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1949/02/02 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第4号
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1949/02/02 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第4号

#1
第007回国会 厚生委員会 第4号
昭和二十五年二月二日(木曜日)
    午後一時四十五分開議
 出席委員
   委員長 堀川 恭平君
   理事 青柳 一郎君 理事 中川 俊思君
   理事 金塚  孝君 理事 苅田アサノ君
   理事 金子與重郎君    今泉 貞雄君
      幡谷仙次郎君    丸山 直友君
      亘  四郎君    堤 ツルヨ君
 委員外の出席者
        厚生事務官   菅野 周光君
        厚 生 技 官 里見 卓郎君
        專  門  員 川井 章知君
        專  門  員 引地亮太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 厚生行政に関する件
 委員派遣承認申請に関する件
    ―――――――――――――
#2
○堀川委員長 これより会議を聞きます。
 本日はまず、前回の委員会において中川委員より、委員派遣承認申請に関する動議が提出されておりますので、本件に関して御協議を願いたいと存ずるのであります。
 本委員派遣承認申請の件につきましては、前回から御協議を願つておりまして、本委員会といたしましては、前回の委員会で大体御承認になるような御協議でありましたので、私といたしましては、この承認申請をいたすことにしてはどうか、かように考えるのでありますか、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○堀川委員長 御異議ないようでありますので、さよう決定いたすことにいたします。
 次に、委員派遣承認申請書の作成に関しまして、派遣委員の氏名やら、あるいは日時やら、いろいろな問題がありますので、議長と打合せもいたしたいと存じますが、その申請書は委員長に一任していただければけつこうだと思いますが、いかがでありましようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○堀川委員長 それではさよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○堀川委員長 それでは次に、厚生行政に関する件を議題といたしまして、今会期中に提出される予定になつておりまする法律案の説明に関して、関係当局より説明を聴取することにいたしたいと存じます。公衆衛生局長がGHQの方へ行つておられますから、栄養士法の一部改正、それから性病予防法の一部改正の法律案の原案につきまして、庶務課長の菅野説明員に説明していただくことにいたします。
#6
○菅野説明員 私、公衆衛生局庶務課長菅野でございます。最初は、栄養士法の一部を改正する法律案であります。これはきわめて技術的な改正でございまして、現在栄養士は知事の免許を受けて栄養士になるというの建前になつておりまして、その方法に二つございまして、一つは養成学校を卒業したものが免許を受ける。もう一つは養成学校に入らないで修業をいたしまして、その所要の修業年限を修了いたしますと免許を受けてなる。この二つのルートがあるのでございます。その二つのルートのそれぞれの必要な年限というのが現在一年になつております。これを栄養士の素養、資質の向上をはからなければならないという従来の実際に行いました実績にかんがみまして、二年に延ばして、教課内容の充実と年限の延長によつて十分な修業を積ませるということが、この改正案の一つの眼目でございます。もう一つは同じねらいではございますが、その栄養士の試験をするために審査会を置きまして、その試験の審査の適正をはかろうというねらいで、審査会の設置を規定いたしたいということが第二の眼目であります。一応簡單でございますが説明は大体このくらいで……。
#7
○堀川委員長 もう一つの方も一緒に説明されて……。
#8
○菅野説明員 それでは次に第三の改正法律案であります。これは保健所を政令の定めます約三十の市に置くということにすでになつておりまして、その保健所を設けたる市長に対して、現在すでに次官通牒をもちまして権限、事務を行わせるという建前にしておりますが、これが法律的に若干疑義があるという点からいたしまして、その市長の権限をはつきりと法律で定めまして、基礎を與えるという必要からして、それに関係いたしますいろいろな性病予防法、その他いろいろな衛生関係法規を、いわば機械的に改正して行く必要があるということでございます。従いましてその事務をその市が行いますについて、いろいろと費用の関係が出て参ります。第二の改正の眼目といたしまして、その費用の負担につきまして国とか都道府県、それからその市のそれぞれの関係を規定いたしまして、その市に対する国の補助をはつきりと法律に書く。関係法律と申しま丁のは、性病予防法、癩予防法、トラホーム予防法、寄生虫予防法、伝染病予防法、旅館業法、興行場法、公衆浴場法、理容師法、墓地、埋葬等に関する法律、食品衛生法、屠場法、へい獣処理場等に関する法律、医療法、あん摩、あり、きゆう、柔道整復等営業法、こういうふうに十五の関係法律の、それぞれのいわば機械的な改正と申してもようございますが、その改正でございます。今申し上げましたように、第一は市の権限をはつきり書くということでございます。第二が費用の点について規定を設けるということでございます。それから第三には、これは直接関係のない而もございますが、従来の古い法律の用語と現在の用語に改める必要があるというので、たこえば行政官庁とかそういうことを現在の用語に直すというのもあわせてこの際やらしていただきたいというここでございます。それから第四は、たこえば屠場法なんかにおきまして、屠畜検査員の主体がはつきりしていなかつた、そういつた若干法律の不備と申しますか、あいまいなことをこの際新に規定を設けようということも今日まれております。第五に、同じようにはつきりさせるという意味で監視員の設置ということも地長の権限としてはつきり法律に書かなくてはならぬということで、これも規定を設ける。ただいま申し上げました第四と第五とは法律で新たにはつきりとした規定を設けるというための改正、こういつた五つほどの性質の改正の規定を持つているわけでございます。
 この保健所につきましては、従来都通府県と一緒に、五つの都市をその設置主体といたしてやつて来ておるのでございますけれども、その実施の状況、必要さということにかんがみまして、都市のうち入口とか経済力とか、その他いろいろな点から見まして適当だと思われる二十五市を選びまして、これに対しても保健所を設けることができるということにいたしまして、それぞれ都道府県立、市立と差なく、同じように保健所に対しまして、責任のある地方の衛生行政の担当機関ということにさせることにしてあるわけでございます。従いましてこれらの都市に対しましても、保健所を通じて従来都道府県知事の権限に属していた衛生行政の事務の一部を実施させるということにして、その地方衛生行政機構の第一線の整備をはかるということ、それから都道府県と市との間の責任の範囲を服らかにする、そうして厚生行政事務の重複を避ける衛生行政事務の高率化をはかろうということにしたわけでございます。この点に関しましては先ほども申し上げましたように、次官通牒で実際にやつておつたのでございますけれども、いろいろと法律上の疑義、それから先ほどから申し上げましたようなあいまいな点についてはつきりとした規定を設けなければならぬ。いろいろな古い用語を直さなければならぬ。こういつた面をはつきりとこの際直すということでございます。多少繰返した形になりますけれども、そういう趣旨でございます。一つ一つの條文について申し上げますと非常に機械的なことで、あつちこつち入りくんでおりますので、一応趣旨を御説明申し上げまして、あとは御質問によりましてお答えを申し上げたいと思います。
#9
○堀川委員長 何か御質疑ありますか。――それでは次の麻薬取締法の一部を改正する法律案もついでに説明していただくことにいたします。麻薬課長の里見説明員にお願いいたします。
#10
○里見説明員 麻薬課長の里見であります。麻薬取締法改正案につきまして、改正の要旨を御説申し上げます。
 従来麻薬の取締りにつきましては、各都道府県にそれぞれ麻薬取締りに專従する吏員を置きまして、それが麻薬取締法によりまして取締りを実施して来ておつたわけであります。ところが法律の上におきましては、犯罪捜査の面において厚生大臣の直接の指揮命令を受けるということになつております。ところがこの吏員が都道府県知事のもとにおける吏員であります関係上、その知事の指揮命令も受けなければならぬ。自分が吏員であつて、また一方厚生大臣の指揮命令を受ける、こういうように二本建になつでおつた関係で、必ずしもこれがうまく行つてないという場合があつたのであります。そこで今後この麻薬の取締りを大体国でもつて一貫した方針によつて行うというので、これをすべて国の事務とし、従つてこの吏員を全部官吏でもつて充てよう、こういうのが今度の取締法改正の要点であります。これにつきましては国際関係がありまして、一九三一年のジュネーブにおきます麻薬の製造制限及び分配取締りに関する條約というのがありまして、これにわが国も批准しておりますが、この條約の中で、締約国は麻薬の取締りのために特別の機関を設けるべしということがあります。この特別の機関と申しますのは、文字通り国の機関ということにはならないのでありますが、條文の趣旨から見て、これは当然国の機関であるということを意味していることは明らかであります。最近国際連合からの各種のレポートを見ましても、英、米、仏その他各国ともすべてが特別の国家機関を設けておるということを報じておるのであります。将来日本が講和條約後、また国連に加入の機会がありました後は、必ずこの麻薬の行政について国連から各種の指令かあつたり、あるいは各種の報告もしなければならぬということも予想されるわけであります。そういう関係から国内の態勢を整えておくことが必要であろうと考えられます。それで麻薬の取締りを国の機関によつてやるということをぜひここで考えなければならぬ。またもう一つ関係方面の意向でありますが、こういう案に対しまして、GHQの方面では非常に積極的にこれを指示しておるのであります。戰前において御承知の通り、日本が非常に麻薬についての不名誉なことをしておりまして、国際的にそういう不名誉な点において有名であつたのでありますが、今後少くとも麻薬の行政においては十分りつぱな成績をあけて行き、しかもこの記政機構も各国と同じような機構でもつてやつて行けるようにぜひやつたらどうかということを強力に示唆されたわけであります。そして講和会議に備えまして国内態勢を整えておくことが非常にこの際必要であろうということも、強力に向うから話があつた次第であります。以上のような理由でこの麻薬取締法を一部改正しまして、すべて国の機関でもつて、国の一貫した方針によつて麻薬の取締りを行おうというのがこの改正の要点であります。従つて改正の法律の案としましては、今までの取締法の中にありますところの都道府県知事の権限をすべて厚生大臣に移しているということと、それに従つておりますところの吏員の権限もすべて麻薬取締官であります官吏に切りかわる。そういうことがこの條文上の改正になつております。以上であります。
#11
○堀川委員長 今説明のありました三つの法案に対して、御質問がございましたらお願いいたします。
#12
○丸山委員 ちよつとお伺いいたしますが、厚生大臣に移すというのはよくわかりますし、その必要のあることもわかりますが、実際上の手続ということになりますと、どんなことになりましようか。今まで府県知事に届出ていたものを今度は厚生大臣に届出なければならないのですが、直接当事者から厚生大臣に届出るのですか。事務上の順序ばどうですか。
#13
○里見説明員 これは現在各都道府県に吏員がおりますが、それと同じような官吏をその府県軍位に駐在させまして、その駐在している取締官を通しまして厚生大臣に報告する、そういうようにしたいと思います。
#14
○丸山委員 その取締官は各都道府県の県庁所在地に置くのでありますか。
#15
○里見説明員 大体現在郷道府県庁の場所におりますか、そこにおります駐在取締官を通しまして厚生大臣に報告させるのであります。
#16
○丸山委員 各都道府県に散在する保健所は……。
#17
○里見説明員 保健所を経由して書類を通している場合はありますが、取締り機関としては保健所は使つておりません。免許証の下付とか、麻薬の購入取引用紙の受拂いというものは、保健所を使つているところが県によつてはあります。北海道でありますとか、新潟のように非常に県庁から遠隔の土地にありまして、保健所を使つた方が非常に便利であるためにそういうようなことをやつている所もあります。
#18
○丸山委員 従来の例によりますと、場合によつて検査官のようなことまでも保健所の所員がやつている実例を私は見ておりますが……。
#19
○里見説明員 今まで麻薬については、そういう権限を保健所に與えておらないのであります。
#20
○丸山委員 與えてなかつたものがやつておつた事実があつたのですがね。
#21
○里見説明員 私の方は取締員を任命しまして、それが司法警察権を持つておつて、それに全部やらしておつたのであります。
#22
○青柳委員 政令で定める市の市長に、新しく都道府県知事の権限が移るのでありますが、いかなる権限が移るか、もう一ぺんお知らせを願いたい。
 もう一つは政令で定める市といいますのは、今お話があつたようでありますが、これもどういう市を政令できめるかという点をお知らせ願いたいと思います。これを見てもちよつとわからないのです。
#23
○菅野説明員 第一の御質問でございますが、数は非常に多うございます。性病予防法におきましては、はなはだこれは準備が足りませんで恐れ入りましたが、のちほど整理して一覧表をお手元に差上げますが、たとえて申しますと、医者が性病患者を診断して都道府県に届出しなければならないというときに、郵道府県というものが市長に届けるというようにかわるといつた、ごく簡單な例でございますけれども、そういうようにかわつております。
 第二の御質問でございますが、具体的に例を申し上げますと、杉幌とか、小樽、函館、仙台、横浜、川崎、横須賀、新潟、金沢、岐阜、静岡、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、尼ケ崎、姫路、和歌山、広島、呉、下関、福岡、小倉、八幡、大牟田、長崎、佐世保、熊本、鹿児島、こういつた市でございます。
#24
○青柳委員 やはり基準がございますか。
#25
○菅野説明員 これは人口は一応十五万を線といたしております。それ以上の所ということでございます。
#26
○青柳委員 そういたしますと、従前保健所を通じて都道府県の知事に届出などをやつたのを、今度は都道府県知事まで行かなくとも、保健所單位で処理できる、そういうことになるのですか。
#27
○菅野説明員 保健所單位というのは、結局その保健所は市の保健所でございますが、市長ということでございます。都道府県知事ではなくして、今度は市長というふうになるわけでございます。
#28
○青柳委員 どうも勉強が少し足らぬのですが、そうこう保健所の管轄区域は市内だけなんですか。
#29
○菅野説明員 政令で定められました市の保健所は、その市の範囲内でやるのであります。
#30
○堀川委員長 ほかに何かありませんか。――それではもう一度はつきりしたデータをもらうことにいたしまして、皆さんでひとつ御研究願うておきたいと思いますが、それでよろしゆうございますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○堀川委員長 では、本日はこの程度で散会いたします。
    午後二時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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