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#1
第075回国会 地方行政委員会 第21号
昭和五十年五月二十三日(金曜日)
    午前十時十分開議
 出席委員
   委員長 大西 正男君
   理事 片岡 清一君 理事 高鳥  修君
   理事 中山 利生君 理事 佐藤 敬治君
   理事 山本弥之助君 理事 三谷 秀治君
      伊能繁次郎君    亀山 孝一君
      木村武千代君    古屋  亨君
      井岡 大治君    岩垂寿喜男君
      小川 省吾君    細谷 治嘉君
      山田 芳治君    多田 光雄君
      林  百郎君    小川新一郎君
      小濱 新次君    折小野良一君
 出席政府委員
        自治政務次官  左藤  恵君
        自治省行政局公
        務員部長    植弘 親民君
 委員外の出席者
        人事院事務総局
        任用局審議官  足立 忠三君
        総理府恩給局恩
        給問題審議室長 手塚 康夫君
        大蔵省主計局共
        済課長     岡田 愛己君
        文部省管理局福
        利課長     中西 貞夫君
        厚生省保険局保
        険課長     吉江 恵昭君
        厚生省年金局企
        画課長     持永 和見君
        自治省行政局公
        務員部福利課長 大嶋  孝君
        地方行政委員会
        調査室長    日原 正男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済
 組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一
 部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
     ――――◇―――――
#2
○大西委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出に係る昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。小川省吾君。
#3
○小川(省)委員 共済組合法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 最初にただしたいと思いますが、自治省は、各種法律案の採決に当たって全会一致で上げられた附帯決議について、どのようなものだというふうに考えておられるのか。附帯決議というものをどんなふうに受けとめ、次年度の法律改正に当たってどう対処をされてきているのか、自治省の基本的な考え方についてお尋ねをいたしたいと思います。
#4
○左藤政府委員 国会の御意思でございます。当然にわれわれはあとう限りの努力をして、その実現を図るよう努力をしなければならないことは申すまでもないと考えております。
 そこで、自治省といたしまして、国会で付せられました附帯決議を翌年の、たとえば予算の編成の段階において、あるいはまた法律案を審議する、その準備をいたします段階におきまして、省の中において検討をして、その問題について、たとえば関係の省との十分な連絡をとるために会議を持つとか、いろいろこの問題についての審議を当然にしなければならない、またそういうことでやってまいっておるわけでございますが、問題によりまして非常に根本的な問題も含んでおるということが多いわけでございますので、その実現についてはなかなか御期待に沿い得ない面がたくさんあるわけでございますけれども、いま申しましたように、当然この問題については十分尊重して対処していかなければならない問題だと考えております。
#5
○小川(省)委員 次官と大臣は同僚の議員なんですから、恐らくそういう形で院の決議というものを尊重するという気持ちに変わりはない、こういうふうに私は思います。しかし官僚の諸君が実は附帯決議というものをどう受けとめているかということは非常に疑問に思っている一人であります。そういう点で、自治省の官僚の諸君がどう附帯決議について受けとめておられるのか、この点をひとつ自治省の政府委員の方からお答えをいただきたいと思います。
#6
○植弘政府委員 国会で行われました附帯決議についての基本的受けとめ方は、いま政務次官からお答えしたとおりでございまして、私どももそういう御趣旨に従って努力をいたしておるわけであります。
 毎回同じようなお答えで恐縮に存じますけれども、共済制度につきましては、他の公的年金、恩給だとか国家公務員共済だとか厚年といったような、そういった同じような種類の諸制度との均衡なり整合性といった問題がございますために、自治省として努力いたしましても相当限界があるわけでございます。
 この中に、昨年も十二項目にわたりまして附帯決議をいただいておりますが、十二番に書いてございますように、「他の公的年金制度を含めて抜本的に検討すること。」という大きな命題を与えられておりますが、この十二番に示されておりますような抜本的検討の中において考えられるべきもの、たとえば賦課方式の採用の問題とかいったようなものが多うございますために、なかなか、気持ちとしては尊重いたしたいということで努力をしてまいりましたが、結果的にはほとんどこの法案に見るべきもののないという点については、まことに遺憾に存じております。
 ただ、いろいろと問題はありましたけれども、たとえば六の、中高年齢の退職者につきましては、一部でございますが、国家公務員共済には入れてなかったのでありますけれども、地方の特殊性ということで入れさせていただいた。こういった面もございますので、御理解いただきたいと存じます。
#7
○小川(省)委員 いま部長から答弁があったわけでありますが、実は私も、国会へ席を持つ以前は、県の職員をいたしておりました。県議会対策でですが、私どもは県の職員として、大体議員連中が何を言おうとちょっとの間頭を下げていれば済んじゃうのだというふうなつもりで、実は県庁の中で議会対策を進めてまいりました。あるいは私は国の役人の諸君にもそういう気持ちがあるのではないかというふうに思うのです。国会である程度何か言われようとも、ちょっと頭を下げていれば、それだけで終わるじゃないかというふうな形で、大臣なり次官なりが院の決議を尊重しようという気持ちがあるけれども、官僚の諸君がそういう点をあるいはいわゆる手なれた職人的な感覚で曲げてしまうような点が多分にあるのではないかというふうな感じがするわけであります。そういう点については、自治省の皆さん方は持っておられるのか持っておられないのか。恐らく、持っておりませんという答弁だろうと思いますけれども、そういう点が私はあるのではないかと思いますが、もう一回重ねてお尋ねをしたいと思います。
#8
○植弘政府委員 先ほども申し上げましたように、決して附帯決議をそうおろそかに思っておりません。したがいまして、決議が行われます際にもできるだけ――私どもが努力のできる問題とできない問題とございますために、決議案をおつくりいただきますときにも、これはもちろん委員会でお決めになることでございますけれども、政府側としても――――――――――――――――――――――とかいうようなお願いもいたしまして、できるだけやりたいというお願いもしてまいったわけであります。そういうことで……(「失言失言」「取り消した方がいいよ」と呼ぶ者あり)ですから、いま申し上げましたように、委員会としてお決めになることでございますけれども、何とか私どもの気持ちも御理解いただきたいというようなことでお願いしているわけであります。もちろん私どものお願いがそのまま採用されるとは思っておりませんが、そういうふうにできるだけ附帯決議を生かしたいという気持ちでおりますことをいま申し上げたいと思ったものでございまして、決して委員会の御審議をどうというつもりじゃございませんので、その点は御理解いただきたいと存じます。
#9
○小川(省)委員 いろいろ院の状況を官僚の諸君がそんたくをする気持ちはわかります。しかし、いま、不用意にというか、いまのような表現形態をとっているところにも、私は官僚の諸君にそういう気持ちがなしとしないというふうに思っていますが、いま私が質問したような形にこたえるような受けとめられた気持ちで今後ひとつ院の決議なり院の意思というものを十分に尊重してもらいたい、こういうことを申し上げながら質問に入ってまいりたいと思っています。
 昨年、衆議院では、五月の十四日に共済組合法は上がったわけであります。その附帯決議が今回の法改正でどう取り扱われたかを具体的に尋ねてまいりたいと思っています。
 まず決議の第一項の、共済制度の基本問題について調整改善をする関係閣僚協議会を設置をするというのがあるわけであります。どのように関係閣僚の協議会を設置をしていくために検討をしたのか、努力をされたのか、努力のほどを具体的に御説明を受けたいと思います。
#10
○植弘政府委員 昨年附帯決議をいただきましてから直ちにその状況を従来の公的年金問題の連絡協議会の事務局でございます総理府の審議室の方にも届けまして、それから当時大臣のかわりに出席しておりました古屋政務次官からも、政務次官会議にもこの模様を話していただくということで、関係閣僚会議設置について関係省庁に対して私どもお願いをいたしました。その後も折衝いたしましたが、昨日もちょっとお答えいたしましたように、いまそれぞれの年金におきまして、たとえば厚生年金では社会保険制度全般について検討するということで進めておられますし、それから国家公務員共済でも、昨日お答えございましたように、国家公務員共済組合審議会におきましてもそういった基本的な問題を検討しているといったような状況がございまして、それぞれの立場でいま抜本的な改革についての検討を始めている状況でございますので、そういった状況を見ながら取り組んでいこうということで、形の上では閣僚会議はできておりませんが、それぞれの立場でいま真剣に取り組んでいるところでございます。
#11
○小川(省)委員 そうすると、現在の段階ではできていないけれども、昨年の附帯決議の線を受けて、具体的にそういうふうな協議会が現在の段階ではでき上がっていないけれども、検討をする協議会あるいは審議会のようなものをつくり得る、できるというふうに現在の段階で見ておられるわけですか。
#12
○植弘政府委員 いま申し上げましたように、それぞれの年金の分野におきまして検討いたしておりますので、そこらの審議の状況を見ながら、必要に応じて総合的な調整を図るということもまた必要だと思いますから、内閣の方にもお願いした
 いと思います。
#13
○小川(省)委員 私はいまの答弁でどんなふうになっているのか大体想像はつきます。恐らくできていないし、問題があれば大蔵省の共済担当の主計局の次長のところへ行って相談をしたりあるいは恩給局へ行って相談をする、その程度だろうと思うのです。そういう点は協議会を設置しなくもふだんにやらなければならないことでありますから、私どもはこういう制度を前進させるためにぜひ設置をしてほしいという附帯決議をつけたわけでありますから、そういう線に向かってさらにひとつ前向きに設置して、具体的な検討ができるように努力をしてもらいたいと思います。
 それから、昨年の附帯決議の第二項でありますが、公的負担の引き上げについて挙げているわけであります。一昨年、昨年の質問でも、いわゆる厚年並みの二〇%、少なくとも私学や農林並みの一八%ということを強く要請をして、最大限の努力をするという植弘部長の答弁をいただいてきているわけでありますが、どう努力をして、大蔵のだれとどう話して、だれのところで障害があったのか、隘路がどこにあるのか、大蔵のだれに要請をしたところが、だれがだめと言ったのか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
#14
○植弘政府委員 公的負担の問題につきましては、窓口は主計局でございますので主計局で折衝いたしましたし、次官にもその話を申し上げました。ところが、先ほど申し上げましたように、全般的な、根本的な改革についての検討をしている段階、特に先ほども申し上げましたが、国家公務員共済におきましては審議会で小委員会等も設けたりいたしまして検討されておりますので、その中において公的負担をどのように位置づけるかといったようなこともございましたので、ことしは見送るという形になりました。したがって次官の段階まで上げましたが、大臣折衝までは持っていっておりません。が、それではそういうことで私ども検討いたしましょう、なお続けて検討したいということで今回は予算化を見なかったわけでございます。
#15
○小川(省)委員 次官のところまで上げられたという点はわかりました。
 そこで、ただ検討するということじゃなくて、役人流の検討するという答弁じゃなくて、少なくとも前向きな形で現在の一五を上げるというふうな努力をしてくれるというふうな意向がとれるような回答があったのですか、なかったのですか。
#16
○植弘政府委員 公的負担が、もう先生よく御承知のように一〇から一五になり、同じような立場の私学が一八になったといったようなことから考えましても、最近の共済の運営から考えましても、私どもとしては、現在の一五を少なくとも私学、農林並みの一八ぐらいまで上げてもらいたいということはもうかねがねの念願でございます。それで、そういう点では毎年強くお願いしてきておりますが、大蔵省がすぐオーケーということは言っておりません。たださっき申し上げましたように、全般的な検討の形において検討するということでございますので、私どももっと強く要請しなければならぬと思っております。
#17
○小川(省)委員 次官、お聞きのように、これは地方公務員共済については重要な点なんですね。だから優秀な次官がいる間、少なくとも来年の中には現在の公的負担一五というのを引き上げるように努力をしてほしいと思うのですが、決意のほどをお聞きしたいと思います。
#18
○左藤政府委員 ことしの八月からの予算編成、そしてまた年末の予算ということになってまいるわけでございますが、御趣旨の点について、確かに百分の十五を一挙に百分の二十ということは非常にむずかしいかもわかりませんが、少なくとも私学共済、農林並みの一八には持っていくように努力をしなければならない、このように考えております。
#19
○小川(省)委員 それから附帯決議の第四項でありますが、長期給付の財政方式の検討ということを挙げたわけであります。これは厚生年金とも関係がある問題ですし、厚生大臣も実は財政方式の検討を部内に命令をしているというふうに伺っておりますが、厚生省からお見えでありますから、厚生省のいわゆる年金制度全般についての財政方式の検討の現状について御説明を受けたいと思い
 ます。
#20
○持永説明員 先生御承知のとおり、昭和五十一年度、明年度でございますけれども、明年度に厚生年金については財政の再計算を含めました制度全体の見直しをしたいということで、現在社会保険審議会の厚生年金保険部会で、懇談会という形で私ども政府案を諮問する前のいろいろな御審議をいただいているわけでございます。その中の検討項目の一つといたしまして財政方式の問題がございまして、厚生年金、現在は修正積立方式をとっておりますけれども、現行のような修正積立方式でいくか、あるいは修正積立方式のままである程度修正度を高めてもう少し賦課方式に近づけるか、あるいは一挙に賦課方式を導入するかどうか、こういった問題をいま現在問題点として検討されている段階でございまして、各側からも具体的な政策方向というものまではまだ御意見をいただいてない段階でございます。
#21
○小川(省)委員 社保審の中の懇談会で検討されているという状況ですが、具体的に五十一年度の編成期に間に合うように社保審の中では結論を出していくつもりで検討を進められておるのか、あるいは一般的な問題として検討しておって、別に五十一年度の予算編成に間に合おうと間に合うまいと構わないけれども検討している、こういう状態なんですか。
#22
○持永説明員 先ほど申し上げましたように、政府といたしましては、いずれにいたしましても五十一年度に厚生年金制度の改善をやるという基本的な方向は決まっておりますので、そういう方向でいま現在社保審の方で、その際盛るべき問題としていろいろな問題を御検討いただいている段階でございます。
#23
○小川(省)委員 いずれにしても五十一年度が抜本改正の時期でもありますし、恐らく年金局は事務局を担当されておるのだろうと思いますから、財政方式についての検討というのは年金制度全般にわたるところの大きな課題でありますから、私どもの長い間の強い要求を受けとめて、ぜひひとつ前向きな結論が出るように御努力をいただきたいと思います。
 それから附帯決議の第六項に中高年齢就職者の特例措置の問題があるわけであります。詳しくは法自体の中で私も質疑をしていきたいと思いますけれども、あれほど自信に満ちた答弁を公務員部長は私の質問に対してしていただいたわけであります。胸を張って答弁をされたわけであります。なぜあのとおり今回の法改正に盛られていないのか、国公が踏み切れなくとも地公だけでも踏み切るというような強い自信がうかがえるような答弁だったはずです。なぜそれが二月ごろから態度が急変をしてしまって――言うなれば、私はこの中で党代表のつもりで地共済については質問をいたしたわけであります。全国民というか、地共済法の適用を受ける全地方公務員労働者を代表するつもりで、そういう立場で質問に立って、植弘さんは、自治省というか、政府を代表して胸を張って答弁をされたはずでしょう。それがどうして実現をしないのか、私は非常に不思議に思っているのですが、その責任はどこにどう求めていっていいのか、その責任はどういう形になるのか。あれほど自信に満ちた答弁をされた公務員部長が、今度の中で法改正をしますというふうに胸を張って答弁をされたわけですよ。それが今度の中には実は出ていないわけであります。そういう点で第六項について、後ほど法自体の施行法の関係については御質問申し上げますが、一般論として、国会の中で政府委員が政府を代表して、来年は法改正をしますというふうに答弁を胸を張ってされたものが、なぜそういう状態で実現をしないか。附帯決議として全会一致で上げられた附帯決議でもある。そういうものが日の目を見ない原因はどこにあるか、まずお尋ねしたいと思います。
#24
○植弘政府委員 胸を張ってと言われましたけれども、胸を張ったつもりはございませんで、私どもとしても先生の御質問の趣旨と全く同感でございまして、できるだけ実現したいという気持ちを表明したものでございますので、その点はあらかじめ御理解いただきたいと存じます。
 私どもは、あのときの感じといたしましても、私どもの実態から言いましても、PTAに雇用された人が、当時の財政事情とかによりまして、本来地方団体の職員の身分を持ってもいい者が持てない。それと同じような立場で地方団体の職員の身分を持っていた者との間において不均衡が発生しているということについて、何とか救いたいということは一昨年来の懸案でございました。したがって、昨年は、お答えいたしましたように、できるだけそういった不均衡を是正するつもりで法案化いたしたいということを、率直に私の気持ちを申し上げたわけでありまして、そしてそういうことで関係省庁とも協議いたしました。
 ところが、やはり現行制度全般の中において、そういったものの位置づけと申しましょうか、それがどのように措置されることによって、そういった不利になっていますPTA雇用の職員の救済を図るという目的と、一方では共済制度全体の仕組みの中において、それが非常に異和感を与えないといいますか、どの程度がまんできるかといったような調和の問題で大変苦労いたしました。そして、国家公務員共済については大蔵省の方で御検討いただいたわけでありますが、国家公務員には、PTAのように特に著しい不均衡の発生している職員もいまのところはないようであるということでありましたので、それでは見切り発車といいましょうか、現実にPTA雇用については不利な実態がございますので、これを救わしていただくということでやったわけであります。したがいまして、私どもといたしましては、昨年の質疑において私の気持ちを申し上げました点から言いますと、なるほど一〇〇%いっているわけではございません。しかし最大限の努力をして、少なくとも現実に発生しているPTA雇用の職員の不利益は救いたいということで、附帯決議の御趣旨にもおこたえするということでそういうふうにさしていただいたわけでございます。
#25
○小川(省)委員 施行法十条の関係は後ほど質問をしますが、ただ、私が言ったように、私は地方公務員共済法の適用を受けるすべての職員の気持ちを代弁をしながら質問に立った、そして政府委員が自信を持って答弁をされた。しかし、院の附帯決議も全会一致で上がって、そういうものが次年度の法改正に乗ってこないというのは、これはどう考えてみてもおかしいと思うのですよ。どこかに障害というか、それを阻むものがあったとしか思いようがないわけですね。その辺のところはどうなんですか。
#26
○植弘政府委員 障害といいますと、私どもが気持ちとは別に現行制度の検討不十分だった点をおわびしなければならぬかと思います。やはり気持ちとして救いたいと思いましても、他の制度全体の仕組みの中における位置づけという問題についての検討が少し足りなかったのじゃないだろうかという点をいま反省いたしております。したがって、それを破ってやりますためには、相当大幅な改正になりまして、現行制度の中において占める位置も相当ウエートが高いものになりますので、そこまでは踏み切れなかったというようなところが、私どもの勉強不足だったという点で障害だったということになると思います。
#27
○小川(省)委員 具体的な点は後で法改正でやります。しかし、植弘さんが勉強不足だったというのは許されないのですよ。この法律に関しては、あなたが最高権威者なんですから、政府を代表する。あなた以外に知悉をしている人はいないはずですからね。この法案が審議をされる段階であなたが勉強不足ということは許されない。今後の審議でもそうですよ。勉強不足だということは許されない。恐らく私は大蔵に問題があるだろうと思うから、具体的な法律の中に入って大蔵にお尋ねをいたしてまいりますけれども、植弘さんとて神様、仏様ではないけれども、勉強不足の点もあろうけれども、そういう点は許されないことですから、ぜひひとつ政府を代表して、そういうふうな点について次年度は法改正すると言ったような点は、これはしてもらいたいし、できないならば、もう少し、昨年も一〇〇%断言はしなかったですよ。しかし、私どもに期待を完全に持たせるような形での答弁というのは、やっぱりこっちはひっかかるわけですよ。そういう点だけ申し上げておきます。
 次は、第十一項の互助会職員の共済加入の問題であります。昨年の委員会の中でも理事会の中でも、この問題については真剣に討議をされたわけであります。しかし、ことしの法改正に当たっても法律の改正案というのは出てこない、どう努力をされたのか、まずお尋ねしたいと思います。
#28
○植弘政府委員 まずお答えをいたしますが、仮に実現するといたしましても、法改正には従来の経緯から考えまして、政府原案には乗りにくい性質のものでございます。その点ひとつ御理解いただきたいと思います。
 と申しますのは、昨日もちょっと申し上げましたが、やはり社会保険制度全般の一本化という立場からいきますと、現に主柱でございます厚年に入っておるものを団体共済といった特殊な社会保険の分野に持ち込むことについては社会保障制度審議会等も反対でございまして、政府原案としては入りにくいものでございます。そこで問題は、附帯決議もいただきましたので、厚生省なり関係の筋にもいろいろと折衝を試みました。ところが昨年先生方のお力によりまして委員会で修正いただきました土地開発公社、これは少なくとも住宅公社なり道路公社と同じような特別法人でございますために、まあまあ住宅公社なり地方道路公社との均衡上やむを得ないだろうということで入れていただいたわけでございますが、この互助会なりその他昨年から話題に上っております団体につきましては、土地開発公社のような法的に直接な根拠はないわけでございます。したがって、もう特別な法人であっても無理に入れたような状況でございますために、法の根拠を持っていないものについて非常にむずかしいという感触を受けております。
#29
○小川(省)委員 互助会の加入については、政府原案、政府の方から提出をする案件としてはなりにくい、いわば議員修正という形でやっていただく問題だというふうな意向についてはわかりました。昨年私は質問の中で申し上げたはずであります。互助会というのは、共済制度の補完的な役割りを果たしている組織です。これは法の中でいわゆる互助会という団体が明記をしてあろうとなかろうと、地公法四十二条を受けた組織であることはもう紛れもない事実であります。多くは条例によって制定をされている団体であります。当然地方公務員以外でこれに準ずるといいますか、地方公務員に準ずる組織といいますか、準ずる形の職員ということでは最大中の最たる組織であり、関係の職員であろうというふうに思っています。他の公社等の職員が共済の組合員、関係団体等の組合員になれて、そしてよい意味での同じ共済関係の業務を担当している職員と共済組合員の共済係と机を並べて、しかも任命権者と労働者が相互の掛金を負担しながら運営をしている共済制度の補完の、厚生に関する業務を担当している互助会職員が共済に加入することができないはずはない、できないという理由がどこにもないというふうに私は思うわけであります。どこかに隘路があるとするならば、昨年も私は申し上げたわけでありますけれども、自治省が言うように議員修正でやってくださいということになれば、それでよろしいわけであります。もしそれでもさらに隘路があるとするならば、警察やあるいは県や教育委員会の人事課や職員課が共済関係の仕事をしているわけでありますから、そういう共済の係の発令をさせて、そして兼務辞令で互助会を担当させるというふうな形にすれば、厚生省やあるいは厚生省がバックアップする団体等にとやかく言われる筋合いは毛頭ないはずですよ。恐らく自治省が心配しているのは、いわゆる管理事務費が職員数の増加によってかかり過ぎるのではないかという心配だけだと思いますけれども、教員、警察、県合わせて千五百人程度の職員しかいないわけであります。これは議員修正ということであれば同僚議員諸君と協議をしなければならないわけでありますけれども、あるいはいま申し上げたような方法もどこかに隘路があれば、それも可能なはずでありますから、そういう点でことしはひとつ解決をするように私どもも議員として努力をしたいと思いますが、自治省も同じような方向で努力をするようにしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
#30
○植弘政府委員 互助会につきましては、いま先生御指摘のように福利厚生という立場から、地公法の四十二条でしたか、一応方法はあるわけでございますが、実際は直接的な公務員法上の規定ではなしに具体的に地方団体の自主性によって条例で決められているのは先生御指摘のとおりでございます。
 それからもう一つ、人事課の職員なりに発令して兼務させたらどうかというお話もございますが、地方によりましてそれぞれ自主性といいますか特性がございまして、たとえばレストランというか食堂、そんなものからくつ屋、こういったいろいろな職種についてやっているものもありますし、単に給付事務を共済の補完的なものとしてやっているものもございますし、それを一概に本来の地方公務員として採用するのが適当であるかどうかという点については、もっともっと地方団体の実態に即して検討しなければならない問題だと思っております。団体共済、私ども実は先生方にもお願いいたしましていろいろと拡大整備を図らしていただいてまいっておりますが、この互助会を直ちに入れるかどうかについては、そういう点でほかの地方行政に関係する諸団体の職員との関係等も考えたりいたしますと非常に問題があるような気がいたします。それはそれといたしまして、附帯決議の御趣旨もございましたので、ことし大分努力してみたわけでありますが、いまのところまだ余り明るい見通しを持っていないことを非常に残念に思っております。
#31
○小川(省)委員 いいですよ。自治省が言うように、これは議員修正による、委員会の発議事項なんですよ、自治省の方で出すようにはなりにくいんですよというようなことですから、理事会の理事の先生方に努力してもらいますが、いずれにしても自治省もそういう方向で努力していただいて、ひとつことしあたりは解決をするように、お互いに議員と自治省側と努力をしてそういう方向に行きましょう。
 さて次に改正案の内容についてただしてまいりたいと思っています。今回の改正の柱というのは恩給法の改正を受けた点が中心になっておりますから、そこからお尋ねをしてまいりたいと思っています。
 まず恩給局の手塚恩給問題審議室長にお伺いをしたいと思います。
 今回の改正は、八月一日から四十九年度公務員給与の改定率二九・三%の改定で、昨年に続く格差是正の二年次分の改正として五十一年一月一日からというのが主のようであります。まずここで二、三お聞きをしたいと思うのですが、今回改正が八月一日になりましたが、在職者との差が八月になってもまだ一年四カ月あるわけですね。私は一年四カ月をすぐに是正しろという主張はしなかったわけでありますが、少なくとも一年おくれという程度にはすべしという主張で昨年も強く要請をいたしたわけであります。今回は昨年の九月一日から一カ月前に進んで八月一日になりましたね。そういう点では順次遡及をしていくという方向で恩給局としても努力をされているというふうに私は伺うわけでありますが、これを順次遡及をして現職公務員に合わせるというか、少なくとも四月実施というふうな方向で恩給局は努力をされているのですかどうですかという点について、室長にお伺いをしたいと思います。
#32
○手塚説明員 先生御指摘の点でございますが、私どもこの恩給受給者の年額の調整、これは退職されてそのときに決まった年額というものが、いわゆる社会経済情勢の変化によって価値減耗するようなことがあってはいけないということで、その調整方式、これは従来とも腐心してきておるところでございます。ある時期は、恩給審議会方式と申しまして物価と公務員給与の中間をとるような形をとってまいりましたが、四十八年からは実は公務員給与そのものをとるように、私どもはまあそれだけ前進したと思っているわけです。そういう前進も片や行ってきている。また、スライド制という制度上の問題も絡みますけれども、公務員給与と比べるとそれだけさらに一年半おくれているじゃないかという強い御要望も私どもは受けとめて、実はそれなりに努力しているわけでございますが、恩給についていろいろな点で改善していかなければいけない。その辺、そのときの情勢に応じてどの点を一番強くこちらとしても考えていくか、その時点時点の判断もございまして、今回私どもとしては努力したつもりでございますが、一カ月前進を図った。ただ、先生おっしゃるとおり公務員給与と本当にどんぴしゃり合わせるということは、まだいろいろな点で問題がございます。少なくとも目標としては努力していかなければいけないのではないか、そのように理解して今後とも努力してまいる所存でございます。
#33
○小川(省)委員 手塚室長のお答え、よくわかりました。そういう方向で今後ともせいぜい努力して、一年四カ月すべて是正をしなさいという主張はいたしませんけれども、少なくとも当面一年おくれぐらいにはやっていくべきだというふうに思っていますから、引き続き努力を強く要請いたしておきたいと思います。
 それからまた、六・八%の格差是正の問題でありますが、五十一年一月一日ということですね。なぜ一月一日なのか。これは一月一日というのは恩給年金から言えば五十一年度ですよ。これは五十年八月一日なのに、なぜ八月一日に合わせられなかったのか。少なくとも十月一日にすれば五十年度になる。一月一日というのは形の上では五十年度のように見えるけれども、実際に恩給年金の支給というのは五十一年度に入るわけですね。なぜこれを八月一日に合わせ得ずに一月一日にしたのか。財政上の理由以外にどういう理由があったのか、ひとつお尋ねしたいと思います。
#34
○手塚説明員 これは実は先ほどのお答えに含まれるわけでございますが、財政上というだけではないわけなんです。しかし、その年ならその年で恩給についてそれなりのいろいろな改善を行っていきたいということで、実は今回の公務員給与のアップ率自体は二九・三という従前の例から見てもきわめて高いものでございましたが、かつまた最低保障等についても、こちらとしては思い切った改善を図ったわけでございます。そういった事情等と絡みまして、その時点でそういうことにウエートを置き、最善の方策を探し、もちろん折衝経過においては六・八はこの次に回していいじゃないかというやりとりもあった上で、結果としてこういう形に落ちついた。まことに答弁にならない形でございますが、そういう事情であったということをごしんしゃく願いたいと思います。
#35
○小川(省)委員 そうすると、いまの御答弁によりますと、私どもはどうも見せかけと実態が違うというふうに思っていますが、どうも財政上の理由だけのようであります。そういう点で査定の段階で大蔵省に、銭金に負けたというふうなことで受け取っていますが、やはりこれでは見せかけと実態が違うという点を強く指摘しておきたいと思います。
 この格差の主要な原因でありますが、いわゆる恩給審議会方式と言われる十分の六というやつにあったことは明らかだと思うのですが、この数年来、前年度の公務員給与改定率を使ってきていますから、もう格差は出ないというふうに恩給局としては考えているわけですか。
#36
○手塚説明員 この六・八というのは、先生御存じのとおり、公務員給与の四十六年、四十七年分につきまして恩給の方で四十八年に公務員給与のアップ率そのものを、しかもあわせて二年分行うという形で行いました。したがって、三十四年以降四十五年までの部分につきまして同じような目で見たときには、やはり問題がある。当時は恩給審議会方式それ自体私ども正しいと思っておりましたし、現在でもそれは誤っていたと言うわけではございませんが、公務員給与のアップ率そのものをとるようになった現在の目から見た場合には、やはりそれは一つの差と見て含めてやるべきではないかということで、二カ年にわたってこういう措置をとったわけでございます。したがって、そういう観点からは実は格差はもう解消したというふうに思っております。平均率として解消した、そういうふうに考えております。
#37
○小川(省)委員 いまお答えがありましたように、平均率としては解消したというふうに言われるわけでありますが、いわゆる恩給審議会方式によって格差が生じておって何年か経過をして、ことしと昨年とで是正をしたわけですね。私は、この格差の中には恩給、年金の、いわゆる一年何カ月おくれということも今後格差をつくり出していくだろうと思うのですよ。そういう意味では今後ある一定の時期に見直しをやっていかなければ、退職年次によるところの格差というものは生じてくるだろう、こういうふうに思っておりますので、これですべて格差終了ということではなくて、今後そういう点についての見直しをしていくような考え方を恩給問題審議室としてもぜひひとつ取り入れていって検討をお願いいたしたい、こういうふうに思いますが、いかがですか。
#38
○手塚説明員 先生御指摘の点、まことにごもっともでございまして、私どもも一つの問題として認識しておるところでございます。実はそのほかにも、これも委員の方からの御意思として内閣委員会の方で私ども附帯決議等をいただいておるわけでございますが、一率でアップしている点に問題があるのではないか。実は公務員給与を指標としてとりますと、指標としてとっておる公務員給与の方が上と下必ずしもアップ率が同じでございません。それを一つの率として持ってくるのはいいかどうかという問題も実は提起されております。その辺も実は先生御指摘になった年次別格差にも影響するところがあるのではないかと、私どもは分析もしておるわけでございますが、その辺も含めまして今後逐次改善すべきものは改善をしていきたいというふうに考えております。
#39
○小川(省)委員 確かに年金の審議の段階で、恩給、年金というのは一率でありますから、そういう上と下との間の格差が出てくるわけでありますから、ぜひひとつそういう点を含めて今後検討課題として引き続いて取り上げていっていただきたいことを私どもも要請をしておきます。
 次に、最低保障額の引き上げについてなんですけれども、年々引き上げられてきたことは結構だというふうに思っていますけれども、私どもの考えとはまだまだほど遠いというふうに思っているわけであります。五万円年金時代としては、この最低保障額ではまだまだほど遠い額だというふうに実は思っているわけであります。聞くところによりますと、恩給局が予算要求で要求をした最低保障額よりもかなり下回った額なんだというふうにも伺っているわけであります。恩給局として、現在の時点で最低保障額はどのくらいが至当だというふうに思っておられるのか。これは恐らく予算要求をした段階で十分論議をされたと思うのですが、その辺についてはいかがですか。
#40
○手塚説明員 確かに最低保障についてどのように考えるかというのは、私ども恩給局では特にむずかしい問題がございます。長年忠実に勤務してきた退職公務員の方の老後の保障、そういう意味で最低保障ということであれば、これは共済等も共通の面がございますしわかるのでございますが、たとえばうちの方では、極端に言いますと三年間戦地に行ってこられた昔の兵隊の方、この方も恩給の対象になる。そういう方に対してもやはり最低保障を考えていかなければいけない。最低保障につきましていろいろな考え方、実は私どもも模索しているわけでございます。そういう意味で、従来最低保障の金額につきましては共済等の最低保障額を実はにらみながら、それに後追いするという形で参ったわけですが、それではタイムラグもございますので、今回さらにそれを超えて他の公的年金等とバランスをとるようにまず持っていった、これが結果でございます。
 先生御質問の、恩給局としてどのくらいあったらいいのかと申しますと、最初の議論で恩給局内でもいろいろな考え方がございまして、局として統一的にこれだけというのは、ちょっとこの場では御説明申し上げかねる次第でございます。
#41
○小川(省)委員 三木内閣が、いわば五万円年金というのを、見せかけの点もありますけれども出しているのですから、少なくとも月額五万というのは、現在の時点で三木内閣が続いている限りは、そういうことを打ち出した時点において最低保障額を政府が妥当だというふうに思った額でありますから、そういう点からしても今回の法改正の中で最低保障額というのは低きに失するというふうに思っていますから、そういう点を挽回するつもりで来年度以降は最低保障額の引き上げについて努力をしてほしいということを要請をいたしておきます。
 次いで、準公務員期間の通算条件の緩和についてお尋ねをいたしたいと思っております。
 恩給法上の準公務員というのをひとつ例を挙げて説明してもらいたいという点が一つと、今回の改正は、一定の要件を満たすものを通算をすることに改正をしているわけですね。一定の要件というのは政令で決められるのかどうかわかりませんけれども、どのようなものを一定の要件というのか、恩給局の考え方を聞かしてもらいたいと思います。
#42
○手塚説明員 準公務員にどういったものが入るかという御質問でございますが、恩給法、旧法でございますが、それによりますと、十九条で公務員と公務員に準ずべきものを分けまして、その「公務員ニ準スヘキ者トハ準文官、準軍人及準教育職員」そういった職掌を掲げてございます。この「準文官」に入りますのは、たとえば二十条に高等文官の試補、判任官の見習い等が例示されております。
 それから次の通算要件を緩和する際の基準でございますが、私どもの方は、こういった準文官の方は本来の官吏期間としてそもそもは見ていたわけではごはいません。それを逐次緩和してまいったわけでございますが、ある時期においては二分の一通算してきた。さらにその条件としては、それは引き続いたものでなければいけないという条件でございましたが、今回は、特別の事情がある場合には、引き続いていなくても全部通算を認めてよいのではないかということで改正を行うわけでございます。その条件といたしましては、一般的には、例示として挙げてございますように、入営とか組織の改廃とかいった、その者の事情によらないで引き続いて勤務することを困難とする理由によって退職した場合には、引き続いて準文官から文官になったのではなくても、その通算を認めるということでございます。それは例示にございますように、入営とか組織の改廃とかいった、いわばかなり公的な面で、そういった事情から引き続いて勤務することができなぐなった。したがって、たとえば召集を受けたというのは、もちろん入営に準じて考えられると思います。それから行政整理等を受けた場合あるいは公職追放といったものもこれに入るかと思いますが、そういった例が典型的なものとして考えられるわけであります。
 それから準教育職員につきましては、さらに、いまのような要件のほかに、たとえば小学校の先生が師範学校に行ってさらに中学校の先生になろう、あるいはもっと上の先生になろうというふうに志して師範学校に入学した。そのために従来は切れた扱いをしていたわけでございますが、今回は教育職員となるために義務教育職員を退職したという条件を設けまして、ここに該当する場合には同じく、引き続いていなくても通算する、そういう措置にいたしたわけでございます。
#43
○小川(省)委員 こういうような通算条件の緩和というような際には、一定の要件を付することはわかりますけれども、ぜひひとつ幅広く解釈をしていただきたい。そこのところから給与をもらっておって、身分もあったというような人たち、特に戦中戦後を通じてはいろいろなケースがあるわけでありますから、幅広く救済できるような措置をぜひとっていただくように要請をいたしておきたいと思います。
 次いで、自治省にお尋ねをしたいと思います。
 法の九十三条に遺族年金が定めてあります。二十年未満で死亡した場合には、一年以上二十年未満というような形で。厚生年金保険法の五十八条の遺族年金では、六カ月以上の被保険者の死亡の場合に遺族年金は支給をされるようになっておるわけであります。なぜ共済組合法では六カ月にできないのか。こんなはずはないと思うのですが、なぜ六カ月以上というふうに今度の改正をしてこなかったのか、この辺についてお尋ねをいたします。
#44
○植弘政府委員 遺族年金の資格につきましては、すでに先生御承知のように、四十八年の改正の際に十年から一年に短縮したのでございまして、この最低の受給資格年限を一年に改めましたのは、非公務の廃疾年金の最短受給資格年限が一年であること、それからまた従前行っておりました遺族一時金の受給要件が在職一年以上でありました。こういうことから均衡をとるために一年としたわけでございます。
 そこで、これをもっと短縮してはどうかということでございますが、もちろん厚年六カ月という問題があるのですが、やはり基本的には、共済年金の長期給付につきましては永年勤続といいますか、これを前提として考えている、そういった制度の本質がございますために、現在では一年ということにさせていただいておるわけでございます。四十八年に十年から一年にようやく短縮したことでもございますので、今後ともこれは検討させていただきたいと思います。
#45
○小川(省)委員 説明は一応わかりました。公務員部長をつかまえて地公法の論議をしようとは思っておりませんけれども、地公法の二十二条の条件つき採用あるいは臨時的任用、これはすべて六カ月が基本であります。場合によっては延長もできることにはなっていますけれども、六カ月というのが基本ですね。そうなってくるならば、私は遺族年金の最短受給資格も六カ月以上というふうに厚生年金と符節を合わせるのが至当だというふうに思います。そういう点は今後ぜひ検討してもらいたいということを重ねて要請をして、見解を聞きたいと思います。
#46
○植弘政府委員 御指摘のように、臨時的任用が六カ月、大体一回更新して一年ということでございますが、大体普通六カ月を臨時職員と考えております。そういう点からいきますと、先生の御説も十分理由のあることだと存じております。そういう意味では、先ほどもお答えいたしましたが、今後ともこの問題は、関係の省庁とも協議しながら検討さしていただきたいと思います。
 それから、委員長、まことに申しわけありませんが、ちょっとおわびをさしていただきたいと思いますが、先ほど小川先生の御質問にお答えいたします際に、昨年の附帯決議の関連で穏当を欠く言葉がございました。この点は謹んでおわび申し上げますとともに、取り消さしていただきます。
#47
○小川(省)委員 私はその気持ちでこの法律の運用に当たってもらいたいと思いますよ。私は別に――植弘さんというのは率直で、何でも物を申すし、豪放らいらくで、緻密で、非常にいい点を持っておる、役人らしからぬ役人で、結構だと思っているんですよ。ぜひひとつ、そういうつもりでこの法の運用に当たってもらいたいと思います。
 そこで実は遺族年金なんだけれども、相も変わらず発足当時から、いわゆる年金の百分の五十という形になっているわけですよね。私は昨年も百分の八十にすべしという主張をしたのですが、これは各種年金との関連が多分にある問題だというふうに思っていますが、政府部内で、遺族年金が百分の五十では少な過ぎるではないか、も少し何とかしようではないかというふうな意見が年金関係官僚の間であるのかないのか。また、ないとするならばそういう風潮を起こしていく気が自治省側にあるかどうか、ひとつお尋ねしておきたいと思います。
#48
○植弘政府委員 この点は先生もよく御承知いただいていると存じますが、やはり百分の五十がずっと長い間そういうふうになっておりますが、現在のいろいろな社会情勢等を考えたときに、適当かどうか、私どもも非常に疑問を持っております。関係省庁の間でも、いま先生の御趣旨のような意味で、これは少しやはり改善、検討すべきではないだろうかという意見は強まっておりますが、いまどれだけにするかという問題につきましては、冒頭に申し上げましたように、基本的な年金制度全般をどうするかという問題もございますので、その中で考えさしていただくということにしたいと思います。
#49
○小川(省)委員 厚生省の持永課長さん、五十一年度の中でそういう点について抜本的な改正をされる事項の中に、遺族年金の百分の五十というのも検討すべき事項として一応挙げられておりますか、どうですか。
#50
○持永説明員 遺族年金の給付水準の問題につきましては、これは五十一年度改正の一つの大きな項目だというふうに私ども考えておりまして、そういう立場で各審議会に検討をお願いしてございます。
 ただ、ちょっと補足さしていただきますと、遺族年金の給付水準の問題、これは確かに別に理論的根拠があるわけではございませんで、恩給法の例にならいまして現在わが国の遺族年金の水準は全部五〇%ということになっております。諸外国は、確かにおっしゃいますように六〇ないし七
○という例がございまして、この水準自体が適切なものだとは私も思っておりません。ただ、日本の場合に特に考えなければなりませんことは、国民年金の方に被用者の配偶者につきまして任意加入という制度がございます。したがってそういう問題と関連いたしますので、妻の年金権のあり方全体の問題を含めてこの遺族年金の水準の問題は御検討いただくということで、各審議会の方でもそういった全体の問題の中で検討しようということでいま審議が行われている段階でございます。
#51
○小川(省)委員 手塚室長にお伺いをいたしますが、自治省やなんかは、国公共済との関係がありますから大蔵に逃げ込みますし、厚生省でも、やはり年金の原点は恩給だということで恩給局に逃げ込むことがしばしばあるわけですよね。恩給法で遺族年金が百分の五十ということになっているわけでありますから、そういう点では恩給局でも検討されていると思いますが、審議室の中でやはりそういう検討をされておりますかどうか、その点についてお伺いいたします。
#52
○手塚説明員 実は、厚生省の方からただいま御答弁ございましたように、これは恩給だけで考えていいかどうか。たとえば最近の問題としてはILO百二号条約との関係から見ましても、やはりいまのような百分の五十、二分の一というものがいいかどうか、これは本当を言えば、歴史は確かにございますが、いいかどうかというその点は、私ども問題意識を持っております。検討して成案を得られるかどうか、それは先ほど申しましたように恩給だけの問題と言えませんので、むしろ厚生省あたりの検討も、その辺いろいろ参考にしながら検討を進めていきたい、そういうふうに認識しておるわけでございます。
#53
○小川(省)委員 厚生省、恩給局、それぞれの見解をお伺いをいたしました。ことしは特に国際婦人年でもあります。直接関連があるかどうかわからぬけれども、遺族年金の百分の五十というのを是正をしていくのに踏み切るかっこうの年だというふうにも思っておりますから、ぜひひとつそういうことで、この遺族年金については政府全体で取り組んでいただくように御努力をしていただきたいと思います。
 そこで、施行法の十条の特定の雇用状況にあった期間を有する者に伴うところの退職年金の受給資格の特例についての問題でありますが、これは昨年、先ほど私が申し上げたように、公務員部長が胸を張って答弁をされた十五年年金に対する、特例年金に対する回答の法改正だというふうに実は思ったわけでありますが、これは胸を張って提出をしていますか、どうなんですか。
#54
○植弘政府委員 昨年お答えしたときの気持ちからいたしますと、そこの気持ちまで十分いっていないと思いますが、最大限の努力をしたつもりでございます。
#55
○小川(省)委員 これじゃどうも昨年の胸を張った答弁の回答としてはほど遠い内容だというふうに実は思っているのですよ。法律案にあるしまいの方の二、三行の「かつ、」何とかというところから「二十年以上となるときは、」までを私はぜひ削除をしてもらいたいと思うのです。これじゃ昨年の答弁と全然違うのですよ。このままでは、通算をして二十一年にならなければ該当しないわけですね。先ほど私が言ったように、臨時職員というものは、臨時的任用というものは六カ月以内のはずです。ところが、実際には地公法の運用がまずいから、いわゆる臨時職員がいっぱいふえているわけでありますから、二十年と六カ月でもいいはずなんだと思うのですよ。この二十一年にならなければ通算をしない、こういう点はおかしいと思うのです。現在の施行令の五十三条の二を整備をすれば済むと私は思うのですよ。そうすれば、十五年以下の十三年の者でも、通算をすれば年金がつくようになってくるだろうし、この改正としてはどうもおかしいのじゃないかというふうに思うのですが、その辺についてはどうですか。
#56
○植弘政府委員 問題は、先ほどもちょっとお答えいたしましたが、いろいろと当時の地方財政の状況、当該地方団体の財政事情、こういったようなことから特異な雇用形態にございましたPTA関係の雇用職員をどうしようかというところが出発点でございましたために、私どもといたしましては、最大限、そういったPTA雇用であった者で、本来地方団体職員として採用されておったならば不均衡が生じなかったであろう、そういった人を救いたいということを眼目といたしてこの法案をつくったために、こうなったわけでございまして、先ほど申し上げましたように、現行の制度の中における位置づけとして全体的なバランスを考えた上でこういった案にさしていただいたということでございます。
#57
○小川(省)委員 そこで、余り微に入り細にわたったお尋ねはできないので、概括的にお尋ねをしたいのですが、特定の事務に従事をした者の例としてこういうものをずっと取り上げてまいりましたら――学校給食調理員の例か挙げられていますが、これ以外にもいろいろな職種があるだろうと思うのですね。若干の例を挙げますが、学校の図書館の司書でありますとか、交付税の段階で私が取り上げた、学校における用務員の、いわゆる用務員として正式に置かないで、学校事務補助というような形で交付税で措置されている、学校に勤務をする職員でありますとか、あるいはまた、教員で、お産で休む間に発令をされる産休補助教員の期間を通算をした期間であるとか、あるいは定員の関係で原材料費で支弁をされている土木や土地改良の現場等における現場作業をしている賃金職員でありますとか、いわゆる常勤的非常勤の職員というのはほとんど含まれるというふうに私は理解をいたします。また、財政上の理由等で社会福祉協議会等に籍を置いているところのホームヘルパー、そういう社会福祉施設の職員でありますとか、あるいは地方教育事務所等に置いてありますところのいわゆるおすすめをするフィルムを貸し出すところのフィルムライブラリーにおけるところの職員等も当然含まれるというふうに、私がちょっと考えても、こういうような職種が私の周辺にもありますので、いま私が例示をしたような職員というのは、こういう形の中で当然救済されるといいますか、包含をされる職員だというふうに理解をしてよろしいかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
#58
○大嶋説明員 お答えを申し上げますが、確かにこのPTA雇用といった問題は、昨年あるいは一昨年等から議論をされてまいりました。これを救うということになりますと、現在どういうものがあるかということを調査中ではございますけれども、いろいろな職種があるだろうと思っております。その中で勤務の形態あるいはその雇用の形態といったようなものを十分勘案してアンバランスが出ないような、要するに他との不均衡が出ないといったようなものを十分に詰めた上で政令で拾い上げていきたい、このように考えておりますが、私が一番心配いたしますのは、そういうアンバランスが生ずるということを最も恐れますので、その点だけ十分詰めさしていただきたい、かように考えております。
#59
○小川(省)委員 福利課長さんは現場も踏んでおられるからよく御存じだろうと思うのですが、私がいま例示をしたようなそういう職種といいますか、職群というか、そういう人たちは含まれるのですね、当然。
#60
○大嶋説明員 現時点におきましてすべて含まれるということを断言するのは、ちょっと遠慮さしていただきたいと思います。
#61
○小川(省)委員 それじゃ困るのですよ。少なくとも法律改正をして、この共済組合法というのが適用されて、自治体の都合であるとか本人の責めによらずに雇用形態がいろいろな形である、賃金の出どころが違う、こういうふうな状態であって、いわゆる公務員として地方団体に勤務した職員が救済されるような形で、少なくとも今回の施行法十条の改正に踏み切ったというふうに私は思うのですよ。ですから、少なくともそういう形で救済をされなければ、法が前向きに改正をされるということにはならぬというふうに思うのです。
 そこで、実は大蔵の方から来てもらっております。国家公務員の中でもこういうような職種がかなりあるはずです。たとえば国立病院がございます、給食施設がございます、こういうところに食事を運搬をする形の職員がいろいろな賃金で払われておるとか、国の施設においても、いわゆる臨時職員といっても非常に数多い形態をとっている職員がありますけれども、こういう職員の救済についてどのように検討をされ、地方公務員の共済がとったような改正について考えなければならぬというふうに――大蔵省来てないのですか。わかりました。そうすると、大嶋課長さん、いま言われたように、少なくともそういう形で雇用形態のいかんを問わず、少なくとも地方公共団体に雇用をされておる職員というのは、通算の対象になるというふうに一般的に解釈をしてよろしいわけですね。
#62
○大嶋説明員 この法律の制定の趣旨をできるだけ生かすような形で運用あるいは政令等決めてまいりたい、かように考えております。
#63
○小川(省)委員 私がいま例示をしただけでも、恐らく答弁を即座にできないような形であったろうと思うのですよ。しかし、現実にはさらに広い職員が、あるいは警察関係にもいるかもしらぬ。県、市町村あるいは学校、いろいろな形に複雑な形の支弁の職員がいるわけですよ。そういう人たちを個別に拾い上げて、少なくとも公共団体が雇用をしておる、生活の本拠をそこに有しておる、そういう状態で、給料の支弁という形態は違うけれども、少なくともそこの職員だということが明らかになる場合については、そういうものは拾い上げて通算の対象にするというふうに私は受けとめているわけですけれども、一般的にはそういう受けとめ方でよろしいわけですね。
#64
○大嶋説明員 実はこんなことを言うとまたしかられるかもしれませんけれども、この法律のこの条文に関します限りは、実際問題として、事務処理上は実に大変な問題になってきたなというふうに考えております。といいますのは、先生御指摘のように、いろいろな職種がございますし、いろいろな雇用形態がございますし、また、いろいろな勤務形態があるわけでございます。先ほども申し上げましたように、そういうものの間で、片方は出る、片方は出ないといったような不均衡、あるいはもっと、本来出すべきであるものに出ないにかかわらず、こういうものに出ていくというようなことになってもまた困りますから、そういう趣旨で実態調査も十分いたした上で決めさせていただきたい、こういうことで御了解をいただきたいと思います。
#65
○小川(省)委員 福利課長さんはいろいろ地方の実態も非常によくわきまえておられる方でもございますし、だから、雇用形態はいろいろあると私は思うのですよ。ただ、私は勤務形態を申し上げているわけじゃありません。いわゆる本当に非常勤の職員であったならばこれは取り上げるべきではないと私は思うのですが、いわゆる常勤的非常勤の職員であればこれは取り上げなければならぬというふうに私は思うのですね。そういう意味で申し上げておりますので、ぜひそういう点で幅広く均衡を欠くようなことのないように、そういう配慮をしながらお取り上げをいただきたい、こういうことを要請をいたしておきます。
 大蔵の方が参ったようでありますから……。
 いま、実はいわゆる常勤的な非常勤の職員の通算の問題についてお伺いいたしておったわけでありますが、これはあに地公の場合のみではないわけであります。厚生年金の中では、いわゆる十五年特例年金というものがあるわけであります。少なくとも昨年も、この地方行政委員会における地方公務員共済組合法の審議においては、ことしの中で少なくとも特例年金を設けるというふうに近いような雰囲気で実は討論がやられたわけであります。しかし、残念ながら、ことしの二月から急転直下、実はそういうふうな風潮が消えてしまった。これは大蔵における妨害といいますか、大蔵の介入があったのではないかというふうに判断をいたしておるわけであります。少なくとも国家公務員共済におきましても同じようなケースがたくさんあるわけでありますけれども、どうも大蔵省というか、国家公務員共済の段階では、こういうような人たちを救済をしていくというふうな手だてが、地公に比べても特に弱いといいますか、非常に冷たいというか、私は、国家公務員共済組合法の運営についてもそういうような点が同じように考えられるにもかかわらず、地公のそういうふうな動きに対してどうも介入があったのではないかというふうに思っているのですが、大蔵の共済課長さん、いかがでございますか。
#66
○岡田説明員 いわゆる四十歳十五年の資格問題につきまして大蔵が介入したのではないかという御指摘につきましては、議論といたしましては、われわれも関係各省相寄りましていろいろ議論したことは事実でございます。その結果、地方公務員独特の問題ということで、地方公務員共済制度の中で解決していただくという形に落ちついたわけでございます。およそ、こういう四十歳十五年を認めるか認めないかという制度論につきましては、実は大蔵大臣の諮問機関でございます国家公務員共済組合審議会の中にも種々議論がございます。なかんずく一つの議論といたしまして、いわゆる国民皆年金が実現してしまった現在、そういう年金制度の進むべき方向に逆行するようなにおいのする考え方をいまここで導入するのはどうであろうかという慎重論もございます。そういうこともございまして、現在のところ国家公務員共済の方では取り上げない。そこで、そういう適用者がいるかどうかでございますが、時間的に制約がございましたが、われわれの方で調べた限りでは、いわゆる地方公務員の共済制度で想定しておられるような方々、いわゆる単純労務者につきましての地方団体間での差別というものは、国の場合にはないというふうに見ておりますので、したがいまして、今回この制度を国家公務員の方では考えなかった、こういうことでございます。
#67
○小川(省)委員 いわゆる十五年特例年金としては、制度としてはコンセンサスが得られなかったということですね。
 いま、御答弁の中で、あなたは地方公務員独得な問題だというふうに言われたけれども、それは認識不足もはなはだしいと思うのですよ。私どもは地方で、国の出先等にもいろいろ行ってみますと、国立病院等では、どこから賃金が出ているか知らないけれども、非常に不安定な雇用形態の職員もいます。あるいは建設省の出先等に行くと、相変わらず原材料費を賃金支弁にしているような職員もいるわけですよ。そういうような実態が国家公務員の中にも、いわゆる常勤的非常勤の中にはあるわけですから、あなたがいま地方公務員独特の問題だと言ったのは、余りにも国家公務員全体の状況についてちょっと勉強不足だというように私は思います。そういう点では、地公共済法の施行法十条の改正について、そういう一定の条件のもとにそういう職員を救済しようというふうなことについて、国公としてはどのように考えておられるのか、お尋ねしたいと思う。
#68
○岡田説明員 地方公務員独特という言い方にあるいは少し過ぎた表現があったかと思いますが、国家公務員の場合には、あるところにおいては当然定員内職員になり、あるほかのところではそうでないというような、そういう財政事情その他からの理由による取り扱いの差別というのがない、こういう前提に立っておりまして、事実、われわれの調査した範囲では、それはないということでございました。
 なお、御指摘のことは、あるいは常勤的非常勤の職員の方々であろうと思いますが、いわゆる実態的に常勤の職員につきましては、一定の待機期間を認めまして、その後いわゆる共済組合員として扱っておるわけでございます。
#69
○小川(省)委員 私は岡田課長さんに要請をしておきますが、地方公務員の共済組合法を審議してまいりますと、どうしても国家公務員共済組合法が兄貴分の法律になりますから、国公にないとか、あるいは国公共済法はどうだからということになります。しかし、残念ながら、どうも国家公務員共済組合法の中で詰めた論議が行われていないのじゃないかというふうな懸念を私どもは持っているわけであります。そういう点では地公の兄貴分の法律になるわけでありますから、ぜひそういう点では意を用いて、いまも期せずして地方公務員独特の、というふうに言われるように、地方公務員の関係についてはいろいろな幅広い大きな問題を持っているわけでありますから、自治省の意見を率直に吸い上げるような、くみ上げるような努力をぜひひとつ今後大蔵省としてもやっていただいて、兄貴の法律についてひとつ慎重に考えていただきたいことを要請をいたしておきたいと思います。
 そこで、最後に、地方議員の共済年金の改正が提案をされてきているわけですね。私はこの点については一応の評価をいたしておきたいと思うのですが、ちょっとお尋ねをいたしたいのですが、各議員共済会の定款は毎年改正になっているのですか、どうなんですか。
#70
○大嶋説明員 掛金の最高限度額の話でございましょうか。
#71
○小川(省)委員 主としてその点に関してなんですが……。
#72
○大嶋説明員 標準報酬の問題だと思いますが、その点につきましては昨年も改正いたしましたし、ことしも改正いたしております。
#73
○小川(省)委員 そこで、この改正の内容を見ると四十五年五月一日の定款に基礎を置いているようですね。私は四十五年五月一日定款になぜ基礎を置いたのかよくわからないのです。実は四十五年以降にインフレがじわじわと伸長をしてきておるわけでありますから、その点でいわゆる定款がずっと改正になっていると思うのですよ。ですから、私は少なくとも四十五年よりももう少し後の定款に基礎を置くべきではなかったのかというふうに思いますが、なぜ四十五年五月一日定款に基礎を置かれたのか、その点についてお尋ねをいたします。
#74
○大嶋説明員 これは昨年の法律改正の際に、議員修正でお願いをいたしました地方議会議員の年金の改定の方式そのままを実はとったわけでございます。そのときにとられました方式は、改定の時期は国会議員の年金の改定の時期によるという一つの原則が立てられてございます。国会議員の年金の改定は四十五年以前の退職者について改定がされるということでございますので、それに合わせて年度をとった、こういうことでございます。
#75
○小川(省)委員 今度地公にしても掛金の最高限度額が引き上げになっていくわけでありますから、議員年金についてもぜひひとつそういう点で御検討を、せっかく改正に踏み切られたのですから、そういう意味では留意をしていただきたいということが一つ。
 私は実は勉強不足でよくわからなかったのですが、市町村の議員の年金だけは通算になると思ったら、合併があったところの市と町村の年金が通算になるということだけのようですよね。ところが、多くの場合大体市町村会議員を勤めて県会議員になるというケースが多いわけでありますし、そういう点では議員年金の通算ということがあってもいいのではないかというふうに、一つの法律の中にあるわけでありますから、共済会が違う、基金が違うだけなんですから、そういう点では持っていけばいいわけですから、そういう点についても今後検討をしてみていただける用意があるかどうか、最後にその点だけ伺っておきたいと思います。
#76
○植弘政府委員 その点は実は同じ共済制度の中ですから、できることなら通算した方がいいのではないかという感じを持っております。しかし発足のときからいろいろと御議論があったようでございまして、やはり県会と市議会と町村議会とではなかなかいろいろと違うようです。いま先生おっしゃいましたように、市町村議会の議員さんから都道府県議会の議員さんになるケースはございますけれども、逆の場合はほとんどない。そういうことで、それぞれの共済会ごとに財政を持っておりますから、なかなかうまくいかない。(「附帯決議があるじゃないか」と呼ぶ者あり)これは四十一年にいま御指摘ございましたように附帯決議がございますが、話をしましてもなかなかうまくいかないのであります。私どもとしては、理論的にも制度的にも決してそれを通算してならないということはないと思っておりますが、三共済会の方とまたよく話し合ってみたいと思います。
#77
○小川(省)委員 同じ共済組合法の傘下にある自治体職員であるとかあるいは警察、教員でありますとか、それぞれ共済組合が強力でありますし、連合会が強力であります。あるいはその労働団体等が力も持っております。自治省もそういう点で目が届きます。ところが議員共済というのは、議長会等もありますけれども、そういう意見を代弁する機関が余り能力を発揮してくれないわけでありますので、そういう点ではぜひひとつ自治省がそういう点も目を届かせていただいて、議員年金等についても他のものに対すると同様に御配慮をしていただきたい。
 こういう点を要請をいたしまして、私の質問を終わります。
#78
○大西委員長 佐藤敬治君。
#79
○佐藤(敬)委員 去年の七十二国会で、地方公務員共済組合制度の中の短期任意継続組合員制度が発足いたしました。ところがこの一年の間にいろいろな問題、特に期間の問題と掛金に非常に多くの問題が出てきておることは御承知のとおりであります。そこで私は、この短期任意継続組合員制度にしぼって御質問いたしたいと思います。
 この掛金の問題でありますけれども、これの計算の基礎としてあるものが財源率あるいは負担率、こういうものがありますけれども、この財源率の問題についてちょっとお伺いしますが、財源率の最低と最高、それから一番多い率はどこに集中しているのか、これをちょっとお伺いしたい。
#80
○大嶋説明員 短期財源率の関係で申し上げますと、市町村職員共済組合の場合、最も高いところが秋田県の九六・〇というところでございます。それから低いところで申し上げますと、埼玉県、愛知県がいずれも五八・〇、こういうことになっております。
#81
○佐藤(敬)委員 もう一つ、一番集中している率のところはどこですか。
#82
○大嶋説明員 高いところでわりあい多いなと思われますのは、東北方面がわりあい高いのが多いようです。それから中部、近畿あたりはわりあい低いところが多いといったような感じでございます。
#83
○佐藤(敬)委員 ちょっといまわからなかったのかもしれぬけれども、場所じゃなくて、最低が五八、最高が九六あるわけだが、そのパーセントの集中しているところはどこかと聞いておるのです。
#84
○大嶋説明員 平均では七四・八ということになっております。
#85
○佐藤(敬)委員 それからもう一つお聞きしたいのは、負担率はフィフティー・フィフティーですね。それから退職時の俸給、これに負担率、財源率がかかっていくわけですね。その退職時の給料、これもさっきと同じように組合員の最低と最高、それからどこにそのあれが集中しているのか、それをちょっと教えていただきたい。
#86
○大嶋説明員 先生の御質問にそのままお答えする資料がございませんが、任意継続組合員の一人当たりの平均の掛金額というのはわかります。これで申し上げますと、一番高いのが都の職員で一万五千二百四十四円、一番安いところで申しますと市町村の職員で一万二百七十六円、この間に大体最近の一人当たり平均額がございます。
#87
○佐藤(敬)委員 そうしますと、最低の一万二千七百六十円にこの財源率と負担率を掛けますとどのぐらいになりますか。
#88
○大嶋説明員 いま申し上げましたのが財源率に退職時の給料を掛けた数字でございます。
#89
○佐藤(敬)委員 そうしますと、年にしますとこれは十五万ぐらいになりますね、最低の一万二千の十二倍ですから。
#90
○大嶋説明員 大体十二万ちょっとということになります。
#91
○佐藤(敬)委員 一万二千七百六十円というのは月額でしょう。
#92
○大嶋説明員 最低のところで一万二百七十六円でございます。
#93
○佐藤(敬)委員 一万二百七十六円ですか。そうしますと、これの所得層は、大体給料はどのぐらいになりますか。
#94
○大嶋説明員 月額十三万ぐらいだろうと思います。
#95
○佐藤(敬)委員 これは平均しまして、十五万と十万、間をとって十三万としますね。そうしますと、一万三千円の十二倍ですと大体十五、六万になりますね。これを国保と比べてみますと、国保は上限が十二万ですよ。私もいま国保に入っていますけれども、十二万納めております。
 それでちょっとお伺いしたいのですが、これに上限はないのですか。
#96
○大嶋説明員 退職時の給料ですから、掛金の基礎となる給料に上限はございません。
#97
○佐藤(敬)委員 そうしますと、いまお話ししましたように、ほとんど国保に逃げていくのは当然ですね。この点はもう御承知のとおりで、これに入って使用者負担分を全部負担して、そしていままでの倍の負担をして、しかも国保よりもかなり高い――国保は上限で、一番高くて十二万円ですから、もっと低い所得の人はもっともっと低いんですよ。そうしますと、いまちょっと計算して比べられませんけれども、非常に大きな差がある。これは強制であるとどうしても入らなければいかぬけれども、任意なんですから安い方に行くのは当然でしょう。そうしますと、この制度はあってもなくてもいい制度だということになりませんか。
#98
○植弘政府委員 この任意継続制度は、昨年創設さしていただきましたときにもその論議がございまして、私どもといたしましても、負担率が少し高くなるんじゃないだろうかという心配は、当時から御指摘もございまして、検討いたしておりました。したがって、もちろん任意でございますから、先生もおっしゃいますように強制じゃないんだからということになりますけれども、やはりこういう制度を設けた以上は入りやすい、利用しやすい形にするのが当然だろうと思います。そういう意味からは、そのときもお答えしたと思いますが、もとの組合員の負担といいますか、もとの職員の負担は下げるようにいま検討中でございます。
#99
○佐藤(敬)委員 この前の委員会で、国保の質問のとき、私同じような質問をいたしました。これをつくるということは、結局国保が非常に助かることなんですよ。私、素人の立場で考えて、国保というのはいま非常に財政難に陥っている。しかも国保が一番財政難に陥っている点は、掛金が少ない、そして病気にかかりやすい老人が非常に多いということです。これはこの前も申し上げましたけれども、日本の七十歳以上の老人の人口は五百万と言われていますが、そのうちの三百万は国保に入っている。国保がほとんどこの老人医療を負担しておるわけです。老人医療を少しでもほかの健保のところで分散して負担してくれれば、国保は非常に助かると思うのですよ。そういう意味でこういう制度がせっかくできても何にもならぬ。意義を失ったような制度をそのままにしておいたのでは、つくったそのものの意義ももちろんないし、共済を含めた医療保障制度全般から見て非常にうまくないと思うのです。
 この間の次官通達によりますと、国保には繰り出しを認めないという非常に強いあれがありますね。きのう私もらって見ましたけれども、国保の一般会計の繰り出しについては、保健施設に係る一部の費用以外は認めないという非常に強いあれをやっている。それでは一体どこで国保の財政を立て直すことができるか、こういうことを考えますと、国からも金が来ないし、こういう制度の改善も何にもならぬ、姥捨山みたいにみんな国保に老人がたたき込まれるというのでは、国保の財政が成っていかないと私は思います。こういう制度ができたならば、国保のことについて関心がある自治省はもっとがんばらなければいかぬと思う。せっかくこういう制度があるのだから、もっともっとがんばってこういう制度を生かして、できるだけ国保の財政を立て直すようにするのが自治省の務めだろうと思うのですよ。ここに国保の人はおりませんので、政務次官にその考え方についてお聞きしたい。
#100
○左藤政府委員 確かに、いまの国保の会計の地方財政に対する圧迫というものは非常に大きな問題でございますが、退職者に対します医療給付につきまして、厚生省でいまいろいろそういったものの検討もされておるわけであります。そうした動向を見まして、いまのお話の点につきましては、任意継続組合員制度が創設されたわけでありますので、それを本当に意義のあるあり方にすべくなお検討して努力していかなければならない。そしてまた、地方財政全体の問題としても、国保の問題について、そこに非常にしわ寄せがいくというお話でございますが、そうしたことにならないようにわれわれも努力していかなければいかぬ、このように考えております。
#101
○佐藤(敬)委員 そこで、具体的な問題として一つずつ詰めてみたいと思うのですが、いま話されましたように、短期任意継続組合員制度というものをなぜつくったか、このことをもう一遍再認識するために、この制度の意義について、あるいは改正した目的についてひとつ発言していただきたい。
#102
○植弘政府委員 昨年お願いいたしまして制度を創設していただきましたが、これは経験則で申しまして、公務員が退職いたしまして二、三年の間に病気等になるケースも相当多いということがございまして、そしていま先生おっしゃいますように、若干負担の問題では問題がございましたが、国民健康保険に参りますと、本人は御承知のように七割給付でございます。そういう点からいきますと、十割給付の共済の短期制度が利用できたらという強い要請もございまして、かたがた健康保険の方にもそういう制度がございますので、共済制度についてもこれを採用していただく、こういうことでお願いしたわけでございます。
#103
○佐藤(敬)委員 これは同じことの繰り返しになりますけれども、いま言われたような意味がここで全然達成されていない、ほとんど国保にみんな行っている、こういう状態です。創設した意味が何もないと思うのですよ。
 もう少し具体的にお伺いしますが、一年たちました。それで加入者の数は一体何人になっているのか、これをひとつお答えいただきたい。
#104
○大嶋説明員 地方職員、公立学校、警察、都職員、指定都市、市町村職員、都市職員、合わせまして四百九十九人でございます。
#105
○佐藤(敬)委員 四百九十九人というのはほとんど問題にならぬのです、実際問題として。一年に地方公務員で退職する人は何人いますか。
#106
○大嶋説明員 退職者総数三万五千七百二十二人ということでございます。
#107
○佐藤(敬)委員 三万五千人の中から四百九十九人しか加入してないのです。数字の上から見ましても、あってもなくてもいいということがはっきり出てくるのです。制度をつくったその趣旨が全然生きてない。これははっきりしているのです。そこで、これに対する改善する意思、いま植弘さんはあると言いましたが、もう少し具体的に改善の方向なり意思なりをお聞きしたいのです。
#108
○植弘政府委員 昨年来の懸案でございますとりあえずの問題といたしましては、負担率、これを何とか軽減いたしたいということでいま努力いたしております。しかし、先ほど政務次官からお答えございましたように、やはり現在のように老人医療とかといったような問題がだんだん進んでまいりますと、基本的には退職後における医療給付をどうするかという根本問題があると思います。そこで、厚生省の方でも現在それを検討中でございますので、そういう制度との絡みで考えていくのが最も妥当であろうと思っておりますが、その制度が基本的に考えられるまでの間には、とりあえずの問題としては、負担の軽減については前向きでいま検討中でございます。
#109
○佐藤(敬)委員 負担率を軽減するということは、それは最も必要なことで、議論の中心になると思いますけれども、審議会やらあるいは大蔵省、厚生省、こういうところでもいろいろ検討しておるようでありますが、厚生省ではどういうふうに考えておりますか。
#110
○吉江説明員 退職者医療制度につきましては、この前、先日も先生からこの委員会でいろいろ御指摘がございました。その際もお答えしたことでございますが、この問題については大分前からいろんな方面でいろんな議論なり提案なり構想なりというものが出されておるわけでございます。この前の審議会で御指摘にもあったわけでございますが、今年度の予算編成に際しても、大蔵省の方から、退職者医療制度を早く導入したらいいじゃないか、その方が国保財政のためにもなるじゃないかという御提案もあったところでございます。私どもは、そういう背景を受けまして、目下のところ、社会保険審議会の中に懇談会をつくりまして、いろいろ構想について議論をいただいておるという段階でございます。しかしながら、退職者医療は、簡単のようでございますが、現実具体的な制度として考えてみますといろいろ問題がございます。退職者を引き受ける保険者を一体どこにするのか、退職直前の保険者にするのかあるいは最も長く御厄介になった保険者にするのか、国家公務員などの場合はわりかた雇用関係が単純でございますが、民間になりますといろいろ問題がございます。それから、あるいは対象者の範囲というものをどうするか、それから、強制加入にするのか任意加入にするのか、それからこの退職者医療の期間を、いまは任意継続制度で一年ということでございますが、あるいは五年にするのか、あるいは死ぬまでにするのか、それから、先生先ほどから御指摘の費用負担のあり方、本人負担はどうなのか、事業主負担というものを考えるのか、あるいはその他の助成というものを考えるのか、いろいろ問題があるわけでございまして、それで、その各項目につきまして、正直のところ、各側から非常に多岐にわたる意見が出ておるわけでございます。そういうことで、構想をまとめるにはまだもうちょっとと申しますか、まだ時間が要るというような状況でございます。
 それから、先ほど公務員部長の発言ないしは政務次官の御発言の中にもあったわけでございますが、いわゆる高齢者集団、六十五なら六十五以上、六十なら六十以上、これは現在被用者保険と地域保険のどっかに張りついて、先生おっしゃるように退職した者は地域保険に来るということになっておりますが、それら全部を通じていわゆる老人医療との関係をどう考えるのか、この退職者医療というものを老人医療のつなぎの制度とするのか、あるいはさっき申しましたように、終身強制適用、これは西ドイツの方式が大体その方式でございますが、そういうような方式でこの高齢者集団の保険というものを整備をしていくのか、いろいろ問題があるわけでございます。
 それで、何しろこういう制度はよっぽど慎重に取り組んでまいりませんと、いまでさえいわゆる医療保険制度がいろいろあって混乱を起こしておると間々言われがちなところにかえってさらに混乱を起こすということは、これは慎むべきことであろうかと思いますし、そういうことで、誤りない形で確実に実施へ入りたい、かような考えもございまして、いまいろいろ詰めるべき点を詰めておるという状況でございます。
#111
○佐藤(敬)委員 この前もちょっと申し上げましたけれども、私は、この間新聞を見て、二月の二十日の読売新聞ですが、これを見て、「蔵相と厚相が対立」ということでこの前もちょっと質問しましたけれども、この新聞を見ましてこれをずっと検討してみまして、こういうことを感じているのです。この前もちょっと申し上げましたけれども、いいことはやはりどんどんやった方がいいと思うのです。あなた方はいつまでたっても、老人医療をどういうふうにするかということを考えなければ、そこの結論が出なければこういうことをやれない、こういうふうに言っているのです。しかし、老人医療の問題全般をどうするかということについて問題にされて議論されてから、もうしばらくたつのです。日本の人口構成がどんどん茶筒型になって老人がふえていく、早くこれの結論を出しませんと、たとえば私さっきから国保のことばかり言っておりますが、国保の財政がパンクしてしまう。あるいはどこでも同じだと思うのです。だから、これをできるだけ早く、できるところから突破していって、それに見習って次から次につくっていった方がいい、私はこういうふうに考えております。
 たとえばこういうふうなことをこの新聞の中で言っているのですね。いまあなたが言ったように、組合健保からの退職者だけを対象にするのは不公平だ。それではなぜ全般にやらないかというと、それについては何にもないのです。これは、やれば問題になるのは政管健保だけだ。これは、政府が金が出せないから、政管健保はうんと赤字だから、出す金がないからできない、これだけの話なんですね。あとは共済でも何でも、やろうと思えば少し無理すればできると私は思う。大蔵省は、できるところは突破してやろうじゃないかということを大平蔵相が明言しておる。ところが田中厚生大臣は、そんな不公平なことはできない、老人問題の決着がつかなければできない、こういうふうに言っているのです。
 こういう問題はこの地方共済の中でも同じような問題だと私は思いますけれども、これに対してやはり同じような対立といいますか、論争が大蔵省と厚生省あるいは自治省の中でありますか。
#112
○植弘政府委員 共済に関する限りは、いまのところそういったような意味の論争はございません。
#113
○佐藤(敬)委員 植弘さんにお聞きしますけれども、この記事によりますと、いま私が言ったようにこの国会で、予算委員会ですか、この中で、大蔵大臣と厚生大臣がはっきりもう正反対の答弁をやっているんですよ。それで、共済を取り扱っている自治省としてはどう考えますか。
#114
○植弘政府委員 私の守備範囲を超えている部分もあると存じますが一国保につきましては、私自身もタッチしたことがございまして、非常に財政問題が大変だということはよく承知いたしております。
 そういったような意味から言いまして、国保の立場から申しますとやはりこれも重大な地方財政というか、地方行政の一環でございますから、その中においてこの国保経済というものをどう考えていくかという大事な問題でございます。それについても、先ほど御指摘がございましたように、次官通牒で一般会計からの繰り入れの問題がございましたが、この点はやはり税金で措置するのか、受益者負担的な立場で個人が負担するのかという根本問題がありますが、そこらは私の言う筋のものではございませんから、申し上げません。そういたしましても、今度は別にそれぞれの健康保険なり共済という立場から考えてみますと、ある程度そこにおった者の退職後の措置というものについては重大な関心を持つべきであろうという感じがいたしております。それがやはり国保経済との関係においても十分検討されるべき課題であろうと思います。
 そういうことを考えてまいりますと、いま厚生省が御検討なさっているような広い意味の、老人医療も考えた意味の退職後の医療給付問題を早急に結論を出していただくことが、共済制度の立場から言ってもより妥当ではないだろうかという感じを持っております。
#115
○佐藤(敬)委員 何言っているかよくわからないのですがね。いまのはよくわかりません。
 私この新聞を見たり、それからいろいろ厚生省の人たちや、発言しているのをずっと聞いてみますと、老人医療の問題にけりをつけると言っているけれども、一体いま具体的にどういうふうな方向に行こうとしているのか、その問題をちょっと考えてみたのですがね。たとえば保険制度の問題だけから考えてみますと、国保からも健保からもそれから共済からも全部老人を引き出して、新しい老人医療制度というものの基金制度か何かつくる。そしていま言いましたけれども、いまたくさんあれがあって、それでなくても混乱しているのに、もう一つつくればもっと混乱するじゃないか、だから慎重にやらなければいかぬと言っているけれども、どうもいろいろ話を聞いてみますと、国保、健保、共済、こういうものから全部老人を引き出して新しい一つの老人医療制度というものをつくる、こういうような方向に行っているんじゃないかというような気がしますけれども、これはどうですか。
#116
○吉江説明員 いわゆる老人医療につきましては、これはこういうところで言うのはどうか知りませんが、昭和四十四年の自民党の医療対策大綱ですか一これにおきましては、いま先生がおっしゃったような七十歳以上の老人を切り離して別立ての保険制度をつくるというようなのが提案されておりまして、これは確かに検討に値する案だと思います。それから先ほど言いましたように、西ドイツの方式みたいなものもあるわけです。これはたとえば、向こうは国民皆保険ではございませんので、年金受給資格を得た者はとことんまでもとのカッセ、健康保険組合にぶら下がっていく。そしてその保険料は年金原資から出すというような方式もあるかと思いますし、それからもとの保険者に残しておいたまま何かの財源調整をやるという制度もあろうかと思いますし、いろいろ方式が考えられておりますが、まだ目下のところどういう方向かということは、これはちょっと申し上げるのは困難な状況であります。
 それから老人医療の問題とこの退職者医療の問題は、これは確かに関連してくるわけでございまして、老人医療制度の組み立て方いかんによって、退職者医療制度をどうするか、あるいは退職者医療制度を前提としてその後の老人医療制度、いわゆる高齢者医療制度というものをどう設けていくか、これは相互に関連する問題でございます。
 そういうことでございますので、私どもはできれば、両方同時発足ということはあるいは問題かもしれませんが、少なくともきっちり交通整理をして、考え方をまとめてスタートすべきものだというように考えておるわけであります。
#117
○佐藤(敬)委員 そうすると大体いま私が話ししましたように、七十歳以上の老人を各保険のあれから全部引き出して新しい医療制度をつくる、そういう方向に現実に進んでいるのですか。
#118
○吉江説明員 必ずしもそういうことではございません。私がいま申し上げました二、三の方式は、これは例示でございまして、その高齢者医療と退職者医療の相互関係というものをどう考えるかというようなところに現在の議論が集まっておるというように申し上げてよろしいかと思います。
 それで高齢者医療自身につきましてはどういう方向に進んでおるかということは、ただいまのところ申し上げることができない状態ということでございます。
#119
○佐藤(敬)委員 同じこの新聞ですけれども、田中厚生大臣はこう言っているのです、「老人医療のあり方を幅広く考えたい。」そしてその後が問題ですがね、「明年度には間に合わせたい」こう言っているのです。あなた方もそういうような大臣の意向を受けてやっていますか。
#120
○吉江説明員 大臣の意向を体してやっております。
#121
○佐藤(敬)委員 そうしますと、最初に適用されているのが去年の六月二十五日なんですよ。きょうは五月二十三日ですから、もう一カ月たつと切れる人が出てくるのですよ。これで来年度に間に合うかというと、もう間に合わない。来月の二十四日でこれは切れます。片一方では来年度のあれには間に合わせたいと言っている。いまごろまだ方向が全然決まっていない、こういうことでは、とうてい間に合わないと思うのです。これは大臣の公約違反になりますよ、ちゃんと委員会でしゃべっておりますからね。私はもう方向が現実的に出ておると思うのですよ。どうです。あれもある、これもある、西ドイツの方法もあるではなくて、もう少しはっきり、いまこういうような方向で検討しています、こういうのはありませんか。
#122
○吉江説明員 繰り返しになりましてまことに申しわけございませんが、どういう方向かということはただいまのところまだ申し上げ得ない段階でございますので、お許しいただきたいと思います。
#123
○佐藤(敬)委員 同じ質問を植弘さんに……。
#124
○植弘政府委員 私どもといたしましては、いまのところは昨年つくっていただきました制度は当分このままやりまして、ただ負担の軽減だけは何とか図らなければいかぬのじゃないだろうかと思っております。根本的な問題になりますと、これはまたいつも逃げ言葉ということになっておしかりを受けておるわけでありますが、やはり社会保険における大もとという健康保険の方の立場でどう考えていただくかということにならないと、共済だけでどうあってほしいという言い方もなかなかできませんので、そこらのところはひとつ御理解いただきたいと思います。
#125
○佐藤(敬)委員 それじゃ厚生省の方にお伺いしますが、一体いつ結論を出そうとしているのか。その時期はいつですか。
#126
○吉江説明員 これもまたたびたびのおわびになって申しわけございませんが、たとえば六月末とか八月末とか、そういう日につきましてはまだあれでございますが、ただ健康保険問題等懇談会におきましては、もちろん私どもこういうことで時間をかせぐとかそういうつもりはございませんで、いろいろ困難な問題を抱えながら、いまとりあえずは月に二回ずつ精力的に勉強してもらっておるというようなことでございますし、もちろん来年度の制度改正ということも念頭に置きながらこの問題に取り組んでおるつもりでございます。
#127
○佐藤(敬)委員 そうすると、五十一年度の予算審議には間に合いますか。
#128
○吉江説明員 これも繰り返しになりますが、先ほど申し上げましたように、そういうことを念頭に置いて仕事をしておるということは確かでございます。
#129
○佐藤(敬)委員 これはさっきも言いましたとおり、そんなに悠長にしていいことじゃないと思うのですよ。しかも、大臣がこういうふうに来年度にはぜひ間に合わせたいとはっきり言明しているのです。もう半ばですから急いでもらって、来年度のあれにはぜひひとつ出してもらいたいと思いますが、その努力をする約束はできますか。
#130
○吉江説明員 これは私限りのお約束ということになりましても先生にかえって失礼になりますので、そういう先生の御指摘があったということは十分持ち帰りましてしっかりと厚生省として、また上司の方に伝えたい、かように思います。
#131
○佐藤(敬)委員 これは厚生省なり関係の方々の努力に期待いたしまして、やめますけれども、いずれ五十一年度に出てこなければその次には必ず出てくると思います。
 そこでいま話しました四百九十九人、この問題についてですけれども、この人たちはせっかく一生懸命、できた制度だからというので入った。入ってみたけれども、いま出てきましたように使用者の分まで一〇〇%負担しております。こういうようないわば過酷な中に、国保に入れば入れるのに入らないで、せっかくできた制度だからというのでそっちの方に入った人が、わずか五百人足らずですけれどもおる。この人たちをこの制度を抜本的に改正するまで、いま植弘さんも話していましたけれども、何とか助けてやるような救済する制度が必要ではないか。合理的な、根本的な改正案ができるまで、せめて負担の軽減等、こういう問題について、あるいはまた期間の問題でも、何とかこれを認めて延長してやる方法をしなければ非常に気の毒だと思うのです。前にも話しましたように、六月二十四日になれば継続期間が切れてしまってだめになる。これから国保に入ればかえっていいかもしれませんけれども、せっかく入った人が一年間高い掛金をむだに掛けてこの次からまた国保へ入っていくのじゃ、余りにも制度にも失礼だし、入っている人にも失礼だ。何とかこれを軽減する方法を考えなければいけない、こういうふうに思うのです。そういう意思はございませんか。
#132
○植弘政府委員 いま先生の御指摘は、一年というのが短いから、医療給付に関する新しい制度ができるまでの間つなぎにもう少し延ばしたらどうかというお話と、それから負担の軽減の問題だと思うのでありますが、制度そのものをどうするかというのは、やはり昨年発足させていただいたばかりでございますから、新しい制度が早くできることを厚生省にお願いすることにいたしまして、制度としてはいまのまま推移させていただいて、負担の問題についてはできるだけ早い機会に改善を図るということにさせていただきたいと思っております。
#133
○佐藤(敬)委員 期間の問題ですけれども、ことしの六月二十四日でどんどん切れていくのですよね。そうしますと、その人たちが今度どこへ行くかと言うと、もう一遍こういうきついあれを払っていくか、あるいは国保へ行くかしか手がない。期間を延ばさなければ負担の軽減をうんとしてくれるならばいいのですけれども、負担の軽減が中途半端であればやはり国保へ行かざるを得ないのですよ。だから両方兼ね合いになるけれども、一応負担の軽減をしてもなおかつそのままそこにおれるように、来年度か再来年度には必ず出てくるとすれば、その期間だけこの人たちのこれを延長してやる、こういう親心と言っては語弊がございますが、そういう親切心があってもいいと思いますけれども。
#134
○植弘政府委員 先生の御指摘の点はよくわかりますが、やはり昨年発足させていただきましたのが、健保との均衡でああいう制度を発足させていただいておりますから、やはり健保との絡みを考えなければならぬと思います。そこで健保の方が何らかの措置を講ずるということになりますれば、当然私どもも均衡を考えてやらせていただくわけでありますけれども、いまのところでは健保ではそういう基本的な医療制度ですか、医療給付の制度を考えようとしているときでございますから、私どもはそれを見守るというしかないのじゃないだろうかというふうに残念ながら思っております。
#135
○佐藤(敬)委員 さっきと同じことの、今度はこっちも繰り返しになりますけれども、そういうことを言っていつできるかと言っても、できるものからどんどんやればいいと思うのです。これをやって健保にどのくらいの影響があるかと言うと、健保に何も影響がないのですよ。さっきからあるあると言っているけれども、全般が同時に発足しなければ不公平だと言うけれども、共済でこのままで暫定的にこれをやっておいても、来年か再来年ちゃんとできることなんですよ。それをもしやらぬとたとえば内容を幾ら軽減してみてもことしの六月二十四日で切れてしまって、後は行くところがないのですよ。国保に入るしか手がないでしょう。せっかく一年間入っていて、内容がせっかく軽減されても入る方法がないのです。その軽減された恩典を受ける方法がないのですよ。しかもこれが十年も二十年も先のことじゃなくて、来年か再来年には必ず出てくるというのだから、せっかくこれだけの高い負担をして、しかも三万五千人中の五百人、四百九十九人しか入っていない。この殊勝な人たちをもう一遍せめて、軽減された恩典を受けて新しい制度が発足するまでそれに入れておく、こういう親切さは私はあってもいいと思うのです。健保の方ができないから、決まらないからこれはだめだと言って、一蹴する必要は何もないと思いますけれども。
#136
○植弘政府委員 繰り返して恐縮でございますけれども、やはり健保の制度と合わせて発足させていただいた制度でございますから、ちょっと共済だけで先行するというわけにはまいらぬだろうと思います。
#137
○佐藤(敬)委員 これは要するに厚生省の考え方が非常に入っているのですな。さっきも言ったとおり、大蔵省はもう組合健保だけで発足しようとして大蔵大臣がわざわざ発言しているんですよ。厚生大臣は、これはだめだと言って抑えておる。だから抑えるというのが全体の世論から言って必ずしも正しいとは言えないのですよ。私は、そういう意味では自治省、国保でも同じだけれども、もう少しがんばってやってもいいと思うのですよ。(「健保に逃げ込む必要はないじゃないか」と呼ぶ者あり)私もそう思うんだ。どうです、これ。かわいそうじゃないですか。せっかく三万五千人もいる人ですよ、このうちから四百九十九人。なぜこんなに少ないのか。これは非常に高い負担だからですよ。不利な制度だからだれも入らない。それを無理してこの四百九十九人入っておる。しかもあなた、いまこれから聞くけれども、内容を、負担を軽減すると言うでしょう。来月の二十四日になれば軽減したのをもう受けられない。せっかく軽減しても受けられないのですよ。これじゃ軽減しても何もならないじゃないですか。これも今度軽減すれば入る人がいるかもしれません。先駆者である、パイオニアである四百九十九人をこのまま見殺しにするのですか。私は、そんなしゃくし定規なことを言わなくてももう少し考えてもいいと思いますよ。
#138
○植弘政府委員 別にしゃくし定規というわけでございませんで、こういった健康保険だとか共済とかいうふうにそれぞれの職域によりまして、地域によりましていろいろと保険制度があるわけでございますから、その間における均衡をとって昨年制度を発足させていただいたわけであります。したがいまして、いわばそのもとになっております健康保険の方が現状のままでございますれば、これをもとにしてつくらしていただきました地方共済におきます任継制度もやはり健康保険との均衡をとらしていただく、これも筋だろうというふうに思っているわけであります。
#139
○佐藤(敬)委員 それじゃもう一つお聞きしますが、いまあなたが軽減すると言う、これからどういうことを言うかわかりませんけれども、その軽減の内容も健保の方と歩調を合わせて同じような軽減の内容ですか。
#140
○植弘政府委員 御指摘のように掛金と負担金の両方持ちますし、しかも退職時の給与を根っこにいたしますために非常に高くなるという実態を十分認識いたしておりますから、できるだけ軽減を図りたい。いまその方法等については検討させていただきたいということでございます。
#141
○佐藤(敬)委員 財政上の問題もあるかと思いますけれども、大蔵省の岡田課長さんは、この問題についてはどう考えます。
#142
○岡田説明員 先ほどからの委員の御議論、二つに問題が分かれようかと思います。一つは退職者医療問題というものを長期的にどう考えるか。それからそれまでのつなぎとして昨年取り入れました任意継続制度というものをどう運用していくのかということでございます。御案内のとおり国民に対する医療の給付の中核は、何といっても健康保険でございまして、われわれもその一翼であることは事実でございます。したがいまして健康保険本来の任意継続制度というのは、一つの職場から他の職場に移る、いわゆるつなぎの制度というところに本来の意味がございます。そういう意味で恒久的な退職者医療制度としてはなじまないものであるというふうに実はわれわれ考えておるわけであります。昨年、衆議院の大蔵委員会におきまして、退職者医療問題について前向きに検討するようにという趣旨の附帯決議をいただいております。そういうこともございますし、また昨年の十二月二十七日に財政制度審議会から、やはり財政という立場からも退職者医療制度というものを取り上げて前向きに考えるべきだ、言うなれば長年公務員として勤務した方がやめられた後、いわゆる給付に激変を来たすというようなことは非常に問題が多いということと、かたがた特に国民健康保険の場合におきまして、いわゆる高年齢層の方々ばかりが集まっていきやすいという財政上の問題、そういう両方の面から早急に取り上げるべきだということで、委員御指摘のとおり、実は本年の初めから厚生省を初めといたしまして関係各省と協議いたしてまいっておりますが、現実は、現在までのところ実現に至っていないということでございます。
 なおこの問題は、われわれは実は前向きにぜひということでございまして、本年大蔵大臣の諮問機関でございます国家公務員共済組合審議会におきましても一つの大きなテーマとしてこれを取り上げていただくということで、昨日の開催まで含めまして、本年に入ってすでに四回御審議願っております。
#143
○佐藤(敬)委員 いまちょっとわからなかったところがあったのですが、これが一つの制度から次の制度へ移っていくつなぎの制度だというお話があったのですね。これをもうちょっと詳しく聞かしてくれませんか。
#144
○吉江説明員 任意継続制度と申しますのは、これは確かにいま大蔵省の岡田課長からお答えがあったようにつなぎの制度でございます。と申しますのは、わが国が国民皆保険でなかった時代、つまり国保というものがなかった時代、被用者保険に入っておって何らかの理由で退職した、そして退職してずっとそのままやめておるつもりでなくて、またどこかの職場を探して勤めたいというときにこの制度を活用する、そういう目的でつくられたものでございます。御承知のように被用者保険というのは団体加入、しかも強制加入というのが原則でございますが、この団体、強制という原則を破りまして個人では任意に入る、つまり、ある職場を退職してから次の職場に入るまで任意に自分の責任において入るというのがこの制度でございまして、これは国民皆保険にならない前には十分大きな意義があった制度ではないか、かように思っております。任意継続制度自身はそういうものでございます。
#145
○佐藤(敬)委員 若いとき一つの職場をやめて次の職場に移る、こういうときのつなぎの制度としては意味があるかもしれませんよ。しかしいまこの共済の場合、公務員が退職すれば、ほとんどの場合というのはそれで終わりですよ、この後はね。だからこれはつなぎの意味を持っていない。現実の数字があらわしているように四百九十九人で、ほとんどつなぎの意味を持っていないで、みんな国保に入ってしまうのですよ。つなぎというような意味はほとんど持っていないと思う。ですからこの制度を生かすとすれば、もう少し期間を長くするか、あるいは早急にいま話しましたような老人医療をどうするかとかそういう問題をきちっと決めて、そしてそういうものに移っていくところの一つならつなぎの意味があると思いますけれども、このままのあれではこれがつなぎの意味合いを持っていない。いまあなたがいみじくも言われたように、国民皆保険でないときは非常によかったという、そのとおりだと私も思いますよ。いまではこれはつなぎとしての意味はほとんど持っていないと思うのですよ。
 私は大蔵省の方にお伺いしますけれども、大蔵大臣が組合健保の一年を五年に直して、負担金も使用者負担を、国だか組合だかわかりませんけれども負担する、こういうような発言をしたときは、いま国保でも共済でも政管健保でもいろいろなものがあります、そういうものについても同じように取り扱っていかなければいけない、これは当然そうなると思いますよ。厚生省が言っておるように、負担の不公平からあるいは受益の不公平から言って、必ず一つやれば次々と出てくる。そういうことはこれから次の共済なり政管健保なりそういうものをそういうふうにしていくというこれは、特に大平さんの発言は国保を中心にして言っておるようです。だけれども、そのほかの問題につきましてもこういうふうになるのだろう、こういうことを予想というか前提に置いて発言をしていると思うのですよ。どうですか、それは。
#146
○岡田説明員 大臣の発言の趣旨は実は手元にございませんので、あるいは明確にできないかと思いますが、少なくともその意見は、旧臘、財政制度審議会においていただいた報告建議に沿った発言であろうと思います。したがいまして、われわれを含みまして、そういう退職者医療問題というものに前向きに取り組みたい、その点の姿勢ははっきりしておるつもりでございます。
#147
○佐藤(敬)委員 いま大蔵省の岡田課長から力強い発言を聞いて非常に頼もしく思いました。植弘さんなんかは絶対だめだといってがんばっているのに、大蔵省の課長さんは前向きにぜひ取り組みたい、こういう非常にいい発言をしているのですよ。だから私は、どうも植弘さん、しゃくし定規だと、こう言われても仕方がないと思うんだな。それで、岡田課長さんにお願いしたいのですが、ぜひいまの一年をさっき私が言いましたように、どうせ五十一年度か五十二年度には必ずやると厚生省言っているのですよ。だからそれに合わせまして、少なくとも一年や二年、それができるまでの間これを延長する、こういうことを大蔵省の立場として最大限の努力をする、こういうようなことをお約束できませんか。
#148
○岡田説明員 先ほどの答弁の続きになると思いますが、どういう職場にあろうと、やはり国民という立場で同じような医療給付を受けるべきだというのが大前提でございます。したがいまして、もちろん厚生省を中心にいたしまして、社会保険全体の大きな枠の中で進むというのがわれわれとしても一番望ましいし、その方向で参りたい、かように思っております。ただ、それまでの間どうするのだという御議論でございますが、共済といえども広い意味の日本の社会の健康保険制度の一環でございますので、考え方に大きく差があるような取り扱いをいまの段階で残念ながらし得ないのじゃないか、こういうふうに思っております。
#149
○佐藤(敬)委員 少し後退のあれをしていますが、全体の雰囲気としては、厚生省は、これは五十一年か五十二年には必ず出したい、こう言っておるわけです。それから植弘さんも、厚生省の方の結論が出ればやるにやぶさかでないでしょう。どうです。それを答えてください。
#150
○植弘政府委員 私は別に、先ほども申し上げましたように、かたくなに拒否しているわけではございませんで、先ほどから話がございますように、社会保険全体の立場における均衡論で申し上げているわけでございますから、健康保険の方でそういう制度をとられるならば、喜んで私ども合わさしていただくことについてやぶさかでございません。
#151
○佐藤(敬)委員 大蔵省も自治省もそれから厚生省も大体前向きに考えている、こういうふうに私は受け取っていますけれどもね。
 ただ、もう一つ言っておきたいことは、あなたはさっきから、利益を受ける、受益の公正なり負担の公正なりということを言っていますけれども、いまの共済なり組合健保なり国保なり、みんな見て、負担が、あるいは受益が公平だと思っていますか。全然負担は公平ではないのですよ。国保を見なさい。国保を見たって受給率が全然違うじゃないですか。そういうことを見ても、必ずしもこれは公正ではないのですよ。そうでしょう。健保は一〇〇%だし、国保は七割給付ですよ。だから必ずしもそれにとらわれないで、四百九十九人というような殊勝な人を何か救う方法を暫定的にでもいいから考えるべきだと私は思いますよ。
 それで、植弘さんにちょっと提案しますが、そんなに一律にやれないとするならば、長年勤続した、たとえば二十年なり十五年なり勤続した人は延ばしてやるとか、それから十年未満の人は一年でまた押さえてやるとか、あるいは二年でやるとか、何かそういうふうなことぐらいできませんか。
#152
○植弘政府委員 制度の運用の立場からいろいろとバリエーションがありまして、いま先生のおっしゃったのも一つの方法であろうかと思います。しかし、私どもは、厚生省の基本的な医療給付制度が近くできるということでございますから、それを待つということじゃないだろうかというふうに考えているわけであります。それも五年も十年も先だということになりますれば、その間において何らかの経過的な措置というものを考えることも一方法かと存じますけれども、いまのところでは厚生省の制度改正を待つという基本的な態度でおります。
#153
○佐藤(敬)委員 そこのところがおかしいですよ。あなたは五年も十年も先ならば経過措置をつくると言う。私は、そんなに長ければ新しいあれができてくるから、やらなくてもいいと思うのです。だけれども、いまも一年の制度で、いますぐ来年五十一年度で制度が発足する。その間に切れてしまって、行き場のない人が四百九十九人なりあるんですよ。この人たちを何か救済すればいいじゃないかと言うんだ。長いからやれと言うのじゃなくて、短くていますぐできるのにやめていかなければいかぬ、この制度から逃げていかなければいかぬ。だからこれができるまで何とかつないでおかれないか、こう言っているのですよ。私の言っている趣旨はよくわかりませんか。六月二十四日になれば、去年この制度が発足して加入した人たちが、一年たって切れるんですよ。そうするとどこへ行きますか。国保へ行うしか手がないのですよ。だけれども、せっかくこれだけの高い掛金を掛けて、苦労して、この制度が発足したからといって入った人、これは掛金を安くしても、一年しか次のこの制度に入っていられない。安くなった恩恵も受けられなければ次の制度の恩恵も受けられないで、その間国保に入るしか手がないでしょう。しかも厚生省の言うことを聞くと、五十一年度には出します、出す公算が非常に高い。こうなりますと一年間これをつないでおいてもらえば、このパイオニアたちが、先駆者たちが安くした恩恵、これをちゃんと受けることができるんですよ。だからこの間だけつないでおかれないか、こう私は言っているのだ。わかりませんか。どうです、それは。
#154
○植弘政府委員 先生のおっしゃっていることはよくわかっておりますが、申し上げましたように昨年つくった制度、五十一年に抜本改正できるから、その間に私の方で言いますと四百九十九人ですか、それだけつないでおけという御趣旨だと理解をいたしておりますけれども、制度として発足させていただいたのは、社会保険の一環として健康保険に均衡をとってやらせていただいたわけですから、いまここでそういう特別措置を講ずることがどうかということについて、私は先ほどから均衡論を申し上げているわけでございます。
#155
○佐藤(敬)委員 これはもう水かけ論みたいになって、どこまでいってもあれだけれども、しかし去年やった制度をことしすぐ変えたことは幾らでもありますよ。前の固定資産税の問題なんか、私らが主張して自民党が反対して、自民党のとおりになったら次の年にすぐ私らが言ったとおりになっちゃった。幾らでもあるんですよ、そういうのは。だからここのところだけ、去年やったからことし変えられないと言ってがんばっている趣旨がよくわかりません。いい制度だったら私はやればいいと思う。
#156
○植弘政府委員 昨年やったからことしできない、そういう意味で申し上げたのではございません。その点は御理解いただきたいと思います。要するに、健康保険とか国家公務員共済等が変わらないのに地方共済を変えるのは適当でないだろうということで申し上げたので、昨年の改正だから、ことしはそれを改正するわけにいかぬという意味ではございませんので、その点は御理解いただきたいと思います。
#157
○佐藤(敬)委員 その点、御理解します。しますけれども――ちょっと関連した質問があるそうですから、委員長、お願いします。
#158
○大西委員長 小川省吾君。
#159
○小川(省)委員 実は、昨年任意継続保険制度が発足した際に、私も質問をいたしました。それで吉江課長にもおいでをいただいて、植弘さんともやったわけであります。特に保険金が高いということで、加入者がほとんどいないのではないかということだったわけですけれども、四百九十九人という数字ですね。この点については、自治省は何というか、平均掛金といいますか、そういう形で改めていく、あるいはまた事業主負担を本人に負担させないという軽減の方法もあると思うのです。この点については検討するということですから、ひとつ早急に検討してほしい。
 それから、いま佐藤委員が繰り返し主張しているように、昨年吉江さん、植弘さんと討論をした際に、いわゆる再就職までのつなぎの制度であるという論と同時に、退職した公務員の医療給付制度であるというふうな答弁も、議事録を持っていますが、表現は別として、そういう答弁をされているわけであります。そういう観点からするならば、いま新たに退職者の医療制度ができようという段階ですから、少なくともそういう制度ができるまでの当面の間やはり延長すべきである。この制度が発足した当時にそういう問題点が追及をされ審議をされているわけでありますから、そういう観点で当面延長する、掛金については負担軽減を図る、こういう点でやはり措置をすべきだというふうに、私は昨年の質問に関連をして、いま佐藤委員の質問に加えて、ぜひひとつそういう点で自治省として再度御答弁をいただきたいと思います。
#160
○植弘政府委員 まことに申しわけございませんけれども、私も実は昨年小川先生に対する答弁等を念頭に置きながらも、そしてまた、現実に当時御指摘いただいた問題が発生いたしまして、加入者も少ない。もちろんこれはやめてどこかの健保に入った人もおるでしょうけれども、四百九十九人というのは非常に少ない数字だと思います。そういう点から、この制度自体が本来創設された意味におきまして十分に機能しているとは思われません。だけれども、繰り返して申し上げておりますように、やはり地方共済だけでどうするということにもなりかねますので、やはり社会保険全体の、他の保険との関係がございますので、その点で、いま私どもですぐどうするということを申し上げかねるという点で、佐藤先生に申しわけないですけれども、繰り返し同じような答弁をさしていただいたわけであります。
#161
○小川(省)委員 いずれにしても、いま言われるように、退職した公務員の医療制度の一環であることは間違いないわけでありますから、そういう観点に立って理事会の中で十分検討していただいて、十分討論をされている点を、問題点はわかっているわけでありますから、そういうことで、恐らく五十一年度には、どうも吉江課長さんの答弁を聞いていると間に合わぬようでありますから、少なくとも間に合うまでの間当面これを延長する、掛金は軽減を図るという方向で、ぜひ委員会の方にお任せをいただいて措置していただきたいというふうに思っています。
 それから岡田課長さんに、私は一言だけ関連をして御質問したいのですが、先ほど十五年特例年金の話を申し上げましたところが、それではいわゆる年金制度の後退であるかのごとき答弁をいただいたわけであります。何といっても地方公務員の場合に、たとえば用務員さんが亡くなる、それで奥さんが、それではというふうな形であるいは用務員なり学校給食調理員などに就職をしてくるケースが非常に多いわけであります。皆年金の時代に、その前にあれば通算退職年金の適用を受けますけれども、家庭にあって、そういう方がそういう形で中高年齢で就職をしてくるわけでありますから、そういう点で国民皆年金の時代に逆行するのではなくして、むしろこういう制度をつくることが国民皆年金制度のいわゆる網の目から漏れる者を救済をする、前進をする措置だというふうに私どもは考えて主張をしているわけでありますが、その点に関して、先ほどの答弁がどうも皆年金制度のもとにおいて後退だと言われましたけれども、私どもはむしろそういう意味では前向きで、網の目から漏れる者を拾うのだという意味で救済をするという形で、前進をする制度だというふうに思っていますが、その点はいかがですか。
#162
○岡田説明員 先ほど、四十歳十五年年金というのはむしろ経過的措置であるのではないか、現時点におきましてはそういう措置でなくて、皆年金というもとでの年金の進み方というものを考えるのが筋ではなかろうか、こういうことを申し上げたつもりでございます。かつ、先ほど申し上げました国家公務員共済組合審議会の中においても種々議論がございます。というようなことで、現在のところ、いわゆる四十歳十五年というものを採っておらないということでございます。
#163
○小川(省)委員 地共済が進めている点を妨害するのではなくて、少なくともそういう地方の実態というものを十分にひとつ勉強していただいて、少なくともそういう状態の中で地共済を通ずる論議の中で、前向きな論議をされているところに水をさすような形を大蔵省としてはとっていただきたくない、こういうふうに思いますので、地方の実態というのも、国家公務員の段階でもそういう点はあるわけでありますから、大蔵の方でもぜひひとつそういう点について意を用いていただきますよう強く要請をいたしておきます。
 終わります。
#164
○佐藤(敬)委員 植弘さんにちょっと言いたいのですが、まずいまの延長の問題で、岡田さん、大蔵省の方はやる意向も示して、厚生省が反対している。あなたが賛成すれば二対一なんですよ、これは。しかも、国保でも共済でも、あなたは自治省の人だ。こちら側に立つ人だ。その人が反対する厚生省と一緒になって大蔵省をいじめちゃ困るじゃないですか。立場をはっきりさせて、早くできるようにぜひうんとがんばってもらいたい。あなたからも厚生省にも、なかなか厚生省の方は承知しないようだけれども、五十一年度にぜひともこの新しい制度が発足できるようにうんとハッパをかけて、そして一緒になってやっていただきたい、こう思います。これはさっきから言っているとおり、放置しておかれない非常に大きな問題だと思うのです。この問題だけじゃなくて老人医療の問題というものは、ぜひひとつ来年度の国会には提出できるようにがんばっていただきたい、こう思います。幾ら言っても水かけ論の問題だから、年限の問題は終わります。
 もう一つの掛金の問題、さっきからこれは軽減したいという意思を表明しておりますが、どういうふうにするつもりか、ちょっとお聞きしたい。
#165
○植弘政府委員 お答えする前に、まずいまの厚生省に対してですが、私は一番最初にお答えしたときに、先生おわかりにならないとおっしゃいましたが、大体そういうふうなつもりで申し上げたのでございまして、その意味では厚生省に対しましても、この新しい制度が早くできるように私どももお願いしたいと思います。
 いまの掛金の問題ですが、先ほどちょっと小川先生からのお話もございましたが、平均給料をとるとか、いろいろと方法があると思いますが、それをいまどうするかを検討中でございます。少なくとも退職時の給料をそのまま根っこにいたしまして、掛金、負担金両方を徴収することになりますと、やはり相当な負担であろうと思いますから、この制度が来年まで続くとすれば、来年のものにつきましてでも何とか軽減しなければいけない、早急に結論を出したいと思います。
#166
○佐藤(敬)委員 これは相当な負担どころじゃなくて、制度を殺してしまうぐらいの自殺的な負担なんですよ。そうでしょう。三万五千人のうち四百九十九人しか入っていない。制度があってもなくても構わない、この制度なんか要らないという、制度を殺してしまうぐらい高いあれですよ。少なくとも国保よりはかなりいいところまで到達しなければ何にもならぬと思うのですよ。そうでしょう。根本的に見まして、公務員の退職時の給料はその人の俸給をもらっている中で最高だと思います。そうですね。ところがそれをやめますと、今度は年金をもらう。年金はまず最低ですよ。そうしますと、最低の所得でもって最高の保険金を払うという大変な矛盾がある。この矛盾というものが四百九十九人という数字であらわれてきているのですよ。少なくとも私は、この掛金というものは、現実にやめた場合に今度は所得になってくるところの年金を対象にしてやる、こういうのが最も正しい方法だと思いますけれども、退職した人は、これは退職金を別にして継続的な所得というものは年金しかない。まずそう思って差し支えない。この年金で納めるしか手がないんだから、年金を基準にして計算していくべきだ、こう思いますけれども、どうです。
#167
○植弘政府委員 いま技術的にどういう方法がとり得るのか、法の趣旨の点もございますから検討しているわけでございまして、先ほど小川先生のおっしゃいました平均給与というものも一つの考え方だろうと思いますし、それから、いま佐藤先生の御指摘の年金という問題も一つの考え方だろうと思います。しかし、年金額をとります場合には、やはり個人的なファクターが大分違いますものですから、実際問題として妥当なものになるだろうかという点も考えなければならぬと思います。いろいろと御趣旨を参考にさせていただきながら検討させていただきたいと思います。
#168
○佐藤(敬)委員 人によって差があるという、それは当然ですよ。給与にだって差があるんだから、年金も差があるのはあたりまえですよ。いままでのあれだって給与によって取っていたんだから、それがただ高過ぎるということだから、これは何も人によって差があるということは別に矛盾でも何でもないんですよ。そのままやればやれる。とにかく、所得のないものを払えといったって払えるはずはないですよ。年金というのは所得なんだから、年金にかけるのは私は当然だと思う。
 個人的にはどうですか、なかなか公人としてはっきりしたことが言われないならば。
#169
○植弘政府委員 年金にはいろいろと個人によって差があるとかいろいろのファクターがあると申し上げましたのは、給料によって各人別に差があるのとはちょっと違いまして、たとえば、年金をもらう人もいればもらわぬ人もおりますし、年金の積算基礎になる在職年数、こういう計算も実は違ってくるわけでございますから、単に退職時における給料が個人差があるというのと違った意味における制度的な差が大分出てくるだろう、現に一時金の人もあるわけですから。そこらのことを考えますと、そのまま基礎になるだろうかという心配もございます。そういう意味でいろいろと検討させていただく、こういうことでございます。
#170
○佐藤(敬)委員 平均賃金ということを対象にすると、これもやはり高過ぎて、退職時の賃金にかけたのと大きな差はない、ほとんど同じだと私は思う。だから、平均賃金を対象にしてこれをやっても、私はいまの制度というのは救われないと思う。やるならば、私がいま言ったように、年金を対象にするか、そうでなければ、使用者負担を国か自治体が負担していく、こういうような方法でやるか、まず考えればそういう方法しかないと思いますよ。平均賃金の方法は、考え方としては私はだめだと思う。高過ぎる。いまもやもやっと言っているけれども、一体どっちの方を指向しているのか、そしていつこれを実施しようとしているのか、それをひとつ教えていただきたい。
#171
○植弘政府委員 率直に言いまして、いまどちらかに重点を置いてというものではございません。いろいろと検討させていただいております。それから時期も、まだいつということを明言する段階に至っておりませんが、できるだけ早い機会にということで御理解いただきたいと思います。
#172
○佐藤(敬)委員 できるだけ早い機会というのは、この次の国会にこれを出すというのですか。
#173
○植弘政府委員 御承知のように、現行法で政令に譲られている部分もございますので、法律の趣旨を逸脱しない範囲において、政令で規定できる程度のものでございますと、もう国会を待たないでも政令段階で処理させていただく、こういうふうなつもりでおります。
#174
○佐藤(敬)委員 その政令にゆだねられている部分ですね、私がいま言った年金だとか、あるいは使用者負担のところを国か自治体が負担するとか、こういうのは政令の中に含まれますか。
#175
○植弘政府委員 先ほど申し上げましたように、法律の趣旨を逸脱しない範囲で政令ということでございますと、負担金は法律上入っておりますから、負担金をいま先生の御提案のような意味の国なり地方団体で持つということは、ちょっと法律改正をしなければ無理じゃないだろうかと思います。
#176
○佐藤(敬)委員 そうすると方法としては、私がいま言ったのでは年金の方法しかないのですね。それから平均賃金の方は政令の範囲内だ、大体こういうことですよ。
 そうしますと、ただ時期の問題ですがね。これは来年度厚生省が新しい制度を出せば、これを来年度に出してきても何にもならぬのです。そうでしょう。やるならばたったいまやらなければいかぬのですよ。たったいまやっても、もうすでに来月の二十四日で恩恵を受けない人が出てくる。そこいらはよく考えてもらわないと、そこいらのところを一体どういうふうにしてやるつもりなのか、その点もひとつちょっと……。
#177
○植弘政府委員 そこいらのところも考えながら、関係省庁との関係もございますから、早急に検討を進めたいと思います。
#178
○佐藤(敬)委員 これはどうもあなたのお話を聞いていると、平均賃金の方を対象にしてやるというように響いてきてならぬのですがね。重ねて言いますが、平均賃金を対象にしてやっても、これは加入者は何もふえませんよ。そうすると、あとのところはもう政令ではできない、こうなると、結局何もできないという結果になりますがね。さっき年金を対象にすることについては政令でできると言いましたか、できないと言いましたか。
#179
○植弘政府委員 年金についてというのは私いまお答えしていないと思います。負担金は法律ではっきり書いてございますから、政令では免除は無理だろうと思うのです。
#180
○佐藤(敬)委員 だから負担金は無理だとすれば、この年金を対象にするという方法は政令でできますかと聞いておるわけです。
#181
○植弘政府委員 年金を基礎にすることは政令事項ではないだろうかと思います。そこらはよく検討いたしますが。
#182
○佐藤(敬)委員 政令事項でないということは、法改正をしなければいかぬということですね。
#183
○植弘政府委員 いや、政令事項ではないかと思います。
#184
○佐藤(敬)委員 そうしますと、この年金でやるということは、やれば大至急できるわけだ。
 年金を基礎にするか、平均賃金を基礎にするか、あるいは使用者負担を国か自治体が持つか、この三つがいま出てきたんだけれども、自治体か国が使用者負担を持つということはだめだ。それから平均賃金を基礎にするのも、これは何にもならぬ。そうすると、結局これは年金を基礎にしてやるしか手がない。しかもそれが政令事項であるとすれば、いまやろうとすれば、これしかないんだ。しかもいまやらなければ何にもならぬ改正になってしまう。やる意思がありますかね。このくらいやりなさいよ。
#185
○植弘政府委員 やはり関係省庁との関係もございますから、先生の御趣旨も体しながら、早急に関係省庁と協議を進めてみたいと思います。
#186
○佐藤(敬)委員 ぜひひとつがんばってやってください。各省庁のあれを見ましても、この問題につきましては非常に前向きの姿勢をとっておるようです。だから各省庁と緊密に連絡をとって協議しまして、ひとつ早急に解決をつけて、せっかく四百九十九人でもいるのですから、この人たちが入ってよかったと喜ぶ、こういうような制度にひとつつくり上げるように私からもお願いいたしまして、この質問を終わります。ありがとうございました。
#187
○大西委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後零時五十八分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時六分開議
#188
○大西委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 内閣提出に係る昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。林百郎君。
#189
○林(百)委員 共済年金の制度はなかなか制度としても複雑でございますので、細かい質問までは入れないと思いますが、大筋の点について政府の見解をただしたいと思います。
 毎年毎年共済年金の積立と賦課方式、この根本的な問題が論議されるのが一つと、それからもう一つは、日本の国の公務員の賃金自体が非常に低賃金でありますので、それに対する年金は、毎年多少改善はされておるにもかかわらず、公務員の退職後の実際の生活を保障してやる、これは国家公務員も地方公務員も同じでございますが、それに足るものとなっておらないという点は、基本的には毎年論議をされておるわけでございます。そこで、給付率と年金の積立方式、それからそれに対する財源の国庫補助の問題、こういうような問題について依然として改善はされてない側面が相当見られますので、私はまず最初にこれらの点について問い合わせてみたいと思うのであります。
 最初に積立方式と賦課方式の問題でございますが、昨年も論議されて、わが党の三谷議員も質問をし、公務員部長もことしは財政計画の五年ごとの見直しの時期に当たるので慎重に検討すると答えておりますが、これは基本的な問題でありますし、他の制度との関連もありますが、これについては公務員部長どういうふうにお考えでしょうか。
#190
○植弘政府委員 毎回同じようなお答えをしてまことに恐縮でございますが、やはり財政制度として賦課方式をとるのか積立金方式をとるのかという問題は非常に大事な問題なのでございまして、先進諸外国といいますか、社会保障が進んでおる国の例を見ましても、当初の制度発足のころは積立方式が多くて、非常に成熟してまいりますと賦課方式に移行するといったようなのが大体の例のように思われます。わが国の例にいたしましても、地方共済その他若干のものがありますけれども、大きなもので、地方共済も遅い方でございますが、三十七年でございますから、もう十三、四年たってございます。したがって、いまの状況を考えるときにどうであろうかというふうに思われるわけでありますが、この問題は午前中にもお答え申し上げましたが、やはり公的年金全般を通じて抜本的に検討しなければならない段階に――いま先生の御指摘のように財源方式なり年金の水準なりあるいは公費負担なりといったようなものも総合的に含めて検討しなければならぬ課題でございますが、現在の積立方式も完全な積立方式でなしに、若干修正的な要素もあることでございますし、いまここで直ちに賦課方式に行けるかどうかということになりますと、いろいろ問題はあると思いますが、少なくともいまいろいろと御意見を賜っております基本的な改革の中においては当然考えなければならない問題だし、もうぼつぼつわが国においてもそういうような考え方と真剣に取り組んでもいい段階に来ているのかなという感じもしないわけではございません。いろいろとそういう意見も出ております。
 いずれにいたしましても、全般的な見直しの中でこの問題をやはり大きな問題点として考えなければならない段階であろうというふうに考えております。
#191
○林(百)委員 実は、公務員部長は昨年も三谷さんにそれと同じような趣旨のことを述べておるので、ことしは若干前進したような考えを持たれているのかということで質問してみたわけですが、地方公務員の共済制度だけをすぐ賦課方式にするということをあなたから求めるのもまた無理かもしれませんけれども、これはやはり十分検討してみなければならないのではないか。たとえばこういうようにインフレが非常に急速に進行しているようなときに積立方式にしておきますと、これが言うまでもなく目減りが生じてくる。それから一方賦課方式にすると、そのときの物価に見合う積み立て、物価に見合う掛金あるいは支給になるということの側面もありますので、ことに最近のように毎年毎年物価が二割以上も値上がりしているようなとき、そして預金の目減りをどう補償するかということが問題になっているときでありますと、やはり新たな課題としてこれは積極的に再検討してみる必要があるのではないかというように思うわけであります。
 あなたからいま西欧などで賦課方式をしておるということの説明がありましたが、これはどういう方式をとっているのでしょう。
#192
○植弘政府委員 ごく最近のものでない国もございますので、若干変わっているところがあるかもしれませんが、現在私どもが手元に持っている資料で申し上げますと西ドイツが一八八九年、これは制度が創設されたときのようでありますが、このときは修正積立方式でございまして、それが一九六六年、ですからもう七十年か八十年たって賦課方式になっております。それからフランスでございますが、フランスでは一九一〇年に積立方式で発足いたしまして一九四一年、三十年たってから賦課方式になっております。それからスウェーデンでは一般の制度といたしましては一九四八年に創設されまして、そのときには向こうは賦課方式をとっておりますが、賦課制度につきましては一九六二年から修正積立方式をとっております。スウェーデンが非常に進んでおりまして最初から賦課方式をとったために非常に現存の国民の負担が大きいというような問題がだいぶ出たというようなことを聞いております。そこらのところは修正積立方式をとったゆえんかとも思います。イギリスでは一九二五年に積立方式で始まりまして一九六一年に賦課方式になっております。これは約三十六年くらいたっております。アメリカでは一九三五年に修正積立方式で発足して、そのまままだ修正積立方式をとっているようでございます。
#193
○林(百)委員 数字を見ますと、地方公務員の共済の積立金は約二兆二千五百八十八億円になっていると思いますが、これは会計としては資金運用部資金へ組み入れられていくと思いますが、そのとおりですか。
#194
○大嶋説明員 国家公務員共済の場合にこの積立金は資金運用部資金へ組み入れられてまいりますけれども、地方公務員の場合はそうでございませんで、一部が公募債、地方債に充てられ、そのほか積み立てておる。さらに一部は福祉還元でございまして、それで職員会館でありますとかあるいは職員住宅の建設の方へ回ります。それからさらに一部は組合員の貸付の方へ原資を回していく、こういうたてまえになっております。
#195
○林(百)委員 わかりました。そうするとそのパーセントはわかりますか。
#196
○大嶋説明員 現在のところ一号資産と申しでおりまして、地方債、公募債その他預貯金といったものが大体五〇・七%でございます。それから投資不動産、職員住宅でありますとか職員会館でありますとかそういう方へ回っておりますのが九・四%でございます。それから先ほど申し上げました貸付経理への、いわゆる貸付金の原資その他へ回っておりますのが三九・九%、こういう割合で回っております。
#197
○林(百)委員 いまの説明の中で預貯金というのは何ですか、第一の累計の中にある。
#198
○大嶋説明員 これは銀行預金等、要するに長期預金、その他でございます。
#199
○林(百)委員 大体そういう形で、一部は地方債の引き当て原資になるとかあるいは一部は地方公務員の福祉の施策に回るというそういう面は私の方も結構だと思いますけれども、一部預貯金にされているとか、そういう形でこれが国の資金源となって、国家公務員の共済の積立金と違って、直接資金運用部資金として国の投資計画の中へ入らないにしても、そういう方面へ利用されるということになりますと、それは直接は地方公務員と関係のない、しかも国の資金計画の中に組み入れられて、そしてそれが経済の高度成長政策なら経済の高度成長政策の方へ流用されるという側面は否定できないのじゃないでしょうか、たとえば銀行預金にするというようなことになるとすればですね。そうすればやはり積極的に賦課方式を考えていく。それは積み立てだからそういうことになるので、ただ積んでおくというわけには、ファンドとしてただ置いておくというわけにはいかないので、やはり銀行預金とかいろいろなことになると思いますが、それがいまの制度のもとではやはり経済の成長政策とかあるいは資本の投資だとかそういう方向へ回らないという保証はないんじゃないですか。どうでしょうか。
#200
○植弘政府委員 積極的にそういった地域開発とかいったようなこと、高度経済成長政策を支える原資になるとかいう積極的な意味は持たないと思いますが、側面的にはそういうことがないわけでもないだろうと思います。ただ実際は、地方債でも公庫等に回すことによりまして地方団体の財源として有利なものを回したいという希望がございますし、それからまた一部を預貯金にしておくといいますのは、支払い原資にもなりますが、同時にそこである程度の利子等運用資金を得ることによりまして、職員に対する直接の貸し付けの利子等は余り上げない、そういったような総合的な運用もせざるを得ませんので、いまのような形をとっております。できるだけ毎年でも少しずつでございますけれども、職員に貸し付ける方をふやすような努力は続けているのでございます。だから決して意欲的といいますか、積極的に何か開発の方にというつもりはございませんけれども、結果的に若干回るのはこれはある程度やむを得ないんじゃないかと思います。
#201
○林(百)委員 それがどの程度そういう資本の蓄積あるいは資本の投下の方へ回るかということは、究極的にどうなるかということは別としても、やはり積立方式という方式をとれば、そういう方面へ流出されることを否定することはできないと思うわけなんですね。それと同時に、先ほど私が最初に言いましたように、積立方式による目減りの問題、インフレによる貨幣価値の実質的な減少の問題というようなものがありますので、公務員部長、昨年も答弁はしておりますけれども、やはり賦課方式の点について積極的に検討をされる、ことにこういうインフレの促進の度合いの速いときには、そういう方面を考えられる、これは、それぞれの共済制度がありますから、これだけをということはむずかしい側面があると思いますが、やはりそういう各共済制度との連絡の場合、あるいはそういう検討の場合は日本でもこれを積極的に検討する時期が来ているのではないかというように思いますので、昨年も同じような答弁をされておりますが、さらに積極的な取り組みをしてもらいたい、こういうように私の方から要望しておきます。
 その次に、国庫負担の問題であります。これも質問があったかと思いますが、私学共済や農林共済と比べて約三%違うわけですね。一八%と一五%。これの是正についてはどういうようにお考えになっているのでしょうか。また、これはどうしてこういうように違っているのか、その辺のところがわれわれわからないのですが。
#202
○植弘政府委員 公費負担につきましては、従来といっても大分前ですけれども、三十九年から百分の十を百分の十五に上げさしていただきましたが、そのときには私学だとか農林と同じように百分の十五になったわけでございます。それから後厚年が百分の二十になりまして、私学だとか農林が百分の十八になったのですが、国家公務員共済なり地方共済はそのまま百分の十五ということで据え置かれております。
 私ども、現在の共済の運営の実態を考えますと、やはり少なくとも私学なり農林の段階くらいまでには引き上げてもらいたいものだということで、私の方のいわば悲願みたいに大蔵省と折衝してまいっております。大蔵省の方でも、そう本質的に反対ではないようでありますが、特にことしにおける折衝の段階では、何か全部逃げ込むようで恐縮ですけれども、全般的、総合的な抜本検討といいますか、その中でどう位置づけるかということを国家公務員共済組合審議会の委員会あたりでも御検討になっているようでございますし、私どもの方でもそういった意味の検討を続けております。しかしいずれにいたしましても、私どもはこれは五十一年度におきましても重要な課題の一つとして強く関係省庁と折衝するつもりでおります。
#203
○林(百)委員 全般的な位置づけが、私学共済や農林共済と比べて、地方公務員共済は交付税で見ているようですが、一八%が一五%でいいという位置づけはどういうところから、どういう論理から出てくるのでしょう。いま部長は、これだけを抽出して考えるわけにはいかないので、それぞれの共済制度とのにらみ合わせの上で位置づけられてこういう事態になっているのだという答弁があったのですが、これはどういうことなんですか。
#204
○植弘政府委員 いまの私のお答えがちょっと舌足らずだったかもしれませんが、そういうふうになっていることは私どもは適当でないと思いますと申し上げたのでございまして、それを今度は幾らにするかという点につきましては、共済制度とか年金制度全体の中で抜本検討をやるときに、共済における負担をどのくらいにするかというのは大蔵省も検討しようと言っている、そういう意味で申し上げたのでございます。
#205
○林(百)委員 何だかわかったようなわからないような答弁ですが、そうすると来年あたりは改善されるのですか、そういう中で。どうしてこれだけがこういう格差のままで置かれるわけなんですか。
#206
○植弘政府委員 従来までの大蔵省の見解は、特に厚年との関係におきましては、実質的な給付内容と負担との関係において厚年の百分の二十と共済の百分の十五、大体バランスがとれているという前提でございます。その中間に私学とか農林とかあるわけでありますが、これは経営状態といいますか、組合員数だとかそういうものを考えた場合において、共済よりも非常に困難な状態にあるから百分の十八程度といったようなことが考えられております。
 そうすると、今度は私どもとしてもせめて私学、農林までは同じでもいいではないかという立場をとっておりますから、その点は大蔵の方といたしましても十分検討するという態度でございます。しかし、五十一年度で見るという約束までいただいてはおりません。
#207
○林(百)委員 これは、部長も言われるように、せめて私学共済や農林共済並みに引き上げるようにするということの努力はぜひしてもらいたいと思います。
 それから、これを交付税で見るというのは、どういう観点から交付税で見るようになっておるのですか。交付税で見ておるわけですが、国庫負担の方式として交付税という方式をとられておるのはどういうわけでしょう。
#208
○植弘政府委員 公費負担をどこでするかということになってまいりますと、結局国が直接するか、もしくは国の原資をもって間接的に国が負担するのかということになろうかと思います。それで、三十七年に本制度が発足いたします当時大分内部で議論があったようでありますが、地方交付税が地方団体の財源調整機能として、一部は自主的な財源という立場で固有財源という立場がございますし、そういう点から言いまして、交付税率を上げることによって国から直接負担しないで、交付税という形を通して負担するのが、地方共済の公費負担としては適当ではないかといったような論議が行われたようでありまして、その結果現在になっておる。したがって、ある程度地方団体の自主性というものが交付税によって確保されるわけでありますが、現実は、繰り返し御答弁しておりますように、国家共済なり他の年金との均衡を考えざるを得ませんから、そう飛び抜けて独自なことはできませんが、まあまあそういったような感覚で交付税制度になったというふうに聞いております。
#209
○林(百)委員 非常に常識的な論理になりますが、三二%の交付税というのは、地方自治体が自主的に運用できる財源として自治体では受けとめておりますし、それでいま三二%を四〇%に引き上げるという要望も地方六団体からも出ておるわけですね。だから、一五%を仮に一八%にしろという場合、それが交付税交付金の方に食い込んでいくということになりますと、自主財源をそれだけ食い込んでいくということになりますので、私の質問自体の中にもそういう一つの矛盾点が生じてくるわけなんですけれども、これを国庫負担と言うならば、地方自治体の本来の自主的な財源から引き揚げてそれをまたやるというのは、本当の国庫負担というか国の援助ということにならないように思うのですけれども、この点は公務員部長どうなんですか。
#210
○植弘政府委員 先生の御説も私よく理解できます。ただ問題は、交付税というものをどういうふうに考えるかということにもなるかと思いますが、交付税というのは一種固有な自主財源的な立場も持っておりますけれども、国税から分与されたものであることも間違いないわけです。そういたしますと、結局、国民の税金というのを国という行政体と地方団体という行政体とどういうふうに配分するかという問題の一環として考えざるを得ないのじゃないだろうかという感じがいたします。そういたしますと、直接国が交付するのか、それともまた地方団体が共通財源として付与されておる交付税の中で措置するのかという択一の議論じゃないだろうか。したがって、もし今度これを引き上げようといたしますときに、先生御指摘のように現在の枠の中で単純にとっていいのかということになってまいりますと、これは若干問題があろうかと思います。そこのところは、その段階においてやはり慎重に検討してみる必要はあろうかと思います。
#211
○林(百)委員 部長もわかって物を言っておると思うのですけれども、三二%というのは、本来地方自治体の自主財源として確保してやるべきものであって、国が補助する、援助してやるという性格を持ったとすれば、これ以外から見てやるのが本当に純粋の国庫負担というか国の援助になる、こういうように私たち考えますので、その点は、地方自治体で交付税を運用している側の者と自治省で国の側に立った者との受けとめ方のずれがあるように、私はいま部長の答弁を聞いていて、まあ物わかりのいいと思われる部長ですらそういう考え方をやはり脱し切れないのかなと思いながら聞いているわけですけれども、そこで、そうしますと不交付団体にはどうなるのでしょうか。
#212
○植弘政府委員 国が直接負担するか、交付税という媒体を通して国が負担するかということの分かれ目は、まさに先生の御指摘のように、不交付団体はどうだということは当然出てまいると思います。ただしかし、交付税というものを地方財政上どう見るかということになってまいりますと、共通の固有財源だという立場に立ちますと、やはり三千三百地方団体の財源を調整する機能を持っているわけでありますから、その場合に不交付団体が出ても、その分は計算上は当然措置されているんだというような観念をとらざるを得ないと思います。それがやはり交付税の持っている一種独特なといいましょうか、機能ではないだろうか。話に承っておりますと、当時やはり公費分として交付税が増額されているようでございますから、そこらの経緯も考えますと、いま申し上げたように、交付税そのものとして考えれば調整機能の中で不交付団体分には一応計算上入っているんだと言わざるを得ないのじゃないか、こういうふうに思っております。
#213
○林(百)委員 ちょっとわからないのですが、計算上は不交付団体分も交付税の中に含まれているという計算になって、実際はどうなるのですか。不交付団体への共済の国庫負担分の付与はどうなるのですか。付与するのですか、しないのですか。
#214
○植弘政府委員 実際は交付税は行きませんから、結果的には付与されたことにならないのです。ただ、不交付団体における超過財源の中に埋没しているということになるわけです。
#215
○林(百)委員 どうもそれは部長にしてはやや詭弁的な論議だと思うのですが、やはり国庫補助ならば国庫補助で、不交付団体でも国の補助として、交付税とは性格の違うものとして補助してやらないと、国庫補助の性格を貫いたことにならないように私は思うのですけれどもね。まあ、交付税の性格自体についての理解が私と部長と若干違っておりますので、そういう論理を部長としては立てるのかもしれませんが、どうもその点は私は理解がしかねますので、この点はひとつ十分考慮する必要があるのではないかというように思うわけです。
 結局、五七・五%はすべて自治体で見ておる、こういうことを認めて、その上で国がそれに対して補助をしてやるんだということがたてまえではないでしょうか。この五七・五の自治体の負担の中に交付税を入れるということは、どう考えても、自治体の本来の負担をそのままにしておくのであって、プラス国の国庫補助としての恩典を与えるということにならないように思うのです。ことに一番はっきりあらわれてくるのは不交付団体にあらわれてくるわけなんですが、この点は、部長、もう少し理論的に整理して、やはり国の補助なら国の補助らしい性格を持ったものとして地方自治体に付与してやるということを、将来の検討課題としてもいいんですけれども、やはり理論的にも整理してみる必要があるんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。
#216
○植弘政府委員 私の答弁がどうも明確でないという御指摘は、私自身もよくわかっておるわけであります。と申しますのは、この制度を発足するときに自治省と大蔵省の間で相当論議をされた問題でありまして、どちらかといいますと、いまの林先生のお考えに近いのが自治省の考え方ではなかったかと思うのであります。ただ問題は、公経済の主体としての国と地方という立場から言いますと、そういった公経済の負担をどこですればいいのかという議論だけでございますので、国が直接するのか、地方交付税という媒体を通して間接的にするのかという議論に落ちついたわけでございます。そのかわり交付税率を引き上げるについては、その分に相当するものは交付税率を上げましょうということで当時話がついたように承っております。したがって、そこのところは、いま先生詭弁だとおっしゃいましたが、私は詭弁とは思っておらないのでありまして、三千地方団体共通財源としてその中にその分が入ってきたのでございますから、他の財政経費と同じように、やはり足らないところへたくさん上げて余っているところは遠慮していただくという交付税の機能によって不交付団体にはいかないという結果になっておる。やはりそこは公経済の主体としての国と地方との並列で考えた場合に、こういった単に使用者としての地方団体でなしに公経済の担い手としての地方団体が持つというのもあってもいいんじゃないだろうか。もちろんそれによって、いまのような著しく地方財政が苦しいときに一般的な経費に充てるべき交付税を非常に食っているということになりますと、その点としては問題はあると思いますけれども、まあ制度としてはそう間違っている制度でもないんじゃないだろうかと思うのでございます。まあお言葉もございましたので、これはもう昔からも問題でございますがもっともっと十分検討させていただきたいと思います。
#217
○林(百)委員 部長の話を聞いていますと、大蔵省と交渉している間にだんだん大蔵省の考えが部長の考えに移ってきたという感じがするわけなんです。初めは林委員と同じような考えで交渉していたと言うのですが、いまあなたのおっしゃったように、そういう共済に対する国庫負担をしてやるんだ、それを交付税で見る、だから交付税の総額も引き上げるんだというような段階のときには、あなたのおっしゃっていることがわからないでもないと思うのです。ただ、いまあなたもちょっと言われましたけれども、三二%がもう窮屈で、いまやこれでは地方財政がパンクしそうになっているということになりますと、また地方公務員共済の国庫負担は一体交付税で見ることが理論的に筋が通っているかどうかということが改めて問われてきていると思うのですよ。三二%自体がもう問題になっていますから、三二%まで引き上げてやるんだというときにあなたのおっしゃることを言うならまだわかりますけれども、そういう意味で、この点については少し理論的に整理をされる必要があるのじゃないか。
 それから公企業あるいは公の経済の共同負担者としての地方と国との関係というようなことを言われるのですけれども、やはり交付税の三二%というものは地方自治体の苦しい財源の中で侵すことのできない領域として、厳粛なものとして考えて、この三二%というものを国の経済との関係でいろいろと調整をするというようなことは本来慎まなければならない問題だというように、これは私の持論です。だから、交付税会計と一般会計との間に貸したり借りたりするとか、それが大蔵大臣と自治大臣の大臣と大臣の間でそうし合っているとか、あるいはおまえの方にやり過ぎたからこれは取るとかなんとかというような問題がいろいろ起きてくるわけですね。そういうことは、私としては本来やるべきものでない、三二%の額を四〇%に引き上げるべきだという問題は仮に別としても、交付税交付金というものはやはり地方自治体にとっては侵すことのできない固有の財政的な権利であるということを、もう少し厳格に少なくとも自治省あたりは認めてやる必要があるのじゃないか。これは根本的な問題ですから、共済制度と余り離れていってもなんですが、私はそう考えています。そういう点で部長の答弁に納得できない点があるというわけでございます。
 次の問題に移りたいと思いますが、給与の改定と年金の改定の時期のずれですね。これが少しずつ改善はされておりますが、しかしやはり相当のずれがある。今回の改定によりましても、人勧が出たのと今度の改定の間に約一年四カ月のずれがあるわけなんですね。共済組合法の七十四条を見ますと、これは言うまでもありませんが、「国民の生活水準、地方公務員の給与、物価その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情を総合勘案して、すみやかに改定の措置を講ずるものとする。」と、「すみやかに」ということが特にあるわけですね。たびたび言うのですが、今日のように物価の高騰が激しく、インフレの進行が非常に速い速度で行われているときに、一年四カ月のずれというのは相当大きなことになるわけですね。この点はやはりさらに改善していく必要があるんじゃないか。少しずつ改善されていることは認めますけれども、この点についてどうお考えですか。
#218
○植弘政府委員 この点につきましては午前中にも恩給問題審議室長からもその間の事情の御説明がございましたが、私どもといたしましても、御趣旨のように、公務員の給与改定との格差ができるだけ少なくなるようになるべきだと思っております。ただ、問題は、恩給法なり他の年金との関係もございますから、そこらの関係を調整しながら私どもなりに縮める努力をしなければならぬものであると思っております。
#219
○林(百)委員 そういう方向でひとつ前向きに取り組んでいただきたいと思います。
 次に、人事院にお尋ねしますが、退職した公務員が共済年金に依存しておる度合い、そしてそれが退職後の公務員の生活実態にどの程度のウエートを占めているか、このようなことを調査されたことがありますか。四十八年、四十九年に調査したと私は思いますが、どうですか。
#220
○足立説明員 お答えさせていただきます。
 昨年、一昨年につきまして退職公務員の生活実態について調査いたしました。なお継続して調査をするつもりでございます。
#221
○林(百)委員 その点について資料はお持ちですか。ちょっとお尋ねしたいと思います。
#222
○足立説明員 きょうは資料を持ってまいっておりません。
#223
○林(百)委員 きのうその点を質問するということでおたくの方へ連絡しておいたと思いますがね。資料がなければ、何・何%まで出ないにしても、公務員の退職後の平均の扶養家族数はどのぐらいになっていますか。
#224
○足立説明員 平均の扶養家族数は、退職直前が一・五人でございますが、調査時現在では一・三七人になっております。
#225
○林(百)委員 一・三七人というのは数字だけでは実感が出ないのですが、これは妻のほかにさらに扶養家族があって一・三七という数字が出てくるのですか。
#226
○足立説明員 ただいま先生おっしゃいましたとおり、そういうケースが多いということでございます。
#227
○林(百)委員 そうしますと、退職後、定職を持っておらないパーセントはどのぐらいでしょうか。定職を持っておる者と持っておらない者はどのぐらいの比率になるのでしょうか。
#228
○足立説明員 就業いたしておりますのが四四・一%でございます。
#229
○林(百)委員 就職している者が四四・一%というと、定職を持たない者が五五・九%ということになるわけですか。約六〇%近くと聞いていいんですね。
#230
○足立説明員 大体さように了解していただいて結構だと思います。
#231
○林(百)委員 退職した公務員の約六〇%が定職を持っておらないということになると、これはストレートでそういくかどうかは別として、大まかに言って年金を生活の大きな糧にしている、そう考えていいのですか。
#232
○足立説明員 大体さように理解していいのじゃないかと考えます。
#233
○林(百)委員 こういう調査はしてありますか。退職者の収入のうち共済年金の依存率はどのくらいであるか、こういう数字はわかりますか。
#234
○足立説明員 調査いたしております。共済年金に依存いたしておりますのは六四・四%でございます。
#235
○林(百)委員 退職者の収入のうちの六四・四%は共済年金に依存している。そうすると、給与、事業収入に依存している者は何%あるのでしょうか。
#236
○足立説明員 給与と事業収入に依存しておる率は一八・二%でございます。
#237
○林(百)委員 そうすると、圧倒的多数の六四・四%の重みが退職者の収入の中に占める共済年金の依存度だと思います。
 そこで、これは調べてありますか。人事院か自治省、どちらでもいいのですが、地方公務員の退職年金の平均額は月額どのくらいになっているのでしょうか。これは国家公務員の方もわかりますか。地方公務員の方もわかったら、両方とも言ってみてください。
#238
○大嶋説明員 国家公務員、地方公務員、公共企業体職員共済組合の四十八年度末におきます一人当たり平均退職年金額で申し上げますと、国家公務員共済が大体五十八万一千円(林(百)委員「月額どのくらいになりますか」と呼ぶ)約五万ですね。それから地方公務員共済が六十四万九千円、公企体が六十一万二千円、こういう結果になっております。
#239
○林(百)委員 そうすると、地方公務員の退職年金の平均月額は、年額が約六十万ですから、約五万五千、まあ六万前後ということになりますね。
 人事院の方で公務員の四十八年度の平均家計支出はどのくらいかわかりますか。もし自治省の方でわかっているなら言ってください。地方公務員の平均家計支出金額ですね。
#240
○大嶋説明員 年度はちょっと違って申しわけございませんが、四十七年三月の状態で申し上げますと、大体八万円から十万円以下のところで五九%程度でございます。
#241
○林(百)委員 ちょっとわからないのですが、八万円から十万円以下のところが五十何%。そうすると、たとえば八万円以上かかるのは何%になるわけですか。
#242
○大嶋説明員 いま申し上げましたのは、私の方の統計の数字に刻みがございまして、要するに十万円以下のところで五九%ということでございます。
#243
○林(百)委員 そういう数字がわかるなら、いま言った月額約六万円としますね。地方公務員の退職年金の平均額が月額六万円として、四十八年度の調査ですか、この月額六万円で生活できる者というのは何%になるのですか。そういう数字は出ていませんか。
#244
○大嶋説明員 大体四三%程度かと思います。
#245
○林(百)委員 そうすると、共済年金の月額以下の者が約四五%いるということなんですか。退職地方公務員の家計支出が、共済の支給額の月額以下の者が四五%いる、こう聞いていいんですか。要するに、先ほど地方公務員の退職年金の平均月額約六万円と聞いたのですが、六万円で生活できる者はどのぐらいいるのかということを私の方で聞いているんですよ。だから、六万円以下の者が四五%というと、要するに四五%は年金では生活できない人、こう聞いていいんですか。
#246
○大嶋説明員 私の方の資料で申し上げますと、年金だけで生活しておるというような人が約一一%ございます。そのほか、年金のほか一部分を働いた収入によって生活しておるという人が大体一八%程度ございます。そのほか、大部分を働いた収入、残りを年金というのが四七%、こういうようなデータが出ております。
#247
○林(百)委員 大体わかりました。
 部長、こういうわけで年金では生活できないという人が大体五〇%前後だと思うのですよ、大まかに言いまして。したがって、いま言いました人勧と共済の支給の改善とのずれの問題それから共済の支給の率自体の問題、さらに前進させていかなければならないのではないかということは、皆さんも公務員でもあるし、わかっておられると思うのです。ただ、私の方の党としては、少なくとも退職の時点の収入の六割程度のものは保障してやらなければならないのではないか、少なくとも九万を下回るようなものがあっては生活できないのではないかということを考えているわけですが、現行ですと、恐らく平均すると退職時の四割が平均、もちろんその上下がありますけれども、そういうことになっているのではないか。これはやはり六割ぐらいに上げてやらなければならないのではないか。少なくともいまの時点で九万円以下のものでは退職公務員は生活できないのではないかというようにわれわれは考えているわけなんで、この点についてはさらに前進した方向で検討を加えてもらいたいと思うわけです。
 同時に、自治省は退職者の生活実態を十分調べられることが必要ではないかと思うわけですが、これはどういう方法で調べておるわけですか。さっき人事院の方は、四十八年、四十九年と調べ、さらにことしも続けて調査しておると言われた。退職後の公務員の生活実態をですね。自治省の方はどういう調査をどのように行っておるわけですか。
#248
○植弘政府委員 いま前段の年金の水準と申しましょうか、この点について私どもは非常にありがたい言葉をいただいたわけでございまして、やはり退職後においても十分な生活の保障ができるということは、現在働いておる公務員の士気高揚といいますか、公務能率の増進という点から言っても非常に大事なことだと思います。そういう意味では、公務員の年金制度につきましては年々充実を図らしていただいております。それもやはり、そうは申しましても、わが国全体の所得水準といいましょうか、社会保障の進歩の度合いといいましょうか、そういったものを考えなければなりませんので、単に公務員だけでどうというわけにもまいらぬと思いますけれども、まあまあ従来は、そう急激ではございませんけれども、徐々に充実させていただいている点はありがたいものだと思っております。しかも、今後ともそういった方向で私ども関係する者としては努力しなければならないという点は、先生の御指摘のとおりでございます。
 生活実態でございますが、これは昨年も当委員会で御指摘がございまして、共済組合がございますから、都道府県段階の地方共済、市町村共済、そういったところがございますので、早速それを通じまして、共済のサイドからの立場で退職者の生活実態を調査していただきました。それをちょっと福利課長から御説明申し上げます。
#249
○林(百)委員 それをちょっと説明してください。
#250
○植弘政府委員 いま大体御説明した数字だそうです。後で資料として差し上げます。
#251
○林(百)委員 ちょっといまの説明よくわからないので、もう一度説明して、なお資料として当委員会へ提出していただくように委員長からも御指示願えたらと思います。――じゃ、もう一度説明してみてください。よくわからないんで、あなたの説明されていることが。要するに私の聞くことは、四十八年度の地方公務員の退職年金の平均月額は約六万円、そのときの、人事院の調査でもいいんですが、平均家計支出は一体どれくらいだろうか。これがわかると、平均家計支出とそして共済年金の月額収入との比がわかってきますから、やはり不足分がそこへ出てくるから、この不足分を将来埋めていくような方向で共済年金制度と取っ組んでいく必要があるんじゃないかということを私は質問したいんですけれどもね。地方公務員の年金の平均月額はあなたの方から出たわけですけれども、その同じ四十八年度の退職地方公務員でもいいし、あるいは地方公務員全体でもいいんですけれども、平均の家計支出は四十八年度時点ではどのくらいのものか。退職者のがあればそれでもいいし、もし退職者での調査がなければ、地方公務員の平均の家計支出でもいいし、それからきょうの説明で省かれた点は、後にまた資料として委員長、ひとつ提出さしていただきたいと思います。
#252
○大西委員長 まず答弁を聞きましょう。
#253
○大嶋説明員 先生の御指摘の資料、十分私の方そろっておりませんので、早急に調査をいたしまして、その結果、御提出したいと思います。
#254
○林(百)委員 後でいいです。――どうぞ、人事院、何か。
#255
○足立説明員 私どもの方では、先ほど申し上げました四十八年度の調査は、十月から始めまして年度末で締め切って、回答者は約一万人でございますけれども、その回答は八〇%でございます。その範囲内でのあれでございますから、これは果たして全体の家計支出になっているかどうかはちょっとわかりませんですが、その結果は、月当たり平均家計支出額が約九万円というふうに出ております。
#256
○林(百)委員 私の方も人事院からはそれを聞いているんです。平均家計支出九万円、これは退職公務員の平均ですね。
#257
○足立説明員 さようでございます。
#258
○林(百)委員 これは地方公務員は入っているんでしょうか。
#259
○足立説明員 入っておりません。
#260
○林(百)委員 いないんですね。人事院の調査で四十八年度平均家計支出九万円となって、それで今度は地方公務員の方の退職年金の月額平均は約六万円となって、その差が約三万円あるわけなんですが、こういう実態を踏まえて改善の方向へ努力してもらいたい、私はこういう趣旨の質問ですから、そこをよく御了解願いたいと思います。
#261
○植弘政府委員 昨年の当委員会の御趣旨を体して調査しましたのは、いま先生の御指摘の点とはちょっと調査の項目がずれておるようでございますので、明確にお答えできないで失礼いたしました。また、そういう点は御趣旨を体しまして検討さしていただきたいと思います。
#262
○林(百)委員 実態がわからないのでは、さらに改善の方向へのエネルギーも出てこないと思いますので、至急実態を調べ、さらに実態を調べたのがありましたら、資料として当委員会へ出していただきたいと思います。
#263
○大西委員長 林先生に申し上げますが、人事院にも資料を求めるわけですか。
#264
○林(百)委員 自治省でいいでしょう。人事院はある程度調査してわかっていますから。
 その次に、これは主として文部省の関係になると思うのですが、公立学校の共済組合の運営審議会の構成の問題ですが、言うまでもなく、運営審議会は共済組合として唯一の共済組合員の意見が反映できる場所であるわけなんですが、ここに十六人の委員があって、そのうち半数が組合員の代表でなければならないとされているのですね。できる限り広範な組合員の意見が反映されるようにということでこういう数字が出ておると思うわけですが、そこで、公立の高等学校の教職員の代表はどういう形で参加しているのですか。
#265
○中西説明員 ただいま先生のお話しのとおり、公立学校共済組合の運営審議会の委員の総数は十六人でございまして、その半数が組合員代表の委員でございます。したがいまして、八人でございますが、現在のところ、高等学校の代表は二名委員になってございます。
#266
○林(百)委員 それは組織的に言うと、御承知のように日本高等学校教職員組合というのがあるわけなんですね。組織はいわゆる一橋とそれから麹町の方に本部を持っておるのと二つの組織があるようですけれども、しかしこの二つを統一して、とにかく高等学校の教職員の組織として最も大きな人数を持っておる日本高等学校教職員組合、これから代表をぜひ出してもらいたい。これは四十八年、四十九年に文部大臣にぜひ出してもらいたいという要請を出しておるはずなんですが、そしてまた、かつてはここから出していた実績もあるわけなんですが、いまここから出ておらないというのはどういうわけなんでしょうか。それで、私の方でも、そういうことで、そういう強い要望がありましたので、組織のパーセントを調べてみましたら、日教連というのがあるわけですね。これは三・八%ですが、ここから一人出ておる。それで日本高等学校教職員組合の、いま言ったいわゆる麹町と一橋というように分かれてはおりますが、一応組織がありますね。しかしこれを一緒にいたしますと、これが四・七%になって日教連より多くなるわけですね。それで、この公立学校共済組合運営審議会の委員の任命に当たって、私たち組織の候補者を推薦を受けて選任されたいということは、一橋と麹町の両方の組合から一致した要請として文部省へ出ておるわけなんです。これは参考にお見せします。そうすると、仮に、これは二つあるとすれば交代に出すとか、とにかくここの代表を一人出すということは、これは当然じゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
#267
○中西説明員 ただいま林先生お話しのとおり、四十一年の十一月三十日までは日本高等学校教職員組合の一橋の方が出ておったわけですが、いろいろいきさつがございまして、四十二年の八月二十六日からは日教組の方の高等学校の関係者から委員を任命しているわけでございます。そういう事情から、その後は日教組の組合員のうちから任命となっておるわけでございますが、この組合員代表委員の任命につきましては、先生の御意見も参考にさせていただきまして、これから改選の時期になりましたらひとつ具体的に検討させていただきたいと思います。
#268
○林(百)委員 ここですぐ、それでは一人代表を出しますと言うことはできないにしても、いずれにしてもこの当事者を呼ばれまして、よく話し合ってごらんになる意思はありますか。かつてはここから出ていたわけなんですから、たまたま組合が二つに割れたというようなことがありますけれども、しかし公立学校の共済組合の運営審議会の委員を出してもらいたいというのは二つ一緒になって出しておるわけです。これを合わせますと、パーセントは一人出している日教連より多くなるわけですから、これは無理もないと思うのです。出し方については両当事者からあなたの方に相談すればいいわけですから、これは御検討されますか。よく話し合ってみるということですね、どうですか。
#269
○中西説明員 具体的な点につきましては、そういうお話もお聞きしなければいけないと思いますし、また公立学校共済組合の方の御意見もお聞きしなければいけませんし、また日教組の方の御意見もお聞きしなければいけない。いろいろありますが、ともかく具体的な点については検討させていただきたいと思います。
#270
○林(百)委員 だから、日高教の意見を聴取されるかどうかということなんです。文部大臣あてにこういう要請書が出ているんだから、これにこたえてこの当事者を呼んで意見を聴取されるかどうか、それくらいのことはできるでしょう。
#271
○中西説明員 それはいたします。
#272
○林(百)委員 聞かれて、条理のあることだったらば、この要望にこたえるような方向へひとつぜひ前向きに取り組んでもらいたい、こういう要望をしておきますが、これはどうですか。ここですぐそうしますとは言えないにしても、かつて日本高等学校教職員組合からの運営委員が出ていたのですから、そういう経過があるわけなんですから、その点については前向きに検討するということはいいですか。
#273
○中西説明員 いま先生の御意見もございますし、そういう点を含めまして具体的に検討させていただきたいと思います。
#274
○林(百)委員 じゃ、いつごろまでにこの当事者を呼んでお聞きになりますか。これは具体的に御返答願いたいと思うのです。少なくとも意見を聞くのは大体いつごろでしょう。これは非常に強い要望がありまして、それで私もここで質問しておりますので、ただああそうかで聞き逃しておくわけにはいかないのです。それじゃいつごろまでにとにかく当事者を呼んで、当事者の意見を聞いてみますということはここで答弁してもらいたいと思います。
#275
○中西説明員 できるだけ近い機会にあれしたいと思います。
#276
○林(百)委員 できるだけ近い機会というのは、少なくとも五月いっぱいぐらいですか。できるだけ近い機会と言ったって、なかなか幅があるのですよ。少なくとも今月中くらいには、国会でこういうことが問題になったから、それじゃ当事者を呼んで意見を聞きましょうということはいいですか。いいですね、ただ頭を下げている。
#277
○中西説明員 はい、結構です。
#278
○大西委員長 先刻林委員から要求がありました資料につきましては、主管庁で異議がないようでございますから、委員長において善処いたします。ただし、ちょっと時間がかかるようですから、その点は御了承願います。
#279
○林(百)委員 それから今度は、これは公務員部長にお尋ねしたいのですが、三月三十一日に地方職員共済組合の運営審議会が開かれまして、その際附帯決議が行われておるわけなんですが、その中にこういう条項があるのですね、「地方職員共済組合本部の人事については、これまで以上に自主性をもつて責任ある人事を行うとともに、支部との交流促進、休職事務官の減少に努めること。」こうあるわけですね。この休職事務官を本部の人事に入れたということはどういうことからなんでしょうか。どういう法律に基づいてこれを行っておるのですか。
#280
○植弘政府委員 地方共済に参っておりますのは国家公務員でございますから、国家公務員につきましては、御承知のように国家公務員法及びこれを受けました人事院規則が適用されるわけでございまして、この休職につきましては人事院規則の一一−四というのがございまして、この第三条第一項第三号によりまして、「国が必要な援助又は配慮をすることとされている公共的機関」についでは休職として国家公務員の身分を持ったまま派遣ができる、こういうことになっておるわけでございますが、これはやはり基本的にはそういった公的機関が発足いたしまして、内容が充実し、本来の機能を果たし得るようになるまで応援するというかっこうで発足したものでございます。
#281
○林(百)委員 部長、大事なところ読まないので、いまの法令の「公共的機関の設立に伴う臨時的必要に基づき」とあるのですが、臨時的必要なんですよね。だから、おたくの方は好意をもって派遣しているのかもしれませんが、運営審議会の方から言わせれば、「休職事務官の減少に努めること。」というところを見ますと、余り歓迎されておらないと見るべきだと思うのですよね。しかもこれは臨時的必要に基づいてなんですから、こういう附帯決議がある限りは、これは早急にやはり引き揚げて、そこの運営審議会の自主性を尊重する、少なくとも形の上から何か自治省や国が自主性を害しているような印象を与えることは取り外すべきだというように思うわけなんですが、実は部長が読まなかった「公共的機関の設立に伴う臨時的必要」というのが、もう十年前からずっと自治省の休職事務官が出向しているという事実があるわけですね。ですから、これは臨時的必要という限界を越えていると思うのですね。しかもこれはあんまり歓迎されておらないという実情なんで、だからこそ附帯決議が出たと思うのですが、これはどうなんでしょうかね。
#282
○植弘政府委員 まことにこういう附帯決議をいただきますことについては、先生御指摘のように歓迎されていない面があるのではないかという御疑念を持たれることは非常に残念に存じます。そういう点が一部ないわけではないと思われますので、こういうように皆さんから出たんだと思いますが、実はそれについて私どもは、若干弁解的に申し上げますと、やはり行けというわけにもまいりませんので、一応自治省との間で、地方も含めまして交流をいたしますために、休職期間三年になっていますが、大体三年以内二年、場合によっては一年でかわる場合がございますが、そういたしますと、やはり本来ある一つのポストについては最低三年とか二年以上とかいったようなことで、じっくり腰を落ちつけてじみちに取り組むという必要がある。そういうような立場から言うと、特例でございますが、場合によっては一年くらいでかわるというようなことになりますと、何か腰かけのためであって、いいかげんじゃないかといったような不快感といいますか、不信感を買う場合もあるんじゃないかと思います。そういうような意味におきましては、行っている者については本庁におるよりも以上にもう精を出してもらわなければいけませんし、そういった不信を買うようなことを避けにゃいけませんが、もう十年もたっておりますから、ぼつぼつ共済本部といたしましても充実してきておると思いますから、この段階で少し考えてみる必要もあろうか、それよりむしろもっと行っている者がそういう不信を買わないように一生懸命やってもらいたいということを思います。
#283
○林(百)委員 大体本部の職員六十人らしいのですけれども、この休職事務官というのは何人いますか、私の方では九人と聞いておりますけれども、そうすると、約一五%ということになるわけですが。
#284
○植弘政府委員 そのとおりでございます。
#285
○林(百)委員 派遣している方の自治省の公務員部長がそういう誤解を受けないように、本来の趣旨に基づいて休職職員は努力すべきだというあなたのその主観的な意図はわからないわけではありませんけれども、こういう附帯決議にまで出されており、それから十年もいるということになりますと、これは問題がありますので、よく本部の者の意向も聞いたり、それから法の趣旨から言っても、こんなに十年も長くおってよろしいという趣旨の法令でもないようですから、これはひとつぜひ再検討されたい。これは約束できますか。
#286
○植弘政府委員 組織としての継続性だとか、後任者の育成といったような問題もございますから、すぐにどうということもいかないかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、もう十年もたって相当組織としても充実してきたと思いますから、今後のあり方についてはやはり先生のおっしゃるような趣旨も含めまして検討しなければならないと思います。
#287
○林(百)委員 それでは最後に、次官ただ座らしておいて申しわけなかったのですが、一問質問をしたいわけなんですけれども、先ほどから話がありましたように、地方公務員の年金の平均額が、昭和四十八年の調査ですが、平均約六万、しかし人事院の調査によると公務員の、これは国家公務員の方ですが、平均家計支出が約九万と、三万の差があるということ。それから退職者の収入の共済年金への依存率は六四・四%だということですね。そして私たち常識的に考えて、国家公務員もそうですし、地方公務員もそうですが、公務員をした者が退職をした後にこの浮世の荒波に処していくというのは容易じゃないと思うのです。高級の官僚になれば、これは話は別ですがね。ですから、やはり生活の基本は年金で老後の生活の保障ができるようにしてやるということは、これはやっぱり考えてやらなければいかぬと思うのですよ。これは生き馬の目を抜くようなこの激しいいまの世の中に、公務員の生活を二十年から三十年もした人たちが生きていけと言ったって、これは容易じゃないと思うのですよ。そういう点でこの地方公務員の共済年金制度をやっぱり飛躍的に改善をしていくということを十分考慮してやる必要があるのじゃないかというように思います。地方自治体の人件費が云々されていますけれども、しかしやっぱり安心して老後の保障を受けながら働かなければ質的にいい仕事もできないことになりますから、その点について福祉重点と口で言っておられる三木内閣の次官である次官は、実際はどうお考えになっているのか、ひとつそれをお聞きして私の質問を終わらしていただきます。
#288
○左藤政府委員 国家公務員にいたしましても、地方公務員にいたしましても、退職後の生活という点から考えますと、いまお話しのような実情にあるということ、すなわちいま年金受給者の生活保障という点から十分なものではない、おっしゃるとおりだと思うのです。国家の予算との関係、またほかの年金制度とかいろいろな問題等もありましょうけれども、少なくとも国家公務員、地方公務員の、退職後の生活に不安を持つことなく現在職務に精励できるように、地方公務員共済年金制度も一層これから充実させていかなければならないと私は考えております。いまお話しの点について、一挙に実現するということは非常にむずかしいということはあろうと思いますけれども、予算の範囲内において最大の努力をしていく必要がある、このように考えております。
#289
○林(百)委員 私の質問はこれで終わります。
#290
○大西委員長 小川新一郎君。
#291
○小川(新)委員 最初に政務次官に総括的にお尋ねいたしますが、三木内閣の閣僚として、福田自治大臣の態度として本日はお尋ねしたいのでございますけれども、大臣おられませんので次官にお尋ねするわけでございますが、この共済年金を含めた年金の数というものはたくさんございますし、またその性格、生い立ち、対象、そういった目的、そういう問題が多少違い、またばらつきがあることは御存じのとおりでありますが、いずれにしましても年金を充実させて、福祉国家という一つの柱の中に、働けなくなるまたは一定の職を持った後の生活の安定保障という問題や、またはまだ十分働けるけれども、いろいろな病気、けが、失業、こういった問題で収入を得られない、こういった保障制度の問題というものが大きくいま政治の焦点になってきたことはお互いに了解しているわけでございます。三木内閣もそういうことを公約として内閣を組織し、約半年間以上戦ってきたわけでございますけれども、私どもが見ている三木内閣の言っていることと、その出てくる実態というものは、三十二年間議会の子として総理大臣が自負なされているわりあいには、その今回の共済年金の問題にしても余りにも抜本的な改革を明年に送るというような姿勢の中で納得がいきかねるのでございますが、まずこういった前提のもとで大臣のお考えを、政務次官としてはどのように理解していらっしゃるのか。また、当然補佐役としてアドバイスをなさっておると思いますが、ひとつ御所見をお伺いしたいと思います。
#292
○左藤政府委員 いまも申しましたとおり、確かにこういった共済年金につきまして、現在の人が老後を安心して職に励むことができる、職務に精励できるような、そういった年金制度というものを確立するということが必要なことは申すまでもないと思います。そこで、いまお話しのような総理が言われた線、そしてまた指向しておられる線に内閣としても当然努力していかなければならないわけでございますが、たくさんのいろいろな公的な年金制度というものの中におきます共済年金をどういうふうな位置づけにするかという問題があるわけでありまして、総理の言っておられるのも、そういった面についていままでのようなことでは一つもそれ以上に突き進むことができない。だから一つの壁のようなものがあるわけでありますが、その壁を打ち破るにはどうすればいいか。そのために総合的な見直しをどうしても必要とするということを総理が考えておられるのじゃないか、われわれもそういうふうに理解いたしまして、現在あります各制度いろいろ沿革とか特殊性とかそれぞれの立場というものもあるわけでありますけれども、そうしたものを、一度原点に立ち返って抜本的な見直しをしてやっていかなければならない、そういうふうなことで検討を始めておるというところでございますが、これを早く実行するという努力をいたさなければなりませんが、いずれにいたしましてもまだいまのところそういった点を見直しに取りかかったという段階でありますので、いまお話しのような具体的に期待していただきますようなものがまだ出ていないということは残念でありますけれども、今後そうした問題について早急にそういうものを打ち出していく努力をしていかなければならない、私はそういうふうに総理の考え方を理解しておるところでございます。
#293
○小川(新)委員 共済年金の問題については、何もことし初めてこの問題を議論しておるわけじゃなく、長い歴史の中で、本委員会に付託された問題については、その分野に従って他の委員会と並行しながら複雑なこの問題について議論しておるわけでございます。昨年の七十二国会での本委員会における附帯決議の中で、国家公務員共済組合、公共企業体職員共済組合、地方公務員等共済組合などについては「公務員関係共済制度に共通する基本的問題を調整改善するための関係閣僚協議会の設置等について検討すること。」になっておりまして、この問題もいろいろと皆さんからお聞きになったと思いますが、私の立場、党の立場というものを御理解いただきまして、二度、三度とお聞きしておるわけでございます。この問題については、いま政務次官もおっしゃったように問題は非常にむずかしい。またその沿革や生い立ち、その性格がまちまちである。であるから、関係閣僚協議会の設置ということを附帯決議にわざわざ明記しながら、すなわち閣僚レベルに置かなければ、福祉行政の目玉ともいうべき年金行政という問題がお互いのセットの中で、また協調を求められておる中で行き詰まりが打開できないということを私たちが指摘しておったがために、こういった附帯決議をつけたわけでございます。でありますから、この問題については、七十二国会から引き続いて七十五通常国会のここに至るまでいろいろと御努力や協議をなさっておると思われますので、何回くらいお開きになられたのか、これがまず第一点。
 第二点は、その閣僚の発言、特に年金に関係なさっている所轄大臣の発言の中で見るべきもの、また取り上げるべきもの、そしてそれを参考にして、自治省や自治省の分野において検討すべき問題がございますと思いますが、その問題についてはどのように検討し、またどのような問題にぶつかって、今後どのようにするのか。その審議の経過というもの、これは閣僚会議でございますので、私どもが中に入って聞くわけにまいりませんので、附帯決議を尊重する立場からも、またいま政務次官がおっしゃったように前向きかつ慎重、そしてスピードのある検討をするということが要求される年金問題についてひとつお聞かせをいただきたいと思います。
#294
○植弘政府委員 まことに申しわけないのでございますが、せっかく当院の附帯決議で、冒頭に御指摘いただいたのでございますが、早速持ち帰りまして関係省庁にもお話をいたしましたし、当時の政務次官からも政務次官会議にかけていただきまして、そして早急に関係閣僚会議を設置いただく予定にしておったのでございますが、当時民間といいましょうか、社会保障の関係では厚生省が社会保険審査会等を中心に検討中でございまして、それから国家公務員共済につきましても、国家公務員共済組合審議会で抜本的な検討を行うというふうに、特に小委員会をつくって活動を始めたときでございます。私どもの審議会もそういったことがございまして、そこでいろいろと、それぞれの年金の分野で抜本改正に向けて検討を始めたときでございましたので、ある程度そういったそれぞれの立場における方向を見出した段階で調整するといったようなこともございまして正式にまだ発足いたしてございません。ただ、しかし当委員会でお示しされていました御趣旨はそれぞれの分野に十分伝達をいたしておりまして、それぞれの分野におきましていま真剣に検討させていただいております。私どもできるだけ御趣旨を体しまして早い機会に基本的な問題を解決できるように努力しなければならない、このように思っておりますので、協議会をつくっていないことはまことに申しわけございませんが、御理解いただきたいと思います。
#295
○小川(新)委員 諮問をする場合には二つ種類があるのですがね。一つは諮問委員会の本当の意見、そういう問題を聞きたい場合の諮問の仕方と、もう一つは諮問を出す側があらかじめ原案をつくって、このような問題についてはどのような考えがあるか、どこを訂正したらいいかという、何といいますか、考え方を検討させるという諮問のやり方と二つありますね。
 いずれにいたしましても、閣僚協議会が一回も開かれていないし、次官会議ではそれを開くように促進をなさったやに聞いておりますけれども、まことに私はこれでは怠慢だと思うのですね。でありますから、何回も何回も当委員会において皆さんからかわるがわる言われていることは、小手先の改革よりもその本質論について、またその本質論がどのように具体化されるかということについて質問が重ねられているのができないというのは、そういうところにあると思うのですが、これはまことに遺憾だと思いますので、早急にやるように、またそうした記録を本委員会に本当に回してもらいたい、見せてもらいたい、そういう問題が私たちとしては大事な次の委員会の審議のテーマになるわけでございます。これは政務次官、御決意はいかがですか。
#296
○左藤政府委員 閣僚協議会を設置するということのもう一つの前の段階の問題で非常に大きな問題として、いま申しましたような、公務員部長からもお話しがあったような形で閣僚協議会を設置するというところまで至っていないわけであります。そういう点では非常にお話の点から考えまして遺憾な点があるわけでありますけれども、問題は一番大きな問題として公的年金全般の検討の問題というものとの関連で、それぞれ各分野においてのネックと申しますか、まだその閣僚協議会で公務員関係の共済制度だけを論議するところまで行っていないということじゃないか、こう思います。そういう意味では、公的年金全体の総合的な見直しというものが先決である、こう思いますので、政府として今後その問題を本格的に取り組んで、その中から出てきた問題について、今度は公務員の年金制度という形で閣僚協議会を設置するということは当然考えられる、私はそういう手順を踏んで解決していくべき問題だと考えておるわけであります。
#297
○小川(新)委員 それは次官、もうそんなことは附帯決議が行われた時点でやるべきことであって、年度を越して、内閣がかわっていまごろになってそんなことを言っているようじゃ、これはいかぬですよ。それをいまここでその議論が出てきたのでは私どもは納得できなくなってしまう。附帯決議という問題は、ここで大臣がその御意思を尊重するということを必ず一言言うのですから、じゃあれは全くおざなりのあいさつとしかとれなくなってしまいますから、何のために委員会が最後にその附帯決議という問題の尊重性を訴えているかということ、いまになって次官がその前の話をし出すのでは、これは全く逆行で、そういうことを踏まえた上で閣僚協議会をやるということに附帯決議したのですから、それはちょっと話が逆行してしまうのじゃないでしょうかね。私はそれをあなたに追及するためにしゃべっているんじゃないからこれ以上のこと言いませんけれども、それはちょっと私は理解に苦しむものであります。
 公明党は、今国会に臨む重点政策として四つの踏み絵を用意している。きのうも話しましたように、一つは政治資金規正法、独占禁止法の改正、そして五十一年度排気ガスの規制、そして年金の充実ということを、食べられる年金ということで出した。これはまた三木内閣も当然その四つを公約しておった。ところがなかなかそれが五十年度の年金改革に取り組む政府の意欲としては私たちは見受けられない。いかにも消極的であり、わずかな改正事項のみにとどまっているということはまことに遺憾であるし、いま私が指摘した問題でさえもなかなか満足のいく答弁がないし、また行われてもいない、こういう姿勢が、われわれとしては、本委員会でこういう眠気を催すような私の質問になってしまったのでは申しわけないと思うのですね。どうかひとつそういう点を踏まえた上で、この厚生年金や共済年金、地方・国家公務員のこういった年金の抜本改正を行うような検討をしているということを聞いておりますが、では一体政府部内のどこで、どこの省庁が中心になって、どのような機関で検討なさっているのか、これが一点。
 また、先ほど私がお尋ねしました諮問のあり方、何にもなくてただ聞くのじゃなくて、こちらでその抜本改正の原案というものを示しながらの諮問のやり方ということをするならば、五十一年度に年金行政の抜本改正を目指し、実現させるのであれば、もうそろそろ政府原案がまとまっていなければならないし、また五十一年度の年金行政の抜本改正もおぼつかなくなる、私はこう判断いたします。この二点についてお尋ねいたします。
#298
○植弘政府委員 先ほどもちょっと触れましたが、民間といいましょうか、社会保険の分野、厚生年金等の分野におきましては厚生省が中心になって、特に社会保険審議会等を通じまして検討させていただいております。それから共済につきましてはそれぞれ共済の制度の審議会がございますから、その審議会において検討しているわけでございます。
 先ほど先生の御指摘の、諮問する場合に何らかの原案をつくって示すかどうか、二つあるというのは先生の御指摘のとおりであります。どちらかといいますと、従来、昨年も附帯決議をいただきました御趣旨は、そういった審議会で審議するのもいいけれども、政府部内でもっとよく横の連絡をとるべきではないかという御趣旨で附帯決議をいただいたと思うのであります。そういう意味では、政府部内の検討とそれから別途そういった審議会等を通じて行う検討と並列して、並行してもいいのだろうと思います。
 ただ、さっき政務次官からお答えいただきましたのも、実は若干言いわけ的に昨年一年の経過を申し上げる点が重点になりましたのでいま先生の御指摘があったのですが、そういうことで、当時そういう審議会が非常に活発に動き始めていたときでございましたので、閣僚協の方は少し様子を見ようということだったと私は理解しております。したがってその意味では、具体的なそういう審議がどう進んでいるかというのは、私からよりもむしろそれぞれの責任者の方からお答えした方が適当かと思いますが、状況はそういうことでございます。
#299
○持永説明員 お尋ねの五十一年度の改正に関しての検討でございますけれども、私ども厚生省が所管しております厚生年金それから国民年金につきましては、現在厚生年金につきましては社会保険審議会の厚生年金保険部会というのをつくっていただきまして、そこで御検討をお願いしているわけでございます。国民年金につきましては国民年金審議会で御検討をお願いしているということで、現在まあそれぞれの審議会が月に二回ないし三回ぐらいのペースで鋭意精力的な御検討をいただいている段階でございます。
#300
○小川(新)委員 現行の年金制度を大幅に改正するための、抜本改正をするという基礎年金構想というのを聞きましたが、この基礎年金構想というような構想はどういうものを指すのですか。
#301
○持永説明員 先生お尋ねの基礎年金構想、一部の新聞に基礎年金構想というようなことで報道されたことは事実でございます。実は厚生省といたしましては、五十一年度の改正に際しまして、やはり特に厚生年金、国民年金につきましては、今後受給者数が急激に増加してまいります。現在のところ、共済組合などに比べますと、老齢年金を中心とする受給者の数がきわめて少なくて加入員の数が非常に多いという未成熟の段階でございますけれども、今後急激に制度が成熟し、また、日本の人口構成自体が急激な老齢化に向かっている段階でございますから、そういう中で、真の意味でその老後保障を全国民、全体として整合的に確立するというふうな立場から、現在制度が分立していることによって生ずる不合理な不均衡でございますとか不合理な格差――それぞれの制度の目的なり沿革がございますから、その目的なり沿革に基づいた合理的な差というのは、これはある程度あるかもしれませんけれども、中には不合理な格差もあるし、あるいは、場合によってはそれぞれの制度の連絡調整がまずいために年金権が確保できないというようなこともございますので、そういった問題を踏まえて五十一年度の改正というものにわれわれは取り組まなければならないのじゃないかというようなことで考えておるわけでございますけれども、基礎年金構想の具体的な中身につきましては、まだお話しできるようなものにはなっておりません。ただ、考え方の方向として、そういう年金制度というのは長期のものでございますから、長期的な見通しに立った、やはり将来の方向を踏まえた制度改善というのを五十一年度にかけてやらなければならぬのじゃないか、そういうような趣旨でございます。
#302
○小川(新)委員 そういたしますと、五十一年度に改正をすることは、いまあなたがおっしゃったような、全体的にこの年金行政全体のバランスやいろいろな不公平、ばらつきをなくし、納得のいく構想にするというふうに私はいま理解したのでございますが、こういった基礎年金構想というものは、五十一年度にあなたがおっしゃったような問題が出るのですか。
#303
○持永説明員 これも現在御検討をお願いしております審議会の御意見がどういう形で出てくるか、私どもはやはり審議会の御意見をできるだけ尊重して政府原案をつくりたいというふうに考えておりますけれども、そういう中で、私どもといたしましては、そういった問題を十分御審議いただきたいというような問題の提起はいたしております。ただ、現実に各制度それぞれの固有の事情あるいは固有の沿革がございますから、そういった中で、五十一年度どこまでそういった具体的な方向に踏み切れるかどうか、やはり将来の日本の年金制度全体を見渡した整合的な姿というものを頭に描きながら制度の改善の方向を見定める必要はあると思いますけれども、五十一年度の改正でどこまで具体的にできるかということは、いま現在せっかく審議会に御審議をお願いしている段階でございますので、ここで具体的なことをまだ申し上げる段階ではないということでございます。
#304
○小川(新)委員 いま私が申し上げました閣僚協議会には、そういう構想を厚生大臣からかけることは考えていますか。
#305
○持永説明員 これはむしろ総理府の方からお答えいただいた方がいいかと思いますけれども、現在、私どもの方の厚生省といたしましては、五十一年度の改正の具体的なテーマといたしまして、先ほどちょっと申し上げましたけれども、たとえば遺族、障害の通算の問題、いま現在、老齢年金につきましては、通算老齢年金制度というのがございまして、制度を渡り歩きましても、それぞれ各制度をつないで受給権を発生させるというような仕組みをとっておりますけれども、遺族年金、障害年金につきましては、そういった制度がございませんために、そこに谷間がございます。こういった問題につきましては、国会でもしばしば御指摘ございましたし、この問題については、私どもといたしまして、先ほど自治省の公務員部長からお話のありました総理府につくっております各種公的年金制度連絡協議会、そこに各種年金制度、八つの年金制度にまたがる問題の五十一年度改正に際する検討事項の一つとして、障害年金、遺族年金の通算問題を具体的に御検討いただいているというような段階でございます。
#306
○植弘政府委員 先ほども申し上げましたが、昨年の附帯決議の御趣旨もございますので、いまのような状況を踏まえながら、関係省庁に十分連絡をとりまして、関係閣僚会議等によって検討していただくというようなことにお願いしたいと思っております。
#307
○小川(新)委員 公務員部長、これはやはり自治省が中心になっていつも働きかけるのですか。それとも厚生省ですか。その点、はっきりしておかないと、責任が明確にならないし、またこの次、同じようなことをあなたに言うのはいやだから、はっきりしておいてもらいたい。
#308
○植弘政府委員 これはやはり厚生省というより、むしろ総理府の問題だと思います。私どもは総理府の審議室にお願いするわけでありますが、総理府審議室では、私どもよりも各省の状況がわかっておりますから、そこはちょっと待てといったような状況でございましたから、総理府の方にまたよくお願いしたいと思います。
#309
○小川(新)委員 総理府、来ているでしょう。
#310
○手塚説明員 昨日も間違えられましたけれども、私、審議室であっても、恩給局の恩給問題審議室でございます。ただいま話に出ておりますのは総理府の審議室、内閣審議室は二枚看板でございますので、そちらの方で各省の調整を図っておるわけでございます。
 ただいまの問題につきましては、私どもの方は総会のメンバーにはなっておりますけれども、現在動いておる小委員会にはオブザーバーに入っておりませんので、実を申しますと、ちょっと動きもつかんでおりませんということでございます。
#311
○植弘政府委員 補足いたしますと、現在ございます公的年金各省庁連絡会議というものの主管が総理府の審議室なのでございます。それだけでは、事務屋の会議でどうも余り十分でないではないかというおしかりを昨年受けまして、それでもう少し上の段階でやった方が実があるではないかというおしかりを受けて附帯決議をいただいたわけでございます。したがいまして、私どもとしては、総理府審議室の方にもっと積極的にお願いをしていく、こういうことになるわけでございます。
#312
○小川(新)委員 よくわかりました。それじゃ、公務員部長、責任を持ってひとつ、あなたが買って出たのだから、よろしく頼みます。
 そこで、地方公務員の定年制の法制化の問題と五十一年度の年金行政のいま言ったような基礎年金構想に盛られたような問題とはどういうふうに関連を結びつけたらいいでしょうか。
#313
○植弘政府委員 先ほど厚生省の担当課長から御説明いたしましたように、まだ基礎年金制度の方向がしかく明確でございませんので、私から何ともちょっと申しかねますが、やはり私どもの立場といたしましては、社会保険といいますか、社会年金といいますか、社会保障といいますか、こういった一環として、厚生省がそういった抜本的方向を定めますと、その中に位置づけられることは当然でございますし、民間と同じような形をとるであろうということも想像できますが、恩給法以来の経緯にかんがみ、そしてまた、私どもの公務に従事するという身分、特殊性、こういった沿革等も考え合わせたときに、そういった公務員の共済制度というものの特殊性もある程度踏まえた上で、そういった一般的な社会保険といいますか、厚生年金、国民年金との形における制度の中に組み込んでいかなければならないのじゃないか。それをどの程度まで公務員としての特色、恩給法なり共済年金という制度が来ております特色というものが生かされるか、これは今後の基礎年金制度の方向が出た際におきます検討の課題であろうというふうに思います。
#314
○小川(新)委員 また、この問題は非常に大きな問題で、年金の問題と定年制の問題をリンクして考えないわけにいかないわけですね。でありますが、いま言ったように定年制の問題についていまここで私が強く言うということは、やはりいろいろな問題が出てまいりますから、あなたも答えられないし、私もいまここでどうこうということを言う時期がいま来ておりませんことは残念ですが、申し上げておきますが、そういった問題を踏まえながら、先ほど厚生省からお聞きしたような構想というものはやはり閣僚レベルで、大きな立場から、総理を中に入れてやらなければならない、こういうことを思ったときにも、この問題をないがしろにできないということを重ねて申し上げておきます。
 これは大蔵省、自治省、二つにお尋ねいたしますが、現在の公的年金制度の長期給府に要する財源のうち、国庫負担割合は、厚生年金が二〇%、船員保険及び国家公務員共済が一五%、私立学校教職員共済組合、農林漁業団体職員共済組合が一八%となっておりますが、残りは使用者と被保険者、すなわち労使折半で負担することになっておることは私たちも存じております。ところが、地方公務員共済組合及び公共企業体職員等共済組合には、国庫負担が、ないとは申しません、私はないとは申しませんが、明確でない。国の負担相当分一五%分は地方公共団体または公社負担となっており、残りの八五%分を労使折半、すなわち被保険者の負担割合として四二・五%と、最も重くなっておるわけでございます。この辺のところは明確にしなければなりませんので、大蔵省と自治省に御意見をお尋ねしておきたいと思います。
#315
○植弘政府委員 私どもといたしましては、共済制度の特色というものは存じておりますものの、やはり経過的に考えましても、同じような性格を多く持っております私学なり農林なりとの扱いとも均衡をとりまして、できるならせめて一八%ぐらいまで上げていただきたいということは長年の念願でございまして、大蔵当局にも強くお願いしてきたところでございます。しかし、大蔵当局の方といたしましては、厚年なり農林、私学なりあるいは国公共済、地方共済の若干の性格上の違い、そしてまた負担金にある程度差があっても実質的には均衡がとれておるという立場からいままで踏み切っていただいてございません。しかし、やはりいろいろの立場を考えてみますと、私どもはどうしてもこの際強く大蔵当局に対してはお願いせざるを得ないというふうに思っております。
 それからまた直接的な補助金でなしに――補助金といいますか、国費負担でなしに地方交付税を通じてというのはどうかという点、先ほども林先生から大分おしかりも受けましたが、やはりこれは公経済の主体としての国と地方公共団体とがどのように負担分任するかということであろうと思います。したがって、いま資源配分といいましょうか財源配分といいましょうか、同じ国民の税金を国と地方とに分けていただいて、そして地方交付税というものは各地方団体の共通のいわば固有、自主的な財源、それによって措置することによって、国の負担しているのと同じような立場に立つのだという理解をさせていただいているわけでございます。先ほどもお話がございましたように、地方財政が非常に苦しくなってまいりまして、交付税率三二%というもので十分賄えるのかどうかという御議論もあるときでございますから、その意味ではどうだろうかという議論は別の問題としてございますけれども、少なくとも共済制度の立場から言いますと、交付税によって公費負担が行われているというのは制度上それほどおかしくはないのじゃないだろうかという気持ちでおるわけでございます。
#316
○岡田説明員 いわゆる公経済主体としての立場で、現在国家公務員の場合は一五%という負担をいたしております。地方公務員の共済制度につきましても、地方公共団体がやはり公経済主体であるという立場から同様の負担をいたしておるわけでございます。一般にわれわれの考え方といたしまして、社会保険制度における長期給付というものにつきましては、公経済主体がこういう社会保険を推進するという立場から、一定の割合を負担をするというものでございまして、その残りを被保険者あるいは事業主が折半負担する、これが三者負担とわれわれは俗に言っておりますが、そういう原則を持っておるわけであります。一五%の是非を別にいたしまして、やはり地方公共団体も国と同様使用者という立場と同時に公経済主体という立場を持っております。そういう観点から、やはり地方公共団体もあるいは三公社につきましても同様の負担を願っておるわけでございます。
 次に、一五%が高いか低いか、あるいは特に厚生年金とのバランスでどうかというお尋ねにつきましては、これはそういう負担の率だけで議論をしていいのかどうか。国家公務員、地方公務員同様でございますが、納税者の負担ということも考えますと、実質上の負担をしていただく金額がほぼ等しいということでも一つの説明にはなるのではないかという考えでございます。こういう観点からいたしますと、現在御審議を願っておりますこの共済の今度の年金の給付のアップというものを頭に入れて比較いたしますと、これはおおよその推算でございますけれども、支給開始の年齢、支給期間、あるいは支給の一人当たりの平均額等を見ますと、国家公務員の場合について言いますと、一〇〇に対してほぼ厚年が六〇程度になる。しからば厚年の二〇%という負担は、実は国との対比では一二%程度になるということで、われわれは一五%では低いというふうには決して思っていないわけでございます。
#317
○小川(新)委員 私聞いておりまして、自治省と大蔵省は全くすれ違いですね。いま公務員部長が言っているそばから全く打ち消しの――これではあなたは交渉に行く必要も何もないですよ。これで答えが明確に出てしまっている。これは公共団体が一五%云々ということでなくして、根本的に物事の考え方が二本のレールですよ。お願いするとかしないとか言っている口のそばから、全然違う考えのイデアを述べていらっしゃるのですから、これは話にも何にもならないのです。だから先ほど言ったように、林先生のような意見が出てくるのです。いま言っているような私の意見に対して、聞いていることについて、いま大蔵省はそう言っているのですから、あなたはどう反論するのですか。
#318
○植弘政府委員 大蔵省の主張は私もお答えの中で引用いたしましたように、一つの考え方として厚年なり農林、私学なり共済との間において、公費負担分の差のあることについて理由はあると申し上げたわけでございます。しかし私どもは、理由はあるといたしましても、地方共済の立場でいろいろ検討いたしてみますと、せめて農林、私学まではお願いしたい、こういう要請をしているわけでございます。大蔵省も国家共済を主管する立場と同時に、国の財政全般を、両面を持っておりますから、非常に苦しい立場もあると思いますけれども、私どもとしても精力的に折衝いたしたいと思っております。
#319
○小川(新)委員 精力的にやることは非常に大事ですが、あなたもよくここにいらっしゃるからおわかりだと思うのですが、松浦財政局長が、私もきのう議論したのだけれども、要するに国税の減税八千億円分の穴に対して地方交付税の総額を削るという議論に対しては、どんなに大蔵省が言おうとも、その総額を削るようなことはさせないのだ、そのためには起債をもって埋めることもあり得るだろう、その方法、テクニックについては、私たちが言っていることと多少違いがあっても、その精神においては充当するということを言っておりますね。これは全然話が違うけれども、事はいつも大蔵省と自治省との財源の問題、金の扱い方についての考え方が、自治体側、交付団体の財源の危機の中にあっていま負担を強いられていく中で、アップを強いられなければならぬ。そういう中におけるところの国の財源の配分の仕方という問題について私はいま意見を述べているわけでございますから、これは精力的とかなんとかというよりも、一つの意見が三木内閣の一番大きな眼目は何かというところへ行くわけですよ。その三木内閣の大きな思想を踏まえた上での細部の調整という問題は、そこの内閣の精神の問題に到達したときには消えるのですね。そのためには閣僚協議会というようなものを設けて、早く大きな面で大蔵大臣と厚生大臣、自治大臣、いろいろな面で調整をとらない限りは、現場の最前線においてはいろいろな問題がいま山積しているので、あなたがそれこそ精力的に汗をかいておやりになってもできない点が、いま言った農林、私学の問題なんかありますね。そういった範囲の中でも出るように、私が言っている問題についても解決ができないのじゃないかという気がしてならないのです。だから冒頭私はそういった問題がいまだに一遍も取り組まれていない。そして片一方は、厚生省の方では基礎年金構想とかなんとかぼんぼん打ち上げをやっておりながら、それに対するところの一番上の司令部が硬直した頭の中で全身麻痺を起こしているといった状態の年金構想の取り組み方にしか映らないのです。これは私どものような者が言うことは確かにあれかと思いますが、技術的な問題でここで私があなたに突っ込んで言ったって、あなたの方が専門なんだから、いろいろとこうでもないああでもないと言ってしまうでしょう。だけれども、ぼくは政治の立場としていま議論展開をしているわけだから、この問題をテーマに出したわけです。これをひとつ御理解いただいて御答弁を願いたいと思います。
#320
○植弘政府委員 いまの御質問は非常に含蓄のある高度の立場でございまして、率直に申し上げまして、私からお答えするには非常に不適当だと思います。ただ、私どもの事務的な立場で申しますと、それぞれの与えられた職務についての責任がございますから、その範囲において、それぞれの立場で物を言っております。したがって、先生からいまおしかりをいただきましたように、何か同じ政府として来ておりながら、意見が違うようにお聞きになることは、これはある程度やむを得ざるところかと思いますが、それにいたしましても、やはり同じ一つの政府の中でございますから、私どもの意のあるところを十分にお伝えして御理解してもらうという努力をしたいということを申し上げておるわけで、御理解いただきたいと思います。
#321
○小川(新)委員 非常に含蓄のある御答弁ですが、地方公共団体に対する交付金の中に国庫負担分として交付するというような方法を改めていけということですから、いまあなたとしてもここでそれ以上の御答弁はできないと思いますが、いま言ったようなことを踏まえた上で対処していただきたいと思います。
 また、短期給付についての財源負担方式については、現在労使折半であり、使用者である地方団体が五〇%、被保険者である組合員が五〇%負担しておりますが、医療保険に対しては国は一円の負担もしていないことからも明らかなように、国は地方公務員、国民の健康について責任に欠けているのではないかと思うのでございます。この点についてはどのようなお考えがあるのか。そこで、当面短期給付に要する経費の二〇%の国庫負担を新たに導入するとともに、残りについては、組合員三〇%、使用者七〇%とすべきであるという考えを持っておりますが、これはどなたでも結構でございます、お答えをいただきたいと思います。
#322
○植弘政府委員 短期給付の問題は、直ちに社会保険としての健康保険と密接な関係を持っておるわけでございます。いま先生の御指摘のような問題点は前々から御指摘いただいておるわけでございまして、短期給付における施策をどのように充実していくかという問題も、長期給付における年金の充実と合わせて大事な問題でございます。しかし、一般の健康保険なり政府管掌保険なりあるいは国民健康保険、いろいろな社会的な公的年金を考えてみますと、それとの均衡をある程度考えていかざるを得ない立場にございます。したがいまして、そこらのところは実は私どもだけでいろいろと考えてもどうにもならない点もございますけれども、これも関係省庁とよく相談しながら、少しでも前進していく形で考えなければいけない、このようにいつも思っております。
#323
○小川(新)委員 思っていることは、何回も表明なさっていますから私も理解いたします。思っているだけでは、思っているだけで終ってしまうのですから、片思いになってしまうので、思いを遂げるということは行動に移ることです。いずれにいたしましても思いを遂げさしてもらわなくちゃならぬ、そういうわけでございます。
 今回の地方公務員の退職年金制度の改正案では、恩給法の改正に準じて、昭和五十年八月分から四十九年度の公務員給与の改定率二九・三%分を増額改定することとし、さらに昭和五十一年一月からは、昨年の改定方式の第二年次分として、恩給水準と給与水準との間に生じている格差を解消するための六・八%分を上乗せして増額改定することになっておりますが、このような改善方式をとる限り、何回もいろいろな方々から言われているように、インフレ、不況下にあって、公務員給与の改定が四十九年四月一日に行われているのに比べて、これに相当する退職した年金生活者の生活水準の引き上げの時期が五十年八月から引き上げられることになっており、これでは一年数カ月おくれになっており、いまのようなインフレ、不況のしわ寄せが、私たちが指摘しております社会的に最も弱い立場にある年金生活者にされていることになります。
 しかも、恩給水準、すなわち地方公務員の年金水準と給与水準の間の格差は、過去昭和四十五年以前において当然解消されていなければならないと私は思っておりますが、これをさらに大幅におくらせて、五十二年一月分からの改定とは、私は余りにも実施時期が遅過ぎるのではないか、また年金水準の改定の実施時期を公務員の給与改定時期に合わせるべきではないか、この問題はほかの先生方からも出ておりますが、わが党の立場から二点主張させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#324
○手塚説明員 恩給年額の増額が、結局は共済法に右へならえということで見ているようでぼざいます。私どもの方から答弁させていただきますが、私ども恩給年額の増額と申しますか調整方法、これはきわめて重要な問題だと認識して、過去いろいろな試行錯誤もやってきたわけでございます。かなり長い時期にわたっては、審議会方式ということで物価と公務員給与の中間の値をとってまいったわけでございますが、四十八年以降、今回で三回目になりますが、国家公務員の給与の改善率そのものを指標としてとるというようになったわけでございます。そのために、今年も二九・三%というきわめて大きなアップを関係当局とも話し合い、政府案とすることになったわけでございます。
 このほか、今回の改善につきましては、最低保障をはじめとして各種の改善措置を盛り込んだわけでございまして、実はそういったことを総合的に、恩給関係の改善としていろいろ考えます場合に、われわれもいろいろウエートも置かざるを得ないわけですが、そういうことで実は私どもの気持ちとしては、もちろん国家公務員の給与を指標としてとる以上、なるべく実施時期もそれに近い形であってほしいという姿勢は持っているわけであります。しかし、諸般の事情もございますし、十年来十月で来たものを、昨年九月になりまして、ことしは一歩前進ということで八月、それとの絡みも実はございまして、従来の審議会方式をとったときの分に相当する一四・七%、その補てんの二年度分、それにつきましては五十一年一月というややおくれた形になったわけでございますが、途中折衝の過程を通じて、こういった形におさまったというふうに御了承願いたいわけでございます。
#325
○小川(新)委員 非常に御苦労な御答弁ですが、昨年の改正の趣旨で、すなわち私が言っている意見はあなたよくわかっていると思うのですが、恩給審議会方式によって生じている恩給水準と給与水準との格差を、四十九年度と五十年度の二カ年間で格差を是正する計画よりも大幅に後退して下回ったと私は理解しているわけです。でありますけれども、この問題は先ほどから言っているように、五十一年度の改正の中では、このようなわれわれの不満というものは解消されるのですか。
#326
○手塚説明員 六・八の問題は、実は今回限りでございます。来年度はこういった問題は生じません。と申しますのは、過去に生じていた水準差というものをこういう形では一応二年にわたって補てんしたわけでございますから、毎年度同じような問題が起こるわけでございません。片や公務員給与の改善率に応じての改善でございますが、これは一歩一歩とこの二年間進んできているわけでございまして、私どもの気持ちとしては、そういった目標に向かってさらに努力をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#327
○小川(新)委員 そういたしますと、これは五十一年一月から大幅におくらせるということは、昨年改正した改正点よりも私は後退しているというふうに理解しているわけです。これはどうですか。
#328
○手塚説明員 確かに一つの比較として、昨年並みに二九・三と六・八を両方とも九月で実施した場合と比べてどうだというような御質問も前にもございました。それを金額で比較をしますと、確かに若干今回の方式の方が下回ります。その辺は先生御指摘のとおりだと思います。ただ私どもの立場としては、まあ苦しい答弁でございますが、折衝の過程等ありまして、私どもなりのウエートを置きたい、九月を二年続けるよりは一歩前進したいという方に実はウエートがいったということでございます。
#329
○小川(新)委員 部長いかがですか、これは。
#330
○植弘政府委員 まことに自主性のない答弁で恐縮でございますけれども、やはりこういった種類の改正は従来から恩給との関係が密接でございまして、恩給法の改正に合わせるということがルールになっておりますので、気持ちとしてはできるだけ早い機会に公務員給与の改定に合わせるように努力をしていただきたいし、しなければいけないと私ども思いますが、やはり何といいましてもこういった改正は恩給法の改正との均衡をとらざるを得ないという立場でございますので、御理解をいただきたいと思います。
#331
○小川(新)委員 そういう問題を解消するためにも、毎年の財政事情によって年金改定の時期が変動するということは好ましいことではないということであるならば、何回も言われているような賃金スライド制及び実施時期を法制化する考えは、ではあるかどうか。いかがですか。
#332
○植弘政府委員 これも実は恩給なり他の公的年金との関係になってまいるわけでございます。率直に申し上げまして、恩給につきましてはもうここ三年、四年来実質的に賃金スライドが行われているわけでございます。ただ、もちろんそれはルール化されておりますけれども、御指摘のように恩給法上の制度としてなっているわけではございません。いま仮に何らかのスライド制を採用するために制度化を図るということになると、やはり先生よく御承知のように、厚生年金につきまして物価スライドの制度がございます。そうなりますと、やはり公務員の共済につきまして厚年等を超えまして賃金スライドを入れることはいかがであろうか。もし恩給の方で入れていただくということになれば、そこで公務員という特殊性をどの程度評価するかは別といたしましても、ある差があるということでなる場合も考えられますけれども、そこらのところは恩給なり厚生年金なりというものを両にらみをさしていただかなければいけないようなものですから、気持ちとしては前進さしていただきたいと思いましてもなかなかそうもいかない、こういうことでございます。
#333
○小川(新)委員 そこのところはよくわかりますが、次に、この長期給付の場合として、公共企業体共済組合が給付額の算定の基礎となっている俸給を退職時の俸給としているのに対して、国家公務員及び地方公務員共済組合の場合は退職前一年間の平均俸給月額ですね。これは何回も言われておりますが、最近のように毎年のように賃金の引き上げが行われているときには、退職時の俸給と一年間の平均俸給とでは大きな開きが出てまいります。公共企業体共済組合と同様に給付の算定基礎を退職時の俸給とはできないのでしょうか。
#334
○植弘政府委員 御指摘のように、国家公務員共済なり地方公務員共済は公社等の共済と違いまして退職前一年の平均になっておりますが、これもようやく昨年、三年平均でございましたのを国鉄等との均衡を図るために一年平均に前進さしていただいたわけでございます。ところが、昨年も御説明申し上げましたように、退職の年に仮にベースアップがあったといたしますと、その一年前に同じようにベースアップがあったものと仮定して平均をとるようにさせていただいておりますから、退職時の給与とほとんど変わりません。と申しますのは、御承知のように、共済の掛金の基礎になっている給料でございますから、その意味からいきましても、ほとんど――若干退職時の方がいいかもしれませんが、ほとんど大差ないというふうに御理解いただいたらいいと思います。
#335
○小川(新)委員 最低保障額の引き上げについてお尋ねしたいと思います。
 長期在職者、短期在職者等の最低保障額の引き上げがいま言われておりますが、長期在職者で六十五歳以上の人の場合は、年額三十二万一千六百円、月額二万六千八百円から、年額四十二万円、月額三万五千円に引き上げられてはおります。これでは生活できる年金とは私たちは思っていないのですが、次に、そういう立場に立って、退職年金の算定額が低くて、最低保障の適用を受けている人は何名くらいおられるのですか。
#336
○大嶋説明員 改定前の最低保障の額で申し上げますと、約四千二百名、パーセンテージにして一三%でございます。
#337
○小川(新)委員 一三%ですか。
#338
○大嶋説明員 申しわけございませんが、一・三%でございます。
#339
○小川(新)委員 一三%と一・三%では大違いで、一三%もあったのでは大変だと思っていまびっくりしたのですが、六十五歳以上の長期在職者で、地方公務員という公務の特殊性にもかかわらず、民間の厚生年金の平均給付水準を下回っている人はどのくらいおりますか。それとパーセントをお願いしたい。
#340
○大嶋説明員 厚生年金の平均給付水準を下回っておる人の数でございますが、はなはだ遺憾ながら、現時点でどれだけの人数がおるかということはつかんでおりません。しかしながら御承知のとおり、昨年度の改正におきまして、厚生年金の給付制度に準じたいわゆる通年ルールを設けさせていただいたわけでございます。したがいまして従来の算定方式、これがいわゆる昨年設けました通年ルールで算定した額を下回る場合には通年ルールによる額を保障するということにいたしましたので、理論的には厚生年金の水準を下回る者はほとんどないはずでございます。
#341
○小川(新)委員 ないのですね。
#342
○大嶋説明員 理論的にはほとんどないと思っております。ただ、実数をつかんでおりませんので、一〇〇%ないとは言い切れませんけれども、理論的にはあり得ないはずでございます。
#343
○小川(新)委員 それは早急に調べてお答えいただきたいと思います。
 退職年金の最低保障額は生活保護基準よりも低くなっております。少なくとも生活保護基準の水準にまでこれを高めていく必要があると思うのでございます。これはこの前もお話がございましたが、わが党の福祉政策の中からも、ぜひともこの問題についてお答えをいただきたいと思います。
#344
○大嶋説明員 生活保護基準を下回る年金額の問題でございます。
 確かに額から申し上げますと、生活保護基準を下回る年金を受ける人というのはございます。しかしながら生活保護と申しますのは、国の責任におきまして、健康で文化的な最低生活を保障するといういわゆる公的な扶助という形で行われるものでございます。片方共済制度はどうかと申しますと、公務員の勤務の特殊性といったものを考慮いたしまして、公務員の相互救済を通じて、公務員あるいはその家族の生活の安定と福祉の向上を図るということを目的といたしました社会保険制度の一環でございます。したがいまして、その目的あるいは対象といったものを異にしてございますので、ある意味においてはやむを得ない制度上の差異である、かようにも考えられますが、それでいいということではございませんで、年金の充実といったことについては今後ともなおよく取り組んでまいりたいと考えております。
#345
○小川(新)委員 生活保護と共済年金のできてきた目的といいますか、沿革というものは違いますから、いまあなたが答弁なさったようなことは私は理解できないわけではないけれども、三木総理も言われているように、その年金によって最低の生活といいますか、憲法で保障されている文化的で健康な生活を営む権利を有する国民の年金の終着点としては当然あるべき姿だと私は思います。生活できる最低保障額とするためには、当面年額八十四万、月額七万、これを選挙のたびに党の政策ということで国民にアピールしているわけですね。これは自民党もおっしゃっているわけです、多少そこのニュアンスは違っても。これは、何も責任政党である自民党とか野党であるとかという立場を乗り越えて、年金制度におけるところの根底に横たわっている思想ですから、努力目標として当然やらなければならぬ、またやってもらわなければ困ります。そういった軽々に論じてはならない問題が往々にしていま軽くあしらわれている。特に遺族年金についてはもっとはなはだしくなってまいった。退職年金の百分の五十と定められているために、十年勤続の人の場合は俸給年額の百分の十、非常に低く抑えられております。二十年勤続の人でも百分の二十しか支給されておりません。このような遺族年金では一家の主柱を失った家庭の生活を支えることができないというところに、福祉国家としての責任ということが政治の一つの政策課題に乗っていくわけです。したがって、遺族年金、食える年金の中でも遺族年金は退職年金の百分の八十とするとともに、遺族年金の最低保障額を大幅に引き上げ、勤続二十年未満の人の遺族年金については、少なくとも二十年勤めた人の遺族年金の水準を最低保障として確保すべきであると思います。しかし、これも皆さんの方からは、とんでもない、共済年金というのは掛金であって、その人たちと比べたときにそういうことは考えられないということがお答えになってくるんじゃないかと私は予想しておりますけれども、この問題は、やはり指標として、先ほど言った基礎年金構想の中に、閣僚会議において盛り込んでいかなければならないものの一つだと私は理解しております。いかがでございましょうか。
#346
○植弘政府委員 遺族年金の水準が現在の二分の一でいいのかどうかといった問題は、午前中にも御論議いただきました。またこの遺族年金を考えます場合には、年金制度の適用者の配偶者について国民年金の任意加入制度等もあります。したがって、そこらのところと合わせてどのように考えていくかというのは、先生御指摘のように、社会保険制度、根本問題を解決するためにはどうしても忘れることのできない基本的な問題だと思います。その意味におきましては、遺族年金を単に共済のサイドだけで考えずに、他の厚年なり国年なりといった立場と均衡をどういうふうにとっていくかということを慎重に各省庁間で協議しながら考えざるを得ないと思います。
 先ほどの例の最低保障制度もそうでございますが、共済年金、すなわち公務員の本人なり家族の老後保障といいますか、これを一体どのように考えていくか、水準をどうするのかというのは非常にむずかしい問題だと思います。私どもは、公務の特殊性からある程度民間ベースよりよくてもいいんじゃないだろうかという気持ちもありますが、果たしてそれが国民的コンセンサスを得られるものであろうかどうか、やはり社会保険全体の立場の中においての位置づけはどうであろうかといったことも考えてみなければならないと思います。全般的には、先生も御主張のように、年金自体を重視することが大事でありますが、その限りにおいて共済についても逐次充実していくということについては、私どもも常に努力しなければならない。いま御指摘のように、この問題も厚生省その他にもお願いいたしまして、当然基本問題の一つとして研究させていただきたいと思います。
#347
○小川(新)委員 確かに民間ベースと公務員、地方公務員と国家公務員との問題、年金の受給者の位置づけ、特に遺族の問題、これは私も非常に関心を持っておりますけれども、結局、その問題は避けて通れない問題だと思いますね。この問題を避けて通って遺族年金の問題をあやふやにしていくということは、後進国家としての年金の問題では、保障先進国からそしりを受けるのじゃないかという気がしてなりませんので、遺族の問題、特に主柱を失った、働き手を失ったという人たちの年金の問題は、損得とか財源とか位置づけとかという問題は越えなければならない一つの大きなみぞだと思います。ひとつよろしくお願いしたいと思うのです。
 中途採用者の十五年の特例年金の問題については何回も言っておりますけれども、中高年齢で就職した人、中途採用者、これはもう御存じのとおり、小中学校の用務員や賄い婦やホームヘルパーや婦人母子相談員などの現業部門の人が非常に多いわけです。中高年層の人は職場としてどうしても若い人たちがやりたがらない部門、狭い部門の中に集中してくるわけです。日本の年金制度では退職年金の受給資格期間は二十年となっておりますけれども、二十年未満で退職する人の一時金がきわめて不利な条件になっていることはわれわれとしても遺憾に思っておりますが、二十年という長い期間、老後の生活保障に不安を抱きながら働かなければならないというところに社会保障全体の大きな問題があるわけです。五十五歳でやめた場合、二十年未満であるために年金権が発生しない、そういう人は一体どれくらいあるのですか。
#348
○大嶋説明員 約二万人強であろうと思っております。
#349
○小川(新)委員 昨年の本委員会の附帯決議の中にも、昭和三十七年の「年金制度施行前の職員期間を組合員期間に通算するための要件について、その緩和をはかるよう検討すること。」とありますが、附帯決議の趣旨は、特定の雇用状況にあった期間を有する者にかかわる退職年金の受給資格の特例として設けられたと思います。いま言ったような二万人の、五十五歳でやめた、二十年未満の方々の問題を含めて、こういった受給資格の特例が設けられたのかどうか。施行法第十条はどういうふうに考えたらよろしいでしょうか。
#350
○植弘政府委員 今度十条でお願いしています問題は、もう三年来当委員会でも種々御指摘いただきまして、特にPTA負担の賄い婦さんといいますか、こういう人方は本来ならば地方公務員として地方公共団体が採用すべきであったにもかかわらず、いろいろな財政事情等からPTA雇用という非常に変則的な形で行われておる。したがって、まともに地方公務員にされた方との間に不均衡を生じている。これを何とかしたらどうだろうかという御意見を多数いただきまして、附帯決議もいただいたわけでありますが、私ども何とかそういった不均衡をできるだけ解消したいという気持ちで努力いたしました。
 そこで問題になってきましたのは、一体どの程度に範囲を広げるのか、それから、いま先生の御指摘のように、中高年齢全体について十五年年金をとるのかといったようなところまで発展するわけでありますが、そうなりますと、検討の結果では共済制度全般に大きな問題を提起する、いまの段階では共済制度全体の仕組みの中で非常にむずかしい問題が起こるということから、当面問題になっておりましたPTA負担の方々を中心に何とか不利益を解消したいということで、十条をお願いしたわけであります。したがって、いま御指摘のような中途採用の人、再就職の人の十五年問題というものは残っているわけでありますが、これはやはり他の年金制度との関係も考えながら今後の検討課題にさせていただきたいと考えております。
#351
○小川(新)委員 そういたしますと、いま、ある一定のと申し上げますが、ある一定の職種だけに限られるということは、四十歳以上の、組合員期間が十五年以上の人にはもっと幅広く、全員という私の考え方にはほど遠いのでありますけれども、これはやはり来年以降には何とかその幅が広がっていって、全員とはいかないまでも、さらに幅広くいくということに理解してよろしいのでしょうか。
#352
○植弘政府委員 先ほど申し上げましたように、制度そのものといたしましては、制度全体の立場あるいは他の年金との関係を考えまして、明年以降すぐこれが広がるということはちょっと問題であろうと思います。ただ問題は、職種はどうかということになりますと、職種は先ほど小川先生がいろいろと名前を挙げられまして多くのものを言われました。しかし、これをすべてPTA雇用の賄い婦さんと一緒に考えていいのかどうか、ケースによって検討しなければならぬと思いますが、そこらのところはもっと実態を見きわめた上で、ケース・バイ・ケースで対処さしていただきたいというふうに考えます。
#353
○小川(新)委員 それでは二つ目の質問といたしまして、これも出ておりますが、期間を算定する場合、特定事務の従事者であった期間から十二カ月の控除をする理由、根拠は一体何なのか。これは積み立ててなかったからという理由、または慣例なのか、財源的な問題なのか。せめて六カ月ぐらいの控除にできないのか。十二カ月は長いように思うのですけれども、それは他との均衡があるので一年間としたのだ、納めている人と納めていない人との差があるんだから、その間やめた期間があったりいろいろあったということを総合して期間を十二カ月という問題で、もうこれだけ言えばおわかりだと思うのですが、それを私は半年くらいに縮めるべきではないかと思っております。
#354
○植弘政府委員 いま先生の御指摘のとおりでありまして、現在臨時職員の方々で共済適用になる人は大体一年以上いなければならないものですから、その現行制度との絡みで一年を足したわけであります。だから、財源とかなんとかの問題ではありません。やはり現行制度との均衡でございます。
 そこで問題は、いまの一年を六カ月といいますのは、先ほども御議論いただきましたが、地公法二十二条の臨時的任用は六カ月が原則ではないか、そうなってくると、六カ月を超える者は見てもいいのではないかという御意見でございます刃その点はやはり、単にこの十条で新しく入れさしていただくものだけでなしに、現在でも適用さしていただいております臨時的任用職員、常勤的非常勤職員の扱いをどう考えるかという問題として今後の検討課題にさしていただきたいと存じます。
#355
○小川(新)委員 これはこの間いただいた資料ですが、「特定事務従事者であった期間に関する取扱い」の三段目のところで「適用除外とする予定」となっておりますね。三段目の人の例のような再就職者であって、断続期間のある人は通算して二十年以上の組合員期間になったとしてもこの特例の適用は受けられないのかという私の質問です。これは図面で書いていただきましたから何という種類かわからないのですが、断続的なものです。その中の一番下のところで適用にならないという理由を書いて、私の方にいただいたのですけれども、間をあけて就職した人ですね。断続的と私は言ったんだけれども、総合的な期間を含めた……。
#356
○大嶋説明員 この問題につきましては昨日も実はお答えしたところでございますが、職員としてずっと引き続いてきて、五十年八月一日を迎えて、それから退職をするという方について通算をしようというものでございまして、ここにその中途におきまして退職をし、さらに期間を置いて再就職をしておるという方については通算措置というものを考えていない、こういうことでございます。
#357
○小川(新)委員 そうすると、その理由は何なんですか。
#358
○大嶋説明員 これは現行法におきます再就職者の取り扱い等との均衡がございまして、それと同じように取り扱っておるということでございます。
#359
○小川(新)委員 それは特定事務に従事していた期間を含めて通算して二十年以上になる人をすべて対象とするということは、いろいろ他のあれとの関連があって差があるからできないんだ、救えないのだ、こういうふうに理解してもいいですか。
#360
○大嶋説明員 そのとおりでございます。
#361
○小川(新)委員 部長、それは何とか手を加えることはできませんか。それは昨日もお答えがあったと思いますけれども、私聞き漏らしておりますので、その特例措置のようなものはできないのですか。
#362
○植弘政府委員 いまいろいろと想定いたしまして、どういう場合にどうなるかということで御説明したものと思います。問題は、再就職者につきましては現在おるかどうか、そしてその前において引き続いておるかとうかということ――単にこれだけでございませんで、現在の制度全体がそういう仕組みになっております、たとえば外国の関係だとかいろいろと。そういう関係で、原則的には施行日現在におって、引き続いた期間があるかどうかということをまず基本的に持っておりますから、いま先生の御指摘のような問題が具体の場合にどうなるのかは個人個人について見まして、それは均衡上認めた方がいいという場合があるとすれば認めても結構ですし、要するに現在制度として運用していますものとの均衡は破りたくない、破るべきでないというふうに考えているわけであります。
#363
○小川(新)委員 そういう問題も私はやはり一つのスポットを当てていかなければならないと思います。これもこういうふうに一つ一つ洗い直していきますと、先ほどから何回も言うように、閣僚協議会でどうしても煮詰めていかなければならない。細かいことは別としても、保険制度全体の問題、年金制度全体の問題として取り扱っていく姿勢の中で、落ちこぼれがあってはならないと私は思うのです。
 そこでもう一つお尋ねいたしますが、昨年の法改正のときに短期給付の面で、地方共済組合員が退職した後の医療費負担の激変を緩和するための措置として、退職後一年間に限り任意継続組合員制度を創設しましたが、この一年間で何名この制度を利用いたしましたか。
#364
○大嶋説明員 四百九十九名でございます。
#365
○小川(新)委員 この場合、掛金が一般の組合員の二倍であって、一年間限りの制度ですけれども、五十年度になってこの制度を利用しようとしても利用できないわけです。そこで、この制度をもっと活用するためには、掛金率を一般の組合員並みに下げて、適用期間も五年間ぐらいに延長すべきである、私はこう思っておりますが、こういった短期給付の共済組合員の退職後の医療、四百九十九名、わずかに五百名一年間に利用されたわけですけれども、こういう問題は一年で終わるべきものではないと思うのですが、これはどのようにお考えになって打ち切られたということなんでしょうか。
#366
○植弘政府委員 その点は先ほども佐藤委員から大分きつい御意見を承ったのでありますが、二つの問題があると存じます。
 一つは、この制度が創設されましたけれども、掛金が高いから、実際は国保の方に行ってしまってこの制度を設けた趣旨にのっとって運用されてないのではないかという点が一つであります。それからもう一つは、一年ぽっきりではちょっとかわいそうではないかという御意見だろうと思います。
 まず一つの掛金負担金につきましては、実は私ども退職時の給与をもとにするということになりますとある程度高いという点を理解いたしておりますので、これを何とかもう少し軽減したいということで努力さしていただいております。それから期間につきましては、実は何年にするかという問題がございましたが、一年というのは、現在健康保険でとっている制度が一年でございます。そこでそれに合わせて一年とさしていただいたわけでありまして、実はこれを二年にするか三年にするかあるいは五年にするかという問題は、議論としてはありましたけれども、いま厚生省では退職後における医療給付制度について基本的な検討を行っておりまして、できるなら明年度あたりでもそういう制度を実施したいということでせっかく御努力いただいているところでございます。したがってその制度ができますともうこの任意継続制度は意味をなさない、吸収されるといいましょうか、そういうことになりますので、現在ではできるだけ早い機会に掛金等の軽減を図る措置を講じてまいりたい、このように考えております。
#367
○小川(新)委員 時間が来たようですから、以上をもって私の質問を終わらしていただきますけれども、私はこういう議論をさっきからいろいろと素人は素人なりに展開しているわけですけれども、何といってもやはり五十一年度以降の共済年金を含めた社会保障の問題についての国の姿勢ですね、この国の姿勢の中で、さっき私が厚生省にお尋ねいたしました基礎年金構想のような抜本的改革の中でいまこの問題を議論しているわけですけれども、その前提となるいろいろなこの問題点の浮き彫りを実行していくような姿勢が大事であって、閣僚協議会等もいまだに開かれていないというような姿勢の中では、ここで御答弁をいただいてみても、それが実際にはこれだけ複雑多岐にわたり、各省庁との連絡協議の上でなければ何一つこの枝をまとめていくわけにいかない年金制度については、ただ自治省だけの問題として理解したのではだめなんであって、どうかひとつ、本日大臣がいらっしゃらないので――いつも私が質問するときに、昨日もいらっしゃらない、大事なときになるといなくなる、共産党さんの前になるといつもいなくなっちゃう。本当に全くもって、もっと長くやるにもやりようがない。こういう大事な問題でどうしてこう大臣がいつもいらっしゃらないのかと聞きますと、おれは非常に任務がたくさんあるのだ、国家公安委員長もやっていて警察もやらなければならない。ぜひお伝えいただきたいが、忙しい忙しいで、この年金問題を議論している中で浮き彫りになったみずからの果たすべき責任を果たし得ないというところを最後に私は声を大にして言いたい。これ以上大きな声では言いませんけれども、これで締めくくりとしますけれども、どうかそれを踏まえた上で、笑ってないで本当に真剣になってお伝えいただきたい。本当はあなたに言うわけじゃなく大臣に言いたいのだけれども、いらっしゃらないからどうしても左藤さんに言うようになってしまう。けしからぬとがけしからないとかいうことで締めくくりたくないのですけれども、どうぞ十二分に配慮してもらって対策を講じられることを切に望んで終わらしていただきます。
#368
○左藤政府委員 御趣旨の点につきましては十分大臣にお伝えいたしまして、その実効の上がるように対処させていただきたいと思います。
#369
○大西委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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