましたが、オイルフェンスを第一次を展張しまして、油の油圧は、正確には聞いておりませんが、一メーター前後という油層になったと聞いております。そういうことで、オイルフェンスからもどんどん乗り越えて油が出たと。そこでやはり川鉄の側に、順次油の流れておるところを全面に、川鉄の側では、それからまた二次、三次、四次、五次と順番に展張しております。それから明け方になりまして航空機で見ますと、この航路上ではほとんど油は見えないが、北西の風によりまして旭化成工業のほうにも相当たまっておると、そういうことで、それならそこのたまっておるところをということで六次、七次と張りまして、急いで回収作業をやれというようなことで作業をやらしたわけでございます。
 そこで、先ほどから申し上げますとおり、水島港口に、千四百メーターの港口に張っとけば油が防げたであろうというような非難もちょうだいしておりますが、こういう状態でオイルフェンスから――やはり風と潮、油の圧力、こういうもので部分的でもオイルフェンスからどんどん油がこぼれる状態でございましたし、長く展張することは、しても効果がないという考えでいまのような展張処置をとったわけでございます。
#172
○神谷信之助君 それから先ほどの話では、事故が起こったときに十二はいですか、船が岸壁あるいは接岸なりアンカーで――現地でも十五隻という話もあるんですが、いずれにしてもあって、初め現地へ行って、海上保安部の水島の港長さんの話では、十隻の錨泊船に対して退避令を出したと、脱出に四十分かかったというわけです。ところが、その後二隻入港していますね。これは十九日の午前二時ごろ一隻、四時ごろ一隻ですね。すなわち、ちょうど湾の外までまだ出てないときですが、そういう流出がずっと行なわれている最中にも、こうやって航行ば一たんとめながらまた許可をすると、解除するというような措置がなされているんですが、それは一体どうしてですか。
#173
○説明員(安芸昭助君) 川鉄切り込み区域の航行を禁止したのは十八日の二十三時でございますが、流出油の拡散防止処置も、先ほど申したとおり困難で流出しまして、二十日の午前九時に川鉄の切り込みの航行も解除してございます。私のほうでつかんでおる二隻の状況は、大型船が拓洋丸と昭立丸という、三万トン級と二万トン級の船が十九日に入ってくるというのを二十日に延期さしまして、この航行制限を解除した時点で、この切り込みへ一隻を入れ、一隻は日本鉱業の一号岸壁へ入港さしております。
#174
○神谷信之助君 その何万トン級という大きいやつじゃないのですよ。大体現地の海上保安部の話では、十九日の零時四十分にオイルフェンスを張り終わっております。そうして同時に海上保安部は、港長命令で水島港の各船舶の出入をストップするという状況で一方やりながら、二時並びに四時に、これは何万トン級というようなでかい船じゃないですね、貨物船、タンカー船、これが入港している。こういう状況、これは現地のほうも確認をしているのです。この点はどうですか。
#175
○説明員(安芸昭助君) いまの航行禁止をした場所は、先ほども申しましたとおり、川鉄の切り込み港湾でございます。港内航路その他のところにつきましては、先ほども申しましたとおり、流出油が航路上はたいしたことはないと、それからこの油が、船舶が航行しても危険な状態ではないということと、もう一つ、オイルフェンスを先ほど来川鉄沿いとか対岸に展張する場合も、中央の航路付近ではそういう作業のじゃまにならなかったと、こういうことで航路水域等については航行制限はしておりません。
#176
○神谷信之助君 どうもそれが解せぬわけですね。こういう問題は、油の流出の事故がこれほど大きい災害をもたらすものだという判断上の甘さがやっぱりあったのではないだろうか。きわめて重大な状態のときに、現地のほうでは、水島港の入口周辺について、全部の各船舶の出入港をストップしたというように港長はわれわれが行ったら言っているのですけれども、それだったら、切り込み港だけだったら、こっちのほうは、ずっとこっちに油が流れているわけです。航路上ではないかもしれぬけれども、これは風の向きでどっちにどう行くか、わからぬわけです。しかも、これは急いで、港の外に出さないように、湾の外に出さないように、全関係の企業を含めてやらなければいかぬというときに、片一方のほうのそういう業務は押えないで、承認をするということ自体、自身が、今度の事故の、これほどひどい事故を起こすという問題についての認識の甘さが私は非常にあらわれているんじゃないかというように思うのです。この点が一つ重要な問題だと思います。
 それから、次に、そういう状態でタグボートですか――て中和剤その他の散布を初期の段階に行ないました。これは県漁連なりあるいは岡山県当局なりと連絡をとった上でなさったわけですか。
#177
○説明員(安芸昭助君) 一応十二月十九日の午前零時三分に、岡山県に対しまして、各漁協にこの油の流出事故を通報しまして、県から漁協に自衛処置を講ずるように伝達を依頼したわけでございます。それから同午前零時十五分に、児島地区の漁業組合連合会南条会長に連絡をいたしまして、油処理剤の使用について了承を求めまして、港内であれば使用して差しつかえないだろうという御了解を得まして、次いで岡山県水産課長にも同様の協議を行ないまして、了承を得ております。
#178
○神谷信之助君 それはなんでしょう、港内というのは切り込み港の中ですか、先ほどの答弁――湾の中ですか。
#179
○説明員(安芸昭助君) 港則法で言う港内でございます。
#180
○神谷信之助君 だから、どちらですか。
#181
○説明員(安芸昭助君) 湾です。
#182
○神谷信之助君 それで、ところが実際には、下津井のところですね、向こうの海上で薬剤を散布するというやつがだあっとやられて、現地の児島の漁協の人たちが抗議をして、そして中止をするという事態が起こっていることは御存じですか。
#183
○説明員(安芸昭助君) 二十日の午後になって、一応組合から抗議が来たということは聞いております。
#184
○神谷信之助君 抗議が来たということは、湾の中じゃなしに、湾の外の、先ほど言った下津井の海岸のちょうど見えるところですね、そこでやられたということでしょう。それについて抗議が来たんでしょう。抗議が来た内容は何だったんですか。
#185
○説明員(安芸昭助君) まだその点は詳しい状況は調査しておりません。
#186
○神谷信之助君 どうも、だからおかしいんですね。抗議があったということはわかっておって、抗議の内容は何で起こったかわからぬ。だから、ここに問題があるんですよ。あなた方は児島の漁連の会長に対して、湾内で、とにかく油が外へ出ぬようにするので薬の使用を許可してもらいたいと、こう言った。で、漁連の会長は外へ出ぬのやったらよかろうと言った。出ぬはずはないんですけれども、水は流れますから、海水は。そう思ったところが、実際にやられてみたら、湾の中どころか漁場のところでやられた、これは重大な問題だというんで抗議が起こったんです。まさにこれも、先ほど香川県の漁民の問題を言いましたけれども、漁民に対して海上保安庁はこういうペテン的なことをやる。こういうやり方が今度の中でも二つ、現地の漁民の人たちから問題の提起がされているんですが、この点についてどうお考えですか。
#187
○説明員(安芸昭助君) 香川県の問題につきましては、その後の討議等報告は来ておりますが、われわれは十分漁業関係者とも協議してやってきておりまして、そういうことは絶対になかったと、先ほども申したとおりでございます。
 いまの油処理剤の問題については十分な資料まだ来ておりませんので、どこでまいたか、詳しくその点がはっきりしておりません。
#188
○神谷信之助君 それは、その油処理剤の使用によって、魚類に対する影響あるいは漁業に対する影響、これについてはどうお考えですか。
#189
○説明員(安芸昭助君) 油処理剤の使用については、海上保安庁のほうで常に、通常、油が流れた場合には現状として油処理剤を実際的に散布しております。一応最近の事例としますと、一昨年の五月に伊良湖水道で約九百トンの油が流れまして、七百トンの油処理剤を使いましたが、いままでに漁業関係の被害とか、漁獲量が減ったとか、そういう報告も来ておりませんし、まあ海上保安庁がずいぶんいままで使用しましたが、そういった被害というようなものば聞いておりません。今回の場合も、一応低毒性の新しい基準のもとの処理剤でありましたが、御了承が得られなくって、一部香川県の部分と港内を主体に使ったという状態でございます。
#190
○神谷信之助君 ところが今度でも、ここで薬剤を使ったために、その後播磨灘で死んだ魚が浮かんだという事故が年末に起こっている。それから、これは四十六年に神戸市の西部漁協がこれの影響を実験してみたところ、魚が、中和剤といいますか、薬剤のそばから逃げて、七時間後には死んだという、そういう結果も出てきておるんです。ですから、そういう事態を知っているからこそ、漁民の人たちもこの中和剤あるいはその他の油の吸着剤なり、そういうものの使用については、ほんとうにそれが漁業に影響がないのかどうかということについて非常に深い疑問と不信を持っているわけなんです。この点については御存じですか。
#191
○説明員(安芸昭助君) けさも一部御答弁申し上げましたが、新潟県で起きましたジュリァナ号の事故の結果から、低毒性の処理剤の開発ということに重点を置きまして、当時、まあ具体的に申し上げますと、ヒメダカが五〇PPMの中で一日で半分死ぬるというような毒性の処理剤を使っておったわけでございますが、それで、基準を定める上において、水産関係の学者等を集めて検討した結果、その基準を三〇〇〇PPMに引き上げております。そういうことは約六十分の一の低毒性にいまの基準はなってございます。また、海上で散布する場合は、大体〇・一ミリぐらいの油というものは非常に濃い油でございますが、そういうものを水深が二十メーターぐらいのところで完全に除去したと、乳化分散しますと、海中には二・五PPMぐらいの濃さになろうかと思います。そういうことで、われわれはそういった海面で油除去剤を散布しまして魚が死ぬるということは考えておりません。
#192
○神谷信之助君 これはだいぶ私どもの調べている内容とは違うんです。で、単に日本だけの研究だけではなしに、国際的にも、この中和剤なりあるいは吸着剤なり、こういったものの第二次公害ですね、これについてはいま非常に重要な問題になっています。これはしたがって、ひとつそういう立場からさらに研究をし、慎重にやらないと、なるほど油を中和させることは一定程度できたにしても、そのことによってもう漁場が破壊をされるというようなことになると、破壊をされてからどうするんだということになるわけでしょう。これはきわめてその使用自身を非常に慎重にしなきゃならぬ。今度の事故もそうなんですね。石油をどんどん備蓄をせんならぬからタンクをつくる。しかし、それについての安全性についてははっきり確保しないで、しかし石油は要るんだから備蓄をせんならぬということでつくらせる。そうして大きな事故になってからまあ重大な事態が起こる、起こしてしまうということになるわけですから、そういうものをやる場合に、ほんとうにこの安全性をあらゆる面から確認ができるのかどうかということをはっきりさせなきゃならぬ、こういうように思うわけです。
 その次に、先ほど油の流出量の問題がありましたが、いままでに回収したのは大体どれぐらいになっているんですか。
#193
○説明員(安芸昭助君) 回収し、また吸着剤で処理し、薬剤で散布したといった推定量が、いままで七千五百キロリッターから九千キロリッターと推定しております。
#194
○神谷信之助君 そうすると、海のほうに流れ出した油の量というのは何ぼになるんですか。
#195
○説明員(安芸昭助君) 先ほどちょっと数字が違いましたが、七千キロリッターから八千五百キロリッターと訂正願います。
 それで、流出した量は、岩場に現在ひっついておる量とか、まだ浮流しておる量が約八百から千キロリッターと考えておりますので、八千キロリッターから九千五百キロリッターと推定しております。
#196
○神谷信之助君 三菱石油側はどういうように言っているんですか。
#197
○政府委員(佐々木喜久治君) 当初いろいろな発表がございましたけれども、海上に流出した量につきましては、現地の対策本部における推定量に従うということになっておりまして、現在、現地の倉敷市の消防本部とそれから水島海上保安本部の両者において、この推定量の突き合わせをやっております。三菱のほうは、この推定によってそれに従うということになっております。
#198
○神谷信之助君 どうもおかしいですね。油を持っておるのは三菱石油でしょう。それが事故発生当時何ぼあったかということはわかるんだし、そして残っているのは何ぼか、また流れ出した量は何ぼか、それから陸上には一体結局どれだけ――陸上のほうはわかるわけですよ。そうすれば、三菱石油自身がもとの数字ちゃんとつかんでいるのか、つかんでないのか、それがわからぬということになるのですよ。いままでわれわれが新聞報道その他で見ているところでは、初めは二百キロリットルぐらいから始まって、いままでで最高三千キロリットルぐらいまでの発表しかしていない。やっと海上保安庁のほうで海上でずっと吸収したわけですね。だから、これはまさにずっと広範囲にわたって流れていくわけですから、これはきわめてもう推定しかできないでしょう。大体はっきりしたところを見つけられるのは三菱石油なんだけれども、なんでそれ、はっきりさせないんですか。現地の調査結果にまつというような、きわめて言うなれば無責任な態度だと思うんですが、この辺はどうなんですか。
#199
○政府委員(佐々木喜久治君) 油が出ました量というものは、これははっきりいたしております。ただ、先ほど申しましたように、油の総流出量というものは、十五度に換算をいたしまして、四万二千八百八十八キロリッターでございます。この油が外へ出ましたあと、防油堤等で回収される量、それから防油堤外におきましても、ドラムかんなどに回収されました量というものは、これは大体明確になっておりますけれども、港内にどれだけ滞留をしたのか、あるいは土砂にどれだけ浸透したのか、あるいはまた付着をしたために回収不能になっている分がどれだけあるのか、この辺になりますと相当こまかに推定をしてまいらなければならないということになりますので、現在、現地の消防機関と海上保安本部のほうでその計算をやっておるわけでございます。現時点におきましては、海上に流出した量というものは、七千五百キロリッターないし九千五百キロリッターという、やや幅を持った数字になっておりますが、これはできるだけ早くこの内容について詰めてまいりたいというふうに考えております。
#200
○神谷信之助君 それから、流出量がひとつまだはっきりしないというのが非常に問題ですが、いまの海上の油の回収というのはいつごろまでかかるわけですか。
#201
○説明員(安芸昭助君) 海上で浮流は現在ありません。現在は一応砂の中に埋もっておる油、それからテトラの下、それから船が行けない岩場の奥、こういったところの油の処理に当たっております。
#202
○神谷信之助君 そうすると、それらの処理を含めて、瀬戸内海のあの海水の状態を油が流出する以前の状態に取り戻すには一体どういう措置が必要であり、そしてそれはどれだけの期間が必要であり、どれだけの費用が見込まれるのか、こういう点についてはどうですか。
#203
○説明員(安芸昭助君) それは現地の政府対策本部のほうで、水産庁、環境庁のほうで調査して検討されております。
#204
○神谷信之助君 浮遊している油だけじゃなしに、付着、それから沈でんその他あるわけでしょう。それらを全部しゅんせつをするなり何なりする措置、これはいま考えられておるのですか。おらないのですか。
#205
○説明員(安芸昭助君) これは三菱石油側、県、自衛隊側でその除去について検討し、推進しております。
#206
○神谷信之助君 じゃ、これはあとでもまた触れますが、瀬戸内海の環境保全の特別の措置法までつくって瀬戸内海の浄化を進める施策がとられておる中でこういう事故が起こって、しかも、それについてあとの処理をどうするかというのはきわめて大事で、この辺についてはひとつさらに後ほど関係者来てから質問したいと思うんです。
 そこで、次は消防庁のほうにお伺いしますが、先ほどのお話で、この原因を究明するための委員会をおつくりになって、そのメンバーや、それから調査要綱をいただきました。これはいつごろまでをめどにしてやられているわけですか。
#207
○政府委員(佐々木喜久治君) 自後の対策にも必要がございますので、この研究会は精力的に審議をお願いいたしまして、できる限り三月一ぱいぐらいで一応の結論を得たいというふうに考えております。
#208
○神谷信之助君 で、今度のこの原因調査は、先ほどからの各委員の質問に対する長官の答弁を聞いていましても非常に重要なわけですね。その結果に基づいていろんな法的な整備や、あるいはその対策をきめるんだということで、質問は全部その調査の結果ということになっておる。したがって、これが今後こういうコンビナート地域における防災のあり方をきめる上でも非常に重要になっていますが、この点について一つの問題は、従来から消防当局が、各地の消防署のほうが必要があっていろいろ調査をしようと思っても、いわゆる企業の側が、企業の秘密ということでなかなかほんとうのことを言ってくれないという問題がある。これがこういう事態を起こさないための対策を立てる上でも非常に重要な問題の一つだというふうに言われているんですが、今度の調査の結果は、こういう点はそういう障害は除かれるようになっておるのですか、除かれておりますか。
#209
○政府委員(佐々木喜久治君) 今回の調査の結果は、ただいまお話しのとおり、非常に重要な問題でございます。現在私どもが調査をしておりますあのタンクにつきましては、全部私どものほうからの指示によって、現場の保存、あるいはこれからいろいろな隣接タンク等についての調査につきましても、あくまで私どものほうの指示に従って全部調査に対応していくということになっております。そういう意味におきまして、一切の秘密というようなことはございません。
#210
○神谷信之助君 そこで、そうなりますと、さらに、私はそういう重要な調査をやるわけですから、この問題に関心のあるすべての科学者の意見が結集されることが非常に望ましいことだというように思うんですね。この点について、日本科学者会議の瀬戸内委員会の人たちも、特に今回の調査についてすべての科学者の意見が結集されるようにしてもらいたいということ、それからこの事故のあった二七〇号タンクに関係をする、建設から今回の破壊といいますか、事故に至るまでのすべての資料というのを公開をしてもらいたい。そして、この委員会に参加をしている人たちだけではなしに、この問題について関心のあるすべての科学者の英知が結集されるようにすることが必要だという主張をしています。私はこれはもっともなことだと思うんですね。もちろん、そういうすべての人たちの意見を委員会にそのまま結集するというのには限度があるでしょう。しかし、その委員会で知り得たいろんないま言ったような資料とか調査の内容について日本の科学者に明らかにするということは、不可能なことではない、可能なことだ。こういう措置をとる必要があると思うんですが、この点はひとつ特に大臣のほうから御見解をお聞きをしたいと思うんです。
#211
○国務大臣(福田一君) 御質問に対しましては、調査をした上で調査資料も添えて発表させていただきたい、かように思っております。
#212
○神谷信之助君 そこで、コンビナートにおける事故というのはいままでによく起こっているわけですが、たとえばこの水島の場合でも、ちょうど昨年の、同じ年の十月の十七日に、ポンプが過熱をして事故を起こす、炎上するという事故も起こっておりますし、それから去年の一月には、ポンプの接続部分が破損して軽油が流出をするとかいう事件など、幾つか起こっていますが、昨年一年間のこの水島地域の事故について、消防庁のほうでつかんでおられるのはどれだけありますか。あるいは、それについての原因あるいはそれに対する改善の手を打ったのかどうか、こういう点についてお伺いしたいと思います。
#213
○政府委員(佐々木喜久治君) 水島地区の昭和四十九年、暦年の事故の発生件数は、高圧ガス関係を含めまして二十二件ございます。そのうち火災が九件、ガス漏れ二件、ガス爆発二件、異常反応一件、油漏れが八件でございます。合計二十二件でございますが、このうち危険物関係のものが、火災が七件でございます。それから油漏れが八件でございますが、この八件のうち、今回のタンク漏洩事故を除く他の七件は、港湾内における船舶からの油漏れでございます。
#214
○神谷信之助君 そこで、そういうようにひんぱんに事故が起こっているんだけれども、これらの事故が迅速に消防署のほうに報告をされたことというのは非常に少ないですね。現に、私もちょうど倉敷へ行ったときに、水島に行ったときに起こりましたけれども、煙が立って黒煙が上がっているのを見て消防署がかけつける。しかし、三菱石油にしてもあるいは川崎製鉄にしても、自分たちのほうからは言わない。来たら、もう終わりましたということで追い返す。こういう状況が起こっています。したがって、水島や倉敷の消防署のほうから、海上保安庁や、あるいは石油連盟に対して今日まで七回ほどの意見書が出されています。特に、この石油連盟に対して出されている意見書の内容について御存じですか。
#215
○政府委員(佐々木喜久治君) 倉敷消防本部から石油連盟に出されました意見書というものは、私ども承知いたしておりません。
#216
○神谷信之助君 御承知ないので言いますが、それは特にその中で、先ほど言いましたように、行ったらもう火事は済んだとか事故は済んだということで追い帰される。だから、消防法に基づく立ち入りさえも拒否される、各企業が。こういうような具体的事実をあげて改善の措置を要求しているわけですね。これがいまだに直ってない。というよりは、今回の事故でも非常に時間がおくれて、しかも事故自身を過小に見、どえらい事故になるまではとにかくひた隠しに隠すという、そういう企業の秘密の問題についてどのようにお考えか。それをどのようにして取り除く必要があるというお考えか。この辺、お伺いしたいと思います。
#217
○政府委員(佐々木喜久治君) 予防査察にあたりまして、これまで、企業秘密ということを理由にして検査拒否ということがあったということにつきましては私ども報告を受けておらないのでありますが、この予防査察は、消防法上の消防機関の権限として、その権限行使として行なわれるものでありますから、当然にこれは罰則の適用もあるわけでありますし、これについては、私どもは強い態度でこの問題については対処してまいりたいというふうに考えております。
 なお、事故に際しての通報のおくれという問題につきましては、再三注意を喚起しているわけでありますけれども、やはり最近の事例を見ますというと、火災以外の事故にあたりましては通報おくれというものが非常にまだ残っているような状況でございますので、昨年暮れに、各消防機関に対しましても、これについては十分に関係企業の指導を行なうようにということを再度通達をした次第でございます。
#218
○神谷信之助君 そこで、こういう企業が事故を起こさない万全の対策をとるというのは企業自身の当然の責任だと私は思うんです。この点についで、三菱石油というのは十分なそういう対策をとっていたのかどうか。今日の事態にかんがみて消防当局としてはどうお考えですか。
#219
○政府委員(佐々木喜久治君) 水島地域におきましては、この地域の防災計画等にも積極的に企業側の参加をお願いをし、そしてまた防災訓練等におきましても企業側の参加が得られているわけでありまして、他の地域に比べますと、そうした面での関心度は高い地域であったのではないかというふうに考えておったわけであります。ただ、今回の事故を通じてみますというと、やはり水準からいいますと高い地域にありましても、まだまだこうした面におきましては、この保安体制問題というものはさらに徹底して指導していかなければならないというふうな感じが強く持たれるのでございます。
#220
○神谷信之助君 そうすると、この三菱石油が保安対策に対して十分であったということでない、不十分さがあったということはお認めになるわけですね。
#221
○政府委員(佐々木喜久治君) やはり保安対策というものについては、もっと徹底した取り組みが必要であったというふうに考えます。
#222
○神谷信之助君 これは昨年の暮れの十二月の二十五日の参議院の商工委員会で、わが党の安武議員がその点について質問したら、そのときは消防庁長官は、三菱石油は保安対策に対して非常に注意を払っておる、保安対策が不十分であったということではないというふうにそのときおっしゃっていたんですが、その点は認識が改まったということでいいですね。
#223
○政府委員(佐々木喜久治君) その答弁はおそらく通産省側ではなかったかと思います。私のほうからはそういう答弁をしたことはなかったと思います。
#224
○神谷信之助君 それでは、石油タンクなんかのこういう基地について、もし事故が発生をすれば、それは防ぐ措置というのはどういう措置を事前に準備をされるのがいいというようにお考えですか。
#225
○政府委員(佐々木喜久治君) 現在石油コンビナート地帯というのは六十一地帯ございまして、私どもも重点的にこのコンビナート地帯の防災対策というものを実施いたしておるのでございますが、やはり私どもの立場で行ないます防災対策というものは、一つにはこのコンビナート自身からの火災発生というものをいかに防御していくか、あるいはその他の災害をいかに防御していくかという問題と、もう一つは、このコンビナート地帯の中に含まれます一般住民のいわゆる居住地域との関係においてどういう対策をとるべきかということが重点になってまいっております。したがいまして、そうした火災対策等につきましては、一方において、県を通じまして、県の段階において防災資機材の備蓄ということも行なっております。もちろん企業側に対しましても、一定の防災資機材の備蓄、自衛消防力の強化という点について指導しているわけでありますが、さらに一般地域住民との関係における防災対策というものにつきまして、昭和四十九年度からコンビナート地帯の防災診断委員会というものを設置いたしまして、コンビナートを含むその地域社会全体の防災対策というものについての検討をいま進めておる段階でございます。さらに、五十年度からの新しい施策といたしまして、消防力のやや弱小な市町村を対象にいたしまして技術援助態勢をとっていきたい、こういうことで、防災対策を講じます上に、消防機関だけの力では十分な対応策がとれないというところについては技術援助態勢をとっていきたいということで、いま予算の御審議をこれからお願いをしたいというふうに考えております。
#226
○神谷信之助君 それじゃ、通産省お見えになったようですから、通産省を含めて聞きますが、三菱石油の保安対策について、通産省では、今回の事故にかんがみて、それは十分であったとお考えか、お考えでないか、この点について。
#227
○説明員(松村克之君) 三菱石油の今回の事故の原因につきましては、現在、原因調査委員会を消防庁のほうでおつくりになりまして、そちらで検討しておられますので、その結果によって、いろいろな三菱石油の保安対策上の欠陥といったようなものはさらに明らかにされると思うわけでございますが、現在までのところで私どもが判断いたします−私が判断いたしますところてば、やはり三菱の保安体制については、特に情報を早期に社内あるいは関係方面に連絡するという点について十分と言えない面があったのではないかというふうに私は考えるわけでございます。
#228
○神谷信之助君 これは先ほど消防庁の長官にもお聞きしたんですが、昨年の暮れの十二月の二十五日の参議院の商工委員会で、わが党の安武議員が、三菱石油の保安対策についてどういうように考えるか、三菱石油はどういう姿勢だとこう言ったら、保安対策については非常に注意を払って、そして保安対策は不十分であったということはないと、十分りっぱなものであったという答弁を通産省当局は――消防庁はそう考えてないというんですよ。しかし、通産省当局はそう御答弁になっておるわけですが、この点は現在の段階では、それではもうそういうようには考えられないという、認識を改めたというように理解をしていいんですか。
#229
○説明員(松村克之君) 御趣旨のとおりでございます。
#230
○神谷信之助君 そうすると、あれでは十分でなかっ大という点について、不十分な内容をどの点をやはり考えるべきであったと――もちろん、いま調査委員会をつくられて、これからもっと具体的にははっきりするわけですけれども、実際の問題としては、いま現に起こったあの事故の問題を通じてどういうようにお考えになっているか、お伺いしたい。
#231
○説明員(松村克之君) いま御説明いたしましたように、事故の原因がはっきりいたしました段階で、さらにその保安面の不足な点ということが明らかになるであろうというふうに思うわけでございますが、現在、その事故の原因調査ということはこれは若干の時日を必要といたしますので、とりあえず私どもとして判断いたしましたのは、やはりそういった社内で事故が発見されたというときに、それの処理あるいは対応のしかたという、一つの何といいますか、システムと申しますか、そういった面においてさらにそれを強化する、あるいはそのシステムが幾らきれいなものができましても、それに対して実際に従業員が完全に習熟するということも必要であろうかと思いますが、そういう面について強化するべきではないかというふうに考えるわけでございます。
#232
○神谷信之助君 石油コンビナートをつくったりあるいは重化学工業の基地をつくっていくといういろいろなやつについて、通産省のほうは、生産流通を担当しておるのでということになるかもしれぬが、どんどんそれは許可をする、計画をして承認をしていく。その場合、防災上の観点というのは通産省ではどのようにお考えになっておるのか。それは他の諸官庁あるいは消防庁その他の問題であって、通産省としてはあずかり知らぬということになるのか。一体その点の見解はどうなんですか。
#233
○説明員(松村克之君) たとえば海洋汚染ということにつきましては、海洋汚染防止法あるいは水質汚濁防止法といったようなものがございますし、あるいは消火面では消防法といったようなものがございまして、それぞれの官庁によってこれを所管しておられるわけでございます。したがいまして、一義的にはそういった保安面はそれらの法律によって専門的に取り扱われるということが好ましいことであろうと私どもも思うわけでございますし、二重行政ということは避けるべきだろうと思うわけでございますけれども、やはり私どもといたしましても、それらの保安面について全く関心がなくてよろしいということではないと思うわけでございます。具体的な指導といたしましては、一番私どもが最も重要なことは、それらの所管官庁の御指導あるいは行政的な誘導と申しますか、行政指導といったようなことについて、十分それを順守するようにという指導を行なっているところでございます。
#234
○神谷信之助君 先ほど、来られるまでにこれは消防庁にも言っておったのですが、水島の消防署や倉敷の消防署から――水島地区の各企業がいろいろな事故があっても通報をおくらせる、あるいはしない、あるいはかけつけても、もう事故は済んだと言って企業の中にも入れない、こういうような事態が続々発生をして、七回も石油連盟に対して、各企業に対して十分注意をしてもらいたい、これは消防法違反ですよ、ということまでつけた意見書を出している。事態はこういうことなんですね。だから、企業に対して指導し誘導するようにしているとおっしゃるけれども、実際にはこういう形で企業の秘密ということになっている。それからさらに、たとえば消防署の署員がそういう化学工場その他をずっと行きましても、そこで触媒にどういう薬品が使われてどういうような形になっているかという生産工程というのは、これは教えてもらえない。いわゆるノーハウということでですね、そればもう企業の秘密だと。したがって、それがどんな爆発を起こす危険があるのか、あるいはそれが漏洩をしたらどんな事故が起こるのか、こういう点について科学的に検討する資料さえも明らかにされていない。こういう状態で、現地の倉敷、水島の消防署の人たちも、あるいはこの近くでも川崎の消防局長と話をしましたが、やっぱりそういうところが非常に重要な隘路になっています。適切なそれに対する防災体制というやつを組むということさえ困難だ、点検さえできない、こういうように言っておりますが、この点については、こういう企業についての指導をやっている通産省としてはどういうようにお考えですか。
#235
○説明員(松村克之君) 御指摘の企業秘密の問題でございますが、私は石油精製企業の場合には、プロセス上の秘密といったようなものもわりあい少ないんじゃないかと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、保安上のそういった要請がある場合に、企業秘密ということを理由として所管の官庁の御調査なり御要請を拒むということは非常に好ましくないことであるというふうに考えるわけでございますので、私は石油精製企業にそういった例があったのかどうかよく存じませんけれども、さっそく石油精製企業に対してそれらの注意をいたしたいと思っております。
#236
○神谷信之助君 これは、注意をしたら注意をしたで、ひとつどういう注意をしたのか、ちゃんとこちらにも報告をしてもらいたいというように思います。
 それから、来年度予算でいよいよ石油の備蓄分を九十日にふやすということで、そういう事業を進める方向を政府が出していますが、これはひとつ大臣、それから消防庁の長官、それと通産省、それぞれの立場からお答えをいただきたいと思うのです。
 現に、こういう大きい事故が起こっていますし、それから水島で起こったあくる日でも、神戸のポートアイランドでタンクの天井がつぶれるという事故も起こっているし、とにかく、その後も今度は瀬戸内海でタンカーがまた座礁して油が流出するという事故も起こっています。絶え間なくずっと起こってきているんですが、これからそういう石油タンクあるいは高圧ガスのタンク、その他そういう危険物の貯蔵所あるいは生産工場、これらの新設あるいは増設をする問題について、今回の経験を通して、どういうようにお考えになるか。いままでのような基準でどんどんとお認めになっていくということになるのか、あるいは今回の経験を教訓にしてどういう規制をする必要があるというようにお考えなのか、この辺についてお伺いしたい。――これは、自治大臣は国務大臣の一人として、閣僚の一員として。
#237
○国務大臣(福田一君) この事故を厳粛に受けとめて、これから、会社に対しましても、関係の官庁についても、こういうことの起きないような十分な措置をとるようにいたしたいと考えております。
#238
○説明員(松村克之君) 通産省といたしましても、タンクの消防法上の許認可はこれは消防法でなされるわけでございますけれども、私どものほうの関係で申しますと、特に今後の備蓄政策と申しますか、九十日備蓄ということを進めるにあたりまして、国の政策でもってそういう備蓄を進める場合に、それがいまの、今度のような災害を起こすということがあってはこれはとんでもないことでございますので、そういったことのないように、関係方面とも十分御連絡をとりながら慎重に進めていきたいというふうに思っております。
#239
○神谷信之助君 ちょっと大臣、もうちょっとはっきりさしていきたいんですがね。これは、いままでの消防法の規定なり取り締まり規則あるいは汚染防止法、こういったいろんな法律、規則その他に基づいて、その基準に合致しているものはいままで許可された。ただ、その基準に合致したもので事故がひんぱんに起こっているわけでしょう。だから、基準自身が変えられなきゃならぬという状態です。したがって、安全がちゃんと保障される、確認がされるという状態にならない限り、これは政府としてもこれ以上の新増設を認めるわけにいかぬというのが、国民の生命財産を守る立場から当然のことだと思うんです。この辺についてどうお考えかということです。
#240
○国務大臣(福田一君) ただいま御案内のように調査を進めておりますから、その調査を踏まえてそうして十分な安全対策を考えて、それに基づいて今後は新増築を認めると、こういうことにいたしたいと考えております。
#241
○神谷信之助君 これは非常に重要な問題で、たとえば防油堤の問題でもそうです。先ほど長官は、二重の防油堤をひとつ考える方法をおっしゃっています。それで、すでに横浜市も、これから防油堤は一重ではだめだ、二重にしなきゃならぬという決定をきのうあたりやったようですね。そうしなければ、火災もそれから油の流出をも、両方を防ぐということはできないだろう、そういうことになってきている。そうしますと、それに応じて、たとえば石油のタンクを置く土地というようなのは非常に広大なものを必要とするわけでしょう。だから、それらの基準をはっきりさせなければならぬでしょうし、あるいはタンクが何ぼでも大きくなってもいいということにはいかぬと。すでに最大のものは鹿島に十六万トンのタンクがありますわね、先ほどおっしゃったように。これはいまは規制がないんですよ、何ぼでも大きくすることができる。これではたまったもんじゃない。したがって、こういう点についてもちゃんとしなければならぬでしょう。あるいは、たとえば三菱石油は油の回収船一隻も持っておらぬ。ですから、事故が起こったら、それを、流れ出たやつを、まあ中和剤その他の方法もあるけれども、やっぱり一番いいのは流れさせないようにすることと同時に、流れ出たらもうそれを全部回収せんならぬわけですけれども、回収ができなかったという問題でしょう。政府は二隻ですかね、回収船を持っているのは。企業には三十何隻ぐらいあるんですか。ですから企業におんぶをした形でしょう。こういう状況があるし、しかも企業が持っている船だから、そう簡単に政府が自由に使うわけにいかぬという問題も出てくる。これらを全部総合的にちゃんと使えるような体制にしなければならぬと思うんですね。こういったことで、ちゃんと国民の前にもその安全を自信をもって保障することができるという状態にならない限り、私はもうこれ以上少なくとも新設や増設をすべきではない、こういうように思うわけです。したがって、この点はひとつ政府としても、今度あの備蓄分をふやすのにたくさんの予算を使ってお考えになっているわけですから――まあこれについてはあとでまた意見を言いますが、非常に重要なそういう事態が起こっていますので、ちゃんとしなければならぬだろう。しかも、先ほどもありましたが、地盤の沈下をしているという名古屋の例、これは名古屋だけじゃありません。特に埋め立てをしたところでこれば当然起こってくる事故である。これについても重要な一つ問題があると思うんです。防油堤でも、外国の例を調べてみるならば、たとえばフランスあたりは、防油堤で大体一〇〇%完全じゃないけれども一〇〇%近くのものを押える防油堤になっているそうだし、それからアメリカのほうでもそうでしょう。最大のタンクの容量全部分はちゃんとまとめられるようにつくっていますね。それから防油壁も、日本みたいにあんなちゃちなものじゃなしに、相当の圧力にこたえられる、そういう耐圧性も一つの基準にされております。ですから、こういった点を見ますと、そういう石油企業に対しては、どんどんつくることは認めるけれども、一たん事故があったら大きい事故になるわけですから、それを防ぐためのいろんなことを義務づけるという点がさっぱりない。持ってなかっても別にどうということはない。確かに、一定のオイルフェンスを油何ぼに対して何ぼ持たないかぬという規定はあります。しかし、それは実際には置かれていないし、そんなことはまた点検もされていない。こういう状況ですから、この点ひとつ今後新しくそういうものをつくる場合、新増設はそういうことがはっきりしない限りは認めない、この点をひとつ強く要求をしておきます。今回の事故は、そういう意味では、企業自身の責任であると同時に、いままで事故がたくさん起こっているのにそれに対する対策をやってこなかった政府自身の責任も、私は非常に大きいというように思います。
 その点でさらに今後の問題ですが、消防庁のほうにお伺いしますが、こういう問題に対処をするということになると、技術的な能力を高めないかぬという問題がある。そこで、先ほどそういう能力を持たない市町村の消防署に対しては、チームをつくって、そして援助するんだというようにおっしゃっているわけですけれども、消防研究所とか消防大学ですね、これらはそういう要請にこたえるような力をあるいは持っているのか、持っていなければさらにそれを強化する意思があるのかどうなのか、この辺についてはいかがでしょうか。
#242
○政府委員(佐々木喜久治君) 御指摘のように、消防職員の教育訓練というものにつきましては、今後の消防需要に対処をいたしますために、そしてまた特に最近の産業関係の部面における非常に新しい問題に対処するためにも、科学技術に関する相当広範な知識を持っておらなければならないと、こういう意味において、非常にこの教育訓練につきましては重視しておるわけでありますが、特に初任教養としての、各府県に設置されます消防学校、また国として設置しております消防大学校におきましては、こうした科学技術関係についての教育訓練というものについて相当重点を置いた教育を実施しているつもりでありますけれども、いまの段階におきましては、府県の消防学校の場合には、初任教養を必要とする消防職員に対応するだけの規模がまだ十分ないという意味において、やや問題があるというふうに考えております。また、消防大学校におきましては、最近の教育訓練の需要から見まして、人員等につきましてはおおむね需要的には充足できる状況になったわけでありますけれども、教育機関の問題、教育内容の問題につきましては、さらに充実をしていく必要があるというふうに考えております。消防研究所のほうは、どちらかといいますというと、現在の火災その他の災害関係のまだ未知の分野に対する研究でありますとか、あるいは人命救助のための消防用の器具等の開発でありますとかいう方面の技術研究を担当いたしておりますので、直接消防職員の訓練ということには消防研究所はタッチいたしておらない状況でございます。ただ、いろいろな試験研究を通じまして、必要な知識というものは消防研究所のほうから各消防機関に連絡をして、随時そうした技術の連絡普及ということについてその仕事を担当している、こういう役割りになっておるわけでございます。
#243
○神谷信之助君 私は、特にこういうコンビナート地帯の消防なんかについて、これは企業自身も責任を持って他に被害を与えないという立場からもやらないかぬし、しかも、それに対して自治体がそのために多額の消防予算を必要とするという状態が起きているわけでしょう。たとえば水島に今度事故が起こりましたが、それで見ますと、消防費の比重が倉敷で非常に大きくなってきています。で、昭和四十一年には一億五千万が消防予算、それが昭和四十七年には七億二千万というように、約四・八倍、五倍近くにふくらんできています。これでやっと化学自動車なり何台か持つという状況になったわけですね。しかも、それでは追いつかぬ状況でしょう。私はこれを、あるいは川崎にしても横浜にしても、あるいは東京なりあるいは山口、千葉にしても、そういうところでそれぞれ全部自治体がそれに対応する消防施設をつくる、そのために国民の税金を使うというのには、それは問題があるというように思うんですね。したがって、こういう一定の規模以上の大企業の一定の規模のそういう石油タンク、高圧ガスタンクあるいは化学工場――まあ集団ですね、こういった問題については、企業からそのための税金を取るとか負担金を取るとか、こういう措置を課すべきだ、そうしなかったら国民側はえらい逆に負担をかけられて、彼らのほうは、それによってちょうど大都市における集積の利益と同じような利益を得るということにもなりかねない――なろうと思うんですが、この辺の考え方についてひとつ大臣のほうの御見解を聞きたいと思います。
#244
○政府委員(佐々木喜久治君) この消防の財源について、特定の企業等に特別な税負担あるいは負担金というものを課すべきかどうかという点につきましては、非常にまあむずかしい問題があるというふうに考えております。われわれの消防業務というものについていわば受益者負担的な考え方を取り入れるということについては、やはり消防の仕事という点から見ますと、他の一般行政と同様な性格を持っておるという意味におきまして、やや受益者負担という制度にはなじまないのではないだろうかというような感じがいたしております。ただ、そうした企業が特別にいわば一般の住民とは違った意味においての危険な施設を持っておるということについて、こうした災害についてはある程度自衛的なものが要求をされると、これは個人の生活におきましても、火を出さない、火事を出さないということについては、住民個人個人がある程度の自衛ということを考えなきゃならないと同じように、企業におきましても、その企業の自衛を求めなけりゃならない、こういう意味におきまして、危険物の施設等につきましては、それに必要な安全施設というものを備えると同時に、自衛消防力を持って、一定の水準の自衛消防力を確保してもらうというような方式を現在とっておるわけでございます。こういうことで、こうした企業関係の消防につきましては、市町村としては、そうした企業の自衛消防力にさらに市町村として付加していくというような形での、いわば企業の自衛消防力プラス市町村の消防力ということで消防体制をつくっておるというのが現状でございます。
 なお、こうした消防の特定財源問題ということにつきましては、従来から私どももいろいろ検討しておるところでございますが、なかなか技術的な面から見ましてもむずかしい問題がございます。ただ、やはりある程度こうした問題についてもさらに検討を進めていく必要があるのではないかというような考え方も一方には強くあるわけでありますので、さらにこの問題は検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#245
○神谷信之助君 一般的な消防行政の問題ではなしに、いわゆる特定の企業が、災害が起これば非常に大きな被害を全体に及ぼすというような、そういう危険物を所持をしているという場合に、特別の分担をさせるというのは一つの理屈にもなる。ですから、これはひとつ検討をしてもらって――そうしないと今度は逆に国民のほうか要らぬ負担を持つわけですよ。こういうことになりかねない。ずっと乾燥しておって火災が起こって、しかも、風向きのぐあいでそれが大火になったと、こういう場合に、そこだけに受益者負担がどうのこうのという原則は成り立たぬでしょう。この場合は違うわけですね。こういった問題は、ひとつけじめをつけて検討していくというのが大事ではないかというように思います。そこで、もう一つは、現在消防庁のほうで消防力の基準の見直しをやっておられるようですが、これは一体どのぐらいのレベルを目標にして、いつまでに決定をするおつもりですか。
#246
○政府委員(佐々木喜久治君) 消防力基準の改定につきましては、昭和四十九年度の……
#247
○神谷信之助君 ちょっと、もう時間がありませんから、短くしてください。
#248
○政府委員(佐々木喜久治君) 当初から検討を進めておりますが、まだ十分な結論を得られる段階に至っておりません。各市町村から専門の委員さん方を派遣をしてもらっていろいろいま検討を進めておりますが、最近の社会情勢に見合う基準ということでいま作業を進めておるところでございます。一部につきましては四十九年度中に結論を得たい、あるいは他の部分については昭和五十年度段階まで延びるのではないだろうかというふうに考えております。
#249
○神谷信之助君 いずれにしても、消防力を強化をするということが、いま非常に災害が多くなってきていますし、しかも、被害が大きいことになってきていますから、これの根本的強化は、その技術水準を高めるという問題も含めて非常に重視をしなければならぬと思いますので、これはひとつ大臣のほうも十分考えてもらいたいと思うのです。
 そこで、来年度予算に、石油コンビナート地帯の防災関連経費が一千十四万九千ですか、約一千万円余り計上されていますが、この内容はなんですか。
#250
○政府委員(佐々木喜久治君) 一つは、四十九年度から実施いたしております防災診断関係の経費でございます。
 もう一つは、新しい事業といたしまして、消防機関の貧弱な市町村に対する技術援助のための一チームをつくって派遣をしたいというための経費でございます。
 それからさらに、コンビナート地帯の全体の問題についていろいろ検討をしていきたいというための、いわば研究経費ということになっております。
#251
○神谷信之助君 防災診断をやって、それに基づいていろいろ改善の勧告をなされるわけでしょう。ところが、実際消防署が改善の勧告をやってもなかなか実行されないというのが多いですね。東京都で四十八年に四十一万六千三百二十六件の査察を行なって、そして三十六万六千百三十件、不備欠陥をビルの管理者に指摘をした。ところが、このうち実際に改善をしたのは、三五%の十二万九千三百五十七である。だから、三五%ぐらいしか言うことを聞かぬ。ですから、もう設備改善より商売のほうが大事だということになってきているのですよね。この辺は、法律制度の問題も先ほどから問題になっていますように、建築基準について消防庁のほうがもっときびしい権限を持つ、強い権限を持つということも必要でしょうし、あるいは、高圧ガスは通産省を通じて各府県に委任事務になっていますが、これらについての基準も、もっと消防庁自身がこれに対して許可権を持つ、あるいはその許可権の一部に消防庁の権限が入るとか、こういうようなことをちゃんとしていかないと、法律上の態勢でも非常に消防庁関係の権限が弱いという状況ですね。これは先ほどから論議されていますが、これらをひとつ緊急に改善をする必要があるだろう。ですから、こうやって私だけじゃなしに、きょうの各委員の質問を見ましても、消防法や取り締まり規則、あるいはその他の公有地の埋立法の問題にしても、関係法案というのは非常にばらばらで、しかも実際のこういう事故に対して何らの力を持たない。法律どおりの基準に沿って事故が起きるという状況。それがしかも、ちょっと油断すればしょっちゅう起こるというそういう危険な状態になっているわけで、これについては根本的に見直しをする必要があると思うのです。
 最後に、環境庁の関係ですが、瀬戸内海の環境保全の特別措置法が四十八年に成立をして、三年間の時限立法としてありますね。約一年半近くなりまして、この法のいわゆる瀬戸内海の汚染を食いとめるというこのねらいは、どの程度の効果を上げているというふうにお考えですか。
#252
○説明員(清滝昌三郎君) 御承知のように、瀬戸内海環境保全臨時措置法は四十八年の十一月から施行されたわけでございます。そこにうたっております措置といたしまして、環境保全のための措置といたしましては、一つには瀬戸内海に流入いたします排水量を三年間に半分に減らすというたてまえで、各府県におきましてはきびしい上のせ基準を設定いたしております。それから、水質保全に影響その他がございます埋め立てにつきましては、これは極力抑制するというたてまえで基本方針を網羅しております。
 それから、相前後しましたけれども、汚濁物を排出いたします特定施設につきましては、水質汚濁防止法では届け出によるものを、瀬戸内海法では許可制度にしておる。しかも、環境アセスメントをそれにつけるというふうな形で、汚濁を極力減らすという方向で措置がとられておるわけでございます。
#253
○神谷信之助君 効果はどうかと聞いている。
#254
○説明員(清滝昌三郎君) いま一年半もたったというお話でございますけれども、一番水質汚濁防止の面で効果がございますいまのきびしい排水基準と申しますものは、一応国によります負荷量割り当てに従いまして、各府県が上のせの条例をそれぞれの府県できめておるわけでございますけれども、一応春以降、各県でそれぞれきめまして、十月には全部完了いたしました。ただ、これは一度に負荷量を減らすということではなしに……
#255
○神谷信之助君 どうなんだ、効果は。あるのかないのか。
#256
○説明員(清滝昌三郎君) 数字の上ではまだ明らかにする段階ではございませんけれども、水質汚濁の調査の結果では、過去から見ますと徐々によくなっております。したがいまして、今後ともそういう規制の効果が上がりますと、かなりこの辺の効果は期待できると思います。
#257
○神谷信之助君 石油精製施設の三六%あたりが瀬戸内海にあるわけでしょう。それでその一つが今回のような事故を起こす。それから、タンカーが事故を起こして油をどんどん漏らすのはしょっちゅうというぐあいに起こっている。こういう事態で、いまのような特別措置法の措置で瀬戸内海の海水汚濁を防ぐことができると考えますか。この際、こういったことを含めまして、これ以上の、新たに海岸を破壊するそういう埋め立て工事の中止なり、あるいは瀬戸内海を航行する船舶についての規制を行なうなり、あるいは排水の基準をもっとさらにきびしくしてやるなりということが必要だし、それから今度の油が流出したやつを、一応海しに浮遊したやつは取り除いたとしても、それが付着をしたりあるいは沈でんをしたり、それに伴って、瀬戸内海沿岸の海水の汚濁は以前から言うともっと悪くなるという状態が起こっているわけですが、これらに対する措置をどうするのかという問題を考えると、これ自身、この法自身もさらにもっと強化をしなければならぬというふうに思うのですが、その点についてはいかがですか。
#258
○説明員(清滝昌三郎君) ただいま申し上げましたように、ようやく規制の効果がこれから出ようという段階でございます。で、この規制の内容におきましては、特に油というものよりもむしろ、御承知のようにCODという負荷量であらわされます負荷量の規制が主体になっております関係から、油が間接的には大きな影響があると思いますけれども、直ちに、直接的に油自体を規制するというたてまえにはなっていないわけでございます。しかし、いずれにしましても、油によります汚濁が強化されたということに関しては、きわめて遺憾なことでございますので、御指摘のようないわば後遺症的な問題、油が分散したり沈降したり、そういったことにつきまして、後遺的な問題の対処をいたしますために、現在調査をいたすべく検討しておる次第であります。
#259
○神谷信之助君 これは大臣、自治大臣というよりは環境庁の長官の見解じゃないかと思うのですけれども、国務大臣のお立場から見解をお聞きしたいと思うのですが、こういうように、自然の循環条件を海岸を破壊をすることによって撹乱をする、あるいは混乱をさせる。あるいは油の汚濁が、こっちはあの法律ができても野放しになっているという状態ですね。これではもうまさに瀬戸内海が産業の下水溝、下水路になっている、こういう状況になってきているわけです。せっかく国立公園である瀬戸内海、ところがそこに、相変わらずどんどんと海岸は破壊をされるし、工場は立地をされるし、タンクが林立をすると、そしてタンカーはどんどん航行量はふえてくる、こういう事態はどうにも矛盾をしているわけで、この点について、ほんとうに国立公園瀬戸内海が、昔のように泳ぐこともできるし、そしておいしい魚もどんどんとれると、そういう海の宝庫に返らなきゃならぬと思うのですが、こういう点について大臣としてひとつ努力をしてもらいたいと思いますが、この辺の見解、ひとつ簡単に聞かしていただきたい。
#260
○国務大臣(福田一君) 瀬戸内海をもうこれ以上汚濁しない、あるいはこれを一そうきれいな海にするようにするということについては、われわれとしても努力をいたさなければならないと思います。絶対新しいものはつくらせないという意味よりは、つくる場合はそういう汚濁がないようなことを条件にしなければもちろんなりませんが、いずれにしても、瀬戸内海がわれわれに恵まれた一つの地域でございますから、これがもうこれ以上に汚濁されないように、われわれは努力をすべき義務があると考えております。
#261
○神谷信之助君 最後に一つ。
 それに関連をしてですが、今度の事故が水島で起こりました。環境庁のほうにお尋ねしますが、あの大気汚染で、御承知のように水島の地域というのは公害病患者がどんどんと出ていると思いますが、公害に伴う健康補償法が去年秋から施行されましたが、現在の水島地域もやっと調査地域に指定をされるという状況で、いま調査に入っているというように聞いておりますが、現実には、尼崎やその他、あの法が適用されると同時に、適用された地域と同じように、公害病は発生するし、非常に地域も広いし、一定の地域に集中しています。当然適用されなければならぬのが、当時の倉敷の市長がその申請をしないという、こういう状態で、あの地域だけが不当におくれるという状態になっておるのです。私はこれは重大な問題だというように思うのです。法律のもとに平等であるべき国民が、そういう市長の名によって、市会が何ぼ言ってもいかぬと、とうとう最後にはおくればせながら申請をしたが、おくれたからあと回しだということで、いまやっと調査になって、五月、六月ごろには適用をされることになるだろうというように思うのですけれども、これは実際にあの公害にあってひどい目にあっている人たちの立場からいったらがまんがならない。したがって、現在やっている調査も早く進め、それで少しでも早く、たとえば五月、六月といっても来年度ですから、少なくとも本年度内にでも適用がされ、そうしてそれについてあの法に基づいてその補償金がもらえるというような状態にするのが必要だというように思います。この点についてひとつ促進を要求したいと思うのですが、状況をひとつ報告して、努力をしてもらうことをお願いしたいと思うのです。
#262
○説明員(竹中浩治君) ただいまお話しのように、倉敷市の水島地域につきまして、公害健康被害補償法の指定をすべきかどうか、指定地域とすべきかどうかということで、昨年十月に調査地域として決定をいたしまして、現在岡山県及び倉敷市におきまして、調査を実施をしていただいておる段階でございます。現在私どものほうで聞いておりますところでは、年度末までに調査を完了し、その報告書を私どものほうに提出をしていただくという御予定と承っておりまして、私ども報告書をいただきましたならば、直ちにその調査結果の解析、評価、それから法律の規定に基づきます審議会への諮問、答申、あるいはやはり法律に基づきます関係都道府県知事ないしは関係市町村長の意見聴取というような段取りで考えておるわけでございます。御承知のように、公害患者の救済、できるだけ急ぐのは当然のことでございますので、倉敷市、岡山県にも十分督促をいたしますと同時に、報告書が出てまいりましたら、私どももできるだけ急いで結論が出ますように最大の努力をしたいと思っております。
#263
○委員長(原文兵衛君) 本日の調査に対する質疑はこの程度といたします。
    ―――――――――――――
#264
○委員長(原文兵衛君) 和田静夫君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#265
○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#266
○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に野口忠夫君を指名いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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