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#1
第075回国会 農林水産委員会 第32号
昭和五十年七月二日(水曜日)
    午前十時三十三分開議
 出席委員
   委員長 澁谷 直藏君
   理事 今井  勇君 理事 坂村 吉正君
   理事 藤本 孝雄君 理事 井上  泉君
   理事 芳賀  貢君 理事 津川 武一君
      伊東 正義君    上田 茂行君
      片岡 清一君    金子 岩三君
      吉川 久衛君    熊谷 義雄君
      島田 安夫君    角屋堅次郎君
      柴田 健治君    竹内  猛君
      野坂 浩賢君    馬場  昇君
      美濃 政市君   米内山義一郎君
      諫山  博君    瀬野栄次郎君
      稲富 稜人君    小宮 武喜君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        経済部長    野上 正人君
        国土庁地方振興
        局長      近藤 隆之君
        厚生省環境衛生
        局長      石丸 隆治君
        農林省農林経済
        局長      岡安  誠君
        農林省構造改善
        局長      大山 一生君
        農林省農蚕園芸
        局長      松元 威雄君
        農林省畜産局長 澤邊  守君
        水産庁長官   内村 良英君
 委員外の出席者
        大蔵省証券局企
        業財務課長   小幡 俊介君
        大蔵省銀行局銀
        行課長     宮本 保孝君
        厚生省環境衛生
        局食品化学課長 宮沢  香君
        北海道東北開発
        公庫理事   小川としやす君
        農林水産委員会
        調査室長    尾崎  毅君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月二十七日
 辞任         補欠選任
  野坂 浩賢君     岡田 哲児君
同日
 辞任         補欠選任
  岡田 哲児君     野坂 浩賢君
七月二日
 辞任         補欠選任
  神田 大作君     小宮 武喜君
同日
 辞任         補欠選任
  小宮 武喜君     神田 大作君
    ―――――――――――――
六月二十六日
 桑萎縮病等の防除対策に関する請願(中川利三
 郎君紹介)(第四三五三号)
 農業経営の安定に関する請願(中川利三郎君紹
 介)(第四四〇四号)
同月二十七日
 昭和五十年産米価等に関する請願(天野光晴君
 紹介)(第四七六九号)
同月二十八日
 畜産農家の経営安定に関する請願(林百郎君紹
 介)(第五〇九一号)
 米穀政策の確立に関する請願(稲富稜人君紹
 介)(第五〇九二号)
 農林漁業団体職員共済組合法の改正に関する請
 願(津川武一君紹介)(第五二三一号)
 食糧の国内自給体制確立に関する請願(庄司幸
 助君紹介)(第五二三二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
六月二十八日
 食糧の自給体制確立に関する陳情書外二件(北
 海道河西郡更別村議会議長村瀬勘一外千百七十
 名)(第四〇一号)
 農業生産者の保護育成に関する陳情書外四件(
 奈良県議会議長西口栄三外四名)(第四〇二
 号)
 農用地利用増進事業の拡充強化に関する陳情書
 (中国五県議会正副議長会議代表山口県議会議
 長吹田ナ外四名)(第四〇三号)
 昭和五十年産生産者米価の引上げに関する陳情
 書外一件(新潟県岩船郡神林村議会議長山崎元
 栄文外一名)(第四〇四号)
 消費者米価引上げ反対に関する陳情書(美唄市
 議会議長滝正)(第四〇五号)
 農産物の価格安定対策に関する陳情書(鹿児島
 市山下町一五の七鹿児島県町村議会議長会長溝
 下孝)(第四〇六号)
 土地改良通年施行補助金制度の継続に関する陳
 情書外一件(岩見沢市議会議長笠原喜平治外五
 名)(第四〇七号)
 農林漁業対策の強化拡充に関する陳情書(福岡
 市中央区天神一の一の八福岡県町村会長藤本
 巧)(第四〇八号)
 果樹に関する借入金の支払猶予及び償還期限延
 長等に関する陳情書(松山市中須賀三の四の八
 愛媛県果樹研究同志会長呉石文圭外一万名)(
 第四〇九号)
 てん菜生産者価格の引上げ等に関する陳情書外
 四件(紋別市議会議長佐藤銀治郎外四名)(第
 四一〇号)
 沖繩県産さとうきびの最低生産者価格に関する
 陳情書(石垣市議会議長砂川恵福)(第四一一
 号)
 畜産経営危機打開に関する陳情書外五件(十都
 道府県議会議長会代表京都府議会議長那須亮二
 外十三名)(第四一二号)
 飲用向原料乳価格の決定等に関する陳情書(関
 東一都九県議会議長会常任幹事東京都議会議長
 醍醐安之助外九名)(第四一三号)
 繭糸価格安定法に基づく基準糸価の引上げに関
 する陳情書外一件(松江市殿町一九の一島根県
 養蚕農業協同組合連合会長理事周藤義明外八
 名)(第四一四号)
 国際漁業規制に伴う漁船船員の救済対策に関す
 る陳情書(小樽市港町五の三北海船員地方労働
 委員会長岡本理一)(第四一五号)
 国連海洋法会議に伴う沿岸漁業振興対策等に関
 する陳情書外四件(山口県議会議長田辺孝三外
 四名)(第四一六号)
 かつお、まぐろ漁業の経営安定に関する陳情書
 (高知県議会議長中平博)(第四一七号)
 ソ連漁船団の操業中止等に関する陳情書外一件
 (関東一都九県議会議長会常任幹事東京都議会
 議長醍醐安之助外十名)(第四一八号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 農林水産業の振興に関する件
     ――――◇―――――
#2
○澁谷委員長 これより会議を開きます。
 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。米内山義一郎君。
#3
○米内山委員 きょうは大臣がおれば大臣から質問を始めるつもりだったが、構造改善局長にお尋ねします。
 農林大臣は二月十二日のこの委員会で、「今後は農地法を厳正に適用して、転用につきましては、これを厳しく規正をしていく」と竹内委員の質問に言明されたわけです。これはきわめて当然のことだが、核の問題について聞きたい。
 青森県の東通村に東京電力及び東北電力の両者がそれぞれ一千万キロワット、合計二千万キロワットという世界にも例を見ない巨大な原子力発電の基地をつくるのだという理由で農地法上の転用許可申請をして、農林大臣はこれに許可の行政処分をしたが、そのときの許可の条件というものは付されておりますか。付されているならばその内容をお聞きしたい。
#4
○大山政府委員 東通村の原子力発電所の農地転用許可の際に付されました条件は、「(一) 申請書に記載された事業計画に従って、事業の用に供すること。(二) 事業完了までの間は、許可後三ケ月及び爾後半年ごとに着手状況、進捗状況を報告すること。また、工事が完了したときは、遅滞なくその旨を報告すること。目 申請書に記載された事業計画(用途、施設の配置、着工及び完工の時期、被害防除措置等を含む。)したがって事業の用に供しないときは、農地法第八三条の二の規定によりその許可を取消し、条件を変更し、もしくは新に条件を付し、または工事その他の行為の停止を命じ、もしくは原状回復の措置等をとるべきことを命ずることがある。特に本件については、電源開発調整審議会の決定が得られず当該事業の用に供されないことが明らかになった場合は許可を取り消すことがある。」と、こういったような条件を付しているわけでございます。
#5
○米内山委員 その条件に基づいて転用許可を受けた土地が目的の用に供されているかどうかということについて、その後三カ月ごとにいろいろ聞き合わせるなり調査するという条件なんだが、その現状はどうなっているか、御存じですか。
#6
○大山政府委員 許可後につきましては、電力会社の方から許可権者であります東北農政局あてに、あるいは農政局の方からも時には行って現地の状況を調査するということになっておりまして、定期に現在の電力会社の行っている事業内容というものについての報告を受けているように聞いております。
#7
○米内山委員 その報告を東北農政局から構造改善局が聞いて知っておりますか。
#8
○大山政府委員 逐次聞いております。
#9
○米内山委員 それでは、その現況はどうなっているかをお答え願いたい。
#10
○大山政府委員 やっております事業は、一つは、全体としての工場の配置のための地質調査を行っている。それから気象調査、これは現地におきます気象並びに周辺の気象状況の調査を行っている。そして、原子炉を置く場所その他についての調査というようなためのボーリングは来年度以降行うというふうに承っているわけでございます。
#11
○米内山委員 許可申請書の内容を見ると、四十七年には原子炉設置の工事に取りかかるということです。つまり、急ぐということなんです。五十年になっても環境調査などをやるという許可申請の内容ではないはずなんです。しかも、あなた方がこういう資本とぐるになっているといういろいろな状況上の判断がわれわれから見るとある。第一番になすべきことをやらないんだ。
 この許可申請に当たって、この申請の内容たるものが確実にできるかどうかということをどういう方法でどういう件にわたって審査したか、その内容をお答え願いたい。
#12
○大山政府委員 許可する際には、まず会社の申請書が出てまいります。そして、事業計画なり資金計画なりが出てくるわけでございますが、それらにつき、さらには地質その他につきましては通産省が県に委託して調査した結果、こういうものも踏まえて許可したわけでございます。
#13
○米内山委員 いいかげんな答弁をして国会をごまかすような態度は許せないと私は思う。これはこういう世界にも例のないものなんだ。そういう大きな虚構の計画を立てたものに転用上の許可を出しているわけです。そして、実は、こういうものについて科学技術庁及び原子力委員会も今日なお知らない。さらには原子力産業会議でさえ知らない。青森県のそういう場所に二千万キロも立地するようないい場所があり、しかもそれがすでに買われているとするならば、原子力産業会議としても、六千万キロという日本の長期計画を立てるのにこんな苦労をしなくてもよかったと言われているんだよ。しかも、役所として常識のことを欠いている。ここでいろいろ上手なことを言うけれども、各企業が将来の電力の自分の社内の需給見通しを立てて、たとえば青森県東通村のあたりに発電所をつくりたいと考えた場合には、その二年前に届け出るという仕組みになっている。そうしてそれが電調審の審議を経て適当だろうということになれば、通産大臣に発電所の立地の許可申請が必要なんだ。その許可申請を得た上で、原子力発電の場合は安全審査を受けなければならない。今日なおこの両社は最初の電調審に対する届け出さえやっていない。ここから見ても、この計画というものは、事前に安いうちに広大な土地を買っておこうという資本の側の意図なんだ。それ以外の何物でもない。
 それに対して、当然の行政上の審査なり、そういうなすべき手だてを省略したのか。目をつぶったのか。許可したのがこの事案だ。この点をどう考えますか。そして、この計画が架空なものであり、要すれば詐欺による取得であるということが客観的に明白になったときは、その許可の条件にあるとおりの処置をとる決意があるかどうかを聞きたい。
#14
○大山政府委員 原子力発電所の建設に必要な電源開発調整審議会の決定につきましては、両電力会社の過去におきます原子力発電の実績等から見まして、所要の段階においてその決定がなされるものと判断して農地転用許可を行ったわけでございます。
 あそこの条件にもついておりますように、将来電源開発調整審議会の決定が得られずして事業ができなくなった場合は取り消すことあるべしということは、これは条件につけていることでございますので、そのとおりに電源開発調整審議会が決定しないことが明確になった段階においては、これは条件どおりになるというふうに考えていただいて結構だと思います。
#15
○米内山委員 いまの実現性があると、あるいは許可されると判断した、その判断の根拠を明らかにしてもらいたい。
#16
○大山政府委員 資金計画等につきましても、両会社から出てきておることはもう先日申し上げたとおりでございます。そして、さらに、その基礎となります地質等につきましても、通産省の委託に基づく調査結果というようなものも出てきておりますので、そういったような諸般の事情を判断して、そしてまた両会社等におきます過去の実績といったようなことも判断いたしまして、所要の時期にこの電源開発調整審議会の決定を得るものと判断したわけでございます。
#17
○米内山委員 もう少し歯切れよくてきぱきと答えてもらいたい。口の中でもこもごと何を言っているのかわからない答弁だ。この問題はいずれ速記録を見た上でまた重ねて追及するつもりです。
 次に、むつ小川原開発の問題です。昨年ですか、新住区と称する七十ヘクタールくらいのものをこれに農地転用の許可をしたわけですが、この申請の目的というものはどういう内容ですか。
#18
○大山政府委員 転用申請の目的は、やがて行われる工業開発地区からの住民の移転等ということについての住宅用地の建設並びにそれに関連する付帯事業を実施したいということが申請の目的でございます。
#19
○米内山委員 それに対する許可の条件を詳しく答えていただきたい。
#20
○大山政府委員 むつ小川原の新住区に関します転用許可に付されました条件でございますが、第一は、申請書に記載されました事業計画に従って事業の用に供すること、第二点は、事業完了までの間は許可後三カ月及び自後半年ごとに着手状況、進捗状況を報告すること、それから、工事が完了したときは遅滞なくその旨を報告すること、それから、申請書に記載されております事業計画に従って、その事業の用に供しないときは農地法八十三条の二の規定によりましてその許可を取り消し、条件を変更し、もしくは新たに条件を付し、または工事その他の行為の停止を命じ、もしくは原状回復の措置等をとるべきことを命ずることがある、と、こういう条件がつけられておるわけでございます。
 なお、むつ小川原開発会社が、許可申請に当たりまして、そのA住区の個人用の宅地分譲に当たりまして、分譲を受けた者が一定の期間内にその者の居住用住宅の建設を完了しなかったとき、あるいは建設完了までの間に当該分譲宅地について所有権その他の使用収益を目的とする権利の設定移転を行ったときには買い戻しをすることができる旨の特約条件を付しますということもあわせて書類に申請されているわけでございます。
#21
○米内山委員 この問題については、この新住区に移るその内容、人が二百五十何人とかいうのは架空であるということをすでにこの委員会で私は構造改善局長にも言ったことがある。あなた方はそれはできると信じたのか、だまされたのをわかりつつ許可したのか、これは九月か十月になると、わかるわけです。
 この問題はここでは保留しますが、では、農地転用の許可の事前審査の内示をした地域はいまどうなっていると思いますか。
#22
○大山政府委員 事前審査の内示等を行いましたときにおきます農地等の面積が、工業開発地区内で千七百ヘクタール、それから新市街地区域で約二百ヘクタールになっているわけでございます。
 それの現在の状態でございますが、これはことしの六月下旬、二十日過ぎの時点における現状でございますが、田につきましては水稲の作付が約六割、それから、大豆だとか小豆でありますとかバレイショ等に転作されているものが四〇%、それから、普通畑につきましては七割程度が飼料用作物あるいはなたね、豆、バレイショ等に利用されている、それから、牧草畑は全部牧草畑として利用されている、それから、上北のバレイショ原々種農場の用地については、普通畑については利用されておりますし、牧草放牧地、これは全面的に採草放牧の目的に供せられている、と、こういうふうに理解しております。
 それから、B住区の予定地でございますが、これは全部畑として利用されているというふうに理解しております。
#23
○米内山委員 それはどういう調査によったものか明らかにしてもらいたい。農林省がじかに調査したものであるか、開発会社から聞いたものか、会社から聞いたものか、青森県から聞いたものか。
#24
○大山政府委員 これは県からの報告でございます。
    〔委員長退席、今井委員長代理着席〕
#25
○米内山委員 それじゃその詳細は後でコピーにでもしてもらうことにして、私も陰の調査をやりますが、そんな程度のものじゃないのです。大変なものなんです。こういうふうに二十年近く営々として築き上げた酪農地帯がすでに廃墟になって、これらの土地を売った人は流民になっている。農地は草ぼうぼうです。しかも、これは少なからざるものなんです。単に生産の用に供せられない状態だけじゃなしに、野兎の巣とかネズミの巣とか、あらゆる昆虫の巣になって、周辺に生き残ってがんばっている農民に一大被害を与えている。秋から春にかけてもしこれに火が入れば、残っている農民は火に取り囲まれて牛もろとも焼け死ななければならないような現状さえできているのです。
 こういうことは農地法の趣旨なり精神に合うものと考えるか。
#26
○大山政府委員 現在の農用地の利用状況につきましては、確かに、上弥栄地区等については一時牧草畑の放棄があったわけでございますけれども、四十九年度以降は県の指導で全面的に利用しているというふうなことでございます。
 B住区についても睦栄部落によって一〇〇%利用されているというふうなことで、現状は、普通畑の一部を除きましてはそれが農用地として利用されているというふうにわれわれとしては理解しているわけでございます。
#27
○米内山委員 あなたが理解すれば、それで農用地として利用されているのだということにはならないのです。これはあなたの主観の問題じゃなくて、事実の問題なんです。そうでしょう。私はこう理解しますと言ったって、私は四、五日前に行って現地を調査してきたのですが、小面積じゃないんだよ。日本の農地法上こんな乱暴なやり方はあるもんじゃない。このやり方は、私が冒頭言ったところの先般の農林大臣の農地法を遵守するという言明に全く反している。
 そういうことは事実なんだから、それが明らかである場合は農林省はどう対応するつもりか。
#28
○大山政府委員 統計情報部の最近の調査によりますと、農地の壊廃というものもある程度あるわけでございます。その中で耕作放棄という問題もある程度出ているという事実はわれわれは理解しているわけでございます。
 そこで、先般御成立をお願いいたしました農振法において、これもまたそういうふうな耕作放棄というような事態に対処するために、利用増進事業だとか特定利用権の設定とかいったような措置によって土地の有効利用を図るというふうな措置を講じた次第でございます。したがって、われわれといたしましては、農民が農地の利用を放棄するというようなことのないようにあらゆる角度からの施策を講じなければならぬというふうに考えておるわけでございます。
 ただ、農民が自分の意思で放棄していくという事態に対処しましては、それはそれなりに、それを防ぐためのいろいろの手段、価格政策も含めて各般の施策を講じなければならぬことは当然でございまして、われわれとしてはその線に連なって実施をするということがこの前の農振法改正の趣旨でもあるわけでございます。
#29
○米内山委員 私は農振法の改正の趣旨とか、そういう一般論を聞いているんじゃないのです。むつ小川原会社があなた方に申請して、許可以前の問題の事前審査の内示をした段階で実際上の買収行為を完了して、そしてこういう農地を壊廃させているという事実は農地法の違反ではないかという観点から私は聞いているので、一般論を聞いていません。
 この問題について、仮に具体的にこういう現況があるとしたならば、どういう対策があるか。
#30
○大山政府委員 むつ小川原会社と農民との間において売買契約があり、そして代金の約八割程度が支払われているという事実、これはわれわれも先般来先生の御質問に対してお答えしているわけでございまして、その代金の大半が支払われているというような事実だけをもってして――つまり逆に言いますならば、買い主に許可を受けないで所有権が移ってしまった、支配権が完全に移ってしまったというような事実があるならば、これは農地法違反の問題が発生する。しかしながら、代金の八割程度が支払われており、そして耕作放棄が仮にされていても、それが売り主と言いますか、所有者と言いますか、農民の自由意思によって行われている限りにおいては農地法違法の問題は発生していないと判断する、と、こういうことを先般来申し上げているわけでございます。
 ただ、耕作が放棄されているという事実が好ましいことであるかどうかという問題につきましては、これは農地法の世界としてではなくて、農業政策全体として好ましくないという角度から先般の農振法の改正もお願いして、そして農地の有効利用を図るような方向への各種の施策を講じたいというふうに考えているわけでございます。
#31
○米内山委員 あなた方はみずから救われない答弁を私にいままで重ねてきている。失礼な言い分だけれども、私から見るとあなた方はむつ小川原会社の番頭でしかないというような感じがする。というのは、代価は八割しか払っていない、完全な支配の状態に移っていない、よって農地法違反は成立しないというようなごまかし答弁をしているが、それじゃいまの段階でこの土地の所有権はだれにあると考えますか。無主物になっておるのか、売り主と買い主の中間に主がないものと考えるのか、だれのものだと考えるのか。
#32
○大山政府委員 農地につきましては、転用の許可がなくては無効でございますので、売買契約が結ばれている、そして仮登記がなされているということは、これは将来許可があった場合におきます売買の優先権の主張にすぎません。所有権はどこにあるかと言われれば、農民にあるわけでございます。
#33
○米内山委員 これは三月二十五日現在だが、この開発会社がすでに三百十四億円の借入金をして、うち東北公庫に百十八億円、民間金融機関から百九十六億円を借り入れて、そして土地関連費と言うか、土地代及び買収に要した費用が二百十八億円支払われている。許可にならない場合に、これを受け取った農民が一体返済できると考えるのか。原状へ戻れるのか。戻れないとしたならば、このまま所有権の移転がなされざるを得ないでしょう。農地法という観点に立ってこの問題をどう考えるか、お答え願いたい。
#34
○大山政府委員 一般論としてまず申し上げますと、農地法上の許可を期待しつつ売買契約が行われているが、しかし許可になる見込みがないというような事態が各地において発生しているという事実はわれわれも認識しているわけでございます。それに対してどうするかという問題が一つのむずかしい問題として出ていることは確かでございます。
 ただ、その実態がそれぞれによって事情が異なっておりますが、それに対して市町村なり農協なり等も入ってもらって、それらの問題がもとに返るということ、農民が受け取った金を返すということ、こういうことが円満に行われることが最も好ましいというふうにわれわれとしても考えるわけでございます。ただ、場合によりましては合理化法人というようなものを活用することもあり得るというふうに考えているわけでございます。
 一般論としてはそういう問題があるわけでございますが、むつ小川原につきまして、われわれがA住区という問題についての農地転用を許可する際にも、第二次開発計画の骨子を前提といたしまして、その骨子についての関係各省の了解と、そしてそれの一環としてのA住区の建設ということについて十二省庁会議において決定されたことを背景として実施したわけでございます。そして、その第二次基本計画の骨子を背景として、現在県におきまして第二次基本計画を作成中でございます。近く国土庁に提出される運びになるわけでございますが、その中におきまして、あのおおむね五千ヘクタールというようなものを一つの背景として工場配置、レイアウトをしていく、こういうような方向になっているわけでございますので、そういった方向についての第二次基本計画というものが出てまいりまして、関係各省の調整を経た後において農地転用という問題についてわれわれとしては態度を決定していく、こういうことに相なるわけでございますので、われわれといたしましては、いまの段階で農地転用が認められなかった場合どうするのだということについては、この地区についての問題としてはまだ考えていないわけでございます。
#35
○米内山委員 官僚のエリートとも言われる局長なる人がこういう簡単な質問の要旨を理解できないでむだなことを答えるなんということは、これは落第なんだよ。
 そこで、むつ小川原開発が手付金、契約金を払った段階でしょう。全部買収完了した段階ではないというあなたの理解でしょう。それから、もう一つは、事前審査の制度というものは、許可にならなくても取り返しのつかない事態にならないように、それを防ぐためにできた制度なのです。ただし、これは事前審査の内示の段階で所有権が移っているのですよ。登記が未了だ。登記というものは第三者に対抗するために必要なものなのです。むつ小川原開発の決算諸表をごらんなさい。この中に、四十九年十二月三十一日現在で、面積、地目は書いていないけれども、この会社の不動産として二百六十三億五千一百何万円というものが会社の資産の中に計上されているのです。あなたの言うとおりだと、これは商法違反か詐欺でしょう。二十何万円じゃないんだよ。二百何十億なんだよ。これがこういう会社の財産として財産目録の中にあるとしたならば、実質的に支配権が会社に移っていることじゃないか。この点をどう考えるか。
#36
○大山政府委員 むつ小川原開発会社の資産内容、目録書といいますか、これについては私は見ておりませんのでどういう内容になっているかわかりませんが、所有権というのはいずれにいたしましても農地法の規定による許可を受けた後において移転があるわけでございますので、契約においては農地法による許可を受けた日に移転するということに恐らくなっているのだろうと思います。
 そういう点を踏まえてその二百六十何億という資産を計上していると思うわけでございますが、その内容につきましては、将来といいますか、内容を調査してみたいと思っております。
#37
○米内山委員 北東公庫にお伺いします。北東公庫に関する法律並びに業務方法書を読んだ上での質問をします。
 北東公庫がこの会社に出資した意義というものはどういうものか、この会社の目論見書というものを御存じですか。
#38
○小川説明員 先生御承知のように、むつ小川原株式会社はむつ小川原地域の大規模工業基地の開発を推進するためにつくられた会社でございまして、事業の内容といたしましては、土地の取得、造成、分譲ということをいたしております。
 ところで、このむつ小川原地域の開発でございますが、主体は青森県が中心となって行うわけでございますが、事業の性格とか規模というような点にかんがみまして、国家的事業という見地から、十二省庁からなりますところのむつ小川原総合開発会議というものが設けられまして、この事業の基本的な問題につきまして緊密なる調整を行いつつ事業を推進するという体制がとられているわけでございます。したがいまして、こういうようなプロジェクトを推進いたしますところのむつ小川原株式会社と申しますのは、法的に見ますと単なる株式会社でございますけれども、やはり公共性の確保がなされなければならないということが強く要請されまして、したがいまして資本構成も半官半民になっておるわけでございます。当公庫といたしましても、こういうような会社に対する出資を公共性の確保という点からいたしておるわけでございます。
 以上でございます。
#39
○米内山委員 あなたのいまの答弁の中に、青森県が主体になるということを言っておるが、それは本当ですか。青森県のような一地方公共団体がこういう仕事の主体になれるのですか。そういう認識で金を貸したのですか。
#40
○小川説明員 なるほど、むつ小川原開発の構想と申しますのは、昭和四十四年でございますか、新全国総合開発計画で取り上げられておりまして、その後第一次計画その他につきましては青森県を中心として練られてまいりまして、それが国においてオーソライズされると申しますか、これを全面的にバックアップするというような立場が表明されて、主体という表現が悪ければ訂正いたしますが、素案の段階では青森県が主体となってつくっている、と、こういう意味でございます。
#41
○米内山委員 少なくとも政府金融機関は、株式を持つ当初に、この会社の目論見書というものが開発事業として可能性ありと確信を持って株を持ち、多額の金を貸したのだと思うが、その根拠を明らかにしてもらいたい。
#42
○小川説明員 先ほどもちょっと申し述べましたが、まず国の計画、構想でありますところの新全総で取り上げられて、それから昭和四十七年の九月に閣議でこの問題が口頭了解なされたということで、私どもは、国の一つの大きな方向としてオーソライズされたものとみなしまして、この計画は実施可能ということと判断いたしたわけでございます。
#43
○米内山委員 この問題が閣議で決定された事実はない。
#44
○小川説明員 口頭了解というふうに聞いております。
#45
○米内山委員 その口頭了解の内容になった開発の構想とか計画と称するものはみんな架空なものなんです。これは子供が考えても架空じゃないか。あんな場所に一日二百万バーレルの石油精製工場をどうしてつくれるのか。一億キロリットルなんです。油ショックがないといったって環境上もできないのです。年四百万トンという石油化学工場、日本の現在の半分を超えるようなものがどうしてあの一画にできるのか。
 さらに、これを搬入するためには港湾が必要なんです。陸上の方だけ見れば掘り込み港湾も可能かもしれないが、海の方を見ると、あそこには東洋一の米軍に提供している基地があって、その基地に付随した射爆撃場がある。その危険区域が扇状に広がっている。さらに、その南に自衛隊の射撃試験場がある。危険区域でふさがっているその中に、米国との関係が解決できない限り港湾ができるものじゃないのです。これは常識でしょう。こういうことを無視している。
 さらに、ここには一日百二十万トンなんてとれる工業用水域は断じてない。もしとるとなれば周辺の農業用水を全部奪い取る以外に道がないのです。そうでもしなければ、六千ヘクタールの湖の水位を一メートル半以上も上げたり下げたりしなきゃ不可能なものなんです。
 こういう環境を無視して政府金融機関が土地の先買いに金を出している。けしからぬ。そうして住民に犠牲を負わせている。一体この開発会社にあなた方は無利子で金を貸しているのか。
#46
○小川説明員 いま先生から御指摘のありました点は、射爆場その他いろいろな問題があるということは私どもも承知いたしております。そういうことでございますので、私どもは、出資、融資に当たりましては常に関係の官庁と緊密な連絡をとりつつ、その情報を得て判断しているわけでございます。
 最近に至りまして第一次計画が改められて、近いうちに第二次計画というようなものが出るやに伺っておりますが、これは先生の御指摘のそういう点を踏まえての案がまた出てくるのではないかと考えられております。その点におきまして、私どもはいろいろな情報を総合しまして、この出資、融資が適当と考えるというふうなことで現在までまいっておるわけでございます。
#47
○米内山委員 それは不適当だという判断の上には金は貸せないのはあたりまえなんです。おかしいじゃないですか。この会社は三百億以上の金を借りて、利息の計上がない。それから、われわれは現地で見ているけれども、土地の権利者を京都あたりまで連れていってお茶屋で飲ませたりしている。莫大な損失経費が加わっている。ところが、これはみんな資産になっている。こんなおかしな会社というものはあるものじゃないのです。あなたでもぼくでも、プライベートに酒を飲むときは自分の金を出して、酔った気分はいいがあとは小便が出るだけだが、この会社は人の銭で飲み食いして、出たものはみそに変わるのだよ。財産に変わるのだよ。あなた方はこういうおかしな常識を逸脱した会社に今後も金を貸す根拠があるのか。第一番に、設備投資に金を貸すというのだが、重役報酬、交際費、金利に金を貸すのは北東公庫の業務方法書のどこに書いてあるか。
#48
○小川説明員 まず、最初の御質問でございますが、無利子の金を貸しているのではないかという御質問でございますが、実は、営業の報告書をごらんになりますと、先生もお持ちかと存じますが、六ページの貸借対照表の流動資産の中に未成不動産というのが二百六十億余ございます。実は、この中にただいま申しました土地の取得、造成にかかわる金利等が含まっておるわけでございます。それで、未成不動産勘定に計上される科目といたしましては、用地代、補償費、造成費、委託費、現地事務所費、住民対策費、造成にかかわる支払い利息及び費用、これが企業会計の慣行でございまして、それがたまたまこの表には載っておりませんが、内訳としてはこの中に約二十七億ばかり入っております。
 それから、いま御指摘の一般本社費の関係でございますが、本社費につきましては私どもは融資の対象にはいたしておりません。
#49
○米内山委員 農民からのたたき買いで金利も財産になる。交際費も重役報酬も土地価格に含み資産になる。もうすでに用地費の倍額近いものはなっておる。本当に地域住民のための開発というなら、こういうものは農民に払うべき性質のものじゃないの。しかも、どうしても必要なら、こういうものは自分の銭で、つまり資本金で払うべきものだよ。この会社は、株主構成というものはただ隠れみののために北東公庫が入っているのであって、あとの会社の百五十社というものはどういうものですか。鉄鋼、金属十七社、これの産業界におけるシェアというものは九〇%なんだ。石油関係十七社は一〇〇%の企業なんだ。石油化学六社も一〇〇%、セメント化学は八七%、機械関係は石川島播磨、三井造船、三菱重工など十二社だが、これだけでも日本の機械関係のシェアの六五%を占めている。銀行五十二社。生命保険。商社は伊藤忠、住友、日綿、日商岩井、丸紅、三井物産、三菱商事等十七社なんだ。建設は大林組、鹿島建設等十二社だ。この産業分野におけるシェアというものはすべて総合平均して七五%ですよ。しかも、国民協会と称する自民党の献金リストと合わせてみると、あの中に占めるのは八五%の巨大企業なんだ。こういう会社が金をもうけるためにナショナルプロジェクトという架空な名目を使って土地買い占めをやっておるというのがこの実態です。許すべからざるものだと思う。これはいずれ社会的に批判される時期が到来すると思う。私はいままでこの問題を単なる農地法上の問題、行政の問題としてここで議論してきたが、今後とも、わが国の政治、官僚群、政治権力機構、地方権力、財界等、この結託によるものだという理解の上に立ってこの問題は追及していくつもりです。
 そこで、土地過熱防止のために大蔵省銀行局長が昭和四十七年以来四度の通達を出しているが、これはあなたのところの北東公庫には適用しないのですか。
#50
○小川説明員 適用いたしております。
#51
○米内山委員 いたしているということだと、それじゃ今後は不要不急の土地金融はやらないということですね。
 このむつ小川原開発が土地を買ったり造成することにどのような緊急性と確実性があるかをお答え願いたい。
    〔今井委員長代理退席、委員長着席〕
#52
○小川説明員 適用すると申し上げましたが、その趣旨を体するという意味でございますのでちょっと訂正させていただきたいと存じます。
 それで、その当時といたしましては、私ども北東公庫といたしましても、土地金融抑制の情勢というものを踏まえまして、むつ小川原会社の事業計画につきましても、主務官庁と十分協議いたしまして、できるだけ事業を最小限にとどめるような指導をいたしております。したがいまして、四十九年度の買収につきましても、当初の計画に対しまして約三〇%程度圧縮いたしているわけでございます。
#53
○米内山委員 国土庁にお尋ねするが、このむつ小川原開発というのは、「日本列島改造論」の日本における最大の後遺症なんです。この病が原因になって第二次後遺症が起きている。国際興業という有名な会社が青森県の六戸町というところで手に入れるときはせいぜい三千万の山林だったろうと思うが、ここに人口一万五千の住宅団地の計画を立てて県に申請している。県はこれを八千人に減らして許可をしたのです。そうしたら山林の表土をはぐ仕事が始まった。それが登記簿を見ると四十億の根抵当に組まれている。この会社が買った総額は二十二億、青森県における買い物としては大型の買い物だ。そのごく一部分を、帳簿価格二、三千万のものを、県知事の判をつくなり国土庁から許可されておれば四十億の根抵当を組める。つまり、資金量が倍になるということです。これがいわゆる大企業の土地転がしの実態なんです。
 さらに、この国際興業というのが青森県の横浜町に百四十七ヘクタールの山林を買って、そしてこれを大阪の竹中工務店に転がす。大阪の竹中工務店はあんな山を買って何に使うのか、牧場にするのかといろいろ聞いてみたら、砂利の採取場だ。百四十ヘクタールの山岳のような山が、その砂利というものは陸奥湾を埋めるくらいのものなんです。ところが、行ってみたら砂利はほとんどない。こういう土地転がしというものが、日本じゅうが鎮静した中において、今日青森県で行われている。この中には必ず金融が伴っている。銀行局長の通達は、むつ小川原開発だけではなしに青森県には何ら通用していないということです。この国際興業にかかわる事件――これは事件ですよ。さらに、そのまねをして、地方公共団体が公共用地の取得に関する法律の理解が不足なのか、悪用なのか、法律に盲点があるのかしれないが、公共用地に使用する可能性のないものを九億円も農協の資金を借りて買っておる。そして市はそのために八千万以上の金利を一般財源から払わなければならない。これは明らかに法の欠陥によるものか、指導方針の欠除によるものか、あるいはこういうことをやる人間の悪意から出ているのだ。やはりこれは法律もしくは行政上の指導方針としてこういう乱開発というか土地買い占めを規制しなければならぬと思うが、国土庁としてはまず第一にこういう事実を知っておるのか、これに対する対応策についてはどう考えられるか、この点をお尋ねします。
#54
○近藤政府委員 青森県における国際興業の土地の買い占め等につきましては、県の方に照会いたしまして存じております。どういう事情があってこういうことになりましたかというと、結局は乱開発を防ぐということでございまして、六戸町の場合などにおきましては、これは青森県の土地対策指導要綱がございまして、それによって具体的な土地造成については指導している、その前提において許可をしているということのようでございます。
 それから、横浜町の場合の土地の転がしの場合ですが、こういったことはほかにも例が多いと思いますが、実は、国土利用計画法が通りまして昨年の十二月から施行になっておりますが、それ以降でございますと、こういった大規模な取引につきましては、その利用目的等が届け出によって出てまいりまして、適正であるということになれば許可するということになります。ただ、実は、このケースはその施行前でございますので、県の方においてどういった目的で転がしがなされたかということを探知するすべもなかったのだと了解しております。したがいまして、最近土地の価格もわりと安定してまいりまして、昨年あるいは一昨年に見られるような土地買い占めブームも一応峠を越しているような感がいたしますけれども、今後どうなりますか、国土利用計画法の適正なる施行というようなことによってある程度防げるのではなかろうかというふうに考えております。
 それから、なお、地方公共団体がつくっております土地公社につきまして、先生の御指摘になったようなケースが絶無ではないと思います。まことに残念なことではございます。ただ、それよりもむしろ昨年以来の金融引き締めによりまして、地方団体の土地開発公社につきましてはどうしても要る公共用地さえも買えないという事態になっておりまして、自治省、大蔵省、関係金融機関と相談いたしまして、目的がはっきりしておる公共用地についてのみ融資をするというような方向に現在のところ切りかえておるというふうに聞いております。
 したがいまして、先ほどの青森県における市町村の土地開発公社の買い占めの事例につきましても、実態は県の方となお相談いたしましてよく調査いたしたいと思いますけれども、こういったことがないように注意していきたいと思っております。
#55
○米内山委員 むつ小川原開発株式会社というのは法律上のいかなる特権を持つ会社であるか、通常の株式会社であるか、この点をお尋ねしておきたい。
#56
○近藤政府委員 法律上から申しますと、通常の株式会社でございます。
#57
○米内山委員 最後の一問です。銀行課長さんに聞きますが、この土地買い占めについては単に北東公庫だけじゃないのです。この時点で北東公庫は百十八億円、民間金融機関等が百九十六億円――これは市中銀行及び生命保険会社だと思うのですが、このむつ小川原開発の土地買いに対しては、昭和四十八年ないしは四十九年の四度にわたる規制の通達は今後適用しないのですか、しますか。
#58
○宮本説明員 民間金融機関の融資につきまして、いま御指摘のように四度にわたりまして、特に日本列島改造政策華やかなりしころ、土地の値上がりということに銀行の融資が寄与するということは非常に遺憾なことであるということで通達を発したわけであります。したがいまして、いま御指摘の点につきましてもすべてこの通達が適用になっております。
 ただ、われわれといたしましては、この具体的なケースにつきまして個々に取り上げて指導いたしていることはいたしておりません。全体といたしましてこれを指導いたしておりまして、特に不動産業向けにつきましては総貸し出し率の伸び率以下に抑えてくれということで指導いたしておりまして、特に、一般不動産業向けにつきましては四十九年に入りましてから純減になっているというふうなことでございまして、指導の効果は上がっておるのではないかというように考えております。
#59
○米内山委員 あとは銀行課長に常識的な質問をして常識的な御答弁を願って終わりにしますが、大体、銀行とか金融資本という国民の預金なりそういうものを預かっておる大企業が、北東公庫を含めて株式会社をつくって、そして自分が株主の会社に預金を貸すというふうなことをやったなら、日本の産業、企業、土地というものは金融資本に集まることだけが確実でしょう。こういうふうな莫大な土地を買って、言うなればもともとは地球の皮みたいなもの、農民が農業をやっているものを買った次の日から帳簿上の転がしだけで――つまり、国際興業のごときは百二十ヘクタールで三千万で買ったものが一平方メートル三千三百円、坪一万円という価格に、同じ系列のこの会社からこの会社へ転んだだけでなる。それが百ヘクタール以上のものだから、これこそ日本のインフレと狂乱開発の原因だとわれわれは思う。
 こういう種類のものが規制されないで、五ヘクタールだとか零細なものが規制されて、倒産して夜逃げして使用人が失業するという今日の状態、こんなでたらめな金融というものはあり得ないと私は思うが、大蔵省の常識から見てこれはやむを得ざることだと考えますか。
#60
○宮本説明員 御指摘のとおりでございまして、過去二、三年前の金融の緩慢期に銀行のビヘービアが非常に緩みまして、行き過ぎた融資のあったことは確かでございます。したがいまして、何度か通達をいたしましてその是正に努めさせておるわけでございまして、今後の緩和期を迎えるに当たりましても、銀行の融資が決して乱に流れないように、真に国民経済に役立つような方に資金が流れるように、しかも適正に流れるようにというふうなことで指導してまいりたいと思っております。
#61
○米内山委員 終わります。
#62
○澁谷委員長 諫山君。
#63
○諫山委員 牛乳について質問をします。
 現在牛乳の置かれている状態がきわめて深刻だということは農林省も御承知だと思います、酪農をしている農家を調べてみると、一年間に一万数千戸の農家が酪農をやめる、牛乳の生産自体が減少するというような大変な状態です。それでは牛乳の販売店はどうかというと売れ行き不振で、ここのところかつてない深刻な状態になりました。また、消費者の方は牛乳の価格が高くなって簡単に牛乳を飲めないというような状態です。ところが、一方では、乳業メーカーの利益は依然として増加しているということが数字の上にあらわれています。
 畜産局長にまず質問したいのですが、牛乳をめぐる畜産農家、販売店、消費者、さらに乳業メーカーの状態が私が指摘しているとおりになっているということは認識していただいていましょうか。
#64
○澤邊政府委員 牛乳をめぐる生産者、加工メーカー、小売店あるいは消費の問題等、種々問題を抱えていることは御指摘のとおりでございます。特に、生産関係につきましては、二年半ごろ前から飼料価格が非常に高騰した。最近やや低落の傾向を示しておりますけれどもかなり高騰した。その他、他の生産資材等につきましても値上がりいたしましたためにコストが上がっておるというような経営面の圧迫を受けておるということは事実でございます。
    〔委員長退席、今井委員長代理着席〕
 他方、消費につきましても、御承知のように諸物価の値上がりする中で消費節約のムードが非常に浸透しておりますので、牛乳の消費も従来のような大幅な年率で伸びるというわけにはいかなくなっておる。このような情勢にあり、したがいまして、加工原料乳につきましては御承知のような不足払い制度によって今年四月から一四・七%というような引き上げを行ったわけでございますが、飲用乳につきましては現在生産者、加工メーカーあるいは小売店の間で価格につきまして折衝中でございますけれども、従来以上に難航しておるというような現状にあります。特に、小売業者につきましては、スーパーマーケット等におきます販売との競争に直面をしておることもございまして、価格を引き上げれば消費が伸び悩むというような面があるということで、なかなか値上げがしにくいというような情勢があるということ等が現在問題になっておるわけでございます。
 なお、メーカーのことにつきましては、これは三大メーカーのほかに中小メーカーあるいは農協プラント等種々の製造業者がいるわけでございますけれども、これは各会社あるいは団体等によって若干差はございますけれども、全般といたしますと、利益率は他の製造業一般あるいは食品工業全般から見ますと高いというようなことではないだろうというように考えております。人件費のアップ等もございますので、全体を通じて見れば非常に楽な経営をやっておるというように見ることはできないのではないかというふうに考えております。
#65
○諫山委員 先日私たちの党の国会議員団が政府及び農林大臣に対して牛乳問題での申し入れをしました。先月の二十七日ですが、そのときに農林省の牛乳課長さんからお聞きしたのですが、農林省にも牛乳問題ではがきが三万通ぐらい来ているという話でしたけれども、私がきょう農林水産委員会で牛乳問題の質問をする予定だということを伝え聞いた大阪の母親連絡会議の人がゆうべ私に電話をかけてきまして、ぜひ消費者の実情も理解していただきたいということで生々しい話を聞かせていただきました。こういう話を聞くにつけましても、牛乳問題に対する積極的な解決をすることはやはり大事で、その責任を負う農林省は重大な責務を持っていると私は思うわけです。
 私たちは、酪農農民も再生産ができるような十分な乳価が保証されるし、販売店あるいは一般消費者も安い牛乳を自由に売れる、もっと自由に飲めるというような状態をつくり出さなければならないし、それはやろうと思えばやれることだという立場から先日の申し入れをいたしました。そこで、現在畜産農家とメーカーとの間で乳価の価格交渉が行われており、これがなかなか妥結を見ずに難航しているという状況になっているわけですが、農林省はこの点について何らかの行政介入の指導をしているのか、それとも当事者だけに任せているのか、この点を御説明ください。
#66
○澤邊政府委員 生産者団体は、去る二月の下旬からキログラム当たり四十円、現行に比べまして約四一%の生産者乳価、飲用牛乳の原料生乳の乳価でございますが、の引き上げを要求いたしまして、その後乳業メーカーと交渉を進めてまいりました。
 これは、御承知のように、最終の消費者価格にも小売価格にも影響する問題でございますので、先ほど申しましたような消費がやや伸び悩んでおるというような点から、価格を上げれば消費が減退するのではないかというような懸念が小売業者あるいは製造業者等に非常に強いわけでございますのでなかなか応じがたいということでございましたが、その後、五月中ごろに、生産者団体は四十円の引き上げ要求を十五円以上の――現行に対して約一五%の引き上げになりますが、十五円以上の引き上げということに要求をダウンをさせまして、現在折衝中でございます。
 農林省といたしましては、飲用向け乳価につきましては、地域の生乳の生産条件あるいは牛乳の需給事情その他の経済事情を反映いたしまして、従来から生産者団体と乳業者の間の自主的な交渉によって価格が決定されるということが原則であるべきであるという考えに立っておりまして、かつては、と申しますのは、昭和三十七年ないし三十九年ごろは、農林省において具体的な値上げ幅の限度を示しまして行政指導をしたこともございますが、その後、国民生活審議会の消費者保護部会から、農林省が具体的な数字をもって行政指導するのは好ましくないというような要望が出されましたこと等もございまして、現在はそのような行政指導を控えております。したがいまして、現段階も交渉の推移を慎重に見守っておるという段階でございます。
 しかしながら、牛乳の価格なり需給の安定を図るということは非常に大事なことでございます。特に、また、物価問題という観点からいたずらに手をこまねいて傍観しているということだけでも済まされない事態が参りますれば、われわれといたしましては、一般的といいますか、抽象的な行政指導は必要によってやらざるを得ないというような考えに立っておりますが、現在のところかなり折衝は進んでおるように聞いております。
 私どもとしてはそれぞれの立場の方々から非公式にも公式にも絶えず聞いておりますので、そのような情勢になっておりますので、現在直ちに行政が介入するといいますか、中へ入って具体的な指導をするというようなことまでは控えておるわけでございます。
#67
○諫山委員 畜産農民が乳価が安いために再生産ができない、そして酪農なんかもうやめてしまうというような人たちが今後ともどんどんふえてくるのではないかということを私たちは大変心配しております。何しろ、乳価交渉の相手方は三大乳業メーカーを中心にした大企業です。そして、大企業がどの程度利益をおさめているのかという点で私と畜産局長で幾らか認識の違いがあるように思いました。私たちは、大企業の不当なぼろもうけを抑えるという観点から農林省が影響力を行使することは可能であるし、この場合必要だと思っております。
 そこで、問題は、乳業メーカーの現在の実態をどう把握するかということになります。先日私たちの党の神崎議員が商工委員会で乳業三大メーカーの不当なもうけという問題を追及いたしました。これは私もかつて農林水産委員会で議論したことのある問題ですが、有価証券報告書によりますと、たとえば退職給与引当金の積立残高が、雪印について言うと、昭和四十五年三月末が七十六億円、四十八年三月末が百九億円、四十九年三月末が百二十八億円、森永について言うと二十七億円から四十七億円、さらに五十二億円、と、こういうふうに激増しているわけです。もちろんこれは法律の範囲内のものではありますが、それにしても乳業資本が大変内部留保をふやしている。一方では販売店が次々に倒産するし、また、消費者は簡単に牛乳も飲めないというような事態になっている。
 この点は畜産局長は認識しておられましょうか。
#68
○澤邊政府委員 大手乳業メーカーについての積立金等についての御質問でございますが、特に退職給与引当金につきましては、私どもの聞いておりますところでは、昭和四十三年の十一月、大蔵省の企業会計審議会報告にあるとおり、労働協約等に基づき、企業は従業員が提供した労働の対価あるいは功績報酬及び老後の生活保障として支払う性格のものと一般に解釈されており、したがって、企業はこれを負債として負っている。そのため、企業は、当期の負担に属すべき退職金額については、その支出の事実に基づくことなく労働協約等で定められるところに従って期末における引当金の累積額を貸借対照表に明示しなければならないことになっているものでございますので、先ほど御指摘になりましたような引当金を計上しておるということは不当なものではないというように思っております。
 大手三社について言いますと、期末要支給額計上方式は、これはいずれも期末現在において全従業員が退職するとした場合の退職金要支給額と前期末におけるその額との差額をもって当期の退職金費用として計上する方法でございますが、そのような期末要支給額計上方式をとって先ほど御指摘のような処理をしておるわけでございまして、これはいわば労働者の保護という面もあるわけで――保護といいますか、あるいは権利といいますか、そういう面があるわけでございますので、そのようなルールに従って計上しておるということでございますので、妥当なものであるというように考えておるわけでございます。
 なお、乳業メーカーが非常にもうけ過ぎておるのではないかという点の御指摘でございますけれども、先ほど申しましたように、乳業メーカーの中の三大メーカーと言われるもののシェアは五一%くらいでございますので、四十数%、五〇%近い飲用乳を中小のメーカー、多数のメーカーがつくっておるわけでございまして、特に、中小メーカーにつきましては大メーカーと違いまして飲用乳の売り上げの中での割合が非常に高い。しかも、飲用乳というのは御承知のように付加価値が非常に小さいものであるという点から、経営は必ずしも楽なものではないというように考えております。
 それで、乳業メーカーのうちでの大手三社の合計の四十九年度の純利益額は、税引き前を見てみますと約九十七億円ということになっておりまして、これを売上高に対する純利益の比率で見ますと、四十二年は平均三・八%であったものが年々低下して四十九年度は一・五%というふうになっているわけでございまして、これは先ほどちょっと申し上げましたけれども、製造業の平均あるいは食料品製造業の平均と比較いたしましても、これは四十八年の数字でございますが、製造業全体の平均が五・六%、食料品製造業の平均が三・八%というのに対しまして一・五%ということはかなり低くなっておるということでございますので、特に三大メーカーにつきましても利益率が非常に高いというようなこと、過大であるというようには私どもは見ておりません。
#69
○諫山委員 畜産局長は乳業メーカーの弁護に一生懸命のようでありますが、これでは現在の乳業の問題というものは解決しないと思います。私は退職給与引当金の積立残高が年々ふえているということが法律に違反しているじゃないかとか、あるいはよそよりか大きいじゃないかという観点から問題にしているのではありません。乳業の実態を見ると、畜産農民はどんどんやめていっている。販売店もつぶれていっている。消費者はだんだん飲まなくなっている。ところが、乳業メーカーだけはまだ悠々としている。年々退職給与積立金をふやしている。だとすれば、もっとここにメスを入れるなら牛乳問題の根本的な解決がいまの制度のもとでも可能ではないかと言っているわけです。しかし、私が聞きもしない点について、一生懸命に乳業メーカーのもうけは他の企業に比べて膨大なものではありませんというような説明をする農林省では、この問題の解決はなかなか困難だと私は思っております。
 そこで、いま私が質問したのは違法だとか違法じゃないとかいうこととは別問題だったのですが、もう一つ、この間私が農林水産委員会で質問した中で、雪印乳業が税法繰入金限度額を超えて過大な繰り入れをしているということを有価証券報告書に基づいて質問いたしました。それに対して畜産局長はいささかも問題はないという答弁をされたようですが、その後、私は、この問題を専門的に取り扱っている大蔵省の証券局の方に専門的な調査を求めました。そうしたら、大蔵省の見解はやはり問題があるということのようですが、大蔵省からこの点について簡単に御説明をいただきたいと思います。
#70
○小幡説明員 お答え申し上げます。
 私どもの方に有価証券報告書というものが毎事業年度経過後三カ月以内に提出をされることになっております。そこで、有価証券報告書におきましては、公認会計士がその財務諸表につきまして監査証明を付しまして提出をされることになっておるわけでございますが、いま先生が御指摘になりましたのは、その監査証明におきまして意見表明が付されている点についての問題であろうかと思います。
 雪印乳業の有価証券報告書の中の監査報告書を見ますと、価格変動準備金等につきまして限定意見というものがついているわけでございまして、これは一般的に見まして会計処理として問題があるというふうなところから公認会計士が限定意見というものを付しておるわけでございますが、そういう意味で、四十八年、四十九年と、それぞれの三月期決算におきまして所要の限定意見が付されております。
 なお、ちなみに、最近提出されました五十年三月末の有価証券報告書は、これはごく最近の六月の末に提出をされておるわけでございますが、これによりますと、価格変動準備金等につきまして是正されておるようでございまして、これらにつきましての限定意見が五十年三月期の監査報告書におきましては付されておらない、こういう状況になっておるということでございます。
#71
○諫山委員 限られた時間ですから、内容についての指摘は省略します。
 しかし、大蔵省の調査によりましても、たとえば昭和四十七年三月の決算で三億円以上、税法ぎりぎりの繰り入れ限度額を超えた取り扱いがなされている。四十八年三月期では七億九千万円、四十九年三月期では七億四千万円というような、これはまさに不正な報告がなされているということが指摘されていますから、農林省ではぜひ専門家の協力を得て研究していただき、そしてこういうことはだれが見ても誤りだということがわかるわけですから速やかな行政指導をするということ、私はこのことを要求して次に移ります。
 いま農林省に三万通以上のはがきの要請が来ているそうですか、そのはがきの中に、農民の乳価が上がっても販売店や小売店の価格が上がらないような財政措置を講じてもらいたいということが指摘されております。これを根本的に解決するためには、私たちがかねてから主張していますように、加工原料乳の不足払い制度の仕組みと運用を改善する、さらに飲用原料乳についても不足分払い制度を拡充するということがどうしても必要です。そして、現在、農民だけではなくて、販売店や消費者までこのことを要求するようになったというのが現時点における新しい問題点です。
 農林省は三万通以上もの要請はがきを受け取って、この点はどういうふうに検討されているのか、御説明ください。
#72
○澤邊政府委員 そのような意見が一部に出てきておるという点は私どもも十分承知をしておるわけでございます。現在、不足払いは加工原料乳についてやっておるわけでございますが、これは、加工原料乳の乳価といいますのは種々の要因によりまして取引条件が飲用原料乳に比べて非常に不利である、価格がどうしても低くならざるを得ないというような傾向がございますので、政府が再生産確保を七日として定めます保証価格と乳業メーカーが加工原料乳として支払い可能な乳代である基準取引価格との差額を政府が不足払いをするということになっているわけですが、これはあくまでも暫定措置でございまして、生産性が向上し、あるいは加工原料乳がどんどん飲用乳に、いわゆる市乳化が促進されていく過渡的な段階の暫定措置としてやっておるわけでございます。
 飲用乳につきましては、先ほど来申し上げておりますように、自主的な交渉によって価格を決めることによって適正な価格が決められるというような考えに立っておるわけでございますが、いま御質問のございましたような飲用向け生乳についても不足払いを行えという問題につきましては、牛乳の家計支出に占めます現在の地位は米だとかあるいは肉類、野菜に比べてまだまだ小さくて、嗜好飲料的な性格を完全には脱し切っておらないというふうに思いますし、したがって、消費量も地域や階層によってかなり大きな差がございます。いわば普遍性においてまだそれほど高くないということでございます。
 そのような点からいたしますと、いま直ちに不足払いを行うということについては非常に問題があるのではないかと思いますし、また、原料乳に対して不足払いをいたしましても、処理、販売段階のコストの上昇はもちろん吸収されないわけでございますので、直ちに小売価格にストレートに効果が及ぶということではない。その場合、現在の処理あるいは特に流通段階の現在の機構なりやり方はかなり問題がございます。かなり改善を加えるべき点があるというような流通の現状を前提にして不足払いをやるということについては、これまた問題があるのではないかというふうに考えております。
 また、不足払いを実施した場合に、もちろんこれは加工原料乳の場合と違いまして恒久的な制度にならざるを得ないと思いますし、やはり相当な財政負担を生ずるということは覚悟してかからなければいけないという点からいたしますと、われわれといたしましては、不足払いをいま直ちに飲用乳についてやるということについてはなお検討すべき問題が多々残されておるというように考えておるわけでございます。
#73
○諫山委員 不足払い制度を飲用原料乳にも適用しろということは私たちとしては一貫した要求だが、いままでは主として農民側の要求だったと思います。しかし、現在では販売店や消費者もこのことを要求するようになったということを新しい事態としてぜひ認識していただきたいと思います。
 なお、制度の根本的な解決がなければ、この問題の解決については乳業大資本にメスを入れるということが不可欠な問題です。そうでなければ農民と消費者が対立するというような事態がいつまでたってもなくならないということでありますから、乳業大メーカーに対して根本的なメスを入れるということがいま非常に必要だと私は思います。ただ、この点で畜産局長のいまの答弁を聞いていると、他の企業ほど大きな利益はおさめていないというような立場で一貫しておって、相対的にたとえば販売店がどうなっているのか、消費者がどういう状況になっているのかということと対比しながら乳業メーカーの実態をつかむという点で非常に不十分な点があるように思います。
 こういう点で、現在ほど牛乳の危機が深刻になっているときはないわけですから、根本的にこの問題を検討し直すということを最後に要望したいと思いますが、いかがでしょうか。
#74
○澤邊政府委員 飲用乳の原料生乳についての乳価の決め方等につきまして、確かに昨年ごろから非常にむずかしくなってきておるという認識は私どもも持っておるわけでございます。
 他方、加工原料乳の乳価の現在の不足払い等につきましても種々検討すべき問題点があるというふうに考えておりますので、それらを含めまして今後十分に研究をしてまいりたいというふうに考えております。
#75
○諫山委員 終わります。
#76
○今井委員長代理 瀬野栄次郎君。
#77
○瀬野委員 サッカリンの規制緩和に関して政府当局にお伺いいたします。
 サッカリンの規制の大幅緩和に関する申し入れを去る五月十四日に田中厚生大臣に行ったわけでございますし、さらに、去る五月二十二日に当委員会で農林省並びに厚生省に対して私は質問いたしましたが、次いで私はサッカリン問題に関する質問主意書を六月十六日に政府に対し提出し、その答弁書を六月二十四日に受け取りました。ところが、この答弁書を読んで私の疑念は晴れるどころか、実はますます疑念を深めたわけでございます。
 結論から申しますと、まず、私の質問にまともに答えていない。すなわち、都合の悪い質問に対しては回答はないわけであります。また、回答があっても都合の悪い部分は削除してあり、さらにデータ等の内容の紹介も我田引水的であり、データの真意を伝えていない部分が大変多くございまして、まことに残念なわけであります。
 そこで、各質問項目の回答についていろいろ不満があるわけでございますけれども、今回は重要な項目について、国会会期末で時間の制約もございますので、本日は主として厚生省にはしょって主なものだけについて今後の審議のために見解をお伺いしておきたいという意味で質問申し上げます。
 まず、今回の規制緩和がサッカリンの安全性を確認して行われたものでないことは、答弁書やさきの質問への答弁を通じて明らかになったと言わざるを得ない。食品衛生調査会においても科学的、専門的な議論が展開されたように思えないのでございます。常に業界の意向を受けた厚生省がリードして規制緩和という結論へ食品衛生調査会を誘導していったような感じがしてならぬのであります。
 そこで、質問主意書にもありますように、四十八年十二月十八日の食品衛生調査会毒性・添加物合同部会における審議上の問題と審査会の内規の関係についてでございますが、まず、同合同部会において決定したところのサッカリンのパー・ミリグラム・パー・キログラム・パー・デーという許容量について食品衛生調査会の常任委員会にかけられたかどうか、この点を伺いたいわけであります。
 御承知のように、この点については質問主意書に対してもお答えを願っているのですけれども、はっきりした回答になっておりませんが、同合同部会、すなわち専門部会から常任委員会にかけて告示という段階になっているのだけれども、常任委員会を飛び越して告示していると私は思うのですが、その辺をまず明らかにしていただきたい。
#78
○宮沢説明員 お答え申し上げます。
 四十八年十二月十八日の添加物・毒性合同部会におきましては、すでに以前から指定をされておりましたサッカリンにつきまして、アメリカの実験で膀胱にがんが出るというような発表もございまして、私どもその発表を見ながらいろいろ検討しておったわけでございますが、この十二月十八日におきましては、その毒性の問題と、それからサッカリンの必要性という両方の面から、添加物・毒性合同部会がそれぞれ所管しております事項について御討議いただいたわけでございまして、これは食品衛生法七条の基準改正ということでございまして、従来からこういうような基準の一部改正につきましては常任委員会には後ほど報告するというようなたてまえを私どもはとっておりまして、そういうようなこともございましたので、常任委員会には正式にはかけてはございません。
#79
○瀬野委員 常任委員会に正式にかけていないとなりますと、これは問題だと思うのです。常任委員会に正式にかけずに告示したとすれば、調査会の内規に違反するということになりはしないかと思うのです。
 その辺の内規はどうなっておるか、あわせてお答えいただきたい。
#80
○宮沢説明員 お答え申し上げます。
 食品衛生法六条で、新しい食品添加物を指定する場合あるいはその他食品衛生上非常に重要な問題等については、食品衛生調査会の常任委員会に諮問をしてその答申をいただくというたてまえになっております。
 四十八年十二月十八日の議論の経過でございますが、サッカリンについて発がん性等を含めました毒性について検討をいただき、必要性について検討をいただき、その使用基準の改定ということにつきまして、これはこのようにした方がよいであろうという御意見をちょうだいしたわけでございまして、私どもは正式に諮問をしたわけではございませんで、意見としていただいたので、その線に沿って使用基準の一部改正を行ったわけでごございます。
#81
○瀬野委員 石丸環境衝生局長にお伺いしますが、いまの件で宮沢食品化学課長は意見として伺ったというようなことで逃げられたような感じがするわけですけれども、こういった問題は重要なことであり、合同部会の専門部会から常任委員会にかけて、そして告示という段階を踏むのが当然であるということが調査会の内規にきちっと書いてある。とすると、そのもとは政令である。そうなれば政令違反であり、その責任はどうなるかということが国民としては当然疑問になってくるわけですが、その点について局長から御答弁をいただきたい。
#82
○石丸政府委員 食品衛生調査会の運営上の問題でございますが、先ほど化学課長から御答弁申し上げましたように、この添加物の指定をめぐりましての取り扱いは二通りあろうかと思うわけでございます。
 まず、第一は、食品衛生法第六条に基づきます食品添加物の指定に関する場合の取り扱いと、食品衛生法第七条に基づきますところの、第六条によって指定された添加物の食品への使用の基準の取り扱い、この二つの問題があろうかと思うわけでございます。
 厳密な法的な取り扱いを申しあげますと、食品衛生法第六条の規定によります厚生大臣の添加物の指定という行為につきましては、これは法律に基づきまして、食品衛生調査会の意見を聞いて処理しなければならないことになっておるわけでございます。
 今回のサッカリンの問題について申し上げますと、昭和四十八年四月の時点におきましてサッカリンの使用を禁止いたしました際に、食品衛生法第六条に基づきますところのサッカリンを食品添加物としての指定から削除するという行為を行っていないわけでございまして、第六条に基づきます指定はそのままにしてあったわけでございまして、第七条に基づきます使用基準によって特殊栄養食品以外の食品に使用してはならないという取り扱いをやっておったわけでございまして、したがいまして、ぎりぎりの法的な取り扱いで申し上げますと、四十八年十二月の時点における取り扱いは、法第七条の基準の改正でございますので、これは必須条件として調査会の意見を聞く必要はないわけでございます。しかしながら、その時点におきましては、先ほど化学課長からお答え申し上げましたように、そういった場合は調査会の部会だけで処理をしているという取り扱いを従来行っておったわけでございますけれども、その後、こういった問題についても重要な問題と考えましてできるだけ調査会の意見を聞くというようなことで、その後の取り扱いにつきましては常任委員会の御意見を聞くような取り扱いにしておるわけでございますが、法的にぎりぎりの線で申し上げますとそういった別の取り扱いになろうかと思うわけでございます。
 さらに、昭和四十八年十二月の時点におきます食品衛生調査会の議論でございますが、これは普通のようないわゆる諮問、答申という形をとっていないわけでございまして、食品衛生調査会の方で自主的にサッカリン問題を御議論いただいたわけでございまして、調査会の方から建議という形で意見が提出されたわけでございまして、そういった点につきましても、先ほど化学課長から御説明申し上げましたように、この建議の精神を尊重いたしましてこの告示を行ったという、かような経過でございます。
#83
○瀬野委員 石丸環境衛生局長から、大変苦しい、もうぎりぎりの話みたいな答弁がただいまございましたが、私はまことに残念なのですけれども、時間の制約もあるし、また、このことについては会議録を見て次回にいろいろお尋ねしますが、四十八年十二月十八日の食品衛生調査会の報告については七条関係を必須条件として行った、そこで、その後はこういう重要なものは当然常任委員会にかけなけなければならぬというようなことをおっしゃっておりますが、ぎりぎりのところで、まさに過渡期の問題であるというような印象を受けたのですが、人間に対して重要な問題を占めるものでありますので私は、際どいところで、土俵際でうっちゃられたような感じがしてなりませんけれども、こういったところに大変疑問を持つわけです。そうまでしてサッカリンの規制を緩和していかなければならないのかと申し上げたいわけですが、この辺の詰めについてはまたいずれかの機会に譲ることにして、さらにお伺いします。
 食品及び添加物の許可の条件についてでございますけれども、四十八年十二月十八日の同合同部会に提出された「添加物・毒性合同部会まとめ」という資料がございますが、これによりますと、サッカリンの安全性について次のように書いてございます。まず、「サッカリンについての内外の毒性試験を検討したところ次のとおりの結論を得た。」として、「1 一代の投与実験では発ガン性は認められない。2 アメリカにおける二代にわたる二つの実験で、高濃度投与群において二代目にぼうこう癌の発生を認めているが、これについては試験に用いたサッカリンの不純物が原因ではないかとの疑問も持たれている。3 以上の各種の知見から現在決定的な結論を出すことは困難であり、さらに各種の実験を追加して行ない、その結果をまって再検討を行なう必要がある。」すなわち、合同部会においてはサッカリンの安全性に結論を出すことは困難であり、さらに各種の実験、すなわち、発がんテストのみならず、変異原性、催奇形性、慢性毒性等の各種の実験を行ってサッカリンの安全性を確かめる必要があると言っているのである。ところが、4として、「しかしながら、人工甘味料の必要性という観点もあり、上記の各種実験結果に基づき、無作用量に十分な安全率を見込んで暫定的に一日許容摂取量を定めることとした。」とあるわけであります。すなわち、サッカリンの安全性が確認されていないと言っておきながら、人工甘味料の必要性から一日許容摂取量を定めるとしておるわけであります。すなわち、一ミリグラム・パー・キログラム・パー・デーとなっておるわけです。
 そこで、これも私は大変疑問があるのですが、第一に、ここで述べておりますような「人工甘味料の必要性」とは何か、まずこれを明確にしていただきたいのです。
#84
○宮沢説明員 お答え申し上げます。
 サッカリンは非常に古くから開発された甘味料でございまして、現在世界各国等でも広く使われておるわけでございます。わが国におきましては、先ほど局長から答弁のありましたように、四十八年の四月に、糖尿病の患者が食べる特殊な栄養食品以外の一般食品への使用は全面的に禁止になったわけでございますが、これはわが国では非常に古くから使われておりまして、たとえばたくあんづけであるとか、あるいは一部地方での甘口しょうゆであるとか、そういう産業がそのものによって芽生えてきた。ところが、サッカリンの禁止によりまして、たとえばしょうゆに甘みを持たせるために砂糖を大量に添加するとカビが生えてくるとか、たくあんの場合でも同様にカビが生えてくるとか、あるいはしわになってしまって水分が出されてやわらかくなって従来のたくあんの持ち味が出ないとか、いろいろな問題が浮き彫りにされてきたわけでございます。今回私どもは農林省を通じましてそれぞれの専門の学者にその辺の調査も十分していただきまして、その辺をまとめて添加物部会の専門の先生方の御審議をいただいた、と、こういう経過になっております。
#85
○瀬野委員 食品衛生法第六条には、食品添加物の認可の条件として、人の健康を損なうおそれのない場合以外認められないことになっております。安全性をたなあげにして社会的必要性によって認めるというようなことは明らかに第六条違反になると、かように私は思うのですが、その点の見解は局長はどういうふうにお持ちですか。
#86
○石丸政府委員 第六条において、これは許可ではございませんで、厚生大臣が添加物を指定するわけでございますが、その指定の条件といたしましては、法律に書いてございますように、「人の健康を害う虞のない場合」で、しかも食品衛生調査会の意見がそれに一致した場合に初めて厚生大臣がこれを指定することができる、と、かようになっておるわけでございます。
 この「人の健康を害う虞のない場合」という解釈でございますが、これも非常にむずかしい点があろうかと思うわけでございます。いろいろな物質の毒性を論ずる場合には絶対的な毒性というものはなかなか定めがたいものでございまして、相対的にものを考えておるわけでございます。すなわち、食品の加工等に添加物が使用されます場合に、その通常の使用方法の範囲内において人の健康を損なうおそれがあるかどうかということを考えて、大量に使用した場合の問題とは別に、通常の使用の範囲内において人の健康を損なうおそれがないと、かような観点から添加物の指定を行っておるわけでございます。
 さらに、先ほど先生から御質問があったわけでございますが、法律的には人の健康を損なうおそれがない場合に厚生大臣が指定することができるわけでございますが、さらに実際上の取り扱いといたしましては、人の健康を損なべおそれがない場合であって、しかもそれが何らかの必要性があるという立証がない限りはこの指定を行わないという取り扱いを従来から行っております。
#87
○瀬野委員 私はさらにサッカリンのアレルギーのことについても質問をしておったわけですが、政府は、「サッカリンのアレルギーに関しては、山口大学医学部の報告があるが、アレルギー領域については、食品添加物全般について今後の研究課題と考えている」というふうに答弁しておられますけれども、これは食品衛生法第六条から言って、どう見てもおかしいというふうに私は判断せざるを得ぬのです。
 というのは、サッカリンが人にアレルギー症状を起こすということは、六条で言うところの人の健康を損なうものに当たるはずであると私は解釈しておりますし、それだけで認可は取り消されるべきではないかと思うわけです。発アレルギー性に関しては今後の研究課題だというふうに言っておられますけれども、どういうことを研究課題としていかれるのか、その辺も質問主意書では十分でございませんので、時間がありませんから簡潔にお答えをいただきたいと思います。
#88
○石丸政府委員 食品衛生上のアレルギーの取り扱いは非常にむずかしい問題でございます。すなわち、食品によるわれわれ消費者の健康被害ということを考えました場合に、その原因が食品にある場合と、それを食べた人間側にある場合と、二つの場合が想定されるわけでございまして、従来、食品衛生法上の取り締まりの対象といたしましては、その原因が食品にある場合を食品衛生法上の対象にしておったわけでございます。したがいまして、このアレルギーのようにそれを食べる人間側に原因があるという場合は従来食品衛生法上の対象にしておらないわけでございます。
 たとえば、牛乳アレルギーの子供がいるわけでございます。すなわち、牛乳を飲むと下痢をする、健康を害するという子供がいる場合、これは牛乳アレルギーと言っておるわけでございますが、そういった人間がいるからといって牛乳販売を停止するわけにもまいらないし、あるいは卵アレルギーの人間もいるわけでございまして、鶏の卵を食べるとぜんそくを起こすという人もおるわけでございますが、そうかといって鶏卵の販売を停止するわけにもまいらないわけでございまして、こういうように人間側に原因があるものの食品衛生上の取り扱いについては今後の大きな研究課題として検討してまいりたい、と、かように考えておるところでございます。
#89
○瀬野委員 時間がございませんので、あと二、三点はしょってお伺いしますが、簡潔にお答えいただきたいと思うのです。
 サッカリンにおいて、慢性毒性とか催奇形性とか発がん補助効果等の作用は問題にならないかということでお伺いするのですけれども、まず、食品衛生調査会において食品添加物を調査審議するときに発がん性のみを顧慮するというような感じがしてならぬのですが、それだけでは問題だと思うのです。発がん性のみを考慮すればよいかという疑問に対してどういうように局長はお考えでありますか、簡潔にお答えください。
#90
○石丸政府委員 ただいまの先生の御指摘のとおりでございまして、添加物の毒性を検討いたします場合に、急性毒性、慢性毒性、催奇性あるいは発がん性というあらゆる観点からの検討を行っておるわけでございますが、先ほど先生が御指摘のアレルギーの問題につきましては、従来われわれが取り扱っておりましたそういう毒性の範囲とは別の範疇のものと考えておるところでございます。
#91
○瀬野委員 サッカリンの毒性については、科学者や消費者団体あるいは世界各国の学術雑誌なんかでもたくさん問題点が指摘されております。この事例を一々私は申し上げませんけれども、これらの重大な毒性についてなぜ配慮、検討が足らなかったかということを特に憂うるものです。
 特に、私の質問主意書の二の(7)というところにおいての、「サッカリンの染色体及び突然変異性などについて食品衛生調査会の新基準を満足する資料はあるのか」という問いに対して厚生省は、「(1) ウージらの実験、(2) ロルケらの実験、(3) クラグテンらの実験においていずれも変異原性は陰性であった」というふうに回答してありますが、このウージらの実験についても、学者に調査してもらったところサルモネラ菌に突然変異があったと報告しており、また、クラグテンらの実験においても、陰性でなく、計算間違いがあり、正しく計算すれば有意差があるということを述べております。
 これらが事実とすれば、厚生省の資料の要約あるいは解釈はどうも我田引水的であり、牽強付会である、すなわち解釈しますと自分の都合のよいように無理に理屈をつけているもので、こじつけであるように思えてならないというのが今回のサッカリンの規制緩和についての私の見解であります。こういった感を免れないのですが、この点についてはどういうように局長は国民の前に答弁をなさるつもりか、お答えをいただきたい。
#92
○宮沢説明員 お答え申し上げます。
 ただいま先生が御指摘になりました変異原性に関する実験の内容でございますが、いま先生が御指摘の資料は、一九七四年のWHOで世界の専門家が集まってサッカリンの安全性について再度検討した際にすべて目を通している資料でございます。また、非常に残念でございましたが、日本ではそういった変異原性についてサッカリンについてはやっておらなかったということで、非常に感受性の高いバクテリアを使ってそういう作用があるかどうか一応スクリーニングをして出てくれば本試験に移すという、スクリーニングの試験を実は専門家にやっていただいて、その結果がマイナスであったというような結果も得ておりまして、私どもは、変異原性についても現時点では問題はないというふうに判断をしております。
#93
○瀬野委員 答弁については、後日会議録を見ていろいろ検討した上でまた質問をいたしたいと思いますが、サッカリンに関するWHO、FAOの評価に対する信頼性ということでもう一点お伺いしておきたいと思うのです。
 今回の規制緩和に関して、厚生省はWHO、FAOの評価をにしきの御旗にして緩和を強行したわけであります。ところが、このWHO、FAOの評価は信頼性のあるものかどうか、私は大いに疑問を持っております。なぜならば、厚生省が調査会に提出したFAO、WHO合同食品添加物専門委員会のレポートによれば、「このレポートは国際専門グループの意見を集めて掲載したもので、国連のWHOまたはFAOの決定または政策の陳述を代表するものではない」という断り書きがしてあるが、このことは何を意味するのかということと、WHO、FAOの正式の決定または政策でないものをWHO、FAOの評価として利用することに問題があるのでないかと思う。
 このことについてどうしても聞いておかなければなりませんので、簡潔に局長からお答えいただきたい。
#94
○宮沢説明員 お答え申し上げます。
 ただいま先生の御指摘の点でございますが、これは非常に科学的な問題でございまして、学問が進歩すれば当然また変わってくるというようなことでございます。世界のそれぞれの分野の専門家に委嘱して検討してもらって、その結果を勧告という形で出していただいて、レポートとして各国に配るということでございまして、いわゆる科学的なもので、常に流動的な要素もあるし、非常に専門的な問題だということで、WHOでは決定という取り扱いはしておりませんし、また、各国はこのリコメンデーションについては非常に参考にして尊重してやっておるという現状でございます。
#95
○瀬野委員 最後にまとめてお伺いしておきますが、きょうははしょって質問したわけで、答弁をいただきましたが、重要な問題については後日に譲ることにします。ということは、以上お答えをいただいた点で明らかなように、肝心なところがどうしても明快でないわけです。サッカリンの規制緩和は安全性が確認されて行われたとは私にはどうしても思えないというのが実情でございます。
 国民の健康と安全を守るためにも、発がん補助効果、催奇形性、慢性毒性、変異原性などについてクロという判定がつけられているというふうに言っても過言でありません。したがって、サッカリンの規制緩和は決して断行すべきでないというように思うのです。話によると、国会が七月四日に終わって議員が国元に帰れば、その後厚生省は早速サッカリンのことについていろいろと告示をしてやろうという考えのようだということであるが、これは大変問題であるので、国民のために慎重にやってもらいたいと私は思う。せんだってから申し入れをし、質問をし、または質問主意書等を出してまいりましたように、サッカリンの緩和は絶対に行うべきではない、撤回すべきである、と、かように私は厚生大臣にも申し上げたい。そういう意味で、石丸環境衛生局長から厚生大臣にも申し上げていただいて、特に慎重に検討されるようにお願いしたい。
 このことについて最後に局長の決意を伺って私の質問を終わりたいと思います。
#96
○石丸政府委員 これはサッカリンのみではございませんけれども、食品添加物の安全性の評価という点につきましては、ただいま先生が御指摘のように、あらゆる毒性の観点からこれを評価しなければならないものだと考えておるわけでございます。
 さらに、先ほど化学課長から御答弁申し上げましたように、その評価の学問というものが時々刻々進歩しておるわけでございまして、それぞれの時点における最高の学問水準をもちましてこの判断を正していくべきものと考えておるところでございます。
 今回のサッカリンの問題につきましては、特に昭和四十八年四月の時点におきましてアメリカから発がん性の報告があったということで、発がんということに主眼点が置かれて検討をされたわけでございます。したがいまして、それ以外の毒性につきましては従来の毒性の評価というものをそのまま使っておるわけでございますが、先ほど来申し上げておりますように、われわれといたしましては、この食品添加物の毒性の評価というものを新しい学問に即応しながら絶えず見直していくという態度をとっておるわけでございまして、サッカリンの問題につきましても、今後ともそういった観点から検討を加えてまいりたいと思っております。
#97
○瀬野委員 では、以上で終わります。
#98
○今井委員長代理 小宮武喜君。
#99
○小宮委員 私は、日本遠洋旋網漁業協同組合の除名問題について再度質問いたします。
 この件につきましては、除名を受けた組合員から遠洋旋網組合を相手どって、組合員たる仮の地位を定める仮処分の申請が福岡地方裁判所に出されておりましたが、六月二十三日、裁判所は、「申請人らが被申請人に対して提起する除名決議無効確認の本訴訟の判決確定に至るまで被申請人が昭和五十年二月十五日申請人らに対してなした除名決議の効力を停止する。被申請人は申請人らを被申請人の組合員として取り扱わねばならない。」という決定がなされておりますが、かねてから長官はこの除名問題についてはあたかも適法であるかのようなことを言っておりましたが、仮処分の問題ではありますけれども、この判決に対しての長官としての所信をお伺いしたいと思います。
#100
○内村政府委員 お答え申し上げます。
 除名決議の無効確認の控訴の判決確定に至るまで除名決議の効力は停止されることになりますので、行政庁としては除名になりました当該二社を組合員として取り扱うのは当然だというふうに考えるわけでございます。
#101
○小宮委員 それでは、この決定に基づいて、除名された組合員を旋網組合は組合員として無条件で受け入れなければならないということに確認していいですか。
#102
○内村政府委員 組合員として取り扱うことになるわけでございます。
#103
○小宮委員 ここに旋網組合から福岡地裁に証拠資料として提出された今年二月十五日の臨時総会の議事録がございます。この議事録によりますと、二号議案で、「運搬船の合計総も数について」という議題で、「作業艇の禁止ならびに運搬船の合計隻数は一ケ統につき三隻以内とする。」「附属船の規制措置が漁業許可の条件制限に折込むことが決定されておるが、運搬船の合計総トン数の規制については法的規制が困難であるため、本組合の内規により一ケ統七五〇トン以内に規制し、別添念書を各自に提出することが決議された。」というふうにありますが、遠旋の内規というものはどのようになっておるのか、その点を御説明願いたい。
#104
○内村政府委員 運搬船を一定の枠内に制限することにつきましては、漁協の内部において休漁や運搬等について自主的な調整を行ってきた経緯があることは先生御案内のとおりでございます。
 そこで、紛争の調停の過程において、調停案の内容として、組合の各人が自主的に制限してはどうかという示唆をした経緯がございますが、この調停は組合員全体の合意が得られなかったため御破算になっているわけでございます。その後組合としては、本年二月十五日の臨時総会におきまして組合員が使用する運搬船の合計総トン数を一カ統七百五十トン以内に制限することが確認されまして、各組合員はそれぞれその旨の念書を組合あて提出することを決議しております。
 水産庁としては、現時点において、書いたものとしての内規があるということは承知しておりません。ただ、そういったような申し合わせが行われたということは承知しております。
#105
○小宮委員 それでは、内規として書いたものはないということですか。――ここに念書がございます。「私は、昭和五十年〇月〇日以降島根・山口県境界点から北西の線以南の日本海及び東海・黄海の海域において、まき網を操業する際に使用する運搬船の合計総トン数を一ケ統平均七百五十トンを超えて大型化は致しません。」という念書があるわけですね。恐らく念書を全組合員が提出されたというふうに私は理解をしておるわけです。だから、書いたものがなくても、こういった念書を出したという事実は御存じですか。
#106
○内村政府委員 そのような念書が出ているというようなことは承知しております。
#107
○小宮委員 そこで、公正取引委員会にお尋ねしますが、この日本遠洋旋網漁業協同組合が内規によって運搬船を一ケ統七百五十トン以内に規制するということは、これはカルテル行為ではないかというように私は考えます。カルテル行為であれば、これは独禁法に触れるのではないのかと考えますが、公取の所見をお伺いしたいと思います。
#108
○野上政府委員 独禁法上問題があるかどうかにつきましては、これは非常に具体的なケースになっておりますので、この席上での御答弁は差し控えさせていただきたいと思います。これは独占禁止法の三十八条によりまして、意見を外部に発表してはならないというふうに規定されておりますから…………。
#109
○小宮委員 独禁法違反かどうかという見解を公取として発表する場合は、それはあなたが経済部長であっても外部に公表することはなかなかできないということになろうと思います。しかしながら、少なくともこういった委員会において公取としての公式見解が出されないということになると、これはやはり問題だと思いますよ。だから、すべて公取の委員会を開いて、そこで決議をされなければ対外的に物が言えぬというようなことでは、こういう委員会の質疑の中でも、あるいは衆議院の本会議の中でもこういうような質問がもし出された場合に、それはできませんということになると、これは委員会軽視だと私は言わざるを得ぬですよ。
 この問題はなるほど水協法七条との関係あるいは独禁法との関係はありますけれども、ただ、われわれが考えるのは、今回の法的規制をするに当たっても、水産庁としては、いわゆる漁業許可の制限の中で、作業艇の禁止並びに運搬船の隻数は一カ統当たり三隻以内とするということになっておるわけですね。そうすると、漁業規制をやる場合に、漁業法の中ではトン数制限まではしていないのですね。ちょうどことしの三月一日付で、ここにおる内村長官が農林大臣の許可を得て漁業許可の制限変更をやったわけです。その中でもこの七百五十トンということはうたわれていないのです。というのは、この漁業許可に当たっては資源保護と漁業調整の二つの問題があるわけです。しかしながら、水産庁の三月一日付の改正というのは、いわゆる運搬船の隻数までには触れておるけれども、トン数制限には触れていないのです。それを水産庁がそういうふうにしたというのは、資源保護と漁業調整の場合トン数制限は必要ないという判断に立って漁業許可の変更をやったわけです。したがって、組合がそれと別個に七百五十トン以内ということで内規を――これは書いたものはないと言うけれども、議事録から見れば書いたものがあると私は思うのだけれども、しかし、そういうふうにしたというのは、組合として内規で決めようが念書を取ろうが、そういった申し合わせをすること自体はやはりカルテル行為じゃないか。あなたも経済部長としてそれぐらいの見解を明らかにしてもらわぬと、カタツムリのように、いや何も発表できません、何も言えませんということでは、何であなたはここに来たのかわからぬじゃないですか。どうですか。
#110
○野上政府委員 御承知のとおり私どもは委員会制をとっておりまして、具体的な事件につきましては委員会の審議を経まして、その決定を経て申し上げるというふうになっておりますから、いまここでその問題に対する法律の適用につきまして意見を私が申し上げるわけにはちょっとできかねます。
#111
○小宮委員 いままで、ことしの四月三日までは、いわゆる生産調整組合の生産調整規程によって明らかに七百五十トンというものが決められていた。それが公取との協議によって、昨年の十月四日から今年の四月三日まで半年間という条件つきでこの問題は認可の協議決定を農林省とやったわけですね。そうすれば、その半年間という期限を付したのはどういうような理由によるものですか。これくらい言えるでしょう。
#112
○野上政府委員 お答えいたします。
 これは盛漁期ということに限定したわけでございます。
#113
○小宮委員 そのことなら、昨年の十月十四日にこの委員会のあったときに私の質問に対して倉石農林大臣が答弁しているんですよ。しかし、この認可を半年ということに決めた場合に、まき網の生産調整だけではなくて、カツオ・マグロの生産調整規程も大体四月四日以降は全部消滅しておるはずなんです。だから、このような生産調整規程というのは公取の精神から言って基本的にどういうことになるのか。最盛期という問題もあるけれども、むしろいまの公取の精神から言って調整規程というのは好ましいものではないという判断に立って、あの際も大体四カ月くらいかかったわけですから、それで半年間という期限を付した。したがって、その場合には遠旋の調整規程だけではなくて、他のカツオ・マグロの調整規程も失効しておるわけですよ。だから、そういったものの考え方について、ただ盛漁期だけということであれば、この問題はさらにほかの組合の調整規程まで失効させる必要ないわけですよ。その点はいかがですか。
#114
○野上政府委員 確かに、カルテル行為につきましては、独占禁止法の立場からいけば、法律の規定によって例外的に認めるわけでございます。その場合に認可官庁は私どもの方へ協議をするわけでございます。
 それから、本件につきましても、実態を調べまして、協同組合の行為と独占禁止法の適用の問題等を含めまして慎重に検討いたしたいと思っております。
#115
○小宮委員 生産調整規程であれば七百五十トン以内というのは当然公取との協議事項になるわけです。だから、水産庁としても公取との協議事項の中でこの問題について生産調整規程の変更をやれば従来のようにいろいろ問題が出てくるということで、水産庁長官が悪知恵を働かせて、こちらの漁業法の条件制限の中に持ち込んできた。しかも、七百五十トンというのは法的規制は非常にむずかしいので、今度は申し合わせか念書か内規でやりなさいということを水産庁長官は指導しておるわけです。だから、本来であれば、調整規程でこれを変更するということであれば当然公取の対象になるのだけれども、それを抜け道としてこちらの漁業法の規制の中でこの問題を織り込んできた。これは幾ら長官がこれに対して強弁しようと、長官に陳情したら長官も、そうしなさい、そういうようなことをするということを約束したということは議事録の中にいっぱい出ておるわけだから、そういうような意味では、少なくとも後で公正取引委員会として委員会の結論が出ましたならば、その資料を私の方に提出をお願いしたい。
 それと同時に、そういったカルテル行為、いわゆる独禁法に違反すると思われるような行為を、この総会の議事録の中にもあればあらゆる理事会の議事録の中に載っておるように、少なくとも長官がこれを指導しておるわけですね。だから、その意味では長官は最も悪質な行為をしているわけで、本当に法律を守るべき男が組合と、指導という限界を越えて、共同謀議をしてやっておる。しかも、その組合に対して干渉しておるということまでやっている。長官、あなたはにこにこ笑っておるけれども、これは議事録を全部読み上げればちゃんとはっきりしておるのだ。時間がないから言わぬけれども、長官、あなたの所見はどうですか。
#116
○内村政府委員 私どもといたしましては、調停の際にそのようなことを示唆したことはございますけれども、指導はしておりません。
 それから、その議事録の後の方にも出ておりますけれども、こういう事実があるわけでございます。日本遠洋旋網漁業協同組合は、昭和四十六年に運搬船の建造のために農林漁業金融公庫の融資を受けるに当たりまして、無制限な融資を防止するという見地から各人の運搬船の保有を七百五十トン以内とする申し合わせを行っておるわけでございます。これは公庫の融資の条件みたいなものでございますが、そういったこともございまして、臨時総会の決議はこの申し合わせを改めて再確認したというような面もあるわけでございます。それは議事録の方にたしか奥田副組合長かなにかが、その点からいってもわれわれは七百五十トンを守らなければならぬというようなことを言っておられますけれども、そういった事情もあるわけでございます。
 そこで、水産庁の見解はどうかということでございますけれども、御案内のように、漁業協同組合は経済的に弱い立場にある漁民の相互扶助を目的とする協同組織ということは申し上げるまでもないわけでございますが、このような漁業協同組合の存在目的に照らしまして、水産業協同組合法第七条の規定によって私的独占禁止法二十四条による一定の要件を備えた組合とみなされておりまして、私的独占禁止法の適用は、「不公正な取引方法を用いる場合又は一定の取引分野における競争を実質的に制限することにより不当に対価を引き上げることとなる場合」以外については除外されているわけでございます。したがって、本件の場合が果たして不公正な取引方法であるか、または一定の取引分野における競争を実質的に制限しているかどうかということが問題になるわけでございます。
 そこで、水産庁といたしましては、漁協内部において休漁や運搬等につき自主的な調整を行うことは水協法上可能でございますから、今般の運搬船のトン数制限については、東海・黄海のまき網漁業資源保護という観点から、水協法第十一条第一項第六号の、「水産動植物の繁殖保護その他漁場の利用に関する施設」の一環に該当するというふうに考えておるわけでございます。
#117
○小宮委員 長官、今年三月一日から実施されたこの法的規制の問題、ここの中で、作業艇の廃止、運搬船は一カ統三隻以内とするということで、この七百五十トンというトン数制限をうたっていないですね。これをなぜべたわなかったのかということなんです。
 たとえば長官を私が悪く勘ぐれば、生産調整規程であれば公取との間にいろいろうるさい問題が起きてくる、遠旋の組合から盛んに陳情も受けておる、したがって漁業規制の方でやろうということでやったということになる。また、そういう経緯がはっきりしておるわけですから、その意味では、その際にこちらの方でやれば公取の権限が及ばないわけですから七百五十トンということを入れてもよかったはずであるが、入れなかった理由は何か。
 長官、これは水産庁の調停案として「(1) 作業艇の使用を禁止し、運搬船使用は三隻以内とする。(2) 運搬船の合計総も数は日本遠旋組合の内規で規制すること。」ということも調停案の中に出ているわけですね。長官、あなたは首をひねっておるけれども、私もこれ自身は初耳なんです。しかしながら、公式の議事録としてこれは裁判所に出されているわけですから、もし長官がこれは調停案になかったということであれば、これは遠旋組合の被申請人は偽証罪になりますよ。だから、裁判所の証拠書類を出しておるわけですから、私も初耳だけれども、長官がいま言うこういうようなものをなぜ調停案として出したのかということを私は聞きたいのです。こういうようなことをしなくても、いま言う漁業許可の制限条項でやるならば、むしろこちらで七百五十トンということを書いてもいいわけですよ。しかし、それを書いていないというのは、こちらの方で長官が考えておったからこそしていないのではないか。それとも長官も七百五十トンというのを漁業許可の規制の中でやるとすれば、これは明らかにカルテル行為だということで少しはひけ目を感じたのか、少し良識的に処理したのか、よくわかりませんけれども、その点のいきさつについて答弁してください。
#118
○内村政府委員 この遠旋組合の紛争につきまして、ことしの春に私どもが事態を円満におさめようと思って調停案のごときものを示したことは事実でございます。しかし、その調停案の文書で示したものの中にそのようなことは全然書いてございません。
 そこで、議事録を私どもの方も持っておりますので読みますと、先生もお持ちなんで御案内のとおりだと思いますが、「小宮先生にもお会いして協力方を依頼しました。翌二月四日全員水産庁へ行き沖合漁業課長と協議をし、法的規制を陳情しました。水産庁は調停案として」云々という言葉の中に、「運搬船の合計総も数は日本遠旋組合の内規で規制すること。」と議事録にあるわけでございます。
 私は、調停案自体にこのようなことを示したことはございません。ただ、その場合に、七百五十トンの運搬船はどうしたらいいだろうかということで遠旋の組合から沖合漁業課長に協議したと書いてございますから、そこで、その調停案の中にはございませんけれども、一つの考え方として、話をまとめるためにこういうことはどうかということを沖合課長が示唆した。ところが、これは調停案としてでき上がらなかったわけでございますから、このこと自体は御破算になってしまったというふうに考えていいのではないかと私は思うわけでございます。
#119
○小宮委員 時間も超過しておりますし、私も余り心臓が強くないのでほどほどにしてまたあす続きをやりたいと思いますけれども、いずれにしても公取の方はこの問題について調査をして、公取としての見解を出してください。
 それから、長官、この問題については裁判の議事録を読んでも、被申請人の方々は、いかにも長官、水産庁が指導したように証言をした方が都合がいいものだから、多分そういうような意味で水産庁の名前を使っておるのではないかと思う。これは私が良心的に見て、善意に見てそうだと思う。しかし、事実上は水産庁はこの組合と共同謀議をし、至るところで常に指導しておるということも明白なんですね。しかし、それは時間がございませんからやめます。
 そういうような意味で、この問題については後また今度の四月四日以降の生産調整規程の問題に対しても質問したいと思いますけれども、これはあしたに譲りまして、きょうの質問はこれで終わりますから、またあしたお会いします。
#120
○今井委員長代理 次回は、明三日木曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後一時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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