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1972/02/23 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 災害対策特別委員会 第2号
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1972/02/23 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 災害対策特別委員会 第2号

#1
第071回国会 災害対策特別委員会 第2号
昭和四十八年二月二十三日(金曜日)
   午後一時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月二十三日
    辞任         補欠選任
     高山 恒雄君     藤井 恒男君
 一月二十七日
    辞任         補欠選任
     高田 浩運君     佐藤  隆君
     杉山善太郎君     田中  一君
     鈴木  力君     宮之原貞光君
 二月二十三日
    辞任         補欠選任
     田中  一君     大橋 和孝君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松永 忠二君
    理 事
                古賀雷四郎君
                高橋雄之助君
                中村 英男君
                上林繁次郎君
    委 員
                佐藤  隆君
                柴立 芳文君
                濱田 幸雄君
                八木 一郎君
                大橋 和孝君
                松本 英一君
                宮之原貞光君
                宮崎 正義君
                藤井 恒男君
                塚田 大願君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)       坪川 信三君
   政府委員
       総理府総務副長
       官       小宮山重四郎君
       農林大臣官房審
       議官       澤邊  守君
       通商産業大臣官
       房会計課長    岸田 文武君
       建設省河川局長  松村 賢吉君
       建設省道路局長  菊池 三男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       科学技術庁研究
       調整局総合研究
       課長       石渡 鷹雄君
       林野庁指導部長  松形 祐堯君
       運輸大臣官房参
       事官       佐藤 久衛君
       気象庁観測部長  木村 耕三君
       自治大臣官房参
       事官       中野  晟君
       消防庁防災課長  古郡 良秀君
   参考人
       日本道路公団総
       裁        前田 光嘉君
       日本道路公団理
       事        板倉 創造君
       日本道路公団理
       事        比留間 豊君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (昭和四十八年度防災関係予算に関する件)
 (東伊豆有料道路における落石事故に関する件)
 (浅間山の噴火に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松永忠二君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 去る一月二十七日、高田浩運君、杉山善太郎君及び鈴木力君が委員を辞任され、その補欠として佐藤隆君、田中一君及び宮之原貞光君が委員に選任されました。
 また、本日、田中一君が委員を辞任され、その補欠として大橋和孝君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(松永忠二君) 次に、理事の辞任及び補欠選任についておはかりいたします。
 松本英一君から文書をもって都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に中村英男君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(松永忠二君) 次に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会において日本道路公団の役職員を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(松永忠二君) 次に、災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 昭和四十八年度における防災関係予算について政府当局からその概要の説明を聴取いたします。坪川総理府総務長官。
#9
○国務大臣(坪川信三君) 御説明に先立ちまして一言ごあいさつを申し上げます。
 昨年の十二月の第二次田中内閣成立に際しまして総務長官の重責を拝命いたしました坪川信三でございます。その器でもございませんが、委員長はじめ諸先生の格別なる御指導を仰いで職責の万全を期したいと考えておる次第であります。何とぞよろしくお願いいたします。
 昭和四十八年度におきます防災関係予算の概要について御説明申し上げます。
 まず、防災科学技術の研究につきましては、引き続き各省庁防災担当研究機関の強化充実をはかるとともに、風水害、震災、雪害、火災、危険物災害、農林水産業災害等、各般の災害防止のための研究及び調査を進め、各種構造物、危険物施設の安全性に関する研究を推進することとしており、総額六十四億一千五百万円の予算措置を講じております。
 次に、災害予防につきましては、災害予防に関する教育訓練を引き続き各省庁でその実施につとめるものといたし、また、気象観測、地震観測、雪害防止、運輸、水防、消防等についての施設及び設備の充実をはかるとともに、がけ地近接危険住宅移転事業、道路の崩壊防止事業等を推進することといたしており、総額一千百十一億五千九百万円の予算を計上しております。
 さらに、国土保全につきましては、国土保全が防災の基本であることにかんがみまして、防災上緊急を要する地域の災害防除に重点を置き、治山治水、海岸保全、農地防災等の各種事業を実施するものといたしまして、これに要する予算総額四千九百四十億四千六百万円を計上しております。
 なお、治山治水事業につきましては、第四次治山治水五カ年計画の第二年度として、この事業の内容の充実をはかるため強力に推進してまいる所存であります。
 次に、災害応急対策としましては、災害が発生した場合において迅速かつ適切な救助活動が実施できるよう防災体制等を確立し、応急救助その他の災害の実情に応じた必要な応急対策を講じることといたし、総額三億四千百万円を計上しております。
 次に、災害復旧等につきましては、通常の災害復旧事業関係法令に基づく災害復旧事業に必要な経費を計上するとともに、過年に発生した災害のうち、その被害が甚大なものにつきましては、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律に基づいて、特別の財政援助または助成を行なうこととしております。
 なお、昭和四十八年に発生する災害の復旧に関しましては、当初予算に一定の所要復旧費を計上しており、これをもって当年災の復旧を促進することといたしているほか、災害融資及び地方債の起債許可等必要な金融措置を講じ、復旧資金等の調達の円滑化をはかることとしております。これらの災害復旧等には三千九百四十七億五千万円を計上しております。
 以上、各省庁防災関係予算総額一兆六十七億一千百万円の予算をもって昭和四十八年度の防災対策を講じようとするものであります。その他、公社、公庫等におきましても、災害関係の必要な予算措置をはかっております。
 最後に、昭和四十八年度のおもな新規防災施策といたしましては、自治省におきましては、集団移転促進事業に対する補助を予算化したこと、消防庁におきましては、消防防災無線通信施設の整備事業に対する補助を予算化したこと、厚生省におきましては、市町村の支給する災害弔慰金に対する補助制度を予算化したこと、さらに、各種の災害関連融資の貸し出し金利の引き下げ等があげられます。また、国土総合開発と一体となった災害対策を推進するため、国土総合開発庁の発足に伴い、各省庁の総合調整を中心とする総理府の災害関係事務を国土総合開発庁に移すこととし、それに伴い組織の整備をはかることとしております。
 以上、昭和四十八年度における防災関係予算について御説明申し上げましたところでありますが、もとより、災害予防に重点を置きまして、その総合対策をとりつつ、災害の復旧に万全を期してまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。
 なお、本日配付いたしました資料には、予算配分額が未定のため計上しておらない部分もございますが、追って国会に御報告することとしております。
 この際、昭和四十七年災害に関連して重点的に取り上げました措置の概要について御報告申し上げます。
 まず、昨年発生いたしました災害の復旧事業の進捗状況につきましては、お手元の資料の別紙のとおり、直轄事業については二年、補助事業については三年で復旧するという方針に基づきまして進めております。その他、集団移転対策、市町村災害弔慰金、各種の災害関連融資、消防防災無線の整備、地すべり、山くずれ等の危険地に対する措置及び気象観測体制の整備の諸点につきましても、それぞれ所要の措置を講じておりますが、その内容につきましては、お手元に配付しております資料によりまして御承知いただきたいと思います。
 なお、昭和四十七年に発生した災害のうち、六、七月豪雨等による災害及び台風二十号等による災害を激甚災害として指定しておりますが、さらに、昭和四十七年に発生した特定地域にかかわる激甚な災害に対しましては、特別の財政援助等を行なうための政令を本日の閣議において決定いたしました次第であります。
 以上。
#10
○委員長(松永忠二君) 続いて関係各省庁から順次補足説明を聴取いたします。石渡科学技術庁総合研究課長。
#11
○説明員(石渡鷹雄君) 科学技術庁の防災関係予算につきまして御説明申し上げます。
 科学技術庁の防災関係予算は、科学技術の研究三十六億二千七百万円、災害予防関係四億八百万円、合わせて四十億三千五百万円でございます。
 この内訳といたしましては、まず、科学技術の研究といたしまして、国立防災科学技術センターにおきますおもな業務として、特別研究といたしまして、積雲対流、俗称台湾坊主がもたらす災害の発生機構に関する研究、首都圏南部における地震活動に関する研究、並びに地下埋設管の耐震性状に関する研究を行なうこととしております。さらに、大型降雨実験施設の整備、大型耐震実験装置を使った耐震工法に関する研究など、従来から進めてきております防災科掌技術に関する各種の研究の強化をはかることとしております。
 次に、原子力関係でございますが、国立試験研究機関といたしまして、放射線医学総合研究所、また、日本原子力研究所等におきまして、原子力施設の安全性の研究、放射線の障害防止に関する研究を行なうこととしております。
 また、これに加えまして、特別研究促進調整費の活用をはかりまして、防災科学技術に関する試験研究の推進をはかることとしており、四十八年度では地震及び雪害等の研究を実施すべく現在関係省庁と折衝中でございます。なお、この経費につきましては、実行しの配分額は未定でございます。
 次に、災害予防関係でございますが、原子力関係で、一般環境の放射能水準の調査といたしまして、核爆発実験に伴う放射性降下物の調査等を行なうこととしております。また、原子力施設の安全管理といたしまして、原子力施設の安全審査、検査及び原子力施設周辺の放射能の監視を行なうこととしております。
 以上でございます。
#12
○委員長(松永忠二君) 澤邊農林大臣官房審議官。
#13
○政府委員(澤邊守君) 昭和四十八年度の農林省所管防災関係予算につきまして概要を御説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます「昭和四十八年度における防災関係予算(案)の概要」、その資料につきまして御説明をしたいと思います。
 資料の一ページの中ほどにございますように、当省関係予算は、科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害復旧等、合わせて総額二千六百六億二千六百万円となっておりまして、別に農林漁業金融公庫の災害関係資金の貸し付け計画額として百七十七億円を計上いたしております。
 次に、その内訳について御説明申し上げます。
 三ページの科学技術の研究といたしまして二億一千七百万円を計上いたしております。その内容のおもなものは、国及び都道府県の試験研究機関において実施いたすものでございますが、各秘農作物の冷害、干害等の災害防止に関する研究、安全なダムの築造、堤防の浸食防止対策等、農業用施設等の保全に関する研究、山地荒廃の復旧及び予防、水源涵養等の治山技術の確立並びに森林災害の防止に関する調査研究、まき網漁船の波浪中操業時の転覆事故防止に関する研究などの経費でございます。
 次に、災害予防といたしましては、五ページにございますように、九千四百万円を計上しておりまして、漁船の安全操業のため主要漁船保険組合に機関検診技術員を常駐させ、また、漁船乗り組み員に対する技術修練会の助成等を実施するほか、林野火災の予防に必要な啓蒙普及活動の強化をはかるとともに、防火線、防火樹帯の設置基準策定のための調査研究を庭施することといたしております。
 なお、従来どおり、非常災害に備え、乾パン、雑穀種子、野菜種子及び国有林材の備蓄を行なうことといたしております。
 次に、国土保全の関係でございますが、七ページにございますように、総額で一千七十七億四百万円が計上されております。まず、治山事業につきましては、第四次治山事業五カ年計画の第二年度目として、山地災害の可及的減少、水資源涵養、生活環境の保全等をはかるため、復旧治山、予防治山、地すべり防止事業等の拡充、強化につとめるとともに、保安林整備事業、防災林造成事業等の積極的な実施をはかることといたしております。海岸保全事業は、海岸事業五カ年計画の第四年度として、当省所管の農地海岸及び漁港海景にかかる事業を実施することとしており、農地防災事業としては、防災ダム、湛水防除、地すべり対策事業等を実施するほか、再度災害を防止するため、従来に引き続き、災害関連事業を実施することとしております。
 次に、災害復旧関係でございますが、八ページの上段にありますように、一千五百二十六億一千一百万円を計上いたしております。農地、農業用施設、林道、治山施設、海岸保全施設、漁港施設等の災害復旧事業につきましては、各省共通の進捗率で、直轄事業については二カ年で、補助事業については三カ年で完了する方針のもとにそれぞれ事業の進捗をはかることとしておりよす。
 次に、災害補償制度につきましては、昭和四十八年度から果樹共済が本格実施に入る農業災害補償、森林国営保険、漁業災害補償及び漁船横書補償の各制度を合わせまして八百五十九億九千五百万円を計上し、不慮の事故による損失を補てんして経営の安定をはかることとしております。
 最後に、被害農林漁業者等に対する融資措置としましては、天災融資法に基づき、引き続き、農林漁業の経営等に必要な資金の融通に関する利子補給措置等を行なうとともに、同ページの下段にございますように、農林漁業金融公庫に、農地等の災害復旧資金として六十億円、自作農維持資金として百十七億円の融資ワクを計上いたしております。
 以上、農林省所管の防災関係予算の概括的な説明を終わらせていただきます。
#14
○委員長(松永忠二君) 津田通商産業大臣官房会計課長。
#15
○政府委員(岸田文武君) 通商産業省所管の昭和四十八年度防災関係予算につきまして、お手元に配付してございます資料に基づき、簡単に御説明いたします。
 第一に、科学技術の研究でございますが、まず、地震予知の研究につきましては、地震波速度の研究を行ない、地球内部における地殻活構造の究明を行ないます。この関係の予算は一千五百万円を要求いたしております。また、火災防止の観点から、安価で難燃性のポリ塩化ビニール建材等の研究、セラミック系新建材の研究、火山噴火物であるシラスを原料とした耐火性軽量建材の研究をいたします。この関係の予算は九千三百万円を要求しております。
 次に、火薬、高圧ガス、可燃性ガスによる事故防止の観点から、火薬等の爆発防止に関する研究、LPGの需要増に伴い急速に普及している高張力鋼LPGタンクのひび割れ防止方法及びその検査方法確立の研究を実施いたします。この関係予算は九千万円を要求しております。このほか、鉱山におけるガス爆発等の災害を防止する研究等を行ないますが、科学技術の研究については、今後とも拡充、強化していく所存であります。以上、科学技術の関係といたしまして総額二億七千八百万円を要求しております。
 第二に、災害予防の関係につきましては、石炭鉱山における重大災害を防止するため、保安専用機器の整備等に補助金を交付し、一方、保安施設の改善、整備に対して、石炭鉱業合理化事業団を通じ、設備近代化資金による融資を行なう所存であります。この関係の予算につきましては、補助金二十億一千八百万円、融資ワク十四億七千万円を要求いたしております。また、都市の過密化対策及び保安の確保の観点から、ガス導管及び電力ケーブルを共同溝へ収容するため、日本開発銀行から融資を行なう予定であります。このほか、LPG、火薬関係の災害防止、鉱山保安等のための施策を実施することといたしております。これらを含めた災害予防関係の予算、融資額の合計は三十八億五千二百万円でございます。
 第三に、国土保全の関係につきましては、まず、地盤沈下地帯における工業用水井戸の規制を工業用水法に基づき実施しておりますが、これにかわる水源として工業用水道の整備を引き続き促進することとし、継続四事業に対し総額十九億七千二百万円の国庫補助を行なうよう予算を要求いたしております。このほか、石炭鉱山のボタ山による災害を防止するため、地方公共団体が実施する災害防止工事に対し国庫補助を行なう所存であります。これらを合計した国土保全の関係予算は二十三億五千万円でございます。
 以上、三項目の合計金額は六十四億八千万円でございます。このほか、お手元にお配りしました資料には記載しておりませんが、激甚災害などによりまして中小企業が被災した場合には、政府関係中小企業金融三機関より、通常よりも有利な貸し付け条件で融資を行なう措置を講ずることといたしております。なお、第七十回臨時国会で激甚災害法の一部が改正され、特別被害者に対する商工組合中央金庫の貸し付けについては、国及び都道府県が利子補給金を支給して、年三%の利率を適用することとされました。また、信用補完面におきましても、必要に応じまして、中小企業信用保険公庫から信用保証協会に対し特別貸し付けを行なうなどによりまして災害関係保証を促進することといたしております。
 以上、簡単でございますが、通商産業省関係の防災関係予算につきまして御説明申し上げました。
#16
○委員長(松永忠二君) 佐藤運輸大臣官房参事官。
#17
○説明員(佐藤久衛君) 運輸省といたしまして、運輸省のほか海上保安庁及び気象庁を含めまして概略御説明申し上げます。
 資料一ページの中ほどにございますように、三機関合わせまして科学技術の研究といたしまして五億九千六百万円、災害予防といたしまして百七十四億二百万円、国土保全関係といたしまして百四十億七千百万円、次に、災害復旧等といたしまして三十四億八千八百万円を計上してございます。これは合計が三百五十五億五千七百万円でございまして、前年度に比しまして二七%の増でございます。
 次に、その内訳につきまして御説明申し上げますが、まず、資料の三ページでございます。科学技術の研究関係でございますが、運輸省といたしまして三億八千九百万円計上してございます。これは港湾技術研究所におきますところの港湾及び海岸につきましての防災技術の研究開発並びに船舶技術研究所におきましての大型専用船等の安全対策に関する研究のための経費でございます。海上保安庁といたしまして千三百万円を計上してございますが、これは地震予知に資するための海底の地形、地質構造の測量等のための経費でございます。また、気象庁といたしまして一億九千四百万円計上してございますが、これは気象業務に関する経常研究、南西諸島海域における台風の発生過程等の研究を内容といたします地球大気開発計画に基づく総合研究、それから昭和五十一年の末に打ち上げを予定しておりますところの静止気象衛星搭載機器に関する研究、地震観測記録等の処理と、それから西太平洋海底の動きの解明を内容といたします国際地球内部開発計画に基づく総合研究のための経費でございます。
 次は、資料の五ページでございます。災害予防の面につきまして運輸省といたしまして四億四千万円計上してございます。これは空港における除雪体制の整備及び消防機材等の整備のための経費でございます。海上保安庁といたしまして九十五億七千八百万円計上してございますが、これは巡視船艇及び航空機の整備、海上保安通信体制の強化、救難防災用機器の充実、強化、航路標識の整備並びに海上交通安全対策及び海難救助の即応体制の充実のための経費でございます。気象庁といたしまして七十三億八千四百万円計上してございます。これは静止気象衛星業務の整備、海洋気象ブイロボットの整備を内容といたします世界気象監視計画の推進、地域気象観測網の整備等を内容といたします集中豪雨監視体制の整備、その他、海洋気象観測船の整備、航空気象業務の整備及び地震観測施設、検潮所等の整備のための経費でございます。
 次に、資料七ページにまいりまして、国土保全の面につきましては、運輸省といたしまして百四十億七千百万円計上してございますが、これは高潮対策事業、浸食対策事業及び局部改良事業を内容といたします海岸保全事業並びに災害関連事業のための経費でございます。
 次に、八ページに記載しております災害復旧等の経費でございますが、運輸省といたしまして三十四億八千八百万円計上してございます。これは港湾施設の災害復旧事業のための経費でございます。
 以上、簡単でございますが、運輸省関係の防災関係の予算について御説明申し上げました。
#18
○委員長(松永忠二君) 松村建設省河川局長。
#19
○政府委員(松村賢吉君) 建設省所管にかかわる昭和四十八年度の防災関係の予算は、お手元の資料の一ページにございますように、総額で六千二百六十六億九千三百万円であります。その内訳を項目別に見ますと、科学技術の研究四億千二百万円、災害予防関係八百七億二千六百万円、国土保全関係三千六百九十九億二千百万円、災害復旧等千七百五十六億三千四百万円となっております。
 これら各項目についてさらに詳しくその内容を述べますと、まず科学技術の研究では、資料の四ページにありますように、地すべり発生機構に関する研究等の風水害に関する研究、測地的方法による地殻変動に関する調査等の地震に関する研究、建築物の耐火設計に関する研究及び建築材料等の防火性能評価基準に関する研究を実施することにしております。
 次に、災害予防関係では、資料の六ページにありますように、がけ地近接危険住宅移転事業の実施、江東地区の防災事業の推進、防災建築街区の整備、水防施設の整備、建設機械の整備、道路の崩壊防止事業等の実施、除雪、防雪及び凍雪害防止のための除雪機械の整備並びに土地条件調査等の事業を実施することにしております。また、国土保全関係につきましては、資料の七ページにありますように、河川改修事業、ダム事業、砂防事業、急傾斜地崩壊対策事業、海岸保全事業、災害関連事業等の諸事業を実施することにしております。さらに、災害復旧等につきましては、資料の八ページにありますように、河川、ダム、海岸、砂防設備及び道路等の公共土木施設の災害復旧事業等を実施することにしております。建設省といたしましては以上のような防災関係予算を組み、被災施設の早期復旧及び災害の予防になお一そうの努力を傾注する覚悟でおりますので、よろしくお願いいたします。
#20
○委員長(松永忠二君) 中野自治大臣官房参事官。
#21
○説明員(中野晟君) 自治省関係の昭和四十八年度におきます防災関係予算案の概要につきましてお手元の資料で御説明を申し上げたいと思います。
 まず、資料の六ページでございます。集団移転促進事業に対する補助といたしまして十億六千四百万円を計上いたしております。これは、さきに制定されました防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律の規定に基づきまして、集団移転事業を行なう地方公共団体に対してその経費の一部を補助するものでございます。十億六千四百万円のうち、事業費補助金が十億五千万円、事務費補助金が一千四百万円でございます。なお、事業費補助金の補助率は四分の三でございます。集団移転の予定戸数は一千戸程度を予定し、原則として二年度間で実施する予定でございます。
 次に八ページでございますが、激甚法に基づきまして、公共土木施設それから農地等の小災害にかかる地方債の元利償還金相当額の一部を地方団体に交付するのに必要な経費といたしまして六億七千五百万円、それと、昭和四十八年度の地方債計画におきまして災害復旧事業費六百二十億を計上して、その合計でございます。
 以上でございます。
#22
○委員長(松永忠二君) 古郡消防庁防災課長。
#23
○説明員(古郡良秀君) 消防庁関係の昭和四十八年度防災予算につきまして御説明申し上げます。
 まず、消防庁の関係でございますが、資料の第一ページにございます科学技術の研究関係といたしまして七千五百万円、それから災害予防関係といたしまして四十二億五千一面万円でございます。その合計が四十二億二千六百万円でございまして、昨年度に比べますと三二・六%の増となっております。
 まず、科学技術の研究でございますが、これは資料の四ページにございます。内容といたしましては、消防研究所におきます研究に要する経費でございまして、大震火災発生時におきます地域特性が延焼性状に及ぼす研究、巨大石油タンク群の火災対策に関する研究、火災現象、燃焼現象に関する基礎的研究等でございます。
 次に、災害予防関係でございますが、これは六ページにございます。第一に、教育訓練関係といたしまして三千百七十八万円ほど計上してございますが、これは消防大学校等におきます消防職員、消防団員等に対する教育訓練に要する経費でございます。次に、防災施設及び設備の整備関係といたしまして四十一億五千五百余万円計上してございます。この内訳といたしましては、消防ポンプ自動車とか、小型動力ポンプ、消防無線、防火水槽などの消防施設の整備費補助金でございます。これが三十五億九千四百余万円。それから都道府県と市町村を結びます消防防災無線通信施設の整備費補助金が三億五千万円、消防吏員待機宿舎施設の整備費補助金が五千万円、密集市街地の避難路の安全をはかるため耐震性貯水槽等を設置いたしますための補助金が一億六千余万円でございます。そのほか、防災業務運営指導費といたしまして六千四百余万円計上されております。
 以上でございます。
#24
○委員長(松永忠二君) 次に、東伊豆有料道路における落石による観光バス転落事故のその後の対策について報告を聴取いたします。菊池道路局長。
#25
○政府委員(菊池三男君) お手元に「東伊豆道路の落石事故について」という資料が差し上げてございますので、この資料に基づきまして御説明申し上げます。
 一ページに「事故の概要」がございます。これは昨年の十一月二十五日の九時二十分ごろ、下田から伊東へ行く有料道路がございます、その有料道路を明星観光バスが通っておりますときに、稲取区間でそのバスがガードロープを突き破って、十五メートル下の伊豆急電鉄線路わきに転落して、死傷者が、死亡六名、重傷十九名、軽傷二名という、たいへん悲惨な事故が起きたものでございます。それで、この道路は、伊東から下田へ参りますところに下田道路という、これは有料道路として四区間ございまして、そのうちの伊東の部分はもうすでに無料の開放になっておりまして、いま熱川区間と稲取区間と下田区間と、三区間が有料でございます。その中の稲取区間で起こった事故でございます。
 それで、「2」に「事故直後の処置」といたしまして、「死傷者に対する処置」「日本道路公団東伊豆道路管理事務所長は、ただちに現場へ急行し事故処理にあたり、下田警察署、下田消防署、東伊豆町役場、伊豆急電鉄等が救助活動に従事し、負傷者を熱川温泉病院に十四名、森恒医院に十三名を収容した。」。それから「現地に対する処置」「本件事故にかんがみ、日本道路公団はすべての道路について、再度の危険箇所総点検を実施した。特に東伊豆道路については、道路区域外の民有地を含め、危険箇所延長約十一キロにわたる入念な点検、調査を行ない、浮石、転石の除去、整理を実施するとともに、道路パトロールを強化した。」と。これは実は、昭和四十三年に飛騨川のバスの転落事故がございまして、そのときに、こういうのり面の危険個所を総点検しようということで総点検してございます。そして、それはもうその後三年ぐらいの間に全部終わりまして、それからまたもう一回再点検をして、それが四十六年に再点検してございます。まあ、道路公団の場合は、さらにもう一度再点検をしておるようでございます。これはまたいずれ公団のほうから話があると思います。そういうふうに十分な点検はしておったのでございますが、こういう事故が起きましたので、さらにその区間につきましては、まだ落ちる危険性がある浮き石、転石等は早急に除去したということでございます。それと同時に、パトロールも従来よりふやしておるという現状でございます。
 それから「事故原因の推定と今後の対策」でございます。これは転落したバスの車の下にバスの塗料のついた大きさ一メートル三十ぐらい、一・六トンぐらいの岩石がございました。この岩石はちょうど路面上ののりの六十六メートルぐらい高いところから転落してきたものと思われております。それで、その石がバスに当たって、そのためにバスが転落したというふうに考えております。それで、実は、この石は道路の区域外から落ちてきておるものでございますので、たいへんこれは道路管理の泣きどころでございまして、道路区域よりはるか高い百メートル、もっと上から落ちてくることもございますので、どこまでそれを押えられるかというたいへんむずかしい問題がございます。二度とそういう事故がないようにということで、公団の中に学識経験者、専門技術者等を含めた防災対策委員会というものを設けまして、今後のそういう技術的な問題、あるいは、そういう場合どこまで道路管理者としてやるかというような問題をひっくるめまして検討を行ないたいと、それで三月末ごろまでに結論を得たいというふうに考えております。
 それから「補償交渉の経過」でございます。公団は直ちに死者の方あるいは負傷者の方に香典、見舞い金等をおくりました。その後、被災者の方から、生活一時金を支払ってほしいという仮処分の申請が出されましたが、その後十二月二十日に和解が成立いたしまして、生活一時金として遺族に対して百万円、負傷者に対して十万ないし八十万円を支払っております。その後、今年に入りまして一月に、死亡者補償について遺族から請求額の提示がなされまして、話し合いを進めておりましたが、ここに「二月二十日に六名中五名は解決し、他の一名についても近日中に解決する見込みである。」と書いてございますが、これはつい最近全部解決したのでございます。それから負傷者に関する補償につきましては、まだ解決しておりませんので、すみやかにいま交渉を進めておるという実情でございます。
 以上のようなことで、たいへん悲惨な事故を出して申しわけないと思っておりますが、私どもも、今後さらにこういうようなことが二度と起きませんように、道路管理者としては十分注意をしてまいりたいというふうに存じております。
#26
○委員長(松永忠二君) 次に、浅間山の噴火について報告を聴取いたします。気象庁木村観測部長。
#27
○説明員(木村耕三君) 浅間山の最近における活動状況を御報告いたします。
 浅間山は昭和三十六年、浅間山としては比較的活動期間が短い四カ月間に及ぶ活動のあと、昭和四十年五月にも弱い噴火がありましたほかは、十一年間にわたって異常なほど静かな状態を続けてまいりました。ところが、今月一日早朝から地震計のみに感ずる地震が急増してまいりまして、軽井沢測候所では同日十五時に、活動を開始したぞという警告を発しました。そして同日十九時二十分に中程度の爆発が起こりまして、噴煙は東南東に流れまして、火口から六キロから七キロまでのところにはこぶし大の噴石が、さらに二十キロぐらいのところまでは一センチメートルの小石を降らせまして、降灰域は群馬、埼玉、栃木、茨城、千葉の各県に達しました。その後も微噴火、小噴火、小爆発など活発な活動を続けておりましたが、十七日ごろから火山性地震がまた再び急増してまいりまして、警告を発しておりましたところ、二十日の九時四十七分に再び前回よりは少し小さい中爆発をいたしました。で、現在もなお活発な活動を続けております。
 気象庁といたしましては、これに対してA級火山として担当専従者四名を張りつけまして、現在も監視を続けて警告を出しておるところであります。
#28
○委員長(松永忠二君) 気象庁は、いま説明したものを資料に出してください。なお、もう少し、そういうものでなしに、もうちょっとこまかい資料もできるだけ出して、皆さんにひとつ分けられるようにしていただきたいと思います。
#29
○説明員(木村耕三君) はい、承知しました。
#30
○委員長(松永忠二君) それでは、以上で説明及び報告の聴取は終わりました。
 これより質疑を行ないます。
 まず、関係する人も多いので、予算についてもし御質問があれば先に質問をしていただいて、それがなければ、直ちに東伊豆町の質疑に移りたいと思いますが、何か御質問があれば浅間山を含めて御質問をしていただきたいと思います。
#31
○上林繁次郎君 公団にちょっとお尋ねしたいのですが、この報告書を見ていますと、一応スムーズに運んできているような感じがするわけです。実際の被害者と、それから会社側がありますね、自動車の、それと公団とのいままでの交渉経過ですね、この交渉経過の中で問題になっている点、そういうものはないですか。ごくスムーズにいままで交渉が行なわれてきたと、こういうことなんですか、その点ちょっと。
#32
○委員長(松永忠二君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#33
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
 いまの質問についてちょっと答弁だけしてください。
#34
○参考人(前田光嘉君) 東伊豆道路のことにつきましては、皆さま方にたいへんな御心配をおかけいたしまして、管理者といたしまして心から反省をし、今後の問題に対処いたしたいと考えておるところでございます。
 ただいま御質問のありましたことにつきまして、とっさの大事件でありまして、われわれもびっくりし、また関係の方々もたいへんびっくりされました関係等もございまして、その間の異常な感情問題等もございまして、当初は両者の見解等につきましても若干の行き違い等がございました。しかし、その後、われわれも誠意をもって当たろうということで、関係の方々、会社の方々、負傷者の家族の方々等とも、その後、話し合いを順調に進めてまいりまして、現在では、先ほど局長が説明いたしましたように、私どもといたしましては順調に話が進展しておるものと、こう考えております。
#35
○宮崎正義君 関連。
 ただいま資料の説明がありまして、生活一時金として遺族に対しては百万円、負傷者に対しては十万から八十万支払った、それから四十八年一月に死亡者補償について遺族から請求額が提示された、そして全部六名の者が示談で話し合いが解決ついたという報告がございましたね。これはあれですか、金額なんか明示できるようでしたら、どのくらいで、どのようになったのかということを――時金が百万円だということになって、解決した時点においてどのくらいになっているのか……。
#36
○参考人(前田光嘉君) 額は私は承知しておりすが、遺族の方に対する関係等もございまして、いかがでございましょうか、こういう場所で公表してもよろしゅうございましょうか。その点私もお答えいたしかねますけれども……。
#37
○委員長(松永忠二君) 新聞に発表になったでしょう。
#38
○参考人(前田光嘉君) 個々の額は発表はしていないと思います。
#39
○委員長(松永忠二君) 個々の額は発表していない……。
#40
○参考人(前田光嘉君) 簡単に申し上げますと、死亡者の方の今後の、まあいわゆるこういう死傷者の将来の生命というのですか、刑事上におけるいろいろな例に基づきまして総額で六千万円程度のものを、その方々の地位、身分等に応じて、高い場合には千八百万円前後、低い場合には一千万程度で決定しております。
#41
○宮崎正義君 了解。
#42
○中村英男君 農林省にお伺いしますが、油の災害が近時非常に発生しているわけですね、海洋の。あれは、ノリ、ワカメ、魚介類、たくさんあるんですが、水産庁で幾らか補償しておるんですか。地方自治体がやっておるんですか。
#43
○政府委員(澤邊守君) 担当の水産庁が参っておりませんので、正確にお答えいたしかねるわけでございますが、これは原因者がわかれば原因者が補償するというのがたてまえだと思います。
#44
○中村英男君 本来原因者がわからないのがたくさんある。きょうは保安庁いらっしゃるか、保安庁はいらっしゃっていないか、本来保安庁がちゃんと警備して、そうして、そういうことのないようにするのがたてまえですが、なかなかこれは容易でない。だれが流したかわからぬ。おそらくまあ船でしょうな。そういう犯人がわからぬ油の被害について、従来は地方自治団体が補償しておると思うのです。これは水産庁がそういう援助の手は伸べられないものですか。そういう経過はないですか。全然水産庁ほおかぶりかな。
#45
○政府委員(澤邊守君) 水産庁がちょっと参っておりませんので、正確なお答えをいたしかねますけれども、補償という形ではなくして、県、地方公共団体を通じていろいろな援助をすることはあるかと思いますが、補償はあくまでも原因者がやるというのがたてまえだというふうに考えます。
#46
○古賀雷四郎君 四、五点御説明を願いたいと思います。
 第一点は、五ページにある農林省関係の「木材、食糧等の備蓄」、これはどういうぐあいになされておるか、ちょっと御報告をお願いしたいと思います。どういう計画でどういうぐあいに備蓄されているのか。
 それから、その次は気象庁にお伺いしたいのですが、集中豪雨監視体制の整備というような問題がございますが、この集中豪雨監視体制につきましては、従来から再三国会で質問されております。気象庁も相当御研究になっているかと思いますが、その後の予防体制等のめどはどの程度つくのか、むずかしい問題だと思いますが、ひとつ御報告願いたいと思います。
 それから、その次に建設省にお伺いしたいのですが、水防施設の整備につきまして、この問題は、大きい川におきましては、その町村の水防をやることによって他町村あるいは他府県まで助けるという広域性を帯びたものもたくさんございますし、水防の重要性については十分御認識のことと思いますが、水防施設並びに水防対策に関する予算がどうなっているのか、さらに今後これらの問題をどういうぐあいに進めていかれようとするのか、この点につきまして、私は非常に水防施設の予算が少ないと理解いたしておりますが、その辺の関係でほんとうに水防ができるのかどうか、また水防団員の不足の問題をどういうぐあいに処理されようとするのか、この点につきましてひとつ御説明を願いたいと思います。
 それからもう一つは、通商産業省にお伺いしたいのですが、ボタ山災害防止対策事業、去年の災害でも、遠賀の流域におきましてボタ山のために災害を受けた個所がございます。このボタ山はたくさんございまして、なかなかそれを完全にやっていくというのは金も要るし、かなりむずかしい問題かと思いますけれども、この災害の激甚性にもかんがみまして、対策をどういう計画で進められようとするのか、簡単に御説明を願いたいと思います。
 それからもう一つは建設省にお伺いしたいと思いますが、都市施設の災害につきまして、これは別項目に取り扱われております、公共事業の災害復旧と。今後、都市施設――下水道その他につきまして、これらを公共事業として取り上げる考えがあるのかないのか、私は当然公共事業として下水道、公園その他につきまして取り上げていく必要性があるかと思いますが、その点につきまして御答弁をお願いしたいと思います。
 以上です。
#47
○説明員(松形祐堯君) お答え申し上げます。
 ただいま御質問ございました災害復旧用の国有林材としての備蓄は五万立米、二十坪の家で約四千戸分程度備蓄いたしております。これは全国三百五十営林署ございますが、それぞれその地域の数量等は指定しておりまして、常時準備いたしております。なお、売り払い等につきましては、災害を受けた個人の方につきましては六カ月以内の延納ということにいたしておりますし、また地方公共団体等につきましては無利子無担保で一年間の延納措置をとっております。なおまた県なり市町村等の公共的な施設につきましては五割以内の減額処分をいたしております。そういう制度になっております。
 以上でございます。
#48
○古賀雷四郎君 食糧庁は。
#49
○政府委員(澤邊守君) 乾パンの備蓄は、東京ほか五地区に二十六万食分の乾パンを備蓄いたしております。
#50
○古賀雷四郎君 東京ほか五地区とはどこですか。
#51
○政府委員(澤邊守君) 食糧庁参っておりませんので、後刻資料として提出したいと思います。
#52
○説明員(木村耕三君) 集中豪雨体制についてお答えいたします。
 お手元に配られております「昭和四十七年災害に関連してとられた措置の概要」の四ページ目に気象庁の集中豪雨の監視体制の強化について書いてございますが、現在すでにとりました処置は、予報部長の命でもって、その集中豪雨の起こりそうな場合の処置その他いろいろ体制上に不備がありましたので、その体制を整えるように指示をいたしました。
 それから第三項の気象庁以外の観測点、それを集める、部外から集めるべく関係省庁と協議を重ねております。
 それから予算として要求いたしまして、現在内示を受けております段階のものは地域観測網の整備でございますけれども、これは残念ながらことし――昭和四十七年度は福島県下で機械の状況を見まして、それから四十八年度は機械をつけまして、四十九年度、電電公社と協力いたしまして各観測点の雨量が自動的に、一時間ごとに各注意報を出します地方気象台以上のところに入ってくるようにいま準備中でございます。したがって四十八年度は、その部外の資料を集めるとか、従来の体制を強化するとかいう方法しかとれません。四十九年度から実効を発揮すると思います。
 それから気象レーダーの観測業務の整備、これは気象レーダーを更新したり、あるいは常時監視できるように人間を増したりという、それから気象レーダーで観測したものをテレファックスでもって各地方気象台に流すという方式でございますけれども、これも四十七年度以来やっておりまして、四十八年度も北海道を除き、各地域に実施できるつもりでおります。
#53
○政府委員(松村賢吉君) まず最初に水防施設に関する御質問にお答えいたします。
 四十八年の水防関係の施設に関する予算といたしましては、直轄河川の雄物川等十二河川につきまして、洪水予防警報に必要な無線局三十局――事業費で七千三百八万円で無線局三十局を整備いたします。それから都道府県において、大規模な災害に対処して、水助資材の供給を円滑にするために、水防倉庫四十五棟、事業費として四千七百二十五万円に対しまして、国費千五百七十五万円の補助をもって整備いたします。それから河川及び海岸の出水状況、それから重要水防区域の危険の程度並びに雨量の推移の状況を迅速かつ的確に把握し、危険個所についての適切な水防活動体制等について指示伝達に資するために、都道府県の緊急用の水防車二十六台を、事業費五千百二万円、これに対しまして国費千四百九十二万七千円、これをもちまして整備いたします。水防関係の予算につきまして、建設省といたしましては以上のような予算を考えております。なお、御指摘のように、この水防活動につきまして、水防員の不足等につきましては、年々確かにこれがなかなかむずかしくなっている状態でございますので、この実情を一そうこれから把握いたしまして、これの対策等については考えていきたいというふうに奪えております。
 それから次に、公園施設その他の災害、下水道等の災害を、公共施設の災害として取り扱ったらどうかということについてでございますが、御案内のように、公共土木施設災害復旧事業費国庫負描法、この法律におきまして公共土木施設は定義されておりまして、この中には入っておらないわけでございます。しかし、これらにつきましての公共性その他十分考えられますので、今後検討して措置していきたいというふうに考えております。
 以上です。
#54
○政府委員(岸田文武君) 御指摘のございました産炭地におけるボタ山の問題につきましては、通常であれば鉱業権者が管理責任を負うわけでございますが、鉱業権者が無資力である、あるいはもう存在しなくなったというときに、なおかつ、そのボタ山が崩壊、流出等の危険を持っておる、こういった場合には国から地方公共団体に補助金を交付いたしまして、地方公共団体で災害防止工事を実施するという予算を計上いたしております。四十八年度予算額が二億四千三百万円でございます。なお、ボタ山の実態を絶えずチェックいたしまして、危険の状態はどの程度であるか、あるいは、その際どの程度の防災工事が必要であるか、こういったことを国としても絶えず調査しようというために必要な調査費を計上いたしております。
#55
○古賀雷四郎君 二点ほど再度質問いたしたいと存じます。
 ボタ山災害防止対策事業で、まあ私の県も相当ボタ山が多い、隣県の福岡県もボタ山が多いのですが、これらを、いつ集中豪雨があるかわからないという段階におきまして、計面的にやられるということが必要だろうと思う。早急にやられると、計画的に。しかし、現実はなかなかやられていないというので、集中豪雨がいつ来るかわからぬということで非常に心配しているわけですね。この問題については、ひとつ早急に取り扱っていただいて、やはりこのボタ山災害防止のために、あるいは、いろんな障害を及ぼすボタ山でございますので、ぜひひとつ計画的に実施していただくように要望したいと思います。それから早急に実施していただきたいように要望したいと思います。
 それから、もう一つは気象庁にお伺いしますが、先ほど地域集中豪雨の問題で、予報制度の問題についてお尋ねいたしましたが、この集中豪雨によって相当死者が出ているということはもう現実に御存じでございます。したがいまして、その予報をどういうぐあいな体制でやっているのかということなんですね。集中豪雨そのものの予報というのは非常にむずかしかろうと思いますけれども、やはり住民の安全を期するためには、たとえば上石流を防止するため――防止することはできなくても、土石流を察知するためにも、この前から、土石流の場合には何ミリの豪雨が降ったら大体従来の経験によるとあぶないんだと、あるいはがけくずれでもそういった連続豪雨とか、あるいは時間豪雨とか、そういったことによってある程度の目測が出ている、観測実例が出ている。そういったことで、集中豪雨の予測ができない、予報ができない、的確な予報ができないからといって、いつまでもこれをほうっておくわけにはいかぬと私は思うんです。そこで、やはり曲がりなりにも人命救済のために予報制度をやはり確立していただく。それはなかなか科学的にりっぱな制度ができるかどうか私よくわかりません。しかし、少なくとも人命が相半――百名近くも去年の災害でなくなられておる、ほとんど大部分ががけくずれと土石流によってやられておる、だから、この辺の予報関係を具体的に関係先と打ち合わせいただきまして、早急にひとつその確立をはかっていただきたい、私はお願いしたいと思います。まあ御答弁は要りません。ひとつ予報は、そういった制度がまとまりましたらこの災害対策委員会で御報告願いたいと思います。質問を終わります。
#56
○委員長(松永忠二君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#57
○委員長(松永忠二君) 速記つけて。
#58
○大橋和孝君 ただいま報告になりました去年の十一月の二十五日の静岡県の、いまの東伊豆有料道路の落石事故でありますが、ほぼ説明の中にもありましたが、この現場に明星自動車という観光バスが差しかかったときに、いま報告にありましたように、落石があってこういう大きな事故を起こして六名の死者、それからまた重軽傷者二十一名という災害が起きたわけであります。ところが、この事故の報告を聞き、また、いろいろとその後関係者からも話を聴取したんでありますが、どうも道路管理上に重要な問題がある、また賠償交渉もはかばかしくないなどと、いろいろなそういう点を指摘されると思いますので、私はきょうは道路関係者に対しまして明確なひとつお考え方をお尋ねしたいし、明確に御答弁を願いたい、こういうふうに思うわけであります。
 事故が起きましたこの東伊豆有料道路というのは日本でも第一番に危険な道路だと、こういうふうにいわれていたところだと思うわけであります。いわば折り紙つきの道路で、昨年の建設省の道路総合調査でも、この下田と熱川の間は危険の個所として六十六カ所が指摘されておるし、道路が海岸の急傾斜地区を削り取って走っている上から見ましても、また、その辺が地盤といたしましても非常にもろくて、常に落石の事故なんぞの危険にさらされておる、こういうふうに指摘されておるところであります。そして今回の事故の発生いたしました点を考えますと、道路公団の側にもっと根本的に人命尊重なりを基礎としたところの道路管理、あるいはまた飛弾川のあのバス事故による、あのような国の道路行政の手落ちなんかも教訓が前にあるわけでありますから、十分にその教訓を生かされたのであるかどうかという点は大きな疑問が私はあると思うんであります。
 そこで私は道路公団総裁にお尋ねしたいわけでありますが、こうした危険個所の多い道路に対する管理のあり方、事故による賠償責任などでどのようにお考えになっておるのか、これを明らかにしていただきたいと思うわけであります。特にこの管理上の問題は、こういう事故も起こすわけでありますし、いままでも落石がたくさんあったと、危険個所であったという観点から申しまして、どうこれを考えておられるだろうか。これはまた道路局長のほうに対しましても、道路管理行政の根本的な態度、どういうふうにお考えになっているかということを、まず基本姿勢についてお伺いしたいと思います。
#59
○政府委員(菊池三男君) 御指摘のようにわが国は非常に山岳地帯でございまして、そこを通っております道路はやはり危険が伴っておる場所が若干ございますが、そこで先ほども危険個所が何カ所というお話がございました。それで、これはいまの伊豆のところで六十六カ所ということでございますけれども、実は私ども建設省の道路管理者として調べた数字がございます。これは全国で早急にいま手当てをしたいという個所が九千カ所ございます。そのほかに、まだやはりやるべき個所が二万五千カ所あるわけでございます。それで実はこれを危険個所と言うかどうか、たいへん疑問があると思います。危険個所というのはもう非常に何かあぶなくて、あしたにもということでございますけれども、四十三年の飛弾川事故がありました直後、実は総点検いたしましたと先ほど申し上げましたけれども、総点検いたしましたときに、やはり全国で何千カ所か危険な場所ということが出てまいりました。それは四十三、四、五、六と、四年の間にほとんど全部解消いたしました。手当てをいたしました。ところが四十六年度にまた、のり面崩壊、土砂崩落というような一連した災害がたくさん出まして、これはもう一回再点検をすべきであるということで、また四十六年度で再点検いたしました。その数字が、早急にやるべきところが九千カ所、そのほかにまだ二万五千カ所あるということでございます。したがいまして、もうあぶないところは実は前に一度全部やったんですけれども、全体よくなりますと、さらに今度やはりあぶない場所というか、ランクが一位という意味のことでございます。そこで、その九千カ所にいたしましても四十八年度中には全部完了するという計画でございます。それからあと残りの三万五千カ所にいたしましても、今度の五カ年計画の中では全部終わりたいというふうに考えております。
 こういうふうに、一方では災害が起こらないようにのり面のいろいろの手当てをする一方、またパトロールその他を十分やりまして、そういう崩落の徴候というものがちょっとでも見えれば事前にそれを予知してやるという意味で、パトロール等の強化というようなことをあわせ、あぶないところはそういうことで補っていきたいというふうに考えております。
#60
○参考人(前田光嘉君) 当公団の管理しております道路につきましても、ただいま道路局長からお話がございましたような政府の方針に基づきまして、先年の災害以来、特に総点検を行ないまして、危険個所につきましては事前防止をするための措置をとってまいっております。この道路につきましても、四十六、七、八と三カ年計画で、危険個所には、必要な、あるいは防護さくを立てる、のり面の補強等の仕事をしてまいりまして、本年度、四十七年度で約その三分の二が完了するという段階にまでなってきました。しかしながら、残念ながら道路の相当離れた場所からもこういうふうな危険が起こり得ることもありまして、実はわれわれもここまで気がつかなかった点につきましては非常に反省をしておりますが、しかし、いずれにいたしましても道路の上で危険が存在することはこれは許せませんので、その後も一そうの点検を行ない、また常時パトロールをやっておりましたが、その後、回数もふやしまして事故のないように万全の措置を講ずるように努力しておる次第でございます。
#61
○大橋和孝君 その基本姿勢についてよくただしたいと思うんですが、九千個所ある、二万何千個所あるといまおっしゃって、こんなようなことがあって、その個所は危険だということで、あるいはまた人に対して危険が及ぶかもしれないというところでそれをやっておりますと言っておって、こういう事故が現に起こっておる。起こるまでにはいろいろな落石があちこちにも一ぱいあった。こういう状態であって、いま総裁のほうの話を聞けば、思わぬところから落ちてきたといって、これはもう実際、先ほど私が申しましたように、この辺は非常に地盤のゆるいところだ、急カーブだ、当然起こってくることじゃないですか。それが思わぬところからおっこってきた、だから六名死んだのもというようなその基本姿勢ですね、これは許されないことだと思うんですよ。もっと真剣に取り組んでおって、こういう問題に対応しなければいかぬのじゃないでしょうか。私はその基本姿勢の中でそういう問題をはっきりと把握をして、そういうことが一切起こらないような方法をどうしてやっていくかという、それに対してひとつ一生懸命やりますという姿勢であればいいんですが、いま答弁聞いておれば、思わぬところから落ちてきたのだ、予想もしないことだ、不可抗力だというようなことに通ずるような答弁をいただくと、私は非常に基本姿勢はとうなのか――それで一体無理な、一方は断崖になっておる、そこに道路をつけて、また急斜面だ、その辺を調べてみたら岩石やら地質からいったら非常にもろいのだ、こういうようなことを言って、ずっと、これまたあとから質問さしていただきますけれども、パトロールなんて上のほうのパトロールできないでしょう、民間地ですから。こういうことなんかも、いまでは道路の常識としてやはり斜面のところぐらいは道路公団のほうでもってちゃんと管理をする、パトロールができるというような姿勢があってはじめてそういうものが起こらないように防止ができるのですけれども、下のほう自動車が走っているだけで、六十何メートルの上から落ちてくることが予見できるようなそのしかけはいまないはずですね。それはパトロールしても何の意味もないパトロールをしているということであって、私はそういうことから言えば基本的な姿勢に問題がある、こういうことを言わなければならぬので、その基本姿勢は一体どうなんですかということを言うと、それはもう遠方から落ちてくる不可抗力みたいなこともあるという答弁では、どうも納得いかないわけですね。ですから、こういうことに対してもう少しぴっちりした姿勢をとっていただきたい。これは私は重要な問題だと思います。今後こういう形であれば、飛騨川でもああいうことが起こりましたから、あれを一つの教訓としてしっかりとしたそういう基本姿勢をとられないためにこういう問題がまた出てきたのじゃないか、私はそういうふうに推察するのですが、その辺のところはどうお考えになっているか、もう一ぺん聞かしていただきたい。
#62
○参考人(前田光嘉君) 御指摘のとおり道路の路上におきまして予想される危険は、これはどうしても防除する必要があると考えます。しかしながら従来の道路の管理のしかた等につきまして、ただいま御指摘のとおり、従来は予想できなかったようなところからも事故が起こりましたので、今後こういうことのないようにと思いまして、これは技術的にいかにして防除するか、あるいはまた先生も御指摘ございましたように、民地である場合にどういう方法においてこれがパトロールできるか、あるいは道路公団あるいは道路管理者の所有もしくは利用、使用できるような土地とする必要があるかどうか等につきましても、相当問題があると考えまして、ただいま学識経験者等にもお集まりいただきまして、制度面からもこういう問題の未然防止について鋭意検討を急ぎ、その結論を待ちまして万全の策を講ずるつもりでございます。
#63
○政府委員(菊池三男君) 先ほど、実は私申し上げましたけれども、のり面の民地のほうからおっこってくる石がたいへん泣きどころであるということばを使ったんですけれども、実は道路を安全に運行し、安全を確保するためには、もちろんのり面の上まで全部道路で手当てをすべきでございます。ところが、たとえばここの場合にいたしましても、六十メートル、七十メートルというところまで、あるいはそれよりまだ上に百メートル、百五十メートルとございます。そうしますと、なかなかそこまでパトロールすることが非常にむずかしいというふうなこと、それから。パトロールのときには、そういうときどき落石のあるようなところは目で見てということをやらしておりますけれども、なかなか見た範囲内だけでは見つけにくい。それから、ここの現地の中につきましては相当木がございます。木がたくさんはえておりますと、その陰に入って実は見えないわけでございます。そこで、私どものほうも安全走行ということからそういう場所ののり面につきましては、当然上までやらなければおさまらないのですが、なかなかそこまでいまだ手をつけられないので、落っこってくる石を途中でとめるというような、あるいは道路に直接当たらないようにとめるというようなことでいま考えておりますけれども、こういう民地からおっこってきた石の問題はここばかりではございませんで、いままでにも全国的に若干ございますので、そういうのり面の民地あるいは道路区域外のこういうものに対する防護をどうするかということ、これは甲急に私ども考えていかなければならない問題だと思っております。
#64
○大橋和孝君 話を聞いていますと、まだまだ落石を予測不可能なところがある、あるいはまた現段階では道路公団のほうでは過失によると認めないような、民地の高いところから出てきているというふうなことが強調されやすいような口ぶりなんでございますけれども、やっぱり道路の管理上のどうしても私はミスとしか考えられぬと思うのですね。ですから、建設省が有料道路六十七路線ですか、これを点検された、あのあとに。九千カ所とか、いろいろお話しになりましたけれども、危険だからして早く手を加えなければならぬ個所と、こう言われた。危険度をAランクとされたわけですね。このAランクは、東伊豆有料道路全体ではAランクに入っておる地点がやっぱり三十三カ所からある。ところが、日本全体から見て、Aランクが全国で二百二十三カ所しか見つかっていないというようなことに比べますと、やっぱりこの路線あたりは私は非常に危険路線じゃないかというふうに思うわけですね。だからして私は、道路公団のほうにおかれましても、ふだんからこれに対して何らかの管理のしかたを特別に組むべきであった。ただ普通に一様な形でパトロールをして、道路の上をパトロールしながら目で見ていくだけでなしに、いろいろなことを考えなければならぬ段階になかったか。たとえば落ちてきたやつが六十何メートルだから、不可抗力のように言われるけれども、それが落ちてきても、いま局長が答弁されたように、どこかで完全に歯どめできるものをつくるべきじゃないのでしょうか。この土地の地質からいってもそうなんですね。そういうことに対して手当てをされていないということは、私はどうも不可解でならぬわけですね。そういうことになれば、私は、こういう問題に対してどうお考えになっているのか、これは当然刑事的責任ということにもなっていこうと思うのですが、こういう問題に対してどういうふうにお考えになりますか。
#65
○参考人(前田光嘉君) 伊豆道路につきましては、御指摘のように崩落の危険がある道路でございましたので、日ごろから特にパトロールの強化を指示しておりましたが、この落石につきましては、あらかじめ発見できなかったことはまことに残念に考えております。ただいま申し上げましたように、こういう相当長いのり面において落石を防止する方法につきましては、ただいまお話しのように、途中に数カ所フェンスを設けるとか、あるいはまた全部を石積みあるいはコンクリートで固めるとか、いろいろございますが、先ほど申し上げましたように民地である場合、あるいはその面積が相当広い場合等もございまして、一挙にできなかったことははなはだ申しわけないと存じております。しかしながら、われわれもこの道路の性質等を考えまして、先ほど申し上げましたように点検を行ない、危険個所、落石のおそれのあるところには防止網を設けておったわけでございますが、残念ながら、防止網と石との関係上、われわれの想定し得ない以上の石の飛び方がありましたので、こんな事件を起こしました。この防止網の付近を点検いたしますと、その防止網で除去されておる土砂等もかなりあります。しかしながら、さらにやはりこういうような落石等もございますので、一そうのパトロールの強化及び防護さくの改善、強化ということにつきましては、さらに対策を講ずるつもりでございます。
#66
○大橋和孝君 もう少しそれじゃ私、いまの説明を聞いていまして、いろいろ問題点のところをちょっと指摘してみたいと思うんです。この道路は私が先ほどから申しているように、集積弱灰岩といいますか、非常に地質の悪いところですね。くずれやすいところですね、いま申しましたとおり。雨が降ったり、あるいは風が吹いたら、いつも瓦れきがばらばらと落ちているということも御存じだろうと思うんですね。地元のドライバーあたりも神経をとがらせて、いろいろそこのところには、そういう風のあったり何かするときには、気にしておるのだと、こういうくらいのことが地元でも言われているわけですね。現に昨年の七月には二件、十一月にも一件あって、この事故が起こる前にこういう事故があるわけですね。ですから、発生しているわけですから、公団自身もAランクの地点であるということも認めながら、現場よりやっぱり百メートル離れたところの伊東側ですか、このような山腹の岩を鉄ロープで固定したりしておられますね。それからまた一応防護策を講じておられるわけでありますけれども、公団はこの事故現場の危険性を十分知っておった、そういう補強をやっておられながら、この辺も危険だということはもう知っておられたと私は思うわけです。だから公団側は昨年の末にも高さ二・二五メートルぐらいですか、さくを設けられたわけです、その辺の地点に。二・二五メートルのさくをつくったことは認めますけれども、それで防御できるかできないかということを、その時点において私は検討されていいわけだと思うんですが、それが非常に甘かったと思うんですね。だから、そういうようなことも考えられるわけであって、それじゃ落石を防ぎ得るものではないということが、事故が起こったらわかると、こういうことでは、非常に保護の目的にもなってないし、私はそういうこと自身が、やはり専門家である道路を担当しておる方々がやっておられるやり方としては非常に手ぬるいと、こういうようなことを私は言わなきゃならぬと思うんですね。
 しかも、伊東寄りだとか、あるいは下田寄りのほうには補強計画もちゃんとでき上がっているけれども、この事故が起こった現場には、案外補強計画もまだできてないということになれば、やはりそういうふうな危険な個所を点検するときに、もっと私は専門的な見地から――がけの上の鉄ロープは落石防止のため公団側が四十二年に施されたのですけれども、その他の石はそれでやってとまっておるが、ここには何もやられていない。こういうようなことがずっと出てくるわけでありますから、私はここで管理者がほんとうに現場の状況を十分見つけて、公団側はこれを十分な注意をもってやられたならば、こういう事故は未然に防げたのじゃないか、こういうふうに思いますと、やはり私はこの点は、公団側としては不可抗力だとか、思わぬところから落ちてきたというような表現では、どうも私はどうしても相ならぬと思うんです。ですから、いま今後これに対してはやるとおっしゃっておりますけれども、その取り組み方が通常にもっと、これから、事故が起こりましたからやるというだけじゃなしに、もう少し点検をする場合、もっと専門的なところからやらなきゃ、これは事故が起こったところはそうやりてもらえると私は思います、いまの御答弁聞いて。また次のところでそういうことが起こってくれば何もならぬわけですね。現にこの場所は危険区域である、あぶないということを認めておかれながらも、もう何メートルか離れたところでは、そういう特別な鉄さくによって石を防ぐような方法もされているが、ここは抜けておりたというわけです。そういうことから考えると、今後いろいろな危険な道路の中で、そういうことがたくさんあり得るんじゃないかと思いますと、私はそういうところにほんとうの何といいますか、そういう体制をよほどこういうミスがないようにやってもらわなければならぬ。そうするためには、この問題はやっぱりミスだったということを、もっとその前にそういうことに気がついておれば当然防げたものを、そのすぐ近くの何メートルか離れたころ、百メートル離れたところあたりにはそういうことをしておきながら、ここにやらなかったのは、やはり私はそういう意味では専門家のミスであったととるべきじゃないかと思うんですが、それはどうですか。
#67
○政府委員(菊池三男君) そのいまの事故の現場の前後はもう少し別の工法でしてあって、ここにしていなかったということはミスではないかというような御質問でございますけれども、私どものり面の防護を考えますときに、一番むずかしいのはその工法でございます。いろいろな工法がございまして、金網をそこに張る工法もありますし、そこら辺をずっとコンクリートで吹きつけるやり方もございます。あるいは落っこってきたものをとめるために金網を張るところもあれば、あるいは防護のドームをつくりまして、その上に落とすといういろいろなやり方がございます。そうした場合に、どういう工法でやるかということが非常にむずかしい問題でございます。特に道路の幅なりあるいはその地形によりまして、そういういろいろな防護のフェンスなり、もののできる余地があるところないところ、たいへんむずかしゅうございます。おそらくここの場所にいたしましても、いままでもそういう崩落があるとすれば、技術者が十分そこら辺を承知で、しかも、そこら辺の上質、岩の状態ということも承知していて、この程度で足りるということで、私は設計したものだろうと思います。たまたまそこはやっていなくて、ほかはやってあったということは、あるいは、ほかのほうがもっと危険であるという判断にたったのか、これは一つの判断でございますけれども、やはりそういうふうな予測でやったものが、結果的に見れば、やはりそういう大きい石がおっこってきて、その防護のフェンスでは間に合わなかったという、結果的にはこれはたいへん申しわけなく思いますけれども、非常にむずかしい問題でございますので、そこの責任ということ、確かに責任がないわけではございません。ただ、そういう非常にむずかしいことがあるんだということをひとつ御理解をいただきたいと思います。
#68
○大橋和孝君 そういうふうに聞けばなるほどむずかしいとは思いますよ。だけれど、結果において、むずかしいむずかしいといってあっちでもこっちでも、そういう事故が起こって何名か死んでいくということになれば、これは道路を管理している側からいけば、一ぺん考え直さなければならぬことですね。ですから、私はここで受けとめ方を、それはむずかしいから当然起こってもしようがない、こういうふうな考え方でいけば、これからの取り組み方もゆるくなるですわね。私はやっぱりこれはミスだったと、起こってからミスだったというふうにとって、これからそういうミスをおかさないために、道路管理をどうするかという、そういう基本姿勢を持ってもらわないと、それはむずかしいですよ、むずかしいですよと言うただけでもって、責任を回避できるという程度のものだということになることが、私は非常にこわいと思うんですね。ですから、私はそういう点では、さっきから何べんも書っておりますけれども、こういう問題が起こって、結果的に、やっぱり落ちてこなかったらけがしないんです、死なないんですからね。ですから、それを落としたということに対しては、やっぱりやっていて、すぐ百メートル違ったところにも、そういうことも言われておる、そこは危険なところだと。こうなっているところで、結果をもっとやっぱりそう受けとめて、その結果を体して、もとよりどうするということもできないわけですが、やっぱりミスだということを受けとめて、これからミスを起こさないようにするためにはどうするか、そういう基本姿勢を持ってもらうことが、私は大事だと思うんですがね。そんなことはむずかしい、やり方にもいろいろある、それはよく承知しておりますけれども、その受けとめ方、これからに対する対処のしかた、これが私は災害防止の上においては非常に絶大なあれがあるんじゃないかと思います。ですから、私はそこのところを十分強調したいと思いますから、どうかそういう点は公団におきましても、道路管理者側の道路局長のほうにおきましても、この問題をひとつ真剣にそのところを見つめて、そうしてこれからそういうことのないようにしないと、こんなことまだ次々きますよ。飛騨川でもあったし、またずっと調べてみれば高知あたりでも訴訟になっているところがありますね。公団あたりが責任じゃないというものだから、最高裁までいっているじゃないですか。そしてこれはやはり最後は国の責任ということになったわけですけれども、こういう判例なんかもずっと調べてみますと、いまさら、それはむずかしいからむずかしくないからで言える問題と問題が違うと思うんですね、災害防止の観点からいえば。この災害が起こったために死んでいるんですよ、これ何名かが実際。あるいはまた大ぜいの人がやっている会社もつぶれかかっているわけですね。そういう状態が起こっているときに、それは不可抗力かもしれないというようなぼやかし方の問題の歯どめのしかたであれば、今後それに対する処置をどうするかということで、つい重みが違ってくるわけですよ。私はそういうことが非常にこわいんだ。もう徹底的にこれはひとつぴしゃっと、ミスならミス、あるいはまたどういうところが悪かったなら悪かったということを十分に反省をして、そこを見きわめて、今後道路行政の中で生かしてもらうということが私は絶対必要だと思うんですけどね。それをしつこいほど私は要求し、皆さん方に理解してもらいたい、こういうふうに思うわけです。
 その次もまた、建設省の道路局の調査によりますと、全線で、先ほどから言ったように、百三十カ所ぐらいが落石などの危険地帯である、修理だとか、改修だとか、保護のさくなんかも取りつけるなどの指摘をしておられるところですね。それで、その現場の管理事務所もこのためには巡回などの監視体制をとっておられるわけでありますが、しかし実際には、その山はだと路上の落下物を車の中から見ただけでは、私は、いま先ほどから申したように、十分でけぬじゃないかと申し上げているが、山の上を、ほんとうは私は定期的にね、ある程度一定の期間には調べてみる、あるいはまた地質の調査もしてみる、こういうことをやらなかったらね、これはパトロールをしてますということにならぬわけです、第一番目に。どうしてその危険を察知するかといったって、そんな、自動車で何べん回ってみたところで、そんなのはわからないわけですね。特に、しかし今度のこの場合は、その巡視員が、現場の区間の巡視員が休暇をとって休んでおった、こういうときにこの事故が起こっているわけですね。それは、そういうことをいえば、その当てにならない。パトロールですら、もうそれが欠員になったままになったときにこの事故が起こっているといえば、私は、これはまた、公団側に対しては、過失をよけい裏づけるものになるんじゃないかというふうに思うわけです。ですから、そういうことなんか考えてみますと、やはりもうパトロールやるそのものに対しても熱意がないということになるんじゃないかと私は思うんですが、どうですか。
#69
○参考人(前田光嘉君) 御指摘のとおりでございまして、われわれも今後かかる事故のないように十分対策を講ずる所存でございます。当日パトロールが休んでおったということでございますが、本人の休暇でございまして、かわりの者がパトロールをやっておったと承知いたしております。
#70
○上林繁次郎君 関連。
 いま大橋委員が、ミスであるかミスでないかという点について触れているわけですね。これね、最も重要な問題だろうと思うんです。ということは、いままでの説明からすると、全国的に危険個所の総点検をやってきたと、またこれからもやっていくんだと、こういう姿勢を明らかにしているわけですが、それはこれからの問題。しかし、この伊豆の問題に関しては、現時点においては、まだ負傷者はいる、死亡者の中の一名についてはまだ補償が決定しておらぬ、こういう段階である。だとすると、事伊豆のこの問題に関しては、これからの補償をどうするかということが一番大きな問題になってくると思うんです。で、そのためには、いま大橋委員がお聞きをしたミスであるかないかというその点が、一番大きな問題になってくるんではないかという感じがするわけです。
 そこで、いままで総点検をやってきたということなんですけれども、総点検については、なぜ、何の目的をもって総点検をやるのか、また、これからやっていこうとしているのか、その点の考え方をひとつ聞かしていただけませんか。
#71
○参考人(前田光嘉君) 総点検は、申すまでもなく、危険を未然に防止し、もし危険があるおそれがあるならば未然に防止する必要な措置を講ずるために、全部の道路について実態を把握するということだと考えております。
#72
○上林繁次郎君 それは、把握するだけですか。
#73
○参考人(前田光嘉君) その結果、等級等に分けまして、緊急度を考え予算措置を講じまして、必要なものから順次危険の防除対策を講じようとしているわけでございます。
#74
○上林繁次郎君 それは、未然にそういうものを防ごうということは、公団の立場とすれば、事故を今後未然に防ごうというその姿勢というものは、それだけの責任を感じているという、こういうことになりますね、事故については。
#75
○参考人(前田光嘉君) さようでございます。
#76
○上林繁次郎君 そうなると、結論からいきますと、この事故があったところが総点検の対象としてされたかどうか、この点どうなんですか。ここも総点検したわけですか。
#77
○参考人(前田光嘉君) 東伊豆道路も総点検をいたしました。
#78
○上林繁次郎君 そうしますと、総点検の目的は、いま言ったようにはっきりしている。責任があるからだと、それは事故を起こさせないためだと。その責任を感じてやるわけですが、なおかつそういう事故が起きた、総点検をやった結果それで事故が起きたんだと、これはもうしようがないんだというわけにはいかぬだろうと私は思う。総点検をやる目的がいまはっきりしたわけなんですが、責任を感じてやるということなんですが、その点がそうだとするならば、その辺が抜けていたということであるならば、これは私はやはり公団側のミス、こう言っていいんだろうと思うんですよ、その点が抜けたんですから。未然に防ぐために総点検やるわけでしょう。ね。やった、そのあと事故が起きた。総点検やったあと起きたんだからしようがないというわけにはいかないんですよ。私は、どう考えても、その辺は、そういうふうに考えてくると、これはミスじゃないかと、こういうふうに感じられるわけです。ミスであるかないかについては、いま大橋委員のほうからも、それ以外のところにはこういう防除施設をやったじゃないか、こういう施設もやっているじゃないか、ここだけ抜けていたじゃないか、だからそれはミスじゃないかと、こういう発言であったわけです。
 私は、いわゆる総点検に対する考え方、いわゆる姿勢、そういったものを踏まえて考えた場合には、やはりこれはミスになってくるんじゃないか、こういう考え方も成り立つんじゃないか、こう思うわけですね。ですから、その辺がこれからの補償に対して非常に重要なポイントになってくるので、私はあえて関連して、もう一度そこをはっきりしなければ、これからの補償の問題はどうしても私はぶつかってくるだろう、なかなかかみ合わない点が出てくるだろうと、こう思うんです。ですから、ここは、できるならば、ここでそれについての見解をはっきりすべきだと。なかなかむずかしい問題だという、そういったことでお茶を濁さないで、もっとはっきりすべきだと、こう私は思いますがね。その点一つ。
#79
○参考人(前田光嘉君) 道路の管理に関しまして事故がありましたが、ただいま先生方はミスということばをおつかいいただきましたので、私もミスということばの解釈がよくわからなくて不明確に申し上げましたが、最近の判例等もありまして、道路上の瑕疵があるというふうに私は考え得ると思います。もちろん、こういうことは最終的には裁判で明確にすべきだと思いますけれども、われわれのほうといたしましては、それに至る前に、道路管理者としての瑕疵を認めて、必要な賠償と申しますか補償と申しますか、すべきであると、こういう観点からさっそく話し合いをいたしまして、順次、緊急を要するものからまず一時金のお払いをし、それから死者に対する補償をし、引き続きまして負傷者に対する補償等をやるつもりで実は話を進めておったところでございます。
#80
○委員長(松永忠二君) その辺については、いま話があって、ミスということばを瑕疵ということばで言われたんで、これはいま現に死者に対して賠償というか、金を支払っている以上――国家賠償法第二条に公の営造物の設置、管理の瑕疵に基づく損害の賠償責任ということがあるわけです。それに基づいてやっているんだから、いま御両人から言われたとおり、瑕疵がない限り、国の金を出すわけにはいかぬのだ、これはもう明らかだと思うんですね。それをいま言われたわけなんです。だから、国家賠償法第二条にいう、いわゆる設置、管理の瑕疵はあったと認めると、こういうことについては、いま公団の総裁が言われたのではっきりしたわけです。その瑕疵に基づいて刑事責任があるのかどうかという問題については、一部また現に静岡県警は送検をしているわけなんですが、これは今後の問題であって、やはりお二人が論議をされた問題は、総裁の言われたとおり、瑕疵に基づくものだと、設置と管理の瑕疵に基づく損害の賠償責任によって、死者に対するいわゆる金が支払われている、こういうことがここではっきりしていると思うので、次の議論にいきたいと思いますが、この点に御異議があるならば聞かしてください。御異議はないと私は思うんです。総裁の言われたとおりだと思う。よろしゅうございますか、道路局長。
#81
○政府委員(菊池三男君) 先ほど最高裁の判例のことが出ましたので、ちょっとそのことについて御説明申し上げたいと思います。
 これは高知県で起きた事故でございます。これも道路の七、八十メートル上から石がおっこってきて、そして運転台に直接音たって運転手がなくなったということでございます。これは最高裁までまいりまして、そのときの判決といたしましては、やはり国家賠償法による瑕疵であった。ただ、無過失責任ということがそこに書いてございます。ただ、それにいたしましても、そういうようなことだから、やはり道路は安全に通れるということを常に守るべきであって、そういう安全が守られなかったということについて国が賠償の責任を免れるものではないというふうな考え方で敗訴をしております。
#82
○大橋和孝君 次に、私お尋ねしたいのは、刑事責任の問題ですが、これは事故が発生して二日の後の二十七日に統一見解を出して、そして原因となった岩石は公団の管理敷地以外の民有地から落ちているので、道路上へころげ落ちたわけでありますからして、これはこの事故に対しましては道路管理者の刑事責任はないと、こう答えていられるようですね。これはまた私は、いま先ほどからの議論からずっと申しまして、これも非常に大きな間違いではないかというふうに私は感ぜざるを得ないわけです。なぜかと申しますと、一般的に道路新設に際しましては、管理者は、やはり保安対策上、山側も賢い上げて管理敷地権としていることはもう当然です。このごろみんなそうなっているでしょう。ところが、これは古いからそのままになっておったと言うかもしれませんけれども、そういう観点からいえば、公団のおっしゃるように、民有地だからといって当然これはのけものにはならないわけで、やはりそれはこういう危険な個所では――いままでのいろんな調査をした上ではAランクに属しておる、あるいはまた百メートルも離れたところに特別なことをしなかったら石が落ちてきている、石が落ちるのは、もうしょっちゅう落ちてきているんだと、こういうような状態を見ておりまして、そしてそれが民有地だから、民有地のことまでわかるかいと、これでは私は言いのがれにならないと思うんですね。ですからして、そういう点からいったら、管理上の過失ももちろん明らかでありますけれども、やはり刑事的責任もあると言わなきゃならぬと思うんですが、やはりこういう段階を指摘しても、まだ公団のほうでは、あるいはまた道路局長のほうでは、刑事的責任はないとおっしゃるのですか。
#83
○政府委員(菊池三男君) 道路局長として刑事責任があるのかないのかと言われますと、これは刑事問題でございまして、これは先ほど委員長が害われましたとおり、書類送検になってるようでございます。まだその結果は私どもわかりませんので、それに対して云々ということは私の段階では言えないと思いますけれども、ただ、そういう道路管理者という、あるいはそういう技術ということから見ますと、やむを得なかったというか、そういう感じはいたしますけれども、しかし刑事的責任があるのかどうかということの質問を受けますと、ちょっと私としてはいまお答えできない。これは刑事訴訟、そちらのほうの結論を待ちたいというふうに考えております。
#84
○大橋和孝君 聞けば、県警からもあるからいま言いにくいということもわからないこともない。しかし私は、これは先ほどの問題と一緒で、こういう問題を見たら、管理者側として、あるいは道路公団の側からしては、これは少しもっと突っ込んだところの、もう少し先をいったところの、言えないにしても、それに近いだけの責任をとろうという気持ちがなかったらいかぬと思うのですよ。だからして、いままでずっとやっておられる――またあとから賠償の問題でも申し上げたいと思いますけれども、公団あたりはそういう点非常に冷たいと思うのですよ、考え方が。もっとこういうことが起こってさましたら――いま先ほど言うたでしょう。監視員がそのときは休暇をとって、おらなかった、これも一つの責任ですよ、管理者側としては。この地域だけを監視しなければならぬ監視員が休んでおるんですからね。休んでおったら、かわりの人をちゃんと任命して、それがちゃんと代行できるような手当てがされておるのか、されていないのか、この点も私は刑事責任になる一つのポイントだと思うのですね。それからまたこれは非常に危険なところだということがわかっておって、百メートル先にそういうことをやって、ここだけを見落としておったということにも私は責任がくると思うのですよ。
 いろいろなことを振りかえって考えてみると、私はいまさら、それは訴えられておるから、訴えの結果がわかるまでは、裁判がされるまではわからぬのだと言えば言えますけれども、そうでなしに、もう一つ先をいって、これは何とかするというそういうふうな気持ち、また、それはそういうふうにとられてもある程度はやむを得ないという気持ちを持ってもらわなければいけないと思うのです。それが先ほどから言っておるような、こういう災害を防止する上においては非常に大きな障害になると思いますから、特に私はそういう点も考慮してもらいたい、こういうふうに思います。
 まあ答弁はもう重なっておりますからいただきませんけれども、特にそういう点は非常にシビアに公団側でも局長側でも考えてもらわなかったら、今後こういう事態は何ぼでも続いて起こると私は言わざるを得ぬと思います。だから私は、この事件は悲惨な事件でありますけれども、こういうものはもうほんとうに最後にしたいわけですよ、災害防止の上からいえば。また国民も道路を走らせてもらっておってからに、いつなんどきこうやって死ぬことがあるかもしれぬというようなことを考えながら走らなければならぬとか、あぶないなと思うこと自身は、私は国民の生活を非常に脅かすものだと思いますから、特に私はそういう問題をシビアにかまえていただきたい。これは訴訟が起こって、その裁判の結果がわかるまではわしゃ知らぬよというかっこうではいけない。特に私はそういうことを強調しておきたいと思います。
 それからちょっと賠償のほうの問題についてお伺いしたいと思いますが、被災者であるところの木村電工ですね、これは何かレクリエーションに連れて行かれた二人の社員を失って、社長以下九名が重軽傷を負っているわけです。そのために、この会社は全く壊滅状態におちいって、残り四名の女子事務員は、給料も支払えないからというので、昨年末に解雇しているわけですよ、この会社は。私は地元京都であるからして、滋賀県に近くですから、この状態も見に行ったのですが、そういう状態なんですよ。まことに気の毒な状態に追い込んだものだというように私には考えられますが、一方の被害者であるところの明星自動車ですか、これも非常に災難でして、それで、失業対策を目的として設立された従業員三百七十人――駐留軍の労働者の失業対策で始められたのですから、そういうようなことから考えましても、三百七十人の従業員を擁しておる中堅会社ですが、しかし、この事故のために一般の業務を停止をして、延べ五百四十名にも及ぶところの役員なり社員が入院患者のお世話なりあるいは死亡者の葬儀なり、あるいはまた遺族、見舞い客のお世話なんかを一手に引き受けてやってきたのですがね。その点、公団側は十二月しまいまでの間はほとんどやっていられない。それでほとんど明星自動車の人たちがかわってやっておった。そういうことがはっきりしているわけでありますが、この加害者の側からは加害者の意識が全くなくて、そして一切を明星に押しつけたというような形が出ているわけでありますけれども、これはやっぱり諸経費の明星自動車による立てかえの支払いなんかの点も含めて考えてみますと、この賠償問題に対する公団側の態度というものはどうもすっきりしていない、こういうふうに言わなければならぬと思うのですね。今年一月からはいろいろと公団側もやってもらっておるようでありますけれども、ことにまた一月の十八日の交渉におきましては、公団側のほうの表明も弁護士を通じてのみ実質交渉に応じるというようなかまえで、何と申しますか、非常に温情がなさ過ぎる。不満があれば、すべて法廷で争いましょうというようなことまでことばが出ているといえば、私はこれは非常に不誠実な態度ではないか。先ほどから申し上げておりますように、やはりこういうふうな問題の責任感の持ち方、そういうことに対しても、こういうことにあらわれてきているんじゃないか。非常に高姿勢というか、あるいはまた実際、そういう困った、死んだりあるいは重病になっている人たちの世話をする上においても、自分のほうに加害者意識がないわけだから、だから、そういうことが言えるんじゃないかということにもなるわけでありまして、こういう点はひとつ非常にきびしく取り上げなければならぬ問題じゃないかと思うのですが、この点はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
 とにかく、去年の十二月まではほとんど明雄まかせであったということを聞きますと、私は非常にそういうふうな感じ方を持って質問しているわけですから、ほんとうにやっぱり加害者意識というか、またミスだとか、そういうふうないろんなことが、いままで私が議論してまいりましたことが、こういうところに端的にあらわれているんじゃないかと思うのですが、どうですか。
#85
○参考人(前田光嘉君) 事故が起こりました直後におきまして、明屋観光の会社の方々にたいへんな御心配あるいはいろいろお手配をわずらわしましたことを心から厚く感謝をいたしておる次第でございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、道路の管理の瑕疵に基づくものであるという認識のもとに、われわれもこの補償につきましては誠意をもって当たるべきであるということから、その後、明星観光の代表の方々ともお目にかかり、誠心誠意この事態の早急な解決に努力をいたしておる次第でございます。そういう関係で、事が非常に専門的にわたる点もございますので、弁護士の方に双方の代表をお願いいたしまして、話し合いをしてお願いをしておりますけれども、ただいま御指摘のような補償等につきましても、まず死者の補償が済んだあと、引き続きまして話し合いを進めて、できる限り早い機会に円満に万事が妥結するように念願しておる次第でございます。
#86
○大橋和孝君 私、あまりそういうことにはくどくど申したくはないのですが、おたくのほうにもどうせ請求がいっているだろうと思いますけれども、いろいろ立てかえ分なんかあるわけですね。それから、先ほど言つたように五百何十人も人を出していると。いろんな点があるわけですから、こういう問題についても相当十分に把握をして、そして肩がわりでやっているんだから、そういうことに対してもやはり相当の誠意を示してやることが非常にいいことだし、ことに道路公団の立場からいって被害者が受ける感じですね、初めのうちに――いま大津の病院に移っているようですけれども、こちらでどうこうしている間とか、あるいはまた少なくとも事故が起こってから十二月までの間あたりが一番大事なときだったわけですね。そういうことから考えまして、いろんなむずかしい問題は弁護士を通してやらなければならぬかもしれないけれども、もっとそういうことに対しては、むしろそういうふうな加害者意識なんかがあれば、そういうことをやらなければならぬ、そういう問題ですから、私はそういうふうなことをくどくど申したくはないけれども、十分ひとつやってもらいたい。
 それから、ことに私ここでひとつ、先ほど発表されました中に、この東伊豆道路の防災対策委員会を設けて、これは十二月の十六日に集めてやったというんですから、もうきょうは二月の何日、だいぶ経過しておりますね、これなんかは相当いい結果がもう出つつあるんですか、どの程度にこれ取り組んでいらっしゃるのか、これについても一言だけひとつ聞いておきましょう。
#87
○参考人(比留間豊君) 東伊豆の防災対策委員会の状況を御説明申し上げます。
 すでに部会を二つつくりまして、技術的な問題と、それからやや法制的な問題がからみますので、おのおのすでに数回開いております。大体その中間としまして、私どもすでに処置をいたしております。たとえば石を第一回落としたわけでございます。相当これは人数を二千人もかけまして落としましたが、ややまだ見方が荒いぞというようなことで、こまかにますをなわ等で組みまして、その中にあります石をもう全部調べて一ますずつ落としていくと申しますか、そういう方法をとっております。最後に、今後なおこまかいものが落ちるおそれがありますので、落石防止さくの立て方、種類、そういうものを検討いたしまして、この三月までに結論を得るつもりでございます。
 それからなお、これは民地でございますので、両側に家があるところもございます。これは、上から石が落ちますと、家だけでは済まないのでございまして、必ず道路まで出るようなケースも考えられますので、まあこういう場所は現在の法制上、急傾斜地の対策法というのがございます、これを適用し得るところはすぐ適用していくというようなことで、すでに処置に入っております。
 それからなお、それ以外の場所は、とりあえず法制措置がございませんが、十分検討いたしまして、お願いを省のほうにもいたすつもりでございますが、暫定的には、やはり道路付近の調査権はわれわれ持っておりますので、それをもって調査をいたし、それから今後そういうますにかきましたものを定期的に点検していくというようなことが最大安全かと考えております。
 以上で、簡単でございますが……。
#88
○委員長(松永忠二君) ちょっと大橋さん、関連して。
 いま大橋委員が言われている点について、たとえば、ことで生活一時支払いの問題についての仮処分の申請をして、そうして大津の裁判所が話し合いをせよということで金額を出しているわけですね。年末を控えて金が要る、病院に入っている、そういうことについて、いわゆる仮処分の申請をしなければ金の支払いができない。それから、いま大橋委員が言ったとおり、異議があるなら裁判でこいと、また弁護人を出すということについては私はとやかくはないけれども、弁護人が話をするのじゃなくて――いまいろいろお話が出ているように、刑事責任には、これはいろいろまたいま限界の問題があるでしょう。しかし、民事責任はもう明らかにあるわけです。当時、私たち調査に行ったときにも、その点については明らかに民事責任はありますと、そう言っているなら、民事的な問題であれば、まず話し合いを原則としなければいけない。そうした上で、なおかつ調停という措置もあるわけでしょう。それから裁判のところに訴えて訴訟という問題が出てくるわけです。もっと誠意を尽くして話し合うという態度がなければ、私は、損害を受けた、そして現に入院している人たち、死亡した人、つぶれそうになっている経営者、非常な犠牲を払っている会社、こういうことに対する交渉の態度としてはあまりふさわしい態度ではないのではないかということを大橋さんは指摘をされていると思うんですが、私も残念ながらそういう感じを得ざるを得ないんですよ。もっとやはり民車的な責任を果たさなきゃいかぬと。つまり瑕疵であると。いわゆる無過失責任さえ問われている現在ですよ。とにかく設置についての瑕疵であることは事実なんです。それでなければ金を出す必要はないんです。金を出す以上は、とにかく設置しているものにどこかにやはり誤りが、瑕疵があったんです。そうなれば、誠意を尽くしていわゆる民事的な解決のしかたをするというのがたてまえでなきゃいかぬ。特に、私は、生活一時金支払いも仮処分の申請によってやるなんということはとんでもない話だと思う。積極的に、とにかく年末も迫ったことだから一時、金をそれじゃ幾らか払おうというような積極的な話し合いがどうしてなされないのかということを感ずるわけですよね。それから私は、一つ一つこまかいことについてあるいは理解の違いがあるとしても、原則的に、いまあえて大橋委員が言われたように、やはり十分話し合いをし、それでまたしかるべく調停が必要なら調停も得て――裁判でこいと、弁護士が話すんだというような態度でなしに、できるだけ早く、いま前田総裁言われたように、すみやかにひとつこの問題を、補償の問題を片づけてもらわなきゃいかぬ、そういう点を力説をされていると思うんで、特にこの点について私たちもそういうことを要望したいと思うんですよ。
#89
○参考人(板倉創造君) ただいま仮処分の問題ございましたが、これは実はちょっと最初に行き違いがございまして、私どもが話し合いに入りたいと思っておりましたそのちょうど間隙にそういうことになりまして、あとでこれは御理解いただきましたが、一度提起された関係で、それで直ちに話し合いに入って円満に解決した次第でございます。
#90
○大橋和孝君 いま委員長のほうから付加してもらって私が申し上げたいと思った点を明確にしてもらったんですが、その点だけは、たとえば十二月までの間に、いわゆる被害者の話を聞いてみると公団のほうは非常に冷たかったと、こういう感じを持っているんですね。こういう問題のことに対してはやはりこれからは少し考えるんだと、もうそんな――前にも、いま私は高知の話も出しましたけれども、そういうことがあるわけですね、もう前例も。ですから、やっぱりここらのところでそんな弁護士だとかなんとか言っておらないで、やはり公団は公団としての責任を持ったようなことをして被害者に対してあたたかい態度をとるということが必要なんですよ。それくらいのことやるということ言えないですか、どうですか。
#91
○参考人(前田光嘉君) 関係の方々と誠心誠意相互に話し合いを進めていく努力であります。
#92
○大橋和孝君 これで私は終わりにしたいと思いますが、しかし、先ほどからも御報告にありましたように、死んだ方々に、なくなった方々に対していろいろ賠償のほうにも力を入れていただいて、私はそれは一つの成果だと思うんですよ、誠意だと思いますが、しかし、まあいま申したように、やはり会社に対しても、あるいはまた明星自動車に対してもいろいろやっているわけですね、いままでのもろもろのがある。それからまた特に大事なのは、いま入院しておる人、あるいはまたなくなった方でも一人はまだ解決していないという御報告ですから、こういうような方々に対しては、いままでのそういう経過をずっと一ぺん考え直してもらって、そしてひとつあたたかい気持ちで、この、いま委員長もおっしゃいましたが、賠償に対しては積極的な姿勢で進んでもらうと、これをもう十分ひとつ心をきめてやっていただきたい。
 それからまあ先ほどからくどくど申しましたけれども、防災に対して、もう今後はこういうことは起こらないというものを打ち出すような道路管理あるいはまた将来の点検、こういうようなものに対してはかっちりとしたものをひとつつくってもらいたい、少なくとも管理者でおられる方々は自信を持って、もうこういう災害は二度と起こさないというものをお舞い願いたい、こういうふうに思うわけですよ。その点、二点について。
#93
○政府委員(菊池三男君) 最初にちょっと一つ訂正さしていただきたいと思います。これは、なくなった方一人はまだ補償が残っておるということでございます。私ども先ほど御説明しましたとき、資料でそういうふうになっておりますけれども、これは全部片づきました。
#94
○大橋和孝君 ああそうですか。
#95
○政府委員(菊池三男君) 昨日全部終わっております。なくなった方は全部終わっております。これは先ほど、書類をつくりました段階ではまだだったんですけれども、昨日その最後の方もきまりました。
 それからこういう事故が二度と起こらないように十分な管理体制と十分な手当てをするようにというお話でございまして、これはもう私どももごもっともでございますし、こういう事故が二度と起こりませんように私どものほうもさらに十分注意いたしまして検討して処置をしてまいりたいというふうに考えております。
#96
○大橋和孝君 賠償のほうはどうですか、公団のほう。総裁のほう、賠償についてお伺いしたい。
#97
○参考人(前田光嘉君) 賠償につきましても、先ほど申し上げましたように現在鋭意努力しておりますので、引き続きまして残りました負傷者に対する補償その他、関連する問題につきまして誠心誠意話し合いを続け、できる限り早期に円満に解決したいと思っております。
#98
○委員長(松永忠二君) 本件に対する質疑はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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