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#1
第075回国会 建設委員会 第19号
昭和五十年六月十三日(金曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 天野 光晴君
   理事 内海 英男君 理事 梶山 静六君
   理事 唐沢俊二郎君 理事 服部 安司君
   理事 村田敬次郎君 理事 井上 普方君
   理事 福岡 義登君 理事 浦井  洋君
      小沢 一郎君    大竹 太郎君
      大村 襄治君    三枝 三郎君
      塩谷 一夫君    田村 良平君
      中尾  宏君    野中 英二君
      林  義郎君    松野 幸泰君
      綿貫 民輔君    渡辺 栄一君
      佐野 憲治君    清水 徳松君
      中村  茂君    山崎 始男君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      新井 彬之君    北側 義一君
      渡辺 武三君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 仮谷 忠男君
 出席政府委員
        国土庁水資源局
        長       宮崎  明君
        建設政務次官  中村 弘海君
        建設省計画局長 大塩洋一郎君
        建設省都市局長 吉田 泰夫君
        建設省河川局長 増岡 康治君
 委員外の出席者
        環境庁水質保全
        局水質規制課長 清滝昌三郎君
        環境庁水質保全
        局調査官    小川 洋二君
        大蔵省理財局資
        金第一課長   垣水 孝一君
        建設省都市局下
        水道部長    久保  赳君
        建設委員会調査
        室長      曾田  忠君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月十日
 辞任         補欠選任
  北側 義一君     正木 良明君
同日
 辞任         補欠選任
  正木 良明君     北側 義一君
同月十三日
 辞任         補欠選任
  大村 襄治君     大竹 太郎君
  浜田 幸一君     綿貫 民輔君
同日
 辞任         補欠選任
  大竹 太郎君     大村 襄治君
  綿貫 民輔君     浜田 幸一君
    ―――――――――――――
六月六日
 岐阜市内各河川の治水対策に関する請願(新井
 彬之君紹介)(第三四七〇号)
 同(北側義一君紹介)(第三四七一号)
 不動産管理に関する法律制定に関する請願(武
 藤嘉文君紹介)(第三五九〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 下水道事業センター法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第三七号)(参議院送付)
     ――――◇―――――
#2
○天野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、下水道事業センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浦井洋君。
#3
○浦井委員 四十七年に下水道事業センター法が成立したときには、これは、そのときの趣旨説明にもありましたように、自治体に対する技術援助などが業務の中心になっているわけですね。ところが、今回それが改正になって事業団ということになると、今度は下水道の建設、それが主な業務、しかも見ると、下水道の維持管理というような項目まで入っておるわけなんです。
 まず最初に、時間が限られておるようでありますので、維持管理の問題について、これはやはり長く維持管理するというわけではなかろうと思うのですけれども、なぜこの維持管理の項を入れたのか、どういうような場合に維持管理をするのか、維持管理の中で、事業団などが維持管理をやれば、いままで自治体がやっておった住民サービス、細かいところ、かゆいところに手の届くような住民サービスが低下するのではないか、こういう危惧があるわけなんですが、その辺について聞きたい。
#4
○吉田(泰)政府委員 事業団が終末処理場等の維持管理を行うことといたしました理由は、御指摘のとおり長くやるつもりは毛頭ありませんし、またやたらに引き受けるつもりも毛頭なく、万やむを得ずどうしても終末処理場完成後若干の期間、せいぜい二、三年を限度といたしまして維持管理まで受託しないと、維持管理自体の技術というものが建設の技術とまた異なりますので、その技術者が終末処理場の建設完了時に充足されていない場合にどうしようもありませんので、そういう場合があり得るごとを想定して、例外的なつもりで書いたものでございます。
 そういうことですから、どういうぐあいに受託するかということにつきましては、まず建設を事業団が引き受けたようなもの、これも建設中に若干の期間がありますから、建設技術についても当該地方公共団体の職員にも出向してもらう等により、身をもって体験し知識を修得していただく、その傍ら修得後の維持管理の技術等もあわせて習得していただくよう研修も兼ねて行うというようなことが本則でありまして、しかし全く新しく始める中小の公共団体では、建設技術の習得に追われるにとどまって、完成後直ちに引き取るだけの維持管理技術者の充足ができないということもあり得ると考えまして、そういう場合にはやむを得ませんので、事業団が受託できる道を開いておこうということでございます。あくまでも、原則ではございません。
 そういうことでございますから、事業団が受託する場合、もとより本来の公共団体が直接に維持管理を行う場合と同様の住民サービスができますよう、直接の窓口等は公共団体も事業団に委託したからといってほうっておくわけでもありませんでしょうし、受託する事業団としても、公共団体の研修も行うのが大きな目的になりますから、公共団体職員も配属していただいて、ともどもに住民サービスに当たる、こういうことにいたしたいと思います。
#5
○浦井委員 確認をしたいのですが、万やむを得ない、それから長くて最大二、三年だ、そうして住民サービスについては住民との窓口は自治体も責任を持つ、そういうことですね。
 一般的にそのことを確認したいことと、私は、維持管理というのは長期になってはならぬ、あくまでも下水道の事業というのは自治体固有の仕事であるということを建設省としても確認していただきたい。このことを最後にもう一つ。
#6
○天野委員長 ちょっと速記をとめて。
    〔速記中止〕
#7
○天野委員長 速記を始めて。
#8
○吉田(泰)政府委員 長くて二、三年ということ、住民サービスに粗漏のないようにするという点はそのとおりでございまして、もちろんこれは二、三年の間に維持管理の研修は当然それなりの素質の方を出していただけばできるはずだということでありまして、そういう意味で申し上げたわけでございます。
 なお、下水道の建設管理が地方公共団体の固有の業務であるという原則は、私ども当然のことと考えております。
#9
○浦井委員 そうすると、これも一括してお聞きしたいのですが、現在のセンターの職員が何名で、事業団になるとどれくらいになるのか、それから将来事業団はどれくらいの規模になるのかという問題、それから技術者の採用という点から非常にネックがあるわけで、果たして事業団を建設省の方で考えておられるように急激に大きくさせるというようなことは可能なのかどうかという問題についてひとつお答え願いたい。
#10
○吉田(泰)政府委員 センターの現在職員は百九十五名でございますが、これを五十年度には四百二十七名に増員いたします。倍以上になるわけです。
 それから、将来はさらに受託事業量もまだまだ要請が出ると思いますから、ふやすつもりであります。それに応じて、今回ほどの一挙にということではないと思いますが、逐次増員を重ねていきたい。
 なお将来の技術者の確保につきましては、大変頭の痛い問題ですが、やはりすでに技術を習得した人というのは大都市等現在かなり数多く技術者を抱えておられるところから主として出向の形で出ていただく。しかしそれだけでは足りませんから、技術習得の素質のある他の下水道以外の部門の技術者も含めまして、これは広く地方建設局や下水道部門以外のいろいろなところから採用していくというようなことで、何とかこの人員特に技術者の充員ということに万全を期していきたいと思います。
#11
○浦井委員 事業団になってからの具体的な一つの問題なんですが、聞くところによると政令指定都市、この中の大阪市と札幌市を除く指定都市がすでに事業団となるべきものに事業委託をしておるというふうに聞いておるわけなんですが、やはり大きく考えると、この事業団に拡充するというのは、技術者が不足しておるところの小さな自治体のためにつくられる。ところが、技術者の最も整っておるところのそういう指定都市から終末処理場なり何かを受託するというのは、事業団にずる趣旨に反するのではないか。また、そういうことをやっても、中小都市から委託される下水道のいろいろな建設の仕事は支障を来さぬということであれば、別にセンターから事業団に拡充する必要もないわけなんです。なぜそういうことが起こっておるのかという問題を聞きたいと思う。
 そこで、さらに一括して私の意見を言っておきますけれども、指定都市が一斉に下水道事業の建設を委託した時期が、ちょうど五十年度の予算政府原案が発表されたその直後であった。事実、五十年度の下水道予算の案の内示には「特別の地方債制度及び国庫補助金の分割交付制度による事業について、原則として下水道事業団(仮称)に委託して事業実施を図ることとする」というようなことで、いま問題になっております特別の地方債制度と事業団設立とが連動しておるということのように思えて仕方がないわけなんです。これではぐあいが悪いんではないか。やれる力のある指定都市から仕事をどんどん委託して金を使う、肝心の中小都市の委託分に食い込むということがもし起こるならば、これは、拡充の趣旨に反する、このように私思うわけなんです。だからその辺の問題について、一体建設省はどのように考えておられるのかひとつお聞きしておきたい。
#12
○吉田(泰)政府委員 先生のおっしゃるとおり、この事業団が下水道技術者が不足する都市を優先するべきであることは当然であります。私どももそういう方針は今後とも変えるつもりはありません。ただ、大都市といえども膨大な必要事業量を抱えておりますから、総体的に言えば、これもまた人員が十分にあると言えない事情もあります。
 なおこの事業団は、受託建設事業を行う傍ら、新しい技術の開発一普及ということ、実用化ということも重要な職務にしておりますが、特に大都市などで三次処理あるいは二次処理などの新しい技術の実験的なプラントを持ったりしておりまして、そういう技術革新を強く推すためにも、大都市の事業も一部受託してそういった先進的な技術を普及するのに役立てる方がベターではないかという考え方もあります。
 特に先ほど申し上げましたように、一挙に倍以上にふくらむ充員計画の中で、大都市からの出向者が非常に枢要な地位を占め、かつ数も多いものですから、大都市の方からそれなりに人を出すからには、いままでのようなことなく、多少は大都市からの委託も引き受けてもらいたいという強い要請があり、これも一概に否定し切れなかったという事情であります。
 なお、内示におきまして、特別地方債の対象事業は原則として事業団に受託させるものとするとありましたのは、その時期において事実でありますが、私どもそれでは困るということで復活要求しまして、これを削除してもらっております。したがって、現在成立している予算にはそういう大蔵省予算当局の縛りはありませんし、事実本年度の特別債は、広く事業団受託のない都市にも、むしろその方が圧倒的な額を占めている次第でございます。
#13
○浦井委員 削除しておるということなんですが、私が先ほど申し上げたような趣旨であるとするならば、やはり建設省なりあるいは大都市の主観的な意図がどうあれ、客観的には特別の地方債制度というものを使って大都市の下水道事業を事業団に委託させる、経済上強制しておるというようなことともとれるわけなんです。こういうことのないようにして、特別の地方債制度と事業団委託行為というようなこととを連動させない、全く地方自治体の自由裁量でそれが決められるというような形に私はもう一遍改めて、事業団の趣旨なりあるいは特別の地方債制度の趣旨なりを自治体に徹底をさせて、公正にやるべきだ、このように考えるんですが、これはひとつ大臣にお聞きしたいと思うのです。
#14
○吉田(泰)政府委員 おっしゃるとおりでありまして、私どもそういうふうに現にいたしておりますし、徹底していると思いますが、いかんせんことしは特別債そのものが七百三億という非常に膨大な割合を占めまして、明年度以降こんなに大きな割合を占めると私ども思いませんけれども、つまり国費の方がもっと伸びるべきだと思いますが、そういう初めてできたにしては大変なシェアを占めるほどの特別債がついたものですから、結果的には処理場の相当部分は実は特別債を充てざるを得ない、そういうことになっておるわけでございまして、今後の予算編成における国費と特別債の配分のあり方、これを均衡のとれた妥当なものにしていけば、おのずから解決しますし、事実をもって各公共団体にもお示しできるはずだと思っております。
#15
○浦井委員 大臣、いま都市局長は、内示のその項目は削除したのだということなんですが、ある複数以上の指定都市の下水道当局者から、こういうふうに来ているので、これはもう委託せざるを得ないのだ、別に委託をしなくても私のところではやれるのだ、しかし、事業量をふやすためにはやはり言われたとおりにしておかぬとぐあいが悪いというようなことを、正式な文書で私見たケースもあるし、その当局者から聞いたこともあるんです。これは複数以上です。大臣、御意見……。
#16
○仮谷国務大臣 率直に言って、これは地方公共団体の要請に応じてやるべきものでありまして、こちらが何か条件をつけて、そうしなければこうしないのだというようなことを言うべきものじゃないです。だから、あくまでも地方公共団体の要請に応じて、私どもその実態に応じてやるべきだ、こういう趣旨を通していくつもりでありますから、御懸念のことがあれば十分検討しなければならないと思っております。
#17
○浦井委員 大臣、もう一遍確認しておきますが、特別の地方債制度と事業団への委託とは連動させない。結果的にはそれは委託する場合もあります、しかしあくまでも連動させない。これは自由裁量であり、建設省が公正にやる、それでよろしいですね。
#18
○仮谷国務大臣 お説のとおりでございます。
#19
○浦井委員 そうしたら、今度はその次の問題。
 第三次の五カ年計画は五十年度で終了するわけなんですが、政府として一体現在までの結果をどう評価しておるのか。処理区域面積普及率でいけば二二・八から出発して三八を目指しておったのに実際は二五・五%である。それから処理人口普及率で言っても、五五%を目指しておったのに実際は三九・六%であるというようなことで、非常に達成の度合いが悪いわけなんで、ひとつ簡潔にどういうふうに考えておるのか、お聞きしたいと思います。
#20
○吉田(泰)政府委員 五カ年計画は、確かに実質におきまして所定の普及率を実現できず、相当下回ったものになっておることははなはだ遺憾であります。ただ、この問いろいろ水質環境基準の上乗せがあったり工法の変更があったりまた相当の物価増高があったりして、やむを得ない面もあったわけですが、そういうものを別にしましても大変残念であった。決して満足すべきでない。しかしながら、反面、この厳しい総需要抑制下の中で他の事業に比べればかなりの伸びをその間も示したわけでございまして、相対的に言えばある程度力を入れることができた。少なくとも事業費ベースでは一〇〇%を超えたという点は一応の評価はできる、そういうふうに考えております。
#21
○浦井委員 事業費の上では一〇〇%を超えておる。しかし、先ほどもちょっと数字を挙げましたけれども、総人口普及率では当初一五%を三七・二%に引き上げるということを目標にしながら、これは現状二二%弱ですか。そういう状況であるわけなんです。だから、これで満足してはならぬと思うわけですが、それでは公共用水域なり、河川も含まれるわけですけれども、そういうところにおける水質汚濁の現状というようなものは、一般的に言えば一体よくなっておるのか悪くなっておるのか、その辺のこともあわせてお答え願いたいと思います。
#22
○吉田(泰)政府委員 現在の五カ年計画による推定総人口普及率は二二・六%ということでございます。確かに所期の目標から見れば、はるかに下回っているという実情でございます。
 なお、公共用水域の水質汚濁の現況は、有害物質などの健康項目については改善されてきておりますが、肝心の生活環境の項目につきましては、いまだ環境基準に達していないいわゆる不適合率というものが、河川、湖沼、海域とも相当ありまして、毎年の推移を見ましても一部よくなったり一部悪くなったり、そういう状況でありまして、いわば横ばいというにすぎない状況でございます。
    〔委員長退席、唐沢委員長代理着席〕
#23
○浦井委員 だから、横ばいということであれば、やはり新しい五カ年計画をつくって心機一転してやるべきであったというふうに思うわけですが、これはなぜ五カ年計画が認められなかったか、これも大臣に簡潔にお答え願いたいと思う。環境、福祉を優先する三木内閣であれば、こういうものこそ優先的にやるべきではないか。
#24
○仮谷国務大臣 お説のとおりであります。大体五十年度から出発すべきでありましたけれども、五十一年度でひとつ長期計画を全部スタートをそろえようという基本的なものがございましたものですから、その意味で実は五十一年度に延ばしたわけでありまして、そのかわり五十年度は五十一年度から新しい計画を出発する前提として特別にひとつ配慮をしようということで、特別起債といったようなものが設けられたというような状態でありまして、一年間おくれたことは事実であります。しかし、五十一年度はさらにそれを取り返すために私どもは積極的な計画を進めていきたい、かように存じております。
#25
○浦井委員 それで第四次五カ年、そういうことであれば、来年から発足することになるわけですが、これの基本的な考え方と、それから先ほど私言いました整備水準、それに伴う投資規模というようなものは一体どれくらいを考えておられるのか。総人口普及率で一体どれくらい――たとえば経済社会基本計画では五十二年度末で四二%程度というような数字を挙げておられたわけですが、こういうような考え方でいくならば、基本的な考え方とそれから整備水準と投資規模はどれぐらい考えておられるか、それをちょっとお聞かせ願いたい。
#26
○吉田(泰)政府委員 五十一年度からの新五カ年計画はぜひとも作成し、適正な規模で実現したいとかたく決意を固めている次第でございますが、いま御指摘の整備水準とか投資規模、総人口普及率の目標等につきましては、基礎的な数字ではありますけれども、それを積み上げるいろいろな作業が要りますし、なかんずく国全体の経済計画等等中に位置づけていかないと実際には閣議決定まで行けないわけでありますから、そういう意味で私ども下水道の必要性を十分強調しつつ、従来のシェアにこだわることなく、新しいあるべき地位を占められるよう、各界にも十分説明を通していくつもりでありまして、全体の推移をにらまないと何とも数字的には申し上げかねる段階でございます。
#27
○浦井委員 数字的には申し上げかねるということなんですが、やはり申し上げて、批判も仰ぎながら計画をより現実的なものにしていくということをやった方がよかろうと思うわけなんです。
 そこで、そういうふうに第四次五カ年が発足をするということになりますと、一体いまここで言われておる下水道事業団というようなものはどういう役割りを果たすのか、たとえばいずれ下水道公団に発展するのかどうか、その辺の見通しについてはどうですか。
#28
○吉田(泰)政府委員 この事業団は、この法律を通していただきますと、早速にもセンターを機構改組しまして事業団として発足し、今年度から所定の事業量をこなすことになります。ただ受託方式でありますから、その基礎には地方公共団体の予算があり、それに国が補助金を出すということで、事業団では一部施越し的な明年度事業ぐらいを立てかえて施行するというにとどまることは従来どおりでございます。そういうことでありますから、事業団そのものの事業量というのは、大部分、先ほど申しました借入金をもって行う明年度の施越し分以外は、公共団体の事業量とダブるわけでございまして、別枠に計上される性格のものではないと思います。
 なお、公団にでもいたしまして、財投が直接入るようになり、その財投の償還がかなり長期にわたって毎年少しずつ償還すれば足りるようになれば、相当額が地方公共団体への配賦額と別枠の上積みになりまして、総需要規模をふやすことに大いに役立つと思いますが、これにつきましては、ことしの予算の経緯にかんがみ、なかなか厚い壁もあります。まあ事業団にして実質かなりの充足ができたわけでございますから、特別の地方債並びに国庫補助金の分割交付制度及びこの事業団への拡充改組という、この二つの柱をもってなお当面やってみまして、これではどうにも追っつかぬということであれば、やはり当初の要求に戻って私どもも公団要求をせざるを得ない、つまり財投を直接投入することを要求せざるを得ないと思いますが、これは今後の予算のぐあいにもよるわけでございますから、いまこの段階で必ずそういう方向に向くということも申し上げかねるわけでございます。
#29
○浦井委員 自治体への補助の問題に移りたいと思うのですが、要するに私申し上げたいのは、一般都市と七大都市との間に補助対象率の格差があるということなんです。公共下水道の補助対象率が、一般都市が七四%、七大都市がいまだに四一・六%である。いろいろな考え方はあるかと思うのですけれども、下水道に関して言うならば、やはり大都市といえども財政的にそう余裕はない。それから、大都市のあるようなところの水域は非常に汚染の度合いが強い。また下水道事業をやっていく上でも、事業自身が非常に金がより高くつくというようなことで、この七大都市はこういう格差を早く是正してほしいということで毎年繰り返して運動を続けておるわけなんですけれども、新五カ年計画では、この大都市に対する補助対象率を拡大するという問題についてどのように扱われるわけですか。
#30
○吉田(泰)政府委員 四十九年度予算から補助率そのものは大幅に拡大されて、他の道路、河川並みの基幹的な公共施設の国の取り組み方と並ぶに至ったわけでございますが、補助対象の範囲につきましては、御指摘のようにまだ問題が残っております。これは過去の五ケ年計画の中で、その中に取り入れる総事業を想定しまして補助対象割合を定めてきたのが実情でございます。したがって、今度の新五カ年計画の要求に当たりましても、当然新五カ年計画における補助対象率のあり方というもので建設省の考え方を予算要求に反映したいと思います。御指摘のように、大都市が、過去のいろいろな歴史的経緯、過去に補助率が大都市が低かったこと、あるいは普及率が進んでいたこと、財政能力が少なくとも従来一般都市に比べてあったというようなことが積み重なっておるわけでございます。今日において、来るべき五カ年のあり方としてどの程度にセットすべきか、少なくとも建設省の要求の態度としてどうあるべきかということを十分検討したいと思います。
#31
○浦井委員 そうしたらもう一つ具体的に聞きますけれども、現行が、先ほど言いましたように、一般都市が七四、七大都市が四一・六。五十年度概算要求のときに建設省の出された数字は、第四次では一般都市は七六・四%に上げる、七大都市は五三・二%、平均して六九%というような数字を挙げておられるわけなんですが、少なくともこの数字は来年度要求として下回らない、こういうことは言えるわけですか。
#32
○吉田(泰)政府委員 去年そのような要求を少なくとも建設省としてはしたということは事実でありまして、そういう事実が一年前にあったということを踏まえながら、しかしまあ新しい予算要求でございますから、これから詰める段階で私どももあるべき姿を内部的にも研究し、省内にも訴えていきたいということでありまして、やはりまだこの段階で、そういう事実を踏まえるということだけしか申し上げられないと思います。
#33
○浦井委員 下回らないということをやはりここで明言しなければいかぬですね、積極的に。これは押し問答になりますからやめます。
 その次に、下水道施設の除害施設それから監視体制の問題に入りたいと思うのです。
 まず最初に、現状はどうかということをざっと聞きたいと思うので、一つは条例で定めることになっておる除害施設の設置の問題、この条例制定の現状はどうかということです。それから、その条例に基づいて実際に除害施設を設置しておる事業所は全国的にどれくらいあるのか。それから除害施設の必要と思われる工場、事業所は一体どれくらいあるのか。
 それから監視体制の問題では、下水道法の十一条の二に基づくところの、これは前の公害国会のときに問題になりました使用開始の届け出の状況、この現状はどうか。それからそれに関連して、十二条の二の「水質の測定義務等」というところで、水質の測定義務、報告の徴収の状況はどうかということ。それから引き続いて十三条に基づくところの立入検査をしている都市は一体幾らぐらいあるのか。
 たくさん項目を並べましたけれども、ひとつ具体的にお答え願いたい。
#34
○吉田(泰)政府委員 四十八年度末に処理開始済みの市町村数が二百ありますが、そのうち除害施設の設置条例を制定している都市が百八十でございます。また、公共下水道の処理区域内に所在する事業所のうちで除害施設の設置が必要であると考えられる事業所数、これは十分な調査ではありませんが、一応調べましたところでは約一万三千八百カ所だという集計結果になっております。
 その他につきましては下水道部長からお答えいたします。
#35
○浦井委員 もう一遍初めから言うてください。
#36
○久保説明員 条例の制定状況でございますが、条例の制定済みのものが百五十一でございます。それから条例未制定が四十九でございます。それから除害施設の設置の勧告等でございますが、十二条関係でございますが、これが百五十五が勧告でございます。
 それからその次の十二条の二の関係でございますが、水質測定義務の指導の状況でございますが、これが六十六件でございます。並びに第十三条の排水設備の検査等の問題でございますが、これの指導が百二十五件でございます。
 どうも失礼いたしました。訂正いたしますが、除害施設条例の制定済みが百八十都市でございます。
 以上であります。
#37
○浦井委員 そういう現状で、下水道の当局としてはこの下水道法の改正の意図が貫かれた、満足すべき状態であると思っておられるかどうか、ひとつお答え願いたい。
    〔唐沢各員長代理退席、委員長着席〕
#38
○吉田(泰)政府委員 これは十分満足しているとはとうてい言えませんが、非常に急速に処理区域が拡大しておりますから、この間摩擦的に、新しい処理区域に編入されたことに伴う処理が間に合わなかったということでございます。しかし、本来はその前から、処理区域以前から水質汚濁防止法は適用があるわけですから、できなきゃならぬはずのものではないかという気もしますけれども、まあこれにつきましては、なお現行法による指導監督をさらに強化し、なかんずくそういう監視技術の開発、監視体制、人員の確保という実態面が最も重要でございますから、これの実行に一番の力を入れてまいりたいと考えておるところでございます。
#39
○浦井委員 満足すべき状態であるとはとうてい言えない、今後努力をしたいということなんですが、一体具体的にどういうふうに努力をされるのかお聞きしたいと思うのです、その監視体制の強化にいたしましても。
 それから、一緒に聞いておきますけれども、たとえば一部の論者の中に、下水道法というのはざる法である、水質汚濁防止法の方が規制が厳しいので、公共下水道が完備をすれば、かえって水質汚濁防止法が、全くの抜け穴になってしまって、役に立たなくなってしまう。これはそういう人たちの意見の一端でありますけれども、そういう意見もあるわけです。そこで、当面この水質汚濁防止法並みにこの下水道法というものをもっと充実したものに変えていく必要が規制という面であるのではないか。具体的にこの水質汚濁防止法では直罰規定というようなものが設けられているけれども、下水道法では非常に緩やかであるというような問題があるわけです。その問題についてどうですか。
#40
○吉田(泰)政府委員 除害施設の設置に対する指導としては、従来もいろいろやっておりましたが、昨年二月通達を出しまして、除害施設の設置に関する全般的な指導、特にいろいろなそのための工場側に対する融資機関にこういうものがあって、こういう条件で借りられるというようなところまで含めました詳細な通達を出して、実施してきております。そういうことで、除害施設の設置割合はまだ低いのでございますが、近年著しく、新しく除害施設を設置している工場の実数はふえてきているという状況でございまして、今後ともこれを一層進めたい、こういうことでございます。
 なお、下水道法がざる法であって、水質汚濁防止法の適用を受けていた方がまだしも規制の目が行き届いておったのに、下水道の処理区域になったために、公共水域にいきなり流さないで下水道に流すことになり、下水道に流す場合の規制が弱い、だからざる法だという意見の方もおられますが、これは全般として見れば、水質規制の程度、内容、すべて現行の下水道法でも水質汚濁防止法の内容とほとんど変わりません。確かに御指摘のように、直罰の規定がないとか、事前のチェックのために届け出後一定期間使用開始できないというような点に不備がありますけれども、その他につきましては、水質汚濁防止法と同等または物によりましてはより厳しくなっている面が幾つかあります。いまの直罰の関係あるいは事前チェックの問題につきましては、現行法でも励行すればかなりカバーできるわけでございますが、それにしても、法的に不足していると言えば不足しているわけでありますので、今後十分検討いたしまして、できればそういう方向への改善ということを考えたいと思っております。
#41
○浦井委員 直罰はぜひ水質汚濁防止法並みにやらなければならぬということを強調しておきたいと思うのですが、いま都市局長の言われた事前チェックの問題では、使用開始の届け出があれば事前チェックをして、しかる後、改善命令ということになるのですか。それが一つ。
 それともう一つは、今度は条例で定める十二条の除害施設の問題でも、やはり設置をしてそれの届け出があれば事前チェックをしてやるということも考えておくべきではなかろうかというふうに思うわけです。
 それから、聞くところによりますと、防除施設の中の健康有害物質ですか、こういうものについては条例に任せるだけでなしに、法で直接規制するというような考え方もあるやにお伺いをしておるわけなんですけれども、この辺についてひとつお答え願いたいと思います。
#42
○吉田(泰)政府委員 まず事前チェックの問題は、現行法でも届け出制はあるわけでございまして、やや不足していると申しましたのは、届け出制はありますけれども、水質汚濁防止法のように届け出てから六十日間は排出できない、その間に事前に必要な変更命令等が出せるという、そういう仕組みがないということでありまして、届け出がありますから運用では十分できるはずでございますが、法律を並べてみれば差がある、こういう意味でございます。除害施設の設置をまず届け出させて、それから排出させるということも、いま申し上げましたような一環に入るものと思います。要するに、そういう規定があれば事前チェックに確かにさらに有効であろう、こういうことは私どもも考えております。
 なお、有害物質の排出規制を水質汚濁防止法は法律で直接定めているが下水道法は条例にゆだねているということでありまして、これもそのとおりでございます。いろいろ経緯もございましたが、いまの段階では事実条例で全く水質汚濁防止法と並べているのが実情でありますから、そういう現状から見れば、今後の機会にこれを条例にゆだねないで法律で直接定めるということも十分考えられることではないか、その方が実質は同じであっても法律的にははっきりするかもしれないと思っております。
#43
○浦井委員 そうすると、下水道法のそういう面での改正というようなことを検討されておるというふうに理解していいわけですか。大臣どうですか。
#44
○吉田(泰)政府委員 現在都市局部内で検討を始めております。
#45
○浦井委員 四十五年の公害国会で、下水道法の一部改正のときに論議になり、それから附帯決議にも明記されておりますように、特に使用開始の届け出については許可制にするというような考え方、あの附帯決議が必ずしも現状は生かされておらないというふうに思わざるを得ないので、この方向で努力すべきだということを私は主張しておきたいと思うわけです。
 それから、最後にそれに関連して重金属の問題です。重金属は下水道になじまないということで、除害施設で取ってしまうということなんですけれども、これは一体どの程度までそういうようなことがやられておるものなのか、その辺のことについて聞きたいと思います。
#46
○吉田(泰)政府委員 重金属は、下水道の処理場ではまず除去する技術がないというか、そういうものをもともと除去するようにはできておりませんから、これを下水道の処理場に入れられては困るわけでありまして、それで現行法でも、除害施設をつくりなさい、つくらなければいろいろな監督命令もできるし、使用停止までできる、こういうことになっているわけでありまして、これにつきましては、一般の下水道処理区域以外でも同じような規定が水質汚濁防止法にあって、そういう有害物質は公共水域に流してはならぬということになり、直罰まであるわけでございますが、いずれにしてもこの監視体制、監視技術と、一方ではやはり工場側のモラルということも非常に重要なわけであります。私どもこれを励行するために、即時検出できるような検出技術の開発と監視体制の充実、それから工場側に対する訴えというものをそろえまして実行したいと思います。現状において、私ども法律上予定しているとおりに励行されているのが当然だと思いますが、間々例外的にこの違反の事実がときどき見つかるという実情で、大部分では励行されているはずと考えております。
#47
○浦井委員 それは重金属についてはそれを流し込む原因者であるところの特定施設、工場、事業所などが完全に処理すべきだというふうに思うわけなんです。そのためには、いま下水道法の政令によって定められておる基準、それから総理府の総理府令ですか、こういうようなものをもっと厳しくすべきではないかというふうに思うわけですが、その点についてはどうですか。これは一緒なんです。
#48
○久保説明員 重金属の排出基準の総理府令でございますが、これは水質汚濁防止法によって公共水域に出すときの基準を決めておるわけでございます。下水道法によりまして、工場から下水道に出す場合には、その総理府令の基準と全く同じ、つまり水質汚濁防止法が公共用水域に出す基準で定めておりますので、かなり厳しい基準が適用されているというふうに考えております。
#49
○浦井委員 いや、かなり厳しい基準が定められておると言われるが、やはり現実には直接公共用水域に流れた場合もいろんな害が生じておりますし、現実に公共下水道に入れた場合にはそいつが堆積し濃縮しということになるのですか、そして汚泥が、非常にそれによって汚される、それの処理に困っておるというのが現実であるわけでしょう。だから、そういう点からいけばやはりもっと厳しくする、あるいはその監視体制を厳しく、絶無にしていくというような方向で努力を、当然下水道担当者としてもそういう点での努力をすべきではないのかということを聞いているのです。
#50
○久保説明員 基本的には、水質汚濁防止法によって公共用水域に出す場合に健康の障害が起こらないという厳しい基準を総理府令で決めておりますので、下水道法もその基準に従うことによって環境に対する健康上の影響はないというふうに考えざるを得ないと思うわけでございます。
 なお、先生御指摘の汚泥の中の蓄積問題というものがございますが、全体の健康項目に対する規制が工場で基準どおりに行われるとすれば、これは蓄積問題も非常に大きな問題にはならないのではないかというふうに考えておるところでございます。なお、汚泥の処理に対しましては、汚泥の処理基準に従って環境に対する影響をなくするようなことを考えておるところでございます。
#51
○浦井委員 終わりますけれども、水質汚濁防止法、私の担当ではないのだから恐らくそれで十分でしょうというような態度ではやはりぐあいが悪い。やはり下水道担当者としてもっとこいつを厳しくするような意識的な努力が必要ではないか。あわせてすでに答えがあったわけなんですが、重金属の処理について、科学技術庁なんかも含めて技術開発、こういうようなものに努力をすべきであるということを私は強調しておいて、非常に時間が迫って詰められてしまったわけで、これで終わりたいと思うわけです。
#52
○天野委員長 新井彬之君。
#53
○新井委員 私は下水道事業センター法の一部を改正する法律案につきまして質問いたします。
 初めに、第三次の下水道整備五カ年計画につきましてはいろいろ議論がございましたが、最終的には二〇・五%と非常に進捗率は悪かったわけでございますが、予算としては一〇〇%を突破するような状況であったわけでございます。しかしながら、この下水道問題というのは、これからの豊かな環境問題を考えますときに絶対になくてはならない事業である、これを完成していかなければならない。こういうことで、大臣といたしましても、昭和六十年においては市街化区域においては一〇〇%普及するというようなことで言われておるわけでございますが、今後この十年の間でそういうように努力をしていただくことはもう絶対必要でございますけれども、次の第四次の五カ年計画がどのように策定されるかによってはこのことが達成されるだろうと思います。したがいまして、第四次のこの計画に当たりましては「下水道整備の今後のあり方についての答申」ということで、昭和四十八年の七月十九日に都市計画中央審議会から答申が出ておりますけれども、そういうことをいろいろ踏まえてと思いますけれども、昭和六十年の目標を達成するためにこの第四次についての基本的な考え方をまず大臣からお伺いしておきたいと思います。
#54
○仮谷国務大臣 五十一年度から新経済発展計画あるいは第三次全国総合開発計画、そういったものを出発させようということになっております。これは新しい経済の実態に応じてひとつ新構想を考えようというわけでありまして、その一番基本的な問題は、従来の高度経済成長から安定成長へ切りかえる場合の重点として、やはり生活環境整備に重点を置こうというのが趣旨なんであります。そういう意味で出発をいたしていくといたしますと、私どもこの下水道第四次計画も当然その趣旨に沿っていくべきものであるし、また、その趣旨の中で全体計画の中で調整をしていかなければなりませんけれども、一番大きなウエートを占めるものじゃないか、また占めなくちゃならぬ、そういうふうに考えておるわけであります。何といっても水質の環境基準も一応できております、これはただいまの議論にもいろいろありましたように。そう考えますと、下水道の緊急整備というのが国家的な大きな課題になっておるということを考えますと、第四次の計画は、そういう課題を遂行していくために私どもは積極的に進めなければならぬと思っております。
 具体的な数字等につきましては、まだやはりさきに申しました三全総やら新しい計画と調整をしていかなければなりませんから、余り具体的に申し上げる段階ではございませんけれども、少なくとも建設省としては、六十年度までには大都市を中心にした地域においては相当程度のものが完成するような方向で努力をいたしてまいりたい、かように思っております。
#55
○新井委員 その中で、下水道の現代的意義ということの中で、「水は国民全体の貴重な有限の資源であることを認識して、公共用水域の水質保全と水資源の高度利用を図るため、公共用水域の水の循環利用による合理的な水使用を行ない、水利用者相互間に公平・妥当な水使用に係る負担を課す等の総合的な水管理システムの確立が急がれる。」ということがございますが、この問題についてはどのように考えておられますか。
#56
○吉田(泰)政府委員 私ども、下水道の水循環過程における位置づけとしては、やはり公共用水域から入り、使用されて汚濁したものをきれいにして処理する、それはまた原則として公共用水域に戻し、公平に広く活用されるべきもあと、こう思います。立地的その他から、特に高度処理した下水処理水は、直接再利用するということもあり得ないわけじゃありませんが、一般的に言えば、やはり水循環の全体のサイクルの中で公共用水域から公共用水域に流す。その間に浄化という機能を含めた位置づけを持つ、こう考えます。
#57
○新井委員 この問題もいろいろと議論をされておりますが、とにかく一つは、水資源が非常に足らなくなるのではないか、やはり流量が多い中に、そういう二〇ppm以下の水を排水すれば、希釈されて非常にきれいな処理ができるということがあるわけでございまして、そういう意味においてのことが一つあります。それからもう一つは、やはりその水を、ある程度処理した水を工場なら工場で使用するというような問題があります。それからもう一つは、やはりその処理された水をそのまま今度は飲料水として使用する、こういうことになろうかと思いますが、そういうことについては、現在研究は進められておるとは思いますけれども、ほとんど実現をされていない。下水道もまだまだ非常に少ないわけでございますから、その処理された水というのは、現在においては、大体海に近いところでございますから、川というよりも海にそのまま流されてしまうようなことがあるのではないか、こういうぐあいに思うわけでございます。ちょうど群馬県の高崎、前橋で下水を浄化して出した場合においては、利根川においてもう一度使えるというようなこともあるわけでございまして、そういう面について、今後この第四次の下水道計画の中で具体化していかなきゃならぬと思いますが、そういうことについては、やはり具体化されるようなことはちゃんとなっていますか。
#58
○吉田(泰)政府委員 下水処理水は、先ほど申したように、一般的に言えば再び公共用水域に流し、そこから下の、下流の地点における各種の利用に公平に供されるということがあるべき姿だと思いますが、しかし、直接海に流してしまうような臨海部とかそういうところであれば、海に流す前にもう一度使うということは優に考えられてしかるべきでありまして、日本でも直接の再利用、これは雑用水等が主でありますが、こういったものの再利用というものが現に行われております。まだその個所も少ないし量も微々たるものでございます。今後は相当のウエートをいやおうなしに持たざるを得ないのじゃないか、こう思います。
    〔委員長退席、梶山委員長代理着席〕
下水道の立場から見れば、下水で処理したものは下水道管理者のものだという認識じゃなくて、あくまで公水に還元されるべきものという意味で、これが広く最も合理的に利用されるような全体計画の中にはめ込まれれば、それに応じてそういうところへ処理水を流していくというような系統を考えたい。いずれにしても、ちょっと五カ年計画の中に再利用のことまで位置づけるというつもりはないわけでございます。
#59
○新井委員 「水資源の利用に関する行政監察結果に基づく勧告」ということで行政管理庁から勧告が出ております。水資源という問題から考えましても、あるいはまたこの下水道の一つの機能ということから考えましても、当然そういうことをやっていかなければならないということが提言されているわけでございます。したがいまして、こういうことについてもよく研究をされてやっていただきたいと思います。
 それからその次に、「下水道整備の長期目標」というのがございますが、その中で「水質汚濁の著しい地域及び先行的に水質の保全を図るべき閉鎖水域等においては、地域の実情に応じた三次処理を実施する。」こういうことでございますが、私の考えでは、現在二次処理が行われておりますが、その二次処理ではやはりいまの生活の向上といいますか、あるいはまた、工場等のいろいろな汚濁の状況を見ますと、本当の浄化にはならないのではないか、こういうぐあいに思うわけでございます。
 たとえて言いますと、まあ一つの例をとりますと、洗剤が非常に問題にされておりまして、久保部長も第二次処理では燐が四〇%は除去できるのだ、しかし、あとは燐とか窒素等についてもなかなか取りにくいというようなことがあるようでございます。したがいまして、それを通産省の方にいろいろ申し上げて、いままで二〇%しか入っていなかったものを一二%に減らした、こういうことで、片っ方では使用の規制をしているのですけれども、一体何%まで今度は洗剤に燐が含まれた場合は完全に除去できるのか、こういうようなことから見まして、やはりどうしてもほとんどの地域には第三次処理というものが必要だと私は思いますが、その点についてはいかがお考えですか。
#60
○久保説明員 第三次処理が全国、全域に必要ではないか、こういう御意見でございますが、第三次処理のうち、たとえばBODとか浮遊物質を現在の二次処理よりもさらに下げるという種類の三次処理と、それからもう一つは先生御指摘の窒素、燐をも除去してしまうという二つに分けられるであろうと思います。下水処理の程度を決めますのは、公共用水域に定められた環境基準を達成するというのを一応目標にいたしておりますから、BODなり浮遊物質が現在の二次処理では不十分であって、さらにその処理の程度を上げなければならないと思われる地域は、特に大都市周辺の河川等に多いわけでございます。したがいまして、そういう地域におきましては、ただいま申し上げましたBODあるいはSS、浮遊物質を現在の二次処理よりも高度の三次処理を実施する必要があろうと考えております。
 さらにまた、湖あるいは閉鎖性水域、たとえば瀬戸内海のようなところがこれに該当すると思いますが、こういう地域ではBOD及び浮遊物質だけでは不十分でございますので、窒素及び燐をも除去する三次処理が必要になってこようかと考えております。琵琶湖であるとかあるいは霞ケ浦あるいはその他の内陸部の湖沼並びに閉鎖性水域でございます。しかし、この場合にも、先ほど申し上げましたように、環境基準で窒素あるいは燐がどのくらいのレベルであるかというのを決めるのが先決でございますので、その作業が現在環境庁で進行をいたしておりますので、その基準が決まり次第下水道としては実施できるように考えてまいりたいというところが実情でございます。
#61
○新井委員 それじゃ環境庁にお伺いしたいのでございますが、環境白書によりましていろいろな調査データが出ておりますが、よくなったところもあるし、大してよくならないところもあります。そういうことで今後はこの下水道が整備されていけばだんだんよくなっていくと思いますが、たとえて言いますと、この前の瀬戸内海のあの家島の方でハマチが多量に死んでいるわけでございます。これは赤潮という問題でございますけれども、この赤潮というのは御存知のようにやはり異常なまでのプランクトンの発生である。それは燐とかそういうのが富栄養化のもとになっているということでございますが、そういういまだかってない、二月も前からそういうものが多量に発生するというそういう原因ですね。それについてはこの前の公害委員会でも大分論議されておりますが、どのようにお考えになっておりますか。
#62
○小川説明員 先生御指摘のとおり、瀬戸内海におきましては赤潮が多発傾向にあるわけでございます。たとえば四十二年瀬戸内海全域で八件であったものが、四十九年には二百九十八件にも及んでいるわけでございます。
 それでこの一般的な原因といたしましては、先ほど建設省の方からもお話がありましたとおり、基礎的な要因といたしましては、窒素、燐の濃度が高まる。これが基礎的な要因であって、それに加えまするに雨が降ることによります塩分濃度の低下、あるいは風によります海底の擾乱作用、さらにはビタミンB12とか、ある種の金属類とか、こういったものが引き金になって発生するのではないかというようなことがいま一般的な定説になっておるわけでございます。
 そこで、ことし発生しました家島の赤潮につきましては、従来よりも例年に比べまして発生の時期が非常に早いということが一つ問題になっているわけでございます。それでその原因といたしましては、昨年十二月に起こりました水島の油が多少影響しているのじゃないか、こういう御指摘もあるようでございますが、その主張のもとになりました研究の成果等を細かく当たってみますと、確かに水島の油が要因の一つになる可能性はあるということは否定できないと思います。しかし、ことし当初からの瀬戸内海の生物相の変遷を見てみますと、最初は珪藻類がかなり多く発生し、その次夜光虫が出てくる、その次家島の赤潮の原因になりました鞭毛藻か発生している、こういうような経緯をたどっているわけでございまして、その発生のメカニズムの細部につきましてはなお検討する必要があろうか、こう考えておる次第でございます。
#63
○新井委員 いろいろなことがございましてまだはっきりしておりませんが、私は、やはりいろいろな家庭排水、工場排水、そういうようなものによって多量に瀬戸内海に流れ込んでいる水そのものが汚濁をされているためにそういう問題が起こってきているのではないか、こういうぐあいに思うわけでございます。したがいまして、さっきも話がありましたようにいろいろな要素がございますから、一番基礎として下水道だけ全部やればとまるということではないかもわかりませんが、ほとんどがそのことにかかっている、このように思うわけでございます。
 そこで、一つは瀬戸内海そのものの総量規制ですね、これをやはり考えなければならないときに来たのではないか。あるいはまた伊勢湾にしても東京湾にしても汚濁は進んでいますね。こういうことについても、下水道を完備しながらなおかつやはり総量規制というものをやらなければ、結果的にはいまのような赤潮のような問題になってしまう、こういうぐあいに思いますけれども、いかがですか。
#64
○清滝説明員 お答えいたします。
 瀬戸内海に代表されますような閉鎖性水域におきましては、確かに先生御指摘のように、現在の水質汚濁防止法は濃度規制で規制されておるわけでございますけれども、濃度規制だけではやはり不十分であるというふうなことは事実であろうというふうに考えております。したがいまして、私どもの方では濃度規制にかわります総量規制というものを現在検討中でございまして、その細部につきましてなお内部で検討を続けておるわけでございます。
 なお、御参考のために申し上げますと、瀬戸内海につきましてはすでに瀬戸内海環境保全臨時措置法、これは四十八年の十一月に制定されたわけでございますけれども、それによりましてすでに全体の負荷量につきましては四十七年当時の半分に削減するということで、いわば総量規制のはしりのようなものをすでに実施しておるわけでございますけれども、現在の濃度規制というものにかわります総量規制の考え方の導入というものをさらに検討したいということでございます。
#65
○新井委員 そこで瀬戸内海を取り巻いております府県、大阪、兵庫、岡山、山口それから四国の方ですね、そういうところの下水道の整備というのは、大阪府を除きまして非常におくれているわけですね。したがって、閉鎖区域等においてはやはり早急に下水道の完備をしなければならない、特にその中でも第三次処理まで含めた終末処理場をつくらなければならない、こういうぐあいに思いますが、その点についてはこの四次計画の中でどのように考えておられますか。
#66
○吉田(泰)政府委員 瀬戸内海の沿岸一府十県平均すれば大阪のように高いところも含まれますので、人口普及率が二五・四%、したがって全国平均の二〇・五%より高いわけですが、そういう高い県を除けば全国平均並みのところも多い、あるいはそれ以下のところもある、こういう状況でございます。特に閉鎖水域でございますし、しかも非常に大きなものですから、これを全体として浄化していくということはなかなか容易ではありませんが、瀬戸内海の保全の臨時措置法などもありまして、産業排水による汚濁負荷量を二分の一に減らそうというような目標も設定されているわけですから、当然下水道としても十分な協力をしていかなければならない、こういうことであろうと思います。なおかつそういう閉鎖性水域であることによる三次処理の必要性も他の地域以上にあるわけでありまして、そういう点を勘案しながら新五カ年計画においても瀬戸内海を位置づけてまいりたいと思います。
#67
○新井委員 そういう地域におきまして、いろいろと陳情が出ていると思います。一つの例を挙げますと赤穂市の例でございますが、赤穂市の「公共下水道事業は、既に昨年度処理場用地を取得済であり、処理施設の建設を待つばかりでありますが、本年度の国庫補助金交付額は九百万円であり、かかる現状では本市最小限の目標(昭和五十五年供用開始、普及率二〇%)の達成すら憂慮されます。また、汚水の流入、赤潮の発生等による被害は近年著しいものがあり、市民は、公共下水道の完成を待望しているところでありますにつき、公共下水道事業費について格別のご高配を願いたいこと。」こういうのがあるわけですが、こういうのはもうどの市町村におきましても、特に瀬戸内海におきましては、何とか瀬戸内海を守ろうというような多くの方々、住民の考えによって、市としてもそれに協力しなければならない。非常に地方財政というのは硬直化しておるわけでございますけれども、その中でも下水道をやろうとして市は市で鋭意努力をしているわけです。国の方としては、こういう市の目標、そういうことに対していろいろ意見を聞いて、今後の第四次の計画を立てていただきたいと思うのですが、そういう市町村の御意見を聞くというようなことについてはどのようにやられますか。
#68
○吉田(泰)政府委員 毎年度の予算要求を出す場合、予算要求を取りまとめる場合及び配分する場合等各段階におきまして、広く各公共団体からの要望を十分お聞きし、進捗の見通し、必要性の度合い、そういったものも私ども参考にさせていただいている次第でございます。そういった定期的なもののほかに、随時いろいろな機会を通じまして詳しく御事情を伺わせていただいている段階であります。赤穂市ももとよりその二つでございますが、他にもそういった都市が非常に多く、いわば新規に計画した、計画した以上は速やかに完成したい、もっともな御意見でありますが、そういう個所が非常に多いために、なかなか全般的に御満足のいただけるような予算配分ができない状況であります。
    〔梶山委員長代理退席、委員長着席〕
今後ともやはり下水道総枠の増加、いろいろ今年度から始まりました新しい予算、仕組みの活用、こういったものもフルに使い、また、下水道事業団の受託という点も重点を置いて行っていくというようなことにより、総力を挙げてそういった御要望に少しでも近づいていく少なくともめどが立つような状態に持っていきたい、こう考えます。
#69
○新井委員 この答申の中に「既設下水道の質的向上を図るため、施設能力の向上及び合流式下水道の改善を促進する。」ということがありますが、この合流式下水道の改善を促進することについてはどのように考えておられますか。
#70
○久保説明員 基本的には下水道の排除方式は、今後計画されるものについては分流式を採用する方針を明示しておるわけでございますが、既成都市では合流式で実施をしているところがかなりございますので、それらの地域を中心といたしまして、合流式下水道の改善を、どういう方法をとったら一番合流式下水道の持つ弱点をカバーできるかということで検討をしておるわけでございますが、一つの方法といたしましては、これも用地問題が絡んでまいるわけでございますが、雨が降って、降り始めの流出がかなり汚い汚濁物質を含んだものが入ってくるわけでございますので、その降雨初期の雨水をある池にためておきまして、降雨がやんだ時点でそのためられた汚濁した水をもう二度処理場の方にポンプで流していく、こういうような方法が一番現実的ではなかろうかという趣旨で、具体の都市でそのような方法ができるかどうかということについて検討を開始している段階でございます。
#71
○新井委員 いまもお話がありましたように、いままでは合流式であったのですけれども、分流式を今後採用する、その中でやはり問題になっておりますのが補助の問題だと思います。いまは管の大きさによって補助率が決まっておるわけでございますから、とにかく分流式にすれば、それが二本になって非常に細くなる。したがって、そういう補助の問題等もあわせて明確にこの四次でしないと、分流式というのが財源の関係でやはりなかなかみな実行されないのではないか、そういう点についてはいかが検討されていますか。
#72
○久保説明員 下水道の管渠に対する補助の問題かと思うわけでございますが、現在でも補助対象の範囲が狭いという御指摘があるわけでございますが、これらにつきましては、先ほど都市局長の答弁の中にもあったと思いますが、五カ年計画の改訂時に検討してまいりたいというふうに考えておりますが、合流式の場合と分流式の場合とは補助の採択基準を決めます政令並びに政令に基づく告示において、分流式の場合はこう、合流式の場合はこうというふうに分けて記述してございますので、その中身を改善してまいりたいという趣旨でございます。
#73
○新井委員 それから「下水道整備における財政措置のあり方」ということで答申がありますけれども、その中の「国庫補助率の引上げ」で「河川道路等他の基幹的な公共施設に対するものと同程度の水準に引き上げるべきである。」これは現在引き上げられておるということですが、「国庫補助の対象範囲の拡大」という中で、先ほども問題がありましたけれども、「国庫補助率の引き上げとあわせて、七大都市、一般都市の別なく、補助対象範囲について改善を図る必要がある。」こういうぐあいに言われておりますが、これについてそのように考えますということかどうか、これが一点。それから「終末処理場と周辺環境との調和を図るための施設の美化・緑化等に要する経費」、それから「下水汚泥の処分用地の取得等下水汚泥の適正な処分のために必要な経費」、この三項目はどのようになっていますか。
#74
○吉田(泰)政府委員 補助率の問題につきまして、補助対象割合の改善の問題は私どもも真剣に取り組みたいというつもりでおります。どういうふうにすべきかは、なお内部で検討中でございます。
 特に終末処理場の環境整備費、これはきわめてその必要性が高いものでございますから、これにつきましても何とか実現したいというのが私どもの気持ちでございます。
 下水汚泥の処分用地の取得等につきましては、現在のいわゆる処理場の中で考えられるものは当然入るのですけれども、処理場から遠く離れた場所の処分用地ということになりますと、検討すべき事項ではありますけれども、私どももこの答申のとおりにわかにいくべき論拠があるかどうか、なお検討させていただきたいと思います。
#75
○新井委員 汚泥の問題ですけれども、現在は二〇%程度の普及率でございますから、それでも大分いろいろな問題があるようでございます。これは農地に還元したりあるいはまた焼却をしたり、いろいろとその処理方法等についても技術的な面で開発が必要だろうと思います。しかしながら、その出る汚泥の量というものが二次処理と三次処理とは大分違いますけれども、非常に多量になってくるのではないか、したがいまして、その多量なものについて処分するための用地を取得するとかそういうことができなければ、いままでは下水道ができても終末処理場ができなかったり動かなかったり、今度は下水道と終末処理場ができても汚泥処理をはっきりできなければ動かないというときが必ず来るのではないか。こういうようなことになっていると思いますが、その処理についてはどのようにお考えになっていますか。
#76
○久保説明員 汚泥処理の問題でございますが先生御指摘のように、下水処理全般の中で占める汚泥処理のウエートといいますか、重さは非常に高くなってきておりますし、将来ますますこの汚泥処理の下水道事業全体の中に占める位置というものが高くなるであろうということを実は予想しておるわけでございます。御指摘のように、二次処理よりも三次処理、高度の処理をすればするほど、汚い下水を液状の部分とそれから汚泥、ヘドロの部分と分離するわけでございますから、汚泥の部分が増大をしてくるわけでございます。しかし、汚泥そのものは九十数%、多い場合には九九%が水でございまして、非常に容積が多いわけでございます。したがって、汚泥処理のやはり一番の当面の目標というのは、いかにしてその処分すべき容積というものを減らすかということに第一の問題点がございます。それにつきましては、現在もいろいろ機械的な脱水方法等を検討しておるわけでございまして、また一部実用化されておるわけでございまして、そのような脱水の技術のさらに改善ということを考えてまいりたいというのが第
 一でございます。
 それから第二の問題は、その容積をさらに減らす方法として焼却という問題がございますが、焼却というのは金もかかるだけでなくて、焼却をすることによって、大気汚染を防ぐというほかの経費もかかりますので、この方法につきましては、どこにでもここにでも焼却をして容積を減らすという方法をとらずに、そういう方法をとらないとそのほかに方法がないという特に大都市地域、過密地域では採用されるようになろうかと思いますが、それ以外のところにつきましては、脱水された汚泥を極力農地あるいは農業サイドに還元をいたしまして、農業で汚泥を使ってもらう。使ってもらうというよりも、汚泥そのものの中には、若干ではございますけれども肥効成分がございますし、さらに最近いろいろ問題になっております有機質を多量に含んでおりますので、土壌の改良をするにはきわめて有望な資源でございます。したがいまして、私どももこの数年来農林省の方ともタイアップいたしまして、汚泥の土壌における利用ということの実験、試験を続けてきておりますが、今年度からさらにそれらの試験を強化をいたしまして、できるだけ農地に汚泥を還元していきたいというふうに考えているところでございます。
 なお、それ以外の方法は、いま問題になっております埋め立て処分がございますが、これも汚泥の処分地の問題等もございますが、御指摘のように、汚泥処分が進まなければ下水道事業全体あるいは処理事業全体が進まないということもございますので、汚泥の処分地の確保等につきましては今後十分検討してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#77
○新井委員 時間が余りありませんのであれですけれども、さっきも出ましたけれども、下水処理について、工場排水が、水質汚濁防止法につきましては非常に厳しい条件になっているわけですね。
 しかし下水道法になるとそれが非常に緩やかになっている。たとえて言いますと、水質汚濁防止法では二十ppm以下のBODの水を流さなければいけないわけですが、下水道法では六百ppmになっている。それからまた、水質汚濁防止法では体刑を含む刑が定められておるわけですが、片方の下水道法ではそういうことになっていない。というようなことがあるわけでして、結局さっきも話があったように、これは工場としても除害施設を設けてきちっとやっているところもたくさんあると思いますけれども、もしも下水管に直結をしてこれを悪質に流した場合においてはチェックするといっても、どのようにチェックしていくかということに対してはなかなか大変な問題だろうと思います。したがいまして、やはり法律的には厳しい規定というものを当然設けるべきではないか。水質汚濁防止法と同じように下水道法もしなければならないのではないか。こういうことで、汚染原因者負担ということでそういう意味のことが答申をされておるわけでございます。したがいまして、この件については先ほども議論がありましたから、そういう方向でチェックもされ、そしてまた水がきれいになるようにきちんとできていけば問題ないのですけれども、そういう問題についてもよくできるようにやっていただきたい、このように要望いたしておきます。
 それから技術的な問題でございますが、下水道工事をやる上において、地盤の問題とか水の問題とか自然条件が非常に悪いようなところで下水道工事をやる場合があるわけですけれども、そのときにはたとえて言うと、非常に地盤が悪いようなところではくいを打ってももたない。したがって、そのときには相当深いところまでやらないといけないというので、ケーソンにしなくてはならない、こういうことにもなっているようでございます。
    〔委員長退席内海(英)委員長代理着席〕こういうことになってきますと、一般のコンサルタントの業者の場合というのは全然やり方がわかりませんので、大手のところへ聞きに行ってどういうぐあいにやるのかというようなことが多多あるようでございますけれども、こういうようなことについてもやはり技術面をきちっと教えていかなければならない、こういうことがあると思いますが、こういう問題についてはいかがですか。
#78
○久保説明員 御指摘の問題は、軟弱地盤におけるいろいろな技術あるいは設計、施工、これに関連する問題かと思いますが、下水の処理場そのものが地域の水を集めて低い方に選定をされる場合が多うございますので、一般的に言いますと、処理場そのものの地盤は悪いというところが多いわけでございます。したがいまして、処理場の設計をする場合には当然その基礎の問題あるいは軟弱地盤の工法の問題等が一番先にぶつかる問題でございますので、私どももそのような知識経験を持ったコンサルタント、特に土性力学といいますか軟弱地盤工法といいますか、そういうことに十分な知識経験を持ったコンサルタントを選定をしておるわけでありますが、特に念を入れてやらなければいけないような、たとえば埋立地の処理場というところに対しましては、場合によってはその道の専門家にお集まりいただいて、どういうような工法をするのが適当かというようなことを検討したりしながら進めているわけでございます。なお、技術者の養成、訓練の研修等も行っておりますが、そのコースの中にこういう土性力学といいますか、軟弱地盤工法というようなものを加味して現在実施をいたしております。
#79
○新井委員 最後に、シールドの種類が非常に何十種類とたくさんあるようでございますが、これが工事に必要になった場合に、自分のところでないと、よそへ借りに行く。借りに行ってもないと、これをつくらなければいけないということで、二億か三億余分にその工事費というものはかかっていそようですね。したがいまして そういうようなシールドについても、そんな多量な多数の種類ではなくて、ある程度規格化をしなければ工事も安くできないのではないかというようなことがありますが、いかがですか。
#80
○久保説明員 シールド工法に関する問題でございますが、過去におきましては先生御指摘のような実態でございまして、現在も若干残っておりますが、幾種類もの寸法のシールドの設計をするために、先生御指摘のような問題も起こってまいりましたので、シールド工法の採用件数もふえてまいりましたので、土木学会並びに下水道協会で委員会をつくって寸法を実は統一をいたしました。したがいまして、その統一した寸法は何種類かの規格化を図っておりますので、今後は逐次その統一された寸法に基づいてシールドの機械あるいはセグメントをつくってまいると思いますので、御指摘のいろいろなトラブルは解消されていくと期待しておるわけでございます。
#81
○新井委員 まだいろいろとお話したいことがございますけれども、とにかくこの下水道は、さっき大臣が言われましたように非常に大事な事業でございますので、どうか全力を挙げてやっていただきたいと思います。
#82
○内海(英)委員長代理 渡辺武三君。
#83
○渡辺(武)委員 すでに同僚委員からいろいろ質疑がございましたので、私は重複を避けて二、三の疑問点について御質問を申し上げたいと思います。したがってなるべく短く、明快に御答弁をお願いをしたいと思います。
 まず第一に大臣にお伺いをいたしますが、本法案を改正提案をしておられますのは、近来水質環境基準の設定に伴っていわば下水道事業が非常に多くなってまいった、したがって、現行の体制ではなかなか対応できないので、下水道事業団というよりも下水道公団を設立をして、そして資金面あるいは執行体制の面、これの強化を図ろうと、こういうことであろうかと思いますが、しかし、実際に提案をされておりますこの改正案は、当初もくろまれました下水道公団ではなくして、いわば下水道事業団という認可法人にとどまっておるわけでございますが、その辺はなぜそうなってしまったのかということについてお聞かせ願いたい。
#84
○仮谷国務大臣 先ほどの御質問の中にもあったのですが、私どもはお説のとおり、特殊法人による公団でぜひ下水道事業を強力に推進をしたいという考え方を持っておったわけであります。それは現在のセンターでは、やはり市町村からの委託によらなければできないのでありますから、むしろ代行の権限を持つということ、特に財投の資金を投入をして思い切って仕事を進めていきたいという考え方を持ったわけでありますが、御承知のように新しい公社、公団は認めない、それから本省でも新規の部局の新設は考えないということが基本的に内閣の方針で決まったわけでありまして、そういう意味から特にこれだけを特別にということには非常に困難な事態ができてまいりましたので、いまの場合公団をあくまでも主張することによって結局それができなかった場合には、これはさらに後退するおそれもありますから、まあ一歩前進ということで、事業団によってひとつこの問題を一応、まあ率直に申しまして政治的に妥協をいたしたわけであります。
 ただ、新しい事業団はセンターと違いまして執行体制をさらに強化をしていこうと思っておりまして、そういう意味では十分にわれわれの目的は達成されると思っておりますし、受託によってやることになりますけれども、受託の体制も十分に整えていけば所期の目的は達成されるではないかというふうに考えましたし、財投の投入にいたしましても、直接投入はできないけれども、地方の特別債というものによってやることになれば、その地方の特別債がいわゆるその原資は財投によるということで間接的には財投も利用できるということでありまして、最高の方法とは思いませんでしたけれども、まず次善の策を選んで、いずれにしても現在の時代に適応するように進めていこうということで決定をいたしたわけであります。
 理想としては公団を主張いたしたわけでありますが、ただいま申し上げました事情で事業団として出発することに相なったと、こういう経緯でございます。
#85
○渡辺(武)委員 行政の簡素化について私も決して反対をするものではありませんが、しかし、現行の数をふやさないとかあるいは新設を認めないとかいうことで規制をするということについては、若干私自身は疑問を持たざるを得ないわけでございます。特に、業務の内容について社会情勢の変化に対応をしていくように行政そのものが変革をされていくべきであって、それらに対応するということが主眼にならずに、既存の数からあるいは新設を認めないという基本方針から、その社会情勢の変化に対応することができないとするならば、これは私は大きな誤りを犯してしまう、こう思うわけでございますから、ひとつもっと強力にやっていただきたいと要望いたしておくわけでございます。
 しかしまあ一応事業団となりましても、いわば公団と実質的に余り差異のないような方向で進めていただきたい、また可能な限りそうやっていただきたい、こういう強い要望を持つわけでございます。なかんずくこのような事業は相当資金量も要ることでございますし、いま大臣もおっしゃいましたように、なかなか地方公共団体の委託に基づいてやるということ自身にいろいろな問題点があろう、そうなりますと、どうしてもやはりこの事業団そのものが実質的な財源を持たざるを得ない。持つためにはどうしても財投資金ということになってまいるわけでございますが、いわば認可法人はこの財投資金を導入することができないんだ、こういうことでございますが、実質的に公団ならばいいけれども認可法人はいけないとか、そういうことではなくて、やはり業務の持つ公共性なりいろいろな面から本来的に判断をされるべきではなかろうか。特に財投等は国民のいわば預貯金が主体でございますから、それを完全に保全をするということは非常に大切でございます。したがって、営利を目的としない事業には云々というようなこともあるようでございますけれども、私はそうだとするならば、その利子はむしろ一般会計で補給をしてでも、やはりその事業が本来的に国民福祉のためにこれから拡大強化をされなければならぬという性格を持つならば、そういう便法が考えられてしかるべきではないか、こう考えるわけですがきょうは大蔵省からも来ていただいておりますので、大蔵省の御見解をお聞かせ願いたいと思います。
#86
○垣水説明員 この下水道事業団に対して財投資金を直接入れてやったらどうかという趣旨の御質問かと存じますが、実はこの問題につきましては、すでに四十九年度の予算のときから政府部内といたしましては検討をしたわけでございますが、御承知のように、有料道路と一般道路との関係に典型的にあらわれておりますように、財投の資金と申しますのは、国債、地方債の引き受けを除きましては、原則として料金収入というようないわば明確な償還財源を持ったものに充てるということを一つの一般会計と財投とのけじめにしているわけでございます。このけじめのよしあしということはまた別に御議論があろうかと思いますけれども、たとえばいまおっしゃいましたように、認可法人に運用部や簡保の金が貸せないということではございませんで、資金運用部資金法によりますと、「確実且つ有利な方法で」運用しろと書いてございまして、さらにその運用の中身の一つとしまして、「特別の法律により設立された法人で国、第三号に規定する法人」これは国鉄というようなものでございます、「及び地方公共団体以外の者の出資のないもののうち、特別の法律により債券を発行し得るものの発行する債券」ということが書いてございます。ここで「債券を発行し得る」ということは、単に形式的に債券を発行するということではなくて、いわば債券の発行ということを一般的に考えますと、借入金ならば、たとえば交付税特会のようにいわば一種の消費的なと申しますか、そういうものに対して借入金ということは財政上認めておりますが、債券ということは国債と地方債以外には特定の償還財源を持つということが前提で、市場に転々流通する債券という形にせざるを得ない。いわばこの資金運用部資金法の債券を発行することが認められた法人という意味は、特定の償還財源を持ったようないわば財政基盤のしっかりしたと申しますか、そういうものでございます。
 ところが下水道事業団と申しますのは、残念ながら、下水道事業というのは下水道の使用料あるいは受益者負担というようなものがございますけれども、これはとうてい建設費の償還財源に充てるというような財政基盤としては固有の償還財源というわけにはまいりません。結局地方の支出と国の国庫補助金の支出ということによらざるを得ない。
 三十年というような長きにわたりますものは、財政のけじめといたしましては国債によって行うべきものであって、したがって、非常に下水道事業は大切なものでございますが、従来のけじめによりますと、これは一般会計が国債を発行して、その国債が市中で受け入れられなければ運用部が引き受けるという、回りくどいようでございますけれども、それを一応のけじめにしておるわけでございます。しかし、今年度、五十年度予算のように非常に大きくなり過ぎる、心理的にも余り大きくなり過ぎる、そこで公共事業一般を横ばいにするような中で、下水道事業を大幅に伸ばさなければならぬという要請、それから財政のけじめという要請とを両々にらみ合わせて、私どもとしては精いっぱいの知恵をしぼって、現在お願いしておりますような特別地方債を通すという、下水道事業の国庫補助金が前の方が非常に厚いという特殊な性格に基づきまして、五年間の国庫債務負担行為という現行の財政制度の枠内で処理できる範囲で、いわば下水道事業を精いっぱい伸ばすとともに、従来の財政のけじめという中で処理するということによって両方を満足するというかっこうになったんではないかということで、私どもといたしましては精いっぱいの知恵を出したつもりでございます。
    〔内海(英)委員長代理退席、委員長着席〕
#87
○渡辺(武)委員 もっと精いっぱいの知恵を出してもらわなければいかぬわけですが、現行法の資金運用部資金法によれば、いまあなたがおっしゃったような方法、従来の慣例に基づいて、そういう方法の中で本山は精いっぱい考えたんだ、こういうことでございますが、実際従来の財投の使われ方そのものを私ども見てまいりましても、必ずしもわれわれが十分納得のできるような方法で分配をされておるというふうには実は考えないわけでございます。たとえば高度成長時代にはいわば相当産業投資の方向に、住宅投資よりもうんとたくさんの財投資金が使われておったことも事実でございますし、いろいろな面を見てまいりますと、私は、そのときどきにいろいろな問題はあろうかと思いますが、いま申し上げておりますように、やはり下水道事業そのものが非常に緊急の課題として、これは地方自身の財源も相当苦しいでございましょうし、そういう中で国自身がその要請にこたえるためにはもっと体制を整備強化をしていかなければならぬという要請に基づいてこういう推移をしてきておるわけですから、本来的に建設省がもくろんだように、本来公団というものにして、そして実際には受託をするよりも、それを代行して事業をやっていこう、こういう気持ちのもとに実は進められておるんだけれども、実際にはまた先ほど大臣が答弁されましたように、別に新設を認めないとかそういうような理由で、現下の社会情勢の変化に対応するという理由ではなくて、別な形から制約をされておるということですから、それでは何とか実質的にそういう方向がとれないものだろうか。必要ならば、私は資金運用部資金法を改正してでも何とかそれに対応していく道は開けないものだろうか、こう実は考えざるを得ないわけでございます。したがって、いままでの法律により、いままでの慣例に基づけばそうならざるを得ないという御答弁に対しては決して否定するわけではありませんが、そういう現下の社会情勢に対応するためにもう少しやはり前向きな検討がなされないものかどうか、こう思うわけですが、いかがでございましょうか。
#88
○垣水説明員 ただいま申し上げましたように、実はこの問題は、資金運用部資金法の問題としては、形式的には事業団に債券発行の規定を入れるかどうかというようなことになろうかと思いますが、基本論としまして私どもとしては――こういうことが将来にわたって続くことを私ども財政当局者としては祈るわけでございますけれども、繰り返して申し上げますが、本来これは国債を発行してそれを運用部が引き受けるという形で、要するに一般会計の規模の問題とのからみでございます。ですから、むしろ、ちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、こういう若干景気その他に対する影響もあって、一般会計の規模が余り大き過ぎても困るということに基づく、むしろ便法と言ってよろしいかと思うわけでございます。これは理論的に申しますと、下水道事業団自体は一般会計からその資金を繰り入れて、それで事業をされるということについて特段その面からの問題はないかと思いますが、そういう問題でございますので、やはり大蔵省といたしましては財政のけじめをどこにつけていくかという問題かと思いますので、そのように御了承いただきたいと思います。
#89
○渡辺(武)委員 この問題だけやっておりますと時間が参ってしまいますものですから、一応われわれとしてはそういう気持ちを持っておる。何とかもう少しそれ以上に知恵を働かしてうまい方法を考えていただきたいということでございます。いろいろな理由があるでございましょうけれども、御承知のように、いわばい庫は長年とられてきた政策が転換をされて、福祉が重点的に施行されていくという段階に入ってきておるわけですから、従来の慣例その他等々から照らし合わせると、相当考え方を変えていかなければならないいろいろな物事が出てきておるであろう。しかし、先ほど申し上げましたように 資金運用部資金というものは本来的には国民の財産であるわけでございますから、それをいわば確実に保全をしていくということは一方においては大切なことでございますから、当然慎重を要しなければならぬということがあって、そして確実な収入が見込まれるもの等等というようなことが出ておると思いますけれども、それは私どもが別個に保障をしていったらどうだろうか、こう実は考えるわけでございます。したがって、もう一歩進んでいま少しそれらの社会情勢の変革に対応するような方法はないかどうか、大蔵省の方々、有能な方々ばかりでございますので、一段と御努力をお願いをしたいと要望いたしておきたいと思います。
 次に、私特に環境の問題について御質問を申し上げたいわけでございますが、最近のテレビや新聞等で、意識的か故意か私よくわかりませんが、昨日も実はあるテレビにスイッチを入れましたら、途中から見ましたのではっきりはいたしませんでしたが、公共下水道を報じておりましたニュースレポートの中で、たしか愛知県の一宮市だという声をちょっと聞いたのですが、河川が大変汚れてきたのでいろいろ原因を追及をしていったら、その汚染源は終末処理場であった、この環境問題がやかましいときに、汚染源を追及していったら公共団体がやっておる下水道の終末汚染処理場であったということはどういうことであろうか、こういうニュースの流され方。しかもそれと同時に、付近住民の方々にいろいろインタビューをしておりましたが、特に悪臭の点なんかで付近住民の方方が大変困っておられる、市当局は一億円を投入してグリーンの屋根を設けたのだけれども一向に効果がない、これは一体どうしたことだ、こういう趣旨のニュースレポートが流されておったと思うわけでございます。
 これらを何もわからない国民の方々が見たときに、これは終末処理場大変なことだということで一層反対運動ののろしが上がってしまうのじゃないだろうか。つまり下水道といっても相当古くからできておる既設の下水道施設があるわけでございますから、それらがいまの大勢に十分対応しておるだろうかどうだろうか、私は実はこの辺に疑問を持ったわけでございます。
 そこでお尋ねをしたいのですが、現在既設の施設の中でいろいろ問題が起こっておるような施設はどのくらいあるんでございましょうか、把握をしておられますか、しておられませんか。
#90
○久保説明員 既設の下水道の問題で不十分な点があるのではないか、こういう趣旨の御質問かと思いますが、一つには、先ほど新井先生の御質問にございました合流式下水道の問題が実はあるわけでございます。わが国でも下水道の歴史の非常に古い都市、たとえば東京、大阪その他そうでございますが、古い設計で古い時期に計画されたものにつきましては、汚水量の見積もり方等も、東京の中心部等は大正の初期に計画されて実施をされておりますから、その当時のものとしては、たとえば一人当たりの汚水量にしましても百二十リットルというような規模で計画がなされておりますか、現在すでに一人当たりにしますと五百リットルとか六百リットルという水が使われておるわけでございます。そういう意味合いからいきますと、パイプそのものの容量も不足をしておる、あるいは不足をしておるがゆえに雨が降った場合には、汚水と雨水が一緒に流れる合流式の雨水吐の一部から出てくる汚水の量が多い、こういう点も実はあるわけでございまして、それにつきましては、先ほど新井先生の御指摘がありましたような合流式の改善という検討が進行いたしております。これらは古い下水道でございます。
 それからもう一つの問題は、すでに下水の処理場があって、処理場としての運転はしておるけれども、それに流入をしている下水量が処理場の能力を上回って大量に入ってくる、こういう下水道もございます。全体の運転されている下水処理場のうち、能力を上回って汚水量が流入しているのが幾つあるかという数字は持っておりませんが、私どもは毎年度の予算配賦におきまして、そういう状態を勘案しながら下水処理場の投資をしたり、あるいは下水管の整備を進めておりますので、非常に多い数字ではないと考えておるところでございます。
#91
○渡辺(武)委員 実はいま、新しい布設下水道にいたしましても大変反対運動が盛んなんですね。そういう現状を見るときに、既設の古い下水道がそのまま放置をされておることによっていまのようなテレビニュース等も流されてしまう。そうしますと、住民はよくわかりませんから、その下水道がいつできて、能力以上に汚水が流れ込んでおるんだとかいうことは一切報道してないわけですから、ただあらわれている現象だけで、実際の排水口からは下水道法に定められた排出基準以上の汚染された水が流れておるとか、付近に悪臭が漂っておるとか、それを市当局は大変困ってしまっておるとか、そういう形の流し方というものは大変誤解を生んでしまって、新しい処理場施設そのものをもできなくしてしまうおそれがある。こういうことですから、そういう問題を現に起こしつつあるような施設は、相当強力に指導をして一日も早い改善施設をやらないと、悪いところは大変なんだ、いやあそこを見に行ったらばよくわかるから行ってらっしゃいというようなことになりますと、これは反対をするためのよりよき見本を残しておくようなもので、大変な問題ではないかと私は思うのです。そういう意味では、もっと別な意味でそういう面に対する行政指導なり強力な改善措置をとる必要があるのではないか、こう考えますので、実は何カ所ぐらいそういうところがあるのか、把握しておられるかどうか、こういうことをお尋ねしたわけでございます。現実にゆうべもそういう報道がされておったわけですから、大変大切なことではないであろうか。
 一方また、特定な学者グループがいろいろ発表いたしております中では、これも故意か偶然か知りませんが、現在の下水道布設工事そのものをも抑制をさせるような発表がなされてしまう。一例を挙げますれば、公共下水道と「公共」という名前がついておるんだから、公共とは人間の生活を守るということに通ずるんだ、したがって生活汚水を入れるたけであって他のものは一切入れてはいかぬのだ、それが公共下水道なんだ、こういう宣伝もなされてしまっておる。下水道法を見れば決してそうは書いてありませんし、下水道法による公共下水道とは何か、あるいは下水とは何をいうのかということは明確に記されておるんだけれども、そんなことはそっちのけで勝手な解釈が公表され、こうあるべきだと流されてしまっておる。そうしますと住民国民側で見れば、こんな細かい法律は御存じないわけですから、なるほどそうか、でたらめなことをやっておる、実はこういうふうに通じていってしまうわけでございます。
 そういう意味で、そういう誤解を招くような報道なり発表なりに対しては、それらに対応する処置というものを何かもう少し考えなければいけないのではないか、私は実はこう考えるわけでございます。建設省自身としては、むしろそれらに対応していけば火に油を注いだようなもので、彼らは得たりや応とまた反応してきて、逆に宣伝をされてしまうというようなおそれもお持ちのようでございますけれども、黙っておれば黙っておるほど、これはまた大変なことになっていくんではないか。現に私の地区でもそういう傾向があらわれておるわけでございます。
 だからといって、ではそういう人たちは依然としてたれ流しをしろと言うのかということになりますと、そうではないのですね。やはり下水道をつくらなければいかぬ。つくらなければいかぬのだけれども、現状こういう悪いところがあって、つくるのに反対だ、こうなってきまして、非常に矛盾が生じておるのです。つくるのが反対ならば、たれ流しをさせておけということなのか、こう反論をいたしますと、いや、そうではないのだ、やはりつくらなければいかぬのだけれども、現状ではこういう技術的な未熟さがあって、いまつくることには反対だ、こういうことになっていってしまう。そこで必要以上に長い間工事もできずに放置がされていくというのがいまの現状ではないか、私はこう考えざるを得ないわけです。
 したがって、そういう面に対してこれから一体どのように対処していかれるおつもりか、お考えを聞いて私の質問を終わりたいと思います。
#92
○吉田(泰)政府委員 まことに御趣旨のとおりでありまして、たとえば公共下水道の「公共」というのは、文字どおり設置、管理を公的主体が行う、そして有害物質など、処理できないものは別として、何人に対しても公平に利用させる、それこそが公共の理由でありますから、工場排水といえども、処理できるものである以上、これは受け入れて、効率的に広く活用するというのが筋であります。
 たまたま、除害施設の設置状況が悪い等のために、工場排水を入れたことが即悪質排水につながるというようなことが指摘されまして、そういう事実があることについてはシラミつぶしに点検し、これを是正していかなければなりませんけれども、法律のあり方としては、あるは公共下水道のあり方としては、まさにそういうもので門戸を狭めるいわれはもとよりないと思います。
 いずれにしましても、私どももそういう機会があれば種々説明もし、答弁もし、やぶさかではないわけではございますけれども、結局は事実をもって、少なくとも新設のものは完璧なものに仕上げ、既設のものも計画容量を上回るような場合に、できるだけ速やかに計画容量の変更に対応できるように改善していく、あるいはふたをかけるとか、植樹等の環境整備を行うというようなことで、そういった反対のうち、もし事実のことがあれば、それは速やかに是正するし、事実と違うようなことを言われておる場合には、そうでないことを広く周知徹底するよう事実をもって示していくということでなければならない、私どもこのように思っておる次第でございます。
#93
○天野委員長 福岡義登君。
#94
○福岡委員 なるべく重複を避けたいと思いますが、再確認の意味もありまして、若干重複することを許していただきたいと思います。
 質疑に入る前にちょっと苦言を呈したいのですが、きょう採決をやる予定になっておるのにお見かけのとおりの状態で、どうも質疑にも力が入らぬのですが、冒頭に苦言を呈しておきたいと思います。
#95
○天野委員長 ただいま手配をしておりますから、御了承をお願いいたします。
#96
○福岡委員 まず建設大臣にお伺いしたいのですが、下水道事業は、御承知のように第三次五カ年計画がこの五十年度で終わるわけでありまして、来年度から第四次五カ年計画が策定されると思うのですが、特に最近、御指摘がありましたように、公害防止でありますとか水質環境保全、そういう面から下水道事業は非常にふえてまいりまして、相当の規模に第四次五カ年計画はならざるを得ないと思うのでありますが、この第四次五カ年計画を策定をされる基本方針というもの並びにその規模は、一体どの程度を考えられておるのか。私どもが考えますと、五十年度に建設省が要求されましたときに、十兆円ベースである。先ほど申し上げましたような事情を勘案をいたしますと、十数兆円の規模になるべきである、こう思うのでありますが、どの程度の規模を建設大臣としては考えられようとしておるのか、第四次五カ年計画策定に当たっての基本方針とあわせて説明をしていただきたいと思います。
#97
○仮谷国務大臣 細かい計画の問題で、必要がありましたら局長から答弁をいたさせますが、基本的な考え方としましては、五十年度で第三次が終わりまして五十一年度から第四次が出発するわけであります。水質環境基準等も設定されて、下水道の緊急整備が国家的な大きな課題に相なっておることは御承知のとおりでありまして、その意味におきましては、私どもは今後の計画はかなり積極的な国民の期待にこたえるものでなくてはならない、しかも三次の計画の実施等の反省をしながら新しい計画に進んでいかなければならぬと思っておりますが、率直に申し上げまして、五十一年度からは新しい経済社会基本計画も設定をせられることになっておりますし、そして第三次全国総合開発計画もいろいろ検討をされておるのであります。したがいまして、こういうふうな一連の国家の長期計画とやはり調整をしながら進めていかなければならぬことは申し上げるまでもございません。
 ただしかし、一連の長期計画そのものが、従来の高度発展の計画の中からさらに現在の安定成長へ進めていかなければならぬ、その過程における一つの計画変更とも言っていいと思います。そういう面から考えてまいりますと、必然的に、新しい計画はどの計画も国民の生活環境を充実するということに重点が置かれなければならぬことは当然でありまして、私ども建設行政としても、住宅、下水道等については最重点を置いて進めなければならぬという考え方を持っております。そういう一つの思想的な方向一考え方というものは一致いたしておりますから、私どもは、そういう中で調整をしていくにいたしましても、かなりわれわれの期待するような計画はできるものと思っております。
 具体的な問題につきましては、まだそういった長期計画を見ながら、それと調整をしながら進めていかなければなりませんから、第二次では十兆円ということになっておりましたけれども、金額を一体どこまで決めてどういう方法でやるかという問題につきましては、少し調整の期間も要りますものですから、まだ具体的に申し上げるところまでは実は進めておりませんが、御趣旨はよくわかっておりますから、私どもはそういう考え方で今後は努力をいたしてまいりたい、かように存じております。
#98
○福岡委員 考え方はわかったのですが、一連の作業が終わる、その中で検討されるということなんですが、周囲の情勢は必ずしも楽観できないというように思います。よほど腰を据えて建設省ががんばってもらわなければ問題の解決ができないと思いますので、きょうここではその要望程度にとどめておきたいと思います。
 次の問題なんですが、先ほどちょっと議論がありました財投資金の問題でございます。
 下水道事業に特定の償還財源がないのは、これはだれだってはっきりしておるわけです。道路公団のような料金を取ってどんどんやれるわけではない、これはあたりまえのことなんです。しかし、下水道事業を推進しようとすれば、財投資金でも導入をいたしまして、事業団が事業を遂行するのにあるいは地方公共団体がやる場合に資金的な手当てをしなければ、これはできぬということになる。先ほど渡辺武三委員と大蔵省の課長とのやりとりを聞いておったのでありますが、ああいう考え方では問題の解決ができない。新たに道を開くという立場に立つ必要があると思うのであります。
 試みにどれだけの財投資金がいままで動いたかと見ますと、昭和四十九年度財投総額は七兆九千二百三十四億円であります。そのうち地方債を通じまして下水道事業に出ておりますのは二千百二十五億円しかない。五十年度九兆三千百億円の総額でございますが、地方債で地方公共団体の下水道事業に出ております財投資金は二千七百四十七億しかないわけです。今度特別債の交付制度ができまして、債務負担行為で五年分の国庫補助分を特別交付債で出すわけでありますが、それが七百三億、合計いたしましても三千四百五十億円しかない、非常に少ないわけであります。
 地方債の枠だけで問題を考えていくということになりますと、地方公共団体のそれぞれの事情がある、あるいは力量の問題もあるでしょう。力量というのは技術的な力量というようなものもあるでしょうし、財政全体の力量という問題もあるでしょう。ですから、いままでのような地方債の枠内において財投を考えていくということだけでは問題が解決しない。事業団が財投資金の導入をして代行をするというようなそういう新たな道が開かれなければならぬと思うのであります。私は大蔵省きょう呼んでいないのでありますが、建設大臣としてのお考え方はどうでありましょうか。
#99
○吉田(泰)政府委員 現在の資金運用部資金法の解釈から、認可法人だからだめだというわけではないが、もう一つの要件である債券発行権限というものがなければならない、それは字句から言えば債券発行権限を書けば足りるかもしれないけれども、実質的な意味は、独自の償還財源があってこそ債券が発行できると言えるのではないか、それで一般財源と財投とのけじめを財政当局として持っているんだ、こういう話でありまして、実は私どもの予算折衝でもそういったことが一番の壁になりまして、ついに実現を見なかったわけでございます。
 ただ、五十年度の予算ではかなり大量の特別の地方債というのが認められ、これは全額政府資金でありまして、まさに最も良質な財投が入っておる。しかも普通の起債と違いまして、その利子については全部国費で後年度見ていこうということでありますから、これは実質的には国費の肩がわり、つまり一般の補助裏起債や単独起債とはずいぶん違ったものになっている。そういう意味で間接的ながら財投が入ったということは言えるのではないか、こう考えております。
 問題は、一年で済めばいいわけですけれども、今後長期にわたりこのような仕組みをうまく操りつつ本当にいけるものだろうか、償還期限も短いし、地方債を経由するという複雑な仕組みというものが本当に将来にわたってうまくいくだろうかという、私ども正直言って危惧を持っております。
 ただやってもみないうちにこれではいかぬではないかという主張の根拠も薄かったものですから、一応これを受け入れまして今後の実際を見守ろう。正直言って、今後下水道に国費が格段につくならば、それに見合った程度にこの特別債もついていくならば当面は確かにしのげるわけでございまして、しかしながら、実際にはそうもいかないということが実態として出てまいりますれば、やはりだめではないか、少し法律改正までいかないでも解釈を活用するなりして何か考えられないか、償還財源有無というような問題は確かに下水道にはありますけれども、それてにそのけじめで完全に決められているのかというようなことを詰めていく必要が出てくると思います。いまのところはことしの予算の内容及び事業団による改組、拡大というものはかなりの前進でございまして、これをもって出発点とし、今後も一応この線で努力してみて、その推移によりさらに次の発展を期したい、かように考えております。
    〔委員長退席、内海(英)委員長代理
     着席〕
#100
○仮谷国務大臣 先ほど渡辺議員さんの質問に対して大蔵省からも答弁がありましたが、実はあの議論を私ども予算折衝のときにはずいぶん続けたわけです。私どもの言い分もずいぶんありますけれども、ただそういう議論をしておったらタイミングがなくなりますものですから、センターでそのまま行くよりも一歩前進することがいいということで、私は政治的妥協ということをあえて言ったのですが、実はいたしたわけでございまして、私ども大蔵省の意見を全面的にそうだとは思っておりません。新しい時代に備えて新しい方法を考えることは当然政治の課題でありますから、さように思っております。
 ただ、そういう意味でこの法案を提案をし、いま御審議をいただいて大変御協力をいただいておるのですが、まずこれで出発させて、実施をしてみて、そうして改めて考えるべき時期が来れば考えなければならぬと思っております。率直に言って、特別地方債なんということがそんなことでいつまでも続けることができるかどうか、これは素人が考えてもわかることでありまして、そういう意味で実施段階において十分新しい時代に備えていかなければならぬ、そういう覚悟で努力をしてまいりたいと思っております。
#101
○福岡委員 今後の努力を強く要望いたしまして次に移りたいのですが、補助対象事業の拡大についてであります。
 資料によりますと、公共下水道の対象事業が非常に低い。全体の平均で五七%、七大都市で四一・六%、一般都市で七四%となっておるのですが、これを相当思い切って拡大をしていく必要があると思います。
    〔内海(英)委員長代理退席、委員長着席〕
 たとえば終末処理場の屋上の環境整備の問題。この間三河島の現場を見てまいりました。非常にりっぱなものができている。これは補助対象になっていない。東京都がやったわけでありますが、周辺の住民から非常に喜ばれておる。私どもはしばらくそこで休憩したいぐらいいい環境でございました。これは一つの例なんでありますが、少なくともこういう終末処理場における環境整備の事業とか、その他申し上げましたように補対率が非常にまだ低いわけでありますから、これを思い切って拡大すべきであると思うが、どうでございましょう。
#102
○吉田(泰)政府委員 補助対象割合は、過去においても毎五カ年計画のたびにセットしてきておりますので、私どもも第四次の五カ年計画におきましては、その事態に即した補助対象率を要求し、実現したいと思っております。その際、一般的な対象率の引き上げもさることながら、特に御指摘の終末処理場の環境対策なくして処理場は今後できないというものでございますので、これには特に力を入れまして最大限の努力を払いたいと考えております。
#103
○福岡委員 最大限の努力というのはどういうことか抽象的でわかりませんが、それこそ最大限の努力をしていただきたい。その程度にしておきたいと思います。
 次は三次処理問題なんですが、水資源が非常に乏しい、再利用ということも最近関係者の間で強い意見が出ておるのでありますが、いまの技術水準その他から考えまして、三次処理という定義があればひとつ聞かせていただきたい。
#104
○久保説明員 三次処理の定義の問題でございますが、実は三次処理というのはこういうものであるというふうに明確に定義つけられたものはないわけでございます。歴史的に下水処理の程度がだんだん改善されてくる過程で、一次処理、二次処理というところまで来たわけでございまして、一次処理というのは通常の沈でん、消毒、放流であります。それから二次処理というのは、沈でんしたものにさらに生物学的な施設を付加しまして、一次処理よりも二次処理の方が処理水の程度が高いわけでございますが、その処理の程度はBODにいたしまして二〇ppm程度でございますので、それよりもさらに高度の処理をするのを一応三次処理というふうに言われておるわけでございます。しからばどれまでかということに対しましては、BODにしまして幾らまでというようなことが定義づけられているものはございませんが、建設省が現在目途にいたしておりますのは、BODにしまして一〇ppm以下にして処理をしようということで技術開発の努力をしている段階でございます。
#105
○福岡委員 私もあちこちで調べてみたのですが、明確な三次処理という定義がないようですが、早急にひとつ、特に窒素とか燐とかいうものが非常に技術的にも未開発のようですので、そういうものを含めまして三次処理というものの水準を決めると同時に、技術開発その他積極的な取り組みをしていただきたいということを要望しておきたい。
 次は財政問題なんでありますが、下水道事業、上水道もそうでありますが、非常に財政がピンチに来ておるわけであります。この財政再建についてどういう行政指導をされようとしておるのか、そこを聞きたいと思うのであります。
 もちろん建設費が大幅に国費で補助されるということも一つのやり方でございましよう、あるいは料金改定をするということも一つの方法かと思います。その料金改定に当たりましては、これは私の意見なんでありますが、水を節約をするという意味も含めて、一定量以上の排水をするたとえば工場などに対しましては思い切って料金を引き上げるというような措置も必要なんじゃないかという気がするのでありますが、料金体系のあり方などいろいろ考えられると思うのでありますが、どの都市を見ましても下水道事業は非常に財政上ピンチに来ておる。今後どういう対策を考えておられるのか、どういう行政指導をされようとしておるのか、お伺いをしたいと思います。
#106
○吉田(泰)政府委員 下水道の建設費につきましては、国庫補助のあり方を逐次改善していく、これに適正な地方負担をかみ合わせ、つなぎ資金として地方債とか、さらにその財源としては財投こういったものがうまくかみ合わされていかなければならないと思います。
 問題は維持管理費でございまして、これもだんだん個所がふえ、処理の程度が高まれば相当多額の経費を要するわけであります。私どもの考え方としては、維持管理費は下水道の使用料で賄う、こういう考え方でありまして、ただ御指摘のように大規模な工場その他、水質も悪いしあるいは水質は別としても多量に使うというものについて、そういった水質の汚れの度合い、あるいは一カ所で使う量の累進のぐあいによりまして差がつくということがむしろ公平ではないか、こういう気持ちで従来も指導してまいりました。そういったことによって、全体としては少なくとも維持管理費を使用料で賄う、一部原因者負担の要素も加味して、一部につきましては、建設費の一部にも、この償還にも充てられるという程度のものが本来は必要ではないか。ただ個々の公共団体の実態並びに過去の経緯もありますから、一概に強制するわけにいきませんが、考え方をと言われれば、そういうことで私どもは今後とも指導していきたいと思います。
#107
○福岡委員 ただいまの局長の答弁ではどうも満足できませんが、各都市の下水道事業が非常に財政上ピンチになっておるということだけは事実なんでありますから、今後、いま御説明がありました程度以上のもので積極的な取り組みというか指導をしていただきたい。私どもも幾つか意見を持っておりますけれども、また別な機会に譲ることにいたしますが、このままではやっていけないということだけは明確なんであります。その対策を急いでいただきたいという要望をしておきたいと思う。
 それから次の問題なんですが、いろいろ下水道事業というものがどういうところに位置づけられるか議論されてきたんですが、各委員が指摘されましたように、下水道事業というのは本来地方公共団体の固有事務である、それを国なり、あるいはこの際は事業団でありますが、事業団が指導なり補完をしていくという立場にあるべきだ、そういうようにきょうまでの審議の過程で繰り返されて確認されておると思うのでありますが、念のためにもう一遍それをお伺いしたい、これが一つであります。
 それから二つ目に、であるとするならば、事業団の運営につきましても地方公共団体と緊密な連携をとることはもちろんでありますが、その組織なり機構なりあるいは事業計画、役員構成などにつきましてもそういう角度からの配慮がなされるべきであると思うがどうかということが二つ目であります。
 第三の問題は、終末処理場の問題なんでありますが、質疑応答の過程で、技術体制が整うまで二年ないし三年間は事業団が委託を受けるけれども、当該地方公共団体の体制ができればそれを即刻返すということになるというお話できたんでありますが、ましてや事業団が地方公共団体から委託を受けたものをさらに外注するというようなことはいたしませんという説明がなされてきたわけですが、それを再確認していいかどうかということが第三の問題。
 それから第四の問題は、事業委託と特別債の交付の連動という言葉を先ほど渡辺さんが使われたんでありますが、一切そういう関係はない、委託するかどうかは全く地方自治体の意思に基づくものである、任意によるものであるということを再確認したいと思うがどうか。
 以上四つの点について、内容の説明は今日まで繰り返されたんですから、もう結構でございますから、そのとおりであるとか違うとかいうお答えだけを聞かしていただきたい。
#108
○吉田(泰)政府委員 まず下水道事業団の本来地方公共団体の固有事務であるという位置づけについてはそのとおりでございます。
 したがいまして、事業団の運営につきましても、もともと受託事業でもあります。特に地方公共団体との連絡調整を密にする、そういったものを新しい事業団の評議員とか非常勤理事等の構成についても十分配慮するというようなことを心がけたいと思います。
 さらに終末処理場の受託につきましては、あくまでも建設完了後若干の期間短いほどいいわけで、長くても二、三年の経過期間をとにかくつないでいくという趣旨でありまして、その間に極力公共団体側の維持管理体制を整え、技術者の養成を経て間違いなく移管できるようにしていくということでいきたいと思います。もとより、処理場を受託した場合の処理場の本質的機能の部分につきまして外注するということはありません。外回りの清掃とかいろいろ下水道そのものの技術に関係ないことは、あるいは外注することもあると思います。
 次に、委託と特別債との関係につきましては、すでに御答弁申し上げましたとおり、あくまでも自治体の意思によって委託していただくものでございまして、委託の有無によって特別債の配分を左右するというものではありません。
#109
○福岡委員 最後に、地方公共団体、この場合主として七大都市、あるいは建設省その他から事業団の方に職員が相当出向するわけでございます。公共団体が違えば公共団体間の労働条件の相違もある、あるいは建設省と地方公共団体の相違もあると思うのですが、出向する職員についての処遇につきましては格段の配慮をする必要があると思うのでありますが、その点を最後に聞きまして、私の質問を終わりたいと思います。
#110
○吉田(泰)政府委員 下水道事業団に相当数の地方公共団体からの技術者を中心とした出向が必要でございまして、そういった方が下水道事業団の中核をなして働いていただくわけでございますので、少なくとも従前の給与を下回らないとか、その他処遇の点で御不満が出ないように万全の措置を、いままでもとってきましたが、今後とも配慮したいと思います。
#111
○天野委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#112
○天野委員長 これより本案を討論に付するのでありますが、討論の申し出もありませんので直ちに採決いたします。
 内閣提出、下水道事業センター法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#113
○天野委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#114
○天野委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、内海英男君、井上普方君、浦井洋君、北側義一君及び渡辺武三君から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者内海英男君から趣旨の説明を求めます。内海英男君。
#115
○内海(英)委員 ただいま議題となりました下水道事業センター法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案について、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 案文はお手元に配付してあります。
 御承知のとおり本法律案は、下水道事業センターを改組拡充して、委託に基づく下水道の根幹的施設の建設を主たる業務とする日本下水道事業団とする等、所要の改正を行おうとするものでありますが、事業団に財投資金を導入して、下水道の根幹的施設の建設を代行させることについての検討、事業団の運営に当たっての地方公共団体との緊密な連絡、下水道技術者の確保、下水道整備費の補助対象範囲の拡大、除害施設に対する監督の強化及び高度処理技術の開発、実用化の促進等については、審議の過程において特に論議された重要な問題でありますので、ここに附帯決議を付し、以上の諸点について、政府の適切な措置を強く要望する必要があると存ずるのであります。
 以上で趣旨の説明を終わります。
 委員各位の御賛同をお願いする次第であります。
―――――――――――――
下水道事業センター法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一 下水道の根幹的施設の先行的整備を緊急に行うため、日本下水道事業団に財投資金を導入して同施設の建設を代行させることについて検討すること。
二 本事業団の運営に当たっては、地方公共団体と連絡を密にするとともに、地方公共団体より出向する職員については、その処遇について十分配慮すること。
三 下水道技術者の確保については、更に一層努力するものとし、特に市町村における終末処理場の維持管理を担当する技術者の養成に努めること。
四 下水道整備の一層の促進を図るため、補助対象範囲の拡大に努めるとともに、新たに終末処理場の環境整備費を補助対象に加えるよう配慮すること。
五 公共用水域の水質を保全するため、除外施設について監督を強化するとともに、下水の三次処理、汚泥処理などの高度処理技術の開発、実用化を促進すること。
右決議する。
―――――――――――――

#116
○天野委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 本動議に対し、別に発言の申し出もありませんので、これより採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#117
○天野委員長 起立総員。よって、内海英男君外四名提出のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。仮谷建設大臣。
#118
○仮谷国務大臣 ただいま全会一致をもって御決議をいただきまして本当にありがとうございました。
 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすように努めますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に尊重いたしまして、今後の運営に万全を期してまいりたいと存じております。
 委員長初め委員各位の御協力に対し深く感謝の意を申し上げ、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手)
    ―――――――――――――
#119
○天野委員長 なお、お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、書見長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#120
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#121
○天野委員長 次回は、来る十八日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし本日は、これにて散会いたします。
    午後一時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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