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#1
第075回国会 内閣委員会 第10号
昭和五十年六月三日(火曜日)
   午前十一時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     井上 吉夫君     源田  実君
     岡本  悟君     八木 一郎君
     亀井 久興君     岡田  広君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     世耕 政隆君    久次米健太郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         加藤 武徳君
    理 事
                林  ゆう君
                上田  哲君
                片岡 勝治君
    委 員
                岡田  広君
               久次米健太郎君
                源田  実君
                寺本 広作君
                戸塚 進也君
                中村 太郎君
                八木 一郎君
                山本茂一郎君
                野田  哲君
                秦   豊君
                太田 淳夫君
                峯山 昭範君
                河田 賢治君
                内藤  功君
       発  議  者  上田  哲君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  大平 正芳君
   政府委員
       人事院事務総局
       給与局長     茨木  広君
       外務政務次官   羽田野忠文君
       大蔵政務次官   梶木 又三君
       大蔵省主計局次
       長        高橋  元君
       自治省行政局公
       務員部長     植弘 親民君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        首藤 俊彦君
   説明員
       大蔵省大臣官房
       秘書課長     禿河 徹映君
       大蔵省関税局総
       務課長      大槻 章雄君
       会計検査院事務
       総長       石川 達郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○個人情報保護基本法案(上田哲君外一名発議)
○国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(加藤武徳君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 去る五月三十日、井上吉夫君、岡本悟君及び亀井久興君が委員を辞任され、その補欠として源田実君、八木一郎君及び岡田広君が選任されました。また、本日、世耕政隆君が委員を辞任され、その補欠として久次米健太郎君が選任されました。
#3
○委員長(加藤武徳君) まず、個人情報保護基本法案を議題といたします。
 発議者から趣旨説明を聴取いたします。参議院議員上田哲君。
#4
○上田哲君 ただいま議題となりました日本社会党提案の個人情報保護基本法案につきまして、提案者を代表し、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
 御承知のように、個人の経歴を初め個人生活の実態などにかかわる情報は、今日の社会のあらゆる分野において利用され、国民生活の維持について重大な影響を及ぼしつつあります。
 すでに、政府、地方自治体においては、行政の必要から、あるいは国民の効率的管理の意図によって、膨大な個人情報がさまざまな機関に蓄積されており、一方、民間においては、個人情報がそれ自体商品として扱われ、その情報の帰属する個人を離れて第三者による情報の売買が進められつつあります。
 特に、コンピューターシステム等の普及は大量の個人情報を、人の目に触れないままきわめて迅速、広範囲、かつ、機械的に処理することを可能とし、人を通じての情報の伝達の中で期待されていた個人情報が伝わる範囲の限定性、人格の尊重、不正確、不必要な情報の自然淘汰等の社会的ルールがもはや十分に発揮し得ない状態にあることは明らかであります。
 個人の経歴や行動が逐一記録され、部分的に収集された個人情報が当事者の意とするか否かを問わず結合され、国民の全体像が把握され得るならば、これをもって国民の監視や管理を行うことが十分可能となり、あるいは、個人情報が人間の尊厳という前提と離れ、利益追求の手段として利用される傾向がこのまま放置されるならば、その結果、恐るべき情報公害というべき事態を引き起こすのみならず、憲法において保障された言論の自由等の人権そのものの空洞化をもたらし、民主主義の基盤が崩される結果となりましょう。
 かかる事態を防止するために国のとるべき施策は、これまでの公務員の守秘義務や一般的プライバシー尊重の行政的措置のみでは著しく不十であり、個人情報の取り扱いについて守るべき諸原則を法として定め、国民の合意とすることはきわめて緊要の措置と申さなくてはなりません。
 以下、各条項に従って主な内容を御説明申し上げます。
 第一に、個人情報を取り扱う国、地方公共団体及び事業者は、個人の尊厳を重んじ、国民の自由と権利を侵害してはならないという義務を定めております。
 第二に、国及び地方公共団体は、個人報情の過度の集中と拡散によって発生する弊害の防止、個人情報の適正な取り扱いを確保するために基本的、総合的施策を講ずるべきことを定めております。
 第三に、第一と第二の規定を実施するに当たっては、両院の国政調査権、国民の知る権利、言論、出版その他の表現の自由、学問の自由を不当に侵害されてはならないことを明定いたしております。
 本日は、たまたま佐藤元総理の亡くなられた当日でありますが、去る四十七年四月、本院予算委員会におきまして、当時の佐藤首相と交わされた国民の知る権利についての論争を想起し、一層の御理解を願いたいところであります。
 第四に、個人情報処理者は、個人情報を取り扱う場合、その目的が社会的に正当なものでなければならず、収集方法が適正であり、目的に対して必要最小限度にとどめなければならないことを定め、かつ、個人情報は正確、客観的なものであって、みだりに長期に貯蔵してはならないことを定めております。
 第五に、個人情報は最終的には個人に帰属するという原則を確立するために、個人情報処理者は個人情報を取り扱う場合、原則として個人の同意が必要であること、本人の請求があった場合、記録の内容を開示すること、誤りがあった場合にそれを訂正すること、用途など処理の経過を知らせる等の措置を講ずべきことを定めております。なお、現在すでに法律により強制的に個人情報処理をなし得るとされるものについて、この法律の精神において妥当とされるものについては例外として取り扱われることとなります。
 第六に、個人情報処理システムは、その内容が公開されるべきことを定めております。
 第七に、個人の尊厳と人権に重大な影響を与える個人情報については、他の法的措置等により必要やむを得ない場合を除き、その記録を行ってはならない旨を定めております。
 第八に、行政上必要やむを得ない場合を除き、個人情報が全国的規模で集中されることとなるような個人の分類方法、すなわち国民総背番号制をもたらす結果となるシステムを採用してはならないことを定めております。
 第九に、個人情報処理者は、記録した個人情報を他の目的に転用してはならないこと、国、地方公共団体が他人の営利のために個人情報を提供してはならないことを定めております。
 第十に、個人情報の取り扱いによって生じた損害について、法律によって賠償を行うべきことを定め、無過失損害賠償制度の導入を想定しております。
 最後に、以上基本法に定めた個人情報に関する諸原則を具体的に実現するため、電子計算機を利用する個人情報の取り扱いを規制する法的措置等の実施法を制定すべきことを定め、また、かかる法的措置を厳正に実施するため、個人情報処理監査委員会を設置すべきことを定めております。
 以上が本法案の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願い申し上げます。
#5
○委員長(加藤武徳君) 以上で説明は終わりました。
 本案の審査は後日に譲りたいと存じます。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(加藤武徳君) 次に、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○野田哲君 まず、大平大蔵大臣に伺いたいと思いますが、去る四月の二日に昭和五十年度予算案が成立をいたしました。その直後の、いまここで日時は正確には私も記憶をしておりませんが、四月の上旬あるいは中旬かに大蔵省として省議を開いて、昭和五十年度の税収見込みが落ち込んでいる、こういう情勢に対する対応策を協議され、大蔵大臣から閣議にもそのことについての報告が行われ、対応策が協議をされた、こういうことを新聞で伺ったわけでありますけれども、このことについての本質的な問題は、私どもの方といたしましても予算委員会の開会を要求をしておりますので、その場で本質的な問題は審議をされることに予定をいたしております。
 そこで、この中で私どもが、政府がとられた措置あるいは大蔵大臣から提起をされていると報道されている、この内閣委員会で審議したことについて関係のある二点について、まず見解を伺いたいと思うわけです。
 まず第一点は、政府の方で、閣議でこの税収の落ち込みという問題について協議をした過程で、総理大臣からの発議によって、総理大臣初め各大臣の給与、これを一〇%削減をする、こういう措置がとられたというふうに伺っております。私どもといたしましては、昨年の臨時国会において、政府の提案によって特別職、一般職すべてを含めて給与の改正案について審議をし、決定をしたところであります。それがわずか三カ月余り経過をした段階で、提案者である政府が国会へ提案をして決定をしたものを一〇%要らないということで削減をする、こういう措置をとられるということは、私どもとしても非常に奇異に感じるわけであります。
 そこでまず、一体この閣僚の一〇%の給与の削減措置、これは法律で決定をされている事項でありますけれども、どういう手続、どういう規定によって、そして削減されたものはどういう処理がされているのか、このことについてまず伺いたいと思います。
#8
○国務大臣(大平正芳君) 閣僚の給与について、一部自発的な寄付が閣僚の判断によってなされておるわけでございまして、これは削減ではございませんで、一たん法律によりまして給与されました給与を受領者である私ども閣僚が自発的にその一部を国庫に寄付するということをやらしていただいておるにすぎないわけでございます。
#9
○野田哲君 この措置はいつまでお続けになるつもりなんですか。
#10
○国務大臣(大平正芳君) いつまでと決めたわけじゃございませんで、当分の問このようにいたそうと考えております。
#11
○野田哲君 当時の新聞報道によりますと、閣僚の中にもかなり異論を差しはさむ閣僚もおられたというようなことも報道されておりますが、この措置について一番喜んだのは長谷川労働大臣ではなかったか、こういうようなことが閣僚間でも話題になったというようなことも新聞に報道されております。わずか一〇%を閣僚が寄付をしたからといって、今日の財政事情が変わるものではないわけであります。金額的には知れたものであります。この措置は、明らかにこれは春闘を意識をしての春闘対策、こういうねらい、そういうムードをつくることにねらいがあったのではないか、きわめて私どもは意図的なものではないか、こういうふうに考えているわけであります。そういう点について大蔵大臣としてはどういうふうに考えておられますか、その点をまず第二点として伺いたいと思います。
#12
○国務大臣(大平正芳君) 四十九年度の税収が、われわれの想像を超えて巨額の減収を記録するということが確実になってまいったわけでございます。したがいまして、この際政府といたしまして、何らかのこういった局面に対しての姿勢が政治的に求められておると判断いたしたわけでございまして、春闘に対する戦術的な配慮であるというようなものではなくて、国庫がそういう状況に置かれておるわけでございますので、せめて閣僚だけで自発的にそういう挙に出たというわけでございまして、私どもそれを別にためにしてなしたとはちっとも考えていないわけでございますので、ありのまま御理解をいただければ幸せと思います。
#13
○野田哲君 総理大臣の給与や各大臣の給与が、閣議で決められて支出をされておるんであれば、私どもはそれなりに了解をするわけであります。事は法律で決まっておる問題なんです。今回の場合にも、昨年の十二月の臨時国会、ここで審議をして、政府が提案をして、それを受けて国会で決定をして法律として決めたものなんです。それをそう軽々に、しかもいつまでという期限も決めないで当分の間続けるんだ、こういうような扱いをされるということは、大臣以下公務員の給与すべてを国会で法律で決めているという趣旨、これに全くそぐわない措置ではないかと思うんです。そういう点についてはどうお考えになっておりますか。
#14
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでございまして、法律で決められた給与でございます。私どもそれをありがたく受けておるわけでございます。で、受けました給与の中で一部を寄付する自由を閣僚といえども私は持っておると思います。
#15
○野田哲君 国庫に対する寄付というのは、これはそれなりに一定の制約があるのではないかというふうに思うんです。そこで、国庫に対して具体的にどういう手続をもって納付をされているか、この点を伺いたいと思います。
#16
○政府委員(高橋元君) 直接の所掌でございませんので正確をやや欠く点があるかと思いますが、毎月内閣官房で閣僚の給与を支給されますと、その中から寄付される金額を内閣官房で集めまして、それを国庫に納付しておられると、納付といいますか、寄付をしておられるというふうに承っております。
#17
○野田哲君 これは現にやられておる措置でありますから、ここで幾ら議論してもすれ違いになると思いますが、もう一つ重ねて、同時に提起されたと言われる、これは新聞報道等で伝えられている問題について伺いたいと思います。
 大蔵大臣はその際に、財政硬直化という問題に対応するために、公務員の給与と、それから生産者の米価について抑制を図ることが必要である、こういう考え方を述べられたというふうに聞いておるわけでありますけれども、それは事実でありますか、大蔵大臣から伺いたい。
#18
○国務大臣(大平正芳君) 四月十五日に私は記者会見をいたしました。四月十五日に閣議で当面の財政需要について御報告を申し上げ、今後の財政運営の方針につきまして閣僚の御協力をお願いいたしたわけでございます。その直後、記者会見でその要旨を発表いたしたわけでございます。
 いま御指摘の点につきまして、抑制するというようなことは申し上げなかったつもりでございます。私が申し上げようといたしました点は、四月二日に成立を見さしていただきました予算の忠実な執行に当たりたい、歳入の減収が予想されないわけじゃないけれども、しかし、せっかくわれわれは予算を通じて国民にお約束をいたしました歳出につきましては、責任を持って執行する必要が政治的にあるわけでございます。ただ、この予算に計上してない新たな追加的な財政需要、これについては、当然のことといたしまして財政当局として今後できるだけ慎重な態度で臨まなければならぬと考えております、というように申し上げたわけでございます。もとより、公務員の給与にいたしましても、米価にいたしましても、それぞれこれを決定する手順があるわけでございまして、財政当局の勝手でこれを変えてまいることは私はできない、すべきではないと思うわけでございまして、私どもそういう大それたことは申し上げていないわけでございまして、ただ、追加財政需要なるものに対しましては、できるだけ慎重な態度を財政当局としてとってまいりたいと考えておるという素直な気持ちを申し上げたにすぎないわけでございます。
#19
○野田哲君 そういたしますと、確認をいたしたいことは、公務員の給与とか、あるいは生産者米価とか、そういう形で、特に特定の問題を挙げて抑制をするという立場ではない、公務員の給与にはおのずから決まっていく手順があるのだからそれに従ってやるという立場に立っておる、こういうふうに理解していいわけですか。
#20
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでございまして、その当時申し上げたことをここでもう一度読み上げさしていただきますと「このような歳入面の制約に対しては、まず、行政経費の節約を初めとする既定経費の見直しにより、極力歳出の節減を図る必要があると考える。更に、公務員の給与改善問題、米価問題等年度途中に予想される追加財政需要については、厳に慎重な態度で臨むことと致したい。なお、これらについては、別途、各省庁と十分協議しながら、具体的な措置を講じて参りたい。」、こう申し上げておるわけでございます。仰せのとおりでございます。
#21
○野田哲君 しかし、やっぱり大蔵大臣は言っておるわけですよね。公務員給与、米価、慎重な態度で臨むべきであるということを言っておるわけです。これはやはりその波及効果というのは非常に重大だと思うんです。大蔵大臣、特に、実力大蔵大臣と言われておるあなたがですよ、そういう意思を持っておられるということは、これはやはり公務員の給与の決定されていく手順、必要な機関、あるいは生産者米価が決まっていく機関に対しても、かなり政治的に牽制球を投げたということになると思うんです。ずばり言えば、やはりこれは人事院勧告に対する政治的、意図的な介入、あるいは米価審議会に対する政治的な介入と言われても、私はそのそしりを免れることはできないんじゃないか、こういうふうに思わざるを得ないんです。御承知のように公務員の給与にしても米価にしても、それぞれ法律的に決定をされている、これを制度化していく手順、機関というものがあるわけでありますから、これはやはり人事院に対しても相当牽制をしている、こういう私どもは見方をしていかなければならないと思うんですね。そういう点は、単に抽象的に触れただけで特に具体的に介入をする意思はない、こういうふうに受けとめていいんですか。
#22
○国務大臣(大平正芳君) 米価の方は、農林大臣が、定められた手順をどのように運んでまいりますか、御責任を持って進められることと思うわけでございます。人事院は人事院として、その固有の権限によりまして、勧告すべきときは勧告しなけりゃならぬことになっておると思います。私ども財政当局といたしまして、それに干渉するというような気持ちは毛頭ございません。ただ、財政当局者といたしまして、こういう状況に置かれました場合、ぎりぎりの希望を申し上げたわけでございまして、そういう手続について介入する、干渉するというようなものではございません。
#23
○野田哲君 旅費の問題に入っていきたいと思います。
 そこで、冒頭にまず大蔵大臣に伺いたいと思うんですが、この国家公務員等の旅費について大蔵省が所管をされているわけでありますけれども、これはいままでの国会でも議論があったそうでありますけれども、国家公務員等の旅費という問題は、これは公務員の勤務態様にかかわる問題であるし、人事管理の一環、勤務の全体の管理の中の一環でもあると思うんです。そういう意味からして、大蔵省が所管をするという形よりも、総理府の人事局、総理府で所管をする、公務員全体の公務員制度を管理をし、あるいは公務員の諸制度を管理をし、人事管理の基準を管理をしている総理府が所管をすべき方が適当ではないか、こういうふうに考えるわけでありますけれども、この点について大蔵大臣としてはどう考えておられますか。
#24
○国務大臣(大平正芳君) その点につきましては、まず専門の方からちょっと意見をお聞き取りいただきたいと思います。
#25
○政府委員(高橋元君) 旅費は、申し上げるまでもございませんが、公務のために旅行する国家公務員の旅行中の費用を支弁するという性格のものでございます。そういうことでございますから、これは実費弁償ということがたてまえでありまして、この点は従前から旅費法の改正を御審議いただきます都度申し上げておるとおりでございます。
 そこで、実費弁償としてどの程度の水準が必要であるかということになりますと、予算の査定の際に、庁費、それから事業費その他の単価を決定しているわけでございますが、そういうものと同じような取り扱いでいく方がむしろ実態に合うのではないか、そこで、予算査定の一環として主計局が所管することが最も適当であると私どもは考えております。で、給与決定につきまして、野田先生もおっしゃいますような意味で、職員の実態というようなものを取り入れますために、私どもは旅費法の改正案を立案いたします際に、総理府の人事局その他給与ないし勤務条件の所管の役所とよく協議をいたしておるところでございます。
#26
○野田哲君 この所管の問題につきましては、さらに私は、国家公務員の共済制度の問題、大蔵省で所管をされているこの問題についても一つの見解を持っておりますので、また改めてそれらを含めて必要な場所で政府の見解をただしてまいりたいと思います。
 そこで、今回の旅費の改正につきましては、昭和四十九年度における宿泊料金の実態調査の結果等を考慮して四〇%の改善を行う、こういうことになっているわけでありますけれども「昭和四十九年度に実施した宿泊料金の実態調査の結果等を考慮し」、こういう点でありますが、この実態調査の結果は、われわれのところへは一切何らの資料も提供されていないわけであります。このような審査を行うに当たっては、当然大蔵省としても、実態調査をやったのであれば、いつの時点で調査をやったのか、あるいは全国で何カ所ぐらいの調査をやったのか、それは一体どことどこであるのか、あるいは旅館やホテル等は何カ所ぐらいの調査を行ったのか、その結果料金はどうであったのか、こういう点についての実態調査の報告がまず行われなければならないし、私どもとしても資料を要求をいたしたいと思うわけですが、まず、大蔵省の方で調査の資料があれば説明をしていただきたいし、あわせてまた、委員長にもお願いしたいんですが、資料として提供してもらいたい、こういうふうに考えるわけです。
#27
○政府委員(高橋元君) 旅費法の改正につきましては、前回御審議をいただきました際に、毎年実態調査をやっていくべきであると、私どもといたしましてもさように努力したいと思いますということの経緯がございまして、四十九年度の四月に全国的な規模で私どもの地方支分部局であります財務局及び財務部というところが中心になりまして、旅館の宿泊料その他の宿泊に要する経費の実態調査を行ったわけでございます。資料等は後ほど、その御指示がございますので提出を申し上げたいと思うわけでございますが、概要を申し上げますと、四十九年四月現在というのがまず第一に時点でございます。それから、調査をいたしましたのは、大蔵省の出先機関であります財務局及び財務部、それが各省庁の出先機関及び地方公共団体の御協力をいただいて調査をいたしました。調査の対象になりました地点でございますが、百七十七の市町村でございます。これを旅費法上いわゆる甲地方になっております都市、それから、人口の区分によりまして、三十万以上の大都市と申しますか、十万から三十万の中都市、三万から十万人の小都市、そのほかに全国の町村の約六割に達しまするところの人口八千人以上の町村、この五つの分類をもちまして調査対象地域を選定いたしました。
 少し細かくなりますが、その対象の地域数を申し上げますと、旅費法上甲地域の都市、これが八つでございます。それから人口三十万以上の大都市、これは十八でございます。それから中都市が四十六、小都市が五十三、それから町村、これが五十二、合計いたしまして百七十七の都市を選びました。その中で、財務局、財務部が各省の出先機関などの御意見も伺い、地方公共団体の御意見も伺って、大体出張者が通常利用するであろうと思われる旅館を七百七館選定をいたしまして、この宿泊料の内容を調べてきたわけでございます。
 宿泊料の実態調査の対象になりました料金の範囲でございますが、これは部屋の料金、晩飯と朝飯の料金、それからサービス料金、暖房料金、その他料飲税、入湯税と、こういう項目にわたって調べております。その結果、全体といたしまして四十七年の四月に実施いたしました実態調査結果に比べて、今回の実態調査結果の旅館の宿泊料は三三%アップしておるということが把握できたわけでございます。その三三%アップしておるということに、これは四十九年四月の調査でございますから、四十七年から四十九年の二カ年を四十八年から五十年の二カ年に延ばしますために、七%のアローアンスをつけまして四〇%ということで定額の改定を法案として御審議をお願いいたしておる次第でございます。
#28
○野田哲君 まず、調査のやり方について、私は二点について、一体このような調査のやり方が是か非かということについて大蔵省の見解を伺いたいと思うんです。
 まず第一は、私どもの方で、手元で調査をしたところによると、大蔵省の方で旅館を選定をする場合に、初めから地方財務局あるいは財務部等に対して指示しておる調査のやり方としては、ランクを初めから分けて、本省の局長やそれに相当する官職にある者が泊まる旅館、第二には、本省の課長やそれに相当する官職にある者が泊まると予想される旅館、第三には、本省庁の課長補佐や係長あるいはこれに相当する官職にある者が泊まると予想される旅館、そうして四番目には、係員やこれに相当する官職にある者が泊まる旅館、こういうふうに初めから官職によって四つのランクに分けてこの調査をしている。こういう一体調査のやり方というのが妥当であるかどうか、私は非常に疑問を感じます。
 この前の旅費法の審議の際にも、附帯決議として、実費弁償という性格にかんがみ、格差の解消を図れと、こういう附帯決議が行われておるわけであります。そういう附帯決議が行われておるにもかかわらず、初めから調査に当たって局長やそれに相当する者が泊まる旅館としていわゆる一級の旅館の調査をしろと、それから二つ目には、一ランク落ちて、そこは本省の課長やそれに相当する官職の者が泊まる旅館だと位置づけて一ランク落としたところを調査する、そうしてさらに第三段階、第四段階、こういう形で、初めから調査に当たってランクをつけて想定をして料金の調査をやる、こういうやり方は一体妥当なのかどうか。初めから旅館にまでランクをつけて調査をすれば格差が出てくるのは当然なんであって、そうではなくて、やはり一つの都市の、まず、公務員として出張して泊まるであろうと予測されるところはほぼわかるわけでありますから、それをやはり調べて、平均的にこういう料金が必要なんじゃないか、こういう出し方が、私はこの前の附帯決議の趣旨にも沿った措置でもあるし、適切な調査の方法じゃないかと思うんです。そういう初めからランクを分けた調査の仕方、これについて一体大蔵大臣としてはどう考えておられますか、妥当な措置と考えておられますか。
#29
○政府委員(高橋元君) 旅費の実態調査は、現行の旅費法に基づきます定額に対してどの程度のアップ率になり、どの程度の改正をすべきかということが調査の目的でございます。そこで、いま改正をお願いしております案の前の、四十八年に改正をお願いいたしました案、それによりますと、旅費の日当及び宿泊料を公務員の場合四区分にしておりますが、その区分と申しますのは、指定職及び一等級という欄、それから二等級という欄、三ないし五等級という欄、六等級という欄でございます。これらの旅費定額がどの程度引き上げを必要とするかということを立案いたしますために、先ほど御説明にちょっと漏らしましたけれども、野田先生のおっしゃるような、局長及びこれに相当する官職にある者、本省庁の課長及びこれに相当する官職にある者、本省庁の課長補佐、係長及びこれに相当する官職にある者、係員及びこれに相当する官職にある者それぞれが通常利用する旅館というものを、それぞれの出先の専門的な見方で見てもらいまして、そこを調査いたしたということでございます。
#30
○野田哲君 現にね、この旅費については金額のランクがあって、等級によって金額が違うわけです。出張すればその支給される宿泊料金の範囲内で泊まろうとするのは当然なんですよ。そういう実績があるんだから、その実績の上に立ってランクを分けて調査をすれば格差が出てくるのはあたりまえなんです。しかし、いままで審議した経過というのは、そういう格差は実費弁償からいって適当ではないんじゃないか、こういう附帯決議がされておるとすれば、それを尊重しようとすれば、そういう初めから今回の改正に当たってもランクを分けて調査するやり方というのは、四十八年改正の際の附帯決議の趣旨に合っていないのではないか、こういうふうに思うんですよ。だから、その点が私は問題ではないか、初めから調査に当たってこのランクをつけることを意図した調査になっているんではないか、こういう点を指摘をしているんです。
#31
○政府委員(高橋元君) 四十八年にこの委員会で現行の旅費法の改正をお願いいたしました際に、旅費が実費弁償である性格にかんがみ、なるべく格差を減らしていくようにという趣旨の附帯決議をいただきましたことは、私どもも重々承知しておりまして、その附帯決議の趣旨に沿いまして、一つは、いま申し上げました宿泊料の実態調査、もう一つは、移転料の実態調査というものをいたしたわけでございます。
 で、移転の場合には、移転者が実際に要した費用というものを一人別に全部把握いたしまして、その中で実費弁償の対象になるものを選定をして調査をしました。距離別、輸送手段別にやったわけでございます。その結果、移転料につきましては、現行法でありますところの階級区分と申しますか、等級区分というのをずっと圧縮していくことが適当ではないかということで、今回四区分に縮小いたしまして、改正案を提出して御審議をいただくことにしておるわけでございます。
 ただ、宿泊料の実態調査の場合に、確かに仰せのように現行の法律が四つのランクになっておるわけでございますが、これにつきましては、実際に支出した実額というものをとらえることは非常にむずかしい。非常に出張者の数が多うございまして、年間に延べ百七十万人ぐらいということでございます。そういうものから、どのようなサンプルを抜いて調査をするかということがまあかなり問題もあろうかと思います。そこで、旅館の宿泊料についてのアップ率を見まして、このアップ率が格差を縮小する方向に動いておるのか、まあ現行の格差を一応容認できるものということなのかということで調査をさしていただいた次第でございます。
#32
○野田哲君 調査のもう一つ明確にしてもらいたい点は、この旅費法では甲地区と乙地区というふうに分けてあります。今回の改正案では、甲地区に対する比率から言えば、若干、八五%を九〇%にしたわけですから、まあ格差の解消は図られておるようでありますけれども、この調査の結果、甲地区と甲地以外のところの区分、これはいま説明がなかったわけでありますけれども、まあ私も仕事柄、全国各地飛び歩くことが多いんですけれども、私の経験からいっても、今日宿泊料について東京、大阪等を初めとした指定都市、この甲地方と、それ以外の土地とを区分しているということは今日の実態に合わないんじゃないか、少なくとも、この宿泊料に関する限りは実態に合わないのではないか、こういうふうに思うわけなんです。甲地と言われておる大都市については、今日ではホテル等も非常にたくさん設備ができておりますし、その中にはピンからキリまでありますけれども、まあビジネスホテル等、きわめて安直といいますか、軽便に利用できるような施設も非常にたくさんあるわけであります。ところが、地方都市に参りますと、逆に旅館、ホテルの数も非常に限定をしております。また、出張の場合には相手先があるわけでありまして、それぞれの国の出先機関なりあるいは地方公共団体等が出張の用務の対象になっておると思うんですけれども、大体現地の方で旅館等についても一応予約をし、手配をしたところへ入ると、こういうのが実態であろうと思うんです。そういたしますと、むしろ数が限定をされ、宿泊等の施設が限定をされている地方都市の方が逆に私は割り高になる、こういうことではないかと思うんです。
 そこで、調査の結果について、この指定都市と指定都市以外のところの格差が一体今回の改正案にあるように一〇%もあったのかどうか、こういう点、それと今日の状況では甲地、乙地という形で区分する必要はないじゃないか、こう思うんですけれども、これについての大蔵省の認識を伺いたいと思います。
#33
○政府委員(高橋元君) 先ほど申し上げました七百七の旅館、これの中でいわゆる甲地方に入っております旅館が八十五でございます。残る六百二十二軒と申しますのは乙地方の旅館でございます。それで、まあそれぞれ乙地方から旅館を選定いたします際に、人口規模別にばらつきが余り大きくないように出張の頻度等も勘案してサンプルを決めておるわけでございますが、そうやって出しました実態調査の平均が、甲地全体で申しまして乙地が課長のレベルで七七・九、課長補佐のレベルで七八・九、係員のレベルで七七・八という格差になっております。これは四十七年の四月の実態調査の際にいま申し上げました順序で、七六・九、七八・五、七五・九でございました。それに比べれば若干詰まっておる傾向はございますけれども、なお一割の旅費法上の甲、乙の格差をもって十分足りるというふうに私どもは判断していまのような案でお願いをいたしたわけでございます。
#34
○野田哲君 この点、後でまた資料をちょうだいしたいと思いますが、問題を変えて、これは大蔵大臣の見解を伺いたいと思うのですが、先般、本年の四月時点における東京都の物価の上昇の状態が発表されています。ごく最近五月についても発表されたわけです。四月時点、前月比で調査をした結果は二・五%の上昇、東京都の場合、こういう数字が示されているわけでありますけれども、この前月比二・五%の物価の上昇の中で、宿泊費、いわゆる旅館、ホテル等の値上がりによって占める分野、宿泊費の上昇が二・五%の中の二二・二%を占めておる。これは教育費に次いで最大の指数を示しておるという数字が発表されております。宿泊費だけに関して前月比で調査をすると二二・八%、こういう数字が出ているわけであります。そういう点から、いま私どもは昨年の四月時点の報告のあった調査に基づいて旅費の改正の審議を行っておるわけでありますけれども、四月から実施をするということで提案をされておるこのことしの四月時点でも、すでに宿泊費についてはこのような上昇を見ている。今回の改正案がすでに時期を失している、こう言わなければならないと思うのです。で、そういう点からも、実費弁償でありますから、これは公務員の犠牲によって出張するというようなことがあってはならないと思うのです。そういう点で、社会経済の推移に対しても、適切に、時期を失することなく措置をしていくということが制度として必要だと思うのです。しかし、やはり今日の経済情勢から言えば、実態調査が一年前をもとにして行われておるわけでありますから、どうしても経済情勢の推移に見合っていかないという問題点があるのじゃないかと思うのです。制度そのものについて見直して、しかるべき措置を、適切な措置をとられなければならないのじゃないか、こういう点を感じているわけでありますけれども、この点についてどう大蔵省としてはお考えになっておりますか。
#35
○政府委員(高橋元君) 私ども、いま野田先生おっしゃいます四月の消費者物価の中身をよく承知しておりませんものでございますから、いま三月末で全国の消費者物価というものを出してみますと、これは一六七・六で、前年の三月が一四六.八でございますから十数%のアップになっておりますが、その中の消費者物価を構成いたしております宿泊料という項目だけを引き出してみますと、四十九年三月に一三四・〇、五十年三月に一三六・五と、こういうことで、約一・五%のアップでございます。これがその全体の旅館料金の中でどの程度の意味を持っておるのか、ちょっと把握いたしかねるわけでございますが、まあ別途日本銀行が調査いたしております宿泊料金指数というものをとってみますと、これは四十九年三月が一一〇で五十年の三月が一二四、約一三%のアップでございます。で、ただ、四十七年の四月から、いまの日本銀行の宿泊料金指数を見ますと、四十九年の四月まで二八%上がっておるということでございますから、先ほども申し上げておりましたように、四十七年の実態調査と四十九年の実態調査の開きが三三%でありますが、四十七年から八年の物価上昇よりは四十八年から四十九年への物価上昇の方が大きいであろうという想定のもとに七%のアローアンスを乗っけて四〇といたしておりまして、私どもは法律をもって旅費、宿泊及び日当の定額をお決めいただきます現行の制度のもとでは、今回私どもの方でお願いをいたしております改正案において妥当な金額であろうというふうに考えておる次第でございます。
#36
○野田哲君 制度上の問題でもう一つ伺いたいと思うんですが、現在の旅費法では、鉄道の場合で言えば四百キロを一日単位と、こういうことで旅行日数を算定をするように法律上なっています。これは昭和三十六年に出されておる「旅費法精義」、こういう旅費法の解説をした本を読みますと、鉄道の場合四百キロを一日単位にしておる問題について「鉄道旅行四百キロメートル、水路旅行二百キロメートル、陸路旅行五十キロメートル一日の割合は、従前の規則の標準をそのまま採用したものである。昭和十八年当時の本邦の交通機関の速度を考慮して定められたこの基準を今日その儘使用することは些か疑問がないでもないが、今日の交通機関の状況からみて著るしく誤差があるとも思われない。」、こういうふうに解説をしています。これは昭和三十六年に書かれた解説なんです。したがって、今日この旅行日を四百キロを一日とするというのは昭和十八年ごろの鉄道の事情、スピード、こういうものを基礎にして制度化されているわけでした。ところが今日、つい最近博多まで新幹線が開通をしたと、そしていまの解説が出された当時はまだ新幹線は開通していなかったわけでありますけれども、その直後に大阪まで、引き続いて岡山、博多と、こういうふうに新幹線が開通をしていったわけであります。そういたしますと、今日、新幹線も、それから在来線も含めて鉄道の場合は四百キロが一日単位なんだ、こういう旅行日の算定の仕方は、これは余りにも実情に合っていないんじゃないか、こういうふうに考えるんです。さらにまた、民間航空路線も非常に普及をし、今日ではもう出張の場合でも、私用の場合でも一般的に使用されるような状態になってきておるわけです。したがって、交通事情の変化というものに対応して、旅行日の算定については再検討をされなければならないのじゃないか。特にこの点は鉄道の場合に、大阪へ行くあるいは広島へ行くという場合と、青森県あるいは秋田県、山形県、こういうふうな鉄道の速度の非常にスピードのおくれるような、遅いところへ行く場合と非常に不均衡、アンバランスが起きておるんじゃないか、こういうふうに思うんです。キロ数だけでいくと私が調査したところでも、四百キロというと、新幹線の場合で言えば米原あたりが大体四百キロに相当するわけですね。二時間ちょっとで到達をするわけです。これが東北線あたりになってまいりますと、四百キロというのは一ノ関あたりに相当することになるわけです。時間にすればほぼ三倍ぐらいかかるような状態に現になっているわけです。こういうふうに非常に交通事情の変化によって、この旅行日の単位というのをキロ数だけで算定するという今日の制度というのは、非常に矛盾を来しておるのじゃないかと思うんですが、その点はいかがですか。
#37
○政府委員(高橋元君) 先生御指摘の旅費法の第八条では、旅行に要した日数の決定は現に要した日数によることをたてまえとしておるわけでございます。いま御指摘がありましたように、たとえば博多へ向けて直行で出張をする場合、それから北の方へ向けて汽車で出張をいたします場合、それぞれ交通手段の変革が非常に著しいために所要の日数ないし時間というものがかなり変わっております。たとえば、四国へ行くよりは博多へ行く方が鉄道で行く場合には早く着くということもあろうかと存じますが、そういうことでございますので、私どもも四百キロ、二百キロ、五十キロという現行のアッパーリミットを決めております規定がやや現実に合わなくなってきておるんではないかということで、今回改正案を立案いたします際に、いろんな資料を使いまして検討いたしたわけでございますが、やはり昭和十八年と申しますか、昭和三十六年と申しますか、前回のこの点についていろいろ見直しを行ったときに比べましても、遅い交通機関を利用いたします場合にはやはり四百、二百、五十と、こういう上限を動かすべき理由がまだないんではないか。おっしゃいますように、非常に速い場合には博多に一日で行って帰ってくるということであれば、現に要した日数でそこは旅費の計算がなされるわけでございます。しかしながら、在来線を使っております場合、優等列車の少ない区間等につきましては、非常に古い鉄道の速度というものがいまでもあるんではなかろうか。その点、十分の確信はなかったので現行のまま御審議をお願いしておるわけでございます。今後全国的にかなり鉄道の技術革新と申しますか、そういうものが行われますことを十分想定できますので、実態に合わせて常時調査をしてまいりたいと考えております。
#38
○野田哲君 今度の改正案の具体的な問題について伺いたいと思うんです。
 まず、移転料については大幅に格差の解消が図られております。これは私は当然だと思うんです、転勤に伴う移転料ですから。そこで私、まず念のために大蔵大臣に伺いたいんですけれども、移転料の支給対象に、総理大臣以下各大臣がずっと対象になっているんですけれども、総理大臣に移転料を払うというのはどういう場合のことを想定されるんですか、これを伺いたいと思うんです。
#39
○政府委員(高橋元君) 「内閣総理大臣等」というのの中に「内閣総理大臣及び最高裁判所長官」というランクと、「その他の者」――国務大臣、国務大臣に準ずる地位にあられる方というものと、二つのランクを設けております。で、おっしゃいますように、旅費法ができましてから内閣総理大臣に赴任旅費を支給したということはまずないわけでございます。しかしながら、最高裁判所長官の場合には、これは制度として地方の高等裁判所の長官から御赴任になるとか、その他の移転が必要な場合もございます。これはおしかりを受けるかもしれませんが、内閣総理大臣の場合でも、地方に本拠を持っておられる方が内閣総理大臣に就任されるという場合にはあるいは赴任旅費が必要になるかもしれないと、ただ、この場合の。プロバビリティーというのは非常に薄いと思いますけれども、そういうことで、現在旅費法上、内閣総理大臣及び最高裁判所長官というランクを残しておるわけでございます。
#40
○野田哲君 格差という問題について、今度の改正では、現行の場合で言えば指定職と一等級が同一のランクになっておったものを、今度は指定職は一つ独立をさして、一等級と二等級を一つのランクにする、こういう措置がとられているわけですけれども、これは一体どういう理由によるものか伺いたいと思います。私が私なりに考えたところでは、昭和四十八年前後にわたって、公務員の標準職務俸給表というものの運用が非常に変わりまして、従前の指定職というのは一般的に言えば次官、こういう範囲であったものが、今日では非常に指定職の範囲が拡大をして、各省庁の局長あるいは局次長、それに相当するところまで分野が非常に拡大をしている。それに伴って二等級が一等級になり、三等級が二等級になる、こういう形で、むしろ今日旅費法の改正の中でこういうことをやる以前から、実質的にはもう標準職務俸給表の運用によって、俗に言われる地方自治体なんかでよくおしかりを受けている渡り運用というのを国自体がやっているんだということの中で、私は実態の方が先行している、こういうふうに見ているわけなんです。今回この指定職と一等級とを一つのランクにしておった旅費を、旅費法の改正では指定職と、一等級・二等級をそれぞれ新たにランクを分けた、こういう点は特に特別の理由があったわけですか。
#41
○政府委員(高橋元君) いま野田先生からお話がございました、ほぼそういう事情でございますが、指定職が昭和三十九年の一般職給与法の改正でできました後、指定職の範囲というものは当初の重要局長というところから、大体、部長、次長クラスまで指定職にカバーされるということになりまして、従前指定職と一等級とをくくっておりましたその頭は、実態調査のときにも御指摘がありました局長及びこれに相当する官職にある者というものをカバーしておることになっておったわけでございますが、最近では、課長の中で重要な職務にある課長というものの一等級のポストがふえてまいりましたので、一等級、二等級合わせてこれは一つの課長職というふうに把握して、そこで旅費の定額を決めさしていただくという方が実態にかなうというのが私どもの考えでございます。
#42
○野田哲君 格差という問題では、私が理解をする範囲では、実費弁償というたてまえにかんがみて、格差というものはできるだけつけないように縮小すべきであるということだと思いますし、そういう附帯決議も行われているわけでありますけれども、今度の改正では格差は逆に大きくなっている。わずかの金額でありますけれども、たとえば改正前であれば一等級と六等級との格差は二千八百円であったものが、今度の改正では二千九百円になっている。そうして二等級と六等級との問の格差というのは、従前は千九百円であったものが二千九百円になっている。こういうふうに非常に、格差は縮小というよりも、わずかの金額でありますけれども拡大をしている。特に平均的に引き上げ率で言えば、指定職から二等級までは四四・六%、これが六等級以下は四〇・五%と、こういうことで、引き上げ率についても逆に拡大をしている。これは前回四十八年の改正の際の附帯決議、実費弁償のたてまえにかんがみて、等級区分の縮小等制度の合理化を図り、出張態様を含めて方法について再検討を行うべきである、この趣旨にはむしろ逆行しているんではないかというふうに思われるんですが、この点についてどういう認識を持っておられますか。
#43
○政府委員(高橋元君) 現在旅費法上の宿泊料の定額を定めます場合の倍率は、六等級以下をたとえば一〇〇といたしますと、内閣総理大臣が二四〇、その他の認証官またはそれに準ずる方々が二〇〇ということにしておりまして、その間を係長または課長補佐相当である三ないし五等級の方、それから課長相当である一、二等級の方、指定職、三つに分けておるわけでございます。それでその開きといいますか、六等級以下を一〇〇といたしますと、三ないし五等級が一二五、それから一、二等級、指定職は、先ほども申し上げましたように、中で入りくりがございましたので若干動いておりますが、従前一五〇でありましたものが一五五、指定職一七五でありましたものが一八〇となっております。ただ、内閣総理大臣、国務大臣、これらにつきましては従前の格差をそのまま据え置いたということでございます。これは実態調査の結果からいたしましても、やはり上級の旅館の定額というものが非常に上がっておりまして、先ほどの財務局の行いました実態調査で申し上げますと、本省の局長、これに相当する官職にある者が泊まる旅館の金額ではじきました宿泊料の平均が、六等級以下に比べて二一〇ぐらいになっております。アップ率もやや上にいくほど高いというような形になっておりますので、それらの点は一切捨象をして、現在の格差をそのまま横に持っていったと。ただし、指定職、一、二等級の間では若干の入りくりがございましたので、それに応じて加重を使いまして修正をしたと、かようなことがお願いをいたしております改正案での日当、宿泊料の格差でございます。
#44
○野田哲君 調査は、初めからぼくが言ったように、ランクを分けて旅館を調査しておるんですから、そういう格差が出るだろうと思うんですよ。
 そこで、具体的に例を挙げて伺いたいと思うんです、格差という問題について。出張の場合には往々にして、局長とか、あるいは局次長とか、審議官とか、そういうランクの人と、それから四等級なり五等級なり六等級なり、そういうランクの人と同道して出張する場合がかなりあると思うんです。その場合に、一等級あるいは指定職の人と、五等級や六等級、七等級の人が一緒に出張して別々の旅館へ泊まるというようなことは、これはあり得ないと思うんです。あるいはまた、昼飯を食べるにも別々のところで、片一方は大衆食堂で、片一方はホテルのレストランでというような食事の仕方はあり得ないと思うんです。そういたしますと、一等級の人と六等級の職員とが同一の目的で同一場所に出張した場合に、一日当たり宿泊料で千六百円、日当で三百五十円、合わせて千九百五十円の金額の開きがあるわけなんです。改正前が千九百五十円ですね、改正前が。一等級と六等級の人が一緒に行った場合に改正前は千九百五十円の格差があった。これが今度は宿泊料と日当合わせると、宿泊料で二千九百円の格差、日当で五百円の格差、一日当たり三千四百円の格差が出るわけです、同道して出張した場合。さらにまた、もし八等級の職員と一等級の職員の人が同道して出張した場合に、汽車も別々に乗らなければならない、一緒に随行者だということでそばへ乗ったんでは足が出る、こういう実態になっているんです。大平大蔵大臣が出張する場合に、大蔵省の、まあ大蔵大臣ですからそんな下の人を同道することはないのかもわかりませんけれども、もし五等級、六等級、こういう職員を同道して行った場合にはもっと大きな格差が出るわけです。宿泊料一万四百円ですから、それと五千二百円、ちょうど倍額の格差が宿泊料だけでも一日当たりあるわけです。そういうふうに、上級の人と、それから一般の職員とが同道して出張する場合にもやはりこういう措置が適切であるとお考えになりますか。
#45
○政府委員(高橋元君) 前回御審議をお願いいたしました際に、随行の問題につきましてかなり御指摘をいただいたわけでございます。そこで、私ども今回出張の実態調査をいたしてみまして、その中で出張職員の組み合わせ、いわゆる随行の実態というものを出してみました。そこで、全体の年間の出張人員が百六十八万ぐらい、延べ人員でございますが、その中で随行があった出張の件数が二十二万三千件、約一三%というものが随行がある出張でございます。随行の人員が一人一・五人というふうに大体出ております。この中で、これは組み合わせによる出張でございますから、係員相互がチームを組んで出張する場合というものも含まれております。御指摘のありました、指定職が出張をする場合に、それに随行をしていくケースというものを出してみますと、その中の六割が三、四、五等級というのが随行者でございます。それから、一等級の場合でも三、四、五等級というのが同じようなウエートになっております。そこで、今度の旅費の定額を決めます際に、大体いま御指摘のありましたようなことで出してみますと、指定職に対して三、四、五等級、この辺の旅費定額が約七割、一等級に対しまして約八割、こうなっております。一方旅館の方で宿泊料のバンドがございまして、調査対象になっておりますような旅館の宿泊料金表というものを部分的に抜き出してみますと、大体一番高い料金からその宿屋での料金というのは六割、六割の範囲ならばその旅館に泊まれるということでございます。そういったことをいろいろ勘案いたしまして、随行の場合でも現在の旅費定額で足りないということは一般的には起こらないというふうに思っております。
 なお、念のため申し上げますと、旅費法には、四十六条の二項の規定がございまして「各庁の長は、旅行者がこの法律又は旅費に関する他の法律の規定による旅費により旅行することが当該旅行における特別の事情により又は当該旅行の性質上困難である場合には、大蔵大臣に協議して定める旅費を支給することができる。」、先ほど御指摘のありました大臣に随行いたします秘書官の旅費等につきましてはこういった調整規定を使いまして、適時増額をいたしておるわけでございます。
#46
○野田哲君 調整という場合もあり得るということはいま説明があったのですが、しかし、一般的には、これはそういう措置はよほどのことがない限りとっておられないと思うのです。そして、先ほどの調査の中では、なぜ四段階にランクをつけたかということの中では、初めから旅館をランクをつけてこの実態を調査した。今度は同道して同じ場所へ出張したときにはどうするかということになれば、今度は一つの旅館の中で高い部屋もあるし安い部屋もある。こういう説明では、初めからもう既定観念として実費弁償である旅費についても依然としていわゆる職階制というものを旅費にまで固定化していこうという考え方がありありとあらわれていると思うのです。確かに、それはどの旅館でも高い部屋もあれば安い部屋もあるし、あるいは料理でも三品つきでも五品つきでもいろいろあるでしょう。これは料金にはつけようはいろいろの方法があると思うんです。しかし、一緒に同じ目的で、同一場所へ何日か一等級や指定職の人と五等級や六等級の人とが出張する場合にまで金額に差をつけなくてもいいんじゃないですか。
 今度の改正では、先ほども言いましたように、一日当たり一等級と六等級で三千五百円の格差が生じているわけです。一週間出張すれば二万円を超す格差になるわけです。こういう格差の拡大、こういう形は、旅費が実費弁償であるというたてまえからすれば、私は漸次やはり解消すべき措置がとられるのが当然だと思うんです。今度の改正案では、逆に、とりょうによっては拡大をしている、こういう点を指摘をしているわけであります。この点は、私自身も地方公務員の若干の経験を持っておりますけれども、地方公共団体等の場合には、やはり先ほど言われた調整措置というのを、ほぼランクの違う人と同道する場合にはとってカバーしている。それが自治体のルーズなやり方だとあるいは指摘されるかもわかりませんけれども、根本的にはやはりそういう調整措置を必要としないように、大臣と六等級や七等級、これまで、ピンからキリまで同じにしろとは言わないけれども、格差が拡大をするようなところまでとる必要はないのではないか、これは逆行しているんじゃないか、こういう点を指摘をしているところなんです。これは恐らく、これ以上言ってももうすれ違いになると思うので、再検討といいますか、今後検討を要望して次の問題に移っていきたいと思います。
 飛行機を使う回数が非常にふえていると思うんです。民間の航空路線の普及によってかなり利用率も高まっていると思うんです。そこで飛行機の場合に、十八条ですか「航空賃の額は、現に支払つた旅客運賃による。」、こういうふうになっているわけですが、この意味は、飛行機で出張しようとする場合には、まず自分が航空会社や交通公社へ行って――飛行機を使うということの出張の了解を得た上で自分が行って飛行機の切符を買って、それを提示してそれから払ってもらう、こういうことなんですか。実態はどういうふうになっているんですか、伺いたいと思います。
#47
○政府委員(高橋元君) 国内の航空会社の場合にはモノクラスでございますから問題はなくて、これは要するに航空会社の料金表どおりの航空料金ということになります。
 外国出張の場合に事例があるわけでございますが、ファーストクラスとエコノミーと分けておるという会社が通常でございます。そこで、ほかに規定がございまして、二階級以上の料金がある場合には高い方の料金によるということが、たとえば大臣とかその他の者について定められている場合がございますけれども、たまたま席がないとか、それから実際に旅行した場合にはエコノミーで済ましちゃったという場合には、ファーストクラスの料金でなくてエコノミーで支給をいたすという、これは一種の実費主義の考え方がここに出ておるわけでございます。
#48
○野田哲君 いや、私聞いておるのは、これは内国旅費の場合ですね、十八条というのは。「現に支払った旅客運賃による。」というのは、つまり航空賃については後払いだと、この文字どおり読めば後払いというふうな解釈になるんですが、実態は、飛行機を使う旅行命令が出たときには、その経路の航空賃を事前に出している、こういうことでいいんですか。
#49
○政府委員(高橋元君) 旅費支給規程の別表の三というのがございまして、それによりますと、「その支払を証明するに足る書類」というものを旅費請求書に添付して出すということになっております。したがいまして原則は後払いでございます。
#50
○野田哲君 そういたしますと、たとえば沖繩へ出張するという場合でも後払いということになるわけですか、往復約五万円必要とするわけですが、これはやはり後払いなんですか。
#51
○政府委員(高橋元君) ちょっと御説明が不十分でした。旅費につきましては、一般的な規定によりまして概算払いでございますけれども、精算する場合に支払いを証した書類をつけませんと、その分の請求が有効でないということでございます。したがいまして、航空運賃を含む旅費につきまして概算払いを受けた後精算をする場合には、いま申し上げたような請求書をつけているということでございます。
#52
○野田哲君 次の問題に入ってみたいと思うんですが、移転料の場合、まず移転料については、今回は非常に等級によって格差があったものをかなり改善をして格差の解消を図られると、こういう点について私どもも結構なことだと思います。ただ、転勤によって移転をする場合、これは本人の意思によるのではなくて、やはり辞令一本で転勤によって移転を余儀なくさせるわけでありますから、したがって、現在でも格差の解消を図られたとは言いながら、今度の改正案でもやはり職務によってのランクがつけられておるんですけれども、移転料というような性格であれば、むしろ家族構成をある程度加味されなければならないんじゃないか、こういうふうに思うんです。一等級や二等級の人でも、身軽に転勤できる場合もありますが、むしろやはり六等級や七等級、こういう形でまだ子供も同居をしていると、こういう三十歳代から四十前後、こういう層が一番家財道具あるいは学校の転校手続、こういうことで、実際に移転する前にも学校の転入手続等で赴任地へ往復をしていかなければいけないというようなこともあって、むしろ私は経費がかさむんじゃないか、こういうふうに思うわけであります。そういう点で、移転料に今後家族構成を加味することを検討される用意はありませんか、いかがですか。
#53
○政府委員(高橋元君) 移転料の実態調査は、昨年の六月と七月に移転をしました全赴任者の中で、独身者を除きました総員一千七人について行ったわけでございますが、その一千七人がそれぞれの等級に分布しておりまして、ほぼ正確につかみ得たというふうに思っております。その結果、現行の旅費定額に対して、六等級以下の方は六・二%の不足、五等級の方で一九・六ですか、四等級で一八・二、三等級で二三・六、そういうような開きが出てまいったわけでございます。したがって、上下の格差をやや薄めるような方向で、かなり圧縮する方向で旅費法の改正案をお願いしたわけでございますが、その際、家族数によって赴任の移転に要する費用というものがかなり違っておるんではないかということにつまきしても、一番赴任者の数の多い、トラックに家財道具を積みまして五百キロぐらいのところに赴任される方というグループについて行ってみたわけでございます。そういたしますと、独身はこれは問題になりませんけれども、配偶者だけの方と子供があられる方と、その問の差は若干あるようでございますが、どうも家族数がふえる都度費用が逓増していくという傾向は顕著には把握できませんで、むしろ子供が三人ぐらいあられる方の方が、小さい六歳以下の幼児を持っておられる方よりも要している実額が低いというような形になりました。これらの点はサンプルの数が少ないということもあったのかもしれませんので、今後とも実態調査をしてまいります場合に検討を進めていきたいと思います。
#54
○野田哲君 最後に、日額旅費の問題について伺いたいと思います。
 今回の改正は、日額旅費の問題は、これは法律で規定をされていないので提起をされていないわけでありますけれども、日額旅費について、これは大蔵大臣と各省庁で協議をする、こういうことになっておるわけです。協議を受ける大蔵省といたしましては、やはり一定の腹づもりといいますか用意があるのではないかと思うんですけれども、日額旅費についてはどういう措置をとられるおつもりですか、これを伺いたいと思います。
#55
○政府委員(高橋元君) 旅費法の二十六条によりまして、測量、調査等の目的のための旅行、それから長期間の研修、講習、訓練、これらに類する旅行、そのほか職務の性質上常時出張を必要とする職員の出張、この三つの場合には日額旅費を支給するということになっております。その日額旅費につきましては、各省庁の仕事の実態というものがさまざまでございますので、各省庁の方から大蔵大臣に御協議を願って、それに基づいて各省庁の旅費規程によって支給をしていただいておるわけでございます。今回御審議をお願いいたしておりますところの旅費法の改正ができましたならば、早速に各省庁から御協議をいただいて、各省庁で把握しておりますそれぞれの職員の仕事の実態、出張の態様、そういうものに合わせて妥当な日額旅費の決定をいたしたいというふうに考えております。
#56
○野田哲君 そうすると、それぞれ各省庁でこの日額旅費を必要とする職務についていろいろの態様があるので、大蔵省としては腹案というか、そういうものは現在はまだ考えていない、各省庁とこれから協議をしていくんだと、こういうことなんですか。
#57
○政府委員(高橋元君) 大きな考え方といたしましては、日当、宿泊料の定額の改正というものがそれぞれ簡略された方法で日額旅費に反映されておるわけでございますから、改正の一番大きな考え方になると思います。それ以外に、各省庁での仕事の実態、職員の旅行の実態というものを加味して御協議をいただいた案に従って、法律改正の趣旨に沿って措置をいたしてまいりたいというふうに考えております。
 なお、五十年度予算には日額旅費の改定に要する金額を織り込んでございます。
#58
○野田哲君 そうすると、これから各省庁との協議ということですけれども、ずばり聞きますけれども、大蔵省の場合に日額旅費、大蔵省の職員で日額旅費についてはどう考えておられますか。
#59
○政府委員(高橋元君) 大蔵省が定めております日額旅費は、税関職員の日額旅費、税務署の職員の日額旅費、税務署職員の兼務の日額旅費、それから税関職員の乗艦と申しますか船に乗る場合の日額旅費、それから研修等の日額旅費等々がございますが、これらは大臣官房で所掌をしておりまして、大臣官房から私どもの方に御協議をいただいて決定をしてまいるということに相なるわけでございます。
#60
○野田哲君 そうすると、金額的には、たとえば具体的に言えば一番数が多いのは税務署だと思うんですけれども、税務署の職員についてはどうするか、こういう措置についてもまだ具体的には決まっていないということなんですか。
#61
○政府委員(高橋元君) 先ほども申し上げましたように、日当、宿泊料の今度の改定の状況が一番基本でございますが、そのほかの職務の細かい内容のバラエティーというものをどう織り込むかは、御協議の案を見てからでないと私どもお答えできないわけでございます。
#62
○委員長(加藤武徳君) 午前の審査はこの程度として休憩をいたし、午後は一時四十分から再開いたします。
   午後零時四十分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時五十七分開会
#63
○委員長(加藤武徳君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#64
○峯山昭範君 私は、きょうは国家公務員の旅費に関する法律の一部を改正する法律案の審議に当たりまして二、三質問をしたいと思いますが、大臣がいらっしゃいませんので、全部で四項目用意してまいりました、その中のまず第一項目だけをきょうは質問をさしていただきたいと考えております。
 この国家公務員の旅費という問題は、私は公務員の皆さんにとっては非常に重要な問題であろうと思うんです。特に公務員の皆さんが、国内あるいは外国を旅行される場合に、それぞれこの規定に基づいて、いわゆるその費用が支払われるわけでございますから、そういうふうな点から考えますと、これは特に公務員の皆さんが、厳正な、何といいますか、綱紀を正していくということはあるんですけれども、要するに旅費が足らなくて思うように仕事ができないとか、あるいは宿泊の関係におきましても、そういうふうな旅費が足りないために回りの人に心配をかけなければならないというようなことがあってはならない、私こう思うわけです。したがって、そういうふうな観点から考えてみましても、この旅費法の中身というのは非常に重大な意味を持っていると思います。こういうふうな点から考えまして、まずその旅費法の中身、いわゆる処遇、今回の改正によって、要するに十分なものとなるのかどうか、あるいは今回の改正によってどの程度、いままでのどういう点が特に是正をされたのか、大蔵省の基本的な所見を初めにお伺いしておきたいと思います。
#65
○政府委員(高橋元君) 旅費は、公務のための旅行に要する実費の弁償ということを基本的なたてまえといたしております。旅費の支給をいたします場合に、実額主義で実費精算という考え方もあるわけでございますが、年間に百七十万人ぐらいの延べ出張人員がございまするし、日額旅費をもらいます人は年間延べ五百数十万という件数でもございますので、一々につきまして実費をもって精算をいたすということでございますと、行政の手続も非常に繁雑に相なるわけでございます。そこで、旅行の能率を期するとともに実費を支弁するということで、日当、宿泊料等につきましては定額をもって定めるという定めになっております。そこで、この定額でございますが、経済社会の変遷に応じて、また職務の内容とその責任に応じてそれぞれふさわしい金額にしていく必要がある。もとより旅費といえども行政のコストでございますから、できるだけ能率的な運営を図るべきであるというふうに思いますが、冒頭に申し上げました、旅費が実費であるという性格にかんがみまして、時代におくれないようなものにして随時見直して法律をもって改定の御審議をお願いいたす、かようなふうに考えております。
#66
○峯山昭範君 私はその中でも、次長さんのいまの答弁ですけれども、きょうは特に会計検査院の旅費並びに行政監察官の旅費という問題についてちょっと話を進めたいのでございますけれども、いつも年度末になりますと、年度末というよりも、給与の勧告やらその実施に伴って旅費の節減や経費の節減ということが行われています。私は会計検査院の旅費がやっぱり少ないんじゃないか、あるいは会計検査院の、あるいは行政監察官の旅費というものは足りないんじゃないかという考え方を持っておるわけでございますが、ここら辺のところについては、実際現実の上から考えて大蔵省はどういうふうにお考えですか。
#67
○政府委員(高橋元君) 私ども御審議をお願いいたしますのは旅費の制度でございますが、各省の行政に必要な旅費または庁費というものをどれだけ翌年度の予算に織り込むかということにつきましては、これはもう御承知のとおりでございますが、八月の予算の概算要求がありましてから予算の決定に至りますまでの問、各省と協議をしてまいるわけでございます。その場合に、旅費をもって最も有効に事務を運んでいただくという観点で、全体の財源の枠の中でできるだけの旅費をつけていただきたいという考え方でこれは各省と協議をして決めておるわけでございます。まあ会計検査院、それから行政管理庁の行政監察局、それらにつきましても、各所掌いたしております事務に必要な予算というものは、五十年度の先般成立をしていただきました予算の中に織り込まれているというふうに思うわけでございますが、峯山先生から先ほどお話がございました、公務員の給与改定その他によりまして、補正予算を組むときに財源として旅費、庁費の節約をするのではないか、それによって窮屈になっているんではなかろうかという御指摘でございますが、もちろん行政のコストでありますところの公務員給与その他の追加財政需要の財源を賄いますために、全般の既定予算の節約ということを従来はやってまいりました。その中で業務の性質に応じて、たとえば災害の旅費でございますとか、鉱山保安の監督旅費でございますとか、研修の旅費でございますとか、また赴任旅費でございますとか、そういうものにつきましては、特に節約をしないで当初予算のままにしておくというのが従来の通例でございました。当初予算を計上いたします際にも、また補正予算を組みました場合にも、いずれも旅行の性質に従って旅費の盛り方というものにつきまして適正に行うよう各省と協議をいたしております。
#68
○峯山昭範君 それでは、もう一点大蔵省にお伺いしておきますが、たとえばこういう検査官の皆さん方あるいは監察官の皆さん方が地方へ出向いて旅館へ宿泊しますね、そのときにいろんな問題が起きるわけでございますが、その旅館の選定のやり方とか、宿泊する先ですね、そういうところの選び方とか、こういうことについては大蔵省はどういうふうなお考えをお持ちなんですか。
#69
○政府委員(高橋元君) これは個別の旅行命令、それから、その命令に従ってなさいますところの個別の業務上の旅行、出張ということにつきましては、各省がそれぞれ最も効率的におやりになっておられると思います。ちょっと先生の御質問からあるいは離れるのかもしれませんが、私ども今回旅費の改定の御審議をお願いいたしますにつきまして、財務局を通じまして、また各県各省の出先機関あるいは地方公共団体の御協力を得まして、昨年の四月実態調査をしております。その実態調査の対象になります旅館は、全国で七百七選んだわけでございますが、その七百七の旅館と申しますのは、地域別のばらつきも考慮いたしまして、大体本省から出張者がありました場合にそれぞれの地元で、泊まってもらうと申しますか、泊まることを予定しております旅館、それを選んでおるわけでございます。通常、まあ全国三千にわたる市町村でございますから七百七軒では全部をカバーしておりませんけれども、大体主要な旅館は入っておろうかと私どもは考えております。
#70
○峯山昭範君 それでは、ただいまの大蔵省のいろんな答弁を前提にしまして、まあ大体いまの答弁を聞いておりますと、十分とは言わないまでも、ある程度の実務に支障がない限りのいろんな旅費等はある程度支給されているようでございますが、それではまず自治省にお伺いいたします。
 これはことしの二月の十一日に、滋賀県の大津地検が滋賀県の土木部の主事を詐欺の疑いで逮捕したと、こういうふうに私は聞いておりますのですが、こういうふうな事実はあるのかどうかですね、その事実があるとすれば、その事件の内容についてこれはどういうふうなことなのか、一遍御説明願いたい。
#71
○政府委員(植弘親民君) その具体の事案につきましては詳細には存じておりません。ただ、本日峯山先生の方からそういった御質問がある由を承りまして、滋賀県に急拠概要を照会したわけでありますが、何か、そういった土木についての、何といいますか、水増し請求事件といいますか、そういったような事案があったようでございまして、二月にでしたか昨年の暮れでしたか、県会でそういった問題が取り上げられたということは若干承知いたしております。
#72
○峯山昭範君 非常にあいまいな、かちっとした実情をつかんでいないようでございますが、水増し請求ということでございますけれども、これは一体どういうことですか、もう少しあなたがつかんだ中身を――やっぱり自治省としては私は非常に重大な問題だと思っているわけです。といいますのは、こういうふうな、何といいますか、都道府県で、要するにこういうふうな事故が起きた、これは何も滋賀県だけじゃない、こういうふうな実態というものは現実にいろんなところで起きているわけです。それで、この事情聴取というものはやっぱり本格的にやってもらわないといけないと思うし、さらに今後、やっぱりこういうふうな問題についてはかちっとした指導をやってもらわにゃいかぬ。そういうような意味からも、もう少しやっぱり概要をつかんでもらいたいと思うんですが、もう少し何か詳しくわかりませんか。
#73
○政府委員(植弘親民君) 先ほどもお答えいたしましたように、当該事件そのものについては詳細存じておりません。御指摘のように、そういった事案が地方公務員の服務の立場として適当でないということは十分もう御指摘のとおりでございますので、早速そういった、どういう事件であるかは調査さしていただきたいと思います。もちろんそういったような事案が発生しないようにということは、もういま先生のお言葉をまつまでもなく、常にそういった綱紀の粛正といいますか、服務の厳正の維持という点については地方団体の喚起を促しているところであります。非常に申しわけございませんが、その水増し事件そのものはよく存じませんので早速調べさしていただきたいと思います。
#74
○峯山昭範君 大体ですね、地方でいわゆるこういうふうな事件が起きた。こういう場合に、われわれが指摘をしないと調査をしないというんじゃなくて、少なくとも自治省はそういうような問題が起きたら、やっぱり自動的に自治省の方へ報告をさせるとか、これはやっぱり何らかのあれがないと私はいかぬと思うんですよね、実際問題。これは具体的に私がちょっと申し上げますと、これは滋賀県の土木部の主事がある人たちを接待をした、その飲食代が八十五万七千円の請求を――私の手元にある資料に基づいて言っていますが多少違うかもしれません。その八十五万七千円の請求書を百十一万一千円に書きかえて、そして水増し請求をした。そして会計課の方からその料理屋さんへ百十一万一千円払われた。そしてその水増しした分二十万円を土木部長が要するに横領をしたということで、詐欺の容疑で本人は逮捕されているわけであります。
 こういう事実は、これは私の手元に入っておりますいろんなところからの資料でも大体そういうようなことを言っておりますし、これは間違いないと私は思うんです。しかし、なぜ私はこの問題をわざわざ取り上げるかと、いいますと、これから質問をいたします旅費の問題に関係があるから質問をするわけです。これは非常に私は重要な問題であると考えているわけです。なぜ重要かといいますと、これは地方財政が非常に逼迫している折から、この県議会はどうしてこんなにたくさんの費用をかけて大がかりな接待をしなくちゃいけないのか、これどう思います。
#75
○政府委員(植弘親民君) いま先生の御指摘になりました計数等につきまして、まことに残念で存じませんが、少なくとも、その八十五万なり何万なんという金が、どういう使われ方をしているかによって違いますけれども、少なくとも単純なる接待費に使ったとするならば非常に問題だと思います。私ども従来から、そういう接待等につきましては、やはり常識といいましょうか、儀礼を超えない程度といったようなことで措置すべきであると考えておりますので、もちろんその内容がどういうものであるかわかりませんので、的確に私、ここでお答えするわけにまいりませんけれども、やはり一般常識的な儀礼の範囲を超える場合においては適当でないということは、もう従来から指導しているところでございます。
#76
○峯山昭範君 この一般的儀礼を超えない範囲というのは一体どういう範囲なんですか。
#77
○政府委員(植弘親民君) まあ、例を申し上げますと、昼食にお弁当を出すというようなのが大体儀礼的なものであろうというふうに考えられます。
#78
○峯山昭範君 それでは問題をはっきりさせるためにもう少し、きょうは会計検査院の方にも来ていただいておりますので、お話をお伺いしますが、要するに、だれを接待したのかということで、いろいろ調べれば調べるほど――会計検査院の検査官を接待をした、こういうふうに検察庁の方でも調書をとっているようであります。しかも、会計検査院の検査官が五人ですか出張して、地元から十人ですかも検査官を接待するために出向いて、しかもこういう人たちが地元の料亭で相当まあ何日間か知りませんけれども、八十数万の大変なことをやっているわけです。そういうふうなことを、私は私の手元に入りました資料によりますとそうなっておりますのですが、これは事務総長どういうことですか、事実でございますか。
#79
○説明員(石川達郎君) 事実について申し上げます前に、われわれの基本的な検査に赴く態度を申し上げたいと存じます。
 言うまでもないことでございますが、私どもの職務の性質上、実地検査に赴きました際には特に厳正な態度が要求せられるわけでございます。そうでございませんと、検査の事績というものもしかるべき評価を受けない。かようなことは、絶えず私、職員に指導しているわけでございます。まあ相手方の接待を受けない、会食等は厳に慎むようにすること、それから旅費は、われわれ旅館と契約いたしましてそれぞれ協定料金を定めているわけでございますが、その額は必ず支払うように、かような指導をしてまいったわけでございます。
 そこで、具体的なこの案件でございますが、この事件が新聞紙上に載りました場合に、早速、当時検査に参りました者、主任官外五名を呼びまして当時の実情を聞いたわけでございます。それによりますと、接待云々の言葉がありましたけれども、これは行きました出張官個々に、これは個別に聞きましても、さような事実はなかった、かような説明をしているわけでございます。私は、それは平素のこの職員の言動等に徴しまして信用してよかろう、かように考えたわけでございます。
 それから八十何万のうち本人が、出張官が支払った金が宿泊費として十二万六千円、つまり六人が六日間、単価三千五百円という協定料金で支払っているわけでございます。そのほかに多少のチップ等を含めまして合計十三万六千円、これを支払っているわけでございます。事実はさようでございます。
#80
○峯山昭範君 まず、一つずつただしていきますが、事務総長、やっぱりこういうふうな事実はあったわけですね。要するにこういう事件が起きたわけです。現実にこの大津地検が県の土木部の主事を逮捕しているわけです。ただし、この問題は二十万円の水増しということで詐欺で逮捕されているわけです。この問題は確かに関係ないかもしれません。私はあえてこの問題をきょうこういうふうなところで出してさらに明らかにしようと思うのは、これは要するにこういうふうな問題がこれ一件ではないからです。まだほかにもあるからです。事務総長御存じなかったらきょう全部お教えしてもいいんですけれども、これ一件じゃない。これは自治省も聞いておいてほしいのですけれども、こういうふうなのがしきたりになっておるというのです。しきたりになっているのです。しかも、これは大蔵省――いま会計検査院の事務総長の方から、六人の人が六日間泊まった、大津市のある料亭であります。大津市の、これは名前は私申し上げませんが、ある旅館ですね、一泊三千六百円です。この金額はどうですか、あなた方の調査に基づいて考えますと適当な金額でございますか、まず。
#81
○政府委員(高橋元君) その宿泊なさった方がどういう職務内容の方かよくわかりませんのですが、ただいまの法律で定められておりますところの宿泊料、大津市における宿泊料は四千百円、これは係長及び課長補佐級でございます。もっと上席の方でございますと五千円というのが現行の旅費定額がございます。それで、こういった方々が通常泊まられます旅館を調査したわけで、大津市の具体的な事例を私いますぐここに持っておりませんけれども、大体全国的に見まして三三%これが上がっておるということでございますから、ほぼ五千円ぐらいというのが大体の相場――言葉は悪いですが、相場かというふうに思います。
#82
○峯山昭範君 今回の旅費法の改正では大体どの程度になるのですか。
#83
○政府委員(高橋元君) 四千百円のところを五千九百円、五千円のところを七千三百円に改定をお願いをいたしております。
#84
○峯山昭範君 事務総長、これね、いま大蔵省の方から四千百円のところを五千九百円ですか、という報告がありましたが、先ほど事務総長は、一人三千五百円ということでお払いしたということです。これは、現在の旅費で、要するに実費が足りなかったわけでしょう、きっとこれね。しかも皆さん方の宿泊されたところは指定されている、先ほど総長おっしゃった協定料金を結んだいわゆる指定旅館でございますか、どうです。
#85
○説明員(石川達郎君) 大津市で宿泊いたしました旅館は、三千三百円で協定をいたしているわけでございますが、多少切り上げまして三千五百円を支払った、こういう実情でございます。
#86
○峯山昭範君 それにしましても――それじゃですね、このいろんな問題がここで出てきました。現実の問題として、先ほど自治省の方からも話がございましたように、お弁当を出す程度という話とはこれは少なくとも相当金額にも隔たりがあります。私は、実は実情を聞いてきました。ずいぶん違うんですな。その内容たるや大変なものです。やっぱり私たちが聞いていることの方が正しいんじゃないかと思います。もう一遍私は事務総長に確認をいたしますが、先ほど事務総長は、宿泊費十二万六千円、そして合計で十三万六千円という話をいたしましたが、これはあなた方が別に旅館に宿泊代としてお払いして、領収証をいただいてきたのかどうかというのがまず一つ。ところが実際問題は、この料亭は、全部で八十五万七千円の請求書を約二十万を水増しして、百十一万一千円に書きかえて、そして県の方へ請求書を送って、県の方からは百十一万一千円この六日間のトータルの費用として払われておるわけです。私はこういうように聞いているわけです。これは事務総長、私の言っていることにどこか間違いがあったら訂正してもらって結構です。そこら辺の事実はどうですか。
#87
○説明員(石川達郎君) その点は多少問題があったわけでございますが、本来宿泊費でございますから、これは当然にただいまおっしゃるように旅館に支払うべき性質のものでございますが、これを県が一括して自分たちの分まで支払うというようなこともございまして、これを県の職員に渡したわけでございますが、この金が県の職員に支払われているということは、これは確たる領収証を徴しておりますので、これは疑いないところであろうかと存じます。
#88
○峯山昭範君 やっぱりそういうようなところは、総長ですね、これはおかしいんじゃないでしょうかね。そういうふうなお金のやりとりの中身を見てみましても、検査院が厳正な検査をするという立場でいろいろなところへ行かれる、そういうようなときに、そういうふうなことをしていると検査そのものの中身すら問題になってくるんです。現実の問題として、これはやっぱりこの問題については厳格にやってもらいたいと同時に、今後もこれは起きる問題です。やっぱりこの問題について、検査院がどういうふうな処置をし、どういうふうに対処していくかということは、われわれもこれは厳重に注目していかなくちゃいけない問題であります。しかも、私がこういうふうな検査院の検査に当たってのいわゆる接待のやり方をいろいろと聞いてみますと、事務総長、こういうふうなものは、要するに会計検査院の検査というのは定期的に回ってくるわけですね、何年かに一遍回ってくる。そうしますと、こういうふうな接待をするのは慣例になっていると言うんですよ。実はきょう私がある担当の人に直接お伺いしたときでも、そういうふうなのが慣例になっておるって言うんですよ。ということは、これは私は滋賀県の場合も例外ではないと思うのです。たまたま今回は、滋賀県のこの問題は中に悪いことをする人がいたから表面に出てきたけれども、実際はそうじゃない。きょうは会計検査院の名誉にもかかわりますから、私はそのほかのことは余り言いませんけれども、こういうような事実は私の手元に三件入っています。ですからね、私はこういうような問題は、もう少し検査院も厳格に検査院としての職務が果たせるようにやっていただきたい、そういうふうに処置をしていただきたい。また、こういうような悪い慣例は打ち破ってもらいたい。私は、検査院の方はそういう接待を受ける方ですからね、非常に相手の都合もあるだろうし、自分たちが泊まろうとしている旅館にみんなわっと入り込んできて、それを断り切れないということもあるでしょう。非常にやりにくい点もあると思いますが、まずその総本元である検査院がかちっとしないといけないんじゃないか、こう思うのですがどうですか。
#89
○説明員(石川達郎君) おっしゃることは一々ごもっともでございまして、ただいまおっしゃったことは、事務総局の私どもが絶えず職員に訓示もし、もしそれに沿わないような事実を聞きました場合には、これに対する相当の処置をしている、かような実情でございますが、そこで、今後これからどうするかということでございますが、接待等、これは従前申し伝えておりますとおり、いやしくも会計検査院の業務に汚点を残すというような行為は、厳にこれを慎むようさらに職員に申し伝えたいと存じます。それとともに、今回旅費が相当大幅に値上がりするわけでございます。この旅費の値上がりに応じまして、協定旅館等、これは全国、料金を洗い直しまして、従来は、三千三百円という単価を決めましたのが一番低い六等級以下の職務にある者の単価でございましたが、これが四千七百円になりますか、さらに四千七百円にまあ日当等も考慮いたしまして、六千円前後、五千七百円から六千三百円程度、細かいことを申し上げて恐縮でございますが、この線で協定を結びまして、職員が安んじて実地検査の業務に従事できるよう、かような配慮を加えたところでございます。
#90
○峯山昭範君 最後にもう一点、これは自治省にお伺いしますが、これは要するに検査院だけの責任じゃない、接待する方にもやっぱりそういうふうな慣例があるというのですね。現実にそういうふうなのが私が調べただけでも全部で三カ所具体的にある。こういうふうなのは、何らかやっぱりやましいことがあるか問題があるからそういうことをするのか、または昔から慣例になっていてするのか、いろいろあるでしょう。しかしながら、こういうふうな問題は、今後そういうふうな事故が起きてしまってはもう何にもなりませんし、やっぱり厳格な指導が必要である、こう思います。これらの問題について、自治省は今後どういうふうに処置をされるのか、その対策についてお伺いをしたい。
 それから、さらに大蔵省は、やっぱり私はこの旅費という問題は、今後また旅費の中身の問題を議論しなければいけないわけでございますが、この最低の三千三百円が今度幾らか上がります。しかしながら、非常に格差があってやっぱりいろいろ問題があるんじゃないか、もう少し格差を是正して、そして要するに一番最低の人でも、何といいますか、多少処遇のいいところへ泊まれるような待遇をしないといけないんじゃないか、上の方は多少抑えてもいいんじゃないか。中身の話はきょうはしないつもりですから、余り詳しく言いませんけれども、そういうような体制からも、こういうふうな事故を防ぐために大蔵省も何らかの措置をしなければいけないと思うが、大蔵省並びに自治省の答弁をいただいて、私の質問はきょうは終わりたいと思います。
#91
○政府委員(植弘親民君) この点につきましては、峯山先生も御指摘のとおりでございまして、毎度同じようなお答えをいたしまして恐縮に存じますが、私どもも機会あるごとに、こういう点につきましては地方団体の注意を喚起してまいっております。国の方におきましても、いろいろと問題あります場合には官房からいろいろと御指示がございますが、それにあわせまして地方団体でも十分に配慮するようにということは指導しているところでございますが、なお、いま御指摘のような点が見受けられた点について、まことに遺憾に存じます。今後とも、従来からの指導方針といいましょうか、指導の態度をもっと強化いたしまして、各地方団体にこの際節度のある財政運営、特にこういった財政事情が窮迫しているときでございますし、十分住民の立場も考えまして運営を行うように指導するつもりでおります。
#92
○政府委員(高橋元君) 旅費の日当、宿泊料の定額を、経済社会の趨勢に応じて時々見直していって、これが実態に沿うようにいたしたいということは私ども同じ考え方でございまして、その点で、今年は二年目で、かなりの物価の移動もございましたので改正案の御審議をお願いいたしておるわけでございます。
 旅費の水準がどのぐらいあればいいかということでございますが、四十九年の四月に実施いたしました実態調査では、たしか先ほど私が四千百円と申し上げました課長補佐、係長クラスの、その辺の旅費に相当いたします実態調査結果の出っ放しの数字では四千八百五十円ぐらいとなっておるようでございます。そこへ五千九百円という定額を設定をいたしております。民間の会社の場合でもいろいろ旅費規程をつくっておりますようで、私どもも改正の際にはそういったものを参考にいたしまして、水準と、それから上下の職務の責任と、その仕事の内容に応ずるそれぞれのいわゆる格差というものを決めさしていただいておるつもりでございますが、なお一層その辺に意を用いまして、御指摘のようなことがないようにしていかなければならぬと思っております。これは将来、今後の改正の際にどういうふうに全体を考えるかでございますが、できるだけ適正な旅費の水準及びその内容を定めてまいりたい、それが私どもの考えでございます。
#93
○河田賢治君 きょうは国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、これと関連します公務員の問題について、緊急にこれは関連しますので質問を始めたいと思います。特にきょうは、ごく総論的なことで、また他の公務員関係の法案が出ましたときに必要な問題はわずかな時間でもいただいて、そしてこの問題に対する政府の見解等をさらにまた聞きたいと思います。
 いま、御承知のとおり税関当局は、全税関労働組合の所属の職員に対して不当な差別を長年にわたって行ってきているということで、労働組合自身も大蔵省当局とも交渉しておるようであります。私は、この問題について直接その問題をどうこうしろというわけではありませんけれども、しかし、内容を見ますと、非常に今日の税関当局の労働者に対する、職員に対するいろんな待遇問題について非常な差別があると疑われる問題があるわけです。組合自身が挙げております差別の問題は、昇任、昇格の道をかなり閉ざされておる、あるいは特別昇給の対象から排除される傾向が多い、それから定期昇給も延伸される、研修からも排除される、配転で非常に遠隔地、つまり夫婦が別々に暮らさなければならぬような、そういう遠隔地に飛ばされることが多い、また公務員宿舎の入居は対象から外されておる、こういうような問題が主としてこの組合で提起されておる問題であります。きょうは時間の関係で特別昇給制度、特に定数内での特昇、この問題についてひとつ質問したいと思うわけです。
 まず、人事院にお聞きしますが、この定数内の特昇というものが、法的な根拠は何によってなされて、またどういう条件のもとにこれが行われるかということについて、ひとつ大まかにお伺いしたいと思うのです。
#94
○政府委員(茨木広君) 特別昇給の法的な根拠は、一般職の職員の給与に関する法律の第八条の七項に「職員の勤務成績が特に良好である場合においては、前項の規定にかかわらず、同項に規定する期間を短縮し、若しくはその現に受ける号俸より二号俸以上上位の号俸まで昇給させ、又はそのいずれをもあわせ行うことができる。」という規定がございます。これがまず法的な根拠でございます。で、細かいことになりますというと、人事院規則の九−八という、初任給、昇格、昇給等の基準を定めた規則がございます。これの三十七条以降四十二条までが特別昇給に関します規定でございまして、それらの規定の条項に従って、特別昇給の定数の枠内でそれぞれの任命権者が特昇を実施されると、こういうことに相なるわけでございます。
#95
○河田賢治君 そうしますと、定数内の特昇の実施基準というものは、人事院規則の九−八の三十七条、それ以外に各省庁の実施権者ですね、これが特段の基準を持つことが許されますか、どうですか、この点を伺っておきたいと思います。
#96
○政府委員(茨木広君) この法律及び規則に抵触しない範囲内で公平にやろうというような見地から、かなり内部の基準というような運用内規的なものを設けられるということは、それは任命権の範囲内の問題であろうと思います。
#97
○河田賢治君 第三に、人事院は各省庁が運用基準を持っていることは御存じですか、それとも全然ないようにお考えですか、これ以外のもので。
#98
○政府委員(茨木広君) 直接私の方で集めて調査をしたということがございませんので、どこの省庁にどういうものがあるかという細かいことは承知いたしておりません。
#99
○河田賢治君 それでは大蔵省に聞きますが、特昇制度の運用は、大蔵省のいろいろ部局がありますが、これは非常に公正に行われておる、実施しておるというようなお考えでしょうか、その点をお伺いします。
#100
○説明員(禿河徹映君) 私どもといたしましては、先ほどの人事院の方のお答えがございましたとおり、その制度の趣旨に従いまして適正な運用を図っておるつもりでございます。
#101
○河田賢治君 定数内の特昇の定数というものがございますね、各省庁に対して配分する。いま幾らになっておりますか。
#102
○政府委員(茨木広君) 現在は一五%になっております。
#103
○河田賢治君 そうすると、人事院の方では一五%というのは、たとえば行(一)、行(二)の種別がある、あるいは男女の差別がある、そのほか若干職務なんかの内容によって、海事職とかその他もありますが、これらの一五%というのは、そういう場合にどういうふうになりますか。行政職でも、(一)、(二)があれば、あるいは男女もある、あるいはまた職種に差別もある、区別もあるという場合ですね。
#104
○政府委員(茨木広君) 先ほど挙げました人事院規則の九−八の三十七条の二項に「前項に規定する特別昇給定数は、一年について、各省庁ごとの定員に百分の十五を乗じて得た数をこえない範囲内で、各省庁ごとに人事院が定める。」と、こういうふうになっておりますので、各省庁の定員全部に対して掛けましたものの範囲内でお示しをしております。したがって、いま御質問のような形で内訳をどうするかという問題は、全く各省庁の内部問題に相なるわけでございます。
#105
○河田賢治君 それでは、大蔵省はこの一五%を例年人事院から配分されるわけですが、これは省内では本省とか、税関、財務、国税等々があります。それからまた、それぞれの職場でも職種の区別がある、あるいは人間によれば男女の区別もできております。こういう場合にどういうような方向で、この一五%を配分される、その指導をされておるか、これを伺いたいと思います。
#106
○説明員(禿河徹映君) 私どもにおきましては、人事院の方から配付を受けました特別昇給の定数、それをそれぞれ内部部局、それから地方支分部局、それの職員数に応じまして、人事院から受けましたその配付の基準に準じてそれぞれ定数の配付を行うということをやってございまして、男女の別とか、あるいは職種の別とか、そういうふうなことで人数どうこうするということはいたしておりません。
#107
○河田賢治君 いま大蔵省では差別されてない。現在問題にしております労働組合の方は、大まかに見て差別がある、こう見ているわけですね。ここで大蔵省当局と労働組合との間の見解の相違が生まれているわけですが、この問題は、私はもっと後からうんと資料をもらいまして詳しくはやりたいと思うんです、できれば個人個人の問題まで。そこへいきませんと具体的になりませんから、数だけでは。しかし、数だけ見ましても、相当今日、皆さんに配りました資料――ここに配りますが、労働組合に対する差別というものが生まれているんですね。で、これは必ずしも職員総数までは、あなたの方で発表されたものと、それ以後推定のものもあると思いますので完全に確実なものだとは言えません。けれども、労働組合としては自分の組合員がわかりますから、これと比較して、特昇者が一五%一年に配分が来るとすると、これによりましても御承知のとおり、昭和四十年から四十九年までを合計しましても、職員総数が七万六千四十七人、これに対して特昇者が一万六百七十二人、割合が一四%ですね。多いときは一五・六%上がったこともありますけれども、平均しまして一四%、これに全税関労働組合に所属しておる者が九千三百五十二人で、これは全体ですね。それで特昇した者がわずかに百三人、一・一%。もちろん歴史的には昭和四十年からその割合が〇・四%、次も〇・四%、そして四十二年に〇・八%、次いで三年間はゼロなんですね。そして四十六に至って初めてまたちょっと頭を持ち上げまして〇・九%の割合、六人、それから八人になって一・一%、次いで十八人で二・五%、五十一名で昨年は六・九%と、平均しまして一・一%。これは労働組合の方のいわば特昇者とそれでない人との比較でこれを見た場合ですね。こういうふうに労働組合に所属しておる者の特別昇給というものが差別がうかがわれると、こういう疑惑を組合としては持ち、実際またそう感じてあなた方の方とも交渉しておると思うんですけれども、こういう問題について、少なくともこの事実があるわけなんですが、人事院にこれは伺いますが、特定の職員の団体に加入している、あるいはしていないとか、その団体で正当な活動をしている、いろんなそういう組合活動をやっている、やっていないというようなことは、この特昇のこれには当たらないと私は思うんですが、それからまた、男女の差別もあってはならぬし、行(一)、(二)の職の差別もあってはいかぬし、海事職あるいは医療等のそれぞれの職種があっても、これらの差別はあってはならぬというふうに考えますが、この点は人事院はどういうふうにお考えですか。
#108
○政府委員(茨木広君) まず前段の問題でございますが、これは国家公務員法の百八条の七に「不利益取扱いの禁止」という条文がございまして、「職員は、職員団体の構成員であること、これを結成しようとしたこと、若しくはこれに加入しようとしたこと、又はその職員団体における正当な行為をしたことのために不利益な取扱いを受けない。」というふうにしてございますから、この条項に触れるような行為をやったというようなことで差別を受けるということはもうあり得ないと思います。
 それから、もう一つは後段の問題でございますが、これは憲法十四条に関連の規定でございますが、国家公務員法の二十七条に「平等取扱の原則」というのがございまして、「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、人種、信条、性別、社会的身分、門地又は第三十八条第五号に規定する場合を除くの外政治的意見若しくは政治的所属関係によって、差別されてはならない。」と、こういうことにございますので、男女の差別等によって取り扱いを異にされるということはないと思います。あとは職種ごとの問題のお話が出ましたけれども、これも特昇制度の本来のたてまえからいきまして、職種ごとにもやはりそれぞれ同じように扱っていくという考え方をすべきものだというふうには考えております。
#109
○河田賢治君 国家公務員法の二十七条によりますと、さっきおっしゃいましたように「平等取扱の原則」があると、この条文の規定に違反して差別した者は二年以下の懲役又は三万円以下の罰金」、これは百九条八号、懲戒処分の対象となるということが八十二条に書かれておりますが、これまでこういうような問題で懲役を受けた者がありますか、懲戒とか、この問題で。
#110
○政府委員(茨木広君) どうも私まだよくわかりませんけれども、いままで聞いたことがないように思っております。
#111
○河田賢治君 とにかく国家公務員法では厳重にこういう問題を規定しているわけです。そこで、いまこの組合に対する差別はないようにおっしゃいました。そうですが、ないですね。それではこの職種別や性別による差別はないかという問題についていかがですか。
#112
○説明員(禿河徹映君) 私が先ほど申し上げましたのは、一般的な大蔵省における特昇の枠の配分のことを申し上げたわけでございますが、個々の特昇者を決定するというふうな場合には、私どもといたしましては給与法の第八条あるいは人事院規則の九−八というものに従いまして、勤務成績が特に良好な職員というものを対象としてこの特別昇給を行う、これは当然でございます。その間におきまして、男女とか、あるいは職種とかというふうなことで、あらかじめそこを区別をつけてやっていくとかというふうな枠の配布は一切行っておらないわけでございます。
#113
○河田賢治君 いまおたくの方が大分強弁されますけれども、この労働組合の方でも、職種区別や性別の差別は現実に数字からくればあらわれるわけなんですね。そこで、私は細かい数字を挙げるために資料を特別にいただいたものを配付したわけなんです。たとえば東京税関なんかの職種別特昇差別の実態ということで、やはり行政職、これは四十年から四十八年までの全体が九千八百五十人、延べですね、これに対して行政職の(一)が千三百十六、一三・五%という特昇率になっております。しかし、行政職の(二)は、これが合計で六百二十に対して四十六人と、したがって特昇率は七・四と半分近くになるわけですね。海事職が五・六というふうに、やはり行政職の(二)とかあるいは海事職、これ看譲婦なんかありませんけれども、こういうふうに特殊な部分は非常に特昇率が低いわけですね。大体特別昇給と申しましても一五%の範囲で、何年かすれば大体普通に勤めておれば七年に一回とかぐらいに来る割りになるわけですね。確かに優秀な者を昇給させるとは書いてありますけれども、しかし、上げてはならぬという者はごくきわめて、たとえば長い間病気しておったとか、あるいは組合の専従になっていたとか、あるいは罰を受けたとか、こういう上げてはならぬ者は非常にもう限定して書いているわけです。これがなければ欠格にならずに昇格することの可能性はあるわけですね。その可能性が現実には生まれてきていない、こういう問題になっているでしょう、この職種別ね。男女の問題でも、どこかにあります。なかなかこれたくさんで一々読むのは大変ですけれども、全職員の特昇率が四十年から四十八年にかけてこれが一三・四%男性については一四・一%、女性についてはわずかに三・三%という率なんですね。わずか、もう一人かゼロのときもありますね。こういうふうに大量的に見ればですよ、それはあなた方の方では特別な昇給させなきゃならぬから、この人間はいいのだと言って特特の特の超特ですね、これはまあいいでしょう、そういうのがあれば。しかし、大体においてこの一五%の範囲内で上げるというのは、長年勤めて一定の時期が来れば結婚もしなくちゃならぬだとか、あるいは子供もできればそこらで昇給させなきやならぬという配慮で大体これができていると思うのですよ。ところが、結果から見ますとこういうふうに職種別の差別だけ生まれておる、男女の差が生まれておる、こういうふうになっているわけですね。あなた方は非常にこれでもやはり公正にやっておるとお考えなのですか、主観的にはそうでしょうけれども結果的に見ればそうは考えられない。
#114
○説明員(禿河徹映君) 先ほども申し上げましたとおり、私どもといたしましては、やはり給与法なり人事院規則の趣旨に従いまして、適正に、勤務成績が特に良好な職員、これを対象に運営すべきだという制度の趣旨に従って適正にやっているつもりでございます。結果的に、いまそれはいろいろ男女あるいは職種で見た場合に、ある程度のでこぼこが結果的には出ておるかと思いますけれども、各税関なら税関、税関長等の任命権者が勤務評定を行い、そしてそれを基礎といたしまして特別昇給を行った、そしてその結果がそういうふうなある程度でこぼこが生ずるというのがあるかもしれませんけれども、私ども大蔵省全体といたしましては、この特昇の制度の運用は適正に行われておるし、これからもそういう方向でやっていきたいと考えておるような次第でございます。
#115
○河田賢治君 適正に行われておるとあなた方がおっしゃるのですが、ほかの省で余りこういう問題が起こっているところは少ないのですよ。たまにはあのマル生問題、いろいろありましたよ、これは大蔵省内でもいろいろなマル生問題もあります。けれども、こういう問題は長い間今日まで組合が要求しておる。あなた方は公平だと思っても相手が納得してないでしょう。少なくともあなた方は、やはり人々を一人ずつ採用するときから、教育もし、訓練もし、それから接触もして、あなた方の言うことがこれは人事院規則にのっとってやっているのだとおっしゃいましても、ほかの方では問題がないときに、おたくのところで問題があれば、これはけんか両成敗で両方に問題があるかもしれませんけれども、そういうところはあなた方は考えたことがないですか。いやしくも、人をいわば統括していかなければならぬ課長にしろあるいは局長にしろ、そういう問題がほかでないときにあなた方のところにだけあるとすれば――ほかにもあるかもしれませんよ、しかしとにかくここにあるわけなんです。そういう問題がいつまでも解決せずにあるということは、これは何かやっぱりあなた方にも考えなければならぬ問題があると思うのですよ。私その例として一つ挙げますわ。
 昭和四十五年大蔵委員会で、共産党の渡辺議員がこの問題でやりました。これまでは三年間ゼロなんですよ、労働組合員に対する特昇は、この大ぜいの中で。いいですか、そしてやや最近になりますとこれが少しずつ上がりまして、たしか去年は幾らでしたかな、五十一になっております、四十九年はね。四十六年が六人、次いで八人、十八、五十一、こうふえてきているのですよ。だからこの点ではあなた方の方も多少特昇を労働組合員にも、それは組合員を意識しているかいないかは知りませんけれども、結果として労働組合員にも特昇を与えなければならぬという結果が出てきているわけですね。これおかしいんですよね、四十五年に渡辺議員が言うまではもうゼロなんですよ、ずっと三年ばかり。労働組合員一人も特昇なし。それで、ちょっと問題を出しましたけれども、そうしたら少しずつこれはこう上がってきたと、私もそれはどういう意味で上がったか知りませんよ、一々聞きませんから。けれども、結果から見ればそういうことはあらわれているのですね。そうして、問題は現に労働組合はあなた方の方と交渉したりしておる、なかなかこれも解決つかぬ、また納得のいくようなあなた方の方では職員に対するあれができてないという問題があるわけですね。これはやっぱりあなた方は、それは個個の税関のそれぞれの人は、主観的にはこれはもうりっぱな人間だから昇給させなければならぬと言って選別するかもしれません。しかし、全体として見た場合にこういう結果が生まれておれば、やっぱり大局的にあなた方の方では、税関全体ではどうなっておるのか、そうすればまたほかの省とも比べ、ほかの局とも比べて、こういう問題があればやっぱりここらでひとつ反省すべき問題が、あるのじゃないかというふうに私は考えるわけですよ。この点はどうでしょう、こういう数字が出てくるあれは。別に恥ずかしくないのですからやってくださいよ。
#116
○説明員(大槻章雄君) 人事院及び大蔵省の官房秘書課長からも御説明申し上げましたように、特別昇給につきましては、私どもは給与法、人事院規則の定めるところによりまして、定数枠の範囲内で勤務成績が特に良好な職員に対して適正に実施しておるわけでございまして、もとより所属組合のいかんによって差別などを行っていないわけでございます。
#117
○河田賢治君 それはいつもあなた方の方はそればっかり繰り返しているのですよ。主観的にはそうであっても客観的に出るものはこういうふうな差別になってあらわれている。それじゃ伺いますが、これの欠格条項ですね、特別昇給を適用外にする。これは何が書いてあります。条件づき採用期間中の職員及び臨時職員、これはもうはっきりわかりますわな。第二が、休職中の職員及び組合専従者、これもはっきりわかりますよ。これは除けと、後はもうはっきりわかる。だれでもあるということなんです。第三は派遣職員でしょう。これだってわかりますわな。それ以外の者は全部いわば特昇になる資格があるということになるんです、この問題では。それから第四は、懲戒処分を受け一年を経過しない職員でしょう。これだって、この人間以外は全部――一年を経過したらもう特昇の資格ができるんだ、この面では。第五は、定期昇給の時期以前一年間に私傷病等で三十日以上欠勤している職員、これもわかります。大部分はこれは皆特昇になる資格ができる。第六が、定数内特昇をして一年を経過しない職員、これだってやっぱりもう経過した者があるかないかは、これはわかる。いわゆる適用除外というものを考えて、これ以外の者はすべて特昇する資格があると見るならば、大体において少なくとも七年に一回とか八年に一回あるはずなんだ。ところが、あなたの方では二十何年勤めても特昇が一回もないという人ができている。私はそういう材料をもらっております。いずれまた詳しくやるときに、この問題を個人個人の問題にまで立ち入って私はやりたいと思う。そうしないと解決つきませんよ、あなた方の見方と私たちの関係では。二十年も一度もないというんですよ。それは大変なことですよ、そんなことは。一般に一定の時期がきたら上げるという意味でもう特昇制度というものはあるわけなんですから、適用除外はこれだけのことしか書いてない、これ以外なら上げても差し支えないということになるでしょう。優秀な者というばかりじゃないんですよ。ややそれに近い者も入るんだ。あなた方の方では、どうも人事院規則によりましてなんとか言いますけれども、人事院規則だって、もしも差別をしてやれば、さっき申しましたように懲役受けるとか罰金を受けなければならぬでしょう。ちゃんと厳に戒めているんですよ、それを。厳しい処罰をすることを。それは確かに人事院規則に従ってやっておりますと主観的に言えばいいですよ。それはあなた方の勝手ですよ。しかし、客観的に出る限りは、これはやっぱり何か差別していると見なくちゃならない。私の方はそういうふうに受け取るんです。いまはこんな個人個人の問題やっているわけじゃないですから、いわゆる税関局内の大量的――私たちはいわゆる大量で物を考え、はかるということをいま問題にしているわけですから、そうだとすれば、あなた方が組合の差別はしていない、あるいは男女の差別はしていない、職種の差別もしていないと言われても、現実にこういうことが起こっていれば、まず自分の意思でやらぬでも、結果的には差別をしたということになるわけですね。だからあなた方はそれは人事院規則で私はそれを守っています、忠実にやっていますとおっしゃいましても、結果としてこう出れば、私たちはそれを疑わざるを得ないんですよ。こういう点についてどうですか、まだ私の言うことにも無理がありますか、それともどうです、あなた方の方から見て。
#118
○説明員(禿河徹映君) ただいまの先生のお話は、各税関のお話だと存じますが、私の官房におきます立場で全体を申し上げますと、結果的にその差が出てきておるのは、これは特別昇給の制度上やむを得ない面もあると思います。むしろ一律に一定の比率で、その勤務成績のいかんにかかわらず特昇させていくという制度の運用は、本来の制度の趣旨に余り合致するものではない、かような考え方でございますが、私どもといたしましては、これからもそういう主観的にという先生のお話でございますが、給与法なり人事院規則の考え方にのっとりまして、その適正な運用ということに心がけてまいりたい、かように考えます。税関当局の考え方、またあるいはあるかと思いますが、私大蔵省全体の考えをいま申し述べた次第でございます。
#119
○河田賢治君 じゃ税関の方。
#120
○説明員(大槻章雄君) 特別昇給制度につきましての運用につきましては、先ほども御説明いたしたとおりでございまして、同じことになりますが、私どもは給与法及び人事院規則の基準に即して適正に運用している、そういうふうに確信しているわけであります。
#121
○河田賢治君 私も余り細かくこういう問題でつつきたくはないんですけれども、統括審査官なんかがありますね、そこなんかではもう一人か二人ぐらいしか上がっていないんですね。審査官の人でも皆上がらない。それから係員なんかはほとんど全部組合員で、これはもう全然上がっていない、こういう場合があるんですね。ところが、一方総務部長とか次長とか監視部長、次長とか輸出部の部長とか次長とかいうのはずいぶんとお手盛りで上がるんですよ。上がっている率は、四十三年のここにちょっと資料もらっておりますけれども、六二・五%上がっているんですね、この人々は。四十四年は三七・五%、四十五年も三七.五%、四十六年ちょっと少なくなりまして一二・五%、四十七年は五〇%、四十八年は三七・五%、平均して三九・六%、六年間の平均で上がりをしている。だから上の人はもうお手盛りなんですね。下の者を上げるよりも自分らのところでずっととっちゃうと、こういうところがあらわれているらしいんですよ、あなた方の方は詳しく御存じかもしれませんけどね。こういうところをみても、いかに職員の間にいわゆる高級な管理者に回っている人やそうでない平の職員の間にこういう問題が起こるか、まあ、それは成績がいいに違いありませんよ。みんな出世しようと思って一生懸命やっておられるんだから、だから点数もよく特昇もいく、特別また特々昇もいくかもしれませんけどね。しかし、こういうことをやっていたんでは、それはなかなか一つの組織の中を運用して、丸くそうして公平に民主主義的にやっていこうというんじゃ、これはちょっとできないと思うんですよ。このごろ大臣だって自分の給料減らしてまで上の人はやっているでしょう。上に立つ者がお手盛りで上げたらこれはおさまりませんよ。こういう問題が出ているわけですね。だから私はここで一々この問題をどうだこうだは、これは問題が片づかなければ後にしますが、そこで人事院の方に聞きますが、人事院に対してこういう問題について、総裁あてに、かつて、これは去年でしたかな、何か出ているわけですね、もっと公正にやってもらうようにしてくれというような書類が。御存じないですか、忘れるか、都合の悪いことは。
 七十四年の六月二十日に人事院総裁あてに、佐藤さんですね、全国税関労働組合の中央執行委員長の石黒昌孝さんですか、この方から、「税関における行(二)・海事職の職員に対する特別昇給定数の差別的配分について」という題目をつけて詳細に出ているらしいんですね。こういうのについて、人事院の方は何か御返事をなさったんですか。
#122
○政府委員(茨木広君) 恐らく読み上げられましたのは陳情書の形のものでなかろうかと思いますが、そういうものでございますとすれば、一応それぞれ内部で関係します者が見てはおりますけれども、人事院の態度といたしましては、この個別の問題になりますと、まあ先ほど先生が三十八条の方を読み上げられましたけれども、三十七条の方には特昇の基準が書いてあるわけでございますが、そちらの方は通常の定昇の場合よりもやはり非常に条件がきつくしてございまして、例の総理府令で決めております勤務評定における評語が「上位の段階に決定され、かつ、執務に関連して見られた職員の性格、能力及び適性が優秀である場合」というようなことが一番典型的な条件でございますが、そういうことがございますものですから、一五%で七分の一だから七年に一回というふうには私の方としても考えておりませんし、まあ短い人は二、三年でもらう方もあるでしょうし、あるいは十年とか十何年となる方もありましょうが、そういうようなことがどうも評定の段階でいろいろ出てくるんじゃなかろうかと思います。で、そういう異議の問題については、公平局の方で個別的に措置要求という形でお受けをするというようなことで、それぞれの個別の問題については審査をするというような態度でおるところでございます。で、組合からもその一般問題といたしまして私どももお会いいたします際に出ることがございますけれども、そういう問題については、私の方なりあるいは地方事務局あたりで毎年給与担当者の研修を行います際に、こういう基準はこうであるとかというふうな一般的な御指導は申し上げますし、そういうところでできるだけ各省でお考えいただくという一般的な方針はとっておりますけれども、個別のものについては、やはり措置要求の形でもって書類を受けて処理をしていくと、こんなような考え方をとっておるところでございます。
#123
○河田賢治君 いや、これを受けられて、やはりこれが妥当であるかないかを検討されるとか、それで当局に対して、何もきついあれでなくても、何らか口頭ででもこれが悪ければ直すとか、そうでなければいいんだとか、何らかの返事はいくんじゃないでしょうか、全然ほうっておくんですか、人事院に出された場合。法的には何もないんですか、こういうものを受けたときに何かしなくちゃならぬという。私も法律余り知らぬのだけれども。
#124
○政府委員(茨木広君) 先ほど申し上げましたような一般的な取り扱いの問題としましては、まあそういうような空気も受けながら、会議等の際に、その差別的なふうに見られることについて大変最近問題になっておるからというようなことで、私も各省の人事担当者が集まりました機会に御注意を申し上げたことも、私になってからもございますし、そういう形で御指導はいたしておりますが、その個別の問題になりますというと、なかなかこの挙証問題その他の問題がわかりませんと、評定問題で果たして勤務成績がよかったのか悪かったのかというような問題が入ってまいりますものでございますから、なかなか一般的なふうには処理しかねるという問題があるわけでございます。
#125
○河田賢治君 まあ人事院は調停機関じゃないですけどね、しかし人事院としては、自分たちの定めたものが実際にどう実行されているかということは、やはりその定めたものが実際に実行されていることを本来ならば知っていかんならぬわけですね。それでそれが曲げられたりしておれば、これはやはりあなた方の方で注意するとかいう積極性がなくちゃならぬと思うんですよ。そういう点で、しかも相手の労働組合から出されれば、これに対して何らかの返事を出すとかね。何らの返事も出てないというのはちょっと私は不親切だと思うんですよ。まあ、それは何も争議をこれ調停するとかいう意味じゃないですよ。やはりあなた方の方で、実際の執行状況がまともにやられているかどうかというようなことは、やはり毎年人事院勧告出される前には民間と公務員のいろんなもの出されるし、それからいろんなまあお仕事もあると思うんですけれどもね。やはりこういうような問題が出たときには、それぞれの省庁、そんなにたくさん年じゅう出るわけじゃないでしょうからね、出た限りはやはりこれに対してあなた方検討して、そして余り間違いがなければ間違いないんだというようなこととか、間違っておればそこは間違っておるとか、そのくらいのことはおっしゃっていいんじゃないですか。そうじゃないと、人事院というものはありましても、何か法律つくってまあ出しておけばいいと、これじゃどうにもならぬじゃないですか。
#126
○政府委員(茨木広君) 大体そういう場合には組合の幹部の方がお持ちになっておられますから、それぞれ局長が会う場合もありますし、課長が会う場合もありますし、参事官が会う場合もありますが、そのときそのときどなたかがお会いいたしまして、大体内容についての一応のそこで口頭での見解の交換と申しますか、そういうものはすぐできるものはいたしておるわけでございます。それから、そうでないものは、先ほど申し上げましたように、一般的に御指導できるものはそういうような機会を見て各省庁に御指導を申し上げておる、あるいは研修の機会に各出先機関の給与担当者等に注意を促すというようなことをやると、しかし本当のぎしぎしした問題になりますと、先ほど申し上げましたようなことになりますものですから、なかなかそこの場所で即刻どうこうというわけにもまいらぬという点もやはり御了解いただきたいと思います。
#127
○河田賢治君 まあいま入ったばかりでございますが、一応時間も来ましたし、まだこの問題は国家公務員の問題に関するときにさらに突っ込んでやりたいと思うんですが、特にこの際ひとつ、委員会全部でなくてもいいんですが、資料を要求しておきたいと思うんですよ。
 それはさっきも申しましたように、労働組合の方では自分の組合員のことはわかりますけれども、そうでないものは十分これができないという関係から、もう一つこれを精密にする意味から、当局の方で、二項目ですが、八税関ごとと――全体ですね、計十八になりますか、年度別の定数内の特昇者の一覧、四十年から四十九年にかけて。その内訳は総職員数、行(一)、行(二)、海事、医療等、これに分けていただく。それから男女別、等級別、一から八等級ですか、それから職種別、行(二)の場合のたとえば運転手、電話交換手その他ですね。それから第二が回数別定数内の特昇者の一覧、これは五十年三月三十一日現在です。職種別と男女別。それから二十年勤続以上でマルの者、十年勤続でマルの者、マル回の者、一回の者、二回の者、三回以上の者と、こういうふうに区別したひとつ資料を、これは総数的なものですからね、総括的な。これで私の方は詰めて、さらに問題があれば個別の人間の名前も大分上がっておりますから、お手盛りあった人やそうでない人の。そういう問題も時によれば入ってもいきたいと思うんです。とりあえず次の委員会いつありますか知りませんけれども、できるだけ早い機会にこの資料をひとつ要求したいと思うんです。委員長からひとつ、ごく大ざっぱなものですからね、これは。
#128
○委員長(加藤武徳君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#129
○委員長(加藤武徳君) 速記起こしてください。
#130
○河田賢治君 それから特昇などについての公表制度ですね、これは人事院はどういうふうにお考えですか、特昇した者の名前を発表するというようなこと。まあ優秀な人はどこでも表彰よくやりますね。特昇もこれに準じた優秀な者と当局は見るわけですね。そういう場合にその人の名前を発表するというような公表制度はどうなっていますか、やっているところもあるんじゃないですかな、ほかの省で。私もまだよく調べておりませんけれども。
#131
○政府委員(茨木広君) 恐らく自然とどなたが――要するにその際特昇の辞令を交付いたしますから、そういうことを通じ、それからその次の期の月給をお支払いする際の給与簿等にそれがあらわれてまいりますから、そういう形をとって職場には自然と今回どなたがということは知れ渡ることだと思いますが、公表という形は恐らくとっていないだろうと思います。公表という形は、皆さんやはりそれぞれ一生懸命やっていらっしゃる気持ちでおられる場合にあれがこれがということで逆の作用もやはり出てまいることもございます。公表制度をとるということはいいか悪いかというのはよほど考えなければいかぬことだろうと思っております。
#132
○委員長(加藤武徳君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#133
○委員長(加藤武徳君) 速記を起こしてください。
#134
○河田賢治君 わかりましたか、何か。ないですか。いまのとおりですか。
#135
○政府委員(茨木広君) 勤務評定等決めました総理府令の方にも記録書は公開しないというふうなことを決めておるようでございますが、恐らくそういうものにもつながるものでございますから、これこれの者を今回特昇いたしましたという、公表するということは私の方としては決めておりませんし、そういうことを公表しているということを聞いたこともございません。
#136
○河田賢治君 大蔵省はどこでもやっていませんか、公表は。
#137
○説明員(禿河徹映君) そういう事実は聞いておりません。
#138
○河田賢治君 さっきも話が出ましたけれども、そういうものを公表すると、あいつは上がりやがったということで不平を持つ者があるということをちょっとおっしゃいましたですね。つまり、そこに私は問題があるので、不公平なやり方をやっておれば不平が起こるんですよ。だれが見てもまともなものなら不平は起こりませんよ。そのくらいのまた自信を持って、上の人は、これは特昇に値するとか、あるいはこれは定期昇給で結構だとかということを選ばなければならぬ。それを恐れるようでは本当に上に立つ人が自信のない仕事をやっているということなんですよ。どこから突っ込まれても大丈夫だという自信があれば、こんなことはだれだってやがてはわかることですから、ぼつぼつは。それはやはりそれくらいのことはやらなければならぬのじゃないかと私は思いますけれども、それだけを聞きまして、やがて資料をいただきましたらもう一つこの問題について、これはやはり昇給して等級が上がるとか、号俸が上がると上がらぬはかなりその人の生活にも大きな影響を与えるし、またきょうの旅費とか何とかというような問題にも、みんな絡まってくるわけですから、かなり基本的な問題に属すると思うのですよ。この問題はまだ少し残しまして、この次にまた時間がありましたらさらに資料を検討した上で、ひとつわずかな時間でもいただいて少し突っ込んで検討してみたい、こう思います。
 以上をもって終わります。
#139
○委員長(加藤武徳君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#140
○委員長(加藤武徳君) 速記を起こしてください。
 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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