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#1
第074回国会 地方行政委員会 第2号
昭和四十九年十二月十九日(木曜日)
    午前十時六分開議
 出席委員
   委員長 伊能繁次郎君
   理事 小山 省二君 理事 高鳥  修君
   理事 古屋  亨君 理事 佐藤 敬治君
   理事 山本弥之助君 理事 三谷 秀治君
      片岡 清一君    亀山 孝一君
      木村武千代君    島田 安夫君
      住  栄作君    井岡 大治君
      小川 省吾君    細谷 治嘉君
      山田 芳治君    多田 光雄君
      小川新一郎君    小濱 新次君
      折小野良一君
 出席政府委員
        自治政務次官  左藤  恵君
        自治省財政局長 松浦  功君
        自治省税務局長 首藤  堯君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局主
        計官      名本 公洲君
        大蔵省銀行局銀
        行課長     宮本 保孝君
        文部省管理局教
        育施設部助成課
        長       西崎 清久君
        厚生省児童家庭
        局母子福祉課長 長尾 立子君
        自治大臣官房審
        議官      山本 成美君
        地方行政委員会
        調査室長    日原 正雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月十九日
 辞任         補欠選任
  林  百郎君     田代 文久君
同日
 辞任         補欠選任
  田代 文久君     林  百郎君
    ―――――――――――――
十二月十八日
 地方自治体の超過負担解消に関する請願(中山
 利生君紹介)(第五二九号)
 同(丹羽喬四郎君紹介)(第五三〇号)
 同外一件(葉梨信行君外一名紹介)(第五三一
 号)
 同(丹羽喬四郎君紹介)(第七一四号)
 自治体病院に対する財政援助等に関する請願
 (鈴木善幸君紹介)(第五三二号)
 地方公務員の給与改定完全実施に関する請願
 (鈴木善幸君紹介)(第五三三号)
 事業税に事業主報酬制度創設に関する請願(臼
 井莊一君紹介)(第五三四号)
 同(金子一平君紹介)(第五三五号)
 同(鈴木善幸君紹介)(第五三六号)
 同外一件(西村英一君紹介)(第五三七号)
 同(森喜朗君紹介)(第五三八号)
 同(山本幸雄君紹介)(第五三九号)
 同(井原岸高君紹介)(第七〇六号)
 同(加藤紘一君紹介)(第七〇七号)
 同外一件(粕谷茂君紹介)(第七〇八号)
 同(塩谷一夫君紹介)(第七〇九号)
 同(羽田野忠文君紹介)(第七一〇号)
 同(福田篤泰君紹介)(第七一一号)
 同外一件(宮澤喜一君紹介)(第七一二号)
 同(武藤嘉文君紹介)(第七一三号)
 地方財政確立に関する請願(柴田睦夫君紹介)
 (第七一五号)
 地方財政の充実に関する請願(紺野与次郎君紹
 介)(第八六五号)
 同(寺前巖君紹介)(第八六六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する
 法律案(内閣提出第六号)
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 一〇号)
     ――――◇―――――
#2
○伊能委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出にかかる昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案及び地方税法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田芳治君。
#3
○山田(芳)委員 私は、当面の地方財政を含めた交付税関係の問題とあわせて、公営交通関係の再建団体の職員の給与改定の問題について質問をいたしたいというふうに考えます。
 一番最初に、政務次官もお見えになっておられますので、明年度の経済の見通しというものが、いま経済企画庁等において試算をされておるわけであります。OECDもけさあたりにおいて日本の経済成長を二ないし三%、物価の上昇一六%というような数字を報道しておるわけでありますが、そういうものとの関連において、来年の国税の自然増が三兆二、三千億というふうにいわれますが、そういう点を踏んまえて来年度の地方財政の見通しについてお伺いをいたしたい。と申しますのは、あとから触れますけれども、当然明年に繰り越されるべき交付税二千六百九十一億というものを今年の補正予算で使用をいたすわけでありますから、それだけ来年度の地方財政がきわめて苦しいということが予想をされるわけであります。そういう点を踏んまえて、明年度の経済見通しと地方財政のあり方について、政務次官としてまだ日が新しいので、勉強をされているかどうかわかりませんけれども、ひとつ政府としての御意見をお伺いをいたしたい。
#4
○左藤政府委員 お話しのございました点につきましては、ただいまいろいろと検討をいたしております。明年度の見通しというものもまだ確たる数字が出ておるわけではありませんし、さらにまた明年度の予算編成もこれから行なわれるわけであります。そうした中におきまして、いまのお話しの点につきましては、地方財政の運用に支障のないように努力さしていただきたい、このように考えております。
#5
○山田(芳)委員 支障ないようにと言われるわけでありますけれども、これはあとから超過負担の問題その他を聞いてまいるわけでありますが、来年度の予算はなかなかたいへんな時期であるということで、新しい内閣の一員として、政務次官もひとつ大いに努力をしていただきたいとまず激励を申し上げ、また御努力をお願いをいたしたいというふうに考えるわけであります。
 さて、次に、交付税法の改正案が提案をされているわけでありますが、今度の交付税全体においても七千八百四十三億というきわめて大きな数字であります。
 その他法人関係の税の増でも二千七百四十億あるわけでありますが、大体この補正予算に伴って私どもとしては地方財政計画を当初に出されるわけであります。ところが、地方財政計画の修正というものがないわけであります。当初に出されるのは、これは予算編成の指針であるとか、あるいは国民に対して地方財政がどうなるかということを示すのが地方財政計画なんであります。これだけ大型な、交付税がふえ、税がどうなるか、また歳出も近年にないという大型ベース改定でありますから、当然これに従って地方財政計画の修正を地方交付税法によって国会に出すべきだというふうに考えているわけでありますが、それはなかなか数字が固まらないから出さないというなら、せめて当委員会に審議の参考として地方財政計画の変更を出さなければ、われわれとしては審議ができない。なぜできないかと申し上げますと、たとえば、不交付団体においてベース改定の財源所要額が二千八百四十五億要ります。すでに措置した分が六百七十五億ございます。法人関係税等の増で千二百二十億です。節約が四十億です。こういうわけでありますから、九百十億足らないという計算が財政計画として出てくるわけであります。それなら九百十億は一体どうするのかというと、これはおそらく御説明は超過財源が当初算定にあるのだから、その超過財源において――当初算定の財源超過額が二千八百七十三億ある。まあ私学振興のためや、あるいはその他いわゆる不交付団体分が九百十億を含めて千二百八十六億、まだ千五百八十七億が超過しているから、その中で処理ができるんだという御説明をされるのだろうと思うのでありますが、それは、われわれはそこまでの内容を知っている、はっきり言えば、ある程度の専門家だからわかるけれども、国会の議員さんには、はっきり申し上げてそういうことはわからないです。それは、地方財政計画をお出しいただいた上で財政計画のバランスシートを見なければ審議できないのです。そう思いませんか。ひとつ、財政局長さん、お伺いをいたしたいと思いますが、どうでしょうか。
#6
○松浦政府委員 先生御承知のように、地方財政計画は翌年度の地方財政に関する歳入歳出総額の見込み額に関する書類ということに法律はなっております。したがって法律的に、補正が行なわれた場合に修正したものを国会に御提出申し上げなければならないということには法令上はなっておりません。その点は御承知のとおりだろうと思います。私どもとしては別に隠すとか隠さぬとか、そういう性格のものではございませんので、いわゆる法律に基づいて提出を義務づけられた書類としてお出しすることは私どもはするつもりはございませんけれども、御要求がございますれば、私はいつでも御説明申し上げるのが筋合いである、こう思っております。
#7
○山田(芳)委員 私の申しているのは、いまも言いましたように、法律に基づいてお出ししなさいという言い方をしているわけではなくて、当委員会に参考資料としてでもお配りをいただかなければ、的確な審議ができないのではないかということを申しているわけでありますので、修正の試案というものを出していただきたい。もちろんこれは見通しでありますから、まだ年度が十分終わって見通しが立たないということもよくわかります。しかし、たとえばわれわれとしては資料等によって、分割法人の税収であるとか特別土地保有税あるいは電気税等の税収についてはわかるわけでありますが、当該府県の中にあるような単独法人の税収についてはあまりよくわからないのでありますが、そういうようなものもわれわれとしては実は知りたいのでありまして、どうも本年の税収を中間的に見ておりますと分割法人の銀行などは非常に利益があがっているようでありますが、繊維を中心とする単独法人は昨年度よりも非常に下回っているという実態を見ているわけで、そういうようなものを中間的にやはり、地方財政計画の修正と申しますか、税収の状況等をひとつ出していただきたいというふうに思うわけでありますが、それを出していただけますか。
#8
○松浦政府委員 私ども補正予算に伴いまして一応計算上に入れました税は、分割法人の二−九の精算分と、特別土地保有税と、それから電気税、この三種類だけでございます。いわゆる単独法人と言っておられる非分割法人、こういったものについては全然今度の計算上もいじっておりませんので、そういうもののお出しするものを持ち合わせておりません。
#9
○山田(芳)委員 実はなぜこういうことを言うかといいますと、不交付団体の分について給与改定分が確かに九百十億足らないわけであります。それは考え方としては、昭和四十九年度の超過財源があるということで、その九百十億、あるいはその他の不交付団体分を入れると千二百八十六億というものが今度の計算上当然財源措置をさるべきものであるということになるわけでありますが、不交付団体分について、たとえば超過財源がいままであったけれども非常に減ってきたところ、たとえば神奈川県であるとか、そういうところには起債その他の財源というものを、事業等によって振りかえられるものがあれば振りかえによってそれは充当していくのだということによって、不交付団体分の給与財源の確保をしていくということが必要であろうと思うのでありますが、そういう点、そのバランスシートを一体どういうふうにして判断をするのかというところの資料がほしい、こういうわけなので、そういう資料をお出しいただけるかどうか、聞きたい。
#10
○松浦政府委員 今回算定上に算入いたしました税金で、しかもどれだけが不交付団体に行くかというのは、一応率で私どもは目算を立てておりますけれども、当初の財政計画自体が交付団体と不交付団体で分別ができないでいるわけでございます。補正についてそういう形を求められても、権威あるものとしてお出しするというわけにはまいらないわけであります。
#11
○山田(芳)委員 これは地方財政計画そのものでないということのようでありますが、われわれとしてはやはり、修正をされればそれのバランスをどういうふうにするかということは出してほしいと前から主張しているわけであります。不交付団体における財源不足九百十億というものが現実にある。それはさっき言いましたように、当初算定における財源超過額というものが二千八百七十三億あるからその中でやっていけるはずである、こういう理解であろうと思うのですが、この点についてわれわれとしては、財源超過額が少なくとも昭和四十八年なり四十七年なりにおいては相当の程度あったものが今年においてはかくも減ってくるという形になるわけでありますから、これは非常にたいへんなんで、数字の上では確かに財源超過額によってカバーしていくという計算は出てくるけれども、現実には不交付団体においては給与改定が非常に苦しいわけであります。その点についてどういうふうに考えているか、政府の考え方をお伺いいたしたい。
#12
○松浦政府委員 この点についてはこれまでも何回かお答えを申し上げているところでございますが、今度国会の御議決をいただければ、交付税の再算定を行なうわけであります。再算定の結果、いわゆる超過額が昨年の超過額よりも減るというような団体については非常に財政的に大きな影響があるだろう、こう思っておりますので、その金額が大きい団体については、当該団体の財政事情を十分聴取をいたしながら、その穴埋めについて何らかの対策を考えてまいりたいということを検討いたしております。
#13
○山田(芳)委員 私としては、何らかのというのは、おそらくさっきから私が言っているように、適債事業を認めて振りかえをしていくという考え方であるというふうには理解をいたしておりますが、これはやはり早急に措置をしてやらなきゃいかぬというふうに思うわけであります。おそらく年度末等においてやられるのであろうというふうに理解をするわけでありますが、しかし、現実には年内にベース改定が行なわれるわけでありますから、そういう点のめどの指導その他は十分的確にやってもらいたいというふうに要望をしておきます。
 その次に、交付税の二千六百九十一億というものを昭和三十四年と今回は翌年度にいたしたわけであります。これは、早ければ早いほど地方団体にとってけっこうなことであるから、交付税法を直さぬでもそれはできるのだという考え方のようでありますが、それができるかできないかという判断は、これははっきり言って政府が恣意的に行なうということはいかがなものか。やはり地方団体のためならば、精算の事務がもし終わっているならば、こういう形の、翌年度において交付税会計に三税の三二%の精算分を入れていくという方式を今後についてどういうふうにおとりになるのか。これは一つの特異なる例であるというふうに判断するのか、そういう点についての基準は何なのかという点をこの際お伺いをしておきたいと思います。
#14
○松浦政府委員 御指摘をいただきましたように、地方交付税の過年度の精算分につきましては、翌年度の予算に計上するか、翌々年度の予算に計上するか、いずれかの方途がとられてきておるわけであります。過去におきましては、御指摘のように、三十四年に一回翌年度に精算した以外には全部翌々年度に精算という形をとってきたところでございます。本年度はたまたま給与改定財源の不足等もございまして、翌年度に精算をするという形をとりました。翌々年度の精算にするか翌年度の精算にするかは、私どもといたしましては地方財政の状況等諸般の事情を考慮してきめてまいりたいということでございまして、翌年度精算を恒例的にするということも考えておりませんし、翌々年度精算ということを恒例にするということも考えておらないわけでございます。いずれにいたしましても、政府が恣意的にとおっしゃられましたけれども、これは国会で御議決いただかなければ配分できないものでございますので、政府原案はひとつ政府にきめさせていただくという方向で御了解をいただきたい、こう思っております。
#15
○山田(芳)委員 私の言う趣旨は、これからも触れるわけですけれども、こういうふうに翌年度に繰り入れることができるということであるならば、いままででもできたであろうという点があると思うのでありますが、それは地方財政のそのときの状況によるというあいまいなことであるので恣意的と言ったわけであります。やはり地方団体の側からすれば早いほうがいいわけであって、財政が楽であれば翌々年にするほうがいいという意見もあるかもしれないけれども、われわれは地方財政の底の浅さを痛切に感じているわけでありますから、できるだけ早く地方団体にやって、積み立てでも何でもできる時期があるならば、しておくというほうが正しい方向である。だから、確かに翌々年になっておるけれどもできるだけ翌年にやるんです、こういうふうな答えが返ってくるならば、それはわれわれとしてはそれなりの意味があると思うのですが、いまの答弁だと、そのときそのときの地方財政の状況ということを言っておられるわけであります。地方財政の底の浅さは、ちょっと何かあると地方財政の問題が論議されなければならないくらい地方財政の底の浅さ、脆弱性という問題があるので、そういう点からいえば、自治省としてはできるだけ地方財政の基盤の強化、底の浅さをなくしていく努力をする。そのためにはできるだけ財源を早く確保するということが必要なので、そういう意味では今度の例が悪いと申すわけじゃありませんので、こういう例はひとつ大いにやっていただくことのほうが望ましいということを申し添えます。国会の審議によってきめてもらうんだということで、それは当然のことです。ただわれわれとしては、翌々年にするか翌年にするかということは、できるだけ早いほうがいいだろうという意味を含めて申しておるということをつけ加えておきたいと思います。
 それから次に、超過負担の問題について質問をいたします。
 今回三つの事業について関係省庁が実態調査をした結果について、相当大幅な超過負担の是正をしたといわれております。また私ども、自治省の局長以下関係者が大蔵省と相当強い姿勢で努力をされ、数次にわたる折衝をし、一定の成果をあげたことについては評価をいたします。しかしながらこれについても問題があるし、また三つの事業だけを取り上げられたというところにわれわれとしては問題があると思います。私が以前の当委員会においても何度か指摘いたしておりますように、委託費の人件費の問題であるとか、あるいは機関委任事務の事務費の問題であるとか、当然超過負担と見られるべきものがあるわけであります。三つの事業に限って一定の前進を見たことの評価は評価として、まだまだ不十分な点があると考えるわけでありますが、この点について、まず第一点に実態調査の結果を資料としてわれわれに早急にお配りいただきたいということをお願いするとともに、三つの事業だけではなくて、その他多くの機関委任の事務、委託費の人件費の問題に超過負担がある。それから対象差、数量差という点についての超過負担があるわけでありますが、この点について総括的に自治省のお考え方、超過負担について、過般来指摘いたしているような問題について自治省としてはどうお考えになっているかという総論的なことをまずお答えいただきたいと思います。
#16
○松浦政府委員 文教、社会福祉、住宅の三つの事業に限定をいたしましたのは、これらに比較的超過負担が多いという地方公共団体の声が強いということと、もう一つは公共事業費としてのウエートがこの三つで非常に大きな部分を占めておる、そういう観点から、さらには調査をいたします以上相当の人と時間を要しますので、こまかいものにまで全部広げるだけの自信が実はございませんでしたので、三つにしぼったわけでございます。これと同じような方法でそれ以外の問題についても五十年度以降調査をするものはするという形で超過負担の解消につとめてまいりたいと思っております。
 御指摘をいただきました運営費の問題については、六事業の調査を行ないましたが、もののほうを急いだあまり必ずしもまだ十分に各省関係の詰めが行なわれておりません。ある程度まとまりました部分については明年度で解消をお願いしたいし、それで不十分であればさらに引き続いて努力をするという方向で超過負担の解消を全面的にはかってまいりたいというのが基本の方向でございます。
 ただ、この前の委員会でもお話を申し上げましたように、いわゆる単価というものを私どもは狭義の超過負担と考えておりますので、対象差、数量差等については将来に向かっての問題として、社会経済の実態に合うようにこれを引き上げていくという努力については、ずっと怠らないでまいりたいという考えでおります。
#17
○山田(芳)委員 そこで、ひとつこれは政務次官にもお伺いをしたいのですが、わが党は、この超過負担についての考え方が政府の各省と自治省の間においてもいろいろ食い違いがある、地方団体とまた政府各省においても食い違いがある、だからそういう人たちを入れて超過負担解消委員会を置いてはどうか、中央の各省も入れ、また当然自治省も中の中心的役割りとして入ってもらう、地方団体の代表者も入ってもらう、そういう中で具体的に事務の内容、事業の内容をとらまえながら対象差、数量差を含めてそういうものを検討して、一緒に調査しながらどうするかという合意に基づいて、その超過負担解消を将来に向かってやるための委員会を置いてはどうかということを提案をしている。私は、これは非常に妥当なる提案であるというふうに思うのでありますが、政務次官はどうお考えになっているか、ひとつお伺いをしたいと思います。
#18
○左藤政府委員 先生のお考えは、確かにそれをひとつ踏んまえまして検討させていただきたいと思いますが、政府の責任においてこうした問題については取り上げて、そしてまた御批判に供するというのが筋ではなかろうか、こう思います。
#19
○山田(芳)委員 いや、これは政府の責任においてというのはなかなか政府だけの内部では――今回は相当これは自治省でがんばってもらったということについてはいま言ったように評価しておるのだけれども、超過負担問題というのは、はっきり言いましたら十年以上前からの懸案であるわけですね。政府の責任とはいいながら、いままで地方団体が、しかもいろいろの批判はあるかもしれないけれども、革新の市長が自治大臣室にまですわり込まなければならぬという中でやっているということ自身は、これははっきり言えば、市長側からいったって何もすわり込みたいといっているわけじゃないので、超過負担が現実にあって地方財政どうにもならぬという中でそうせざるを得なくなったという実態を見るときに、政府の責任でと言われるけれども、それを信用できるかどうか。また、過去の経緯からいうと、われわれは何も政府を非難するんじゃない。政府を激励し政府と協力しながら、地方団体も一緒になってこの問題を解決していくのだという立場に立って、超過負担を解消する委員会を置くということは、私は非常に妥当だ、私の提言ではなくて、社会党が提言をいたしておるわけでありまして、そういう点についてやはり前向きで検討してほしい。超過負担の事務は一ぱいあるわけですし、内容も千差万別であるという点を関係者が一致して合意をしながら進めていくということが妥当だというふうに思うのですが、政務次官もう一度御答弁を。
 それから、財政局長にさっき言いました資料ですね。各関係省庁でこうであったからこうだということであるわけですが、この際われわれにもひとつその結果、資料をお出しをいただけないかということについてお伺いをします。
#20
○左藤政府委員 いろいろお話しでございますけれども、超過負担の問題につきましては各省のいろいろな、非常に多岐にわたる複雑な問題があるわけでありますので、ひとつまた、まず政府の責任において政府の中でこうした問題について話していただく、御趣旨の点について何かそれを反映できるような形で十分政府の中で考えさせていただきたい、このように思います。
#21
○山田(芳)委員 政務次官、政府の中でと言いますけれども、いま政務次官言われたように、ほんとうに千差万別で非常に問題が多いわけですね。数量差、対象差についてもいろいろ意見が違うわけですよ。だから、政府の責任ということになりましても、まあ三木内閣総理大臣じゃないけれども、野党とも徹底して話し合いをされるというのですから、それは意見の違うところがあるのですから、政府がこうだといわれても地方団体側としてこれは超過負担と違うかというようなことを、言う場、聞いてもらう場、そういう場を設けるための委員会というもののほうが、現政府においては妥当であるというふうに思うのですが、どうですか。私のほうの主張のほうが妥当ではありませんか。
#22
○左藤政府委員 そういう場をつくれとおっしゃるわけでございましょうけれども、私はやはりこの問題につきましては、まずそういった御意見は十分国会でお伺いをし、またわれわれが伺っておいて、そして各省とのいろいろな関係につきまして、まずわれわれが考えるべきではなかろうか、こういうふうに思います。
#23
○山田(芳)委員 それは考えていただくことはけっこうですし、大いにやっていただきたいと言っているわけですが、地方団体側の意見を吸収する場をこしらえてほしいし、そのほうが自治省の激励にもなるのではないかということを申しているので、何も法律できめてぴしっとせいとまでいわなくても、そのくらいのことはひとつ政務次官、新しく政務次官になられて地方団体のためにおれはこれをやったというぐらいのことをひとつおやりになったらどうです。
#24
○松浦政府委員 いろいろやりとりもあったようでございますけれども、そのときにもはっきり事務次官からお答えを申し上げているとおり、政府の責任において処理さしていただきたい。ただし、それぞれ地方団体の関係でそういう会合を設けられる場合に、自治省としてはいつでも出て意見を申し上げたいし、御意見を聞く機会も与えてほしいということになっておるはずでございます。ひとつ自治省がこれからどういう行動をとるかをお見守りをいただきたい。
#25
○山田(芳)委員 資料は出していただけますね。
#26
○松浦政府委員 来年度の予算等に手間をとられまして、結論を求めるまでの計数は出しましたが、それをお手元にお出しするようなみごとな形の資料がなかなかできないでおります。何とか今国会中に委員のお手元に、粗末なものになるとは思いますけれども、お届けをするように努力をしてみたいと思います。
#27
○山田(芳)委員 なぜ私がそういうことを言っているかといいますと、確かに調査をされたわけだけれども、調査が非常に個別的にされているわけでありますから、それの内容をわれわれも個別的にいろいろ聞いておりますけれども、そういう点を総括したものを出してほしいというわけです。
 なぜそういうことを言うかというと、文部省の方と厚生省の母子福祉課長さんにせっかく来ていただいてこれからお尋ねをしたいわけですが、今度の補正予算の中の超過負担が三項目について二十数%と大幅にふえたということであるわけであります。たとえば公立文教施設において七万五千円という数字があるわけですけれども、これは全国平均であるわけであります。われわれの聞いているところでは、傾向として西日本のほうが非常に高い。特に私の選挙区であるところの京都を中心とする、というよりも大阪を中心とする近畿というのが、校舎などの文教施設についても保育所についても請負単価が高いわけであります。いわゆる地域的な特殊性がある。そういう点で、現在でもA地区、B地区、C地区、D地区、E地区というふうに、それぞれの地域について単価差を設けているわけでありますが、今度新しく実態調査をされたわけでありますから、いままでのそういう十数年も続けてきた単価差というものをこの際検討し直して、やはり近畿ブロックを中心にして西日本が単価が非常に高い傾向があるわけでありますから、そういった傾斜配分の方式、単価差を設ける配分をするべきであるというふうに考えるわけです。
 文部省の西崎課長さん並びに厚生省の母子福祉課長さんの答弁を求めたいと思います。
#28
○西崎説明員 このたびの単価補正の経緯につきましては十分先生御承知のとおりでございます。ただいま御指摘のございました地域差単価の問題でございますが、当初予算におきまして、先生御承知のように、A、B、C、Dとつけておりますが、このたびの超過負担調査の結果によりますと、主として関東近辺でございますね、関東近辺と、それから近畿ブロックにおいて、他部に比べて非常に数字が高いという点は事実でございます。逆に中国、四国、九州、そのあたりは平均以下のパーセントしか出ていないという点がございます。
 そこで、私どもとしましては、当初予算の地域単価というものがある程度前提でございますが、このたびの補正予算単価の配分に当たっては、地域差単価という観点を加味しまして、大幅な傾斜をつけて、実情に沿うべく配分を考えてまいりたい、この点非常に技術的にもむずかしい点がございます。これは県ともいろいろ相談しなければならぬ点があろうかと思いますし、今後、私ども作業を急ぎたいと思っておりますが、御趣旨の点はできるだけ生かせるような形で処理をいたしたいというふうに思っております。
#29
○長尾説明員 厚生省の母子福祉課長でございます。
 御説明を申し上げます。
 ただいま先生から御質問のございました保育所の整備費にかかります建築単価の問題でございますが、自治省から御説明がございました今年度実施いたしました実態調査の結果を踏まえまして、私どもといたしましては、今回の補正予算におきまして、単価を全体の平均といたしまして二七・六%のアップをしていただくよう補正予算を組んでおるところでございます。この場合、私どもといたしましては、従来のA、B、Cの地域区分につきましてはそのままの形で補正予算を計上いたしておるところでございます。私どものA、B、Cの地域差につきましては、建設省のほうでお示しになっておられます営繕単価の地域差というものを勘案いたしまして、社会福祉施設共通の地域差ということでやっておるわけでございますが、いま御指摘のございましたような今回の調査の結果も踏まえまして、地域格差の問題につきましては検討してまいりたいと思っております。
#30
○山田(芳)委員 この単価をおきめいただくときには自治省や大蔵省とはそれぞれ打ち合わせされるものですかどうですか、ちょっとその点。
#31
○西崎説明員 私どもが案をつくりまして、実質的にはもちろん自治省、大蔵省と御協議をすることになろうかと思います。
#32
○長尾説明員 私どもも同様でございます。
#33
○山田(芳)委員 自治省の財政局長さんに、要望しておきますが、いまお話しのように建設省の営繕のほうの単価ということが十数年来続けられているわけでありますけれども、今度実態調査をされたわけでありますから、この実態調査をもとにしていままでの単価の格差、私はここでは詳しくは申し上げませんが、非常に実情に沿わないものであったということを私自身自分の地域についていろいろ知っているわけでありますが、これを一つの機会に妥当な単価に直していただくように、ひとつ自治省のほうもよく関係省と打ち合わせをしていただくようにお願いしておきますので、その点は相談があり合議があった際には、そういう点で自治省は公正なる単価改定をやっていただくということをひとつ注文いたしておきたいと思います。
 それから、次に参りますが、いま関係の公立文教並びに社会福祉の施設について、それぞれ単価が今回の補正予算の中で是正をされたわけでありますが、それの裏であるところの交付税の措置、これは地域差が出てきた場合に交付税の措置を一体どうされるのか、また起債については増額をされて、追加配分されるものであろうと思うのですが、それが一体どの程度になるのであろうか、この二点についてお伺いをしたいと思います。
#34
○松浦政府委員 学校建設の単価等の地域差がある程度つけられるという形になってまいりますと、交付税をいまのままにしておくことは理論的でなくなりますので、事業費補正の単価を改めるというような形で、単価の高い地方公共団体には裏負担がよけいいくという形の補正を設ける方向で検討いたしたいと思います。それから地方債につきましても、国庫補助単価が高くなりますれば当然それだけ地方負担が出てくるわけでございますから、その部分については措置をするということに相なると思います。
#35
○山田(芳)委員 それから、私は超過負担の問題であわせて伺いたいのは、確かに各省庁の単価が、先ほど言ったように三つの問題については一応の調査をしたけれども、それ以外については超過負担は現実にあるし、これについては今後に向かって、たとえば来年度予算等の中においても解消していく、それは政務次官の言によると、政府の責任、自治省の責任でありますからひとつまかせろ、こういうのですが、私のほうはなかなかそうはいかぬというふうに思う一つの例として、たとえばこれは交付税の中に、いま言ったように二十数%というように今度アップしているわけですけれども、いわゆる一般経常経費の単位費用というものは昨年に比べて一七%しか上げていないわけです。消費者物価指数は御承知のように昨年の九月とことしの九月で二三%台、あるいは東京都の消費者物価指数によると二五%台上がっているわけですね。ですから交付税の単位費用においても、いわゆる経常的経費を二十数%上げるべきであるというふうに思うのです。しかし一七%であるということは、明らかにこれは、交付税の計算上においても超過負担があるということが当然数字から出てくるわけであります。一七%しか上げてないわけでありますが、現実に物価が二十数%上がっているというところでありますから、それは単位費用をすべて、来年度あたりにおいてはもう一ぺん実態に即した実勢単価に洗い直しておいてくれなければ、交付税の配分そのものがすでに超過負担を含んでいるということになるのではないかというふうに思うのですが、これは一体どういうふうにお考えになるか、ひとつお答えをいただきたいと思います。
#36
○松浦政府委員 一七%というのはちょっと私どもわからないのでございますが、何のことでございましょうか。
#37
○山田(芳)委員 単位費用のその他の一般の経費の総平均のアップ率ですね。たとえばいま文教施設その他は二十数%上げていますね。それでその他の、いろいろの費目によるところのその他経費がありますね、いろいろな単位費用のアップ率ですね、それが物価にスライドしていかなければ、交付税の積算基礎の中に、たとえば耐用年数その他の計算にしましてもいろいろ――それは物価にスライドしていない限りにおいて、単位費用の単価が実態に合っていない限りにおいては、これは超過負担があるというふうに理解をされるわけですが、その点どうですか。
#38
○松浦政府委員 御承知のように、今回の交付税の単位費用の改定は、給与関係経費あるいは生活保護の単価アップあるいは学校等の単価アップに伴う裏負担、そういったものを交付税と税で埋めるという形になっておるわけでございます。それを投影するという形で交付税に入れましたから、そういう形になっておるわけでございます。費目ごとに、人件費のウエートの高いところは伸び率が高くなる、ウエートの低いところは低くなる、こういうかっこうは当然だろうと思います。給与費以外の部分について、物価の上昇率にスライドして全部伸ばせという御主張をなさっておるようにうかがえるのでございますが、そうだといたしますとこれはちょっと無理なことでございまして、旅費、物件費、そういったものについては逆に節約をいたしておるわけでございますから、単位費用をアップするということはできるわけがないわけでございます。総体的に私ども考えておりますのは、いま申し上げましたような要素に基づいての単価改定を行なった、単位費用の改定を行なったというだけでございます。
 なお、当初予算の委員会において念を押されましたが、千三百億円の財政調整資金というものについては給与改定に一切関係させずに、近々、この金は地方公共団体の単独事業の単価アップ等に自由に使っていただいてけっこうだという通達も出したいと思っておるところでございます。それらとからめて御理解をいただければ御納得をいただけるのではなかろうかというふうに考えております。
#39
○山田(芳)委員 私の言っているのは、総額計算じゃなくて、単位費用の、それぞれの物件費の単価が実態に合っていないのではないかというふうに考えているので、その点を実勢単価に合わすような計算をすべきではないかというふうに、総体として節約をする、しないの問題は別として、単価の費用の問題については実勢単価に合わしていくべきであるというふうに思うわけですが、その点についてもう一度お答えをいただきたい。
#40
○松浦政府委員 ことしどうこうというわけには、それは歳入がないわけでございますからなかなかできませんが、実際問題としては、その種の経費は、こういう事態でございますから、国も全然伸ばしておらない、地方も伸ばせない、そうなれば単価を実態に合わせるということになれば、どうしても数量減という形になって出てくる。しかし、実勢に合わない単価で数量を多くしておくよりも、実勢に合った単価で数量を少なくするということが私どもとしては当然とるべき態度ではなかろうかと思います。これは十分来年度の問題として検討さしていただきます。
#41
○山田(芳)委員 とにかく実勢単価でやる。数量の問題はまた数量の超過負担の問題との関係に出てくるわけですが、単価についてはやはり実勢単価でやっていくべきだというふうに私は主張をしているわけであるので、この点はひとつ総体的に洗い直す必要があるのではないか、私はそう思うわけであります。この点について、もしあれならわれわれのほうも一ぺん交付税の単価を全部、実態がどうか調べてみて一向にかまわないわけでありますが、わかっていることだと思うので、この点はやはり実勢に合わした単価にやってもらいたい。それを一ぺん洗い直す必要があるのではないか。これは超過負担の問題ときわめて密接な関係があるというふうに考えるという点をひとつ指摘をしておきたいと思います。
 次に、これは町村大臣が約束をされたわけであります。革新市長会の飛鳥田さんが、過去五年間のものを自治省において、どういうものがどのくらいあったかというものを一ぺん調べてほしいというふうに言われて、それはひとつ考えてみましょうというお話があったというふうに考えるわけでありますが、そういう点について事務当局では具体的な作業をしておられるのかどうか。大臣が言われたわけでありますが、その点について一言お答えをいただきたい。
#42
○松浦政府委員 御指摘のとおり、調べてみようということを大臣がおっしゃられたことは事実でございますが、はたして調べられるのかどうか。それからもう一つ、調べられるとしても、どういう方法でやったらいいかということが、まことにいろいろ複雑多岐に問題がございます。現在、どういう形でやるか、やって効果が出るかどうかということについて検討中でございますので、いましばらく時間をおかし願いたい。
#43
○山田(芳)委員 超過負担についてはもっと論議をしたいのですが、時間の関係もありますので、次に移ります。
 今回、土地対策の費用として千五百三十億を配分されるわけでありますが、これも大都市周辺、過密地域、あるいは土地の価格にスライドして配分すべきであるというふうにわれわれは考えるわけでありますが、具体的な補正の内容について、この際地方団体に明らかにする意味において、千五百三十億の配分の具体的な方法と、その補正係数が、もし現段階において固まっているならば、ひとつ御説明を願いたい。
#44
○松浦政府委員 臨時土地対策費の基準財政需要額への算入方法は、人口を測定単位といたしまして、地価の地域差を態容補正で置きかえてまいりたい。さらに、人口急増団体になりますと、ある程度土地需要を割り増しをしてやらなければならないだろうという意図で、人口急増補正も用いてまいりたい、このように考えております。
 したがって、市町村分で申し上げますと、標準団体十万、これで約六千五百万、六千五百万でございますから六百五十円という単位費用を用いますが、かりに種地が甲の八、これは大阪市になりますが、甲の八ということになりますと、態容補正では五倍、大阪には人口急増でございませんが、かりに人口急増が二割あるような団体だといたしますと、態容と人口とを両方足しますので五・八倍、この程度まで引き上げて傾斜配分をいたしたい、こういうことを考えます。
#45
○山田(芳)委員 できるだけ実態に即した配分をしてもらいたいということをひとつ注文をいたしておきたいと思います。
 次に、私学振興の問題です。
 私学振興の、特に高等学校以下について交付税にその財源を求めていることについての可否は、確かに議論の存するところであるというふうに思いますけれども、現実に文部省が直接地方団体なり学校当局に対して、私学の高等学校以下については補助金を出していない、要求してもおそらく削られるという現状において、私学の経営の状況というものが非常にきびしい状態である。したがって、地方団体を通じて私学を援助していく必要というものは、現状においてはもう交付税しかないというかっこうにならざるを得ないのではなかろうか。これは政府部内で議論を十分してもらうのはけっこうでありますけれども、われわれの側から言えば、どの方法であろうと、とにかく私学が立っていけるようにしてもらいたいということで、今回五十六億を一応計上された。大学との平仄を合わせるという意味でそうされたことについてはけっこうなことだと思うのですが、一体将来どういうふうにこれをお考えになっているか。この際五百十九億というものに、今度は五十六億、不交付団体入れて百十八億ですか、入れていったということについては、われわれとしてはきわめてけっこうなことであって、私学の関係者も多としているというふうに理解をするけれども、しかし、現実に私学方策懇談会等においても、私学が実際運営費に要する経費というのは、大学と同じぐらいの経費が要って、二千数百億。二分の一とすると、千二百億くらいのものは要るのだというふうにいわれている。五百十九億という当初の交付税算定というものを相当大幅にふやしたという点については、これは当初予算の際に私も一定の評価をしたと思いますけれども、しかし、私学の要請からいうと半分以下であるということもいなめないわけであります。ですから、これは一体明年度はどうなるのだろうか、明年度以降はひとつ大いにがんばってほしいというのが私学の関係者の意見であります。文部省もそういうわけで、百億台の数字でありますけれども、直接補助をするということを大蔵省に対して要求をしているということも事実でありますが、おそらく、来年度予算に対する大蔵省の態度はきびしい。これは百億台の数字でも日の目を見ないのではないかとさえいわれているという場合に、やはり交付税に期待するウエートが高いわけであります。この点についての明年度の、高校以下の私学に対する援助を地方団体を通じて行なう、その交付税計算というものを一体どうされるであろうか、これはいま私学の関係者が非常に期待をしておるので、この点について、政務次官せっかく来ておられるのですが、政務次官も私学にまんざら関係のない方でもないと思うので、この点についてひとつお答えをいただきたい。
#46
○左藤政府委員 この私学の経営のことについては、非常に悪化しておる実情というようなものは私どもよく理解しておるつもりでおります。
 そこで、国におきましてまず何としましても補助金という形で助成するということが一番筋であろう、私はこのように思います。またそのように努力をしなければならないと思います。しかし、ことしは地方財政計画に計上して交付税ということで措置してまいりました。こういったことにつきましては、今後におきましてはとにかくいずれの方向におきましても、この負担区分を明らかにいたしまして、適切な、ことに大蔵省と十分連絡をとりまして努力をさしていただきたい、このように考えております。
#47
○山田(芳)委員 財政局長さん、事務当局の代表者としてどう考えられますか、ちょっと。
#48
○松浦政府委員 私立の高等学校、小中学校、幼稚園、これらの私学の運営がきわめて悪化しておる、さらには私学がいかにこれらの段階の教育において大きな役割りを果たしているかということを考えた場合に、やはり国家としての責任を明確にする意味においても、文部省が要求しておられる程度の国の助成金というものを出していただくのは当然ではなかろうかというふうに考えまして、文部省の要求に対して全面的に賛成をいたしておるところでございます。
 文部省の要求は来年度幾らになるかがわかりませんので、五百十億の三分の一という形でございますが、それを要求しているわけでございます。理想的に考えますれば、かりに一千億私学に出さなければならないとすれば、三分の一をもう一歩飛躍させて、半分国で出してもらって半分交付税で措置をするといったところが私どもの理想的な姿ではなかろうかと思っておりますけれども、山田委員から御指摘ございましたように、国庫財政もいろいろ問題があるようでございます。結果がどういうふうになるやら私どもには現在の段階では明確にできないことを残念に思います。
 いずれにいたしましても、国庫補助が出ようが出まいが私学に罪がないわけでございますので、国が大学に見るようなルールに準じて国庫補助があればそれだけ差し引いた分、そうでなければ全額交付税という形で制度ができ上がるまで、私どもとしては私学の援助に対してはがんばっていかなければいけないのではないかという気持ちでおります。
#49
○山田(芳)委員 私学の関係者は非常に強く期待をしておるということで、まあ政務次官もひとつ大いにがんばってもらいたいと激励を申し上げでおきたいと思います。
 さて、次に、公営交通の問題について触れたいと思います。
 一つお伺いしたいのは、現在まで公営交通の第二次再建計画を受けた二十四団体のうち、給与改定を含めたいわゆる通牒によるところの協議がすでに内定をした、計画変更が事前協議済みの団体数と、協議中の団体数と、いまだ何も言うてこない団体数等々についての内訳をまずお伺いをしたいと思います。
#50
○山本説明員 いま山田委員から御質問の料金改定を行なった団体数でございますが、再建団体二十四団体ございますが、その中ですでにやりましたものが十三団体。一月に入りましてからやりますものを含めますと十五になる予定でございます。
 それから再建計画の変更の件数でございますが、ただいままでに事前協議が終了いたしましたものがすでに十七団体ございます。そのうちで、すでに地方議会の議決を経ましたものが五団体でございまして、残りはまあ当然議会に提案を予定して手続を進めておるというようでございます。これらが全部結了いたしますと、自治団体のほうから自治省のほうへ協議が正式に出てくる、こういう手続になっております。
#51
○山田(芳)委員 そうすると、再建団体二十四団体のうち十七団体は協議がととのった、あと七団体が何にも言ってきてない、こういうことですか。
#52
○山本説明員 何にも言ってきてないというのは、ちょっと正確ではないのでございます。まあどうしたらいいだろうかというふうな接触はございますけれども、正式に提案をする、あるいは計画を変更するというところまで話が詰まっていない団体だ、かようなことでございます。
#53
○山田(芳)委員 過般の地方行政委員会においても、ここにも会議録を持ってきているわけですけれども、少なくとも自治省は、企業職員の給与改定については、基本的には一般公務員との均衡をはかって、格差を生じさせるべきではないということを言われているわけですね。しかし一方では、再建計画の承認という具体的手続を必要とするわけである。そういう中で、いまお話を伺っていると、横浜、名古屋、京都、神戸、札幌、函館、川崎という七つの市がいまだに再建計画の変更の事前協議がととのっていない。何も言ってきていないというのは言い過ぎで、接触はしているというお話であるけれども、私が伺いたいのは、少なくとも自治省としては、企業職員の給与改定については、そこに働いている職員の諸君が――企業経営の責任を持っている人と持っていない人とあるわけでありますが、われわれは、持っていない、いわゆる労働者の人たちが同じような労働をしながら、他の一般の公務員が少なくとも年内に給与改定が行なわれるように、当委員会においても早く議決をして交付税法を一日も早くあげてくれ、協力をしましょうということになっているわけでありますから、われわれとして見るなら、自治省はもっと親切に地方団体で働く企業職員の給与改定について、特にいま言った七団体については、向こう側からものを言ってくるのを待つのでなしに、ひとつ、おまえのところは一体どうしているんだ、どういう問題があるんだということを指導して、給与改定が他の一般公務員と格差がつかないように考えていくように指導をされるべきものである。おそらく、しているつもりであるというふうにお答えになるかしれませんけれども、現実に七団体については具体的な話し合いがなされていないわけであることは事実でありますから、これに対しては現在どういうふうに考えておられるか。現時点において、交付税法を審議する当委員会において、一般公務員が一日も早く差額が支払われるということを期待し、われわれもそのことが必要であるということで審議に協力をするという立場をとっているわけでありますから、それと均衡を保つべき企業職員が非常に不利益をこうむるというようなことは、われわれとしては忍びないと思うのですが、そういう点について自治省の具体的な考え方をまずお伺いいたしたいと思います。
#54
○山本説明員 先生、先ほどお述べになりましたように、一般職の公務員につきまして給与改定がなされた場合に、これとの権衡を考えて企業職員につきましても給与改定をやることは望ましいことであるとは存じます。ただ、その場合に、すでに申し上げた機会もあったかと存じますけれども、それと同時に、企業としての性格上、どうしてもやはりこの経費を満たすための財源というものをどういうふうにするかということをあわせて検討しなければならない性格なのでございます。そういう観点から、私のほうは現在まだ協議に参っておりません七団体につきましても、長あるいは企業局の管理者、さらには議会のほうと十分よく連絡をして、そういう方向で見通しをつけろというような基本的態度は持っておりますけれども、何ぶんこの問題は、自主的に地方団体の中でどういうふうに財源なり将来の経営改善の見通しをつけるかということと非常に強く関連をしたものでございますので、ただいまのところ自主的な判断にまっておるという状況でございます。
#55
○山田(芳)委員 政務次官にお伺いしますが、きょうの新聞で福田経済企画庁長官は、公共料金二年間凍結という案を言うておられる。いま何といいましても物価の問題について、われわれも公共料金をストップすべきだ。もちろん大蔵財政当局は、それを財政で負担をするというのにも限度があるので、必ずしも賛成でないかどうかという点はあるけれども、少なくとも現在は閣僚協議会を設けて、公共料金をもう一ぺん洗い直してみようじゃないか、とめられるものはとめようじゃないかということを、いま政府の内部においてさえ、有力なる副総理が発言をされているわけであります。ところが自治省は、この給与改定に当たっての再建計画の変更については、料金を上げるという見通しが立たぬ限りなかなか財源がないから、バスや電車や地下鉄で働いている職員の給与は上げてやれないのだということで、一般の職員や国家公務員は上がるけれども、そういう交通で働いている職員の給与はどうも来年まで持ち越される部分がある、こういうことを言われているわけですね。だけれどもいま言ったように、いまの内閣は公共料金についてももう一ぺん考え直すと言っている、少なくともそういう有力な意見がある。それなのに自治省としては料金を上げなければいかぬのだ、それでなければもうその人たちの企業なんだから給料を上げられないというのだったら、そこで働いている人――企業の責任を持っている人は別ですよ、企業の責任というのは別に、職務によって働いている人が一般職員や国家公務員と格差をつけられて年内に差額ももらえないのだ、いつになったら給与改定ができるかわからぬというようなことがはたしていいかどうかという点について、政務次官どう考えられますか。
#56
○左藤政府委員 公共料金の問題につきましては、政府としてひとつ真剣に考えなければならない問題で、御指摘のとおりだと思います。
 それで地方におきますそういう公営企業に従事される人たちの給与の問題につきまして、とにかくそういった場合に必要財源がなければやはり給与を支払うということはできないわけでありますから、必要財源の確保というものをどういうふうに考えるかということでございますが、いまお話がございましたような、現段階におきますいろいろな法的な規制とかいうふうなことであれば、やはり地方公共団体が自主的に、首長、それから管理者と申しますか、そういう人たちが考えなければならないことでありますけれども、そのときに自治省としてどういうお手伝いをするかということじゃなかろうかと思います。
 それで、すべてそれを国から補助金を出すとかなんとかいうふうなシステムに現在なっていないわけでありますから、現段階におきましては、何とかたとえば企業の中で経営の合理化をはかっていただくということによって財源を生み出していくとかいうことにして、いまお話がございましたように、そういったところで働かれる労働者の方といいますか、そういった経営に直接責任がないといいますか、と言うと語弊があるかもわかりませんけれども、そういうところに働いている方々だけに、自分の責任でないような問題について非常に御迷惑をかけるということについては、私はよくないと申しますか、困ったことである、したがって、それについての努力をやっていただく。まずそのことについて、まだいまのところ十分国全体としての配慮はできていないわけでありますから、その中で、現在の中において何か努力をしていただく以外にないのではなかろうか、こういうふうに思います。
#57
○山田(芳)委員 政務次官の答弁で満足するわけではありませんけれども、とにかくお手伝いをどうするかということであるというお話でありますが、確かに自治省として七つの団体の管理者を呼んでいただいて、一体おまえのところはどうするんだ。やはり公務員との格差をつけないように考える、それは具体的にどうしよう、一般会計からの長期借り入れという方法もあります。大阪ではそれをやっている。あるいは、いま国から補助金という制度はありません、ありませんから、そんなことを考えておるわけではないのですが、私どもの言うのは、とにかく資金繰りなり何なりして、赤字の再建であってもそれはひとつ認めてやるから、ひとつ自治体として真剣に考えて早急に相談に来るようにというような指導を、そういう団体に対して親切に加えてやってもらうべきであるし、もうすでにそうされているものだというふうに理解するわけでありますけれども、まだ七団体がこの時期において話ができていないということになるとこれはいささか問題がある。具体的に貸し付け金か何かで処理しているというようなことであろうと思うのでありますが、それじゃ七団体について具体的に一体どうなっているか、もし山本審議官のところでわかっておられるなら、ひとつお答えいただきたいというふうに思います。
#58
○山本説明員 七団体の問題でございますけれども、いまお話の中にありましたように、私どもは、どうしても四十九年度で財源が出ないということでありますとこれは問題でありますので、一般会計からの長期の借り入れ金という形でとりあえず四十九年度の問題は処理できるのではないか、あるいは不用な財産がありますればそういうものもこの際売却をいたしまして、売却金によってまかなうことも一方法ではないか、こういうことも言っておるわけであります。そこで大阪市におきましては、すでに十五億円の一般会計からの長期借り入れ金の方式を導入いたしまして、せんだって京都におきましてこれら大都市のまだ手続が順調に進んでおらないところの管理者が集合いたしまして、大阪のやり方を参考にいたしましてどういうふうにするかということを目下検討しておるというニュースが、きのうあたりの段階で入っておるという状況でございます。
#59
○山田(芳)委員 私の選挙区の京都市においては、この間の交渉でも話が必ずしもついていない。八万円だけ借りましたという状況であるわけであります。だから非常にきびしいんですね。だから私もここに数件の事例を持っておるのですけれども、各地で合理化というものが非常にきびしく管理者から要求されている。たとえば徳島市の例があるわけでありますが、九時間の拘束時間を八時間に改定をするというところの団体協約がすでに有効に発生しているにもかかわらず、一方的に管理者側からその協定は破棄するから御承知願いたいといって、相手との了解もなしに破棄通知などというものを出してきている。およそ労働関係というものを御存じなのかどうかわからぬような管理者もおる。ここに何件かの具体的事例がありますけれども、各地でこういう状況が起こっておるというふうに、非常にきびしいわけです。しかし合理化して、われわれは合理化とは言わない、効率化をして、必要な節約ができるものがあればしていくことは当然のことだろうと思うけれども、しかしそれはあくまでも、当局と労働組合との間における団体交渉で成立したものはお互いに尊重していくというたてまえの上でやるべきだというふうに思うのです。徳島の例を自治省当局は御存じかどうか知りませんけれども、もし御存じであるなら一ぺん見解を聞かしてもらいたいと思うのであります。協定されたものを一方だけで破棄通知ができるのかどうかというような問題もありますけれども、とにかく非常にきびしい条件になっておる。しかし、この年の瀬を控えてまだ給与改定について話がつかないというのを、自治省として手をこまねいて、自主的に考えるべきだということで、それが地方自治だというようなことでなしに、やはり再建団体は再建計画の事前協議がととのわなきゃ議会に出せないのでありますから、しかもこの年の暮れの迫っている段階において、もう少し親切に、関係の管理者を呼んで、一体おまえのところの職員はどうなっておるのかというようなことを聞き、一般会計から一体どうなるのだということも親切に指導してやる。そして、やはり年内に一般公務員と格差がつかないような配慮をやってやる考え方がないのかどうかということが一点。
 第二点として、バス料金あるいは交通料金の値上げの問題というのは、いろいろいま話がありましたように、やる団体もあるしなかなかできない団体もある。なぜできないかというと、来年の四月に統一地方選挙があって、やはりいろいろと政治的な情勢もある。議会も改選をされるという情勢があるわけですから、そこは政治的な判断というものも必要だろうというふうに思うわけです。一方で、政府の部内においても公共料金の凍結ということが真剣に考えられているのでありますから、何も料金を上げることだけを絶対の条件とするということでなくて、もっと弾力的な対応の中で年内においてこれを処理してやるというように親切に指導される考えはないかどうかという点をひとつお伺いをしたい。
#60
○山本説明員 最初に徳島市の問題を御提起になったわけですが、これにつきましては労働組合法の手続によりまして合法的にやったと私どもは存じております。ただ、その管理者と組合との間の平素からの、端的に言いますと、つき合いのしかたあるいは接触のしかたについては、あるいは地元で問題があったのかもしれませんが、法的には私どもは合法の手続によってやっておるというふうに考えております。
 それから料金なりの問題に関連いたしましての御質問でございますけれども、私のほうは、先ほども申し上げましたように、今年度内において給与のベースアップでありますとか、あるいは諸物件費の高騰に対する歳入不足というものにつきましては、原則的には料金アップによってやるべきだと思うのですけれども、それが非常に不可能である、しかも後年度における見通しがあるという団体につきましては、先ほど申し上げましたように長期の借り入れ金によって後年度のカバーをしておくというふうなことも言えるのじゃないかというふうなことで現実に処理をしておるわけでございまして、今年度内に、もうあと時間もございませんけれども、その期間内に何が何でも料金を上げなければ再建計画は認めないというかたくななことは、現在の段階では申しておりません。
#61
○山田(芳)委員 それでは具体的に、いま横浜、名古屋、京都、神戸、札幌、函館、川崎と七ありますね。どうですか、もうここまで来て、あとは幾日残っておりますか。ここに働く交通労働者の皆さんの処置は一体どうなるというふうに自治省では具体的に考えておられるか。公営企業第一課長も来ておられるので別に答弁してもらって一向にかまいませんから、ひとつ具体的にお答えをいただければありがたいと思います。
#62
○山本説明員 時々刻々いろいろ手続が現場でなされておりますので、ここでとりたてて一々の市につきましてのお話を申し上げるのもいかがかと思うのでございますが、先ほど申し上げた私どもの考え方に沿いましてどういうふうにするかということを市長あるいは議会当局者と現在相談をしておるようでございます。
#63
○山田(芳)委員 時間があるのでけっこうですからひとつ答えていただきたいと思うのです。私はあとまだ二十分でももらおうと思えばもらえるのですから十分――いま私言っているのですよ、横浜、名古屋、京都、神戸、札幌、函館、川崎と。私はこれだけきちっとしてもらえればもうこれで質問をやめますよ。これ具体的にどうなりますか。公営企業第一課長さん、ひとつ。
#64
○松浦政府委員 先生御承知のようにいずれも再建団体でございますので、法律的に再建計画を変更しない限り予算の執行はできないわけでございます。しかも再建計画を変更いたしますにはやはりつじつまが合わないといけないわけでございます。将来野方図に赤字がふくらんでいく計画は私ども再建計画とは考えておらない。そうなってまいりますと、結局主導権はそれぞれの自治体がお持ちになっておられる。そこで料金アップ以外は全然だめだということを申しておるのでございますと、諸情勢からできもしないことを押しつけてということになろうかと思いますけれども、一般会計からの長期貸し付けという逃げ道もつくっておるわけでございます。そこいらの判断は各市においておなさりになれば、大阪と同じように再建計画の変更を認めることにやぶさかではないわけでございます。あまり個々の問題について言ってしまいますとあとでかえってこちらが動きがとれなくなりますので、その辺のところはひとつ御了承いただいて、この辺でお許しをいただきたいと思います。
#65
○山田(芳)委員 わかるような気もするけれども、問題はここに働いている労働者の諸君が、この年末の迫ったときにまだきまってないということは、それは財政局長さんでも、山本審議官でもだ、ぼくもそうであったけれども、お互いに役人として妻をかかえ子供をかかえてさ、つらいんだよ、それをあなたもう少し親切に指導をして、自主的に地方団体だからここからって、そうじゃなくて、自治省の皆さんは、文芸春秋じゃないけれども、仮面ライダーかなんか知らぬけれども、とにかく地方団体のほんとうに苦しい立場もわかっていただける弾力性を持っているんだから、どうぞ指導をして、そして年内にそこで働く労働者が安心して年が越せる、やはり盆と暮れには借金も返すし子供に晴れ着の一つも買ってやろうというのが、まあこのごろはできませんけれども、小づかいをわずかでもやるというのが日本の一つの慣習なんで、この際に七つの市に働く都市交通の諸君のために自治省は親切な指導をして、そしてほかの公務員と格差をつけないように努力をしてやってほしい、いまからでもやってほしいというふうにお願いをして、それがいま言いましたように自治省の財政局長も弾力的に考えるのだということを含めて親切に指導をして、年内にこれらの七市も全部折衝してうまくいけるような努力をしていただけるかどうかという返事を最終的にいただきたい。
#66
○松浦政府委員 おっしゃられることはまことに当然で、方向としてはそういう方向でいろいろと協議なり相談なり技術的に……
#67
○山田(芳)委員 だから関係の各市の理事者に直接自治省から、国会の社会党のほうから、山田からそういう話があった、ひとつ出てきて相談せいというふうに親切にやってもらいたい。これがやはり都市交通の労働者の立場を考えての自治省の立場ではないかというふうに思うので、この点ひとつ七市についてお願いをしたい。
#68
○松浦政府委員 そのように取り計らわせていただきたいと思います。
#69
○山田(芳)委員 それではその結果を、まああとわずかでありますが、自治省の御苦労と努力を期待し、また政務次官もその点、新しくなられたのでよいことは大いに残していっていただきたい。そういう意味で政務次官も財政局の関係者とよく相談をして、この七つの市の働く労働者の諸君がうまく給与改定ができるように努力をすることをひとつ見ていっていただきたいということを注文いたしまして、私の交付税に関する質問を終わります。
#70
○伊能委員長 佐藤敬治君。
#71
○佐藤(敬)委員 今度上程されました地方税法の一部改正の法律案、電気税、ガス税及びそれに関連いたしまして地方税のことについて若干質問をいたしたいと思います。
 時間が少ないので、内容のことはよくおわかりだと思いますので簡単に質問いたしますので、ひとつ誠意ある積極的な御答弁をお願いいたしたいと存じます。
 第一に、ちょっと様子をお聞きしたいのですが、減税減税といっておりますけれども、今度の内容を見てみますと必ずしもこれは減税ではなくて、これは電灯分の百六十四億、電力分の三百二十三億、合計四百八十七億が増収の見込み額ですが、それに対して今回の改正の減税見込み額が、税率引き上げ分が二百三十八億、免税点の引き上げというものが百三億、合計三百四十一億円、結局差し引きで百四十六億の増収になるので、これは減税減税といっておるけれども、必ずしも減税というのではなくて、実質的に増税という形になっておるわけであります。
 それでちょっとお聞きしたいのですが、この電気ガス税は地方税としてはまあ非常に安定した税金である、こういうので、なくしろという論があってもなかなかなくすることができない、こういう状況になっておるのです。それで一説にこの電気、ガス、こういうものの使用量は所得に比例する、こういうふうにいわれております。一体今度きめられたこの免税点、電気とガスですね、まあ電気ですと一カ月百四十キロワットアワーまで今度は免税になるわけですね。三千四百万世帯のうち千七百万世帯が免税になって、全体の四九・九%、約半分だ、こういうふうにいわれておりますけれども、この免税点の人々の世帯の所得というものは一体どのくらいか、これをちょっとお伺いしたいのです。ガスも同様にちょっとお伺いしたいのです。
#72
○首藤政府委員 ただいま御指摘がございましたように、今回の地方税法の改正は、御案内の電気及びガス料金の大幅引き上げに伴います影響を緩和いたしますためにとりました減税の措置でございまして、原則的な考え方といたしましては、一般家庭におきますこの料金値上げに伴います税の増収額を一応あげてこれを減税額に回す、こういうかっこうで減税をはかりたいという考え方で措置をとったわけでございます。その結果、ただいま御指摘をいただきましたように、電気におきましては従前大体百キロワットアワー程度以上使いました場合には税金がかかるという免税点になっておりまして、免税点の対象需要家率が二七%でありましたものを、今回ただいま先生御指摘のように百四十キロワットアワーあたりくらいまで、免税比率にしまして大かた半分というところまで免税点以下に下げるという措置をとったわけでございます。この点は、電気の家庭需要といたしましてはいま申し上げましたように標準的な家庭、つまりちょうど平均的な家庭までは税金がかからないという措置をとったことにひとしいわけでございまして、この点の家庭の所得が幾らであるという的確なリンクは実は調べておりませんが、電気消費の状況からほぼ平均水準的なところまではかからない、そこまで免税点を引き上げた。このように御了解をいただきたいと思う次第でございます。
#73
○佐藤(敬)委員 平均水準というと、全体の半分だから平均だという意味ですね、そうすると。そうすると全体の半分の消費している世帯の所得はどのくらいであるかということはわからない、こういうことですか。
#74
○首藤政府委員 そのとおりでございまして、この平均を使っております世帯の平均所得が幾らかは実は調べておりません。
#75
○佐藤(敬)委員 全然見当がつかないということは、やはりある程度調べておく必要があるのではないか。たとえばほかのいろいろな所得税なりあるいは地方税なりそういうものとの関連においてこの程度消費している家庭というものがどのぐらいの所得があるのか、特に電気税、ガス税というものは消費量と所得とが比例する、こういうふうにいわれておりますので、それを一応究明しておく必要があるのではないか、こう思います。私もわかりませんのでいまお聞きしたのですが、ぜひひとつそれをお調べを願いたいと思います。
 それから今度のいわゆる減税でもっていままでの自民党の方々あるいは政府が話してきたのと矛盾する点が非常にある。というのは、今度の電気は六月の一日にすでに値上げしておりますね。それからガスは東京都では九月の三日、大阪では十月の十二日、百七十六社で十月の末ごろまでかかって四〇ないし五〇%すでに上げてあります。これに対して今度の法案が通りますと、来年の一日から減税になります。そうしますと、電気ですと約半年間、これは値上げされたまま取られっぱなしということになるのですね。これはいままでいろいろ政府なりあるいは自民党の方々が今度の参議院の選挙で盛んに九月から減税する、こう言って、これは一つの参議院選挙の公約にもなっておるのです。これが田中さんとうとう参議院選挙のあとだんまりをきめ込んで議会を開かなかったのでこういうふうになりました。しかし田中さんの都合で電気の値上げはどんどん認めて、これを減税するぞと言いながら半年も黙っておいて取られっぱなしというのは国民から見るとちょっと納得できない。自治省の立場としてどうかわかりませんけれども、これを一体どういうふうに考えているか、政務次官からもひとつお伺いしたい。
#76
○首藤政府委員 御指摘の点はごもっともなことでございまして、私どもといたしましては六月に電気料の一斉値上げがありました時点におきまして所要の減税措置をとるべきであるということを考えまして、なるたけ早い機会にこのような法案を議会に提出をさせていただきたいと実は思っておったわけでございます。もう先生御案内のように、地方税法の改正よりほかに、法律の改正よりほかにとる手段が方法論としてございませんものですから、早急に議会に提出をさせていただきたい、このように考えておりましたのでございますが、いままで提出の機会がございませんで、もよりの国会ということになりますとただいまになりましたものですから、この点はやむを得ずそうなったというように御理解をいただきたいと思う次第でございます。
 なお、そうであれば、いままで取られておる数カ月について何か所要の措置がとれないかということもいろいろ考えてみたわけでございますが、御案内のように、電気税の徴収は毎月の料金と一緒に電力会社がこれを徴収するという事務手続をとっております関係上、なかなかこれをさかのぼって処置をすることも、非常に複雑なかっこうになりまして、事実上ほとんど不可能に近うございます。やむを得ずもよりの国会に提出をし、それから最も早い機会に発効させて減税を行ないたい、こう考えておる次第でございます。
#77
○佐藤(敬)委員 政務次官にお伺いしますが、このために不利益をこうむった世帯というものは、まあこれが通れば新たに減税になるだろうと思われている世帯が全国の約四分の一、八百八十万世帯、これは非常に大きいのです。これを計算しますと、金額が月に約三十億円ぐらいある。六カ月やりますと、電気で百八十億円ぐらいがこのために不利益に取られているのです。私は非常に大きいと思うのですよ。これが、田中さんがだんまりきめ込んだために国民が取られるというのでは、国民はちょっと納得できないと思うのです。しかも田中さんがヘリコプターで盛んに宣伝して歩いたその中に、ちゃんとこれをとる、九月の一日から減税しますよと言明しているのですよ。これを一体どういうふうに政府としてお考えになるか、政務次官のお考えをひとつお聞きしたい。
#78
○左藤政府委員 確かにそういった行政的な事務手続的な問題が一方でございますし、確かにその一つの政治的な配慮というものは、そうした電気料金の値上げ、ガス料金の値上げの直後といいますか、とにかくすみやかにそういったことを実施すべきであったわけでございますけれども、そういった行政的な問題とのからみで今日までに至ったということは非常に遺憾であるというふうに私も考えます。
 この問題についていま、それじゃ逆にどうしろということにつきましては、非常に大きな問題でございますし、現にいまそれをやる方法はないと思いますけれども、しかし今後の問題としましては、かりに電気料金が値上げになる、あるいは、そうしますと電気ガス税も免税点の引き上げというような問題が当然起こってこようと思いますが、そうしたときには、私は当然前車の轍を踏まないような努力をしなければならない、こう思います。いままでの問題につきましては、非常にむずかしい問題じゃなかろうか、こういうふうに考えております。
#79
○佐藤(敬)委員 これはいわば田中内閣の不信の一つにもなりますね。公共料金の値上げをするということについては、国民は非常に抵抗を感じております。しかも、それを減税すると言っておきながら半年も放置して、百何十億というような、二百億近いような税金を取られている。しかも、それに対する何らの措置も講じられない、取られっぱなしだということについては、非常に大きな憤りを感ずると思うのです。いま、前車の轍を踏まないようにとこう言いますけれども、ぜひひとつこれをどこかで取り返すような、事後の措置においても取り返すような、あるいはいまお話がありましたように料金を引き下げるとか、何かそういうような措置を講じて、これを救済する措置をひとつ講じていただきたい、こう思いますが、重ねて御答弁をお願いいたしたいと思います。
#80
○左藤政府委員 確かにそういった政治的な配慮ということをわれわれも十分検討させていただきたい、このように思います。
#81
○佐藤(敬)委員 それから今度の法案の改正点の一つに「アパートその他の共同住宅等において使用する電気およびガスにかかる電気税およびガス税については、免税点に共同住宅等に存する住居の数を乗じて得た金額により免税点の判定を行う」、こういうふうに出ておりますけれども、これの具体的な方法をちょっと教えてください。
#82
○首藤政府委員 御案内のように、アパートでございますとか共同住宅でございますとか、こういうところにおきましては、電気メーターを一つだけ備えておきまして、家主が一緒に電気を消費したというかっこうで電気代を支払いをいたしまして、これを居住をしております各戸に割り振って徴収をする、こういうようなしかけのものがあるわけでございます。
 今回の電気料金の改定におきまして、御案内のように電気料金の改定率が一律でございませんで、月間百二十キロワットアワー以下は福祉料金といったような低額の料金引き上げが行なわれたわけでございますが、そういったアパート等の実態にかんがみまして、五軒分なら五軒分全部まとめた使用量で計算いたしますと使用者に非常に不利なことになりますので、これを五軒に分けて計算をするというような電気料金の徴収方法もとられたわけでございます。
 私どもの電気税のほうにおきましても、免税点の設定をいたしました場合に、ただいま設例をいたしましたように、五軒分まとまっておるようなアパートの総使用量を免税点で計算いたしますとこれは不利になりますので、そのようなアパートの場合には、二千円の免税点に五軒あれば五倍をいたしまして、全体の料金が一万円以下であれば全部免税点以下である、こういう判定をしようという措置でございまして、共同住宅等における少額使用を保護すると申しますか、このような意図で設けました規定でございます。
#83
○佐藤(敬)委員 そうしますと、「政令で定めるもの」というのがありますね。政令は前にもあるだろうと思いますが、たとえばこういう場合にはどうなりますか。その「政令で定めるもの」の内容をちょっと教えてくれませんか。
  〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
#84
○首藤政府委員 政令は、その場合のこまかな事務的なことをきめようと思っておりますが、一つには、先ほども申し上げました共同住宅等の全部または一部で、電気料金の算定につきまして福祉料金等の関係で電気供給規程が定められております。その定められております特例が適用されるような、そういう住居だ。つまり、電気料の徴収の際に一軒一軒分割をして取るような、そんな住居においてこれを適用するのだ、こんなことを書きたいと思いますし、また、もう一つは世帯の取り扱い方でございますが、アパートみたいなものは該当する。それから全く下宿屋的なもの、これは世帯とは見られませんので該当しない。こういったようなこまかなことを規定をしていきたいと思っております。
#85
○佐藤(敬)委員 そうすると、それはまだ成案にはなっていないのですか。
#86
○首藤政府委員 ただいま策定中でございまして、法律が上がり次第公布をするというような手続で進めたいと思っております。
#87
○佐藤(敬)委員 たとえば、こういう場合はどうなりますか。アパートではないけれども、普通の住宅で台所つきで貸しているのがあるんですね。こういう場合は該当しますか。
#88
○首藤政府委員 普通の住宅でございましても、台所とか便所とかを別にしておりまして、それから通常入り口等もおおむねはっきり分かれておるといったようなかっこうで、明らかに世帯が二つであると見られるような場合にはもちろん適用いたしたい、こう思っております。
#89
○佐藤(敬)委員 それから、例の電気税の産業用電力の非課税の問題についてちょっとお伺いいたしたいと思います。
 この問題については前からいろいろな場所で取り上げられておりますけれども、当委員会においても、七十一国会においてこれを整理しなさいという附帯決議がついております。また七十二国会でも同じような附帯決議がついております。それからいままでの政府のいろいろな声明を見ておりますと、いろいろな場合に自治省が、この産業用電力の電気税の非課税問題について、これを廃止するという方針を打ち出しておりますね。これはたとえば十一月二十八日の日経新聞に「自治省方針」として「産業用電力の電気税非課税措置 来年度から縮小」こういうふうにちゃんと出ております。それから四十九年の十二月十一日、ついこの間の毎日新聞にも「電気税の非課税措置を廃止地方財源対策で自治省」こういうふうに言明をしておるようです。その前に昭和四十八年十一月十六日、これは江崎自治大臣でありますけれども、「電気ガス税 法人優遇、大幅に縮小」こういうふうに言明しております。この内容を見ますと、いまの五%じゃなくて、三〇%以上コストに含まれるようなものを非課税にする、こういうふうに書いて、かなりはっきりした成案が出ておるようです。しかし、今度の電気税の改正に必ず出てくるかと私どもは考えておりましたが、出てきません。これは一体どういう形になっているのか、それをお聞きしたい。特にこのままで、この税率で減税をしますと、産業用電気を非課税にするどころじゃなくて、これはますます有利になっていくわけですね。逆行しているのですよ。だから何らかの措置を、このぐらい与野党一致で国会のたびごとに付帯条件をつけ、大臣がはっきりこれを守ります、尊重してやりますと言っており、しかもこういうふうにどんどん世間に対して発表しておきながら、事実上はこれに逆行したような法案が出てくるということは、非常に私はおかしいと思うのです。
  〔高島委員長代理退席、委員長着席〕
これの経過が一体どういうふうになっているのか、あるいは通産省とどういうふうな折衝の状態になっているのか。きょう実は通産省もお呼びしたいと思ったけれども、ごたごたしていて時間がなくて、お呼びするのをうっかり忘れてしまいました。この点についてひとつ詳細に御説明をお願いしたい。
#90
○首藤政府委員 今回の税法の改正は、先ほども申し上げましたように電気料金及びガス料金の大幅な値上げに伴います影響の緩和ということで、年度内に特別に改正をするというかっこうで取り上げましたものでございますので、その料金改定に伴います影響緩和の減税措置だけを主体にいたしまして法案の提出をお願い申し上げたわけでございます。
 産業用電気の非課税問題につきましては、ただいま御指摘のように当委員会におきましても附帯決議等をいただきました経過もございまして、私どもといたしましてはぜひ非課税措置をできる限り縮小していきたいというような考え方でいろいろ案も立て、かつまた所要の折衝等も現在やっておる最中でございます。その経過が先ほど御指摘がありましたような新聞記事そのほかにも出ておるものと心得ておる次第でございます。しかし、何ぶんにもこれは年度ごとに改正をいたします税法の本改正とでも申しますか、そういったものの重要な議題の一つだとしてただいま折衝中という経過でございまして、この内容につきましては政府の税制調査会そのほかにも諮問をいたしておるわけでございますが、そういったものの結果を待って来年度所要の措置をとるよう努力をしてまいりたい、こういうことでございます。
#91
○佐藤(敬)委員 そうすると、自治省としてはこれをやる意思が十分あって、積極的に折衝を進めて、この次の国会には必ず出したい、こういう意向ですか。
#92
○首藤政府委員 自治省といたしましては、附帯決議の趣旨もございますし、また、整理をすべきだと考えておりますので、積極的な方向でこれを進めたいと考えておる次第でございます。現在税制調査会等に諮問をいたしておりますが、こういったものの結論を待って措置をするよりほかにしかたがない、このように考えておる次第でございます。
#93
○佐藤(敬)委員 問題は通産省との折衝が非常に大きいと思うのですが、これに対するあなた方の見通しはどうですか。
#94
○首藤政府委員 まだ明年度の税制改正の大綱について税制調査会等の答申もいただいていない検討中の時期でございますので、確たる見通しを申し上げる時点ではございませんが、通産省の事務的な考え方等におきましては、非常に電気代も上がっておる事態でございますし、景気の状況等もありますのでというようなことをいって、なかなか難点も示しておるので、折衝は事実上難航しておるというのが実情でございます。
#95
○佐藤(敬)委員 政務次官にお伺いしますが、今度の三木内閣の最大のスローガンは国民の間の不公平を是正することに非常に力点が置かれております。現在国民が不公平だと感じている問題の中で、このいわゆる租税特別措置、これが最大の不公平だとみんな感じております。これをぜひ排除しなければ、三木内閣看板だけあげて何もやらない、こういうそしりを受けることは必然だと私は思います。だから通産省とも強力に折衝をいたしまして、次の通常国会にぜひひとつこの改正案を出されるように、力強い御発言を次官からお願いいたしたい。
#96
○左藤政府委員 お説のように、確かに租税負担の公平という見地から考えまして、租税特別措置につきましてはできるだけ縮減すべきものであるというのが基本的な考えでありますし、いまのお話のように当委員会におきましてもそういった附帯決議もいただいておるわけでありますので、何とかこの問題につきましては努力をさしていただきたい。税制調査会で審議されておるところでもありますので、その答申を待ってはおるわけでありますけれども、通産省とも今後とも十分折衝をいたして努力してまいりたい、このように考えております。
#97
○佐藤(敬)委員 税金の問題の最後に、過般新聞等で非常に問題になりました電気税の取り過ぎについてちょっとお伺いします。
 内容はここで詳しく話をしなくてもおわかりになっていると思いますが、自治省としてはこれに対して二十日ぐらい過ぎてから違法であるという発言をしたようでありますけれども、これは昭和三十六年から東電ほか九電力がやっておることが結果的に明らかになったわけです。十三年間も同じような徴収方法でこれをやってきて、監督する市町村もちょっとおかしなところがあるけれども、一体自治省としてこれをどういうふうに考え
 ておりますか、ちょっとお伺いしたい。
#98
○首藤政府委員 御指摘の電気税の取り過ぎの問題でございますが、御案内のように電気会社が検針をいたしますときに、検針の事務的な都合で三十日をこえまして、たとえば三十二日とか三十三日分の使用料をまとめて検針をいたしましたときに、その金額が従前でございますと千二百円、これをこしておれば電気税を徴収するといったような事態が起こっておりまして、これが税金の取り過ぎてあるという御指摘を受けたわけでございます。このような検針日のおくれによる需要家の不利を招きました電気会社は、九電力会社すべてではございませんで、九電力会社のうち五社だけが、そのうちまた特に三社はごく最近になってからでございますが、そのような措置をとっておりました事実が判明をいたしたわけでございます。私どもとしては、やはり法律上三十日分の電気料で免税点を判定するということがきめられておりますので、このような措置ははなはだ遺憾な措置であるというふうに考えたわけでございまして、従前の分については、これは時効の関係等がございまして五年前までのものでございますが、これについて取り過ぎの事実がはっきりしたものがあるならば、これを返還するようにという指示をいたしたわけでございます。その返還を電力会社が使用者にいたしました場合には、当該税額相当分をまた収入しました市町村から電力会社に償還をすべきである、このような指示をいたしまして、この問題を収拾をしたわけでございます。今後このような違法な取り方が起こりませんように厳重に注意もいたしますし、また今後そのようなことを起こさないという面の確約も電力会社等から取りつけておるわけでございます。
#99
○佐藤(敬)委員 ある新聞によりますと、電気事業連合会では、自治省がこれを話し合って黙認しておる、こういうふうなことを書いてあります。この事実はありますか。
#100
○首藤政府委員 私どももそのようなうわさを聞いたこともございますので、当時の状況等につきましても、自分のことでございますが、よく調べてみたのでございますが、そのような事実はございません。当時の関係者から事情を聞きましても、そのような事実はございませんし、当時、そのような日にちをオーバーして検針をいたしましたときには、簡易税額表とでも申しますか、それを適用いたしまして、三十二日分でなら幾らの金額までは税金がかからないという判定をすべきだという取り扱いも協議をした事実がございますし、それからまた、何よりも九電力会社が、これを私どもが黙認をしておりましたならば全部一斉にやっておるはずでございますが、これは先ほど申し上げましたように、全電力会社がやっておるわけではございません。特に三つの会社はごく最近このような措置をとり始めたという事実もございます。私どもとしてはそのような事態を黙認をした事実はないものと確信をいたしております。
#101
○佐藤(敬)委員 その簡易税額表というのは、一カ月をオーバーしたときには何日オーバーしたならばこの税表によってこのぐらい取れと、こういうような表ですか。
#102
○首藤政府委員 そのとおりでございまして、三十二日であれば三十二分の三十、それが免税点以下になるかならないかということを判断をすれば足りるわけでございますから、非常に簡単な、斜めに、マル、三角をつけました表でもって判定をすることが可能でございます。そのような措置を今後ともまたとるようにという念押しをいまいたしております。
#103
○佐藤(敬)委員 そうしますと非常におかしなことになるのですね。そういうふうな簡易税額表を渡して、それによってやることに電力会社とあなた方との間に話し合いをしておったわけですね。ところが、電力会社はそれによらないで、三十二日になると三十二日分全部取ってしまった。その結果、こういうことができてきた、こういうことになりますね。そうですか。
#104
○首藤政府委員 その後ずいぶん長い時日がたっておりますので、最近に至りまして、そのような間違った事実が生じてきたもの、このように考えております。
#105
○佐藤(敬)委員 そうすると自治省のそういうような指示にもかかわらず、電力会社がそれをやらなかった、こういうことですね。
#106
○首藤政府委員 長い時日の間にそれをやらなくなってしまっておった、こういうことでございます。
#107
○佐藤(敬)委員 長い時日の間にそれをやらなくなってしまったということじゃなくて、これがきまった昭和三十六年から全部やっておるようですね。十三年間、初めからやらなかった、こうとしか理解できないのですがね。
  〔委員長退席、高島委員長代理着席〕
#108
○首藤政府委員 先ほども申し上げましたように、当時からそのような措置をとっておりましたのは東電だけでございまして、他の電力会社は、当時はそのような措置はとっておりません。私ども申しておりますような方法を活用しながら適正な判定をいたしておったようでございますが、わりに最近になりまして、中部、関西、九州等でもこのような措置にならってきたようでございます。
#109
○佐藤(敬)委員 十月一日に自治省は全国の市町村に対して、取り過ぎた電気税の返還の手続などを指示いたしましたね。
 そのおもな内容は、第一は、取り過ぎた分はすでに市町村に納入されているが、市町村が直接納税者に還付する方法はとらず、まず電力会社が消費者に返還したあと、市町村がその分を電力会社に還付する。第二番目は、地方税法十七条の五の規定により、還付するのは過去五カ年以内の不法徴収の分とする。それから三番目は、市町村が不法徴収の税の取り消し処分をした日から一カ月以上たっても支払わなかった場合、還付加算金として、超過日数に年七・三%の割合で利息をつける。こういうふうな指示を出しておりますが、この実施の状況が一体どういうふうになっておるのか、ちょっとお伺いしたい。
#110
○首藤政府委員 十月一日にそのような指示をいたしましたのは御指摘のとおりでございます。この指示に基づきまして、ただいま電力会社におきましては作業中でございまして、所要の還付金額等を調査をして還付の手続をとるように作業中でございます。
#111
○佐藤(敬)委員 そうするとまだ全然やってないことになるわけですけれども、これも先ほどのあれと同じで、これはやはり金額はそれほど多くないかもしれませんけれども、住民としては、まことに人を食った話で、憤慨にたえないと思うのです。特に最近のように消費者の運動が非常に盛んになってくれば、これはやはり住民としては、何だこれはという気がするのは当然だと思いますよ。しかも実際にこういうような指示を出しても、私は、時効だけじゃなくて、やるのが不可能だと思う。だれがやっているものか全然見当がつかない。しかももらった人だって、一体どのぐらいの金額だか全然わからぬと思うのですよ。事実これは不可能だと思う。そうしますと、結局これも取られっぱなしで、やはり取られただけ損だというかっこうになりますよ。そうなりませんか。
#112
○首藤政府委員 現在電力会社のほうは手持ちで持っております資料等をひっくり返しまして、所要額の確定調査を一生懸命やっております。したがいまして、その額が判明をし次第、これを還付さすという措置は必ずとらしたい、こう考えております。
#113
○佐藤(敬)委員 自治省がそれをやらせる意思もあるし、できるのだ、こういうような言明なのでこの問題はやめますけれども、ただ、ひとつここで電力会社なり自治省なりの考え方、あり方というものを考え直してみる必要があると思いますね。単に安易な方法だけで、そうして違法なことをやる。これは自治省が黙認した事実はないと言うけれども、黙認したことを文書に書いておく人はありませんから、あるいはあったかもしれないんですよ。長い時間たってルーズになった、これもやはり私は黙認の一つの形式だと思うのです。だから、こういう法律にきめられたようなことは、やはりきちっと守らせるように、たとえ金額がささいなものでもやはりきちっと守らせるように、これから監督するべきではないかと思います。
 それから、いまの話は電気税の話でありますが、ガスにはこういう問題はありませんか。
#114
○首藤政府委員 いろいろ調査、問い合わせ等してみましたが、ガスのほうではこのようなことはないようでございます。
#115
○佐藤(敬)委員 たとえばガスのメーターも、メーターの検針が二カ月がわりになっているんですね。その場合に絶対にないと言い切れないと思うのですよ。その点は、ガスにはこういう問題が絶対に起きないという自信がありますか。
#116
○首藤政府委員 いろいろ問い合わせ、調査等をいたしてみたわけでございますが、二カ月おきの検針の場合にはこれを一カ月分に置きかえて免税点の判定をするというようなことをいたしておるようでございまして、現在のところそのような事実の発生は起こっておりません。
#117
○佐藤(敬)委員 たとえばこういうのがあるんです。東京、大阪、名古屋などでは、いま申しましたように、ガスメーターが隔月検針になっているんですね。検針しない月は前二カ月分の使用量の平均に補正係数をかけて推定使用量を出す、こういうふうになっておる。ところが、これが実際使用量を上回っていると消費者から指摘され、通産省、資源エネルギー庁では検針制度を再検討している、こういうふうな記事が出ているのです。それでいま私お聞きしたのですけれども、このことはだいじょうぶですか。
#118
○首藤政府委員 隔月検針でございまして、それの料金算定の場合の補正係数等の洗い直しの検討は、いま通産省で行なっておることは御指摘のとおりでございますが、いずれにいたしましても、二カ月分で検針をいたしました場合に、これを免税点の操作としては、一カ月分に置き直して免税点の操作をしておるということは、そのような措置をとっておるようでございます。
#119
○佐藤(敬)委員 こういうような問題の起きないように、ぜひこれからひとつ十分に気をつけていただきたい、こう思います。
 電気税はそれで終わりまして、事務所事業所税のことについてお聞きしたいと思います。
 きのうの地方制度調査会の小委員会で、一応地方税としてこれを取りまとめて、きょう総会をやって、あしたあたり大臣に答申する、こういうふうなことになっておりますけれども、これの見通しと、いままでの経緯をひとつちょっと聞かしてください。
#120
○首藤政府委員 都市的な財源の充実、特に大都市地域等におきます新しい財政需要に対応いたします財源の充実ということは最も肝要なことだと私ども考えておるわけでございまして、その一つの方法といたしまして、ことしはこの事業所税の新設というものを何とかして実現をいたしたい、こう私ども考えて、現在いろいろ折衝をしておる最中でございます。
 この税につきましては、御案内のようにもう過去三年間くらい新設について議論があったわけでございますが、ことしは、従前国の各省からそれぞれ違った態度の税の要請等も行なわれておりましたものを、一応意見の一致を見ましてこれを一本化いたしまして、新設に努力いたしておる最中でございます。ただいま御指摘のように地方制度調査会におきましては、まだ結論は出ておりませんが、おそらくきょうあすじゅうくらいには、これをぜひつくれと、こういう旨の御答申をいただくのではないかと考えておるわけでございます。
 なお、政府の税制調査会にもこの税の創設につきまして私どもは案を提示をし、いま御審議をいただいておる最中でございます。私どもの立場といたしましては何としてもこの税の創設は明年度の税制において確立をいたしたい、こういうことを考え現在努力中の段階でございます。
#121
○佐藤(敬)委員 最初国税と地方税の二本立てであった。今度国税のほうを見送って地方税一本でいく、こういうことなんですが、そのことは結局自治省の意見が大幅に通ってこれの成立の見通しに非常に近づいた、こういうふうに解釈したいのですが、そういうふうに考えていいのですか。
#122
○首藤政府委員 私どもといたしましては、この税として国税及び地方税の二本立てで両方とも成立をするということを、意見を統一いたしまして、それを望んでおるわけでございますが、特に私どもの立場としては地方税としての事業所税、これはその中でも特にぜひ成立をいたさせたい、こう考えまして努力をしておる最中でございます。まあ結論がどうなりますか、まだ税制調査会等にかかっておる最中でございますので、見通しがついたという段階ではもちろんございませんが、何とかして実現をいたしたいという努力中である、こうお答え申し上げるよりほかにしかたがございません。
#123
○佐藤(敬)委員 そうするとこの内容は、この前に国税と地方税二本立てにするとき地方税のほうはきまりましたね、事業所税、あれの内容と同じですか。
#124
○首藤政府委員 おおむねそういうことでございまして、私ども大都市地域に所在をいたします事業所、事務所、これに対しまして、新設時とそれから既設のものにつきましては、いわゆる資産割りと従業者割りと、こういうかっこうでの既設のものに対する毎年の常時負担、この二つのかっこうで、しかも事務所、事業所の所得によらずに企業活動を外形標準でとらえる、こういうかっこうでこの税を設立をしたいもの、このように考えておるわけでございます。
 税率そのほかの点につきましては現在税制調査会で審議中でございますので、どのようなかっこうになるかはまだ未定でございますが、私どもの基礎的な考え方はそのようなことでございます。
#125
○佐藤(敬)委員 一生懸命がんばっているけれどもまだできない、こういうふうな、はっきり見通しを申し上げられないというのですが、これの成否というものは税調やあるいはまた、自民党の税調に非常に大きくウエートがかかっていると思うんです。
 政務次官にお願いしたいのですけれども、せっかく政務次官になられて一番先に私どもが次官にお願いしたいのはこの事務所事業所税、懸案のものをぜひひとつでかしていただきたい、こう思いますので、自民党のほうの税調にもどちらの税調にも、両税調に大いに積極的に働きかけてこれをひとつぜひ成立させていただきたい。これを、次官就任にあたってがんばっていただきたいことをお願いしたいのですが、覚悟のほどを。
#126
○左藤政府委員 いまお話のとおりのことにつきまして、私はやはり党の税調とも十分連絡をとって何とかこの実現をはかりたい、このように考えております。
#127
○佐藤(敬)委員 それで二、三お聞きしたいのですけれども、もしこれができない場合に、たとえば東京都なんかではこれを法定外普通税としてつくろうという動きがないでもありません。これはもしできなければ、当然そういう動きが出てくると思うのです。そういう場合に自治省はこれを許可しますか。
#128
○首藤政府委員 もしできません場合にそのような動きが起こってくるだろうということは、私どもも容易に想像はつくのでございます。
 ただ、私ども現在の立場といたしましては、ぜひともこれを法定税でつくりたい、このように考えておりますので、できませんときにどうするかというようなことは考えておりません。
#129
○佐藤(敬)委員 いや、まことに勇ましいあれなんですけれども、これはそうですな、あとの質問をしないであなたの決断にひとつおまかせしましょう。これからひとつ追及しようと思ったけれども、やめましょう。うんとがんばってぜひひとつこれを実現させてください。
 これで事業所税は終わります。
 あとは二、三ですがね、外形課税のことでちょっとお伺いしたいのですが、いま地方財政は空前の危機になって、何とかして景気にも左右されない、また住民のコンセンサスもとられる安定した税源がほしいというのでやっきになっておるわけです。その一つとして千葉県で始めたところの売り上げ高に対する課税、外形課税が出てきたわけですが、この問題、ますますこれはやっぱり大きな問題に発展しそうな気配ですね。事実の問題として四十六年八月の税調でも法人事業税は外形課税が望ましいというような答申までされております。実情をずっと見てみましても、何千人という工員をかかえたいへんに大きな工場をかまえて、そうして何十億か何百億かわからないような膨大な取引をして、それで赤字だから、黒字が出ないからといって、法人住民税千円払えば終わりだ。これはやっぱりちょっと納得できない状態だと思うのですね。普通の十二、三万取っているサラリーマンでも一年に一万七千円か八千円くらい税金を納めているのに、大企業のそういうのが赤字だから、黒字が出ないからといってわずか千円しか納めていない、こういうようなことでは、これは住民の納得が得られないと思いますね。これは黒字になろうがなるまいが、その土地を使って、学校に通って、道路を使って、地下水をくみ上げたり、いろいろな公害を出したりして、その地域とは非常に密接不離な関係を持っている。それが単にできるからといって千円しか税金をかけないということは、やはりこれは納得できない。金持ちなときはいいけれども、貧乏になってみんなが苦しんでいるときになると、やはりあれは何だというふうな感じを持つのは当然だと思います。したがって、こういうような利益課税じゃなくて、外形標準課税というものが出てくるのは私は当然だと思う。これからどんどん出てくると思いますが、いろいろな記事を見てみますと、自治省はこれに対してあまり賛成してない、むしろ反対の立場をとっておるようですが、あなたはどうですか。
#130
○首藤政府委員 事業税につきまして、本来これを外形標準によって課す税に持ち込むべきだという御主張がありますし、またその御主張が非常に適当な御主張であるということは、私どもも常日ごろ考えておるわけでございまして、ただいま御指摘をいただきましたように、大きなずうたいを持っておる企業が、たまたまその年度赤字であったから事業税の負担がないというような事態は、本来ならば適当なものではないのではないかと私どもも考えておるわけでございます。したがいまして、この事業税に何らかの形で外形標準を導入することにつきましては、長年の懸案でございまして、いろいろと検討も実はいたしておるわけでございますが、また一方、非常にむずかしい問題点もございまして、特にこの点は、たとえば中小企業等におきまして、赤字の場合に物税としてかかってくるということになると、所得がないのにどこからどうやって払うのだといったような実際上の問題等もございまして、現在、ごく一部のものを除きまして所得課税になっておることは御案内のとおりでございます。
 このような事態に対して、ただいま御指摘のように千葉県が外形標準導入についての検討を始めておりますのは、そういった検討を始めていただくという意味においては、非常に有意義なことと私どもも考えておるわけでございまして、決してこれを頭から否定して反対しておるということではございません。ただ何ぶんにも、この千葉県のケースは、石油企業を中心にいたしまして、売り上げ高という外形標準を持ち込もうという考え方でございますが、県内における売り上げ高の算定の方法論でございますとか、あるいは全国の各府県における石油課税とのバランスの問題でございますとか、技術的になかなかむずかしい問題があるわけでございまして、千葉県自身もこのことはよく御存じでございまして、なお十分慎重にかつ鋭意検討を進めたい、こう考えておられるようでございます。
 今後の方向といたしましては、外形標準課税に持ち込み得る事業の数をもっとふやしていけるのかどうか、あるいはまた、全面的に外形標準に持ち込めないのならば、全体の制度として所得課税と外形標準課税とのかみ合わせ等ができるのかどうか、長期的な観点で鋭意私どもも積極的に検討をいたしたいと思いますし、その際、千葉県の御意見も十分、共同的に研究すると申しますか、そういう意味で拝聴いたしてまいりたい、こういうように考えている次第でございます。
#131
○佐藤(敬)委員 そうすると、巷間伝えられておるように、自治省はこの外形課税ということに反対ではない、むしろ積極的にこれをいろいろ研究していきたい、こういう態度だといまは感じましたので、ぜひひとつ住民の不公平、こういうものを排除するためにも、やはりこういうようなことはどんどん進めていっていただきたいと思います。また、過密あるいは公害に苦しんでいるところの地方の自治体、団体に財源を与えるためにも、ぜひやはりこういうようなことが必要だと私は考えておりますので、しり込みはしないで積極的にひとつ検討をしていただきたい、こう思います。
 これは、たとえばいま石油の問題が出ましたけれども、石油企業というものは、今度のあれでもってはたして税金を納めるのか納めないのか非常に疑問な点があるのですね。これはこの十二月十七日に、日本経済の記事ですけれども、府県税は不況で非常に伸び悩んでおる。それで最後になると、これは税金を納めるか納めないかわからないという記事が書いてあるのです。その中に石油産業も書いてあるのですね。ところが、国民から見ますと、去年のあの石油狂乱でぼろもうけをしている、今度は赤字だといって税金を納めないで、千円納めてまた済むということになれば、これはやはりたいへんな憤りを感じると思うのです。これを防ぐ方法というものは、こういうような赤字でも一定の税金を取る税体系というものが私はやはり必要だ、こういうふうに思います。特に最近は利益を隠す技術というものが非常に企業でも巧妙になってまいりまして、国税庁の十月二十六日に調査したのでも、大企業二百八十七社で四百二十八億も利益を隠しているということまで出てきているのです。非常に利益隠しの技術がうまくなってきて、それになかなか府県や市町村あたりでは対抗できなくなってきている。したがって、やはりはっきりしたそういう売り上げ高なり外形標準に課税していくというような形のものが私は必要だ、こういうふうに思いますので、ぜひひとつその点で積極的にこの点を推し進めていってもらいたい。これがまた、先ほども言いましたけれども、三木内閣の一つの不公平是正の大きな問題にもなってくると思いますので、ぜひひとつこの点を積極的に取り上げて検討していただきたい、こう思います。
 最後に、個人住民税の課税最低限の問題でちょっとお伺いしたいのですが、今度の税金を考えてみますと、ことしの大幅減税で所得税の最低限が標準世帯でもって三四・四%引き上げになりましたね。これを平年度に直してきますと、もう一三・三%引き上げられて百七十万七千円になる、こういうふうに言われております。これに今度の来年度の所得税減税、ミニ減税だと言われておりますが、報道を見てみますと、初年度で大体百八十万ぐらいにする、こういうふうな話ですが、これを平年度に換算してみますと、二百万ちょっとぐらいになるんじゃないかと思いますよ。それで、今度個人住民税は課税最低限は一体どのぐらいにするつもりですか、ちょっとその意向を聞かしてください。
#132
○首藤政府委員 個人住民税の減税幅の扱いにつきましても、ただいま明年度税制改正の一環、しかもその中の重要な問題点の一つとして現在鋭意検討中でございまして、まだ結論が出ておりません。
 ただ、一般的な事情を申し上げますと、住民税は御承知のように、前年所得に対する課税でございますので、明年度の住民税においては、ことし国が所得税において取り上げましたいわゆる二兆円減税という大幅減税のうち、給与所得控除の引き上げ分の影響が明年度の住民税にはそのまま来るわけでございます。そこで、この給与所得控除の影響が住民税に及びますと、現在、住民税の課税最低限は御承知のように百一万円余りでございますが、これが百十三万円余りにはまずなるわけでございます。その上にさらに各種控除等をどの程度引き上げてどの程度の課税最低限にするか、こういうことについていろいろ問題がございますので、ただいま検討中でございます。
 一つには、明年度の地方財政、特に市町村財政のあり方も考えなければなりませんし、また、毎々申し上げておりますように、住民税の基本的な本質から、特にいなかの市町村におきまして、住民税の所得割りを納める人の数が猛烈に減少してしまうというような事態も、地方自治の本質上から避けなければならぬと考えますし、各般の状況を勘案しながら、適正な課税最低限の引き上げ、こういうことで措置をいたしたいと思っておる次第でございます。
#133
○佐藤(敬)委員 現行の所得税の課税最低限は百五十万七千円ですね、それで個人住民税の課税最低限が百一万六千円、この比較をしてみますと大体六七・四一%になっておるのですね。これを今度所得税減税をやって二百万程度になってくる。そうして、個人住民税がどのぐらいの程度の課税最低限になるかわかりませんけれども、新聞等で読んでみますと、百二十三万ぐらいにするんじゃないかというような話も出てきている。こうなりますと、六〇・三二%というので、今度は逆にますます差が開いていくのですよ。この点を考えますと、これはやはりもう少し個人住民税の課税最低限というものを引き上げる必要があるのじゃないか。私どもはせめて、所得税の課税最低限百七十万七千円になっていますが、この程度までは引き上げる必要があるのではないか、こういうふうに考えております。いま、どこまで引き上げるのかわからぬ、こういうような話で、詳しいことを申し上げるところでもないかもしれませんけれども、私どもが主張してきましたように、国税の最低限と住民税の最低限、この差というものが少しあり過ぎると思うのです。これはいま盛んに地方自治体、美濃部さんに言わせると財政戦争だと言って、国がめんどうを見てくれないので、一生一懸命新しい財源をさがして懸命になっておりますけれども、そういう点も考えまして、やはり、ただ国は金があるからどんどん減税するし、地方のほうは減税しない。いまのお話のように、いなかに行くと、そんなに最低限を引き上げたら税金を納める人はいなくなるじゃないか、こういうような話もありますけれども、やはりあまりにも個人住民税と所得税の最低限の差があり過ぎる、ここにもやはり一つの不均衡といいますか、不公平というものを感じます。私が市長をやっておった時代にこういう経験があるのです。吉田さんが首相か何かのときだったか、首藤さんが自治省におられたころですがね、所得税をうんと減税しろ、そのかわりに住民税をうんと増税しなさい、こういう命令を受けたことがあるのです。なぜそんなことをするのだと言ったら、納める人は一本だ、だから同じじゃないか。しかし、これはとんでもない話なんですね。われわれ末端あるいは住民の心理状態というか、そういうことを何にも考えないまことに暴論だと思って私はあのとき非常に憤慨したのですが、私どもの立場になりますと、国は非常にいい人になって、市町村がうんと悪い人になるのですよね、住民から考えますと。そういうことに私どもは唯々諾々として従ってはおられない。こういう経験があるのです。私は、それとこれは同じだと思うのですよ。やはり住民からいえば、国税も減税したから市町村税も減税する、なるほど、国もやったからこれもやる、こういう形になって平等な形になっていかないと、国税は減税し、市町村税は上げると言ったら、あの市長、この次は落としてしまえといって、もう落選するにきまっているのです。こういうような心理的な――納める人から見れば一本だからかまいませんけれども、心理的な不均衡というもの、こういうことをなくすために、私どもは国と市町村というものの財源の配分というものはやはり五分五分にすべきだ。そうして国と市町村というものと並行して仕事をやっていくべきだ、こういうふうにも思うのです。いつまでたっても、国がどんどん減税し、市町村はそれに追いつけないで重税感にあえぐ、こういうようなことではやはり国と府県なり市町村なりとの完全なタイアップというものができていかない、こういうふうに思います。これに対する御意見をひとつお聞かせください。
#134
○首藤政府委員 住民税の課税最低限をできるだけ引き上げて住民の税負担の軽減、合理化をはかっていく、これが望ましいことは御指摘のとおりでございまして、私どもとしてもできる限り努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
 ただ、御案内のように、やはり前提といたしましては、所得税と住民税の税の本質的な違いもございますし、それから市町村の財政状況、こういうことも十分勘案をしなければなりませんし、それからまた納税義務者の分布等の状況も地方自治の本質上やはり考えなければなりません。そういったものをあわせ勘案をして適正な水準に設定をすべきであろう、こう考えておるわけでございます。
 先ほど御指摘のございました、国税が下がって住民税を増税という時点は、所得税の住民税への財源移譲という問題があの当時起こりましたことに関連をして起こった問題でございまして、これは実現をしなかったわけでございますが、お気持ちは私としてもたいへんよく理解ができます。できるだけ適正な規模に課税最低限の引き上げを持っていくよういろいろ検討してみたいと考えております。
#135
○佐藤(敬)委員 いまおもな点を四、五点申し述べましたけれども、いまの臨時国会は非常に時間が短くて十分に論議する時間がないので非常に残念ですけれども、私どもの要請の幾ぶんかはこの中に入っておりますので、この次の通常国会にはぜひひとつ私どもの考えをくみ取られまして、ひとつ法改正に、あるいは予算に実現していただきたい、こういうふうに強く要請します。
 最後にひとつ政務次官のそれに対する御見解をお聞かせください。
#136
○左藤政府委員 いろいろなお話いただきました点につきまして十分検討、勉強させていただきまして、御要望に近づけるように努力させていただきたいと思います。
#137
○佐藤(敬)委員 終わります。
#138
○高鳥委員長代理 この際、午後一時三十分から再開することとし、暫時休憩いたします。
   午後零時三十七分休憩
     ――――◇―――――
   午後一時三十五分開議
#139
○伊能委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。三谷秀治君。
#140
○三谷委員 交付税が地方税とともに地方財源の根幹をなすものでありますから、単に人勧財源としてのみでなしに、今日の地方財政の実態から見てどうかという検討が必要だと思っております。
 そこで、今回の交付税の特例法案ですけれども、合わせまして七千七百億ほどでありますが、これをもってしまして今日の深刻な地方財政に対応できるものかどうか、これを最初にお聞きしたいと思います。
#141
○松浦政府委員 当省より地方財政計画を御提出申し上げて御審議をいただいたわけでございますが、その後の情勢の変化というものを踏まえて今回の補正を行なったわけでございます。そのほかにも超過負担の解消等の措置もございます。これらを含めて地方公共団体に重点的かつ効率的な財源の運用をはかっていただくということによって、本年度の地方財政を切り抜けていただきたい、こう考えております。
#142
○三谷委員 交付税というのが、あるべき行政水準を確保するということを目的としてその執行がなされておるわけでありますが、今日の地方自治体の特徴はどこにあるかという問題なんです。これは必要な事業というものが極端に抑制されてしまっている。ですから、交付税が減れば事業量が減ってしまう、そういう循環をずっと繰り返しながら行政水準の低下というものが年々深刻になってきている。これがいまの状態である。
 そこで、もともと四十九年度予算におきまして、公共事業費を大幅に削減をしている。十数%の削減をやったわけであります。そこで事業量が減ってしまっておる。それに加えまして、超過負担分の地元支出が困難であるというので、国庫補助事業の返上というものが大幅になされている。そこでまた事業量が減ってしまっている。それに加えまして財政執行の繰り延べ処置がとられまして、ここでまた事業ができなくなってしまっておる。ですから、全くいま地方自治体というものは、事業活動ができない状態になってしまっている。この圧縮されました事業に対してこの交付税はどういう役割りを果たすのか、いつこの執行というものがなされるようになるのか、これについてお尋ねしたい。
#143
○松浦政府委員 今回の補正の交付税は、先ほどの山田委員にもお答え申し上げましたように、給与改定に要する経費、それから生活保護費等の裏負担の問題、私学の支出の問題それから超過負担の裏負担の問題、こういった問題について措置をとったわけでございまして、事業自体は、国全体を通じて総需要抑制という形で圧縮を受けておる。にもかかわらず、当省では、地方公共団体はそれぞれ特殊な事情があろうということで、公共事業費の伸びがゼロであるにかかわらず二〇%強伸ばすという形で、ある程度地方の独自性を持ちながら仕事をやっていただきたいという観点で財政計画をつくったわけでございます。したがって、現在の段階で私どもが知り得る範囲では、大体公共事業も消化できるものというふうに考えております。
#144
○三谷委員 あなたがいまお答えになりましたことが事実に即していない点につきましては、あとで具体的にお尋ねさせてもらいたいと思いますが、事業量の縮減というものが人件費の比率を相対的に高めておる。事業をしませんから、人は減っていない、そこで人件費比率というものが相対的に向上してくる。これは当然のことなんです。地方自治体の人件費の比率が非常に高い。その問題の根拠は事業量の削減にあるわけです。ですから行政効率から見ましてもこのような地方自治体の状況を放置しておいていいのかどうか。これは少し政治的な問題になりますから、次官からお答えいただきたいと思います。
#145
○左藤政府委員 本年度の地方財政計画におきまして、基本的には総需要抑制という見地から歳出を極力抑制しているということではあるわけでありますけれども、いまお話しのような、本来地方団体として緊急にもやらなきゃいかぬ仕事がたくさんあるじゃないかということにつきまして、財政措置が十分かどうかという点につきましては、まずわれわれとしては、そういった基本的な総需要抑制はやらなければなりませんけれども、地域住民の生活の安定とか福祉の充実というようなそういった面につきましての予算だけでもとにかく増ワクをはかって、確かにいろいろな点から見ますと十分な財政措置を講じているとはいえないわけでありますけれども、そういった面だけでも進めていきたいということで今回の財源の増ワクをはかったということでございます。
#146
○三谷委員 地方自治体の財政の破綻は非常に深刻であります。自治省はよく御承知のはずなんだ。東京、大阪などの不交付団体でも人勧交付金を支給せよと要求しております。不交付団体の財政需要額の認定が、あるべき行政水準を保障するものになっていない。東京都におきましては四十九年度は赤字が千百億と見込まれておるのです。義務教育の小中学校建設を除きまして新規事業はすべて中止せざるを得ない。これが必然的に住民のサービスの切り詰めになってくる。行政水準の低下を意味してくるわけです。あるべき行政水準は一体どこにいってしまうのか、それを保障すべき地方交付税というものがいまのような状態で、びほう的な策によってその役目を果たし得るのか、こういう疑問が当然起きてくるのであります。この不交付団体の人勧交付金というものについてはどのようにお考えになっておりますか。
#147
○松浦政府委員 御提案を申し上げておりまする交付税法の改正案が成立をさせていただきますれば再算定を行ないます。再算定を行ないまして、昨年度の財源超過額を大幅に下回るような結果になる場合においては、下回った金額を基準にいたしまして各地方公共団体の実情を十分勘案しながら地方債の許可等の措置によってまかなっていきたいと考えております。
#148
○三谷委員 交付税の基本的な論議について少し答えてほしいと思うのですけれども、あるべき行政水準という問題なんですね。たとえば大阪府下に松原市というのがあるのです。人口十三万の都市でありますが、屎尿処理場ができない。そのために屎尿の河川投棄をやる。これが警察によって摘発される。そういう事態が起きてきている。十三万の人口のある都市で屎尿の始末がつかないという状態になってきている。あるいはまたここにおきましてはごみ処理施設も不完全であって、ごみを金剛山の谷合いに持っていってほうり込んでいる。それで簡易水道の汚染という問題が起きて、上流地域の自治体におきましてたいへんな問題になってきている。こういう行政水準。この行政水準に対してどう交付税はこたえるのか、これをひとつお尋ねしたいと思う。
 これは単に松原市だけではありません。様相は変わっておりますけれども、継続事業が手一ぱいになってしまっている。この事態をどう考えていくのか、この事態と、あるべき行政水準とはどういう関連性を持つのか、お尋ねしたい。
#149
○松浦政府委員 交付税であるべき行政水準という形のものをつくってはおらないわけでございまして、交付税は収入の二割五分なり二割なりを差し引いておりまして、これについては全然色をつけずに、地方公共団体で御自由にお使いいただきたいという形になっております。交付税の基準収入というのはある程度縮減をされておるということは当然御理解をいただけるところだと思います。私どもといたしましては地方財政計画でこれまでの考え方を歳入歳出両面に立てましてバランスがとれるようにしておりますので、それでやっていっていただきたいという気持ちでおります。
 ただ、ここでこの問題を御提起申し上げることはあるいはいかがかと思いますけれども、財政措置といたしましてわれわれは理論的には地方財政計画で措置ができておるというふうに理解をいたしておりますが、昭和四十七年の例をとりましても決算と計画状況に人件費だけで七千億円乖離がある。それが現実の地方団体の仕事をやっていく上の大きな支障にもなっておるように推測をいたしております。これらの問題につきましては地方公共団体御自身でやはり御努力をいただかなければならない問題であろうかというふうに考えております。
#150
○三谷委員 地方自治体のあるべき行政水準を保障するための地方交付税の果たすべき役割りということは、これは自治省においてもお認めになっている交付税本来の役割りになっております。いま一々それを摘出しまして議論すべき問題ではありませんが、議論しなくても当然わかり切ったことなんです。あたりまえのことなんです。
 そこで、地方自治体においてやるべきだ、やってもらうようになっておるとおっしゃいますけれども、地方自治体がやれない状態になってしまっている。これはどうされます。たとえば大阪府を見ましても、四十八年度の府営住宅の建設計画一万戸でした。これが、もちろん四十九年度に継続されており、単価の引き上げが行なわれましたけれども、指定事業の範囲内で施工するために事業費の縮小になりまして、三千五百四十一戸が削減されておる。一万戸の計画が六千四百五十九戸になってしまっておる。しかもこれが単価が折り合いませんから発注ができていない。四十八年度の計画が四十九年度におきましても発注ができない。こういう状態になってきている。川崎市の例などは極端なものでありますが、これは四十九年度におきまして四十九億三千万円、千七百十戸の市営住宅の建設を予定している。ところが今日におきまして発注済みのものがたった百六十戸にすぎない。これは四十六年度には八百三十二戸、四十七年度に九百七十五戸、四十八年度に六百六十戸の建設実績を持っております。したがって、けたはずれに本年度は事業が進まない、こういう事態になってきている。ここの入居率というのは非常にきびしいものであって、先般行なわれました、先般といいましても昨年になりますけれども、河原町団地におきましては四十九倍の競争率になってきている。事業費の削減によりましてこのように行政水準が低下しつつある。その低下することを前提にしながら交付税の問題を考えている、あるいは補助金の問題を考えている、ここにいまの政府の処置のしかたがあるわけである。それではだめだということなんです。抜本的な策がどうしても必要になってきている。これを保障するために交付税をどうするのか。これは御承知のように、交付税におきましては制度上の改善ができるような規定がちゃんとあるわけです。その改善をやりまして、自主財源を十分に保障するということがいまの段階におきましては緊急な課題になっている。当然のことなんです。ところが、それにつきましては一向にお考えになっていない。そこらへんの認識の誤差は一体どこから出てきているのか。これは次官でもけっこうですが、お答えいただきたい。
#151
○松浦政府委員 いろいろあちらこちらの例をお出しになるのでどうもお答えしにくいのでございますが、川崎が百六十戸であるというのは事業の縮減で百六十戸になったのかどうなのか、私どもは調査をいたしてみないとわかりません。住民の反対があるのか、あるいは土地の入手が困難なのか、あるいは事業縮減の影響なのか、その辺のところは一方的におっしゃられても私どもにはなかなかわからないのでございますが、少なくとも、今回の住宅の問題については、各地方公共団体が実施できないという形になっておりますものを、単価の引き上げに振り向けたというかっこうになっておるはずでございますから、川崎市が六百戸をどうしても建設をしたいということであれば、初めからそういう話が続いておるはずでございます。それについてはアップされた単価できちんとお国のほうから措置がとられるものというふうに考えております。
 この具体的な問題についての私どもの意見はその程度しか申し上げかねますが、交付税というものが現実に、今年度金が足りないからすぐ交付税率を上げるという仕組みには、法律上はなっておらないわけでございます。この点は先生よく御承知のとおりでございます。しかも補正で、年度の途中で税率をいじるなどということは、できないことはございませんが、過去からやったことはないわけでございます。
 来年度の交付税の問題として、先生の御意見はありがたくちょうだいをいたしておきます。地方公共団体が行政を執行していく上に十分なだけの交付税を確保するという態度で、来年の予算折衝に当たってまいりたいと思います。
#152
○三谷委員 あれこれの例を出されても困るとおっしゃいますけれども、具体的に話をせぬと抽象論なんでしょう。抽象論だと話が煮詰まりません。そこで調べてものを言っている。建設省もお越しになっているわけですから、建設省の話を聞いてもよろしい。
 それから、交付税というものが本年度におきまして不足をするからといって、すぐにこれを改善する制度にはなっていない、それはそのとおりなんです。しかし、御承知のように交付税というものが四十六、七年度におきまして不足を来たして、特例処置をとってきたことは御承知のとおりなんです。毎年度におきまして特例処置をとっておる。昨年度は削減したわけでありますけれども、とってきた。そういう歴史的な経過というのはあるわけです。だから、すぐに制度上の改正ができなければ特例処置はとり得るはずなんです。その特例処置というのは、特例交付金を交付するという処置などが考え得るはずなんです。そういう処置をおとりになる必要があるのではないかということを申し上げておきます。
 それから、あれこれ例を出すと困るとおっしゃいますけれども、こちらは例を出さぬとわからぬ。たとえば松戸市というのがある。これは交付税の問題に直接の問題ではありませんけれども、要するに財政の問題なんですけれども、国が認めた五カ年計画の第三次の五十億円の下水道計画が、最終年度であります四十九年度に十八億しか事業執行ができない。これも、建設省お越しになっておるが、間違いがあれば指摘してください。四十九年度で見ましても、補助対象事業が二割削られている、起債も従来の一〇〇%から三四%しか認められていない。ここは「すぐやる課」をつくった市でありますけれども、すぐやるどころではない、計画が実行できなくなってしまっておる。こういう事態がある。しかも、松戸市というのは市内に十三カ所の常時浸水地域がありまして、これが非常な住民の悩みの種になっておる。これが三年後にならないと解消しない、こういう事態になってきている。こういう事態が需要の抑制ということで押え得るものかどうか、こういうものが需要抑制の対象になっていいものかどうか、これをお聞きしたい。
#153
○松浦政府委員 それぞれ地方公共団体で御計画をお持ちのことはわかりますけれども、下水道事業というのは国庫補助制度に乗っかってやるものでございますから、私どものほうから全然別個の財源を手当てをするという制度は考えておらないわけでございまして、すべて国庫補助制度と連動させてやっております。したがって、国の予算というものと関連してそういう結果が出てきたものだと思っております。
 もちろん、私どもといたしましては、先ほど御指摘になられた屎尿処理施設そのほかをつくるにいたしましても、起債をお認めしても、一般財源が裏負担として必要なわけでございまして、そういう観点からできないという御議論はあろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、先ほども申し上げましたように、財政計画で見積もっておりますより非常に多額の給与費が支払われておって、それで事業費が減ってくるという形になっておるところがあるとすれば、そのものについて財政が足りないからといって政府が財源措置をするという方法をとるのはいかがかと、私どもは非常に疑問に思っております。むしろ否定的な考え方でございます。
#154
○三谷委員 あなたの御意見を聞いておりますと、今日の地方財政の危機というものは、地方公務員の給与が高額なところに主要な原因があるのだ、こういう御見解のようであります。私どもはそういう見解ではありません。国家公務員と地方公務員の給与差が若干あることは承知している。まあしかし、これにつきましては沿革もあれば根拠もある、地域住民がそれを認めてきておるという条件もあるわけであります。したがってそれが主要な原因だとは私たちは考えてはおりません。むしろ、いま地方財政が行き詰まりました主要な原因というのは、行政事務と地方財政の財政配分との矛盾です。しかし、きょうここでそれを指摘してどうこうしようとは思いませんけれども、いまのあなたがおっしゃいました下水道事業――問題を個々ばらばらにして、全体としての地方財政問題というものを分けて事務的に答えるという態度をおとりになっておりますが、それでは地方財政の問題は解決しません。下水道事業につきましても起債の問題があるわけであります。これは当然自治省に関係があるわけであります。これが一〇〇%から三四%になってしまっておる、こういう問題がある。あるいは裏負担としても交付税の問題がある、当然の話です。そこら辺をそのように個別に分けてごまかすような態度をとらずに、全体としての地方財政の今日の状態というものを的確に把握してもらいたい、その上に立って対策を考えてもらいたい。
 銀行局長通達というのがあります。これが金融の抑制をやっている。昨年の十二月の予算委員会で当時の福田蔵相にお尋ねしましたときに、教育、医療、福祉は別だと言った。実際にはそうなっていないのではないか。これは銀行局からお見えになっておれば答えてほしい。
#155
○宮本説明員 去年の十二月二十五日に、石油危機に対処いたしまして、選別融資通達というのを出しました。その中で教育それから医療とか、国民生活に密接な関連を有するものにつきましては、優先的に取り扱うようにということは通達いたしております。その結果、たとえば住宅ローン等につきましてはかなりの実績を示しておりまして、全国銀行といたしましても、日銀のきびしい引き締め下にもかかわらず、大体その貸し出し増加額の一割以上は住宅ローンに振り向けるというようなこともやっております。
 それから地方公共団体に対します貸し出し等につきましても、特に地方公社等に対しましては全体の伸び率よりもはるかに上回る伸び率の貸し出しをやっておるというようなことでございまして、選別融資通達の中でも、そういう国民生活に密接した部分につきましてはかなり努力をしているのではないかとわれわれも受け取っておるのでございます。
#156
○三谷委員 大阪の寝屋川市ではせっぱ詰まって財政対策として三十億の開発公社債を発行している。豊中市でも二十億の公社債を発行している。証券会社を通じて消化している。そういう状態にまでなってきている。公社の先行取得ができなくなってしまっている。しかも金利が年利一〇・九%なんですね。非常に高利なものになっている。しかし背に腹はかえられぬから出してきている。これに対して大蔵省はクレームをおつけになった。大蔵省の見解をお尋ねしたい。同時にこれに対する対応策をお尋ねしたい。
#157
○宮本説明員 いまのお尋ねは貸し出しが一般に押えられておりますために、いま先生の御指摘のようなことで、まあ公社債といいますか、ボンドの形でもって金を借りるというふうな傾向が実は出てきております。実はこれ自体はある意味ではしり抜けというような感じもないわけではないのでございますけれども、いま御指摘のとおり、確かに公社なりあるいは地方公共団体の資金繰りが非常に詰まっているものでございますから、そういう意味では一つの、何といいますか、引き締めをうまく回避していくというふうな感じで、公社債がふえていることは確かだと思います。
 ただそれに対しまして、大蔵省といたしまして、それを押え込むというふうなことは特にいたしてはいないと思います。これは所管といたしましては理財局の所管になろうかと思いますけれども、その辺は特に押えているというふうなことではないんじゃなかろうか、こういう感じがいたします。
 ただ乱に流れますと、これは全体の引き締め下でございますから、全体の中でやはり節度を持って地方財政も運営されなければいけないというふうな基本的な考え方は持っております。
#158
○三谷委員 そうしますと、公社債の発行については、大蔵省はこれを押える意思はない。これは間違いありませんか。
 大阪では寝屋川と豊中が発行しまして、あと各自治体がそれにならって発行の準備にかかったところが、大蔵省のほうからそれは認められない、そういう指導があってとまってしまった。私の理解しておりますのはそういう状態でありますが、いまのお答え間違いありませんか。
#159
○宮本説明員 私ちょっといま申し上げたように所管ではございませんので、その寝屋川の点につきまして近畿財務局に照会いたしまして、調査いたしまして御回答申し上げたいと思います。
#160
○三谷委員 それは近畿財務局の方針なんですか。地方地方でそういう方針を出しているのですか。大蔵省は一貫的にそういう処置はとらないということが明言できますか。
#161
○宮本説明員 何度も申し上げますように、理財局の所管になっておりますので、帰りまして調べましてから回答さしていただきます。
#162
○三谷委員 大蔵省もう一人お越しになっているはずですが、どうですか。
#163
○名本説明員 先生の、公社債、公社のボンドの発行について大蔵省が規制したというお話でございますが、これは私どものほうとしても実は承知いたしておりませんで、銀行課長、理財局と申しましたが、理財局なのか、証券局なのか、そのあたりのことは私のほうとしては実は承知いたしておりません。したがいまして、先生おっしゃいますように、大蔵省としてはそれについて何ら発言しないということであるのかどうか、これはちょっと私の立場からは申し上げかねます。
#164
○三谷委員 そうしますと、これはいまのところ大蔵省としては規制をする意思はないというふうに理解してよろしいか。
#165
○名本説明員 私も、銀行課長もその点につきましては所掌いたしておりませんので、大蔵省として意思がないというふうにお答え申し上げる立場にございませんので、御了承願います。
#166
○三谷委員 そうすれば、これは一ぺん照会して、大蔵省の係員来ておるでしょうから、すぐに照会して、まだ質問が続いている間に確答してください。
 そこで、こういう公社債を発行しなくちゃならない、そういう状態になってきておる。しかも金利が一割をこすというのです。これがいまの地方自治体が追い込まれておる状態なんです。そこで、これが非常な高金利になりまして、地方財政に対する否定的な影響を今後において持ってくるということは当然考えられますけれども、しかし、いまさしあたってそれを買わなければ行政が進まないという事態になってしまっている。こういう地方自治体の状況について、実情についてどのようにお考えですか。
 次官は大阪出身ですから、お詳しいと思いますが、御見解をお尋ねしたい。
#167
○左藤政府委員 いまのお話につきましては、やはり国全体の総需要抑制の中でそれだけの非常に緊急性のあるものということであるわけですけれども、一般的な論議としては地方自治体にも日本全体のいろいろな現在の置かれておる立場というものを御理解いただいて御判断願いたいということをお願いしておるわけでありますので、そうした苦しい中からそういったことをやむを得ずなさっておるわけであります。そういう判断につきましてわれわれも深い御理解をいただくようなことに行政的にお願いをしていく、またわれわれといたしましては、先ほど申しましたように、十分な財政措置ができませんわけですから、現在われわれの判断でいたしております地域住民の生活安定と福祉の充実という点に重点を置いた中で、ひとつそういうやりくりをしていただきたいということをお願いをするほかないのじゃないか、このように思います。
#168
○三谷委員 おっしゃることがよくわかりませんが、公社債を発行しておれば金融の引き締めになりはしませんがね。結局は余分な金利を自治体が支払うという後遺症が残るだけのことなんです。そういう状態に地方自治体を追い込んでおいてよろしいのか。
 それからもう一つは、御承知のように四十七年の六月に公有地拡大推進法ができました。この公有地拡大推進法によりまして公社がずっと全国にできてきた。これは公有地を拡大し、確保して、そうして福祉行政に役立てていくという趣旨で活動に取りかかっているわけです。それが金融の抑制によって押えられてしまった。しかも公有地拡大法によりますと、土地を手放します場合にはあらかじめ地方自治体や公社と話し合いをするようになっている。そこで協議が成立しない限りは土地の売買ができなくなってきている。持ち込まれした売買案件については態度をきめなくちゃならぬのが公社の立場なんです。その態度をきめなくちゃならない公社が、銭がなくて土地が買えなくなってしまう。こういう矛盾したことがありますか。これがいま大蔵省は住民の緊急な需要にこたえる用地などについては抑制はしていない、十分に配慮しておるとおっしゃっておる。しかし事実はこのとおりなんだ。で、福田さんは昨年その手のものについては抑制はしない、各銀行に通達をして手を打つとおっしゃっている。いま銀行が依然としてこの規制を続けておる。総需要抑制総需要抑制とおっしゃいますが、これは何を目的にするのですか。インフレを阻止しようというのでしょう。しかし、こういう処置を重ねますから、地方自治体がやりますのは、こういう処置をとって膨大な国の負担をするか、あるいは公共料金の値上げによって住民負担を強めるかというだけのこと。公共料金の値上げというものがインフレの促進要件になるごとは言うまでもない。インフレの促進を阻止すべき総需要抑制政策によりまして各自治体が公共料金の値上げを一斉にやっていくことによって、さらにインフレが促進をするというふうな、そういう矛盾したことがどうして行なわれておりますか。どうしてこの抜本的な解決について大蔵省も適正な方策を考えないのか、これをお尋ねしたい。
#169
○名本説明員 ちょっといま銀行課長が出かけておりますので私からお答えいたしますが、昨年来、前福田大蔵大臣もお答え申し上げておりますように、ともかく用地関係の価格というものを何とか押えたいということで、大蔵省といたしましては選別融資に関する通達を出したわけでございます。しかし、その中で、先生御指摘のように、民生関係のものにつきましては、言うならばその規制の中で優先的に取り扱うという方向で参っております。ただ、全体的な融資ワクを設定いたしまして窓口規制をする。こちらは実は日本銀行のほうでワクを設定いたしましてやっておるわけでございますが、そのワクの中でそういう民生関係の用地需要に対しまして優先的に対処していくということでお願いしておるわけでございまして、各地方公共団体からいろいろ御要望がございました節に、銀行局のほうといたしましては、自治省御当局とも十分御相談をしながらケース・バイ・ケースに措置をいたしてきておるというふうに、私どものほうは理解いたしておるところでございます。
#170
○三谷委員 これがそういう金融規制のワクの中で優先扱いというのではだめだ。それがいまの状態なんです。先般、自治省は、この公社に対する融資の状況について調査を発表されておる。そして大蔵省に対して、あるいは建設省との協議において、このワクの撤廃を要望されたと聞きましたが、その点はどうですか。
 それからいまのお答えでありますけれども、たとえば高槻市ですね。これは大阪府下であります。開発公社の年内の所要額があと七億足りません。これは義務教育用地取得費でありますが、水田債五十二億円を国が承認したのです。しかし、国が承認をしましたけれども、銀行がこれを認めない、四十五億しか融資のめどが立たない、七億円足りなくなってしまっておる。これはどうなるんですか。来年の一月−三月の所要額は六十六億円、この見込みも全然立っていない。これは個別の町村の例をあげますよりも、自治省が調査しました開発公社の実調を見れば、全体的なものがここに示されておる。
 これは地方行政委員会調査室から出されました交付税の特例に関する法律案についてという解説書に記載されておりますけれども、十月から十二月までの必要資金というものが二千九百五十一億は要るんだという。四十九年度下半期事業費というのが一兆三千四百九十六億円、めどのついたものが千六百九十四億円、あと一兆一千数百億はめどがついていない。しかも年内に要りますものが二千九百五十一億円足りない。これについては一体どうされるのです。ケース・バイ・ケースとかなんとかあやふやなことを言わずに、これに対する根本的な一貫した方針を示してもらいたい。
#171
○松浦政府委員 お尋ねでございました銀行局長通達、その中での地方団体、公社の取り扱いについて別に扱ってほしいという申し入れば自治省としてはいたしております。
 それから、縁故債を自治省が認可をいたしまして資金の目当てがつかない。これまでそういう例を聞きませんでしたが、いま御指摘をいただきました七億の不足については、これは当然縁故でどこかから資金を持ってきて起債をするんだということについて、政府の意思が一致して認められたという形で自治省が内示をして許可をおろしているものでございますから、これについては具体的に資金の当てがない場合には、私どもが中に入って資金の目当てをつけるということは当然の責務じゃないかと思っております。
#172
○名本説明員 先ほどの二千九百五十一億円の第三・四半期の公社の資金需要の点でございますが、この中身は、自治省のほうでおとりになった数字でございますけれども、具体的に当面直ちに資金手当てをしなければならないものであるかどうか、そのあたりについては私どももつまびらかにいたしておりませんけれども、そういうような用地につきまして、特に人口急増地域とかそういうところにおきまして、義務教育諸学校あるいは高等学校、そういうもののために用地需要が非常に多いというようなことも考えまして、今回の交付税の中に、自治省御当局と御相談を申し上げまして、特別な対策費も計上して対策を講じてまいるというようなことを行なったわけでございます。私どものほうとしても、必要欠くべからざるものについては、銀行融資等の面につきましても、ケース・バイ・ケースで措置をしてまいるという考え方でおるところでございます。
#173
○三谷委員 必要に応じてケース・バイ・ケースでやっていく、そういうことを絶えずおっしゃっているのです。そうして、そういう御答弁の結果どういう状態かといいますと、繰り返して言いますような状態が続いている。これは制度上の問題が必要なんだ。ですから、地方公共団体が取得します土地というものは不動産業者の土地投機ではないのです。不動産業者と同じように規制の対象にして、その中で若干の取り扱い上の緩和をやっていこう、ここにそもそも根本の間違いがある。不動産業者とは違っている。住民の福祉のために必要な用地をあらかじめ取得するというのがたてまえであって、そのために特別な法律までつくって、それに基づいて公社をつくらしている。これは政府がやったことなんだ。その政府の法令に基づいて地方団体が公社を一斉につくって、そうして土地の売買を希望する地域の住民との間で優先的な話し合いをする権利を確保している。その中におきましてこういう事態が発生してきている。総需要抑制というものができるところとできないところとある。子供が成長して学校へ行くのに、それが抑制できますか。できっこない。そういう場所におきましても、依然として総需要抑制というばかの一つ覚えみたいなことを言っている。これは変えなくちゃだめだ。土地につきましては、特に公社の生活関連用地の取得資金につきましては規制からはずしてもらいたい、これをやらぬことには解決はつきはしません。これについてはいかがでありますか。
#174
○宮本説明員 先生御指摘でございますが、一応不動産業に地方公社は入れてはおりますけれども、地方公社につきましては、実績としても、一般の不動産業とは違うような取り扱いがなされております。たとえばことしの七−九月期で見まして、一般の貸し出し全体が二・七%の増加でございますが、それに対して地方公社は六・五%。いま進行中の十−十二月でございますが、計画で見ますと、一般の貸し出し全体が三・四%の伸びに対しまして、地方公社は八・四%というようなことで、非常に実績的には伸びておるわけでございます。したがいまして、選別通達の中でもその点につきましては特別な配慮がなされているのではないか、こう思っておりますし、それから個々のケースにつきまして、私どもは協調融資団というようなものをつくらせて、一つの銀行に集中いたしますと、ある銀行だけが非常に苦しむことになりますので、特に大都市近郊の中小都市におきましては、協調融資団をつくって、話し合いをしてうまくやれというふうなことの指導もいたしております。
 それから、先ほど先生御指摘の寝屋川の件でございますが、いまちょっと聞いてまいりましたのでお答えさせていただきます。
 これは証券取引法上の有価証券でございませんので、これを証券会社を通じて扱おうとしたものでございますから、その証取法上の有価証券でない証券を証券会社が扱うと違法になりますよということで、証券会社のほうに近畿財務局から注意を与えた、こういうことのようでございます。
#175
○三谷委員 いま実績の説明がありましたけれども、公社の融資実績が増加するのはあたりまえであって、これは法律ができたのが四十七年六月なんです。実際の運営にかかったのは四十八年以降なんです。ですから、それが従来全然なかったわけでありますから、相対的な比率が伸びてきておる、これはあたりまえのことであります。しかし、これは銀行の融資の状態を見ますといろいろ問題があります。これはしかし、この委員会の主たる審議対象じゃありませんからここでは申し上げませんけれども、融資の実態を見ますと、大企業に非常に大きな融資が行なわれておって、中小零細業者や地方団体に対する融資が極端に制限されておる。この実例、都市銀行の統計が出ておりますよ。しかし、これはここでは言いません。言いませんけれども、いずれにしましても、このような状態で地方行政が維持運営できるものじゃないということ、ますますこれは貧すれば鈍するであって、いまおっしゃいました公社債にしましても、証券会社がこれを扱っていく、これを消化するためにそういう措置をとったわけでありますけれども、しかしそういう措置をとらざるを得なかった。そうしますと、公社債を発行すること自体については問題はない、証券会社が扱わなければかまわない、こういう御見解になるわけですか。
 それから、これは公社の生活関連用地取得資金、これは規制からはずしてもらいたい。不動産業として扱っておるけれども特別な配慮をしておるというような性質のものじゃない。第一、この開発公社というのは不動産業じゃない。不動産の売買を業にするものじゃありません。投機を業にするものじゃありません。それを土地投機を業とする不動産業として扱っている。その中における若干の公共性を認めて、幾らか幅をゆるめるというふうな取り扱いをすべきものではありません。そういう取り扱いをしますと、公有地拡大推進法などというのは一体何のためにつくって、どういう権威があるわけなんですか。そういう観点に立ってこれは検討してもらいたい。
#176
○宮本説明員 いまの公社債の件でございますが、これはやはり地方債計画というものとの関連もこれございますし、ここで私申し上げるのはどうかと思いますが、自治省当局の財政指導ともからむのじゃないかという感じがいたします。
 それから、これはまた先生におこられるかもしれませんが、引き締め下でございます。したがいまして、その貸し出しもある意味では脱法みたいな話でございまして、この両面から、あまりこういうものがたくさん出る点につきましては適当じゃないのじゃないかというふうな感触を持っております。
 それから、第二点の選別融資通達からはずせという点につきましては、いつまでもこの通達自体を残しておくこと自体問題という御指摘もございますし、今後の経済情勢の推移を見ながら再検討させていただきたい、こういうふうに思います。
#177
○三谷委員 これが地方債計画の面からいきまして問題であるということはよくわかる。これは当然のことなんですね。しかし、地方自治体がそういう措置までとらざるを得ないという事態ですね、これに対してどう考えるのか。これを阻止するならば、それにかわるべき措置を政府がとらなくちゃいけませんね。八方ふさがりにしておいて、窮余の一策として公社債計画を地方自治体がとろうとしている。それがいけなければいけないで、それにかわる措置が当然必要ではないか、それが政府のとるべき政治というものじゃないんですか。これは大蔵省のお尋ねとは違いますが、政務次官どうですか。
#178
○松浦政府委員 私どもといたしましては、人口急増地帯におきましては小中学校の用地に国庫補助制度があるわけでございます。これに起債を認めますと、いまの制度ではあとで補助がもらえなくなるという問題がございますが、この種のものを除いた以外のもの、すなわち、国の補助制度とかかわりないようなものでございますれば、従来土地開発公社で御取得をなさっておられて資金的に非常にやりくりが苦しい、そのために資金が十分調達できないというような事態がございますれば、土地については本年度はワク外地方債を十分お認めするつもりでございますので、そちらのほうへ振りかえていただくというのも一つの方法だと思います。
 ただ、私のほうといたしましては、申請がございました場合には、厳密な審査をいたします。要するに、来年すぐに必要なものであるかどうか、それから種類として、まさに取得をして、そこにそういう施設を建てなければ住民の生活に直接影響があるものであるかどうかというような審査はいたします。しかし、原則的に例外なく申し上げますれば、たとえば屎尿処理施設のための土地を買いたい、しかも来年着工したい、こういうようなものでございますれば、私どものほうは例外なくワク外債という形で、本年度に限っては起債をお認めするという方向に努力をしてみたい、こう考えております。
#179
○三谷委員 その努力はたいへんけっこうでありますから、一そうお願いしたいと思いますが、御承知のように、小中学校に対する国庫補助制度というものが用地を対象にしていないためにこういう問題が深刻になってきているわけなんです。しかも、用地がどんどん値上がりをしますから、そのために先行取得が必要になってきておる、こういう実情になっているわけでありまして、地方自治体が不必要なものを買いだめをするとか、あるいは投機的な意味でこれを取得するとか、そういうものでないことは言うまでもないものでありまして、ただ、自治省の厳密な審査というもの、ここに問題があるんですね。その厳密さの度合いに問題があるのであって、ここのところがいまの地方自治体の実態とはややズレが来ている。しかも、その審査というものが、地方住民の必要などを主体にするのでなしに、国の財政のワクを基準にして審査をするという傾向にあるところに問題が依然として残ってくる主要な条件があると私は思っております。まあしかし、いまおっしゃいましたように、ワク外債を全面的に認めていく、審査しながら認めるということでありますから、これはいまおっしゃったことでなしに、そういう方針で来たけれども、依然としてこういう事態が発生してきているということが問題なんですよね。そうしますと、たとえばいまの高槻の問題などは、厳密な審査によりますとどういう結論が出てくるのですか。
#180
○松浦政府委員 どうも私具体的なことを知りませんが、高槻が五十二億水田取得債を申請しているということだろうと思います。その中にたとえば屋内体操場、市民のための屋体を建てたい、その用地が入っておった。まあ屋体は確かに市民生活のために大切なものではございますが、水道や小学校とはやはり別問題である。しかも総需要抑制だ。かりに私のほうで土地の起債を認めれば、来年必ず今度は屋体の起債を認めろ、これはワクがある問題でございますから、そう簡単に約束できる問題ではございません。したがって、五十二億という金額の中身がどういうものであるか、これは審査させていただかざるを得ない。ただ、いま申し上げましたように、ほんとうに生活関連施設で、来年からどうしても着工しなければどうにもならないというものにけちをつけるという考え方は、私ども持っておりません。
#181
○三谷委員 五十二億は政府が審査をして水田債をお認めになったのです。
#182
○松浦政府委員 そうですか。わかりました。
#183
○三谷委員 それが四十七億しか金融機関が出してこない。その取得しました用地の上に先行建築をやろう、これが明年度の所要額になってきている。これが全然めどがついていない。こういう実情が、いま高槻だけ言いましたけれども、数えたら切りあらしまへんがな。そんなもの一々あげとったら何時間あったってこれは片がつきやしません。そういうことがかなり一般化してきている。この実情に対して認識を持ってもらって対策を強化してもらう必要があるということですよ。
#184
○松浦政府委員 それは先ほどお答え申し上げたと思いますが、五十二億自治省で起債の許可をして四十五億しか資金のめどがつかない。それは明らかに国が悪い。資金のめどがつくという前提で許可をしておるのでございますから、地方団体が努力をしてもなお資金のめどがつかないというものについては当然自治省と大蔵省とが話し合って七億の資金の道をつけてやるということでなければこれはいけないのじゃないか、私どもはそう思っております。
#185
○三谷委員 さっきそうおっしゃったけれども、またいま五十二億がどうとかおっしゃったから、さきの発言は取り消されたものだと思って確認を求めましたよ。
 いまの生活関連用地取得資金につきましては、大蔵省のほうも検討するというお話でありましたから、いま御出席の皆さんでは確答を求めることは無理だと思いますので、これはおいておきます。しかし、問題は提起しておきます。
 それから、自治省の調査によりましても地方税収が非常に伸び悩んでおります。十月末の伸び率を見ますと、和歌山県で一四%なんですね、京都で一九%、神奈川で二二%。地財計画の見込みは三三%になっておる。ところが、こういう状態で大きく下回ってしまっている。料飲税を見ましても四十八年度の三六・九%の伸びから、この九月で二〇%に落ち込んでしまっている。ギャンブル収入を見ましても、川崎競輪場、これは昨年上期と本年上期の比較でありますけれども、昨年の伸び率四一%に対して、本年は二〇%、あるいは立川の競輪場におきましても三一%から二三%、調布におきましても二九%から一六%、西武園におきましても三三%から四・七%と落ち込んでしまっている。競馬も一緒なんですよ。競馬も三五・二%から一四・五%に落ち込んでしまっている。そうしますと、地方税収の伸びもとまってしまっている、落ち込んでしまっている、ギャンブル収入の見込みもつかない、総需要抑制で起債も押えられてしまっている、そうすると、一体どないなるのです。この状況の中で交付税については一そう根本的な対策が必要になってくる、これは当然の帰結であります。
 しかるに今後の処置によりましては、七千億ほどでありますけれども、しかも人勧財源がほとんどを占めておる。これではたしていまの地方財政がほんとうにやっていけるかどうかということなんですね。もちろんこれは会社と違いますから、要するに事業量を減らせばやっていけるわけであります。どんどん事業量を減らして事業をしなければよろしい、これはやっていける。つまりあなた方は事業をどんどん減らしてしまえ、その範囲内でやっていけ、こういう態度をおとりになってきている。ここのところに一番問題があるのであって、地方の行政水準がどんどん低下しつつある。これについて一体どうするのか、これでいいのかという疑問を持たない者があったらどうかしているのだ。次官どうでしょう。
#186
○左藤政府委員 確かにいまのそういったわが国を取り巻く環境の問題があります。そしてまた昭和五十年度におきます経済の見通しなりあるいは国の予算の規模、そういったもの、あるいはまた税制の改正の内容とかいうものも考えて、とにかく明年度は何とか地方行政が円滑に運営できるように努力しなければなりません。
 本年の問題につきましては、いまの段階におきまして今回の補正措置が、努力いたしました一番の、また現行の制度の中でやり得る限度だ、このように考えておりますが、いま申しました明年度以降におきましては、そういったことを十分検討いたしまして、何とか地方行政が円滑に運営できるように努力しなければならない、このように考えております。
#187
○三谷委員 これは私どもが主観的に主張しただけじゃありません。マスコミの論調を見ましても、社説などによりまして地方財政に対する抜本的な方策というものが議論されつつあります。ことしいかに異常かということは、たとえば自治体が年末一時金の分割払いをやる状態なんですよ。いままでなかった状態なんです。東大阪市にしましても堺市にしましても、能勢町でも分割して払うといっている。毎年人勧のアップはありましたけれども、これほど地方財政が硬直してしまって、給与まで分割するという事態は初めての状態なんです。千葉県などでは人材確保法をつくりましたけれども、この人材確保法によります差額支給は来年の六月に延ばすことをきめている。川崎市では、これは公営企業でありますけれども、公営企業職員の人勧差額は来年回しになっている。こういう状態はかなり広く普及しているのです。ですからここではよほど決心を固めて地方行財政問題と取り組まなければ、もう市も町も要らぬことになってしまう。人件費を出すだけになってしまう。そういう危険な状態が現実に迫ってきている。これに対して自治省としましてももう少し根本的な対策が要りまっせ。何やらお経みたいに通り一ぺんのことばかり言っているのではなしに、いまの深刻な事態に対しては深刻な事態に対応する抜本策が必要になってきている。
 その抜本策につきまして私は少し提案したいと思う。いまのあなた方の処置がいかにびほう的かということは、たとえば今回の四十八年度の精算額の繰り上げの繰り入れにしましてもそうなんでしょう。これをいま繰り上げして繰り入れしましたが、これはすぐに二月におきましては歳入欠陥になるべきものなんでしょう。歳入からはずれてしまうわけなんでしょう。先食いするだけのことなんです。こういうやり方で問題を処置されようとしている。これでは解決がつきはしません。
 私どもは今度の国会に提案するために法案を準備しましたが、これは予算を伴う法案でありますから私どもだけでは上程ができないので、まだ具体的な手続はできておりませんけれども、交付税法の修正案として提案したいと考えております。これは一つは本年度特別交付金を支給するというやり方であります。この財源は今日の国税三税の三二%に六%上積みをする。その上積み分と、昨年、一昨年におきまして交付税会計から繰り上げ償還をやりました、実際償還しておりません、政府の一般会計に繰り込まれましたが、千九百億並びに千六百億、これを合わせたものをもって緊急にいまの事態に対処するための交付金制度をつくるべきだという考えでおります。これについて、政務次官の見解をお尋ねしたいと思います。
#188
○左藤政府委員 そういうお考えもあろうかと思いますが、われわれといたしましては、にわかにそのお考えに従うわけにはまいらない、このように考えております。
#189
○三谷委員 にわかにでなしに、こういう状態というものは突然異変として出てきたものじゃない。石油危機以来地方財政の困難というものは刻々として深まってきておるわけでありますから、それに対して抜本的な方策を考えるということは当然の処置でありまして、いまのようなびほう的なものではだめです。来年度に使うべきもの、あるいは二月補正がなされますならば、そこで使うべきものを先に使うというだけのことでは、問題は解決しません。私どものこれは交付税法の改正ということが必要になってきますが、この特別な処置としまして三税の六%相当額を交付金として配分してもらう。それから昨年、一昨年繰り上げ償還しましたもの、これなどはまだ資金運用部資金に返還されていないわけでありますから、こういうものも当然交付税会計に繰り入れをしてもらう、そういう処置が可能だと思いますけれども、どうでしょう。
#190
○松浦政府委員 これは自治省だけでどうこうできる問題ではございません。一つの御提案として承っておきます。
#191
○三谷委員 自治省だけでむずかしいことはわかっておりますけれども、私どもは自治省に言うよりしようがないでしょう。だから自治省としてこの問題を取り上げてもらいたいということを申し上げておるわけであります。時間がだいぶたちましたから、この問題は提案だけにとどめておきますが、もう一つだけ超過負担について聞いておきたい。
 大蔵省は超過負担の完全解消はとうていできないとおっしゃっておる。そしてその理由としては、補正予算の規模が圧縮されなくちゃならない、もう一つは実態調査の結果が一部しかまとまっていない、二つの理由をおあげになっている。これはもっとも新聞で拝見したものでありますから、それが正確かどうかわかりませんが、一応大蔵省の見解としては考え得るものだと思って、私はそういうふうにこれを確信をしたのであります。ですから、色をつけるだけだ、この色をつけるのが今回の予算に――色をつけるというのは大蔵省が言ったのと違います、これは新聞の評価ですよ、間違いないようにしてもらいたい。これが今回の提案された超過負担解消予算額になっている。この実態調査というのは、前年度の実態が十二月でまとまる。もう全部まとまりましたか。そして予算化が翌年度になる。ですから、是正されました補助金が実際に支出されますのは二年の時間差が生じている。そうしますと結局過年度分の超過負担はいつでも積み残しになってしまう。これが毎年度に蓄積されてくる。ここが問題なんですよ。これをどうするのか、大蔵省にお尋ねしたい。
#192
○名本説明員 ただいま予算委員会で御審議いただいております四十九年度補正予算におきまして、公立文教施設、公営住宅、社会福祉施設に関します実態調査に基づきまして、これらの三つの施設に対します超過負担を解消いたしますための予算を計上いたしてございます。したがいまして、これらの施設につきましては超過負担は解消されたものというふうに私どものほうは理解いたしております。
#193
○三谷委員 そうしますと、これが超過負担解消の全額であるということですね。これはもちろん裏負担でありますから、国庫補助金もこれに類して計上されるということなんでしょうね。
#194
○名本説明員 ただいま一般会計に計上してございますものは、これは国庫補助金でございまして、それに対します裏負担及び地方債の部分は別途でございますが、裏負担部分につきましては、これは今回の交付税の積算の中に当然計上してあるわけでございます。
#195
○三谷委員 それをお聞きしたのです。六十六億ですね。それで、超過負担の実態がどうかという問題は議論しなくちゃいけませんけれども、これはきょうの交付税の審議からしますと若干問題が広がりますからおいておきますが、超過負担の実態としましてはこれはきわめて不十分である。これは全国知事会も指摘しておるところでありますし、また、出てきました基準単価を見ましても、これは実態にそぐわない明らかに不十分なものであるということであります。これはしかしいま時間の関係で省略しておきます。
 御承知のように地方団体が政府の補助金の物価スライド制を要望しております。いまの状態では、超過負担を幾らかでも是正する手段として考え得る最低の処置としては、それは物価スライド制だ、補助金を年二回ぐらい物価に応じてスライドしてもらいたい、こういう要望が知事会から出ておりますが、これについてはどうお考えでしょうか。これは次官どうでしょう。
#196
○左藤政府委員 いまの日本の国の財政全体から見まして、実行することは非常にむずかしいと私は思います。
#197
○三谷委員 単にむずかしいとおっしゃるだけではあきませんがな。これが最も合理的であるし、私ども考えましても当然の処置である。しかも地方団体がこれを要求している。それがなぜむずかしいのかという点ですね。
#198
○松浦政府委員 私どもは、物価スライド制という呼び名を用いるか用いないか、その問題は別にいたしまして、やはり一年間のそれぞれの事業に対する物価上昇の影響、これを当然前年度の単価にはね返していくという努力を繰り返していくつもりでございます。結果的には先生御主張になっておられる物価スライド制と、こちらできちんと数字を精査をし、それによって積み上げていくということになりますので、言っておられることとあまり変わりのないことだというふうに考えております。
#199
○三谷委員 それがそうなっておればこういう要求が出るわけがないのですよ。抽象的にこういう要求が出てきたのではない。実際におきましては超過負担が解消していない。しかも、この超過負担解消の措置の間には時間差などが生じてきて、超過負担が累積してきつつある。だから、さかのぼって五年間分の超過負担を解消してもらいたいという革新市長会の要求もあるわけなんです。こういう要求が自治体から出てきておりますのは、あなた方がおっしゃいますように、全部合理的に、そうして完全に超過負担が解消できているかと申しますと、そうではない。そこにこういう要求の根拠があるわけであって、それに対して、こういう民主的な要求にこたえながら、地方自治団体と協力しながらこの問題を解決するというのが政府のとるべき態度です。それを求めている。根拠があるから求めているのです。これは単にむずかしいというだけではなしに、むずかしいことであっても、それがよければやっていくべきものだ。検討してもらいたいと思う。
#200
○松浦政府委員 住宅、学校、社会福祉それぞれ同じ物価の上昇でございましても、単価の動きは違ってくるわけでございます。それは構成なり材料なりによって違ってまいりますので、一律にはいきません。そういう意味では、抽象的な物価スライド制と先生が言っておられる精神は私どももよく理解できますので、その精神にのっとってすぐに単価を改定するように関係各省と協力をしていく、こういうことだろうと思います。
#201
○三谷委員 私が言っているというのでなしに、全国知事会が要求していると言っているのですよ。私はそれにきわめて合理的な根拠を見出しているということであります。これはやはり大臣でも来てもらわぬと、あなた方と質疑しておってもどうものれんに腕押しで、少しも問題が政治的な局面において前進しそうにありませんから、これはあとの課題としておいておきます。
 もう一つ聞いておきますけれども、税収の問題にさっき触れましたが、税務局長おりますか。
 大企業の九月期決算におきまして、これは和光証券という証券会社の調べでありますけれども、東証一部上場の三百八十三社で、半年間で四千九十四億四千三百万円の引き当て金の積み増しをやっておるという資料が出てきている。利益隠しをやっておるわけです。そこで、租税特別措置法によりますはね返りですね。この問題が当然私どもは解決すべき段階に来ていると考えております。これにつきましてどうお考えなのか聞いておきたい。
#202
○首藤政府委員 法人の利益の問題でございますが、これはまず第一段階では国税の法人税、これが徴収されますときに、その利益の捕捉が行なわれると思うわけでございます。法人の決算のやり方が益金をどのように扱いますか、いろいろなやり方があろうかと思いますが、その段階において捕捉をさるべきもの、このように考えております。
#203
○三谷委員 そんなことは自明のことだ。そんなことを一つも聞いておりはせぬ。国の租税特別措置というものが地方財政収入にはね返ってくる、これは遮断すべきだ、そういう措置をとるべきだ。特にいま言いましたように、九月期決算におきまして大企業の内部保留が非常に増加してきておる。租税特別措置で認められている措置なんだ。これが地方財政収入に大きな影響を持ってくる。改善措置をとるべきだ、これが一つの問題。
 もう一つは地方税の特別措置です。これも検討を加える必要がある。電気税の少々ぐらいごまかしの率の改定などよりも、このことのほうが一そう重要であって、地方税法の改正の中でこれは問題になりませんのか、これを聞いているのです。
#204
○首藤政府委員 租税におきます特別措置、これは国税及び地方税両方を通じまして、できるだけこれを整理をしていくべきであるということは御指摘のとおりだと考えております。ただいまも、明年度の税制改正等に関連をいたしまして、いろいろな特別措置の整理等について税制調査会等にも諮問がされておるわけでございます。それからまた、法人関係の所得計算における各種控除等の問題につきましても、同様に、法人の所得の把握のしかたがどのようなものであるべきか、こういうようなことについても税制調査会で検討が進んでおるわけでございます。
 方向といたしましては、特別措置をできるだけ整理をしていくという方向に向かって私ども今後も検討を続けたいし努力をしたい、こう考えております。
#205
○三谷委員 税制調査会は諮問機関ですから、それがあるなしにかかわらず、そういう方針を明確にして改善をするということが必要です。
 せっかく厚生省お越しになっておりますから、一つだけ聞いておきますけれども、厚生省の児童福祉施設予算ですね、これが積算基礎もなければ対象数も明確になっていない。どんぶり勘定で予算を組んでいる。こんな予算の計上のしかたというものがいまだに存在していることに私は驚いておりますけれども、こういうものにつきましては改善する意思をお持ちでないのか、これを聞いておきたいのです。
#206
○長尾説明員 御説明を申し上げます。
 私、母子福祉課長でございますので、いま社会福祉施設整備費全般に関することにつきまして御説明申し上げるのは僭越かと思いますが、私どものほうは児童局関係の社会福祉施設全般、社会福祉施設整備費補助金という形で一括計上をいたしておりますけれども、その前提となります社会福祉施設の緊急整備計画をそれぞれの担当部署ごとに持っておりまして、私の所管いたしております保育所につきましては、保育所自身の整備計画に沿いまして、その予算の内で執行しているわけでございます。
#207
○三谷委員 それはわかっておりますがな。たとえば、当初予算におきまして本年度の保育所の補助の基準単価は何ぼですかと言いますと、これはまだわかりません、こうおっしゃる。なぜわからないかといいますと、これはたとえば保育所もありあるいは身体障害者の施設もある、あるいは老人施設もある、そういうものを全部総体的に申請が出ましたものを見た上で補助額をきめるのだ、こうおっしゃっておる。予算というものが全部それの突っ込みになってきている。だから積算の基礎がないのです。一平米何ぼであって何カ所を認めていくのだというふうになっていない。社会福祉施設費が何ぼだ、その予算は前年度比何%増だ、実にずさんきわまるどんぶり予算になっている。こんなばかげた予算はありはしません。こんなばかげた予算で予算の審議ができるわけはないのです。きょうは時間がありませんから指摘しておきますけれども、これは改善してもらいたい。保育所は年間何ぼつくっていくのだ、平米当たり単価は何ぼであって何カ所やっていくのだ、あるいは身体障害者施設は何カ所で平米当たり何ぼだという積算が要ります。その積算が全然できていないから、いまごろになってやっとこさ補助基準単価がわかってくるのですね。そういう予算の組み方というのは予算制度を無視したものです。これは改善されることを要求しておきます。
 いずれ保育所関係などの予算につきましてはあらためて質問させてもらいますが、きょうは時間がありませんから、これで終わっておきます。
#208
○伊能委員長 小川新一郎君。
#209
○小川(新)委員 私は、午前中にいろいろと出た問題等について、わが党の立場から聞かなければなりませんので、御質問があったことに対して重複する場合もあり得るかもしれませんし、またお答えがあったと思いますが、ひとつ親切にお答えをいただきたいと思います。
 まず第一点は東京都の自動車税の問題についてでございますが、例の自動車税の問題については都市問題や環境問題、五十一年マスキー版の決定等に伴って私はこの前御質問させていただいたわけでございますが、この都道府県固有の財源であります自動車税の問題について、三倍取るとか取らないとかいう問題で、どうなったかということをお聞きいたしておきました。その後東京都との話し合い、税体系からいってもこれはちょっとたいへんであるということでお答えをいただいたわけでございますが、その後の事態がまだわかりませんので、東京都に対する話し合い、指導ということはよくありませんが、自主性を尊重した中で東京都民、いな日本の国民の健康保持のために、税金をもって自動車の排気ガス、窒素酸化物や硫黄酸化物を防ぐというやり方自体は確かに問題がありますが、政府の言う五十一年度におけるこれらの有害排気ガスの規制というものがおくれている、自動車メーカーや産業メーカーの言いなりになっているところに、こういう地方公共団体の地方財政と合わせたダブル政策が出てきたと思います。これについてのその後の経過、またそういった問題についてお聞きしておきます。
#210
○首藤政府委員 ただいまの、自動車の排気ガス規制のことにからみました東京都の一時言われました自動車税を三倍に増徴したらどうかという案のその後でございますが、当時も申し上げましたように、やはり排気ガス規制という問題につきましては、その本来の方向でもってこれは完遂をしていくのが筋であって、地方税の措置をもってこれにかえるという点についてはいろいろ問題があろうといったようなことを、都のほうもいろいろ御検討になっておられるようでございます。現在の段階におきましては、もし排気ガス規制が所期の線にまで達しないような場合においては、やはり通行量をある程度規制をするといったような面でいろいろな方策を再検討すべきであるというお考えのようでございまして、ただいまの事態ではもちろんはっきり決定をされておるわけではございませんけれども、自動車税の保有課税そのものを三倍に上げるという行き方については、若干都自身も批判的に御検討のように承っております。
#211
○小川(新)委員 そういたしますと、東京都はこの問題を完全に引っ込めた、そしてあくまでもいま言ったような線に沿って自動車の排気ガスという問題を排気ガスという立場の中からやっていくのであって、地方行財政の立場から論ずるのではない、こういうふうに結論づけてよろしいのでございましょうか。
#212
○首藤政府委員 東京都そのものの執行部におきます御意思としてそのように決定したとかしないとかいう段階ではないと存じますけれども、東京都部内で検討されております問題、特に新財源構想研究会等におかれましてはただいま御指摘になりましたような線に移り変わりつつある、このように私ども承知をいたしております。
#213
○小川(新)委員 その点については、さらに詳しくわかりました点について御報告をお願いしたいと思います。
 次に、いま問題になっております事務所事業所税のことでございますが、これは東京都の、または大都市財源の確保という点について、自治省があまり好まないところの超過課税、事業に対する、法人に対する上限が定められておりませんので、超過課税ということで東京都が最高限度を取っている、こういうことは、その背景には事務所事業所税というものがいつまでたってもできない、そういういら立ち、一つはそういった集中のメリットが大企業に与えられている中で、それらのデメリットが今度生じている大都市の人間関係や生活関係、また環境破壊という問題から、税金を取ってこれに補っていこうという、これは一石二鳥という考え方から発想したわけでございますが、こういった超過法人税、これは地方税と国税とございますが、住民税側の法人事業税並びに法人住民税、これらの超過課税をしているような自治体は一体幾つあるのか、またその性格というものは千葉県と東京都とはまた違うように聞いておりますし、そういった問題が全国至るところに起きているのかどうか、この実態について少し聞かしていただきたいと思います。
#214
○首藤政府委員 法人関係税に関します超過課税の問題でございますが、法人事業税を超過課税をいたしておりますのは、先生ただいま御指摘をいただきました東京都、これだけでございまして、ほかは一つもございません。
 それから法人住民税につきましては、つまり住民税の法人税割りのほうでございますが、これは府県では兵庫県が一つ超過課税をやっておりまして、これは現在五・二%の標準税率を六・二%まで原則として上げるという措置をとっております。
 それから、そのほかの市町村におきましては法人住民税の超過課税はかなりの数ございまして、ちょっといま正確に覚えておりませんが、一千団体余りの団体が法人住民税の超過課税をいたしておる。この中で政令指定都市、大都市でございますが、これでやっておりますのは、ずっと以前からやっておりましたものが福岡市だけ、それから最近新たにこの手法を採用いたしましたのが横浜市と神戸市、この二市だけでございます。
#215
○小川(新)委員 要するにこの超過分ですね、自治省の言う超過という問題については法的権限はあるわけですか。そういう超過として限定づけられる何か法的根拠はあるのかどうか。そしてまた千葉県の場合は法人事業税じゃないのでしょうか。いま東京都だけというようなことをおっしゃったのですけれども、千葉県の場合は売り上げに対して、これは損金でない。事業税の場合は損金に加算されてきますね。でありますから、国税三税に当然これははね返ってくるわけですから、相対的にいきますと、その三二%の地方交付税にはね返ってまいりますので、超過課税をしてないような公共団体については不満が生じてくるだろう。そういう不満という問題も克服する中でそういった問題にどう対処なさっていきますか。
#216
○首藤政府委員 超過課税は、住民税の法人税割りの場合でございますと、財政上の特別の必要があるということ、何か特別のことをやりたい、そのために財源が必要だ、こういう状況があります場合には、制限税率の範囲内では、制限税率は標準税率のおおむね二割増しくらいのところでございますが、その範囲内では当該地方団体が、市町村が議会の議決を経てやることができる、法的構成はそのようになっております。
 それから第二点でございますが、法人事業税の超過課税は現在東京都だけでございまして、千葉県が現在考えておりますのは、法人事業税について一定の事業に対して所得課税のかわりに売り上げを持ってくるという外形標準で課す方法を研究をしたいということでいま鋭意研究中でございます。したがってこれはまだ実行の段階に移っておりません。法人事業税の超過課税はしたがいまして東京都だけ、こういうことでございます。
 それから第三点でございますが、特に法人事業税の場合は、ただいまも先生から御指摘いただきましたように、これは本来物税ということで法人の経費算入に相なりますものでございますから、この法人事業税の超過課税がありました場合には、他団体が地方交付税でありますとか、国も法人税が落ちてまいりますが、住民税の法人税割りでありますとかあるいは翌期の法人事業税でございますとか、こういうものについて非常に大きな影響を受けるわけでございます。そこで大法人、特に分割法人といった大法人が集中をしておりますような府県が法人事業税について大幅な超過課税をやっていくという点は、他の弱小地方団体に対する財政的な影響が非常に大きいという点で、私どもはそうそうやっていただいては困るんじゃないか、このように考えておる次第であります。
#217
○小川(新)委員 そういう税の不均衡ですか、そういった面で一面の公共団体か潤う自主性を発揮するということが、他面に地方公共団体の財源の自主性をそこなう、こういう問題は好ましくないことであるならば、それに対する対策というものは法的には何かつくるのですか。
#218
○首藤政府委員 この法人事業税でございますが、ただいまの状況では先生も御案内のように、超過課税は一応法的にできますが、その超過課税の上限とでも申しますか、制限税率の規定がございません。これは府県における税金でございますので、まあまあ常識的なところでよかろうというようなことで設定してなかったんだろうと思いますが、現在それがない状況でございます。
 そこで一方、現実にこの法人事業税の超過課税が大幅に出てくるというような事態になりますと、先ほど申し上げましたように他団体への影響が非常に大きいので、やはりこれはある程度のところにとめるのが他団体に対する影響からも望ましい、こういう考え方も当然あるわけでございまして、たとえば、まだ結論をいただいておりませんが、地方制度調査会等の御議論におきましては、やはりこの法人事業税といったものに一定の制限税率的なものを設けるような方策を検討すべきではないかといったようなことがいま議論をされておる最中でございます。地方制度調査会あるいは税制調査会等の御審議もわずらわせながら、私どもとしてもその点は前向きに検討していく必要があるんじゃないかと考えております。
#219
○小川(新)委員 次官、これはちょっと大事な問題なんでございますが、いまお話を聞いておられまして、地方制度調査会その他の諮問機関を通して、自治省では前向きに上限というものをきめなくては、要するに地方自治団体の自主的な問題だけでこういう問題をはかるには不安定であるということでいま御意見が出たのでございますが、その方向というのはやはりある一定、一〇%とか一五%の上のせというものはやむを得ないとしても、それから上は押えるのである、青天井にしておくことはいけないのであるというようにわれわれは理解しちゃったのでございますが、次官はどういうふうな方向でこれから自治省にあれするのですか。
#220
○左藤政府委員 私もやはり、こういった税の配分というものが各地方自治団体によって非常に有利なところとあるいはそういうことのために非常に迷惑を受けるというようなところがあってはならないと思います。そういう意味で、やはりいまの方向で、その数字はどうかということについては審議会の答申というものも十分尊重して検討をさしていただきたいと思いますが、そういう必要はある、このように考えます。
#221
○小川(新)委員 それにかわって当然事務所事業所税というものが出てまいるのでございますが、これはやっていただけるのでございますか。
#222
○左藤政府委員 現在、税制調査会のほうでもいろいろ御審議いただいておりますし、自治省といたしましても何とかこの実現をはかっていきたい、このように考えております。
#223
○小川(新)委員 やっていくということでございますが、そうなりますと税の配分の問題が出てくるのでございますが、これは通産省あたりは、やはり国として当然ある程度いただいてしまうんだ。またわれわれは大都市の財源の問題、先ほど申しましたような集中のデメリットということから、その都市の自主的な建設という問題等を考えたときに、当然これは地方独特の財源として見るべきであると思いますので、この際明確にしていただきたいと思うのでございますが、いかがでございましょうか。
#224
○左藤政府委員 地方と国との配分の問題につきましては、われわれといたしましては、いまお話がございましたような特に大都市のデメリット、そういったものを回復するための税源として地方を中心にお願いするということが筋である、このように考えております。
#225
○首藤政府委員 事業所税の国と地方との関係でございますが、ただいまのところ政府部内で、政府部内と申しましても自治省、国土庁、建設省、運輸省それから通産省、こういった省庁でございますが、考えておりました案は、地方の所要する財源を確保しますための地方税としての事業所税、その上に国としてやはり都市環境の整備のために充てます国費財源、これを得ますための国税を地方税を取りましたその上に一部上のせをするというようなかっこうでまとめまして、ただいま各方面にいろいろ諮問をいたしておるわけでございます。しかし、私どもの立場といたしましては、何といたしましても、特にその中でも地方の大都市地域における財政需要、これが非常に急増いたしておりますのは御指摘のとおりでございますから、これに充てる財源として地方目的税としての事業所税の設立はぜひとも貫いてまいりたい。両方できればなおけっこうでありますが、地方税のほうはなおさらぜひともやっていきたい、こう考えておるわけであります。
#226
○小川(新)委員 非常にかたい決意で、いま言ったような上限のほうだけきめてしまいまして、超過のほうだけやられて、そちらのほうは国のほうへ持っていかれたんじゃ、これは地方公共団体としてはたいへんだと思うのでございます。いまのような御決意でやっていただかなければなりませんが、大体これは総額として金額の積算というものはもうできておるのでございますか。
#227
○首藤政府委員 ただいま私どもが考えております事業所税の考え方は、一つは、その施設ができ上がりましたときに取ります一時的なものと、それから既設の事務所に対しまして年税として取りますもの、この既設の事務所に対して年税として取りますものは所得課税ではございませんで、資産割りと従業者割りというかっこうで、外形標準で徴収をいたしたいと考えておるわけでございます。この両方を合わせまして平年度、大体いまの計算では九百五十億程度、約千億近くでございますが、そのくらいの税収規模になろうかと考えております。
#228
○小川(新)委員 昭和四十九年度の補正予算における地方交付税の総額及びその使途についてでございますが、普通交付税七千四百六十四億、これは給与改定五千五百九十億、超過負担の解消に六十六億、生活保護費等百億、私学助成八十五億、臨時土地対策一千五百三十億とございます。
 先ほど三谷さんともいろいろ御議論しているようでございましたが、まずお尋ねしたいことは、土地問題の人口急増地域における傾斜配分ですね。こういう問題は一体今年度限りなのか、これからもそのつどつどこういうことをやっていただけるのか。先ほども非常にきびしいおしかりがあったようですけれども、あれの配分について、またその取得におけるところの財源の確保について、公社また土地開発基金の使途、それから集め方、そういったものは非常に問題があるわけです。
 そこで、まずお尋ねしたいことは、昭和四十九年度の都道府県公社、指定都市公社、市町村公社の総事業費というものは一体幾らになっておるのでございますか。
#229
○松浦政府委員 この問題は財政局で所管いたしておりませんし、それから資金需要等についての調査は、先ほど三谷先生から御指摘をいただきましたように、官房のほうで取りまとめたものがございますが、それ以外、土地開発基金を利用いたしましたり、いろいろ利用してやっておりますので、その辺のところは私ども現在直ちに正確なことをお答え申し上げるものは持ち合わせておりませんので、お許しを願いたいと思います。
#230
○小川(新)委員 結局昭和四十九年度の総事業費、この数字がおわかりになりませんと、実態等についてはなかなかたいへんでございますが、それはそこに出ておりますから、私はあえて言いません。
 そこで問題になりますのは、これは一兆七千二百九十八億でございますが、この一兆七千二百九十八億の総事業費に対して、上半期の借り入れ実績が二二・〇%で、これが三千八百二億、下半期の事業費が総額で一兆三千四百九十六億、そのうち資金のめどがついているものがたったの一千六百九十四億で、一二・六%でございます。先ほどもお話がありましたように、これは交付税で見るのが一千五百三十億でございますか、一千五百三十億は現ナマでいくわけでございますが、これを加えましてもまだ前途遼遠の金額になりますが、これは自治省でお調べいただいたもので私は質問しているのでございますから、もう少し明確に御説明をいただきたいと思うのでございます。一体これで土地利用計画の土地の開発の問題について、先ほどもお話がありましたように――三谷さんの御質問の中で私もちょっと感心して聞いておったことは、土地の開発の買い取りの期間ですね。買い取りをいつにするかということで非常に厳格な、シビアな査定みたいなものを先ほど局長さんからお話がありましたけれども、土地利用というものは、先行投資というものは、目の前にぶら下がったものを買うのが先行投資の問題なのか、一年、二年、三年先のものを買うのが用地の取得の問題なのか。その辺のところでお金のあるかないかによって、金持ちは余裕があれば買うというのがいままで経済のセオリーですけれども、いまのような地方公共団体の貧困な財源の中では一体いつごろのめどでそれを買うかということで、こういった数字が架空のものに終わってしまうという心配が私出てまいりましたので、この点についてもし御説明がいただけるならばしていただきたいと思います。
#231
○松浦政府委員 これは全国の土地開発公社に対して照会をいたして集計をいたしておりますので、ある程度希望的なものも私どもとしては入っているんではなかろうかと思います。先ほど三谷先生から御指摘をいただいたように、来年度開校の小学校用地はもちろんこの中へ入っておりましょうけれども、相当先まで見通していま入手できそうだというものも入っているんじゃないかという気がしてならないわけでございます。私どもこれまで繰り返して申し上げておりましたが、先ほど三谷先生から御指摘があったような、明年度開校の小学校用地というようなものはどんなことがあっても入手をしなきゃなりません。銀行方面の資金がない場合には個別に自治省に申し出てもらいたい。そうすれば自治省が大蔵省、日銀と話をしてでも資金のめどをつけるようにいたしますということを繰り返して申し上げておるわけでございます。そういう申し出が何件かございましたので、それらについての処理はいたしたつもりでございますけれども、その後さほど強いそういう御要望が出てこないわけでございます。だからといって私どもがゆるい推測をすることはいけないかと思いますけれども、この一兆七千億が全部緊急やむを得ざるものだというふうには私ども実は見ておらないわけでございます。
 それともう一つは、土地の問題については今度も非常に重要な問題であるということで、千五百三十億現ナマで、これで土地を買ってもらおうということを、交付税措置を通じて臨時土地対策費を計上することにいたして御審議をいただくわけでございますが、それらの事情とあわせながら、それからまた全体の資金の締め方、こういったものとの関連の中で、先ほど来御指摘をいただいておりますように地方団体が極端に困る、困るというようなことにならないように実情を調べながら指導もし、お願いをするところにはお願いもしてまいりたい、このように考えております。
#232
○小川(新)委員 個々についての質問は先ほどいろいろときびしく指摘されておりましたから、私は何も同じことを聞こうとしてはおりません。ただ、この皆さまからいただいた資料でも十月から十二月までの必要資金だけ見ても二千九百五十一億、二一・九%でございます。たった三カ月でこれだけの金が要るわけでございます。これに対して一千五百億も出ているわけですが、こういう問題を踏まえて、これはどなたが見てもちょっと数字のつじつまが合わないし、何か非常に不急不要なものを全国都道府県、市町村、公共団体が計上してきて、それに対して自治省のほうに要求しているというようなことを私は言っているわけではありませんけれども、税の自然増収でも、これは政府側と、ほんとうにそろばんを持ち、お金を預かる側であれば多目に多目に見てあとで恥をかくようなことはするわけないのであって、また仕事をする側については過分に過分にといって要求してくることは、これはわかります。そういう問題を踏まえた上でこれをもう少し明確に分析をなさって、これだけでは私もよくわかりません。この土地問題についての、特に土地利用計画の新しい法律ができてくることでございますから、これはひとつ厳重に数字を把握して、いやしくもこの問題についてこういう不足額が一兆三千億も数字の上に出てくるような御資料をいただかないようなことで御指導を賜わりたい。ひとつお願いしたいと思います。
#233
○松浦政府委員 現在私どものほうへ起債の申請で出ておりますものも、水田債、先行取得債を含めて相当膨大な額になっております。逆に言いますと、公社で資金繰りがつかないという一面があって起債へ流れ込んできているという傾向か見られます。したがって、この一千三百億の中にそういうものを含むのか含まないのかということについても問題があろうかと思いますが、この点については全国の公社についての調べてごさいますので、官房のほうにこれからお話をしてみたいと思いますが、なかなか分析がむずかしいのではないかと思います。御指摘をいただきましたので、せっかく努力をさせていただきたいと思います。
#234
○小川(新)委員 その問題については「地方財政」の十一月号に土地の取得に関する問題点等々が詳しく数字をあげてわれわれに説明されてきておりますが、これだけでは私も十分ではありませんが、三点にわたって特に重要な問題が提起されております。そういう問題を踏まえて、さらにひとつ御検討いただきたい。
 時間の関係できょうはこれ以上申しませんが、よろしくお願いしたいのです。
 その次に、これは話は前後いたしますが、地方財政の逼迫という問題は石油ショック以来、またインフレ、物価高の中で総需要抑制という政府の、まあこれは協力を地方公共団体に指向しているわけです。これは田中内閣から三木内閣にかわっても同じ姿勢を貫いている。そういうふうに国の政策の誤り、国の失敗という問題について、そのしわ寄せを地方公共団体に持ってくる。先ほども話があったように、総需要抑制というものが平均、一律化にできないということは、もうそれは人口急増地帯とか過疎地帯とかまた財源の豊かに入るところとかいろいろ千差万別、四千からある公共団体の中で同一視ができないということは、これはもう言をまちません。そういう中で私は一番憂えることは、十月二十八日に公表されました昭和四十八年度都道府県決算の概況を見ますと、単年度収支の黒字団体は三十一団体で、前年度四十三団体だったのが十二団体も減少しております。これは昭和四十七年と申しますと、田中さんが内閣を組織して出発した年でございますが、そこから四十八年の決算を見ても十二団体も脱落している。しかも黒字額は二百八十三億で、前年度の四百四十六億に対しても四〇%くらい、百六十三億も減少している。また赤字団体は、全国四十七都道府県のうち十六団体にもふえ、前年度に比べて一挙に十二団体いま申し上げたように増加し、赤字額も七十七億で、前年度はたった三億だったのが七十四億も増加している。こういう実態というものは一体どういうふうに見られるのか。また、これは都道府県だけでございますが、市町村の赤字団体に転落するものは一体どのくらいになると見込まれているか。先ほどもお話がありましたように、赤字にならないためには何も仕事をやらなければいいのではないか。これは事業量や生活関連行政サービスというものを削っていけば、それは赤字にもならないでしょうけれども、多角化を要請され、あらゆる角度から住民行政サービスを要求されている現代の地方財政にあっては、そういうことは言っておられないわけで、しかも、人件費の高騰とか、いろいろな問題をその中に踏まえながら、公共団体の方々はいま必死になってやりくりをやっているわけです。こういう現実を一体どう見られているのか。しかも、これは四十九年度の都道府県、市町村の決算に示され、施行は一体どうなっていくか。四十九年度の地方財政計画については二九・七%の財源の伸びを見込まれていますが、これは一体、上半期と下半期に区分したときに、日本経済の実態というものが明らかになってまいりますが、上半期と下半期で一体その税の伸びというものはどうなっておるか、この辺のところをまずお聞きしておきたいと思います。
#235
○松浦政府委員 四十八年度の決算は御指摘をいただいたとおりでございますが、それについてどのようにながめておるかというと、四十八年度は、私どもとしてはもっときつい決算が出ると思っておりました。しかし、石油ショックがございましても案外税収入は堅調であったということから、この程度にとどまったと見ておりますが、先ほど三谷委員からおしかりを受けましたけれども、やはり給与費の重圧というものが非常に大きな要因になっておるというふうに認識をせざるを得ない計数だと私どもとしては判断をいたしております。いずれ四十八年度の決算を詳細に分析をいたしまして、財政計画との対比もいたしたいと思っております。
 税収入につきましては、九月期の法人税収入が非常に危険視をされておりましたが、これは思ったよりよかりたようでございます。しかし、下期に非常に問題があるのじゃなかろうか。ただ総体としては、地方財政計画の税収入は、先ほども先生がおっしゃられたようにわれわれとしてある程度かたく見ておりますので、それを割るような事態にはまずなることはなかろうという、現在の段階ではそう見通しを立てております。
#236
○小川(新)委員 平均すれば確かにバランスがとれてくるかもしれませんし、また上期においてはどの程度危険と思われたか私知りませんけれども、いずれにいたしましても、まあ大過なかったというようなことでございますけれども、私はこの下半期の情勢が次の昭和五十年度に続いていく。景気の後退、そしてそれに伴うところの税の伸びが落ちてくる。そして、総需要抑制というものが定着してくればいいのですが、これは約三年ぐらい、政府としては高度経済成長政策の一二%から一五%ぐらいと見ていたのを、安定成長の五%前後という問題に見るには、なおかつまだ三年ぐらいの期間を見るといわれております。そういたしますと、これがもう三年も四年もこんなような不安定な状態が続いていくことは、企業にとって目安の立て方も非常にたいへんでございます。
 そういう中で私が聞きたいことは、この地方交付税の総額の中から、当初予算でも問題になりました例の一千六百八十億円、これを減額し、国に貸し付けた措置がとられたのですが、こういう問題は非常にゆるやかなものの考え方から発想しているのではないかという懸念がしてなりません。下半期の状態を見たときには非常にシビアである。そういう中で地方公共団体がいまいろいろとかかえている問題を見たときに、これは議事録の中でも、小濱議員が質問したときに、当時の町村さんがこう言っておりますね。「実はこの減額を行なうことに同意をいたしたわけでございますが、いま小濱議員が御指摘になりますように、四十九年度の推移の中において、もしこの千六百八十億も返還を求めなければならぬというような事態に万一相なりましたならば、これは当然補正予算で返還措置を講じてまいることは当然でございますし、さらに必要がございますればもっと増額をしてもらうというようなことも、私は当然その場合においてはやらなければならぬのではないか。当面といたしましては、まあこのことは総需要抑制に協力する意味において、」これは地方公共団体が総需要抑制という、好むと好まざるとによらず国からの指導に対して協力をするのだから「私は地方団体もこれに了承をしなければならぬのではないかということで賛成をいたした」という点を述べられておる。
 そこで、この二千六百九十一億、昭和四十八年度精算分ですね。これは四十八年度の余ったお金を、本来なら昭和五十年度に繰り込むわけでございますが、この二千六百九十一億をまあ今度ここで使うわけでございますね。そういうことは、五十年度に入るべき金を、こうやって毎年毎年同じようなケースで一年ずつ早めていって帳じりを合わせていく、こういうやり方は私はどうかと思うのでございまして、それよりも、この一千六百八十億何がしの金を五十一年以降に返せば、当然これは返さなきゃならないお金でございますけれども、何もあわてくさってここで困っている手足を縛ってひったくるようなことをしないで、どうだ、ということですね。
 それと、町村さんの見解というのは、どの程度こういう事態になるのかということは、いまここに御本人がいないからわかりませんし、政務次官にお聞きしてもこれはちょっと無理なんですけれども、これはどういう事態の認識をなさっているのか。本来大臣にお聞きすべきことでございますが、この二点をお尋ねしたいと思います。
#237
○松浦政府委員 おそらく大臣がおっしゃられておりますのは、もっと極端な形でベースアップがあって、国税三税の伸びに今度の精算分を加えてもなお足りない、そういうふうな事態になれば当然新たな借り入れも起こします、こういう趣旨に私どもは受け取っておるわけでございます。
 今度の二千六百九十一億を、例年の例と違って一年前にちょうだいするという形にいたした措置は、それをやめて千六百八十億返すものを取りやめればいいじゃないか、これも一つの考え方だと思いますけれども、金にはしるしがついておりませんので、二千六百九十一億借りて、来年また足りなければ千六百八十億を借りるという手段もございますので、この辺のところは数字の入り繰りだというふうにひとつ御判断をいただけないかと思うのでございます。われわれも、明年度足りないから借りないのだということは決して申すつもりはございません。足りなくなればやはり大蔵省へお願いして借りるよりしかたないと思っております。まあ金にしるしがついておりませんので、そういう御理解をいただけたらと思います。
#238
○小川(新)委員 確かにお金にはしるしがついておりませんけれども、三二%の、まあ三〇%以上の人事院の給与の勧告ですね。これをどれくらいにきびしく見たかということは、大臣の気持ちは私わかりませんけれども、そういうふうに言われてしまうとものの考え方で違いが出てくるように思うのでございますが、私は、地方行財政の再配分を唱えている今日、こういうふうに、確かにお金にしるしはないんですが、しるしがないから帳じりが合えばいいんだという考え方で言っているんじゃなくて、当然、地方公共団体のかかえております問題を掘り下げて、抵抗のないお金の配分というものは、確かにしるしがなくとも、そこに行政の上で血の通った姿勢というものはうかがえますし、このやっていることに政治の姿勢というものがあらわれるわけでございますね。われわれごとき者がこんなことを言うことは釈迦に説法でございますが、私は専門家である皆さんの立場を尊重して言っているんでございまして、その辺のところを身もふたもない、もうにべもないような言い方で突っぱねられたんでは、私の言っている質問の意図というものがもっともっとおわかりいただけないのではないかと思うのですね。そういう、ただ単に合えばいいという問題ではなくて、千六百八十億を、なぜそういうことをするのか、なぜそこにできないのかということですね。それですよ。
#239
○松浦政府委員 御承知のように、千六百八十億は国からお借りをした金でございます。まあ債務の履行時期は到来をしておりませんでしたけれども、そういう形のものを残すのはやはり好ましくないということでお返しをするということを先般の法律でお許しをいただいたわけでございます。したがって、またここで千六百八十億を借りるということになりますと、これは新たな借り入れになります。そういう形よりは、現実にちょうだいできる二千六百九十一億というものが目の前に確定してぶら下がっているんだから、これをくれということでちょうだいしたわけでございまして、いまのところ国には一銭も借りがない。したがって今度足りなくなれば、もともと借りがないわけでございますから、今度は堂々と貸せといって乗り込んでいけるんじゃないか。まあ、そういうわれわれのはかない抵抗感もあるわけでございますので、御了承をいただきたいと思います。
#240
○小川(新)委員 私は非常に人情深いものですからね。つい、そういうふうに言われますと何とも言えないのですけれども、ただ、その政治姿勢という問題について公明党の考え方を申し上げたわけでございます。
 そこで、地方交付税の問題について、こういうことは前からも議論されていることでございますが、ちょっとお尋ねしたいことは、交付税の基準財政需要額が必要規定より低く押えられているのではないかという疑問については種々議論があるわけでございまして、またこの委員会でもたくさん出ておりますが、単位費用の算定も低いといわれていることが、はたして国のほうが正当なのか、公共団体のほうがいっていることがちょっと無理なのか、その辺のところでお尋ねしたいのでございますが、各地方公共団体の一般財源ベースの執行見込み額と基準財政需要額との関係でございます。全国のこの種の執行見込み額の総計及び需要額の格差というものは、自治省でも当然つかんでいらっしゃると思うのですね。
 たとえば、私がいま一例を持ってきているのは、川崎市の「昭和四十九年度基準財政需要額と川崎市執行見込額の比較」というやつでございます。これをずっと見てまいりますと、たとえば消防費だけを見ても、川崎市の執行見込み額は四十二億七十二万円ですが、これに対して、当初算定の基準財政需要額は二十八億六千四百二十六万八千円、差額が約十三億三千六百四十五万円出まして、交付税の措置率が六八・二%に国は見ているわけですね。これは消防費、土木費、ずっとこういろいろと出まして、たとえば土木費ではその率が四九・四%しか見てない。それからあと少ないところでは、民生費においては三二・四%しか見ておりません。これをずっと合計いたしますと、四百八十八億五千九百七十二万円に対しまして、基準財政需要額のほうは二百六十億一千七百二十八万七千円、差し引きが二百二十八億四千二百四十三万三千円、これは五三・二%でございます。これはもう私どももよく了解しておりますが、基準税率による不算入総額、この川崎市の例をとりますと、百十六億六千九百二十一万一千円の全額を充当したとしても、百十一億七千三百二十二万二千円算定不足額を生ずることになる、こういうふうにこまかく数字をあげていっております。五三・二%、まあ半分にしか見ないということは、少しぐらいの違いということはあり得るでしょうけれども、この辺のところは議論が出ておりますが、詳しく御説明していただけませんでしょうかね。
#241
○松浦政府委員 先生御指摘のように、基準財政収入が市の場合には七五%であるということでございますので、その二五%分だけは完全に乖離をするのがあたりまえでございます。そのほかに起債の問題、そういった問題がございます。それらを勘案いたしますと、この程度の水準になろうかと思うのでございます。川崎の場合はちょっと特例がございまして、競馬、競輪収入が別に当然歳入のほうに入ってきておりますので、どうしてもそれだけのお金を使いますから、乖離がひどくなってくるという結果になってくるかと思います。
#242
○小川(新)委員 そうすると、川崎の場合が陳情しているような問題は、全国ではこれは特例として見るべきなんですか。
#243
○松浦政府委員 全般的に基準財政収入の見方が少ないじゃないか。まあ少ないじゃないかということは、結局税金と交付税が足りないぞということに裏を返せばなるわけでございますけれども、そういう意味では、ほかの団体に比べて川崎は非常に財政運営が楽なはずでございます。基準財政収入にも入れておりません競馬、競輪、公営企業の収入が相当まとまって自由に使えるということでございますので、川崎を基準にして考えることは、私どもとしてはちょっといかがかという感じがいたします。
#244
○小川(新)委員 私はいまほかの実例を持ってきませんので、松浦さんにそう言われてしまうと、何ともかんともちょっと勉強不足で反論できないのですけれども、これはでも相当深刻な訴えでございましたので、川崎の例が特例だなんということで、ここで私としても認めるわけにはいかないのですよ。これは小濱先生がよく知っておりますので、この例についてはまた後ほど御質問させていただきますが、そういう点を踏まえた上でさらに再考していただきたい。これを私申し上げるのですが、いかがでしょうかね。
#245
○松浦政府委員 御承知のように、基準財政需要額というのは地方税収入、交付税、この額によって基準財政需要額の総額が逆にきまってまいります。そういう意味では、基準財政需要額をふやせということは、交付税額をふやすあるいは地方税の収入をふやす、こういうことにつながると思います。私どもといたしましては、地方税については自主財源増強の意味で、できるだけこれを強化したいという方針で来年の予算編成に臨みたいし、交付税についても所要の必要額は借金をしてでも必ず確保する、こういうつもりでおりますので、明年度はこれらの成果に基づいて、需要額をさらに引き上げていくという作業をはかるということになろうかと思います。ただ、大都市あるいは少し大きな市等におきましては、先ほど来申し上げておりますように、私どもは交付税計算の際に、給与費を国家公務員水準の給与単価にしかはじいておりません。したがって、それをこえている部分というのは、どうしても基準財政需要額と収入額とを比較すると乖離の要因になってまいりますので、これだけはどうしても私どもとしては埋める手段を持たないということについては御理解を賜わらないと、非常に説明が困難だということになろうかと思います。
#246
○小川(新)委員 国家公務員の給与ベースよりも地方公務員のベースが上だ、これはまた別の機会に議論をいたしますが、一つだけもうほんとうに財政の神さまであるあなたに知っていただきたいことは、デスクワークで、机の上で商売をしていらっしゃる方と、地方公共団体のようにごみだとか屎尿とか、第一線にほんとうに直結しているところでは、多少の上のせをしなければそういう人が集まってこない。またそういう人件費が高騰するために、補助金の仕事を削ってあげなければならない。たとえば土地利用の問題でもそうです。今度新しくそういった事務サイドができれば、人も要るし、こういう問題は幾ら節約しろ、合理化しろといってもできない問題もあるのであって、これはよくわかりますけれども、地方の立場から立てば、国はまずその前に超過負担を解消せよ、必ずこれはいわれる問題でございます。そしてこの給与の問題についてはお互いの言い分があると思いますが、そういう面でもう少し深い理解というものもここで必要じゃないか、これはぼくのこちら側の立場として言わざるを得ないわけですね。
 それはさておいて、そういう問題もございますので、ひとつよく大所高所から御判定をいただきたいと思うのであります。
#247
○松浦政府委員 お気持ちよくわかりますので、反論を申し上げるつもりではございませんが、一つだけ御了解をいただきたいことは、私どもが国家公務員の給与水準を地方公務員が上回っておると申し上げておりますのは、デスクワークのいわゆる一般職員についてのみ申し上げております。したがって、清掃関係職員のような現場の方々については、国との比較のあれもございません。われわれとしては特勤手当も相当交付税の中で多額に見込んでおりますし、またそれらの問題についても高低を論議しておらないわけでございます。それでも相当な金額にのぼっておって、それが財政圧迫の要因になっておるということは御理解いただきませんと、私どもとしては、財政計画に国家公務員の給与水準をこえた単価で算定するということはどうしてもできません。これは御理解をいただけると思います。そうなれば、それだけ上積みをする金というのは、人数をできるだけ少なくして運営をしていくとか、あるいはいろいろな方策を講じて人件費の財政の圧迫を解除するような方向というものは、地方団体御自身に御研究をいただかないと、私どもとしてはいかにも手のつけようのない問題であるということだけを御理解いただければ、私どもとしてはしあわせでございます。また考え方としては、先生のおっしゃられるように、給与費というものは一朝一夕にどうにもなる問題ではないわけでございます。時間をかけてやはり正しい方向に持っていっていただかないと、それが財政の圧迫になって住民サービスが低下する結果になりはしないかということを私どもはおそれておる、こういうように御理解を賜わりたいと思います。
#248
○小川(新)委員 では時間がございませんので先に進みますけれども、超過負担のことでちょっと二、三聞いておきたいのですが、今回の調査対象は、建築単価の関係では公立文教施設整備事業、社会福祉施設整備事業及び公営住宅建設事業の三事業、運営関係では農業改良普及事業、国民健康保険の年金事務等の六事業とされているわけですが、この調査対象を限定した理由というもの、これはいろいろな見方があると思います。私どもは、こういった法案が出てまいりますので、その理由を聞かなければなりませんし、先ほども見たように、六十六億も積算をしてくる。そういった問題の中から、まず事業の対象数をしぼったということ、これをまずお聞きしたいのであります。
 草加市の一例をあげますと、国民年金事務の問題では、これが約六四%も超過負担になっておる。保育所措置費についても五七・八、農業委員会事務については八二・七五、これらは対象になりましたが、ならないようなもの、たとえば商業実態基本調査とか第五次漁業センサスとか外国人登録事務、これなんか明らかに国がやるべき仕事を地方がやって超過負担になっておる。人口動態実態調査事務費、これなどは九〇%超過負担として上回っております。こういう問題がはずされているわけでありますが、こうなったわけをまずお尋ねしたいのです。
#249
○松浦政府委員 調査事業対象を限定いたしましたのは、関係省庁とも相談をいたしまして、せっかく調査をいたしますにはきちんと処理をしなければならぬ。その処理能力等をも勘案をいたしましてきめたものでございます。しかも少数の事業で比較的たくさんの事業量になるものを目当てにやるということがよかろうということで、こういう形に限定をいたしました。したがって、これらの問題についてある程度のめどがつけば、さらにやっていないものについても手をつけていくという方向で努力をしてまいりたい、こう考えております。
 それから特に事務費の問題につきましては、明年度以降で今度の調査の集計を各省で検討してまとめなければならないと思っておりますが、非常にむずかしい問題があるわけでございます。現実にたとえば国民年金事務に携わっている人、その人がずっとそこにおればよろしゅうございますけれども、別のところへかわっていくわけでございます。あるときは非常に若い人がいたと思っておりますと、今度は非常にお年を召した方がおいでになる。そうなると、超過負担が年々変わっていくわけでございます。その辺の基準をどこへ求めるかということが、なかなか各省庁との間で折り合いがつかないわけでございます。しかも、九〇%とおっしゃっておられるような場合には、おそらく御自分のところで国家公務員より高い水準に上げておられる給与の分まで入っているんじゃないかという疑念すらあるわけでございます。したがって、これらの問題は段階的に分析をしていって、もし国家公務員並みであったらどうかということを定め、そしてそれがはたして補助という考え方にマッチした適当なグループの人方が当たっているかどうかということを検討いたしませんと結論は出てこないわけでございます。少し時間がかかりますけれども、とりあえず手をつけられるものには手をつけて、少し時間がかかるものについては、時間をおかしいただいて基本的に各省庁と打ち合わせを進めてまいりたい、こう考えております。
#250
○小川(新)委員 これは、四十八年度の実態調査の数字というものは自治省からは出るのですか。
#251
○松浦政府委員 三事業の今度予算に提案を申し上げておりますものにつきましては、先ほど山田委員からも御指摘がございましたので、私どもとして、お粗末なものになると思いますけれども至急まとめて、今国会中に先生のお手元へお届けいたしたいと思います。
#252
○小川(新)委員 これで単価の改定のみで、数量とか対象差というものが無視されたというのはどういうわけですか。
#253
○松浦政府委員 単価、数量ということにつきましては、先般の当委員会でもお答えを申し上げたのでございますが、これは現在の補助制度でどれだけの面積を対象にする、どういう種目を対象にするということを前提に置いて補助金を差し上げているものでございます。したがって、それを承知で国庫補助金を受け取っておられる地方公共団体でございますので、それをこえた分を直ちに超過負担というのはいかがか、こういう考え方を一の委員会でも申し上げております。単価についてだけは絶対に国の責任であって直さなければいけない、こういうことを申し上げた記憶もございます。したがって、単価について今回は是正したわけでございまして、数量とか対象とかいうものについては、なお不十分だというものが非常にたくさんいわれているものがございます。それは将来に向かって補助政策の問題としてできるだけ是正をしていただくように、実態に合うようにしてもらうように、これは大蔵省に私どもとしてはきびしく要求を、お願いを繰り返して進めてまいりたい、こう思っております。
#254
○小川(新)委員 私が言いたいのは、単価でございますが、その単価が昭和四十八年度時点の調査によって積算されてくると思うのでございます。いまここで私、数字を言えば出てくるのですが、これはいろいろどなたも言っていらっしゃることで、あまり言いたくないのでございますが、国と地方の配分になった単価でございます。その単価が少なければ、それに従って今度地方のほうの裏負担でありますところの、あるいは超過負担の解消で出てくるわけです。その場合、起債と交付税で見ていただけるわけですが、そのほうが全額確実に見ていただけばそれに従って線がおりてくるわけですが、これが少ないと、それに従って裏負担のほうも少なくなってくるわけですね。この差が出てくるわけですよ。超過負担のまた超過負担になるわけです。ダブル超過負担ということになる。
 その例を一例、時間もないのですが、ちょっと読み上げますと、これは校舎の例でございますが、横浜市の岡津小学校というのですが、実質単価が平米九万八千五百円。これが国の基本では今回六万五百円ですか、それに事務費を入れまして六万一千百五円。これで差し引き超過負担が三万七千三百九十五円になりますね。そうして今度新しく直していただきましても、なおかつまだこれが一万何がしかの負担になる。そうなってきますと、いつまでたってもこれはもう補助金というか、配分率が、単価の是正が行なわれなければ、起債のほうでめんどう見ていただいても、また交付税で見ていただいても、その解消というものはなかなかできないわけです。そこでわれわれは、この間も本会議で質問しましたように、これを実質単価にしてくれ、道路とか川のようにもうでき上がった単価にこれをしていただいて、こういう問題を解決するにはどうしたらいいかということで実は本会議で御質問しましたらば、大蔵大臣は、そういうことはできないんだ、こう言われておりますけれども、これをやらない限りは、いつまでたってもこれは解消できないんじゃないか。これをまずひとつお尋ねしておきたいんです。超過負担という問題はいつまでもこのままにしておいたんではしようがないので、どこかでこれを解決する新しい政策というものをひとつ打ち出してもらえないだろうか、これをきょうはお願いしておきたいのです。
#255
○松浦政府委員 ただいま横浜の例で、実質単価が九万八千五百円、こういうお話がございました。私どもも今度の実態調査でほとんどの団体について書面上の調査をして、いわゆるデラックス部分を落としてくれということで数字を書いていただきましたが、現場へ行って突き合わせてみますと、仕様が合わないではねられるような部分が相当出てまいります。この九万八千円というのはそのいわゆる書面に相当する部分であろうと思います。国の仕様に合わせていけばもっと単価が落ちてまいるかと思います。
 今度の補正は、いま申し上げましたように書面でお出しをいただいたものについて、三分の一ないし五割にわたって現地で仕様に合っているかどうかの調査をして、仕様に合わない部分を落とします。それによって一体四十九年度の単価とどれだけ超過負担が違うかということを算出する。そして調査時点においてのあるべき姿を出して、それにその時期からことしの年央に至りますまでの物騰率を正確に計算してかけて出しております。したがってそういう意味では、私どもとしては、基準がいいとかあるいは補助対象が足りないのか、こういう議論を抜かせていただいて、単価だけに限定をいたしますれば、全国平均としてはほぼ超過負担は解消しておるという自信を持っております。ただ問題は、地域的に非常に値段に差がございますので、午前中にも御指摘をいただきましたように、できるだけ実態に合うように地域差をつけるように各省にお願いをしておるところでございます。これがある程度私どもの考えておることに合致いたしますれば、超過負担の問題、実質単価としての超過負担の問題はこの三事業に関する限りはほぼ解消したと私は言い得るのではないか。したがって、その他の問題にも同じような形にするし、一度こういう形にいたしました以上は将来の物価騰貴ということを正確に見込んでこれにかけていくという形で、実態から乖離をしないように運用していかなければならない、こう考えている次第でございます。
#256
○小川(新)委員 実額精算制度というものは、これは取り入れていただけませんか。
#257
○松浦政府委員 これは私は技術的に考えまして絶対に無理だと思います。絶対にという表現がいいかどうかわかりませんが、何でもおつくりになったものについて二分の一を補助するということになると、どこまで内容が高まっていくか、これは歯どめがない。もし歯どめを設けようといたしますと、設計の段階において一件一件全部国で審査をしなければならないということになります。そうなりますと、また事務がきわめて膨大になりまして、そのために地方団体にまた人がふえる、国に人がふえる、こういう形になりますので、ほんとうに何と申しますか、いろいろその時点で刻々値段も変わっていると思いますが、社会の常識で許される程度の誤差、これはどうにもならないのではなかろうか。それは超過負担と考えないでいかざるを得まいというふうに私どもは考えております。
#258
○小川(新)委員 道路とか下水道では、これは実額精算制度でございますね。基準設計を行なって大体のアウトラインの設計を行なう、次は認可設計を行なう。これは補助金をもらうために大体それに合うような設計に直すわけですね。それから今度実施設計で工事を行なうわけです。三段階です。だから、この認可設計の段階で実額精算制度というものでできないのですか。このところでは同じじゃないのですか。これに合わせていけばいいんじゃないかと思うのですがね。
#259
○松浦政府委員 道路のようなものは道路構造令というものがございまして、一つの形があるわけでございます。ところが保育所とか学校とかいうことになると、四階にするか五階にするか三階にするか、あるいは横に長くするかまるくするか、これによってやはり非常にいろいろ問題があるようでございます。現在これらの三種の事業についてそういう設計、認可という手続を私どもは詳細にとっておるとは聞いておりませんけれども、とるということになるとたいへんな事務量になるのではないかということをおそれますし、また一体どこで歯どめをするかという問題については基本的に大きな問題として最後まで問題が残るのじゃなかろうか、私どもとしては実施は非常に困難だろうというふうに考えております。
#260
○小川(新)委員 そういうふうにわれわれのほうで考えていることは、技術的に困難であり、逆に地方公共団体の事務量がふえる、そのために人件費が上がるということであったのではこれはなりませんけれども、ことしこれだけ確信を持って対策を講じて、これで超過負担が全部解消してくれれば、こんないいことはないのです。私のほうも、いろいろと数字があるけれども、きょうはそのことでいつまでも超過負担の議論をしているわけにいきませんけれども、およそぜいたくとか拡大に解釈するとかといっても、いま文化が向上しているときでございますから、それは昔の小学校のように、われわれが小学校を出たときのように、木造で施設も悪いときでアスファルトもしないようなところの基準で現代の小学生を対象にするわけにはいかないと思うのです。だからこれは、教育というものはどこまでいっても限りがないものでございますけれども、それは施設についてはおのずと限度というものはあると思いますが、これは地方公共団体だってそんなむちゃくちゃなデラックスなホテルみたいなものをつくろうといっているのじゃないのです。私はいつか上尾の保育所の例をあげたのですけれども、一人当たりの床面積がそれこそ留置場の罪人の床面積よりも少ない。四・何がしかという計算をしてもなおかつまだ超過負担が生じているという実態はわれわれが視察に行ってみればよくわかることであって、それは松浦さん、そういう実例の一つか二つあったかもしれませんけれども、そういう点だけですべてを超過負担のあれに転換されては困るのでありまして、また私ども何もあなたが全部すべてそうだとは言ってはおりませんが、しかし現実に超過負担というものが今日問題になっていまだ解決されてないというところにいろいろな意見を出し、いろいろな提案を出しているわけでございます。どうしてもいま言ったようなでき上がった完成時におけるところの単価というものがだめであるならば、さらに現実にもっと調査の範囲を広げるとかその実態をここに示すとか、委員会に、こうこうこうであるからこの六十六億という算定はこうなったのだという御説明があれば、私もあえてこういう意地悪い質問をしませんけれども、そのほうはあとで資料は出す、これだけにきまったのだということであるから申し上げているわけでございます。何もあえてここで締め上げているわけでございませんから、ひとつその点を踏まえた上で対策をお願いしたいと思います。
 そこで最後に、地方行財政に関する今後の措置についての報告ということで、これは全国知事会でございますが、不要不急の零細の交付金制度の問題でございます。
 この問題ではいろいろと議論になっておりますが、国庫補助金の整理統合について、整理するもの、統合するもの、廃止するもの、これは一体一覧表を出してもらえないでしょうかね。ここにはもう出ているのですがね。大体全国知事会では、このようなものはこうだ、それからまた逆に必要なもの、ひとつこれだけのものは統合するというようなものが出ておりますが、その辺はいかがでございますか。たとえば、創設すべき国庫補助負担金については高等学校新増設のための建物建設及びその用地、警察費高校以下の私学、重度身体障害児の医療費及び公費負担制度の創設、乳幼児の医療費の公費負担制度の創設等、これは一部あげました。こういう問題については今後いかがしていただけるか、この点についてちょっとお願いしたいと思います。
#261
○松浦政府委員 私も知事会の調査会の答申の資料を拝見をいたしましたが、私ども一つ一つについて中身を調べてはおりませんので、明確なお答えはできかねますが、私どもも地方団体において勤務をした経験を持っておるものでございますので、おそらくそう私どもと食い違った考え方をお示しになってはおらないのではないかというふうに推測をしております。自治省といたしましては、零細な補助金の整理をしてほしい、それから補助金のメニュー化をしてほしいということはこれまでも繰り返してお願いしてまいってきておりますが、毎年少しずつはできておるようでございますが、あまり大幅に進んでおらないようでございます。今後私どもも知事会の御意見等をも踏まえました上で、御発言の趣旨に沿うように努力をしてまいりたいと思います。ただ残念ながら、補助金を要求する権限は各省が持っておりますので、要求権まで私のほうが押え込むことはできませんし、それからまた、それを認める認めないは、大蔵省が国庫補助の査定をなさっておられますので、私は横から、ぜひやめてくれとか取り上げてくれとかいう形の強力な御意見を申し上げるつもりでございますけれども、最終的にはやはり大蔵省のほうへよくお話しをいただきたい。私どもからもちろん申しますけれども、最後は大蔵省が決定権を持っているということだけを御理解を賜わりたいと思います。
 なお、新設の補助金につきましては、いま御指摘をいただきました部分については、一、二を除きましては私どもはぜひやってくれということで各省にお願いをしているものが大部分でございます。来年の四日になりまして内示がございますが、そのときに大蔵省がそれらのものを内示してくれたら、われわれとしては非常にしあわせだという気持ちでおります。
#262
○小川(新)委員 大蔵省、きょうはおりますか。いかがですか。
#263
○名本説明員 まず初めに補助金の統廃合、整理の問題でございますが、これは先生御承知のように、昭和三十年代から大蔵省といたしましても悲願でございまして、毎年やっておるわけでございます。昭和三十八年には補助金等合理化審議会の御答申もいただきまして、毎年整理、合理化のためにいろいろ手段を尽くしてやっております。それによりまして、減っていく、あるいは統合されていく補助金もかなりの数にのぼっております。と同時に、またふえていくものもございますので、結果的に見ますと、補助金の数としましては大体横ばいくらいで来ておるということでございますが、これを大幅に今後とも整理、統合していくように私どもとしても努力してまいりたい、かように思っております。
 それから、新設の補助金の御要求があるわけでございますが、実はそういう御要求がいろいろあるもので、片っ方で整理いたしましても補助金の本数としてはなかなか減らないのでございますけれども、各種補助金につきましては、現在各予算係で作業をいたしておりますので、私のほうとしてつかんでおりませんが、各省御要望の趣旨、それから各都道府県の御要望の趣旨も伺いながら、査定してまいっておるところでございます。
#264
○小川(新)委員 時間が参りましたのでこれでやめますが、最後にお願いしておきますことは、大蔵省、いま私が申し上げましたことは、政治というものは動いておりまして、必要のあるときと必要がなくなってくるとき、また、そのお金の使い方についてのチェック機関でございますから、高等学校の新増設の補助だとか、いろいろ先ほど申しましたような問題については、また必要がなくなれば当然これは整理、統廃合してよろしいですね。当面のいまの問題で必要がある問題について私申し述べたのでございますので、どうぞ格段の配慮を賜わって、自治省のいま言われましたような意に沿うてひとつやっていただきたいことをお願いいたします。これはお願いでございますから答弁は要りませんが、よろしくお願いいたします。
 以上をもって終わります。
#265
○伊能委員長 次回は、明二十日金曜日、午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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