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#1
第075回国会 本会議 第8号
昭和五十年二月二十五日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第七号
  昭和五十年二月二十五日
    午後一時開議
 第一 裁判所職員定員法の一部を改正する法律
    案(内閣提出)
 第二 昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余
    金の処理の特例に関する法律案(内閣提
    出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 社会保険審査会委員任命につき同意を求めるの
  件
 中央社会保険医療協議会委員任命につき同意を
  求めるの件
 日程第一 裁判所職員定員法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 日程第二 昭和四十八年度歳入歳出の決算上の
  剰余金の処理の特例に関する法律案(内閣提
  出)
 文部省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
 郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣
  旨説明及び質疑
    午後一時四分開議
#2
○議長(前尾繁三郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#3
○議長(前尾繁三郎君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
 八百板正君から、海外旅行のため、三月五日から十二日まで八日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
#4
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
     ――――◇―――――
 社会保険審査会委員任命につき同意を求めるの件
 中央社会保険医療協議会委員任命につき同意を求めるの件
#5
○議長(前尾繁三郎君) お諮りいたします。
 内閣から、
 社会保険審査会委員に黒木延君を、
 中央社会保険医療協議会委員に圓城寺次郎君を任命したいので、それぞれ本院の同意を得たいとの申し出があります。
 まず、社会保険審査会委員の任命について、申し出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。
#6
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、同意を与えるに決しました。
 次に、中央社会保険医療協議会委員の任命について、申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
#7
○議長(前尾繁三郎君) 起立多数。よって、同意を与えるに決しました。
     ――――◇―――――
 日程第一 裁判所職員定員法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
#8
○議長(前尾繁三郎君) 日程第一、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長小宮山重四郎君。
    ―――――――――――――
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案及び同報告書
    ―――――――――――――
#9
○小宮山重四郎君 ただいま議題となりました法律案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、下級裁判所における事件の適正迅速な処理を図る等のため、簡易裁判所判事三人及び裁判官以外の裁判所職員二十三人を増員しようとするものであります。
 当委員会においては、二月十二日提案理由の説明を聴取した後、慎重審査を行い、二月二十一日質疑を終了、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#10
○議長(前尾繁三郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
#11
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 昭和四十八年度歳入歳出の決算上
  の剰余金の処理の特例に関する法律案(内
  閣提出)
#12
○議長(前尾繁三郎君) 日程第二、昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。大蔵委員長上村千一郎君。
    ―――――――――――――
 昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案及び同報告書
    ―――――――――――――
#13
○上村千一郎君 ただいま議題となりました昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 御承知のとおり、一般会計の歳入歳出の決算上の剰余金につきましては、財政法第六条の規定により、剰余金の生じた年度の翌々年度までに、その二分の一を下らない金額を公債または借入金の償還財源に充てなければならないこととなっておりまするが、本案は、財政資金の効率的活用を図るため、昭和四十八年度の剰余金に限り、その公債等の償還財源に充てる率について、財政法第六条に定める「二分の一」を「五分の一」とする特例措置を講ずることとしようとするものであります。
 本案につきましては、審査の結果、去る二月十四日質疑を終了し、二十一日討論に入りましたところ、日本社会党を代表して山田耻目君、日本共産党・革新共同を代表して荒木宏君及び公明党を代表して広沢直樹君より、それぞれ反対である旨の意見が述べられました。
 次いで、採決いたしましたところ、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#14
○議長(前尾繁三郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

#15
○議長(前尾繁三郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#16
○羽田孜君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、文部省設置法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#17
○議長(前尾繁三郎君) 羽田孜君の動議に御異議ありませんか。

#18
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
    ―――――――――――――
 文部省設置法の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
#19
○議長(前尾繁三郎君) 文部省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長藤尾正行君。
    ―――――――――――――
 文部省設置法の一部を改正する法律案及び同報告書
    ―――――――――――――
#20
○藤尾正行君 ただいま議題となりました文部省設置法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、少年を自然に親しませ、団体宿泊訓練を通じて健全な少年の育成を図るため、文部省の付属機関として国立少年自然の家を設置することであります。
 本案は、二月五日本委員会に付託、二月十三日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重審議を行い、二月二十五日質疑を終了、討論もなく、直ちに採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#21
○議長(前尾繁三郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

#22
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#23
○議長(前尾繁三郎君) 内閣提出、郵便法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。郵政大臣村上勇君。

#24
○国務大臣(村上勇君) 郵便法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、郵便事業の運営に要する財源を確保するため、第一種及び第二種郵便物の料金を改定すること等を内容とするものであります。
 郵便料金につきましては、昭和四十六年度に改定されて今日に至っておりますが、この間、諸経費、特に人件費の著しい上昇のために、事業財政は、昭和四十九年度当初から相当の不足を生ずる状況となり、このまま推移いたしますと、収支の不均衡はますます大きくなることが予測されるところとなりました。年々増加する郵便物を円滑に送達し、郵便業務の正常な運営を確保して、郵便に負託された社会的な責務を果たすために、事業収支の改善が急がれるところとなったわけであります。
 このような状況において、昭和四十八年十月、郵政審議会に対し「郵便事業の健全な経営を維持する方策」について諮問し、同年十二月「郵便料金を改正することが適当である」との答申を得たのでありますが、折からの異常な経済情勢の中において、政府といたしましては、物価安定を最優先の課題といたしておりましたことから、小包郵便物の料金を除き、郵便料金の改定につきましては、昭和四十九年度中は見送ることとした次第であります。このことに加え、その後の給与の改定が約三〇%にも及ぶ大幅なものとなったため、昭和四十九年度末における郵便事業収支の不足額は約一千四百億円にも達する見込みであります。
 このため、昨年十一月郵政審議会に対し、事業の運営に要する財源を確保するための郵便料金改正案を再度諮問し、答申を得ましたので、答申に示されたところにより改正案を骨子とする料金改定を行うこととし、郵便法で定められている封書及びはがきの料金を本法律案により改定することといたしたものであります。
 料金改正の主な内容は、第一種郵便物(封書)につきましては、定形二十五グラムまで二十円を五十円に、定形外五十グラムまで四十円を百円に改め、また、第二種郵便物の通常はがきにつきましては、十円を二十円に改めることとしております。
 以上のほか、この法律案におきましては、取り扱いについて若干の改善を図ることとし、料金不足の郵便物等の納付額の算定方法を改めること、並びに引き受け及び配達について記録を行う、いわゆる簡易書留の損害賠償の最高限度額を引き上げることといたしております。
 なお、この法律案の施行期日は、本年十月一日といたしております。
 以上、今般の法律改正の主な内容について申し上げましたが、今後とも、安定した郵便の送達を確保し、もって国民各位の期待にこたえる所存でございます。
 以上をもって、この法律案の趣旨の説明を終わります。(拍手)
     ――――◇―――――
 郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#25
○議長(前尾繁三郎君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。村岡兼造君。
#26
○村岡兼造君 私は、自由民主党を代表し、ただいま趣旨説明のありました郵便法の一部を改正する法律案に関して、総理並びに郵政大臣に質問をいたします。
 郵政大臣より、今回の改正は、郵便事業の運営に要する財源を確保するため料金を改定し、増加する郵便物の円滑な送達、業務の正常な運営を確保して、社会的責務を果たすとの説明がありました。
 郵便法第一条には、なるべく安い料金で、あまねく、公平に提供し、公共の福祉を増進するとあり、また第三条には、郵便料金のあり方として、能率的経営と適正な費用を確保するものでなければならないと規定されております。いわば収支相償の原則であります。
 また、料金の改正に当たって、郵政審議会の答申は、この事業は労働集約的な特質があり、短時日に合理化の方策は見出しがたく、かつ、利用者負担の原則に沿わない収支改善は適切でないとの基本的立場から、郵便料金を改正することが適当であるとの結論がなされております。
 御承知のとおり、郵便事業経営の問題点は、人件費及びこれに相当する経費が支出のうち約九〇%を占める特質から、賃金高騰の影響をもろに受け、経営努力と郵便物の増加に伴う収入増加にもかかわらず、これをはるかに上回る人件費の高騰が事業収支の悪化をもたらしており、このまま放置するならば、五十一年度末において約八千億円の膨大な赤字を抱え、第二の国鉄となることは明らかであります。
 しかし、この料金改正案は、従来になく大幅なものであって、直接、間接に国民生活や経済一般に与える影響は、軽視することを許さないものがあることはもちろんであり、十分に国民の理解を得なければならないことは、申すまでもないところであります。
 よって、料金の改正に関連し、総理に、公共料金の基本的なあり方と、郵便事業経営の受益者負担の原則についてただしておきたいと思います。
 政府は、当面の急務として、物価の鎮静を第一に取り上げ、公共料金を極力抑制し、真にやむを得ないもの以外はその引き上げを見送り、たばこの定価や郵便料金の引き上げの幅と時期について、特に配慮されたことは評価をいたしますが、根本的解決策にならないことは申すまでもありません。
 郵便事業に限らず、国営または公社経営の事業において、政策料金のたてまえから、公共の負担とも言うべき赤字は一般会計から補てんすべきであり、これを一般利用者の負担とするのは適当でなく、したがって、公共料金を凍結せよとか、また、他の会計から赤字を補てんせよとの議論が、一部において根強く行われております。要するに、必要な金は税金から出せばよいという主張でありますが、そうすると、必要な財源をどう調達するかが大きな問題となってきます。財政硬直化が大きな問題となっている現在、何が何でも財政で負担をするということになれば、税金がうんと重くなってくるのも当然であり、また、他の会計からの赤字補てんは、とかく経営を安易にし、企業努力を減退させる点があります。
 公共料金といってもいろいろな種類があり、公共料金を何が何でも抑制し、財政資金を使うのがよいとは言い切れませんし、むしろ、必要なものは値上げをし、弱者に対しては、それなりの措置をとった方がよいのではないか。郵便物を例にとっても、その内訳は、個人から個人へのものは一七%しかなく、八〇%以上が企業から企業へ、そのうち、約二〇%がダイレクトメールによって占められております。
 現行の公益事業を、代替手段の有無や、値上げが及ぼす弱者への影響度などの基準で洗い直しをし、財政負担すべきものと、受益者負担を原則とするものとに明確に分けて、政策を遂行すべきだと考えます。
 総理は、施政方針演説でも、財政硬直化の問題、行財政のあり方全般にわたり見直しの方針でありますが、大きな抵抗を打破して、日本の政治を新しい時代にふさわしいものにしなければならない、それが時代の要求であり、これにこたえることが、われわれ政治家の責務であると述べられております。さらにまた、福祉政策を可能ならしめるものは、国民の連帯観念と相互扶助の精神であり、結局、高福祉は高負担を意味すると言われております。私どもはまことに同感であり、大多数の国民は、いまこそこの問題に勇気を持って当たられることを熱望いたしております。
 総理は、政策を遂行するために、公共料金の全般的なあり方と、郵便事業における料金のあり方に対し、明確な考えを示していただきたいのであります。
 次に、担当大臣であります郵政大臣にお尋ねをいたしますが、料金の値上げをして収入の改善を図っても、なおかつ、五十年度末には累積赤字約二千億円を超えることが予想されております。これが民間企業であったら、たちまち破産をいたしております。
 国民が等しく望んでおります重要なことは、郵便事業の能率的運営と合理化、正常化の問題であります。さきの郵政審議会において、今後のとるべき措置を指摘されておりますが、この点をお聞きいたしたいと思います。
 人口集中度の低い地域や、団地、別荘においての集合受け箱設置の義務づけ、二階以上の建物、集合住宅については受け箱の設置を義務化すること、あるいは、一日二度以上配達している地域を一日一度にし、通信力の高い利用者については私書箱利用を促進し、取り集めの作業については、地方都市や東京において一日四度、五度のところもあると聞いておりますが、これを縮小する考えはないかどうか。また、郵便局の窓口取り扱い時間を、利用の実情に応じて短縮することを検討したらどうか。
 当面、少なくとも実情に即しないサービスや、利用者に協力を求める事項について、積極的に改善をすべきであります。経営の近代化、合理化に労使が真剣に取り組むことは当然の責務であります。郵政大臣は、この点に関し、どのような対策をとるか、お尋ねをいたします。
 さらに、やりきれないのは、郵便事業に対する国民の信頼が薄れていることであります。特に、最もがまんができないのは、全逓に対する国民の不信であります。国民が不況と闘いながら、歯を食いしばってがんばっているのをよそ目にして、遅配、滞留は毎日平均百五十万通を超え、ストライキに至っては、春闘、年末闘争と、ますますその度を加え、四十九年度は、現在までに延べ六千二百五十局、約十一万二千人がストに参加をいたしております。全く国民の損失ははかり知れないものがあります。この違法ストに対し、当局の厳重な処分を強く要求をいたします。
 当局の処分がなされていないことをよいことに、またまた大規模なスト計画を発表いたしており、全く言語道断、国民にとってとうてい耐えられるところではありません。
 郵便事業が国民の信頼を得て存続発展するには、いたずらに責任をなすりつけることでなく、いま何が一番大切なのか、労使ともにみずから問い直すことが必要であり、全職員が国民に対する社会的責務を果たすべきであります。
 郵政大臣は、業務の正常化の確保について、どのような決意と方策を持っているかをお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
#27
○内閣総理大臣(三木武夫君) 村岡君にお答えをいたします。
 村岡君の言われますように、公共料金というものが、赤字が出れば、すぐこれは一般会計で負担すればいいというものではない。もしそういう考えが許されるならば、経営はきわめて安易に流れやすいわけでありますから、やはり公共料金は、その便益を受ける人たちが便益に応じて相応の負担をするということが原則である、私はこういうふうに考えておるわけでござざいます。
 しかし、その公共料金を決定する場合に、社会的な影響というものは十分に考えるべきことは当然でございましょう。したがって、今回の場合も、たばことか酒などの大衆向きのものに対しては、料金の幅等も考慮をいたしたわけでございます。
 いま、物価安定というものがこの内閣の緊急な課題ではございますけれども、しかし、さりとて、このままに公共料金を放置することは、一遍にまたこれを是正するということは大変でございますから、やはり極力抑制をしたけれども、どうしてもこの程度のことはやむを得ないという程度の公共料金の値上げにとどめたことは、御理解を賜りたいと思うわけでございます。(拍手)
#28
○国務大臣(村上勇君) 村岡君にお答えいたします。
 まず、郵便事業のサービス問題等、今後とるべき措置の問題についてお答えします。
 郵便事業の能率的運営等につきましては、かねてから種々努力してまいったところであります。配達度数や取集度数、窓口取扱時間の改正につきましては、将来実施する方向で、その具体策につきましては現在鋭意検討中であります。また、その他利用者に協力をお願いすべき事項につきましても、あわせて検討いたしてまいりたいと考えております。
 次に、労使の安定化を図り、業務の正常運行を確保することにつきましては、郵政事業関係職員は、事業の高度の公共性にかんがみまして、争議行為を禁止されているところでありますが、現実にはしばしば争議行為が行われ、国民に多大の御迷惑を及ぼしていることはまことに遺憾であり、関係組合に対して、法の定めるルールに従い、平和裏に紛争を解決するよう強く要請しているところであります。
 いずれにいたしましても、郵政省の再三にわたる指導、警告があったにもかかわらず、あえて法律によって禁止されているストライキを実施し、業務の正常な運営を阻害した職員に対しましては、昨春闘時におきまして閣議決定いたしておりますこの閣議決定にのっとりまして、厳正な措置をとってまいる所存であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#29
○議長(前尾繁三郎君) 阿部未喜男君。
#30
○阿部未喜男君 私は、日本社会党を代表して、ただいま郵政大臣より趣旨説明のありました郵便法の一部を改正する法律案について、公共料金と物価の関連、また、公共料金と独立採算制の矛盾、さらには、郵政事業の今日のあり方等をめぐって、三木総理並びに関係の閣僚に対して、その所信を問うために質問を行うものであります。
 この法律案は、三木内閣発足後の本格的な公共料金の引き上げであり、現下の厳しい経済情勢の中で、物価の上昇に拍車をかけ、狂乱物価再来の呼び水ともなりかねないものであり、国民生活に与える影響はきわめて重大でありますから、全国民はひとしく不安と不信の気持ちで本案の審議を見守っていることを肝に銘じ、率直、明確な答弁をいただきたいと思うのであります。(拍手)
 まず、お伺いしたいことは、政府の物価抑制に対する政治姿勢でございます。
 三木総理は、さきの施政方針演説におきまして、当面の急務は物価の鎮静であり、本年三月には、前年同月に比し消費者物価の上昇を一五%程度に抑え、来年三月には一けた台にすべく、さらに物価対策を強力に推進していくつもりである、こう述べられました。さらにはまた、公共料金を極力抑制したのも物価に及ぼす影響を考えたからだと、かたく約束をされました。
 総理、物価対策を強力に推進するというならば、まず政府みずから公共料金を凍結して、物価抑制の範を示すべきだと思いますが、この時期に、あえて大幅な郵便料金の値上げを提案される政府の物価に取り組む政治姿勢を何と理解したらいいのでしょうか、総理から納得のいく説明を承りたいのであります。(拍手)
 総理はまた、公共料金については極力抑制したとしばしば述べておられますが、しからば、郵便料金についてはどのように極力抑制をされたのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
 特に私が指摘したいのは、郵便事業と電信電話事業の比較であります。いずれも従業員三十万人余りを擁する公共事業であり、独立採算制をもって同じ政府の監督のもとにありますが、日本電信電話公社は、昭和四十九年度において約二千億円の赤字が見込まれ、昭和五十年度においては二千八百億円余りの赤字予算となっております。一方、郵政事業特別会計は、昭和四十九年度で約千四百億円の赤字であり、昭和五十年度においては、郵便料金を現行のまま据え置いても、約二千億円の赤字予算と言われております。しかるに、政府は、物価対策上の措置として、電信電話料金の値上げを凍結されました。これはまことに時宜を得た措置で、わが党も全面的に賛意を表するところであります。
 しかしながら、一方において、同種の郵便事業に対して大幅な郵便料金の値上げを強行すれば、電信電話料の凍結はその意義を失うばかりでなく、政府みずからが、物価と公共料金のあり方、公共料金と独立採算制の矛盾を暴露したものと言わなければなりません。
 総理、あなたはこの矛盾を何とお考えになりますか、確とお答えをいただきたいのであります。
 次に、総理にお伺いしたいのは、特にこの時期、特にこの時期において、物価の抑制と独立採算制のいずれを重点と考えておられるかということであります。
 去る二月二十一日、本院において酒、たばこの値上げ法案が提案をされましたとき、自由民主党を代表して小泉代議士は、酒、たばこは嗜好品であるから、財源確保のための値上げはやむを得ないという趣旨の主張がございました。よもや、郵便も嗜好品とは申されますまい。これは明らかに国民生活に欠くことのできない通信の手段であり、その料金は、れっきとした公共料金でございます。さればこそ、第三種郵便物等に見られますように、採算を度外視した政策料金も取り入れられておるのであります。しかるに政府は、郵便事業を独立採算制とし、事業の収支は受益者負担の原則を貫くと申されますけれども、このように独立採算制を金科玉条とする限り、公共料金の値上げは必然となり、物価の安定は望むべくもないと思いますが、いかがでしょうか。
 いまこそ、総理の所信のごとく、物価安定を最優先させるため、当分の間公共料金を凍結して、一般会計よりの繰り入れ等の措置によって物価の安定を図るべきだと思いますが、物価の鎮静を最優先させると申された総理の所信は変更されたのでありましょうか、明確なお答えをいただきたいのでございます。(拍手)
 次に、福田経済企画庁長官にお伺いします。
 あなたは三木内閣の経済政策の統括者と言われ、安定成長の旗振り役として、公共料金の全面凍結を強く主張されておったようでありますが、大蔵大臣などの抵抗にあって、結果は無残にも、わずかに一部公共料金の据え置きを見た程度となりました。経済政策の統括者として、その責任をどのように感じておられるか、率直な心境をお漏らし願いたいと思います。
 また、公共料金全面凍結の主張が破れ、郵便料金を初め、酒、たばこなどの公共料金が大幅に引き上げられるような結果になったとき、長官の主張する安定経済へどのような影響を与えるとお考えでしょうか。国民に納得のできる説明を求めてやみません。
 さらに、私が理解に苦しむことは、政府は、五十一年三月の物価を対前年同月比で一けたに抑えると宣伝していますが、今回の郵便料金の値上げ案は、史上に例のない大幅なものでありまして、第一種郵便で二・五倍、第二種で二倍、第三種に至っては五倍という常軌を逸した値上げであります。特に、第三種郵便物は、業界新聞などに見られますように、発行者がその負担に耐えられない状況でありますから、直ちに購読料に通信料を加えた大幅な値上げとなることは、火を見るよりも明らかであると言わなければなりません。
 このように、郵便料金の大幅な値上げは物価上昇の引き金の役割りを果たすと思われますが、それでもなお、来年三月の物価上昇を一けたの台で抑える自信がありますか、お答えを願いたいのでございます。
 長官、くどいようでございますけれども、ここは何よりも物価安定を最優先として、かつてあなたが主張されたように、公共料金を全面ストップし、当分の間経済の動向を見守ることが大切ではないでしょうか、重ねて所信をお伺いするところでございます。
 続いて、大蔵大臣にお伺いいたします。
 あなたは財政演説で「公共料金は、本来、コストとの関連で合理的な水準に設定されるべきである」と表明されておりますが、それは、とりもなおさず独立採算制を強く主張されたものと受け取れます。そうであるならば、今日、世界のいずれの国で、わが国と同等のサービスのもとに郵便事業が独立採算制で運用されているところがあるというのでしょうか、その例を示していただきたいのでございます。
 さらにまた、郵政当局の試算によれば、五十一年度、郵政事業特別会計は約二千八百八十六億円の累積赤字が見込まれるとされておりますが、この赤字を、すべて再度の料金値上げによって国民大衆に押しつけるお考えでございますか。
 特に大蔵大臣の注意を喚起したいことは、今回、もしこの大幅な値上げが実施されることになれば、企業の利用するダイレクトメール等は郵便以外の送達方法に変わって、郵便の利用は激減し、郵便料金は値上げをしたが、郵便収入は現行よりも少なくなって、物価上昇のみが残ったという皮肉な結果になりかねないのでございます。大蔵大臣、いまこそ公共料金と独立採算制の矛盾にメスを入れ、公共料金のあるべき姿を求めるときだと思いますが、率直な大臣の考えを聞かせてください。(拍手)
 次に、郵政大臣にお尋ねいたします。
 すでに述べたごとく、郵政事業のこの深刻な財政事情について、所管大臣としてどのような解決策を持っておられるのか、まずお伺いをしておきます。
 特に私がこの際、郵政大臣に提言をしたいことは、過ぐる昭和四十六年の郵便法の改正に当たり、われわれの強い反対を押し切って郵便法第三条を改悪し、郵便の公共性を無視して、企業主義、独立採算制至上主義を導入したことであります。この郵便法の改悪が、今日郵便事業の運営を硬直化し、抜き差しならぬ状態に追い込んでおると申し上げて過言でありません。第一種、第二種郵便物の送達は国の独占事業であり、その他の郵便物といえども、きわめて公共性の強い事業であることに思いをいたして、企業主義の弊害を除くために、速やかに郵便法第三条を削除する手続をとり、同時に、郵政事業の財政確立のために、抜本的な対策を検討されるように強く要請をいたします。
 さらに大臣に申し上げたいことは、かつてわが国郵便事業は、迅速、正確をもって誇りとしてまいりましたが、いまや昔日の面影はなく、入学試験の通知が間に合わなかったとか、大切な会議の招集文書が期日後に届いたなどという、遅配に対する利用者の不満はちまたに満ち満ちております。
 郵便事業をかくも混乱させている原因はどこにあるのでしょうか。先ほど村岡代議士は、本当の内情を知らずに、勝手なことを申しておられましたが、大臣、よくお聞きください。郵政事業を混乱させておる原因は、悪名高き郵政の労務管理こそ、その犯人であることを明確に指摘しなければなりません。(拍手)
 今日、郵政の労務管理に若干の反省があることを認めるにやぶさかではありません。しかし、なお職場の労使に残る不信感こそは、かつて郵政審議会の藤井委員長が指摘をしたように、郵政の労務管理は、民間経営者の立場から言わしてもらえば、落第です、こういう表現に最もよくあらわれておるのでございます。
 郵便事業は、予算の八〇%までが人件費であるように、ほとんどを人手に頼る仕事であることは、いまさら申し上げるまでもありません。このような性格を持つ仕事では、特に人間関係が業務運行の中心であります。しかるに、郵政の職場にあるものは、管理職の組合敵視と、問答無用の行政処分による恫喝、また一方、組合員のかかる管理職に対する不信と憎悪、そこに発生する紛争、これでどうして郵便事業の正常な運営が期し得られましょうか。
 とりわけ、郵政省の行う行政処分の実体は、民主主義社会においては許すことのできない暴挙であります。すなわち、管理職の一方的認定によって、やれ暴言を吐いたとか、やれ業務命令に違反したなどとして行政処分が行われておりますが、今日、民主主義の社会では、親を殺害したような極悪非道な犯人でさえ、その動機や心情を疎明する機会が与えられます。郵政の行政処分たるや、事実の有無、当人の疎明、第三者の証言すら求むることなく、管理職の思うままに、全く一方的に処断をされておるのであります。ここに労使不信の根源があり、事業混乱の最たる原因があることを知らなければなりません。(拍手)
 大臣、郵政事業の正常化は、まず労使関係の正常化にあることに思いを及ぼしていただいて、紛争の根源である一方的行政処分を中止して、労使の信頼回復を行い、利用者に対するサービスの向上を図ることが焦眉の急であると思われますが、大臣の所信をお聞かせください。
 最後に、現行郵便料金制度は、大企業優遇であることを指摘しなければなりません。
 郵便法第二十七条の三には、大企業の差し出すダイレクトメールが三千通以上になれば、最高一五%の割引をするという制度がございます。いまや、企業の郵便は全取り扱い数の八〇%を占めるに至っておりますが、郵便利用公平の原則からも、かかる大企業擁護の制度は改めるべきだと思いますが、この点についての大臣の考えを承りたいと思います。
 以上、申し述べましたとおり、政府提案に係る郵便法の一部を改正する法律案は、物価対策上もきわめて危険な要素を持つばかりでなく、大幅な料金の値上げが、かえって郵便事業の収入を減少させるおそれさえあります。さらに、この料金値上げは、利用者へのサービスとして何ら還元される措置のない、国民不在の改悪であると断せざるを得ません。
 わが党は、もとより、かかる無定見な公共料金の引き上げには絶対に反対であります。政府に残された最善の道は、速やかに国民の期待にこたえて、三木総理みずから英断をもって本案を撤回されるよう強く要望して、私の質問を終わります。(拍手)
#31
○内閣総理大臣(三木武夫君) 阿部議員の御質問にお答えをいたします。
 物価安定を第一義とするこの内閣が、郵便料金の値上げをなぜ凍結しなかったかということでございます。
 御承知のように、四十九年度においても千四百億の赤字を抱えた郵便会計、これ以上抑えてまいりましても大変なことになる、こういうことで、できるだけ、その値上げの時期、あるいはまた値上げの内容等にも配慮を加えて、この程度の値上げは受益者に御負担を願うことが適当である、こういう判断で今回値上げをお願いする次第でございます。
 しかし、極力抑制と言うけれども、具体的にはどのように配慮したかということでございますが、手紙の五十円はそのままでしたけれども、はがきの三十円というのを二十円にいたしたわけでございます。そしてまた、実施の時期を六カ月間延期した。これはわれわれとしては、財政的には多少無理な点があるわけでございますけれども、一般の大衆に対する影響等も考えて、極力この程度の配慮を加えたわけでございます。
 また、電信電話なんかの料金はそのままにしておいて、郵便料金だけを六カ月延期しても、上げるのは筋が通らぬじゃないかというお話でございますが、これはやはり事業経営の実態が少々違うということでございます。
 郵便事業は、郵便料金の収入をもってしても人件費が賄えないというのですから、こういう状態になっておりますから、どうしてもこの際、ある程度の受益者の御負担を願うことが適当であるということでございます。
 また、この郵便料金というものを、一般会計で赤字を補てんしたらどうかということでございます。
 公共料金というものが、赤字が出れば皆一般会計で負担するということになりますと、どうしても、これは合理的な経営、能率的な経営というものがおろそかになって、安易な経営に流れる。だから、公共料金は、やはりその便益を受ける人が、便益に応じて御負担を願うというのが政府の考え方の基本でございます。(拍手)
#32
○国務大臣(大平正芳君) 諸外国における郵便事業の経営原則はどうかという御質問でございます。
 西ドイツ、フランス等におきましては、非常に厳格な独立採算制がとられておると承っております。それからアメリカ、イギリス等におきましては、原則は独立採算でございますけれども、累積負債の一部の処理、臨時的な収入の不足の一部を処理する場合、あるいは政策的な低減料金の補給等の場合、受益者負担の原則についての例外が一部認められておると聞いております。
 第二に、郵政事業特別会計の赤字の処理をどうするつもりかという御質問でございます。
 四十九年度約一千四百億円、このままでまいりますと、この改正をお認めいただいた上で、五十年度約六百億の赤字の見込みでございます。合計二千億は、とりあえず借入金で処理をしてまいりたいと思います。そして、料金改定後の会計の実情をよく精査いたしました上、関係省庁とよく相談の上、この処理をどうするかについて、結論を得たいと考えております。
 第三に、料金の値上げに関連いたしまして、郵便物の送達方法等に変化が生じて、一時的に郵便物の数量の伸びが鈍化しはしないかという御指摘でございます。
 阿部さんが御指摘になるようなことは、経験上あり得ることでございまして、一時的には私はやむを得ないと思います。けれども、それだからといって、経営原則をゆるがせにするわけにはまいらないわけでございまして、ただいま総理大臣が仰せになりましたとおり、経営の健全を担保してまいりますためには、ちゃんとした経営原則に立脚してまいりますことが必要であると考えております。(拍手)
#33
○国務大臣(村上勇君) 阿部さん御承知のように、郵便法第三条は、能率的な経営のもとにおける郵便事業の運営に要する費用を、郵便料金によって賄うという収支相償の原則を規定いたしておるのであります。前回の郵便法改正以来、この趣旨を体しまして、各般の経営努力をしてまいった次第でありますが、近年増加の一途をたどる人件費の増高によりまして、郵便事業財政は急激に悪化いたし、このまま推移してまいりますならば、国民の基礎的な通信手段である郵便サービスの維持すら困難な事態に立ち至る現状であります。
 今回の料金改正は、このような現状にある郵便事業財政の立て直しを図るため、郵便法第三条の考え方をその根底に据えて、長期的に収支の改善を図ろうとするものであります。
 次に、郵政省の労務管理の問題であります。
 人力に依存する度合いの高い郵政事業におきましては、業務の円滑な運営を図る上で、労使関係の正常化がきわめて大事な課題でありまして、この点を労務管理の基本としているところであります。このため、郵政省といたしましても、自律すべき点は率直に自律して、労使間に好ましい信頼関係が確立されるよう留意いたしておるところであります。
 なお、不幸にして違法または不当な行為が発生し、行政処分を行わなければならない場合は、本人から、その非違事実のてんまつを記述した書面を徴するなどして、事実認定を慎重にし、公正に扱うよう一層配意する考えであります。
 いずれにいたしましても、労使関係が原因で国民の皆様に御迷惑をかけることがあっては、まことに申しわけないことであり、業務運行上、その施策について万全を期するとともに、労使関係の安定のために積極的に努力する所存であります。
 次に、郵便料金減額制度についてお答えいたします。
 郵便法第二十七条の三に規定されております料金減額の制度は、郵便物の区分けの協力に対する割引制度でありまして、大企業に料金面での便宜を図るという趣旨のものでは全くございません。一時に大量の郵便物が差し出されますと、全体の郵便物の流れに著しい影響を与えます上、非常に手間がかかりますので、この区分割引制度により業務の円滑な運営を確保するとともに、省力化を図ろうとするものでありまして、今後の業務量の増加を考えますと、この制度の利用は、またやむを得ないと考えております。(拍手)
#34
○国務大臣(福田赳夫君) 阿部さんの私に対する質問の第一点は、私が、昭和五十年度予算編成の過程において、公共料金の凍結を主張したのにもかかわらず、今回郵便料金値上げに賛成したのは、その責任はどうだと、こういう御詰問でございます。
 いま、わが国の物価情勢は非常に順調に推移しております。三月の時点におきまして、前年度対比一五%程度というのは、大体これは実現されそうであります。
 しかし問題は、この三月の問題じゃないのです。問題は、四月以降、長きにわたってわが国の物価を安定させるということなんです。そういう見地から、昭和五十年度、四月からの十二カ月間における年間物価上昇率は一けたの範囲にとどめる、こういう目標を立て、さらにその次の五十一年度におきましては、物価水準を預金金利の水準以内にとどめる、こういう目標を定め、それに向かって諸施策を進めておるわけでございますが、そういう考え方であればこそ、五十年度の一けた台、この消費者物価の目標はぜひ実現したい、こういうことから公共料金の凍結を私は強く主張した。しかし、極力そういう主張はしたものの、郵便料金につきましては、これは企業経理の立場もある、また財政当局としての立場もある。そういうことを考えまして、値上げ幅を縮小する、実施の期限はこれを延期するということで、まあこれを実施することはやむを得ない、こういうふうに考えたのでございます。
 しかし、私は、その他の主要な公共料金につきましては、おおむねこれが凍結ということで実現をされた、こういうふうに考えておりますので、まあ私の責任を追及されるというような覚えはない、かように考えておる次第でございます。
 次は、郵便料金の値上げを実行した、そうなると九・九%という一けた台の五十年度の消費者物価目標が怪しくなるんじゃないか、それはどうだ、こういうお話でございます。
 もとより、この九・九%、一けた台という消費者物価の年間上昇率、これを織り込んで経済見通しを立てておるわけであります。この九九という中には、その前提としては、郵便料金も上がりますよということをちゃんと織り込み済みで、そういう計画ができておるわけであります。私は、当面三月末なんということに満足いたしません。五十年度につきましても、何が何でもこれは一けた台の消費者物価目標というものを実現したいということを目標といたしまして、全力を挙げ、万難を排してこれに邁進いたしますので、どうぞその点は御安心願いたい。
 郵便料金の引き上げにつきましては、御賛成願いたいとお願いを申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#35
○議長(前尾繁三郎君) 土橋一吉君。
#36
○土橋一吉君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、郵便法の一部を改正する法律案に関して、総理大臣並びに関係大臣に質問をいたします。
 第一にお尋ねしたいことは、三木内閣が真剣に物価問題と取り組み、物価の高騰を抑える決意があるかどうかということであります。
 物価は鎮静化の方向に向かいつつあるなどという政府の宣伝にもかかわらず、光熱費、食料品など、国民の生活必需品は相変わらず大幅な値上げを続けているのであります。不況とインフレが同時に進行する経済危機の中で、昨年は、負債一千万円以上の企業倒産件数が約一万二千件に上り、戦後最高を記録するとともに、今年に入って失業者も百万を超え、政府統計によっても、勤労者の実質賃金は、昨年の十月、十一月においては、前年と比べマイナスとなっているなど、国民の生活は深刻な状態にあります。その反面、石油、化学、鉄鋼などの大企業は、製品価格を次々に引き上げ、大幅な利益を上げ続けているのであります。
 三木内閣は、これら大企業の価格つり上げを何ら規制しないばかりか、たばこ、酒税、国立大学入学金など、一連の公共料金の値上げを国民に押しつけようとするなど、先頭に立って物価値上げを進めているのではありますまいか。
 特に郵便料金の二倍から五倍にも上る大幅な引き上げは、戦後の一時期を除き、かつて例のないものであります。このような郵便料金引き上げを政府みずから行うことは、インフレ、不況下における国民の困難な生活に、さらに経済的負担を増大させるばかりでなく、全般的な物価の上昇に一層拍車をかけると考えるが、総理の明確な答弁を求めます。
 第二に、総理に質問したいことは、郵便制度が、国民の基本的権利を守る上で、いかなる役割りを果たし、国がいかなる責任を持つかについて、どう考えてこの法案を提出したかということであります。
 本来、郵便は、国が国民に対して保障しなければならない基本的な通信の手段であり、同時に、言論、表現の自由、文化の享受など、国民の諸権利を保障する手段でもあります。したがって国は、郵便法第一条「郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進する」という規定を守り、郵便サービスを国民に提供する義務があるのであります。それにもかかわらず、政府は、今回の大幅な料金改定を提案しているばかりか、これは郵便法第一条の精神を踏みにじり、事業経営の側面を優先させるものと言わざるを得ないが、政府の見解を伺いたい。しかも、三木内閣は、郵便利用者の負担の増大によってのみ郵便財政の確保を図り、政府の責任を回避する許しがたい政策を国民に押しつけようとしておるのであります。
 政府は、郵便事業は独立採算であると称して、基礎施設や本省、郵政局、医療機関、教育機関などの一切の経費を利用者に負担させてきたのであります。特に、郵便局、ポストなどの基礎施設は、すべての国民が必要なときはいつでも利用できるよう、いわば国道と同様に、国が責任を持って配置しなければならない公共施設であるにもかかわらず、国の一般会計からは何らの負担もないのであります。基礎施設や本省などの一切の経費を料金で賄うのであれば、第一条に言う「安い料金」などは、とうてい保障されないのではありませんか。このような政府の姿勢は、郵便法第一条を真っ向から踏みにじるものであります。
 政府は、郵便料金引き上げの最大の根拠として、諸経費、特に人件費の高騰を挙げておりますが、この論議は二重に欺瞞的であります。
 第一に、本来国が負担すべき基礎施設や管理経費を料金に負担をさせ、国が当然とるべき責任を回避しておることを隠蔽し、第二には、歴代自民党政府の進めてきたインフレ高物価政策に対する責任をごまかし、物価高から生活を守るための郵政労働者の正当な賃上げも非難をし、赤字を口実に、郵政労働者に低賃金と労働強化を押しつけていこうとする政府の姿勢を示すものであります。
 また、他の面から言えば、今日の郵便事業の困難は、歴代自民党政府が推し進めてきた高度成長政策によってつくり出されているということであります。
 第一に、大企業を中心とする営業用通信物が増加し、いまや全体の過半数を占めるに至り、結局、郵政労働者の労働強化と、国民の信書などへのサービスの低下をもたらしているのであります。
 第二に、人口及び産業を大都市に集中することによって、過密過疎問題を激化させ、交通難、建物の高層化、集団化などを進めたために、郵便業務に重大な障害をもたらし、その対策のために費用が増大しているのであります。したがって、この面からも大企業と政府の責任が問われ、適切な負担が要求されるのであります。
 総理、あなたがいまなすべきことは、これまでの独立採算制の押しつけをやめ、郵政事業に対する政府、国の責任体制を確立し、郵便法を踏みにじる郵便料金の大幅値上げを抑えるために必要な財政措置をとることであり、「物価の安定はこの内閣の最優先の課題」と述べた公約を実行することではありませんか。この公約を実行する決意があるかどうか、明確にお答えをいただきたいのであります。(拍手)
 郵便料金値上げを抑えるための財源は、以下の措置によって十分保障されるのであります。
 三木内閣は、これまでの高度成長政策を支えてきた大企業本位の税制、財制、金融の仕組みを、まず抜本的に改める必要があります。
 大企業への補助金、産業基盤中心の公共投資、大企業、大資本家への特権的減免税、政府金融機関をも含めた大企業本位の財政投融資計画をやめることであります。また、一兆三千億円を超える防衛費を大幅に削減し、このインフレと不況の中でも膨大な利益を上げている大企業や大資本家に対して、適正な課税をすることであります。郵政事業の赤字は、これらの財源のわずか数十分の一で十分埋め合わせがつくものであります。(拍手)
 第三には、大幅な郵便料金値上げが及ぼす社会的影響にどう対処するつもりかという点についてであります。
 本法案は、国民各層、とりわけ通信の大部分を郵便に頼らざるを得ない過疎地域の住民、農山漁村の住民に大きな負担増を強い、郵便利用を抑えるだけでなく、母子家庭、生活保護世帯、身体障害者、低所得者層に、経済的に大きな負担をさせ、これらの人から通信手段を奪うものと言わざるを得ません。社会的な交流を主に郵便に頼っている身体障害者たちは、本法案について、「生きがいを奪うものだ」と叫んでいるのであります。
 総理、総理は去る十二月十四日の所信表明において、「物価騰貴により最も深刻な影響を受けるものは、生活保護世帯、老人、心身障害者、母子世帯などであります。これら社会的、経済的に弱い立場の人々の生活の安定をはかるための一そうきめこまかい福祉施策の推進、老人が安心して老後を送ることのできる社会を実現しなければ、公正がはかられたとは申せません。」と述べているのであります。
 今回の大幅な料金引き上げは、これらの人々から通信手段を奪い、社会的不公正をますます拡大するものと断ぜざるを得ません。総理の所信表明と本法案は全く対立をするものであり、矛盾すると考えるが、総理の明確な答弁を求めるものであります。
 さらに、新聞、雑誌などの定期刊行物や、通信教育、視力障害者用の点字物、学術出版物などを扱う第三種、第四種郵便物は、国民の表現の自由、言論、出版の自由、文化の享受、教育を受ける権利など、国民の基本的権利を保障する手段とするために、低料金扱いになっているのであります。政府は、視力障害者の点字物を除き、第四種郵便物を大幅に引き上げ、第三種料金は一挙に現行の五倍にも引き上げる計画を進めており、これによって、各種の新聞や文化的出版物の発行と購読を困難に陥れ、国民の知る権利を文字どおり奪うものであり、国民の基本的諸権利を侵害し、じゅうりんをするものであります。
 政府は、この無謀な計画を直ちに撤回する意思があるかどうか、内閣総理大臣の明確な答弁を求めるものであります。(拍手)
 また、これまでのように、第三種、第四種の低料金扱いを、封書やはがきなど他の郵便物に一切負担させるのでなく、現行の料金に据え置くために、国は必要な財政措置を講ずべきだと考えるが、総理は、その必要はないと考えるのかどうか、明確な答弁を求めるものであります。
 以上、述べたとおり、今回提出をされた郵便法の一部を改正する法律案は、今日の全般的な物価上昇に一層拍車をかけ、インフレと不況に苦しむ勤労者、国民の経済的負担をさらに増大させるものと言わざるを得ません。
 三木内閣が本当に物価安定を最重点の施策とする決意があるなら、本法案を速やかに撤回すべきであります。このことを強く指摘して、私の質問を終わります。(拍手)
#37
○内閣総理大臣(三木武夫君) 土橋議員の御質問にお答えをいたします。
 この内閣は、物価安定を最重点とする決意ありやという御質問でございました。
 土橋議員ごらんになってもわかりますように、物価安定というものを第一義に置いて、あらゆる施策をこれに集中して、総需要抑制政策には摩擦の面も相当ありますけれども、何はさておいても、物価は安定しなければならぬということを第一義に置いて努力しておることは、おわかりのとおりでございます。
 そういう政策的効果もあらわれまして、三月末の消費者物価は、前年同月比一五%という目標を達成しそうでありますが、さらに来年度は一けた台にするという目標に向かって、今後努力をいたしていくわけでございますから、物価安定は最重点政策であるという考え方に変わりはありません。
 また、郵便サービスは、広く言えば国の義務だから、いろんな赤字に対しては、これを一般会計、あるいはまた税制の改革、自衛隊の予算を削減してこれに充てるべきだという考えをお述べになりました。
 しかし、国の義務でありましても、やはり国といっても、これは結局は国民の負担にかかってくるわけでありますから、郵便を利用される方が、ある程度の便益を受ける方が御負担を願うという原則は、私は、この原則としてはやはり当然のことだと思っております。したがって、税制の改革あるいは自衛隊の予算を削減して、そしてこの値上げというものを、この際取りやめにする考えはないことを明らかにいたしておく次第でございます。
 また、三種、四種の問題についてお触れになりましたけれども、しかし、これはそれぞれの性格がありまして、いま御指摘のあった点字などは、これは無料でありますが、その他のそれぞれの性格について十分な配慮をいたしたわけでございます。コスト面も考えて値上げ幅を決めたのでございまして、これを取りやめる考えはないことを明らかにいたします。
 今回の値上げについては、いろいろ土橋議員から御批判もございましたけれども、できるだけ一般大衆の方々の負担を軽減するために、実施の時期、あるいはまた、はがき等の値上げの幅などに対しては、十分な配慮を加えたつもりでございます。(拍手)
#38
○国務大臣(村上勇君) もう大体総理からお答えになられましたので、私がお答えするところは、第三種の料金についてだろうと思います。
 御承知のように、第三種郵便物の料金は現在大幅に割り安になっておりまして、そのために生ずる赤字が、結局、第一種などの基本サービスの料金にしわ寄せされておる実情にありますことは、土橋さん御承知のとおりであります。したがいまして、第一種等、国民に広く利用される基本サービスの料金負担が重くならないようにするためには、第三種の過度の料金割引は是正して、少なくとも、直接経費を償う程度の適正な水準に改めたいと考えておる次第であります。
 第四種につきましては、その社会、公共的役割りを考えまして、郵政審議会の答申に沿って、値上げ率を低く抑えてまいる所存でございます。(拍手)
#39
○国務大臣(大平正芳君) もうすでに総理大臣、郵政大臣から御答弁がございましたので、私から蛇足を加える必要はないものと思います。(拍手)
    ―――――――――――――
#40
○副議長(秋田大助君) 田中昭二君。
#41
○田中昭二君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま郵政大臣より趣旨説明のありました郵便法の一部を改正する法律案に対し、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 郵便料金は、物価政策の見地から、公共料金の主要な指標の一つとして注目されねばならないことは申すまでもありません。国民の生活水準の向上とともに、郵便、電報、電話等の通信関係支出が増加することは必然的なものとなるのであります。
 さきに発表された昭和四十九年度通信白書によれば、国民一世帯当たり、年間における通信関係支出は二万一千四百二十九円にも達しており、しかも年々増加傾向にあります。
 中でも郵便物においては、引き受け総郵便物数が百三十二億八十七万六千通で、そのうち、年賀郵便物及び選挙郵便物を除いた内国平常信は、百八億九千六百九十五万四千通にも達しており、国民一人当たりの利用数は百二十一・四通にもなっております。しかし、アメリカの四百通以上、スイスなどの欧州先進諸国の二百通から三百通という現状から推測しますに、将来わが国の国民一人当たり利用数はもっと増加し、国民の郵便物関係支出はふえると思われます。
 一昨年の石油ショック以来、悪性インフレと異常な物価高騰のもとに痛めつけられてきました国民は、ことに昨年の秋の国鉄運賃を初め、消費者米価、地下鉄、バス、タクシー、ガスなどの公共料金の相次ぐ大幅値上げで、国民生活を不当に圧迫されておるのであります。
 このような状況のもとで昨年誕生した三木内閣において、国民生活の安定確保を図ることこそ、最大の課題であることは当然であります。中でも、政府の手によって、十分抑制のできる立場にある公共料金を抑制すべきことは申すまでもありません。
 しかるに、政府は、今国会に郵便法の一部を改正する法律案を提出し、郵便料金の大幅値上げを図ろうとしているのであります。すなわち、第一種の封書については現行の二十円を五十円に、第二種のはがきは十円を二十円にと、それぞれ二五倍と二倍の大幅な値上げを目指すものであり、このような異常ともいうべき大幅値上げ案は、戦後の混乱期の昭和二十六年以来のことであります。このような措置については、あくまで、従来の企業性、採算性を重視した態度を根本的に改め、国民福祉の立場からも慎重に検討さるべきであります。
 今回の値上げ案の基礎資料とした郵政審議会が昨年十二月に提出した「郵便料金の改正に関する答申」の中にも、「この料金改正案は従来になく大幅なものであって、直接間接に国民生活や経済一般に与える影響は経視することを許さないものがある。したがって、郵便事業の円滑な運営を損なわないで、その影響を緩和する方策については、慎重な配慮を怠らないよう申し添える。」と明示しているではありませんか。また、郵便法第一条においても、「この法律は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」とありますが、この郵便法の精神に照らしても、安易に郵便料金の大幅な値上げを是認するわけにはいきません。
 そこで、総理並びに大蔵大臣にお伺いいたしますが、この際、郵便料金については、一般会計からの補てん措置を講じ、少なくとも物価上昇率が一けたに落ちつくまでは抑制すべきだと考えるものでありますが、その点について具体的に所見を伺いたい。
 次に、郵政事業に関する特別会計制度についてであります。
 現在、郵便事業、郵便貯金事業、簡易生命保険・郵便年金事業の三つの特別会計に分かれていますが、郵便貯金の年度末現在高の過去十年間の推移を見てみますと、対前年比平均二十数彩の比率で増加しており、四十八年度末においては十五兆三千七百三十二億円にも達し、本年度の国家予算にも迫ろうとしているのであります。このように、郵便局の窓口を通じて集められた資金のうち、郵便貯金資金は大蔵省資金運用部に預託され、財政投融資に運用されていますが、この財政投融資に繰り入れた金利分から貯金の利息などを差し引いた差額、すなわち剰余金は、昭和四十八年度までの累積で一千七百三十五億円にも達しています。簡易生命保険・郵便年金事業における剰余金も、四十八年度には八千四百六十億円にも達しており、今年度にはさらに大幅にふえる見込みであります。
 これらの三つの事業は、特別会計法に基づいてそれぞれ独立採算制で運用されておりますが、業務は同一の郵便局で行われているのが現状であります。人件費や局舎維持費などを事業運営費として三事業で分担しているとはいえ、その分担割合については確固たる根拠は不明確であるようですが、この際、郵便事業における赤字経営を解消するため、この三事業間において適正な調整措置を講ずることを前向きに検討すべきだと考えるが、この点について、三木総理大臣を初め、大蔵、郵政各大臣の所見を伺いたい。
 次に、郵便業務のサービスの改善と、労使関係の問題についてであります。
 一般化された遅配、誤配、滞留のために、国民の郵便事業への大きな不信を招いていることは周知の事実であります。特に遅配、欠配もひどくさきの四十六年の値上げの際決められた送達日数の達成度は年々悪化の一途をたどっております。すなわち、本年度の通常な時期を見ても、約二十億通にも上る遅配が出ているのが現状であります。郵便事業費のおよそ九〇%が人件費であることが示すように、特に郵便の集配業務が人力に依存せざるを得ないのが現状であります。したがって、人間関係こそ郵便事業を円滑に運用するかぎであります。
 しかるに、今日の郵便事業に携わる職場において、管理職にある者と一般職員との間の相互不信は深刻なものがあります。これが郵便事業の健全なる運用と国民へのサービスの欠如となってあらわれているのであります。このような相互不信のもとでは、仮に郵便料金の大幅値上げを行って収支のつじつまを合わせたとしても、国民へのサービスの改善はとうてい望めません。
 この際、年々深刻化している労使関係の改善のために、政府並びに関係者は誠意を持って取り組み、その円満なる解決を図り、正常な業務の運行を国民に確約することが先決問題であります。郵政大臣の御決意のほどを伺いたい。
 また、郵便業務を正常化して、国民へのサービスの改善を図ることが必要であります。今回の改正に当たって、どのような施策をもってサービスの向上を考えておられるのか、あわせてお答え願いたい。(拍手)
 最後に、郵便事業における将来の展望と、郵政審議会のあり方についてお伺いいたします。
 郵便料金の改正に関する答申においても、「社会経済の変動に即応するよう料金体系その他全般的な問題について長期的な視野に立って調査検討すべき重要な時期に来ていると考えられる」と強調されておりますように、当面の赤字対策にのみ終始することなく、長期的展望に立って、慎重に検討すべきであると考えるのであります。なかんずく、長年の懸案でありました公社化案につきましては、その後いかなる検討がなされたのでありましょうか、お伺いいたします。
 また、郵政審議会についてでありますが、私の調べたところによりますと、同審議会の定員は四十五名以内と定められており、現在は四十二名とのことであります。そのうち、十一名は大手企業関係の代表であります。そして評論家はわずか二名、利用者代表は、全国地域婦人団体連絡協議会会長のわずか一名であります。
 郵便料金の値上げ問題など、国民生活に直結し、直接影響のある問題について審議される同審議会の構成メンバーとしては、全く偏向したものと断ぜざるを得ないのであります。しかも、昨年十二月に出された答申の審議においては、公聴会すら開かれていないのであります。このような同審議会の構成メンバーの再編と、運用のあり方について再検討さるべきだと考えますが、総理並びに郵政大臣の所見を伺いたい。
 以上、数点にわたって政府の考えを伺いましたが、わが党は、不況と高物価の併存の中で破綻の一途をたどる国民生活の現状において、一挙に二倍ないし二倍半という無謀な郵便料金の値上げには断固反対するものであります。
 この際、政府が潔く本法律案を撤回することを要求して、私の質問を終わります。(拍手)
#42
○内閣総理大臣(三木武夫君) 田中議員にお答えをいたします。
 公共料金につきましては、しばしば申し上げますように、非常に財政的には無理があったわけでございますが、物価安定を第一義とするこの内閣として、極力抑制を図ったわけでございます。郵便料金の値上げの時期、あるいは値上げ幅等に対して配慮をいたした次第でございまして、いま、一けた台になるまでこの郵便料金の値上げを――これを据え置けという説、物価が一けた台になるまで据え置けという田中議員の御提案には、これはわれわれは賛成できません。
 また、郵便とか貯金とか保険の三事業の調整ということを言われましたけれども、三事業の調整と申しましても、これはそれぞれ事業の性格が違いますので、いま、調整を図る考えは持っておりません。
 また、いろんな審議会のメンバーについて、各方面の意見が反映できるように、メンバーを今後検討すべきであるという御意見には、われわれも賛成でございます。今後、できる限り各方面の意見が、公正に反映できるような審議会の構成をしてまいりたいと考えております。(拍手)
#43
○国務大臣(大平正芳君) 一般会計から、郵政事業特別会計の赤字を繰り入れるつもりはないかという御質問でございます。
 現在、御案内のように、郵政事業の八〇%は業務用の仕事でございまして、この赤字を一般納税者が補償するということは、実態面からも理屈に合わないのではないかと考えるのでございまして、一般会計から繰り入れるべしという御意見には、にわかに賛成いたしかねます。
 それから、物価が一けた台になるまで値上げを待ってはどうかという御質問でございます。
 そのお気持ちは理解できないわけではございませんけれども、さてそうすれば、その次の段階になった場合に、さらに値上げが大幅になることをわれわれは覚悟せなければならぬわけでございまして、今日、すでに、田中さんが御指摘のように、二倍半とか三倍とかいう大幅な値上げについておしかりを受けているわけでございますが、こういう無理なことをしないために、公共料金というものは、コストとの関連におきまして、合理的に設定していくルールを確立していくべきであると私は考えております。
 第三の問題といたしまして、郵便事業と郵便貯金事業、簡易保険事業、三事業の調整についてのお尋ねでございました。
 申すまでもなく、郵便貯金と簡易保険は、庶民の零細な資金を政府が預かっておるわけでございまして、これはもとより、有利かつ確実に運用してまいる必要があるわけでございます。この勘定が、郵便事業の赤字の補てんの一部に充当されるというようなことは、私は許されてしかるべきものとは考えておりません。(拍手)
#44
○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。
 郵政事業の公社化についての御質問であります。
 昭和四十四年に郵政審議会から答申をいただいておりますが、現在の段階におきましては、現行制度のもとで、できるだけ経営の改善に努力するという考え方をとっております。
 なお、経営形態のあり方につきましては、慎重に検討してまいる所存であります。
 次に、郵政審議会委員につきましては、広く各界の学識経験者から適任の者を任命することといたしておりますが、今後とも、任命に当たりましては、慎重に対処してまいりたいと思っております。
 次に、昨年の答申を出す際に、公聴会を開催していないじゃないかという御指摘でございます。
 昭和四十八年十月、郵政審議会に「郵便事業の健全なる経営を維持する方策について」諮問いたしました際、郵便料金問題も含め、広く御審議をいただき、参考人からの意見聴取もいたしております。昨年の審議会につきましては、四十八年の審議会答申の基本方針に基づき、料金改正案についてのみ再度審議されましたので、参考人の意見聴取がなかったものと存じます。
 次に、労務関係についてお答えいたします。
 郵政事業は、いわば人の企業であり、労使関係の安定が、事業の円滑な運営を図る基盤をなすものであることは言うまでもありません。したがいまして、省といたしましても、労使関係の改善を基本課題と認識し、労使間の話し合いの結果を踏まえて努力をしてきたところでありますが、このような中から、労使関係安定の基盤となる信頼関係が培われ、全体的には労使関係改善の実は上がっていると考えております。
 労使関係は生き物でありますから、従来の措置に安住することなく、今後とも、引き続き最善の努力を尽くしていく所存であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#45
○副議長(秋田大助君) 小沢貞孝君。
#46
○小沢貞孝君 私は、民社党を代表いたしまして、ただいま説明のありました郵便法の一部改正について、各党で質問のなかった点について、総理に二、三件、郵政大臣に三、四件質問をいたしたいと思います。
 まず最初に、総理に質問をいたしたいが、お年玉はがきを廃止したらどうだろうか、これが第一点であります。
 虚礼を廃止せよということで、本院も長年申し合わせをしてまいりました。なかなか実行できないわけであります。総理や副総理が言われるように、これからは省資源時代、夢よもう一度という時代は去った、浪費は節約しなければならない時代である、こういうように本院において再三言明されております。
 そういう時代を背景に、またこの事業をやるためには、郵政省においては、アルバイトを雇ったり、大変な人件費その他をかけているわけであります。政府が宣伝をして、こういう浪費を勧める必要は毛頭ないではないか、こういうように考えますので、まず、年賀はがきを廃止せよ、こういうように提案をいたしたいと思います。総理の明確な御答弁をいただきたいと思います。(拍手)
 やはり同じような理由によって、これもほとんど大部分は虚礼になっておりますが、電報制度を廃止せよ、こう考えます。
 昭和四十九年度の補正を含めて、電電公社の予算を拝見いたしました。昭和四十九年度の電電公社の赤字は一千四百九十九億、こういう額になろうとしております。ところが、電報を扱っておるために赤字になっている額が一千二十億であります。千四百億の中の一千二十億というものは、電報のための赤字であります。
 ところが、この電報は、だんだん電話の発達、有線放送電話の普及、こういうことによって、利用価値がなくなってきておるわけであります。「チチシス」という、この緊急の電報はいまや約三%、こういうように、緊急度はそれほど落っこっておるわけであります。あとは「コンレイオメデトウ」、お葬式のときの弔電、こういうものが大部分であるわけです。
 今度電電公社の料金改定の中で、電報料金も改定したいというような原案が出ました。これは撤回されて、来年度以降になろうかと思いますが、その中において電報も二倍、三倍、四倍に上げたい、こういうことであります。電報の収支率、収入と支出の割合は、現状においては約七百倍、来年度の予定においては八百倍、昭和五十年度においては、百円の収入について一千百円、一一〇〇%という収支率だというように言われておるわけであります。
 しかもこれに従事する者が、電電公社及び郵政省の職員合わせて二万九千何がし、約三万名の者がこれに従事しておるわけです。しかし、わずかに緊急性のある三%のためにどうしてもこの制度を残すというならば、私は夜間における配達もやらなければならないと思いますが、電電公社の原案によると、合理化のために、夜間の配達はやめます。夜間の配達はやめるというようなことになれば、この必要性はないわけであります。
 そして来年、再来年と、これはほとんど用がなくなる制度ではないか、こういうように考えますので、一つは赤字を解消するために、一つは虚礼を廃止するために、郵政、電電事業の合理化のために、そしてまた、こういうこともあるわけであります。自民党の中で選挙制度を改正をしたい、こういうようなことがありました。新聞で拝見したところによると、「カイサンタノム」という電報はやめようじゃないか、こういうことが出ておりました。そういう電報も打つ必要がなくなるわけであります。
 したがって、これは総理、この機会に、無用の長物である電報制度を廃止すべきである、こういうように考えます。明確な御答弁をいただきたいと思います。(拍手)
 さて、一月二十八日の本会議におきまして、わが党の春日委員長がこういう提案をしたわけであります。三公社五現業等を初め、政府関係の公共企業体はなかなか生産性が上がらない、こういうようなことがあるので、たとえば公営企業体近代化審議会(仮称)、こういうようなものを設置して、そこで広く高い立場から経営の合理化を提記して、そういう経営の合理化ができたようなものについて値上げを認めていくような制度をつくらなければならない、こういう提案をいたしたわけであります。
 そのときの総理の答弁は、こうでありました。いろいろの審議会がありますから、お説はごもっともだが、そういうところで十分洗い直せられるではなかろうか、もしそれがだめなら、お説のような建設的な意見を採用していきましょう、簡単に言えば、そういう総理の答弁のようでありました。
 三公社五現業等をめぐって、審議会がたくさんあるわけであります。いま田中議員の御指摘もありましたように、郵政には郵政審議会、電電には日本電信電話公社経営委員会、あるいは運輸審議会、鉄道建設審議会、林野関係には林政審議会、専売関係には専売事業審議会、こういうもろもろの審議会があるわけであります。だがしかし、私は、極論を申し上げるならば、こういう各省別にあるような審議会は、どうも各省の言うなりになっておるわけであって、大所高所から経営の近代化、合理化を図っていく、こういう役目を果たしておらなかったのが実態ではなかろうか、こういうように考えるわけであります。
 具体的な例を二、三申し上げて、この例については郵政大臣から御答弁をいただきながら、かくのごとく各省は合理化をやっておらないということを、総理、よく考えていただいて、わが党の提起したこの経営近代化審議会、ぜひ設置をしていただきたいと思います。
 まず第一に、一つ例を申し上げます。
 昭和四十一年の九月二十六日に簡易生命保険郵便年金事業に関する行政監察結果に基づく勧告、いまから約十年前であります。ごく大ざっぱに読んでみます。戦後、インフレと資金運用の制約から不振を続け、すでに年金としての経済的価値を喪失した年金制度、こういうものについては、小額のものはみんな返してしまい、また、本制度の継続そのものについても抜本的に検討する要がある。郵便年金制度という制度そのものについては、抜本的に検討をしなさい、こういう勧告が昭和四十一年九月ですから、いまから約十年前であります。
 私が調べたところによると、いまから四、五年前に、昔の年金、年金額一円三十銭、年にもらう額であります。一円三十銭みたいなものを整理しようとしたのだけれども、希望者がなくてまだ残っておるもの、年に一円三十銭をもらうものがまだ二万二千件残っているわけであります。この制度のために残っている量はどのくらいあるかというと、十八万一千二百三件この郵政省の年金に入っているわけであります。その年金が、自分で掛けて、年にもらう額の総平均が幾らかというと、二万四百十二円であります。無拠出老齢年金でさえも、来年度は一万二千円。この間国会における答弁を聞いていると、来年からは二万円に、年額で言うなら二十四万であります。そういう時代にまだ、自分が一生懸命で掛けて、年に二万四百十二円しかもらわないような年金制度が残っておる、こういうことであります。
 役人というものは、決して自分のなわ張りを減らそうとはしないわけであります。十年前の行管の勧告をいまだに実施しないわけであります。だから、私たちは、大所高所から経営の近代化の審議会をつくれ、こういうように提起しているわけであります。郵政大臣に、この年金制度はいつからやめるか、明確な答弁をいただきたいと思います。(拍手)
 その中に、やはり勧告が出ましたが、過去の簡易生命保険を整理しなさい、こういうことが出されました。私は、文書質問によって出しましたが、昭和二十四年五月以前の簡易生命保険の平均が、月に掛ける額が四円七十銭。これを私は委員会で、こういう不合理なことをなぜやっているか、こう言ったら、郵政省の役人は答弁いたしました。いまはそれをうんと合理化いたしまして、年に一遍ずつ集金するようにいたしました、こう言っているわけであります。四円七十銭のものを十二カ分集金しても、それは五十円であります。郵政省の職員は一分間二十円であります。一日じゃありません。一分間二十円の職員が、月に四円七十銭の生命保険を集金をして歩いて、そして、死んだり、満期のときに幾ら返すかというと、たって九百八十円であります。いまじゃバス代にも、電車賃にもなりません。これを整理しろと言ったら、さすがに、これは来年から三年計画で整理をしましょうと、こういうわけでありますけれども、そのあとが問題であります。
 昭和二十四年以降のものについても、一万円の保険、死んだり満期のときであります。一万円の保険、二万円のもの、三万円のもの、五万円以下のものが、郵政省の簡易保険局の中にまだ五百万件近くあるわけであります。死んだときに、満期のときに二万円、三万円の保険は、いまや何らの価値がないわけであります。だから、こういうものを整理しろと言ったところが、機械化がだんだん進んでまいりましたので、そのものについては整理いたしません、こういう答弁でありました。
 総理、こういうように、行政管理庁の勧告に基づく結果さえ、なかなか官僚の抵抗にあって実施できないわけであります。昭和二十五年以降の小額の簡易生命保険を整理する意思があるか、郵政大臣に明確に御答弁をいただきたいと思います。その際に、十分過去における物価の値上がり等を考慮して、目減り、一時的配当金、こういうものを十分つけて解約すべきは当然であります。それもあわせて御答弁いただきたいと思います。
 次に、今度は為替貯金事業に関する行政監察結果に基づく勧告、こういうのが昭和四十二年九月、約八年前に出されました。
 これも中身を申し上げると時間がありませんので申し上げませんが、貯金為替事業については、戦時中にどこへ疎開した、ここへ疎開したということで、地方貯金局が全国に二十八あるわけであります。函館においてはたった二百人以下の地方貯金局もあって、東北には各県別にあるわけです。中国地方においても各県別にある。四国には一カ所しかない。こういうような状態で、函館の人員は二百名以下であります。東京においては三千名近いわけであります。こういうものを、だんだん事務機械化ができたから機械化によって、全国を二ブロックか三ブロックか数ブロックに分けて整理統合をして、人的な配置転換その他を十分合理的に考えること、機械化によってメリットを出すこと、この勧告の説明の中には、少なくとも四割は人員が節減できるであろう、こういうように勧告されておるわけでありますが、これについて、郵政省はいまだ何もしょうとはしていないわけであります。しょうとしていないどころか、この間甲府において機械化ができたので、二十一名、十六名、三十八名余剰人員ができました。こういうことになったならば、何をしようとしているかと言えば、東京の貯金局からわざわざ甲府に事務量を移して、そこの過員をそのままにしておこう。徳島の貯金局においては二十何名の過員ができました。そうしたら、大阪からわざわざ海を越えて、恩給事業その他を徳島まで持っていってやらせて、そうして過員はそのままにしておこう、こういうことさえやっていますから、まさに行政管理庁の勧告とは逆であるわけであります。
 いろいろ例を申し上げたい点がありますが、時間が参りましたので、総理に最後に申し上げますが、こういうように、各省別に審議会があったのでは、合理化、近代化というものは進んでいかない。これは国鉄においても専売においてもそうであります。(拍手)
 したがって、私は、大所高所から民間人を十分採用して、小坂徳三郎さんの本によれば、役人というものは、休まず、働かず、遅刻せず、こういう役人だ、こう言っているわけですから、それを大いに鞭撻して、生産性向上、合理化、こういうことをやった後に料金の値上げというならば、われわれも納得するわけであります。そういう努力なしに料金値上げについては、われわれは絶対反対であります。
 最後に、総理からその点を御答弁いただいて、私の質問を終わります。(拍手)
#47
○内閣総理大臣(三木武夫君) 小沢議員の御質問にお答えをいたします。
 一つは、年賀郵便をやめたらどうかというお話でございます。
 私も、小沢さんの言われるように、虚礼の点が多いとは思いますが、さりとて、日本の古い伝統に根差した一面もあるわけですから、これはちょっと決心がつきません。この点は、やはり年賀郵便ぐらいは置いておいた方がいいのかという感じもいたすわけでございまして、いま小沢さんの御指摘がありましたように、年賀郵便を廃止するということは、いま考えてはおりません。
 ただ、しかし、電報について、電報はもう廃止したらどうかという意見も、私は非常に強く聞くわけでございます。慶弔電報ばかりであって、そしていまは、いま御指摘のように、非常な人件費の高騰によって、料金では賄えぬような収支の状態になっておるわけでございますが、しかし、加入電話の普及によって、電報の意義というものが非常に薄れてはきたわけですけれども、まだ加入電話のない人たちに、電報というものが唯一の連絡機関にもなっておるわけでございますので、この点は、年賀郵便と違って、十分電報というものの果たす社会的役割り、また、ほかの連絡機関との関係等も考えて、これは検討さしてください、電報については。
 それから、いろいろな貴重な具体的な事例を挙げられまして、小沢議員のいろいろな御質問の中に述べられた具体的な事例は、私、非常に教えられるところがございました。
 この点は、どうもいままでのいろいろな審議会等のあり方についても、いま御指摘のような弊害もあると思いますが、こういう一つの郵便事業、電信電話にしても、公共事業と申しますか、公共事業のあり方というのは、私も、ただ従来の審議会だけでということに対しては、ちょっとわれわれが考えるような、新しい一つの改革というものができるであろうかどうかということには、危惧の念を持つわけでございますから、今後、民社党の熱心な近代化の審議会ですか、こういうことは、確かに一つの今後の課題として、いま審議会で、各公共事業に関連する部局においては、いろいろと検討を加えてもらっておるわけでございますが、この点は、必要があったら、そういうふうなことも考えてみるべきではないかなという感もいたします。きょうすぐにここでお答えは、ノー、イエスというわけにはいきませんが、十分に検討をいたすわけでございます。(拍手)
#48
○国務大臣(村上勇君) まず、郵便年金廃止の御質問に対しまして、昭和二十三年以降の契約については、郵便年金制度の存廃を含めて、将来の課題として、目下前向きで慎重に検討いたしております。
 次に、小額保険整理の問題につきまして御答弁申し上げます。
 昭和二十四年五月以前の契約につきましては、簡易生命保険事業の運営の効率化を図るとともに、加入者の利便を図るために、契約者からの申し出を待って契約を消滅させ、特別一時金を支給するよう取り運び中であります。
 なお、昭和二十四年六月以降の契約につきましては、同月以降、保険金の最高制限額が引き上げられたほか、事務の機械化による効率的な事務処理を進めておりますので、現在のところ、昭和二十四年五月以前の契約に対するような特別な措置を講ずるということは考えておりません。
 次に、地方貯金局の統廃合の問題でございます。
 地方貯金局の再編成については、十分検討を行っておりますが、科学技術の目覚ましい革新が為替貯金事業全般に及ぼす影響、経営管理上の効率、利用者に対するサービス、あるいは地域社会との関係、さらには従業員に与える影響等を総合的に勘案いたしまして、今後さらに前向きに慎重に検討していきたいと考えております。(拍手)
#49
○副議長(秋田大助君) これにて質疑を終了いたしました。
     ――――◇―――――
#50
○副議長(秋田大助君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時六分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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