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#1
第075回国会 運輸委員会 第23号
昭和五十年七月四日(金曜日)
   午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 木部 佳昭君
   理事 加藤 六月君 理事 佐藤 守良君
   理事 西銘 順治君 理事 太田 一夫君
   理事 金瀬 俊雄君 理事 三浦  久君
      大竹 太郎君    佐藤 孝行君
      關谷 勝利君    徳安 實藏君
      丹羽喬四郎君    宮崎 茂一君
      綿貫 民輔君    久保 三郎君
      兒玉 末男君    斉藤 正男君
      坂本 恭一君    梅田  勝君
      紺野与次郎君    石田幸四郎君
      松本 忠助君    河村  勝君
 出席政府委員
        運輸大臣官房審
        議官      中村 四郎君
        運輸省海運局長 薗村 泰彦君
        運輸省船舶局長 内田  守君
        運輸省船員局長 山上 孝史君
        運輸省鉄道監督
        局長      後藤 茂也君
        運輸省自動車局
        長       高橋 寿夫君
        気象庁長官   毛利圭太郎君
        自治大臣官房審
        議官      山本 成美君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通規制課長   森  郷巳君
        大蔵省銀行局銀
        行課長     宮本 保孝君
        運輸省鉄道監督
        局民営鉄道部長 高橋 英雄君
        労働省職業安定
        局雇用政策課長 小粥 義朗君
        日本国有鉄道常
        務理事     内田 隆滋君
        運輸委員会調査
        室長      鎌瀬 正己君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月三日
 辞任         補欠選任
  斉藤 正男君     吉田 法晴君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田 法晴君     斉藤 正男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 陸運に関する件(交通事業に関する問題等)
 海運に関する件(近海海運に関する問題等)
 日本国有鉄道の経営に関する件(新幹線の騒音
 対策に関する問題)
 気象に関する件(気象業務の整備に関する問
 題)
     ――――◇―――――
#2
○木部委員長 これより会議を開きます。
 陸運、海運、日本国有鉄道の経営及び気象に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。斉藤正男君。
#3
○斉藤(正)委員 去る六月二十八日、長い間慎重審議をしてまいりました新幹線騒音基準について答申が出されました。従来の答申と比較してみますと、異例の答申だというようなことが言われておりますけれども、なるほどその内容の中に「今回の環境基準が国鉄のみを対象としていることや、国鉄の経営実態や技術体制からみて、国鉄だけの解決は困難であると判断し、政府も有効な措置をとることが不可欠と考える。技術開発、実施体制、財源措置など、関係省庁が一体となり、地方自治体の協力なしには基準達成が期せられないとの結論に達した。」大変広範な関係機関の協力なしには、基準はつくるけれども、実施は困難だというような意味のことが書かれておって、従来からいろいろな諮問に対し答申が行われておりますけれども、まさに異例な答申だというように思うわけであります。
 そこで、新聞その他ではいろいろな人がいろいろな発言をされておりますけれども、きょうは大臣と総裁から、この答申を受けてどのような決意を持っておられるか承りたかったわけでありますけれども、不幸にして御出席いただけません。そこで、鉄監局長並びに内田常務から、運輸省並びに国鉄がこの答申を受けて、これに臨む基本的な態度についてまず伺いたい、こう思います。
#4
○後藤(茂)政府委員 お答えいたします。
 ただいまの先生の御指摘のように、今回の中公審の新幹線騒音に関する御答申が出ますにつきましては、私ども運輸省といたしましては、国鉄並びに新幹線を所管する行政の担当者の立場から、この答申のもともとの案になっております専門委員会の報告がそのままの形で政府の環境基準として定められるならば、それは行政担当者としてその実施はきわめて困難であり、事実上不可能であるということをるる審議会の諸先生に御説明申し上げました。その御答申をおつくりになりますにはきわめて慎重なる態度をおとりになるように終始お願いし続けてまいったものでございます。御答申は御承知のように先週の土曜日に出ましたけれども、その内容はやはりきわめて今後の新幹線の建設、運営を考えます場合に厳しいと申さざるを得ません。御指摘のように、この答申には、この基準を達成するためには、国鉄はもちろんのことであるけれども、政府が一体となってこれに協力、支持するにあらざれば、その実行は期しがたい、こういったお考えが述べられております。私どもはこの答申をいただきまして、事務的にはいずれこの御答申を尊重するというたてまえで公害対策基本法第九条に基づく行政上「望ましい基準」という形で告示される手続を環境庁がとることとなると思います。しかし、この告示に当たりましては、私どもとしては、この答申に述べられております。またそれが当然だと思いますけれども、これを実施するための、政府一体となって云々あるいは課題にるる述べられておりますような各種の難問題というものにどのように対処するかにつきまして、関係官庁と慎重なる協議を進めたいと思っております。
#5
○内田説明員 ただいま鉄監局長の述べられたとおりでございまして、環境の基準値あるいは達成の目標期間というものは国鉄にとってきわめて厳しいものでございます。この環境基準を維持あるいは達成するためには、技術開発あるいは実施体制の整備、財源措置等、国鉄だけでは解決の困難な多くの問題があるわけでありまして、これらのことは答申本文にもはっきりと述べられており、また附帯決議にも述べられておるとおりでございますが、関係各省の協力あるいは地方自治団体の協力というようなものがなければ基準の達成は困難だと思いますが、今後政府並びに関係地方自治団体の協力を得ましてこの基準が達成できるように、私の方で努力をいたしてまいりたいと思う次第でございます。
#6
○斉藤(正)委員 まことに厳しい答申だという見方と、まことに甘い答申だという考え方がいろいろあるわけです。しかし、慎重協議の上、出された答申でございますから、いかに困難があろうとも、最低この答申の線に沿って一日も早く対策を実施をするということが当面の課題であろうというように思うわけであります。
 そこで私は、具体的に二、三の問題についてお尋ねをいたしたいと思うのでありますけれども、去る六月二十三日でしたか、静岡県富士市の沿線被害住民に対して六戸、浜松市の被害住民に対して三十二戸の具体的な移転補償の金額の提示があったわけであります。しかし、この金額の提示を受けた被害住民は、やはり非常な不満と不安を持っているわけであります。
 したがって、まず第一に伺いたいのは、これらの土地なり家屋の補償についていかなる基準をもって当たったのか。住民には「移転工事助成のしおり」というようなものが配られてずいぶん細部にわたって慎重な調査を行い、積算の結果がこうなってきたということで説明をされたようでありますけれども、やはり補償を受ける立場にとってみれば、安い、これではどうにもならぬという意見がかなりあるわけでありますけれども、一体土地家屋の査定に当たっていかなる基準を使われたのか、まず伺いたい。
#7
○内田説明員 家屋の移転の評価あるいは土地の評価につきましては、先生も御承知のように公共用地を買収する場合の政府間で取り決められました要綱がございまして、その要綱に基づきまして実施をしておるわけでございまして、土地の評価につきましてはこの要綱に従いまして近傍類地の正常な取引価格あるいは部外、銀行とかあるいは土地鑑定士等の専門家の査定によります評価価格、あるいは都市計画の区域内におきましては地価公示がございますから、その地価公示法による公示価格、これらのものを参考にいたしまして適正な価格を定めておるわけでございます。また、家屋の移転につきましては、これはその家屋の材質あるいは経過年数等々を勘案いたしまして国鉄の専門家が家屋の移転料を査定しておるわけでございまして、これらのものは国鉄といたしましては公正妥当なものであって自信がある価格となっておるわけでございます。
#8
○斉藤(正)委員 国鉄当局が自信をもって査定した価格であって、一発回答だ、いかなる事情があろうとも上積みはしない、これが最初の回答であり、最後の回答だというような言い方をされております。それほど自信のある査定をされたかどうか、私には若干疑問がありますけれども、一発回答であることは間違いないと思います。もしこの回答を変える、増額をするというような場合はどういう場合があるか、お答えください。
#9
○内田説明員 国鉄といたしましては山陽新幹線を初めとして多数の土地並びに家屋の買収をやっておるわけでございまして、そういう中でごね得というものはもう絶対させないということでございまして、価格の変更はまずあり得ない。ことに土地価格というのは、これはお互いに隣接をしておるわけでございまして、一つのところを上げれば隣の土地の価格も上げなければならぬというようなことになりまして、それがその付近全体の土地の価格をつり上げるというような悪弊が起こりますので、絶対に土地価格についてはまず変えられないというふうに考えております。家屋につきましても、われわれは、自信を持った移転価格でございますので、これはまず変えられないということでおるわけでございますが、これにつきましては、なお所有主の方々とよくお話し合いをいたしまして、向こうの申し立てなり何なりが妥当だという場合には変更があり得るということも必ずしも例がないわけではございませんが、私の方といたしましてはそれらの事前調査を十分やっておるわけでございまして、まずそれらのものについても変更はないということだと思います。
#10
○斉藤(正)委員 時間がありませんから簡単に答えてください。
 それでは伺いますが、この公共補償というのは慰謝料的な加算――加算というよりも当然な補償だと私は思います。交通事故をやっても、治療、医療費の全額あるいは休業間の補償あるいは付添人なり看護人の人件費の補償、もちろん損傷した物品の完全補償、さらにその上に痛い賃、苦しみ賃というようなものが必ず出ているわけであります。にもかかわらず過去十年余りこの激甚な騒音、振動のもとに置かれた被害人民の苦悩については一銭の補償も行われていない。これは一体どういうことなのか。いや国の補償なり公共団体の補償というのはそういうものですという一発で片づけるわけにはいかぬと思うわけであります。この慰謝料的なものが全く入っていないということはけしからぬと思うのでありますけれども、どういうようにお考えになっていますか、見解を聞きたい。
#11
○内田説明員 この価格は家屋の移転に伴う補償でございまして、そういうような騒音、振動に伴う過去の慰謝料というようなものは入っておらないわけでございまして、そういうものを今後国鉄がお支払いをするということは目下のところ考えておりません。
#12
○斉藤(正)委員 家屋の移転だからいままでの苦しみ賃、痛い賃については考えていないというのは、それは説明、答弁にならぬ。騒音と振動で悩まされて、国鉄も見るに見かねて補償をする、こういうわけですから、当然いままでの十年余りにわたる精神的、肉体的な苦痛に対する補償は何でするかといえば、言葉でしたって何でしたってそれは世間的に通用しない。やはり金で評価するしかないじゃありませんか。考えていないということ自体がおかしいと思うのだけれども、これはやはり公共団体の補償の方式でそういうことになっているということで片づけようとしていると思いますけれども、私は全く承服できないところであります。
 そこでもう一つ伺いますけれども、当該地区は八十五ホン以上の被害住民が補償の対象になりました。これが間もなく撤去されるわけであります。そうすると隣接する八十三ホンなり八十ホンのおたくが直ちに今度は八十五以上になることも予想される。私の再三の質問に対し、国鉄当局はその際は直ちに同じような補償をいたしますということを言明しているわけなんです。それはそのとおりでよろしいか。
 さらに、いまだ告示されておりませんけれども、基準が告示をされた場合、七十、七十五の基準が出るわけであります。これもまた私の再三の質問に対し本基準が出ればもうオールマイティだ、直ちにそれに従います、こういう答弁があったわけでありますけれども、今度の答申のあれこれ含まれている言葉を悪意に解釈いたしますと、いやそれは直ちにというわけにはいきません、様子を見てからですというようなことが含まれているように思うのです。そういう意味では国会における私の質問に対する答弁と違った措置をしても逃れられるというような形のものに解釈のしようによってはできると思うのでありますけれども、少なくも再三にわたってその場合は直ちにやります、本基準が出ればうんもすんもありませんという答弁を再三伺っている私といたしましては、これまた承服できない。どうしてくれますか。
#13
○内田説明員 第一の御質問でございますが、移転をした後にその隣接の家屋の場所が八十五ホン以上になったというような場合には、これは同じように御希望があれば措置をいたしてまいりたいというふうに考えています。
 それから本基準が告示された場合に七十ホン、七十五ホンを直ちにやれ、やるかという御質問でございますが、これは私の方としては再三申しておりますように、もしやれば対象戸数は全線で十三万戸というような膨大なものになりますので、これを直ちに全線にわたってやるということは不可能でございまして、やり方としてはやはり最も騒音の激しいところから逐次手をつけてまいりたいというふうに考えております。したがって、われわれの方としては、さしあたりは八十ホン程度に全線の区域をするということに力点を置いてまいるということに事実上はならざるを得ないと考えております。
#14
○斉藤(正)委員 しかし、地域の実情によっては一ホン違うばかりに、お隣は移転できたけれども当該住民は移転できないというようなことで、矛盾の連続であります。この点は関係地方自治体とも十分相談の上、あるいは被害住民とも十分相談の上、できるところから順次早急にやっていただくように要望をいたしておきます。
 そこで最後にもう一つ伺いたいのですけれども、このことによって、新幹線が通ったばかりにかなり広い住宅用地等を持っていたけれどもうちも建てるわけにはいかぬし、建てても住む人がないというようなことで、必然的にある金額の補償が行われるわけでありまして、当然場合によっては課税の対象になるわけであります。好んで土地を売るわけではない。本人の意思で売るわけでもないのに補償金をごっそり税金で持っていかれるという形があるわけであります。これらに対し、いまの税制ではやむを得ませんということだけでは私は本当の政治ではないと思う。国鉄当局も運輸省も大蔵省に対してこういう場合の土地の課税に対する配慮は当然行われてしかるべきだというように思いますが、いまの税の制度ではやむを得ないということだけで済ませるのか、それとも課税当局に対する配慮をしたいというのか、御両省から見解を承りたい。
#15
○後藤(茂)政府委員 御指摘の点につきましては、ただいまは確かに課税されるのがやむを得ないという形になっております。この点の改善につきましてはすでに税務関係の官庁との話を進めておりますし、今後とも進めます。
#16
○斉藤(正)委員 国鉄に対し、運輸省に対しましではそれで結構です。
 次に、時間がございませんので少し船舶、造船に対するお尋ねをいたしたいと思うわけでありますが、私が考えていた造船不況というようなものはいまのところ大手造船業者に対しましてはそれほどではない。しかし行き先は真っ暗だというようなことだと聞いているわけであります。あれほど華やかに国際競争に打ちかって、世界的な日本の造船工業がお先真っ暗というようなことは、当然の帰結だとは思いますけれども、それにしても大変なことだというように実は私も思っているわけでありますが、特に私がお尋ねしたいのは、社外工の仕事がいち早くしわ寄せされて、いまや下請企業は危急存亡のときだ。運輸省は過日いろいろな協議を行った結果、造船業及び造船関連工業の問題点と当面の対策ということで手を打たれたということを聞きました。当然なことであろうというように思うわけでありますが、造船工業の現状と展望につき、私資料をいただいておりますからわかっておりますけれども、特に下請関連企業の現状と展望についてお尋ねをいたします。
#17
○内田説明員 お答えいたします。
 ただいま先生御指摘になりましたように、最近の、特にタンカーの船腹過剰ということに端を発しまして、造船業全体の工事量というのは今後相当な減少が予想されるということでありまして、一例を挙げますと大手造船業の、たとえば例で申し上げますと、大体今年度はほぼ工事量を確保しておりますけれども、五十一年度は、四十九年度を一〇〇といたしますと、約七〇%、それから五十二年度になりますと約五〇%に減少することが予想されておるわけでございます。なお、五十三年度以降については、五十二年度の横ばいないしはそれよりも減少するおそれがあるという予想でございます。
 こういう造船不況というものは一体いつまで続くかということになるわけでございますけれども、少なくとも現時点では的確なデータでいつまでということを予測することは困難ではございますけれども、一般的には、どんなに早くとも一九八〇年ごろまではタンカーの船腹過剰の状態は続くだろうと言われており、したがいまして、そういう大型船を中心にした造船不況というのは少なくともその時期までは続くであろうということが言われておるわけであります。したがいまして、そういう情勢に対処しまして、造船各社はそれぞれ新規採用の中止であるとか、あるいは残業規制等で余剰人員の吸収にも努力をしておるところでございますけれども、御指摘のように、一部の下請には影響が出始めております。たとえば造船工業会の調査によりますと、ことし五月現在の社外工の仕事量は、前年同期に比べまして約九〇%という程度に減少しております。今後どういうことになるかということになりますが、造船各社といたしましては、先ほどの不況に対処して極力余剰人員を吸収することに努力し、一応努力目標としては昭和五十三年三月末で八〇%程度はぜひ人員として確保したいということを言っております。
#18
○斉藤(正)委員 いつの場合もそうでありますけれども、まずしわ寄せを食らうのが造船業でいえば中小零細、そして大手はまずまず安泰、しかも、これを元請と下請に分ければ、あおりを食らい、しわ寄せされるのは下請です。造船企業ほど関連下請企業の多い業種心これまた少ないわけでありますけれども、過日、労働省は、雇用保険法による雇用調整給付金制度の業種指定を造船下請企業についても行いました。しかし、よく調べてみると、社内の下請企業につきましては多くの業種が指定をされておりますけれども、社外の下請企業につきましてまだまだきわめて指定が不十分であり、いま下請企業の皆さん方はこれを渇望いたしておるわけであります。と申しますのは、たとえば塗装にしても、あるいは足場にしても、その他関連をする多くの企業がありますけれども、この造船専業の下請であるかどうかというようなことからこの指定がむずかしいというようなことも承っておりますけれども、少なくとも過去二年なり三年なりの実態を調査をすれば、主たる仕事が造船企業の構外下請関連企業であるということは判定できると思うわけであります。そういう立場から考えたときに、私は、構内関連下請企業だけでなくて、構外関連下請企業に対しましてもこの雇用保険法の指定業種としての指定を急いでもらわなければならぬというように思うのですけれども、船舶局長並びに労働省から見解を承りたいと思います。
#19
○小粥説明員 造船の下請部門に対します雇用調整給付金の業種指定については、すでに業績も大分悪くなっているという事情もございますので、実は、六月一日から船体ブロック製造業については指定をいたしたわけであります。これは構内、構外を問わないたてまえになっておりますが、それ以外に各種多岐にわたって下請関係業種がございます。問題は、雇用調整給付金の指定業種が日本標準産業分類に基づいてやるというたてまえになっているものですから、結局下請関連業種全部拾い上げますと四十ぐらいの業種に分かれるわけでございますけれども、それぞれの業種について指定基準に該当する数字があるかどうかということになりますと、正直に言いますとなかなかむずかしい問題でございます。そこでいま運輸省とも、それから関連の労使ともいろいろ相談をいたしておりまして、できるだけ下請部門の多い部門を業種としてうまく仕分けをして適用ができないものかということの検討を急いでおりますので、その面でできるだけ早く検討結果を得て適用を進めてまいりたいと思っております。
#20
○斉藤(正)委員 時間でございますので終わりますけれども、船舶局長並びに労働省も、いま私がお尋ねした真意につきましては十分御理解いただけることと思うわけであります。関係方面と十分協議の上、いつも一番初めにしわ寄せをされ、そして好況となってもそのいい影響が今度は一番おそく回ってくる下請関連企業を、この際何としても救済するような方法で御検討をいただきますようにお願いをして、時間ですからお尋ねを終わります。ありがとうございました。
#21
○木部委員長 久保三郎君。
#22
○久保(三)委員 この間の近海船問題で、時間が余りなかったので多少落ちこぼれがありますので、補足的に海運局長にお尋ねしたいんですが、その近海船問題にも関係しますが、チャーターバックの制度とかあるいは便宜置籍船とか、海運界で問題になっている制度というか、あるいは仕組み船、仕組み船の解釈には多少幅があるようでありますが、これは海運局の見解というか解釈でいいと思うのですが、そういうものに対するわが政府としての見解ですね、あるいは方針というか、そういうものはどういうふうに考えられているか、簡単に見解を表明していただきたい。
#23
○薗村政府委員 仕組み船、チャーターバック船の形での外国用船が近来ふえてきているのはそのとおりでございます。私どもとしては純粋な日本船、日本船員を乗せた純粋な日本船を計画造船の制度のもとで特に大型船、資本集約船等についてつくっていきたい、それを根幹としていきたいという考え方は基本的にございます。ただ、諸経費の高騰その他国際競争力の弱化に伴いまして、どうしても純粋な日本船だけで日本の海運を守っていくことができないという部面がかなり出てきておるのもそのとおりでございますので、その場合に、単純な外国用船ということによるよりも、チャーターバックあるいは仕組み船という日本の船会社の支配する力が及ぶ範囲の船をある程度外国用船の中に取り入れて、それを雇うことによって経費の節減を図りたい。それによってまた当然日本船として守っていかなければならない分野を守っていく、経営上総合して日本海運を守っていきたいということを考えておる次第でございます。
#24
○久保(三)委員 要約して申し上げますと、国際的な競争の問題もあるので、経費の節減ということから、いま挙げたようなものはやむを得ぬ、そういうことをやることによって総体的に経営を好転させて、その中で日本船員の乗った邦船の船腹を保有することにもなるだろうと言って、最近菊池構想という業界にありますような構想をお述べになったわけでありますが、これは少しく問題があろうかと思うのであります。と申しますのは、わが国の海運のあるべき姿は何であるかという問題が一つですね。
 それからもう一つは、もちろんこれは必要物資の安定輸送ということだと思うのです。安定輸送の観点からするならば、お述べになった日本船主のいわゆるコントロールのもとにある船が多い方がいい、これは当然ですね。ところが、それだけでは日本の海運の役目は果たせないかと思うのですね。おっしゃるように、コスト低減のためにチャーターバックなりあるいは仕組み船なりの方法をとっても、いまの経済の体制は、言うまでもありませんが、資本主義、自由主義というか、そういう立場でありまして、極端な言い方をすれば、もうかることは何でもやろうという、そう言ったら大変徹底した言い方かもしれませんが、そういう仕組みになっているのでありますね。そうだとすれば、一部あなたがおっしゃるようなコスト低減のためと言って許していくならば、これは無制限につながるということでありまして、最近における近海船の問題もそこにつながってきはせぬかということであります。これは簡単にあなたの所論を受け取るわけにはまいりません。むしろもう一つ、日本海運を維持する側面としては、安定輸送の面から日本船員をやはり搭乗させたものを確保していくということだと思うのですね。そういうものの観点を忘れて、単にコストの低減だけでやれるかどうか。
 それからもう一つは、自由な競争というのは限界が出てきたということですね。これは発展途上国のいわゆるUNCTADにおけるところのあるいは同盟憲章の採択にしても、最近における傾向にしても、これは当然出てきたと思うのですね。だから先般委員会でも言ったように、関係国との国際協調にもっともう一歩も二歩も踏み込んで、これは海運対策を立てるべきだというふうにわれわれは一つは考えている。それを忘れて、単にコストの低減ということで便宜置籍船やあるいは仕組み船あるいはチャーターバック、こういう方法でやることについては私は大変問題があると思うのですね。これは時間がありませんから、その程度にしておきますが、問題がある。
 それからもう一つは、近海船対策の問題でありますが、いままで海運局長を中心に、運輸省内に近海海運問題調査会というか、そういうものでやってまいりました。多少の政策的なものが出てきたことは、先般お話があったとおりでありますが、基本的に根本的なものには、根幹に触れるものはいまだしの観が強いとわれわれは思っているわけであります。前段私が申し上げたような観点からも、この問題はもっと掘り下げて、適正船腹はいかにあるか、わが方の船腹量はどうすべきか、こういう観点から雇用安定の問題も通じてこれは確立する必要があると思うんです。よってもって、この調査会はこのまま存続して、かかる問題をやはりもう少し追及し、政策の前進を図るべきだと思いますが、御所見はいかがですか。
#25
○薗村政府委員 一言だけでございますが、私も経費の節減という消極的な面だけでチャーターバック船、仕組み船などを野方図に取り入れていこうというつもりはございません。先ほど申し上げましたように、大型船、資本集約船であって日本の安定輸送に計画の裏づけがはっきりしているようなものは、私は、必ず計画造船でつくる、それには日本船員を必ず乗せるんだということでつくっていくべき範囲の船ははっきりしておく必要があると思います。ただ、中、小型その他の船でどうも競争力の差が著しく出てきたものについては、チャーターバック、仕組み船というような制度も使っていかなければならないんじゃないかということを考えているわけでございます。
 近海海運問題につきましては、私どもとしては今後とも近海海運問題調査会の仕事を続けていく所存でございます。
#26
○久保(三)委員 じゃ海運局長よろしゅうございます。
 次に、鉄監局長あるいは自動車局長――海運局長にも関係はありますが、時間がないからお帰りになってもいいでしょう。中心は鉄監と自動車でありますから、大臣にお尋ねすれば一番いいんでありますが、お二人にお尋ねしますが、この国会に手前どもの方から四つの法案を提案しているのでありますが、これはお読みになって御理解になっておりますかどうか、いかがでしょうか。順次お答えください。
#27
○後藤(茂)政府委員 読ませて勉強させていただいております。
#28
○高橋(寿)政府委員 私どもの現在抱えております問題を解決する方向として非常に貴重な方向が出ておりますので、真剣に検討さしていただいております。
#29
○久保(三)委員 わかりました。
 それで、お二人に共通する問題で公共割引と称される制度があるわけでありますが、これらに関して従来は財政的な負担に耐えかねるというか、財政当局の圧力とそれぞれの企業の圧力というか、そういうことからいって、だんだん公共割引というものは実質上後退をしておりますね。たとえば通勤あるいは通学、特に通学の問題もそうかもしれませんが、その他の問題でもそうあるわけですね。もともと公共割引というのは公共負担、いわゆる政策担当者が負担すべき筋合いのものをそれぞれの企業が肩がわりしている。それぞれの企業が肩がわりするということは、それぞれの交通機関を利用する利用者の負担に結局はなっているというわけだ。そうなりますと、政策は全体の国民が負担するのが筋合いなんですね。ある特定のものが、特に社会福祉あるいは文教政策等々の問題は、全体の国民の負担であるべき筋合いのものが、それぞれの交通機関を利用する利用者の負担というのは理屈に合わないと思うのであります。そればかりじゃなくて、最近のように公共輸送というか公共交通機関が経営が苦しくなってまいります。そうなりますと財政負担でこれをやる。ところが財政当局はこれをきらうということで、あと残された道はそういう制度を後退させるということになっているわけでありますが、これは制度の後退でありまして余り芳しくないと思うのであります。私は、輸送機関というか交通機関が文教政策上、あるいは産業政策上、社会福祉の政策上果たすべき役割りというのはあると思うのです。あるいはこれとは別にその機能を利用してそれぞれの政策を遂行する手段に使うということだと思うのですね。あとの問題、手段に使うということがたまたま前の理屈になってきて、企業の負担になっていると思うのです。これはやはり最近とみに公共料金の問題が議題というか問題になっている。公共料金の問題を問題にする以前に、公共負担のあるべき姿というのをきちっと整理することがまず一つだと思っているわけなんです。これについて両局長はどういうふうにお思いであるのか、それからどんなふうにこれを展開というか持っていこうとするのか、この点についてお伺いしたい。
 それからもう一つ、きょうは余りというかはなはだしく時間がないのでありますが、交通機関の金融制度についてお伺いしたいのでありますが、御存じでしょうね、その制度の中身についてお伺いします。
 どんな融資条件になっておりますか、それぞれの問題は。たとえば一つは中小企業金融公庫、あるいはもっと小さいのでは国民金融公庫、それからもう一つ、三つぐらいあるわけです。そういうものの融資条件というのを御存じであるのか、利用度はどうなっているのか、これは御存じないはずはないのでありまして、なければ政策が前進というかやっていくわけにいかないと思うのです。これはどういうふうになっているか。それからもう一つ、この制度は現在の特に中小と言われる私鉄、あるいは零細企業、そういう企業にとって、他の事業に比べてこれは大体まあ普通であるのか、それとも悪いのか、いいのか、その辺の見当はどうなんですか、あわせてお伺いします。
#30
○後藤(茂)政府委員 鉄道部門に関してまず公共割引についてのお尋ねがございました。
 御指摘の御議論は私は非常に貴重な御意見だと承っております。かねて法案についての考え方についてもそういうことで勉強させていただいております。私どもの、あるいは現在の制度というものを理解いたしますのに、鉄道についての公共割引というのは、たとえば国鉄運賃法に五割という線が法定されておりまして、またそれについて特段の財政措置を正面から講じないで今日に至っております。あるいは地方鉄道の割引制度というものにつきましても、考え方といたしましては実際上各種の割引がありながら、それに対するいわば国からの助成といったようなものはなされずに今日に至っております。その基本的な考え方は、これはやはり一つの企業の中での内部補助というふうに考えますか、あるいは一つの運賃につきましていろいろな形のお客さんについて一種の大量割引的な考え方、企業の側の立場から考えた割引制度、そういった思想が混淆しながら現在に至っているのではないか、そのように理解しております。
 もしそういう考え方が成り立つ限り、割り引かれた定期券を持って乗っているお客さんと、一枚一枚の切符を買って乗ってくるお客さんと、全体としての企業の収支、採算というものが合理的に、つまり採算がとれておる状態であるならば、その中である程度のそのような割引制度というものが、高い一枚の切符を買ったお客さんのいわば負担において、安い定期券を買っているお客さんが補助されておる、そういった関係というものがある程度あるんだという前提がただいまの制度の考え方だと思います。もちろんこういった関係はほかにもたくさんございまして、国鉄なんかで言えば都市圏の非常に込んでおる鉄道路線で、いわばコストが計算すれば安いところで一キロ五円十銭という運賃を払い、地方閑散線の、お客さん一人頭にすれば非常にコストの高いところでなお同じ一キロ五円十銭の運賃を払う。いろんな意味での企業の中でのいわば形式的な不平等、お客さん一人一人の不平等というものがあるということを前提にして、現在の運賃というものができ上がっている。それが成り立つためには一それのいい悪いはもう一つ問題がございますにいたしましても、成り立つためには企業全体としてその収支が成り立っておるという考え方であるというふうに思います。
 さらにその上で、今日は国鉄は御承知のように損益勘定で収支が赤が出ております。その収支というものを何がしかのかっこうで、不十分ではございますが国家がこれを補てんしている。私鉄につきましてもいろんな形でこれはその欠損について補助するという制度がある。こういう考え方を今後とも踏襲すべきかどうかということが、先生御指摘の問題でございます。
 私は現在の制度が、しかも国鉄のようにああいった恒常的な赤字というものが続いておりますときに、いままでのような考え方が唯一最善の策であるとは考えておりません。しかし現在とっております。国鉄を例にとりますならば総合的な国家の助成といういまの形をとるのか、その赤字を生んでおる原因である一つの公共割引制度というものを取り上げてそれを補てんするという形をとるのか、これは理念の問題であると同時に、助成措置の技術的な問題も絡むと思います。
 さらに割引制度の細かいことを申しますならば、現在の私鉄の通勤、通学割引の実際の割引率というものは、会社によって相当のばらつきがございます。そういったばらつきのある現状におきまして、直ちにその差額の一部を外部から補助するという制度に、全体の赤字を補てんするという制度から切りかえるということについては、若干技術的な問題もあると思います。
 これは私は、長々申し上げましたけれども、現在の制度はそれなりに歴史的な意味がある、しかしそれを今後とも踏襲すべきかどうかについては考えなければいかぬ。しかし公共割引制度というもの、それだけを取り上げまして――ほかにも取り上げることになるかとも思いますけれども、公共割引という制度を単独に取り上げまして、それについての国家なり外部からの助成という形でこの問題を補てんするということは、これは現在の実際上成り立っておる運賃制度というものの根本的な考え方の変更にもつながることでもあると思います。もちろんそれは、だから考える余地なしという意味ではございませんけれども、これは今後の運輸事業についての国家財政とのかかわりをどういうかっこうでやるのが合理的であるかということを考えますのに一つの非常に貴重な御意見だと承りますけれども、直ちにそれにいまこの時点で踏み切るべきであるというふうな結論には到達しておりません。
 それから二つ目に、金融のお尋ねがございました。この点につきましては民鉄部長からお答えいただきます。
#31
○高橋説明員 政府関係の金融機関からの中小企業に対します融資の条件等のお尋ねでございましたが、中小企業金融公庫は、設備資金と運転資金とございますが、設備資金につきましては九・四%の利率で償還期間五年以内、貸付限度額は企業者の場合には八千万円、組合の場合には五億円、それから運転資金につきましては利率が九・四%で償還は三年以内ということになっております。それから国民金融公庫でございますが、中小金融公庫と違いまして貸し付けの対象がさらに零細な企業と申しますか、資本金一千万円以下ということになりますが、設備資金につきましては九・四%の利率で償還が五年以内、貸付限度額は八百万円、それから運転資金は九・四%の利率で償還は五年以内、貸付限度額は同じく八百万円ということになっております。それから日本開発銀行でございますが、標準的なものは利率が九・四%で償還期間は十年以内、貸付限度額は所要資金の五〇%以内というのが原則になっております。
 それからいまどのくらい借りておるかということでございますけれども、先生方がお取り上げになっておられます資本金が五億円以下の会社ということに相なりますと、地方鉄道、軌道の関係では約五十五社程度でございまして、これらの会社の四十八年度末の融資の残高は短期、長期合わせまして全体で四百二十億円程度ございます。その四百二十億円のうち政府関係機関からの借り入れでございますが、開銀につきましては二十六億円、北東公庫につきましては一億五千万円、中小金融公庫につきましては一億五千万円という状況でございます。
#32
○高橋(寿)政府委員 お答え申し上げます。
 鉄道監督局長がお答え申し上げました考え方と私ほぼ同じことでございますけれども、若干つけ加えさせていただきますと、いわゆる公共負担の問題を企業で負担せよという形になりますと、それは総合原価主義ということで運賃を設定しておりますと先生御指摘のように結局利用者の肩にかかってくるということはそのとおりであると思います。そこで、そういったことではなくてこれはやはり国家、公共の立場からバックアップすべきであるということになると思いますけれども、その際に通勤定期とそれ以外のものにつきましては若干考え方を変えていっていいのではないかと私は考えております。と申しますのは、御承知のように現在通勤定期につきましては、全部じゃございませんけれども、八割以上の分が実質的にはいわゆる企業者負担ということになっております。したがって、通勤定期の割引率が高い、そのために交通企業が公共負担をしょっているということは、回り回って普通券のお客さんが企業の支出をバックアップしているという形にもなりかねないという考え方もできると思いますので、通勤定期の割引率につきましては、いまや世界第二位の成長経済を達成したわけでありますから、この辺で企業側も人件費の一種として通勤費については負担をすべきじゃないかと考えております。それ以外のものにつきましては、公共負担が交通企業の経営を圧迫する、そのことが回り回って普通券のお客さんの肩にかかるということは適当でございませんので、これは速やかに公共の財政によってバックアップすべきであると思いますけれども、現実問題としてなかなか実現しにくい事情もございます。そう言っておりますと、一方において実現はしにくい、片方ではいつまでもそういったことですから公共負担がなくならないということではどうだろうかというようなことも考えますので、個々のケースによりまして、特定の人に対して非常に高い定期券代が事実上許容されておる場合にはそれを負担軽減するための内部的な相互融通と申しますか、そういった措置として、特に通学定期の割引率等については非常に高い負担になる場合にはそれを軽減する、そして過度的にせよ交通機関の利用者全体で負担をしていくということも導入しなければならないのじゃないかと考えております。
 それから交通機関に対する融資条件につきましては、先ほど民営鉄道部長がお答え申し上げましたので、繰り返しになりますから避けたいと思いますが、この利用状況でございますが、バスにつきましては設備資金、運転資金ともに圧倒的に民間金融機関を利用している場合が多うございまして、金額的に八割以上民間の金融機関を利用しております。交通機関は日銭が入るというふうなことから従来取引銀行があったわけでございまして、そこを利用している例が多うございますけれども、しかし融資条件その他で民間金融機関になじまない場合が出てまいりますので、特に昨年以来商工組合中央金庫等につきましては、各地域ごとにかなりの額の融資を受けております。今後商工組合中央金庫を初めとする国家的な金融機関からの中小交通事業者への融資の円滑化ということにつきましては、いろいろな制度問題等もからんでおりますけれども、何とかこれを円滑化し、かつ条件の改定等も私どもとしては関係機関に向かって折衝を続けてまいりたい、このように考えております。
#33
○久保(三)委員 鉄監局長の思想というか物の考え方はお定まりになっていないわけですね。二つの議論というか見方がありますが、あなたがおっしゃったいまやっている内部補助方式、これは総合原価主義、国鉄の場合は特にそうですね。民鉄の場合はそんなに長い、全国に配置しておりませんから、総合原価主義といっても個別運賃みたいに解釈してもいいかもしれませんね。そういう議論もお述べになったり、それから東京都内の国電の例をお引きになって、これは個別運賃を導入しょうという思想にもつながるわけでございますね。そうですね。しかしこれがある限界に達しますれば新規に投資をするということになる、その場合にはどうなさるかという問題も出てくるのでありますが、いずれにしても時間がございませんからここで長い議論はできませんが、いまやどういう議論をしてもいままでの議論では残念ながら前進がないのですよ。そうでしょう。経済学が今日の日本あるいは世界の経済を救えるものはないという話もあるとおり、いまや日本の経済もそうだし、われわれが関係している運輸、交通の問題も単なる経済学みたいなものでいままでのそれでは解決できないものがあると思うのです。せっかく研さんを積まれるように希望しておきます。もはや研さんを長く積んでいれば事態は悪化するばかりでありますから、結論を急ぎ出されるようにお願いしたい。
 それからもう一つは、自動車局長がおっしゃる通勤の問題についても、これはどういうふうにしたらいいのか、具体的な問題を展開する時期に来ていますので、これも鉄監局長もあわせて検討しなければいかぬと思いますね。企業に奉仕する姿で一般乗客の運賃を上げられたのでは困るという考え方も出てきます。そういうものも含めて検討をされる時期だと思うわけであります。
 それからもう一つは金融の問題でありますが、現状についてはお述べになりましたが、果たしてほかの産業なり企業にとってこれは有利な金融であるのかどうか、これは必ずしもそうだとは言えないのですね。それから、いま自動車局長がお述べになったように、八割以上は一般の金融機関を利用しておられるということでありますが、これも限界が来ているのではなかろうかと思われるわけですね。われわれは、やはり資金枠にしてもあるいは融資の条件にしても、これは別途に交通運輸の産業として確立する時期だと思うのでありまして、こういう問題について、いい悪いは別にして、検討されているかどうか、お二人に最後にお尋ねして終わります。
#34
○後藤(茂)政府委員 先生の前の方のお話、よく承りました。さらに勉強をさせていただきまして、具体的な結論を早く出すように努めたいと思います。
 金融問題につきましては、今日も勉強しておりますが、今後ともさらに御指摘の問題については検討を進めさせていただきたいと思います。
#35
○高橋(寿)政府委員 バスにつきましては、通勤割引の割引率は二五%ということで実は非常に低いわけでありますけれども、鉄道ほどの大きな問題にはなっておりませんけれども、十分御趣旨を体しまして検討いたしたいと思います。
 それから金融の円滑化かつそれの制度問題の改正については先ほど申し上げましたとおりでございますが、誠意をもって検討いたしたいと思います。
#36
○木部委員長 太田一夫君。
    〔委員長退席、西銘委員長代理着席〕
#37
○太田委員 民営交通機関の経営上の諸問題について一、二お尋ねをいたします。
 最初に路線集約の方針について伺いますが、これは自動車局長にお尋ねをいたします。
 地方バス路線運行維持対策要綱というものには「単位地域ごとに路線バス事業者の集約化を推進して、経営の合理化と企業基盤の強化をはかる。」というような表現がありまして、そこで集約の度合いに応じて「甲種」「乙種」というような表現が用いられておりますが、この方針はずっと堅持をしていらっしゃるのでありますか。念のためにここでもう一回確認をしておきたいのでありますが、それはいかがですか。
#38
○高橋(寿)政府委員 その方針を堅持しております。
#39
○太田委員 そこで、いままで各地にその芽が出ておりましたね。その芽というのは、たとえば、いつもここで問題になります岩手県の南部地域三社集約という言葉、一元化の問題、それからその次には長野県にその機運があり、その次には四国四県にその機運が生まれ、さらには北海道でありまして、沖繩に芽が出た、こういうようなぐあいに各地にその動きが出てまいっておるのでありますか、この運輸省の御方針である――きょうは特に自動車の問題についてお尋ねをいたしますが、路線の維持のために相当額の補助金を出していらっしゃることはわかりますが、補助金を出すということの方に埋もれて、集約化の推進とか、そして地方のバスの公共交通機関としての使命の完遂というのが少し手が抜けておるのではないか、こんな気がいたしております。これはそんなことはないと思いますけれども、それに関連をして、岩手県の県南バスの問題について具体的な問題を中心といたしまして少し御方針を聞いておきたいと思うのです。
 それば、県南バスが会社更生法に逃げ込もうとしたことは御承知でありましょうが、更生法に逃げ込もうとして、その結論が出ない前に運輸省が具体的にいろいろなことを指図することも越権のさたでありましょうから、これが消極的になって事態を見守っていらっしゃること、これも現実の事態、これはわかる。しかし非常に時間がかかりました。もう一年かかっておるじゃありませんか。私ども思いますのに、きょうは大蔵省の方にそのことを聞くつもりではありませんが、更生法に逃げ込んで、そして会社更生をやります場合に、その合理化の波というのは一番どこに来るかといえば、まず担保権がない一般債権者に来るわけですね、債権者は物を売っても二割か三割しかその代金が回収されないという問題が起きる、それからもう一つ、労働者の賃上げが抑えられていく、それからバス路線ならば、赤字路線、言うなれば非合理的な不採算路線の切り捨てが行われる、それからもう一つは銀行の預金が凍結されて、たしか金利が未払いになると思うのであります。そういうようなことに逃げ込んだ県南バスというのは、果たしてそれほど内容が悪いかというと、疑わしい点がある。そこで、一体県南バスがそんなばかなことをして集約化の阻害行為をしておるのは何だろうかといろいろ考えてみましたが、そうすると、その後には金融機関の選択がある。金融機関の選択がありまして、どちらに行ったらいいか、集約化の方に進ませたがいいか、それとも更生法に逃げ込ませて、債権の確保なりあるいは主力銀行としての将来の何か発展を考えたがいいかということを考えて、ここはもうその主力銀行である某銀行の気持ちによって、これが更生法に逃げ込むという道を選ばしめたと疑われているわけです。集約化の方針が正しければ、いまもお変わりなければ、この銀行の行為というものは私はけしからぬと思うのです。
 まず最初に、そんなようなことがあったかどうかということについて、自動車局長お聞きでございますか。
    〔西銘委員長代理退席、委員長着席〕
#40
○高橋(寿)政府委員 私は岩手県南バスの問題につきまして、銀行が指図をしているという事実については、聞いたことはございません。
#41
○太田委員 お聞きになったことはないのですね。――それは私も何も確かめておるわけではありませんから、確言をいたしません。しかし、あり得ることでありまして、更生法という法律というのは、確かにその会社は更生するけれども、社会というものは救われない場合が多い。会社の更生とは何だというと、会社をつくったのは資本でありますから、資本は保障されるが、あとのものは保障されない、こういう反社会的なものだと私は見ておりますけれども、更生法に逃げ込んで一年もたっておる。裁判所も困っておると思うのですね。われわれは、何をしておるのかと言うわけにいきませんけれども。いきませんが、裁判所も困っておるということは、これは更生法にはなじまない訴えであると思います。早く結論を出していただくことを希望します。
 そこで、大蔵省宮本銀行課長さんにお尋ねをいたしますが、その主力銀行というもの、いわゆるメーンバンク、これは確かに企業を助けておるし、いろいろ助言もなさることもあろうと思う。それは債権確保であるし、大口債権者としての義務でもあるかもしれません。けれども、これは私どもから言いますと、行き過ぎの場合がしばしばあるじゃないか、金融資本は横暴だと、そこにつながってくるわけです。
 それで、もしもそういう取引銀行、主力銀行が会社の経営に対して、更生法でいきなさいというようなことを、たとえばくちばしを入れたとしたならば、銀行法二十三条に該当するのかどうか。
#42
○宮本説明員 銀行法二十三条は、たとえば銀行が主務大臣の命令違反をした場合であるとか、あるいは公益を害する行為をしたような場合には、業務の停止であるとか、あるいはその免許の取り消しというふうなことができるというふうに規定されているわけでございますが、いま先生御指摘の、銀行が更生法の適用をしろというふうなことを会社に言った場合に、いまの要件に該当するのかどうかという点につきましては、公益を害する行為になるかどうかという点ではなかろうかと思うわけでございますが、この公益を害する行為かどうかという点につきましては、一般的には国家であるとか、あるいは社会であるとか、あるいは経済全般に有害な結果をもたらすような行為を指すというふうに解されておりまして、何が公益を害するかという点につきましては、慎重にこれを検討しなければいけないわけでございまして、いま御指摘のような点がこれに該当するかどうかは、やはりケース・バイ・ケースで考えていかなければいけない問題ではなかろうか、こういうように思います。
#43
○太田委員 そのケース・バイ・ケースでございますが、そのお答えは、私は宮本さんのおっしゃったとおり、わかると思うのです。しかし、この銀行の企業支配権というものは根拠はあるのですか。
#44
○宮本説明員 金融機関が企業を支配するということは好ましくないことはもちろんでございます。したがいまして、独占禁止法なりいろいろな法律によりまして規定されておるところでもございます。また銀行行政から言いましても、企業と銀行との癒着というふうなことにつきましては、厳に戒めなければならないところでございまして、企業の経営問題あるいは労働問題に関しまして銀行が介入することは好ましくはない、こう考えております。
#45
○太田委員 非常に明快な御答弁でありますから、その点においては企業支配権というものはないというわけであって、現実にある具体的な現象とそれから本来のたてまえとはかなり離れておると思いますが、いまのお答えは明快です。私も、企業支配権などというのはないと思います。
 そこで、いまの具体的な、岩手県南バスの稲垣という社長は某地方銀行の大株主であるという点から、その某地方銀行とそのバス企業との間に非常に密接な関係が出て、そこで相当額の融資ももらっていらっしゃると思いますが、同時に銀行のいろいろな意見も取り入れていらっしゃるようであります。
 そこで今度、一年ほど前に会社更生法へ逃げ込んで不採算路線は切り捨てる。これは公共に反しますよ。それから労働者の賃金は引き上げない。この間ストライキが始まっておる。あれはおくれて、ついこの間、六月の末にストライキをやっているぐらいでありますから、どれほど労使の関係がまずいか、これははかり知ることのできないものがあるのですが、そういうようなところまでいささか銀行と企業との関係が深入りし過ぎておると疑われるべきうわさがあるわけです。
 そこで、銀行法二十三条では、非常に厳しく禁じておりますから、いまの、企業支配権がないという確認の上に立って、公益を害するような行為をしたということになれば大変だ。局長、それはまた一度折がありましたら、企業のあり方として、更生法に対するその企業のあり方というのはどうだという基本問題もありましょうが、一度何かのところで調べておいていただいて、妙なところのコントロールによって本来の公共企業の運営が阻害されていくようなことのないようにしていただきたいと思います。これはよろしいですね。
#46
○高橋(寿)政府委員 私は、先回やはりこの席で御答弁申し上げましたように、公共輸送の確保というバス会社の存立あるいはその運営というものがその会社の債権保全あるいは資本の保全というふうなことのために侵害されたのでは、われわれとしては非常に遺憾なことであるという見地に立ちまして、会社更生法のいわばざんごうに入って出てきたがらない経営者を、先ごろから仙台陸運局を中心に督励いたしまして、もうざんごうから出てこい、そして具体的に民営ベースによる一元化という方向が識者の間でもほぼ妥当なものとして認められているようになったのだから、県南バスもその方向に協力しなさいという方針で、いま積極的に調整を始めております。ことしの五月ごろまでは全く動きがなかったのでありますけれども、六月に入りましてから、そういうことで県南バスの経営者も具体的な動きを始めておりますので、何とかこの機運をうまく使いまして、私は岩手県の中部、南部地区における民営バスの総合的な経営体の確立ということについて、行政的にも、従来もやっていましたけれども、さらに一段と強い介入をするつもりでございます。
#47
○太田委員 宮本課長、あなたにも念を押しておきますが、おっしゃいましたように、銀行が企業に余りくちばしを入れることは好ましくない、こういう御表現でございました。したがって、その線に沿っていろいろな折には――この間の新聞等に、銀行自身が子会社、孫会社等をつくって兼業支配することについては好ましくないということを、何か御示達があったようでありますが、同様に、資金を融通しておる会社に対して深入りし過ぎたコントロールなどというのはいけないよということは明らかに示しておいていただきたいと思います。そういう方向でお考えいただいていらっしゃると考えてよろしゅうございますか。
#48
○宮本説明員 銀行の姿勢に対するいろいろな社会的な批判が強まっております。私どもも特に国会等におきます御論議などをちょうだいいたしまして、実は昨日、関連会社に対する通達を発しまして、企業に対する銀行の姿勢を十分正していくようにということで指示したところでございます。
#49
○太田委員 次にもう一つ、北海道地区というのは、最初これは非常にテンポよく集約化、一元化が進もうかと思っておりましたが、どこからか熱が冷めて、とんざしております。その中で、道内第二か三ぐらいにあると思いますが、大手筋である道南バスというのは、室蘭を本拠といたしますところの、資本金一億五千万、走行キロ千三百七十九万八千キロ、輸送人員三千七百四十七万二千人、車両二百五十七台、従業員九百七十人、年収およそ二十億、こういう年間の数字でございますが、その道南バスの経営が最近非常に危なくなってきておる。これはどういうことかと申しますと、昨年の暮れに臨時給の団体交渉がまとまりましたところが、金が借りられない、金がないというので、組合は労働金庫から一億の金を借りまして、そして立てかえ払いをいたしました。ところが、いまになって、なお半分ぐらい会社が支払ってくれないので、労金の滞りは四千八百万円というような話であります。この夏の臨時手当などは、全然資金のめどがないと言われております。
 そこで、ここに現在の社長の前に東京から小倉某という方がおいでになって社長におなりになりましたときがあります。この方の時代に非常に活発な経営をなさろうとして、たしか何々という建設土地会社とタイアップいたしまして、無数に土地を買って、それを転がしてもうけようとされたのであります。そのために不良手形五億円余を発行されまして、それが妙なところから金を借りられたためらしいのでありますが、どうも町の金融業者から金を借りて、金の調達をされたらしい。それで、今度その方は土地転がしが失敗をいたしまして、おやめになって、いまの新しい社長というのは、これまた、どういう方かよくわかりませんが、六月社長に就任されるや、六月二十日の日に、今度ぼくは政府資金八億円を都合つけるよ、こういうことをおっしゃって、力強いような話をされたらしいけれども、一向にその後の金が出てくるというようなこともなければ、動きもない、根拠不明の発言であります。それで、組合の方は非常に浮き足立ってまいりまして、一体どういうことだ――いろいろ調べてみますと、手形の振り出し先がさっぱりわからない。しかし、五億余の手形のうちに、不良手形だと思いますが、二億八千万円ほどは回収した、こういうことであります。幾ら会社の方に聞いても本当のことを言わない。だからこういう状態でいま推移しておる中で、いつ不渡りが出るかわからない、薄氷を踏むがごとしだと従業員一同は心配をして仕事も手につかぬ状態だ、こういうことでありますが、この事実は自動車局長は御承知でございましょうか。
#50
○高橋(寿)政府委員 北海道にございます陸運局を通じまして、当該会社から責任者のヒヤリング等をいたしておりますけれども、何分にも会社のこういう資金繰りその他にかかわる問題でございまして、なかなか本当に、これが真実、真相であるという点につきましては、まだつかみかねております。一部、先ほど御指摘の町の金融業者等の関係の事件もございまして、警察の取り調べも始まっておるやに聞いておりますので、そういったことの事実などもわかりますならば、あわせて調べてみたいと思っておりますが、今日現在私どもの手元にここで御報告に足るだけの確実なデータがございません。
#51
○太田委員 ここの社長の交代劇の裏に、いうならその道の有力な――有力といってはなんですが、いろいろな事件屋的な大物とか黒幕とかいうものが動いておるというようなわさもありますが、そういうようなことはお気づきになった点はありますか。
#52
○高橋(寿)政府委員 そういったことを含めまして、私ども裏の動きにつきましては全然ニュースが入っておりません。
#53
○太田委員 あなたの方は、ここには路線の補助金を出していらっしゃいますね。幾らぐらい出していますか。
#54
○高橋(寿)政府委員 四十九年度の補助金を国と道のお金と合わせまして六千七百万円支出いたしました。
#55
○太田委員 四十九年度の六千七百万円をお払いになるときには、相当経理その他資料をお調べになっていらっしゃるでしょうね。そのときに何ら、これはおかしいぞというようなことをお気づきにならなかったですか。
#56
○高橋(寿)政府委員 これは補助金の支出は北海道当局がまず支出いたしまして、道に対しまして私どもが支出額の半分を補助するというたてまえにしておりますので、第一義的には道がどのぐらい把握していたかということになりますけれども、どうもいろいろ新聞等に出ております記事から見ますと、いま先生御指摘のようなごたごたが明るみに出ましたのは、むしろ補助金を私どもが計算をし、支出してしまってから後になってその辺が本格化したということでございましたので、補助金についてはそういったこととかかわりなく、一応規定どおり計算をして支出をしたということでございます。
#57
○太田委員 もう一つ、道南バスの主力銀行はどこでございますか。わかりますか。
#58
○高橋(寿)政府委員 私は承知いたしておりません。
#59
○太田委員 局長さん、この問題はここでいま具体的にあなたに何かおっしゃっていただくということは、私は余りいいことじゃないような気もしますよ。もうちょっと具体的に調べていただいて、そしてそれを全部つかんでからの話がいいと思いますが、陸運局を動かしてくださいよ。第一線の方が、バスの経営の危機というものを全然知らぬでいて、ある日ある時経営者が一切雲隠れしてしまって、もう何ともならなくなってしまっておる。だから労働組合管理をしなければならぬというような高知県交通の二の舞のようなことが出ても困ると私は思うのです。
 それからもう一つは、現在社会保険の滞納が相当額に上っておるという話がありますが、これも大変なことですね。どれぐらいあるかというと、一億ぐらいあるというのです。社会保険の滞納が一億だと言われている。そうすると、いまのうちはまだいいかもしれませんが、そのうちにやめていく人も失業手当そのものももらえぬことになりますね。社会保険が滞納されたら、失業保険ももらえないというような状態になったときには、大変な社会不安が起きますね。こういうことはいままで陸運局としては立ち入ることは差し控えるというような態度、消極的な態度がうかがえたのですが、いまでも、何かうわさがあったときにそこへ少し立ち入って調べてみるというようなことについては消極的なんですか。どういう方針でございますか。
#60
○高橋(寿)政府委員 なかなかその辺むずかしいと思いますけれども、やはり伝えられるような事態がバス事業の公共性というものに大きな影響を与えるおそれがあるというふうな場合には、私どもは当然行政の立場としても介入した方がよろしいと思っております。従来その辺が若干消極的だったかもしれませんが、その辺は十分督励をいたしたいと思います。
#61
○太田委員 時間がないのでありますから、最後に一問だけ簡単に御答弁をいただいて終わります。
 四国の高松陸運局管内の四県の集約化の問題でありますが、特に愛媛県がまだ最後まで相当動きを示しておりまして、バス事業集約化対策協議会というのがあって、その幹事会がことし開かれておりますが、ここには伊予鉄、宇和島バス、瀬戸内バスの三社が対象となっておりますが、このところも非常にまじめにその問題に取り組む伊予鉄の場合と、それから懐疑的な立場でちょっと一歩進んで二歩下がるような立場の宇和島、瀬戸内という二つのバス会社があるようであります。そこで、伊予鉄のような場合は、鉄道を持っておりますから、民鉄にも関係ありますけれども、愛媛県の集約化というのは一つの非常におもしろいケースだと思います。それで、不採算路線の三一・八%というのは、この三社が競合している路線にあらわれておるわけです。これもおもしろい一つの数字でありまして、ここがもしもうまく進んでいったときには、これもまた非常に意味ある一元化が実現されるような気がしますが、これを、いまのところ県の知事の方が相当積極的にやっていられるようでありますから、集約化の方針というものを、具体的な実践される場として、高松陸運局の方も積極的に一歩、二歩踏み出してもらいたいと思うのです。これはぜひ何とか叱咤激励するような指導方針を示してもらいたいと思いますが、この点については局長さんいかがですか。
#62
○高橋(寿)政府委員 愛媛県の民間バスの三社は、たとえば岩手県などに比べますと、まだ経営的にもかなりゆとりがございますので、私は、こういう段階でやはり集約化を進めるということが実りある結論に導かれる可能性を示すものだと思います。幸い、県知事さんが中心になって先生御指摘のような集約のための協議会が開かれておりますので、陸運局を通じまして積極的に関係業者も指導いたしてまいりたい。関係会社それぞれには事情もあると思いますけれども、大きな全体の利益のために、そしてまた、それぞれの会社も将来の明るい展望が開けるようにというふうな方針のもとに指導していきたいと思っております。
#63
○太田委員 ありがとうございました。そういうふうにやってください。そうしないと、せっかくのいいことも、県の知事だけの責任に一切任せますと開店休業になっちゃいますね。これはもう岩手県にもあらわれておりますが、どうも運輸省はもっと積極的にならなければいけないよということをすぐにおっしゃるわけですから、ぜひそうしてください。お願いいたします。
 時間ですから終わります。
#64
○木部委員長 梅田勝君。
#65
○梅田委員 きょうは気象の問題と路面交通、地下鉄の問題を質問したいと思うのでありますが、はなはだ時間がなくて、せっかく自治省、警察庁の方もお見えになっておりますので、路面電車と地下鉄の問題を先に質問させていただきたいと思います。
    〔委員長退席、西銘委員長代理着席〕
 先日、四、五日前ですか、テレビで東京の市電の荒川線の放映がございました。非常に地域の方々がよく利用されまして、有効な乗り物であるということがリアルに出ておりました。あちこち行きますと、鹿児島にいたしましても、長崎にしてもあるいは仙台にいたしましても、なお市電が有効な乗り物として市民に活用されております。京都市は観光都市でもありますし、路面電車に乗って市内を観光して回るという点におきましても有効な乗り物であるし、それから市民にとりましても日常的に約二十万人の方々が利用いたしております。エネルギー節減が言われておる折から、この効率の高い、公害のない市電、路面電車というものは守っていく必要があるのではないか、私はさように思うわけでございます。
 ところが、京都市では昨年四月に一番中心を走っております鳥丸線が撤去されまして、ことしは秋ごろには今出川線、丸太町線、白川線、この三線の撤去が予定されております。京都に「市電を守る会」というのがございまして、これが住民のアンケートをとりますと、沿線住民の足として市電は利用率が第一だということを挙げております。たくさんのアンケートをとって集計をいたしますと、市電の利用率が第一。続いて市バス、タクシー、こういう順番になっておりまして、市電に至りましては五三・四%の利用率で非常に高いのですね。私の共産党の事務所の前も丸太町線が走っておりまして、これはたくさんの人が乗るし、沿線には動物園がございまして、日曜日になると格段と乗客が多い。日曜になると一日二十万を超えるのではないですか。というように非常に親しまれ、かつ日常的に利用されておる。そういう市電を撤去するのは一体どういうわけか、理解に苦しむというのが市民の率直な考えでございます。撤去に賛成か、反対かをとってみますと、賛成するというのは七・一%しかない。これほど撤去するのには問題があるというように出てくるアンケートは非常に少ないと思うのでありますが、かかる効率の高い路面電車を撤去していくという問題について運輸省の考え方を聞きたいのが一点。
 それから自治省の方に。烏丸線を撤去しますともう積み残しがぎょうさん出たわけですね。市バスを出しているけれども、一台当たり乗車率はどうしても悪うございますからだんごになっていって、ラッシュのときになりますと大変な騒ぎになって、沿線には立命館大学とか同志社大学、各高校、学校がたくさんあるわけですね、非常に不満が強い。しかもこの路線は撤去するまでは黒字であったわけです。路線別に見ると、烏丸線というのは乗車効率としては一番高いわけでありますから、経営の方も非常によくて黒字路線であった。ところがこれを撤去してしまう。四十八年の七月に地方公営交通事業の経営の健全化の促進に関する法律というものが制定されまして、京都市では同法に基づいて市議会の議決を経て、そして四十九年三月に自治大臣の承認を得まして、そして烏丸線の路面撤去も行われてきたわけであります。しかし、この計画をやってみますと、昭和四十九年度の決算見込みにおきましては計画された赤字よりも相当の赤字が出まして、市電は約二億円、市バスに至りましては約七億円の計画との相違が発生をいたしております。こうなると、市電も赤字はごついわけでありますが、市バスの方もさらに一層大きい。市電を撤去して市バスにしたらよろしいのだというように幾ら指導しても、バスの方がますます赤字が大きいというのが昨今の状況でございます。そういう点で黒字路線の烏丸線を撤去する、結果は赤字がさらに大きくなったということについて、再建計画を指導された自治省はどのように問題点を考えておられるのか、この二点をまずお伺いしたいと思います。
#66
○後藤(茂)政府委員 京都の路面電車の廃止の話は、実はいま詳しくそういった事情を承りました。私が承知しておりますのは、京都の全体の都市交通の問題につきまして都市交通審議会の御答申がございまして、それにいろいろな線が引いてあって、将来京都の都市交通を解決するためにはこういう方策がいいでしょうという計画がそこに述べられているということを承知しております。
 路面電車、京都も含めましてまだまだあちらこちらの町にございます。なかなか風情のあるものだと承知しております。実際にこれからそれぞれの町で人口がどういうふうにふえていって、通勤あるいは学校に行かれるあるいはショッピングに行かれる市民の皆さんがどういうふうに動くことになるか、それにはどういう交通手段がいいか。たとえばいま申し上げました都市交通審議会の御答申といったようないわば英知を集めたお考えがございます。また地元の方々には、人それぞれにいろいろな感情、情緒がございましょう。私は、全国の都市交通問題を今後解決する手段として、路面電車は全部取っ払えといったようなことを軽々しく申し上げるつもりはございません。ただ、こういったことは長い目で見て、地元のお方とその市なり区なりが慎重にお考えになって、自分たちの町を持っていくのに一番いい方法はどういうことかということをお考えになるのが結構ではないかと思いますし、私どもはそれを拝見いたしまして事務的なお話を申し上げますけれども、ただいまの路面電車の撤去のお話はまだ私どもの方に正式なお申し出はないようでございますから、そういったことをよくお詰めになりましてお持ちになれば、具体的な案件としてはまた私どもとしては検討させていただきます。私どもは交通の問題もあり、都市発展の問題もあり、全体を総合して一人一人の市民のお方の気持ちもくみながら、まず地元がどうするかということをお考えになるのが事の順序ではないか、そういうふうに考えております。
#67
○山本(成)政府委員 京都の市電の問題でございますが、御承知のように京都の市電の撤去の問題は、全面的とは申しませんけれども、相当程度において地下鉄の建設の問題とかかわっております。烏丸線の問題につきましては、これはもう御承知のように地下鉄を敷設することそのものと重なり合った部分でございますので、やむを得ない混雑が摩擦的にできておると思いますが、私の方としては、路面撤去なり地下鉄の建設に当たっては代替輸送機関の増強を確保してくれということは再建計画のときにも話し合ったことはございます。その辺は具体的なバスの取り扱いの問題になりますので、地元の判断に任さなければいけませんけれども、そういう考え方でやっていくつもりでございます。
 それからもう一つ、四十八年度の決算の問題でございますけれども、手元の資料で単年度収支が四十八年度、京都市電だけで見ますと、十七億の赤字が出ております。四十七年度が十一億円でございましたので、六億程度ふえた。これが四十九年度、まだ具体的な数字を把握しておりませんが、これよりも相当額ふえるのではないかと思います。これにつきましては、四十八年の四月に料金改定をいたしまして、その後御承知のようなオイルショック等によります、あるいはベースアップによりますランニングコストの大変な増高が加わって、四十八年の四月の料金改定がカバーし切れなかったという問題もあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、四十九年度は御指摘になりましたように、四十八年度より悪くなろうかと私は思います。
 考え方といたしましては、先ほど御指摘の中にもありましたように、やはりこの問題については、五十二年度末までに地元の方では一体この路面電車全体をどうするかということの最終的な結末をつけるというふうな議会の御決議もありますものですから、私の方は運輸省からも、お話がありましたように何が何でも全部取っ払えというようなことを申しておるのじゃございませんが、地元の空気としては非常に厳しい状況になっておるという認識があるものと受け取っております。
#68
○梅田委員 四十八年は十七億の単年度赤字なんですけれども、四十九年の決算見込みというのは先ほども申し上げましたように非常に大きくなってきている。見込み額でございますが、単年度で路面電車は二十六億円なんです。計画は二十四億の赤字予想だったのですね。ところがすでに二億円もオーバーしているという事態なんです。市バスの方は単年度は十二・六億円でございます。依然として赤字はふえていくという傾向、あなた方自治省が指導して新再建計画というものをつくらして、それまでの分は一応めんどう見ていこうということになったけれども、新しい年度の分は見ないということですな。ところが実際やってみたらこういう事態が発生しておる。だから自治省として、私は前の予算委員会でも言いましたけれども、新計画が破綻してきたときにはどうするのか、これについての国の援助計画というものが全然ないというのはおかしいじゃないかというぐあいに追及して善処を迫っているのでありますけれども、その点は実施してみて、京都だけじゃございません、ほかにも全国的な傾向もごらんになって、何か改善策を考えておられましたら出していただきたいと思うのです。
#69
○山本(成)政府委員 京都市の交通問題とあわせて全国的な再建計画の実施状況の問題についての御質問になったわけでございます。京都市におきましては、細かいことになりますけれども、期間外の収支を含めまして計画といたしましては二十九億三千万の赤字が出るのではないかというふうに考えておったわけでありますが、実績は四十八年度二十七億七千五百万ということで、これは軌道と自動車部門と両方含めてでございますが、そういうふうなことになっております。
 それから全国的に見てまいりましても、収益収支の期間外を含まない場合には、これは若干たすきがけのような御説明になって恐縮でございますが、計画では赤字が百八十八億ということでございますが、実績は百八十三億程度であったというふうなことで、これは四十八年度特殊な時期でございましたので、あるいは全体のロングランで見ました場合の予想の基礎になり得るかどうか非常に疑問はございますけれども、実際はそういうことになっておるわけでございます。
 それで四十八年度は、いま申し上げましたように特別な時期でございまして、年度途中に思いも寄らないことが次から次へ出てまいりました。それから四十九年度は大体平準化してきたとは思いましたけれども、余じんがくすぶっておりまして、先ほど御指摘にもありましたようにむずかしい厳しい状況が続いておるということでございます。
    〔西銘委員長代理退席、委員長着席〕
 ただ私どもは、法律の性格が十五年間に何とかしろということで大きな網をかぶせておるわけでございまして、御承知のように五十三年度末が私の方では一番勝負どきだと見ております。この五十三年度末までに単年度の赤字は何とかしてバランスをさせたいということで努力をいたしておりますので、経済変動の特殊な時期でもございましたし、若干ここは長期にごらんをいただきたいと思っておるわけでございます。
#70
○梅田委員 インフレを政府が起こしているのですから、インフレ手当のようなものを本来は出すべきだというように思うのでありますが、あなたにそれを聞いても答えられないと思いますので、先へ進みますけれども、地下鉄を京都はやっておるのは御承知のとおりだと思いますが、五十三年四月開通予定で仕事を始めておる。ところが交通局はいろいろな事情で一年間これは完成が延期される、やむを得ないということを最近言うております。その幾つかの理由の一つに、四十九年度に予定した起債が七十億円を予定しておったのでありますが、二十億円に規制をしたという理由を挙げております。計画はどんどんずれるものですから、当初の昭和四十七年度開始の工事見積もりは五百八十三億円、ところがもう現在五十年の予算編成時における見込み額は千四百四十二億円に膨張しておるのですね。これはインフレですわ。自由民主党がやってきたインフレ政策によってどんどん工事費の膨張が続くということで、だから最初のやりくりが全然つかぬようになってきて、借金せざるを得ないということで、計画は出すが、自治省は規制する、これでは一体いつになったらできるんだ。上を走っている烏丸線はまだ乗っているのに撤去してしまった。地下鉄ができぬのに撤去してしまう。ところがその地下鉄はいつになったらできるかわからぬということになってくると、これはますます政府に対する不信が強まるということでございます。そういう点でその間の事情はどうなっておったのか聞きたいのが一点。
 それから警察庁の森交通規制課長さんお見えになっていますね。お伺いいたしますが、だんだん車がふえまして、路面の交通において渋滞が続くというような事態でございます。そうなればなるほど路面電車の有効性というものは発揮すべき時期に来た。たとえば外国でも東ドイツでは路面電車の軌道敷内には入れないように必要な措置をとってあるというのを先日見たことがあるのでありますけれども、やはり交通規制をやると表定速度も非常に速くなるということでこれはきわめて有効なやり方だと思うのでありますが、まだ軌道敷内の全面的な自動車の通行禁止というようにはなってないのですね、京都の場合。最近幾つかの路線だけ規制しょうかということで公安委員会は考えてきたわけでありますけれども、私は路面交通の有効な通行を保障していくためにも警察庁としてはもっと厳しい交通規制をやるべきじゃないかと思いますが、その点についての御意向を伺いたいと思います。
#71
○山本(成)政府委員 地下鉄の起債の問題でございますが、昨年四十九年度当初で私の方が約二十億円を先に割り当てまして、それで後で、その当時は非常に需要抑制で大規模な事業を抑えるという方向になったものですから、最初はそういうふうにいたしておったのでありますが、年度末近くになりまして、四十九年度は総体として八十億円の手当てをいたしたわけでございます。それからさらに五十年度分と関連をいたしまして約四十億円程度、四十九年度すでにやりました八十億円にすぐつけ加えましてやったというふうなことでございまして私の方としては京都市の方で非常に資金が困ったというふうには実は聞いておらぬのでございます。あるいは思い違いがあったらお許し願いたいと思いますが、私の方はそう理解をしております。
 それで私の方の起債の許可をやりますときの考え方としては、もうわずか残っておってそれに起債をつければすぐ全体の運行ができるというふうな部分から優先的にやりましたので、それで最初京都市については二十億円のような数字で進んだということでございます。
 以上、具体の数字について細かい端数を覚えておりませんので失礼ですけれども、ざっと以上のようなことでございます。
#72
○森説明員 御承知のように道路交通法の二十一条の一項におきましては、車両は、右折し、左折、横断、転回のために横切る場合のほかは軌道敷内を通行することができないというようなことを一般的に規定しておるわけでございます。このようにして規定しております理由は、軌道敷という道路部分の特殊なところから、危険を防止する、路面電車の優先通行を確保する、さらには軌道敷自体の保護を図るというようなことからきておる規定でございます。
 実は先生御指摘のように、一時期確かに車の交通量がかなりふえまして、全国的に軌道敷内通行可というような規制が実施されてまいったことは事実でございます。ただ、よくよく考えていますと、道交法の規定自体がやはり路面電車の優先通行を確保するという考え方に立っておりますのと、最近のように都市における道路交通の現状を見ますと、やはり大量輸送機関の確保という観点から、路線バスと同様の措置をとるべきであろう。また排ガスによる大気汚染防止という観点からも、やはり路線バス以上に優先対策を打ち出すべきであろうということが、そういった考え方が非常に強くなってきておるわけでございます。いま申し上げましたように、従来主として自動車交通の円滑化という観点から軌道敷内通行可の規制をやってまいりましたが、今後はやはり原則として軌道敷内通行可という規制を廃止すべき方向に持っていくべきであろうというふうに考えております。実は警察庁が昨年から都市総合交通規制という、そういった考え方を打ち出しておりますが、その考え方でもやはり同様に、バスと同様に路面電車についても優先対策をとっていこうというような指示をしているわけでございます。
 御指摘のように京都府警におきましても本年の四月から二カ年間で自動車交通総量一割削減計画を立てまして、その中でもこの軌道敷内通行可の廃止を盛り込んでおるところでございまして、とりあえず第一次分として四月の十五日に御承知のように東大路通それから西大路、北大路それから三条通の一部について廃止したところでございます。
 なお軌道敷内通行可の部分が二十六・六キロございます。ただこの中で、御指摘のように白川線、今出川線、丸太町線につきましては今年度中に廃止の予定と聞いておりますので、それについては多少問題があろうかと思いますが、それ以外の路線についてはできるだけ早く計画的に廃止するようにということで指導してまいりたいというふうに考えております。
#73
○梅田委員 いろいろ聞きたいことはあるのですが時間がありませんので交通関係はそれで終わりにして、あと後日伺いたいと思います。
 気象庁の長官がせっかく来ていますので一問だけ。きょうはよけい聞きたいことがあったのですが残念ながら聞くことができません。
 で、銚子の気象台が千葉に移転するということで非常に大きな波紋が起こっております。
 一つ聞きますが、太平洋岸における主要な銚子気象台の格下げは重大な問題だということで関係漁民から非常に大きな抗議が巻き起こっております。岩手県の宮古漁業協同組合から陳情が出ているのでありますが、その中で過去長年続けてきた「今日、明日、明後日の海上予報」というのが削除されて非常に不便を受けておる、五十ないし六十トン以下の中小型漁船を操って外海の荒波の中に出ていくということについては、陸上からのつながりを持って気象情報の正確な、また迅速さを非常に希望しておる、ところが銚子気象台が格下げになるということは大変だ。過去にも「今日、明日、明後日の海上予報」というのが出ておったけれども、それがなくなって非常に不安を覚えておるという状況がある上に、そういうように気象台が測候所に格下げになるということが一層不安をかき立てるという事情があるわけですね。ですから、
 これは千葉県や銚子市、関係漁民との間で十分に意思統一をしてやるべきだと思うのでありますが、どのような手段で協議をしておられるのかというのが一点と、それからその漁民が熱烈に要望している「今日、明日、明後日の海上予報」を復活するお気持ちはないかどうか、これだけお伺いして質問を終わります。
#74
○毛利政府委員 銚子気象台の移転の件でございますが、銚子というところは漁業その他非常に重要なところでございまして、気象庁といたしましても従来もいろいろ配慮しながら災害防止その他に協力をしてまいったところでございます。このたび千葉に気象台をつくりまして、千葉県全体といたしまして千葉県の気象、防災その他のことを行うように、気象庁として昨年決めたのでございます。このことは、たまたま千葉に合同庁舎ができるというお話がありましたり、あるいは地方気象台というのは全国の多くのところで県庁所在地にあって、県庁その他行政機関、報道機関などに情報を早く伝達できますように、われわれとしては努力して行っておるのでございます。漁業関係につきまして当然いま銚子で行っております漁業気象につきましても、千葉に地方気象台を移しました後におきましても、千葉の地方気象台におきましてこれを作成いたします。またこれを速やかに銚子の方に伝達をする、そういうことにつきましても十分配慮をいたしまして、問題点をよく考えまして、今後もサービスその他漁業に対しまして十分にできますようには配慮して行う予定でございまして、ただいまの予定でございますと、明後年に千葉の方に移転するわけでございますが、銚子におきます漁業気象、その他の気象サービス業務というものは従前と変わらないように十分の努力、配慮をいたしまして実行したいと存じております。
 なお、これらのことに関しまして、現在予報のやり方というものも、いろいろ新しい技術でございますとか、あるいは新しい施設などを整備いたしまして、今後もさらに内容の充実その他につきましても一層努力を図りたいと存じております。
#75
○梅田委員 とにかく銚子市、市議会、それから千葉県もまだ同意をしてないし、関係漁民が非常に反対しておるのですから、きちっと協議を得てやらないと私は大変なことになると思いますので、慎重にやっていただくことを要望して、質問を終わります。
#76
○木部委員長 これにて散会いたします。
    午後零時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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