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#1
第075回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第3号
昭和五十年四月二十三日(水曜日)
    午前十時十三分開議
 出席委員
   委員長 小澤 太郎君
   理事 奥野 誠亮君 理事 吉川 久衛君
   理事 久野 忠治君 理事 小泉純一郎君
   理事 小山 省二君 理事 山田 芳治君
   理事 津金 佑近君
      石井  一君    小島 徹三君
      小林 正巳君    綿貫 民輔君
      林  孝矩君    池田 禎治君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 福田  一君
 出席政府委員
        自治省行政局選
        挙部長     土屋 佳照君
 委員外の出席者
        自治省行政局選
        挙部選挙課長  秋山陽一郎君
        自治省行政局選
        挙部管理課長  山本  武君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  本名  武君     吉川 久衛君
  綿貫 民輔君     村田敬次郎君
四月二十三日
 辞任         補欠選任
  佐藤 孝行君     綿貫 民輔君
  白浜 仁吉君     小林 正巳君
  小沢 貞孝君     池田 禎治君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 正巳君     白浜 仁吉君
  綿貫 民輔君     佐藤 孝行君
  池田 禎治君     小沢 貞孝君
同日
 理事笹山茂太郎君及び田中榮一君同日理事辞任
 につき、その補欠として小泉純一郎君及び吉川
 久衛君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
四月十八日
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六〇号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第六一号)
二月十日
 都道府県議会議員の選挙公営実施に関する請願
 (粟山ひで君紹介)(第三八五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
二月十二日
 選挙運動の公正な取締りに関する陳情書(東京
 都北区上中里町一の一四太田財政研究所長太田
 政記)(第一五号)
同月二十二日
 公職選挙法等改正に関する陳情書(東京都千代
 田区平河町二の六の三都道府県選挙管理委員会
 連合会長笹川加津恵)(第一六六号)
 都道府県議会議員選挙の選挙公営実施に関する
 陳情書外一件(奈良県議会議長西口栄三外一
 名)(第一六七号)
 明るい選挙推進に関する陳情書(東京都千代田
 区平河町二の四の三明るい選挙推進協議会長竹
 中一雄)(第一六八号)
 政治資金規正法等の改正に関する陳情書(松江
 市議会議長佐川喜慶)(第一六九号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六〇号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第六一号)
     ――――◇―――――
#2
○小澤委員長 これより会議を開きます。
 お諮りいたします。
 理事田中榮一君及び理事笹山茂太郎君より理事を辞任したいとの申し出がありますが、これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○小澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 引き続き、ただいま辞任されました理事の補欠選任を行いたいと存じますが、これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○小澤委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、
      小泉純一郎君 及び 吉川 久衛君を理事に指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○小澤委員長 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び政治資金規正法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、自治大臣から趣旨の説明を聴取いたします。福田自治大臣。
#6
○福田(一)国務大臣 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、その提案理由と内容の概略を御説明申し上げます。
 この改正法案は、最近における選挙の実情にかんがみ、衆議院議員の総定数及び各選挙区において選挙すべき定数について是正を行うとともに、選挙の腐敗を防止し、及びその公正を確保する等のため、供託金の引き上げ、選挙公営の拡充、寄付、文書図画の掲示及び機関紙等の頒布の制限の強化並びに連座制の強化その他所要の改正を行おうとするものであります。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 その第一は、衆議院議員の総定数及びその各選挙区において選挙すべき議員の定数の是正であります。これにつきましては、昨年来国会において各党間で検討された結果、合意を見た線に沿って衆議院議員の総定数を十一の選挙区について二十人増加することとしております。
 第二に、供託金の額を実態に合わせて大幅に引き上げることとしております。
 第三は、選挙公営の拡充であります。すなわち、国会議員の選挙においては、公職の候補者は、その者に係る供託物が国庫に帰属することとならない場合に限り、政令で定めるところにより、政令で定める額の範囲内で、選挙運動用自動車を無料で使用すること及びポスターを無料で作成することができることとし、また、衆議院議員の総選挙及び参議院議員の通常選挙においては、確認団体が、選挙運動の期間中、政策の普及宣伝及び演説の告知のために行う広告は、一定の限度内で無料とし、これらに要する費用を国庫で負担することといたしました。
 第四としては、候補者の名前を書いた大きな立て札や看板などがはんらんし、批判を招いている実情にかんがみ、公職の候補者等の政治活動のために使用される公職の候補者等の氏名またはこれらの者の氏名が類推されるような事項を表示する文書図画及び後援団体の政治活動のために使用される当該後援団体の名称を表示する文書図画は、一、政令で定める総数の範囲内で、政治活動のために使用する事務所ごとにその場所において通じて二を限り、掲示される立て札及び看板の類、二、ポスターで、ベニヤ板等で裏打ちされていないもの、三、演説会等の会場においてその開催中使用されるもの、四、確認団体が使用することができるものを除いては、一切掲示できないことといたしました。
 なお、これに違反する文書図画があると認めるときは、都道府県及び市町村の選挙管理委員会は、これを撤去させることができることといたしました。
 第五に、選挙運動員の実費弁償、報酬の基準単価を実態に合わせて適時に合理化できるよう政令で定めることといたしました。
 第六は、公職の候補者等の寄付の禁止についてであります。すなわち、公職の候補者等が選挙区内にある者に対してする寄付は、政党その他の政治団体または親族に対してする場合及び公職の候補者等がもっぱら政治上の主義または施策を普及するために当該選挙区内で行う講習会等において必要やむを得ない実費の補償としてする場合を除き、全面的に禁止することとするとともに、この場合の講習会等には、参加者に対して供応接待が行われるようなものを含まない旨を明らかにいたしました。また、公職の候補者等がその役職員または構成員である会社その他の団体がこれらの氏名を表示しまたはこれらの者の氏名が類推されるような方法でする寄付についても、政党その他の政治団体に対してする場合を除き、一切禁止することといたしました。
 第七は、機関紙等の頒布の規制でありますが、選挙時に無償の政党機関紙等が大量に頒布され、選挙の公正が害されていると同時にビラ公害とも言われている現状にかんがみ、選挙に関する報道評論を掲載した機関紙誌の号外等は選挙期間中は頒布できないこととし、号外等以外の機関紙誌と機関紙誌以外の一般の新聞紙、雑誌についても、選挙に関する報道評論を掲載しているものは、選挙期間中は有償でなければ頒布できないこととしております。
 第八は、連座制の改正であります。現行の連座制では、刑事裁判で総括主宰者等の刑が確定した後、検察官による当選無効訴訟が提起され、その判決によって当選無効が決まる仕組みになっていますが、今回の改正では、総括主宰者等が刑に処せられた旨の通知を受けたときは、これらの者が総括主宰者等に該当しないことを理由とし、当選が無効とならないことの確認を求める訴訟をその当選人が提起しない限り、当選が無効となる制度に改めることとしております。
 その他、いわゆる解散電報等の禁止、罰則の強化等所要の規定の整備を図ることにしております。
 最後に、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとし、衆議院議員の定数に関する改正規定は、次の総選挙から施行するものといたしました。
 以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案の要旨であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 続きまして、ただいま議題となりました政治資金規正法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由と内容の概略を御説明申し上げます。
 政治資金の規制につきましては、昭和四十二年の第五次選挙制度審議会の答申以来、各政党においてはもちろん、政府においても、検討に検討が重ねられてきたことは御承知のとおりであります。顧みますれば、政府も過去三回にわたって政治資金規正法の改正案を提案しましたし、各野党におかれてもそれぞれの立場に立って改正案の提案がされましたが、いずれも審議未了となっております。そして、またその後の国会審議においては、常に政治資金の規制の問題が論議の対象として取り上げられてきたと言っても過言ではありません。
 このような経緯にかんがみまして、政府といたしましては、最近における国民世論の動向と政党政治の現状とを考慮しつつ、現実に即した政治資金の授受の規制、政治資金の収支の公開の強化、個人の拠出する政治資金に対する課税上の優遇措置などを講ずることにより、政治活動の公明と公正を図るべく、ここに、この法律案を提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の内容について、御説明申し上げます。
 第一は、政治資金の寄付の制限についてであります。
 まず、寄付の量的制限につきましては、個人のする寄付にあっては、年間二千万円を超えてはならないこととし、会社、労働組合その他の団体のする寄付にあっては、それぞれの団体の規模に応じて制限を加えることといたしました。この場合、会社のする寄付については資本または出資の金額、労働組合等のする寄付については組合員等の数、その他の団体のする寄付については前年における経費の額を基準として、それぞれの団体の規模に応じ、一定の範囲内で、ある程度弾力的にその制限額を定めることといたしております。また、これらの制限額の範囲内において寄付をする場合には、政党及び政治資金団体に対する寄付については制限を設けないこととし、それ以外の政治団体または個人に対する寄付については、同一の者に対し、年間百五十万円を超えてはならないことといたしました。しかしながら、現在の選挙制度のもとにおいては、直ちにこれらの規制を行うことは必ずしも実情に即さないので、当分の間に限り、政党、政治資金団体及び公職の候補者は別として、それ以外の政治団体に対する寄付については、政党、政治資金団体及び公職の候補者に対する寄付の限度額の二分の一という別枠を設けるとともに、その範囲内においては、年間百五十万円を超えて政治活動に関する寄付をしてはならないことといたしました。
 次に、寄付の質的制限につきましては、国または地方公共団体から補助金等の給付金の交付を受けているいわゆる特定会社その他の特定の法人のする寄付は、選挙に関する否とを問わず、一定期間、これを禁止することといたしました。また、国または地方公共団体から資本金等の出資を受けている会社その他の法人のする寄付についても、選挙に関すると否とを問わず、これを禁止することといたしました。
 さらに、三事業年度以上引き続いて欠損を生じている会社のする寄付、匿名及び他人名義の寄付並びに外国人等のする寄付につきましても、選挙に関すると否とを問わず、これを禁止するとともに、寄付のあっせんにつきましては、寄付者に威迫を加えたり、寄付者の意思に反して賃金、下請代金等から天引きして寄付を集めることのないよう措置することといたしました。
 以上の政治活動に関する寄付の制限と関連して、その違反者に対する所要の罰則規定を設けることといたしております。
 第二は、政治資金の公開の強化についてであります。
 まず、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにするため、いわゆる法人会費等は、たとえ形式上は会費や党費であっても、これを寄付とみなして公開の対象とする措置を講ずることといたしました。
 次に、政党その他の政治団体の会計帳簿及び収支報告書に記載すべき内容等についても、改善、合理化を加え、政党及び政治資金団体にあっては年間一万円以上の寄付、その他の政治団体にあっては年間百万円を超える寄付は、すべて公開することとしたほか、機関紙誌の発行やその他の事業による収入も具体的に報告すべきこととし、政治資金の公開の趣旨を強化することといたしました。なお、この場合、政党及び政治資金団体の収支報告書には、当該団体の行う自主監査の意見を記載した書面を添付することといたしました。
 さらに、政治団体の届け出の方法等につきましても、改善、合理化を図ることとし、その届け出は自治大臣または都道府県選挙管理委員会に対して行うこととしたほか、政治団体の届け出があったときは、その内容を公表して、これを国民に周知することといたしております。
 第三は、個人の拠出する政治資金に係る課税上の優遇措置についてであります。
 政党その他の団体に対する政治活動に関する寄付の個人拠出を奨励するため、個人が政治活動に関する寄付をした場合においては、政治資金規正法または公職選挙法の規定による報告がされているもので一定の要件に該当するものは、その寄付金について課税上の優遇措置を講ずることといたしました。
 第四は、政党その他の政治団体の概念の明確化その他の措置についてであります。
 今回の改正によりまして、政治資金の寄付に関しましては一定の制限が加えられることとなり、かつ、政党本位の政治活動の推進を図るため、政党に対する寄付と政党以外の政治団体に対する寄付を区別して制限することとなりますので、政党と政党以外の政治団体との区別を明確に規定することといたしました。
 また、政党中心の資金調達を容易にするため、各政党について一の団体を限って政治資金団体を設けることを認め、これに対する政治資金の寄付については、政党と同様の取り扱いをすることといたしました。
 さらに、党費、会費及び政治活動に関する寄付等の概念についても、その内容を明確にして、規制の合理化を図ることといたしております。
 このほか、議会制民主政治のもとにおける政治資金のあり方につきましては、さらに検討を重ねることとし、この改正法の施行後五年を経過した場合においては、その施行状況を勘案し、政治資金の個人による拠出を一層強化するための方途及び会社、労働組合その他の団体の拠出する政治資金のあり方について、さらに検討を加える旨を明記することといたしております。
 以上がこの法律案の要旨であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#7
○小澤委員長 これにて両案の趣旨説明は終わりました。
 質疑は後日に譲ることといたします。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時三十三分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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