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#1
第074回国会 本会議 第5号
昭和四十九年十二月二十三日(月曜日)
   午後九時八分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第五号
  昭和四十九年十二月二十三日
   午後三時開議
 第一 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸
  付けに関する法律の一部を改正する法律案
  (災害対策特別委員長提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員、裁判官訴追委員
  及び同予備員辞任の件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員、裁判官訴追委
  員、同予備員、検察官適格審査会委員、同予
  備委員、四国地方開発審議会委員、中国地方
  開発審議会委員、北陸地方開発審議会委員、
  首都圏整備審議会委員、豪雪地帯対策審議会
  委員、離島振興対策審議会委員、国土開発幹
  線自動車道建設審議会委員、台風常襲地帯対
  策審議会委員及び鉄道建設審議会委員の選挙
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、昭和四十九年度一般会計補正予算(第1
  号)
 一、昭和四十九年度特別会計補正予算(特第1
  号)
 一、昭和四十九年度政府関係機関補正予算(機
  第1号)
 一、日程第一
 一、一般職の職員の給与に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩
  国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時
  措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 一、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 一、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、地方税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 一、国会議員の秘書の給料等に関する法律の一
  部を改正する法律案(衆議院提出)
     ―――――・―――――
#3
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。
 この際、おはかりいたします。
 二木謙吾君から裁判官弾劾裁判所裁判員を、内藤誉三郎君から裁判官訴追委員を、片山正英君、原文兵衛君、中西一郎君から同予備員を、それぞれ辞任いたしたいとの申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。よって、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(河野謙三君) つきてましては、この際、
 裁判官弾劾裁判所裁判員一名、
 裁判官訴追委員二名、同予備員一二名、
 検察官適格審査会委員、同予備委員、
 四国地方開発審議会委員、
 中国地方開発審議会委員、
 北陸地方開発審議会委員、
 首都圏整備審議会委員、
 豪雪地帯対策審議会委員、
 離島振興対策審議会委員、
 国土開発幹線自動車道建設審議会委員各一名、
 台風常襲地帯対策審議会委員二名、
 鉄道建設審議会委員一名の選挙を行ないます。
#6
○細川護熙君 各種委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することとし、また、裁判官訴追委員予備員の職務を行なう順位は、これを議長に一任することの動議を提出いたします。
#7
○森勝治君 私は、ただいまの細川君の動議に賛成いたします。
#8
○議長(河野謙三君) 細川君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員に町村金五君を、
 裁判官訴追委員に金井元彦君、宮崎正雄君を、
 同予備員に、第一順位として岩男頴一君、第二順位として亀井久興君、第三順位として坂野重信君を、
 検察官適格審査会委員に永野嚴雄君を、
 同予備委員に秦野章君を、
 四国地方開発審議会委員に小笠公韶君を、
 中国地方開発審議会委員に小林国司君を、
 北陸地方開発審議会委員に橘直治君を、
 首都圏整備審議会委員に菅野儀作君を、
 豪雪地帯対策審議会委員に亘四郎君を、
 離島振興対策審議会委員に中村禎二君を、
 国土開発幹線自動車道建設審議会委員に石破二朗君を、
 台風常襲地帯対策審議会委員に稲嶺一郎君、林ゆう君を、
 鉄道建設審議会委員に塩見俊二君をそれぞれ指名いたします。
     ―――――・―――――
#10
○議長(河野謙三君) この際、国家公務員等の任命に関する件についておはかりいたします。
 内閣から、原子力委員会委員に井上五郎君を、
 国家公安委員会委員に今井久君を、
 公害健康被害補償不服審査会委員に加藤光徳君、近藤功君、鈴木一男君、中西彦二郎君、本庄務君、村中俊明君を、
 運輸審議会委員に白井勇君、宮崎清文君を、
 労働保険審査会委員に高橋展子君を、任命したことについて、本院の承認を、
 また、人事官に藤井貞夫君を、
 公正取引委員会委員に青山春樹君を、
 中央更生保護審査会委員に武田喜代子君を、
 公安審査委員会委員に我妻源二郎君、田上穣治君を、
 社会保険審査会委員長に河野鎮雄君を、
 電波監理審議会委員に石川数雄君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 まず原子力委員会委員、国家公安委員会委員、運輸審議会委員、人事官、公正取引委員会委員、公安審査委員会委員、電波監理審議会委員及び公害健康被害補償不服審査会委員のうち、中西彦二郎君、本庄務君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、いずれも同意または承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#11
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、いずれも同意または承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#12
○議長(河野謙三君) 次に、労働保険審査会委員、中央更生保護審査会委員、社会保険審査会委員長の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、いずれも同意または承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#13
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、全会一致をもっていずれも同意または承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#14
○議長(河野謙三君) 次に、公害健康被害補償不服審査会委員のうち、加藤光徳君、近藤功君、鈴木一男君、村中俊明君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これを承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#15
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、全会一致をもってこれを承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#16
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 昭和四十九年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和四十九年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和四十九年度政府関係機関補正予算(機第1号)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長大谷藤之助君。
   〔大谷藤之助君登壇、拍手〕
#18
○大谷藤之助君 ただいま議題となりました昭和四十九年度補正予算三案につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 今回の補正予算は、人事院勧告の完全実施、災害復旧事業、地方交付税交付金の追加等、今日の状況下において真にやむを得ない経費に限って計上されたものでありまして、一般会計予算の補正規模は二兆九百八十七億円であります。また、二十三の特別会計、六つの政府関係機関についても所要の予算補正が行なわれております。
 委員会におきましては、十二月十八日に大平大蔵大臣から提案理由説明を聴取した後、衆議院からの送付を待って、一昨日及び本日の二日間にわたりまして、三木内閣総理大臣以下関係各大臣に対して質疑を行ないました。
 以下、委員会の質疑のうち、政治姿勢及び財政経済に関する事項を中心として、その要旨を御報告申し上げます。
 まず、政治姿勢の問題につきまして、三木内閣の清潔政治とは具体的にはどういうものか。世論調査によれば、政治に対する国民の信頼感は落ちているが、回復策について総理はどう考えているか。国民の信頼回復のために避けて通れない問題として田中前総理の金脈問題があるが、行政府の守秘義務をたてに国会の資料提出の要求に応じないのは国政調査権の干犯ではないか。国政調査権と守秘義務との関係についてどう考えているか。政治資金規正法の改正は抜本的なものを出すべきものと思うが、後退するようなことはないか、などの質疑がありました。
 これに対し、三木内閣総理大臣及び関係各大臣より、三木内閣の清潔政治というのは、現在の政治に対する不信感には金にまつわる問題が多いので、これをなくそうということであり、具体的には、総裁選挙のあり方、政治資金の集め方、使い方及び金のかかる選挙について改革を加えたいということである。政治に対する国民の信頼を取り戻す道は、国民とともに歩む政治が基本と考えている。田中前総理の金脈問題については、現在の法体制のもとでなし得る調査はやっており、それでも解明できないことはないと考えている。国会の国政調査権と行政府の守秘義務との関係については、政府統一見解の示すとおり、どちらが優先するという問題ではなく、両者によって得られる公益の比較衡量の問題であり、個々の事案について判断さるべきものと考えている。政府としては、国会の国政調査活動が十分その目的を達成できるよう政府の立場から許される最大限の協力をすべきものと考える。また、政治資金規正法の改正については変節するようなことは絶対ない、との答弁がありました。
 次に、今後の経済見通し及びこれに対処する経済政策のあり方につきまして、高度成長から安定成長へ転換を必要とする根拠は何か。経済政策を転換した場合、これまでの経済社会基本計画、新全総等は抜本的な見直しが必要となるが、新しい計画が発足するまでの経済運営はどういう方針で行なうのか。また、五十年度予算は何をよりどころに編成するのか。低成長下で福祉を達成しようとすれば財源の調達手段が問題となるが、列島改造関係予算の中止、租税特別措置の整理、四次防の修正等が必要ではないか、などの質疑がありました。
 これに対し、関係各大臣より、高度成長はそれなりの役割りを果たしたが、資源や環境等に制約が生じておる今日の状況下においては、高度成長をささえてきた条件は失われている。国民が今日望んでいるのは量的な成長より質的な成長であり、この場合成長率はこれまでより低くなるが、これによって期待できることは、物価や国際収支、公害問題等が解決され、国民生活は乏しきを憂えず、ひとしからざるを憂えるという方向になるということだ。したがって、高度成長を前提としてつくられた経済社会基本計画などは抜本的に見直しが必要になるが、新しい計画の発足は五十一年度からになる。五十年度の経済運営については、新しい計画への踊り場ともいう時期に当たるので、体調を整えるためにも、大体実質成長率四%ぐらいを目途に、物価の安定と社会的不公正の是正を基本に運営したい。また、五十年度予算は物価対策を主軸にして編成することになるので、インフレ弱者救済を中心に節度あるつつましい予算にしたいと考えている。低成長経済のもとにおいては財源の調達は困難になるので、その確保には租税、社会保険料を含め一段とくふうを要するが、本四架橋、新幹線網等は総需要抑制の見地から着工を一部延期せざるを得ない。防衛費も同様その例外ではないが、四次防については軽々に変えるつもりはない、との答弁がありました。
 最後に、当面の物価及び不況対策の問題につきまして、年度末の消費者物価を年間上昇率にして一五%にとどめるという目標とその対策並びに今後の物価の見通しについてどう考えているか。政府や財界は、消費者物価を押えるには賃金を押える必要があるという考えのようであるが、賃金は労使できめるべきもので、これを頭から押えるのは間違いではないか。独禁法の改正に対する政府の考え方は公取試案より後退したものを考えているのではないか。公共料金については、来年度軒並みに引き上げられようとしているが、なぜ押えられないのか。また、長期の引き締めで中小企業等は深刻な状況にあるが、総需要抑制は今後も続けるつもりか。繊維不況の原因は東南アジアや韓国からの繊維品の輸入急増にあるが、二国間協定を結ぶ考えはないか、などの質疑がありました。
 これに対し政府側より、年度末の消費者物価を一五%にとどめるという目標については何としても貫徹したい考えであり、そのための対策として年末年始のきめこまかい個別物資対策を進めるほか、公共料金の年度内凍結の措置をきめている。今後の物価見通しについては、来年度は年間上昇率を一けた台に、五十一年度は預金金利より低い上昇率に持っていきたいと考えている。賃金の決定について政府が介入する考えは全く持っていないが、賃金と物価との関係については、低成長下の経済においては、賃金が生産性を上回って上昇すれば物価にはね返るので、賃金と物価の悪循環が定着したら日本国はおしまいだということも理解願いたい。独禁法の改正については、自由経済を守るためにはルールが必要で、そのためには公正な競争の確保が必要というのが基本の考え方であり、各方面の意見を十分聞いて提案する。公共料金については、公共企業体の財政状況から見れば押えることはむずかしいが、物価を一けた台に持っていこうという容易ならぬ状況にかんがみ白紙で検討しようということであり、同時にまた、これを押えた場合の財源を公債等でまかなうようなことになっては、今のインフレ対策にならない点もお考え願いたい。総需要抑制策については、物価がまだ安心できる状況にないので、ゆるめる考えはないが、中小企業や弱い立場にある人々に対してはきめこまかく対処する。繊維の輸入については、二国間協定を結ぶ考えはない、との答弁がありました。
 このほか質疑は、石油外交政策、人口問題、教育問題、地方財政、社会保障、福祉対策、公害、交通対策、エネルギーの消費節約、食糧自給率、同和対策、婦人問題等々広範にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して宮之原委員が反対、自由民主党を代表して岩動委員が賛成、公明党を代表して矢追委員が反対、日本共産党を代表して岩間委員が反対、民社党を代表して木島委員が反対の旨それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、可否同数となりましたので、国会法第五十条後段の規定により、委員長は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。
#19
○議長(河野謙三君) 三案に対し討論の通告がございます。順次発言を許します。森中守義君。
   〔森中守義君登壇、拍手〕
#20
○森中守義君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案されました昭和四十九年度補正予算三案に対し、反対の討論を行なうものであります。
 わが国の経済は、いまや深刻なインフレと不況の二重の困難なデッドロックに悩みながら、勤労者には物価の高騰と失業、中小零細企業者には倒産と経営不振というきびしい年の瀬となっているのであります。
 インフレの害悪は、実質賃金と消費を切り下げ、勤労者の生活を圧迫し、零細な預貯金を目減りさせただけではなく、年金生活者や生活保護、障害、母子世帯、これら弱い立場の人々の生活の方途を奪ってしまったことであります。しかも、持続する狂騰インフレは、他方では、土地や株など資産を持っている大法人や資産家に膨大なインフレ利得をもたらし、とりわけ地価の高騰と相まって、資産と所得の激しい不公正、不公平を生み、大法人や資産所得者に不労利得を与え、まさに強い者勝ちの世相をつくり出しているのであります。
 その上、インフレを押えるという理由でとられたいわゆる総需要抑制策も、物価を引き下げるどころか、結局は昨年来の大企業、大商社を中心とした便乗値上げを追認し、高値安定による新価格体系を形成し、カルテルを合法化する手段と化しているのであります。これによって石油、鉄鋼、電力などの高値引き上げを認める一方では、相次ぐ公共料金の値上げによって財政負担を国民負担にすりかえながら、もっぱら弱い者いじめの総需要抑制政策を続けてまいりました。
 こうしたやり方は、明らかに狂騰インフレと不況の犠牲を勤労国民や社会的弱者にしわを寄せ、中小零細企業者に転嫁しようとする悪質なやり方だと言わなければなりません。
 さらに、重大なことは、大企業本位の経済、財政構造を背景として、インフレの被害は、地域住民の福祉の接点であり、日常生活に密着をした行政を担当している地方自治体の財政を破綻させ、きわめて貧困な財政構造に加えて、インフレのしわ寄せを全身に受けさせ、かつてない危機に直面させているということであります。
 このような情勢を背景として、今回の補正予算は、何よりもインフレ被害者を救済し、不況の打開、地方財政の危機を突破して、社会的、経済的不公平、不公正の是正につとめることを最重点課題に据えるべきであるにもかかわらず、予算の実態は、このような基本的認識に欠け、従来の硬直化した財政に何ら意欲的な修正を加えることもなく、前内閣の編成した補正予算案をそのまま提出をし、国民生活と中小零細事業者の犠牲の上に、この難局をくぐり抜けようとすることは、新内閣の意欲とその責任を全く疑わしめるものであり、まことに遺憾のきわみであります。
 以下、反対の理由を五点に要約して申し上げてみたいと思います。
 第一の理由は、インフレ、物価狂騰のもとで苦しんでいる弱者救済が全く放置されていることであります。老齢福祉年金受給者は、この年の瀬を迎え、やっと一カ月七千五百円の年金を受けるようになり、昨年来の物価値上がりによって実質価値を著しく低下させられています。失対賃金に対する措置も皆無にひとしい状況であります。しかも、不況のあらしは、失対事業を縮小させ、中小零細事業者、出かせぎ農民などの仕事を奪う事態をももたらしております。総需要抑制のしわ寄せは経済的、社会的弱者に集中している実情が全く放置されていることはきわめて重大であると言わなければなりません。
 第二の反対の理由は、勤労者の税負担の軽減が全く配慮されていないことであります。インフレは勤労者の実質所得を低下させただけでなく、名目賃金の上昇によって、なしくずしに増税となり、二兆円減税の効果も完全に失なわれ、物価調整どころか、実質増税となっているのであります。現に、三二%の賃上げもインフレによって食い取られ、増税の追い打ちを受け、実質減になっております。九月の総理府家計調査によっても、税金等を支払った残りの可処分所得は、対前年同月比二三・七%増となっていますが、消費者物価が二三・八%上がっているため、実質〇・一%減少となっております。勤労者には重税、金持ちは天国というわが国税制の不公正、不公平を是正するためにも、せめて年内三万円の緊急調整減税を行なうべきであるとして、四野党共同して法律案を提出をしているところでありますが、この要求に耳をかさず、また取るべき税を取らないでおいて、いたずらに減税のインフレ効果を云々するがごときは、まさに本末転倒の詭弁であると言わなければなりません。
 第三の反対の理由は、地方財政危機対策がきわめて不十分なことであり、中央集権的な財政支配に加えて、国の責任さえ十分果たそうとしていないことであります。地方財政は三割自治に加え、インフレの中で予算を食われ、事業量の確保すら困難となり、無責任な国の財政負担は、一兆円に及ぶ超過負担を累積させているのであります。地方財源を充実し、超過負担の完全解消を求める声は、摂津市をはじめ、国を提訴するまでに怒りが高まってまいりました。政府は、その責任すら放棄し、今回の補正においても、一部建築単価の補正程度で表面を糊塗し、来年度財源の先食いというこそくな手段を弄して場当たりな対応しか示していないことは、地方財政を全く軽視するものであり、政府の責任を放棄する無責任きわまりない態度と言わなければなりません。これまで地方財政については、国の景気政策への追随、自主財源の国への強制借り上げ、起債の不当な抑制など、地方財政を圧迫しながら自主財源の充実は完全に放置されてまいりました。こうした態度は国民福祉に対する政府の取り組みがいかに偽りであるかを物語るものであります。
 また、私学の経営危機は深まり、一連の公共料金の値上げに加えて、教育費の値上げ、さらには納付金、寄付金の軒並み値上げが推し進められようとしているとき、これへの対策の欠如は、国民の教育権に対する挑戦であると言わなければなりません。
 反対の第四の理由は、不況に苦しむ中小零細企業に対する措置が十分行なわれていないことであります。不況のあらしの中で中小零細企業は倒産を激増させ、かつてない首切り、レイオフ等の事態を生んでおります。倒産は十一月で一千百件をこえ、今年一年間で一万五千件に達する見込みだと報ぜられております。政府の財政投融資資金七千億円のワクの拡大もこのような過小零細事業者には何の関係もない施策であります。生業資金を含め、総需要抑制政策の犠牲に苦しむこれらの層が、現に金が借りられるような手厚い措置をとることなしに、中小零細事業者にあたたかい措置とは言えないのであります。
 反対の第五の理由は、今日、財政が完全に硬直化し、インフレ抑制のための効率的な運用は全く期待できない危険な状態にあります。財政構造の根本転換を行なわず、大型産業基盤投資や平和に挑戦をする防衛費の乱費を削減、縮小することなく、いたずらに賃金や福祉を圧迫し、公共料金の値上げ政策を続けることは、財政破綻への道をひた走りに走るものであります。補正予算といえども、財政構造の転換に真剣に取り組むことが必要であり、また可能であります。
 以上の立場から、インフレ、物価高騰の責任を回避し、その犠牲を国民に押しつけ、勤労国民と農民、中小零細事業者、社会的弱者に破滅的な打撃を与えようとしている政府補正予算をとうてい容認できません。
 また、参議院予算委員会におけるわが党の小谷議員の金権政治問題の追及に対しましても、当然優位であるべき国政調査権を認めようともせず、国民の疑惑の焦点になっている信濃川河川敷や鳥屋野潟湖面埋め立て事業など、権力を悪用した土木事業等について、あやまちを認め正しい解決策をとろうともせず、依然として政治姿勢を転換していないのであります。
 以上の観点から、補正予算には遺憾ながら反対であり、すでに衆議院段階でも提起し、本院の審議においても明らかにいたしました方向で根本的に組み直しを行ない、組みかえらるべきだということを最後に申し上げまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#21
○議長(河野謙三君) 柳田桃太郎君。
   〔柳田桃太郎君登壇、拍手〕
#22
○柳田桃太郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和四十九年度一般会計補正予算外二件に対し、賛成の討論を行なうものであります。(拍手)
 今日のわが国経済は、目まぐるしい世界経済環境の中で、かつてないきびしい試練に直面いたしております。戦後三十年、国民の英知と努力によって、世界に例を見ない高い経済の成長を遂げ、国民生活水準の向上と国際社会における重要な地位を築き上げましたが、昨年秋の石油危機を契機として、世界的な規模で進行するインフレのもとで、景気の後退と不況の増大による各国の国際収支の不均衡の発生という世界経済の新しい環境の激変は、資源の乏しいわが国にとって、他の先進工業諸国に比較して特に深刻であり、今後の財政金融にいかに対処していくか、きわめて困難な時期を迎えております。
 こうした国際的な経済情勢の中にあって、今日、わが国経済に求められるものは、まず物価を安定し、国際収支の均衡をはかり、国際協調を確立し、従来の高度成長経済から安定成長経済へ転換することでありまして、いまこそ将来の展望を踏まえた対策が必要であります。
 過去一年を回顧いたしますと、政府の財政、金融両面にわたるきびしい総需要抑制策や国民生活安定のための各種立法措置等により、今春以降物価の騰勢は鈍化し、最近ようやく卸売り物価、消費者物価とも安定化の方向に向かい、明るいきざしが見られますことは、政府の物価政策の成果であると同時に、国民各位の御協力によるものど存じます。
 しかしながら、石油をはじめとする燃料、原料、食糧、飼料などの主要部分を輸入に依存しなければならないわが国にとって、いままでの、外貨さえあれば無制限に資源が買える時代は過ぎ去り、量的制約と資源の高騰という資源有限時代になっているにもかかわらず、なお依然として根強いインフレマインドや春闘に向かっての賃金動向などを予測いたしまするときに、物資の節約と物価の安定は現下の最大急務となっております。
 政府においては、以上申し述べましたきびしい国際環境の激変に対処した国内経済体制をとるため、さきに経済対策閣僚会議を設置して、財政金融政策をはじめ、流通、輸送、独禁法、公共料金などについて総合的な対策を展開されんとしておりますことは、一応新内閣のなみなみならぬ決意がうかがえますが、さらに一段の努力を期待するものであります。
 以下、今回提案されております補正予算について二、三触れてみたいと思います。
 第一は、補正の規模についてでありますが、今回の補正予算は、当初予算作成後に生じた事由に基づいて緊急にしてやむを得ない事項に限って補正措置がとられたものであります。
 歳出の主要項目は、国家公務員の給与改善費、食糧管理特別会計への繰り入れ、地方交付税交付金、災害復旧事業費、建築単価の改定措置、福祉年金等改善実施日の繰り上げによる経費等でありまして、既定の法律、施策に基づき、今日の状況下において真にやむを得ないものであります。補正規模の総額が二兆九百八十七億円の大型に達していることにより、現在とっておる総需要の抑制策が年末から来年にかけて消費にはね返りインフレの助長にならぬかとの御意見があるようでありますが、歳出項目は必要最小限で、中身も人件費、資材費など過去の上昇分を精算するものがほとんどでありまして、新規に直接需要を誘発する投資的経費は、災害復旧事業費の八百五十五億円だけであります。これらの点を見ますと、一般的には、この補正予算が引き金となって消費需要を喚起するおそれはないと思うのであります。しかしながら、政府と国民の長い努力で物価鎮静のめどが実を結びかけようとしている重大な時期だけに、今後の経済の推移に十分なる注意をお願いしたいのであります。
 第二は、公務員の給与改善についてであります。国家公務員につきましては、本年七月二十六日の人事院勧告に基づき、実施時期を本年四月に遡及して平均二九・六四の改善を行なうため七千二百十一億円が計上されておりますほか、これに準じて地方公務員の給与改定費として、地方交付税交付金七千八百四十二億円のうち五千五百九十億円の財源がこれに充てられることになっておりまして、両者をあわせベアに伴う人件費は一兆二千八百億円で、今回の補正規模の実に六割以上を占めているのであります。これらは物価上昇に伴う必要な改定でありましたが、どうか公務員諸君におかれても、国民の公僕としてその使命に徹し、綱紀を正し、行政事務の能率向上に一そう研さんされんことを期待するものであります。
 第三は、食糧管理特別会計への繰り入れでありますが、一般会計から三千七十六億円が同特別会計に繰り入れられることになっております。これらは、国内米及び国内麦のほか、輸入される食糧、飼料の政府買い入れ価格が当初予算において予定していた価格を上回る見込みとなったことに伴いまして、食管特別会計の損失を補てんするため、一般会計より追加繰り入れを行なうもので、価格安定上やむを得ない措置であります。
 なお、世界一の穀物輸入国のわが国にとって食糧の確保はきわめて重要でありまして、米をはじめとし、国内生産可能なものは極力国内でまかない、自給度を高める必要があります。そういう意味で、食管特別会計への繰り入れは、国民食糧の確保と農家経営の安定のため適切なる措置であります。
 以上述べましたごとく、今回の補正予算は、当初予算作成後に生じました緊急にしてやむを得ない国民生活上のものに限って予算が計上されておりまして、適切なものと存じます。
 最後に政府に要望いたしたいのでありますが、内外のきびしい事態に対処して、今後の経済の運営にあたっては、従来の抑制的基調を堅持するとともに、インフレによって影響を受ける社会的、経済的に弱い立場にある中小企業に対するきめこまかい十分なる配慮を切に望みたいのであります。
 いまや、国民は、新しい三木内閣の門出に大いなる期待を抱いております。どうか三木総理には、この難局に際して、国家民族の将来のために勇断をもって、新しい時代の政治に取り組まれることを切望してやみません。
 以上をもって、補正予算三案に対する私の賛成討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#23
○議長(河野謙三君) 矢原秀男君。
   〔矢原秀男君登壇、拍手〕
#24
○矢原秀男君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました昭和四十九年度補正予算三案に対して、反対の討論を行ないます。
 忌まわしい金権問題で退陣した田中内閣のあとを受けた三木内閣に重大な使命が課せられております。すなわち、田中内閣によって地に落ちた国民の政治への信頼回復という民主主義最大の問題であります。三木総理は、再びかかる疑惑を招くことのないよう、自民党総裁としても田中氏の金脈問題を解明し、国民の前に明らかにするのが与えられた課題であります。三木総理は、国会における国政調査権に対して、田中氏個人の発表に期待するなど、個人レベルに矮小化し、真剣な取り組みを避けてはなりません。
 日本の政治史上に汚点を残し、この一政権が退陣を余儀なくされたのでございますが、この金脈問題と並んで国民が熱望している問題は、インフレ抑制であります。
 すなわち、今国会提出の補正予算案に対する第一の反対理由は、国民生活を破壊するインフレの抑制対策の不十分さであります。消費者物価は一時の狂乱を脱したとはいえ、経済企画庁の改訂試算が示すように、四十九年度は二二%という未曾有の物価上昇が続いているのであります。一般国民は、物価の上昇が続く限り生活の不安はぬぐい去ることはできません。かかるインフレ、物価上昇が予想され、総需要抑制の堅持を主張する政府が総額二兆円をこえる超大型補正予算を提出するということは、自民党・三木内閣のインフレ抑制、物価上昇阻止に対する姿勢が、単に口先だけの総論のみで実質の伴わないものであることを証明しております。国民はこのような予算を望んではおりません。
 第二の反対理由は、インフレで苦しんでいる社会的、経済的弱者が放置されていることであります。
 今回の補正予算において、政府は年金スライド制での基準となる消費者物価上昇率を一六・一%としております。しかし、これが年金受給者の生活実態を反映したものであるのか疑わしいのであります。政府が基準としている消費者物価指数の対象品目には、自動車やその他ぜいたく品も含まれておりますが、そのような物は、年金受給者にとっては関係ないと言えましょう。それに対し生活必需品である米や野菜等は一六%の上昇どころではないのでございます。しかるに、本予算によって生活保護費は月に一級地四人世帯六万五千二百九十五円、これを一人当たりに換算すると一万六千三百円、一日五百四十三円になるのでございます。生活実態からはボーダーライン層といわれる第一分位の消費支出のほぼ五〇%しか保障しない生活保護が、どうして社会的弱者の救済となるのか理解できません。
 また、老齢福祉年金の受給者は、このインフレ下に一カ月七千五百円の年金額しか支給されない。一日わずか二百五十円です。母子、準母子の福祉年金は月に九千八百円、一日三百二十六円です。養護老人ホームのお年寄りの生活費は日額五百八十円、養護施設の子供たちの生活費は日額五百二十五円等といった貧弱きわまる内容です。一部の具体的な例をあげましたが、その他障害者等々の数多くの恵まれない人たちにとっては暗い悲しい年の瀬を迎えております。これが、社会的不公正の是正を看板にした三木内閣が実際は冷たい政治をなしていることが浮き彫りになっております。政府は高福祉、高負担と言いますが、一般庶民は超インフレという高負担をすでにしいられております。二兆円を上回る補正予算でありながら、年金改善にはわずか四百二十一億でしかありません。これを見ても、社会的不公正の是正は十分とは言えないのであります。
 第三の反対理由は、自民党政府の総需要抑制策が不公平であることです。すなわち、自民党政府の総需要抑制策は大企業に甘く、中小零細企業にきびしいものであります。その結果、最近では倒産は月千件の大台に達し、政府統計の完全失業者も百万人に迫ると取りざたされ、さらにこの統計にあらわれないパートとか家内労働者、出かせぎ者等の失業を加えると二百万に近いとさえ言われております。繊維産業や家電業界などを中心に今日のわが国の不況は実に深刻であります。三木総理は二年間で経済危機を克服するという趣旨の発言をしておられますが、今日の異常な物価高の中で失業し、所得を失った人や倒産の苦難にあえぐ人が二年も待てるでございましょうか。総理の言明を裏書きするように、今回の補正予算には不況救済の対策費は見当たりません。政府の政策の失敗のしわ寄せを受けた人々になぜあたたかい手を差し伸べる予算措置がとられなかったのでございましょうか。五十年度予算を待ってと政府が考えるならば、それはあまりに現下の不況を甘く見過ぎていると言わざるを得ません。
 第四の反対理由は、地方財政の危機対策が不十分なことです。政府の誤れる政策運営によって今年度の地方財政は危機に直面し、今年度の補正はもちろん、来年度予算も組めないというのが自治体関係者の訴えです。その中でも、超過負担の累積額は七、八千億円から一兆円にもなるといわれており、その解消を怠った政府は訴訟を起こされ被告の汚名を着せられたのに、本補正ではわずかに建築単価の若干の手直しで糊塗しておるのであります。
 さらに、今年度の国の予算の伸び率を二〇%以下に押え、一九・七%にする見せかけの抑制予算をつくるテクニックとして、地方交付税千九百七十九億円を国が召し上げた上、本補正では二千六百九十億円という、本来なら五十年度の地方交付税となるべき分を先食いするという政府の御都合主義によって地方財政を操作している姿勢は許されません。
 第五の反対理由は、減税を年度内に行なわなかったことであります。今回の補正予算で政府は一兆六千二百億円という巨額な税の自然増収を歳入に計上しておりますが、それ以上の膨大な自然増収が見込まれ、インフレと物価高という生活苦に加えて、税金の取られ過ぎという形で勤労大衆の生活は二重三重の苦しみを味わわされることになります。一体政府は、本年度予算成立の際、二兆円減税を仁徳以来の善政だなどと誇大宣伝をいたしましたが、今回の税の取り過ぎを国民に返さないことによって減税公約をみずから踏みにじっております。インフレによる生活難から納税者を救うために自然増収を国民に還元することは政府の責務ではありませんか。わが党は、年度内減税を強く要求をしております。
 よって、国民の生活を破壊するインフレ、物価高に対して無策であり、また、国民の福祉を十分に考慮せず、全く犠牲を国民に転嫁し、社会的不公正と不平等を拡大し、国民生活を破綻させる政府提案の補正予算案に強く反対をいたすものであります。
 以上で討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#25
○議長(河野謙三君) 立木洋君。
   〔立木洋君登壇、拍手〕
#26
○立木洋君 私は、日本共産党を代表して、昭和四十九年度補正予算三案に対し、反対討論を行ないます。
 反対の第一の理由は、本補正予算が、金脈政治で世論の糾弾を浴び、退陣を余儀なくされた田中内閣のもとで編成された経費の支出に限られ、今日の物価高、インフレと不況に悩む国民の切実な声にこたえる新施策が全くない点であります。
 第二の理由は、軍国主義復活強化をはかる軍事費、陸上自衛隊の運営費四十四億円、さらに四次防に含まれる艦船の建造費の継続費総額で百七十億円以上もふやしているものとなっている点であります。
 第三の理由は、前田中内閣の列島改造を依然として継続し、大企業奉仕の公共投資を改めていないことであります。
 このように、本補正予算は、田中内閣の反国民的政策をそのまま受け継いだものになっているのであります。
 今日、わが国の経済は、インフレと不況の同時進行という未曾有の危機的状態にあり、国民の暮らしは、この二重の打撃のために、物価高、急増する失業と倒産など、きわめて深刻になっております。この中で国民は大きな不安と激しい憤りを覚えているのであります。
 しかるに、一方、大企業はこの不況下の九月期決算で、狂乱物価で空前のもうけをあげた三月決算よりもさらに利益を一五%もふやしているのであります。こうしたことは、新価格体系を口実として大企業の製品価格の値上げを認める大企業優先政治の結果であり、経済危機の犠牲を国民に転嫁することによって事態を一そう深刻にしてきたことを示すものであります。国民のきびしい糾弾によって退陣を余儀なくされた田中内閣の重大な失政として、インフレ、不況、物価急上昇があったことは言うまでもありません。こうして登場した三木内閣が、補正予算の編成にあたって政府の責任の重大さを認識するのであるならば、インフレ、不況から国民生活と経営を守る緊急措置をとるべきことは最低限の当然の責務であり、また、このことは国民の緊急、切実な要求であります。
 しかるに、三木内閣は、高度成長政策の転換、社会的不公正の是正、恵まれない人々への救済などを口にしながらも、道理のある国民の要求を無視し、今国会の審議においては、三木総理自身のかつての公言をも後退させ、高度成長をささえてきた大企業優先の税財政の骨格を本補正予算案においても温存し続けていることは、大企業本位、国民無視、対米従属の政策に基づくものであり、いまやその誤りは明らかであります。
 しかも、政府は本国会での審議においても、国民の求めている金脈問題の糾明に対して消極的な態度に終始し、外交問題についても、従来の政策を不変、不動のものとして日米安保条約を堅持する態度をとり、社会的不公正の是正についても実のある施策を示していないのであります。
 日本共産党は、すでに破綻の明らかとなった歴代自民党政府の政策を根本的に改めることを要求するとともに、四十九年度補正予算においては、少なくとも国民生活を防衛し、危機打開すべき次の緊急措置を新たに盛り込むことを重ねて要求するものであります。
 第一に、インフレから社会保障、福祉を守る緊急対策を講ずることであります。
 今日、インフレ、不況によって負わされている犠牲は、とりわけ生活保護世帯、身体障害者、老人、母子家庭、失対就労者に対し耐えがたいまでに集中しているのであります。この緊急事態を解決するためには、老齢福祉年金を直ちに月額二万円にし、各種年金もこれに応じて引き上げること、また、生活保護費と社会福祉施設の措置費を五割引き上げ、低所得者に三万円以上の年末一時金を支給すべきであります。
 第二に、今日、不況のもとで失業防止と失業対策の強化は緊急を要するものであります。百万人にものぼる失業者、この方々に仕事を保障し、失対賃金を五割引き上げ、失対事業などの拡大をはかるべきであり、また、不況に便乗した労働者の首切りを許さない措置をとるべきであります。
 第三に、中小零細企業の危機打開の緊急措置をとることであります。本年一万二千件をこえる企業倒産など中小零細企業は重大な事態にあります。中小企業に対し、官公需の五割以上を発注し、融資ワクを広げ、金利引き下げ、貸し付け条件の改善を行なうことを要求いたします。
 第四に、農業経営を守る緊急措置をとることであります。そのために、農家に対する制度融資の償還期限を延期し、牛肉を畜産物価格安定法の指定食肉とするなど、各種措置を緊急にとり、農業経営の安定をはかることを強く要求するものであります。
 第五に、地方財政の深刻な危機を打開する緊急措置をとることであります。来年度分の交付税を先食いするだけの措置では解決にならないばかりか、一そう地方財政が窮迫するのは明白であります。何としても、さしあたり地方自治体に緊急財政交付金一兆円を交付すべきであります。
 第六に、勤労者に対し四十九年分の所得税額から三万円の税額の控除による年内緊急減税を実施すべきであります。
 第七に、教育、研究補助費について私立大学に対する補助をさらに三百億円以上ふやし、教官等積算校費を三割ふやすべきであります。
 これら緊急措置に対する財源は、第一に大企業に対し臨時資産税を課すこと、第二に不要不急の四次防や列島改造などの経費を削減し、第三に財政投融資の一部をこれに充てることなどの財源措置によって、わが党の主張する要求は、政府がやる意思さえあるならば、幾らでも直ちに実現可能なものであります。
 今日、大企業優先を根本的に改め、列島改造、四次防など不要不急の歳出を大幅に削減し、国民生活優先、生活基盤拡充の具体的措置を実行することこそ、今日、インフレ、不況のもとで不当に苦しめられている国民の真に求めている道であります。私は重ねてわが党の道理にかなった施策を政府が緊急に実施することを強く要求するものであります。
 以上、私は日本共産党の態度を表明し、政府原案に反対する理由を述べて討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(河野謙三君) 柄谷道一君。
   〔柄谷道一君登壇、拍手〕
#28
○柄谷道一君 私は、民社党を代表して、ただいま議題になっております政府提出の昭和四十九年度一般会計補正予算案、特別会計補正予算案及び政府関係機関補正予算案に対し、反対の対論を行なわんとするものであります。
 まず、政府三案に反対する第一の理由は、わが国を取り巻く内外の経済的、社会的な情勢からして、もはや従来のような超高度の経済成長が不可能であったにもかかわらず、ひたすらそれを追い求め、ついには金権、汚濁の政治で退陣せざるを得なかった田中内閣時代の案を今回三木内閣がそのまま提出してきたという、三木新内閣の無定見な方針に対してであります。
 およそ内閣の交代にあって最も求められるものは、これまでの政治を一新し、国民の輿望にこたえる最善の姿勢を示すことにあると思うのでありますが、三木内閣のいわば初仕事とも言うべき予算の補正が、国民の糾弾を受けて退陣した田中内閣の遺産をそのまま踏襲するというのであっては、「クリーンな三木内閣」とは全く相反するものと言わなければなりません。国民が三木内閣に強く求めているものは、これまでの政治の惰性ではなく、新たなる政治の出発であることを深く認識し、総理はじめ三木内閣全体が強く反省されんことを求めてやみません。
 反対の第二の理由は、福祉と社会的公正に対する対策で不徹底についてであります。
 今日のような激しいインフレ下にあっては、その最大の犠牲者とも言うべき年金生活者、特に福祉年金受給者への対策、生活保護世帯への対策、交通遺児や母子家庭、さらには、各種社会福祉施設への対策等に国が特段の配慮を講じなければならないことは当然であります。三木総理の政治的信条の一つには、社会的公正の実現が織り込まれていると伺いますし、また、過日の所信表明演説においても社会的、経済的に弱い立場の人々の生活安定を主張されたところであります。しかるに、福祉年金を例にとるならば、月額五千円から七千五百円へと、既定のベース変更を一カ月繰り上げた措置にしかすぎません。これでは決してお年寄りの方々の期待にこたえたものとは言い得ないのであります。この年金支給を受ける老人の切なる願いは、せめて生活費の半分でもよいからということであります。これらの老人の切望にこたえるため、月額二万円の福祉年金の実現と、生活保護、身障者、母子、交通遺児、そして社会福祉施設への措置費等を大幅に引き上げることは、現実の財政のワクの中で十分可能であると考えます。
 次に、政府案では、中位以下の勤労者所得に対し、インフレ、物価急騰に対応する減税が全く配慮されていない点であります。
 インフレが債務者利益を不当に高め、勤労の価値を不当に低下させるという分配の不公正をもたらすことは国民のだれもが知っている厳然たる事実であります。何ゆえに三木内閣はこの事実を等閑視するのでありましょうか。勤労国民の切なる願いは、年末を控え、はたまた四月からの子弟の入学に備え、一万円でも二万円でもよいから税金を軽くしてほしいというところにあります。この願いをかなえるためには、この際、四人家族で年収三百万円以下の層に対し、年度内三万円の税額控除を断行すべきであります。
 次に私は、教育における私立学校の果たしている役割りの大なるに比し、その財政が破綻の危機に直面している現実を取り上げなければなりません。もちろん、わが民社党としては、日本民族の経てきた歴史を顧みると同時に、日本人たるの誇りと国際性の調和を求め、それに対応する教育改革に国民合意を形成せんとする基本政策を掲げ、それを世に問うているところでありますが、少なくとも今日の段階では、私立学校の健全なる発展をいかに確保するか、ここに重点を置かなければなりません。しかるに政府は、今回の補正において七十二億円足らずしか計上せず、また国立大学等の研究費増額等に配慮を欠くことは、教育の現状に対する政府の認識を疑わざるを得ないのであります。
 以上申し上げました理由により、私は政府補正予算三案に反対するものであります。
 討論を終わります。(拍手)
#29
○議長(河野謙三君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#30
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#31
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#32
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百四十六票
  白色票          百二十八票
  青色票           百十八票
 よって、三案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十八名
      平井 卓志君    林  ゆう君
      寺下 岩蔵君    中西 一郎君
      寺本 広作君    林田悠紀夫君
      山本茂一郎君    園田 清充君
      前田佳都男君    木内 四郎君
      最上  進君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      岩上 妙子君    宮田  輝君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      安孫子藤吉君    青井 政美君
      有田 一寿君    井上 吉夫君
      石破 二朗君    糸山英太郎君
      中村 登美君    吉田  実君
      松岡 克由君    藤井 丙午君
      中村 禎二君    高橋 邦雄君
      竹内 藤男君    桧垣徳太郎君
      石本  茂君    菅野 儀作君
      上田  稔君    長田 裕二君
      久次米健太郎君    小林 国司君
      中山 太郎君    宮崎 正雄君
      久保田藤麿君    山内 一郎君
      内藤誉三郎君    玉置 和郎君
      高橋雄之助君    岩動 道行君
      西村 尚治君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      青木 一男君    迫水 久常君
      小川 半次君    徳永 正利君
      八木 一郎君    神田  博君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      柴立 芳文君    嶋崎  均君
      棚辺 四郎君    夏目 忠雄君
      永野 嚴雄君    中村 太郎君
      戸塚 進也君    高橋 誉冨君
      山東 昭子君    岩男 頴一君
      遠藤  要君    大島 友治君
      大鷹 淑子君    岡田  広君
      上條 勝久君    細川 護煕君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      河本嘉久蔵君    金井 元彦君
      柳田桃太郎君    土屋 義彦君
      安田 隆明君    原 文兵衛君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      高田 浩運君    増田  盛君
      山崎 五郎君    江藤  智君
      藤田 正明君    佐藤  隆君
      楠  正俊君    大森 久司君
      岡本  悟君    平泉  渉君
      橘直  治君    安井  謙君
      剱木 亨弘君    吉武 恵市君
      増原 恵吉君    鹿島 俊雄君
      大谷藤之助君    小笠 公韶君
      亘  四郎君    温水 三郎君
      橋本 繁蔵君    坂野 重信君
      斎藤栄三郎君    亀井 久興君
      佐藤 信二君    岩本 政一君
      今泉 正二君    稲嶺 一郎君
      初村滝一郎君    山崎 竜男君
      矢野  登君    町村 金五君
      加藤 武徳君    二木 謙吾君
      植木 光教君    木村 睦男君
      熊谷太三郎君    源田  実君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十八名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    柄谷 道一君
      内田 善利君    峯山 昭範君
      桑名 義治君    上林繁次郎君
      阿部 憲一君    三木 忠雄君
      藤原 房雄君    和田 春生君
      栗林 卓司君    黒柳  明君
      矢追 秀彦君    原田  立君
      田代富士男君    木島 則夫君
      鈴木 一弘君    宮崎 正義君
      柏原 ヤス君    中村 利次君
      田渕 哲也君    二宮 文造君
      白木義一郎君    小平 芳平君
      多田 省吾君    中尾 辰義君
      中沢伊登子君    向井 長年君
      福間 知之君    矢田部 理君
      案納  勝君    久保  亘君
      青木 薪次君    野田  哲君
      対馬 孝且君    秦   豊君
      浜本 万三君    赤桐  操君
      大塚  喬君    小山 一平君
      片岡 勝治君    田  英夫君
      宮之原貞光君    鈴木美枝子君
      神沢  浄君    安永 英雄君
      竹田 四郎君    前川  旦君
      戸田 菊雄君    山崎  昇君
      杉山善太郎君    野口 忠夫君
      栗原 俊夫君    茜ケ久保重光君
      森  勝治君    羽生 三七君
      戸叶  武君    小柳  勇君
      阿具根 登君    中村 波男君
      松永 忠二君    森下 昭司君
      近藤 忠孝君    山中 郁子君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      目黒今朝次郎君    橋本  敦君
      安武 洋子君    内藤  功君
      寺田 熊雄君    須原 昭二君
      佐々木静子君    辻  一彦君
      小巻 敏雄君    神谷信之助君
      小谷  守君    工藤 良平君
      上田  哲君    和田 静夫君
      松本 英一君    小笠原貞子君
      立木  洋君    沓脱タケ子君
      小野  明君    鈴木  力君
      川村 清一君    田中寿美子君
      野々山一三君    加藤  進君
      渡辺  武君    塚田 大願君
      竹田 現照君    瀬谷 英行君
      吉田忠三郎君    鶴園 哲夫君
      森中 守義君    須藤 五郎君
      岩間 正男君    星野  力君
      藤田  進君    沢田 政治君
      村田 秀三君    中村 英男君
      秋山 長造君    加瀬  完君
      河田 賢治君    野坂 參三君
      上田耕一郎君    春日 正一君
     ―――――・―――――○議長(河野謙三君) 日程第一 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)を議題といたします。
 まず、提出者の趣旨説明を求めます。災害対策特別委員長中村英男君。
   〔中村英男君登壇、拍手〕
#33
○中村英男君 ただいま議題となりました災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を説明申し上げます。
 わが国は、地理的、気象的悪条件に災いされ、年々おびただしい自然災害をこうむり、たっとい人命と貴重な財産が失われております。特に近年は局地的な集中豪雨による山くずれ、がけくずれなど、激甚な災害が急激に増加しておる傾向にあります。これらの災害により被害をこうむった各個人に対する救済措置として、去る第七十一回国会におきまして、災害により死亡しました者の遺族に対し、弔慰のため、市町村が、市町村と都道府県と国との負担のもとに災害弔慰金を支給し、また、災害により世帯主が重傷を負い、または住居、家財に相当程度の被害を受けた世帯の世帯主に対して、生活の立て直しに資するため、市町村が、都道府県の原資手当てを得て災害援護資金を貸し付けすることができる制度を議員立法により講じたものでありますが、一最近の社会経済の諸情勢を背景に、災害弔慰金の支給額及び災害援護資金の貸付けワクの拡大につき、各種の意見や要望が出されたのであります。このような状況にかんがみ、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律について、所要の改正を行なうものであります。
 次に、本法案の要旨を説明申し上げますと、まず第一に、災害弔慰金の額を引き上げることといたしました。すなわち、現在は、死亡者一人当たり五十万円以内となっておりますが、これを百万円をこえない範囲内で死亡者のその世帯における生活維持の状況を勘案して政令で定める額以内といたしました。
 第二に、災害援護資金の貸付限度額に関する規定を改めることであります。すなわち、現在一災害における一世帯当たりの限度額は、五十万円をこえない範囲内で政令で定めることとなっておりますが、物価の変動に即応した措置をとることができるようにするために五十万円のワクをはずし、政令で定めることといたしました。以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨であります。
 なお、災害対策特別委員会におきましては、成案を得て、去る十二月二十一日内閣の意見を聴した上、全会一致をもってこれを委員会提出の法律案とすることと決定した次第でございます。
 何とぞすみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
#34
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#35
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#36
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案
 特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案
 防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長加藤武徳君。
   〔加藤武徳君登壇、拍手〕
#38
○加藤武徳君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告を申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案は、本年七月の人事院勧告を完全実施するため、一般職の職員の給与について改善を行なうとともに、初任給、調整手当、扶養手当、住居手当、通勤手当、宿日直手当及び期末手当の改定を行なうほか所要の規定を整備しようとするものでありまして、俸給表の改定は本年四月一日、期末手当等の改定は九月一日から実施しようとするものであります。
 次に、特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案並びに防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案の二法律案は、一般職の職員の給与改定に準じて、特別職の職員及び防衛庁の職員の俸給月額等について、それぞれ所要の改正を行なおうとするものであります。
 委員会におきましては、三案を一括して審査いたし、人事院勧告の早期支給方法、給与の口座振り込み制度の目的、その効果及び法律上の諸問題、三公社五現業職員と公務員の初任給の関係、週休二日制実施の目途及び宿日直手当増額の実施時期等について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲りたいと思います。
 質疑を終わりましたところ、日本共産党の内藤委員から、一般職職員給与法改正案に対し、初任給の改善を中心とする修正案が提出されましたが、採決の結果否決され、続いて政府原案について採決を行ないましたところ、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次いで、特別職職員給与法等改正案及び防衛庁職員給与法改正案は、いずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、一般職職員給与法改正案に対しまして、公務員給与の早期支給を行ない得るよう、支給手続の改善及び初任給の改善について検討すべきである旨の各党共同の附帯決議案が提案され、全会一致をもって付することに決定いたしました。
 以上御報告をいたします。(拍手)
#39
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#40
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#41
○議長(河野謙三君) 次に、特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#42
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#43
○議長(河野謙三君) 次に、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#44
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#45
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案
 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長多田省吾君。
   〔多田省吾君登壇、拍手〕
#47
○多田省吾君 ただいま議題となりました二法案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 両法案は、一般の政府職員の給与改定に伴い、裁判官及び検察官の給与等を改定しようとするものであります。
 そのおもな内容は、最高裁判所長官、最高裁判所判事及び高等裁判所長官の報酬並びに検事総長、次長検事及び検事長の俸給については、内閣総理大臣その他の特別職の職員の俸給の増額に準じて、また、その他の裁判官並びに検察官については、これに対応する一般職の職員の俸給の増額に準じて、いずれもこれを増額し、また、裁判官が死亡した場合における報酬については、一般政府職員の場合と同様、その死亡の日の属する月の報酬の全額を支給することができるように改めることであります。
 これらの改正は、本年四月一日にさかのぼってこれを適用しようとするものであります。
 委員会におきましては、裁判官報酬法案の提案のあり方、酷暑手当の新設、裁判官不足とその対応策としての給与改定の方向等について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ることといたします。
 かくて質疑を終わり、討論に入りましたところ、別に発言もなく、次いで順次採決の結果、右二法案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
#48
○議長(河野謙三君) これより両案を一括して採決いたします。両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#49
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、両案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#50
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案
 地方税法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長原文兵衛君。
   〔原文兵衛君登壇、拍手〕
#52
○原文兵衛君 ただいま議題となりました二法律案について、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。
 まず、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案は、補正予算により昭和四十九年度分の地方交付税交付金が七千八百四十二億九千万円増額されることに伴い、国家公務員の給与改定に準じて行なう地方公務員の給与改定に要する経費の財源五千五百九十億円をはじめ、最近の諸物価の騰勢に対処する所要一般財源を地方団体に付与するため単位費用を改定し、あわせて公共用地の円滑な取得をはかるため、臨時土地対策費一千五百三十億円を基準財政需要額に算入しようとするものであります。
 次に、地方税法の一部を改正する法律案は、電気、ガス料金の改定に伴い増加する電気税及びガス税の負担の軽減合理化をはかるため、両税の税率を引き下げ、免税点の引き上げ等の措置を講じようとするものであります。
 委員会においては両案を一括して質疑を行ないましたが、その詳細は会議録に譲ることを御了承願います。
 質疑を終わりましたところ、昭和四十九年度分の地方交付税特例法案に対し、昭和四十九年度限りの措置として、緊急財政交付金を設ける修正案について日本共産党を代表し神谷委員より、交付税会計において一千五百二十億円を借り入れ、政府原案に増額して地方団体に交付する修正案について、日本社会党、公明党を代表して和田委員より、それぞれ修正趣旨の説明が行なわれましたが、福田自治大臣より、政府としては反対であるとの意見が述べられました。
 次いで、昭和四十九年度分の地方交付税特例法案の討論に入りましたところ、日本社会党を代表して和田委員より、日本社会党、公明党共同提出の修正案に賛成、日本共産党提出の修正案及び政府原案に反対、自由民主党を代表して金井委員より、政府原案に賛成、両修正案に反対、公明党を代表して阿部委員より、日本社会党、公明党共同提出の修正案に賛成、日本共産党提出の修正案及び政府原案に反対、日本共産党を代表して神谷委員より、日本共産党提出の修正案に賛成、政府原案に反対の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終わり、日本共産党提出の修正案について採決の結果、少数をもって否決、日本社会党、公明党提出の修正案について採決の結果、多数をもって可決、(拍手)修正部分を除く政府原案について採決の結果、多数をもって可決、本案は修正議決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 次に、地方税法改正案の討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、地方税法改正案に対しては、国、地方を通ずる税源配分を改め、地方の自主財源の拡充強化をはかるとともに、住民税の負担軽減、法人事業税の課税方法の合理化、事務所・事業所税の創設等、五項目にわたる附帯決議を付しております。
 以上御報告いたします。(拍手)
#53
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。
 まず、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案の採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。
 まず、委員会修正案について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本修正案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#54
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#55
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#56
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百四十六票
  白色票           百十八票
  青色票          百二十八票
 よって、本修正案は否決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百十八名
      平井 卓志君    林  ゆう君
      寺下 岩蔵君    中西 一郎君
      寺本 広作君    林田悠紀夫君
      山本茂一郎君    園田 清充君
      前田佳都男君    木内 四郎君
      最上  進君    望月 邦夫君
      森下  泰君    梶木 又三君
      岩上 妙子君    宮田  輝君
      藤川 一秋君    福岡日出麿君
      鳩山威一郎君    秦野  章君
      安孫子藤吉君    青井 政美君
      有田 一寿君    井上 吉夫君
      石破 二朗君    糸山英太郎君
      中村 登美君    吉田  実君
      松岡 克由君    藤井 丙午君
      中村 禎二君    高橋 邦雄君
      竹内 藤男君    桧垣徳太郎君
      石本  茂君    菅野 儀作君
      上田  稔君    長田 裕二君
      久次米健太郎君    小林 国司君
      中山 太郎君    宮崎 正雄君
      久保田藤麿君    山内 一郎君
      内藤誉三郎君    玉置 和郎君
      高橋雄之助君    岩動 道行君
      西村 尚治君    鍋島 直紹君
      新谷寅三郎君    上原 正吉君
      青木 一男君    迫水 久常君
      小川 半次君    徳永 正利君
      八木 一郎君    神田  博君
      丸茂 重貞君    塩見 俊二君
      志村 愛子君    片山 正英君
      柴立 芳文君    嶋崎  均君
      棚辺 四郎君    夏目 忠雄君
      永野 嚴雄君    中村 太郎君
      戸塚 進也君    高橋 誉冨君
      山東 昭子君    岩男 頴一君
      遠藤  要君    大島 友治君
      大鷹 淑子君    岡田  広君
      上條 勝久君    細川 護煕君
      斎藤 十朗君    古賀雷四郎君
      黒住 忠行君    川野 辺静君
      河本嘉久蔵君    金井 元彦君
      柳田桃太郎君    土屋 義彦君
      安田 隆明君    原 文兵衛君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      高田 浩運君    増田  盛君
      山崎 五郎君    江藤  智君
      藤田 正明君    佐藤  隆君
      楠  正俊君    大森 久司君
      岡本  悟君    平泉  渉君
      橘直  治君    安井  謙君
      剱木 亨弘君    吉武 恵市君
      増原 恵吉君    鹿島 俊雄君
      大谷藤之助君    小笠 公韶君
      亘  四郎君    温水 三郎君
      橋本 繁蔵君    坂野 重信君
      斎藤栄三郎君    亀井 久興君
      佐藤 信二君    岩本 政一君
      今泉 正二君    稲嶺 一郎君
      初村滝一郎君    山崎 竜男君
      矢野  登君    町村 金五君
      加藤 武徳君    二木 謙吾君
      植木 光教君    木村 睦男君
      熊谷太三郎君    源田  実君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百二十八名
      太田 淳夫君    矢原 秀男君
      野末 陳平君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    相沢 武彦君
      塩出 啓典君    青島 幸男君
      市川 房枝君    柄谷 道一君
      内田 善利君    峯山 昭範君
      桑名 義治君    上林繁次郎君
      阿部 憲一君    三木 忠雄君
      藤原 房雄君    和田 春生君
      栗林 卓司君    黒柳  明君
      矢追 秀彦君    原田  立君
      田代富士男君    木島 則夫君
      鈴木 一弘君    宮崎 正義君
      柏原 ヤス君    中村 利次君
      田渕 哲也君    二宮 文造君
      白木義一郎君    小平 芳平君
      多田 省吾君    中尾 辰義君
      中沢伊登子君    向井 長年君
      福間 知之君    矢田部 理君
      案納  勝君    久保  亘君
      青木 薪次君    野田  哲君
      対馬 孝且君    秦   豊君
      浜本 万三君    赤桐  操君
      大塚  喬君    小山 一平君
      片岡 勝治君    田  英夫君
      宮之原貞光君    鈴木美枝子君
      神沢  浄君    安永 英雄君
      竹田 四郎君    前川  旦君
      戸田 菊雄君    山崎  昇君
      杉山善太郎君    野口 忠夫君
      栗原 俊夫君    茜ケ久保重光君
      森  勝治君    羽生 三七君
      戸叶  武君    小柳  勇君
      阿具根 登君    中村 波男君
      松永 忠二君    森下 昭司君
      近藤 忠孝君    山中 郁子君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      目黒今朝次郎君    橋本  敦君
      安武 洋子君    内藤  功君
      寺田 熊雄君    須原 昭二君
      佐々木静子君    辻  一彦君
      小巻 敏雄君    神谷信之助君
      小谷  守君    工藤 良平君
      上田  哲君    和田 静夫君
      松本 英一君    小笠原貞子君
      立木  洋君    沓脱タケ子君
      小野  明君    鈴木  力君
      川村 清一君    田中寿美子君
      野々山一三君    加藤  進君
      渡辺  武君    塚田 大願君
      竹田 現照君    瀬谷 英行君
      吉田忠三郎君    鶴園 哲夫君
      森中 守義君    須藤 五郎君
      岩間 正男君    星野  力君
      藤田  進君    沢田 政治君
      村田 秀三君    中村 英男君
      秋山 長造君    加瀬  完君
      河田 賢治君    野坂 參三君
      上田耕一郎君    春日 正一君
     ―――――・―――――○議長(河野謙三君) 次に、原案について採決をいたします。原案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#57
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
#58
○議長(河野謙三君) 次に、地方税法の一部を改正する法律案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#59
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#60
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長鍋島直紹君。
   〔鍋島直紹君登壇、拍手〕
#62
○鍋島直紹君 ただいま議題となりました法律案は、政府職員の住居手当に関する規定の改正に伴い、国会議員の秘書に対し政府職員と同様の住居手当を支給することができるようにすることとし、本年四月一日から適用しようとするものであります。
 以上が本法律案の内容でありますが、委員会におきましては審査の結果、全会一致をもって可決すべきものと決定をいたしました。
 以上御報告を申し上げます。(拍手)
#63
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#64
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後十一時散会
ソース: 国立国会図書館
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