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1972/09/07 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 科学技術振興対策特別委員会 第9号
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1972/09/07 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 科学技術振興対策特別委員会 第9号

#1
第071回国会 科学技術振興対策特別委員会 第9号
昭和四十八年九月七日(金曜日)
   午後一時十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 八月三十一日
    辞任         補欠選任
     村田 秀三君     上田  哲君
 九月七日
    辞任         補欠選任
     森 元治郎君     川村 清一君
     成瀬 幡治君     瀬谷 英行君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         渋谷 邦彦君
    理 事
                鍋島 直紹君
                船田  譲君
                辻  一彦君
                矢追 秀彦君
    委 員
                大谷藤之助君
                剱木 亨弘君
                斎藤 十朗君
                永野 鎮雄君
                川村 清一君
                瀬谷 英行君
                中村 利次君
                加藤  進君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       前田佳都男君
   政府委員
       科学技術庁長官
       官房長      牟田口道夫君
       科学技術庁原子
       力局長      田宮 茂文君
   説明員
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        井上  力君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○科学技術振興対策樹立に関する調査
 (原子炉の設置に係る公聴会制度に関する件等)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(渋谷邦彦君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る八月三十一日、村田秀三君が委員を辞任され、その補欠として上田哲君が選任されました。
 本日、森元治郎及び成瀬幡治君が委員を辞任され、その補欠として川村清一君及び瀬谷英行君がそれぞれ選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(渋谷邦彦君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 科学技術振興対策樹立に関する調査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(渋谷邦彦君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(渋谷邦彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(渋谷邦彦君) 科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#7
○辻一彦君 私、もう一度、きょう、公聴会問題について若干の質疑を行ないたいと思います。
 それに先立って、最近問題になっておる原子力船の問題をめぐって、これの当初の実験段階から今日に至るまでの経過を簡単に御報告を初めに伺っておきたいと思います。
#8
○政府委員(田宮茂文君) 原子力船「むつ」の現状を御報告いたします。
 御承知のように、原子力船「むつ」は、日本原子力船開発事業団によりまして昭和三十八年以来開発が進められてきたわけでございますが、四十七年の八月に至りまして船体及び原子炉の建造工事を完了いたしまして、同じく同年九月核燃料を装荷いたしました。したがいまして、その後は臨界実験、出力上昇試験をいたす段階でございますところ、「むつ」の定係港岸壁におきまして臨界実験を行なおうという準備を進めておりましたところ、地元の漁業関係者から同試験の陸奥湾内の実施を中止するように要望されました。このため、事業団では、同試験の開始を延期いたしまして、地元漁業関係者の方々の御了解が得られるよう安全性その他につきまして鋭意折衝を続けてまいりましたところ、本年一月に至りまして青森県知事も仲介の労をとっていただきまして漁業関係者と折衝を行なったわけでございます。しかし、その折衝があまりはかばかしい進展が見られないため、青森県知事は、妥協案といたしまして、本年の四月に至りまして、事業団に対し試験を湾外で実施するように要請をされました。これを受けまして、事業団は、検討の上、日本海の中央部で実施することといたしまして六月に青森県の県漁連に説明をいたしましたが、その御了解を得るに至りませんでした。さらに、事業団は、方針を変更いたしまして、太平洋上約千キロの地点で実施する計画を七月末にもちまして御説明いたしましたが、やはり青森県漁連の御了解が得られませんでした。このため、青森県知事の提案等もございまして、政府といたしましては、関係機関の間で今後の対策を協議するための原子力船「むつ」対策協議会を設けまして、八月七日と記憶しておりますが、第一回の会合を持ち、そしてその対策につき現在検討を進めておるというのが現状でございます。
#9
○辻一彦君 きょうはこの問題には深く触れませんが、原子力船の開発にあたって、現在の原子力船「むつ」の安全性の問題とあわせて、当初その実験のもとになった大宮における研究があると思いますが、大宮の研究をごく簡単に伺いたい。
#10
○政府委員(田宮茂文君) 手元に資料がございませんので記憶でお答えいたしますが、原子力船「むつ」に装荷いたします原子炉は、出力の非常に小さい、たしか熱出力で五万キロワット程度の加圧水型でございますが、これを日本で製作するという方針をきめまして、そのために大宮で臨界実験を行なった――その原子炉本体の実験ではございませんので、原子炉の中の核設計等を一応考えますための臨界実験を行なったというふうに記憶しております。
#11
○辻一彦君 安全性を含めて別の機会に論議をいたしたいと、こう思うので、資料をお願いいたしたい。
 それは、一つは、「むつ」の原子炉の安全審査にかかわる申請書、添付書類そのほか審査資料があればそれを提出をいただきたい。いつ出せるか。
 第二は、大宮の臨界実験炉においてなされたこれの設置にかかわる企業の申請書、それからこれの添付書類、あるいは審査資料、そういう一連の審査にかかわる資料があれば、それを提出をいただきたい。いつ出せるか。こういうことについてお願いしたい。
#12
○政府委員(田宮茂文君) 「むつ」の安全性にかかわります申請書その他の資料につきましてはできるだけ早く御提出いたしますが、大宮の臨界実験にかかわる問題につきましては、先生御承知のように、現在裁判中でございますので、その関係もございまして、御要望に応じられるかどうか、おそらく係争中でございますのでちょっと問題ではないかと、こう考えております。
#13
○辻一彦君 裁判中ということは聞いていますけれども、裁判中だからなぜその資料が出せないのか、それはどうなんですか。
#14
○政府委員(田宮茂文君) 私、その事情をまだつまびらかにしておりませんが、いろいろ資料提出には問題があるように聞いておりますので、その問題点を調査の上御返答申し上げたいと思います。
#15
○辻一彦君 ということは、あれですか、裁判所に資料が全部行っているという意味ですか、どうなんですか。
#16
○政府委員(田宮茂文君) 資料提出につきましていろいろ裁判との関係があるようでございますので、調査いたしまして御返答申し上げたいと思います。
#17
○辻一彦君 まあ裁判中の問題はいろいろむずかしさがあると思いますが、実験炉をつくるときに、すべての原子炉ですが、企業側が申請書を出しますね。それからそれにまた添付書類があるという、ここまではいまどの原子炉についても全部わが国の各原子炉は公開されておるわけですね。だから、この二つ以上はまだ問題があれば、当面一般に公開されておるこの段階まではいつその資料が出せるか、これはここで即答できなければ、検討して、あとで時期をきめて知らしていただきたい。それを手に入れて、私は原子力船全般の問題について質疑を日を改めて行ないたいと、こう思いますから、これは検討されての返事はいついただけますか。
#18
○政府委員(田宮茂文君) 検討いたしましてあすにでも御返事を申し上げたいと思います。――辻先生のほうに御返答を申し上げさしていただきます。
#19
○辻一彦君 じゃ、さきに戻って、公聴会の問題に入りたいと思います。
 午前中の理事会でもいろいろな形で論議をしておりましたが、一つは、私、今度の公聴会はいろんな経過を踏まえて初めて行なわれる公聴会である。そういう意味で、これはおそらく全国的にも関心も高いと思いますし、その公聴会がどういうあり方であるかということについてはたいへん重要であると思います。また、今度の公聴会が第一回目であるがゆえに、今後の各地で行なわれる公聴会の一つのモデルになるというか、もとになると、そういう意味で非常に大事でないかと思います。そこで、第一回目のそういう公聴会は、私はしばしば申し上げましたが、やはり一〇〇%の合意ということは困難であるにしても、国民各階層、またこの委員会におきましても各党とのおよその合意があって、そういう中で開かれる公聴会が第一回としてふさわしいのでないかと、こう思います。しかし、いろいろな論議を見ましても、今回の公聴会が必ずしもおよその合意の上に開かれるというようにはなかなか考えられない。第一回の公聴会として私はそれが強行されるということは非常に残念なことだと思いますが、こういう点で、過去における公聴会の二年間にわたる経緯を踏まえて、本委員会が論議をしてまいりましたが、こういう経緯を踏まえて、もう少しこの委員会で論議をされた中身を吸収し、くみ上げて、第一回目の公聴会を多少時間がかかっても慎重にやると、こういうことについての考え方は、まあいままで論議がされましたが、いま一度長官のほうからそれらについての考え方をお伺いいたしたいと思います。
#20
○国務大臣(前田佳都男君) 公聴会につきましては、本委員会においても、あるいはまた、それ以外におきまして過日辻先生をはじめ皆さんが私のところにおたずねをいただきまして、いろいろ貴重な御意見を拝聴したことも事実でございます。その点につきましては、われわれ一生懸命になっていろいろ検討いたしまして、決して頑迷固陋にただわれわれの考え方を強行しよう、押しつけようという考え方では毛頭ないわけでございます。ただ、その公聴会のあり方につきまして、いま一項目一項目については申し上げませんけれども、結局、いろいろ意見の食い違いがあったことはまことに遺憾でございまするが、私たちは、とにもかくにも、辻先生の二年来にわたる御主張である公聴会を開催せよという御指摘、これに非常な勇断をもって実は踏み切りまして、いろいろそれは御意見、御批評はあると思いますが、私たちは私たちなりにほんとうに誠意をもって一生懸命にやったと思っておりまして、特に現在考えておりまする公聴会開催要領というものを変更する考え方はございません。
#21
○辻一彦君 そこで、いま御答弁のように、この公聴会が国会でずいぶんと論議をされてきた。そこで、五月の二十二日に開催要領が出されましたですね。そのときの、たとえば衆議院では三十一日に論議がされておりますが、そういう論議の中で、具体的には細則が出てから細則の中でいろいろな要望やそういうことを考えて具体的な細則の発表を待ちたい、発表の中に含めたいと、こういうことであったのですが、事実この細則が出たのは七月の二十四日ですね。そうしますと、御存じのように、国会は、いろいろな事情によって、七月の下旬から八月の下旬の一カ月間、本委員会においては審議をする機会というものがなかった。そこで、衆議院において論議をされたのは八月の二十九、三十日であり、参議院において論議をされたのは八月の三十一日でありますが、すでに八月の二十五日をもって応募等が締め切りをなされている。そうすれば、少なくも過去においてこの委員会であれだけ論議をした公聴会について、その具体的な細則が出され、その内容については、私は、締め切りされる前、あるいは告示をされる前に、もっと論議が行なわれ、その中身をくみ上げてやっていくという段階が必要でなかったのかと、こう思いますが、この問題については、長官、どういうようにお考えになるか、お伺いをいたしたい。
#22
○国務大臣(前田佳都男君) いろいろ御指摘もございまするが、特にわれわれ故意に国会の論議を避けてこういう日数のほうをいま政府委員が申し上げましたようなそういう段取り、日取りを組んだわけでは毛頭ないわけでございまして、その点はどうぞひとつわれわれのほんとうの気持ちをむしろ御理解いただきたいと思うわけでございます。
 なお、幾日にどうだこうだという点につきましては、あるいは局長から補足して御説明してもいいかと思います。
#23
○辻一彦君 局長、ありますか。
#24
○政府委員(田宮茂文君) 特に申し上げることはございません。
#25
○辻一彦君 私は、もちろん、公聴会の要領がなかったそういうときから公聴会を開こうということになった、その点における努力はそれは評価をしております。しかし、繰り返すようでありますが、名前が公聴会であれば中身はどうでもいいんだと、こういうものではないので、その中身が国会で論議をされた中身にやはり近づくということが私は何としても大事であると、こう思うのですね。そこで、少なくともあれだけ論議をされた公聴会問題というものが、細則が出るそういう段階で、告示、締め切りまでに国会の成規の論議を経てそれを吸収して具体的に移していくというこういう段階が、この委員会であまりにも公聴会問題を過去において取り上げたがゆえにその段階が欠けておる、私はこういうように思うのですが、この点どうお思いになりますか。
#26
○国務大臣(前田佳都男君) 確かに、辻先生のおっしゃるとおりでありまして、公聴会というのをつくったって、中身が空気ばかり入ってからっぽじゃしょうがないじゃないかというふうな、ほんとうに御指摘のとおりでございます。そして、その細則をきめるについてもっと国会で論議さしたらどうかというふうな御意見でございますが、私たちは、別に、先ほども申しましたように、国会の論議を特に忌避してこういう日程を組んだわけでも毛頭ございませんし、また、私たちは、国会で論議された先生方の御指摘の意見を一生懸命反映さしていただきたいと思いましてこの細則などをきめたわけでございます。辻先生から御指摘をいただけば、あっちも欠点があるんじゃないか、こっちも欠点があるんじゃないかと言われると思いますけれども、その点はわれわれ実はほんとうに公聴会――私も公聴会というこの制度ができるについてのずっといきさつも私なりに勉強してみましたけれども、辻先生が前長官あるいは前々長官あたりのときにいろいろ御意見を言われたというふうなことがこの公聴会というものを踏み切るについて大きな役割りといいましょうか原動力をなしておるということも私はこの公聴会の歴史とともにいろいろ御批判はあるけれども公聴会に踏み切った、辻先生からもいろいろ強い御指摘をいただいたということで、私はむしろその点に自分だけの一種の満足感といいますか、それはほんとうにつまらぬことでありますが、そういうことを考えておるくらいでございまして、とにかくお述べになりました意見というものをできるだけ取り入れるように取り入れるようにと実は考えつつこういうふうになったわけでございます。
#27
○辻一彦君 私はそれは過去の国会論議をいろいろな形でくみ上げに努力されたということはあろうかと思いますが、この要領が出たときに、具体的には細則を待ってと、こういうことでありましたから、その細則が出てからあとにおいて、告示、締め切りという具体的に実施されるまでの期間において、この委員会等において、衆参両院においてもっと論議が重ねられればかなりなおおよその合意点というものはもっと生み出されたのでないか、それを飛び越えて行なわれるところに、合意のないままに進められる公聴会にやはり無理が伴うのでないかと、こういうように思います。
 そこで、若干具体的な福島県の問題に限ってきょうは少し伺ってみたいと思います。ということは、今度の公聴会が福島県で行なわれる、こういう点から、やはり福島現地における住民の声をなるべく強くくみ入れていくということがどうしても大事であると思います。そういう点で原子力委員会と、具体的に公聴会の準備を進めていくあるいは分担をしている現地福島県の間に、かなりな見解の食い違いがあったように、これは一昨日地元福島の住民代表が二十名からお見えになって、そういういろいろな具体的な事実の中に私は感じたわけであります。そのことについて、若干の確認といいますか、確かめてみたいと思います。
 一つは、経緯はまあ御存じのとおりでありますが、まず、県と原子力委員会はこの公聴会開催に関してどういう関係になっておるのか。ということは、原子力委員会のきめた方針、要領というものを、具体的にこれをいろいろ準備をし、説明をし、地域の人にわかるようにしていく、そういう仕事を県がやるのか、全然違うのか、その点、原子力委員会と県との公聴会をめぐっての関係はどうなのか、この点いかがですか。
#28
○政府委員(田宮茂文君) 先生御承知のとおり、この公聴会は原子力委員会が開催するものでございます。しかし、開催する場所が福島県でございますので、福島県とはよく打ち合わせまして準備を進めておると、こういうことでございます。
#29
○辻一彦君 そうすると、よく打ち合わせされている福島県が、八月二十四日まで、原子力委員会が示している方針と違った中身で地元住民に説明をしておったとすれば、一体その食い違いということはどういうふうにお考えになりますか。
#30
○政府委員(田宮茂文君) 先生御指摘のところは、地元の団体を代表する科学者等を認めるか認めないか、この点だと思いますけれども、この点につきましては、これも先生御承知のように、八月の十三日に福島県の公聴会阻止県民共闘会議等が県においでになりまして質問をされた、その質問の解釈につきまして、県側は、科学技術庁と打ち合わせて二十四日までに返答すると、こういう御返事をされた。科学技術庁のほうは、その御質問を受けまして、実質上二十二、二十三日ごろに解釈をきめまして県に御連絡をした、こういう次第でございます。
#31
○辻一彦君 その経過について若干伺いますが、第一に、原子力委員会が科学者を含めてもいいという見解を示した、正式に決定したのは、いつになりますか。
#32
○政府委員(田宮茂文君) それは委員会決定ということではございませんで、共闘会議の御質問になりました中に、代理人と書いてございましたか、とにかく科学者技術者を認めろという御質問がありましたので、それをどの範囲の科学者技術者をお認めすべきであるかということにつきまして事務的に検討いたしまして、その大体の固まりは二十二、二十三日でございましたけれども、二十四日に原子力委員会の打ち合わせ会を開きまして確認をしていただいたと、こういう経過でございます。
#33
○辻一彦君 そうしますと、二十四日が原子力委員会で科学者の参加を認めようということを確認したと、その前の二十三日に福島県にそのことをお伝えになったと、こういうことですか。
#34
○政府委員(田宮茂文君) そうでございます。
#35
○辻一彦君 そこで、地元住民の代表の方々は、二十四日に科学技術庁が示した二十三日の見解を、メモという形で当日副知事から受け取っておりますね。その中に、なるほどいま言われましたように、利害関係者という点で科学者を含めるというような見解が示されておりますが、一つは、その見解が示された時期と、もう一つは、原子力委員会の示した見解とまだ八月二十四日の時点で県の示した見解というものが食い違っておったということ、一つは、福島の副知事がそのときにもなお科学者の参加は県内に限って認めるが県外の科学者はいけないと、こういうことを明確に二十四日に言っておったと、こういうことは、この間二日前に福島地元の皆さんが見えて直接長官にもいろいろその間の事情を詳しく述べられたことであると思います。また、八月の二十七日に、さらに知事が締め切り後においてもう一度住民の方と会ったときにも、なお科学者は地元の範囲に究極的には限定されると、こういうことを述べておるのですが、この間は私はたいへん大きな食い違いでないかと思いますが、この点は事実関係はどうでしょうか。
#36
○政府委員(田宮茂文君) 二十二、二十三日に「住民の推せんする科学者や弁護士等を陳述者として認める。」という公聴会阻止福島県民共闘会議の御要望に対します回答といたしまして私どもが県に申し上げましたのは、「地元と特に利害関係を有する科学者等であれば陳述者になり得ると考えるが、この公聴会の趣旨は地元住民の生の声を聞くのがねらいであり、代理人という形で科学者等を陳述人とすることは考えていない。」と、こういうことを口頭で申し上げまして、福島県のほうがメモをされたものでございます。このメモは二十四日に副知事がお会いになったときに共闘会議の方にお渡ししたというふうに聞いております。
 それからまた二十七日に知事が地元の方に対してどういうことを言われましたか、私ども立ち会っておりませんので証言能力はないのでございますが、県から聞いております範囲におきましては、特に私どもの見解と違ったことを述べたというふうには聞いておりません。
 また、これは御参考でございますが、たとえば八月二十五日の「福島民友新聞」にはこの記事が出ておりまして、そこには、県側の回答といたしまして、「“住民の推薦する科学者や弁護士等の陳述者”については地元と特に利害関係のある科学者などであれば別だが、公聴会の趣旨から地元住民の生の声を聞くのがねらいで、代理人という形の科学者等は陳述人として考えていない」というふうに述べたと報道されております。
#37
○辻一彦君 その新聞記事はこちらにもありますが、そこの手元に、県が出した回答のメモがありますね。これに、「地元と特に利害関係を有する科学者等であれば陳述者になり得ると考えるが、」と、こう一応言ってありますね。ところが、この最後のほうには、これは、私、きのうもけさももう一度念のために現地に電話で確かめてみたのですが、「意見陳述者の範囲を明確にしてほしい。」ということに対して、県側が、「今回の場合は究極的には県内一円ということになろう。」と、こういうふうに、やはりこのことを二十四日も、また二十七日も明確に言っているということですね。このことは、いま局長が言われた、かなり広く考えて、県内に限定しないで科学者の参加を認めていこうと、こういう原子力委員会の方針の決定と、県が二十四日並びに二十七日にその範囲を明確にしろということに対して文書をもって答えてなおそれを確認をしている、これは私はたいへん大きい食い違いであると思いますが、この点はいかがですか。
#38
○政府委員(田宮茂文君) 先ほど来申し上げておりますように、先生お手持ちの文書は、「公聴会阻止福島県民共闘会議の要望に対する回答」といたしまして口頭で述べましたところを県側がメモしたものでございます。したがいまして、文書の形式として非常に明快になっておるとは申されないところがあると考えますが、私どもといたしましては、「住民の推せんする科学者や弁護士等を陳述者として認める。」と、こういう御質問に対しまして、先ほど来申し上げておりますような回答をいたしまして、先生御引用になりましたところは、一般意見陳述人、地元の関係の範囲の御質問に対してお答えしたというふうに考えております。
#39
○辻一彦君 いや、あなたはそうお考えになるかもわからないけれども、現地では、知事、副知事の口を通して明確に科学者は県内に限定されると、こう言っておるというのですが、これは私はお考えになることはそれはいろいろあろうと思いますけれども、しかし、県当局が原子力委員会の意を受けてといいますか、それを説明するのにしてはずいぶん食い違いがあると思うのですが、いま一度いかがですか。
#40
○政府委員(田宮茂文君) 「住民の推せんする科学者や弁護士等を陳述者として認める。」と、この点が公聴会阻止福島県民共闘会議の御質問の一つの要点でございましたので、この要点につきましては、先ほど来申し上げているような点で「地元と特に利害関係を有する科学者等であれば陳述者になり得る」というふうに御返事をしておりますので、その点は明らかであると考えております。
#41
○辻一彦君 いや、あなたのほうはそう言っておられると言われれば、私はまたそれをそこで直接聞いているわけじゃないのだから、それそれとして、このメモをもとにして県当局が直接住民の皆さんに言っているのは、やはり科学者については県内にあくまで限定するということをはっきり言っておるのですが、この事実はないんですか。
#42
○政府委員(田宮茂文君) 私ども、その場に立ち会っておりませんので、何とも申されないわけでございますが、県当局からはこの口頭の見解のメモとはずれた見解は示していないというふうに聞いております。
#43
○辻一彦君 この間、三十一日に、村田委員からいろいろな地元の様子を述べられながら質問がありました。速記録を私は見てみると、あの中にも述べられておりますが、当初、県は科学者の意見というのは、そんなのは中央で聞けばいいんだと、だから何も東京や遠方から福島にまで来てもらうことはないんだと、こういう形で科学者は県外、遠方から来てもらう必要はないということをはっきり言っておったんですね。それから原子力の委員会の二十三日のメモが口頭で伝えられて、あとは県内ならばこれは認められると、こう言っておるのですね。しかし、その時点でもなお県外は認められないと、こういうことをはっきり言っているということを私は何回か直接その話を聞いた方から確認をしております。しかし、それはそのテープコーダーをいまここで聞くわけにもいかないので、あなたのほうで県が間違いなしに原子力委員会の中にも伝えていると、こう言われ、私がこう申し上げますと、これは具体的に食い違いますが、ここでじかに確認するというようにはなかなかできないと思います。しかし、こういう食い違いがあったということは、テープコーダーあるいは速記録がなければ確認できないというならばそうでありますが、やはり現実に私は存在をしたと思うのですね。
 そこで、なぜこのことは若干くどく言うかといいますと、私たちは公聴会が民主的であるかあるいは住民や国民の側に立つか否かをはかるものさし、基準というものとして、幾つかの点をいままであげてきたわけですね。たとえば、われわれも再三申し上げましたが、一つは、一回公聴会をやればあとはもう二つ目、三つ目、四つ目はいいんだというようなことでは困ると、やはり新設や増設をする原子炉については公聴会を開くべきであるということ、そういうことをやるのかやらないのかということが一つのものさしであります。二つ目には、これはやはり専門の科学者や弁護士等を、まあ私たちの言い方は代理人という言い方でありましたが、原子力委員会、科学者技術庁の言い方は、地元の利害関係というのを広げて、科学者もそういうのに入るならばそれも認めていくというような考えのようでありますが、科学者や弁護士、そういう人を代理として住民の声を代表して陳述できると、こういうことを認めるのか否か、これが私は第二のものさしであります。三つ目は、十五分だけしゃべりっぱなしでしゃべればそれは記録になって安全専門審査会で参考にしましょうと、終わったらこの中身は報告書で報告しますと、そういう質問趣意書を出して答弁書をもらう、ような行き違いではなしに、設置者や安全審査に当たった審査の専門委員あるいは設置側の電力企業が、住民の公述をし、それからあとの質問に親切に答えて不安やいろいろな問題に対して答えるべきでないか、するのかしないのか、これが私は三つ目のものさしであると思います。
 また、四つ目のものさしとして、科学者の場合にはやはりよく公開された資料を見なければ論議ができない。資料公開が十分に行なわれ、そういう経過が記録にされて、それが公にされるのかどうか、これが四つ目の問題です。
 そして、五つ目の問題としましては、これは住民がそういう意思をきめるのであるから、公聴会が開かれたあとに住民の投票によってきめるべきであると、これが五つ目です。しかし、最後の五つ目は、まあ法の体系といいますか、原子炉を設置するには内閣総理大臣が云々というのがありますから、これとちょっと違った次元になりますから、この五つ目の問題は、一応いまのは別として、前の四点については、私は、この公聴会が民主的であるかあるいは住民側に立つかをはかる重大なる基準であり、ものさしがあると考えるのですね。そういうものさしが非常にあいまいである、こういうことですね。たとえばいまあげた四つのものさしが一〇〇%といかなくても七〇、八〇まで近づくとするならば、私は、この公聴会に対する住民の受けとめ方というものはかなり変わっていくであろうし、変わったはずであると思います。したがってこの公聴会に積極的に中に入ってやるという方向も住民の中にも出てきたろうと思うのです。しかし、原案によるところの公聴会というものがやれるとするならば、そのものさしからして、これは形だけを整える公聴会で中身というものが非常にかけ離れている、だからこれにはなかなか参加ができないと、こういう判断が出てくると私は思うのですよ。そういう重要な判断の基準であるがゆえに、この科学者の参加をいつの時点で認めるようにしたのか、それが広く告示をされて住民に徹底をしたのかどうか、こういうことは公聴会の民主化をはかる重大な条件であり問題点であると私は思うのです。こういうことがあいまいにされ、しかも原子力委員会と県当局の意見、考え方というものが具体的な実施要領の中で方針として食い違っておったと、こういうことは、このままでこの公聴会が進められるということは私は問題が非常にあると思うのです。こういう点について重大なものさしの基準の条件変更を八月二十四日になされたと、こう私は思いますが、これを三十一日の御答弁では幅を広げたにすぎないと、こういうような御答弁であったのですが、その点の御見解はいかがですか。
#44
○政府委員(田宮茂文君) 先生御承知のように、五月二十二日の告示では、「事案に係る原子炉の設置に関し、地元利害関係者として、公聴会において意見陳述を希望する者は、委員会に対し、その利害関係の内容および陳述意見要旨をあらかじめ委員会が指定する日までに届け出なければならない。」というふうになっております。それから七月二十四日の実施細則におきましては、「委員会は、地元利害関係者と認められる意見陳述希望者のうちから意見陳述者の指定を行なうものとする。と、こうなっております。それで、先ほど来申し上げておりますように、この点に関しましていろいろの御疑問が出ました。八月十三日に福島県の副知事に対しまして公聴会阻止県民共闘会議が会見されまして二住民の推せんする科学者や弁護士等を陳述者として認める。」という御質問がございました。それにつきましていろいろ協議をいたしまして「地元と特に利害関係を有する科学者等であれば陳述人となり得ると考える」と、こういう御答弁をしているわけでございますので、利害関係としてこういう地元と特に利害関係を有する科学者等であれば陳述者なり得ると、こういうふうに解釈したわけでございます。
#45
○辻一彦君 要するに、あれでしょう、要領と細則では制限はされていなかったんだと、だから、そういう制限をしてなかったんだから、多少時期はおくれたけれども、二十四日にそれの解釈が明確になれば、一応筋は通るじゃないかと、こういうことに尽きると思うのですね。それならば、私は先ほど言いましたが、原子力委員会、科学技術庁と県との関係はどうなのか。県は制限的でないというあなたのお話であるけれども、当初から制限した答えをはっきりと示しておった。八月十三日もしかりであるし、八月二十四日もしかりであるし、八月二十七日においてすらなお、これは全国の科学者という点でありますが、そういう制限を示しておった。これを見れば、原子力委員会はそう言っておられた、制限はなかったんだと、解釈だけはあとではっきりさしたと、こう言われるが、具体的に進める県当局がはっきり制限をしてこの点を明確にしておった、これは私はたいへん違うと思うのですが、この点どうお考えになりますか。
#46
○政府委員(田宮茂文君) この点の考え方が明らかになりましたのは、先ほど来申し上げておりますように、八月二十二日、二十三日の時点でございます。したがいまして、それ以降はそのようなこともあると思いまして口頭の見解を書いていただきまして御説明をしていただきますので、まあその場でどういう問答が行なわれているか、私どもは立ち会っておりませんので何とも申されないのでございますけれども、一応科学技術庁、原子力委員会の見解をお伝えし、そして県もそれを書いたものでお渡ししているわけでございますので、あまり食い違いはなかったのではないかと私どもは考えております。
#47
○辻一彦君 八月の二十二、三日ごろにこの問題についての見解が明らかになったとすれば、やはりそれまではこの問題についての見解は明確にされていなかったということになりますね。そうなれば、これは二十三日にそれが明らかにされて二十四日の厚子力委員会で確認されたとすれば、やはりこれは私が先ほど言った重要な五つの基準におけるものさしの条件変更である、こう私は思いますが、こういう条件が変えられたとすれば、これは明確に告示であるとかあるいは県当局を通して周知徹底をして、そうしてきちっと応募をやり直すべきである。その点、明確にされた時点が八月二十三日であるならば、二十五日の締め切りというのがもう目前に迫った時点でこの解釈が明らかにされたということは私は問題を非常に残しておると思いますが、この点はいかがですか。
#48
○政府委員(田宮茂文君) 先ほど来、要領と細則を引用いたしまして地元利害関係人の解釈の問題をこう申し上げました。この点につきましては、その公聴会反対共闘会議以外にもいろいろと直接問い合わせのあるところもございまして、同じような御返事をしているわけでございます。したがいまして、そういう御質問のある方はその「住民の推せんする科学者や弁護士等を陳述者として認める。」という点に御関心のある向きだというふうに解釈しております。したがいまして、十三日にもしそういう御質問がありましたならば、そういう方を推薦したいという御希望のあった向きだと思っておりますので、回答がおくれたことは申しわけないと思いますけれども、準備がおできになったのではないかというふうにも考えるわけでございまして、事実、電話等で御質問がございました向きからは、このような形の推薦される科学者、弁護士等として利害関係人として陳述を申し込んでおる向きもあるわけでございます。
#49
○辻一彦君 これはくどいようですけれども、この問題は、発言をしたい、だから推薦をしたいという、それだけではないと思うんですよ。いわゆるこの公聴会が民主的であるかをはかる基準であるということを私は先ほどから強調しておるんですね。そういう基準は最初に明確にされなくちゃならない。それがぎりぎりになって明らかにされたということでは、この公聴会に対する受けとめ方というものが当初からいろいろ違った形で受けとめられている。そういうことは第一回の公聴会を開く場合にたいへんな問題を残していくことになる。だから、こういう中身については、明確にされた点は一度はっきり整理をして、これを告示をし周知徹底をしてやり直すべきでないか、こういうことを私は言っておるんですよ。だから、単にあとにぎりぎりに何人かの人が電話で申し出ればそれで済むじゃないかと、そういうものでは私はないと思うのですが、長官、どうですか、私は公聴会の民主化をはかる大事な基準としてこの問題を考えておりますが、これを、ただ、一日か半日余裕があれば発言したい人は入るじゃないか、こういうように受けとめていいものかどうか、いかがお考えになりますか。
#50
○国務大臣(前田佳都男君) この公聴会が民主的であるかどうかと診断する診断方法の幾つかの方法を先生御指摘になりました。
 その一つは、やはり科学者の参加という問題もおあげになりました。確かに、それもそういうふうなものを診断する一つの考え方であろうと思います。また、この問題につきましては、九月の五日でございましょうか、辻先生をはじめとして村田先生並びに地元の方々が大ぜい私をおたずねいただいたそのときにもいろいろお話がありましたので、実はすぐに――私、ちょっとあれから外部の会合に出まして、帰ってくるとすぐにこの点を事務次官並びにここに出席しております田宮局長等にもこの点をよく詰めてくださいと言うて相当きびしく私は詰めたわけでございます。その結果、ただいま田宮君がお答えいたしましたような経過でございまして、その点、私たちとしては、特に科学者の御意見の陳述を避けたとか、そういう考え方は毛頭ございませんし、科学者が準備する間がないように、そういうふうな悪意的な考え方も毛頭持っておりません。それは、公聴会という制度がもう早くからコンクリートのものがあれば、もっとまた別の考え方があるかもしれませんけれども、私たちは一生懸命に努力をいたしまして、こういうふうな手続をとったということを御理解をいただきたいと思います。
#51
○辻一彦君 いま御発言があったのですけれども、一昨日、住民の皆さんが科学技術庁に行かれて、長官にはかなり長い時間をいろいろお話しいただいたですね。その結果は、あれですか、いろいろ協議をしたいということだったんですが、経過だけを詰められたのですか。こういういきさつであったという経過だけをお詰めになったのですか。
#52
○国務大臣(前田佳都男君) 県当局と私のほうの考え方が県当局が違って発表したとか、何かそういうことを聞いたり、科学者の参加というものがそういう大切な問題についていろいろどうも意見の食い違いがあったように聞いたけれどもということで、ちょうど田宮君がほかの用務のためにあの皆さん方との会合には出席しておりませんでしたので、実は、私からもその点を、田宮君、これはこういうふうな御意見の陳述があったけれども、ひとつ鋭意その点は調べてください、詰めてくださいと言うて、田宮君もそれをいろいろトレースしまして、それでいまお答えしたようなことになったわけでございます。
#53
○辻一彦君 六十分という約束で時間が過ぎてきたのですが、その詰められた結果は、県と科学技術庁の見解は変わりはなかったと、こういうことを言われますが、われわれが確認した限りでは、原子力委員会が示されたのは時間的にそういう経過であろうと思いますが、これは県当局が言っていることとは食い違いがあったと。だから、食い違いがあれば、これはやはり条件の点からいっても非常に問題になる。まあ速記録が残されていなければそれを確認しない限りはできないとすれば若干この論議はすれ違いになりますが、そういう食い違いがあったということと、それから先ほどのように八月二十二、三日ぎりぎりになってそういう解釈が明らかにされたというものの、実質的には条件の変化が起こっていると、こういう形で進められれば、住民の中に非常な不満とそうして理解できない点を残して、無理にこの公聴会が進められたということになると思います。前に申し上げましたが、前回でも、すべての新増設される原子炉についての公聴会をやるべきじゃないか。あるいは十分な質疑を尽くすべきじゃないか。あるいは三つ目に、資料の公開等を行なってやるべきじゃないか。四つ目に、きょう私は福島現地におけるその食い違い、そうして条件の変更があったことを申し上げたのですが、この四点がやはり解明されないといいますか、あるいはこの意見というものがあまりくみ入れられずに進められる公聴会というものは、なるほど形はそれは公聴会でしょう。しかし、形だけをとって住民の声を聞いたと、こういうことになりかねないと、こう思います。そういう点、これは現地の食い違い等も十分考えていま一度再考すべきでないか。
 もう一つ、私は、それに関連して、この公聴会が現地東電を中心にどう行なわれているかということを二点ほどちょっと参考にあげておきたいと思います。
 一つは、これは現地の方がおとついもるると述べておりましたが、ずいぶん原稿がつくられて、各市町村の議会の議員を通してこの原稿で賛成の陳述をやってもらいたい、こういうことが反対の意見を持つ人のところまでまかり間違って来て、読んで返したと、こういうことも聞きましたですね。まあ返してしまったからそのあれがありませんが、こういうことは、私は、おそらく企業側が中心になってやっているというふうに思いますが、公聴会についての非常な行き過ぎになっているのじゃないか。第二は、きのう科学技術庁で一万五千からの傍聴者があってそれを抽せんをされたと、こういうふうに聞きますが、その中身は、半数近くは活字もしくはガリ刷りのいわゆるつくられた要旨によっている。おそらくこれだけのものを全国から出さしてやるには非常な手間といいますか、いろいろな労力、経費がかかりますが、こういうことも明らかにこれは企業側がやっておるのじゃないか。こういう公聴会の取り組みの一面を見ても、非常に問題のあるやり方だと私は思いますが、この最後の点についてはどうお思いになりますか、この二点について。
#54
○国務大臣(前田佳都男君) ただいま御指摘の点、あるいは陳述の工作といいましょうか、あるいは何か傍聴人の問題などが御指摘の点でございますが、私、どういうふうなことを具体的にやるのか、実は残念ながら存じません。とにかく、公聴会が本来の地元のなまの声をほんとうに反映せられまするように、ひたすら私はそういうふうにありたいとおもんばかるばかりでございます。
#55
○辻一彦君 ちょうど時間になっていますが、それはそんなことがあるはずがないと言われても、現実にこれはあったことですね。いま行なわれていることです。私は、幾つかの基本的な問題、また、ごく簡単に具体的ないまの例をも申し上げましたが、このままで公聴会が強行されるとすれば、幾つかの点から推してどうしても住民の考え方から距離のかなり離れた公聴会になる。だから、せっかく第一回目の公聴会であるから、何としてもこの声をいま少しくみ上げて、内容について若干の時間をとって検討して、より住民の声を反映した公聴会にしてもらいたい。そのためには若干期間が延びたとしても、これは慎重を要するためにやむを得ないのじゃないか。したがって、そういう慎重に取り組むために若干の時間を延長して、そしていま一度国会並びに住民のこの声をくみ入れてやる考えがないのかどうか、もう一度お伺いをして終わりたいと思います。
#56
○国務大臣(前田佳都男君) 辻先生からたびたびの御指摘でございまするが、私たちは一生懸命に誠意をもって地元のなまの声をこの原子炉の設置問題について反映するように鋭意取り組みたいと考えておりまするので、現在の公聴会は、いろいろ御批判はございますけれども、私たちは私たちなりに非常に良心的にやっておると確信しておりますので、これを延期あるいはこれをやめるとか、そういう考え方はございません。
#57
○辻一彦君 これで終わります。
 私は全部やめてしまえと、そんなことは絶対言っているわけじゃなくて、これは経過からも御存じのとおりであります。若干の時間をおいて慎重を期すべきであると。しかし、これを御無理にどうでもしてこの原案で住民の声をくみ上げないままにおやりになれば、やはり私はいろいろスムーズに必ずしもいかないと思う。そういう点を強くこの機会に申し上げておきたいと思うのです。時間は残されておりますから、あえてこの答弁にとらわれずに再考を時間の限りしてもらうように望んで、終わりたいと思います。
#58
○中村利次君 私は、質問の時間がたいへん短いようでございますから、だいぶ積み残しが残ると思うのですが、できるだけ直截にお答えをいただきたいと思います。
 最初に、これは私は毎々申し上げておりますように、政府の姿勢について質問をしたいと思います。過般、本委員会で私は環境庁及び通産省に、これは原子力委員会のみでなく関係方面に環境審査に関して根拠がいずれにあるのか等を含めて質問をしてお答えをいただいたのです。原子力委員会で六月の十八日に環境審査に関する専門家グループをつくって環境審査に万全を期したいというそういう方針をおきめになったようでありますけれども、これは事実かどうか。事実であれば、その内容について簡単にお答えをいただきます。
#59
○政府委員(田宮茂文君) 原子力委員会では、環境問題を検討いたしますために環境安全専門部会というのをつくって環境問題を検討しておりますが、これは昭和四十七年二月に設置されたものでございます。あるいは先生の御指摘になりました点は、安全審査に関しまして環境問題についても検討すると、こういう点でございましょうか。
#60
○中村利次君 いや、これは実は六月十九日の新聞に、「専門家グループを作って」ということで、原子力委員会は環境問題の専門家による調査の必要性をあらためて痛感し、原子力委内に環境問題の専門家を置き、原子炉の安全性ばかりでなく環境問題も審査すべきだとの意見がこれまでもあったので、これにこたえようと、そのためにこういう専門家グループをつくるんだという報道があるんですよ。
#61
○政府委員(田宮茂文君) わかりました。それは、こういうことでございます。従来から、原子炉の安全審査に関しまして安全審査専門部会が主として原子炉の安全性について審査をいたします。温排水等の環境問題につきましては、電気事業法に基づきまして通商産業省が専門家を集めて審査をし、それを原子力委員会に答申して、原子力委員会がそれをあわせて審査いたしまして総理大臣に答申するということでございますが、その原子力委員会が環境問題等を審査いたしますにつきまして、原子力委員会だけでなく、専門家をこれに加えて審議体制を強化いたしたいと、こういうことでございます。
#62
○中村利次君 そうしますと、原子力委員会は環境審査をやるんですか。
#63
○政府委員(田宮茂文君) 安全審査はいたしますが、環境問題につきましては通産省等が審査をいたした意見を聴取いたしまして判断するわけでございます。
#64
○中村利次君 これは過般の私の質問に対してもそういう答弁を聞いたんです。そうしますと、この新聞報道というのは、これは誤りであるということになりますが、それでよろしいですか。
#65
○政府委員(田宮茂文君) 環境問題につきまして各省でやられましたことを聴取いたしまして原子力委員会として判断する場合に参考として専門家を専門委員として任命し、その意見を聞くというのがいま考えておりますことでございます。
#66
○中村利次君 そうしますと、はっきり明確にしていただきたいと思いますが、環境審査は原子力委員会としてはやらないということですね。これは間違いありませんね。
#67
○政府委員(田宮茂文君) 審査自体はしません。
#68
○中村利次君 わかりました。そういう点について、私はやはり政府の姿勢として明確な姿勢をとっていただきたいと思いますね。ややもすればいろいろな報道等がされまして、安全審査はこれはもう当然法に従ってやらなきゃいけない、これは原子力委員会以外にはないわけでありますから。ところが、環境審査については、これはいま環境問題というのは、非常に世論のうるさいところでして、それに対して原子力委員会が、法的根拠がないのに、世論がうるさい、環境はどうなんだと言われると、少なくとも行政府は法的根拠がないことをやるべきではないにもかかわらず、いや、それはやるんだというようなことを言う、あるいはそういうのを新聞発表するとか、あるいは国会の質疑の中で環境問題は非常に大事でありますから通産省からレポートを取って審査をいかにもやるような答弁をされるという、まことにこれでは困るわけですよ。ですから、環境問題の重大性については、私自身毎々申し上げるように、これはもう重大な問題であるということを言い切っているわけです。ところが、審査権限のない法的根拠のないところでいかにもやるようなことを言いますと、この前も申し上げましたが、まさにこれは百家争鳴でして、あっちでもかってなことを言う、こっちでもかってなことを言う。ですから、原子力委員会としては、環境問題に関しては、環境庁あるいは通産省から出るレポート――通産省にしても、電気事業法八条に基づいてという御答弁がありましたが、これは根拠はありません。環境庁は、確かに水質汚濁防止法に従って環境基準をつくるし、政令でこれを定めることになっておりますから、これはもう明確です。ですから、どうかひとつそういう点は政府の姿勢としてはっきりしてくれませんか、今後も。よろしいですか。
#69
○政府委員(田宮茂文君) いまちょっと見ておりますのですが、原子力委員会設置法第五条によりまして原子力委員会はかかる点つきまして各省の意見を聴取することができるというのがたしか……
#70
○中村利次君 いやいや、聴取するのはけっこうですよ、それは。
#71
○政府委員(田宮茂文君) 第五条でございますが、「委員会は、その所掌事務を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。」これに基づきまして、通産省のおやりになった環境審査の御報告をいただきまして、それを委員会として審議いたしますときに専門家の協力を求める、こういう趣旨でございます。
#72
○中村利次君 ですから、判断材料にはするけれども、環境審査の審査をするという法的根拠はないということは、これははっきりしていますね。よろしいですね。
#73
○政府委員(田宮茂文君) そのとおりであります。
#74
○中村利次君 ですから、その点はこれ限り言いませんから、またおかしな報道があったり、おかしなことをしゃべられると私はまたやらなきゃばならぬ。これは四十八年の七月二十七日に宮川さんを代理人とする異議申し立てについて総理大臣が却下したその却下理由の中にもうはっきりしているんですよ。その四項に。原子力委員会は原子炉等規制法に基づく規制の対象事項ではないと、これはまあひとつ肝に銘じてあいまいな態度にならないように私は要望しておきたいと思います。
 次に進みますけれども、これはきのうですかきょうですか辻委員の要求に基づいて「福島原子力発電所の廃液漏れ事故ならびに対策について」という資料をいただきましたから、この点について簡単に私は質問をしておきたいと思いますけれども、これは原子炉とは違いますが、原子力発電所であろうと、あるいは列車であろうと、自動車であろうと、航空機であろうと、船舶であろうと、家庭のいろいろな日常の故障事故であろうと、事故が遺憾であり好ましくないというのはこれはもうはっきりしている。そこで、お尋ねをするのですけれども、この資料をいただいた福島原子力発電所の廃液漏れ事故は、地域住民の皆さんに対していささかでも不安を与えるようなものであったのか、あるいは原子炉の現在あるいは将来の安全性について疑義をいだかせるような事故であったのか、まずその点についてひとつこれははっきりしたお答えをいただきたい。
#75
○政府委員(田宮茂文君) 非常に御質疑がむずかしいのでございますが、まずこの廃液漏れ事故は原子炉と直接関係がございません点ははっきりいたしております。
 住民に不安を与えたかどうか。これは原子力発電所で何らかの事故が起きたという点で不安を与えたかもしれませんし、原子炉の事故ではないということが明らかでありますからあるいは不安がありませんでしょうか、その点は先生はっきり返事をせよということでございますが、ちょっとその点についてはあまりはっきり御返事ができないので恐縮でございます。
#76
○中村利次君 それじゃ言い直しますよ。地域住民の皆さんに不安を与えるというのが適当でなければ、地域住民の皆さんの健康、生命あるいは財産等々に影響を与えるような事故であったかどうかということになればはっきりするでしょう。
#77
○政府委員(田宮茂文君) その点につきましては、この事故は構内の限定された地域が汚染されたものでありますので、直接地域住民の健康、財産等に被害を与えるような事故とは考えておりません。
#78
○中村利次君 それでは、原子炉の安全性について現在、将来、影響を与えるような事故であったかどうか、その点についてはどうですか。
#79
○政府委員(田宮茂文君) 先ほどお答えいたしましたように、原子炉とは直接かかわる事故ではございませんので、原子炉の安全性には直接関係はございませんと考えます。
#80
○中村利次君 私は、意外とあちらこちらで、福島原子力発電所のこういう資料をいただいてまざまざと思い出したのですが、たいへんだたいへんだ、ああいう事故を起こしてえらいことじゃないかという御意向なり御質問を聞いたんです。私も現地調査に行ってきましたよ。そういう点について、これは事業者であれ、あるいは政府であれ、地域住民の皆さんに事実をはっきりして、そういう不安を取り除く何らかの対策というものが打たれておるのか打たれていないのかですね。これは非常に多いです。新聞報道等を見て、原子力発電所というのはたいへん危険だという印象を非常に強くお持ちです。ですから、冒頭にそういう質問をしたんですけれども、三百三十万平米の中の二十八平米ですから、十一万何千分の一の面積に〇・二立米の廃液が漏れたことは、これはもう間違いない。それがこの資料には〇・一七ミリキュリーと書いてありますが、〇・一七ミリキュリーは〇・〇〇一七キュリーなんですよ。これは人体にどういう影響を及ぼすのか、ひとつお伺いしたい。〇・〇〇一七キュリーの放射性物質を含む液体が人体にどういう影響を与えるのか、ひとつお答えいただきたい。
#81
○政府委員(田宮茂文君) これによります被曝線量は、ちょっと数字は覚えておりませんが、許容量のずっと下でございます。したがいまして、直接人体に影響は及ぼさないと思います。
#82
○中村利次君 この作業をした人たち――二十五人でやっていますが、作業をした人たちからの影響というものは検出できない。検出限界以下なんですね、直接作業をした人たちは。だから、そういうのがなぜえらい大事故であって、地域にも重大な影響を与えるような印象をどこでどうころんで与えるのか、そういう点はどういうぐあいにお考えですか。
#83
○政府委員(田宮茂文君) 先ほどの先生の御質問にも関連するわけでございますが、私どもといたしましては、この種の事故が起きました際には、できるだけ早く正確な情報を原子力速報等で流し、そしてその解説も行なっております。しかし、まだ努力――解説と申しますのは、先生がいまおっしゃったような事故の程度、それから地域住民に及ぼす影響等につきましてもなるべく客観的な解説をした速報を流しておりますけれども、何ぶんやはり原子力発電所の事故ということになるわけでございまして、その点私どもの努力が足りない点だと、こう反省しております。
#84
○中村利次君 私はやはりこれは姿勢の問題だと思うのですね。どうもうそをつかれてきた、うそを言いそうだという信頼性の問題が、やはり、エネルギー危機、原電立地問題を非常に困難にしている根本的な原因になっていると思うんですよ。先ほど質問をしました環境審査につきましても、これは何も発電所問題じゃなくて、あらゆる鉄鋼であろうと、石油化学であろうと、環境というのは、これは国民のために、地域住民のために、あるいは地球の人類のために、当然大事なことなんですね。そういうことが騒がれないうちには電気事業法の第八条もちっとも出てこないし、あるいは原子力委員会の所掌事務の規定等もちっとも出てこない。ところが、環境問題が世論としてたいへんにうるさくなりますと、いかにもそれに迎合するかのように、迎合するというのは表現が悪いかもしれませんけれども、やるんだ、やるんだ、やるんだといって騒ぎ回って、何の根拠もないことまでかつぎ回るというその姿勢こそがやはり国民の信頼を得る道にはつながっていない。ですから、たとえば、これは私が当初申し上げましたように、事故あるいは故障というものは、ここでころんでけがした事故だってこれは好ましいことじゃないんです。何でも好ましいことではないけれども、その事故がはたして原子炉の今日及び将来の開発に対してどういう影響を与えるのか、あるいは人間の健康、生命、あるいは地域のいろいろな農産物その他動物等に対してもどういう影響を与えるのか、全くその影響がないにもかかわらず、いかにも何か仮想事故でも起こったみたいなものすごい不安が国民の中にできている。そういうものがこうたびたび重なっていきますと定着しちゃうですよ。そうすると、国民のためにエネルギーをどう確保しなきゃならないかという確保のしかたについての国民との合意を取りつける方法について重大な支障になることは間違いない。そのことがいままで累積されてきて、こういうまことに深刻な問題になっているのでしょう。ですから、私は、そういう点は、どうもほんとうに私自身が質問されてびっくりしまして、そして調査に行って、その限りでは質問者に対してはお答えをしておりますけれども、政府はどういう姿勢でおられるのか、これは行政指導を原子力委員会、通産省でおやりになったわけでありますから、どうですか、通産省、そういう点についてはどういうぐあいにお考えですか。
#85
○説明員(井上力君) 先生御指摘の点につきましては、われわれといたしましても、事態を正確に把握するということを報告に基づいてやりまして、そのあと会社に対しましてはささいなことといえども十分安全管理あるいは施設管理等に注意しなくてはならない点が多々あるわけでございまして、そういう点につきましていろいろ厳重に注意をし、改善を促すという措置をとった次第でございますが、住民の皆さまその他に対しましてはわれわれのほうから直接PRをするというようなことは一切いたしておりません。
#86
○中村利次君 私は、これはもう毎々申し上げますように、原子力発電はクリーンエネルギーとして第三の火として開発をしなければならないという立場を明確にとっています。ただ、これは明確にお断わりしておきますけれども、安全あるいは環境保全、そういうものに優先をして原子力発電は開発されるべきだということを言ったことは一回もありませんよ。安全はこれはもうきびしく守られなければいけない。環境破壊は断じてやってはいかん。ですから、そこに公聴会の問題も出てくるわけでありますから、そういうものを絶対的条件としてそれを前提として国民のためのエネルギーを開発しなきゃならないという立場ですから、したがって、いまそいつが全然だめですよ、四十七年度、四十八年度の電調審で許可をしたところの着工状態はどうなっているか、いまさらこれは通産省に私が質問してここで議事録にとどめる必要もなく、実にはっきりしているんですね。この間、ニューヨークでやはり電力不足のために社会問題が起きた。これはどういうぐあいに報道されていますか、通産省にもお伺いをしたい。
#87
○説明員(井上力君) 報道自身を私は直接見ておりませんが、アメリカにおきましては今夏は非常に猛暑に伴いまして需用増や発電所の事故に伴います供給源による需用のアンバランスが生じたということで、ニューヨーク地域周辺におきましては三回にわたって五ないし八%程度の電圧低下によりましてこれに対処したというふうに聞いております。
#88
○中村利次君 所管省でも明確な把握というのが十分になされているんでしょうけれども、それを国民に対してどう訴えるかという点について、まことに政府の姿勢なんていうものは私はほんとうに遺憾千万だと思うのですよ。これは太平洋の向こうにそういう事態があった、日本にも関西ではピークカットがことしはあったんです、現実に。そういうことにならないつもりだった。六・何%かの予備率を持ってピークカットの必要はないはずであった、通産省の大体見通からいけば。それがピークカットをしなきゃならなくなった。あと二、三年すれば予備率がゼロからマイナスになるんですから、これは予備率がゼロあるいはマイナスになった場合の発電所の発電機あるいは変電所の変圧器はどういうことになるか、私は通産省の専門家ならよくおわかりだと思う、結果としてどういうことになるか。それを私は何回も質問しているんだけれども、そういうことにならないように努力をいたしますと。努力をするならしてごらんなさいよ。そして、具体的な答えを出してくださいよ。どんなに努力をされても、いまの立地問題なんていうのはどうにもならぬでしょう。ならないからこういう議論になっておる。政治的にまで利用されている。そんなのを国民のために行政府の責任ある立場としてどう切り抜けていくのか、国民のコンセンサスを取りつける以外にはないでしょう。その方法についてどうもものを言いにくがったり、あるいは姿勢がふらついて定まらなかったりしたのでは、国民は何を根拠にして自分たちの生活を守っていきゃいいんですか。どうもニューヨークのお答えすらまことにどうもわけのわからぬようなことで、御存じになっているはずなんです。日本の場合、このままでいったら二年、三年たったらどういうことになるか、一回ひとつ通産省の明確なお答えを聞きたい。
#89
○説明員(井上力君) 先生御指摘のように、最近におきます電源開発計画の目標着工規模に対しまする実際の計画の決定の比率というのは、かなり低いものになっておるわけでございます。現在の見通しからまいりますと、いままできまっております計画だけと、今後一切の着工がないというふうに考えますと、数年先にはいわゆる供給予備率は非常に低くなる、昭和五十二年度あたりには場合によればマイナスということも考えられ為というような想定になっておる次第でございます。
#90
○中村利次君 場合によればじゃないんです。いまのペースでいったら、はっきりマイナスになる。もしならないとおっしゃるのなら、これはならないという根拠を私はお示し願いたい。はっきりなるんです。ですから、仮想事故じゃないんですよ。現実にある事態を私は言っている。これは時間がないから、私はこの問題を何回でも繰り返し繰り返し指摘しますからね、何とかなるまでは。すべてあとに譲らざるを得ませんけれども、そういう姿勢が、たとえば公聴会の問題等についても、これはその実施細則も出されたわけでありますけれども、「意見陳述希望者の意見要旨等の届け出は、公聴会が開催される日の三十日前までに」あるいは「公聴会開催のための公示は、その開催が予定される日の六〇日前までに行なうことを原則とする。」と。これは前にも指摘をされたようでありますけれども、自分たちが要領をおつくりになり、実施細則をつくられた。少なくとも、行政府というのは、私は、法律の守り番であり、きびしくこれを守る、また、自分でつくった要領、細則等は、これを守ってこそ、はじめて国民に対しても国家に対してもものが言えるのだと思うのですが、第一回目の初めから、六十日というのは四十九日になっちゃった、三十日というのは十九日になっちゃった。私はもう時間がないから、ほんとうはこれだけでもぎりぎり追及をしたいところですけれども、こんなことはよしてくださいよ、ほんとに。これはやはり行政府らしくありません。
 それから時間がございませんから、たとえば地元利益関係者の解釈にしても、これは憲法九条の解釈じゃありませんけれども、まあ何だかどうもそのつどだんだん変わってきているでしょう。ですから、原子炉の設置地点における公聴会というのは、もう純粋な、そういう代理人とか何とかいうのではなくて、完全な地元の環境その他いろいろなメリット関係当事者だけでやって、そういう安全上の問題については国レベルでやらなければ、科学知識の乏しい人たちがやったってだめだと、そういうことを提唱したでしょう、私は。たとえばアメリカでは困っているんですから、いま。科学者とか弁護士という要するに専門家が代理人で出ますと、どこへ行ったって地元の公聴会じゃなくて、何か外人部隊の公聴会みたいになっちゃって、地元の純粋な人たちは、何かどうもわけのわからぬうちに専門家どもの外人部隊の議論になり、それを取り巻く騒ぎは反対派同盟のデモンストレーションみたいになっちゃって、ほんとうに国民のために何を求めるべきか、どういう合意を取りつけるべきか、あるいはそこに地元の問題があるとするとその御意見を聞いてどう改めるべきかという純粋なものはどこかにけし飛んじゃってアメリカは困っているんですよ、もう。それが御自分でおきめになったことが、もうすでにこういう地元利害関係者の解釈にしたって、私が少なくともこの委員会に参加している限りでもだいぶ変わってきておる。そんなゆるふんでは、私は行政の責任なんというものはほんとうにとれないと思う。これもしっかりしていただきたい。これはやりますよ、私は。ふんどしがだんだんゆるんでいけば、ぎゅうぎゅう追及はますます強めていきますからね。
 最後に、昨年の十二月、これはやはり固体廃棄物の処理について今後大きな課題です。海洋投棄に関するロンドン条約に基づきまして、放射性廃棄物の海洋投棄に関する技術的検討が行なわれているはずですけれども、その結論はどういうことになっておりますか。
#91
○政府委員(田宮茂文君) 先生の御指摘のこととあるいは少し違うかもしれませんが、海洋投棄の技術的基準につきましては、現在ウィーンにあります国際原子力機関で十分審議がされまして、九月の理事会にその案が提出される予定になっております。
#92
○中村利次君 それを受けて日本の原子力委員会として海洋投棄の問題についての結論をお出しになるおつもりがあるのかどうか、あるいは、そういうものに関係なく、何らかの処理方法を考えるおつもりかどうか、お伺いします。
#93
○政府委員(田宮茂文君) 御指摘のように、特に中低レベルの固体廃棄物につきましては、海洋投棄並びに地上保管という形が考えられるわけでございますが、海洋投棄につきましては、これも先生御承知のように、従来国際的な問題もございましてなかなか実施が困難でございましたが、IAEAの総会にその案が通りますとすれば、それは国際的協力を得られる一つの転機でございますので、それを受けまして海洋投棄もしくは地中処分を行なう実施機関をさっそく発足させるつもりで四十九年度の予算要求をしております。
#94
○中村利次君 IAEAの結論が出れば、その結論によって日本の原子力委員会としての処置をきめたいと、こういうことですね。これはその結論が出てからまたじっくりひとつ質問をさしていただきます。
 あとの質問は次回に譲りまして、きょうはこれで終わります。
#95
○矢追秀彦君 いままで出た質問とあるいは重複するかもわかりませんが、公聴会の問題について少し初めにお伺いしたいと思います。
 まず、公聴会開催要領についてでありますが、この1の「公聴会開催の場合等」についての(1)のところにある「必要と認めるときは」という文章でございますが、この方針はあくまでも今後とも貫かれるわけでありますか。要するに、必要と認めるのは、どこが必要と認めるのか、どういう場合に必要と認めるのか、その点いかがですか。
#96
○政府委員(田宮茂文君) 原子力発電所の設置につきまして原子力委員会は総理大臣から諮問を受けるわけでございますが、そのときに原子力委員会が必要と認める場合でございまして、大体、従来から御答弁しておりますように、大型の場合、それから新型の場合、集中化の場合、それから県知事の御要請があった場合というふうに考えております。
#97
○矢追秀彦君 いま言われた四つでは非常にきびしいものではないかという意見が強いわけでありますが、今後とも別に大型、新型、集中化でなくても、増設の場合、それから住民からの要求があった場合は、公聴会は開かないという態度で臨まれるわけですか。
#98
○政府委員(田宮茂文君) 住民からの御要求という場合は、私どもといたしましては、県知事からの御要望というふうに考えておるわけでございます。
#99
○矢追秀彦君 もちろん、知事からの要望が即住民であるという考え方も私はまっこうから否定はいたしませんが、知事といいましても、もちろん選挙で選ばれているからいいではないかという考え方があるかと思いますが、やはりその地域地域によってはいろいろあると思うわけです。たとえばある町はその知事さんを支持しない票のほうが多かったと、そういう地元からもし要求が来た場合ですね、知事からの要請がないから住民の声を代表していないということにはならないと思うわけでありますが、その点はいかがですか。
#100
○政府委員(田宮茂文君) ただいまのところ、知事からの御要望というふうに考えております。
#101
○矢追秀彦君 知事からの要求がなければ絶対だめだということになりますと、公聴会の本来の意義というのを欠くと私は思うわけです。この点については、いままでからもいろいろ議論をされてまいりましたが、第一回はこうやって目前に迫ってまいりまして、延期を要求する声も強いし、また、中止要求というふうな要求もかなり出ております。今回はかりに政府が今後とも方針を曲げられないでまあやられたとしても、今後の問題として、これからつくられようとしておるところでの反対運動がいまますます盛り上がっておるわけでありますから、地域住民の人に安全であるということを政府が確信をもって言われるならば、私は要求があれば――ただし、その要求が五人や十人ならばいざ知らず、その地域のかなり大部分、まあ過半数以上の署名があるとか、あるいは知事だけではなくてその市町村のあるいは議会の要求とか、そういうふうなかなり公平な立場に立った上で住民の声が公聴会の要求が高いと、こういう場合、私は開催をすべきであると、こう思うわけでありますが、今回はさておいて譲って、次からの問題として長官はどうお考えですか。相変わらず知事という一本にしぼられますか。
#102
○国務大臣(前田佳都男君) 公聴会を開く場合、いかなる場合に開くかという問題でございまするが、これにつきましてただすらっとこう読んでみますと、いかにも一方的な官制の専断的なといいましょうか、原子力委員会がすべてその権利を握っておる上からの公聴会である、まことに民主的じゃないじゃないかというふうな御解釈もございます。しかし、私たち、これを踏み切るにあたりまして考えましたことは、決してこれはそうじゃないんだと、原子力委員会といえども自由裁量で好き気ままにやれるものじゃございませんという意味におきまして、先ほど局長も言いましたように、大型、あるいは新型、集中化、その他知事の要請があるときというわけで、問題はその知事の要請ということについて必ずしも住民の意思を知事というものは反映しないのじゃないかという意見、じかに住民から要望があった場合どうするかというふうなことになるわけでございまするが、その点は、ただいまも先生御指摘のように、それじゃ十人の場合はどうだ、百人の場合どうだ、千人の場合どうだ、なかなかその間それをどういうふうに取り上げるかという問題がございまするし、私は知事というものはやっぱり民主政治下におきまして選挙によって選ばれた知事である、従来の官選知事じゃございませんので、いやしくも民主政治下における政治家としてはそういう要望があればその要望に従ってやるのがもう当然じゃないか、それが常識的じゃないかという考え方で、現在、この点を、どういうふうに、また、開く場合をどういうふうな場合ああいうふうな場合ということでふやしていくというふうな考え方は持っていないわけでございます。
#103
○矢追秀彦君 私が聞いているのは、いま言った三人とか百人でなくて、知事からもう一歩進めて市町村の場合はどうかと、そこまではもう一歩進められないかどうかということです、第一段階として。その次に私は地元住民だと、こう思うのです。知事といったらだいぶ範囲が広くなりますよね。長官の出身地である和歌山県を一つ例にとりましても、県知事さんは必要でないと認めても、もしいま問題になっているたとえば勝浦とかああいった地域における町が超党派で町議会で要求の決議が採択され出てきた場合、知事はそれをかりにけったとした場合、これはどうなるか。だから、一歩進めて私は市町村レベルまで落としてもいいのではないかと、こう思うわけですが、その点は依然として知事という立場だけを固執されるかどうか、その点はいかがですか。
#104
○国務大臣(前田佳都男君) 重ねてお答えいたしまするが、地元の具体的なある一つの町の意見というものは、それを十分くみ取るのが知事の、仕事であろうと私は思っておりまして、その点はあるいは矢追先生とその考え方は違うかもしれません。しかし、私は、現在、その地域全体、もちろん個別的な市町村の動向というふうなものも十分くみ取ってその地域内の行政をやるのが知事の責任であるというふうに考えまして、知事の要求あるときということでカバーをいたしていきたいというふうに考えております。
#105
○矢追秀彦君 その点は納得できませんが、次の質問に入りたいと思います。
 次に、(2)にある開催の時期でありますけれども、具体的には細則にあるところの「当該原子炉の安全審査を開始した後三月以内に開催するものとする。」と、こうありますけれども、これを三カ月以内ときめられた根拠はどこにあるわけですか。
#106
○政府委員(田宮茂文君) 公聴会は地元のなまの声を聞くのが趣旨でございますが、そのなまの声が原子炉の安全性等について出ました場合には、それをいただきまして安全審査に反映させるという趣旨で事前に開催をしていく、こういうことでございます。
#107
○矢追秀彦君 いや、その三カ月という時期なんですけれども、実際この福島の場合はこれは当てはまっているのかどうか、この点はいかがですか。
#108
○政府委員(田宮茂文君) 先ほど申しましたように、三カ月というのが、一体、二カ月半でいけないのかどうかという点はあれでございますが、できるだけ早い時期に開きましてその御意見を安全審査に反映させたいということでございます。
 それから福島の場合には実はこれは当てはまっておりませんので、これは例外規定が一つございまして、七月二十四日に原子力委員会がきめました実施細則の二十三項でございますが、「昭和四十八年七月二十四日において、すでに原子炉の設置許可申請が行なわれている原子炉について公聴会を開催する場合にあっては、第四項」――第四項と申しますのが先生御指摘の「安全審査を開始した後三月以内」というのでございますが、「第四項の規定にかかわらず別に委員会がその開催日を決定するものとする。」というこの例外規定によりまして、三カ月以内ではございませんでしたが開催するわけでございます。
#109
○矢追秀彦君 そうしますと、今後行なわれるかどうかわからないですけれども、もしかりに知事からの要請もあり、住民からかなり強い要請があった場合、また、原子力委員会のほうが適当と考えた場合、今後行なわれる現在具体的に設置許可申請が行なわれている場合でこれに当てはまらないものはどれぐらいありますか、今後の問題として。
#110
○政府委員(田宮茂文君) いまのところ現在提出されております申請がございませんので、今後は、もし出てまいりますればこの原則でできると思います。
#111
○矢追秀彦君 私の意見といたしましては、これは三カ月以内、まあ早い時期がいいわけでありますが、やはりこの審査を開始する段階ですね、できたら前ぐらいに一回やって、それからまた三カ月以内に一回やると、それぐらい念を入れたほうがいいのじゃないかと思うのです。審査がずっと進んでいきましても、大体結論が出て、今回の場合などがそうでしょう、公聴会をやるのは形だけで、実際ほんとうの公聴会の意味としてはもうずれにずれているわけですから、今回はかりに百歩譲りましてやむを得ないといたしましても、今後の問題として、何もこれは二回やっていかぬということは絶対ないと思います。一回とは書いてないと思うのです、この要項の中にも。やはり念には念を入れるという意味でうんと最初にやる、それから三カ月以内ぐらいにもう一度やると、それぐらいでやったほうがいいのじゃないかと思うのですが、その辺のお考えはどうですか。
#112
○政府委員(田宮茂文君) 現在問題になっておりまして公聴会を開催いたそうとしております福島の原子炉につきましては安全審査をやっておりますが、まだ中間報告も出ていない段階でございますので、十分公聴会の御議論を安全審査に反映させることが可能であろうと思います。
 第二点、まあ二回やったらどうかという点につきましては、いまのところそういうことはちょっと考えていないのでございますが、承りまして今後の問題として検討いたしたいと、こう考えております。
#113
○矢追秀彦君 それから次に2の「公開性」でありますが、「原則として公開とする。」と書いてありますから、ということは、秘密ということもあり得ると、こういう解釈に立っていいわけなんですか。
#114
○政府委員(田宮茂文君) そういうことは考えておりません。公開でそうするつもりであります。
#115
○矢追秀彦君 じゃ、「原則として」ということばは取ったほうがいいんじゃないですか。
#116
○政府委員(田宮茂文君) 秘密にする考えはございませんので、あるいはこれは取ったほうがいいのかもしれませんが、現在計画しております公聴会は公開でございますので、このまま公開ということでやらしていただきたいと、こういうふうに考えております。
#117
○矢追秀彦君 私は、できたら「必ず公開とする。」ぐらいに改めていただきたいと思います。
 それから次に、意見を述べるだけで結局言いっぱなしで終わり、それに対する答弁がないという点でありますが、これはどういう理由で答弁をしなくていいということになっているわけですか。
#118
○政府委員(田宮茂文君) 公聴会に際しましては、その出ました御意見は全部速記録によりまして記録いたしまして、その御意見についての御回答は最終的に原子力委員会が出します報告書によって御回答するということになっております。
#119
○矢追秀彦君 だから、私は、公聴会が最初の段階でうんと早く行なわれるときは、まあまだ答えるまでの審査ができていないということでこれはやむを得ないと思うのですけれども、中間報告が出た時点あたりでもう一回やれば、そこではきちんとした政府の責任ある答弁が出てくる。というのは、この次の4のところの(4)に、「委員会は、必要があると認めるときは、事案に係る原子炉を設置しようとする者に対し、公聴会に出席し、当該原子炉に関し説明を行なう機会を与えるものとする。」とありますから、これは答弁をしてもいいわけですよね。要するに、私はそう解釈するわけですけれども、間違っていたらまた訂正していただきたいと思いますが、だから、その段階でそういう答弁をきちんとしたほうが、住民の方も、その話のやりとりを聞いて、これはやっぱりちょっとあぶねえぞ、これはもうこれ以上つくってもらっちゃ困ると、また大きな反対運動を行なうということになるでしょうし、そこで、まあこれぐらいなら心配ないなと、やはりやりとりを聞かなければ、聞いている人だって、またその地域住民の人だって、ほんとうの安心であるという、そういうことには私はならないと思いますが、そういった意味で私は二回ぐらいがいいのではないかと、こういうことを先ほども申し上げたわけでありますが、そういった点で、いま、報告書に出せばいい、それが回答だと。報告書が出た時点ではもうすぐ設置になってしまうわけでしょう。そういう点で、もう一歩住民が納得できるようなことでやはり答弁をするという機会をその公聴会の場で与えると、こういう意味で私は少なくも二回やれということを主張するのでありますけれども、その辺はいかがですか。
#120
○政府委員(田宮茂文君) 今回開催いたします福島の公聴会におきましても、設置者は冒頭にその申請内容等について説明をするわけでございます。それから陳述されました意見につきましては、速記録によりまして記録いたしましてその内容を安全審査等に反映いたしまして、原子力委員会の出す報告書でお答えをするというつもりでおります。
#121
○矢追秀彦君 だから一方通行だというわけですよ。報告書が出た時点では、もうそれでオーケーになっちゃうわけでしょう。そのときにもしそれに不満の人が、まあ一部ならやむを得ませんが、かなり大多数の住民の中にさらにその報告書に対しては不安があるといった場合、これはもう強行をされていくわけですか。この辺はいかがですか。もう一回住民が何らかの要求をしたり、何らかの形でそれを公聴会というような形に盛り込む、ないしは原子炉設置に関しての時期を延ばすとか、そういうようなことはできるのかどうか、その点はいかがですか。
#122
○政府委員(田宮茂文君) その委員会の出します報告書の中にできるだけ御満足いただけるように回答をいたしたいと考えております。
#123
○矢追秀彦君 それは、どういう形の質問が出てどういう形の意見が出るか、これは今度の福島のをやってみないとわかりませんけれども、そういう意見が出たと。ではそれを今度は原子力委員会としては電力会社に対して、こういう意見があるからこういう点をこういうふうに考慮せよと。じゃそういたしましたと。要するに、もとのが変わるということがあるのですか、設置の設計なり何なりが全部。その点はどうですか。
#124
○政府委員(田宮茂文君) 先ほど来申し上げておりますように、公聴会におきまして出ました御意見につきましては、原子炉の安全性にかかわるものは安全審査に十分反映させて審査をいたします。そして、安全審査の結果、設計変更が必要であれば、設置者に対して設計変更等をしてもらうという考えでございます。
#125
○矢追秀彦君 今回の結果を見てまた私も次の機会でやっていきたいと思いますけれども、いままでの政府の態度、それから電力会社のやってきたことを考えますと、先ほども温排水の問題も出ましたように、あるいは環境破壊という問題から考えまして、これはそう大幅な変更とかそういうことはないと思う。結局、これはかんぐりになるかしれませんが、お茶を濁して終わりと、これが私はいまの公聴会の姿だと思うのですよ。だから、一応いままで公聴会をやらなかったことが公聴会をやられるということで一歩前進をしたと、これに対して評価するに私はやぶさかではありませんけれども、これだけですべてが終わりということでは決してないわけでありますから、先ほど言ったような、二回あるいはもっと念を入れてやる、あるいは意見に対して答弁のできるような形をとる、あるいは知事だけではなくて市町村レベルでも要求があったら開催をすると、そこまでやはり私は前向きに一歩前進をさらにもう一歩前進を大いに検討していただきたいと、こう思うわけでありますけれども、その点について大臣はどうお考えですか。
#126
○国務大臣(前田佳都男君) いろいろ先生の公聴会のあり方についての御指摘でございまするが、実は公聴会という制度を今度踏み切るにつきまして、いろいろありましたけれども決断をもって踏み切ったわけでありまするが、私は、公聴会というものに踏み切るにつきまして、私なりにいろいろ勉強してみました。そうして、公聴会制度というものは、国会でも予算の場合でも公聴会がございますし、そのほかの場合でも公聴会という制度がございます。その他行政官庁においても公聴会という制度がございます。また、聴聞会という制度もございます。それらの点をいろいろ勘案をいたしまして、国会における公聴会等も勘案して、そうして今回のような制度に踏み切ったわけでございまして、一方通行じゃないか、問答方式じゃないじゃないか、疑問に対して答えないじゃないか、二へんやったらいいじゃないかと、いろいろそういう御意見もあると思いますけれども、とにもかくにもそういうなまの声を従来全然聞いていなかったわけで、まあ全然ではございませんけれども、そういうふうにそういう制度を通じて聞いていなかったわけでございまして、その点、評価をしていただきたいということは言いませんけれども、とにかく前進であると。そうして、とにかく公聴会のあり方というものについても、問答方式じゃないじゃないかとかいろいろ御指摘もあると思いますけれども、他の公聴会制度といろいろ比較いたしましても、私はこの公聴会は特に考え方として非常におくれたものであるというふうには考えていないわけでございまして、この運用を通じてできるだけ地元の方に理解と協力を得られるように努力をいたしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#127
○矢追秀彦君 それからこの要領というのは初めにありますように、「核原料物質、核燃料物質及び厚子炉の規制に関する法律第二十四条第二項等にもとづき内閣続理大臣から厚子炉の設置の許可の基準の適用について諮問を受けた場合であって」と、こうなっておりますが、今後公聴会というものをもっと確立をしていくと、こういうことになれば、ただこういう原子力委員会としての通達といいますか、そういうのではなくて、きちんと法律の中に入れるという問題が検討されるかと思いますが、こういうものを含めた原子炉の設置に関するいわゆる原子炉等規制法ですね、これの法律改正という面はお考えになりますか。
 もう一つ、これに加えて、いままでこの法律ができた当時は、あまり環境破壊とかそういう問題は出てこなかったわけですね。あくまでも原子炉自身が安全であるかどうかとか、あるいは放射性廃棄物の規制、そういった点だけが重点にされて、ずうっとこの委員会でも議論されてきた環境という問題が全然法律の中には入っておらないわけですよね。この点ではやはり不備と思うわけでありますので、この公聴会の問題とそういった環境保全ということをこの原子炉関係の全般の法律の中で再検討して、それを盛り込むための大きな法改正がこれからの時代としては必要ではないかと思うのですが、その点に関する長官のお考えをお伺いしたいと思います。
#128
○国務大臣(前田佳都男君) この公聴会制度を原子力委員会の決定という根拠に置いては少しもの足らぬじゃないか、もっとこれを原子炉規制法等に織り込むべきじゃないかという御意見でございますが、これは確かに私は貴重な御意見だと思います。その点は、私、現在ここで、じゃ原子炉規制法に改正の場合入れますということはここでは申し上げませんけれども、その御意見はよく今後われわれは検討していきたいというふうに考えております。しかし、現在の公聴会が原子力委員会の決定で権威がないじゃないかというふうに実はおとりになることはないと思いますけれども、とられても私たち非常に残念でございまして、原子力委員会が厳として決定したわけでございまするので、どうぞひとつこれをよく御認識をいただきたいと思うわけでございます。
 それから環境問題でございまするが、環境問題も先ほども中村先生からも御指摘がございましたけれども、原子力委員会が実は幅を広げて何もかもみんなやってしまおうといいましょうか、率直に言うてですね、手の回るものではございません。環境問題は、環境庁であるとか、あるいは通産省であるとか、いろいろそれぞれの分野分野がございまして、それで原子力委員会設置法の第五条によって各省庁に調査を命ずるというか委嘱するといいますか、法律にそういうふうに書いてあると思うのですが、そういう関係省庁というものを動員といいますか使って、そしてそれに基づいた報告というものを求め、審査を求めて、それに基づいて原子力委員会として結論を出さなくちゃいかぬと、その意味において原子力委員会がただその御報告をそのまま飲むということもどうかと思うわけでありまして、それで、コンサルティンググループといいましょうか、先ほど局長の言いましたような顧問制度というふうなものを置いて意見も聞きつつ慎重の上にも慎重を期していくという意味でそういうことを考えたわけでございまして、私は環境問題とかそういう問題については厳としてそれぞれの守備分野というものはあると思うのでありまして、そういうことをいろいろ考えつつ、将来原子力規制法等を改正する場合は、さっきの公聴会の制度とかいろいろな問題があると思います。あるいは核物質の管理の問題やら、いろいろな問題があると思うのでありまして、そういう問題をいろいろひっくるめて検討する時期があまり遠からずあるのじゃないかということも考えておるわけでございます。
#129
○矢追秀彦君 私の言っているのは、いますぐ原子力委員会のほうにそういうことまでの権限云々ではなくて、それはもちろん望ましいのですが、いま大臣の言われたそういう各省専門家もあるということなんで、私の言わんとしている意味は、要するに原子力基本法も含めてこういった法律の条文をずうっと読みますと、環境保全という頭が、極端な言い方をしますと全然ないわけですよ、文章にも織り込まれていないし。原子力基本法一つ読みましても、この中に環境保全とかそんなことが一つも出てこないんですよね。そういう精神の上においても、そういうものをきちんと盛り込んだ法律にしなければ、たとえば、長官、和歌山のことはよく御承知のとおりですが、国定公園の中につくるということで地元住民の一つの大きな反対の理由の柱になっているわけですね、漁業の問題もありますけれども。一番やかましいのは、これだけ国定公園の中に幾らいいものか知らぬけれども置かれるのはどうかというこういった点がいまの問題として出ているわけですから、最近のいろいろな法改正を見ましても、やはり環境ということがやかましく言われておるわけですから、特にわが国はアメリカやソ連のような広い国土を持っておりませんからどうしても切実な問題ですから、そういう実際の具体的な面での権限とか、そういうこと以前の基本的な環境保全ということ、自然環境をどう守っていくか、どうその中でこれをやっていくかという点でこの法律の中には何にも入っていないわけです。ただ、原子炉がどうか、それの安全はどうか、あるいは放射性廃棄物がどうか程度なんですよね。だから、私は、もっと環境問題ということを含めたそういうことの精神面といいますか、精神面という言い方はちょっと悪いですけれども、その点で、もう一回洗い直してきちんとしなきゃいけないのじゃないかと特に感じておるわけなんですけれども、その辺はどうですか。
#130
○国務大臣(前田佳都男君) 矢追先生のいろいろ御指摘の点、私も全く同感でございまするが、ただ、別にこれは法律の字句にこだわってなんのかんの言いのがれするわけでもございませんけれども、原子力基本法の自主・民主・公開と申しましょうか、とにもかくにもいろいろな問題が自主・民主・公開の大きいかさに大体入ってしまうと私は思うのであります。環境問題にいたしましても、民主といいましょうか、地元の声を聞くとか、そういうようなことにカバーできると、環境という字は入っておりませんけれども、そういうことも説明はつけられるとは思います。しかし、ただいまのそういう問題について何らかの精神規定と言うとちょっと語弊がありますけれども、何かもっと心がまえというふうなものを明記すべきじゃないかというふうな御意見、非常な貴重な御意見だと思います。今後そういう点をよく勉強していきたいというふうに考えております。
#131
○矢追秀彦君 私の要望としては、とにかく、政府は、こういう時代になったのですから、もちろんこの科学技術関係だけではなくて、すべてそうでありますけれども、やっぱり考え方を変えなきゃいけないと思います。しばしば政府みずから福祉への転換とかずうっと言っておられるわけですよ。口では言われて、予算で少しついたからいいじゃないかというような程度で、もっと根本的な考え方を変えて、そういうことをほんとうに国の施策として大転換をしていかなきゃならぬ。そうすると、原子力あるいは原子力発電だってその中に入るわけですから、私は、もっと積極的に、しかも早急にやらなければならぬと思うのです。そういった点で、ただ研究する検討するだけではなくて、もっと本気になって、科学技術の最先端を統括されている科学技術庁長官ですから、ここら辺からのろしを上げてもらわなきゃほかの人の頭も変わらぬと思うのです。その点強く要望したいと思います。
 それからついでであれですけれど、この前委員会で私残念ながらちょっと質問いたしませんでしたが出た問題でございますけれども、この公聴会にも関連してまいりますが、田中総理の原発問題に対する発言でありますが、これについてなかったとかあったとかいろいろ議論がなされたわけでありますけれども、長官として原子力発電所はいままで科学技術庁で考えられておる規模まではどんなことがあってもやるつもりですか、六〇年までに。きめられておりましたですね、目標がこの前。何が何でも推進されるおつもりですか。
#132
○国務大臣(前田佳都男君) 実は、たしか二十八日ですか、閣議の席上、田中総理が住民の意思を無視してでも原子力発電を強行させよというふうな発言があったというふうなそういう記事を私も見まして実は非常にびっくりいたしたくらいでございまして、これはこれで不安をかき立てるようであっちゃいけないと実は思っておったくらいでございまして、ちょうど二十九日、並びに三十日ですか、それについて御質問がございまして、私もこの機会にちょうどほんとうの意思、を、ほんとうの空気というものをお述べする機会ができたと思ってむしろ非常に感謝したくらいでございます。決して田中総理が何が何でも発電をやりまくれというふうなそんな暴言というものは絶対はいていないということだけは、私ははっきりと申し上げたいと思います。ただ、正式に言いますと閣議の内容というものは言うべきものではないのだそうでありまして、そういうことは官房長官が代表として政府が発表するのだそうでありまするが、しかし、私は、自分の所管のほうのことに関連しておりますし、非常な誤解を受けちゃ困ると思いまして、そういう無視をしてやれなんということは全然言っていないということだけははっきり申し上げておきたいと思います。どうぞその点も御了解をいただきたいと思うのでございまして、そうして、私ども、平素からそういう昭和六十年度に六千万キロワットの原子力発電の目標を何が何でもやりまくれというふうなそんなむちゃな考え方を持っておりません。もちろん、理解と協力を得て、みんなに安全性というものをできるだけ理解をしていただいて、鋭意努力をいたしましてこの目標を達成していきたいと、そういう気持ちでございますので、住民の意思を無視してやれというふうな考え方、田中並びにその閣僚がそんな考えで進むのじゃないかというふうに誤解されることは私は非常に遺憾に思っておりますので、どうぞこの点真意というものを御理解をいただきたいと思います。
#133
○矢追秀彦君 電力需要との関係についてはまた機会を改めて質問したいと思いますけれども、もちろん電気がだんだんこれから必要だということもわからないではありませんが、政府は、むしろこれから、じゃどこでどういうふうに電気を節約すれば現在の発電程度で押えられるか。だからと言って、国民生活の向上ということもこれは考えなくちゃいけませんけれども、やっぱりいまの経済高度成長政策というものが今日の電力を非常に需要をふやしたことは事実でありますから、ただ福祉への転換を言っておられるわけですが、もちろん福祉だから電気は要らぬというわけじゃないと思います。福祉だって要ると思いますが、その点はただ経済を成長させるためにこれだけ電気が要る、だから発電所はこれだけつくらなきゃならぬ、そういう考え方ではなくて、じゃ電気をもう少し要らないようにはどうしたらできるのか、あるいはまた、新しいエネルギーをどうしてまたさがし求めるか、そういう点もあると思います。そういった点のほうは一つも政府は出してこられないわけですよね。そういった点、私は、科学技術庁長官というのはそういう時代の先取りをやって新しいものをどんどん出してくる、その先端を切ってもらいたいと思います。実際この夏だって電力はどんどん不足してきまして、たいへんだたいへんだと騒がれておりますけれども、私はこれはもちろんたいへんだということもわかりますけれども、もっとこまかく詰めていけば、まだまだ節電のできるところもあるし、電力を必要としないところもできるのではないかと、これはまた私自身私なりに分析していきたいとは思っておりますけれども、そういう点での転換もこれは考える必要があるのじゃないかと思います。その点を質問いたしまして、まだその問題は次の機会に譲りまして、以上で質問を終わります。
#134
○加藤進君 私も公聴会の問題について若干質問をしたいと思います。
 原子力委員会の「原子炉設置に係る公聴会開催要領の実施細則」によりますと、意見陳述者の選定の通知は、「公聴会が開催される日の十日前までに当該通知を受ける者に届くように行なうことを原則とする。」とありますが、すでにもうあと十日という切迫した時期にまいっておるわけでございますけれども、この意見陳述者の希望者は大体どれくらいの数に達したのか、その中で選定は大体どれくらいの該当者が出たのか、また、その選定の基準というものは一体どういうところにあられるのか、そういう点の御説明をまず伺いたいと思います。
#135
○政府委員(田宮茂文君) 陳述を希望されました総数は千四百四名でございます。
 それで選定の基準でございますが、原子力委員会といたしましては、この公聴会の趣旨にかんがみまして、賛否の意見の色分けよりも、できるだけバラエティーに富んだ意見が出るように配慮しておりますが、特にその中で地元団体の利害関係者の御意見はできるだけ聞けるようにしております。
#136
○加藤進君 もう一つ質問しておるわけですけれども、その希望者の中でどれだけの方が選定されたのか。
#137
○政府委員(田宮茂文君) 失礼いたしました。これは二日間でございますので、大体十五分間の平均の陳述時間といたしまして、四十数名の方を選定いたす所存でございます。
#138
○加藤進君 いまの選考の基準と申しますと、できるだけ賛否の意見だけでなしに、バラエティーに富んだ意見をもとにして選考されたと、こういうわけでございますが、もしそうであるなら、おそらく選考を受けた陳述者もさまざまな意見や要求を持ってこの公聴会に臨むであろうと思います。しかし、この公聴会の開催趣旨と申しますと、原子炉の安全性に関する問題に限定されておるわけですね。そうではございませんか。その点のいわば中心目標、中心目的という点はどうかということをお伺いします。
#139
○政府委員(田宮茂文君) 先生の御趣旨のように、地元のなまの声を聞くのが目的でございますが、原子炉の安全性につきましては原子力委員会の権限でございますので、その辺の声が中心になるのではないかと考えておりますが、しかし、地元利害関係人ということでございますので、原子炉の安全性以外の、環境とか社会的な問題についても御意見を聞かしていただけるものと、こう考えております。
#140
○加藤進君 意見をお聞きになるということは、そのことでけっこうでございますけれども、しかし、そういう意見をどういうふうにして原子力委員会のこれからのお仕事に役立たせられるかという点になりますと、公聴会の趣旨から見て、きわめて広範なしかもいろいろな立場からの意見が出てきてはおるけれども、それを原子力委員会がまとめられるということになると、きわめて狭い範囲にまとめられかねないのではなかろうかと、こういう危惧を持つわけでございますけれども、その点はいかがでしょうか。
#141
○政府委員(田宮茂文君) 私どもといたしましては、安全性にかかわる御意見が主であろうと考えておりますが、ほかの御意見でありまして安全性以外の問題で各省庁の所管にかかわるような問題が出てまいりましたときは、原子力委員会設置法第五条に、「その所掌事務を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。」とありますこの規定を生かしまして、各省庁の御意見等を聴し、そして、原子力委員会といたしましても専門家等の意見も聞きまして最終報告書の内容といたしたいと、こういうふうに考えております。
#142
○加藤進君 私が実は言いたいのは、何も公聴会というのは一回限りでなくてはならないということもないだろうと思いますし、また、大型・集中原子炉の建設というようなことがあるから公聴会をやらなくてはならぬということもこれはまた何も法の裏づけも何もないわけでございますから、そういう点からいうなら、原子力委員会がせっかく画期的な公聴会を開かれようとするわけでございますから、そこで出された意見に対して、どのようにこれを原子力の安全性なり、あるいはまた、原子炉そのものの問題ばかりではなしに、放射能廃棄物の処理の問題とか、あるいは三十一キロメートルの中に膨大な原子炉、原子力の発電所群ができるわけでございますから、こういう問題がはたして地元の住民や産業あるいは地域開発にどういう関連性を持つのか、どういうプラスあるいはマイナスを持つのか、さまざまな問題が出てくるだろうと私は思うのです。そういう点については、意見は聞くけれども、これは本論にあまり関係がないからといって全部オミットされる、こういうことで、報告書には載せられるということだけであって、全くその声が生かされないであろうという心配もあるわけでございます。私は、そういう意味から申しまして、希望意見でございますけれども、第一回の公聴会を十分踏まえて、第二回、第三回の公聴会を何らかの形で持続して持つ、こういうふうな方針をとられたらどうかと、こういうふうに考えるわけでございますけれども、その点の見解はいかがでしょうか。
#143
○政府委員(田宮茂文君) 設置法第五条の運用を十分にいたしまして、原子炉の安全性以外の問題につきましてもできるだけ十分に最終報告書の中でお答えできるようにいたしたいと考えております。
#144
○加藤進君 私はその最終報告書の問題でお聞きしているわけでなしに、公聴会を引き続いて開催する意思ありやなしやと、こういう点をお聞きしておりますけれども、その点はどうですか。
#145
○政府委員(田宮茂文君) ただいまのところ、当該原子炉に関しましては、引き続き二回、三回の公聴会を開催するつもりはございません。
#146
○加藤進君 福島双葉地区の計画予定の原発建設計画というのは、原子炉十四基千三百十八万キロワット、さらにこれに火力発電の二基百二十万キロワットが加わりまして、ここに集中するわけですね。逐次これが建設に入るわけですね。今回こういう公聴会が開かれるのも、そういう建設炉の一つがいよいよ問題になったから公聴会が開かれるわけですけれども、こうして相次いで続々この狭い地域に集中的につくられる原子炉の一つ一つについても十分に地域住民の意見、あるいは専門家の意見、こういうものを十分聞き届けるというような措置が必要ではないか。一基の問題について公聴会をやったからといって、これで全部終わり、あとはすべてこれにならっていけば間違いなしというようなことは、公聴会を計画され公聴会からほんとうの大きな教訓をくみ取ろうと考えられるならば、この態度はよろしくないではないか、こう私は考えるわけでございますけれども、そういう点の引き続く一つ一つの原子炉にわたっての公聴会の開催という点は考慮しておられるのかどうか、その点はどうでしょうか。
#147
○政府委員(田宮茂文君) 原子力委員会が原子炉の設置に関しまして総理大臣の諮問を受けたときに必要と認める場合に公聴会を開くわけでございますが、その必要と認めます基準といたしましては、大型の場合、新型の場合、集中化の場合、それから県知事の御要請があった場合というふうに考えております。
#148
○加藤進君 私はそういう基準を立てて公聴会をやるということはわかりますけれども、そういう基準というのは一体どこでつくってどういう法的な根拠がございますか。
#149
○政府委員(田宮茂文君) 原子炉の設置にかかわる公聴会の開催につきましては、原子力委員会の決定としていたしております。そして、原子力委員会が必要と認めるときというその場合といたしましては、原子力委員会といたしましては、大型、集中、新型、県知事の要請のある場合、こういうふうに考えております。
#150
○加藤進君 重ねて確かめますけれども、福島県双葉地区の集中的な原発建設計画にあたって公聴会を開く予定は今回限りであると、こういうふうに理解していいんですか。
#151
○政府委員(田宮茂文君) 現在福島地区には六基の原子炉がございまして、福島大には第七基目の申請でございます。その件につきまして公聴会を開催いたすわけでございますが、今後の計画は、私どもといたしましては正式には聞いておりませんけれども、福島地区の原子力発電所の計画が集中化、大型化というような問題に該当するときには、原子力委員会が考えております公聴会を必要と認めるときということになると思います。
#152
○加藤進君 先ほども問題になりましたけれども、すでに大熊原発の事故だけでも十一回を数えておりますね。こういう事故の続出しつつある中で、地域住民がこの原発の建設について非常な不安を持っている。あるいは、理由がわからない、こういうこともありましょう。賛成の意見の中にも非常に不安がある。まあこういう問題が具体的には出ておるわけでございますから、そういう点について、事故の発生がどのようにして起こったのか、この発生を今後完全に防止するという対策はかくあるべきであるし、われわれはそうするというような点でも本来公聴会を開いて決して私は間違いではない、こういうふうに考えますけれども、いまお聞きしますと、公聴会をきわめて厳格に考えておられて、これ以上のことは絶対にやりません、こういうふうに言われるわけでございますけれども、本来、公聴会を計画し、公聴会の案を立てられたのも原子力委員会でございますから、原子力委員会がその気になられれば公聴会はもっともっとバラエティーに富んだ、いろいろな意味で十分に英知が集中できるような計画は可能だと、私はこういうふうに考えますけれども、その点はいかがでしょうか。
#153
○国務大臣(前田佳都男君) 加藤先生からいろいろ御指摘をいただきまして、この公聴会というものは原子力委員会が独断専行といいましょうか、勝手に開いてみたりあるいは開かないでみたりするのじゃないかと、まあそういう表現ではございませんけれども、そういう考え方じゃないかというふうにも私は聞いたのでございまするけれども、決してそういう考え方ではございませんで、自由裁量というか、そういうものではなくて、原子力委員会としては、決定したその考え方に拘束を受けるという自律といいましょうか、そういう考え方に基づきまして、先ほど局長が申し上げましたようなその場合を想定いたしまして述べておるわけでございまして、決してそういうただかっこうだけやって、あるいは開催するとかせぬとか自由に原子力委員会が独善できめるんだという考えでは全消ございませんことをお答えを申し上げたいと思います。
#154
○加藤進君 長官の御回答でございますけれども、私の耳に入っているだけでも、せっかく公聴会を聞くにあたって、なぜわれわれの声をもっともっと率直に反映できるようにしてもらえないのか、われわれも入れてもらえないのか、なぜ地元に関係する者だけに限定したのかというような点がさまざまあります。私は地元に関係した者だけに限るということについては賛成ではありませんけれども、主体はそこに置かれたという点では、私は今度の公聴会にはそれなりの意義があると考えております。しかし、だからといって公聴会はこれで終わりだということになりますと、これは私は決して正しい公聴会のあり方ではないと、こう考えます。
 その一つとして、この原発建設にあたっては、全国の専門的な科学者の諸君が非常な関心を持っております。そのための研究を続けておられるわけでございます。そういう方は今度の公聴会には残念ながら参加できない。傍聴しようとしたって、たくさんの人が傍聴に押しかけるわけでございますから、そう簡単に傍聴もできない。こんな状態でございますから、できるならば日本学術会議にも原子力委員会があります。原子力委員会が中心になって、専門科学者の諸君が賛成の方も反対の方も、場合によったら同数でもけっこうだと思うのです、十分に議論をたたかわし得るような公聴会、こういうような公聴会を原子力委員会として企画されたらどうか、企画される必要があるんじゃないか、こういうふうに考えますが、その点の御見解はどうでございましょうか。
#155
○国務大臣(前田佳都男君) 科学者を公聴会に参加させるべきじゃないかという先生の御指摘でございまするが、私たちは、その点については、地元の声を聞きたいということが念頭にございまして、科学者の声を具体的な原子炉についてお聞きするという考え方は持っていないわけでございます。が、科学者といいましょうか、加藤先生、学術会議と申しましょうか、学術会議と原子力委員会とは一年間に約四回程度、こういう原子炉の問題につきましてお互いにまあ討論でもございませんけれども、いろいろお話し合いをする、そういう機会を実はつくっておりまして、これも私は一種の前進ではないかというふうに実は思っておるのでございまして、どうぞその点御理解をいただきたいと思います。
#156
○加藤進君 話し合いをされておるという程度なら私も存じておりますけれども、それよりも一歩進めて、いま全国民的な重大な関心、あるいは世界的な関心かもしれません。さらに将来のエネルギー政策に関係する重要な問題、いかに平和的に利用するかという問題まで含めた重大な関心のある問題でありますし、しかも、専門科学者の英知がなければ解明ができがたい問題なんですから、そういう深刻で重大な問題であればこそ、原子力委員会が率先して提唱して全国の専門科学者を集めて、そして十分にこれを公開にして討論をしていただく、そしてその結果を議事録として全国に発表する、これくらいのことをやっていただかないと、いわば三原則の公開性というのが泣くのではなかろうかと私は実は感ずるわけでございますけれども、重ねてその点いかがでしょうか。
#157
○国務大臣(前田佳都男君) 先生の貴重なる御意見として拝聴さしていただきたいと思います。
#158
○加藤進君 時間の関係がございますから、それはその点にとどめて、ぜひともひとつ御検討いただきたいと思います。
 それからもう一つの問題は、さて公聴会が開かれるとなると、今度の細則その他におきますと、陳述は一人十五分、そして大体四十八人程度の方たちの陳述が行なわれる。これは質疑応答はできませんから、一方通行の発言ですね。発言はまあテープにとられるか、あるいは議事録で詳細にメモをとられるかは知りませんけれども、これは記録されるであろうと思います。しかし、農民の諸君だって、漁民の諸君だって、一生懸命に勉強してそして十五分しゃべるということはなかなかの努力です。しゃべるということは、私は賛成でございます、私は反対でございますなどという簡単なものじゃないと思うのです。いろいろな要求があり、問題があり、疑問がある。この疑問を一方的にしゃべって、何にも答えてもらわなくて議事録が回ってきたということでは、公聴会のほんとうの趣旨は生きないのではないか。そういう点から見まして、今回の公聴会のやり方を大幅に変えろ、質疑応答を自由にさせろというふうに私はあえて申し上げるわけではございませんけれども、とにかく発言者が発言した疑問点、問題点について、公聴会のすべての発言、すべての議事の内容については、これをできるだけ早くまとめて公開していただくということをまず第一にやっていただかなくてはならぬと思いますけれども、その点はよろしゅうございましょうか。
#159
○政府委員(田宮茂文君) 公聴会の発言内容につきましては、速記をとるつもりでおります。速記をとりました内容につきましては、できるだけ早く何らかの機会でごらんになれるようにいたしたいと思っております。
#160
○加藤進君 速記というのは、場合によっては非常に省略される危険もあります。私たちこの委員会の委員といたしまして、ぜひともなまの陳述者の声をそのままそっくり聞きたい、こう思っています。その意味では、たとえばテープにとっていただくとか、あるいは全文を資料として製作して公表していただく、特にわれわれの委員会にはぜひともこれを提出していただく、あるいは学界にも出していただくというような措置をぜひまずお願いしたいと思いますけれども、その点もいかがでしょうか。
#161
○政府委員(田宮茂文君) テープを入れるか入れないか、私ちょっといま事務局に確かめてみないとわかりません。とにかくできるだけ速記等も正確にいたしましてまとめたいと思います。その部数等につきましてはちょっと私いま記憶しておりませんので、何部刷るか、何部出すかというようなことはちょっとお答えできませんので、できるだけ御希望に沿うようにいたしたいと思います。
#162
○加藤進君 その点、ひとつよろしくお願いします。
 それからもう一つ、その意見陳述からいろいろな疑問やあるいは政府に対しあるいは電力会社に対し質問が当然含まれるのじゃないかと思います。これに対してまとめてあとでこれを載せるというふうに先ほど言われたわけでございますけれども、私は、こういう質問、疑問が出された公聴会のなまの声に対して、直ちに原子力委員会においてもあるいは東電においてもこれに対する納得のいく科学的な回答をして、この回答についてもこれを公開していただくということが公聴会の趣旨からいって当然必要だと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
#163
○政府委員(田宮茂文君) 公聴会で出されました疑問、質問等につきましては、安全審査に反映するものは安全審査会で取り上げまして検討をいたします。そのほかの問題につきましては、各省庁の意見等を徴しまして原子力委員会として意見をまとめ、それを報告書の形でお出しするというつもりでございます。
#164
○加藤進君 私は、報告書と言われますけれども、これは原子力委員会のいわば安全審査についての結論的なことでしょう、報告書というのは。もうそれで終わりということになるんですね。問題は、私の聞きたいのは、この問題についての公聴会が十八、十九に行なわれるのだから、行なわれたその日に質問や疑問というものは電力会社においてもあるいは政府においても原子力委員会においても明らかになる、これに即座にと申しては言い過ぎかもしれませんけれども、十分検討を加えていただいて、そしてこれに答えるということをあわせて公表していただくならば、これは非常に公聴会の趣旨やあるいは公聴会の成果が全国的に徹底するのじゃないか、学界においても十分に参考になるのじゃないか、こういうふうに考えますのでその点の提案をいたすわけでございますけれども、重ねてその点いかがでしょうか。
#165
○政府委員(田宮茂文君) 安全審査に関します問題につきましては、かりに当該原子炉の一部の設計変更というような問題も論理的には含まれ得る問題でございまして、それにつきましてはやはりそれ相応の安全審査会等におきます検討の時間も必要でございますし、それから設計者との打ち合わせというふうなことも時間的にかかると思いますので、即座にその御質問に対します措置を非常に短い時間で公表するというのは、いろいろなそういうプロシージャーの点でなかなかむずかしいところがあるのではないかと、こう考えております。
#166
○加藤進君 安全審査の原子力委員会の結論の中にこれをとにかく盛り込むと言われるわけですから、少なくともそういう過程における検討はなされるわけです。これを最終的な結論においてあらわしていただくというよりも、むしろその過程において疑問にすなおに率直に答えると、こういうことがまず第一の過程として必要ではないか。そうした上で結論的な要約を明らかにする、こういう措置をとられたほうがいいじゃないかというふうに私は考えるわけでございますから、とにかく発言の議事録について公開していただくことと、また、この中に出されておるさまざまの疑問には素朴な疑問であってもこれに対してすなおに、率直にわかりやすく答えていただくという努力をぜひとも原子力委員会としてやっていただきたいということを要望いたしますが、その点重ねてお伺いします。
#167
○政府委員(田宮茂文君) 御質問につきましては、御指摘のように、原子力委員会の出します報告書の中身ではできるだけすなおにわかりやすく回答するように努力いたしたいと思っております。
#168
○加藤進君 これは私の注文とは若干すれ違いでございまして、絶えず結論のところでこれをまとめるということに固執しておられるようでございますけれども、願わくば結論に至る前にこのような疑問や質問に対して答えるような努力をしていただきたいということが私の希望なんですけれども、長官、いかがでしょうか、この点。
#169
○国務大臣(前田佳都男君) その点は、加藤先生、先ほども矢追先生の御質問にお答えいたしましたように、公聴会制度というもののあり方の問題だと思うのです。私は、公聴会というものを今度決断するにあたりまして、公聴会という姿を実は勉強しました、私なりに。国会においても公聴会という制度が予算委員会でもございますし、ほかの行政機関においても公聴会という制度をとっております。そしてまた、聴聞会という制度もございます。そういうふうな制度をいろいろ研究勉強いたしまして、私はやはり公聴会の一つのそういうタイプがあると考えまして、そうしてその公聴会にむしろまさるとも劣っていないと、まあこれは先生からいえば何を言うとるかというふうなお考えだろうと思いますけれども、わが国の公聴会は、そういうコントロバーシーといいましょうか討論式、問答式じゃなくて、結局、その意見を聞いてそれを行政の処分といいましょうか許認可に反映するというふうな、あるいは予算にあるいは法律に反映するというふうな制度になっておると思うのでございまして、その点、むしろ今度われわれの公聴会がその意見を検討した結果を報告する、原子力委員会設置法第五条に基づいて関係各省庁にまでこの意見を通知をし、それに対する意見を求め、そうしてまた、原子力委員会は安全性についてもいろいろな意見を検討し、その結果を報告するというわけで、他の公聴会に比べまして検討結果を報告する、できるだけこれも検討結果を報告したいというふうに考えておりまして、その点でも私はむしろほかの公聴会よりはちょいとほめていただいてもいいんじゃないかというふうに実は思っておるわけでございまして、もっと問答式にしたらいいんじゃないかという御意見があるかと思いますけれども、私は現在の制度で実はいいというふうに考えておるわけでございます。
#170
○加藤進君 私の心配するのは、せっかく地域住民のなまの率直な声を聞くと言われておりますけれども、これに対する疑問にはほど遠い結論が出る危険もある、そして結論が出された段階ではもう安全審査は終了と、こういうことになってみますと、何のためにわれわれは発言させられたのか、賛成賛成という声が多いというようなことがいわば既成事実になって原子力委員会のやり方が支持されたというようなことに使われやしないかという不安や疑惑というのはたくさんあります、いま私の聞いている範囲でも。これは、私は、よろしくない、正しくないというよりも好ましくない状態だと、こういうふうに考えます。したがって、こういう疑問に対しては中間報告でいいから率直にこれに答えるような措置をやっていただきたいということを重ねて私はここで要望しておきます。
 それからもう一つ、これは単に答えようとしたってなかなか答えにくいような専門的な問題が私は当然出てくると思うのです。これはもう学界においても議論を要するような問題も出てくると思うのです。そういう問題の処理をどうされるか。これは原子力委員会の中の専門家にゆだねると、こう言われますけれども、私は、こういう問題については、せっかく画期的と言われる長官の自慢しておられるような公聴会でございますから、この公聴会から出された意見に対して専門家がこれを十分に検討し分析して、そうして原子力開発という問題あるいはエネルギー開発という問題に平和的な方法で寄与できるような十分な保証を取りつけていただかなくてはならぬ、こういう意味では、私は、あえて専門家レベルの検討会というものをこの公聴会の声を基礎に置いて原子力委員会において組織していただけないか、開催していただけないものだろうか、こういう点を希望いたしますけれども、その点はいかがでしょうか。
#171
○政府委員(田宮茂文君) 従来から、原子力に関します高度に技術的な専門的な問題につきましては、原子力委員会といたしまして、各方面の権威者を集めました専門部会を設置いたしまして審議しております。そして、その審議の過程におきましては、原子力研究所等研究機関の意見も聞きまして、そしてその専門部会の答申として原子力委員会に上げております。したがいまして、当公聴会等におきまして先生御指摘のような非常に専門的な問題が疑問として出ました場合には、従来からありますような専門部会の制度におきまして検討いたしたいと、こう考えております。
#172
○加藤進君 時間がまいりましたから、もうあえてたくさんの質問はできませんけれども、もう一つ、今度の公聴会は、とにかく福島という地域の住民の声を主として聞くという趣旨の公聴会だと思います。これはそれなりに一歩従来に増して前進されておると見ていいと私は思うのです。もちろんその間にいろいろな問題がありますし、いろいろな批判があることは私たちも十分知っておりますけれども、こういう公聴会を開催するということをあえて踏み切られたという点については、私は一定の敬意を表します。同時に、これは何も福島だけの特殊な問題ではなしに、いまや日本全国が今後開発しなくてはならない核エネルギーそのものの問題でございますから、こういう全国的な科学技術的な観点から、全国的な専門家を中心に置いた公聴会計画を立てて、公聴会の成果をさらに生かしていただく必要があるのじゃないがということを重ねてお尋ねしますけれども、その点のお考えはいかがでしょうか。
#173
○国務大臣(前田佳都男君) 先ほども申し上げましたように、私たちがいま考えておりまする公聴会は、具体的な原子炉につきまして、その原子炉の設置の許否につきまして公聴会を催すわけでございまして、一般的に原子力発電の安全性であるとかそういう問題についての公聴会の制度というものは現在考えていないわけでございます。
#174
○加藤進君 残念ですけれども、そういう御意見ならば御意見として拝聴しておきます。
 最後に、私はもう一度お尋ねしたいのは、福島の地方公聴会でございますけれども、とにかく発言の希望ある方たちが千数百加いる。しかし、その中で四十名が選ばれる。これは四十名を選ぶにあたってはなかなか苦労が多かったと思うのですが、この中の賛成の方、反対の方という色分けからしたら大体どれくらいの比重になるのでしょうか、おわかりになりますか。
#175
○政府委員(田宮茂文君) 陳述人の選考はいま最終段階でございまして、まだ確定しておりませんが、先生の御疑問の点につきましては、数的には圧倒的に賛成が多かったのでございますけれども、その比率にこだわることなく反対の方の御意見ができるだけ聞けるようにいたす所存でございます。
#176
○加藤進君 これはこれからの作業でそうされるわけですか、もう済んでおるのですか。
#177
○政府委員(田宮茂文君) 大体できておりますが、まだ原子力委員会の最終的な御了解を得ておりませんことと、それから御本人にまだ通知をしておりませんものですから、この程度でごかんべん願いたいと思います。
#178
○加藤進君 この点は、圧倒的に賛成の声が多い、これはどのようにして圧倒的な賛成の声がこうして陳述人の数の形で出たかということも私は事情を知らないわけではございませんが、きょうはここではその点は触れません。ただ、にもかかわらず、きわめて広範な人たちが発言を希望しながらなお発言の機会が与えられないわけでございますから、そういう方たちの中にでも聞くべきさまざまの意見があるし、聞かなくてはならぬさまざまな希望や不安、疑惑もあるということでございますから、私は、できるなら今回一回限りで終わらなくて、このような公聴会をもう一回やっていただくくらいの決断を払っていただきたいと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。これで私の質問を終わりますけれども、その点ひとつ好意ある御回答をいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
#179
○国務大臣(前田佳都男君) 加藤先生せっかくの御提案でございますけれども、二回開く意思はございません。
#180
○委員長(渋谷邦彦君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は本日はこの程度にとでめます。
 これにて散会いたします。
   午後四時散会
ソース: 国立国会図書館
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