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#1
第075回国会 地方行政委員会 第3号
昭和五十年二月十八日(火曜日)
   午前十時四十九分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         原 文兵衛君
    理 事
                金井 元彦君
                安田 隆明君
                野口 忠夫君
                神谷信之助君
    委 員
                安孫子藤吉君
                井上 吉夫君
                大谷藤之助君
                夏目 忠雄君
                橋本 繁蔵君
                赤桐  操君
                阿部 憲一君
                市川 房枝君
                福間 知之君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    福田  一君
   政府委員
       警察庁長官    浅沼清太郎君
       警察庁長官官房
       長        下稲葉耕吉君
       自治政務次官   左藤  恵君
       自治大臣官房長  山本  悟君
       消防庁長官   佐々木喜久治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (昭和五十年度自治省及び警察庁の施策及び予
 算に関する件)
 (四日市市大協石油タンク火災に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(原文兵衛君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方行政の改革に関する調査のうち、昭和五十年度自治省関係及び警察庁関係の施策及び予算に関する件を議題といたします。
 初めに、福田国務大臣から所信を聴取いたします。福田国務大臣。
#3
○国務大臣(福田一君) 委員各位には、平素から地方自治発展のため、また、警察行政に格別の御尽力をいただき厚くお礼申し上げます。
 この機会に所管行政の当面する諸問題について、所信の一端を申し上げ、各位の深い御理解と格段の御協力を賜りたいと存じます。
 インフレと不況が同時に進行するという異常な状況の中でわが国は昭和五十年を迎えたのでありますが、この昭和五十年はわが国にとっては、戦後三十年にわたる政治、経済、社会、文化の歩みに一つの区切りをつける時期であります。
 昭和の時代に入って半世紀、われわれは、この間における波乱と起伏に満ちた歴史の重みを十分にかみしめつつ、特に、昭和三十年代から四十年代にかけての経済の高度成長と、それがもたらした国民生活の繁栄とひずみに対する正確な認識と評価の上に立って、これからの最大の課題である経済の安定成長と福祉社会の実現に向かって大きく踏み出していかねばならないものと存じます。
 このように、社会経済情勢が、量的拡大の時代から、生活中心、福祉重視の質的充実の時代へと転換が図られる中にあって、国民の地方自治行政に対する期待はさらに高まり、地方公共団体の果たすべき役割りは一層大きなものとなっております。
 今後における地方自治の課題は、経済の低成長時代を迎え、財源の増収を大きく期待しがたい情勢のもとにあって、国民がひとしく希求する快適な生活環境の整備、美しい自然環境の保全、教育及び社会福祉施策の充実等を通じて、生活優先の施策を一層強化し、国土の均衡ある発展の中で魅力ある豊かな地域社会の実現をいかにして図るかにあります。
 このような状況のもとで、地方公共団体が自主的で責任ある地方行政を行うためには、地方自治の基盤の一層の充実を期することはもちろん、行財政両面にわたる見直しを行い、従来以上に長期的視野のもとに、計画的運営と機動的な行政執行体制を確立していく必要があると存ずる次第であります。
 明年度における地方行財政施策は、このような展望に立って、所要の措置を講じてまいる所存でありますが、いまや、地方自治行政も重要な転換期を迎え、今後、種々困難な局面に遭遇することが予想されます。しかしながら、国、地方がともどもに相携えて力を尽くすならば、必ずやこの転換期の試練を克服し、明日の実りある地方自治を実現し得るものと確信いたします。
 以下、今後講じようとする施策の概要について申し上げます。
 個性あり魅力ある地域社会の実現を図るためには、まず何よりも地域社会の基盤を強化してまいらねばならないと考えます。
 このような見地から、大都市及びその周辺地域への過度の人口集中の抑制に配慮しつつ、大都市の再開発を促進する等都市環境の整備を図るため新たに事業所税を創設することといたしましたほか、人口急増地域における公共施設に係る財政措置の充実、過疎及び辺地対策事業債の拡充等過密過疎対策を引き続き推進してまいる所存であります。
 また、これらの諸施策の展開のためには、計画的な土地利用と公有地の確保の推進が必要であることにかんがみ、国土利用計画法施行に伴う地方公共団体に対する財政措置の充実、土地取得に必要な資金の確保、地方公共団体等への土地の譲渡に係る所得税負担の軽減等の措置の拡充を期してまいる所存であります。
 生活優先の行政が求められる今日、国民の生活に身近な行政の充実強化が要請されております。このため、地方公共団体が住民生活に密着した行政をその権限と責任において強力に推進することができるような行財政態勢を確立する必要があります。
 このような要請にこたえるために、第十六次地方制度調査会において、国と地方公共団体との機能分担のあるべき姿など、長期的視野のもとにおける社会経済情勢の変化に対応する地方行財政上の諸方策について御審議をお願いいたしたところでありますが、当面緊急の課題として、地方財政の硬直化を是正するためにとるべき方策についても、具体的解決の方途をあわせて御審議いただいているところであります。
 次に、地方事務官制度につきましては、行政改革計画の一環として、これを廃止する方向で現在関係各省庁との間で鋭意問題点の検討を進めており、速やかに成案を得るべく努力をいたしているところであります。
 また、社会経済情勢の変貌に伴う日常生活圏の拡大に即応し、住民の諸要請に適切にこたえるため、引き続き広域市町村圏の振興整備を促進するほか、住民の積極的な参加のもとに新しいコミュニティーを形成する施策の推進を図ってまいる所存であります。
 なお、市町村の合併の特例に関する法律につきましては、昭和五十年三月二十八日をもって失効しますが、市町村の自主的な合併が行われる場合、その障害を除去するための特例措置を存置することは必要でありますので、第十六次地方制度調査会の答申の趣旨にのっとって同法の有効期間を延長するための法律改正案を今国会に提出し、御審議をお願いすることといたしております。
 地方公務員行政につきましては、かねてより公務員秩序の確立と公務の公正かつ効率的な遂行に努めてまいったところでありますが、今後ともこの方針に基づき、特に、地方公務員の給与水準の適正化、職員増加の抑制など、給与及び定員管理の改善を推進し、公務員制度の合理化とその厳正な運用に積極的に取り組む所存であります。
 昭和五十年度の地方財政につきましては、最近の経済情勢の推移と現況にかんがみ、地方の自主財源の充実、確保に配慮を加えつつ、国と同一の基調により、物価の安定に資するため歳出の増加を極力抑制するとともに、財源の重点的配分と経費支出の効率化により、地域住民の生活の安定と福祉の充実を図ることができるよう所要の措置を講じ、その運営に支障なきを期する必要があります。
 そのため、昭和五十年度の地方財政におきましては、
 (1)住民負担の軽減合理化と事業所税の創設等地方税の充実強化を図るとともに、
 (2)前年度に引き続き抑制的な基調を堅持する中で、住民の生活の安定と福祉の充実のための施策を重点的に推進するため、地方交付税、地方債、国庫補助負担金等の重点的配分を行うこととし、あわせて、
 (3)地方公営企業について、交通事業及び病院事業の再建対策を引き続き推進するとともに、企業債資金の改善、確保等の措置を講じ、公営企業全般にわたって経営の健全化を図ること
 としております。また、国庫補助負担事業に係る超過負担の解消など、地方財政秩序の確立についても所要の措置を講じてまいる所存であります。
 以上の方針のもとに、昭和五十年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は、二十一兆五千五百八十八億円となり、前年度に比し、四兆一千八百三十五億円、二四・一%の増加となっております。
 現下の経済情勢においては、地方税収入の大幅な増収を期待することができない反面、地方公共団体における財政需要はなお増高の一途をたどっております。これに対処するためには地方税源、特に都市税源の充実を図る必要があります。
 一方、住民税を中心とする地方税負担の軽減の要望もまた依然として強いものがあります。
 このような事情にかんがみ、明年度におきましては、住民負担の軽減合理化を図るため、地方財政の状況をも考慮しながら、住民税の課税最低限の引き上げ、事業税の事業主控除額の引き上げ、料理飲食等消費税の免税点の引き上げ、ガス税の税率の引き下げ等を行うとともに、人口、企業の集中に伴い、大都市地域において増高する都市環境整備に必要な財政需要に対応するため、目的税として事業所税を創設することにいたしたいと存じます。
 そのほか、土地譲渡所得に対する課税の強化、低公害車の開発及び普及を促進するための自動車取得税の軽減、環境衛生施設、消防施設等の整備のための入湯税の税率の引き上げ等の措置を講じてまいりたいと存じます。
 なお、明年度における基地交付金及び調整交付金について、それぞれその増額を行うことといたしております。
 近年、火災その他の災害は、複雑多様化の様相をますます深めており、まことに憂慮すべきものがあります。
 防災の衝に当たる者としては、何よりも人命尊重を第一義とし、市町村における消防体制の整備と予防行政の一層の推進に努めてまいる所存であります。
 まず、全国的な消防及び救急体制につきましては、各位の御協力によりまして、今日では、市町村数において約七五%、人口数において約九三%が常備化されることになりましたが、今後とも常備化、広域化を推進し、あわせて消防団の一層の充実、育成を図るとともに、消防施設の整備につきましては、補助基準額の増額等の助成措置の改善により、その充実強化に努めたいと存じます。
 また、大震火災等及び風水害の災害に対処するため、防災無線通信網の整備、コンビナート地帯等の防災診断の強化、防災資機材の備蓄に努めるとともに、特に地震対策については、地震発生時における初期消火、延焼防止、避難体制の整備、住民に対する防災意識の啓発等を中心とする震災対策を積極的に進めてまいる所存であります。
 昨年末の三菱石油水島製油所タンク事故につきましては、現在、原因調査のための委員会を設置し、その事故原因を究明しておりますが、今後石油貯蔵基地を含め、コンビナート施設の総合的な安全対策の確立を図るため、具体的な施策の推進に努めたいと存じます。
 なお、第七十二回国会において成立しました消防法の改正に基づく既存の特定防火対象物に対するスプリンクラー設備等の遡及適用については、その改正の趣旨が的確に実現されるよう指導してまいりたいと思います。
 また、これらの施策とあわせて、消防職員、団員の資質の向上を図り、処遇の改善に一層の努力を傾注してまいる所存であります。
 次に、警察行政について申し上げます。
 申し上げるまでもなく、治安の確立は、わが国、民主政治、国民生活の存立と発展の基盤をなすものであります。
 私は、複雑に揺れ動く社会情勢に的確に対応する警察運営の推進を図るとともに、常に国民とともにある警察を目指し、国民の立場に立ったきめ細かな諸対策を講じてまいる所存でありますので、皆様を初め国民各位の御理解と御協力をお願いするものであります。
 さて、最近、爆弾事件や極左暴力集団による内ゲバ事件などが多発し、国民生活の平穏が脅かされていることは、まことに憂慮にたえないところであります。
 いかなる立場に立つものであれ、暴力行為は、民主国家においては、断じて許しがたいものであり、さきに衆議院においても、暴力排除に関する決議がなされたところであります。
 警察といたしましては、引き続き、事犯の検挙と続発防止に全力を傾け、国民生活の平穏を確保するため万全を期する決意であります。
 次に、本年四月に施行される統一地方選挙及びその前後に施行が予定されている各種選挙についてでありますが、すでに選挙の明正に関する衆議院の決議や関係機関、団体による選挙浄化の申し合わせが行われるなど、明るくきれいな選挙の実現が当面の重要課題の一つとなっていることにかんがみ、警察といたしましても、警告、検挙等の取り締まりを強化し、違反行為の続発、蔓延を防止するとともに、速やかに違法状態を除去するなど、選挙の公正の確保に努めてまいる所存であります。
 次に、道路交通問題についてであります。
 御承知のように、わが国の交通事故は、昨年で四年連続して減少したのでありますが、いまなお、年間の交通事故による死傷者は六十五万人を超えており、交通渋滞や排出ガス、騒音等による生活環境の悪化などとともに国民生活に重大な脅威を与えているのであります。
 そこで、今後とも、関係機関と一層緊密な連絡を保ちつつ、交通事故の減少傾向を定着させ、過去の最高であった昭和四十五年の一万六千七百六十五人の半減を目標に、ここ二、三年のうちに一万人以下に抑えることを目指すとともに、公害のない住みよい生活環境の実現を図るため、都市総合交通規制の推進、交通安全施設の計画的整備などの諸対策を強力に実施してまいる所存であります。特に、運転者対策の充実強化につきましては、自動車安全運転センターの設置など、格別の配慮をしてまいる所存であります。
 以上のほか、警察活動の重点として、大規模広域暴力団に対する集中取り締まりや、国民の日常生活を侵害する各種事犯の取り締まりなどを強力に推進してまいりたいと考えております。
 以上、警察行政に関する諸問題について申し上げたのでありますが、これらの活動を推進するためには、警察体制の充実、整備を図ることが急務であると考えます。
 このための対策の一環として、昭和五十年度においては、刑事警察官、外勤警察官、交通警察官等計四千五百人の増員を行うなど、警察各部門の充実、整備に努めてまいるとともに、警察官の資質の向上、処遇の改善についても各段の配意をしてまいる所存であります。
 以上、所管行政の当面の諸問題につきまして、所信の一端を申し上げましたが、委員各位の格別の御協力によりまして、その実を上げることができますよう、一層の御鞭撻と御指導をお願い申し上げる次第であります。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(原文兵衛君) 次に、浅沼警察庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。浅沼警察庁長官。
#5
○政府委員(浅沼清太郎君) 警察庁長官の浅沼でございます。
 ごあいさつがはなはだ遅くなりましたことを、まず、おわび申し上げます。
 現在の複雑に揺れ動きます社会情勢のもとにおきまして、治安確保の責任がますます重大を加えておりますことを痛感をいたしております。ただいま大臣の所信表明にも申されましたが、国民とともにある警察を目指しまして、微力でございますが、全力を尽くして警察運営に当たりたいと考えておる次第でございます。
 何とぞよろしく御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(原文兵衛君) 次に、昭和五十年度自治省関係予算の概要説明を聴取いたします。山本官房長。
#7
○政府委員(山本悟君) 昭和五十年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 第一に、一般会計予算でありますが、歳入は三千五百万円、歳出は四兆五千二百八十八億八千五百万円を計上いたしております。
 歳出予算額は、前年度の予算額四兆二千九百二十二億二千五百万円と比較し、二千三百六十六億六千万円の増額となっております。
 また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省四兆五千百九十六億五千三百万円、消防庁九十二億三千百万円となっております。
 以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして、内容の御説明を申し上げます。
 最初に、自治本省につきまして御説明を申し上げます。
 まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、昭和五十年度は四兆四千八十六億四千万円を計上いたしております。
 この経費は、昭和五十年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額の合算額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費であります。
 次に、臨時沖繩特別交付金の繰り入れに必要な経費でありますが、二百九億円であります。
 この経費は、沖繩県及び同市町村に交付する必要があると見込まれる地方交付税交付金の財源の一部の交付税及び譲与税配付金特別会計への繰り入れに必要な経費であります。
 次に、選挙に関する常時啓発に必要な経費でありますが、十一億円を計上いたしております。
 この経費は、選挙をきれいにするための国民運動を展開するとともに、常時、選挙人の政治常識の向上を図るための啓発に要する経費について、地方公共団体に対し補助する等のために必要な経費であります。
 次に、交通安全対策特別交付金に必要な経費として、四百九十五億九千五百万円を計上いたしております。
 この経費は、交通安全対策の一環として、反則金収入に相当する金額を道路交通安全施設に要する費用に充てるため、都道府県及び市町村に対し交付するために必要な経費であります。
 次に、小災害地方債の元利補給に必要な経費でありますが、八億二千万円を計上いたしております。
 この経費は、昭和四十年度以降昭和四十九年度までに発生した公共土木施設及び農地等の小災害に係る地方債に対する昭和五十年度分の元利償還金の一部に相当する金額を地方公共団体に交付するために必要な経費であります。
 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費につきましては、五十七億一千七百万円を計上いたしております。
 これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するために必要な経費であります。
 次に、地方公営企業再建債の利子補給に必要な経費でありますが、五十億四千三百万円を計上いたしております。
 これは、地方公営企業の再建を促進するため、再建企業を経営する地方公共団体が起こす再建債について利子補給金を交付するために必要な経費であります。
 次に、再建公営路面交通事業のバス購入費の補助に必要な経費でありますが、二十一億五千九百万円を計上いたしております。
 これは、再建を行う公営路面交通事業を経営する地方公共団体に対する当該事業のバス購入費の補助に必要な経費であります。
 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、十三億八千八百万円を計上いたしております。
 これは、公営企業金融公庫の水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に係る貸付利率の引き下げのための補給金を同公庫に交付するために必要な経費であります。
 なお、このほか、同公庫につきましては、出資金を増額するための経費三億円が大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。
 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、八十一億七千九百万円を計上いたしております。
 これは、昭和四十六年度末における公営地下高速鉄道事業債に係る支払い利子に相当するものとして発行を認める企業債の利子相当額について、地方公共団体に助成金を交付するために必要な経費であります。
 次に、公営病院事業助成に必要な経費として、九億四千万円を計上いたしております。
 この経費は、昭和四十八年度末における公営病院事業の不良債務の範囲内で発行を認めた公立病院特例債の利子について、地方公共団体に対し、助成金を交付するために必要な経費であります。
 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費につきましては、八十六億円を計上いたしております。
 これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、助成交付金を交付するために必要な経費であります。
 次に、施設等所在市町村調整交付金でありますが、三十二億円を計上いたしております。
 この経費は、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するために必要な経費であります。
 以上が自治本省についてであります。
 次に、消防庁について御説明申し上げます。
 まず、大震火災対策に必要な経費として、十二億七千万円を計上いたしております。
 との経費は、大震火災の発生時における住民の避難及び初期消火に必要な施設の整備に対する補助、空中消火の実用化を推進するための飛行艇の改装並びに防災知識の啓発宣伝に必要な経費であります。
 なお、空中消火用飛行艇の改装は、昭和五十年度、昭和五十一年度の両年度にわたりますので、国庫債務負担行為四億四千万円を計上いたしております。
 次に、石油コンビナート地帯防災対策及び林野火災対策に必要な経費として、一億六千七百万円を計上しております。
 この経費は、石油コンビナート地帯における防災体制の整備に資するため、防災資機材の整備に対する補助及び石油コンビナート地帯の防災診断、一消防機関が行う防災対策に対する技術援助に必要な経費並びに林野火災用資機材の整備に対する補助に必要な経費であります。
 次に消防施設の整備に必要な経費として、六十億九千七百万円を計上いたしております。
 これは、消防ポンプ自動車、防火水槽、はしごつき消防車、化学消防車及び消防吏員待機宿舎等、消防施設の整備に対して補助するのに必要な経費であります。
 以上のほか、消防防災無線通信施設の整備に必要な経費として五億五千万円、救急業務協力推進費補助に必要な経費として八千万円、活動火山対策に必要な経費として五千九百万円を計上しております。
 第二に、特別会計予算につきまして御説明を申し上げます。
 自治省関係の特別会計といたしましては、大蔵省及び自治省所管交付税及び譲与税配付金特別会計がありまして、この特別会計の歳入歳出予定額は、四兆八千三百十三億四千二百万円となっております。
 歳入は、地方交付税交付金、臨時沖繩特別交付金及び借入金等利子の財源に充てるための一般会計からの受け入れ見込み額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。
 以上、昭和五十年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(原文兵衛君) 次に、昭和五十年度警察庁関係予算の概要説明を聴取いたします。下稲葉官房長。
#9
○政府委員(下稲葉耕吉君) 昭和五十年度の警察庁予算案につきまして、概要を御説明申し上げます。
 昭和五十年度の警察庁予算総額は九百四億八千万円でありまして、前年度予算額八百五億六百万円に比較いたしまして、九十九億七千四百万円の増額となっております。
 次に、その内容の主なものにつきまして御説明を申し上げます。
 第一は、警察庁一般行政に必要な経費三百四十八億一千二百万円であります。
 この経費は、警察庁、警察大学校及び地方機関の職員並びに都道府県警察の警視正以上の警察官の職員俸給等の人件費、運転者管理センターその他のために設置の電子計算組織の運用に必要な電子計算機の借料とそれに付随する消耗品購入費等のほか、警察庁、警察大学校及び地方機関の一般事務費と都道府県警察官四千五百人増員に必要な教養経費等であります。
 第二は、警察機動力の整備に必要な経費八十八億四千万円であります。
 この経費は、ヘリコプター、警察車両の購入、警察用舟艇の建造、警察装備品の整備及び警察通信施設の整備並びにその維持管理等の経費であります。
 第三は、警察教養に必要な経費十五億四千万円であります。
 この経費は、警察学校入校生の旅費と警察学校における教養のための講師謝金、教材の整備等であります。
 第四は、刑事警察に必要な経費五億五千二百万円であります。
 この経費は、暴力団犯罪及び一般の刑法犯の捜査、取り締まり並びに犯罪鑑識に必要な法医理化学器材等の整備費、消耗品費、死体の検案解剖の経費のほか、犯罪統計の事務等に必要な経費であります。
 第五は、保安警察に必要な経費二千四百万円であります。
 この経費は、青少年の非行化防止、風俗取り締まり、麻薬、密貿易、拳銃等に関する犯罪の捜査、取り締まり等に必要な資料の印刷費等と、公害事犯取り締まりに必要な鑑定謝金等であります。
 第六は、交通警察に必要な経費一億三千万円であります。
 この経費は、交通安全に関する広報、執務資料等の印刷費及び交通取り締まりの指導のための旅費、物件費等並びに安全運転センターの資金に対する出資金であります。
 第七は、警備警察に必要な経費四億一千二百万円であります。
 この経費は、警備警察運営に関する会議、指導連絡等の旅費及び備品類の整備等に必要な経費であります。
 第八は、警察活動に必要な経費百一億一百万円であります。
 この経費は、警察活動に必要な旅費及び捜査費であります。
 第九は、警察電話専用回線の維持に必要な経費十八億一千一百万円であります。
 この経費は、警察電話専用回線を維持するために日本電信電話公社に支払う、いわゆる警察電話専用料金であります。
 第十は、統一地方選挙取り締まりに必要な経費一千三百万円であります。
 昭和五十年に行われる地方公共団体の長及び議会の議員の統一地方選挙における違反取り締まりを行うために必要な旅費及び物件費等であります。
 第十一は、科学警察研究所に必要な経費五億三千七百万円であります。
 この経費は、警察庁の付属機関として設置されています科学警察研究所職員の俸給等人件費と、鑑定、検査、研究に必要な機械、器具類の購入費、維持費、その他一般事務経費であります。
 第十二は、皇宮警察本部に必要な経費二十九億五千二百万円であります。
 この経費は、皇宮警察本部職員の俸給等人件費のほか、行幸啓の警衛に必要な旅費その他一般事務経費であります。
 第十三は、警察施設の整備に必要な経費二十八億三千四百万円であります。
 この経費は、直接国庫の支弁対象となっております警察学校等施設の整備に必要な経費であります。
 第十四は、都道府県警察費補助に必要な経費二百五十九億二千二百万円であります。
 この経費は、一般の犯罪捜査、交通指導取り締まり、外勤警察活動、防犯活動等の一般行政費補助金百二十二億二千六百万円と、警察署、派出所、駐在所、待機宿舎等及び交通安全施設の整備に必要な施設整備費補助金百三十六億九千六百万円であります。
 以上、昭和五十年度の警察庁予算に計上いたしました内容につきまして、その概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(原文兵衛君) 次に、四日市市大協石油タンク火災に関する件について、関係当局から報告を聴取いたします。佐々木消防庁長官。
#11
○政府委員(佐々木喜久治君) お手元にお配りいたしました資料に基づきまして、簡単に御説明申し上げます。
 発生の場所は、四日市市の大協町一丁目一番地の大協石油の四日市製油所でございます。
 四枚目に図面がございますので、それを先にごらんいただきたいと思いますが、左側の図面に赤で囲っておりますのが大協石油の位置でございます。これは、四日市のコンビナート地帯のちょうど中間のコンビナート地帯でございます。この北側の大協石油のヤードで火災が発生したわけでございます。これの部分を大きく伸ばしたのが右側の図面でございまして、この赤い丸が発生いたしましたタンクの位置でございます。
 発生日時が二月十六日の十五時五分ごろで、消防機関に一一九番で通報がございましたのが十五時八分、鎮火が十九時四十分ということになっております。
 火災の発生いたしましたタンクは一〇二番タンクで、円錐形の屋根を持ちましたタンクでございます。容量が二万二千キロリッターで、直径が五十メートル、高さが約十二メートルでございます。事故当時の油の量が一万一千七百七十三.九キロリッターで、約半量入ってございました。このタンクは、蒸留装置から出ます灯油分を貯蔵いたしまして脱硫装置に送るタンクでございまして、いわば中間製品の貯蔵タンクでございます。
 気象の状況は、気温が一度で晴れでございました。
 消防活動の状況を申し上げますと、四日市市の消防本部は、火災の報知を受けまして、直ちに第二出動を指令するとともに、十五時三十分ごろ、コンビナート内の各企業の自衛消防隊に応援出動を要請いたしております。
 それから桑名市を初めといたします周辺消防機関は、十五時三十分ごろから自主的に応援出動を開始いたしまして、それぞれ到着をいたしております。
 それから消防本部は、火災現場に到着後、直ちに火災タンクに対しまして側板への冷却注水を行うとともに、防油堤内にあわ放射を行う、そして同時に火災タンクからの油の抜き取り作業を進めております。
 それから火災タンクに隣接しております各タンクにつきましては、それぞれのタンクにつけてあります固定消火設備であわ消火薬剤を送入いたしまして、油面の表面をあわで覆うとともに、油の抜き取り並びに冷却注水を行っております。
 十六時ごろから防油堤内の二カ所にあわ放射砲の据えつけ足場の設置を開始し、十六時四十九分ごろ完了。同時に、この足場にあわ放射砲を据えつけるとともに、防油堤外に、クレーン車二台に取りつけましたあわ放射砲、それからスクアート車一台、この合計五門のあわ放射砲によりまして、火災タンク内にあわ消火薬剤の一斉放射を行ったわけであります。
 これによりまして、約二時間半後に火災が鎮圧をいたしまして、十九時四十分に完全に鎮火をするという状況でございます。なお、鎮火後も、消防本部並びに大協石油の自衛消防隊により、引き続き冷却注水を続行いたしております。
 この火災に出動いたしました車両は、四日市市の消防本部が十七台、うち化学消防車が二台でございます。それから消防艇が一隻出動いたしております。消防団が二十二台、隣接市町村が四台、うち化学消防車が一台でございます。それから各企業の応援出動いたしました自衛消防隊が、出動車両九十二台、うち化学消防車が十一台で、出動車両の合計が百三十五台ということになっております。
 使用いたしました消火薬剤の量が、たん白あわの原液が一万リッター、これが市と県の備蓄分でございます。それから界面活性剤の二万三千リッター、これは共同備蓄分でございます。それからさらに企業各社が備蓄しておりました九万七千リッター、これだけの、約十三万リッターのあわ消火剤の原液によりしまてこの消火が可能になったわけでございます。
 以上でございます。
#12
○委員長(原文兵衛君) 以上で説明聴取を終わります。
 これに対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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