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#1
第075回国会 建設委員会 第18号
昭和五十年六月六日(金曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 天野 光晴君
    理事内海 英男君  理事梶山 静六君
    理事唐沢俊二郎君  理事服部 安司君
    理事村田敬次郎君  理事井上 普方君
    理事福岡 義登君  理事浦井  洋君
      小沢 一郎君    大村 襄治君
      塩谷 一夫君    中尾  宏君
      浜田 幸一君    林  義郎君
      松野 幸泰君    渡辺 栄一君
      佐野 憲治君    清水 徳松君
      中村  茂君    新井 彬之君
      渡辺 武三君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 仮谷 忠男君
 出席政府委員
        国土庁計画・調
        整局長     下河辺 淳君
        建設省都市局長 吉田 泰夫君
 委員外の出席者
        通商産業省基礎
        産業局化学製品
        課長      太田 耕二君
        建設省都市局下
        水道部長    久保  赳君
        建設委員会調査
        室長      曾田  忠君
委員の異動
六月五日
 辞任         補欠選任
  大村 襄治君     菅野和太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  菅野和太郎君     大村 襄治君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 下水道事業センター法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第三七号)(参議院送付)
     ――――◇―――――
#2
○天野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、下水道事業センター法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。清水徳松君。
#3
○清水委員 私は下水道事業センター法の一部を改正する法律案について若干の御質問をいたしたいと思います。
 第一番に、改正案によって設立されることになりました日本下水道事業団が、下水道事業センターと全く同じ形の認可法人の形式をとって、公団や普通の事業団、そういうふうなものと同じような特殊法人の形式をとらなかったということについての御説明を、まず最初にしていただきたいと思います。
#4
○吉田(泰)政府委員 当初建設省が要求しておりました公団案というのは、公害防止等の要請を緊急に達成するために先行的な整備の必要な下水道につきまして、その根幹的施設、処理場等を、公団を設立し、これに財投資金を入れまして、地方公共団体にかわって建設していく、そういうことを行うことにより資金の面と執行体制の面と両面の問題が解決できるという考え方から出たものでございます。
 これに対しまして、結局予算としましては、資金面の手当てとしては、公団に財投資金を直接導入するという方式のかわりに、財投資金を原資としまして特別の地方債というものを認め、地方公共団体の起こす地方債に財投資金が流れる、それを財源として公共団体が事業を実施するあるいは下水道事業団に委託するという仕組みにし、いわば間接的に財投資金の活用を図る道を開いたものでございます。
 また、執行体制面では、本日から御審議いただくこの法案によりまして、下水道事業センターが日本下水道事業団と名称を変更するとともに、事業の受託という面を強調し、組織、人員等も大幅に拡充されることになりました。こういうことですから、当初要求した公団案とは異なったものではありますが、その要求した骨子そのものは相当程度実現して、当面の要請には十分こたえられるものと考えます。
 なお、特殊法人と認可法人は行政管理庁設置法等から見れば確かに扱いが違うのですけれども、その本質的な違いというのは、当初設立のときの手続、すなわち狭義の特殊法人というのは、法律によって直接設立するかあるいは特別の法律によって特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人でありまして、それに対し認可法人は、同じく特別の法律により設立される法人ではありますが、その設立行為が、発起人が設立に関する行為を行いまして主務大臣画認可を受けて設立する、いわば主務大臣の側から見れば受け身の形というところが違うだけでありまして、本事業団のようにすでに設立をされているセンターを切りかえるという場合は、実体はすでにもうできているわけですから、設立行為自体もさほどの重要性もないのではないか、そういう意味で、特殊法人と認可法人はほとんどその差はない。たとえば財投資金が入れられるかどうかというような問題につきましても、別段、認可法人だからだめだということではなくて、その点に関してだけ言えば、狭義の特殊法人と同様、資金運用部資金法の対象足り得るという解釈でございます。
#5
○清水委員 参議院の質疑応答の中で出てまいったことでございますが、下水道事業は、本来地方公共団体が行う業務であって、国が行う業務の一部を代行するために設けられる公団、事業団の行う業務とはおのずからその性質を異にするという答弁が、行われておるわけであります。ちょっとこの議事録を拝見しましても、これは行政管理庁の方のお答えなんですが、「御承知のように、この下水道施設の整備というのは、これは利用する地域住民にとっては非常に生活に密着した問題でございます。したがいまして、この下水道整備を進めていくのは、やはり地方公共団体が中心になるということだろうと思います。」というふうに答えております。あちこちにそういったような答弁の個所があるわけでございます。したがって下水道事業団を、特殊法人である公団や事業団が行う業務にはなじまないものであるから認可法人としなければならないんだと、こういうことを再三言っておるわけでありますが、この理由は全く理解のできないことでありまして、建設省も最初、これは下水道事業団ではなくて、むしろ下水道公団ということで発足させたいという構想もあったのでありますが、どうしてこのようになったのか、その辺のことについて建設大臣のみずからの所信をひとつお伺いをいたしたいと思います。
#6
○仮谷国務大臣 先ほど局長からも御答弁を申し上げましたように、当初の出発が、私どもは下水道公団で出発をして、財投によってひとつ国みずからがやろうという考え方を持っておったわけですけれども、御理解いただいておりますように、本年度は、公社、公団の新設や新部局の新設は認めないと行管の厳しい考え方もありますし、方針もこれを政府も取り上げたわけでありますから、そういう意味で、実はこれは本当に最初の目的の公団を一歩引かざるを得なかったわけです。そのかわり、一歩は退いたとは言うものの、下水道事業団にして実質的な仕事は変わらないようにやろうということで、いま御答弁申し上げたようなことになったわけであります。
 私どもは、本来は下水道の仕事というものは、その主体は地方自治体がやるものですけれども、最近は流域下水道があって、地方公共団体にはとても任されない問題もありますし、特に御承知のように、水質環境基準と申しますか、これは全国的に設定をされて、その基準を達成していくことが国家的な大きな課題になってきたということになりますと、これは国は本腰を入れてこの問題と取り組んでいかなきゃならぬというふうに考えておるのでありまして、下水道は地方団体だから任しておったらいいじゃないかという考え方では全くございません。そういう考え方では進んでおりません。御理解いただきたいと思います。
#7
○清水委員 行政管理庁では、やはり地方公共団体が中心に行うべき下水道の整備を主たる目的とするこの事業団は、公団にするには不適当であるというような考え方を持っておいでのようですが、この考え方に対して今後大臣はどういうように対処していくつもりであるか。これは将来、この事業団が、今後はいずれわれわれとしては公団にまでひとつ拡大していってもらいたいという、そういう考え方があるものですから、今後建設省はどのようにこの基本的な方針というものを、行管のそういう考え方を克服していくおつもりであるかどうか、その辺のところもお伺いいたしたいと思います。
#8
○仮谷国務大臣 この問題に限らず、行政管理庁の方では、行政機構の問題についてはいろいろと管理庁としての意見のあることは承知をいたしておりまして、必ずしも私どもはそれを否定するわけじゃございませんけれども、少なくとも下水道公団をわれわれが出発させようと考えたのは、前段申し上げたとおりでありまして、これはこの目的を達成するためには、私どももぜひその方向で進みたいと思っております。
 いま事業団で一応出発をいたしますけれども、さらに将来は、この下水道事業というものは大変大きな事業になってくると思います。そういう問題から考えてみますと、将来充実するために、公団として昇格させてさらに推進することは必要だと思っておりますから、そういう時期が来れば、そういうことで臨みたいと思っております。
#9
○清水委員 この下水道というのは――われわれは余り下水道とは直接関係のないようなところに住んでおりまして、いつわれわれの周囲には下水道の布設ができるかわからぬといったようなことで、非常に縁遠い。しかし、住んでいるところはれっきとした市街化区域です。それだけ下水道というものは非常に普及率がまだ低いわけです。
 ここに専門調査員室の調べてくれた資料等もございますけれども、この普及率は四十五年度末で一五・六%、四十九年度で二〇・五%、これは見込みでございます。そして大都市でも、大阪八七%、まあ比較的いい方じゃないかと思いますが、名古屋七一%、東京都は五八%、川崎市二七%、福岡市三三%、横浜市二二%、こういったような数字でございまして、もう非常に普及率が低い。これは諸外国に比べましても、少なくとも近代国家、欧米の水準から比べますと、全然問題にならぬほどの低さであろうというふうに思います。それだけに非常に大きな任務をこれから建設省は持つわけでございます。
 さらにまた、いま大臣がおっしゃったように、この環境基準等が厳しく決められまして、それもだんだんとその数を増しまして、ほとんどの河川の水質環境基準の指定が行われつつある。現在すでに三百二十カ所という数字が出ておりますが、このように下水道の整備というものはこういうような状況を踏まえながら非常に重大な任務を負いつつあるときに、この下水道事業団をつくるに当たっての建設省のいわゆる責任の感じ方というものは非常に弱いのじゃないか。公団が多過ぎる一いま公団、事業団は百十五ぐらいあるということを聞いておりますが、それほどある公団一つや二つ削っても、これは当然公団にして、昇格させていいんじゃないか。先般われわれは屋上屋を架するものとして反対した宅開公団、こんなものはやめても、この下水道公団は推進しなければいかぬじゃなかったかというような感じがしてなりません。よほどこれは国が、下水道整備というものに対してのきりっとした前進した姿を打ち出していかないと、とてもとてもこれらの重大なる任務、この水質基準を守ったりあるいはまた普及率を高めていく、こういったような重大なる任務というものを遂行できないのじゃないか。どうもその姿勢について消極的なものが感じられてならない。そういうことでございますので、その点ひとつ建設大臣の決意をこの際承りたいと思います。
#10
○仮谷国務大臣 お説、私は同感であります。いま公社、公団が非常に数が多いことも事実でしょう。だから、できるだけこれを整理しろ、そのかわり新設も認めないというのが行管の考え方でして、この方針は私は一応理解ができるわけです。じゃあいまあるものの必要ないものは何で、必要なものは何か、こういうことで区別していきますと、それぞれにいろいろ理屈があり考え方があって、なかなか容易にいかないところが今日の状態であることは、申し上げるまでもありません。
 ただ、下水道公団は本年新設を要求したわけであって、先ほどの宅開公団は昨年決まったわけでありまして、年次にずれがあったということと、確かに政治的な妥協であったということは間違いありません。私どもは公団でどこまでも押したかったわけですけれども、それをあくまでも言い張っておっても実現はできないという見通しのもとに、一回は下がったけれども、現実の問題は、同じ仕事ができる程度のところでこれは政治的妥協をしたことは間違いございません。しかし、お説のように下水道事業が非常におくれている、欧米諸国と比較をいたしますと格段の相違があるということ、全体で二〇%程度ですかしか実現していない。これを目標どおりに進めていくためには、容易ならぬ努力が必要であるし、そのためには国家が本腰を入れなければならぬことも当然であります。
 そういう意味から考えて、はたして現在の事業団でこれが乗る切れるかどうかという問題は、一つの大きな問題かと思うのでありまして、そういう大目的を果たしていくために将来さらに事業を強化していくことも必要だと私ども考えておりますから、そういう方向で進めていきたい、かように思っております。
#11
○清水委員 下水道センターの事業も、四十七年度が、これは十一月からですから八億六千万円ということ、それから四十八年度が百三十億ですか、それから去年が二百六十五億、五十年度の計画が六百八十四億というように、事業量も年々大きくなってくるわけでありまして、これがいまのような情勢からすると飛躍的に大きくなるんじゃないか。また、そうしなければならぬというふうに思うわけでありまして、いま大臣の決意を聞いてわれわれも了解するわけでありますが、この事業団を早急に堂々と財投を使えるような公団にまで拡大していくということをここでひとつはっきりと吟味をしていただきたい、そのように思います。いかがでしょうか。そこまで言えませんか。
#12
○仮谷国務大臣 実は、できたばかりの法律案をいま御審議をいただいておるわけで、そういう意味でいま直ちに――私はこれはさきに政治的妥協と言いましたけれども、これはそこに至るまでにはいろいろな経緯があって、各方面の政治的な非常な好意のあったことも事実でありまして、とにかくこれで出発しよう。一つの前進であることは間違いありませんから、これでひとつ清水先生やらせてみてください。それで将来の見通しをつけながらさらに事業を強化する、こういうことでひとつ御了解をいただくようにお願いしたいと思います。
#13
○清水委員 行管のそういうような非常に誤った考え方をぜひ克服して、この下水道の事業というものをさらに前進させるように格段の御努力を要望しておきたいと思います。
 それで、先ほど局長の方からお答えがあったんですが、認可法人と特殊法人ですね。この違いを先ほど説明願ったようですが、ちょっと聞き取れなかったんです。その辺のところ、私素人ですので、もう少し詳しく説明願いたいと思います。
#14
○吉田(泰)政府委員 広い意味で特殊法人という場合には、ここでいう認可法人も入るわけでございます。つまり、特別の法律に基づいて一つまたは限られた数設置される法人を広くいう場合があります。しかし、いまの御質問の趣旨は、そういう広い意味ではなくて、特殊法人と認可法人とに分けた場合のことでございますから、分けた場合のいわば狭い意味の特殊法人ということになりますと、これはたとえば行政管理庁設置法により行政管理庁の監督の対象になり、設立にも関与するという意味の条文がありまして、そこで、「法律により直接に設立される法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人」こういうことになっております。つまり、国鉄などのように、法律により直接設立される法人、それから住宅公団その他多くの公団のように特別の法律によって特別の設立行為をもって設立したもの等をいうわけであります。この場合の特別の設立行為とは、政府が命ずる設立委員が行う設立に関する行為を申しまして、これがその公団法なるものの中に法定されている、こういうものでございます。
 一方認可法人と申しますのは、同じく特別の法律、下水道事業センター法とか下水道事業団法というような特別の法律によって設立される法人ではありますが、一般のといいますか、法定の発起人が設立に関する行為を行ってくれば、そして主務大臣の認可を受けてくれば、法に照らしてこれを認可する、認可すれば設立される、こういうものであります。つまり法律上必ずつくるというものと、設立行為があり、認可申請があれば受けて立とうというのとの違いがあります。
 ただし、認可法人にも全国的に数多く設立されることが認められているものもあれば、本法のように特に法律上全国に一つしか認めないというような明文を置いているものもあります。一つしか認めないというような明文があれば、なおさら認可法人とはいえ特殊法人との差異は実質的には薄くなっている、こういう関係にあると思います。つまり、主としてその設立手続の差異に着目した法人の分類でございまして、一たび設立された後は業務の運営方法とか主務大臣の監督とかあるいは認可法人なるがゆえに財投は入らないというようなことにはならない、そういう意味で実質的に大差はないということを申し上げた次第でございます。
#15
○清水委員 最後の言葉だけよくわかりましたが、中身としては仕事の面では大した差異はないわけですね。たとえば金の使い方、仕事のやり方等について、特殊法人であるからこれだけ有利、認可法人であるからこの点が不利だといったようなことは、この下水道事業団に関する限りないといって差し支えないわけですか。
#16
○吉田(泰)政府委員 先ほどのは、一般論としての認可法人と狭義の特殊法人はあまり差異がないと申し上げたのですが、この下水道事業団におきましては、個々の事業団、個々の公団との差異となりますと、ほかにもいろいろあり得るわけでして、現にこの事業団では債券発行権能の規定がございません。公団には大体必ずと言っていいほどそういう規定がありまして、それに基づいて財投が直接投入されているわけであります。そういう意味では差は、この事業団に関しては、たとえばそういう点で差があるというようなことはございます。
#17
○清水委員 その大臣の言う、いわゆる妥協の産物の一つだろうと思いますが、特別地方債という制度が採用されておるわけであります。これは一種の国庫補助金の分割交付制度ということになるようであります。これによって、いま言った直接財投を事業団で運営することはできないけれども、公共団体を通して、そしてそれを下水道事業団の方に委託の形でその金を回して下水道の整備に活用するということだと思いますが、そういうような了解でよろしいかどうか。どうせここまで回りくどいやり方をして財政投資を使わせるわけですから、どうしてこれを直接財政資金としてこの事業団に使わせることができなかったのか、非常にその辺のところわれわれとしては本当に納得のいかないところでございまして、直接財投資金が使えるように何とかならぬものだろうか、そういうふうに思いますが、その辺のところを御説明をしていただきたいと思います。
#18
○吉田(泰)政府委員 いろいろ予算編成の過程で関係当局と私ども鋭意折衝したわけでございますが、その間やはり私どもが感じた最も強いと思われる壁は、一つには公団、狭義の特殊法人の設立は一切認めたくないという非常に強い壁があるとともに、内容的に財投の直接投入が認められないとして、ついにそこまでに至らず中間的な案にとどまらざるを得なかった最も大きな理由は、私どもの感じでは、下水道の整備に係る資金を財投という借入金で行ったときに、これを償還する固有の財源がないということでございまして、道路公団の財投は有料道路をつくっておりますから将来の通行料金で十分償還計画が立っておるわけですし、住宅公団などの場合も家賃収入の中に償還財源まで含めて、ただし非常に長い間かかってではありますがいずれ償還されるという見通しのもとにつくられている。そういうものが長期の借入金になじみやすいのだということでありました。
 しかし私どもは、国費そのものを大幅に伸ばすことが非常にむずかしいし、下水道の整備は水質環境基準、公害防止計画の達成のために、ここ十年あるいは十五年、いつまでも続くというものではなくて、そこに非常に大きなピークが来るんだから、後年度それほど伸びる必要がなくなってくる、そういう時期的なずれを調整する意味で長期の借入金というのはまさにふさわしいのではないか、大きな目で見れば将来は償還財源が頭打ちしてもいいという意味であるんではないかと主張したのでございますが、確かに公団住宅とか有料道路料金のような下水道そのものの償還財源というものではないわけでして、下水道の使用料は少なくとも現時点においてはたかだか維持管理費を賄うのがやっと、なかなかそこまでもいきかねるという状況ですから、一般的に言って償還費にまで回るということはありませんし、また回せるほどに下水道料金を上げるということもこれまた別途非常な問題でありますから、そういった点が主として強い壁となったものと私どもは考えております。
 しかしながらそれは下水道事業の今後の急速な拡大、それもいつまでもということではない、当面の緊急な間だけだということを押して、今後とも大臣の申されたとおり努力したいと考えておるところでございます。
#19
○清水委員 事務当局としても大臣の決意に沿った形で今後とも下水道事業の拡大のために努力をしていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
 さて、大変おくれております日本の下水道事業、第三次もことしで終わりだと思います。二兆六千億ぐらいの事業費をほとんど一〇〇%使っております。事業費からすると一〇〇%達成したように金は使ったけれども、実際の進捗率といいましょうか、予定されたもののどの程度まで完成する見込みであるのか、第三次の下水道計画の概況をお知らせを願いたいと思います。
#20
○吉田(泰)政府委員 第三次の五カ年計画は総額二兆六千億円でございました。そのうち予備費を除いた二兆五千百三十四億円に対しまして御指摘のように一〇〇・六%という達成を見ました。しかしながら実質的には、その間の単価の値上がり、これも相当異常なものがありましたし、あるいは管渠工事につきまして公害、騒音等を防ぐためにシールド工法に変更しなければならなくなったとか、処理場の当初予定の目標水質を、上乗せ排水基準が定められたためにそれに適合するよう大幅に強化しなければならなくなったとか、あるいは処理場の環境対策としてにおいの出ないようにふたをかけたり環境整備をしたり種々のことが必要だったといったいろいろな要因が重なりまして、実質的な達成率としては、たとえば公共下水道の管渠延長では所定の目標の四八%程度、公共下水道の処理能力では四四%程度、流域下水道の管渠延長では四六%程度、流域下水道の終末処理場の処理能力につきましては三五%程度、大体四五、六%程度にとどまってしまったものでございます。
 今後はこのような著しい物価の上昇はないものと私ども期待しますし、またいろいろなシールド工法とか処理場の機能とか環境対策等はすでに織り込み済みのものとして計画を立てるつもりでありますから、今後におきましてはこのような乖離はないと思いますけれども、第三次に関する限りそのような結果となった次第でございます。
#21
○清水委員 大概五〇%を割っているわけですね。非常に心配しているわけです。
 それで、第三次の中で非常に重要なウェートを占めた全国の流域下水道の整備の問題なんですが、これは早いものだと四十一年から、大概昭和四十六、七年ごろから始まって、そして十五カ年あるいは二十カ年計画という相当長期にわたる計画でございます。この流域下水道の整備は、河川の水質基準を達成するためにも、それからまた生活改善のためにも非常に大きな任務を持った事業だと思いますが、この流域下水道の計画については、いまのような達成水準ですとまだ半分にも行っていない状況でございまして、これを第四次でいかにカバーし、予定の年次までに完成をさせるかというのは非常に重大な国の任務にもなろうかと思います。恐らくいま第四次の下水道計画が立案されているんじゃないかと思いますが、それはどういうようなことになっているか。第三次における達成率が非常に悪かった。これをカバーして、しかも第四次に予定されたものも達成していかなければならぬという大変重大な第四次の計画になろうかと思いますが、それがいまどのような状況で作業されておるのか、おわかりになっているものだけ御説明を願いたいと思います。
#22
○吉田(泰)政府委員 現行計画は五十年度で終りますから、当然五十一年度から第四次の五カ年計画を発足させることになると思います。そういうことで、その規模とか内容あるいは特色等、内部ではいろいろ検討を始めておるわけでございますが、何分にも国全体の経済社会の基本計画とか新全国総合開発計画の見直しというものが行われており、下水道事業もその一環として検討されることになりますため、全体の経済見通しあるいは政府資本投資等の総枠、そのウエートのかけ方等によってかなり大きく影響されるものと考えられ、そういった長期計画の策定作業に合わせて下水道の五カ年計画も決めていくほかはないのではないか、こう考えております。
 そういうことでございますが、建設省のみならずこういった国全体の計画を考えておられるところにおきましても、非公式には下水道といった生活環境対策が非常に重要であるということは認識しておられるようであります。私どももその点を強調しまして、社会資本投資の総枠もさることながら、その中における生活環境対策、なかんずく下水道等について強調してまいりたい、こう思います。
#23
○清水委員 いま行われております流域下水道、これは予定どおり達成できるものでしょうか。われわれ身近な問題としては、埼玉県においては荒川右岸、左岸、それから中川等で流域下水道計画がございますが、これの達成がおくれるということになると、やはりわれわれの生活改善のためにも環境改善のためにも非常に大きな影響を与える、恐らく全国的にもそういう状況だろうと思います。これについて、第四次でどのように対策を打たれ、そして予定の年次までに達成できるものかどうか、そのように努力をされるかどうか、その辺のことをお伺いいたしたいと思います。
#24
○吉田(泰)政府委員 流域下水道は三次計画では二兆五千百三十億の総額に対しまして三千六百四十億余りであります。そういったシェアでありましたが、第四次の構想を固める段階で確定的には申し上げられませんけれども、私どもはシェアとしては流域下水道は従来以上のウェートを占めることになるのではないかと考えております。と申しますのは、新しい地方におきまして非常に弱小市町村も多いところにだんだん入っていきますと、個別に処理場を設けていくということも、効率が悪いのみならず完成後の処理場の維持管理を弱小の市町村でやっていかなければならぬという非常に隘路がありまして、そういう意味からも、処理場を含む幹線部分を府県が責任を持って流域下水道を整備し、個々の市町村はその幹線に取りつくまでの準幹線及び枝管を公共下水道で整備するということにならざるを得ないところが多くなるのではないかということでございます。
 現在継続中の流域下水道事業も近年始まったばかりでございますので、全体が完成するにはなかなか時間もかかりますけれども、処理場の完成を急ぎ、下流の方から逐次整備のでき次第供用を開始することにいたしますので、部分的な供用開始も重要でありますから、それを極力急ぐというようなことで、今後の予算の増額とあわせまして懸命に努力したいと考えておるところでございます。
#25
○清水委員 これは先般衆議院で通過を見ました大都市の住宅地の開発特別措置法やその他都市再開発法の一部改正、これとも関連あったわけですが、せっかく区画整理を行いまして、そこで下水道を完備をいたしまして、そして宅地としてりっぱな機能を果たすような、そういう区画整理をしても、その一番下の方のいわゆる流域下水道、その進捗がおくれておりまして、公共下水道をせっかくつくっても、それを落とす場所がないといったようなことが現実起こっておるのでございます。ですから、よりよい宅地を開発するために区画整理事業というものを大いに進捗させるためにも、この流域下水道というものをぜひ予定どおりに進行させていただきたい、また、そのような決意がない限り、なかなかよりよい生活環境の改善というものも不可能であろうし、さらにまた、国がせっかく決めました水質の基準というものも確保できないのじゃないかというふうに思いますので、特にこの流域下水道の進捗についてはぜひ今後とも留意していただきたい、強く要望をしておきたいと思います。
 それで、いま都市局長が触れられましたが、いま第三次の全国総合開発計画が進められております。それからまた、一方において経済社会の基本計画と申しましょうか、これも進められているんじゃないかと思いますが、その中で下水道について特に重点を置くと言われておりましたが、いままでは新全国総合開発計画等についても下水道の問題については特別触れられておらなかったような気がいたしますが、第三次においてはどういうような形でそれが組み入れられているのか、どのようなウエートで織り込まれるだろうか、たとえばその投資規模、処理面積、処理人口、そういったような一応具体的な目標を入れながら、この総合開発計画というものがつくられるものだろうか。
 それからまた、経済社会基本計画についても道路は幾ら、住宅は幾ら、下水道は幾らというようなことを、十分にそういったような形で入ると思いますけれども、下水道計画というものはどのような規模でもって入れられていくものであろうか、われわれとしては非常に関心が深いところでありまして、いま作業中でありましょうから、すべてをここで報告せいといっても無理だと思いますが、どういうような考え方で、どういうような方針でこの計画作業に臨んでおられるのか、その辺のところをお伺いいたしたいと思います。
#26
○下河辺政府委員 お答えいたします。
 いま先生おっしゃいましたように、第三次の全国総合開発計画を策定するための作業に着手いたしまして、またその内容についてはここで御報告申し上げる段階ではございませんけれども、第二次のいわゆる新全総と言われた計画というものが、どちらかというと生産基盤あるいは交通施設に重点があって、生活環境について弱いのではないかという御指摘をいただいておりますので、第三次全国総合開発計画の作業に当たりまして、目下生活環境に関する施設の作業を始めております。その前提といたしまして、これから人口が地域にどういうふうに定住していくであろうかという予測なり、あるいは一部過密地域を分散させるということを含めまして、定住人口の計画の作業を始めておりまして、その作業のでき次第、住宅あるいは下水道あるいは学校というふうな、生活に直接関係のある施設の必要量を計算してみたいというふうに考えております。
 また、先生御指摘になりましたように、一方経済企画庁の方で経済計画の作業を始めるところでございまして、国土庁の方の全国総合開発計画と調整を図るということに両庁で申し合わせておりますので、投資額その他については、企画庁の方の作業を待った上で、私どもの方の必要量とどのように調整するかということを順次やってまいりたいという考え方でございます。
#27
○清水委員 大変議論を広げてしまったわけですが、要は、下水道というものは地方公共団体がやるものなんだというような、これは行管の方の見解だったわけですけれども、それが非常に気になりましたものですから、再三再四、国がもっと責任を負うのだ、国が率先して下水道計画というものを進めて地方公共団体を使ってやらせるのだという強い姿勢が欲しいという意味で、同じような質問を繰り返したということでございますので、御了解をお願いいたしたいと思います。
 少し細かい問題に入っていきたいと思いますが、水資源の確保ということで下水の第三次処理というのは非常に重要だと思いますが、特にいままでのわれわれの素人考えですと、下水というのは雑排水を流せばいいのだ、工場排水をうまく流して川に落とし、海に落とせばいいのだという考え方がどうも先行したわけですが、このごろではちょうど逆になりまして、いかにしてこの下水、われわれが使った水を再びきれいにして使うか、川に落とすにしてもきれいにして落とさなければいかぬという、いわゆる下水の考え方が全然変わってきたわけでありまして、こういう意味でこの第三次処理というのが非常に重要な任務を負うことになろうということを、われわれは推定しておるわけであります。
 この下水の第三次処理につきましては、すでに下水道事業団法等についても研究を進め、また実際建設に着手しておるわけでありますけれども、この技術開発の現状はどういうことになっているのだろうか、将来どういう見通しであるか、またどういうところまでいける自信があるのか、その辺のところをぜひお聞かせを願いたいと思います。
#28
○吉田(泰)政府委員 下水の三次処理には大きく分けまして二通りありまして、一つは主としてBODとか、浮遊物質を除去するものでございます。これにつきましては、なおもちろん改善する点は多々ありますが、一応実施の見通しがついておりますので、五十年度予算より実用そのものを目指しました事業を新たに始めようということになった次第でございます。
 第二番目の窒素、燐を除去するという三次処理につきましては、これは実験プラントをあっちこっちに設けまして、建設省でも、各地方公共団体でも、あるいは下水道事業センターでも試験研究を実施中でありまして、こういったパイロットプラントはございますが、まだ実用に供するには、汚泥処理の問題その他幾つかの問題がありまして、今後とも鋭意その実用化を図るべく隘路を打開するための研究を中心に進めようという現状でございます。
#29
○清水委員 いま窒素、燐の排除は非常にむずかしいとおっしゃいましたが、やはりここまでいかないとなかなか本当に下水の処理というものは完璧なものにならぬだろうと思いますが、それは大体との程度――何年くらいといったような見通しもないわけですか。いま実際可能であることは、これは実験段階としては可能にはなっているわけでしょう。ですから、実際実用の段階まで持っていくにはどの程度を考えておられるのか、見通しをお聞きしたいと思います。
#30
○久保説明員 三次処理のうち窒素と燐の技術開発あるいは実用化の問題でございますが、窒素、燐とも現在の二次処理でおよそ二〇%から四〇%ぐらい実は除去できるわけでございますが、それ以上の除去を期待することができませんので、三次処理が必要になるわけでございますが、現在のところは燐の除去についてはほぼめどがついております。窒素の除去につきましては、今後さらに検討を加えるべき多くの問題がございますので、鋭意実験研究を続けているところでございます。
 なお、下水の三次処理の処理の目標数値は、基本的には環境基準に窒素、燐の項目が加わり、その程度まで除去するという一つのめどが必要でございますので、現在環境庁で環境基準に対する窒素、燐の項目の追加を検討中でございますので、その検討結果に合わせて実用化できるような方向で考えてまいりたいというのが私どもの考え方でございます。
#31
○清水委員 燐を一番出すのは何ですか。
#32
○久保説明員 燐の発生源は幾つかあろうかと思いますが、下水道の系統の中に入ってくる燐の発生源を分析いたしますと、われわれの排せつ物の中にももちろん燐がございますけれども、家庭で使われる洗剤の中にも燐が大分含まれておりまして、下水道の中に含まれる燐のうち四〇%ぐらいが洗剤であるという調査結果が出ております。
#33
○清水委員 どうも人間の出すものについてはどうにもならぬとして、この下水の処理上非常に問題になっております燐の発生源として合成洗剤が言われたわけですが、水資源の確保あるいは水質基準の確保のためにも、合成洗剤というものを規制する必要があるのじゃないか。そしてまた、いま市民の間にも合成洗剤は有害である、使う人の人体にも有害であるというようなことで騒がれておるわけでありますが、そういうことについて、合成洗剤について今後どのような使用についてのお考えを持っておるのか、できたらこれは規制をしてもらいたいというのがわれわれの考え方ですが、その点について、これは通産省の方が来ておられるはずなんですが、お答え願いたいと思います。
#34
○太田説明員 ただいまの合成洗剤の規制の問題でございますが、合成洗剤につきまして先生御指摘のとおり問題が二つあるわけでございまして、一つは有害性が議論されておる。もう一つは燐の問題で、燐はいわゆる有害性は関係ございません。富栄養化の問題だけでございます。
 有害性の問題につきましては、実は昭和三十七、八年ぐらいから再三にわたりましていろいろな公的な機関を含めまして実験研究をやっておりまして、その結果、一応差し支えないということになっておるわけでございます。なおその有害性が提起されるのが後を絶ちませんので、特に催奇形性の問題につきまして、現在厚生省の方で有害性を提起しておられる先生を含めましたプロジェクトチームをつくって、ことし一ぱいに最終的な結論を出す、こういうことになっております。したがって、私どもといたしましてはその結果を見ました上で、必要があれば有害性の点からは規制する必要があるだろう、こういうふうなことでございます。しかし、三十七年度から再三にわたりまして国で研究した結果差しつかえないことになっておりますし、なおかつ昭和四十八年に東京都、四十九年に大阪府の衛生研究所でも差しつかえないということになっておるわけでございますから、現在のところは有害性の立場からは規制するというつもりはありません。
 それからもう一つの燐の問題でございます。燐につきましては、確かに富栄養化の原因になっておるわけでございまして、環境全体に放出する場合は、合成洗剤中の燐というのは約二割というふうに私どもは了解いたしております。先ほど建設省の下水道部長からは下水道に入り込む分の四割というふうなお答えがあったわけでございますけれども。燐というのは実はやはりできれば環境の水質をよくするという立場から減らしたいわけでございますが、何分これは品質のいいものに実は比較的余分に入っているわけでございます。日本の場合ですと、トリポリ燐酸ソーダの形で入っておりまして、燐分が約一一、二%、トリポリ燐酸ソーダの形で約二〇%入っておりますが、水の悪い外国では大体トリポリ燐酸ソーダで平均三〇%、日本の五割増しぐらいな使用をいたしております。私どももできるだけ下げたいということで現在JISの規格、日本工業規格でございますが、P2O5すなわち燐分として八ないし二〇%というふうな規格になっておりまして、これを今年一月一日からとりあえず二〇%を一五%に下げなさいということでメーカーに実施させておるわけでございます。それで十分というわけではございませんで、できれば来年からさらに一五%を一二%に下げられないかというふうに研究させております。
 トリポリ燐酸ソーダというのは、ただ無意味に入れているわけでは決してございませんで、これを入れますというと結局洗浄力が上がる、それから比較的水の質の悪いところでも使える、すなわち外国で日本よりよけいに使っているということばまさにそういう理由に基づいているわけでございますから、これをなしにいたしますと洗剤の品質が悪くなってまいります。したがって一挙に減らすわけにはちょっといかない。できるだけこの配合等も変えまして研究した上で今後とも減らすように努力をしたい。JISの方もとりあえず燐分といたしましてマキシマム一五%に今年中に変えるように通産省の方でも作業中でございます。
#35
○清水委員 燐の処理というものが三次処理の一番大きなガンと申しましょうか、問題点になっておるということを踏まえながら、今後十分合成洗剤の製造及び使用についての格段の指導を強めていただきたいというふうに思います。
 それから今度は補助率の問題でちょっと御質問したいと思いますが、四十九年度から下水道事業についての補助率が大分引き上げられたわけであります。たとえば公共については十分の四が十分の六、あるいは都市下水路については三分の一が十分の四、終末処理は三分の二から四分の三等々引き上げられておるわけでありますが、補助対象がやはり相変わらず非常に狭い。ほかの公共事業等からすると大分いい方だということでございますが、それでも低い。たとえば公共下水道では七大都市で四一・六%、その他の都市で七四%という数字が出されておるわけであります。このことが結果的には地方公共団体での財政負担を非常に大きくしておるということにもなろうかと思います。今後この補助対象率を上げていくというような意思はないかどうか、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
#36
○吉田(泰)政府委員 下水道の財政的な制度として最も重要だと言われ、要望の強かった補助率は、御指摘のように四十九年度から非常に大幅に引き上げました。しかしながら、なお補助対象率の問題が残っているという御指摘でございます。公共下水道などは処理場、幹線から各家庭に引き込む直前の枝管に至るまで全体を網羅しないと機能しないものですから、そういうものも含めた全体が五カ年計画の対象などにもされているわけでありますが、そういう意味で、ある一定の部分が国の補助の対象にはならないということはやむを得ないと思いますけれども、この補助対象率そのものにつきましては、従来も各五カ年計画の中で同時にセットしてまいった経緯もあります。明年度は第四次の計画の初年度となりますから、その第四次計画の内容の問題として十分検討いたし、少なくとも若干の改善は見たい、こういう考えでありまして、特に終末処理場の中で植樹等の環境対策が非常に必要となってまいりましたが、これについては現在のところ補助対象にされておりませんので、こういった点などは特に検討する必要があると考えております。
#37
○清水委員 いま局長、終末処理場の周辺の緑地化の問題に触れられましたが、終末処理場は、何といってもこれをつくらぬことにはどんないい公共下水道をつくってもどうにもならぬわけでありまして、使われないということになりますので、どこでも非常に力を注いでおる。現に荒川右岸の流域下水道の問題でも、終末処理場の建設で非常に苦労したという経験もございまして、現在建設中であります。それから下水道センターの方へ委託をいたしまして、私の近くの東松山市等においてはいま四十億の予算で工事が進められておるところでございますが、そういうところから常にまいりますのは、終末処理場の建設になると、何といってもいわゆる一番の終末でございまして、いろいろなにおいだとかその他、そんなに汚いものじゃないですが、汚いという印象を周囲の人に与える。したがってどうしてもオープンスペースを広くとりまして、そこに公園的なものをつくりまして、もちろん木を植えたりあるいはまたさくをしたり門をつくったり、それからまたいろいろな設備をしなければいかぬ。そういうものが絶対必要であるにもかかわらず、それに対する補助というものが現在なくて非常に困っておる。地方公共団体してはこれが一つの大きな重荷になっておるのだというようなことも聞くわけであります。したがって、そういったようなものに対する補助をできるように、補助対象を早急に拡大をしてもらいたい、そのことについてぜひお願いしたいと思いますが、その点についての局長のお考えをもう一度お伺いをいたしたいと思います
#38
○吉田(泰)政府委員 終末処理場の環境対策は非常に重要でありまして、そのため沈でん池、曝気槽等のあります場所が市街地内にあるというような場所では、最近ではふたをかけて、においを完全に遮断するということをやっておりますが、こういったものまでは補助対象になっておりますけれども、その他の、たとえば敷地内に芝を張ったり植樹をしたり、こういった費用については補助対象になっていないわけでございまして、そういったものは処理場の本来の機能に関係ないというような意味合いから従来外されておったわけでございますが、こういうことでは今後の処理場建設という最も重要なことに非常に支障がありますし、地方のみが負担すべきだということも言えない情勢ではないかということを考えまして、私どももこの点は特に強調して何とか実現に持っていくよう最大の努力を払うつもりであります。
#39
○清水委員 ぜひそのようにお願いをいたしたいと思います。
 それから、工場等でもちろん若干の処理はするけれども、いまだに有害な排水を行っておる、そういうような状況が多々あるわけです。これは間違いであったかどうか知らないけれども、ひどいのになるとシアンを流したとかいろいろあるわけですね。そういったようなことのないように、工場排水の下水道への流入規制というものを、これは厳にひとつ強化をしていただきたい、規制をしていっていただきたい。そのためにやはりこれは市町村段階でも立ち入りの調査ができるように、その調査権を強化してもらいたいし、そしてまた立ち入り調査をしても、やはり検査の道具がないと非常に不完全な調査になってしまうということもありますので、その点、立ち入り調査権というものをさらに強化すると同時に、調査のためのいろいろな設備を市町村に備えさせてもらうような方法を、これは河川の水質基準の確保のために、あるいはまた下水道の今後の維持管理のためにも絶対必要だと思いますが、これは都市局長の方でお答え願ってもいいんじゃないかと思いながら質問しているのですが、その点どうでしょう。
#40
○吉田(泰)政府委員 工場排水一般を下水道に入れないということではありませんが、その中に含まれる有害物質を下水道に入れるということは、厳に規制しなければなりません。現行法でも、有害物質等につきましては、工場側で下水道に入れる前に除害施設、害を除く施設を設けまして、有害物質をなくした状態でしか流入させないということができるようになっておりますし、また、このための除害施設に対する立ち入り調査権も法律で定められているところでございます。ただ実態として、この検査関係の担当職員、組織等も不十分でありますし、言われましたような検査の技術的な問題がいろいろありまして、まあ法律が予定しているような状態が完全に実現しているとは申せない実情であります。こういう実態面を極力充実しまして、法律の規定どおり完全に遮断できるよう当然努めなければならないと思います。
 いろいろ調査のための設備等を市町村に備えておくという問題につきましては、下水道そのものとの関連もどのようなことになるか、なお検討させていただきたいと思います。
#41
○清水委員 もう時間がありませんので急ぎます。
 公共下水の使用料についてでありますけれども、これは工場と家庭と全然区別なく取っているわけですか、お伺いします。
#42
○吉田(泰)政府委員 私どもの考えとしては、多量にしかも非常に汚濁の著しい排水をする工場などと一般家庭とは差があってしかるべきだと思います。そのように指導しておりますが、現実には水質、つまりBODとか浮遊物質の程度の高い量に応じましての水質による差を設けた使用料、こういった水質使用料を制定して採用している都市は全国でまだ十三都市程度でありまして、まだまだそういう実態にはなっておらない状況であります。
#43
○清水委員 では今後どういうように御指導をするつもりですか。
#44
○吉田(泰)政府委員 私どもとしては、一般家庭排水などは維持管理費を賄うということを考えた料金がいいのではないか。一方、工場、事業所等からの排水で、おっしゃるように水質が悪い、悪いと言っても違反するわけではありませんが、違反しない範囲で水質の濃度等が高いというようなものにつきましては、汚染者負担の原則というものもありますから、維持管理費ばかりでなくて、建設費自体の割り当てた分の償却費というようなものを使用料の対象にしまして、いわば長年はかかってもこれを償還して、結果的には汚染原因者が負担したことになるような、そういう仕組みの下水道料金が適当であろうと思っておりまして、そういった意味で水質使用料の制度をとるよう指導していっているところでございます。
 まあいろいろ経緯もありますし、影響するところも多いものですから、各地方公共団体におきましては水質使用料を制定しているところはまだ少ない状況でありますが、今後私どももなおそういった指導を強化しまして、実質的な意味の負担の公平を図るという観点からも、こういったことをより幅広く実施に移せるよう持っていきたいと考えている次第でございます。
#45
○清水委員 最後に、事業団の組織関係についてちょっとお伺いをいたしたいと思います。
 業務の拡大に伴って役員として新たに副理事長を置くほか、理事の定数を三人以内から六人以内というのですから三人ふやすわけですね。副理事長が選ばれるわけですが、これの選び方といいますか、どういうような形で選出をされるのか、選出というか任命されるのか、お伺いをいたしたいと思います。
#46
○吉田(泰)政府委員 御質問のように、現在の下水道事業センターの定員は百九十五名でありますが、これを一挙に四百名以上に拡大することにいたしました。事業量も非常にふえることになりますので、この法案におきまして、従来最低限度の機構であったものを、役員につきましても拡大させていただきたいとお願いしているわけでございます。そういうことで、いまおっしゃったように副理事長、理事等の定数がふえますので、これを法律が通りまして施行になれば決めたいと思いますが、その人選につきましては、まだ私どもも内部的に検討しているだけでありまして、法案成立後施行までに附則によりまして最低一カ月は要ることになっておりますから、その段階で最終的に決めてまいりたい。私どもとしては、その業務の内容等から見て、下水道の専門家の方も当然、現在も入っておられますが、新たに加えなければならないでしょうし、いろいろ各担当部局を持つことになると思いますから、そういうものにふさわしい人で適任の方を選ぶことを、省内でも私どもの主張として申し述べていきたいと思っております。
#47
○清水委員 任命はどういう形でやるわけですか。これは理事長が任命するわけですか。
#48
○吉田(泰)政府委員 理事長が任命するわけでありますが、その際建設大臣の認可を受けることになっております。
#49
○清水委員 いままで、いろんな人事の場合、なかなか部内から昇格させるといったようなことがなくて、いわゆる天下りといったようなことが多くて非常に物議を醸しておるというようなこともあったし、さらに、われわれのような素人が、全然関係のないような人が重要な地位についたりして、いろいろ問題を起こしているような場合があるようでありますので、その辺の人選については十分この下水道事業団の機能を果たし得るようなりっぱな人材をぜひ公平に、民主的に選んでいただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
 それから、事業団の職員はいま倍くらいになるわけですね。
#50
○吉田(泰)政府委員 倍ちょっと上回るくらいになります。
#51
○清水委員 それはどういう形で採用することになりますか。
#52
○吉田(泰)政府委員 その相当部分は技術者を充てなければなりません。その技術者も、すでに下水道の専門知識及び経験を持っておられる方が望ましいには違いありませんが、そういう方ばかりでもなかなか充足できませんから、そういう方のほか、類似の技術部門、河川とか道路とか、そういった技術部門の方で下水道事業にも早急に堪能になれるような素質、意欲を持たれた方なども入れていきたい、こういうことを考えております。
#53
○清水委員 そうすると、地方公共団体の方から専門家を吸い上げていったり、建設省から横すべりさせたり、そういったような形で集めるのか、新規に採用していくものであるか、民間の業者に使われているような人を試験でもって採用していくのか、その採用の仕方はどうなんでしょう。
#54
○吉田(泰)政府委員 若い採用予定者につきましては、若干新規採用ということも考えなければならぬと思いますが、大部分の方はすぐにでも役立ち、あるいは若干の期間を置いて役立つような、各年齢層等も組織に見合った体制がとれるような方を考えておりますので、勢い、現に建設省あるいは地方建設局あるいは各地方公共団体、なかんずく大都市等の比較的下水道専門家を多数抱えておられ、協力が得やすいようなところにお願いいたしまして、そういうところの方の中から来ていただくということになろうかと思います。
#55
○清水委員 ちょっと心配するのは、公共団体の方で手不足だからこっちが引き受けてやってやろうというたてまえで拡大するものが、そっちの方から有力なやり手をどんどん吸い上げてくるような形で増員しても何にもならないのではないかというような心配もございます。それからまた、これまた手の余っているところなんてのはあろうはずはないので、私は、そういったようなことであるならば、結局非常にこっちの機能を低下さしておいて事業団の方の機能を向上させるといったようなことになりかねないので、それではちょっとぐあい悪いんじゃないかというような気がいたしますので、これは事業団を強化するために他の部門を後退させないように、地方公共団体を低下させないように、その辺のところは十分配慮していかなければならぬじゃないかという感じがいたします。
 それから、研修をやるわけですが、また、その講師等は万全を期しているのかどうか、いまの能力でもって十分な研修ができるのかどうか、それから、研修の期間なんかはどれくらいの期間を考えているのか、それから、それへ入るためにはどういう資格のあるものが研修ができるのか、お金はどの程度かかるのか、どういうところで研修するのか、一年に何人ぐらい研修させる予定でいるのか、それからまた、その研修した者はどういう資格が与えられるのか、また、試験でやるのか推薦でやるのか、その辺のところ、もう時間がありませんので、一括してできるだけ答弁してもらいたいと思います。
#56
○吉田(泰)政府委員 研修の講師は、講師にふさわしい技術者の方にお願いするわけでございまして、そのほかに常任の講師も事業団自体にも配置するということを考えております。講座ごとに来ていただく方は、その時間だけ割いていただくということでありますので、相当広範囲な専門家の方をお願いできると思います。研修所はことし完成いたしましたので、これは戸田の敷地でございますが、そこで寝泊まりしながら、長期間宿泊しながらの研修もできるようになっておりますので、そこで実施することになります。人数は、従来はまだそういう研修所も完備してなかったせいもあって、何十人あるいは何百人程度の規模でございましたが、今年度はこれを一挙に倍増しまして千百人、さらに五十一年度以降は千五百人を目指しておるわけでございます。これは年間の研修人員でございます。研修される方は研修の実費をいただくことになりますが、研修者の選考は各地方公共団体の推薦ということで、推薦の仕方として公共団体がどういう選び方をされるかまではあえてタッチしないわけでございます。
 なお、研修した者には研修の修了証書は渡しますが、特別の資格があるわけではありません。ただ、今回のこのセンター法の改正によりまして、公共団体の下水道担当者としての技術検定の制度がありますから、これは研修に直接関係がないのですけれども、研修した方も当然その検定を受けられるということが考えられまして、その場合には、これも特別の資格というものではありませんが、一応事業団法による技術検定を受けたという意味の証書等を渡すことになると思います。
#57
○清水委員 終わります。
#58
○天野委員長 次回は、来る十一日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。
    正午散会
ソース: 国立国会図書館
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