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#1
第075回国会 逓信委員会 第19号
昭和五十年六月四日(水曜日)
    午前十時四十一分開議
 出席委員
   委員長 地崎宇三郎君
   理事 宇田 國榮君 理事 加藤常太郎君
   理事 志賀  節君 理事 羽田  孜君
  理事 三ツ林弥太郎君 理事 阿部未喜男君
   理事 古川 喜一君 理事 土橋 一吉君
      小渕 恵三君    亀岡 高夫君
      高橋 千寿君    長谷川四郎君
      水野  清君    村岡 兼造君
      金丸 徳重君    久保  等君
      下平 正一君    平田 藤吉君
      田中 昭二君    池田 禎治君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 村上  勇君
 出席政府委員
        郵政大臣官房首
        席監察官    永末  浩君
        郵政省簡易保険
        局長      北 雄一郎君
 委員外の出席者
        逓信委員会調査
        室長      佐々木久雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月三十日
 辞任         補欠選任
  村岡 兼造君     八田 貞義君
同日
 辞任         補欠選任
  八田 貞義君     村岡 兼造君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関
 する特別措置法案(内閣提出第四四号)
 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四七号)
     ――――◇―――――
#2
○地崎委員長 これより会議を開きます。
 昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関する特別措置法案及び簡易生命保険法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。平田藤吉君。
#3
○平田委員 前回の委員会で私が、超過契約をやり、かなり悪質だと思われる者の表彰について質問したわけです。答弁は、局長も大臣も今後気をつけますという答弁なんだが、指摘されていてなぜそれをやったのかということについてのはっきりした答弁をいただいていないわけです。したがって、きょうはまず最初にこのことについてはっきりした答弁をいただきたいと考えるわけです。まず局長の方からひとつお願いします。
#4
○北政府委員 ただいま御指摘の点につきましてお答え申し上げます。
 表彰及び最高優績者の選奨に当たりましては、四十八奨励年度以降私どもといたしましても質の面を重視することにいたしまして、四十九奨励年度におきましてはさらに厳しく対処してやってまいったわけでございます。具体的に申し上げますと、先生の当委員会で御指摘になりました外務員につきまして、四十九年度におきましては実は募集実績額の高額の者もございましたけれども、しかし正式の表彰からはすべて除外いたした次第でございます。ただ、これらの者のうちで前年に比べまして超過契約あるいは募集の不適正、そういった内容、質の面におきまして相当改善努力の跡がうかがえるという者につきましては、表彰ではございませんが最高優績者というのに選奨をいたしました。そのことによりましてさらに本人たちが一層質的向上に努力するように激励したつもりでございます。数年前の調子でございますならば、募集実績額がいわゆる表彰に当たるようなところにランクしておる人たちでありましたけれども、そういう表彰にはいたしませんで、もっと段の落ちました最高優績者というところには乗っけまして、そのことによって、量だけではいけない、質の向上にさらに努めよという意味の激励をしたところでございます。
 以上が、先生御指摘になりました者について、これまでどうしたかということでございます。
#5
○平田委員 大臣表彰、局長表彰はしなかったと言われておりますけれども、最高優績者表彰、国際表彰は行われているわけですよ。このことについては一体どう考えておられるのか。これは私どもが指摘して以降、二回にわたって行われている者がかなりあるわけですよ。そこら辺はどう考えておられるのか、お聞かせいただきたい。
#6
○北政府委員 ただいまも一部申し上げましたが、郵政省におきましては表彰規程というのがございまして、各事業で均衡のとれたそれぞれ一定の数の者を毎年度各段階のいわば正式の表彰に浴せしめておるところでございます。簡易保険におきましては、その正式の表彰のほかに簡易保険局限りの選奨と申しますか、そういう制度を外務員についてのみ設けておるわけでございます。その趣旨は、外務というものがいわゆるセールスという仕事に従事しておるというところから、保険の外務に限りましては表彰のほかに、したがいまして表彰に当たらない者につきまして最高優績者という制度を設けておるわけでございまして、当然表彰対象の人数よりも格段に多い人数が毎年その対象になるわけでございます。いわば表彰者のさらに下といいますか、すそ野に展開するような部分の人たちにつきまして、表彰に次ぐようなそういう選奨をしておるわけでございます。そういうシステムでございますので、本来表彰になるんだけれども質の面を見ると表彰になり得ないというような者を、先ほど申し上げましたように一段落ちました最高優績者ということにした次第であります。国際優績者と申しますのは、略称リムラという国際的な団体がございましてそこの選奨でございまして、これは自由加盟でございますけれども、加盟しておる各国の保険団体に対しましてそこが選奨をしてくるわけでございます。簡保の場合はおおむね連続二回最高優績者になりました者につきましてリムラから国際優績者の賞を送ってくる、こういうシステムになっておる次第でございます。したがいまして、その内容と申しますか、最高優績者ということで決まるわけでございます。
#7
○平田委員 局長のいまおっしゃるような言い方では、最高優績者だって表彰には変わりないのですよ。いろいろなことを言っているけれども、国際表彰だってあなたの方が推薦しなければできやしないのですよ。ですから、あなたの方が最高優績者を二回表彰することによって国際表彰になるわけですよ。根底はやはりあなたの方にあるわけですよ。私が言っているのはそこのところを言っているのですよ。悪いことをやった者――前に契約してあったのをうっかりいたしましてとかなんとかというのとは違うから、うるさいことを言っているのですよ。それは人のやることですから、前に契約があったのにそのことをよく調査しないで契約してしまったということはありますよ。いままで挙げた例というのはそうじゃないのですから。積極的に契約を多くすることによってもらい分を多くする。歩合と言いますか、奨励金と言っているけれども、歩合ですよ。田村なんというのは四十九年度に一回の掛け金千百万でしょう、一年間に。これは七分といったら七十七万でしょう。それだけ年間にもらえるのですよ。ふところにぽんと入るのですよ。これをかせぐためにやる仕事ですから。郵政省の簡保に成績を上げて、簡保事業を発展させようなんというようなところから出発しているのじゃないのですよ、あのやり方は。簡保に傷をつけるやり方としか思えない。だから、うるさいことを言っているのですよ。そういう意味で今後やはり、この間も話しておられるように、こういう奨励のやり方というのは基本から考え直す必要がある。検討してもらう必要がある。厳しくするだけが能じゃないのですから。みんなで法律を守っていくというようにさせなければならぬわけですからね。そこのところがやはり基礎になると思うのです。そういう意味では、まず、でたらめがなぜできるか、契約者や被保険者をごまかすことがなぜできるか、ここのところを改善する必要があると思うのですね。上からチェックすると言うけれども、今度だってあれでしょう、中野郵便局に監査が入った、契約数の半分以上が超過契約でしょう。もう一つ、ほかがやった。そこはどうしたといったら、大わらわで局長以下隠したでしょう。中野のは、少しぼやっとしていたものですから摘発されたかっこうになっている。
 だからいずれにしても、なくそうとすれば、国民の間に簡保というものはどういうものか、どの限度までお互いに守り合っていかなければならないものか、どういう利点があるのか、ということがよくわかるような宣伝物といいますか説明書といいますか、これが渡されて、そうして説明が行われるというのでなければだめだと思うのです。契約書の小っちゃい字で、私だったら虫めがねでも持ってこないとわからぬような字で書いてあったのでは、郵便局員の説明を信頼します。この説明がでたらめなんですから、それができないようにしていくことを基本にしていく必要がある。私はそこいら辺は大いに研究して改善する必要があるというふうに思っているのですが、どうですか。
#8
○北政府委員 仰せのとおり超過契約、これは明らかに違法の契約でございます。しかも、私ども国営の保険をやっておるわけでございますから、この超契の抑止ということについては将来さらに大きな努力を当然払ってまいらなければならないとかたく思っております。その方法として、先生御指摘ございましたが、ビラでありますとか、あるいはお客様にお勧めするときのいろいろな手だてとします媒体、そういったものにも、五百万なら五百万という最高限度額があるということはやはりもっと明示をすべきだというふうに思いますし、そのように指導してまいりたいと思います。それからチェックの方法につきましても、いまのままでいいかどうか、さらにチェックを進める必要があるのではないか、その具体的方法は何であるかということ、それから募集手当のあり方その他につきましても、この際十分に前向きに検討してまいりたい、こう思っております。
#9
○平田委員 時間もないようですから、では次へ移らしてもらいますけれども、簡易保険で集められた資金の運用をめぐる問題です。
 年度別に、四十八年、四十九年、五十年、地方公共団体に何%、公社、公庫、公団などに何%、金融債、社債に何%、加入者の貸し付けに何%か、数字だけ簡単にひとつ挙げてみてください。
#10
○北政府委員 とりあえず、手元に五十年度、本年度の運用計画がございますので、これについて申し上げます。
 五十年度の運用計画の総額が一兆二千百七十億円でございます。その内訳は、いわゆる財政投融資計画の対象機関に対しまして一兆五百億円、それから契約者に対する貸し付けに七百二十億円、それから残り九百五十億円は、財投対象外の社債と金融債に運用することにいたしております。
 財投計画の中身を申し上げますと、郵政事業特別会計に二百七十億円、それから政府関係機関に、締めまして二千六百三十五億円、それから公団等に三千八百三十七億円、それから地方公共団体に三千五百億円、それから商工組合中央金庫に百五十八億円、それから電源開発株式会社に百億円。以上、財投の中が締めまして一兆五百億円に相なります。
 それから同様、四十九年について申し上げますと、郵政事業特別会計に二百六十億円、それから政府関係機関に締めまして二千六百四十億円、公団等に締めまして三千六百二十三億円、それから地方公共団体に三千二百五十億円、それから商工中金に百二十七億円、電源開発に百億円。以上、財投内がちょうど一兆円でございます。
 財投外は、社債等に五百億円、それから契約者貸し付けに三百五十億円、こういうことに相なります。
 それから四十八年度は、郵政事業特会に百八十四億円、それから政府関係機関に締めまして千五百十六億円、公団等に二千六百二十億円、地方公共団体に二千二百十四億円、商工中金に三百六億円、電源開発に九十億円。以上が財投ですが、財投外といたしまして、社債等に四百億円、それから契約者貸し付けに三百十億円、こういうことであります。
 パーセンテージでございますが、四十八年度はちょっと手元に資料がございませんが、ただいまの数字を総体資産の運用の中でのパーセンテージとしてとらえますと――恐縮ですが、総体資産の中でのパーセンテージがとってございませんで、財投の中での各区分のパーセンテージがございますので、それを申し上げますと、昭和五十年度におきまして……。
 比率の方はちょっと手元にパーセンテージがございませんので、恐縮でございます。
#11
○平田委員 いまの数字とのかかわり合いで、私比率が欲しかったわけですけれども、出てないようですが、私の方で調べた累積で見ますと、地方公共団体に対しては四十八年の三月現在で二八・三%、四十九年の三月で二六・九%、それから五十年三月で二六・二%というふうに地方公共団体に対する率はずっと下降傾向にありますね。それから公社、公庫、公団関係で見ると四〇%、四〇・六%、四二・二%というふうに上向きを示している。それから金融債や社債の面で見ても六・八、七・三、七・〇というようなことでやはり上向きの方向で、若干下がっているとはいうものの大したことではないわけですね。そうしてみると、やはり地方公共団体に対するものの比率の低下が大きいのではないかというふうに思うのですよ。当然広範な国民の間から保険が掛けられるわけなんですから、運用に当たっては、被保険者ないしは契約者が日常生活しているところに密着している地方公共団体に対する貸し付けなどは、やはり大幅に運用できるように道を開いていくべきではなかろうかというように思っているわけです。ましてや、今日の地方公共団体の財政的な困難を考えるときに、住民のための仕事が非常に困難になっているという状況のもとにあっては、この資金の運用についてもそういう立場を貫くべきではないかというように思うのですね。そういう意味でこれまでのことをも考え合わせてどう考えられるのか、ひとつお聞かせいただきたい。
#12
○北政府委員 地方公共団体に対する貸し付けでございますが、絶対額につきましては先ほど申し上げましたように逐年上がっておりますが、全体の財投に回します簡保のお金の中での比率は、先生おっしゃいますように四十八年以来微減をいたしております。私ども簡保の資金を運用いたします場合に、簡保資金の運用に関する法律というものがございまして、この趣旨あるいは簡保全体の趣旨ということからこの運用に当たっておる次第でございますが、その大きな柱が実は二本あるわけでございまして、一方ではやはり加入者の信託財産をお預かりして運用するわけでございますから、加入者の利益になるように、すなわちできるだけ有利に運用しなければならないという一つの命題を一方に抱えております。また他方では、まさしく先生御指摘のようにこれは全国の加入者の方からお預けいただいている財産でございますから、それができるだけ地方に還元される、あるいは国民の福祉に直結する、そういった方へ運用されるということも簡保資金運用に当たってのいま一つの大きな柱である、かように考えております。
 問題はその調和の問題だと心得るのでありますが、その間におきまして、何と申しましても簡保の加入者のサイドから見れば簡保あり民保ありということでございまして、簡民保の運用利回りの差というものをできるだけ縮めていくということも私どもとして大きな命題の一つでございます。でありますが、先ほど申し上げましたような簡保資金の性格からいたしまして、これはやはり基本的には財投計画というものに協力していくべきだというたてまえで、地方公共団体融資を初めとする財投というものにいわば大半の運用先を求めておるわけであります。ところが、財投の中でも御案内のように、いわば標準部分と称するものと、それから有利部分と称せられるものと、大分けして二通りあるわけでございます。ただいまの金利で申しますと標準部分が大体八%、それから有利部分というのは八・七%以上というふうに二つのジャンルがございまして、その中で先ほどの命題の片一方を消化するために、少しずつでございますけれども、有利部分への投資ということをふやす方向にいま動いておるわけでございます。その場合、端的に申しまして地方公共団体の方は標準部分でございますので、これを減らしておるというつもりはないわけでございまして、絶対額においてはふやしておるわけでございますけれども、全体の原資の有利部分と標準部分への振り分けの間におきまして漸次有利部分への振り分けを多くしておる、そういう中にこういう比率の問題が出てきた一半の原因があろうかと思います。
 ただ、これも御案内のように私どもは財投に協力する立場でございまして、財投そのものは別途その大宗の運用部資金で賄われております。簡保資金の財投に占める割合はは今日約一一%強でございます。でありまするから、結局地方公共団体に対する長期融資の一つの枠がございまして、それを運用部資金と簡保資金がどのように分担するか、いわばこういう問題でございまして、私の方が地方公共団体に対する融資の全体での率が下がっておるからといって、地方公共団体にそのゆえに窮屈な思いをさせておるということではない、財投全体としては地方公共団体の長期の資金需要に応ずるものがそちらの方へ向けられておる、かように考えます。
 また、ただいま申し上げましたのは、おおむね二十五年以上の長期融資の問題でございますが、別途簡保資金には長期融資に回ります間の短期資金というものが、時期によって違いますが、相当潤沢にございます。この短期資金を地方公共団体にお貸しするということにつきましては、私どもといたしまして相当御協力を申し上げておるつもりでございます。今年の四月現在で対前年比、四十九年の四月に比べまして地方向けの短期融資の金額は一二八%に上っておるわけでございます。
 以上でございます。
#13
○平田委員 大臣、同じ問題で地方公共団体への融資枠を拡大する方向で努力してもらいたいということなんだが、見解をひとつ聞かしてください。
#14
○村上国務大臣 各地方自治体の財政、非常に困窮している今日でありますので、できる限り枠を広げていくように努めたいと思っております。
#15
○平田委員 以上で終わりますけれども、限度額を八百万に引き上げるという提案ですので、これが実行される場合に、先ほど来申し上げておりますように超過契約を始めるというと、これはまた際限なく広がっていくという点も考えなければならぬ。それから五百万の限度額のとき超過契約になっている部分を料済みに切りかえていくというごまかしも行われているという状態などを考えますと、今度五百万から八百万に限度額が引き上げられていく際に、五百万のとき超過契約であったものをやはり料済み契約に切りかえてごまかしていくということも横行しかねない状況にあるというふうに思います。
 そういう意味で、ひとつ先ほど申し上げましたような点をきちっとけじめをつけて対処していただきたいということが一つと、それからやはり財投資金の運用については住民本位の立場を貫く、国民本位の立場を貫くということで努力してもらう。また、実際に指導に当たっては目標額を示して、郵便局長のしりをたたいて、いやおうなしに違法契約が進んでいくような傾向を抑えていってもらうということなど、十分に配慮して進められることを要請して、私の質問を終わりたいと思います。
#16
○地崎委員長 久保等君。
#17
○久保(等)委員 私、最初にお尋ねしたいことは、すでに当委員会でもいろいろ議論があったところですが、簡易生命保険法第十七条の保険金額についての規定についてなんですが、これは現行法では最高限度額を五百万円ということに規定をし、五百万円を超えてはならぬというような規定になっておるのですが、この最高限度額をこういう形で法律にきちっと規定しておる理由は一体何なのか、このことについてお尋ねしたいと思います。
#18
○北政府委員 簡易保険の制度は、保険契約申し込みの際に医師による身体検査、これを行わない、いわゆる無審査保険でございます。したがいまして、体の弱い方が進んで高額の保険に多数入られるということになりましては、やはりこの生保事業経営の基礎に問題を生ずることになりまして、そのことはひいては加入者に多大の迷惑を及ぼすことに相なりますので、やはり無審査保険としての危険の限度をまず一つ考えてこういう規制がある。いま一つは、やはりただいまでは簡易保険は独占事業では全然ございませんので、その間、民間保険との関係等も考慮する。このおおむね二つの見地から、事業経営上遵守すべきものとして定められておる、こういう趣旨だと解しております。
#19
○久保(等)委員 もちろんこれは条文を読めば五百万円を超えてはならぬという明確な禁止規定ということになっておると思うんですね。理由は、いま言われたように、保険の経営基盤、その基盤そのものの安定確実を図ってまいるという点、あるいは簡易保険という名の示すように、簡易に手軽に国民の方々に広く御利用願う、こういったようなことを考えると、金額を最高限度決定をするということそのものは非常に重要な意味を持っておると思います。したがって、そのことを法律に明確に規定しておるのだと思うのです。そういう点では、局長の御答弁、私も同感なんです。そうだとすると、特にここに規定しておりまするように現行規定からまいりますると五百万円を超えてはならぬということは、やはりはっきりした法律制定せられた事項でもあるし、同時に金額を明定しておるだけに、このことについては強く遵守をしなければならぬ問題だと思うのですが、どうですか。
#20
○北政府委員 当然、法律に明定されたことでありますから、御指摘のようにこの限度額の規定はこれを守らなければならないことは当然でありまして、したがいまして、私どもといたしましてもその指導の徹底を図っておるというところでございます。
#21
○久保(等)委員 現実には、もうすでに各委員からたびたび指摘されたり、また従来から問題になっておる超過契約の問題、このことについても、したがって、いま言われるような法の明定せられた大原則というか、これは経営基盤に関する重要な問題だと私は思うんですね。特に保険数理というものが保険事業にとっては非常に重要な一つの指標になると思うのですが、そういう保険数理の指標そのものも、どこから生まれてくるかと言えば、やはり限度額というものが決定せられておるところに、そういった問題も数字的に出てまいると思うのです。そうだとすると、金を扱う簡保事業で金額の、しかも法律ではっきり決められた最高限度額そのものがあいまいに扱われたり、あるいは超過契約というものが現実に存在しておること自体が私はむしろ非常に不思議だと思っているんですね。要するに、適当に最高限度額というものが扱われているということについては非常に奇異に感ぜざるを得ないと思うのです。したがって、私は過去の経過は別として、今後の取り組み方として、このことについては厳格に守っていくべきだと思うのですが、簡易保険局長はどう思いますか。
#22
○北政府委員 私どもも、まさに仰せのように、今後その方向を深めると申しますか超過契約をなくするように、その徹底をいろいろな具体的な方法を講じて策していかなければならないというつもりでおります。
#23
○久保(等)委員 それと、その超過契約そのものの現実に存在することについての理解の仕方なんですが、超契そのものが本来、私は無効だ、またそう解釈することがきわめて常識的だと思うのですね。少なくともいまもう申し上げるまでもなく、法律に明確に規定しておりながら契約をせられた超過契約というものが有効だというような理解の仕方は、これはまことに私は牽強付会と言わざるを得ないと思うのです。したがって、超契については、超過契約になっておる部分については、これは無効だというふうな扱い方をするのがむしろ私は自然だと思うのですが、どうですか、その点は。
#24
○北政府委員 簡易保険契約は、私ども考えまするに本質的に私法上の契約だと考えております。ただ、相手が多うございましてこちらが単一の事業体であるというところから、いわゆる付従契約と称せられるものでありますが、やはり私法契約そのものである、こういうふうに考えます。一般にやはり私法の領域におきましては私法的自治というものが法原則としてあるようでございまして、その場合そのことが著しく社会的妥当性を欠くとかあるいは公序良俗に違反するとかいうような場合でありますと、私法的自治につきましても当然公益上の制限が加わると理解いたしますけれども、本件、その超過契約そのものは確かに違法のことであり、違法のことをしてはならないということは当然厳守いたすべきでございます。また、そのように指導しておりますが、そのことのゆえをもって直ちにその超過契約の現実の存在がこの公序良俗に反するとか社会的妥当性を著しく欠く、というふうにも考えられないということが一つ。いま一つは、超過契約とは申せ、保険契約者、つまりお客様の方はやはりその契約の有効を信じて、その契約による不慮の事故というような場合の保障というものを信じて継続しておるという、そういう事情もございますので、その点からは、信義則あるいは法的関係の安定というような問題がございまして、やはりそういった両方の角度から見まして、保険契約の効力にはそのことは影響はない、逆に、これを無効とするということはかえって妥当な措置にならないんではないかというふうに考えるわけであります。また、このことは、実は昭和三十五年にそういう趣旨の判決が出ておりますので、その点私どももそれと同じようにこの法律を解釈しておる、こういうことでございます。
#25
○久保(等)委員 いま最後に言われた、地裁でそういう判決が出ておることも、私も承知していますけれども、これは単に一地裁で、それこそ地裁の一支部でもって出された判決なんです。したがって、私は法律論争の面から言っても非常に疑問があると思うのです。いずれにしても、現行の、さっきも伺ったように、五百万円を限度額にしてそれ以上の契約をしてはならぬというふうに、これはもう疑う余地のない明確な規定があるにもかかわらず、これを超えた契約というものは、これはもう明らかにいま局長が言われるように法律違反でもあるし、法律違反であるがしかし効果の面では別に違反をしておっても同じなんだという、そういう解釈は成り立たないと思うのですね。少なくとも、違反すれば違反したことに対する何らかの、法的な効果というもので差異があってしかるべきです。制裁をするとか処罰をするとかいう問題は別にしても、法律効果そのものはおのずから違ってこなければならぬと思うのです。超過契約をしようとも、あるいは限度内であろうと、結局法律の十七条はあるけれども、法律効果の面では何ら変わらないのだということは、一般常識から言っても許されないと思うのです。それと同時に、この規定が当てはまるかどうか知らないのですけれども、第二十六条に「詐欺に困る無効」ということがあるのですが、少なくとも当事者である当局は、この限度額というものは、特に政府であるだけに十七条の条文については拳々服膺して遵守しなければならぬ規定だと思うのです。そうすると、契約当事者である一方の――一般の民間の契約当事者はあるいは細かいことは知らないことが普通かもしれませんが、少なくとも当事者の一方の政府みずからは、これは国の機関でありますから、当然法律を遵守しなければならぬ。それが知っていながら契約するということは、私は、二十六条の「詐欺に困る無効」こういったことも一面から言えば立論できるのじゃないかという気さえするのです。知っていながらとにかく限度額を超えた超過契約を締結する、この行為そのものは、悪く言うも言わないもない、私は、一種の詐欺という問題にも、解釈の仕方によってはなり得るんじゃないかと思う。そうすると、第二十六条には「詐欺に困る無効」だけは明確に、きわめて簡単明瞭に書いてあるんですが、これはひとり加入者、といいますか、民間の契約当事者ばかりを指しておるのではないんじゃないか。要するに保険契約当事者というふうに理解すべきじゃないかと思うのですが、これは若干話が余談になるような話ですが、二十六条の「詐欺に困る無効」というのは、この「保険契約者」というものはだれを指しておるんですか。
#26
○北政府委員 保険契約者は保険者の相手方でございますから、したがいまして簡易保険局と契約を結ぶ相手方でございます。
#27
○久保(等)委員 双方ですね。
#28
○北政府委員 相手方でございます。簡易保険局は保険者でございまして、その相手方が保険契約者でございます。
#29
○久保(等)委員 私は、だからこの問題の「保険契約者又は被保険者」となっているこの保険契約者というものは、要するに民間の保険契約を結ぶ人間だけを指すんだといういまの御説明だと思うのですが、少なくとも郵政省も保険契約当事者であることには間違いないと思うのですね。これは、保険契約当事者というものが保険契約者じゃないんですか。
#30
○北政府委員 この点は、先ほど申し上げましたように、保険契約者というのは、保険者である国の相手方として簡易保険契約を結ぶ人でございます。その点は、恐縮でございますが二十七条をごらんいただきますと、最初に「国又は保険契約者」とございまして、明らかに国は保険契約者と別ものというふうに二十七条にございますので、そういうことだと解しております。
#31
○久保(等)委員 しかし、国そのものも、超契を結ばれるということは、一種の、知っていながら十七条違反の超過契約を締結するということなんですから、そういう行為そのものが、これは私、厳格に解釈をすれば、いわばだまして超過契約を結んだということになると思うのです。これは、余りそういう言葉は使いたくないんだけれども、客観的な事実は私はそういうことだと思うのです。そうだとすれば、これは少なくともその契約そのものが無きずの契約ではないと思うのですね、法律違反の契約なんですから。そうすると、瑕疵ある契約であるとするなら、これは何らかの影響が法律効果の上に出てくるのは当然だと思うのです。したがって、少なくともその超過部分に対する、もし仮に限度額が五百万円、それに対して六百万円結んだという場合には、少なくとも百万円の部分に関する限りは、超過契約部分であり、したがって無効だと理解をし、そういう扱いをしてしかるべきだと思うのです。どうですか、その点は。
#32
○北政府委員 その点でございますが、私どもといたしましては、先ほども申し上げましたように、十七条違反の契約はまことに違法そのものでございますけれども、しかし、その契約の効果という点になりますと、これは先ほど申し上げましたような理由によりまして効果は完全に有効である、こういうふうに解せざるを得ないと、さように考えておる次第でございます。したがいまして、超過契約あるいはその契約の最高制限額をオーバーした部分、これにつきましては有効である。しかし、現実の便宜的な扱いといたしまして、その部分についての無効といいますか、それを契約者の方からお申し出があった場合には、あくまで便宜措置として、その契約があるいはその部分が初めにさかのぼってなかったものとして保険料をお返しする、こういう手段をとっておる次第であります。
#33
○久保(等)委員 いま超過契約についての扱い方の問題これは私も若干資料をもらっておりますから、その資料でもお尋ねしたいと思うのですが、超過契約の扱いについて現実にどういう扱いをされておるか。特に、現実に超過契約がなされた場合に、これを断るというか、これを解約をしたという件数、あるいはそれに見合った保険金額。そういったようなものを昭和四十七年度、八年度、九年度三カ年度にわたって数字的にひとつ説明願いたいと思います。
#34
○北政府委員 最初に、契約の申し込みがありました場合に、超過契約を理由にその申し込みを拒絶した件数でございます。四十七年度におきまして、拒絶件数が三千二百九十七件、保険金額にいたしまして八十七億四千四百六十万円。四十八年度におきまして二千四百四十二件、保険金額六十六億五千二百六十万円。四十九年度千六百九十九件、保険金額四十七億三千三十万円であります。なお、この拒絶件数と申しますのは、地方簡易保険局における拒絶件数でございます。したがいまして、郵便局あるいは外務員段階における拒絶件数というのは、実は資料がございませんので、このほかでございます。最終的にそういうスクリーンを越えて来ましたものを地方局で拒絶したのがこれだけある、こういうことでございます。
 それから次に、超過契約を理由に加入者の申し出がありまして無効処理した件数、それから保険金額でございます。四十七年度におきまして一千六十四件、保険金額が十六億二千百十万円。四十八年度が千二百五十六件、二十八億二千六百九十五万円。四十九年度が八百五十四件、保険金額が十九億三千三百九十万円。以上でございます。
#35
○久保(等)委員 その拒絶件数なり拒絶保険の金額、いま御説明があったのです。地方保険局段階において把握した数字だといういま御説明なんですが、そうすると、全体から見ればほんの一部じゃないかと推測されるのですが、この地方簡易保険局で把握するというのは、現実に超過契約が結ばれて一体どのくらいたった段階でこういったことが地方保険局では把握できるのか。超過契約が現実に結ばれてから相当な期間たって地方簡易局に書類が回ってまいる、そうしてそこでチェックをしてみたら超過契約であるということがわかったということになるんだろうと思うのですが、そうすると、それまでの期間というものはある程度の日数を要するんじゃないかと思うのですけれども、おおよそどういった程度の期間になるのですか。
#36
○北政府委員 それは数日でございます。なお、第一回保険料を郵便局が受け取りました場合に契約が成立するのでありますが、それはその日にさかのぼって実は成立するわけでございまして、契約締結の衝に当たるのは地方簡易保険局でございますから、ただいま申しました地方簡易保険局で拒絶するものは拒絶する、パスするものはパスさす、そのパスしたものについては契約締結の日付は郵便局へ第一回保険料が入った日にさかのぼる、こういうことでありますので、現実には数日かかりますけれども、実際にはここでチェックすれば契約は成立しないわけでございます。
#37
○久保(等)委員 そのことはわかりました。無効処理件数のこの把握は、結局保険契約者から申し出があったものについて無効処理を行ったという話なんですが、実際問題としてこれはやはり郵便局の方から何らか働きかけて、実は超過契約だったものですから、何だったらこれを解約をしてもらいたいというか、恐らく保険契約者の立場から言えば、先ほどもいろいろお話があったように、保険約款だとかあるいは簡易保険法がどういうものであるか余り知らない。これも八百万円がいいのか、九百万円がいいのか、あるいは五百万円がいいのか、言われる金額で契約をして、それは合法的なものだと思って契約をしたと思うのですが、それが実は超過契約であったから何とか解約してもらえぬだろうかと言って保険契約者の方から申し出るということは、普通一般には私はむしろまれじゃないかと思うんですね。法律の限度額を超えていますからひとつ解約をさせてくださいなんて言って、加入者というか契約者の方から申し出るということは現実的にはあり得ないんじゃないかと思うのですが、現実はどういう経緯でこういう扱い方になっていますか。
#38
○北政府委員 実はそこまでつぶさに承知しておりませんが、やはり一定の件数が毎年ございますところを見ますと、多分に想像で恐縮でございますが、やはり一定の掛金をずっと払ってこられたが、掛金を払うことについて御本人の経済事情の変化と申しますか、そういったことがあって相談を郵便局に持ちかけられて、そしてそういう超過契約であって、したがって、その場合は保険料が返ってくるというので、じゃその道筋をとってくれ、こういうふうに言われたものじゃなかろうかと思いますが、全く推測でございますので、なお、直ちには間に合いませんけれども、どういう事情かも今後調べてみたいと思います。
#39
○久保(等)委員 ここらは私実は無効処理問題としては非常に重要な問題だと思うのですね。何というか、きわめてあいまいもことした答弁なんだけれども、実際、これはやはり郵便局の保険外務員が何らかの形で言い出さない限り、超過契約であればあるほど、契約者の立場から言えば高額の保険に入ったんですから、当然、これはもうありがたいというか、とにかく満足をしておられると思うんですね。入ったからには。それが途中で払えなくなった、たまたま保険料が高くて払えなくなったというような場合は、むしろきわめてまれだと思うのです。したがって、要するに保険外務員がその気になって超過契約を結ぶまいと思って初めから考えれば、結ばなくて済むんですよ。それを超過契約と知りながら勧誘をしておいて、後になって今度はまた実は超過契約になっておりますからというようなことは、実際問題として言い出しにくい話ですし、またそんなものはあり得ないと思うんですね。と言って保険契約者の方から、ひとつ超過契約になっておるようですから取り消さしてくださいなどというようなこともあり得ないと思うんですね。だから、どういう理由でこういう無効処理件数が出てくるのか、私は実に不思議だと思うんですね。とにかく、えたいの知れないような形で超過契約は無効処理がなされるという。やはり初めから積極的に超過契約を結ばない、結んじゃいけないんだという自覚が保険外務員の諸君にあるなら、それこそうっかりしておって間違って――保険外務員になって本当に日が浅くてうっかりしておったという場合は、これはあり得るだろうと思うのですね。これは人間のやることですからあり得ると思うんですよ。しかし、そうじゃなくて、ベテランといわれる諸君は、もちろん簡易保険法もよく熟知しておるでしょうし、約款も熟知しておって勧誘をするわけですから、そこに成績も上がっていくわけですから、そういうような人たちが簡易保険を勧誘する場合にまず限度額というものはイロハのイの字ですから、そういったことについてあえて超過契約を結ばせる――結ばせるという言葉は語弊があるかもしらぬけれども、率直に言ってどちらが中心になってやっているかと言ったら、頼んでいった方が中心になって契約を結ぶのですから、結ばせるといった言葉は適当かと思うのですけれども、そういう経過をたどって結ばれたものは今度は解約される。その解約は、御本人から申し出があったものに対して根治をすると言うが、われわれ、申し出ということは一般的には考えられないのです。この数字そのものもきわめて九牛の一毛だと思うのです。それから先ほど、地方簡易保険局で拒絶件数が挙げられておりますが、これも実際問題としてはほんの一部だと思うのですね。そういう点を考えると、超過契約そのものが現実に幾ら存在するかも何かよくわからないようですが、これはわからないのですか。
#40
○北政府委員 大変残念でございますけれども、現在、保有契約件数が四千九百万件、四十九年度で新規契約件数が四百三十万件というような膨大な契約数を持っておりますので、これを完全に明らかにすることは現状では困難でございます。
#41
○久保(等)委員 けれども、とにかく違法契約であるということは明らかですから、違法契約の件数が何件あるかと言ったら、それはわかりませんでは済まされない問題だと私は思うのですね。だから、事務的な処理の手続なり、いろいろ手数のかかる問題でもあると思うのですけれども、しかしそういったことも明確にしていかないと、根絶をするんだと言っても根絶しないと私は思うのですね。だから、そういう実態がどうなっておるのかということについてぜひ明確にするように努力をしてもらいたいと思うのです。そのことを約束していただくと同時に、無効処理件数に関する保険料が四十七、四十八、四十九各年度でどの程度になっておるかわかりますか。ですから、根絶方について実態把握をやるということ、それからいま言った無効処理件数に伴って保険料は一体どの程度返還されたのか、そういったものの数字がわかりますか、お答え願いたいと思うのです。
#42
○北政府委員 超過契約でございますけれども、要は今後超過契約というものが発生しないようにすることが第一だと思いますので、先ほども少し申し上げたかと思いますが、さしあたりチェックの方法をより周密にするということについて具体的なものを考えたい。そのほかいろいろな手段を講じまして超契の抑圧をさらに強く進めてまいりたいと思っております。それから超契件数そのものの把握につきましては、先ほど申し上げましたようにそういう多くの既成の契約がございますのでなかなかにわかに困難でございますけれども、これにつきましてもどういう方法が可能であるか検討してみたいと思います。それから、無効処理してお客様に還付した保険料がどれくらいかというお尋ねでございますが、それにつきましては全然資料をとっておりませんので残念ながら数字がございません。
#43
○久保(等)委員 とにかく保険の目標額を達成しあるいは目標額を上回る成績を上げようということに全力を集中しておって、どうもそういったような事務的な処理の問題について、私が資料を求めても資料が出せない、実情がわからないというようなことにもなっておるような気がするのですが、支払った金額ですからとにかく一遍郵便局に入った、それをまた本人に還付したという金額ですから――どういう手続で還付をするのか知らぬけれども、そういったことはわかりませんか、保険料を還付した金額というものは。たまたま手元に資料がないというならそれはわかるけれども……。
#44
○北政府委員 実は手元にないのみならず、現場におきましてそういうものだけ別掲しろという指示をしておりませんので、すべての金の出し入れの中に入ってしまっておりますので、これからただいま仰せの件にかかわるものだけ引き抜くとなりますと相当の大作業が要ろうかと思います。
#45
○久保(等)委員 私のために特別そういったものを抽出して計算して資料で出してくれとは申し上げませんけれども、しかし役所の金銭出納の面で保険料を還付したという場合に、その金額が、細かいことはあるいはわからないかもしらぬけれども、各局で幾ら保険料を還付した――一度はとにかく郵政の方の簡保会計に入るわけですから、入ったものを逆に今度は加入者に返す、これは尋常ならざることで返すのですから、要するに間違っておったというか、解約をしたということで特殊なケースとして還付をするのですから、その金額が幾らになるというものが全然数字的にあらわれてこないということになると、何か金銭経理の問題についても少しルーズのような感じが私はしますね。どうなんでしょうか。金銭問題がそんなにルーズであっていいのですか。
#46
○北政府委員 ただいまの還付いたします保険料相当額、これは実は経理上は諸払戻及補填金という科目に属するわけでありますが、この科目に属して払い戻されたり補てんされたりします金はほかにもいろいろございます。(久保(等)委員「どんなのがあるのですか」と呼ぶ)ちょっと存じませんが、たとえば第一回保険料が納まった、しかし契約を拒絶した場合、その受け取った金が一遍保険の中に入っておりますからこれを当然お返しするわけで、こういったものもいまの分類に入るわけでございます。その他いろいろ細々したものがあると思うのでございますが、いま思いつきますのはその拒絶の場合の還付保険料でございます。
#47
○久保(等)委員 だから、何か雑費みたいなところへまとめてどんぶり勘定にしてどこかへやるという性格のものじゃなくて、明らかに手続上特殊な扱い方としてなされて解約になって還付するのですから、これは当該局なり地方簡易保険局なりはそういった実情はわかっておると思うのですがね。たまたまそれが本省なら本省で集約したものはないけれども、各地方簡易局にはそういったものが明らかになっておるという状態にはなっておると思うのですよ。ほかにどういう種類のものが集まってその中から返すようになっておるのか知らぬけれども、しかし、いま言ったように少なくとも保険料ですからね。その保険料を今度はもう一遍かつて契約しておった人に返すという、要するに民間に支出するわけですから、そういったものの総計が幾らになるかくらいのことは当然――そういったことがもしあいまいに処理されているようなら、会計の処理の仕方そのものにいろいろ問題があると思うのですね。たまたま局長が知っている知らないは別です。それから本省がそういうものを集約した金額がわかるわからないは仮に一歩譲ってやむを得ないとしても、地方簡易局段階ではそういったことは当然明らかになっておると思うのですね。それはなっておらなければおかしいと思うのですよ。あなた方が知らないと言うのならしょうがないですわ。しかし、実際そういうふうにどんぶり勘定の中に入った中から金を出したものだからその金額全体がわからないんだなんて、そんなことはないでしょう。件数がわかっておって金額がわからない、そんなばかなことはない。
#48
○北政府委員 諸払戻及補填金の中身を地方保険局について詳細に分析すれば、出るようでございます。
#49
○久保(等)委員 それでは、ここで押し問答しても片づかないから。ただしかし、こういったことについて、私のお尋ねに対してお答えできるような処理を当然私は平生やっておくべきだと思うのですね。それからまた、やっておるはずじゃないかと思うのです。ただ、そういうものを集計してないとかということになれば、これは私もわかるのです。だから、いままでのことについてとやかく言うよりも、これからの処理の仕方の問題として、もしやっていないのなら、ここへ件数がとにかく挙がっていて、その手数料はわからないんだということは、これはまことに不可解だと思うのですから、そういった点では、もし現在できるような状態でないのなら、事務的な扱いとしても非常にルーズと言わざるを得ないし、非常に不明確と言わざるを得ぬと思うのですが、そういうことで、今後の処理の問題についてぜひひとつ御配慮願いたいと思うのですが、どうですか、局長。
#50
○北政府委員 今後そのようにしてまいりたいと思います。
#51
○久保(等)委員 この超過契約の問題については、後ほど大臣あるいは簡易保険局長からも、今後の扱い方の問題について一体どうされようとしているのか。今後格段の御努力をいただかなければならぬと思うのですが、そういう意味でまた最後の方でお尋ねしたいと思いますから、保留をいたしまして、次に進めます。
 今回、五百万円を八百万円に最高限度額を引き上げる法案をいまわれわれ審議しておるわけなんですが、これは一体どういう理由か。ついせんだって三百万円を五百万円に引き上げたばかりなんですが、今度は八百万円ということに限度額を引き上げるわけなんですが、やはり一つの基準というかあるいは根拠といいますか、そういったことはあろうかと思うのですね。
    〔委員長退席、羽田委員長代理着席〕
特に、保険数理を非常に重視する簡易保険事業の立場からまいりますと、そういったことも勘案というか十分に考慮しながら最高限度額というものを決めてきているのだろうと思いますが、本年の四月から限度額を引き上げたばかりなんですが、今回またこの十月から八百万円にこれを引き上げようということで提案されているのですが、数字的な基準というものを一体どういうところに置いてこういった数字が出てまいったのか、お尋ねしたいと思うのです。
#52
○北政府委員 この件につきましては、去る七十二通常国会におきまして五百万円の引き上げを御承認いただきまして、定期保険につきましては昨年の十月から五百万円に、その他の保険につきましては本年四月から五百万円にそれぞれ引き上げられたのでありますが、最近の経済情勢のもとでは、この額では生命保険の保障機能を十分に発揮し得ない状況になっておると認識したわけであります。このため加入者から保険金最高制限額をさらに引き上げるように強い要望がございまして、今回その制限額を引き上げる場合、この被保険者が死亡した場合の医療費それから葬祭費及び遺族の当分の間の生活費こういったものを考慮いたしまして、八百万円が適当であろうかと一方において判断したわけであります。
 なお、もう一方の判断の要素といたしましては、やはり保険料負担ということも考えたわけでございます。すなわち、保険需要の動向が安い保険料で高い保障を得たいということでありますし、それからまた一般世帯の保険料を負担し得る限度というものにつきましても考慮いたしまして、その考慮からこの際やはり八百万円にお願いいたしたいと存じますのは、そういう角度から定期保険と特別養老保険に限るということにした次第でございます。
    〔羽田委員長代理退席、委員長着席〕
 ちなみに、いま申し上げました、一般世帯の保険料を負担し得る限度でございますが、実は昭和四十八年の十月に当局で簡易生命保険に関する市場調査というものを実行いたしましたが、その中の一調査項目としてこれを調べたのであります。一世帯当たり一カ月の保険料支払い限度額は一万三千六百円というふうに出ておりましたということと、それから同じ調査で、限度額の金額階級別におきましても、その限度額一万五千円未満のものが全回答中の五七・四%を占めておるというような状況等から判断をした次第であります。
 以上であります。
#53
○久保(等)委員 いまいろいろ、一世帯の保険料に対する限度額みたいなものを調べられたことについて、数字を挙げて御説明があったのですが、現在最高が五百万円ということになっているわけですが、この最高の限度額のところへ実際入っておられる保険契約者、こういったものはどの程度の契約件数になりますか。それから同時に、その契約件数というものは、全体保険契約から見ると、比率で見ると、どういう程度の数字になりますか。
#54
○北政府委員 四十八年度の数字をとってみますと、当該年度の新契約中に占める最高限度額、まあ最高保険金額に加入した者の比率でございますが、総体で一三・四%でございます。保険種類別に申し上げますと、普通終身が七・六%、それから特別終身が六・二%、定期保険が四三・一%、それから普通養老保険が一一・七%、特別養老保険が四一・七%、その他と相なっております。
 それからことしの四月、新たに五百万円に上がったわけでございますが、ことしの四月分だけをとってみますと、総数の一一・一%になっております。種類別に申し上げますと、普通終身五・七%、特別終身三・〇%、定期保険一五・五%、普通養老保険六・九%、特別養老保険三九・六%、その他となっております。
#55
○久保(等)委員 最高限度の契約者というものは大体一割ちょっとぐらいのようですが、私もここに「事業概況」というので、本年の二月のものを持っているのですが、これで、保険料額の階級別加入割合を見ると、過去半年にさかのぼっての期間、去年の九月からことしの二月までのものがありますが、いま言った保険料の面から見てみますると、一万円未満の保険契約者が約九〇%ぐらいになるようですね。それから保険金額の階級別加入割合から見ると、これも同期間について見ますと約八〇%ぐらいになるようです。いずれにしても、最高の保険契約を結ばれる方というものは数は少なくなるのは当然なんですけれども、そういう現状からすると、今回さらに三百万円引き上げ、現在の五百万円から八百万円に引き上げる。引き上げる金額そのものも果たしていまの経済情勢なりあるいは一般国民の要望にこたえ得るものであるかどうか。もちろん希望される方もいるわけですし、現実に超過契約といったようなことが問題になっているぐらいですから、そういった意味ではある程度の理由はあると思うのですけれども、しかし三百万円から五百万円、まだなって幾ばくもない同じことしにまたさらに三百万円上げる。三百万円から八百万円、世はインフレ時代だからそういったことも当然だという意見もあるかもしれませんが、しかし、私は低額簡易保険という考え方からすると、このことについてもいろいろ意見があると思うのですね。そういう点で、単に最高限度額を引き上げることだけで簡易保険の使命というものが全うできるものじゃないだろうと思うのですが、いまお話があった保険料の支払い能力というか支払い限度というものが大体一万三千六百円。しかし、これは大分古い、昭和四十八年十月ごろの調査なんですね。だから古い調査ではあるが、一万数千円。これは、しかし限度額であって――限度額というか保険料の支払い得る限度というものが大体一万三千六百円ぐらいだということですから、数字としてはつじつまが合うようなものの、この金額の引き上げについて、私はこの五百万円に引き上げたものによる実績、それから状況をもう少し見てやられてもいいんじゃないかという感じがするんです。引き続いての八百万円の最高限度額の引き上げ、こういったところに若干局長の説明でも理解がしにくい面があるのですが、もう少し何かそういったことについての御説明が伺えますか。
#56
○北政府委員 先ほどの御質問に対してお答え申し上げました中で、新契約の中で最高保険金額に入っているものは、総体としては仰せのように一割ないし一割三分程度でございました。でございますが、今度さらに三百万円限度額を引き上げていただきたいと考えておりまする定期保険、特別養老保険の二種類でございますが、これについて申し上げますと、定期保険は四十八年度は四三・一%までが最高限度額に入っておったわけであります。ことしの四月は一五・五%低うございますが、これは実は定期保険自体の占率が非常に少ないのでございまして、そういう意味でこれは去年の一月一日から個人向けの定期保険を売らしていただいておるわけでございます。非常に占率が低うございます。したがって、余りその後伸びておりませんので、こういう数字なのではないだろうかと思います。
 それから特別養老保険、これも四十八年度が四一・四%でございまして、五十年四月にこれは最高制限が五百万に上がったわけですが、上がってたちまち三九・六%という数字を示しております。これは一方では四月一日から五百万円に最高制限額を上げますと同時に、第三種特別養老保険と申します死亡保険金が満期保険金の五倍になる、そういう新しいいわば簡易保険としては大型の保障を提供する新商品を売り出しまして、これが相当売れておるということによると思いますけれども、いずれにしろ四割ぐらいの占率をすでに占めておる。今回お願いを申し上げておりますのは、いま申し上げました定期、特別養老、この二つでございますので、その点いささか間が短うございまして恐縮ではございますけれども、こういう二種類の保険に限っておるということで御了解願えるのではないだろうか、かように考える次第であります。
#57
○久保(等)委員 それではこういう簡易保険の限度額もだんだんと引き上げられてまいる、いろいろ新種保険等も始められて、経営的には新種保険等の発行について考えていかれるということも結構だと思うのですが、ただ一面考えなければならぬのは、先ほど来申し上げまするような簡易生命保険という性格から来る、第一条の目的ですね、こういうことから来る民間との特異性といいますか、そういったことも忘れてはならぬことだと思うのです。金額が非常に大型化していくに従って、これまた最近に起きておる犯罪事故、こういったようなことにも私は一つの原因をなしているのじゃないかと思うのですね。特に最近始めた傷害特約つきの保険、これが最近犯罪関係に大抵つきまとっておる問題として出てきているのですが、若干犯罪関係でお尋ねをしたいと思うのです。
 先般来当委員会でも指摘をされたりあるいはまた新聞紙上等でいろいろ問題になっておる問題が多いわけですね。そこで二、三具体的な事例等についてのその後の処理模様等を、これは監察の方からもおいでになっていると思いますからお尋ねをしたいと思うのです。最近この委員会でも言われましたが、例の門司港郵便局における問題。これは部内局員も絡んでおる問題なんですが、新聞その他での報道で私も一応は知っておるのですけれども、これがことしの五月の新聞に報道せられておった問題だけに、その後の処理が一体どういうふうに進んでおるのか、お尋ねをしたいと思うのです。特に、部内の保険外務員がこれに関係をしておる問題のようですが、どういうことになっておりますか、概括ちょっと説明願えませんか。
#58
○永末政府委員 門司港事件でございますけれども、門司港郵便局の保険課の外務員が五月の十二日から取り調べを受け、十三日の夕方逮捕されております。その内容は、貸金業の届け出をしないで四十七年九月ごろから五十年一月十七日までの間七名に利息天引きなどの方法により元金合計千七百三十五万円を四%から八%で貸し付け、貸金業を営んだというのが一つでございます。
 それから五十年の四月一日午前零時ごろ、山之内さんという人が借受金の担保として被疑者に預けていた保険証書、印鑑などの返還を求めた際、自殺するなら保険金がおれのになるように遺言状、委任状を書けと要求し、山之内さんの頭部をば殴ったということでございます。貸金業に関する法律違反と傷害事件でございますが、本人は先月の二十五日まで勾留されておりまして、その後は検察庁でまだ処分はなされていないというふうに聞き及んでいます。
#59
○久保(等)委員 何か保険金は自分あてにやるように遺言を書いて死ねと言ったのですが、その関係で郵便局の方での保険金の支払い等が現実になされておったのですか、どうなんですか。
#60
○北政府委員 あの当時は支払っておりませんでしたが、その後支払っております。
#61
○久保(等)委員 その支払いあて人が何か田中ということに手続的にはなっておったのですか。
#62
○北政府委員 田中と仰せになりますのは当該外務員のことだと思いますが、本人の名前になっておるものは一件もございませんでした。
#63
○久保(等)委員 本人というよりも、結局金を貸した、貸してもらった夫婦が何か四国の宇和島の方に行って現実に死んだわけですね。その死ぬ前に、その人は山之内さんですか、自殺をした人はその金を要するに田中某なる者に支払うために自殺したということにもなっておると思うのですが、したがって、支払いそのものの、保険金を受け取れるのは田中ということに手続的にはなっておったのではないのですか。
#64
○北政府委員 保険金の受取人は当初からの保険金受取人が受け取ったのでありして、少なくとも田中本人は一件も受け取っておりません。
#65
○久保(等)委員 要するに、犯罪上の捜査は現在取り調べ中ですからよくわからないと思いますが、ただ保険金の支払いだとか簡易保険に関係する関係の処理模様は当然郵政当局の方でどうなっておるか、その経過はわかるのじゃないですか。その事情がわかれば、その関係だけをこの際どういうふうに処理をされたのかお聞きしたいと思うのです。あるいはどんなふうに取り運び中なのか。
#66
○永末政府委員 郵政監察官といたしましても、事保険事業の信用に関する問題でございますので、これは一般警察の方で調べる犯罪でございますけれども、知らぬ顔もできないというようなことで、保険料の横領とかそういった面での犯罪はなかったかということは極力調べましたけれども、全くそのようなことはございませんでした。それから募集の過程においておどすとかあるいはだますとかというようなことで保険契約を結んでいるのじゃないかということも調べているわけでございますが、現在のところそのような事実は全くございません。
#67
○久保(等)委員 ただ、いま金銭の支払いその他がないと言うのですけれども、保険契約は結んでおったことは事実なんでしょう。結んでいて山之内夫婦が死んだ。現実は死んだわけなんですから。そういった保険契約関係というものは消滅なり――初めから存在しなかったわけではないのでしょう、存在しておったのでしょう。だから、それがどういう処理になっておるのか。全然無関係とかなんとかということじゃないと思うのですね。それで単なる殴った傷害罪の問題あるいは金貸しに関する問題、そういった問題ではなくて、簡易保険の契約関係は何らかの形で締結されておったのでしょう。たとえば五百万円までと決められておるが、末子さんはこの三倍以上もの契約をさせられていた。何か簡易保険の関係で契約関係が結ばれておったとかいうふうになっておるんですが、当該本人は死んじゃったんですけれどもね、契約者は。だから、そういった関係で簡易保険関係の問題があるんじゃないですか。その説明が何か金銭関係の問題、簡易保険に関する限りはないような御説明なんだけれども。
#68
○北政府委員 田中本人は、この死亡をなされた方との簡易保険関係の契約は何らございません。契約を締結させたということはあったようでございますけれども、田中本人は、その契約のいかなる当事者にもなっておりません。したがいまして、新聞によりますると、保険金が自分に来るように書けというふうに言ったとありますが、これも、言った、言わないは、先ほど監察官がお答えいたしましたとおり、当方としてはっきり把握しておりません。おりませんが、要するに、保険金はその後遺族に支払われております。
#69
○久保(等)委員 その金額は幾らです。
#70
○北政府委員 金額もわかっておりますが、実は遺族の関係、債権者、債務者が他にいろいろございまして、何か非常にその点ございますので、ひとつ御遠慮させていただきます。
#71
○久保(等)委員 それならそれでわかった。
 それから例の六千万円詐取事件として騒がれておりますが、これは一年ばかり前になりますけれども、昨年、これまた傷害特約になっておるんですが、例の、ずいぶん保険契約を結んで、次々と自分の女房だと言って替え玉を使った六千万円詐取事件。奥さんを何か一酸化炭素中毒させて殺したという問題なんですが、これなんかもやはり傷害特約づきの事件じゃなかったかと思うのですが、そのほか、愛媛県で起きた事件、昨年やはり十一月ごろ発覚をしておりますが、四千万円以上の保険金をかけて自分のお母さんを殺した。それも交通事故で亡くなったと言って保険金を詐取したんですが、同時に、そういったことの発覚を恐れて自分の女房も殺しておるというような事件、これはもちろん部外者のやったことなんですが、こういった問題であるとか、そのほかいろいろと傷害関係に関する犯罪事項が非常に多いんですが、私手元の方に最近の犯罪に関する資料をちょうだいしたんですが、特に昭和四十八年、これは非常に件数として多くなっておるんですが、これは一体どういうことか、若干御説明を願いたいと思うのですが。
#72
○永末政府委員 件数を申し上げますと、四十八年度の保険犯罪の発覚件数は百八件でございます。その検挙件数は九十九件でございます。四十九年度の発覚件数は、先生御指摘のように三百二十八件に上っているわけでございます。この検挙件数は百十五件でございます。百八件から三百二十八件に増加しているわけでございますが、このほとんどが保険金の詐欺事件でございます。詐欺事件の主なものとしては、むち打ち症を装って入院、保険金を取るとかあるいはひどいのになりますと、自分を傷つけて保険金を取るとか、それから先ほど先生がおっしゃいましたように妻を謀殺する、そして保険金を取る、そういったようなケースによりまして三百二十八件というふうな増加を示してきたわけでございます。
#73
○久保(等)委員 特に昭和四十九年度、前年度になるのですが、前年度ちょうだいした資料によりますと、逆選択による保険詐取、詐欺、これが二百五十四件あるようになっておるのですが、例年の状況から見ると五十数件。昭和四十五年あたりから見ますると、五十数件あるいは六、七十件、少なくとも百件未満であったのが、四十九年で二百五十四件も非常にふえておるのですが、この主な理由というか、若干府県別当たりの内訳についてひとつ御説明を願いたいと思うのです。
#74
○永末政府委員 おっしゃいましたように、保険金の詐取事件が非常にふえておるわけでございますが、四十九年度において二百五十四件発生をいたしております。府県別にはちょっととっておりませんが、郵政局管内別で申し上げますと、関東が八件でございます。信越が一件でございます。東海が八件でございます。北陸が二十七件でございます。近畿が七件でございます。中国が三十件でございます。四国が二件でございます。九州が百四十九件。この件数が多うございますのは、大分、別府の保険金詐欺事件があったためでございます。それから東北が十九件でございますが、この十九件も、先生先ほど御指摘のありました山形事件というのが十件を含んでいるわけでございます。それから北海道が三件。合計で二百五十四件というのが件数でございます。
#75
○久保(等)委員 その九州の百四十九件というのは何ですか。大分の件数は何件なんですか。その中には何件占めているのですか。
#76
○永末政府委員 大分、別府のは、タクシーの運転手が相語らって保険に加入いたしまして、お互いに擬装事故を起こしたというようなことでございまして、大分、別府関係の局における件数は四十一件を占めております。
#77
○久保(等)委員 四十一件ですから、あとは……。
#78
○永末政府委員 大きなものは四十一件のそれでございまして、あとはばらばらのものでございます。そうして、いまちょっと捜査中のものがかなりあるわけでございます。
#79
○久保(等)委員 ばらばらといっても、九州だけでやはり百八件ぐらい、大分の四十一件を除いてもまだ百件を上回る件数があるのでしょう。それは何だったか。各県ごとなり、どこが主なんですか。ばらばらといったって、大分の大物を除いて百件余り九州にあるのですから、どういったケースなんですかね。
#80
○永末政府委員 これはやはり傷害の保険金詐取でございますけれども、集団的にまとまったものはございません。ただ、いまこれは捜査中でございますので……。
#81
○久保(等)委員 だから、余りどこそこで何のたれべえがどうこう、そんな名前は要らぬですけれども、たとえば熊本で何件だとか福岡で何件だとか、具体的な名前は言ってもらわなくても結構ですが、捜査中なら、しかし、何かもう少し説明のしようがあるでしょう。
#82
○永末政府委員 まことに申しわけございませんけれども、ただいま持ってきておりませんので、後刻御連絡いたしたいと思いますので、御了承を願いたいと思います。
#83
○久保(等)委員 さっき事前にちょっと連絡をしておいたのですが、手元に資料がなくて説明ができなければ、また別途後ほどお伺いしても結構です。
 いずれにしても、いま言ったように九州だけでも百四十九件、そしてたまたま大分に四十一件という非常にまとまった事件が起きているんですが、先ほど私がちょっと犯罪関係で劈頭に申し上げたように、傷害特約つきの簡易保険にからむ犯罪事故が何か非常に急激にふえてきているんじゃないかという感じがするんですね。これは時局柄、交通関係というものは申し上げるまでもなく大変な交通混雑、したがって、それがまた逆に犯罪に利用せられるという面があらわれてきているんじゃないかというように考えるのですが、最近の傾向として、特にこの二百五十四件がたまたまハプニング的に出たので、傾向としてこういったことがないというふうに考えておられるのか。やはり傷害特約つき保険関係がこういったふうな方面に悪用されるような傾向が出てきておるというように考えておられるのかどうか。どうでしょうか、この犯罪の数字をながめて。
#84
○永末政府委員 これは保険の最高額の問題とは因果関係はそうないと私思うわけでございますが、四十九年度になりまして詐欺事件が非常に多くなりましたのは、こういうことを言うとまことにどうかと思いますけれども、一つの世間の風潮を表現しているんじゃないかというふうにも考えるわけでございます。警察庁の方におきましても、こういった事件が非常に多くなっているということで大いに意を注いでいるところでございます。私たちといたしましても、こういったことが傾向として多発化しておりますので、こういった保険金を詐取する目的で加入するというのは、積極的に郵便局の窓口に行って加入するというようなケースでございますが、加入して、それですぐに事故が起こったというようなときには厳重に調査するというような体制をとっている次第でございます。
#85
○久保(等)委員 監察の立場からこの二百五十四件の件数というものは部内で、たとえば監察を通じてじゃなくても局員の方でもって発見したとか、発覚の端緒というものは警察の手でその端緒をつかんだという場合が多いんですか、この四十九年の二百五十四件は。どういうことになっていますか。部内の方から発見をしたのか、あるいは部外の警察あるいは検察、そういった方面が発覚の端緒をつかんで事実がわかったということなんですか。どういう状況ですか。
#86
○永末政府委員 支払う際に、地方簡易保険局から、少しこれはおかしいぞというような通告が参りまして、監察官が捜査に乗り出すわけでございますが、ほとんどが部内の手によって発覚いたしております。
 それから、いま捜査中のものもございますけれども、これは証拠とか何かが非常にむずかしい問題でございまして、警察庁の方と共同体制で捜査しているというような次第でございます。
#87
○久保(等)委員 いろいろ先ほども申し上げたように、新種保険等を発行せられる、つくられるというようなことで、保険金額もある程度高額になってまいる。それから種類もいろいろ組み合わせたような形でできる。そういったようなことに加えて、こういった傷害から保険といったようなものを悪用する事例がやはり今後とも出てくる可能性があると私思うのですが、そういう点では十分にチェックシステムというか、そういった犯罪を未然に防止をするということについて特別今後考えていかなければならぬのじゃないかと思うのですが、そういったことについて格段の犯罪防止の方法について考えてもらいたいと思うのですが、そういったことについて保険局長どうですか。
#88
○北政府委員 御指摘のような部外からのいわば逆選択もしくは詐欺に近いような犯罪が起こる、大変遺憾に存じております。すでにそういったことにつきまして一部、ただいま監察官からも御説明申し上げましたが、実は四十六、七年両年度犯罪発生が目立ったものでございますから、四十八年に保険年金の犯罪防止についてという通達を出したわけであります。その後先ほど御指摘の山形事件などが発覚いたしましたので、四十九年四月十日に郵便局の窓口等に積極的に保険契約の申込みがあったものの取扱いについてということで注意通達を出しております。もとより私どもといたしまして、窓口へ契約をお申し込みに来ていただくお客様は大変ありがたいわけでございますが、山形事件の場合、そういう形の中において犯罪が仕組まれたということでございましたので、一般が、そういう意味でチェックをするという通達であります。それから、そういった一連の事象がございましたので、同年の九月二十日に保険業務取扱い上における事故防止運動の実施についてということで事故防止運動を展開せしめたわけであります。続いて同じ年の十二月十九日に、今度は山形事件、それからこれも先ほど仰せられました松前事件、それから過去にありました伊東、大分のタクシー運転手関係の容疑事件、こういったいわば先訓を踏まえまして、保険金最高制限額を超過する保険契約の防止等についてという通達を出しました。ことしの二月七日にさらに保険年金の犯罪防止についてという通達を出す等いたしまして、全郵政局を通じまして全郵便局にこの点についての注意を強く喚起いたしまして、この種犯罪の絶滅を期するという体制をとっておる次第でございます。
#89
○久保(等)委員 そういう犯罪があり、また部内者もこれに関連しておるといったような問題があって、いま局長のお話がありましたが、ぜひそういった犯罪の撲滅を期してもらいたいと思うのです。
 同時にまた、逆に保険外務員が保険の目標達成のために非常に重荷を背負って自殺をする、あるいはまた交通事故で亡くなられる、その亡くなられる瞬間まで保険契約の達成のことをうわ言の中にも言って亡くなるという非常に気の毒な問題も出ているのです。そういったことはよく言われる保険募集のためのしりたたきというか、そういったことから来る面もあると私は思うのですが、犯罪とは違って、逆にそういう外務員の非常に気の毒な問題も最近、新聞紙上に散見されるわけなんですが、ここらのことについては、本人の性格もあるでしょう。保険外務に非常に向いておる人もいるでしょうし、また非常に不向きな人もいるだろうと思うのですが、そういったことから本人が人知れず悩む。先般亡くなった方なんかは保険外務をやった経験のある人だとかいう話も聞くのですが、保険外務の諸君は何といったって外へ出て一般の方々と接して勧誘をする、したがっていろいろな苦労が多いだろうと思うのですけれども、保険外務員の人たちの性格なり心境なり家庭環境なり、そういったようなことも上司に当たる人たちが当然配慮して、適材適所というかそういったことの配慮をすべきだと思うのですね。本人が余り希望もしないのに強引に配置転換して保険外務をやらせた。したがって、保険外務に配置がえになって間もなく自殺をするといったようなことが鹿児島にあったようですけれども、そういったことを考えると、これまた人の使い方の問題として保険外務の問題についても十分に考えてもらわなければならぬ問題があるんじゃないかと思っておりますが、目標を定めて、しかもその目標に対して背伸びをさせるような形で酷使をしてまいりますと、こういった問題が今後とも出てまいると思うのですけれども、こういったことについても一面細心のというか温かい気持ちで考えていくべき問題じゃないかと私は思うのです。これは労務問題とかなんとかいう以前の問題だと思うのですが、このことについても局長どんなようにお考えになりますか。
#90
○北政府委員 簡易保険は申すまでもなく国の保険でもございますので、一方において着実にその業績を伸ばしていくと同時に、事業の内外にわたりまして周到な注意あるいは品性の維持と申しますか、そういうことに努めて事業経営に当たらなければならない。その点末端管理者あるいは一般職員にまでさらにそういった趣旨を徹底したい、こう私ども思っております。
#91
○久保(等)委員 それで、私なお続けてお尋ねしたいと思うのですが、例の簡易保険の契約に当たって前から問題になっております団体組成の問題、これはいろいろ批判もあり検討を要する問題が多々あると思うのですが、この問題についてもちろん私ここで余り詳しくお尋ねしようとは思わないのですが、その団体の解釈というか考え方のことについて問題があるんじゃないかと思っておるのです。要するに、当初、団体の契約をやるということについては、普通常識的に言えば会社なり役所なり一つの職域の中でまとまって、何か数字的には十五人以上というようなことになっておるようですが、そういった人たちが団体で加入されることについて便宜を図っていこうということでもともとスタートしたと思うのですが、実際は最近における運用がいろいろとかくの批判を受けるように、十五人の頭数さえそろえればいいということで、同じ職場でも何でもない人、点々と存在する人たちをかき集めてきて、結局十五人になったからということで団体契約の恩典というかリベートをもらってやっていくというようなことになって、いろいろな問題が出たりトラブルが出たりしておるんだと思うのですけれども、この団体組成の問題についても今日までのあり方について再検討しなければならぬ、こういうことになっておるのではないかと思うのですが、団体組成の問題についてどういう改善策を考えておられるのか。今後どういうことをやっていこうとしておられるのか。私、この問題については結論的なお答えだけ承っておきたいと思うのです。
#92
○北政府委員 団体につきましては、既存の団体が非常にたくさんございます。今後団体を新設する場合にどうしていくかという問題もございます。いずれにいたしましても、団体の組成それからその団体が集金をしますその集金事務の適正化というような問題について、私ども必ずしも現状で足れりとしておるわけではございません。さらにそれぞれの適正化の方向に向かいまして、たとえば約款を改正する面があるとすれば約款改正その他の方法によりまして、具体的にさらに団体の適正化に努めてまいりたいということで、現実の具体策につきましてはそういう方向でいま検討中でございます。
#93
○久保(等)委員 それでは、大臣に余りお尋ねしなかったのですが、総括的ということではないですが、大臣にぼつぼつ最後の質問を終わるに当たってお尋ねをしたいと思うのです。
 先ほど来私もお尋ねいたしておりますように、先般来問題になっておりますように、簡易保険の運営について、特に超過契約の問題については私も劈頭からお尋ねをしましたように、現行の法律の定めるところから見ても非常に無理のある扱い方をしてきておる。そういったことがまたいろいろな悪影響を間接的に及ぼしていくということにもなっておるし、大体、法律で定められたことがそのとおり実施せられないということ自体が、またしかも役所そのものがそういったことを無視していくかあるいは黙認しておるかというような現状については、これはぜひ改めていただきたいと思いますが、そういった問題、あるいはいま言った団体組成の問題なんかもあるのですけれども、簡易保険の六十周年記念が明年あたり来るという一つの時代的な時期でも考えていくべき大きな一つの問題だと私は思うのですよ。そういう点で簡易保険事業の運営についていろいろ問題はありまするが、今後大臣として基本的にこういった問題に一体どう取り組んでいかれようとするのか。ひとつ大臣に今後の基本的なあり方についてのお考えをお伺いいたしたいと思うのです。
 それからなお、ひとつ今度は簡易保険局長の方からも――大臣の方では具体的な余り細かい御答弁がいただけないと思いますので、簡易保険局長の方から、ぜひできるだけ具体的に、しかも解決を今後していくのに有効な具体的な方法等もひとつできるだけここで表明を願いたいと思うのですが、大臣にぜひひとつ御所見をお伺いしたいと存じます。
#94
○村上国務大臣 久保先生御指摘のように、明年六十周年を迎えようとしております簡保事業が幾多の困難を克服いたしまして今日までに至りましたのは、ひとえに国民の期待と信頼にこたえる努力を積み重ねてきたことによるものと考えます。しかるに近年、募集方法を中心に事業の信用を失墜させるような問題が数多く発生いたしましたことはまことに遺憾であります。省といたしましては数年来真剣にこの問題に取り組みまして、事業の体質改善に努め成果をおさめつつあると考えておりますが、今後なおこの努力を重ねまして国営保険としての使命を損なうことのないようにする必要があると痛感いたしております。
 簡保事業は四千九百万件の契約を保有し、毎年度四百万件を超える新規加入を得ております事業体でありますから、何よりもまず健全な経営を長期安定的に確保することが肝要であろうと思いまますが、このためには一年一年の経営活動を着実かつ活発に進めていかなければならないと思います。したがいまして、改善を推し進めるに当たっては、現実に立脚した過程をじみちにたどりながらも、意欲的に明るい職場環境を醸成して、事業に携わる職員の理解を深めるとともに、関係組合とも十分意思疎通を図って、お客様本位の販売活動をいたしたいと思います。特にまた、周知徹底するということは最も大事でありまして、この法律を御審議いただいて成案をいただきましても、この周知徹底を十分にいたさなければ法の目的に合致することができないことを痛感いたしておりますので、これについては十分な措置をとってまいりたいと思っております。
#95
○北政府委員 ただいま大臣が申されました趣旨を私といたしましても忠実に体しまして、そうしてその各条につきまして、しからば具体的にどういう方策を講じていくかということにつきまして十分詰めまして、そしていま大臣から申されました趣旨と、それから具体的な方策、これをあわせまして下部末端まで十分徹底をして、その実現、定着を図ってまいるように努めたい、かように考えます。
#96
○久保(等)委員 簡易保険局長、あなたのいまの答弁では、ただやるというだけの話なんだけれども、もう少し具体的に答弁をしてもらいたいと思うのです。大臣の答弁は、私了承するにしても、あなたの答弁で、何か大臣の意を体してやるというだけではなくて、この委員会でいろいろ質問をした中でも、若干答弁があったと思うのです。たとえば超契の問題なんかに対するチェックの問題にしても、すでに昨年の十二月にも通達を出しておるようです。しかしこれは結局、一カ月に一遍か何かというようなことだけれども。チェックシステムなんかについても、二段、三段、ある程度軌道に乗れば、またそれはそういった回数ばかり多いのが能じゃないですし、何といったって人手がかかるわけですし、事務煩瑣にもなるわけですから、簡素化していくことは結構だと思うのですが、とにかく超過契約が、さっきも言ったように、国会でろくに答弁もできないような実態、こういったことについてはもう少しきちっとやるべきだと私は思うのです。そういう点について、回数をふやすとか何とかいうようなことについても、ここで答弁してもらいたいと思うのです。
 それからたとえば、さっきもちょっと挙げましたけれども、部内で超過契約を本人みずからが――もちろん保険外務員の諸君ですから知っておるはずなんですが、超過契約を結ぶ、そしてそれに対する募集手当をもらう、あるいは表彰してもらうというようなことが、他の委員からも発言なり質問があったのですけれども、そういったようなことについてもきちっとえりを正すなら、そんな表彰制度の対象になんかしない、募集手当も支給しない、これは当然だと私は思うのです。そういったことについてもきちっとやりますというような答弁を、ここでやはりしてもらいたいと思うのです。何かおざなりのような答弁だったら、答弁してもらわなくてもいいんですから。
#97
○北政府委員 それでは具体的に申し上げたいと思います。
 大別して三つぐらいあろうかと思います。一つは超契の問題、一つは団体規制の問題、いま一つは外野体制の刷新、こういうことであろうかと思うのであります。
 超契につきましては、ただいまお示しのように、現在でも超契チェックの方法をとっておりますけれども、その方法をさらに拡充するという方向で、具体的にはどういうふうに拡充するかということについて、なお掘り下げさしていただきたいと思います。
 募集手当制度、これにつきましても、仰せのような御趣旨というものは、いま先生の御指摘でも十分私どもわかっておりますし、それから各先生の御質問の中でも、私ども御意向というものは十分わかっておるつもりでございます。したがいまして、そういったことを踏まえて超契に対する募集手当がいまのままではやはりよくないだろうということで、これをもっとシビアにしていくという方向で、これまた具体策についてはなお掘り下げさしていただきたい。
 それから表彰、選奨等につきましても仰せのとおりでございまして、さらに具体策についてシビアにするという方向で、具体的にはいましばらく時間をおかし願いたい。
 団体問題につきましては、先ほど別途お答え申し上げましたように、要すれば定款を改正いたしまして、その中で団体なりあるいは団体の集金体制というものに対して、何かもう少し一歩踏み込むということができないかということについて具体的に掘り下げさしていただいているところであります。また団体組成そのものにつきましても、いまの私どもの方針そのままでいいのかどうかという点についても、必ずしも現行の私どもの指導のあり方に拘泥するということではなくて、さらに団体なり団体の集金体制をよりよくするためにという角度から必ずしもいまのやり方に拘泥しないで、さらに有効な方法というものを具体的に掘り下げさしていただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 大要、以上のとおりでございますが、それらにつきましてできるだけ早く具体策を発見いたしまして保険事業の一つの筋として今後展開してまいりたい、こう思っております。
#98
○久保(等)委員 先ほど大臣からの御意見の表明もあったのですが、要するに最近とかくの批判があり、あるいはまた簡易保険事業に対する信頼が失墜されつつあるような面もないではないわけですが、そういったことについてぜひひとつ改善方について努力をしたいという大臣の御意見がございましたから、同時にまた簡易保険局長もぜひ具体的なことについて早急に結論を得て実施に移していくような方向でひとつ御努力願いたいと思いますし、また労働組合等とも十分に相談をする面は相談をする、要するに職場の明朗化を図りつつ実践活動で成果が上がるようにひとつ取り組んでいただきたいと思います。
 そういうことを強く要望いたしまして、私の質問を終わりたいと存じます。
#99
○地崎委員長 これにて両案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#100
○地崎委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
 まず昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関する特別措置法案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#101
○地崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#102
○地崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#103
○地崎委員長 ただいま議決いたしました簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対し、三ツ林弥太郎君外四名より附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。三ツ林弥太郎君。
#104
○三ツ林委員 簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案を御説明いたします。
 まず案文を朗読いたします。
    簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  本改正法の施行にあたり、政府は次の各項の実施に努むべきである。
 一、最近の社会経済事情の推移、保険需要の動向等にかんがみ、簡易生命保険の加入者に対する保障内容の実質をなるべく損なわないよう有効な方策について検討すること。
 一、保険金最高制限額を超える保険契約の発生を防止するため実効ある措置を講ずるなど、募集の適正化に努めること。
 一、保険契約の団体取扱いについては、簡易生命保険事業の目的及び法・約款の本旨に照らし、団体組成の適正化等の改善策を講ずるとともに、保険料集金等について厳正な指導を行うこと。
 右決議する。
以上であります。
 この附帯決議案は、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の五党共同提案に係るものでありまして、案文は、さきに法律案審査の過程において各委員より質疑を通じて述べられたところを勘案して起草いたしたもので、ただいま朗読しました内容でございますので、改めて御説明するまでもないと存じますので、趣旨の説明は省略させていただきます。
 何とぞ全会一致の御賛成をくださるようお願い申し上げます。
#105
○地崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 本動議に対して、別に発言の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
 三ツ林弥太郎君外四名提出の動議のとおり、本案に附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#106
○地崎委員長 起立総員。よって、本動議のごとく附帯決議を付するに決しました。
 ただいまの附帯決議につきまして、村上郵政大臣から発言を求められておりますのでこれを許します。郵政大臣村上勇君。
#107
○村上国務大臣 このたびは慎重な御審議をいただきまして、ただいま昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関する特別措置法案及び簡易生命保険法の一部を改正する法律案の御可決をいただきましたことを厚くお礼を申し上げます。
 この委員会において承りました御意見、御議論されました事項は、ことごとく私どもに対する深い御教訓として拝聴いたしました。これらの点を今後の簡易保険事業の運営面に生かしてまいりまして、当委員会の御審議におこたえしたいと存じます。
 なお、ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、今後簡易生命保険事業を進めていく上におきましてその趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。まことにありがとうございました。
    ―――――――――――――
#108
○地崎委員長 なお、ただいま議決いたしました両案に関する本委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#109
○地崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#110
○地崎委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 すなわち、日本放送協会昭和四十八年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の審査が終了するまで、随時参考人として日本放送協会当局の出席を求めることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#111
○地崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○地崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次回は、明五日木曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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