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1947/11/27 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第34号
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1947/11/27 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 農林委員会 第34号

#1
第001回国会 農林委員会 第34号
  付託事件
○農地調整法の改正に関する陳情(第
 一号)
○物價是正及び肥料、作業衣、ゴム底
 足袋配給に関する陳情(第十号)
○農業保險法の改正に関する陳情(第
 十三号)
○農業復興運動に関する陳情(第十四
 号)
○水利組合費賦害に関する陳情(第二
 十二号)
○食料品配給公團法案(内閣送付)
○油糧品配給公團法案(内閣送付)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第四十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第五十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第六十一号)
○薪炭生産のあい路打開に関する陳情
 (第六十三号)
○茶業振興に関する陳情(第六十三
 号)
○農業用電力料金の引下げ及び換地処
 分経費の全額國庫助成等に関する陳
 情(第六十七号)
○東北及び新潟地方の特殊事情に立脚
 せる食糧供出対策改善に関する陳情
 (第六十八号)
○農林省所管の治山治水事業の一部移
 管反対に関する陳情(第七十号)
○農地委員会の経費を全額國庫負担と
 することに関する陳情(第七十三
 号)
○林道飯田、赤石線開設に関する請願
 (第十七号)
○主食需給計画の根本的改革に関する
 陳情(第七十四号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第七十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第七十七号)
○農業会の農業技術者給與を國庫負担
 とすることに関する陳情(第八十
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第八十四号)
○愛知縣豊川沿岸農業水利事業経費を
 國庫負担とすることに関する陳情
 (第八十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十一号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第九十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百九号)
○蚕繭の増産に関する陳情(第百十五
 号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百十六号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百十九号)
○飼料配給公團法案(内閣送付)
○函館営林局の管轄区域変更に関する
 請願(第五十四号)
○藥用人参試驗場設置に関する請願
 (第六十六号)
○米價改訂に関する陳情(第百二十八
 号)
○民有林野制度の確立に関する陳情
 (第百三十号)
○養蚕協同組合法の制定に関する陳情
 (第百三十一号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百三十三号)
○開拓者資金融通に関する陳情(第百
 三十八号)
○米穀供出に対する報奬制度の廃止並
 びに肥料の配給に関する陳情(第百
 四十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百五十号)
○遅配主食の價格に関する陳情(第百
 五十二号)
○岩手縣下の三農業用水改良事業を國
 営とすることに関する請願(第八十
 八号)
○福島縣安達郡大山村内の開墾事業を
 中止することに関する請願(第九十
 五号)
○北海道てん菜糖業の保護政策確立に
 関する請願(第百二号)
○薪炭の價格に関する陳情(第百六十
 二号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第百六十三号)
○食料品配給公團法に関する陳情(第
 百七十六号)
○農業会の農業技術者國庫補助に関す
 る陳情(第百八十七号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百八十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第百九十二号)
○市営競馬の施行に関する陳情(第二
 百二号)
○北海道開拓事業に関する陳情(第二
 百七号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百九号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百十三号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十号)
○未墾地の開拓事業に関する陳情(第
 二百二十二号)
○群馬縣古馬牧村外三ヶ村のかん漑用
 水路に関する請願(第百二十一号)
○蒜山演習地の返還並びに開拓計画変
 更に関する請願(第百三十五号)
○食糧配給に関する陳情(第二百二十
 六号)
○林業振興対策に関する陳情(第二百
 二十七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百二十八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百三十一号)
○水利組合法の改正及び水利事業費國
 庫補助に関する陳情(第二百三十二
 号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百三十五
 号)
○米麦需給計画の根本方針に関する陳
 情(第二百三十六号)
○農業保險法制定に関する陳情(第二
 百四十四号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百四十五号)
○岩手山ろく國営開発事業に関する陳
 情(第二百四十八号)
○未利用地耕作利用臨時措置法案(内
 閣送付)
○青果物の統制撤廃に関する請願(第
 百七十六号)
○開拓対策に関する請願(第百七十七
 号)
○旧軍馬補充部十勝支部用地内山林拂
 下げに関する請願(第百八十三号)
○十勝種馬育成所用地開放に関する請
 願(第百八十五号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百六十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百六十七
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第二百六十八号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百七十一
 号)
○自作費創設特別措置法及び同法附属
 法規の一部を改正することに関する
 陳情(第二百八十号)
○勤労大衆の食糧危機突破対策に関す
 る陳情(第二百八十二号)
○日本競馬会に関する陳情(第二百八
 十三号)
○農村指導農場開設に関する陳情(第
 二百九十四号)
○昭和二十二年度産米價格並びに供出
 に関する陳情(第二百九十五号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第二百九十九
 号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百号)
○臨時農業生産調整法案(内閣送付)
○小阪部川貯水池改良事業を國営とす
 ることに関する請願(第二百七号)
○旭川合同用水工事促進等に関する請
 願(第二百九号)
○農地改革促進に関する請願(第二百
 十三号)
○東京都内の食糧配給に関する陳情
 (第三百七号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十三号)
○種卵及びひなの價格撤廃並びに養鶏
 用飼料増配に関する陳情(第三百十
 八号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百十九号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百二十五号)
○開拓融資金増額に関する陳情(第三
 百三十号)
○農地法による山林開墾行過是正に関
 する陳情(第三百三十二号)
○農作物の「栄養週期栽培法」の普及
 実施に関する陳情(第三百三十五
 号)
○千葉縣長生郡茂原乾繭所の設備を縣
 蚕糸業会に還元することに関する陳
 情(第三百三十七号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百四十二号)
○三方原場水事業に関する陳情(第三
 百四十五号)
○富士山ろく開発農業用水事業促進に
 関する陳情(第三百四十九号)
○こうじ類の一般製造に関する請願
 (第二百四十六号)
○茨城縣下北浦開拓事業促進に関する
 請願(第二百四十八号)
○茨城縣下のかん害対策助成に関する
 請願(第二百七十六号)
○大池用水幹線改良に関する請願(第
 二百九十号)
○主食配給に関する陳情(第三百六十
 号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 三百七十八号)
○農地調整法並びに自作農創設特別措
 置法の改正に関する陳情(第三百八
 十号)
○奈良縣下のかん害対策に関する陳情
 (第三百八十七号)
○農業地協同組合法案に関する陳情
 (第三百九十号)
○農業会の農業技術者給與國庫補助に
 関する陳情(第三百九十二号)
○農業共済保險法案中の農家負担等に
 関する陳情(第三百九十三号)
○食糧緊急対策に関する陳情(第三百
 九十九号)
○養蚕協同組合独立強化に関する陳情
 (第四百号)
○農業協同組合法案の一部を削除する
 ことに関する請願(第二百九十七
 号)
○観光都市に対する自作農創設特別措
 置法の実施延期に関する請願(第三
 百十六号)
○熱海観光帶を農地法の適用より除外
 することに関する請願(第三百二十
 四号)
○森林治水並びに災害防止林造成事業
 拡充強化に関する請願(第三百三十
 号)
○民有林施業案編成國庫補助増額に関
 する請願(第三百三十五号)
○鹿兒島縣に國立茶業試驗場九州支場
 を設置することに関する請願(第三
 百三十六号)
○樟脳製造事業を森林組合に許可する
 ことに関する請願(第三百三十七
 号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 四百十七号)
○農業協同組合法案の関する陳情(第
 四百二十四号)
○邑知潟干拓計画反対に関する陳情
 (第四百二十六号)
○福岡縣三池郡高田村地先その他の干
 拓事業を國営とすることに関する陳
 情(第四百三十六号)
○農村指導農場開設に関する陳情(第
 四百三十八号)
○主食の均てん配給に関する陳情(第
 四百四十号)
○新発田市旧町裏疎兵場拂下げに関す
 る陳情(第四百四十一号)
○食料品関係の公團制反対に関する陳
 情(第四百四十九号)
○農地開発営團の解散に伴う開発事業
 の都道府縣移管その他に関する陳情
 (第四百五十号)
○民有未墾地買收計画の樹立その他に
 関する陳情(第四百五十二号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 四百五十四号)
○邑知潟干拓計画反対に関する陳情
 (第四百五十五号)
○東京都の薪炭増配に関する陳情(第
 四百六十号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 四百六十八号)
○元御料林拂下げに関する陳情(第四
 百七十号)
○植林用苗木無償配付に関する請願
 (第四百一号)
○適地開拓に関する請願(第四百二
 号)
○北海道農業試驗場復興助成に関する
 請願(第四百七号)
○燧灘干拓事業実現促進に関する請願
 (第四百二十号)
○ビール麦栽培奬励に関する請願(第
 四百二十五号)
○農業協同組合法の制定その他に関す
 る陳情(第四百八十二号)
○薪炭生産者價格等に関する陳情(第
 四百八十三号)
○鹿兒島縣揖宿郡内のかん害救済に関
 する陳情(第四百八十六号)
○農業保險制度の拡充強化に関する陳
 情(四百九十一号)
○農地委員会費國庫補助増額に関する
 陳情(第四百九十九号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 五百一号)
○水害林業対策に関する陳情(第五百
 十一号)
○米並びに甘藷の價格改訂に関する陳
 情(第五百二十三号)
○農業協同組合法案その他に関する陳
 情(第五百二十四号)
○競馬法の改正に関する陳情(第五百
 二十五号)
○適正米價決定に関する陳情(第五百
 二十六号)
○燧灘沿岸干拓事業実現促進に関する
 陳情(第五百二十八号)
○千葉縣下のかん害復旧助成に関する
 陳情(第五百二十九号)
○農業協同組合法案に関する陳情(第
 五百三十四号)
○食料配給公團制反対に関する陳情
 (第五百三十八号)
○食料配給公團制反対に関する陳情
 (第五百四十一号)
○農業保險法の改正に関する陳情(第
 五百四十四号)
○自作農創設特別措置法の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
○國有林野法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○緊急食糧需給に関する特別措置法案
 (衆議院送付)
○農地調整法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○林業関係水害復旧費國庫補助引上げ
 その他に関する請願(第四百五十五
 号)
○農業協同組合法案の一部を削除する
 ことに関する請願(第四百五十二
 号)
○纖維産業從業者に対する加配米及び
 物資報奬配給に関する請願(第四百
 六十三号)
○山口縣玖珂郡内各町村のかんばつ防
 止対策に関する請願(第四百七十二
 号)
○山梨縣下の水害復旧費國庫補助に関
 する請願(第四百八十号)
○農地制度改革等に関する請願(第四
 百八十一号)
○食料配給公團制反対に関する陳情
 (第五百四十六号)
○食料配給公團制反対に関する陳情
 (第五百五十一号)
○あひる飼育事業の拡充強化に関する
 陳情(第五百五十四号)
○緊急開拓事業費の増額に関する陳情
 (第五百六十九号)
○水害應急対策用建築資材の配給に関
 する陳情(第五百七十号)
○大和平野東南部用水改良事業費予算
 増額に関する陳情(第五百七十一
 号)
○農地制度改革に関する陳情(第五百
 七十二号)
○奈良縣下のかん害対策に関する陳情
 (第五百七十三号)
○農業協同組合法案中に薪炭を明記す
 ることに関する陳情(第五百七十四
 号)
○埼玉縣入間郡民有林開拓反対に関す
 る請願(第四百八十八号)
○埼玉縣下水害町村の農業会助成に関
 する請願(第四百九十四号)
○和歌山縣のかん害應急対策國庫補助
 に関する請願(第四百九十六号)
○奈良縣下のかん害應急対策費國庫補
 助に関する請願(第五百号)
○愛知縣下のかん害應急対策費國庫補
 助に関する請願(第五百一号)
○大阪府のかん害應急対策費國庫補助
 に関する請願(第五百二号)
○京都府のかん害應急対策費國庫補助
 に関する陳情(第五百六号)
○淀川右岸用排水改良事業費國庫補助
 に関する請願(第五百十三号)
○愛知縣下のかん害應急対策費國庫補
 助に関する請願(第五百十四号)
○土地改良事業の継続施行に関する請
 願(第五百十五号)
○農業災害補償法施行に関する請願
 (第五百十七号)
○滋賀縣甲賀郡外一部のかん害應急対
 策費國庫補助に関する請願(第五百
 二十一号)
○三重縣下のかん害應急対策費國庫補
 助に関する請願(第五百二十二号)
○小倉市曾根地先干拓実現に関する請
 願(第五百二十七号)
○造林用苗ほ用地確保に関する請願
 (第五百三十四号)
○岐阜縣下のかん害應急対策費國庫補
 助に関する陳情(第五百七十六号)
○競馬法の改正に関する陳情(第五百
 七十七号)
○食料配給公團制反対に関する陳情
 (第五百七十八号)
○土地改良事業継続施行に関する陳情
 (第五百八十二号)
○農地調整法令の改正等に関する陳情
 (第五百八十三号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月二十七日(木曜
日)
   午後一時四十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○自作農創設特別措置法の一部を改正
 する法律案
○農地調整法の一部を改正する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) それでは只今より委員会を開会いたします。本日は自作農創設特別措置法と、農地調整法、それぞれの一部を改正する法律案を議題にいたしまして、前回に引続いて御質疑を御継続願いたいと思います。尚前回の委員会におきまして、農地が買收され、或いは物納許可を受けた後における土地が、その土地の公租公課、或いは水利組合費、土地改良費の負担について政府に更に御檢討願つて、本日明快な御回答を頂くことにいたしております。それと藤野さんからの御質問で、農地が買收せられることにきまつたけれども、尚まだ農地証券が下りてこないという場合の地主に対する金融上の救済手段についての御質疑がありました。この点も併せて本日御回答を頂くことになつておりますので、最初にそれを伺うことにいたします。それから藤野委員から御要求でございました総理大臣の御出席は、本日やはり総理大臣御都合が惡いそうであります。明日更に御出席願えるように委員部の方から、委員部を通じまして交渉いたしておりますが、まだその結果は分りません。それで農地調整法の問題及び自作農創設特別措置法の問題につきましては、尚肝腎の大臣の御出席を得て、できるだけ早く、予備審査として一應の審議を盡したいと思いますけれども、大臣の御都合でどうしてもそれができないという場合には、一應予備審査としましては、或る程度打ち切りまして、あとは衆議院からの送付を待つて、本審査の際に更に続けてみたい。こういうふうな順序にいたしたいと思うのであります。できるだけ本日は御質疑のあります点は盡して頂きたいと思うのです。それから北村さんから御要求でございました大藏省の方の委員の要求でありますが、先程大藏省の政府委員室へ参りまして交渉いたしたのでありますが、主税局長は衆議院及び参議院それぞれの財政及び金融委員会に所管の法案がかかつて、掛け持ちをやつておるような状態であるそうであります。そこでこういう問題について分る人は、局長の代理の方でもいいから出て頂きたいということを要求いたしております。或いは経理課長が出てくるのではないかと思いますが、もう暫くしたら見えるそうでありますから、見えましたらお知らせいたしますからどうぞ……それから民主党の方がまだお見えになつておりませんが、後程委員長から民主党の方にはお傳えいたしますが、実は國有林野法の一部を改正する法律案、これは先般御審議を頂きまして、一應質疑も終了しておるのでありますが、御承知のように本日、衆議院の本会議でこれが可決されてこちらの方に送付せられると思うのであります。そこで、その場合には、こちらといたしましても、一應審議も済んでおることでありますから、直ちに討論採決に入りたいと存ずるのであります。簡單な法律でございますから、大体皆樣も御異存はないようでありますが、一應討論採決いたさなければなりませんので、実は委員長といたしましては、速記の都合もあつて、なかなか思うときにこれを討論採決に移すというような今後は自由もなかなか許されませんので、そのことが許されるときに、チヤンスを掴んで直ちにやつて置きたいと思うのであります。そこで衆議院の方の都合もございますが、恐らく今日は本会議が開かれて、こちらに参ると思いますので、一應現在のところの予定といたしましては、明日、速記の関係がありますので、正一時にお集り願いまして、國有林野法の一部を改正する法律案について、御採決を得たいと存じておりますので、どうかそういうふうに御了承置きを願いたいと存じます。民主党の方はその旨通達いたしたいと思います。どうぞさよう御承知を願いたいと思います。では政府の……
#3
○説明員(田辺勝正君) この前に、いろいろ御質問がありましたのでありますが、その中で物納関係の方と、それから買收した農地についての、いろいろの負担関係についての二つの御質問があつたと思いますが、その中で物納の方の農地関係になりますというと、それは大藏省の方の関係の方から御説明願つた方がよくないかと存じます。それで農地の方の買收についての負担関係のことでございますが、これは御承知の通り、例の農地の買收を農地委員会が決定いたしまして、そうして縣の農地委員会の承認を得て参りますというと、買收令書を出しますが、その買收令書の中に、所有権移轉の日が書いてあるので、その日附によつて所有権が國家の所有に移るのでありますが、それが直ちに民法の登記を変えて、本当に名義人と取つて替えるというのではないのでありますが、その間にいろいろの例の整理関係でありますとか、いろいろ負担が地主に掛かるということを、一体これをどうすればいいか。これは一体國が負担すべきか、或いは小作人に負担さしてくれて、地主の方で負担するというのは無理ではないかというような御質問がこの前にあつたと思うのでありますが、それにつきまして、この取扱については農局の第二〇四二号というので農林省の農政局長から都道縣府知事、農地事務局長宛にこの取扱についての方針を示しております。その題名は「買收農地等の小作料及び公租公課の負擔区分について」という題で出しておりますが、その中で一号から六号まで規定してありますが、その一番終の六というところに、こういうことが書いてあります。「小作地の修繕費、用排水費の負擔については、從來の慣行が全額地主負擔であつても、それは小作料の値上りという形で実質的に小作人が負擔していたのである。農地改革によつて小作料が金納化され、且引上げを停止している現状において、地主の負擔力に限界があるのは当然である。從つてこの措置としては小作料の値上げは行わずに農地調整法第九條ノ七の規定によつて準用する第九條ノ四の小作料の附滯條件の改定事業として、市町村農地委員会が地主、小作人双方で合理的に分擔すべき基準を定めるよう指導されたい。そこでこの中の例の修繕費、それから用排水費というものを、これは小作人に当てて負担さしていいということにしてあるのでありますが、それにつきましては、この中に農地整理、それの範囲につきましては、小作地の修繕費、それから用排水費とありますために、水利組合費、北海道の土功組合費、それが耕地整理組合費というものもこの中に包含するものであるという通牒を農地局長名議で最近出しまして、そうしてこの間仰しやられた水利費も、この中に含ませるようにいたしたいと思います。結局その費用は、負担の名義は先程申上げましたように、実際の名義人はこれは地主、所有者になつているわけでありますが、事実上こういうことをやらせるのでありますから、これは耕地整理組合と十分に協議をして、そうして小作人が実質的にこれを負担するように措置をするようにという通牒を出すつもりであります。
 それからその後の方にこの間も御質問がありましたように、市町村農地委員会が地主、小作人双方で合理的に分担すべき基準を定めると書いてあるが、その基準の内容が分らんではないかということでありましたが、これにつきましては同じに昭和二十年度の実際に地主が負担せられておつた額を超過しておる今日の額、その額は全部小作人に負担せしめても差支ない、こういう通牒を出しまして、この間も申上げました地主の負担の軽減によつて、事実上はこの買收の日の実際において所有権がこつちへ移つてしまつたような関係においての負担区分をここで決めるということにおきまして、地主の方に無理な負担をかけないということにしたいと存じております。
 それからこの前にいろいろ御質問がありましたが、その中で農地証券についての担保力を持たしてくれなければ困るではないか。こういう御質問がこの前にあつたのでありますが、これにつきましてはこれは昭和二十一年の十一月八日に大藏省理財局長の通牒が出ております。これが大藏省の理財局長から日本銀行の総裁に宛てた通牒でありますが、それを読んで見まするというと、「農地証券の発行に関しては、聯合軍最高司令部より該証券は五年間日本銀行の発券準備に充当してはならない旨の交付があつたので、本証券の発行開始後五箇年間は本証券の買取又はこれを担保とする貸出は行はないこととし、各金融機関に対しても此の旨予め通報し置かれ度く右命により通牒する。尚已むを得ない事由により処分を必要とする向に対しては、政府買上の制度を設くることとし、その取扱機関は買上資金限度の関係も有り、勧業銀行に特定することとしたから念のため申添える。」こういうのが出ておりまして、結局これによりまして、例のインフレの関係から、こういうことになつたのだと思いますが、日本銀行で、この証券は五年間というものに対しては、原則としてはこれを買取をしない。担保にして金を貸さないということになつておりまするので、地方銀行においては、自由でありまするけれども、日本銀行がそうであれば、実質上において担保に供することはむずかしいと考えるのであります。併しながらここに特別の事由ある場合においての処分を必要とする場合においては云々という規定がありまするので、これにつきましては地主の方で非常にお困りになるような、いろいろな場合を特定いたしまして、將來適当に或程度これに金融をし得るような方法を考えたいと存ずる次第であります。それからこれは物納農地の場合であつたかどうかと思いますが、例の農地を買收したが、その間において登記ができない。その間において、その農地を今度は地主の方で困るからこれを抵当に供して貰うようにはならないかというふうな御質問もあつたように思いますが、これは例の法律の中に、例の担保の一件がある場合におきましては、買收した土地につきましては、例の供託をすることに現在なつておりますが、併しながらこの買收した後において、その人から買收して、担保についての個々の供託はしないことになつておりますから、これによつて事実上金を貸せというても、こういうことを知つている金貸しから金を借りということは、事実上これはできないのじやないかと思います。
 それからもう一つは、この間どなたでありましたか、例の証券を出している場合に、これは年賦拂というものになつているが、この上に一時資金で以て、現金で以て返す金が多いじやないか。それにつきましては、政府は一体どういうふうにその現金を使うのであるかというような御質問もあつたようでありますが、これは大体特別会計になつておりますのと、五箇年間は先程申しましたように、これを拂戻さない。買上げないということになつておりまするので、これは例の預金といたしまして、日本銀行の預金といたしまして、その現金は預けて、將來地主の方でお困りになる。証券の値下りをするとか何とかいう場合、お困りになる場合に、これを買收する資金に大部分当てたい。こう考えております。
 それからそれに関聯いたしまして、現金支拂でありますが、これは先程言つた証券自体ではありませんが、大体從來この農地法ができた当時、第一回の買收におきましては、四千円までは例の現金でお支拂いすると、それから千円未滿の端数につきましては、これは現金でお拂いするということになつておりましたから、これは第一回の分、四千円の分と千円以下の分とは、日本銀行とこれは話がつきましたから、これは直ぐお拂いするように、極く最近においてお拂いをするようになろうと思います。それから第二回からは、これは千円未滿のものだけになつたのでありますが、これもそれに準じてお拂いをしたいと思つておるような次第であります。それから物納農地におきましての例の所有権が移らない間におけるところの負担関係云々ということがありをす。これは大藏省の方で、一つ財産税法の関係があるので、あれば改めないとまだできないと思いますが、その方……
#4
○北村一男君 只今農地部長の御説明で、だんだん分つて参りましたが、この農政局長の御通牒は、この法律に優先して効力があるものでありましようか。例えば水利組合法とか、或いは耕地整理組合法などに、やはり課税若しくは負担の対象になつておるものは賦課の一箇月前でございましたか、私よく覚えておりませんが、土地台帳に載つておる所有者の負担ということになつておりまするが、只今の御通牒によれば、農地委員会においての承認を得て、米價七十五円に決定した場合の負担を超える部分は、耕作者に負担さしても宜しいということでありまするが、若し法律を楯にとりまして、宜しいということで負担しろという強力な命令とか、或いは法律でないというと、これを拒む場合があり、又拒み得るようにも考えるのでありますが、その関係はどういうふうに相成つておりまするか、御説明願いたいと思います。
#5
○説明員(田辺勝正君) これは御意見の通りでありまして、法律的にもこれは強制権はありませんが、技術的にまあそういうことをやつてくれという取扱に過ぎないのであります。
#6
○北村一男君 そういたしますると、どうも誰れも負担の多くなるのは歓迎いたしませんから、耕作者が承諾しなければ、土地所有者が結局負担しなければならんということに相成るわけでございましようか。その点、今一遍はつきりお答え願いたいと思います。
#7
○説明員(田辺勝正君) まあそういうことでございます。
#8
○北村一男君 私、日は覚えておりませんが、農政局長にお尋ねいたしまして、この七十五円の小作料の換算は、どうもいかなる方面から見ましても、今日の事情に合わない。このときに農政局長の御説明では、ちつとも地主の負担が殖えておらんではないか、それであるから金納の七十五円で妥当なんだという御説明がございましたが、実際において負担が殖えておるのでありまするが、そういう場合の救済方法は、政府としてどういうふうにお考になつておるか、お答え願います。
#9
○政府委員(山添利作君) 小作料の七十五円で換算したものは、これを変えないと、併し実質上水利費等の負担については、これを耕作者の方に移すようにしておる。こういうわけでございますが、只今の問題は、法律的に申せば、あくまでも水利組合以外の負担は無論現在の土地所有者であります。この通牒の趣旨は、その組合に対して義務者であり、又組合に納める人は地主でありますけれども、その実質上の負担を耕作者に移したい。耕作者が地主に拂い、地主から組合に拂う。ということであります。それではその場合に、何らその耕作者の方で同意をしなければ、絶対に動きがとれんかと申せば、それはそうじやないのでありまして、申すまでもなく、小作料並びに小作料に附隨するところのいろいろな條件は現在の農地調整法によつて、最高公定價格のような制度をとつておるわけでありますが、第九條の三を読んで見ますと、第九條の三の但書に、「但シ特別ノ事由アル場合ニ於テ農地ノ所有者又ハ賃貸人ガ命令ノ定ムル所ニ依リ都道府縣知事ノ許可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ」と、こういう規定もございまするし、又これに関聯して、特別の事情があれば、許可で行ける。その点にずつと関聯いたしまして、農地委員会がこれらのことについての斡旋ができる規定があるわけであります。そこでその場合も、それでは耕作者がこれに服從しない。同意しないということであれば、これはこの規定だけは、これは動きがつかんということになりますけれども、さような場合には、一面から言えば、農地調整法の第九條によつて、これは耕作地の返還ということになつて來るわけであります。ですからこの実際の動きとして、又法律上の措置としても、差支はないということになつております。
#10
○北村一男君 今政府委員の御答弁はずつと小作に出している場合に、耕作地の返還まで行くことはできる。こういう御答弁でありまして、それはよく分りましたが、実は私お尋ね申したのは、主として物納農地の問題をお尋ね申したわけでありまして、これは一回きりでございますが、非常に負担が小作料の方へ殖えている。こういう場合の救済方法は、どういう方法で行き、又どういう御処置をおとりになるかということをお尋ねしたい。
#11
○政府委員(山添利作君) これも農地委員会の斡旋によりまして、私が今申上げましたように、又農地部長が話しましたように、通牒の趣旨によつて、実質上の解決をつけて行くわけでありますが、北村さんのお問になるのは、これを法制上どうするかということであると思いますが、
#12
○北村一男君 実効を挙げるという…
#13
○政府委員(山添利作君) そこでこの件につきましては、例えば地租等の問題もありますから、そういう場合においても、物納のまだ手続が、許可はあつたけれども、登記を取つておりませんと掛かるというようなことで、そこでこの前の、自作農創設特別措置法によりますと、政府が買收したものについては、それ以後の税金ですね。地租の如きものは、これは地主が拂うけれども、國があとから拂戻すと、或いは國から土地を買受けた人に拂戻すという規定を設けて、物納農地の場合においても、これはその間の小作料を、元地主が取つて拂つておらんわけでありますから、その中からかようなものは支拂つて貰うということになつております。水利費の如き、到底負担し切れないものについては、今申しましたような精神を運用いたしまして、どうしてもいかんという時であれば、これは土地賣渡しの時の指定條件ということにしてもよろしいのでありまして、土地を賣渡す時は、その他必要なことを定めて賣渡すということがあります。そこでそういうことが法的措置を講ずることもありますから、尤もそういうことでやろうというのでありませんので、そういうふうにもなり得るような止めはあるわけでありますから、農地委員会の処置するところに從つて実質的に小作者の方も負担するようにいたしたい。こういう措置をやつておるわけであります。
#14
○委員長(楠見義男君) 今の農政局長の、改正法ではそういう道があるというのは、何條ですか。
#15
○政府委員(山添利作君) これは地租のことですが、四十四條の四で、これは物納の場合じやないのですよ。併し趣旨としてはそういう考でずつとやつておるので……。
#16
○委員長(楠見義男君) そういう場合に、政府が買收した後の負担というのは、その買收した後という、その買收というのは、先程農地部長が仰しやつたような買收令書が交付されたときですか、移轉登記をしたときですか。
#17
○政府委員(山添利作君) 國に移つたときは、令書に日附が書いてある。その日で行くわけです。
#18
○委員長(楠見義男君) 北村さんに……。大藏省の主税局の経理課長がお見えになつておりますから、その方に御質問のことは、一應傳えて置きましたけれども、もう一度はつきり言つて頂いて……。
#19
○北村一男君 物納土地につきまして段階を設けられまして、新潟縣におきましては蒲原四郡に対しては最高四十倍……。田畑四十倍、四十八倍の政府の規定に拘らず、田は三十倍というような規定を置かれまして、而も三十倍では仮倍数であるというような又特段の規定をなされまして、而もそれは附近の田畑について、農地委員会が他の田畑を買收する價格を決定しましたその倍数を見て、三十倍より安ければ、一旦徴收した、收納した土地を再精算して、例えば三十倍と仮定して置いて、二十倍で農地委員会が他の土地を買上げた場合は、一旦三十倍では取るけれども、後で精算をする。そうして十倍分だけは又現金で徴收する。こういうようなことになつておるということを聞いておりますが、こういうことは非常に事態を紛糾せしめるばかりでなく、三十倍という仮倍数を出されましたために、農地委員会は三十倍以上に買うことが違法であるかのように誤解いたしまして、あの蒲原の美田が、もう極めて安い、十倍とか或いは十一、二倍というような低い價格に評價されておる。從いまして土地の所有者は非常に不当な損害を蒙つておるというような実情にございますので、これを仮倍数で收納されることができないものであるかどうか。その点が第一点でございます。
 それから、これは土地の價格についての問題でございますが、尚希望としては、四十倍、四十八倍というのがありますから、仮倍数の如きものを設けないで、四十倍、四十八倍で收納して貰うことができないもんであるかということが第二点であります。
 それから收納の許可が参りましたときから、その土地は國家の土地であるということに土地所有者は考えておりまするが、國家としては、大藏省としては登記しない中は、やはり旧名義人のものであるから、小作料も徴收する代りに経費も負担するということに決められてあるそうでございまするが、そういたしますると、七十五円の換算で小作料を徴收したといたしましても、これは実例でございまして、本委員会に請願も参つておりまするようなわけでございまするけれども、酷いところになりますると、一反歩について小作料を差引きまして二百九十九円、約三百円近い赤字が出るというような実情がございまするので、國家で小作料を徴收して國家で負担をして貰いたいという請願が出ておりまするが、この点について大藏省としてはどういうふうにお考になつておるか。こういうのに対して救済の方につきましては、只今は農地部長のお説明がございましたが、大藏省としてのお説明を頂きたいと存じます。
#20
○説明員(金子一平君) ちよつとお伺いしたいのですが、第一点の仮倍数の三十倍というのは、農地委員会で決めた倍数なんですか、税務署で決めた倍数なんですか。
#21
○北村一男君 それは承れば、これは各官廳間の、ちよつと責任関係みたいになるのですが、大藏省に、財務局に伺いましたるところ、財務局としては今少しく物價の関係から見て高く取つてもよいという御意見があつたそうでりあますけれども、農林省としてはどうも蒲原平野は、耕作権、つまり小作爭議が昔烈しかのたところで、耕作権というものが相当強固なものであるから、三十倍くらいにしないと、あとで農地を処分する場合において、非常に値が下つた結果になつて困る場合があるということを御要求になつたために、三十倍という数をお決めになつたことと、かように考えております。
#22
○説明員(金子一平君) 只今の御質問に対してお答えいたします。第一点の仮倍数で收納できないかという問題でございますが、大体仮倍数を決めましたのは、恐らく只今もお話のございましたように、縣廳等と打合せまして、地方の農地委員会で買收する見込の倍数を睨み合わせて決めたのだろうと思います。その後それ以下の倍数で買收になつておりまするような場合におきましては、財産税法の建前としては、実際に買收になりました倍数で評價するのが建前でございます。併しそうしますと非常に地主の方の不利な場合もできるだろうと思います。その点をどう解決するか。目下研究中でございますが、まあ一應仮倍数の三十倍で決定しておりまして、それが財産税の納税者にも好都合であるというようなことだつたらば、或いはその儘決定を変更するようなことをしないような措置を講じたいということで目下考えております。ただそれを四十倍、四十八倍に上げて買收する。評價替えすることができないかという点は、これはむずかしかろうと思います。
 それから第三点の許可証が來た、許可が來てから登記があるまで相当の期間があるために、その間の経費が非常に嵩む、或いは公租公課が嵩んで、地主としては相当の負担になつて困るというお話でありますが、これも財産税法の建前から申しますと、実際に田畑の所有権が國家に移りますのは、登記が済んだときなのでございます。それまでは所有権は一應全部地主にあるわけでありまして、公租公課等につきましては、先程農林省の方からお話がございましたように、國家に移轉するまでの分を地主に納めて頂きまして、そうしてあとの、年の中途で國庫に移りました場合には、月割り計算にして、あとの分は買收者から返して頂く、かようなことに建前上するのは止むを得ないのじやないかというふうに考えます。
#23
○北村一男君 止むを得ないという御説明でありまして、誠にこれは土地所有者にとつては残酷な話ではないかと考えるのであります。併しそれは別段の問題といたしまして、農地の買收に当りましては、買收價格に異議がある場合においては、その異議の申立の余裕の期間があるわけでございまするが、今度の物納の土地につきましては、登記をされますると、國家の所有になつて、直ちに農林省に管理替えになるということを承わつておりまするが、そういたしますると、いかに安くなつても異議の申立の機会がないということになりまするが、この点についての救済方法はありませんかどうか、お伺いいたします。
#24
○説明員(金子一平君) 只今の非常に安く買收になつたものについて、その後異議の申立ができないかという御質問のように伺うのでありますが、法制の建前は、これは決定後何ケ月と、こう決つておりますので、今日においては、建前上はできないことになるわけでありまするが、実際においては異議を申立てて頂けば、実際の運用において十分できるし、又こちらもやるつもりであります。
#25
○北村一男君 お話はよく分りますが、私の申上げますのは、所有権のあるうちは、一應三十倍ということに決められておりまするから、三十倍で止むを得ないとしておつた人が、今度実際大藏省で收納なさつて、それから農林省に管理替えをなさると、農林省ではこれを耕作者に賣渡しなさる場合において、附近の農地の價格より、そう不当に高く賣るというわけにはいかんだろうと思いますので、やはり農地委員会で、その附近の耕地を買收した値段を参考につまり收納價格が決つて財産税の精算をするということに相成つておるのでございまするから、表面上つまり異議の申立の期間がなくなる。それについては、期間がなくなつても、大藏省としては実情を斟酌して、その異議の申立をお受けになるというふうに解釈してよろしいのですか。
#26
○説明員(金子一平君) つまり只今のお話は、仮に三十倍の倍数でこちらの方は評價した。実際の買收價格は十倍であつたと、こういう場合でございますね。地主の方から、三十倍の評價は不当であるから十倍に直してくれと、こういうことでございますね。その申立ができるかと、こういうわけでございますね。
#27
○北村一男君 そうではございません。今三十倍で仮に大藏省が物納をお受取りになるのです。そうして今度農林省にそれを移管なさつた場合におい、て農林省では、附近の農地委員会の評價した基準によつて又これを評價替えをして、三十倍で取つたけれども、附近の土地が二十倍で買收できたという場合には、二十倍に下げられるわけなんです。そうすると、ここに賃貸價格の十倍だけの値下りができるから、これは現金で徴收するという一應の建前になつておるのでありまして、この場合に最早登記して國家に所有権が移れば、異議の申立をする資格を失つてしまう。機会もなくなる。こういうのに対する救済方法をどういうふうになさるかと、こういうことです。説明員(金子一平君) 只今の御質問に対しましては、附近の評價額と差額が相当出て來るということでございましたが、それはこちらの評價額を直します。
#28
○北村一男君 そのお直しになるということが、直されつ放しでは困るということなんです。つまり異議を申立てんければならん。農地の買收の場合には異議の申立をする機会が與えられますが、物納の場合には、そういう場合に異議の申立をする機会がなくなる。こういうことなんであります。
#29
○説明員(金子一平君) 異議の申立できるというふうに考えておりますが、尚この点研究いたします。
#30
○委員長(楠見義男君) この問題は、北村さんが御質問になつた仮倍数で收納するのか、或いは実際の賣買價格によつて收納するかという第一番目の御質問にいつては、先程の御答弁は、財産税法の建前から行くと、実際倍数價格によるのだけれども、すでにそういう仮倍数が決つて收納しておるというようなものにいつては、十分そういつた事情を考慮してやつて行きたい。こういうお話があつたのです。今の御質問は、ちようどそれと裏のことなんです。先程のお話は、收納許可の場合の表からの話なんです。第四番目の御質問は、それの裏から言つて、一應三十倍として收納許可があつたと、ところが後程になつてから、農林省が管理替えをやつた結果、その管理替えするときの價格を非常に安く、倍数を二十倍にした。そうすると十倍分だけ財産税として現金で追徴されるという心配があるわけです。だから例えば賃貸價格が十円なら十円で、三十倍なら三百円だと、三百円の價格で以て物納が許可された。ところが倍数が二十倍になりますと、その同じ土地が二百円ということになつて、百円分の財産税の不足分を追徴されるということがあつては困ると、こういう御質問であります。
#31
○説明員(金子一平君) その心配はございません。
#32
○北村一男君 ないと仰しやるのですが……。
#33
○委員長(楠見義男君) 御心配がないという意味は、三十倍なら三十倍という仮倍数で物納許可をせられた場合に、仮にそれから倍数が將來変更になつても、逆に追徴されるという心配はないと……。
#34
○説明員(金子一平君) 四十倍に上る場合ですか。
#35
○委員長(楠見義男君) いや四十倍でなくても、二十倍でも或いは十五倍でも……。御質問はですね、大藏省で物納の許可をしますね。その場合の許可は賃貸價格の三十倍と、こういうことで一應價格が決つて大藏省に納めるわけですね。それで大藏省から次に農林省の方へ自作農特別会計の方へ管理替になるわけですね。農林省は管理替になつた時は附近の耕作者にこれを自作農創設のために買收するといつておる。こういう場合に農林省としてはこの價格は物納の場合とは別に……この人の物納ではなくて、政府の買收ですね。この買收價格がそれぞれの所で違う。この人は二十倍で仮に買われておる。こつちの人は三十倍で收納された。これは同じ土地でありながら、こちらは二十倍、あちらは三十倍こうなる。農林省としてはこの三十倍の土地を二十倍でなければ管理替は受けられん。こういうことを言つた場合に、又逆にこちらへ戻つて來てその差の十倍の分に追徴されるという問題があつて、一度許可を受けて安定しておる財産としての関係というものが、非常に不安定になるんですね。
#36
○説明員(金子一平君) 只今の御質問の趣旨分りました。三十倍で決定いたしましたが、後で追徴される等の御心配はございません。
#37
○北村一男君 分りました。それから山添政府委員にお尋ね申上げたいのですが、先刻この米價七十五円に決定いたしました場合のいろいろ諸税、公課、若しくは水利、土地改良費の負担を超えて、その後非常に負担が大きくなつて來る。その負担部分に対しましては、土地所有者にその負担をさせなくて、國家なり若しくは耕作者がこれを負担する。そうして耕作者に負担させる場合においては、賣渡しの時、別に指定の條件を附けるというふうに承りましたが、そういうふうに解釈してよろしうございましようか。
#38
○政府委員(山添利作君) 耕作者の方に負担せしめるようにした方がよろしいと、そういう通牒を出しておるということを申上げました。そうして賣渡す場合に、そうした條件を附けるというのは、そういう止めを刺すような手もあるのですから、その土地にそういう農林省の通牒の趣旨に從つて、これは農地委員会の処置によつて、そういう処置をとつて貰いたいというのであります。
#39
○委員長(楠見義男君) 大藏省の方はようございますか。
#40
○藤野繁雄君 私の質問に対して、まだ答弁ありませんですが……。
#41
○委員長(楠見義男君) それでは私から、こういうことなんです。地主が土地を買收されると、先程からお聽きのように、買收令状に農地証券というものが附いて地主に行きます。ところが政府の方が随分一生懸命やつておられるのですけれども農地証券がなかなか手に來ない期間がある。そうなつて來ると地主としては非常に困るわけですね。農地証券で貰えば、農地証券を財産税に取つて貰えばよいが、ところがそれもできない。そのために非常に地主としては困つておる。それに対してどうせ農地証券が來るのだから金融の途が開けないか。こういう問題です。
 ではちよつと速記を止めて。速記なしでいたしたいと思いますから……。
   午後二時三十七分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五十八分速記開始
#42
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて。それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           木下 源吾君
   委員
           太田 敏兄君
           羽生 三七君
           北村 一男君
           柴田 政次君
           西山 龜七君
           木檜三四郎君
           小杉 繁安君
           石川 準吉君
           河井 彌八君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松本眞一郎君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           廣瀬與兵衞君
  政府委員
   農林事務官
   (農政局長)  山添 利作君
  説明員
   大藏事務官
   (主税局経理課
   長)      金子 一平君
   農林事務官
   (農政局農地部
   長)      田辺 勝正君
ソース: 国立国会図書館
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