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#1
第075回国会 決算委員会 第18号
昭和五十年七月三日(木曜日)
    午前十一時五十六分開議
 出席委員
   委員長 井原 岸高君
   理事 唐沢俊二郎君 理事 中尾  宏君
   理事 森下 元晴君 理事 吉永 治市君
   理事 綿貫 民輔君 理事 久保田鶴松君
   理事 庄司 幸助君
      宇都宮徳馬君    高田 富之君
      塚田 庄平君    安井 吉典君
      田代 文久君    坂井 弘一君
      塚本 三郎君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 大平 正芳君
 出席政府委員
        大蔵大臣官房会
        計課長     野崎 元治君
        大蔵省理財局次
        長       金光 邦夫君
 委員外の出席者
        会計検査院長  白石 正雄君
        会計検査院事務
        総局次長    鎌田 英夫君
        会計検査院事務
        総局第一局長  高橋 保司君
        会計検査院事務
        総局第四局長  桜木 拳一君
        会計検査院事務
        総局第五局長  中村 祐三君
        日本専売公社副
        総裁      泉 美之松君
        国民金融公庫総
        裁       澤田  悌君
        日本開発銀行総
        裁       吉岡 英一君
        日本輸出入銀行
        総裁      澄田  智君
        決算委員会調査
        室長      東   哲君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 昭和四十八年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十八年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十八年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十八年度政府関係機関決算書
 昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (全所管、大蔵省所管、大蔵省関係政府関係機
 関)
     ――――◇―――――
#2
○井原委員長 これより会議を開きます。
 この際、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。
 すなわち、決算の適正を期するため、
 一、昭和四十八年度一般会計歳入歳出決算
   昭和四十八年度特別会計歳入歳出決算
   昭和四十八年度国税収納金整理資金受払計算書
   昭和四十八年度政府関係機関決算書
 二、昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書
 三、昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
 四、歳入歳出の実況に関する件
 五、国有財産の増減及び現況に関する件
 六、政府関係機関の経理に関する件
 七、国が資本金を出資している法人の会計に関する件
 八、国または公社が直接または間接に補助金、奨励金、助成金等を交付しまたは貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する件
 以上、八件について、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○井原委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中審査案件が本委員会に付託になり、調査のため現地に委員を派遣する必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣委員、派遣期間、派遣地及びその手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○井原委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 この際、暫時休憩いたします。
    午前十一時五十八分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時三十一分開議
#5
○井原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 昭和四十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十八年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十八年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十八年度政府関係機関決算書並びに昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書の各件を一括して議題といたします。
 大蔵大臣から各件について概要の説明を求めます。大平大蔵大臣。
#6
○大平国務大臣 昭和四十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十八年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。
 昭和四十八年度予算は、昭和四十八年四月十一日に成立いたしました。
 この予算は、わが国経済の国内均衡と対外均衡の調和を図りつつ、長期的視野のもとに国民福祉の充実に努めることを基本として編成されたものであります。
 さらに、その後における人事院勧告の実施に伴う公務員の給与改善等について措置するほか、経済情勢の変化に伴い特に緊要となった経費について所要の措置を講ずるため、昭和四十八年十二月十四日補正予算が成立いたしました。
 この補正によりまして、昭和四十八年度一般会計予算は、歳入歳出とも十五兆二千七百二十六億千六百六十四万五千円となりました。
 以下、昭和四十八年度決算について、その内容を数字を挙げて御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は十六兆七千六百十九億七千七百八十九万円余、歳出の決算額は十四兆七千七百八十三億二百八十三万円余でありまして、差し引き一兆九千八百三十六億七千五百六万円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の昭和四十九年度の歳入に繰り入れ済みであります。
 なお、昭和四十八年度における財政法第六条第一項の純剰余金は六千八百九十一億四千五百二十四万円余となり、財政法第六条第一項の規定によれば、その二分の一を下らない金額を公債または借入金の償還財源に充てなければならないわけでありますが、さきに、本国会において御審議いただきました昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律に基づき、その五分の一を下らない額に相当する金額を公債等の償還財源に充てなければならないこととなるわけであります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額十五兆二千七百二十六億千六百六十四万円余に比べて一兆四千八百九十三億六千百二十四万円余の増加となるのでありますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加しました額六千四百二十億二千五百四万円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和四十八年度の歳入の純増加額は八千四百七十三億三千六百二十万円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入における増加額七千七百八十九億二千百七十万円余、専売納付金における増加額九十七億五千五十九万円余、官業益金及び官業収入における増加額十一億五千二百三十七万円余、政府資産整理収入における増加額三百八十三億千六百十三万円余、雑収入における増加額六百二十九億九千五百三十九万円余、公債金における減少額四百三十八億円となっております。
 一方、歳出につきましては、予算額十五兆二千七百二十六億千六百六十四万円余に、昭和四十七年度からの繰越額千八百六十五億九千九百八十三万円余を加えました歳出予算現額十五兆四千五百九十二億千六百四十八万円余に対しまして、支出済歳出額は十四兆七千七百八十三億二百八十三万円余でありまして、その差額六千八百九億千三百六十五万円余のうち、昭和四十九年度に繰り越しました額は五千六百十三億六千二百三十六万円余となっており、不用となりました額は千百九十五億五千百二十八万円余となっております。
 次に、予備費でありますが、昭和四十八年度一般会計における予備費の予算額は六百五十億円であります。その使用額は六百四十九億八千二百四十八万円余でありまして、その使用につきましては、別途本国会に提出の予備費使用承諾案について御審議をいただきますので、説明を省略させていただきます。
 次に、一般会計の国庫債務負担行為について申し上げます。
 財政法第十五条第一項の規定に基づき国が債務を負担することができる金額は四千八百七十一億二千六百十二万円余でありますが、実際に負担いたしました債務額は四千四百五十六億千九百二万円余でありますので、これに既往年度からの繰越債務額五千六百三十八億七千五十二万円余を加え、昭和四十八年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額四千三百二十三億八千六百七十七万円余を差し引きました額五千七百七十一億二百七十七万円余が、翌年度以降に繰り越された債務額になります。
 財政法第十五条第二項の規定に基づき国が債務を負担することができる金額は四百億円でありますが、実際に負担いたしました債務額は四十六億六千五百五十二万円余でありますので、これに既往年度からの繰越債務額二百九十五億九千九百九十九万円余を加え、昭和四十八年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額二百九十三億八千八百六十六万円余を差し引きました額四十八億七千六百八十五万円余が、翌年度以降に繰り越された債務額になります。
 次に、昭和四十八年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は四十一でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。
 なお、これらの特別会計の歳入歳出の決算額を合計しますと、歳入決算において二十七兆千三百七億八千二百四十一万円余、歳出決算において二十三兆百六十五億六千八百四十二万円余であります。
 次に、昭和四十八年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済額は十三兆六千二億千四百七十四万円余でありまして、この資金からの歳入への組入額等は十三兆五千七百八億四千九百二万円余でありますので、差し引き二百九十三億六千五百七十二万円余が、昭和四十八年度末の資金残額となります。これは、主として国税に係る還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。
 次に、昭和四十八年度政府関係機関の決算でありますが、日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の決算の内容につきましては、別途それぞれの主務大臣から御説明申し上げる予定であります。
 また、その他の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。
 次に、国の債権の現在額でありますが、昭和四十八年度末における国の債権の総額は二十四兆三千三十八億六千九百九十四万円余でありまして、その内容の詳細につきましては、昭和四十八年度国の債権の現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。
 次に、物品増減及び現在額でありますが、昭和四十八年度中における純増加額は千五十二億四千四百五十八万円余でありますので、これに前年度末現在額七千九百七十五億三千七百四十万円余を加えますと、昭和四十八年度末における物品の総額は九千二十七億八千百九十八万円余となります。その内訳の詳細につきましては、昭和四十八年度物品増減及び現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。
 以上、昭和四十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書等につきまして、その大要を御説明申し上げた次第であります。
 なお、昭和四十八年度の予算の執行につきましては、予算の効率的な使用、経理の適正な運営に極力意を用いてまいったところでありますが、なお会計検査院から百五十二件に上る不当事項について指摘を受け、さらに、昭和四十七年度及び昭和四十八年度の特別会計歳入歳出決算に添付して国会に提出いたしました輸出保険特別会計の財務諸表等につきまして、保険料計算事務の遅滞のため、計数の一部に推計額を含んだまま作成いたしましたことは、まことに遺憾であります。
 財務諸表等につきましては、去る四月二十五日付で訂正をお願いいたしましたが、今後、これらにつきまして一層配慮をいたし、会計経理の適正な処理に努めてまいる所存であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
 昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書を、会計検査院の検査報告とともに第七十五回国会に報告いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。
    〔委員長退席、森下委員長代理着席〕
 まず、昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要について申し述べます。
 昭和四十八年度中に増加しました国有財産は、行政財産二兆四千九百十三億三千五百八十七万円余、普通財産八千四百四十五億千百六十二万円余、総額三兆三千三百五十八億四千七百五十万円余であり、また同年度中に減少しました国有財産は、行政財産二千二百十八億六千二百二十七万円余、普通財産千三百八十五億六千三百七十七万円余、総額三千六百四億二千六百五万円余でありまして、差し引き二兆九千七百五十四億二千百四十四万円余の純増加となっております。これを昭和四十七年度末現在額十兆七千八百九十三億四千五百六万円余に加算いたしますと十三兆七千六百四十七億六千六百五十一万円余となり、これが昭和四十八年度末現在における国有財産の総額であります。
 この総額の内訳を分類別及び種類別に申し上げますと、行政財産においては、公用財産四兆三千六百四十億六千三百六十一万円余、公共用財産千六百五十八億三千九百九十八万円余、皇室用財産千七百十六億三千百九十六万円余、企業用財産三兆五千百四十五億六千十一万円余、合計八兆二千百六十億九千五百六十八万円余となっており、普通財産においては五兆五千四百八十六億七千八十三万円余となっております。なお、この普通財産のうち四兆五千九百五十四億三千六百四十九万円余は政府出資等となっております。
 また、国有財産の総額の内訳を区分別に申し上げますと、土地三兆七千八百七十一億九千六百十万円余、立木竹二兆二千四百十八億七千三百五十六万円余、建物一兆四千七百六十五億三千七百九十一万円余、工作物一兆千四百七十二億六千二百九十四万円余、機械器具九億六千八百八十六万円余、船舶二千四百八十六億七千三十八万円余、航空機二千六百四十三億五千二万円余、地上権等六億九千五百五十九万円余、特許権等十七億七千四百六十一万円余、政府出資等四兆五千九百五十四億三千六百四十九万円余、合計十三兆七千六百四十七億六千六百五十一万円余となっております。
 次に、国有財産の増減の内容について、その概要を申し上げます。
 まず、昭和四十八年度中における増加額を申し上げますと、前述のとおり、その総額は三兆三千三百五十八億四千七百五十万円余であります。この内訳を申し上げますと、
 第一に、国と国以外の者との間の異動によって増加いたしました財産は一兆千七百七十八億七千五百七十五万円余でありまして、このうち、購入、新営工事、政府出資等歳出を伴うものは一兆千七十三億二百二十八万円余、現物出資、交換、寄付等歳出を伴わないものは七百五億七千三百四十六万円余となっております。
 第二に、国の内部における異動によって増加いたしました財産は二兆千五百七十九億七千百七十五万円余でありまして、このうち、各省各庁または各省各庁の部局等の間における財産の移管等調整上の増加は千九百六十億六百四十八万円余、土地の実測、立木竹の実査等整理上の増加は四百七十億三千九百九十九万円余、昭和四十八年四月一日現在において実施した国有林野事業特別会計に属する財産の価格改定による増加は一兆九千百四十九億二千五百二十七万円余となっております。
 次に、減少額について申し上げますと、その総額は三千六百四億二千六百五万円余であります。その内訳を申し上げますと、
 第一に、国と国以外の者との間の異動によって減少した財産は千二百五十四億五千二百八十七万円余でありまして、そのうち、売り払い、出資金回収等歳入を伴うものは四百三十二億四千九百三十一万円余、交換、譲与等歳入を伴わないものは八百二十二億三百五十五万円余となっております。
 第二に、国の内部における異動によって減少した財産は二千三百四十九億七千三百十八万円余でありまして、このうち、各省各庁または各省各庁の部局等の間における財産の移管等調整上の減少は千七百四十八億九千二百七十七万円余、土地の実測、立木竹の実査等整理上の減少は五百九十五億四千九百二十四万円余、昭和四十八年四月一日現在において実施した国有林野事業特別会計に属する財産の価格改定による減少は五億三千百十六万円余となっております。
 以上が昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。
 次に、昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要について申し上げます。
 昭和四十八年度中に増加いたしました無償貸付財産の総額は五百六十八億二千三百八十九万円余であり、また同年度中に減少いたしました無償貸付財産の総額は五百十四億九千六百七十五万円余でありまして、差し引き五十三億二千七百十三万円余の純増加となっております。これを昭和四十七年度末現在額千八百十九億四千二百五十万円余に加算いたしますと千八百七十二億六千九百六十三万円余となり、これが昭和四十八年度末現在において無償貸付をしている国有財産の総額であります。
 この増減の主なものを申し上げますと、増加したものは、公園の用に供するもの五百六十五億三千六十万円余、ため池の用に供するもの一億三千三百九万円余等であります。
 次に、減少いたしましたものは、公園の用に供するもの五百五億七千五百三十七万円余、屎尿処理施設の用に供するもの五億七千二百九十六万円余等であります。
 以上が昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。
 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書が添付してありまするので、それによって細部を御了承願いたいと存じます。
 何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。
#7
○森下委員長代理 次に、会計検査院当局から各件の検査報告に関する概要説明を求めます。白石会計検査院長。
#8
○白石会計検査院長 昭和四十八年度歳入歳出決算は、四十九年十月十五日内閣から送付を受け、その検査を終えて、昭和四十八年度決算検査報告とともに四十九年十二月十一日内閣に回付いたしました。
 昭和四十八年度の一般会計決算額は、歳入十六兆七千六百十九億七千七百八十九万余円、歳出十四兆七千七百八十三億二百八十三万余円でありまして、前年度に比べますと、歳入において三兆九千六百八十一億四百八十二万余円、歳出において二兆八千四百六十一億三千七十四万余円の増加になっており、各特別会計の決算額の合計額は、歳入二十七兆千三百七億八千二百四十一万余円、歳出二十三兆百六十五億六千八百四十二万余円でありまして、前年度に比べますと、歳入において四兆五千六百三十五億二千七百四十三万余円、歳出において三兆六千四百六十八億四千百十五万余円の増加になっております。
 なお、国税収納金整理資金は、収納済額十三兆六千二億千四百七十四万余円、歳入組入額十三兆三千四百八十八億七千四百六十三万余円であります。
 政府関係機関の昭和四十八年度の決算額の総計は、収入九兆七千七百八十六億三千三百十五万余円、支出九兆四千二百四十八億九千六百四十八万余円でありまして、前年度に比べますと、収入において一兆千八百六億三千九百十二万余円、支出において一兆三千二百十六億四千八百八十二万余円の増加になっております。
 昭和四十八年度の歳入、歳出等に関し、国及び政府関係機関等から提出された計算書二十三万余冊及び証拠書類六千二百六万余枚につきまして書面検査を行い、また、三千百余の局所等につきまして四万二千余人日をもって実地検査を行いました。
 このようにして検査いたしました結果につき、その概要を説明いたします。
 まず、不当事項について申し上げます。
 不当事項として検査報告に掲記いたしましたものは、合計百五十二件でありますが、これを収入、支出等の別に分類し、態様別の金額を概計いたしますと、次のとおりであります。すなわち、収入に関するものとしては、租税収入の徴収額が不足していたものなどが八億九千百万円、保険料収入の徴収額が不足していたものが六千百万円、支出に関するものとしては、工事の設計が適切でなかったため、不経済になったものが二百万円、工事費の積算が適切でなかったため、契約額が割り高になったものが二千百万円、工事の監督、検査が適切でなかったため、施工が設計と相違していたものなどが五千四百万円、保険金等の支給が適切でなかったものが七千百万円、補助事業の実施及び経理が適切でなかったものが二億七千三百万円であり、以上のほか、職員の不正行為による損害を生じたものが千八百万円ありまして、これらの合計額は、十三億九千五百万円になっております。これを前年度の十四億四千五百万円に比べますと、五千万円の減少になっております。
 これらの不当事項は、租税、保険、工事、補助金、不正行為の項目に分けて検査報告に記述してありますが、特に、工事及び補助金に関するものにつきまして説明いたします。
 工事につきましては、不経済な結果になったと認められるなどの事例を毎年度指摘しておりますが、四十八年度におきましても、防衛庁、農林省、郵政省、日本国有鉄道、日本鉄道建設公団及び公害防止事業団におきまして、設計が適切でなかったため不経済な結果になったと認められるもの、工事費の積算が適切でなかったためひいては契約額が割り高になったと認められるもの、監督、検査が適切でなかったため出来形が設計と相違しているものなどがありました。
 補助金につきましては、その経理が不当と認められる事例を毎年度多数指摘して注意を促してきたところでありますが、四十八年度におきましても、公共事業関係のものにつきましては、農林省、建設省におきまして、工事の施工が不良になっているものなど、また、公共事業関係以外の補助金につきましては、文部省、厚生省、農林省、通商産業省などにおきまして、補助の対象額を過大に精算しているものなどが少なからずありました。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について説明いたします。
 四十八年十二月から四十九年十一月までの間におきまして、会計検査院法第三十四条の規定により意見を表示し是正改善の処置を要求いたしましたものは十六件であります。
 この内訳は、総理府のF86F航空機用部品の管理に関するもの、総理府の委託事業により取得した物品の管理に関するもの、通商産業省の輸出保険特別会計の保険料の徴収等の経理に関するもの、運輸省の防波堤等築造工事におけるケーソンの曳航、据えつけ費の積算に関するもの、郵政省の郵便振替口座計算用会計機の保守料金の算定に関するもの、建設省の道路、河川構造物工事における鉄筋コンクリート用型枠支持材損料の積算に関するもの、橋梁塗りかえ工事における塗装費の積算に関するもの、日本国有鉄道の変電所等の電気設備工事における空気配管工費の積算に関するもの、車両工場等と地方資材部との間の資材準備要求等にかかわるデータの授受に関するもの、工場製作品を材料として多量に使用する工事の施工に関するもの、潜函工事における掘削沈下費の積算に関するもの、路盤鉄筋コンクリート工事における突起コンクリートの型枠費の積算に関するもの、日本電信電話公社の引き上げ用ガス隔壁つきケーブルの仕様に関するもの、日本住宅公団の住宅団地内土木工事における不陸整正費の積算に関するもの、日本道路公団の高速道路等工事における敷砂層等の材料の選定及び施工管理に関するもの、日本鉄道建設公団の潜函工事における掘削沈下の設計に関するものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
 会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係各省各庁などに対して、適正な会計経理の執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例がありますので、関係各省各庁などにおいてもさらに特段の努力を払うよう、望んでいる次第であります。
 次に、昭和四十八年度国有財産検査報告につきまして、その概要を説明いたします。
 昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書及び昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書は、四十九年十月二十二日内閣から送付を受け、その検査を終えて、昭和四十八年度国有財産検査報告とともに四十九年十二月十一日内閣に回付いたしました。
 四十七年度末の国有財産現在額は十兆七千八百九十三億四千五百六万余円でありましたが、四十八年度中の増が三兆三千三百五十八億四千七百五十万余円、同年度中の減が三千六百四億二千六百五万余円ありましたので、差し引き四十八年度末の現在額は十三兆七千六百四十七億六千六百五十一万余円になり、前年度末に比べますと二兆九千七百五十四億二千百四十四万余円の増加になっております。
 次に、国有財産の無償貸付状況について申し上げますと、四十七年度末には千八百十九億四千二百五十万余円でありましたが、四十八年度中の増が五百六十八億二千三百八十九万余円、同年度中の減が五百十四億九千六百七十五万余円ありましたので、差し引き五十三億二千七百十三万余円の増加を見まして、四十八年度末の無償貸付財産の総額は千八百七十二億六千九百六十三万余円になっております。
 検査の結果、昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算書に掲載されている国有財産について、その管理が不当と認めましたものは、総理府(防衛庁)及び郵政省における工作物の取得に関するものそれぞれ一件でありまして、その内容につきましては、昭和四十八年度決算検査報告二十七ページ及び六十九ページに掲記してありますとおり、工事の施行に当たって処置が適切でなかったものであります。
#9
○森下委員長代理 これにて昭和四十八年度決算外二件の説明聴取を終わります。
#10
○森下委員長代理 次に、大蔵省所管及び大蔵省関係の各政府関係機関について審査を行います。
 まず、大蔵大臣から概要の説明を求めます。大平大蔵大臣。
#11
○大平国務大臣 昭和四十八年度大蔵省主管一般会計歳入決算並びに大蔵省所管の一般会計歳出決算、各特別会計歳入歳出決算及び各政府関係機関収入支出決算につきまして、その概要を御説明いたします。
 まず、一般会計の歳入決算について申し述べます。
 昭和四十八年度の歳入決算額は十六兆千八百二十六億五千三百四十七万円余でありまして、これを歳入予算額に比較いたしますと一兆四千六百十五億六千二百九十一万円余の増加となっております。
 以下、歳入決算額のうち主なる事項について簡単に申し述べます。
 第一に、租税及印紙収入でありますが、その決算額は十三兆二百三十億六千六百五十一万円余で、これを予算額に比較いたしますと八千百五十九億六千六百五十一万円余の増加となっております。これは、所得税及び法人税において課税額の伸びが予定を上回ったこと等によるものであります。
 第二に、公債金でありますが、その決算額は一兆七千六百六十二億円で、これを予算額に比較いたしますと四百三十八億円の減少となっております。これは、租税収入等が予定より増収となることが確実に見込まれたこと等により、公債の発行額を予定より減額したことによるものであります。
 以上のほか、専売納付金三千五百六十一億三千八百九万円余、官業益金及官業収入三十億九千四百四十三万円余、政府資産整理収入五百四十一億千四百十八万円余、雑収入千百八十三億三千九百二十七万円余、前年度剰余金受入八千六百十七億九十八万円余となっております。
 次に、一般会計の歳出決算について申し述べます。
 昭和四十八年度の歳出予算現額は一兆千四百四十六億四千三百七十八万円余でありまして、支出済歳出額は一兆千百七十三億六千四百八十七万円余、翌年度へ繰り越した額は百八十億六千三百五万円余でありまして、差し引き不用額は九十二億千五百八十五万円余となっております。
 以下、経費のうち、主なるものについてその概要を申し述べます。
 まず第一に、国債費につきましては、国債整理基金特別会計へ繰り入れるため六千八百四十九億三千三百三十八万円余を支出いたしましたが、これは、一般会計の負担に属する国債、借入金の償還及び利子の支払い並びにこれらの事務取扱費の財源に充てるためのものであります。
 第二に、政府出資につきましては、七百十一億円を支出いたしましたが、これは、海外経済協力基金等への出資であります。
 第三に、特殊対外債務等処理費につきましては、二百一億九千九百三十九万円余を支出いたしましたが、これは、賠償等特殊債務処理特別会計への繰り入れ及びビルマ、韓国等に対する経済協力の実施のためのものであります。
 この支出のほか、相手国の国内事情等のため三十六億八千六百四十万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。
 第四に、経済協力費につきましては、九十八億六千四百二十万円余を支出いたしましたが、これは、発展途上国等に対する食糧等特別援助等のためのものであります。
 この支出のほか、対外食糧等特別援助費等につきましては、相手国の国内事情等のため四十四億二千四百七十二万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。
 第五に、産業投資特別会計へ繰り入れにつきましては、同会計の行う産業投資支出の財源の一部に充てるため七百五十八億円を支出いたしました。
 第六に、アジア開発銀行出資金につきましては、同銀行の増資に伴う出資のため四十億五千六百九十七万円余を支出いたしました。
 第七に、特定国有財産整備費につきましては、特定国有財産整備特別会計へ繰り入れるため三十五億千五十八万円余を支出いたしましたが、これは、同会計の行う庁舎等その他の施設の取得の財源の一部に充てるためのものであります。
 第八に、万国博覧会記念施設整備費につきましては、日本万国博覧会跡地の整備等に要する事業費の一部を補助するため十億九百二十五万円余を支出いたしました。
 第九に、沖繩返還協定特別支出金につきましては、百六十九億四千万円を支出いたしました。
 以上申し述べました経費のほか、科学的財務管理方法導入準備調査費、国家公務員共済組合連合会等助成費、国庫受入預託金利子、公務員宿舎施設費、資金運用部資金為替差損等補てん金及び政策推進調査調整費として二百十五億五千四百五十万円余並びに一般行政を処理するための経費として二千八十三億九千六百五十六万円余を支出いたしました。なお、以上の支出のほか、公務員宿舎施設費につきましては、九十七億七千五百六十五万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。
 次に、各特別会計の歳入歳出決算につきまして、簡単に概要を申し述べます。
 まず、造幣局特別会計につきましては、収納済歳入額は百八十七億六千九百七十二万円余支出済歳出額は百八十七億千六百九万円余でありまして、損益計算上の利益は二千五百八十四万円余であります。
 この会計の主なる事業である補助貨幣の製造は、四十七億七千万枚、額面金額にして九百八十九億二千万円を製造し、その全額を発行いたしました。
 次に、印刷局特別会計につきましては、収納済歳入額は二百七十二億八百五十六万円余支出済歳出額は二百四十四億千六百一万円余でありまして、損益計算上の利益は三十一億四千九百九十四万円余であります。
 この会計の主なる事業である日本銀行券の製造は、二十四億二千九百九十九万枚余、額面金額にして七兆四千四百九十九億九千九百八十六万円を製造し、その全量を日本銀行に引き渡しました。
 以上、申し述べました各特別会計のほか、資金運用部、国債整理基金、貴金属、外国為替資金、産業投資、賠償等特殊債務処理、地震再保険及び特定国有財産整備の各特別会計の歳入歳出の決算につきましては、さきに提出しております昭和四十八年度の決算書等によって御承知願いたいと存じます。
 最後に、大蔵省関係の各政府関係機関の収入支出決算につきまして、簡単に概要を申し述べます。
 まず、国民金融公庫にきましては、収入済額は九百四十一億九百三十八万円余、支出済額は九百十五億四千二百七十九万円余でありまして、損益計算上の損益はありません。
 この公庫の貸し付けは、七十五万件余、金額にして一兆三百十九億五千七百八十二万円余でありまして、これを当初の予定に比較いたしますと千八百四十二億五千七百八十二万円余の増加となっております。
 このほか、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、北海道東北開発公庫、公営企業金融公庫、中小企業信用保険公庫、医療金融公庫、環境衛生金融公庫、沖繩振興開発金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行の収入支出決算につきましては、さきに提出しております昭和四十八年度の決算書等によって御承知を願いたいと存じます。
 これをもちまして、昭和四十八年度における大蔵省関係の決算の概要説明を終わりますが、これらの詳細につきましては、お手元にお配りいたしております昭和四十八年度大蔵省主管一般会計歳入決算並びに大蔵省所管の一般会計歳出決算、各特別会計歳入歳出決算及び各政府関係機関収入支出決算に関する説明によって御承知を願いたいと存じます。
 次に、会計検査院の検査の結果、不当事項として、税務署における租税の徴収に当たり過不足があった旨の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。これにつきましては、すべて徴収決定等適切な措置を講じましたが、今後一層事務の合理化と改善に努めたいと存じます。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
 次に、昭和四十八年度日本専売公社収入支出決算につきまして、その概要を御説明いたします。
 まず、事業の概況について申し述べます。
 たばこ事業におきましては、製造たばこの販売は二千七百二億本余、金額にして一兆六百五十億一千八百三十四万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、四十六億本余、金額にして百七十三億七百四十二万円余の増加となっております。
 また、葉たばこの購入は、二十二万五千トン余、金額にして一千七百四十七億一千五百九十一万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、四千トン余の減少、金額にして十七億一千九百二十一万円余の増加となっております。
 塩事業におきましては、塩の販売は、八百六十万トン余、金額にして四百四十八億三千二百八十九万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、二十三万トン余、金額にして十六億七千九百五十三万円余の減少となっております。
 また、塩の購入は、国内塩百四万トン余、輸入塩七百四十四万トン余、金額にして合計三百二十五億七千六百二十七万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、三十九万トン余、金額にして二十七億七千八百五十六万円余の減少となっております。
 次に、決算の内容について申し述べます。
 まず、収入支出について御説明いたします。
 昭和四十八年度における収入済額は一兆一千百三十一億二千七百二十九万円余であり、収入予算額一兆九百九十一億五百五万円余に比較いたしますと百四十億二千二百二十四万円余の増加となっております。
 また、支出予算現額は七千九百四十二億七千八百九十一万円余でありまして、このうち支出済額は七千七百八億六百十二万円余、翌年度に繰り越した額は二百二十六億一千九百九十四万円余でありまして、差し引き不用額は八億五千二百八十五万円余となっております。
 次に、損益計算について御説明申し上げます。
 総収益一兆一千百六十億四千七百八万円余から総損失七千四百十一億四千九百七十八万円余を控除した純利益は、三千七百四十八億九千七百三十万円余であります。これから日本専売公社法第四十三条の十三第三項の規定により積み立てる利益積立金百八十七億五千九百二十万円余を控除した専売納付金は、三千五百六十一億三千八百九万円余であり、当初の予定額三千四百十一億八千三百三十九万円余に比較いたしますと百四十九億五千四百六十九万円余の増加となっております。
 以上が昭和四十八年度の日本専売公社の決算の概要であります。
 何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。
#12
○森下委員長代理 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。高橋会計検査院第一局長。
#13
○高橋会計検査院説明員 昭和四十八年度大蔵省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。
 書面並びに実地検査の結果、検査報告に不当事項として掲記いたしましたものは、租税の徴収に当たり徴収額に過不足があったものでございます。
 これらの徴収過不足の事態は、納税者が申告書等において所得金額、税額の計算等を誤っていたのに当局の調査が十分でなかったこと、当局が法令の適用、税額の計算等を誤っていたこと、課税資料の収集、活用を適確にしていなかったことによって生じたものでございます。
 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#14
○森下委員長代理 次に、中村会計検査院第五局長。
#15
○中村会計検査院説明員 政府関係機関のうち日本専売公社、国民金融公庫、住宅金融公庫、中小企業金融公庫、北海道東北開発公庫、公営企業金融公庫、中小企業信用保険公庫、医療金融公庫、環境衛生金融公庫、沖繩振興開発金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行の昭和四十八年度の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
#16
○森下委員長代理 次に、桜木会計検査院第四局長。
#17
○桜木会計検査院説明員 昭和四十八年度農林漁業金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
#18
○森下委員長代理 次に、日本専売公社、国民金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行各当局の資金計画及び事業計画等について、順次説明を求めます。
 まず、泉日本専売公社副総裁。
#19
○泉説明員 昭和四十八年度の日本専売公社の決算及び業務の概要を御説明申し上げます。
    〔森下委員長代理退席、委員長着席〕
 まず収支決算について申し上げますと、収入済額は一兆一千百三十一億二千七百二十九万円余、支出済額は七千七百八億六百十二万円余でありまして、差し引き三千四百二十三億二千百十七万円余の収入超過となりました。
 これを損益計算の面から申し上げますと、総収益は一兆一千百六十億四千七百八万円余、総損失は七千四百十一億四千九百七十八万円余でありまして、純利益は三千七百四十八億九千七百三十万円余となっております。
 この純利益から日本専売公社法第四十三条の十三第三項の規定により積立金として積み立てる百八十七億五千九百二十万円余を控除いたしまして、専売納付金は三千五百六十一億三千八百九万円余となりました。これは予定に比べ百四十九億五千四百六十九万円余、また前年度に対しましては百九十四億一千九百六十四万余の増加となっております。
 次に、たばこ事業及び塩事業につきまして、それぞれの概要を御説明申し上げます。
 まず、たばこ事業につきましては、昭和四十八年度の製造たばこ販売数量は二千七百二億本余でありまして、予定に比べ四十六億本余、また前年度に比べ百四十八億本余、それぞれ増加となっております。
 たばこ販売面におきましては、前年度に引き続き消費嗜好の動向に対応してセブンスター、チェリーなど喫味の軽い製品の供給を重点に販売努力を行いました結果、前年度に対し数量で五・九%、売上高で八・六%の増加を示しました。
 次に、製造面におきましては、前述のような製造たばこの需要増加に対処するため、高松、徳島及び臼杵の各工場を新たに稼働させるとともに、他の工場等につきましても製造設備の改善充実によって供給体制の製備を進め、あわせて作業の合理化、能率の向上に努めてまいりました。
 さらに、葉たばこ生産面におきましては、原料葉たばこの安定的かつ経済的確保を期して、長期生産計画を策定するとともに、葉たばこ耕作の生産性向上を図るため、「たばこ作経営近代化施設整備事業」に対する助成を初めとする広範な生産対策を講じてまいりました。
 以上の結果、たばこ事業におきましては、総売上高は一兆六百五十七億七千四十九万円余、売上原価は三千九十七億六千五百八十九万円余でありまして、売上総利益は七千五百六十億四百五十九万円余となり、これから販売費及び一般管理費六百六億二千三百八十二万円余、たばこ消費税三千百九十五億九千九百八十七万円余を控除し、さらに営業外損益八億二千三百六十二万円余を加えたたばこ事業純利益は、三千七百六十六億四百五十一万円余となりました。これは予定に比べ百四十七億一千二百十四万円余、また前年度に対しましては七十二億一千九百二万円余の増加となっております。
 しかしながら、昭和四十八年度のたばこ事業は、石油危機に端を発した異常な経済情勢を反映し、例年にない原価の高騰を招来し、このため、たばこ事業益金率は五九・三%と、六〇%台を下回るところとなりました。
 次に、塩事業について申し上げますと、昭和四十八年度の塩販売数量は、一般用塩で百七十八万トン余、ソーダ用塩で六百八十二万トン余、合計八百六十万トン余でありまして、これは予定に比べ二十三万トン余の減少、また前年度に対しましては八十五万トン余の増加となっております。
 また、塩事業につきましては、さきの塩業整備実施により新たに発足しました、近代化企業七社の操業もおおむね順調に推移し、供給安定化への体制を整備することができました。
 以上の結果、塩の総売上高は四百四十八億三千二百八十九万円余、売上原価は三百七十一億四千七百三十三万円余でありまして、売上総利益は七十六億八千五百五十六万円余となり、これから販売費及び一般管理費百一億七千九百三十万円余を控除し、さらに営業外損益七億八千六百五十二万円余を加えました塩事業の損益は、十七億七百二十一万円余の純損失となりました。これは予定に比べ三億八千十一万円余の損失減、また前年度に対しましては十九億四百四十二万円余の損失増となっております。
 次に、昭和四十八年度決算検査報告におきまして不当事項として指摘を受けましたものはございませんでしたが、今後とも綱紀の粛正、予算の効率的運用等につきましては、なお一層の意を用い、事業の運営を図ってまいりたいと存じます。
 以上、簡単でありますが、昭和四十八年度の決算及び業務の概要について御説明申し上げました。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#20
○井原委員長 次に、澤田国民金融公庫総裁。
#21
○澤田説明員 国民金融公庫の昭和四十八年度の業務の概要について御説明申し上げます。
 昭和四十八年度におけるわが国の中小企業は、総需要抑制策の実施、石油危機や物不足による諸物価の高騰等の影響を受けて、全般的に資金繰り状況が逼迫いたしました。このような状態に置かれた中小企業に対して、当公庫は、それぞれ緊急融資をもって対処してまいりました。このほか、主な施策としては、普通貸付の貸付限度の引き上げを実施し、経営改善を図ろうとする小企業者に対しては、無担保、無保証人及び低利率の条件で融資を行う小企業経営改善資金貸付の制度を新たに設けました。
 また、横浜西口支店を新設しまして、中小企業者のために一層の便宜を図ってまいりました。
 昭和四十八年度の貸付計画は、当初八千四百七十七億円を予定しておりましたが、年度途中に輸出関連緊急融資、水銀等汚染被害関連緊急融資、年末緊急融資等合計で一千九百六十億円の貸付規模の追加を受けて貸し付けを実行いたしました。その結果、前年度に比べ件数が一〇・一%増の七十五万件余、金額が三四・〇%増の一兆三百十九億五千七百八十二万円余の貸し付けを実行いたしました。
 その原資といたしましては、資金運用部からの借入金六千六十九億円、簡易生命保険及び郵便年金からの借入金二百十億円、一般会計からの借入金三十億円のほか、貸付回収金等四千十億五千七百八十二万円をもってこれに充てました。
 貸付種類別に貸し付けの実績を申し上げますと、普通貸付は、六十一万一千件余、九千九百四十四億五千五百八十三万円、恩給担保貸付は、十三万八千件余、三百七十四億三千四百五十六万円余、記名国債担保貸付は、七百件余、三千百二十一万円余となりました。
 なお、普通貸付の貸付実績の中には、生鮮食料品等小売業近代化資金貸付、流通近代化資金貸付等の特別貸付が二万八千件余、四百八十一億一千三百五十三万円、輸出関連緊急融資及び水銀等汚染被害関連緊急融資が二万九千件余、七百十一億二千九十五万円、及び四十八年十月から新たに貸し付けを始めました小企業経営改善資金貸付が五万三千件余、二百九十五億一千三百六十六万円含まれております。
 一方、当年度における貸付金の回収総額は七千七億二千七百万円余となり、また、滞貸償却費は二億四千十四万円余となりました。以上によりまして当年度末現在の総貸付金残高は、百七十六万一千件余、一兆三千七百八十六億七千六百十八万円余となりました。前年度残高に比較いたしますと、件数で十二万九千件余の増加、金額で三千三百九億九千六十七万円余の増加となり、これを率で見ますと、件数で七・九%の増加、金額で三一・六%の増加となりました。
 貸付金の延滞状況は、四十八年度末におきまして延滞後六カ月以上経過したものが五十三億九千百二万円余で、前年度に比べ三億六千三百八十七万円余の減少となっております。総貸付金残高に対する割合は〇・四%であり、前年度の〇・五%に比べて〇・一ポイント減少しております。
 環境衛生金融公庫からの受託業務につきましては、当年度中における貸付額は、七万四千件余、九百十二億二千三百二十三万円余、回収額は五百四十八億七百万円余となり、当年度末残高は、二十八万七千件余、二千十七億七千三百九十二万円余となっております。
 当年度中における収入、支出について申し上げますと、収入予算額が九百三十七億八千四百九十三万円余に対し、収入済額は九百四十一億九百三十八万円余、支出予算額が九百十八億八千八百一万円余に対し、支出済額は九百十五億四千二百七十九万円余となりました。
 損益の状況について申し上げますと、総利益金は、一千三十一億八千八百九十万円余、総損失金は九百九十六億四千三百三十四万円余となりました。したがいまして、総利益金から総損失金を差し引きしました滞貸償却引当金繰入前利益金は、三十五億四千五百五十五万円余となりました。これは、大蔵大臣の定める滞貸償却引当金繰り入れの範囲内にあるため、全額を繰り入れました結果、利益金は生じなかったので、国庫納付はいたしませんでした。
 以上をもちまして、昭和四十八年度の業務概況の御説明を終わらせていただきます。
#22
○井原委員長 次に、吉岡日本開発銀行総裁。
#23
○吉岡説明員 昭和四十八年度における日本開発銀行の業務の概要について御説明申し上げます。
 まず、四十八年度の資金運用計画は、当初貸付規模五千五百億円を予定しておりました。これに対する貸付実行額は都市開発一千二十一億二千五百万円、地方開発八百十億六千万円、国民生活改善九百二十六億七千八百万円、エネルギー六百三十四億六千六百万円、海運九百六十六億九千七百万円、技術振興五百七十一億五百万円、その他五百八億三百万円、合計五千四百三十九億三千四百万円となっております。
 次に、四十八年度の貸付運営の特色を申し上げますと、
(1) 都市開発については、都市交通の整備改善、市街地の開発整備及び流通機構の近代化に寄与する事業等に対する融資を引き続き拡充したこと
(2) 地方開発については、九州、四国、中国、北陸の四地方の開発のための融資を引き続き強化するとともに、地方都市の機能整備、工業拠点の開発整備、地方適地産業の育成について特に留意したこと
(3) 国民生活改善については、環境保全の観点から公害防止融資の飛躍的拡充を図るとともに、都市ガスの高圧、高カロリー化設備に対する融資及び食品工業の近代化、合理化のための食品団地に対する融資を引き続き行ったこと
(4) エネルギーについては、電力向けの原子力発電機器国産化推進のための融資並びに石油向けの民族糸中核企業等の育成強化を図るための販売施設、精製設備に対する融資、石油備蓄の増強を図るための石油備蓄タンクに対する融資及び日本周辺大陸だなの石油開発事業に対する融資等の拡充を図ったこと
(5) 海運については、貿易物資の安定的輸送確保の観点から計画造船による外航船舶の拡充整備の推進を図り、また前年度に引き続き海運非集約企業にも融資を行ったこと
(6) 技術振興については、わが国自主技術の開発力の強化、技術水準の向上を図るために、引き続き、国産技術振興融資、電子計算機融資等を行ったこと
(7) その他の融資については、わが国経済の国際化に対応して国内産業体制の整備を図るための体制整備融資、過密地域から地方への工場分散に対する融資及び住宅産業、遠洋漁業等に対する融資を引き続き行ったことなどが挙げられます。
 次に四十八年度における既往貸付の回収は、外貨貸付金の回収五十六億一千四百七十七万円余を含めまして二千三百二億二千六百四万円余となっております。
 これらの結果、年度末における貸付残高は、国内資金貸付二兆六千百四十四億三千六百六十六万円余、外貨貸付二百三十五億二千九百三十一万円余の合計二兆六千三百七十九億六千五百九十七万円余となりました。
 また、四十八年度において外貨債務の保証を行いました額は、電力に対する十一億四千三百九十六万円余であり、年度末保証残高は三千十三億二千百八十六万円余となっております。
 最後に、四十八年度決算の概要について説明いたしますと、二百六十七億九千四百十一万円余の純利益を計上し、このうち百八十四億六千五百七十六万円余を法定準備金として積み立て、残額八十三億二千八百三十五万円余を国庫へ納付いたしました。
 以上、四十八年度における日本開発銀行の業務の内容につきまして御説明を申し上げました。
#24
○井原委員長 次に、澄田日本輸出入銀行総裁。
#25
○澄田説明員 昭和四十八年度における日本輸出入銀行の業務状況につき概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和四十八年度の貸付額は六千百七十三億二千百六十八万円余で、年度当初の事業計画における貸付予定額七千三百億円に比較すると、一五%ばかり下回りました。
 このように、貸付額が予定より減少いたしましたのは、内外の経済動向の影響を受けて海外からのプラント受注の伸びが予想を下回ったこと、一部の船舶輸出契約の支払い条件が延べ払いから現金払いに切りかえられたこと等の要因により、輸出資金の貸し付けが予定より少なかったこと等によるものであります。しかし、これを昭和四十七年度の貸付額五千七百九十五億八千三百三万円余に比較いたしますと、七%程度の増加となっております。
 以下、昭和四十八年度の貸付額の内訳につきまして、金融種類別に前年度との比較において申し述べます。
 まず、輸出資金の貸し付けは二千五百八十九債一千百万円で、昭和四十七年度の三千六百五十七億九千九百三十五万円に対し、一千六十八億八千八百三十五万円の減少となりました。
 輸入に必要な資金の貸し付けは一千百五億二千三百三十六万円余で、天然ガス、石油等の資源開発輸入案件の貸し付けが多かったほか、航空機の輸入にかかわる貸し付けが行われたことにより、昭和四十七年度の実績に対し百三十七億八千百九十六万円余の増加となりました。
 海外投資資金の貸し付けは一千七百九十一億五千七百九十五万円余で、昭和四十七年度の六百四十六億九千八百十一万円余に比し飛躍的に増加いたしました。これは一般投資案件の増加に加えて海外資源開発のための対外投資が活発であったことによるものであります。
 このほか、開発途上にある諸国等に対する直接借款は六百八十七億二千九百三十六万円余で、昭和四十七年度の五百二十三億四千四百十七万円余に対し、百六十三億八千五百十八万円余の増加となりました。
 なお、輸出金融、輸入金融、海外投資金融及び直接借款を通じまして資源開発案件に対する貸し付けを別途集計いたしますと、昭和四十八年度はおよそ一千八百十三億一千九百万円となり、昭和四十七年度の実績とほぼ同様に貸付規模全体のおよそ三割を占めるに至っております。
 以上の結果、昭和四十八年度末の貸付残高は二兆三千九百七億六千三百二十八万円余となり、そのうち外貨による貸付金の残高は、円貨に換算いたしまして二千七百八十九億二千八百七十三万円余となっております。
 昭和四十八年度の貸付資金の原資といたしましては、産業投資特別会計からの出資金六百三十億円、資金運用部資金からの借入金四千九百三十億円のほか、自己資金等六百十三億二千百六十八万円余をもってこれに充てました。
 以上申し述べました業務の運営により、昭和四十八年度の一般勘定の損益決算におきましては七十七億五千三百七十九万円余の貸倒準備金繰入前利益を生じ、これを全額貸倒準備金に繰り入れました結果、本年度も利益金を計上するには至りませんでした。
 なお、インドネシア債務救済措置の実施に関する業務につきましては、日本輸出入銀行法による貸付金の利息の特例等に関する法律により一般の業務と区分して特別の勘定を設けて経理することといたしておりますが、昭和四十八年度の特別勘定の損益決算におきましては、利益金として六千四百四十五万円余を計上、これを全額同勘定の積立金として積み立てました。
 以上、昭和四十八年度における日本輸出入銀行業務の概況につき御説明申し上げました。
#26
○井原委員長 これにて説明の聴取を終わります。
     ――――◇―――――
#27
○井原委員長 この際、資料要求の件についてお諮りいたします。
 例年、大蔵省当局に対し、決算の検査報告に記載された会計検査院の指摘事項に対する関係責任者の処分状況調べの提出を求めております。昭和四十八年度決算につきましても、その提出を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○井原委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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