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1949/03/27 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第18号
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1949/03/27 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第18号

#1
第007回国会 厚生委員会 第18号
昭和二十五年三月二十七日(月曜日)
    午後一時四十二分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 青柳 一郎君
   理事 大石 武一君 理事 中川 俊思君
   理事 岡  良一君 理事 苅田アサノ君
      今泉 貞雄君    高橋  等君
      田中  元君    幡谷仙次郎君
      堤 ツルヨ君    渡部 義通君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 林  讓治君
 出席政府委員
        地方自治政務次
        官       小野  哲君
        厚生事務官
        (社会局長)  木村忠二郎君
 委員外の出席者
        労働事務官
        (職業安定局失
        業保險課長)  亀井  光君
        專  門  員 川井 章知君
        專  門  員 引地亮太郎君
三月二十七日
 委員金塚孝君辞任につき、その補欠として大森
 玉木君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 生活保護法案(内閣提出第一一六号)
    ―――――――――――――
#2
○青柳委員長代理 これより会議を開きます。
 生活保護法案を議題といたしまして、前会に引続き通告順により質疑を許すことにいたします。岡委員
#3
○岡(良)委員  珍しく大臣が御出席でございますので、この機会に政府の御所見を質したいと思います。
 私は日本社会党の立場から、あらかじめこの法案の改正に関連いたしまして、まず第一條にうたわれている「日本国憲法第二十五條に規定する理念に基き」というこの点に関しまして、第二点は、その他の憲法の各條章とこの二十五條、あるいは生活保護法運営上の関連的な調整の問題について、第三点は、今日国民がひとしく待望しているところの社会保障制度そのものとの関連、この三つの角度から、いささか原則論的な抽象談にはなりまするけれども、本法の将来の運営及び発展のために念を押しておきたいと思うのであります。そこでいわゆる本法におきましては、生活に困窮するすべての国民に対しまして、最低限度の生活を保障する、そうしてその自立を助長することを目的とし、かつまたその最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならないという規定になつておりまして、いわば従来の救貧的な性格から大きく発展いたしまして、生活権を国が保障するという建前に立つておるのでありますが、この点について、現在の自由党の内閣の施策を拜見いたしておりますると、定員法の実施であるとかあるいは企業整備、首切りの強行であるとか、あるいは国鉄裁定も拒否され、また賃金ぺース改訂も拒否しておられる。農村に対しては低米価を押しつけ、あるいは厖大な食糧輸入を遂行されることによつて、農業政策は現在右往左往しておる。あるいは中央地方を通じましては、現在の税制改革も決して国民の税負担の軽減になつておらないというふうな事実を見ておるのであります。そういたしますと政府としては、はたしてこの條文にうたわれているところの生活権そのものをほんとうに保障するという明確な決意、信念があるかどうかという点について、私はきわめて疑いなきを得ないのでありまして、そういう点について、政府はほんとうに二十五條に規定されているところの国見の最低の生活権を守り抜くという決意があるかどうか。また現在これまでの施策との間における二律背反の点について、われわれの納得の行きかねる点について政府の御見解を伺いたいと思います。
#4
○林国務大臣 お答えいたします。ただいまいろいろお話があつたわけですけれども、現内閣におきましては、この保護法に基くところの憲法の條章は、どこまでも実行いたして行きたいと考えております。
#5
○岡(良)委員 きわめて簡單なお答えでありますが、問題は、今までの施策と、生活権の保障というこの改正案に盛られた精神というものとの間には、私どもとしては大きな矛盾が指摘され得るのでございまして、そういう点についていま少しく御親切な御答弁を願いたいと思います。
#6
○林国務大臣 あなた方の御見解からするならば、この内閣はそういう問題について、きわめて不親切なもののように考えられるかもしれませんが、私どもといたしましては、そういう点につきましては、決して怠らないでやつて行きたいというように考えております。
#7
○岡(良)委員 健康で文化的な生活水準ということが憲法にも規定され、この法案にもうたわれておりますが、健康で文化的な生活水準というのは、具体的にどういうことなのでございましようか。もつと具体的な政府の御見解を承りたいと思います。
#8
○木村(忠)政府委員 健康で文化的な生活水準というものは、どの程度のものであるかということにつきましては、そのときそのときの社会情勢によつて違うのでございまして、現在のように国家全体が非常な窮乏の状態にありまして、国民全体の生活程度が非常に低いという場合におきましては、最低の生活水準というものは、きわめて不満足なものと相なるのであります。特に健康を維持するということにつきましては、その人の生活を維持するに必要な最低のカロリーをとるというのが、限界点の最低の生活水準ということになりますし、疾病治療につきましても、その社会の段階における最低の医療というものが、この生活水準の最低限度になるわけであります。また文化の面につきましても、そのときそのときの情勢によつて異るというふうに考えております。
#9
○岡(良)委員 木村局長の御意見は、私どもも了解いたしておりますが、そのときそのときによつて異るという御答弁では、実は満足できないのでございますが、御趣旨はこういうことではないのでしようか。要するに健康であるということは、あす働き得る肉体的な労働力と申しましようか、再生産の肉体的な力を確保する。同時にまた人間は、單に一塊の肉体ではなく、神精的な創造なり、人間的な精神の面の成長も遂げて行かなければならぬという面も、文化的なという表現で現わすと、結局精神的にも、また肉体的にも、あす再生産なり創造なりができ得る可能性の最低限度という趣旨なんでございますか。
#10
○木村(忠)政府委員 健康的だという点においては、お説の通りであると思つております。文化の面においてはどの程度になるかということにつきましては、あくまでもそのときの社会情勢というものに強く作用されることは、やむを得ないのではないかと思つております。
#11
○岡(良)委員 この点は保護局長が統計的によくお調べでございますが、現在の第十一次改訂による生活扶助費の支給では、エンゲル係数はどのくらいになつておりますか。
#12
○木村(忠)政府委員  約八一ぐらいに相なつております。
#13
○岡(良)委員 大体人間の文化的な最低水準というものは、エンゲル係数が八一、二というところで、その保障が與えられるのでしようか。
#14
○木村(忠)政府委員 勤労者の全般のエンゲル係数が六五ぐらいになつております。現在のその六五という数字から見ますれば、八一というのがはたして適当であるかどうかということにつきましては、若干問題があると思いまするけれども、普通考えられておりまするような程度のものを最低の水準に見るということは、おそらく困難ではないかと思つております。
#15
○岡(良)委員 次に大臣にお尋ねいたしたいのでありますが、憲法の二十九條に、財産権は、これを侵してはならない、公共の用に供されたる場合には、正当な補償がなされなければならない。という規定がありまして、結局私有財産の神聖、不可侵というものが明らかに規定されておるわけでありますが、そこで私どもの考え方から申しますると、これは結局日本の資本主義の大きな原理の一つでありまして、この原理に基いて資本主義秩序というものが発展するということになれば、結局これはこの生活保護の基本問題にも述べられておりまするように、必然の結果として私的利潤の自由な追求をやる結果、盲目的な自由競争の結果といたしまして結局恐慌が起り、大量失業者や破産というような傾向が起つて来る。それが結局生活の窮乏というものを著しく急速度に増大するという結果になることは当然であります。そこでそういうふうな建前の政策を現在自由党は維持しておられるようでありますが、そういたしますると、実際生活に困窮を起すところの基本的な原因というものについては目をおおうて、その結果として現われたところの生活の困窮に対してのみ手を打つということになりまして、この点についても、私どもとしては何か筋の通らない矛盾を感ずるのでありまするが大臣の御見解を承りたいと思います。
#16
○林国務大臣 ただいま岡委員からのお話でありますけれども、私どもはそこまでには考えておらぬのであります。今の政策をもつてして行きましたならば、今日の場合ですから、若干失業者のできることはよんどころないと思いますが、なおその窮乏した者に対しての生活保護法でありまして、今の政策によつて、ことさら保護すべき人がよけいできるものとは、私どもの方では考えておりません。なお失業者のできました場合においては、これは幾たびか議会などでも問題になつているわけですが、この点については十分失業者に対する救済の道を講ずるという方向に進んでおるわけですから、その点については岡委員と幾らか意見を異にするかもしれませんが、私どもはこれが今の資本主義だとか何とかいうことによつて、多くの生活保護を要すべき人が出るとは考えておりません。
#17
○岡(良)委員 見解が異るとおつしやれぱそれまでですが、それではたとえば憲法の第二十七條には、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」ということが規定されておりますが、今大臣からも、失業問題が起れば、そのときそのときに応じて善処するというお答えがありましたが、私どもはこの生活困窮の一番大きな原因は失業だろうと思つております。なるほど私どものいただきました資料について見ますると、直接失業を原因として被保護者の立場に立つておられる方は、パーセントとしては一・八という数字でありますが、しかし四八%を占めている母子家庭というものも、結局働く意思を持ち、働く手足を持ち、ただ養わなければならない子供を持つているという事情のために、働く場所がないということから、大きく被保護者の対象となつておるわけであります。そういうわけで、この勤労の権利、要するに国民が働き得るところを與えてやるという施策が、同時に並行的に強力に推し進められなくては、この生活保護法というものは、先ほども申しましたように、そうした政策の矛盾から生れて来る結果をあと始末するというようなことになつて、生活権を保障するということよりも、むしろあと始末をして歩くということで、困窮そのものの原因については、何ら適当な根本的な解決が講ぜられないという結果になるのでありまするが、そういう点につきまして、実は労働省の方に御出席を願つて、関連してお尋ねしたいと思つておりましたが、お見えになつておられませんので、今地方自治庁の方がおられるそうでありますから、少し問題が飛躍いたしまするが、社会局長にお尋ねをいたします。
 先般の委員会でもお尋ねをいたしたのでありまするが、いわゆるボーダー・ラインの人々についてであります。この二條では無差別平等に主活の保障を受けることができるということになつておりますが、しかしボーダー・ラインの人々、いわば一ぺん事故が起ればもう生活保護法の対象にならなければならないというすれすれのところにいる方々が、相当数あるのではなかろうかと私ども思つておりまするが、その後社会局等におきまして、御調査なり、もちろん確実な数字でなくても、一応の御推定でもあつたら、その数字をお漏らし願いたいと思います。
#18
○木村(忠)政府委員 ボーダー・ラインの人々という抽象的な観念は、十分わかるのでございますが、どの程度までがボーダー・ラインであるかということになりますると、これは線の引き方でなかなかむずかしいわけであります。従来の考え方からいたしますれば、相当長期の疾病等がありますれば、ただちに生活困難に陥るという程度のものになりますると、大体普通の要援護者の数の二倍くらいのものがこれに該当すると考えられるのでありますが、現在の実情から申しますれば、先ほど申しましたように、現在の勤労者階級のエンゲル係数が、大体六〇幾らということになつておりますから、そういう状態でありますれば、それよりも相当高い程度にこれが引かれるということになるのではないか。つまり国民の中できわめて多くの者がそういう程度のものだと考えられてさしつかえないのではないかと考えます。
#19
○岡(良)委員 そこでこれも先ほど来くりかえして申しましたように、せつかく生活保護法ができましても、一朝事あるときにはただちに生活保護法の対象にならなければならないという人たちに対する適切なる施策を講ずることなくしては、ほんとうの意味において生活権を確保し、いわんや無差別平等というような高い意識を掲げての生活保護にはならないというふうに私ども考えるのでありますが、政府としては、こうしたボーダー・ラインにいる人々に対して、何らかこういうふうにして生活を保障すべきであるというふうな手を打つてあるかどうか、また将来において何らかの構想があるかどうかをこの機会に承りたい。
#20
○木村(忠)政府委員 ボーダー・ラインにある者に対する施策としましては、生活に困難を来す主要なる原因というものを取除かなければならないというふうに考えるのでありますが、このためには、経済保護的な各種の施策を講じなければならぬのであります。そのためにわれわれとしましては、消費生活協同組合等によりまして、消費生活という面につきましての合理化並びに適正化ということにつきまして、これの助長をはかつておるような次第であります。なおその他緊急の生活資金を得まする必要のあります者につきまして、公益質屋というものを拡充する必要があると考えておりまして、これらの資金の拡充という面につきまして、相当の力をいたしておるのであります。明年度におきましても、この点につきましては相当のわくを設けまして、その方面に必要な資金が流れるように努力いたしておるような次第であります。
#21
○岡(良)委員 今おつしやつた公益質屋は、私どもが入手しました資料で見ますると、急激に運用を停止しつつあるような状況になつておりますが、何か具体的に事実がありましたら、お示し願いたいと思います。
#22
○木村(忠)政府委員 ただいまその数字を持ち合せておりませんですが、大都市においては逐次公益質屋は復活しつつあります。特に更生資金を必要とするような、都市方面におきますところの公益質屋につきましては、質屋そのものの開設と同時に、公益資金の拡充というものをはかりまして、開設いたした店舗の数も、従来よりは逐次ふえておりますし、またその資金等も逐次増大しつつある実情であります。
#23
○岡(良)委員 私どもの聞いておりますところでは、数字は実は持ち合せておりませんが、公益質屋は最近ややまた復興の傾向にあるようでありますが、しかし、戰争中雇用の場所が豊富に恵まれた関係もあるかもしれませんが、一時は非常に減つた。しかしその減つたおもなる原因としましては、地方起債の順位において、これが非常に低いところに置かれておる、そのために公益質屋が運転資金に窮し、余儀なく門戸をとざすという形になつておると聞いておりますが、地方起債の順位はどういうふうに取扱われているのでありましようか。
#24
○木村(忠)政府委員 本年度並びに明年度におきましては、都市における公益質屋に対します融資については、相当高い順位にとりはからわれておりまして、必要な金額の相当程度のものが、これによつて満たされておる状況になつております。
#25
○岡(良)委員 実際の金額はわかりませんか。
#26
○木村(忠)政府委員 明年度におきまして、大体一億程度というふうに相なつております。
#27
○岡(良)委員 地方の中都市の実例でありますが、昨年の九月、起債がかなわないために、わずか二百万円の資金をもつて、一時閉鎖をしておりました公益質屋を、市民金庫のもとに復活いたしましたところが、その利用が非常に盛んでありまして、三月を経て、もう資金が十六万五千円しかないというような状況にあるのでありまして、この状況は、先般私どもが近畿地方に出張いたしましたときにも、やはり大阪府方面等において、この公益質屋の運転資金の豊富な供給が非常に強く要求されておつたような次第であります。そこでお伺いいたしますが、先般来厚生年金保險の論議の際にも、百八十一億からの労働者の零細な積立金を、預金部資金の方へ預け入れてある。これが地方債の償還とか、国債の償還とか、地方財政の前借りに振り込まれておるようでありますが、こういうような事実を考えまするときに、あの際は、われわれも與党の諸君もひとしく、こういう労働者の零細な積立金は、あくまでも労働者の福祉のために活用してもらいたいということを強く希望いたして、本法案の改正には賛成した次第でありまして、そういうような経過もありまするが、地方自治庁といたしましては、特に公益質屋の起債については、そういう事情を考えられて、要するに預金部資金の約一〇%以上を占めておるものが労働者の積立金、掛銭であるというふうな観点を十分に御考慮願つて優先的な取扱いをすべきものと私どもは考えておりまするが、そういう点について、政務次官の御意見を伺つておきます。
#28
○小野(哲)政府委員 ただいま岡さんから、社会政策的な重要な施設を行います場合における地方起債の関係についての御質問があつたのでありますが、内容に入ります前に、大体地方起債の状況がどんなふうになるであろうかという、二十五年度の見込みを御参考までに申し上げておきたいと思うのであります。二十五年度における地方債発行の総額につきましては、目下関係方面とせつかく折衝をいたしておるのでありますが、ただいまのところ、おおむね総額三百七十億円程度に抑えられる見通しが強いのであります。これに対しまして、地方自治庁において事務的に種々調査いたしましたところによりますと、全国各地方公共団体の地方債の発行の要望額は、総額千百十三億円余りに達しておるような状態でございます。従いまして、三百七十億円のわくの中で、地方の要望額を満たして行かなければならない。言いかえれば、地方の要望額の約三三%ぐらいしか満たし得ないというふうな状況にあるわけであります。従いまして来年度における地方債発行の許可に当りましては、極力重点的に考えまして、わが国の経済復興に直接関係のあるような事業を優先的に取上げて行きたい、こういう考えを持つておるような次第でございます。ただいま御質問がございました、たとえば公益質屋事業等が、生活保護はもちろん、社会政策の点につきまして、きわめて重要な施設であることは、あらためて私から申し上げるまでもないのでございますが、政府いたしましても、極力この種施設につきましては助長いたして参りたい。またこれに向つて努力をいたしておりますことは、先ほど社会局長から御答弁がございました通りでございますが、起債の対象となる事業の種類等が、直接的な経済効果が割合に少く、また收益を全然度外視しておるというようなものにつきましては、不適当なものが少くないわけでございまして、地方財政法におきましてもこれらの点を考え合せまして、原則としてこのような、ただいま申し上げましたような事業については起債を認めない。こういうことになつておるような次第でございます。もちろん社会政策的な、あるいはまた生活保護というふうな重要な見地からいたしまする施設につきましては、もちろん当該地方公共団体の財政力を勘案いたしまして、真にやむを得ないというものにつきましては、許可の詮議の対象とするというような場合も考え得るのでございますが、何分地方起債の対象となる事業が、御承知のように災害復旧事業であるとか、あるいは当該地方公共団体の公益事業の遂行に必要な施設の資金であるとか、そういうふうなものに比較いたしまして、あるいは順位の上で低いというふうなお感じがいたされるのではなかろうか、かように思うのでありますが、如上申し上げましたような基本的な考え方を持ちつつ、当該地方公共団体の財政力と見合せまして、生活保護その他社会事業の面におきましても、できるだけの、真にやむを得ないというものにつきましては詮議をいたして参りたい。こういう考え方を持つておりますことを御了承願いたいと存ずる次第でございます。
#29
○岡(良)委員 御趣旨はよくわかりますが、先ほど来も、るる質疑応答の中にも繰返されておりますように、問題はやはり生活を保障するということが再生産の一番の前提であることは、これはもう申し上げるまでもないと思うのでありまして、社会政策という従来の観点から防貧、救貧的な政策ではなく、あくまでも緊急な生活の困窮に対しては、一時何らかの形において生活の保障の資金を供給するには、現在のところは公益質屋しかない。この公益質屋が円満にかつ十分に運営されることにおいて、緊急なる生活困窮が切抜けられて、そうして明日の再生産に大きく一歩を踏み出すことができるという観点から考えますると、決していわゆる消極的な社会政策ではなく、むしろ具体的にもつと内容を伴つた復興計画ないし経済復興への大きな前進であろうと私どもは考えておるのでありまして、そういう考え方から、どうか地方自治庁等におかれましても、地方起債の許可の場合には、公益質屋が消極的な社会政策であるというふうなお考えではなく、進んで経済復興の大前提である国民の再生産を確保するという大きな観点から、特別に優先的なおとりはからいを、この機会に切にお願いをいたしておきます。
 それから失業保險課長にお尋ねをいたしまするが、先ほど申し上げましたように、失業問題が生活保護法の将来の運営と非常に密接な関係があろうと思いますので、あわせてこの機会にお尋ねをいたしますが、失業保險の給付の月々の額ないしその人員等についての、過去一箇年前後の数的な経過を一応お尋ねをいたします。
#30
○亀井説明員 失業保險関係におきまする給付の実人員、並びにそれに要しました保險金の額について申し上げますと、昨年の一月から十二月までの実績を申し上げますと、昨年一月が三万五千人、二月が四万三千人、三月五万二千人、四月が五万九千人、五月が八万五千人、六月十一万一千人、七月十五万七千人、八月が二十万八千人、九月が二十七万人、十月が二十九万八千人、十一月が三十二万二千人、十二月が三十五万七千、一月三十八万九千という大体のラウンド・ナンバーの数字になつております。これに対しまする保險金の方は一月が六千百万円、二月が六千五百万円、三月が九千万円、四月が一億五百万円、五月が一億六千四百万円、六月が二億五千八百万円、七月が三億九千九百万円、八月が六億三百万円、九月が七億八千五百万円、十月が八億九千三百万円、十一月が十億六千二百万円、十二月が十一億九千万円、一月が十二億五千七百万円という大体の数字になつております。
#31
○岡(良)委員 失業保險の数字、二十四年度における推定の失業人員、その吸收の状況及び二十五年度の同様な事項等を承つた上で、この生活保護法の運営上必要な点を実は質したいと思つておりますが、失業対策課長がまだお見えになつておられませんので、お見えになりましてからお尋ねしたいと思います。
#32
○青柳委員長代理 それでは岡委員の質問は、あとから関係御当局が来られましてから継続することにいたしまして、次に苅田委員。
#33
○苅田委員 まずお伺いいたしますが、今改正によりますと、生活扶助費は現行の五人世帶五千三百七十円よりさらに百六十円を増加して五千五百三十円となつておるのでありますが、現行の第十次の改訂の基準額よりどの点が増加しておるのか。飲食物費、被服費、光熱費、保健衛生費その他について詳細に、第十次と比較しての増減をお伺いしたいと思います。
#34
○木村(忠)政府委員 増加いたしておりますのは大体におきまして被服費、保健衛生費といつたような点でございます。
#35
○苅田委員 そういたしますと、被服費と保健衛生費とだけが増加しておつて、それから教育費と、住宅費が別個になりましたけれども、飲食費、光熱費、それから雑費等につきましては、第十次と同様とかように考えてよろしゆうございますか。
#36
○木村(忠)政府委員 大体同様とお考えになつてけつこうと思います。
#37
○苅田委員 それでは今度改正になりました部分の被服費及び光熱費につきましての増減の部分は、今日資料をお持ちでなければこの次のときまでに詳しい資料を、第十次の改訂の結果いただきましたような資料を出していただきたいと思います。
 そういたしますと、わかつているところだけ私はお伺いしたいのですが、第十次の改訂によりますれば、副食費は五人世帶でもつて一日が三円十七銭ということになつておりますね。それで今度は先ほどから岡委員も言われたようにも健康な文化的な生活をさしていただくことになるのですが、五人世帶三円十七銭の副食費で健康な文化的な生活をこれでできるかどうか。ひとつこれは厚生大臣の御判断をお伺いしたいと思うのです。
#38
○林国務大臣 十分とは考えられませんけれども、ただいまのところでは、よんどころなくそれくらいで御しんぼう願わなければならぬと存じております。
#39
○苅田委員 この法律の文句にうそがなければ、これで健康な、文化的な生活の一つの基準と考えてよろしいかどうか。これをひとつお聞きしたいと思います。
#40
○林国務大臣 もちろん十分だとは私も考えられません。しかし先ほど社会局長からもお話のありました通りに、そのときにおける実情に基いて最低の生活に対する保障というわけですから、もちろん私どももそれで文字に現わした通り、文化的とか何とか非常に期待せられるところまで行つてるとは考えませんけれども、今のところ財政上の点その他を考えまして、まず抽象的の言葉をもつて、将来は大いに盡さなければならぬと思いますけれども、現在のところはこの程度と考えております。
#41
○苅田委員 それでは衣料の方はまた今度の新しい規定を読みましてからあらためて御質問いたしますが、次に住宅の扶助についてであります。住宅の扶助も現行の規定とかわらないということですが、第十次の改訂によりますと、六大都市は七十円、その他の都市が六十円、市町村が五十円となつております。これで六疊を借りるというのですが、現在東京において七十円で六疊間が借りられるということで、この基準が出たのかということをお伺いしておきたいと思います。
#42
○木村(忠)政府委員 この基準は終戰直後の実情に対しまして、その後の家賃の値上を一応考慮しております。従いましてその後新築されましたような建物に入りますような場合におきましては、家賃等があるいはこれよりも高くなるかと思います。そういうものにつきましては実際の必要に応じまして、基準外超過の承認をするという手続をすることにいたしております。
#43
○苅田委員 大体生活困窮者というのは、間借りをしている人が多いと思うわけですが、これは大臣にお聞きしたいのですが、今東京で六疊間が七十円で借りられるとお思いになりますかどうですか。大臣の御認識をお伺いしておきたいと思います。
#44
○林国務大臣 よく存じません。
#45
○苅田委員 こういうことはおそらく局長の方も知らないでなすつたのじやないかと思います。大体今東京では六疊一間が、権利金がなければ二千円というのが相場です。権利金を出せば大体五百円くらいです。堤委員も御承知ですが、この暮あたりからしばしば国会に出かけて来る自由労働者たちの会合では、皆そう言つておるわけです。生活保護法の基準の七十円では、それこそ金のわらじをはいて探しても家は借りられないことは確かです。しかしこれに対してただいま局長のお言葉によれば、その人が住んでいる家賃の値段だけは基準外で出していただけるということですが、住宅がなくてやむを得ず一部屋千円もの高い家賃を拂つているというような場合、実際その家賃を出していただけますか。
#46
○木村(忠)政府委員 適正なものでありますれば、それは出せるだろうと思います。ただ生活保護法をもちまして家主等の救済をいたそうというようなことは考えておらないわけでありまして、そこの家賃が法律上正当である場合におきましては出すようにしなければならぬ。また出すように努力しなければならぬ。正当な家賃はとり得るようにいろいろ面倒を見なければならないとわれわれ考えております。
#47
○苅田委員 御存じのように、家は一日なくては済ませないもので、そういう正当か正当でないかきまるまで待つてるわけには行かないのです。とにかく現に入つている家賃は、生活保護法で出していただけますか。もしも適正でないと認められたときは、出てもいいのですが、ほかに家がないですから、そういうときは適正な家賃の家をお世話願えるかどうか。それをひとつお聞きしたいと思います。
#48
○木村(忠)政府委員 われわれの考えとしましては、やはり適正なる家賃のところにせわをするように考えなければなりませんし、また家主等に対しましても、適正なる家賃で置いてもらうように話合いできめなければならぬ、こういうふうに考えております。
#49
○苅田委員 それは生活保護法にかかる人の家賃は、民生委員あるいは厚生当局でもつて、責任を持つて、その人が入れるようなところまでのせわをやつていただける、生活保護法はそれを約束している、かように解釈してよろしゆうございますか。
#50
○木村(忠)政府委員 そういうふうに努力することが要求せられると思つております。
#51
○苅田委員 努力せられている間はどうしたらいいのですか。その人は上野駅にでも立つていなければならないのですか。その人たちは一時どうしたらいいのですか。それをお開きしたい。
#52
○木村(忠)政府委員 現在全然家を持つておらない、入るところがないという人に対しましては、適当の施設に收容しなければならぬと考えております。現在入つておる者につきまして、不当な家賃の値上げ等が要求せられる場合につきましては、これを抑制するように努力しなければならぬ。大体かように考えております。
#53
○苅田委員 これはくどいようですが、実際始終あることですから伺つておきたい。問題はこういうところにある。日雇い労働者が働いておりまして生活保護法にかかつていなかつた。ところが働いておる人が急に寝ついてしまつて、どうしても生活保護法にかからなければならない。その人は毎月五百円なり六百円なりの家賃を拂つていた。こういう場合があると思います。そうすれば今まで通りの家賃は、その場合に生活保護法の方で出していただけるかどうか。それをお伺いしたいわけです。
#54
○木村(忠)政府委員 ほかに何ら方法がないというときにおきましては、それは支給しなければならないということになるだろうと思つております。
#55
○中川委員 先ほど来から苅田委員の質問を承つておりますと、この生活保護法というものは、困つておる者は国が一から十まで全部保護をする義務があるというふうな御解釈のもとに質問を続けられておるようでありますが、第一章の第一條を見ても「この法律は、日本国憲法第二十五條に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。」ということをうたつてある。つまり困窮の程度に応じて保護を與えるというのでありまして、先ほど来問題になつておりますところの憲法二十七條のいわゆる「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」とか、ないしは十二條の「国民の不断の努力によつて、」というように意味が、質問の中に全然含まれていないように私は考えるのです。先ほど来、いろいろ家賃は全部国がこの保護法によつて保護するのかとか、あるいは生活費は幾ら幾らではたして東京の現状でできるか、こういう御質問でございます。なるほど今日三十円や五十円でできないことはわかつておる。また家賃にいたしましても、先ほど苅田委員の御指摘のように、六疊が七十円や八十円で借りられないということは、常識のある者ならだれでもわかつておる。しかしながらそれはあくまでも困窮の程度に応じてその保護を加えるのであつて、それが全面的にその保護をするというのでは、先般もどなたか御意見がありましたように、いわゆる惰民を養成することになるのです。ですから、ここらを苅田委員においては十分御理解になつて、あまりわけのわからぬ――といつては失礼ですが、私らにはそういうふうに聞えるのでありますが、そういうことに長時間を費さないように、委員長において御注意願いたいと思います。
#56
○苅田委員 わけのわからないというのは、そちらにお返ししたいわけです。今問題になつているのは、基準の最高額について私は問題にしているわけです。これはほかから收入が一つもない人の場合の最高額ですから、あなたのおつしやるような、いいかげんに生活している上に、これだけのものが来れば問題はない。今私が言つているのは、そうではなくて、何ら收入がない人たちに対する最高額ですから、その点、あなたのお考えの方が間違つていると思います。
 それから、次に私は教育の扶助のことについてお聞きしたいと思います。ここに出ております教育扶助の單位はどういうところでお調べになりましたでしようか。
#57
○木村(忠)政府委員 教育扶助の程度につきましては、文部省におきまして必要といたします最小限度の学用品その他の費用を基礎にいたしまして、これを算出しております。
#58
○苅田委員 それはいつごろの資料ですか。私の手元に持つております東京都の昨年度の六月現在の都の教員組合の調査による資料を見ましても、あるいは六大都市の同じく昨年度の六月に調べられました教員組合の調査による教育費によりましても、小学校の費用も中学校の費用も、これに書いてあります費用より非常に上まわつているわけです。たとえて申し上げますならば、東京都の場合は、小学校では大体一箇月二百六十円ないし三百六十円――これには小づかいまで入つておりますから、この小づかいの点を抜きまして、PTAの会費と学用品、この二つだけにいたしましても一箇月のうちに百円ないし三百五十円というものが、東京都の場合とられているということが教員組合の調査に出ているわけです。そうしますと、これは小学校で年間を通じまして七百五十円から、上は千八十五円というのに比べて非常な開きがあると思いますが、あなたの方でお調べになりました教育費の算定の基準になつておりますところの、何年何月においてPTAの会費とか、あるいは学用品などがどれだけいるというような算定の基準をお示し願いたいと思います。
#59
○木村(忠)政府委員 この経費の中には、PTAの会費のように、必ず出さなければならぬというものでない学費は入つておりません。従つてこの中には学用品及び通学用の必要なものだけが入つているだけで、その他は入つておりません。なお給食費はこれとは別になつております。
#60
○苅田委員 今学校にはPTAの会費のない学校というものはないわけです。子供たちはPTAの会費を持つて行かないと、学校に行くのをいやがつて休むという実情がたくさんあります。ですからこれが小学校なり中学校なりの教育費の中から除かれているということはおかしいと思います。
#61
○木村(忠)政府委員 これはお説まことにごもつともでございまして、子供の立場からいたしますれば、やはりそこまで考えてやらなければならぬものだろうと思いますが、そういたしますと、学校に対しまする各種の寄付等につきましても考慮しなければならぬということになつて参ります。すべて他の兒童と同じようなところまでこれを高く上げるということは、きわめて困難でありまして、PTA等につきましては、会費の免除等の制度もあるのであります。従つてこれらの点につきましては、最低生活の確保という点からいたしまして、そこまでやることはできないという現状にあることを御了察願いたいと思います。
#62
○苅田委員 学校の給食費は入つていないのですか。
#63
○木村(忠)政府委員 学校の給食費は、資料にございますように、全然別個に計算いたしております。
#64
○苅田委員 大体ただいまの教育費の問題も私としてはまだ意見があるのですけれども、これは意見にわたる点もありますので、またこの点につきましてはいずれ次の委員会でもつて資料をお出しいただくことになつておりますから、そのときに御質問いたします。私のきようの質問はまだ続くのですが、岡さんの方から労働省関係の御質問があるというので、私は岡さんの質問が済みましたあと、この質問を続けさしていただければ、一応私の質問を打切つてもよろしゆうございます。
#65
○青柳委員長代理 ただいま労働省から見えましたのは給與課の課長代理の方だけでありまして、岡さんの御要求の失業対策課長はまだ見えないのでありますがどうされますか。苅田さんの質問を続けていただきまするうちに、失業対策課長は来ると思います。
#66
○岡(良)委員 実は社会保障制度審議会会長の大内さんにお願いしてあつたのが、御都合が悪くていらつしやいませんので、実はそのことと関連して失業対策課長並びに給與課長にお願いしたのですが、社会保障制度審議会の大内さんは御出張であり、事務局長の小島さんもお見えにならぬのでありまして、実は総括的な質問の一環としてこの機会にお伺いしたいと思いますので、相なるべくは社会保障制度審議会の権威の一人でおられる青柳さんに、ひとつ委員長代理をどなたかにお讓りいただいて、審議会の立場から御返答を願つても私はいいと思います。
#67
○青柳委員長代理 御発言でありますが、私は社会保障制度審議会を代表しておる者ではないのであります。私のお答えが有権的でございません点から、それはお許しを願いたいと存じますが、社会保障制度審議会事務局長が見えると思いますし、失業対策課長も来ることになつておりますから、それまで岡さんの質問は留保していただきまして、やはり苅田さんの御質問を継続していただくことにいたしましようか。
#68
○苅田委員 次にこれはこの前に委員会で示されました生活保護法の法案、この決定した前の法案なんですが、そこには十章の費用の冒頭に持つて行つて「国、都道府県及び市町村は、この法律の施行に要する必要にして十分な費用を予算に計上しなければならない。」こういうおごそかな一項が書いてあつたわけです。これに対しまして社会局長は私の質問に答えられまして、もしこの法律の実行のために予定の予算で足らなければ、こういう法規の建前上、当然追加予算をもつてこの法案にきめたところの個々の規定を充分生すように努力する。こういう御返答があつたのであります。ところが今度決定されました法案を見ますと、この一項目がとれているわけなんです。ところがこれは社会保障制度審議会の最低生活保障制度確立に関する小委員会の小委員長の名でもつて、社会保障制度審議会の名でもつて、そういう予算的な十分な処置をするという一項目を入れなければならないということを言われておる。これも私は資料をいただいておるわけです。ところがこういうことがあつたにもかかわらず、今回この重要な一項目がのけられておるのはどういう意味か。そこで私はお尋ねしたいのですが、政府は、この提案理由にもありますように、生活保護法施行後三年半たつて、社会経済生活の事情が変化した今日では、この保護法には幾多の欠陷が生じて、どうしても改善しなければならなくなつたから、予算も十分とつて、改正を実際的に行うというつもりでこの計画をされたのでありますが、だんだんやつておるうちに予算の点があぶなくなつて、とうていここにうたつてあるだけのことが実際上できないということになつたので、この重要な予算措置の條項をこつそりはずされたのかどうか。そうでなければ、こういうものは書かなくても、当然法律はそれに十分な予算をとるのだから、もちろんそういうことを書くことは屋上屋になるから、そういう意味だけれども書かない、こういうのでお書きにならなかつたのか。この二つのどちらかということをひとつお聞きしたいと思います。
#69
○木村(忠)政府委員 御質問の後段の方に答えは相なろうかと思つております。これはもちろん書かなくとも、法律上当然負担しなければならないものは予算に計上しなければならないのでありまして、予算がなくなりましたならば、また追加等をいたさなければならぬことに相なるわけであります。従いまして屋上屋を架するような規定であるというところから、法文の体裁上これを除去したということでございますから、ひとつ御了承願いたいと思います。
#70
○苅田委員 そういたしますと、このことは国がその責任を負つているだけでなくて、都道府県も当然責任があるわけで、これがなければこの法案が完全に行われないわけなんですが、そういたしますと、私どもが接触いたします地方自治団体の生活保護をやつている当局者は、こういうことをやられても、地方の予算がないからとうていやれない。ほんとうに国がやるつもりなら全額国庫負担でやつてもらわなければ、特に二十五年度のこの困難な地方予算では、こうした広汎なものを義務として押しつけられても困るのだということは、いずれも言つている場合なんですが、これはしかしそういう法律がある以上は、必然的に地方公共団体、都道府県、市町村におきましても、そういう予算的措置をしなければならない。かように考えるのでありますが、その点いかがですか。
#71
○木村(忠)政府委員 お説の通りでありまして、地方公共団体も必ずこの予算は計上しなければなりませんし、年度中において足りなくなりました場合には、また必ず追加するということになつております。
#72
○苅田委員 そうすると、地方の社会課長あたりは今から悲鳴をあげているわけですが、この人たち、かもし地方予算ができないというので当然しなければならない保護をしないとか、これを制限するとかいうようなことがあつた場合には、この人たちはどういう処罰というか、法律に対して責任をとられるか、その点をひとつお伺いしたい。
#73
○木村(忠)政府委員 この点につきましては、政府の施策を適当にやらないという場合におきましては、地方公共団体の長に対して、地方自治法によりますところの処置ができるように相なつております。
#74
○苅田委員 私は寡聞にしてよく知らないのですが、どういう処置ですか。ひとつ教えていただきたい。
#75
○木村(忠)政府委員 はなはだしくひどい者に対しましては、罷免の要求ができることになつております。
#76
○苅田委員 だれから罷免の要求ができるようになつていますか。
#77
○木村(忠)政府委員 そういうことは、ここに主務大臣がおられますが、厚生大臣からやることになつております。
#78
○苅田委員 そうしますと、もしも地方の方で予算がないためにそういうことが実際上できないという実例が出た場合には、厚生大臣に申し上げれば、大臣の方でその責任者は処罰なさる、こういうわけなんですか。
#79
○木村(忠)政府委員 情状によりまして必要な処分をとるということになつております。
#80
○苅田委員 これは地方のそういう善良な官吏を首にするようなことは、決して共産党の趣旨ではないのでありまして、そうでなくてほんとうはできないことはわかつているのだから、これは全額国庫負担にしてもらいたいという地方の実情を聞いて、そうすべきだと思うのです。これは社会保障制度審議会の要求にもこの要求があり、かつもしもそれが不可能な場合には、〇・五ずつの負担を軽減してもらいたいということがあるはずですが、これに対してそういう審議会の勧告、要望はそちらの方でどういうふうに扱われたか伺いたい。
#81
○木村(忠)政府委員 この点につきましては、先日この前の会議のときにお答え申し上げたのでありますが、地方と国との財源の関係から、シャウプ勧告によりまして、二十五年度におきましては相当かわることになつております。従来中央の財源であつたものが地方に下りまして、地方の財源が豊富になつて中央の財源が貧弱になつております。従いまして実際におきまして中央の方の負担を増すという理由につきましてはきわめて乏しい。従来と同様な比率を持つておるということが、中央としては非常な大きな負担になる。従いまして今後どういうふうにするかということは、この地方財政と中央との財源の配分につきまして、今後の実施状況をよく見きわめた上でなければ、何とも結論がつかないというところでもつて、この一年間見送るというのが、今度の改正におきましてかえなかつた趣旨であります。
#82
○苅田委員 それでは少しこまかいことになりますけれども、第一條に「その自立を長助することを目的とする」というふうに書いてありますが、生活保護法の施行の過程において、自立を助長するためにどういう処置が考えられましたか。
#83
○木村(忠)政府委員 この運用につきましては、自立助長という精神を常に持つてやらなければならぬというふうに考えておりますし、なおその手段といたしましては、生業扶助の方法によりまして、自立の助長ということができるようにいたしております。ただ生業扶助のみをもつて自立の助長をするのでなしに、この法を運用するにおきましては、十分その点を考慮してやらなければならぬという趣旨であります。
#84
○苅田委員 生業扶助の予算の点につ、きましても、これは昨年度と比べて著しく多くなつている点は認められますけれども、それはやはり先ほどの御説明の通り、もしも事実上生業扶助をやつた場合は自立できる可能性のものがどんどんある場合には、要求に応じて、これで足らなければ追加予算でもとつて、その面も実情に即して行われる。かように解釈してよろしゆうございましようか。
#85
○木村(忠)政府委員 生業扶助につきましては、従来の成績を見ますと、それに適当なやり方がきわめて少うございまして、生業扶助によりまして自立が助長できたという事例はそうたくさんはないように見受けられるのであります。従いまして生業扶助のやり方につきまして、今後十分その方法等について考究いたしまして、これが効果のあるようにいたしたいと存じております。従つてそういうふうになりましたあかつきにおきましては、生業扶助があるいは足りなくなるということになるのじやなかろうかと考えております。その場合におきまして、やはり必要に応じまして現在の予算の範囲内でまかなえないということになりますれば、当然追加しなければならぬという事態が出て来るのじやなかろうかと思つております。
#86
○苅田委員 ただいま局長の言われました生業扶助が有効に行われなかつたということの一つの大きな原因は、三千円という扶助の金額にあるのじやないかと私は考えるのです。つまり三千円では、どういう自立の基礎を立てるにいたしましても、あまりに少な過ぎる。ほんとうにこの精神で自立扶助をやらせようというのであれば、もう少しこの点が改正されなければならないのじやないか。かように考えるのでありますが、その点はいかがでしようか。
#87
○木村(忠)政府委員 生業扶助につきましては、その限度が初めからずつとほとんど上つていないのでございます。と申しますのは、最初ほかの金額との割合において非常に高かつた時代におきまして、あまり成績が上つておらなかつた。その後小さなことでありますけれども、これによつて逐次その成績を上げるように努力いたして参つております。実際の指導面におきまして、足りない場合におきましては、厚生大臣が承認いたしまして、これ以上の額が出せることになつております。従いまして実際の具体的なよい実例を地方に考究させるようにいたしまして、よいものがありましたならば、その例によりましてそれを各方面に広げるということにいたしまして、実効の上るように努力して参りたい。私どもは特にこの点につきましは心配いたしまして、考究しております。
#88
○苅田委員 総体的に扶助額を上げられるどいうことの方が、私どもは徹底しておると思うのでありますが、しかしこの一つ一つの場合によつては、これは申請によつてその額も必ずしもこれに止まらない、引上げるというのでありますが、そういつた場合に、最高額というふうなものの制限があるのでしようか。それとも必要なだけのものは、そういう実情に応じて出していただけるというふうになつておりますか。どうですか。
#89
○木村(忠)政府委員 最高額は別に何ら制限はございませんが、実際の取扱いといたしましては、そうむやみに大きいものというものは考えておりません。大体五千円程度を一応考慮いたしております。お尋ねのもう少し高いものにつきましては、他の金融の道を講ずる方が適当であろう。こちらは貸興ではございません。給與であります。貸興が主でございませんから、やはり金額においてその程度の制限を持つと考えております。
#90
○苅田委員 その点は、実際から言つて三千円や五千円出してもらつても、実際そういう生活を建て直すための資金としては足りないということで、これは利用せられない。政府の方では利用されないのをよいことにして、このままにしておくというようなお含みがあつたのかもしれませんが、今度ははつきり條文にうたわれているのですから、ひとつこの点も條文にあるような趣旨でぜひ改正していただきたいと思うのですが、この点につきましては、今日は質問をこのくらいにしておきます。
 それから第四條にある規定は、具体的に言うとどういうことになるわけですか。つまりどういうものが最低限度の生活維持のために必要とするものと認められるか。この点をひとつお伺いしたいのです。
#91
○木村(忠)政府委員 これはその周囲の状況などによつて異るのでありまして、都市におきまする場合と、農村におきまする場合とでは異ると思いますし、またその人のいたしております生業の状況等においても異ります。これらにつきましては、一応その者が生業を維持して行く。あるいは生活を、最低生活と普通周囲の状況から見て見られる状況を維持するために必要な最低限度のものということになるわけであります。従いまして具体的にたとえばたんすを一つ持つておるのがどうかということになりますれば、これはやはりその家庭環境によるのじやないかと考えます。このことにつきましては、具体的な事例ごとに指導いたしておるようなわけであります。
#92
○苅田委員 しばしば訴えられるところは、ごく粗末なラジオ、あるいは時計等があると、これはすでに收入の中に見込まれて、保護にそれがはずれるという場合もあるわけなんですが、それは適当な査定とされておるわけでしようか。
#93
○木村(忠)政府委員 昨年の十二月の末に、この点につきましての取扱いを改めたわけでありまして、従来におきましてはその者の持つておる財産につきましては、ほとんどその日の飲食に必要な、あるいは被服としては現在着ておるという程度の者、その程度にある者は一応皆出せるということにいたしておつたのでございますが、昨年の暮にその取扱いを改めまして、そこのところを非常に緩和いたしておるわけであります。従いまして今後におきましては、その程度の者につきましては、そういう問題はおそらく起らないのじやないか。もちろんラジオ等につきましては、聽取料の問題等もございまするし、いろいろな点がございまするので、指導等によりまして、そのラジオを必要としないような家庭がございましたならば、それは適当な処置をとることもあろうかと思いますが、そのラジオを必要と認められる家庭の方があるいは多いのじやないか。その場合におきましては一応例示といたしましては、ラジオの聽取というような場合には例示していないのであります。
#94
○苅田委員 今度の新しい改正ではどうなつているかわからないのですが、第十次改訂までには、娯楽費として映画を一遍見る費用もなかつたわけで、そういう意味から言えば、文化的な生活というものが最低である以上は、ラジオの浪花節を聞くくらいは許されてよいのじやないかと私は思いますが、今度そういう改訂がどの程度実際に行われるようになつたかということも知りたいと思いますので、昨年度末に地方にお出しになりました通達を、この次の委員会のときまでに、その写しを出していただきたいと思います。
#95
○木村(忠)政府委員 ただいまの件につきましては、参考資料として差上げてあります「生活保護の基本問題」の中に詳細に書いてあります。これによりましてわれわれも指導いたしおります。さよう御承知願います。
#96
○苅田委員 それは十二月のあれも書いてございます。
#97
○木村(忠)政府委員 十二月にこれを皆に渡しまして、指導いたしております。
#98
○苅田委員 四條に「民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助はすべてこの法律による保護に優先して行われるものとする。」とありますが、私実際には民法もよくわからないのですけれども、具体的にどういうことを言つておるのですか。
#99
○木村(忠)政府委員 民法に定めておりまする扶養義務者と申しまするのは、夫婦、親子、直系血族、兄弟姉妹、三親等内の親族で、家庭裁判所が扶養の義務を課した場合の親族、こういうものでございます。
#100
○苅田委員 そうしますと、三親等と申しますと伯父、伯母、めい、おいまであるわけですね。この改正の條項は、今度新しくできたものでしようか。前からそういうものがあつたわけですか。
#101
○木村(忠)政府委員 この点は、以前から同様でございます。われわれとしまして、考え方を以前と若干かえましたのは、扶養義務者の扶養の程度につきまして、親子の場合、親子夫婦の場合、その他の場合とわけて相当差を設ける必要があると考えまして、そういうふうにいたしたわけであります。
#102
○苅田委員 伯父がある、伯母がある、あるいはめいがある、おいがあるというので、生活保護にかからないというふうな場合、それもあまり顔を見たこともない人たちもいるわけですが、そういう場合にはどういうふうに取扱われるわけでございましようか。
#103
○木村(忠)政府委員 三親等内の親族になりますと、現在では、家庭裁判所が扶養の義務を負わした場合だけに限るわけであります。従いまして、三親等内の親族で、相当の生活をいたしておるような者がおりまする場合におきましては、指導して家庭裁判所に手続をいたしまして、扶養の義務を課するようにしてもらわなければならぬと思いますけれども、ようやく生活しておるという程度のものにつきましてまで、そういうようなことをすることは考えておらないわけであります。従いまして、ここですぐに扶養の義務がありますものは夫婦、親子、直系血族、それから兄弟姉妹、これだけで、その他の伯父、伯母あるいはおい、めいになりますと、特にそういう手続をふまなければ扶養の義務は課せられないわけであります。
#104
○苅田委員 民生委員のことにつきまして、一応お聞きしたいと思います。今度の法律改正によりまして、民生委員の権限が縮小されることはないか、あるいは民生委員の活動が制限されることはないかということをお聞きしたい。
#105
○木村(忠)政府委員 民生委員の活動が制限されるかどうかという点でございますが、従来補助機関といたしておりました民生委員が、協力機関になりました関係上、手続そのものは民生委員がするのではないということに相なります。従いまして、手続その他の点につきましては、市町村並びに市町村吏員がやるのが原則でございます。もちろん現在の状況では、市町村並びに市町村吏員の手のみでは十分手続ができないと思いますので、そういう点はなお民生委員の御協力を求めなければならぬ部面が多々あるではないかというふうに考えております。しかし建前といたしましては、手続等はあくまでも市町村並びに市町村吏員がやることにいたしたいというふうに考えておりますが、これは相当の経過期間が必要ではなかろうかと考えております。しかし実際は民生委員が保護の必要のある者を発見し、それに基きまして、手続を要すると思うものは従来通りやつていただきたい。また各種の生活相談等につきましても、やはり従来通りやつていただきたいと考えております。
#106
○苅田委員 従来は市町村長が責任を持つておつたわけですが、実質上は民生委員の協議会が保護の適否を審査して認否を與えておつたわけです。ところが今度の改正では、そういつた審査権あるいは認否権はなくなるのではないかと思いますが、その点いかがですか。
#107
○木村(忠)政府委員 従来も審査の権利、認否の権利があつたわけではないので、実質上は民生委員の集合体できめてもらうのが適当であると思つてきめてもらつていたわけであります。しかしこれを決定するのは、法律上はやはり市町村長の権限であつたわけでありまして、その点は従来とかわりはないわけであります。われわれといたしましては、市町村の有給職員をできるだけ充実いたしまして、そういう仕事は逐次市町村の方に移して参りたいと考えているのであります。しかしこれに対しまする民生委員からの有力なる御意見等につきましては、十分に考慮しなければならぬというふうに考えているわけであります。
#108
○苅田委員 これは社会局長もお認めになつているように、権利がどこにあるかということは別といたしましても、実際上は民生委員協議会が最後の決定をしておつたわけですが、今度はただ意見を聽取するだけであつて、それを実際にきめるということはなくなつており、この法律が施行される前にすでにそういう実例があるのです。それは杉並の民生委員より、一月二十四日附の通牒で、この法律が公布されるに先だちまして、すでに民生委員あてに、法律改正の趣旨にのつとつて、民生委員の調査権とかあるいぼ指導権というようなものをなくしたようなことが、実際には行われていると訴えられているのです。そこでお聞きしたいのは、一月二十四日の次官通牒でそういうものが出されたかどうか。また法律の改正に先だつてそういうものを出すことが適法かどうかということ。それから法律が実行されないうちから、そういうふうに民主委員が協議して決定することがなくなつているのだから、この法律が出れば、ますます民生委員は助言者にすぎなくなつて、決定はすべてそういつた官吏で行われることになり、しかもその官吏が、本年度の予定では五十世帶に一人というのですから、実状はなかなか反映できないことになると思いますので、この三つの点についてお答え願いたいと思います。
#109
○木村(忠)政府委員 一月二十四日というのは、おそらく十一月二十四日ではないかと思います。これはこの法律の改正とは何ら関係がないわけであります。公の責任はやはり国、公共団体の機関が持つように改正することが望ましいので、一応市町村の責任を確認するという立場をとることを方針として改めることにして通牒を出したのでありますが、この法律の改正とは何ら関係がないのであります。この法律がなくても、従来の生活保護法におきましてはそれでさしつかえない。それで法の精神に合わないことはない。ただ実際問題といたしまして、今御指摘になりましたように、近隣に住んでいる者が実際の実情を一番よくわかるということは当然でございまして、その意見は十分尊重しなければならぬと思いまするが、前々からも申しておりまするように、生活保護法につきましては、大体生活費の基準と言いますか、各所で生活費というものが、一応の基準でもつて、世帶の構成とかその他の状況によりまして出て来るわけでございます。これに対しまして收入がどれくらいあるかということによりまして、その世帶に対しまするところの必要なる扶助費というものが出て来るわけでございます。従いましてこれらの点の決定につきましては、ただその事実の審査が妥当であるかどうかという点が問題になるわけであります。この点につきましては従いまして民生委員さんとも十分連絡をとりまして、それらの御意見も聞きました上で、市町村吏員が調査の書類をつくつて決定するということになるわけでありますから、法律上違法とかどうとかということにはならないし、その事務手続を民生委員さんにやつていただくというのは、きわめて煩瑣で、時間もかかるということから、そういうふうにいたしたのであります。民生委員さんの御意見を全然無視するのではなくして、きめました後におきましては、もう一度民生委員さんに相談するということにしております。これは民生委員協議会が開かれますのが、月に必ず一回は開かれまするけれども、二回、二回と開く場合が必ずしもないわけではないのでございます。従つて決定が急を要するというような場合におきましては、やはり協議会にかけなければ決定できないというよりは、急いで認定を決定して、そうしてあとからかけるということもけつこうじやないかということが考えられたので、そういうふうにいたした次第でございます。
#110
○苅田委員 そうするとあとから民生委員にかけた場合、民生委員の方から考えて、その決定はどうも不当だというようなことがあつた場合には、これは正式に取上げさせるような権限と申しますか、そういうふうなものがあるわけですか、どうですか。
#111
○木村(忠)政府委員 これにつきましては、民生委員さんのお考えが正しい場合におきましては、当然これに従わなければならぬと思います。結局事実上その家庭でもつてどれだけの扶助費を出さなければならぬかという事実の認定の問題でございますから、これにつきましては民主委員さんが正しい判断をしていらつしやる場合は、これにさからうということはできないと思います。もしこれにさからつて市町村長が押しました場合におきましては、不明の申立ての規定も現在できております。また今度の新法律におきましても、法律をもつてその不服の申立てができるようにいたしてあります。これらの手続につきましては、民生委員としては要援護者を指導することもできるわけでございます。
#112
○苅田委員 民生委員の方が実際に自分の近所におる困窮者の実情がよくわかつておつて、その査定をしたりするのに適当だということは、局長も今認められておるのですが、それがなぜそういうことは不適当である。これは当然三十世帶に一人ということになれば、なかなか行き届かないが、ただそれが公の扶助なんだから公の官吏がやるのだということだけでは、この問題は私はどうも納得できかねるのですが、今までどういう弊害があるからこういうふうになつたか。御意見があればお聞きしたいと思います。
#113
○木村(忠)政府委員 民生委員さんの従来やりましたことについて大きな弊害があるからこれを改めるという趣旨ではないのでありまして、第八次の改訂から、扶助額の算定につきまして、各取扱い者の勘でもつて扶助額を決定するという方法をとらないで、実際に各資料を集めまして、その資料を收集した結果によりまして、客観的に妥当であると認められるところの扶助費を決定するという方法をとることにいたしたのであります。これでありますと非常に事務的な手続が煩瑣になつて来まして、その煩瑣なる手続を経ることによりまして、あとから見ましても、この決定が適当であるかどうかということを審査することができるようになつております。そういうふうにいたしまして扶助の適正を期することにいたしました関係上、従来の民生委員さんにその仕事を負わせるということが、民生委員さんの本質からきわめて困難である。と申しますのは、非常に煩雑なる事務的な手続をとるのでありますから、民生委員の方々にそこまでお望みするということは適当でないというふうに考えまして、それらの仕事は官吏に扱わせるという本来の原則に返すようにしなければならぬということでかえたわけであります。その考えに従いまして準備のできましたところから、逐次その方向にかえようというのが、昨年の十一月の二十四日の通牒でございます。これは逐次その方向にかえて行くように努力いたしたいと思つております。これによりまして、民生委員さんは不適当であるからこの仕事から排除するという意味ではないのでありまして、民生委員さんは民生委員の本来の職務を通じて、この仕事に御協力願うことにして、この法案によりまして協力機関としての規定を設けた理由でございます。
#114
○苅田委員 民生委員の制度が非常に完璧に行われておるということは言えないと思いますけれども、しかし少くとも新しく改正になるような非常に官僚的な――今度の保護法の精神は国民が権利として行えるというふうにかわつたにかかわらず、これをやる側の方は、かえつて官吏の仕事としてやるというふうな改正になる点が、私は納得行かないので、むしろそういう煩雑な仕事をされる民生委員の方に対しては、政府の方で民生委員に対する処置を改善いたしまして、たとえばこれを名誉職にしないで、公選として適当なこれに対する報酬を出すというふうな制度にした方が、もつと実情に即した法律の施行が行われるんじやないか、かように考えるのでございますけれども、その点いかがでしようか。
#115
○木村(忠)政府委員 民生委員さんは、やはり民間側の人であるのが建前であります。この人が役所の手先になるというのは、むしろ適当でないとわれわれ考えるのであります。民生委員の本質としては、あくまでも民間側に立つて、いろいろな物事を判断するというのが、われわれといたしましても、外からの批判を受けるという意味から、最も適当でないかというふうに考えておるのでございます。ただいま御指摘になりました官僚化するという点につきましては、特に市町村長または社会福祉主事という規定を設けまして、社会福祉主事という制度を新たに考えましたのも、單なる普通の役人という型でないようにしたい。これにつきましては、やはり一定の教養を持たせるとか、あるいは一定の知識技能を持たせるとか、これにつきまして十分努力いたしまして、この取扱いをする人は従来のいわゆる官吏型でないようにいたしたいというふうに考えたわけであります。
#116
○苅田委員 そういう人がすぐ四月一日からできるわけですか。
#117
○木村(忠)政府委員 これにつきましては、先ほど申し上げております通り、昨年十二月一日からこの点につきましては逐次転換しつつあります。従いまして四月一日からすぐ完全に全国切かえができるかとおつしやられますと、やはりこれにつきましては市町村長、社会福祉主事の置かれておりますところにつきましては、社会福祉主事というものから努力を求めなければならぬという場面が非常に多くなる。従いましてこの切かえは順々にやつて行くというふうに御了承願いたいのであります。
#118
○苅田委員 そうしますと今度の改正では、民生委員は従来よりも活動範囲を狭められるということは少くともない。かように解釈してよろしゆうございますか。
#119
○木村(忠)政府委員 民生委員ができました本来の働きをする点につきましては、何らの制限を加える意思は持つておりません。ただ生活保護法という公の扶助につきましての各種の決定、その他の事務の取扱いをするという点につきましては、これは逐次公の機関の方に移して行くということになると考えております。
#120
○苅田委員 その点は問題はありますけれどもそれはおきまして、そういたしますと民生委員の人たちが、いろいろ気の毒な方のためにその人たちを発見したり、通知したりするような仕事はかわらないと思うのですが、そういたしますと、二十四年度に比べまして、報酬と申しますか、おもに交通費だと思いますが、五百円というのはかわつてないわけですけれども、御承知のように、昨年から今年にかけましては、交通費は非常に値上りをしておるので、そういう点から実質上から言えば、去年ほども動けないような状態になつているわけですが、この点は少し不合理ではないでしようか。やはり同じようにおせわしてもらうのだつたら、少くとも交通費の値上りだけは見込んだ手当を出さないということはおかしいと思います。
#121
○木村(忠)政府委員 われわれといたしましては手当はできるだけ増額いたしたいと考えておるのでございますが、一応今年の建前といたしますと、各種の事務手続上のめんどうはなくなつたということがありますので、その点を増額することができないのは非常に残念でございます。一部の地域につきましては、むしろ若干減額するということになつております。これは結局事務の手続というものが、それだけしなくて済むようになつておるからでございまして、実際に調査その他に飛びまわるということは、むしろ有給職員を使つて十分にやらせるようにしたい。有給職員を特に置きましたところについては、こういう事務の経費を若干減すというふうに相なるのであります。
#122
○苅田委員 それでは、私の質問を中止してあとに延ばすに際しまして、最後に一つだけこれは大臣にお伺いしたい。それはただいままで社会局長からお答え願いました点、特に予算上の措置なんですが、これは直接には社会局長から御答弁いただいたのですけれども、この点は厚生大臣が今の社会局長の御答弁については御認定になりまして、大臣の責任においてこれは御承認になつた、かように解釈してよろしゆうございますか。
#123
○林国務大臣 もとより局長の答弁によりまして責任を持ちます。
#124
○青柳委員長代理 岡委員。
#125
○岡(良)委員 この前の第五国会のときにも大臣に要求しておいたのですが、実は人口調整の問題なんです。数日前の新聞を見ますと、昭和二十四年度に百七十七万人がら増加しておるようでありますが、貧乏人の子だくさんと申しましようか、何と申しましても生活窮乏の大きな原因は、やはり放任された人工の増加にあると思うのです。実際言わばこの生活保護法も、社会保障制度も重要なる一環と考えますが、社会保障制度が最もすぐれた国と言われているイギリス、これは社会主義的な政党が政権をとつておるから別といたしましても、次にはニュージーランド、これは一平方キロメートルにわずか六人しか住んでいない。あるいはその次に相当発達しているスエーデンが一平方マイルに十六人しか住んでいない。日本は一平方キロメートルに二百二十人から住んでおる。こういう人口重圧をこのままにしておいては、いかに社会保障を唱えても、一般大衆の生活窮乏化はとうてい救えないと思う。その点については、第五国会でもわれわれは決議案といたしまして、人口調整について政府としても積極的な施策を講ぜられたいということを要請し、また優生保護法の改正においても、各保健所等において優生結婚相談所を設けて、その指導啓蒙に当るという旨がはつきりうたわれおるのでありますが、予算を見ますと、優生保護委員の経費と人口の調査に関する経費が計上されているだけであつて、積極的に優生保護思想の普及、あるいはその技術の指導、進んではそうしたいろいろな器具あるいは薬剤等についての積極的な顧慮等については、きわめて乏しいというようなかつこうになつておりますが、このままに放置しておきますと、これは社会保障も、生活保護も、人口のこういう増加に追いついて行こうとしても、なかなか効率的結果が得られないのではないでしようか。どうして政府の方ではこの大きな人口の問題に対して、きわめて無関心なる態度をよそおつておられるのでしようか。その点をひとつ大臣より承りたいと思います。
#126
○林国務大臣 ただいま岡委員からのお話の人口の問題は、非常にむずかしい問題と考えます。ところで、きようほかの方の資料を手にいたしましたので、それで見ますと、人口の増加の度合いというものは、現在までの調査によりますとそう憂うべき状態にないような方向に向いつつあるように思います。今数の上においてちよつと御説明申し上げたいと思いますが、昭和二十四年の出生が三百七十二万、二十三年に比べて一万四千ぐらい増加しておる。ところで二十四年の人口は二十三年に比べて約二百万増加しておつて、その出生率は、二十三年の人口の千について三三・八から、二十四年は三三・一に下つております。それから昨年の死亡率は約九十五万、昭和二十三年に比べて八千減少して、死亡率で見ますと、昭和二十三年の一二からら二十四年は一一・六に下つておる。それから昭和二十四年の死亡に対する出生の超過、すなわち自然増加が百七十七万、二十三年に比べますと約二万二千ふえております。しかし自然増加率で見ますと、死亡率も下りましたが、出生率も次第に下つておる。昭和二十三年の二一・八から、二十四年は二一・六、わずかながらもぼつぼつ下つておるのが実情になつております。それから戰前の死亡率は約一七でありましたが、ただいま申しました通り最近では一一・六に下つておる。欧洲文明国の最近の死亡率が一〇前後でありますから、これに次第に接近をして参つておるような結果になつております。そういうようなことは公衆衛生施策の成果ではなかろうかと、一応そういうふうに見ております。それから出生率は戰前の三一に対しまして、昭和二十二年には三四に高まりましたが、これを絶頂としてようやく減退の傾向になつておる。戰後出生率が高まつた原因もようやく氷解して来たようでありまして、戰後非常に高まりました婚姻率も昨年は大分下りまして、戰前に復帰するような傾向になつておる。それから産兒制限率も漸次普及しておると見られるのでありますが、昨年の死亡率は出産千につき六六、昭和二十三年が五一に対して著しく高まつておるのであります。二十三年の死産は二二%が人工妊娠中絶によるものでありましたが、二十四年には三九%にこれまた著しく高まつておるので、出生率が下ることはわが国の人口の趨勢から見て望ましいところでありますが、母性保護の見地から、死産率が高まつていることは憂慮すべきことと考えまして、受胎調節の普及は望ましいというようなところで、そう著しくその増加をいたしておるように見えないのが数字に現われております。そうかといつて、今日決して人口問題をおろそかにいたしておるわけではありません。もちろん主食の問題とか、あるいは面積の問題などから考えまして、政府といたしましては、非常に重大な問題として取扱つてはおりますが、さてこの調節の方法など――薬の問題につきましては相当昨今はできるようになりまして、若干その問題の解決がつけられるようになつておりますが、それから以後の調節の問題は、どういうふうにして調節したらよいかということは、おのずから自主的に解決をつけていただくということの方がよいのではなかろうかというのが、私どもの考えであります。しかしただいま申し上げましたように多少なり減つておるとは申しますものの、狭い面積でございますので、これは今後大いに考究しなければならぬと考えておるわけであります。
#127
○岡(良)委員 ただいまの大臣の御所見はまことにけつこうでございますが、しかしどうも大臣は、この問題を少し楽観し過ぎておられるような気がしてならないのです。大体日本の人口問題は、国際的な関心を浴びておりまして、現にマッカーサ上元帥が委託されたこの問題の権威であるワーレン・トムソン博士は、日本の人口は五千万人が大体合理的な生活水準を維持できる限度であろというふうに言つておる。人によつてはむしろそれ以下で、四千万人から五千万人の間でなければならないということを言つている者もおるようであります。いかに最低生活の保障といつても、限度を越えた人口を擁しておつて、しかもオランダやベルギーのごときは、人口密度は高いようでありますが、全土の三分の一くらいが耕地になつて食糧を供給しておりますが、日本のように食糧供給が六分の一しかないというような條件をも考えますときには、そう手放しで楽観をしておられるということは、私どもどうも納得できないのです。保健所に優生結婚相談所を設けて、産兒制限、特に受胎調節に重点を置いた指導なり啓蒙なりにいろいろ努力をするということについては、法律によつて規定されているのですが、これがまつたく開店休業の状況なんです。現にそういう題につきまして、非常に関心を持つた地方の衛生部長が、多少国の補助等について厚生省に相談に参りますと、上層部の方ではあまり積極性がなく、貿易思想普及費の中からでも少しその経費を出そうとかいうような、まことにインチキきわまる産兒制限なので、私ども唖然としたのであります。この問題は宗教的な観点や、そのほかいろいろなことで多少の隘路はあると思いますが、何と申しましても切実な問題でありますので、大臣もひとつうんとがんばつて、馬力をかけて積極的な対策を考えて、保健所等に優生結婚相談所を開設して、専門の保健婦のようなものを全国に配置して、適正な指導をやらせる。特に今申し述べましたように死産がふえておるということは、母親の健康の上から見てもきわめて憂慮すべきでありますから、そういう点では有効適切な、そして母体が肉体的にも消耗を受けず、かつまた文化的な時間も持ち得るよう、適当な間隔をおいて保育、教育等に責任の持てるように子供を生む。こういうような産兒調節の具体的な、積極的な施設を予算的にもぜひとも講じていただきたいことを、この際重ねてお願いいたしておきます。
#128
○苅田委員 このことは急を要する問題ですからお聞きしたいのですが、三月八日付でもつて厚生省から、東大病院では今後生活保護の患者は取扱わないという通知が民生事務所に来ておる。こういう記事があるのですが、これはどういうわけなのですか。それから現在東大病院で扱つておる患者さんたちはどういうふうになるのですか。
#129
○木村(忠)政府委員 これは東大病院で扱わないということにいたしたわけではないのでありまして、大学病院当局が、現在の生活保護法の医療費の額では引受けないとおつしやつておるわけでございます。従いましてこれについては、引受けないものにむりやりに押しつけるということはできないために、われわれといたしましては、一応医療機関としての指定を取消した次第でございます。われわれといたしまして望んでそういうことをいたしておるわけではないというように了解を願います。
#130
○苅田委員 そうすると東大病院が引受けないのは、現在の生活保護の医療費では十分な治療ができない、こういう意味でありますか。
#131
○木村(忠)政府委員 これは健康保險と同じような扱いになつておりまして、健康保險程度の治療費では、研究的に患者を見ることができない。大学病院におきましては單なる治療でなしに、研究的にいろいろな見方をするのであるから、現在の治療費では足りないという御意見であつたようであります。
#132
○苅田委員 研究的に見るということと、普通に治療するというのと、どういうふうに違うのですか。
#133
○木村(忠)政府委員 この点につきましては、私の方ではわからないのです。そういう御要求がありまして私どもの方としましてはこれ以上の案を出すわけに行きませんので、やむを得ず向うさんの申出によりまして取消したわけです。もちろん病院当局とそれぞれの各県におきまして相談いたしました上で、これが指定になるということはあり得るのでございますが、病院それぞれの事情により、全国的に国立大学の病院は指定から除いたわけです。各病院でやるというところがあれば、やることにいたしたいと考えております。
#134
○苅田委員 今ちよつと聞き漏らしたのですが、これは東大病院だけでなくて、全国の大学病院は、一様に生活保護の患者は扱わないということになつたわけですか。
#135
○木村(忠)政府委員 生活保護法、つまり健康保險の現在の段階でやる診療は、向うから断わられたというわけです。
#136
○苅田委員 これはやはり大学病院だけの問題でなく、現在の健康保險にしても、医療全般の大きな問題であると思うのです。その点については社会局長はおわかりにならないとおつしやれば、また別個な責任者にこれをお聞きしたいと思います。
 もう一点お聞きしたいのは、それでは現在入つておる患者はどういうふうになるかということをお聞きしたい。
#137
○木村(忠)政府委員 現在入つておりますものは、すぐに追い出すというわけに行かぬと思いますので、緊急を要するものとして、措置するということになつております。
#138
○苅田委員 なお念を押しておくのですが、現在の病人はその病気が治癒するまでは、東大病院で従来通り治療は受けられる。これははつきりしておるのでございますね。
#139
○木村(忠)政府委員 さようでございます。
#140
○堤委員 ちよつと大臣にお尋ねいたしますが、この間の無差別平等という言葉の意味でございますが、これを厚生省の方では、局長あたりは始終お取立てになるのでございますが、今委員長代理をしていらつしやいますところの青柳委員が御質問になつたときに、たとえば未亡人だとか身体障害者である場合には、無差別でなく差別がある。だからその差別を差別のないところまで持つて行つて保護をするのが当然であるから、差別のある人たちは、この第九條の「保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等その個人又は世帶の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする。」という、この項を十分うまく百パーセントに運用することによつて、今までの欠陷を補うというふうに局長は言明されました。ここで私はひとつ大臣に未亡人問題の立場から言質をとつておきたいと思うのでございますが、大臣も間違いなく、今まで未亡人だとか身体障害者を無差別平等の見地から、これを特別に保護することはできないとしきりに言われたのでありますけれども、私たちの解釈は、これはしつかり聞いておいていただきたいのですが、差別があるのであります。それはどういう差別があるかというならば、女というものは封建的な社会に育てられ、社会人としての力を十分持ち合せるように、社会とか国家の機関がこれを育ててくれなかつたのであります。でありますから三従の教えに従つて、親や夫や子供に従つて生きて来たのであつて、社会人として能力のない差別を持つております。この差別のある人たちを無差別平等という言葉でノック・アウトされることは、私はまことに女性の代表として黙つて下るわけには行かないのであります。これは身体の障害のある人の立場も同じであります。差別があるのであります。でありますから、この差別がある人たちのために、この第九條は局長が言明されましたように、大臣もこれを十分運用するための予算の裏づけというものも、これを百パーセント運用できるように、勇敢に今日の未亡人問題を片づける。また身体障害者を国家的な政策によつて救うという見地から、予算をとるということに誠意を持つておられるかどうか。また今後努力せられるお気持があるかどうかということを、大臣に一言お聞きいたしておきたいと思うのであります。
#141
○林国務大臣 私ども男と女はそう区別して考えておりません。女は今度、ことに男女同権になりました上において、もう当然差別をすべきものと考えておらぬわけです。なるほど身体障害者であるとか、未亡人の問題につきましては、私ども別途に自分としては考えを持つております。しかしながら今日ただいま遺憾ながら、それを実行し得られないというところに気持におきましてはあなたと私の気持と同じように思うわけですけれども、今日の場合においては、男女というものを区別して、御婦人というものは障害者の一部のような観念は毛頭持つておりませんので、その点について今後未亡人などをいかにすべきものであるかというような実際の結果から考えてみますときに、相当私どもは考慮してしかるべきものだ、こういうつもりでおります。そんな気持でおりますから、どうぞそれで御了承願いたいと思います。なお予算なんかの事柄につきましては、私どもも及ばずながら努力いたすつもりであります。
#142
○堤委員 大臣に誤解のないように解釈しておいていただきたい。男女同権を唱えて堤さんが代議士に出て来ているのに、どうして男と差別をつける考えなど持てましようかと言われても、現に男が高げたをはいて女がぞうりをはいているような、社会的能力のないような国家的機構であつたことには間違いないのであります。でありますから、私の言いますのは、男と同じ高げたがはけるまでの暫定的な技術的な操作として、当然かばつてやつてもらうべき女性であるということを、私はいつも力説するのであります。男女同権になつたから、おいそれと一票入れられるから、同じ実力を持つているから、男女の性を区別する必要がないというような大臣の御見解は、間違つていると思います。やはり過渡的な今の女性の立場を私が強調しているということを常に頭の中に置いて、予算をとつたり法律を組んだりすることに、ひとつ女性の味方になつていただきたいということを特に私は大臣にお願い申し上げておきたい。何かすぐ大臣は逃げられるようでありますけれども、私たちはこの間局長から、無差別平等と言つていつもお逃げになる言葉を、第九條で押えたつもりでおりますから、地方へ参りましても局長のお言葉通り未亡人だとか、身体傷害者に、国家はそういう第九條によつてあなた方を特別に補助してくれるということを私は力説いたしますから、大臣もそのつもりで予算だけはがんばつていただきたい。特に重ねて申しておきます。
#143
○青柳委員長代理 それでは本日はこの程度で散会いたします。次会は明後二十九日の午前十時から理事会、午後一時より委員会を開会いたします。
    午後三時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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