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1949/01/26 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 水産委員会 第7号
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1949/01/26 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 水産委員会 第7号

#1
第007回国会 水産委員会 第7号
昭和二十五年一月二十六日(木曜日)
    午前十一時八分開議
 出席委員
   委員長 石原 圓吉君
   理事 川村善八郎君 理事 鈴木 善幸君
   理事 夏堀源三郎君 理事 平井 義一君
   理事 松田 鐵藏君 理事 林  好次君
      小高 熹郎君    川端 佳夫君
      田口長治郎君    玉置 信一君
      富永 五郎君    永田  節君
      長谷川四郎君    砂間 一良君
      奧村又十郎君
 出席政府委員
        水産庁長官   飯山 太平君
 委員外の出席者
        農林事務官  松任谷健太郎君
        農林事務官   大澤  融君
        農 林 技 官 林  眞治君
        専  門  員 小安 正三君
        専  門  員 齋藤 一郎君
一月二十六日
 委員井之口政雄君辞任につき、その補欠として
 砂間一良君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 水産資源枯渇防止に関する件
 日本漁船下法拿捕防止に関する件
    ―――――――――――――
#2
○石原委員長 これより会議を開きます。
 本日の議題は水産協同組合に関する件、水産資源枯渇防止に関する件、らつこ、おつとせい獣猟獲取締りに関する件でありますが、これら三件に関してはすでに政府において草案もでき、今国会中法案を近く提案されるやに承つておりますので、この際委員会の審議を充実させる意味におきましても、政府の方針を伺い、かつ委員会といたしましても一応検討したいと思います。
 それではまずこれより水産資源枯渇防止に関する件を議に付します。政府の説明を願います。
#3
○大澤説明員 この水産資源枯渇防止法が考えられるようになりましたのは、直接には皆さんご承知のような東海、黄海に関する底びき網漁船あるいはトロール漁船の整理の問題からであります。終戦後以西底びき綱漁獲あるいはトロール漁業が、安定性の高い、また漁獲物がまとまつて出荷されるというような関係もありまして、戦後の漁業の復旧がこの辺に集中したようであります。そこで戦前におきましては中国の沿岸、韓国の沿岸、あるいは台湾等に基地を持ちまして、東海、黄海に千五、六百隻の船が動いておつたのでありますが、終戦後この漁区が戦前の約四割に制限され、また戦前の実績を見ましても、制限された漁区の中でつかまえる魚の量は、外でとる魚の量の半分以下というような漁場の中に押し込められたわけであります。しかしながら先ほど申し上げましたような事情で、急速に船がふえて参り、約四割にも制限され、漁獲物においても三割以下というような漁場に、戦前全部で千五、六百隻のものが千近いもので操業するようになつたのであります。この結果はどうかと言いますと、当然漁区の中の資源を枯渇させる、魚がとれぬことになると、やむにやまれず越境というようなことが起つて参つたのでありまして、この制限漁区違反をするということは、昭和二十二年ごろから起つたようであります。そこで政府としても何らか調整をとらなければならぬのではないかということを考えておつたのでありますが、たまたま司令部の方からも、従来日本の漁業者が侵略的な漁業だという悪い印象を国際間に持たれておる。敗戦後なお法律を守らぬで、規律を守らぬで制限漁区を突破する、あるいはまた掠奪的に昔も漁獲をやつておつたのにいまだに資源をひとつも考えないで、枯渇するのも無視してどんどん魚をとる。法律をはつきり守る、また資源を愛護するということを継続的な実行によつて証明するのでなければ、漁区の撤廃の問題も論議には上され得ないというような声明がたびたびあつたのでありまして、そこで政府もまた実際魚をとつておる業者も、このままではいけない、船を少し減らそうではないかという意見が起つて参りまして、結局昨年の夏になりまして三割減船しようということになつたのであります。こういうふうになりまして、昨年の夏に相談いたしましたのは、今年の六月から自発的に廃業をして行くということで話合いがきまつたのでありますが、司令部からのたびたびの声明がありましたような点を、継続的な履行によつてはつきり示すということのためには、この以西の、減船の実行を確保して参らなければならないのでありまして、このためには許可を取消すという法律的な根拠も必要になりますし、また許可を取消した場合の補償を国がするという点についても、法律が必要になつて参つたのでありまして、この前の議会中には提案したいということで、準備を進めておつたのでありますが、国が補償をするという問題が解決されないで今日に至つたのであります。このようにこの法律は直接には東海黄海の漁業の整理という問題から端を発しておるのでありますが、内地の沿岸の漁場を一たび振り返つて見ましても、戦後幾多の漁場を失いまして、ここにあつた資本なり労働力なりが、内地のすでに飽和状態に達しておるような漁場に集中して参る。一例を以東底びき網漁業について見ますならば、この漁業は大正の初めに始まつて、昭和十年ごろには二千隻余りの船が従事することになつた。資源の問題もありましたでしようし、その他ことに沿岸漁業等の摩擦の問題がありまして、昭和十二年に十箇年計画で整理を始めたのであります。このときに目標といたしましたのが約七百隻、一万五千トンでありまして、この整理は着々と実効をあげておつたのでありますが、戦時中食糧増産の必要から一時整理を延期し、さらに中止し、中央許可漁業でありましたものを地方長官の権限に移すというような措置をして、終戦後再び農林大臣の許可の権限にもどつた場合には、整理計画が進行して約千三百隻前後になつておりましたものが再び二千隻を越え、今日は約二千七、八百の漁船が、操業しておるのであります。このほかにわれわれの推定に上れば、ほぼ同数の無許可船が操業しておる。さらにいわゆる類似漁船と称して、漁場への行き帰りだけ発動機を使うが、漁場では動力を使わないというようないわゆる類似漁船が約四千近くあるようであります。こうして実質的に底びき網漁業をやつておるものが一万隻近いというような状態であります。昭和十二年当時の整理目標であつた七百隻ということを考えると、まことに厖大な数の漁船が操業しておることになるのであります。この結果はやはり資源の枯渇を来す。たとえば島根の北での魚を見ると、真がれいでありましたか、約八割以上が産卵期前の幼魚である、稚魚であるというような結果を来しておりまして、この漁場の資源がなくなつたということから、全国的に見て比較的資源がまだある、たとえば北海道の海区のごときでは、東北の漁船が殺到して入会つてやる、あるいはまた山陰の入会いの問題、こうしたところからこういう問題も端を発しておるのでありまして、何らかの処置が、以東については以西のようないきなり隻数を減らすということはできないでありましようが、結局においてはこうした法律で措置をして行くということが必要になろうと思います。そうしたような事情で、直接には以西底びき網漁業あるいはトロール漁業の減船の問題を処置するために起つたのでありますが、それのみならず、全般的に日本の漁業全部について、資源を枯渇せしめないで、将来にわたつて常に最高の漁獲率を維持して日本の漁業が永遠に栄えるということのための措置を、この法律でとろうということで考えたのであります。先ほど申しましたようにこの前の国会に提案するつもりでやつておつたのでありますが、許可を取消した場合の損失補償の問題が解決しなかつたものですから、今日まで延びておつたのでありますが、この点については、許可を取消す、財産権の侵害をやるということは、憲法の二十九條によつて国が補償しなければいかぬという見解をわれわれ持つておつたのでありますが、大蔵省その他との交渉では、なかなかそのりくつがすつきりは通らずにおつたのでありますが、たまたまこの前の議会で成立を見ました漁業法において、指定遠洋漁業の取消しの場合、あるいはまた漁業権を公益上取消した場合に補償をするという修正がなされたのでありますが、あの立法府の意思をそのままこの新しい法律に盛り込むことが、立法府のはつきりした見解を示してくれたので、できるようになつたのであります。ところが現金で払うというようなことは、予算の関係でただちにはできない事情もありますので、将来、漁業法によりますと、遠洋漁業からも許可料が徴収されることになるのでありますが、この遠洋漁業から徴収される許可料は何に使うという、ひもつきにまだなつておらぬのであります。一応この許可料が入つて来たので払う。この許可料を見合いにいたしまして、許可料の入る前に今すぐ整理する場合には証券でやる。証券を許可料が入つてから三年後に国で返すというような形をとることによつて、関係各方面の役所とも話合いがついたのであります。そうした関係で補償の問題を解決いたしまして、ほぼこの議会に提出できるような運びに至つたのであります。なおこの法律の目的は、一部新しい漁業法によつても達成せられるのであります。たとえば指定遠洋漁業の章にあります五十三條でありますが、許可の定数をきめる規定、あるいは六十四條の実際に操業する漁船が許可の定数を越える場合には取消すというような規定によつても、一部この法律がねらつているような目的を達し得るわけでありますが、それとこれとのダブる点は調整いたしまして、五十三條とか六十四條とかいうものは削つて、全部こつちへ持ち込むというような措置をして、水産資源枯渇防止に関する限りはこの法律で行くのだ、また日本人がいろいろ悪い印象を国際的に與えておるけれども、こうした特別法まで用意して、これからは今までのようなことは決してせぬのだ。というようなことを国際的に示す意味においても、漁業法の一部からこつちへ持つて来るということが必要であろうと思うのであります。
 そこでこの法律の内容でありますが、差上げたと思いますが、水産資源枯渇防止法案要綱で見ていただきますと、目的は今申し上げましたように、将来にわたつて最高の漁獲率を維持するために、水産資源の枯渇を防止するということであります。そのためには水産資源の枯渇のおそれがあるというような漁業については、資源の関係その他を見合いまして、最高何隻の操業漁船がよろしいかということを決定して、操業漁船の最高隻数を定める。その最高隻数を定めた場合に、厳密に操業する隻数がその限度を越える場合には、越える数の漁船について許可を取消して行く。この取消す場合には経営條件でありますとか、その他のことを勘案した一定の基準をつくつて取消して行く。この取消された船に対しては先ほど申し上げたように国が損失を補償する。つまり取消すということによつて生ずる通常の損害、これを国が補償して参るということにいたしたのであります。なお証券による場合の関係は先ほど申し上げた通りであります。またこういうことをやりますために必要な資源調査を、この法律を基礎にしてやつて行くというふうな考え方をしておるのであります。簡単でありますが、大体そういう趣旨と内容であります。
#4
○田口委員 この資源枯渇防止法を制定されるということは、現在の水産資源が漸次減少しつつあるという実況から考えまして、きわめて適切な施策と考えるのであります。ただしかしこの資源の培養ということは、ここに示されてありますように消極的の部門ばかりでなしに、一面積極的の施策を併行しなければほんとうの資源方針にはならないと、こう考えるのでございます。今政府においてお考えになつております点は、消極的の部門だけをお考えになつているように考える次第でありますが、それでは万全を期せられないのでありますから、私は当然この資源の培養については、積極的の部門も加えられなければならない、こういうことを考えるのであります。従つてこの消極的の部門だけを考えておられます今回の提案は、暫定的の法と考えておられるのでございますか、あるいは積極的の点は永久に考えない、こういうよなお考えで進まれれるのでございますか、その点を第一にお伺いしたいと思います。
 第二に、この補償の問題が相当重要なものでございまして、これはいずれの方面から考えましても国が補償する、こういう形にならなければ実行ができないものである。こういうふうに従来から私は考えておつたのでございますが、その点がはつきりとこういう道が開けまして、金額を国が補償する、こういうことになりましたこと、これは業者としても非常にけつこうなことと考えますが、ただこの補償方法が、結局整理をされる場合に、ただちに補償金額全部が整理をされる人に渡るものであるか、あるいは分割的に渡るものであるか、あるいはある期間待つておつて、そうして相当期間を経過した後において業者の手に渡るものであるか、その点が非常に重要でございまして、御承知の通り、各業者は仕事を継続しているゆえに金融がついて行く、ところが一旦仕事をやめますと、もう一日も一箇月も、とにかく負債問題をそのまま放置しておいては、どうしてもできない。ただちに何とか負債問題を処置しなければならぬ、こういうような実態にあるのでございます。業者自体が漁船その他について、自己資金をもつてやつている場合はほとんどないのでございます。その点はどういうような仕組みになつておるのでございますか。はつきり明示していただきたいのでございます。
 第三に補償金額と通常の損失という言葉を使つておりますが、この通常の損失の内容を明示していただきたい。この三点をあらかじめお伺いしておきます。
#5
○飯山政府委員 ただいま田口委員の三点の御質問のうち、第一点について私からお答えいたしたいと思います。
 御指摘の通りこの法案の内容が消極的であるという点については、まつたくその通りであります。しからば積極的の政策は永久に講じないのか、こういうお尋ねでございますが、その点につきましては、私どもも当初全体的に水産資源の保護法というもので出発したいと、こう考えたのであります。ところが資源保護法というようなことになりますと、これは資源の内容と申しますか、資源そのものが相当正確に調査をされておらなければならない。つまりどういうふうに保護して行くか、こういうことになるので、その場合に資源の調査というものが正確になつていなければ、その法律の基本となりにくい、こういう点があるのであります。それからまた、一面この法案が立案されるに至りましたにつきましては、先ほど漁業権課長から詳細に申し上げましたが、関係方面におきましても、相当重大関心を持たれておつたのであります。その際に、私が資源愛護法というものを最初相談いたしましたところが、今申し上げたような点もさらに強く指摘されまして、これは相当資源の調査を進めた上で制定すべきものではないかというような見解もありました。それならば枯渇防止法は資源の内容が正確になつているかどうか、こういう点になるのでありますが、しかしこの減るという事態は、先ほども島根の一例を申し上げましたが、以西底びきの漁場の現状から見ましても、とにかく減つておるということは明らかなのであります。それでまず第一段階としてはこの枯渇防止をするということが、つまり必要である。同時に、この法案にもありますように、資源の調査を併行的にいたしますので、資源の調査が幸いにして相当正確な資料が整つた場合には、ここに積極的な法制、制度をつくるということは、当然だと考えておるのであります。またそういうふうに当局としては進んで行きたい。従つて積極的運営については、今後資源調査に伴つて考えて行きたい。かような見解を持つておる次第であります。
 それから第二の補償の即時、分割、あるいは一定期間を置いているという点、並びに第三補償額の内容につきましては、漁業権課長の方から、ひとつお答えいたしたいと思います。
#6
○大澤説明員 補償のやり方でありますが、私ども考えておりますのは、取消した場合にはすぐ金が出るというように準備したいと思います。また証券の場合ですと、これは分割払いにするかあるいは一時払いするかというような点は、まだ大蔵省と話がきまつておりませんが、ともかくも証券を出してそれに担保性を持たせて金融をつけて、すぐ現金払いをしたのと同じような結果を得たいというようなねらいであります。補償のこまかいやり方については、まだ最終的な決定をしておりません。
 それから補償の金額でありますが、通常生ずべき損失というものの認定がいろいろむずかしい点が出て来ると思うのでありますが、具体的な以西の場合などについて考えますと、一応私ども考えておりますのは、年間の所得と許可を取消されることによつて転換するまで船を遊ばしておく、そのためには船の保全をする費用がかかるだろうということで、大体一年間の保全費、それから船に乗組んでおつた人たちが、取消しを受けることになるので首になる、それに対して退職金を払わなければならないその額、大体こういうようなことを私ども考えて大蔵省と折衝中であります。ほかの漁業などについても、大体こんなような考え方ご損失の金額をきめて行くことになるのではなかろうかと思います。
#7
○田口委員 積極的の資源保護の問題につきまして、長官はいまだ調査が徹底していないからというお話でございますが、その点はこの消極的枯渇防止の場合におきましても同様でございまして、たとえば定数をきめます場合におきまして、最も重大なるものさしとなるものは資源がどれだけあるか、漁獲と資源とマツチする数で押えなければ――ほかの要素というものはほとんど問題にならない程度で、資源がどの程度にあるかということが重大問題であります。所によつては、ある種類について漁獲が減つておるという事実はありますけれども、漁業の実体から申しまして、結局経済的に考えてねらいをつけて漁獲をする、こういう場合が非常に多いのでありますから、一つの海区におきまして、ある種類の魚族が非常に減つたということ自体で、その海区の資源量が全体的に減つた、こういう判断のできない場合が非常に多いと思います。これは結局現在の漁獲方法をよく研究してみますと、結局そろばんに合う種類を主としてとる。そのものが少くなりますと、またねらいをかえる。こういう実情にありますから、本来ならば、一つの海区についてその資源量がはつきりしておる、そのはつきりした数字を押えて許可の総トン数をきめる、こういうことにならなければならないと思いますから、日本の現状からいたしまして、水産各方面に資料がまだ足りないという点は、消極面も積極面も同じと思います。ただこのことは長官と議論をしてもしようがありませんから、私はそういう考えであるということだけを申し上げますが、長官のお話によりましても、この消極的の資源枯渇防止ということは暫定的で、将来積極的の面も考えるのである。こういうよう御意見のようでございますが、しからばこの暫定的だということを、大体どの程度の期間でやられるか、その点をはつきり承りたいのであります。
 それから補償金の問題でありますが、これは今いろいろ努力しておられるようでありますけれども、いかように考えましても、整理される方から考えると、一時に補償金をもらわなければ意味をなさない。今月十万円、来月五万円、こういうような金の出し方では、整理される立場にある人から考えますと、いかなることも処置できない、こういうような実情にある次第でございます。この点は大蔵省その他がいかなる意見を吐かれましても、水産庁とされましては、何としても一時に現金で払う道を講ずる。これができなければこの資源枯渇防止の運用はできないのだ、この点をはつきり認識していただきまして、善処されるようにお願いしたいのであります。
 さらにこの通常の損失の問題につきましては、官庁だげのお考えできめられるのでなしに、定数を諮られます中央漁業審議会、こういうものにかけて決定をされる、こういうことが民主的ではないかというふうに考えますが、その点はこの中央漁業審議会というものは定数をきめる、そのことだけを諮られるので、この補償金の高、あるいは支出方法、こういうようなものについては全然諮られないことになつておりますか、あるいは諮られることになつておりますか、その点をはつきりさせていただきたいのであります。
#8
○飯山政府委員 ただいまの御質問の、暫定的というが、それは何年か、こういうお尋ねでありますが、先ほど申しましたように、積極的の政策が立てられるまでは、これは暫定で行くより方法がないのであります。従いまして、ここで積極的の制度を樹立することがいつできるかということが現在申し上げにくいために、この暫定の措置は、その積極的政策が設けられるまでは、やむを得ずこの制度によつて行かなければならぬとこういうことになるので、ここではつきりした年数を申し上げることは困難だと思います。
 それから第二の分割についてはお説の通りでありまして、先ほど課長からも、かりに財政の都合で分割ということになりましても、これは何らかの金融措置によつて一時にその額が、整理される業者へ渡るようにするということは当然だと考えるのでありまして、分割にしましても、あるいは一定期間置くにしましても、とにかく一時に渡るような方策を講ずるべきだと考えております。
 それからなお損失の補償額を決定する方法でありますが、これはお説の通り、決して定数だけを審議会というような機関によるのでなくして、その内容につきましては、やはり審議会に諮つて決定するつもりでありますから、御了承願います。
#9
○田口委員 もう一点だけお伺いします。この法律を運用される上におきまして、最も困難を伴うという点は、おそらくこの整理される人の負債が補償金よりもはるかに多い、こういう場合“が非常にたくさんあると考えるのであります。たとえば、今その人は漁業をやるために五百万円の借金をしておる。ところが補償金は三百万円である。あとの二百万円というものは支出すべき方法がない。こういう場合におきまして、その人に二百万円の借金を死ぬまで負わせるか、こういうような非常にむずかしい問題が起つて来ると思うのであります。真にその人がその事業をやるために五百万円の負債をしておる、こういうことがはつきり何らかで証明された場合におきましても、国としては、三百万円は見てやるけれども、二百万円はその個人が死ぬまで背負うて行け、こういう方針でございますか、あるいはそういう点について何か特別の処置をお考えになつておりますか、この点がこの法律を運用される上におきまして、実際につき当つた場合におきまして、最も重要な問題と思いますから、その点をひとつ明確に御指示を願いたいと思います。
#10
○飯山政府委員 ただいまの補償額が被整理者の負債額に達しない場合、その差額をどうするか、こういう問題でありますが、補償の額は、これはそういう特定の場合を考えずに、全体的に見てきめておるわけであります。従いまして、その業者によつては補償額と非常な相違のある負債を打つておる。しかしこの場合につきましては、船舶あるいはその他の漁具というようなものが、当然その業者は不必要になるのであります。従つてその船舶もしくは漁業に必要とするところのいろいろな設備、資材というようなものの処理によつて、これを補うべきじやないか。その処理の場合に水産庁としてはできるだげこれを有効に、その処理にあつせん協力するというような考え方を現在持つておるわけであります。もしそれらの資産を処分してもなお負債が残るというような場合につきましては、これはその債権者に、場合によりますれば負担を願うというような結論にならざるを得ないのじやないか、かように考えております。
#11
○田口委員 補償金額が負債金額に足らないという場合におきまして、ただいま長官のお話では、漁船その他の処置について役所としては十二分の配慮をする、こういうような御意見でございますが、そのことも非常に重要であります。しかし個人が大きな借財を持つております場合におきましては、何としましても仕事をやめること、これが致命的となるのでありまして、何かそういう人に対しましては、転換漁業というようなことについて、特別にひとつ役所で考えていただきたい。仕事をしておりますと、ある程度の借金というものは問題にならないので、どうしてもこの人は仕事を継続しなければならぬ、しかしその漁業はできないのでありますから、ほかの漁業に転換する、そういう場合においては、どうかひとつ漁業の許可にいたしましても、あるいは金融問題にいたしましても、特別に役所としても考える、こういうような処置が必要ではないかと思うのでございますが、私はこの機会に、そういう人に対する優先的の転業処置につきまして、あわせてひとつぜひお考え願いたい、こういうことを特に要望する次第でございます。
#12
○林(好)委員 本法案につきましては私は田口委員とまつたく意見を同じうするものでございますが、この内容を検討いたしますと、きわめて消極的でありまして、積極的の面がさらに織り込まれていないということであります。すなわち整理案でありまして、もちろん今日の日本の水産の現状から考えますれば、適当な法案だとは考えますが、積極的方面がさらに織り込まれていないということであります。先ほど田口委員の御質問によりましで、長官は積極的な方面はまだ調査が進んでおらぬからというような御答弁でございましたが、私はいささか納得の行かないところがあるのでございます。長官も御承知のごとく、鮭鱒の孵化事業というものは、七十有余年前から今日まで継続して行つておりますが、鮭鱒の回帰性というのは、私から申し上げるまでもなく、長官も十分に御承知のはずであります。すなわち現在でもそれがために国費から五千何百万円というものを出していただきまして、北海道の鮭鱒の孵化事業をやつておるわけでありますが、私どもはこの鮭鱒の孵化事業というものは、決して北海道ばかりの独占事業ではない。もつと広くこの鮭鱒の孵化事業というものの強化拡充をしなければならぬと常に強い信念を持つて考えておるものであります。従いましてもちろん北海道のにしんであるとか、あるいはかれいであるとか、あるいは淡水魚の孵化事業なんかも、その効果は水産庁としても十分認めておられるはずでありますし、私どもも十分認めておりますけれども、この鮭鱒の孵化事業におきましては、ただいまも申し上げましたように、七十何年問の歴史を持つて、はつきりその実績が上つておるのであります。従いましてこの法案に、かような問題は私どもは必ず織り込まれるのだという大きな期待を持つておつたわけでございますが、この案を拝見いたしますと、まつたく消極面の整理案でありまして、積極面はさらに織り込まれていないということであります。まことに私は遺憾に考えるものでございまして、この際長官がこの法案に対しまして、はつきりしたものに対しては、もつと積極面も織り込むという御意思があるかどうかということを、お伺いしたいと思うものであります。
#13
○飯山政府委員 ただいまの林委員の御質問の点を、この資源枯渇防止法に盛るということは現在としては困難と思います。しかしながら鮭鱒の増殖その他につきましては、予算措置において相当講じておるのでございます。いまただちに鮭鱒だけに積極的な保護を加えるということは、諸種の事情から困難と思いますので、今の御趣意は、この増殖方面の積極的な施策を講ずる、こういう面で実は処して行きたい。また現にさように処しておるわけでございますが、今後は具体的の場合に、やはり考えるということにならざるを得ない、こう思うのであります。
#14
○林(好)委員 よく長官の御趣旨はわかりましたが、私どもは今申し上げましたように、資源維持、培養の見地から、孵化事業というものをぜひ法制化していただきたいという考えを持つておりますので、今後さようにひとつお考えを願いたいと思います。
#15
○小高委員 海国日本が資源の枯渇を防ぎ、あるいはまた国際的に失墜せるところの漁業上の信用をとりもどして、講和條約に備えんとする、日本の経済体制を整えんとすることは、この水産資源枯渇防止法という法案を政府が提出したことによつて、わが国の品位が保たれるのではなかろうかということを思いまするとき、大いなる欣快を覚えずにはおられないのであります。しかしながら先ほど田口あるいは林の両委員からも意見のありましたように、たしかに積極面が欠けておるということは、私も遺憾の意を表する一人でございます。これは先ほどの水産庁長官との質疑応答によりまして、一応話は伺つておりまするが、法案の体裁から行きましても、またこの字句の実質から行きましても、やはりちんばにならないことが望ましいのであります。これは希望意見として出しておきます。
 他に二点質問をいたしたいと思つております。その第一は、この法案によりますと、おおむね以西底びき網であるとか、以東底びき網であるとかいう方面に重点が置かれておるように見受けるのでありますが、これが基礎的に沿岸漁業一般に相当なる考えが置かれておるかということが伺いたいのであります。同時にまた、いわしであるとかあるいはさけ、ますであるとか、さばであるとか、にしんであるとか、いかであるとか、こういう沿岸漁業的のものにあわせて、この法案にはうたつてございませんが、貝類及び海藻類、これらがこの水帳資源枯渇防止法にはずれておりはしないかというような気がいたすのでありますが、字句が入つておらないとすれば、どういう方法でこれらの資源に対する保護、枯渇防止をはかるか、この点を一点伺いたいのであります。
 いま一点は、調査がはなはだしく不備であるから、そのために積極面がこの法案に加味されないというのでございまするが、この法案の第六條を見ますると、「この法律の目的を達成するため、水産資源の枯渇のおそれがあると認められる漁業の種類について左に掲げる事項の科学的調査を実施しなければならない。」よつてここに数項目あげられておるのでありまするが、さらに第七條においては、「農林大臣又は都道府県知事は、前條の調査を行うため必要があると認められるときは、漁業を営み、又はこれに従事する者に、漁獲の数量、時期、方法その他必要な事項を報告させることができる。」こうございまして、さらに第九條には、これに対する罰則、「虚偽の報告をした者は、六月以下の懲役又は一万円以下の罰金に処する。」こういうことがうたわれておるのでありまするが、これは業者を中心として、かかる一つのわくを設けて、業者がもし報告等が怠慢であつた、あるいはまた誤つたときは押えつける。漁業者を対象として資源の調査をなすのを目的としておるようなふうにも考えられないわけではないのでありまするが、政府はこれ以上の――もちろん漁業者の報告も調査もけつこうであります。また報告をせよといつたら、これに対して喜んで協力しなければならないと信じておるのでございまするが、この他にどういうような積極的な科学的な調査面を、政府自体として持つておられるか。当業者のみに依存しないで、政府独自の施策いかんということを伺いたいのであります。
#16
○飯山政府委員 小高委員の二点の質問でありますが、その第一の、他のいかであるとかいわしであるとか、あるいはその他の魚種にもこれを及ぼすのかどうか、こういうお尋ねであります。御承知の通り、この法案は許可を有する漁業、つまり許可漁業について考えておるのでございます。従いましてこれは農林大臣の許可を基本とした対策を立てたのでありまして、これが地方長官の許可あるいは自由漁業であるというものにつきましては、この法の適用はできないのであります。従つて農林大臣の許可によつて行つておる漁業につきましては、これは平等にこの法を適用されるということになるのであります。従つて先ほども漁業権課長からお話申し上げましたが、以東底びきのごときは、当然これが適用になつて来る、こういうことになります。それからいわし関係としましてはあぐり網漁業でありますが、これが沿岸漁業における最も大きな問題になると思うのであります。しかしこれはただいまのところ地方庁の所管になつております。従つて今後これが中央許可ということに相なつた場合には、それも当然適用を受けることになるだろうと思います。
 第二点の方でありますが、業者に非常な義務を負わせて、政府はどういう根本的な施策を講ずるのかというお尋ねであります。御承知の通り、二十四年度以来水産庁ができまして、調査研究部を特に設けて、二十五年度の現在の予算におきましても、一般予算が約十億のうち、研究調査に関するものが約四億を占める。従つてこの八大海区に設立されます火屋研究所というものは、もつぱらこの資源の調査に当るのであります。政府としましてももちろんそれで十分とは考えておりません。今後ますますそれらの機関を充実して、積極的な調査をいたすのでありますが、しかしながら実際の資料を得る場合に、業者各位の自覚したところの協力によらなければ、とうていいかなる予算をもちましても、完全なる資料を整えることは困難であります。従つてそういう意味合いにおいて、政府の支出によつた研究のみでは十分な資料にはなりかねる。その場合に一部の自覚せざるところの業者の報告が得られなかつたというようなことによつて、全体の措置が講ぜられないというようなことがありますならば、これはまことに遺憾でありますので、われわれとしては、業者を押えつけるというような考えは毛頭持つておりませんが、この程度の義務を負うていただかなければ、協力が完全にしていただけないのじやないかということで、やむを得ずこういう程度の罰則を設けたわけでありますから、その点は御了承を願います。
#17
○夏堀委員 各委員よりもるる申し上げました通り、資源枯渇防止ということは、国際的に及ぼす影響が非常に大きいので、わが国の水産行政下において、断然これはやらなければならぬことであつて、私はこの法案の提出された内容については、なお今後相当意見を述べる機会を求めたいと思いますけれども、大体においては賛成いたすのでありますが、ただその目的のためにいわゆる法律をつくるのでありますが、しかしいかに法律をつくつても、この法律によつていかんともすることができないというようなことがあつたらどうするか、かりにこの法律を発動したところで、資源の枯渇ということの根本のあり方がどうなつているかを、政府は知つているかということであります。いわゆる沿岸を荒す無許可の底びき、それがこの資源を枯渇しつつあるのだということであります。法律はけつこうであるけれども、実質的にこれをいかにして防止するかということを、政府はどう考えているかということであります。せつかくつくつた法律でも、それは死文化するおそれは多分にあるのであつて、ただそれを適当な法律によつて処罰するとか、どうこうということでは割切れないと思います。現在の段階において、無許可の船は一体何そうあるのか、これは各県のあり方を御調査になつているのかどうか、無許可でしかも百トンあるいは百三、三十トンという船が、北海道の入会権ということに対して、まとまつた協定がついているのでありますけれども、これが堂々と出かけて、いわゆる沿岸を荒しつつあるという現状を御承知になつているかどうかということ、特に資源枯渇については、各府県の無許可、及び小型船の行動は相当注目すべきではないか、それと並べて深海操業ということはどの程度考えるべきものであるかということ、先ほど積極的、消極的というようないろいろな御意見の発表があつたのでありますが、日本の底びき漁業の全漁獲高のパーセンテージは、相当な数字に上つているはずであります。私はつきり記憶しておりませんけれども、あるいは三五%、四〇%程度には上つているのではないかと思います。相当大きな産額を持つております。資源枯潟という面から言つて、大巾にこれを整理することは、妥当ではあろうとは考えるけれども、この大きな産額を失つた際に、日本の水産食糧に非常に重大な影響があることは考えなければならない。そこで資源枯渇の線をどこに持つて行くかということであります。沿岸漁業を荒すものは一体どういう方法で荒しているかということの実態を調査して――これはもちろん資源の面においても、調査ということはもう御説明の通りであります。形式ではないのです。もうわかり切つたことです。それはあらためて調査しなくてもわかつていることなのです。これに、対してどう処置するかということが先決問題ではないか、ただ法律だけをつくつたところで、それをどう整理するかということの案がなければ、いかに法律をつくつても何のかいもないことであつて、沿岸の小型船のあり方、無許可の船の横行、この二つが非常に重要な問題であります。なお生産の面から言つて、八百メーター、あるいはそれ以上の深海を操業し得るということ、それからそれに対する適当な型ということと――型というのは船のトン数を言つております。これを考慮して、いわゆる残存船というものもずつと沖合いの六百メーター、一千メーターの深海で操業ができることであれば、沿岸の摩擦もありませんし、そして資源の枯渇防止の面においても生産はやらなければならぬが、これまでのようなそれとは違つて非常に役立つ操業の方法もあるのではないだろうかと思います。こういつた点も御調査になつているかわかりませんが、各府県の漁業によつてはそういう面はたくさんに含まれであると存じます。法律を制定する、そしてこれによつて保障及び処罰、整理、それはけつこうですけれども、ほんとうの目的の資源枯渇をいかにして防止するかということについては、具体的な案とその実施力を持たなければ、何にもならぬと私は考えますので、これに対する長官の御意見を承りたいと思います。
#18
○飯山政府委員 夏堀委員の御質問にお答えいたしたいと思います。ただいま資源枯渇防止法がかりに制定されても、現在の無許可船の横行しておる実態から見て、その効を上げ得ないのではないか、こういう点にあると思うのであります。お説の通り、現在無許可船のあるというのは、日本が戰時中あるいは職後にかけて、許可制度の変更をいたした、つまり食糧増産一本に驀進したために、農林大臣の許可権を地方長官に委讓した。その際に地方によりましては、必ずしも許可を正式に與えなくとも、黙認で操業をさせたという事実があるのであります。その際に地方の許可の船が非常に多く出た。それを再び農林大臣の手に許可権を移した場合に、農林省といたしましては、各県の希望するところの許可を認めなかつた。そのために各県が競つて多数の漁船を建造さしたにもかかわらず、これが農林大臣の許可を得られなかつたというために、これらの船が無許可の状態に置かれたというのもあります。また類似漁船と称して、他の業種の船がある期間底びきをやるというようなこともあるのでありますが、先ほど申し上げましたように、これらの無許可の船が、三千七百隻の以東底びきに対して、その二倍以上もあるだろうというような実態は、大体調査はできております。それでその調整に対しましては、過般も水産課長会議を開催して、これは暫定でありますけれども、以東底びきの調整案をつくりまして、そうして大体そういう方向について進む。しかしこれは社会問題も伴いますので、その漁船あるいは乗組員を、ただちに失業あるいは廃船させるということは非常にむずかしいのであります。従つて、財政が許すならば、これは思い切つた対策がとれるのであります。多数の無許可船を全部やめさせてしまう。その場合に廃船あるいは失業の対策が十分に講ぜられるということでありますならば、これは容易なのでありますが、現在の財政の状況におきましては、すこぶる困難なのであります。従つて一刀両断的な策は講じ得ませんけれども、しかしこの法律をかりに実施するといたしますならば、それと並行的に、無許可船の対策を具体的に講じて行く。現在においてはその案が作成してあるのであります。いずれ当委員会にも、この案を御報告いたしまして、また御意見を承るというような用意をいたしておるのでございます。ただちに今無許可船を具体的にこれだけにするということはできませんが、そういう調整の方法を、財政の許す限りこの法案の適用をし、また半面業者の協力を求め、また転用その他の方策も講ずるというような方法によりまして、この無許可船の処理を一日も早く解決して行く、こういうことに考えておるのであります。
 それからなおこの法案を出します理由といたしまして、先ほど申し上げましたように、国際信義を高めるということが一つのねらいになつておりますのは、結局将来こういう国際的の信義を高めることによつて、日本漁業者の働く区域が拡大されるであろうということを予期しておるのであります。従いまして、もし漁区の制限が拡大されるということになりますならば、沿岸に多数いるところの船を、これに向けて行くということになりますならば、必ずしも国家的財政負担の必要もなく行くのであります。この資源枯渇防止法が最もねらいとするところは、その点にあるのでありまして、私どもとしましては、もし講和がすみやかに来ないならば、できるだけ漁業協定というようなものによつて、日本の漁業者の活動する範囲を広げて行きたい。それにはこの法案が一番有効適切なのだ、こういう見解を持つているわけであります。従いまして、この漁区の制限が緩和されるということなしには、日本の水産政策は、いかなることを立てましても、とうていその効を奏することはできないのであります。基本は日本の漁区が拡大されるというところに帰するのでありまして、われわれの水産施策は、すべてその方向に集中して行くべきである。その方向の一つとしてここにこれをまず取上げた、こういうことであります。従つて、先ほど新漁場の開拓というお話がありましたが、これはその通りであります。日本海における最近の山形県あるいは新潟県の深海調査の成績によりますと、相当あの沖合いにおいて今新しく操業でき得る区域が発見されているのであります。これは各県がわずか四、五隻の業者によつてやつたのでありますけれども、それを見ましても相当余地がある。今後これを組織的に、計画的にもし調査いたしますならば、相当深海の漁場というものは、いまだ利用されないものがあるであろう、そういう面にもちろんこれは進んで行かなければなりません。そういうふうに、ねらいは漁区の拡張によつて、今の無許可の業者をして、ただいたずらに社会改築的な方策によらずに、正業によつてこれを生かすというような方策をとらなければならないと考えておりますので、要はその点にこの法案の効果を最も高めたい、かように考えております。
 それからもう一つは取締りの問題であります。無謀なるところの操業を防止するには、どうしても取締りを完全に行わなければならない。ところが御承知の通りに、五十マイル以内の取締りは海上保安庁の権限になつております。従いまして沿岸の漁業の取締りは、権限の点におきましては大体保安庁にあるのであります。しかしながら、保安庁も御承知の通り、いまだ十分な警備船を持つておりません。なお戰前において各県にそれぞれ取締船を持ち、また農林省におきましても、相当数の取締船を持つておつたのでありますが、これらが戰時中に喪失いたし、現在においてはきわめて少数の取締船しかないのであります。われわれも二十五年度の予算において、沿岸取締りのために十一隻の取締船を要求いたしたのでありますけれども、これはいろいろな都合で、遺憾ながら実現されなかつたのであります。しかし今後におきましては、この取締りの面の強化もあわせて行つて、そうしてこの無許可船の取締りをできるだけ効果をあげて行きたい、かような考えを持つております。大体以上お答え申し上げます。
#19
○石原委員長 この場合長官にただしておきたいことがあります。この御提案の枯渇防止法案は、大体国際的な遠洋漁業が主となつているようであります。それに対して、この法案を確定しで国際信義を高めて漁区拡張に役立つようにすることは、われわれもしごく同感であります。しかるにわが国の最も痛切に感じておるところは、沿岸漁業、近海漁業の濫獲であります。このことは国際的には関係ないのであつて、国内的の政府及び行政方面の強化拡充によつてやれることでありまして、私はむしろこの方面が閑却されておることを非常に遺憾とするものであります。ただいま夏堀君の申されたように、無許可の底びき等が各地に横行しておる。私が本月の十二、三日ころ、に九州へ参りましたときに、すでに九州の方面へ以東の底びきが相当出没しておる。その数も少からざるものである。こういうのであります。また以西の底びきが北海道方面へ出没しておるということも聞くのであります。これらのむのは、近海と沿岸とを同時に荒廃せしめるということを言うてちつともさしつかえない。また東京湾であるとか、伊勢湾であるとか、瀬戸内海であるとかいう方面においては、その取締りが行き届かないために、濫獲がことさら激しくなり、それが政争の具にもなるということになつておるのであります。それらの問題がここに閑却されておるということは非常に遺憾なものであります。よつてこの枯渇防止法案が今回出たが、引続き沿岸、近海の増殖、繁殖に関するところの法案を出す意思があるかどうかということを、この場合はつきりとしておきたいのであります。この点の御意見を承つておきます。
#20
○飯山政府委員 ただいま委員長から、沿岸漁業の資源に関しての御質問があつたのでありますが、御承知の通り、この法案はさしあたつては遠洋に相なるのでありますけれども、私どもの見解では遠洋の拡大はやがて沿岸の拡大である、かような見解を持つておるものであります。それは協同組合の発達、生産組合の強化というようなことによりまして、将来は沖合い漁業もしくは遠洋漁業は、できるだけ沿岸漁民の事業になすべきであるという見解を持つておるのであります。従いまして遠洋の開発ができれば、それだけ沿岸にも影響を與えるのだ。つまり影響と申しますか、効果を来すのだ、こういう点においては、この法案必ずしも沿岸を無視しているとは考えないのであります。従つて沿岸と遠洋とをあまりはつきりと区別をつけること自体が、私は今日までの水産政策の上の誤りであつたのではないか、かように考えるのであります。従つて今後はいろいろな問題を常にその両方を一致させるような考えに基いて行く。しかしながら生産額から申しましても、その従業員の数から申しましても、遠洋と沿岸とは比較にならないのでありまするからして、これを重点に考えることは当然だと思うのであります。ただこの法案は先ほど申し上げましたように、暫定ということにも相なるのであります。
 それから今沿岸についての法律を引続いて出す意思があるかどうか、こういうお尋ねでありますが、沿岸は非常に重要であると同時に、複雑広汎なのであります。従つてこの資源枯渇防止法というように、これが簡單に制定しかねるのであります。漁業法の改正は沿岸漁業を主体性としておるわけであります。漁業法の実施ということは、今の沿岸漁業をできるだけ保護して行かなければならぬ建前にありますので、私どもは協同組合あるいは生産組合というものに、いろいろな権利と義務を持たせるようにしておるのもそこにあるわけであります。従つて私どもといたしましては、漁業法の中に相当増殖に関する制限というか、義務づける規定もあります。さしあたつてはまず漁業法をできるだけ有効適切にこれを実施して行くという面において、資源の点についてもかえて行く。しかしながら先ほど鮭鱒の問題も出ましたように、今後積極的に資源保護の政策を立てる場合には、もちろんこれを重点的に考える。今ここでただちにそういう法律をつくつて提出するということは困難と思うのであります。しかしながらこれに対して十分なる研究検討を加えて、一日もすみやかに実現するように努力いたしたいと思う次第であります。
#21
○石原委員長 なお一言申しておきます。長官は沿岸漁業の緩和を意味する枯渇防止法案のように申されまするが、遠洋漁業等いわゆる漁区拡大をされました場合に、漁業者の移民というようなことが大量に行われる場合は別問題でありますが、現在の漁業方法、いわゆる底びき、かつお、まぐろの漁業という点から申しますと、いかに拡大されても、日本の漁業者の頭数というものは、その方に向くものは、そうたくさんは私は増加しないと思うのであります。やはり沿岸、近海において漁業するものが絶対多数である。その意味から申しまして、沿岸の保護繁殖が非常に重大なものであると思うのであります。それらが漁業法の一部の改正等によつて取締りが行われるというような見解は、はなはだ迂遠なものであると私は思うのであります。たとえばどの県においても、東京湾においても、東京都の水産部の方と千葉県の水産関係の官庁とは摩擦があります。また伊勢湾でも愛知県と三重県とは摩擦があります。そういうものが濫獲の最も根源をなしておるのであります。そういうものを国の法律によつて是正をして行くというようなことが、根本の問題であります。また稚魚稚貝を濫獲するが、それを取締ることは絶対に国の法律においてはできない。地方は隣県の関係で一つの県が完全に県の法律を守つても、隣の入会いの漁業者がそれを乱す場合は何にもならない。こういうことが今日濫獲の弊害になつておると思うのでありまして、その点は私は長官と根本的に見解を異にするものであります。この間長崎へ行つて、実際研究所の人からいろいろ仕事のことを聞きましたが、長崎県だけはいわしが終年ある。他の各県にはいわしは跡を絶つた。そういう問題がどこから起るかということの研究が第一であると思うのであります。長崎の今度出発せんとする研究所では、かながしらの成育状態を調べておるようでありました。私は、このかながしらは日本の水産の産額としてどういう地位を占めるものであるかということについてただしたのでありますが、結局保護繁殖、増産に役立つように、研究所もまた水産庁においても根本の方針を定めておく必要があるということを痛切に感じたわけであります。私としては、この各関係県の入会のために、一方は守るが一方は守らないというような問題で、ここに非常な濫獲をしている。そういうようなことを国の法律において是正をして行く。また取締りがあつてもそれを取締る方法、実行力がないというようなことを充実することが、今の重大な目前に横わつている問題であろうかと思うのであります。たとえば北海道へ進出する東北の底びきのごときも、実際において実行ができるかどうかということは、私が最初から疑念を置い奪いる点でありまして、これらの規則をきめても実行ができないということに、濫獲及び混乱の根源があると思うのでありまして、これらの問題を解決するには、水産庁においてこの際緊急なる措置を講じられんことを、特に強く要望するものであります。
#22
○平井委員 水産資源枯渇防止法案がここに提出されることになつたことに対して、非常に感謝をしているのであります。昨年以西底びきの減船問題が起りまして、許可を取消されたものに対して国家補償を要求し、この国家補償の金額のために、非常に飯山長官が努力されたことも、委員長とともにわれわれは非常に感謝をしておつたのであります。しかし国家補償というものが予算の関係上非常に困難をきわめた結果、水産庁におきましては非常な努力と研究の結果、今日この法案になつた。こう私は考えているのであります。そういたしますならば、この法案はもちろん予算が伴うことは御承知の通りでありまして、今後再び減船あるいは許可の取消、操業区域の変更を受けたものに対しては、国家は何とかして補償してやらなければならぬという考えのもとにこの法案が提出された。こう思いますので、この法案は何としても予算が第一に考えられると思うのでありますが、飯山長官といたしましては、予算を獲得するためにこの法案を提出するのであるか、予算は第二といたしまして、水産日本の将来のためにどうしてもこの法案を通過させ、しこうして法案に伴つて予算をとるのであるか、どちらにいたしましてもわれわれといたしましては非常に感謝をする法案である。こう考えているのでありますが、飯山長官のほんとうの気持を、どちらでもけつこうでありますが、それによつてこの法案の審議にわれわれは力を盡すところを見出すことができると思いますから、飯山長官の御意見をお伺いしたいと思うのであります。
#23
○飯山政府委員 平井委員にお答えいたしますが、この法律が幸いにして御配慮によつて制定されるということになりますれば、これは当然予算に計上はできるのであります。従つてこの法案が成立てば予算の額においては問題はありますけれども、とにかく予算に当然計止される。こういうことに相なりますので、重点はこの法案の成立ということにあるのであります。予算の方につきましては、目下これが成立した場合の負担額について、実は大蔵省とも折衝を重ねているようなわけであります。負担の額についてまだ意見の一致はありませんが、一定の額を出すということについては、大蔵省も了承しておられます。ぜひともこの法案をひとつできるだけ早く成立いたしますように、御協力を仰ぎたい。
#24
○松田委員 この法案をわれわれに示されたことに対しては、私どもは満腔の賛意を表するものであります。終戰以来道義の頽廃から、法律を犯して密漁船及び無許可船が非常に横行したことは、先ほど夏堀委員のお話の通りでありまして、まことに困らておるものであります。私どもの周囲から見ましても、北海道においては、あの小にしんをどんどん濫獲しておる。あだかも自分で自分の首を締めておるような状態であります。また小手繰りの底びきにおいてもしかりでありまして、一寸か二寸の小さなかれいまで濫獲しておる。かような濫獲になつておる現状においてこの法案が今日提案されたことをまことに私どもは喜ぶものでありまして、一日も早くこれを審議し、制定したいと考えておるものでありますが、現在の密漁船、無許可船というものに対し、水産庁はどのように御調査になつておるか、この点をも十分に御調査願いたいと存ずるのであります。この席で申し上げることはどうかと思いますが、宮城県附近のかつを、まぐろつり船が、機船底びきの巻上げ機をつけて、せつかく協定しておる北海道の漁区へどんどん入つておる。またはその協定船以外のものが、遠くオホーツク海、日本海にも出ておるというような現状であるのでありまして、まことに道義の頽廃というものが、こうしたりつぱな法律によつて禁止しなければ、日本の国の水産が立ち行かないということは、外国に対しわれわれの水産というものが非常に侮蔑されて、日本の信用を失墜するということになる。かように考えておるものであります。また私ども北海道から五人の水産議員が出ておりますが、一に困つておることは、北海道の水産行政であります。北海道の水産行政を担当しておる者が、こうした法案は出ることがなかろうという考え方から、いろいろな行政に対して、誤れる行動をとつているようにわれわれに見られる点がたくさんあります。ただいま水産庁に出願しているたらばがにの製造の許可などというものは、現に水産庁当局は、その棲息状態、また現在の工場の状態ということをよく御認識あるはずだと思つているのでありますが、あれに対しても相当の出願がある。かようなことで行つたならば、たらばがにのりつばなカン詰が、外国に何年これを輸出することができ得るか。かようなことを考えるときにおいても、この法案を早く制定し、しかして水産庁は惑わされることなくして、御意見をはつきりして、あの許可をしてやるようにお願いしたいと思うのでありまして、いましばらくたらばがにの許可などというものに対しては、御考慮を願いたいと考えているものであります。われわれも相当関心を持つでいる次第でありまして、この法案の提出されたことをまことに賛意を表する次第であります。
#25
○平井委員 一言水産庁に要望申し上げます。この法案はまだ正式提出ではないと考えます。従つて正式に委員会に付託になるまで漁業権課長並びに長官は、予算の面を御折衝くださいまして、この見通しをすみやかにつけなければ、この法案の意義がないと思います。しかしこの法案がいかにして提出されたかということは、水産委員の皆様はすでに御承知と思いますから、内容に対してわれわれは大して不安を持つものではありません。ただこの予算の面において、正式提案までどうか見通しを得るようにお願い申し上げる次第であります。
#26
○夏堀委員 動議を提出いたします。これはまだ正式に法律案として政府から提出になつておらぬのでありまして、予備審議ということになつておるのであります。大分時間もたちましたので、あらためて小委員会に付託することとして、今日のこの法案に対する質疑応答は、これで打切つていただきたいと思います。
#27
○石原委員長 それではお諮りします。一応質疑応答も終つたようでありますから、水産資源枯渇防止に関する件を、国政調査の範囲において小委員会に付託することにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕、
#28
○石原委員長 それではさよう決します。
    ―――――――――――――
#29
○夏堀委員 日本漁船の拿捕問題について、まだ結論に達しておりませんので、これをどう取扱うかということを、ひとつ委員長より各委員にお諮りを願いたいと思うのであります。
#30
○石原委員長 実はただいまこの席上へ底曳協会正副会長より長文の電報が参つたのであります。これは今朝の電報であります。これによりますと、「われらの円満解決の希望に反し、韓国拿捕船五隻、乗組員六十六名のみ、二十五日十四時大牟田市三池港についたが、船も漁獲物も帰らぬ。これでは安心して擬業できぬ。本件の円満なる解決と、今後安心して操業できるよう、この際さらにに一段の御盡力一お願いします。なお二十一日第二十二明玄丸(下関市用産業)韓国に拿捕せられた。ただいま百六十トン、第十一芙蓉丸(東京芙蓉水産)三十二度三十、百二十五度五十の位置にて、韓国警備艇に追跡されつつあり、見込みなしとの入電、」こういう電報であります。これは非常な急迫した問題であると思うのであります。たまたま私はこの十二日長崎、十三日博多、十四日下関等へ行つたのでありますが、それはちようどこの問題の拿捕の始まつたときでありまして、全体の模様を観察しますと、船主や事業主がいかに鞭撻しても、船員が恐怖心を出して、沖に出ることを不安のために躊躇するという傾向が起りつつあるように感ずるのでありまして、これは一時も猶予のできない問題と感じたのであります。そのために大分の県庁から水産委員長の名において、総理大臣と農林大臣とへ、韓国のこの拿捕問題は国際信義にもどる。よつてすみやかに善処方を希望するという電報を打つた次第であります。その後連合軍も非常に御心配くださつておるようでありますが、依然としてただいまの電報のような状態であります。まつたくこのまま捨ておくことはできないように感ずるのでありまして、この際最善の方法をとらねばならぬと考える次第であります。
#31
○松田委員 ただいまの委員長の仰せばかりでなく、新聞にも報道されておるのでありまして、わが国は憲法によつて戰争を放棄したのでありますが、総理大臣の施政演説のうちにも、戰争は憲法によつて放棄しておるが、外敵から侵害された場合の自衛権は放棄したのでないと名言されておるのであります。韓国の今日のやり方は、ほとんど忘恩の徒であつて、政府はかかる者に対する自衛権の発動こそ望ましいものであり、われわれがどのような手段をもつてその自衛権を確立するかということが、一にこういう問題にはつきりと現われることと私は考えるものであります。ひとり総理大臣のみならず、われわれ民主自由党の所属代議士としても、この線においては巌重なる、いなはつきりした確信を持つてこれを守つて行かなかつたならば、とうていまじめな水産はでき得ないと考えるものであります。この場合にわれわれは政府に向つて、いな総理大臣に向つて強くこの点を要望し、一日も早く安心して出漁のできるよう、またすみやかに解決のできるように、要望したいと考えるものであります。その点に対して善処あらんことをお願いします。
#32
○川村委員 拿捕船の問題につきましては、昨日相当強硬な意見もあり、さらに本日もただいまこの問題にからまつて、おのおのの意見を発表しておるのであります。本問題は国家的に大きな問題であつて、国会としては取上げなければならないところまで追い込まれておるのであります。聞くところによりますと、参議院では議会に対して緊急質問をし、その措置を講ずる段階までに相なつておるということも承つたのでありますが、衆議院としてもそういう方法をとるか、もしくはそれぞれの手続をしなければならぬ。かように考えておるものでありますが、この際委員長から懇談の形式において、いかなる措置をとるかということをまず皆さんにお諮りを願つて、さらにまた本会でこれを討論するならば討論した方がいいのではないかと思うのであります。
#33
○平井委員 この問題は一つの国家問題と申し上げたいのでありますが、非常に大きな国際問題であると考えますので、御承知のごとき南鮮と北鮮と非常な思想の混乱が一つの原因をなしておるような状態でありますから、所管大臣としての農林大臣は、すみやかにシーボルト議長に面接をいたしまして、これを懇願したらどうかと考えておりますし、水産庁長官は、さつそく森農林大臣に話をしていただきまして、シーボルト議長に持ち出したらどうか、これは私の意見でありますが、一言申し上げてみたいと思います。
#34
○石原委員長 この問題は善処方をさらに懇談することにいたしまして、緊急に本日本会散会後御相談いたしたいと思いますが、いかがでございましようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○石原委員長 ではさよう決しました。
    ―――――――――――――
#36
○砂間委員 私はこの北洋漁場への出かせぎの問題につきまして、委員会の皆さんの御考慮をお願いしたい問題がありますから、簡單に申し上げます。
 東北、北海道、青森方面の沿岸漁民は、以前北洋漁場の方に働いておつたのでありますが、それが終戰後できなくなつたのであります。ところが最近におきましては、沿岸漁業の不漁で非常な生活困難に陷つておるのであります。それで北洋漁場の方に出かせぎしたい。これはノ同盟のいろいろな規則に従つて、――とにかく現在は失業状態であつて、まつたく生活が困難であるから、出かせぎできるような方法をとつていただきたいという声が非常に強いのであります。きようもここに青森の北洋漁業出かせぎ労働組合の方々が陳情に来ておられまして、本委員会散会後皆さんにぜひその要望を聞いていただきたいということでありますので、詳しいことはその方々から聞いていただきたいと思います。それにつきまして、現在の状態のもとにおきましては、やはり占領下でありまして、外交関係も正式に樹立されておりませんので、いろいろな困難もあると思いますが、困難があればあるほど、ソビエト、中国を含めた全面講和を一日も早く締結するということが問題になるわけであります。そういう点を考慮いたしまして、今の沿岸漁民の生活を……。
    〔発言する者多し〕
#37
○石原委員長 簡單に述べてください。
#38
○砂間委員 非常な生活困窮の状態にある沿岸漁民の生活を確保する一つの方法といたしまして、こういう問題につきましても、ぜひ当委員会におきまして、皆さんの深甚なる御考慮をお願いしたいと思うのであります。
#39
○石原委員長 それでは明日引続き委員会を開き、協同組合法の一部改正その他の国政調査による御審議を願うことといたしまして、本日はこれをもつて散会いたします。
    午後零時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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