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#1
第075回国会 本会議 第22号
昭和五十年七月四日(金曜日)
   午前一時二十七分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十二号
  昭和五十年七月四日
   午前一時開議
 第一 公職選挙法の一部を改正する法律案(閣
  法第六〇号)及び政治資金規正法の一部を改
  正する法律案(閣法第六一号)の中間報告
  (前会の続)
 第二 酒税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第三 製造たばこ定価法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 昭和四十四年度以後における農林漁業団
  体職員共済組合からの年金の額の改定に関す
  る法律等の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第五 飲用生牛乳の消費拡大に関する請願(二
  件)
 第六 土地改良事業における農民負担の軽減等
  に関する請願
 第七 畜産物政策価格の引上げ等に関する請願
  (二件)
 第八 松くい虫駆除対策強化に関する請願
 第九 国民食糧の安定的供給確保等のための総
  合的対策確立に関する請願
 第一〇 沿岸漁場の整備開発に関する請願
 第一一 草地造成の拡充等畜産農家の経営安定
  に関する請願
 第一二 水産業の振興と漁業従事者の生活安定
  に関する請願
 第一三 農業振興に関する請願
 第一四 畜産経営安定対策に関する請願
 第一五 農業基盤整備事業推進に関する請願
 第一六 降ひょう被害対策に関する請願
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、公職選挙法改正に関する特別委員長から中
  間報告があった公職選挙法の一部を改正する
  法律案(閣法第六〇号)及び政治資金規正法
  の一部を改正する法律案(閣法第六一号)
  は、議院の会議において直ちに審議すること
  の動議(土屋義彦君外一名提出)
 一、公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、政治資金規正法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 一、日程第二及び第三
 一、大蔵委員長桧垣徳太郎君解任決議案(辻一
  彦君発議)(委員会審査省略要求事件)
     ―――――・―――――
#3
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。
 日程第一 公職選挙法の一部を改正する法律案(閣法第六〇号)及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(閣法第六一号)の中間報告を前会に引き続き議題といたします。
 これより公職選挙法改正に関する特別委員長の中間報告に対する質疑を行うのでありますが、土屋義彦君外一名から、成規の賛成者を得て、
 中間報告に対する質疑その他の発言時間は一人十分に制限することの動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#4
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本動議は可決されました。
 これより順次質疑を許します。峯山昭範君。
   〔「先にやることあるんじゃないですか」と
   呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場
   騒然〕
#5
○議長(河野謙三君) 暫時休憩いたします。
   午前一時三十分休憩
     ―――――・―――――
   午前二時一分開議
#6
○議長(河野謙三君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 中間報告に対する質疑を行います。峯山昭範君。
   〔峯山昭範君登壇、拍手〕
#7
○峯山昭範君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案の中間報告に対し、若干の質問を行うものであります。
 質問に先立ちまして、先ほど中西委員長より報告がありましたが、公職選挙法特別委員会及び理事会における懸案事項がどのくらいあったのか。また、具体的に懸案事項、すなわち、委員会に自治省の方から提出される資料並びにどうしてもこれだけはいついつまでに解決するというようになっておりました問題が、先ほどの報告の中にはございませんでしたが、私は、この中間報告に対して質問するに当たりまして、特に必要でございますので、中間報告に漏れた部分の報告を、委員長の方から最初にお願いをしたい。(拍手)
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#8
○中西一郎君 峯山昭範君の御質問にお答え申し上げます。
 明らかに懸案になっておって、そして自治大臣において努力するという言明がありました件でありますが、頒布方法につきまして、私が指定しました週の終わりに――先週の終わりでございますが、までに出なかったのであります。で、この頒布方法、新聞折り込みのこと、話が出ておりましたし、立会演説、個人演説会の現場で渡す、あるいは選挙事務所に積んでおくんだというような話がありまして、それだけかというお話でございました。この点につきましては、懸案になっておりますが、公布の日から三カ月以内に施行するということになっております。その間にできればいいことであるとも思いますが、しかし、自治省の方の連絡によりますと、本日この中間報告についての質疑がどう進んでいきますか、その過程の中で明らかにされることもあり得るんではないか、かように思っております。
 なお、選挙関係の質疑回答集についてのことが、委員会では最終的な結論に至らないままに今日に至っております。この点は、私自身が警察庁の刑事局長と再三打ち合わせをしておりまして、言ってみれば、個人の秘密あるいは捜査の内容にかかわる事項が含まれておるので出せない、こういうことでありました。この点は理事会でも再三御報告申し上げました。ある時期に私自身の考えを理事会で申し述べたことがございましたが、なお、理事の方から折衝を進めてほしいということでございまして、しかし、私はいまでも思っておりますが、無理なことは言えない、たとえ国権の最高機関である国会といえども、やはり抑制あるいは自制というものがあってしかるべきではないかと思っております。したがって、この点につきましては懸案とは思っておりません。
 なお、現地視察のお話もございました。これも理事会で出ました。ヘリコプターで埼玉県の上空を飛んで、今度の分区の実態を調べてみたらどうかという御提案がありました。これは理事間で意見が分かれまして、必要はないと、地図で見ればわかるではないかというようなお話もありまして、必ずしもこれは理事会の意見が一致したというふうには考えておりません。
 なお、連合審査のお話もございました。連合審査は、本来他の委員会で、理事会などで御相談いただいて、他の委員会からお申し出があったときは受けて立つということも考えたのでございますが、そこまでに至らないで今日になったわけでございます。
 なお、報道、評論等についての政府統一見解では不十分だということで、いろいろ御質問が出ておりました。しかし、これは政府の方でしかるべき答弁を続けておりまして、一応の論議は尽くされたものである、かように考えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#9
○議長(河野謙三君) 峯山昭範君。(「やり直し、やり直し」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
 答弁の補足があります。中西一郎君。
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#10
○中西一郎君 選挙の時期におきまする報道、評論に関係しまして、「選挙に関する」とは一体どういうことだという御質問は確かにございました。それについては、その解釈は委員長のもとに提出されたのかどうかというような御趣旨に承りましたが、委員長の手元には参っておりません。質疑応答の中で、ずいぶん詳しい議論が行われておったと記憶いたしております。その内容につきましては、これは中間報告とは少し趣旨が違いますので、内容については差し控えさしていただきたいと思います。
 なお、八事項、五事項、これ、確かに公選法関係で八つばかり政令事項、政治資金関係で五つばかりの事項についての政令委任があります。その政令の骨子、詳細については私の手元にはまだ参っていないことをお知らせいたしておきます。
 以上でございます。(拍手)
#11
○議長(河野謙三君) 峯山昭範君。
   〔峯山昭範君登壇、拍手〕
#12
○峯山昭範君 ただいま委員長から答弁がございましたが、私は、まず第一に、委員長から答弁ございました個人ビラの問題でございます。この個人ビラの問題につきましては、委員長も御存じのとおり、その配布の方法につきましては、委員会におきまして、新聞の折り込みその他政令で定める方法によらなければ頒布することができないということになっておりまして、六月二十日のわが党の多田委員の質問で、これは新聞の折り込みが断られた場合には一体どうするんだということでずいぶん問題になりました。確かに、調査すればするほど問題が大きいということでございまして、この問題は、どうしても政令の中身がわからなければ、これは今後の調査あるいは今後のこの問題についての審議ということは非常にむずかしい。そういうふうな問題から、実は委員の方から要求がございまして、資料を、政令の中身を出していただきたい、そういう要求をいたしました。そうしましたら、委員長より、委員長は大臣に、一週間以内に提出するように努力してくださいと、こういう発言をいたしました。これに対して大臣は、承知いたしましたと、こういうぐあいに御答弁ございました。そして六月二十七日の委員会では、大臣は、そんなことは言っていないと、こう言っていました。ところが、後で議事録を調査してみましたら、大臣は、承知いたしましたと確かになっておりました。それで、しかも、この問題につきまして、次の機会までに必ず提出をするということは委員長もお聞き及びのことと思います。したがって、次の機会といいますのは六月二十八日の委員会の日であります。この二十八日の委員会の日までに当然私は政令の中身が出されていなければならないと思います。そうでなければ、これは皆さん方も御承知のとおり、たとえば参議院の全国区の場合は三十五万枚というビラを処理しなければならない。その内容については非常に重大であります。したがって、私は先ほどの委員長の答弁では納得できませんので、審議の経過と合わせて、具体的に――先ほど、委員長が選挙事務所に積んでおけばいいとか、そういうふうな問題では解決できない。政令の中身がはっきりしなければ、これは今後重要な問題になってまいります。したがって、この問題についての委員長の確たる答弁をいただきたい。(拍手)
   〔中西一郎君登壇〕
#13
○中西一郎君 ただいまの御質問の点でございますが、先ほど少し触れました。審議の経過の中での事項の詳しいことは速記録等に頼ることが一番いいと思いますが、私の記憶しておる限りでは、新聞折り込みということも一つの例に挙げられておりましたし、立会演説会場の入口辺で配るということも考えておる、いろいろお話がありました。それだけではわからないというお話があった。で、先ほど申し上げましたが、三カ月を越えない範囲内で施行するという、施行日が限られておることもありまして、早急に政令全体が明らかになってくるだろうと思うのでございますが、まだ私の手元には参っておりません。(拍手)
#14
○議長(河野謙三君) 答弁の補足がございます。中西一郎君。
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#15
○中西一郎君 先ほど来の点につきまして、私自身が申し上げたことを繰り返しておきますが、委員会におきましては、週末までに提出するように努力していただきたい、できない場合もあろう、しかし、これはできるだけ努力してほしいんだと申し上げたことは御記憶に残っておることと思います。いろいろ努力しておったんでしょう、しかしできなかったということでございます。そういった点を含めまして、われわれの審議の過程でいろいろ質疑応答は行われておりました。その質疑応答は速記録にお譲り願いたいんでございますが、政令自身は、まだ私の手元へ参っておりません。このことは、きょう、本日、どういう機会がありますか、自治大臣から説明をしていただくこともあり得るんではないかと思います。また、できておる分につきましては、いずれ私の手元にも持ってきてもらうように話をしてみたい、かように思っております。
 いままでの経過としての中間報告は、先ほど来申し上げておるとおりでございます。(拍手)
#16
○議長(河野謙三君) 峯山昭範君。
   〔峯山昭範君登壇、拍手〕
#17
○峯山昭範君 ただいまの委員長の御答弁には全く納得することができません。委員長は、出さないこともあるなんということをいまおっしゃっておりますけれども、そのようなことは全くありませんでございまして、議事録を見ていただいてもわかりますが、この問題については委員長が、努力しようと、こういうぐあいに言いまして、大臣は、承知しましたと言っているわけです。しかも、その次の機会には、二十八日までには出すということを確約しているわけです。しかも、これは、要するに法律ができた後政令でやるっていう問題だけではなくて、審議の過程で、委員長――これは委員長も御存じのとおり、個人演説会の会場に置くとか、立会演説会の会場に置くとかいう話が出てきて、立会演説会の会場は、中じゃまずいから入り口にやろうかとか、そういうことすら非常に大きな問題になった。しかも、選挙事務所へ積んでおくなんということになっておる。こういうようなことでは、とてもじゃないけど処理ができない。どういうふうにして頒布するかというのは、これは非常に重要な問題でございます。したがって、私はただいまの委員長の答弁では全く納得することができません。しかしながら、ほかの問題もございますので、質問を続けなければなりませんが、ただいまの答弁は、委員長のごまかしとしか言いようがない。
 それでは続けて、中間報告に対して質問を続けてまいります。
 参議院におきます常任委員会の常任委員長、あるいは特別委員会の委員長の役割りというものは、これは国会法、参議院規則に基づくまことに重大な任務であります。国民に期待される院にするのもしないのも、委員長の運営一つにかかっておりますことは、これはもう皆さん御承知のとおりでございます。しかるに、私は中西委員長に、委員長就任当時にたびたび申し上げてまいりました。一つは、委員長は小会派の意見を十分尊重し、公平、中立でなければならないということでありました。もう一は、委員会の席上でも私はたびたび申し上げました。委員会の運営は、あくまでも話し合いによる円満な運営を進めていただきたい。これに対しまして委員長は、そのようにすると何回か委員長は委員会の席上でも答弁をしていらっしゃいます。ところが、今七十五国会になりまして、委員長は六月の十三日、十六日、そして十七日と、連続してこれらの原則を破り、小委員会の打ち切り、そして職権による理事会の強行、これら一つ一つを考えてみますと、全く議会制民主主義のルールを破るものばかりであります。さらには、六月の十七日には、一たん、本日の理事会は散会いたしました、こういうふうに委員部より連絡をさせながら、その十分の後にはひそかに社会党の理事だけを呼んで理事懇を開き十八日の議事日程を決めるなど、全く前代未聞の暴挙を行っているのであります。さらに二十七日には、委員会終了後の理事会で、各理事の意見を全く無視し、かつ意見を求めず、総理の出席を一方的に決めるなど、全く委員長の職権乱用であり、民主主義のルールを無視したものでありますが、委員長はこれらの一連の事件についてどのように反省しておられるのか伺いたいのであります。
 質問の第二は、今回の改正案は、衆議院における法案に加えて、特に重要な問題であります参議院地方区の定数是正という問題を初め、衆議院で全く審議の行われておりませんいわゆる衆議院の区割りの問題あるいは修正によるところの個人ビラ等の問題こういうふうな問題が参議院におきましては追加の議案として加わっているわけであります。したがいまして、委員長の報告では審議時間があたかもたくさんやっているように見えましたけれども、実際にはこういうふうな問題を考えてみますと、参議院の私たちにとりましては、衆議院の二倍、三倍の審議時間がかかるのは私は当然であろうと思います。わが党におきましても多田委員が公選法のほんの一部を質問しただけであります。かかる時点で総理を呼び、質問を行うなどということは、これは全く、委員長のこれらの行為というものは、十分審議がされないままに本法案を成立させようというものでありますから、参議院の良識に私は全く反すべきものである、こういうふうな考えを持っておりますが、この点について委員長の考えをただしておきたい。
 それから……
#18
○議長(河野謙三君) 峯山君、峯山君、時間が経過いたしました。
#19
○峯山昭範君(続) 次に、質問の第三は、先ほど委員長からも答弁がございましたが、理事会で議題となっておりました現地視察並びに連合審査について、この問題は、私は本日となりましてはこういう問題はできませんでしたが、しかしながら、初めの約束からすれば、当然こういうふうな現地視察、連合審査をやって、そして十分審議を尽くすべきであります。この問題については、私たちは委員長にもたびたび申し上げました。昭和三十九年のあの衆議院の定数是正の際には、特に分区の問題等についてヘリコプターで現地の調査が行われたり、あるいは今回これらの問題、分区の現地調査等が全く行われていないわけでございますから、衆議院の行き過ぎを是正するという意味では、参議院の私たちが現地調査をする。そうでなければ一体だれがするんですか。そういうような意味からも、私は当然こういうふうな現地視察等も含めて、十分審議すべきであると私たちは思っているわけでございますが、この点についてはどうお考えか、さらにお伺いしておきたい。
 質問の第四は、先ほども少し……
#20
○議長(河野謙三君) 峯山君、峯山君。
#21
○峯山昭範君(続) 委員長から報告がございましたが、この懸案事項の処理の問題であります。
 これはまず第一に、選挙に関する報道、評論についての統一見解の中で「選挙に関する」という部分の問題です。この「選挙に関する」という部分の解釈につきましては、わが党の多田委員から具体的に答弁を求めております。自治省選挙部長は、この「選挙に関する」という問題について、「選挙を動機として」と読むんだと、こういうふうに答弁をいたしております。しかしこの答弁では、政党が政党活動するに当たりまして、選挙に際して選挙を動機としないものがありましょうか。そういうものはあり得ないと私は思うんです。こういうふうに考えてまいりますと、このままでは政治活動の弾圧の規制法です。この点について明確な解釈を次の委員会審議まで出すということに委員長なっております。これは委員部の記録の中にも明快に出ております。委員長は、この問題については委員会の経過で云々なんて先ほど答弁ございましたが、二十八日の委員会までに出すということになっております。この解釈は提出されたのかされていないのか、提出されたとするならば、委員長は、この問題について、されていないとすれば、委員長はどういうふうな努力をされたのか、その解釈の内容について詳細な答弁を伺いたい。
 それから次に……
#22
○議長(河野謙三君) 峯山君、峯山君、時間が大幅に超過しております。このままでいくと発言を禁止せざるを得ません。結論をお急ぎください。
#23
○峯山昭範君(続) 第二に、先ほどの――時間ということでございますので……
#24
○議長(河野謙三君) 峯山君、峯山君、私が申し上げたことおわかりになりましたね。
#25
○峯山昭範君(続) できるだけ簡単にやりますが、第二に、修正案の個人ビラの問題につきましては、先ほど委員長から答弁がございましたが、私たちは全く納得できません。
 次に、懸案となっております第三番目の問題を簡単に申し上げます。
 すなわち、この政治資金規正法の中でうたわれております、すなわち、政治資金規正法第三条一項三号及び同附則第十条の「政治団体」の項から「目的」を外した理由、この問題につきましても、六月の二十八日までに明確にする約束になっております。しかしながら、この点についても具体的な解釈が委員長のもとに提出されていないのかどうか、もし提出されていないとすれば、この問題については一体どうなっているのか、具体的に御答弁をお願いしたい。
#26
○議長(河野謙三君) 峯山君、峯山君、もう一度聞いてください。峯山君、もう一度聞いてください。
#27
○峯山昭範君(続) 一言。
 最後に、参議院の地方区の定数是正の問題、これは非常に私は重要な問題でございます。現在までの経過等含めても、私は非常に重要な問題であります。
 一言だけ、私はもう結論を急ぎますが、実はこの問題につきましては、二回にわたるこの最高裁の判決によりましても、わが立法府の問題である、立法府である国会の権限に属する立法政策の問題であるということに委員長、なっております。この問題を私たちは処理するために現在まで小委員会を設けて、そして、何とか今回の法案の中にこの問題を織り込みたい、そういうことで小委員会の審議も、昨年の十二月四日、小委員会を設置し、そして熱心にやってきたわけです。ところが、いまだにこの問題について今回の法案の中に織り込んでない。これはまことに重大な問題であります。私はこの問題について、実は小委員会の中で、社会党さんの理事からこのような発言がありました。われわれ社会党は、今回の法案の中に地方区の定数是正を盛り込まなかったならば、この法案は廃案にしてもいい。民社党の理事さんからは、この問題を織り込まなかったならば……
#28
○議長(河野謙三君) 峯山君、あなた約束を守ってください。一言と言ったじゃないですか。約束は守りなさいよ。峯山君、発言を禁止せざるを得ませんから。一言と言ったじゃないですか。
#29
○峯山昭範君(続) もう一言です。
 この問題につきましては、民社党の理事さんからも発言がございました。実は参議院地方区の問題を織り込まなかったならば、今回の法案を審議する値打ちがないということすら発言があったわけであります。そういうような観点からも、委員長はこれらの問題についてどう処理をされるのか質問をいたしまして私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#30
○中西一郎君 御答弁いたします。
 一番最後の地方区の定数問題、大変重要な問題であるということで、小委員会でずいぶん長く、十回、十一時間も議論されました。結局は各党の意見の一致を見ませんでした。小委員会のたてまえとしては、各党の見解の一致したところで結論としようではないか、そういう出発でございました。結論が出なかったのは、やむを得ないことであると思っております。
 また、現地視察あるいは連合審査を約束したではないかとおっしゃいましたが、約束は理事会でいたしておりません。各党それぞれ御意見がありまして、必要があるとおっしゃった党もございますし、必要がないとおっしゃった党もございまして、結論を得ておったわけではございません。
 また、報道、評論の問題で、「選挙に関する」ということの意味はどうか。これも確かにずいぶん激論が行われておりまして、その中身については、中間報告としては詳しく触れることを避けたいと思いますが、その議論の経過の中で、それが妥当であるかどうか、十分であるかどうかということは、それぞれ各党御認識が違うように私、受け取っております。そういった意味合いで、現段階で行われましたいままでの議論の経過というものは、それなりに十分なものであったんではないか、かように思っております。
 個人ビラの政令の内容、先ほど申し上げました。政令が出ていないのは納得できないとおっしゃいますが、政令はいずれ出てくることと思います。十分自治省で検討していい政令をつくってくれることを期待いたしております。
 また、政治活動をする団体という点について、大変厳しい批判もございました。自治省の方ではいろいろ答弁をいたしておりました。これも内容的に申しますと、自治省の答弁で満足しておる政党もございます、満足しておられない政党もある、かようなことが実態であろうと思うのでございます。
 以上でございます。(拍手)
#31
○議長(河野謙三君) 橋本敦君。(「議長、答弁なってない」「議長」「議長」「答弁漏れがあるんじゃないか」と呼ぶ者あり)橋本敦君、御登壇願います。
 答弁の補足がございます。中西一郎君。
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#32
○中西一郎君 申し上げます。
 小委員会の閉会の宣言に当たっていささか権限の乱用があったんではないか、理事会や委員会の開会に当たっても同様である、民主主義のルールというものはそういうものじゃない、全員の了解を得てやるべきではないかと、こういうようなお話と承っております。まあ、かねてよく聞かされてきておるんでございますが、しかし、皆さん、全会一致で話がまとまるということは、事柄の性質上めったとないことであります。しかし、その努力はしなければならない。まとまらないときにはしようがないと思うんです。しかも、民主主義のルールということになると、議会制民主主義ということになろうと思うんですけれども、議会制民主主義という場合には、私、理事会、委員会の運営に当たっていつも考えるんですけれども、できるだけ早い機会に、できるだけ多くの問題を審議できるような態勢をつくることが一番大切なんではないか、理事会の意見がまとまらないからといって理事会や委員会を開かないでほっとくというのが一番いけない、かような信念に基づいて今日まで至っておりますことを申し上げておきます。(拍手)
    ―――――――――――――
#33
○議長(河野謙三君) 橋本敦君。
   〔橋本敦君登壇、拍手〕
#34
○橋本敦君 私は、ただいま報告がありました中西委員長の中間報告につきまして、幾つかの多くの点を質問さしていただきたいと思います。なぜなら、中西委員長の報告自体、幾ら中間報告といえども余りにも抽象的であり、議場の皆さんが、一体、この重要な二法案についてどのような審議が行われ、どのようなことが問題になったか、ほとんど御存じいただけない状況であるからであります。
 そこで、まず私は第一に、この本法案につきましては、すでに全国から百四十万を超える請願署名が国会に寄せられております。憲法には、国民の請願は、もちろん重要な国民の権利として保障されておりますが、当然、委員会においても請願審査を行うべき筋合いであります。ところが、委員長の報告の中には、この請願審査について一言も触れられておりませんが、委員長は、こういったたくさんの国民からの請願について審査を行う必要があるとお考えか、そうでないのか、この点を明確にしていただきたいのであります。
 第二番目の質問は、定数是正の問題でありますが、これについて自民党の剱木さんから、いわゆる剱木試案なるものが出されました。小委員会の委員長でもある中西委員長はよく御存じと思いますが、剱木理事はこれを出されるに当たりまして、もしこの案でまとまるならば、自分の政治生命をかけても自民党の党議をまとめて実現を努力したいと、こう言明をされました。ところが、政治生命をかけるどころか、党議決定さえできないという自民党の実情である、こういったことが今日きわめてはっきりしたのでありますが、この結果から見ると、この剱木試案なるものは小委員会の審議を一時糊塗するための手段として出されたものではないかと私どもは疑わざるを得ないのでありますが、委員長はこの点、どう思っておられますか、明確に御答弁願いたいのであります。
 その次の問題は、委員長は、十分に各党理事の意見を聞き協議を尽くすことを何度も言明されましたが、去る二十七日夜半十一時四十五分の理事会、一たん休憩をし、そうして総理を呼んで委員会を開くという重大な問題を提起され、各党理事がこれを持ち帰ることを申し出ました。委員長は休憩を了承され、休憩が終わりますと、たった十五秒間、各党理事どなたからも意見をお聞きにならないで、委員長が一方的に、あす委員会を開き総理を呼ぶと宣言をせられて、急いで立って退出をされた。これが果たしてあなたの理事会なるものと言えるものであろうかどうか。あなたは、これをいまでも理事会と考えておられるか、この点を明確にしてもらいたいのであります。
 その次は、今度の公選法改正案につきまして、いわゆる禁止される選挙の報道、評論に関する号外と、自由に配布できる政策宣伝号外との区別がきわめて重大な問題になり、予算委員会で、上田議員の要求によって政府統一見解が出ました。ところが、公選法特別委員会において、これの審議に当たりまして、福田自治大臣は、わざわざこの解釈の補足的な答弁をなさいました。それでも数々の議論が続きました。委員長、あなたは、この重要な政府統一見解並びに追加解釈を含めて、この重要な問題について、自由に配布できる政策宣伝ビラの範囲と、禁止される選挙報道、評論を記載した号外との区別が明確になっているとお考えですか、どうですか。審議の経過を明らかにしながら、委員長として責任を持って報告をしていただきたいのであります。とりあえず以上の点をお伺いいたしまして、御答弁をいただいて、次にまた質問さしていただきます。(拍手)
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#35
○中西一郎君 まず、請願審査の件でございますが、法案が回ってきまして、そうして請願審査の関係の書類は、各般の陳情書その他で役所の方もよくのみ込んでおる事柄が多かったように受け取っております。原案を作成するに当たっても、皆さんが御質問なさるに当たっても、ずいぶんそういった点については配慮が行われてきたんだろうと思っております。委員会といたしましては、直接請願の審査をその間いたしておりません。明日いたす予定にいたしております。(「あすは国会ないよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
 なお、剱木試案につきましては、当面を糊塗するために剱木さんがつくったんではないかというような御指摘でありましたが、これは文字どおり「剱木試案」でございまして、そして各党四党がこれを了承するならば、党へ持ち帰って、そうして党議をまとめるために政治生命をかけてみよう、ともかく自分の試案としてこれ以上のものはできない、こういうことでこれは提出されたものであります。当面を糊塗するためのものと一概に言えないと思います。自民党の中でもその考えは相当有力な考えとして厳存しておることは皆さん御承知のとおりでございます。
 二十七日の夜の理事会でございますが、二十八日が土曜日でありました。日曜日、月曜日、そうなってきますと国会の会期末もだんだん迫ってくる、委員会を何とかして持たなければならない。各党の御意見をいろいろ聞きました。賛成される向きもあるし、反対される向きもある。先ほどの話と同じなんです。やはりこれは国会の運営ということを考えますと、できる限り委員会を開くべきである、かような信念に基づいて行ったものでございます。
 なお、号外についての統一見解は示されましたし、委員会の御審議の経過でもずいぶん議論があったことは御承知のとおりでございます。その審議の経過をそれなりにそれでいいとしておる政党もございます。これでは絶対だめだとおっしゃっておる政党もある。これはやむを得ないことであると思います。
 以上でございます。(拍手)
#36
○議長(河野謙三君) 橋本敦君。――橋本敦君。
   〔橋本敦君登壇、拍手〕
#37
○橋本敦君 ただいまの中西委員長の答弁は全く納得できません。重大な機関紙の問題について聞いても、納得する人もあればしない人もある、こんなことをおっしゃって、審議の経過を明確におっしゃらないというのは、委員長として無責任ではありませんか。そのようなことは私は断じて通用しないと思いますが、時間の関係がありますから、続いて質問を行います。
 次に、委員長に伺いたいことは、内藤議員が、選挙に関する質疑回答集――警察庁捜査第二課が作成したものでありますが、これの提出要求をいたしました。この問題は、もしも警察が違法なビラだと認定をすれば二年以下の禁錮に処せられるという大変な問題を引き起こすこととして、質疑を行う上できわめて重大な資料でありました。理事会では、社会党の理事、民社党、公明党、そしてもちろん内藤理事も含めて、この資料は提出を要求してよろしいものだという意見さえありました。あなたは理事会をしばしば共産、公明両党の意見に反しても強行されるほどの人でありますが、これだけの賛成があった資料提出要求を、なぜ断固として審議を尽くすために要求をし、提出をせしめなかったのか、もう一度明確に答えていただきたいのであります。
 次の問題は、「政治活動を行う団体」の定義に関する問題が、峯山議員からも質問がありましたように、きわめて不明確なまま、この審議の経過を見ても一向に明らかになっていない部分がずいぶんたくさん存在しております。これは、市民団体、労働組合などが、警察によって「政治活動を行う団体」だと認定されれば、選挙期間中自由な宣伝活動さえ行えないという重大な制約をこうむる問題でありますが、これについて十分審議が尽くされ明確になったと委員長は考えておられますかどうか、この点も伺いたいのであります。
 次は、労働組合機関紙の問題であります。労働組合機関紙が現行法どおり通常の配布方法で資格を持つ機関紙が選挙報道、評論を記載し、通常の方法で配布できるとすればこれは現行法どおりでありますが、今度は有償配布ということで、配布方法に重大な制約が加えられた。ところが、この問題を総評が取り上げ、自治大臣に要求をし、従前どおり配布できるように、こういった要求で交渉して、合意確認書ができたと、こう通達を出しているのであります。これについて自治大臣は委員会において答弁を拒否をしております。委員長はこの答弁拒否を許しますか。労働組合の機関紙を配布する権利を明確にするためにこのような自治大臣の答弁拒否は許されないものと思いますが、委員長の見解をお伺いしたいのであります。
 次に、これまでの審議の中で各党質問者の質疑時間がそれぞれどれだけを終了したか。その次に大事なのは、それぞれの質問者は、重要な二法案でありますから、決して答弁に満足しないで、それぞれの党の質問者が質問を留保された事項がずいぶんたくさんあります。どのような質問留保が主な問題について存在していたか、これは委員長として中間報告で当然明白にされるべき事項であります。この点を明確にしてほしいのであります。
 さらに、各党から質問通告が出ているはずでありますが、今日に至るまで質問通告をしながら質問の機会がいまだ与えられていない者が何名いるか、この問題を明確にしていただきたい。
 さらに、当委員会に付託をされた議案は、政府提出法案を含めて六議案がありました。このうち全然審議、質問さえされていない議案があるのではないか、この問題を委員長は中間報告では一言も触れられておりません。これでは中間報告にならぬのではありませんか。この問題について、付託された各議案についてどの程度の質問がなされたかを明確にしていただきたいと思うのであります。
 さらに基本的な問題は、そもそもこの選挙二法案に関し国民が期待したものは、金権・企業ぐるみ選挙の根絶であります。この金権・企業ぐるみ選挙を根絶するという、そういう立場に立って今日まで十分の審議が尽くされたとは私はとても思わないのであります。たとえば政治資金規正法は、明らかに企業献金を高額のところにまで制限と称して合法的に許し、一方、国民大衆の政治の革新を願う浄財は全部、匿名禁止として、これの違反は重大な罰則をもって臨んでおります。こういった問題について、国民の立場に立っての審議が十分尽くされたとお思いかどうか、審議の経過を明らかにしながら、この点について委員長の明確な答弁を求めるものであります。
 さらに、委員長、あなたは七月一日、委員会を強行しようとされたことは、あなたの不信任に対する私の賛成討論で述べたとおりであります。この事態の中で、先ほどから問題になりましたが、わが党安武議員が指摘したように、あのような今回、この本会議でも重大な問題が惹起したのであります。この問題は、私は、挙げてあなたの責任にあると思いますが、もう一度この点について明確な答弁を求めると同時に、議長においても、安武議員の要求について明確、適切な処置をおとりになるよう強く要求するものであります。
 最後に、委員長、私はあなたに最後に尋ねたいのであります。中間報告を行う、そしてこの質疑をやり、その後で自民党の皆さんはおそらくこの重大な選挙二法について本日採決するという、そのような方針をお持ちである、このことは委員長も御存じでありましょう。
 そこで、委員長、この中間報告をなしたあなたは、なお審議を尽くすべきであると考えておられるか、それとも委員会における審議を打ち切ってもよろしい、この本会議においてこの重要な法案を強行採決されてもよいとお考えなのか、自民党の議員としてではなくて、重大な公選法を預かり、国民の負託にこたえる公選法特別委員会の委員長として、明確なあなたの答弁を要求して私の質問を終わるものであります。(拍手)
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#38
○中西一郎君 数字にわたります点から先にお答え申し上げます。
 各党別に申し上げますと、自民党が質疑二時間三分、社会党が六時間四十五分、公明党が四時間五分、共産党が四時間十九分、民社党が二時間、なお公述人の意見陳述に対する質疑もほかにございます。これは、自民党が二時間三十六分、社会党――失礼いたしました。自民党三十三分、社会党二十八分、公明党三十分、共産党三十分、民社党三十三分でございます。
 なお、政治活動を行う団体が選挙期間中にいろいろといままでと違った形で制限を受けるんじゃないかという御心配の質問はずいぶんございました。各党からございました。この点については、自治省それぞれ答弁をいたしておりましたが、政党によっては、その答弁で十分であると考えておられる向きもあり、またその答弁では十分でないという見解に基づいてさらに質疑を続けてまいりたいとおっしゃっておったところがあることは承知いたしておりますが、問題点の多くはすでに出尽くしておると考えております。
 また、労働組合の機関紙について、総評と自治大臣との関係について私にお問いなさっておるわけでございますが、自治大臣は、それについては答弁できないという答弁をしておられたと私は理解いたしております。
 また、七月一日の委員会を開会しようとしたが、そのことについての御批判がございます。この点は先ほど来申し上げましたように、会期末も迫りまして、やはりできるだけ時間を確保して委員会を開催するのは当然である、かように考えて開会しようとしたものでございます。
 また、中間報告をいま院議に基づいて私から申し上げ、この質疑に入っております。私自身の立場として、この法案の審議をさらに委員会でやったらどうかというようなことについては、一切考えていないことを申し添えます。(拍手、「私が要求しているの早くやってください」「暴力集団とはどこだ」「善処しなさい」「議長、だれか倒れているよ」「休憩だ、休憩だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
#39
○議長(河野謙三君) 暫時休憩いたします。
   午前三時十八分休憩
     ―――――・―――――
   午前九時四十分開議
#40
○議長(河野謙三君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。(拍手、議場騒然)降壇願います。(「降壇するのはあなた」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)……一事不再議により取り上げません。(拍手、議場騒然)――御降壇願います。――御降壇願います。議席にお着きください。――降壇を願います。(議場騒然)――衛視執行。
   〔議場騒然〕
#41
○議長(河野謙三君) 先ほどの橋本敦君の質疑に対し、答弁の補足があります。中西一郎君。
   〔中西一郎君登壇、拍手〕
#42
○中西一郎君 本日の私の答弁におきまして若干答弁漏れがございました。大変申しわけないと思っております。
 自治大臣の答弁拒否についての御質問がございました。お答えしたんでございますが、御不満のようでございます。自治大臣は、答える必要がない、一々個人的な出会いの場合の内容を話しするのは差し控えたい、こういう答弁でございました。
 なお、各議員の質問保留事項の内容はどうか、こういうお尋ねでございます。確かに報道、評論につきましての、選挙に当たって、選挙を契機としてといったような事柄について、主として「選挙に関して」ということについての問題が一部議員の御質問の中で満足できないというようなお話もございましたし、そのほか、ビラ規制の問題にいたしましても、「政治活動をする団体」の定義につきましても同様の不満足であるというような御見解の御表明がございました。これ、必ずしも保留されておるものでない、質問も行われましたし、答弁も十分に行われたのである、かように考えております。また、付託法案のうちで全く質疑されてないものも確かにございます。これは野党の各党から御提案になりました法案でございますが、一部の政党からは、総理大臣が出席する機会には野党の各党の御提案者にも答弁に立ってもらいたいという御要望は確かにございました。しかし、そういった機会がございませんでした。それらの政党からの要求は自然消滅したものと考えております。
 また、この中間報告をしましたことは院議によりまして行ったものでございまして、院議に従う義務が公職選挙法改正特別委員長としてもあるものと考えております。したがいまして、橋本さんから、この法案を委員会に差し戻せ、それについての見解はどうかというお尋ねに対しましては、私といたしましては、そのことはそういたしませんということをお答え申し上げます。(拍手)
#43
○議長(河野謙三君) これにて質疑は終局いたしました。
     ―――――・―――――
#44
○議長(河野謙三君) 土屋義彦君外一名から賛成者を得て、
 公職選挙法改正に関する特別委員長から中間報告があった公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案は、議院の会議において直ちに審議をすることの動議が提出されました。
 よって、本動議を議題といたします。
 本動議に対し討論の通告がございますが、土屋義彦君外一名から賛成者を得て、
 本動議に対する討論時間は一人十分に制限することの動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#45
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本動議は可決されました。
 これより順次討論を許します。案納勝君。
   〔案納勝君登壇、拍手〕
#46
○案納勝君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案の本会議での審議をするという動議に対し反対の態度を表明し、討論を行うものであります。
 いまや今国会の会期はわずか十四時間を残すのみであります。ここで提案されている動議は、公職選挙法という重大な問題にかんがみ、やむを得ない措置としても、事の重大性をあわせ、院の改革をみずからが否定するがごとき中間報告という手続をもって本会議において審議することは、本来許されるべきでないと考えるものであります。
 したがって、私は、ここに反対の態度を明らかにして討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#47
○議長(河野謙三君) 藤原房雄君。――藤原房雄君。
   〔藤原房雄君登壇、拍手〕
#48
○藤原房雄君 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案両案を議院の会議において審議することの動議に対する反対の討論を行うものであります。(拍手)
 本動議は、公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案について、いまだ公職選挙法改正に関する特別委員会において慎重審議を重ねつつあるにもかかわらず、不法にも自民党の多数の力をもって委員会の審査を打ち切り、本会議で中間報告を求め、委員会審査にかえようとするものであります。
 このような不法行為は、両法律案の重要性にかんがみ、良識の府たる参議院の名において、断固として反対するものであります。(拍手)
 その反対理由の第一は、このたびの公職選挙法の一部を改正する法律案には、選挙法が議会制民主主義の根源であるにもかかわらず、衆議院よりも偏差の著しい参議院地方区の人口実態に即した定数是正が盛られていないのであります。その検討を十分に尽くすべきということが第一の理由であります。
 公職選挙法改正に関する特別委員会では、昨年十二月、公職選挙法改正等調査小委員会を設け、その定員数の改正について各小委員が鋭意努力し、今日まですでに十数回も審議を続けてきたのであります。しかも、六月の二十三日に自民党は剱木試案として地方区の定数是正について回答を示しました。これは、自民党委員案として、自民党執行部の了解のもとに、試案として提出されたものであります。今日まで、全国区、地方区一括論を唱えていたものと違い、この試案は地方区のみで、これならば話し合えるというので高く評価できるものでありました。
 剱木試案は六名減、六名増というものでありますが、当小委員会では、全国区と切り離しているので、この試案をもとに歩み寄りができるのではないかという空気があったのであります。そうした政治的な状況をも十分にわきまえず、かつ、また、六月二十七日の小委員会は休憩となり、決裂などには至っていなかったのであります。
 さらに、加えて政治資金規正法の一部を改正する法律案においても、政治資金について、三木総理の公約にもかかわらず、企業献金の禁止を果たさないのみか、むしろ企業献金奨励になっているのであります。
 このような問題点についての何らの審議もなく委員会の審議を中断するのは、言語道断と言うべきであります。しかも、委員会においても今日まで順調に審議が行われてまいりました。しかし、いまだ質疑が十分に尽くされておりません。現在まで二十時間少々程度を経過したにすぎないのであります。
 わが公明党では、委員会で多田委員のみが公職選挙法の一部を改正する法律案のほんの一部を質問したにすぎない。また、峯山理事はいまだ委員会においては一言も発言していないのであります。しかも、多田委員に対する質疑については、個人ビラの問題で、政令にゆだねるものについて案を示すことになり、答弁は後刻の委員会で行うと明確に約束をしたのであります。しかるに、いまだ次の委員会で行わるべき答弁の約束は果たしていないのであります。
 さらに、重要法案である公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案については、公聴会を開くことはもちろん、加えて参考人の意見を聞く機会も持つべきであり、現地調査、連合審査、さらに三木総理に対する質疑等十分な慎重審議をなすべきであることは当然であります。
 中間報告を求めるということは、国会法第五十六条の三に「各議院は、委員会の審査中の案件について特に必要があるときは、中間報告を求めることができる。」と規定されております。しかし、国民の多くが疑義を持ち、委員会で慎重な審議が続行中であるにもかかわらず、党利党略で中間報告を求めるというこのような態度はいかに不法なものであるかは明確であると思うのであります。
 反対理由の第二は、参議院における定数是正は緊急課題であります。議会制民主主義の基本であるこの問題の解決もなく、議会の平等な構成、自由な質疑の保障を踏みにじるからであります。
 憲法第十四条では法のもとにおける平等を規定しているが、まさしくこれは憲法第十四条に抵触するものと言わざるを得ません。すなわち、国民が一票を行使するという参政権の保障は確保されているものの、国民の行使した一票の重さ、投票価値が一対五まで広がっているというアンバランスはゆゆしき事態であると言わねばならないのであります。参議院定数の不均衡は訴訟にまで及んでいるのであります。判決においても、立法政策の問題として国会が緊急に是正する責務を担っているのであります。憲法事項である定数問題をないがしろにすることは、政府・与党の党別党略以外の何物でもなく、その責任は重かつ大であります。衆議院が二・八倍の偏差で是正する以上、参議院もこの範囲で是正することは当然かつ緊急なことであります。この緊急にして重大な定数事項を審議半ばにして委員会審議を中断することは、全く無暴と言うより言いようがないのであります。(拍手)
 反対理由の第三は、公職選挙法の一部を改正する法律案、これは政党活動の自由を圧迫し、また国民の知る権利を奪う全くの悪法であり、国民の強い反対のある法案であります。それだけに慎重な審議がなされなければならないということであります。すなわち、修正案で個人ビラが認められたとしても、政党機関紙とは違うものであり、しかも、個人ビラがたとえば全戸配布されるほどの部数の何十分の一という配布のあり方も公平、公正を欠くものであります。このような内容のものであるならば、この個人ビラは何の意味もないものであり、頒布にも問題が多い。このようなものがつけ加えられた修正案といえども公明党は断固反対するものであります。(拍手)
 最後に、反対の第四の理由として、反対の強い公職選挙法の一部を改正する法律案をほかの法案に先駆けて本会議で可決させようとする意図を持った中間報告を求めることは、議会制民主主義に反するということであります。(「そのとおり」と呼ぶ者あり。拍手)
 本来、法案が送られてきた順序は、酒・たばこ値上げ法案、郵便料金値上げ法案、そして公職選挙法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、独占禁止法改正案等であります。そのうち、独占禁止法改正案については全党一致であり、ほかの三法案については賛成、反対が対立しております。このことから、法案送付の順序から言っても、公職選挙法改正案が先に審議終了するということはおかしなことであります。しかも、いまだ十分な慎重審議がなされていないにもかかわらず、委員会では再三にわたり強行手段で紛糾をかもし出し、いたずらに審議日数をつぶし、なすべき努力もなさず……
#49
○議長(河野謙三君) 藤原君、時間が大分経過しました。
#50
○藤原房雄君(続) 公職選挙法特別委員長の手で今日の段取りを進め、本日、本会議で、自民党の手で中間報告を求めるという不法な行為を強行しようとすることは断じて認められないのであります。(拍手)
 以上の理由から、当然、本法律案は直ちに公職選挙法改正に関する特別委員会に差し戻し、十分な慎重審議をなすべきことを強く強く要求いたしまして私の討論を終わるものであります。(拍手)
     ―――――・―――――
#51
○議長(河野謙三君) 土屋義彦君ほか一名から、成規の賛成者を得て、討論終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#52
○議長(河野謙三君) 山田徹一君、松岡克由君、加藤武徳君から、歩行困難のため、投票を参事に委託したいとの申し出がございました。これを許可いたします。
 投票漏れはございませんか。――お早く願います。――速やかに御投票願います。まだ御投票なさらない諸君は速やかに御投票願います。――速やかに御投票願います。ただいま行われております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。速やかに御投票願います。まだ投票をなさらない諸君は速やかに御投票願います。――速やかに御投票願います。――制限時間が参ります。速やかに御投票願います。――あと二分で制限時間が参ります。速やかに御投票願います。――制限時間が参ります。速やかに御投票願います。――投票漏れはございませんか。
 制限時間が参りました。投票箱閉鎖。(拍手)
   〔投票箱閉鎖〕
#53
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#54
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百二十票
  白色票           百二十一票
  青色票            九十九票
 よって、本動議は可決されました。(拍手)
     ─────・─────
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十一名
      柄谷 道一君    宮田  輝君
      三治 重信君    寺下 岩蔵君
      和田 春生君    栗林 卓司君
      吉田  実君    中西 一郎君
      藤井 恒男君    木島 則夫君
      山本茂一郎君    園田 清充君
      中村 利次君    田渕 哲也君
      山内 一郎君    久保田藤麿君
      中沢伊登子君    向井 長年君
      前田佳都男君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      夏目 忠雄君    永野 嚴雄君
      林  ゆう君    安孫子藤吉君
      青井 政美君    石破 二朗君
      中村 登美君    松岡 克由君
      藤井 丙午君    桧垣徳太郎君
      原 文兵衛君    中村 禎二君
      高橋 邦雄君    細川 護煕君
      寺本 廣作君    林田悠紀夫君
      佐藤  隆君    菅野 儀作君
      石本  茂君    中山 太郎君
      小林 国司君    柳田桃太郎君
      内藤誉三郎君    玉置 和郎君
      高橋雄之助君    楠  正俊君
      岩動 道行君    西村 尚治君
      鍋島 直紹君    新谷寅三郎君
      上原 正吉君    郡  祐一君
      青木 一男君    迫水 久常君
      徳永 正利君    小川 半次君
      八木 一郎君    丸茂 重貞君
      塩見 俊二君    志村 愛子君
      片山 正英君    嶋崎  均君
      棚辺 四郎君    中村 太郎君
      戸塚 進也君    高橋 誉冨君
      斎藤栄三郎君    山東 昭子君
      糸山英太郎君    岩上 妙子君
      大島 友治君    大鷹 淑子君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      金井 元彦君    今泉 正二君
      土屋 義彦君    山崎 竜男君
      上田  稔君    初村滝一郎君
      長田 裕二君    久次米健太郎君
      鈴木 省吾君    藤田 正明君
      岡本  悟君    平泉  渉君
      橘直  治君    町村 金五君
      加藤 武徳君    安井  謙君
      剱木 亨弘君    吉武 恵市君
      増原 恵吉君    神田  博君
      伊藤 五郎君    鹿島 俊雄君
      大谷藤之助君    小笠 公韶君
      亘  四郎君    橋本 繁蔵君
      岡田  広君    稲嶺 一郎君
      矢野  登君    安田 隆明君
      山崎 五郎君    高田 浩運君
      増田  盛君    二木 謙吾君
      源田  実君    植木 光教君
      木村 睦男君    温水 三郎君
      福井  勇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      九十九名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    塩出 啓典君
      青島 幸男君    市川 房枝君
      内田 善利君    峯山 昭範君
      桑名 義治君    上林繁次郎君
      阿部 憲一君    三木 忠雄君
      藤原 房雄君    黒柳  明君
      原田  立君    田代富士男君
      鈴木 一弘君    山田 徹一君
      宮崎 正義君    柏原 ヤス君
      二宮 文造君    白木義一郎君
      小平 芳平君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    福間 知之君
      矢田部 理君    案納  勝君
      久保  亘君    青木 薪次君
      野田  哲君    対馬 孝且君
      秦   豊君    浜本 万三君
      赤桐  操君    大塚  喬君
      小山 一平君    片岡 勝治君
      田  英夫君    宮之原貞光君
      鈴木美枝子君    神沢  浄君
      前川  旦君    竹田 現照君
      山崎  昇君    村田 秀三君
      小野  明君    野口 忠夫君
      栗原 俊夫君    茜ケ久保重光君
      瀬谷 英行君    森  勝治君
      戸叶  武君    田中寿美子君
      竹田 四郎君    戸田 菊雄君
      森中 守義君    志苫  裕君
      森下 昭司君    近藤 忠孝君
      山中 郁子君    粕谷 照美君
      片山 甚市君    目黒今朝次郎君
      橋本  敦君    安武 洋子君
      内藤  功君    寺田 熊雄君
      佐々木静子君    辻  一彦君
      小巻 敏雄君    神谷信之助君
      小谷  守君    工藤 良平君
      上田  哲君    和田 静夫君
      小笠原貞子君    立木  洋君
      沓脱タケ子君    中村 波男君
      川村 清一君    沢田 政治君
      加藤  進君    渡辺  武君
      塚田 大願君    安永 英雄君
      吉田忠三郎君    松永 忠二君
      小柳  勇君    須藤 五郎君
      岩間 正男君    星野  力君
      阿具根 登君    野々山一三君
      河田 賢治君    上田耕一郎君
      春日 正一君
     ―――――・―――――

#55
○議長(河野謙三君) これより、土屋義彦君外一名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案は、議院の会議において直ちに審議することの動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#56
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。
 相沢武彦君から、歩行困難のため、投票を参事に委託したいとの申し出がございました。これを許可いたします。
 投票漏れはございませんか。――投票漏れはございませんか。投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#57
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#58
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百二十二票
  白色票          百二十四票
  青色票           九十八票
 よって、本動議は可決されました。(拍手)
     ─────・─────
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十四名
      柄谷 道一君    宮田  輝君
      三治 重信君    寺下 岩蔵君
      和田 春生君    栗林 卓司君
      吉田  実君    中西 一郎君
      藤井 恒男君    木島 則夫君
      山本茂一郎君    園田 清充君
      中村 利次君    田渕 哲也君
      山内 一郎君    久保田藤麿君
      中沢伊登子君    向井 長年君
      前田佳都男君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      夏目 忠雄君    永野 嚴雄君
      林  ゆう君    安孫子藤吉君
      青井 政美君    有田 一寿君
      石破 二朗君    中村 登美君
      松岡 克由君    藤井 丙午君
      桧垣徳太郎君    原 文兵衛君
      中村 禎二君    高橋 邦雄君
      細川 護煕君    寺本 広作君
      林田悠紀夫君    佐藤  隆君
      菅野 儀作君    石本  茂君
      中山 太郎君    小林 国司君
      柳田桃太郎君    内藤誉三郎君
      玉置 和郎君    高橋雄之助君
      楠  正俊君    岩動 道行君
      西村 尚治君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      郡  祐一君    青木 一男君
      迫水 久常君    徳永 正利君
      小川 半次君    八木 一郎君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      嶋崎  均君    棚辺 四郎君
      中村 太郎君    戸塚 進也君
      高橋 誉冨君    斎藤栄三郎君
      山東 昭子君    糸山英太郎君
      岩男 頴一君    岩上 妙子君
      大島 友治君    大鷹 淑子君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      金井 元彦君    今泉 正二君
      土屋 義彦君    山崎 竜男君
      上田  稔君    初村滝一郎君
      長田 裕二君    久次米健太郎君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      藤田 正明君    岡本  悟君
      平泉  渉君    橘直  治君
      町村 金五君    加藤 武徳君
      安井  謙君    剱木 亨弘君
      吉武 恵市君    増原 恵吉君
      神田  博君    伊藤 五郎君
      鹿島 俊雄君    大谷藤之助君
      小笠 公韶君    亘  四郎君
      橋本 繁蔵君    岡田  広君
      稲嶺 一郎君    矢野  登君
      安田 隆明君    山崎 五郎君
      高田 浩運君    増田  盛君
      二木 謙吾君    源田  実君
      熊谷太三郎君    木村 睦男君
      温水 三郎君    福井  勇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      九十八名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    内田 善利君
      峯山 昭範君    桑名 義治君
      上林繁次郎君    阿部 憲一君
      三木 忠雄君    藤原 房雄君
      黒柳  明君    矢追 秀彦君
      原田  立君    田代富士男君
      鈴木 一弘君    山田 徹一君
      宮崎 正義君    柏原 ヤス君
      二宮 文造君    白木義一郎君
      小平 芳平君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    福間 知之君
      矢田部 理君    案納  勝君
      久保  亘君    青木 薪次君
      野田  哲君    対馬 孝且君
      秦   豊君    浜本 万三君
      赤桐  操君    大塚  喬君
      小山 一平君    片岡 勝治君
      田  英夫君    宮之原貞光君
      鈴木美枝子君    神沢  浄君
      前川  旦君    竹田 現照君
      山崎  昇君    村田 秀三君
      野口 忠夫君    栗原 俊夫君
      茜ケ久保重光君    瀬谷 英行君
      森  勝治君    戸叶  武君
      田中寿美子君    竹田 四郎君
      戸田 菊雄君    森中 守義君
      志苫  裕君    森下 昭司君
      近藤 忠孝君    山中 郁子君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      目黒今朝次郎君    橋本  敦君
      安武 洋子君    内藤  功君
      寺田 熊雄君    佐々木静子君
      辻  一彦君    小巻 敏雄君
      神谷信之助君    小谷  守君
      工藤 良平君    上田  哲君
      和田 静夫君    小笠原貞子君
      立木  洋君    沓脱タケ子君
      中村 波男君    川村 清一君
      沢田 政治君    加藤  進君
      渡辺  武君    塚田 大願君
      安永 英雄君    吉田忠三郎君
      小柳  勇君    須藤 五郎君
      岩間 正男君    星野  力君
      阿具根 登君    河田 賢治君
      上田耕一郎君    春日 正一君
     ―――――・―――――
#59
○議長(河野謙三君) これより午後一時十五分まで休憩いたします。
   午前十一時十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十六分開議
#60
○議長(河野謙三君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 公職選挙法の一部を改正する法律案
 政治資金規正法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――

#61
○議長(河野謙三君) 土屋義彦君外一名から、賛成者を得て、
 両案の議事における質疑、討論その他の発言時間は一人十五分に制限することの動議が提出されました。
 よって、この時間制限の動議について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#62
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはございませんか。――投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#63
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#64
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百十六票
  白色票           百二十五票
  青色票            九十一票
 よって、両案の議事における質疑、討論その他の発言時間は一人十五分に制限することに決しました。(「反対」と呼ぶ者あり、拍手)
     ─────・─────
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十五名
      柄谷 道一君    宮田  輝君
      三治 重信君    寺下 岩蔵君
      和田 春生君    栗林 卓司君
      吉田  実君    中西 一郎君
      藤井 恒男君    木島 則夫君
      山本茂一郎君    中村 利次君
      田渕 哲也君    山内 一郎君
      久保田藤麿君    中沢伊登子君
      向井 長年君    前田佳都男君
      望月 邦夫君    森下  泰君
      梶木 又三君    藤川 一秋君
      福岡日出麿君    鳩山威一郎君
      秦野  章君    夏目 忠雄君
      永野 嚴雄君    林  ゆう君
      安孫子藤吉君    青井 政美君
      有田 一寿君    井上 吉夫君
      石破 二朗君    中村 登美君
      藤井 丙午君    桧垣徳太郎君
      原 文兵衛君    中村 禎二君
      高橋 邦雄君    細川 護煕君
      寺本 廣作君    林田悠紀夫君
      佐藤  隆君    菅野 儀作君
      石本  茂君    中山 太郎君
      小林 国司君    柳田桃太郎君
      内藤誉三郎君    玉置 和郎君
      高橋雄之助君    楠  正俊君
      岩動 道行君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      郡  祐一君    青木 一男君
      迫水 久常君    徳永 正利君
      小川 半次君    八木 一郎君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      嶋崎  均君    棚辺 四郎君
      中村 太郎君    戸塚 進也君
      高橋 誉冨君    坂野 重信君
      斎藤栄三郎君    山東 昭子君
      糸山英太郎君    岩男 頴一君
      岩上 妙子君    遠藤  要君
      大島 友治君    大鷹 淑子君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      金井 元彦君    今泉 正二君
      土屋 義彦君    山崎 竜男君
      上田  稔君    初村滝一郎君
      長田 裕二君    久次米健太郎君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      藤田 正明君    岡本  悟君
      平泉  渉君    橘直  治君
      町村 金五君    加藤 武徳君
      安井  謙君    剱木 亨弘君
      吉武 恵市君    増原 恵吉君
      神田  博君    伊藤 五郎君
      鹿島 俊雄君    大谷藤之助君
      小笠 公韶君    亘  四郎君
      橋本 繁蔵君    岡田  広君
      稲嶺 一郎君    矢野  登君
      安田 隆明君    山崎 五郎君
      高田 浩運君    増田  盛君
      二木 謙吾君    源田  実君
      熊谷太三郎君    植木 光教君
      木村 睦男君    温水 三郎君
      福井  勇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      九十一名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    内田 善利君
      峯山 昭範君    桑名 義治君
      上林繁次郎君    阿部 憲一君
      三木 忠雄君    藤原 房雄君
      黒柳  明君    矢追 秀彦君
      原田  立君    田代富士男君
      鈴木 一弘君    山田 徹一君
      宮崎 正義君    柏原 ヤス君
      二宮 文造君    白木義一郎君
      小平 芳平君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    福間 知之君
      矢田部 理君    案納  勝君
      久保  亘君    青木 薪次君
      野田  哲君    対馬 孝且君
      秦   豊君    浜本 万三君
      赤桐  操君    大塚  喬君
      小山 一平君    片岡 勝治君
      田  英夫君    宮之原貞光君
      鈴木美枝子君    神沢  浄君
      前川  旦君    竹田 現照君
      山崎  昇君    村田 秀三君
      小野  明君    野口 忠夫君
      森  勝治君    森中 守義君
      志苫  裕君    森下 昭司君
      近藤 忠孝君    山中 郁子君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      目黒今朝次郎君    橋本  敦君
      安武 洋子君    内藤  功君
      寺田 熊雄君    佐々木静子君
      辻  一彦君    小巻 敏雄君
      神谷信之助君    小谷  守君
      工藤 良平君    上田  哲君
      和田 静夫君    小笠原貞子君
      立木  洋君    沓脱タケ子君
      川村 清一君    杉山善太郎君
      沢田 政治君    加藤  進君
      渡辺  武君    塚田 大願君
      安永 英雄君    須藤 五郎君
      岩間 正男君    星野  力君
      阿具根 登君    河田 賢治君
      野坂 參三君    上田耕一郎君
      春日 正一君
     ―――――・―――――

#65
○議長(河野謙三君) 両案に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。秦豊君。
   〔秦豊君登壇、拍手〕
#66
○秦豊君 公選法を最大の争点としました今国会も、まさにごらんのような会期末を迎えております。連日連夜の激しい応酬の中で、昨夜わが党先輩議員が倒れるなど、この本会議場にもさすがに深い疲労がよどんではおりますが、私もまた、ほどよくかれた声をしぼり、日本社会党を代表して、公職選挙法の一部を改正する法律案と政治資金規正法の一部を改正する法律案について、主として私は三木総理に御質問をいたしますけれども、なお、幾つかの問題点については福田自治大臣の答弁によって改めて確認をいたしたいと存じます。
 三木総理には、発足の当初から、保守政治延命のための思い切った転換と脱皮が課題としてあなたには負わされています。したがって、政治の刷新、社会的不公正の是正などは三木内閣に負わされた文字どおり十字架と言わねばならず、三木総理はその重みに耐えてあえて丘に登らねばなりません。公職選挙法、政治資金規正法、独禁法の三法がとりわけそれに当たります。つまり、三木政権の命運が、この三法と残されたあと一日の会期にかかっているというきわめて厳しい条件を踏まえ、以下三木総理の確固たる答弁を求めたいのであります。
 まず、参議院地方区の定数是正についてでありますが、この問題では、端的にいわゆる三党合意文書を中心に伺います。
 去る六月二十七日深夜、河野議長の調整の労によって自民、社会、民社三党間の合意が成立し、各党議員会長が署名を交わしています。合意の内容はここでは繰り返しませんけれども、わが党はこれを、増員のニュアンスが込められており、しかも全国区と地方区の問題を切り離した点を一応の前進と評価し、賛意を表したわけですが、この三党間合意についての三木総理の見解と解釈を伺いたい。
 また、次の参議院選挙をめどとするならば、事務的なタイムリミットは少なくとも来年の六月ごろと考えねばなりません。これについても総理の方針をあわせ伺います。
 私は、三木総理がこの三党間の合意を基礎にして、これを総理の新たな公約として真摯に実行に取り組まれることをこの機会に強く要請し、総理の受けとめ方を重ねて伺います。
 次に、選挙のいわゆる公営の拡大についてでありますが、今回の改正案の一つの特徴は、選挙公営の一定の前進にあります。ポスターを初め個人版公報の一部公費負担、はがき枚数の増加等がそれに当たりますが、最も効果的な媒体たるテレビの利用については、自治省側の態度が必ずしも積極的とは思えません。少なくとも全国区のテレビ政見放送を一回ふやして、選挙期間中の序盤、中盤、終盤、計三回の放送を実現してはいかがでしょう。
 また、衆参両院議員の選挙を通じてテレビ政見放送の枠を最低一分広げて五分半を実現すべきではないでしょうか。ちなみに、公明選挙連盟の調査によりますと、昨年の第十回参議院選挙では、全国区の場合、有権者の意思決定に当たって役立ちました媒体の順位は次のとおりであります。
 すなわち、テレビの政見放送は三〇・七%で断然たる首位を占めており、以下選挙公報一八・六%、候補者の新聞広告六%、各政党のビラやポスターが四・二%、街頭演説二・五%となっております。三木さんは、六月三十日のテレビ番組の中でも幾らかはテレビと選挙について触れておられましたけれども、この際にまとまった考えを伺っておきます。
 次の質問は全国区の選挙制度ですが、わが党はかねてから、金のかからない選挙を目指す以上、理論的には完全拘束名簿式であるべきだと主張をしており、参議院政党化の批判に対しては、運営の改善をもってこたえ得るという態度をとっておりますが、総理のお考えはいかがでしょう。
 また、全国区の選挙制度、地方区の定数是正等の問題を練るために、総理の諮問機関たる選挙制度審議会をまた新たに設置されるのか、それとも、国会内における各党間の協議を主体にするのか、その点もあわせ伺います。
 以上で総理への質問を一まず終わり、続いて福田自治大臣に次の三項目を改めてただしたいと思います。
 これらの三点については、すでにさまざまな誤解やプロパガンダが広範に振りまかれておりますが、きわめて重要なポイントに触れますので、福田さんらしい正確な答弁を期待いたします。
 一つは、政党機関紙の号外です。政党機関紙の号外は、選挙に直接関係する報道、評論でなければすべて自由だというのが私たちの理解です。また、選挙期間中の政策宣伝は、突発的な現象、事件に対する反応も含めて自由であり何の規制も受けない。要するに、「選挙」という直接的な表現がなければ規制はされないんだと、こういう私たちの理解について福田自治大臣にまず伺っておきます。
 次は、労働組合の機関紙を頒布する場合の態様でありますが、私たちは、労働組合の機関紙は本来組合員の一人一人が組合費で負担をしている、つまり元来が有償であるという確固たる解釈を持っております。同一の職場の中で第一組合と第二組合が併存をしている場合、必ずしも少なくはありませんが、お互いが双方の組合員に機関紙を配布することは全くこれは合法ではないのか、また交運共闘、つまり国鉄労働組合や私鉄総連など交通関係の労組がつくっている共闘組織でお互いが機関紙を交換することは、これまた何の規制も受けないのではないか。いま一つ、労働組合の機関紙や内部連絡文書などは、街頭で無差別に配布するのでなければ、これまでどおりの解釈と扱いでよいと思うが、福田自治大臣の解釈を改めて伺います。
 次の問題は、また重要なポイントでありますが、いわゆるチェックオフに絡んだ問題を確認します。政治資金規正法の一部を改正する法律案にいう「寄附のあっせん」とは、「特定の政治団体又は公職の候補者のために政治活動に関する寄附を集めて、これを当該政治団体又は公職の候補者に提供すること」となっています。そこで、私たちの解釈でありますが、労働組合が組合員から政治活動等のために組合費あるいは臨時の組合費として徴収をした労働組合の資金から政党等に寄附をすることは、法律案にいう「寄附の量的制限」は受けるけれども「寄附のあっせん」には該当しない。したがって、第二十二条の七、第二項にいう賃金からの控除による方法、この規制は受けないものである。このように理解をしておりますが、自治大臣の答弁を求めたい。
 また、福田自治大臣には、さらに政治資金規正法附則十条についての見解をも伺っておきたいと思います。
 この条項は、実はわが日本社会党が政府原案に反対をする最大のポイントでありますが、今回の改正案には、これまでの政党、政治団体のほかに、新たに「政治活動を行う団体」という何ともあいまいかつ奇妙な概念が突如として出ております。政府は、今回の原案で政治団体の定義を、「政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対」し、または「特定の公職の候補者を推薦し」、またはこれに反対する活動を「主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体」と、このように定めておりますが、これは現行の規正法にいう「協会その他の団体」の解釈よりも範囲と対象を狭めたものとされています。自治省側は、これまでの答弁全体を通じて、改正点は従来のものと何ら変わったものではないと言っておりますけれども、労働組合や市民団体の感覚から見れば、この改正点にいう「政治活動を行う団体」といういわば網をかぶせることによって、選挙期間中の政治活動が不当に制約され干渉を受けるのではないかと不信と警戒を強めておりますが、これまた当然の反応と言うべきでしょう。わが党の秋山長造委員が去る六月二十七日の委員会での質問に際しまして、法的にも完熟せず、むしろいたずらに疑惑を振りまく附則第十条の削除、これを強く要求しましたが、政府側からは満足すべき回答を受けておりません。改めてこの機会に自治大臣の所見を求めたいと思います。
 ここで再び三木総理に質問をいたします。
 自治省は七月二日付で、史上最高七百九十一億円に上る四十九年下期政治資金の収支を発表しております。それを見るにつけても、政治資金規正のための一層厳格な措置はいまや緊急と言わねばなりませんが、それにしては、今回の政府原案は全く不徹底ではありませんか。公開の原則も腰砕け、透明度の高まる保証も何ら期待は持てません。三木総理は、年来の持論として、政治献金は無税の個人献金を中心とすべきだし、政治家は、企業献金から独立してこそ初めて政治家としての自由な立場を保てる、こういう見解を明らかにされています。もっとも、この格調と理念は総理就任後急速に衰退し、最近の国会答弁では、日本の社会的慣習として個人献金にはなれていない。したがって、いますぐに切りかえることは現実を無視している。三年後の移行は早過ぎるので五年後を目指す、と答えておられますが、私の申し上げた自治省の新しい発表ともあわせ、あなたの個人献金問題についての方針、態度は全く前進も変化もないのか伺っておきます。
 また、政府案第二十二条の規定によると、資本金百億円以上の大法人の政党及び派閥に対する寄附は年間の限度額が一億五千万円とされておりますが、この上限は、代表的な大企業による献金実績のおおよそ二倍ないし三倍にも当たります。つまりは、上限を設定したことによる一種の政治効果あるいは心理的な効果よりも、あなた方政府・与党による献金奨励の本音をあらわにした恥なき規定と言うべきでしょう。しかも、たとえば特定の大企業が、直接自民党や国民協会にではなく、各種連盟など任意団体を経由して献金をする場合には、ほとんどこれは歯どめがありません。任意団体の数をふやせば、いよいよもってざるの目が大きくなる仕組みであり、その意味でも実効性などは全く期待ができません。一方、派閥に対する献金でありますが、年間百五十万円を上限にしております。
#67
○議長(河野謙三君) 秦君、秦君、時間が経過しております。
#68
○秦豊君(続) それにしましても、百万円以下の献金には公開の義務は負わされていません。小口に分割すれば、裏口は自由であります。
 以上の二点を、つまり一億五千万の上限を切り下げるお考えはないか、百万円以下の献金にも公開の義務を負わせるべきではないか、二点をあわせ伺います。
 最後に、私は、三木総理に解散の問題について伺いたいと思います。
 為替レートと解散の時期は総理たる人に許された二つのうそとされています。つまり、一種の禅問答でもありましょう。しかし、私はここであえて伺いたいのです。地方区の定数がふやされて初めての参議院選挙は五十二年の七月でありますが、新しい公選法下の解散、総選挙は一体いつになるのか。重要法案の行方はこの情勢では即断ができないにしましても……
#69
○議長(河野謙三君) 秦君、秦君。
#70
○秦豊君(続) そのできばえがどうであれ……
#71
○議長(河野謙三君) 秦君。
#72
○秦豊君(続) 現に、これほどまでに深刻になってきた党内の不協和と亀裂をながめながら、総理の胸中には着実にひそかな決意が熟成されておりましょう。最近のこの本会議場でのあなたに対するあのまばらな拍手の反応は、私に言わせれば一つの象徴でさえあります。椎名あり、保利あり、なまぐさくも愚かにも、またぞろ復活と再生をたくらむ男もあり、若手の合従連衡もあります。政権を担当されてまだわずか七カ月にして、早くもポスト三木をうかがう不穏な雲行きを総理はどんなつもりでながめていらっしゃるのか。もっとも、私の三木総理観は世評とは相当違っています。はらはらとおぼつかなく、一見はかなげなイメージとはうらはらの……
#73
○議長(河野謙三君) 秦君、秦君。
#74
○秦豊君(続) 鍛え抜かれたしたたかさを……
#75
○議長(河野謙三君) 秦君、秦君。
#76
○秦豊君(続) 見逃してはいないからです。
#77
○議長(河野謙三君) 秦君。
#78
○秦豊君(続) はい。
#79
○議長(河野謙三君) だめですよ、そんな時間、超過しては。
#80
○秦豊君(続) はい。
 党内のあらゆるブレーキと反発を振り切って、男はだから勝負する、三木総理にとっては恐らく最大の勝負を秋の臨時国会でいどまれてはいかがでしょう。それなくしては、三木総理の悲願たる中道自由の三木政治の構築はおろか、失礼な世評に言うワンポイント・リリーフの地位にみずからを追い詰めるだけではないでしょうか。
 あえて解散問題に触れ私の質問を終わります。(拍手)
   [国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#81
○国務大臣(三木武夫君) 秦君にお答えをいたします。
 三党間の合意についての私の考え方を御質問になりましたが、参議院の選挙制度について自民党、社会党、民社党の三党間の申し合わせについては、その趣旨を十分尊重して対処してまいりたいという決心でございます。
 それから第二には、テレビによる政見放送を拡充すべきではないかという御意見でありましたが、私もやはり政見放送におけるテレビの役割りというものを重視するものでございますから、前向きにこの問題を考えて、何かこう放送時間の延長ということはできないかということで関係当局と具体的に検討している段階でございます。
 第三には、全国区の拘束名簿式比例代表制についてどういう考えかということでございましたが、御意見の、金のかからない選挙、政党本位の選挙の面から、一つのこれは傾聴すべき案であると思えますが、しかし、これに対してもいろいろな意見があり、容易に結論をまだ得てないような状態でございます。こういう重要な根本的改正には、国民の十分なる理解と合意を得ることが適当と考えますので、政府としては、今後とも各方面の意見を聞きながら参議院全国区制のあり方について十分検討してまいりたいと思っておる次第でございます。
 第八次選挙制度審議会を置くのかというお話でございましたが、参議院制度を取り扱うのには時間的ないろいろな制約もございますので、そういう時間的な制約ともにらみ合わせて今後の検討の題目にいたしたいと思うのでございます。
 また、企業献金について御質問がございましたが、政党の政治資金は党費と個人献金で賄うことが理想だと私も考えますが、まだ日本では個人献金というものが一つの社会の中に非常に深く根をおろしてないわけでございますから、現在そういうことをいたしますことは非常に混乱を起こしますので、今度は節度のある政治資金という点から、節度のある政治資金と資金の明朗化という点から改正を行うものでございまして、これは五年後の状態を勘案して、そして政治資金のあり方についてさらに検討を加えてまいりたいと考えております。
 また、企業献金の上限一億円を引き下げる考えはないかというわけでございますが、一億円という上限をするのは、私はいろいろな角度から適当だと考えるわけで、引き下げる考えはないわけでございます。
 最後に、解散問題についてお話がございましたが、私は解散ということは現在何も考えていない。私に課されておる責任を果たすことが国民の期待にこたえる道であると、今後私に課された責任を果たすことに懸命の努力をいたしてまいる所存でございます。(拍手)
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#82
○国務大臣(福田一君) 秦議員にお答えを申し上げます。
 まず、政党の機関紙号外は、選挙に関する報道、評論を掲載しなければ自由に頒布できるかと、こういう御質問でありますが、これは今回の改正案では、選挙に関する報道、評論を掲載した政党機関紙の号外を選挙期間中に頒布することを禁止しておりますが、これはあくまで選挙の公正を確保するために必要な最小限度の規制を定めたものでありまして、選挙期間中であっても、選挙に関する報道、評論を掲載していないものは今回の改正案によって禁止されるものではないし、もとより、選挙期間中以外のときは号外を発行することは今回の改正案によって規制されておりません。
 次に、選挙期間中でも組合機関紙等の一般紙誌は、政策に関する報道、評論を掲載したものであれば自由に頒布できるか、こういう御質問でございますが、当該選挙に関する報道、評論でない純粋な政策に関する報道、評論を掲載したものにつきましては、頒布の規制は受けないと考えております。
 次に、組合機関紙の頒布の態様に関する次のいろいろの見解を述べられました。すなわち、労働組合の機関紙は組合員が組合費で負担しているので、これをすべて有償と見るか、こういうことでございます。組合機関紙につきましては、その組合員に対して無償で頒布されていても、その発行に要する経費が組合員から徴収する組合費、会費等によって賄われているような場合には、有償頒布するものに含まれると解されており、この点は従来と同様でございます。
 次に、職場内におきまして第一組合、第二組合などが併存している場合に、双方の組合員に機関紙を配布しても合法と見るか、また、交通共闘の場合のように、私鉄総連の機関紙が全日通または国鉄、動労などに配られ、あるいは国労の機関紙が私鉄や全日通に配布される場合、双互に交換される点に配慮して、友誼組合間における配布はこれまでどおり適法と解するか、こういう御質問であります。われわれは、第一組合、第二組合などが併存しているときに、双方の組合員に機関紙を配布するような場合、また、交通共闘の場合のように、私鉄総連の機関紙が全日通または国鉄、動労などに配られ、あるいは国労の機関紙が私鉄や全日通に配布されるなど相互に交換されるような場合、すなわち組合相互間で機関紙を配布する場合には、定期購読者以外には有償配布に限られることになるので、それぞれの組合は、他の組合の機関紙を購入し、それを組合員に配布するという方法を、たとえば組合の予算書等に明らかにしておくなど有償配布となる方法を講ずる必要があると考えております。この点については、各選管を通じて各会社、各組合に周知を図ってまいる所存でございます。
 次に、内部連絡的の文書等は、街頭配布でない限り従来どおりの扱いでよいのではないかという御質問でございますが、いわゆる内部連絡用文書につきましては、新聞紙や機関紙ではないので今回の改正案には関係がなく、したがって、その扱いは従来と同様でございます。
 さらに、政治資金規正法の一部を改正する法律案にいう「寄附のあっせん」の問題について詳しく御説明があって質問がありましたが、これにつきましては、お話のあったとおりとわれわれは考えておるわけであります。
 次に、改正案の附則第十条で、「政治団体」を「政治活動を行う団体」に改めた理由は何か。また、「政治活動を行う団体」の意義はどうかという意味の御質問がございました。今回、政治資金規正法の改正案におきまして公職選挙法を改正したのは、政治資金規正法の改正に伴いまして公職選挙法の技術的な整理が必要となったからであります。すなわち、現行の公選法二百一条の五以下にいう「政治団体」とは、解釈上、政治資金規正法にいう政治目的を有するものと広く解されておりましたが、今回の政治資金規正法の改正案によりまして、政治団体とは、政治活動を行うことを本来の目的とするもの、または政治活動をその主たる活動として組織的かつ継続的に行うものと定義されたことに伴いまして、現行公選法の当該規定をそのままにしておきますというと、政治活動を当該団体の従たる活動として行う団体や、政治活動を一時的に行う団体が自動的に規制の対象外となるので、従来の取り扱いを変更しないためには、現行公選法の「政治団体」という用語を「政治活動を行う団体」に改める必要が生じたからであります。したがって、選挙期間中における政治活動の取り扱いにつきましては、規制の対象となる団体は現行の公職選挙法のとおりであって、今回の改正案によってその幅を広げたものではございません。
 なお、「政治活動」ということにつきましては、御案内のとおり判例において、政治上の主義もしくは施策を推進し、支持し、もしくはこれに反対し、または公職の候補者を推薦し、支持し、もしくはこれに反対することを目的として行う直接、間接の一切の行為をいうものと解すべきでありまして、したがって、政治活動を行う団体とは、政治上の主義もしくは施策を推進し、支持し、もしくはこれに反対し、または公職の候補者を推薦し、支持し、もしくはこれに反対することを目的として行う直接、間接の行為を行う団体というわけでございます。
 以上、御質問にお答えをいたしたつもりでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#83
○議長(河野謙三君) 多田省吾君。
   〔多田省吾君登壇、拍手〕
#84
○多田省吾君 私は、公明党を代表いたしまして、公職選挙法の一部改正案並びに政治資金規正法の一部改正案につきまして、三木総理大臣並びに福田自治大臣に対しまして若干の質問をいたします。
 私は、本来、三木総理に対する質問が、公選法改正特別委員会におきまして十分慎重審議されるべきであるのに、自民党のたび重なる暴挙によって、憲法にも匹敵する重要なる案件であるこの公選二法案が、このような本会議質問の形で強行されることに対しまして、自民党に対し、強く抗議するものであります。(拍手)十分な慎重審議なしに、このような重要法案が多くの疑問点を残したままで採決されることは、この法案によって国民全体が、選挙活動やあるいは政治活動、そしてあらゆる行動において強く制約され、また、憲法に保障された言論、表現の自由まで抑圧されるというような制約を、もしこの法案が採決、通ることがあれば、国民全体が法的な制約を受けるのでございます。ですから、本当に疑問点を一つ一つ解決して国民の信頼に十分こたえることが国民の信託にこたえることなのでございます。(拍手)
 それを、定例日でもない、予備の日でもない二十八日の公聴会の終わった夜に、総理大臣を呼んでそして審議をやって採決しよう、こういう姿勢が果たして許されるでありましょうか。そしてそのことに抗議いたしますと、このような形で強行審議が行われる。全く納得ができないし、国民に対する重大な参議院の裏切りであると私は思うのでございます。
 この公選二法案は、機関紙等の規制によって、憲法に保障された言論、表現の自由及び国民の知る権利が抑圧されるという改悪を初めといたしまして、新たに「政治活動を行う団体」という名で、一般市民団体、民主団体、婦人団体、文化団体、消費者団体の自由な政治活動が一方的に禁止され、まさに暗黒政治への逆行でございます。また、大切な参議院地方区の定数是正を盛り込むことをしないで、さらに政治を毒する企業献金を相変わらず野放しにし、かえって企業献金を奨励するような内容を含む天下の大悪法であり、ファッショ化に道を開く、絶対に許すことのできないものでございます。(拍手)
 質問の第一は、機関紙等の規制についてであります。政党機関紙号外の選挙に関する報道、評論を特に禁止したことについて、三木総理は、政策を掲載したビラは規制されないと答弁しておりますが、事実上は、政府の統一見解、その後の自治大臣の答弁によって、少しでも選挙に関係のある、また選挙を動機とするような一切の報道、評論の禁止ということで、国民の本当に知りたい政策や報道や解説はほとんどすべて禁止され、幅広い自由な政治活動は封殺され、しかも、その適否の最終的な判断は警察や司法当局によってなされる。まさに暗黒選挙がさらに深まることになります。三木総理は、このような憲法の表現の自由、国民の知る権利を守るため、機関紙規制の条項を削除すべきであると思うが、どうですか。
 第二に、政治資金規正法三条一項三号並びに附則十条というようなおかしなところで、現行公選法の「政治団体」を「政治活動を行う団体」と改め、一般市民団体等の政治活動を規制しようとする真意についてであります。
 現行公選法においても、政治団体は選挙の際、その政治活動に、諸外国に例を見ない多くの厳しい制約がなされておりますが、この「政治団体」は、現行法によって、先ほど自治大臣も言われたように、政治上の主義もしくは施策を支持し、もしくはこれに反対する等の目的を有するものという、目的を持つ団体のみが制約されておりましたけれども、改悪案によってはっきり法案の中に載っているのは、目的を持たぬ一般市民団体等まで、政治活動の行為のみで、「政治活動を行う団体」として警察当局によって一方的に決定され、政治活動を抑圧、規制され、また厳しい罰則まで受けるのは、まさにこれ暗黒政治への扉を開くものであります。委員会におきましても終始納得できる答弁がございません。三木総理は明確な答弁を行っていただきたいし、このような一般市民団体、婦人団体、文化団体等の活動まで規制する改悪条項を撤回する意思があるかどうか、総理にお尋ねいたします。
 さらに、個人の政治活動は改正後も保障されるのかどうか、政治団体以外の一般団体の政治活動は改正後いかなる場合に禁止され、いかなる場合に保障されるのか、あわせてお伺いしたい。
 政治活動というものは、いついかなる場合でも自由にできるというのが政治活動の自由、言論、表現の自由の自由たるゆえんでございます。選挙の公正に名をかりて、「選挙に関する」とか、あるいは「政治活動を行う」とか、こういう簡単な言葉の挿入によって、その解釈によっては政治活動そのものの禁止と同様の運営になることは、今度の改正の場合も明らかであります。大事なことですから、三木総理自身の口から、政治活動自由の保障がいかなる場合に確保されるのか、論理的にはっきりと説明されたい。
 第三に、公職選挙法修正案における個人ビラ頒布に関する政令の問題であります。
 修正案では、たくさんの国の費用を使って、長さ二十九・七センチ、幅二十一センチの小さい個人ビラを参議院全国区では三十五万枚、衆議院では六万枚から十万枚を、一枚一枚証紙を張った上で、新聞折り込みその他政令で定める方法のみで頒布できることになっております。新聞折り込みをお願いしても、断るのも自由であって、断られてもやむを得ないという答弁でございます。また、善意で引き受けてくださった新聞販売店が事故によって懲役四年の選挙自由妨害罪に問われるおそれも十分あるのも納得できません。運動員が頒布するのは戸別訪問上の問題で政令には入れないという答弁もありました。政令の内容について、自治大臣は約束に反して、提案者とも相談しないで、明確な答弁がなかった。その際、次の機会には必ず答弁すると申しておりますが、この際、この前のおかしな答弁のような、全然やらない人の多い立会演説会の頒布とか、あるいは個人演説会の頒布なんという思いつきではなくて、政令の内容につきまして明確な答弁を自治大臣にお願いしたいと存じます。
 第四に、今国会を通じまして、選挙制度とかあるいはこの選挙法につきまして、一、二の政党とだけ話し合って決めるようなことが最近三木総理大臣には非常に多いのでございますけれども、この前も、議会制民主主義を破壊するような衆議院小選挙区制の実現を意図しているような発言がときどきございます。
 また、政党の自由な活動を規制する政党法を、三木総理大臣は、研究すべき課題だ、こう言い、自治大臣も、政党法をつくることが必要だと答弁しております。政党法は、現在、世界に西ドイツ、韓国、アルゼンチンの三国にしかありませんし、このような政党の自由を規制するような政治的におくれた国に日本をしようというのか、政党を規制しようというのか、三木総理大臣の答弁を求めたいと思います。
 私は、このような全くファッショ化の体質をさらけ出した三木内閣を強く糾弾いたしまして私の初めの質問といたすものでございます。(拍手)
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#85
○国務大臣(三木武夫君) 多田議員の御質問にお答えをいたします。
 機関紙の号外を禁止したのが憲法の表現の自由を、あるいはまた知る権利を守るということに反するという御意見でございましたが、政党の機関紙号外という名前で一般にこれまで配布されておりますのは、多田議員も御承知のように、全く選挙文書と申してもよろしいようなものでございます。もしそういうふうに政党の機関紙号外というので選挙文書が大量に幾らでも出せるということになりましたならば、選挙法の規定の中で選挙文書というものを制限してある理由はなくなるのであります。ポスターは幾らであるとか、はがきは幾らであるとかいって細かい一つの制限をしてあることは、選挙というものが、候補者が平等の機会で一つの公正な選挙をやろうという趣旨からすれば、やはり皆が同じような、同じイコールなチャンスで選挙を争うことが、これが一番フェアな行き方だと思います。そういう意味で、選挙期間中二十日間という間、それ以外はもう自由に号外発行していいんですから、選挙期間の二十日間というものについては号外の発行を禁止したわけでございます。政党のいろいろ政策の宣伝は幾らでも無制限に発行できる法定ビラというものがあるわけです。選挙期間中三回出せるんでありますから、それを利用することによって政策というものを宣伝するのには現行法の中においても十分できるのでございます。そういう意味で、選挙の公正という意味から、表現の自由とか知る権利を守ることに対して、これを制限しようとか、そういう意図は全然ないんです。選挙の公正を期したいという考えでございます。
 また、個人の政治活動は改正後も保障されるかどうかということでございますが、選挙運動にわたらない限り、個人の政治活動は改正後も保障されることは申すまでもございません。
 また、一般の市民団体、婦人団体、文化団体等の活動まで規制するようなことは改悪だということについては、先ほど福田自治大臣も申しておったように、今回の政治資金法の改正案において公職選挙法を改正したのは、政治資金法の改正に伴い公職選挙法の技術的な整理が必要となったからであります。すなわち、現行の公選法二百一条の五以下にいう「政治団体」とは、解釈上政治資金規正法にいう「政治目的を有するもの」と解されていましたが、今回の政治資金規正法の改正案により、「政治団体」とは「政治活動を行うことを本来の目的とするもの」、または政治活動そのものを主たる目的として、組織的かつ継続的に行うものと定義されたことに伴いまして、現行公選法の当該規定をそのまま放置しておくと、政治活動を当該団体の従たる活動として行う団体や政治活動を一時的に行う団体が自動的に規制の対象外となるので、従来の扱いを変更しないために現行公選法の「政治団体」という用語も「政治活動を行う団体」に改める必要が生じたのであって、したがって、選挙期間中における政治活動の取り扱いということについては、規制の対象となる団体は現行の公職選挙法のとおりであって、今回の改正案によってその幅を広げたものではございません。したがって撤回する意思はないのでございます。
 それから政党法のお話がございましたが、これは多田議員も御指摘のように、政党法というものは、これは世界においても、そう各国にある例ではございませんので、したがって、政党法というものは研究はしてみる必要はございましょうけれども、容易なことで政党法の制定ができるとは私は思っていない。研究はよろしいけれども、この問題については慎重を期さなければならぬと考えております。
 その他のことについては自治大臣からお答えをいたします。(拍手)
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#86
○国務大臣(福田一君) 多田議員にお答えをいたします。
 選挙運動用ビラの頒布方法はどういう内容であるかはっきりこれを述べろ、こういうことでございますが、われわれは、この頒布方法については、選挙の公正確保の必要性や作成費を御案内のように国庫負担としているのでございますから、全く自由にするわけにはいかないと考えておるのでございまして、具体的な頒布方法については、法定の新聞折り込みのほか、政令で定める方法で頒布できることといたしております。この政令で定める頒布方法の内容を詳しく示せということでございますが、現在のところ、個人演説会の会場における頒布、街頭演説の場所における頒布、立会演説会の会場入口における頒布、選挙事務所における備えつけ頒布とすることが適当ではないかと考えておる次第でございます。
#87
○議長(河野謙三君) 多田省吾君。
   〔多田省吾君登壇、拍手〕
#88
○多田省吾君 私は、ただいまの総理の御答弁には全然納得できません。政治活動とは、国民の政治的意思形成のための民主政治における最も基本的な自由の問題であって、選挙運動のように限定された狭いものではない。それを公選法では、政治活動と選挙活動と調和を図っているわけでございますが、今回の改正のように、直接記載内容とか頒布とか両面に禁止の措置に出たことは、もう完全な政治活動に対する全面的規制じゃありませんか。そして「選挙に関する」とは、選挙を動機とした一切のあらゆるものが入る、こういう答弁なんです。それを警察が認定するわけです。これでは本当に国民が安心して政治活動もできません。
 それから次に、答弁漏れでございますが、総理は小選挙区制についてどう考えておられるのか、それから政党法を総理は、慎重に考える、研究の段階だとおっしゃいましたが、私は、研究の段階も必要はないと思いますけれども、福田自治大臣は、選挙法改正特別委員会ではっきり政党法が必要だと答弁されているんです。それでは閣内不統一じゃありませんか。これははっきりもう一回福田自治大臣からも――うそだと思ったらきちっと会議録を調べてください。私は調べてきております。
 次に、供託金の大幅引き上げの問題についてでございます。今回の引き上げは一律三倍から三・三倍であります。昭和四十四年六十一国会では、国は三倍、地方は二倍として提出されたものを、一律に二倍に修正した経緯があります。供託金大幅引き上げは、政府が考えているような、票を多くとらない候補の対策の意味はほとんどありません。現在では経済力のない国民の立候補制限の意味を持つものとなっております。ちなみに諸外国では供託金制度のない国々が大部分で、やっている国でも、イギリス下院は百五十ポンド、約十万円、フランスは千フラン、約六万円、すべて十万円以下であります。今回の改正で参議院全国区は二百万、地方区百万、衆議院百万、県会議員も二十万、まことにけた外れの大幅引き上げでございます。憲法十五条二項の成年者による普通選挙の保障や、憲法四十四条の、両議員の資格は財産または収入によって差別してはならないという精神からも、このような一律三倍から三・三倍の大幅引き上げを改めるお考えはないかどうか承りたい。
 次に、連座制の強化について、昭和四十二年の第五次選挙制度審議会の政治資金規正の答申には、連座対象者の範囲の拡大、すなわち、地域主宰者と同居の親族並びに公民権停止の強化も含まれておりましたが、今回の改正案から漏れております。昨年の参議院選の実態に照らしても、これこそ優先して盛り込むべき改正内容であるのに落としたのはいかなる理由かお伺いしたい。
 次に、公営の拡充についてでありますが、今回の改正拡充は何よりも無原則、無秩序で、選挙運動の公費支弁の色が濃く、金のかかる無原則な公営の感が強い。総理より選挙公営の定義を説明されたい。また、新聞による政策広告の公営は、政党活動に対しても国費支弁がなされるが、憲法上問題はないかどうか、明確な答弁をお願いいたします。
 次に、企業献金の禁止を盛り込んでいないことについてであります。「中央公論」の昨年九月号に、三木氏は提案として、「企業は政治献金を行わず、個人献金として献金の額には限度を設けること」と主張し、また、「企業から多額の献金を受けた候補者は企業の代弁者となり易い」、また、「議員は、団体の献金から独立し、政治家として自由な立場を確保しなければならない。金権を代表するかのごとく見られる現在の自民党の体質では、インフレにとり組む姿勢が疑われる」と書かれております。総理は就任後も、三年後には企業献金を全廃すると公約されたのに、いつの間にか豹変いたしまして、この政治資金規正法改正案でも企業献金の禁止を盛り込まず、五年後検討というのにとどまっております。三木総理は初心に返って、少なくとも企業献金の五年後禁止をはっきり言われた方がよろしいと思いますが、どうですか。
 また、今回の改正では、一社で一億五千万円までの政治献金を許し、企業献金の奨励法、割り当て法、裏づけ法になっていることは、財界がこぞって、この改正案が通れば献金を再開すると言っている点からも明らかであります。総理はこれをどう思いますか。
 また、今回の改正案では、政治活動に関する善意の小口の匿名献金も禁止いたしまして、これを犯せば国庫に取り上げる、三年以下の禁錮または二十万円以下の罰金に処せられる。企業献金が一社で二億円以上あっても国庫にも取り上げられない。体刑もなくて罰金も軽い。総理は、政治活動のための集会とか街頭演説、その他これに類する場所における政治活動に関する一万円以下の善意の個人の募金あるいは拠金、これについて……
#89
○議長(河野謙三君) 多田君、時間が経過いたしました。簡単に願います。
#90
○多田省吾君(続) 第十条第二項の規定などを準用し、許可をする考えはないかどうか。
 それから先ほど自治大臣は、個人ビラの政令の部分を四つおっしゃいました。三つはこの前の委員会で聞きました。それも私は、個人演説会あるいは立会演説会、こういったものはやらない候補が非常に多いんだ――参議院全国区は立会演説会はありません。個人演説会をやらない候補が非常に多いんですよ。そういうことを決めたって利用できないじゃありませんか。参議院全国区は三十五万枚の個人ビラです。それをどうして処理するんですか。それを選挙事務所に置く。選挙事務所に来られる方は大体熱心な応援者ですよ。その方に個人ビラを渡してどうなるんですか。そして運動員が渡せば戸別訪問になる。こんな個人ビラを国費を使って、七億円も使ってどうしてこんなものをつくったんですか。つくった以上はもっとはっきりした政令を示してください。選挙部長もはっきりしたものを示すとおっしゃったじゃありませんか。そのような答弁では、街頭演説一つが加わっただけで、政令の内容としてはまことに恥ずかしい内容じゃありませんか。もっとはっきりしたものを示さなければ審議はできませんよ。
 最後に私は、最後に私は、このような党略的な、権力的な、反国民的な数々の重大な改悪を持つ選挙二法案の撤回を強く求めて質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#91
○国務大臣(三木武夫君) 多田君の御質問にお答えをいたします。
 小選挙区制に対しての私の考えでございますが、この選挙制度というものはできるだけ各党間の合意が達成できることが望ましいのでございますが、しかしながら、その全政党の合意ができなければ改正をできぬというわけではないわけでありまして、少なくとも野党の、主たる野党のこれに対して同意を得ることも必要でございます。そういうことで今回の改正案を出したわけでございまして、小選挙区を、いまこういうふうな状態のもとで小選挙区を強行しようという考え方は私は持っていないわけでございます。
 また、政党法につきましては、政党法は福田自治大臣も政党法をつくるという御意見ではなくして、これは検討に値する問題であるというように御答弁をされたように聞いておりますが、私もやはりこれは研究に値すると思います。西独などの政党法の制度というものは、選挙の費用などに対して相当財政的な支出も行ったり、いろいろ参考になる点はあるわけでございますが、これをいま政党法をつくりますというような、そこまで熟した考えではなくして、これは検討すべき問題の一つだということで、自治大臣と私との間に考え方の違いはないわけでございます。
 また、連座制の対象者の範囲を第五次審議会のようにしなかったではないかという御批判でございますが、今度は第五次選挙制度審議会の対象範囲を拡大するということについては答申どおりにはいたしませんでしたけれども、現行の連座制の不服申し立て制度という形でこれを強化したものであって、範囲の問題についてはなお検討すべき点があるのでこれは入れませんでしたが、しかし、確かに今度の改正によって連座制は強化されたものである、こう考えておるわけでございます。また、一万円以下の寄附あるいは募金、拠金についてこれを制限するのはおかしいではないかというお話でございましたが、現行の公職選挙法及び政治資金規正法でも選挙に関する匿名の寄附は禁止されているところであって、政治活動の公明と公正を確保するためには、第五次選挙制度審議会の答申にもあるとおり、選挙に関すると否とを問わずこれを禁止の対象にすることが必要であり、匿名の寄附を禁止する以上、その実効を担保するためにも、金額の多寡にかかわりなく制限すべきものと考えたからでございます。
 なお、この全体の公職選挙法あるいは政治資金規正法というものに対する多田議員の評価は、これはいかにも改悪であるというふうに御指摘になりましたが、私はそうは思わない。これは政治資金規正法にしても公職選挙法にしても、これは画期的な改正である。各新聞、各世論も、やはりこういう改正案が実施されることは一歩でも政治の前進につながるからということでこれを支持しておるものが多いのでございまして、これを撤回する意思は持っていないのでございます。(拍手)
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#92
○国務大臣(福田一君) お答えをいたします。
 ただいまビラの問題につきまして、全国区三十五万枚もあるではないかと、それをどういうふうにして配布するかという意味の御趣旨であったと思うのでございますが、全国区というのは、われわれ考えてみますというと、全国どこからも票をとりたいということでございますからして、といって、やはり自分の欲する、特に後援者の多いようなところに回す場合もあり得るでしょう。しかし、三十五万枚といいましても、四十七都道府県では一府県一万枚でございます。一万枚くらいのものを三十五府県にまくということであれば、私はそれほどの、そういう意味においてむだが起きるというようなことはないかと考えておるところでございます。なおまた、全国区の場合におきましても、街頭演説が全然ないわけでもございませんし、個人演説会もございますし、いろいろの方法によってこれを頒布することができると考えておるわけでございます。
 次に、供託金の大幅引き上げについてお話がございましたが、戦前の衆議院議員の選挙の供託金は二千円でありましたが、これを現在の貨幣価値に換算すると約百万円となります。また、最近の総選挙、昭和四十七年において、選挙公営に充てられた経費のうち個々の候補者の選挙運動と直接関連の深い経費だけを取り上げてみましても、同じく候補者一人当たり百万円となっております。供託金の額を一挙に数倍も引き上げることについては種々御意見のあるところであることはよく承知をいたしますが、今回の改正案では、国会議員の選挙について新たに選挙運動用自動車の使用並びに選挙運動用ポスター及びビラの作成に要する費用に対する国庫負担の制度を取り入れておることでもございますし、この程度の引き上げは実情に沿うものと考えており、また、真に当選を争う意思のない候補者の乱立を防止して、先ほどもお話がございましたが、たとえばテレビの放送などをふやしていくような場合にも、いわゆる泡沫候補の乱立を防止するという意味では非常に効力があるのではないかと考えておるところでございます。
 次に、新聞による政策広告の公営は、政治活動に対する国費支弁がなされる以上は憲法上問題ではないかという御趣旨と解するのでございますが、今回の改正法案による国費支弁は、特定の選挙の際に、本来自由に行うこととされている政党の新聞広告について一定限度で行うものでありまして、また、国費の支出も、政党でなく新聞社に対して行われるものであって、政党の政治活動を何ら規制するものではありませんから、憲法上の問題はないと考えておる次第でございます。(拍手)
#93
○議長(河野謙三君) 三木内閣総理大臣から答弁の補足がございます。三木内閣総理大臣。
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#94
○国務大臣(三木武夫君) 多田議員の御質問に二つの点でお答えをしなかった点がございますので、お答えをいたします。
 企業献金を五年後禁止とはっきり言ったらどうだということでございますが、政党の政治資金は党費と個人献金によって賄うことが理想であることは常に言われておるとおりでございますが、現状からかんがみて、直ちにそういうことにいたしますことは現状にそぐわない点がありますので、今回のような節度のある、しかも明朗な、政治資金を明朗化するというような趣旨で資金の改正をすることが必要であるといたしたのでございまして、今後、この法律、政治資金規正法を五年間今後実施してみることによって、いろんな、これに対して、なおさらに個人献金を重点に置くことは当然でありますが、その他の点においてもこれを見直して、さらによりよい政治資金規正法を制定することにしたいと考えておりますので、ここにはそういう意味のことをうたったわけでございます。
 また、企業献金が献金の奨励法になっていないかということでございましたが、これは、全くこれはそういうことではないんでありまして、いままで限度というものは何にも――無制限であったのを限度を設けたことは、それは限度であるということで、それ以下でなくてはならぬということであるということと、今回の政治資金規正法によってこれはやはり全部寄附と見なされるわけでありますから、届け出をすることによって資金の出どころというものが、政治資金の出どころというものがきわめて国民の前に明確に、明らかにされるという点において、いままでこのような政治資金規正法の改正が行われたことはないんです。初めて行われた改正であって、相当なこれは政治資金の節度と、これを明朗なものにする、ガラス張りのものにする、こういう点においては相当な前進であると評価をしておるわけでございまして、多田議員の言われるような企業献金の奨励法などとは私は考えていない。相当な制約を受けるということでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#95
○議長(河野謙三君) 橋本敦君。――橋本敦君、御登壇願います。橋本君、御登壇願います。橋本敦君。
   〔橋本敦君登壇、拍手〕
#96
○橋本敦君 私は、まず最初に、国民の自由と憲法にかかわるこの重大な法案が、委員会での審議を打ち切られて、このような形でいまやまさにこの本会議において強行採決されようとする、このような国民の声を無視した事態に強い怒りと抗議の意思を表明して、日本共産党を代表して政府に質問するものであります。(拍手)
 まず第一に、総理に伺います。政府提案の今回の法案こそは、これこそ国民が、金権、企業ぐるみ選挙の根絶、そして財界と政治とのなれ合い、この腐敗の根絶、これを期待したにもかかわらず、真っ向うからこれを裏切って、あまつさえ労働組合、市民団体、国民の自由、これを不当に制約するものとなっておりますが、このように国民の期待を裏切ったものとなっていることについて、まず最初に総理の明確な見解を求めるものであります。
 第二に、この法案審議の過程で、驚くべきことに、小選挙区制問題が政府の口から言い出されております。まさに小選挙区制問題こそ、わずかの得票で自民党の一党永久政権をねらう具体的なファッショヘの道であります。断じて許すことができません。あまつさえ三木総理は、小選挙区制について検討するというその言葉のもとで、公選法小委員会自民党剱木理事から提出された回答の中には、自民党の内部には参議院地方区すら一人一区制の小選挙区にすることがよい、こういった強い意見があると記載されておりますが、三木総理は、参議院地方区までこのような小選挙区制にするおつもりがあるのかどうか、明確に答えられたいのであります。
 さらに、われわれは、この公選法が、憲法に定める国民の自由に対する不当な制約になり、憲法違反の疑いがある、こう言って強く指摘したのでありますが、総理、あなたは、憲法の問題と公選法の問題とはカテゴリーが違う、こう言っておられます。どういう意味ですか。明確に、カテゴリーが違うなどというあいまいな言葉を使わずに、あなたの考えを示していただきたい。
 さらに、これから私は、まさにこの法案に数々の多くの疑問を持つ国民の声を代表し、具体的に自治大臣その他に聞いてまいります。一つ一つ明確な答弁を求めます。
 まず第一に公選法についてであります。
 そもそも今度の号外の規制について、参議院本会議の趣旨説明では、ビラ規制の根拠として、選挙の公正の問題、これのみを挙げて、いままで言ってきたビラ公害なるものを主張しておりませんが、これは自治大臣、どういう趣旨でありますか。
 第二に、具体的に言論、報道の自由に関する重大問題として伺います。選挙期間中の選挙に関する報道、評論の許される範囲を、まず第一に政党の機関紙の本紙と号外、第二に確認団体の本紙と号外、第三に確認団体でないものの機関紙の本紙と号外、次いで政治団体の機関紙の本紙と号外、そして政治活動を行う団体――今度定義をされた、この機関紙の本紙と号外、さらに一般紙の本紙と号外、このいずれにもついて、具体的にそれぞれ区別して、この範囲について明確に示されたいのであります。
 次に、ビラ公害をこれまで主張しておりましたが、一体どういう根拠でビラ公害なるものを主張するのか、そしてまた、ビラ公害なるものとは具体的にどういうことを言うのか、改めて明確にしていただきたい。
 さらにこれに関連して、自治大臣、公共の福祉の名によっては表現の自由を制限し得ることもあり得ると言うが、事、公職選挙法、選挙の自由、この問題の中において自由を制限すべき公共の福祉とはどういうものと考えているのか、これについて明確な答弁を求めます。
 さらに、政府提出の統一見解に引用された判例は、これは労働組合の機関紙が適格性を有し、正当な選挙に関する報道、評論の自由、これを有することを広く認めた判例でありますが、これを引用して、禁止される号外の禁止される範囲についての定義として引用する。全く判例の引用を誤っているものと、すべての法律家から見て明らかでありますが、この間違いをどう考えられますか。
 さらに自治大臣、あなたは、わが党内藤議員が要求をした選挙関係質疑回答集について、この提出を拒む発言を委員会でなされました。何ゆえか。まさにこれは審議妨害ではないか。あなたの見解を明確に示されたい。
 さらに、号外規制の代償措置として新聞に政策広告を出せるようにしたと、こう言いますが、この原稿は、新聞社がそれぞれぞれぞれの社で持っている広告掲載基準に基づいてその内容の改変を各政党に要求できるかどうか、大臣はいかがお考えですか。
 さらに、この政策の広告掲載を、希望する新聞社に要求をしてこれを拒否されたときに政党はあきらめなければならないのかどうか、この点についても重大問題であります。
 さらに、この政策広告なるものは国政選挙にしか適用されないことが明らかであって、地方選挙に関する限り、あなたの言う代償措置とはとうていなり得ないこと明白でありますが、これについてどうお考えでありますか。
 次に、公選法百九十九条の二に基づく実費補償の限度額、これについてあなたは、六月九日の本会議において内藤議員の質問に対し、常識の線であると、こう答弁しました。だれがこれを判断するのですか。なぜこれについて明確な限度額を決めないのですか。これこそ買収、供応、これを野放しにする根拠となりませんか。明確な答弁を求めます。
 さらに、労働組合の機関紙は、街頭における不特定多数に対する配布を除いて現行どおりとし、有償違反として取り締まりの対象としない、こういった合意確認を、総評の要求のもとにあなたはこれを確認したと伝えられていますが、その事実について明確にされたい。
 さらに、総理、また自治大臣、選挙部長、三名に聞くのでありますが、この労働組合機関紙の配布の自由については、委員会の審議においてもいまだ数々の問題が明確になっておりません。福田自治大臣、あなたは、組合の規約で改正し、改定規定を設けておりさえすれば、実際に代金を払わなくても、有償配布違反として温情をもって取り締まらない、こう答弁をしました。そこで、自治大臣、明確に答弁していただきたい。あなたの胸一つのかげんで、労働組合の機関紙の配布が自由にもなれば取り締まりの対象にもなるのです。法務大臣、このような法の執行が許されますか。この点についての明確な答弁を伺います。むしろそれよりも、このような悪法を撤回し、労働組合機関紙の配布の自由、市民団体の言論、表現の自由を公然と認めるべきが当然ではありませんか。(拍手)
 さらに伺います。組合員が他の企業の門前で他の組合員に機関紙を配布することは通例多く行われております。職場地域の住民に配布することも同様であります。このような組合のこれまでなされてきた機関紙配布の自由、選挙報道、評論、これを掲載する適格性を持ったこの機関紙の配布を従前どおりやってよいとお考えですか。やれないと言うなら、なぜこのような重大な規制をするのか、明確に答弁をされたい。
 次に、修正案について、個人選挙運動用ビラ、証紙を作成する、こういった問題が委員会でも、自民党の委員をも含めて皆さんから数々の疑問が出されました。こういったことを実際に行うとすれば、所要予算はどれくらいになるのか、その算定根拠、まずこれを明確にし、さらにそのビラ用紙を積み重ねた場合どのくらいの量になるというのか。ビラ公害を主張する自治大臣、あなたの口から明確な答弁を伺いたい。さらに総理、この問題について次の点を自治大臣とあわせて答弁を願います。東京地方区の有権者はどのくらいいますか。三十万枚のビラで何人に一人の割合で行き渡ることができますか。このような状態で、一人一人国民の主権者の大事な選挙権行使を保障し得るとお考えですか。これは議会制民主主義、憲法の根本問題に関する問題として、総理から責任ある答弁を求めます。
 次に、新聞折り込みについてでありますが、これもまた販売店で断られた場合、自治大臣、どうしますか。
 また、新聞折り込みという、その新聞の範囲は、どのような範囲の新聞に限られておりますか、明確に御答弁願いたい。
 さらに、公明党多田委員よりもありましたが、この問題は重大ですから、自治大臣、あなたは委員会における審議終了までに、配布方法については、修正案提案者とも相談をして明確にすると約束をされた、その約束を果たされないいま、この場で明確にするあなたの義務があると思います。この点を明確にしてもらいたいのであります。
 さらに、確認団体の機関紙の公示前六カ月間の配布方法に関して、今度は、「臨時又は特別の方法」の場合、これは認められないという重大な制約がついてきました。具体的にこれはどういうことをさせないという趣旨ですか。どういうことならやれるという趣旨ですか。これは適格を有する機関紙、号外等の配布について重大な問題でありますから、明確な自治大臣の答弁を求めます。
 以上の答弁を求めた上で、次いで政治資金規正法についての質問に移ります。(拍手)
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#97
○国務大臣(三木武夫君) 橋本議員にお答えをいたします。
 今回の改正は国民の期待を裏切るものではないかということでございましたが、私は決してそうは思わない。選挙というものは公正を期することが必要であります、公正を期することが。候補者は皆、イコールなチャンスとまたフェアな競争によって選挙が行わるべきものと思います。そういう意味で、今回、無制限に無差別に政党の機関紙の号外という名のもとに選挙文書が配布されることが、選挙の公正という見地から言ったならば大きな問題を含んでおることは事実でございます。だから、選挙の後には、ビラ公害、ビラ公害と新聞が、余りにも行き過ぎた行為に対してこれは批判を加えておることは橋本議員も御承知のとおりでございます。したがって私は、いわゆる今回の改正によって、いろいろと日本の選挙の公正を期するという上において非常なやはり進歩をした改正案である、国民の期待を裏切るものだとは私は思っておりません。国民の期待にこたえられるものだと考えておる次第でございます。
 また、小選挙区制の問題については、先ほどお答えをいたしましたように、これはいま私は考えておりません。まあ、各国とも小選挙区制度を実行しておる国が政党政治のもとには多いんでありますが、これはまた、その国のいろんな政治情勢なども考えなければなりませんから、政党政治は小選挙区であると、これが理想だというふうには言われておりますけれども、これを日本に適用する場合には、それだけのやはり国民的な支持が必要であると考えますので、いま私は、小選挙区問題を取り上げようとは思ってないのでございます。
 また、橋本議員は、私がビラ規制の問題は憲法の言論の自由などというものとは違ったカテゴリーにあるということから御質問がありましたが、今度の改正案のは、機関紙の号外の規制は現在においても制限をされておるんですよ。そんなに自由にできないんです。はがきでもポスターでも、何枚何枚と制限を受けておるわけでございますから、それだのに、政党の機関紙の号外という名前で、もう幾らでも無制限に無差別に配布が許されるということは、私は選挙の公正を確保できる道だとは思わないんです。そういう意味から、そういう選挙の公正を確保する観点から、必要最小限度の制限を設けるということが憲法の言論や表現の自由というものを侵すものではないと、それを強調する意味においてカテゴリーが違うという表現を用いたものでございます。
 あとは自治大臣からお答えをいたします。(拍手)
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#98
○国務大臣(福田一君) 橋本議員にお答えをいたします。
 非常に多数の問題を早口に仰せられまして、実はこの種の問題についてはどういう御発言があるか伺わせたのでありますが、ほとんど御指摘がございませんでした。しかし、ただいま御質問があったことについて、まず私から答弁を申し上げまして、もちろん、これはこういうところで正確にするというか、明らかにすべき問題でございますから、答弁漏れがございましたときには、ひとつまた質問をお願いをいたしたいと思います。
 そこで、総理から大分御答弁があったわけでございますが、ビラ公害の実態はどういうものかということでございます。実を言いますと、選挙運動期間中におきましては、選挙運動に使う文書というものは制限を受けておることはただいま総理が申し上げたとおりでございますが、それが機関紙の号外という形で、写真を入れたり、あるいは政策を述べるような疑義のあるビラが各戸に配布されたり街頭で自由に配布されたりしておりまして、そうして、これは一般からも非常に困るではないかという説が出まして、新聞等にもこういうものは制限すべきであるということが出たことは皆様も御案内のとおりでございます。そのようなこれが実態でございまして、そういうものをやはり制限することは、選挙の公正を、何といいますか、確保するという意味で必要だとわれわれは考えておるわけでございます。私がこの場合において、公共の福祉の制限――公共の福祉というものでこの制限ができるということを申し上げたのは、憲法の条章にあることを一般的に引用したわけでございまして、ビラ公害というものについても、選挙の公正を保つということが公共の福祉に該当するものであると考えたからでございます。
 次に、警察の何か、いろいろの警察が取り締まりをするときの内規を出さないのはどういう意味かというような御質問であったと思いますが、これは委員会においても申し上げましたとおり、個人の問題にも触れておりますし、そうして純然たる警察の取り締まりのための文書でございますので、これは差し出すことをお断り申し上げたことでございます。
 それから、この広告を出そうと思ったときに、あるいはまたビラの配布を頼んだときに、これを断ったらどういうことになるか、断られる場合が起きるではないかということでございます。私は、これはわれわれといたしましては、新聞社に対しましても、選挙に当たって、そういうビラの折り込みを頼まれた場合にはいかなる理由があっても断らないようにしてもらいたい、これは選挙の公正という意味で必要であるという意味のことを新聞社にお願いをいたすつもりでございまして、恐らく私は新聞社はそういうことまでも断るというようなことはなさると思ってはおりません。
 次に、この労働組合の機関紙の問題で、私が、委員会で質問が実は内藤先生からあったわけでございます。それは一つの工場の中で第一組合と第二組合が出たときに、それが、第一組合が第二組合にこのビラを配ったりした場合には、やはり有償でなければ違反となるではないかという御質問がございましたので、それは今回の法律では有償ということにわれわれは決めておるのでございますから、そのとおりでありますが、しかし、同じ工場の中で、しかも第一組合と第二組合があるというような場合において、まあ、相互にこの会費をとられるときに、他の組合の機関紙も購入する分としてこれを徴収する。その会費のうちにこういうものが含まれておるということを記載をしていただくようにしてもらいたい。そうして、これはやはり払うようにしてもらいたい。そういう特殊の問題は、これは私は、この同じ工場内のことでございますから、非常に何というか、対立関係があっても、お互いにやっぱり相手の組合のことは知りたいわけであります。知りたいだろうと思うんです。だから、それは当然知り得るように、この経費のうちにそういうものを入れておくようにして、そうして支払いをする形をとっていただきたいということを申し上げたわけであります。
 その次に、現在、工場の前等で組合が機関紙などを配っておるではないか、そういうことはできるのかということでございますが、やはり今度の場合におきましては、有償という原則にいたしておりますので、これはその有償ということを貫いていただきたいと考えております。
 次に、証紙の作成に当たって、その金額がどれくらいになるか、まあ、これはわれわれはまだ幾らということを細かくは考えておりませんが、大体衆議院の場合におきまして、全国で行う場合でも、十億円を出ることはないであろうと考えておるわけでございます。なぜこんなものを配る必要があるのかと、ビラ公害というものとの関連がおかしいじゃないかと、こういうお話でございますが、しかし、私は今度のようなこのやり方は、一体その新しい新人が出るような場合に、その新人がどういう考え方を持っておりどういうような経歴の人であるとかということは選挙公報で知ることができます。それはもうできるのでありますが、これが選挙公報というのはせいぜい一週間前くらいに来るのでございまして、それでは私は十分でないと思うんです。だから、選挙になったらすぐにそういう詳しい内容を、せめて二週間かそのくらい前には配布して、そうしてこういう男である。またあるいは、いままで出ておった方でも、われわれは、どういうことをしておったかというようなことを選挙区の人に知らせるという意味においては、個人のいわゆるビラというものは非常に意味がある。非常にそういう意味でよく候補者の考え方、あるいは識見、あるいは属しておる政党、またその政党の考え方等々がわかるという意味において私は非常に意味のあることであると考えておるわけでございます。
 その次に、三十万枚くらいでは東京では足りない、東京、こんなもう一千万近くの人口がおるところで、三十万くらいの個人ビラでは足りないじゃないか、どうして渡せるかということでございますが、これは公正の原則から言って、何も、ほかの人は五十万枚使え、ほかの人は八十万枚使えるというものではございません。みんな証紙を張って三十万枚しか使えないわけです。その場合に、これをどう配布するかということは、個人演説会をやります場合においても、あるいは街頭演説会をやります場合においても、どこで個人演説会をやらなければならないというわけではございません。これは個人演説会をどこでやってもいいし、また、街頭演説もやっていいわけでございます。それと同じようなものでございまして、三十万枚、みんな一人一人三十万枚しか使えないというんですから、これをどう有効に使われるかということで、問題が、いわゆる選挙をうまくというか、みんなによく理解してもらえるかどうかということは決まることは、個人演説会あるいは街頭演説会の場所の選定と同じようなものとお考え願って結構だと思うのであります。
 それから、この配布の方法についてまあいろいろお話がありましたが、ちょっと聞き漏らしておるかもしれません。確認団体の機関紙というものと何かほかのものとの関係において仰せられましたが、よくその意味を理解することができませんでした。まことに恐縮でございますが、ひとつもう一度御質問をお願いをいたしたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣稻葉修君登壇、拍手〕
#99
○国務大臣(稻葉修君) 違反に対する取り締まりのことについてお尋ねがありましたが、取り締まりに当たる者の恣意、独断によって行われてはならないことは当然であります。厳正公正に取り締まりに当たらねばならないと思いますが、それは、社会通念上客観的な妥当性を持つ、過酷になってはならないという意味で、自治相は、温情をもって取り締まるんだ、こういうことをおっしゃったんだと思います。(拍手)
   〔衆議院議員山田芳治君登壇、拍手〕
#100
○衆議院議員(山田芳治君) 個人用ビラの配布の問題でございますが、三十五万枚というものは非常に少ないというお話でございます。もちろん、こういうものは多々ますます弁ずるわけでございますけれども、現在の選挙法の体系というものは、文書図画について一定の制限を設けているわけであります。したがって、新しく公営でビラを配布する国庫負担の道を開いている以上、一定の限度を設けざるを得ないわけであります。次に、漸を追うてよくしていくということが必要であると考えますけれども、当面は、こういう形で国庫負担をやるという以上、一定の限度を設けざるを得ないわけであります。確かに有権者全体に配り得ないという点については異論がありますけれども、現在のはがきの枚数におきましても、御承知のように全国区におきましては十万枚を今回十二万枚にふやしましたけれども、そういう点から言いましても、十万枚というものをどういうふうに配布するかということになりますといろいろ問題はあります。これはやはり漸を追うてよくしてまいりたい。第一歩はこの程度にいたしまして、次によい方法を考え、次にまた新しく改正案を提案をしながらりっぱな制度にしていきたいというふうに思うわけであります。
 続きまして、六カ月間の実績というものを見ながら配布をするいわゆる「通常の方法」というものがいままできわめてあいまいでありました。機関紙の本紙の配布にいたしましても、通常の方法で配布ができるというのがいままでの規定であったわけでありますが、「通常の方法」とはいかなるものかということがはっきりいたさなかったわけでありますから、今回は六カ月間一定の実績の上に立って、そのような状態を「通常の方法」と言うんだという解釈規定を置いたわけであります。したがいまして、特定の時期にだけ多くをまいたからといって、これは「通常の方法」ではなくて、これは臨時的なものでありますから、そういうものは「通常の方法」とは言えない。それでは六カ月とは何かと言えば、これはいわゆる適格紙として、確認団体の機関紙として認められる期間が六カ月でありますから、六カ月間を一定の運動量の中で獲得したところの状況を把握して、それが「通常の方法」であると、こういうふうに解釈規定を置いた次第でございます。
 以上。(拍手)
#101
○議長(河野謙三君) 橋本敦君。橋本敦君。(「答弁漏れ、答弁漏れ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)橋本敦君。(「答弁漏れがあってわからないからもう一度説明してくれと言うんだから、これは時間外でわかるようにゆっくり説明してくださいよ」「議事進行」「答弁漏れ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)橋本敦君。――橋本敦君、登壇されませんと発言をおやめになったものと思いますよ。(発言する者多し)橋本敦君、登壇されませんと発言をおやめになったものと認めますよ。(「答弁漏れ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
 答弁の補足があります。三木内閣総理大臣。
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#102
○国務大臣(三木武夫君) 参議院の地方区の一人一区制について御質疑があったようでありますが、これに対してお答えをいたしませんでした。そこで、ここで補足としてお答えをいたします。
 これに関していろんな意見があることははっきりしております。しかし、私としてはまだ検討したわけではないわけでございますから、将来の研究の課題としてこれは考えさせていただくということでございまして、この場合に、私は、まだ検討もしてない問題について意見を申し述べることは適当でないと思うわけでございます。(拍手)
#103
○議長(河野謙三君) 橋本敦君。
   〔橋本敦君登壇、拍手〕
#104
○橋本敦君 自治大臣から答弁漏れがあれば再質問を願いたい、こういうお話がありました。多くの点が答弁漏れであります。たとえば新聞に対する政策の広告、これ、断られた場合にどうなるのか、新聞の折り込みを断られた場合にどうなるのか、こういった問題もそうであります。また、選挙の報道、評論を選挙中に行うことについて、政党機関紙の場合、号外の場合、そして政党でない確認団体の場合、これとの間に差があるのかないのか、また、そうではない「政治活動を行う団体」、今度新しく定義ができましたが、その機関紙は、選挙期間中選挙に関する報道、評論、これを全然できないのか、どの程度意見表明が政治的課題についてできるのか、これについて明確にしてほしい、こういった問題も抜けております。
 さらに、これだけではありません。私は、自治大臣に質問したときに、あなたが組合の機関紙をあなたの胸先三寸で、温情によって取り締まるとか、取り締まらないとか、そういうようなことをすべきではない、こういう答弁をしたことは不見識ではないか、この点をはっきりあなたの見解を聞きたいと、こう言ったのです。その点についても答弁が漏れております。
 さらに続いて、私は政治資金規正関係についての質問に移りますが、よくお聞き願いたい。
 まず、総理に質問をいたします。総理、今日、苦しい暮らしをしている国民から見れば、一億五千万、気の遠くなるような巨額の金を大企業が企業献金することを許し、そうして一方、零細な国民の政治革新を願うこの大衆カンパは全部匿名として、これに違反をするならば重罰を科すということであります。大企業はこの制限違反をやってもわずかに罰金、国庫の没収もありません。このような著しい大企業優遇、国民の大衆的政治活動参加抑圧、これは正義に反するものではありませんか。これが第一です。
 第二番目に、このような政治資金規正法の、あなたは制限を設けたと言っているけれども、このような状態で果たして金権選挙をなくすことができるとお考えかどうか、明確な見解を聞きたいのであります。自民党早川氏の試算によっても、二百三十億円もの資金が調達できる仕組みになっております。まさに政治資金奨励法ではありませんか。総理の明確な答弁を伺うものであります。
 さらに、次の問題でありますが、政党には年間一万円以上寄附した人の氏名、住所、職業、金額などの届け出が義務づけられていますが、一方、政治派閥への献金は百万円までは届け出しなくてもよいとされています。これについて福田自治大臣は委員会の答弁で、それは、ある人がある人に献金をして、ある人に献金しない、このようなことがわかればこれは都合がよろしくない、こういう趣旨だと答弁をされました。どういう答弁ですか、これは。まさにこれは、自民党の派閥が多くの企業から政治献金をもらい、届け出不要の中で処理をする自民党の党利党略ではありませんか。これについて総理と自治大臣の明確な答弁を求めるものであります。
 その次に、「政治活動を行う団体」、この定義を全く設けていません。これはなぜですか。これこそまさに多くの労働組合や市民団体、これが「政治活動を行う団体」だと認定をされ、不当な、自由を制約される重大な危険があるのであります。これを定義づけなかった理由について問います
 さらに次に、結局この認定は警察の判断によらなければならない、終局的にはそうなると答弁しましたが、現行法について、現行法にある二百一条の五、六、八、九、十三、これらの違反事件として起訴されたものは何件ぐらいあるのか、捜査の対象となったこの件数について明確にしていただきたいのであります。しかも、この問題について土屋選挙部長、自治大臣は、「政治活動を行う団体か」どうかは、その団体の規約、目的だけでなく、実際にどういう行動を行ったかによって実績で判断する、こう答弁しました。ところで問題は、そうなりますと、刑事局長は、これを判断する上で、選挙違反取り締まりを効果あらしめるためには、日常から労働組合その他の民主団体、ビラの収集、規約綱領の収集、あるいは特定個人の動向の監視など、こういったことを取り締まり効果あらしめるために行う、これを否定しませんでした。
#105
○議長(河野謙三君) 橋本君、橋本君、時間が経過しております。簡単に願います。
#106
○橋本敦君(続) わかりました。もう終わります。
 総理、このような市民団体、労働組合に対しての監視は、まさに治安警察法化への暗い道ではありませんか。あなたはどう思いますか。
 最後に私は、候補者または候補者となろうとする者、及び後援団体の裏打ちポスターの問題で、選挙中も平常時も禁止される結果、現職議員の国会報告演説会のポスター、宣伝活動までが著しく制約を受けます。国会報告は国会議員の義務ではありませんか。また、こういったポスター、裏打ちポスターの禁止は有能な新人の進出を抑えます。これについて自治大臣の答弁を求めます。
 まだまだ、数々の疑問がありますけれども、以上の答弁を要求をし、こういった国民の自由と権利を侵し、さらに自民党の金権、財界癒着の政治を根絶しないこのような悪法を断固撤回することを要求して、私は質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#107
○国務大臣(三木武夫君) 政治資金に関係して、一億円というものは非常に多額な金額であるということでございましたが、一億円というものは、日本においても資本金によって差をつけておるわけでございます。やはり寄附をするにしても、その会社の力に応じて寄附をするという限度を設けることが節度のある政治資金の出し方でございますから、そういう意味で一億円というのを最高にしたわけですが、これ、最高限でありますから、それいっぱい政治資金を寄附するというものではないわけでございまして、しかも、恐らく一億円ということになりますと、日本でも五、六社ぐらいしかないわけでございます。一般にはそういう金額にはなってない。資本金によって差を設けたことは橋本議員の御承知のとおりでございます。
 一方、いわゆる匿名の寄附というものは認められておりませんから、そういうものと均衡をとる意味においても、そういう零細な寄附金もやはり規制をなしというわけにはまいらなかったわけでございます。
 他は自治大臣からお答えいたします。(拍手)
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#108
○国務大臣(福田一君) お答えをいたします。
 何か総評の方と会ったことについての御質問があったようでございますが、労働組合の機関紙誌につきましては、この「機関紙誌について」というビラが配付されております。これは「労働組合の機関紙は街頭で不特定多数の者に配布しないかぎり現行どおりとし、有償配布違反として、取締り対象としない」、こういうふうに書いてあります。私は、労働組合の人と会ったような内容を、どうして、どういうことを言ったか言わぬかというようなことを公表するようなことは、政治家としては差し控えたいと言って委員会でもお断りを申し上げたところでございますが、この書き方によれば、これは何も間違ったことを書いておいでになりません。私がこういうことを言ったというのではありません。この中に書いてあることは間違いではございません。
 それから、先ほども申し上げたんですが、こういうことにつきまして、第一組合と第二組合とか、あるいは労働団体のビラの配布について、それが法に触れないようにするためには、やはりちゃんとこの法が成立いたしますれば、その解釈、運用等について都道府県及び市町村の選管に施行通達を出しまして、そしてこれを各地の組合、その所管といいますか、地域の組合の方に、御報告というか、よくお知らせをするようにいたしたいと思っております。
 それから、選挙に関する報道、評論の意義に関連いたしまして私が判例を引用した、こういうことでございます。で、それはおかしいではないかということでございますが、その判例は、東京高裁の昭和三十五年七月の判例だと思うのでございますが、それは報道、評論の内容について、こういうものは報道、評論であるということを、報道、評論の意義をここで明らかにいたしておるのでございまして、私がこの判例を引用したからといって何も少しも差しつかえがないと思っておるわけでございます。
 それから、新聞の折り込みを断られたらどうか、こういうお話でございますが、私はそういうことはあり得ないと思います。しかし、もし断られるというようなことのないように万全の努力をいたすつもりでございますけれども、選挙ということについては、国民はやはり協力するべきそれ相応の義務があるわけでありまして、したがって、新聞といえども、その意味ではこれを免れることはできないと思います。したがって、そういう意味において、そういうことのないようにわれわれとしては十分指導をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、寄附の制限の規定に反した場合には罰則がかかるのはおかしいじゃないかということでございますけれども、これはいまでも、通常一般の社交の程度を超えて寄附した場合には、やはりそれは違法であると、常識の線でやるべきであるということになっておるのでございますからして、何も罰則を新しく追加したというわけではございません。
 次に、政治の派閥には百万円まで公表しないでもいいということを言っているのはおかしいじゃないかという御質問でございますが、私は、いまの選挙法というものが必ずしも完全なものとは思っておりません。そんなことを言うと、なぜそんなものを出すかとおっしゃいますけれども、十年この方、この政治資金の問題について論議は行われたけれども、一歩の前進もございません。こういうことでは、私は政治の浄化ということはできませんから、ここで十歩前進するものならば三歩でも四歩でも前進する。特に公開の原則ということを明らかにしただけでも非常な意味が私はあると考えておるのでございまして、派閥に百万円まで出した場合は公表しないでもいいというのは、いまの実態と余り違ったやり方にしないようにすることがいわゆる混乱を起こさないことになると考えたからでございます。この点については、御批判はこれはもうあろうことも考えておりますが、われわれは、一歩一歩と前進をしていきたいという立場でこのような法をつくっておるのでございます。
 それから、警察が「政治活動を行う団体」かどうかについて民主団体の捜査を常に行っておるというのはけしからぬというお話でございますが、これは国家公安委員長としてお答えをすべきものかと思いますけれども、およそ警察は――やはり選挙法に違反することも一つの犯罪でございます。犯罪の捜査というものについては、常時いろいろのことを研究し、あるいは調査をしておくことはこれは当然のことでございます。しかし、それができないということであったら、いわゆるどろぼうをつかまえることもできなければ、何もできなくなってしまう。(発言する者多し)私はそういう意味でこの――いや、まあまあ、ちょっとゆっくり聞いてからやってくださいよ、あなた方。聞こえないじゃないですか、それじゃ。それはやっぱりそういうように、私は常時そういうような、法に触れないように捜査をしておるということは、私は治安の維持の意味から言っても、あらゆる意味において、警察としては当然な活動をしておるものと考えておるわけでございます。
 それから国会報告のビラの裏打ちを禁止したのはけしからぬと、こういうことでございますが、これをやりますというと、御案内のように、いま街頭にそれを棒にさして、そうしてもうずっと並べて、まあ、全国区の選挙とか地方区の選挙が行われる場合などは、これが林立するようなことは皆さんも御承知のとおりでございます。こういうことは、そのそれぞれの店屋の方から、どうも非常に困るからというような意味のことも言われておりますし、私は、そういうことをしないでも、まあビラは裏打ちをしなくても、やはりお願いをしてしかるべきところへ張るということをすれば、それでいわゆる、何といいますか、ビラによるところの一つの混乱、公害というようなものを除去できるのではないか、こういう意味で裏打ちの問題を決めたわけでございますので、ひとつこれも御了承を願いたいと思うのであります。(拍手)
#109
○議長(河野謙三君) 和田春生君。
   〔和田春生君登壇、拍手〕
#110
○議長(河野謙三君) 和田君、和田君、ちょっと、答弁漏れがあると言いますから、ちょっと、まことに恐縮ですが。
#111
○和田春生君 わかりました。
   〔和田春生君降壇〕
#112
○議長(河野謙三君) 答弁の補足がございます。福田自治大臣。
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#113
○国務大臣(福田一君) 報道、評論の問題についてお答えをいたします。
 一般に、政党その他の政治団体の発行する機関紙は、選挙期間中は選挙に関する報道、評論を記載したものは頒布することができないということでございます。確認団体の機関紙は、本紙については、通常の頒布であれば、選挙運動に関する報道、評論を掲載しても規制されません。号外は、選挙に関する報道、評論なら禁止されます。次に、組合の機関紙その他の一般紙については、選挙に関する報道、評論は、百四十八条第三項の適格紙なら、有償であれば選挙期間中も差し支えありません。報道なら特に規制はございません。
   〔議長退席、副議長着席〕
 そうして、この公選法十四章の三に規定する政治活動を行う団体の選挙における政治活動の規制の趣旨は、選挙の公正を期するため、選挙期間中に、これらの団体の政治活動のうち、選挙運動と紛らわしい方法による政治活動を全面的に禁止しまして、一定の要件に該当する政治団体、いわゆる確認団体についてのみこの制限を一定の範囲内で解除したものでございまして、規制の対象となる政治活動とは、一、政談演説会及び街頭政談演説の開催、二、ポスターの掲示、三、立て看板の掲示、四、ビラの頒布、五、宣伝告知のための自動車の使用でありまして、これ以外のものは自由でございます。
 なお、右の制限は、確認団体については一定の範囲内で解除されておることはすでに御説明を申し上げておるところであります。(拍手)
#114
○副議長(前田佳都男君) 和田春生君……三木内閣総理大臣。
  〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#115
○国務大臣(三木武夫君) 橋本君の御質問が多岐にわたっておって、この点も答弁がなかった御指摘でございますが、少額の浄財によって匿名の寄附行為を制限する。これは、やはり参政権の侵害ではないかということでございますが、何も匿名でなくて、正々堂々と名前をお出しになれば、何にも制限はないわけでございますから、そのことが参政権の制限だとは思ってないわけでございます。したがって、この事実を、参政権を制限したものとは思ってないわけでございます。(拍手)
#116
○副議長(前田佳都男君) 福田自治大臣。
   〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#117
○国務大臣(福田一君) お答えをいたします。
 候補者または候補者となろうとする者及び後援団体の裏打ちポスターが選挙中も平常時も禁止される結果、現職議員の国会報告演説会のポスター、宣伝活動なども著しく制約を受けることになる、また有能な新人の進出を制約することになるのではないか、こういう御質問でございますが、われわれといたしましては、裏打ちのポスターでなくてもその宣伝はできるし、また、そういうものが余りだくさん乱立するような形は必ずしも町の姿としても好ましい姿でないと考えておるわけでございます。しかも、新人の進出の場合には、やはりポスター等を普通の形でお張りになることは、少しも差し支えないわけでございます。
 それから、警察当局の判断と認定の問題につきまして、二百一条の五、六、八、九、十三違反事件として起訴されたものは何件あり、捜査の対象となったものは何件あるかという御質問でありますが、この種の御質問ならば、ひとつあらかじめお教えを願っておきませんというと、私がここでいまお答えすることは非常に困難だと思うのでございます。
 次に、政治活動を行う団体か否かの判断基準は、この実際の行動の実績で判断するということを申し上げておる次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#118
○副議長(前田佳都男君) 和田春生君。
   〔和田春生君登壇、拍手〕
#119
○和田春生君 私は、民社党を代表いたしまして、公職選挙法の一部を改正する法律案について、特に三木総理に対し二、三の点に集中し質問をいたしたいと思います。
 政治資金規正法の一部を改正する法律案につきましては、時間の制限もありますので、追って討論の機会が与えられましたなら、その際に私の所見を明らかにいたしたいと存じます。
 なお、去る六月九日、この両法案が本院に上程されました際、私の質問に対する三木総理の御答弁は、肝心の質問のポイントを外しまして、酷評すると、木で鼻をくくったようなものでございました。これはまことに残念なことだと思います。きょうは本院における選挙法に関して私にとりましては最後の質問の機会であると存じますから、ぜひ的確にお答えをいただくよう、まず冒頭にお願いをしておきたいと思います。
 質問の第一点は、参議院地方区の定数についてであります。今回の改正案が衆議院議員の定数是正のみを取り上げ、参議院地方区の定数について改正案が当初から欠落していたことはまことにけしからぬことだと考えるわけであります。いまや、一票の重みの著しいアンバランスはだれの目にも覆いがたいものでございまして、参議院地方区の定数是正は広く国民の世論となっております。また、国会におきましても、与野党含めて各党間の合意事項と言って差し支えございません。ただ問題は、定数を是正するに当たって、現行地方区総定数の枠内でプラス、マイナスの調整によってそれを行うのか、総定数の増員を伴う形で是正を行うのか、その方法論に議論があると存じます。
 さて、現行地方区の定数は公選法制定当時、昭和二十一年四月、臨時統計調査による各府県別人口を基礎にして決められたものでございます。この場合の定数の決め方に甲案、乙案、それぞれに四つの案と三つの案、合計七案があったことは総理も御承知のことと思います。結果的に甲案の第一案どおりの定数配分となったわけでありますが、いま仮にこの当時のこの考え方と同じ方法、つまり、地方区の総定数百五十二名で総人口を割って議員一人当たりの平均人口を出し、それで各都道府県人口を除して得られました商を配当基数として議員定数の割り当てを行いますなら、東京の十六、大阪の十二などを筆頭にいたしまして、二名ずつ減員する選挙区七つを含んでなおかつ総定数は百六十を数え、現行より八名オーバーするわけであります。その理由は、参議院の地方区が三年ごとに半数改選するために、最低二名であり、二、四、六、八、十、十二という偶数の倍数で決めるというところからこのような結果が出てくるわけでございます。したがいまして、現行定数の枠内で地方区の定数是正をするといたしますと、私どもの試算によりますれば、最も最小限度の定数是正をやっても、なおかつ七選挙区程度の減員区を出さなければなりません。そればかりではないのであります。たとえば自民党剱木試案として出されましたものによりましても、北海道の地方区を二名減員する。その北海道は、現行公選法制定当時三百四十八万の人口があったのが、現在、昭和四十五年国勢調査でも五百十八万、実に百七十万プラスをしているわけであります。この点について、しばしば地方議員の増減調整が問題になりますが、御承知のとおり、地方自治法におきましては、人口がふえたところの議員定数をふやし、人口が減ったところの議員定数を減らして、地方議員全体の数としては総定数の枠は大きくふくれ上がっているわけでございます。つまり、参議院の地方区の定数是正問題が出てきたのは、各都道府県の人口のアンバランス、それが増減によって生じたのではなくて、当時七千万であった人口が一億を超えた、人口が著しく増加する中において生じたアンバランスでございますから、こうした形が出てくるわけであります。
 以上の問題点を指摘をいたしておきまして、三木総理に、逐次――先ほど来からお伺いいたしておりますと、答弁漏れがちょいちょいあるようでございますから、御答弁漏れがないように、数字番号で整理をいたしまして、的確にお尋ねをいたしますので、確実にお答えを願いたいと思うんです。
 一つは、地方区定数是正を次期の参議院の通常選挙に実施できるように改正するおつもりがあるかどうか。
 第二番目は、そのために、政府として次の通常国会に定数是正案を提出するお考えがあるかどうか。
 第三点は、定数是正を現行総定数の枠内とすべきである。つまり、百五十二名の枠内で訂正すべきものだ、こういうふうにお考えになっているかどうか。
 第四点は、もし百五十二の定数の枠内ですべきであるとお考えになっているとするなら、その根拠は一体何か。
 第五番目には、地方区の定数はプラス是正にもあくまで反対ではなく、要すれば総定数の増員という条件を伴いながら定数是正をするお考えがあるかどうか。
 地方区定数問題について、以上の五点を総理、総裁としての三木先生からお伺いをいたしたいと思います。
 次に、全国区の問題に移りたいと思います。この全国区の問題については、去る六月九日、私はこの壇上で質問をいたしました。当日の議事録があるので、との議事録を読み上げてみたいと思います。三木総理、議事録によれば、私の質問はこうであります。「比例代表制とは、政党本位の選挙に移行することを意味しております。ところで、日本国憲法により政党政治を基礎とする議院内閣制は、第一院たる衆議院をその存立の主たる基盤としているわけであります。この衆議院の選挙の方法を政党本位というよりも、むしろ個人選挙の色が濃い現行制度のままとしておいて、衆議院に対するチェックの機能を持つ点で第二院たる性格を備える参議院につきまして、しかも、その中の特殊な存在である全国区の選挙をまずもって政党本位の比例代表制にするというのは、一体どういう意味を持つものでありましょうか。わが国議会制民主主義のもとでは、順逆を取り違えた議論とも考えられますが、総理の本意を明確にお答え願えれば幸いであります。」、こういう私の質問に対しまして、総理、あなたは「全国区の比例代表制、私自身は主張はしていないわけでございます。いま和田議員も御指摘のように、これは二院クラブの方々からも反対であると、」、この「二院クラブ」という言葉は私は使っていない。「第二院たる」参議院と、こういうことを言っているわけであります。「参議院のあり方から反対であるという御意見も承っておりまして、しかし一方において、この比例代表制というものは傾聴すべき意見であると賛成する人も多いわけでございますから、将来の課題として、検討の課題であることは事実でございます。」、全部、人の意見にしているわけです。私がお伺いしたのは、三木総理の本来のお考え方をお聞きしたいと尋ねたわけです。
 そこできょうは、この全国区について四点にわたり、先ほどの議長の一つのごあっせんの形におきまして、自民党、社会党、民社党の間に合意文書ができましたが、この合意文書について、自民党が統一見解なるものを出しております。重大なその点に疑義を持っておりますので、自民党の総裁として、現在内閣総理大臣の席にある三木総理にお尋ねをいたしたいわけであります。
 まず第一は、あくまで全国区の制度の改正という問題は地方区とワンセットであるとお考えなのか、切り離して、とりあえず地方区だけでも是正しなければならぬとお考えであるかどうか、この点であります。
 第二番目は、全国区のあり方について、人がどうこう言ったことではなくて、三木総理御自身がどういうふうにお考えになっているか、その点を明確にお答えを願いたい。
 第三番目は、先ほどの私の質問にもございますように、議会制民主主義、議院内閣制、そして衆議院と参議院のあり方という中で、全国区を仮に比例代表制という政党本位の選挙にするとすれば、地方区やあるいは衆議院におきまして無所属等の存在を認め、この参議院全国区においては無所属ないしは現在の二院クラブ的存在を排除することが適当であるというふうな結果になろうと思いますが、果たしてそれがいいのかどうか、三木総理のお考えをお伺いしたい。
 第四点は、先ほど申し上げましたように、比例代表制というのは政党本位の選挙であります。これが与党の中でも強く主張されているそうでございます。自民党の総裁として三木総理もそのことを頭の中に置いておられるとするならば、一体、衆議院の選挙、参議院地方区の選挙というものとの関連において、日本の議院の構成をいかなる選挙の形、どういうふうに持っていきたいとお考えになっているか、その点を明らかにしていただきたいと存じます。
 以上九点にわたりまして私の質問を申し上げます。この質問に対する三木総理の御答弁いかんによりましては、後に控えておりますまことに微妙な採決に、もしかすると影響することがあるかもわかりませんので、腹を据えて御答弁くださるように要求をいたしまして私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#120
○国務大臣(三木武夫君) 和田議員の御質問にお答えをいたします。
 地方区の定数について、現行総定数の枠内の増減あるいは定員数を増加していくいろいろな考え方がある、こういうのはどういうふうに考えているかということでございますが、御指摘のように、現行の総定数の範囲内で是正するとすれば、減員――人数が減る区が生ずることはあり得るわけですが、参議院の地方区の定数是正については、現行総定数の枠内で行うべきか、あるいは総定数を増加して行うべきかといういろんな意見があるのです。私自身もこの問題で、和田議員は私の考え方を述べよという御質問でございましたが、私自身もこの問題については、これはやはり今後の検討をすべき重要な課題だと思っておるわけでございます。どうもこの選挙制度というものは、絶対にこれが正しいという選挙制度があるとは私は思わない。その国情に適した一番ベターな選挙制度を各国がとっておるわけです。そういう意味で、選挙制度審議会における意見も、参議院の地方区の場合は必ずしも厳密な人口に比例する必要はない、各地区、地方区、それぞれ各地域を代表する性格を有するものであるなどから、なるべく小範囲の修正によって不合理を是正するのが適当であるという選挙制度審議会のそういう考え方もあるわけでございますから、私は、だから正直に申して、これは重要な問題でありますから、各党での話し合いや政府の検討を続けていくことが必要であって、この場で私が結論的にこうだと言い切れるほど私の考え方も、成案を持っておるわけではないわけでございます。ただしかし、この問題は、一体次の選挙に間に合わすように参議院の選挙制度というものは改正するのかということでございましたが、当然に次の選挙に間に合わすようなタイムリミットでこの問題は研究すべきだと思っております。
 また、和田議員が御指摘になった三党間の合意、自民党、社会党、民社党の合意によって決められたその合意については、これは当然にその趣旨を十分尊重して対処してまいることは当然でございます。政党間の合意というものが守れないということでは政党の信頼は生まれてこないわけでございますから、これは十分に尊重してまいりたいと思っておるわけでございます。
 それから、全国区の改正について和田議員は、比例代表制ということが金もかからぬだろうし参議院の二院制というあり方からすれば非常に好ましいではないかという意味の御質問だと私は受け取ったわけですが、これは世界の中においても、どの国でもありませんが、採用しておる国、その国のいろんな意見も聞いてみますと、いろんな批判もありますけれども、まあ非常にすぐれた点もあるということで、確かに拘束名簿式比例代表制というものは、これは日本の場合においても検討していくべき問題の方向だと思うわけでございます。で、政府としては、今後とも各方面の意見を聞きながらこの問題についても十分に検討してまいりたい。これはやはり全国区も、その三党の申し合わせの中にもそういう意味が含まれておると私は読んだわけでございますが、全国区制度の改正については別途検討を進めるということがあるわけで、これは何も両方一緒というわけではないにしても、参議院の選挙制度というものは全般として考えるべきですから、関連がないわけでは私はない。しかし、これは両方が直接に関係あるとは思わぬけれども、重要な関連は持っておるので、この全国区を、いままではやっぱり金がかかり過ぎると、また、候補者についても、短期間の間に候補者を有権者がよく理解するということにもなかなかむずかしさがあって、選挙運動も全国ということになったら非常に複雑になるというような弊害点は確かにあるわけですから、この問題も検討をしなければならないので、これはどうか各政党間においても、参議院の選挙制度のあり方というものについては御検討願いたいわけでございます。政党間で、そういうふうな一つの懇談会のようなものができれば私は好ましいと考えております。政府の方としてもこれは重要な問題として検討をいたして、いま通常国会の次にこの改正案を出せるかということでございますが、結論を得次第、できるだけ早い機会に、その選挙制度の改正を必要とするならば、これは国会に提出する必要があるわけでございます。
 私の申すことが、いろいろ私自身も、この問題というものは、いま申したように、もう絶対に正しいと、だれが考えても選挙制度はこれが正しいとするならば確信を持ってお答えできるんですけれども、そういうものはないんですね。相対的にその国情に適したベターな選挙制度ということでございますので、私自身も、いま和田議員が御指摘になった地方区も全国区もこれは十分に検討してみる必要がある、いろんな意見があるわけでございますから、この問題は、日本の参議院というものが二院制度の中に重要な意味を持っておるわけですから、参議院というものが持っておる役割りをよりよく果たすことは、日本の民主政治を発展させる上に必要でございますので、これは十分に検討をいたしまして、皆さんも納得をされるし、あるいはまた国民も納得されるような、そういうふうな選挙制度を編み出したいものだと考えておるわけでございます。
 衆議院の場合となぜ一緒に出さなかったかというお話でございましたが、衆議院の場合は各党の意見が一致したのですね、各党が。小委員会をつくっても各党が一致したわけですから、これは非常に改正案を出せる条件があったわけですが、参議院の場合は、まだ各党間の意見も非常に違っておりまして、衆議院の場合とは違いますので、理想的ならば両方一緒にして出すのがよろしいのですけれども、そうはいかなかったわけでございます。そういうことで、和田議員はもっと明白にという御質問だと思いますが、私自身がいま、これをどうしてもやった方が日本のためにいいというまでの参議院の選挙制度に対する私の成案を得ておりませんから、お答えが何か不親切のようですが、どうか現在の私の考え方はそういうことであるということを御理解を願いたいわけでございます。(拍手)
#121
○副議長(前田佳都男君) 和田春生君。
   〔和田春生君登壇、拍手〕
#122
○和田春生君 残された時間、二分でございます。先ほどの質問すべてを繰り返しておりますと時間が足りませんので、重要と思われる点についてのみ再質問をいたしておきます。あとは、私の三木総理に対する評価が、あのような御答弁ではずいぶん落ちたということをつけ加えなくてはならぬことを非常に残念だと思うのです。
 一点は、政府として次の通常国会に地方区の定数是正案を提出するお考えがあるかどうか、このことをお伺いしたわけです。その点についてはっきりした御答弁をいただきたい。
 それから地方区の定数の是正について、あくまでも現行の総定数の枠内でなければならぬとお考えになるのか。要すれば、プラス増もあり得るということを、あの合意書ではなく、三木総理自身としてどうお考えになっているか、これをお伺いしているわけです。
 もう一つは、地方区の定数是正と全国区の制度をあくまでワンセットとお考えになっているのか、それとも切り離して地方区定数是正ということを取り上げる、こういうこともお考えの中にあるかどうか、これであります。
 もう一つは、比例代表制度そのものがいいとか悪いとかいう評価をお伺いしたわけではない。比例代表制というのは政党本位の選挙である。その政党本位の選挙を、第二院の性格を持っている参議院の、しかも全国区からまず着手する、そういうお考えについて、議会制民主主義のあり方から言うとどうも順逆を取り違えているように思うけれども、三木総理はどうお考えになるか、そのことをお伺いしたわけです。
 以上の四点について、再び的確にお答えを願いたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#123
○国務大臣(三木武夫君) 和田議員の御質問にお答えいたしますが、これはどういうふうな、政府も検討いたしますし、あるいは各党間においても御研究を願いたいわけでございまして、結論が得まするならば、次の通常国会に出すぐらいの目標でやることが好ましいとは考えておりますが、これは重大な問題でありますから、必ず出すような成案を政府が得るようにいたしますということには、なかなかお約束まではいきませんが、できるだけやはり早い機会に改正をするように努力することが適当だと思います。
 また、あくまでワンセットかというお話でございますが、これはやはり選挙制度全般を見直す場合に、全国区と地方区というものは何か関連があるわけですね。そういう点で、できれば選挙制度改正の場合には、地方区と全国区と両方にわたって改正ができたならばそれがベターだという考え方は持っておるわけでございます。
 それからまた、地方区は増員したらいかぬと思っているのか、全体の枠内で改正しなければいけないと思っておるのかどうかということですが、私はやはり枠内でやれという意見もあると思いますが、枠内よりも、最小限度やっぱり定数をふやせという有力な意見もあって、私は地方区の問題を取り上げるときに、この問題は一番重大な問題の一つだと思っておるのですよ、これは。だから、十分この問題は政府自体としても検討いたしますが、各党間においても十分この点は御検討を願いたいと思うわけでございます。(拍手)
#124
○副議長(前田佳都男君) 先刻の多田省吾議員の質疑に対する内閣総理大臣の答弁について補足がございます。三木内閣総理大臣。
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#125
○国務大臣(三木武夫君) 野党の相当な部分の同意を得るということはどういう意味かという御質問があったようですが、まあ、一つの政党というのじゃなしに、野党の相当な部分の同意ということで、ただこう、一つの部分的な、一つの政党というのは、まあ国会の中で相当な部分がやっぱり同意をしないと、自民党だけがいいという選挙制度というものは、これは必ずしも公正とは言えませんから、自民党も賛成できるし、また、与党の主たる勢力と申しますか、そういうふうな相当な多数の人たちが賛成できるような制度が好ましいという意味に使ったわけでございます。
#126
○副議長(前田佳都男君) これにて質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#127
○副議長(前田佳都男君) 両案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。塩出啓典君。――塩出啓典君、御登壇ください。――塩出啓典君、御登壇ください。――御登壇ください。――御登壇ください。――塩出啓典君、指名をいたしました。御登壇ください。――塩出啓典君、御登壇ください。――塩出啓典君、御登壇ください。――塩出啓典君、指名をいたしました。――−塩出啓典君、指名をいたしました。御登壇ください。
   〔塩出啓典君登壇、拍手〕
#128
○塩出啓典君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました内閣提出の両法案について反対の討論を行うものであります。(拍手)
 現在、わが国が不況とインフレーションという未曽有の困難な時期を迎えていることは御存じのとおりであります。これらの諸問題を解決し、国民の命と暮らしを守るために政治の果たすべき役割りは現在ほど大なるときはございません。しかるに、政治に対する国民の不信感はますます高まっていることはまことに遺憾であり、政治に対する国民の信頼を取り戻すことは、与野党を問わず、われわれ政治家に課せられた大きな使命であります。そのためには金権選挙にメスを入れ、政治と金との不明朗な関係を根本的に改めることがその第一歩であることは当然でございます。ここに今回の両法案が提出された意義があったはずであります。
 ところが、この両法案は、御存じのように、党利党略の考えより一歩も前進することなく、政治家と金との不明朗な関係は一向に改められず、国民の政治不信を増長させる以外の何物でもないと言わなければなりません。
 加えて、このような民主政治の根幹となる両法案については、良識の府たるべき参議院において十分に慎重な審議が行わるべきことは当然であります。にもかかわらず、審議未了のまま、しかも、数々の問題が未解明のまま、このような形で両法案が成立することは断じて認めることはできないのであります。(拍手)
 まず初めに、公職選挙法改正案についてでありますが、反対の第一の理由は、機関紙等に関する規制が憲法に明記された言論、表現の自由に抵触し、政策論争を中心とした選挙のあり方に逆行するものであるからであります。政党の機関紙は、実態がどのようであれ、それは政党の政治活動の最も主要なものであり、言論、表現の媒体そのものであることについては何人も異論のないところであります。したがって、これらを規制した今回の改正案は、衆議院の修正を含めて、言論、表現の自由を侵すものであります、あるべき表現の自由とは、書くことと頒布することとの一体としての自由を前提とするものであります。政府改正案、衆議院修正、いずれも、選挙に関する報道、評論を書いたものは配れない、配れるものは書けないと、表現の自由の前提の一方ずつを抹殺するというやり方であります。これはまさに表現の自由の圧殺以外の何物でもないのであります。また、選挙期間中こそ国民の間に最も政治のあり方についての論議がなされているのであり、また、一票を投ずるに当たり判断の材料としてできるだけ多くの情報が必要であります。このような国民の要求にこたえるためにも、選挙期間中に政党がその能力を最大限に発揮して言論活動を行うのは絶対に必要なことであります。政党の機関紙、ビラの大量頒布等がビラ公害であるかないか、不快であるかないか等のことは有権者の判断に任せれば足りることであり、憲法の精神を踏みにじって、しかも政党活動まで法律で規制すべきではないのであります。よって、改正案から機関紙誌の頒布の制限に関する条項は削除すべきであることを断固主張するものであります。(拍手)
 反対の第二の理由は、参議院地方区の定数の不公平が全く改められていないのであります。そもそも議員定数の不均衡の問題が提起されたきっかけは、参議院地方区に端を発し、違憲訴訟にまで発展し、裁判所も、国会において速やかに定数是正が行われることを期待する旨の判決にもかかわらず、今回の改正案は衆議院のみを行い参議院地方区の是正に手をつけていないことは、国会が両院によって構成されている点から考えても、両院間の不均衡を生じ、十分に民意が反映されない国会の構成となり、このことは議会制民主主義の基礎を揺るがす重大な問題であり、放置することのできないものであります。
 反対の第三の理由は、選挙公営の拡充が無原則、無秩序になされ、選挙運動の公費支弁の色彩の濃いものであり、かつ、選挙運動の自由化に逆行するからであります。選挙公営は、その一方において、必然的にその運動の種類によっては公営以外の他の方法を禁止することを伴う、言ってみれば表現の自由の制限であり、今日の急務となっている選挙運動の自由化の要請に逆行するものであります。また、新聞による政策広告の公営は政治活動の費用の国費支弁であり、政党活動に対する国費支弁となり問題であります。個人用公報などを加えると莫大な費用に国民の税金が使用されることは、とうてい納得のいかないことであります。三木総理の言う金のかからない選挙とは、税金による肩がわりのことであったのかと批判されても弁明の余地はないと思うのであります。
 反対の第四の理由は、政府の金権選挙に歯どめをかける連座制の強化等が全くなされていないことであります。政府は、連座制を強化したと強調しておりますが、三木試案にあった同時失効、百日裁判の義務化が保証されなければ連座制の実効は期しがたく、実効のされ連座制の改正は国民感情に反し、政治不信も解消できないものであります。
 以上の理由で公職選挙法の改正に断固反対をするものであります。
 次に、政治資金規正法の改正案についてでありますが、反対の第一の理由は、国民の政治不信の大きな原因である企業からの政治献金が全く放置されている点であります。政治資金改革の決め手となるものは、言うまでもなく資金の規制にあることは言うまでもありません。そのためには、政治資金は個人献金に限定することにあります。しかるに、改正案は企業献金を堂々と存続させ、個人献金への全面的移行の国民世論を完全に奪った責任は重大であり、衆参両院の審議を通じて明らかになったことは、五年後には個人献金一本にするという見込みは全くないということであります。また、今回の改正案で、一企業で一億五千万円などという常識を超えた高額の限度を設けたことは、制限と言うよりはむしろ献金を奨励する結果を招き、企業献金依存の金権的体質を強めているものであると言わざるを得ないのであります。(拍手)
 反対の第二の理由は、選挙資金の公開が名前だけで全く実体のないものであるからであります。改正案では、政党に対する寄附は一万円を超えるものに公開を義務づけているのに対し、派閥や個人後援会への寄附は百万円を超えるものについてのみ公開とされている点であります。派閥を解消し、政党の近代化、金権政治の打破のためには、派閥に対する資金は、政党に対する資金以上に公開を徹底すべきは当然であります。派閥への寄附は不透明にしている本改正案は時代に逆行するものであり、とうてい賛成できないものであります。
 反対の第三の理由は、政治資金規正法附則第十条が、国民の政治活動に不当な制限を加える点であります。本改正案では、政治活動を行う目的を持たなくとも従たる活動として政治活動を行うもの、たとえば労働組合、市民団体、文化団体、青年婦人団体などすべての団体を特定選挙の期間中は政治団体と同様の法律的規制を受けることとしています。このように、これらの団体が政治団体としての取り扱いを受けるというのであれば、これらの団体の運動は著しく抑制されることになるのであります。また一方では、政治活動の定義規定が明確でないのに罰則も適用されるから、あいまいのままに警察により取り締まりが行われることとなり、個人の政治活動も巻き添えを食う危険性があるのであります。
 このように、政治資金規正法改正案は、自民党の金権体質脱皮の公約法として発足しながら、それが企業献金を存続させ、政治活動の自由を抑圧するという内容を持った悪法であり、断固反対の意見を表明するものであります。(拍手)
 最後に、重ねて申し上げたい。公職選挙法、政治資金規正法の両改正案は議会制民主主義の根幹をなす法律であるがゆえに、両法案は一つ一つの条項の運用解釈に至るまではっきりさせ、いやしくも、時の政権によって都合のいいように解釈されることのないよう十分な審議をすることは、立法府である国会の当然の責務であります。そうして一時の思いつきでなく、長い将来を見通し、国民各層の幅広い意見を十分反映され、国民的合意の得られるものでなければなりません。しかるに、この二法案は、運用解釈の多くは政令にゆだねられ、しかも、その政令の内容もはっきりせず、三木内閣の閣僚の間にも意見の一致もないような現状で強引に成立させようとしているのであります。また、一部の政党の、しかも、一部の首脳の党利党略でごり押しされ、その上、みずからの党内においてすら合意の得られない現状の中で無理やり成立されようとしていることに対し、私は強く警告をするものであります。(拍手)
 そうして、両法案の成立について示された参議院議長河野謙三君に対しても強く反省を求めるものであります。(拍手)与党の議員の本会議出席数が少ないという理由のみで本会議を休憩させ、そのことについて議長は一片の反省も釈明もなく、それを抗議する野党の議員に対して衛視の導入をもって報いるという姿勢は、まさに問答無用、ファッショ的言動であり、良識の府の長として参議院改革の中心に立っていた河野議長としてはあるまじき姿であったと言わなければなりません。
 両法案をかかる形でごり押しに通そうとする議員各位、そして河野議長に強く反省を求め、やがて歴史の審判が正邪を明らかにすることを確信し、反対の討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#129
○副議長(前田佳都男君) 小林国司君。
   〔小林国司君登壇、拍手〕
#130
○小林国司君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案について、賛成の討論をするものであります。
 まず、公職選挙法の一部を改正する法律案について賛成する理由について申し上げます。
 本改正案は、衆議院議員の総定数及び各選挙区ごとの定数について是正を行うとともに、供託金の引き上げ、選挙公営の拡充、寄附、文書図画の掲示及び機関紙等の頒布の制限の強化並びに連座制の強化、その他所要の改正を行おうとするものでありますが、最近における選挙の実情から見て、選挙の腐敗を防止し、その公正を確保するとともに、金のかからない選挙を実現することが国民的課題になっていることにかんがみ、まことに時宜を得た適切な措置であると考える次第であります。
 次に、本改正案の主要な点につきまして、わが党の見解を申し述べたいと存じます。
 まず第一に、衆議院議員の定数是正については、昨年来各党間で検討された結果合意を見た線に沿って定数の増加を図ろうとするものであり、これにより選挙区別定数の不均衡の状態は相当程度是正されるのであります。また、これに伴い選挙区の分割が行われておりますが、地勢、交通、社会経済的事情、地域の特殊性等諸般の事情を総合的に勘案して合理的に行われております。
 第二に、選挙公営の拡充であります。改正案では、国会議員の選挙においては、候補者は、供託金没収者を除き、政令で定める額の範囲内で、選挙運動用自動車を無料で使用し、ポスター及びビラを無料で作成することができることとし、また、国会議員及び知事の選挙について無料はがきを増加し、さらに総選挙及び通常選挙においては、確認団体が新聞により行う政策広告は一定の限度内で無料でできることとしており、公正で金のかからない選挙を推進する見地から適切な措置であると考えます。
 第三に、後援団体等の政治活動用の文書図画の掲示の制限についてであります。最近、選挙時であると否とを問わず、候補者等の氏名や後援会の名称を書いた大きな立て札、看板等が至るところにはんらんしており、世上批判を招いていることにかんがみ、きれいな選挙の実現を期するため必要な措置であると考えるのであります。
 第四に、候補者等の寄附の禁止についてであります。候補者等が選挙区内にある者に対して行う寄附は、現在選挙に関してする場合のみ禁止されておりますが、現実には、日常の地盤培養行為として、いろいろな名目による寄附行為が行われ、これが選挙に金のかかる大きな要因となっていることにかんがみ、従来からしばしばその弊害が指摘されているところでありまして、今回の改正案で、この点について、名義のいかんを問わず、また、時期のいかんを問わず禁止することとしたのは、選挙を浄化する上においてきわめて効果があると考えるのであります。
 第五に、機関紙等の頒布の規制についてであります。最近における選挙の実情を見ると、特定の候補者の写真や氏名等を大きく掲載し、投票依頼にわたる文言が記載される等、選挙運動用文書と何ら変わらないと受け取られるような機関紙、号外等が選挙期間中に大量に発行され、各戸投げ込み、街頭での配布等により無償かつ無差別に頒布されるなど、実質的には、選挙運動に対する規制を無意味にしているような状況にあることから、真に選挙の公正を確保するためには、合理的な範囲内での規制は当然必要であると考えられるのであります。
 以上のほか、連座制の強化、供託金の額の引き上げ、一般紙誌の適格要件の緩和、罰則の強化等、所要の改正が図られており、時宜に適した改正であると考えられます。
 以上のように考えまして、公職選挙法の一部を改正する法律案に賛成するものであります。(拍手)
 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案について申し述べます。
 本改正案は、昭和四十二年に第五次選挙制度審議会の答申が出されて以来、三たびにわたる政府の提案はもとより、各方面における論議の経緯にかんがみ、最近における国民世論の動向と政党政治の現状とを考慮しつつ、現実に即した政治資金の授受の規制、政治資金の収支の公開の強化、個人の拠出する政治資金に対する課税上の優遇措置などを講ずるものであり、政治活動の公明と公正の確保のために寄与するところまことに大なるものがあると考えます。
 もとより、政治活動の公明と公正の確保のためには、選挙制度全般について検討を加え、政党本位の選挙制度を確立し、その一環として政治資金の規正に関する改善も行われることが望ましいことではありますが、本改正案は、政治資金の集め方を現状のまま放置することは、最近の国民世論等からしてもはや許されないという判断に基づいて、現実に即しつつ、できるところから一歩でも前進するという方向で提案されたものであり、適切な措置であると考えます。
 次に、本改正案の主要な点につきまして、わが党の見解を申し述べたいと存じます。
 まず、政治資金の寄附の制限であります。政党の政治資金については、党費と個人献金により賄われるのが理想であると思いますが、現状を顧みますと、直ちに個人献金に限定することは、いたずらに混乱を招くおそれがないとは言えないのでありまして、要は、政治資金の集め方について、節度を持った集め方をするかどうかが問題であると思うのであります。その意味で、今回の改正案が、個人や会社その他の団体のする寄附に関し、政治資金の集め方について合理的な制限を設けたことは、制限の全くない現行制度と比べて大きな改革であると考えるのであります。
 次は、収支の公開の強化であります。言うまでもなく、民主政治の健全な発展を図るためには、議会制民主主義のもとにおいて重要な機能を有する政党その他の政治団体の政治活動が、国民の不断の監視と批判のもとに行われることが必要でありますが、そのためには、その政治活動と表裏の関係にある政治資金の状況を国民の前に明らかにすることが必要不可欠であります。したがって、今回の改正によって政治資金の透明度が格段に強化されるものであり、政治資金の公明化を期するために適切な措置であると思うのであります。
 政治資金規正法のように、わが国の政党政治に多大な影響を及ぼす制度の改正は、理想を言えば切りがありませんが、現実に即して一歩ずつ前進することが必要であり、その意味で、本改正案は、現状を踏まえて、実現可能な、そして政界浄化のための一つの方法を示すもので、国民の期待する方向へ大きく前進するものであると信じます。
 以上をもちまして、公職選挙法の一部を改正する法律案並びに政治資金規正法の一部を改正する法律案に対する賛成の討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#131
○副議長(前田佳都男君) 内藤功君。
   〔内藤功君登壇、拍手〕
#132
○内藤功君 私は、日本共産党を代表しまして、この二法案に対して、反対の討論を行わんとするものでございます。(拍手)
 私は、まず、昨日来のこの本会議場における政府・自民党、さらには議長の職権の行使をつぶさに見てまいりました。これこそが、この悪法の内容をごり押しする、悪法の内容を如実に示している議事の運営である。心から怒りを禁じ得ないものであります。(拍手)
 私は、この二法案は、民主主義の基礎である国民の表現の自由、さらに国民の知る権利を奪う、いままでの選挙法改正の中でもまれに見る改悪であると思うのであります。また、政治資金規正に名をかりまして、その実は、企業献金や金権政治の源を温存する企業献金奨励法であり、悪法であると考えるのであります。(拍手)このことは多くの新聞論調がつとにこれを指摘しておりますし、また多くの憲法学者、法学者、知識人なども強くこれを指摘して、議員各位のところにも各方面からこの強い要請が送られてきているところは御承知のとおりであると思うのであります。去る六月の二十八日に特別委員会において行われました公聴会におきましても、八人の公述人のうち五人までもがこの改正案に明白に反対の立場をとっておることもこのことを如実に裏づけるものであります。(拍手)さらに、労働組合、婦人団体その他の各種団体は、みずからの表現の自由、活動の自由にかかわる大問題であるとして、連日のように反対運動に広範に立ち上がっておるのであります。本日もたくさんの傍聴の方が、国民がこの議場を、どのような審議が行われるか真剣に見守っておられるし、毎日のように国会には陳情の方々が見えておる。そうして百四十万という大きな数の請願が日本共産党あるいは公明党の議員の紹介ですでに本院にも提出をされておるのであります。もし二百五十二名の中で四十名余りの共産、公明二党と二院クラブの何がしかの議員の反対であるとたかをくくっている政党があるとすれば、これはその背後にある何百万の国民の世論を軽視する重大な誤りであり、必ず国民の厳正なる審判を受けなければならぬと思うのであります。(拍手)
 この二法案は、国民の表現の自由を侵害する悪法であります。まず、選挙期間中選挙に関する報道、評論を掲載した機関紙号外の頒布を禁止するものであります。禁止する合理的理由はありません。それを合理化するために、やれ公害でありますとか、やれ公正ですとか、公共の福祉ですとか申しております。しかし、「ビラ公害」などという言葉は、一体公害とは何か知らない人の言うことではありませんか。機関紙号外やビラを好ましくないと言う人がいても、それは国民の判断に任せるべき問題であって、法で禁止、処罰する性質のものでは断じてありません。(拍手)幾つかのアンケートや本院公選特別委員会の調査報告の示しますように、国民の相当多くの人たちは、この機関紙号外やビラを参考にして、最も大切な権利である選挙権の行使の重要な資料にしておることが明らかなのであります。そうである以上は、公害と言うのはとんでもない誤りであると言わなければなりません。また、選挙期間中こそ選挙に関する報道、評論というものはかたく保障されなければならないのであります。号外の頒布だけではなく、すべての機関紙、ビラの頒布の自由が保障されなければなりません。しかるに、最も言論戦を大事にすべき選挙中に限ってこのような重罰を科そうとするのであります。この罰則のつくり方にも問題があります。つまり、頒布行為だけを処罰するんじゃないんです。掲載行為の時点で、編集者と発行者を処罰するんです。記事の中で、ここは選挙に関する報道、評論の自由、これは違うところ。分けてある部分、Aの部分を処罰をする。これは当然検閲につながっていく問題なのであります。これは、戦前の新聞紙法におきまして、たとえば安寧秩序とか、国防、外交に関する事項に関する記事は、という条項がありました。あの手法の再来であると言っても過言ではないのであります。しかも、何が報道、評論に当たるかという問題について、総理、自治大臣、選挙部長、みんなばらばらの答弁をしておるのであります。統一見解を出してからもまたばらばらなのであります。こういうものは一致できるもんじゃない。これが皆さん、第一線の警察官の判断にゆだねられたら一体どうなりますか。私は、このような、政府が、無責任にも第一線の警察官に解釈をゆだねて、詳しい論争を避けようとする無責任な態度を断固として糾弾するものであります。(拍手)しかも、橋本議員が言われましたように、政府の統一見解なるものは、昭和三十五年の高裁の判例が、処罰されない正当な報道、評論の範囲を判示したにかかわらず、「正当な」というところを切ってしまって、報道、評論というものにすりかえてこの統一見解をつくったことは明白であって、このような判例のすりかえ、国民、国会を欺瞞したやり方は断固として糾弾されなければなりません。(拍手)
 また、三木総理はこう言われます。機関紙の号外によく候補者の顔が出ておるからいかぬと言うのです。そういうビラを持ってきて、にこにこしながら見せたりなんかしております。とんでもない話であります。私をして言わしめれば、これが何が悪いのかという問題であります。いま選挙の中で候補者が活動をし、保育所をつくるためにこういうふうに運動をしておるという記事を書くことがどうして処罰に値するのか。これを深く掘り下げて議員各位は考えてみる必要がある。議会と議員の自殺行為につながらないように、よくこの機会に考えていただく必要があると思うのであります。(拍手)大正十四年に普通選挙法と同時にできた衆議院議員の選挙法、これは包括的に文書図画を禁止をして、一部解除をするという法形式でありまして、これが戦後も引き継がれて、二十二年、新憲法のもとでは、紙の事情が悪いからという理由で臨時に存続されたんです。それが現在まで十分この国会で討議をされないで続いてきている。したがって、言論の自由の光を当てるならば、これは明治憲法下においてこそ存在は認められたが、いまでは認められないのが現在の文書図画の禁止の法体系なのであります。私どもはこういう観点から、この大正十四年の遺物を、これを根本的に洗い直す必要がある。しかし当面は、この大正十四年以来の法体系をさらに改悪するこの改悪に、言論の自由の立場から、また五次審の答申の立場からも強く反対するものであります。(拍手)
 次に、一般紙の規制の問題も重要であります。私は、例として労働組合の機関紙の問題を申し上げたい。福田自治大臣が六月の上旬に社会党の幹部、総評の幹部とお会いになりまして、街頭での不特定多数の者に対する頒布を除いて現行どおりとして処罰をしないという約束をされた。そうして、そういう総評の通達が流された。労働者は、大臣の言うことだからみんな間違いないと思っていた人が多かった。ところが、六月二十五日のこの公選法特別委員会におきましても、きょうの秦豊君、橋本敦君の質問に対する答弁におきましても、そのようなことを約束したことはないと否定をし、すべて選挙期間中は、第一組合が第二組合にまくもの、国鉄労組が友誼組合員にまくもの、労働組合が近所の人たちにまくもの、いずれも有償でなければ処罰されるということを言っておるではありませんか。私は、このような答弁に対して秦豊君はもっと怒るべきであったと思うのであります。(拍手)あるいは本当は怒っておられるのかもしれない。私は心から、このような労働組合の機関紙を、その自由を侵害するこの法案に、全国の労働者、労働組合員の立場から、私はかわって断固として糾弾し、この悪法に反対して闘うものであります。(拍手)
 次に、「政治活動を行う団体」の問題であります。これは、「政治活動を行う団体」という概念を新しく決めました。これはいままでの政治資金規正法三条二項の「協会その他の団体」と同じ意味である、何回聞いてもそう言うのであります。しかし、皆さん、国会の答弁というものは法律の定義規定ではございません。この定義規定をはっきりとなぜ決めないのであるか。これに対する答弁はついにないままこの審議の終局に至ろうとしております。しかも、これを現実に運用する警察庁の刑事局の責任者が、昨年四月号の「警察時報」の誌上において驚くべき資料を出しております。これは日常どのような団体が政治団体であるかを調べるために、日ごろから団体の規約、綱領、運動方針、さらに事務所に出入りする人物、集会の模様、その団体のまくビラ、こういうものを収集して捜査をしておくように、こういうことを言っておるのであります。皆さん、この選挙期間中において政治活動をする団体ということになりますならば、私また皆さんの関係していらっしゃる団体にもいっぱいあるわけなんです。こういうような団体に対する警察の日常的な内偵を許すようなこの法律は、これはかつての治安警察法と同じような団体の自由に対する不当な侵害条項であり、断固として反対せざるを得ないのであります。(拍手)
 次に、修正案について一言申し上げます。
 修正案は、この個人運動用ビラという制度をつくりました。しかし、十億円もの公費を使ってつくったこの個人運動用ビラは、東京地方区の例をとって申しますと、有権者八百三十万、そこに三十五万枚、約二十七人に一人しかこれが配られないのであります。候補者の人物、実績を知らせるのに、ほかの二十六人には知らせなくてよいというのでありましょうか。このようなものは公費のむだ遣いであります。証紙を張ることの煩わしさは、自民党の議員の質問の中でも指摘されているとおりであります。いま、このような法律が強行的に可決されようとしておる。私どもは断固として、日本の民主主義のため、言論の自由のため、これに強く強く反対せざるを得ないのであります。(拍手)しかも、この個人運動用ビラを配る頒布の方法は、「新聞折込み」という言葉だけが法律の条文に書かれておりまして、その他の方法というものは、今日に至るまで、公明党多田委員その他の要求にもかかわらず、この国会議員の目の前にあらわれてまいっておりません。このことは、刑罰だけ先に決めておいて、そこに何の構成要件、どういう犯罪があるかということは後で政府にお任せなさい、取り締まり当局にお任せなさい、こう言うことに等しいのであります。このようなことは国会の審議権を全く無視したやり方であり、この面から言っても、私どもはこの改正に強く反対をするものでございます。(拍手)
 最後に、私は、この問題の多い法案であるにかかわらず、実際の審議はまだまだ序の口であるということが、きのうからきょうにかけてのあの中西一郎委員長のこの壇上における報告、さらに福田自治大臣、三木総理大臣が橋本敦議員などの質問に答えられた答弁、こういったものから非常に明白になってきたと思うのであります。あの参議院の特別委員会でわずかに二十時間十五分しか質疑がなされておりません。このような中で、出し尽くせない問題が……
#133
○副議長(前田佳都男君) 内藤君、時間が参りました。簡単に願います。
#134
○内藤功君(続) 先ほど橋本議員から指摘されたのであります。この議場においてあらわれたすべての事実、特に、いかに参議院特別委員会において必要なる審議が尽くされていなかったかということがこの議場において明らかになったのであります。したがって、このような審議を尽くさない委員会の議事を、この時点において、国会法五十六条の三にいう「特に緊急を要する」場合で本会議にかけるというような措置は、国会法の解釈を誤り、また国会の審議権をみずから放棄することになる、このことを強く指摘せざるを得ないのであります。(拍手)
 私は、最後に、このような不当な審議は、本会議においても行われました。中でも最も重大な問題は、議長におかれて……
#135
○副議長(前田佳都男君) 内藤君、時間が参りました。
#136
○内藤功君(続) 一番問題になったこの議場における公党に対する侮辱的な発言に対する処置の問題があります。
 昨日、この議場において、日本共産党衆参両院議員を初めとして……
#137
○副議長(前田佳都男君) 時間が参りました。
#138
○内藤功君(続) 他の多くの人々によって集団的暴力と思われるような行動によって云々という、公党を誹謗する発言がなされました。これに対して議長は……
#139
○副議長(前田佳都男君) 時間が参りました。
#140
○内藤功君(続) 善処すると言ったのでありますが、善処はいまに至るまでなされておりません。本会期はきょうで終わりであります。あした以後はできません。どうしてもきょう速やかにどのように善処をするか、この発言の速記録を調べて、そうしてこの発言を出された方に対してしかるべき措置を……
#141
○副議長(前田佳都男君) 内藤君。
#142
○内藤功君(続) 議長からとられることを私は強く要求したいと思うのであります。
#143
○副議長(前田佳都男君) 時間が参りました。
#144
○内藤功君(続) 私は、この措置がとられるまで、私は、さらに討論を続けざるを得ないと思うのであります。議長は、これについてどのような措置をおとりになりますか。
#145
○副議長(前田佳都男君) 内藤君、時間が参りました。(発言する者多し)時間が参りました。時間が参りました。時間が参りました。ただいま時間が参りました。(議場騒然)時間が参りました。時間が参りました。時間が参りました。時間が参りました。時間が参りました。時間が参りました。時間が参りました。(発言する者多く、議場騒然)内藤君、降壇をしてください。内藤君、降壇をしてください。内藤君、降壇ください。(発言する者多く、議場騒然)内藤君、降壇してください。内藤君、降壇ください。――内藤君、降壇ください。降壇ください。――降壇ください。(議場騒然)皆さん、皆さん、御降壇ください。壇をおりてください。御降壇ください。壇からおりてください。(議場騒然)衛視執行。
    ―――――――――――――
#146
○副議長(前田佳都男君) 片山甚市君。
   〔片山甚市君登壇、拍手〕
#147
○片山甚市君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました、衆議院で修正議決の上本院に送付された公職選挙法の一部を改正する法律案に賛成し、内閣提出の政治資金規正法の一部を改正する法律案に反対し、わが党提案の政治資金規正法の一部を改正する法律案に賛成する討論を行うものであります。(発言する者多く、議場騒然)
 そもそもこれら二法の改正が本国会の重要な課題とされ(発言する者多し)昨年の参議院選挙に対する広範な国民の批判に端を発していることは言うまでもありません。(発言する者多く、議場騒然)表現をもって批判が加えられた中から……(発言する者多し)改めよう。第二に、有権者の一票の重みに大きな開きがあることを改めよう。第三に、企業献金を廃絶し、政治資金を(発言する者多し)などであります。わが党は、今日までの選挙制度や政治資金規正をめぐる改正の歴史にかんがみ、これらの世論にこたえ、今回こそ……(発言する者多し)第七十三国会以来、両院の特別委員会を通じて(議場騒然)……
#148
○副議長(前田佳都男君) 片山君、片山君、ちょっとお待ちください。ちょっとお待ちください。(議場騒然)皆さん、御静粛に願います。御静粛に願います。片山君、どうぞ続けてください、お続けください。(発言する者多く、議場騒然)
#149
○片山甚市君(続) よろしいか。
#150
○副議長(前田佳都男君) どうぞやってください。(発言する者多し)御静粛に願います。
#151
○片山甚市君(続) それではさらに続けさしていただきます。
 昨年の第七十三回国会以来、両院の特別委員会を通じて……(発言する者多し)努力を払ってまいりました。
 他方、本院で田中内閣の金脈を徹底して追及し……(発言する者多し)
#152
○副議長(前田佳都男君) 御静粛に願います。
#153
○片山甚市君(続) その退陣によって三木内閣が……(発言する者多し)選挙制度の改革と悪のもととなる政治資金の規正を公約……(発言する者多し)つくり上げたわけであります。しかし、三木内閣は政治資金規正を初めとし、後退に次ぐ後退を重ね、自由民主党内に卓越したリーダーシップを発揮することができず、他方、共産党、公明党は党利党略、宣伝を行い、物理的実力をもって特別委員会……(発言する者多く、議場騒然)今日に至っていることは私はきわめて遺憾とするものであります。
 以上を前提として、まず公職選挙法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 政府原案には昨年来のわが党の努力の結果として衆議院議員定数の増員や選挙公営の拡大実施など一定の前進面はありましたが、選挙期間中の政治活動を脅かすような……(発言する者多し)わが党は衆議院の審議を通じて……(発言する者多し)民社党の同調を得て修正案を作成し、政府・自民党にこれを認めさせ、公正な選挙運動を保障するとともに、政治活動の自由を確保するために最大限の努力を払い、参議院の審議に引き継いでまいったのであります。反対だけを唱えた共産党などが、この法律案のただの一行も、ただの一句すらもみずからの主張を盛り込ませることができず、あるいは審議を通じてみずからの主張を認めさせることができず、結果的に一層改善への道をみずから閉ざしたことをこの際はっきりと申しておきたいのであります。本院の審議における最大の問題は、参議院地方区議員定数の是正であって、わが党はそのための全力を挙げてまいりました。しかし、小委員会の審議において自由民主党の小委員は、現行定数の枠内における増減措置にこだわり、かつ、この案にすら自民党の意思としてまとめることができないと断言してはばからない状況に至り、ついに小委員会で結論を得ることが不可能となったのであります。よって、わが党はあくまで全国区制度の検討と切り離して、次期通常国会で増員による是正を行うことを要求して努力をいたし、その趣旨に立つ社会党、自民党、民社党三党の申し合わせをぜひ実現したいのであります。すなわち、参議院地方区の定数については、人口の動態の著しい変化に基づきこれを是正する要あることを認め、次期参議院通常選挙を目途として実施するよう取り計らう。この場合、公職選挙法改正の過去の事例を参照するものとする。なお、全国区制度の改正については別途検討を進めることがそれであります。この国会において実現に至らなかったことはきわめて不満であり、自民党の猛省を求めるのでありますが、河野議長の労を多とし、国民の最も希求する定数是正について実現の道が開かれたと評価するものであります。(拍手)
 次に、本院の審議において多くの時間を費やした一般機関紙等の頒布の問題について触れたいと存じます。
 わが党は、政治活動の自由、言論、出版、表現の自由を含むわが国憲法を守る政党として、結党以来力を尽くしてきたところであり、選挙に当たっての買収、供応などを民主主義の敵として厳しく罰すると同時に、選挙に当たり言論、出版による政策論争を主体とする保障が行われるべきは当然であります。しかし、特定の候補者の当選を得るために――目的としての選挙運動を、政治活動の延長だとして無制限に行うならば、結局、金のある者が戦わずして有利となり、運動のエスカレートが著しく金のかかる選挙に発展することは、論をまたないとごろであります。(拍手)政党が使う金ならば、直接幾ら選挙運動に使っても自由だとし、政治活動という名前で、立候補者の写真を政党の機関紙の一面に掲載して街頭で無差別に頒布するといった現状は、すでに国民の多くの批判を買っているのでありまして、言論、出版の自由と選挙の公正、候補者間の公平を期することとの調和をどこに求めるかが問われているのであります。
 おかげさまで静かになりましたところから、また始まらしていただきます。
 わが党は、選挙運動が一定のルールのもとで有権者に政策や考え方を訴える手段をどの候補者にも平等に公正に確保される原則が必要であり、そのためにも選挙公営の拡大が重要であると確信しているのであります。このような観点から、わが党は衆議院において、政党等の機関紙本紙については従来の方法とするよう政府原案を修正し、引き続き本院の審議を通じて、その号外も選挙の報道、評論の内容を限定させ、政策宣伝は自由に行えることを明らかにさせてきたのであります。(拍手)
 また、たとえば労働組合の機関紙についても、単組のものであれ共闘組織のものであれ、街頭で無差別に不特定多数の者に頒布しない限り、有償頒布違反として取り締まりの対象としないなどをつとに総評を通じて全国に明らかにし、――いろいろの宣伝が功を奏しておりません。(拍手)非常に残念でございましょう。いろいろと書き立てたけれども、それが労働組合が燃え上がらぬ。腹が立って腹が立ってしようがない。こんなばかなことはない。(拍手)そういうことで、一部に言わせると、労働組合運動にもうこれからできないかのごとき意見がありますけれども、それは真っ赤なうそでありまして、従来と全く変わらない。むしろわが党の提案により、政党の政策の新聞広告を公営で実施をし、ずばり選挙運動のためのビラを公費を通じて合法化したものでありまして、いままでは文書図画ははがきだけです。知ってますか。(拍手)選挙に使えるのははがきだけだ。限定する。これをばあっと広げたんだ。何が悪いか。(拍手)そういうことで、公費負担で合法化することなど、有権者の正しい認識を得るために私たちは改善をしたことを高く評価するものであります。
 次いで、エスカレートしていたところの立て看板、立て札のはんらん等にかんがみ、金のかからない選挙を実現するための一定の規制もやむを得ないことと判断いたしますが、本院の審議を通じて明白にしてまいりましたとおり、これらが純然たる政治活動自体の制限とならぬことは、正しい運用を行うべきであるのは当然であります。このようになりましたから御安心を願いたい。(拍手)
 以上の諸点のほか、公職選挙法の改正案は、連座制の強化や選挙公営の拡大など、まだまだ私たちにとって不十分でございますが、しかし、衆議院の議員定数の是正を初めとし、選挙運動用の自動車、ポスター、はがき、政策広告、運動用ビラなど公営の拡大、候補者の寄附の禁止など――いままで花輪だの、いろんなことで香典だの配っておったのが、このおかげさまで大変なことになるので、ありがたいことだと存じます。(拍手)これらの考え方のもとに、しかし改めるべきはさらに積極的に改めていきたいと思います。
 公職選挙法一部を改正する法律案に賛成をし、わが党が、さらに参議院地方区定数はもとよりわが国の議会制民主主義の正しい発展を期して努力を尽くしてまいりたいと決意をしていることをつけ加えたいと存じます。
 次に、政治資金規正法の内閣提案に反対をし、わが党秦議員外の提案に賛成するものであります。
 三木総理は、かつて総理になる以前には、個人献金によるべしと大いに主張していたにもかかわらず、今回の提案では五年後に見直すという規定を挿入したにとどまり、五年後完全に企業献金を廃絶するという保証がないのであります。国民の多くから、昨年来の金脈政治、大企業べったりの金脈政治を改めるよう多くの方々から批判を受けておるところであります。確かに政府案も政治資金の公開へ一歩踏み出したことは認められないわけではありませんが、しかし、企業献金の上限が一億五千万円まで許されたり、派閥への献金は百万円までを非公開としていることなど、きわめて問題があり、本法制定以来二十七年に及ぶ政治資金の規正の歴史は一貫して審議未了と廃案でございました。政府・与党による抵抗とサボタージュの歴史であったことをこの際克服しなければならないのであります。
 さらに加えて、労働組合を通ずる労働者の民主的合意によるカンパ活動とそれに基づく献金を企業献金と同列に見て制約を加えようとしています。
 また、附則十条において公職選挙法の一部を改正をし、「政治団体」を「政治活動を行う団体」と改める点については、本院の審議を通じ、わが党の努力により、従前と何ら規制の対象を広げるものでないことを明らかにさせてはまいりましたが、この種の改正の必要を認めることはできません。
 政治資金規正法は、何よりも第一に、政治資金を徹底してガラス張りにすることであり、第二に、会社など営利企業の法人団体に一切の政治献金をできないようにすることであり、三つ目には、個人献金といえども一定の制約を加え、党費、会費でも一年間の金を五十万円までにいくようにしなければならないと思っております。詳しい報告義務を五十万円を超える方々には加えたいのであります。
 昨年来の国民の痛烈な批判あるいは金権、企業ぐるみ選挙の全く許しがたい腐敗に対する糾弾の声にこたえていく道は、まず批判の矢面に立った本院参議院こそがこのような内閣提案を否決をし、わが党が提案をする政治資金規正法の一部を改正する法律案を可決するほかないと確信するものであります。どうか議会政治の前進と浄化のために各位の御賛同をお願いして、私の討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    ―――――――――――――
#154
○副議長(前田佳都男君) 和田春生君。
   〔和田春生君登壇、拍手〕
#155
○和田春生君 私は、民社党を代表いたしまして、公職選挙法の一部を改正する法律案については賛成、政治資金規正法の一部を改正する法律案については反対の立場で討論を行わんとするものであります。
 今回、政府より提出され、衆議院修正を加えて本院に送られました公職選挙法の一部改正案は、なお多くの問題点を抱えていることは否定できません。とりわけ、先ほどの質問においても指摘をいたしましたように、地方区の定数の是正が積み残しになっていることはまことに遺憾であると言わなければなりません。
 さらに、第二の点として、わが党がかねてから終始一貫主張してまいりました選挙公営の徹底化という点におきましてまだ不十分である点も指摘せざるを得ないわけであります。そして特に今回の改正で、選挙違反の連座規定等については、従来よりもある程度改められた点は確かに前進として評価すべきでございますが、選挙違反等の不正行為に対する制裁の面でなお不十分な点があることは否定できないわけであります。わが国の選挙法が全く自由な選挙活動を保障するというより、公平な選挙活動を保障するという点に重点がかかり過ぎ、あれもいけない、これもべからずという規定が余りにも多いために、ややもすれば選挙違反という忌まわしい事犯が、悪意を伴わずして起こり得ることがあることは事実であります。しかし、法の規定を無視して平気で選挙違反を大がかりにやる者が得をし、正直にこれを守る者が損をするような状況を改めない限り、選挙の公正は守られないと思います。そうした意味におきまして、まだ他にも多くの問題点はございますが、今度の公選法改正は、まだまだ不十分であるとはいえ、全体として認めた場合に、
   〔副議長退席、議長着席〕
問題点を残しつつも、現行法より一歩前進であると評価するわけであります。
 個々の規定について見ますると、激しい議論の対象になりました政党機関紙の号外規制等につきましても、実施をしてみなければ、この規定が果たして適合するかどうかということについては、これを是とする立場に立ってもなお問題があるわけでございます。一条一条を点検すれば、それぞれにそれぞれの問題があると存じます。しかし、利害がふくそうしている各政党間の選挙、また、何よりも人間が行う最も人間らしい仕事の一つである選挙につきまして、完全無欠な公選法を規定することは無理であります。個別の条項にとらわれずにグローバルにこれを見て、総体として是か否か、あるいは前進か後退か、こういう判断の基準を用いた場合に、私たちは、先ほども申し上げましたように、全体としては現行法よりも一歩前進である、このような前提に立ちまして賛成の立場をとっているわけであります。(拍手)
 ただし、特につけ加えておきたいと思います。それは、参議院地方区の定数の是正であります。この点については、単なる希望という形ではなく、次の通常国会に総定数の枠の増加ということも含めまして定数是正案が提出され、いまのように一票の重みに大きな不均衡を残したまま来るべき通常選挙が行われることのないよう、与野党一致し、政府もまた本院の期待にこたえてこの実施を約束することを前提といたしまして、本案に対する賛成を重ねて明らかにいたしたいと思います。(拍手)
 次に、政治資金規正法についてでございます。
 この政治資金規正法におきましても、政党の収支等については一万円、いわゆる派閥については百万円以上というような、公開の原則においても大きなアンバランスが認められました。その点では、非常にわれわれにとって不満足なものであると言わなければなりません。しかし、およそ政治資金規正法というものの本質を考えた場合に、まず第一には、一切の収支をガラス張りにして、政治にかかわる金が暗いイメージを伴わないようにすることであると存じます。
 もう一つは、政治に対してそれぞれ善意の寄附が行われるのは当然認められてしかるべきでありますが、寄附の限度額にはおのずから常識的な線があります。この寄附の限度をもっと厳しくするということが選挙の浄化にとって必要であると信じます。
 なお、このことに関して、個人献金か団体献金か、あるいは企業献金かということが大きな議論になっておりますが、たとえ寄附を個人献金に限られましても、いま申し上げました寄附の額の制限と公開の原則が徹底するということ、この二つの条件が欠けておりますならば、かえって汚い金の結びつきというものを政治の中に持ち込む危険があるわけであります。こうした点から見まして、今回の政治資金規正法は、不十分ではございますが、ざる法というよりも底のないバケツに等しい現行規正法に比べますならば、まだまだましであるという評価は一般的に下して差しつかえがないものと考えます。しかし、この政治資金規正法におきまして、そのことの当否は別とし、すべてを個人の寄附に限るということならば話は別でございますが、一方において一億五千万という企業における組織的献金を認めながら、企業別従業員組合を一般的な組織形態としているわが国の労働組合におきまして、これまた労使間の協定において一般的な慣習として行われているチェックオフに関しまして、新しい改正案で第二十二条の七の第二項が設けられたことは、企業献金に対する規定との兼ね合いにおきまして、法の規定として著しく権衡を欠くものと言わざるを得ません。したがいまして、私どもは、こういう観点に立って、改正規定中の第二十二条の七の第二項を削除すること、それに伴いまして、これに付随する罰則の第二十六条の四を削除すること、この二つを要求してまいりました。本院における審議の過程におきまして、与党・政府側等ともこの改正につきましてある程度の前進が認められたわけでございます。最終の段階になって、政府・与党ともにわが党のこの改正案修正に対する提案を拒否したことはまことに残念であると言わなければなりません。私どもは、仮にこの第二十二条の七の第二項を削除いたしましても、第二十二条の七の第一項におきまして、今度提案された政治資金改正法の規定の中では必要にして十分なものであり、二十二条の七の第二項は行き過ぎた規定であると考えるわけであります。こうした点に対するわが党の明確な、二十二条の七第二項並びに二十六条の四削除に対する要求が実現をされない以上、規正法改正について一定の前進を評価しつつも、わが党としては、公党の立場において筋を通し、反対せざるを得ないわけでございます。このことを明らかにいたしまして、民社党を代表する私の討論を終わりたいと思います。(拍手)
#156
○議長(河野謙三君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決をいたします。
 まず、公職選挙法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔発言する者多く、議場騒然〕
#157
○議長(河野謙三君) 降壇を願います。投票が始まります。降壇を願います。――議席にお着きください。――議席にお着きください。――降壇を願います。――降壇を願います。――降壇を願います。議席にお戻りください。(「戻りません」と呼ぶ者あり)戻らない。(「戻りません」と呼ぶ者あり)衛視の執行を命じます。
   〔発言する者多く、議場騒然〕
#158
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。
 まず、公職選挙法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#159
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。(「ありますよ」と呼ぶ者あり)――投票漏れはございませんか。――投票なさらぬ方はお早く願います。――速やかに御投票願います。まだ投票をなさらない諸君は速やかに御投票願います。――速やかに御投票願います。ただいま行われております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。速やかに御投票願います。――速やかに御投票願います。――まだ投票をなさらない方は速やかに御投票願います。――ただいま行われております投票につきましては、自後三分間でございます。速やかに御投票願います。――速やかに御投票願います。――制限時間は自後二分間でございます。速やかに御投票願います。――制限時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。速やかに御投票願います。――制限時間が参ります。速やかに御投票願います。――時間が参ります。速やかに御投票願います。
 時間が経過いたしました。速やかに御投票願います。――投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#160
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#161
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十五票
  白色票          百八十六票
  青色票           四十九票
 よって、公職選挙法の一部を改正する法律案は可決されました。(拍手)
     ─────・─────
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百八十六名
      柄谷 道一君    宮田  輝君
      三治 重信君    寺下 岩蔵君
      和田 春生君    栗林 卓司君
      吉田  実君    中西 一郎君
      藤井 恒男君    木島 則夫君
      山本茂一郎君    園田 清充君
      中村 利次君    田渕 哲也君
      山内 一郎君    久保田藤麿君
      中沢伊登子君    向井 長年君
      前田佳都男君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      夏目 忠雄君    永野 嚴雄君
      林  ゆう君    安孫子藤吉君
      青井 政美君    有田 一寿君
      石破 二朗君    中村 登美君
      松岡 克由君    藤井 丙午君
      桧垣徳太郎君    原 文兵衛君
      中村 禎二君    高橋 邦雄君
      細川 護煕君    寺本 廣作君
      林田悠紀夫君    佐藤  隆君
      菅野 儀作君    石本  茂君
      中山 太郎君    小林 国司君
      柳田桃太郎君    内藤誉三郎君
      玉置 和郎君    高橋雄之助君
      楠  正俊君    岩動 道行君
      西村 尚治君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      郡  祐一君    青木 一男君
      迫水 久常君    徳永 正利君
      小川 半次君    八木 一郎君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      嶋崎  均君    棚辺 四郎君
      中村 太郎君    戸塚 進也君
      高橋 誉冨君    斎藤栄三郎君
      山東 昭子君    糸山英太郎君
      岩男 頴一君    岩上 妙子君
      遠藤  要君    大島 友治君
      大鷹 淑子君    斎藤 十朗君
      古賀雷四郎君    黒住 忠行君
      川野 辺静君    金井 元彦君
      今泉 正二君    土屋 義彦君
      山崎 竜男君    上田  稔君
      初村滝一郎君    長田 裕二君
      久次米健太郎君    鈴木 省吾君
      世耕 政隆君    藤田 正明君
      大森 久司君    岡本  悟君
      平泉  渉君    橘直  治君
      町村 金五君    加藤 武徳君
      安井  謙君    剱木 亨弘君
      吉武 恵市君    増原 恵吉君
      神田  博君    伊藤 五郎君
      鹿島 俊雄君    大谷藤之助君
      小笠 公韶君    亘  四郎君
      橋本 繁蔵君    福間 知之君
      矢田部 理君    案納  勝君
      久保  亘君    青木 薪次君
      野田  哲君    対馬 孝且君
      秦   豊君    岡田  広君
      上條 勝久君    浜本 万三君
      赤桐  操君    大塚  喬君
      小山 一平君    稲嶺 一郎君
      矢野  登君    安田 隆明君
      片岡 勝治君    田  英夫君
      宮之原貞光君    鈴木美枝子君
      神沢  浄君    山崎 五郎君
      高田 浩運君    増田  盛君
      前川  旦君    竹田 現照君
      山崎  昇君    村田 秀三君
      小野  明君    二木 謙吾君
      源田  実君    熊谷太三郎君
      野口 忠夫君    栗原 俊夫君
      茜ケ久保重光君    瀬谷 英行君
      森  勝治君    植木 光教君
      木村 睦男君    温水 三郎君
      福井  勇君    戸叶  武君
      田中寿美子君    竹田 四郎君
      戸田 菊雄君    森中 守義君
      志苫  裕君    森下 昭司君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      目黒今朝次郎君    寺田 熊雄君
      佐々木静子君    辻  一彦君
      小谷  守君    工藤 良平君
      上田  哲君    和田 静夫君
      中村 波男君    川村 清一君
      沢田 政治君    安永 英雄君
      吉田忠三郎君    鶴園 哲夫君
      松永 忠二君    小柳  勇君
      阿具根 登君    野々山一三君
      中村 英男君    秋山 長造君
      藤田  進君    加瀬  完君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      四十九名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    内田 善利君
      峯山 昭範君    桑名 義治君
      上林繁次郎君    阿部 憲一君
      三木 忠雄君    藤原 房雄君
      黒柳  明君    矢追 秀彦君
      原田  立君    田代富士男君
      鈴木 一弘君    山田 徹一君
      宮崎 正義君    柏原 ヤス君
      二宮 文造君    白木義一郎君
      小平 芳平君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    近藤 忠孝君
      山中 郁子君    橋本  敦君
      安武 洋子君    内藤  功君
      小巻 敏雄君    神谷信之助君
      小笠原貞子君    立木  洋君
      沓脱タケ子君    加藤  進君
      渡辺  武君    塚田 大願君
      須藤 五郎君    岩間 正男君
      星野  力君    河田 賢治君
      野坂 參三君    上田耕一郎君
      春日 正一君
     ―――――・―――――

#162
○議長(河野謙三君) 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#163
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#164
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#165
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十四票
  白色票            百十七票
  青色票            百十七票
   〔拍手〕
 可否同数であります。可否同数のときは、憲法第五十六条第二項の規定により、議長が決することになっております。議長は可と決します。よって、本案は可決されました。(拍手)
     ─────・─────
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百十七名
      宮田  輝君    寺下 岩蔵君
      吉田  実君    中西 一郎君
      山本茂一郎君    園田 清充君
      山内 一郎君    久保田藤麿君
      前田佳都男君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      夏目 忠雄君    永野 嚴雄君
      林  ゆう君    安孫子藤吉君
      青井 政美君    有田 一寿君
      石破 二朗君    中村 登美君
      松岡 克由君    藤井 丙午君
      桧垣徳太郎君    原 文兵衛君
      中村 禎二君    高橋 邦雄君
      細川 護煕君    寺本 廣作君
      林田悠紀夫君    佐藤  隆君
      菅野 儀作君    石本  茂君
      中山 太郎君    小林 国司君
      柳田桃太郎君    内藤誉三郎君
      玉置 和郎君    高橋雄之助君
      楠  正俊君    岩動 道行君
      西村 尚治君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      郡  祐一君    青木 一男君
      迫水 久常君    徳永 正利君
      小川 半次君    八木 一郎君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      嶋崎  均君    棚辺 四郎君
      中村 太郎君    戸塚 進也君
      高橋 誉冨君    斎藤栄三郎君
      山東 昭子君    糸山英太郎君
      岩男 頴一君    岩上 妙子君
      大島 友治君    大鷹 淑子君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      金井 元彦君    今泉 正二君
      土屋 義彦君    山崎 竜男君
      上田  稔君    初村滝一郎君
      長田 裕二君    久次米健太郎君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      藤田 正明君    大森 久司君
      岡本  悟君    平泉  渉君
      橘直  治君    町村 金五君
      加藤 武徳君    安井  謙君
      剱木 亨弘君    吉武 恵市君
      増原 恵吉君    神田  博君
      伊藤 五郎君    鹿島 俊雄君
      大谷藤之助君    小笠 公韶君
      亘  四郎君    橋本 繁蔵君
      岡田  広君    上條 勝久君
      稲嶺 一郎君    矢野  登君
      安田 隆明君    山崎 五郎君
      高田 浩運君    増田  盛君
      二木 謙吾君    源田  実君
      熊谷太三郎君    植木 光教君
      木村 睦男君    温水 三郎君
      福井  勇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十七名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    柄谷 道一君
      内田 善利君    峯山 昭範君
      桑名 義治君    三治 重信君
      上林繁次郎君    阿部 憲一君
      三木 忠雄君    藤原 房雄君
      和田 春生君    栗林 卓司君
      黒柳  明君    矢追 秀彦君
      原田  立君    田代富士男君
      藤井 恒男君    木島 則夫君
      鈴木 一弘君    山田 徹一君
      宮崎 正義君    柏原 ヤス君
      中村 利次君    田渕 哲也君
      二宮 文造君    白木義一郎君
      小平 芳平君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    中沢伊登子君
      向井 長年君    福間 知之君
      矢田部 理君    案納  勝君
      久保  亘君    青木 薪次君
      野田  哲君    対馬 孝且君
      秦   豊君    浜本 万三君
      赤桐  操君    大塚  喬君
      小山 一平君    片岡 勝治君
      田  英夫君    宮之原貞光君
      鈴木美枝子君    神沢  浄君
      前川  旦君    竹田 現照君
      山崎  昇君    村田 秀三君
      小野  明君    野口 忠夫君
      栗原 俊夫君    茜ケ久保重光君
      瀬谷 英行君    森  勝治君
      戸叶  武君    田中寿美子君
      竹田 四郎君    戸田 菊雄君
      森中 守義君    志苫  裕君
      森下 昭司君    近藤 忠孝君
      山中 郁子君    粕谷 照美君
      片山 甚市君    目黒今朝次郎君
      橋本  敦君    安武 洋子君
      内藤  功君    寺田 熊雄君
      佐々木静子君    辻  一彦君
      小巻 敏雄君    神谷信之助君
      小谷  守君    工藤 良平君
      上田  哲君    和田 静夫君
      小笠原貞子君    立木  洋君
      沓脱タケ子君    中村 波男君
      川村 清一君    沢田 政治君
      加藤  進君    渡辺  武君
      塚田 大願君    安永 英雄君
      吉田忠三郎君    鶴園 哲夫君
      松永 忠二君    小柳  勇君
      須藤 五郎君    岩間 正男君
      星野  力君    阿具根 登君
      野々山一三君    中村 英男君
      秋山 長造君    藤田  進君
      加瀬  完君    河田 賢治君
      野坂 參三君    上田耕一郎君
      春日 正一君
     ―――――・―――――

#166
○議長(河野謙三君) これにて午後六時四十分まで休憩いたします。
   午後六時十分休憩
     ―――――・―――――
   午後七時五十六分開議
#167
○議長(河野謙三君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第二 酒税法の一部を改正する法律案
 日程第三 製造たばこ定価法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
     ―――――・―――――
#168
○議長(河野謙三君) これより大蔵委員長の報告を求めるのでありますが、辻一彦君から、委員会の審査省略の要求書を付して、
 大蔵委員長桧垣徳太郎君解任決議案が提出されておりますので、まず、本決議案についてお諮りいたします。
 大蔵委員長桧垣徳太郎君解任決議案は、発議者要求のとおり、委員会審査を省略し、日程に追加して、これを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#169
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。よって、本案を議題といたします。
 土屋義彦君外一名から、賛成者を得て、
 本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は一人十分に制限することの動議が提出されました。
 よって、この時間制限の動議について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#170
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。――投票の終わらない方はお急ぎください。――お急ぎください。――投票漏れはございませんか。――投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#171
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#172
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十八票
  白色票           百二十三票
  青色票            百十五票
 よって、本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は一人十分に制限することに決しました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十三名
      宮田  輝君    寺下 岩蔵君
      平井 卓志君    吉田  実君
      中西 一郎君    山本茂一郎君
      園田 清充君    山内 一郎君
      久保田藤麿君    前田佳都男君
      最上  進君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      夏目 忠雄君    永野 嚴雄君
      林  ゆう君    安孫子藤吉君
      青井 政美君    有田 一寿君
      井上 吉夫君    石破 二朗君
      中村 登美君    藤井 丙午君
      桧垣徳太郎君    原 文兵衛君
      中村 禎二君    高橋 邦雄君
      細川 護煕君    寺本 廣作君
      林田悠紀夫君    佐藤  隆君
      菅野 儀作君    石本  茂君
      中山 太郎君    小林 国司君
      柳田桃太郎君    内藤誉三郎君
      玉置 和郎君    高橋雄之助君
      楠  正俊君    岩動 道行君
      西村 尚治君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      郡  祐一君    青木 一男君
      迫水 久常君    徳永 正利君
      小川 半次君    八木 一郎君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      嶋崎  均君    棚辺 四郎君
      中村 太郎君    戸塚 進也君
      高橋 誉冨君    坂野 重信君
      斎藤栄三郎君    山東 昭子君
      糸山英太郎君    岩男 頴一君
      岩上 妙子君    遠藤  要君
      大島 友治君    大鷹 淑子君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      金井 元彦君    今泉 正二君
      土屋 義彦君    山崎 竜男君
      上田  稔君    初村滝一郎君
      長田 裕二君    久次米健太郎君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      藤田 正明君    大森 久司君
      岡本  悟君    平泉  渉君
      橘直  治君    町村 金五君
      加藤 武徳君    安井  謙君
      剱木 亨弘君    吉武 恵市君
      増原 恵吉君    神田  博君
      伊藤 五郎君    鹿島 俊雄君
      大谷藤之助君    小笠 公韶君
      亘  四郎君    橋本 繁蔵君
      佐藤 信二君    亀井 久興君
      岡田  広君    上條 勝久君
      稲嶺 一郎君    矢野  登君
      安田 隆明君    山崎 五郎君
      高田 浩運君    増田  盛君
      二木 謙吾君    源田  実君
      熊谷太三郎君    植木 光教君
      木村 睦男君    温水 三郎君
      福井  勇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十五名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    柄谷 道一君
      内田 善利君    峯山 昭範君
      桑名 義治君    三治 重信君
      上林繁次郎君    阿部 憲一君
      三木 忠雄君    藤原 房雄君
      和田 春生君    栗林 卓司君
      黒柳  明君    矢追 秀彦君
      原田  立君    田代富士男君
      藤井 恒男君    木島 則夫君
      鈴木 一弘君    山田 徹一君
      宮崎 正義君    柏原 ヤス君
      中村 利次君    田渕 哲也君
      二宮 文造君    白木義一郎君
      小平 芳平君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    中沢伊登子君
      向井 長年君    福間 知之君
      矢田部 理君    案納  勝君
      久保  亘君    青木 薪次君
      野田  哲君    対馬 孝且君
      秦   豊君    浜本 万三君
      赤桐  操君    大塚  喬君
      小山 一平君    片岡 勝治君
      田  英夫君    宮之原貞光君
      鈴木美枝子君    神沢  浄君
      前川  旦君    竹田 現照君
      山崎  昇君    村田 秀三君
      小野  明君    野口 忠夫君
      栗原 俊夫君    茜ケ久保重光君
      森  勝治君    戸叶  武君
      田中寿美子君    竹田 四郎君
      戸田 菊雄君    森中 守義君
      志苫  裕君    森下 昭司君
      近藤 忠孝君    山中 郁子君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      目黒今朝次郎君    橋本  敦君
      安武 洋子君    内藤  功君
      寺田 熊雄君    佐々木静子君
      辻  一彦君    小巻 敏雄君
      神谷信之助君    小谷  守君
      工藤 良平君    上田  哲君
      和田 静夫君    小笠原貞子君
      立木  洋君    沓脱タケ子君
      中村 波男君    川村 清一君
      沢田 政治君    加藤  進君
      渡辺  武君    塚田 大願君
      安永 英雄君    吉田忠三郎君
      鶴園 哲夫君    松永 忠二君
      小柳  勇君    須藤 五郎君
      岩間 正男君    星野  力君
      阿具根 登君    野々山一三君
      中村 英男君    秋山 長造君
      藤田  進君    河田 賢治君
      野坂 參三君    上田耕一郎君
      春日 正一君
     ―――――・―――――

#173
○議長(河野謙三君) これより発議者の趣旨説明を求めます。辻一彦君。
   〔辻一彦君登壇、拍手〕
#174
○辻一彦君 私は、日本社会党を代表して、大蔵委員長桧垣徳太郎君の解任決議を提案いたします。(拍手)
 まず、案文を朗読いたします。
   大蔵委員長桧垣徳太郎君解任決議
  本院は、大蔵委員長桧垣徳太郎君を委員長の
 職より解任する。
  右決議する。
 以下、理由を申し述べます。
 私は、一月以来、六カ月にわたり大蔵委員長桧垣徳太郎君とともに大蔵委員会の運営に当たってきました関係上、今日このような解任決議を提出することはまことに残念でありますが、去る七月一日夜、自民党の圧力に屈し、酒、たばこ二法案を抜き打ち単独採決を強行した桧垣徳太郎君の暴挙は、議会民主主義のために絶対に許すことができないのであります。(拍手)ここに大いなる怒りをもってその理由を申し述べます。
 第一は、酒、たばこの両法案に対する委員会審議が十分尽くされていないにもかかわらず、第七十一回国会五月三十日の国会正常化の申し合わせに反し単独採決を行ったことであります。
 両法案の審議に当たり、衆議院における二法案審議において酒税法改正案の審議が必ずしも十分でなかった点を考慮し、衆議院の足らざるを補う参議院の性格にかんがみ、酒税法につき十分な審議を尽くすため、酒、たばこの分離審議を強く主張したのであります。残念ながらこれは桧垣委員長の入れるところとならず、質問者の自主的分離により、まず酒税法につき慎重審議を行ったのであります。
 この間、予備日を活用しての現地調査、四十三年両値上げ法案審議のときに実現できなかった公聴会の開催、定例外にもかかわらず、六月二十三日には連合審査に応じるなど、私たち全野党は桧垣委員長の委員会運営に対しずいぶんと協力をしてきたはずであります。
 酒税法については、十分とは言えないまでも、かなりの審議を行い、清酒のおけ買いによる大手の中小酒造業者への圧迫排除、大衆向けビールの高級酒並みの高い課税の問題ウイスキーにおける原酒の含有パーセントを明示しない不当表示等の諸問題を、消費者である国民の利益を守るために、広範囲にわたり追及したところであります。
 特に、連合審査に当たりましては、自民党並びに委員長の六月二十三日開催案と、社会、公明、共産、民社、第二院クラブによる全野党の主張する二十七日開催案は鋭く対立しましたが、委員長の要請を入れるとともに、連合審査後における審議の継続を、特に委員長発言により確認をしたところであります。
 しかるに、連合審査会直後、たばこの本格審議に入ろうとする二十四日、しかも、会期末まで二週間も余すにかかわらず、当日総理出席をもって質疑を終了したいという自民党並びに桧垣委員長の発言があり、私たちは全く唖然としたのであります。きのうは審議継続を約し、きょうは質疑打ち切りを求めたのであります。
 以来二十六日は、たばこ審議はわずか五時間にすぎないにかかわらず、再び質疑の終了を強要してまいりました。社会党は、たばこについてまだ五人の質疑者を残しており、六月二十七日の予備日にも平常な審議であるならば、審議に応じることを提案いたしました。それにもかかわらず、二十七日、委員会を開催すれば質疑打ち切りをほのめかし、ついに委員会を開くに至らなかったのはまことに残念であります。私たちは物理的抵抗により委員会の開会を阻止しているのではなく、大蔵委員会において全野党は、あくまで残された定例日における質問を通して十分な審議を国民のため要求しているにもかかわらず、質疑打ち切りを強要して譲らず、ついに去る七月一日夜、自民党は、参議院大蔵委員会において酒、たばこ値上げ二法案を単独で強行採決を行ったのであります。あまつさえ自民党は、秘書等をもって野党委員の入室を阻み、わずかに三分間をもって単独採決を強行いたしました。
 参議院の運営が近年話し合いの中で行われるという機運が醸成されている今日、まさにこれに逆行する暴挙であります。(「そうだ」と呼ぶ者あり)私は桧垣徳太郎君に対し、速やかに採決を破棄し慎重審議の軌道に乗せるよう要求するものであります。
 このような委員長の職権を乱用し、委員会審議権を踏みにじった桧垣徳太郎君は、わが参議院の委員長としては全く不適格と言わなくてはなりません。(拍手)
 解任理由の第二は、大蔵委員長桧垣徳太郎君の行動が院の品位を汚し、その職責を十分に遂行していないことであります。
 国会法四十八条には、「委員長は、委員会の議事を整理し、秩序を保持する。」と規定されており、また、河野議長は、本院運営に当たって院の権威の回復を公約し、正常な運営を行い、単独採決、強行採決等は行わない方針を打ち出していたことは国民周知の事実であります。また、この基本方針は本院各会派ともに合意をし、議事運営、委員会審議の大前提となっていたことは明白な事実であります。
 しかるに、六月二十四日以来、二十六日、二十七日、七月一日と質疑の打ち切りを強要し、特に七月一日、強行採決をほのめかす自民党に対し、私たちは強く反対するとともに、単独採決の強行は四十八年参院正常化の申し合わせに反し、終盤国会運営に重大な結果をもたらすことを再三警告し、正常な審議を行うことを強く要求したのであります。
 本院における委員長たる桧垣徳太郎君は、このような自民党の暴走を見識をもって抑えるべき役割りと責任を持っているにもかかわらず、その圧力に屈し、職権をもって委員会を開会し、抜き打ちの三分間単独採決をみずからの手によって強行したことは、参院大蔵委員会のよき慣例と歴史をみずから踏みにじり、四十六年以来積み上げられた参院の改革、正常化をみずからの手で放棄したものであります。この暴挙は、本院における委員長の職務を忘れ、良識の府としての参議院の品位を汚したものとしてその責任はまことに重大であり、大蔵委員長の職は速やかに解任されるべきであります。(拍手)
 また、わが党は当然にその採決は無効であると考え、第七十一回国会正常化についての確認事項に基づき、議長が速やかに本採決を無効と断定し、酒、たばこ二法案を大蔵委員会に差し戻し、慎重審議を行う措置をとることをここに改めて強く要求する次第であります。(拍手)
#175
○議長(河野謙三君) 辻君。
#176
○辻一彦君(続) 最後に強調したいことは、大蔵委員会の強行採決に関して、再度議会民主主義の危機を迎えている今日、国民に及ぼした政治不信は一層わが国の将来に暗い汚点を残したことを十分銘記してもらいたいと思います。
 ファシズムはインフレのもとで生まれるのは歴史の教えるところであり、その促進剤、触媒となるのが国民の政治不信であります。したがって、この危険な方向に拍車をかけるような反動的役割りは全力を挙げて阻止することがその責務であり、後世に対するわれわれの義務であると信ずるものであります。
#177
○議長(河野謙三君) 辻君、辻君。
#178
○辻一彦君(続) はい、はい。
#179
○議長(河野謙三君) 時間が大分経過しました。
#180
○辻一彦君(続) はい。
 大蔵委員長桧垣徳太郎君の解任決議の理由を以上申し述べましたが、同僚議員の賢明なる判断を期待をして提案説明を終わる次第であります。(拍手)
#181
○議長(河野謙三君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。柳田桃太郎君。
   〔柳田桃太郎君登壇、拍手〕
   〔発言する者多く、議場騒然〕
#182
○柳田桃太郎君 私は、(発言する者多し)――私は、自民党を代表いたしまして、ただいまの提案者に対し、若干の質疑をいたしたいと存じます。(拍手)
 ただいまの提案者より大蔵委員長解任の理由をお伺いいたしましたが、酒、たばこに関する大蔵委員会におきます審議の状況を振り返ってみますと、五月六日、衆議院より両法案が送付され、委員会における審議は、五月二十三日より審議を重ねること九回、両法案に対する質問時間は実に四十九時間に及んでおるのであります。そのほか、浜松、(「だめ、だめ、だめ、だめだ、だめだ、だめだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)京都、大阪において現地調査も行われております。その間、大蔵大臣はもとよりのこと、経済企画庁長官、労働大臣の出席を求め、長時間かつ専門的に細かい質問を繰り返したのでございます。
 また、大蔵委員長におきましては、七月一日の委員会、すなわち定例日に当たっておりまして、午前十時から夜の九時にかけまして、しんぼう強く野党委員に対して、委員会に出席の上、審議を行うよう呼びかけたのでありますが、残念ながら野党の出席が得られなかったのであります。(「やめろ」「やめろ、やめろ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)
#183
○議長(河野謙三君) 柳田君、柳田君、柳田君。
#184
○柳田桃太郎君(続) 会期も迫っており、やむなく採決を行わざるを得なかったのであります。
#185
○議長(河野謙三君) 柳田君、柳田君。(「やめろ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)
#186
○柳田桃太郎君(続) そこで提案者にお伺いをいたしますが、私は……
#187
○議長(河野謙三君) 柳田君、柳田君、柳田君。都合でちょっと一時発言を中止してください。(拍手)
 暫時休憩いたします。
   午後八時三十三分休憩
   〔休憩後開議に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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