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1947/10/09 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第24号
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1947/10/09 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第24号

#1
第001回国会 農林委員会 第24号
  付託事件
○農地調整法の改正に関する陳情(第
 一号)
○物價是正及び肥料、作業衣、ゴム底
 足袋配給に関する陳情(第十号)
○農業保險法の改正に関する陳情(第
 十三号)
○農業復興運動に関する陳情(第十四
 号)
○水利組合費賦課に関する陳情(第二
 十二号)
○食料品配給公團法案(内閣送付)
○油糧配給公團法案(内閣送付)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第四十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第六十一号)
○薪炭生産のあい路打開に関する陳情
 (第六十二号)
○茶業振興に関する陳情(第六十三
 号)
○農業用電力料金の引下げ及び換地処
 分経費の全額國庫助成等に関する陳
 情(第六十七号)
○東北及び新潟地方の特殊事情に立脚
 せる食糧供出対策改善に関する陳情
 (第六十八号)
○農林省所管の治山治水事業の一部移
 管反対に関する陳情(第七十号)
○農地委員会の経費を全額國庫負担と
 することに関する陳情(第七十三
 号)
○林道飯田、赤石線開設に関する請願
 (第十七号)
○主食需給計画の根本的改革に関する
 陳情(第七十四号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第七十七号)
○農業会の農業技術者給與を國庫負担
 とすることに関する陳情(第八十
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第八十四号)
○愛知縣豊川沿岸農業水利事業経費を
 國庫負担とすることに関する陳情
 (第八十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百九号)
○蚕繭の増産に関する陳情(第百十五
 号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百十九号)
○飼料配給公團法案(内閣送付)
○農業協同組合法案(内閣送付)
○農業協同組合法の制定に伴う農業團
 体の整備等に関する法律案(内閣送
 付)
○函館営林局の管轄区域変更に関する
 請願(第五十四号)
○藥用人参試驗場設置に関する請願
 (第六十六号)
○米價改訂に関する陳情(第百二十八
 号)
○民有林野制度の確立に関する陳情
 (第百三十号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百三十一号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百三十三号)
○開拓者資金融通に関する陳情(第百
 三十八号)
○米穀供出に対する報奬制度の廃止並
 びに肥料の配給に関する陳情(第百
 四十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五十号)
○遅配主食の價格に関する陳情(第百
 五十二号)
○岩手縣下の三農業用水改良事業を國
 営とすることに関する請願(第八十
 八号)
○福島縣安達郡大山村内の開墾事業を
 中止することに関する請願(第九十
 五号)
○北海道てん菜糖業の保護政策確立に
 関する請願(第百二号)
○薪炭の價格に関する陳情(第百六十
 二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百六十三号)
○食料品配給公團法に関する陳情(第
 百七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百八十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百八十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百九十二号)
○市営競馬の施行に関する陳情(第二
 百二号)
○北海道開拓事業に関する陳情(第二
 百七号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百九号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百十三号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十号)
○未墾地の開拓事業に関する陳情(第
 二百二十二号)
○群馬縣古馬牧村外三ケ村のかん漑用
 水路に関する請願(第百二十一号)
○蒜山演習地の返還並びに開拓計画変
 更に関する請願(第百三十五号)
○食糧配給確保に関する陳情(第二百
 二十六号)
○林業振興対策に関する陳情(第二百
 二十七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百三十一号)
○水利組合法の改正及び水利事業費國
 庫補助に関する陳情(第二百三十二
 号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百三十五
 号)
○米麥需給計画の根本方針に関する陳
 情(第二百三十六号)
○農業保險法制定に関する陳情(第二
 百四十四号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百四十五号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百四十八号)
○薪炭需給調節特別会計法を改正する
 法律案(内閣送付)
○未利用地耕作利用臨時措置法案(内
 閣送付)
○青果物の統制撤廃に関する請願(第
 百七十六号)
○開拓対策に関する請願(第百七十七
 号)
○旧軍馬補充部十勝支部用地内山林拂
 下げに関する請願(第百八十三号)
○十勝種馬育成所用地開放に関する請
 願(第百八十五号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百六十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百六十七
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百六十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百七十一
 号)
○自作農創設特別措置法及び同法附属
 法規の一部を改正することに関する
 陳情(第二百八十号)
○勤労大衆の食糧危機突破対策に関す
 る陳情(第二百八十二号)
○日本競馬会に関する陳情(第二百八
 十三号)
○農村指導農場開設に関する陳情(第
 二百九十四号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百九十五号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百九十九
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百号)
○農地開発営團の行う農地開発事業を
 政府において引き継いだ場合の措置
 に関する法律案(内閣提出)
○臨時農業生産調整法案(内閣送付)
○重要肥料統制法等を廃止する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○小阪部川貯水池改良事業を國営とす
 ることに関する請願(第二百七号)
○旭川合同用水工事促進等に関する請
 願(第二百九号)
○農地改革促進に関する請願(第二百
 十三号)
○東京都内の食糧配給に関する陳情
 (第三百七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十三号)
○種卵及びひなの價格撤廃並びに養鶏
 用飼料増配に関する陳情(第三百十
 八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百二十五号)
○開拓融資金増額に関する陳情(第三
 百三十号)
○農地法による山林開墾行過是正に関
 する陳情(第三百三十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第三百三十五
 号)
○千葉縣長生郡茂原乾繭所の設備を縣
 蚕糸業会に還元することに関する陳
 情(第三百三十七号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百四十二号)
○三方原揚水事業に関する陳情(第三
 百四十五号)
○富士山ろく開発農業用水事業促進に
 関する陳情(第三百四十九号)
○こうじ類の一般製造に関する請願
 (第二百四十六号)
○茨城縣下北浦干拓事業促進に関する
 請願(第二百四十八号)
○茨城縣下のかん害対策助成に関する
 請願(第二百七十六号)
○大池用水幹線改良に関する請願(第
 二百九十号)
○主食配給に関する陳情(第三百六十
 号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百七十八号)
○農地調整法並びに自作農創設特別措
 置法の改正に関する陳情(第三百八
 十号)
○奈良縣下のかん害対策に関する陳情
 (第三百八十七号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百九十号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百九十二号)
○農業共済保險法案中の農家負担等に
 関する陳情(第三百九十三号)
○食糧緊急対策に関する陳情(第三百
 九十九号)
○養蚕協同組合独立強化に関する陳情
 (第四百号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月九日(木曜日)
   午前十時三十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○臨時農業生産調整法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) それでは只今から委員会を開会いたします。本日は臨時農業生産調整法案を議題に供しますが、予て申上げましたように、この法案を審議する上において、米價の問題と農業用資材の裏打ちの問題が一番重要なことに考えられますので、先般米價問題については、物價應の部長から事務的な御説明を伺つたわけでありますが、本日は農業用資材、特に肥料、農機具、農業薬剤、農業用の油、それから繊維製品、これらの物資につきまして、それぞれ関係の当局から資料を中心にして御説明を伺い、それによつて質疑を継続いたしたいと存じております。本日は経済安定本部から生産局次長、動力局長、生活物資局長もいずれお見えになると思いますが、この三人の方がお見えになつております。それから商工省からは機械局長、繊維局長、鉱山局長、化学肥料部長、これらの方々が御出席になつております。尤も鉱山局長は代理の方がお見えになつておりますが……、農林省側からも担当の課長が今見えております。これらの方々から説明を伺い、御質問をやつて頂きたいと思います。順序といたしまして、最初に経済安定本部の東畑生産局次長から肥料、農機具、農薬について、大体の生産状況に関する見透しを伺い、それを更に掘下げて、肥料については商工省の化学肥料部長、それから農機具につきましては齋藤機械局長から御説明を伺うことにいたしたいと思います。尚肥料用の電力、或いは石炭については経済安定本部の岡部動力局長がお見えになつておりますから、大体の状況をお伺いいたしたいと思います。それから農業用油についても、同様に岡部局長から伺いたいと思います。最初に申述べましたように、東畑生産局次長から御説明を伺うことにいたします。
#3
○説明員(東畑四郎君) 私から肥料、農機具、農薬等の主要な農業用生産資材につきまして、概略の御説明をいたしたいと存じます。
 先ず初めに食糧増産の裏打ちとして最も重要な肥料、特に硫安、硫安につきましては、石炭と同様、これが増産回復に最も重点的な努力を拂いました結果、大体八月末現在で、実産能力といたしましては百十三万トン程度に囘復をいたしております。これは終戰時の生産力から申しますと、約六・三倍に増加しておる。こういう状況に相成つておるのであります。秋肥につきましては、幸い相当の硝安の輸入がありましたために、秋肥に相当の繰越しができ、約五万七千六百トン程度の秋の肥料の持ち越しができました。今後石炭、電力等の事情を考えまして、只今のところ、大体硫安及び石灰窒素を合せまして、この硫安に換算いたしまして、四十万九千トン程度の生産を見込み得ることになつております。その外に硝安の輸入が相当ございまして、只今のところ、十一月初めまでに約十五万八千トン程度の硝安が秋肥及び春肥用として來ることに相成つております。これを硫安に換算いたしますと、二十五万四千トン程度になるわけでありますので、國内生産繰越しと合せまして先程申しました四十万九千トンと、硝安を硫安に換算いたしました二十五万四千トンというものが、大体八月から本年の十二月までの供給量ということになるわけであります。そういたしますと七十二万一千トンというようなものが大体供給量になるわけであります。これに対しまして秋肥、主として麥、馬鈴薯の肥料等でありますが、合せまして只今のところ四十三万五千トン程度の配給の割当をいたしております。そういたしますと、大体來年の一月から七月までに配る春肥に対し、繰越しといたしまして二十八万六千トン、硫安換算でありますが、持越しができるわけであります。問題は來年の一月から七月までの硫安、及び石灰窒素の生産であります。これは只今のところ、石炭、電力等のまだはつきりした見透しがつきませんために、確かな数字を申上げる域には達しておりません。一應我々のところで推定いたしました大体六十六万トン程度の生産はできるのじやないかと思います。勿論これは硫安換算であります。そういたしますと、先程申上げました二十八万六千トンの春肥の持越しと合せまして九十五万二千トンというものが春肥用に当て得る。こういう計画になるわけであります。こういたしますと、大体水稲には相当量の硫安が配給できる。少くとも最低段当り五貫は配当し得るのじやないかと、こういう実は見透しに相成つております。
 次に過燐酸石灰につきましては、これの原料であります燃鉱石が、実は相当量あるのであります。大体只今のところ、先ず秋肥と言いますか、八月から十二月までに少くとも三十万トン程度の過燐酸石灰は生産でき、配当も約三十万程度を保証できる。そういたしましても、現在の燐鉱石の輸入状況から申しますと、相当燐鉱石が豊富なんでありまして、終戰以來相当の燐鉱石が内地に参つております。これを全部併せますと、終戰以來大体百万トン以上のものが、この七月までに入つております。八月にも約十万トン近くの燐石がアンガウル、大東島、アイダボ、フロリダそういつた方面から参つております。ところが遺憾ながら硫酸の生産、これの本になります硫化鉱の生産が、只今のところ年百万トンの増産はなかなか困難な状況のために、硫酸に制約されまして過燐酸石灰の生産は、燐鉱石の輸入になかなか追付かない。從いまして七月末現在で燐鉱石の貯鉱といいますか、滯貨が約六十四万トンに達しております。從つて硫酸の増産、その本になります硫化鉱の増産ということに、只今大いに努力いたしておるのでありまして、これの増産を図るということが過燐酸石灰の増産の最も大きな点になるのじやないか。こういうように実は考えておる次第であります。
 次に加里肥料でありますが、加里は殆どドイツから参つておつたのであります。終戰以來約十一万トン程度のものが実は入つております。秋肥に対しまして一應麥に段当一貫、馬鈴薯の採種用に段当二貫という加里肥料の実は割当をやつたのであります。遺憾ながら七月以降予定いたしておりました一万乃至一万五千トン程度の加里の輸入というものが目下入つておりませんので、その見透しがつかないために安定本部の割当てました麥段当一貫の加里の配当というものが、今のところ実は見透しがつかないという状況であります。肥料の外に、更に地方なり、開墾用或いは土壤酸性化防止のために最も重要な石灰の確保につきましては、石灰焼成用煽石、これは殆ど二万トン程度確保いたしております。無煙炭の外家庭用燃料の豆炭、煉炭と競合いたします関係上、大体三万トン程度の生産になつております。今後土壤の酸性化防止或いは開拓地に対する石灰の需要増に鑑みまして、石灰増産、消石灰の生産というものに対しましては、更に一段の努力を拂う必要があると考えております。詳細な点につきましては、商工省の肥料部長がおいででございますから、その方から御説明があると思います。
 次に農藥でございますが、農藥につきましては、実はいろいろの種類がございまして、大きく分けますと殺虫剤と殺菌剤と補助剤に分けるのであります。殺虫剤の中で最も重要な砒素、砒酸鉛或いは砒酸石灰の砒素剤が最も拂底いたしておりまして、その外にニコチン剤デリス剤というものは、主として海外から原料が参つております。只今農林省の防除計画面積に必要なニコチン剤、デリス剤につきましては、デリス根、或いはニコチン、硫酸ニコチンにつきまして輸入の懇請をいたしておりますが、今日までのところ、はつきりした見透しを申上げるまでに行かないのであります。我々の見透しといたしましては、所要量の大部分のものが輸入し得られるじやないかというように考えております。砒素剤の原料である亞砒酸につきましては、目下砒鉱の増産ということに非常な努力を拂つておるのであります。電力その他の事情が許しますれば、國内におきまして、大体農業用亞砒酸につきまして約三千トン程度の需要があるのでありますが、その程度のものは國内の増産努力によつて確保し得るのではないかと考えておるのであります。電力その他の事情、主として九州方面の電力事情等が許しますれば、これの増産には一段の努力を拂うことができると思います。その他の殺菌剤であります銅裝剤、或いは水銀製剤等につきましては、勿論所要量を完全に充足するわけに参りませんために、農林省の防除計画面積に対しまして相当量の農藥製品が生産される見透しがついております。あらゆるいろいろの種類のものを引つくるめまして、大体計画所要面積に対しまして、只今のところ七〇%程度の、物によつては違いますが、総体的に七割程度の農藥が現在のところ確保し得るという見通しになつておりますということを申上げます。
 その次には農機具でございますが、農具につきましては、終戰以來、各農機具工場渡しの在庫或いは特殊物件によりまして、政府でやつております物動割当以上のものが実は含まれておる状況であります。中には、勿論品質の非常に惡いというものも多いのであります。量といたしましては、相当量のものが実はできておる。この推定はなかなかむずかしいのでありますが、一應我々の見方といたしましては、二十一年度におきましては鉄といたしまして三万トン以上の農機具ができておるのであります、というように考えております。二十二年度におきましては、大体道府縣の方からの申請というものを見ますと、一應三万トン程度の需要があるのでございます。これに対しまして、物動としての割当は、一應年間といたしまして八千トンということになつております。大体八千トンに対しまして第一・四半期は千二百トン、それから第二・四半期が千五百トン、第三・四半期が千七百トン、その外に、まだ多少野鍛冶を加えまして二千トン程度の物動資材の割当をやつておる次第でございます。物動面から見ますとそういう状況でございますが、第四・四半期はまだ工場方面のストツクが相当ありまして、第四・四半期におきましては一万トン程度のものができておるという推定をいたしております。この各工場における在庫品というものは急激に減少いたしておるというのが実情であります。從いまして今後はこれの裏打ちになりまする資材面を農機具に対しましては、物動として非常に増加するという必要が、実はあるのでありますが、鉄そのものの生産がないために、府縣の要求の三万八千トン程度の資材を物動として確保するということはなかなか困難であります。それから先程申上げましたように、千トンから二千トンに垂んとする物動のものが増加しております。第四・四半期、來年におきましては、非常にこの物動配当が増加いたしまして、政府のいわゆる指定配給資材等の確保につきましては、物動資材面におきましても考慮したい。こういうふうに実は考えておる次第でございます。甚だ簡單でありますけれども、大体肥料、農藥、農機具の大雜把な見透しを申上げると、こういうような状態でございます。
#4
○委員長(楠見義男君) 進行上の便宜から、一應肥料関係について肥料部長から説明を伺つて、そうして肥料関係についての御質疑がありましたら、やつて頂くようにいたしたいと思います。
#5
○説明員(大野數雄君) お手許に配りました肥料に関する前肥料年度月別生産及び輸入実績、こういう表題の資料、これについて御説明申上げたいと思いますけれども、印刷がまずいので甚だ恐縮でございますが、大体の趨勢を掴んで頂くために、一番最後に図表をつけておきました。肥料生産状況という一番最後のところに図表がついております。その一番最後の図表で、大体の趨勢を申上げたいと思います。これは昭和十二年から本年二十二年の八月までの実績と、それからそれ以降は一應私共の推定と繋ぎ合して図にいたしましたのです。だから二十二年八月までは実績でございます。一番最初に、左側の方は、これは月別の生産の実績であります。で、硫安につきまして申上げますと、昭和十二年のを月別に直しますと、六万九千二百トンの生産であります。これが十三年の一月平均で見ますと八万四千九百トン、段々とカーヴが上りまして、十万二千トンというところがありますが、これは昭和十六年の平均になります。開戰した当時が日本の硫安の一番の生産の高い時でありましたが、それから急激に、戰爭に参りましてからカーヴが落ちまして、昭和二十年の八月即ち終戰当時におきましては、月に四千八百トンの生産しかありませんでした。その後段段と生産が上昇いたしまして、二十一年の十月では、上りまして五万四千七百八十八トンになりました。それから二十二年の七月では七万五千八百十八トン……七万五千トンに達しました。八月につきましては、ここにカーヴがちよつと下つておりますが、八月には五万八千六百七十五トン即ち今年の八月は非常に生産が落ちましたのです。これは二十二年の八月であります。ここまでは私共の分りました実績で、九月につきましては、八月に極く近い見込ですが、今集計しておりまして、この図に入れませんでした。八月は電力の非常な渇水による不足のために、生産が落ちましたのです。二十三年以降につきましては、これはまだ政府として決つたものでありませんが、一應二百万トンの窒素肥料が是非とも我々の方では欲しい。農林省の方と協議の結果、一應目標を定めておりまするが、それに達するだけの生産の設備等を順次拡充いたしておりますので、一應こういうふうな計画にしたいということで、まだ事務的にそれぞれ折衝いたしておる次第であります。同様に石灰窒素につきまして見て頂きますると、石灰窒素の昭和十二年のところが約二万トンであります。そこからカーヴが出発いたしまして、やはり昭和二十年の八月に一番石灰窒素は底をつきまして、その後段々上りまして、最近の昭和二十二年の七月では二万四千二百四十七トンでありまして、戰前の一万七八千トン程度をずつとオーヴアーして越しております。過去の最大の実績よりは越す程度にまで囘復いたしております。二十三年以降は、硫安同様にまだ未確定でありますが、この程度のカーヴで月四万トン程度、年の換算しますると、四十七八万トンの生産に上げたいというふうに考えております。次に過燐酸石灰でございます。これも昭和十二年におきましては、六万九千五百トンの月産でありまして、最高は昭和十六年では、十万二千トンに参りました。月十万トンでありまするから、年間に百二十万トンぐらいの生産を続けておりましたが、これも昭和二十年八月には下つて、その後段々カーヴは上昇しまして、二十二年六月になると、硫安同様に約七万トンの生産になりました。硝安については、大体硫安と同様な程度に月十四万程度の生産に向けたいと考えております。これが大体の趨勢ですが、尚内訳について二、三追加して申上げたいと思います。
 一番最初に還りまして、半びらのところから説明いたします。昭和二十一年八月に始まつて昭和二十二年七月末までが、昭和二十一肥料年度となつておりますが、この間における月別の生産を書き上げましたが、私の方の印刷の係が不体裁で集計を落しましたので、甚だ恐縮でありますが、読み上げますからお書き取りを願いたいと思います。硫安の合計は六十七万六千五百十六トン、石灰窒素二十二万三千三百十五トン、過燐酸石灰四十八万四千六百十八トン、硝安八万九千百七十四トン、加里十一万二千五百三十三トンであります。石灰窒素の二十二万三千三百十五トンと申しましたのは、一六%に全部換算したので、この月別のものと合計は少し違つておるわけであります。十八のものと、二十のものと十四のものとあるのを、これを一つに換算して合計したのが二十二万三千三百十五トンであります。
 次に二として、肥料の生産現況、生産上の隘路及びその打開方策について揚げました。大体月によつても異動はありますが、二十一年の八月から十二月までは九八%、二十二年の一月から七月の間においては九二%、九割程度の計画に対する実績を示しておりまして、十分ではありませんでしたが、他の産業に較べてやや良い傾向を示したと思つております。下に実際の生産能力に対してはどの程度稼動したかということの比率を出しておきました。これはまだ能力に対してはフルに動いてないのであります。
 その原因について次に隘路の問題を揚げておきましたが、電力需給状況の逼迫が全國的で非常に困つておりましたが、特に九州地区と中國方面が電力の関係上非常に困つております。殊に二十二年八月は電力の打撃によつての減産は割合大きかつたのであります。この点は横道になりますが、日本にある硫安工場十八あります中で、名古屋以西即ち関西における能力と、関東のそれとを比較すると、比較的関西に大きな工場が沢山あります。一方消費の面は関東以北が硫安の消費が多いのであります。御承知の如く関西は、最近特に電力方面で比較的逼迫いたしておりますので、それがためにこの地区は渇水期において非常に多く現われたと思つております。
 次に石炭、コークスですが、これについては大体割当は受けたものの、九割以上を確保いたしておりまして、特にこのために生産が落ちたということは今までのところありません。又硫化鉱の問題につきましては、硫安、過燐酸共通の次第となつておりまして、これが一般的には非常な隘路になつております。特に今年四月以來これの確保について大体石炭と同様な方策を講じてまいりまして、この八月以降やや計画に近いような数字で、百十三万トンの計画に対して、完全に一〇0%挙げるのは困難かと思いますが、九十万トン程度の生産は挙げられるのじやないかと一應の見透しを附けております。それだけのものができれば今の硫安、過燐酸の生産計画を充して行けるのじやないか、それを割らないように努力しております。
 次に石灰窒素の関係でありますが、次の表について説明いたします。生産計画と生産の実績は二十一年八月から十二月の間においては八四%の比率、それから本年一月から七月の間においては七八%の計画に対する実績の比率であります。二十二年八月以降については、一應計画は作りましたが、今の電力の見透しから、最惡の場合この程度に落ちやしないかというので、比較的堅い見込を附けました。大体硫安ほどではなかつたのでありますが、八割余の実績を示して参りました。生産上の隘路としては石灰窒素は即電力と考えられるのでありまして、これは良い品物であり、又原料たる石灰は日本に非常に沢山ありますので、量質共に確保せられておるわけであります。もう一つは炭素材、いわゆる石炭の一番良い無煙炭であります。これと或いは木炭等でカーバイドを造りますが、その無煙炭が從來佛印から輸入しておつたのが今ありませんので、いろいろ代用品を使つてこの点は技術的に一應の解決はいたしております。從つて問題は電力になりますが、これは硫安と同様な関係で、八月以降の電力の逼迫状況に対應して減産が八割ぐらいかと思つております。併し我々は八月、七月或は六月の豊水期のときに作つた原料のカーバイドをつぎつぎ持越して成るべく生産を落ちないようには努めております。
 次に過燐酸石灰ですが、これも過去の実績は石灰窒素と殆んど同じような傾向を辿つて参りました。これはむしろ硫化鉱、硫酸のみが隘路になつておりまして、原料である燐鉱石は過剰なほどあります。
 以上が過去の一應の実績でありますが、二十二肥料年度即ち本年八月から始まつて明年十二月に至る計画について、どうなつておるかということを概略説明いたします。
 硫安関係から申上げますと、先ず今年の八月から十二月までの秋肥の硫安の生産計画であります。安定本部ともよく協議し、又農林当局とも協議いたしまして三十六万六千百三十トン、これを硫安の計画にいたしております。八月は実績が出ましたので、五万五千トン、九月は恐らく八月に近い実績、五万四千八百五十一トンと一應そろばんを置きました。が、大体それに近いものになると思います。石炭、コークス、電力等の所要量を揚げましたが、この中で石炭につきましては、配当をこれだけのものを頂くようになつております。又その割当に対しましては、大体九割以上何時も確保しておりますから、特に石炭のためにこの計画は遂行できないことはないと思います。コークスも同様であります。ただ電力につきましては、本年の十二月から割当制になりますが、割当てられたる電力の質の問題が非常にありまして、ボルトが下るとか、サイクルが下るとか、こういうことのために非常に硫安の高圧工業が一定の質のものを要求する性質上、減産になりはしないかと惧れております。十二月以降の一般の消費規正が我々の計画通り確保せられるならば、私共のこの計画は完遂できるというふうに考えて折衝いたしております。硫酸につきましては、これだけのものは八月以降大体この程度の硫酸は確保できる見込でおります。次に二十三年の一月から七月まで、即ち春肥の計画でありますが、これは一月、二月までは六万五千トン、それ以後超過をしておりますが、いわゆる渇水期にはいろいろなことをやりましても、この程度以上は困難である。豊水期になつて順調に生産を続けるという考え方で組んでおります。これはまだ最後的に決まりませんが、安定本部との協議で、ほぼこの計画で以て我々は行きたいというふうに考えております。この所要資材等は只今申しましたような関係上、電氣と硫酸、この面で特に力を入れて参りたいと考えております。次に石灰窒素でありますが、二十二年の八月から秋肥の合計は、計画は十一万一千五十トンでありますが、これを確保しまして、生産実績の方は九万一千七百二十四トン、惡ければこういうことになりはしないかという、一應私どもの方で押えております。電力、コークスその他の資材につきましては、硫安と同樣であります。その次の二十三年一月から七月までの春肥につきましても、十五万五千トンの計画で、月に大体二万五千トンということでありまして、本年七月の約二万六千七百トン、約二万五千トンを生産した実績がありまするし、能力がありますので、一月、二月、三月までの渇水期の電力不足時期は、これは止むを得ませんが、それ以後はこの程度のものは確保できる考え方で進んでおります。次に過燐酸石灰でありますが、これに本年の八月から十二月までは七万七千トンから八万トン程度の計画をしております。九月の過燐酸石灰の生産実績は、終戰以來初めて七万トンを突破いたしまして、戰前の十万トンに対して七割までに参りました。能力はもつともつと持つておりまするが、やはり硫酸が一番問題でありますので、この硫化鉱の増産と比例しまして進めて行きたい。七万トン程度は割ることがない考で私共いたしております。來年の一月以降につきましては、この硫酸の増産と相俟つて、この程度のものは達成するようにいたしたいと思います。
 以上が過去の生産実績と將來の見透しであります。御説明を終りたいと思います。
#6
○委員長(楠見義男君) 序に経済安定本部の岡部動力局長に、いろいろ電力、石炭の御説明を伺います。
#7
○政府委員(岡部邦生君) 安定本部の岡部動力局長でございます。先ず肥料用の石炭につきまして御説明申上げます。肥料用の石炭につきましては大体先程御説明がございましたように、すべて生産計画と睨み合せまして、石炭の配当をやつておるわけでございますが、配当の方針としましても、これに重点を置いてやつております。從いまして、大体月平均、七月の配当が最高十七万トンでございますが、最近の実績におきましては、九月の十三万七千トンを最低といたしまして、その程度の配当を依然続けております。これは石炭の配当におきまして、鉄鋼と硫安というものを、共に二大重点に考えておりますので、この方面からいたしますと、大した支障はないのではないかと考えております。
 その次に石灰でございますが、石灰につきましては、煽石の生産というものが、大体月に二万七千トンくらいございますので、そういうものと無煙灰と絡み合せまして、今までの実績によりますと、六月の三万八千二百トンというものを最高といたしまして配当してやつておるのでございますが、最近の九月に二万五千トン、十月に二万二千トン、八月に二万二千二百トンというふうに少し落ちております。これは先程東畑さんの御説明にございましたように、家庭用の無煙炭を確保したいという意味におきまして、配当を調整しておる関係もございますが、片方におきましては、煽石の利用というものは、石灰以外には使いようがございませんので、こちらの方に配当を廻して貰うように、関係方面に折衝しておるのでございますけれども、多少その辺に対しまする理解が足らないのでございますか、こういう程度になつております。これらにつきましては尚折衝いたしたいというふうに考えております。
 それから電氣の事情につきまして簡單に申上げたいと思います。概略いたしまして、現在日本全体の電力の需要は五百五十万キロワツトくらいございますが、それに対しまして、豊水期におきまして、大体水力で四十七万キロワツト、火力を加えまして約それに十五万キロワツトくらい足します。渇水期に至りますと、水力発電はずつと落ちまして、三百十二万キロワツトくらい、それに火力発電が八十四万キロばかりございまして、三百九十六万キロくらいしか供給力はございません。そこで冬期におきまする電力制限という問題で出き参るのでございますが、今年は豊水期におきましても相当の異常渇水でございまして、殊に九州方面におきまする異常渇水が非常に続きまして、そのために関係方面に随分御迷惑をかけておる次第でございます。これの補充対策といたしまして、火力発電用の石炭を年間百七十五万トンばかり予定をして、約十五億キロワツト・アワーくらい発電したいと考えておつたのでありますが、既に上期におきまして、予定を超過いたしました使用実績は約七十万トンくらい使つてしまつております。そこで我々といたしましては、冬の対策といたしまして、更に石炭の配当を殖やしまして、少くとも年間二百二十万トンくらいまで持つて行きたい。又同時に冬に入りますために、十二月までに電力用の貯炭を四十万から少くとも三十万ぐらいまで溜めたいというような積りでおるのでございますが、これ亦現在北海道の暖房用炭を如何にして確保するかという問題と、又予定通り石炭が生産いたしません関係もございまして、なかなか関係方面に了解を求めることが困難でございますが、尚是非こればかりは確保いたしまして、冬期の対策を講じたいということにいたしたいと想つております。同時に綜合家庭燃料対策を発表いたしまして、家庭におきまする蒔炭を確保することによりまして電力制限をいたしたい。家庭用の電力の使用は、今年の予想はつまり十九億ぐらい家庭に使わしたいというように考えておるのでございますが、月々家庭で現在月一億五千キロワツト・アワーぐらい使つておるのでありまして、それに対しまして使用される実績は三億キロワツト・アワーぐらいでありまして、去年におきましても百十万トンの石炭で七億キロワツト・アワー発電しておりましたけれども、盗まれました電力が約十五億キロワツト・アワーという状況でございまして、これに対しましては、どうしてもメーター等の設備を早く完成しなければならないのでありますが、資材等の関係におきまして、現在二百万筒のメーターが足りないのであります。これらは極力国内資材のおきましても捻出して頂きますと共に、できますればアメリカの古メーターでも入れましてやりたいというように折角研究しております。そういう電力の中におきまして、硫安、石灰窒素等につきましては、この十二月からの割当におきましても、甲の(ロ)に指定いたしまして、できるだけこれを確保するようにいたしたしていう積りでございます。カーバイドにつきましては、渇水期にカーバイドを使つて頂きますことは、電力の需要事情上どうしても困りますので、こればかりは一つ豊水期のものを利用して頂きたいというふうな考でおりますが、それ以外の運轉用の電力はできるだけ確保いたしたい。質の問題が先程肥料部長からお話がございましたが、御尤もでございますが、今申しましたように非常に擅用その他電力のアンバランスがございますので、できるだけ廣範囲の電力を送りたいという希望の余りに、逐に質が惡くなるというのは、現在としては避け得られない状況でございますが、これも配電会社等、方々を督励いたしまして、できるだけそういうことのないようにいたしたいと存ずる次第であります。
#8
○委員長(楠見義男君) それではちよつと時間の関係もございますので、商工省の齋藤機械局長からの農機具のお話だけ伺います。
#9
○政府委員(齋藤大助君) それでは農機具のことにつきまして、ちよつとお話申上げたいと思います。農機具につきましては、生産行政は商工省で担当しております。配給の方は商工省で担当しててきましたものを農林省に移しまして、農林省の方で各農家に配給して頂くということになつております。それで生産を中心にいたしましたお話を申上げますから御了承願いたいと思うのであります。先ずお配りしておりますところの参議院の農林委員会農業生産調整法提出資料というのが配つてございますから、その表につきまして御説明を進めたいと存じます。その他に農林省の資材課の方からの、配給面から見ました農機具の生産配給に関する資料というのと、二つございます。私の方は、長い横の表から先ず御説明申上げますから御承知願います。
 先程経済安定本部から話がありましたように、農機具の需要をどのくらいに見るかということは、これは相当なかなか掴みにくい問題でありまするが、ここにこの表の中に二十二年度の需要見込というところがございますが、それをずつと下つて頂きまして、その次の頁をお開き頂きますると、一應府縣から出しました需要見込を洗いまして、それに耐年年数を、つまり現在どのくらい普及されておるかというような台数を耐用年数で割りまして出たものが、この大体需要見込と書いておるものでございまして、農林省の方から出しております二十二年度の更新需要というところに書いてありますそれと大体合致すると思います。その需要見込から言いますると、その次の頁にありますように、二万八千八百何十トンというのが考えられるわけであります。從いまして大体の見込としましては、二万三千トン前後の鋼材が要る。こういう需要の推定ができるということになるわけであります。これに対しまして先程お話がありましたように、二十二年度におきましては八千トンの鋼材の割当があるということになつております。而も第一・四半期、第二・四半期共に一千トンづつでありまして、第三・四半期に一千七百トンということになりましたので、尤も第一・四半期の一千トンの外には修理用として二百トンばかりございますが、とにかく新造としましては一千トン、それから一千七百トン、こういうことになつております。從いましてこれを後の第四・四半期で取返しませんと、八千トンにもなかなか到達しにくいということになるわけであります。併し半面に、我々の方でも、業者の手持ちしておりますところの厚板を、これを石炭でもう一度赤くしまして再圧延しますれば、十二分に使えますので、再圧延という方法を取つておりまして、これが今申しました数量の外に、第二・四半期におきましては三百トン、第三・四半期におきましては八百トンばかりを見込んでおります。かような鋼材の見当から行きますると、かような見当になるのでありまするが、以下、この表の右の方にずつと目を移して頂きますると、需要見込は先程申しました通りでありますが、この生産予定計画というのは、これは鋼材八千トンという場合の生産するものは、如何なるものをどれだけ生産したらいいかということの一應の見透しであります。從いまして八千トンという極く限られたものになりますので、重点的に機種を選びましてこの生産を行いまして農家の本当に必要とするものを先ず先に造るということを目標にしておるようなわけであります。
 次に二十二年度の生産予定というのは、第一・四半期と第二・四半期とそれぞれ分けて書いてございます。それによりまして、これは農林省の方とタイアツプしまして、商工省の方で生産指示を貰いましたところの数字でございます。それに対しましてその横になりますと、二十二年度の生産実績というのがございまして、從いましてこの生産予定とこの生産実績とをお比べ頂きますれば、大体のところにおきまして、この生産実績の方が多くなつております。大体の数字がそうなつております。これは先程安本からも話がありましたように、まだまだ幾分メーカーの方では手持の鋼材がありますので、その鋼材を利用して貰いまして、我々が割当てた以上の品物を造つて貰つておるというような現状でありまして、これが過去におきましては大体三万トン前後の生産実績を上げておると言われるゆえんであります。併しながら現状におきましてはまだ多少年持がございますが、御承知のように段々と手持が窮迫して参りまするし、又流通秩序の確立によりまして、なかなかこの鋼材を新規に新しいルートで入手するというようなことも段々と困難になつて参りますので、メーカー自身も相当苦しい立場にあります。從いまして今後としては、時日を経て参りますると、物動に計上された資材だけを相手にして生産して行くということになりますので、この点につきましては経済安定本部の方におかれても、十分考えておられるようでありますが、我々としましては農林省と十二分に提携をいたしまして、安定本部の御了解を得まして、更に枠の拡大を行いたい。こういうように考えておるような次第でございます。
 尚一言附言して申し上げまするが、この表に書いてありますところの生産の実績なり、生産の予定というものは、農林省の方が機種を選んで、そうしてこういう物をこういうメーカーに造つて貰いたいという希望の機種がございます。この機種をいわゆる計画生産に載せまして造つておる物をここに言つておるのでありまして、それ以外の物、つまり今申しましたのは、大体日本農機具工業協同組合に属しておる会員のものでありますが、それ以外の地方の組合員、地方のメーカーというようなのが大体二千見当ございまするが、その方々のはこれには含まれていないというわけでありまするから、それを見越しますると、更にもつと大きな数量が出るということになるわけであります。そういう方々に対しましては、燃料その他はお世話いたしておりまするが、今のところはその鋼材の点につきましては、今申上げましたような、中央で計画生産を立ててやつておりまする機種に手一杯でありますので、他には鋼材は廻す余地がないというふうな現状でありますので、燃料その他はお世話いたしまして、その方々の手持の資材を活用いたしまして、農機具生産に寄與して頂くということになつておりますから、この表に出て來ました以上に、今生産実績というものは上つておるのであります。併し今後あとでお話し申上げますが、配給組織が変りまするが、過去におきましては全部中央農業会の方の指示によりまして、これは配給されておつたものでありますので、從いましてそれ以上に地方では農機具というものが出ておるわけであります。それがこの商工省から出しました横の表は大体そういうふうな計画に載つたものを出しております。又着業今満資材課から出しました表は、これは計画に載つたもの、それから地方メーカーのものと両方で、推定が入つておると思いますが、両方を加えまして書いたものであります。從つて昭和二十一年度の生産実績と配給実績というのは食い違いがございます。相当開きがございますが、生産実績というのは中央で計画したものと、それから地方で造つて貰つたもの、両方が加わつたものが生産実績、それから配給実績は、農林省で指示配給したものが配給実績になつておるというわけでありますから、数字が違つておる。こういう恰好になつております。併しながら今後は配給につきましては、これは農林省の問題になりまするが、クーポン制、切符制を採りまして、切符と交換に農家に配給して行くということになりますので、現在のような生産計画というものも、ただ限られた素材でございまするので、どの程度それができるかは、まだやつて見ないと、なかなか面倒だとは思いまするが、各メーカーの切符をこなした実績によりまして生産をして頂くということになろうと思うのであります。かような次第でありまして、農機具につきましては、甚だなんでありまするが、いささか人の資材を……計画された資材以上に、メーカーの手持資材を当てにして、それに頼つてというと、頼り切つておるわけでは決してございませんが、相当それにおぶさつて計画生産を上げて頂くということでありまして、今後これが現在のストツクがなくなりました場合の手当の問題としては、十二分に考えて行かなければならない。こう考えるような次第でございます。今お話し申し上げましたのは、大体農機具の需給関係でございますが、需給関係に限らず、限らずと申すと語弊がありますが、その量的に多少とも不満足な点を質的に補うという点も、又農機具にとつては非常に必要なことでないかと思うのでありまして、商工省におきましても機械試驗所を動員いたしまして、農機具の製造技術の指導をやり、或いは試驗研究に関する懇談会を開きまして、これの指導をする。或いは最近は各地方に頻繁に行われるようでありますが、農機具の展覧会にいろいろ協力する。或いは農機具の材質試驗を行うというふうなことをやりまして、戰前並びに戰後轉換いたしました轉換メーカーの技術の指導ということにも当つておるようなわけであります。
 農機具は御承知のように、大体において中小工業でございますが、戰後に轉換しました業者の中には、なかなか大工業もございます。これらの大工業の持つておる技術というものは、必ずしも從來の中小工業の農機具メーカーの持つておつた技術と同じでないものがあるのでありまして、これを大いに活用すべき点もあるように見受けられますし、農機具というのは、これは申すまでもないわけでありますが、各地方の実情によりましてなかなか違つておる点もございますので、一概に普通の機械と同じように、直ぐ大量的に乘り出すというわけにも行かない品種もあるようでありますが、併し要するに大メーカーの持つておる技術というものは、なかなか良い技術もございますので、それらを活用させるということにつきまして、商工省といたしましても、機械試驗所その他を活用いたしまして、十二分にその活用に努める。それから又各地に展覧会を開催して頂きまして、農機具の普及改善に努める。相互の品種の改善に努めるということと、最近におきましては農業機械化協会ができまして、農業の機械化ということに今後メーカー、又需要者一致して当つて行くということになつておりますので、今後の農機具の改善ということにつきましては、更に過去におきまするよりも生産の進歩が見られるのではないか。こう考えておるわけであります。その方面につきましても、数量的の問題のみならず、質的な問題という点につきましても、十二分に一つ改善を行いたいというふうに考えておりますから、御了承願いたいと思います。
#10
○委員長(楠見義男君) 一應、それでは肥料と農機具につきまして、御質問等ございましたらやつて頂きたいと思います。その前にお諮りしますが、大体今申しましたように、肥料と農機具を午前中に片付けたらどうかと思つておりますが、或いは御希望によつては、一應、全般の他の物資についても御説明を伺つて質疑は午後にするか、いずれにしたらいいか。私としてはすべての人をここに引付けて置くのはお氣の毒だと思つて、できるだけ片付けるものは片付けて行きたいと思つておるのですが、肥料と農機具だけ午前中に片付けてはどうでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(楠見義男君) それではそういうことで。
#12
○寺尾博君 ごく簡單なことを御質問申し上げます。過燐酸石灰の品質、原料の鉱石の品質が戰時中も、戰前の生産品に比べると燐酸分の含量及びその他の成分の含有量についても、肥効率の違いというものがありまして、戰時中は戰前よりも概して品質が劣つているということでありましたが、最近の製造され配給せられている過燐酸石灰は、戰前の標準的なものに比べますと、どんな程度の差があるか。この御説明を一應伺いたいと思います。
#13
○説明員(大野數雄君) 御説明いたしますが、戰前に入りました燐礦石は、クリスマス、アンガウル、オーシヤン、ナウル、こういつたもので一番良いものは燐酸の含有量が六十ぐらい、そうして平均しましても四十を下るようなものはないと考えております。去年から入りましたものの大部分は四割五分くらいでございます。アメリカから、アイダホというのがあります。これは未だ曽て日本に入つたことがない。戰前も入つたことがない品物でございますが、現物は三十三前後でございます。ちよつとあまり良い品物は廻つておらないのでありますが、撰択権は、実は希望は申出まするが、向うの剩つたものが來る。こういう結果でございまして、從つて過燐酸の品質が、昔の十九というのが造れなくなりまして、十五程度のものであります。併しフロリダも入りますので、いろいろ原料を使いまして十五半を下らないようにいたしておりますが、現状はそうでございます。
#14
○岡村文四郎君 窒素肥料は大分向上しておりますし、今後の見透しも概して惡いとは考えられませんが、大事な過燐酸石灰が、硫化鉱が、輸送その他の関係で足りないために硫酸ができなくて、製造が思うように行かないということでありますが、原石の燐鉱石が南から入つて参りましても、日本の國内で方法をしなければならん。硫化鉱のために製造ができないということは実に残念でありますが、電氣も沢山は要らんことと思いますが、何とか方法によつて硫化鉱を入れるようなことになるまいか。これは農林省商工省ばかりでなく、相当の資金を要するので、その金の問題でできないという話も聞きましたが、何とかこの際非常に重要なときに、大事な過燐酸を、何らかの方法によつて燐礦石は置場がなくて困つておるということで、私は今までは燐礦石さへ入れば、どんどん過硫酸石灰の製造ができると、こういうふうに考えておりましたが、世の中は非常に思わぬ隘路がありまして、硫化鉱が國内にあると存じておりますが、あるにも拘わらず入れて製造することができないということは、誠に遺憾でありますが、何とかこれを製造する方法はないかどうか伺いたいと思います。
#15
○説明員(大野數雄君) 只今仰しやいました問題につきまして硫化鉱を増産することが本筋で、この問題につきましてはできるだけの努力をいたして資金等につきましても、これは私共直接の所管でありませんが、鉱山局の方におきまして、いろいろ出すようにいたしております。併しそれだけで他の方法がないかということにつきましては、まだ、私は就任二ケ月で全部の手を打つておりませんが、硫酸を使わないでも、少くとも稻の肥料はできるのじやないかという感じを持つております。現にドイツはそれをやつております。アメリカは最近見本でありますが、硫酸を使わないトーマス燐肥に匹敵するようなものができております。外國にできることが日本でできない筈がないということでいたしております。燒く方法でも石灰或いはソーダ、或いは加里長を混ぜて、今遊休施設になつておりますセメント工場を使つてやつております。多少石灰は要りますが、これを実は期限を切つて各メーカーに試驗をさしております。工業試驗法をするような今計画をしております。
 もう一点、これは一番素朴な方法でありますが、細かく燐鉱石を粉末にして、セメント以上の百乃至二百メツシユにした場合には、アメリカ、ロシアで粉末で使つておりますので、それは私は行けるのじやないかという感じを持つておりますが、農林省の方で鴻巣の試驗場でやつております。仮に燐鉱石の中の燐酸の肥効が過燐酸に比べると、まだ私は断定的のことは申上げられませんが、三割だといたしますと、御承知のように過燐酸は一五%、燐鉱石は少くとも三三%でありますから、成分量は二倍になり、一トン一トン持つて行けば、仮に粉末燐鉱の肥効が過燐酸石灰の三割あるとすれば、六割の肥料的價値になる。そうすれば過燐酸石灰の四割引の價格で農村に配給されるならば実現性があるのじやないかと思います。これは農林省の方で肥効の問題を鋭意研究願つておりまして、その判定がつき次第、私共の方はそれだけの施設を動員してやりたいというように今進めております。その外いろいろありますが、実現可能のものはその二つで成るべく今月中に実施をいたしたいと進めております。
#16
○岡村文四郎君 大変良い話を承りまして、それは非常に結構と思います。何とか御研究を願つて実現し得るように御努力願いたいと思いますが、差当つて眼の前のことに困つておりますから、そこで例えば、二十三年度も研究中ですから間に合わぬと思いますが、これに代つての方法としては、御承知のように過燐酸石灰の製造方法というものは原始的方法でやつているに過ぎませんが、今のお話のように化学的に見て多分の研究の余地があると思いますが、硫安でさえも鉱石を使わないでやれるというのでありますから、やれると思います。今のところ困つておりますから、これは経費はかかつても仕方がない。経費をかければかけるだけのことはあるのですから、硫化鉱を持つて來て貰つて、現在ストツクがあつて困つているので、肥料の製造をして貰いたいと思いますが、それは如何でありますか。
#17
○説明員(大野數雄君) 御趣旨に副いまして、この点はできるだけ努力いたします。
#18
○木下源吾君 硫化鉱はどこでやつておりますか。
#19
○説明員(大野數雄君) 一番主力になりますのは岩手縣の盛岡の直ぐ近くの松尾鉱山、岡山縣の柵原、この二鉱山の製造する量が全体の六割から六割五分を占めております。後は別子、足尾その外の鉱山がありますが、それは鋼その他のものと一緒でありまして、二鉱山の活動が十分に行つて六割か七割を占めれば大体解決するのであります。実は私も明日の晩松尾に参りまして、いろいろ手を打つて参ります。尚現場をよく見て参りたいと思います。
#20
○島村軍次君 肥料の問題についてもお聽きしたいことがあるのですが、後に讓りまして、農具の問題についてお伺いいたしたいと思います。鋼材の三万トン所要に対して八千トンにしたその理由及び事情を一つ伺いたいと思います。
 それから鉄鋼材総量が幾らで、それに対する農具の割当を幾らしておるか、その割合、それから八千トンという枠を決めたので殖やすことができないから、手持を使つてやらせるというお話ですが、私はこの事情はよく御存じだろうと思いますが、從來使つておつたものは、戰時中のいわゆる戰時機械生産に携つておりました者の手持が一時洪水の如く出まして、粗製濫造をやつたその残りが、まだあると思います。そこで政府では現在の数量が、非常に生産が予定よりは殖えておるというお話でありますが、生産実績には必ずしも私は質の上に良いとは考えられません。そこでこの手持に対して期待を持つということは、これは嚴禁せねばならんと思うのでありますが、今の両点から考えて、尚それに対する考え方はどうかというのであります。
 それから実際の問題としましては、政府はどういうお考か知りませんが、鋼材にしても、或いは石炭及びその他の農具用の燃料にいたしましても、政府の御存じない闇が沢山に横行しております。これはいずれ御存じだろうと思いますが、現に流通秩序の確立だと言つてやられますが、手持で、もう我我はそんなことで食つて行けんのだ。だからして闇は公然だというふうなことで、流れている事実が沢山ある。これが比較的財力においても、会社の経営力においても弱い。農具の面には殆ど流れて來ないというこの事実は、これは非常に重大な問題でありまして、生産調整法という一つの大きな行政立法をやられる裏附に、そういう問題の解決なくしては不可能だと思うのであります。それに対する所見。それから野鍛冶に対しては、特に鋼材の入手ということが、約三万の全國の野鍛冶が割当を受けましたが、殆ど配給がない。これは現に私の縣の岡山縣の例から観ましても、春に二十三トンの割当を受けたけれども一つも渡らん。そこでこの農家が米價問題について、いろいろな議論をする、鍬が一挺毀れた、鋤簾が一挺毀れた、或いは発動機が毀れた、或いは脱穀機が毀れたという場合に、簡單な修理というものが、野鍛冶によつてできておつたものが、それまで手取り早く賄つておつたその野鍛冶に対して、全く僅かな量であるにも拘らず配給がないということ。他の業者の人は、或いは只今申上げましたように、流通秩序確立前にすでに入手しておるかも知れん。併し野鍛冶というものに対しては、格別その点が重要だろうと思うのでありますが、それに対する所見。
 それから一体生産調整令の二十二年度の麥の割当です。これはまだ調整法というものが出ておりませんが、麦の割当段別をやられました。それから二十三年度においても作付割当をやられます。そうして二十二年度の本年の米は三千五十五万石の割当をする。又二十三年度においては、作付割当をされる。その以後農林省から出た表を見まするというと、農作物別の作付段別がありますが、この作付計画と、生産計画による作付計画と一致しておりますか、これは農政局の方と安本及び商工省の方といずれお打合せになつておることだと思いますが、そこでこれらの裏附は確実になし得るかどうか、それから生産計画、生産調整法の結果は、その段別のみならず、農器具に対しては特に予定数量……、今割当の基礎を見まするというと、私は申上げんでいいことかも知れませんが、昭和十五年頃の実績が三万一千トン程度であつたからというようなお考ではないかと思うのでありますが、こういうことは姑く措きまして、兎に角生産計画及び資任生産の方法をとるために、作付割当をし、そうして責任供出量を求める。これが生産調整法の建前になつております。これがその半面に農具なり肥料については、希望さえ出さんというその計画で、而して農家に対しては罰則まで適用する。政府が若し数量的に不足する場合におけるその責任如何。この問題をどうお考になりますか。尚配給そのものに対して時期が遅れますというと、御承知の通り農作物でありますから、間に合いません、そのために減産した場合におけるその責任はいずこに帰属すべきか。こういう問題について安本及び農具肥料関係の御当局の御所見を承つて見たいと思います。あとの質問を保留いたします。
#21
○政府委員(齋藤大助君) 鋼材を八千トンにした根拠はどうか。これは一應一方から見ますると、経済安定本部の全体の鋼材の配分計画になるのでありまするが、要するに我々としましては、三万トン前後、最低としましても、二万トンだけは欲しいというふうに安本に交渉したのでありまするが、安本の方から見ますると、例えば鉱山用には幾ら、化学肥料の方には幾らというふうに、鉄の配分がありますので、その中で要するに農機具としては八千トンというところに落著いたようなわけでありまして、安本の全体の計画の中で八千トンだけということになつたようなわけでございます。それから全体との比率というのは、これはあれでありまするが、全体の鉄は御承知のように本年度の生産計画は、大体七十万トンということになつておりますから、七十万トンの中から八千トンということになるわけであります。それから手持ちの活用の問題でございますが、これは手持ちというのは手持ちの鋼材の問題でございまして、それは勿論御質問の方もその通りだろうと思いますが、手持ちというのは手持ちの鋼材の形でありまして、手持ちになつておつた農機具を活用するという問題ではございません。やはり手持ちになつておりますところの資材は、やはりこれは手持ちになつておりまして活用されないものでありますから、それが活用されまして農機具を作られるということが、農家にとりましては、又メーカーにとつても結構なことじやないかと思うのでありまして、何しろ全体の枠が小さい現在におきましては、やはり手持ち資材を活用して頂くのが止むを得ないことじやないかと、かように考えるわけであります。
 四番目は経済安定本部の融通使用の問題になるのでございますが、野鍛冶の問題でございますが、野鍛冶は今お話になりましたように、大体全國で三万前後、とに角農機具におきましては、中央で計画をやつておる業者がまあ四百ばかり、それから地方のメーカーが約二千ばかり、それから野鍛冶が三万と言いますか、そういうふうに計算されておりまするが、とに角相当農機具に携わつておる方々が多いのであります。野鍛冶というものは、今お話になりましたような末端の農機具の修理業者として、簡單な修理を行うという面から言えば、誠にこれは各農村に食つついて附設しておるところの方々でありまして、この活用して行くということは、非常に結構なことであります。これを我々としましても、でき得れば一つ十二分に業態を把握し、又活用を行いたいと考えておるのでありますが、なにせ数が多いのでありまして、そのままなかなか中央で業態を把握し、活用するというわけには参りません。地方商工局なり、或いは地方の附縣廳を通じて、この活用を図るわけであります。多少の資材をこちらの方を通じて流しておるわけでありますが、勿論数が多いのでありますので、なかなか全体のそこまで指令が行渡らない現状であろうと思います。そういうわけでありますから、十二分にお話は承知しておるのでありますが、御了承願いたいと思います。大体私のお答を終ります。
#22
○委員長(楠見義男君) 島村さんにお諮りしますが、先程の責任の問題は、今お見えになつておられる政府委員の方では、ちよつと御答弁もできないと思うし、又御満足もできないと思うのですが、從つて、これは農林大臣その他の大臣に伺うことにして、留保して頂くように。
#23
○島村軍次君 結構です。それは特に御出席を願つて、安本長官、商工大臣、農林大臣……農林大臣の御説明は聽かんでもよろしい。安本なり、責任の問題は農林大臣の御答弁を聽かねばならんと思いますが、大体事情は分つておりますから、それで結構だと思いますが。
#24
○委員長(楠見義男君) 今日は大体局長級の方々がお見えになつておりますから、その程度の質問をして頂きます。
#25
○島村軍次君 それではそのままで止めて、お尋ねいたしますが、私はこの三万トンに対して八千トンは、安本に要求したら、三万トンを要求したけれども得られなかつたのだという簡單な御答弁では、私は満足しない。安本は一体どう考えておられるか。併し將來に対しても、生産調整法を発布するに対して、こういうふうな考え方では、私は到底生産調整法そのものも活用をできないと思う。これも責任問題であるかもしれませんが、東畑次長はこれに対してどう考えられますか。一應承つて置きたいと思います。
#26
○説明員(東畑四郎君) 私からお答えいたします。農機具の生産につきましては、八千トンで足るか足らないかという問題であります。我々農業生産調整法により、米麦等の計画的な生産を図るということについては、農産物でありますから、いろいろな自然状況等において影響がありまして、なかなかむずかしい問題でありますが、最も直接的に響くものは肥料だと考えます。先ず肥料というものを推考するにつきましては、米は何貫目やるということによつて、どれだけ生産に響いて來るか。或いは麦についてはどうかということを檢討いたしまして、一應來年度の供出につきましては、段当五貫というものを少くとも……
#27
○島村軍次君 肥料の問題はよろしうございます。農機具に対する御答弁を願えばよろしい。
#28
○説明員(東畑四郎君) 農機具につきましては、実はこの間安本に参りました時に、第二・四半期の農具の割当は実は千トンであつたと思います。先程申されましたように、野鍛冶のこの修理用の農具というものは、実はなかなかむずかしいのでありまして、從いまして全体としての農具そのものの需要が三万トンがありまして、もう八千トンの枠ではとても一般の農具修理はできない。鎌、鍬、鋤等の修理用の農具というものをどうしても確保するためには野鍛冶用の鋼材を確保しなければならんというので、五百二十トンばかりの追加割当を第二・四半期にいたした。第三・四半期におきましては、計画的なものは、大体只今商工省からお話のありました、千トンでありますが、適当な枠としては千七百トンしか持つておりません。從つて計画生産的なものも、もう少し第三・四半期としては殖えると思います。その外に更に野鍛冶用として、只今のところもう少し多く割当をして貰いたい。少くとも二千トン程度のものも割当をいたしたいという積りでおります。鉄のことは私は専門でございませんが、開らん炭の輸入というものを予定しました当初の計画につきまして、開らん炭の輸入ができないために、いろいろ計画を変えまして、只今のところ六十万トン或いは六十五万トン程度の年間生産よりできない。こういうような状況でないかと考えられておりますが、鉄鋼そのものの生産がそういうように当初よりか減つているという状況に鑑みまして、農機具というものは、それじやその通りに減るかというわけには参らないと、どうしても最低需要量だけは確保すべきだと思います。先程申しましたように、工場の手持資材というものがまだ若干ある、これを含めまして、一つ計画をいたしたい、手持資材というものは殊に逼迫を告げているということは明かでありますが、同時に米生産、麦生産はますます要請されるということにつきましては、十分これは政府としても考えなければならん問題でありますが故に、農機具の生産につきましては、我々といたしましては、極力これが増加を図り、鉄は段々減つて來るが、農具の割当は、千トンから二千トン、第四・四半期までにはどうかして上昇カーヴまで参るように、極力努力をいたしたいと考えるのであります。
#29
○島村軍次君 一應御努力の程はよく分るのです。東畑次長も農林省の御出身であることもよく存じておりますが、御努力の熱がもつと足りないのじやないかと思います。これは意見になるかも知れませんが、千七百トンに殖やした、或いは野鍛冶には二千トンに殖やしたという、そういつた通り一遍の御答弁では、我々承服できないと思います。生産調整法の服議に当つて、商工省についても、同様考えるのであります。例えば生産調整法の方で肥料が一番重要であるということでありますが、例を取つて言えば除草機がもう壊れてしまつておる。その場合に生産計画は段当二石五斗なら二石五斗の割当をした。ところが、それは政府としては最初二挺の除草機を割当てる予定でおつたが、それが若し來なかつた場合にはどうかという問題があるのみならず、初めから除草機というものがなかつた場合には、これは勿論入力でやる方法もありましよう。併し一体この責任の帰属というものについて考えれば、供出の割当をする場合においては、必ず農機具というものの裏附が肥料と同じになければならんと私は考える。そこで七十万トンの鉄鋼総量に対して、六十万トンしかできなんだと同じになりますが、その総量が減つたのを算術的に減らされることは、地方の農村はこれは承服できないと思う。そこで貿易再開によつてクレジットの設定もある場合に、鋼材の輸入が果して加わるかどうか、これは技術的な問題でもありましようし、貿易上の取扱の問題でもありましようが、貿易廳と協議されまして、増加できるかどうか、或いは又七十万トンの中で僅かに八千トンしか割当がない。而も本年度八千トンが確保できない。こういうふうな情勢におきまして、八千トンをもつと殖やしてやるべき必要があると思うのであります。こういう問題に対して、努力中であるという答弁でなくして、何か具体的な案がありましたら、お答え願いたいと思います。
#30
○説明員(東畑四郎君) 貿易の問題については私、責任者ぢやありませんから、よく協議いたしましてお話いたしますが、鉄そのものの輸入ということはなかなかむずかしいというように聞いております。農機具の八千トン、ずつと八千トンの枠しか確保できないという問題は、我々としても甚だ遺憾であります。物動の八千トンという枠は別としまして、その他に例えば工場の上わ物と言いますか、ハツバものと言いますかそういう資材というものを更に圧延したり、或いは鎌に拵えるというような努力をいたしますれば、更にそこに鉄そのものが殖えるということができるのじやないかというように実は努力をいたしておるのでありまして、第三・四半期の千七百トンの中に更に三百トン殖えるというのは、そういう上わ物の資材を野鍛冶方面に配当しまして、そうして修理用に向けるというような努力をしておるのであります。何分そのものが少いために八千トンが全体のバランスとして合つておるかどうかという問題は、これは綜合的に見なければならんと思うのであります。又そういう努力をすることによつて実質的にその方面に鉄が廻し得るというように考えておるのであります。
#31
○島村軍次君 事務的の問題で結構ですが、來年度の生産調整法による農林省の作付段別に対して、或いは割当に対して、調整法を基準とした段別の打合せは、安本、商工省及び農林省と具体的に事務的に御協議になりましたかどうか伺いたいと思います。
#32
○説明員(東畑四郎君) 來年度と言いますと、主として米であります。本年度の麦については生産調整法前であつたために生産調整法に基く打合せはいたしておらないのでありますが、來年度の水稻につきましては、十一月末位までに段別数量、これの資材等については打合せをしたいと思つております。まだ今のところでは打合せはいたしておりません。
#33
○島村軍次君 本年度の米及び麦に対しては打合せはできなんだということでありますが、農具の鋼材に対する割当はすでに調整法と同じように麦の割当に影響を持つものだと思います。それから尚又來年度の生産計画に直接に影響を持つものだと思います。從つて本年度の八千トンの割当を何らかの方法によつてこれを増額するかどうかということに対して、商工省、安本、農林省等の再打合せを要求したいと思いますが、それに対する御意見を伺いたいと思います。
#34
○説明員(東畑四郎君) 協議は幾らでもいたすのでありますが、それは八千トンの枠を実質的に殖やすということでなければいかんと思うのであります。只今のところ、八千トンの枠を殖やすための協議ということをやつて、その結果ができるかどうかにつきましては、今日ここでお答はできないと思います。農具の生産を確保し、その量を殖やすということにつきましては、随時いつでも打合せることについては、安本としましては差支ないと考えておる次第であります。
#35
○委員長(楠見義男君) 島村さんにお伺いしますが、今の点ですね、結局生産調整法ができた場合に、農家としては割当てられた作付段別を実行して行く上において必要な農機具がどれだけ要るか、その農機具に必要な鋼材を安本で交付されるかどうか。こういう点に問題があるのだろうと思うのですが、從つてどれだけの数量が農機具として必要であるかどうかということを先ず第一段にやつて頂けば、皆さまも非常によく御理解になるのじやないかと思いますが。
#36
○島村軍次君 私は実はそういう意味で申上げた積りなんですが、併し責任問題に当然触れて來ますから、この点については質問を保留いたしておきます。時間も大分経過いたしましたから……、そこでもう一つ附加えておきます。水害が相当あつたわけであります。それから私の縣の例から言いますと、旱害をやつと食い止めたのでありますが、旱害も相当あるわけであります。そこで旱害に対しては御承知の通りに水揚機というようなものを相当使わなければならん。そういうようなことに対して臨時的の増額を要するものが相当あろうと思います。承るところによれば関東及び東北の水害に対して、農具を要すべきものが相当あると思いますが、從來の例から行けば、他の水害対策は相当考えられますが、農具の配給に対しての計画というものは殆ど相談されたことがないように私は聞いております。そこでこの問題に対してどうお考になつておりますか、一應聽かして頂きたい。
#37
○説明員(東畑四郎君) 旱害につきましては、主として揚水機及びモーター等につきましては、これを確保することに農林省と打合せまして、農林省方面の申請に対しまして、安本としましては第二・四半期にこれの割当をいたしております。その量はちよつと記憶いたしておりませんが、申請に対して殆ど全部お渡しをしておるというのがモーター類の問題であります。それから水害に関しまして、いろいろな農機具その他の資材については、これは災害については最も優先的に、確保を図るということが必要でありますから、これにつきましては別途目下協議をいたしておる次第であります。
#38
○島村軍次君 希望を申上げて質問を打切ることにいたします。外の対策はもうすでに済んでおるようでありますが、別途御協議になることは、成るべく早くやりませんと間に合わないと思いますから、その点を希望申上げて置きます。
#39
○政府委員(齋藤大助君) 今水害の問題がお話にありましたので、ちよつとモーター類の修理対策につきましてお話申上げます。その点につきましては、最大の被害地たる埼玉縣から先ず始めることにいたしまして、現在全國電氣機械工業協同組合というのがございまして、その組合に中心になつて貰いまして、埼玉縣から先ず始めることにいたしまして、逐次東京、栃木、茨城というふうに、この農村を巡回いたしまして修理いたします。埼玉縣では、班を十五班に分けまして、班長一名、班員二名というような構成で、小さい修理でありますれば、町役場なり、農業会なりに集めて頂きまして、そこで簡單に修理します。又大きい修理ならば工場へ持つて行つて直すということをすでに始めております。大体今のところは推定では、半馬力のものから五馬力程度のものにしまして六千五百台程度のものを目標として修理をすでに始めております。又始めない縣においては態勢を整えて始めるようにしたしておりますから御承知を願います。
#40
○委員長(楠見義男君) それでは午前中はこの程度で休憩いたしまして、午後は一時半から開会いたします。資材の問題は重要でございますから是非御出席願いまして御檢討を願います。休憩いたします。
   午後零時二十三分休憩
  ―――――――――――――
   午後二時十九分開会
#41
○委員長(楠見義男君) それではこれから会議を開きます。午前中に引続きまして、農業用資材の御説明を伺い、それを中心に又質疑を続けて行きたいと思います。商工省の繊維局長がお見えになつておりますから、鈴木繊維局長から作業衣その他の繊維製品関係について御説明を伺うことにいたします。
#42
○政府委員(鈴木重郎君) 農村向けの繊維資材の配給に関しまする概況を御説明をいたしたいと思います。昨年及び今年の計画につきましては、極めて簡單ではございますが、お手許に資料といたしまして御配付申上げたのでございますが、大体特に農村向けといたしまして特定をいたして、いわゆる報奬用その他の名目の下に特配をいたしております。品目の中心は作業衣と紺織でございまして、それらにつきまして昨年の実績の数字を揚げておいたのでございますが、食糧供出のために特にこれらの物資を重点的に配給をいたしたのでございます。その総数量は昨年作業衣につきましては百三十五万着でございまするし、紺織は四百八十万反でございます。尚これ以外の品物につきましても、多少報奬用といたしまして配給をいたしましてあるわけでございます。例えば手拭、タオルであるとか、或いは一般の作業用の手袋でございますとか、或いはゲートルでありますとか、或いは縫糸、肌着といつたような品物も多少あるわけでございますが、特に重要なもので、而も数量的に多いのはこの作業衣と紺織であるわけであります。これらにつきましては、固より他の炭鉱その他の重要産業部門に対する配当もあるわけでございますが、特に食糧供出の報奬用といたしまして、特にこれの数量も極めて多く、又これの現物確保につきましても、いろいろの措置をとつて参つたわけでございます。尚本年の供出につきましては、まだ全般の計画は決つておらないのでございますが、取敢ず二十二年度の麦及び馬鈴薯の供出報奬用といたしまして、三項に記載してございまするように、取敢ず銘仙八万八千四百八十五反、作業衣二十二万一千二百十二着というものを配給することに相成りまして、これが現在配給の手配中でございます。尚その他に連合軍当局の許可を得まして、交易営團の手持在庫になつております輸出不適格の綿製品がございまして、約三百万ヤールの放出許可を受けまして、現在これの荷渡しの手続を進めておるのでございます。本年の一應の全体の配給計画といたしましては、作業衣は二百四十万着、紺織九百六十万反でございまして、大体農村の農民人口約千二百万と一應推定をいたしておるのでございまして、大体これだけのものを生産し配給する計画をいたしてございます。尚これらの全体の配給計画の総割当につきましては、農林当局と十分に御連絡を持ち、安定本部の割当に基きまして、この数量を決定して頂くのでございまして、商工当局といたしましては、大体これらの配給総数を御決定願いますと、それに從いまして農林当局と事務的の御連絡を申上げて、各府縣別の配当計画を編成いたしまして、それに基きまして各府縣別の割当をいたしたのでございます。本年度の配給方法といたしましては、殊に関係方面の指示もございまして、新しい配給制度を採用することに相成つたのでございます。本制度は先月九月十日附を以ちまして施行いたしたのでございますが、この新制度によりまして、今申上げましたように、総量は経済安定本部において、更に各府縣別の決定を農林、商工両省において決定いたしますれば、その範囲内におきまして、具体的に各農民に対しまして個々のいわゆる特殊衣料切符が発券せられるのでございます。この割当方式につきましては、先般決定しておりまするいわゆる報奬用物資の配給に関するリンク制度を採用になる予定でございます。從いまして、その供出実績その他に應じまして、各府縣廳において、個々の農民に対する特殊衣料切符の発行がなされるわけでございまして、それに対しまして、概ねこれらの特殊衣料品につきましては、先般新制度に基きまして、登録をいたしておりまするいわゆるこれらの繊維製品の配給店及び小賣店を経由いたしまして、その現物化を図るのでございます。概ね各農村におきましても、小賣店並びにそれと同じ資格において登録をいたしておりまする農業会等があるわけでございますが、これらの末端配給機構を経由いたしまして、切符と交換をいたしまして引き換える。こういうような配給手続になつておるのでございます。
 尚現在、今申上げました以外にも、更にいわゆる輸出不適格綿布が相当ございまして、これらも一應國内放出を現在関係方面と御相談を申上げておりまするが、概ね相当量の輸出不適格綿布が許される状況でございまして、これが確定いたしますれば、更に今般の本年度の供米報奬用に相当程度引当てることができようと存じております。これらにつきましても、その数量の決定につきましては、安定本部と現在連絡中でありまして、可なりの数量が予定できるのではなかろうかと存じておる次第でございます。
 尚一番これらの農村用の必要といたしまするものは、今申上げましたように、作業衣にいたしましても、紺織にいたしましても、原料が棉花であるわけでありまして、いわゆる綿製品を特に必要といたすのでございますが、これらの綿製品の國内放出につきましては、輸入棉花の消化能力と申しますか、消化実績に應じまして、現在までのところは、大体その二割を國内用に振り向けられておるのであります。從いまして、昨年の六月末の米棉の輸入を得まして以來今日まで、約九十万俵の棉花が輸入されたのでございまして、これを今日ではすでに殆ど大半を消化いたしておるのでありますが、その主力は、申上げるまでもなく大部分を輸出に振り当てまして、國内に使用できまする棉花は、総数量の僅かに二割に止まつておるのであります。從いまして、多いときにでも、一ケ月あたり國内に使われますのは、全体の数量が僅かに八千梱程度でございます。最も少いときは六千梱にも充たないというような、僅かな数量しか國内に放出許可を得ていないのでありますが、これらの棉花が本年の大体七月ごろまでに全部入荷をしたのでありまして、それ以外は、いわゆる新しい計画といたしましては、今までのところ、その輸入の約束ができておりませんで、七月以來は一俵も棉花の輸入を見ておらないのでございましたが、從いまして國内におきまする紡績工場における原料が枯渇して参りまして、この七月以降、でき得る限りこの秋の新しい棉花の買附ができるまで、在庫品を以て食い延ばすということのために、相当に操業の短縮をいたしておりまして、現在では僅かに四割操業くらいを続けておるのでありますが、極く最近に至りまして、漸く新しい輸入の話合も一部成立いたしまして、今月の末ごろに漸く第二囘の契約に基く輸入が実現するように相成つたのでございまして、これらの新しい棉の入荷を見ますれば、漸次紡績工業の操業も高まつて参りまするし、而してこれらの國内放出の数量につきましても、更に御相談申上げまして、國内の内需の獲得に努めたいと考えておる次第でございます。極めて簡單でございますが、綿製品の概要は以上の通りでございます。
#43
○委員長(楠見義男君) 繊維関係について御質問がございましたらどうぞ……。
#44
○藤野繁雄君 只今農村向けの繊維について、いろいろ御説明を頂き、且將來に対するいろいろの御計画を承つたのでありますが、私は現在行われておりますところの問題について、一、二お伺いしたいと思うのであります。卸賣業者のことでありますが、過去における所の農業会のことを考えて見まするというと、縣の農業会も全國の農業会も、その実績において、又経驗において、又その能力において、衣料品の配給をするのに十分なる力があると考えるのであります。それでありますから、縣農業会においても、全國農業会においても、衣料配給の規則によりまして、申請書を出したのでありますが、聞くところによりまするというと、中央の諮問委員会においては、これ等の物を別途扱にいたされまして、現在まだ何らの指令にも接しておらないのでありますが、これに対してどういうふうにされるお考えであるか、承りたいと思うのであります。要しまするのに、これは却下されるのであるか、登録を認められるのであるか、或いは保留されるのであるか、そういうような点についてお尋ねしたいと思うのであります。
 次に登録の更新についてでありますが、指定衣料品の配給所でない農業会は、次の際においては配給店になして貰うべく、選挙に立候補したいと思うのでありますが、それが認められるのであるか、どうであるか。何もできないという規定がないのでありますから、私などは認められるものと信じておるのでありますが、これにはどういうような取扱をされるのであるか。それから卸しの更新については、農林大臣が指定した期間において、更に更新されるというのでありますが、これは明確なるところの期間はないのであります。併しこれも小賣同様に六ケ月毎に更新されるのが適当でないかと考えるのであります。これに対する御意見を伺いたいと思うのであります。
 それから卸賣業者の登録決定に当りましては、商工大臣の定めた方法によつて、小賣業者の投票によるということにしたらどうであろうか。こう考えるのでありますが、卸賣業を決定する際においては、小賣業と同様な投票を行われるのであるか。商工大臣はどんな方法を定められるのであるか、その方法を承わりたいと思うのであります。
 次に中央の諮問委員会についてであるのでありますが、今まで申上げましたように、農業関係者は相当の数あるのであつて、過去において又相当の実績を持つておるのでありますが、今回の中央諮問委員に農業会関係の者が一つも出ていないということは如何なる理由であるのであるか。私などからいたしますならば、全國の農業会と統合機関である全國農業会をこの委員にしたらばどうであろうか、こう考えるのでありますが、これに対する御意見を承りたいと思うのであります。
 次は共同荷受機関でありますが、共同荷受機関は府縣毎に一ケ所乃至数ケ所定められるということでありますが、市町村と農業会はその取扱うところのものが、労務者用或いは報奬用としていろいろあるのでありますが、これらの共同の荷受機関、或いは縣の農業会を指定されるのが適当であろうと思うのでありますが、これに対する所の御意見は如何であるか承りたいと思うのであります。
#45
○政府委員(鈴木重郎君) お答を申上げます。只今お尋のございました御賣業者、これは國民衣料品について、こういう言葉を使つておるのでありますが、この卸賣業者に全農若しくは各府縣の農業会は登録資格があると思うが、これに対する処置はどうなつておるかという御質疑でございますが、この問題につきましては、今般の配給機構の設置につきまして、相当長期間に亙りまして関係方面と協議を続けて参つたのでございますが、今回施行されました衣料配給規則における卸賣業者として、どういう性質のものをこの業者の資格として認めるかということにつきましては、今御指摘のありました全國農業会及府縣農業会につきましては、本來販賣の目的以外の目的を以て設定せられておるこれらの機関というものを採用することにつきましては、関係方面の強い指示がございまして、これらのものを採用することができなかつたのでございます。ただ小賣店といたしましては、やはり同様の指示によりまして、これらの現在の市区町村の農業会につきましても、同様の方針を堅持しておつたのでありますが、これは農業協同組合若しくは消費組合制度のような、新しい制度が近く実施せられる見込であるということでございまして、これらの新しい協同組合制度で施行せられまするならば、恐らくはその関係農民の必要とする消費資材についても、これを取扱うことになろうという前提の下に、現在まで農業会として指定の小賣店の配給店舗として指定をされておつたもの、或いは從來報奬用のような特別配給物資を扱つておりましたような、各府縣の、各市区町村の農業会があるわけでございまして、これらの末端配給機構につきましては、関係方面の暫定的な機関としての承認を得ましたので、今般登録をいたすことといたしたのでございますがその上層組織であるところの府縣農業会及び全國農業会につきましては、その承認をどうしても得られませんので、今般これを認めないことと相成つたのでございます。尚各市区町村の農業会につきましても、新しく消費組合制度が実施せられますれば、その線に沿うて新しく登録替えをいたす予定でございます。当初におきましても、これらの市区町村につきましても、今申上げた通り若しそれを必要とするのであれば、それらの市区町村を單位とする別個の消費組合組織にこれを改組する場合においては、当然小賣業者としての、いわゆる立候補資格を認めてよいが、現在農業会そのものが非常に配給なり購入なりという以外の他の目的を持つておる機関であるために、これを認めることは不適当なりという判断であつたのでありますが、今申上げましたような意味で、暫定的にこれを認められましたので、今般登録をすることといたしたのであります。
 第二に登録の更新の問題でございますが、大体これらにつきましては、現在のところ、小賣店のいわゆる登録替えの時機は、消費者の都合もあろうと存じまするし、又新機構によります配給制度も、また本格的な軌道に乗らないために、取敢ず新しい制度を一つ十分消費者として批判し得るような必要もありまするので、大体現在のところでは約六ケ月後に登録替えをいたしたい。こう考えておるのでございます。この際これと同様な卸賣業者につきましても、大体何時頃に登録替えをやるかという御質問でございましたが、この卸賣業者の登録更新につきましては、現在のところまだはつきりとした何時頃という予定を持つておりませんのですが、概ね小賣業者の登録替等との時期も考慮いたしまして、適当な時期に登録替えをいたしたい。こう考えておる次第でございます。尚この卸賣業者の登録替えの場合の選定方式でございますが、これについては今御質問になりました小賣業者の選挙による方式はどうかという御質疑でございましたが、この点については現在のところ、これも一方法であるとは存じますが、これらをどういう方法で選定するかにつきましては、尚十分考究をいたし、更に今後の卸賣業者登録に関するこの諮問委員会等の御意見も十分に徴しまして、適当なる選定方式を採用したいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
 次に今般の問屋の選定につきまして、諮問委員会に農業会関係等の委員が入つていないということでございますが、これらの方に若し参加して頂くとするならば、今お話もございましたように、全國農業会関係の機関からおいでを願うことが適当かと存じますが、今申上げましたように、今般の諮問委員会は、いわゆる販賣業者の選定に関する諮問委員会でございまして、その選定されるべき範囲が、農業会関係の業者を含んでおらないわけでございまして、從いまして、そういう関係から農業会の方の参加を求めなかつたのでございます。
 次に各府縣別におきまする協同荷受機関の問題でございますが、この協同荷受機関につきましては、いろいろ実は意見があるのでございまするが、私共といたしましては、多数の小賣店が、多数の問屋からいろいろの物資を仕入れるのでありまするが、小賣店は御承知の通り、いわゆる総合小賣店でございまして、品目に從つて個々の小賣が違うというわけではない。作業衣も扱えば縫糸も扱う。手拭、足袋も扱うという、いわゆる総合配給店でございまするし、卸屋の方はこれに代りまして、それぞれ專門品種別に登録されておるわけでございます。從つてこれを小賣店が各般の品物を仕入れますためには、多く品種別に問屋から購入仕入れを必要といたすのでございますが、從つてこれらの小賣業者は各府縣別に現物を引取る際に、全國四万以上にも及びまする小賣店に、少数の問屋からいちいち送り届けるということも、実際問題としていろいろな困難がございまするので、これらの府縣別に一應小賣業者の便益のために、小賣業者等の希望に應じて、自然発生的に共同の荷受のような機関を作られる場合は、これは特に差支ない。こういう意味で共同荷受機関を承認いたしておるのでありまして、これを小賣商の組合若しくはその他の團体のような形で、共同荷受機関をいわゆる共同購入の如き制度若しくは協定をすることは、御承知の通り法制的にも全面的に制限を受けておるのでありまして、これらの共同荷受機関は、飽くまで事実こういう自然発生的な必要の限度においてこれを認めざるを得ないという意味におきまして、現在それらの準備が進められておるようでございます。從いまして各府縣におきまする市区町村農業会が、即ち小賣店として登録されたわけでございますが、これらの小賣店たる市区町村農業会の荷受購入のために、これらの小賣店が希望される場合においては、その荷受を一應府縣農業会が担当せられるということにつきましては、特に異存がないのでございまして、これを一つの共同荷受機関として指定し、市区町村の農業会に対する現物の輸送、或いは荷渡しということは、府縣農業会をして担当せしめるという制度は全面的に否定されておるのでございまして、從いまして指定の問題は、特にそういう意味において指定するということは現在ないわけでございまするので、その点をお含み願いたいと存じます。
#46
○藤野繁雄君 今説明をお伺いしたのでありますが、現在配給所として指定せられたところの農業会も、將來において町村に消費組合ができたならば、その消費組合に配給所を持つて行くのであつて、農業会を配給所にしたくない。こういうふうな意見のようでありましたが、果してさようでありましたろうか。
#47
○政府委員(鈴木重郎君) この市区町村農業会は、現在暫定的に小賣店登録をいたしたのでありまして、これが農業協同組合法が成立いたしまして、或いはこれが農業会という名前でなくなつて、別の一つの機関になるのかと存じますが、その場合におきましては、これらの農業協同組合を小賣店として認める。こういう趣旨でございます。
#48
○藤野繁雄君 今の説明で分りましたが、私などは一方の方において、農業生産に対するいろいろの責任を持つておるのであります。今、議題になつておる農業生産調整法を審議しておるのでありますが、この農業生産調整法によつて、農業の生産力を増すためには、一方の方において農業生産に必要なものは自分などの希望するところで配給するというような制度をとらなかつたならば、生産の能率は挙がらないのであります。從つて今後農業会が農業協同組合になるという暁には、すべての農業協同組合に、町村にける総合配給店を認めて貰わなくては、割当の責任を果すことはできないと信ずるのであります。若し町村における農民の農業協同組合に或配給をお願いしたいという希望につきましては、將來においては農業協同組合を通じて配給される意思があるかどうかお伺いしたいと思います。
#49
○政府委員(鈴木重郎君) 私不敏で、農業協同組合が如何なる性格を持ち、如何なる使命の下に結成されて來るかということは、実は私詳しく了承いたしておりませんが、恐らくは今御指摘がございましたような趣旨の性格を持つた機構としてこれが設定されるのでありますならば、恐らくは農業の資材の配給機関としての地位と申しますか、小賣店の登録はされることになろうと存じます。ただ要は組合を通ずる通じないという問題よりも、今お話のございましたように、必要な物資が希望する時間に確保せられるということが前提であります。それに必要な意味における機関が最も適当なる機構を作り、その機構を利用するということであろうと存じますので、そういう趣旨の協同組合に、つまり又そういうふうな運用ということに方針が決まりますれば、恐らく努力されると存じます。ただ先程ちよつとお話ございましたこの現物を確保しますための方策といたしまして、いろいろの案があると存じます。私共は少しでも良い系統配給、例えば農業方面の資材であるならば農業関係の一つの系統によつてこれを配給することが、現物確保の方式として最も適当であるという見解も成り立つと存じます。ただ先般施行されました新配給制度はこういつた一つの配給の系統を特定するという方式は、飽くまでその部門については独占的になるという、独占廃止の制限の思相から、そういつた部門別配当、その部門の配給系統を特定するという方式を排除するということに主眼にいたしましたので、その点は十分御了承願えると存じます。
#50
○藤野繁雄君 御趣意はよく了承いたしました。中央の諮問委員に今農業会関係から委員が出ていないのでありますから、この際追加される意思があるか、若し追加される意思があるとしたならば、いつ追加することができるか、これをお伺いしたいと思います。又縣農業会及び府縣農業会から、今卸賣の申請をしていない。そのままになつておるのでありますが、これはいつ処理されるのであるか。明確にお返事をお願いしたいと思います。
#51
○政府委員(鈴木重郎君) 中央の諮問委員会の農業会関係委員の追加の問題でございます。これは先程申上げましたように、中央の委員会は問屋を選定する委員会でございますし、現在のところは府縣若しくは全農というような関係の業体を認める意図がございませんので、委員会に追加する意思は持つておりません。
 それから現在御賣業者としての登録申請をいたしております府縣農業会等が多少ございます。これについての決定は現在においては諮問委員会で審議中でございまして、大体各方面の審議を了しておるのでありますが、尚ここ一両日審議時間がかかると思います。恐らくは一両日中に答申されると存じます。その答申が出ますれば、それに対する登録の業種を速かに決定いたしたいと考えております大体私は今週中にはその答申が出て参ると思います。再來週にはその業種のあれを決定いたしたいと存じております。
#52
○藤野繁雄君 今卸賣の方面は御審議中ということであります。さつきも申上げましたように、私などは農産物の増産については農業会が全責任を持つて供出に当つておるのでありますから、又過去のこれらの品物の衣料品の配給についても、実際やつたところの経驗があり、又能力があるし、私など農業生産に必要な品物は全國農業会及び縣農業会に卸賣を認めた方がいいと考えるのでありますから、目下審議中でありましたならば、是非それが実現するように御盡力を仰ぎたいと思うのであります。又現在において農業会が取扱つておるところの綿製品は相当数量あるといたしましたならば、私などはさつきのお話はお話でありますけれども、農業会関係から一人の中央諮問委員を出すことは適当であると認めるのでありますから、この点についてはは、これが実現するように御配慮をお願いしたいと思います。
#53
○政府委員(鈴木重郎君) 農民向けの配給機構として全國農業会、府縣農業会、市町村農業会という農業会系統の機構を活用することが食糧増産或いは供出促進の上に、最も適当であるという主張でございます。私もその点については御意見として承つて置きたいと思います。この点は先程申上げましたように、相当長期に亘りまして関係方面と折衡を続けて参つてのでありますが、いわゆるこの配給制度といたしまして、関係方面から、今回の配給実施に関する強力な指導を受けて、今般の配給制度の確立を見たのでありまして、この点につきましては、われわれといたしましてもいろいろの意見はあると存じますが、今日のところは、そういう方式が決定されて参つておりますので、御趣旨は十分拜聽いたしておりますが、差当り現存のこの制度で運営を十分に確保して行きたい。こう考えております。従いまして又委員会に委員追加の問題につきましても、現在までにもう殆ど審議を了しておりまして、一両日中に答申がされるような時期に到達しておりますので、委員追加の問題は、いたしましても今回の委員会につきましては、最早時期的に終つておりますので、委員追加の問題はちよつと困難かと存ずるのであります。
#54
○藤野繁雄君 今、或筋の指示とお話であつたのでありますが、若し或筋の指示を発表できるならば御発表願いたいと思います。若しそれが秘密事項でありましたら、速記を止めて御説明をお願いしたいと思います。
#55
○委員長(楠見義男君) 速記を止めて。
#56
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて。
#57
○羽生三七君 先程來、お話を伺つておりまして感ずることは、現在の農業会はすでに終焉を告げたのであります。新しく生れる農業協同組合は文字通り新しく生れるのであります。だから我々は論議を進める以上、農業会の延長として新しく今度協同組合ができるということを想定してはまずいと思う。私たちは農業会がまだ存続期間中のことを論議するのはいいのでありますが、飽くまで後は協同組合の立場で論議する必要がある。私、こういうふうに考えます。
#58
○島村軍次君 只今の羽生さんのお説に対しましては、私も同感でありますが、ただ経過的に承わつておかねばならんことは、只今の農業会を認めないという理由には、アンチ・トラストの問題があつたようでありますが、今回設立すべき農業協同組合はよく御研究になつておらんということでありましたが、自由な意思で、加入も脱退も自由であるという組織になつておるのであります。そうして而も消費組合たるの性格を多分に持つておるものだと思うのであります。即ち組合員の生活に必要なる物資の供給に関する仕事は農業協同組合法の第十條にも明かなところでありますし、今後農村の伸びんとする道はこの点にあると思うのであります。こういう点は私から説明を申上げるまでもないことでありますが、これ等の問題は從來の取扱から言いますと、商工省はややもすれば農林省及び安本等との連絡が十分でなくして、商工省みずからの解決だけで通牒を出された例が沢山あつたと思うのであります。これは既往のことでありますから、別に御答弁を求める事項でばありませんが、そういう見地から考えますというと、今回関係方面の御指令によつたというその理由の中には、我々が相当まだ説明を申上げまして、農村部面から、然らざる理由を申上げる理由は沢山あると思うのであります。就中殊に自由競爭の意思である。或いは消費組合の意思である。独占的のことはいかないということは、協同組合法の主眼とするところでありまするので、法案の提案と同時に、こういう問題はよくお打合せになることを將來希望いたしたいと思うのであります。尚協同組合のできました場合におきましては、勿論かくの如き意味の協同組合でありますから、消費組合の性質におきまして、諮問委員会においては、卸段階においても、小賣段階においても、協同組合みずから作るべき自主的な團体の代表をこれに入れて、そうしてお互に競爭でやらせるということであれば、協同組合が農村内において、小賣業者も指定し、農業会もあるという建前が必要だと思います。併し地方の事情によつては、この業者の代表が出ると同時に、協同組合の代表者が出るような措置を是非とも講じて貰いたいということを希望申上げて置きます。
#59
○板野勝次君 作業衣の問題についてお尋ねしておきたいのでありますが、これは作業衣だけじやなくて、原反でやはり欲しいというような意向も聞かないことはないのでありますが、これは希望によつて原反で配給するというふうな考え方はないでしようか。
#60
○政府委員(鈴木重郎君) 今回の配給制度、流通秩序確立の根本方針は、原反で、必要な所に関する限りは、原反で配給するのでありますが、作業衣として配給する物は、いわゆる衣料ではなくして、作業衣を作る原料で、指定生産資材配給規則の適用を受けることになつております。從つてこれを衣料品の補修布として配給する場合には、すべて原反として配給されるのでありますが、作業衣、シヤツ、パンツ、或いは足袋、肌着というような、製品として配給する場合には、すべて指定生産資材配給規則の適用を受けまして、これによつて製造工場に原反の配給をし、でき上つた第二製品を今度は衣料切符の配給対象としておりますので、作業衣の生地を各農村に原反として配給するということは考慮しておりません。
#61
○島村軍次君 作業衣に関連してですが、農家は御承知の通りに、自分で配給を受けた物をシヤツにする場合もあるし、或いは襦袢にする場合もあるし、或いは御承知かどうか知りませんが、手覆いと言つて、手袋のような物を作る場合もあるし、或いは脚絆にするような場合もあると思いますし、原反を希望する場合が相当あると思いますが、これに対してどう考えますか。
#62
○政府委員(鈴木重郎君) そういう場合も考慮いたしまして、いわゆる綿織というのは、本年の計画で約九百六十万反予定いたしまして、それを先程申しました、今般放出された三百万ヤールの綿布、現在輸出不適格品の千万ヤールばかりのものを予定しておりまするが、そういつたものは、今お話のような手甲、脚絆或いは股引というような物に作つて頂くように、選択的になつております。ただ作業衣として拵えられた物は、衣料切符で配給さして頂きたいということであります。
#63
○島村軍次君 尚農村向けの衣料品については、これは農業会当時に……申上げて又羽生君にお叱りを蒙るかも知れませんが、十五年の規則によつて、農業会系統で半分配当するというような申合せができておりましたが、今後協同組合ができました場合には、農村向けの物は大体どういう扱になりますか、
#64
○政府委員(鈴木重郎君) これは、今後の農業協同組合が、どういう範囲までこの仕事をされるのか分りませんが、衣料の配給の関係から申しますと、要するに消費者たる個人が、どこの店で買うかという、つまり品物を買つた店に衣料品を配給する。販賣業者が配給するのでありまして、農民が他の店で買えば、その店に代りの品物が配給されると、協同組合で仕入れるならば、協同組合に配給されるということで、この小賣店に対する現品の配給は、現実に配給をして、回收されて参りました衣料切符の品種と数量に應じて配給をして行く制度になつておりますので、予めこれはどこどこ向けという予定で特定の所に一括して渡すということになつておりませんので、そういう形式で、いわゆる自由競爭、お客さんが集まつて、お客さんの希望する数量に應じて、その店に品物を流すというやり方になつております。
#65
○委員長(楠見義男君) ちよつと途中でございますけれども、実は農林大臣、衆議院の委員会から、こちらに來て頂いているのですが、先日來たびたび留保されて、その都度機会を失しておる、協同組合法の九條の、薪炭の問題について、高橋さんから、たびたびその答弁が留保されて参つたのであります。この機会にそれをいたしたいと思いますから、どうぞ御了承を願いたいと思います。
#66
○高橋啓君 この前留保になつている問題ですが、この農業協同組合法案の第九條の問題ですが、これは、「又はこれに從事する者が行う薪炭生産の業務(これに附随する業務を含む)は、この法律の適用については、これを農業とみなす。」この問題に関連したことなんですが、この林業と農業というのは、日本の法律においては、はつきりと区別して取扱つておるのでありますが、これを特に引つ附けたように、ここに林業を農業と見ているということは、立法の体裁から言つてもどうかと思うのでありまして、変であつたかと思いますが、林業と農業を一つの組合の中に、同じような構成員と認めるような法律が、日本のあらゆる関係において取扱われれば、又それもよいのでありますが、この法律にだけ特にこう引つ附けたようなのは、立法の形式からもどうかと思われます。
 次には外の法規との関係でありますが、この薪炭の生産を行うに当りまして、森林組合法との関係でありますが、森林組合では、この施業案を立てて、それによつてこういうような木材とか、薪炭の生産に立木を適用しておるのでありますが、これとの関係がどうなるかという問題であります。
 もう一つは、手許にこういう農地調整法の一部を改正する法律案というものが來ておりますが、まだこれは、こちらの予備審査にも参つておりませんけれども、ここの中に「第二條に、次の三項を加える。」「本法ニ於テ薪炭林トハ耕作者ノ自家用ノ薪又ハ木炭ノ原料ニ用フル原木、枝條、落枝等ノ採取ノ目的ニ供セラルル土地(其ノ上ニアル立木ヲ含ム)ヲ謂フ」とあつて、又十四條ノ二、三、四、五、六、七、八で、これらの関係における一連のいろいろな規定があるのでありますが、これとここにおける農業と認めるということの関係がどうなつているかということであります。
 もう一つは、國土保安の立場からでありますが、立木の蓄積量から見まして、需要量が比較にならん程バランスを失しているので、これが立木を維持しつつ、荒廃した山林の緑地を図るためには、これは一つの計画の中で、手落のない運営が必要であるのでありますが、薪炭の副業が、全生産量の八割からなつておるのでありまして、この現状から薪炭林の蓄積が二十億石あれば、その八割の十六億石を山林総合計画の外でやるということに、私は非常に危險を感じておるのであります。実は例の開拓法に基きまして、最近盛んに開拓をやつておりますが、これが山林の総合計画の外で、どんどん無計画の内に伐採するために、どうとも山を護ることはできんというような状況もあるのでありまして、これがそのような結果になることを私は非常に恐れておるのであるが、その点に対する農林大臣のお考え方はどうであるか。
 それから生産を指示するときの系統はどこから出るかということであります。副業者でありますから、一定の生産供出を指示して、果して必要量が得られるかどうか。大体建前としては農業が主でありまして、製炭業が主じやないのでありますが、今日八割から実は副業としてやつておる関係上、ここで大部分の生産をして貰わなければならないのに、これが全くその系統外のいわゆる協同組合で扱うということになると、そこに数量確保の上に非常な困難な來すのではないか。この点に対する御所見を伺います。それから農業を営まない專業薪炭の生産者というものは殆んどないのです。家族の中には必ず一人か二人、或いはその人が農業を営んでおるのでありまして、この人が政府の保護関係から、どちらが重いか軽いかを判断して、例えば全部協同組合に入つてしまうということになれば、今日林業関係の組合というものは、どういうことになるかということについても、非常に懸念を持たるるのであります。
 それから集荷関係でありますが、今全農或いは農業組合というような大きな組織でやつておる場合には、これは需要者まで届けるのに非常に都合がいいのでありますが、この協同組合の建前は、かような大きな全國的の組織になるということは想像できないのであつて、而もそのような組織が買取り、集荷、輸送といつたような大きな仕事を、農業経営自体のいわゆる副としての仕事に、こういうことをやるというようなことが想像できないのでありますが、併しながら大部分の生産がそこにあつて、而もこの小さい組織がこれを行なつておるということになりますと、需要者に果してこれらのものがよく届くかどうか。恐らくこの集荷、輸送、納入の関係に混乱を來して、そうしてこの需要者まで届くということについては、近い内に非常な破綻を來して困ることになりやしないかということであります。そこで折角今林業会法ができまして、不完全ながらもその法律に基いて、民主的にこれらの製炭業者が林産組合を作つたり、或いは林業会の中で生産しておるのでありまして、それらの品物を、自主的にいろいろな準備をいたしまして、設備をいたしまして、そうして今の需要に應じておるのであるが、これが、この一項を挟めたために、いろいろな希望的な解釈をして、それらの折角に育成されておるところの土地にあるこれらの組織が、全然仕事をすることができなくなりやしないかという懸念を持つております。私は農業経営の中に、例えば自家用製炭であるとか、その他そういうような関係を持つた仕事をしてはならんと考えるものではなくして、農業を專業にして、尚副業としてやる場合で、却てその副業が主たる仕事のように変つて行くということを心配するのでありまして、その意味で私は、何回もいろいろにくどくど質問するのでありますが、その点、どうぞ農林大臣には御理解を持つて頂いて御答弁を願いたいと思います。
#67
○國務大臣(平野力三君) 只今の御質問の第九條第三項に当る薪炭生産業の業務を農業と認むる。これに対する法律上の体裁についての御議論については、或いはこの法律の書き方が、もつと分り易い書き方があるかも知れないと私は思います。從つて体裁だけの、文章という点でありますならば、法制局とも相談して見る余地は固よりあると存ずるのであります。併しここに書いてある意味については、この案を御承認願いたいと思いますのは、これは先般も申上げました通りに、農業をやりながら炭を燒いておる人が農業協同組合を作つたときに、その協同組合で薪炭を扱うことができるのだという解釈なのでありますので、特に薪炭を扱つてはいけないというようなことを考える必要はないと思うのであります。現に從來におきましても農業会の名においてかようなものを扱つておるのでありまして、その点においては今回の協同組合においても、これらの山村の炭燒兼農業者が協同組合を作れば、炭を扱うことができるようにしてやるということは当然であると思います。但し、御指摘になりましたように、こういう二つの機関が薪炭を扱うということについて、まぎらわしいではないかと仰せられる、このことについては、これは行政上の所管の問題について、さようにならないやうに御相談することはできるだろう。こう思つておるのでありますから、その点の具体的御相談については十分應じたい、ただ法律の建前としては、これらの薪炭業及び農業を兼業いたしますところの業者が扱えないことになるということは、この法律のいわゆる自由の原則から立つておるところの法案といたしましては如何かと考えるので、かようなことを入れておるのであります。この点重ねて御了承を願いたいと思います。
 繰返して申しますると、その他このことと衝突をいたしますところの他の法律等について、文章上の体裁や法律上の書き方等については、御指摘のように多少の研究の余地もあろうかと思います。これらは、そういう点について申しますると、こういう過渡期でありますので、他にもこういう法律上の書き方について、いろいろな問題がありましようが、この際はこの原案について御了承を願うことといたしまして、御指摘のように、將來同じ木炭を扱うところの森林組合或いはその他諸般の木炭を扱うところの機関と、この農業協同組合との衝突については、他の行政面において私ははつきりその混淆を避けるように善処をいたして行きたいと思いますので、どうかこの案は、この通り原案を御承認願つて頂きたい。かように思う次第であります。
#68
○高橋啓君 まだ私が申上げたことに答弁がはつきりしておらんと思いますから……、それから例の農地調整法の一部を改正する法律案というのはお出しになるのでしようか。
#69
○國務大臣(平野力三君) 他の法案の関連については、一つその法律がはつきり出たときに、その法律についてお問いを願いたいと思います。無論出すことは出す積りになつております。
#70
○高橋啓君 実は農業者がやる製炭業というものが、はつきりこれに限界が設けてありますが、こういうものと関連を持つのであれば、私共は製炭業をやつちやいかん、扱かつちやいかんという考を持つておるのじやなく、いま日本に大きな問題になつておる國土保安の関係から、立木獲得のために、一つの計画外に、いわゆる無計画でやられるということが非常な、大変な結果を及ぼすというので、心配をしておるのです。若しこういうことをこの際、これはここで盛つてありますような立木獲得の場合には、自家用薪炭、自家用薪炭と言つても、例えばこの山半分だけで自家用に間に合うから、あと半分は燒かないというようなことはしておらないで、十の自家用に対して百を燒くということを実際はやつておるのです。併しその目的はどこまでも自家用を建前としてやつておるのでありまして、それが営業としてやるのではないというので、今立木を分けてやつておるのです。ところがそれがどんどんこれがその方の枠で、そうして全体計画の外でやられるということになると、先程申しました通り、製炭の場合と同じように、非常に山がいろいろな、國家的な施業策を立てた外でやられる計画がある。若しここのところ大体農業の副業として、自家用を建前としてやるのだということが、ここではつきり説明がつけば、私共はこの文句でも差支ない。ただこれは農業と認むという。他の営業であれば正業の方が大部分を占めておる。ところがこれに限つては、八割は副業が占めておるのでありまして、ここに危險を生ずるのであります。ここで誰も彼を殆ど全部が農業をやらない人がないのだからその関係で極めて無意義なりと、こういう観点から私は聽いておるのですが、その関係でどうでしよう。これは営業としてどこまでも伸びるような心配があるのですが、建前はどこまでも自家用程度の製炭を目標としておるのであるということについて、農林大臣の御答弁を願いたい。
#71
○國務大臣(平野力三君) これは飽くまでこの農業協同組合法で、農業者を以て作る農業協同組合であるので、ここに薪炭生産を行う者を農業と認むとやらなければ、これらの人が農業協同組合を作ることができないという裏の議論になりますので、これを農業と認むとやつたのであります。実際の問題としては、あなたの御指摘のようなことであると信じます。
#72
○高橋啓君 それでは、これに自家用製炭という意味を盛つて頂けないものでしようか。そうすればはつきりして來ますが。
#73
○國務大臣(平野力三君) さようなことを特に法律に明記する必要はないと考えますので、それらの問題は実際上の山について考えて見れば、大体において農業をやりながら副業に炭を燒いておる。こういう業者が農業協同組合を作つて、その組合で薪炭も扱えるのだという解釈で一つ御了解願いたい。
#74
○高橋啓君 くどいようですけれども、私の恐れておるのは、一度法律が出ますと、それぞれの立場で都合のいい解釈をして、現場に行つては、それがいろいろな紛議を來すのでありまして、そこが心配なのだが、ただこちらで法律さえ作つて投げつければ、あとの始末は適当な処置であるということを言つて、若し大きな紛議を來す。或いは國土保安の関係から、手のつけられぬような問題になることを予め今心配しておるのであつて、それを除去する方法があつたならば、いろいろ折角できた原案であつて、これを訂正するというところにいろいろ面子や何かあるかも知れませんけれども、これがはつきりとそうであるならば、その程度の文字を入れて、この意味をはつきりさせた方が、私は立法者としての責任上最も正しい方法じやないかと考えるのです。その点一つ大乘的なお心持を以て、その点をはつきりして頂くような方法を考えて頂きたい。
#75
○國務大臣(平野力三君) 高橋さんのお考は、非常な例外の大変な場合を御想像になつておるのでありまして、そういう場合については、又行政上幾らでもとり得る処置があるのであります。又前半お述べになりましたように、かようなことがあるために、山を荒廃せしむるとか、或いはその他林業全般に関する諸般の政策については、他の方法を以て如何ようにも制限する方法がありますので、この第九條第三項に関する限りは、飽くまで農業をやりながら薪炭を副業としておるこれらの業者が、協同組合を作り得るだけの処置を講じてやりたい。こういう趣旨に外ならぬのであります。
#76
○小杉繁安君 今、農林大臣の説明も御尤もと思います。又高橋議員のお話もよく分りまして、これも又一理あると思います。やはりこの点につきまして、第九條第三項の適用に当つては、山林組合が行う事業との調整に努め、相剋摩擦を來さぬことに、遺憾のない処置をとるというような文句を入れた方が間違いないと思いますが、如何でございます。
#77
○國務大臣(平野力三君) これは答弁にも、そう申上げておりますし、又そういう趣意でありますので、若しそういうような、この法律について御決議等でもありますとか、或いはそういう点でありますならば、それは大いに尊重いたしますので、固より私は行政上の処置については、そういう高橋君の御心配のないようにやる積りであります。
#78
○委員長(楠見義男君) それでは農林大臣に対する留保されておりました質疑は、これで終了いたしました。次は資材関係に入ります。大分時間が経ちましたので、実は経済安定本部の動力局の方から、農業用石油の話を伺うことになつておりました。午前中動力局長が來て居られましたが、午後GHQの方に行つておられますので、代理に芝原石油課長がお見えになつておりますので、極く概略の、農業用石油の事情の御説明を伺うことにいたします。ではどうぞ。
#79
○説明員(芝原忠夫君) 農業用の石油製品の状況について簡單に御説明を申上げます。御承知の通り現在我が國で消費いたしておりまする石油製品の約九割は全部アメリカの放出に依存しておるような状態でございます。從いまして、各需要部門別の所要量を毎月算定いたしまして、これを毎月関係方面へ搬入要請をいたすわけでございます。農林用につきましては、各石油の品種別に、更に用途別の需要の要請を、農林省の系統でお纒めを願いまして、それを経済安定本部で関係方面へ輸入の要請をいたすわけでございます。大体その方法といたしましては、用途は米穀の脱穀調整用、麦類の脱穀調整用、灌漑排水用、製材用、澱粉製造用、それから「うんか」驅除用、尚その外に細かく製茶用、或いは除虫菊のヱキスだとか、ラミーの剥皮用というような、細かく用途を分けまして、それを各府縣別の需要状況の説明をいたしまして、関係方面に放出を依頼するわけでございます。現在までの実績を見ますると、大体農林用の石油製品の放出量は、我々の要請いたしておりまする八割以上は充足されておると確信いたしております。只今申上げましたのは、一般の消費計画による基準量の放出要請でありまするが、特に灌漑、或いは用排水用の突発的な需要に対しましては、その都度追加割当を要請いたしております。「うんか」の驅除につきましても同樣でございます。この追加特配分につきましては、関係当局でも非常に理解を願いまして、大体農林省で御計画になりました需要量の大部分のものが放出されておるという状況でございます。数量は現在特に水産関係の南氷洋の捕鯨等のように特殊のものを除きまして、いわゆる基本の割当数は、大体毎月十一万キロ・リツター前後でございますが、この量に対しまして農林関係の、先程申上げました需要分類による実際の割当量は、全石油製品の五%から約一〇%程度は割当を確保いたしておるような状態でございます。尚一部脱穀調製用等につきましては、相当まだ需要の充足が不十分でありまするが、これは各石油製品を通じて言われることでございますが、現在我が國で消費いたしておりまする石油の、その消費の部門は進駐目的遂行に絶対必要な需要で、且石油製品以外の物資では絶対に他に代替することができない。絶対に他の代用品のないものに限るという指示を受けておりますので、脱穀調整につきましても電力或いは人力、その他の動力を十二分に活用して、どうしてもこれらの動力源に依存のできない最小限度のものを石油製品によれという指示を受けております関係上、地方によりましては相当需給が逼迫しておることと存じます。併しこの点につきましても、本年の下半期の各月分につきましては関係方面に脱穀調整用の石油製品の必要なる所以を力説いたしまして、増配を要請しておるような状態でございます。以上簡單でございまするが、現在農林用に割当をいたしておりまする石油製品の割当方法の概略を御説明申上げた次第でございます。
#80
○委員長(楠見義男君) 何か御質問がございましたら……。
#81
○島村軍次君 大分時間も経過しましたが、二、三お伺いいたしたいと思うのであります。石油配給の問題について只今の御説明にありました通り、輸入に仰ぐ関係上等の理由で、公團になつておるのであるまするが、この配給の追加におきまして農業者が非常に混乱をして間に合わなかつた実例が沢山あるのであります。例えば本年の旱害におきまして公團は頭だけできておりまして、末端に対しては何んらの機関がないために折角配給されましたが、それが実際は配給できないのであります。そのために現在の農業会の設備を利用せざるを得ない。ところが本省の御指示によつて、この配給について、どうも農業会が認められることができないというために、折角石油は來たけれども、石油はその辺でストツプをして間に合わなかつたという例が沢山あるのであります。而も本年のような旱害で早急を要する場合におきましては、それでは折角の増産というものができないのであります。尚取扱所がないものだからして、縣の方のお計らいで、仮にそれじや農業会でやつて置けということで農業会がやつた。ところが、それでは最終販賣價格というものは、現に私の縣では農業会が扱つたために十四、五万円の赤字を見たと、こういう実例があるのでありますが、一体農業会の扱によりましてはいかないということは、先程繊維の例でいいと思うのでありますが、技術上の問題であるか、或いは政府の政策上の問題であるか、この点をはつきりして頂きたいと思うのであります。
 それから安本の動力局の方がおいでになつておりますが、鉱山関係の方はおいでになつておりますか。
#82
○委員長(楠見義男君) 鉱山関係は見えておりません。
#83
○島村軍次君 それじや、今日は質問を保留いたしたいと思います。鉱山関係の人の御出席を是非願いたい。
#84
○委員長(楠見義男君) 或いは安本の方でお分りになるかも分りませんから……。それじや安本関係だけで……。
#85
○島村軍次君 配給の問題が主体でありますので、質問を保留いたして置きたいと思います。今の点で一つ安本の御意見を承りたいと思います。
#86
○説明員(芝原忠夫君) 御質問にお答えいたします。本年の旱害対策用としての石油製品の実際の流れにつきましては、公團発足後日が非常に短かつた等の関係で、お言葉のような不行届があつたかとも存じまするが、今後はそういうようなことは絶対にないと確信いたしております。尚御参考まで申上げまするが、現在までのところ、まだ石油の販賣業者に関する省令が公布になつておりませんので、大体農林水産関係の石油製品は從來通りの扱を非公式に継続しておるような状態でございます。尚將來農業会に対する石油の取扱の問題でありまするが、縣單位以上の農業並びに水産團体につきましては、これはすでに販賣業者と指定をいたさないということに相成つたのではありまするが、町村單位以下の農業会につきましては、一應商工、農林両省で、或程度現状通り利用してはどうかということで、折角両省で目下具体案を研究中でございます。尚協同組合が発足いたしました場合につきましては、これは別個に関係方面とも協議を要することでございまして、現在のところ、我々はまだこれに対する対策を考えておりません。
#87
○島村軍次君 尚附加えて重ねてお伺いいたしたいと思いますが、切り換え当時であつたから、將來はそんなことはなかるべしと、こういうお答えでありましたが、具体的措置はどういうことのために無いと仰せになりますか、例えば設備もない、人もない場合に末端はないのでありますから、從來の業者を暫定的に指定することによつて混乱がないという御意見でありますか。その点をはつきり一つ……。
#88
○説明員(芝原忠夫君) お答え申上げます。石油販賣業者の指定につきましては、本春來関係方面といろいろ折衝続けまして、漸く本月の二月の二日附で承認を得ましたような次第で、現在公團の支部で販賣業者の指定の願書を受理中でございます。省令の施行されまするのは……施行いたしまして効力を発生いたしますのは、來月の一日でございまするので、その來月からは全部機構が整備するわけでございます。一應現在までは從來の業者並びに農林水産團体を仮指定の形で実際に配給事務を継続しておるような状態であります。
#89
○島村軍次君 願書の受理中とは、正式なものでありますか。仮取扱の願書でありますか。
#90
○説明員(芝原忠夫君) 現在受理いたしておりまする申請は、正式の指定に対する申請でございます。
#91
○島村軍次君 然らば仮に協同組合のできました場合に、農業会が申請をいたしますれば、それは從來の取扱と同じようにお扱になるお見込でありますかどうか。
#92
○説明員(芝原忠夫君) その点につきましては、先程もお答申上げましたように、町村以下の單位の農業團体につきましては、目下農林、商工両省で折衝中でございます。
#93
○島村軍次君 それから尚承つて置きたいと思いますのは、取扱の品目でありますが、取扱の油脂については、農林関係は御承知の通りこれを区別して扱うということは、例えば発動機に対する石油に対してもなかなか困難だと思います。尚燈油等の問題も、農村用としては併せて取扱うということが必要だと思いますが、そういう点に対してどうお考になつておりますか。尚末端の問題と同様に、縣段階及び町村段階におきましては、例えば現在設備を持つておるものを利用されるというような際には、農業会に対する議論はありましようとも、先程繊維でお聽きしたように、荷受所としての扱をする必要があると思うのでありますが、共同の自由の意思によつてそれが纒まるということになれば、現在の設備を利用するものに対して暫定的にお認めになる御意思がありますかどうか。
#94
○説明員(芝原忠夫君) 第一の御質問の油脂の関係でございまするが、これは御趣旨の通りでございます。農業用に使いまする油、油脂は、別に限定はいたさない方針でございます。それから現在町村或いはその他の團体の保有しておりまする設備の利用につきましては、これも御説の通り全面的に利用いたすわけでございます。特に一言申したいのは、いわゆる販賣業者という指定を受けないで、共同購入事業として共同で購入されることでありますれば、これは関係方面の指示を要しませんので、全然問題はございません、但し、この際当該団体はその石油製品を消費するメンバーに対して、何らのインフレンスを與えてはいけない。こういうことに相成つております、從つて農林省或いは農林省の地方機関が発行されました需要者への割当証明書は、共同購入事業として当該團体で纒めて購入しても、或いは他の販賣業者から購入しても、どちらでもそれは差支ないわけでございます。
#95
○島村軍次君 現在商工省及び農林省と、細部については打合中だということでありますが、例えばそれらの團体におきまして設備を持つておる、そこでその場合に公團の直賣所として、その設備を利用するものが取扱う場合に対しては、これは差支ないと思いますが、その解釈で間違いないかどうか。
#96
○説明員(芝原忠夫君) 大体現在、公團が現物を送り届けておりまする所までの程度は、現在通り公團をしてやらしめまして、それ以後は公團の委託になりますが、或いは先程申上げました共同事業としてその地区の町村單位の團体がいわゆる管理役になりまして取纒めをされますか、或いは全然それとは違つた方法で取扱をするか、これは目下農林商工両省で、具体的な細部についての打合せをいたしておりますので只今、はつきり決定はいたしておりません。
#97
○島村軍次君 直賣所を認めるか認めないかということに対してお聽きしたのでありまして、その他の理由については、別に承る必要はなかつたと思いますが、併し現在それらの問題についての協議中であるということでありますから、現在の配給の実績等に鑑みられまして、農村の受けるものが極めて速かに而も間違いなく受けるようなことに対しては、十分安本及び商工省において、更に認識を改めてやつて頂きたいということを希望いたします。尚この切符制の問題につきまして、月別に出されますので、今の公團でありますというと、例えば灌漑の場合に受けましたものが、月末でなければ切符が來ない。而も切符は月末で、現物は翌月に越したというようなことが沢山例がある。そのために全く配給というものが駄目になつて、翌月なら翌月に又配給を受けなければならんというので、非常に農家は公團に対する非難が囂々たるものがあるのです。それらに対しましては今後の問題でありましようが、十分地方の事情というものをよく御存じの上で、そうして公團に対して十分の指令をして貰いたいと思いますが、私は別途の意見を持つておりますけれども、とにかく既に決つたことでありますから、その点についての特に御注意を願い、且先の直賣所の取扱等についても、十分のお打合せを願つて、萬遺憾なきようにして頂くことを希望いたしまして、質問を打切ります。
#98
○委員長(楠見義男君) 大分遅くなりましたので、本日はこれで散会いたします。
   午後四時二分散会
 出席者は左の通り。
   委員長
           楠見 義男君
   理事
           木下 源吾君
           高橋  啓君
   委員
           太田 敏兄君
           門田 定藏君
           羽生 三七君
           北村 一男君
           柴田 政次君
           西山 龜七君
           木檜三四郎君
           小杉 繁安君
           佐々木鹿藏君
           竹中 七郎君
           宇都宮 登君
           岡村文四郎君
           河井 彌八君
           島村 軍次君
           寺尾  博君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           板野 勝次君
           廣瀬與兵衞君
  國務大臣
   農 林 大 臣 平野 力三君
  政府委員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   動力局長)   岡部 邦生君
   商工事務官
   (機械局長)  齋藤 大助君
   商工事務官
   (繊維局長)  鈴木 重郎君
  説明員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   生産局次長)  東畑 四郎君
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   動力局石油課
   長)      芝原 忠夫君
   商工事務官
   (化学局肥料部
   長)      大野 數雄君
ソース: 国立国会図書館
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